特表2021-504023(P2021-504023A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-504023(P2021-504023A)
(43)【公表日】2021年2月15日
(54)【発明の名称】新型乾燥粉末吸入装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20210118BHJP
【FI】
   A61M15/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2020-528425(P2020-528425)
(86)(22)【出願日】2018年11月22日
(85)【翻訳文提出日】2020年5月25日
(86)【国際出願番号】CN2018116942
(87)【国際公開番号】WO2019101135
(87)【国際公開日】20190531
(31)【優先権主張番号】201711177647.1
(32)【優先日】2017年11月23日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】516089784
【氏名又は名称】チア タイ ティエンチン ファーマシューティカル グループ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Chia Tai Tianqing Pharmaceutical Group Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100163418
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 元
(72)【発明者】
【氏名】李 昌▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】董 平
(72)【発明者】
【氏名】朱 雪▲氷▼
(57)【要約】
【課題】新型乾燥粉末吸入装置の提供。
【解決手段】新型の乾燥粉末吸入装置を提供し、カプセル型の乾燥粉末吸入装置に並列に並んで配列されている複数のカプセル室(1a,1b,1c,1d)を設置することにより、組合せ製品の各種類の活性成分またはその混合物を離間して含む薬物分配器を提供し、構造が簡単で、操作が便利である。また、各カプセル室(1a,1b,1c,1d)は、薬物またはその構成物の粉末の特性に応じて、吸気通路と排気通路のパラメータを調整することで、各種類の活性成分に対して適切な霧状分布を設置することができる。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルを起立して収容できる筒状の収容室であって、頂部が開放し、底部及び/または側壁には、外気と連通する吸気通路(14)が設けられたカプセル室(1)と、
針(21)を含み、使用者により操作されてカプセル室(1)の側壁への移動によってカプセルを刺すように取付けられる作動部(2)と、
下方に排気通路(11)を1つ含む吸引ノズル(3)と、
を備える乾燥粉末吸入装置であって、
前記カプセル室(1)の数は2個〜4個であり、全てのカプセル室(1)が並列に並んで一体成形されたマルチカプセル室として配列されており、カプセル室(1)に対して作動部(2)が個別に、または共有されるように設けられており、前記作動部(2)には幅方向に少なくとも対応するカプセル室(1)と同じ数の針(21)が設けられており、前記吸引ノズル(3)の下方における排気通路(11)の底部には篩過カバー(15)が固定され、前記篩過カバー(15)内には篩過メッシュ(12)が固定され、前記篩過メッシュ(12)が全てのカプセル室(1)の頂部を被覆するように、前記篩過カバー(15)はマルチカプセル室の頂部に分離可能に連結されている、ことを特徴とする乾燥粉末吸入装置。
【請求項2】
各前記カプセル室(1)の底部には、上向きに開設され、かつ外気と連通する吸気通路(14)が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項3】
各前記カプセル室(1)の底部及び/または側壁には偏向吸気通路群が設けられており、前記偏向吸気通路群は、カプセル室(1)の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路(13)を少なくとも2つ含む、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項4】
各前記カプセル室(1)における偏向吸気通路群の偏向吸気通路(13)は、形状とサイズが同様であり、当該カプセル室(1)の中軸線回りに均一に配列されている、ことを特徴とする請求項3に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項5】
前記偏向吸気通路群は、カプセル室(1)の側壁に接する偏向吸気通路(13)を2つ含む、ことを特徴とする請求項4に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項6】
前記偏向吸気通路(13)の開口は、カプセル室(1)の側壁の縦方向に沿って配置される長尺状である、ことを特徴とする請求項4に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項7】
前記偏向吸気通路(13)の開口は、カプセル室の中軸線に平行な長尺状である、ことを特徴とする請求項6に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項8】
前記排気通路(11)は、孔径が下から上に向かって徐々に小さくなり、吸気ノズル(3)に到達する前に1つの狭頸部を形成し、狭頸部の下側に設けられ、
さらに好ましくは、前記排気通路の側壁の小孔は2つあり、排気通路の中軸線回りに対称に開設されている、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項9】
前記マルチカプセル室は、緊密に配列されている第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とで構成され、前記第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とが存在する線の一側には作動部(2)が配置され、前記作動部(2)は、幅方向に針(21)を少なくとも2つ含むことで、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)におけるカプセルを同時に刺すことができる、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項10】
前記マルチカプセル室は、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)と第3のカプセル室(1c)とが緊密に配列されて三角形として構成され、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とが存在する線の一側には第1の作動部(2a)が配置され、第1の作動部(2a)には幅方向に針(21)が少なくとも2つ配置され、マルチカプセル室へ移動することで第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)におけるカプセルを同時に刺すことができ、前記第2の作動部(2b)は、第3のカプセル室(1c)の、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)から離れた一側に配置され、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とが存在する直線に垂直な方向に沿って移動することで第3のカプセル室(1c)におけるカプセルを刺すことができるように配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項11】
前記マルチカプセル室は、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)と第3のカプセル室(1c)と第4のカプセル室(1d)とが緊密に配列されて正方形として構成され、前記第1の作動部(2a)と第2の作動部(2b)は正方形の中軸線に配置されて両側から中間へ移動することができ、前記第1の作動部(2a)と第2の作動部(2b)はそれぞれ、幅方向に針(21)を少なくとも2つ含み、それにより、第1の作動部(2a)が第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)におけるカプセルを同時に刺すことができ、第2の作動部(2b)が第3のカプセル室(1c)と第4のカプセル室(1d)におけるカプセルを同時に刺すことができる、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項12】
頂部が開放される、マルチカプセル室を収容する中空キャビティを、画定する下部ハウジング(4)であって、各作動部(2)の少なくとも一部が装置の外部に位置して使用者により操作されるように、側部には作動部(2)の数と位置とに合わせた切欠き(41)が設けられており、側部及び/または底部には、通気するための吸気孔(42)が設けられ、内部の中空キャビティが吸気孔(42)を介して外気と連通することができる下部ハウジング(4)と、
下部ハウジング(4)の頂部に被覆されたものであって、マルチカプセル室の頂部に対応する位置には切り抜き加工された連結口(51)が設けられ、篩過カバー(15)が連結口(51)に着脱可能に取り付けられて、篩過メッシュ(12)が連結口(51)を介して各カプセル室(1)の頂部を被覆するようになる連結板(5)と、
吸引ノズル(3)の頂部から下に延伸しており、底部が開放される、排気通路(11)を囲む中空キャビティを画定するとともに、篩過カバー(15)が連結口(51)に取り付けられた際に連結板(15)に被覆される上部ハウジング(6)と、をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項13】
