特表2021-503060(P2021-503060A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コンセプト グループ エルエルシーの特許一覧

<>
  • 特表2021503060-断熱コネクタ部品 図000003
  • 特表2021503060-断熱コネクタ部品 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-503060(P2021-503060A)
(43)【公表日】2021年2月4日
(54)【発明の名称】断熱コネクタ部品
(51)【国際特許分類】
   F16L 59/065 20060101AFI20210108BHJP
【FI】
   F16L59/065
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-526220(P2020-526220)
(86)(22)【出願日】2018年11月14日
(85)【翻訳文提出日】2020年7月10日
(86)【国際出願番号】US2018061054
(87)【国際公開番号】WO2019099519
(87)【国際公開日】20190523
(31)【優先権主張番号】62/585,744
(32)【優先日】2017年11月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519173440
【氏名又は名称】コンセプト グループ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】リード、アールネ、エイチ.
【テーマコード(参考)】
3H036
【Fターム(参考)】
3H036AA04
3H036AB28
3H036AD03
(57)【要約】

2つの管腔の接合部での環境への熱伝達を低減させる断熱アセンブリが提供される。前記アセンブリは、2つの管腔間の接合部を囲むように管腔に固定できる断熱ジャケットを備える。そのようなアセンブリの製造に関する方法も提供される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱アセンブリであって、
(a)ジャケットアセンブリであって(i)第1のネジ付き継手に固定された外側ジャケットと、(ii)前記第1のネジ付き継手に固定された内側ジャケットとを有し、
前記内側ジャケットは、その内部でジャケット管腔を画定し、前記ジャケット管腔は主軸を画定し、前記外側ジャケットおよび内側ジャケットはまた、それらの間に密閉された真空のジャケット断熱空間を画定する、ジャケットアセンブリと、
前記ジャケット断熱空間と連通してガス分子に前記ジャケット断熱空間からの出口経路を提供する通気孔であって、
前記通気孔は、これを介したガス分子の排気に続いて前記ジャケット断熱空間内で真空を維持するために密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離が、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は、前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1及び第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させる、通気孔と、
(b)第1の管腔を画定する第1の導管と、
(c)第2の管腔を画定する第2の導管であって、前記第2の導管の管腔および前記第1の導管の管腔は、互いに流体連通する、第2の導管と、
(d)任意に、前記第1の導管の端部と前記第2の導管の端部との間に配置されたシーラーであって、前記第1の管腔および第2の管腔と流体連通しているシーラーと、
を有し、
(e)前記ジャケットアセンブリは、前記第1の導管および前記第2の導管に密閉可能に固定され、
(f)前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定したとき、前記ジャケット断熱空間は、前記第1の導管の少なくとも一部と前記第2の導管の少なくとも一部を覆っているものである、断熱アセンブリ。
【請求項2】
請求項1記載の断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管を囲む第1のネジ付きナットと前記第1の導管を囲む第1のフェルールとをさらに有し、前記第1のネジ付きナットは、前記第1のフェルールが前記ジャケットアセンブリを前記第1の導管に密閉可能に固定するように前記第1のネジ付き継手と係合するものである、断熱アセンブリ。
【請求項3】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、前記外側ジャケットは第2のネジ付き継手に固定され、前記内側ジャケットが前記第2のネジ付き継手に固定され、前記断熱アセンブリはさらに、前記第2の導管を囲む第2のねじ付きナットと、前記第2の導管を囲む第2のフェルールとを有し、前記第2のネジ付きナットが前記第2のネジ付き継手と係合して、前記第2のフェルールが前記ジャケットアセンブリを前記第2の導管に密閉可能に固定するものである、断熱アセンブリ。
【請求項4】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、前記第1の管腔および前記第2の管腔は互いに同軸である、断熱アセンブリ。
【請求項5】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管は第1の内管と第1の外管とを有し、前記第1の内管および前記第1の外管がそれらの間に密封された断熱空間を画定するものである、断熱アセンブリ。
【請求項6】
請求項5記載の断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管の前記密閉された断熱空間と連通する通気孔であって、前記密閉された断熱空間からの出口経路をガス分子に提供する、通気孔をさらに有し、
この通気孔を介したガス分子の排気の後に前記通気孔は前記密閉された断熱空間内の真空を維持するために密閉可能であり、前記第1の壁と前記第2の壁の間の距離は前記通気孔に隣接する前記密閉された断熱空間の一部で可変であり、これにより前記密閉された断熱空間の排気中に前記第1および第2の壁の可変距離部分によって前記密閉された断熱空間内のガス分子が前記通気孔に誘導され、前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである、断熱アセンブリ。
【請求項7】
請求項5記載の断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管の前記密封された断熱空間を密封する継手をさらに有し、任意で、前記継手が前記密封された断熱空間内に延びる部分を備えるものである、断熱アセンブリ。
【請求項8】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、
