(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-502800(P2021-502800A)
(43)【公表日】2021年2月4日
(54)【発明の名称】リリース機構、エアロゾル発生装置、リリース方法及び発煙製品
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20210108BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20210108BHJP
A24F 47/00 20200101ALI20210108BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F47/00
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2020-517184(P2020-517184)
(86)(22)【出願日】2018年3月1日
(85)【翻訳文提出日】2020年3月18日
(86)【国際出願番号】CN2018077765
(87)【国際公開番号】WO2019140749
(87)【国際公開日】20190725
(31)【優先権主張番号】201810060869.3
(32)【優先日】2018年1月22日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520095670
【氏名又は名称】上海新型煙草制品研究院有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】512067757
【氏名又は名称】上海煙草集団有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 超英
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼ ▲聞▼杰
(72)【発明者】
【氏名】李 祥林
(72)【発明者】
【氏名】瞿 江洪
(72)【発明者】
【氏名】▲聶▼ 斌
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AC02
4B162AC12
(57)【要約】
本発明は、リリース機構、エアロゾル発生装置、リリース方法及び発煙製品に関し、ここで、リリース機構は、第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に回転可能に接続され、前記第1位置から第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と加熱体は周方向に相対運動を可能とさせる回転部を含み、前記第1位置及び前記第2位置の何れかにおいても、前記エアロゾル形成基体を前記加熱体と接触させる。本発明のリリース機構を使用することにより、ユーザは加熱体からエアロゾル形成基体を容易に引き抜くことができ、使用上便利であり、ユーザのエアロゾル発生装置に対する洗浄も容易に行うことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置に加熱体が設けられるエアロゾル発生装置用のリリース機構であって、前記加熱体は、前記リリース機構のエアロゾル形成基体内に挿入されるために用いられ、
前記リリース機構は回転部を含み、前記回転部は、第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に回転可能に接続され、前記第1位置から第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と前記加熱体が周方向に相対運動可能であり、
前記第1位置及び前記第2位置の何れにおいても、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体と接触することを特徴とするエアロゾル発生装置用のリリース機構。
【請求項2】
前記第1位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第1軸方向位置を有し、前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第2軸方向位置を有し、前記第1軸方向位置が前記第2軸方向位置と一致することを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項3】
前記エアロゾル形成基体は、前記回転部と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能であることを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項4】
前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は、径方向の押圧力を受けることを特徴とする請求項3に記載のリリース機構。
【請求項5】
前記回転部に、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための押圧機構が設けられることを特徴とする請求項3又は4に記載のリリース機構。
【請求項6】
前記押圧機構は、前記エアロゾル形成基体に面して設置された押圧弾性シートであることを特徴とする請求項5に記載のリリース機構。
【請求項7】
前記押圧弾性シートは、前記エアロゾル形成基体を取り囲んで設置され、前記回転部の外面は、少なくとも一部が前記押圧弾性シートを含むことを特徴とする請求項6に記載のリリース機構。
【請求項8】
前記回転部に、前記回転部と連通する少なくとも1つの第1貫通穴が設けられ、
前記押圧機構は前記回転部に接続され、その一端が、径方向に沿って前記第1貫通穴に挿入され、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるために用いられることを特徴とする請求項5に記載のリリース機構。
【請求項9】
前記押圧機構は軸方向に沿って延び、前記軸方向は前記加熱体の挿入方向と一致することを特徴とする請求項8に記載のリリース機構。
【請求項10】
前記回転部に外嵌され、前記押圧機構を押して前記第1貫通穴に挿入させるように前記軸方向に沿って運動可能な第1ハウジングをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のリリース機構。
【請求項11】
前記回転部は当接面を有し、前記押圧機構の前記一端と他方の端との間の部分が前記当接面に当接し、前記押圧機構の前記他方の端が弾性素子を介して前記回転部に接続されることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載のリリース機構。
【請求項12】
前記弾性素子が前記回転部の外面に外嵌されるとともに、前記押圧機構の前記他方の端を挟持することを特徴とする請求項11に記載のリリース機構。
【請求項13】
前記押圧機構は複数であり、かつ前記周方向に沿って間隔をあけて配置されることを特徴とする請求項11に記載のリリース機構。
【請求項14】
前記押圧機構は径方向に沿って延びる第1凸部を有し、前記第1凸部と前記第1ハウジングの内壁は、前記軸方向に沿って当接することを特徴とする請求項10に記載のリリース機構。
【請求項15】
前記当接面に、第2凸部が設けられ、前記押圧機構の前記一端と前記他方の端との間の部分に、第1凹部が設けられ、前記第2凸部は前記第1凹部に当接すること、或いは、前記当接面に、第1凹部が設けられ、前記押圧機構の前記一端と前記他方の端との間の部分に、第2凸部が設けられ、前記第2凸部は前記第1凹部に当接することを特徴とする請求項11に記載のリリース機構。
【請求項16】
前記回転部の壁に、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための少なくとも1つの凸部が設けられることを特徴とする請求項3又は4に記載のリリース機構。
【請求項17】
前記凸部は弾性シートであることを特徴とする請求項16に記載のリリース機構。
【請求項18】
前記弾性シートは軸方向に沿って延びることを特徴とする請求項17に記載のリリース機構。
【請求項19】
前記弾性シートは、それぞれ前記回転部の壁に接続される第1端及び第2端を有し、前記第1端から前記第2端への方向において、前記第1端と前記第2端との間の部分は径方向に沿って外に突出し、当該径方向に沿って外に突出した頂部の表面積は前記第1端と前記第2端の表面積のそれぞれよりも小さいことを特徴とする請求項17に記載のリリース機構。
【請求項20】
前記回転部に外嵌され、前記回転部を駆動して前記周方向に沿って回転させるように軸方向に沿って運動可能な第1ハウジングをさらに含み、前記軸方向が前記加熱体の挿入方向と一致することを特徴とする請求項16に記載のリリース機構。
【請求項21】
前記回転部の外面に、前記軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられ、前記第1ハウジングの壁内に、少なくとも1つの第3凸部が設けられること、或いは、前記回転部の外面に、少なくとも1つの第3凸部が設けられ、前記第1ハウジングの壁の内面に、前記軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられること、及び
前記第3凸部は前記スクリュ溝に設けられ、かつ前記スクリュ溝内で摺動可能であることを特徴とする請求項20に記載のリリース機構。
【請求項22】
前記第3凸部は複数であり、かつ同一の周方向に沿って間隔をあけて配置されることを特徴とする請求項21に記載のリリース機構。
【請求項23】
前記回転部における前記加熱体に近い部分に、前記回転部と連通する少なくとも1つの第2貫通孔が設けられ、前記第2貫通孔は前記エアロゾル形成基体を露出させることを特徴とする請求項3又は4に記載のリリース機構。
【請求項24】
