(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-505275(P2021-505275A)
(43)【公表日】2021年2月18日
(54)【発明の名称】フローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェース
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20210122BHJP
【FI】
A61M16/00 370Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】45
(21)【出願番号】特願2020-531095(P2020-531095)
(86)(22)【出願日】2018年12月7日
(85)【翻訳文提出日】2020年8月3日
(86)【国際出願番号】NZ2018050174
(87)【国際公開番号】WO2019112447
(87)【国際公開日】20190613
(31)【優先権主張番号】62/596,726
(32)【優先日】2017年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】504298349
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100217940
【弁理士】
【氏名又は名称】三並 大悟
(72)【発明者】
【氏名】ジェ、チョル、ハン
(72)【発明者】
【氏名】ヘイミッシュ、チャン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル、ジェシー、ロバートソン
(72)【発明者】
【氏名】ケビン、ピーター、オドネル
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー、マルコム、クローン
(72)【発明者】
【氏名】ロバート、スチュアート、カートン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ、アレクサンダー、マイケル、レビー
(72)【発明者】
【氏名】ホセ、リカルド、ホーベン、カタパン
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン、ジェヒョク、リー
(72)【発明者】
【氏名】ヘイデン、ロス、パーディー
(72)【発明者】
【氏名】アントン、キム、ガリー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー、ハーディング、キャンプベル
(57)【要約】
本開示は、フローセラピー装置を制御するためのグラフィカルユーザインタフェースを提供する。グラフィカルユーザインタフェースは、フローセラピー治療情報の表示及び患者の健康のインジケータを提供することができる。グラフィカルユーザインタフェースは、患者に関連する情報を1つ以上のユーザインタフェース画面上に表示するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸補助装置であって、
ハウジングと、
ディスプレイと、
1つ以上のプロセッサであって、
第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、当該呼吸補助装置のパラメータに関連するパラメータ値を表示するように構成されており、前記第1の複数のパラメータ表示要素は、前記パラメータ表示部分を実質的に満たすように第1の構成で配置される、グラフィカルユーザインタフェースを前記ディスプレイ上に生成し、
追加的パラメータ表示要素を前記パラメータ表示部分内に含めるための入力を受信し、前記追加的パラメータ表示要素は、追加的なパラメータに関連し、
前記追加的なパラメータに関連する前記追加的パラメータ表示要素を含むように前記パラメータ表示部分を修正し、前記パラメータ表示部分の修正は、
前記パラメータ表示部分内に前記追加的パラメータ表示要素を生成することと、
前記第1の複数のパラメータ表示要素のうちの1つ以上の形状を修正することと、
前記第1の複数のパラメータ表示要素及び前記追加的パラメータ表示要素を前記パラメータ表示部分内で位置決めし、第2の複数のパラメータ表示要素を形成することであって、前記第2の複数のパラメータ表示要素は、前記パラメータ表示部分内に第2の構成で配置される、ことと、
を含むようなコンピュータ可読命令で構成された1つ以上のプロセッサと、
を含む、呼吸補助装置。
【請求項2】
前記入力は、周辺デバイスが当該呼吸補助装置に追加されたことの表示である、請求項1に記載の呼吸補助装置。
【請求項3】
前記表示は、前記周辺デバイスが当該呼吸補助装置によって検出された後に自動的に生成される、請求項2に記載の呼吸補助装置。
【請求項4】
前記追加的なパラメータは、前記周辺デバイスによって測定された患者パラメータである、請求項2又は3に記載の呼吸補助装置。
【請求項5】
前記周辺デバイスは、パルスオキシメータ、CO2センサ、又は圧力センサのうちの少なくとも1つである、請求項2〜4のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項6】
前記追加的なパラメータは、患者の血中酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、灌流指数、CO2濃度、又は圧力のうちの少なくとも1つである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項7】
前記第2の複数のパラメータ表示要素が前記パラメータ表示部分を実質的に満たす、請求項1〜6のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項8】
前記コンピュータ可読命令は更に、各パラメータに関連する優先値に基づいてパラメータ表示要素を配置するように前記プロセッサを構成する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項9】
前記コンピュータ可読命令は更に、前記第2の複数のパラメータ表示要素のパラメータ表示要素のパラメータに関連する信頼値の視覚表示を表示するように前記プロセッサを構成する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項10】
前記視覚表示は、前記パラメータ表示要素の表示パラメータ値の色を変化させる、請求項9に記載の呼吸補助装置。
【請求項11】
前記信頼値が閾値を下回ると、前記パラメータ値はもはや表示されない、請求項10に記載の呼吸補助装置。
【請求項12】
前記コンピュータ可読命令は更に、パラメータ値が前記第2の複数のパラメータ表示要素の前記パラメータ表示要素のうちの1つに関連するパラメータに関連する閾値を上回る又は下回るとき、第1の動作モードから第2の動作モードに移行し、前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの前記移行の視覚表示を表示するように前記プロセッサを構成する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項13】
前記コンピュータ可読命令は更に、パラメータの動作値を変更するための入力をユーザから受信するように構成された入力コントロールを含むグラフィカルユーザインタフェースを表示するように前記プロセッサを構成する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項14】
パラメータの動作パラメータ値が修正された後、前記パラメータの前記パラメータ表示要素は、前記パラメータが修正値に移行するまで当該呼吸補助装置が前記パラメータを調整していることを示すグラフィカル表示を提供する、請求項13に記載の呼吸補助装置。
【請求項15】
各パラメータ表示要素は、異なる色に関連付けられている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項16】
各パラメータ表示要素は、前記パラメータ表示要素に関連する前記パラメータの単位を表示する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項17】
前記パラメータの表示値は、前記単位の表示よりも大きい、請求項16に記載の呼吸補助装置。
【請求項18】
周囲光を検知するように構成された周囲光センサを更に含み、前記コンピュータ可読命令は更に、前記周囲光センサの出力に基づいて前記ディスプレイの明るさを自動的に調整するように前記プロセッサを構成する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項19】
前記入力はユーザ入力であり、前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記パラメータ表示部分に追加するためのパラメータの選択をユーザから受信するように構成されている、請求項1〜18に記載の呼吸補助装置。
【請求項20】
前記第1の複数のパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素に関して、前記パラメータ値は第1のパラメータ値であり、前記パラメータは当該呼吸補助装置の第1のパラメータであり、前記第1のパラメータ表示要素は、当該呼吸補助装置の第2のパラメータに関連する第2のパラメータ値を前記第1のパラメータの前記第1のパラメータ値と併せて表示するように構成されている、請求項1〜19のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項21】
前記第1のパラメータ値の表示は前記第2のパラメータ値の表示よりも大きい、請求項20に記載の呼吸補助装置。
【請求項22】
前記第1のパラメータは一次パラメータであり、前記第2のパラメータは二次パラメータであり、前記二次パラメータは前記一次パラメータに関連する、請求項20又は21に記載の呼吸補助装置。
【請求項23】
前記一次パラメータ及び前記二次パラメータの両方は、第1の患者センサから受信したデータに基づいて決定される、請求項22に記載の呼吸補助装置。
【請求項24】
呼吸補助装置のディスプレイ上にグラフィカルユーザインタフェースを生成することであって、前記グラフィカルユーザインタフェースは、第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、前記呼吸補助装置のパラメータに関連するパラメータ値を表示するように構成されており、前記第1の複数のパラメータ表示要素は、前記パラメータ表示部分を実質的に満たすように第1の構成で配置される、ことと、
追加的パラメータ表示要素を前記パラメータ表示部分内に含めるための入力を受信することであって、前記追加的パラメータ表示要素は、追加的なパラメータに関連する、ことと、
前記パラメータ表示部分内に前記追加的パラメータ表示要素を生成することと、
前記第1の複数のパラメータ表示要素のうちの1つ以上の形状を修正することと、
前記第1の複数の要素及び前記追加的パラメータ表示要素を前記パラメータ表示部分内で位置決めし、第2の複数のパラメータ表示要素を形成することであって、前記第2の複数のパラメータ表示要素は、前記パラメータ表示部分内に第2の構成で配置される、ことと、を含む、方法。
【請求項25】
前記入力は、周辺デバイスが前記呼吸補助装置に追加されたことの表示である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記表示は、前記周辺デバイスが前記呼吸補助装置によって検出された後に自動的に生成される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記追加的なパラメータは、前記周辺デバイスによって測定された患者パラメータである、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記周辺デバイスは、パルスオキシメータ、CO2センサ、又は圧力センサのうちの少なくとも1つである、請求項25〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記追加的なパラメータは、患者の血中酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、灌流指数、CO2濃度、又は圧力のうちの少なくとも1つである、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の複数の要素は前記第2の構成で前記パラメータ表示部分を実質的に満たす、請求項24〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
各パラメータに関連する優先値に基づいてパラメータ表示要素を配置することを更に含む、請求項24〜30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記第2の複数のパラメータ表示要素のパラメータ表示要素のパラメータに関連する信頼値の視覚表示を表示することを更に含む、請求項24〜31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記視覚表示は前記パラメータ値の色を変化させる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記パラメータの信頼値が閾値を下回るとき、パラメータ値をもはや表示しないことを更に含む、請求項24〜33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
