(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-504809(P2021-504809A)
(43)【公表日】2021年2月15日
(54)【発明の名称】物品ソーティング・スケジューリング要求を処理するための方法、および関連デバイス
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20210118BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2020-528264(P2020-528264)
(86)(22)【出願日】2018年11月14日
(85)【翻訳文提出日】2020年7月14日
(86)【国際出願番号】CN2018115346
(87)【国際公開番号】WO2019100979
(87)【国際公開日】20190531
(31)【優先権主張番号】201711178697.1
(32)【優先日】2017年11月23日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518179944
【氏名又は名称】ツァイニャオ スマート ロジスティクス ホールディング リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】チュー リーチュン
(72)【発明者】
【氏名】チュー ションフオ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン セン
(72)【発明者】
【氏名】ルアン ルイポン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ホン
(72)【発明者】
【氏名】トン カイリャン
(72)【発明者】
【氏名】シュイ ユアンホン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法、および関連デバイスが提供される。方法は、物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定すること(S101);目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成すること(S102);および、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成すること(S103)とを含む。この解決策により、ピッキング・リソース・ステータス情報が更新されたとしても、ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報は影響を受けず、以て更新されたピッキング・リソース・ステータス情報のディスパッチ要求に対するインパクトを回避する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法であって、
物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、前記ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定することと、
前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成することと、
前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報の前記ミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成することと
を含む、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項2】
前記ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を前記決定することが、
前記ディスパッチ要求のタイプを決定することと、
前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報を、前記ディスパッチ要求の前記タイプとピッキング・リソース・ステータス情報との間のプリセットされた対応関係にしたがって、前記タイプに対応する前記ピッキング・リソース・ステータス情報として決定することと
を含む、請求項1に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項3】
物品ピッキングに関してディスパッチ要求を前記受信した後、かつ前記ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を前記決定することの前に、前記方法が、
前記物品ピッキングに関して前記ディスパッチ要求がエラーを有しているかどうかを判断することと、
前記ディスパッチ要求がエラーを有している場合、前記エラーのタイプに応じて対応するエラー情報を生成して前記エラー情報を返すことと、
前記ディスパッチ要求がエラーを有していない場合、前記ディスパッチ要求に対応する前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定する前記ステップを実施することと
をさらに含む、請求項1に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項4】
ピッキング・リソース・ステータス情報を受信した後、前記ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいるかどうか判断することと、
前記ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいない場合、前記ピッキング・リソース・ステータス情報を記憶することと
をさらに含む、請求項1に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項5】
前記ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいる場合、前記誤りピッキング・リソース・ステータス情報をマークし、前記誤りステータス情報の内容を記録すること
をさらに含む、請求項4に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項6】
前記ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいるかどうか前記判断することが、
前記ピッキング・リソース・ステータス情報が対応関係を伴う2つの情報エントリを含んでいるかどうか判断すること
を含む、請求項4に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項7】
前記ピッキング・リソース・ステータス情報が、駆動装置によって送信されたステータス情報を含み、前記駆動装置によって送信された前記ステータス情報が、前記駆動装置のプロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのステータス情報に変換され、
前記ディスパッチ要求が、前記駆動装置によって送信されたディスパッチ要求を含み、前記駆動装置によって送信された前記ディスパッチ要求が、前記駆動装置の前記プロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのディスパッチ要求に変換される、
請求項4に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項8】
前記ディスパッチ・タスクに基づいて前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報を更新すること
をさらに含む、請求項1に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法。
【請求項9】
物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイスであって、
