(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-531340(P2020-531340A)
(43)【公表日】2020年11月5日
(54)【発明の名称】車両、特に商用車両を減速させる方法、当該方法を実施する電気空圧式のブレーキシステム及び当該電気空圧式のブレーキシステムを有する車両
(51)【国際特許分類】
B60T 8/94 20060101AFI20201009BHJP
B60T 8/17 20060101ALI20201009BHJP
B60T 8/176 20060101ALI20201009BHJP
B60T 13/36 20060101ALI20201009BHJP
B60T 13/68 20060101ALI20201009BHJP
B60T 15/04 20060101ALI20201009BHJP
B60T 17/18 20060101ALI20201009BHJP
【FI】
B60T8/94
B60T8/17 B
B60T8/176 A
B60T13/36
B60T13/68
B60T15/04
B60T17/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2020-508517(P2020-508517)
(86)(22)【出願日】2018年5月31日
(85)【翻訳文提出日】2020年3月17日
(86)【国際出願番号】EP2018064341
(87)【国際公開番号】WO2019034297
(87)【国際公開日】20190221
(31)【優先権主張番号】102017007788.6
(32)【優先日】2017年8月17日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】596055475
【氏名又は名称】ヴアブコ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】WABCO GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ゲルス・アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ブロックマン・クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ファン・ティール・ユリアン
【テーマコード(参考)】
3D048
3D049
3D246
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
【課題】空圧的な冗長性なしに車軸における適当なブレーキ操作を導入することができるように、車両を減速させる方法を提供する。
【解決手段】前車軸3と、後車軸4と、ブレーキシステム2を制御するブレーキ制御信号を生成するセンサを有するブレーキエンコーダ5と、前車軸3における前車軸ブレーキ圧12を制御する、車両1の前車軸3のための車軸変調器10及び/又は車両1の後車軸4における後車軸ブレーキ圧13を制御する、車両1の後車軸4のための車軸変調器11とを有する電気空圧式のブレーキシステム2を備えた車両1を減速させる方法において、以下のステップ:a.第1の車軸である、前車軸3若しくは後車軸4又はトレーラ制御弁において冗長信号14を生成させるステップと、b.該冗長信号14を用いて、他の車軸である、前車軸3又は後車軸4における補助ブレーキ圧17,18を制御するステップとを行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの前車軸(3;230)と、少なくとも1つの後車軸(4;240)と、ブレーキシステム(2)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御するブレーキ制御信号を生成する少なくとも1つのセンサ(116,117)を有するブレーキエンコーダ(5;250)と、前記少なくとも1つの前車軸(3;230)における少なくとも1つの前車軸ブレーキ圧(12)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する、車両(1)の前記前車軸(3;230)のための少なくとも1つの車軸変調器(10;210)及び/又は前記車両(1;200)の前記少なくとも1つの後車軸(4;240)における後車軸ブレーキ圧(13)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する、車両(1;200)の前記後車軸(4;240)のための少なくとも1つの車軸変調器(11;220)とを有する電気空圧式のブレーキシステム(2)を備えた車両(1;200)を減速させる方法において、
以下のステップ:
a.第1の車軸である、前記前車軸(3;230)若しくは前記後車軸(4;240)又はトレーラ制御弁において冗長信号(14)を生成させるステップと、
b.該冗長信号(14)を用いて、他の車軸である、前記前車軸(3;230)又は前記後車軸(4;240)における補助ブレーキ圧(17,18)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御するステップと
を行うことを特徴とする車両を減速させる方法。
【請求項2】
前記冗長信号(14)が、前記前車軸(3)又は前記後車軸(4)の前記補助ブレーキ圧(17,18)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御するための、前記前車軸(3)若しくは前記後車軸(4)又は前記トレーラ制御弁(122)の空圧的な冗長圧力(19)であることを特徴とする請求項1に記載の車両(1)を減速させる方法。
【請求項3】
前記前車軸(3)の前記補助ブレーキ圧(17)又は前記後車軸(4)の前記補助ブレーキ圧(18)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御するために、前記冗長圧力(19)が、前記前車軸(3)、前記後車軸(4)又は前記トレーラ制御弁(122)における圧力センサ(20,21,127)を用いて算出されることを特徴とする請求項2に記載の車両(1)を減速させる方法。
【請求項4】
前記圧力センサ(20,21,127)が、前記電気空圧式のブレーキシステム(2)の、前記前車軸(3)の前記車軸変調器(10)及び/又は前記後車軸(4)の前記車軸変調器(11)及び/又はトレーラ制御弁(122)に統合されていることを特徴とする請求項3に記載の車両(1)を減速させる方法。
【請求項5】
前記冗長信号(14)が、前記前車軸(3)の前記補助ブレーキ圧(17)又は前記後車軸(4)の前記補助ブレーキ圧(18)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する電気的な冗長信号(22)であることを特徴とする請求項1に記載の車両(200)を減速させる方法。
【請求項6】
