特表2021-502121(P2021-502121A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-502121ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置、並びに、その適用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-502121(P2021-502121A)
(43)【公表日】2021年1月28日
(54)【発明の名称】ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置、並びに、その適用方法
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/02 20060101AFI20201225BHJP
   A24C 5/40 20060101ALI20201225BHJP
【FI】
   A24C5/02
   A24C5/40
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2020-544184(P2020-544184)
(86)(22)【出願日】2017年11月8日
(85)【翻訳文提出日】2020年5月8日
(86)【国際出願番号】IB2017056978
(87)【国際公開番号】WO2019092477
(87)【国際公開日】20190516
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520160196
【氏名又は名称】ジェイロール テック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ヴィーロ,ジャロン
(72)【発明者】
【氏名】ヘン,ロヒ
【テーマコード(参考)】
4B144
【Fターム(参考)】
4B144CG03
4B144CL02
4B144CL07
4B144CL13
4B144CM01
(57)【要約】
ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置、並びに、その適用方法。本発明の主題は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置であって、当該装置は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保持および粉砕するための粉砕チャンバ(2)を備え、当該粉砕チャンバ(2)は、予め巻かれたシガレットペーパー(17)を保持し、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを受け取るための複数のチューブ(9)と、中心軸(16)の周りに回転可能なカルーセル(10)と、を備える。前記装置は、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを混合するための混合チャンバ(5)であって、前記粉砕チャンバ(2)の下方に設けられる混合チャンバ(5)と、前記混合チャンバ(5)内に設けられる混合ユニット(4)と、充填済みの予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つのチューブ(9)または複数のチューブ(9)を分配するための、カルーセルカバー(8)上の少なくとも1つのドア(7)と、を備え、前記カルーセル(10)は、チューブ(9)を保持するための複数のチューブホルダー(14)を備える。本発明の主題は、前記装置の適用方法でもある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置であって、
前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保持および粉砕するための粉砕チャンバ(2)であって、頂部(1)を有する粉砕チャンバ(2)と、
予め巻かれたシガレットペーパー(17)を保持し、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを受け取るための複数のチューブ(9)と、
中心軸の周りに回転可能であり、カルーセルカバーの内部に設けられるカルーセル(10)と、を備え、
前記粉砕チャンバ(2)は、粉砕ユニット(3)を備え、前記粉砕ユニット(3)は、モータ(11)に接続されており、前記モータ(11)は、前記粉砕ユニット(3)を駆動可能であり、
1つの前記チューブ(9)内または複数の前記チューブ(9)内に設置された、予め巻かれたシガレットペーパー(17)の中に、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを供給するためのトレー(6)であって、前記カルーセル(10)の上部に設けられるトレー(6)と、
前記モータ(11)に接続される電源装置(12)であって、底部カバー(13)内に設けられる電源装置(12)と、を備え、
前記装置は、さらに、
前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを混合するための混合チャンバ(5)であって、前記粉砕チャンバ(2)の下方に設けられる混合チャンバ(5)と、
前記混合チャンバ(5)内に設けられ、ドライブシャフト(15)を経由して前記モータ(11)に接続される混合ユニット(4)と、
充填済みの前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する1つの前記チューブ(9)または複数の前記チューブ(9)を分配するための、前記カルーセルカバー(8)上の少なくとも1つのドア(7)と、を備え、
前記カルーセル(10)は、前記チューブ(9)を保持するための複数のチューブホルダー(14)を備え、
前記トレー(6)は、前記混合チャンバ(5)の下方に設けられ、
前記カルーセルカバー(8)は、前記底部カバー(13)上に取り付けられ、
前記混合チャンバ(5)は、前記カルーセルカバー(8)上に取り付けられ、
前記粉砕チャンバ(2)は、前記混合チャンバ(5)上に取り付けられることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記粉砕ユニット(3)は、少なくとも2つの粉砕ギア(19)を備え、
前記粉砕ユニット(3)および/または前記混合ユニット(4)は、前記粉砕ユニット(3)および/または前記混合ユニット(4)の動作を制御するための制御ユニット(24)に接続されており、
前記制御ユニット(24)は、前記モータ(11)の下方に設置される、および/または、前記制御ユニット(24)は、無線接続されたソフトウェアまたはアプリケーションである、および/または、前記制御ユニット(24)は、ボタンであるか、または前記混合チャンバ(5)上のボタンに接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記混合ユニット(4)は、ノズル(20)を備え、
前記トレー(6)は、前記ノズル(20)を収容するための少なくとも1つのコーン(21)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記カルーセル(10)内に設置される前記チューブホルダー(14)の数は、2個以上20個以下、好ましくは10個であり、
前記チューブ(9)の数は、前記カルーセル(10)内の前記チューブホルダー(14)の数以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記チューブ(9)の直径は、5mm以上40mm以下、好ましくは10mm以上24mm以下であり、
前記チューブ(9)の長さは、5cm以上20cm以下、最大長さが好ましくは11cmであり、
前記カルーセル(10)の高さは、前記チューブ(9)の長さ以上であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記頂部(1)は、前記粉砕チャンバ(2)に取り外し可能に接続されている、および/または、前記頂部(1)は、ボタンを備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記粉砕チャンバ(2)および/または前記混合チャンバ(5)および/または前記カルーセル(10)は、はかり(22)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記カルーセル(10)は、振動エレメント(18)および/またはカルーセルモータ(23)を備え、
前記カルーセル(10)は、前記カルーセルモータ(23)によって駆動されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
好ましくは前記底部カバー(13)上に設置される表示部(25)をさらに備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置の適用方法であって、
前記粉砕チャンバ(2)に、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを加える工程と、
前記粉砕ユニット(3)を用いて、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程と、
1つの前記チューブ(9)または複数の前記チューブ(9)の中に、予め巻かれたシガレットペーパー(17)を設置する工程と、
粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセル(10)に送り、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)を、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスで充填する工程と、を含み、
前記方法は、粉砕後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセル(10)に送る前において、
粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記混合チャンバ(5)へ送る工程と、
その後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを、前記混合チャンバ(5)内で前記混合ユニット(4)を用いて混合することにより、混合物を生成する工程と、をさらに含み、
前記方法は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)を前記混合物で充填した後、
充填された前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する1つまたは複数の前記チューブ(9)を、少なくとも1つのドア(7)へ移動させるために、前記中心軸(16)の周りに前記カルーセル(10)を回転させる工程と、
その後、1つまたは複数のドア(7)を通じて、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する前記1つまたは複数のチューブ(9)を分配する工程と、をさらに続けることを特徴とする方法。
【請求項11】
制御ユニット(24)を用いて、前記粉砕ユニット(3)および/または前記混合ユニット(4)の動作を制御する工程と、
前記制御ユニット(24)を用いて、前記混合ユニット(4)および/または前記粉砕ユニット(3)の速度を設定する工程と、をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
充填された前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する1つまたは複数のチューブ(9)を分配した後、
