(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
アクセスポイントと加入者との間のワイヤレスデータ通信を管理する通信プロトコルオーバレイ。通信プロトコルオーバレイは、スーパフレームの繰り返しパターンを含み、各スーパフレームは、フレームを含む。各フレームは、フレームの始めに加入者へのダウンリンク通信においてアクセスポイントによって発信されるビーコンを含む。各フレームは、ビーコンに続く通信スロットをさらに含む。通信スロットの各々は、加入者のうちの1つに一意に割り当てられ、加入者が通信スロット内でアクセスポイントへのアップリンク通信を実行することを可能にする。ビーコンは、正確にタイミングを取られ、通信スロットの各々は、指定された時間的オフセットでビーコンに続く。スーパフレームの繰り返しパターンのうちの単一のスーパフレームが、少なくとも1つの通信スロットを加入者の各々に提供することによって、すべての加入者にサービスを提供する。
前記ビーコンの前記タイミングが、前記アクセスポイントの全地球測位システム(GPS)受信機によって取得されるタイムベースによって管理される、請求項1に記載の通信プロトコルオーバレイ。
前記加入者に割り当てられた前記通信スロットにおける、前記複数の加入者のうちの1つによるアップリンク通信が、前記アクセスポイントおよび前記他のアクセスポイントによって受信される、請求項5に記載の通信プロトコルオーバレイ。
各フレームが、前記複数の通信スロットに続くビーコンガードタイムをさらに含み、前記ビーコンガードタイムが特別な通信のために予約される、請求項1に記載の通信プロトコルオーバレイ。
前記特別な通信が、無線ダウンリンクを介するファームウェアおよび高優先度通信からなるグループから選択される1つである、請求項11に記載の通信プロトコルオーバレイ。
前記ネットワーク管理メッセージが、前記複数の加入者のうちの選択された加入者への、前記選択された加入者のモジュールの動作を制御するための命令を含む、請求項15に記載の通信プロトコルオーバレイ。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここで本発明の具体的な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。様々な図中の同様の要素は、一貫性のために同様の参照番号によって示される。簡潔にするために、同様の要素は、すべての図においてラベル付けされているとは限らない。
【0007】
本発明の実施形態の以下の詳細な説明では、本発明のより完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が述べられる。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細なしで実施され得ることは、当業者に明らかであろう。他の例では、説明を不必要に複雑にすることを避けるために、よく知られた特徴は、詳細に説明されていない。
【0008】
本出願全体を通して、要素(すなわち、本出願における任意の名詞)に対する形容詞として序数(例えば、第1の、第2の、第3のなど)が使用される場合がある。序数の使用は、明示的に開示されていない限り、「の前」、「の後」、「単一の」のような用語および他のそのような専門用語の使用によるような、要素の特定の順序付けを暗示もしくは作成すること、または任意の要素を単一の要素のみに限定することを意味しない。むしろ、序数の使用は、要素間を区別することである。一例として、第1の要素が第2の要素とは異なり、第1の要素は、2つ以上の要素を包含してもよく、要素の順序付けにおいて第2の要素に続いても(先行しても)よい。
【0009】
以下の
図1A〜
図16の説明において、本発明の様々な実施形態において、図に関して説明される任意の構成要素は、任意の他の図に関して説明される1つまたは複数の同様の名称の構成要素と同等であり得る。簡潔さのために、これらの構成要素の説明は、各図に関して繰り返されない。したがって、各図の構成要素の各々かつすべての実施形態は、参照によって組み込まれ、1つまたは複数の同様の名称の構成要素を有するすべての他の図内にオプションで存在すると仮定される。加えて、本発明の様々な実施形態によれば、図の構成要素の任意の説明は、任意の他の図中の対応する同様の名称の構成要素に関して説明される実施形態に加えて、それと併せて、またはその代わりに実施され得るオプションの実施形態として解釈されるべきである。
【0010】
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含むことが理解されるべきである。したがって、例えば、「水平ビーム」への言及は、1つまたは複数のそのようなビームへの言及を含む。
【0011】
「ほぼ」、「実質的に」などのような用語は、列挙された特性、パラメータ、または値が正確に達成される必要はないが、例えば、公差、測定誤差、測定精度限界、または当業者に知られている他の要因を含む偏差または変動が、特性が提供することを意図した効果を妨げない量で起こり得ることを意味する。
【0012】
フローチャート内に示されたステップのうちの1つまたは複数は、省略され得、繰り返され得、および/または示された順序とは異なる順序で実行され得ることが理解されるべきである。したがって、本発明の範囲は、フローチャート内に示されたステップの特定の配置に限定されると考えられるべきではない。
【0013】
複数の従属請求項が導入されていないが、1つまたは複数の実施形態の従属請求項の主題が他の従属請求項と組み合わされてもよいことは、当業者には明らかであろう。
【0014】
一般に、本発明の実施形態は、資産を監視するための方法およびシステムに向けられる。資産は、資産の状態に関する情報を収集する価値がある、興味のあるおよび/または価値のある何かであり得る。以下の例を検討する。
認知症の患者の治療を専門とする病院。これらの患者が病院環境内で自由に移動することを許可されている場合、いつでも彼らの位置を特定できることが重要であり得る。さらに、これらの患者は、心拍数、血圧などのような他の変数の継続的な監視を必要とする可能性がある追加の状態で苦しむ可能性がある。
主要空港の手荷物輸送システムにおいて、手荷物輸送システムによって処理されている間に任意の手荷物アイテムをいつでも位置特定する能力が非常に有益である。
石油およびガス産業において、安全性と生産性とを保証するために、パイプラインまたは他の機器を監視することが有益であり得る。
倉庫において、作業を最適化するために、作業員、商品、および/または機器を追跡することが有用であり得る。
【0015】
当業者は、本発明が上記の例に限定されないことを理解するであろう。本発明の実施形態は、限定はしないが、人間、動物、デバイス、製品、または任意の他のタイプのアイテムを含む移動資産または静止資産を監視するために、任意のサイズの商用環境、工業環境、住宅環境、および自然環境を含む任意の環境において使用され得る。さらに、監視することは、位置または任意の変数の測定値のような任意のタイプの情報を取得することを含む。
【0016】
図1A〜
図1Hは、本発明の1つまたは複数の実施形態による、資産を監視するためのシステムを示す。
図1Aに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による被監視環境(100)が示されている。被監視環境(100)は、監視システム(110)を使用して監視される任意のタイプの環境であり得る。被監視環境は、例えば、例えば、石油およびガス産業における屋外環境、または、例えば、国立公園における、環境監視が行われる領域であり得る。被監視環境は、屋内環境、例えば、倉庫、学校、病院、刑務所などでもあり得る。被監視環境はまた、例えば、公的機関または私設機関のキャンパスが監視されるとき、屋内環境と屋外環境の組合せを含んでもよい。監視システム(110)を備える任意の環境は、被監視環境(100)と考えられ得る。
【0017】
被監視環境(100)内で、被監視資産(102)は、監視システム(110)によって追跡または監視され得る。被監視資産(102)は、静止資産および/または移動資産を含んでもよい。移動資産は、人間、動物、機器(例えば、フォークリフト)、商品、製品、または、手荷物、箱もしくはコンテナのような積荷などを含む他のアイテムであり得る。静止資産は、機能および/または環境状態を監視するためにセンサを備えた何かであり得る。そのような静止資産の例は、測候所、ポンプ、パイプライン、冷凍機器、大気質センサなどを含む。監視することは、被監視資産によって運搬されるか、または被監視資産に取り付けられるかもしくは設置される監視デバイス(104)によって実行され得る。
【0018】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、被監視資産(102)は、監視システム(110)を介してさらに制御され得る。監視デバイス(104)は、例えば、機能を活性化するかまたは不活性化する、モードを切り替えるなどのために、被監視資産(102)とインターフェースしてもよい。監視デバイス(104)が感知するためにも使用される場合、監視システム(110)を介する閉ループ動作が実施され得る。感知された状態に基づいて、被監視資産は、感知された状態を変更するために制御され得る。
【0019】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、アクセスポイント(112)は、インターネットオブシングス(IoT)リンク(106)を介して被監視資産(102)の監視デバイス(104)と通信するように構成される。アクセスポイントは、ハブ(118)とさらにインターフェースしてもよく、ハブ(118)は、以下でさらに説明するように、アクセスポイントを介して被監視資産から受信されたデータの処理を実行してもよい。本発明の1つまたは複数の実施形態において、被監視資産から収集されたデータは、クラウド環境(150)にアップロードされ、クラウド環境(150)からそれらのデータは、ユーザにアクセス可能であり得る。加えて、または代替的に、データは、以下でさらに説明するように、ハブを介して、またはアクセスポイントを介して、ローカルにアクセス可能でもあり得る。資産を監視するためのシステムの構成要素の各々について、
図2A〜
図7を参照して後に詳細に説明する。
【0020】
図1Bに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、資産を監視するためのシステム(110)の代替構成が示されている。
図1Aに示すシステムとは異なり、
図1Bのシステムは、複数のアクセスポイント(112A、112B)を含む。各アクセスポイントは、アクセスポイントの送信電力だけでなく、被監視資産(102)の監視デバイス(104)の送信電力にも依存し得る制限された範囲を有し得る。したがって、監視サービスでより大きい環境(100)をカバーするために、複数のアクセスポイントは、環境内の異なる場所に配置され得る。
図1Bは、一次アクセスポイント(112A)と、2つの二次アクセスポイント(112B)とを示す。一次アクセスポイント(112A)は、例えば、イーサネット(登録商標、以下同じ)インターフェースのような有線広帯域リンクを使用してハブ(118)と直接インターフェースしてもよいが、二次アクセスポイントは、例えば、Wi-Fi規格に基づくワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)のような広帯域リンク(120)を使用して一次アクセスポイント(112A)とインターフェースしてもよい。したがって、被監視環境(100)にわたって分散された追加のアクセスポイントを使用して、資産を監視するためのシステム(110)によってより大きい領域がカバーされ得る。当業者は、本発明から逸脱することなく、複数のアクセスポイントの様々な構成が実行可能であることを理解するであろう。例えば、資産を監視するためのシステムは、任意のサイズの環境を監視するために任意の数のアクセスポイントを含んでもよい。さらに、複数のアクセスポイントは、(一次アクセスポイント(112A)と同様に)ハブと直接インターフェースしてもよい。代替的に、または加えて、複数のアクセスポイントは、デイジーチェーン構成を使用して被監視環境を増大させてもよい(すなわち、二次アクセスポイントが一次アクセスポイントとどのようにインターフェースするかに類似して、三次アクセスポイントが二次アクセスポイントとインターフェースしてもよい)。さらに、ハイブリッド構成において、いくつかのアクセスポイントがデイジーチェーン接続されてもよいが、他のアクセスポイントがハブと直接インターフェースしてもよい。本発明の一実施形態において、例えば、クラウドへの信頼できる接続が継続的に利用可能であるとき、アクセスポイントまたは複数のアクセスポイントがクラウドに直接接続されてもよい。
【0021】
図1Cに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、資産を監視するためのシステムの別の代替構成が示されている。システムは、監視システムの使用を容易にし得るおよび/または追加の機能を提供し得る追加の構成要素を含む。本発明の一実施形態において、アクセスポイント(112)の広帯域リンク(120)は、監視システム(110)へのユーザアクセスを提供するために使用される。より具体的には、スマートフォン(128)またはラップトップ(130)のようなユーザデバイスは、監視データを取得する、監視システムを構成するなどのために、広帯域リンク(120)を介してアクセスポイント(112)に接続してもよい。監視デバイス(104)によって提供されるデータ、ならびに/または、以前にハブ(118)によって収集、処理、および/もしくは記憶された監視デバイスデータが、
図2Aおよび
図2Bにおいて記載されたハブ/クラウドプラットフォームを介して取得されてもよい。