前記電気的な冗長信号(22)が、少なくとも1つの車輪回転数センサ(23,23a,23b,23c)によって、特に、前記前車軸(230)の減速(256)又は前記後車軸(240)の減速(256a)によって、及び/又は前記前車軸(230)の車輪スリップ(257)若しくは前記後車軸(257a)の車輪スリップ(257a)によって、前記空圧式のブレーキシステム(2)において算出されることを特徴とする請求項5に記載の車両(200)を減速させる方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの車輪回転数センサ(23,23a,23b,23c)が、前記ブレーキシステム(2)の、前記前車軸(230)の少なくとも1つの車輪(224,225)又は前記後車軸(240)の少なくとも1つの車輪(226,227)に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の車両(200)を減速させる方法。
【請求項8】
前記冗長信号(14)が、第1及び/又は第2のブレーキ制御信号(8,9)の正確性又は存在の妥当性を確認するために、前記ブレーキエンコーダ(5;250)又は前記中央モジュール(28;228)において第1及び/又は第2のブレーキ制御信号(8,9)と比較されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両(200)を減速させる方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を実施する電気空圧式のブレーキシステム(2)であって、該ブレーキシステム(2)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御するためのブレーキ制御信号(8,9)を生成する少なくとも1つのセンサ(116,117)と、前車軸(3;230)における少なくとも1つの補助ブレーキ圧(17)を閉ループ制御及び/又は開ループ制御する車両(1;200)の前車軸(3;230)のための少なくとも1つの車軸変調器(10;210)及び/又は前記車両(1;200)の後車軸(4;240)における補助ブレーキ圧(18)を閉ループ制御及び/又は開ループ制御する前記車両(1;200)の前記後車軸(4;240)のための少なくとも1つの車軸変調器(11;220)とを有する少なくとも1つのブレーキエンコーダ(5:250)を備えた、前記電気空圧式のブレーキシステムにおいて、
前記ブレーキエンコーダ(5;250)において前記少なくとも1つのセンサ(116,117)のブレーキ制御信号(8,9)にエラーがあるか、又は欠陥がある場合に、前記前車軸(3;230)、前記後車軸(4;240)又はこれに代えてトレーラ制御弁(122)内で、又は該トレーラ制御弁(122)において冗長信号(14)を算出し、前記少なくとも1つの前車軸(3;230)又はこれに代えて前記少なくとも1つの後車軸(4;240)の減速のために前記冗長信号(14)を用いるように、前記電気空圧式のブレーキシステム(2)が形成されていることを特徴とする電気空圧式のブレーキシステム。
【請求項10】
前記冗長信号(14)が、前記前車軸(3;230)又はこれに代えて前記後車軸(4;240)の前記補助ブレーキ圧(17,18)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する空圧的な冗長圧力(19)であることを特徴とする請求項9に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項11】
前記ブレーキシステム(2)が、前記車両(1)の前記前車軸(3)若しくは前記後車軸(4)又は前記トレーラ制御弁(122)における前記空圧的な冗長圧力(19)を算出する圧力センサ(20,21,127)を備えていることを特徴とする請求項9又は10に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項12】
前記電気空圧式のブレーキシステム(2)が、前記前車軸(3)の前記車軸変調器(10)の少なくとも1つの入口弁(70)及び少なくとも1つの出口弁(71)への、又は前記後車軸(4)の前記車軸変調器(11)の少なくとも1つの入口弁(70a)及び少なくとも1つの出口弁(71a)への空圧的な入口弁管路(93)を備えており、前記前車軸(3)の前記車軸変調器(10)の前記少なくとも1つの入口弁(70)及び前記少なくとも1つの出口弁(71)並びに前記後車軸(4)の前記車軸変調器(11)の前記少なくとも1つの入口弁(70a)及び前記少なくとも1つの出口弁(71a)が、前記冗長信号(14)を算出するために閉鎖されているとともに、前記前車軸(3)の前記車軸変調器(10)の少なくとも1つの前車軸−冗長弁(35)又はこれに代えて前記後車軸(4)の前記車軸変調器(11)の少なくとも1つの後車軸−冗長弁(36)を備えており、前記前車軸−冗長弁又は前記後車軸−冗長弁が、前記冗長信号(14)を検出するために開放されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項13】
前記冗長信号(14)が、前記前車軸(3;230)又はこれに代えて前記後車軸(4;240)の前記補助ブレーキ圧(17,18)を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する電気的な冗長信号(22)であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項14】
前記電気空圧式のブレーキシステム(2)が、前記電気的な冗長信号(22)を算出するための、特に、前記車両(200)の、前記前車軸(230)の減速度(256)又は前記後車軸(240)の減速度(256a)を算出するための少なくとも1つの車輪回転数センサ(223,223a,223b,223c)を前記ブレーキシステム(2)に備えていることを特徴とする請求項13に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項15】
前記ブレーキ制御信号(8,9)の正確性又は存在の妥当性を確認するために、前記ブレーキエンコーダ(250)において、又は中央モジュール(228)において、第1及び/又は第2のブレーキ制御信号(8,9)との前記冗長信号(14)の比較が行われることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項16】
前記前車軸(3)の前記車軸変調器(10)の入口弁(70)及び出口弁(71)を作動させるように前記第1の電子的なブレーキ制御信号(8)が形成されており、及び/又は前記後車軸(4)の前記車軸変調器(11)入口弁(70a)及び出口弁(71a)を作動させるように前記第2の電子的なブレーキ制御信号(9)が形成されていることを特徴とする請求項9〜15のいずれか1項に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項17】
前記前車軸(230)又は前記後車軸(240)の前記補助ブレーキ圧(17,18)を前記冗長信号(14)によって直接開ループ制御及び/又は閉ループ制御するように前記ブレーキシステム(2)が形成されていることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1項に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)。