前記方法は、前記粉砕ユニット(3)を用いて、前記粉砕チャンバ(2)内に残っている前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程を続けることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記混合チャンバ(5)が満杯になったとき、前記粉砕ユニット(3)を停止させる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項10から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)を前記混合物で充填した後、
前記方法は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)内の前記混合物を圧縮する工程、および/または、前記振動エレメント(18)を用いて少なくとも1つのチューブ(9)を振動させる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項10から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記粉砕チャンバ(2)内に存在する前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの重量、および/または、前記混合チャンバ(5)内の前記混合物の重量、および/または、前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)内に充填された前記混合物の重量を測定する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項10から14のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製(準備)および分配するための装置である。本発明の主題は、前記装置の適用方法でもある。
【背景技術】
【0002】
従来技術は、以下の解決策を含む。韓国特許出願KR101730333B1は、タバコ葉供給ユニット、タバコ葉を切断するための切断ユニット、およびシガレット製造ユニットを含むシガレット製造装置を開示している。この発明は、また、供給されたタバコ葉を加圧するための加圧ロッド、および加圧された後のパックされたタバコの先端を閉じるための仕上げロッドを有する。その解決策の欠点は、装置のサイズ、および当該装置が持ち運び不可であるという事実である。
【0003】
自作のタバコ物品に対する消費者の関心が高まるにつれて、多くの特許が自家製のシガレット製造のためのキットおよび装置を開示している。米国特許出願US6041921Aは、喫煙器具を保管するための、持ち運び可能かつ折り畳み可能な財布状のキットを開示している。当該キットは、タバコを保管するための保管ユニット、および手動でシガレットを作成するための付属品を含む。この発明は、粉砕ユニットを有しておらず、シガレット作成のプロセスは自動化されていない。
【0004】
米国特許出願US2017035105A1は、持ち運び可能な喫煙用具ホルダーおよびキットを開示している。当該ホルダーは、タバコ葉を保管および粉砕することが可能である。また、作り付けまたは取り外し可能なライターがオプションで当該キットに含まれてもよい。明細書によると、ピックまたはパイプといった追加の用具が前記用具ホルダー内に保管され得る。この装置は、実行される特定の動作に関連する音声エフェクトを有し得る。しかしながら当該装置は、シガレットを充填するまたは巻くことができない。
【0005】
米国特許出願US9565972B1は、ハーブ、コーヒー、タバコなどのための、小型化された持ち運び可能な粉砕機を開示する。前記粉砕機は、オプションで、細断されたタバコを保管するための保管ユニットを有していてもよい。この装置は、USBポートを通じて充電され得る。また、前記粉砕機は、点火手段を有し得る。ただし、この装置は、粉砕された様々なハーブを適切に混合し、シガレット内にそれらを充填するための解決策を提供しない。
【0006】
別の再充電可能な電動ハーブ粉砕機が米国特許出願US2010301806A1に開示されている。当該電動粉砕機の筐体内には、いくつかの区画が形成されている。当該区画は、分離ジョイントに沿って互いに取り付け可能である。この持ち運び可能な装置は、USBポートを介して充電され得る。または代わりに、壁の電源コンセントおよび車の電源コンセント/シガレットライターのためのアダプタが、外部電力を供給するために利用され得る。ただし、この粉砕装置は、粉砕されたハーブを混合またはシガレットコーンを充填することができない。同様の欠点を有する類似の装置が、実用新案出願CN204032372Uに開示されている。CN204032372Uでは、保管機能を備える円筒形の外殻を有する持ち運び可能なタバコ粉砕機を紹介している。
【0007】
利用しやすい電動タバコ粉砕装置が、中国実用新案出願CN201135126Yに開示されている。当該装置の透明なカバーは、粉砕プロセスの観察を可能にする。このタバコ粉砕機は、粉砕されたハーブを混合できず、シガレットコーンを充填することができないという同様の欠点を有する。
【0008】
米国特許出願US2016000143A1は、おもちゃの中に隠された喫煙キット、すなわち、くまの形状のフィギュアを紹介する。当該おもちゃの内部は、タバコを保管、保存および粉砕することができるいくつかの区画によって成る。この発明は、中空の外側ケース(当該外側ケースの下層部は、ペーパーロールを受け取り、また保管する)、タバコ、粉砕機、および冷却トレーを備える。ただし、この装置は、例えば、粉砕されたハーブを混合する、またはシガレットを調製するといった機能に欠けている。
【0009】
中国実用新案出願CN203194527Uは、タバコリザーバを含む多機能シガレットホルダーを開示する。当該装置は、オプションで粉砕機を含み得る。また、当該装置は、シガレットを巻くことができるが、一度に1つのシガレットのみである。
【0010】
米国特許出願US2015298135A1は、本発明に最も近い装置を開示する。当該米国特許は、自作および特注のタバコの需要を満たす、タバコのための粉砕器具、および関連製品を開示する。当該装置は、粉砕されたタバコを保管し、それを用いてシガレットコーンを充填することができる。この発明の欠点は、正確な充填を可能にするものではないことである。さらに、別の欠点は、すべての工程が手動で開始されなければならず、当該装置は適切にハーブを混合できないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来技術の多くの解決策は、様々なハーブを粉砕することができる。しかしながら、当該解決策は、ハーブを適切に混合することができない。またはシガレットコーンを充填し、シガレットを巻くことができない。シガレット巻き機能を有する装置は、プロセスの途中で、非常に多くのユーザインタラクションを要求する。
【0012】
解決されるべき問題は、シガレット作成のプロセスからできるだけ多くのユーザインタラクションを取り除き、上述の装置を創作することである。創作される装置は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保管、粉砕、および混合することができる。また、当該装置は、ボタンを1度押すことでシガレットをユーザに分配することができる。
【0013】
本発明の目的は、既知の解決策における欠点を取り除くことである。また、本発明の目的は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスから準備済みシガレットを作成するためのコンパクトで使いやすい装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
進歩性は、自作または手巻きのシガレットにおけるすべての工程を自動化することは有利である、という認識に基づく。当該工程は、ハーブ/スパイス/タバコを粉砕すること、それらを適切に混合すること、および、混合されたハーブを、チューブの中に設置された予め巻かれたシガレットペーパーの中に充填することを含む。また、当該工程は、準備済みシガレットをユーザに分配することも含む。
【0015】
本装置は、多数の利点を有する。当該装置は、ボタンを一度押下することによって駆動されるため、ユーザインタラクションを低減する。当該押下により、装置は、ハーブ/スパイス/タバコを粉砕および混合する。また、当該装置は、当該押下により、チューブ内に設置された予め巻かれたシガレットペーパーを充填する。また、当該装置は、当該押下により、準備済みシガレットを分配する。ボタンの代わりに、当該装置は、モバイルアプリケーションまたはソフトウェアのユーザインターフェースを通じて制御されてもよい。これは、装置の利便性をさらに向上させる。無線通信、例えばブルートゥース(登録商標)を通じて装置を制御することも可能である。このようなユーザインターフェースを通じて、ユーザは自らの喫煙習慣を監視することもできる。さらに、当該装置は、子供が当該装置のコンテンツに対して接触を持つことを防止するためのチャイルドロックといった安全機能を有し得る。または当該装置は、非常に頻繁な使用を防止するためのタイムロックを有し得る。このように、この美的に設計された装置は、喫煙をやめる途中の者への大きな助けとなり得る。当該装置は、充電可能および持ち運び可能である。また、当該装置は、全体的なちりの侵入およびあらゆる方向からの水しぶきから保護されるという利点も有する。当該装置は、すべての必要な情報を表示する表示部も備え得る。必要な情報とは、時間、電源装置の状態、充填済みのチューブの数、チャンバのうちの1つの中のハーブ/スパイス/タバコの重量などの情報である。チューブは、持ち運びのために、準備済みシガレットの簡易な保管庫として取り外し可能である。
【0016】
上述の目的に基づいた、本発明による解決策の最も概括的な実施形態は、請求項1に記載されている。使用の最も概括的な手順は、請求項10に記載されている。各々の実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0017】
解決策の概要は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置であって、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保持および粉砕するための粉砕チャンバであって、頂部を有する粉砕チャンバと、予め巻かれたシガレットペーパーを保持し、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを受け取るための複数のチューブと、中心軸の周りに回転可能であり、カルーセルカバーの内部に設けられるカルーセルと、を備え、前記粉砕チャンバは、粉砕ユニットを備え、前記粉砕ユニットは、モータに接続されており、前記モータは、前記粉砕ユニットを駆動可能であり、1つの前記チューブ内または複数の前記チューブ内に設置された、予め巻かれたシガレットペーパーの中に、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを供給するためのトレーであって、前記カルーセルの上部に設けられるトレーと、前記モータに接続される電源装置であって、底部カバー内に設けられる電源装置と、を備え、前記装置は、さらに、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを混合するための混合チャンバであって、前記粉砕チャンバの下方に設けられる混合チャンバと、前記混合チャンバ内に設けられ、ドライブシャフトを経由して前記モータに接続される混合ユニットと、充填済みの前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つの前記チューブまたは複数の前記チューブを分配するための、前記カルーセルカバー上の少なくとも1つのドアと、を備え、前記カルーセルは、前記チューブを保持するための複数のチューブホルダーを備え、前記トレーは、前記混合チャンバの下方に設けられ、前記カルーセルカバーは、前記底部カバー上に取り付けられ、前記混合チャンバは、前記カルーセルカバー上に取り付けられ、前記粉砕チャンバは、前記混合チャンバ上に取り付けられることを特徴とする装置である。
