(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-537597(P2020-537597A)
(43)【公表日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】放射状ブラシ板を有する研削工具のための吸引
(51)【国際特許分類】
B23Q 11/00 20060101AFI20201127BHJP
B25J 13/00 20060101ALI20201127BHJP
B24B 27/00 20060101ALI20201127BHJP
B24B 55/06 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
B23Q11/00 M
B25J13/00 Z
B24B27/00 A
B24B55/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-521402(P2020-521402)
(86)(22)【出願日】2018年10月17日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月11日
(86)【国際出願番号】EP2018078461
(87)【国際公開番号】WO2019077007
(87)【国際公開日】20190425
(31)【優先権主張番号】102017124326.7
(32)【優先日】2017年10月18日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】515315521
【氏名又は名称】フェルロボティクス コンプライアント ロボット テクノロジー ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Ferrobotics Compliant Robot Technology GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】特許業務法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナデラー ロナルド
【テーマコード(参考)】
3C011
3C047
3C158
3C707
【Fターム(参考)】
3C011BB03
3C047FF09
3C047FF17
3C047HH12
3C047HH13
3C158AA05
3C158AA06
3C158AA12
3C158AA14
3C158AA16
3C158AC05
3C158BC02
3C158CB05
3C707AS12
3C707BS12
3C707HS14
3C707LU08
(57)【要約】
【課題】
表面処理のためのロボット支援装置用の改良された吸引装置を提供する。
【解決手段】
表面処理用のロボット支援工作機械のための吸引装置について記載される。一実施形態によれば、この吸引装置は、真空ノズルと、ホースを接続するための排出口とを有するハウジングを有する。さらに、この吸引装置は、前記ハウジングを取付板に接続する吊り下げ部であって、軸を中心に旋回可能に前記取付板上に取り付けられる吊り下げ部を有する。カウンターウエイトが、前記ハウジングの重量と前記カウンターウエイトの重量とが前記軸に関して実質的に釣り合うように前記吊り下げ部に接続されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ノズル(48)と、ホース(44)を接続するための排出口(45)とを有するハウジング(40)と、
四辺形カップリング(51、52)を有し、前記ハウジング(40)を取付板(33)に接続する吊り下げ部であって、軸(R1)を中心に旋回可能に前記取付板(33)上に取り付けられた吊り下げ部と、
カウンターウエイト(41)であって、前記ハウジング(40)の重量と前記カウンターウエイト(41)の重量とが前記軸(R1)に関して実質的に釣り合うように前記吊り下げ部に接続されたカウンターウエイト(41)と、
を有する吸引装置。
【請求項2】
請求項1に記載の吸引装置であって、
前記四辺形カップリングは、前記ハウジング(40)と前記取付板(33)とを接続している。
【請求項3】
請求項1に記載の吸引装置であって、
前記吊り下げ部は、前記軸(R1)を中心に旋回可能であるように前記取付板(33)に取り付けられた第1のカップリングロッド(51)を有する。
【請求項4】
請求項3に記載の吸引装置であって、
前記吊り下げ部は、更なる軸(R2)を中心に旋回可能であるように前記取付板(33)に取り付けられた第2のカップリングロッド(52)を有し、
前記第1のカップリングロッド(51)と、前記第2のカップリングロッド(52)は、四辺形カップリングを構成するように前記ハウジング(40)に旋回可能に取り付けられている。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の吸引装置であって、