物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信するように構成される通信インターフェースと、
前記ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定することと、前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成することと、前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報の前記ミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成することとを行うように構成される、プロセッサと
を備える、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項10】
前記プロセッサが前記ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するように構成されることが、
前記プロセッサが、具体的に、前記ディスパッチ要求のタイプを決定することと、前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報を、前記ディスパッチ要求の前記タイプとピッキング・リソース・ステータス情報との間のプリセットされた対応関係にしたがって、前記タイプに対応する前記ピッキング・リソース・ステータス情報として決定することとを行うように構成されること
を含む請求項9に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項11】
物品ピッキングに関して前記ディスパッチ要求が受信された後、かつ前記ディスパッチ要求に対応する前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報が決定される前に、前記プロセッサが、前記物品ピッキングに関して前記ディスパッチ要求がエラーを有しているかどうかを判断し、前記ディスパッチ要求がエラーを有している場合、前記エラーのタイプに応じて対応するエラー情報を生成して前記エラー情報を返すことと、前記ディスパッチ要求がエラーを有していない場合、前記ディスパッチ要求に対応する前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定する前記ステップを実施することと
を行うようにさらに構成される、請求項9に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項12】
前記プロセッサが、ピッキング・リソース・ステータス情報が受信された後、前記ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいるかどうか判断することと、前記ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいない場合、前記ピッキング・リソース・ステータス情報を記憶することと
を行うようにさらに構成される、請求項9に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記ピッキング・リソース・ステータス情報が前記誤りステータス情報を含んでいる場合、前記誤りピッキング・リソース・ステータス情報をマークし、前記誤りステータス情報の内容を記録するようにさらに構成される、
請求項12に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記ピッキング・リソース・ステータス情報が前記誤りステータス情報を含んでいるかどうか判断するように構成されることが、
前記プロセッサが、具体的に、前記ピッキング・リソース・ステータス情報が対応関係を伴う2つの情報エントリを含んでいるかどうか判断するように構成されること
を含む、請求項12に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項15】
前記ピッキング・リソース・ステータス情報が、駆動装置によって送信されたステータス情報を含み、前記駆動装置によって送信された前記ステータス情報が、前記駆動装置のプロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのステータス情報に変換され、
前記ディスパッチ要求が、前記駆動装置によって送信されたディスパッチ要求を含み、前記駆動装置によって送信された前記ディスパッチ要求が、前記駆動装置の前記プロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのディスパッチ要求に変換される、
請求項12に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項16】
前記プロセッサが、前記ディスパッチ・タスクに基づいて前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報を更新するようにさらに構成される、
請求項9に記載の物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイス。
【請求項17】
物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための装置であって、
物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、前記ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するように構成されるピッキング・リソース情報決定モジュールと、
前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成するように構成されるピッキング・リソース・ミラー・イメージ生成モジュールと、
前記目標ピッキング・リソース・ステータス情報の前記ミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成するように構成されるディスパッチ・タスク生成モジュールと
を備える、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年11月23日に出願された「METHOD FOR PROCESSING ITEM SORTING SCHEDULING REQUEST, AND RELATED DEVICE」と題される中国特許出願第201711178697.1号の優先権を主張し、同出願は参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、物流技術の分野に関し、より詳細には物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法および関連デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、倉庫などの物品収納空間には、複数の物品ピッキング・エリアが配置される。一般的に、様々なタイプの物品が様々な物品ピッキング・エリアに収納される。例えば、倉庫内に3つのピッキング・エリアが配置される。ピッキング・エリアAは食料を収納し、ピッキング・エリアBは飲料を収納し、ピッキング・エリアCは生活必需品を収納する。
【0004】
一般的に、ピッキングされる物品は、様々なピッキング・エリアから来る。物品ピッキングの効率を向上するために、物品収納空間には、モバイル・ロボットなどの駆動装置、およびピッキング車などの物品搬送装置を設けることができる。モバイル・ロボットは、物品搬送装置が、あるピッキング・エリアから別のピッキング・エリアへ移動するための駆動力を与えることができる。それぞれのピッキング・エリアに到着した後、物品搬送装置はピッキング・エリアから選ばれた物品を積載することができる。
【0005】