【請求項18】
特に請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を実施するための請求項9〜16のいずれか1項に記載の電気空圧式のブレーキシステム(2)を有する車両(1,200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの前車軸と、少なくとも1つの後車軸と、ブレーキシステムを開ループ制御及び/又は閉ループ制御するブレーキ制御信号を生成する少なくとも1つのセンサを有するブレーキエンコーダと、少なくとも1つの前車軸における少なくとも1つの前車軸ブレーキ圧を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する、車両の前車軸のための少なくとも1つの車軸変調器及び/又は車両の少なくとも1つの後車軸における後車軸ブレーキ圧を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する、車両の後車軸のための少なくとも1つの車軸変調器とを有する電気空圧式のブレーキシステムを備えた車両を減速させる方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ブレーキシステム及び車両を減速させる方法は十分に知られている。したがって、特許文献1には、2つの車軸を有する車両の、圧力媒体で操作され、部分的に電子的なブレーキ設備と、電子制御される後車軸ブレーキ回路及び空圧的に制御される前車軸ブレーキ回路を有するこのようなブレーキシステムのための方法とが示されている。ここで、ブレーキ設備は、2系統の空圧式のフットブレーキ弁を備えており、当該フットブレーキ弁は、運転者による操作に依存して、前車軸のホイールブレーキのための前車軸ブレーキ回路に対してブレーキ圧を生じさせるとともに、後車軸のホイールブレーキのための後車軸ブレーキ回路に対して制御圧あるいはバックアップ圧力を生じさせる。
【0003】
特許文献2には、ここでも電気空圧式の変調器を有する圧縮空気ブレーキ設備が記載されている。これは、多回路のフットブレーキを有する電気空圧式の圧縮空気ブレーキシステムである。圧縮空気ブレーキシステムは、別々の2つの空圧式のブレーキ回路を備えており、少なくとも2つのピストンが第1及び第2のブレーキ回路を空圧的に分離する。
【0004】
このようなブレーキシステムは、冗長的な場合において、すなわちブレーキエンコーダにおけるセンサの故障時に、空圧的な冗長性なしに適当なブレーキ操作を1つの車軸において導入するために、別の技術的なハードウェアを付加することなく、運転者の減速意志を確実に認識するという問題を有している。
【0005】
全ての車軸における冗長的な加圧が不可能である限り、ブレーキシステムは、追加的な変位センサを備える必要がある。
【0006】
ただし、追加的な変位センサの使用は、第3の変位センサのような追加的に必要なハードウェアにより、コスト上の欠点を有しているとともに、これにより、自動車分野あるいは商用車両の分野におけるブレーキシステムの競争力を制限してしまう。
【0007】
加えて、追加的なハードウェアは、車両におけるより多くの構造空間を必要とし、これは、車両製造者の視点から望ましいものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102010021909号明細書
【特許文献2】独国特許発明第10133440号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の基礎となる課題は、空圧的な冗長性なしに車軸における適当なブレーキ操作を導入することができるように、車両を減速させる方法と、車両を減速させる当該方法を実施する車両のブレーキシステムと、上述の欠点を克服し、運転者の減速意志を確実に特定する車両自体とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、上記課題は車両を減速させる方法によって解決され、第1の車軸である、前車軸若しくは後車軸又はトレーラ制御弁において冗長信号が生成され、該冗長信号を用いて、第2の車軸である、前車軸若しくは後車軸におけるブレーキ圧が開ループ制御及び/又は閉ループ制御される。
【0011】
このとき、前車軸は空圧式に開ループ制御及び/又は閉ループ制御され、後車軸は電気空圧式に開ループ制御及び/又は閉ループ制御される。しかし、前車軸が電気空圧式に開ループ制御及び/又は閉ループ制御され、後車軸が空圧式に開ループ制御及び/又は閉ループ制御されることも可能である。加えて、少なくとも1つのトレーラ制御弁が空圧式に開ループ制御及び/又は閉ループ制御され、前車軸又は後車軸が電気空圧式に開ループ制御及び/又は閉ループ制御されることも可能である。
【0012】
この場合、好ましい形態では、空圧的な冗長圧力が前車軸において設定される。当該冗長圧力は、前車軸において測定され、冗長信号として後車軸へ伝達される。後車軸では、冗長信号が補助ブレーキ圧として調整される。
【0013】
しかし、空圧的な冗長圧力が後車軸において設定されることも可能である。この場合、空圧的な冗長圧力は、後車軸において測定され、冗長信号として前車軸へ伝達される。そして、前車軸では、冗長信号が補助ブレーキ圧として調整される。これに代えて、トレーラ制御弁における空圧的な冗長圧力も、算出することができるとともに、冗長信号として、例えば前車軸又は後車軸のような少なくとも1つの別の車軸における補助ブレーキ圧の閉ループ制御及び/又は開ループ制御のために考慮に入れることが可能である。
【0014】
別の有利な形態では、冗長的な信号は、後車軸若しくは前車軸の補助ブレーキ圧を閉ループ制御するための、前車軸、後車軸又はトレーラ制御弁の空圧的な冗長圧力に対応している。車両における空圧的な管路、センサ又は評価装置のようなコストがかさむ追加的な部材は不要である。
【0015】
別の有利な形態では、後車軸若しくは前車軸の補助ブレーキ圧を開ループ制御及び/又は閉ループ制御するために、冗長的な信号は、前車軸、後車軸又はトレーラ制御弁における圧力センサを用いて算出される。圧力センサは、前車軸又は後車軸において存在する空圧的な冗長圧力を測定し、測定された空圧的な冗長圧力を、圧力センサ信号として、中央モジュール若しくは例えば電子的なパーキングブレーキの電子制御ユニットのような別の電気的な制御ユニットへ、又は直接車両の第2の車軸、特に後車軸若しくは前車軸の車軸変調器へ伝達する。圧力センサ信号は、冗長信号に対応している。
【0016】
別の有利な一形態では、圧力センサは、ブレーキシステムの、後車軸の車軸変調器、前車軸の車軸変調器又はトレーラ制御弁に統合されている。これにより、前車軸、後車軸又はトレーラ制御弁における空圧的な冗長圧力を非常に正確に特定することができる。なぜなら、長い伝達経路による圧力損失が生じないためである。
【0017】
