(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-532698(P2020-532698A)
(43)【公表日】2020年11月12日
(54)【発明の名称】パイプ用断熱材
(51)【国際特許分類】
F16L 59/02 20060101AFI20201016BHJP
【FI】
F16L59/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-534165(P2020-534165)
(86)(22)【出願日】2018年8月22日
(85)【翻訳文提出日】2020年4月22日
(86)【国際出願番号】US2018047559
(87)【国際公開番号】WO2019050685
(87)【国際公開日】20190314
(31)【優先権主張番号】62/554,064
(32)【優先日】2017年9月5日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】507220187
【氏名又は名称】オウェンス コーニング インテレクチュアル キャピタル リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100123607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 徹
(72)【発明者】
【氏名】ガウリラ マシュー ダニエル
【テーマコード(参考)】
3H036
【Fターム(参考)】
3H036AA01
3H036AB13
3H036AB15
3H036AB24
3H036AC02
3H036AC06
(57)【要約】
本発明によるパイプ用断熱材は、断熱材料の複数のセグメントを含む平板を有する。複数のセグメントの隣接した各対は、平板に形成された溝によって分離される。断熱材料の複数のセグメントの各々は、厚さtを有し、且つ、第1の領域及び第2の領域を含む。断熱材料の第1の領域の圧縮性は、断熱材料の第2の領域の圧縮性よりも大きい。断熱材料は、ガラス繊維であってもよいし、ミネラルウールであってもよい。第1の領域の断熱材料は、第2の領域の断熱材料と異なっていてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ用断熱材であって、
断熱材料の複数のセグメントを含む平板を有し、
前記複数のセグメントの隣接した各対は、前記平板に形成された溝によって分離され、
前記断熱材料の複数のセグメントの各々は、厚さtを有し、且つ、第1の領域及び第2の領域を含み、
前記断熱材料の第1の領域の圧縮性は、前記断熱材料の第2の領域の圧縮性よりも大きい、パイプ用断熱材。
【請求項2】
前記断熱材料はガラス繊維である、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項3】
前記断熱材料はミネラルウールである、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項4】
前記第1の領域の断熱材料は、前記第2の領域の断熱材料と異なる、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項5】
前記断熱材料の第1の領域は厚さt1であり、前記断熱材料の第2の領域は厚さt2であり、t1+t2=tである、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項6】
t1<t2である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項7】
t1=t2である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項8】
t1>t2である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項9】
t1はtの少なくとも10%である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項10】
t1はtの少なくとも20%である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項11】
t1はtの少なくとも30%である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項12】
t1はtの少なくとも40%である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項13】
t1はtの少なくとも50%である、請求項5に記載のパイプ用断熱材。
【請求項14】
前記平板は、表材料を含み、前記複数のセグメントの各々は、前記断熱材料の第1の領域の上に前記表材料を有する、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項15】
前記平板は、裏材料を含み、前記複数のセグメントの各々は、前記断熱材料の第2の領域の上に前記裏材料を有する、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項16】
