(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-501594(P2021-501594A)
(43)【公表日】2021年1月21日
(54)【発明の名称】ニューロンの欠損に関連する状態及び/又は疾患を処置及び/又は診断するため、或いはニューロンの再生/発生のための、miRNA分子、等価物、アンタゴミル、又はそれらの供給源
(51)【国際特許分類】
C12N 15/113 20100101AFI20201218BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20201218BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20201218BHJP
C12Q 1/6813 20180101ALI20201218BHJP
C12Q 1/6851 20180101ALI20201218BHJP
C12Q 1/686 20180101ALI20201218BHJP
G01N 33/50 20060101ALI20201218BHJP
A61K 38/17 20060101ALN20201218BHJP
【FI】
C12N15/113 Z
A61P25/08ZNA
A61K48/00
C12Q1/6813 Z
C12Q1/6851 Z
C12Q1/686 Z
G01N33/50 P
A61K38/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】192
(21)【出願番号】特願2020-524533(P2020-524533)
(86)(22)【出願日】2018年11月2日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月24日
(86)【国際出願番号】EP2018080007
(87)【国際公開番号】WO2019086603
(87)【国際公開日】20190509
(31)【優先権主張番号】17199997.2
(32)【優先日】2017年11月3日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
2.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】513175686
【氏名又は名称】インテアールエヌエー テクノロジーズ ビー.ヴイ.
【氏名又は名称原語表記】InteRNA Technologies B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ファン バタム, エルジョ ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】ファングール, ファムシ アール.
(72)【発明者】
【氏名】デリック, アルウィン エー.エイチ.エー
(72)【発明者】
【氏名】シャープフェルト, ローランド キリナス ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】パスターカンプ, アール. ジェローン
【テーマコード(参考)】
2G045
4B063
4C084
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045DA14
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(57)【要約】
本発明は、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び状態における、miRNA分子、等価物又はそれらの供給源の診断及び治療的使用に関する。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
てんかんを、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、miRNA−135のアンタゴミル又はそのようなアンタゴミルの供給源であって、
前記miRNA−135が、miRNA−135分子又はmiRNA−135のisomiRであり、配列番号14〜17、19〜42、52〜55によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチドであるか、又はそれらの供給源である、
miRNA−135のアンタゴミル又はそのようなアンタゴミルの供給源。
【請求項2】
前記miRNA−135が、miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−135aのisomiR又はmiRNA−135bのisomiRである、請求項1に記載の使用のための、アンタゴミル又はその供給源。
【請求項3】
miRNAの供給源が、miRNAの前駆体であり、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、請求項1又は2に記載の使用のための、アンタゴミル又はその供給源。
【請求項4】
前記miRNA−135が、配列番号147〜214のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、及び/或いは
前記アンタゴミルが、配列番号242〜245、247〜314のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、及び/或いは
前記miRNA又はアンタゴミルが、15〜30ヌクレオチド長である、及び/或いは
miRNAの前記供給源が、前記miRNAの前駆体であり、配列番号1〜3又は10〜12のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用のための、アンタゴミル又はその供給源。
【請求項5】
前記使用が、筋細胞特異的エンハンサー因子2A(Mef2a)の発現を修復するためである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用のための、アンタゴミル又はその供給源。
【請求項6】
前記使用が、てんかん発作の数及び/又はてんかん発作の期間を低減させるためである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用のための、アンタゴミル又はその供給源。
【請求項7】
前記使用が、異常なニューロンの棘突起の形成を予防、遅延又は回復させるためである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用のための、アンタゴミル又はその供給源。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用のための、請求項1〜7のいずれか一項に定義されるアンタゴミル又はその供給源を含む組成物。
【請求項9】
それを必要とする対象に、請求項1〜7のいずれか一項に定義されるmiRNA、アンタゴミル若しくはそれらの供給源、又は請求項8に定義される組成物を投与するステップによる、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態若しくは疾患を、処置、治癒、回復及び/又は遅延させるための方法。
【請求項10】
対象におけるてんかん又はてんかんに関連する疾患若しくは状態を診断するための方法であって、
(a)請求項1〜5のいずれか一項に定義されるmiRNA又はその供給源の発現レベルを決定するステップ、及び任意選択で、
(b)請求項1〜5のいずれか一項に定義される前記miRNA又はその供給源の前記発現レベルを、前記miRNA又はその供給源の前記発現レベルについての参照値と比較するステップであって、前記参照値が、好ましくは、健康な対象における前記miRNA又はその供給源の前記発現レベルについての平均値であるステップ
を含む、方法。
【請求項11】
ステップ(a)において、
i)miRNA−135a及びmiRNA−135bの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
ii)Mef2a、或いは
iii)Pre−miRNA−135a1、或いは
iv)Pre−miRNA−135a2、或いは
v)Pre−miRNA−135a1及びPre−miRNA−135a2の両方
の前記発現レベルを決定することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
てんかん又はてんかんに関連する疾患若しくは状態が、前記比較が、前記miRNA分子、isomiR又はそれらの供給源の前記発現レベルの増加の所見をもたらす場合に、診断される、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記発現レベルが、前記対象から得られた試料においてエクスビボで決定される、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
対象におけるてんかん又はてんかんに関連する状態若しくは疾患を、処置、回復、治癒及び/又は遅延させる能力がある物質を特定するための方法であって、
(a)miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、isomiR又はそれらの供給源を発現する能力がある試験細胞集団を提供するステップであって、好ましくは、前記試験集団が、SH−SY5Yなどのニューロン細胞を含み、より好ましくは、前記試験細胞集団が、哺乳動物細胞、さらにより好ましくは、ヒト細胞を含むステップ;
(b)前記試験細胞集団を前記物質と接触又はインキュベートするステップ;
(c)前記物質と接触又はインキュベートされた前記試験細胞集団において、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、isomiR又はそれらの供給源の前記発現レベル、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、isomiR又はそれらの供給源の活性又は定常状態のレベルを決定するステップ;
(d)(c)において決定された前記発現、活性又は定常状態のレベルを、前記物質と接触していない試験細胞集団における前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、isomiR又はそれらの供給源の前記発現、活性又は定常状態のレベルと比較するステップ;並びに
(e)前記物質と接触した前記試験細胞集団及び前記物質と接触していない前記試験細胞集団の間の、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、isomiR又はそれらの供給源の発現レベル、活性又は定常状態のレベルにおける差を生じる物質を特定するステップ
を含む、方法。
【請求項15】
ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、
前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA分子、isomiR又はそれらのミミックであり、配列番号14〜56によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチドであるか、又はそれらのアンタゴミルであり、
前記miRNA又はアンタゴミルが、
miRNA−135、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミル、或いは
miRNA−196a−5p、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミルである、
miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニューロンの欠損を処置及び/又は診断するため、或いはニューロンの再生/発生のための、miRNA分子、等価物、アンタゴミル、又はそれらの供給源に関する。
【背景技術】
【0002】
欠損したニューロンの機能は、いくつかの疾患又は状態に関与する。例えば、認知の喪失、アルツハイマー病及びパーキンソン病などの神経変性障害、又は外傷性脊髄損傷は、ニューロン及びそれらの結合の喪失によってすべて特徴付けられる。現在の治療選択肢は、依然として非常に限定されており、任意の有効性があったとしても限定を示す。
【0003】
完全なニューロンの機能を暫定的に修復するために(神経修復)、異なる治療アプローチが検討されている(Enciuら、BMC Neurology 2011年、第11巻:75頁;Kraevら、PLoS ONE、2011年8月10日、第6巻、8号)。
【0004】
神経可塑性は、改善される可能性がある。神経可塑性は、環境の増強に、構造的及び機能的に適合する脳の能力を説明する広義の用語である。神経可塑性は、学習及び記憶形成などの認知能力のために特に重要である。
【0005】
ニューロンの再生は、改善される可能性がある。内因性の幹細胞/前駆細胞の増殖によるか、又は欠損組織を置換する可能性がある外因性の幹細胞/前駆細胞の投与によってのいずれかで発生した、新たなニューロン又は新たな突起は、分化、生存及び既存の神経ネットワークに統合されることを暗示している。神経保護は、成長因子(神経成長因子(NGF)、脳由来神経因子(BDNF)、グリア由来神経因子(GDNF))及びニューロン細胞に対するそれらの生存促進効果を使用して、促進される可能性がある。
【0006】
神経突起伸展又は神経突起伸長は、胚発生、ニューロン分化及び神経系機能における基礎的な役割を果たす。神経突起伸長はまた、一部の神経病理学的障害並びにニューロンの損傷及び再生において重大な意味を持つ。神経突起の長さ及び数を含むさまざまな神経突起のパラメーターは、細胞内又は細胞外の環境及び薬理作用のある薬剤に敏感である。レチノイン酸、プラネキシン及び神経ペプチドのガラニンは、ニューロン細胞の神経突起伸長を誘導することが可能なこれらの候補の例である。
【0007】
しかしながら、神経損傷後の成人におけるニューロンの再生を制御する機構及び因子は、十分に理解されていないままである。末梢神経への損傷は、神経突起伸長を刺激すること、及び損傷を受けたニューロンの生存を増強することによって、再生を促進すると考えられる感覚ニューロンの細胞体内に主要な変化を引き起こす。
【0008】
別の神経機能障害はてんかんである。てんかんは、慢性の神経障害であり、脳内の異常及び同調的なニューロンの放電に起因して引き起こされる、反復性の非挑発性のてんかん発作によって特徴付けられる(Chang及びLowenstein、2003年)。いくつかの場合において、てんかんは、主にイオンチャネルをコードする遺伝子の単一遺伝子の変異によって引き起こされるが、ほとんどのてんかんの理由は分かっていない。側頭葉てんかん(TLE)は、てんかんのサブクラスであり、てんかんのすべての患者の約3分の1を占める(Engel、2001年)。海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん(MTLE−HS)は、いくつかのサブグループで構成されており、最も重症である。MTLE−HSは、診断的、臨床的及び病理学的な特性(ニューロンの喪失、グリオーシス及び軸索の出芽)の典型的なセットを示し、薬理学的な処置に最も抵抗性であることが知られている(Wieser及びEpilepsy、2004年)。多くの患者について、海馬の外科的除去が、てんかん発作の調節を達成するための唯一の代替手段である(Semahら、1998年)。TLEの基本的な病理学的な機構は、大部分が知られていない。抗けいれん薬及び抗てんかん薬が、これらの患者を処置するために使用される。しかし、残念ながら、これらは、てんかん発作の出現を低減するのみであるが、基本的な病態生理学を処置しない。そのため、この能力が失われた状態に対する新規な処置戦略を開発する緊急の必要性が存在する。疾患修飾薬を開発する必要性は、研究コミュニティ及び臨床診療において次第に認識されている(Loscherら、2013年)。
【0009】
MTLEの基本的な病理学的な機構は、依然として大部分が知られていない。てんかんの動物モデル及びヒト組織の研究は、てんかん発生が、分子、細胞及び神経回路網の代替のカスケードを含むことを示唆している(Rakhade及びJensen、2009年)。トランスクリプトームから出発するアプローチは、遺伝子発現のパターンがヒトMTLEにおいて(van Gassenら、2008年)、TLEについての動物モデルにおけるてんかん発生の間に(Gorterら、2006年;Pitkanen及びLukasiuk、2009年;Rakhade及びJensen、2009年)、有意に変化することを明らかにした。この調節不全は、炎症、グリオーシス、シナプス構造及びニューロンの機能を含む経路を制御する遺伝子発現を正常に調節する全遺伝子制御ネットワークに影響する。これらの機構が変化したか否か又はどのように変化したかについての洞察は、TLEの病態形成への重要な新たな洞察を提供し得るだけでなく、治療についての新規な標的をもたらす可能性がある。
【0010】
てんかんを管理するための公知の薬物の例は、ラモトリジン、フェニトイン、カルバマゼピン、レベチラセタム、オクスカルバゼピン、クロバザム、ジアゼパム、ロラゼパム、セロクエル、プレガバリン及びレストリルである。これらの薬物は、一般に、抗てんかん発作剤又は抗けいれん剤である。例えば、ラモトリジンは、CNSの2つのドミナントな興奮性神経伝達物質である、グルタミン酸及びアスパラギン酸の放出を抑制し;フェニトインは、電位依存性ナトリウムチャネルの電位依存性遮断を引き起こすことによって、てんかん発作を防ぐと考えられる。カルバマゼピン及びオクスカルバゼピンは、ナトリウムチャネル遮断薬であり、レベチラセタムは、シナプス前カルシウムチャネルを阻害する。クロバザムは、GABA
A受容体アゴニストであり、ナトリウムチャネル及び電位感受性カルシウムチャネルに影響を与え得る。これらの薬物は、一般に、それらが、例えば、CYP2C19、CYP3A4及びCYP3A5を介して代謝されるので、薬物-薬物相互作用を引き起こす傾向がある。また、これらは、主に症状を処置し、てんかんの根本原因を処置しない。
【0011】
マイクロRNA(miRNA)は、およそ20〜22ヌクレオチド長の小さなRNA分子である。これらは、翻訳抑制因子として機能し、それによって、多くの細胞プロセスを調節する。ヒトにおいて、おおよそ1500個のmiRNAが特定されており、そのうち、およそ50%が脳に存在する。これは、これらのmiRNAがすべての種類のニューロンの発達及び維持の一部であり;しかしながら、ほとんどのmiRNAの実際の機能は知られていないことを示唆する。いくつかの脳特異的miRNAが、記載されており、そのうち、miR−124が最も一般的である。飼育ブタは、ヒトと比較した場合の脳の発達及び成長曲線の両方におけるその類似性に起因して、ヒトに関連する神経学的研究のための優れた代替の大型哺乳動物モデルであると考えられる。これらの類似性を考慮して、ブタの脳の発達の間のマイクロRNAの発現を調べる研究が、ヒトの脳におけるマイクロRNAの発現プロファイル及び役割を予測するために行われている(Podolskaら、PLoS One.2011年1月6日;第6巻(1号):e14494、doi:10.1371/journal.pone.0014494)。多数の発達段階、又はmiR−17、miR−18a、miR−29c、miR−106a、miR−135、miR−221及びmiR−222を含む組織特異的マイクロRNAが、マイクロアレイ分析によって検出された。しかしながら、ニューロンの発達における生物学的機能は、今までのところ特定されていない。少なくとも2つのmiR−135、すなわち、miR−135a及びmiR−135bが知られている。miR−135ファミリーの主な記載は、結腸直腸がんにおける大腸腺腫性ポリポーシス遺伝子の制御など、がん細胞において報告されている(Meijer及びAgami、Cancer Res 2008年;第68巻(14号):5795〜802頁)。大腸腺腫性ポリポーシス(APC)遺伝子の不活性化は、結腸直腸の腫瘍発生における主要な起因事象である。APCにおけるほとんどの変異は、β−カテニン結合部位を喪失した短縮タンパク質をもたらす未成熟終止コドンを生じる。APCフリーβ−カテニンは、Wntシグナル伝達経路を刺激し、標的遺伝子の活性な転写をもたらす。miR−135a及びmiR−135bは、APCの3’非翻訳領域を標的にし、その発現を抑制し、下流のWnt経路の活性を誘導する。興味深いことに、結腸直腸腺腫及び結腸直腸癌腫におけるmiR−135a及びmiR−135bのかなりの上方制御は、低いAPC mRNAレベルと有意に相関する。この遺伝的相互作用は、APCの変異状態に関わらず、miR−135a及びmiR−135bを発現する成熟がん細胞株においても保たれる。miR−135aは、腫瘍細胞における抗がん薬耐性に寄与することも報告されている(Hollemanら、2011年、Oncogene)。miRNAアレイを使用して、パクリタキセル耐性細胞株において異なって発現したmiRNAについてスクリーニングされた。miRNA−135aの役割は、パクリタキセル耐性のインビボモデルにおいて評価された。インビトロ又はインビボのいずれかで確立されたパクリタキセル耐性細胞株において、miR−135aの妨害は、パクリタキセルに誘導される細胞死に対する細胞株の耐性を感作させた。miR−135aの上方制御は、大腸腺腫性ポリポーシス遺伝子(APC)の発現の低減に関連した。APCのノックダウンは、親細胞株におけるパクリタキセル耐性を増加させた。これらの結果は、パクリタキセル耐性が、インビトロ及びインビボの両方で、miR−135aの上方制御に関連することを示す。
【0012】
miRNA−124は、神経が損傷した運動ニューロンにおいて下方制御され、これは、潜在的にKLF6及びSTAT3についてのmRNAを標的にする(Nagataら、doi:10.1016/j.neuroscience.2013.10.055)。また、HDAC5が神経突起の伸長の阻害剤としての機能を果たすこと、及びHDAC5が脳で豊富なマイクロRNAのmiR−124によって制御されることを実証した(Guら、doi:10.1002/jcp.25927)。加えて、プラナリア(扁形動物)における脳の再生は、遺伝子発現の精密な時間空間的な調節によって媒介され、複数の態様のニューロン新生のために重要である。プラナリアの脳の再生におけるマイクロRANのmiR−124ファミリーの役割は、Sasidharanら(doi:10.1242/dev.144758)によって報告されている。miR−124ファミリー(miR−124)は、動物において高度に保存され、ニューロン新生を制御する。
【0013】
ニューロン細胞の発生又は再生を評価するために良好な診断マーカー、及びニューロン細胞の発生、再生又は機能性を促進するための良好な戦略についての必要性が存在する。
【0014】
〔発明の説明〕
本発明は、ニューロン細胞の発生又は再生を促進し、かつニューロン細胞の機能活性の修復を促進し、かつニューロンの欠損に関連する疾患及び/又は状態の治療及び診断活動において使用することができる、miRNAのファミリーに注目した。
【0015】
本発明は、本明細書において特定される、miRNA分子、ミミック、isomiR若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源のいくつかの使用を包含する。本発明は、新たに特定された、miRNA分子、ミミック、isomiR又はアンタゴミル自体のそれぞれ、及び本発明による使用のための、これらのmiRNA分子、ミミック、isomiR又はアンタゴミルも包含する。
第1の態様において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、
前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA分子、isomiR又はそれらのミミックであり、配列番号14〜56によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチドであるか、又はそれらのアンタゴミルであり、
前記miRNA又はアンタゴミルが、
miRNA−135、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミル、或いは
miRNA−196a−5p、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミルである、
miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源が提供される。使用のためのこのようなmiRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源は、本明細書において、本発明による、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源と称される。好ましい実施形態において、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源は、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、処置、回復、治癒及び/又は遅延させるためのものである。
好ましい実施形態において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、
前記miRNAが、miRNA分子、isomiR又はそれらのミミックであり、配列番号14〜56によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチド、又はそれらのアンタゴミルであり、
前記miRNA又はアンタゴミルが、
miRNA−135a、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミル、或いは
miRNA−135b、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミル、或いは
miRNA−196a−5p、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミルである、
miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源が提供される。
特に好ましい実施形態において、本発明は、てんかんを、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、miRNA−135のアンタゴミル又はそのようなアンタゴミルの供給源であって、
前記miRNA−135が、miRNA−135分子又はmiRNA−135のisomiRであり、配列番号14〜17、19〜42、52〜56によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチドであるか、又はそれらの供給源である、
miRNA−135のアンタゴミル又はそのようなアンタゴミルの供給源を提供する。
好ましい実施形態において、本発明は、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−196a−5p分子、miRNA−135aのisomiR若しくはmiRNA−135bのisomiR、miRNA−196a−5p分子のisomiR、miRNA−196a−5p isomiR、miRNA−135aのアンタゴミル、miRNA−135bのアンタゴミル、miRNA−196a−5pのアンタゴミル、又はそれらのミミックである、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源を提供する。より詳細には、好ましい実施形態において、本発明は、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、前記miRNA又はアンタゴミルが、
i)miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−196a−5p分子、miRNA−135aのisomiR、miRNA−135bのisomiR、miRNA−196a−5pのisomiR、miRNA−135aのアンタゴミル、miRNA−135bのアンタゴミル、miRNA−196a−5pのアンタゴミル、若しくはそれらのミミック、或いは
ii)miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−196a−5p分子、miRNA−135aのisomiR、miRNA−135bのisomiR、miRNA−196a−5pのisomiR、若しくはそれらのミミック、或いは
iii)miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−135aのisomiR若しくはmiRNA−135bのisomiR、又は任意選択でそれらのミミック、或いは
iv)miRNA−196a−5p分子、miRNA−196a−5pのisomiR、又はそれらのミミック、或いは
v)miRNA−135aのアンタゴミル、miRNA−135bのアンタゴミル、又はそれらのミミック
である、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源を提供する。
【0016】
さらに好ましい実施形態において、本発明は、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、miRNAの供給源が、miRNAの前駆体であり、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドであり、好ましくは、アンタゴミルの供給源が、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源を提供する。
この態様の好ましい実施形態において、好ましくは、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、予防、処置、回復、治癒及び/又は遅延させるための医薬としての使用のための、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源、或いは前記miRNA分子であるmiRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p、前記ミミック、isomiR、antagomiR又はそれらの前記供給源を含む組成物が提供される。さらに好ましい実施形態において、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、
前記miRNAが、miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−196a−5p分子、miRNA−135aのisomiR、miRNA−135bのisomiR、miRNA−196a−5pのisomiR、又はそれらのミミックであり、
miRNAの供給源が、miRNA−135a、又はmiRNA−135b、又はmiRNA−196a−5pの前駆体であり、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、
本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源が提供される。
【0017】
この態様の好ましい実施形態において、好ましくは、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、予防、処置、回復、治癒及び/又は遅延させるための医薬としての使用のための、miRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源、より好ましくは、miRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR又はそれらの供給源、或いは前記miRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源、より好ましくは、miRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR又はそれらの供給源を含む組成物が提供される。さらに好ましい実施形態において、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA−196a−5p分子、isomiR、アンタゴミル又はそれらのミミックであり、及び/或いはmiRNAの供給源が、miRNA−196a−5pの前駆体であり、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源が提供される。
【0018】
この態様の好ましい実施形態において、好ましくは、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態、好ましくはてんかんを、予防、処置、回復、治癒及び/又は遅延させるための医薬としての使用のための、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル、又はそれらの供給源、より好ましくは、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135bのアンタゴミル又はそれらの供給源、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源、より好ましくは、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135bのアンタゴミル又はそれらの供給源を含む組成物を提供する。さらに好ましい実施形態において、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子、isomiR、アンタゴミル又はそれらのミミックであり、並びに/或いはmiRNAの供給源が、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子の前駆体であり、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源が提供される。
【0019】
マイクロRNA(miRNA)は、真核生物における遺伝子発現の制御因子として機能する、17〜25個のヌクレオチドの小さなRNAである。miRNAは、一次miRNA(pri−miRNA)と呼ばれる長い一次転写物の部分として、核において最初に発現する。核の内部で、pri−miRNAは、酵素ドローシャによって部分的に消化されて、活性な分子であるより短い成熟miRNAに、ダイサーによってさらにプロセシングされるために細胞質に輸送される、65〜120ヌクレオチド長のヘアピン前駆体miRNA(pre−miRNA)を形成する。動物において、これらの短RNAは、miRNAの標的mRNAの3’非翻訳領域(3’−UTR)への特異的対形成の一次決定因子であると思われる、5’近位の「シード」領域(一般に、2〜8個のヌクレオチド)を含む。より詳細な説明は、一般的定義に設けた部分において示す。
【0020】
miRNA分子、miRNAのミミック、若しくはmiRNAのisomiR、若しくはmiRNAのアンタゴミル、又はこれらのいずれかの供給源に関して下記に示されるそれぞれの定義は、本出願の、特定された、miRNA、分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源のそれぞれ:miRNA−135a、miRNA−135b、miRNA−196a−5p、若しくはisomiR、若しくはミミック、若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源について使用される。好ましい成熟又はミミック配列(配列番号5〜9として表2に特定される)、シード配列(配列番号14〜56として表4及び5に特定される)、isomiR配列(配列番号57〜241として表5及び6に特定される)、アンタゴミル配列(配列番号242〜341として表6に特定される)、又はそれぞれの前記miRNA分子又はそれらのミミック若しくはisomiR若しくはアンタゴミルの供給源配列(表1(配列番号1〜4のRNA前駆体)又は表3(配列番号10〜13のRNA前駆体をコードするDNA)において特定される)は、対応する表において特定される。
【0021】
他の指示がない限り本出願の全文内で、miRNAは、miRNA分子、miR、isomiR、アンタゴミル若しくはミミック、又はそれらの供給源若しくは前駆体と名付けられることもある。本明細書において特定されるそれぞれの配列は、本出願の文章中で使用される配列番号として、又は配列表中の対応する配列番号として特定されることがある。本出願において特定される配列番号は、前記miRNA、isomiR、アンタゴミル、ミミック、又は前駆体などのそれらの供給源の塩基配列を指すことがある。
【0022】
すべての配列番号について、当業者には、いくつかの塩基が交換可能であることは公知である。例えば、Tのそれぞれの例は、Uによって個々に置換することができ、逆もまた同様である。成熟miRNAについて提供されるRNA配列は、例えば、RNAヌクレオチドの代わりにDNAヌクレオチドを使用して、DNAオリゴヌクレオチドとして合成することができる。このような場合において、チミン塩基は、ウラシル塩基の代わりに使用することができる。或いは、デオキシリボースのスキャフォールドにおけるチミン塩基を使用することができる。当業者は、塩基対形成の挙動が正確な配列よりも重要であること、並びにT及びUがこのような目的のために一般に交換可能であることを理解する。したがって、アンタゴミルは、DNA若しくはRNA分子、又は本明細書において後で定義されるさらに修飾されたオリゴヌクレオチドのいずれかであり得る。したがって、ミミックは、DNA若しくはRNA分子、又は本明細書において後で定義されるさらに修飾されたオリゴヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0023】
miRNAアンタゴミルも本発明において言及される。この用語は、本明細書において特定される治療適用において使用するために、その発現が上方制御/過剰発現/増加せず、及び/又はその活性が増加しない、本発明のmiRNA分子に関する。対照的に、これらのmiRNA分子の内因性発現は、下方制御/減少することを必要とし、及び/又はこのようなmiRNA分子の活性は、治療的に望ましい効果を得るために、減少又は低減又は阻害される必要がある。これは、好ましくは、アンタゴミルを使用して、本明細書において後で説明されるようにして行われる。したがって、本発明において、参照が治療的使用におけるこれらのmiRNA分子のいずれかについて行われる場合、これは、常に、miRNA−135a、miRNA−135b若しくはmiRNA−196a−5p分子のアンタゴミル、又はこれらのmiRNAのアンタゴミルのミミック、又はこれらのmiRNAのアンタゴミルの供給源の使用を指す。したがって、これがアンタゴミルを指す場合、これは、常に、本明細書において示される、miRNA−135a、miRNA−135b若しくはmiRNA−196a−5p分子のアンタゴミル、又はミミック、或いはそれらの供給源の使用を指す。miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はこれらのいずれかの供給源に関して本明細書において示される定義のそれぞれは、本段落において定義されるアンタゴミルとして使用されるmiRNA分子のいずれかについても適用され得る。miRNA分子の所与のアンタゴミルに関して本明細書において示されるそれぞれの定義は、本明細書においてそれぞれ定義される、別個のmiRNA分子の他のアンタゴミルについても適用できる。アンタゴミルは、好ましくは、miRNA、isomiR又はそれらのミミックに相補的又は逆相補的である。
【0024】
本発明の文脈において、miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルは、一般的定義に設けた部分においてさらに定義される、合成miRNA、又は天然miRNA、又は組換えmiRNA、又は成熟miRNA、又は成熟miRNAの部分、又はヒトmiRNAであり得、又はヒトmiRNAに由来し得る。ヒトmiRNA分子は、ヒトの細胞、組織、臓器又は体液において見られるmiRNA分子(すなわち、内因性ヒトmiRNA分子)である。ヒトmiRNA分子はまた、ヌクレオチドの置換、欠失及び/又は付加によって内因性ヒトmiRNA分子に由来する、ヒトmiRNA分子であってもよい。miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルは、一本鎖又は二本鎖RNA分子であってもよい。
【0025】
好ましくは、miRNA分子、若しくはミミック、又はそれらのisomiRは、6〜30ヌクレオチド長、好ましくは、12〜30ヌクレオチド長、好ましくは、15〜28ヌクレオチド長であり、より好ましくは、前記分子は、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0026】
好ましくは、miRNA分子のアンタゴミルは、8〜30ヌクレオチド長、好ましくは、10〜30ヌクレオチド長、好ましくは、12〜28ヌクレオチド長であり、より好ましくは、前記分子は、少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0027】
好ましい実施形態において、miRNA分子、又はミミック若しくはisomiRは、前記miRNA分子、又はそのミミック若しくはisomiRのシード配列(表4及び5は、配列番号14〜56として本明細書において特定されているmiRNA分子のそれぞれの好ましいシード配列を示す)に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むか、又はそれらのアンタゴミルである。好ましくは、この実施形態において、miRNA分子、又はミミック若しくはisomiRは、6〜30ヌクレオチド長であり、より好ましくは、前記miRNA分子、又はミミック、又はisomiRのシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むか、或いは同じ長さのそれらのアンタゴミルである。さらにより好ましくは、miRNA分子、又はミミック若しくはisomiRは、15〜28ヌクレオチド長であり、より好ましくは、シード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、さらにより好ましくは、miRNA分子は、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有するか、或いは同じ長さのそれらのアンタゴミルである。
【0028】
この文脈において、シード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むことは、最大で1つの位置においてシード配列と異なる7個のヌクレオチドの連続的な伸展を指すことを意図する。或いは、これは、単一のヌクレオチドの脱落によってのみシード配列と異なる6個のヌクレオチドの連続的な伸展を指すことができる。本出願全体にわたって、より好ましいmiRNA分子、isomiR、ミミック、又はそれらの前駆体は、指示されたシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの7個すべてを含むか、或いは言い換えれば、前記シード配列と100%の配列同一性を有する。好ましくは、miRNA、isomiR又はミミックに含まれる場合、シード配列は、ヌクレオチド番号1、2又は3で始まり、ヌクレオチド番号7、8、9、10又は11で終わり;最も好ましくは、このようなシード配列は、ヌクレオチド番号2で始まり、ヌクレオチド番号8で終わる。
【0029】
したがって、好ましいmiRNA−135は、miRNA−135分子、isomiR、又はそれらのミミックであり、配列番号14〜17又は19〜42として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、より好ましくは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。好ましくは、アンタゴミルについて、配列番号14〜17又は19〜42として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個に逆相補的な配列が、代わりに含まれる。好ましいmiRNA−135のアンタゴミルは、上記のmiRNA−135分子、isomiR、又はそれらのミミックに相補的又は逆相補的である。
【0030】
したがって、好ましいmiRNA−135aは、miRNA−135a分子、isomiR、又はそれらのミミックであり、配列番号14又は15又は19〜31として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、より好ましくは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。好ましくは、アンタゴミルについて、配列番号14又は15又は19〜31として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個に逆相補的な配列が、代わりに含まれる。好ましいmiRNA−135aのアンタゴミルは、上記のmiRNA−135a分子、isomiR、又はそれらのミミックに相補的又は逆相補的である。
【0031】
したがって、好ましいmiRNA−135bは、miRNA−135b分子、isomiR、又はそれらのミミックであり、配列番号16又は17又は32〜42として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、より好ましくは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。好ましくは、アンタゴミルについて、配列番号16又は17又は32〜42として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個に逆相補的な配列が、代わりに含まれる。好ましいmiRNA−135bのアンタゴミルは、上記のmiRNA−135b分子、isomiR、又はそれらのミミックに相補的又は逆相補的である。
【0032】
したがって、好ましいmiRNA−196a−5pは、miRNA−196a−5p分子、isomiR、又はそれらのミミックであり、配列番号18又は43〜51として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、より好ましくは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。好ましくは、アンタゴミルについて、配列番号18又は43〜51として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個に逆相補的な配列が、代わりに含まれる。好ましいmiRNA−196a−5pのアンタゴミルは、上記のmiRNA−196a−5p分子、isomiR、又はそれらのミミックに相補的又は逆相補的である。
【0033】
本発明者らは、miRNA−124分子、isomiR、又はそれらのミミックが本発明の部分として有利に使用することができることを見出した。したがって、好ましいmiRNA−124分子、isomiR、又はそれらのミミックは、配列番号349〜350として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、より好ましくは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、任意選択で配列番号347〜348のいずれか1つによって表される全成熟配列にわたって少なくとも70%の同一性を有する。好ましくは、同一性は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%である。
【0034】
好ましくは、miRNA分子、isomiR、又はそれらのミミックは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、配列番号14〜56として表4及び5において特定される所与のシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、配列番号147〜241として表6において特定される全成熟配列にわたって少なくとも70%の同一性を有する。好ましくは、同一性は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%である。
【0035】
したがって、好ましくは、miRNA分子、isomiR、又はそれらのミミックは、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40個以下のヌクレオチドの長さを有し、配列番号14〜56として表4及び5において特定される所与のシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、配列番号147〜241として表6において特定される全成熟配列にわたって少なくとも70%の同一性を有する。好ましくは、同一性は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%である。
【0036】
別の好ましい実施形態において、miRNA分子のisomiRは、全isomiR配列にわたって少なくとも70%の同一性を有する(表5は、配列番号57〜146として特定される成熟miRNAのそれぞれの好ましいisomiRを示す)。好ましくは、同一性は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%又はそれよりも高い。好ましくは、この実施形態において、miRNA分子のisomiR又はそのミミックは、少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0037】
したがって、好ましいmiRNA−135分子、isomiR、又はそれらのミミックは、配列番号14〜17として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、及び/或いは配列番号147〜214にわたって少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0038】
したがって、好ましいmiRNA−135a分子、isomiR、又はそれらのミミックは、配列番号14又は15又は19〜31として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、及び/或いは配列番号147〜187にわたって少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0039】
したがって、好ましいmiRNA−135b分子、isomiR、又はそれらのミミックは、配列番号16又は17又は32〜42として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、及び/或いは配列番号188〜214にわたって少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0040】
したがって、好ましいmiRNA−196a−5p分子、isomiR、又はそれらのミミックは、配列番号18又は43〜51として特定されるシード配列に存在する7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含み、及び/或いは配列番号215〜241にわたって少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
【0041】
別の好ましいmiRNA分子、isomiR、又はそれらのミミックは、シード配列(配列番号14〜56として表4及び5に特定される)、又は成熟配列(配列番号5〜9として表2に特定される)、又は前駆体配列(配列番号1〜4として表1に特定される)、又はRNA前駆体をコードするDNA(配列番号10〜13として表3に特定される)、又はisomiR配列(配列番号57〜146として表5に特定される)と、少なくとも60%の同一性を有する。同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%であってもよい。同一性は、好ましくは、所与の表において特定される全配列番号について評価される。しかしながら、同一性は、所与の配列番号の部分について評価されてもよい。部分は、配列番号の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。
【0042】
前駆体配列は、成熟プロセスに応じて2つ以上のisomiR配列をもたらしてもよく、例えば、ある特定の組織において、複数のisomiRが特定されているmiRNA−135aを参照されたい(表5)。同じ前駆体から生じるmiRNA分子ステムのisomiR、及び逆に前駆体は、複数のmiRNA分子をもたらすことができ、その1つは、基準miRNA(miRNA−135a−5p、配列番号5など)と称され、他のものは、isomiR(配列番号57〜88によって表されるオリゴヌクレオチドなど)と称される。基準miRNA及びそのisomiRの間の差は、それらの普及のみにおいて存在すると言うことができ、一般に、最も普及している分子は、基準miRNAと呼ばれる一方、他のものはisomiRである。細胞の種類、環境、そのライフサイクルにおける位置、又は病理学的状態に応じて、個々のisomiR又はmiRNAは、異なるレベルで発現することができ;発現は、集団の群又は性別の間でさらに異なり得る(Loherら、Oncotarget(2014年)DOI:10.18632/oncotarget.2405)。
【0043】
ミミックは、miRNA分子と同様又は同一の活性を有する分子である。この文脈において、同様の活性は、活性の許容できるレベルと同じ意味が与えられる。ミミックは、機能的決定において、アンタゴミルとは逆である。好ましいミミックは、合成オリゴヌクレオチドであり、好ましくは、ロックド核酸モノマーなどの1つ又は複数のヌクレオチドアナログ、及び/又はスキャフォールド修飾を含むヌクレオチド、及び/又は塩基修飾を含むヌクレオチドを含む。miRNA分子、isomiR、ミミック又はそれらの供給源のアンタゴミルは、したがって、それが由来する対応するmiRNA分子の1つと反対又は逆の活性を有する分子である。miRNA、isomiR又はミミックのアンタゴミルはまた、前記miRNA分子、若しくはisomiR、若しくはミミックの活性に拮抗し、又は静め、又は減少させることが可能な分子として定義されてもよい。それが由来する対応するmiRNA分子の1つと反対若しくは逆の活性、又はそれが由来する前記miRNA分子の活性に拮抗することが可能な活性は、好ましくは、前記miRNA分子若しくはisomiR若しくはミミック、又はそれらの供給源の活性を減少させることが可能な活性である。この文脈において、減少は、前記miRNA分子、若しくはisomiR、若しくはミミック、又はそれらの供給源の活性の、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%の減少を意味する。アンタゴミルのミミックは、本明細書において後で定義されるような化学修飾を有する合成オリゴヌクレオチドであり得る。好ましい活性及び前記活性を評価するための好ましいアッセイは、本明細書において後で定義される。
【0044】
miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらの供給源のアンタゴミルは、核酸、好ましくは、対応するmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらのミミックの部分に相補的又は逆相補的であるRNAであってもよい。アンタゴミルは、好ましくは、対応するmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらのミミックの部分とハイブリダイズする。好ましいアンタゴミルは、配列番号147〜241として表6において特定される成熟miRNA又はisomiRの配列の部分と相補的又は逆相補的である。部分は、配列番号の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。好ましい実施形態において、アンタゴミル又はそのミミックは、シード配列、或いはmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらのミミックの前記シード配列の部分と相補的又は逆相補的である。部分は、シード配列の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。
【0045】
好ましくは、アンタゴミルは、8〜30ヌクレオチド長、好ましくは、10〜30ヌクレオチド長、好ましくは、12〜28ヌクレオチド長であり、より好ましくは、前記分子は、少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、表6(配列番号147〜241として)において特定された成熟miRNA又はisomiRの配列の部分と相補的又は逆相補的である。部分は、所与の配列の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。
【0046】
好ましくは、アンタゴミルは、8〜30ヌクレオチド長、好ましくは、10〜30ヌクレオチド長、好ましくは、12〜28ヌクレオチド長であり、より好ましくは、前記分子は、少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、シード配列(配列番号14〜56として表4及び5において特定される)の部分と相補的又は逆相補的である。部分は、シード配列の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。
【0047】
好ましくは、アンタゴミル又はそのミミックは、アンタゴミル配列(配列番号242〜341として表6において特定される)と少なくとも60%の同一性を有する。同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%であってもよい。同一性は、好ましくは、表6において特定される全配列番号について評価される。しかしながら、同一性は、所与の配列番号の部分について評価されてもよい。部分は、配列番号の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。
【0048】
好ましくは、アンタゴミルは、8〜30ヌクレオチド長、好ましくは、12〜28ヌクレオチド長であり、より好ましくは、前記分子は、少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、アンタゴミル配列(配列番号242〜341として表6において特定される)と少なくとも60%の同一性を有する。同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%であってもよい。同一性は、好ましくは、表6において特定される全配列番号について評価される。しかしながら、同一性は、所与の配列番号の部分について評価されてもよい。部分は、配列番号の長さの少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は100%を意味し得る。
【0049】
miRNA分子のアンタゴミル、又はミミック、又はそれらの供給源のヌクレオチドの化学構造は、安定性、結合親和性及び/又は特異性を増加させるために修飾されてもよい。前記アンタゴミルは、RNA分子若しくは好ましくは修飾RNA分子を含んでいてもよく、又はこれらからなっていてもよい。好ましい修飾RNA分子は、修飾糖を含む。このような修飾の一例は、ヌクレアーゼ耐性及びRNAとの結合親和性を改善するための、核酸における2’−O−メチル若しくは2’−O−メトキシエチル基、又は2’フッ素基の導入である。このような修飾の別の例は、相補的な一本鎖RNAに対する親和性を改善するための、核酸の2’−O原子及び4’−C原子を連結して立体構造をロックするメチレン架橋の導入(ロックド核酸(LNA))である。第3の例は、ヌクレアーゼの攻撃に対して安定性を改善するための、RNA鎖における核酸の間のリンカーとしてのホスホロチオエート基の導入である。第4の修飾は、安定性及び細胞送達を改善するための、コレステロールなどの分子の3’末端における脂溶性部分のコンジュゲーションである。好ましい実施形態において、miRNA分子のアンタゴミルは、Obadらに記載のタイニーLNAと称される、完全LNA修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドからなる。本明細書において定義されるアンタゴミルは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上の糖修飾を含んでいてもよい。1つのアンタゴミルに2つ以上の別個の糖修飾を導入することも本発明に包含される。好ましい実施形態において、アンタゴミルは、分子の3’末端におけるコレステロールなどのコンジュゲートされた脂溶性部分を有し、LNAなどの修飾糖を含む。
好ましい実施形態において、この態様は、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、
前記miRNAが、配列番号147〜241のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、
前記アンタゴミルが、配列番号242〜341のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、及び/或いは
前記miRNA又はアンタゴミルが、15〜30ヌクレオチド長である、及び/或いは
miRNAの前記供給源が、前記miRNAの前駆体であり、配列番号1〜4又は10〜13のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、
miRNA、アンタゴミル又はその供給源を提供する。
さらにより好ましくは、この態様は、本発明による使用のため、好ましくは、てんかんを、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、アンタゴミル又はその供給源であって、
前記miRNAが、miRNA−135であり、配列番号147〜214のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、及び/或いは