前記カウンターウエイト(41)は、前記第1のカップリングロッド(51)に固定されている。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の吸引装置であって、
前記ハウジング(40)又は前記吊り下げ部に結合され、前記取付板(33)と前記ハウジング(40)との間に直接的又は間接的にバネ力(FS)を発生させるバネ要素を更に有する。
【請求項7】
請求項6に記載の吸引装置であって、
前記バネ要素は、前記排出口(45)に接続されたホース(44)である。
【請求項8】
請求項7に記載の吸引装置であって、
前記ホース(44)が直接又は間接的に前記取付板(33)に取り付けられている。
【請求項9】
請求項6乃至請求項8の何れか一項に記載の吸引装置であって、
前記ハウジング(40)は、動作中にワークピース表面に接触するように構成されたローラ(42)を有し、前記バネ要素は、前記ローラ(42)を前記ワークピース表面に押し付ける。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の吸引装置であって、
前記吸引装置は、前記ハウジング(40)上に配置され、動作中にワークピース表面に接触するように構成された刷毛をさらに有する。
【請求項11】
真空ノズル(48)と、ホース(44)を接続するための排出口(45)とを有するハウジング(40)と、
前記ハウジング(40)を取付板(33)に接続し、軸(R1)を中心に旋回可能に前記取付板(33)上に取り付けられた吊り下げ部と、
前記吊り下げ部に接続されたカウンターウエイト(41)と、
を有する吸引装置であって、
前記ハウジング(40)の重量は、前記軸(R1)の回りに第1の回転モーメントを発生させ、前記カウンターウエイト(41)は、前記軸(R1)の回りに前記第1の回転モーメントを少なくとも部分的に補償する第2の回転モーメントを発生させる。
【請求項12】
ワークピースの表面を処理するための装置であって、
マニピュレーター(1)に搭載可能であるホルダ(3)と、
回転工具(11)を有し、前記ホルダ(3)に機械的に結合された工作機械(10)と、
前記取付板(33)が、前記ホルダ(3)の一部である請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の吸引装置と、
を有する装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置であって、
前記吸引装置の前記ハウジングは、前記工作機械(10)の送り方向に関して前記回転工具(11)の前または後ろに配置されている。
【請求項14】
請求項12又は請求項13に記載の装置であって、
前記回転工具(11)は研削板である。
【請求項15】
請求項12乃至請求項14の何れか一項に記載の装置であって、
前記工作機械(10)を前記ホルダ(3)に結合し、前記工作機械(10)を前記ホルダ(3)に対して移動させるように構成されたリニアアクチュエータ(20)を更に有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで説明する例示的な実施形態は、工作物表面から除去された材料を吸引するための、マニピュレータ(例えば、産業用ロボット)によって操作される工作機械用の吸引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ワークピースを加工する場合、例えば、研削と研磨のプロセスはますます重要な役割を果たしている。自動化されたロボット支援の生産では、産業用ロボットが使用され、例えば研削工程が自動化される。
【0003】
ロボット支援の機械加工装置の場合、回転工具を備えた工作機械(たとえば、研削板または放射状ブラシを備えた研削機械)は、たとえば産業用ロボットなどのマニピュレータによってガイドされる。マニピュレータのいわゆるTCP(Tool Center Point)は、加工中にティーチインなどで事前にプログラム可能な定義されたパス(軌跡)に沿って移動する。TCPの指定されたパスは、各時点におけるTCPの位置と向きを決定し、その結果、工作機械の位置と向きを決定する。したがって、マニピュレータの動きを制御するロボット制御には通常、位置制御が含まれる。さらに、特定の力で工具を工作物の表面に押し付けるばねまたは追加のアクチュエータを設けることができる。
【0004】
多くの場合、ワークピースの表面から除かれた材料(研削粉など)の吸引が望まれるか、又は、必要である。このため、工作機械には、ワークピースの表面から除かれた材料を吸引する吸引装置が装備され得る。既知の吸引装置は、工具を部分的に取り囲む吸引フードを有している。吸引フードは吸引ラインに接続されており、吸引ラインを介して吸引フード内に負圧が生成され、除かれた材料が吸引される。吸引フード付きの吸引装置はそれ自体知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】AT 399466 B