特に、物品ピッキングのプロセスは、ディスパッチ要求を受信することと、ディスパッチ要求に関するピッキング・リソースのステータス情報、例えば駆動装置およびピッキング車の占有状況などにしたがってディスパッチ・タスクを生成することとを含む。ピッキング・リソースのステータス情報は、コンテキスト・コンテナに含められる。ディスパッチ要求を受信する都度、ディスパッチ・システムはコンテキスト・コンテナのステータス情報に基づいてディスパッチ・タスクを生成する必要がある。しかしながら、コンテキスト・コンテナ内のステータス情報は更新されている場合がある。ディスパッチ要求に必要とされるステータス情報が更新されている場合、ディスパッチ要求の処理は影響を受け、ディスパッチ要求の処理でエラーを引き起こす。
【発明の概要】
【0006】
上記を鑑みて、本出願は、コンテキスト・コンテナ内のディスパッチ要求に関するステータス情報の更新の結果、ディスパッチ要求の処理においてエラーが生じる問題を解決するために、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法を提供する。
【0007】
この目的を達成するために、本出願は以下の技術的解決策を提供する。
【0008】
第1の態様によると、本出願は、物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定することと、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成することと、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成することとを含む、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法を提供する。
【0009】
第2の態様によると、本出願は、物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信するように構成される通信インターフェースと、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定することと、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成することと、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成することとを行うように構成されるプロセッサとを含む、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイスを提供する。
【0010】
第3の態様によると、本出願は、物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するように構成されるピッキング・リソース情報決定モジュールと、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成するように構成されるピッキング・リソース・ミラー・イメージ生成モジュールと、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成するように構成されるディスパッチ・タスク生成モジュールとを含む、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための装置を提供する。
【0011】
上述の技術的解決策より、本出願が物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法を提供することが分かるであろう。この方法では、ディスパッチ要求が受信された後、ディスパッチ要求に対応するピッキング・リソース・ステータス情報が決定され、ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージが生成され、次いでピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージを使用してディスパッチ・タスクが生成される。この方法では、ピッキング・リソース・ステータス情報が更新されたとしても、ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報は影響を受けず、以て更新されたピッキング・リソース・ステータス情報のディスパッチ要求に対するインパクトを回避する。
【0012】
本出願の実施形態または既存の技術における技術的解決策をより明確に説明するために、本実施形態または既存の技術を説明するために必要とされる添付の図面を、以下で簡略に説明する。明らかなことであるが、以下の説明における添付の図面は本出願の一部の実施形態のみを示しており、当業者であれば創造的努力なしにこれらの添付の図面から他の図面をさらに導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法のフローチャートである。
【
図2】本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法の別のフローチャートである。
【
図3】本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法のさらに別のフローチャートである。
【
図4】本出願による、コンテキスト・コンテナにステータス情報を書き込むフローチャートである。
【
図5】本出願による、プロキシ・モジュールを介したディスパッチ・システムと駆動装置との間の接続の概略構造図である。
【
図6】本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイスの概略構造図である。
【
図7】本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本出願の実施形態の添付の図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決策を明瞭かつ完全に説明する。明らかなことであるが、説明される実施形態は、実施形態のすべてではなく、本出願の実施形態の一部である。創造的努力なしに本出願の実施形態に基づいて、当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本出願の保護範囲内に入るものとする。
【0015】
倉庫などの物品収納空間では、複数の物品ピッキング・エリアが様々な場所に配置される。物品ピッキングとは、1つまたは複数の収納エリアから物品を取得し、その物品を指定されたエリアに移送することを称する。物品ピッキングの効率を向上するために、物品収納空間には、モバイル・ロボットなどの駆動装置、およびピッキング車などの物品搬送装置を設けることができる。物品搬送装置は、主にピッキング・エリアから選別された物品を搬送するように構成される。駆動装置は、主に物品搬送装置がすべてのピッキング・エリアの場所または他の場所に移動できるように、物品搬送装置に駆動力を提供するように構成される。加えて、駆動装置にエネルギーを補充するために、物品収納空間には、充電極などの少なくとも1つのエネルギー・ポール(energy pole)がさらに配置される。駆動装置は、それ自身にエネルギーを補充するためにエネルギー・ポールに移動する。
【0016】
応用シナリオの上述の説明より、物品収納空間には、駆動装置および物品搬送装置などの様々なピッキング・デバイスが展開されることが分かるであろう。物品ピッキングを実装するために、ピッキング・デバイス用のディスパッチ・タスクが生成される必要があり、ディスパッチはピッキング・タスクにしたがって実施することができる。ディスパッチとは、ピッキング・デバイスを割り振り、制御することを称し、主に以下を含む:特定の駆動装置を特定の場所に行かせて、その場所で物品搬送装置を駆動するように制御すること、および駆動装置に現在の場所からその場所へ到着するよう命令すること;駆動装置が電力不足である場合、特定の場所でエネルギー・ポールにおいて、駆動装置にそれ自身をエネルギーで補充するよう命令すること、および駆動装置に現在の場所からその場所へ到着するよう命令すること;物品搬送装置に複数の特定のピッキング・エリアに行かせて、ピッキング・エリアから選ばれた物品を積載するように命令すること、など。