前記第2貫通穴に、径方向に沿って前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための押圧機構が設けられることを特徴とする請求項23に記載のリリース機構。
【請求項25】
前記回転部の外面に、前記周方向に沿って延びるギアが設けられ、前記リリース機構に、前記ギアを駆動して前記周方向に沿って回転させるための動力源が設けられることを特徴とする請求項16に記載のリリース機構。
【請求項26】
前記エアロゾル形成基体は、軸方向に沿って前記回転部に置かれてから、周方向における動きが制限され、前記軸方向は前記加熱体の延在方向と一致することを特徴とする請求項3に記載のリリース機構。
【請求項27】
前記回転部の内壁に、少なくとも1つの第2凹部が設けられ、前記エアロゾル形成基体の外面に、前記軸方向に沿って前記第2凹部に挿設されるための少なくとも1つの第4凸部が設けられること、或いは、
前記回転部の内壁に、少なくとも1つの第4凸部が設けられ、前記エアロゾル形成基体の外面に、少なくとも1つの第2凹部が設けられ、前記第4凸部が前記軸方向に沿って前記第2凹部に挿設されるためのものであることを特徴とする請求項26に記載のリリース機構。
【請求項28】
前記第2凹部は前記軸方向に沿って延び、前記第4凸部は前記軸方向に沿って延びることを特徴とする請求項27に記載のリリース機構。
【請求項29】
前記回転部が前記第1位置から前記第2位置に切り替えられる際に、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受けることを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項30】
前記弾性シートに、変形センサが設けられ、前記弾性シートの変形により、前記エアロゾル形成基体が前記回転部内に配置されたか否かが検出されることを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載のリリース機構。
【請求項31】
前記回転部に、前記加熱体が挿入する開孔が設けられ、前記開孔の穴径が前記加熱体の外径以上であることを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項32】
前記回転部はキャビティであることを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項33】
加熱体と、請求項1〜32のいずれか一項に記載のリリース機構とを含むことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項34】
本体部をさらに含み、前記加熱体は前記本体部に設けられ、前記回転部は前記本体部に設けられ、前記本体部に周方向に沿って回転可能に接続され、かつ軸方向に相対運動しないことを特徴とする請求項33に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項35】
本体部をさらに含み、前記加熱体は前記本体部に設けられ、前記回転部は前記本体部に設けられ、前記加熱体に周方向に沿って回転可能に接続され、かつ軸方向に相対運動しないことを特徴とする請求項33に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項36】
エアロゾル発生装置の加熱体にエアロゾル形成基体を挿入した後、エアロゾル形成基体を加熱体に対して第1位置から周方向に沿って第2位置までに回転可能とさせ、前記第1位置から前記第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と前記加熱体を周方向に相対運動を可能とさせる工程と、
前記第1位置及び前記第2位置の何れかにおいても、前記エアロゾル形成基体を前記加熱体と接触させる工程とを含むことを特徴とするエアロゾル形成基体のリリース方法。
【請求項37】
前記第1位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第1軸方向位置を有し、前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第2軸方向位置を有し、前記第1軸方向位置は前記第2軸方向位置と一致することを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記エアロゾル形成基体は、請求項1〜32のいずれか一項に記載のリリース機構の前記回転部と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能であることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受けることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
請求項1〜32のいずれか一項に記載のリリース機構の前記回転部が前記第1位置から前記第2位置に切り替えられる際に、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受けることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項41】
エアロゾル形成基体を含む発煙製品であって、前記エアロゾル形成基体は請求項27に記載のリリース機構に適用でき、前記エアロゾル形成基体の外面に、第4凸部又は第2凹部が設けられることを特徴とする発煙製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生の分野に関し、具体的に、リリース機構、エアロゾル発生装置、リリース方法及び発煙製品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従来の紙巻きタバコの健康や環境への影響の問題が世界各国で重要視されている。タバコ生産業者はいずれも消費者に有害性がより低いタバコ製品の提供に取り込んでいる。低温加熱型の非燃焼式タバコ製品はタバコ消費の新しい形態として市場で徐々に人気を集めようになり、多くの国の紙巻きタバコ消費者にますます受け入れられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、頂部にフィルタ綿が設けられたキャビティハウジングと、キャビティハウジングによって形成され、加熱媒体を収容するためのキャビティ収容空間とを有するキャビティと、前記キャビティの底部に設けられることにより、前記キャビティの底部をシールし、底部に穿設部が形成されたシールカバーと、シールカバーの下方に設置され、案内溝及び穿設部に対応して設置される案内穴を有するエアデフレクタと、エアデフレクタの下方に設置されたヒータ底部カバーと、ヒータ底部カバーに固定されかつ案内穴を通過するとともに、キャビティ収容空間内に穿設されるように穿設部を貫通する加熱セラミックシートとを含むヒータとを含むエアロゾル発生装置及びその使用方法が提供される。
【0004】
特許文献2には、エアロゾル形成基体を受け取るように構成されるとともに、基質内に位置決めされた内部ヒータ及び基質外に位置決めされた外部ヒータの両者を使用してエアロゾル形成基体を加熱するエアロゾル発生装置が提供される。内部及び外部ヒータの両者の使用は、各々のヒータが内部又は外部のヒータを単独で使用する場合に要求される温度よりも低い温度で操作できることを許容する。内部ヒータよりも低い温度で外部ヒータを操作することにより、基質を比較的均一な温度分布を有するように加熱することができ、同時に装置の外部温度が許容できる範囲まで維持することができる。
【0005】
従来のエアロゾル発生装置は、一般的にヒータでエアロゾル形成基体を加熱し、ユーザが吸引するためのエアロゾルを発生させる。ユーザの吸引が完了した後、エアロゾル形成基体を引き抜く時に、エアロゾル形成基体はヒータに接続されてしまい、エアロゾル形成基体はエアロゾル発生装置から引き抜かれにくくなり、使用上の不便であり、消費者の体験を損なってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許出願公開第106376975号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第103974640号明細書
【発明の概要】
【0007】
上記問題を解決するために、本発明の目的は、エアロゾル発生装置に加熱体が設けられるエアロゾル発生装置用のリリース機構であって、前記加熱体は、前記リリース機構に配置されたエアロゾル形成基体内に挿入されるために用いられ、前記リリース機構は回転部を含み、前記回転部は、第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に回転可能に接続され、前記第1位置から第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と加熱体が周方向に相対運動可能であり、
前記第1位置及び前記第2位置の何れかにおいても、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体と接触することを特徴とするエアロゾル発生装置用のリリース機構を提供することにある。
【0008】
さらに、前記第1位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第1軸方向位置を有し、
前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第2軸方向位置を有し、前記第1軸方向位置は前記第2軸方向位置と一致する。
【0009】
さらに、前記エアロゾル形成基体は、前記回転部と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能である。
【0010】
さらに、前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受ける。
【0011】