前記溝の各々はV字形である、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項17】
前記複数のセグメントの各々は台形形状である、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年9月5日出願の米国特許仮出願番号62/554,064号の優先権及び任意の利益を主張し、その全体を本明細書に援用する。
【0002】
全体的な発明概念は、パイプ用断熱材に関し、特に、断熱すべきパイプの外形状に容易に一致するパイプ用断熱材に関する。
【背景技術】
【0003】
図1Aに示すように、1つの種類の従来のパイプ用断熱材100は、断熱材料104の平板102として形成される。長さ方向のV字形の溝106が、平板102に切込まれて、断熱材料104の別個のセグメント108を形成する。
図1Aでは、8つのセグメント108、すなわち、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8が示されている。
【0004】
典型的にはV字形の溝106を断熱材料104に切込む前に、表材料110及び/又は裏材料112を断熱材料104に固定することが選択される。取付けの間、表材料110は、断熱すべきパイプ140と断熱材料104の間に位置している。取付けの間、裏材料112は、パイプ140から最も遠いところである断熱材料104の外側に位置している。表材料110及び裏材料112は、任意の数の目的で使用され、かかる目的は、例えば、蒸気バリヤとして作用する目的、又は、断熱材料104のセグメント108に対する支持を追加する目的である。
【0005】
各セグメント108は、台形の形状を有する。典型的には、各セグメント108は、等脚台形の形状を有し、上底120と下底122を有する。上底120及び下底122は、一対の脚124によって接続される。上底120及び下底122は、互いに平行であり、一対の脚124は、互いに平行ではない。断熱材料104の厚さ126は、上底120と下底122の間の距離によって定められる。
【0006】
溝付き板(例えば、
図1Dに示すような溝付き平板102)として形成されたパイプ用断熱材100は、細長い円筒として形成されたパイプ用断熱材よりも、製造、輸送、及び/又は保管が容易であり且つ/又は安価であるので望ましい。さらに、溝付き板として形成されたパイプ用断熱材100は、円筒形に形成されたパイプ用断熱材よりも多用途であり、その理由は、かかる円筒が特定の寸法のパイプを断熱するのに作られるからである。
【0007】
上述したV字形の溝106により、隣接したセグメント108の脚124が互いに当接し、それにより、隣接したセグメント108の間に位置するV字形の溝106を閉じるように、平板102を取り扱うことを可能にする。このように、平板102は、断熱材料104の細長く且つ中空の多角形に変形され、この多角形はn個の辺を有し、nは多角形を形成するセグメント108の数である。
【0008】
取付けの間、典型的には、断熱材料104がパイプ140を完全に包囲するまで、平板102を、断熱すべきパイプ140に巻く。その後、パイプ140を包囲している平板102の一部分を、平板102の残部から分離してシールし、その形状を保持する。このように、パイプ140を包囲するのに必要な最小数の辺を有する多角形の断熱部材が形成される。
【0009】
例えば、
図1Bに示すように、パイプ用断熱材100は、六角形の断熱部材130に変形された平板102によって表される。断熱部材130は、断熱材料104の6つのセグメント108(すなわち、A1、A2、A3、A4、A5、A6)から形成された細長く且つ中空の多角形である。断熱部材130は、断熱部材130によって断熱すべきパイプ140を受入れる内部空洞132を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
断熱材料104が実質的に剛性なので(すなわち、変形に抵抗するので)、断熱部材130の空洞132は、必然的に、パイプ140を完全に包囲するのに必要とされるよりも大きくなければならない。これを
図1Cに見ることができ、パイプ140の外面は、断熱材料104のセグメント108の中間点150に最も近接し、パイプ140の外面は、断熱材料104の隣接したセグメント108が互いに当接する箇所に形成されるコーナー152から最も遠い。その結果、パイプ140の外面と断熱部材130の内面との間に大きい隙間160が生じる。
図1Cでは、6つの隙間160が、例えば、コーナー152のところに存在する。
【0011】
これらの隙間160は、パイプ140に対する断熱部材130の断熱性能を低下させるだけでなく、湿分が凝縮してパイプ用断熱材100の中を移動する通路として機能するので、パイプ用断熱材100に悪影響をもたらす。この問題は、パイプ140の外面から延びる突出部又はその他の関連する構造体(例えば、フランジ、バルブ)が存在する場合に深刻になることがある。
【0012】