【0017】
ディスパッチ・タスクは、ピッキング・リソースのステータス情報に基づいて生成されることに留意すべきである。ピッキング・リソースは、ピッキング・デバイス、およびピッキング・デバイスが機能する必要がある物品収納空間のレイアウトを含むことができる。ピッキング・リソースのステータス情報には以下が含まれる可能性があるが、それに限定されない:物品搬送装置がアイドルかどうか、物品搬送装置の場所、駆動装置がアイドルかどうか、駆動装置の場所、エネルギー補充装置がアイドルかどうか、エネルギー補充装置の場所、駆動装置が充電される必要があるかどうか、物品搬送装置が積載されているかどうか、物品収納空間のレイアウト地図、など。レイアウト地図は、主要な場所の情報を含むことができる。主要な場所としては、交差点の場所、ピッキング・エリアの場所などを挙げることができるが、それに限定されない。
【0018】
ピッキング・デバイス用に複数のタイプのディスパッチがある。様々なタイプのディスパッチは、様々なステータス情報を必要とし、ステータス情報のすべてはコンテキスト・コンテナに記憶される。しかしながら、ピッキング・リソースのステータス情報を受信した後、書き込みプロセスがステータス情報をコンテキスト・コンテナに書き込むため、コンテキスト・コンテナ内のステータス情報が更新される可能性がある。ディスパッチ要求の処理の間にディスパッチ要求に使用されるステータス情報が変更される場合、ディスパッチ要求にエラーが生じる。
【0019】
したがって、この問題を回避するために、本出願は物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法を提供する。
図1に示すように、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法は、ステップS101〜S103を含む。
【0020】
S101:物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定する。
【0021】
方法を実行する装置は、ディスパッチ要求を受信する場合がある。ディスパッチ要求は、外部デバイスによって送信される可能性があり、またはディスパッチ・システムの内部で生成される可能性もある。例えば、駆動装置は、方法を実行する装置へ、充電することを要求するディスパッチ要求を送信することができる。別の例では、ディスパッチ・システムは方法を実行する装置および制御デバイスを含む。制御デバイスは、それぞれのピッキング・デバイスの監視される状態にしたがって、物品搬送装置が物品を積載するためにある場所から別の場所へ移動する必要があるかどうかを判断し、次いで方法を実行する装置にディスパッチ要求を送信する。
【0022】
ディスパッチ要求を受信した後、方法を実行する装置は、まずディスパッチ要求に必要とされるピッキング・リソースのステータス情報を決定する必要がある。説明を簡単にするために、ピッキング・リソースのステータス情報を、目標ピッキング・リソース・ステータス情報と称する場合がある。
【0023】
ピッキング・リソース・ステータス情報は、記憶コンテナに記憶することができる。特定の実装形態では、ピッキング・リソース・ステータス情報はコンテキスト・コンテナに記憶することができる。この場合、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報は、コンテキスト・コンテナから決定することができる。ピッキング・リソース・ステータス情報に加え、コンテキスト・コンテナは設定情報、例えば動作状態にある駆動装置に必要なエネルギーの下限、およびエネルギー補充の間に補充されるべきエネルギーの上限、をさらに記憶することができることに留意すべきである。コンテキスト・コンテナは、ディスパッチ・タスクを、ファイルまたはデータベースの形態でさらに記憶することができる。コンテキスト・コンテナは、ディスパッチの間に生じる異常情報およびエラーをさらに記録することができる。
【0024】
特に、ディスパッチ要求のそれぞれのタイプに対応するピッキング・リソース・ステータス情報を決定するために、ディスパッチ要求のタイプとそれに必要とされるピッキング・リソース・ステータス情報との対応関係は、プリセットされる必要がある。例えば、ディスパッチ要求のタイプが駆動装置にエネルギーを補充することである場合、ディスパッチ要求のタイプに必要とされるピッキング・リソース・ステータス情報は、以下を含むがそれに限定されない:駆動装置の場所、すべてのエネルギー補充装置の場所、エネルギー補充装置のすべての占有状態、物品収納空間の経路レイアウトなど。別の例では、ディスパッチ要求のタイプは、物品搬送装置をある場所から別の場所へ駆動させることである。この場合、ディスパッチ要求のタイプに必要とされるピッキング・リソース・ステータス情報は、以下を含むがそれに限定されない:物品搬送装置の場所、すべての駆動装置の場所、駆動装置のすべての占有状態、物品収納空間の経路レイアウトなど。さらに別の例では、ディスパッチ要求のタイプが物品搬送装置をアイドルの駆動装置に駆動するタスクを割り振ることである場合、ディスパッチ要求のタイプに必要とされるピッキング・リソース・ステータス情報は、以下を含むがそれに限定されない:すべての物品搬送装置のピッキング・タスク進行、アイドルの駆動装置の場所、物品搬送装置のすべての場所、物品収納空間の経路レイアウトなど。もちろん、上記はただの例であり、ディスパッチ要求のタイプ、およびディスパッチ要求に必要とされるピッキング・リソース・ステータス情報は、それに限定されず、また実際の要求事項にしたがって他の内容であることができる。
【0025】
ディスパッチ要求のタイプとピッキング・リソース・ステータス情報との、プリセットされる対応関係に基づいて、目標ピッキング・リソース・ステータス情報は次の方法で決定される:ディスパッチ要求のタイプを決定すること、および対応関係にしたがってタイプに対応するピッキング・リソース・ステータス情報を決定することであり、ピッキング・リソース・ステータス情報に対応するステータスが目標ピッキング・リソース・ステータス情報である。
【0026】
S102:目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成する。
【0027】
目標ピッキング・リソース・ステータス情報は、ピッキング・リソースの現在のステータス情報を示している。目標ピッキング・リソースのステータスが変わると、その変更はリアルタイムに目標ピッキング・リソース・ステータス情報に反映される。例えば、目標ピッキング・リソース・ステータス情報には、駆動装置の電力量が含まれる。時間が経つにつれ、駆動装置の電力量は絶え間なく低下するため、目標ピッキング・リソース・ステータス情報における駆動装置の電力量は絶え間なく変化する。例えば、目標ピッキング・リソース・ステータス情報には、駆動装置のビジー/アイドル状態が含まれる。目標ピッキング・リソース・ステータス情報が決定される時、駆動装置はアイドルである可能性があるが、次いで直ちに手動でビジーにセットされる可能性がある。この場合、駆動装置は直ちに修正命令を目標ピッキング・リソース・ステータス情報に発行し、目標ピッキング・リソース・ステータス情報の情報をビジー状態に修正する。もちろん、目標ピッキング・リソース・ステータス情報の変更は、上述の2タイプに限定されず、他のタイプであってもよい。
【0028】
要約すると、目標ピッキング・リソース・ステータス情報を使用してディスパッチ・タスクを生成するためには一定の時間がかかるため、その一定の時間の間に目標ピッキング・リソース・ステータス情報が変わる場合、ディスパッチ・タスクを生成する間にエラーが生じる。したがって、目標ピッキング・リソース・ステータス情報が決定された後、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を取得するために目標ピッキング・リソース・ステータス情報が複製される。