前記第2の導管は第2の内管および第2の外管を有し、前記第1の内管および前記第1の外管が、それらの間に密封された断熱空間を画定するものである、断熱アセンブリ。
【請求項9】
請求項8記載の断熱アセンブリにおいて、前記第2の導管の前記密閉された断熱空間と連通する通気孔であって、前記密閉された断熱空間からの出口経路をガス分子に提供する、通気孔をさらに有し、
この通気孔を介したガス分子の排気の後に前記通気孔は前記密閉された断熱空間内の真空を維持するために密閉可能であり、前記第1の壁と前記第2の壁の間の距離は前記通気孔に隣接する前記密閉された断熱空間の一部で可変であり、これにより前記密閉された断熱空間の排気中に前記第1および第2の壁の可変距離部分によって前記密閉された断熱空間内のガス分子が前記通気孔に誘導され、前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである、断熱アセンブリ。
【請求項10】
請求項8記載の断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管の前記密封された断熱空間を密封する継手をさらに有し、任意で、前記継手が前記密封された断熱空間内に延びる部分を備えるものである、断熱アセンブリ。
【請求項11】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、
前記内側ジャケットと前記第1の導管がこれらの間に密閉空間を画定するものである、断熱アセンブリ。
【請求項12】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、
前記内側ジャケットおよび前記第2の導管はそれらの間に密閉空間を画定するものである、断熱アセンブリ。
【請求項13】
請求項1〜2のいずれかに記載の断熱アセンブリにおいて、
前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定する時、前記第1の導管は長さを画定し、前記第2の導管は長さを画定し、前記ジャケット断熱空間は、前記第1の導管および前記第2の導管のうちの少なくとも1つの長さの1〜約10%の上にある。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の断熱アセンブリの前記第1の導管の管腔および前記第2の導管の管腔を通して流体を連通させる工程を有する方法。
【請求項15】
方法であって、
(a)ジャケットアセンブリであって(i)第1のネジ付き継手に固定された外側ジャケットと、(ii)前記第1のネジ付き継手に固定された内側ジャケットとを有し、
前記内側ジャケットは、その内部でジャケット管腔を画定し、前記ジャケット管腔は主軸を画定し、前記外側ジャケットおよび内側ジャケットはまた、それらの間に密閉された真空のジャケット断熱空間を画定する、ジャケットアセンブリと、
前記ジャケット断熱空間と連通してガス分子に前記ジャケット断熱空間からの出口経路を提供する通気孔であって、
前記通気孔は、これを介したガス分子の排気に続いて前記ジャケット断熱空間内で真空を維持するために密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離が、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は、前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1及び第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させる、通気孔と、
(b)第1の管腔を画定する第1の導管と、
(c)第2の管腔を画定する第2の導管であって、前記第2の導管の管腔および前記第1の導管の管腔は、互いに流体連通する、第2の導管と、
(d)任意に、前記第1の導管の端部と前記第2の導管の端部との間に配置されたシーラーであって、前記第1の管腔および第2の管腔と流体連通しているシーラーと、
を用いて、
前記第1の管腔を前記第2の管腔と連通するように配置し(密閉可能に行うことも可能)、前記ジャケット断熱空間は、前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定した時に前記第1の導管の少なくとも一部と前記第2の導管の少なくとも一部を覆うように前記ジャケットアセンブリを前記第1の導管および前記第2の導管に密閉可能に固定する工程を有する方法。
【請求項16】
請求項15記載の方法において、前記密閉可能に固定する工程は、前記第1のネジ付き継手を第1のフェルールと係合させることによって行われ、前記係合は、任意で前記第1のネジ付き継手と係合するねじ付きナットによって行われるものである、方法。
【請求項17】
請求項15記載の方法において、前記密閉可能に固定する工程は、前記内側ジャケットと前記第1の導管との間に空間を画定するように行われるものである、方法。
【請求項18】
請求項15記載の方法において、前記外側ジャケットが第2のネジ付き継手に固定され、前記内側ジャケットが前記第2のネジ付き継手に固定され、さらに、前記第2のネジ付き継手を第2のフェルールと係合させる工程をさらに有し、これにより前記ジャケットアセンブリを前記第2の導管に固定するものであり、この係合は、任意で、前記第2のネジ付き継手と係合するネジ付きナットによって行われるものである、方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、前記密閉可能に固定する工程は、前記内側ジャケットおよび前記第2の導管がそれらの間に空間を画定するように行われるものである、方法。
【請求項20】
請求項15記載の方法において、
前記第1の導管及び前記第2の導管の一方または両方が、断熱空間をその間に画定する内壁および外壁と、
前記ジャケット断熱空間と連通する通気孔と、を有し、
この通気孔は前記ジャケット断熱空間からの出口経路をガス分子に提供するものであり、前記通気孔を介したガス分子の排出に続いて、前記ジャケットの断熱空間内で前記通気孔は密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離は、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1および第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の前記可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、発明の名称「断熱コネクタ部品」の米国特許出願番号第62/585,744号(2017年11月14日出願)の優先権および利益を主張する。この出願は、ここで参照することにより、あらゆる目的のためにその全文が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、真空断熱部品の分野および管間コネクタの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