さらに、別の有利な一形態では、冗長信号は、前車軸の補助ブレーキ圧又は後車軸の補助ブレーキ圧を閉ループ制御するための電気的な冗長信号である。特に、アンチロックシステム(ABS)では、冗長圧力を測定し、対応する空圧的な冗長信号を発出することができる圧力センサは使用されない。運転者のブレーキペダル操作の電子的な検出が機能不全となるか、又は受信される信号に妥当性がない場合には、電気的な冗長信号が、中央モジュールを介して前車軸の車軸変調器又は後車軸の車軸変調器へコントロールされる。この場合、別の有利な一形態では、電気的な冗長信号は、特に前車軸又は後車軸の減速度について、少なくとも1つの車輪回転数センサによってブレーキシステムにおいて算出される。前車軸又は後車軸の存在するブレーキ圧を算出することができる、空圧的な冗長圧力を測定する圧力センサが存在しない限り、車両の前車軸又は後車軸の駆動輪の少なくとも1つの車輪回転数センサは、空圧的にコントロールされる、前車軸又は後車軸の少なくとも1つの車輪の減速度あるいはスリップを算出するとともに、測定された減速度あるいは測定されたスリップを電気的な冗長信号として、ブレーキ制御信号の妥当性確認又は補助ブレーキ圧の開ループ制御及び/又は閉ループ制御のために、中央モジュール又は車両の後車軸若しくは前車軸の車軸変調器へ直接伝達する。
【0018】
有利には、少なくとも1つの車輪回転数センサは、ブレーキシステムの、前車軸の少なくとも1つの車輪に、又は後車軸の少なくとも1つの車輪に配置されている。具体的には、車輪回転数センサは、前車軸の車輪ハブ又は後車軸の車輪ハブに結合された磁気車輪と、ロッドセンサとを含んでいる。ロッドセンサは、クランプ又はセンサブラケットによって、前車軸の車軸ジャーナル又は後車軸の車軸ジャーナルの孔部において変位可能に挟持されている。車輪ハブに結合された磁気車輪の回転運動によって、ロッドセンサのセンサコイルにより検出される磁束が変化し、これにより、周波数が車輪速度に比例する交流電圧が生じる。車輪回転数センサが前車軸の少なくとも1つの車輪に配置されているときには、車輪回転数センサは、前車軸における車輪速度を検出し、当該車輪速度を、電気的な冗長信号として、前車軸の車軸変調器から少なくとも1つの第1の信号ラインを介して中央モジュールへ送信するか、又は別の電気的な制御ユニットから第3の信号ラインを介して後車軸の車軸変調器へ送信する。車輪回転数センサが後車軸の少なくとも1つの車軸ジャーナルに配置されているときには、車輪回転数センサは、後車軸の車輪速度を検出し、当該車輪速度を、電気的な冗長信号として、後車軸の車軸変調器から少なくとも1つの第3の信号ラインを介して中央モジュールへ送信するか、又は別の電気的な制御ユニットから第1の信号ラインを介して前車軸における車軸変調器へ送信する。
【0019】
加えて、別の一形態では、第1及び/又は第2のブレーキ制御信号の正確性又は存在を算出するために、第2のブレーキ制御信号が第1のブレーキ制御信号と比較されることが有利である。ブレーキペダルの操作はあらかじめ検出される。第1の変位センサは第1の電子的なブレーキ制御信号を算出し、ブレーキエンコーダの第2の変位センサは第2の電子的なブレーキ制御信号を算出する。
【0020】
つづいて、第1のブレーキ制御信号が第2のブレーキ制御信号と比較される。第1のブレーキ制御信号及び第2のブレーキ制御信号は、前車軸の車軸変調器及び後車軸の車軸変調器によって入口弁及び出口弁を作動させるために用いられる。ブレーキ制御信号のチェックは、安全機能である。これにより、運転者により所望される車両における減速度を達成するために、車両の前車軸においても、また後車軸においても、同一あるいは正確なブレーキ圧が存在し、車両が均等に、すなわち突発又は変動することなく、運転者の意志に従って制動されることが保証されている。
【0021】
別の有利な一形態では、第1のブレーキ制御信号及び/又は第2のブレーキ制御信号の正確性又は存在の妥当性を確認するために、第1のブレーキ制御信号及び/又は第2のブレーキ制御信号を有する冗長信号は、ブレーキエンコーダ又は中央モジュールにおいて互いに比較される。
【0022】
さらに、上記課題は、電気空圧式のブレーキシステム及び車両を減速させる方法を実行する車両によって解決される。電気空圧式のブレーキシステムは、ブレーキシステムを開ループ制御及び/又は閉ループ制御するブレーキ制御信号を生成する少なくとも1つのセンサを有するブレーキエンコーダと、車両のトレーラブレーキ接続部における補助ブレーキ圧を閉ループ制御及び/又は開ループ制御するトレーラ制御弁内での、又は当該トレーラ制御弁における、前車軸における少なくとも1つの補助ブレーキ圧を閉ループ制御及び/又は開ループ制御する車両の前車軸のための少なくとも1つの車軸変調器及び/又は後車軸における補助ブレーキ圧を閉ループ制御及び/又は開ループ制御する車両の後車軸のための少なくとも1つの車軸変調器とを備えている。前車軸における少なくとも1つの前車軸ブレーキ圧を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する、車両の前車軸のための少なくとも1つの車軸変調器及び/又は車両の少なくとも1つの後車軸における後車軸ブレーキ圧を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する、車両の後車軸のための少なくとも1つの車軸変調器とを有する電気空圧式のブレーキシステムを備えた車両を減速させる方法に関するものである。電気空圧式のブレーキシステムは、ブレーキエンコーダの少なくとも1つのセンサのブレーキ制御信号にエラーがあるか、又は欠陥がある場合に、前車軸、後車軸又はトレーラ制御弁において冗長信号を算出し、少なくとも1つの前車軸又はこれに代えて少なくとも1つの後車軸の減速のために冗長信号を用いるように、形成されている。
【0023】
これにより、運転者の減速位置に基づき、対応する確実なブレーキ操作を空圧的な冗長性なしに1つの車軸において導入するために、例えばブレーキエンコーダにおける第3のセンサのような追加的な部材を用いる必要がないという利点が得られる。ブレーキエンコーダのセンサは、変位センサ、回転角度センサ及び/又は圧力センサとして形成されることが可能である。加えて、さらに、少なくとも1つの別の車軸が電気空圧式に制御される。換言すれば、空圧式に制動される前車軸及び電気空圧式に制動される後車軸を有するブレーキシステムにおいては、空圧的な冗長圧力をブレーキエンコーダから後車軸へ案内する空圧的な管路がブレーキシステムに設けられていない。
【0024】
別の有利な一形態では、冗長信号は、前車軸又はこれに代えて後車軸の補助ブレーキ圧を開ループ制御及び/又は閉ループ制御する空圧的な冗長圧力又は電気的な冗長信号に対応する。
【0025】
前車軸若しくは後車軸の車軸変調器又は車両のトレーラ制御弁が圧力センサを備えていれば、有利には、冗長信号は、、空圧的な冗長圧力に対応する。これに対して、ブレーキシステムがアンチロックシステムであり、前車軸若しくは後車軸における車軸変調器又は車両のトレーラ制御弁が圧力センサを備えていなければ、有利には、冗長信号は、別の電気的な冗長信号に対応する。そして、冗長信号は、前車軸又は後車軸における少なくとも1つの車輪回転数センサによって算出される。
【0026】