【0022】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、広帯域リンクは、追加のデバイスを監視システム(110)のアクセスポイント(112)とインターフェースさせるためにさらに使用されてもよい。
図1Cにおいて、広帯域リンク(120)を介してアクセスポイント(112)と通信するドローン(118)が示されている。ドローンは、監視システム(110)の監視能力をさらに高め得る。ドローンは、例えば、カメラおよび/または他のセンサを備えてもよく、被監視環境(100)内のドローンの現在位置に応じて様々なアクセスポイントと接触してもよい。ドローンはさらに、必ずしもアクセスポイントと連続的に接触しなくてもよく、代わりに自律的に動作してもよく、アクセスポイントとの定期的な接触のみを必要としてもよい。1つまたは複数のドローン(118)は、環境を視覚的に検査するために使用されてもよい。追加の分析ソフトウェアを使用して環境状態および/または被監視環境内の活動を監視するために、マルチスペクトルカメラおよび/またはモザイク写真が使用されてもよい。
【0023】
アクセスポイント(112)のうちの1つを介して広帯域リンク(160)に依存する他のセンサも、同様に監視システムの一部であり得る。例えば、被監視環境(100)の特定の領域を視覚的に監視するために、Wi-Fiインターフェースを備えるカメラが使用されてもよい。そのようなカメラは、予想されるまたは所望の活動だけでなく、侵入のような予想外の活動も含む活動を検出するために、動き検出を含んでもよい。加えて、または代替的に、カメラは、静止写真、ビデオクリップ、もしくはライブビデオを提供してもよく、および/または、ビデオまたは写真内の特定のイベントの検出に基づいてアラームを提供してもよい。加えて、広帯域リンク(160)は、ボイスオーバIPのような任意の他の目的のためおよび/または任意の他の高データレートサービスのために使用され得る。
【0024】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、IoTリンク(106)を使用する監視システム(110)は、監視デバイス(104)とだけでなく他のセンサ(122)ともインターフェースする。他のセンサは、気温、湿度のような環境測定を実行してもよく、または、ポンプ、貯蔵タンク、パイプラインなどのような機器を監視するために使用されてもよい。
【0025】
本発明の1つまたは複数の実施形態は、周辺センサ(124)の形態における追加の感知機器をさらにサポートする。監視デバイス(104)自体によって取得可能ではない可能性がある追加の測定値を取得するために周辺センサが使用されてもよい。したがって、周辺センサは、監視デバイス(104)によって提供される監視機能をさらに拡張する。監視デバイス(104)と共に任意の数の周辺センサ(124)が使用されてもよい。ローカルセンサリンク(126)が、周辺センサ(124)によって取得された測定値を監視デバイス(104)に送信してもよく、監視デバイス(104)は、これらの測定値をアクセスポイント(112)のうちの1つに中継してもよい。例示的な周辺センサについて、
図5を参照して以下にさらに論じる。
【0026】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、アクセスポイント(112)は、第1層広帯域通信インターフェースと第2層狭帯域通信インターフェースとを備える2層アクセスポイントである。第1層広帯域通信インターフェースは、広帯域リンク(120)を提供し、第2層狭帯域インターフェースは、IoTリンク(106)を提供する。狭帯域リンクは、監視デバイス(104)および他のセンサ(122)に特に適する場合がある低減されたデータレートにおいて比較的大きい領域のカバレッジを提供し得るが、広帯域リンクは、ラップトップ(130)、スマートフォン(128)、または、ドローン(118)、カメラ(図示せず)などを含む他の広帯域機器のような他のデバイスにサービスするのに適する場合があるより高いデータレートにおいて比較的より小さい領域のカバレッジを提供し得る。広帯域リンクは、先に
図1Bに示したように、他のアクセスポイントとのメッシュを確立するためにさらに使用されてもよい。本発明の一実施形態において、監視システムは、アクセスポイントの2層に加えて、前述のように、ローカルセンサリンク(126)によって形成される第3層を含む3層ネットワークを含む。
【0027】
図1Cは、無線周波識別(RFID)ワンドをさらに示す。RFIDワンドは、RFID送信機によって提供される基本情報を読み出すために、RFID送信機の近くで使用され得る。RFID送信機は、監視デバイス(104)のまたは周辺センサ(124)の構成要素であってもよく、IDのような静的情報を提供してもよい。例えば、空港において手荷物を追跡するための監視デバイス(104)の使用を検討する。空港セキュリティは、このとき、RFIDワンドを使用して監視デバイスを備える手荷物の識別情報を取得することができてもよい。RFIDワンド(または据え置き型RFIDリーダ)は、施設の入口および出口における検査シナリオ、出勤/退勤用途などのような、他のセキュリティおよび/または監視用途においてさらに使用されてもよい。RFIDワンドは、RFID情報がRFID送信機から取得されるときの位置を取得することができるGPSユニットを備えてもよい。加えて、または代替的に、RFIDワンドは、位置を取得するためおよび/またはRFID送信機から取得されたRFID情報をアップロードするために、RFIDワンド(132)が1つまたは複数のアクセスポイント(112)と通信することを可能にするIoTインターフェースを備えてもよい。さらに、本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、RFIDワンドは、スマートフォン(128)またはラップトップ(130)のような別のデバイスとの狭帯域リンク(136)、例えば、Bluetooth(登録商標、以下同じ)リンクを確立するために狭帯域通信インターフェースを備えてもよい。狭帯域リンクは、自発的に、例えば、RFID送信機が読み取られるときに、または、いくつかのRFID送信機が走査された後に一括読み出しにおいて、ユーザがRFIDデータにアクセスすることを可能にし得る。
【0028】
図1Dに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、例えば、インターネットを使用して、ハブ(118)をクラウド(150)内のコンピューティングデバイスとインターフェースさせるための様々なオプションが示されている。ハブ(118)をクラウドコンピューティングデバイス、例えば、クラウドサーバ(152)とインターフェースさせるために、有線バックホールアップリンク(140)、セルラバックホールアップリンク(142)、および/または衛星バックホールアップリンクが使用され得る。代替的には、少なくとも一時的に利用可能な任意の種類のポイントツーポイントまたはマルチポイント接続を含む任意の他のデータ接続がバックホールリンクとして使用され得る。本発明の一実施形態において、バックホールリンクが使用されず、すなわち、ハブ(118)は、クラウド(150)とのインターフェースなしで動作しており、したがって、
図1Cを参照して前に説明したように、アクセスポイント(112)を介してハブ(118)にアクセスするローカルコンピューティングデバイスを使用してのみアクセスされ得る。代替的には、本発明の一実施形態において、ハブが使用されず、すなわち、アクセスポイントは、バックホールリンクに直接接続されてもよい。そのような構成は、バックホールリンクが非常に信頼できると考えられる場合に適している可能性がある。代替的には、バックホールリンクの信頼性が低いと考えられる場合、ハブは、クラウドに到達できない間、完全なまたは少なくとも部分的な機能を提供してもよい。
【0029】
有線バックホールリンク(140)は、例えば、インターネットサービスプロバイダへの有線イーサネット接続、光ファイバ接続、DSLインターネット接続、ケーブルインターネット接続などであり得る。ハブをクラウド環境(150)に接続するのに適した任意のタイプの有線データインターフェースが使用され得る。セルラバックホールリンクは、3G、LTE、または5Gデータ接続のような任意のタイプのセルラデータ接続であり得る。当業者は、本発明から逸脱することなく、任意のタイプの有線またはワイヤレスデータリンクがバックホールリンクとして使用され得ることを理解するであろう。
【0030】
図1Eに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、単一のアクセスポイント(112)による例示的な無線信号カバレッジが示されている。図示のように、アクセスポイントを囲むより小さい領域は、例えば、アクセスポイントのWi-Fi信号を介して広帯域カバレッジ(破線の円)を受信する。このゾーン内では、広帯域リンクを必要とするセンサ、例えば、カメラが設置され得る。アクセスポイントを囲むより大きい領域は、IoTリンク(108)による狭帯域カバレッジ(実線の円)を受信する。IoTリンクを使用してより少ないデータが送信され得るが、IoTリンクを使用するデータ送信は、広帯域リンクと比較して、より少ない電力を必要とし得、より長い距離にわたって実行可能であり得る。したがって、典型的には電池式の監視デバイス(104)は、広帯域リンクではなくIoTリンクを使用してもよい。当業者は、広帯域カバレッジおよび狭帯域カバレッジを受信する領域が、データ送信に関与する構成要素の送信電力、使用されているアンテナのタイプ、地形特徴などを含む様々な要因に依存することを理解し得る。
【0031】
図1Fに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、複数のアクセスポイント(112)による例示的な無線信号カバレッジが示されている。図示の構成では、アクセスポイントは、異なるアクセスポイントによって提供される広帯域カバレッジ(破線の円)間でかなり重複するだけでなく、異なるアクセスポイントによって提供される狭帯域カバレッジ(実線の円)間でもかなり重複するように離間される。アクセスポイントのセットを使用し、少なくとも3つのアクセスポイントの狭帯域信号によってカバレッジ領域(196)が完全にカバーされる。本発明の1つまたは複数の実施形態において、複数のアクセスポイントによって提供される狭帯域カバレッジの重複が望ましい。具体的には、センサが少なくとも3つの狭帯域信号(例えば、IoT信号)による狭帯域カバレッジを受信する領域において、少なくとも3つのアクセスポイントによって受信される監視デバイスの信号は、監視デバイスの位置を決定するために使用され得、したがって、例えば、監視デバイス(104)を備える被監視資産(102)の位置追跡を可能にする。監視デバイスの位置は、到着時間差(TDOA:time difference of arrival)法を使用して決定されてもよい。したがって、TDOA法を使用する位置追跡は、少なくとも3つのアクセスポイントが監視デバイスによって送信される送信を受信し得るカバレッジ領域(196)において実行され得る。TDOA測位は、適度に正確な位置情報を(例えば、約30〜75mの精度で)提供し得るが、精度は、アクセスポイントのうちの1つまたは複数における受信の品質が悪いとき、悪化する可能性がある。しかしながら、測定精度は、建物および木の葉の存在によって強く影響されない可能性がある。代替的には、受信信号強度指標(RSSI:received signal strength indication)測位は、限られた精度(しばしば、約75mを超えない精度)で位置情報を提供し得、困難な条件下、例えば、3つよりも少ないアクセスポイントが利用可能なときでさえ、測位を可能にし得る。さらに、全地球測位システム(GPS)受信機が装備されている場合、監視デバイスの位置は、GPS受信機を使用して決定され得る。GPS測位は、アクセスポイントとの信号の交換に依存せず、したがって、カバレッジ領域(196)の外側でさえ、どこでも利用可能であり得るが、GPSに依存する場合、電力要件がかなり高くなり得る。さらに、GPS信号は、構造物、木の葉などによってブロックされる可能性がある。しかしながら、精度は、典型的には、TDOA法およびRSSI法の精度よりも高い。
【0032】
したがって、特定の領域におけるエネルギー効率的な位置決定を可能にするために、アクセスポイントは、重複するカバレッジ領域を有するように戦略的に配置され得、それによって、電力を消費するGPS測位の使用を必要としない。TDOAベースの位置特定サービスが望まれる領域では、重複するカバレッジが少なくとも3つのアクセスポイントによって提供されることを確実にするために、高い程度の重複を有するアクセスポイントの密なグリッドが設置され得、他の領域ではアクセスポイントの疎なグリッドが設置され得る。これらの他の領域では、より正確でないRSSI測位が使用され得、または、正確な位置が要求される場合、GPS測位が使用され得る。
【0033】
図1Gに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、複数のアクセスポイント(112A、112B)による例示的な無線信号カバレッジが示されている。数年に及ぶ延長されたバッテリ寿命を可能にしながら大きい領域を効率的にカバーするために、アクセスポイントが所望の被監視環境をカバーするように戦略的に配置される必要があり得る。
図1Gに示す構成は、一次アクセスポイント(112A)を使用し、一次アクセスポイント(112A)は、ハブ(118)と直接インターフェースし、二次アクセスポイント(112B)へのインターフェースを提供する。アクセスポイントのセットを使用し、カバレッジ領域(198)は、狭帯域信号(実線の円)によって完全にカバーされ、いくつかの領域は、広帯域信号(破線の円)によってもカバーされる。