【0029】
特定の実装形態では、目標ピッキング・リソース・ステータス情報はコンテキスト・コンテナに記憶される。コンテキスト・コンテナ内の目標ピッキング・リソース・ステータス情報は、コンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージを生成するために複製することができ、複製された目標ピッキング・リソース・ステータス情報は、コンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージに記憶される。コンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージ内のピッキング・リソース・ステータス情報は、ディスパッチ・タスクを生成するためにステップS101でディスパッチ要求を処理するためだけに使用されることに留意すべきである。ステータス書き込みプロセスは、コンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージ内の目標ピッキング・リソース・ステータス情報に影響を及ぼすことなく、コンテキスト・コンテナ内のピッキング・リソース・ステータス情報を更新する。
【0030】
様々なディスパッチ要求が、様々なピッキング・リソース・ステータス情報を必要とする場合がある。ディスパッチ要求が受信された後、対応するコンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージが、ディスパッチ要求のために生成される。加えて、コンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージはディスパッチ・ウインドウと称されることもある。
【0031】
S103:目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成する。
【0032】
目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報は、ディスパッチ要求に基づいて決定されている。したがって、ディスパッチ・タスクは、ミラー・イメージ情報を直接使用してディスパッチ要求のために生成することができる。ディスパッチ・タスクは、ディスパッチ要求に関連している。ディスパッチ・タスクの内容は、ディスパッチ要求を処理する内容である。
【0033】
例えば、ディスパッチ要求は、駆動装置にエネルギーを補充することである。この場合、ディスパッチ・タスクは、駆動装置を充電するために特定のルートに沿って特定のエネルギー補充装置に到達させるよう制御することである。別の例では、ディスパッチ要求は、物品搬送装置を特定の場所へ駆動させることである。この場合、ディスパッチ・タスクは、搬送車用にアイドルの駆動装置を決定し、駆動装置が物品搬送装置を特定の場所まで駆動するよう制御することである。
【0034】
ディスパッチ・タスクは、様々なディスパッチ要求のために様々な方法で生成されることに留意すべきである。3つの上述のディスパッチ要求を例として、ディスパッチ・タスクの生成プロセスを説明する。
【0035】
例えば、ディスパッチ要求は、駆動装置にエネルギーを補充することであり、目標ピッキング・リソース・ステータス情報は以下を含む:駆動装置の場所、すべてのエネルギー補充装置の場所、エネルギー補充装置のすべての占有状態、物品収納空間の経路レイアウトなど。この場合、ディスパッチ・タスクの生成の間、駆動装置に最も近い未占有のエネルギー補充装置が、駆動装置の場所、エネルギー補充装置のすべての場所、エネルギー補充装置のすべての占有状態、に基づいて決定され、エネルギー補充装置まで駆動装置が移動する移動ルートは、物品収納空間の経路レイアウトに基づいて生成される。
【0036】
別の例では、ディスパッチ要求は、物品搬送装置をある場所から別の場所へ駆動することであり、目標ピッキング・リソース・ステータス情報は以下を含む:物品搬送装置の場所、すべての駆動装置の場所、駆動装置のすべての占有、物品収納空間の経路レイアウトなど。この場合、ディスパッチ・タスクの生成の間、物品搬送装置に最も近いアイドルの駆動装置が、物品搬送装置の場所、駆動装置のすべての場所、および駆動装置のすべての占有状態に基づいて決定され、物品搬送装置をある場所から別の場所へ駆動させるための駆動装置用の移動ルートは、物品収納空間の経路レイアウトに基づいて生成される。
【0037】
さらに別の例では、ディスパッチ要求は物品搬送装置をアイドルの駆動装置に駆動するタスクを割り振ることであり、目標ピッキング・リソース・ステータス情報は以下を含む:すべての物品搬送装置のピッキング・タスク進行、アイドルの駆動装置の場所、物品搬送装置のすべての場所、物品収納空間の経路レイアウトなど。この場合、ディスパッチ・タスクの生成の間、アイドルの駆動装置に最も近く、かつピッキング・タスク進行が完了している物品搬送装置が、物品搬送装置のすべてのピッキング・タスク進行、物品搬送装置のすべての場所、アイドルの駆動装置の場所に基づいて決定され、アイドルの駆動装置が物品搬送装置へ移動する移動ルートは、物品収納空間の経路レイアウトに基づいて生成される。
【0038】
もちろん、ディスパッチ・タスクを生成する上のやり方は、単なる例である。目標ピッキング・リソース・ステータス情報、およびディスパッチ・タスクを生成するやり方は、ディスパッチ要求によって変わる。実際の応用では、ディスパッチ要求は、ディスパッチ・アルゴリズム・ソルバ、割り振りアルゴリズム・ソルバ、およびチャージ・シフト・ソルバ(charge shift solver)などの処理モジュールを使用して処理することができる。
【0039】
ディスパッチ・タスクが生成された後、目標ピッキング・リソース・ステータス情報は更新される可能性があることに留意すべきである。例えば、ディスパッチ・タスクは、駆動装置に対して、物品搬送装置を駆動させるタスクを割り振ることである。この場合、駆動装置のピッキング・リソース・ステータス情報は、アイドルからビジーに変更され、目標ピッキング・リソース・ステータス情報には駆動装置と物品搬送装置との対応関係が含まれる。コンテキスト・コンテナ内にある目標ピッキング・リソース・ステータス情報を例として、目標ピッキング・リソース・ステータス情報を更新することは、コンテキスト・コンテナ内の目標ピッキング・リソース・ステータス情報を更新することを意味する。
【0040】
ディスパッチ・タスクは、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージに基づいて生成され、目標ピッキング・リソース・ステータス情報はピッキング・タスクの生成の間に変わる可能性がある。したがって、生成されたディスパッチ・タスクの実行の間のエラーを回避するために、ディスパッチ・タスクが割り振られる前に、ディスパッチ・タスクに関連付けられるピッキング・リソースのステータス情報は、ピッキング・リソースのステータス情報とディスパッチ・タスクとの間に矛盾があるかどうかを判断するために、チェックされる。矛盾があれば、ディスパッチ・タスクが削除される。例えば、ディスパッチ・タスクは、物品搬送装置を駆動装置1により場所Aから場所Bへ駆動することである。ディスパッチ・タスクの生成の間、ディスパッチ・タスクに関連付けられる駆動装置1の電力量は、プリセットされたしきい値を上回っている。しかしながら、駆動装置1の電力量が、ディスパッチ・タスクが割り振られる前に、チェックが実施される間にプリセットされたしきい値未満となる。この場合、ディスパッチ・エラーを回避するために、ディスパッチ・タスクが削除される。
【0041】
