特表2020-533979(P2020-533979A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2020-533979エアロゾル生成材料ロッドセグメント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-533979(P2020-533979A)
(43)【公表日】2020年11月26日
(54)【発明の名称】エアロゾル生成材料ロッドセグメント
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/01 20200101AFI20201030BHJP
   A24C 5/18 20060101ALI20201030BHJP
   A24F 40/70 20200101ALI20201030BHJP
   A24F 47/00 20200101ALI20201030BHJP
【FI】
   A24C5/01
   A24C5/18
   A24F40/70
   A24F47/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2020-514166(P2020-514166)
(86)(22)【出願日】2018年9月19日
(85)【翻訳文提出日】2020年5月11日
(86)【国際出願番号】EP2018075395
(87)【国際公開番号】WO2019057796
(87)【国際公開日】20190328
(31)【優先権主張番号】1715380.0
(32)【優先日】2017年9月22日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ウッドマン, トム
(72)【発明者】
【氏名】イングランド, ウィリアム
【テーマコード(参考)】
4B144
4B162
【Fターム(参考)】
4B144CB32
4B144CB35
4B144CL07
4B144CM01
4B162AB12
4B162AB22
4B162AE02
(57)【要約】
エアロゾル生成材料ロッドセグメント(126)を製造する方法は、エアロゾル生成材料のシート(104)を長手方向に切断して複数本のエアロゾル生成材料ストランド(112)を製造することと、ストランド(112)を収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的に巻かれていないエアロゾル生成材料ロッドを形成することと、エアロゾル生成材料ロッド(120)をセグメント(126)になるように切断してエアロゾル生成材料ロッドセグメント(126)を製造することとを含む。エアロゾル生成材料ロッド(126)、及びエアロゾル生成材料ロッド(120)を備える製品を製造する装置もまた開示される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造する方法であって、
エアロゾル生成材料のシートを長手方向に切断して複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するステップと、
前記ストランドを収集して、前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的に巻かれていないエアロゾル生成材料ロッドを形成するステップと、
前記エアロゾル生成材料ロッドをセグメントになるように切断して、前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記収集するステップが、前記ストランドを収集して、前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドが互いに実質的に平行である前記エアロゾル生成材料ロッドを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記収集するステップが、前記ストランドを収集して、前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的にまっすぐである前記エアロゾル生成材料ロッドを形成することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記エアロゾル生成材料のシートがタバコシートである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記タバコシートが再生タバコシートである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記エアロゾル生成材料のシートがグリセロールを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記エアロゾル生成材料のシートが実質的に一定の単位長さ当たり質量を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記エアロゾル生成材料のシートをエアロゾル生成材料のシートのボビンから得るステップを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
エアロゾル生成材料シートのマザーリールを用意するステップと、
前記マザーリールに切れ目を入れて前記ボビンを製造するステップと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントの単位長さ当たり質量を選択するステップと、
前記エアロゾル生成材料のシートの単位面積当たり質量に基づいて、及び前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントの前記選択された単位長さ当たり質量に基づいて、ボビン幅を決定するステップと、
前記マザーリールに切れ目を入れて、前記決定されたボビン幅を有するボビンを製造するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
当該方法は、
前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントのストランド数及び/又はストランド幅を選択するステップと、
前記選択されたストランド数及び/又はストランド幅に基づいて、切断数及び/又は切断間隔を決定するステップと
を含み、
前記エアロゾル生成材料のシートを切断する前記ステップが、前記決定された切断数及び/又は切断間隔によって前記エアロゾル生成材料のシートを切断することを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
当該方法は、前記エアロゾル生成材料のシートをシート送り込み方向に送り込むステップを含み、
前記エアロゾル生成材料のシートを切断する前記ステップが、前記エアロゾル生成材料のシートを前記シート送り込み方向に実質的に平行に切断することを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記収集するステップが、前記ストランドのそれぞれを、1つの平面にある軸線に向けて収集することを含み、
前記平面は、前記送り込み方向を含み且つ収集される前の前記複数本のストランドによって画定される平面に垂直である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記収集するステップが、前記ストランドのそれぞれを、前記複数本のストランドの中心にある軸線に向けて収集することを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記収集するステップが、前記ストランドのそれぞれを実質的に横方向に収集して前記ロッドを形成することを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記収集するステップが、前記ストランドをファネルに通して送り込んで前記ストランドを収集することを含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記エアロゾル生成材料のシートを切断する前記ステップの前に、前記エアロゾル生成材料のシートを前記ファネルに通して送り込んで、非刻みタバコシートのエアロゾル生成材料ロッドを形成するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数本のストランドのそれぞれの幅が、実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にある、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記エアロゾル生成材料ロッドを被覆材で被覆するステップを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記被覆材が、紙及びアルミニウム箔の一方若しくは両方である、又は一方若しくは両方を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントそれぞれは、外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にある、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントがエアロゾル生成デバイスの消耗品である、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造する装置であって、