さらに、前記回転部に、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための押圧機構が設けられる。
【0012】
さらに、前記押圧機構は、前記エアロゾル形成基体に面して設置された押圧弾性シートである。
【0013】
さらに、前記押圧弾性シートが前記エアロゾル形成基体を取り囲んで設置され、前記回転部の外面は、少なくとも一部が前記押圧弾性シートを含む。
【0014】
さらに、前記回転部に、前記回転部と連通する少なくとも1つの第1貫通穴が設けられ、前記押圧機構は前記回転部に接続され、その一端が、径方向に沿って前記第1貫通穴に挿入され、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるために用いられる。
【0015】
さらに、前記押圧機構は軸方向に沿って延び、前記軸方向は前記加熱体の挿入方向と一致する。
【0016】
さらに、前記回転部に外嵌され、前記押圧機構を押して第1貫通穴に沿って挿入させるように前記軸方向に沿って運動可能な第1ハウジングをさらに含む。
【0017】
さらに、前記回転部は当接面を有し、前記押圧機構の前記一端と他方の端との間の部分が前記当接面に当接し、前記押圧機構の前記他方の端が弾性素子を介して前記回転部に接続される。
【0018】
さらに、前記弾性素子が前記回転部の外面に外嵌されるとともに、前記押圧機構の前記他方の端を挟持する。
【0019】
さらに、前記押圧機構は複数であり、かつ前記周方向に沿って間隔をあけて配置される。
【0020】
さらに、前記押圧機構は径方向に沿って延びる第1凸部を有し、前記第1凸部と前記第1ハウジングの内壁は、前記軸方向に沿って当接する。
【0021】
さらに、前記当接面に、第2凸部が設けられ、前記押圧機構の前記一端と前記他方の端との間の部分に、第1凹部が設けられ、前記第2凸部は前記第1凹部に当接すること、或いは、前記当接面に、第1凹部が設けられ、前記押圧機構の前記一端と前記他方の端との間の部分に、第2凸部が設けられ、前記第2凸部は前記第1凹部に当接する。
【0022】
さらに、前記回転部の壁に、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための少なくとも1つの凸部が設けられる。
【0023】
さらに、前記凸部は弾性シートである。
【0024】
さらに、前記弾性シートは軸方向に沿って延びている。
【0025】
さらに、前記弾性シートは、それぞれ前記回転部の壁に接続される第1端及び第2端を有し、前記第1端から前記第2端への方向において、前記第1端と前記第2端との間の部分は径方向に沿って外に突出し、当該径方向に沿って外に突出した頂部の表面積は前記第1端と前記第2端の表面積のそれぞれよりも小さい。
【0026】
さらに、前記回転部に外嵌され、前記回転部を駆動して前記周方向に沿って回転させるように軸方向に沿って運動可能な第1ハウジングをさらに含み、前記軸方向が前記加熱体の挿入方向と一致する。
【0027】
さらに、前記回転部の外面に、前記軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられ、前記第1ハウジングの壁内に、少なくとも1つの第3凸部が設けられること、或いは、前記回転部の外面に、少なくとも1つの第3凸部が設けられ、前記第1ハウジングの壁の内面に、前記軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられること、及び前記第3凸部は前記スクリュ溝に設けられ、かつ前記スクリュ溝内で摺動可能である。
【0028】
さらに、前記第3凸部は複数であり、かつ同一の周方向に沿って間隔をあけて配置される。
【0029】
さらに、前記回転部における前記加熱体に近い部分に、前記回転部と連通する少なくとも1つの第2貫通孔が設けられ、前記第2貫通孔は前記エアロゾル形成基体を露出させる。
【0030】
さらに、前記第2貫通穴に、径方向に沿って前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための押圧機構が設けられる。
【0031】
さらに、前記回転部の外面に、前記周方向に沿って延びるギアが設けられ、前記リリース機構に、前記ギアを駆動して前記周方向に沿って回転させるための動力源が設けられる。
【0032】
さらに、前記エアロゾル形成基体は、軸方向に沿って前記回転部に置かれてから、周方向における動きが制限され、前記軸方向は前記加熱体の延在方向と一致する。
【0033】
さらに、前記回転部の内壁に、少なくとも1つの第2凹部が設けられ、前記エアロゾル形成基体の外面に、前記軸方向に沿って前記第2凹部に挿設されるための少なくとも1つの第4凸部が設けられること、或いは、前記回転部の内壁に、少なくとも1つの第4凸部が設けられ、前記エアロゾル形成基体の外面に、少なくとも1つの第2凹部が設けられ、前記第4凸部が前記軸方向に沿って前記第2凹部に挿設されるためのものである。
【0034】
さらに、前記第2凹部は前記軸方向に沿って延び、前記第4凸部は前記軸方向に沿って延びる。
【0035】
さらに、前記回転部は前記第1位置から前記第2位置まで切り替えられる際に、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受ける。
【0036】
さらに、前記弾性シートには、変形センサが設けられ、弾性シートの変形により、前記エアロゾル形成基体が前記回転部内に配置されたか否かが検出される。
【0037】
さらに、前記回転部は、前記加熱体が挿入する開孔が設けられ、前記開孔の穴径が前記加熱体の外径以上である。
【0038】
さらに、前記回転部はキャビティである。
【0039】
本発明では、加熱体と上記のいずれかに記載のリリース機構とを含むエアロゾル発生装置がさらに提供される。
【0040】
さらに、本体部を含み、前記加熱体は前記本体部に設けられ、前記回転部は前記本体部に設けられ、前記本体部に周方向に沿って回転可能に接続され、かつ軸方向に相対運動しない。
【0041】
さらに、前記加熱体が設けられた本体部をさらに含み、前記回転部は、前記本体部に設けられ、前記加熱体に周方向に沿って回転可能に接続され、かつ軸方向に相対運動しない。
【0042】
本発明では、エアロゾル発生装置の加熱体にエアロゾル形成基体を挿入した後、エアロゾル形成基体を加熱体に対して第1位置から周方向に沿って第2位置まで回転可能とさせ、前記第1位置から前記第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と前記加熱体は周方向に相対運動を可能とさせ、
さらに、前記第1位置及び前記第2位置の何れかにおいても、前記エアロゾル形成基体を前記加熱体と接触させるエアロゾル形成基体のリリース方法が提供される。
【0043】
さらに、前記第1位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第1軸方向位置を有し、
前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第2軸方向位置を有し、前記第1軸方向位置は前記第2軸方向位置と一致する。
【0044】
さらに、前記エアロゾル形成基体は、上記のいずれかに記載のリリース機構の前記回転部と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能である。
【0045】
さらに、前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受ける。
【0046】
さらに、上記のいずれかに記載のリリース機構の前記回転部は前記第1位置から前記第2位置まで切り替えられる際に、前記エアロゾル形成基体は径方向の押圧力を受ける。
【0047】
本発明では、エアロゾル形成基体を含む発煙製品であって、前記エアロゾル形成基体は上記に記載のリリース機構に適用でき、前記エアロゾル形成基体の外面には、第4凸部又は第2凹部が設けられる発煙製品がさらに提供される。
【0048】
上記のように、本発明では、加熱体が設けられたエアロゾル発生装置用のリリース機構であって、加熱体は、リリース機構上に配置されたエアロゾル形成基体内に挿入されるために用いられ、ここで、リリース機構は、エアロゾル形成基体が配置され、第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に回転可能に接続され、第1位置から第2位置までの過程において、エアロゾル形成基体と加熱体は周方向に相対運動を可能とさせる回転部を含むエアロゾル発生装置用のリリース機構が提供される。
【0049】
ユーザの吸引時に、エアロゾル形成基体を回転部内に配置し、加熱体をエアロゾル形成基体内に挿入する。この時、回転部が第1位置にあり、エアロゾル形成基体は加熱体と接触し、加熱体を制御することにより、エアロゾル形成基体を加熱させてユーザが吸引するためのエアロゾルを発生させる。ユーザの吸引が完了すると、エアロゾル形成基体を引き抜く前に、回転部を制御することにより、第1位置から周方向に沿ってエアロゾル発生装置に対して回転させて第2位置まで切り替え、この時、エアロゾル形成基体は加熱体と接触し、かつエアロゾル形成基体と加熱体は周方向に相対運動を生じさせる。
【0050】
エアロゾル形成基体と加熱体が周方向に相対運動を生じさせる過程において、エアロゾル形成基体と加熱体は接続からリリースされるようになり、ユーザは加熱体からエアロゾル形成基体を容易に引き抜くことができ、使用上便利であり、ユーザのエアロゾル発生装置に対する洗浄も容易に行うことができる。同時に、加熱体とエアロゾル形成基体が周方向に相対運動を発生させ、軸方向に相対運動しなく、エアロゾル形成基体を引き抜く過程において、加熱体が軸方向に沿って運動しないことにより、加熱体とエアロゾル形成基体との接続の安定性を維持し、加熱体の使用寿命を延ばすことができる。
【0051】
本発明の上記内容をより容易に理解するために、以下、添付の図面を参照しながら好適な実施例を挙げて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本発明の実施例に係るリリース機構がエアロゾル発生装置上に取り付けられた断面図である。