ピッキング・リソース・ステータス情報とディスパッチ・タスクとの間の矛盾は、ディスパッチ・タスクが時間内に完了しない原因となる可能性があるプリセット矛盾を指すことに留意すべきである。例えば、駆動装置の電力量がプリセットされたしきい値未満であり、電力を補充するために長時間を要する。別の例では、駆動装置がアイドル状態からビジー状態に変更される。この方法では、一部の条件は矛盾としてプリセットされなくてもよい。例えば、駆動装置がディスパッチの計算の間地点Aに位置しているが、ディスパッチ・タスクを割り振る間地点Bに位置している。地点Aが地点Bから離れていない場合、または駆動装置が地点Aよりも地点Bに位置する時に駆動されるべき物品搬送装置により近い場合、地点Bに位置している駆動装置がディスパッチ・タスクを実施するようディスパッチ・タスクがなお割り振られていてもよい。別の例では、駆動装置によって駆動される必要がある物品搬送装置の場所が、地点Cから地点Dへと変わるが、地点Cが地点Dから離れていないか、または物品搬送装置が地点Cよりも地点Dに位置する時に駆動装置に近い。したがって、駆動装置が地点Dに位置する物品搬送装置を駆動するよう、ディスパッチ・タスクがなお割り振られていてもよい。
【0042】
上述の技術的解決策より、本出願が物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法を提供することが分かるであろう。この方法では、ディスパッチ要求が受信された後、ディスパッチ要求に対応するピッキング・リソース・ステータス情報が決定され、ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージが生成され、次いでピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージを使用してディスパッチ・タスクが生成される。この方法では、ピッキング・リソース・ステータス情報が更新されたとしても、ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報は影響を受けず、以て更新されたピッキング・リソース・ステータス情報のディスパッチ要求に対するインパクトを回避する。
【0043】
上の処理の理解を容易にするために、
図2で示されるコンテキスト・コンテナを参照して説明を与える。
図2は、本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求の処理の概略図である。
図2で示すように、コンテキスト・コンテナ内の四角はピッキング・リソース・ステータス情報を表している。ディスパッチ要求が受信された後、ディスパッチ要求に必要とされるピッキング・リソース・ステータス情報が、コンテキスト・コンテナから選択され、選択されたピッキング・リソース・ステータス情報はコンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージへと複製される。コンテキスト・コンテナ・ミラー・イメージ内のピッキング・リソース・ステータス情報を使用してディスパッチ・タスクが生成される。
【0044】
実際の応用では、
図3に示すように、物品ピッキングに関するディスパッチ要求が受信された後、ステップS101において目標ピッキング・リソース・ステータス情報が決定される前に、方法はディスパッチ要求をチェックするステップをさらに含むことができる。
【0045】
特に、物品ピッキングに関してディスパッチ要求がエラーを有しているかどうか判断される。ディスパッチ要求がエラーを有する場合、エラーのタイプに応じて対応するエラー情報が生成され、エラー情報が返される。ディスパッチ要求がエラーを有していない場合、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するステップが実施される。
【0046】
受信されたディスパッチ要求は、エラーを有する可能性があり、様々なディスパッチ要求は様々な理由の結果としてエラーを有する可能性がある。例えば、駆動装置によってディスパッチ要求が送信され、ディスパッチ内容は、駆動タスクの実行することを要求することである。駆動装置のエネルギーは、エネルギー下限にある場合があるため、動作状態に入れない可能性がある。別の例では、あるピッキング・エリア内のピッキング者がピッキング・エリアで物品を完全に選ばず、物品搬送装置に送るが、物品搬送装置の終了ボタンを押下する場合、物品搬送装置はディスパッチ要求を送信し、ディスパッチ要求の内容は物品搬送装置を次のピッキング・エリアの場所へ駆動することである。ピッキング者の誤った操作のため、ディスパッチ要求は誤りである。別の例では、物品搬送装置はディスパッチ要求を送信する。ディスパッチ要求の内容は、物品搬送装置をあるピッキング・エリアの場所に駆動し、ピッキング・タスクを実施することであり、ピッキング・タスクはピッキング・エリアから選ばれた物品を積載することである。しかしながら、物品搬送装置がピッキング・タスクと結び付けられていない。
【0047】
ディスパッチ・タスクの正確さを保証するために、ディスパッチ・タスクが生成される前に、ディスパッチ要求をチェックすることができる。チェックすべき内容は様々なディスパッチ要求ごとに変わる。ディスパッチ要求に対応するチェックすべき内容は、プリセットされてもよい。ディスパッチ要求が受信された後、ディスパッチ要求に対応するチェックすべき内容を、対応関係にしたがって決定することができる。さらには、チェックすべき内容にしたがってディスパッチ要求がチェックされる。例えば、ディスパッチ要求は駆動装置に駆動タスクを実施させる要求である。この場合、駆動装置がアイドルかどうか、またエネルギーがエネルギー下限を下回っているかどうかを判断する必要がある。別の例では、ディスパッチ要求は、物品搬送装置があるピッキング・エリアの場所から、ピッキング・タスクを実施するために別の場所へ行くことである。この場合、物品搬送装置がピッキング・タスクに結び付けられているかどうか、また物品搬送装置がそのピッキング・エリアのピッキング・タスクを完了しているかどうかを判断する必要がある。上述のディスパッチ要求、およびディスパッチ要求に対応するチェックすべき内容は、例であることに留意すべきである。実際の応用では、ディスパッチ要求、およびチェックすべき内容はそれに限定されない。
【0048】
図3に示すように、ディスパッチ要求がエラーを有していると判断される場合、エラー情報が、ディスパッチ要求を送信する装置に返される。さらには、システム担当者にエラーを気付かせるために、エラー情報をディスパッチ・システムにさらにレポートすることができる。ディスパッチ要求にエラーがない場合、コンテキスト・コンテナが決定され、
図1に示されるステップS102およびS103にしたがってディスパッチ処理が実施され、ディスパッチ・タスクを生成する。
【0049】
ディスパッチ要求はディスパッチ・プロセスによって処理することができることに留意すべきである。ディスパッチ・プロセスに加えて、ディスパッチ・システムは書き込みプロセスをさらに含むことができる。書き込みプロセスは、主にピッキング・リソース・ステータス情報を更新するように構成される。例えば、書き込みプロセスは、コンテキスト・コンテナにピッキング・リソース・ステータス情報を書き込む。「書き込み」とは、追加、削除、修正などの特定のアクションを含む更新アクションを意味する。特定の実装形態では、書き込みプロセスは、受信したピッキング・リソース・ステータス情報をコンテキスト・コンテナに直接書き込むことができるか、または受信したピッキング・リソース・ステータス情報をチェックしてピッキング・リソース・ステータス情報が誤りピッキング・リソース・ステータス情報を含んでいるかどうか判断することができる。ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りピッキング・リソース・ステータス情報を含んでいない場合、ピッキング・リソース・ステータス情報はコンテキスト・コンテナに書き込まれる。
【0050】
図4に示されるピッキング・リソース・ステータス情報のコンテキスト・コンテナへの書き込みのプロセスは、具体的にはステップS401からS404を含む。
【0051】
S401:ピッキング・リソース・ステータス情報を受信する。
【0052】