カプセル室(1)は、直径がカプセルの直径の1.1〜2.5倍で、高さがカプセルの高さの1.02〜2.0倍であり、好ましくは、前記カプセル室(1)は、直径がカプセルの直径の1.2〜1.5倍で、高さがカプセルの高さの1.05〜1.3倍であり、更に好ましくは、前記カプセル室(1)は、直径がカプセルの直径の1.35倍で、高さがカプセルの高さの1.15倍である、ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項14】
カプセル室(1)は2つあり、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.01〜0.08KPa0.5min/Lであり、好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.02〜0.05KPa0.5min/Lであり、更に好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.0325KPa0.5min/Lである、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項15】
カプセル室(1)は3つあり、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.015〜0.073KPa0.5min/Lであり、好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.02〜0.04KPa0.5min/Lであり、更に好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.0305KPa0.5min/Lである、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項16】
カプセル室(1)は4つあり、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.01〜0.06KPa0.5min/Lであり、好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.015〜0.035KPa0.5min/Lであり、更に好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.029KPa0.5min/Lである、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機械の分野に属し、新型乾燥粉末吸入装置に関し、特にカプセル型乾燥粉末吸入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥粉末吸入器(DPI)の気管支拡張症治療上の用途は知られており、乾燥粉末吸入器(DPI)が患者の吸気流量によって駆動され、空気力学的方法により吸入可能な粉末に薬剤を分散させることは一般的である。
【0003】
カプセル型乾燥粉末吸入器は既知の乾燥粉末吸入器であり、カプセル室と、当該カプセル室を開放するための作動部とを含み、カプセルの開放が主に剪断力、針で刺すことまたは切断によって実現され、針で刺すことが最もよくある開放方法であり、例えば特許文献1に開示のカプセル型吸入器があった。
【0004】
針で刺す方法によるカプセル型DPIでは、カプセルに含まれる粉末は、霧化しながらカプセルの針で刺したスルーホールを介して放出されており、患者の吸気で十分な流量が発生すると、カプセルがカプセル室内で回動及び振動し始め、吸気の流量の増加につれて、カプセルの回転速度が増加し、粉末をカプセルから放出させるように十分な遠心力が生じる。そのため、十分な吸気の流量を発生させる能力が損なわれた患者に対して、依然としてカプセル型DPIの吸気の流量が足りないという問題が存在し、通常、5歳以下の子供や呼吸機能の一部が損なわれた患者への使用は推奨されない。
【0005】
また、相違や相補的な活性薬剤に関する併用療法も知られたものである。現在、2種類だけでなく、3種類や4種類の活性薬剤に関する併用療法も既に現れている。組合せ製品は、更なる利便性を患者に提供できるが、独特の組合せ製品まで製造するのが困難な薬剤活性物質は幾つかが存在する。例えば、活性物質は配合されると、互いに化学的相互作用が生じて悪影響をもたらされることがある。
【0006】
出願人は、上記問題を解決する有効な方法を提供できるカプセル型乾燥粉末吸入器を発見し、当該カプセル型乾燥粉末吸入器が、少なくとも2つのカプセル室と、カプセル室の数に合わせた作動部とを含み、各カプセル室には、異なる薬物活性物質を含有するカプセルが装填され、各カプセル室内のカプセルから放出された薬物粉末を混合することにより、患者に投与される組合せ吸入薬剤製品を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第8196578号明細書(B2)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様では、本発明は、投与された薬物を吸入するための粉末放出装置を提供し、
カプセルを起立して収容できる筒状の収容室であって、頂部が開放されるカプセル室と、
針を含み、カプセル室の側壁への移動によってカプセルを刺すように取付けられる作動部であって、少なくとも一部が装置の外部に位置して使用者により操作される作動部と、
排気通路が上から下に延伸しており、前記排気通路の底部の開口には、篩過カバーが固定され、前記篩過カバー内には篩過メッシュが嵌め込まれ、篩過メッシュがカプセル室の頂部を被覆するように、篩過カバーはマルチカプセル室の頂部に分離可能に連結されている吸引ノズルと、を備え、
前記カプセル室の底部及び/または側壁には、外気に連通する偏向吸気通路群が設けられており、前記偏向吸気通路群は、カプセル室の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路を少なくとも2つ含み、それにより、使用者の吸気時に偏向吸気通路から上に移動する螺旋気流を提供する。
【0009】
好ましくは、前記偏向吸気通路群の偏向吸気通路は、形状とサイズが同様であり、カプセル室の中軸線回りに均一に配列されている。
【0010】
好ましくは、前記篩過メッシュの下側がカプセル室に向かって突起している。
【0011】
好ましくは、前記カプセル室の底部には、上向きに開設され、かつ外気と連通する吸気通路が設けられたことで、下から上への気流が提供される。
【0012】
好ましくは、前記カプセル室の底部または側壁の下部には、上向きに開設され、かつ外気と連通する吸気通路が設けられたことで、下から上への貫通気流が提供され、前記カプセル室の底部及び/または側壁には、偏向吸気通路群が設けられたことで、カプセル室の中で回転する螺旋気流が提供される。
【0013】
さらに好ましくは、前記カプセル室の底部における吸気通路は、カプセル室の中軸線に沿って上向きに開設される。
【0014】
さらに好ましくは、前記カプセル室の底部における吸気通路は、偏向吸気通路群である。
【0015】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路は底部において全体が、固定されたインペラ構造として配置されている。
【0016】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路の開口がカプセル室の側壁に接する。
【0017】
好ましくは、前記カプセル室の側壁には、偏向吸気通路群が設けられている。
【0018】
さらに好ましくは、前記カプセル室の側壁の下部及び/または中部には、偏向吸気通路群が設けられている。
【0019】
さらに好ましくは、前記カプセル室の側壁の下部には、偏向吸気通路群が設けられている。
【0020】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路の開口がカプセル室の側壁に接する。
【0021】
さらに好ましくは、前記カプセル室の側壁における偏向吸気通路の開口は、カプセル室の側壁の縦方向に沿って配列される長尺状である。
【0022】
より一層好ましくは、前記カプセル室の側壁における偏向吸気通路の開口は、カプセル室の中軸線に平行な長尺状である。
【0023】
好ましくは、前記カプセル室の側壁の下部及び/または中部には、2つの偏向吸気通路で構成された偏向吸気通路群が1組設けられており、前記カプセル室の底部には、吸気通路が1つ設けられている。
【0024】
好ましくは、前記カプセル室の側壁の下部には、2つの偏向吸気通路で構成された偏向吸気通路群が1組設けられており、前記カプセル室の底部には、直流吸気通路が1つ設けられている。
【0025】
好ましくは、前記カプセル室は、直径がカプセル直径の1.1〜2.5倍で、高さがカプセル高さの1.02〜2.0倍である。
【0026】
さらに好ましくは、前記カプセル室は、直径がカプセル直径の1.2〜1.5倍で、高さがカプセル高さの1.05〜1.3倍である。
【0027】
本発明における具体的な一実施案では、前記カプセル室は、直径がカプセル直径の1.35倍で、高さがカプセル高さの1.15倍である。
【0028】
好ましくは、前記カプセル室の側壁には、第1の偏向吸気通路群が設けられており、カプセル室の底部には、第2の偏向吸気通路群が設けられている。
【0029】
ほかの態様では、本発明は、吸収可能な粉末を放出する方法を提供し、
(1)カプセルを起立して収容できる筒状の収容室内にカプセルを装填させるステップと、
(2)吸気ノズルがその下方にある排気通路を介してカプセル室の頂部に連結されるように、篩過カバーをカプセル室の頂部に被覆するステップと、
(3)カプセルを刺すステップと、
(4)吸気ノズルによって吸気することにより、a)カプセル室の底部における吸気通路または側壁の下部における偏向吸気通路群から入り、カプセル室の頂部から排出される、下から上への貫通気流、および、b)カプセル室の底部及び/または側壁における偏向吸気通路群から入り、カプセル室の頂部から排出される螺旋気流をカプセル室内に発生させるステップと、を含み、前記貫通気流と螺旋気流が共同でカプセル室内のカプセルの回転や振動を促させて吸入可能な粉末を放出させる。