図1Gに示す例示的な構成において、カバレッジ領域(198)の左部分は、疎に配置されたアクセスポイントによってカバーされ、そこでは、広帯域カバレッジ領域は、重複していない。対照的に、カバレッジ領域(198)の右部分は、密に配置されたアクセスポイントによってカバーされ、そこでは、広帯域カバレッジが重複しており、したがって、広帯域信号カバレッジを有する隣接領域を確立する。したがって、それらの領域は、異なる目的に役立ち得る。例えば、左部分は、単に狭帯域通信インターフェースを必要とする、例えば、TDOA追跡を必要としない資産のための気象センサまたは監視デバイスなどのセンサを監視するために使用され得る。対照的に、右部分は、連続的な広帯域信号を必要とするドローン監視のために使用され得る。当業者は、
図1Gは、ハブ(118)とインターフェースする一次アクセスポイント(112A)を示しているが、ハブは、必ずしも必要とされないことを理解するであろう。例えば、一次アクセスポイント(112A)は、クラウド環境(150)と直接インターフェースしてもよい。さらに、より大きい領域および/または追跡されるべきより多くの資産のためのカバレッジを提供するために、一次および/または二次アクセスポイントおよび/または追加のハブを含む追加のアクセスポイントが配置されてもよい。
【0034】
図1Hに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、複数のネットワークセグメント(192、194)を含む例示的な監視システム(110)が示されている。ネットワークセグメント(192、194)の各々は、監視カバレッジを提供するハブ(118)と複数のアクセスポイント(112)とを備える。代替的には、これらのネットワークセグメントは、ハブなしで動作されてもよい。さらに、両方のネットワークセグメントは、同じRF計画を使用して、すなわち、
図6〜
図12を参照してさらに説明する同じ送信プロトコルと周波数とを使用して動作する。ネットワークセグメント1(192)は、マルチテナントサイトとして構成され、すなわち、複数の顧客(顧客1〜4、サイトA)がネットワークセグメントによってサービスされる。例えば、複数のケア提供者によって共有されるヘルスケア施設内に設置される監視システム(110)を考える。これらのケア提供者は、自分の患者が監視を必要とするという共通点を有すると仮定する。したがって、ケア提供者は、監視をサービスとして提供する監視サービス提供者によって設置される共通監視システムを有することに同意する。顧客1は、認知症に罹患している可能性があり、したがって、自分の環境内で方向感覚を失う可能性がある患者を有するアシステッドリビング提供者である。したがって、スタッフは、これらの患者を位置特定できる必要がある。顧客2は、一時的にサポートを必要とし、援助を自発的に必要とする可能性があり、したがって、援助を必要とすることきはいつでも患者の位置特定を必要とする患者を有する養護施設提供者である。顧客3は、メンタルヘルスケアセンターである。患者は、暴力的である可能性があるか、または逃走を試みる可能性があり、したがって、同様に監視される必要がある。顧客4は、患者が同様に暴力的である可能性があり、逃走を試みる可能性があり、したがって、同様に監視される必要がある薬物リハビリテーションセンターである。アシステッドリビング施設および養護施設の患者は、アシステッドリビング施設と養護施設との間で自由に移動することが許可されてもよい。対照的に、メンタルヘルスセンターおよび薬物リハビリテーションセンターの患者の許可される移動は、それらの患者のそれぞれの施設内の領域に厳密に限定される。アシステッドリビング提供者は、サイトAとは別個の、ネットワークセグメント2(194)によってカバーされるサイトBにおいて第2のアシステッドリビング施設をさらに運営する。ネットワークセグメント1および2は、同じ監視システムに属するので、デバイスに関する情報は、ネットワークセグメント間で交換され得る。したがって、サイトAとサイトBとの間で患者を移動させることは、簡単である。したがって、
図1Hのシナリオは、本発明の1つまたは複数の実施形態によるマルチテナント、マルチサイト監視システムを示す。当業者は、本発明の1つまたは複数の実施形態による監視システムが完全にスケーラブルであることを理解するであろう。例えば、監視システムは、任意の数のサイト、任意の数の顧客、および任意の数の患者、または一般的に言えば、監視されるべき資産を含んでもよい。さらに、本発明の1つまたは複数の実施形態による監視システムは、世界的に分散されてもよい。例えば、サイトAおよびBは、異なる大陸上にあってもよい。ネットワークセグメントは、任意の数のアクセスポイントおよび/または監視デバイスを用いて、任意に大きくなってもよい。しかしながら、結局は、多数のデバイスを有するネットワークセグメントは、混雑するようになる可能性があり、または、ネットワークセグメントのハブは、入ってくるデータの量によって圧倒される可能性がある。そのようなシナリオでは、ネットワークセグメントは、各々がそれ自体のハブとアクセスポイントとを有する2つ以上の別個のネットワークセグメントに分割されてもよい。
【0035】
図2Aに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、資産を監視するためのシステムのハブ-クラウド構成が示されている。ハブ-クラウド構成は、ハブ(210)と、クラウド(230)と、ユーザアプリケーション(250)とを含む。ハブ(210)上およびクラウド(230)内で、分散方式で協働して実行されるハブ/クラウドプラットフォーム(270)は、
図2Bを参照してさらに説明するように、監視システム(110)の様々な構成要素のためのバックエンドサポートを提供する。ユーザアプリケーション(250)は、ハブ(210)を介しておよび/またはクラウド(230)を介してハブ/クラウドプラットフォーム(270)にアクセスするためにユーザによって依存され得る。これらの構成要素の各々について、後に説明する。
【0036】
ハブ/クラウドプラットフォーム(270)を介して利用可能にされるサービスは、例えば、監視システム(110)によって収集されたデータをユーザに提供すること、ユーザが監視システムを構成することを可能にすることなどを含み得る。ハブ/クラウドプラットフォーム(270)は、スマートフォンまたはラップトップのようなコンピューティングデバイス上で実行されていてもよいユーザアプリケーション(250)を使用してユーザによってアクセスされ得る。したがって、ユーザアプリケーション(250)は、ユーザがハブ/クラウドプラットフォームにアクセスすること、および重大なイベントに関する通知を受信することを可能にするように構成されるユーザインターフェースを提供してもよい。ユーザアプリケーションは、例えば、警報表示、状態メッセージ、データ視覚化機能、制御および構成機能などを含んでもよい。ユーザアプリケーションは、(例えば、監視システムを構成するための)データ入力フィールド、(例えば、ドローンを制御するための)専用制御インターフェース、ボイスオーバIP(VoIP)および/またはプッシュツートークインターフェース、ならびにアクセスポイントによって提供される広帯域リンクによってサポートされる他の通信インターフェースをさらに提供してもよい。ユーザアプリケーション(250)の代替実施形態は、他のデバイス上、例えば、音声警報デバイス上で動作してもよい。
【0037】
ユーザアプリケーション(250)がハブ(210)またはクラウド(230)のどちらを介してハブ/クラウドプラットフォーム(270)にアクセスするかに応じて、ユーザアプリケーション(250)は、(例えば、スマートフォンのWi-Fiインターフェースを使用して)ハブ(210)のアプリサービス(212)を介して、または(例えば、スマートフォンのLTEインターフェースを使用して)クラウド(230)のアプリサービス(232)を介してハブ/クラウドプラットフォームとインターフェースしてもよい。ユーザが現場にいるとき、例えば、Wi-Fiリンクを使用してアクセスポイントに直接接続されているとき、ハブ/クラウドプラットフォーム(270)にアクセスすることは、ユーザのコンピューティングデバイスとハブとの相互作用はローカルであるので、特に低遅延であり得る。
【0038】
ハブ(210)は、
図8のフローチャートを参照して説明するステップのうちの少なくともいくつかを実行するように構成されるコンピューティングデバイスと、ハブが、1つまたは複数のアクセスポイント(112)、クラウド(230)、およびユーザアプリケーション(250)を実行するコンピューティングデバイスとインターフェースすることを可能にする1つまたは複数の通信インターフェースとを含む。ハブのコンピューティングデバイスは、例えば、単一のプリント基板回路(PCB)上にコンピューティングデバイスのすべての構成要素を含む組み込みシステム、または、システムオンチップ(SOC)、すなわち、コンピューティングデバイスのすべての構成要素を単一のチップに集積する集積回路(IC)であり得る。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサコアと、関連するメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリなど)と、1つまたは複数のネットワークインターフェース(例えば、イーサネットインターフェース、Wi-Fiインターフェース、Bluetoothインターフェースなど)と、記憶デバイス、入力および出力デバイスなどへのインターフェースとを含んでもよい。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数の記憶デバイス(例えば、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブのような光学ドライブ、フラッシュメモリなど)と、多数の他の要素および機能とをさらに含んでもよい。本発明の一実施形態において、コンピューティングデバイスは、以下でさらに説明する方法を実行するための機能を含み得るオペレーティングシステムを含む。当業者は、本発明が前述のコンピューティングデバイスの構成に限定されないことを理解するであろう。
【0039】
本発明の1つまたは複数の実施形態によるクラウド(230)は、複数の/多くのネットワーク化コンピューティングデバイスによって形成されてもよい。これらのコンピューティングデバイスは、任意の方法で地理的および組織的に分散されてもよい。例えば、これらのコンピューティングデバイスのうちのいくつかは、データセンター内に配置されてもよく、他のそのようなコンピューティングデバイスは、個々の物理的または仮想サーバであってもよい。例示的なコンピューティングシステムが、クラウド内で使用され得るように
図7に示されている。コンピューティングデバイスのうちの1つまたは複数は、ハブ/クラウドプラットフォームがハブ(210)においてどのようにホストされるかに類似して、ハブ/クラウドプラットフォーム(270)をホストしてもよい。ハブ(210)上で実行されているハブ/クラウドプラットフォームの構成要素、およびクラウド(230)内のコンピューティングデバイス上で実行されているハブ/クラウドプラットフォームの構成要素は、別々に動作してもよいが、それらは、例えば、バックホールリンク(140)を介して相互接続され、したがって、これらの構成要素間の同期を可能にする。したがってユーザアプリケーションが、ハブ(210)を介して接続するかまたはクラウド(230)を介して接続するかにかかわらず、同じ情報が利用可能であり得る。しかしながら、例えば、バックホールリンク(140)が中断され、したがって、同期化が利用不可能であるとき、一時的な矛盾が存在する可能性がある。さらに、追加の、例えば、より複雑なデータ処理がクラウド内で実行され得るので、追加の処理から生じる追加のデータは、クラウドを介してハブ/クラウドプラットフォーム(270)に接続するときに利用可能であり得る。しかしながら、そのようなデータはまた、それらがバックホールリンク(140)を介してハブ(210)に同期される場合に、ハブ(210)を介して利用可能であり得る。クラウドは、多くのサイトおよび/または多くのユーザの負荷をサポートするために、ハブ/クラウドプラットフォームの複数のインスタンスを実行してもよい。ハブ/クラウドプラットフォームの構成に応じて、入ってくるデータ、すなわち、特定のハブ、特定のデバイス、特定のサイト、または特定の顧客から受信されるデータは、複数のインスタンス間で分散されてもよく、または、例えば、一貫したハッシュリング構成を使用して、同じインスタンスに一貫して割り当てられてもよい。
【0040】
当業者は、本発明から逸脱することなく、
図2Aにおいて導入した構成からはずれる他の構成が存在し得ることを理解するであろう。例えば、クラウド(230)へのインターフェースを含まない監視システム(110)において、ハブ/クラウドプラットフォーム(270)は、ハブ上で、単独で実行され得る。そのようなシナリオでは、ハブは、「自己バックホール」するように構成され、すなわち、ハブは、監視デバイスデータを収集および統合してもよく、そうでなければクラウド内で実行される処理の一部またはすべてでさえ実行してもよい。同様に、アクセスポイント(112)がクラウド(230)と直接インターフェースする監視システムでは、ハブ/クラウドプラットフォーム(270)は、クラウド内で単独で実行されてもよい。この場合、すべての機能が、典型的にはハブによって提供される機能でさえ、クラウド内で提供されてもよい。本発明の1つまたは複数の実施形態において、ハブを有するまたは有さない監視システムの構成は、透明であってもよく、すなわち、監視デバイスまたは他のデバイスは、ハブの存在にかかわらず、同じように動作してもよい。同様に、ハブが存在するかどうかにかかわらず、ユーザは、同じ監視システムを経験し得る。
【0041】