流体処理の分野では、導管を通って流体が移動している間、流体の温度を維持しながら、流体を運ぶ必要がある。これを行うための既存の技術(たとえば、直線および曲線の配管)は、例えば鋳造または他の成形プロセスによって目的の形状に成形された後にその形状に固定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、導管間のエンドツーエンド接続は、(1)接続における流体漏れ、(2)接続部での断熱能力の損失、の可能性を提示するので、そのような導管を互いに接続することは、課題を有する。したがって、当技術分野では、断熱導管を互いに接続するために有用なコネクタ(および関連する方法)が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の長年にわたる課題を解決するために、本願は、断熱アセンブリを提供するものである。この断熱アセンブリは、
(a)ジャケットアセンブリであって(i)第1のネジ付き継手に固定された外側ジャケットと、(ii)前記第1のネジ付き継手に固定された内側ジャケットとを有し、
前記内側ジャケットは、その内部でジャケット管腔を画定し、前記ジャケット管腔は主軸を画定し、前記外側ジャケットおよび内側ジャケットはまた、それらの間に密閉された真空のジャケット断熱空間を画定する、ジャケットアセンブリと、
前記ジャケット断熱空間と連通してガス分子に前記ジャケット断熱空間からの出口経路を提供する通気孔であって、
前記通気孔は、これを介したガス分子の排気に続いて前記ジャケット断熱空間内で真空を維持するために密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離が、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は、前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1及び第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させる、通気孔と、
(b)第1の管腔を画定する第1の導管と、
(c)第2の管腔を画定する第2の導管であって、前記第2の導管の管腔および前記第1の導管の管腔は、互いに流体連通する、第2の導管と、
(d)任意に、前記第1の導管の端部と前記第2の導管の端部との間に配置されたシーラーであって、前記第1の管腔および第2の管腔と流体連通しているシーラーと、
を有し、
(e)前記ジャケットアセンブリは、前記第1の導管および前記第2の導管に密閉可能に固定され、
(f)前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定したとき、前記ジャケット断熱空間は、前記第1の導管の少なくとも一部と前記第2の導管の少なくとも一部を覆っているものである、断熱アセンブリ。
【0006】
また、本開示による断熱アセンブリの第1の導管の管腔および第2の導管の管腔を通して流体を連通させることを含む方法が提供される。
【0007】
本願が提供する方法はさらに、
(a)ジャケットアセンブリであって(i)第1のネジ付き継手に固定された外側ジャケットと、(ii)前記第1のネジ付き継手に固定された内側ジャケットとを有し、
前記内側ジャケットは、その内部でジャケット管腔を画定し、前記ジャケット管腔は主軸を画定し、前記外側ジャケットおよび内側ジャケットはまた、それらの間に密閉された真空のジャケット断熱空間を画定する、ジャケットアセンブリと、
前記ジャケット断熱空間と連通してガス分子に前記ジャケット断熱空間からの出口経路を提供する通気孔であって、
前記通気孔は、これを介したガス分子の排気に続いて前記ジャケット断熱空間内で真空を維持するために密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離が、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は、前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1及び第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させる、通気孔と、
(b)第1の管腔を画定する第1の導管と、
(c)第2の管腔を画定する第2の導管であって、前記第2の導管の管腔および前記第1の導管の管腔は、互いに流体連通する、第2の導管と、
(d)任意に、前記第1の導管の端部と前記第2の導管の端部との間に配置されたシーラーであって、前記第1の管腔および第2の管腔と流体連通しているシーラーと、
を用いて、
前記第1の管腔を前記第2の管腔と連通するように配置し(密閉可能に行うことも可能)、前記ジャケット断熱空間は、前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定した時に前記第1の導管の少なくとも一部と前記第2の導管の少なくとも一部を覆うように前記ジャケットアセンブリを前記第1の導管および前記第2の導管に密閉可能に固定する工程を有する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面では必ずしも一定の縮尺で描かれていないが、図面中で同様の数字は、異なる図において同様の構成要素を示すものである。異なる文字接尾辞を持つ同様の数字は、同様の部品の異なる例を表す場合があります。図面は、限定ではなく例を示すもので、本明細書で説明される様々な実施形態を一般的に示したものである。
図1図1は、本開示による例示的な絶縁アセンブリの外観図を示す。
図2図2は、本開示による複数の絶縁導管のアセンブリの簡略化された外観図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、本開示の一部を形成する添付の図および実施例に関連した以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解することができる。本発明は、本明細書で説明および/または示される特定のデバイス、方法、用途、条件またはパラメータに限定されず、本明細書で使用される用語は、例として特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、特許請求される発明を限定することを意図するものではないことを理解されたい。また、添付の特許請求の範囲を含む明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は複数を含み、特定の数値への言及は、文脈が明確に指示しない限り、少なくともその特定の値を含む。本明細書で使用される「複数」という用語は、1よりも大きいことを意味する。値の範囲が表現される場合、別の実施形態は、ある特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」が使用されて、値が近似値として表される場合、特定の値が別の実施形態を構成することが理解されよう。すべての範囲は包括的で組合せ可能であり、工程は任意の順序で実行できることが理解される必要がある。