エアロゾル生成材料のシートを長手方向に切断して複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するように配置構成された第1のカッターと、
前記ストランドを収集して、前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的に巻かれていないエアロゾル生成材料ロッドを形成するように配置構成された収集器と、
前記エアロゾル生成材料ロッドをセグメントになるように切断して前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造するように配置構成された第2のカッターと
を備える、装置。
【請求項24】
前記収集器が、前記ストランドを収集して、前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドが互いに実質的に平行である前記エアロゾル生成材料ロッドを形成するように配置構成されている、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記収集器が、前記ストランドを収集して、前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的にまっすぐである前記エアロゾル生成材料ロッドを形成するように配置構成されている、請求項23又は24に記載の装置。
【請求項26】
前記エアロゾル生成材料のシートをエアロゾル生成材料のシートのボビンから得るように配置構成されている、請求項23〜25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記第1のカッターが、前記ストランドの数及び/又は幅を調整するように調整可能である、請求項23〜26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1のカッターが、前記エアロゾル生成材料のシートを切断して前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するように、又は前記エアロゾル生成材料のシートを切断しないように調整可能である、請求項23〜27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
当該装置は、前記エアロゾル生成材料のシートをシート送り込み方向に送り込むように配置構成され、前記第1のカッターが前記エアロゾル生成材料のシートを前記シート送り込み方向に実質的に平行に切断するように配置構成されている、請求項23〜28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記収集器が、前記ストランドのそれぞれを、第1の平面にある軸線に向けて収集するように配置構成され、前記第1の平面が前記送り込み方向を含み且つ収集される前の前記複数本のストランドによって画定される第2の平面に垂直である、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記収集器が、前記ストランドのそれぞれを、前記複数本のストランドの中心にある軸線に向けて収集するように配置構成されている、請求項23〜30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記収集器が、前記ストランドのそれぞれを実質的に横方向に収集して前記ロッドを形成するように配置構成されている、請求項23〜31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記収集器がファネルを備える、請求項23〜32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記第1のカッターは、前記エアロゾル生成材料のシートを長手方向に切断して、それぞれ幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にある前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するように配置構成されている、請求項23〜33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記エアロゾル生成材料ロッドを被覆材で被覆するように配置構成された被覆装置を備える、請求項23〜34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記被覆材が、紙及びアルミニウム箔の一方若しくは両方である、又は一方若しくは両方を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にあるエアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造するように配置構成されている、請求項35又は36に記載の装置。
【請求項38】
前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントがエアロゾル生成デバイスの消耗品である、請求項23〜37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
エアロゾル生成材料ロッドを備える製品であって、前記エアロゾル生成材料ロッドが、エアロゾル生成材料の複数本の長手方向のストランドから形成され、エアロゾル生成材料の前記複数本の長手方向のストランドのそれぞれが実質的に巻かれていない、製品。
【請求項40】
前記複数本のストランドが互いに実質的に平行である、請求項39に記載の製品。
【請求項41】
前記複数本のストランドのそれぞれが実質的にまっすぐである、請求項39又は40に記載の製品。
【請求項42】
前記複数本のストランドのそれぞれは、幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にある、請求項39〜41のいずれか一項に記載の製品。
【請求項43】
前記ストランドのうちの1つ又は複数がタバコである、又はタバコを含む、請求項39〜42のいずれか一項に記載の製品。
【請求項44】
前記ストランドのうちの1つ又は複数が再生タバコである、又は再生タバコを含む、請求項43に記載の製品。
【請求項45】
前記ストランドのうちの1つ又は複数がグリセロールを含む、請求項39〜44のいずれか一項に記載の製品。
【請求項46】
前記エアロゾル生成材料ロッドに巻かれた被覆材を備える、請求項39〜45のいずれか一項に記載の製品。
【請求項47】
前記被覆材が、紙及びアルミニウム箔の一方若しくは両方である、又は一方若しくは両方を含む、請求項46に記載の製品。
【請求項48】
外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にある、請求項46又は47に記載の製品。
【請求項49】
エアロゾル生成デバイスの消耗品である、請求項39〜48のいずれか一項に記載の製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットを生産する、知られているプロセスでは、タバコ葉が、刻みラグタバコとも呼ばれる短細片に細断される。次に、この細断タバコは、シガレットペーパーの連続ウェブの上にまき散らされる。シガレットメーカーとしても知られている機械が細断タバコに紙を巻き付けて、連続ロッドを形成する。ロッドは、所望の長さのセグメントに切断される。フィルターが各タバコロッドに付加されて、シガレットが製造される。
【0003】
シガレット、シガー等の喫煙品は、使用中に燃えてタバコの煙が生じる。燃焼させずにタバコ又は他の材料から化合物を放出する製品を製造することによって、これらの物品の代替物を提供しようとする試みがなされてきた。このような製品の例には、いわゆる「非燃焼加熱式」製品(heat not burn product)、又はタバコ加熱デバイス若しくは製品、又はエアロゾル生成デバイス若しくは製品があり、これらは、タバコ等の材料を燃焼させるのではなく加熱することによって化合物を放出する。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、エアロゾル生成材料のシートを長手方向に切断して複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造することと、ストランドを収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的に巻かれていないエアロゾル生成材料ロッドを形成することと、エアロゾル生成材料ロッドをセグメントになるように切断して前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造することとを含む、エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造する方法が提供される。
【0005】
収集することは、ストランドを収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドが互いに実質的に平行であるエアロゾル生成材料ロッドを形成することを含み得る。
【0006】
収集することは、ストランドを収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的にまっすぐであるエアロゾル生成材料ロッドを形成することを含み得る。
【0007】
エアロゾル生成材料のシートはタバコシートであり得る。
【0008】
タバコシートは再生タバコシートであり得る。
【0009】
エアロゾル生成材料のシートはグリセロールを含み得る。
【0010】