【0018】
別の実施形態において、前記粉砕ユニットは、少なくとも2つの粉砕ギアを備え、前記粉砕ユニットおよび/または前記混合ユニットは、前記粉砕ユニットおよび/または前記混合ユニットの動作を制御するための制御ユニットに接続されており、前記制御ユニットは、前記モータの下方に設置される、および/または、前記制御ユニットは、無線接続されたソフトウェアまたはアプリケーションである、および/または、前記制御ユニットは、ボタンであるか、または前記混合チャンバ上のボタンに接続されている。
【0019】
別の実施形態において、前記混合ユニットは、ノズルを備え、前記トレーは、前記ノズルを収容するための少なくとも1つのコーンを備える。
【0020】
別の実施形態において、前記カルーセル内に設置される前記チューブホルダーの数は、2個以上20個以下、好ましくは10個であり、前記チューブの数は、前記カルーセル内の前記チューブホルダーの数以下である。別の実施形態において、チューブホルダーおよびチューブの数は、20よりも多くともよい。
【0021】
別の実施形態において、前記チューブの直径は、5mm以上40mm以下、好ましくは10mm以上24mm以下であり、前記チューブの長さは、5cm以上20cm以下、最大長さが好ましくは11cmであり、前記カルーセルの高さは、前記チューブの長さ以上である。別の実施形態において、チューブの直径および長さは、より長くともよい。また、その内部により少ないハーブ/スパイス/タバコを有するシガレットを調製するとき、より短いチューブを使用することができる。当該装置は、カルーセルの中で異なる大きさのチューブを同時に使用することで、より短いおよびより長いシガレットを同時に調製することを可能とする。
【0022】
異なる実施形態において、前記頂部は、前記粉砕チャンバに取り外し可能に接続されている、および/または、前記頂部は、ボタンを備える。一例として、前記頂部は、ヒンジを用いて前記粉砕チャンバに接続されてもよい。
【0023】
別の実施形態において、前記粉砕チャンバおよび/または前記混合チャンバおよび/または前記カルーセルは、はかりを備える。
【0024】
別の実施形態において、前記カルーセルは、振動エレメントおよび/またはカルーセルモータを備え、前記カルーセルは、前記カルーセルモータによって駆動される。
【0025】
別の実施形態において、当該装置は、好ましくは前記底部カバー上に設置される表示部をさらに備える。
【0026】
本発明の概括的な適用は、前記粉砕チャンバに、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを加える工程と、前記粉砕ユニットを用いて、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程と、1つの前記チューブまたは複数の前記チューブの中に、予め巻かれたシガレットペーパーを設置する工程と、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセルに送り、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパーを、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスで充填する工程と、を含み、前記方法は、粉砕後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセルに送る前において、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記混合チャンバへ送る工程と、その後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを、前記混合チャンバ内で前記混合ユニットを用いて混合することにより、混合物を生成する工程と、をさらに含み、前記方法は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパーを前記混合物で充填した後、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つまたは複数の前記チューブを、少なくとも1つのドアへ移動させるために、前記中心軸の周りに前記カルーセルを回転させる工程と、その後、1つまたは複数のドアを通じて、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する前記1つまたは複数のチューブを分配する工程と、をさらに続ける。充填は、満杯に充填することを意味する。または、充填は、部分的に充填することも意味する。前記カルーセルは、前記トレーとともに、または前記トレーなしで回転可能である。
【0027】
当該方法の別の特徴点は、当該方法が、制御ユニットを用いて、前記粉砕ユニットおよび/または前記混合ユニットの動作を制御する工程と、前記制御ユニットを用いて、前記混合ユニットおよび/または前記粉砕ユニットの速度を設定する工程と、をさらに含むことであってもよい。
【0028】
当該方法の別の特徴点は、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つまたは複数のチューブを分配した後、前記方法が、前記粉砕ユニットを用いて、前記粉砕チャンバ内に残っている前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程を続けることであってもよい。
【0029】
当該方法は、前記混合チャンバが満杯になったとき、前記粉砕ユニットを停止させる工程をさらに含み得る。
【0030】
当該方法の別の異なる特徴点は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパーを前記混合物で充填した後、前記方法が、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー内の前記混合物を圧縮する工程、および/または、前記振動エレメントを用いて少なくとも1つのチューブを振動させる工程をさらに含むことであってもよい。
【0031】
当該方法の別の可能な特徴点は、当該方法が、前記粉砕チャンバ内に存在する前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの重量、および/または、前記混合チャンバ内の前記混合物の重量、および/または、前記予め巻かれたシガレットペーパー内に充填された前記混合物の重量を測定する工程を含むことであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明は、図面を用いて、実施例によってより詳細に説明される。
図1図1は、一実施形態に係る装置の分解立体図である。
図2図2は、一実施形態に係る装置の斜視図を示す。
図3図3は、カルーセルの詳細を示す図である。
図4図4は、チューブの側面図である。
図5図5は、カルーセルの側面図である。
図6図6は、粉砕チャンバおよび粉砕ユニットの斜視図である。
図7図7は、粉砕チャンバおよび粉砕ユニットの断面図である。
図8図8は、粉砕ユニットの斜視図である。
図9図9は、混合ユニットの詳細を示す拡大図である。
図10図10は、混合チャンバおよび混合ユニットの断面図である。
図11図11は、混合チャンバおよび混合ユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、一実施形態に係る装置の分解立体図であり、当該装置の主要な構成要素の全てを図示している。頂部1は、粉砕チャンバ2のカバーである。粉砕チャンバ2は、例えばハーブ、スパイス、またはタバコによって充填され得る。装置を耐臭性とするために、オプションで、頂部1と粉砕チャンバ2との間にシールが用いられてよい。また、当該シールは、ハーブ/スパイス/タバコ(以下、ハーブ)の香りを保つために用いられてよい。頂部1は、ボタンを有し得る。粉砕チャンバ2の底部には、ハーブを切断または粉砕するために設けられる粉砕ユニット3が存在する。粉砕ユニット3の下には、粉砕されたハーブを適切に混合するための混合ユニット4が設けられる。混合ユニット4は、混合チャンバ5内に設置される。混合チャンバ5において、粉砕および混合されたハーブは保管される。好ましくは、粉砕チャンバ2の容量および混合チャンバ5の容量は同等である。混合チャンバ5の下方には、トレー6が設置されている。トレー6は、いくつかのコーン21を有するように設計される。コーン21は、粉砕および混合されたハーブを、1つのチューブ9内または複数のチューブ9内の予め巻かれたシガレットペーパー17に移すことを補助する。チューブ9は、カルーセル10内に設けられるチューブホルダー14によって保持される。カルーセル10は、カルーセルカバー8内に設置される。本実施形態において、カルーセルカバー8は、ロードされたシガレットが分配される1つのドア7を有する。他の実施形態においては、カルーセルカバー8は、複数のドア7を有し得る。ドア7は、ユーザが充填プロセスを観察することができるように、透明な素材で作成され得る。カルーセル10の下方には、カルーセル10を駆動させるカルーセルモータ23が設けられる。カルーセルモータ23は、電源装置12によって動力を供給される。また、カルーセルモータ23は、中心軸16の周りにカルーセル10を回転させることが可能である。この装置は、ドライブシャフト15を経由して粉砕ユニット3のギアおよび混合ユニット4を駆動および回転させるための別のモータ11を含む。モータ11は、バッテリ、再充電可能なバッテリなどであり得る電源装置12によって動力を供給される。また、モータ11は、カルーセル10およびカルーセルモータ23の下方に設けられる。モータ(11)の下方には、制御ユニット24が存在する。制御ユニット24は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))通信ツールを有してよく、これによって無線通信を可能とする。制御ユニット24は、粉砕ユニット3および/または混合ユニット4の動作を制御する。しかし、制御ユニット24は、また、無線接続されたソフトウェアまたはアプリケーション、および/または、混合チャンバ5上に設けられたボタンであってもよい。より簡単に、およびより正確に充填するため、粉砕チャンバ2および/または混合チャンバ5および/またはカルーセル10は、はかり22を有してもよい。本実施形態において、はかり22は、制御ユニット24の下方に設けられる。はかり(22)は、プロセスにおいて用いられるハーブ、またはチューブ9の中に充填されるハーブの正確な量を測定することもできる。より正確な充填を可能とするため、センサも適用され得る。底部カバー13上には、時間、電源装置12の状態、充填されたチューブ9の数、チャンバのうちの1つの内部におけるハーブ/スパイス/タバコの重量などの必要な情報を表示するために設けられる表示部25が存在する。装置は、底部側から、底部カバー13によって閉じられる。底部カバー13は、モータ11およびカルーセルモータ23、制御ユニット24、はかり22および電源装置12を覆う。頂部1、粉砕チャンバ2、混合チャンバ5、カルーセルカバー8および底部カバー13は、接続される。そのため、これらの部分は、装置の外殻を形成する。接続要素は、より容易なメンテナンスおよび清掃のために、例えば回転させることによってそれぞれ切り離され得る。接続要素は、装置を耐臭性とするためのシールを有し得る。装置は、粉砕または混合といった動作または一連の動作を開始するための少なくとも1つのボタンを有し得る。一連の動作は、例えば粉砕からハーブでチューブを充填するまでの動作である。装置は、また、安全上の理由から、チャイルドロック機構を含み得る。さらなる実施形態に係る装置は、経過および/または電源装置12の状態および/または残っているハーブの量を示す表示灯を含み得る。表示部25および表示灯は、同時に用いられてもよい。表示灯の代わりに、無線通信を通じてユーザインターフェースにも通知が転送されてもよい。
【0034】