【0010】
明確化のために、本明細書で個別の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供可能であることを理解されたい。逆に、簡略化のために単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴は、別個にまたは任意の部分的組合せで提供することも可能である。さらに、範囲で示された値への言及は、その範囲内のすべての値を含む。さらに、「有する」という用語は、その標準的な制限のない意味を有すると理解されるべきであるが、「から構成される」も包含するものと理解されるべきである。たとえば、パーツAとパーツBを有するデバイスには、パーツAとパーツB以外のパーツを有することができるが、パーツAとパーツBからのみで構成することもできる。
【0011】
米国特許第7,681,299号および第7,374,063号(あらゆる目的のためにその全文が参照により本明細書に組み込まれる)に説明されているように、断熱空間の形状は、空間内のガス分子を空間から通気孔または他の出口に向けてガイドするようなものであり得る。真空断熱空間の幅は、空間の長さ全体にわたって均一である必要はない。空間は、空間を画定する1つの表面が、空間を画定する別の表面に向かって収束するように、傾斜部分を含むことができる。結果として、表面を隔たせる距離は、通気孔に隣接して変化可能であり、そのため、この距離は、通気孔が真空空間と連通する位置に隣接して最小になる。低分子濃度の状態においてガス分子と可変距離部分の間の相互作用は、ガス分子を通気孔に誘導するのに役立つ。
【0012】
空間の分子誘導形状は、構造の外部に作用するものよりも空間内で密閉されるより深い真空に対して提供される。本発明の形状は、ガス分子が進入するよりも、空間から排出する確率を大幅に増大させるので、空間内のより深い真空というこの幾分直観に反する結果が達成される。実際には、断熱空間の形状は逆止弁のように機能し、ガス分子が一方向に(通気孔で定義された出口経路を介して)自由に通過できるようにし、且つ反対方向の通過をブロックする。
【0013】
断熱空間の形状によって提供されるより深い真空に関連する別の利点は、断熱空間内でゲッター材を必要とせずに達成できることである。ゲッター材なしでそのような深い真空を生成させる能力は、空間の制約がゲッター材料の使用を制限するような、小型の装置および狭い幅の断熱空間を有する装置において、より深い真空を提供する。
【0014】
真空空間を画定する表面上での低放射率コーティングなどの他の真空増強機能も含めることができる。当該技術分野で一般に知られているそのようなコーティングの反射面は、放射エネルギーの熱伝達光線を反射する傾向がある。コーティングされた表面を通る放射エネルギーの通過を制限することにより、真空空間の断熱効果が高まる。
いくつかの実施形態では、アーティクルは、それらの間に断熱空間を画定するための距離で離間された第1および第2の壁と、断熱空間に連通する通気孔を含み、この通気孔はガス分子に断熱空間からの出口経路を提供する。通気孔は、通気孔を介したガス分子の排出に続いて断熱空間内の真空を維持するために密閉可能である。第1の壁と第2の壁との間の距離は、断熱空間の排気の間に断熱空間内のガス分子が通気孔に誘導されるように、通気孔に隣接する断熱空間の一部において可変である。ガス分子の通気孔への誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させ、それにより、断熱空間にゲッター材料を必要とせずにより深い真空を提供する。
【0015】
本発明によるガス分子誘導形状を有する構造の構築は、任意の特定のカテゴリーの材料に限定されるものではない。本発明による断熱空間を組み込んだ構造を形成するのに適した材料には、例えば、金属、セラミック、半金属、またはそれらの組み合わせが含まれる。
【0016】
空間の収束は、次のように分子を導く。空間の排気中に構造の形状が一次効果になるまでガス分子濃度が十分に低くなると、空間の可変距離部分の収束壁が空間内のガス分子を通気孔に向ける。ガス分子が流入するよりも、空間から流出する確率が大幅に増加するため、真空空間の収束壁部分の形状は、逆止弁やダイオードのように機能する。
【0017】
構造の分子誘導形状が分子流出に対する流入の相対的確率に及ぼす影響は、真空空間の収束壁部分を、粒子の流れに直面している漏斗に例えることによって理解することができる。粒子の流れに対する漏斗の方向によって、漏斗を通過する粒子の数は大きく異なる。粒子の流れが最初に漏斗出口ではなく漏斗入口の収束面に接触するように漏斗が向けられている場合、より多くの粒子が漏斗を通過することは明らかであり。
【0018】
漏斗のように空間からガス粒子を誘導するために断熱空間のための収束壁出口形状を組み込んだ装置の様々な例が本明細書で提供される。本発明のガス誘導形状は、収束壁ファネリング構造に限定されず、代わりに、他の形態のガス分子誘導形状を利用できることを理解されたい。いくつかの例示的な真空断熱空間(およびそのような空間を形成および使用するための関連技術)は、A. Reidらによる米国公開特許出願2017/0253416;2017/0225276、2017/0120362、2017/0062774、2017/0043938、2016/0084425、2015/0260332、2015/0110548、2014/0090737、2012/0090817、2011/0264084、2008/0121642、2005/0211711に記載されており、すべての目的のためにそれらの全文が参照により本明細書に組み込まれる。このような空間は、Insulon(商標)空間と呼ばれる。
【0019】
図面
以下は、添付の非限定的な図に関する追加の詳細である。
【0020】
図1は、本開示による物品の非限定的な断面図を提供する。図1に示すように、ジャケットを使用して、第1の導管10と第2の導管20との間に断熱された流体接続を形成することができる。
【0021】
図示されるように、第1の導管10は、内管1018および外管1014を含むことができる。密封された真空断熱空間1016が、内管1018と外管1014との間に画定される。内管1018は、その中に管腔1020を画定する。
【0022】
そのような断熱空間を形成するための適切な方法は、本明細書で言及されているReidによる様々な文献に見出すことができる。Reidによる文献に記載されているように、密閉された断熱空間1016は、内管と外管との間の可変距離によって形成された通気孔を含み、第1および第2の壁の間の距離が通気孔に隣接する断熱空間の部分で可変になり、これにより断熱空間内のガス分子が断熱空間の排気中に通気孔に誘導される。ガス分子の通気孔への誘導、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させ、それにより、断熱空間にゲッター材料を必要とせずにより深い真空を提供する。空間の収束は、次の方法で分子の誘導を提供する。空間の排気中にガス分子濃度が十分に低くなり、構造の形状が一次効果になると、空間の可変距離部分の収束壁が空間内のガス分子を通気孔に向かって誘導する。真空空間の収束壁部分の形状は、ガス分子が流入する確率よりも空間から流出する確率が大幅に増加させるため逆止弁やダイオードのように機能する。このような空間は、Insulon(商標)空間と呼ばれる。密閉された空間は、環状の形状が可能である。