パラメータ値が前記第2の複数のパラメータ表示要素の前記パラメータ表示要素のうちの1つに関連するパラメータに関連する閾値を上回る又は下回るとき、自動動作モードから手動動作モードに移行することと、前記自動動作モードから前記手動動作モードへの前記移行の視覚表示を表示することと、を更に含む、請求項24〜34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
パラメータの動作値を変更するための入力をユーザから受信するように構成された入力コントロールを含むグラフィカルユーザインタフェースを表示することを更に含む、請求項24〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
パラメータの動作パラメータ値が前記ユーザから受信した入力に基づいて修正された後、前記パラメータの前記パラメータ表示要素は、前記パラメータが修正値に移行するまで前記呼吸補助装置が前記パラメータを調整していることを示すグラフィカル表示を提供する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
各パラメータ表示要素は、異なる色に関連付けられている、請求項24〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
各パラメータ表示要素は、前記パラメータ表示要素に関連する前記パラメータの単位を表示する、請求項24〜38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記パラメータの表示値は、前記単位の表示よりも大きい、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
周囲光を検知するように構成された周囲光センサを更に含み、前記コンピュータ可読命令は更に、前記周囲光センサの出力に基づいて前記ディスプレイの明るさを自動的に調整するように前記プロセッサを構成する、請求項24〜40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
入力を受信することは、前記パラメータ表示部分に追加するためのパラメータの選択をユーザから受信することを含む、請求項24〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記第1の複数のパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素に関して、前記パラメータ値は第1のパラメータ値であり、前記パラメータは前記呼吸補助装置の第1のパラメータであり、当該方法は、前記第1のパラメータ表示要素によって、前記呼吸補助装置の第2のパラメータに関連する第2のパラメータ値を前記第1のパラメータの前記第1のパラメータ値と併せて表示することを更に含む、請求項24〜42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記第1のパラメータ値の表示は前記第2のパラメータ値の表示よりも大きい、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記第1のパラメータは一次パラメータであり、前記第2のパラメータは二次パラメータであり、前記二次パラメータは前記一次パラメータに関連する、請求項43又は44に記載の方法。
【請求項46】
前記一次パラメータ及び前記二次パラメータの両方は、第1の患者センサから受信したデータに基づいて決定される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
ハウジングと、
ディスプレイと、
1つ以上のプロセッサであって、
第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、当該呼吸補助装置のパラメータに関連し、第1の動作モード中、前記第1の複数のパラメータ表示要素は第1の構成で配置される、グラフィカルユーザインタフェースを前記ディスプレイ上に生成し、
当該呼吸補助装置が第2の動作モードに入ったという表示を受信し、
前記第2の動作モード中、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させる連結インジケータを提供し、連結されたパラメータ表示要素を形成する
ようなコンピュータ可読命令で構成された1つ以上のプロセッサと、
を含む、呼吸補助装置。
【請求項48】
前記コンピュータ可読命令は更に、前記第2の動作モードに関連する前記連結されたパラメータ表示要素それぞれの動作限界を表示するように前記プロセッサを構成する、請求項47に記載の呼吸補助装置。
【請求項49】
前記コンピュータ可読命令は更に、前記動作限界に対するパラメータの現在値の表示を提供する視覚インジケータを表示するように前記プロセッサを構成する、請求項48に記載の呼吸補助装置。
【請求項50】
前記2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させることは、前記連結されたパラメータ表示要素のうちの少なくとも1つの形状を変化させることを含む、請求項47〜49のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項51】
前記2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させることは、前記2つ以上のパラメータ表示要素間のギャップを除去することを含む、請求項47〜50のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項52】
前記連結インジケータは、前記連結されたパラメータ表示要素を囲む枠である、請求項47〜51のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項53】
前記第2の動作モード中、前記連結されたパラメータ表示要素に関連する前記パラメータのうちの最低1つの前記動作限界が表示される、請求項47〜52のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項54】
前記連結されたパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素は血中酸素飽和度であり、前記連結されたパラメータ表示要素の第2のパラメータ表示要素は酸素濃度である、請求項47〜52のいずれか一項に記載の呼吸補助装置。
【請求項55】
呼吸補助装置の前記ディスプレイ上にグラフィカルユーザインタフェースを生成することであって、前記グラフィカルユーザインタフェースは、第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、前記呼吸補助装置のパラメータに関連し、第1の動作モード中、前記第1の複数のパラメータ表示要素は第1の構成で配置される、ことと、
前記呼吸補助装置が第2の動作モードに入ったという表示を受信することと、
前記第2の動作モード中、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させる連結インジケータを提供し、連結されたパラメータ表示要素を形成することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フローセラピー装置を制御するためのグラフィカルユーザインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸装置は、使用者又は患者にガスの流れを提供するために、病院、医療施設、在宅ケア、又は自宅環境などの様々な環境で使用されている。呼吸装置、又はフローセラピー装置は、ガスの流れと共に補助酸素の供給を可能にするための酸素入口、並びに/又は加熱及び加湿ガスを供給するための加湿装置を含み得る。流量、温度、酸素濃度などのガス濃度、湿度、圧力等を含むガス流の特性を表示するためにグラフィカルユーザインタフェースが使用され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書中に開示される実施形態のうちの少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点によれば、ハウジングと、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサであって、第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、呼吸補助装置のパラメータに関連するパラメータ値を表示するように構成されており、第1の複数のパラメータ表示要素は、パラメータ表示部分を実質的に満たすように第1の構成で配置される、グラフィカルユーザインタフェースをディスプレイ上に生成し、追加的パラメータ表示要素をパラメータ表示部分内に含めるための入力を受信し、追加的パラメータ表示要素は、追加的なパラメータに関連し、追加的なパラメータに関連する追加的パラメータ表示要素を含むようにパラメータ表示部分を修正し、パラメータ表示部分の修正は、パラメータ表示部分内に追加的パラメータ表示要素を生成することと、第1の複数のパラメータ表示要素のうちの1つ以上の形状を修正することと、第1の複数のパラメータ表示要素及び追加的パラメータ表示要素をパラメータ表示部分内で位置決めし、第2の複数のパラメータ表示要素を形成することであって、第2の複数のパラメータ表示要素は、パラメータ表示部分内に第2の構成で配置される、ことと、を含むようなコンピュータ可読命令で構成された1つ以上のプロセッサと、を含む、呼吸補助装置。
【0004】
いくつかの構成では、入力は、周辺デバイスが呼吸補助装置に追加されたことの表示である。
【0005】
いくつかの構成では、表示は、周辺デバイスが呼吸補助装置によって検出された後に自動的に生成される。
【0006】
いくつかの構成では、周辺デバイスは、パルスオキシメータ、CO2センサ、又は圧力センサのうちの少なくとも1つである。
【0007】
いくつかの構成では、周辺デバイスはパルスオキシメータである。
【0008】
いくつかの構成では、追加的なパラメータは、患者の血中酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、灌流指数、CO2濃度、又は圧力のうちの少なくとも1つである。
【0009】
いくつかの構成では、第2の複数のパラメータ表示要素がパラメータ表示部分を実質的に満たす。
【0010】
いくつかの構成では、コンピュータ可読命令は更に、各パラメータに関連する優先値に基づいてパラメータ表示要素を配置するようにプロセッサを構成する。
【0011】
いくつかの構成では、コンピュータ可読命令は更に、第2の複数のパラメータ表示要素のパラメータ表示要素のパラメータに関連する信頼値の視覚表示を表示するようにプロセッサを構成する。
【0012】
いくつかの構成では、視覚表示は、パラメータ表示要素の表示パラメータ値の色を変化させる。
【0013】
いくつかの構成では、信頼値が閾値を下回ると、パラメータ値はもはや表示されない。
【0014】
いくつかの構成では、コンピュータ可読命令は更に、パラメータ値が第2の複数のパラメータ表示要素のパラメータ表示要素のうちの1つに関連するパラメータに関連する閾値を上回る又は下回るとき、第1の動作モードから第2の動作モードに移行し、第1の動作モードから第2の動作モードへの移行の視覚表示を表示するようにプロセッサを構成する。
【0015】
いくつかの構成では、コンピュータ可読命令は更に、パラメータの動作値を変更するための入力をユーザから受信するように構成された入力コントロールを含むグラフィカルユーザインタフェースを表示するようにプロセッサを構成する。
【0016】
いくつかの構成では、パラメータの動作パラメータ値が修正された後、パラメータのパラメータ表示要素は、パラメータが修正値に移行するまで呼吸補助装置がパラメータを調整していることを示すグラフィカル表示を提供する。
【0017】
いくつかの構成では、各パラメータ表示要素は、異なる色に関連付けられている。
【0018】
いくつかの構成では、各パラメータ表示要素は、パラメータ表示要素に関連するパラメータの単位を表示する。
【0019】
いくつかの構成では、パラメータの表示値は、単位の表示よりも大きい。
【0020】
いくつかの構成では、装置は、周囲光を検知するように構成された周囲光センサを含み、コンピュータ可読命令は更に、周囲光センサの出力に基づいてディスプレイの明るさを自動的に調整するようにプロセッサを構成する。
【0021】
いくつかの構成では、入力はユーザ入力であり、グラフィカルユーザインタフェースは、パラメータ表示部分に追加するためのパラメータの選択をユーザから受信するように構成されている。
【0022】
いくつかの構成では、第1の複数のパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素に関して、パラメータ値は第1のパラメータ値であり、パラメータは呼吸補助装置の第1のパラメータであり、第1のパラメータ表示要素は、呼吸補助装置の第2のパラメータに関連する第2のパラメータ値を第1のパラメータの第1のパラメータ値と併せて表示するように構成されている。
