特表2021-505706(P2021-505706A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-505706ヘリコバクタ‐・ピロリリポ多糖の外部コアの八炭糖の調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-505706(P2021-505706A)
(43)【公表日】2021年2月18日
(54)【発明の名称】ヘリコバクタ‐・ピロリリポ多糖の外部コアの八炭糖の調製方法
(51)【国際特許分類】
   C08B 37/00 20060101AFI20210122BHJP
   A61K 39/106 20060101ALI20210122BHJP
   A61K 31/739 20060101ALI20210122BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20210122BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20210122BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20210122BHJP
【FI】
   C08B37/00 G
   C08B37/00 P
   A61K39/106
   A61K31/739
   A61P37/04
   A61P31/04
   C07B61/00 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2020-529450(P2020-529450)
(86)(22)【出願日】2017年12月14日
(85)【翻訳文提出日】2020年7月28日
(86)【国際出願番号】CN2017116187
(87)【国際公開番号】WO2019113889
(87)【国際公開日】20190620
(31)【優先権主張番号】201711304779.6
(32)【優先日】2017年12月11日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】514262886
【氏名又は名称】江南大学
【氏名又は名称原語表記】JIANGNAN UNIVERSITY
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】尹健
(72)【発明者】
【氏名】胡静
(72)【発明者】
【氏名】シーバーガー, ピーター
(72)【発明者】
【氏名】鄒小鵬
【テーマコード(参考)】
4C085
4C086
4C090
4H039
【Fターム(参考)】
4C085AA03
4C085AA08
4C085BA20
4C085BA33
4C085CC07
4C085CC33
4C085EE01
4C086AA03
4C086AA04
4C086EA20
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB09
4C086ZB35
4C090AA01
4C090AA05
4C090AA09
4C090BB03
4C090BB07
4C090BB12
4C090BB13
4C090BB32
4C090BB33
4C090BB35
4C090BB36
4C090BB38
4C090BB52
4C090BC20
4C090BD41
4C090CA35
4C090DA23
4H039CD10
4H039CD40
4H039CD90
(57)【要約】
ヘリコバクタ-・ピロリリポ多糖の外部コアの八炭糖の調製方法であって、糖化学分野に属する。ヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖の構造はα-D-Glc-(1-3)-α-D-Glc-(1-4)-β-D-Gal-(1-7)-D-α-D-Hep[α-D-Glc-(1-6)-α-D-Glc-(1-6)-α-D-Glc-(1-2)-D-α-D-Hep]-Linkerである。該構造は、グルコ-ス、ガラクト-ス、ヘプト-スという3種類の単糖からなる。それには、5個のグルコ-スαグリコシド結合、1個のガラクト-スβグリコシド結合及び2つのヘプト-スαグリコシド結合が含まれる。前記調製方法は、遠隔隣接基関与効果、溶媒効果、温度効果、添加剤及び脱離基の相乗作用を利用して該八炭糖を調製する。タンパク質に連結されて免疫学研究用の糖抱合体を調製するために、八炭糖の還元端にはリンカ-が連結されてもよい。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iに示されることを特徴とする、ヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖又はその誘導体。
[式中、Rは、-(CH)n-N-Y又は-(CH)n-N-Y(linker)であり、n=1〜10であり、Nは窒素であり、YはH又はベンジル基(Bn)であり、YはH又はベンジルメトキシカルボニル基(Cbz)であり、R、R、R、R、R、R、R10、R12、R14、R15、R16、R18、R20、R21、R23、R24、R26はH又はベンジル基(Bn)であり、R、R11、R17、R19、R22、R25はH又は2-ナフチルメチル基(Nap)であり、R、R、R13、R27はエステル基である。]
【請求項2】
請求項1に記載のヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖の合成方法であって、
所望の単糖ブロックA、B、C、Dを合成するステップ1と、
(式中、Rは請求項1に定義された置換基の範囲と同義であるが、Hではない。)
グリコシル化反応により八炭糖を組み立てて保護するステップ2と、
八炭糖を脱保護するステップ3と、を含むことを特徴とする合成方法。