【特許文献2】US 1359718 A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
小さい又は狭いワークピース又は曲面のあるワークピースの処理の場合、吸引装置は取り扱いが複雑であるか、単に大きすぎてワークピースを適切に処理できないことがよくある。一部の吸引装置では、「逆さま」の加工(ワークピースの表面の下にある工具)にも問題がある。
【0007】
発明者は、表面処理のためのロボット支援装置用の改良された吸引装置を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項1に記載の装置によって達成される。本発明の様々な例示的な実施形態およびさらなる展開は、従属請求項の主題である。
【0009】
表面処理用のロボット支援工作機械のための吸引装置について記載される。一実施形態によれば、この吸引装置は、真空ノズルと、ホースを接続するための排出口とを有するハウジングを有する。さらに、この吸引装置は、前記ハウジングを取付板に接続する吊り下げ部であって、軸を中心に旋回可能に前記取付板上に取り付けられる吊り下げ部を有する。カウンターウエイトが、前記ハウジングの重量と前記カウンターウエイトの重量とが前記軸に関して実質的に釣り合うように前記吊り下げ部に接続されている。一実施形態では、前記吊り下げ部は、四辺形カップリングを有する。
【0010】
一実施形態によれば、この吸引装置は、真空ノズルと、ホースを接続するための排出口とを有するハウジングと、前記ハウジングを取付板に接続し、軸を中心に旋回可能に前記取付板上に取り付けられる吊り下げ部と、を有する。カウンターウエイトが前記吊り下げ部に接続され、前記ハウジングの重量は、前記軸の回りに第1の回転モーメントを発生させ、前記カウンターウエイトは、前記軸の回りに前記第1の回転モーメントを少なくとも部分的に補償する第2の回転モーメントを発生させる。
【0011】
さらに、ワークピースの表面をロボット支援により処理するための装置が記載される。一実施形態によれば、この装置は、マニピュレータに搭載可能であるホルダと、回転工具を有し、前記ホルダに機械的に結合された工作機械と、取付板に旋回可能に搭載され吸引装置とを有し、前記取付板が、前記ホルダの一部である。
【発明の効果】
【0012】
表面処理のためのロボット支援装置用の改良された吸引装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】力制御された線形アクチュエータによって産業用ロボットに結合された研削機械を備えたロボット支援研削装置の例示的な概略図である。
【
図2】マニピュレータに搭載可能な吸引装置を備えた研削装置の側面図である。
【
図5】吸引装置のバランスされた吊り下げ部の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、図に示される例を参照して以下により詳細に説明される。図は必ずしも縮尺通りではなく、本発明は示された態様に限定されない。むしろ、本発明の基礎となる原理を提示することに重点が置かれている。
【0015】
様々な実施形態を詳細に説明する前に、ロボット支持研削装置の全体的な例について最初に説明する。また、ここでは、研削装置を例に挙げて説明したが、研削装置に限定されるものではなく、フライス加工、研削、研磨等の工作機械等のように表面を研磨加工するための装置であれば、どのようなものにも適用可能である。
【0016】
図1に示すれ例は、(例えば産業用ロボットである)マニピュレータ1と、回転研削板11を備えた研削機械10を備え、研削機械10は、リニアアクチュエータ20を介してマニピュレータ1のツール・センター・ポイント(TCP)に連結され得る(ただし、すべての実施形態でそうである必要は無い)。6自由度の産業用ロボットの場合、マニピュレータは、それぞれジョイント3a、3b、3cで接続された4つのセグメント2a、2b、2c、2dで構成される。通常、最初のセグメントは基礎Bにしっかりと接続されている(ただし、必ずしもそうである必要はない)。ジョイント3cは、セグメント2cとセグメント2dとを接続する。ジョイント3cは2軸とすることができ、水平回転軸(仰角)および垂直回転軸(方位角)の周りでセグメント2cの回転を可能にする。ジョイント3bは、セグメント2bとセグメント2cとを接続し、セグメント2cの位置に対するセグメント2bの旋回運動を可能にする。ジョイント3aは、セグメント2aとセグメント2bとを接続する。ジョイント3aは2軸とすることができ、したがって(ジョイント3cと同様に)2つの方向への旋回運動を可能にする。TCPはセグメント2aに対して固定された相対位置を持ち、セグメント2aは、通常は、回転ジョイント(図示せず)を含み、これにより、セグメント2aの長軸A(