【0023】
いくつかの構成では、第1のパラメータ値の表示は第2のパラメータ値の表示よりも大きい。
【0024】
いくつかの構成では、第1のパラメータは一次パラメータであり、第2のパラメータは二次パラメータであり、二次パラメータは一次パラメータに関連する。
【0025】
いくつかの構成では、一次パラメータ及び二次パラメータの両方は、第1の患者センサから受信したデータに基づいて決定される。
【0026】
本明細書中に開示される実施形態のうちの少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点によれば、呼吸補助装置のディスプレイ上にグラフィカルユーザインタフェースを生成することであって、グラフィカルユーザインタフェースは、第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、呼吸補助装置のパラメータに関連するパラメータ値を表示するように構成されており、第1の複数のパラメータ表示要素は、パラメータ表示部分を実質的に満たすように第1の構成で配置される、ことと、追加的パラメータ表示要素をパラメータ表示部分内に含めるための入力を受信することであって、追加的パラメータ表示要素は、追加的なパラメータに関連する、ことと、パラメータ表示部分内に追加的パラメータ表示要素を生成することと、第1の複数のパラメータ表示要素のうちの1つ以上の形状を修正することと、第1の複数の要素及び追加的パラメータ表示要素をパラメータ表示部分内で位置決めし、第2の複数のパラメータ表示要素を形成することであって、第2の複数のパラメータ表示要素は、パラメータ表示部分内に第2の構成で配置される、ことと、を含む、方法。
【0027】
いくつかの構成では、入力は、周辺デバイスが呼吸補助装置に追加されたことの表示である。
【0028】
いくつかの構成では、表示は、周辺デバイスが呼吸補助装置によって検出された後に自動的に生成される。
【0029】
いくつかの構成では、追加的なパラメータは、周辺デバイスによって測定された患者パラメータである。
【0030】
いくつかの構成では、周辺デバイスは、パルスオキシメータ、CO2センサ、又は圧力センサのうちの少なくとも1つである。
【0031】
いくつかの構成では、追加的なパラメータ患者の血中酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、灌流指数、CO2濃度、又は圧力のうちの少なくとも1つである。
【0032】
いくつかの構成では、第2の複数の要素は第2の構成でパラメータ表示部分を実質的に満たす。
【0033】
いくつかの構成では、方法は、各パラメータに関連する優先値に基づいてパラメータ表示要素を配置することを含む。
【0034】
いくつかの構成では、方法は、第2の複数のパラメータ表示要素のパラメータ表示要素のパラメータに関連する信頼値の視覚表示を表示することを含む。
【0035】
いくつかの構成では、視覚表示はパラメータ値の色を変化させる。
【0036】
いくつかの構成では、方法は、パラメータの信頼値が閾値を下回るとき、パラメータ値をもはや表示しないことを含む。
【0037】
いくつかの構成では、方法は、パラメータ値が第2の複数のパラメータ表示要素のパラメータ表示要素のうちの1つに関連するパラメータに関連する閾値を上回る又は下回るとき、自動動作モードから手動動作モードに移行することと、自動動作モードから手動動作モードへの移行の視覚表示を表示することと、を含む。
【0038】
いくつかの構成では、方法は、パラメータの動作値を変更するための入力をユーザから受信するように構成された入力コントロールを含むグラフィカルユーザインタフェースを表示することを含む。
【0039】
いくつかの構成では、パラメータの動作パラメータ値がユーザから受信した入力に基づいて修正された後、パラメータのパラメータ表示要素は、パラメータが修正値に移行するまで呼吸補助装置がパラメータを調整していることを示すグラフィカル表示を提供する。
【0040】
いくつかの構成では、各パラメータ表示要素は、異なる色に関連付けられている。
【0041】
いくつかの構成では、各パラメータ表示要素は、パラメータ表示要素に関連するパラメータの単位を表示する。
【0042】
いくつかの構成では、パラメータの表示値は、単位の表示よりも大きい。
【0043】
いくつかの構成では、方法は、周囲光を検知するように構成された周囲光センサを含み、コンピュータ可読命令は更に、周囲光センサの出力に基づいてディスプレイの明るさを自動的に調整するようにプロセッサを構成する。
【0044】
いくつかの構成では、入力を受信することは、パラメータ表示部分に追加するためのパラメータの選択をユーザから受信することを含む。
【0045】
いくつかの構成では、第1の複数のパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素に関して、パラメータ値は第1のパラメータ値であり、パラメータは呼吸補助装置の第1のパラメータであり、方法は、第1のパラメータ表示要素によって、呼吸補助装置の第2のパラメータに関連する第2のパラメータ値を第1のパラメータの第1のパラメータ値と併せて表示することを更に含む。
【0046】
いくつかの構成では、第1のパラメータ値の表示は第2のパラメータ値の表示よりも大きい。
【0047】
いくつかの構成では、第1のパラメータは一次パラメータであり、第2のパラメータは二次パラメータであり、二次パラメータは一次パラメータに関連する。
【0048】
いくつかの構成では、一次パラメータ及び二次パラメータの両方は、第1の患者センサから受信したデータに基づいて決定される。
【0049】
本明細書中に開示される実施形態のうちの少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点によれば、ハウジングと、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサであって、第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、呼吸補助装置のパラメータに関連し、第1の動作モード中、第1の複数のパラメータ表示要素は第1の構成で配置される、グラフィカルユーザインタフェースをディスプレイ上に生成し、呼吸補助装置が第2の動作モードに入ったという表示を受信し、第2の動作モード中、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させる連結インジケータを提供し、連結されたパラメータ表示要素を形成するようなコンピュータ可読命令で構成された1つ以上のプロセッサと、を含む、呼吸補助装置。
【0050】
いくつかの構成では、コンピュータ可読命令は更に、第2の動作モードに関連する連結されたパラメータ表示要素それぞれの動作限界を表示するようにプロセッサを構成する。
【0051】
いくつかの構成では、コンピュータ可読命令は更に、動作限界に対するパラメータの現在値の表示を提供する視覚インジケータを表示するようにプロセッサを構成する。
【0052】
いくつかの構成では、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させることは、連結されたパラメータ表示要素のうちの少なくとも1つの形状を変化させることを含む。
【0053】
いくつかの構成では、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させることは、2つ以上のパラメータ表示要素間のギャップを除去することを含む。
【0054】
いくつかの構成では、連結インジケータは、連結されたパラメータ表示要素を囲む枠である。
【0055】
いくつかの構成では、第2の動作モード中、連結されたパラメータ表示要素に関連するパラメータのうちの最低1つの動作限界が表示される。
【0056】
いくつかの構成では、装置は、周囲光を検知するように構成された周囲光センサを含み、コンピュータ可読命令は更に、周囲光センサの出力に基づいてディスプレイの明るさを自動的に調整するようにプロセッサを構成する。
【0057】
いくつかの構成では、第1の複数のパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素に関して、パラメータ値は第1のパラメータ値であり、パラメータは呼吸補助装置の第1のパラメータであり、第1のパラメータ表示要素は、呼吸補助装置の第2のパラメータに関連する第2のパラメータ値を第1のパラメータの第1のパラメータ値と併せて表示するように構成されている。
【0058】
いくつかの構成では、第1のパラメータ値の表示は第2のパラメータ値の表示よりも大きい。
【0059】
いくつかの構成では、第1のパラメータ及び第2のパラメータの両方は、第1の患者センサから受信したデータに基づいて決定される。
【0060】
いくつかの構成では、連結されたパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素は血中酸素飽和度であり、連結されたパラメータ表示要素の第2のパラメータ表示要素は酸素濃度である。
【0061】
本明細書中に開示される実施形態のうちの少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点によれば、呼吸補助装置のディスプレイ上にグラフィカルユーザインタフェースを生成することであって、グラフィカルユーザインタフェースは、第1の複数のパラメータ表示要素を含むパラメータ表示部分を含み、各パラメータ表示要素は、呼吸補助装置のパラメータに関連し、第1の動作モード中、第1の複数のパラメータ表示要素は第1の構成で配置される、ことと、呼吸補助装置が第2の動作モードに入ったという表示を受信することと、第2の動作モード中、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させる連結インジケータを提供し、連結されたパラメータ表示要素を形成することと、を含む、方法。
【0062】
いくつかの構成では、連結されたパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素は血中酸素飽和度であり、連結されたパラメータ表示要素の第2のパラメータ表示要素は酸素濃度である。
【0063】
いくつかの構成では、方法は、第2の動作モードに関連する連結されたパラメータ表示要素それぞれの動作限界を表示することを含む。
【0064】
いくつかの構成では、方法は、動作限界に対するパラメータの現在値の表示を提供する視覚インジケータを表示することを含むことを更に含む。
【0065】
いくつかの構成では、方法は、連結インジケータを提供するときに、連結されたパラメータ表示要素のうちの少なくとも1つの形状を変化させることを含む。
【0066】
いくつかの構成では、連結インジケータは、連結されたパラメータ表示要素を囲む枠である。
【0067】
いくつかの構成では、方法は、第2の動作モード中、連結されたパラメータ表示要素のうちの少なくとも1つに関連する動作限界を表示することを含む。
【0068】
いくつかの構成では、2つ以上のパラメータ表示要素を視覚的に連結させることは、2つ以上のパラメータ表示要素間のギャップを除去することを含む。
【0069】
いくつかの構成では、方法は、周囲光センサで周囲光を検知することと、周囲光センサの出力に基づいてディスプレイの明るさを自動的に調整することと、を含む。
【0070】
いくつかの構成では、第1の複数のパラメータ表示要素の第1のパラメータ表示要素に関して、パラメータ値は第1のパラメータ値であり、パラメータは呼吸補助装置の第1のパラメータであり、方法は、第1のパラメータ表示要素によって、呼吸補助装置の第2のパラメータに関連する第2のパラメータ値を第1のパラメータの第1のパラメータ値と併せて表示することを更に含む。
【0071】
いくつかの構成では、第1のパラメータ値の表示は第2のパラメータ値の表示よりも大きい。
【0072】
いくつかの構成では、第1のパラメータ及び第2のパラメータは両方とも、第1の患者センサから受信したデータに基づいて決定される。
【0073】
1つ以上の実施形態又は構成の特徴は、他の1つ以上の実施形態又は構成の特徴と組み合わせてもよい。加えて、患者の呼吸補助プロセス中、1つより多い実施形態が共に用いられてもよい。
【0074】
本明細書で使用される「を含む(comprising)」という用語は、「少なくとも部分的に〜からなる(consisting at least in part of)」を意味する。「を含む(comprising)」という用語を含む本明細書中の各記載を解釈するとき、この用語が先行するもの以外の特徴もまた存在し得る。「を含む(comprise)」及び「を含む(comprises)」などの関連用語も同様に解釈されるべきである。
【0075】
本明細書中に開示される数の範囲(例えば、1〜10)への言及はまた、この範囲内の全ての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9及び10)及びまた、この範囲内の有理数の任意の範囲(例えば、2〜8、1.5〜5.5、及び3.1〜4.7)への言及を組み込むものであり、したがって、本明細書中に明確に開示される全ての範囲の全ての部分範囲がこれにより明確に開示される。これらは、具体的に意図されているものの例に過ぎず、列挙された最小値と最大値との間の数値の全ての可能性のある組み合わせが、同様に、本出願に明確に記載されているとみなされる。