加えて、電気空圧式のブレーキシステムは、前車軸の車軸変調器の少なくとも1つの入口弁及び少なくとも1つの出口への、又は後車軸の車軸変調器の少なくとも1つの入口弁及び少なくとも1つの出口弁への空圧的な入口弁管路を備えており、前車軸の車軸変調器の入口弁及び出口弁又は後車軸の車軸変調器の入口弁及び出口弁は、冗長信号を算出するために閉鎖されている。なぜなら、電気的な圧力制御が停止されていることから、入口弁も、また出口弁も妥当性のある運転者の意志において通電されないためである。加えて、電気空圧式のブレーキシステムは、前車軸の車軸変調器の少なくとも1つの前車軸−冗長弁、又はこれに代えて後車軸の車軸変調器の後車軸−冗長弁を備えており、当該前車軸−冗長弁又は後車軸−冗長弁は、冗長信号を算出するために開放されている。前車軸−冗長弁は、通電されていない状態では、すなわち電気的な圧力制御が停止されているときには、開放された位置にある。
【0027】
別の有利な一形態では、ブレーキシステムは、電気的な冗長信号、特にブレーキシステムにおける車両の前車軸又は後車軸の減速度を算出するための少なくとも1つの車輪回転数センサを備えている。車輪回転数センサは、特に、車輪に、又は車輪の内部に、例えば車両の車輪の車輪ハブに配置されている。車輪回転数センサが車両の前車軸又は後車軸に配置されていることも考えられる。
【0028】
さらに、第2のブレーキ制御信号を生成するように第2のセンサがブレーキエンコーダに形成されていることが有利であることが分かった。このとき、第1のセンサが機能不全となっているか、又は欠陥があり、運転者により所望されるブレーキ圧あるいは減速意志が後車軸及び/又は前車軸の車軸変調器において伝達されることができない場合には、第2のセンサが保護に寄与する。
【0029】
別の有利な一形態では、電子的なブレーキ制御信号は、前車軸の車軸変調器によって入口弁及び出口弁を作動させるように形成されており、及び/又は第2の電子的なブレーキ制御信号は、後車軸の車軸変調器によって入口弁及び出口弁を作動させるように形成されている。
【0030】
ブレーキシステムが、後車軸又は前車軸の補助ブレーキ圧を冗長信号によって直接開ループ制御及び/又は閉ループ制御するように形成されることも有利である。ブレーキエンコーダにおけるブレーキペダル操作の電気的な検出が機能不全となっているときには、運転者の意志あるいは冗長信号は、車輪回転数センサ又は車両の前車軸、後車軸若しくはトレーラ制御弁の圧力センサによって算出される。冗長信号により、車両における、冗長圧力が算出されていない別の車軸の少なくとも補助ブレーキ圧が開ループ制御及び/又は閉ループ制御される。
【0031】
以下に、本発明の選択された実施例を添付の図面に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】ブレーキシステムが電気的なブレーキシステムとして形成された車両を概略的に示す図である。
【
図2】ブレーキシステムが電気的なブレーキシステムとして形成された車両の一部を概略的に示す図である。
【
図4】ブレーキエンコーダを概略的に示す図である。
【
図5】ブレーキシステムがアンチロックシステムとして形成された車両を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1には、電気式のブレーキシステム(EBS)38として形成された、車両1の電気空圧式のブレーキシステム2が示されている。まず、電気式のブレーキシステム38を一般的に説明する。EBS38は、ブレーキエンコーダ5を備えている。ブレーキエンコーダ5は、ブレーキペダル16を介して運転者の減速意志を受け取るとともに、前車軸3の車軸変調器10の入口弁70及び出口弁71を作動させるために、及び後車軸4の車軸変調器11の入口弁70a及び出口弁71aを作動させるために、第1の変位センサ116(
図4において図示)によって第1の電子的なブレーキ制御信号8を生成し、第2の変位センサ117(
図4において図示)によって第2の電子的なブレーキ制御信号9を生成する。前車軸3の入口弁70及び出口弁71が
図2及び
図3に示されている。 中央モジュール28は、EBS38を開ループ制御あるいは閉ループ制御するとともに監視する。さらに、車両1の前車軸3には前車軸3の車軸変調器10が配置されており、車両1の後車軸4には後車軸4の車軸変調器11が配置されている。前車軸3の車軸変調器10は前車軸ブレーキ圧12を制御し、後車軸4の車軸変調器11は後車軸ブレーキ圧13を制御する。
【0034】
前車軸3は、第1の車輪24及び第2の車輪25を備えている。後車軸4には、後車軸4の第1の車輪26及び後車軸4の第2の車輪27が配置されている。各車輪24,25,26,27には、車輪回転数センサ23,23a,23b,23cが配置されている。第1の車輪回転数センサ23は第1の車輪回転数センサ信号ライン39を介して前車軸3の車軸変調器10に接続されており、第2の車輪回転数センサ23aは第2の車輪回転数センサ信号ライン40を介して前車軸3の車軸変調器10に接続されている。第3の車輪回転数センサ23bは第3の車輪回転数センサ信号ライン41を介して前車軸4の車軸変調器10に接続されており、第4の車輪回転数センサ23cは第4の車輪回転数センサ信号ライン42を介して前車軸4の車軸変調器10に接続されている。車軸変調器10,11は、車輪回転数センサ23,23a,23b,23cを介して車輪24,25,26,27の車輪速度を検出し、当該車輪速度を評価する。車輪回転数センサ23,23a,23b,23cは、当該各車輪回転数センサ23,23a,23b,23cの不図示の磁気車輪を介して永続的に実際の車輪速度を算出する。センサ信号の評価により、前車軸及び/又は後車軸4のスリップについての正確な状況、ひいては間接的にブレーキ管路における前車軸及び/又は後車軸の圧力についての正確な状況が得られる。スリップが異なっていれば、前車軸3又は後車軸4は、車両の他の車軸3,4よりも強く制動される。したがって、当該車軸3,4はより大きく摩耗する。EBS38は、ブレーキ力がブレーキシリンダ53,54,55,56を介して車輪24,25,26,27へ最適に分配されるように、差異スリップ制御を用いて、前車軸3における前車軸ブレーキ圧12と、後車軸4における後車軸ブレーキ圧13を制御する。このとき、ブレーキシリンダ53,54は、前車軸3に配置されている。これに対して、ブレーキシリンダ55,56は、後車軸4に配置されている。
【0035】
さらに、前車軸3には、2つのアンチロックシステム−ソレノイド制御弁(ABS−ソレノイド制御弁)43,44が配置されている。ABS−ソレノイド制御弁43,44は、それぞれ1つのソレノイド制御弁管路45,46を介して前車軸3の車軸変調器10に接続されている。車両1の通常の制動時には、すなわち、前車軸3の車輪24,25がロックされない場合には、ABS−ソレノイド制御弁43,44は開放されている。少なくとも1つの前輪24,25がロックされると、前輪24,25のABS−ソレノイド制御弁43,44の不図示の入口弁が閉鎖される。入口弁が閉鎖されたABS−ソレノイド制御弁43,44は、前車軸3のブレーキシリンダ53,54のうち1つへ圧力をもはや通過させない。当該少なくとも1つの前輪24,25におけるロックが解消され、これにより、車両1が確実に制動される。
【0036】