【
図2】本発明の実施例に係るリリース機構の拡大図である。
【
図3】本発明の実施例に係るリリース機構の分解斜視
図1である。
【
図4】本発明の実施例に係るリリース機構の分解斜視
図2である。
【
図5】本発明の実施例に係るリリース機構の断面図である。
【
図6】本発明の実施例に係るリリース機構の第1ハウジングの斜視図である。
【
図7】本発明の実施例に係るリリース機構とエアロゾル形成基体の斜視
図1である。
【
図8】本発明の実施例に係るリリース機構とエアロゾル形成基体の斜視
図2である。
【
図9】本発明の実施例に係るリリース機構とエアロゾル形成基体の斜視
図3である。
【
図10】本発明の実施例に係るリリース機構とエアロゾル発生装置の取付概略図である。
【
図11】本発明の実施例に係るリリース機構とエアロゾル発生装置との接続部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、特定の具体的な実施例で本発明の実施形態を説明する。当業者は、本明細書に開示された内容により本発明の他の利点及び特性を容易に理解することができる。本発明の説明は好適な実施例を組み合わせて説明するが、この発明の特徴は当該実施形態のみに限定されるものではない。むしろ、実施形態を組み合わせて発明を説明する目的は、本発明の特許請求の範囲に基づいて拡大可能な他の選択又は改良をカバーするためのことである。本発明に対する深い理解を提供するために、以下の説明には、多数の具体的な細部を含む。本発明は、これらの細部を使用せずに実施してもよい。なお、本発明の主旨を混乱させたり不明瞭にしたりすることを回避するために、本説明では、いくつかの細部が省略されることがある。
【0054】
[第1実施例]
図1〜
図3を参照して、本発明では、リリース機構上に配置されたエアロゾル形成基体内に挿入されるための加熱体30が設けられたエアロゾル発生装置用のリリース機構10が提供される。リリース機構は、エアロゾル形成基体20が配置された回転部11を含む。回転部11の具体的な形状は、特に限定されないが、エアロゾル形成基体20を配置することができればよい。本実施例では、回転部11はキャビティであり、回転部11を全体で筒状とし、収容キャビティ11aを有し、他の実施例では、他の形状にされてもよく、例えば、2つの挟持部が突設された円盤体を有し、挟持部でエアロゾル形成基体を挟持することにより、エアロゾル形成基体は回転部に配置されることもできる。
【0055】
回転部11の具体的な材質は特に限定されないが、例えば耐熱材料で加工により形成され、例えば金属、セラミックス又は高分子材料である。本発明の回転部11は第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に回転可能に接続され、第1位置から第2位置までの過程において、本発明のエアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向(
図1に矢印Z方向で示される)に相対運動を可能とさせる。
【0056】
ユーザの吸引時に、エアロゾル形成基体20を回転部11の収容キャビティ11a内に配置し、加熱体30をエアロゾル形成基体20に挿入する。回転部11が第1位置にある時に、エアロゾル形成基体20は、加熱体30と接触し、加熱体30に対して第1軸方向位置を有し、加熱体30を制御することにより、エアロゾル形成基体20を加熱させてユーザが吸引するためのエアロゾルを発生させる。
【0057】
ユーザの吸引が完了すると、エアロゾル形成基体20を引き抜く前に、回転部11を制御することにより、第1位置から周方向(
図1に矢印Z方向で示される)にエアロゾル発生装置に対して回転させて第2位置まで切り替え、回転部11は周方向に沿って時計回りに回転してもよく、反時計回りに回転してもよく、時計回りの回転と反時計回りの回転を交互に行ってもよい。回転部11の第1位置から第2位置までの過程において、エアロゾル形成基体20が加熱体30と接触して接続を維持し、エアロゾル形成基体20は加熱体30と周方向(
図1に矢印Z方向で示される)に相対運動を可能とさせる。第2位置において、エアロゾル形成基体20は加熱体30に対して第2軸方向位置を有し、第1軸方向位置が第2軸方向位置と一致する。好ましくは、第1位置から第2位置までの過程において、エアロゾル形成基体は加熱体と軸方向に相対運動しない。
【0058】
つまり、第1位置及び第2位置においては、エアロゾル形成基体20はいずれも加熱体30と接触し、かつ軸方向に相対運動しない。エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせる過程において、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが接続からリリースされるようになり、ユーザは加熱体30からエアロゾル形成基体20を容易に引き抜くことができ、使用上便利であり、ユーザのエアロゾル発生装置に対する洗浄も容易に行うことができる。
【0059】
同時に、加熱体30とエアロゾル形成基体20とが周方向に相対運動を生じさせ、軸方向に相対運動しないことにより、回転中に回転部11が加熱体30に軸方向に力を加えることを回避でき、加熱体30とエアロゾル形成基体との接続の安定性に有利となり、加熱体30の使用寿命を延ばすことができる。
【0060】
また、加熱体30とエアロゾル形成基体20とが周方向に相対運動を生じさせ、軸方向に相対運動しないことにより、加熱体30の高温部分(加熱体30の先端部分)とリリース機構との接触を回避でき、リリース機構の劣化を遅らせ、リリース機構の使用寿命を延ばすことができる。
【0061】
なお、本発明の実施例では、第1位置において、エアロゾル形成基体20は加熱体30に対して第1軸方向位置を有し、第2位置において、エアロゾル形成基体20は加熱体30に対して第2軸方向位置を有し、第1軸方向位置が第2軸方向位置と一致する。即ち、第1位置と第2位置において、エアロゾル形成基体20はいずれも加熱体30と接触し、かつ軸方向に相対運動しない。他の実施例では、第1軸方向位置と第2軸方向位置は異なり、回転部11がエアロゾル発生装置に対して回転する過程において、エアロゾル形成基体20はいずれも加熱体30と接触し、両者は周方向における運動を発生させるだけでなく、軸方向における運動も発生させる。第1位置から第2位置までの過程において、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を可能とさせるとともに、エアロゾル形成基体20はいずれも加熱体30と接触すればよい。
【0062】
また、本実施例では、回転部11が第1位置から第2位置まで切り替えられる過程において、回転部11は周方向に沿って回転し、加熱体30は静止を維持する。他の実施例では、加熱体30は周方向に沿って回転し、回転部11は静止を維持する。第2位置にある時に、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせればよい。ここで、加熱体が周方向に沿って回転する時に、加熱体は位置するエアロゾル発生装置と同期して回転してもよいし、加熱体が回転しながら、加熱体が位置するエアロゾル発生装置は静止を維持したままであってもよい。
【0063】
また、本発明のエアロゾル形成基体20の具体的なタイプは特に限定されないが、加熱体30によって加熱された後に、ユーザが吸引するためのエアロゾルを発生させることができればよい。加熱体30がエアロゾルを加熱する過程において、エアロゾル形成基体20は加熱されることができるが、燃焼しない。例えば、本実施例では、エアロゾル形成基体20は固体エアロゾル形成基体であり、タバコ成分を含み、外側パッケージ(例えば、アルミニウム箔層)によって包まれている。
【0064】
また、加熱体30の具体的な形状は特に限定されないが、本実施例では加熱体30を柱状とし、横断面を円形とする。他の実施例では、加熱体30の横断面を四角形、三角形又は多角形としてもよい。加熱体30の横断面の角数が多いほど、加熱体30とエアロゾル形成基体20とが周方向に相対運動を生じさせる過程において、加熱体30とエアロゾル形成基体20はより容易にリリースされるようになり、エアロゾル形成基体20を加熱体30から引き抜く時に、加熱体30上に残ったエアロゾル形成基体20の量が少なくなり、ユーザのエアロゾル発生装置に対する洗浄により有利となる。
【0065】
加熱体30の具体的な材質は特に限定されないが、通電後に発熱することにより、エアロゾル形成基体20を加熱してエアロゾルを発生させることができればよい。例えば、本実施例では、加熱体30の材質はセラミックスを含む。
【0066】
具体的に、本実施例では、エアロゾル形成基体20は回転部11と同期して周方向に第2位置まで回転可能であるとともに、第2位置において、エアロゾル形成基体20は回転部11と同期して周方向に沿って回転することができる。他の実施例では、第2位置において、エアロゾル形成基体は回転部と同期して周方向に沿って回転しなくてもよく、エアロゾル形成基体と加熱体は周方向に相対運動を可能とさせればよい。ここで、本実施例では、第2位置において、エアロゾル形成基体20は径方向の押圧力を受ける。
【0067】
エアロゾル形成基体20が加熱体30によって加熱された後、エアロゾル形成基体20と加熱体30とは接続され、径方向の押圧力の作用下で、エアロゾル形成基体20の外側パッケージは回転部11と同期して周方向に沿って回転できるとともに、エアロゾル形成基体20を動かして加熱体30に対して運動させ、一方、エアロゾル形成基体20は外側パッケージから離れにくくなる。エアロゾル形成基体20の外側パッケージが回転部11と同期して周方向に沿って回転することを防止するとともに、エアロゾル形成基体20は同期して回転しない。したがって、エアロゾル形成基体20が径方向の押圧力を受けることは、エアロゾル形成基体20と加熱体30に相対運動を生じさせるには有利となる。