その結果、溝付き平板として形成されたパイプ用断熱材に対して、パイプ上へのパイプ用断熱材の取付け中にパイプ(例えば、パイプ140)の外面に容易に一致させる未達成の要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本明細書では、断熱すべきパイプ(及び任意の付随継手)の外部形状に容易に一致するパイプ用断熱材を提供することを提案する。
【0014】
従って、全体的な発明概念は、平板状の部材として形成されたパイプ用断熱材、並びにこのパイプ用断熱材を製造するための方法及びシステムに関し且つそれを考える。パイプ用断熱材は、第2の領域よりも圧縮性がある第1の領域を有する。
【0015】
全体的な発明概念の多数の他の側面、利点、及び/又は特徴は、例示の実施形態の以下の詳細な説明、特許請求の範囲、及び本明細書と共に提示された添付図面から容易に理解できるであろう。
【0016】
全体的な発明概念、並びに実施形態及びその利点を、図面を参照して以下に例示的に詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】溝付き平板の形態の従来のパイプ用断熱材の正面図である。
【
図1B】
図1Aの溝付き平板の一部分から形成された断熱部材の概略図である。
【
図1D】
図1Aの溝付き平板の一部分の上方から見た斜視図である。
【
図2A】本発明の例示の実施形態による溝付き平板の形態のパイプ用断熱材の正面図である。
【
図2C】
図2Aの溝付き平板から形成される断熱部材の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
全体的な発明概念は、図面に示されかつ本明細書で詳細に説明される数多くの形態の実施形態を可能にし、本開示の特定の実施形態は、全体的な発明概念の原理の例示として理解される。従って、全体的な発明概念は、本明細書に例示される特定の実施形態に限定されることを意図していない。
【0019】
全体的な発明概念は、改良されたパイプ用断熱材を包含する。パイプ用断熱材は、パイプ上へのパイプ用断熱材の取付けの間、パイプの外面に容易に一致する、溝付き平板として形成される。
【0020】
一般的には、改良されたパイプ用断熱材は、断熱すべきパイプの外周を越えて延びる突出部に一致させるために断熱材料の一部を手で除去する必要をなくし又はその他の仕方で低減させることができる。
【0021】
一般的には、改良されたパイプ用断熱材は、パイプ用断熱材を、断熱すべきパイプ上に取付ける容易さを向上させることができる。
【0022】
一般的には、改良されたパイプ用断熱材は、パイプ用断熱材を、断熱すべきパイプ上に取付ける早さを向上させることができる。
【0023】
一般的には、改良されたパイプ用断熱材は、断熱材料と断熱すべきパイプとの間の隙間の存在をなくし又は低減させることができる。
【0024】
以下、
図2Aから
図2Dを参照して、改良されたパイプ用断熱材200の例示の実施形態を説明する。
図2Aに示すように、パイプ用断熱材200は、断熱材料204の平板202として形成される。典型的には、断熱材料204は、繊維質の断熱材料であり、例えば、ガラス繊維断熱材料又はミネラルウール断熱材料である。長さ方向のV字形の溝206が板202に切込まれて、断熱材料204の別個のセグメント208を形成する。
図2Aでは、8つのセグメント208、すなわち、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8が示されている。
【0025】
典型的にはV字形の溝206を断熱材料204に切込む前に、表材料210及び/又は裏材料212を断熱材料204に固定することが選択される。取付けの間、表材料210は、断熱すべきパイプ140と断熱材料204の間に位置している。取付けの間、裏材料212は、パイプ140から最も遠いところである断熱材料204の外側に位置している。表材料210及び裏材料212は、任意の数の目的で使用され、かかる目的は、例えば、蒸気バリヤとして作用する目的、又は、断熱材料204のセグメント208に対する支持を追加する目的である。
【0026】
各セグメント208は、台形の形状を有する。典型的には、各セグメント208は、等脚台形の形状を有し、上底220と下底222を有する。上底220及び下底222は、一対の脚224によって接続される。上底220及び下底222は、互いに平行であり、一対の脚224は、互いに平行ではない。断熱材料204の厚さ226は、上底220と下底222の間の距離によって定められる。
【0027】
溝付き平板として形成された従来のパイプ用断熱材(例えば、パイプ用断熱材100)では、断熱材料104は、その厚さ126全体にわたって実質的に剛性である。それとは逆に、溝付き平板として形成されたパイプ用断熱材200では、断熱材料204は、その厚さ226全体にわたって実質的に剛性ではない。その代わり、断熱材料204は、その厚さ226全体にわたって不均質な組成を有する。
図2Bに示す単一のセグメント208を参照して、かかる不均質な組成を更に説明する。
【0028】
特に、断熱材料204の代表的なセグメント208は、第1の断熱材料の内側領域280と、第2の断熱材料の外側領域282を含む。内側領域280は、上底220から外側領域282に延びる。外側領域282は、下底222から内側領域280に延びる。