図2Bに進むと、ハブ/クラウドプラットフォーム(270)の追加の詳細が示されている。本発明の1つまたは複数の実施形態において、ハブ/クラウドプラットフォームは、層において編成される。コアサービス(276)は、データ記憶、ネットワーク、およびメッセージングのような基本機能を提供する。コアサービス(276)の上で、IoTサービス(274)は、IoTネットワークに特有であるが、必ずしもヘルスケア環境における使用のような特定の用途に特有ではないサービスを提供する。したがって、IoTサービスは、例えば、位置特定サービス(例えば、GPS、TDOA、またはRSSIベース)、IoTネットワークサービスおよび構成などを含んでもよい。最上層は、用途および/または環境特有のサービス(272)を含む。ヘルスケア環境の場合、これらのサービスは、例えば、患者のバイタルサインの分析、患者の位置追跡インターフェースなどを含んでもよい。対照的に、油田環境の場合、これらのサービスは、パイプライン運転分析を含んでもよい。本発明から逸脱することなく、追加の用途特有の層が追加されてもよい。したがって、ハブ/クラウドプラットフォームは、モジュール式であり、ハブ/クラウドプラットフォーム上での実行のために選択されたサービスに応じて、多くの用途への適用を可能にする。
【0042】
本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、これらのサービスは、ハブ(210)を介しておよび/またはクラウド(230)を介して利用可能であり得る。クラウド内で実行されているサービスとハブ上で実行されているサービスとの間で同期が実行されてもよく、したがって、ハブとクラウドとの間の一貫性を維持する。通信リンク(例えば、バックホールリンク(140))が利用可能である限り、ハブを介しておよびクラウドを介して利用可なデータは、同一であり得る。しかしながら、通信リンクが一時的に利用不可能になる場合、ハブ上に蓄積されたデータは、クラウドを介して利用可能ではない可能性がある。ハブ上で利用可能なデータでクラウドを更新するために、通信リンクが回復されたら、同期が実行され得る。したがって、本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、ハブおよびクラウドを介して一貫したデータビューが利用可能である。
【0043】
図3Aおよび
図3Bに進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態によるアクセスポイント(300)が示されている。
図3Aにおいて、例示的なアクセスポイントの一般的な設計が示されており、
図3Bにおいて、アクセスポイントのアーキテクチャが示されている。
図3Aに示す例示的なアクセスポイントは、広帯域インターフェースアンテナ(302)と、GPSアンテナ(312)と、IoT無線アンテナ(322)と、太陽電池(332)とを含む。
図3Bに示すように、アクセスポイントは、広帯域インターフェース(304)と、GPSインターフェース(314)と、IoT無線インターフェース(324)とをさらに含む。
【0044】
広帯域インターフェース(304)は、
図1Bに示すように、例えば、他のアクセスポイントと、ならびに/または、同様に広帯域インターフェースを備えるスマートフォン、ラップトップ、カメラ、および/もしくはドローンのような他のデバイスと接触しているときに広帯域データ送信を送信および受信するために、広帯域アンテナ(302)を使用する。広帯域インターフェースは、メッシュ接続、ポイントツーポイント接続、およびマルチポイント接続をサポートしてもよい。広帯域インターフェースは、例えば、2.4および/または5GHz無線帯域を使用するWi-Fi規格に基づいてもよい。代替的には、広帯域インターフェースは、本発明から逸脱することなく、セルラデータインターフェース、例えば、3Gもしくは4G/LTEもしくは5Gインターフェース、または任意の他のワイヤレスデータインターフェースであってもよい。
【0045】
GPSインターフェース(314)は、全地球測位システムから、または代替の衛星ナビゲーションサービスから位置信号を取得するために、GPSアンテナ(312)を使用する。位置信号は、アクセスポイントがそれ自体の位置を正確に決定することを可能にする。本発明の1つまたは複数の実施形態において、GPSインターフェースは、以下でさらに説明するように、TDOA法を使用して位置特定タスクを実行するためにアクセスポイントによって使用され得る正確なタイムベースをさらに取得する。
【0046】
IoT無線インターフェース(324)は、監視デバイス(104)のような1つまたは複数のIoTデバイスと通信するためにIoT無線アンテナ(322)を使用する。IoTインターフェースは、例えば、LoRaのような低電力広域ネットワーク規格に基づいてもよい。結果として生じる狭帯域リンクは、その低電力要件、長距離、ならびに、多くの監視デバイスおよび/または他のデバイスとインターフェースするその能力のために、アクセスポイントと監視デバイスまたは他のセンサとの間の通信に特に適している。本発明の1つまたは複数の実施形態において、IoT無線インターフェース(324)は、
図6〜
図12を参照して以下でさらに論じるように、スケジュールされた通信とタイミングビーコンとを提供するために、既存のIoT通信プロトコルの上に実装される通信プロトコル拡張をサポートする。
【0047】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、アクセスポイント(300)は、アクセスポイント処理エンジン(342)をさらに含む。アクセスポイント処理エンジンは、監視デバイスおよび他のセンサから受信したデータの処理を取り扱ってもよく、処理されたデータのハブまたはクラウドのいずれかへのアップロードを調整してもよい。データの処理は、例えば、データ集約、データフィルタリング、データ融合、データ圧縮、および/またはデータ暗号化を含んでもよい。
【0048】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、アクセスポイント(300)は、監視デバイス位置特定エンジン(344)をさらに含む。監視デバイス位置特定エンジンは、アクセスポイントのカバレッジ領域内にある監視デバイスの位置を決定するために使用されてもよい。位置特定は、例えば、TDOA法を使用して実行されてもよい。TDOA法を使用し、少なくとも3つのアクセスポイントによって受信される、監視デバイスによるデータ送信の時間遅延における差に基づく三角測量が実行されてもよい。アクセスポイントの監視デバイス位置特定エンジンは、データ送信を担当する監視デバイスの位置を決定するために、この時間遅延情報を使用してもよい。TDOA法は、その位置が決定されるべき監視デバイスの正確なタイムベースの利用可能性に依存するので、
図6〜
図12を参照して論じるように、IoTリンクを介する監視デバイスへの正確なタイムベースの伝搬を可能にする通信プロトコル拡張がアクセスポイントによって使用される。代替的には、監視デバイス位置特定エンジンは、GPSユニットを備えるセンサによって提供されるメッセージから監視デバイスの位置を抽出してもよい。さらに、監視デバイス位置特定エンジンはまた、RSSI法を使用して監視デバイスから取得されたデータ送信の信号強度に基づいて監視デバイスの位置を決定してもよい。当業者は、監視デバイス位置特定エンジンによって実行される方法が監視デバイスに関して説明されているが、IoTインターフェースを備え、アクセスポイントと通信することができる任意のデバイスが監視デバイス位置特定エンジンによって位置特定され得ることを理解するであろう。
【0049】
アクセスポイント処理エンジン(342)および監視デバイス位置特定エンジン(344)は、アクセスポイント(300)のコンピューティングデバイス(図示せず)上で実行されるソフトウェアであってもよい。ハブのコンピューティングデバイスは、例えば、単一のプリント基板回路(PCB)上にコンピューティングデバイスのすべての構成要素を含む組み込みシステム、または、システムオンチップ(SOC)、すなわち、コンピューティングデバイスのすべての構成要素を単一のチップに集積する集積回路(IC)であり得る。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサコアと、関連するメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリなど)と、記憶デバイス、入力および出力デバイスなどへのインターフェースとを含んでもよい。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数の記憶デバイス(例えば、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブのような光学ドライブ、フラッシュメモリなど)と、多数の他の要素および機能とをさらに含んでもよい。本発明の一実施形態において、コンピューティングデバイスは、以下でさらに説明する方法を実行するための機能を含み得るオペレーティングシステムを含む。当業者は、本発明が前述のコンピューティングデバイスの構成に限定されないことを理解するであろう。
【0050】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、アクセスポイントは、アクセスポイントに電力を供給する、太陽電池(332)と、バッテリ(334)と、充電コントローラ(336)とを含み得る電力システムをさらに含む。バッテリは、太陽電池によって提供される電力が不十分であるとき、夜間または曇りの状況下での継続的な動作を保証することができるディープサイクルであってもよい。太陽電池は、バッテリの再充電もしながらアクセスポイントに電力を供給することができるように寸法決めされてもよい。代替的には、アクセスポイントは、例えば、パワーオーバイーサネット(PoE:power over Ethernet)を使用して、または専用電力入力を使用して、外部から電力を供給されてもよい。アクセスポイント処理エンジン(342)と組み合わされた充電コントローラは、充電と、バッテリ状態と、電力消費分析とを提供してもよく、アクセスポイントの電力管理を可能にする。DC電力リンク上の直流(DC)電力およびデータは、電力システムによってアクセスポイントに電極を供給するだけでなく、充電コントローラが(バッテリレベル、温度などのような)状態情報をアクセスポイントに通信することを可能にするためにも使用されてもよい。
【0051】
図3C〜
図3Gは、ハブおよびアクセスポイントが組み合わされてポール上に設置される例示的なアクセスポイントおよびハブアセンブリを示す。アセンブリ(390)は、アクセスポイント(300)と、アンテナポール(392)と、太陽電池(332)と、ハブおよびバッテリボックス(394)とを含む。代替的には、アクセスポイントおよびハブアセンブリは、連続的にまたは断続的にACライン電圧によって電力を供給されてもよい。この場合、アクセスポイントおよびハブアセンブリは、太陽電池を備えていなくてもよく、代わりに、アクセスポイントおよびハブアセンブリに電力を供給するため、ならびに/またはバッテリを充電するためにAC-DC変換回路を含んでもよい。アクセスポイント(300)は、改善された受信のためにアンテナポール(392)の頂部付近に取り付けられているが、ハブ(318)は、アンテナポール(392)の基部付近でバッテリ(334)および充電コントローラ(336)と共にハブおよびバッテリボックス(394)内に収容されてもよく、そのようにしてアクセスを容易にする。アクセスポイント(300)は、イーサネットケーブルを使用してハブ(318)に接続されてもよく、イーサネットケーブルはまた、PoEを使用してアクセスポイントに電力を供給してもよい。本発明の一実施形態において、アンテナポール(392)は、水平位置に旋回され得、それによって、
図3Gに示すようにアンテナポールの頂部付近のアクセスポイント(300)の設置および整備を容易にする。
【0052】
図4は、本発明の1つまたは複数の実施形態による監視デバイス(400)を示す。監視デバイスは、後に論じるように、資産の位置と他の変数とを含む、資産を監視するために使用されてもよい。監視デバイスは、用途特定の据え付け要素または取り付け要素を備えてもよい。例えば、産業用途または商業用途では、監視デバイスは、監視されるべき機器に恒久的にボルト留めされてもよい。動物用途では、監視デバイスは、耳ピンまたはカラーを使用して取り付けられてもよい。さらに、人間用途では、監視デバイスは、リストバンドとして、足首のモニタとして、またはポケットに入れることができるユニットとして設計されてもよい。監視デバイスはさらに、それが石油およびガス産業、建築産業、精製産業、ならびに他の産業における労働者によって着用され得るので、安全帽上に設置されてもよい。そのような用途では、監視デバイスは、安全帽の前面または後面に取り付けられるタグであってもよい。自動車用途では、監視デバイスは、バックミラーから吊り下げられているタグであってもよい。監視デバイスが、プロパンタンクのような携帯用タンクの位置、温度、および/または充填レベルを追跡するために使用される場合、これらの監視デバイスは、監視デバイスをこれらのタンクに恒久的にまたは一時的に取り付けるためのマウントを備えてもよい。当業者は、監視デバイスが、多くの用途に適しており、したがって、必要に応じて据え付け要素を含むように適合されてもよいことを認識するであろう。監視デバイスは、さらにRFIDタグを備えてもよい。RFIDタグは、固有の資産特有の識別子のような情報を電子的に記憶してもよい。RFIDタグは、受動的であってもよく、すなわち、バッテリを必要としなくてもよく、近くの読み取り器、例えば、