【0068】
同時に、径方向の押圧力の作用下で、エアロゾル形成基体20が回転部11と同期して周方向に十分な距離で回転した後、つまり、エアロゾル形成基体20が加熱体30に対して周方向に十分な距離で運動した後、軸方向に沿ってエアロゾル形成基体20を加熱体30から引き抜く時に、加熱体30上に残ったエアロゾル形成基体20の量はより少なくなり、ユーザのエアロゾル発生装置に対する洗浄により有利となる。
【0069】
本発明の回転部には、エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を加えるための押圧機構が設けられている。ここで、押圧機構は、エアロゾルに面して基質設置を形成する押圧弾性シートであり、押圧弾性シートを挟んだ後、エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を加え、押圧弾性シートに変形が生じる。1つの実施例では、押圧弾性シートがエアロゾル形成基体20を取り囲んで配置され、回転部11の外面は、少なくとも一部が押圧弾性シートを含み、つまり、回転部11の外面の一部は押圧弾性シートで製造される。
【0070】
本実施例では、
図3を参照して
図1及び
図2を組み合わせて示されるように、回転部11には、回転部11の収容キャビティ11aと連通する少なくとも1つの第1貫通穴11fが設けられ、回転部11の外面に軸方向(
図1に矢印X方向で示される)に延びる押圧機構13が設けられ、ここで、軸方向が加熱体30の挿入方向と一致する。他の実施例では、押圧機構13は軸方向に沿って延びなくてもよい。押圧機構13の具体的な形状は特に限定されないが、エアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を加えることができればよい。本実施例では、押圧機構13をシート状とする。押圧機構13は回転部11に接続され、押圧機構13の一端が径方向(
図1に矢印Y方向で示される)に沿って第1貫通穴11fに挿入されるために用いられ、エアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を加える。
【0071】
ユーザの吸引が完了すると、エアロゾル形成基体20を引き抜く前に、エアロゾル形成基体20を押圧するように押圧機構13を操作して径方向に沿って第1貫通穴11f内に挿入させることができる。押圧機構13はエアロゾル形成基体20を締め付け、押圧機構13の作用下でエアロゾル形成基体20は径方向の押圧力を受ける。そして、回転部11を把持して第1位置から周方向に沿って回転させて第2位置まで切り替え、エアロゾル形成基体20は加熱体30と接触して接続され、エアロゾル形成基体20は回転部11と同期して回転し、かつエアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせ、エアロゾル形成基体20と加熱体30とのリリースを実現する。
【0072】
本実施例のリリース機構10は、回転部11に外嵌され、押圧機構13を押して第1貫通穴11fに挿入させるように前記軸方向に沿って運動可能な第1ハウジング12をさらに含む。即ち、本実施例では、ユーザの吸引が完了すると、エアロゾル形成基体20を引き抜く前に、第1ハウジング12を操作して軸方向に沿って運動させることにより、エアロゾル形成基体20を押圧するように押圧機構13を押して第1貫通穴11fに挿入させることができ、エアロゾル形成基体20は押圧機構13の作用下で径方向の押圧力を受ける。ここで、第1ハウジング12の軸方向における運動方向は特に限定されないが、加熱体30の挿入方向と一致する方向に軸方向に沿って運動してもよいし、加熱体30の挿入方向と逆の方向に軸方向に沿って運動してもよく、第1ハウジング12は軸方向に沿って運動した後に押圧機構13を押して第1貫通穴11fに挿入させることができればよい。本実施例では、第1ハウジング12の軸方向における運動方向は加熱体30の挿入方向と逆である。
【0073】
なお、第1位置において、第1ハウジング12が回転部11上に外嵌され、軸方向に沿って回転部11から離脱しなく、第2位置において、第1ハウジング12は、押圧機構13を押して第1貫通穴11fに挿入させるように前記軸方向に沿って運動可能である。具体的には、第1ハウジング12と回転部11とはばね(図示せず)を介して軸方向に接続され、軸方向において、ばねは、一端が回転部11に接続され、他方の端が第1ハウジング12に接続されている。他の実施例では、以下の条件を満たす限り、他の接続形態であってもよい。第1位置において、第1ハウジング12が回転部11上に外嵌され、軸方向に沿って回転部11から離脱しなく、第2位置において、第1ハウジング12は、押圧機構13を押して第1貫通穴11fに挿入させるように前記軸方向に沿って運動可能である。
【0074】
図2を参照して、本実施例では、回転部11は当接面を有し、軸方向において、押圧機構13は、一端と他方の端との間の部分が当接面に当接し、他方の端が弾性素子14を介して回転部11に接続されている。それにより、第1ハウジング12が軸方向に沿って運動して押圧機構13を押し出す過程において、押圧機構13はその一端と他方の端との間の部分が回転部11の当接面に当接した交点を支点としてレバー運動をし、回転部11が周方向に一定距離回転した後、第1ハウジング12をリリースし、第1ハウジング12は弾性素子14の弾性力の作用下で加熱体30の挿入方向と一致する方向に復帰する。同時に、押圧機構13も復帰して、径方向にエアロゾル形成基体20から離れ、この時、ユーザはエアロゾル形成基体20を引き抜くことができる。
【0075】
なお、弾性素子14の具体的な形状は特に限定されないが、押圧機構13の他方の端は弾性素子14を介して回転部11に弾性的に接続されればよい。ここで、本実施例では、押圧機構13は複数あり、
図3には、4つの押圧機構13が示され、押圧機構13は周方向に等間隔に配置される。押圧機構13は、等間隔に配置されなくてもよい。
図2及び
図3を参照して、本実施例では、弾性素子14が回転部11の外面に外嵌されるとともに、押圧機構13の他方の端を挟持する。押圧機構13には、弾性素子14を収容するための収容溝13cが設けられている。弾性素子14の具体的な材料は特に限定されないが、弾性鋼又は高弾性シリカゲル材料であってもよい。第1ハウジング12の材料は特に限定されないが、金属又はプラスチックであってもよい。押圧機構13の材料は高温に強い金属、セラミックス又は高分子材料であってもよい。
【0076】
引き続き
図2及び
図3を参照して、押圧機構13は、径方向に沿って延びる第1凸部13bを有し、第1凸部13bは軸方向に第1ハウジング12の内壁に当接する。第1ハウジング12が軸方向に沿って運動する時に、押圧機構13の第1凸部13bへ付勢することにより、エアロゾル形成基体20を押圧するように押圧機構13を径方向に沿って第1貫通穴11fに挿入させるには有利となる。本実施例では、第1凸部13bが第1ハウジング12に面する部分は第1傾斜面13ba及び第2傾斜面13bcを有し、第1傾斜面13baは軸方向に第1ハウジング12に密着し、第2傾斜面13bcは径方向に第1ハウジング12に密着する。このように設計することにより、押圧機構13を駆動して径方向に沿って第1貫通穴11fに挿入させるように第1ハウジング12が軸方向に押圧機構13へ付勢するには有利となる。
【0077】
なお、本実施例では、
図2及び
図3を参照して、回転部11の当接面には、第2凸部11bが設けられ、押圧機構13の一端と他方の端との間の部分には、第1凹部13aが設けられ、第2凸部11bは第1凹部13aに当接し、第2凸部11bは押圧機構13のレバー運動の支点として設定される。他の実施例では、回転部11の当接面には、第1凹部が設けられ、押圧機構13の一端と他方の端との間の部分には、第2凸部が設けられ、第2凸部は第1凹部に当接する。又は、他の実施例では、回転部の当接面及び押圧機構13の一端と他方の端との間の部分の一方には、凸部が設けられ、他方は滑らかな面になり、押圧機構13はレバー運動もすることができる。
【0078】
なお、本実施例は、押圧機構13を操作してエアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を提供させることにより、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11aに挿入される時に、つまり、回転部11が第1位置に位置する時に、押圧機構13はエアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を提供せず、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11aに挿入される過程を円滑にすることを確保でき、受ける抵抗が小さい。エアロゾル形成基体20が回転部11と同期して回転できるように、回転部11が回転して第2位置まで切り替えられた時に押圧機構13を操作してエアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を提供させることにより、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせるには有利となる。
【0079】
[第2実施例]
図4及び
図5を参照して
図1を組み合わせて示されるように、本実施例では、回転部11の壁には、エアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を加えるための少なくとも1つの凸部11dが設けられる。エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11a内に挿入される時に、エアロゾル形成基体20が回転部11と同期して回転できるように、凸部11dはエアロゾル形成基体20を締め付ける。本実施例では、凸部11dは弾性シートであり、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11a内に挿入される時に、弾性シートが圧力を受けると径方向に沿って回転部11の収容キャビティ11aのキャビティ壁に向かって運動することにより、エアロゾル形成基体20が円滑に回転部11の収容キャビティ11aに挿入される。エアロゾル形成基体20が加熱体30上に挿入された後、かつ弾性シートを完全に通過した後、弾性シートは復帰するとともに、エアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を加え、エアロゾル形成基体20が回転部11と同期して回転できる。