さらに、ステアリングホイール角度センサ59が、絶対角度の測定値、すなわち不図示のステアリングホイールの位置を提供する。このことは、センサキャリブレーションによってステアリングホイールのゼロ位置(中心位置)を識別する可能性を含んでいる。ステアリングホイール角度センサ59は、ブレーキシステム−データバス−インターフェース58を介して中央モジュール28と通信する。
【0037】
バッテリ115は、中央モジュール28へエネルギーを供給する。
【0038】
加えて、車両1は、パーキングブレーキ操作要素57を備えている。パーキングブレーキ操作要素57は、電気空圧式のハンドブレーキシステム(EPHS)61を介して中央モジュール28と通信する。中央モジュール28は、トレーラ−ブレーキシステム−データバス−インターフェース62を介して車両1の不図示のトレーラと通信する。したがって、車両1とトレーラの間で信号交換あるいは通信交換が行われる。トレーラ制御弁122は、必要とされるトレーラブレーキ圧65をトレーラへ伝達する。加えて、トレーラ制御弁122は、貯蔵圧力アキュムレータ67に接続されている。別の貯蔵圧力アキュムレータ68は、後車軸4の車軸変調器11に接続されている。さらに、第3の貯蔵圧力アキュムレータ69は、ブレーキエンコーダ5及び前車軸3の車軸変調器10に接続されている。
【0039】
一般的に、ブレーキペダル16の操作は、ブレーキエンコーダ5によって検出される。このとき、第1のブレーキ制御信号8及び第2のブレーキ制御信号9が変調される。そして、第2のブレーキ制御信号9が、ブレーキエンコーダ5において第1のブレーキ制御信号8と比較される。生じ得るエラーは、ブレーキエンコーダ5における電気的な障害か、又は信頼性のない、あるいは異なるブレーキ制御信号8及び9であり得る。
図1による電気式のブレーキシステム38は、ブレーキエンコーダ5におけるエラーに応じて、又はブレーキエンコーダ5の障害時に、前車軸3が空圧式に制動されることができるとともに、後車軸4が電気空圧式に制動されることができるように形成されている。しかし、後車軸4を空圧式に制動し、前車軸3を電気空圧式に制動することも可能である。以下に、前車軸3が空圧式に制動され、後車軸4が電気空圧式に制動されるEBS38について機能を例示的に説明する。ブレーキエンコーダ5がエラーを有し、又は機能不全となっている場合には、ペダルストロークが、空圧的な冗長圧力19として、ブレーキエンコーダ5からブレーキエンコーダ5の空圧管路29を介して車軸変調器10へ伝達される。圧力センサ20は、空圧的な冗長圧力19を測定し、電気的な圧力センサ信号119を生成する。電気的な圧力センサ信号119は、車軸変調器10から信号ライン97を介して中央モジュール28へ伝達される。加えて、第1の車輪回転数センサ23は、第1の前輪24の第1の車輪速度103を測定する。第2の車輪回転数センサ23aは、第2の前輪25の第2の車輪速度104を測定する。第1の車輪回転数センサ23の第1の車輪回転数センサ信号ライン39は、第1の前輪24の測定された第1の車輪速度103を車輪回転数センサ23から車軸変調器10へ伝達する。第2の車輪回転数センサ23aの第2の車輪回転数センサ信号ライン40は、ここでも、第2の前輪24の測定された第2の車輪速度104を車輪回転数センサ23aから車軸変調器10へ伝達する。つづいて、前車軸3の全車輪速度が第1の車輪速度103及び第2の車輪速度104に基づき形成される。前車軸の全車輪速度105は、車軸変調器10から信号ライン97を介して中央モジュール28へ伝達される。つづいて、電気的な圧力センサ信号119は、中央モジュール28において第1のブレーキ制御信号8又は第2のブレーキ制御信号9と比較され、目標値が形成される。目標値及び全車輪速度あるいはこれに基づき得られる車輪スリップ及び/又は減速度は、補助ブレーキ制御信号を形成する。補助ブレーキ制御信号に基づき、中央モジュール28は、車両1の後車軸4についての圧力目標値113を演算する。
【0040】
圧力目標値113は、中央モジュール28から第3の信号ライン114を介して後車軸4の車軸変調器11の圧力センサ21へ伝達される。後車軸4の車軸変調器11では、圧力目標値113に基づいて補助ブレーキ圧18が変調される。補助ブレーキ圧18は、第1のブレーキシリンダ管路103を介して第1の後輪26のブレーキシリンダ55へ伝達され、第2のブレーキシリンダ管路104を介して第2の後輪27のブレーキシリンダ56へ伝達される。そして、第1の後輪26及び第2の後輪27は、補助ブレーキ圧18に対応して制動される。
【0041】
図2には、電気式のブレーキシステム38を有する車両1の前車軸3が詳細に示されている。
図2は、
図1による前車軸3の全ての部材を備えているため、これら部材については詳細に説明しない。
【0042】
図3には、前車軸3の車軸変調器10の可能な実施形態及び後車軸4の車軸変調器11が示されている。前車軸3用の車軸変調器10としての可能な実施形態を例示的に説明する。車軸変調器10は、入口弁(EV)70、出口弁(AV)71及び前輪−冗長弁(RV)75を備えている。これら弁70,71,75は、ソレノイド制御弁として形成されている。加えて、圧力センサ20、リレー弁31及び音響緩衝部77が配置されている。さらに、第1の貯蔵圧力アキュムレータ69(不図示)は、第1のエアフィルタ73及びリレー弁管路92を介してリレー弁31に接続され、入口弁管路93を介して入口弁70に接続されている。加えて、貯蔵圧力アキュムレータ69(不図示)は、第2のエアフィルタ74及びリレー弁管路92を介してリレー弁31に接続され、入口弁管路93を介して入口弁70に接続されており、第3のエアフィルタ75が冗長弁94を介してRV35に接続されている。エアフィルタ73,74を介した車軸変調器10への貯蔵圧力アキュムレータ69の二重の接続は、達成されるべき体積流量の向上に寄与する。第2の冗長弁管路94aがRV35から第2の入口弁管路93aへ配置されている。音響緩衝部77は、第1の出口弁管路95を介してリレー弁31に接続されているとともに、第2の出口弁管路96を介して出口弁71に接続されている。さらに、圧力センサ20から不図示の車軸変調器制御ユニットへの車軸変調器10の第1の信号ライン97が示されている。第2の弁入口管路93aは、入口弁70及び出口弁71からリレー弁31へ配置されている。絞り100は、リレー制御弁接続管路126を介して第2の入口弁管路93aを車軸変調器10のリレー弁圧力制御管路125へ接続している。
【0043】
車両1の制動時には、リレー弁31は、不図示の第2の圧力アキュムレータ69からEV70を介して前車軸ブレーキ圧12で負荷を受ける。前車軸ブレーキ圧12は、リレー弁31から前車軸3の第1の車輪24のソレノイド制御弁45を介して第1の車輪のABS−ソレノイド制御弁43へ、つづいて第1の車輪24のブレーキシリンダ53へ通過される。
【0044】
加えて、前車軸ブレーキ圧12は、リレー弁31から前車軸3の第2の車輪25のソレノイド制御弁46を介して前車軸3の第2の車輪25のABS−ソレノイド制御弁44へ、つづいて第2の車輪25のブレーキシリンダ54へ通過される。ブレーキエンコーダ5が故障している場合には、EV70、AV及びRVが停止される。したがって、EV70、AV71及びRVには通電されない。空圧的な冗長圧力19は、冗長接続部を介して、つづいてリレー弁31を介して増幅され、前車軸3の第1の車輪24のソレノイド制御弁45を介して第1の車輪24のABS−ソレノイド制御弁43へ、つづいて第1の車輪24のブレーキシリンダへ通過される。