エアロゾル生成材料のシートは、実質的に一定の単位長さ当たり質量を有し得る。
【0011】
この方法は、エアロゾル生成材料のシートをエアロゾル生成材料のシートのボビンから得ることを含み得る。
【0012】
この方法は、エアロゾル生成材料シートのマザーリールを用意することと、マザーリールに切れ目を入れてボビンを製造することとを含み得る。
【0013】
この方法は、エアロゾル生成材料ロッドセグメントの単位長さ当たり質量を選択することと、エアロゾル生成材料のシートの単位面積当たり質量に基づいて、及びエアロゾル生成材料ロッドセグメントの選択された単位長さ当たり質量に基づいて、ボビン幅を決定することと、マザーリールに切れ目を入れて、決定されたボビン幅を有するボビンを製造することとを含み得る。
【0014】
この方法は、エアロゾル生成材料ロッドセグメントのストランド数及び/又はストランド幅を選択することと、選択されたストランド数及び/又はストランド幅に基づいて、切断数及び/又は切断間隔を決定することとを含むことがあり、エアロゾル生成材料のシートを切断することは、決定された切断数及び/又は切断間隔によってエアロゾル生成材料のシートを切断することを含み得る。
【0015】
この方法は、エアロゾル生成材料のシートをシート送り込み方向に送り込むことを含み、エアロゾル生成材料のシートを切断することは、エアロゾル生成材料のシートをシート送り込み方向に実質的に平行に切断することを含み得る。
【0016】
収集することは、ストランドのそれぞれを、1つの平面にある軸線に向けて収集することを含むことがあり、この平面は、送り込み方向を含み、収集される前の複数本のストランドによって画定される平面に垂直である。
【0017】
収集することは、ストランドのそれぞれを、複数本のストランドの中心にある軸線に向けて収集することを含み得る。
【0018】
収集することは、ストランドのそれぞれを実質的に横方向に収集してロッドを形成することを含み得る。
【0019】
収集することは、ストランドをファネル(漏斗状部材)に通して送り込んでストランドを収集することを含み得る。
【0020】
この方法は、エアロゾル生成材料のシートを切断する前記のことの前に、エアロゾル生成材料のシートをファネルに通して送り込んで、非刻みタバコシートのエアロゾル生成材料ロッドを形成することを含み得る。
【0021】
複数本のストランドのそれぞれの幅は、実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にある。
【0022】
この方法は、エアロゾル生成材料ロッドを被覆材で被覆することを含み得る。
【0023】
被覆材は、紙及びアルミニウム箔の一方若しくは両方であり得る、又は一方若しくは両方を含み得る。
【0024】
エアロゾル生成材料ロッドセグメントそれぞれは、外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にあり得る。
【0025】
エアロゾル生成材料ロッドセグメントは、エアロゾル生成デバイスの消耗品であり得る。
【0026】
本発明の第2の態様によれば、エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造する装置が提供され、この装置は、エアロゾル生成材料のシートを長手方向に切断して複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するように配置構成された第1のカッターと、ストランドを収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的に巻かれていないエアロゾル生成材料ロッドを形成するように配置構成された収集器と、エアロゾル生成材料ロッドをセグメントになるように切断して前記エアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造するように配置構成された第2のカッターとを備える。
【0027】
収集器は、ストランドを収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドが互いに実質的に平行であるエアロゾル生成材料ロッドを形成するように配置構成することができる。
【0028】
収集器は、ストランドを収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランドのそれぞれが実質的にまっすぐであるエアロゾル生成材料ロッドを形成するように配置構成することができる。
【0029】
装置は、エアロゾル生成材料のシートをエアロゾル生成材料のシートのボビンから得るように配置構成することができる。
【0030】
第1のカッターは、ストランドの数及び/又は幅を調整するように調整可能であり得る。
【0031】
第1のカッターは、前記エアロゾル生成材料のシートを切断して前記複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するように、又は前記エアロゾル生成材料のシートを切断しないように調整可能であり得る。
【0032】
装置は、エアロゾル生成材料のシートをシート送り込み方向に送り込むように配置構成することができ、第1のカッターは、エアロゾル生成材料のシートをシート送り込み方向に実質的に平行に切断するように配置構成することができる。
【0033】
収集器は、ストランドのそれぞれを、第1の平面にある軸線に向けて収集するように配置構成することができ、この第1の平面は送り込み方向を含み、収集される前の複数本のストランドによって画定される第2の平面に垂直である。
【0034】
収集器は、ストランドのそれぞれを、複数本のストランドの中心にある軸線に向けて収集するように配置構成することができる。
【0035】
収集器は、ストランドのそれぞれを実質的に横方向に収集してロッドを形成するように配置構成することができる。
【0036】
収集器はファネルを備え得る。
【0037】
第1のカッターは、エアロゾル生成材料のシートを長手方向に切断して、それぞれ幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にある複数本のエアロゾル生成材料ストランドを製造するように配置構成することができる。
【0038】
装置は、エアロゾル生成材料ロッドを被覆材で被覆するように配置構成された被覆装置を備え得る。
【0039】
被覆材は、紙及びアルミニウム箔の一方若しくは両方であり得る、又は一方若しくは両方を含み得る。
【0040】
装置は、外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にあるエアロゾル生成材料ロッドセグメントを製造するように配置構成することができる。
【0041】
エアロゾル生成材料ロッドセグメントは、エアロゾル生成デバイスの消耗品であり得る。
【0042】
本発明の第3の態様によれば、エアロゾル生成材料ロッドを備える製品が提供され、エアロゾル生成材料ロッドは、エアロゾル生成材料の複数本の長手方向のストランドから形成され、エアロゾル生成材料の複数本の長手方向のストランドのそれぞれは、実質的に巻かれていない。
【0043】
複数本のストランドは互いに実質的に平行であり得る。
【0044】
複数本のストランドのそれぞれは実質的にまっすぐであり得る。
【0045】
複数本のストランドのそれぞれは、幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にあり得る。
【0046】
ストランドのうちの1つ又は複数はタバコである、又はタバコを含み得る。
【0047】
ストランドのうちの1つ又は複数は再生タバコである、又はタバコを含み得る。
【0048】
ストランドのうちの1つ又は複数はグリセロールを含み得る。
【0049】
製品は、エアロゾル生成材料ロッドに巻かれた被覆材を備え得る。
【0050】
被覆材は、紙及びアルミニウム箔の一方若しくは両方であり得る、又は一方若しくは両方を含み得る。
【0051】
製品は、外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にあり得る。
【0052】
製品は、エアロゾル生成デバイスの消耗品であり得る。
【0053】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して行われる、例示としてのみ示した本発明の好ましい実施形態についての以下の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】第1の例による、タバコロッドセグメントを製造するための装置を概略的に示す斜視図である。
図2】第2の例による、タバコロッドセグメントを製造するための装置を概略的に示す側面図である。
図3】一例による、タバコシートのマザーリールを概略的に示す斜視図である。
図4】一例による、タバコロッドセグメントを製造するプロセスを概略的に示すフローチャートである。
図5a】一例による、タバコロッドセグメントへのブレードヒーターの挿入を概略的に示す図である。
図5b】一例による、タバコロッドセグメントへのブレードヒーターの挿入を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1を概観的に参照すると、タバコロッドセグメント126を製造するための例示的な装置100は、第1のカッター106、収集器114、及び第2のカッター124を備える。第1のカッター106は、タバコシート104を長手方向に切断して複数本のタバコストランド112を製造するように配置構成される。収集器114は、ストランド112を収集して、複数本のタバコストランド112のそれぞれが実質的に巻かれていないタバコロッド120を形成するように配置構成される。第2のカッター124は、タバコロッド120をセグメントになるように切断してタバコロッドセグメント126を製造するように配置構成される。