【0029】
パイプ用断熱材200の厚さ226は、内側領域280の厚さt1と外側領域282の厚さt2の合計に等しい。いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、外側領域282の厚さt2よりも小さい。いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、外側領域282の厚さt2と等しい。いくつかの例示の実施形態ではて、内側領域280の厚さt1は、外側領域282の厚さt2よりも大きい。
【0030】
いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、パイプ用断熱材200の全厚さ226の少なくとも10%である。いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、パイプ用断熱材200の全厚さ226の少なくとも20%である。いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、パイプ用断熱材200の全厚さ226の少なくとも30%である。いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、パイプ用断熱材200の全厚さ226の少なくとも40%である。いくつかの例示の実施形態では、内側領域280の厚さt1は、パイプ用断熱材200の全厚さ226の少なくとも50%である。
【0031】
断熱材料の外側領域282は、(例えば、従来のパイプ用断熱材100の断熱材料104と類似して)剛性であるのがよいけれども、断熱材料の内側領域280は、そうではない。特に、内側領域280の断熱材料は、外側領域282の断熱材料よりも剛性ではない。換言すると、内側領域280の断熱材料は、外側領域282の断熱材料よりも圧縮性である。内側領域280の断熱材料の剛性を低下させるために、種々の特性を調節するのがよく、かかる特性は、例えば、断熱材料の密度、断熱材料を構成する繊維の直径、断熱材料上のバインダー量(LOI)、及び断熱材料のバインダーの種類を含む。その結果、取付けのとき、パイプ用断熱材200は、パイプ、任意の継手、突出部、又は、パイプ140の外面から又はその近くに延びるその他の構造体(例えば、フランジ、バルブ)の周りに、より容易に一致する。
【0032】
従来のパイプ用断熱材100と同様、上述したV字形の溝206により、隣接したセグメント208の脚224が互いに当接し、それにより、隣接したセグメント208の間に位置するV字形の溝206を閉じるように、平板202を取り扱うことを可能にする。このように、平板202は、断熱材料204の細長く且つ中空の多角形に変形され、この多角形はn個の辺を有し、nは多角形を形成するセグメント208の数である。
【0033】
取付けの間、典型的には、断熱材料204がパイプ140を完全に包囲するまで、平板202を、断熱すべきパイプ140に巻く。その後、パイプ140を包囲している平板202の一部分を、平板202の残部から分離してシールし、その形状を保持する。もちろん、平板202の幅は、断熱すべきパイプ140の寸法に一致するように選択され、又は、その他の仕方で予め計算される。このように、パイプ140を包囲するのに必要な最小数の辺を有する多角形の断熱部材が形成される。
【0034】
例えば、
図2Cに示すように、パイプ用断熱材200は、六角形の断熱部材230に変形された平板202によって表される。断熱部材230は、断熱材料204の6つのセグメント208(すなわち、B1、B2、B3、B4、B5、B6)から形成された細長く且つ中空の多角形である。断熱部材230は、断熱部材230によって断熱すべきパイプ140を受入れる内部空洞232を含む。
【0035】
断熱材料204の内側領域280が実質的に剛性でないので、断熱部材230の空洞232を、パイプ140の外周142により近接させることができる。これを
図2Cで見ることができ、パイプ140の外周142(破線で示す)は、断熱材料204の内側領域280の中に延びることができる。換言すると、パイプ140の外周142は、断熱材料204のセグメント208の中間点250を越えて延びることができる。同様に、パイプ140の外周142を、断熱材料204の隣接したセグメント208が互いに当接する箇所に形成されるコーナー252に極めて接近させることができる(又は、それを越えて延びることさえもできる)。いくつかの例示の実施形態では、パイプ140の外周142は、断熱部材230の内側コーナー252の大部分を通過する円を定める。その結果、
図2Dに示すように、パイプ140の外面と断熱部材230の内面との間の任意の隙間260は、それがなくならない場合、従来のパイプ用断熱材に見られる隙間(例えば、隙間160)に比べて著しく減少する。
【0036】