前記アンタゴミルが、配列番号242〜245、247〜314のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、及び/或いは
前記miRNA又はアンタゴミルが、15〜30ヌクレオチド長である、及び/或いは
miRNAの前記供給源が、前記miRNAの前駆体であり、配列番号1〜3又は10〜12のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、
アンタゴミル又はその供給源を提供する。
【0050】
本明細書において特定されるmiRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルのそれぞれは、それらが由来する所与のmiRNAの活性の許容できるレベルを有する。許容できるレベルの活性は、好ましくは、前記miRNA、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルが、前記miRNAの前記活性の許容できるレベルを依然として示すことが可能であることである。所与のmiRNA、又はミミック、又はisomiR、又はアンタゴミルの活性は、例えば、ニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すか、或いは本明細書において後で定義される、ニューロン細胞内又は脳において正常な帯電(放電)を修復する能力である。活性の許容できるレベルは、好ましくは、それらが由来するmiRNA、又はそれらが模倣するmiRNA、又はそれらがisomiR若しくはアンタゴミルであるmiRNAの活性の少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%である。isomiRは、ある特定の状況下で、基準miRNAよりも活性であってもよい。isomiRは、分解に対して耐性の増加を有していてもよい。
【0051】
本明細書において定義される、miRNA分子、若しくはisomiR、若しくはアンタゴミル、又はそれらのミミックのいずれか(すなわち、miRNA−135a、miRNA−135b、miRNA−196a−5p、miR−124)の好ましい活性は、本明細書において後で定義される対象におけるニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すことである。この文脈において、好ましいmiRNA分子は、miRNA−135a、又はmiRNA−135b、又はmiRNA−196a−5pの、miRNA、又は等価物、又はisomiR、又はミミックである。好ましい活性は、クルッペル様因子4(KLF4)の発現を抑制する能力である。この態様の好ましい実施形態において、本発明は、本発明による使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、前記使用が、クルッペル様因子4(KLF4)の発現を抑制するためである、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源を提供する。好ましい実施形態において、KLF4は、実施例において使用される、例えば、ウエスタンブロットなどの手法によって、タンパク質として検出される。他の好ましい実施形態において、KLF4は、mRNAレベルの定量化によって、例えば、qRCRによって、間接的に検出される。
【0052】
本明細書において定義される、アンタゴミル、miRNA分子、異性体、若しくはそれらのミミック、又はそれらの供給源のいずれか(すなわち、miRNA−135aのアンタゴミル)の好ましい活性は、本明細書において後で定義される、対象におけるニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すことである。本明細書において定義される、アンタゴミル、若しくはそれらのミミック、又はそれらの供給源のいずれか(すなわち、miRNA−135a又はmiRNA−135bのアンタゴミル)の好ましい活性は、正しいニューロンの帯電(放電)の検出可能な促進を示すことである。
【0053】
本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源のいずれかの好ましい活性は、ニューロン細胞内又は脳において正常な帯電(放電)を促進する能力である。これは、てんかんを、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるために有用である。このような促進は、好ましくは、正しいニューロンの帯電(放電)の増加をもたらし、これは、正しい若しくは改善されたニューロンの帯電(放電)を示す細胞の量の増加であり得るか、又は細胞の一組の集団における正しい帯電(放電)挙動の増加であり得る。この文脈において、好ましいmiRNA又はアンタゴミル分子は、miRNA−135の、miRNA、若しくはミミック、若しくはisomiR、若しくはアンタゴミル、又はそれらの前駆体である。より好ましいのは、miRNA−135aのアンタゴミル、miRNA−135aのアンタゴミルのミミック、若しくはそれらの前駆体、又はmiRNA−135bのアンタゴミル、miRNA−135bのアンタゴミルのミミック、若しくはそれらの前駆体などの、miRNA−135のアンタゴミル、又はそれらのミミック、又はそれらの前駆体である。
【0054】
本明細書において使用される場合、てんかんは、てんかん発作によって特徴付けられる慢性の神経障害の多様なセットを有する状態を指す。このようなてんかん発作は、反復性及び非挑発性であり得る。これらは、代わりに、脳の変化と組み合わされた単一のてんかん発作を構成し、これにより、将来のてんかん発作の機会を増加させることがある。てんかんの発作は、例えば、脳における、異常、過剰又は過剰に同調的な、ニューロンの活性から生じ得る。てんかんは、てんかん発作の種類又は形態により、さらに分類され得る。てんかん発作の種類は、典型的には、脳内のてんかん発作源が局在型(部分的又は限局的なてんかん発作の発症)又は分散型(全般てんかん発作)であるか否かにより、整理される。部分てんかん発作を含むてんかんは、意識が影響を受ける程度でさらに分けることができる。意識が影響を受けない場合、その結果、これは、単純な部分てんかん発作を含むてんかんである。意識が影響を受ける場合、これは、複雑な、部分又は精神運動性てんかん発作を含むてんかんである。部分てんかん発作は、典型的には、脳内で広がってもよく、すなわち、二次性全般化をもたらしてもよい。全般てんかん発作は、典型的には、意識の喪失を含み、身体に対する影響により、さらに分けることができる。例としては、非存在(小発作)、ミオクローヌス性、間代性、強直性、強直間代性(大発作)及び緊張性のてんかん発作が挙げられる。
【0055】
以下は、本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源のため;より好ましくは、miRNA−135のアンタゴミル、又はそのようなアンタゴミルの供給源のためであって、前記miRNA−135が、miRNA−135分子又はmiRNA−135のisomiRであり、配列番号14〜17、19〜42、52〜56によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチドであるか、又はそれらの供給源であり;より好ましくは、使用が、てんかんを、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、好ましい指示及び使用である。
【0056】
i)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、てんかん発作の伝搬を低減、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。このような使用は、単一のてんかん重積状態を超えるてんかんの処置のためである。この文脈において、てんかん重積状態は、30分を超えて、好ましくは、5分を超えて持続する単一のてんかん発作のように、又は30分以内、好ましくは、5分間の間に、対象がその間に正常に戻ることのない、2回以上のてんかん発作のように見られるものとする。このような処置は、それが、症状を抑制する代わりにてんかんの根本原因を除去することによって、必要な薬物レジメンを低減させるので、有益である。
【0057】
ii)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、てんかん発作の数を低減させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。てんかん発作の頻度の低減は、1週間以内若しくは1日以内などの所与の期間内に複数のてんかん発作に苦しんでいるか、又は苦しむと予期される対象にとって、或いはチャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得る。てんかん発作の数は、好ましくは、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100%まで、より好ましくは、少なくとも30、40、50、60、70、80、90又は100%まで、さらにより好ましくは、少なくとも50、60、70、80、90又は100%まで、例えば少なくとも75%まで低減される。このような低減は、好ましくは、投与の少なくとも1、2、3、4、5又は6日後、より好ましくは、投与の少なくとも3、4、5又は6日後、例えば、投与の6日後に評価される。
【0058】
iii)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、てんかん発作の期間を低減させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。てんかん発作の期間は、好ましくは、2回以上のてんかん発作に対する平均のてんかん発作の期間である。てんかん発作の期間の低減は、てんかん発作の数の低減がより低い有効性の状態である、低頻度のてんかん発作に苦しんでいるか、又は苦しむと予期される対象にとって、或いはチャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得る。てんかん発作の期間は、好ましくは、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90又は100%まで、より好ましくは、少なくとも20、25、30、25、40、50、60、70、80、90又は100%まで、さらにより好ましくは、少なくとも30、35、40、50、60、70、80、90又は100%まで、例えば少なくとも36%まで低減される。このような低減は、好ましくは、投与の少なくとも1、2、3、4、5又は6日後、より好ましくは、投与の少なくとも3、4、5又は6日後、例えば、投与の6日後に評価される。
【0059】
iv)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、てんかん発作の総時間を低減させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。これは、発作活動の総時間を低減させる、又は発作間欠期間の長さを増加させるとして見ることができる。てんかん発作における総時間の低減は、チャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得る。好ましくは、てんかん発作の総時間は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100%まで、より好ましくは、少なくとも40、50、60、70、80、90又は100%まで、さらにより好ましくは、少なくとも60、70、80、90又は100%まで、例えば少なくとも75%まで低減される。このような低減は、好ましくは、投与の少なくとも1、2、3、4、5又は6日後、より好ましくは、投与の少なくとも3、4、5又は6日後、例えば、投与の6日後に評価される。
【0060】
v)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、筋細胞特異的エンハンサー因子2A(Mef2a)の発現を修復するためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。筋細胞特異的エンハンサー因子2A(Mef2a)は、変異した場合に、冠動脈疾患又は心筋梗塞をもたらし得る、転写因子である。本発明者らは、Mef2aの発現が、てんかんに苦しむ対象について低減されることを、驚くべきことに見出した。Mef2aの発現を修復すると、てんかん発作の期間、てんかん発作の数、てんかん発作に費やされる総時間を低減し、かつニューロンの棘突起の成熟を改善し、ニューロンの棘突起の喪失を予防する。Mef2aの発現の修復は、チャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得;これは、症状を抑制する代わりにてんかんの根本原因を除去することによって、必要な薬物レジメンを低減させることができる。この文脈におけるMef2aの発現の修復は、好ましくは、処置の前の発現と比較して、Mef2aの発現の増加である。好ましくは、この増加は、少なくとも2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30%又はそれ以上までである。修復は、好ましくは、健康な対象についての平均のMef2aの発現とおおよそ同じMef2aの発現をもたらし、より好ましくは、修復は、健康な対象についての発現の25、20、15、10又は5%以内、最も好ましくは、10%又は5%以内である。
【0061】
vi)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、ニューロンの棘突起の喪失を予防、回復、治癒及び/又は遅延させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。ニューロンの棘突起は、樹状突起棘としても公知であり、ニューロンの樹状突起からの小さな膜状の突起である。ニューロンの棘突起は、典型的には、シナプスで軸索から入力を受け取る。ニューロンの棘突起は、シナプスの強さについての貯蔵部位としての機能を果たし、ニューロンの細胞体への電気シグナルの伝達を助ける。てんかんに関連するmiRNA−135の(過剰)発現は、ニューロンの棘突起の喪失をもたらすことが見出された。ニューロンの棘突起の喪失の予防は、チャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得;これは、症状を抑制する代わりにてんかんの根本原因を除去することによって、必要な薬物レジメンを低減させることができる。ニューロンの棘突起の喪失は、好ましくは全体的に予防され、ここで、健康な個体若しくは健康な個体の集団、又はそのような集団に基づく設定値との比較を行うことができる。棘突起の喪失は、好ましくは、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100%予防される。棘突起の喪失の予防は、棘突起の密度の増加としても表され得る。
【0062】
vii)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、ニューロンの棘突起の成熟を増加させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。ニューロンの棘突起の成熟の増加は、チャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得;これは、症状を抑制する代わりにてんかんの根本原因を除去することによって、必要な薬物レジメンを低減させることができる。ニューロンの棘突起は、糸状仮足として始まり、次いで成熟して薄くなり、次いで太く短くなり、次いでキノコ状になり、最後にカップ状の棘突起になる。成熟した棘突起は、カップ状で、キノコ状で、太く短いと考えられ;未成熟の棘突起は、薄く糸状仮足であると考えられる。増加は、好ましくは、処置前の棘突起の種類のパーセンテージと比較して、処置後の棘突起の種類のパーセンテージの増加として表される。したがって、使用は、好ましくは、太く短く、キノコ状でカップ状の棘突起の量を増加させるため、より好ましくは、キノコ状でカップ状の棘突起の量を増加させるため、最も好ましくは、カップ状の棘突起の量を増加させるためである。好ましくは、成熟棘突起の量は、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60%又はそれ以上まで、より好ましくは、少なくとも20、25、30、35、40、45、50、55、60%又はそれ以上まで、最も好ましくは、少なくとも50、55、60%又はそれ以上まで増加する。好ましい実施形態において、カップ状の棘突起の量は、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90若しくは100%又はそれ以上まで、より好ましくは、少なくとも30、35、40、50、60、70、80、90若しくは100%又はそれ以上まで、最も好ましくは、少なくとも80、90若しくは100%又はそれ以上まで、例えば少なくとも100%まで増加する。好ましい実施形態において、キノコ状の棘突起の量は、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90若しくは100%又はそれ以上まで、より好ましくは、少なくとも30、35、40、50、60、70、80、90若しくは100%又はそれ以上まで、最も好ましくは、少なくとも80、90若しくは100%又はそれ以上まで、例えば少なくとも90%まで増加する。
【0063】
viii)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、異常なニューロンの棘突起の形成を予防、遅延、治癒及び/又は回復させるためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。これは、チャネル遮断薬などの公知の医薬に応答しない対象にとって、有益であり得;これは、症状を抑制する代わりにてんかんの根本原因を除去することによって、必要な薬物レジメンを低減させることができる。
【0064】
ix)本発明による使用のための、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、使用が、チャネル遮断薬に応答しないことが分かっているか、又はチャネル遮断薬による処置に応答しないと疑われる対象を処置するためである、miRNA分子、アンタゴミル又はそれらの供給源。チャネル遮断薬への応答の不全は、チャネル遮断薬への部分的な応答、又はチャネル遮断薬への応答の非存在であり得る。好ましい実施形態において、対象は、チャネル遮断薬の公知の有効性と比較して、最大で90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5%又はそれよりも低く応答する。
【0065】
miRNA分子の供給源、又はミミック、又はisomiRの供給源は、本明細書において特定される、miRNA分子、又はミミック、又はisomiRの産生を誘導することが可能な任意の分子であってもよく、これは、好ましくは、ヘアピン様構造及び/又は二本鎖核酸分子を含む。ヘアピン様構造の存在は、80、100及び120nt又はそれ以上のスライドウィンドウを使用するRNAshapesプログラム(Steffen P.ら、2006年)を使用して評価してもよい。ヘアピン様構造は、通常、miRNA分子の天然若しくは内因性供給源に存在するが、二本鎖核酸分子は、通常、miRNA分子、又はそのisomiR若しくはミミックの、組換え或いは合成供給源に存在する。
【0066】
miRNA分子のアンタゴミルの供給源、又はmiRNA分子のアンタゴミルのミミックの供給源は、適切なベクターなどの前記アンタゴミルの産生を誘導することが可能な任意の分子であってもよい。
【0067】
miRNA分子、又はそのミミック、若しくはisomiR、若しくはアンタゴミルの供給源は、一本鎖RNA、二本鎖RNA、又は部分的に二本鎖RNAであってもよく、或いは三本鎖を含んでいてもよく、その例は、国際公開第2008/10558号に記載されている。本明細書において使用される場合、部分的な二本鎖は、5’末端及び/又は3’末端で一本鎖構造も含む二本鎖構造を指す。これは、miRNA分子のそれぞれの鎖が同じ長さを有していない場合に生じ得る。一般に、このような部分的な二本鎖miRNA分子は、75%未満の二本鎖構造及び25%を超える一本鎖構造、又は50%未満の二本鎖構造及び50%を超える一本鎖構造、又はより好ましくは、25%、20%若しくは15%未満の二本鎖構造及び75%、80%若しくは85%を超える一本鎖構造を有していてもよい。
【0068】
或いは、miRNA分子、又はそのミミック若しくはisomiRの供給源は、miRNA分子、若しくは、ミミック、又はそれらのisomiRの前駆体をコードするDNA分子である。この文脈における好ましいDNA分子は、配列番号10〜13として表3において特定される。本発明は、表3において特定された前記配列と少なくとも70%の同一性を有するmiRNA分子の前駆体をコードするDNA分子の使用を包含する。好ましくは、同一性は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%である。好ましくは、この実施形態において、DNA分子は、少なくとも50、55、60、70、75、80、85、90、95、100、130、150、200、250、300、350、400個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、配列番号10〜13として表3において特定されるDNA配列と少なくとも70%の同一性を有する。
【0069】
所与のmiRNA分子、又はミミック若しくはisomiRの産生の誘導、或いはその所与のアンタゴミルの産生の誘導は、前記供給源が下記に定義される1つのアッセイを使用して細胞に導入される場合に、好ましく得られる。本発明に包含される細胞は後で定義する。
【0070】
miRNA分子、又はそのミミック若しくはisomiRの好ましい供給源は、それらの前駆体、より好ましくは、前記miRNA分子、又はそのミミック若しくはisomiRをコードする核酸である。好ましい前駆体は、天然に存在する前駆体である。前駆体は、合成又は組換え前駆体であってもよい。合成又は組換え前駆体は、天然に存在する前駆体を発現することができるベクターであってもよい。
【0071】
所与のmiRNA分子の好ましい前駆体は、配列番号1〜4として表1において特定される。本発明は、前記配列と少なくとも70%の同一性を有するmiRNA分子の前駆体、又はそのisomiR若しくはミミックの前駆体の使用を包含する。好ましくは、同一性は、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%である。好ましくは、この実施形態において、DNA分子は、少なくとも50、55、60、70、75、80、85、90、95、100、130、150、200、250、300、350、400個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、配列番号1〜4として表1において特定される配列と少なくとも70%の同一性を有する。好ましくは、この実施形態において、前駆体は、配列番号14〜56によって表される群から選択されるシード配列と7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を共有するシード配列を含む。より好ましくは、前駆体は、配列番号14〜56によって表される群から選択されるシード配列を含む。
【0072】
したがって、miRNA−135分子の好ましい供給源は、配列番号1〜3又は10〜12と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも50、55、60、70、75、80、85、90、95、100、130、150、200、250、300、350、400個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、及び/或いは配列番号14〜17又は19〜42のいずれか1つの7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を共有するシード配列を含む。このような供給源は、miRNA−135a分子及びmiRNA−135aのisomiRの前駆体である。
【0073】
したがって、miRNA−135a分子の好ましい供給源は、配列番号1又は2又は10又は11と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも50、55、60、70、75、80、85、90、95、100、130、150、200、250、300、350、400個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、及び/或いは配列番号14又は15又は19〜31のいずれか1つの7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を共有するシード配列を含む。このような供給源は、miRNA−135a分子及びmiRNA−135aのisomiRの前駆体である。
【0074】
したがって、miRNA−135b分子の好ましい供給源は、配列番号3又は12と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも50、55、60、70、75、80、85、90、95、100、130、150、200、250、300、350、400個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、及び/或いは配列番号16又は17又は32〜42のいずれか1つの7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を共有するシード配列を含む。このような供給源は、miRNA−135b分子及びmiRNA−135bのisomiRの前駆体である。
【0075】
したがって、miRNA−196a−5p分子の好ましい供給源は、配列番号4又は13と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有し、及び/或いは少なくとも50、55、60、70、75、80、85、90、95、100、130、150、200、250、300、350、400個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し、及び/或いは配列番号18又は43〜51のいずれか1つの7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を共有するシード配列を含む。このような供給源は、miRNA−196a−5p分子及びmiRNA−196a−5pのisomiRの前駆体である。
【0076】
この文脈において、所与の成熟miRNA分子のいくつかの前駆体が、同一のmiRNA分子をもたらし得ることを指摘する。例えば、miRNA−135aは、前駆体のmiRNA−135a−1又はmiRNA−135a−2(好ましくは、それぞれ、配列番号1又は配列番号2であるとして特定される)が起源であってもよい。好ましい実施形態において、miRNA−135a−1、或いはmiRNA−135a−1若しくは配列番号1と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%の同一性を有する分子は、miRNA−135a−5p分子の前駆体として使用される。
【0077】
この文脈においても、所与の成熟miRNA分子のいくつかのisomirが、同一のシード配列を有するmiRNA分子をもたらし得ることを指摘する。例えば、成熟miRNA−135a−5p(配列番号5)及び配列番号58〜67又は96〜98を有する少なくともisomirはすべて、同じシード配列(好ましくは、配列番号19であるとして特定される)を共有する。
【0078】
好ましい供給源又は前駆体は、本明細書の後で定義する。好ましい供給源は、核酸、すなわち、前記miRNAの前記前駆体をコードするDNA又は前記アンタゴミルをコードするDNAを含む、発現コンストラクトを含む(include)か、又は含み(comprise)、より好ましくは、前記発現コンストラクトは、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス及びレトロウイルスに基づく遺伝子治療ベクターから選択される、ウイルス遺伝子治療ベクターである。好ましいウイルス遺伝子治療ベクターは、AAV又はレンチウイルスベクターである。他の好ましいベクターは、腫瘍溶解性ウイルスベクターである。このようなベクターは、本明細書の下記でさらに記載する。
【0079】
或いは、供給源は、一般的定義に設けた部分においてさらに定義される、合成miRNA分子又は化学ミミックであってもよい。
【0080】
miRNA分子、又はミミック若しくはisomiRの存在、或いはmiRNA分子若しくはそのミミックのアンタゴミルの存在の検出は、当業者に公知に任意の手法を使用して行ってもよい。このような分子の発現レベル又は存在の評価は、好ましくは、(リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応)qPCR、マイクロアレイ、ビーズアレイ、RNAse保護分析若しくはノーザンブロット分析、又はクローニング及びシークエンシングなどの古典的な分子生物学的手法を使用して行われる。当業者は、miRNA分子、又はそのミミック若しくはisomiRの定量化の代わりに或いはこれらと組み合わせて、前記miRNA分子、又はその前記isomiR若しくはミミックの機能に関連することが公知の任意の化合物の、対応するmiRNA分子、又はそのミミック若しくはisomiRの基質の定量化、或いは特異的なアッセイを使用する、前記miRNA分子、又はその前記isomiR若しくはミミックの機能又は活性の定量化は、本発明の範囲内に包含されることを理解する。同じことは、miRNA分子のアンタゴミルについて適用できる。
【0081】
好ましい組成物及び製剤は、本明細書の後ですべて定義される。miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルは、ネイキッド分子などとして、化学修飾あり又はなしで、又は粒子に封入され、若しくは部分にコンジュゲートされて、使用されてもよい。好ましい組成物は、ナノ粒子若しくはリポソーム構造に封入された、miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルを含む。miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルは、アプタマー−miRNAのハイブリッドであってもよい。アプタマー−miRNAは、RNA(又はDNA)オリゴヌクレオチドに連結されたmiRNAとして定義され、後者は、細胞表面タンパク質(例えば、環状RGDペプチド(環状のアルギニン(R)−グリシン(G)−アスパラギン酸(D)ペプチド))に対して、アプタマー−miRNAのハイブリッド分子を標的にする立体構造に適合する。アダプター−タグ化miRNAは、例えば、ポリエチレングリコールに連結され得、これは、キメラの循環する半減期を増加させる(Dassie,J.P.ら、2009年)。
【0082】
本明細書においてすべて定義される、所与のmiRNA、若しくはミミック、isomiR、又はそれらの対応する供給源の活性、或いはmiRNA分子、若しくはそのミミック、又はそれらの対応する供給源の所与のアンタゴミルの活性は、好ましくは、ニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示す能力である。「ニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すこと」は、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、回復、拮抗、遅延、治癒及び/或いは処置することによって置き換えてもよい。「ニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すこと」は、
対象におけるニューロン細胞の数の検出可能な増加を誘導又は促進すること
ニューロン細胞の機能障害、活性及び/若しくは3Dの外観の改善を誘導又は促進すること、並びに
ニューロンの伸長の増加、ニューロンの移動の増加及び/又はニューロンの結合性若しくは可塑性の増加を誘導又は促進すること
のうちの少なくとも1つと等価である。
【0083】
これらの特徴のそれぞれは、下記でさらに定義する。
【0084】
したがって、ニューロン細胞の発生若しくは再生のこのような検出可能な促進又は誘導を示すことは、任意のニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する任意の疾患若しくは状態を、予防、遅延、治癒、回復及び/又は処置することを可能にするために、本発明において重要である。
【0085】
ニューロンの欠損は、対象において、局所的に評価及び検出されてもよい。この文脈において、「局所的に」とは、例えば、眼及び脳の間の視神経において、又は脳及び海馬においてなどの、前記対象のヒト身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは所与の体積若しくは面積又は場所を意味し得る。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなる。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%のニューロン細胞を含むことができる。
【0086】
ニューロン細胞は、ニューロン又は神経細胞としても公知である。これは、電気的及び化学的シグナルを通して情報を受信、処理及び伝達する、電気的な興奮細胞である。ニューロン細胞の間のこれらのシグナルは、シナプスと呼ばれる特殊な結合を介して生じる。ニューロン細胞は、互いに接続して、神経ネットワークを形成することができる。ニューロンは、中枢神経系の脳及び脊髄、並びに末梢神経系の自律神経節の主要な構成成分である。視神経損傷において、眼及び脳の間の神経ネットワークは、損なわれているか、又は完全に破壊すらされることがある。
【0087】
ニューロンの欠損は、定量的なニューロンの欠損及び/又は質的なニューロンの欠損のいずれかを包含することを意図する。
【0088】
定量的なニューロンの欠損は、対象における局所的なニューロン細胞の数の低減を意味し得る。ニューロン細胞の数の低減は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象の対応するニューロン細胞の数と比較することによって、又は同じ対象であるがその身体の別個の場所における対応するニューロン細胞の数と比較することによって、評価されてもよい。この文脈において、低減は、1%少ない、5%少ない、10%少ない、15%少ない、20%少ない、25%少ない、30%少ない、35%少ない、40%少ない、45%少ない、50%少ない、55%少ない、60%少ない、65%少ない、70%少ない、75%少ない、80%少ない、85%少ない、90%少ない、95%少ない、100%少ない、150%少ない、200%少ない、又は200%未満少ないことを意味し得る。ニューロン細胞の数の評価は、細胞をカウントすることによって、例えば、(トランスフェクション又は子宮内エレクトロポレーション(IUE)の後)特異的なレポータープラスミドを発現する細胞をカウントすることによって、行ってもよい。レポータープラスミドは、本発明による核酸でタグ化され得るか、若しくは本発明による核酸と共導入され得、又は同じベクター中に存在し得る。好適なレポーターは、GFP又はRFPである。好ましくは、ニューロン細胞は、インビトロでトランスフェクトされるか、又はインビボ細胞についてIUEを使用してトランスフェクトされる。トランスフェクト又はIUEの後、細胞又は脳の薄片は、固定され、蛍光タンパク質などのマーカーを発現する特異的タグについて免疫染色される。次いで、顕微鏡で画像を取得することができ、特異的タグを発現する細胞を、当技術分野において公知の画像処理ソフトウェアを使用してカウントすることができる。対照の対象は、健康な対象であり得る。
【0089】
ニューロン細胞の発生又は再生の検出可能な促進又は誘導を示すことは、好ましくは、対象におけるニューロン細胞の数の検出可能な増加を誘導又は促進することである。或いは、これは、例えば、ニューロンの欠損に関連する疾患において健康なニューロン細胞の数の減少若しくは予期される減少を止めることによって、又は健康なニューロン細胞の変性を予防することによって、同じ数のニューロン細胞を維持することを意味する。例えば、脳内で異常及び同調的なニューロンの放電を示す細胞の量を低減させると、ニューロン細胞の発生又は再生をもたらさないが、てんかんの症状を低減する。言い換えれば、この好ましい効果は、脳内で正常なニューロンの放電を示す細胞の量の増加である。
【0090】
対象におけるニューロン細胞の数の検出可能な増加は、対象において、局所的に評価及び検出されてもよい。この文脈において、「局所的に」とは、上記に定義されるように、前記対象のヒト身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは所与の体積若しくは面積又は場所を意味し得る。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなる。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%のニューロン細胞を含むことができる。
【0091】
ニューロン細胞の数の検出可能な増加は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象の対応するニューロン細胞の数と比較することによって、又は同じ対象であるがその身体の別個の場所における対応するニューロン細胞の数と比較することによって、評価されてもよい。この文脈において、増加は、1%多く、5%多く、10%多く、15%多く、20%多く、25%多く、30%多く、35%多く、40%多く、45%多く、50%多く、55%多く、60%多く、65%多く、70%多く、75%多く、80%多く、85%多く、90%多く、95%多く、100%多く、150%多く、200%多く、又は200%より多いことを意味し得る。ニューロン細胞の数の評価は、検出可能な減少又は低減を評価するために特定された同じ手法を使用して行ってもよい。対照の対象は、健康な対象であり得る。
【0092】
質的なニューロンの欠損は、ニューロン細胞が、機能及び/又は活性及び/又は3Dの態様の観点から損なわれることを包含することを意味する。機能及び/又は活性及び/又は3Dの態様の観点から損なわれているニューロン細胞は、ニューロンの伸長の欠損、ニューロンの移動の欠損、ニューロンの接続性若しくは可塑性の攪乱、及び/又はニューロンの帯電(放電)の欠損を示し得る。したがって、本発明の分子は、それが質的なニューロンの欠損を、回復、遅延、予防、処置、治癒又は停止する場合に、ニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すと考えることができる。本発明の分子は、好ましくは、それが損なわれた機能及び/又は活性、例えば、ニューロン細胞の機能障害性の帯電(放電)及び/又は3Dの態様の改善を誘発又は促進する場合、並びに/或いはそれがニューロンの伸長の増加、ニューロンの移動の増加、及び/又はニューロンの接続性若しくは可塑性の増加を誘導又は促進する場合に、ニューロン細胞の発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導を示すと考えることができる。
【0093】
神経突起伸長は、対象中若しくは対象からの平均の神経突起の長さの検出可能な増加の誘導又は促進として定義され得る。
【0094】
損なわれた神経突起伸長又は神経突起伸長の欠損若しくは減少は、ニューロンの欠損若しくはニューロンの欠損に関連する状態において存在又は検出可能であり得る。このような損なわれた、欠損した又は減少した神経突起伸長は、対象において、局所的に評価及び検出されてもよい。この文脈において、「局所的に」とは、前記対象のヒト身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは所与の体積若しくは面積又は場所を意味し得る。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなる。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%のニューロン細胞を含むことができる。好ましい体積は、脳の体積であり、好ましくは、約1050〜1350cm
3、より好ましくは、約1100〜1300cm
3である。この体積は、処置又は予防される状態がてんかんである場合に、特に関係がある。このような損なわれた、欠損した又は減少した神経突起伸長は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象の対応する神経突起伸長の能力と比較することによって、又は同じ対象であるがその身体の別個の場所におけるニューロン細胞の対応する神経突起伸長の能力と比較することによって、評価されてもよい。このような損なわれた、欠損した又は減少した神経突起伸長は、対象から単離された神経突起において、評価及び検出されてもよい。好ましくは、損なわれた、欠損した又は減少した神経突起伸長は、インビトロでの初代ニューロンの培養物において、例えば、Van Spronsenら、2013年(PMID:24098357)によって行われたように、培養物中のニューロンを、miRNAミミックでトランスフェクトし、トランスフェクション後の最も長い神経突起の長さを測定することにより神経突起伸長に対するミミックの効果を評価することによって、評価することができる。
【0095】
この場合において、このような損なわれた、欠損した又は減少した神経突起伸長は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象からの対照の神経突起の対応する神経突起伸長の能力と比較することによって、又は同じ対象からであるがその身体の別個の場所におけるニューロン細胞の対応する神経突起伸長の能力と比較することによって、評価されてもよい。この文脈において、損なわれた、欠損した又は減少したとは、少ない又は1%少ない、5%少ない、10%少ない、15%少ない、20%少ない、25%少ない、30%少ない、35%少ない、40%少ない、45%少ない、50%少ない、55%少ない、60%少ない、65%少ない、70%少ない、75%少ない、80%少ない、85%少ない、90%少ない、95%少ない、100%少ない、150%少ない、200%少ない、又は200%未満少ないことを意味し得る。神経突起伸長の評価は、実施例において実証されたような手法を使用して、例えば、顕微鏡スクリーニングによって行ってもよい。対照の対象は、健康な対象であり得る。
【0096】
神経突起伸長の検出可能な増加は、好ましくは、実験データ(実施例2)において行われるようにして評価される。検出可能な増加は、好ましくは、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%又はそれ以上の増加、より好ましくは、実験データにおいて評価されたような増加である。神経突起伸長は、対象において、局所的に評価されてもよい。「局所的に」の意味は、本明細書において既に定義されている。
【0097】
ニューロンの移動は、ニューロンの欠損に関連する状態において存在又は検出可能であり得る、損なわれたニューロンの移動、又は欠損若しくは減少したニューロンの移動として定義され得る。皮質の発達において、錐体ニューロンは、脳室帯(VZ)から表面の皮質板(CP)に移動して、分化し、機能的結合を確立する。損なわれた又は欠損したニューロンの移動は、好ましくは、その標的領域に達するためのニューロン細胞の不能として定義される。任意選択で、これは、細胞内の特異的タンパク質/経路の機能の喪失に起因し得るか、又は環境における外部刺激の非存在に起因し得る。
【0098】
このような損なわれた、欠損した又は減少したニューロンの移動は、対象において、局所的に評価及び検出されてもよい。この文脈において、「局所的に」とは、前記対象のヒト身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは所与の体積若しくは面積又は場所を意味し得る。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなる。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%のニューロン細胞を含むことができる。このような損なわれた、欠損した又は減少したニューロンの移動は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象の対応する移動の能力と比較することによって、又は同じ対象であるがその身体の別個の場所におけるニューロン細胞の対応する移動の能力と比較することによって、評価されてもよい。このような損なわれた、欠損した又は減少したニューロンの移動は、対象から単離されたニューロン細胞において、評価及び検出してもよい。この場合において、このような損なわれた、欠損した又は減少したニューロンの移動は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象からの対照のニューロン細胞の対応するニューロンの移動の能力と比較することによって、又は同じ対象からであるがその身体の別個の場所におけるニューロン細胞の対応するニューロンの移動の能力と比較することによって、評価されてもよい。この文脈において、損なわれた、欠損した又は減少したとは、1%少ない、5%少ない、10%少ない、15%少ない、20%少ない、25%少ない、30%少ない、35%少ない、40%少ない、45%少ない、50%少ない、55%少ない、60%少ない、65%少ない、70%少ない、75%少ない、80%少ない、85%少ない、90%少ない、95%少ない、100%少ない、150%少ない、200%少ない、又は200%未満少ないことを意味し得る。
【0099】
インビボのニューロンの移動の効果を評価するために、好ましくは、目的の脳の区域のニューロンの前駆細胞を、マイクロインジェクションによるプラスミドDNA溶液によって、脳室系のルーメンにトランスフェクトし、続いて、手動で電気パルスを関係のある神経組織に向かわせることができる(dal Maschioら、2012年、PMID:22805567)。或いは、van Erpら、2015年、Dev.Cell.PMID:26651291によって記載されている方法を使用することができ、これは、IUEを用いる。そこでは、胚の側脳室は、レポータープラスミドpCAG−GFP(DNAを取り込む細胞をマークするレポーターとして)と一緒に、miRNA又はその供給源が注射される。運動皮質は、好ましくは、頭を保持する白金ピンセット電極(負極)及び頭頂部において3つ目の金メッキ電極(正極)を使用して、30V(950ミリ秒間隔)で、50msの5単極パルスに設定されたエレクトロポレーションによって標的にされる。エレクトロポレーションの後、胚を腹部に戻すことができ、その後、腹部の筋肉及び皮膚は縫合される。次いで、胚は、好ましくは、定義されている年齢で(例えば、E16.5〜p10で)採取され、頭部をホルムアルデヒドを使用して固定し、凍結切片を作成し、免疫組織化学的検査が、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源を取り込んだ細胞を検出するために行われる。画像を、従来の共焦点顕微鏡を使用して取得することができる。次いで、GFP陽性細胞の移動を分析し、他の移動と、又は他の対象若しくは対照の対象における同様の移動と比較することができる。対照の対象は、健康な対象であり得る。
【0100】
神経突起の移動の検出可能な増加は、好ましくは、実験データ(実施例2)において行われるようにして評価される。検出可能な増加は、好ましくは、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%又はそれ以上の増加、より好ましくは、実験データにおいて評価されたような増加である。神経突起移動は、対象において、局所的に評価されてもよい。「局所的に」の意味は、本明細書において既に定義されている。
【0101】
ニューロンの接続性又は可塑性は、環境の増強に構造的及び機能的に適合する脳の能力を説明する広義の用語として定義され得る。神経可塑性は、学習及び記憶形成などの認知能力のために特に重要である。
【0102】
損なわれた、又は欠損した又は減少したニューロンの接続性又は可塑性は、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態において存在又は検出可能であり得る。このような損なわれた、欠損した若しくは減少したニューロンの接続性又は可塑性は、対象において、局所的に評価及び検出されてもよい。この文脈において、「局所的に」とは、本明細書の前で定義されるように、前記対象のヒト身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは所与の体積若しくは面積又は場所を意味し得る。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなる。このような前記身体の臓器、組織、細胞、及び/或いは体積若しくは面積又は場所は、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%のニューロン細胞を含むことができる。このような損なわれた、欠損した若しくは減少したニューロンの接続性又は可塑性は、同じ若しくは同様の場所での対照の対象の対応するニューロンの接続性又は可塑性の能力と比較することによって、或いは同じ対象であるがその身体の別個の場所におけるニューロン細胞の対応するニューロンの接続性又は可塑性の能力の能力と比較することによって、評価されてもよい。この文脈において、損なわれた、欠損した又は減少したとは、1%少ない、5%少ない、10%少ない、15%少ない、20%少ない、25%少ない、30%少ない、35%少ない、40%少ない、45%少ない、50%少ない、55%少ない、60%少ない、65%少ない、70%少ない、75%少ない、80%少ない、85%少ない、90%少ない、95%少ない、100%少ない、150%少ない、200%少ない、又は200%未満より少ないことを意味し得る。ニューロンの接続性又は可塑性の評価は、行動学的研究(例えば、記憶機能試験、モリス水迷路、新規物体認識)若しくは電気生理学的試験(例えば、長期増強(LTP)誘導研究)などの手法を使用して、又はこのような研究の組み合わせを使用して、行ってもよい。好適な方法は、Coleら、2012年(PMID:22885849)に記載されている。別の好適な方法は、Pavlopoulosら、2011年(PMID:22153079)に記載されている。対照の対象は、健康な対象であり得る。
【0103】
ニューロンの接続性又は可塑性の検出可能な増加は、好ましくは、未処置若しくは偽物で処置された試料又は対象と比較して、接続性又は可塑性の相対的増加として評価される。検出可能な増加は、好ましくは、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%又はそれ以上の増加、より好ましくは、実施例2において評価されたような増加である。ニューロンの接続性又は可塑性は、対象において、局所的に評価されてもよい。「局所的に」の意味は、本明細書において既に定義されている。
【0104】
正しいニューロンの帯電(放電)の検出可能な増加、又は正しくないニューロンの帯電(放電)の検出可能な減少は、好ましくは、未処置若しくは偽物で処置された試料又は対象と比較して、対象又は対象から以前に得られた試料における相対的増加として評価される。検出可能な増加は、好ましくは、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%又はそれ以上の増加、より好ましくは、実施例3において評価されたような増加である。正しいニューロンの帯電(放電)は、対象において、局所的に評価されてもよい。「局所的に」の意味は、本明細書において既に定義されている。
【0105】
クルッペル様因子4(KLF4、又は腸で豊富なクルッペル様因子、若しくはGKLF)は、亜鉛フィンガー転写因子である。これは、軸索の成長及び再生の公知の内在性の阻害剤である。KLF4は、非分裂細胞において高度に発現され、その過剰発現は、細胞周期停止を誘導する(Yoon HS及びYang VW(2004年)、J.Biol.Chem.第279巻(6号):5035〜41頁、doi:10.1074/jbc.M307631200)。ニューロンにおけるKLF4のノックダウンは、軸索の成長、リーディングプロセスの長さ及びニューロンの移動を増強する(Mooreら、2009年;Qin及びZhang、2012年)。KLF4を欠くノックアウトマウスは、視神経損傷の後、網膜神経節細胞(RGC)の軸索の再生の有意な増強を示した(Mooreら、2009年;Qinら、2013年)。このKLF4の効果は、ヤヌスキナーゼ(JAK)−シグナル伝達性転写因子3(STAT3)経路を介した下流のシグナル伝達を必要とするが(Qinら、2013年)、この経路の上流の制御機構は、当技術分野において知られていない。本発明者らは、ここに、本発明による使用のためのmiRNAが、KLF4の発現を抑制することができ、ニューロンの発生若しくは再生、又は神経可塑性若しくは神経接続性を促進することを見出した。
【0106】
本発明の疾患又は状態において、ニューロンの欠損は、疾患又は状態の発症の前、すなわち、前記疾患又は状態の症状の出現の前に検出可能であり得る。ニューロンの欠損が、前記疾患又は状態の発生の間、すなわち、前記疾患又は状態の症状の出現の後に検出可能であり得ることは、本発明によってさらに包含される。ニューロンの欠損は、処置の開始の前及び/又は処置の開始の後に、対象において、評価及び検出されてもよい。ニューロンの欠損は、対象において、好ましくは、前記対象の身体の区域において、評価及び検出されてもよい。
【0107】
ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な促進又は誘導が、本明細書において特定される、miRNA分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源を使用して評価される場合、そのようなmiRNA分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源は、ニューロンの欠損、又はそのようなニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための医薬として使用されると言われる。
【0108】
ニューロンの発生又は再生の評価は、定期的に、例えば、毎週、毎月、行われてもよい。この評価は、好ましくは、所与の対象についていくつかの時点で、又は所与の対象及び健康な対照について、1回又はいくつかの時点で、行われる。評価は、定期的な時間間隔、例えば、毎週、毎月、行われてもよい。ニューロンの発生又は再生の1つの評価が、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な増加又は促進又は誘導の所見が導かれる場合、miRNA分子、ミミック、それらのisomiR、又はそれらの供給源、或いはアンタゴミル、若しくはミミック、又はそれらの供給源は、ニューロンの発生又は再生の検出可能な促進を示すと言われる。
【0109】
ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な増加又は誘導又は促進は、好ましくは、少なくとも1つの時点で、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な増加又は誘導又は促進が検出された場合に、検出される。好ましくは、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な増加又は誘導又は促進は、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つの時点で、検出される。
【0110】
本発明は、好ましくは、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための医薬としての使用のための、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル、又はそれらの供給源、及び任意選択でmiRNA−124分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源の組み合わせ、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル、又はそれらの供給源、及び任意選択でmiRNA−124分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源を含む組成物を提供する。
【0111】
miRNA−135分子、又はそのミミック若しくはisomiRが、本明細書において記載される実施例2において実証されるように、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な促進を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0112】
特に、miRNA−135a分子、又はそのミミック若しくはisomiRが、本明細書において記載される実施例2において実証されるように、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な促進を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0113】
特に、miRNA−135b分子、又はそのミミック若しくはisomiRが、本明細書において記載される実施例2において実証されるように、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な促進を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0114】
miRNA−196a−5p分子、又はそのミミック若しくはisomiRが、本明細書において記載される実施例2において実証されるように、ニューロンの発生若しくは再生の検出可能な促進を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0115】
miRNA−135分子、又はそのミミック若しくはisomiR若しくはアンタゴミル、好ましくはそのアンタゴミルが、本明細書において記載される実施例3において実証されるように、ニューロン細胞の正しくない帯電(放電)の検出可能な減少を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0116】
特に、miRNA−135a分子、又はそのミミック若しくはisomiR若しくはアンタゴミル、好ましくはそのアンタゴミルが、本明細書において記載される実施例3において実証されるように、ニューロン細胞の正しくない帯電(放電)の検出可能な減少を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0117】
特に、miRNA−135b分子、又はそのミミック若しくはisomiR若しくはアンタゴミル、好ましくはそのアンタゴミルが、本明細書において記載される実施例3において実証されるように、ニューロン細胞の正しくない帯電(放電)の検出可能な減少を示すことが可能であることを、驚くべきことに見出された。
【0118】
好ましくは、miRNA−135a、miRNA−135b、miRNA−196a−5p及び/若しくはmiRNA−124分子、又はミミック、若しくはisomiR、若しくはアンタゴミル、若しくはそれらの供給源は、前記分子がニューロンの発生又は再生の検出可能な促進を示す場合、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、予防、処置、回復、治癒及び/又は遅延させることが可能である。
【0119】
ニューロンの欠損、或いはニューロンの欠損が関与若しくは関連する疾患又は状態は、ニューロン細胞の数の低減、及び/又は機能若しくは活性若しくは3Dの態様に関して損なわれたニューロン細胞が、疾患若しくは状態の発症の前、又は前記疾患若しくは状態の発生の間のいずれかで検出される、任意の疾患又は状態である。例えば、疾患又は状態は、脳血管発作(CVA)、アルツハイマー病(AD)、血管性認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、ウシ海綿状脳症(BSE)、パーキンソン病(PD)、脳外傷、(進行性)多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS−ルーゲーリック病)、腸の神経変性、視神経損傷、老化に起因する認知機能の減少、及びハンチントン舞踏病などの任意の神経変性障害であってもよい。疾患又は状態は、外傷性挫傷、裂離、圧迫及び/若しくは切断、又は他の物理的傷害から起こったか、或いは外科的手順から、出血性若しくは虚血性の損傷を含む血管の薬理学的又は他の侵襲、又は他の神経疾患によって引き起こされたか、又は生じるかのいずれかの組織の損傷から起こった、神経系の病変であり得る。疾患又は状態は、緑内障であってもよい。疾患又は状態は、てんかんであってもよい。
【0120】