【0030】
好ましくは、前記ステップ(4)では、吸気ノズルによって吸気することにより、a)カプセル室の底部における吸気通路から入り、カプセル室の頂部から排出される、下から上への貫通気流、および、b)カプセル室の側壁における偏向吸気通路群から入り、カプセル室の頂部から排出される螺旋気流をカプセル室内に発生させるステップと、を含み、前記貫通気流と螺旋気流が共同でカプセル室内のカプセルの回転や振動を促させて吸入可能な粉末を放出させる。
【0031】
好ましくは、本発明は、第1の態様に記載の粉末放出装置を用いてカプセル内の吸入可能な粉末を放出する方法を提供する。
【0032】
本発明における吸入可能な粉末を放出する方法は、使用者の吸気時に螺旋気流を発生させることができ、カプセルによる吸入可能な粉末の放出の起動流速を低下させ、使用者が少量の吸気の流量を提供すれば、カプセルを高速で回転及び振動させて吸入可能な粉末を放出させることができ、5歳以下の子供や呼吸機能が損なわれた患者のカプセル型DPIの使用を可能にする。
【0033】
本発明における粉末放出装置では、カプセル室に偏向吸気通路が設けられることで、使用者の吸気時に螺旋気流を発生させることができ、カプセルの回転の起動流速を低下させ、使用者が少量の吸気流量を提供すれば、カプセルを高速で回転させて薬物粉末を放出させることができ、5歳以下の子供や呼吸機能が損なわれた患者のカプセル型DPIの使用を可能にする。
【0034】
第3の態様では、本発明は、乾燥粉末吸収装置を提供し、当該乾燥粉末吸収装置は、
カプセルを起立して収容できる筒状の収容室であって、頂部が開放し、底部及び/または側壁には、外気と連通する吸気通路が設けられたカプセル室と、
針を含み、使用者により操作されてカプセル室の側壁への移動によってカプセルを刺すように取付けられる作動部と、
下方に排気通路を1つ含む吸引ノズルと、を備え、
カプセル室の数は2個〜4個であり、全てのカプセル室が並列に並んで一体成形されたマルチカプセル室として配列されており、カプセル室に対して作動部が個別に、または共有されるように設けられており、前記作動部は幅方向に少なくとも対応するカプセル室と同じ数の針が設けられており、前記吸引ノズルの下方における排気通路の底部には篩過カバーが固定され、前記篩過カバー内には篩過メッシュが固定され、前記篩過メッシュが全てのカプセル室の頂部を被覆するように、前記篩過カバーはマルチカプセル室の頂部に分離可能に連結されている。
【0035】
好ましくは、前記排気通路の側壁には、外気と連通する小孔が少なくとも1つ設けられており、前記小孔が排気通路の中軸線の方向に向かないように開設されることで、使用者の吸気時に排気通路における気流の回転を促せる。
【0036】
好ましくは、前記排気通路は、孔径が下から上に向かって徐々に小さくなり、吸気ノズルに到達する前に1つの狭頸部を形成し、前記排気通路の小孔が狭頸部の下側に設けられている。
【0037】
さらに好ましくは、前記排気通路の側壁の小孔は2つあり、排気通路の中軸線回りに対称に開設されている。
【0038】
好ましくは、各前記カプセル室の底部に吸気通路が設けられることで、使用者の吸気時に下から上への気流を提供する。前記吸気通路は上向きに開設され、かつ外気と連通する。
【0039】
さらに好ましくは、各カプセル室の底部における吸気通路は偏向吸気通路群を1組含み、前記偏向吸気通路群は、カプセル室の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路を少なくとも2つ含むことで、使用者の吸気時に下から上への螺旋気流を提供する。
【0040】
さらに好ましくは、カプセル室の底部における吸気通路は偏向吸気通路群であり、前記偏向吸気通路群はカプセル室の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路を少なくとも2つ含むことで、使用者の吸気時に下から上への螺旋気流を提供する。
【0041】
さらに好ましくは、各前記カプセル室における偏向吸気通路群の偏向吸気通路は、形状とサイズが同様であり、当該カプセル室の中軸線回りに均一に配列されている。
【0042】
さらに好ましくは、前記カプセル室の底部における偏向吸気通路の開口方向がカプセル室の側壁に接する。
【0043】
本願における具体的な一実施例では、各カプセル室の底部における偏向吸気通路全体は、固定されたインペラ構造として配置されている。
【0044】
好ましくは、各カプセル室の側壁には、それぞれ、偏向吸気通路群が設けられており、前記偏向吸気通路群は、カプセル室の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路を少なくとも2つ含むことで、使用者の吸気時に偏向吸気通路から上に移動する螺旋気流を提供する。
【0045】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路群がカプセル室の側壁の中部及び/または下部に設けられている。
【0046】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路群がカプセル室の側壁の下部に設けられている。
【0047】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路群の偏向吸気通路は、形状とサイズが同様であり、カプセル室の中軸線回りに均一に配列されている。
【0048】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路の開口方向がカプセル室の側壁に接する。
【0049】
さらに好ましくは、前記カプセル室の側壁における偏向吸気通路の開口は、カプセル室の側壁の縦方向に沿って配列される長尺状である。
【0050】
より一層好ましくは、前記カプセル室の側壁における偏向吸気通路の開口は、カプセル室の中軸線に平行な長尺状である。
【0051】
さらに好ましくは、前記偏向吸気通路群の偏向吸気通路は2つある。
【0052】
本発明における具体的な一実施案では、前記カプセル室の側壁の下部には、2つの偏向吸気通路で構成された偏向吸気通路群が1組設けられており、前記カプセル室の底部には、吸気通路が1つ設けられている。
【0053】
好ましくは、少なくとも1つの前記カプセル室における吸気通路及び/または頂部の開口のサイズは、他のカプセル室とは異なり、それにより、当該カプセル室内の空気流速が他のカプセル室とは異なるようになる。
【0054】
好ましくは、少なくとも1つの前記カプセル室における吸気通路の孔径は、他のカプセル室とは異なり、それにより、当該カプセル室内の空気流速が他のカプセル室とは異なるようになる。
【0055】
好ましくは、前記カプセル室は、直径がカプセル直径の1.1〜2.5倍で、高さがカプセル高さの1.02〜2.0倍である。
【0056】
さらに好ましくは、前記カプセル室は、直径がカプセル直径の1.2〜1.5倍で、高さがカプセル高さの1.05〜1.3倍である。
【0057】
本発明における具体的な一実施案では、前記カプセル室は、直径がカプセル直径の1.35倍で、高さがカプセル高さの1.15倍である。
【0058】
好ましくは、前記マルチカプセル室は、第1のカプセル室と第2のカプセル室とで構成され、第1のカプセル室と第2のカプセル室とを結んだ線の両端には、それぞれ第1の作動部と第2の作動部が配置され、第1の作動部と第2の作動部は、両側から中間へ移動することで、第1のカプセル室と第2のカプセル室におけるカプセルをそれぞれ刺すことができる。
【0059】
好ましくは、前記マルチカプセル室は、緊密に配列されている第1のカプセル室と第2のカプセル室とで構成され、第1のカプセル室と第2のカプセル室とを結んだ線の両端には、第1の作動部と第2の作動部が配置され、第1の作動部と第2の作動部は、両側から中間へ移動することで、それぞれ、第1のカプセル室と第2のカプセル室におけるカプセルを刺すことができる。
【0060】
好ましくは、前記マルチカプセル室は、緊密に配列されている第1のカプセル室と第2のカプセル室とで構成され、前記第1のカプセル室と第2のカプセル室とを結んだ線の一側には作動部が配置され、前記作動部は、幅方向に針を少なくとも2つ含むことで、第1のカプセル室と第2のカプセル室におけるカプセルを同時に刺す。
【0061】
さらに好ましくは、前記排気通路の下部は、中央仕切り板により隔てられた、第1のカプセル室と第2のカプセル室のそれぞれの頂部に連結される第1のサブ通路と第2のサブ通路であり、前記第1のサブ通路と第2のサブ通路はそれぞれのカプセル室の頂部から、下から上に向かって中央仕切り板に徐々に収束され、横断面が徐々に狭くなり、またはサイズが一定のままに維持され、それにより、使用者の吸気時に第1のカプセル室と第2のカプセル室内の気流をそれぞれ、第1のサブ通路と第2のサブ通路に沿って排気通路の上部へ合流するように案内する。より一層好ましくは、第1のサブ通路と第2のサブ通路は、横断面がそれぞれのカプセル室の頂部から上に向かって徐々に狭くなってから一定のままに維持される。
【0062】
さらに好ましくは、前記排気通路の横断面が中央仕切り板近傍から吸気ノズルの方向に向かってサイズが一定のままに維持され、または、徐々に大きくなる。より一層好ましくは、前記排気通路の横断面が中央仕切り板の頂部近傍から吸気ノズルの方向に向かって徐々に大きくなってから一定のままに維持される。
【0063】
より一層好ましくは、前記第1のサブ通路と第2のサブ通路は、1つまたは複数のサブ仕切り板をさらに含み、前記サブ仕切り板は、第1のサブ通路及び第2のサブ通路をそれぞれ、各カプセル室の頂部から、下から上に向かって、中央仕切り板に徐々に収束している複数の狭通路にさらに隔てる。より一層好ましくは、前記サブ仕切り板の高さは中央仕切り板よりも低くなる。より一層好ましくは、前記サブ仕切り板は横断面がX形状を呈し、中央仕切り板を対称面として鏡像対称している。
【0064】
より一層好ましくは、使用者の吸気時に第1のカプセル室と第2のカプセル室における気流がそれぞれ、第1のサブ通路と第2のサブ通路に沿って排気通路の上部へと十分に合流したところに、前記吸気ノズルは設けられている。