図1Cにおいて前に論じたRFIDワンド(132)によって電磁気的に電力を供給されてもよい。監視デバイスは、1つまたは複数の外部センサ(406)を含む能動構成要素をさらに含んでもよい。これらのセンサからのデータは、IoTリンクを使用して、以前に導入されたアクセスポイントのうちの1つまたは複数に送信されてもよい。外部センサは、生理学的センサ(例えば、血圧センサまたは心拍数センサ)、または、温度、湿度などのような環境変数のためのセンサであってもよい。これらのセンサは、監視デバイスへの有線または光学インターフェース(例えば、赤外線)を有してもよい。
【0053】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、監視デバイス(400)は、IoTトランシーバ(410)を含む。IoTトランシーバ(410)は、LoRaのようなIoTプロトコルを使用して1つまたは複数のアクセスポイントと通信するように構成されてもよい。通信は、限定はしないが、1つもしくは複数のアクセスポイントからのタイムベースの受信、構成の受信、ファームウェアの受信、監視デバイスデータ、例えば、後で説明するセンサのうちの1つによって以前に収集されたデータの送信、および/または、エラー、バッテリレベルなどのような監視デバイス状態データの送信を含んでもよい。IoTトランシーバの活動は、電力消費を最小にするように最適化されてもよい。例えば、IoTトランシーバは、データの送信が必要とされないときいつでもディープスリープモードになっていてもよい。
【0054】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、監視デバイス(400)は、プロセッサ(412)をさらに含む。プロセッサは、後で説明するセンサのうちの1つまたは複数からデータを収集してもよく、IoTトランシーバを介する送信のためにデータを処理してもよい。送信は、他の監視デバイスによって送信されるデータとの衝突のような通信の非効率性を最小化するため、および/またはバッテリ電力を節約するために、
図6〜
図12を参照してさらに説明するIoT通信プロトコルオーバレイによって指定されるように実行されてもよい。IoT通信プロトコルオーバレイによって指示されるようなデータの編成は、プロセッサ(412)によって実行されてもよい。プロセッサは、システムオンチップ(SOC)として実装され得るマイクロコントローラユニット(MCU)であってもよい。プロセッサは、計算要件およびバッテリ寿命要件に基づいて選択されてもよい。
【0055】
本発明の一実施形態において、監視デバイス(400)は、GPS受信機(414)、感知デバイス(416)、および/または周辺センサトランシーバ(418)を含んでもよい。GPS受信機は、存在する場合、位置を決定するための(TDOAおよび/またはRSSIのような)他のより電力効率的な方法が利用可能ではないとき、例えば、監視デバイスと同時に通信するアクセスポイントの数が不十分であるか、または結果として生じる位置データが十分に正確ではないとき、資産の位置を決定するために使用されてもよい。使用していないとき、GPS受信機は、ディープスリープモードになっているか、または完全に電源オフにされてもよい。被監視資産(102)または周囲の環境から測定値を取得するために、1つまたは複数の感知デバイス(416)が使用されてもよい。これらの感知デバイスは、限定はしないが、気体および/または液体用途のための圧力センサ、空気またはガス漏れセンサ、例えば、貯蔵タンク用の充填レベルセンサ、(例えば、弁の機能を監視するための)弁位置センサ、重量および/または歪みセンサ(曲げ、ねじりなどを含む)、ならびに、温度センサ、(基本的なガス感知を超えて化学的分析を実行するための)分光センサ、エネルギー使用または送達センサなどを含んでもよい。1つまたは複数の感知デバイス(416)は、デジタルおよび/またはアナログインターフェースを使用してプロセッサ(412)とインターフェースされてもよい。
【0056】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、監視デバイス(400)は、制御インターフェース(図示せず)をさらに備える。制御インターフェースは、通信バスシステム、および/もしくはリレー、モータ、または、被監視資産(102)の機能を制御するために使用され得る任意の他の機器および/もしくは被監視資産の近傍の他の構成要素を含む、アナログまたはデジタル出力を含んでもよい。当業者は、制御インターフェースが、被監視資産の任意の機能、または被監視環境内の他の構成要素の機能を制御するために使用されてもよいことを認識するであろう。
【0057】
本発明の一実施形態において、オプションで存在する周辺センサトランシーバ(418)は、
図5を参照して以下に論じるセンサのような1つまたは複数の周辺センサへのデータリンクを確立する。データリンクは、例えば、3〜6フィートのみの範囲に限定された非常に低い電力であってもよい。送信周波数は、組織を貫通するのに適した範囲内であってもよい。特に、小さいバッテリを使用して動作する必要がある可能性がある周辺センサ側において、電力消費を最小限に抑えるために、(クラスC増幅のような)高度に電力効率的な回路が使用されてもよい。データリンクは、
図6〜
図12を参照して以下にさらに説明するプロトコルと類似の通信プロトコルを使用してもよいが、簡略化されたバージョン(例えば、より少ない通信スロット)が提供されてもよい。
【0058】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、監視デバイスの構成要素は、バッテリ式である。バッテリ(424)は、指定された持続時間、例えば、数ヶ月または数年の間、監視デバイスの構成要素に電力を供給するように選択された、交換可能であってもなくてもよい充電式または非充電式バッテリであってもよい。バッテリが充電式である場合、電力または充電コントローラ(426)は、例えば、太陽電池(422)、または、誘導的に提供される電力のような他の外部電源からのバッテリの充電を制御してもよい。電力/充電コントローラは、バッテリ状態情報をプロセッサ(412)にさらに通信してもよい。この状態情報は、例えば、低バッテリレベルが検出されたときにアクセスポイントに通信されてもよい。加えて、バッテリレベルは、監視デバイスの動作を直接管理してもよい。例えば、低バッテリレベルが検出されたとき、通信周波数が低減されてもよい、特定のセンサが非活性化されてもよい、などである。例えば、監視デバイスが静止している場合、外部電源が使用されてもよい。
【0059】
図5は、本発明の1つまたは複数の実施形態による周辺センサを示す。周辺センサ(500)は、感知計装(502)と、電子回路(510)と、アンテナ(522)と、バッテリ(532)とを含んでもよい。周辺センサ(500)が設計されている環境に応じて、周辺センサは、例えば、流体がセンサに入るのを防ぐために、気密封止されてもよい。感知機器は、限定はしないが、気体および/または液体用途のための圧力センサ、空気またはガス漏れセンサ、例えば、貯蔵タンク用の充填レベルセンサ、(例えば、弁の機能を監視するための)弁位置センサ、重量および/または歪みセンサ(曲げ、ねじりなどを含む)、ならびに、温度センサ、(基本的なガス感知を超えて化学的分析を実行するための)分光センサ、エネルギー使用または送達センサなどを含んでもよい。例えば、採鉱環境、精製環境、または工業環境における監視デバイスおよび周辺センサの用途を考える。周辺センサは、個別的に労働者に早期危険警報を提供するように構成されたガスセンサを含んでもよい。代替的には、別のシナリオでは、貯蔵タンクの充填レベルを監視するために監視デバイスが使用される。振動、静的もしくは過渡的なエネルギー消費を含むエネルギー消費を監視するため、および/または、ポンプ、したがって間接的に貯蔵タンクの充填レベルを制御するために、監視デバイスとインターフェースする周辺センサがポンプをさらに監視してもよい。当業者は、周辺センサが、制御インターフェースを備えているとき、被監視資産の任意の機能または被監視環境内の他の構成要素の機能を制御するために使用されてもよいことを認識するであろう。
【0060】
本発明の1つまたは複数の実施形態による電子回路(510)は、プロセッサ(504)と周辺センサトランシーバ(506)とを含む。プロセッサ(504)は、システムオンチップ(SOC)として実装され得るマイクロコントローラのような、特にエネルギー効率的なユニットであってもよい。プロセッサは、計算要件およびバッテリ寿命要件に基づいて選択されてもよい。一時的に使用される周辺センサは、数日間動作し続けることのみを必要とする可能性があるが、周辺センサの恒久的に設置されるバージョンは、被監視資産の存続期間中は動作可能である必要がある可能性がある。周辺センサトランシーバ(506)は、収集された周辺データを監視デバイスに通信するために、最小限の電力要件を有する低電力信号を使用して短距離にわたって周辺センサを監視デバイス(400)にインターフェースするように構成され、収集された周辺データは、監視デバイスからアクセスポイントに転送されてもよい。
【0061】
バッテリ(532)は、数日から資産の存続期間までの範囲の指定された持続時間の間、周辺センサの構成要素に電力を供給するように選択された、充電式または非充電式バッテリであってもよい。バッテリが充電式である場合、電力コントローラ(534)は、誘導的に供給される電力からのバッテリの充電を制御してもよい。電力コントローラは、バッテリ状態情報をプロセッサ(504)にさらに通信してもよい。この状態情報は、例えば、低バッテリレベルが検出されたときにアクセスポイントに通信されてもよい。加えて、バッテリレベルは、周辺センサの動作を直接管理してもよい。例えば、低バッテリレベルが検出されたとき、通信周波数が低減されてもよい、特定のセンサが非活性化されてもよい、などである。
【0062】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、前に説明したシステムおよびシステム機能を可能にするために、通信プロトコルオーバレイが使用される。プロトコル拡張(通信プロトコルオーバレイ)を基本IoTシステムプロトコルに適用することによって、拡張されたIoTプロトコルは、基本IoTシステムとの互換性を維持しながら追加の機能を提供する。通信プロトコルオーバレイは、前に説明した、アクセスポイントと監視デバイスおよび/または他のセンサもしくはデバイスとの間のIoTリンクを確立し、様々な目的に役立つように設計される。例えば、それは、監視デバイス、またはアクセスポイントと通信する他のデバイスへのアクセスポイントによる正確なタイムベースの配信を可能にする。本発明の1つまたは複数の実施形態において、IoT通信プロトコルオーバレイは、そうでなければ複数の監視デバイスが同時にデータを送信することを試みるときに生じる可能性がある衝突を低減または排除するために、通信のために使用されるべき周波数帯域およびタイムスロットの形態におけるデータ交換のための規則をさらに確立する。加えて、IoT通信プロトコルオーバレイは、アクセスポイントおよびアクセスポイントと通信しているデバイスのエネルギー効率的な動作を可能にし得る。これらの機能の詳細について、以下でさらに論じる。
【0063】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、IoT通信プロトコルオーバレイは、LoRaまたはSigFoxのような既存のビーコンベースのプロトコルだけでなく、802.11Wi-Fiプロトコルのような他のプロトコルを拡張するためにも使用されてもよい。一般的に言えば、IoT通信プロトコルオーバレイは、時分割多元接続(TDMA)法、周波数分割多元接続(FDMA)法、または多周波数時分割多元接続(MF-TDMA)法に基づく任意の通信プロトコルに適用され得る。本発明の一実施形態において、IoT通信プロトコルオーバレイは、データリンク層(開放型システム間接続(OSI)モデルのレイヤ2)の上に配置される。
【0064】
続いて、IoTプロトコル拡張のMF-TDMA実装形態について論じる。
図6は、アクセスポイント(610、610.A.N-1、610.A.N、610.C)と監視デバイス(620.A〜620.C)との間の通信のためのIoTリンク(640)に適用されるIoT通信プロトコルオーバレイの使用を示す。しかしながら、通信プロトコルオーバレイは、監視デバイス(620)と周辺センサ(630)との間のローカルセンサリンク(650)を確立するためにも使用され得る。周辺センサと監視デバイスとの間の通信は、通信プロトコルオーバレイの縮小化されたものの使用を可能にし得る。例えば、送信されるべきデータ量は、かなりより少なくてもよく、送信距離は、むしろ短くてもよい、などである。加えて、IoT通信プロトコルオーバレイの使用は、広帯域リンク(660)を介するアクセスポイント(610.A.N、610.A.N-1、610.C、610)間の通信に影響を及ぼし得る。
【0065】
図7に進むと、スーパフレーム(702)およびフレーム(704)に基づくIoT通信プロトコルオーバレイ(700)が確立される。本発明の1つまたは複数の実施形態において、IoT通信プロトコルオーバレイ(700)は、LoRa WANクラスBプロトコルの上に実装され、それによって、以下にさらに説明するように、同期アップリンクおよび他の機能を含むようにLoRa WANクラスBプロトコルを強化する(LoRaWAN(商標)は、LoRaWAN仕様によって記述されるプロトコルである)。LoRaアライアンスによるLoRaWAN1.1仕様は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。当業者は、しかしながら、提案されたプロトコル拡張が、本発明から逸脱することなく、他の通信プロトコルの上にも実装され得ることを認識するであろう。
【0066】