【0080】
本実施例では、弾性シートは軸方向に沿って延び、このように設置された後、エアロゾル形成基体20が円滑に回転部11の収容キャビティ11a内に挿入される時に、弾性シートは押し出されて傾斜面が生じ、傾斜面の存在によりエアロゾル形成基体20は収容キャビティ11aに円滑に挿入されることができるとともに、エアロゾル形成基体20を収容キャビティ11a内から引き抜く時に、弾性シートも押し出されて傾斜面が生じ、傾斜面の存在によりエアロゾル形成基体20は収容キャビティ11a内から引き抜かれることができる。
【0081】
なお、弾性シートは、それぞれ回転部11の壁に接続される第1端及び第2端を有し、第1端から第2端への方向において、第1端と第2端との間の部分は径方向に沿って外に突出し、当該径方向に沿って外に突出した頂部の表面積はそれぞれ第1端と第2端の表面積よりも小さい。つまり、弾性シートの径方向に沿って外に突出した頂部とエアロゾル形成基体20との接触面積が小さいため、弾性シートの径方向に沿って外に突出した頂部とエアロゾル形成基体20と径方向の押圧力を向上させることができ、弾性シートの径方向に沿って外に突出した頂部がエアロゾル形成基体20を良好に締め付けることができることにより、エアロゾル形成基体20と加熱体30とのリリースに有利となる。
【0082】
また、本実施例のリリース機構10は、回転部11上に外嵌される第1ハウジング12をさらに含み、第1ハウジング12は回転部11を駆動して周方向に沿って回転させるように軸方向に沿って運動することができ、軸方向が加熱体30の挿入方向と一致し、第1ハウジング12が回転部11を駆動して周方向に沿って回転させる具体的な実現方式は特に限定されない。本実施例では、
図6を参照して
図4を組み合わせて示されるように、回転部11の外面には、軸方向に沿って延びる3つのスクリュ溝11cが設けられ、第1ハウジング12の壁内には、3つの第3凸部12aが設けられ、第3凸部12aはスクリュ溝11c内に設けられ、かつスクリュ溝11c内で摺動可能である。
【0083】
他の実施例では、回転部の外面に、軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられ、第1ハウジングの壁内に、少なくとも1つの第3凸部が設けられること、或いは、回転部の外面に、少なくとも1つの第3凸部が設けられ、第1ハウジングの壁の内面に、軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられる。第3凸部はスクリュ溝内に設けられ、かつスクリュ溝で摺動可能である。
【0084】
本実施例では、第1ハウジング12を制御することで、軸方向に沿って運動することにより、第3凸部12aはスクリュ溝11c内で摺動した後、回転部11を第1位置から第2位置まで切り替えるように、回転部11を駆動して周方向に沿って回転させる。本実施例では、第3凸部12aが複数であり、かつ同一の周方向に沿って間隔をあけて配置されているため、回転部11を駆動して周方向に沿って回転させることにはより有利となる。他の実施例では、同一の周方向に沿って間隔をあけて配置されなくてもよく、第1ハウジングが軸方向に沿って運動する過程において、第3凸部はスクリュ溝内で摺動することによって回転部を駆動して周方向に沿って回転させればよい。
【0085】
つまり、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11a内に挿入されるとともに、回転部11は第1位置にあると、回転部11は径方向の押圧力を受ける。他の実施例では、回転部11が第1位置にあると、回転部11は径方向の押圧力を受けなくてもよく、それによってエアロゾル形成基体20が円滑に加熱体30に挿入されるには有利となり、回転部11が第1位置から第2位置まで切り替えられるとともに、エアロゾル形成基体20は径方向の押圧力を受ける。即ち、回転部11の受けた径方向の押圧力は回転部11の周方向における運動により発生する。
【0086】
[第3実施例]
図7を参照して
図1を組み合わせて示されるように、本実施例では、回転部11における加熱体30に近い部分には、回転部11の収容キャビティ11aと連通する少なくとも1つの第2貫通孔11gが設けられ、第2貫通孔11gはエアロゾル形成基体20を露出させる。本実施例では、回転部11には、回転部11の収容キャビティ11aと連通する2つの第2貫通孔11gが設けられる。ユーザの吸引が完了した後、指で第2貫通孔11gにてエアロゾル形成基体20を挟んでエアロゾル形成基体20を締め付け、エアロゾル形成基体20は指から加えられた径方向の押圧力を受けると回転部11と同期して回転し、回転部11は第1位置から第2位置まで切り替えられ、一定の距離で回転した後、指が第2貫通孔11gから離れ、エアロゾル形成基体20を回転部11の収容キャビティ11aから引き抜く。
【0087】
本実施例では、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11aに挿入される時に、つまり、回転部11が第1位置にある時に、凸部が設けられておらず、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11aに挿入される過程は円滑になり、抵抗が少なくなる。
【0088】
なお、本実施例では、第2貫通孔に、径方向にエアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を加えるための押圧機構が設けられる。押圧機構の具体的な形状及び設置形態は第1実施例の記載を参照することができ、ここでは再び説明しない。
【0089】
[第4実施例]
図8を参照して、本実施例では、回転部11の外面には、周方向に沿って延びるギア11hが設けられ、リリース機構10には、ギア11hを駆動して周方向に沿って回転させるための動力源が設けられる。例えば、電動モータ又はラック伝動装置によりギア11hを伝動駆動して周方向に沿って回転させた後、回転部11を駆動して第1位置から第2位置まで切り替えられることができる。
図5を組み合わせて示されるように、回転部11の収容キャビティ11aのキャビティ壁にも、エアロゾル形成基体20に径方向の押圧力を加えるための少なくとも1つの凸部11dが設けられ、凸部11dの設置形態及び作動原理は第2実施例の記載を参照することができ、ここでは再び説明しない。
【0090】
[第5実施例]
図9を参照して
図1を組み合わせて示されるように、本実施例では、エアロゾル形成基体20が軸方向に沿って回転部11に置かれてから、周方向における動きが制限され、軸方向が加熱体30の延在方向と一致する。具体的には、回転部11の収容キャビティ11aの内壁には、軸方向に沿って延びる少なくとも1つの第4凸部11jが設けられ、軸方向が加熱体30の延在方向と一致する。
図9には、周方向に沿って間隔をあけて配置された4つの第4凸部11jが示され、他の実施例では、他の数量の第4凸部を設置してもよい。また、エアロゾル形成基体20の外面には、軸方向に沿って延びる少なくとも1つの第2凹部20aが設けられ、第4凸部11jは軸方向に第2凹部20a内に挿設されるために用いられ、回転部11が第1位置から第2位置まで切り替えられる時に、エアロゾル形成基体20も回転部11と同期して周方向に沿って回転することができる。
【0091】
他の実施例では、回転部の収容キャビティの内壁には、軸方向に沿って延びる少なくとも1つの第2凹部が設けられ、軸方向が加熱体の延在方向と一致し、エアロゾル形成基体の外面には、軸方向に沿って延びる少なくとも1つの第4凸部が設けられ、第4凸部は軸方向に第2凹部内に挿設されるために用いられてもよい。
【0092】
なお、他の実施例では、第2凹部と第4凸部は軸方向に沿って延びておらず、エアロゾル形成基体は軸方向に沿って回転部に置かれた後の周方向における動きが制限されることを実現できればよい。例えば、回転部の収容キャビティの内壁に第2凹部が設けられ、エアロゾル形成基体の外面に第4凸部が設けられ、エアロゾル形成基体が軸方向に沿って回転部に挿入された後に、周方向に一定角度で回転した後、第4凸部と第2凹部とは係着され、エアロゾル形成基体は、軸方向に沿って回転部に置かれた後の周方向における動きが制限される。
【0093】
本実施例では、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11aに挿入される時に、つまり、回転部11が第1位置にある時に、凸部が設けられておらず、エアロゾル形成基体20が回転部11の収容キャビティ11aに挿入される過程は円滑になり、抵抗が少なくなる。
【0094】
なお、回転部11の収容キャビティ11aのキャビティ壁上に設けられた凸部が弾性シートである場合、弾性シートに変形センサが設けられ、弾性シートの変形により収容キャビティ11aに挿入されたエアロゾル形成基体20が検出される。変形センサが設けられた後、未成年者の誤操作で加熱体30を加熱させることを防止することができる。回転部の収容キャビティ11a内にエアロゾル形成基体20を挿入した後だけ、加熱体30は加熱を行い、保護機能を果たせる。
【0095】
また、
図5及び
図7を参照して、回転部11には、加熱体30が挿入する開孔11eが設けられ、開孔11eの穴径は加熱体30の外径以上である。開孔11eの穴径が加熱体30の外径よりも大きい場合、上記実施例のリリース機構10をエアロゾル発生装置に回転可能に接続した後、加熱体30はエアロゾル形成基体20を加熱してエアロゾルを発生させた後、回転部の収容キャビティ11a内は開孔11eを介して外気と連通し、ユーザはエアロゾル形成基体20から放出されたエアロゾルを吸引することができる。