【0065】
より一層好ましくは、前記排気通路の長さが25〜36mmであり、最も好ましくは31mmである。さらに好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.01〜0.08KPa0.5min /Lである。
【0066】
より一層好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.02〜0.05KPa0.5min/Lである。
【0067】
本発明における具体的な一実施例では、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.0325KPa0.5min/Lである。
【0068】
好ましくは、前記マルチカプセル室は、第1のカプセル室と第2のカプセル室と第3のカプセル室とが緊密に配列されて三角形として構成され、第1のカプセル室と第2のカプセル室とを結んだ線の一側には第1の作動部が配置され、第1の作動部には幅方向に針が少なくとも2つ配置され、マルチカプセル室へ移動することで第1のカプセル室と第2のカプセル室におけるカプセルを同時に刺すことができ、前記第3の作動部は、第3のカプセル室の、第1のカプセル室と第2のカプセル室から離れた一側に配置され、第1のカプセル室と第2のカプセル室とが存在する直線に垂直な方向に沿って移動することで第3のカプセル室におけるカプセルを刺すことができるように配置されている。
【0069】
さらに好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.015〜0.073KPa0.5min/Lである。
【0070】
より一層好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.02〜0.04KPa0.5min/Lである。
【0071】
本発明における具体的な一実施例では、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.0305KPa0.5min/Lである。
【0072】
好ましくは、前記マルチカプセル室は、第1のカプセル室と第2のカプセル室と第3のカプセル室と第4のカプセル室とが緊密に配列されて正方形として構成され、前記第1の作動部と第2の作動部は正方形の中軸線に配置されて両側から中間へ移動することができ、前記第1の作動部と第2の作動部は幅方向に針を少なくとも2つ含み、それにより、第1の作動部が第1のカプセル室と第2のカプセル室におけるカプセルを同時に刺すことができ、第2の作動部が第3のカプセル室と第4のカプセル室におけるカプセルを同時に刺すことができる。
【0073】
さらに好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.01〜0.06KPa0.5min/Lである。
【0074】
より一層好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.015〜0.035KPa0.5min/Lである。
【0075】
本発明における具体的な一実施例では、前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値が0.029KPa0.5min/Lである。
【0076】
好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置は、
頂部が開放される、マルチカプセル室を収容することができる中空キャビティを、画定する下部ハウジングであって、各作動部の少なくとも一部が装置の外部に位置して使用者により操作されるように、側部には作動部の数と位置とに合わせた切欠きが設けられており、内部の中空キャビティが外気と連通する下部ハウジング(4)と、
下部ハウジングの頂部に被覆されたものであって、マルチカプセル室の頂部に対応する位置には切り抜き加工された連結口が設けられ、篩過カバーが連結口に着脱可能に取り付けられて、篩過メッシュが連結口を介して各カプセル室の頂部を被覆するようになる連結板と、
吸引ノズルの頂部から下に延伸しており、底部が開放される、排気通路を囲む中空キャビティを画定するとともに、篩過カバーが連結口に取り付けられた際に連結板に被覆される上部ハウジングと、をさらに備える。
【0077】
好ましくは、前記乾燥粉末吸入装置は、
頂部が開放される、マルチカプセル室を固定することができる中空キャビティを、画定するキャビティ下部ハウジング(4)であって、各作動部の少なくとも一部が装置の外部に位置して使用者により操作されるように、側部には作動部の数と位置に合わせた切欠きが設けられており、側部及び/または底部には、通気するための吸気孔が設けられ、内部の中空キャビティが、スリットまたは孔により外気と連通することができる下部ハウジング(4)と、
下部ハウジングの頂部に被覆されたものであって、マルチカプセル室の頂部には切り抜き加工された連結口が設けられ、篩過カバーが連結口に着脱可能に取り付けられて、篩過メッシュが連結口を介して各カプセル室の頂部を被覆するようになる連結板と、
吸引ノズルの頂部から下に延伸しており、底部が開放される、排気通路を囲む中空キャビティを画定するとともに、篩過カバーが連結口に取り付けられた際に連結板に被覆される上部ハウジングと、をさらに備える。
【0078】
好ましくは、前記マルチカプセル室は、連結板と一体成形されて、連結板の切り抜き加工された連結口の下方に固定されている。
【0079】
好ましくは、前記切欠きは、吸気孔を提供できるように、作動部のサイズに対して広がり、および/または、伸びている。
【0080】
好ましくは、前記排気通路の側壁には、外気と連通する小孔が少なくとも1つ設けられており、前記小孔が排気通路の中軸線の方向に向かないように開設されたことで、使用者の吸気時に排気通路における気流の回転を促せる。
【0081】
好ましくは、前記上部ハウジング、下部ハウジング、および、連結板は、同じ側に位置する回転軸により、ヒンジの方式で接続されている。
【0082】
好ましくは、前記連結板はカプセル室と一体成形され、前記連結口が各カプセル室の頂部の開口を構成する。
【0083】
好ましくは、前記排気通路は、口径が下から上に向かって徐々に小さくなり、吸気ノズルに到達する前に1つの狭頸部を形成する。
【0084】
好ましくは、前記上部ハウジングと連結板の連結箇所には、スリットまたは孔が設けられることで、その内部の中空キャビティがスリットまたは孔により外気と連通することができる。
【0085】
さらに好ましくは、前記排気通路における小孔は2つあり、排気通路の中軸線回りに対称に開設されている。
【0086】
さらに好ましくは、前記排気通路における小孔が狭頸部よりも下の領域に位置する。
【0087】
本発明にかかる乾燥粉末吸入装置では、並列に並んで配列されている複数のカプセル室が設けられることで、組合せ製品の種々の活性成分(またはその混合物)を離間して含有する薬物分配器を提供し、構造が簡単で、操作が便利である。また、各カプセル室は、薬物(構成物)の粉末の特性に応じて吸気通路と排気通路のパラメータを調整することにより、各活性成分に対して適切なミスト分布を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
図1】本発明の粉末放出装置の一構造分解図を示す。
図2図1に示した粉末放出装置の一カプセル室領域の断面図を示す。
図3図2に示したカプセル室領域の断面平面図を示す。
図4図1に示した粉末放出装置の別のカプセル室領域の断面図を示す。
図5図4に示したカプセル室領域の断面下半部の構造図を示す。
図6図1に示した粉末放出装置の別のカプセル室領域の断面図を示す。
図7図6に示したカプセル室領域の断面平面図を示す。
図8図1に示した粉末放出装置の別のカプセル室領域の断面図を示す。
図9図8に示したカプセル室領域の断面平面図を示す。
図10図9に示したカプセル室の底部のインペラの局部拡大図を示す。
図11図1に示した粉末放出装置の別のカプセル室領域の断面図を示す。
図12図11に示したカプセル室領域の断面平面図を示す。
図13】本発明における乾燥粉末放出装置の構造分解図を示す。
図14図13に示した乾燥粉末吸入装置の局部断面図を示す。
図15図13に示した乾燥粉末吸入装置の吸引ノズルの斜視図を示す。
図16図13に示した乾燥粉末吸入装置の篩過カバーの斜視図を示す。
図17図13に示した乾燥粉末吸入装置のマルチカプセル室の横断面平面図を示す。
図18】本発明における別の乾燥粉末吸入装置のマルチカプセル室の横断面平面図を示す。
図19】本発明における別の乾燥粉末吸入装置のマルチカプセル室の横断面平面図を示す。
図20】本発明における別の乾燥粉末吸入装置の局部断面図を示す。
図21図20に示した乾燥粉末吸入装置の吸引ノズルの気流の断面図を示す。
図22図20に示した乾燥粉末吸入装置の吸引ノズルの平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0089】
以下は、具体的な実施の形態を参照し、本発明をさらに詳しく記述する。ただし、本発明における上記主題の範囲は以下の実施例に限られたと理解すべきではなく、本発明の内容に基づいて実現される技術であれば、本発明の範囲に属する。
【0090】
図1図2、および、図3を参照して、図1は、本発明における粉末放出装置の具体的な実施例であり、(a)カプセルを収容するための筒状の収容室であって、頂部には排気通路11が設けられ、前記排気通路11とカプセル室1との接合箇所には、通気可能な篩過メッシュ12が取り付けられたカプセル室1と、(b)針21を少なくとも1つ含み、カプセル室1への移動によってカプセルを刺すことができるように取付けられた作動部2であって、使用者により操作されるように少なくとも一部が装置の外部に位置して作動部2と、(c)カプセル室1の頂部に排気通路11を介して連通されている吸引ノズル3と、を備える。図2を参照して、前記カプセル室1には、外気に連通する偏向吸気通路群が設けられており、図3を参照して、前記偏向吸気通路群は、カプセル室の中軸線回りに配列されて、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路13を少なくとも2つ含み、これによって、使用者の吸気時に、偏向吸気通路群から頂部の排気通路11に移動する螺旋気流を提供する。