【0056】
以下でより詳細に説明するように、ストランド112を収集して、複数本のタバコストランド112のそれぞれが実質的に巻かれていないタバコロッド120を形成するように配置構成される収集器114により、使用の際、エアロゾル生成デバイスのブレード型ヒーターを容易に挿入できる多数のタバコロッドセグメント126を製造できるようになり(例えば図5a及び図5b参照)、このタバコロッドセグメントは、その中に揮発性材料を通しやすくすることによって、タバコロッドセグメント126が加熱されたときの揮発性材料の損失を低減する。
【0057】
図1に戻ると、第1のカッター106は、タバコシート104を切断するように配置構成されている。
【0058】
タバコシート104は、再生タバコのシート又はウェブとすることができる。再生タバコシートは、例えば、紙製作プロセス、バンド流延又は押出成形によって製造することができる。例えば、再生タバコシートは紙再生タバコでもよい。紙再生タバコとは、可溶性物質の抽出物と繊維質材料を含む残留物とを得るための溶剤を用いてタバコ原材料が抽出され、次に(通常は濃縮後に、また任意選択でさらなる処理後に)、その抽出物が、抽出物を繊維質材料の上に堆積させることによって(通常は繊維質材料の精製後に、また任意選択で非タバコ繊維の一部分を追加すると共に)、残留物からの繊維質材料と再混合されるプロセスによって形成される、タバコ材料を指す。再混合のプロセスは、紙を作るプロセスと似ている。原材料は、タバコ細片、タバコ茎、及び/又はタバコの葉全部のうちの1つ又は複数を含むか、1つ又は複数から成り得る。断片、細粒及び選別物が代替又は追加で原材料に使用されることもある。任意のプロセスで形成された再生タバコシート104が使用されてもよいことを理解されたい。
【0059】
再生タバコシート104には展性がある。
【0060】
タバコシート104は、タバコシート104のボビン102から供給することができる。ボビン102は、連続タバコシート104が巻き付けられているスピンドル102aを備える。ボビン102は、回転してタバコシート104をボビン102から第1のカッター106へシート送り込み方向(矢印A)に沿って送り込むように配置構成される。いくつかの例では、装置100は、ボビン102を駆動して回転させるように配置構成されることがある。他の例では、ボビン102が自由に回転することができ、タバコシート104がボビン102から下流の装置の構成要素によって引き出され、例えばローラー又は駆動ベルト(図1に示されていない)がボビンを回転させることができる。
【0061】
タバコシート104はグリセロールを含み得る。例えば、再生タバコシート104は、グリセロールを含侵させること、又は別の方法でグリセロールを加えて形成することができる。加熱されると、グリセロールは揮発してエアロゾルを形成することができ、これにより、エアロゾル生成デバイス、又はタバコロッドセグメント126を使用できる任意の適切な「非燃焼加熱式」デバイスの使用者体験を良くすることができる。
【0062】
タバコシート104は、知られている寸法である。例えば、ボビン102から送り込まれるタバコシート104の幅及び厚さは、一定している既知のものでよい。例えば、タバコシート104は、単位長さ当たりで所与の一定の質量のものでよい。こうすることにより、製造されるタバコロッドセグメント126が単位長さ当たりで一定の重量であることを保証することができる。したがって、知られている(かつ一定の)寸法のタバコシート104を使用すると、タバコロッド120又はタバコロッドセグメント126を計量するための計量システムを必要とすることなく、得られるタバコロッドセグメント126の重量管理が可能になる。
【0063】
第1のカッター106は、タバコシート104を長手方向に切断して複数本のタバコストランド112を製造するように配置構成される。製造されるタバコストランド112は細長くなる。第1のカッター106は、カッターアレイ106aを備える。カッターアレイ106aは、軸110に沿って配置された複数の円形ディスク108を備える。ディスク108はそれぞれ、鋭利にされた刃を有する。軸110は、シート送り込み方向(矢印A)に実質的に垂直に配置され、各ディスク108は、ディスク108の切断刃がシート送り込み方向(矢印A)に対し実質的に平行に進むように配置構成される。各ディスク108は、タバコシート104が第1のカッター106を経由して送り込まれるときに、タバコシート104を長手方向に切断するように、すなわちタバコシート104をその長さに沿って切断するように配置構成される。例えば、カッターアレイ106aはタバコシート104を、カッターアレイ106aに対してタバコシート104の反対側に配置された支持面(図示せず)に押し当てて切断することができる。複数のディスク108は、タバコシート104を実質的に平行な細長い複数本のタバコストランド112に切断するように機能する。
【0064】
製造されるタバコストランド112の数は、カッターアレイ106aが備える切断ディスク108の数によって決まる。例えば、8枚の切断ディスク108を備えるカッターアレイ106aは、合計が9本のタバコストランドを製造することになる。一般に、n枚の切断ディスク108を備えるカッターアレイ106aは、n+1本のタバコストランド112を製造することになる。
【0065】
タバコストランド112のストランド幅は、切断ディスク108の連続するもの同士間の間隔によって決まる。ディスク108は、軸110の長さに沿って、かつタバコシート104の幅に沿って等しく間隔を置いて配置され、それにより、細長いタバコストランド112のそれぞれが実質的に等しい幅になる。この構成体は、製造されるタバコロッドセグメント126の一定性を確保する助けになり得る。カッターアレイ106aは、複数本の細長いタバコストランド112のそれぞれの幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内になるように配置構成することができる。この構成は例えば、実質的に0.25〜3mmだけ、又は実質的に0.5〜1.5mmだけ間隔をあけて配置されている切断ディスク108に対応することになる。
【0066】
第1のカッター106は、タバコシート104が切断された形のストランド112の数及び/又は幅を調整するように調整可能である。例えば、切断ディスク108は、軸上のディスク108の数を調整するために、及び/又は各ディスク108間の間隔を軸110に沿って調整するために、軸110上で調整可能であり得る。別の例として、カッターアレイ106aは、ディスク108の数が異なる、及び/又はディスク108間の間隔が異なる、別のカッターアレイ106aに置き換え可能とすることができる。これにより、製造されるタバコロッドセグメント126のストランド112の数及び/又は幅の自由度が得られ、それゆえに、これらのタバコロッドセグメント126の特性の自由度が得られる。
【0067】
収集器114は、複数本のタバコストランド112を収集してタバコロッド120を形成するように配置構成される。収集器114はファネル114である。ファネル114は、ファネル部116及びステム部118を備える。ファネル部116とステム部118は断面が円形であり、同軸である。ファネル114は、その軸線のまわりに対称である。ファネル部116は、比較的幅広い口116aから比較的狭いステム部118に向かって細くなっている。タバコストランド112は、ファネル部116からステム部118へとファネル114を通過する。タバコストランド112がファネル114を通過するとき、細くなる直径のファネル部116でストランド112を収集してタバコロッド120を形成する。
【0068】
ファネル114は、複数本のタバコストランド112の中心に合わせて配置される。したがって、ファネル114は、それぞれのストランド112を実質的に横方向に収集してロッド120を形成する。具体的には、ファネル114は、複数本のストランド112の中心にある軸線に向けてそれぞれのストランド112を収集する。このようにしてタバコストランド112と位置合わせされたファネル114により、ストランド112を均一に、かつファネル114の中心に収集することが可能になり得る。
【0069】
ファネル114は、タバコシート104の中心に合わせて配置される。具体的には、ストランド112がファネル114によって収集される先の軸線は第1の平面にあり、この第1の平面は、送り込み方向(矢印A)を含み、収集される前の複数本のストランド112によって画定される第2の平面に垂直である。この配向は、複数本のストランド112がファネル114によって収集されるときに、均一な張力をこれらのストランド間で確保する助けになり得る。
【0070】
ファネル114は、ストランド112がファネル114を通過するときにストランドに実質的に横の力を加え、この横の力は、複数本のストランド112の中心に実質的に向いている。タバコストランド112は、収集されるときに巻かれず、すなわち、収集されるときに(すなわち収集中に)、すなわちファネル114を通過するときに、実質的に巻かれていないままである。例えば、タバコストランド112は、収集されるときに互いに撚り合わされず、螺旋状にされず、巻かれず、又は絡み合わされず、例えば、収集されるときに撚り合わされた、螺旋状にされた、又は螺旋状の構造又は形を作らない。したがって、ファネル114はストランド112を収集して、複数本のタバコストランド112のそれぞれが実質的に巻かれていないタバコロッド120を形成する。タバコストランド112は、収集されるときに、すなわちファネル114を通過するときに、実質的に互いに平行のままである。したがって、ファネル114はストランド112を収集して、複数本のタバコストランド112が互いに実質的に平行なタバコロッド120を形成する。タバコストランド112は、収集されるときに曲げられる、波形を付けられる、ひだが作られる、又は変形されること等が実質的になく、収集されるときに、すなわちファネル114を通過するときに、実質的にまっすぐのままである。したがって、ファネル114はストランド112を収集して、複数本のタバコストランド112のそれぞれが実質的にまっすぐなタバコロッド120を形成する。