対象におけるニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、特異的に処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるために使用することができる現在公知の医薬が存在する。しかしながら、これらの処置のそれぞれは、患者において使用するために十分ではない治療活性を示す可能性がある。この不十分さは、毒性、不十分な取り込み若しくは生体内分布をもたらす劣った薬物動態、血液脳関門を通過できない、又は一般的に低い有効性から生じることがある。そのような治療活性は、好ましくは、そのような公知の医薬が、ニューロンの発生又は再生の検出可能な促進を示すことができない場合に、患者において使用するために十分ではない。これらの特徴のそれぞれは、本明細書の前で定義されている。本発明は、そのような欠点を有さないと予期される新しい医薬を提供する。本発明は、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p、ミミック、isomiR、アンタゴミル、又はそれらの供給源、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子及び/若しくはmiRNA−196a−5p、ミミック、isomiR、アンタゴミル、又はそれらの供給源を含む組成物を使用することを包含する。この使用は、対象において、前記対象の細胞において、前記対象の組織において、又は前記対象の体液において、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p、isomiR、又はそれらの前記供給源の活性或いは定常状態のレベルを、増加させること、好ましくは、薬理学的に増加させることを含む。
【0121】
本発明の文脈内で、「アンタゴミル若しくはそのミミック、又はそれらの前記供給源の活性又は定常状態のレベルを増加させること」は、「miRNA分子又はそのisomoRの活性又は定常状態のレベルを減少させること」と置き換えることができる。同じことは、本明細書において特定される他のアンタゴミルについて適用できる。
【0122】
この使用において、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p、又はミミック、或いはそれらの供給源の活性又は定常状態のレベルは、ニューロンの発生又は再生の検出可能な促進を示すために、増加する。対象におけるニューロンの発生又は再生のそのような検出可能な促進の評価は、本明細書の前で定義されている。
【0123】
前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b分子及び/若しくはmiRNA−196a−5p、isomiR、又はそれらの供給源の活性又は定常状態のレベルは、例えば、前記miRNA分子、ミミック若しくはisomiR、又はそれらの供給源を、対象に、好ましくは、対象の細胞に、又は前記対象の組織に、又は前記対象の臓器に、或いは外因性供給源からの前記対象、前記miRNA分子、ミミック、isomiR又はそれらの供給源に、提供することによって、前記miRNA分子(又はそのisomiR)自体のレベルで増加してもよい。外因性供給源からの、miRNA分子、若しくはミミック、又はそれらのisomiRの提供のために、前記分子は、下記に記載される好適な宿主細胞における、前記分子をコードするか、若しくは前記分子の供給源をコードする、核酸の発現によって、又は化学合成による完全な合成分子として、好都合に生成され得る。miRNA−135aの供給源をコードする核酸分子の例は、miRNA−135aの前駆体をコードする核酸分子である。前記核酸分子は、それ自体もmiRNA−135aの供給源である。
【0124】
好ましい対象の細胞は、脳細胞、又は脊髄細胞、又は末梢神経系からの細胞である。好ましい神経細胞は、遠心性神経細胞及び/又は運動神経細胞である。
【0125】
しかしながら、好ましくは、miRNA分子若しくはそのisomiRの活性又は定常状態のレベルは、前記miRNA分子若しくはそのisomiRをコードするか、又は前記miRNA分子若しくはそのisomiRの供給源をコードするヌクレオチド配列の発現レベルを制御することによって、増加又は減少する。好ましくは、ヌクレオチド配列の発現レベルは、前記対象の細胞において、又は前記対象の組織において、又は対象において、制御される。miRNA分子若しくはそのisomiR、又は前記miRNA分子若しくはそのisomiRの供給源の発現レベルは、前記対象の細胞、組織、臓器若しくは体液への、miRNA、isomiR、アンタゴミル、ミミック若しくはそれらの供給源、又は発現コンストラクト(又はベクター)の導入によって、或いは、対象において、miRNA分子若しくはミミック若しくはisomiR又はそれらのアンタゴミルを含むか、或いは前記miRNA分子若しくはミミック若しくはisomiR又はそれらのアンタゴミルの供給源を含むヌクレオチド配列を含む発現ベクターによって、及び核酸配列が、前記細胞、組織、臓器、対象におけるヌクレオチド配列の発現を進める能力があるプロモーターの調節下にあることによって、増加又は減少してもよい。一般に、発現は、miRNA分子、isomiR、ミミック、又はそれらの前駆体を使用することによって増加させることができる。一般に、発現は、アンタゴミル若しくはそのミミック、又はそれらの前駆体を使用することによって減少させることができる。miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源の発現レベルもまた、コンストラクトが、miRNA分子、若しくはミミック、若しくはisomiR、又はそれらのアンタゴミルをコードする内因性ヌクレオチド配列のトランス活性化の能力がある因子をコードするヌクレオチド配列を含むことによって、細胞、組織、臓器、対象への発現コンストラクトの導入によって、増加させてもよい。
【0126】
本発明の使用は、好ましくは、対象に、本明細書において定義される、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、又はisomiRの、活性又は定常状態のレベルを増加させるため、或いは本明細書において定義される、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、又はisomiRの、活性又は定常状態のレベルを減少させるための、核酸コンストラクトを含む医薬組成物の治療有効量を投与するステップを含む。減少は、アンタゴミル又はその供給源を使用して有利に達成することができる。核酸コンストラクトは、本明細書においてさらに述べられる発現コンストラクトであってもよい。好ましくは、発現コンストラクトは、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、腫瘍溶解ウイルスベクター及びレトロウイルスに基づく遺伝子治療ベクターから選択される、ウイルス遺伝子治療ベクターである。好ましいウイルス遺伝子治療ベクターは、アデノウイルスベクター、AAVベクター又はレンチウイルスベクターである。ウイルスベクターは、センスアプローチにおいて好ましい供給源又は前駆体である。アンチセンスアプローチにおいて、使用は、短ヘアピン遮断薬又はアンチセンス分子で行われて、miRNAの機構を遮断する。或いは、本発明の使用は、好ましくは、対象に、本明細書において定義される、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源を含む医薬組成物、或いは本明細書において定義される、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源含む医薬組成物の治療有効量を投与するステップを含む。
【0127】
本発明の使用において、細胞、組織、臓器又は体液は、好ましくは、ニューロンの欠損を示すか、或いは例えば対象の年齢若しくは対象の遺伝的背景に起因してニューロンの欠損に関連する疾患又は状態を有する、高い危険性を有すると疑われる対象由来である。或いは、別の好ましい実施形態において、本発明の使用は、予測される危険性を有するか、又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態が後で発生するかのいずれかを有するとして診断された対象からの、細胞、組織、臓器又は体液に対して適用される。使用される診断方法は、好ましくは、本明細書において記載される本発明のものである。或いは、処置される細胞、組織又は臓器は、ニューロンの欠損に関連する疾患又は状態の進行の危険性に基づいて選択されてもよい。そのような進行の危険性は、当業者に公知の伝統的な臨床病理学的基準又はバイオマーカーに基づく予後診断を使用して、評価されてもよい。miRNA−135及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子のisomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの前駆体、或いは前記miRNA−135及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子のisomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの前駆体を含む組成物を、前記対象の組織又は臓器に投与することも本発明に包含される。臓器又は組織は、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態が診断された臓器或いは組織に対応していてもよい。本発明において、好ましい組織は、ニューロン組織に関連するか、又はニューロン組織を含むか、又はニューロン組織を含有するか、又はニューロン組織からなる組織である。本発明において、好ましい臓器は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなる任意の臓器である。好ましい臓器の例としては、脳、海馬及び視神経が挙げられる。ニューロン細胞に関連する組織は、そのような細胞の近辺に位置していてもよく、ニューロン細胞に作用してもよい。この文脈における近辺とは、最大で数センチメートルを意味し得る。本発明において、好ましい細胞は、ニューロン細胞である。それぞれの場合において、miRNA−135及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、又はそれらの供給源は、好ましくは、前記臓器、組織に存在するニューロン細胞に投与される。前記miRNA−135及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源は、好ましくは、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%のニューロン細胞を含む組織に投与される。前記miRNA−135及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源は、ニューロン細胞に標的にされてもよい。ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態の処置は、ニューロンを含有する組織におけるニューロンの欠損を予防する処置、又はニューロンの欠損であると既に診断されているニューロン細胞の周囲のニューロンの欠損を減少させる処置を含み得る。ニューロン細胞は、前記miRNA−135及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル又はそれらの供給源が、標的部分又は自動誘導装置に、連結又はコンジュゲートされることによって、標的にされてもよい。好ましい標的部分は、ニューロン細胞において発現する分子を認識又は結合することが公知の任意の分子である。本発明の文脈において、miRNA−135若しくはisomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源が投与される場合はいつでも、miRNA−135a、若しくはisomiR、若しくはミミック、若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源の個々の投与、miRNA−135b、若しくはisomiR、若しくはミミック、若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源の個々の投与、或いはmiRNA−135a及びmiRNA−135bの両方、若しくはisomiR、若しくはミミック、若しくはアンタゴミル、又はそれらの供給源の組み合わせ投与に対して参照される。
【0128】
別の使用において、本明細書において言及される本発明は、記憶力の訓練又はCNSに作用する公知の医薬品の使用などの、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態の標準処置と、組み合わせてもよい。
【0129】
遺伝子治療は、ニューロンの欠損に関連する状態又は疾患を、処置、回復、予防及び/又は遅延させるための可能性があるが、他の可能な処置も想定することができる。例えば、ある特定の分子経路を所望の方向に進める「低分子」薬物による処置も好ましい。これらの低分子は、好ましくは、本明細書の後で定義される本発明のスクリーニング方法によって、特定される。
【0130】
本発明の文脈において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、処置する、回復させる、予防する、治癒する及び/又は遅延させるとは、以下を意味し得る。
− この疾患又は状態の少なくとも1つの症状の重症度が低減される、及び/或いは
− この疾患又は状態に関連する少なくとも1つのパラメーターが改善され、好ましくは、そのようなパラメーターは、ニューロンの欠損であるか、若しくはニューロンの欠損に関連し、並びに/或いは本明細書の前にすべて記載の、ニューロン細胞の数、及び/又はニューロン細胞の機能、若しくは活性、若しくは3Dの態様を含む。
パラメーターは、本明細書の前で説明されたニューロンの欠損の評価であってもよい。本発明の文脈において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、処置すること、回復させること、予防すること、治癒すること及び/又は遅延させることは、ニューロンの発生若しくは再生を達成すること、又は促進すること、又は誘導することによって置き換えてもよい。他の指示がない限り、ニューロンの発生若しくは再生を達成すること、又は促進すること、又は誘導することは、好ましくは、処置された対象において、少なくとも1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、1か月後、2か月後、3か月後、4か月後、5か月後、6か月後又はそれよりも後に、評価又は検出される。ニューロンの発生若しくは再生を達成すること、又は促進すること、又は誘導することは、好ましくは、対象において
− 少なくとも1か月、数か月以上の患者の生存の延長(処置されていないか若しくは対照で処置されたものと比較、又は処置の開始の際の対象と比較)、並びに/或いは
− クオリティオブライフ及び観察された痛みの軽減の改善
として特定される。
【0131】
本発明の文脈において、患者は、生存することができ、及び/又は疾患無であると考えることができる。或いは、疾患又は状態は、停止又は遅延されていてもよい。本発明の文脈において、クオリティオブライフ及び観察された痛みの軽減の改善は、患者が、処置の開始の際よりも少ない鎮痛薬を必要とし得ることを意味し得る。より少ない鎮痛薬に代えて、又はより少ない鎮痛薬の摂取と組み合わせて、患者は、処置の開始の際よりも便秘が少なくなってもよい。この文脈における「少ない」とは、5%少ない、10%少ない、20%少ない、30%少ない、40%少ない、50%少ない、60%少ない、70%少ない、80%少ない、90%少ないを意味し得る。患者は、もはや任意の鎮痛薬を必要としなくてもよい。クオリティオブライフ及び観察された痛みの軽減のこの改善は、前記患者の処置の開始の際のクオリティオブライフ及び観察された痛みの軽減と比較して、患者において、処置の少なくとも1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、1か月後、2か月後、3か月後、4か月後、5か月後、6か月後又はそれよりも後に、見られ、検出又は評価されてもよい。
【0132】
組成物
本発明の態様において、本発明による、miRNA、アンタゴミル、又はそれらの供給源を含む組成物が提供される。そのような組成物は、好ましくは、上記に定義される使用のためである。したがって、この態様の好ましい実施形態は、本発明による使用のための、本発明による、miRNA、アンタゴミル、又はそれらの供給源を含む組成物を提供する。そのような使用のための組成物は、本明細書において、本発明による使用のための組成物と称される。本発明による使用のためのそのような組成物の好ましいさらなる成分は、薬学的に許容できる賦形剤である。
好ましい実施形態において、miRNA−135a、miRNA−135b及びmiRNA−196a−5p、若しくはisomiR、ミミック、又はこれらのいずれかの供給源、或いは前記miRNAのアンタゴミルは、組成物に含まれる。したがって、この態様内のより好ましい実施形態は、以下を含む、本発明による使用のための組成物を提供する:
i)miRNA−135a分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源、及び/或いは
ii)miRNA−135b分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源、及び/或いは
iii)miRNA−196a−5p分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源。
この態様内のさらにより好ましい実施形態は、以下を提供する:
− miRNA−135a分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0133】
− miRNA−135b分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0134】
− miRNA−196a−5p分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0135】
− miRNA−135a分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源、及びmiRNA−135b分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0136】
− miRNA−135a分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源、及びmiRNA−196a−5p分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0137】
− miRNA−135b分子又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源、及びmiRNA−196a−5p分子又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0138】
− miRNA−135a分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源、及びmiRNA−135b分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源、及びmiRNA−196a−5p分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくは供給源、好ましくは、miRNA分子、又はそのisomiR、ミミック、若しくは供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0139】
− miRNA−135a分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0140】
− miRNA−135b分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0141】
− miRNA−196a−5p分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0142】
− miRNA−135a分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含み、及びmiRNA−135b分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0143】
− miRNA−135a分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含み、及びmiRNA−196a−5p分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0144】
− miRNA−135b分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含み、及びmiRNA−196a−5p分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0145】
− miRNA−135a分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含み、及びmiRNA−135b分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含み、及びmiRNA−196a−5p分子若しくはそのミミックのアンタゴミルを含むか、又はそれらの供給源を含む、本発明による使用のための組成物。
【0146】
本明細書において記載されるすべての組成物は、好ましくは、薬学的に許容できる賦形剤も含む。含まれるとして記載される成分から本質的になる、本明細書において記載される組成物も本発明に包含される。含まれるとして記載される成分からなる、本明細書において記載される組成物も本発明に包含される。
【0147】
さらに好ましい実施形態において、miRNA−124分子、miRNA−124のミミック、miRNA−124のisomiR、isomiRのアンタゴミル、又はそれらの供給源をさらに含み、好ましくは、miRNA−124分子、ミミック、isomiR、又はそれらの供給源を含む、好ましくは上記に定義される、本発明による使用のための組成物が提供される。
【0148】
本発明が、2つ以上のmiRNA分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル、若しくはそれらの供給源、又はそれらのアンタゴミルを含む組成物に関する場合、それぞれのmiRNA分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル若しくはそれらの供給源、又はそれらのアンタゴミルが、それぞれ別々の組成物中に存在してもよく、それぞれの組成物が、対象に、連続して又は同時に投与されることを包含する。或いは、2つ以上のmiRNA分子、isomiR、ミミック、若しくはそれらの供給源、又はそれらのアンタゴミルが、本明細書に定義される組成物中に存在することも包含する。
【0149】
したがって、本発明は、miRNA−124分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル若しくはそれらの供給源、或いは前記miRNA分子、若しくはisomiR、ミミック、アンタゴミル、又はそれらの供給源、及び/又はmiRNA−124分子の追加のアンタゴミルを含む組成物を追加として使用することをさらに包含する。
この好ましい使用は、対象において、前記対象の細胞において、前記対象の組織において、又は前記対象の体液において、前記miRNA−124分子、isomiR、若しくはそれらの前記供給源の、活性又は定常状態のレベルを、増加させること、好ましくは、薬理学的に増加させることを含む。
【0150】
この好ましい使用において、上記に定義される、miRNA−124分子、若しくはisomiR、又は前駆体の、活性又は定常状態のレベルは、ニューロンの発生又は再生の検出可能な促進を示すために、増加してもよい。
【0151】
アンタゴミルの活性又は定常状態のレベルを増加させる方法は、本明細書の前で既に定義されている。対象におけるニューロンの発生又は再生の促進の評価は、本明細書の前で定義されている。
【0152】
さらなる態様において、好ましくは、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための医薬の製造のための、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル又はそれらの供給源、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、ミミック、アンタゴミル又はそれらの供給源を含む組成物の使用が提供される。このさらなる態様のそれぞれの特徴は、本明細書において既に記載されている。
【0153】
さらなる態様において、それを必要とする対象に、本明細書の前で定義される、miRNA分子、isomiR、ミミック若しくはそれらの供給源、又はそれらのアンタゴミル、又は組成物を投与するステップによる、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態若しくは疾患を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための方法が提供される。このさらなる態様のそれぞれの特徴は、本明細書において既に記載されている。本発明による使用は、好ましくは、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を、処置、治癒、回復、予防及び/又は遅延させるための方法において実行するために低減される。したがって、本発明は、それを必要とする対象に、本発明による、miRNA、アンタゴミル若しくはそれらの供給源、又は本発明による組成物を投与するステップによる、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態若しくは疾患を、処置、治癒、回復、予防及び/又は遅延させるための方法を提供する。追加の特徴は、本明細書の他の箇所に記載される。
さらなる態様において、対象におけるニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を診断するための方法であって、
(a)本発明による、miRNA、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルを決定するステップ、及び任意選択で
(b)本発明による、前記miRNA、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルを、前記miRNA、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルについての参照値と比較するステップであって、参照値が、好ましくは、健康な対象における前記miRNA、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルについての平均値であるステップ
を含む、方法が提供される。本発明の文脈において、診断は、ニューロンの欠損の発生について、又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態の発生について、対象の予測される危険性の評価のいずれかを意味する。本発明の文脈において、対象は、動物又は人間であってもよい。好ましくは、対象は人間である。本発明の文脈において、(b)において評価される参照値、並びに(a)において評価されるmiRNA−135a及び/又はmiRNA−135b及び/又はmiRNA196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現レベルは、両方の対象の対応する又は同様の組織において評価される。
好ましい実施形態において、この態様は、対象におけるてんかん又はてんかんに関連する疾患若しくは状態を診断するための方法であって、
(a)上記に定義されるmiRNA又はその供給源、好ましくは、miRNA−135分子又はmiRNA−135のisomiRの発現レベルを決定するステップ、及び任意選択で
(b)前記miRNA又はその供給源の発現レベルを、前記miRNA又はその供給源の発現レベルについての参照値と比較するステップであって、参照値が、好ましくは、健康な対象における前記miRNA又はその供給源の発現レベルについての平均値であるステップ
を含む、方法を提供する。
【0154】
これらのヌクレオチド配列の発現レベル、及び/或いは対応するmiRNA分子若しくはisomiR又はそれらの供給源の量は、対象において測定することが困難であることがあるので、対象からの試料が、好ましく使用される。別の好ましい実施形態によれば、(ヌクレオチド配列、若しくはmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の)発現レベルは、対象から得られた試料においてエクスビボで決定される。そのため、好ましい実施形態において、本発明は、本明細書において記載される診断するための方法であって、発現レベルが、対象から得られた試料においてエクスビボで決定される、方法を提供する。試料は、対象の体液を含んでいてもよい。試料は、対象の組織生検であってもよい。好ましい組織は、ニューロン細胞を含むか、又はニューロン細胞からなるか、又はニューロン細胞に関連する。体液は、血液、血清、痰、血漿、CSF(脳脊髄液)、便、尿を含んでいてもよく、又はこれらに由来していてもよい。本発明は、ニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態の段階の間の差を評価又は診断するために使用することができることが、特に企図される。
【0155】
ヌクレオチド配列の発現レベル(又はコードされるmiRNA分子、若しくはisomi、又はそれらの供給源の定常状態のレベル)の増加又は減少は、健康な対象における対応するヌクレオチド配列の発現レベル(或いは対応するコードされるmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の定常状態のレベル)との比較において、前に定義される方法を使用する、好ましくは、ヌクレオチドの発現レベルの検出可能な変化(或いはコードされるmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の定常状態のレベル、或いはmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の生物活性における検出可能な任意の変化)であるとして定義される。好ましいヌクレオチド配列は、miRNA分子又はそのisomiRの前駆体をコードする配列である。好ましい実施形態によれば、miRNAの活性の増加又は減少は、miRNAの活性についての特異的アッセイを使用して、定量化される。好ましいアッセイは、本明細書の前で定義された、ニューロンの欠損又はニューロンの発生若しくは再生の促進の評価である。
【0156】
好ましくは、ヌクレオチド配列の発現レベルの減少は、アレイを使用する、ヌクレオチド配列の少なくとも10%の発現レベルの減少を意味する。より好ましくは、ヌクレオチド配列の発現レベルの減少は、少なくとも15%、さらにより好ましくは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%又は100%の減少を意味する。この場合において、検出可能な発現はない。
【0157】
好ましくは、miRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少は、qPCR、マイクロアレイ、又はノーザンブロット分析を使用する、miRNAの少なくとも10%の発現レベルの減少を意味する。好ましくは、qPCRは、ステムループRT qPCRである。より好ましくは、miRNA分子若しくはisomiR又はそれらの供給源の発現レベルの減少は、少なくとも15%、さらにより好ましくは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%又は100%の減少を意味する。この場合において、検出可能な発現はない。
【0158】
好ましくは、miRNAの活性の減少は、好適なアッセイを使用する、miRNAの活性の少なくとも5%の減少を意味する。より好ましくは、miRNAの活性の減少は、少なくとも10%、さらにより好ましくは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%又は100%の減少を意味する。この場合において、検出可能な活性はない。
【0159】
好ましくは、ヌクレオチド配列の発現レベルの増加は、本明細書において言及される任意の手法を使用する、ヌクレオチド配列の少なくとも10%の発現レベルの増加を意味する。より好ましくは、ヌクレオチド配列の発現レベルの増加は、少なくとも15%、さらにより好ましくは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%、少なくとも150%又はそれ以上の増加を意味する。
【0160】
好ましくは、miRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの増加は、RT−qPCR、好ましくはステムループRT qPCRを使用する、miRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の少なくとも10%の発現レベルの増加を意味する。より好ましくは、miRNA分子若しくはisomiR又はそれらの供給源の発現レベルの増加は、少なくとも15%、さらにより好ましくは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%、少なくとも150%又はそれ以上の増加を意味する。
【0161】
好ましくは、miRNAの活性の増加は、好適なアッセイを使用する、miRNAの活性の少なくとも5%の増加を意味する。より好ましくは、miRNAの活性の増加は、少なくとも10%、さらにより好ましくは、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%、少なくとも150%又はそれ以上の増加を意味する。
【0162】
好ましくは、発現レベルは、対象から得られた試料においてエクスビボで決定される。より好ましくは、試料は、本明細書において前に定義された通りであり、その後、所与のヌクレオチド配列、及び/或いはmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源は、当業者に公知の方法を使用して抽出及び精製される。より好ましくは、試料は、生検、血液、痰、便若しくは尿であるか、これらを含むか、又はこれらに由来する。
【0163】
本発明の診断方法において、好ましくは、2つ以上、より好ましくは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15個のmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の発現レベル、及び/或いは対応するmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の定常状態のレベルが決定される。
【0164】
好ましい方法によれば、ステップ(a)において、
i)miRNA−124分子、miRNA−124のisomiR、miRNA−124の前駆体、或いは
ii)KLF4、或いは
iii)miRNA−135a及びmiRNA−135bの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
iv)miRNA−135a及びmiRNA−196a−5pの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
v)miRNA−135b及びmiRNA−196a−5pの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
vi)miRNA−135a及びmiRNA−135b及びmiRNA−196a−5pのそれぞれ、若しくはisomiR、又はそれらの供給源
から選択される、別のmiRNA分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の発現レベルを決定する。
【0165】
さらに好ましい方法において、ステップ(a)において、
i)miRNA−135a及びmiRNA−135bの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
ii)Mef2a、或いは
iii)Pre−miRNA−135a1、或いは
iv)Pre−miRNA−135a2、或いは
v)Pre−miRNA−135a1及びPre−miRNA−135a2の両方
の発現レベルが決定される。
【0166】
Mef2aの発現は、タンパク質の含量を決定することによって、又はmRNAを決定することによって、決定することができる。
【0167】
好ましくは、てんかんは、Pre−miRNA−135a2の発現の増加が見られる場合に、より好ましくは、Pre−miRNA−135a1の増加が見られないヒト対象について、診断される。pre−miR−135a1及びpre−miR−135a2の間の比率が決定される場合、診断されたてんかんは、好ましくは、側頭葉てんかんである。pre−miR−135a1及びpre−miR−135a2の間の相対発現比率が決定される場合、てんかんは、好ましくは、pre−miR−135a2の相対発現が、pre−miR−135a1の相対発現よりも、少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130%又はそれよりも高い、より好ましくは、少なくとも60、70、80、90、100、110、120、130%又はそれよりも高い場合に、診断される。好ましくは、pre−miR−135a1の相対発現は、健康な対象などの参照値、又は健康な対象についての平均値よりも、最大で20、15、10、5又は0%高い。好ましい実施形態において、てんかんは、pre−miR−135a1の発現が、参照値と比較して増加していないか、又は最大で15、10若しくは5%まで増加しているが、pre−miR−135a2の発現が増加しているか、又は参照値と比較して、少なくとも30、40、50、60、70、80、90若しくは100%又はそれ以上まで増加している場合に、診断される。好ましい参照値は、健康な対象における発現、又は健康な対象における平均発現であり、この文脈において、発現レベルは、好ましくは、正規化され、例えば、GAPDHの発現に対して正規化される。Pre−miRは、公知の手法、例えば、qPCRによって決定することができる。
【0168】
さらに好ましい方法において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態は、比較が、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少の所見をもたらす場合に、診断される。より好ましくは、てんかん又はてんかんに関連する疾患若しくは状態は、比較が、前記miRNA分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの増加の所見をもたらす場合に、診断される。
【0169】
さらに好ましい方法において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態は、比較が、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少、及びmiRNA−124分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少の所見をもたらす場合に、診断される。
【0170】
さらに好ましい実施形態において、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態は、比較が、前記miRNA分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少、及び/或いはmiRNA−124分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少の所見をもたらす場合に、診断される。
【0171】
さらなる態様において、対象におけるニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態若しくは疾患を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させる能力がある物質又は分子の特定のための方法であって、
(a)miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源を発現する能力がある試験細胞集団を提供するステップであって、好ましくは、試験集団が、SH−SY5Yなどのニューロン細胞を含み、より好ましくは、試験細胞集団が、哺乳動物細胞、さらにより好ましくは、ヒト細胞を含むステップ;
(b)試験細胞集団を物質と接触又はインキュベートするステップ;
(c)物質と接触又はインキュベートされた試験細胞集団において、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現レベル、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の活性又は定常状態のレベルを決定するステップ;
(d)(c)において決定された発現、活性又は定常状態のレベルを、物質と接触していない試験細胞集団における前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現、活性又は定常状態のレベルと比較するステップ;並びに
(e)物質と接触した試験細胞集団及び物質と接触していない試験細胞集団の間の、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現レベル、活性又は定常状態のレベルにおける差を生じる物質を特定するステップ
を含む、方法が提供される。
【0172】
好ましい試験細胞集団は、miRNA−135a及び/又はmiRNA−135bを発現する能力がある試験細胞集団であり;そのような試験細胞集団が使用される場合、ステップ(c)及び(d)及び(e)は、miRNA−135a及び/又はmiRNA−135bにのみ関連する。好ましくは、ステップ(a)において、試験細胞は、本明細書の前で定義された、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、若しくはそのisomiRの供給源又は前駆体、或いはそれらの前駆体を含む核酸コンストラクトを含む。好ましくは、方法において、2つ以上のヌクレオチド配列、又は2つ以上のmiRNA分子、isomiR若しくはそれらの供給源の発現レベル、活性又は定常状態のレベルが比較される。好ましくは、方法において、試験細胞集団は、哺乳動物細胞、より好ましくはヒト細胞を含む。より好ましくは、試験細胞はニューロン細胞である。SH−SY5Y細胞株も使用することができる。好ましい試験細胞集団は、miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、又はisomiR、或いはそれらの供給源を発現しないか、或いは正常な対応物と比較して、発現の低減を有する。より好ましくは、試験細胞集団はニューロン細胞を含む。より好ましくは、試験細胞集団は、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は100%のニューロン細胞を含む。ニューロン細胞は、それらのマーカーの発現によって特定され得る。以前に言及した細胞に代えて、又は加えて、1つの態様において、本発明は、前述の方法において特定された物質にも関係する。
【0173】
好ましい方法において、miRNA−124分子、若しくはisomiR、又はそれらの供給源の発現レベル、活性或いは定常状態のレベルが比較される。
【0174】
さらなる態様において、ニューロンの発生若しくは再生を促進するためのインビボ、インビトロ又はエクスビボの方法であって、細胞を、本発明によるmiRNA、アンタゴミル、又はそれらの供給源と、或いは本発明による組成物と接触させるステップを少なくとも含む、方法が提供される。そのような方法は、本明細書の他の箇所で記載されるような、方法のステップを含んでいてもよい。本発明の文脈において、細胞を化合物又は組成物と接触させることは、そのような化合物又は組成物を、細胞が培養される培地に添加することを含むことができる。細胞を化合物又は組成物と接触させることは、そのような化合物又は組成物を、細胞が懸濁されるか、若しくは細胞を覆う、培地、緩衝液又は溶液に添加することを含むこともできる。細胞を接触させる他の好ましい方法は、細胞に化合物若しくは組成物を注射すること、又は本発明による化合物若しくは組成物を含む材料に細胞を曝露することを含む。この態様の実施形態において、方法は、インビトロの方法である。この態様のさらなる実施形態において、方法は、エクスビボの方法である。この態様のさらなる実施形態において、方法は、インビボの方法であり;そのような場合において、本明細書の他の箇所に定義される投与は、細胞を接触させる好ましい様式である。この態様の好ましい実施形態において、方法は、インビトロ又はエクスビボの方法である。
【0175】
この態様の実施形態内で、細胞は、対象から得られた試料からの細胞であり得る。そのような試料は、対象から以前に得られた試料であり得る。この態様の実施形態内で、試料は、ヒト対象から以前に得ることができる。この態様の実施形態内で、試料は、非ヒト対象から得ることができる。この態様の好ましい実施形態において、試料を得ることは、本発明による方法の部分ではない。本発明による方法又は使用の好ましい実施形態において、本発明による方法又は使用は、本発明による生成物を使用する。
本明細書において参照する一般的定義及び一般的技術
マイクロRNA分子(「miRNA」)は、一般に、21〜22ヌクレオチド長であり、17個から最大で25個までの長さのヌクレオチドが報告されている。したがって、17、18、19、20、21、22、23、24、25の任意の長さが本発明内に包含される。miRNAは、より長い前駆体RNA分子(「前駆体miRNA」)からそれぞれプロセシングされる。前駆体miRNAは、非タンパク質コード遺伝子から転写される。前駆体は、少なくとも50、70、75、80、85、100、150、200個又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有し得る。前駆体miRNAは、ステムループ又はフォールドバック様構造を形成することを可能にする、相補的な2つの領域を有し、これは、動物において、ダイサー及びドローシャと呼ばれる酵素によって切断される。ダイサー及びドローシャは、リボヌクレアーゼIII様ヌクレアーゼである。プロセシングされたmiRNAは、典型的には、ステムの一部である。
【0176】
プロセシングされたmiRNA(「成熟miRNA」とも称される)は、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)として公知の大きな複合体の一部分になり、特定の標的遺伝子を(下方)制御する。動物のmiRNAの例としては、mRNA標的と完全又は不完全に塩基対化し、それぞれ、mRNA分解又は翻訳の阻害のいずれかをもたらすものが挙げられる(Olsenら、1999年;Seggersonら、2002年)。siRNA分子もまた、長い二本鎖RNA分子からであるが、ダイサーによってプロセシングされる。siRNAは、動物細胞中において天然には見られないが、これらは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)においてそのような細胞中で機能して、mRNA標的の配列特異的な切断を方向づけることができる(Denliら、2003年)。
【0177】
SIROCCOは、真核生物における複雑性のオーガナイザー及びコーディネーターとしてRNAのサイレンシングを調べるEUのコンソーシアムである(例えば、ウェブサイトcordis.europa.eu/pub/lifescihealth/docs/sirocco.pdf及びwww.sirocco−project.euを参照されたい)。コンソーシアムとして、SIROCCOは、miRNA配列情報のデータベースを維持する。SIROCCOのデータベースにリストされたそれぞれのmiRNAのエントリーは、前記miRNAの観察及び検証された発現に基づく。
【0178】
内因性miRNA分子の研究は、米国特許出願第60/575,743号に記載され、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。成熟した一本鎖RNAが、miRNAにハイブリダイズするmRNAの翻訳を制御するタンパク質複合体によって結合する場合、miRNAは、細胞中で明らかに活性である。内因的に発現するmiRNAと同じ方法で細胞に影響を与える外因性RNA分子の導入は、内因性の成熟miRNAと同じ配列の一本鎖RNA分子が、翻訳の調節を推進するタンパク質複合体によって取り込まれることを必要とする。さまざまなRNA分子の設計が評価されている。miRNA経路による所望の一本鎖miRNAの取り込みを最大化する3つの遺伝子設計が特定されている。3つの設計のうちの少なくとも1つを有するmiRNA配列を有するRNA分子は、合成miRNAとして称されてもよい。
【0179】
本発明のmiRNA分子は、内因性miRNAの遺伝子サイレンシング活性を置き換え又は補完することができる。そのような分子の例、そのような分子及びそのような分子を含む組成物の好ましい特性並びに修飾は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる国際公開第2009/091982号に記載されている。
【0180】
本発明のmiRNA分子、若しくはisomiR、若しくはミミック、又はそれらの供給源は、いくつかの実施形態において、2つのRNA分子を含み、ここで、1つのRNAは、天然に存在する成熟miRNAと同一である。成熟miRNAと同一であるRNA分子は、活性鎖と称する。相補鎖又はパッセンジャー鎖と称される第2のRNA分子は、活性鎖に対して少なくとも部分的に相補的である。活性鎖及び相補鎖は、ハイブリダイズされて、二本鎖RNAを作成し、これは、細胞中でのmiRNAの活性化の直前にタンパク質複合体によって結合される、天然に存在するmiRNA前駆体と同様である。前記miRNAの活性を最大化するには、翻訳のレベルで遺伝子発現を制御するmiRNAタンパク質複合体によって、活性鎖の取り込みを最大化すること、及び相補鎖の取り込みを最小化することを必要とする。最適のmiRNAの活性を提供する分子の設計は、相補鎖の修飾を含む。
【0181】
2つの設計は、相補鎖の化学修飾を組み入れる。
【0182】
第1の修飾は、その5’末端でホスフェート又はヒドロキシル以外の基で相補的RNAを作成することを含む。5’の修飾の存在は、相補鎖の取り込みを明らかに排除し、その後、miRNAタンパク質複合体による活性鎖の取り込みに有利に働く。5’修飾は、NH2、NHCOCH3、ビオチンなどを含むさまざまな分子のいずれかであり得る。
【0183】
miRNA経路による相補鎖の取り込みを有意に低減させる第2の化学修飾の戦略は、相補鎖の最初の2〜6ヌクレオチドにおいて、糖修飾を有するヌクレオチドを組み込むことである。第2の設計戦略と一致する糖修飾を、第1の設計戦略と一致する5’末端修飾と組み合わせて、miRNAの活性をさらに増強することができることに留意すべきである。
【0184】
第3のmiRNAの設計は、活性鎖に相補的ではない相補鎖の3’末端にヌクレオチドを組み込むことを含む。
【0185】
生じる活性及び相補的RNAのハイブリッドは、活性鎖の3’末端で非常に安定であるが、活性鎖の5’末端では比較的不安定である。siRNAを用いる研究は、5’ハイブリッドの安定性は、RNA干渉を支援するタンパク質複合体によるRNA取り込みの重要な指標であり、これは、細胞中でのmiRNA経路に少なくとも関連する。本発明者らは、相補的RNA鎖におけるミスマッチの賢明な使用が前記miRNAの活性を有意に増強することを見出した。
【0186】
miRNAライブラリー
本明細書において特定されるmiRNAについての重要な適用は、試料中のmiRNAの1個体又は群の存在の評価又は診断である。異なるmiRNAのそれぞれを有する細胞集団は、次いで、アッセイして、その存在が細胞表現型(すなわち、ニューロンの欠損)に影響を与えるmiRNAを特定することができる。ライブラリー中の異なるmiRNAの数は変動可能である。ライブラリー中において、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくはそれ以上、又はそれらにおいて導かれる任意の範囲の異なるmiRNA特異的分子であり得るか、或いは少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくはそれ以上、又はそれらにおいて導かれる任意の範囲の異なるmiRNA特異的分子であり得るか、或いは最大で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくはそれ以上、又はそれらにおいて導かれる任意の範囲の異なるmiRNA特異的分子であり得ることが企図される。特定の実施形態において、ライブラリーは、1〜20個の異なるmiRNA特異的分子、又は5〜20個の異なるmiRNA特異的分子を有する。「異なる」miRNA特異的分子は、異なる配列を有するmiRNAを特異的にコードする核酸を指す。
【0187】
miRNAは、主にRNAから作られるように企図されるが、いくつかの実施形態において、それらは、RNA、ロックド核酸(LNA)若しくはアンロックド核酸(UNA)などのヌクレオチドアナログ、DNA、又はDNA、RNA、ヌクレオチドアナログ及びPNA(ペプチド核酸)の任意の組み合わせであってもよい。したがって、ライブラリーはこれらの異なるmiRNAに対する1つ又は複数の核酸を含有することが理解される。特定の実施形態において、ライブラリーは、ヒトmiRNAに特異的であるが、複数の生物体についてのライブラリーも企図される。
【0188】
本発明のRNA分子は、miRNA領域を有するか、又はmiRNA領域を含むか、又はmiRNA領域からなる。特定の実施形態において、miRNA分子、若しくはisomiR、若しくはミミック、若しくはアンタゴミル、又はそれらの前駆体は、配列番号57〜341のいずれかに由来する配列を有する。本発明の核酸分子は、配列番号5〜9における成熟miRNA配列のいずれかに由来していてもよいことが特に企図される。
【0189】
miRNA分子、若しくはisomiR、若しくはミミック、又はそれらの前駆体は、予測されるmiRNA配列の上流及び/又は下流のコード配列のうちの少なくとも1〜5個のヌクレオチドが伸びた配列を含む。いくつかの実施形態において、分子は、最大で1、2、3、4、5、6、7若しくはそれ以上、又はそれらにおいて導かれる任意の範囲の連続的なヌクレオチドを有し、これは、片側若しくは両側(5’及び/又は3’末端)において主にプロセシングされたmiRNAをコードする配列に隣接する。
【0190】
本発明のライブラリーは、限定されるものではないが、ヒト、非ヒト霊長類、ラット及びマウスなどの哺乳動物を特に含む、miRNAを有する任意の生物体からのmiRNA配列を含有することができる。特に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上の異なるmiRNA(すなわち、異なるmiRNA遺伝子に由来する異なる配列を有するmiRNA特異的分子)を有するか、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上の異なるmiRNA(すなわち、異なるmiRNA遺伝子に由来する異なる配列を有するmiRNA特異的分子)を有するか、又は最大で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上の異なるmiRNA(すなわち、異なるmiRNA遺伝子に由来する異なる配列を有するmiRNA特異的分子)を有するライブラリーが、企図される。配列番号1〜4又は10〜13又は147〜241のいずれかに関する前の文章に記載されているそのようなライブラリー、特にこれらの対応するmiRNA配列(成熟配列)が、特に企図される。
【0191】
核酸
本発明は、miRNAを培養細胞若しくは対象に導入することができる、miRNAの供給源又は前駆体とも呼ばれる核酸分子に関係する。核酸は、精製された酵素によって細胞又はインビトロで産生され得るが、これらは、化学合成によって好ましく生成される。これらは、粗製物であってもよく、又は精製されていてもよい。「miRNA」という用語は、他の指示がない限り、それがその前駆体から切断された後のプロセシングされたmiRNAを指す。表1は、どの配列番号がmiRNAの特定の前駆体配列(配列番号1〜4)に相当するかを示し、表6は、どの配列番号がmiRNAの成熟又はミミック配列(配列番号147〜241)に相当するかを示す。表3は、実施例において記載される機能的スクリーニングにおいて使用されたレンチウイルスベクターにクローニングされたDNA配列(配列番号10〜13)を特定する。表4及び5は、表2の成熟miRNAのそれぞれの好ましいシード配列(配列番号14〜56)を特定する。miRNAの名称は、多くの場合、省略され、かつ接頭辞なしで言及され、文脈に応じてそのように理解される。他の指示がない限り、本出願において言及されるmiRNAは、mir−X又はlet−X(ここで、Xは、数字及び/又は文字である)として特定されるヒト配列である。
【0192】
miRNAは、ゲノム配列又は非コード配列に由来することが理解される。この点において、「遺伝子」という用語は、所与のmiRNAのための前駆体miRNAをコードするゲノム配列を単に指すために使用される。しかしながら、本発明の実施形態は、プロモーター又は他の制御配列などの、その発現に関与するmiRNAのゲノム配列を含んでいてもよい。
【0193】
「組換え」という用語が使用されてもよく、これは、一般に、インビトロで操作された分子、又は、そのような分子の複製若しくは発現産物を指す。
【0194】
「核酸」という用語は、当技術分野において周知である。本明細書において使用される「核酸」は、一般に、核酸塩基を含む、DNA、RNA、又はそれらの誘導体若しくはアナログの分子(1つ又は複数の鎖)を指す。核酸塩基としては、例えば、DNA(例えば、アデニン「A」、グアニン「G」、チミン「T」又はシトシン「C」)若しくはRNA(例えば、A、G、ウラシル「U」又はC)において見られる、天然に存在するプリン又はピリミジン塩基が挙げられる。「核酸」という用語は、「核酸」という用語のそれぞれ下位属の「オリゴヌクレオチド」及び「ポリヌクレオチド」という用語を包含する。
【0195】
「miRNA」という用語は、一般に、一本鎖分子を指すが、特定の実施形態において、本発明において実行される分子は、同じ一本鎖分子の別の領域又は別の核酸と、部分的に(鎖の長さにわたって10〜50%相補的)、実質的に(鎖の長さにわたって50%を超えるが100%未満相補的な)又は完全に相補的である、領域又は追加の鎖も包含する。このように、核酸は、1つ又は複数の相補的若しくは自己相補的な鎖(複数可)を含む分子、又は分子を含む特定の配列の「相補体(複数可)」を包含し得る。例えば、前駆体miRNAは、最大で100%相補的な自己相補領域を有していてもよい。
【0196】
本明細書において使用される場合、「ハイブリダイゼーション」、「ハイブリダイズする」又は「ハイブリダイズすることができる」は、サザンブロット手順などの当業者に公知の手法を使用して、二本鎖若しくは三本鎖分子、又は部分的に二本鎖若しくは三本鎖の性質を有する分子を形成することを意味すると理解される。本明細書において使用される「アニールする」という用語は、「ハイブリダイズする」と同義である。「ハイブリダイゼーション」、「ハイブリダイズする」又は「ハイブリダイズすることができる」という用語は、下記に定義される「低」、「中」又は「高」ハイブリダイゼーション条件を意味し得る。
【0197】
低〜中〜高ストリンジェンシー条件は、42℃での、5X SSPE、0.3%のSDS、200pg/mlの剪断及び変性サケ精子DNA、及びそれぞれ、低〜中〜高ストリンジェンシーに対して25%、35%又は50%のホルムアミドのいずれかでのプレハイブリダイゼーション並びにハイブリダイゼーションを意味する。その後、ハイブリダイゼーション反応物は、2XSSC、0.2%のSDS、及び低〜中〜高ストリンジェンシーに対して、55℃、65℃又は75℃のいずれかをそれぞれ使用して、30分間にわたって3回洗浄される。
【0198】
本発明の核酸又はその誘導体は、いくつかの実施形態において、配列番号1〜4又は147〜341に記載のいずれかのmiRNAのmiRNA配列を含む。配列番号1〜4又は147〜341に由来する本発明の核酸配列は、配列番号1〜4又は147〜341からの、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23個の連続的なヌクレオチド(又はそれらにおいて導かれる任意の範囲)を有するか、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23個の連続的なヌクレオチド(又はそれらにおいて導かれる任意の範囲)を有するか、或いは最大で5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23個の連続的なヌクレオチド(又はそれらにおいて導かれる任意の範囲)を有し得ることが企図される。他の実施形態において、核酸は、配列番号1〜4又は147〜341のmiRNA配列と、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%同一であるか、少なくとも80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%同一であるか、又は最大で80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%同一である。
【0199】
核酸塩基
本明細書において使用される場合、「核酸塩基」は、例えば、少なくとも1つの天然に存在する核酸(すなわち、DNA及びRNA)中で見られる天然に存在する核酸塩基(すなわち、A、T、G、C又はU)、並びにそのような核酸塩基の天然に存在するか、又は天然に存在しない誘導体(複数可)及びアナログなどの複素環塩基を指す。核酸塩基は、一般に、天然に存在する核酸塩基の対形成(例えば、A及びT、G及びC、並びにA及びUの間の水素結合)と置換し得る様式で、少なくとも1つの天然に存在する核酸塩基と1つ又は複数の水素結合を形成する(「アニールする」又は「ハイブリダイズする」)ことができる。
【0200】