【0023】
図示されるように、本開示によるアセンブリはまた、第2の導管20を含み得る。第2の導管20は、内管1018aを含み、内管は、内部に管腔1020aを画定する。第2の導管20はまた、外管1014aを含むことができ、密閉された真空断熱空間1016aは、外管1014aと内管1018aとの間に画定することができる。適切なそのような密閉された真空断熱空間は、例えば、Insulon(商標)空間であり得る。
【0024】
図示されるように、(第1の)継手1024は、内管1018と外管1014との間の空間1016を封止するように配置できる。継手1024は、図示されるように、空間1016中に延びる部分(例えば、フランジ)を含み得る。ただし、これは必須ではない。フランジは、空間1016内に延びる湾曲した、傾斜した、先細、またはその他の形状の領域を含むことができる。継手1024は、第2の導管20に面する対向部分(ラベルなし)も含むことができる。対向部分は、平坦または湾曲することができる。いくつかの実施形態では、継手1024は、継手1024a(本明細書の他の場所で説明)またはシーラー1026(本明細書の他の場所で説明)と係合するように構成された特徴(例えば、溝、隆起、タブ、フランジなど)を含む。
【0025】
また、図示されるように、(第2の)継手1024aは、第2の導管20の内管1018aと外管1014aとの間の空間1016aを密閉するように配置可能である。継手1024aは、図示されるように、空間1016a中に延びる部分(例えば、フランジ)を含み得る。ただし、これは必須ではない。フランジは、空間1016a内に延びる湾曲した、傾斜した、先細、またはその他の形状の領域を含むことができる。
継手1024aはまた、第2の導管10に面する対向部分(ラベルなし)を含むことができる。対向部分は、平坦または湾曲することができる。いくつかの実施形態では、継手1024aは、継手1024(本明細書の他の場所で説明)またはシーラー1026(本明細書の他の場所で説明)と係合するように構成された特徴(例えば、溝、隆起、タブ、フランジなど)を含む。図1には図示されないが、継手1024および1024aは、単一の継手に組み合わせてもよく、これらに、外管104および1014aならびに内管1018および1018aが密封される。
【0026】
例えば(図1を参照)、単一の継手が、対向する第1および第2のフランジを含み、第1のフランジは(そして、いくつかの実施形態では、密閉)空間1016に延在し、第2のフランジ(および、いくつかの実施形態では、密閉)空間1016aに延在することが可能である。
【0027】
本開示によるアセンブリはまた、ジャケットアセンブリを含み得る。図1に示されるように、ジャケットアセンブリは、第1のナット1000を含む。第1のナット1000は、第1のフェルール1012ならびに第2のフェルール(「第1のネジ付き継手」とも呼ばれる)1004とネジ付き式に係合し得る。第1のフェルール1012は、第2のフェルール1004と直接的または間接的に係合する傾斜またはくさび形部分(ラベルなし)を含むことができる。ナット1000の回転により、第1フェルール1012は第2フェルール1004に向かって前進し、それによって第1フェルール1012と外管1014の間に圧縮をもたらす。ナット1000は、外管1014に固定することができる。第2のフェルール1004は、外管1014に固定することができる。
【0028】
第2のフェルール1004は、外側ジャケット1006に封止することができ、また内側ジャケット1010に封止することもできる。外側ジャケット1006と内側ジャケット1010との間に、密閉された真空断熱空間1008を形成することができる。適切なそのような空間は、本明細書の他の箇所で説明されている。第2のフェルール1004は、外側ジャケット1006および内側ジャケット1010の一方または両方と係合するように構成された部分1002を含むことができる。一例として、第2のフェルール1004は、外側ジャケット1006および内側ジャケット1010の一方または両方と適合する1つまたは複数の溝、凹部、または他の特徴を含むことができる。
図1に示すように、空間1008は、第1の導管10と第2の導管20との間の接合部を取り囲むことができる。 図示されるように、空間1008のx方向の主軸(図示せず)に沿って、空間1008は、第1の導管の管腔1020と第2の導管の管腔1020aとの間の接合部を取り囲む。
【0029】
図1に示されるように、ジャケットアセンブリは、第2のナット1000aを含み得る。第2のナット1000aは、第4のフェルール1004a、ならびに第4のフェルール1004aと係合する傾斜またはくさび形部分(ラベルなし)を含むことができる。第2のナット1001aの回転によって、第3のフェルール1012aは、第2のフェルール1004aに対して前進し、それにより、第3のフェルール1012aと外管1014aとの間の圧縮をもたらす。
【0030】
第4のフェルール1004aは、外側ジャケット1008aに封止することができ、内側ジャケット1010にも封止することができる。封止された排気された断熱空間1008aを、外側ジャケット1006と内側ジャケット1010との間に形成することができる。そのような適切な空間については本明細書の他の箇所で説明される。第4のフェルール1004aは、外側ジャケット1006および内側ジャケット1010の一方または両方と係合するように構成された部分1002を含むことができる。一例として、ねじ部1004aは、外側ジャケット1006および内側ジャケット1010の一方または両方に適合する1つまたは複数の溝、くぼみ、または他の特徴を含むことができる。第3のフェルール1012aは、外管1014aに固定され得る。ナット1000aは、外管1014aに固定され得る。第2のフェルール1004aは、外管1014aに固定され得る。
【0031】
図1に示すように、外側ジャケット1006、内側ジャケット1010、および密閉された真空空間1008を含むジャケットアセンブリは、第1の導管10および第2の導管20のそれぞれと係合する可動圧縮フェルールによって第1の導管10および第2の導管に固定される。実施形態によっては、ジャケットアセンブリは、圧縮フェルールを使用せずに、第1の導管10および第2の導管20の少なくとも一方に固定される。そのような一実施形態では、ジャケットアセンブリは、図1に示されるように第1の導管に固定され、第2の導管には例えば、ろう付けまたは他の不動付着によって固定される。
【0032】