【請求項3】
ステップ1では、単糖ブロックA、B、C、Dの合成において、使用される溶媒は、無水塩化メチレン、酢酸エチル、メタノ-ル、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ピリジン、クロロホルム、80%酢酸水溶液のうちの1種又は複数種であり、基質の濃度は0.02〜0.5 Mであり、反応試薬又は触媒である酸は、塩酸、酢酸又はp-トルエンスルホン酸であり、反応温度は、-78℃〜溶媒の還流温度であり、反応時間は1〜48hである、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ステップ2は、(1)三炭糖供与体の組み立て、(2)五炭糖受容体の組み立て、(3)全保護された八炭糖の組み立てを含み、
三炭糖供与体の組み立て条件として、基質は糖ブロックA、Bであり、反応溶媒はEtO/DCMであり、供与体の10当量に相当するチオフェンが添加され、乾燥剤が使用され、反応温度は0℃〜室温であり、反応過程に亘って不活性ガスで保護され、反応原料がなくなった後、ピリジン又はトリエチルアミンで反応がクエンチされ、ろ過、洗浄、抽出、乾燥が行われ、生成物はシリカゲルカラムにより精製され、
五炭糖受容体の組み立て条件として、基質は糖ブロックA、C、Dであり、反応溶媒はEtO/DCM又はDCMであり、三炭糖供与体の10当量に相当するチオフェンが添加され、乾燥剤が使用され、反応温度は0℃〜室温であり、反応過程に亘って不活性ガスで保護され、反応原料がなくなった後、ピリジン又はトリエチルアミンで反応がクエンチされ、ろ過、洗浄、抽出、乾燥が行われ、生成物はシリカゲルカラムにより精製され、
全保護された八炭糖の組み立て条件として、基質は前記三炭糖供与体と五炭糖受容体であり、グリコシド化反応の有機溶媒は無水塩化メチレン、無水エチルエ-テルのうちの1種又は2種の組み合わせであり、ルイス酸の作用下、グリコシル化反応が行われて、保護された八炭糖が得られ、反応原料がなくなった後、ピリジン又はトリエチルアミンで反応がクエンチされ、ろ過、洗浄、抽出、乾燥が行われ、生成物はシリカゲルカラムにより精製される、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記乾燥剤は、3Å分子篩、4Å分子篩、5Å分子篩、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸カルシウムのうちの1種又は複数種であり、
前記乾燥剤と反応物の質量比は1.0〜4.0であり、
前記不活性ガスは窒素ガス又はアルゴンガスであり、
ルイス酸は、TMSOTf、TfOH、AgOTfであり、チオグリコシドが反応するときには、ルイス酸とともに促進剤として機能するNISを追加する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
グリコシル化反応には、基質の濃度は0.01M〜0.1Mであり、反応温度は-50℃〜0℃〜室温であり、室温は20〜30℃であり、反応時間は1h〜7hである、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
ステップ3では、溶媒としてメタノ-ル、テトラヒドロフラン、塩化メチレンのうちの1種又は2種の混合溶媒を使用して、保護された八炭糖をアルカリ性条件下で脱アシル化し、反応終了後、H樹脂で中和し、反応温度を室温、反応時間を2h〜12hとし、半脱保護された八炭糖を得る、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
ステップ3では、溶媒としてテトラヒドロフラン、塩化メチレン、酢酸エチル、tert-ブタノ-ル、水、メタノ-ル、酢酸のうちの複数種を使用して、パラジウム炭素、水素ガスで半脱保護された生成物を全脱保護し、
前記のパラジウム炭素は10%パラジウム炭素であり、パラジウム炭素と反応物の質量比は0.1:1〜0.5:1であり、ベンジル基と2-ナフチルメチル基の除去に使用される水素ガス圧は1〜100atmであり、前記反応温度は常温であり、反応時間は1〜48hである、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ヘリコバクタ-・ピロリ感染により引き起こされる疾患を予防又は治療するためのワクチン又は医薬の開発又は調製における、請求項1に記載のヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖の使用。
【請求項10】
グルコ-スαグリコシド結合の生成方法であって、
グリコシル供与体と受容体をトルエンにて2〜3回共同蒸発し、無水DCM又は体積比1:2のDCM/EtOを加え、基質の濃度を0.01-0.1 Mとし、活性化させた3Å又は4Å分子篩を乾燥剤とし、グリコシル供与体の10当量に相当するチオフェンを加え、室温下20〜30 min撹拌した後、-50〜0℃に冷却し、TMSOTfを促進剤として加え、1〜7h反応させ、ピリジンで反応を停止する、ことを特徴とするグルコ-スαグリコシド結合の生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘリコバクタ-・ピロリリポ多糖の外部コアの八炭糖(オクト-ス)の調製方法に関し、糖化学分野に属する。
【背景技術】
【0002】