「プリン」及び/又は「ピリミジン」核酸塩基(複数可)は、天然に存在するプリン及び/又はピリミジン核酸塩基、並びに限定されるものではないが、プリン又はピリミジンが、アルキル、カルボキシアルキル、アミノ、ヒドロキシル、ハロゲン(すなわち、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、チオール若しくはアルキルチオール部分のうちの1つ又は複数によって置換されたものを含む、それらの誘導体(複数可)及びアナログ(複数可)を包含する。好ましいアルキル(例えば、アルキル、カルボキシアルキルなど)部分は、約1個から、約2個、約3個、約4個、約5個、約6個までの炭素原子で構成される。プリン又はピリミジンの他の非限定的な例としては、デアザプリン、2,6−ジアミノプリン、5−フルオロウラシル、キサンチン、ヒポキサンチン、8−ブロモグアニン、8−クロログアニン、ブロモチミン、8−アミノグアニン、8−ヒドロキシグアニン、8−メチルグアニン、8−チオグアニン、アザグアニン、2−アミノプリン、5−エチルシトシン、5−メチルシトシン、5−ブロモウラシル、5−エチルウラシル、5−ヨードウラシル、5−クロロウラシル、5−プロピルウラシル、チオウラシル、2−メチルアデニン、メチルチオアデニン、N、N−ジメチルアデニン、アザアデニン、8−ブロモアデニン、8−ヒドロキシアデニン、6−ヒドロキシアミノプリン、6−チオプリン、4−(6−アミノヘキシル/シトシン)などが挙げられる。他の例は、当業者に周知である。
【0201】
核酸塩基は、本明細書において記載の、又は当業者に公知の、任意の化学的又は天然合成方法を使用して、ヌクレオシド又はヌクレオチドに含まれていてもよい。そのような核酸塩基は、標識されていてもよく、又はこれは、標識及び核酸塩基に含有される分子の一部であってもよい。
【0202】
ヌクレオシド
本明細書において使用される場合、「ヌクレオシド」は、核酸塩基のリンカー部分に共有結合した核酸塩基を含む個々の化学単位を指す。「核酸塩基のリンカー部分」の非限定的な例は、限定されないが、デオキシリボース、リボース、アラビノースを含む、5個の炭素原子を含む糖(すなわち、「五炭糖」)、又は五単糖の誘導体若しくはアナログである。五単糖の誘導体又はアナログの非限定的な例としては、2’−フルオロ−2’−デオキシリボース、又は炭素が糖の環中の酸素原子で置換された炭素環式の糖が挙げられる。
【0203】
核酸塩基の核酸塩基のリンカー部分への共有結合(複数可)の異なる種類は、当技術分野において公知である。非限定的な例として、プリン(すなわち、A又はG)又は7−デアザプリン核酸塩基を含むヌクレオシドは、典型的には、プリン又は7−デアザプリンの9位が五単糖の1’位に共有結合する。別の非限定的な例において、ピリミジン核酸塩基(すなわち、C、T又はU)を含むヌクレオシドは、典型的には、ピリミジンの1位が五単糖の1’位に共有結合する(Kornberg及びBaker、1992年)。
【0204】
ヌクレオチド
本明細書において使用される場合、「ヌクレオチド」は、「主鎖部分」をさらに含むヌクレオシドを指す。主鎖部分は、一般に、ヌクレオチドが、ヌクレオチドを含む別の分子と、又は別のヌクレオチドと、共有結合して、核酸を形成する。天然に存在するヌクレオチドにおける「主鎖部分」は、典型的には、リン部分を含み、これは、五単糖に共有結合する。主鎖部分の結合は、典型的には、五単糖の3’位又は5’位のいずれかで生じる。しかしながら、特に、ヌクレオチドが天然に存在する五単糖の誘導体若しくはアナログ又はリン部分を含む場合、他の種類の結合が、当技術分野において公知である。
【0205】
核酸アナログ
核酸は、天然に存在する核酸に存在し得る、核酸塩基、核酸塩基のリンカー部分及び/若しくは主鎖部分の誘導体又はアナログを含んでいてもよく、或いはすべてこれらで構成されていてもよい。核酸アナログを有するRNAはまた、本発明の方法に従って、標識されていてもよい。本明細書において使用される場合、「誘導体」は、化学的に修飾又は変化した形態の天然に存在する分子を指すが、「ミミック」又は「アナログ」という用語は、天然に存在する分子若しくは部分と構造的に共通点があってもよく、又はなくてもよいが、同様の機能を有する分子を指す。本明細書において使用される場合、「部分」は、一般に、より大きな化学又は分子の構造の、より小さな化学又は分子の成分を指す。核酸塩基、ヌクレオシド及びヌクレオチドのアナログ又は誘導体は、当技術分野において周知であり、記載されている(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、Scheit、1980年を参照されたい)。
【0206】
五炭糖及び/又は主鎖部分の誘導体若しくはアナログを含むヌクレオシド、ヌクレオチド或いは核酸の追加の非限定的な例としては、dsDNAを有する三重らせんの形成及び/又はdsDNAの発現を妨げるプリン誘導体を含むオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,681,947号;特に、蛍光核酸プローブとしての使用のための、DNA又はRNAにおいて見られるヌクレオシドの蛍光アナログが組み込まれた核酸を記載している米国特許第5,652,099号及び米国特許第5,763,167号;増強されたヌクレアーゼ安定性を有するピリミジン環上に置換基を有するオリゴヌクレオチドアナログを記載している米国特許第5,614,617号;核酸検出において使用される修飾された五炭糖(すなわち、修飾されたT−デオキシフラノシル部分)を有するオリゴヌクレオチドアナログを記載している米国特許第5,670,663号、米国特許第5,872,232号及び米国特許第5,859,221号;ハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用することができる、水素以外の置換基で4’位が置換された少なくとも1つの五炭糖部分を含むオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,446,137号;デオキシリボヌクレオチドと3’−5’インターヌクレオチド結合、及びリボヌクレオチドと2’−5’インターヌクレオチド結合の両方を有するオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,886,165号;インターヌクレオチド結合の3’位の酸素が炭素によって置き換えられて、核酸のヌクレアーゼ耐性が増強される、修飾インターヌクレオチド結合を記載している米国特許第5,714,606号;ヌクレアーゼ耐性を増強する、1つ又は複数の5’メチレンホスホネートインターヌクレオチド結合を含有するオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,672,697号;オリゴヌクレオチドの2’炭素に薬物又は標識を含めて、ヌクレアーゼ安定性、及び薬物又は検出部分を送達する能力の増強を提供することができる、置換基部分の結合を記載している米国特許第5,466,786号及び米国特許第5,792,847号;細胞の取り込み、ヌクレアーゼに対する耐性及び標的RNAとのハイブリダイゼーションを増強する、隣接する五炭糖部分の4’位及び3’位に結合した2’又は3’炭素主鎖結合を有するオリゴヌクレオチドアナログを記載している米国特許第5,223,618号;核酸ハイブリダイゼーションプローブとして有用な、少なくとも1つのスルファメート又はスルファミドインターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,470,967号;ヌクレアーゼ耐性、細胞の取り込み及びRNA発現の制御の改善のために使用される、ホスホジエステル主鎖部分を置き換える3又は4個の原子のリンカー部分を有するオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,378,825号、米国特許第5,777,092号、米国特許第5,623,070号、米国特許第5,610,289号及び米国特許第5,602,240号;それらの膜透過性及び安定性を増強する、オリゴヌクレオチドの2’−0位に結合した疎水性キャリア剤を記載している米国特許第5,858,988号;DNA又はRNAへのハイブリダイゼーションの増強、ヌクレアーゼに対する安定性の増強を有する、5’末端でアントラキノンにコンジュゲートしたオリゴヌクレオチドを記載している米国特許第5,214,136号;DNAが、ヌクレアーゼ耐性、結合親和性及びRNaseHを活性化する能力の増強のために、2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオチドを含む、PNA−DNA−PNAキメラを記載している米国特許第5,700,922号;並びにリボース部分が、2’酸素及び4’炭素を連結する余分な架橋で修飾された、修飾RNAヌクレオチドを記載している、国際公開第98/39352号、国際公開第99/14226号、国際公開第2003/95467号及び国際公開第2007/085485号におけるものが挙げられる。ロックドリボースは、結合親和性及び特異性を有意に増加させ;国際公開第2008/147824号は、UNA(アンロックド核酸)と称される修飾RNAヌクレオチドを記載している。UNAは、C2’及びC3’原子の間の結合が切断され、相補鎖に対する結合親和性が減少した、RNAの非環式アナログである。UNAは、RNase H認識及びRNA切断に適合し、siRNA媒介遺伝子サイレンシングを改善する;国際公開第2008/036127号は、無電荷及びカチオン性の両方のインターサブユニット結合を含有するモルホリノ核酸アナログを記載している;国際公開第2007/069092号及び欧州特許出願公開第2075342号は、オリゴヌクレオチドにカチオン性部分(Zユニット)としてスペルミン誘導体のコンジュゲートすることを含むZip核酸(ZNA)を記載している;米国特許第5,708,154号は、DNA−RNAハイブリッドを形成するためにDNAに連結されたRNAを記載している;米国特許第5,728,525号は、普遍的な蛍光標識を有するヌクレオシドアナログの標識化を記載している。
【0207】
ヌクレオシドアナログ及び核酸アナログについての追加の教示は、末端が標識されたヌクレオシドアナログを記載している米国特許第5,728,525号;米国特許第5,637,683号、米国特許第6,251,666号(L−ヌクレオチド置換)及び米国特許第5,480,980号(7−デアザ−2’−デオキシグアノシンヌクレオチド及びその核酸アナログ)である。
【0208】
他のアナログの使用は、本発明の文脈における使用のために特に企図される。そのようなアナログは、分子又は選択されたヌクレオチドの両方の全体にわたって、本発明の合成核酸分子において使用されてもよい。それらは、限定されないが、以下が挙げられる:
1)リボース修飾(2’F、2’NH2、2’N3,4’チオ又は2’O−CH3など)、及び
2)ホスフェート修飾(ホスホロチオエート、メチルホスホネート及びホスホロボレートにおいて見られるものなど)。
【0209】
そのようなアナログは、リボヌクレアーゼによって切断されるそれらの能力を低減又は除くことによって、RNAに安定性を付与するために作成される。これらのヌクレオチドアナログがRNA中に存在する場合、それらは、動物におけるRNAの安定性に対して極めて肯定的な効果を有することができる。ヌクレオチドアナログの使用は、単独で、又は本発明の任意の核酸に対する合成miRNAの任意の設計修飾と組み合わせて、使用することができることが企図される。
【0210】
修飾ヌクレオチド
本発明のmiRNAは、それらの活性を増強するために修飾されたヌクレオチドの使用を特に企図する。そのようなヌクレオチドとしては、RNAの5’又は3’末端にあるもの、及び分子内の内部にあるものが挙げられる。前記miRNAの相補鎖において使用される修飾ヌクレオチドは、RNAの5’OH若しくはホスフェートをブロックするか、又はmiRNAの活性鎖の取り込みを増強する内部糖修飾を導入するかのいずれかである。miRNAについての修飾としては、ハイブリダイゼーションを増強する、及び細胞中で分子を安定化する、内部糖修飾、並びに細胞中で核酸をさらに安定化する末端修飾が挙げられる。さらに、顕微鏡又は他の方法によって検出して、合成miRNAを含有する細胞を特定することができる、修飾が企図される。
【0211】
核酸の調製
核酸は、例えば、化学合成、酵素生成又は生物学的な産生などの当業者に公知の任意の手法によって作製してもよい。本発明によるmiRNAは、組換え法を使用して生成することができるが、化学合成又は酵素生成によってmiRNAを生成することが好ましい。miRNAは、組換えDNA技術が関わる方法を含む、多数の方法によって生成することができる。
【0212】
核酸合成は、標準的な方法に従って、行われる。例えば、Itakura及びRiggs(1980年)を参照されたい。加えて、米国特許第4,704,362号、米国特許第5,221,619号及び米国特許第5,583,013号は、それぞれ、核酸を調製する各種の方法を記載している。核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)の非限定的な例としては、参照によって本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第266,032号に記載されているような、ホスホトリエステル、ホスファイト又はホスホラミダイト化学及び固相を使用したインビトロでの化学合成によって、或いは参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれるFroehlerら、1986年及び米国特許第5,705,629号に記載されているような、デオキシヌクレオシドH−ホスホネート中間体を介して、作製される核酸が挙げられる。本発明の方法において、1つ又は複数のオリゴヌクレオチドを使用してもよい。オリゴヌクレオチド合成の各種の異なる機構は、例えば、米国特許第4,659,774号、米国特許第第4,816,571号、米国特許第第5,141,813号、米国特許第第5,264,566号、米国特許第第4,959,463号、米国特許第第5,428,148号、米国特許第第5,554,744号、米国特許第第5,574,146号、米国特許第第5,602,244号に開示されており、これらのそれぞれは、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0213】
酵素的に生成される核酸の非限定的な例としては、PCR(商標)(例えば、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる、米国特許第4,683,202号及び米国特許第4,682,195号を参照されたい)などの増幅反応において酵素によって、又は参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第5,645,897号に記載のオリゴヌクレオチドの合成によって生成される核酸が挙げられる。
【0214】
オリゴヌクレオチド合成は、当業者に周知である。オリゴヌクレオチド合成の各種の異なる機構は、例えば、米国特許第4,659,774号、米国特許第第4,816,571号、米国特許第第5,141,813号、米国特許第第5,264,566号、米国特許第第4,959,463号、米国特許第第5,428,148号、米国特許第第5,554,744号、米国特許第第5,574,146号、米国特許第第5,602,244号に開示されており、これらのそれぞれは、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0215】
基本的に、化学合成は、ジエステル法、トリエステル法、ポリヌクレオチドホスホリラーゼ方法によって、及び固相化学によって達成され得る。これらの方法は、下記でさらに詳細に議論される。
ジエステル法
ジエステル法は、主にKhorana及びその共同研究者らによって、使用可能な状態に開発された最初の方法であった(Khorana、1979年)。基本ステップは、2つの好適に保護されたデオキシヌクレオチドをつないで、ホスホジエステル結合を含有するジデオキシヌクレオチドを形成することである。ジエステル法は、十分に確立されており、DNA分子を合成するために使用されている(Khorana、1979年)。
【0216】
トリエステル法
ジエステル法及びトリエステル法の間の主な差は、後者における、反応物及び生成物のホスフェート原子上の余分な保護基の存在である(Itakuraら、1975年)。ホスフェート保護基は、通常、クロロフェニル基であり、これは、有機溶媒にヌクレオチド及びポリヌクレオチド中間体を可溶性にする。したがって、精製はクロロホルム溶液中で行われる。この方法における他の改善としては、(i)三量体及びより大きなオリゴマーのブロックカップリング、(ii)中間体及び最終生成物の両方の精製のための高速液体クロマトグラフィーの広範囲の使用、並びに(iii)固相合成が挙げられる。
ポリヌクレオチドホスホリラーゼ法
これは、多くの有用なオリゴヌクレオチドを合成するために使用することができる、DNA合成の酵素的方法である(Gillamら、1978年;Gillamら、1979年)。調節された条件下、ポリヌクレオチドホスホリラーゼは、主に、単一のヌクレオチドを短オリゴヌクレオチドに付加する。
【0217】
クロマトグラフィー精製は、所望の単一の付加体を得ることを可能にする。少なくとも三量体が、手順を開始するために必要であり、このプライマーは、いくつかの他の方法によって入手しなければならない。ポリヌクレオチドホスホリラーゼ法は、機能し、関わる手順がほとんどの生化学者に精通されているという利点を有する。
【0218】
固相法
ポリペプチドの固相合成のために開発された技術を利用して、最初のヌクレオチドを固体支持材料に結合させ、ヌクレオチドの段階的付加を進めることが可能である。すべての混合及び洗浄ステップは、簡易化され、手順は、自動化に適するものになる。これらの合成は、現在、自動核酸合成機を使用して、日常的に行われている。
【0219】
ホスホラミダイト化学(Beaucage及びLyer、1992年)は、オリゴヌクレオチドの合成のために間違いなく最も広く使用されているカップリング化学になっている。当業者に周知であるように、オリゴヌクレオチドのホスホラミダイト合成は、活性化中間体を形成するための活性化剤との反応によるヌクレオシドホスホラミダイトモノマー前駆体の活性化、続いて、成長するオリゴヌクレオチド鎖(一般に、一端が適切な固体支持体で固定される)に活性化中間体を連続的に付加して、オリゴヌクレオチド生成物を形成することを含む。
【0220】
組換え法
細胞中で核酸を産生させるための組換え法は、当業者に周知である。これらは、核酸を細胞に運ぶための、ベクター、プラスミド、コスミド及び他の媒体の使用を含み、これは、標的細胞、又は単に宿主細胞(所望のRNA分子を大量に産生させるため)であってもよい。或いは、そのような媒体は、RNA分子を生じさせるための試薬が存在する限り、無細胞系の文脈において使用することができる。そのような方法としては、Sambrook、2003年、Sambrook、2001年及びSambrook、1989年に記載される方法が挙げられ、これらは、参照によって本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態において、本発明は、合成物ではない核酸分子に関する。いくつかの実施形態において、核酸分子は、一本鎖の一次miRNA(Lee、2002年を参照されたい)、一本鎖の前駆体miRNA、又は一本鎖の成熟miRNAの正確な全配列などの、天然に存在する核酸の化学構造及び天然に存在する核酸の配列を有する。組換え技術の使用に加えて、そのような非合成核酸を、オリゴヌクレオチドを作成するために使用される技術を用いることによってなどで、化学的に生じさせてもよい。
【0221】
miRNAの設計
miRNAは、典型的には、研究されている成熟miRNAと配列が同一の活性鎖、及び活性鎖に少なくとも部分的相補的な相補鎖の、2つの鎖を含む。活性鎖は、生物学的に関連する分子であり、mRNA分解又は翻訳の調節のいずれかにより翻訳をモジュレートする細胞中で、複合体によって優先的に取り込まれなければならない。活性鎖の優先的な取り込みは、2つの著明な結果を有する:(1)前記miRNAの観察された活性が劇的に増加する、及び(2)相補鎖の取り込み及び活性化によって誘導される非意図的効果が実質的に除かれる。本発明によれば、いくつかのmiRNAの設計を、活性鎖の優先的な取り込みを確実にするために使用することができる。
【0222】
5’ブロッキング剤
相補鎖の5’末端でのホスホネート又はヒドロキシル以外の安定な部分の導入は、miRNA経路におけるその活性を損なう。これは、miRNAの活性鎖のみを使用して、細胞において翻訳を制御することを確実にする。5’修飾としては、限定されるものではないが、NH2、ビオチン、アミン基、低級アルキルアミン基、アセチル基、2’O−Me、DMTO、フルオレセイン、チオール若しくはアクリジン、又はこの種類の官能性を有する任意の他の基が挙げられる。
【0223】
他のセンス鎖の修飾。miRNAの相補鎖における、2’−OMe、2’−デオキシ、T−デオキシ−2’−フルオロ、2’−O−メチル、2’−O−メトキシエチル(2’−O−MOE)、2’−O−アミノプロピル(2’−O−AP)、2’−O−ジメチルアミノエチル(2’−O−DMAOE)、2’−O−ジメチルアミノプロピル(2’−O−DMAP)、2’−O−ジメチルアミノエチルオキシエチル(2’−O−DMAEOE)若しくは2’−O−N−メチルアセトアミド(2’−O−NMA)、NH2、ビオチン、アミン基、低級アルキルアミン基、アセチル基、DMTO、フルオレセイン、チオール若しくはアクリジン、又はこの種類の官能性を有する任意の他の基のようなヌクレオチド修飾の導入は、相補鎖の活性を除き、miRNAの活性鎖の取り込みを増強することができる。
【0224】
センス鎖における塩基のミスマッチ。siRNA(Schwarz、2003年)のように、miRNAの活性鎖の5’及び3’末端の相対的安定性は、miRNA経路による活性物の取り込み及び活性化を明らかに決定する。合成miRNAの相補鎖の3’末端における塩基のミスマッチの戦略的配置によるmiRNAの活性鎖の5’末端の不安定化は、活性鎖の活性を増強し、相補鎖の活性を実質的に除く。
【0225】
宿主細胞及び標的細胞
miRNA若しくはその供給源が導入される細胞、又はmiRNAの存在が評価される細胞は、任意の生物体に由来していてもよく、又は任意の生物体に含有されていてもよい。好ましくは、細胞は、脊椎動物細胞である。より好ましくは、細胞は、哺乳動物細胞である。さらにより好ましくは、細胞は、ヒト細胞である。
【0226】
哺乳動物細胞は、生殖系列、或いは体細胞、全能性若しくは多能性、分裂又は非分裂、上皮、不死化又は形質転換などに由来していてもよい。細胞は、幹細胞などの未分化細胞、又は臓器若しくは組織の細胞由来などの分化細胞であってもよい。或いは、細胞は、上皮若しくは内皮細胞、間質細胞、脳、乳房、子宮頸部、結腸、消化管、心臓、腎臓、大腸、肝臓、肺、卵巣、膵臓、心臓、前立腺、膀胱、小腸、胃、睾丸又は子宮として適格であってもよい。
【0227】
本明細書において使用される場合、「細胞」、「細胞株」及び「細胞培養物」という用語は、互換可能に使用され得る。これらの用語のすべては、それらの子孫も含み、これは、細胞分裂によって形成されるありとあらゆるその後の世代である。計画的又は偶発性の突然変異に起因するすべての子孫が、同一ではないことがあると理解される。宿主細胞は、「トランスフェクト」又は「形質転換」されてもよく、これは、外因性核酸が宿主細胞に移行又は導入されることによるプロセスを指す。形質転換細胞は、初代の対象の細胞及びその子孫を含む。本明細書において使用される場合、「遺伝子操作」及び「組換え」細胞又は宿主細胞という用語は、例えば、低分子干渉RNA、又はレポーター遺伝子をコードするテンプレートコンストラクトなどの外因性核酸配列が導入された細胞を指すことを意図する。したがって、組換え細胞は、組換え的に導入された核酸を含有しない天然に存在する細胞と区別される。
【0228】
組織は、核酸送達組成物及び/若しくは追加剤で形質転換されるか、又はこれらと接触される、宿主細胞或いは細胞を含んでいてもよい。組織は、生物体の部分であってもよく、又は生物体から分離されてもよい。ある特定の実施形態において、組織及びその構成細胞は、限定されるものではないが、脳、小脳、脊髄、上腕神経、肋間神経、筋皮神経、肋下神経、腰神経叢、仙骨神経叢、大腿神経、陰部神経、坐骨神経、大腿神経の筋枝、伏在神経、脛骨神経、橈骨神経、正中神経、腸骨下腹神経、陰部大腿神経、閉鎖神経、尺骨神経、総腓骨神経、深腓骨神経、浅腓骨神経、神経節、視神経、神経細胞、幹細胞を含んでいてもよい。
【0229】
ある特定の実施形態において、宿主細胞又は組織は、少なくとも1つの生物体に含まれていてもよい。ある特定の実施形態において、生物体は、哺乳動物、ヒト、霊長類又はマウスであってもよい。当業者は、上記の宿主細胞のすべてをインキュベートしてそれらを維持し、それらの分裂が子孫の形成を可能にする条件をさらに理解するであろう。
送達方法
本発明は、いくつかの実施形態において、核酸を細胞に送達することを含む。これは、スクリーニング方法の部分として行われてもよく、又はこれは、治療若しくは診断の適用に関連していてもよい。
【0230】
RNA分子は、ベクターに含まれる核酸分子によってコードされ得る。「ベクター」という用語は、核酸配列が、それが複製され得る細胞への導入のために挿入され得る、キャリア核酸分子を指すために使用される。核酸配列は、「外因性」であり得、これは、ベクターが導入される細胞に対して外来性であること、又は配列が細胞内の配列と相同であるが、配列が通常見られない宿主細胞の核酸内の位置にあることを意味する。ベクターとしては、プラスミド、コスミド、ウイルス(バクテリオファージ、動物ウイルス、レンチウイルス及び植物ウイルス)及び人工染色体(例えば、YAC)が挙げられる。当業者は、標準的な組換え技術により、ベクターを構築する態勢が整っており、これは、Sambrookら、1989年及びAusubelら、1996年に記載されており、両方とも参照によって本明細書に組み込まれる。修飾ゲロニンなどの修飾ポリペプチドをコードすることに加えて、ベクターは、タグ又は標的分子などの非修飾ポリペプチド配列をコードしてもよい。標的分子は、所望の核酸を、特定の臓器、組織、細胞又は対象の身体中の他の場所に向けるものである。
【0231】
「発現ベクター」という用語は、転写される能力がある遺伝子産物のうちの少なくとも一部についてコードする核酸配列を含有するベクターを指す。発現ベクターは、さまざまな「制御配列」を含有することができ、これは、転写、及び場合により特定の宿主生物体中で作動可能に連結されたコード配列の翻訳のために必要な核酸配列を指す。転写及び翻訳を支配する制御配列に加えて、ベクター及び発現ベクターは、同様に他の機能を果たし、記載される核酸配列を含有していてもよい。
【0232】
発現ベクターを細胞に導入することができる多数の方法がある。本発明のある特定の実施形態において、発現ベクターは、ウイルス、又はウイルスゲノムに由来する遺伝子操作されたベクターを含む。受容体媒介エンドサイトーシスを介して細胞に入り、宿主細胞のゲノムに統合し、ウイルス遺伝子を安定的及び効果的に発現するためのある特定のウイルスの能力は、これらを、哺乳動物細胞への外来遺伝子の移入のための魅力的な候補にしている(Ridgeway、1988年;Nicolas及びRubenstein、1988年;Baichwal及びSugden、1986年;Temin、1986年)。遺伝子ベクターとして使用された最初のウイルスは、パポーバウイルス(シミアンウイルス40、ウシパピローマウイルス及びポリオーマ)(Ridgeway、1988年;Baichwal及びSugden、1986年)及びアデノウイルス(Ridgeway、1988年;Baichwal及びSugden、1986年)を含むDNAウイルスであった。これらは、外来DNA配列に対して相対的に低い能力を有し、限定された宿主のスペクトルを有する。さらにまた、許容細胞におけるそれらの発癌可能性及び細胞変性効果は、安全性の懸念を引き起こす。これらは、最大で8kbの外来遺伝物質しか適合し得ないが、さまざまな細胞株及び実験動物に容易に導入することができる(Nicolas及びRubenstein、1988年;Temin、1986年)。発現ベクターは、1つのプロモーター、及び1つ又は複数のスペーサー領域によって分離された1つ又は複数のステムループ構造を含む、RNAi発現カセットを含有していてもよい(国際公開第2006/084209号)。
【0233】
アビジン融合タンパク質を使用して発現ベクターを細胞に導入する別の方法は、米国特許第6,287,792号に記載されている。
【0234】
レトロウイルスは、それらのRNAを感染細胞の二本鎖DNAに変換する能力によって特徴付けられる、一本鎖RNAウイルスのグループであり;これらは、ベクターとして使用することもできる。他のウイルスベクターは、本発明において、発現コンストラクトとして用いてもよい。ワクシニアウイルス(Ridgeway、1988年;Baichwal及びSugden、1986年;Couparら、1988年)、アデノ随伴ウイルス(AAV)(Ridgeway、1988年;Baichwal及びSugden、1986年;Hermonat及びMuzycska、1984年)、レンチウイルス(国際公開第2008/071959号、国際公開第2004/054512号)、センダイウイルス(国際公開第2004/035779号)、バキュロウイルス(国際公開第2006/048662号)及びヘルペスウイルスなどのウイルスに由来するベクターを用いてもよい。これらは、各種の哺乳動物細胞に対して、いくつかの魅力的な特徴を提供する(Friedmann、1989年;Ridgeway、1988年;Baichwal及びSugden、1986年;Couparら、1988年;Horwichら、1990年)。
【0235】
本発明の組成物の発現に影響を与える核酸の送達のための他の好適な方法は、本明細書において記載されるような又は当業者に公知であるような、核酸(例えば、ウイルス及び非ウイルスベクターを含む、DNA)を細胞小器官、細胞、組織又は生物体に導入することができる、実質的にあらゆる方法を含むと考えられる。そのような方法としては、限定されるものではないが、マイクロインジェクション(Harlan及びWeintraub、1985年;米国特許第5,789,215号、参照によって本明細書に組み込まれる)を含む、注射による(米国特許第5,994,624号、米国特許第5,981,274号、米国特許第5,945,100号、米国特許第5,780,448号、米国特許第5,736,524号、米国特許第5,702,932号、米国特許第5,656,610号、米国特許第5,589,466号及び米国特許第5,580,859号、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる);エレクトロポレーションによる(米国特許第5,384,253、参照によって本明細書に組み込まれる);リン酸カルシウム沈殿による(Graham及びVan Der Eb、1973年;Chen及びOkayama、1987年;Rippeら、1990年);DEAE−デキストラン、続いてポリエチレングリコールの使用による(Gopal、1985年);直接超音波負荷による(Fechheimerら、1987年);リポソーム媒介トランスフェクションによる(Nicolau及びSene、1982年;Fraleyら、1979年;Nicolauら、1987年;Wongら、1980年;Kanedaら、1989年;Katoら、1991年);光化学内在化による(国際公開第2008/007073号);微粒子銃による(PCT出願の国際公開第94/09699号及び国際公開第95/06128号;米国特許第5,610,042号;米国特許第5,322,783号、米国特許第5,563,055号、米国特許第5,550,318号、米国特許第5,538,877号及び米国特許第5,538,880号、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる);炭化ケイ素繊維を用いる撹拌により(Kaepplerら、1990年;米国特許第5,302,523号及び米国特許第5,464,765号、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる);アグロバクテリウム媒介形質転換による(米国特許第5,591,616号及び米国特許第5,563,055号、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる);又はプロトプラストのPEG媒介形質転換による(Omirullehら、1993年;米国特許第4,684,611号及び米国特許第4,952,500号、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる);乾燥/阻害が媒介するDNA取り込みによる(Potrykusら、1985年)などの、DNAの直接送達が挙げられる。これらのような手法の適用により、細胞小器官(複数可)、細胞(複数可)、組織(複数可)又は生物体(複数可)は、安定的又は一過的に形質転換されてもよい。
【0236】
概説は、細胞へのRNA分子の内部移行を最適化するために、RNA分子を製剤化するいくつかの方法を提供する(Kim SS.ら、Trends Mol.Med.、2009年、第15巻:491〜500頁)。以下の他の刊行物は、細胞へのRNA分子の内部移行を改善するために、RNA分子を製剤化する代替方法を開示しており、参照によって本明細書にそれぞれ組み込まれる。オリゴヌクレオチドの送達のためのPTD−DRBD(二本鎖結合ドメインに連結されたペプチド伝達ドメイン)の使用が記載されている国際公開第2007/095152号、粒子の核酸ペイロードの細胞取り込み及びエンドソーム放出を可能にするカチオン性脂質及び融合性脂質の混合物を含むSNALP(安定な核酸脂質粒子)粒子の使用が記載されている国際公開第2009/086558号、中性リン脂質−油−RNAiエマルジョンが記載されている国際公開第2009/149418号、リポプレックスに基づく送達媒体の使用が記載されている国際公開第2007/121947号、効率的なカプセル化及びカプセル化核酸の細胞への効率的な送達を提供する、新規脂質及び核酸−脂質粒子の使用が記載されている国際公開第2009/132131号、核酸分子の周囲でらせん状になる脂質の交互層の渦巻技術が記載されている国際公開第2004/091578号及び国際公開第2004/064805号、経口及び粘膜送達のための核酸が組み込まれた逆ミセルが記載されている国際公開第2003/047494号及び国際公開第2003/047493号、細胞への送達媒体としてのオリゴヌクレオチドを含む、細菌及び細菌治療粒子(BTP)が記載されている国際公開第2008/156702号。これらの刊行物に参照されるか、又は開示される製剤のそれぞれは、本発明に包含される。
【0237】
さまざまな化合物が、オリゴヌクレオチドの末端に結合して、細胞膜を通過するそれらの輸送を容易にしている。HIV TAT、HSV VP22、ショウジョウバエアンテナペディア及び他のタンパク質において見られる短シグナルペプチドは、膜を通過する生体分子の迅速な移動を可能にすることが見出されている(Schwarze、2000年により概説される)。タンパク質伝達ドメイン(PTD)と称されるこれらのシグナルペプチドは、オリゴヌクレオチドに結合して、培養細胞へのそれらの送達を容易にしている(Eguchi A、Dowdy SF、Trends Pharmacol Sci.、2009年、第7巻:341〜5頁)。コレステロールは、オリゴヌクレオチドとコンジュゲートして、動物における細胞へのそれらの取り込みを改善している(MacKellar、1992年)。末端のコレステロール基は、細胞の表面上の受容体又は脂質と明らかに相互作用し、修飾オリゴヌクレオチドの内部移行を容易にする。同様に、ポリ−L−リジンは、オリゴヌクレオチドとコンジュゲートして、正味の負電荷を減少させ、細胞への取り込みを改善している(Leonetti、1990年)。
【0238】
核酸と複合体化し、細胞の表面にそれらを送達し、並びにそれらの取り込みを容易にし、及びエンドソームから放出する、さまざまな化合物が開発されている。なかでも、以下がある:(1)DOTAP(又は他のカチオン性脂質)、DDAB、DHDEAB及びDOPEなどのさまざまな脂質、並びに(2)ポリエチレンイミン、ポリアミドアミン、並びにこれら及び他のポリマーのデンドリマーのような非脂質系ポリマー。ある特定のこれらの実施形態において、DOTAP及びコレステロール又はコレステロール誘導体などの脂質の組み合わせが用いられる(米国特許第6,770,291号、これは、参照によって本明細書に組み込まれる)。これらの試薬のいくつかは、動物において核酸の取り込みを容易にすることが示されている。
【0239】
miRNA経路に関与する細胞成分は、公知になっている。細胞内でmiRNAを安定化及び/又は輸送するタンパク質は、それらが細胞内にあると、それらが結合miRNAを保護及び導くはずなので、miRNAの安定性及び活性を増強する可能性がある。miRNA−トランスポータータンパク質及びmiRNAの混合物は、miRNAに基づく治療学の有効性を増強するかもしれない。RNAは、それらのアニオン性ホスフェート及び糖主鎖のために、親水性分子である。核酸塩基は疎水性であるが、ホスフェート及び糖残基から生じる広範な水素結合により、親水性が支配する。親水性の特性及びアニオン性の主鎖は、細胞の浸透を低減させる。コレステロール(Manoharan、2002年)、並びにC32官能基を有するラウリン酸及びリトコール酸誘導体(Lorenzら、2004年)のような脂溶性基のコンジュゲーションは、細胞取り込みを改善することが示されている。さらに、血流中での異なるリポタンパク質、例えばLDLと、ステロイドコンジュゲート化オリゴヌクレオチドとの結合は、それらの完全性を保護し、それらの生体内分布を支配する(Rumpら、2000年)。アンチセンス分子(Bijsterboschら、2001年)及びアプタマー(Rusconiら、2004年)に結合したコレステロールは、リポタンパク質への結合を可能にすることによって、オリゴヌクレオチドを安定化することも示されている。コレステロールは、インビトロ(Lorenzら、2004年)及びインビボ(Soutschekら、2004年)で、siRNAの取り込み及び血清安定性を増強することが実証されている加えて、SB−435495(Blackieら、(2002年)、イスラジピン(Oravcovaら、1994年)、アムロジピン(Oravcovaら、1994年)及び2,2’,4,4’,5,5’−ヘキサクロロビフェニル(Borlakogluら、1990年)のような多数の低分子は、細胞取り込みを増強し、リポタンパク質の会合を促進することによってヌクレアーゼ耐性を改善することができた。
【0240】
miRNAライブラリーを用いるスクリーニング
本出願において使用される場合、スクリーニングは、複数のmiRNA特異的試薬が個々の細胞集団又は動物に別々に送達されるプロセスである。送達の1つ又は複数の指定された時間の後、細胞集団又は動物は、1つ又は複数の表現型についてアッセイされる。陰性対照群の細胞又は動物よりも有意な表現型の差を有するこれらの細胞又は動物は、陽性に分類される。試料中で操作されているmiRNAは、ヒットとして定義される。ヒットは、追加の検討及び可能性がある治療学の開発のための標的である。
【0241】
いくつかの実施形態において、スクリーニングのための複数ステップのプロセスがあり、ある特定の実施形態において、4つの一般的なステップがある。
【0242】
(1)研究されている細胞プロセスをモニターする定量的アッセイを開発する。
細胞のサイズ、細胞周期の状態又は抗体染色をモニターする顕微鏡アッセイから、溶解物、細胞若しくは培地中の生体分子又は低分子の測定に対処する細胞溶解物中の特定の基質の代謝回転を評価する酵素アッセイまでの範囲の、細胞表現型の強度を測定するアッセイ。
【0243】
スクリーニングの成功に重要なことは、細胞表現型を正確に測定するアッセイを作り出し、アッセイのシグナルとノイズの比率を最大化することである。シグナルとノイズの最大化は、アッセイ時間、アッセイ成分、細胞型、並びにトランスフェクション及びアッセイの間の時間の長さのような変数を試験することを含む。陽性表現型及び陰性対照表現型の間のアッセイ結果の差が大きくなると、スクリーニング結果における広がりが大きくなり、興味深い遺伝子を特定する機会が向上する。バッチ感染を使用する代替のスクリーニング法が存在する。
【0244】
(2)所望の細胞のためのトランスフェクション条件を最適化する。
このプロセスの第1ステップは、高い細胞生存率を維持しながら、合成miRNAの取り込みを最大化する、トランスフェクション試薬及びプレーティング条件を特定することである。発明者らは、細胞株を使用する場合に2〜5の異なるトランスフェクション試薬を、又は初代細胞若しくは浮遊細胞を使用する場合に5〜10のエレクトロポレーション条件を、試験することが有用であることを見出している。トランスフェクションは、試験された条件の中で最も良く機能する試薬又はエレクトロポレーション条件について、最適化することができる。miRNA特異的ライブラリーのスクリーニングは、高スループットトランスフェクションのための条件を必要とする。この種類のスクリーニングにおいて、トランスフェクションよりもむしろレンチウイルス導入が使用された。これは、代替の最適化手法が必要なことがある。
【0245】
(3)スクリーニングする。
アッセイ及びトランスフェクションプロセスが開発されたら、合成miRNA、又はウイルスによって発現されたmiRNAのライブラリーを、24又は96ウェルプレートにおいて細胞に連続的に導入することができる。それぞれの試薬についての二反復又は三反復のトランスフェクションは、合理的な統計分析のための十分なデータを提供する。実験の部分において行われるMTSアッセイは、そのようなスクリーニングの例である。
【0246】
(4)ヒットを検証する。
ヒットを検証することには、観察された表現型が、標的であるmiRNAに起因することを示すことを含む。ヒットは、典型的には、ヒットとして登録されたmiRNA阻害剤又は合成miRNAの希釈系列を、最初にアッセイされた細胞に、送達することによって確認される。確認は、検証とは若干の差がある。確認は、miRNAが誘導する表現型の繰り返しである一方、検証は、miRNAが媒介する表現型に拮抗することによる表現型の逆転も含み得る。
【0247】
標識化及び標識手法
いくつかの実施形態において、本発明は、特定のmiRNA種の治療又は診断の関連性を評価するために、例えば、スクリーニングアッセイのために標識化されるmiRNAに関わる。miRNAは、最初に単離されてもよく(miRNAが細胞に対して内因性である細胞から、又はmiRNAが細胞に対して外因性である細胞からのいずれか)、及び/又は標識化の前に精製されてもよいことが企図される。これは、miRNAが標識化の前に単離又は精製されていない試料中で、他のRNAとは対照的に、より効果的にmiRNAを標識化する反応を達成し得る。本発明の多くの実施形態において、標識は、非放射性である。一般に、核酸は、標識化されたヌクレオチドを添加することによって(1ステッププロセス)、又はヌクレオチドを添加し、及び添加されたヌクレオチドを標識することによって(2ステッププロセス)、標識化され得る。
【0248】
また、miRNAは、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第60/649,584号に記載されるようにして標識化されてもよい。そのようなヌクレオチドとしては、蛍光色素を含む色素で、又はビオチンなどの分子で、標識化することができるものが挙げられる。標識化ヌクレオチドは、容易に入手可能であり;それらは、商業的に入手することができ、又はそれらは、当業者に公知の反応によって合成することができる。
【0249】
標識化のためのヌクレオチド
標識化のためのヌクレオチドは、天然に存在するヌクレオチドではないが、代わりに、それらに反応部分を有する調製されたヌクレオチドを指す。目的の特異的反応性の官能基としては、アミノ、スルフヒドリル、スルホキシル、アミノスルフヒドリル、アジド、エポキシド、イソチオシアネート、イソシアネート、無水物、モノクロロトリアジン、ジクロロトリアジン、モノ又はジハロゲン置換ピリジン、モノ又はジ置換ジアジン、マレイミド、エポキシド、アジリジン、ハロゲン化スルホニル、酸ハロゲン化物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、アルキルスルホネート、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、イミドエステル、ヒドラジン、アジドニトロフェニル、アジド、3−(2−ピリジルジチオ)−プロピオンアミド、グリオキサール、アルデヒド、ヨードアセチル、シアノメチルエステル、p−ニトロフェニルエステル、o−ニトロフェニルエステル、ヒドロキシピリジンエステル、カルボニルイミダゾール、及び他のそのような化学基が挙げられる。いくつかの実施形態において、反応性の官能基は、ヌクレオチドに直接結合してもよく、又はこれは、連結基を通してヌクレオチドに結合してもよい。官能基部分及び任意のリンカーは、miRNAに添加又は標識されるヌクレオチドの能力を実質的に損なうことができない。代表的な連結基としては、典型的には約2〜18個、通常は約2〜8個の炭素原子の範囲の炭素含有連結基が挙げられ、炭素含有連結基は、1つ若しくは複数のヘテロ原子、例えば、S、O、Nなどを含んでいてもよく、又は含まなくてもよく、1つ若しくは複数の不飽和部位を含んでいてもよく、又は含まなくてもよい。多くの実施形態における特定の目的において、アルキル連結基、典型的には、1〜16個、通常1〜4個の炭素原子の低級アルキル連結基であり、連結基は、1つ又は複数の不飽和の部位を含んでいてもよい。官能化標的の生成の上記の方法において使用される官能化ヌクレオチド(又はプライマー)は、公知のプロトコールを使用して製造されてもよく、又は商業的供給業者、例えば、Sigma、Roche、Ambion及びIDTから購入してもよい。官能基は、参照によってすべて組み込まれる、米国特許第4,404,289号;米国特許第4,405,711号;米国特許第4,337,063号及び米国特許第5,268,486号、並びにBr特許第1,529,202号において見られる代表的な情報を含む、当業者に公知の方法に従って、調製してもよい。
【0250】
アミン修飾ヌクレオチドは、本発明のいくつかの実施形態において使用される。アミン修飾ヌクレオチドは、標識の結合のための反応性アミン基を有するヌクレオチドである。任意のリボヌクレオチド(G、A、U又はC)又はデオキシリボヌクレオチド(G、A、T又はC)が、標識化のために修飾することができることが企図される。例としては、限定されるものではないが、以下の修飾リボ及びデオキシリボヌクレオチド:5−(3−アミノアリル)−UTP;8−[(4−アミノ)ブチル]−アミノ−ATP及び8−[(6−アミノ)ブチル]−アミノ−ATP;N
6−(4−アミノ)ブチル−ATP、N
6−(6−アミノ)ブチル−ATP、N
4−[2,2−オキシ−ビス−(エチルアミン)]−CTP;N
6−(6−アミノ)ヘキシル−ATP;8−[(6−アミノ)ヘキシル]−アミノ−ATP;5−プロパルギルアミノ−CTP、5−プロパルギルアミノ−UTP;5−(3−アミノアリル)−dUTP;8−[(4−アミノ)ブチル]−アミノ−dATP及び8−[(6−アミノ)ブチル]−アミノ−dATP;N−(4−アミノ)ブチル−dATP、N
6−(6−アミノ)ブチル−dATP、N
4−[2,2−オキシ−to−(エチルアミン)]−dCTP;N
6−(6−アミノ)ヘキシル−dATP;8−[(6−アミノ)ヘキシル]−アミノ−dATP;5−プロパルギルアミノ−dCTP、並びに5−プロパルギルアミノ−dUTPが挙げられる。そのようなヌクレオチドは、当業者に公知の方法に従って、調製することができる。また、当業者は、5−(3−アミノアリル)−UTPの代わりに、5−(3−アミノアリル)−CTP、GTP、ATP、dCTP、dGTP、dTTP、又はdUTPなどの同じアミン修飾を有する他のヌクレオチド体を調製することができる。
【0251】
標識化手法
いくつかの実施形態において、核酸は、既に標識化された1つのヌクレオチド又は複数のヌクレオチドを、核酸に触媒的に付加することによって、標識化される。1つ又は複数の標識化ヌクレオチドを、miRNA分子に付加することができる。参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,723,509号を参照されたい。
【0252】
他の実施形態において、標識化されていない1つのヌクレオチド又は複数のヌクレオチドは、miRNAに触媒的に付加され、非標識化ヌクレオチドは、その後に標識化することを可能にする化学部分で修飾され、本発明の実施形態において、化学部分は、ヌクレオチドがアミン修飾ヌクレオチドであるような、反応性アミンである。アミン修飾ヌクレオチドの例は、当業者に周知であり、多くは、Ambion、Sigma、Jena Bioscience及びTriLinkなどから商業的に入手可能である。
【0253】
その合成の間のcDNAの標識化と対照的に、標識化miRNAについての問題は、既存の分子をどのようにして標識化するかである。この目的で、発明者らは、小さなRNA分子であるmiRNAへのその付加のための基質として、ジ若しくはトリ−ホスフェートリボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドの使用を可能にする酵素を使用し得る。また、特定の実施形態において、これは、miRNAの3’末端に付加される修飾ジ若しくはトリホスフェートリボヌクレオチドを使用することを含む。酵素の供給源は限定されない。酵素についての供給源の例としては、酵母、大腸菌(E.coli)などのグラム陰性菌、ラクトコッカス・ラクティス(lactococcus lactis)及びヒツジポックスウイルスが挙げられる。
【0254】
そのようなヌクレオチドに付加する能力がある酵素としては、限定されるものではないが、ポリ(A)ポリメラーゼ、ターミナルトランスフェラーゼ及びポリヌクレオチドホスホリラーゼが挙げられる。本発明の特定の実施形態において、リガーゼは、標識を付加するために使用される酵素ではなく、代わりに、非リガーゼ酵素を用いることが企図される。
【0255】
ポリ(A)ポリメラーゼは、植物から人間までの多数の生物体からクローニングされている。これは、RNAへのホモポリマートラクトの付加を触媒することが示されている(Martinら、RNA、第4巻(2号):226〜30頁、1998年)。
【0256】
ターミナルトランスフェラーゼは、核酸の3’末端へのヌクレオチドの付加を触媒する。
【0257】
ポリヌクレオチドホスホリラーゼは、プライマーについての必要性がなく、ヌクレオチドジホスフェートを重合することができる。
【0258】
標識及びタグ
本発明による方法の好ましい実施形態において、miRNA又はその供給源の発現レベルは、核酸配列の量を定量化することによって、間接的に決定される。適切な定量化法は、本明細書の他の箇所に記載される。或いは、複数のmiRNA又は1つのmiRNAのプローブは、検出又は単離の目的のために、陽電子放出(放射性を含む)、酵素、比色(可視、及び蛍光を含むUVスペクトルを含む)、発光又は他の標識若しくはタグで標識されてもよい。標識は、直接又は間接的に検出され得る。放射性標識としては、
125I、
32P、
33P及び
35Sが挙げられる。酵素標識の例としては、アルカリホスファターゼ、ルシフェラーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ及びβ−ガラクトシダーゼが挙げられる。標識はまた、発光性を有するタンパク質、例えば、緑色蛍光タンパク質及びフィコエリトリンであり得る。
【0259】
コンジュゲートとしての使用のために企図される比色分析及び蛍光標識としては、限定されるものではないが、AMCA、アレクサフルオール(Alexa Fluor)色素、BODIPY FL、BODIPY 630/650、BODIPY 650/665、BODIP Y−R6G、BODIPY−TRXなどのBODIPY色素;カスケードブルー(Cascade Blue);カスケードイエロー(Cascade Yellow);7−アミノ−4−メチルクマリン、アミノクマリン及びヒドロキシクマリンなどのクマリン及びその誘導体;Cy3及びCy5などのシアニン色素;エオシン及びエリスロシン;フルオレセインイソチオシアネートなどのフルオレセイン及びその誘導体;クアンタムダイ(Quantum Dye)(商標)などのランタニドイオンの大環状キレート;マリーナブルー(Marina Blue);オレゴングリーン(Oregon Green);ローダミンレッド、テトラメチルローダミン及びローダミン6Gなどのローダミン色素;テキサスレッド(Texas Red)が挙げられる。
【0260】
色素の具体例としては、限定されるものではないが、上記及び以下で特定されるものが挙げられる:アレクサフルオール350、アレクサフルオール405、アレクサフルオール430、アレクサフルオール488、アレクサフルオール500、アレクサフルオール514、アレクサフルオール532、アレクサフルオール546、アレクサフルオール555、アレクサフルオール568、アレクサフルオール594、アレクサフルオール610、アレクサフルオール633、アレクサフルオール647、アレクサフルオール660、アレクサフルオール680、アレクサフルオール700及びアレクサフルオール750;BODIPY 493/503、BODEPY 530/550、BODEPY 558/568、BODIPY 564/570、BODDPY 576/589、BODIPY 581/591、BODEPY 630/650、BODIPY 650/655、BODIPY FL、BODIPY R6G、BODEPY TMR及びBODIPY−TRなどのアミン反応性BODIPY染料;Cy3、Cy5、6−FAM、フルオレセインイソチオシアネート、HEX、6−JOE、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、パシフィックブルー(Pacific Blue)、REG、ローダミングリーン、ローダミンレッド、レノグラフィン(Renographin)、ROX、SYPRO、TAMRA、2’,4’,5’,7’−テトラブロモスルホンフルオレセイン、並びにTET。
【0261】
蛍光標識リボヌクレオチドの具体例は、Molecular Probesから入手可能であり、これらとしては、アレクサフルオール488−5−UTP、フルオレセイン−12−UTP、BODEPY FL−14−UTP、BODIPY TMR−14−UTP、テトラメチルローダミン−6−UTP、アレクサフルオール546−14−UTP、テキサスレッド−5−UTP及びBODIPY TR−14−UTPが挙げられる。他の蛍光リボヌクレオチドは、Amersham Biosciencesから入手可能であり、例えば、Cy3−UTP及びCy5−UTPである。蛍光標識されたデオキシリボヌクレオチドの例としては、ジニトロフェニル(DNP)−11−dUTP、カスケードブルー−7−dUTP、アレクサフルオール488−5−dUTP、フルオレセイン−12−dUTP、オレゴングリーン488−5−dUTP、BODEPY FL−14−dUTP、ローダミングリーン−5−dUTP、アレクサフルオール532−5−dUTP、BODEPY TMR−14−dUTP、テトラメチルローダミン−6−dUTP、アレクサフルオール546−14−dUTP、アレクサフルオール568−5−dUTP、テキサスレッド−12−dUTP、テキサスレッド−5−dUTP、BODEPY TR−14−dUTP、アレクサフルオール594−5−dUTP、BODEPY 630/650−14−dUTP、BODIPY 650/665−14−dUTP;アレクサフルオール488−7−OBEA−dCTP、アレクサフルオール546−16−OBEA−dCTP、アレクサフルオール594−7−OBEA−dCTP、アレクサフルオール647−12−OBEA−dCTPが挙げられる。
【0262】
核酸を2つの異なる標識で標識してもよいことが企図される。さらにまた、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を、本発明の方法において用いてもよい(例えば、Klostermeierら、2002年;Emptage、2001年;Didenko、2001年、参照によりそれぞれ組み込まれる)。チアゾールオレンジ−エチジウムヘテロダイマー;及びTOTABなどの蛍光エネルギー移動色素を使用してもよい。
【0263】
或いは、標識は、それ自体を検出することができなくてもよいが、間接的に検出可能であるか、又は標的核酸の単離若しくは分離を可能にしてもよい。例えば、標識は、ビオチン、ジゴキシゲニン、多価カチオン、キレーター基、及び抗体に対するリガンドを含む他のリガンドであり得る。
【0264】
可視化手法
標識化核酸を可視化又は検出するための多数の手法は容易に利用可能である。Stanley T.Crooke、2000年による参照文献には、そのような手法の議論があり(第6章)、これは参照により組み込まれる。そのような手法としては、顕微鏡法、アレイ、蛍光光度法、ライトサイクラー又は他のリアルタイムPCR(商標)装置、FACS解析、シンチレーションカウンター、ホスフォイメージャー、ガイガーカウンター、MRI、CAT、抗体に基づく検出法(ウェスタン、免疫蛍光法、免疫組織化学)、組織化学的手法、HPLC(Griffeyら、1997年)、分光法、キャピラリーゲル電気泳動(Cumminsら、1996年)、分光法;質量分析;放射線学的手法;及び質量収支手法が挙げられる。或いは、核酸は、それらの効率の良い単離を可能にするように、標識化又はタグ化されていてもよい。本発明の他の実施形態において、核酸はビオチニル化される。
【0265】
2つ以上の異なる色の標識を用いる場合、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)手法を用いて、dsRNAを特徴付けてもよい。さらにまた、当業者は、標識化核酸を可視化、特定及び特徴付ける方法を十分に承知しており、したがって、そのようなプロトコールを本発明の一部として使用してもよい。使用され得るツールの例としては、蛍光顕微鏡法、バイオアナライザー(BioAnalyzer)、プレートリーダー、ストーム(Storm)(Molecular Dynamics)、アレイスキャナー(Array Scanner)、FACS(蛍光活性化細胞分別機)、又は蛍光分子を励起及び検出する能力を有するあらゆる装置(例えば、アキュメン(Acumen)[TTP Labtech]プレートサイトメーター)が挙げられる。
【0266】
アレイの調製
本発明は、miRNAアレイを用いることができ、これは、複数のmiRNA分子若しくは前駆体miRNA分子と、完全若しくはほぼ相補的又は同一であり、かつ空間的に分離された組織において支持材料上に配置された、正しく並べられたマクロアレイ又はマイクロアレイの核酸分子(プローブ)である。マイクロアレイは、典型的には、プローブがその上にスポットされている、ニトロセルロース又はナイロンのシートである。マイクロアレイは、最大で10,000個の核酸分子が典型的には1〜4平方センチメートルの領域に収まることができるように、より高密度で核酸プローブが配置される。マイクロアレイは、核酸分子、例えば、遺伝子、オリゴヌクレオチドなどを基材上にスポットすることによって、又は基材上でインサイチュでオリゴヌクレオチド配列を製造することによって、製造することができる。スポット又は製造された核酸分子は、非特定核酸分子が、平方センチメートルあたり最大で約30個、又はより高い、例えば、平方センチメートルあたり最大で100個又はさらに1000個の高密度マトリックスパターンで適用することができる。マイクロアレイは、フィルターアレイのニトロセルロース系材料と対照的に、典型的には、固体支持体としてコーティングされたガラスを使用する。miRNA相補的核酸試料の正しく並べられたアレイを有することにより、それぞれの試料の位置を追跡し、元の試料と結び付けることができる。複数の個別の核酸プローブが固体支持体の表面に安定的に会合したさまざまな異なるアレイ装置は、当業者に公知である。アレイのための有用な基材としては、ナイロン、ガラス及びシリコンが挙げられる。そのようなアレイは、平均プローブ長、プローブの配列又は種類、プローブ及びアレイ表面の間の結合の性質、例えば、共有又は非共有などを含む、多くの異なる方法で変更してもよい。
【0267】
マイクロアレイを調製するための代表的な方法及び装置は、例えば、米国特許第5,143,854号;米国特許第5,202,231号;米国特許第5,242,974号;米国特許第5,288,644号;米国特許第5,324,633号;米国特許第5,384,261号;米国特許第5,405,783号;米国特許第5,412,087号;米国特許第5,424,186号;米国特許第5,429,807号;米国特許第5,432,049号;米国特許第5,436,327号;米国特許第5,445,934号;米国特許第5,468,613号;米国特許第5,470,710号;米国特許第5,472,672号;米国特許第806号;米国特許第5,525,464号;米国特許第5,503,980号;米国特許第5,510,270号;米国特許第5,525,464号;米国特許第5,527,681号;米国特許第5,529,756号;米国特許第5,532,128号;米国特許第5,545,531号;米国特許第5,547,839号;米国特許第5,554,501号;米国特許第5,556,752号;米国特許第5,561,071号;米国特許第5,571,639号;米国特許第5,580,726号;米国特許第5,580,732号;米国特許第5,593,839号;米国特許第5,599,695号;米国特許第5,599,672号;米国特許第5,610;287号;米国特許第5,624,711号;米国特許第5,631,134号;米国特許第5,639,603号;米国特許第5,654,413号;米国特許第5,658,734号;米国特許第5,661,028号;米国特許第5,665,547号;米国特許第5,667,972号;米国特許第5,695,940号;米国特許第5,700,637号;米国特許第5,744,305号;米国特許第5,800,992号;米国特許第5,807,522号;米国特許第5,830,645号;米国特許第5,837,196号;米国特許第5,871,928号;米国特許第5,847,219号;米国特許第5,876,932号;米国特許第5,919,626号;米国特許第6,004,755号;米国特許第6,087,102号;米国特許第6,368,799号;米国特許第6,383,749号;米国特許第6,617,112号;米国特許第6,638,717号;米国特許第6,720,138号、並びに国際公開第93/17126号;国際公開第95/11995号;国際公開第95/21265号;国際公開第95/21944号;国際公開第95/35505号;国際公開第96/31622号;国際公開第97/10365号;国際公開第97/27317号;国際公開第99/35505号;国際公開第09923256号;国際公開第09936760号;国際公開第0138580号;国際公開第0168255号;国際公開第03020898号;国際公開第03040410号;国際公開第03053586号;国際公開第03087297号;国際公開第03091426号;国際公開第03100012号;国際公開第04020085号;国際公開第04027093号;欧州特許出願公開第373203号;欧州特許出願公開第785280号;欧州特許出願公開第799897号及び英国特許出願公開第8803000号に記載されており、これらの開示はすべて、参照によって本明細書に組み込まれる。アレイは、それらが100個又はそれ以上の異なるプローブを含有するような、高密度アレイであり得ることが企図される。それらが、1000、16,000、65,000、250,000若しくは1,000,000個又はそれ以上の異なるプローブを含有していてもよいことが企図される。プローブは、1つ又は複数の異なる生物体において標的に対するものであり得る。オリゴヌクレオチドプローブは、いくつかの実施形態において、5〜50、5〜45、10〜40又は15〜40のヌクレオチド長の範囲であり、ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドプローブは、20〜25ヌクレオチド長である。