さらに、断熱材料204の内側領域280が圧縮性であるので、断熱部材230の空洞232は、継手、突出部、又はパイプ140の外周142を越えて延びるその他の構造体(例えば、フランジ、バルブ)に、容易に一致することができる。これは、従来のパイプ用断熱材の問題を回避し、かかる問題は、継手を収容するために、パイプを包囲するのに必要な断熱部材よりも大きい断熱部材を使用しなければならないことであり、このことは、無駄であり、断熱部材とパイプ用断熱材の間に望ましくない隙間を生じさせる。換言すれば、向上させた一致性があれば、パイプ用断熱材200は、従来のパイプ用断熱材(例えば、パイプ用断熱材100)で可能であるセグメントよりも少数の(例えば、より少ないn値の)セグメントで構成される断熱部材を用いて、パイプ140を包囲することができる。さらに、向上させた一致性があれば、パイプ用断熱材200は、断熱材料204の任意の箇所を除去することを必要とせずに、パイプ140及びその継手を包囲することができる。
【0037】
全体的な発明概念はまた、本明細書に開示され又はその他の仕方で示唆された本発明のパイプ用断熱材を作る方法及びシステムを包含する。例えば、多数の紡糸口金を使用して、繊維断熱板を形成することが知られている。前に注目したように、本明細書に記載された本発明の断熱板の一部分の断熱材料の剛性を低減させるために、種々の特性を調節してもよい。かかる特性は、限定するわけではないが、断熱材料の密度、断熱材料を構成する繊維の直径、断熱材料上のバインダーの量(LOI)、及び断熱材料上のバインダーの種類を含む。従って、断熱板が製造ラインを移動するとき、種々の紡糸口金を使用して、これらの特性を変更してもよい。
【0038】
全体的な発明概念の範囲は、本明細書に示し且つ記載した特定の例示の実施形態に限定することを意図していない。与えられた開示から、当業者は、全体的な発明概念及びそれに付随する利点を理解するだけでなく、開示された方法及びシステムに対する明白な種々の変形例及び変更例を見出すであろう。従って、全てのかかる変形例及び変更例を、本明細書及び特許請求の範囲に記載された全体的な発明概念の精神及び範囲内にあるものとして、又は、その任意の均等物として包含することが求められる。
【手続補正書】
【提出日】2020年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ用断熱材であって、
断熱材料の複数のセグメントを含む平板を有し、
前記複数のセグメントの隣接した各対は、前記平板に形成された溝によって分離され、
前記断熱材料の複数のセグメントの各々は、厚さtを有し、且つ、第1の領域及び第2の領域を含み、
前記第1の領域及び前記第2の領域の各々における前記断熱材料は同じであり、
前記第1の領域の断熱材料の圧縮性は、前記第2の領域の断熱材料の圧縮性よりも大きい、パイプ用断熱材。
【請求項2】
前記断熱材料はガラス繊維である、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項3】
前記断熱材料はミネラルウールである、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項4】
前記断熱材料の第1の領域は厚さt1であり、前記断熱材料の第2の領域は厚さt2であり、t1+t2=tである、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項5】
t1<t2である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項6】
t1=t2である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項7】
t1>t2である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項8】
t1はtの少なくとも10%である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項9】
t1はtの少なくとも20%である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項10】
t1はtの少なくとも30%である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項11】
t1はtの少なくとも40%である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項12】
t1はtの少なくとも50%である、請求項4に記載のパイプ用断熱材。
【請求項13】
前記平板は、表材料を含み、前記複数のセグメントの各々は、前記断熱材料の第1の領域の上に前記表材料を有する、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項14】
前記平板は、裏材料を含み、前記複数のセグメントの各々は、前記断熱材料の第2の領域の上に前記裏材料を有する、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項15】
前記溝の各々はV字形である、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【請求項16】
前記複数のセグメントの各々は台形形状である、請求項1に記載のパイプ用断熱材。
【国際調査報告】