図2は、図1の実施形態に係る装置の斜視図を示す。装置の外殻は、頂部1、粉砕チャンバ2、混合チャンバ5、カルーセルカバー8、および底部カバー13によって形成されている。外殻において、各部は隣り合った部分に接続されている。図2は、カルーセルカバー8のドア7を通じてチューブ9が分配される工程を図示している。少なくとも部分的に充填済みの予め巻かれたシガレットペーパー17を内部に有するチューブ9が分配された後、ユーザは、チューブ9からシガレットを取り出すことができる。または、ユーザは、チューブ9全体を取り出し、持ち運び可能なシガレットの保管庫として使用することができる。チューブ9は、チューブホルダー14によって保持される。表示部25は、この図(図2)に図示されてもいる。表示部25は、ユーザに対して情報を表示するために底部カバー13上に存在する。
【0035】
図3は、10個のチューブ9を有するカルーセル10の詳細を示す図である。カルーセル10は、チューブ9の保持および移動のためのチューブホルダー14を有する。1つのチューブホルダー14は、1つのチューブ9を保持する。チューブ9内に設置された、予め巻かれたシガレットペーパー17が、少なくとも部分的に充填され、並びに、オプションで振られおよび/または圧縮され、チューブホルダー14がチューブ9とともに移送されると、チューブホルダー14は、チューブ9をドア7へ移動させ、それからドア7を通してチューブ9を分配し得る。チューブホルダー14によって保持されるチューブ9の数は、1つ以上20個以下の間で変更可能であり、好ましくは2個以上20個以下である。ただし、チューブホルダー14によって保持されるチューブ9の数は、さらに多くてもよい。チューブ9の数は、チューブホルダー14の数以下である。図示される実施形態では、10個のチューブ9が、10個のチューブホルダー14によって保持される。チューブ9の上には、環状のトレー6が存在する。トレー6は、混合チャンバ5とカルーセル10との間に設置される。トレー6は、少なくとも1つのコーン21を備える。この図において示される実施形態に係るトレー6は、10個のコーン21を備える。チューブ9は、当該コーン21を収容することができる。また、充填プロセスは、これらのコーン21を通して行われる。チューブ9内に設置されたより多くの予め巻かれたシガレットペーパーが同時に充填され得る。しかしながら、予め巻かれたシガレットペーパーは、1つずつ充填されることが好ましい。トレー6およびカルーセル10は、中心軸16の周りに回転可能である。
【0036】
図4は、チューブ9内に予め巻かれたシガレットペーパー17が設置されたときの当該チューブ9の側面図である。予め巻かれたシガレットペーパー17は、コーンまたは管形状を有し得る。チューブ9内に予め巻かれたシガレットペーパー17を設置することは、非常に短時間のうちに、任意のスパイス、ハーブ、またはタバコを内包する準備済みのシガレットを調製し、それから分配することを可能とする。チューブ9は、当該チューブ9を閉じるためのキャップを有し得る。また、チューブ9の形状は、コーンまたは管であり得る。予め巻かれたシガレットペーパー17の直径は、通常5mm以上30mm以下であり、好ましくは10mm以上28mm以下であるが、より大きくともよい。予め巻かれたシガレットペーパー17の長さは、通常84mm以上280mm以下であるが、より長くともよい。
【0037】
図5は、カルーセル10の側面図である。上述した図に見られるように、カルーセル10は、チューブ9を保持するためのチューブホルダー14を有する。この図に示す実施形態に係るカルーセル10は、10個のチューブホルダー14および10個のチューブ9を有する。また、当該実施形態に係るカルーセル10は、カルーセル10の下方に設置される、チューブ9を振動させるための振動エレメント18をさらに含む。これにより、チューブ9内のハーブ/スパイス/タバコを振ることができる。振動エレメント18は、カルーセルモータ23によって駆動され得る。カルーセル10の上には、コーン21を有するトレー6を見ることができる。コーン21は、混合および粉砕されたハーブ/スパイス/タバコを、チューブ9内に設置された1または複数の予め巻かれたシガレットペーパー17の中に移すためのものである。チューブ9の直径は、5mm以上40mm以下であり、好ましくは10mm以上24mm以下であるが、より長くともよい。チューブ9の長さは、5cm以上20cm以下であるが、より長くともよく、最大長さは、好ましくは11cmである。カルーセル10の高さは、チューブ9の長さ以上である。
【0038】
図6および図7は、粉砕チャンバ2および粉砕ユニット3を示す図である。一方、図8は、粉砕ユニット3の斜視図である。粉砕ユニット3は、少なくとも2つのギア19を有する。また、粉砕ユニット3は、刃または粉砕歯を内部に有する。粉砕ユニット3は、混合ユニット4、およびモータ11のドライブシャフト15を通して、モータ11に接続されている。粉砕ユニット3は、粉砕チャンバ2の下方に設けられる。当該粉砕チャンバ2は、ハーブ/スパイス/タバコを、粉砕する前に保持することができる。粉砕チャンバ2は、取り外し可能な頂部カバーを有し得る。また、粉砕チャンバ2は、ボタンを有し得る。ハーブ/スパイス/タバコは、粉砕チャンバ2から粉砕ユニット3へ落下して粉砕される。次いで、粉砕されたハーブ/スパイス/タバコは、混合チャンバ5に落下する。
【0039】
図9は、粉砕ユニット3と混合ユニット4との間の粉砕伝達部を示す混合ユニットのA部分の詳細を示す拡大図である。混合チャンバ5も、当該図に示されている。
【0040】
図10および図11は、混合チャンバ5および混合ユニット4をより詳細に示した図である。混合ユニット4は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを適切に混合する。混合チャンバ5は、粉砕チャンバ2の下方に設けられる。また、混合チャンバ5は、その上部の粉砕チャンバ2内にロードされたハーブ/スパイス/タバコの量と同様の量のハーブ/スパイス/タバコを保持する。本質的に、理想的には、粉砕チャンバ2に投入された様々なハーブ/スパイス/タバコの、完全に均等な混合を確実に得るために、すべてのハーブ/スパイス/タバコは、同時に粉砕される。しかしながら、混合チャンバ5の容量よりも多くのハーブ/スパイス/タバコが粉砕チャンバ2内に存在する場合、より注意を払い、また、混合チャンバ5のより多くの部分にハーブ/スパイス/タバコを加えることが望ましい。または、混合チャンバ5が満杯となったときには、それ以上のハーブ/スパイス/タバコが混合チャンバ5の中に落ちないよう、自動的に粉砕プロセスを停止することが望ましい。その後、混合チャンバ5が再度空になったとき、または、1または複数のチューブ9が既に充填されたとき、粉砕プロセスは再開し得る。充填は、部分的な充填も意味し得る。混合ユニット4は、混合チャンバ5内に設けられる。また、混合ユニット4は、モータ11のドライブシャフト15を経由してモータ11に接続されている。混合ユニット4は、ノズル20を備える。ノズル20は、トレー6のコーン21によって収容され得る。充填プロセスは、当該ノズル20を通して実行される。別の実施形態において、混合チャンバ5は、混合物を観察するための透明な窓を有し得る。
【0041】
装置の適用方法における工程は、以下のとおりである。最初に、ユーザは、頂部1を開け、選択されたハーブ(例;カナビス)および/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕チャンバ2に充填してもよい。それらの任意の組み合わせが許容される。頂部1が閉じた後、装置は、粉砕ユニット3を用いてハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する。粉砕ユニット3は、この目的のために粉砕歯または刃を有する。また、粉砕ユニット3は、粉砕チャンバ2の下方に設けられる。粉砕ユニット3は、モータ11によって駆動される。粉砕は、ボタンを押下することで開始し得る。または、いくつかの実施形態において、粉砕は、例えばソフトウェアまたはモバイルアプリケーションによって無線通信を通じて開始される。粉砕後、粉砕されたハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスは、混合チャンバ5の中に落下する。混合チャンバ5において、混合ユニット4が当該ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを適切に混合する。混合チャンバ5が満杯となったとき、粉砕ユニット3は、自動的に粉砕を停止する。混合チャンバ5内の混合されたハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイス(以下、混合物)のレベルが下がると、粉砕は自動的に再開する。混合のプロセスは、粉砕後、自動的に開始する。または、混合のプロセスは、別々のユーザインタラクションによって開始される。例えば、混合プロセスは、ボタンを押下することによって、または頂部1を用いて粉砕チャンバ2を閉じることによって、または制御ユニット24を用いて混合チャンバ5に命令を与えることによって開始される。粉砕ユニット3および/または混合ユニット4の速度は、制御ユニット24によって設定および変更され得る。充填のために用いられるように、準備済みの混合物は、混合チャンバ5内に保管される。次の工程である充填が行われる前に、ユーザが調製したシガレットの数と同じ数の予め巻かれたシガレットペーパー17が、同じ数のチューブ9の中に設置される必要がある。チューブ9内に設置される予め巻かれたシガレットペーパー17を充填するプロセスは、ユーザインタラクションによって開始され得る。また、ユーザは、充填されるシガレットまたはジョイントの量を、1から装置の最大容量までにおいて指定してもよい。図1に示される実施形態において、同時に充填されるシガレットの最大容量は、10個である。チューブ9内に設置される予め巻かれたシガレットペーパー17を充填するとき、それらを部分的に充填してもよい。例えば、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの量を半分にすることで、予め巻かれたシガレットペーパー17を部分的に充填してもよい。この理由のため、ユーザは、より短いチューブ9を用いることもできる。または、ユーザは、通常の大きさのチューブ9内における予め巻かれたシガレットペーパー17の充填をいつ停止するかをセンシングするための追加のセンサを用いてもよい。ユーザインタラクションは、ボタンの押下、または、ソフトウェアまたはモバイルアプリケーションによる無線通信を通じたコマンド、または、制御ユニットからの命令であってもよい。一旦充填プロセスが開始されると、混合物は、チューブ9内に設置された1または複数の予め巻かれたシガレットペーパー17の中にロードされる。一実施形態において、装置は、一度に1つのチューブ9にロードすることができる。より多くのシガレットが充填される必要がある場合、1つの予め巻かれたシガレットペーパー17が充填された後、カルーセルモータ23はカルーセル10を回転させる。内部が空の予め巻かれたシガレットペーパー17を有する空のチューブ9が、トレー6のコーン21の下方において回転される。回転は、選択された数量のチューブ9が適切におよび少なくとも部分的に充填されるまで続く。目的によって、トレー6およびカルーセル10は、共にまたは別々に回転してもよい。異なる実施形態において、トレー6は、より多くのコーン21を備える。好ましくはコーン21およびチューブ9の数量は同じである。当該構成において、カルーセル10とトレー6とが共に回転することを許容することで、選択された数量のチューブ9が同時に充填され得る。充填後、装置は、カルーセルカバー8のドア7を通して、内部に準備済みシガレットを有する充填済みのチューブ9を排出する。複数のチューブ9が充填された場合、装置は、カルーセル10を回転させることにより、チューブ9を1つずつ順に分配する。別の充填されたチューブ9を分配することは、ボタンを押下することによっても開始され得る。カルーセル10は、電源装置12によって動力を供給されるカルーセルモータ23またはモータ11によって駆動される。例えば、粉砕チャンバ2内のハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの重量、および/または、混合チャンバ5内の混合物の重量、および/または、予め巻かれたシガレットペーパー17内に充填された混合物の重量を測定する工程を任意に追加できる。または、例えば、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー17に充填された混合物を圧縮する工程、および/または、振動エレメント18を用いて少なくとも1つのチューブ9を振動させる工程を任意に追加できる。上述の方法は、自動的に粉砕から開始される。粉砕チャンバ5が空になったとき、ユーザが、任意のハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを追加し、その後、プロセスは最初から再開してもよい。自動的に、またはユーザのインタラクションによって、プロセスの異なる工程が実行され、開始されてもよい。