【0091】
本実施例では、使用者は、まず、カプセル室1の上方に取り付けられた篩過メッシュ12を開いてカプセルを投入し、その後、作動部2を押圧することでカプセルを刺し、そして作動部2が手動または弾性部材により復元する。吸気ノズル3が1つの排気通路11を介してカプセル室1に連通し、カプセル室1が偏向吸気通路群を介して外部環境に連通するため、使用者の吸気時、外部環境における空気は偏向吸気通路群によってカプセル室1の中に回転される螺旋気流を発生させ、刺されたカプセルによる高速回転を促させ、カプセルに収容された吸入可能な薬物粉末が放出されるようになり、吸入可能な薬物粉末は気流とともにカプセル室1の頂部にある排気通路11へ移動し、吸気ノズル3を介して使用者の体内に入る。
【0092】
説明すべきなのは、本実施例における偏向吸気通路13は、時計回りまたは反時計回りに偏向されるが、偏向吸気通路群が水平方向に沿って開設されなければならないという意味ではなく、水平方向に偏向させる一部の気流を提供できればよいと意味している。勿論、上記少なくとも2つの偏向吸気通路13は、同じように偏向されるものである。例えば、偏向吸気通路13が側壁に位置する場合、いずれも斜め上方に向かうべきであり、または、いずれも斜め下方に向かうべきである、または、水平方向に向かうべきである。
【0093】
従来技術と比べて、本実施例における粉末放出装置は、カプセル室1に偏向吸気通路群が設けられたことで、従来技術でのカプセルの回転による薬物放出際に使用者の吸気流量を求める状況が極大に抑制され、薬物粉末の放出がより容易となり、残留量も低減される。
【0094】
偏向吸気通路群の偏向吸気通路13は、形状やサイズが同じであり、かつ、カプセル室1の中軸線回りに均一に配列されているので、より均一的な螺旋気流を提供することができる。カプセルにおける吸入可能な粉末の放出は、カプセル室1におけるカプセルの単純的に回転することによって実現されることでなく、回転及び振動によって行われているので、偏向吸気通路群の偏向吸気通路13の形状とサイズが完全に同じである必要はない。
【0095】
従来技術と比べて、本実施例における粉末放出装置は、カプセル室1に偏向吸気通路群が設けられたことで、従来技術でのカプセルの回転、振動による薬物放出時の、使用者の吸気流量を求める状況が極大に抑制され、薬物粉末の放出がより容易となり、残留量も低減される。
【0096】
さらに好ましくは、図1を参照して、一実施例では、上記通気可能な篩過メッシュ12の下側がカプセル室1に向かって突起しており、このような形状では、抵抗が低減されたカプセル回転接触面を提供することが可能である。
【0097】
さらに好ましくは、図2図3を参照して、一実施例では、偏向吸気通路群がカプセル室1の側壁に設けられ、カプセル室1の底部には、外気と連通する吸気通路14が設けられ、当該吸気通路14がカプセル室1の中軸線に沿って上向きに開設され、これによって、使用者の吸気時にカプセル室1を下から上へと貫通する貫通気流が提供される。
【0098】
本実施例では、カプセル室1の底部における吸気通路14は、使用者の吸気時にカプセル室1全体を下から上へと貫通する貫通気流を提供することができ、それにより、カプセルの上端を、カプセル室1の頂部に通気する篩過メッシュ12に当接させながら回転し、その放出された粉末が頂部の排気通路11へよりスムーズに移動できるようになる。
【0099】
本実施例では、カプセル室1の側壁における偏向吸気通路13の開口は、カプセル室の側壁の縦方向に沿って配列される長尺状であることによって、使用者の吸気時にカプセルとの接触面がより大きい気流を提供しており、このような気流によってカプセルを動かして、カプセル室1内において吸入可能な粉末を放出させるためのカプセルによる回転や振動がより容易になる。
【0100】
さらに好ましくは、図2図3を参照して、一実施例では、カプセル室1の側壁における偏向吸気通路13の開口は、カプセル室の中軸線に平行な長尺状になるように設置されたことで、使用者の吸気時にカプセルとの接触面がより大きく、付勢方向がより良好な気流を提供しており、このような気流によってカプセルを動かして、カプセル室1内において吸入可能な粉末を放出させるためのカプセルによる回転や振動がよりスムーズとなる。
【0101】
さらに好ましくは、図4図5を参照して、一実施例では、偏向吸気通路群がカプセル室1の側壁の下部に設けられ、カプセル室1の底部には、吸気通路14がさらに設けられ、当該吸気通路14がカプセル室1の中軸線に沿って上向きに開設されて、使用者の吸気時にカプセル室1を下から上へと貫通する貫通気流が提供される。
【0102】
偏向吸気通路群がカプセル室1の下部に設けられたことで、使用者の吸気時、カプセル室1全体を下から上へと貫通する貫通気流をよりよく提供することができ、それにより、カプセルの上端を、カプセル室1の頂部に通気する篩過メッシュ12に当てて回転させるとともに、その放出された粉末が頂部の排気通路11へよりスムーズに移動できるようにさせる。
【0103】
さらに好ましくは、図6図7を参照して、一実施例では、偏向吸気通路群は、カプセル室1の側壁の下部に設けられ、カプセル室1の底部には吸気通路14が設けられない。
【0104】
カプセル室1の下部のみに偏向吸気通路群が設けられても、使用者の吸気時に下から上への気流を提供することができ、それにより、カプセルの上端を、カプセル室1の頂部に通気する篩過メッシュ12に当接させながら回転させることができる。また、カプセルの上端をカプセル室1の頂部に通気する篩過メッシュ12に当接しながら回転させるために、貫通気流は必須なものではなく、カプセルを十分に持ち上げれば、下から上への非貫通気流の場合でもよいと理解している。
【0105】
図8図9、および、図10を参照して、本発明における粉末放出装置の別の実施例では、カプセル室1の底部には、偏向吸気通路群が設けられる。
【0106】
本実施例では、カプセル室1の底部における偏向吸気通路群は同様に、カプセル室1の中軸線回りに均一に配列されるとともに、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向されるように設置されてもよい。それにより、使用者の吸気時に、水平方向に偏向させる一部の螺旋気流を提供でき、吸入可能な粉末を放出させるためのカプセルによる回転や振動に役に立てる。また、使用者の吸気時に、下から上へのもう一部の貫通気流を提供し、カプセルの上端をカプセル室1の頂部に通気する篩過メッシュ12に当接させながら回転させるとともに、その放出された粉末が頂部の排気通路11へよりスムーズに移動できるようにすることができる。その構造が簡単で、カプセルの回転及び粉末の放出の促すことを両立できる。
【0107】
さらに好ましくは、図9図10を参照して、一実施例では、底部における偏向吸気通路群の全体が、固定されたインペラ構造として配置されている。
【0108】
本実施例では、カプセル室1の底部におけるインペラ構造の偏向吸気通路群は、4つのブレードが隔てられた4つの偏向吸気通路13により構成されたものとして理解してもよい。
【0109】
さらに好ましくは、図11図12を参照して、一実施例では、カプセル室1の底部と側部の両方には、偏向吸気通路群が設けられている。
【0110】
本実施例では、カプセル室1の底部における偏向吸気通路群と側壁における偏向吸気通路群とは、ともに、偏向気流を提供する役割を果たすものであり、また、底部における偏向吸気通路群が下から上への貫通気流も提供でき、これによっても本発明の目的を達成することができる。
【0111】
図13図14には本発明における乾燥粉末吸入装置の実施例が示されており、(a)カプセルを起立して収容できる筒状の収容室であって、頂部が開放し、底部には外気と連通する吸気通路14が設けられたカプセル室1(即ち、図中の1aと1b)と、(b)針21を含み、使用者により操作されてカプセル室1の側壁への移動によってカプセルを刺すように取付けられた作動部2と、(c)(図13図15を参照して、)下方には一つの排気通路11を含む吸引ノズル3(明瞭に表示されるために、図13中の排気通路11の下部が個別に表示されるように遮断され分離された)と、を備え、そのうち、カプセル室1は2つであり、2つのカプセル室1は並列に並んで一体成形されたダブルカプセル室として配列されており、カプセル室1に対して作動部2が個別に設けられており、各作動部2は高さ方向に針21が2つ設けられ、前記排気通路11の底部の開口には一つの篩過カバー15が固定され、図16を参照して、前記篩過カバー15には篩過メッシュ12が固定され、当該前記篩過カバー15が分離可能にダブルカプセル室の頂部に連結され、篩過メッシュ12が2つのカプセル室1の頂部を被覆するようになる。
【0112】
本実施例では、ダブルカプセル室は、緊密に配列されている第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bとで構成され、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bとを結んだ線の両端には、第1の作動部2aと第2の作動部2bが配置され、第1の作動部2aと第2の作動部2bは、両側から中間へ移動することで、それぞれ第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおけるカプセルを刺すことができる。
【0113】
使用者は、まず、ダブルカプセル室の頂部を開放させるように篩過カバー15をダブルカプセル室の頂部から取り外して、各カプセル室1内に2種類の異なる活性成分を含有するカプセルを装填してから、篩過カバー15を閉じ、篩過メッシュ12が再度にカプセル室1の頂部を覆うようになる。その後、使用者は、作動部2を両側から中間へ移動するように操作して、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおけるカプセルを刺し、作動部2が従来技術でよく使用される弾性部材によって復元する。最後、使用者は、口を吸気ノズル3に緊密に密着させて力強く吸気することで、外気がカプセル室1の底部の吸気通路14を介してカプセル室に入り、カプセルが篩過メッシュ12に当接しながら振動及び回転して粉末を放出させ、カプセルから放出された粉末は篩過メッシュ12を介して排気通路11に入り、最終的に体に入る。