プロトコル拡張を使用して、本発明の1つまたは複数の実施形態による、IoT通信プロトコルオーバレイと互換性のある(監視デバイスのような)IoTデバイスは、IoTデバイスおよび/またはIoTデバイスが活性化された時点でシステムによって公開されるそれらのサービスの帯域幅およびIoTデータレートのニーズに基づいて、一意の時間および周波数通信スロットをスケジュールされる。さらに、標準IoTプロトコルデバイスとIoT通信プロトコルオーバレイ対応デバイスの両方がサポートされるように、アクセスポイントによって処理される1つまたは複数の別個の周波数チャネルにおいて非同期サービスがサポートされ得る。
【0067】
IoT通信プロトコルオーバレイ(700)の検討を続けると、スーパフレーム(702)は、本発明の1つまたは複数の実施形態による、すべての周期的ネットワーク機能が完了する1つのネットワーク期間を表す。言い換えれば、スーパフレーム(702)の完了時に、すべての関係するIoTデバイス(すなわち、加入者)は、IoTデバイスが活性化されたときに最初に定義されたように、それらのデータを通信する機会を得た可能性がある。各スーパフレームは、フレーム(704)に細分される。
【0068】
各フレームは、すべてのネットワークデバイスを同期させるアクセスポイントからの同時ビーコン送信(712)で開始し得る。各アクセスポイントは、GPS受信機のGPS時間を使用して同期され得る。ネットワーク内の各加入者(例えば、監視デバイス)は、ビーコン送信を受信することによって同期され得る。加入者は、時間の経過とともにクロックドリフトを経験する場合があるので、ビーコンは、ネットワークの同期性を維持するために各フレームの始めに送信され得る。加入者は、GPS受信機を含んでもよいが、GPS受信機を繰り返し活性化することは、しばしば、バッテリ抑制的である。しかしながら、加入者の内蔵GPS受信機は、加入者が「ビーコンなし」動作に入ることを強制されるときに再同期するために時折使用され得る。(例えば、ネットワークデッドスポットにおいて)加入者がビーコンを受信することができない場合、ビーコンなし動作が必要になり得る。そのような状況下では、加入者は、加入者がそれ自体のGPS受信機の使用を通してネットワーク同期性を保持することを可能にするGPS時間を取得するために、内部GPSユニットを活性化し得る。加入者は、ネットワークデッドスポットを離れたら、ネットワークにシームレスに再結合し得る。
【0069】
ビーコン送信は、アクセスポイントの範囲内の加入者(たとえば、監視デバイス)への様々なデータの通信を含んでもよく、またはそれに続いてもよい。データは、アクセスポイントがそのGPSユニットから取得した可能性がある正確なタイムベースを含んでもよい。データは、IoT通信プロトコルオーバレイの仕様、例えば、アクセスポイントと通信することになっている加入者に、データ送信のために加入者に割り当てられる通信スロット(716)のタイミングおよび周波数を知らせるネットワーク管理メッセージをさらに含み得る。一度に1つの加入者のみがそのそれぞれのタイムスロットおよび周波数スロットにおいて送信し得る。加入者がネットワークに参加するときに、固有のタイムスロットおよび周波数スロット割り当てがなされてもよいが、これらのスロット割り当ては、中央ネットワーク管理によって変更されてもよい。割り当ては、個々の加入者に対して、複数の加入者に対して、またはすべての加入者に対して実行され得る。本発明の一実施形態において、ビーコンに続くネットワーク管理メッセージが存在するかどうかを示すために、ビーコン送信の終わりにビットが付加されてもよい。したがって、ビットが設定されていない限り、追加のメッセージを待ち受けないことによって、加入者は、エネルギーを節約して使うことができる。
図7の例示的なIoT通信プロトコルオーバレイにおいて、ネットワーク管理メッセージは、ビーコン(712)に束ねられる。
【0070】
例示的なIoT通信プロトコル(700)において、ビーコンは、各ビーコン送信の前に周波数チャネルをホップする。3つの周波数チャネルに関して、第1のビーコンは、チャネル1上にあってもよく、第2のビーコンは、チャネル2上にあってもよく、第3のビーコンは、チャネル3上にあってもよく、第4のビーコンは、チャネル1上にあってもよい。本発明から逸脱することなく、周波数ホッピングの順序および周波数チャネルの数は、変更され得る。
【0071】
その後、ネットワーク加入者からのアップリンクのためにデータ送信通信スロットが開かれ得る。これらのアップリンクは、処理するためにネットワークサーバに送信されるペイロードを形成し得る。ペイロードは、センサデータ、GPSデータ、および/または状態メッセージを含み得る。
【0072】
図7の例示的なIoT通信プロトコルオーバレイ(700)において、フレームは、24の通信スロットを含む。8の通信スロットのグループは、異なる周波数を使用して同時に送信されてもよい。通信スロットは、任意の方法において割り当てられてもよい。例えば、特定の加入者による通信は、単一の割り当てられた通信スロット、または、必要ならば、異なる周波数(チャネル)において並列におよび/もしくは連続的に生じ得る複数の通信スロットを使用して実行されてもよい。通信衝突を防ぐために、通信スロットは、複数のデバイスに割り当てられ得ない。全体で、
図7の例示的なIoT通信プロトコルオーバレイ(700)は、72の通信スロット(716)を提供する。したがって、単一のスーパフレーム(702)内で最大72の個々の通信が実行され得る。これらの72の通信がすべての加入者にサービスするのに不十分である場合、プロトコルオーバレイは、本発明から逸脱することなく様々な方法において修正されてもよい。例えば、スーパフレームは、4つ以上のフレームを含むように構成されてもよい。加えて、または代替的には、フレームは、4つ以上の連続した通信スロットを含んでもよく、および/または、追加の通信スロットの同時送信を可能にするために、追加の周波数(チャネル)が使用されてもよい。同じIoT通信プロトコルオーバレイは、サイトにわたるすべてのアクセスポイントによって使用されてもよい。
【0073】
本発明の一実施形態において、IoT通信プロトコルオーバレイは、LoRa WANクラスBプロトコルの上に実装される。スーパフレームは、640秒の持続時間を有してもよく、各々128秒の持続時間を有する5つのフレームからなってもよい。各フレームは、8つの別々の周波数帯域において、400の連続した通信スロットを含んでもよく、結果として、フレームあたり合計3200の通信スロットをもたらす。ビーコンの持続時間は、2.12秒であってもよく、ビーコンガードタイムの持続時間は、3秒であってもよい。当業者は、IoT通信プロトコルオーバレイが、本発明から逸脱することなく、任意の方法でこの例示的なプロトコルオーバレイから逸脱し得ることを認識するであろう。
【0074】
本発明の1つまたは複数の実施形態において、基礎となるIoT通信プロトコルにおいて利用可能なすべてのチャネルがIoT通信プロトコルオーバレイによっても使用されるわけではない。IoT通信プロトコルオーバレイと共に働くように設計されていないが、基礎となるIoTプロトコルを使用して通信することはできるデバイスをサポートするために、利用可能にされていないチャネルが使用されてもよい。
【0075】
フレームの最後の部分(ビーコンガードタイム(714))は、他のネットワーク機能のために予約されてもよい。例えば、フレームのこの部分は、高い優先度の通信、または加入者への大きいデータダウンリンクのために使用され得る。
【0076】
高い優先度の通信の例は、本発明の一実施形態による、加入者からの即時の位置更新を要求するネットワークサーバである。加入者は通常、(数フレーム離れていてもよい)その割り当てられたデータ送信通信スロットの間にのみこの情報を送信するが、(フレーム内のより早いネットワーク管理メッセージを介して)ネットワークサーバから即時の位置要求を受信した場合、次の予約されたデータ送信通信スロットにおいてその位置をすぐに送信してもよい。
【0077】
加入者への大きいデータダウンリンクの例は、本発明の一実施形態による、無線(OTA)ファームウェア更新である。ファームウェア更新は、IoTネットワークにおいて、典型的なペイロードサイズよりも桁違いに大きい。そのような大きいペイロードのダウンリンクを容易にするために、ファームウェア更新は、部分に分割され、各部分が別々のフレームにおいて送信されてもよい。各加入者は、各フレーム中にファームウェア更新の一部を取得してもよい。加えて、すべての部分が一度に送信された後、このプロセスが繰り返されてもよい。このようにして、最初の送信中にファームウェア更新の一部を取得しそこなった任意の加入者は、次のラウンド中に取得しそこなった部分をダウンロードすることができる。ファームウェアの送信は、任意の数のラウンドの間繰り返されてもよい。この「回転木馬」構造は、大きいデータペイロードを加入者にダウンリンクする信頼性を改善する場合がある。
【0078】
IoT通信プロトコルを使用するデバイスが沈黙したままである間、ビーコンガードタイム(714)はさらに、基礎となるIoT通信プロトコルを使用してのみ通信することができるがIoT通信プロトコルオーバレイを使用して通信することができない他のIoTデバイスが通信することを可能にし得る。
【0079】
当業者は、本発明の1つまたは複数の実施形態によるIoT通信プロトコルオーバレイが、
図7に示す例示的なIoT通信プロトコルオーバレイに限定されないことを認識するであろう。例えば、IoT通信プロトコルオーバレイは、非同期であろうと同期であろうと、任意の基礎となるデータ通信プロトコルの上に実装されてもよい。さらに、本発明から逸脱することなく、IoT通信プロトコルオーバレイは、任意の数のチャネル(周波数)に対して実装されてもよく、スーパフレームは、任意の数のフレームを含んでもよく、フレームは、任意の数の通信スロットを含んでもよい。
【0080】
図8に進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、IoT通信プロトコルオーバレイの例示的なフレームが示されている。例示的なフレームは、ビーコンの送信で始まる。本発明の一実施形態において、全体のビーコンダウンリンク時間は、2.12秒である。しかし、実施のビーコン時間は、150ミリ秒のみであってもよい。残りの時間は、特定の加入者への、加入者のグループへの、またはすべての加入者へのダウンリンク送信に割り当てられてもよい。前に説明したように、ビーコンは、同期するために加入者によって依存されてもよい。ビーコンの後には、短いマージンが続けられてもよく、その間、送信は行われない。マージンは、通信タイミングの不正確さを緩衝するために使用されてもよい。次に、3つのダウンリンク送信が実行され、各々の後にマージンが続けられる。本発明の一実施形態において、19のダウンリンクスロットが利用可能である。本発明から逸脱することなく、より少ないまたはより多いダウンリンク送信が実行されてもよい。これらのダウンリンク送信のうちの1つまたは複数は、ネットワーク管理メッセージ、例えば、通信スロットを加入者に割り当てるための構成データを含んでもよい。本発明の1つまたは複数の実施形態において、ダウンリンク送信は、ビーコン送信の構成要素であるか、またはビーコン送信に直接続けられる。ダウンリンク送信の後には、各々の後にマージンが続けられる後続のアップリンク送信スロットおいて編成されたアップリンク送信が続けられてもよい。任意の数のアップリンク送信スロットがフレーム内に含まれてもよい。単一のアップリンクスロットは、特定の加入者によって使用され得るが、複数の加入者によっては使用されない。アップリンクデータ送信は、例えば、センサデータを含んでもよい。単一のアップリンクスロットがデータを1つまたは複数のアクセスポイントにアップロードするのに不十分である場合、複数のアップリンクスロットが加入者に割り当てられてもよい。どれくらい多くのアップリンクスロットがどのような構成(例えば、どのチャネル)で特定の加入者に割り当てられるのかは、ネットワーク管理メッセージにおいて指定されてもよい。アップリンク送信の後には、IoT通信プロトコルオーバレイを使用して、送信がスケジュールされていない期間が続けられてもよい。この「予約された」ビーコンガードタイムは、レガシーデバイスまたは商用オフザシェルフデバイス、すなわち、IoT通信プロトコルオーバレイをサポートしないが、基礎となるIoT通信プロトコルを使用することができるデバイスによる送信のために利用可能であってもよい。言い換えれば、加入者が「沈黙している」間、アクセスポイントは、これらのレガシーデバイスから通信を受信することができてもよい。ビーコンガードタイムは、前に説明したように、加入者による高い優先度の送信のため、および/または大きいデータダウンリンクのためにさらに使用されてもよい。
【0081】
簡単にするため、例示的なフレームは単一の周波数(チャネル)に対するアップリンク通信スロットを示すが、それはアップリンク通信が1つまたは複数の加入者によってそのチャネルで順次に行われるからである。しかし、当業者は、本発明から逸脱することなく、複数のアップリンク通信が並列に実行されてもよいことを認識するであろう。
【0082】
図9に進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、IoT通信プロトコルオーバレイにおける通信スロットの再割り当てが示されている。加入者への特定の周波数および特定のタイムスロットの割り当ては、必ずしも静的ではない。ネットワーク管理は、ネットワーク管理ダウンリンクを使用して、周波数スロットおよびタイムスロットの割り当てにおける変更を加入者に通信してもよい。結果として生じる周波数スロットおよびタイムスロットのアジリティは、特定の周波数チャネル内および/または特定の時間期間中に干渉が存在する環境において特に有益であり得る。本発明の1つまたは複数の実施形態において、スーパフレーム(またはN番目のスーパフレーム)あたりの周波数スロットおよびタイムスロットのインタリーブが実施される。例えば、スーパフレームの完了後、各加入者は、周波数および/または時間において1スロットをシフトする。そうすることで、干渉に対する増加したロバストネスがIoT通信プロトコル拡張に組み込まれる。「悪い」タイムスロットおよび/または周波数スロットを割り当てられている加入者は、新しい周波数および/または時間が周期的に割り当てられるので、一貫して干渉を経験しない可能性がある。