ヘリコバクタ-・ピロリ(Helicobacter Pylori、H.P.)は、1994年に世界保健機関によってクラスI発がん性物質としてリストされており、これは、上皮細胞の表面に生息し、胃粘膜の表面の粘液によって覆われているグラム陰性菌である。世界の人口の50%以上が上部消化管でヘリコバクタ-・ピロリに感染しており、開発途上国では感染者は最大で70%、先進国でも20%〜30%に感染しており、急性感染症の患者のうち、20%は潰瘍まで進行し、1%の感染者は胃癌又は粘膜関連リンパ腫まで進行することがある。2005年のノ-ベル生理学・医学賞は、消化管疾患及び胃癌の発症におけるヘリコバクタ-・ピロリの重要な役割の発見を認めるために、オ-ストラリアの2人の科学者Warren及びMashallに授与された。現在、ヘリコバクタ-・ピロリの最も一般的な治療法は、「トリプル療法(3剤併用療法)」であり、主にプロトンポンプ阻害剤と2種類の抗生物質を使用してヘリコバクタ-・ピロリを除去する。ただし、患者は投薬後に再発する傾向があり、吐き気、下痢、偽膜性腸炎などの有害反応を起こすことがよくある。抗生物質の頻繁な使用により、抗生物質に耐性のあるヘリコバクタ-・ピロリ株が常に発見されており、その結果、ヘリコバクタ-・ピロリの治療における抗生物質の効果が段々低下してしまう。したがって、従来から、ヘリコバクタ-・ピロリワクチンの開発は科学者の研究焦点である。
【0003】
現在、ヘリコバクタ-・ピロリ感染を予防したり、ヘリコバクタ-・ピロリを治療したりできるワクチンは市販されていない。ワクチン開発における新しいタ-ゲット分子として、糖類ワクチンは科学者によってますます注目されて、細菌の表面の多糖構造は、細菌の病原性と人体内の免疫認識に重要な役割を果たすことが多いため、化学的方法によってヘリコバクタ-・ピロリの表面のオリゴ糖・多糖が合成されることは、ヘリコバクタ-・ピロリワクチンの開発に対して非常に重要である。
【0004】
ヘリコバクタ-・ピロリ細胞の表面のオリゴ糖はリポ多糖(Lipopolysacchardie、LPS)であり、そのLPSはO-抗原、コア構造、及びリピドAの3つの部分から構成されている。ヘリコバクタ-・ピロリには合計6つの血清型O1-O6があり、それらの主な違いはO-抗原の糖部分である。異なる血清型のヘリコバクタ-・ピロリのLPSのコア構造は比較的保たれるため、ヘリコバクタ-・ピロリ感染を予防及び治療するための糖ワクチンとして、そのコア構造を化学的に合成することは非常に良い選択である。ヘリコバクタ-・ピロリのコア構造には、内部コアと外部コアがあり、外部コア構造は環境に曝されやすく、ヘリコバクタ-・ピロリ感染により引き起こされる免疫反応に非常に重要な役割を果たす。
【0005】
現在研究されているヘリコバクタ-・ピロリリポ多糖のコア構造は、主に生物学的方法によって不活性化細菌から抽出されるものであり、その欠点は、通常、1回の抽出で得られる生成物の量が少なく、抽出された分子構造も均一ではなく、実験の再現性が悪いことにある。そのため、ヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖をタ-ゲット分子として化学的に全合成し、化学合成により、分子が均一で構造が明確であるタ-ゲット構造を大量に得ることができる。
【発明の概要】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、化学的方法によりヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖を合成することであり、この八炭糖の構造に5つのグルコ-スが含まれ、1,2-αグリコシド結合の合成は目的の八炭糖の重要なステップである。本発明は、遠隔隣接基関与効果、溶媒効果、温度効果、添加剤及び脱離基の相乗作用を利用して、グリコシル化過程のα選択性を向上させる。この相乗作用は、グルコ-スαグリコシド結合の形成という難問を解決した。合成されたグルコ-ス糖ブロック、ガラクト-ス糖ブロック、ヘプト-ス糖ブロックを用いて、保護された目的八炭糖を合成し、最後に、脱保護して得られた目的の八炭糖は、式Iに示される。また、タンパク質に連結させて糖抱合体ワクチンを調製することを考慮して、八炭糖の還元端は、アミノ付きのリンカ-である。
式中、Rは-(CH-N-Y又は-(CH-N-Y(linker)であり、n=1〜10であり、YはH又はベンジル基(Bn)であり、YはH又はベンジルメトキシカルボニル基(Cbz)である。R、R、R、R、R、R、R10、R12、R14、R15、R16、R18、R20、R21、R23、R24、R26はH又はベンジル基(Bn)であり、R、R11、R17、R19、R22、R25はH又は2-ナフチルメチル基(Nap)であり、R、R、R13、R27はエステル基である。Nは窒素である。
【0007】
本発明は、また、式Iに示される化合物の合成方法を提供し、具体的には、ステップ1〜ステップ7を含む。
【0008】
ステップ1、グルコ-ス糖ブロックAの合成。グルコ-ス糖ブロックAは、式IIに示される構造を有し、末端基が脱離基としてのN-フェニル-トリフルオロアセトイミデ-トであり、残りの置換基Rが式Iに示される。
具体的には、単糖ブロックAの合成方法は、ペルアセチル化グルコ-スを出発原料として、ルイス酸の作用下、p-トルエンチオ-ルと作用してペルアセチル化チオグリコシド化合物を生成し、アルカリ性条件下でアセチルを除去して4つのヒドロキシを露出し、得られたテトラヒドロキシ化合物とベンズアルデヒドジメチルアセタ-ル(PhCH(OCH)をp-トルエンスルホン酸(p-TsOH・HO)により触媒して、4,6-ベンジリデン基で保護されたチオグリコシド化合物を生成することと、4,6-ベンジリデン基で保護されたチオグリコシド化合物の3-OHを2-メチルナフタレン(2-Nap)で保護し、2-OHをベンジル基(Bn)で保護して、全保護化合物を得た後、ボラン(BH・THF)とルイス酸の作用下、4,6-ベンジリデン基を選択的に開いて6-OHを露出させ、露出させた6-OHをアシル基で保護し、全保護グルコ-スチオグリコシド化合物を得て、全保護グルコ-スチオグリコシド化合物をNBS又はNIS条件下加水分解し、末端基に位置するOHを露出させて、末端基に位置する-OHとCFCNPhClを反応させ、グルコ-スブロックAを得ることと、を含む。
【0009】