【0114】
本実施例における作動部2は両側から中間へ移動することで、それぞれ第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおけるカプセルを刺すが、当業者は、必要に応じて作動部の設置方式を調整することができる。例えば、作動部2を、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bとを結んだ線の一側に設置し、作動部2が操作されると第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおけるカプセルが1つの作動部2によって同時に刺されるように、作動部2が幅方向に針21を少なくとも2つ含むようにしてもよい。
【0115】
さらに好ましくは、図17を参照して、一実施例では、各カプセル室1の側壁にはそれぞれ偏向吸気通路群が設けられており、前記偏向吸気通路群は、カプセル室1の中軸線回りに配列され同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路13を2つ含むことで、使用者の吸気時に偏向吸気通路13から上向きに移動する螺旋気流を提供する。
【0116】
上記実施例と比べて、本実施例における粉末放出装置では、カプセル室1の側壁に偏向吸気通路群が設けられたことで、使用者の吸気時に偏向吸気通路13から上向きに移動する螺旋気流が提供され、当該気流により、吸入可能な粉末を放出させるためのカプセルの回転や振動によりスムーズ支援することができ、従来技術でのカプセルの回転による薬物放出時の、使用者の吸気流量を求める状況が極大に抑制され、薬物粉末の放出がより容易になる。
【0117】
さらに好ましくは、図13図14を参照して、一実施例では、前記偏向吸気通路群は各カプセル室1の側壁の下部に設けられている。
【0118】
上記実施例と比べて、本実施例における粉末放出装置は、カプセル室1の下部に偏向吸気通路群が設けられることで、偏向吸気通路13から上向きに移動する螺旋気流が提供されることに加えて、底部の吸気通路14による、カプセルをカプセル室の頂部の篩過メッシュ12に当接することにも役に立つ。
【0119】
さらに好ましくは、図17を参照して、一実施例では、前記偏向吸気通路13の開口方向は、各カプセル室1の側壁に接することにより、螺旋気流がよりスムーズにカプセルを動かして回転させるようになる。
【0120】
さらに好ましくは、図20を参照して、一実施例では、排気通路11の下部は、中央仕切り板111により隔てられた、それぞれ第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bの頂部に連結される第1のサブ通路11aと第2のサブ通路11bになる。前記第1のサブ通路11aと第2のサブ通路11bは中央仕切り板111に下から上に向かってと徐々に収束し、横断面が徐々に狭くなってから一定に維持される。これによって、使用者の吸気時に、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおける気流がそれぞれ、第1のサブ通路11aと第2のサブ通路11bに沿って排気通路11の上部に合流するように案内される。
【0121】
図21を参照して、本実施例における排気通路11の下部の特別の設計により、使用者の吸気時、2つのカプセル室内の気流が中央仕切り板111の上の領域で収束して合流することができ、そして、排気通路の上方へ流れるように引き続き案内され、それにより、2つのカプセル室から放出された薬物粉末が十分に混合される以上、薬物粉末と通路ハウジングとの衝突回数も減少し、使用者による吸気の抵抗が低減される。
【0122】
より一層好ましくは、図20図21を参照して、一実施例では、排気通路11の横断面が中央仕切り板111の頂部近傍から吸気ノズル3に向かって徐々に大きくなってから一定に維持される。使用者の吸気時に2つのカプセル室(1a、1b)の中の気流が中央仕切り板111以上の領域に収束して合流することができ、そして排気通路の上方へ流れるように引き続き案内されるため、本実施例における排気通路11の横断面が中央仕切り板111の頂部近傍から吸気ノズル3に向かって徐々に大きくなってから一定のままに維持されることは、気流が上向きにスムーズに流れるためには有利であり、排気通路11の内壁の、気流への阻害が減少され、気流における薬物粉末と排気通路11の内壁との衝突回数が減少される。上述した効果を実現するために、排気通路11の横断面が中央仕切り板111の頂部近傍から吸気ノズル3に向かって徐々に大きくなってから一定のままに維持されるとは限らず、縮小されなければよいと理解してもよい。
【0123】
より一層好ましくは、図22を参照して、一実施例では、第1のサブ通路11aと第2のサブ通路11bは、2つのサブ仕切り板112をさらに含み、サブ仕切り板112は、第1のサブ通路11aと第2のサブ通路11bとをそれぞれ、各カプセル室の頂部から中央仕切り板111に向かって、つまり下から上に向かって徐々に収束する複数の狭通路にさらに隔てている。また、サブ仕切り板112の高さは中央仕切り板111よりも低くなる。サブ仕切り板は横断面がX形状を呈し、仕切り板を対称面として鏡像対称している。
【0124】
本実施例では、サブ通路(11a、11b)はさらに6つの狭通路に隔てられ、各狭通路がその所在位置に応じて気流が収束される方向をさらに正確に案内することができ、それにより、2つのカプセル室(1a、1b)内の気流が中央仕切り板111の上の領域にさらにスムーズに収束して合流することができ、そして、排気通路の上方へ流れるように引き続き案内される。
【0125】
より一層好ましくは、図20を参照して、一実施例では、吸気ノズル3は、使用者の吸気時に第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおける、気流がそれぞれ第1のサブ通路11aと第2のサブ通路11bに沿って排気通路11の上部への十分に合流した箇所に設けられ、前記排気通路11の高さが31mmである。
【0126】
本実施例における排気通路11の高さとは、カプセル室の頂部から吸気ノズル3までの距離を指し、図21に示すように、排気通路の末端の吸気ノズル近傍において2つのカプセル室(1a、1b)内の気流が既に十分に合流し、気流における薬物粉末も十分に混合されている。これ以上排気通路の長さを増加させると、逆に使用者による吸気の抵抗を増加させてしまう。
【0127】
さらに好ましくは、図13図14、および、図15を参照して、一実施例が示されている。
【0128】
前記乾燥粉末吸入装置は、(d)頂部が開放されダブルカプセル室を収容するための中空キャビティを画定する下部ハウジング4であって、作動部2の少なくとも一部が装置の外部に位置して使用者により操作されるように、側部には2つの切欠きが設けられており、切欠き41が作動部2のサイズに対して下に延長しながら広がって吸気孔42を提供できるようになり、内部の中空キャビティが吸気孔42を介して外気と連通できる下部ハウジング(4)と、(e)下部ハウジング4の頂部に被覆されたものであって、マルチカプセル室の頂部に対応する位置に切りぬき加工された連結口51が設けられ、篩過カバー15がその連結口51に着脱可能に取り付けられて、篩過メッシュ12が各カプセル室1の頂部に被覆するようになる連結板5と、(f)吸引ノズル3の頂部から下に延伸し、底部が開放される、排気通路11を囲む中空キャビティを画定するとともに、篩過カバー15が連結口に取り付けられた際に連結板5に被覆される上部ハウジング6と、をさらに備える。
【0129】
使用者は、まず、下部ハウジング4と上部ハウジング6とを分離して、篩過カバー15とダブルカプセル室の頂部を分離させ、そして、各カプセル室1内に2種類の異なる活性成分を含有するカプセルを装填してから、上部ハウジング6と下部ハウジング4を閉合させ、篩過メッシュ12が再度にカプセル室1の頂部を覆うようになる。次は、使用者は作動部2のハウジングの外部にある部分を操作して、各カプセル室におけるカプセルを刺し、作動部2が従来技術でよく使用される弾性部材によって復元する。最後には、使用者は、口を吸気ノズル3に緊密に密着させて力強く吸気することで、外気が下部ハウジング4の吸気孔42を介して中空キャビティの内部に入るとともに、カプセル室1の底部の吸気通路14を介してカプセル室1に入り、カプセルが篩過メッシュ12に当接しながら振動及び回転して粉末を放出させるようになる。カプセルから放出された粉末は篩過メッシュ12を介して排気通路11に入り、最終的に体に入る。
【0130】
上記実施例と比べて、本実施例における乾燥粉末吸入装置は、上記実施例の技術案が実現できることを前提として、上部ハウジング6、下部ハウジング4、および、連結板5が追加され、これらのものは装置の構造堅牢性を向上させ、装置が操作されやすくなるようなものである。上部ハウジング6、下部ハウジング4、および、連結板5はいずれも、従来技術における同種類の乾燥粉末吸入装置の汎用的部材である。本実施例における上部ハウジング6、下部ハウジング4、および、連結板5も従来技術での一般的な設計である。
【0131】
さらに好ましくは、図13図14、及び、図15を参照して、一実施例では、前記上部ハウジング6と連結板5の連結箇所にはスリット52が設けられ、その内部の中空キャビティが、スリット52により外気と連通することができる。前記排気通路11の側壁には、小孔113が設けられており、前記小孔113が排気通路11の中軸線の方向に向かないように開設されたことで、使用者の吸気時に排気通路11における気流の回転を促せる。
【0132】
使用者の吸気時に外気がスリットを介して上部ハウジング6の内部の中空キャビティに入り、排気通路11の小孔113を介して排気通路11に入って排気通路11における気流を回転させることができる。本実施例において各カプセル室1内の薬物粉末は放出された後、排気通路11内に伝送されるとともに、回転により十分に混合されたことにより、吸気ノズル3に到達した時、移動速度が適切で成分が均一となる。