【0268】
アレイ中のそれぞれ異なるプローブ配列の位置及び配列は、一般に公知である。また、多くの数の異なるプローブは、比較的小さな面積を占めることができ、一般に、1cm
2あたり約60、100、600、1000、5,000、10,000、40,000、100,000又は400,000個の異なるオリゴヌクレオチドプローブよりも高いプローブ密度を有する高密度アレイを提供する。アレイの表面積は、約1、1.6、2、3、4、5、6、7、8、9又は10cm
2、又はこれら未満であり得る。
【0269】
また、当業者は、アレイを使用して生成されたデータを容易に分析することができる。そのようなプロトコールは、上記で開示されており、国際公開第9743450号;国際公開第03023058号;国際公開第03022421号;国際公開第03029485号;国際公開第03067217号;国際公開第03066906号;国際公開第03076928号;国際公開第03093810号;国際公開第03100448号において見られる情報を含み、これらのすべては、参照によって具体的に組み込まれる。
【0270】
最近、溶液ハイブリダイゼーション並びにその後の固定化及び特定、例えば、イルミナ(Illumina)プラットフォームに基づく、代替のプロファイリング法が利用可能になっている。
【0271】
試料の調製
広範囲の試料のmiRNAを、本明細書において記載されるアッセイを使用して、分析することができることが企図される。内因性miRNAは、いくつかの実施形態による使用のために企図されるが、内因性miRNA又は前駆体miRNAと同一の核酸を含む組換え又は合成miRNAは、本明細書において記載されるようにして、取り扱い、分析することもできる。試料は、生体試料であってもよく、この場合において、それらは、血液、CSF、組織、臓器、腫瘍、精液、痰、便、尿、唾液、涙液、他の体液、毛包、皮膚、又は生体細胞を含有する若しくは構成する任意の試料からであってもよい。或いは、試料は、生体試料でなくてもよいが、無細胞反応混合物(1つ又は複数の生体酵素を含有していてもよい)などの化学混合物であってもよい。
【0272】
疾患とつながりがあるmiRNAを特定するための細胞アッセイ
特に企図される適用には、それ自体が疾患若しくは状態の一部であるか、又はそうでなければ特定の疾患状態に関連する可能性がある、ニューロンの欠損の促進に寄与するmiRNAを特定することを含む。加えて、企図される適用には、ニューロンの発生又は再生を促進することが可能なmiRNAの特定を含む。また、miRNAの機能は、ニューロンの欠損に関連する特定の疾患若しくは状態の影響を受けやすいと考えられる試料、及びその疾患若しくは状態の影響を受けにくいか、又は耐性であると考えられる試料の間で比較されてもよい。本発明のRNA分子は、前項で議論された疾患若しくは状態のいずれかを処置するため、又は前項で議論された細胞経路のいずれかをモジュレートするために使用することができることが特に企図される。特に企図される適用には、それ自体が疾患の一部であるか、又はそうでなければ特定の疾患状態に関連する可能性がある、ニューロンの欠損の細胞プロセスに寄与する、及び/又はニューロンの発生若しくは再生を誘導する、miRNAを特定することを含む。また、miRNAの機能は、ニューロンの欠損に関連する特定の疾患若しくは状態の影響を受けやすいと考えられる試料、及びその疾患若しくは状態の影響を受けにくいか、又は耐性であると考えられる試料の間で比較されてもよい。
【0273】
異なる治療薬物の有効性は、本発明によって定義及び使用されるmiRNAによって変化してもよい。ニューロンの発生又は再生を促進するmiRNA分子、ミミック、isomiR、アンタゴミル又はそれらの供給源は、他の薬物に対する感受性を増強することがある。
【0274】
他のアッセイ
アレイ及びマイクロアレイの使用に加えて、多数の異なるアッセイを用いて、miRNA、それらの活性及びそれらの効果を分析することができることが企図される。そのようなアッセイとしては、限定されるものではないが、RT−PCR、インサイチュハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーションプロテクションアッセイ法(HPA)(GenProbe)、分岐DNA(bDNA)アッセイ(Collins,M.ら(1997年)、Nucleic Acids Research 第25巻:2979〜2984頁)、ローリングサイクル増幅(RCA)、単一分子ハイブリダイゼーション検出(US Genomics)、インベーダー(Invader)アッセイ(ThirdWave Technologies)及びブリッジリチゲーションアッセイ(Bridge Litigation Assay)(Qiagen)が挙げられる。そのような方法は、アレイの文脈において、及び診断アッセイの文脈において使用し得ることが企図される。
【0275】
治療及び診断適用
表現型形質に影響を与えるmiRNAは、(特定のmiRNAの存在又は非存在についてスクリーニングすることによって)治療適用及び診断適用のための介入ポイントを提供する。本発明のRNA分子は、前項で議論された疾患若しくは状態のいずれかを処置するために使用することができることが特に企図される。また、上記の方法のいずれかは、本発明の治療及び診断の態様に関して、用いることもできる。例えば、miRNAを検出すること又はそれらについてスクリーニングすることに関する方法は、診断の文脈において用いることもできる。治療適用において、本発明のmiRNAの有効量は、動物中にあってもよく、又はなくてもよい、細胞に投与される。いくつかの実施形態において、本発明のmiRNAの治療有効量は、疾患又は状態の処置のために個体に投与される。本明細書において使用される「有効量」という用語は、それが投与された細胞又は組織において、所望の生理学的変化をもたらすために必要な本発明の分子の量として定義される。本明細書において使用される「治療有効量」という用語は、本明細書の前で定義される血管新生に関連する疾患又は状態に関する所望の効果を達成する本発明の分子の量として定義される。当業者は、多くの場合において、分子は、治癒を提供しなくてもよいが、少なくとも1つの症状の緩和又は改善などの部分的な利益を提供し得ることを容易に認識する。いくつかの実施形態において、いくつかの利益を有する生理学的変化はまた、治療的に有益であると考えられる。このように、いくつかの実施形態において、生理学的変化を提供する物質の量は、「有効量」又は「治療有効量」と考えられる。
【0276】
いくつかの実施形態において、分子は、別の動物からとは対照的に、特定の動物からのmiRNA配列に相当する配列を有する。このように、いくつかの実施形態において、ヒト配列は、本発明のRNA分子において利用される。インビボの実験において、miRNA配列は、ヒト配列と比較して、試験動物において異なっていてもよい。この場合において、ヒト配列と異なるmiRNAは、動物における治療効果を実証するために使用してもよい。動物において試験された配列を用いて得られた結果は、相当するmiRNA分子を用いてヒトにおいて予期される結果を推定することができる。
【0277】
投与及び製剤の様式
本発明の核酸分子は、状態若しくは疾患の処置のために、単独で、又は医薬組成物の形態で、対象に投与してもよい。医薬組成物は、薬学的に使用することができる調製物にmiRNAを処理することを容易にする、1つ又は複数の生理学的に許容できる、担体、希釈剤、賦形剤、又は補助剤を使用して、従来の様式で製剤化することができる。適した製剤は、選択される投与の経路に依存する。局所投与のために、本発明のmiRNAは、当技術分野において周知であるような、液剤、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁剤などとして製剤化することができる。全身製剤としては、注射、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、髄腔内、脳室内又は腹腔内の注射による投与用に設計されたもの、並びに経皮、経粘膜、吸入、経口又は肺投与用に設計されたものが挙げられる。てんかんを処置する文脈におけるアンタゴミルの投与のために、脳室内投与が非常に好ましく、脳室内注射が特に好ましい。注射のために、本発明の核酸は、水溶液中で、好ましくは、ハンクス液、リンゲル液又は生理食塩緩衝液などの生理学的に適合する緩衝液中で、製剤化することができる。溶液は、懸濁化剤、安定化剤及び/又は分散剤などの製剤補助剤を含有していてもよい。或いは、核酸分子は、使用前に、適切な媒体、例えば、無菌のパイロジェンフリーの水で再構成するための粉末形態であってもよい。経粘膜投与のために、浸透する障壁に適した浸透剤が製剤において使用される。そのような浸透剤は、一般に、当技術分野において公知である。経口投与のために、核酸は、分子を、当技術分野において周知の薬学的に許容できる担体と組み合わせることによって、容易に製剤化することができる。そのような担体は、本発明の核酸を、処置される患者による経口摂取のために、錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして製剤化することを可能にする。例えば、散剤、カプセル剤及び錠剤などの経口固体製剤のために、適切な賦形剤としては、糖、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール及びソルビトールなどの増量剤;トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)などのセルロース調製物;造粒剤;並びに結合剤が挙げられる。所望により、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、又はアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸若しくはその塩などの崩壊剤を添加してもよい。所望により、固体剤形は、標準的な手法を使用して、糖コーティング又は腸溶コーティングしてもよい。例えば、懸濁剤、エリキシル剤及び液剤などの経口液体調製物のために、適切な担体、賦形剤又は希釈剤としては、水、グリコール、油、アルコールなどが挙げられる。加えて、香味剤、保存剤、着色剤などを添加してもよい。バッカル投与のために、分子は、従来の様式で製剤化された、錠剤、ロゼンジ剤などの形態をとってもよい。吸入による投与のために、本発明による使用のための分子は、適切な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の適切なガスを使用することで、加圧パック又は噴霧器からエアゾールスプレーの形態で好都合に送達される。加圧エアゾールの場合において、投薬単位は、計量された量を送達するためにバルブを提供することによって決定されてもよい。吸入具又は吸入器における使用のためのゼラチンのカプセル及びカートリッジは、核酸、及びラクトース又はデンプンなどの適切な粉末基剤の粉末混合物を含有して、製剤化されてもよい。RNA分子はまた、例えば、カカオバター又は他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含有する、坐剤若しくは停留浣腸などの直腸又は膣組成物に製剤化されてもよい。
【0278】
先に記載の製剤に加えて、分子はまた、デポー調製物として製剤化されてもよい。そのような長時間作用型製剤は、インプラント術によって(例えば、皮下又は筋肉内)、又は筋肉内注射によって、投与されてもよい。このように、例えば、分子は、適切なポリマー若しくは疎水性材料(例えば、許容できる油中のエマルジョンとして)、又はイオン交換樹脂と、或いは難溶性誘導体として、例えば、難溶性の塩として製剤化されてもよい。或いは、他の薬学的送達システムを用いてもよい。
【0279】
リポソーム及びエマルジョンは、本発明の核酸を送達するために使用し得る、送達媒体の周知の例である。
【0280】
本発明の核酸は、細胞の取り込みを増加させるために、担体又は脂質と組み合わせて投与されてもよい。例えば、オリゴヌクレオチドは、カチオン性脂質と組み合わせて投与されてもよい。カチオン性脂質の例としては、限定されないが、リポフェクチン(lipofectin)、DOTMA、DOPE及びDOTAPが挙げられる。参照によって具体的に組み込まれる国際公開第0071096号の刊行物は、遺伝子治療に対して有効に使用することができる、DOTAP:コレステロール又はコレステロール誘導体製剤などの異なる製剤を記載している。他の開示は、ナノ粒子を含む異なる脂質又はリポソーム製剤及び投与の方法も議論しており;これらとしては、限定されるものではないが、米国特許出願公開第20030203865号、米国特許出願公開第20020150626号、米国特許出願公開第20030032615号及び米国特許出願公開第20040048787号が挙げられ、これらは、これらが製剤並びに核酸の投与及び送達の他の関連する態様を開示する程度に、参照によって具体的に組み込まれる。粒子を形成するために使用される方法は、米国特許第5,844,107号、米国特許第5,877,302号、米国特許第6,008,336号、米国特許第6,077,835号、米国特許第5,972,901号、米国特許第6,200,801号及び米国特許第5,972,900号においても開示され、これらは、それらの態様について参照によって組み込まれる。核酸はまた、ポリ−L−リジンなどのカチオン性アミンと組みわせて投与されてもよい。
【0281】
核酸はまた、トランスフェリン及びコレステリルなどの化学的部分にコンジュゲートされてもよい。加えて、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドに特定の化学基を連結することによって、ある特定の臓器又は組織を標的にしてもよい。例えば、オリゴヌクレオチドをマンノース残基の適切なアレイに連結することによって、オリゴヌクレオチドは肝臓を標的にする。他の標的リガンドは、Liu B.、Brief Funct.Genomic Proteomic 第6巻:112〜119頁、2007年に記載されている。追加の例は、ガラクトース、N−アセチルガラクトサミン、マンノースなどの炭水化物糖;葉酸などのビタミン;ナプロキセン、イブプロフェン若しくは他の公知のタンパク質結合分子を含む低分子、トランスフェリン受容体を標的にするトランスフェリン修飾シクロデキストリンとも呼ばれるシクロデキストリン(Hu−Lieskovanら、2005年)、PEI(RGD標的化PEG−PEI、Schiffelersら、2004年)、アニスアミド、RGD−ペプチド若しくはRGDミミック、ポリアルギニン、抗TfR単鎖抗体断片/TfRscFv、アネキシンA5(ホスファチジルセリン露出膜を標的にする、Garnier B.ら、Bioconjug Chem.、2009年、第11巻:2114〜22頁)、標的リガンド及びエンドソーム溶解性成分と組み合わせることによる核酸の部位特異的送達のための組成物及び方法を記載している国際公開第2009/126933号)である。優先的に適切な標的化リガンドは、内皮関連細胞表面タンパク質である。核酸の標的化はまた、国際公開第2005/111238号に記載のアプタマー技術を使用することによって、達成されてもよい。また、PEG−脂質、コレステロール、エンドソーム溶解性ヘルパー脂質若しくはペプチド(国際公開第2009/046220号)などの追加の脂質部分、又は上記で述べた送達媒体に対する、生じるナノ粒子の全体的な形態(電荷及び粒子径によって特徴付けられる)は、がん細胞及び/又は腫瘍脈管構造のいずれかへの標的化特異性を付与し得る。
【0282】
加えて、分子は、治療剤を含有する固体ポリマーの半透過性マトリックスなどの持続放出システムを使用して送達されてもよい。各種の持続放出材料は、確立されており、当業者に周知である。持続放出カプセル剤は、それらの化学的性質に応じて、分子を、数週間から、最大で100日を超える間、放出し得る。キメラ分子の化学的性質及び生物学的安定性に応じて、分子安定化のための追加戦略を用いてもよい。
【0283】
或いは、分子は、参照によって本明細書に具体的に組み込まれる国際公開第2007011217号に記載の送達システムに基づく配位化学を使用して、送達されてもよい。
【0284】
上記に加えて、本発明の分子は、局所処置又は標的化処置のために、エレクトロポレーションを使用して送達されてもよい。エレクトロポレーション法は、当業者に公知であり、例えば、Daudら(2008年)又はBodles−Brakhop(2009年)に記載されている。これらの刊行物のそれぞれは、参照によって組み込まれる。
【0285】
核酸は、遊離酸若しくは塩基、又は薬学的に許容できる塩として、上記の製剤のいずれに含まれてもよい。薬学的に許容できる塩は、遊離塩基の生物活性を実質的に保持し、無機酸との反応によって調製される、それらの塩である。薬学的な塩は、対応する遊離塩基の形態よりも、水性溶媒及び他のプロトン性溶媒に、より可溶性である傾向がある。
【0286】
本発明の医薬組成物は、薬学的に許容できる担体に溶解若しくは分散された、有効量の1つ又は複数のmiRNA分子を含む。「薬学的又は薬理学的に許容できる」という語句は、必要に応じて、例えば、ヒトなどの動物に投与された場合に、有害、アレルギー又は他の不都合な反応を生じないか、又は許容できるこれらの反応を生じる、分子体及び組成物を指す。ある特定の有害作用が許容できるか否かは、疾患の重症度に基づいて決定される。少なくとも1つのキメラポリペプチド又は追加の活性成分を含有する医薬組成物の調製は、参照によって本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Printing Company、1990年に例示されるように、本開示を考慮すると、当業者に公知である。また、動物(例えば、ヒト)の投与のために、調製が、FDA Office of Biological Standardsによって必要とされる、無菌性、発熱性、全体的な安全性及び純度の基準を満たさなければならないことが理解される。
【0287】
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容できる担体」としては、当業者に公知であるような、ありとあらゆる、溶媒、分散媒、コーティング、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物、薬物安定化剤、ゲル、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、香味剤、色素などのような材料及びそれらの組み合わせが挙げられる(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Printing Company、1990年、1289〜1329頁を参照されたい)。任意の従来の担体が活性成分と不適合である場合を除いて、治療又は医薬組成物におけるその使用が企図される。
【0288】
miRNAは、それが、固体、液体又はエアゾールの形態で投与されるか否か、及びそれが、注射などの投与の経路のために無菌にする必要があるか否かに応じて、異なる種類の担体を含んでいてもよい。本発明は、当業者に公知であるように、静脈内、皮内、動脈内、腹腔内、病巣内、頭蓋内、関節内、前立腺内、胸膜内、気管内、経鼻、硝子体内、膣内、直腸内、局所、腫瘍内、筋肉内、腹腔内、皮下、結膜下、小胞内、粘膜、心膜内、臍帯内、眼内、経口、局所、局在、吸入(例えば、エアゾール吸入)、注射、注入、持続注入、局所灌流、標的細胞を浴に直接入れる、カテーテルを介して、洗浄を介して、クリームで、脂質組成物(例えば、リポソーム)で、若しくは他の方法によって、又は先述の任意の組み合わせで投与することができる(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Printing Company、1990年を参照されたい)。
【0289】
動物又は患者に投与される本発明の組成物の実際の投薬量は、体重、状態の重症度、処置される疾患の種類、以前の又は併用の治療的介入、患者の特発性疾患及び投与の経路などの、身体的並びに生理的因子によって決定することができる。投与について責任がある医師が、いずれにしても、個々の対象についての組成物中の活性成分(複数可)の濃度及び適切な用量(複数可)を決定する。
【0290】
ある特定の実施形態において、医薬組成物は、例えば、少なくとも約0.1%の活性化合物を含んでいてもよい。他の実施形態において、活性化合物は、単位の重量の2%〜75%、又は例えば、25%〜60%、及びその中で導かれる任意の範囲で含まれていてもよい。他の非限定的な例において、用量は、投与あたり、1マイクログラム/kg/体重未満、又は1マイクログラム/kg/体重、5マイクログラム/kg/体重から、10マイクログラム/kg/体重、50マイクログラム/kg/体重、100マイクログラム/kg/体重、200マイクログラム/kg/体重、350マイクログラム/kg/体重、500マイクログラム/kg/体重、1ミリグラム/kg/体重、5ミリグラム/kg/体重、10ミリグラム/kg/体重、50ミリグラム/kg/体重、100ミリグラム/kg/体重、200ミリグラム/kg/体重、350ミリグラム/kg/体重若しくは500ミリグラム/kg/体重、1000mg/kg/体重又はそれ以上まで、及びその中で導かれる任意の範囲を含んでいてもよい。本明細書において列挙される数から導かれる範囲の非限定的な例において、5mg/kg/体重〜100mg/kg/体重、5マイクログラム/kg/体重〜500ミリグラム/kg/体重などの範囲を、上記の数に基づいて、投与することができる。
【0291】
任意の場合において、本組成物は、1つ又は複数の成分の酸化を遅らせるために、各種の抗酸化剤を含んでいてもよい。加えて、微生物の作用の防止は、限定されるものではないが、パラベン(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン)、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール又はそれらの組み合わせを含む、各種の抗菌剤及び抗真菌剤などの保存剤によってもたらされ得る。
【0292】
分子は、遊離塩基、中和又は塩の形態で、組成物中に製剤化されてもよい。薬学的に許容できる塩としては、酸付加塩、例えば、タンパク性組成物の遊離アミノ基と形成されるもの、或いは例えば、塩酸若しくはリン酸などの無機酸、又は酢酸、シュウ酸、酒石酸若しくはマンデル酸などの有機酸と形成されるものが挙げられる。遊離カルボキシル基と形成される塩はまた、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム若しくは鉄の水酸化物などの無機塩基;又はイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン若しくはプロカインなどの有機塩基に由来し得る。
【0293】
本組成物が液体の形態である実施形態において、担体は、限定されるものではないが、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、脂質(例えば、トリグリセリド、植物油、リポソーム)及びそれらの組み合わせを含む、溶媒又は分散媒であり得る。適度な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって;例えば、液体ポリオール若しくは脂質などの担体中への分散による、必要とされる粒子径の維持によって;例えば、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤の使用によって;又はそのような方法の組み合わせによって、維持することができる。多くの場合において、例えば、糖、塩化ナトリウム又はそれらの組み合わせなどの等張剤を含むことが好ましい。
【0294】
他の実施形態において、本発明において、点眼剤、点鼻溶液若しくは点鼻スプレー、エアゾール又は吸入剤を使用してもよい。このような組成物は、一般に、標的組織の種類に適合するように設計される。非限定的な例において、点鼻溶液は、通常、液滴又はスプレーで鼻の中に投与されるように設計された水溶液である。点鼻溶液は、それらが鼻分泌物と多くの点で類似するように調製され、その結果、通常の線毛の作用が維持される。このため、好ましい実施形態において、水性点鼻溶液は、通常、等張であるか又はわずかに緩衝して、pHを約5.5〜約6.5に維持する。加えて、眼科用調製物において使用されるものと同様の抗菌保存剤、薬物、又は適切な薬物安定化剤を、必要により、製剤に含めてもよい。例えば、各種の商業的な点鼻用調製物が公知であり、抗生物質及び抗ヒスタミン薬などの薬物を含む。ある特定の実施形態において、分子は、経口摂取などの経路による投与のために調製される。これらの実施形態において、固体組成物は、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤(例えば、ハード又はソフトゼラチンカプセル剤)、持続放出製剤、バッカル組成物、トローチ剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、オブラート剤、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。経口組成物は、食餌の食物に直接組み込んでもよい。経口投与のための好ましい担体は、不活性希釈剤、吸収可能な食用担体又はそれらの組み合わせを含む。本発明の他の態様において、経口組成物は、シロップ剤又はエリキシル剤として調製されてもよい。シロップ剤又はエリキシル剤は、例えば、少なくとも1つの活性剤、甘味剤、保存剤、香味剤、色素、保存剤又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
【0295】
ある特定の好ましい実施形態において、経口組成物は、1つ又は複数の結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、香味剤及びそれらの組み合わせを含んでいてもよい。ある特定の実施形態において、組成物は、以下の1つ又は複数を含んでいてもよい:例えば、トラガカントガム、アカシア、コーンスターチ、ゼラチン若しくはそれらの組み合わせなどの結合剤;例えば、第二リン酸カルシウム、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム若しくはそれらの組み合わせなどの賦形剤;例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸若しくはそれらの組み合わせなどの崩壊剤;例えば、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;例えば、スクロース、ラクトース、サッカリン若しくはそれらの組み合わせなどの甘味剤;例えば、ペパーミント、ウィンターグリーン油、サクランボ香味剤、オレンジ香味剤などの香味剤など、又は上記の組み合わせ。投薬単位形態がカプセル剤である場合、これは、上記の種類の材料に加えて、液体担体などの担体を含有していてもよい。コーティングのような各種の他の材料が存在していてもよいか、又はそうでなければ投薬単位の物理的形態を変更してもよい。例えば、錠剤、丸剤又はカプセル剤は、セラック、糖又は両方でコーティングされてもよい。
【0296】
本組成物は、製造及び貯蔵の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌などの微生物の混入作用に対して保存されなければならない。エンドトキシンの混入は、安全なレベル、例えば、0.5ng/mgタンパク質未満で、最小限に保たれなければならないことが認識される。
【0297】
特定の実施形態において、注射用組成物の吸収の延長は、例えば、モノステアリン酸アルミニウム、ゼラチン又はそれらの組み合わせなどの吸収を遅延させる剤を組成物中において使用することによって、もたらされ得る。
【0298】
細胞への送達又は輸送に関して上記で論じられた任意の実施形態は、この項で論じられた医薬化合物の送達を実行することに関して用いることもできる。
【0299】
有効投薬量
本発明の分子は、一般に、意図する目的を達成するための有効な量で使用される。疾患状態を処置又は予防する使用のために、本発明の分子又はその医薬組成物は、治療有効量で投与又は適用される。治療有効量は、症状を改善若しくは予防するため、又は処置される患者の生存を延長するために有効な量である。治療有効量の決定は、特に、本明細書において提供される詳細な開示を考慮すると、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0300】
全身投与のために、治療有効用量は、インビトロアッセイから最初に推定することができる。例えば、用量を、動物モデルにおいて処方して、細胞培養において決定されたEC50を含む循環濃度範囲を達成することができる。そのような情報を使用して、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定することができる。
【0301】
初期投薬量は、本技術分野において周知の手法を使用して、インビボのデータ、例えば、動物モデルから、推定することもできる。当業者は、動物データに基づいてヒトへの投与を容易に最適化することができる。
【0302】
投薬量及び間隔を個々に調整して、治療効果を維持するために十分な分子の血漿レベルを提供することができる。注射による投与についての通常の患者投薬量は、0.01〜0.1mg/kg/日又は0.1〜5mg/kg/日、好ましくは0.5〜1mg/kg/日又はそれ以上の範囲である。治療有効血清レベルは、それぞれの日に複数の用量を投与することによって達成してもよい。
【0303】
局所投与又は選択的取り込みの場合において、タンパク質の有効局所濃度は、血漿濃度と関連しないことがある。当業者は、過度の実験をせずに、治療有効局所投薬量を最適化することが可能である。
【0304】
投与される分子の量は、当然ながら、処置される対象、対象の体重、病気の重症度、投与の様式及び処方医師の判断に依存する。
【0305】
治療は、症状が検出可能である間、又は症状が検出可能ではない場合であっても、断続的に繰り返してもよい。治療は、単独で、又は他の薬物若しくは処置(外科手術を含む)と組み合わせて、提供されてもよい。
【0306】
毒性
好ましくは、本明細書において記載される分子の治療有効用量は、実質的な毒性を引き起こすことなく、治療の有益性を提供する。本明細書において記載される分子の毒性は、細胞培養物又は実験動物における標準的な薬学的手順によって、例えば、LD50(集団の50%にとって致死的な用量)又はLD100(集団の100%にとって致死的な用量)を決定することによって、決定することができる。毒性及び治療効果の間の用量比は、治療指数である。高い治療指数を示すタンパク質が好ましい。これらの細胞培養アッセイ及び動物研究から得られるデータは、ヒトにおける使用のために毒性ではない投薬量の範囲を処方するのに使用することができる。本明細書において記載されるタンパク質の投薬量は、好ましくは、毒性がほとんど又はない有効用量を含む、循環濃度の範囲内にある。投薬量は、用いられる剤形及び利用される投与の経路に応じて、この範囲内で変化してもよい。正確な処方、投与の経路及び投薬量は、患者の状態を考慮して、個々の医師によって選択され得る(例えば、Finglら、1975年、The Pharmacological Basis of Therapeutics中の第1章、1頁を参照されたい)。
【0307】
ペンダント基
「ペンダント基」は、核酸に結合又はコンジュゲートされてもよい。ペンダント基は、核酸の細胞取り込みを増加させることがある。ペンダント基は、核酸の任意の部分に連結され得るが、通常、オリゴヌクレオチド鎖の末端(複数可)に連結される。ペンダント基の例としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:アクリジン誘導体(すなわち、2−メトキシ−6−クロロ−9−アミノアクリジン);プソラレン誘導体、アジドフェナシル、プロフラビン及びアジドプロフラビンなどの架橋剤;人工エンドヌクレアーゼ;EDTA−Fe(II)、o−フェナントロリン−Cu(I)及びポルフィリン−Fe(II)などの金属錯体;アルキル化部分;アミノ−1−ヘキサノールブドウ球菌ヌクレアーゼ及びアルカリホスファターゼなどのヌクレアーゼ;ターミナルトランスフェラーゼ;抗体酵素;コレステリル部分;脂溶性担体;ペプチドコンジュゲート;長鎖アルコール;リン酸エステル;アミノ;メルカプト基;放射性マーカー;色素などの非放射性マーカー;並びにポリリジン又は他のポリアミン。一例において、核酸は、炭水化物、硫酸化炭水化物又はグリカンにコンジュゲートされる。
【0308】
キット
本明細書において記載される任意の組成物は、キットに含まれていてもよい。非限定的な例において、個々のmiRNAが、キットに含まれる。キットは、合成miRNA送達の効果について調節するために使用することができる1つ又は複数の陰性対照の合成miRNAをさらに含んでいてもよい。キットは、水及びハイブリダイゼーション緩衝液をさらに含んで、合成miRNAの2つの鎖のハイブリダイゼーションを容易にしてもよい。キットは、1つ又は複数のトランスフェクション試薬(複数可)も含んで、細胞へのmiRNAの送達を容易にしてもよい。
【0309】
別の非限定的な例において、複数の合成miRNAが、キットに含まれる。キットは、合成miRNA送達の効果について調節するために使用することができる1つ又は複数の陰性対照の合成miRNAをさらに含んでいてもよい。キットは、1つ又は複数のトランスフェクション試薬も含んで、細胞への送達を容易にしてもよい。
【0310】
キットの成分は、水性媒体中又は凍結乾燥の形態のいずれかで包装されてもよい。キットの容器手段は、成分を配置することができ、好ましくは、適切に分割できる、少なくとも1つの、バイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シリンジ又は他の容器手段を一般に含む。キット中に2つ以上の成分が存在する場合(標識化試薬及び標識は一緒に包装してもよい)、キットは、一般に、追加の成分を別々に配置し得る、第2、第3又は他の追加の容器も含有する。しかしながら、成分の各種の組み合わせが、1つのバイアルに含まれていてもよい。本発明のキットは、典型的には、核酸を含有するための手段、及び商業的な販売のために密接に封じ込められた任意の他の試薬容器を含む。そのような容器は、所望のバイアルが保持される射出又はブロー成型プラスチック容器を含んでいてもよい。
【0311】
キットの成分が1つ及び/又は複数の液体溶液で提供される場合、液体溶液は、水溶液であり、無菌水溶液が特に好ましい。
【0312】
しかしながら、キットの成分は、乾燥粉末(複数可)として提供されてもよい。試薬及び/又は成分が乾燥粉末として提供される場合、粉末は、適切な溶媒の添加によって、再構成され得る。溶媒も別の容器手段において提供され得ることが構想される。
【0313】
容器手段は、核酸製剤を配置し、好ましくは適切に配分する、少なくとも1つの、バイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シリンジ及び/又は他の容器手段を一般に含む。キットはまた、無菌の薬学的に許容できる緩衝液及び/又は他の希釈剤を含有するための第2の容器手段を含んでいてもよい。本発明のキットは、典型的には、例えば、所望のバイアルが保持される射出及び/又はブロー成型プラスチック容器などの、商業的な販売のために密接に封じ込められたバイアルを含有するための手段も含む。
【0314】
そのようなキットはまた、miRNAを保存若しくは維持するか、又はmiRNAの分解に対して保護する成分を含んでいてもよい。そのような成分は、RNAseを含まなくてもよく、又はRNAseに対して保護されていてもよい。そのようなキットは、一般に、適切な手段で、それぞれ個々の試薬又は溶液のための別個の容器を含む。
【0315】
キットは、キット成分を用いるため及びキットに含まれていない任意の他の試薬の使用についての使用説明書も含む。使用説明書は、実行することができる改変を含んでいてもよい。
【0316】
本発明のキットはまた、以下の1つ又は複数を含んでいてもよい:miRNA、miRNAのライブラリー、miRNAの組み合わせライブラリー、陰性対照miRNA、ヌクレアーゼを含まない水;1.5mlチューブなどのRNaseを含まないの容器;ハイブリダイゼーション緩衝液;及びトランスフェクション試薬(複数可)。
【0317】
そのような試薬は、本発明のキットの実施形態であることが企図される。しかしながら、そのようなキットは、上記で特定される特定の項目に限定されず、miRNAの操作及び特徴付けのために使用される任意の試薬を含んでいてもよい。
【0318】
配列同一性
「配列同一性」は、本明細書において、配列を比較することによって決定される、2つ以上の核酸(ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、RNA、DNA)配列の間の関係として定義される。本技術分野において、「同一性」は、場合によっては、そのような配列の列の間の一致によって決定される、核酸配列の間の配列の関係性の程度も意味する。「同一性」及び「類似性」は、限定されるものではないが、Computational Molecular Biology、Lesk,A.M.編、Oxford University Press、New York、1988年;Biocomputing:Informatics及びGenome Projects、Smith,D.W.編、Academic Press、New York、1993年;Computer Analysis of Sequence Data、Part I、Griffin,A.M.及びGriffin,H.G.編、Humana Press、New Jersey、1994年;Sequence Analysis in Molecular Biology、von Heine,G.、Academic Press、1987年;並びにSequence Analysis Primer、Gribskov,M.及びDevereux,J.編、M Stockton Press、New York、1991年;並びにCarillo,H.及びLipman,D.、SIAM J.Applied Math.、第48巻:1073頁(1988年)に記載されるものを含む、公知の方法によって容易に算出することができる。実施形態において、同一性は、所与の配列番号の長さ全体にわたって評価される。
【0319】
同一性を決定する好ましい方法は、試験される配列の間で最大の一致を与えるように設計される。同一性及び類似性を決定する方法は、公共で利用可能なコンピュータプログラムにおいて体系化されている。2つの配列の間の同一性及び類似性を決定する好ましいコンピュータプログラム法としては、例えば、GCGプログラムパッケージ(Devereux,J.ら、Nucleic Acids Research 第12巻(1号):387頁(1984年))、BestFit、BLASTP、BLASTN及びFASTA(Altschul,S.F.ら、J.Mol.Biol.第215巻:403〜410頁(1990年)が挙げられる。BLAST Xプログラムは、NCBI及び他の供給源から公共で利用可能である(BLASTマニュアル、Altschul,S.ら、NCBI NLM NIH Bethesda、MD 20894;Altschul,S.ら、J.Mol.Biol.第215巻:403〜410頁(1990年))。周知のスミスウォーターマンアルゴリズムも同一性を決定するために使用され得る。
【0320】
核酸比較のための好ましいパラメーターは、以下を含む:アルゴリズム:Needleman及びWunsch、J.Mol.Biol.第48巻:443〜453頁(1970年);比較行列:一致=+10、不一致=0;ギャップペナルティ:50;ギャップ長さペナルティ:3。Madison、Wis.にあるGenetics Computer GroupからGapプログラムとして利用可能。上記は、核酸比較のためのデフォルトパラメータを与える。
【0321】
本文書及びその特許請求の範囲において、「含むこと(to comprise)」という動詞及びその活用形は、この語の後に続く項目が含まれるが、具体的に言及されていない項目が除外されないことを意味する、非限定的な意味で使用される。加えて、「からなる(to consist)」という動詞は、本明細書において定義される、miRNA、isomiR、ミミック若しくは供給源、又はそれらのアンタゴミル、或いは組成物が、具体的に特定されるもの以外の追加成分(複数可)を含んでいてもよく、前記追加成分(複数可)は、本発明の固有の特性を変更しないことを意味する「から本質的になる(to consist essentially of)」によって置き換えられ得る。加えて、不定冠詞の「1つの(a)」又は「1つの(an)」による要素への言及は、1つ及び1つのみの要素が存在することを文脈が明らかに要求しない限り、2つ以上の要素が存在する可能性を除外しない。このため、不定冠詞の「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、通常、「少なくとも1つ」を意味する。
【0322】
本明細書において引用されるすべての特許及び論文の参照文献は、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。以下の実施例は、例示の目的のみのために提供され、任意の方法で本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0323】
本発明の好ましい実施形態:
1.ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患及び/若しくは状態を、処置、回復、予防、治癒及び/又は遅延させるための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源であって、
前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA分子、isomiR又はそれらのミミックであり、配列番号14〜56によって表されるシード配列の7個のヌクレオチドのうちの少なくとも6個を含むシード配列を有するオリゴヌクレオチドであるか、又はそれらのアンタゴミルであり、
前記miRNA又はアンタゴミルが、
miRNA−135、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミル、或いは
miRNA−196a−5p、又はそのisomiR、又はそのミミック、又はそのアンタゴミルである、
miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源。
2.前記miRNA又はアンタゴミルが、miRNA−135a分子、miRNA−135b分子、miRNA−196a−5p分子、miRNA−135aのisomiR、miRNA−135bのisomiR、miRNA−196a−5p分子のisomiR、miRNA−135aのアンタゴミル、miRNA−135bのアンタゴミル、miRNA−196a−5pのアンタゴミル、又はそれらのミミックである、実施形態1に記載の使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源。
3.miRNAの供給源が、miRNAの前駆体であり、少なくとも50ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、実施形態1又は2に記載の使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源。
4.前記miRNAが、配列番号147〜241のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、
前記アンタゴミルが、配列番号242〜341のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、及び/或いは
前記miRNA又はアンタゴミルが、15〜30ヌクレオチド長である、及び/或いは
miRNAの前記供給源が、前記miRNAの前駆体であり、配列番号1〜4又は10〜13のいずれか1つと少なくとも70%の配列同一性を共有する、
実施形態1〜3のいずれか1つに記載の使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給
5.前記使用が、クルッペル様因子4の発現を抑制するためである、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の使用のための、miRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源。
6.実施形態1〜5のいずれか1つに記載の使用のための、実施形態1〜5のいずれか一項に定義されるmiRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源を含む組成物。
7.i)miRNA−135a分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源、及び/或いは
ii)miRNA−135b分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源、及び/或いは
iii)miRNA−196a−5p分子、又はそのisomiR、ミミック、アンタゴミル若しくは供給源
を含む、実施形態5に記載の使用のための組成物。
8.miRNA−124分子、miRNA−124のミミック、miRNA−124のisomiR、miRNA−124のアンタゴミル、又はそれらの供給源をさらに含む、実施形態6又は7に記載の使用のための組成物。
9.それを必要とする対象に、実施形態1〜5のいずれか1つに定義されるmiRNA、アンタゴミル若しくはそれらの供給源、又は実施形態6〜8のいずれか1つに定義される組成物を投与するステップによる、ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態若しくは疾患を、処置、治癒、回復及び/又は遅延させるための方法。
10.対象におけるニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態を診断するための方法であって、
(a)実施形態1〜5のいずれか1つに定義されるmiRNA又はその供給源の発現レベルを決定するステップ、及び任意選択で、
(b)実施形態1〜5のいずれか1つに定義される前記miRNA又はその供給源の発現レベルを、前記miRNA又はその供給源の発現レベルについての参照値と比較するステップであって、参照値が、好ましくは、健康な対象における前記miRNA又はその供給源の発現レベルについての平均値であるステップ
を含む、方法。
11.ステップ(a)において、
i)miRNA−124分子、miRNA−124のisomiR、miRNA−124の前駆体、或いは
ii)KLF4、或いは
iii)miRNA−135a及びmiRNA−135bの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
iv)miRNA−135a及びmiRNA−196a−5pの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
v)miRNA−135b及びmiRNA−196a−5pの両方、若しくはisomiR、又はそれらの供給源、或いは
vi)miRNA−135a及びmiRNA−135b及びmiRNA−196a−5pのそれぞれ、若しくはisomiR、又はそれらの供給源
発現レベルを決定することを含む、実施形態10に記載の方法。
12.ニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する疾患若しくは状態が、比較が、前記miRNA分子、isomiR、又はそれらの供給源の発現レベルの減少、及び/或いはmiRNA−124分子、miRNA−124又はそれらの供給源の発現レベルの減少の所見をもたらす場合に、診断される、実施形態10又は11に記載の方法。
13.発現レベルが、対象から得られた試料においてエクスビボで決定される、実施形態9〜12のいずれか1つに記載の方法。
14.対象におけるニューロンの欠損又はニューロンの欠損に関連する状態若しくは疾患を、処置、修復、治癒及び/或いは遅延させる能力がある物質を特定するための方法であって、
(a)miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196−5p分子、isomiR又はそれらの供給源を発現する能力がある試験細胞集団を提供するステップであって、好ましくは、試験集団が、SH−SY5Yなどのニューロン細胞を含み、より好ましくは、試験細胞集団が、哺乳動物細胞、さらにより好ましくは、ヒト細胞を含むステップ;
(b)試験細胞集団を物質と接触又はインキュベートするステップ;
(c)物質と接触又はインキュベートされた試験細胞集団において、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現レベル、或いは前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の活性又は定常状態のレベルを決定するステップ;
(d)(c)において決定された発現、活性又は定常状態のレベルを、物質と接触していない試験細胞集団における前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現、活性又は定常状態のレベルと比較するステップ;並びに
(e)物質と接触した試験細胞集団及び物質と接触していない試験細胞集団の間の、前記miRNA−135a及び/若しくはmiRNA−135b及び/若しくはmiRNA−196a−5p分子、isomiR又はそれらの供給源の発現レベル、活性又は定常状態のレベルにおける差を生じる物質を特定するステップ
を含む、方法。
15.ニューロンの発生若しくは再生を促進するためのインビボ、インビトロ又はエクスビボの方法であって、細胞を、実施形態1〜5のいずれか1つに定義されるmiRNA、アンタゴミル又はそれらの供給源と、又は実施形態6〜8のいずれか1つに定義される組成物と接触させるステップを少なくとも含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0324】
【
図1A】神経突起の成長に関与するmiRNAを特定する、画像に基づくハイコンテントスクリーニング。(A)セロミクスアレイスキャン(Cellomics ArrayScan)スクリーニングの略図。SH−SY5Y細胞を播種し、レチノイン酸を使用して分化させた。ウイルスライブラリーを添加し、3日後、細胞を固定及び免疫染色した。ウェルの表面全体をカバーする画像を、サーモアレイスキャン(Thermo Arrayscan)自動顕微鏡を使用して取得し、ニューロナルプロファイリング(Neuronal Profiling)アルゴリズムを使用して分析して、神経突起の数、神経突起の長さ及び分岐点の数などの一般的なニューロン様特徴に対するmiRNAの効果を評価した。それぞれのパラメーターに対するmiRNAの効果を、2値(0又は1)でスコア化した。正のスコア(1)は、パラメーターに対する効果が、すべてのmiRNAについての中央値の標準偏差が2倍を超えて逸脱した場合に与えた。三反復のプレートのそれぞれについてのスコアを組み合わせ、miRNAが3つのプレートのうちの最低2つで正にスコア化された場合に、ある特定のパラメーターについてのスコアを考慮した(効果は「真」である)。これは、最終(累積的)「ヒットスコア」をもたらし、これをニューロンの形態に対する効果について、レンチウイルスのクローンをランク付けするために使用した。(B)未処置のSH−SY5Y細胞(左パネル)及びレチノイン酸で処理されたSH−SY5Y細胞(中央パネル)の代表的な画像。右パネルは、ニューロナルプロファイリングアルゴリズムによって生成された追跡の結果を示す。スケールバー:100μm。(C)ウイルスで形質導入されたSH−SY5Y細胞のニューロンの特徴に対して陽性の効果を有する、注釈付きmiRNAの上位のリストについてのニューロナルプロファイリングアルゴリズムのすべてのパラメーターの累積スコアを示すグラフ。(D)指示されたmiRIDIAN miRNAミミックでエレクトロポレーションされたSH−SY5Y細胞の、平均総ヒットスコア(左)、神経突起の長さを記載するパラメーターに基づくヒットスコア(中央)、及び神経突起の分岐を記載するパラメーターに基づくヒットスコア(右)を示すグラフ。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001、チューキー多重比較検定による一元配置分散分析。スケールバー:200μm。
【
図1B】神経突起の成長に関与するmiRNAを特定する、画像に基づくハイコンテントスクリーニング。(A)セロミクスアレイスキャン(Cellomics ArrayScan)スクリーニングの略図。SH−SY5Y細胞を播種し、レチノイン酸を使用して分化させた。ウイルスライブラリーを添加し、3日後、細胞を固定及び免疫染色した。ウェルの表面全体をカバーする画像を、サーモアレイスキャン(Thermo Arrayscan)自動顕微鏡を使用して取得し、ニューロナルプロファイリング(Neuronal Profiling)アルゴリズムを使用して分析して、神経突起の数、神経突起の長さ及び分岐点の数などの一般的なニューロン様特徴に対するmiRNAの効果を評価した。それぞれのパラメーターに対するmiRNAの効果を、2値(0又は1)でスコア化した。正のスコア(1)は、パラメーターに対する効果が、すべてのmiRNAについての中央値の標準偏差が2倍を超えて逸脱した場合に与えた。三反復のプレートのそれぞれについてのスコアを組み合わせ、miRNAが3つのプレートのうちの最低2つで正にスコア化された場合に、ある特定のパラメーターについてのスコアを考慮した(効果は「真」である)。これは、最終(累積的)「ヒットスコア」をもたらし、これをニューロンの形態に対する効果について、レンチウイルスのクローンをランク付けするために使用した。(B)未処置のSH−SY5Y細胞(左パネル)及びレチノイン酸で処理されたSH−SY5Y細胞(中央パネル)の代表的な画像。右パネルは、ニューロナルプロファイリングアルゴリズムによって生成された追跡の結果を示す。スケールバー:100μm。(C)ウイルスで形質導入されたSH−SY5Y細胞のニューロンの特徴に対して陽性の効果を有する、注釈付きmiRNAの上位のリストについてのニューロナルプロファイリングアルゴリズムのすべてのパラメーターの累積スコアを示すグラフ。(D)指示されたmiRIDIAN miRNAミミックでエレクトロポレーションされたSH−SY5Y細胞の、平均総ヒットスコア(左)、神経突起の長さを記載するパラメーターに基づくヒットスコア(中央)、及び神経突起の分岐を記載するパラメーターに基づくヒットスコア(右)を示すグラフ。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001、チューキー多重比較検定による一元配置分散分析。スケールバー:200μm。
【
図1C】神経突起の成長に関与するmiRNAを特定する、画像に基づくハイコンテントスクリーニング。(A)セロミクスアレイスキャン(Cellomics ArrayScan)スクリーニングの略図。SH−SY5Y細胞を播種し、レチノイン酸を使用して分化させた。ウイルスライブラリーを添加し、3日後、細胞を固定及び免疫染色した。ウェルの表面全体をカバーする画像を、サーモアレイスキャン(Thermo Arrayscan)自動顕微鏡を使用して取得し、ニューロナルプロファイリング(Neuronal Profiling)アルゴリズムを使用して分析して、神経突起の数、神経突起の長さ及び分岐点の数などの一般的なニューロン様特徴に対するmiRNAの効果を評価した。それぞれのパラメーターに対するmiRNAの効果を、2値(0又は1)でスコア化した。正のスコア(1)は、パラメーターに対する効果が、すべてのmiRNAについての中央値の標準偏差が2倍を超えて逸脱した場合に与えた。三反復のプレートのそれぞれについてのスコアを組み合わせ、miRNAが3つのプレートのうちの最低2つで正にスコア化された場合に、ある特定のパラメーターについてのスコアを考慮した(効果は「真」である)。これは、最終(累積的)「ヒットスコア」をもたらし、これをニューロンの形態に対する効果について、レンチウイルスのクローンをランク付けするために使用した。(B)未処置のSH−SY5Y細胞(左パネル)及びレチノイン酸で処理されたSH−SY5Y細胞(中央パネル)の代表的な画像。右パネルは、ニューロナルプロファイリングアルゴリズムによって生成された追跡の結果を示す。スケールバー:100μm。(C)ウイルスで形質導入されたSH−SY5Y細胞のニューロンの特徴に対して陽性の効果を有する、注釈付きmiRNAの上位のリストについてのニューロナルプロファイリングアルゴリズムのすべてのパラメーターの累積スコアを示すグラフ。(D)指示されたmiRIDIAN miRNAミミックでエレクトロポレーションされたSH−SY5Y細胞の、平均総ヒットスコア(左)、神経突起の長さを記載するパラメーターに基づくヒットスコア(中央)、及び神経突起の分岐を記載するパラメーターに基づくヒットスコア(右)を示すグラフ。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001、チューキー多重比較検定による一元配置分散分析。スケールバー:200μm。
【
図1D】神経突起の成長に関与するmiRNAを特定する、画像に基づくハイコンテントスクリーニング。(A)セロミクスアレイスキャン(Cellomics ArrayScan)スクリーニングの略図。SH−SY5Y細胞を播種し、レチノイン酸を使用して分化させた。ウイルスライブラリーを添加し、3日後、細胞を固定及び免疫染色した。ウェルの表面全体をカバーする画像を、サーモアレイスキャン(Thermo Arrayscan)自動顕微鏡を使用して取得し、ニューロナルプロファイリング(Neuronal Profiling)アルゴリズムを使用して分析して、神経突起の数、神経突起の長さ及び分岐点の数などの一般的なニューロン様特徴に対するmiRNAの効果を評価した。それぞれのパラメーターに対するmiRNAの効果を、2値(0又は1)でスコア化した。正のスコア(1)は、パラメーターに対する効果が、すべてのmiRNAについての中央値の標準偏差が2倍を超えて逸脱した場合に与えた。三反復のプレートのそれぞれについてのスコアを組み合わせ、miRNAが3つのプレートのうちの最低2つで正にスコア化された場合に、ある特定のパラメーターについてのスコアを考慮した(効果は「真」である)。これは、最終(累積的)「ヒットスコア」をもたらし、これをニューロンの形態に対する効果について、レンチウイルスのクローンをランク付けするために使用した。(B)未処置のSH−SY5Y細胞(左パネル)及びレチノイン酸で処理されたSH−SY5Y細胞(中央パネル)の代表的な画像。右パネルは、ニューロナルプロファイリングアルゴリズムによって生成された追跡の結果を示す。スケールバー:100μm。(C)ウイルスで形質導入されたSH−SY5Y細胞のニューロンの特徴に対して陽性の効果を有する、注釈付きmiRNAの上位のリストについてのニューロナルプロファイリングアルゴリズムのすべてのパラメーターの累積スコアを示すグラフ。(D)指示されたmiRIDIAN miRNAミミックでエレクトロポレーションされたSH−SY5Y細胞の、平均総ヒットスコア(左)、神経突起の長さを記載するパラメーターに基づくヒットスコア(中央)、及び神経突起の分岐を記載するパラメーターに基づくヒットスコア(右)を示すグラフ。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001、チューキー多重比較検定による一元配置分散分析。スケールバー:200μm。
【
図2A】ニューロンの発達の間のmiR−135a及びmiR−135bの発現。(A、C)グラフは、5つの異なる胚及び出生後の段階からの単離されたマウス皮質(A)又は海馬(C)からのRNAにおける定量的PCR実験の結果を示す。異なる同腹仔由来の3頭の異なるマウスからの組織を分析のために使用した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E14、P10及び成体の皮質におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。miR−135a及びmiR−135bは、皮質板(cp)及び成体の皮質の上層で発現する。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。(D)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E16、P0、P10及び成体の海馬におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。海馬において、歯状回(DG)及びCA3領域は、強いmiR−135a及びmiR−135b染色を特異的に示す。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。