図1に示されるように、空間1022は、内側ジャケット1010と外管1014との間に画定され得る。空間1022は、密閉可能である。空間1022は、大気圧であってもよく、例えば、周囲空気で満たしてジャケットアセンブリと管腔1020および1020aとの間に断熱「エアギャップ」を提供するようにしてもよい。空間1022は、また真空にすることができる。同様に、空間1022aは、内側ジャケット1010と外管1014との間に画定され得る。空間1022aは、密閉可能である。空間1022aはまた、大気圧であってもよく、例えば、周囲空気で満たして(且つ密閉して)ジャケットアセンブリと管腔1020及び1020aとの間に断熱エアギャップを提供するようにしてもよい。空間1022aもまた真空にすることができる。
【0033】
本開示によるアセンブリは、シーラー1026をさらに含んでもよいが、これは要件ではない。シーラー1026は、第1の導管10の管腔1020と第2の導管20の管腔1020aとの間に液密シールを形成するように、継手1024および/または1024aと係合可能である。シーラー1026は、弾性材料、例えばエラストマー材料を含み得る。シーラー1026は、ポリマーおよび/または金属で形成することができる。シーラー1026は内側ジャケット1010と接触するようにしてもよいが、シーラー1026は内側ジャケット1010と接触しないように寸法を定めることもできるので、これは要件ではない。
【0034】
ただし、シーラー1026はオプションであり、必須ではない。一例として(および図1を参照して)、継手1024および1024aは、互いに直接接触可能であり、それによって、管腔1020および1020aの間の流体連通を生じさせ、この流体連通は、密閉可能である。継手1024および1024aの一方または両方は、継手1024および1024aの他方と係合する係合機能(例えば、タブ、リッジ、スロット、溝など)を含むことができる。1つまたは複数の留め具を使用して、第1の導管10と第2の導管20との間の流体連通をもたらすこともできる。一例として、1つまたは複数の留め具を使用して、継手1024および1024aを互いに固定することができる。
【0035】
図1に示すように、物品は、軸方向Xおよび半径方向Rを画定することができる。シーラー1026は、軸方向に沿った幅Wsealerを画定することができる。 断熱空間1008は、軸方向に幅Winsulatingを画定することができる。いくつかの実施形態では、WinsulatingはWsealerよりも大きい。
【0036】
特定の理論に束縛されることなく、本開示によるアセンブリ内に位置する分子は、その分子が方向Rに沿って(図1を参照して)半径方向外向きに移動するときに、少なくとも1つの密閉された真空断熱空間を横切る。ここでも、特定の理論に縛られることなく、ジャケットアセンブリは、2つの導管のそれぞれの長さに沿って、またこれらの導管の接続点で、密閉された真空断熱層を可能にする。
【0037】
図示されるように、ユーザは、ナット1000のねじ山を第1のフェルール1012のねじ山と係合するように、ナット1000をねじることができる。手動で、またはレンチやその他の取付具で取り付けることができる。ねじ係合の作用により、第1のフェルール1012は、第2のフェルール1004に向かって作用し、次に、外側ジャケット1006および内側ジャケット1010を外管1006に固定するように作用する。
【0038】
例示的な図1を参照すると(そして特定の理論に拘束されることなく)、ジャケットは、フェルール1012およびフェルール1012aの作用により、外管に固定され得る。第1の導管10および第2の導管はまた、フェルール1012および1012aの作用によって互いに作用することができる。これには、継手1024と1024a(存在する場合)の相互作用も含まれる。そのような作用は、管腔1020と管腔1020aとの間にシールを形成することができる。
継手配置により、外側ジャケット1006および内側ジャケット1010(ならびに空間1008)は、2つの断熱された物品の接合部を囲む断熱を提供するように配置可能である。このようにして、開示された物品は、2つの管の間の接合部に関連する熱伝達を低減または排除さえする。したがって、開示された技術を使用することにより、ユーザは、一連の断熱物品(例えば、管)を形成して、単一の管ユニットでは容易に達成できない断熱流体経路の長さ(または形状)を達成することができる。次に、ジャケットアセンブリが、管の2つのセグメント間の接合部の上に設置され(例えば、スライドされ)、次に本明細書の他の場所に記載されるように例えば継手構成を介して、固定可能である。
【0039】
2つの導管の間の接合部の近くに断熱を提供することに加えて、開示されたジャケットアセンブリはまた、2つの導管の間の接合部から漏れる可能性があるあらゆる流体の封じ込めを提供する。本明細書の他の箇所で説明するように、ジャケットアセンブリは、一方または両方の導管に密閉可能に固定でき、この密閉可能な固定により、導管間の接合部から漏れる可能性のあるあらゆる流体を封じ込めることができる。
【0040】
図2は、本開示による断熱管セグメントの配置200の例示的な簡略化された描写を提供する。図2に示すように、第1のジャケットアセンブリ208は、第1の管セクション202と第2の管セクション204との間の接合部210の上に配置される。
【0041】
同様に、第2のジャケットアセンブリ212は、第2の管セクション204と第3の管セクション206との間の接合部214上に配置される。本明細書の他の箇所で説明されるように、管セクション202、204、および206のいずれも、それらの間に密封された断熱空間を画定する内壁および外壁を備えることができる。このような空間は、Insulon(商標)空間であり得る。(ジャケットアセンブリには、ナット、フェルール、またはその他の継手も含めることができる。簡略化のために、そのような継手は図2には図示していない。
【0042】
同様に、ジャケットアセンブリ208および212のいずれも、それらの間に密閉された断熱空間を画定する内側および外側ジャケットを備えることができる。密封された空間は、例えば、本明細書の他の箇所で説明されるように、Insulon(商標)空間であり得る。また、本明細書の他の箇所で説明されているように、構成200は、管セグメントの外管とジャケットアセンブリの内側ジャケットとの間に空間を含むことができる。この空間は大気圧にすることも可能であるが、減圧状態にすることもでき、Insulon(商標)空間として形成も可能である。
【0043】
図1は、第1および第2の導管10および20を直線形として示しているが、導管は、湾曲した、またはそうでなければ非線形の部分を含むことができることを理解されたい。一例として、第1の導管は、湾曲部分および直線部分を含むことができ、ユーザーは、第1の導管の直線部分を第2の導管に接続することができる。
例示的実施形態
以下の実施形態は単なる例示であり、本開示の範囲または添付の特許請求の範囲を限定するためのものではない。
【0044】
実施形態1
断熱アセンブリであって、