【0076】
代替的実施形態又は構成は、本明細書で図示される、記載される、若しくは参照される部品、要素、又は特徴のうちの2つ以上の一部又は全部の組み合わせを含んでもよいことは理解すべきである。
【0077】
本発明はまた、本出願の明細書で個々に若しくは集合的に参照される又は示される部分、要素、及び特徴、並びに任意の2つ以上の前記部分、要素、又は特徴の一部若しくは全部の組み合わせで構成されると広く考えられ得る。
【0078】
本発明が関係する当業者には、構造の多くの変更並びに本発明の広く異なる実施形態及び用途は、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく示唆される。本開示及び本明細書中の記載は、純粋に例示的なものであり、いかなる意味においても限定を意図するものではない。本発明が関係する技術分野において既知の均等物を有する特定の完全体に本明細書中で言及する場合、このような既知の均等物は、個々に説明するかのように本明細書中に組み込まれるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【
図2A-2B】フローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図3A-3C】複数のパラメータ表示要素を含むフローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図4A-4D】患者センサに関連するパラメータ表示要素を含むフローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図5A-5H】フローセラピー装置の流量パラメータの構成に関連する、フローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図6A-6G】フローセラピー装置の自動動作モードに関連する、フローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図7A-7C】警報状態のフローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図8A-8F】傾向データを示すフローセラピー装置のグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0080】
フローセラピー装置
フローセラピー装置10が
図1に示される。フローセラピー装置とは、使用者又は患者にガスの流れを供給するために使用され得る任意の種類の呼吸補助又は人工呼吸装置を意味し得る。例えば、フローセラピー装置は、ハイフローセラピー、非侵襲的換気療法(NIV:non−invasive ventilation)、持続陽圧呼吸(CPAP:continuous positive airway pressure)、バイレベル気道陽圧、低侵襲的換気療法(MIV:minimally invasive ventilation)、及び/又は他の種類の呼吸補助治療を提供するように構成された装置を含み得るがこれらに限定されない。装置10は、モータ/羽根車構成(例えば送風機)の形態のフロー発生器11と、任意の加湿器12と、コントローラ13と、ユーザインタフェース14(例えば、ディスプレイと、ボタン、タッチスクリーン等のような入力デバイスとを含む)と、を収容する主ハウジング1を含み得る。コントローラ13は、装置の動作を制御するように構成又はプログラムされ得る。例えば、コントローラは装置の構成要素を制御することができ、これには、患者に供給するためのガスの流れ(ガス流)を作成するためにフロー発生器11を動作させること、発生したガス流を加湿及び/又は加熱するために加湿器12(存在する場合)を動作させること、フロー発生器送風機への酸素の流れを制御すること、装置10の再構成及び/又はユーザ定義動作のためにユーザインタフェース14からユーザ入力を受信すること、並びにユーザに(例えば、ディスプレイ上で)情報を出力することが含まれるがこれらに限定されない。いくつかの構成では、酸素の流れは、送風機の下流のフローセラピー装置内に運ばれ得る。ユーザは、患者、医療関係者、又は装置の使用に関係するその他の者であり得る。本明細書で使用する場合、「ガス流」は、周囲空気の流れ、実質的に100%の酸素を含む流れ、周囲空気と酸素とのいくらかの組み合わせを含む流れ等のような、呼吸補助又は人工呼吸デバイスで使用され得る任意のガスの流れを意味し得る。
【0081】
患者呼吸導管16は、一端において、フローセラピー装置10のハウジング1のガス流出口21に結合される。患者呼吸導管16は、他端において、マニホールド19と鼻プロング18とを有する非密閉式鼻カニューレなどの患者インタフェース17に結合される。付加的に又は代替的に、患者呼吸導管16は、フェイスマスク、鼻マスク、鼻ピローマスク、気管内チューブ、気管切開インタフェース等に結合され得る。フローセラピー装置10によって発生したガス流は、加湿され、患者導管16を介し、カニューレ17を通して患者に供給され得る。患者導管16は、患者へと通過するガス流を加熱するためのヒータ線16aを有し得る。ヒータ線16aは、コントローラ13の制御下にあり得る。患者導管16及び/又は患者インタフェース17は、フローセラピー装置10の一部、或いは、その周辺機器とみなされ得る。フローセラピー装置10、呼吸導管16、及び患者インタフェース17は共に、フローセラピーシステムを形成することができる。
【0082】
コントローラ13は、所望の流量のガス流を発生させるようにフロー発生器11を制御することができる。コントローラ13はまた、補助酸素の供給を可能にするための補助酸素入口弁を制御することができ、加湿器12(存在する場合)は、適切なレベルにガス流を加湿することができる及び/又はガス流を加熱することができる、等である。ガス流は、患者導管16及びカニューレ17を通って患者に誘導される。コントローラ13はまた、所望の治療のレベル及び/又は患者の快適性のレベルに望ましい温度までガスを加熱するように、加湿器12内の加熱要素及び/又は患者導管16内の加熱要素16aを制御することができる。コントローラ13は、ガス流の適切な目標温度がプログラムされ得る又はこれを決定することができる。
【0083】
酸素入口ポート28は弁を含むことができ、この弁を通して、加圧ガスがフロー発生器又は送風機に入ることができる。弁は、フロー発生器送風機への酸素の流れを制御することができる。弁は、比例弁又はバイナリ弁を含む任意の種類の弁であり得る。酸素源は、酸素ボンベ又は病院の酸素供給源とすることができる。医療用酸素は、典型的には、純度95%〜100%である。より低純度の酸素源も使用することができる。弁モジュール及びフィルタの例は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2016年10月18日に出願の「Valve Modules and Filter」という名称の米国仮特許出願第62/409,543号明細書、及び2017年4月23日に出願の「Valve Modules and Filter」という名称の米国仮特許出願第62/488,841号明細書に開示されている。
【0084】
フローセラピー装置10は、患者に供給されるガスの酸素含有量、したがって、患者が吸入するガスの酸素含有量を測定し、制御することができる。ハイフローセラピーが使用される構成では、供給される高流量のガスは、患者の最大吸気需要を満たす又は超える。これは、吸気中にデバイスにより患者に供給されるガスの量が、吸気中に患者により吸入されるガスの量を満たす又はこれを超えることを意味する。したがって、ハイフローセラピーは、患者が息を吸う際に周囲空気の同伴を阻止するのに役立つのみならず、患者の気道から呼気ガスを洗い流す。供給されるガスの流量が患者の最大吸気需要を満たす又は超える限り、周囲空気の同伴は阻止され、デバイスにより供給されるガスは、患者が吸い込むガスと実質的に同じである。したがって、デバイスで測定される酸素濃度(供給される酸素の割合(FdO2))は、ユーザが吸う酸素濃度(吸入される酸素の割合(FiO2))と実質的に同じであるため、これらの用語は同等と解釈されてもよい得る。
【0085】
フローセンサ、温度センサ、及び/又は圧力センサなどの動作センサ3a、3b、3cは、フローセラピー装置10内の様々な位置に配置することができる。追加のセンサ(例えば、センサ20、25)が患者導管16及び/又はカニューレ17上の様々な位置に配置されてもよい(例えば、吸気管の端部に又はその近傍に温度センサ29が存在してもよい)。センサからの出力はコントローラ13により受信され、適切な治療を提供するようにフローセラピー装置10を動作させるにあたり、コントローラを支援することができる。ハイフローセラピーが使用されるいくつかの構成では、適切な治療を提供することには、患者の最大吸気需要を満たすことが含まれる。装置10は、コントローラ13がセンサから信号8を受信すること、及び/又はフロー発生器11、加湿器12、及びヒータ線16a、若しくはフローセラピー装置10と関連する付属品若しくは周辺機器を含むがこれらに限定されない、フローセラピー装置10の各種構成要素を制御することを可能にするための送信機及び/又は受信機15を有してもよい。追加的に又は代替的に、送信機及び/又は受信機15は、リモートサーバにデータを提供してもよい又は装置10の遠隔制御を可能にしてもよい。
【0086】
酸素は、酸素と周囲空気との混合の終了後に1つ以上のガス組成センサ(超音波振動子システムなど)を配置することにより測定されてもよい。測定は、デバイス、供給導管、患者インタフェース内、又は任意の他の適切な位置で行うことができる。
【0087】
酸素濃度はまた、少なくとも2つのガスの流量を決定するために周囲空気入口導管、酸素入口導管、及び最終供給導管のうちの少なくとも2つにある流量センサを使用することにより測定されてもよい。両方の入口ガス又は1つの入口ガスの流量及び1つの総流量を入口ガスの想定又は測定酸素濃度(周囲空気で約20.9%、酸素で約100%)と共に決定することにより、最終ガス組成の酸素濃度を計算することができる。代替的に、流量センサは、冗長性、及び読取りの一貫性を検査することにより各センサが正しく動作しているかの試験を可能にするために、周囲空気入口導管、酸素入口導管、及び最終供給導管の3つ全てに配置することができる。フローセラピー装置10によって供給される酸素濃度の他の測定方法も使用することができる。
【0088】
フローセラピー装置10は、周囲光センサ30を含み得る。周囲光センサ30は、ユーザインタフェース14の近くに配置され得る。周囲光センサ30は、フローセラピー装置10が画面の明るさを周囲光のレベルに基づいて自動的に変更することを可能にすることができる。これは、デバイスが家庭で又は人々が眠っている病室で使用できるため特に有益であり得る。
【0089】
フローセラピー装置10は、患者の血中酸素飽和度(SpO2)、心拍数、呼吸数、灌流指数などの患者の1つ以上の生理学的パラメータを測定し、信号品質の測定を提供する、パルスオキシメータなどの患者センサ26を含み得る。患者センサ26は、周辺デバイスと呼ばれる場合がある。センサ26は、有線接続を介して、又はセンサ26上の無線送信機を介した通信によってコントローラ13と通信することができる。センサ26は、患者の指に接続されるように設計された使い捨ての粘着性センサであってもよい。センサ26は、使い捨てでないセンサであってもよい。様々な年齢群のために設計された、患者の様々な位置に接続され、フローセラピー装置と共に使用することができるセンサが利用可能である。パルスオキシメータは、ユーザの通常は指に取り付けられるが、耳たぶなどの他の場所も選択できる。パルスオキシメータは、デバイス内のプロセッサに接続され、患者の血中酸素飽和度を示す信号を常時提供する。いくつかの構成では、患者センサ26は、二酸化炭素(CO2)センサ又は圧力センサであり得る。CO2センサは、呼出CO2の濃度を測定することができる。圧力センサは、周囲圧力、患者インタフェースにおける圧力、又は流路内の圧力を測定することができる。
【0090】
いくつかのタイプのフローセラピー装置は、ユーザの鼻に及び/若しくは経口的に、又は気管切開インタフェースを介して投与され得るハイフローセラピーを提供することができる。ハイフローセラピーは、目的とするユーザの最大吸気流必要量の流量で又はこれを超える流量でユーザにガスを供給することができる。ハイフローセラピーは、高流量の入力ガス流によって上気道の解剖学的死腔が洗い流されるように、鼻咽頭内の洗い流し効果を生じさせることができる。これにより、窒素及び二酸化炭素の再呼吸を最小限にしつつ、毎回の呼吸に利用可能な新鮮なガスの貯蔵部を作成することができる。吸気需要を満たすこと及び気道の洗い流しは、患者のFdO2を制御しようとするときには更に重要である。ハイフローセラピーは、例えば鼻カニューレなどの非密閉式患者インタフェースを用いて供給され得る。鼻カニューレは、目的とするユーザの最大吸気流必要量を超える流量でユーザの鼻に呼吸ガスを供給するように構成されてもよい。
【0091】
フロー発生器又は送風機11は、送風機を通して周囲室内気を同伴するための周囲空気入口ポート27を含み得る。フローセラピー装置10はまた、弁に通じている酸素入口ポート28を含んでもよく、この弁を通して、加圧ガスはフロー発生器又は送風機11に入ることができる。弁は、フロー発生器送風機11への酸素の流れを制御することができる。弁は、比例弁又はバイナリ弁を含む任意の種類の弁であり得る。