【0045】
加えて、空圧的な冗長圧力19は、リレー弁31から前車軸3の第2の車輪25のソレノイド制御弁46を介して前車軸3の第2の車輪25のABS−ソレノイド制御弁44へ、つづいて第2の車輪25のブレーキシリンダ54へ通過される。このとき、RV35は、開放されており、したがって通電されていない。さらに、空圧的な冗長圧力19は、前車軸3の圧力センサ20において測定され、電気的な圧力センサ信号119として第1の信号ライン97を介して中央モジュール28へ伝達される。
【0046】
図4には、ブレーキエンコーダ5の構造が示されている。ブレーキエンコーダ5は、第1の変位センサ116と、第2の変位センサ117と、第1のスイッチ6と、第2のスイッチ7とを備えている。ブレーキエンコーダ5の空圧的な部分は、ブレーキエンコーダリレー弁81と、ブレーキエンコーダリレー弁81から前車軸の貯蔵圧力アキュムレータ69への空圧的な圧力供給管路30とで構成されている。一般的に、ブレーキエンコーダは、ブレーキペダル16のペダルストロークあるいはペダル力をブレーキエンコーダリレー弁81へ伝達するタペットを介して操作される。加えて、空気的な圧力管路29は、前車軸3の車軸変調器10における接続部に接続されている。ブレーキエンコーダ5は、ブレーキペダル16を介して運転者の減速意志を受け取り、車軸変調器10,11の入口弁70の通気及び出口弁71の抜気のための第1のブレーキ制御信号8及び電気的な第2のブレーキ制御信号9並びに前車軸3の補助ブレーキ圧17又は後車軸4の補助ブレーキ圧18を制御する空圧的な冗長圧力19を生じさせる。ブレーキペダル16が操作されるとすぐに、ブレーキエンコーダ5において、まず、第1のブレーキ制御信号8及び第2のブレーキ制御信号9が生成され、ブレーキ制御信号8,9が運転者の減速意志に対応するかどうかが比較される。第1のブレーキ制御信号8及び第2のブレーキ制御信号は、ブレーキエンコーダ5から第2の信号ライン101を介して中央モジュール28へ伝達される。ブレーキ制御信号8,9は、ブレーキ過程の動作及び監視に用いられる。第1のスイッチ6及び第2のスイッチ7の操作が機械的になされる。
【0047】
ブレーキペダル16の操作は、第1の変位センサ116及び第2の変位センサ117によってペダルストロークとして記録され、ブレーキエンコーダ5によって、第1の変位信号89及び第2の変位信号90として中央モジュール28へ出力される。第1及び第2の変位信号89,90は、ブレーキエンコーダ5から第2の信号ライン101を介して中央モジュール28へ伝達される。
【0048】
ブレーキエンコーダ5がエラーを有し、又は機能不全となっている場合には、運転者の意志は、ブレーキエンコーダ5のリレー弁81から直接空圧的な管路29を介して前車軸3の車軸変調器10の圧力センサ20への空圧的な冗長圧力19により調整される。
【0049】
電気空圧式のブレーキシステム2がアンチロックシステム(ABS)201として形成されているか、あるいはシステムにおいて冗長圧力測定のための圧力センサが存在しない場合に、ブレーキエンコーダ250に障害があるときには、運転者の意志は、電気的な冗長信号22として、トレーラ制御弁122における冗長圧力19又はスリップによって算出され、及び減速度が車輪回転数センサ223,223a,223b,223cによって算出される。
【0050】
図5には、アンチロックシステム(ABS)201として形成された、車両200の電気空圧式のブレーキシステム2が示されている。ABS201は、低い摩擦係数におけるフットブレーキの力強い操作による車両の車輪224,225,226,227のロックを防止する役割を有している。これにより、物理的な可能性の範囲において、車両200又は車両コンビネーションの走行安定性及び操舵性を保証するために、フルブレーキング時にも、制動される車両の車輪224,225,226,227におけるコーナリングフォースを維持するようになっている。同時に、車両の車輪224,225,226,227と路面の間の利用可能なトラクションを活用しつつ、ブレーキストローク及び車両減速度が最適化されるべきである。
【0051】
ABS201は、構造において、EBS38と同一の部材を備えている。当該部材については、実施例ではこれ以上詳細に説明しない。加えて、例は、前車軸230が空圧式に制動され、後車軸240が電気空圧式に制動される、ABS201を有する車両200の制動を示している。同一の機能に基づき、後車軸240を空圧式に制動し、前車軸230を電気空圧式に制動することも可能である。
図1についての説明が参照される。ABS201は、EBS38とは異なり、一般的に、前車軸230の車軸変調器210における圧力センサ20及び後車軸240の車軸変調器211における圧力センサ21を備えていない。むしろ、車軸変調器210は、3ポート2位置切換弁2118による可能なパイロット制御部を有するリレー弁2116を備えている。ABS制御弁243,244は、リレー弁2116に後続接続されている。加えて、車輪回転数センサ223,223aの車輪速度は、中央モジュール228によって直接読み取られる。同様のことは、後車軸240の車輪回転数センサ223b,223cの車輪速度2110,2111についても当てはまる。すなわち、前車軸230の第1の車輪回転数センサ223の車輪速度2103は、車輪回転数センサ223から第1の車輪回転数センサ223の第1の車輪回転数センサ信号ライン239を介して中央モジュール228へ伝達され、評価される。
【0052】
前車軸230の第2の車輪回転数センサ223aの車輪速度2104は、車輪回転数センサ223aから第2の車輪回転数センサ223aの第2の車輪回転数センサ信号ライン241を介して中央モジュール228へ伝達され、評価される。
【0053】
後車軸240の車輪回転数センサ223bの車輪速度2110は、車輪回転数センサ223bから車輪回転数センサ223bの第3の車輪回転数センサ信号ライン2112を介して中央モジュール228へ伝達され、評価される。
【0054】
後車軸240の車輪回転数センサ223cの車輪速度2111は、車輪回転数センサ223aから車輪回転数センサ223cの第4の車輪回転数センサ信号ライン2113を介して中央モジュール228へ伝達され、評価される。一般的に、ABS208においても、ブレーキペダル216の操作はブレーキエンコーダ250によって検出される。
【0055】