ステップ2、ガラクト-ス糖ブロックBの合成。ガラクト-ス糖ブロックBは、式IIIに示される構造を有し、末端基の位置がt-ブチルジメチルシリル基(TBS)で保護されており、残りの置換基Rが式Iに示される。
具体的には、単糖ブロックBの合成方法は、化合物2,3-ジ-プロピリデン-6-ベンジルエチルチオガラクト-スを出発原料として、2-OHをBzで保護し、2-OBz化合物を得て、2-OBz化合物について酸の作用下でプロピリデンを開いて2,3-ジヒドロキシ化合物を得て、2,3-ジヒドロキシ化合物の3-OHをBnで選択的に保護して、3-OBn化合物を得て、3-OBn化合物の4-OHをLevで保護して、4-Levチオグリコシド化合物を得て、4-Levチオグリコシド化合物をNBS条件下で加水分解し、末端基に位置するOHを露出させ、末端基に位置する-OHとt-ブチルジメチルクロロシラン(TBSCl)を反応させ、末端基がTBSで全保護されたガラクト-スを得て、酢酸ヒドラジン作用下でLevを除去してガラクト-スブロックBを得ることを含む。
【0010】
ステップ3、ヘプト-スブロックC、Dの合成。式IVに示されるように、糖ブロックCの末端基の位置がエチルチオで保護されており、R17がNap保護であり、糖ブロックDの末端基の位置がlinker、たとえば、O-(CH-N(Bn)Cbz、又はO-(CH-SBn、又はO-(CH-Nであり、R17がアシル基保護であり、残りの置換基Rnが式Iに示される。
具体的には、単糖ブロックC、Dの合成方法は、2,3-O-プロピリデン-4-O-ベンジルマンノ-スエチルチオグリコシドを出発原料として、swern酸化を行い、対応するアルデヒドを得て、次にウィッティヒ反応により6位の炭素鎖を延長させ、6位が脱酸素化されたオレフィン化合物を得て、オレフィン化合物をジヒドロキシ化して6,7-ジ-ヒドロキシ化合物を得て、7-OHをジブチルスズオキシド(BuSnO)で選択的にNap保護して7-Nap化合物を得て、6-OHをBnで保護して、全保護化合物を得ることと、全保護化合物から80%の酢酸作用下でプロピリデンを除去して、2,3-ジ-ヒドロキシ化合物を得て、ジブチルスズオキシド(BuSnO)及びNapで3-OHを選択的に保護し、ヘプト-スブロックCを得ることと、糖ブロックCの2-OHをLevで保護して、2-Lev化合物を得て、2-Lev化合物とリンカ-(linker)を反応させ、末端基の位置がリンカ-であるヘプト-ス化合物を得て、7-NapをDDQの作用下で離脱させ、7-OH化合物を得て、7-OH化合物をアセチルで保護して化合物7-OAcを得て、最後に、酢酸ヒドラジンの作用下でLevを除去して、ヘプト-スブロックDを得ることと、を含む。
【0011】
ステップ4、三炭糖供与体の組み立て。糖ブロックを用いて三炭糖ブロックG(式V)を合成し、グリコシル化反応の条件として、反応溶媒がEtO/DCMであり、供与体の10当量に相当するチオフェンが添加され、4Å分子篩が乾燥剤として使用され、反応温度が0℃であり、反応時間が3〜5hであり、反応過程に亘ってアルゴンガスで保護される。反応をTLC板で監視し、反応が終了すると、ピリジン(Pyridine)で反応をクエンチし、生成物をシリカゲルカラムにより精製する。三炭糖のG末端基は、脱離基としてのN-フェニル-トリフルオロアセトイミデ-トであり、八炭糖の組み立てにおいてグリコシル供与体として機能する。
【0012】
ステップ5、五炭糖受容体の組み立て。糖ブロックを用いて五炭糖ブロックH(式VI)を合成し、フルオログリコシドのグリコシル化反応の条件として、溶媒がEtO/DCMであり、供与体の10当量に相当するチオフェンが添加され、4Å分子篩が乾燥剤として使用され、反応温度が0℃であり、反応時間が3〜5hであり、反応過程に亘ってアルゴンガスで保護される。反応をTLC板で監視し、反応が終了すると、ピリジンで反応をクエンチし、生成物をシリカゲルカラムにより精製する。チオグリコシドは、グリコシル化反応過程においてNIS/TMSOTf又はNIS/TfOHを促進剤、DCMを溶媒、4Å分子篩を乾燥剤として用いる。合成された五炭糖は、八炭糖の組みたてにおいてグリコシル受容体として機能する。
【0013】
ステップ6、八炭糖受容体の組み立て。八炭糖の組み立てには[3+5]合成戦略が使用される。反応溶媒がDCMであり、促進剤がTMSOTfであり、反応温度が0℃であり、反応時間が7 hであり、反応過程に亘ってアルゴンガスで保護されている。反応をTLC板で監視し、反応が終了すると、ピリジン(Pyridine)で反応をクエンチし、生成物をシリカゲルカラムにより精製する。
【0014】
ステップ7、八炭糖の脱保護。保護された八炭糖をアルカリ性条件下で脱アシル化し、シリカゲルカラムにより精製した後、Pd/Cを用いて、水素化して3日間脱離反応を行い芳香基を除去し、芳香基がすべて脱保護した後、C18逆相カラムにより精製して、式VIIIに示される目的の八炭糖を得る。
【0015】
本発明は、また、グルコ-スαグリコシド結合の生成方法を提供し、グリコシル供与体と受容体をトルエンにて2〜3回共同蒸発し、無水DCM又はDCM/EtOを加え、基質の濃度を0.01-0.1 Mとし、活性化させた3Å又は4Å分子篩を乾燥剤として、グリコシル供与体の8〜10当量に相当するチオフェンを加え、室温下で20〜30 min撹拌した後、-50〜0℃に冷却し、TMSOTfを促進剤として加え、1〜7h反応させ、ピリジンで反応を終了させる。
具体的には、グリコシル供与体と受容体をトルエンにて3回共同蒸発し、無水DCM又は体積比1:2のDCM/EtOを加え、基質の濃度を0.02-0.05 Mとし、活性化させた3Å又は4Å分子篩を乾燥剤として、グリコシル供与体の10当量に相当するチオフェンを加え、室温下で20〜30 min撹拌した後、0℃に冷却し、TMSOTfを促進剤として加え、3-5 h反応させ、ピリジンで反応を終了させる。