【0092】
送風機は、約1,000RPM超且つ約30,000RPM未満、約2,000RPM超且つ約21,000RPM未満、又は前述の値のいずれかの間のモータ速度で動作することができる。送風機の動作により、入口ポートを通って送風機に入るガスを混合することができる。送風機をミキサとして使用すると、バッフルを含む静的ミキサなどの別個のミキサを有するシステム内で、混合がエネルギーを必要とすることで生じるであろう圧力損失を減少させることができる。いくつかの構成では、酸素は、送風機の下流のフローセラピー装置内に同伴されてもよい。
【0093】
フローセラピー装置は閉ループ制御を使用することができ、患者又は臨床医が目標FdO2の代わりに目標SpO2を設定することを可能にする。フローセラピー装置は、目標SpO2、現在のSpO2、及び現在のFdO2の値に基づいて、目標SpO2を達成するようにフローセラピー装置のFdO2を自動的に変更することができる。FdO2を自動制御すると、目標SpO2が達成されるまでFdO2を迅速且つ正確に調整するのに役立つことができる。システムは、治療セッションの開始時に各患者用の患者専用モデルを生成することができる。いくつかの構成では、システムは、治療セッションの全体を通して患者モデルを継続的に更新してもよい。フローセラピー装置は、臨床医による常時監視なしに、必要に応じてFdO2を調整することにより、目標SpO2範囲内に留まるような目標SpO2の達成の精度をより高くすることができる。目標値は、動作値とも呼ばれ得る。
【0094】
本開示は、閉ループ酸素制御システムを実装することができるフローセラピー装置を提供する。閉ループ酸素制御システムの特徴は、本明細書中に開示される1つ以上の構成の特徴と組み合わせてもよい。
【0095】
フローセラピー装置は自動モード又は手動モードで動作させてもよい。自動モードでは、コントローラは、目標SpO2に基づいて決定された目標FdO2に基づいてFdO2を自動的に制御することができ、手動モードでは、コントローラは、臨床医又は患者からユーザインタフェースなどを介して目標FdO2を受け取ることができる。自動モード又は手動モードでは、酸素入口にある弁は、ガス流中の酸素濃度を目標FdO2に基づいて制御することができるコントローラに接続されてもよい。コントローラは、フローセラピー装置によるFdO2出力を継続的に測定することができる制御アルゴリズムを実行することができる。コントローラは、測定FdO2が目標FdO2に達するまで、酸素入口にある弁を調整し続けることができる。測定FdO2は、ガス組成センサによって決定されてもよい。
【0096】
フローセラピー装置は、患者のSpO2が許容患者範囲内にない場合、自動モードから手動モードに変わるように構成されてもよい。いくつかの場合では、患者のSpO2が患者限界外(上回る又は下回る)である場合、又は治療セッションの開始後、規定の時間内に患者のSpO2が限界内に移行しなかった場合、フローセラピー装置は手動モードに自動的に戻る。フローセラピー装置は、患者センサの信号品質が規定の時間にわたり閾値レベルを下回った場合、手動モードに戻ってもよい。いくつかの構成では、フローセラピー装置は、それが自動モードから手動モードに切り替わったときに警報を作動させてもよい。いくつかの構成では、フローセラピー装置は警報を作動させてもよいが、フローセラピー装置は自動モードから手動モードに自動的に切り替わらない。作動された警報は、自動モードを無効にして手動モードに戻るためにユーザが選択することができるオプションを生成してもよい。このような構成では、警報は最小化してもよく、フローセラピー装置は、ユーザがフローセラピー装置を自動モードから手動モードに手動で切り替えるまで自動モードで動作し続けてもよい。警報モードインタフェースについては、少なくとも
図7A〜
図7Cに関して本明細書中で更に論じる。
【0097】
閉ループ酸素制御システムは2つの制御ループを用いてもよい。第1の制御ループは、SpO2コントローラによって実施されてもよい。SpO2コントローラは、目標FdO2を目標SpO2に一部基づいて決定することができる。上述のように、目標SpO2値は、単一値又は許容値の範囲とすることができる。この値は、予め設定され得る、臨床医によって選択され得る、又は患者背景に基づいて自動的に決定され得る。一般に、目標SpO2値は、治療セッションの前に又は治療セッションの最初に受け取られる若しくは決定されるが、目標SpO2値は、治療セッション中のいかなる時点で受け取られてもよい。治療セッション中、SpO2コントローラはまた、ガス組成センサからの測定FdO2読取り値、並びに患者センサからの測定SpO2読取り値及び信号品質読取り値を入力として受信することができる。この入力に少なくとも一部基づいて、SpO2コントローラは、目標FdO2を第2の制御ループに出力することができる。
【0098】
第2の制御ループは、FdO2コントローラによって実施されてもよい。FdO2コントローラは、測定FdO2及び目標FdO2の入力を受信することができる。その後、FdO2コントローラは、これら測定FdO2値と目標FdO2値との間の差に基づいて、酸素弁の動作を制御するための酸素入口弁制御信号を出力することができる。FdO2コントローラは、フローセラピー装置が自動モードで動作しているときに、第1の制御ループから出力された目標FdO2値を受信してもよい。FdO2コントローラはまた、流量値、ガスの性質、及び/又は測定FdO2などの追加的なパラメータを受信してもよい。FdO2コントローラは、入力の少なくともいくつかから、目標FdO2を達成するために必要な酸素流量を決定することができる。FdO2コントローラは、弁制御信号を変更するために流量入力を使用することができる。流量が変化した場合、FdO2コントローラは、測定FdO2値などの、ガス濃度センサからのフィードバックを待機する必要なく、新たな流量において目標FdO2を維持するのに必要な新たな必要酸素流量を自動的に計算することができる。その後、FdO2コントローラは、新たな流量に基づいて弁を制御するために、変更された弁制御信号を出力することができる。いくつかの構成では、FdO2コントローラの制御信号は、酸素弁の動作を制御するために酸素弁の電流を設定してもよい。追加的に又は代替的に、FdO2コントローラは測定FdO2の変化を検知し、これに応じて弁の位置を変更することができる。手動モード中、第2の制御ループは、第1の制御ループから目標FdO2を受け取ることなく単独で動作することができる。むしろ、目標FdO2は、ユーザ入力又は初期値から受け取ることができる。
【0099】
自動モード中、フローセラピー装置は、コントローラが患者専用モデルを生成する学習段階に入ることができる。学習段階後、フローセラピー装置は、治療セッションの終了まで又はフローセラピー装置が手動モードに入るまで、患者専用モデルを使用して制御段階で動作する。フローセラピー装置は治療セッションの全体を通して患者専用モデルを継続的に更新してもよい。このような構成では、フローセラピー装置は学習段階を完全になしにしてもよい。閉ループ制御システムの更なる例は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年10月4日に出願の「Closed Loop Oxygen Control」という名称の国際出願PCT/NZ2018/050137号明細書に開示されている。
【0100】
ユーザインタフェース
図2A〜
図8Fは、フローセラピー装置10のユーザインタフェース14のグラフィカルユーザインタフェース100の例を示す。グラフィカルユーザインタフェース100は、フローセラピー治療情報の表示及び患者の健康のインジケータを提供することができる。フローセラピー装置10は、患者に関連する情報を1つ以上のユーザインタフェース画面上に表示するように構成され得る。ユーザインタフェース100の各画面は、フローセラピーセッション及び患者に関連する1つ以上のインジケータを表示するように構成され得る。
【0101】
グラフィカルユーザインタフェース100は、操作者がフローセラピー装置100の動作を制御することを可能にする。グラフィカルユーザインタフェース100はタッチスクリーンを含んでもよい。タッチスクリーンは、ユーザがグラフィカルユーザインタフェース100の要素と直接対話することを可能にする。グラフィカルユーザインタフェース100は、フローセラピー装置と対話するための複数のボタンを含んでもよい。ユーザインタフェース画面と対話するためにマウス、キーボード、スタイラス、及び/又は他のデバイスなどの他の種類のユーザ入力デバイスが使用されてもよい。
【0102】
図2A及び
図2Bを参照すると、グラフィカルユーザインタフェース100は、ディスプレイの下部に沿って1つ以上のボタンを含んでもよく、これには、戻るボタン102、傾向ボタン103、電源ボタン104、及び/又はメニューボタン106を含み得る。
図2Bに示される構成では、戻るボタン102は傾向ボタン103に入れ替えられている。このような構成では、適宜、戻るボタン102は、グラフィカルユーザインタフェース100内の異なる位置に設けられてもよい。ボタン102、103、104、106の1つ以上は、グラフィカルユーザインタフェース100内のグラフィカル要素であってもよい。ボタン102、103、104、106の1つ以上は、画面及びグラフィカルユーザインタフェース100から分離されてもよい。ボタンは容量性であってもよい。ボタン102、103、104、106は、あらゆる間隙又は隙間を有しないように密閉することができ、それにより、水及びその他の粒子の侵入を防止する。
【0103】
ディスプレイ102、103、104、106の下部にあるボタンの1つ以上は、ユーザがボタンを接触によって識別する及び/又は区別することができるように物理的識別特徴を含むように構成され得る。ボタンは、陥没してもよく、突出してもよく、及び/又は表面上で異なる質感を有してもよい。これにより、デバイスが暗所で使用されている場合など、ボタンの視覚識別特徴が見えないときにユーザがボタンを識別する及び/又は区別することが可能になる。いくつかの構成では、ボタンのサブセットのみが物理的識別特徴を含む。例えば、電源ボタンは、物理的識別特徴を含む唯一のボタンであってもよい。これにより、ユーザが、デバイスを起動し、画面をオンにするために、電源ボタンを暗所で容易に位置特定することが可能になり得る。いくつかの構成では、1つ以上のボタンはバックライト点灯させることができる及び/又は暗所で光ることができる。
【0104】
物理的識別特徴は、ボタンの位置を識別するために使用され得る。追加的に、物理的識別特徴は、ユーザがボタン間を区別するために物理的識別特徴を使用することができるように、各ボタンで異なり得る。物理的識別特徴は、各ボタンの視覚記号に類似するように形作られてもよい。
【0105】
物理的識別特徴はボタン自体の上に配置することができ、これにより、物理的識別特徴がボタンの正確な位置を示すことが可能になる。代替的に、物理的識別特徴は、ボタンに隣接して配置されてもよい(上若しくは下又はハウジング上など)。これにより、ユーザは、特にボタンが容量性の場合にボタンを意図せずに押すことなくボタンを識別する及び/又は区別することが可能になる。
【0106】
グラフィカルユーザインタフェース100は、バーなどの上部表示部分108を含んでもよい。上部表示部分108は1つ以上のサブセクションに分けられてもよい。上部表示部分108は、現在の動作モードを表示する動作モード要素110を表示してもよい。モード選択要素112は、利用可能な動作モードを表示し、ユーザが利用可能なモード間で切り替えることを可能にするように構成され得る。上部表示部分108は、
図2Aに示されるようなバッテリーレベル114の表示を含んでもよい。上部バー部分108はまた、デバイス設定要素などの追加的要素を含んでもよい。デバイス設定には、メニューボタンを介してアクセス可能であってもよい。デバイス設定は、デバイスのコンフィギュレーションのために使用することができ、後に変更されないようになっているため、ユーザが全般的にアクセス不能であるように構成されてもよい。例えば、デバイス設定はパスワード保護されてもよい。
【0107】
グラフィカルユーザインタフェース100は、画面の下部に沿って下部表示部分116を含んでもよい。下部表示部分116は、ユーザへの通知を表示することができる。通知は、コマンドが実行されていることの確認などの、デバイスの現在のステータスに関連し得る。下部表示部分116は、ユーザへの警告を表示してもよい。これら警告は、最初は全画面警告であってもよく、その後、下部表示部分116に最小化され得る(
図7A〜
図7Cに示されるように)。その後、下部表示部分116は、警告が依然として存在するという更なるインジケータを有してもよい。1つの構成では、下部表示部分116は、警告が解除されるまで黄色に点滅することができる。いくつかの構成では、警報画面は、警報画面が最小化した後又はユーザがフローセラピー装置と最後に対話した後の設定時間量後に自動的に最大化してもよい。下部表示部分116は、フローセラピー装置が待機モード又は動作モードにあるかどうかの表示を有してもよい。例えば、下部表示部分116は、デバイスが待機しているときには、付随するステートメント又はインジケータを伴い、黄色にすることができる。下部表示部分116は、