図9は、3つの連続するスーパフレームの例においてこの概念を例示する。連続的な外部干渉がチャネルのうちの1つにおける通信を妨げる。スーパフレームの完了後、例示的な通信スロット「T1」は、隣接するタイムスロットおよび周波数スロットにシフトされる。T1が干渉によって影響を受けるので、T1を使用するデータの送信は、最初のスーパフレームにおいて失敗するが、T1を使用する後続の送信は、T1のシフトにより成功する。
図9には示されていないが、他の通信スロットが同様にシフトされてもよい。したがって、すべての通信スロットを体系的に回転またはシフトさせる方式は、干渉が恒久的に存在する場合であっても、特定の通信スロットを使用する送信との一時的な干渉のみを結果としてもたらす。
【0083】
以下のユースケースシナリオは、本発明の1つまたは複数の実施形態による、IoT通信プロトコルオーバレイの可能な使用例を提供することを意図している。ユースケースシナリオは、説明目的のためだけのものであり、IoT通信プロトコルオーバレイは、以下に論じる用途に限定されない。
【0084】
ユースケースI:IoT通信プロトコルオーバレイを使用する、アクセスポイントによる省電力
【0085】
図10に進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、IoT通信プロトコルオーバレイを使用して実施される第1の省電力方式が示されている。アクセスポイントが太陽電池および/またはバッテリで電力を供給される場合、省電力は、特に有益である。後で説明するIoT加入者スケジューリングは、エネルギー消費を制限するために、通信タイムスロットおよび/または周波数スロットの使用を制限し得る。本発明の一実施形態において、各スーパフレームまたはフレームビーコンの送信中のすべての送信および受信周波数チャネルトランシーバを含むアクセスポイントのIoT無線インターフェースは、完全に電力を供給され、スケジュールされた加入者通信タイムスロット/周波数スロットの間はオンのままである。
図10に示すAP IoT電力サイクルによって示されるように、通信が完了すると、IoT無線インターフェースは、非同期通信を可能にするために1つまたは少数のチャネルのみが動作可能なままである低電力モードに置かれてもよく、したがって、新しい加入者が参加することを可能にし、および/またはレガシーデバイスがアクセスポイントと通信することを可能にする。AP IoT電力サイクルの完全電力フェーズは、IoTスーパフレームビーコンおよびフレームビーコンならびに能動IoTセンサ通信スロットと重複する。低電力フェーズは、残りの時間の間、少数の残りのチャネルにおける通信を可能なままにしながら、通信チャネルの大部分をシャットダウンすることによってエネルギーを節約する。さらに、
図10はまた、広帯域リンクまたはバックホールリンクを使用して、監視デバイスから取得されたデータを主なアクセスポイントに中継する、一連のアクセスポイントにわたる省電力を示す。そのような構成は、例えば、
図6に示されており、そこでは、もともと監視デバイスから受信されたデータが、バックホールリンク(N...N-2)を使用してアクセスポイントからアクセスポイントに転送される。最初に、2つのブロックによって表されるデータが、バックホールリンクNを使用してアクセスポイントNからアクセスポイントN-1に転送される。アクセスポイント(N-1)において、(別の監視デバイスから取得されている場合がある)追加のデータが、ここでは4つのブロックによって表されるデータに追加され、それらは、バックホールリンクN-1を使用してアクセスポイントN-2に転送される。関与するバックホールリンクの各々は、
図10に示すように、データ送信のために必要とされるときにのみ電力を供給される。時間におけるそれらのデータ送信シフトの間、データを中継するときに各アクセスポイントによって実行される受信/送信動作のために、各アクセスポイントは、必要なときにのみバックホールリンクに電力を供給することによって電力効率的に動作する。説明した省電力方式は、監視システムの構成要素にわたって一般化され得る。したがって、アクセスポイント、監視デバイス、および周辺センサは、必要とされないときにそれらの通信インターフェース(例えば、バックホールリンクインターフェース、IoTリンクインターフェース、および/またはローカルセンサデータリンクインターフェース)をスリープモードにしてもよい。
【0086】
ユースケースII:IoT通信プロトコルオーバレイを使用する、加入者による省電力
【0087】
図11に進むと、本発明の1つまたは複数の実施形態による、IoT通信プロトコルオーバレイを使用して実施される第2の省電力方式が示されている。第2の省電力方式では、加入者(例えば、監視デバイス)による電力消費活動の量は、加入者による電力消費を低減するように調整される。前に説明したように、監視デバイスは、数年までの長期間の間バッテリにおいて動作することを要求される場合がある。したがって、いかなる省電力も有益であり得る。1つの潜在的に電力を消費するサービスは、GPS位置特定サービスである。したがって、監視デバイスのGPS受信機の使用を最小限にすることが望ましい可能性がある。内蔵GPS受信機の使用は、以下のように制御されてもよい。
図11に示すように、IoT通信プロトコルオーバレイを使用して、データペイロード対データおよびGPSペイロードのカスタム比率が調整されてもよい。GPS受信機は、GPSデータが必要とされるときにのみ活性化されるように構成されてもよい。したがって、GPSデータを含むデータフレームの数を低減することは、GPS受信機の活性化も低減し、それによって、電力消費を大幅に低減する。
図11において、最初はすべての他のデータフレーム内にGPSデータが含まれる。しかしながら、次いで、ネットワーク管理メッセージが、2つおきのデータフレームのみでGPSデータを提供するように監視デバイスに指示し、それによって電力消費を低減する。しかしながら、例えば、ジオロケーションがTDOA法またはRSSI法を使用して実行される場合、位置特定データは、依然として各データフレームで利用可能であってもよい。
【0088】
当業者は、第2の省電力方式がGPS受信機の電力消費の制御に限定されないことを認識するであろう。代わりに、監視デバイスの任意の電力消費構成要素が同様に制御されてもよい。したがって、ネットワーク管理メッセージは、特定の測定値を含むまたは除外するデータフレームの比率を動的に調整することによって、監視デバイスの様々な機能を制御するために使用されてもよい。
【0089】
ユースケースIII:エネルギーを節約して使うためのデータ分析駆動型ネットワーク管理
【0090】
前に説明したように、加入者のための送信スケジュールは、各フレームの始めのネットワーク管理メッセージを使用して管理され得る。したがって、加入者構成要素の活性化に関するデータ駆動型決定を行うために、ネットワークサーバ側におけるデータ分析が使用されてもよい。送信スケジュールは、例えば、以下の理由のうちの1つまたは複数のために更新されてもよい。
(例えば、資産が夜間に活動的ではないので、GPS修正がより少ない頻度であってもよい「夜間モード」において)一日の特定の時間中の加入者電力消費を低減する。追跡頻度が低減されてもよい低活動期間は、履歴的に記録されるデータからさらに学習されてもよい。一例として、動物を追跡するとき、活動分析が、睡眠パターンのために夜間における動物の運動が非常に少ない時間を予測し、この時間期間にわたるサンプルレートを低減することができる。
資産がジオフェンスの近くにあるとき、GPS修正の頻度を増加する(または、別の警報条件をトリガする)。
ネットワークデッドスポットのマッピングと、資産がデッドスポット内にあることを知るために資産位置履歴を使用すること。したがって、資産 がデッドスポット内にあるか、またはデッドスポットに近づいていると思われるとき、通信頻度を大幅に低減することによってエネルギーが節約して使われ得る。(例えば、資産が単一の誤ったデータポイントによって示唆されているようにオフサイトであることが判明した場合)誤警報を低減するために同様の方式がさらに有用であり得る。
GPSおよび/またはTDOAデッドスポットのマッピング。これらの既知のデッドスポットにおいて、他の測位方法が使用されてもよい。資産が既知のTDOAおよび/またはGPSデッドスポット内にあると判定されたとき、これは、エネルギーおよびネットワーク処理リソースを節約して使う可能性がある。
ローバッテリ状況が検出されたとき、サンプリングレートを低下させることによってセンサ寿命を延長する。
受信したビーコンRSSIに基づいて加入者送信電力を適応的に調整する。加入者が各フレームの始めにおけるビーコンを待ち受けているので、加入者は、ダウンリンクのRSSIレベルを測定することができる。加入者は次いで、アップリンクにおけるリンクバジェットを満たすために必要な送信電力を計算することができる。これは、加入者がアクセスポイントに近く、リンクバジェットを満たすために高い送信電力を必要としないときに役立つ。
異なるネットワーク機能に対して異なるビーコンを使用し、加入者は、ビーコンごとに起動する必要はない。したがって、スーパフレーム内のフレームは、各々が異なる機能を果たすカテゴリに分けられてもよい。同時に、その機能の一部ではない加入者は、そのフレームの間、低電力モードにとどまることになる。
【0091】
ユースケースIV:TDOA加入者位置特定を可能にするための正確なタイムベースの分配
【0092】
図12は、本発明の1つまたは複数の実施形態による、TDOA法が少なくとも3つのアクセスポイント(1200)(簡単にするため、単一のアクセスポイントのみが示されている)のグループによって監視デバイス(1250)(または任意の他の加入者)を位置特定することを可能にする監視システムの構成を示す。各アクセスポイントは、GPSインターフェース(1214)を含む。ステップ1Aにおいて、GPSインターフェースは、アクセスポイントの正確な位置をアクセスポイント処理エンジン(1242)に提供する。ステップ1Bおよび1Cにおいて、GPSインターフェースは、正確なタイムベースをさらにIoT無線インターフェース(1224)および到着時間処理エンジン(1244)にそれぞれ提供する。ステップ2において、IoT無線インターフェース(1224)は、監視デバイス(1250)のような加入者への無線信号の送信のタイミングを正確に取るために、提供されたタイムベースを使用する。より具体的には、前に説明したビーコン送信は、もともとGPSインターフェースによって提供されたタイムベースを使用してタイミングを取られる。他のアクセスポイントは、同じGPS提供のタイムベースに依存するので、監視システム全体のすべてのアクセスポイントは、同期され得る。IoT無線インターフェースの送信は、タイムベースに加えて、前に説明したスーパフレームフレームワークを使用して、正確に監視デバイス(1250)がアクセスポイントに応答すると思われるときを指定するネットワーク管理メッセージを含む。したがって、ステップ3において、監視デバイスは、指定された時間においてアクセスポイント(1200)に送信を発信してもよい。ステップ4において、送信は、アクセスポイント(1200)の無線インターフェース(1224)によって受信される。送信遅延のため、メッセージが監視デバイス(1250)からアクセスポイント(1200)に移動しているので、送信がアクセスポイントによって受信される時間は、送信が監視デバイスによって送られる時間と同一ではない。ステップ5において、既知の処理遅延について補正された、送信が受信される時間と送信が送られた時間との比較によって、到着時間処理エンジンは、時間差を決定してもよい。この時間差は次いで、監視デバイスとアクセスポイントとの間の距離を決定するために使用されてもよい。アクセスポイント処理エンジン(1242)は、アクセスポイントからの監視デバイスの距離と、それらの距離をアクセスポイント処理エンジンに通信した可能性がある少なくとも2つのさらなるアクセスポイントからの監視デバイスの距離とを使用して三角測量を実行してもよい。したがって、基礎となるプロトコルが必要とされる正確なタイミングを提供しない場合でも、TDOA測位を可能にするのは、IoT通信プロトコルオーバレイを使用して確立された通信の正確なタイミングである。
【0093】
ユースケースV:ネットワーク容量および/または信頼性を向上させるためのデータ分析駆動型ネットワーク管理
トラフィック管理を支援する既知のスケジュールを提供することによってWi-Fiメッシュを介するデータバックホールの信頼性と性能とを向上させる。各アクセスポイントにおいて、センサデータが蓄積され、高データレートバックホール無線サブシステム間のバックホールリンクは、各フレーム中、順番に最初(一次アクセスポイント)に至るまでメッシュ内の最も遠いポイント(第Nのアクセスポイント)において開始する双方向通信のためにアクティブである。したがって、各アクセスポイントは、各フレームの小さい時間断片のみを操作するだけでよく、1つのサブフレームのみの全体的な処理遅延が生じる。バックホールのデータレートは、IoTシステム帯域幅全体よりも1桁または複数桁高く(10の指数)、各フレームの長さと比較してこれらの小さい時間セグメントの活動度を可能にする。
より多くのフレームをスーパフレームに追加することによってネットワーク容量を増加させる能力。ネットワーク上の加入者の数が増加するにつれて、追加の加入者をサポートするためにスーパフレームにより多くのフレームが追加され得る。対照的に、コンテンションベースのネットワークについて、衝突の増加により、特定の数のセンサがネットワークに参加すると、データスループットが低下する。