【0016】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0017】
本発明は、ヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖を化学的に合成する。本発明では、保護基戦略、溶媒効果、温度効果を利用して、グルコ-スαグリコシド結合の形成に非常に有利な方法を見出し、この方法をヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖の合成に適用する。合成されたヘリコバクタ-・ピロリの外部コアの八炭糖と抗原タンパク質を連結して、糖抱合体を調製することは、ヘリコバクタ-・ピロリを予防及び治療するためのワクチンの発展に対して重要な役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】糖ブロック8の合成である。
図2】糖ブロック21の合成である。
図3】糖ブロック28の合成である。
図4】三炭糖供与体32の集合である。
図5】五炭糖受容体42の集合である。
図6】目的の八炭糖41の合成である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を実施例によって詳細に説明するが、当業者が理解できるように、以下の実施例は本発明を説明するためにのみ使用され、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。実施例では、具体的な条件が示されていない場合、従来の条件又は製造元が推奨する条件に従うものとする。使用する試薬や機器は、メ-カ-が明記されていない場合、すべて市販品として入手できる一般的な製品である。
本発明の収率の計算方法は、「生成物(mol)/反応基質(mol)×100%」である。本発明における化合物の構造を同定する方法は、核磁気共鳴スペクトルの測定(400M / 600M / 700M)、高分解能質量スペクトルの測定、旋光度測定であり、これらの結果は、各化合物の具体的な合成にリストされている。
【0020】
実施例1
糖ブロック8の合成は図1に示される。
図1に示されるように、ペルアセチル化グルコ-ス1を出発原料として、三フッ化ホウ素ジエチルエ-テル錯体(BF・OEt)の作用下で、p-トルエンチオ-ルと作用してペルアセチル化チオグリコシド化合物2を生成した。ペルアセチル化チオグリコシド化合物2のアセチル基がナトリウムメトキシド(NaOCH)の作用下で脱アセチル化し、4つのヒドロキシを露出して、テトラヒドロキシ化合物を得た。テトラヒドロキシ化合物とベンズアルデヒドジメチルアセタ-ル(PhCH(OCH)をp-トルエンスルホン酸(p-TsOH・HO)により触媒して、4,6-ベンジリデン基で保護されたチオグリコシド3化合物を生成した。チオグリコシド3化合物の3-OHを2-メチルナフタレン(2-Nap)で選択的に保護して、化合物4を得て、化合物4の2-OHをベンジル基(Bn)で保護して、化合物5を得た。ボラン(BH・THF)とトリメチルシリルトリフレ-ト(TMSOTf)の作用下で、化合物5の4,6-ベンジリデン基を選択的に開いて6-OHを露出させ、化合物6を得た。化合物6の6-OHをベンゾイル基(Bz)で保護して、全保護グルコ-スチオグリコシド化合物7を得た。化合物7のチオグリコシドをNBS条件下で加水分解して、末端基の位置のOHを露出させ、末端基の位置の-OHとCFCNPhClを反応させ、グルコ-スブロック8を得た。
具体的な試験操作及びステップ
化合物2:ペルアセチル化グルコ-ス1(10.0 g、25.6 mmol)をDCM(128 mL)に溶解した。0℃でp-トルエンチオ-ル(4.8 g、38.6 mmol)及びBF・OEt(4.8 mL、38.4 mmol)を加えた。反応液を室温に回復させ、12時間撹拌した。反応液をDCMで希釈した後、飽和NaHCOで洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濃縮させたものをカラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物2(10.1 g、87%)を得た。[α]22D = 11.6 (c 1.0, CH3Cl); 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ = 7.42 ‐ 7.35 (m, 2H, Ar), 7.12 (m, J = 7.8, 2H, Ar), 5.20 (dd, J = 9.4, 9.4 Hz, 1H, H-3), 5.02 (dd, J = 9.4, 9.8 Hz, 1H, H-4), 4.93 (dd, J = 10.0, 9.4 Hz, 1H, H-2), 4.63 (d, J = 10.0 Hz, 1H, H-1), 4.25-4.13 (m, 2H, H-6a, 6b), 3.70 (ddd, J = 9.8, 4.8, 2.7 Hz, 1H, H-5), 2.35 (s, 3H, SPhCH3), 2.09 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 2.01 (s, 3H, OAc), 1.98 (s, 3H, OAc). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ = 170.6, 170.2, 169.4, 169.2, 138.8, 133.8, 129.7, 127.5, 85.8 (C-1), 75.8, 74.0, 69.9, 68.2, 62.1, 21.2, 20.8, 20.7, 20.6, 20.6; HRMS (ESI) m/zcalcd for C21H26O9SNa [M+Na]+477.1190, found 477.1198.