(a)ジャケットアセンブリであって(i)第1のネジ付き継手に固定された外側ジャケットと、(ii)前記第1のネジ付き継手に固定された内側ジャケットとを有し、
前記内側ジャケットは、その内部でジャケット管腔を画定し、前記ジャケット管腔は主軸を画定し、前記外側ジャケットおよび内側ジャケットはまた、それらの間に密閉された真空のジャケット断熱空間を画定する、ジャケットアセンブリと、
前記ジャケット断熱空間と連通してガス分子に前記ジャケット断熱空間からの出口経路を提供する通気孔であって、
前記通気孔は、これを介したガス分子の排気に続いて前記ジャケット断熱空間内で真空を維持するために密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離が、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は、前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1及び第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させる、通気孔と、
(b)第1の管腔を画定する第1の導管と、
(c)第2の管腔を画定する第2の導管であって、前記第2の導管の管腔および前記第1の導管の管腔は、互いに流体連通する、第2の導管と、
(d)任意に、前記第1の導管の端部と前記第2の導管の端部との間に配置されたシーラーであって、前記第1の管腔および第2の管腔と流体連通しているシーラーと、
を有し、
(e)前記ジャケットアセンブリは、前記第1の導管および前記第2の導管に密閉可能に固定され、
(f)前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定したとき、前記ジャケット断熱空間は、前記第1の導管の少なくとも一部と前記第2の導管の少なくとも一部を覆っているものである、断熱アセンブリ。
【0045】
上述したように、第1と第2の壁の間の距離は、通気孔に隣接するジャケット断熱空間の一部で可変であり、ジャケット断熱空間の排気の間にジャケット断熱空間内のガス分子は、第1および第2の可変距離部分によって通気孔に誘導され、第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである。これは必須ではないが、特に適していると考えらる。ジャケット断熱空間は、(例えば、周囲空気または他のガスで満たされた)周囲圧力であり得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ジャケット断熱空間は、減圧、例えば、真空であり得る。
【0046】
本明細書の他の箇所で説明されているように、ジャケットアセンブリは、導管上にスライドさせて、所定の位置に固定することができる。このようにして、本開示は、例えば、導管の端部をリングに当接させ、次に、ジャケットアセンブリを導管にしっかりと密閉することにより、ユーザーが2つの導管間の接合部を形成できるので、導管間の簡略化された接続を提供し、 導管の周りに断熱をまた導管間の接合部の周りに流体の封じ込みを提供する。
【0047】
実施形態2
実施形態1の断熱アセンブリは、前記第1の導管を囲む第1のネジ付きナットと前記第1の導管を囲む第1のフェルールとをさらに有し、前記第1のネジ付きナットは、前記第1のフェルールが前記ジャケットアセンブリを前記第1の導管に密閉可能に固定するように前記第1のネジ付き継手と係合するものである。図1に示されるように、ネジ付き継手およびフェルールの一方または両方は、他方と係合する角度の付いた部分(例えば、くさび)を有することができる。
【0048】
実施形態3
実施形態1〜2のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記外側ジャケットは第2のネジ付き継手に固定され、前記内側ジャケットが前記第2のネジ付き継手に固定され、断熱アセンブリはさらに、前記第2の導管を囲む第2のねじ付きナットと、前記第2の導管を囲む第2のフェルールとを有し、前記第2のネジ付きナットが前記第2のネジ付き継手と係合して、前記第2のフェルールが前記ジャケットアセンブリを前記第2の導管に密閉可能に固定するものである。フェルールと継手の間の係合は、これらの一方または両方の角度の付いた部分の間が可能である。
【0049】
実施形態4
実施形態1〜3のいずれかの断熱アセンブリにおいて前記第1の管腔および前記第2の管腔は互いに同軸である。いくつかの実施形態では、前記管腔は同じ断面寸法を有するが、これは要件ではない。
【0050】
実施形態5
実施形態1〜4のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管は第1の内管と第1の外管とを有し、前記第1の内管および前記第1の外管がそれらの間に密封された断熱空間を画定するものである、断熱アセンブリ。
【0051】
実施形態6
実施形態5の断熱アセンブリは、前記第1の導管の前記密閉された断熱空間と連通する通気孔であって、前記密閉された断熱空間からの出口経路をガス分子に提供する、通気孔をさらに有し、この通気孔を介したガス分子の排気の後に前記通気孔は前記密閉された断熱空間内の真空を維持するために密閉可能であり、前記第1の壁と前記第2の壁の間の距離は前記通気孔に隣接する前記密閉された断熱空間の一部で可変であり、これにより前記密閉された断熱空間の排気中に前記第1および第2の壁の可変距離部分によって前記密閉された断熱空間内のガス分子が前記通気孔に誘導され、前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである。前記第1の導管の前記密閉された断熱空間は例えばInsulon(商標)空間であり得る。
【0052】
実施形態7
実施形態5〜6のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管の前記密封された断熱空間を密封する継手をさらに有し、任意で、前記継手が前記密封された断熱空間内に延びる部分を備えるものである。前記フランジと前記導管の管との間の距離は、密閉された断熱空間内のガス分子が可変距離部分によって通気孔に向けられるように、通気孔に隣接する密閉された断熱空間の一部において可変であり得る。
【0053】
実施形態8
実施形態1〜7のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記第2の導管は第2の内管および第2の外管を有し、前記第1の内管および前記第1の外管が、それらの間に密封された断熱空間を画定するものである。
【0054】
実施形態9
実施形態8の断熱アセンブリにおいて、前記第2の導管の密閉された断熱空間と連通する通気孔をさらに有し、前記密閉された断熱空間からのガス分子の出口経路を提供するものであり、この通気孔を介したガス分子の排気の後に前記通気孔は前記密閉された断熱空間内の真空を維持するために密閉可能であり、前記第1の壁と前記第2の壁の間の距離は前記通気孔に隣接する前記密閉された断熱空間の一部で可変であり、これにより前記密閉された断熱空間の排気中に前記第1および第2の壁の可変距離部分によって前記密閉された断熱空間内のガス分子が前記通気孔に誘導され、前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである。