【0042】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。上述の例に加えて、本発明では、保護範囲内において、異なる形態が実施され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2018年10月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置であって、
前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保持および粉砕するための粉砕チャンバ(2)であって、頂部(1)を有する粉砕チャンバ(2)と、
予め巻かれたシガレットペーパー(17)を保持し、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを受け取るための複数のチューブ(9)と、
中心軸の周りに回転可能であり、カルーセルカバーの内部に設けられるカルーセル(10)と、を備え、
前記粉砕チャンバ(2)は、粉砕ユニット(3)を備え、前記粉砕ユニット(3)は、モータ(11)に接続されており、前記モータ(11)は、前記粉砕ユニット(3)を駆動可能であり、
1つの前記チューブ(9)内または複数の前記チューブ(9)内に設置された、予め巻かれたシガレットペーパー(17)の中に、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを供給するためのトレー(6)であって、前記カルーセル(10)の上部に設けられるトレー(6)と、
前記モータ(11)に接続される電源装置(12)であって、底部カバー(13)内に設けられる電源装置(12)と、を備え、
前記カルーセルカバー(8)は、前記底部カバー(13)上に取り付けられ、
前記装置は、さらに、
前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを混合するための混合チャンバ(5)であって、前記粉砕チャンバ(2)の下方に設けられる混合チャンバ(5)と、
前記混合チャンバ(5)内に設けられ、ドライブシャフト(15)を経由して前記モータ(11)に接続される混合ユニット(4)と、
充填済みの前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する1つの前記チューブ(9)または複数の前記チューブ(9)を分配するための、前記カルーセルカバー(8)上の少なくとも1つのドア(7)と、を備え、
前記カルーセル(10)は、前記チューブ(9)を保持するための複数のチューブホルダー(14)を備え、
前記トレー(6)は、前記混合チャンバ(5)の下方に設けられ
記混合チャンバ(5)は、前記カルーセルカバー(8)上に取り付けられ、
前記粉砕チャンバ(2)は、前記混合チャンバ(5)上に取り付けられることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記粉砕ユニット(3)は、少なくとも2つの粉砕ギア(19)を備え、
前記粉砕ユニット(3)および/または前記混合ユニット(4)は、前記粉砕ユニット(3)および/または前記混合ユニット(4)の動作を制御するための制御ユニット(24)に接続されており、
前記制御ユニット(24)は、前記モータ(11)の下方に設置される、および/または、前記制御ユニット(24)は、無線接続されたソフトウェアまたはアプリケーションである、および/または、前記制御ユニット(24)は、ボタンであるか、または前記混合チャンバ(5)上のボタンに接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記混合ユニット(4)は、ノズル(20)を備え、
前記トレー(6)は、前記ノズル(20)を収容するための少なくとも1つのコーン(21)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記カルーセル(10)内に設置される前記チューブホルダー(14)の数は、2個以上20個以下、好ましくは10個であり、
前記チューブ(9)の数は、前記カルーセル(10)内の前記チューブホルダー(14)の数以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記チューブ(9)の直径は、5mm以上40mm以下、好ましくは10mm以上24mm以下であり、
前記チューブ(9)の長さは、5cm以上20cm以下、最大長さが好ましくは11cmであり、
前記カルーセル(10)の高さは、前記チューブ(9)の長さ以上であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記頂部(1)は、前記粉砕チャンバ(2)に取り外し可能に接続されている、および/または、前記頂部(1)は、ボタンを備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記粉砕チャンバ(2)および/または前記混合チャンバ(5)および/または前記カルーセル(10)は、はかり(22)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記カルーセル(10)は、振動エレメント(18)および/またはカルーセルモータ(23)を備え、
前記カルーセル(10)は、前記カルーセルモータ(23)によって駆動されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
好ましくは前記底部カバー(13)上に設置される表示部(25)をさらに備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記チューブ(9)は、前記シガレットの持ち運びのために取り外し可能であり、
前記チューブ(9)は、キャップを有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置の適用方法であって、
前記粉砕チャンバ(2)に、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを加える工程と、
前記粉砕ユニット(3)を用いて、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程と、
1つの前記チューブ(9)または複数の前記チューブ(9)の中に、予め巻かれたシガレットペーパー(17)を設置する工程と、
粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセル(10)に送り、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)を、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスで充填する工程と、を含み、
前記方法は、粉砕後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセル(10)に送る前において、
粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記混合チャンバ(5)へ送る工程と、
その後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを、前記混合チャンバ(5)内で前記混合ユニット(4)を用いて混合することにより、混合物を生成する工程と、をさらに含み、
前記方法は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)を前記混合物で充填した後、
充填された前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する1つまたは複数の前記チューブ(9)を、少なくとも1つのドア(7)へ移動させるために、前記中心軸(16)の周りに前記カルーセル(10)を回転させる工程と、
その後、1つまたは複数のドア(7)を通じて、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する前記1つまたは複数のチューブ(9)を分配する工程と、をさらに続けることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記混合チャンバ(5)が満杯になったとき、前記粉砕ユニット(3)を停止させる工程を含み、
さらに、制御ユニット(24)を用いて、前記粉砕ユニット(3)および/または前記混合ユニット(4)の動作を制御する工程と、
前記制御ユニット(24)を用いて、前記混合ユニット(4)および/または前記粉砕ユニット(3)の速度を設定する工程と、をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
充填された前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)を有する1つまたは複数のチューブ(9)を分配した後、
前記方法は、前記粉砕ユニット(3)を用いて、前記粉砕チャンバ(2)内に残っている前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程を続けることを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)を前記混合物で充填した後、
前記方法は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー(17)内の前記混合物を圧縮する工程、および/または、前記振動エレメント(18)を用いて少なくとも1つのチューブ(9)を振動させる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項11から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記粉砕チャンバ(2)内に存在する前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの重量、および/または、前記混合チャンバ(5)内の前記混合物の重量、および/または、前記予め巻かれたシガレットペーパー(17)内に充填された前記混合物の重量を測定する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。

【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製(準備)および分配するための装置である。本発明の主題は、前記装置の適用方法でもある。
【背景技術】
【0002】
従来技術は、以下の解決策を含む。韓国特許出願KR101730333B1は、タバコ葉供給ユニット、タバコ葉を切断するための切断ユニット、およびシガレット製造ユニットを含むシガレット製造装置を開示している。この発明は、また、供給されたタバコ葉を加圧するための加圧ロッド、および加圧された後のパックされたタバコの先端を閉じるための仕上げロッドを有する。その解決策の欠点は、装置のサイズ、および当該装置が持ち運び不可であるという事実である。