【
図2B】ニューロンの発達の間のmiR−135a及びmiR−135bの発現。(A、C)グラフは、5つの異なる胚及び出生後の段階からの単離されたマウス皮質(A)又は海馬(C)からのRNAにおける定量的PCR実験の結果を示す。異なる同腹仔由来の3頭の異なるマウスからの組織を分析のために使用した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E14、P10及び成体の皮質におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。miR−135a及びmiR−135bは、皮質板(cp)及び成体の皮質の上層で発現する。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。(D)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E16、P0、P10及び成体の海馬におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。海馬において、歯状回(DG)及びCA3領域は、強いmiR−135a及びmiR−135b染色を特異的に示す。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。
【
図2C】ニューロンの発達の間のmiR−135a及びmiR−135bの発現。(A、C)グラフは、5つの異なる胚及び出生後の段階からの単離されたマウス皮質(A)又は海馬(C)からのRNAにおける定量的PCR実験の結果を示す。異なる同腹仔由来の3頭の異なるマウスからの組織を分析のために使用した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E14、P10及び成体の皮質におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。miR−135a及びmiR−135bは、皮質板(cp)及び成体の皮質の上層で発現する。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。(D)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E16、P0、P10及び成体の海馬におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。海馬において、歯状回(DG)及びCA3領域は、強いmiR−135a及びmiR−135b染色を特異的に示す。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。
【
図2D】ニューロンの発達の間のmiR−135a及びmiR−135bの発現。(A、C)グラフは、5つの異なる胚及び出生後の段階からの単離されたマウス皮質(A)又は海馬(C)からのRNAにおける定量的PCR実験の結果を示す。異なる同腹仔由来の3頭の異なるマウスからの組織を分析のために使用した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E14、P10及び成体の皮質におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。miR−135a及びmiR−135bは、皮質板(cp)及び成体の皮質の上層で発現する。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。(D)ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーションは、E16、P0、P10及び成体の海馬におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を示す。海馬において、歯状回(DG)及びCA3領域は、強いmiR−135a及びmiR−135b染色を特異的に示す。スクランブル化されたLNA−インサイチュプローブで処理された切片は、特異的染色がなかった。スケールバー:200μm。
【
図3A】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図3B】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図3C】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図3D】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図3E】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図3F】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図3G】miR−135a及びmiR−135bは神経突起伸長及び分岐を増加させる。(A)グラフは、インビトロで異なる日(DIV)での初代海馬ニューロンおける定量的PCRの結果を示す。RNAを2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップから収集した。試料は二反復で行った。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(B)対照−1、miR−135a、miR−135b及びmiR−135a/miR−135bのミミックでのトランスフェクション後のインビトロで4日目(DIV)での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(C)グラフは、Aなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも173のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
****p<0.0001、T−検定。(D)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターでのトランスフェクション後のDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の定量化。スポンジは、「sp」と標識を付けられ、それらの指示されたmiRNAのアンタゴミルである。少なくとも100のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照スポンジベクター又はmiR−135abスポンジベクターでトランスフェクション後のDIV4での初代ニューロンの代表的な輪郭。最も長い神経突起を、灰色で網掛けする。(F)ニューロンを過剰発現する、31の対照−1(暗灰色)、15のmiR−135a(薄灰色)、16のmiR−135b(黒色)、又は23のmiR−135a及びmiR−135b(黒色輪郭の薄灰色)からのSholl分析は、近位の神経突起及びその遠位の軸索における分岐の増加を明らかにする。データは、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、多重T−検定。輪郭において、近位の神経突起は主な細胞体が起源であり、遠位の分岐は長いニューロンが起源であり、両方とも灰色で網掛けする。(G)shollサークル(Dなどで)による、対照−1又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックでトランスフェクトされたニューロンからの神経突起の累積交差。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。
【
図4A】miR−135は皮質ニューロンの移動のために必要である。(A)対照−1、miR−135a又はmiR−135aのミミックでエクスビボでエレクトロポレーションされた皮質の代表的な画像。ニューロンの移動は、皮質において垂直の8つの正方形の瓶を含有する長方形を配置することによって、定量化した。それぞれの瓶における細胞をカウントし、長方形内の細胞の総数のパーセンテージとして表した。瓶は、皮質の層と完全に整列する:脳室帯(vz)、脳室下帯(svz)、中間帯(iz)、皮質板(cp)及び周辺帯(mz)。切片あたり2つ〜3つの長方形の細胞カウントを比較のために使用した。異なる同腹仔由来の≧3頭の動物からの少なくとも2〜3の切片を使用した。データは、平均±SEMとして表される。赤色
** 瓶7の対照−1対miR−135a:MWU=24、p=0.0042;青色
* 瓶4の対照−1対miR−135b:MWU=32、p=0.0195;青色
** 瓶7の対照−1対miR−135b:MWU=25、p=0.0051、マンホイットニーU検定。スケールバー:100μm。(B)対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(F)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=198、p<0.0001;瓶6 MWU=282、p<0.0053;瓶7:MWU=161、p<0.0001;瓶8:MWU=164、p<0.0001。
**p<0.01、
****p<0.0001、マンホイットニーU検定、
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(C)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。mCherryシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶2:MWU=70、p=0.018;瓶5:MWU=69、p=0.016;瓶6:MWU=75、p=0.030;瓶8:MWU=69、p=0.0161、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(D)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP4の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=475、p=0.0114;瓶4:MWU=392.5、p=0.0016;瓶5:MWU=148、p<0.0001;瓶6:MWU=319.5、p=0.0004;瓶7:MWU=194.5、p<0.0001、マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。スケールバー:200μm。(E)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP10の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶6:MWU=783.5、p=0.032、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。スケールバー:200μm。
【
図4B】miR−135は皮質ニューロンの移動のために必要である。(A)対照−1、miR−135a又はmiR−135aのミミックでエクスビボでエレクトロポレーションされた皮質の代表的な画像。ニューロンの移動は、皮質において垂直の8つの正方形の瓶を含有する長方形を配置することによって、定量化した。それぞれの瓶における細胞をカウントし、長方形内の細胞の総数のパーセンテージとして表した。瓶は、皮質の層と完全に整列する:脳室帯(vz)、脳室下帯(svz)、中間帯(iz)、皮質板(cp)及び周辺帯(mz)。切片あたり2つ〜3つの長方形の細胞カウントを比較のために使用した。異なる同腹仔由来の≧3頭の動物からの少なくとも2〜3の切片を使用した。データは、平均±SEMとして表される。赤色
** 瓶7の対照−1対miR−135a:MWU=24、p=0.0042;青色
* 瓶4の対照−1対miR−135b:MWU=32、p=0.0195;青色
** 瓶7の対照−1対miR−135b:MWU=25、p=0.0051、マンホイットニーU検定。スケールバー:100μm。(B)対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(F)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=198、p<0.0001;瓶6 MWU=282、p<0.0053;瓶7:MWU=161、p<0.0001;瓶8:MWU=164、p<0.0001。
**p<0.01、
****p<0.0001、マンホイットニーU検定、
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(C)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。mCherryシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶2:MWU=70、p=0.018;瓶5:MWU=69、p=0.016;瓶6:MWU=75、p=0.030;瓶8:MWU=69、p=0.0161、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(D)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP4の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=475、p=0.0114;瓶4:MWU=392.5、p=0.0016;瓶5:MWU=148、p<0.0001;瓶6:MWU=319.5、p=0.0004;瓶7:MWU=194.5、p<0.0001、マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。スケールバー:200μm。(E)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP10の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶6:MWU=783.5、p=0.032、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。スケールバー:200μm。
【
図4C】miR−135は皮質ニューロンの移動のために必要である。(A)対照−1、miR−135a又はmiR−135aのミミックでエクスビボでエレクトロポレーションされた皮質の代表的な画像。ニューロンの移動は、皮質において垂直の8つの正方形の瓶を含有する長方形を配置することによって、定量化した。それぞれの瓶における細胞をカウントし、長方形内の細胞の総数のパーセンテージとして表した。瓶は、皮質の層と完全に整列する:脳室帯(vz)、脳室下帯(svz)、中間帯(iz)、皮質板(cp)及び周辺帯(mz)。切片あたり2つ〜3つの長方形の細胞カウントを比較のために使用した。異なる同腹仔由来の≧3頭の動物からの少なくとも2〜3の切片を使用した。データは、平均±SEMとして表される。赤色
** 瓶7の対照−1対miR−135a:MWU=24、p=0.0042;青色
* 瓶4の対照−1対miR−135b:MWU=32、p=0.0195;青色
** 瓶7の対照−1対miR−135b:MWU=25、p=0.0051、マンホイットニーU検定。スケールバー:100μm。(B)対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(F)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=198、p<0.0001;瓶6 MWU=282、p<0.0053;瓶7:MWU=161、p<0.0001;瓶8:MWU=164、p<0.0001。
**p<0.01、
****p<0.0001、マンホイットニーU検定、
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(C)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。mCherryシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶2:MWU=70、p=0.018;瓶5:MWU=69、p=0.016;瓶6:MWU=75、p=0.030;瓶8:MWU=69、p=0.0161、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(D)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP4の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=475、p=0.0114;瓶4:MWU=392.5、p=0.0016;瓶5:MWU=148、p<0.0001;瓶6:MWU=319.5、p=0.0004;瓶7:MWU=194.5、p<0.0001、マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。スケールバー:200μm。(E)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP10の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶6:MWU=783.5、p=0.032、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。スケールバー:200μm。
【
図4D】miR−135は皮質ニューロンの移動のために必要である。(A)対照−1、miR−135a又はmiR−135aのミミックでエクスビボでエレクトロポレーションされた皮質の代表的な画像。ニューロンの移動は、皮質において垂直の8つの正方形の瓶を含有する長方形を配置することによって、定量化した。それぞれの瓶における細胞をカウントし、長方形内の細胞の総数のパーセンテージとして表した。瓶は、皮質の層と完全に整列する:脳室帯(vz)、脳室下帯(svz)、中間帯(iz)、皮質板(cp)及び周辺帯(mz)。切片あたり2つ〜3つの長方形の細胞カウントを比較のために使用した。異なる同腹仔由来の≧3頭の動物からの少なくとも2〜3の切片を使用した。データは、平均±SEMとして表される。赤色
** 瓶7の対照−1対miR−135a:MWU=24、p=0.0042;青色
* 瓶4の対照−1対miR−135b:MWU=32、p=0.0195;青色
** 瓶7の対照−1対miR−135b:MWU=25、p=0.0051、マンホイットニーU検定。スケールバー:100μm。(B)対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(F)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=198、p<0.0001;瓶6 MWU=282、p<0.0053;瓶7:MWU=161、p<0.0001;瓶8:MWU=164、p<0.0001。
**p<0.01、
****p<0.0001、マンホイットニーU検定、
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(C)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。mCherryシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶2:MWU=70、p=0.018;瓶5:MWU=69、p=0.016;瓶6:MWU=75、p=0.030;瓶8:MWU=69、p=0.0161、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(D)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP4の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=475、p=0.0114;瓶4:MWU=392.5、p=0.0016;瓶5:MWU=148、p<0.0001;瓶6:MWU=319.5、p=0.0004;瓶7:MWU=194.5、p<0.0001、マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。スケールバー:200μm。(E)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP10の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶6:MWU=783.5、p=0.032、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。スケールバー:200μm。
【
図4E】miR−135は皮質ニューロンの移動のために必要である。(A)対照−1、miR−135a又はmiR−135aのミミックでエクスビボでエレクトロポレーションされた皮質の代表的な画像。ニューロンの移動は、皮質において垂直の8つの正方形の瓶を含有する長方形を配置することによって、定量化した。それぞれの瓶における細胞をカウントし、長方形内の細胞の総数のパーセンテージとして表した。瓶は、皮質の層と完全に整列する:脳室帯(vz)、脳室下帯(svz)、中間帯(iz)、皮質板(cp)及び周辺帯(mz)。切片あたり2つ〜3つの長方形の細胞カウントを比較のために使用した。異なる同腹仔由来の≧3頭の動物からの少なくとも2〜3の切片を使用した。データは、平均±SEMとして表される。赤色
** 瓶7の対照−1対miR−135a:MWU=24、p=0.0042;青色
* 瓶4の対照−1対miR−135b:MWU=32、p=0.0195;青色
** 瓶7の対照−1対miR−135b:MWU=25、p=0.0051、マンホイットニーU検定。スケールバー:100μm。(B)対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(F)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=198、p<0.0001;瓶6 MWU=282、p<0.0053;瓶7:MWU=161、p<0.0001;瓶8:MWU=164、p<0.0001。
**p<0.01、
****p<0.0001、マンホイットニーU検定、
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(C)スクランブル化されたか、又はmiR−135a及びmiR−135bのH1−mCherryスポンジベクターのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。mCherryシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶2:MWU=70、p=0.018;瓶5:MWU=69、p=0.016;瓶6:MWU=75、p=0.030;瓶8:MWU=69、p=0.0161、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。
****p<0.0001 T−検定。スケールバー:100μm。(D)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP4の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶3:MWU=475、p=0.0114;瓶4:MWU=392.5、p=0.0016;瓶5:MWU=148、p<0.0001;瓶6:MWU=319.5、p=0.0004;瓶7:MWU=194.5、p<0.0001、マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。スケールバー:200μm。(E)E14.5で、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかでエレクトロポレーションされた、マウス仔の子宮内エレクトロポレーションされたP10の皮質における、ニューロンの移動の代表的な画像及び定量化。GFPシグナル(白色)。ニューロンの移動を(A)に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶6:MWU=783.5、p=0.032、マンホイットニーU検定、
*p<0.05。スケールバー:200μm。
【
図5A】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図5B】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図5C】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図5D】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図5E】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図5F】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図5G】クルッペル様因子4(KLF4)は、軸索の発達及びニューロンの移動の間のmiR−135a及びmiR−135bについての機能的標的である。(A)KLF4 mRNAの3’−UTRにおいて予測されるmiR−135a及びmiR−135bの結合部位の略図。部位394は、最も強い結合を媒介すると予測される(矢印によってマークする)。(B)KFL4の3’−UTRを、psi−CHECK2ベクターにクローニングし、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックによるウミシイタケルシフェラーゼアッセイのために使用した。その後、部位394内の3つのヌクレオチドが変異したKLF4 3’−UTRを有するpsi−CHECKベクターを使用して、miRNA−135−KLF4結合の特異性を確認した。ルシフェラーゼ活性を、野生型又は変異した3’−UTR(UTR)のいずれかの3’−UTRのみの条件に対して正規化した。実験を3回繰り返した。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、
*p<0.05、T−検定。(C)E16.5及び成体のマウス皮質及び海馬の切片におけるKLF4の免疫組織化学的検査。KLF4は、皮質板(cp)において、中間帯(iz)を通り抜ける軸索において、及び歯状回(DG)における海馬の顆粒細胞において、並びにCA3の錐体細胞において、高度に発現する。スケールバー:200μm。(D)Neuro2A細胞における、対照−1、又はmiR−135a及びmiR−135bのミミックのトランスフェクション後のKLF4タンパク質レベルのウエスタンブロット分析。データは、平均±SEMとして表される。
**p<0.01、T−検定。(E)対照−1ミミック、miRNA結合に対して無反応のKLF4 cDNAと組み合わせた対照−1のミミック(CMV−KLF4−GFP)、miR−135a及びmiR−135bのミミック、並びにCMV−KLF4−GFPと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックでのトランスフェクション後、インビトロで4日目(DIV 4)での初代海馬ニューロンの代表的な輪郭。(F)グラフは、Eなどでの実験におけるDIV4の海馬ニューロンの最も長い神経突起の追跡の結果を示す。少なくとも182のニューロンを≧3の個々の実験から追跡した。データは、平均±SEMとして表される。
*<0.05、
***p<0.001、
****p<0.0001、T−検定。(G)miR−135a及びmiR−135bのミミック、miR−135制御に対して無反応のpCAG−KLF4ベクターと組み合わせたmiR−135a及びmiR−135bのミミックのいずれかで処理された、マウス胚の子宮内エレクトロポレーションされたE16.5の皮質における、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さの代表的な画像及び定量化。ニューロンの移動を
図4に記載されるようにして定量化した。データは、平均±SEMとして表される。瓶1:MWU=422、p=0.0171;瓶2:MWU=332、p=0.0005;瓶3:MWU=293、p<0.0001;瓶4:MWU=395、p=0.0068;瓶5:MWU=357、p=0.0016;瓶6:MWU=261、p<0.0001;瓶7:MWU=219、p<0.0001、及び瓶8:MWU=211.5、p<0.0001。マンホイットニーU検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001。対照−1の条件は、
図4Bに記載される通りである。スケールバー:100μm。
【
図6A】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6B】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6C】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6D】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6E】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6F】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6G】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6H】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図6I】外因性miR−135は、視神経損傷後の軸索の再生を増強する。(A)視神経の挫滅研究の実験設定。(B、C)グラフは、ミミックの注射後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。miR−135a及びmiR−135bのレベルは、miRNAミミックの2回の注射後に増加するが、KLF4のレベルは減少する(C)。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05、
**p<0.01、デルタCt値におけるT−検定。(D)視神経の挫滅の14日後にアレクサ(Alexa)−555とコンジュゲートされたコレラ毒素Bについて染色された視神経の代表的な画像。miR−135のミミックの注射後、軸索は、損傷部位に、及びそれを超えて成長する(点線は、損傷の近位及び遠位の境界部位を示す)。ボックスは右側に示されるより高倍率の画像を示す。スケールバー:100μm。(E)グラフは、(D)において示される条件について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=9マウス。
*p<0.05;
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(F)グラフは、miR−135のミミック、及びGFP又はKLF4ベクターの共トランスフェクション後の眼組織における定量的PCRの結果を示す。GFP又はKLF4でトランスフェクトされた群の間で、miR−135a及びmiR−135bの発現において差はない。倍数変化は、5SハウスキーピングrRNA発現に関連する。データは、平均±SEMとして表される。(G)AAV2−GFPウイルスを硝子体内に注射した。注射の1週間後、強いGFPシグナルがRGCにおいて検出されるが、網膜における他の細胞型では検出されない。スケールバー100μm。(H)グラフは、(GFPに加えて)対照miRNA又はmiR−135a及びmiR−135bを発現するAAV2の硝子体内注射(病変の7日後)を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
****p<0.0001、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。(I)グラフは、対照又はmiR−135a及びmiR−135bのスポンジベクターの硝子体内注射を使用して行った実験について、損傷の14日後での挫滅部位の遠位末端に対する、相対的な軸索の再生の数の定量化を示す。条件あたりn=6マウス。
**p<0.01、分散分析に続いてシダックの検定。データは、平均±SEMとして示される。
【
図7A】miR−135aのヒトのデータ。A)定量的PCRによって決定されたヒトTLE患者におけるmiR−135aの発現レベル。C−対照、mTLE−HS、mTLE+HS。n=6患者/群。スチューデントのt検定。U6及び5srRNAに対して正規化。スチューデントのT検定、
*p<0.05、
**p<0.01。B)異なる群の中でのmiR−135aのインサイチュ局在化の代表的な画像。スケールバー200μm。
【
図7B】miR−135aのヒトのデータ。A)定量的PCRによって決定されたヒトTLE患者におけるmiR−135aの発現レベル。C−対照、mTLE−HS、mTLE+HS。n=6患者/群。スチューデントのt検定。U6及び5srRNAに対して正規化。スチューデントのT検定、
*p<0.05、
**p<0.01。B)異なる群の中でのmiR−135aのインサイチュ局在化の代表的な画像。スケールバー200μm。
【
図8】miR−135aの細胞型特異的局在化。ニューロンのマーカーであるNeuNによる共局在化。miR−135aの特異的局在化は、異なる群の中で、CA領域におけるNeuNによるニューロン神経細胞体の共染色において観察された。スケールバー25μm。
【
図9A】miR−135aの発現は扁桃内動物モデルにおいて上方制御された。(A)miR−135aの発現レベルは、てんかん重積状態の2週間後に有意に上方制御されることが見出される。5srRNAに対して正規化、n=4のPBSが注射されたマウス、n=3のKAが注射されたマウス。スチューデントのt検定、
*p<0.05、
**p<0.01。(B)ISH、24時間と比較して2週目でのmiR−135aの上方制御を示す代表的な画像。スケールバー300μm。
【
図9B】miR−135aの発現は扁桃内動物モデルにおいて上方制御された。(A)miR−135aの発現レベルは、てんかん重積状態の2週間後に有意に上方制御されることが見出される。5srRNAに対して正規化、n=4のPBSが注射されたマウス、n=3のKAが注射されたマウス。スチューデントのt検定、
*p<0.05、
**p<0.01。(B)ISH、24時間と比較して2週目でのmiR−135aの上方制御を示す代表的な画像。スケールバー300μm。
【
図10A】インビトロのデータ;アンタゴミル投与及びカイニン酸誘導後のマウスの表現型。A)アンタゴミルの投与24時間後のmiR−135aの発現、3用量を試験した(0.5、1.0、1.5nmol)。任意のオフターゲット効果なしに最大ノックダウンがあったので、1nmolの濃度をさらに使用した。miR−124の発現は、この濃度で変化しなかった、n=3マウス/群。RNU6Bに対して正規化、一元配置分散分析。
*p<0.05。B)アンタゴミルの実験計画の概要。C)EEGテレメトリーを使用して、アンタゴミル注射の2週間後に記録された自発性てんかん発作の数を示すグラフ。7日間のウォッシュアウト期間中のてんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった(p=0.743)。処置の後、処置された動物及び対照動物においててんかん発作の頻度の分布のほぼ完全な分離があり、ウィルコクソンマンホイットニーの統計量が0.90、95%のCIが0.65〜0.97で、処理された動物よりも高いてんかん発作の頻度を有する対照動物の確率が90%であることを示した(P<0.001)。N=5の対照及びN=5のAnt−135が注射されたKAマウス。てんかん発作は、対照と比較してアンタゴミルを注射されたマウスにおいて有意に低減した。
【
図10B】インビトロのデータ;アンタゴミル投与及びカイニン酸誘導後のマウスの表現型。A)アンタゴミルの投与24時間後のmiR−135aの発現、3用量を試験した(0.5、1.0、1.5nmol)。任意のオフターゲット効果なしに最大ノックダウンがあったので、1nmolの濃度をさらに使用した。miR−124の発現は、この濃度で変化しなかった、n=3マウス/群。RNU6Bに対して正規化、一元配置分散分析。
*p<0.05。B)アンタゴミルの実験計画の概要。C)EEGテレメトリーを使用して、アンタゴミル注射の2週間後に記録された自発性てんかん発作の数を示すグラフ。7日間のウォッシュアウト期間中のてんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった(p=0.743)。処置の後、処置された動物及び対照動物においててんかん発作の頻度の分布のほぼ完全な分離があり、ウィルコクソンマンホイットニーの統計量が0.90、95%のCIが0.65〜0.97で、処理された動物よりも高いてんかん発作の頻度を有する対照動物の確率が90%であることを示した(P<0.001)。N=5の対照及びN=5のAnt−135が注射されたKAマウス。てんかん発作は、対照と比較してアンタゴミルを注射されたマウスにおいて有意に低減した。
【
図10C】インビトロのデータ;アンタゴミル投与及びカイニン酸誘導後のマウスの表現型。A)アンタゴミルの投与24時間後のmiR−135aの発現、3用量を試験した(0.5、1.0、1.5nmol)。任意のオフターゲット効果なしに最大ノックダウンがあったので、1nmolの濃度をさらに使用した。miR−124の発現は、この濃度で変化しなかった、n=3マウス/群。RNU6Bに対して正規化、一元配置分散分析。
*p<0.05。B)アンタゴミルの実験計画の概要。C)EEGテレメトリーを使用して、アンタゴミル注射の2週間後に記録された自発性てんかん発作の数を示すグラフ。7日間のウォッシュアウト期間中のてんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった(p=0.743)。処置の後、処置された動物及び対照動物においててんかん発作の頻度の分布のほぼ完全な分離があり、ウィルコクソンマンホイットニーの統計量が0.90、95%のCIが0.65〜0.97で、処理された動物よりも高いてんかん発作の頻度を有する対照動物の確率が90%であることを示した(P<0.001)。N=5の対照及びN=5のAnt−135が注射されたKAマウス。てんかん発作は、対照と比較してアンタゴミルを注射されたマウスにおいて有意に低減した。
【
図11A】ヒトTLEにおけるmiR−135aの発現の増加。A)定量的PCRによって決定されたヒトTLE患者におけるmiR−135aの発現レベル。対照(n=8)、mTLE+HS(n=7)。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。マンホイットニーU検定。B)対照及びmTLE+HS群において、miR−135aの局在化を示すLNAのインサイチュハイブリダイゼーション。スケールバー200μm。C)miR−135aの細胞型特異的局在化。ニューロンのマーカーであるNeuNによる共局在化。miR−135aの特異的局在化は、CA領域におけるニューロン神経細胞体において観察された。矢印は共標識化された細胞を示す。アストロサイトのマーカーであるGFAPによる共局在化は観察されなかった。スケールバー25μm。
【
図11B】ヒトTLEにおけるmiR−135aの発現の増加。A)定量的PCRによって決定されたヒトTLE患者におけるmiR−135aの発現レベル。対照(n=8)、mTLE+HS(n=7)。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。マンホイットニーU検定。B)対照及びmTLE+HS群において、miR−135aの局在化を示すLNAのインサイチュハイブリダイゼーション。スケールバー200μm。C)miR−135aの細胞型特異的局在化。ニューロンのマーカーであるNeuNによる共局在化。miR−135aの特異的局在化は、CA領域におけるニューロン神経細胞体において観察された。矢印は共標識化された細胞を示す。アストロサイトのマーカーであるGFAPによる共局在化は観察されなかった。スケールバー25μm。
【
図11C】ヒトTLEにおけるmiR−135aの発現の増加。A)定量的PCRによって決定されたヒトTLE患者におけるmiR−135aの発現レベル。対照(n=8)、mTLE+HS(n=7)。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。マンホイットニーU検定。B)対照及びmTLE+HS群において、miR−135aの局在化を示すLNAのインサイチュハイブリダイゼーション。スケールバー200μm。C)miR−135aの細胞型特異的局在化。ニューロンのマーカーであるNeuNによる共局在化。miR−135aの特異的局在化は、CA領域におけるニューロン神経細胞体において観察された。矢印は共標識化された細胞を示す。アストロサイトのマーカーであるGFAPによる共局在化は観察されなかった。スケールバー25μm。
【
図12A】TLEのマウスモデルにおけるmiR−135aの増加。A)SEの2週間後のIAKマウスの海馬におけるmiR−135aレベルの増加。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。t検定。B)24時間及びPBS注射と比較して、SEの誘導の2週間後で、海馬及び扁桃体領域における強いmiR−135aの発現を示すISHの代表的な画像。スクランブルで染色された画像はシグナルがなかった。スケールバー300μm。C)FISH、観察される特異的な共局在化がない、アストロサイトのマーカーであるGFAPによるmiR−135aの共標識化。歯状回ML−分子層、GCL−顆粒細胞層、門、アンモン角領域CA2、CA3及びCA4。スケールバー100μm。D)mTLE+HS条件におけるmiR−135a−2のレベルの増加、しかし、miR−135a−1の変化はない。n=8の対照及びn=7のmTLE+HS試料。データは、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。E)miR−135a−1及びmiR−135a−2のレベルは両方とも、PBSが注射された対照と比較して、KAマウスにおいて増加する。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。データは、平均±SEMとして表される、
***p<0.001、
*p<0.05。t検定。
【
図12B】TLEのマウスモデルにおけるmiR−135aの増加。A)SEの2週間後のIAKマウスの海馬におけるmiR−135aレベルの増加。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。t検定。B)24時間及びPBS注射と比較して、SEの誘導の2週間後で、海馬及び扁桃体領域における強いmiR−135aの発現を示すISHの代表的な画像。スクランブルで染色された画像はシグナルがなかった。スケールバー300μm。C)FISH、観察される特異的な共局在化がない、アストロサイトのマーカーであるGFAPによるmiR−135aの共標識化。歯状回ML−分子層、GCL−顆粒細胞層、門、アンモン角領域CA2、CA3及びCA4。スケールバー100μm。D)mTLE+HS条件におけるmiR−135a−2のレベルの増加、しかし、miR−135a−1の変化はない。n=8の対照及びn=7のmTLE+HS試料。データは、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。E)miR−135a−1及びmiR−135a−2のレベルは両方とも、PBSが注射された対照と比較して、KAマウスにおいて増加する。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。データは、平均±SEMとして表される、
***p<0.001、
*p<0.05。t検定。
【
図12C】TLEのマウスモデルにおけるmiR−135aの増加。A)SEの2週間後のIAKマウスの海馬におけるmiR−135aレベルの増加。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。t検定。B)24時間及びPBS注射と比較して、SEの誘導の2週間後で、海馬及び扁桃体領域における強いmiR−135aの発現を示すISHの代表的な画像。スクランブルで染色された画像はシグナルがなかった。スケールバー300μm。C)FISH、観察される特異的な共局在化がない、アストロサイトのマーカーであるGFAPによるmiR−135aの共標識化。歯状回ML−分子層、GCL−顆粒細胞層、門、アンモン角領域CA2、CA3及びCA4。スケールバー100μm。D)mTLE+HS条件におけるmiR−135a−2のレベルの増加、しかし、miR−135a−1の変化はない。n=8の対照及びn=7のmTLE+HS試料。データは、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。E)miR−135a−1及びmiR−135a−2のレベルは両方とも、PBSが注射された対照と比較して、KAマウスにおいて増加する。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。データは、平均±SEMとして表される、
***p<0.001、
*p<0.05。t検定。
【
図12D】TLEのマウスモデルにおけるmiR−135aの増加。A)SEの2週間後のIAKマウスの海馬におけるmiR−135aレベルの増加。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。t検定。B)24時間及びPBS注射と比較して、SEの誘導の2週間後で、海馬及び扁桃体領域における強いmiR−135aの発現を示すISHの代表的な画像。スクランブルで染色された画像はシグナルがなかった。スケールバー300μm。C)FISH、観察される特異的な共局在化がない、アストロサイトのマーカーであるGFAPによるmiR−135aの共標識化。歯状回ML−分子層、GCL−顆粒細胞層、門、アンモン角領域CA2、CA3及びCA4。スケールバー100μm。D)mTLE+HS条件におけるmiR−135a−2のレベルの増加、しかし、miR−135a−1の変化はない。n=8の対照及びn=7のmTLE+HS試料。データは、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。E)miR−135a−1及びmiR−135a−2のレベルは両方とも、PBSが注射された対照と比較して、KAマウスにおいて増加する。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。データは、平均±SEMとして表される、
***p<0.001、
*p<0.05。t検定。
【
図12E】TLEのマウスモデルにおけるmiR−135aの増加。A)SEの2週間後のIAKマウスの海馬におけるmiR−135aレベルの増加。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。5srRNAに対して正規化。データは、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。t検定。B)24時間及びPBS注射と比較して、SEの誘導の2週間後で、海馬及び扁桃体領域における強いmiR−135aの発現を示すISHの代表的な画像。スクランブルで染色された画像はシグナルがなかった。スケールバー300μm。C)FISH、観察される特異的な共局在化がない、アストロサイトのマーカーであるGFAPによるmiR−135aの共標識化。歯状回ML−分子層、GCL−顆粒細胞層、門、アンモン角領域CA2、CA3及びCA4。スケールバー100μm。D)mTLE+HS条件におけるmiR−135a−2のレベルの増加、しかし、miR−135a−1の変化はない。n=8の対照及びn=7のmTLE+HS試料。データは、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。E)miR−135a−1及びmiR−135a−2のレベルは両方とも、PBSが注射された対照と比較して、KAマウスにおいて増加する。N=4のPBS及びN=3のKAマウス。データは、平均±SEMとして表される、
***p<0.001、
*p<0.05。t検定。
【
図13A】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13B】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13C】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13D】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13E】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13F】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13G】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図13H】Ant−135aは、てんかんのマウス扁桃内カイニン酸モデルにおいててんかん発作の数を低減する。A)ant−135aが注射されたマウスにおける、miR−135a阻害剤プローブについてのLNA ISH。miR−135aについての強いシグナルが、画像1、2において、同側に(注射された)海馬において観察され、対照は任意のシグナルがなかった。スケールバー200μm。Ant−135aは、海馬のCA1、CA4及びDG領域において、ニューロン細胞によって主に取り込まれた。スケールバー50μm。B)雄C57BL6成体マウス(約25g)に、EEGの記録のために、皮質電極(脳半球の両方)に接続されたDSI遠隔測定装置を埋め込んだ。適切な術後の回復の後、マウスをEEGに接続し、0日目(D0)において、扁桃内カイニン酸誘導てんかん重積(SE)を受けた。遠隔測定装置を切り、7日目(D07)に再活動させて、7日の「てんかんベースライン」を記録した。14日目(D14)に、マウスにAnt−135a又はそのスクランブル対照を脳室内(i.c.v)注射し、6日間継続的にモニターした(D14〜D20;「miR処置期間後」)。C)てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.743)。miR処置後−処置の後(D14)、D15から開始する処置された動物及び対照動物において、てんかん発作の数においてほぼ強い減少があった。D)7日目(点線)でのant−135aの適用は、時間に関して、てんかん発作の数の有意な減少をもたらした。対照及びant−135aについてN=5。
***−混合設計反復測定一般線形モデル;day
*処置の相互作用;F統計量−5.834(α=0.05についてF
(20,60)=1.75);p<0.001。E)平均てんかん発作期間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作の期間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.4721)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群よりも有意に短いてんかん発作を示した、スチューデントのt検定解析(P=0.0006)による。群あたりn=5。F)添加発作活動に費やされた時間:てんかんベースライン−7日目のてんかんベースラインの間、てんかん発作において費やされた総時間において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった−miR処置前(p=0.7546)。miR処置後−処置の後(D14)、Ant−135aで処置されたマウスは、対照群のマウスよりも、てんかん発作の時間は有意に少ない、スチューデントのt検定の分析(P=0.0021)による。n=5/群。G)Ant−135a(下部)又は対照(上部)による処置の3日後の自発性てんかん発作の代表的なEEGの追跡。H)てんかん発作に費やされる総時間−マウスあたり、1日あたりのてんかん発作の総時間(秒)。
【
図14A】ビオチニル化プローブを使用する、miR−135aのための標的の特定。A)miRNA二重設計の概要。成熟鎖(配列番号5)はC6リンカーを介して3’ヒドロキシル基にてビオチン分子で標識化される。B)免疫沈降(IP)手順を示す図。Neuro2A細胞をビオチンタグ化プローブでトランスフェクトし、IPをストレプトアビジンビーズを使用して行った。総RNAを抽出し、ディープRNAをシークエンシングした。N=3の生物学的複製/群。C)miR−135a及びScr IP試料におけるAgo2バンドを示す代表的なWB。ローディング対照としてのベータ−アクチンのみが、インプット試料中に存在する。D)差次的遺伝子発現を示すインプット及びIPのヒートマップ。E)それらの差次的遺伝子発現に基づく試料のクラスタリングを示すインプット及びIPの主成分分析(PCA)のプロット。
【
図14B】ビオチニル化プローブを使用する、miR−135aのための標的の特定。A)miRNA二重設計の概要。成熟鎖(配列番号5)はC6リンカーを介して3’ヒドロキシル基にてビオチン分子で標識化される。B)免疫沈降(IP)手順を示す図。Neuro2A細胞をビオチンタグ化プローブでトランスフェクトし、IPをストレプトアビジンビーズを使用して行った。総RNAを抽出し、ディープRNAをシークエンシングした。N=3の生物学的複製/群。C)miR−135a及びScr IP試料におけるAgo2バンドを示す代表的なWB。ローディング対照としてのベータ−アクチンのみが、インプット試料中に存在する。D)差次的遺伝子発現を示すインプット及びIPのヒートマップ。E)それらの差次的遺伝子発現に基づく試料のクラスタリングを示すインプット及びIPの主成分分析(PCA)のプロット。
【
図14C】ビオチニル化プローブを使用する、miR−135aのための標的の特定。A)miRNA二重設計の概要。成熟鎖(配列番号5)はC6リンカーを介して3’ヒドロキシル基にてビオチン分子で標識化される。B)免疫沈降(IP)手順を示す図。Neuro2A細胞をビオチンタグ化プローブでトランスフェクトし、IPをストレプトアビジンビーズを使用して行った。総RNAを抽出し、ディープRNAをシークエンシングした。N=3の生物学的複製/群。C)miR−135a及びScr IP試料におけるAgo2バンドを示す代表的なWB。ローディング対照としてのベータ−アクチンのみが、インプット試料中に存在する。D)差次的遺伝子発現を示すインプット及びIPのヒートマップ。E)それらの差次的遺伝子発現に基づく試料のクラスタリングを示すインプット及びIPの主成分分析(PCA)のプロット。
【
図14D】ビオチニル化プローブを使用する、miR−135aのための標的の特定。A)miRNA二重設計の概要。成熟鎖(配列番号5)はC6リンカーを介して3’ヒドロキシル基にてビオチン分子で標識化される。B)免疫沈降(IP)手順を示す図。Neuro2A細胞をビオチンタグ化プローブでトランスフェクトし、IPをストレプトアビジンビーズを使用して行った。総RNAを抽出し、ディープRNAをシークエンシングした。N=3の生物学的複製/群。C)miR−135a及びScr IP試料におけるAgo2バンドを示す代表的なWB。ローディング対照としてのベータ−アクチンのみが、インプット試料中に存在する。D)差次的遺伝子発現を示すインプット及びIPのヒートマップ。E)それらの差次的遺伝子発現に基づく試料のクラスタリングを示すインプット及びIPの主成分分析(PCA)のプロット。
【
図14E】ビオチニル化プローブを使用する、miR−135aのための標的の特定。A)miRNA二重設計の概要。成熟鎖(配列番号5)はC6リンカーを介して3’ヒドロキシル基にてビオチン分子で標識化される。B)免疫沈降(IP)手順を示す図。Neuro2A細胞をビオチンタグ化プローブでトランスフェクトし、IPをストレプトアビジンビーズを使用して行った。総RNAを抽出し、ディープRNAをシークエンシングした。N=3の生物学的複製/群。C)miR−135a及びScr IP試料におけるAgo2バンドを示す代表的なWB。ローディング対照としてのベータ−アクチンのみが、インプット試料中に存在する。D)差次的遺伝子発現を示すインプット及びIPのヒートマップ。E)それらの差次的遺伝子発現に基づく試料のクラスタリングを示すインプット及びIPの主成分分析(PCA)のプロット。
【
図14F】ビオチニル化プローブを使用する、miR−135aのための標的の特定。A)miRNA二重設計の概要。成熟鎖(配列番号5)はC6リンカーを介して3’ヒドロキシル基にてビオチン分子で標識化される。B)免疫沈降(IP)手順を示す図。Neuro2A細胞をビオチンタグ化プローブでトランスフェクトし、IPをストレプトアビジンビーズを使用して行った。総RNAを抽出し、ディープRNAをシークエンシングした。N=3の生物学的複製/群。C)miR−135a及びScr IP試料におけるAgo2バンドを示す代表的なWB。ローディング対照としてのベータ−アクチンのみが、インプット試料中に存在する。D)差次的遺伝子発現を示すインプット及びIPのヒートマップ。E)それらの差次的遺伝子発現に基づく試料のクラスタリングを示すインプット及びIPの主成分分析(PCA)のプロット。
【
図15A】miR−135aによって潜在的に制御され得る、各種のプロセスを示すIPのための遺伝子オントロジーの用語(A.生物学的プロセス、B.細胞区画、C.分子機能)。点線はp=0.05を示す。D)転写物の各種セグメントにおいて予測されるシード配列の位置(miR−135aのための標的部位)の重複を示すベン図。E)miR−135a及びmiR−135bの一般的な標的(50.4%)及び固有の標的を示すベン図。miR−135a及びmiR−135bは、シード領域の外側に1つのみ不一致を有する同じ成熟配列を含有し、そのようにしてそれらは、類似の標的を実質的に標的にすることができる。
【
図15B】miR−135aによって潜在的に制御され得る、各種のプロセスを示すIPのための遺伝子オントロジーの用語(A.生物学的プロセス、B.細胞区画、C.分子機能)。点線はp=0.05を示す。D)転写物の各種セグメントにおいて予測されるシード配列の位置(miR−135aのための標的部位)の重複を示すベン図。E)miR−135a及びmiR−135bの一般的な標的(50.4%)及び固有の標的を示すベン図。miR−135a及びmiR−135bは、シード領域の外側に1つのみ不一致を有する同じ成熟配列を含有し、そのようにしてそれらは、類似の標的を実質的に標的にすることができる。
【
図15C】miR−135aによって潜在的に制御され得る、各種のプロセスを示すIPのための遺伝子オントロジーの用語(A.生物学的プロセス、B.細胞区画、C.分子機能)。点線はp=0.05を示す。D)転写物の各種セグメントにおいて予測されるシード配列の位置(miR−135aのための標的部位)の重複を示すベン図。E)miR−135a及びmiR−135bの一般的な標的(50.4%)及び固有の標的を示すベン図。miR−135a及びmiR−135bは、シード領域の外側に1つのみ不一致を有する同じ成熟配列を含有し、そのようにしてそれらは、類似の標的を実質的に標的にすることができる。
【
図15D】miR−135aによって潜在的に制御され得る、各種のプロセスを示すIPのための遺伝子オントロジーの用語(A.生物学的プロセス、B.細胞区画、C.分子機能)。点線はp=0.05を示す。D)転写物の各種セグメントにおいて予測されるシード配列の位置(miR−135aのための標的部位)の重複を示すベン図。E)miR−135a及びmiR−135bの一般的な標的(50.4%)及び固有の標的を示すベン図。miR−135a及びmiR−135bは、シード領域の外側に1つのみ不一致を有する同じ成熟配列を含有し、そのようにしてそれらは、類似の標的を実質的に標的にすることができる。
【
図15E】miR−135aによって潜在的に制御され得る、各種のプロセスを示すIPのための遺伝子オントロジーの用語(A.生物学的プロセス、B.細胞区画、C.分子機能)。点線はp=0.05を示す。D)転写物の各種セグメントにおいて予測されるシード配列の位置(miR−135aのための標的部位)の重複を示すベン図。E)miR−135a及びmiR−135bの一般的な標的(50.4%)及び固有の標的を示すベン図。miR−135a及びmiR−135bは、シード領域の外側に1つのみ不一致を有する同じ成熟配列を含有し、そのようにしてそれらは、類似の標的を実質的に標的にすることができる。
【
図16A】Bio−IP標的の検証。A)少数の選択された標的を、qPCRによって試験し、インプットと比較してIP試料中で有意な濃縮を見出した。N2A細胞中でのmiR−135aの過剰発現後、β−アクチンに対して正規化されたGR(B−B1)、PlxnA4(C−C1)及びMef2a(D−D1)のタンパク質レベルを示す棒グラフ及び代表的なブロット画像。すべての検証された標的は、スクランブル条件と比較して、miR−135aの過剰発現後に有意に下方制御された。データは、平均、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。
【
図16B】Bio−IP標的の検証。A)少数の選択された標的を、qPCRによって試験し、インプットと比較してIP試料中で有意な濃縮を見出した。N2A細胞中でのmiR−135aの過剰発現後、β−アクチンに対して正規化されたGR(B−B1)、PlxnA4(C−C1)及びMef2a(D−D1)のタンパク質レベルを示す棒グラフ及び代表的なブロット画像。すべての検証された標的は、スクランブル条件と比較して、miR−135aの過剰発現後に有意に下方制御された。データは、平均、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。
【