【0133】
さらに好ましくは、図14を参照して、一実施例では、前記排気通路11は、孔径が下から上に向かって徐々に小さくなり、出口に到達する前に1つの狭頸部114を形成し、さらに、薬物粉末は、吸気ノズル3に到達した際に移動速度が適切で成分が均一となる。
【0134】
図18に本発明の別の乾燥粉末吸入装置の実施例が示されており、そのマルチカプセル室は、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bと第3のカプセル室1cとが緊密に配列されて三角形として構成され、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bとを結んだ線の一側には第1の作動部2aが配置され、第1の作動部2aには幅方向に針21が2つ配置され、当該第1の作動部2aはマルチカプセル室へ移動することで第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおけるカプセルを同時に刺すことができる。前記第2の作動部2bは第3のカプセル室1cの、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bとから離れた一側に配置され、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bとが存在する直線に垂直な方向に沿って移動することで第3のカプセル室1cにおけるカプセルを刺すことができるように配置されている。
【0135】
本実施例では、3つのカプセル室が設けられたことで、組合せ製品における3種類の活性成分(或いはその混合物)を離間して含む薬物分配器を提供し、各カプセル室1の底部には、1つの吸気通路14が設けられ、側部または底部には偏向吸気通路群が設けられていない。他の部材の設置方式は他の実施例と同じまたは近似しており、ここでは省略されたい。
【0136】
さらに好ましくは、図18を参照し、一実施例では、1つのカプセル室1の底部における排気通路14の孔径は別の2つのカプセル室1とは異なり、それにより、当該カプセル室1の入口での空気流速が他のカプセル室1とは異なるようになる。
【0137】
幾つかの場合では、組合せ製品の各成分は、その効果の最大化が実現されるために、特定の霧状分布まで達成する必要がある。本発明における各種類の成分は対応するカプセル室1内に個別に放出されるので、偏向吸気通路13、吸気通路14、及び/または、排気通路11のサイズ、位置、開孔角度及び/または、数量などの構造特徴を調整することにより、各カプセル室1に対して異なる空気動力学パラメータをそれぞれ設定することができ、これによって、薬物が投入されると各種類の活性成分による治療効果を最大化させることができる。本実施例では、カプセル室1の底部における吸気通路14のサイズを調整して、異なる空気流速を与えることで、カプセルにおける薬物粉末の霧状分布に影響を与える。
【0138】
図19には本発明における別の乾燥粉末吸入装置の実施例が示されており、そのマルチカプセル室1は、第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bと第3のカプセル室1cと第4のカプセル室1dとが緊密に配列されて正方形として構成され、前記第1の作動部2aと第2の作動部2bは正方形の中軸線に配置されて両側から中間へ移動することができ、前記第1の作動部2aと第2の作動部2bは幅方向に針21を少なくとも2つ含み、それにより、第1の作動部2aが第1のカプセル室1aと第2のカプセル室1bにおけるカプセルを同時に刺すことができ、第2の作動部2bが第3のカプセル室1cと第4のカプセル室1dにおけるカプセルを同時に刺すことができる。
【0139】
本実施例では、4つのカプセル室が設けられることで、組合せ製品における4種類の活性成分(或いはその混合物)を離間して含む薬物分配器を提供する。4つのカプセル室が設けられることで、吸入装置が患者による吸気の流量を高く求め、吸入可能な粉末が放出できるようにカプセルを十分に回転、振動させるために、本実施例における各カプセル室1の底部には、偏向吸気通路群が設けられ、前記偏向吸気通路群全体は、固定されたインペラ構造として配置されており、それにより、使用者の吸気時に下から上への螺旋気流を提供し、吸入可能な粉末を放出させるためのカプセルによる回転や振動を効果的に促せる。その中、インペラ構造の具体的な形状について図10を参照ことができる。
【0140】
以上は、本発明の具体的な実施の形態に過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。任意の当業者は、本発明の主旨及び原則を逸らさないことを前提に、実行する同等な変化、修正、及び組合せが、いずれも本発明の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2020年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルを起立して収容できる筒状の収容室であって、頂部が開放し、底部及び/または側壁には、外気と連通する吸気通路が設けられたカプセル室(1)と、
針(21)を含み、使用者により操作されてカプセル室(1)の側壁への移動によってカプセルを刺すように取付けられる作動部(2)と、
下方に排気通路(11)を1つ含む吸引ノズル(3)と、
を備える乾燥粉末吸入装置であって、
前記カプセル室(1)の数は2個〜4個であり、全てのカプセル室(1)が並列に並んで一体成形されたマルチカプセル室として配列されており、カプセル室(1)に対して作動部(2)が個別に、または共有されるように設けられており、前記作動部(2)には幅方向に少なくとも対応するカプセル室(1)と同じ数の針(21)が設けられており、前記吸引ノズル(3)の下方における排気通路(11)の底部には篩過カバー(15)が固定され、前記篩過カバー(15)内には篩過メッシュ(12)が固定され、前記篩過メッシュ(12)が全てのカプセル室(1)の頂部を被覆するように、前記篩過カバー(15)はマルチカプセル室の頂部に分離可能に連結されている、ことを特徴とする乾燥粉末吸入装置。
【請求項2】
各前記カプセル室(1)の底部及び/または側壁には少なくとも一つの偏向吸気通路群が設けられており、前記偏向吸気通路群は、カプセル室(1)の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路(13)を少なくとも2つ含む、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項3】
各前記カプセル室(1)における偏向吸気通路群の偏向吸気通路(13)は、形状とサイズが同様であり、当該カプセル室(1)の中軸線回りに均一に配列されている、ことを特徴とする請求項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項4】
前記偏向吸気通路群は、カプセル室(1)の側壁に接する偏向吸気通路(13)を2つ含む、ことを特徴とする請求項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項5】
カプセル室(1)において底部に直流吸気通路及び/又は偏向吸気通路群が設けられ、側壁に偏向吸気通路群が設けられるように、
又は、
カプセル室(1)において底部に偏向吸気通路群が設けられ、側壁に吸気通路が設けられていないように、
又は、
カプセル室(1)において底部に吸気通路が設けられておらず、側壁の下部に偏向吸気通路群が設けられているように、
前記吸気通路がカプセル室(1)に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項6】
前記偏向吸気通路(13)の開口は、カプセル室(1)の側壁の縦方向に沿って配置される長尺状である、ことを特徴とする請求項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項7】
前記偏向吸気通路群は底部の全体が、固定されたインペラ構造として配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項8】
前記排気通路(11)は、孔径が下から上に向かって徐々に小さくなり、吸気ノズル(3)に到達する前に1つの狭頸部を形成し、前記排気通路において、狭頸部の下側に外気に連通されている小孔が2つ設けられており、当該小孔は排気通路(11)の中軸線周りに、中軸線の方向に対して対称に開設されており、当該小孔は排気通路(11)の中軸線に向かない、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項9】
少なくとも1つの前記カプセル室(1)の吸気通路及び/または頂部の開口のサイズは、他のカプセル室(1)とは異なる、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項10】
前記排気通路(11)の下部は、中央仕切り板により隔てられた、各カプセル室(1)の頂部にそれぞれ連結されるサブ通路であり、各サブ通路は各カプセル室(1)の頂部から、下から上に向かって中央仕切り板(111)に徐々に収束され、横断面が徐々に狭くなる、ことを特徴とする請求項2に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項11】
各サブ通路の横断面のサイズは徐々に狭くなってから、一定のままに維持される、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項12】
前記排気通路(11)の横断面のサイズが中央仕切り板(111)の頂部近傍から吸気ノズル(3)に向かって徐々に大きくなる、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項13】
前記排気通路(11)の横断面のサイズが徐々に大きくなってから一定のままに維持される、ことを特徴とする請求項12に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項14】