【0096】
他の実施例では、リリース機構の他の部分には、ユーザがエアロゾル形成基体20から放出されたエアロゾルを円滑に吸引することができるように、対応するガス通路が設けられてもよい。例えば、
図5に示される凸部11dに開口を設置し、
図7に示されるリリース機構に第2貫通穴11gを設置し、いずれも外気と連通することができてもよい。この場合、開孔11eの穴径の寸法をできる限り加熱体30の外径の寸法と一致させることにより、エアロゾル形成基体20が取り外された時に、破片が加熱体30の支持体と回転部11の端部によって形成された隙間に落ちて、機器の性能に悪影響を与えることを防止する。
【0097】
[第6実施例]
図10を参照して
図1を組み合わせて示されるように、本実施例では、加熱体30と上記のいずれかの実施例に記載のリリース機構10とを含むエアロゾル発生装置であって、回転部11は、第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に接続され、かつ軸方向にエアロゾル発生装置に位置決めされ、加熱体30は回転部11の収容キャビティ11aに挿設され、ここで、エアロゾル発生装置は本体部40をさらに含み、加熱体30は、加熱体ブラケット31を介して本体部40に設けられ、回転部11は本体部40に設けられ、本体部40に周方向に沿って回転可能に接続され、かつ軸方向に相対運動しないエアロゾル発生装置が提供される。
【0098】
このように設計した後、回転部11が第1位置から第2位置まで切り替えられる過程において、回転部11は周方向に沿って回転し、本体部40は静止を維持し、又は、本体部40は周方向に沿って回転し、加熱体30は本体部40と同期して回転し、回転部11は静止を維持する。上記のいずれもエアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向(
図1に矢印Z方向で示される)に相対運動を生じさせることを実現できる。
【0099】
他の実施例では、回転部が本体部に設けられ、加熱体に周方向に沿って回転可能に接続され、例えば加熱体ブラケット31に周方向に沿って回転可能に接続され、かつ軸方向に相対運動しない。このように設計した後、回転部11が第1位置から第2位置まで切り替えられる過程において、回転部11は周方向に沿って回転し、加熱体30は静止を維持し、又は、加熱体3は周方向に沿って回転し、本体部は加熱体と同期して回転しておらず、回転部11は静止を維持する。上記のいずれもエアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向(
図1に矢印Z方向で示される)に相対運動を生じさせることを実現できる。
【0100】
具体的には、
図10を参照して、リリース機構10には、第1係合溝15が設けられ、本体部40には、第2係合溝16が設けられ、
図11を組み合わせて示されるように、第1係合溝15と第2係合溝16が係着されることにより、回転部11を本体部40に係設する。他の実施例では、回転部11と本体部40は他の係着形態であってもよく、回転部11が本体部40に係設されればよい。
【0101】
再び
図1を参照して、本体部40には、制御回路41、表示灯45、ボタン44、バッテリ42及び充電制御回路43がさらに設けられる。ここで、加熱体30は制御回路41に接続され、制御回路41がバッテリ42に接続され、充電制御回路43がバッテリ42と制御回路41に接続される。ボタン44を押すと加熱体30の開始と停止を制御することができ、ここで、ボタン44上の表示灯45はエアロゾル発生装置の作動状態を表示することができる。制御回路41が加熱体30と合わせて作動することにより、加熱体30の温度を200°C〜500°Cの間に制御することができ、加熱されるエアロゾル形成基体20が安定したエアロゾルを揮発できることを確保し、充電制御回路43はバッテリ42への充電を制御することができる。
【0102】
ユーザは、本実施例のエアロゾル発生装置によりエアロゾルを吸引する場合、エアロゾル形成基体20を回転部11の収容キャビティ11a内に挿入し、加熱体30をエアロゾル形成基体20内に挿入する。この時、回転部11は第1位置にあり、エアロゾル形成基体20は加熱体30と接触し、かつ両者は相対的な静止を維持し、加熱体30を制御することにより、エアロゾル形成基体20を加熱して、ユーザが吸引するためのエアロゾルを発生させる。ユーザの吸引が完了した場合、エアロゾル形成基体20を引き抜く前に、回転部を第1位置から周方向に沿って回転させて第2位置まで切り替えるように制御する。回転部11が第2位置にある時に、エアロゾル形成基体20は加熱体30と接触して接続され、かつエアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせる。
【0103】
エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせる過程において、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが接続からリリースされるようになり、ユーザは加熱体30からエアロゾル形成基体20を容易に引き抜くことができ、使用上便利であり、ユーザのエアロゾル発生装置に対する洗浄も容易に行うことができる。
【0104】
なお、エアロゾル形成基体20と加熱体30の周方向における相対運動をより円滑にするために、加熱体30の表面にエナメル層が設けられ、エナメル層が設けられた後、エアロゾル形成基体20と加熱体30の周方向における相対運動が受けた抵抗が小さくなり、エアロゾル形成基体20と加熱体30とのリリースにより有利となる。
【0105】
[第7実施例]
図1を組み合わせて示されるように、本実施例では、エアロゾル発生装置の加熱体30にエアロゾル形成基体20を挿入した後、エアロゾル形成基体20が加熱体30に対して第1位置から第2位置まで周方向に沿って回転することか可能であり、第1位置から第2位置までの過程において、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を可能とさせ、前記第1位置において、エアロゾル形成基体20が加熱体30と接触して接続され、エアロゾル形成基体20は加熱体30に対して第1軸方向位置を有し、第2位置において、エアロゾル形成基体20が加熱体30と接触して接続され、かつエアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせ、エアロゾル形成基体20は加熱体30に対して第2軸方向位置を有し、第1軸方向位置が第2軸方向位置と一致するエアロゾル形成基体20のリリース方法が提供される。エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせる過程において、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが接続からリリースされるようになり、ユーザは加熱体30からエアロゾル形成基体20を容易に取り外すことができ、使用上便利である。
【0106】
好ましくは、本実施例では、上記のいずれかの実施例に記載のリリース機構を用いてエアロゾル形成基体20をリリースする。ここで、前記エアロゾル形成基体20は前記回転部11と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能であり、エアロゾル形成基体20を加熱体30と周方向に相対運動を迅速に生じさせることによってリリースすることができる。他の実施例では、エアロゾル形成基体20をリリースする過程において、前記第2位置において、エアロゾル形成基体20は径方向の押圧力を受ける。エアロゾル形成基体20が径方向の押圧力を受けることにより、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせるには有利となり、即ち、エアロゾル形成基体20をリリースするには有利となる。
【0107】
他の実施例では、第1軸方向位置は第2軸方向位置と異なり、回転部11がエアロゾル発生装置に対して回転する過程において、エアロゾル形成基体20はいずれも加熱体30と接触し、両者には、周方向における運動を生じさせるだけでなく、軸方向における運動も生じさせる。第1位置から第2位置までの過程において、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を可能とさせ、ただし、エアロゾル形成基体20はいずれも加熱体30と接触すればよい。
【0108】
他の実施例では、エアロゾル形成基体20をリリースする過程において、回転部11は前記第1位置から前記第2位置まで切り替えられる際に、エアロゾル形成基体20は径方向の押圧力を受ける。即ち、第1位置において、回転部11が径方向の押圧力を受けないことにより、エアロゾル形成基体20が加熱体30に円滑に挿入されるには有利となり、回転部11は前記第1位置から前記第2位置まで切り替えられる際に、エアロゾル形成基体20は径方向の押圧力を受ける。径方向の押圧力の作用下で、エアロゾル形成基体20と加熱体30とが周方向に相対運動を生じさせ、エアロゾル形成基体20を円滑に取り外すことができる。
【0109】
図9を参照して、本発明では、上記のリリース機構に適用可能なエアロゾル形成基体20を含む発煙製品であって、エアロゾル形成基体20は、軸方向にリリース機構上の回転部11に置かれた後の周方向における動きが制限され、軸方向が加熱体30の延在方向と一致し、ここで、エアロゾル形成基体20の外面には、第4凸部又は第2凹部20aが設けられる発煙製品がさらに提供される。エアロゾル形成基体20のさらなる記載について、第5実施例を参照し、ここでは再び説明しない。
【0110】