図1に点線で示されている)を中心とした回転運動が可能になる。ジョイントの各軸には、それぞれのジョイント軸を中心に回転運動を引き起こすアクチュエータが対応付けられている。ジョイント内のアクチュエータは、ロボットプログラムに従ってロボットコントローラ4によって制御される。TCPは、(特定の制限内で)どこにでも配置できる(軸Aの方向は任意)。
【0017】
マニピュレータ1は通常、位置制御されており、ロボットコントローラはTCPの姿勢(位置と方向)を設定し、TCPを事前定義された軌道に沿って移動できる。アクチュエータ20がエンドストップに当接したとき、TCPの姿勢により研削工具の姿勢が定義される。アクチュエータ20は、研削加工中に、工具(研削板11)とワークピースWとの間の接触力(加工力)を所望の値に設定するために使用され得る。マニピュレータ1のセグメント2a−cの慣性が大きく、信頼できる制御を困難にするので、マニピュレータ1による直接的な加工力の制御は、通常は、困難であるか、又は望ましくない。このため、ロボットコントローラはTCPの姿勢(位置と向き)を制御するように構成され、一方、接触力(
図2、接触力F
Kも参照)の制御は、研削機械10とマニピュレータ1の間に接続されているアクチュエータ20によって専ら実行される。既に述べたように、アクチュエータ20は、すべての用途で必要であるわけではなく、省略することもできる。一部の用途では、アクチュエータを単純なばねで置き換えることができる。
【0018】
本実施形態では、アクチュエータ20は、例えば、複動空気圧シリンダなどの空気圧アクチュエータである。ただし、ベローズシリンダとエアマッスルなど他の空気圧アクチュエータも使用できる。代替として、電気ダイレクトドライブ(ギアレス)が考慮される。空気圧アクチュエータの場合、制御バルブ、コントローラ(コントローラ4に実装された)、および圧縮空気リザーバによる従来の方法で力制御を実現できる。ただし、具体的な実装は以下の説明では重要ではないため、詳細には説明しない。
【0019】
図2は、マニピュレータに取り付けられ、吸引装置を備えた研削機械10の例示的な実施形態示す側面図である。
図3は、これに対応する正面から見た図である。
図1の例と同様に、研削機械10は、リニアアクチュエータ20を介してマニピュレータに結合されている。
図2に示された例では、
図1とは異なり、アクチュエータ20の動作方向は、マニピュレータのセグメント2aの長手方向軸A(
図2では右側に示されているが、
図1も参照)に平行ではなく、それに対して直角である。アクチュエータ20と研削機械10とをマニピュレータに結合するために、アングル3(取付アングル)が設けられ、アングル3は、互いに直角に配置された第1の取付板31(フランジ)と第2の取付板32とを有している。取付板31は、マニピュレータに取り付けられるように形成されている。この例では、マニピュレータのTCPは、軸A上の取付板32の表面にある。アクチュエータ20の第1の端部は(例えばネジによって)取付板32に接続され、研削機械10は(例えば同様にネジによって)アクチュエータ20の第2の端部に接続される。図示の例では、研削機械10のモータ12のモータ軸の回転軸A´は、アクチュエータ20の動作方向に垂直であり、ロボットの末端のセグメント2Aの長手方向軸Aに平行である。したがって、アクチュエータ20の偏位は、軸Aと軸A´との間の通常の距離を決定する。研削機械10のモータ12のモータ軸には回転する工具11が接続されている。この例では、これは放射状ブラシ(剛毛ブラシ)である。それぞれの用途に応じて、別の工具(例えば、研削板、研磨ベルトなど)も提供されてもよい。
【0020】
なお、軸Aと軸A´は必ずしも平行である必要はない。さらに、取付板31、32を直角に配置する必要はない。
図2において、研削機械10の位置は、TCPの位置(その向きを含む)とアクチュエータ20の偏位のみに依存していることがわかる。コントローラ(例えばロボットコントローラ)は、取付板31、32間の任意の既知の角度および任意の既知の距離に対して、TCPの位置およびアクチュエータ20の偏位から、研削機械10のモータ軸の回転軸A´の位置(方向を含む)を決定することができる。アクチュエータ20を用いない実施形態では、研削機械のモータ軸の位置は、TCPの位置から単純な座標変換により決定することができる。
【0021】
吸引装置は、本実施例ではアングル3として構成されたホルダに取り付けられている。前述の取付板は、ホルダの(例えば、一体型の)一部とすることができる。示された例では、アングル3は、吸引装置が取り付けられる別の取付板33を有している。吸引装置は、比較的狭いハウジング40から構成されており、これは、電気掃除機の隙間吸引用ノズルに類似した形状とすることができる。これは、真空ノズル48がハウジングの下端に配置されていることを意味し、それを通してダストおよび他の粒子が吸引され得る。ハウジング40の詳細図は、