加入者モード間の切り替え。異なる動作モードが加入者デバイスに事前にロードされていてもよく、または、OTAファームウェア更新を使用して提供されていてもよい。これらのモードは、ネットワーク管理メッセージによって活性化または不活性化されてもよい。したがって、加入者は、異なるモードに切り替えられることができ、異なるビーコンおよび/またはフレーム上で動作することができる。
【0094】
図13は、本発明の1つまたは複数の実施形態によるコンピューティングシステムを示す。本発明の実施形態は、コンピューティングシステム上で実施されてもよい。モバイルタイプ、デスクトップタイプ、サーバタイプ、埋め込み型、または他のタイプのハードウェアの任意の組合せが使用されてもよい。例えば、
図13に示すように、コンピューティングシステム(1300)は、1つまたは複数のコンピュータプロセッサ(1302)、関連するメモリ(1304)(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリなど)、1つまたは複数の記憶デバイス(1306)(例えば、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブのような光学ドライブ、フラッシュメモリスティックなど)、ならびに多数の他の要素および機能を含んでもよい。コンピュータプロセッサ(1302)は、命令を処理するための集積回路であってもよい。例えば、コンピュータプロセッサは、1つまたは複数のコア、またはプロセッサのマルチコアであってもよい。コンピューティングシステム(1300)はまた、タッチスクリーン、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチパッド、電子ペン、または任意の他のタイプの入力デバイスのような1つまたは複数の入力デバイス(1310)を含んでもよい。さらに、コンピューティングシステム(1300)は、スクリーン(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、タッチスクリーン、陰極線管(CRT)モニタ、プロジェクタ、または他のディスプレイデバイス)、プリンタ、外部記憶装置、または任意の他の出力デバイスのような1つまたは複数の出力デバイス(1308)を含んでもよい。出力デバイスのうちの1つまたは複数は、入力デバイスと同じであっても異なっていてもよい。コンピューティングデバイス(1300)は、ネットワークインターフェース接続(図示せず)を介してネットワーク(1312)(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットのようなワイドエリアネットワーク(WAN)、モバイルネットワーク、または任意の他のタイプのネットワーク)に接続されてもよい。入力および出力デバイスは、コンピュータプロセッサ(1302)、メモリ(1304)、および記憶デバイス(1306)にローカルにまたはリモートに(例えば、ネットワーク(1312)を介して)接続されてもよい。多くの異なるタイプのコンピューティングシステムが存在し、前述の入力および出力デバイスは、他の形態をとってもよい。
【0095】
本発明の実施形態を実行するためのコンピュータ可読プログラムコードの形態におけるソフトウェア命令は、CD、DVD、記憶デバイス、ディスケット、テープ、フラッシュメモリ、物理メモリ、または任意の他のコンピュータ可読記憶媒体のような非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に、全体的にまたは部分的に、一時的にまたは恒久的に記憶されてもよい。具体的には、ソフトウェア命令は、プロセッサによって実行されると、本発明の実施形態を実行するように構成されるコンピュータ可読プログラムコードに対応してもよい。
【0096】
さらに、前述のコンピューティングシステム(1300)の1つまたは複数の要素は、遠隔地に配置され、ネットワーク(1312)を介して他の要素に接続されてもよい。さらに、本発明の実施形態は、複数のノードを有する分散システム上で実施されてもよく、本発明の各部分は、分散システム内の異なるノード上に配置されてもよい。本発明の一実施形態において、ノードは、別個のコンピューティングデバイスに対応する。代替的には、ノードは、関連する物理メモリを有するコンピュータプロセッサに対応してもよい。代替的には、ノードは、共有メモリおよび/またはリソースを有するコンピュータプロセッサまたはコンピュータプロセッサのマイクロコアに対応してもよい。
【0097】
図14は、本発明の1つまたは複数の実施形態による、資産を監視するための方法を説明するフローチャートを示す。方法は、例えば、個人もしくは機器の位置、および/または追跡される個人の生理学的信号を追跡するために使用されてもよい。方法は、時間とともに繰り返し実行されてもよく、したがって、ユーザが資産を経時的に監視し、例えば、資産が移動したとき、それらの状態が変化したとき、または環境状態が変化したときなど、変化を検出することを可能にする。
【0098】
ステップ1400において、監視デバイスを備える資産から監視データが収集される。データは、監視デバイスの様々なセンサからだけでなく、周辺センサが使用される場合、周辺センサからも収集され得る。収集は、例えば、IoT通信プロトコルオーバレイによって提供されるタイムベースに基づいてスケジュールされるように生じてもよく、または、例えば、要求に応じてもしくは特定のイベントが検出されたときに自発的に生じてもよい。1つの監視デバイスによるデータ収集は、他の監視デバイスによるデータ収集から独立してもよい。収集されたデータは、アクセスポイントに送信され得るまで、監視デバイスによってバッファリングされてもよい。
【0099】
ステップ1402において、監視デバイスは、IoTリンクを使用して、収集されたデータを1つまたは複数のアクセスポイントに提供する。各監視デバイスは、IoT通信プロトコルオーバレイによって指定されるように、特定の時間および特定の周波数帯域において通信スロットを使用し、したがって、同じ通信スロットを使用する複数の監視デバイスによる送信干渉を回避する。監視デバイスの送信は、範囲内の1つまたは複数のアクセスポイントによって受信されてもよい。
【0100】
ステップ1404において、受信されたデータは、データを受信したアクセスポイントによって処理されてもよい。処理は、データを集約すること、データをフィルタリングすること、データを融合すること、データを圧縮すること、および/またはデータを暗号化することを含んでもよい。処理は、他のアクセスポイントとのデータの交換をさらに含んでもよい。例えば、TDOAデータは、アクセスポイントに対するタグセンサの位置を決定するために、アクセスポイント間で交換されてもよい。
【0101】
ステップ1406において、処理されたデータは、アクセスポイントとハブとをインターフェースする広帯域リンクを使用してハブに提供される。ステップ806は、オプションであり、使用されるシステム構成内にハブが存在する場合にのみ実行される。ハブが存在しない場合、処理されたデータは、代替的にクラウドに提供されてもよい。システムがハブ、クラウド、またはその両方を使用するように構成されているかどうかにかかわらず、処理されたデータは、ハブ上、クラウド内、またはハブ上およびクラウド内で実行されているハブ/クラウドプラットフォームによって受信される。
【0102】
ステップ1408において、データ分析は、ハブ上で実行されるハブ/クラウドプラットフォームによって実行される。データ分析は、位置追跡のような様々な用途に一般的なモジュールと、石油およびガス産業における機器の追跡、患者の生理学的パラメータの監視などのような特定の用途に特有の他のモジュールとを含んでもよい。データ分析は、加えて、または代替的にクラウド内で実行されてもよい。
【0103】
ステップ1410において、処理された監視データは、クラウドにアップロードされる。このステップは、クラウド環境を含むシステムにおいて、およびハブとクラウドの組合せを含むシステムにおいて実行されてもよい。加えて、タグセンサから取得されたデータは、クラウドを介しておよびハブを介して等しくアクセス可能であってもよい。
【0104】
ステップ1412において、ユーザは、ハブ上で実行されている、クラウド内で実行されている、またはハブ上およびクラウド内で実行されているハブ/クラウドプラットフォームを使用して、処理された監視データへのアクセスを提供される。ユーザは、ハブ/クラウドプラットフォームとインターフェースすることができる任意のタイプのコンピューティングデバイスを使用して、処理された監視データにアクセスしてもよい。ユーザは、テキスト、グラフィックス、チャートなどを含み得る、処理された監視データの視覚化を取得してもよい。ユーザは、処理された監視データの時間履歴にアクセスしてもよく、さらにまた、タグセンサから取得された未処理のまたは部分的に処理されたデータにアクセスしてもよい。特定の構成可能な条件下で、ユーザに警報が提供されてもよい。例えば、被追跡機器が駐車場のような特定の領域を離れている場合、(潜在的な問題を示す高齢の患者の運動の欠如のような)異常な運動パターンが検出された場合、または生理学的測定値が指定された範囲を超えている場合、警報が提供されてもよい。
【0105】
図15は、監視デバイスによってデータ値を送信するための方法を説明するフローチャートを示す。
【0106】
ステップ1500において、ビーコンが監視デバイスによって受信される。ビーコンは、
図7および
図8を参照して説明したビーコンと同様であってもよい。ビーコンは、監視デバイスの近くの1つまたは複数のアクセスポイントから受信されてもよい。
【0107】
ステップ1502において、ネットワーク管理メッセージが監視デバイスによって受信される。ネットワーク管理メッセージは、ビーコン内に含まれてもよく、または別個の送信であってもよい。本発明の一実施形態によれば、ネットワーク管理メッセージは、1つまたは複数の監視デバイスによって収集されるべき1つまたは複数のデータ値と、これらのデータ値を返すために使用されるべき通信スロットとを指定する。通信スロットは、
図7を参照して前に説明したように、時間値と周波数帯域値とを使用して指定されてもよい。
【0108】
ステップ1504において、監視デバイスは、ネットワーク管理メッセージによって指示されたようにデータ値を収集する。データ値は、
図4を参照して前に説明したように、監視デバイスの1つまたは複数の感知デバイスによって収集されてもよい。
【0109】
ステップ1506において、管理メッセージにおいて指定される送信時間に達したかどうかについて判定が行われる。送信時間に達した場合、方法は、ステップ1508に進んでもよい。送信時間は、例えば、ビーコンが受信されたときから測定される時間オフセットであってもよい。
【0110】
ステップ1508において、データ値は、指定された周波数帯域を使用してアクセスポイントに送信される。
【0111】
図16は、アクセスポイントによってデータ値を受信するための方法を説明するフローチャートを示す。
図16のフローチャートは、
図15のフローチャートと相補的であってもよい。
【0112】
ステップ1600において、アクセスポイントがネットワーク管理サービスから命令を取得する。命令は、監視デバイスの感知デバイスによってデータ値が収集されるべきであることを指定する。
【0113】
ステップ1602において、アクセスポイントは、ビーコンを送信する。
【0114】
ステップ1604において、アクセスポイントは、ネットワーク管理メッセージを送信する。ネットワーク管理メッセージは、ビーコン内に含まれてもよく、または別個の送信であってもよい。本発明の一実施形態によれば、ネットワーク管理メッセージは、1つまたは複数の監視デバイスによって収集されるべき1つまたは複数のデータ値と、このデータ値を返すために使用されるべき通信スロットとを指定する。通信スロットの仕様は、時間と周波数帯域とを含んでもよい。
【0115】
ステップ1606において、データ値が受信される。
【0116】
ステップ1608において、データ値は、広帯域アップリンクを使用して、例えば、別のアクセスポイントに、または直接ハブに転送される。
【0117】
本発明の様々な実施形態は、以下の利点のうちの1つまたは複数を有する。本発明の実施形態は、加入者からアクセスポイントへの同期通信を提供するために、様々な基礎となる通信プロトコルのアップグレードを可能にする。本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、IoT通信プロトコルオーバレイは、TDOA測位のような高度に正確なタイムベースを必要とする用途さえもサポートするのに十分な正確なタイミングを確立する。本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、IoT通信プロトコルオーバレイの使用は、IoT通信プロトコルオーバレイを使用することができないレガシーデバイスの同時動作を可能にする。本発明の1つまたは複数の実施形態において、IoT通信プロトコルオーバレイは、アップリンク通信周波数およびタイミングの正確で重複しない選択によって、他のネットワークとの干渉を低減しながら、スループット、ネットワーク容量、およびロバストネスを増大させる。本発明の1つまたは複数の実施形態において、送信の正確なスケジューリングは、通信トランシーバ構成要素の正確な制御を可能にし、それによって、アクセスポイントおよび加入者の向上した電力効率を可能にする。
【0118】
本発明について、限られた数の実施形態に関して説明したが、本開示の利益を有する当業者は、本明細書で開示される本発明の範囲から逸脱しない他の実施形態が考案され得ることを認識するであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。