ピッキング・リソース・ステータス情報は、物品収納空間のレイアウト地図、物品搬送装置のピッキング・リソース・ステータス情報、駆動装置のピッキング・リソース・ステータス情報、および駆動装置に結び付けられたピッキング・タスクのステータス情報を含むことができるが、それに限定されない。ピッキング・タスクのステータス情報は、ピッキング・タスクに含まれる物品がそこから来るピッキング・エリアをそれぞれ含むことができるが、それに限定されない。ピッキング・リソース・ステータス情報は、ピッキング・デバイス、または他のデバイスによって送信することができる。例えば、物品収納空間のレイアウト地図は、ディスパッチ・システム内の地図管理モジュールによって送信することができる。物品搬送装置のピッキング・リソース・ステータス情報は、物品搬送装置によって送信することができる。駆動装置のピッキング・リソース・ステータス情報は、駆動装置によって送信することができる。駆動装置に結び付けられたピッキング・タスクのステータス情報は、ディスパッチ・システム内のモジュールによって送信することができる。
【0053】
S402:ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいるかどうかを判断する。
【0054】
誤りの内容は、ステータス情報のタイプによって変わる可能性があることに留意すべきである。2つの情報エントリを含む必要があるステータス情報について、ステータス情報が対応関係を伴う2つの情報エントリを含んでいるかどうか判断される。
【0055】
例えば、物品搬送装置のピッキング・リソース・ステータス情報が動作状態を示している場合、これは物品搬送装置がアイドルではなく、かつ対応する物品ピッキング・タスクを有していることを意味している。物品搬送装置に対応するピッキング・タスクが、ピッキング・リソース・ステータス情報内に検出されない場合、ピッキング・リソース・ステータス情報は誤りであると見なされる。別の例では、駆動装置のピッキング・リソース・ステータス情報が動作状態を示している場合、これは駆動装置が物品搬送装置によって占有されていることを意味している。駆動装置に対応する物品搬送装置が、ピッキング・リソース・ステータス情報内に検出されない場合、ピッキング・リソース・ステータス情報は誤りであると見なされる。もちろん、上述のピッキング・リソース・ステータス情報のチェックすべき内容およびピッキング・リソース・ステータス情報は、単なる例であり、実際の応用では他の内容であってもよい。
【0056】
2つの情報エントリのエラーは、1つの情報エントリしかないこと、例えば物品搬送装置だけがあり、対応する駆動装置がない、またはその逆である可能性があることに留意すべきである。代替的に、2つ以上の情報エントリの間に対応関係がある。例えば、レイアウト地図内のピッキング・エリアは複数の物品搬送装置に対応する。しかしながら、複数の物品搬送装置によって一つの場所を占有することはできないことが理解されよう。したがって、ピッキング・リソース・ステータス情報は誤りである。
【0057】
S403:ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいる場合、誤りピッキング・リソース・ステータス情報をマークし、誤りピッキング・リソース・ステータス情報の内容を記録する。
【0058】
ピッキング・リソース・ステータス情報がコンテキスト・コンテナに記憶されている場合、誤りとしてマークされたピッキング・リソース・ステータス情報は、やはりコンテキスト・コンテナに記憶することができる。ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りとしてマークされているため、ディスパッチを実施するためにピッキング・リソース・ステータス情報を使用する場合、まずピッキング・リソース・ステータス情報がエラー・マークを有しているかどうか判断し、エラー・マークのないピッキング・リソース・ステータス情報を選択することができる。代替的には、誤りとしてマークされたピッキング・リソース・ステータス情報は、エラー・ログ・ファイルなどの他のコンテナに記憶される。
【0059】
S404:ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいない場合、ピッキング・リソース・ステータス情報をコンテキスト・コンテナに記憶する。
【0060】
上述の技術的解決策より、ピッキング・リソース・ステータス情報を記憶するプロセスが上で提供されることが分かるであろう。ピッキング・リソース・ステータス情報は記憶の前にチェックすることができ、また誤りピッキング・リソース・ステータス情報は見つけて分離することができ、それによって、ピッキング・リソース・ステータス情報の正しさが保証され、以てピッキング・リソース・ステータス情報を使用して生成されたディスパッチ・タスクの正確性が保証される。
【0061】
ピッキング・リソース・ステータス情報がコンテキスト・コンテナに記憶されることを、例に取る。書き込みプロセスは、ピッキング・リソース・ステータス情報をコンテキスト・コンテナに書き込むことができ、ディスパッチ・プロセスは、コンテキスト・コンテナからピッキング・リソース・ステータス情報を抽出してディスパッチ・タスクを生成することができる。書き込みおよび抽出の前にエラー・チェックを実施してディスパッチ・プロセスの正確性を保証することができる。
【0062】
実際の応用では、物品収納空間には複数の駆動装置を展開することができるが、駆動装置によって使用されるデータ通信フォーマットは変わることがある。ディスパッチ・システムがそれぞれの駆動装置と通信する時、例えばピッキング・リソース・ステータス情報を送信し、エラー・メッセージを返し、そしてディスパッチ要求を送信するなどの時、通信フォーマットは変換される必要がある。通信フォーマットは、通信プロトコルと称されることもある。
【0063】
例えば、様々なタイプの駆動装置が様々な製造業者によって生産され、様々な製造業者は様々な通信フォーマットを使用する。様々なタイプの駆動装置の動作原理は、やはり異なっている可能性がある。例えば、いくつかのタイプの駆動装置は、ピッキング車を引きずることにより駆動し、いくつかのタイプの駆動装置は、ピッキング車を牽引することにより駆動し、いくつかのタイプの駆動装置は、ピッキング車を押すことにより駆動する。
【0064】
したがって、
図5に示すように、対応するプロキシ・モジュールを、様々なタイプの駆動装置用に配置することができる。通信フォーマットをディスパッチ・システムおよび駆動装置により認識できる通信フォーマットに変換することができるように、プロキシ・モジュールは、駆動装置とディスパッチ・システムとの間の通信フォーマットを変換する。ディスパッチ・システムは、物品ピッキング・ディスパッチ要求の処理デバイスであってもよく、または物品ピッキング・ディスパッチ要求の処理デバイスがディスパッチ・システム内のデバイスであってもよい。
【0065】
プロキシ・モジュールによって実施される処理に基づいて、ピッキング・リソース・ステータス情報は駆動装置によって送信されたピッキング・リソース・ステータス情報を含む。駆動装置によって送信されたピッキング・リソース・ステータス情報は、駆動装置のプロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのピッキング・リソース・ステータス情報に変換される。ディスパッチ要求は駆動装置によって送信されたディスパッチ要求を含んでいる。駆動装置によって送信されたディスパッチ要求は、駆動装置のプロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのディスパッチ要求に変換される。
【0066】
加えて、ディスパッチ・システムでは、リアルタイムに駆動装置の動作状態を表示するための視覚的な制御インターフェースをさらに配置することができ、手動でサブミットされたディスパッチ命令をさらに受信して駆動装置をディスパッチし、物品搬送装置を駆動するか、またはそれ自身にエネルギーを補充する。
【0067】