図16C】Bio−IP標的の検証。A)少数の選択された標的を、qPCRによって試験し、インプットと比較してIP試料中で有意な濃縮を見出した。N2A細胞中でのmiR−135aの過剰発現後、β−アクチンに対して正規化されたGR(B−B1)、PlxnA4(C−C1)及びMef2a(D−D1)のタンパク質レベルを示す棒グラフ及び代表的なブロット画像。すべての検証された標的は、スクランブル条件と比較して、miR−135aの過剰発現後に有意に下方制御された。データは、平均、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。
【
図16D】Bio−IP標的の検証。A)少数の選択された標的を、qPCRによって試験し、インプットと比較してIP試料中で有意な濃縮を見出した。N2A細胞中でのmiR−135aの過剰発現後、β−アクチンに対して正規化されたGR(B−B1)、PlxnA4(C−C1)及びMef2a(D−D1)のタンパク質レベルを示す棒グラフ及び代表的なブロット画像。すべての検証された標的は、スクランブル条件と比較して、miR−135aの過剰発現後に有意に下方制御された。データは、平均、平均±SEMとして表される、
*p<0.05。t検定。
【
図17A】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17B】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17C】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17D】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17E】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17F】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17G】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17H】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17I】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17J】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17K】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17L】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【
図17M】TLEにおけるMef2a。A)高度に保存されたmiR−135a標的部位を有するMef2aの3’−UTRの概要。B)miR−135aの標的部位を、psiCheck2ベクターの複数のクローニング部位にライゲーションし、ウミシイタケルシフェラーゼアッセイを用いて結合について試験した。miR−135a WT、並びにmiR−135aミミックあり及びなしで共トランスフェクトされたMef2aの3’−UTRから単離された成熟結合部位を運ぶコンストラクトでトランスフェクトされた、HeLa細胞におけるルシフェラーゼアッセイ。N=3の独立したトランスフェクションを、各回4ウェル/条件で行った。データは、平均、平均±SEMとして表される、
**p<0.01。t検定。C)棘突起密度について定量化された二次尖端樹状突起を示す代表的な画像。解離したニューロンを、div13に、miR−135a(Mef2あり又はなし)又は対照ベクターでトランスフェクトし、固定し、div17に分析した。D)定量化された異なる種類の棘突起を示す図。E)定量化を示すヒストグラム、miR−135aの過剰発現後の棘突起の密度の低減が観察され、この効果はMef2による共トランスフェクションによってレスキューされた。n=12〜22のニューロンを3回の独立したトランスフェクションから分析した。データは、平均、平均±SEMとして表される。
****p<0.0001、一元配置分散分析複数群比較。F)異なる棘突起の種類のパーセンテージを示すグラフ。未成熟型の棘突起の増加は、Mef2共発現後にレスキューされたmiR−135aの過剰発現後に観察された。G)強い低減が見出された、SEの2週間後での対照及びIAKマウスにおけるMef2aの代表的なWB画像。H)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=5の対照、N=4のKAマウスの海馬。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。I)IAKマウスにおけるMef2a染色の代表的な画像。スケールバー200μm。J)対照及びmTLE+HS患者の海馬におけるMef2aの代表的なWB画像。K)β−アクチンに対して正規化された総タンパク質レベルの定量化。N=6の対照、N=4のmTLE+HS。データは、平均、平均±SEMとして表される。
*p<0.05。マンホイットニー検定。L)対照並びにmTLE+HSの歯状回(DG)及びCA領域におけるMef2a染色の代表的な画像。スケール50μm。M)対照及びant−135aを注射されたマウスにおけるMef2aの免疫染色。スケールバー100μm。
【実施例】
【0325】
実施例1.miRNAをコードするレンチウイルスライブラリーの生成
ヒトmiRNAを、公共のmiRNAリポジトリ(www.mirbase.org)及び独占所有物の小RNAディープシークエンシングデータベースSIROCCO(国際公開第2007/081204号を参照されたい)の両方から選択した。miRNA配列を、全長pre−miRNAヘアピン及び両側に50〜150塩基対のフランキング配列を含有するアンプリコンを用いて、それらのゲノム位置から増幅した。アンプリコンについてのプライマーは、プライマー3(Primer3)ソフトウェア(www.geneious.com)のカスタム実行を用いて設計した。プライマー設計プログラムが、指定した配列中に適当なプライマーを見つけることができない場合、フランキング配列についての要件を0〜200塩基対に調整した。設計したプライマーは、5’GCGCオーバーハング及び定方向クローニングのための制限酵素部位で補った。デフォルトとして、miRNAの上流のプライマーは、BamHI制限酵素部位(GGATCC)で補い、miRNAの下流のプライマーは、EcoRI制限酵素部位(GAATTC)で補った。内部にBamHI又はEcoRI制限酵素部位を有する(すなわち、ゲノム配列中に出現する)アンプリコンのプライマーは、それぞれ、BglII部位(AGATCT)又はXbaI部位(TCTAGA)のいずれかで補った。miRNAを、上述のプライマーを使用して、単一の個体のヒトゲノムDNAから、以下のPCR反応で増幅した。
【0326】
【表1】
【0327】
全てのmiRNA遺伝子座を、別々の10μlのPCR反応において増幅した。生成物を、Qiagen PCRクリーンアップ(Clean−Up)緩衝液セット及びWhatmanユニフィルター(Unifilter)GF/Cフィルタープレート(カタログ番号7700−1101)を使用して、精製した。DNAを、ウェル当たり17μlのH
2Oを用いて溶出した。別々の溶出物を、以下の制限反応において使用した。
【0328】
【表2】
【0329】
【表3】
【0330】
得られたライゲートを、細菌(Promegaシングルステップ(Single Step)(KRX)コンピテント細胞、カタログ番号L3002)に別々に形質転換した。50μlのコンピテント細胞を、950μlの形質転換緩衝液II(10mMのMOPS、75mMのCaCl
2、10mMのRbCl、15%のグリセロール、フィルター滅菌済み)で希釈した。20μlのライゲートあたり、20μlの希釈コンピテント細胞を添加した。混合物を氷上で15分間インキュベートし、37℃で30秒間、熱ショックを与え、氷上に戻した。2分後、形質転換された細菌を、150μlのルリア培地(LB)で再構成した。細菌を、37℃で20分間回復させ、その後、それらを、アンピシリン含有(50μg/mL)LB−寒天プレート上に別々に蒔き、37℃で終夜成長させた。
【0331】
それぞれのプレートの単一コロニーを採取し、400μlのアンピシリン含有(50μg/mL)LB中において、終夜、継代培養する。1μlの継代培養物を、シークエンシングの目的のために、100μlの水に溶解する。細菌溶解物を、以下のPCR反応において使用する。
【0332】
【表4】
【0333】
PCR生成物を、25倍希釈した。1μlの希釈PCR生成物を、以下のサンガーシークエンシング反応において使用した。
【0334】
【表5】
【0335】
30μlの沈殿物の混合物(80%のエタノール、50mMの酢酸ナトリウム、pH5.5)を、それぞれのシークエンシング反応生成物に添加した。混合物を10秒間ボルテックスし、5000rcf(相対的遠心力)で、4℃で45分間、スピンダウンした。上清を吸引し、DNAペレットを30μlの氷冷した80の%エタノールで洗浄し、5000rcfで、4℃で5分間、スピンした。上清を吸引し、DNAペレットをヒートブロック上で、10分間、乾燥した。乾燥DNAペレットを10μlのH
2Oに溶解した。得られたDNA溶液を、ABI 3730XL DNAアナライザーでシークエンシングした。配列を、予期されるゲノム配列と比較した。正しいクローンをライブラリーに加えた。正しくないクローンについて、追加の4つの細菌のコロニーを採取し、挿入配列について分析した。
【0336】
ライブラリーコンストラクトを、50mLのアンピシリン含有(100μg/mL)LBで、終夜、継代培養し、Qiagenエンドフリー(EndoFree)プラスミド緩衝液セット(カタログ番号19048)で補ったQiagenキアフィルター(QIAfilter)プラスミドミディキット(カタログ番号12245)を用いて、製造者の使用説明書に従って、単離した。DNAを、供給されたTE緩衝液に溶解し、500ng/μlの最終濃度にした。
【0337】
発明者らは、自身でクローニングできなかったコンストラクトを、ミニ遺伝子として、Integrated DNA Technologiesに注文した。これらの場合において、それぞれの部位に隣接する全長ヘアピンプラス20塩基対を、IDTによるサービスとして、発明者らのベクターにクローニングした。
【0338】
パッケージング及びウイルス生成を、CD−500B1−CD523−A1のユーザマニュアルに記載されるようにして、System Biosciencesによって行った。
【0339】
実施例2.CNS軸索成長の制御因子としてmiRNA−135を特定する画像に基づくmiRNAスクリーニング及びクルッペル様因子4の標的化による再生
材料及び方法
動物
すべての動物の使用及びケアは、組織のガイドラインに従って行い、地域の動物実験倫理委員会(DEC)によって承認された。C57Bl/6Jマウス(RRID:IMSR_JAX:000664、雄及び雌)をCharles Riverから入手した。指定の時点で妊娠した雌を使用した場合、腟栓が検出された朝を胎生0.5日(E0.5)と考えた。仔について、生まれた日を出生日(P0)と考えた。
【0340】
レンチウイルスヒト全miRnomeライブラリーのハイコンテントスクリーニング及びヒットの確認
DSMZから入手したSH−SY5Y細胞(Acc 209、RRID:CVCL_0019)を、DMEM−F12(Gibco)+10%のFCS+L−グルタミン+ペニシリン/ストレプトマイシン中で成長させ、12及び21の継代の間で使用した。細胞を、6000細胞/ウェルで、自動細胞播種機マルチドロップ コンビ リージェント ディスペンサー(Multidrop Combi Reagent Dispenser)(Thermo Scientific)を使用して、96ウェルプレートに播種した。播種の1日後、細胞を60μMのレチノイン酸で処理し、平均7.34
*10
5IFU/ウェル(InteRNA Technologies)で、レンチウイルスヒトゲノム−ワイドmiRNAライブラリーを用いて形質導入した。それぞれのライブラリーのプレートを三反復で評価した。レンチウイルスライブラリーは、640個の注釈付きのヒトmiRNA遺伝子(miRBase 12)、及びディープシークエンシングの試みからの400個の候補miRNAを含有し、pCDH−CMV−MCS−EF1−Puroベクター(No CD510B−1、System Biosciences)(Poellら、2011年)に基づいていた。Systems Bioscienceが行ったレンチウイルスのパッケージ及びライブラリーは、平均1.22
*10
9のIFU/mlを有していた。ライブラリーを14個の96ウェルプレート中で保管した。インビトロで4日目(DIV)に、細胞を1:1のPBS中の8%のパラホルムアルデヒドの添加によって固定し、PBS中の0.4%のTriton−X100、5%のヤギ血清、1%のBSA、1%のグリシン及び0.1%のリジン中でブロッキングした。細胞を、アレクサ488コンジュゲート二次抗体(Invitrogen)を用いてβIII−チューブリン(1:3000、マウスモノクローナルT8660、Sigma、RRID:AB_477590)について免疫染色し、DAPIを用いて対比染色した。細胞を、アクアマックス(AquaMax)2000(Molecular Devices)を用いて、2回の洗浄サイクルによって完全に自動で洗浄した。自動顕微鏡法を、サーモアレイスキャンVTI HCSリーダー(Thermo Scientific)を使用して行い、形態学的特徴を、セロミクスニューロナルプロファイリングV3バイオアプリケーション(Bioapplication)アルゴリズムを用いて抽出した。生データ(.mdbファイル)を、カスタムスクリプト(Ronald van Kesteren、Vrije Universiteit Amsterdamの厚意)を使用して、エクセル形式に変換した。有効な核のカウントが100を下回るすべてのウェルを除いた。非ニューロン特質及び細胞数に依存する特質をデータセットからトリミングした。すべての他の特質について、プレートの中央値を算出した。それぞれのウェルのそれぞれの特質を、対照の中央値の標準偏差から2倍を超えて逸脱した場合に、正のスコア(1)で、2値(0又は1)でスコア化した。ほとんどのmiRNAが細胞形態に影響を与えないであろうと仮定して、すべてのmiRNAの中央値を、対照として使用した。それぞれのプレートの三反復を組み合わせ、ウェルの特質を、3つのプレートのうちの最低2つで正にスコア化された場合に、「真」とした。これは、最終(累積的)「ヒットスコア」をもたらし、これを、ニューロンの形態に対する効果を有するレンチウイルスのクローンをランク付けするために使用した。
【0341】
ヒットの確認のために、SH−SY5Y細胞を、トリプシン処理によって収集し、PBSで洗浄し、INB緩衝液(135mMのKCl、0.2mMのCaCl
2、2mMのMgCl
2、10mMのHEPES、5mMのEGTA、pH7.3)に、8
*10
6細胞/mlで再懸濁させた。次いで、細胞を、20pmolのmiRIDIANミミック(常にヒト(hsa)アイソフォーム、Dharmacon、ThermoScientific)と混合し、PEPキュベットモジュール(すべてBTX Harvard Apparatus)を備えたECM 830方形波発生器において、1mmのギャップサイズのキュベットで、900マイクロ秒の3回の120Vパルス及び2秒のパルス間隔でエレクトロポレーションした。この方法において、98%を上回る細胞がエレクトロポレーションされる。それぞれのエレクトロポレーションを、分け、24ウェルプレートの4ウェルにわたって均等に分配し、可能性があるエッジウェル効果を考慮に入れるために、外側の左及び右のウェル細胞なしのままにした。エレクトロポレーションの1日後、細胞を60μMのレチノイン酸で処理して、ニューロン様特徴の発達を誘導した。エレクトロポレーションの4日後、細胞を、上記のようにして、固定及び免疫染色した。形態学的な細胞の特徴の分析を、上記で概要を述べたセロミクスソフトウェアを使用して行った。
【0342】
ロックド核酸(LNA)のインサイチュハイブリダイゼーション
E16.5のC57BL/6Jマウスの胚を収集し、断頭した。脳を、PBS中の4%のPFAで固定し、PBS中の30%のスクロース中で凍結保護した。20μm厚さの冠状の脳の凍結切片を作製した。LNAのインサイチュハイブリダイゼーションを、以前に記載されているようにして(Kanら、2012年)、行った。簡潔には、切片を風乾し、4%のPFA中で10分間、後固定し、アセチル化し(室温で10分)、プロテイナーゼK(5μg/ml、室温で5分間)で処理し、プレハイブリダイズ(室温で1時間、55℃で30分)した後、15nMのLNAを含有する二重DIGで標識化された、miR−135a、miR−135b又は対照のインサイチュプローブ(Exiqon)とともに、インキュベートした(55℃で2時間)。ハイブリダイゼーションの後、スライドを、0.2×SSC中、55℃で1時間洗浄した。スライドを、PBS中の10%のFCSで1時間ブロッキングし、ブロッキング緩衝液中において、抗ジゴキシゲニンAP Fab断片(1:2500、Roche Diagnostics)とともに、4℃でインキュベートした。PBS洗浄後、スライドを、ニトロブルー及び5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート(NBT/BCIP、Roche Diagnostics)基質とともに、室温で2〜20時間インキュベートした。染色を、PBS中でのスライドの洗浄によって終了させた。スライドを、PBS中の90%のグリセロールにマウントした。スクランブル化LNA−DIGプローブで染色された切片は、特異的染色がなかった。
【0343】
定量的PCR
E14.5及びE16.5のC57BL/6胚、P0及びP10の仔、並びに成体マウスを断頭し、脳を取り出した。海馬及び皮質を、解離し、ドライアイス上で直ぐに凍結した。総RNAを、miRNeasyキット(Qiagen)を使用して、製造者のプロトコールに従って、3頭の異なる同腹仔からの少なくとも3頭の動物から単離した。加えて、総RNAを、DIV2、7、14及び21にて、2つの異なる培養物の3〜4枚のカバースリップからの初代海馬ニューロンから単離した。さらにまた、総RNAを、視神経の挫滅実験及びmiRNAミミックの硝子体内注射の14日後の網膜から単離した(視神経損傷実験を記載する段落を参照されたい)。RNA量をナノドロップ(Nanodrop)(Thermo Scientific)を使用して決定し、等量のそれぞれの試料を、一般的なcDNA合成キット(Exiqon)を使用するファーストストランドcDNA合成のために使用した。定量的PCR反応を、マイクロRNA LNA(商標)PCRプライマーセット及びSYBRグリーンマスターミックス(Green master mix)(Exiqon)を使用して、クオントスタジオ(Quantstudio)6フレックスリアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)で行った。すべての試料は二反復で行った。Ct値をクオントスタジオリアルタイムpcrソフトウェアv1.1を使用して決定した。異なるmiRNAの発現レベルを、55rRNAに対する正規化によって推定し、統計学的有意性を、単一因子分散分析で分析した。p<0.05を有意であるとして評価した。
マウス海馬及び皮質ニューロンの培養及びトランスフェクション
海馬及び皮質培養物を、以前に記載のようにして(Van Battumら、2014年)、生成した。簡潔には、P0〜P1のC57BL/6マウスの仔を断頭し、脳を氷冷した解離培地に素早く取り出した。海馬又は皮質を解離し、トリプシン処理し、単一細胞に分離した。それらを、12ウェルプレートにおいて、B−27、L−グルタミン、ペニシリン/ストレプトマイシン及びβ−メルカプトエタノールで補充されたneurobasal培地中、酸洗浄されたポリ−D−リジン(PDL、20μg/ml)及びラミニン(40μg/ml)でコーティングされたガラスカバースリップ上で、37℃+5%のCO
2で、培養した。DIV1に、ニューロンを、リポフェクタミン(Lipofectamine)2000(Invitrogen)を使用して、miR−135a、miR−135b若しくは対照−1ミミック(陰性対照−Aとしても公知、すべてDharmaconから入手)について、ウェルあたり、0.5μgのCAG−GFPベクター及び50pmolのmiRIDIANミミックで、又はmiR−135a若しくはmiR−135b(Tebu−bio)について、ウェルあたり、0.5μgのmiRNA H1−mCherry−スポンジベクターで、共トランスフェクトした。レスキュー実験のために、pCMV−KLF4−EGFPベクター(Origene)を使用した。DIV4に、ニューロンをPBS中の4%のPFA及び4%のスクロースで固定した。免疫細胞化学のために、ニューロンを、PBS中の3%の正常ウマ血清、0.1%のBSA及び0.1%のtriton−X100に溶解した、ウサギ抗GFP(1:1000、A−11122、Invitrogen、RRID:AB_221569)又はウサギ抗RFP(1:1000、Rockland、RRID:AB_11182807)及びマウス抗βIIIチューブリン(1:3000、T8660、Sigma、RRID:AB_477590)と共にインキュベートした。画像をアクシオスコップ(Axioskop)2 EPI蛍光顕微鏡(Zeiss)を使用して取得した。最も長い神経突起を、イメージJ(ImageJ)のニューロンJ(NeuronJ)プラグイン(RRID:SCR_002074)を使用して、半手動で追跡し、sholl分析を、イメージJソフトウェア(RRID:SCR_003070)を使用して行った。少なくとも3つの独立した実験からの100を超えるトランスフェクトされたニューロンを追跡した。対応のないパラメトリックT検定を、プリズム6(Prism6)(Graphpad software、RRID:SCR_002798)で行って、データを統計的に分析した。
【0344】
miRNA標的の所見及び検証
MiRecordsデータベースを使用して、miR−135a及びmiR−135bの共有mRNA標的について調べ、少なくとも6つの標的予測プログラムによって予測した(Xiaoら、2009年)。
【0345】
miR−135a及びmiR−135bによって共有される予測された標的は、ニューロンの発達における可能性のある関与に基づいて事後選択した。標的の検証のために、KLF4からの全3’−UTRを、cDNAから回収し、psiCHECK2ベクター(Promega)にクローニングした。KLF4 3’−UTRのPCR媒介変異生成を、KLF4 3’−UTRの394ntに位置する結合部位を変更するために行った(
図5A、矢印)。HEK293細胞(RRID:CVCL_0045)を、リポフェクタミンを使用して、250ngのベクター及び20pmolのmiRIDIAN miRNAミミック(Dharmacon)でトランスフェクトした。細胞を、トランスフェクションの24時間後、溶解し、分光光度計においてデュアルルシフェラーゼレポーターアッセイ(E1960、Promega)を用いて調べた。T検定を行って、プリズム6(Graphpad Software、RRID:SCR_002798)においてルシフェラーゼ活性を比較した。
【0346】
タンパク質分析のために、miRIDIAN miRNAミミック(Dharmacon)を、リポフェクタミン2000を使用して、Neuro2A細胞(ATCC、RRID:CVCL_0470)にトランスフェクトした。24時間後、細胞を、溶解緩衝液(MQ中の、20mMのTris pH 8.0、150mMのKCL、1%のTriton−X−100、プロテアーゼ阻害剤(Roche))に溶解した。試料を、8%のSDS−pageゲル上で分離し、ニトロセルロース膜上でブロットした。非特異的結合を、TBS−tween中の5%のミルクで、室温で1時間ブロッキングした。TBS−tween中の1%のミルク中のウサギ抗KLF4(1:500、Santa−Cruz、RRID:AB_669567)及びマウス抗β−アクチン(1:5000、Sigma、RRID:AB_476743)とのインキュベーションの後、ブロットを、ペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体(Abcam)で染色した。シグナルを、ピアス(Pierce)ECLウェスタン検出試薬(Thermo Scientific)を使用して検出し、画像を、フルオロケム(FluorChem)Mイメージングシステム(Protein Simple)を使用して作製した。イメージJを使用して、個々のバンド中のタンパク質レベルを決定し、KLF4の発現を、同じ試料中のβ−アクチンレベルに対して正規化した。T検定を行って、条件の間で、相対KLF4の発現を比較した(Graphpadプリズム6ソフトウェア、RRID:SCR_002798)。
【0347】
免疫組織化学的検査
E16.5のC57BL/6Jマウスの胚又は生体マウスを収集し、断頭した。脳を、PBS中の4%のPFAで固定し、PBS中の30%のスクロース中で凍結保護した。20μm厚さの冠状の脳の凍結切片を作製した。切片を、PBS中の3%のBSA及び0.1%のTriton−X−100で希釈されたウサギ抗KLF4(Santa−Cruz、1:500(もはや入手可能ではない)又はLabNed LN2023880 1:100、RRID:AB_2687557)と共にインキュベートし、アレクサフルオールコンジュゲート二次抗体で染色し、DAPIで対比染色した。画像を、アクシオスコープ(AxioScope)EPI−蛍光顕微鏡(Zeiss)及び共焦点走査型顕微鏡(Olympus)を使用して作製した。
【0348】
エクスビボエレクトロポレーション
エクスビボエレクトロポレーションを、以前に記載のようにして(Yauら、2014年)、行った。簡潔には、妊娠したC57Bl/6マウスを頸椎脱臼によって屠殺し、E14.5の胚を素早く取り出し、断頭した。0.4μg/μlのpCAG−GFPベクターと組み合わされたmiR−135a、miR−135b又は対照−1について、30μMのmiRIDIANミミック(Dharmacon)を、MQ中の0.1%のファストグリーン(Fast Green)に溶解し、1.7μlのこの混合物を、ガラスマイクロピペット(Harvard Apparatus)及びマイクロインジェクターを使用して、側脳室に注射した。頭部を、金メッキ遺伝子パドル電極及び830方形波発生器(BTX Harvard Apparatus)を使用して、100ミリ秒のパルス間隔で、30Vの3回の100ミリ秒のパルスに付した。次いで、脳を単離し、cHBSS中で収集し、cHBSS中の3%のLMP−アガロース(Fisher Scientific)に包埋し、ビブラトーム(Leica)を使用して250μm厚さの薄片に冠状の切片を作った。切片を、ポリ−D−リジン−ラミニンでコーティングされた培養膜インサート(Falcon)上で収集し、スライス培養培地(70%v/vの基本イーグル培地、26%v/vのcHBSS、20mMのD−グルコース、1mMのL−グルタミン、ペニシリン/ストレプトマイシン)の上に置き、4日間培養して、移動の程度を評価した。培養物を、4%のPFAで固定し、PBS中の3%のBSA及び0.1%のtriton中でブロッキングし、ウサギ抗GFP(1:1000、A−11122、Invitrogen、RRID:AB_221569)及びマウス抗MAP2 SMI 52(1:1000、Abcam、RRID:AB_776173)抗体で染色した。Z−スタック画像を、共焦点レーザー走査性顕微鏡(Olympus)を使用して取得した。GFP陽性細胞の移動を以下のようにして分析した:瓶1は脳室帯(vz)を含み、瓶8は周辺帯(mz、
図4Aに概略的に示す)をカバーするように、Adobeフォトショップ(登録商標)(Photoshop)を使用して、8つの等しい瓶に分けられた一貫性のある長方形を画像の上に配置した。それぞれの瓶における細胞をカウントし、長方形中の細胞の総量によって割った。それぞれの画像の少なくとも2つの長方形の平均を比較のために使用した。それぞれの条件について、少なくとも3つの異なる実験からの12個の皮質薄片を使用した。非パラメトリックマンホイットニーU検定をプリズム6(Graphpad software、RRID:SCR_002798)で行って、対照及びmiRNA過剰発現の間で、移動を比較した。
【0349】
子宮内エレクトロポレーション
子宮内エレクトロポレーションを、以前に記載のようにして(van Erpら、2015年)、行った。E14.5の妊娠したC57Bl/6マウスを、イソフルレン(導入:3〜4%、外科手術:1.5〜2%)で深く麻酔し、生理食塩水中の0.05mg/kgのブプレノルフィン塩酸塩を注射し、その後、腹腔を、無菌外科手術条件下で開いた。子宮角を露出させ、0.05%のファストグリーン(Sigma)を有するMQに溶解された、0.4μg/μlのpCAG−GFP、並びに15μMのmiR−135a及び15μMのmiR−135bミミック、又は30pmolの対照−1ミミック、又は0.6μg/μlのスクランブル化スポンジベクター、又は0.3μg/μlのmiR−135aスポンジベクター及び0.3μg/μlのmiR−135bスポンジベクター(H1−mCherry vectors、Tebu−bio)を含有する、1.7μlのDNA混合物を、ガラスマイクロピペット(Harvard Apparatus)及びPLI−100ピコインジェクター(Pico−injector)(Harvard Apparatus)を使用して、胚の側脳室に注射した。レスキュー実験のために、0.2μg/μlのpCAG−GFPを、0.2μg/μlのpCAG−KLF4、並びに15μMのmiR−135a及び15μMのmiR−135bミミックと組み合わせた。脳を、30V(50ミリ秒のパルス長間隔及び950ミリ秒のパルス長)での5単極性パルスに設定したECM 830エレクトロ−スクエア−ポレーター(Electro−Square−Porator)(Harvard Apparatus)を使用して、エレクトロポレーションした。運動皮質を、第3の金メッキされたジーンパドル(Genepaddle)(正極、Fisher Scientific)を頭部の上に配置しながら、白金ピンセット電極(負極)で頭部を支えることによって、標的にした。胚を腹部に戻し、腹筋及び皮膚を別々に縫合した。イソフルレンから解放し、親マウスを目覚めさせた。胚をE16.5で、仔をE4又はP10で、収集した。頭部を、PBS中の4%のPFAで固定し、30%のスクロースに浸漬した。20μm厚さの皮質凍結切片を作製し、免疫組織化学的検査及び皮質の移動分析を、エクスビボエレクトロポレーションの薄片について記載のようにして行った。インビボの神経突起伸長を測定するために、リーディングプロセスの長さをイメージJを使用して追跡した。脳をH1−mCherryスポンジベクター(Tebu−bio)を用いてエレクトロポレーションした内因性miR−135の下方制御の場合において、ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さを、ウサギ抗RFP(1:1000、Rockland、RRID:AB_11182807)による染色の際に分析した。対照及びmiRNAの試験条件は、子宮中での胚の間で常に均等に割り振った。分析は、常に、脳梁が最初に完成した薄片、及び1つ又は2つの連続的な薄片で行った。少なくとも2つの別々の実験からの少なくとも5つの胚を比較のために使用した。
視神経損傷及びインビボ遺伝子トランスフェクション
3週齢のC57BL/6Jマウスを、SLC company(浜松、日本)から入手した。視神経損傷を、以前に詳細に記載されているようにして(van Erpら、2015年)、行った。左視神経を、視神経乳頭の後方およそ1mmを10秒間精密鉗子で挫滅した。50pmol/μlのmiR−135a及び50pmol/μlのmiR−135b又は100pmol/μlの対照−1ミミックを、損傷の直後及び軸索切断の7日後に、(リポフェクタミンを用いて)硝子体内に注射した。インビボ遺伝子トランスフェクションを、以前に記載されているようにして(van Erpら、2015年)、行った。簡潔には、pCAG−GFP又はpCAG−KLF4を、miRNAミミック及びリポフェクタミン2000と混合した。2μlの複合体を、損傷の直後及び軸索切断の7日後に、硝子体内に注射した。各群について9頭のマウスを使用した。同様に、miR−135a及びmiR−135bを特異的に標的にする4μgのスポンジベクター、又は対照スポンジ(Tebu−bio)を、(リポフェクタミンを用いて)硝子体内に注射した。群あたり6頭のマウスを使用した。AAVウイルス(AAV−miR−GFP−ブランク対照ウイルス、カタログ番号:Am00102、GFP mmu−miR−135a−5p AAV miRNAウイルス、カタログ番号:Amm1006802、GFP mmu−miR−135b−5p AAV miRNAウイルス、カタログ番号:Amm1007002、abm)を、視神経の挫滅損傷の7日前に注射した。RGC軸索を可視化するために、アレクサフルオール555(2μg/μL、Invitrogen)とコンジュゲートした1μlのコレラ毒素βサブユニットを、損傷の12日後に、ガラス針を用いて硝子体に注射した。軸索切断の14日後に、動物を4%のPFAで灌流した。付着した神経セグメントを有する眼杯を後固定し、30%のスクロースに4℃で終夜浸漬した。組織を、ティシューテク(Tissue Tek)に包埋し、クリオスタットを使用して、連続断面(16μm)を調製し、MASでコーティングされたスライドガラス(Matsunami、大阪、日本)上で収集した。軸索の再生を、5つのセクションにおいて、病変部位の遠位端から0.2、0.5、及び1.0mm伸展したCTB標識化線維の数をカウントすることによって定量化した。視神経の横断面の幅をカウントを行った時点で測定し、神経の幅1ミリメートルあたりの軸索の数を算出するために使用した。次いで、1ミリメートルあたりの軸索の数を、5つの切片にわたって平均した。半径rを有する神経において距離dが伸展した軸索の総数であるΣadを、厚さt(16μm)を有するすべての切片を合計することによって推定した:Σad=πr
2×[平均軸索/mm]/t。統計分析を一元配置分散分析を使用して行った。p<0.05を有意であると考えた。
【0350】
実験設計及び統計分析
この研究において、雌及び雄のC57Bl/6Jマウスを、それらの性別にかかわらず使用した。統計分析のために、プリズム6ソフトウェア(Graphpad)を使用した。ニューロンの移動の分析(非パラメトリックマンホイットニーU検定)及びq−PCR分析(単一因子分散分析)を除いて、一般に、対応のないT検定を使用して、2群の平均を比較した。すべての統計試験について、有意性をp<0.05に設定した。正確なp値、t値及び自由度を、結果において提供し、Nを、図面の凡例に提供した。
【0351】
この研究の開始の際に、1140個の固有のヒトmiRNAを含有するレンチウイルスライブラリー(Poellら、2011年)で形質導入された、レチノイン酸処理SH−SY5Y細胞の自動形態学的セロミクススクリーニングを行って、ニューロンの特徴に(正の)影響を及ぼすmiRNAを特定した(
図1A)。スクリーニングを三連で実施し、形態学的パラメーターをニューロプロファイリングアルゴリズムを用いてスコア化した。最も強いmiRNAの効果を確認するために、セロミクス分析を、ヒットの選択のために、miRNAミミックでエレクトロポレーションされたSH−SY5Y細胞において繰り返した。この実験を四連で3回行い(すなわち、4枚のカバースリップで3回、
図1D)、スチューデントのT検定を使用して統計分析した。
【0352】
異なる年齢でのマウス脳におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現を、LNAインサイチュハイブリダイゼーション及びq−PCR実験によって試験した(年齢あたり少なくとも3頭の異なるマウスの組織(
図2))。miR−135a及びmiR−135bの発現も、培養された初代海馬ニューロンにおいて決定した(
図3A)。q−PCR実験を、単一因子分散分析を使用して統計分析した。
【0353】
次に、miR−135a及びmiR−135bの過剰発現及び下方制御の効果を、初代ニューロン培養物において調べた。リポフェクタミン系トランスフェクションを、三連で少なくとも3回(すなわち、3枚のカバースリップで3回)反復した。miRNAミミックをGFPベクターを用いて共トランスフェクトし、スポンジベクターの場合において、内部RFPを活用して、イメージJのニューロンJプラグインを使用して、神経突起の長さを追跡した(
図3B〜F)。スチューデントのT検定を行って、それぞれの群の平均を対照条件と比較した。
【0354】
ニューロンの発達の間のmiR−135a及びmiR−135bの内因性効果を評価するために、GFPベクターと組み合わせたmiRNAミミックのエクスビボエレクトロポレーション、及びその後、マウス胚皮質の器官型薄片培養を行った(E14、
図4A)。1頭の母親の胚を3つの条件の中で分け、同腹仔を比較し、実験を3回繰り返した。3頭の異なる母親からの少なくとも6つの胚の同様の皮質薄片を比較のために使用した。次に、子宮内エレクトロポレーション実験を、E14マウス胚において行って、インビボでmiR−135a及びmiR−135bを過剰発現及び下方制御させた。胚の分析のために、3つの条件を、常に同腹仔を比較するように、子宮に存在した胚について分けた。出生後の組織の単離に充てる子宮内エレクトロポレーションを、母親あたり1条件で行った。エレクトロポレーションされた皮質ニューロンの移動及び神経突起伸長の分析のために、脳梁を示す3つの連続的な凍結切片を使用し、少なくとも3頭の異なる母親に由来する少なくとも9頭の仔から得た。エクスビボ及び子宮内エレクトロポレーション分析の両方について、発明者らは、マンホイットニーU検定を行って、移動する細胞の分布を比較した。これらを、心室の境界(胚の脳について)又は前交連の軸索(出生後の脳について)に接する瓶1の下部、及び皮質表面に達する瓶8の上部で、移動の方向に正確に垂直に配置された薄片あたり8つの皮質「瓶」を含有する2〜3のラスターにおいて手作業でカウントした(
図4A)。
【0355】
次に、可能なmiR−135a及びmiR−135bのmRNA標的を、生物情報学的ツールのmiRecords(Xiaoら、2009年)を使用して特定した。KLF4を、神経突起伸長及びニューロンの移動に対するその報告された効果に基づいて、選択した。KLF4 3’−UTR中のmiR−135a及びmiR−135bの最も強い予測される結合部位を選択し、直接標的結合を確認するためにHEK293細胞で3回行うルシフェラーゼアッセイのために使用した(
図5A、B)。次いで、免疫組織化学的検査を使用して、KLF4並びにmiR−135a及びmiR−135bが同様の脳の区域で発現するか否かを評価した(
図5C)。次に、発明者らは、N2A細胞中での内因性KLF4の発現がmiR−135a及びmiR−135bの投与の際に下方制御されたか否かを試験した。miR−135−KLF4シグナル伝達についての内因性の役割を決定するために、レスキュー実験を、前に記載されている同じ実験手順及び反復を使用し、KLF4 cDNA(miRNA制御に対して無反応)を使用して、初代海馬ニューロン培養物及び子宮内エレクトロポレーションにおいて行った。
【0356】
KLF4は軸索再生を相殺する最も重要なシグナルの1つであるので、発明者らは、miR−135a及びmiR−135bを使用して、特定の細胞自律的な方法で不十分に再生するニューロンにおいて、KLF4の発現が減少するか否かを調査した。発明者らは、最初にmiRNAミミックを硝子体内に注射して(0日目及び7日目)、これが、視神経にmiRNAを送達し、KLF4の発現を下方制御するために十分であったか否かを学んだ。q-PCRを、最初のミミックの注射の14日後に、条件あたり3視神経で行った。次いで、ミミックをGFPベクター及び/又はKLF4 cDNAと組み合わせて、視神経損傷の14日後の軸索の再生を決定した。これを条件あたり9頭のマウスで繰り返した。q-PCR実験は、条件の間でトランスフェクションの効率における差を明らかにしなかった。miR−135a、miR−135b又は対照miRNAを含有するAAV2ウイルスを注射して、視神経の挫滅の7日前に6頭のマウスにおいてのみRGCを形質導入し、ミミックの注射で観察される効果の細胞自律性を評価した。最後に、発明者らは、miR−135a及びmiR−135bが、6頭のマウスにおいて、0日目及び7日目でのスポンジベクターの注射による、視神経挫滅の14日後に測定された視神経の再生における内因性の役割を有していたか否かを決定した。軸索の再生を分散分析、続くシダックの事後検定によって、統計的に試験した。
【0357】
結果
神経突起の成長を制御するmiRNAについてのmiRomeワイドスクリーニング
神経突起の成長を促進することができるmiRNAを特定するために、画像に基づくmiRNAのスクリーニングを、細胞スクリーニングのために通常使用される細胞株であるニューロンSH−SY5Y細胞において行った。SH−SY5Y細胞のニューロン分化を、レチノイン酸処理、続く1140個の固有のヒトmiRNAを含有するレンチウイルスライブラリー(Poellら、2011年)の形質導入によって誘導した(
図1A、B)。セロミクスアレイスキャンプラットフォームを使用して、それぞれの条件における数千の細胞を、ニューロンの形態に関するパラメーターについて分析した。このマルチパラメトリックな分析は、神経突起の長さ及び分岐などのパラメーターに基づいた累積ヒットスコアをもたらした。ヒットを特定するために、それぞれの個々のmiRNAのスコアを、すべてのmiRNAの中央値のスコアと比較した。このアプローチは、主なmiRNAがニューロンの形態に影響を与えないと仮定する。このアプローチは、分化したSH−SY5Y細胞の特異的な形態学的性質(例えば、神経突起の長さ)に対する明白な効果を有する13個の注釈付きのmiRNAを特定した。これらのmiRNAのうち、miR−135bは最も大きい効果を有していた(
図1C)。miRNA−135aは、後に、同様に機能することが示された−このスクリーニングにおいて、miRNA−135aは、プレートの角にあり、エッジウェルのアーチファクトを被った。
【0358】
miR−135bの効果を確認するために、レチノイン酸処理SH−SY5Yを、過剰発現を刺激するために、miR−135bミミックでエレクトロポレーションした。miR−135bの近接したホモログであるmiR−135a(表7)も、それがmiR−135bと多くのmRNA標的を共有するので、及び発明者らが、miR−135aが技術的な問題(培養プレートにおけるエッジウェル効果)の理由で初期スクリーニングで特定されなかったとことに疑いを持ったので、含めた。スクリーニングにおいて特定された周知の脳で豊富なmiRNAであるmiR−124も、2つの対照miRNAミミック(両方とも線虫(C.elegans)に由来し、特定の哺乳動物のmRNAを標的にしないことが判明している(Dharmacon、独自観察))と同様に含めた(
図1D)。スクリーニングの結果と一致して、miR−135bミミックは、SH−SY5Y細胞の一般的な形態に影響を与えた(6.58±1.11対1.24±0.50、t(188)=4.64、p<0.0001(対照−1)、又は対1.67±0.52、t(188)=4.19、p<0.0001(対照−2)、一元配置分散分析、シダックの事後検定;
図1D、左パネル)。さらにまた、miR−135bは神経突起伸長で豊富であった(3.53±0.69、t(189)=4.46、p<0.0001対0.55±0.28(対照−1)、又は対0.90±0.35t(189)=3.87、p=0.0006(対照−2)、一元配置分散分析、シダックの事後検定;
図1D、中央パネル)。総ヒットスコア及び神経突起の長さに関するヒットスコアは、miR−135aによって影響されたように見えたが、これらの効果は統計学的有意性に達しなかった。神経突起の分岐は、対照ミミック(0.14±0.12(対照−1)、又は0.15±0.11(対照−2);
図1D、右パネル)と比較して、miR−135a(2.00±0.71、t(189)=3.62、p=0.0015、対対照−1、及びt(189)=3.54;p=0.0020対対照−2)及びmiR−135b(1.53±0.36、t(189)=3.11、p=0.0085、対対照−1及びt(189)=3.03、p=0.011対対照−2、一元配置分散分析、シダックの事後検定)ミミックによって有意に増加した。一緒に、これらのデータは、miR−135b及びmiR−135aが神経突起の成長及び錯体形成を増加させることを確認する。
【0359】
マウス及び海馬の発達におけるmiR−135a及びmiR−135bの発現
miR−135a及びmiR−135bの配列は、種にわたって保存され、マウスの脳組織において検出されるが(Lagos−Quintanaら、2002年;Sempereら、2004年;Ziats及びRennert、2014年;Caronia−Brownら、2016年)、ニューロンにおけるこれらのmiRNAの発現の正確な時空間パターン及び機能的役割は、不十分な理解のままであった。発明者らは、発達中(神経突起の成長及び分岐が出現する間の、E14、E16、P0及びP10)並びに成体マウスの皮質及び海馬において、定量的PCA(qPCR)によってmiR−135a及びmiR−135bの発現を分析した。qPCR分析は、胚並びに出生後の皮質及び海馬において、miR−135a及びmR−135bを検出した。両方のmiRNAの発現は、皮質の発達の進行につれて低下し、成体において増加した。対照的に、海馬のmiR−135aの発現は、P10に向けて減少し、成体では増加し、miR−135bのレベルは未変化のままであった(
図2A、C)。ロックド核酸(LNA)に基づくインサイチュハイブリダイゼーションは、皮質(E14、P10及び成体、
図2B)及び海馬(E14、P0、P10及び成体、
図2D)において、miR−135a及びmiR−135bの発現を明らかにすることによって、これらの結果を裏付けた。特異的なシグナルが、海馬の歯状回(DG)及びCA3錐体細胞層において、及び皮質の発達の皮質板において、観察された。さらにまた、両方のmiRNAは、成体マウスの脳において大量に発現した(
図2B、D)。このため、miR−135a及びmiR−135bは、マウスの脳の発達において、発現の特異的な時空間パターンを示す。
【0360】
miR−135対照の軸索の成長及び分岐
miR−135a及びmiR−135bは両方とも顕著な海馬の発現を示し、ニューロンにおけるそれらの機能的役割を調査するために、海馬ニューロンを解離し、miRNAミミックでトランスフェクトし、インビトロで4日目(DIV)で軸索の成長について分析した。最初に、qPCRを使用して、初代海馬培養物におけるmiR−135a及びmiR−135bの内因性発現を確認した(
図3A)。DIV4にて、軸索であると確認された最も長い神経突起は、対照(271.7±7.18μm、t(776)=4.443(対照−1対miR−135a)、t(900)=8.181(対照−1対miR−135b)、両方ともp<0.0001、対応のないT検定;
図3B及びC)と比較して、miR−135a(354.9±24.41μm)又はmiR−135b(392.8±15.24μm)でトランスフェクトされたニューロンにおいて有意に長かった。miR−135a及びmiR−135bの両方の共トランスフェクトは、軸索の長さをさらに増加させた(428.7±14.97μm、対対照−1 t(1022)=10.36、p<0.0001;対miR−135a t(590)=2.628、p=0.0088、対応のないT検定)。miR−135a及びmiR−135bの内因性の役割を評価するために、miR−135a及びmiR−135bを隔絶するように設計された特異的なmiRNAスポンジを海馬ニューロンに共トランスフェクトした。miRNAの利用能の減少は、スクランブル化対照スポンジトランスフェクション(340.1±18.09μm、t(211)=3.053、p=0.0026、対応のないT検定;
図3D)と比較して、軸索の長さが有意に減少した(207.0±13.63μm)。SH−SY5Y細胞における初期スクリーニングは神経突起の成長及び分岐の両方に対する効果を示したので、Sholl分析を、miR−135a、miR−135b及び2つのミミックの組み合わせでトランスフェクトされた初代海馬ニューロンにおいて行った。miRNA単独及び組み合わせの両方での過剰発現は、より遠位領域における神経突起の分岐の著しい増加をもたらした(
図3E)。興味深いことに、miR−135a及びmiR−135b又はmiR−135b単独の過剰発現の組み合わせも、細胞体に近い区域における分岐の増加をもたらした。これらのデータは、初代神経突起(の分岐)の数の増加及び軸索の分岐の増加を示唆する(対照−1対miR−135a:t(12800)は3.728〜8.52の範囲、対照−1対miR−135b:t(13144)は3.735〜6.426の範囲;対照−1対miR−135ab:t(12164)は3.84〜7.496の範囲;すべてについてp<0.001;対応のないT検定)。Shollサークルによる神経突起の累積交差の数は、対照(38.69±2.67、t(37)=2.414、p=0.021、対応のないT検定;
図3F)と比較して、miR−135abで処理されたニューロンにおいても高かった(53.9±4.91)。一緒に、これらの発現は、miR−135(miRNA−135a及びmiR−135b)が軸索の成長及び分岐を制御することを示す。
【0361】
皮質ニューロンの移動は、miR−135a及びmiR−135bを必要とする
miR−135a及びmiR−135bは、それらが神経系の発達及び神経突起の伸展において移動するので、海馬及び皮質のニューロンにおいて発現し(
図2)、これらのmiRNAの操作は、培養された海馬だけでなく皮質ニューロンにおいても、ニューロンの形態に影響を与える(
図3;データは示さない)。次に、胚脳の複雑な環境でのニューロンにおけるmiR−135a及びmiR−135bの役割を評価するために、発明者らは、エクスビボ及び子宮内エレクトロポレーションを行った(van Erpら、2015年)。miR−135a及びmiR−135bミミックによるマウス皮質のエクスビボエレクトロポレーションをE14.5で行い、脳を、薄片化し、培養し、DIV4で分析した。miR−135a又はmiR−135bミミックのエレクトロポレーションは、対照ミミック条件(
図4A、統計学的結果について図面の凡例を参照されたい)と比較して、CPにおける多数のエレクトロポレーションされたGFP陽性ニューロン、及び中間帯(IZ)におけるより少ない細胞によって例示される、脳室帯(VZ)から皮質板(CP)への皮質ニューロンの移動を著しい増加を誘導した。これらのインビボの効果を確認するために、発明者らは、miRNAミミック又はスポンジを、子宮内エレクトロポレーションによってE14.5の皮質に送達し、E16.5でニューロンの移動を分析した。miR−135a及びmiR−135bについてのミミックを組み合わせて、短期間で有意な表現型を導いた。エクスビボエレクトロポレーションのデータと一致して、miR−135abミミックの皮質への送達は、軟膜表面に向かうニューロンの移動を増強し、SVZなどのより深い層における付随する現象を誘導した(
図4B、統計学的結果について図面の凡例を参照されたい)。miR−135a及びmiR−135bスポンジのエレクトロポレーションは、小さいが、正反対の効果、すなわち、皮質ニューロンの移動の遅延を有し、皮質ニューロンの移動におけるmiR−135a及びmiR−135bに対する内因性の要件を確認する(
図4C、統計学的結果について図面の凡例を参照されたい)。インビボの神経突起伸長についての測定のように、発明者らは、子宮内エレクトロポレーション後のニューロンの移動のリーディングプロセスの長さを定量化した。miR−135a及びmiR−135bミミックはリーディングプロセスの長さの増加を誘導するが(30.65±1.09対23.91±1.01、t(364)=4.497、p<0.0001、対応のないT検定;
図4B)、リーディングプロセスは、miR−135スポンジの適用後、より短かった(25.23±0.80対33.78±1.28、t(325)=5.712、p<0.0001、対応のないT検定;
図4C)。インビボのmiR−135の過剰発現の長期間の効果を評価するために、発明者らは、E14.5、P4(
図4D)及びP10(
図4E)で、子宮内エレクトロポレーションされた胚から脳を単離した。興味深いことに、miR−135a及びmiR−135bのP4エレクトロポレーションは、ニューロンの移動を有意に増強し、皮質の上側の区域においてより多くの数のニューロンをもたらした(
図4D、統計学的結果について図面の凡例を参照されたい)。P10にて、小さいが、皮質の上側層における細胞の分布における有意差は、対照又はmiR135ミミックでエレクトロポレーションされた胚の間で維持された(
図4E、統計学的結果について図面の凡例を参照されたい)。全体として、これらのデータは、培養されたニューロンにおけるそれらの効果と一致して、miR−135a及びmiR−135bが、インビボで神経突起の長さ及びニューロンの移動を調節することを示唆する。
【0362】
miRNA−135は、KLF4によって、軸索の成長及びニューロンの移動を調節する
miR−135(miR−135a及びmiR−135bの両方)はどのようにしてニューロンの形態及び移動を調節するのか。ニューロンにおける高い配列類似性及び比較可能な生物学的効果に基づいて、発明者らは、miRNA−135(miRNA−135a及びmiRNA−135b)が、それらのmRNA標的の多くを共有し得ると仮説を立てた。これらの標的を特定するために、発明者らは、miRecords(Xiaoら、2009年)を使用して、標的予測分析を行った。miRecords中の少なくとも6つのデータベースからのデータを組み合わせることによって、57個の重複する標的を、miR−135a及びmiR−135bについて見出した。これらの標的のいくつかは、神経突起の成長及びニューロンの形態における役割を確認した。しかしながら、これらの標的(例えば、PTK2、TAF4)の多くについて、ノックダウンが、神経突起の成長又はニューロンの移動を低減することが報告されている(データは示さない)。miR−135の過剰発現と類似して、ニューロンにおけるKLF4のノックダウンが、軸索の成長、リーディングプロセスの長さ及びニューロンの移動を増強するので、KLF4を特に調査した(Mooreら、2009年;Qin及びZhang、2012年)。さらにまた、血管平滑筋及び肝細胞癌細胞における最近の研究は、miRNA−135aをKLF4と結びつける(Linら、2016年;Yaoら、2016年)。最後に、KLF4は、発明者らの初期スクリーニングの上位のリストにおいて、いくつかのmiRNAについての予測される結合部位を含有する(miR−124、miR−449、miR−488、miR−499;
図1C)。KLF4の3’−UTRは、2つの予測されたmiR−135結合部位を持ち(
図5A)、KLF4がmiR−135のための真正な標的であることを確認するために、発明者らは、最初に、psiCHECK2−KLF4 3’−UTR並びにmiR−135a及びmiR−135bミミックをHEK293細胞に共トランスフェクトすることによって、デュアルルシフェラーゼレポーターアッセイを行った。miR−135a及びmiR−135bミミックは、単独又は組み合わせてトランスフェクトした場合の両方で、ルシフェラーゼ活性を有意に減少させた(
図5B)。直接及び特異的結合を確認するために、最も強い会合を有すると予測される(www.microRNA.orgによる)miRNA−135結合部位を変異させた(部位394;
図5A)。この変異は、ルシフェラーゼ活性に対するmiR−135が媒介する効果を完全に無効にし、部位394がKLF4における主なmiR−135結合部位であることを示唆する(KLF4 WT miR−135a対KLF4変異miR−135a、t(4)=4.715、p=0.0092;KLF WT miR−135b対KLF4変異miR−135b、t(4)=2.933、p=0.0427;KLF4 WT miR−135ab対KLF4変異miR−135ab、t(4)=4.735、p=0.0091、対応のないT検定)(
図5B)。次に、発明者らは、miR−135及びKLF4が同じ脳の領域で発現するか否かを評価するために、KLF4について免疫組織化学的検査を行った。実際に、発明者らのmiR−135a及びmiR−135bについてのインサイチュハイブリダイゼーションデータと一致して、顕著なKLF4の発現を、E16.5のCP及び成体の皮質において、並びに海馬の発達及び成体の海馬において、ニューロン中で検出した(
図5C)。miR−135及びKLF4の間の関係をさらに検証するために、内因性KLF4タンパク質レベルを、トランスフェクトされたNeuro2A細胞において、ウエスタンブロットによって分析した。KLF4の発現の低減が、対照ミミックのトランスフェクションと比較して、miR−135a及びmiR−135bミミックによるトランスフェクション後に観察された(miR−135ab対対照−1:0.378±0.032対0.643±0.01、t(10)=3.170、p=0.010、対応のないT検定;
図5D)。一緒に、これらのデータは、KLF4がmiR−135a及びmiR−135bのための標的であることを示す。
【0363】
次に、発明者らは、軸索の成長及びニューロンの移動に対するmiR−135(miR−135a及びmiR−135b)の効果が、KLF4を必要とするか否かを評価した。初代海馬ニューロンにおいて、3’−UTRを欠くKLF4 cDNAの共トランスフェクション(KLF4Δ3’−UTR)、したがってmiR−135結合部位は、miR−135ミミックのトランスフェクションによる軸索の成長の増加を著しく低減させた(
図5E、対照−1対対照−1+KLF4:271.1±7.178対239.9+9.701、t(785)=2.250、p=0.025;対照−1対miR−135ab+KLF4:271.1±7.178対331.7±10.92、t(980)=4.787、p<0.0001;miR−135ab+KLF4対miR−135ab:331.7±10.92対428.7±14.97、t(794)=5.139、p<0.0001、対応のないT検定、
図5F)。同様に、皮質ニューロンの移動及びリーディングプロセスの長さに対するmiR−135a及びmiR−135bの過剰発現の正の効果は、KLF4Δ3’−UTRの共エレクトロポレーションによって正規化された(ニューロンの移動の統計学的結果について図面の凡例を参照されたい、リーディングプロセスの長さについて:miR−135ab:32.34±1.084、miR−135ab+KLF4:20.42±0.79、t(240)=8.851、p<0.0001、対応のないT検定;
図5G)。一緒に、これらの実験は、miRNA−135が、KLF4タンパク質の発現のリプレッシングによって、軸索の成長及びニューロンの移動を増強することを示す。
【0364】
外因性miR−135の適用は、KLF4による視神経の再生を促進する
ニューロンのKLF4の発現の低下は、ニューロンの発達における軸索の成長を促進するだけでなく、CNS損傷後の再生的な軸索の成長を推進する少数の実験的処理の1つでもある。KLF4を欠くノックアウトマウスは、視神経損傷の後、網膜神経節細胞(RGC)の軸索の再生の有意な増強を示した(Mooreら、2009年;Qinら、2013年)。このKLF4の効果は、ヤヌスキナーゼ(JAK)−シグナル伝達性転写因子4(STAT3)経路を介した下流のシグナル伝達を必要とするが(Qinら、2013年)、この経路の上流の制御機構は、未知のままである。これらの結果、及びmiR−135ミミックがKLF4の発現を低減することによって軸索の成長を促進することができることを示す発明者らのデータのため、発明者らは、次に、miR−135ミミックの適用がCNSにおける再生的な軸索の成長を推進することができるか否かを求めた。この仮説を試験するために、発明者らは、視神経挫滅モデルを使用した。siRNA及びmiRNAミミックは、成体のRGCに効率よく標的化され得、視神経の再生を確実に定量化することができる(Dickendesherら、2012年;van Erpら、2015年)。さらに、KLF4及びmiR−135の両方とも成体マウスのRGCにおいて発現し、KLF4の発現の低減は、視神経の再生を増強する(Mooreら、2009年;Qinら、2013年)。最初に、発明者らは、miR−135ミミックの硝子体内注射がmiR−135a及びmiR−135bのレベルの上昇をもたらすことを確認した(
図6A、B)。miR−135の内因性発現が検出されたが、ミミックの硝子体内注射は、スクランブル化対照による注射と比較して、miR−135a及びmiR−135bの発現を著しく増加させた(対照1対miR−135a:t(4)=2.462、p=0.0348;対照1対miR−135b:t(4)=4.309、p=0.0063、対応のないT検定)。miR−135標的としてKLF4を特定する発明者らのデータと一致して(
図5)、眼へのmiR−135ミミックの注射は、KLF4の発現の減少をもたらした(対照1対miR−135ab:t(3)=2.901、p=0.0312、対応のないT検定、
図6C)。次に、発明者らは視神経の再生に対するmiR−135の注射の効果を評価した。スクランブル化対照ミミックの投与の後、ほとんどのCTB標識化RGC軸索は、挫滅部位で急に停止し、少数の線維のみが遠位神経に病変を通過した(
図6D、E)。対照的に、miR−135ミミックは、病変部位を越える有意な再生(0.2mm、対照−1+GFP対miR−135ab+GFP:46.89±6.816対208.4±35.11、t(96)=7.374、p<0.0001、シダックの事後検定による一元配置分散分析)及び神経の遠位セグメントにおけるより明白な出芽を誘導した(
図6D、E)この効果がKLF4の発現を低減させるmiR−135の能力によって引き起こされたか否かを調べるために、発明者らは、miR−135ミミックの硝子体内注射を、GFPを発現するベクター(pCAG−GFP)又はmiR−135によって標的にされないKLF4 cDNA(pCAG−KLF4)の共トランスフェクションを組み合わせた(van Erpら、2015年)。KLF4の過剰発現は、RGCの軸索の再生に影響を与えなかったが、ONIの後に、miR−135ミミックの注射の効果を促進する再生を部分的に正規化した(0.2mm、対照−1+GFP対miR−135ab+KLF4:46.89±6.816対115.4±24.63、t(96)=3.128、p=0.028、シダックの事後検定による一元配置分散分析)(