【0071】
装置100は、タバコロッド120を被覆材128で被覆するように配置構成された被覆装置122を備える。被覆装置122は、例えば、図2を参照して以下で説明する被覆装置222と同じであることも類似していることもある。手短に言えば、被覆装置122は、連続シートの被覆材128を連続タバコロッド120の周囲に巻き付け、接着剤を被覆材128に付けて被覆材128をロッド120のまわりの適所に封止する。被覆材は、例えば、紙及びアルミニウム箔の一方又は両方であっても、一方又は両方を含んでもよい。例えば、被覆材は、アルミニウム箔と紙からなる積層物でもよい。この積層物は、タバコロッドセグメント126の着火を防止する助けとすることができ、例えば、タバコロッドセグメント126が「非燃焼加熱式」デバイス、又はタバコ加熱製品デバイス、又はエアロゾル生成デバイスの消耗品として使用するものである場合に有用であり得る。
【0072】
ひとたび巻かれたタバコロッド120の外径は、例えば、使用されるタバコシート104の単位長さ当たりの質量、使用されるタバコシート104の厚さ及び幅、ロッド形成中のガーニチャの圧縮のレベル、並びに/又は、例えば使用される被覆装置122及び/若しくは被覆材128の特性によって決まり得る。被覆されたタバコロッド120の外径は、装置100の所与の動作サイクル中に一定とすることができる。外径は、例えば、実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内とすることができる。
【0073】
第2のカッター124は、タバコロッド120を(例えば被覆装置122によって被覆材128で被覆された後に)セグメント126に切断してタバコロッドセグメント126を製造するように配置構成される。第2のカッター124は、いくつかの長さのタバコロッド120(すなわちタバコロッドセグメント126)を製造するように、タバコロッド120を横に切断する。第2のカッター124は、例えば、切断面(図示せず)がタバコロッド120の長さに対して垂直に配置されている刃(図示せず)を備えることができ、タバコロッド120を薄く切るように制御可能である。タバコシート104、タバコストランド112、及びタバコロッド120は、一定の速度で装置100を通過することができる。第2のカッター124は、規則的な時間間隔で連続タバコロッド120を切断して、等しい長さのタバコロッドセグメント126を製造するように配置構成することができる。タバコロッドセグメント126は、例えば、12〜60mmの範囲の長さを有することができる。例えば、タバコロッドセグメント126は、長さを12mmとすることができ、又は長さを42mmとすることができ、又は長さを60mmとすることができる。他の長さは、例えば連続切断の間隔を変えることによって得ることができる。
【0074】
使用時、第1のカッター106は、タバコシート104を長手方向に切断して複数本のタバコストランド112を製造する。収集器114はストランド112を収集して、複数本のタバコストランド112のそれぞれが実質的に巻かれていない、例えば実質的にまっすぐなタバコロッド120を形成する。第2のカッター124は、タバコロッド120をセグメントになるように切断してタバコロッドセグメント126を製造する。
【0075】
以て装置100は、タバコの複数本の長手方向のストランド(図示せず)、すなわち、タバコロッド130の長さの方向に沿って伸長するタバコのストランドから形成されたタバコロッド130をそれぞれが含む、タバコロッドセグメント126を製造し、複数本の長手方向のストランド(図示せず)のそれぞれは、実質的に巻かれていない。
【0076】
第1のカッター106は、タバコシート104を複数本のストランド112に切断するように、又はタバコシート104を全く切断しないように調整可能であり得る。使用時、装置100が最初に所与のタバコシート104に使用されるとき、第1のカッター106は、タバコシート104を複数本のストランド112に切断しないように調整することができる。次に、非切断タバコシート104は、ファネル114を通して送り込み、非切断タバコシート104のタバコロッド(図示せず)を形成することができ、得られた非切断タバコシート104のロッド(図示せず)は、被覆装置122及び第2のカッター124を通して送り込み、非切断タバコシート104のロッド(図示せず)のセグメント(図示せず)を形成することができる。非切断タバコシート104のロッド(図示せず)の形成が安定した後、例えば、非切断タバコシート104のロッド(図示せず)のいくつかのセグメント(図示せず)が製造された後、第1のカッター106は上述のように、タバコシート104を複数本のストランド112に切断するように調整されて、タバコの複数本のストランド112から形成されたタバコロッド130をそれぞれが含むタバコロッドセグメント126を製造することができ、これら複数本のストランド112のそれぞれは、実質的に巻かれていない。タバコの複数本のストランド112を含むタバコロッドセグメント126が製造される前に製造された、非切断タバコシート104のロッド(図示せず)のいくつかのセグメント(図示せず)は廃棄されてよい。こうすることにより、タバコシート104(例えばタバコシート104のボビン102)の取り付け又は交換の際の、装置100のより簡単で、より一定性のある設定が可能になり得る。
【0077】
次に図2を参照すると、別の例による、タバコロッドセグメント226を製造するための装置200が概略的に示されている。図1を参照してすでに説明した構成要素と同じである、又は類似している図2に示された装置200の構成要素については、詳細には再度説明しないが、これらの構成要素には100だけ大きくした以外は図1と同じ参照符号が付与されている。
【0078】
装置200は、第1のカッター206、収集器214、及び第2のカッター224を備える。第1のカッター206は、タバコシート204を長手方向に切断して複数本のタバコストランド212を製造するように配置構成される。収集器214は、ストランド212を収集して、複数本のタバコストランド212のそれぞれが実質的に巻かれていない、例えば実質的にまっすぐなタバコロッド220を形成するように配置構成される。第2のカッター224は、タバコロッド220をセグメント226に切断してタバコロッドセグメント226を製造するように配置構成される。
【0079】
装置200は、タバコシート204のボビン202を備える。タバコシート204は、タバコシート204のボビン202から、第1のカッター226に向けて送り込まれる。
【0080】
装置200は、複数(この例では4つ)の張力ローラー205a、205b、205c、205dを含む張力装置205を備える。タバコシート104は、ボビン202から張力ローラー205a、205b、205c、205dを越えて送り込まれた後に、シート送り込み方向(矢印A)に第1のカッター206まで送り込まれる。こうすることは、第1のカッター206によって効率的に切断されるように、タバコシート204に十分な張力(例えば長手方向張力)がかかることを保証する助けになり得る。こうすることは、タバコシート104を延ばして、例えばタバコシート104にあり得る、いかなるしわも取り除く助けにもなり得る。
【0081】
第1のカッター206は、タバコシート204の両側の主面に接触するように配置構成された2つの切断アレイ206a、206bを備える。各切断アレイ206a、206bは、図1を参照して上述した切断アレイ106aと同じであっても類似していてもよい。切断アレイ206a、206bは、タバコシートに対して互いに加圧するように配置構成されており、以てタバコシート204を複数本のタバコストランド112になるように長手方向に切断する(複数本のタバコストランド112は、図2のページの中へ伸びる平面に沿って分布している)。例えば、切断アレイ206a、206bは、タバコシートの送り込み方向に垂直の方向に互いにオフセットする(すなわち、図2のページの中へ伸びる方向にオフセットする)ことができる。
【0082】
収集器214は、ファネル部216及びステム部218を含むファネル214を備える。ファネル114の軸線は、複数本のタバコストランド112の中心にあり、かつ複数本のタバコストランドが分布している平面にある。複数本のタバコストランド112は、ファネル214を通過するときに収集されてタバコロッド220を形成する。
【0083】
装置200は、タバコロッド220を被覆材228で被覆するように配置構成された被覆装置222を備える。被覆装置222は、例えば、当技術分野で知られているロッド製造機、例えば、被覆材228の配向及び張力を制御するためのKDF(運動流動媒体)フィルターロッド製造機であること、又はこれを含むことがある。
【0084】
被覆装置222は、駆動ベルト246、被覆材ボビン252、ガーニチャ240、接着セクション242、及びヒーターセクション244を備える。
【0085】