【0055】
実施形態10
実施形態8〜9のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記第1の導管の前記密封された断熱空間を密封する継手をさらに有し、任意で、前記継手が前記密封された断熱空間内に延びる部分を備えるものである。
【0056】
実施形態11
実施形態1〜10のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記内側ジャケットと前記第1の導管がこれらの間に密閉空間を画定する。この空間は、断熱と流体の封じ込めを提供する。
【0057】
実施形態12
実施形態1〜11のいずれかの断熱アセンブリにおいて、前記内側ジャケットおよび前記第2の導管はそれらの間に密閉空間を画定する。
【0058】
実施形態13
実施形態1〜12のいずれかの断熱されたアセンブリでにおいて、前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定する時、前記第1の導管は長さを画定し、前記第2の導管は長さを画定し、前記ジャケット断熱空間は、第1の導管および第2の導管のうちの少なくとも1つの長さの1〜約10%にわたる。
【0059】
実施形態14
実施形態1〜13のいずれかによる断熱されたアセンブリの第1の導管の管腔および第2の導管の管腔を通して流体を連通させる工程を有する方法。前記連通される流体は、0℃未満等の比較的低温が可能である。いくつかの実施形態では、前記連通される流体は、例えば100℃を超えるなど、比較的温かい場合もある。
【0060】
実施形態15
方法であって、
(a)ジャケットアセンブリであって(i)第1のネジ付き継手に固定された外側ジャケットと、(ii)前記第1のネジ付き継手に固定された内側ジャケットとを有し、
前記内側ジャケットは、その内部でジャケット管腔を画定し、前記ジャケット管腔は主軸を画定し、前記外側ジャケットおよび内側ジャケットはまた、それらの間に密閉された真空のジャケット断熱空間を画定する、ジャケットアセンブリと、
前記ジャケット断熱空間と連通してガス分子に前記ジャケット断熱空間からの出口経路を提供する通気孔であって、
前記通気孔は、これを介したガス分子の排気に続いて前記ジャケット断熱空間内で真空を維持するために密閉可能であり、
前記第1の壁と第2の壁の間の距離が、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は、前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1及び第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、
前記第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させる、通気孔と、
(b)第1の管腔を画定する第1の導管と、
(c)第2の管腔を画定する第2の導管であって、前記第2の導管の管腔および前記第1の導管の管腔は、互いに流体連通する、第2の導管と、
(d)任意に、前記第1の導管の端部と前記第2の導管の端部との間に配置されたシーラーであって、前記第1の管腔および第2の管腔と流体連通しているシーラーと、
を用いて、
前記第1の管腔を前記第2の管腔と連通するように配置し(密閉可能に行うことも可能)、前記ジャケット断熱空間は、前記ジャケットの管腔の主軸に沿って測定した時に前記第1の導管の少なくとも一部と前記第2の導管の少なくとも一部を覆うように前記ジャケットアセンブリを前記第1の導管および前記第2の導管に密閉可能に固定する工程を有する方法。
上述したように、第1の壁と第2の壁との間の距離は、通気孔に隣接するジャケット断熱空間の一部において可変であり得、その結果、ジャケット断熱空間内のガス分子は、ジャケット断熱空間の排気の間に第1および第2の壁の可変距離部分によって通気孔に誘導され、第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである。これは必須事項ではないが、特に適していると考えられる。
【0061】
実施形態16
実施形態15の方法において、前記密閉可能に固定する工程は、前記第1のネジ付き継手を第1のフェルールと係合させることによって行われ、任意で、前記第1のネジ付き継手と係合するねじ付きナットによって係合が行われるものである。
【0062】
実施形態17
実施形態15〜16のいずれかの方法において、前記密閉可能に固定する工程は、前記内側ジャケットと前記第1の導管との間に空間を画定するように行われるものである。
【0063】
実施形態18
実施形態15〜18のいずれかの方法において、前記外側ジャケットが第2のネジ付き継手に固定され、前記内側ジャケットが前記第2のネジ付き継手に固定され、さらに、前記第2のネジ付き継手を第2のフェルールと係合させる工程をさらに有し、これにより前記ジャケットアセンブリを前記第2の導管に固定するものであり、この係合は、任意で、前記第2のネジ付き継手と係合するネジ付きナットによって行われる。
【0064】
実施形態19
実施形態18の方法において、前記密閉可能に固定する工程は、前記内側ジャケットおよび前記第2の導管がそれらの間に空間を画定するように行われる。
【0065】
実施形態20
実施形態15〜19のいずれかの方法において、前記第1の導管及び前記第2の導管の一方または両方が、間に断熱空間を画定する内壁および外壁と、前記ジャケット断熱空間と連通する通気孔とを有し、この通気孔は前記ジャケット断熱空間からの出口経路をガス分子に提供するものであり、前記通気孔を介したガス分子の排出に続いて、前記ジャケットの断熱空間内で前記通気孔は密閉可能であり(例えば、真空などの減圧を維持するために)、前記第1の壁と第2の壁の間の距離は、任意で、前記通気孔に隣接する前記ジャケット断熱空間の一部で可変であり、これにより前記ジャケット断熱空間内のガス分子は前記ジャケット断熱空間の排気の間に前記第1および第2の壁の可変距離部分によって前記通気孔に誘導され、前記第1および第2の壁の前記可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである。
【0066】
上述したように、第1の壁と第2の壁との間の距離は、通気孔に隣接するジャケット断熱空間の一部において可変であり得、その結果、ジャケット断熱空間内のガス分子は、ジャケット断熱空間の排気の間に第1および第2の壁の可変距離部分によって通気孔に誘導され、第1および第2の壁の可変距離部分によるガス分子の誘導は、ガス分子を前記密封された断熱空間へ流入させるよりもっと高い確率で流出させるものである。これは必須事項ではないが、特に適していると考えられる。
図1
図2
【国際調査報告】