図2Bに示されるようなバッテリーレベル114の表示を含んでもよい。いくつかの構成では、下部表示部分は、フローセラピー装置が別のデバイスにUSB、WiFi、GSM、Bluetooth、及び/又は他の有線若しくは無線通信インタフェースなどを介して通信的に接続されているという表示を含んでもよい。
【0108】
グラフィカルユーザインタフェース100は、上部表示部分108と下部表示部分116との間に配置された中央又は主要表示部分118を含み得る。主要表示部分118は、複数のパラメータ表示要素120を含み得る。パラメータ表示要素120は、パラメータ要素又はパラメータタイルとも呼ばれ得る。各パラメータ表示要素120は、デバイス又は患者パラメータに対応し得る。各タイプの患者又はデバイスパラメータは、特定の色(例えば、流量は青色にすることができ、FiO2は緑色にすることができる等)と関連付けられ得る。特定の色を各パラメータと関連付けることにより、ユーザは、グラフィカルユーザインタフェース100によって表示されているパラメータのタイプを素早く認識することができる。グラフィカルユーザインタフェース100は、始動/停止タイル125(
図2Bに示されるような)を有することができる。始動/停止タイル125は、治療モードと待機モードとの間で切り換えるために使用され得る。始動/停止タイル125は、デバイスが治療モードにあるか待機モードにあるかのグラフィカル表示を追加的に有することができる。
図2Bの構成では、タイル125は、ファンアイコンを有する。待機モードでは、ファンアイコンは、グレー及び静止にされ得る。治療モードでは、ファンアイコンは白色にすることができ、回転する。始動/停止タイル125は、デバイスが治療モードにあるか待機モードにあるかを示すために文字を含んでもよい。
【0109】
パラメータ表示要素120は、パラメータ値122及びパラメータラベル124を含み得る。パラメータ値122は、パラメータの値を表す数とすることができ、パラメータラベル124は、パラメータの単位を表示することができる。パラメータの単位は不変である。単位は、パラメータ表示要素が何を表すかの指標を提供することができる。例えば、L/分は、パラメータが流量であることを示す。ラベルは、パラメータの単位に加えて又はその代わりに、パラメータに関連する名称又は略称を表示するように構成され得る。例えば、パラメータラベル124は、単位と略称との間で交互してもよい。ラベル124は、パラメータ値122よりも小さくてもよい。いくつかの構成では、パラメータ表示要素は、第2のデバイス又は患者パラメータ123を含んでもよい。第2のパラメータ123は、対応するパラメータ値及びラベル(パラメータの単位及び/又はアイコンを含んでもよい)を含み得る。
図2Bに示される構成では、第2のパラメータ123は呼吸数であり、流量タイル内に組み込まれている。図示される構成では、呼吸数は、この数が何を表すかを示すために、(一対の肺などの)アイコンを伴っている。第2のパラメータを測定することができない場合、パラメータ表示要素のこのセクションは空白のままにすることができる。例えば、
図2Aに示されるように、第2のパラメータ値又はラベルは表示されなくてもよい。第2のパラメータを測定することができる場合、第2のパラメータは、主要表示部分118上のパラメータ表示要素の構成を修正することなくパラメータ表示要素内に自動的に表示することができる。これは、代替形態が、第2のパラメータ(呼吸数又は別のパラメータなど)を測定することができるか否かに基づいて、時折空白のパラメータ表示要素を有すること又は常時変化するパラメータ表示要素のレイアウトを有することとなり得ることから、有利になり得る。
【0110】
パラメータ表示要素120内のより大きなパラメータは、一次パラメータと呼ばれ得る。パラメータ表示要素の一次パラメータは、表示する現在のパラメータ値が時として存在しない場合であっても(
図4Aのパラメータ表示要素など)、常時表示されてもよい。第2のパラメータは、第2のパラメータが一次パラメータに関連する又は依存する場合、二次パラメータと呼ばれ得る。一次パラメータと二次パラメータは、パラメータ、及び/又はパラメータの測定に使用されるセンサ間の関係に基づいて、グループ化されてもよく、結合されてもよく、又は他の手法で関連付けられてもよい。例えば、SpO2と脈拍数は、両パラメータがパルスオキシメータなどの同じ患者センサを使用して測定され得ることから、グループ化されてもよい。
【0111】
パラメータ表示要素は、各パラメータに関連する異なる測定単位を有し得る。例えば、各種パラメータの単位のいくつかの非限定的な例は以下の通りである。
酸素濃度:
FiO2、FdO2、O2(%記号、10進値も含む、又は酸素分圧を使用する)
酸素飽和度:
SpO2、SaO2
流量:
L/分、LPM、L.分−1、リットル毎分
呼吸数:
RR、BPM、呼吸/分
温度:
℃、°F
圧力:
cmH
2O、mmHg、Pa、psi
CO2濃度:
CO2(CO2の比率又はCO2分圧)
【0112】
図2Aに示されるように、パラメータ値122は、パラメータラベル124よりも大幅に大きくてもよい。パラメータ値122は、パラメータに基づいて規定の速度で更新することができる。例えば、流量は、定期的に(例えば、1秒毎、2秒毎等)更新されてもよく、非定期的に更新されてもよく、イベントベースの更新(例えば、値が変化したとき)であってもよく、又は更新ベースの他の構成設定であってもよい。
図2Aでは、3つのパラメータ表示要素120は同じサイズ及び形状である。パラメータ表示要素120は異なるサイズ及び形状を有してもよい。
【0113】
グラフィカルユーザインタフェース100は、フローセラピー装置の電源がオンになったときに表示されるパラメータ表示要素120のデフォルトセットを含んでもよい。デフォルトパラメータ表示要素120は、
図2Aに表示されているパラメータ表示要素120であってもよい。フローセラピー装置は、グラフィカルユーザインタフェース100によって表示されるデフォルトパラメータ表示要素120をユーザが決定することを可能にするように構成されてもよい。フローセラピー装置は、グラフィカルユーザインタフェース100内でパラメータ表示要素120の位置又は順序をユーザが変更することを可能にしてもよい。表示されたパラメータ表示要素のそれぞれは、ユーザによって選択可能であり得る。パラメータ表示要素120は、ユーザにより修正され得る規定の数の設定を有してもよい。例えば、ユーザは、パラメータの動作値を設定可能であってもよい、又は色、略称、若しくはパラメータに関連する他の表示特性などの各種表示特性を修正可能であってもよい。ユーザは、1つのパラメータ表示要素上に表示され得る2つ以上のパラメータを選択可能であってもよい。いくつかの構成では、ユーザは、表示する一次パラメータ及び表示する二次パラメータを選択することができる。このような構成では、表示のために利用可能な二次パラメータは、一次パラメータに関連するパラメータ(例えば、同じ患者センサを使用して測定されたパラメータ)に限定されてもよい。
【0114】
図2Aでは、グラフィカルユーザインタフェース100はランドスケープ即ち水平方向であるが、同じデザイン特性はグラフィカルユーザインタフェース100のポートレート即ち垂直方向に適用されてもよい。例えば、図示されるレイアウトは90°回転させることができ、その場合、上部部分及び下部部分は画面の上部及び下部に配置され得る、又は代替的に、上部部分及び下部部分は側部に延び得る。垂直方向では、パラメータ表示要素120は垂直に積み重ねられてもよい。各パラメータ表示要素120は、同じ幅及び高さを有することができる。
【0115】
図3A及び
図3Bを参照すると、グラフィカルユーザインタフェース100は、主要表示部分118に追加的パラメータ表示要素120が追加されるように構成され得る。既存のパラメータ表示要素120の形状は、追加的パラメータ表示要素120を主要表示部分118内に収容するように自動的に調整され得る。各パラメータ表示要素120の形状は、主要表示部分118内の利用可能なスペースの実質的に全てを使用するように構成され得る。
【0116】
概して、パラメータ表示要素の形状の修正は、パラメータ表示要素の形状特性の修正を含む。修正することができる形状特性のいくつかの例としては、形状の種類(例えば、矩形、円形、八角形、偏菱形、特別に設計された形状、又は任意の他の種類の形状)、形状の寸法(例えば、矩形の高さ及び幅)、アスペクト比、及び/又はパラメータ表示要素の形状に影響を及ぼす他の特性を含み得る。パラメータ表示要素の他の視認特性は、パラメータ表示要素の形状の変化に基づいて修正されてもよい。例えば、パラメータ表示要素内のアイコン及び/又は文字のフォーマットは、パラメータ表示要素の形状に依存してもよく、形状の変化に適応するように自動的に修正され得る(例えば、形状が小さくなるとフォントサイズが減少される)。形状の変化は、パラメータ表示要素の同じ全般的形状を維持しながらのサイズ及び/又はアスペクト比の変化を指すことができる。
図3Aに示される構成では、呼吸数パラメータ「RR」が主要表示部分118に追加されている。
【0117】
領域全体を満たすような形状の自動調整の利点としては、特に遠くから見たときにより簡単に読めるより大きなパラメータ表示要素の表示が挙げられ得る。より少数のパラメータ表示要素が存在する場合、アイコンの形状を変化させることによって、利用可能な全てのスペースを利用することが好ましい。追加的パラメータ表示要素が追加される場合、全てのパラメータ表示要素が画面上に適合するように、パラメータ表示要素の形状を変化させることが好ましい。この代替としては、一度に全ての表示要素が見えるわけではなく、したがって、ユーザは、これらを見るために画面と対話する必要があるというものである。これは、対応する表示要素が画面上に既に表示されていない場合、ユーザがパラメータを遠くからは見ることができないことにつながる。加えて、ディスプレイ上のパラメータ表示要素の相対サイズは、パラメータの重要性を示すのに役立つことができる。より重要なパラメータは、他のパラメータに対してより大きなサイズを有することができ、これにより、ユーザがより重要なパラメータに集中し、より重要でないパラメータをバックグラウンドに押しやるのを助けることができる。
【0118】
異なる患者パラメータに関するパラメータ表示要素120などの追加的パラメータ表示要素120が任意選択的に表示され得る。これらパラメータ表示要素120は、設定によって、ユーザが表示させたい追加のパラメータを選択することにより追加されてもよい。追加的に又は代替的に、異なる態様のフローセラピー装置は、フローセラピー装置の仕様又は特定のユーザ要件に従い特定のパラメータを表示するように構成されてもよい。追加的に又は代替的に、特定のパラメータは、適切なハードウェアが接続されたときにのみ表示されてもよい(例えば、SpO2は、パルスオキシメータが接続されたときにのみ表示されてもよい)。追加的なパラメータは、呼吸数、酸素飽和度、脈拍数、CO2濃度、圧力、及び/又は他のパラメータを含んでもよい。いくつかの構成では、フローセラピー装置は、周辺デバイスがフローセラピー装置に接続されたときに、周辺デバイスに関連するパラメータを自動的に追加してもよい。例えば、フローセラピー装置は、周辺デバイスが接続されたことを検知後、表示を自動的に生成することができ、その後、周辺デバイスによって測定されたパラメータをパラメータ表示部分に追加することができる。
【0119】
追加的なパラメータが追加されると、パラメータ表示要素120は、追加的パラメータ表示要素120に適合するように調整され得る。システムは、パラメータ表示部分内に追加的パラメータ表示要素を生成することができる。追加的パラメータ表示要素を収容するために、既存のパラメータ表示要素の形状は修正され得る。既存のパラメータ表示要素の1つ以上は、追加的パラメータ表示要素を収容するために位置変更され得る。パラメータ表示要素の新たな構成は、実質的に全ての主要表示部分118を含むことができる。このレイアウトは、パラメータ表示要素120が隣り合わせに配置されており、前で記載したものに類似し得る。代替的に、パラメータ表示要素120の望ましいアスペクト比を維持するために、パラメータ表示要素120は、いくつかのパラメータ表示要素120が互いに積み重ねられて配置され、残りのパラメータ表示要素120は隣り合わせに配置されてもよい。例示的なレイアウトは、
図3a及び
図3bに表示される。
【0120】
図3Aは、より大きなパラメータ表示要素120が大部分を占め、隣り合わせで表示される一方、残りのより小さなパラメータ表示要素120はより小さく、互いに積み重ねられている、4つのパラメータ表示要素120のサンプルレイアウトを示す。代替的に、より小さなパラメータ表示要素120は、右側に、又はより大きなパラメータ表示要素120の間の中間にあることができる。より大きなパラメータ表示要素120は、より小さなパラメータ表示要素120よりも広くてもよく、
図3A及び
図3Bのより大きなパラメータ表示要素120は、より小さなパラメータ表示要素120の幅の約2倍として示されている。4タイル配置(
図3A)の場合、より大きなパラメータ表示要素120及びより小さなパラメータ表示要素120のそれぞれは、ほぼ同じアスペクト比を有する。5タイル配置(