化合物3:化合物2(7.3 g、16.1 mmol)をメタノ-ル(108 mL)に溶解した。MeONa(173 mg、3.2 mmol)を加え、反応を室温下1 h撹拌した。反応液をIR-120樹脂(H)で中和した。ろ過して濃縮させ、粗製品をトルエンと2回共沸した。得られた粗生成物をDMF(54 mL)に溶解し、p-トルアルデヒドジメチルアセタ-ル(3.6 mL、24.1 mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物(456 mg、2.4 mmol)を加え、反応を65℃で12 h撹拌して、NEtで反応をクエンチした。濃縮後、カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、1:1)、化合物3(5.4 g、89%)を得た。[α]22D = 25.6 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ = 7.50 ‐ 7.41 (m, 4H, Ar), 7.38 ‐ 7.32 (m, 3H, Ar), 7.16 ‐ 7.11 (m, 2H, Ar), 5.51 (s, 1H, ArCH), 4.54 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-1), 4.36 (m, 1H, H-6a), 3.87 ‐ 3.67 (m, 2H, H-6b, H-4), 3.52 ‐ 3.44 (m, 2H, H-3, H-2), 3.41 (m, 1H, H-5), 2.93 (d, J = 2.2 Hz, 1H, OH), 2.75 (d, J = 2.4 Hz, 1H, OH), 2.36 (s, 3H, SPhCH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ = 138.9, 136.9, 133.7, 129.9, 129.3, 128.3, 127.2, 126.3, 101.9, 88.7 (C-1), 80.2, 74.5, 72.5, 70.5, 68.6, 21.2. HRMS (ESI) m/zcalcd for C20H22O5SNa [M+Na]+397.1080, found 397.1078.
化合物4:化合物3(498 mg、1.33 mmol)及びBuSnO(397 mg、1.6 mmol)を無水トルエン(4.3 mL)に溶解して6時間加熱還流した。混合物を室温に冷却して濃縮させた。粗生成物をDMF(6.7 mL)に溶解し、次に、CsF(260 mg、1.73 mmol)、TBAB(560 mg、1.73 mmol)、2-NapBr(350 mg、1.6 mmol)を加え、反応液を70℃で12 h撹拌した。原料がすべて反応された後、減圧濃縮させ、塩化メチレンに溶解して、水及び飽和食塩水を順次洗浄した。無水MgSOで乾燥させて、濃縮させ、カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、5:1)、化合物4(417 mg、61%)を得た。[α]22D = -33.8 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.89 ‐ 7.59 (m, 4H, Ar), 7.51 ‐ 7.41 (m, 7H, Ar), 7.39 ‐ 7.34 (m, 3H, Ar), 7.12 (m, J = 7.9 Hz, 2H, Ar), 5.57 (s, 1H, ArCH), 5.09 (d-like, J = 11.8 Hz, 1H, ArCH), 4.96 (d-like, J = 11.8 Hz, 1H, ArCH), 4.55 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-1), 4.37 (dd, J = 10.5, 4.9 Hz, 1H, H-6a), 3.78 (dd, J = 10.5, 10.5 Hz, 1H, H-6b), 3.66 (m, 1H, H-4), 3.66 (dd, J = 9.2, 9.2 Hz, 1H, H-3), 3.56 ‐ 3.42 (m, 2H, H-2, H-5), 2.57 (s, 1H, OH), 2.34 (s, 3H, SPhCH3). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ = 138.8, 137.2, 135.7, 133.8, 133.3, 133.1, 129.8, 129.0, 128.3, 128.2, 127.9, 127.7, 127.2, 126.9, 126.1, 126.0, 126.0, 125.9, 101.4, 88.7 (C-1), 81.5, 81.1, 74.8, 72.3, 70.8, 68.7. HRMS (ESI) m/z calcd for C31H30O5SNa [M+Na]+ 537.1706, found 537.1701.
化合物5:化合物4(130 mg、0.25 mmol)を無水DMF(1.4 mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。
NaH(22.4 mg、0.56 mmol)を加え、次にBnBr(49.9 μL、0.42 mmol)を加えて、反応液を室温で3.5 h撹拌した。反応物がなくなった後、溶液を0℃に冷却して、水を滴下して反応をクエンチした。反応液をDCMで3回抽出し、有機相を無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、6:1)、化合物5(130 mg、86%)を得た。[α]22D = -9.3 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.86 ‐ 7.62 (m, 4H, Ar), 7.52 ‐ 7.27 (m, 15H, Ar), 7.11 (d, J = 7.9 Hz, 2H, Ar), 5.60 (s, 1H, ArCH), 5.08 (d-like, J = 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.93 (d-like, J = 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.90 (d-like, J = 10.4 Hz, 1H, ArCH), 4.83 (d-like, J = 10.4 Hz, 1H, ArCH), 4.70 (d, J = 9.8 Hz, 1H, H-1), 4.38 (dd, J = 10.3, 5.0 Hz, 1H, H-6a), 3.88 (dd, J = 9.4, 8.3 Hz, 1H, H-3), 3.80 (dd, J= 10.3 , 9.8 Hz, 1H, H-6b), 3.71 (dd, J = 9.4, 9.4 Hz, 1H, H-4), 3.51 (dd, J = 9.8, 8.3 Hz, 1H, H-2), 3.45 (ddd, J = 9.7, 9.8, 4.9 Hz, 1H, H-5), 2.33 (s, 3H, SPhCH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.2, 138.1, 137.3, 135.8, 133.3, 133.0, 133.0, 129.8, 129.2, 129.0, 128.4, 128.3, 128.2, 128.1, 127.9, 127.8, 127.6, 126.8, 126.2, 126.0, 126.0, 125.8, 101.2, 88.6 (C-1), 83.0, 81.5, 80.5, 75.8, 75.3, 70.2, 68.7, 21.1. HRMS (ESI) m/z calcd for C38H36O5SNa [M+Na]+ 627.2176, found 627.2171.