【0003】
自作のタバコ物品に対する消費者の関心が高まるにつれて、多くの特許が自家製のシガレット製造のためのキットおよび装置を開示している。米国特許出願US6041921Aは、喫煙器具を保管するための、持ち運び可能かつ折り畳み可能な財布状のキットを開示している。当該キットは、タバコを保管するための保管ユニット、および手動でシガレットを作成するための付属品を含む。この発明は、粉砕ユニットを有しておらず、シガレット作成のプロセスは自動化されていない。
【0004】
米国特許出願US2017035105A1は、持ち運び可能な喫煙用具ホルダーおよびキットを開示している。当該ホルダーは、タバコ葉を保管および粉砕することが可能である。また、作り付けまたは取り外し可能なライターがオプションで当該キットに含まれてもよい。明細書によると、ピックまたはパイプといった追加の用具が前記用具ホルダー内に保管され得る。この装置は、実行される特定の動作に関連する音声エフェクトを有し得る。しかしながら当該装置は、シガレットを充填するまたは巻くことができない。
【0005】
米国特許出願US9565972B1は、ハーブ、コーヒー、タバコなどのための、小型化された持ち運び可能な粉砕機を開示する。前記粉砕機は、オプションで、細断されたタバコを保管するための保管ユニットを有していてもよい。この装置は、USBポートを通じて充電され得る。また、前記粉砕機は、点火手段を有し得る。ただし、この装置は、粉砕された様々なハーブを適切に混合し、シガレット内にそれらを充填するための解決策を提供しない。
【0006】
別の再充電可能な電動ハーブ粉砕機が米国特許出願US2010301806A1に開示されている。当該電動粉砕機の筐体内には、いくつかの区画が形成されている。当該区画は、分離ジョイントに沿って互いに取り付け可能である。この持ち運び可能な装置は、USBポートを介して充電され得る。または代わりに、壁の電源コンセントおよび車の電源コンセント/シガレットライターのためのアダプタが、外部電力を供給するために利用され得る。ただし、この粉砕装置は、粉砕されたハーブを混合またはシガレットコーンを充填することができない。同様の欠点を有する類似の装置が、実用新案出願CN204032372Uに開示されている。CN204032372Uでは、保管機能を備える円筒形の外殻を有する持ち運び可能なタバコ粉砕機を紹介している。
【0007】
利用しやすい電動タバコ粉砕装置が、中国実用新案出願CN201135126Yに開示されている。当該装置の透明なカバーは、粉砕プロセスの観察を可能にする。このタバコ粉砕機は、粉砕されたハーブを混合できず、シガレットコーンを充填することができないという同様の欠点を有する。
【0008】
米国特許出願US2016000143A1は、おもちゃの中に隠された喫煙キット、すなわち、くまの形状のフィギュアを紹介する。当該おもちゃの内部は、タバコを保管、保存および粉砕することができるいくつかの区画によって成る。この発明は、中空の外側ケース(当該外側ケースの下層部は、ペーパーロールを受け取り、また保管する)、タバコ、粉砕機、および冷却トレーを備える。ただし、この装置は、例えば、粉砕されたハーブを混合する、またはシガレットを調製するといった機能に欠けている。
【0009】
中国実用新案出願CN203194527Uは、タバコリザーバを含む多機能シガレットホルダーを開示する。当該装置は、オプションで粉砕機を含み得る。また、当該装置は、シガレットを巻くことができるが、一度に1つのシガレットのみである。
【0010】
米国特許出願US2015298135A1は、本発明に最も近い装置を開示する。当該米国特許は、自作および特注のタバコの需要を満たす、タバコのための粉砕器具、および関連製品を開示する。当該装置は、粉砕されたタバコを保管し、それを用いてシガレットコーンを充填することができる。この発明の欠点は、正確な充填を可能にするものではないことである。さらに、別の欠点は、すべての工程が手動で開始されなければならず、当該装置は適切にハーブを混合できないことである。
【0011】
米国特許出願US2014261471A1は、材料を粉砕し、粉砕された材料をシガレットペーパーの中に堆積させるための器具および方法に関連する。当該発明は、混合ユニットまたは混合チャンバを含まない。また、当該発明は、モータを含まない。粉砕機は、2番目の粉砕ユニットの内部を見るための窓を有するが、当該窓を通じてシガレットを分配することはできない。当該器具は、こし器と同様のセパレータを備える。セパレータは、当該粉砕機に接続されている。また、当該セパレータは、粉砕された材料を受け取り、また、粉砕された小さな材料から、粉砕された大きな材料を分離するよう構成されている。この発明は、1種類の材料のみ(好ましくはタバコ)を扱うことができるが、より多くの種類の材料を混合することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来技術の多くの解決策は、様々なハーブを粉砕することができる。しかしながら、当該解決策は、ハーブを適切に混合することができない。またはシガレットコーンを充填し、シガレットを巻くことができない。シガレット巻き機能を有する装置は、プロセスの途中で、非常に多くのユーザインタラクションを要求する。
【0013】
解決されるべき問題は、シガレット作成のプロセスからできるだけ多くのユーザインタラクションを取り除き、上述の装置を創作することである。創作される装置は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保管、粉砕、および混合することができる。また、当該装置は、ボタンを1度押すことでシガレットをユーザに分配することができる。
【0014】
本発明の目的は、既知の解決策における欠点を取り除くことである。また、本発明の目的は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスから準備済みシガレットを作成するためのコンパクトで使いやすい装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
進歩性は、自作または手巻きのシガレットにおけるすべての工程を自動化することは有利である、という認識に基づく。当該工程は、ハーブ/スパイス/タバコを粉砕すること、それらを適切に混合すること、および、混合されたハーブを、チューブの中に設置された予め巻かれたシガレットペーパーの中に充填することを含む。また、当該工程は、準備済みシガレットをユーザに分配することも含む。
【0016】
本装置は、多数の利点を有する。当該装置は、ボタンを一度押下することによって駆動されるため、ユーザインタラクションを低減する。当該押下により、装置は、ハーブ/スパイス/タバコを粉砕および混合する。また、当該装置は、当該押下により、チューブ内に設置された予め巻かれたシガレットペーパーを充填する。また、当該装置は、当該押下により、準備済みシガレットを分配する。ボタンの代わりに、当該装置は、モバイルアプリケーションまたはソフトウェアのユーザインターフェースを通じて制御されてもよい。これは、装置の利便性をさらに向上させる。無線通信、例えばブルートゥース(登録商標)を通じて装置を制御することも可能である。このようなユーザインターフェースを通じて、ユーザは自らの喫煙習慣を監視することもできる。さらに、当該装置は、子供が当該装置のコンテンツに対して接触を持つことを防止するためのチャイルドロックといった安全機能を有し得る。または当該装置は、非常に頻繁な使用を防止するためのタイムロックを有し得る。このように、この美的に設計された装置は、喫煙をやめる途中の者への大きな助けとなり得る。当該装置は、充電可能および持ち運び可能である。また、当該装置は、全体的なちりの侵入およびあらゆる方向からの水しぶきから保護されるという利点も有する。当該装置は、すべての必要な情報を表示する表示部も備え得る。必要な情報とは、時間、電源装置の状態、充填済みのチューブの数、チャンバのうちの1つの中のハーブ/スパイス/タバコの重量などの情報である。チューブは、持ち運びのために、準備済みシガレットの簡易な保管庫として取り外し可能である。
【0017】
上述の目的に基づいた、本発明による解決策の最も概括的な実施形態は、請求項1に記載されている。使用の最も概括的な手順は、請求項10に記載されている。各々の実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0018】
解決策の概要は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕および混合し、シガレットを調製および分配するための装置であって、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを保持および粉砕するための粉砕チャンバであって、頂部を有する粉砕チャンバと、予め巻かれたシガレットペーパーを保持し、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを受け取るための複数のチューブと、中心軸の周りに回転可能であり、カルーセルカバーの内部に設けられるカルーセルと、を備え、前記粉砕チャンバは、粉砕ユニットを備え、前記粉砕ユニットは、モータに接続されており、前記モータは、前記粉砕ユニットを駆動可能であり、1つの前記チューブ内または複数の前記チューブ内に設置された、予め巻かれたシガレットペーパーの中に、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを供給するためのトレーであって、前記カルーセルの上部に設けられるトレーと、前記モータに接続される電源装置であって、底部カバー内に設けられる電源装置と、を備え、前記装置は、さらに、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを混合するための混合チャンバであって、前記粉砕チャンバの下方に設けられる混合チャンバと、前記混合チャンバ内に設けられ、ドライブシャフトを経由して前記モータに接続される混合ユニットと、充填済みの前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つの前記チューブまたは複数の前記チューブを分配するための、前記カルーセルカバー上の少なくとも1つのドアと、を備え、前記カルーセルは、前記チューブを保持するための複数のチューブホルダーを備え、前記トレーは、前記混合チャンバの下方に設けられ、前記カルーセルカバーは、前記底部カバー上に取り付けられ、前記混合チャンバは、前記カルーセルカバー上に取り付けられ、前記粉砕チャンバは、前記混合チャンバ上に取り付けられることを特徴とする装置である。
【0019】
別の実施形態において、前記粉砕ユニットは、少なくとも2つの粉砕ギアを備え、前記粉砕ユニットおよび/または前記混合ユニットは、前記粉砕ユニットおよび/または前記混合ユニットの動作を制御するための制御ユニットに接続されており、前記制御ユニットは、前記モータの下方に設置される、および/または、前記制御ユニットは、無線接続されたソフトウェアまたはアプリケーションである、および/または、前記制御ユニットは、ボタンであるか、または前記混合チャンバ上のボタンに接続されている。
【0020】
別の実施形態において、前記混合ユニットは、ノズルを備え、前記トレーは、前記ノズルを収容するための少なくとも1つのコーンを備える。
【0021】
別の実施形態において、前記カルーセル内に設置される前記チューブホルダーの数は、2個以上20個以下、好ましくは10個であり、前記チューブの数は、前記カルーセル内の前記チューブホルダーの数以下である。別の実施形態において、チューブホルダーおよびチューブの数は、20よりも多くともよい。
【0022】