発煙製品のエアロゾル形成基体20は第4凸部又は第2凹部20aを介して軸方向にリリース機構の回転部11上に挿設された後、回転部11が第1位置から回転して第2位置まで切り替えられた時に、エアロゾル形成基体20も回転部11と同期して周方向に沿って回転することができる。
【0111】
以上により、本発明に提供された上記実施例は、本発明の原理及びその効果を例示的に説明しただけであり、本発明を限定するものではない。当業者は本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、上記実施例を修正又は変更することができる。したがって、本分野において当業者が本発明に開示された主旨及び技術的思想を逸脱しない下で行われた全ての均等な修正又は変更は、依然として本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2020年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置に加熱体が設けられるエアロゾル発生装置用のリリース機構であって、前記加熱体は、前記リリース機構のエアロゾル形成基体内に挿入されるために用いられ、
前記リリース機構は回転部を含み、前記回転部は、第1位置と第2位置との間にエアロゾル発生装置に回転可能に接続され、前記第1位置から第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と前記加熱体が周方向に相対運動可能であり、
前記第1位置及び前記第2位置の何れにおいても、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体と接触することを特徴とするエアロゾル発生装置用のリリース機構。
【請求項2】
前記第1位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第1軸方向位置を有し、前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第2軸方向位置を有し、前記第1軸方向位置が前記第2軸方向位置と一致することを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項3】
前記エアロゾル形成基体は、前記回転部と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能であることを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項4】
前記回転部に、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための押圧機構が設けられることを特徴とする請求項3に記載のリリース機構。
【請求項5】
前記押圧機構は、前記エアロゾル形成基体に面して設置された押圧弾性シートであることを特徴とする請求項4に記載のリリース機構。
【請求項6】
前記押圧弾性シートは、前記エアロゾル形成基体を取り囲んで設置され、前記回転部の外面は、少なくとも一部が前記押圧弾性シートを含むことを特徴とする請求項5に記載のリリース機構。
【請求項7】
前記回転部に、前記回転部と連通する少なくとも1つの第1貫通穴が設けられ、
前記押圧機構は前記回転部に接続され、その一端が、径方向に沿って前記第1貫通穴に挿入され、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるために用いられることを特徴とする請求項4に記載のリリース機構。
【請求項8】
前記押圧機構は軸方向に沿って延び、前記軸方向は前記加熱体の挿入方向と一致することを特徴とする請求項7に記載のリリース機構。
【請求項9】
前記回転部に外嵌され、前記押圧機構を押して前記第1貫通穴に挿入させるように前記軸方向に沿って運動可能な第1ハウジングをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のリリース機構。
【請求項10】
前記回転部は当接面を有し、前記押圧機構の前記一端と他方の端との間の部分が前記当接面に当接し、前記押圧機構の前記他方の端が弾性素子を介して前記回転部に接続されることを特徴とする請求項7に記載のリリース機構。
【請求項11】
前記弾性素子が前記回転部の外面に外嵌されるとともに、前記押圧機構の前記他方の端を挟持することを特徴とする請求項10に記載のリリース機構。
【請求項12】
前記押圧機構は径方向に沿って延びる第1凸部を有し、前記第1凸部と前記第1ハウジングの内壁は、前記軸方向に沿って当接することを特徴とする請求項9に記載のリリース機構。
【請求項13】
前記当接面に、第2凸部が設けられ、前記押圧機構の前記一端と前記他方の端との間の部分に、第1凹部が設けられ、前記第2凸部は前記第1凹部に当接すること、或いは、前記当接面に、第1凹部が設けられ、前記押圧機構の前記一端と前記他方の端との間の部分に、第2凸部が設けられ、前記第2凸部は前記第1凹部に当接することを特徴とする請求項10に記載のリリース機構。
【請求項14】
前記回転部の壁に、前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための少なくとも1つの凸部が設けられることを特徴とする請求項3に記載のリリース機構。
【請求項15】
前記凸部は弾性シートであることを特徴とする請求項14に記載のリリース機構。
【請求項16】
前記弾性シートは、それぞれ前記回転部の壁に接続される第1端及び第2端を有し、前記第1端から前記第2端への方向において、前記第1端と前記第2端との間の部分は径方向に沿って外に突出し、当該径方向に沿って外に突出した頂部の表面積は前記第1端と前記第2端の表面積のそれぞれよりも小さいことを特徴とする請求項15に記載のリリース機構。
【請求項17】
前記回転部に外嵌され、前記回転部を駆動して前記周方向に沿って回転させるように軸方向に沿って運動可能な第1ハウジングをさらに含み、前記軸方向が前記加熱体の挿入方向と一致することを特徴とする請求項14に記載のリリース機構。
【請求項18】
前記回転部の外面に、前記軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられ、前記第1ハウジングの壁内に、少なくとも1つの第3凸部が設けられること、或いは、前記回転部の外面に、少なくとも1つの第3凸部が設けられ、前記第1ハウジングの壁の内面に、前記軸方向に沿って延びる少なくとも1つのスクリュ溝が設けられること、及び
前記第3凸部は前記スクリュ溝に設けられ、かつ前記スクリュ溝内で摺動可能であることを特徴とする請求項17に記載のリリース機構。
【請求項19】
前記回転部における前記加熱体に近い部分に、前記回転部と連通する少なくとも1つの第2貫通孔が設けられ、前記第2貫通孔は前記エアロゾル形成基体を露出させることを特徴とする請求項3に記載のリリース機構。
【請求項20】
前記第2貫通穴に、径方向に沿って前記エアロゾル形成基体に径方向の押圧力を与えるための押圧機構が設けられることを特徴とする請求項19に記載のリリース機構。
【請求項21】
前記回転部の外面に、前記周方向に沿って延びるギアが設けられ、前記リリース機構に、前記ギアを駆動して前記周方向に沿って回転させるための動力源が設けられることを特徴とする請求項14に記載のリリース機構。
【請求項22】
前記エアロゾル形成基体は、軸方向に沿って前記回転部に置かれてから、周方向における動きが制限され、前記軸方向は前記加熱体の延在方向と一致することを特徴とする請求項3に記載のリリース機構。
【請求項23】
前記回転部の内壁に、少なくとも1つの第2凹部が設けられ、前記エアロゾル形成基体の外面に、前記軸方向に沿って前記第2凹部に挿設されるための少なくとも1つの第4凸部が設けられること、或いは、
前記回転部の内壁に、少なくとも1つの第4凸部が設けられ、前記エアロゾル形成基体の外面に、少なくとも1つの第2凹部が設けられ、前記第4凸部が前記軸方向に沿って前記第2凹部に挿設されるためのものであることを特徴とする請求項22に記載のリリース機構。
【請求項24】
前記弾性シートに、変形センサが設けられ、前記弾性シートの変形により、前記エアロゾル形成基体が前記回転部内に配置されたか否かが検出されることを特徴とする請求項15に記載のリリース機構。
【請求項25】
前記回転部に、前記加熱体が挿入する開孔が設けられ、前記開孔の穴径が前記加熱体の外径以上であることを特徴とする請求項1に記載のリリース機構。
【請求項26】
加熱体と、請求項1に記載のリリース機構とを含むことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項27】
エアロゾル発生装置の加熱体にエアロゾル形成基体を挿入した後、エアロゾル形成基体を加熱体に対して第1位置から周方向に沿って第2位置までに回転可能とさせ、前記第1位置から前記第2位置までの過程において、前記エアロゾル形成基体と前記加熱体を周方向に相対運動を可能とさせる工程と、
前記第1位置及び前記第2位置の何れにおいても、前記エアロゾル形成基体を前記加熱体と接触させる工程とを含むことを特徴とするエアロゾル形成基体のリリース方法。
【請求項28】
前記第1位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第1軸方向位置を有し、前記第2位置において、前記エアロゾル形成基体は前記加熱体に対して第2軸方向位置を有し、前記第1軸方向位置は前記第2軸方向位置と一致することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記エアロゾル形成基体は、請求項1に記載のリリース機構の前記回転部と同期して、前記周方向に沿って前記第2位置までに回転可能であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
エアロゾル形成基体を含む発煙製品であって、前記エアロゾル形成基体は請求項23に記載のリリース機構に適用でき、前記エアロゾル形成基体の外面に、第4凸部又は第2凹部が設けられることを特徴とする発煙製品。
【国際調査報告】