図4に示されている。また、ハウジング40の下端部に、ノズルの他にローラ42がハウジング40に取り付けられても良い。ローラ42は、動作中にワークピース表面上を転がり、ハウジング40とワークピースWとの間が規定された距離dとなることが保証されるように配置することができる。刷毛47は、ハウジングの片側に配置することができ、すでに機械加工されたワークピース表面をさらに洗浄する。ローラ42と刷毛47はオプションであり、用途によっては省略することもできる。ハウジング40は、真空ノズル48の反対側(上側)の端部に、吸引された材料を排出するための排出口45を有する。この目的のために、ホース44が排出口45に接続されており、ホース44は、アングル(例えば、取付板32)に固定することもできる。ホース44は、ハウジング40から送風機(図示せず)の吸引側に接続されている。適切な送風機はそれ自体が知られているので、ここではそれ以上説明しない。
【0022】
図2では、アングル3からハウジング40を吊り下げる吊り下げ部(サスペンション)が示されている。従って、吸引ユニットのハウジング40は、平面状の四辺形カップリング(Koppelvierecks、flat four−bar coupling)によって取付板33に取り付けられている。この四辺形カップリングは、実質的に、取付板33に回転可能に取り付けられたカップリングロッド51、52(回転軸R
1、R
2)によって形成されている。カップリングロッド51および52のそれぞれの一端もまた、ハウジング40(回転軸R
3およびR
4)に回転可能に取り付けられ、本実施形態では、回転軸R
1、R
2、R
3、R
4は、カップリングロッド51および52が本質的に平行になるように配置される。カップリングロッドの1つ(この例ではカップリングロッド52)は、カウンターウエイト41(カウンターウエイトの重心はR
5で示される)に接続される。このカウンターウエイト41は、回転軸R
1についてハウジング40とは反対側に配置され、ハウジング40の重量と釣り合うようなサイズにされる。つまり、四辺形カップリングに外力が加わらなければ、カップリングロッド51、52には回転モーメントがかからない。四辺形カップリングは、研削装置が逆さで動作しても、任意の位置でバランスが取られる。換言すれば、研削装置(ホース44なし)の重量によって生じる四辺形カップリング(例えば回転軸R
1の周り)の回転モーメントは、カウンターウエイトの重量によって生じる四辺形カップリングの回転モーメントによって実質的に補償される。
【0023】
図5では、カップリング四辺形に作用する力を再び示しており、ハウジング40とカウンターウエイト41の質量がそれぞれ一点(重心)に集中し、カップリングロッドの質量がハウジングとカウンターウエイトの質量に加算されることを、一般性を制限することなく想定している。ハウジング40の自重F40によって生じる軸R
1に関する回転モーメントはF
40・(L
0+L
1)・cos(α)であり、カウンターウエイト41の自重F
41によって生じる軸R
1に関する回転モーメントはF
41・L
2・cos(α)であり、ここでL
0は軸R
3と力F
40が作用する重心との間の距離である。L
1は軸R
1と軸R
3との間の距離であり、L
2は軸R
1とカウンターウエイト41の重心との間の距離である。四辺形カップリングは、F
40・(L
0+L
1)・cos(α)−F
41・L
2・cos(α)=0のときにバランスがとれている。この方程式は、角度αに関わらず成り立ち、F
41=F
40・(L
0+L
1)/L
2が得らる。
【0024】
ハウジング40がワークピース表面に対して、例えばローラ42と共に押し付けられるためには、(重力とは異なり)ワークピース表面の方向の任意の位置に作用する非常に小さな力で十分である。この小さな力は、例えば、(例えば取付板33の)アングル3と四辺形カップリングと間に直接または間接的に作用するバネ要素によって引き起こされ得る。
図2に示す例では、このバネ力Fsは、ハウジング40の排出口45に接続され、アングル3の取付板32に固定されているホース44によって発生する。ホース44によって生じるバネ力は、このようにして取付板32とハウジング40との間に作用し、したがって取付板33(またはアングル3)と四辺形カップリングの間にも間接的に作用する。この状態は、
図5にも示されている。三角形として記号化された支持点は、すべてアングル3に剛性的に接続されている(すなわち、支持点は取付板32、33のいずれか一方にある)。
【符号の説明】
【0025】
1…マニピュレータ
3…アングル
10…研削機械
11…工具
20…リニアアクチュエータ
31、32、33…取付板
40…ハウジング
41…カウンターウエイト
42…ローラ
44…ホース
45…排出口
48…真空ノズル
51、52…カップリングロッド
F
S…バネ力
R
1、R
2…軸
【国際調査報告】