化合物5’:化合物5(768 mg、1.1 mmol)をDCM/HO(9:1、v/v、48.9 mL)の混合溶媒に溶解し、反応液を0℃に冷却し、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)(186 mg、0.82 mmol)を加え、反応温度を室温まで上昇し、4 h反応させ続けた。反応液をDCMで希釈し、10%のNa溶液、飽和NaHCO溶液で順次に洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、10:1)、化合物5’(275 mg、92%)を得て、構造同定デ-タは文献により報告されている。
化合物6:化合物5(455 mg、0.75 mmol)を乾燥したDCM(3.75 mL)に溶解した。溶液を0℃に冷却し、BH・THF(1 M、3.75 mL)を加えて、0℃で10分間撹拌した。TMSOTf(20.3 μL、0.11 mmol)を滴下し、反応液を室温に回復させ1 h撹拌した。原料がなくなった後、飽和NaHCOを加えて反応を終了させた。混合液をDCMで3回抽出した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させ、ろ過した。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、5:1)、化合物6(441 mg、97%)を得た。[α]22D = 17.1 (c 1.0, CH3Cl).1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.86 ‐ 7.62 (m, 4H, Ar), 7.51 ‐ 7.35 (m, 6H, Ar), 7.36 ‐ 7.24 (m, 8H, Ar), 7.12 (d, J = 7.9 Hz, 2H, Ar), 5.06 (d-like, J = 11.2 Hz, 1H, ArCH), 5.01 (d-like, J = 11.2 Hz, 1H, ArCH), 4.95 (d-like, J = 10.3 Hz, 1H, ArCH), 4.87 (d-like, J = 11.0 Hz, 1H, ArCH), 4.78 (d-like, J = 10.3 Hz, 1H, ArCH), 4.67 (d-like, 1H, 11.0 Hz, ArCH), 4.66 (d, J = 9.8 Hz, 1H, H-1), 3.88 (ddd, J = 12.0, 6.3, 2.7 Hz, 1H, H-6a), 3.77 (dd, J = 9.1, 8.9 Hz, 1H, H-3), 3.70 (ddd, J = 12.0, 7.3, 4.9 Hz, 1H, H-6b), 3.59 (dd, J = 9.1, 9.5 Hz, 1H, H-4), 3.49 (dd, J = 9.8, 8.9 Hz, 1H, H-2), 3.38 (ddd, J = 9.5, 4.9, 2.7 Hz, 1H, H-5), 2.34 (s, 3H, SPhCH3), 1.91 (dd, J = 6.3, 7.3 Hz, 1H, OH). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.1, 138.0, 137.9, 135.8, 133.3, 133.0, 132.7, 129.8, 129.5, 128.5, 128.4, 128.2, 128.0, 127.9, 127.9, 127.9, 127.7, 126.5, 126.1, 125.9, 125.8, 87.8 (C-1), 86.6, 81.2, 79.3, 77.7, 75.8, 75.5, 75.1, 62.2, 21.1. HRMS (ESI) m/z calcd for C38H38O5SNa [M+Na]+ 629.2332, found 629.2324.
化合物7:化合物6(194 mg、0.33 mmol)をピリジン(3.2 mL)に溶解し、0℃で5 min撹拌した。BzCl(74 μL、0.64 mmol)及び触媒量のDMAPを加えた。反応液を室温で4 h撹拌した。反応液を飽和NaHCO3、飽和食塩水で一回洗浄した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、5:1)、化合物7(224 mg、98%)を得た。[α]22D = 9.1 (c 1.0, CH3Cl).1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.13 ‐ 7.85 (m, 2H, Ar), 7.87 ‐ 7.65 (m, 4H, Ar), 7.65 ‐ 7.50 (m, 1H, Ar), 7.52 ‐7.38 (m, 9H, Ar), 7.37 ‐ 7.29 (m, 3H, Ar), 7.28 ‐ 7.17 (m, 5H, Ar), 7.04 ‐ 6.66 (m, 2H, Ar), 5.08 (d-like, J = 11.0 Hz, 1H, ArCH), 5.01 (d-like, J = 11.0 Hz, 1H, ArCH), 4.97 (d-like, J = 10.3 Hz, 1H, ArCH), 4.90 (d-like, J = 10.8 Hz, 1H, ArCH), 4.77 (d-like, J = 10.3 Hz, 1H, ArCH), 4.68 (dd, J = 11.9, 1.6 Hz, 1H, H-6a), 4.64 (d-like, J = 10.8 Hz, 1H, ArCH), 4.64 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-1), 4.46 (dd, J = 11.9, 4.5 Hz, 1H, H-6b), 3.81 (dd, J= 8.8, 8.8 Hz, 1H, H-3), 3.70-3.63 (m, 2H, H-4, H-5), 3.52 (dd, J = 9.7, 8.8 Hz, 1H, H-2), 2.26 (s, 3H, SPhCH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.1, 138.1, 137.9, 137.6, 135.7, 133.3, 133.1, 133.1, 133.0, 130.0, 129.8, 129.6, 129.2, 128.5, 128.5, 128.4, 128.3, 128.2, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.7, 126.7, 126.1, 126.0, 125.9, 87.5 (C-1), 86.8, 80.8, 77.7, 76.1, 75.5, 75.3, 75.2, 63.6, 21.1. HRMS (ESI) m/zcalcd for C45H42O6SNa [M+Na]+ 733.2594, found 733.2589.