別の実施形態において、前記チューブの直径は、5mm以上40mm以下、好ましくは10mm以上24mm以下であり、前記チューブの長さは、5cm以上20cm以下、最大長さが好ましくは11cmであり、前記カルーセルの高さは、前記チューブの長さ以上である。別の実施形態において、チューブの直径および長さは、より長くともよい。また、その内部により少ないハーブ/スパイス/タバコを有するシガレットを調製するとき、より短いチューブを使用することができる。当該装置は、カルーセルの中で異なる大きさのチューブを同時に使用することで、より短いおよびより長いシガレットを同時に調製することを可能とする。
【0023】
異なる実施形態において、前記頂部は、前記粉砕チャンバに取り外し可能に接続されている、および/または、前記頂部は、ボタンを備える。一例として、前記頂部は、ヒンジを用いて前記粉砕チャンバに接続されてもよい。
【0024】
別の実施形態において、前記粉砕チャンバおよび/または前記混合チャンバおよび/または前記カルーセルは、はかりを備える。
【0025】
別の実施形態において、前記カルーセルは、振動エレメントおよび/またはカルーセルモータを備え、前記カルーセルは、前記カルーセルモータによって駆動される。
【0026】
別の実施形態において、当該装置は、好ましくは前記底部カバー上に設置される表示部をさらに備える。
【0027】
本発明の概括的な適用は、前記粉砕チャンバに、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを加える工程と、前記粉砕ユニットを用いて、前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程と、1つの前記チューブまたは複数の前記チューブの中に、予め巻かれたシガレットペーパーを設置する工程と、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセルに送り、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパーを、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスで充填する工程と、を含み、前記方法は、粉砕後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記カルーセルに送る前において、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを前記混合チャンバへ送る工程と、その後、粉砕された前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを、前記混合チャンバ内で前記混合ユニットを用いて混合することにより、混合物を生成する工程と、をさらに含み、前記方法は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパーを前記混合物で充填した後、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つまたは複数の前記チューブを、少なくとも1つのドアへ移動させるために、前記中心軸の周りに前記カルーセルを回転させる工程と、その後、1つまたは複数のドアを通じて、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する前記1つまたは複数のチューブを分配する工程と、をさらに続ける。充填は、満杯に充填することを意味する。または、充填は、部分的に充填することも意味する。前記カルーセルは、前記トレーとともに、または前記トレーなしで回転可能である。
【0028】
当該方法の別の特徴点は、当該方法が、制御ユニットを用いて、前記粉砕ユニットおよび/または前記混合ユニットの動作を制御する工程と、前記制御ユニットを用いて、前記混合ユニットおよび/または前記粉砕ユニットの速度を設定する工程と、をさらに含むことであってもよい。
【0029】
当該方法の別の特徴点は、充填された前記予め巻かれたシガレットペーパーを有する1つまたは複数のチューブを分配した後、前記方法が、前記粉砕ユニットを用いて、前記粉砕チャンバ内に残っている前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する工程を続けることであってもよい。
【0030】
当該方法は、前記混合チャンバが満杯になったとき、前記粉砕ユニットを停止させる工程をさらに含み得る。
【0031】
当該方法の別の異なる特徴点は、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパーを前記混合物で充填した後、前記方法が、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー内の前記混合物を圧縮する工程、および/または、前記振動エレメントを用いて少なくとも1つのチューブを振動させる工程をさらに含むことであってもよい。
【0032】
当該方法の別の可能な特徴点は、当該方法が、前記粉砕チャンバ内に存在する前記ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの重量、および/または、前記混合チャンバ内の前記混合物の重量、および/または、前記予め巻かれたシガレットペーパー内に充填された前記混合物の重量を測定する工程を含むことであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明は、図面を用いて、実施例によってより詳細に説明される。
図1図1は、一実施形態に係る装置の分解立体図である。
図2図2は、一実施形態に係る装置の斜視図を示す。
図3図3は、カルーセルの詳細を示す図である。
図4図4は、チューブの側面図である。
図5図5は、カルーセルの側面図である。
図6図6は、粉砕チャンバおよび粉砕ユニットの斜視図である。
図7図7は、粉砕チャンバおよび粉砕ユニットの断面図である。
図8図8は、粉砕ユニットの斜視図である。
図9図9は、混合ユニットの詳細を示す拡大図である。
図10図10は、混合チャンバおよび混合ユニットの断面図である。
図11図11は、混合チャンバおよび混合ユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、一実施形態に係る装置の分解立体図であり、当該装置の主要な構成要素の全てを図示している。頂部1は、粉砕チャンバ2のカバーである。粉砕チャンバ2は、例えばハーブ、スパイス、またはタバコによって充填され得る。装置を耐臭性とするために、オプションで、頂部1と粉砕チャンバ2との間にシールが用いられてよい。また、当該シールは、ハーブ/スパイス/タバコ(以下、ハーブ)の香りを保つために用いられてよい。頂部1は、ボタンを有し得る。粉砕チャンバ2の底部には、ハーブを切断または粉砕するために設けられる粉砕ユニット3が存在する。粉砕ユニット3の下には、粉砕されたハーブを適切に混合するための混合ユニット4が設けられる。混合ユニット4は、混合チャンバ5内に設置される。混合チャンバ5において、粉砕および混合されたハーブは保管される。好ましくは、粉砕チャンバ2の容量および混合チャンバ5の容量は同等である。混合チャンバ5の下方には、トレー6が設置されている。トレー6は、いくつかのコーン21を有するように設計される。コーン21は、粉砕および混合されたハーブを、1つのチューブ9内または複数のチューブ9内の予め巻かれたシガレットペーパー17に移すことを補助する。チューブ9は、カルーセル10内に設けられるチューブホルダー14によって保持される。カルーセル10は、カルーセルカバー8内に設置される。本実施形態において、カルーセルカバー8は、ロードされたシガレットが分配される1つのドア7を有する。他の実施形態においては、カルーセルカバー8は、複数のドア7を有し得る。ドア7は、ユーザが充填プロセスを観察することができるように、透明な素材で作成され得る。カルーセル10の下方には、カルーセル10を駆動させるカルーセルモータ23が設けられる。カルーセルモータ23は、電源装置12によって動力を供給される。また、カルーセルモータ23は、中心軸16の周りにカルーセル10を回転させることが可能である。この装置は、ドライブシャフト15を経由して粉砕ユニット3のギアおよび混合ユニット4を駆動および回転させるための別のモータ11を含む。モータ11は、バッテリ、再充電可能なバッテリなどであり得る電源装置12によって動力を供給される。また、モータ11は、カルーセル10およびカルーセルモータ23の下方に設けられる。モータ(11)の下方には、制御ユニット24が存在する。制御ユニット24は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))通信ツールを有してよく、これによって無線通信を可能とする。制御ユニット24は、粉砕ユニット3および/または混合ユニット4の動作を制御する。しかし、制御ユニット24は、また、無線接続されたソフトウェアまたはアプリケーション、および/または、混合チャンバ5上に設けられたボタンであってもよい。より簡単に、およびより正確に充填するため、粉砕チャンバ2および/または混合チャンバ5および/またはカルーセル10は、はかり22を有してもよい。本実施形態において、はかり22は、制御ユニット24の下方に設けられる。はかり(22)は、プロセスにおいて用いられるハーブ、またはチューブ9の中に充填されるハーブの正確な量を測定することもできる。より正確な充填を可能とするため、センサも適用され得る。底部カバー13上には、時間、電源装置12の状態、充填されたチューブ9の数、チャンバのうちの1つの内部におけるハーブ/スパイス/タバコの重量などの必要な情報を表示するために設けられる表示部25が存在する。装置は、底部側から、底部カバー13によって閉じられる。底部カバー13は、モータ11およびカルーセルモータ23、制御ユニット24、はかり22および電源装置12を覆う。頂部1、粉砕チャンバ2、混合チャンバ5、カルーセルカバー8および底部カバー13は、接続される。そのため、これらの部分は、装置の外殻を形成する。接続要素は、より容易なメンテナンスおよび清掃のために、例えば回転させることによってそれぞれ切り離され得る。接続要素は、装置を耐臭性とするためのシールを有し得る。装置は、粉砕または混合といった動作または一連の動作を開始するための少なくとも1つのボタンを有し得る。一連の動作は、例えば粉砕からハーブでチューブを充填するまでの動作である。装置は、また、安全上の理由から、チャイルドロック機構を含み得る。さらなる実施形態に係る装置は、経過および/または電源装置12の状態および/または残っているハーブの量を示す表示灯を含み得る。表示部25および表示灯は、同時に用いられてもよい。表示灯の代わりに、無線通信を通じてユーザインターフェースにも通知が転送されてもよい。
【0035】
図2は、図1の実施形態に係る装置の斜視図を示す。装置の外殻は、頂部1、粉砕チャンバ2、混合チャンバ5、カルーセルカバー8、および底部カバー13によって形成されている。外殻において、各部は隣り合った部分に接続されている。図2は、カルーセルカバー8のドア7を通じてチューブ9が分配される工程を図示している。少なくとも部分的に充填済みの予め巻かれたシガレットペーパー17を内部に有するチューブ9が分配された後、ユーザは、チューブ9からシガレットを取り出すことができる。または、ユーザは、チューブ9全体を取り出し、持ち運び可能なシガレットの保管庫として使用することができる。チューブ9は、チューブホルダー14によって保持される。表示部25は、この図(図2)に図示されてもいる。表示部25は、ユーザに対して情報を表示するために底部カバー13上に存在する。
【0036】