駆動ベルト246は、2つのローラー248a、248bのまわりで輪になりローラーに支持されている、可撓性材料からなる連続ストリップである。駆動ベルト246は、概して平坦な駆動ベルト上面246aを画定するために、ローラー248a、248bの間に緊張して保持される。ローラー248a、248bは、それぞれの軸線のまわりで回転するように配置構成され、それにより、駆動ベルト面246aは、2つのローラー248a、248bの間で並進運動することができる。ローラー248a、248bの一方又は両方が、駆動ベルト上面246aを並進運動させるために(図2では左から右へ)、その軸線のまわりで回転するように(図2では時計回りに)駆動される。
【0086】
被覆材ボビン252は、被覆材228の連続シート又はウェブを駆動ベルト上面246aに供給する。被覆材228は、被覆材228のシートに対する移動駆動ベルト上面246aの摩擦によって、駆動ベルト上面246aに送り込むことができる。それに応じて、被覆材228のシートは、駆動ベルト上面246aに載って移動する(図2では左から右へ)。タバコロッド220は、駆動ベルト上面246aの被覆材228のシートの上に送り込まれる。少なくとも一部は、移動する被覆材228とタバコロッド220の間の摩擦により、タバコロッド220が被覆材228の上に送り込まれ、そのため被覆材228と一緒に移動することになり得る。別法として、又は加えて、タバコロッド220は、1つ又は複数の送り込みローラー等の別の手段によって、移動する被覆材228の上に送り込むことができる。どちらの場合も、タバコロッド220は被覆材228の上に送り込まれ、それにより、タバコロッド220は被覆材228と一緒に(すなわち同じ速度で)移動し、さらには駆動ベルト上面246aと一緒に(すなわち同じ速度で)移動する。
【0087】
それ自体で知られているガーニチャ240は、被覆材228をタバコロッド220のまわりに、これらがガーニチャ240を通過するときに巻き付ける。ガーニチャ240は、被覆材228をタバコロッド220の周囲に巻き付ける。ガーニチャは、被覆材228をタバコロッド220のまわりに、被覆材228がそれ自体と重なり合う部分があるように(図示せず)、タバコロッド120の外周よりわずかに大きく覆って巻き付ける。
【0088】
接着セクション242では、被覆材228をタバコロッド220のまわりの適所に固定するために、接着剤を被覆材228に付ける。具体的には、接着セクション242では、タバコロッド220のまわりで被覆材228をそれ自体に固定するために、被覆材228がそれ自体と重なり合う部分に接着剤を付ける。
【0089】
ヒーターセクション244では、接着剤の乾燥及び/又は硬化を助けるためにタバコロッド220を加熱する。こうすることは、タバコロッドがタバコロッドセグメント226になるように切断される前に接着剤が十分に乾燥/硬化することを確実にする助けになる。
【0090】
第2のカッター224は、タバコロッド220をセグメントに切断してタバコロッドセグメント226を製造するように配置構成される。第2のカッター224は、図1を参照して上述した第2のカッター124と同じであっても類似していてもよい。
【0091】
使用時、第2のカッター206は、タバコシート204を長手方向に切断して複数本のタバコストランド212を製造する。収集器214はストランド212を収集して、複数本のタバコストランド212のそれぞれが実質的に巻かれていないタバコロッド220を形成する。第2のカッター224は、タバコロッド220をセグメントになるように切断してタバコロッドセグメント226を製造する。
【0092】
以て装置200は、タバコの複数本の長手方向のストランド(図示せず)、すなわち、タバコロッド230の長さの方向に沿って伸長するタバコのストランドから形成されたタバコロッド230をそれぞれが含む、タバコロッドセグメント226を製造し、複数本の長手方向のストランド(図示せず)のそれぞれは、実質的に巻かれていなく、例えば実質的にまっすぐである。
【0093】
図1の装置100を参照して説明したのと同様に、図2の装置200の第1のカッター206は、タバコシート104を複数本の長手方向のストランド112に切断するように、又はタバコシート104を全く切断しないように調整可能であり得る。上述したように、こうすることにより、タバコシート204(例えばタバコシート204のボビン202)の取り付け又は交換の際の、装置200のより簡単で、より一定性のある設定が可能になり得る。
【0094】
上述のように、いくつかの例では、タバコシート104、204は、タバコシート104、204のボビン102、202から供給される。
【0095】
図3を参照すると、タバコシート304のボビン302aは、例えば、図1及び図2を参照して上述したボビン102、202として使用することができ、タバコシート304のマザーリール370から得ることができる。マザーリール370は、横方向に切れ目を入れて(破線372参照)、タバコシート304のボビン302aを製造することができる。
【0096】
マザーリール307は、特定の幅Wを有するボビン302aを製造するように切れ目を入れることができる。こうすることにより、ボビン302aのタバコシート304が単位長さ当たり特定の質量を有すること、またそれゆえに、製造されたタバコロッドセグメント(図3に示されていない)が単位長さ当たり特定の質量を有することが可能になる。したがって、生産プロセスの開始時に、タバコロッドセグメント(図3に示されていない)の所望の単位長さ当たり質量を選択することができる。その場合、ボビン幅Wは、タバコロッドセグメント(図示せず)の選択された単位長さ当たり質量に基づいて、及びマザーリール370のタバコシート304の知られている単位長さ当たり質量に基づいて、決定することができる。例えば、タバコシート304の単位面積当たり質量(坪量とも呼ばれる)は100g/mとすることができる。次に、決定されたボビン幅Wを有するボビン302aを製造するようにマザーリール370に切れ目を入れることができる。次にボビン302aを、例えば、図1及び図2を参照して上述した装置100、200で使用して、所望の単位長さ当たり質量を有するタバコロッドセグメント(図3に示されていない)を製造することができる。マザーリール370には、例えばボビン幅Wが同じである、又は異なるボビン302b、302c、302d、302eを要望通りに製造するために、切れ目を数回入れることができる。こうすることにより、製造されるタバコロッドセグメント(図3に示されていない)の単位長さ当たり質量を簡便に、あまり費用をかけずに管理することが可能になり得る。
【0097】
図4は、一例による、タバコロッドセグメントを製造するプロセスのフローチャートを概略的に示す。例えば、このプロセスは、図1及び図2をそれぞれ参照して上述した装置100、200を使用して実行することができる。したがって、図1及び図2で使用された参照符号が以下でも適宜使用される。
【0098】
ステップS402で、プロセスは、タバコシート104、204を長手方向に切断して複数本のタバコストランド112、212を製造することを含む。
【0099】
タバコシート104、204は、実質的に一定の単位長さ当たり質量を有することができ、再生タバコシートとすることができ、及び/又はグリセロールを含むことができる。
【0100】
このプロセスは、ステップS402より前に、タバコシート104、204のボビン102、202からタバコシート104、204を供給することを含み得る。このプロセスは、タバコシート104、204、304のマザーリール307を供給すること、及びマザーリールに切れ目を入れてボビン102、202、302aを製造することを含むこともある。このプロセスは、それ自体に、タバコロッドセグメント126、226の単位長さ当たり質量を選択すること、タバコシート104、204、304の単位面積当たり質量に基づいて、及びタバコロッドセグメントの選択された単位長さ当たり質量に基づいてボビン幅Wを決定すること、並びにマザーリール307に切れ目を入れて、決定されたボビン幅Wを有するボビン102、202、302aを製造することを含み得る。
【0101】
このプロセスは、ステップS402より前に、シート送り込み方向Aに、タバコシート104、204を送り込むことを含み得る。この場合、S402でタバコシート104、204、304を切断することは、タバコシート104、204、304をシート送り込み方向Aに実質的に平行に切断することを含むことがある。
【0102】
ステップS402は、決定された切断数及び/又は切断間隔でタバコシート104、204を切断することを含み得る。切断数及び/又は切断間隔は、タバコロッドセグメント126、226のストランド112、212の数及び/又はストランド112、212の幅を選択し、この選択されたストランド数及び/又はストランド幅に基づいて切断数及び/又は切断間隔を決定することによって、決定することができる。複数本のストランドのそれぞれは、幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にあり得る。
【0103】
ステップS404で、プロセスは、ストランド112、212を収集して、複数本のタバコストランド112、212のそれぞれが実質的に巻かれていないタバコロッド112、212を形成することを含む。ステップS404は、ストランド112、212を収集して、複数本のタバコストランド112、212が互いに実質的に平行である、及び/又はそれぞれが実質的にまっすぐであるタバコロッド120、220を形成することを含む。ステップS404は、複数本のストランド112、212の中心にある軸線に向けて、細長いストランド112、212のそれぞれを実質的に横方向に収集してロッド120を形成することを含み得る。ストランド112、212が収集される先の軸線は1つの平面にあり、この平面は、送り込み方向Aを含み、収集される前の複数本のストランド112、212によって画定される平面に垂直である。ステップS404は、ストランド112、212をファネル114、214を通して送り込んでストランド112、212を収集することを含み得る。