本出願は、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイスをさらに提供し、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための方法を実施する。
図6を参照すると、
図6は、本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するためのデバイスの概略構造図である。デバイスは、具体的には以下を含む:通信インターフェース601、メモリ602、プロセッサ603、およびバス604。
【0068】
通信インターフェース601は、物品ピッキングに関してディスパッチ要求を受信するように構成される。
【0069】
メモリ602は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成される。
【0070】
プロセッサ603は、以下の動作を実施するために、メモリ502に記憶された命令および/またはデータを読み出すように構成される:ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定すること;目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成すること;および目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成すること。
【0071】
バス604は、物品ピッキング・ディスパッチ要求のために、様々なハードウェア・コンポーネントを結合するように構成される。
【0072】
一例では、プロセッサ603がディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するように構成されることは、以下を含む:プロセッサ603は具体的に、ディスパッチ要求のタイプを決定し、目標ピッキング・リソース・ステータス情報を、ディスパッチ要求のタイプとピッキング・リソース・ステータス情報との間のプリセットされた対応関係にしたがって、そのタイプに対応するピッキング・リソース・ステータス情報として決定するように構成される。
【0073】
一例では、物品ピッキングに関してディスパッチ要求が受信された後、かつディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報が決定される前に、プロセッサ603は、物品ピッキングに関してディスパッチ要求がエラーを有しているかどうかを判断し;ディスパッチ要求がエラーを有している場合、エラーのタイプに応じて対応するエラー情報を生成してエラー情報を返し;ディスパッチ要求がエラーを有していない場合、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するステップを実施するようにさらに構成される。
【0074】
一例では、プロセッサ603は、ピッキング・リソース・ステータス情報が受信された後、ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいるかどうか判断し;ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいない場合、ピッキング・リソース・ステータス情報を記憶するようにさらに構成される。
【0075】
一例では、プロセッサ603は、ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいる場合、誤りピッキング・リソース・ステータス情報をマークし、誤りステータス情報の内容を記録するように、さらに構成される。
【0076】
一例では、プロセッサ603が、ピッキング・リソース・ステータス情報が誤りステータス情報を含んでいるかどうかを判断するように構成されることは、プロセッサ603が、具体的に、ピッキング・リソース・ステータス情報が対応関係を伴う2つの情報エントリを含んでいるかどうか判断するように構成されること、を含む。
【0077】
一例では、ピッキング・リソース・ステータス情報は駆動装置によって送信されたステータス情報を含む。駆動装置によって送信されたステータス情報は、駆動装置のプロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのステータス情報に変換される。ディスパッチ要求は駆動装置によって送信されたディスパッチ要求を含んでいる。駆動装置によって送信されたディスパッチ要求は、駆動装置のプロキシ・モジュールによるフォーマット変換を介して、均一なフォーマットのディスパッチ要求に変換される。
【0078】
一例では、プロセッサ603は、目標ピッキング・リソース・ステータス情報をディスパッチ・タスクに基づいて更新するようにさらに構成される。
【0079】
図7を参照すると、
図7は、本出願による、物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための装置の概略構造図である。装置は、具体的には以下を含む:ピッキング・リソース情報決定モジュール701、ピッキング・リソース・ミラー・イメージ生成モジュール702、およびディスパッチ・タスク生成モジュール703。
【0080】
ピッキング・リソース情報決定モジュール701は、物品ピッキングに関するディスパッチ要求を受信した後、ディスパッチ要求に対応する目標ピッキング・リソース・ステータス情報を決定するように構成される。
【0081】
ピッキング・リソース・ミラー・イメージ生成モジュール702は、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報を生成するように構成される。
【0082】
ディスパッチ・タスク生成モジュール703は、目標ピッキング・リソース・ステータス情報のミラー・イメージ情報に基づいて物品ピッキングのためのディスパッチ・タスクを生成するように構成される。
【0083】
物品ピッキング・ディスパッチ要求を処理するための装置において様々なモジュールの機能の具体的な実装形態は、上述の方法実施形態のステップにしたがうことができ、本明細書において詳細には説明しないことに留意すべきである。
【0084】
本出願の実施形態は、すべて漸進的な様式で説明され、それぞれの実施形態は他の実施形態との差異に着目しており、実施形態における同一または類似の部分については、これらの実施形態に相互的な参照がなされることがあることに留意すべきである。
【0085】
本明細書において、第1および第2などの関係を説明する用語は、ある実体または動作を別の実体または動作と区別するためだけに使用され、これらの実体または動作間のいかなる実際の関係性または順序を要求または含意するものではないことにさらに留意すべきである。さらには、用語「含む(include)」、「備える(comprise)」およびそのあらゆる変形は、非排他的な包含をカバーするように意図されている。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、対象物、もしくは装置のコンテキストでは、プロセス、方法、対象物、もしくは装置はそのような要素を含むだけではなく、明示的に指定されない他の要素も含むか、またはプロセス、方法、対象物、もしくは装置の固有な要素を含むことができる。そうではないと指定されない限り、「を1つ含む(include a/an...)」によって限定される要素は、その要素を含むプロセス、方法、対象物、またはデバイスに存在する他の同一の要素を除外しない。
【0086】
開示される実施形態の、先の説明により、当業者であれば本出願を実装または使用することができる。当業者にとっては、これらの実施形態に対する様々な修正形態が明白であり、本明細書において定義される一般原理を、本出願の精神および範囲を逸脱することなく他の実施形態に実装することができる。したがって、本出願は本明細書において例示されるこれらの実施形態に限定されず、本明細書において開示される原理および新奇な特徴に一貫する最も広い範囲に準拠する。
【国際調査報告】