前記サブ通路は、1つまたは複数のサブ仕切り板(112)をさらに備え、前記サブ仕切り板(112)は、サブ通路を、各カプセル室の頂部から、下から上に向かって、中央仕切り板に徐々に収束されている複数の狭通路にさらに隔てる、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項15】
前記サブ仕切り板(112)の高さは、中央仕切り板(111)より低い、ことを特徴とする請求項14に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項16】
前記サブ仕切り板(112)の横断面は、中央仕切り板(111)を中心に放射状に分布している、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項17】
前記カプセル室(1)の数は2つであり、前記サブ仕切り板(112)の横断面はX形状を呈し、中央仕切り板(111)を対称面として鏡像対称している、ことを特徴とする請求項16に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項18】
前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値は0.0325KPa0.5min/Lである、ことを特徴とする請求項17に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項19】
前記排気通路(11)の長さは、25〜36mmである、ことを特徴とする請求項17に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項20】
前記マルチカプセル室は、緊密に配列されている第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とで構成され、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とが存在する線の両端には、第1の作動部(2a)と第2の作動部(2b)が配置され、第1の作動部(2a)と第2の作動部(2b)は、両側から中間へ移動することで、それぞれ第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)におけるカプセルを刺すことができる、ことを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【手続補正書】
【提出日】2020年8月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルを起立して収容できる筒状の収容室であって、頂部が開放し、底部及び/または側壁には、外気と連通する吸気通路が設けられたカプセル室(1)と、
針(21)を含み、使用者により操作されてカプセル室(1)の側壁への移動によってカプセルを刺すように取付けられる作動部(2)と、
下方に排気通路(11)を1つ含む吸引ノズル(3)と、
を備える乾燥粉末吸入装置であって、
前記カプセル室(1)の数は2個〜4個であり、全てのカプセル室(1)が並列に並んで一体成形されたマルチカプセル室として配列されており、カプセル室(1)に対して作動部(2)が個別に、または共有されるように設けられており、前記作動部(2)には幅方向に少なくとも対応するカプセル室(1)と同じ数の針(21)が設けられており、前記吸引ノズル(3)の下方における排気通路(11)の底部には篩過カバー(15)が固定され、前記篩過カバー(15)内には篩過メッシュ(12)が固定され、前記篩過メッシュ(12)が全てのカプセル室(1)の頂部を被覆するように、前記篩過カバー(15)はマルチカプセル室の頂部に分離可能に連結されている、ことを特徴とする乾燥粉末吸入装置。
【請求項2】
各前記カプセル室(1)の底部及び/または側壁には少なくとも一つの偏向吸気通路群が設けられており、前記偏向吸気通路群は、カプセル室(1)の中軸線回りに配列される、同時に時計回りまたは反時計回りに偏向される偏向吸気通路(13)を少なくとも2つ含む、ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項3】
各前記カプセル室(1)における偏向吸気通路群の偏向吸気通路(13)は、形状とサイズが同様であり、当該カプセル室(1)の中軸線回りに均一に配列されている、ことを特徴とする請求項2に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項4】
前記偏向吸気通路群は、カプセル室(1)の側壁に接する偏向吸気通路(13)を2つ含む、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項5】
カプセル室(1)において底部に直流吸気通路及び/又は偏向吸気通路群が設けられ、側壁に偏向吸気通路群が設けられるように、
又は、
カプセル室(1)において底部に偏向吸気通路群が設けられ、側壁に吸気通路が設けられていないように、
又は、
カプセル室(1)において底部に吸気通路が設けられておらず、側壁の下部に偏向吸気通路群が設けられているように、
前記吸気通路がカプセル室(1)に設けられている、ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項6】
前記偏向吸気通路(13)の開口は、カプセル室(1)の側壁の縦方向に沿って配置される長尺状である、ことを特徴とする請求項2〜のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項7】
前記偏向吸気通路群は底部の全体が、固定されたインペラ構造として配置されている、ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項8】
前記排気通路(11)は、孔径が下から上に向かって徐々に小さくなり、吸気ノズル(3)に到達する前に1つの狭頸部を形成し、前記排気通路において、狭頸部の下側に外気に連通されている小孔が2つ設けられており、当該小孔は排気通路(11)の中軸線周りに、中軸線の方向に対して対称に開設されており、当該小孔は排気通路(11)の中軸線に向かない、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項9】
少なくとも1つの前記カプセル室(1)の吸気通路及び/または頂部の開口のサイズは、他のカプセル室(1)とは異なる、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項10】
前記排気通路(11)の下部は、中央仕切り板により隔てられた、各カプセル室(1)の頂部にそれぞれ連結されるサブ通路であり、各サブ通路は各カプセル室(1)の頂部から、下から上に向かって中央仕切り板(111)に徐々に収束され、横断面が徐々に狭くなる、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項11】
前記サブ通路の横断面のサイズは徐々に狭くなってから、一定のままに維持される、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項12】
前記排気通路(11)の横断面のサイズが中央仕切り板(111)の頂部近傍から吸気ノズル(3)に向かって徐々に大きくなる、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項13】
前記排気通路(11)の横断面のサイズが徐々に大きくなってから一定のままに維持される、ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項14】
前記サブ通路は、1つまたは複数のサブ仕切り板(112)をさらに備え、前記サブ仕切り板(112)は、サブ通路を、各カプセル室の頂部から、下から上に向かって、中央仕切り板に徐々に収束されている複数の狭通路にさらに隔てる、ことを特徴とする請求項10に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項15】
前記サブ仕切り板(112)の高さは、中央仕切り板(111)より低い、ことを特徴とする請求項14に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項16】
前記サブ仕切り板(112)の横断面は、中央仕切り板(111)を中心に放射状に分布している、ことを特徴とする請求項14又は15に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項17】
前記カプセル室(1)の数は2つであり、前記サブ仕切り板(112)の横断面はX形状を呈し、中央仕切り板(111)を対称面として鏡像対称している、ことを特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項18】
前記乾燥粉末吸入装置の空気抵抗値は0.0325KPa0.5min/Lである、ことを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項19】
前記排気通路(11)の長さは、25〜36mmである、ことを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【請求項20】
前記マルチカプセル室は、緊密に配列されている第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とで構成され、第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)とが存在する線の両端には、第1の作動部(2a)と第2の作動部(2b)が配置され、第1の作動部(2a)と第2の作動部(2b)は、両側から中間へ移動することで、それぞれ第1のカプセル室(1a)と第2のカプセル室(1b)におけるカプセルを刺すことができる、ことを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の乾燥粉末吸入装置。
【国際調査報告】