【0104】
このプロセスは、タバコシート104、204を前記切断することがステップS402で適用される前に、タバコシート104、204をファネル114、214を通して送り込んで非切断タバコシート114、214のタバコロッド(図示せず)を形成することを含むことがある。
【0105】
ステップS406で、このプロセスは、(タバコストランド112、212の)タバコロッド120をセグメントになるように切断して前記タバコロッドセグメント126、226を製造することを含む。
【0106】
このプロセスは、S406より前に、タバコロッド120、220を被覆材128、228で被覆することを含み得る。被覆材128、228は、紙及びアルミニウム箔の一方又は両方であっても、一方又は両方を含んでもよい。例えば、被覆材128、228は、紙とアルミニウム箔からなる積層物でもよい。タバコロッドセグメント126、226(被覆されている)はそれぞれ外径が、実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にあり得る。タバコロッドセグメント126、226は、エアロゾル生成デバイスの消耗品とすることができる。
【0107】
図5aは、エアロゾル生成デバイス(図示せず)のブレードヒーター580に載せられている一例によるタバコロッドセグメント526を概略的に示す。具体的には、図5aは、ブレードヒーター580の上に取り付けられる前のタバコロッドセグメント526を示し、図5bは、ブレードヒーター580の上に取り付けられた後のタバコロッドセグメント526を示す。
【0108】
タバコロッドセグメント526は、例えば、図1及び図2をそれぞれ参照して上述したタバコロッドセグメント126、226と同じでも類似していてもよい。タバコロッドセグメント526は、例えば、図1及び図2それぞれに関して上述した装置100、200によって、及び/又は図4に関して上述したプロセスによって、製造することができる。
【0109】
図5a及び図5bを参照すると、タバコロッドセグメント526は、複数本の長手方向のタバコのストランド512(すなわち、タバコロッド530の長さの方向に伸長する複数本のタバコのストランド512)から形成されたタバコロッド530を含み、複数本の長手方向のストランド512のそれぞれは実質的に巻かれていない。複数本のストランド512は、互いに実質的に平行であり、実質的にまっすぐであり、それぞれタバコロッドセグメント526の全長に実質的に沿って伸長している。タバコロッドセグメント526は、タバコロッド530に巻き付けられた被覆材528を備える。
【0110】
ブレードヒーター580は、それが幅広いこと、又は長いことに比べてかなり薄い、細長い直方体の形を取ることができる。ブレードヒーター580の幅は、タバコロッドセグメント526の外径よりも小さい。ブレードヒーター538は、手持ち型エアロゾル生成デバイス(図示せず)のバッテリー(図示せず)によって電力供給される、かつ加熱するのに使用者によって制御可能である、抵抗ヒーター(図示せず)を備えることができる。いくつかの例では、ブレードヒーター580は、ブレードヒーターをタバコロッドセグメント526に挿入しやすくするために、尖端(図示せず)を有することがある。
【0111】
ブレードヒーター580は、タバコロッドセグメント526に挿入することができ(図5aの矢印B)、又は同様に、タバコロッドセグメント526はブレードヒーター580の上で押すことができ、それにより、ブレードヒーター580は、タバコロッドセグメント526の中へ長手方向に延びる(図5bに示されるように)。
【0112】
タバコロッドセグメント526の複数本の長手方向のストランド512が実質的に巻かれていないので、ブレードヒーター580をタバコロッドセグメント526に容易に挿入できるようになる。これは、巻かれていない長手方向のストランド512は、ブレードヒーター580を長手方向に挿入することに対して提示する抵抗が比較的小さいからである。このことにより、ブレードヒーター580の上にタバコロッドセグメント528を簡便に取り付け又は交換することを実現することができ、このタバコロッドセグメント526は、エアロゾル生成デバイス全体(図示せず)の消耗品とすることができる。このことにより、ブレードヒーター580を挿入する際のタバコロッドセグメント526の損傷を低減することができ、ブレードヒーター580に対するタバコロッドセグメント526のより一定した、かつ適正な配置が可能になる。例えば、このタバコロッドセグメントは、例えば螺旋状の構造で構成された、巻かれている長手方向のストランドを含む仮想タバコロッドセグメントと対比することができ、この場合、ブレードヒーターの挿入は、挿入路と交差するストランドによって制限されることになり、ブレードヒーターはタバコの一部分を変形させ圧縮することがあり、そのため、仮想タバコロッドセグメントの装着が相対的に困難になり一定性がなくなることがあり、仮想タバコロッドセグメントを損傷するリスクが増大する結果になり得る。
【0113】
タバコロッドセグメント526の複数本の長手方向のストランド512が同様に互いに平行である、及び/又はまっすぐであると、ブレードヒーター580をタバコロッドセグメント526に容易に挿入できるようになる。この場合、ブレードヒーター580の挿入の軸線は、長手方向のストランド512のそれぞれの軸線と平行であり、ブレードヒーター580の先端には、それが挿入されるときに、ほんの小さな表面積のタバコしか提示されない。上述したのと同様に、タバコロッドセグメント526の簡便な取り付け又は交換を実現することができ、及び/又はタバコロッドセグメント526の損傷を低減することができ、及び/又はブレードヒーター580に対するタバコロッドセグメント526のより一定した、かつ適正な配置が可能になる。このタバコロッドセグメントは、例えば、刻みラグタバコのランダムに配向された細片を含む、又はしわ若しくは波形を付けたタバコのシートを含む、仮想タバコロッドセグメントと対比することができ、この場合、ブレードヒーターを挿入すると、刻みラグタバコの一部分、又はタバコのしわ若しくは波形を付けたシートの縁部を変形させ圧縮することがあり、そのため、仮想タバコロッドセグメントの装着が相対的に困難になり一定性がなくなることがあり、仮想タバコロッドセグメントを損傷するリスクが増大する結果になり得る。
【0114】
タバコロッドセグメント526がエアロゾル生成デバイス全体(図示せず)のブレードヒーター580の上に挿入された後、ブレードヒーター580は、加熱するように制御して(例えば、ブレードヒーター580の内部の抵抗加熱によって)、タバコストランド512を加熱する(しかし燃やさない)ことができる。こうすることにより、タバコストランド512から諸成分(例えば揮発成分)を放出することができる。上述のように、タバコストランド512はグリセロールを含むことがあり、グリセロールは、ブレードヒーター580によって加熱されると揮発してエアロゾルを形成し得る。
【0115】
タバコロッドセグメント526の複数本の実質的に巻かれていない長手方向のストランド512は、それに対応する、タバコロッドセグメント526を貫通する複数の実質的に巻かれていない長手方向の通路513を、複数本の長手方向のストランド512の間に確立する。これらの通路513により、加熱時にタバコストランド512から放出される揮発性材料(例えば、タバコ自体の揮発成分若しくは揮発グリセロール、又は両方)の、タバコロッドセグメント526を経由する移送が容易になる。このことにより、このような材料がタバコロッドセグメント526を通過するときのその損失を低減することができ、例えば比較的短い連続した通路513により、揮発性材料の、タバコロッドセグメント526の一部分への凝結が生じることを低減することができる。このタバコロッドセグメントは、例えば、(標準的なシガレットのように)刻みラグタバコのランダムに配向された細片を含む、仮想タバコロッドセグメントと対比することができ、その中では、仮想タバコロッドを出るための揮発材料の経路長が比較的長い。このタバコロッドセグメントは、複数本の巻かれた長手方向のストランドを含む仮想タバコロッドセグメントと対比することもでき、その中では、仮想タバコロッドを出るための揮発材料の経路長もまた比較的長い。
【0116】
上述のように、被覆材528は、例えば、紙及びアルミニウム箔の一方又は両方であっても、一方又は両方を含んでもよく、例えば、紙とアルミニウム箔からなる積層物でもよい。紙とアルミニウム箔からなる積層物は、ブレードヒーター580によってタバコロッドセグメント526が着火することを防止するのに有用であり得る。
【0117】
複数本のストランド512のそれぞれは、幅が実質的に0.25〜3mmの範囲内、又は実質的に0.5〜1.5mmの範囲内にあり得る。タバコロッドセグメント526は、外径が実質的に5.4〜7.8mmの範囲内、又は実質的に6.7〜7.8mmの範囲内にあり得る。これにより、比較的大きいブレードヒーター580を使用することが可能になり、したがってブレードヒーター580の加熱表面積を増やし、したがってタバコを加熱できる速度、及び/又はブレードヒーター580によって加熱できるタバコの量を増やすことができる。
【0118】
上記の例は、本発明の説明のための例として理解されるべきものである。