ブレーキエンコーダ250がエラーを有し、又は機能不全となっている場合には、運転者の意志は、空圧的な冗長圧力19を介して間接的に前車軸230の車軸変調器210へ通過される。前車軸ブレーキ圧212は、ブレーキエンコーダ250から空圧的な管路229を介して車軸変調器210へ伝達される。前車軸ブレーキ圧212は、車軸変調器210の前車軸−ABS−弁233によって、一方では、車軸変調器210から前車軸230の第1の車輪224のソレノイド制御弁管路245を介して第1の前輪224のソレノイド制御弁243へ伝達される。前車軸ブレーキ圧212は、ソレノイド制御弁243から第1の前輪224のブレーキシリンダ253へ伝達される。前車軸ブレーキ圧212に対応して、第1の前輪224が制動される。他方では、前車軸ブレーキ圧212は、車軸変調器210から前車軸230の第2の車輪225のソレノイド制御弁管路246を介して第2の前輪225のソレノイド制御弁244へ伝達される。前車軸ブレーキ圧212は、ソレノイド制御弁245から第2の前輪225のブレーキシリンダ254へ伝達される。前車軸ブレーキ圧212に対応して、第1の前輪225が制動される。つづいて、車輪回転数センサ223,223aにより検出される車輪速度2103,2104は、中央モジュール228において読み取られ、評価される。加えて、ブレーキエンコーダ250にエラーがある場合には、運転者の意志は、電気的な冗長信号22として、車輪回転数あるいはこれに基づき導出される車輪スリップ257,257a及び車両の減速度256,256aを介して間接的に特定され、後車軸240の車軸変調器220を作動させる中央モジュール228によって用いられる。
【符号の説明】
【0056】
1 車両
2 電気空圧式のブレーキシステム
3 前車軸
4 後車軸
5 ブレーキエンコーダ
6 ブレーキエンコーダの第1のスイッチ
7 ブレーキエンコーダの第2のスイッチ
8 第1のブレーキ制御信号
9 第2のブレーキ制御信号
10 前車軸の車軸変調器
11 後車軸の車軸変調器
12 前車軸ブレーキ圧
13 後車軸ブレーキ圧
14 冗長信号
16 ブレーキペダル
17 前車軸3の補助ブレーキ圧
18 後車軸4の補助ブレーキ圧
19 空圧的な冗長圧力
20 前車軸3の車軸変調器10の圧力センサ
21 後車軸4の車軸変調器11の圧力センサ
22 電気的な冗長信号
23 前車軸3の第1の車輪回転数センサ
23a 前車軸の第2の車輪回転数センサ
23b 後車軸4の第1の車輪回転数センサ
23c 後車軸4の第2の車輪回転数センサ
24 前車軸3の第1の車輪
25 前車軸3の第2の車輪
26 後車軸4の第1の車輪
27 後車軸4の第2の車輪
28 中央モジュール
29 ブレーキエンコーダ5の空圧的な管路
30 ブレーキエンコーダ5及び前車軸3の車軸変調器10の圧力供給管路
31 リレー弁
35 前車軸−冗長弁
36 後車軸−冗長弁
38 電気式のブレーキシステム(EBS)
39 前車軸3の第1の車輪回転数センサ23の第1の車輪回転数センサ信号ライン
40 前車軸3の第2の車輪回転数センサ23aの第2の車輪回転数センサ信号ライン
41 第3の車輪回転数センサ23bの第3の車輪回転数センサ信号ライン
42 第4の車輪回転数センサ23cの第4の車輪回転数センサ信号ライン
43 前車軸3の第1の車輪23のアンチロックシステム(ABS)−ソレノイド制御弁
44 前車軸3の第2の車輪25のアンチロックシステム(ABS)−ソレノイド制御弁
45 前車軸3の第1の車輪24のソレノイド制御弁管路
46 前車軸3の第2の車輪25のソレノイド制御弁管路
53 前車軸3の第1の車輪24のブレーキシリンダ
54 前車軸3の第2の車輪25のブレーキシリンダ
55 後車軸4の第1の車輪26のブレーキシリンダ
56 後車軸4の第2の車輪27のブレーキシリンダ
57 パーキングブレーキ操作要素
58 ブレーキシステム−データバス−インターフェース
59 ステアリングホイール角度センサ
61 電気空圧式のハンドブレーキシステム
62 トレーラ−ブレーキシステム−データバス−インターフェース
65 トレーラブレーキ圧
66 トレーラ貯蔵圧力
67 トレーラ制御弁122の貯蔵圧力アキュムレータ
68 後車軸4の車軸変調器11の貯蔵圧力アキュムレータ
69 前車軸3の車軸変調器10及びブレーキエンコーダ5の貯蔵圧力アキュムレータ
70 前車軸3の車軸変調器10の入口弁
70a 後車軸4の車軸変調器11の入口弁
71 前車軸3の車軸変調器10の出口弁
71a 後車軸4の車軸変調器10の出口弁
73 第1のエアフィルタ
74 第2のエアフィルタ
75 第3のエアフィルタ
77 車軸変調器10の音響緩衝部
81 ブレーキエンコーダリレー弁
89 ブレーキエンコーダ5の第1の変位信号
90 ブレーキエンコーダ5の第2の変位信号
92 車軸変調器10,11のリレー弁管路
93 入口弁管路
93a 第2の入口弁管路
94 冗長弁管路
94a 第2の冗長弁管路
95 第1の入口弁管路
96 第2の出口弁管路
97 前車軸3の車軸変調器10から中央モジュール28への第1の信号ライン
100 絞り
101 中央モジュール28からブレーキエンコーダ5への第2の信号ライン
113 圧力目標値
114 後車軸4の車軸変調器11から中央モジュール28への第3の信号ライン
115 バッテリ
116 ブレーキエンコーダ5の第1の変位センサ
117 ブレーキエンコーダ5の第2の変位センサ
119 電気的な圧力センサ信号
122 トレーラ制御弁
123 トレーラ制御弁122の冗長弁
124 トレーラ制御弁122の圧力制御弁
125 リレー弁圧力制御管路
126 リレー制御弁接続管路
127 トレーラ制御弁122の圧力センサ
200 車両
201 アンチロックシステム(ABS)
210 前車軸230の車軸変調器
211 後車軸240の車軸変調器
212 前車軸ブレーキ圧
214 第1の前輪224のソレノイド制御弁243の制御管路
215 第2の前輪225のソレノイド制御弁244の制御管路
216 ブレーキペダル
220 後車軸240の車軸変調器
223 前車軸230の第1の車輪回転数センサ
223a 前車軸230の第2の車輪回転数センサ
223b 後車軸240の第1の車輪回転数センサ
223c 後車軸240の第2の車輪回転数センサ
224 車両200の第1の前輪
225 車両200の第2の前輪
226 車両200の第1の後輪
227 車両200の第2の後輪
228 車両200の中央モジュール
229 ブレーキエンコーダ250から車軸変調器210への空圧的な管路
230 車両200の前車軸230
233 前車軸−ABS−弁
234 後車軸−ABS−弁
239 第1の車輪回転数センサ223の第1の車輪回転数センサ信号ライン
240 後車軸
241 第2の車輪回転数センサの第2の車輪回転数センサ信号ライン
243 第1の前輪224のABS−弁
244 第2の前輪225のABS−弁
245 第1の前輪224のソレノイド制御弁管路
246 第2の前輪225のソレノイド制御弁管路
250 車両200のブレーキエンコーダ
253 第1の前輪224のブレーキシリンダ
254 第2の前輪225のブレーキシリンダ
256 車両200の前車軸3の減速度
256a 車両200の後車軸4の減速度
257 前車軸3の車輪スリップ
257a 後車軸4の車輪スリップ
2112 後車軸240の第1の車輪回転数センサ223bの第3の車輪回転数センサ信号ライン
2113 後車軸240の第2の車輪回転数センサ223cの第4の車輪回転数センサ信号ライン
2114 第1の後輪226のブレーキシリンダ管路
2115 第2の後輪227のブレーキシリンダ管路
2116 前車軸230の車軸変調器のリレー弁
2117 後車軸208の車軸変調器のリレー弁
2118 前車軸230の車軸変調器の3ポート2位置切換弁
2119 後車軸208の車軸変調器の3ポート2位置切換弁
【国際調査報告】