図3B)の場合、より小さなパラメータ表示要素120は、変更されたアスペクト比を有し、より小さなパラメータ表示要素120それぞれの単位は、パラメータ値の下ではなく隣に配置されてもよい。より大きなパラメータ表示要素120は、各パラメータに関連する優先値、ユーザ構成設定、及び/又はシステム構成設定に基づいて自動的に決定されてもよい。各パラメータは、規定の優先値を有し得る。優先値は、ディスプレイ内でパラメータの位置を決定するために使用され得る。例えば、より高い優先度のパラメータは、より大きなブロックにされ得る一方で、より低い優先度のパラメータはより小さなブロックにされ得る。
図3Aでは、FiO2及び流量は、より大きなパラメータ表示要素120として表示されている。
【0121】
図3Bでは、追加的パラメータ表示要素120であるSpO2が主要表示部分118に追加されている。5つのパラメータ表示要素120を有するこのレイアウトは、
図3Aの構成に類似し、2つのパラメータ表示要素120がより大きな量のスペースを占め、残りの3つのパラメータ表示要素120は側部で互いに積み重ねられている。
【0122】
図3Cは、4つのパラメータ表示要素120を始動/停止タイルと共に示す。SpO2パラメータ表示要素120は、二次パラメータ123として脈拍数を有する。流量パラメータ表示要素120は、二次パラメータ123として呼吸数を有する。したがって、このレイアウトは、2つが二次パラメータである6つのパラメータの表示に対応する。
【0123】
図4A〜
図4Dは、SpO2を測定するパルスオキシメータなどの患者センサがフローセラピー装置に接続された後のグラフィカルユーザインタフェース100の一例を提供する。フローセラピー装置は、センサが接続されたという表示を受け取り、患者センサのタイプを自動的に検知することができる。患者センサは複数の患者パラメータをフローセラピー装置に提供してもよい。グラフィカルユーザインタフェース100のレイアウトは、患者センサに関連する1つ以上のパラメータ表示要素に対応するように変更することができる。例えば、パルスオキシメータは、患者パラメータの中でもとりわけSpO2データ及び脈拍数データを提供することができる。フローセラピー装置は、患者センサに関連する1つ以上のパラメータ表示要素をグラフィカルユーザインタフェースに自動的に追加してもよい、又はユーザが、パラメータをグラフィカルユーザインタフェースに手動で追加してもよい。
【0124】
患者センサのパラメータが利用できない(例えば、フローセラピー装置に接続されているが患者には接続されていない)場合、フローセラピー装置は、パラメータ値を表示できないという表示を提供することができる。例えば、
図4Aに表示されるように、値は、パラメータ値の代わりに2本の破線で示すことができる。患者センサがパラメータ値を提供すると、パラメータ値はグラフィカルユーザインタフェース100上に表示され得る。
【0125】
患者パラメータ信号が患者センサによって受信された後、パラメータに関連する信頼値(例えば信号品質値)が閾値を満たすまでパラメータ値の表示を遅らせてもよい。グラフィカルユーザインタフェース100は、患者パラメータデータが受信されたがまだ表示の準備が整っていないという表示を提供するように構成されてもよい。表示は、パラメータ値の色の変更(例えば、パラメータ値のグレーアウト)、補助インジケータ129の提供(例えば、回転するディスクのアイコン)、及び/又はグラフィカルユーザインタフェース100上への別の表示の提供を含んでもよい。患者モニターの信頼値(例えば信号品質)が規定の閾値を下回るとき、パラメータ値の表示は変更されてもよい(例えば、パラメータ値を破線に入れ替え又はパラメータ値の色を変更)。
【0126】
図4A〜
図4Cに示される画面は、フローセラピー装置と共に患者センサを使用することに関連する各種工程を示す例示的な表示を提供する。
図4Aに示される画面は、患者センサがフローセラピー装置に接続されているが、患者が患者センサを装着していない(又は患者が患者センサを装着しているが患者を検知することができない)場合に表示され得る。
【0127】
図4Bに示される画面は、患者センサがデバイスに接続され、患者が患者センサを装着しているが、患者パラメータ(SpO2など)が測定できない又はまだ測定されていない場合に表示され得る。これは、患者が患者センサをつい先ほど装着したばかりであることが理由である可能性がある。
【0128】
図4Cに示される画面は、患者センサがデバイスに接続され、患者が患者センサを装着しており、患者パラメータ(SpO2など)を測定することはできるが、信号品質が閾値を下回るときに表示され得る。
図4Dに示される画面は、患者センサがデバイスに接続され、患者が患者センサを装着しており、患者パラメータ(SpO2など)を測定することができ、信号品質が閾値を上回る場合に表示され得る。
【0129】
図5A〜
図5Hを参照すると、ユーザは、タッチスクリーン上の要素に触れることなどによりパラメータ要素を選択することによって、パラメータ表示要素120のパラメータ(パラメータの動作値とも呼ばれる)を変更することができる。パラメータはまた、設定を介して修正することができてもよい。パラメータが選択されると、上部分108は、変更されるパラメータに関する情報を提供するように変更することができる。上部分はまた、確認要素132又は取消要素134を含むことができる。パラメータ変更画面は、ユーザがフローセラピー装置のパラメータの動作値を設定することを可能にすることができる。グラフィカルユーザインタフェース100は、ユーザによるパラメータの操作を提供するように構成された入力要素136を表示することができる。例えば、パラメータは、増加又は減少させることができる。入力要素は、ユーザがパラメータの値を容易に減少又は増加させることを可能にする。グラフィカルユーザインタフェースはまた、
図5A〜
図5Cに示されるような、パラメータの動作限界の範囲を示す範囲138又は値を含んでもよい。
図5E〜
図5Fに示されるようないくつかの構成では、範囲は、上限と下限との間に延びるバーによって示すことができ、バー上のアイコン137は、限界に対して現在値がどこにあるかを示す。
【0130】
ユーザから入力が受信され、確認されると、下部部分116は、
図5Dに示されるように、フローセラピー装置によって、に対する変更が実行されているという通知を提供することができる。変更されるパラメータのパラメータ表示要素120は、第1の明るさと第2の明るさとの間で点滅させる、色を変化させる、濃淡を変化させる、又はパラメータ表示要素の表示特性に別の視覚変化を施すなどの、それが変化しているという視覚インジケータを提供することができる。例えば、第1の明るさは通常レベルとすることができ、第2の明るさは第1の明るさよりも薄暗い又は明るい。
【0131】
FiO2インタフェースは、
図5C及び
図5Gに示されるような目標FiO2を修正するための入力コントロール136を含み得る。FiO2目標が選択されると、ユーザはこの値を確認することができ、デバイスはFiO2をこのレベルに調整し始める。
【0132】
追加的に又は代替的に、パルスオキシメータがフローセラピー装置に、又はフローセラピー装置と患者とに接続される場合、FiO2インタフェースは、目標SpO2を維持するためにFiO2値の自動閉ループ制御を開始するための入力140を含み得る。この自動モード入力140は、SpO2信号が弱すぎる場合には利用できない場合がある。自動モード入力140は、SpO2測定値が低すぎる、流量が低すぎる、流量制限、一般的な故障状態(例えば、水切れ、管の外れ等)、及び/又はフローセラピー装置が自動モード入力を実行するのを妨げる他の状態などの他の条件に基づいて利用できない場合がある。自動モードが利用できない場合、
図5Gに示されるように、オプションは、グラフィカルユーザインタフェースから完全に取り除かれてもよい。加えて、下部表示部分は、自動モードがなぜ利用できないかの表示を表示してもよい。
【0133】
FiO2グラフィカルユーザインタフェースは、高圧又は低圧酸素源がフローセラピー装置に接続されているかどうかを示すために使用され得る高及び低ボタン139(
図5Gに示されるような)を含んでもよい。高圧酸素源は酸素制御弁を通して供給され、デバイスは、FiO2を所望のレベルに滴定するように制御することができる。低圧酸素源は低圧酸素入口を通して供給され、この酸素の流量はデバイスによって制御されない。
【0134】
ユーザが低圧を選択する場合、
図5Hに示される画面を表示することができ、ユーザは、流量ロータメータを使用して酸素濃度を滴定するように指示される。また、低圧源が接続されている場合、自動モードは利用できない。
【0135】
図6C及び
図6Dを参照すると、特定の値の表示には、患者のSpO2値の許容範囲などパラメータの現在範囲の限界128を示すスケール又は範囲126を含んでもよい。値インジケータ130は、パラメータ限界128に対するパラメータの値をスケール126上で示してもよい。いくつかの構成では、値インジケータは、測定されているパラメータの傾向の表示を提供してもよい。例えば、表示130は、中立アイコン(例えば、円形)、又はパラメータ値が上昇しているか低下しているかを示す上向き若しくは下向きの矢印などの方向アイコンであってもよい。表示は、状況に基づいて異なるアイコンタイプ間で変化してもよい。限界128は、患者に関連する特定の限界に基づいて選択されてもよい。例えば、SpO2では、限界は、患者の健康範囲に基づいて決定されてもよい。追加的に、フローセラピー装置は、限界値128及び/又はインジケータ130の色の変化などの、要素が許容限界外であることを示すための視覚表示を提供するように構成されてもよく、パラメータ表示要素は、視覚効果(例えば、点滅)を提供してもよい及び/又は別の表示を提供してもよい。例えば、
図6C及び
図6Dでは、インジケータ130及びスケールの下限を示す数字は、値が許容範囲外であることを示すために色を変化させている。パラメータ値122もまた、値が許容範囲外であることを示すために色を変化させてもよい。
【0136】
図6A〜
図6Dを参照すると、ユーザが、FiO2構成インタフェース画面で自動モード入力140を選択することなどによって自動モードを選択した後、グラフィカルユーザインタフェース100は、次の画面(
図6A又は
図6Eに示されるような)を表示してもよく、その画面でユーザは患者のタイプを入力するように促される。グラフィカルユーザインタフェースは、正常、高炭酸ガス血症、その他などの患者タイプ、又は任意の患者タイプを同定する複数の入力142を含む。患者タイプは、患者の状態、体重、身長、年齢、及び/又は性別などの1つ以上のパラメータを含み得る。SpO2限界を選択すると、選択可能なオプションが患者タイプに言及することなくラベル表示され得る。例えば、オプションは、SpO2範囲で、又は数字(例えば、1、2、3等)としてラベル表示され得る。追加的に又は代替的に、オプションは、高、中、又は低とラベル表示され得る。
【0137】
患者タイプは、SpO2の制御限界を決定することができる。患者タイプに対応する制御限界144が各患者タイプの隣に表示されてもよい。追加的に又は代替的に、患者タイプは、1つ以上の制御パラメータ、特に、フローセラピー装置が患者専用モデルの生成に失敗したときなどの、患者の特性決定に失敗した状況で使用されるデフォルト制御アルゴリズムに影響を及ぼし得る。
【0138】
図6Bを参照すると、グラフィカルユーザインタフェースは、フローセラピー装置のFiO2の定義された動作限界及び患者のSpO2を提供することができる。ユーザは、患者の制御限界を確認するように促され得る。FiO2の制御限界は、開始点の上及び下10%など、開始点からの百分率範囲であり得る。限界は、最低21%のFiO2などの、フローセラピー装置の物理的限界によって更に制限され得る。代替的に、ユーザは、選択したFiO2の限界を入力するように促され得る。
【0139】
図6Eは、ユーザがFiO2制御範囲及びSpO2目標範囲を同じ画面上で調節することを可能にする画面の構成を示す。画面の左部分は、プラス入力及びマイナス入力の隣にFiO2制御範囲を表示する。プラス入力及びマイナス入力は、FiO2制御範囲141を調節するために使用され得る。FiO2限界は、ユーザがプラス入力又はマイナス入力を押すと同時に上限及び下限が変化するように、同時に制御され得る。ある状況では、FiO2制御範囲は、システムが供給することができる最大又は最小FiO2などの、システムの物理的限界で切り捨てることができる。これらの状況では、プラス入力又はマイナス入力を押すと、上限及び下限のうちの1つのみが変化することになり得る。いくつかの構成では、上限と下限は分離され、個々に変化することができる。
【0140】
画面の右側は、各種患者タイプ入力142の隣にSpO2目標範囲を表示するために使用される。ユーザがこれら入力142のうちの1つを押すと、選択された患者タイプが強調表示され、対応するSpO2制御範囲144が表示され得る。
図6Fは、ユーザがプラス入力及びマイナス入力を使用し、可能なSpO2目標範囲を循環することができる構成を示す。
【0141】
入力の選択には、入力の色、濃淡、又は明るさの変化を伴う。追加的に又は代替的に、入力の選択には、選択した患者タイプを示す、矢印などの1つ以上の視覚インジケータの追加を伴う。
【0142】
SpO2目標範囲は、目標範囲の上限及び下限を示すことにより表示することができ、それにより、デバイスがSpO2を維持しようとする範囲をユーザに示す。追加的に又は代替的に、SpO2目標範囲表示は目標値を含み得る。これにより、SpO2目標範囲内の目標SpO2値が何であるかをユーザに示すことができる。
【0143】