【0119】
例えば、上記の例では、タバコシート104、204、304は、再生タバコのシートであると説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、タバコシート104、204、304は他の材料から作られることがある。タバコシート104は、グリセロールを含むことも含まないこともあり、また添加剤又は増強剤等の他の材料をグリセロールの代わり又は追加として含むことがある。
【0120】
上記の例のうちのいくつかでは、タバコシート104、204、304はボビン102、202、302から供給されると説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、例えば別のデバイス又は供給源(図示せず)から供給されてもよく、前記デバイス又は供給源は、必ずしも装置100、200の一部を形成していない。
【0121】
上記の例では、第1のカッター106、206は、円形ディスク108のアレイを備えると説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、第1のカッター106、206は、タバコシート104を長手方向に切断して複数本のタバコストランド112、212を形成する、任意の適切なカッター又は切断手段であってもよい。
【0122】
上記の例では収集器114、214は、円形断面を有するファネル114、214として説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、収集器114、214は別の形を取ってもよい。例えば、収集器114、214は、空気圧を使用することによって複数本のストランド112、212を送り込み収集するように配置構成された、いわゆるスタッファジェット(図示せず)とすること、又はこれを含むことがある。別の例として、ファネル114、214は断面が円形である必要はなく、例えば、長方形又は正方形等の別の断面を有してもよい。実のところ、収集器は、ストランド112、212を収集して、複数本のタバコストランド112、212のそれぞれが実質的に巻かれていないタバコロッド120、220を形成する、任意の適切な手段とすることができる。
【0123】
上記の例では装置100、200は、タバコロッドが第2のカッター124によってセグメント126、226になるように切断されてタバコロッドセグメント126、226が製造される前に、タバコロッド120、220を被覆材128、228で被覆するように配置構成された被覆装置122,222を備えるが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、装置100、200は被覆装置122、222を備えないことがあり、(非被覆)タバコロッド120、220は、第2のカッター124、224によってセグメント126、226になるように切断されてタバコロッドセグメント126、226が製造されてもよい。この例では、製造されるタバコロッドセグメント126、226は、必ずしも被覆材128、228を備える必要がない。
【0124】
図1及び図2は、一例による、タバコロッドセグメント126、226を製造する装置の例を概略的に示すこと、また他の例では、装置100、200は追加の(又はより少数の)構成要素を備えること、例えば、タバコシート104、204及び/又は複数本のストランド112、212を送り込むための1つ又は複数の送り込みローラー、タバコシート104、204及び/又は複数本のストランド112、212に張力をかけるための1つ又は複数の張力ローラー、並びに/或いは、タバコシート104、204及び/又は複数本のストランド112、212及び/又はタバコロッド120、220及び/又はタバコロッド120、220のセグメントを移送するための1つ又は複数の駆動ベルトを備えること、を理解されたい。
【0125】
上記の例では、タバコストランド112、212はまっすぐであり、互いに平行であると説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、タバコストランド112、212は、実質的にまっすぐでなくてもよく、及び/又は実質的に互いに平行でなくてもよい。例えば、タバコストランド112、212は、長手方向の波又はしわ又はジグザグ形等を含むように処理にかけられることがあり、或いは実のところ、タバコシート104は、本質的に長手方向の波又はしわ又はジグザグ形等を含むことがあり、或いはこのような形状若しくは形態を有するように処理されることがある。実のところ、タバコロッドセグメント126、226は、タバコの複数本の長手方向のストランド112、212から形成されたどんなタバコロッド130、530も含むことがあり、複数本の長手方向のストランド112、212のそれぞれが実質的に巻かれていない。
【0126】
上記の例では、タバコロッドセグメント126、226、526は、装置100、200によって、及び/又は図3を参照して説明したプロセスによって製造されると説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、複数本の長手方向のストランド112、212、512のそれぞれが実質的に巻かれていない、タバコの複数本の長手方向のストランド112、212、512から形成されたタバコロッド130、530を含むタバコロッドセグメント126、226、526を製造するための、任意の適切な方法又は装置が使用されてもよい。
【0127】
上記の例のうちのいくつかでは、タバコロッドセグメント126、226、526は、ブレードヒーター580を備える「非燃焼加熱式」デバイス等の消耗品として説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、タバコロッドセグメント126、226、526は、他のデバイスにおいて、及び/又は他の目的に使用することができる。例えば、タバコロッドセグメント126、226、526は、任意のエアロゾル生成デバイス(例えば必ずしもブレードヒーター580を備えていないタバコ加熱製品又はデバイス)の消耗品であってもよい。
【0128】
上記の例ではタバコシート102、204、304は、タバコ(例えば再生タバコ)である、又はタバコを含むと説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例では、シート104、204、304は、任意のエアロゾル生成材料のシートであっても、これを含んでもよい。エアロゾル生成材料は、例えばエアロゾル生成デバイス全体のブレードヒーター580によって加熱されたときに、エアロゾルを生成する材料とすることができる。例えば、エアロゾル生成材料のシート104、204、304は、香料基材であっても、これを含んでもよい。香料基材104、204、304は、タバコ香料又は他の香料等の香料を含むことができ、及び/又はグリセロール、又は他の添加剤若しくは増強剤をグリセロールの代わり又は追加として、含むことができる。グリセロール又は他の添加剤を含む、又は含まない香料基材は、加熱してエアロゾルを生成することができる。
【0129】
一般に、エアロゾルとは、空気又は他の気体中の微細な固体粒子又は液滴のコロイドのことであり、コロイドとは、微視的に分散した不溶性粒子が別の物質全体にわたって浮遊している状態の物質のことであることに留意されてもよい。一方、蒸気は、臨界温度より低い温度の気相の物質であり、このことは、例えば蒸気は、温度を下げずにその圧力を増大することによって液体に凝結させることができるということを意味する。本明細書では、用語のエアロゾルはエアロゾル及び/又は蒸気を含むことを理解されたい。
【0130】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料ロッドセグメント126、226、526は、エアロゾル生成材料102、204、304のシートから、再生タバコのシート102、204、304について上述したように、例えば、エアロゾル生成材料のシート102、204、304を長手方向に切断して複数本のエアロゾル生成材料ストランド112、212、512を製造することによって;ストランド112、212、512を収集して、複数本のエアロゾル生成材料ストランド112、212、512が実質的に巻かれていないエアロゾル生成材料ロッド130、530を形成することによって;及びエアロゾル生成材料ロッド130、530をセグメント126、226、526になるように切断してエアロゾル生成材料ロッドセグメント126、226、526を製造することによって、作製できることを理解されたい。
【0131】
同様に、ある製品がエアロゾル生成材料からなるロッド130、530を含むことができ、エアロゾル生成材料からなるロッド130、530は、エアロゾル生成材料からなる複数本の長手方向のストランド112、212、512から形成されており、エアロゾル生成材料からなる複数本の長手方向のストランド112、212、512のそれぞれは実質的に巻かれていないことを理解されたい。
【0132】
いずれか1つの例に関して説明されたいずれかの機能は単独で、又は説明された他の特徴と一緒に使用することができ、また、諸例のうちのいずれか他のものの、又は他の例のうちのいずれか他のものの任意の組み合わせの、1つ又は複数の機能と一緒に使用することもできると理解されたい。さらに、上述されていない等価物及び修正形態もまた、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲から逸脱することなく使用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
【国際調査報告】