図6D、E)。重要なことには、このKLF4の効果は、網膜におけるmiR−135a及びmiR−135bのレベルが、miR−135ab+GFP及びmiR−135ab+KLF4の投与の後に類似していたので、miR−135の発現を制御するその能力に起因しなかった(
図6F)。
【0365】
硝子体内注射は、miRNAミミックをマウス網膜における異なる細胞型に対する標的にし得る。miR−135a及びmiR−135bが軸索の再生に対するRGCにおける正の細胞の自律的効果を有し得ることを確実にするために、両方のmiRNAの過剰発現を、RGCを特異的に標的にすることが公知のウイルス血清型のAAVの硝子体内注射によって誘導した(
図6A、G)(Weitzら、2013年)。実際に、RGCへのmiR−135の標的化は、ミミックの注射後に観察されたものと比較可能なレベルで、RGCの軸索の再生を誘導した(0.2mm、AAV2−対照対AAV2−miR−135ab:53.76±10.62対243.6±23.59、t(30)=10.98、p<0.0001、シダックの事後検定による一元配置分散分析)(
図6H)。最後に、RGCの軸索の再生におけるmiR−135a及びmiR−135bの可能性のある内因性の役割を評価するために、miR−135a及びmiR−135bを隔絶するように設計された特異的なmiRNAスポンジを硝子体内に注射した。miRNAの利用能の減少は、スクランブル化対照スポンジのトランスフェクションと比較して、損傷部位に近い軸索の再生の数において、小さいが、有意な減少をもたらした(0.2mm、対照スポンジ対miR−135a/bスポンジ:49.6±4.566対28.46±7.593、t(18)=3.589、p=0.0063、シダックの事後検定による一元配置分散分析)(
図6I)。一緒に、これらの結果は、miR−135の過剰発現が、KLF4の発現を減少させることによって、ある程度CNSの軸索の再生を推進するが、機能的miR−135レベルの減少は、成体RGCの潜在的な再生をさらに低減することを示す。
【0366】
胚発生の間、軸索は、長距離にわたって伸展して、機能的接続を確立する。対照的に、成体の哺乳動物の中枢神経系(CNS)における軸索の再生は、軸索の成長のための固有の能力の低下によって、ある程度、限定される。したがって、軸索の成長の固有のコントールへの洞察は、CNSの再生を増強するための新たな手段を提供し得る。ここで、発明者らは、最初のmiRNomeの広範囲の機能的miRNAのスクリーニングの1つを行って、軸索の成長に対して強い効果を有するマイクロRNA(miRNA)を特定した。ハイコンテントスクリーニングは、雄及び雌マウスにおいて、インビトロ及びインビボで、軸索の成長及び皮質のニューロンの移動の強力な刺激因子として、miRNA−135(miR−135a及びmiR−135b)を特定した。興味深いことに、これらのmiR−135の発達上の効果は両方とも、軸索の成長及び再生の固有の阻害剤であるKLF4のサイレンシングに一部依拠していた。これらの結果は、発明者らに、損傷後の軸索の再生に対するmiR−135の効果を試験することを促した。発明者らの研究は、miR−135の硝子体内適用が、ある程度、KLF4をリプレッシングすることによって、成体マウスにおける視神経損傷(ONI)後に網膜神経節細胞(RGC)の軸索の再生を推進することを示す。対照的に、miR−135の枯渇は、RGCの軸索の再生をさらに低減した。一緒に、これらのデータは、miR−135及びmiR−135−KLF−4経路についての新たなニューロンの役割を特定し、CNSの軸索の再生を増強するためのツールとしてのmiRNAの可能性を強調する。
【0367】
実施例3:側頭葉てんかんにおけるmiR−135aの役割
てんかんは、全世界で6500万人に影響をもたらす慢性の神経障害であり、主要な社会経済的な負担である(Mosheら、2015年)。これは、脳内の異常及び同調的なニューロンの放電に起因して引き起こされる、反復性の非挑発性のてんかん発作によって特徴付けられる(Chang及びLowenstein、2003年)。いくつかの場合において、てんかんは、イオンチャネルをコードする主な遺伝子の単一遺伝子の変異によって引き起こされるが、ほとんどのてんかんの理由は分かっていない。側頭葉てんかん(TLE)は、てんかんのサブクラスであり、てんかんのすべての患者の約3分の1を占める(Engel、2001年)。これは、海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん(MTLE−HS)が最も重症であるいくつかのサブグループで構成される。MTLE−HSは、診断的、臨床的及び病理学的な特性(ニューロンの喪失、グリオーシス及び軸索の出芽)の典型的なセットを示し、薬理学的な処置に最も抵抗性であることが知られている(Wieser及びEpilepsy、2004年)。多くの患者について、海馬の外科的除去が、てんかん発作の調節を達成するための唯一の代替手段である(Semahら、1998年)。TLEの基本的な病理学的な機構は、大部分が知られていない。抗けいれん薬及び抗てんかん薬が、これらの患者を処置するために使用される。しかし、残念ながら、これらは、てんかん発作の出現を低減するのみであるが、基本的な病態生理学を処置しない。そのため、この能力が失われた状態に対する新規な処置戦略を開発する緊急の必要性が存在する。疾患修飾薬を開発する必要性は、研究コミュニティ及び臨床診療において次第に認識されている(Loscherら、2013年)。
【0368】
MTLEの基本的な病理学的な機構は、依然として大部分が知られていない。てんかんの動物モデル及びヒト組織の研究は、てんかん発生が、分子、細胞及び神経回路網の代替のカスケードを含むことを示唆している(Rakhade及びJensen、2009年)。トランスクリプトームから出発するアプローチは、遺伝子発現のパターンがヒトMTLEにおいて(van Gassenら、2008年)、TLEについての動物モデルにおけるてんかん発生の間に(Gorterら、2006年;Pitkanen及びLukasiuk、2009年;Rakhade及びJensen、2009年)、有意に変化することを明らかにした。この調節不全は、炎症、グリオーシス、シナプス構造及びニューロンの機能を含む経路を制御する遺伝子発現を正常に調節する全遺伝子制御ネットワークに影響する。これらの機構が変化したか否か又はどのように変化したかについての洞察は、TLEの病態形成への重要な新たな洞察を提供し得るだけでなく、治療についての新規な標的をもたらす可能性がある。
【0369】
過去数年間、マイクロRNA(miRNA)は、遺伝子発現の重要な転写後制御因子として浮上しており、大きな遺伝子群の完全に新しいレベルの調節を提供する。miRNAは、ゲノムから転写されたより長いRNA前駆体からの一連の切断事象によって生じる、小さな非コードRNA(18〜25ヌクレオチド長)である。miRNAは、同族のmRNA中の部分的に相補的な標的配列を認識し、それらのmRNA標的を不安定化することによって、又はタンパク質の翻訳を阻害することによってのいずれかで、タンパク質の発現を阻害する(Kosik、2006年)。単一のmiRNAは、多くの異なる標的を有することができ、これは、複数の経路におけるいくつかの遺伝子、又は複数の経路における単一の遺伝子を制御することができる(Ebert及びSharp、2012年)。脳で発現するmiRNAであるmiR−128の欠失は、1000個を超える転写物の上方制御をもたらし、そのうちの154個はmiR−128の直接の標的であり、25個はキナーゼ1/2(ERK1/2)ネットワークを制御する細胞外シグナルキナーゼからのものである(Tanら、2013年)。複数の標的化のこの性質は、遺伝子を標的にし、複数の経路を破壊することができるので有利であるが、同時に、miRNAに基づく治療の望まない副作用の可能性に起因して不利である(Henshallら、2016年)。全miRNAは、細胞生理学の異なる態様を調節することができ、治療のための新規標的と考えられる(Czech、2006年)。
【0370】
miRNAの調節解除は、TLEにおいて観察されるいくつかの病理学的機構に関連している(Gorterら、2014年;Jimenez−Mateosら、2012年;Jimenez−Mateos及びHenshall、2013年;Kanら、2012年)。マウスにおける研究は、てんかん重積状態後のmiR−134の阻害が自発性てんかん発作の発生を抑制し(Jimenez−Mateosら、2012年)、miR−128の完全な喪失が致命的なてんかんをもたらす(Tanら、2013年)ことを示す。同様に、miR−324−5pは、てんかんにおけるKv4.2の発現を阻害することが見出され(脳における過分極A型電流の主要なメディエーター、これは、ニューロンの興奮性の重要な制御因子である)、miR−324の拮抗は、てんかん発作の抑制及び神経保護である(Grossら、2016年)。これらのいくつかだけでなく、より多くのmiRNAの機能は、てんかんの各種の動物モデルにおいて、miRNA阻害剤(アンタゴミル:miRNA標的化アンチセンスオリゴヌクレオチドと呼ばれる)及びミミック(アゴミル)を使用して調査されている(Henshallら、2016年において概説)。機能的に検証されたこれらのmiRNA(14個のうち12個)のうち、脳波(EEG)、てんかん発作又は組織病理学レベルにおける有益な効果を有することが見出されている。それ故、miRNAは、てんかん発作の処置のための柔軟で広範囲の標的のクラスであり得る(Henshallら、2016年)。
【0371】
材料及び方法
RNA単離及び定量的PCR
mTLE−HS(海馬硬化なし)、mTLE+HS(海馬硬化あり)の2つの患者群(それぞれ6人)及び6人の死後の対照を使用した。すべての海馬領域を表す患者組織を、ニッスル染色後に選択した。およそ20mgの組織を、クリオスタット上において、25μm厚さの切片を薄片化することによって収集し、−80℃で保管した。総RNAを、miRNeasyキット(Qiagen)を使用して、製造者の使用説明書に従って、単離した。RNA量をナノドロップ(Thermo Scientific)を使用して決定し、ファーストストランドcDNA合成を、一般的なcDNA合成キット(Exiqon)を使用して行った。定量的PCR反応を、マイクロRNA LNA(商標)PCRプライマーセット及びSYBRグリーンマスターミックス(Exiqon)を使用して、クオントスタジオ6フレックスリアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)で行った。すべての試料は二反復で行った。Ct値をクオントスタジオリアルタイムpcrソフトウェアv1.1を使用して決定した。異なるmiRNAの発現レベルを、5srRNAに対する正規化によって推定し、統計学的有意性を、単一因子分散分析で分析し、p<0.05を有意であると考えた。
【0372】
非放射性インサイチュハイブリダイゼーション
非放射性インサイチュハイブリダイゼーションを、以前に記載されているようにして(Obernostererら、2007年)、行った。患者あたり2〜3切片を有するそれぞれの患者群(対照、mTLE−HS及びmTLE+HS)からの3人の患者を、インサイチュで行うために使用した。簡潔には、新鮮な凍結ヒト海馬組織からの16μm厚さの切片をガラススライド上で収集し、使用まで−80℃で保管した。インサイチュの日に、切片を固定し(4%のPFAで室温(RT)で10分間)、アセチル化し(RTで10分)、プロテイナーゼK(5μg/ml、RTで5分)で処理した。プレハイブリダイゼーションをRTで1時間行った。ハイブリダイゼーションを、ヒトmiR−135a−5p(Exiqon)について10nMのダブル−DIG(3’及び5’)−標識化ロックド核酸(LNA)プローブ、又はLNA−DIGスクランブルプローブを用いて、50℃で終夜行った。スライドを、55℃で、0.2×SSC中、1時間洗浄し、続いて、B1緩衝液(0.1MのTris pH 7.5/0.15MのNaCl)中の10%のウシ胎仔血清(FCS)を用いてRTで1時間ブロッキングした。切片を、B1緩衝液中の10%のFCS中において、抗ジゴキシゲニンAP Fab断片(1:2,500、Roche Diagnostics)をともに4℃で終夜インキュベートした。スライドを、B3(0.1MのTris pH 9.5/0.1MのNaCl/50mMのMgCl2)中の5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート(BCIP)及びニトロブルーテトラゾリウム(NBT)基質(NBT/BCIPストック溶液、Roche Diagnostics)を用いて、RTで5〜20時間処理した。染色を、PBS中で洗浄することによって停止し、スライドを、ベクタシールド(vectashield)(VectorLabs)を使用してマウントした。染色は、スクランブルプローブでハイブリダイズされた切片において観察されなかった。画像を、明視野顕微鏡で取得し、イメージJで処理した。
【0373】
FISH
ハイブリダイゼーションを55℃で行い、60℃で洗浄して、背景染色を低減した以外は、同様のプロトコールをFISHのために使用した。ブロッキングの後、スライドを、抗ジゴキシゲニン−POD(1;500、Roche Diagnostics)及びNeuN(1;400、Millipore)又はGFAP(1;1000、Dako Cytomation)抗体とともに、4℃で終夜共インキュベートした。シグナルを、TSA(商標)シアニン(Cyanine)3システム(増幅希釈物中1;50、PerkinElmer)を使用して、RTで10分間増幅した。PBSで洗浄後、スライドを、一次抗体に対して特異的な二次抗体(アレクサフルオール488、Invitrogen)とともに、RTで1.5時間インキュベートした。核をDAPIを用いて染色し(RTで10分)、スライドをプロロングゴールド(ProLong Gold)(Life Technologies)を使用してマウントした。画像を共焦点レーザー顕微鏡(LSM880、Zeiss)を使用して取得した。
【0374】
扁桃内カイニン酸マウス
てんかん重積状態(SE)誘導、EEG記録及び分析を、以前の研究におけるようにして(Jimenez−Mateosら、2012年;Mouriら、2008年)、行った。簡潔には、マウスに遠隔測定のEEG伝達装置(Data Systems International)を埋め込んだ。手術の2日後、SEを、カイニン酸(0.2μlのPBS中0.3μg)の投与によって40分間誘導した。対照動物は同じ容量のPBSを受けた。マイクロインジェクションの40分後、マウスは、SEを停止するために、ロラゼパム(6mg/kg)の静脈内注射を受けた。マウスは、注射後1時間、EEGをモニターして、すべてのてんかん発作活動が低減することを確認した。SE誘導の7日後から、ベースラインEEGを記録した。
【0375】
脳室内(i.c.v)注射
アンタゴミルについて、i.c.v注射を定位的に行った。SEの14日後、マウスは、PBS中の1.0nmol/2μlのアンタゴミル−135a LNA修飾及び3’−コレステロール−修飾オリゴヌクレオチド(Exiqon)の注入を受けた。対照は同じ容量のPBSを受けた。この期間の間、マウスを、さらに2週間、連続的にEEG及びビデオでモニターした。EEGのデータ分析を、ラボチャート(LabChart)8ソフトウェア(ADInstruments Ltd)を使用して行った。この実験において使用されるアンタゴミルは、Exiqon A/S、Denmark(製品番号199900、バッチ番号182482−ExiqonはQiuagen companyである)から入手可能であり、ホスホジエステル主鎖結合の代わりに、ホスホロチオエート主鎖結合が特徴のオリゴヌクレオチドで構成され、CACATAGGAATAAAAAGCCAT(配列番号261)によって表される配列を有する。アンタゴミルは、テトラエチレングリコールが連結されたコレステロールで3’修飾された。
【0376】
結果
ヒト及びマウスのTLEのモデルにおけるmiR−135aの発現の増加
miR−135aの発現の増加を、マイクロRNAアレイ(Kanら、2012年)を使用して、ヒトTLEにおいて観察した。2つの患者群(mTLE+HS、mTLE−HS)と対照における発現を比較するヒトTLE組織における定量的PCRによるmiR−135aの発現を検証する際に、miR−135aレベルの有意な低減が、mTLE−HS条件において観察されたが、miR−135aの発現が、mTLE+HS条件において増加した(
図7A)。インサイチュハイブリダイゼーション(ISH)によって、miR−135aの局在化をチェックし、mTLE+HS条件においてより強いシグナルを見出した(
図7B)。細胞型特異的局在化を確認するために、蛍光ISHを行い、ニューロンのマーカーであるNeuNと主に共局在化するmiR−135aを見出した(
図8)。
【0377】
次に、発明者らは、グルタミン酸受容体アゴニストであるカイニン酸(Mouriら、2008年)の扁桃内マイクロインジェクションによるTLEの実験モデルにおけるてんかん発作の誘導(てんかん重積状態)が、ヒト患者組織において見出されるmiR−135aのレベルの増加を模倣するかをチェックした。qPCRによって、miR−135aのレベルの有意な増加が、海馬のCA3及びDG領域における特異的なSE誘導の2週間後に観察された(
図9A)。同様に、miR−135aについてのより強いシグナルが、海馬の錐体ニューロンの神経細胞体において、並びに皮質のニューロン細胞、視床及び扁桃体の領域においても、SEの2週間後に、ISHによって検出され、24時間で発現の変化はなかった(
図9B)。
miR−135aのサイレンシングの際の自発性てんかん発作の低減
TLEにおけるmiR−135aの発現の増加のインビボの効果をさらに理解するため、及びそれが自発性てんかん発作の再発に寄与するかをチェックするために、発明者らは、アンタゴミルによってそれを標的にした。miR−135aを標的にするアンタゴミルを、SEの2週間後に投与して、miR−135aのレベルの増加を低減させた。SE誘導マウスに、SEの2週間後にmiR−135a又はPBS(脳室内)に対する抗miRを注射し、注射後の2週間、連続的にEEGをモニターした(
図10B)。SEのベースライン記録後7日目〜14日目のてんかん発作の頻度において、処置された動物及び対照動物の間に有意差はなかった(p=0.743)。14日目のmiR−135aでの処置の後、処置された動物及び対照動物においててんかん発作の頻度の分布のほぼ完全な分離があり、ウィルコクソンマンホイットニーの統計量が0.90、95%のCIが0.65〜0.97で、処理された動物よりも高いてんかん発作の頻度を有する対照動物の確率が90%であることを示した(P<0.001)。miR−135aの発現のサイレンシングは、PBS注射と比較して、自発性のてんかん発作からマウスを保護した。自発性のてんかん発作の数は有意に低減され、てんかん発作の間に費やされる総時間は低減されたが、てんかん発作の重症度において差は観察されなかった(
図10C)。これらのデータは、SEの2週間後のmiR−135aの発現の増加がてんかん発作活動の増加に寄与することを示唆し、これは、miR−135aのインビボの枯渇によってレスキューすることができる。さらなる組織学的分析は、TLEの病理学的特徴(ニューロンの喪失、グリオーシス、苔状線維の再配列)がレスキューされるかを評価するために、antimiRが注射された脳において行うべきである。抗miRのオフターゲット効果は観察されず、ant−135aは、miR−124のレベルが1nmolで不変であるので、miR−135aを特異的に標的にした(
図10A)。
【0378】
要約
この研究において、発明者らは、扁桃内カイニン酸マウスにおけるmiR−135aレベルの増加(SEの2週間後)、及びアンタゴミルを使用するmiR−135aの発現のサイレンシングが自発性のてんかん発作からマウスを保護したことをを見出した。これは、てんかん発生後、既に確立されたてんかんにおいてmiR−135aをサイレンシングすると、自発性てんかん発作の再発を有意に低減することができる初めての例である。TLEにおいてmiR−135aの機能を媒介する新たな標的を特定するために、発明者らは、ビオチンタグ化miRNAミミックを使用して免疫沈降を行い、いくつかの興味深い標的(データは示さない)、例えば、可能性のある標的としてMEF2を見出した。MEF2タンパク質は、活動依存性シナプス発生を媒介する転写因子のファミリーである。MEFタンパク質は、シナプスでの神経伝達物質放出の増加から生じる、ニューロトロフィン刺激及びカルシウム流入によって活性化される(Flavellら、2008年)。MEF2は、興奮性シナプスを負に制御し(Flavellら、2006年)、mTLEにおけるMEF2の喪失は、異常な棘突起の形成をもたらし、てんかんにおいて観察される異常な発火パターン及び細胞死に寄与した。
【0379】
【表6】
【0380】
【表7】
【0381】
【表8】
【0382】
【表9】
【0383】
【表10】
【0384】
【表11】
【0385】
【表12】
【0386】
【表13】
【0387】
実施例4:miRNA−135aはMEF2aの発現を低減する
方法:
動物:C57bl6Jマウス(雄及び雌)は、Charles Rivers Laboratoriesから入手した。
標的の検証:ウエスタンブロット及びルシフェラーゼアッセイ
HEK293(RRID:CVCL_0045)及びN2A(RRID:CVCL_0470)細胞は、ATCCによって提供されたガイドラインに従って、培養した。ルシフェラーゼアッセイは、HEK293細胞において行い、ウエスタンブロットによる標的の検証は、N2A細胞において行った。
【0388】
ルシフェラーゼアッセイのために、Mef2aの3’−UTRに存在するmiR−135aのためのmiRNA認識エレメント(MRE)を、RNA配列データにおいて特定し、またターゲットスキャン(Targetscan)によって予測した。これらの部位を有するオリゴヌクレオチドを、psi−Check2ベクター(Promega)にクローニングした。Mef2a 3’ UTR上にWT(MEF2A−135a−fw:TCG AGA GCA GAA CCT TGG AAA AAA AAA GCC ATG GC(配列番号351)、Rv−GGC CGC CAT GGC TTT TTT TTT CCA AGG TTC TGC TC(配列番号352))及びMUT(MEF2A−135aM−fw:TCG AGA GCA GAA CCT TGG AAA AAA AAA GGC TTG GC(配列番号353);Rv− GGC CGC CAA GCC TTT TTT TTT CCA AGG TTC TGC TC(配列番号354))miR−135a結合部位を有するオリゴヌクレオチドを、リン酸化し、アニールし、複数のクローニング部位のNotI及びXhoI部位にライゲーションした。細胞(8×10
4)を、リポフェクタミン2000(Invitrogen)を使用して、25pmolのmiRIDIAN miRNAミミック又はスクランブル対照(NC−1、Dharmacon)と一緒に、250ngのレポーターコンストラクトでトランスフェクトした。細胞を24時間後に回収し、ルシフェラーゼアッセイを、発光光度計において、デュアルルシフェラーゼアッセイシステム(E1960、Promega)を使用して、行った。ウミシイタケルシフェラーゼ活性に対する正規化を使用して、相対ルシフェラーゼ活性を決定した。
【0389】
タンパク質分析のために、ウエスタンブロットを行った。N2A細胞を、リポフェクタミン2000を使用して、miR−135a又はスクランブル化対照について、miRIDIANミミックでトランスフェクトした。48時間後、細胞を回収し、RIPA緩衝液(MilliQ(MQ)中に、50mMのTris pH.7.5、150mMのNacl、0.5%のNP−40、0.5%のNaDoc、1%のTriton、プロテアーゼ阻害剤(Roche))に溶解した。等量のタンパク質試料を、SDS−PAGEゲル(8%)上で分離し、ニトロセルロースブロッティング膜(GE Healthcare Lifesciences)上に移し、続いてブロットを、1×TBS−Tween中の5%ミルク粉末中において、RTで1時間ブロッキングした。ブロットを、ウサギ抗NR3C1(GR)(1;1000、Santa−cruz Biotechnology、RRID:AB_2155786)、ウサギ抗PlxnA4(1;250、Abcam、RRID:AB_944890)、マウス抗βアクチン(1;2000、Sigma−Aldrich、RRID:AB_476743)とともに、4℃で終夜インキュベートした。ブロットを、ペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体を用いてRTで1時間染色し、シグナルを、ピアスECL基質(Thermo Fischer Scientific)とのブロットのインキュベートによって検出した。画像を、フルオロケムMイメージングシステム(Protein Simple)を使用して取得した。イメージJを使用して、それぞれの試料についての個々のバンドの強度を測定し、対応するβ−アクチンのレベルに対して正規化した。それぞれのタンパク質の条件の間の相対発現を、t検定(GraphPadプリズムバージョン6ソフトウェア、RRID:SCR_002798)によって推定した。Mef2aを除き、ブロットを、スーパーミックス(Supermix)ブロッキング溶液(MQ中の、Tris 50mM、Nacl 154mM、0.25%のゼラチン、0,5%のTriton−x−100、pH−7.4)中において、RTで1時間ブロッキングし、ウサギ抗Mef2a(1;50,000、Abcam、RRID:AB_10862656)及びマウス抗βアクチン(1;2000、Sigma−Aldrich、RRID:AB_476743)とともに、4℃で終夜インキュベートした。ブロットを、1×TBS−Tween中で洗浄し、IR色素(1×TBS−Tween中の抗ウサギIRdye 800 1;5000及び抗マウスIRdye700 1;2000)とカップリングした二次抗体とともに、RTで1時間インキュベートした。最後に、ブロットを、1×TBS−Tween中で洗浄し、Li−CORイメージスタジオ(Image studio)v3.1ソフトウェア(RRID:SCR_015795)を使用するオデッセイ(Odyssey)Clxイメージングシステム(LI−COR biosciences、Westburg)においてスキャンし、バンドの強度を測定し、条件の間の相対発現を、t検定(GraphPadプリズムバージョン6ソフトウェア、RRID:SCR_002798)によって推定した。
【0390】
初代マウス海馬ニューロンの培養及びトランスフェクション
解離した海馬ニューロンを培養した。簡潔には、C57bl6J(P0〜1)マウス仔を断頭し、脳を氷冷した解離培地(7mMのHEPES(Thermo scientific)で補充されたライボビッツL−15)中で素早く単離した。海馬を単離し、L15−HEPES培地中の0.25%トリプシン中において、37℃で20分間トリプシン処理し、続いて、成長培地(B27、ペニシリン/ストレプトマイシン、L−グルタミン及びβ−メルカプトエタノールで補充されたNeurobasal培地)中において、磨かれたパスツールピペットを使用して粉砕した。解離細胞を、成長培地中のPDL(20μgml
−1)及びラミニン(40μgml
−1)でコーティングされたガラスカバースリップ上に蒔き、37℃、5%CO
2でインキュベートした。成長培地の半分を、週に2回新しくした。インビトロで14日目(DIV)に、ニューロンを、0.5μgのpre−miR−135a1(GFPレポーターを含有するCMVプロモーターでpJEBBベクターにクローニング)又はpJEBBベクターのみでトランスフェクトした。レスキュー実験のために、pJEBB−pre−miR−135a1及び構成的活性変異体Mef2−vp16(Fioreら、2009年)を共トランスフェクトした。トランスフェクトされたニューロンを、DIV16に、PBS中の4%のPFA及び4%のスクロースで20分間固定した。免疫細胞化学を、ブロッキング緩衝液(1×PBS(pH−7.4)中の、4%のNGS、0.1%のBSA、0.1%のTriton−X−100)中において、RTで1時間ニューロンをブロッキングし、続いて、ブロッキング緩衝液に希釈された一次抗体のトリ抗GFP(1;1000、Abcam、RRID:AB_300798)とともにインキュベートすることによって、行った。翌日、1×PBS中での洗浄を行い、続いて、ブロッキング緩衝液中において、適切な二次抗体とともにRTで1時間インキュベートした。切片を、プロロングゴールド(Thermo Fischer Scientific)を使用してマウントした。高分解能の画像を、共焦点レーザー顕微鏡(LSM880、Zeiss)の63倍の油浸対物レンズを使用して取得した。神経細胞体に近接するそれぞれの尖端樹状突起の6〜7のZスタック画像をキャプチャーした。細胞計数プラグインを有するイメージJソフトウェア(RRID:SCR_003070)を使用して、未成熟から成熟:二次樹状突起上の、糸状仮足、薄い、太く短い、キノコ状及びカップ状として分類される、異なる種類の棘突起を、特定及びカウントした。棘突起の密度を、分岐上の棘突起の数を分岐の長さで割ることによって決定した。
【0391】
RNA単離及び定量的PCR
mTLE+HS(海馬硬化あり)を有する7人の患者からの試料及び8つの死後の対照試料を使用した(患者の詳細については表8を参照されたい)。すべての海馬領域を表す患者組織を、ニッスル染色を使用して選択した。およそ20mgの組織を、クリオスタット上において、25μm厚さの切片を薄片化することによって収集した。扁桃内カイニン酸(IAK)マウスについて、海馬を解剖し、凍結し、−80℃で保管した。総RNAを、miRNeasyキット(Qiagen)を使用して、製造者の使用説明書に従って、単離した。RNA量を、ナノドロップ(Thermo Scientific)を使用して決定した。miRNAの定量的PCR(qPCR)のために、ファーストストランドcDNA合成を、一般的なcDNA合成キット(Exiqon)を使用して、製造者の推奨に従って、行った。qPCR反応を、マイクロRNA LNA(商標)PCRプライマーセット(miR−135a、miR−124)及びSYBRグリーンマスターミックス(Exiqon)を使用して、クオントスタジオ6フレックスリアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)で行った。pre−miRNAのqPCRのために、プライマー配列(pre−miR−135a1及びa2)を、プライマー3ソフトウェアを使用して設計した。それぞれの標的のためのプライマー配列を表11に提供する。100ngのRNAを、スーパースクリプト(Superscript)IIIファーストストランド合成キット(Thermo fischer scientific)を使用して、逆転写した。同様に、bio−IP標的の検証のために、等量のインプット及びIP RNAを、上記のようにして逆転写した。それぞれの標的のためのプライマー配列を表11に提供する。qPCR反応を、ファストスタートユニバーサル(Fast start universal)SYBRグリーンマスターミックス(Roche)を使用して、クオントスタジオ6フレックスリアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)で行った。すべての試料は二反復で行った。Ct値をクオントスタジオリアルタイムPCRソフトウェアv1.1を使用して決定した。miRNAについて、発現レベルを、5s rRNAに対して正規化することによって推定した。Pre−miRを、GAPDH(ヒト)及びベータ−アクチン(マウス)に対して正規化した。Bio−ipのために、IP試料中の標的遺伝子の倍数濃縮を、インプットのデルタCtに対して正規化した後、推定した。デルタCt及び倍数変化を算出し、統計学的有意性を、マンホイットニーU検定及びスチューデントのt検定によって分析した。P<0.05を有意であると考えた。
【0392】
非放射性インサイチュハイブリダイゼーション
非放射性インサイチュハイブリダイゼーションを、以前に記載のようにして(Kanら、2012年)、行った。それぞれの群(対照及びmTLE+HS)から3人の患者を、インサイチュハイブリダイゼーションのために使用した。同様に、IAKマウスの切片のために、群あたり3頭のマウスを使用した。簡潔には、新鮮な凍結海馬組織からの16μm厚さの切片をガラススライド上で収集し、使用まで−80℃で保管した。切片を固定し(4%のPFAでRTで10分間)、アセチル化し(RTで10分)、プロテイナーゼK(5μg、RTで5分)で処理した。プレハイブリダイゼーションをRTで1時間行った。ハイブリダイゼーションを、ヒトmiR−135a−5p(Exiqon)について10nMのダブル−DIG(3’及び5’)−標識化ロックド核酸(LNA)プローブ、又はLNA−DIGスクランブルプローブを用いて、50℃で終夜行った。スライドを、55℃で、0.2×SSC中、1時間洗浄し、続いて、B1緩衝液(0.1MのTris pH 7.5/0.15MのNaCl)中の10%のウシ胎仔血清(FCS)を用いてRTで1時間ブロッキングした。切片を、B1緩衝液中の10%のFCS中において、抗ジゴキシゲニンAP Fab断片(1;2,500、Roche Diagnostics)をともに4℃で終夜インキュベートした。スライドを、B3(0.1MのTris pH 9.5/0.1MのNaCl/50mMのMgCl
2)中の5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート(BCIP)及びニトロブルーテトラゾリウム(NBT)基質(NBT/BCIPストック溶液、Roche Diagnostics)を用いて、RTで5〜20時間処理した。染色を、PBS中での洗浄によって停止し、スライドを、ベクタシールド(VectorLabs)を使用してマウントした。染色は、スクランブルプローブでハイブリダイズされた切片において観察されなかった。画像を、明視野顕微鏡で取得し、イメージJを使用して処理した。
【0393】
ハイブリダイゼーションを55℃で行い、60℃で洗浄した以外は、同様のプロトコールをFISHのために使用した。ブロッキングの後、スライドを、抗ジゴキシゲニン−POD(1;500、Roche Diagnostics)及びマウス抗NeuN(1;400、Millipore、RRID:AB_2298772)又はウサギ抗GFAP(1;1000、Dako Cytomation、RRID:AB_10013482)抗体とともに、4℃で終夜共インキュベートした。シグナルを、TSA(商標)シアニン3システム(増幅希釈物中1;50、PerkinElmer)を使用して、RTで10分間増幅した。PBSで洗浄後、スライドを、一次抗体に対する二次抗体(アレクサフルオール488、Invitrogen)とともに、RTで1.5時間インキュベートした。核をDAPIを用いて染色し(RTで10分)、スライドをプロロングゴールド(Life Technologies)を使用してマウントした。画像を共焦点レーザー顕微鏡(LSM880、Zeiss)を使用して取得した。
【0394】
ビオチニル化miRIDIANミミックによるRNA免疫沈降
N2A細胞を、L−グルタミン、ペニシリン/ストレプトマイシン(それぞれ、100U/ml及び100mg/ml)及び10%のFCS(Invitrogen)で補充された低グルコースダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中において、37℃、5%CO
2で培養した。それぞれの条件(miR−135a、スクランブル化及びトランスフェクションなし)について、3つの10cmのディッシュに2×10
6細胞/ディッシュで蒔き、ハイパーフェクト(HighPerfect)トランスフェクション試薬(Qiagen)を使用して、37.5nMの3’ビオチニル化miRNAミミック(miR−135a及びスクランブル:Dharmacon)でトランスフェクトした。RNA免疫沈降を、以前に記載のようにして(Wani及びCloonan、2014年)、いくつかの改変とともに、行った。簡潔には、トランスフェクションの24時間後、細胞を、回収し、溶解緩衝液(MQ中の、10mMのTris−Cl pH 7.5、10mMのKCl、1.5mMのMgCl
2、5mMのDTT、0.5%のNP−40、60U/mlのSUPERase−in RNase阻害剤(Invitrogen)、プロテアーゼ阻害剤錠剤(Roche))に溶解し、澄明な細胞溶解物を、ダイナビーズ(Dynabeads)M−280ストレプトアビジンビーズ(Invitrogen)とともに、RTで30分間インキュベートした。ビーズを、洗浄緩衝液(1MのNaClを含有する溶解緩衝液)で3回洗浄し、キアゾール(Qiazol)中において、−80℃で保管した。総RNAを、miRNeasyキット(Qiagen)を使用して抽出した。ビーズの一部を、4×Nu−PAGE試料緩衝液(MQ中に10%のβ−メルカプトエタノール)とともに70℃で10分間インキュベートして、結合したタンパク質を抽出した。次いで、タンパク質を、8%のSDS−PAGEゲル上で分離し、その後、タンパク質が移動したブロットを、ブロッキング溶液(1×TBS−T中の5%のミルク)中、ウサギ抗Ago2抗体(1;1000、Cell−signalling、RRID:AB_2096291)及びマウス抗βアクチン(1;2000、Sigma−Aldrich、RRID:AB_476743)とともに、4℃で終夜インキュベートし、最後に、シグナルを上記のようにして検出した。
【0395】
ライブラリーの調製及び総RNAシークエンシング
インプット試料について、総RNAシークエンシングのためのライブラリーを、TruSeq標準総RNA(w/リボ−ゼロゴールド(RiboZero Gold))試料調製キット(Illumina)を使用して調製した。総RNAの出発物質(100ng)を、リボ−ゼロゴールド(細胞質及びミトコンドリアrRNAの両方を除去する)磁気ビーズに基づくキャプチャープローブシステム(Illumina)を使用して、rRNAを枯渇させた。mRNA、lincRNA及び他のRNA種を含む残ったRNAを、その後、精製し(RNAcleanXP)、酵素的に断片化した。IP試料のために、ライブラリーを、TruSeq標準mRNA試料調製キット(Illumina)を使用して、製造者の使用説明書に従い、いくつかの改変:出発材料(37.5〜50.0ng)の総RNAはmRNA豊富ではなく、ライブラリー合成前に断片化しない、とともに、調製した。ファーストストランド合成及びセカンドストランド合成を行い、二本鎖cDNAを精製した(アジェンコート(Agencourt)AMPure XP、Beckman Coulter)。cDNAを、末端修復し、3’アデニル化し、Illuminaシークエンシングアダプターを断片の末端にライゲーションし、ライブラリーを精製した(アジェンコートAMPure XP)。ポリA+RNAストランドのライブラリーを、PCRでプレ増幅し、精製した(アジェンコートAMPure XP)。ライブラリーのサイズ分布を検証し、品質を2100バイオアナライザー(Bioanalyzer)(高感度DNAチップ、Agilent)を使用して調査した。高品質のライブラリーをキュービット(Qubit)蛍光光度計(Life Technologies)を使用して定量化した。シングルエンドシークエンシングを、NextSeq500装置を使用して、製造者の使用説明書(Illumina)に従って、行った。
【0396】
リードマッピング及び差次的発現分析
FASTQ−MCF(バージョン0.0.13)を用いる低品質の塩基及びアダプター配列のトリミングの後、処理されたリードを、TopHat2(バージョン2.0.13)を用いて、GRCm38.p6参照マウスゲノム(Ensembl)にマッピングした(Kimら、2013年)。「fr−セカンドストランド」オプションを、総RNAシークエンシングデータの整列のために選択した。マッピングされたカウントを、pythonスクリプトhtseq−カウント(script htseq−count)(Andersら、2015年)を使用して、それぞれの遺伝子について要約した。
【0397】
差次的発現分析のために、遺伝子及び転写物についてのカウントデータを、BioconductorパッケージEdgeRバージョン3.12.1(Robinsonら、2010年)とともにM−値のトリミング手段(TMM)正規化法(Robinson及びOshlack、2010年)を使用して、Rにおける差次的発現について分析した。遺伝子発現のレベルを、一連のシークエンシングラウンドを含めることによって、バッチ効果について訂正した。複数の試験について調整されたP値を、ベンジャミーニホッホベルク偽発見率(FDR)を使用して算出し、FDR<0.05を有する遺伝子のみを有意に差次的発現したと考えた。データの可視化を、ggplot2ライブラリーを使用して、Rにおいて行った。発現プロファイルの階層的クラスタリングによる遺伝子発現ヒートマップを、Bioconductor pheatmapパッケージを用いて、Rにおいて作成した。濃縮分析を、Rパッケージgoseq(R package goseq)(Youngら、2010年)を使用して行って、転写物の長さに起因するバイアスについて訂正した。
【0398】
miRNA結合部位のインシリコ予測
miRandaソフトウェアバージョン3.3aを使用して、マイクロRNAの特徴的性質を予測した。以下のパラメーターをこの研究において使用した:最小閾値との一致 150;標的mRNAの二本鎖との最小フォールディング自由エネルギー閾値 −7kcal/mol;ギャップオープニングペナルティ −8;ギャップエクステンションペナルティ −2;相補的ヌクレオチドのマッチスコアについて、スケーリングパラメーター 4。
【0399】
Mef2aについての免疫組織化学的検査及びウエスタンブロット
Mef2a免疫染色を、切除されたヒト海馬切片及び2週齢のIAKマウス組織において行った。16μmの切片を、1×PBS(pH 7.4)中の10%のNGS、0.4%のTriton中において、RTで1時間ブロッキングし、続いて、ブロッキング溶液中の抗Mef2a抗体(1;150、Abcam)及び抗NeuN抗体(1;400、Millipore)中において、4℃で終夜インキュベートした。切片を、洗浄し、対応するアレクサフルオールコンジュゲート(Thermofischer scientific)二次抗体とともに、RTで1.5時間インキュベートし、続いて、1×PBS中で洗浄し、DAPI(4’6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)を用いて核について染色し、プロロングゴールド(Thermofischer scientific)を使用してマウントした。高分解の画像を、共焦点顕微鏡(LSM880、Zeiss)を使用して取得し、イメージJを使用して処理した。
【0400】
ヒトTLE及びIAKマウスの海馬組織中のMef2aタンパク質レベルを分析するために、タンパク質溶解物を、RIPA緩衝液中で調製し、等量のタンパク質を、SDS−PAGEゲル(マウス試料について8%ゲル、及びヒト試料について10%ゲル)上で分離し、ニトロセルロース膜上に移し、ブロッキングし、ウサギ抗Mef2a(ヒトについて1;20,000、マウスについて1;50,000、Abcam、RRID:AB_10862656)及びマウス抗βアクチン(1;2000、Sigma−Aldrich、RRID:AB_476743)とともに、4℃で終夜インキュベートした。ブロットを、上記のようにして、染色し、展開し、定量化した。
【0401】
扁桃内カイニン酸マウス
てんかん重積状態(SE)誘導、EEG記録及び分析を、以前に記載のようにして(Jimenez−Mateosら、2012年;Mouriら、2008年)、行った。簡潔には、マウスに遠隔測定のEEG伝達装置(Data Systems International)を埋め込んだ。手術の2日後、SEを、カイニン酸(0.2μlのPBS中0.3μg)の投与によって40分間誘導した。対照動物は同じ容量のスクランブル化ミミック又はPBSを受けた。マイクロインジェクションの40分後、マウスは、SEを停止するために、ロラゼパム(6mg/kg)の静脈内注射を受けた。マウスは、注射後1時間、EEGをモニターして、すべてのてんかん発作活動が低減したことを確認した。
【0402】
脳室内注射
アンタゴミルについて、脳室内(i.c.v)注射を、記載のようにして(Jimenez−Mateosら、2012年)(Reschkeら、2017年)、行った。SE誘導の7日後から、ベースラインEEGを記録した。14日目に、マウスは、PBS中の1.0nmol/2μlのアンタゴミル−135a LNA修飾及び3’−コレステロール−修飾オリゴヌクレオチド(Exiqon)の注入を受けた。対照は同じ容量のPBSを受けた。この期間の間、マウスを、さらに2週間、連続的にEEG及びビデオでモニターした。EEGのデータ分析を、ラボチャート8ソフトウェア(ADInstruments Ltd)を使用して行った。
【0403】
統計分析
統計分析を、Graphpadプリズムを使用して行い、p値<0.05を有意であると考えた。Ant−135aの前(ベースライン)及び後のてんかん発作の頻度を、対応のあるt検定を使用して分析し、1日あたりのてんかん発作の数を、F統計混合設計反復測定一般線形モデルを使用して分析した。てんかん発作の期間及びてんかん発作に費やされる総時間を、t検定を使用して分析した。2群の間の差を、両側のスチューデントのt検定又はマンホイットニー検定のいずれかを使用して試験した。比較のために、2群超の一元配置分散分析を使用した。
【0404】
【表14】
【0405】
結果
ヒト及び実験的TLEにおけるmiR−135aの発現の増加
TLEの病態生理学におけるmiR−135aについての可能性のある役割の特徴付けを開始するために、miR−135aの発現を、ヒトTLEの海馬(mTLE+HS)及び対照において評価した。miR−135aの発現レベルは、対照と比較して、mTLEの海馬において増加した(
図11A)。ヒト海馬組織におけるmiR−135aの空間分布を検証するために、発明者らは、インサイチュハイブリダイゼーション(ISH)を行った。qPCRデータと一致して、miR−135aについてのより強いシグナルが、対照と比較して、mTLE+HSの海馬において観察された。シグナルは、CA及びDG領域におけるニューロンに主に限定された(
図11B)。この細胞型特異的局在化を確認するために、蛍光ISH(FISH)を、NeuN(ニューロン)及びGFAP(アストロサイト)についての免疫組織化学的検査と組み合わせて行った。miR−135aはNeuNと特異的に共局在化したが、GFAPとは共局在化しなかった(
図11C)。
【0406】
次に、発明者らは、グルタミン酸受容体アゴニストであるカイニン酸(Mouriら、2008年)の扁桃内マイクロインジェクションによるTLEの実験モデルにおけるてんかん発作の誘導(てんかん重積状態、SE)も、miR−135aのレベルの増加をもたらすか否かをチェックした。実際に、発明者らは、qPCR及び/又はISHによって、SEの14日後(D14)に、miR−135aの発現の強い増加を観察した(
図12A、12B)。ISHは、海馬において、またD14での皮質、視床及び扁桃体におけるニューロンにおいて、錐体ニューロンの神経細胞体におけるmiR−135aについての強いシグナルを明らかにした(
図12B)。ヒトmTLEの海馬における発明者らの観察と同様に、miR−135aは、ニューロンに主に局在化し、アストロサイトには局在化しなかった(
図12C)。miR−135a、miR−135a−5pの成熟型は、染色体上の異なる遺伝子座から生じるヒト及びマウスの両方における2つの異なるプレ転写から、スプライスされる。特異的遺伝子座が、TLEにおけるmiR−135aの発現の増加の原因であったか否かを調べるために、pre−miRレベルを、ヒト及びマウスにおいて研究した。pre−miR−135A2は、ヒトTLEにおいて有意に増加したが(
図12D)、マウスにおいては、pre−miR−135a1及びpre−miR−135a2の両方とも、有意に増加した(
図12E)。全体として、発明者らは、TLEにおけるmiR−135aの発現の増加、及び増加したmiRNAは、主にニューロン細胞に局在化することを見出した。
【0407】
【表15】
【0408】
miR−135aのサイレンシングは自発性の反復性てんかん発作からマウスをレスキューする
発明者らのデータは、miR−135aレベルが、反復性の自発性てんかん発作が検出される時に高いことを示す。miR−135aの発現の増加と自発性てんかん発作を関連付けるために、このmiRNAを、アンタゴミル(この場合において、ロックド核酸(LNA)3’コレステロールコンジュゲートオリゴヌクレオチド(Exiqon))によって標的にした。いくつかの研究は、アンタゴミルが、てんかん重積状態の前(Jimenez−Mateosら、2012年)(Grossら、2016年)、又はSEの直後(Reschkeら、2017年)のいずれかに投与された場合に、自発性てんかん発作を効果的に低減することができることを示している。しかしながら、自発性の反復性てんかん発作の段階におけるアンタゴミルの投与がてんかん発作の伝搬に影響を及ぼし得るか否かは未知のままである。アンタゴミルは、miR−135aに対するそれらの特異的な効果について試験するために、異なる濃度で投与された(脳室内、i.c.v)。注射の24時間後、miR−135aのレベルは、1.0nmolのアンタゴミルで有意に低減したが、別の、無関係のmiRNA、miR−124の発現は影響を受けなかった。1.5nmolの注射は、miR124の発現に対して、小さいが、有意な効果を有していた(データは示さない)。これらのデータに基づいて、発明者らは、1.0nmolの注射をその後の実験で使用することを決定した。しかしながら、最初のISHは、アンタゴミル又は対照の注射後に、内因性のmiR−135a及びant−miR−135aを検出するために使用した。この分析は、ant−miR−135aが、CA及びDG領域における海馬ニューロン細胞によって主に取り込まれることを示した(
図13A)。
【0409】
自発性てんかん発作の出現に対するmiR−135をブロッキングする効果を評価するために、SE誘導マウスに、miR−135aについてアンタゴミル、又は対照を、D14に注射し、注射後6日間、EEGによって連続的にモニターした(
図13B)。注射の1週間前(SE後D7〜D14)に、ベースラインEEGの記録を行い、処置された動物及び対照動物の間でてんかん発作の頻度における有意差は観察されなかった(
図13C〜13D)。発明者らは、独立した実験において、PBS又は修飾されたスクランブル(アンタゴミルと同じ)の注射が、SE後の類似のてんかん発作のパターンを生じることを検証した(データは示さない)。D14での抗miR−135aの注射後、1日あたりのてんかん発作の数の有意な減少が検出された(
図13C)。てんかん発作の数の有意差及び強い低減が、対照マウスと比較して、ant−miR−135aにおいて観察された(
図13D(n=5 対照及びant−miR−135a注射;混合設計反復測定一般線形モデル;F統計量−5.834(α=0.05についてF(20,60)=1.75);P<0.001)。てんかん発作の平均期間は、ant−135aの注射の前に、群の間で差はなかったが(p=0.4721)、注射後、有意に低下した(P=0.0006、スチューデントのt検定)(
図13E)。同様に、てんかん発作の間に費やされる総時間量は、ant−miR−135aの注射後の最初の6日において低減した(P=0.0021、スチューデントのt検定)(
図13F)。平均で、ant−135aを注射されたマウスは、対照を注射されたマウスと比較して(>300秒)、1日あたりのてんかん発作に費やす時間が少なかった(<300秒)(
図13H)。一緒に、これらのデータは、反復性の自発性てんかん発作の期間の間のmiR−135aの発現の上昇を阻止すると、急性のてんかん発作抑制効果を有することを示す。
【0410】
miR−135a標的の特定
miR−135aは、KLF4の発現を調節することによって、軸索の成長及び再生に影響を与えることができる。しかしながら、インビボでのてんかん発作活動に対するant−miR−135a注射の効果の急性の性質は、細胞内シグナル伝達、シナプス伝達又はシナプス形態などのニューロン活動を制御する細胞プロセスとの干渉を暗示する。miRNAは、標的の転写物の3’非翻訳領域(UTR)におけるmiRNA認識エレメント(MRE)として公知の結合特異的配列によって機能する。結合の際に、miRNAは、翻訳を抑制するか、又は標的RNAの分解を誘導する。実験的に導かれた少数の経験的ルールに基づいて標的を予測する予測ツールが利用可能であるが(Brenneckeら、2005年)(Lewisら、2005年)、これらのコンピューターによる予測ツールの多くは、高い偽陽性率に起因して、実験的な検証の成績が悪い(Krekら、2005年)。miR−135aと物理的に相互作用する標的を特定するために、発明者らは、ビオチンタグ化ミミックを使用して、ニューロンのマウスNeuro2A細胞におけるmiRNA免疫沈降を行った。3’分子のタグ化は、シード認識及びmiRNA結合と干渉しないことが報告されているので(Wani及びCloonan、2014年)、miR−135a及びスクランブル化ミミックを、それらの3’末端でビオチン分子でタグ化した(
図14A、14B)。bio−miR IPについて以前に報告されているプロトコールを適用するが(Wani及びCloonan、2014年)、発明者らは、miR−135のIP及びスクランブル化ミミックの後、Ago2(RISC複合体の主成分)についての免疫ブロットによるIPの手順を確認した。Ago2は、インプット及びIP試料の両方で検出されたが、細胞骨格タンパク質のβ−アクチンは、インプット試料においてのみ検出された(
図14C)。Ago2の存在は、bio−miRNAミミックが、RISC複合体と免疫沈降し、おそらくRNA標的と結合することを確認する。scr対照の配列は、ヒト、マウス及びラットと最低限の配列同一性を有するエレガンス線虫(Caenorhabditis elegans)のマイクロRNAに基づく。scr IP試料中のAgo2の存在は、アルゴノートタンパク質が種の間で非常に保存されている事実によって多分説明することができる(Hock及びMeister、2008年)。
【0411】
IPの後、総RNAシークエンシングを行った。インプット試料について平均で5850万、及びIP試料について平均で4870万の高品質のリードを得た。インプット試料について、これらのリードのほとんどをマウス参照ゲノムと整列させることができたが、IP試料については、リードの39.7%を参照ゲノムと整列させることができた。ポリA+濃縮又はリボソームRNA枯渇を行わなかったので、整列した配列の多くの部分はリボソームRNAに由来した。それぞれの試料について、遺伝子レベルのリードカウント及びKPKM値(100万リードあたりのエクソンのキロベースあたりのK−mer)を、Sailfish(Patroら、2014年)を用いて作成した。インプット試料の分析は、コンプレキシン(Cplx1及びCplx2)などの検証されたmiR−135a標的を含む、わずかに有意に変化した転写物を明らかにした(Huら、2014年)。IP試料において、587個の転写物のレベルは、有意に変わった(FDR<0.05及びP<0.01のカットオフを使用する)(
図14D)。これらの観察は、IP試料についての遺伝子発現プロファイルの明らかな分離を示すが(Scr対miR−135a IP)、インプットについて明らかな分離を示さない、主成分分析(PCA)によって裏付けられた(
図14E、F)。さらにまた、IP試料は、転移抑制タンパク質(Mtss)1(Zhouら、2012年)、サイクリン依存性キナーゼ(Cdk)4(Dangら、2014年)、プロテオグリカンのバーシカン(Vcan)(Zhaoら、2017年)、亜鉛フィンガータンパク質(Zfp)217(Xiangら、2017年)などの多くの以前に報告されたmiR−135a標的を含有していた。遺伝子オントロジー(GO)分析は、IP試料中で見出された差次的に発現する転写物が、セマフォリン−プレキシンのシグナル伝達、セマフォリン受容体の活性、イオン輸送及びcAMP応答要素の結合として、ニューロン関連機能に関与することを実証した(
図15A〜C)。インビボでのant−miR−135a処置の観察された効果について関係のあるmiR−135aの標的を特定するための第1ステップとして、発明者らは、miRandaソフトウェアを使用して、予測されたmiR−135a MREを有するIP試料から転写物を選択した。MREは、3’−UTR(258)だけでなく、578個の転写物の5’UTR(33)及びコード配列(CDS)(279)にも存在することが見出された。177個の推定標的は、予測された標的部位を有さなかった(
図15D)。miR−135a及びmiR−135bは、非常に類似し、同一のシード領域を有し、そのため、原理上は、これらのmiRNAは、mRNAの類似セットを標的にするはずである。miR−135a及びmiR−135bのIP試料中の標的の比較(示さない)は、50%の重複を明らかにしたが、標的の25.8%は、miR−135aに固有で、23.8%はmiR−135bに固有であった(
図15E)。
【0412】
上記に概要を述べたアプローチを使用して、発明者らは、ニューロンの発達及び機能の制御における報告された役割を有するmiR−135aのいくつかの新たな標的を特定した(表10)。さらなる検証のために、7個の標的を、ニューロンにおけるそれらの機能、及び/又はてんかんにおける影響(結節性硬化症(TSC)1、カルシウムチャネル(Cacnac1c))に基づいて選択した。試験したすべての標的は、インプット試料と比較して、IP中で豊富であった(
図16A)。選択された少数の標的の発現に対するN2A細胞におけるmiR−135aミミックの過剰発現の効果を試験し、NR3C1(GR)、PlxnA4及びMef2aのタンパク質発現の有意な下方制御を示した(
図16B〜D)。この実験は、IPによって特定された標的を、miR−135aによって制御することができることを確認する。
【0413】
【表16】
【0414】
miR−135標的のMef2aはTLEにおいて制御される
MEF2タンパク質(MEF2A〜D)は、MEF2A、2C及び2Dについて最も顕著な発現を伴う、脳において空間的及び時間的に発現する転写因子のファミリーを形成する(Lyonsら、1995年)。MEF2は、活動依存性のシナプスの発達を媒介し、シナプスでの神経伝達物質放出の増加から生じる、ニューロトロフィン刺激及びカルシウム流入によって活性化される(Flavellら、2008年)。MEF2Cにおける変異は、重度精神遅滞及びてんかんを有する患者において記載されている(Bienvenuら、2013年)(Nowakowskaら、2010年)。加えて、Mef2aは、ヒトの側頭葉及び実験的なTLEにおいて調節解除される(Huangら、2016年)。ant−miR−135a実験(
図13)及びmiR−135a IPによるその特異的濃縮に基づいて、発明者らは、その後の実験をMef2aに集中した。Mef2a 3’−UTRは、miR−135aに対する1つの特異的に保存された結合部位を含有する(1024〜1030ntからのシード配列)(
図17A)。この部位は、ルシフェラーゼアッセイによって示されたように、miR−135aによって標的にされる。miR−135aミミックと、ルシフェラーゼレポーターベクター中のmiR−135a結合部位との共発現は、ルシフェラーゼ活性の低減をもたらした。この部位の変異は、miR−135aの効果を無効にした(
図17B)。
【0415】
miR−135aも棘突起の数を制御するかを検証するために、miR−135aを、マウス初代海馬ニューロンにおいて過剰発現させた。棘突起の密度を、尖端樹状突起における最初の二次樹状分岐から100μmの距離で測定し(
図17C)、5つの異なる棘突起の種類(カップ状、キノコ状、太く短い、薄い、及び糸状仮足)をカウントした(
図17D)。miR−135aの過剰発現は、対照と比較して(0.55±0.06棘突起/μm)、棘突起の数の有意な低減(0.34±0.13棘突起/μm)をもたらした。インビトロでのmiR−135aの過剰発現は、TLEにおいてインビボで観察された病理学的なニューロン細胞と共通点があり、そのため、てんかんの脳におけるmiR−135aの増加は、正確な機構は明らかではないが、観察されたニューロンの棘突起の喪失に直接又は間接的に寄与し得る。この効果は、3’−UTRを欠くMef2ベクターがmiR−135aと共発現した場合に、レスキューされて、レベルを調節した(0.49±0.08棘突起/μm)(
図17E)。興味深いことに、miR−135aの過剰発現は、対照と比較して(カップ状:6.60%、キノコ状:34.51%、太く短い:26.53%、薄い:23.16%、糸状仮足:9.2%)、成熟棘突起の数の特異的な低減:カップ状(3.32%)、キノコ状(18.05%)、太く短い(20.81%)をもたらしたが、未成熟型の棘突起の増加:薄い(31.00%)及び糸状仮足(26.82%)をもたらした。miR−135aの過剰発現に起因する、成熟棘突起の低減及び未成熟棘突起型の増加を、miR−135aをMef2と共発現させた場合の対照レベル(カップ状:5.49%、キノコ状:32.77%、太く短い:25.00%、薄い:21.12%、糸状仮足:15.63%)に対して正規化した(
図17F)。このように、miR−135aの発現の増加は、棘突起の数及び種類におけるMEF2依存性の増加をもたらす。
【0416】
miR−135aがTLEにおいて相互作用することができるか否かを調べるために、発明者らは、マウス及びヒトTLEの海馬におけるMef2aの発現を試験した。発明者らのモデルと一致して、Mef2aタンパク質の発現は、IAKマウスのD14の海馬において有意に低減し(
図17G〜H)、より弱い免疫シグナルが観察された(
図17I)。同様に、mTLEを有する患者において、MEF2Aの発現は、対照と比較して、mTLE+HSの海馬試料において強く低減され(
図17J〜K)、より弱い免疫染色が、歯状回及びCA領域において、対象と比較して、mTLE+HS状態において観察された(
図17L)。最後に、アンタゴミルを使用するインビボでのmiR−135aの遮断は、免疫組織化学的検査によって検出されるように、Mef2aの発現の増加をもたらした(
図17M)。一緒に、これらの結果は、mTLEの海馬ニューロンにおけるmiR−135aの発現の増加がMEF2Aのレベルの減少をもたらしたことを示す。mTLEにおけるMEF2Aの喪失は、異常な棘突起の形成をもたらし、それによって、てんかんにおいて観察される異常な発火パターン及び細胞死に寄与する。
【0417】
【表17】
【0418】
【表18】
【0419】
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【国際調査報告】