FiO2制御範囲及びSpO2目標範囲の両方を同じ画面上で表示させることによって、ユーザは両範囲を見ることができている間に両範囲を調節することができる。これにより、臨床医などのユーザが、FiO2制御範囲をSpO2目標範囲に基づいてより容易に決定することを可能にする。FiO2制御範囲とSpO2目標範囲とが異なる画面上で設定される場合、ユーザは、この決定を行うために2つの画面間を繰り返し切り替えることが必要となり得る。
【0144】
ユーザが確認後、フローセラピー装置は、自動モードの開始前に、学習段階、フィードフォワード段階、又は別のタイプの構成段階に入ることができる。学習段階の間、測定されたFiO2値及びSpO2値を表示させることができる。デバイスは、それが学習段階又は自動モード構成にあることを示すための追加の特徴を有し得る。
【0145】
FiO2の設定値は、後の学習段階中におけるFiO2の段階的増加のために使用され得る。加えて、この値は、FiO2の制御限界を定義するために使用され得る。加えて、ユーザは、学習段階の段階的増加を入力するように促され得るが、フローセラピー装置は、前のステージで選択されたFiO2を使用することができる。
【0146】
追加的に又は代替的に、デバイスは、FiO2の限界128及び/又はSpO2の限界128を各パラメータの値の隣に表示させることができる。回転するディスクなどのインジケータ146が各範囲の中央に出現し得る。これは、学習段階又は構成段階にあるために、限界がまだ適用されていないことを意味する。
【0147】
追加的に又は代替的に、FiO2及びSpO2のパラメータ表示要素120は、自動制御モードにあることにより値が連結されることを示すために、連結され得る及び/又はそれらの周囲の枠などの連結インジケータ148を有し得る。連結インジケータはまた、パラメータがもはや別々ではないという視覚表示をユーザに提供するために、パラメータ表示要素120の形状を変化させることができる。例えば、
図6C、
図6D、及び
図6Gでは、FiO2パラメータ表示要素とSpO2パラメータ表示要素との間のギャップは除去されている。加えて、連結インジケータ148は、両要素を囲む枠である。加えて、
図6Gの画面では、ユーザに2つの更なるオプションが提示される。1つは、デバイスを手動モードに戻す自動終了入力143である。もう一方は、ユーザがFiO2制御範囲及びSpO2目標範囲を調節することができる前の閉ループ制御開始画面にユーザが戻ることを可能にする限界調節入力145である。この画面は、ユーザがFiO2パラメータ表示要素を押したときに出現するように構成されてもよい。
【0148】
学習段階又は構成段階が終了すると、インジケータ130は、現在の測定値の、それらの制御限界範囲内における位置を表示する。インジケータ130は、各目標各値がその各々の限界にどれほど近いかの表示を提供する。SpO2が高すぎる又は低すぎる場合、インジケータ130は、患者の様子がおかしい可能性があることを示し、注意が必要であることを患者又は介護者に通知するように機能する。加えて、FiO2のインジケータが範囲126上において高すぎる又は低すぎる(上限又は下限に近いなど)場合、これはFiO2が治療を維持するための元の設定値又は制御範囲の中心から遠くに逸脱していることを示すのに役立ち得る。インジケータを互いに隣に有することで、更に、2つの値の視覚的比較を可能にする。低いFiO2は低いSpO2読取り値に起因するため、FiO2が低い場合、SpO2も低い場合には心配が少ないことから、両者が同じレベルであれば、患者の応答に関して懸念する必要はないであろう。しかしながら、FiO2がSpO2よりも非常に高い場合、目標SpO2を達成しようとするために意図したものよりも大幅に多いFiO2をフローセラピー装置が供給しており、患者が応答していないことを示唆し得る。
【0149】
フローセラピー装置の制御システムは、SpO2をその目標範囲の中心に維持しようとするために、FiO2をその制御限界範囲内で変更しようとし得る。しかしながら、フローセラピー装置がSpO2を制御限界で維持することができない場合でも、フローセラピー装置は目標FiO2をその制御範囲外の値に変更しないように構成され得る。
【0150】
図7A〜
図7Cは、警報に関連するインタフェースを示す。警報インタフェースは、フローセラピー装置がもはや自動モードで動作していないことを示し得る。フローセラピー装置が許容FiO2入力を使用してSpO2を目標範囲内に維持することができない場合。フローセラピー装置は、警報を発し、手動モードに戻ることができる。上部分108は、警報の理由(例えば、SpO2が限界を下回る)を表示することができる。フローセラピー装置は警報を作動させることができ、フローセラピー装置が手動モードに戻ったことをユーザが承認することを要求するユーザ入力コントロール150を含むことができる。追加的に、グラフィカルユーザインタフェースは、FiO2及びSpO2などの警報に関連する1つ以上のパラメータを表示する表示要素部152を含み得る。いくつかの構成では、インタフェースは、警報に関連しないがユーザにとって有用な情報をなお提供し得る1つ以上のパラメータを表示してもよい。加湿器に関連する水切れ警報が作動された場合、例えば、FiO2、SpO2、脈拍数、及び/又はその他の値が表示されてもよい。
【0151】
いくつかの構成では、警報は、フローセラピー装置を手動モードに自動的に戻さない。警報が作動された後、ユーザは入力コントロール150を使用して、フローセラピー装置を手動モードに戻すことができる。代替的に、ユーザは、フローセラピー装置の自動モードでの動作を継続するためにコントロール151(
図7Bに示される)を使用して警報を最小化することができる。最小化されると、警告は下部表示部分に移動する。下部表示部分は、入力153、及び/又は警報が解除されていないことを示すための視覚効果(例えば、黄色の点滅)を更に含み得る。入力153及び/又は下部表示部分を押すと、全画面警報を再度上に上げることができる(
図7B)。これは、ユーザが自動モードを終了し、自動モードに再び入る必要なく誤りの解決を試みることを可能にするのに有利になり得る。
【0152】
図8A〜
図8Fは、傾向データを示すグラフィカルユーザインタフェースの例を提供する。メニューボタン106又は傾向ボタン103を選択することにより、傾向表示にアクセスすることができる。傾向メニューは、FiO2、SpO2、流量、及び呼吸数などの、見ることができる1つ以上のパラメータを有し得る。FiO2及びSpO2などの2つ以上の傾向を同じ画面内に表示させることができる。同じ画面上に複数のパラメータを有すると、患者の状態の評価に役立ち得るFiO2及びSpO2などのパラメータ間の相関関係の決定において有用な場合がある。
【0153】
各変数のy軸は、データセットの範囲に自動的に調整することができる。例えば、
図8Aでは、上回るFiO2は、20%〜40%のスケールで示される。しかしながら、FiO2がこのスケールを上回った場合、グラフィカルユーザインタフェースは、データが示されるようにするために、20%〜60%などの新たなスケールに調整することができる。x軸は、時間の関数であり得る。スケールは、任意の規定の時間枠(例えば、45分)とすることができる。図示される表示では、最新データが最も右にあり、グラフは新たなデータが導入されるにつれて左に移動する。x軸は、セッションの全データを含むように変化するように構成されてもよい。
【0154】
図8D〜
図8Fは、傾向グラフ上のデータの表示を操作するための2つの入力を含む傾向グラフ構成を示す。これら入力は、傾向の時間スケール160と、表示されているパラメータ158とを示す。パラメータ入力158が押されると、フローセラピー装置は、SpO2、FiO2、流量、及び呼吸数などの、傾向データを利用できるパラメータの一覧を表示する。いくつかの構成では、FiO2及びSpO2などの複数のパラメータを同時に表示させることができる。
【0155】
時間スケール入力160は、選択されると、時間スケールオプションの一覧を提供する。現在選択されている時間スケールは強調表示され得る。時間スケールオプションは、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間などの任意の規定の時間、又は任意の他の規定の時間スケールを含むことを含んでもよい。選択された時間スケールは、傾向データが表示される時間窓を制御する。例えば、1時間を選択すると、傾向画面はこの1時間のデータを含める。パラメータがより長期間にわたってどう変化したかをユーザが見たい場合、ユーザはより長い時間スケールを選択したい場合がある。或いは、治療が最近始まったばかりの場合など、より最近のデータのみが必要な場合、ユーザはより短い時間スケールを選択したい場合がある。時間スケールを減少させると、この期間のこのデータをグラフ全体に適合するように引き伸ばすことができるため、前記データのより詳細なビューを可能にすることができる。
【0156】
傾向データはまた、更なるパラメータ及びパラメータの組み合わせ、特に、臨床的有意性を有するものに対して利用可能であり得る。例えば、患者の酸素効率の程度をデバイスによって計算することができ、その後、このデータを経時的な傾向として表示する。酸素効率は、患者の酸素飽和度と供給されるガスの酸素濃度との間の関係に基づく。例えば、酸素効率は、SpO2をFiO2で除して計算することができる。追加的に又は代替的に、デバイスは、SpO2をFiO2で除した後、更に患者の呼吸数で除したものの傾向を表示することができる。
【0157】
傾向グラフは、SpO2の制御限界などのパラメータの制御限界(動作閾値とも呼ばれ得る)を示す限界領域154(例えば、陰影付き領域又は頂部線/下部線)を含み得る。限界領域は、傾向グラフの背景及び他の表示要素と視覚的に異なり得る。限界領域は、x軸に沿って変化させてもよい。例えば、FiO2グラフは、自動モードが使用されていた時間を表すx軸の一部分における一連の限界、次いで、手動モードの期間における無限界、次いで、自動モードが異なるFiO2限界を用いて使用されていた次の期間の新たな異なる限界を表示することができる。傾向グラフは、データが利用できない時間にギャップを有してもよい。例えば、SpO2は、その傾向上に、SpO2データの信号品質が低すぎる又は利用できない期間を示すためのギャップを有し得る。追加的に又は代替的に、グラフは、目標SpO2などのパラメータの目標値を示すための線を有し得る。
【0158】
文脈で別段の指定のない限り、明細書及び特許請求の範囲の全体を通して、「を含む(comprise)」、「を含む(comprising)」等の語は、排除的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味、即ち、「を含むが限定されない(including, but not limited to)」の意味で解釈されるべきである。
【0159】
「約(approximately)」、「約(about)」、及び「実質的に(substantially)」という用語は、本明細書で使用する場合、所望の機能をなお実施する又は所望の結果を達成する、記載の量に近い量を表す。例えば、いくつかの実施形態では、文脈で許可され得る場合、用語「約(approximately)」、「約(about)」、及び「実質的に(substantially)」は、記載の量の10%以下、記載の量の5%以下、及び記載の量の1%以下の量を意味し得る。
【0160】
本明細書における任意の先行技術への言及は、この先行技術が、世界の任意の国における試みの範囲の共通一般知識の一部を成すという承認又は何らかの提案の形態であると解釈されない且つ解釈されるべきではない。
【0161】
開示される装置及びシステムはまた、本出願の明細書で個々に若しくは集合的に参照された又は示された部分、要素、及び特徴、前記部分、要素、又は特徴のうちの2つ以上の一部又は全部の組み合わせで構成されると広く考えられ得る。
【0162】
前述の記載において、その既知の均等物を有する完全体又は構成要素に言及する場合、これら完全体は個々に記載するかのように本明細書中に組み込まれる。
【0163】
実施形態に応じて、本明細書中に記載されるアルゴリズム、方法、又はプロセスのいずれの特定の行為、イベント、又は機能は、異なる順序で実施することができる、追加することができる、統合することができる、又は全体的に省略することができる(例えば、記載される全ての行為又はイベントがアルゴリズムの実行に必要なわけではない)。更に、ある実施形態では、行為又はイベントは、逐次的ではなく、例えば、マルチスレッド処理、割り込み処理、又はマルチプロセッサ若しくはプロセッサコアによって、又は他の並列アーキテクチャで同時に実施することができる。
【0164】
本明細書に記載された、本発明の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかであることに留意されたい。こうした変更及び修正は、開示される装置及びシステムの趣旨及び範囲から逸脱することなく、且つその付随する利点を減じることなく施すことができる。例えば、各種構成要素は、望むように位置変更することができる。したがって、こうした変更及び修正は、開示される装置及びシステムの範囲内に含まれるものとする。更に、特徴、態様、及び利点の全てが、開示される装置及びシステムを実施するために必ずしも必要なわけではない。したがって、開示される装置及びシステムの範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるものとする。
【国際調査報告】