図3は、10個のチューブ9を有するカルーセル10の詳細を示す図である。カルーセル10は、チューブ9の保持および移動のためのチューブホルダー14を有する。1つのチューブホルダー14は、1つのチューブ9を保持する。チューブ9内に設置された、予め巻かれたシガレットペーパー17が、少なくとも部分的に充填され、並びに、オプションで振られおよび/または圧縮され、チューブホルダー14がチューブ9とともに移送されると、チューブホルダー14は、チューブ9をドア7へ移動させ、それからドア7を通してチューブ9を分配し得る。チューブホルダー14によって保持されるチューブ9の数は、1つ以上20個以下の間で変更可能であり、好ましくは2個以上20個以下である。ただし、チューブホルダー14によって保持されるチューブ9の数は、さらに多くてもよい。チューブ9の数は、チューブホルダー14の数以下である。図示される実施形態では、10個のチューブ9が、10個のチューブホルダー14によって保持される。チューブ9の上には、環状のトレー6が存在する。トレー6は、混合チャンバ5とカルーセル10との間に設置される。トレー6は、少なくとも1つのコーン21を備える。この図において示される実施形態に係るトレー6は、10個のコーン21を備える。チューブ9は、当該コーン21を収容することができる。また、充填プロセスは、これらのコーン21を通して行われる。チューブ9内に設置されたより多くの予め巻かれたシガレットペーパーが同時に充填され得る。しかしながら、予め巻かれたシガレットペーパーは、1つずつ充填されることが好ましい。トレー6およびカルーセル10は、中心軸16の周りに回転可能である。
【0037】
図4は、チューブ9内に予め巻かれたシガレットペーパー17が設置されたときの当該チューブ9の側面図である。予め巻かれたシガレットペーパー17は、コーンまたは管形状を有し得る。チューブ9内に予め巻かれたシガレットペーパー17を設置することは、非常に短時間のうちに、任意のスパイス、ハーブ、またはタバコを内包する準備済みのシガレットを調製し、それから分配することを可能とする。チューブ9は、当該チューブ9を閉じるためのキャップを有し得る。また、チューブ9の形状は、コーンまたは管であり得る。予め巻かれたシガレットペーパー17の直径は、通常5mm以上30mm以下であり、好ましくは10mm以上28mm以下であるが、より大きくともよい。予め巻かれたシガレットペーパー17の長さは、通常84mm以上280mm以下であるが、より長くともよい。
【0038】
図5は、カルーセル10の側面図である。上述した図に見られるように、カルーセル10は、チューブ9を保持するためのチューブホルダー14を有する。この図に示す実施形態に係るカルーセル10は、10個のチューブホルダー14および10個のチューブ9を有する。また、当該実施形態に係るカルーセル10は、カルーセル10の下方に設置される、チューブ9を振動させるための振動エレメント18をさらに含む。これにより、チューブ9内のハーブ/スパイス/タバコを振ることができる。振動エレメント18は、カルーセルモータ23によって駆動され得る。カルーセル10の上には、コーン21を有するトレー6を見ることができる。コーン21は、混合および粉砕されたハーブ/スパイス/タバコを、チューブ9内に設置された1または複数の予め巻かれたシガレットペーパー17の中に移すためのものである。チューブ9の直径は、5mm以上40mm以下であり、好ましくは10mm以上24mm以下であるが、より長くともよい。チューブ9の長さは、5cm以上20cm以下であるが、より長くともよく、最大長さは、好ましくは11cmである。カルーセル10の高さは、チューブ9の長さ以上である。
【0039】
図6および図7は、粉砕チャンバ2および粉砕ユニット3を示す図である。一方、図8は、粉砕ユニット3の斜視図である。粉砕ユニット3は、少なくとも2つのギア19を有する。また、粉砕ユニット3は、刃または粉砕歯を内部に有する。粉砕ユニット3は、混合ユニット4、およびモータ11のドライブシャフト15を通して、モータ11に接続されている。粉砕ユニット3は、粉砕チャンバ2の下方に設けられる。当該粉砕チャンバ2は、ハーブ/スパイス/タバコを、粉砕する前に保持することができる。粉砕チャンバ2は、取り外し可能な頂部カバーを有し得る。また、粉砕チャンバ2は、ボタンを有し得る。ハーブ/スパイス/タバコは、粉砕チャンバ2から粉砕ユニット3へ落下して粉砕される。次いで、粉砕されたハーブ/スパイス/タバコは、混合チャンバ5に落下する。
【0040】
図9は、粉砕ユニット3と混合ユニット4との間の粉砕伝達部を示す混合ユニットのA部分の詳細を示す拡大図である。混合チャンバ5も、当該図に示されている。
【0041】
図10および図11は、混合チャンバ5および混合ユニット4をより詳細に示した図である。混合ユニット4は、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを適切に混合する。混合チャンバ5は、粉砕チャンバ2の下方に設けられる。また、混合チャンバ5は、その上部の粉砕チャンバ2内にロードされたハーブ/スパイス/タバコの量と同様の量のハーブ/スパイス/タバコを保持する。本質的に、理想的には、粉砕チャンバ2に投入された様々なハーブ/スパイス/タバコの、完全に均等な混合を確実に得るために、すべてのハーブ/スパイス/タバコは、同時に粉砕される。しかしながら、混合チャンバ5の容量よりも多くのハーブ/スパイス/タバコが粉砕チャンバ2内に存在する場合、より注意を払い、また、混合チャンバ5のより多くの部分にハーブ/スパイス/タバコを加えることが望ましい。または、混合チャンバ5が満杯となったときには、それ以上のハーブ/スパイス/タバコが混合チャンバ5の中に落ちないよう、自動的に粉砕プロセスを停止することが望ましい。その後、混合チャンバ5が再度空になったとき、または、1または複数のチューブ9が既に充填されたとき、粉砕プロセスは再開し得る。充填は、部分的な充填も意味し得る。混合ユニット4は、混合チャンバ5内に設けられる。また、混合ユニット4は、モータ11のドライブシャフト15を経由してモータ11に接続されている。混合ユニット4は、ノズル20を備える。ノズル20は、トレー6のコーン21によって収容され得る。充填プロセスは、当該ノズル20を通して実行される。別の実施形態において、混合チャンバ5は、混合物を観察するための透明な窓を有し得る。
【0042】
装置の適用方法における工程は、以下のとおりである。最初に、ユーザは、頂部1を開け、選択されたハーブ(例;カナビス)および/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕チャンバ2に充填してもよい。それらの任意の組み合わせが許容される。頂部1が閉じた後、装置は、粉砕ユニット3を用いてハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを粉砕する。粉砕ユニット3は、この目的のために粉砕歯または刃を有する。また、粉砕ユニット3は、粉砕チャンバ2の下方に設けられる。粉砕ユニット3は、モータ11によって駆動される。粉砕は、ボタンを押下することで開始し得る。または、いくつかの実施形態において、粉砕は、例えばソフトウェアまたはモバイルアプリケーションによって無線通信を通じて開始される。粉砕後、粉砕されたハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスは、混合チャンバ5の中に落下する。混合チャンバ5において、混合ユニット4が当該ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを適切に混合する。混合チャンバ5が満杯となったとき、粉砕ユニット3は、自動的に粉砕を停止する。混合チャンバ5内の混合されたハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイス(以下、混合物)のレベルが下がると、粉砕は自動的に再開する。混合のプロセスは、粉砕後、自動的に開始する。または、混合のプロセスは、別々のユーザインタラクションによって開始される。例えば、混合プロセスは、ボタンを押下することによって、または頂部1を用いて粉砕チャンバ2を閉じることによって、または制御ユニット24を用いて混合チャンバ5に命令を与えることによって開始される。粉砕ユニット3および/または混合ユニット4の速度は、制御ユニット24によって設定および変更され得る。充填のために用いられるように、準備済みの混合物は、混合チャンバ5内に保管される。次の工程である充填が行われる前に、ユーザが調製したシガレットの数と同じ数の予め巻かれたシガレットペーパー17が、同じ数のチューブ9の中に設置される必要がある。チューブ9内に設置される予め巻かれたシガレットペーパー17を充填するプロセスは、ユーザインタラクションによって開始され得る。また、ユーザは、充填されるシガレットまたはジョイントの量を、1から装置の最大容量までにおいて指定してもよい。図1に示される実施形態において、同時に充填されるシガレットの最大容量は、10個である。チューブ9内に設置される予め巻かれたシガレットペーパー17を充填するとき、それらを部分的に充填してもよい。例えば、ハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの量を半分にすることで、予め巻かれたシガレットペーパー17を部分的に充填してもよい。この理由のため、ユーザは、より短いチューブ9を用いることもできる。または、ユーザは、通常の大きさのチューブ9内における予め巻かれたシガレットペーパー17の充填をいつ停止するかをセンシングするための追加のセンサを用いてもよい。ユーザインタラクションは、ボタンの押下、または、ソフトウェアまたはモバイルアプリケーションによる無線通信を通じたコマンド、または、制御ユニットからの命令であってもよい。一旦充填プロセスが開始されると、混合物は、チューブ9内に設置された1または複数の予め巻かれたシガレットペーパー17の中にロードされる。一実施形態において、装置は、一度に1つのチューブ9にロードすることができる。より多くのシガレットが充填される必要がある場合、1つの予め巻かれたシガレットペーパー17が充填された後、カルーセルモータ23はカルーセル10を回転させる。内部が空の予め巻かれたシガレットペーパー17を有する空のチューブ9が、トレー6のコーン21の下方において回転される。回転は、選択された数量のチューブ9が適切におよび少なくとも部分的に充填されるまで続く。目的によって、トレー6およびカルーセル10は、共にまたは別々に回転してもよい。異なる実施形態において、トレー6は、より多くのコーン21を備える。好ましくはコーン21およびチューブ9の数量は同じである。当該構成において、カルーセル10とトレー6とが共に回転することを許容することで、選択された数量のチューブ9が同時に充填され得る。充填後、装置は、カルーセルカバー8のドア7を通して、内部に準備済みシガレットを有する充填済みのチューブ9を排出する。複数のチューブ9が充填された場合、装置は、カルーセル10を回転させることにより、チューブ9を1つずつ順に分配する。別の充填されたチューブ9を分配することは、ボタンを押下することによっても開始され得る。カルーセル10は、電源装置12によって動力を供給されるカルーセルモータ23またはモータ11によって駆動される。例えば、粉砕チャンバ2内のハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスの重量、および/または、混合チャンバ5内の混合物の重量、および/または、予め巻かれたシガレットペーパー17内に充填された混合物の重量を測定する工程を任意に追加できる。または、例えば、少なくとも1つの予め巻かれたシガレットペーパー17に充填された混合物を圧縮する工程、および/または、振動エレメント18を用いて少なくとも1つのチューブ9を振動させる工程を任意に追加できる。上述の方法は、自動的に粉砕から開始される。粉砕チャンバ5が空になったとき、ユーザが、任意のハーブおよび/またはタバコおよび/またはスパイスを追加し、その後、プロセスは最初から再開してもよい。自動的に、またはユーザのインタラクションによって、プロセスの異なる工程が実行され、開始されてもよい。
【0043】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。上述の例に加えて、本発明では、保護範囲内において、異なる形態が実施され得る。

【国際調査報告】