化合物8:化合物7(100 mg、0.14 mmol)をDCM/HO(v/v、10:1、7 mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却し、TfOH(1.2 μL、0.014 mmol)を加えた。反応を0℃で3 h撹拌した。NEtを加えて反応を終了させた。反応液を飽和NaHCOで洗浄し、無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製し、中間生成物(78.6 mg)を得た。中間生成物を乾燥DCM(3.75 ml)に溶解し、反応液を0℃に冷却し、N-フェニルトリフルオロアセチルクロリド(97 μl、0.365 mmol)及びDBU(58 μl、0.39 mmol)を加えた。反応を室温で2 h撹拌し、反応液を濃縮させて、カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、20:1)、化合物8(96 mg、88%)を得た。[α]22D = 71.3 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.14 ‐ 8.00 (m, 5H), 7.94 ‐ 7.73 (m, 12H), 7.68 ‐ 7.07 (m, 37H), 6.87 ‐ 6.67 (m, 5H), 6.55 (bs, 1H, H-1α), 5.80 (bs, 1H, H-1β), 5.27 ‐ 4.80 (m, 13H, ArCH), 4.75 ‐ 4.55 (m, 8H, ArCH, H-6α, H-6β), 4.26 - 4.12 (m, 2H), 3.94 ‐ 3.63 (m, 8H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.2, 166.1, 143.5, 143.4, 137.7, 137.6, 137.5, 137.4, 135.8, 135.6, 133.4, 133.3, 133.2, 133.2, 133.1, 129.8, 129.7, 129.1, 128.8, 128.7, 128.6, 128.6, 128.6, 128.5, 128.4, 128.3, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 128.0, 127.8, 127.7, 127.7, 126.9, 126.7, 126.2, 126.2, 126.1, 126.1, 126.0, 126.0, 125.9, 125.3, 124.4, 124.2, 119.4, 119.3, 97.0 (C-1β), 93.0 (C-1α), 84.5, 81.6, 80.8, 79.5, 77.3, 76.1, 75.9, 75.5, 75.5, 75.3, 75.2, 73.9, 73.4, 71.7, 63.2, 63.0, 21.5. HRMS (ESI) m/z calcd for C46H40F3NO7Na [M+Na]+ 798.2649。
【0021】
実施例2
糖ブロック21の合成スキ-ムは図2に示される。
図2に示されるように、2,3-O-プロピリデン-4-O-ベンジルマンノ-スエチルチオグリコシド9を出発原料として、swern酸化を行い、対応するアルデヒド化合物10を得た。次にウィッティヒにより6位の炭素鎖を延長させ、6位が脱酸素化されたオレフィン化合物11を得た。オレフィン化合物をオスミウム酸カリウム(KOsO)、フェリシアン化カリウム(KFe(CN))及び炭酸カリウム(KCO)による共同作用下で、ジヒドロキシ化して、6,7-ジ-ヒドロキシ化合物12を得た。7-OHをジブチルスズオキシド(BuSnO)で選択的にNap保護して、化合物13を得た。6-OHをBnで保護して、化合物14を得た。80%酢酸作用下でプロピリデンを除去して、化合物15を得て、Napで3-OHを選択的に保護し、ヘプト-スブロック16を得た。糖ブロック16の2-OHをLevで保護して、化合物17を得た。化合物17と5炭素リンカ-(linker)を反応させ、末端基の位置がリンカ-であるヘプト-ス18を得た。7-NapをDDQの作用下で離脱させ、化合物19を得た。化合物の7-OHをアセチルで保護して、化合物20を得て、最後に、酢酸ヒドラジンの作用下でLevを除去して、ヘプト-スブロック21を得た。
具体的な試験操作及びステップ
化合物11:塩化オキサリル(0.36 mL、4.23 mmol)を乾燥DCM(2.2 mL)に溶解し、溶液を-78℃に冷却し、DCM(3 mL)に溶解したDMSO(0.6 mL、8.46 mmol)を塩化オキサリル溶液に滴下して、反応を-78℃で0.5 h撹拌した。化合物9(1.0 g、2.82 mmol)をDCM(11.5 mL)に溶解したものを反応液に滴下した。反応液を-78℃で1 h撹拌し、NEtを加え、反応温度を4 h以内に徐々に室温に戻した。原料が完全に反応された後、水を加えて反応を終了させた。反応液をDCMで抽出し、有機相を水、飽和食塩水で順次洗浄した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。臭化メチルトリフェニルホスホニウムをTHFに溶解し、溶液を0℃で撹拌し、n-BuLi(4.7 mL、11.3 mmol、2.4 M in THF)を反応フラスコに加えて、撹拌しながら30 min反応後、反応の温度を-78℃に下げ、前のステップの粗生成物をTHF(5 mL)に溶解したものを反応液に滴下し、反応を徐々に室温に回復させ、さらに12 h反応させた。飽和NHClを加えて反応を終了させ、反応液を酢酸エチルで3回抽出し、無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、20:1)、化合物11(592 mg、60%)を得た。[α]22D = 129.25 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.39 ‐ 7.26 (m, 5H, Ar), 5.99 (ddd, J = 17.3, 10.6, 5.5 Hz, 1H, H-6), 5.58 (s, 1H, H-1), 5.41 (ddd, J = 17.3, 1.6, 1.6 Hz, 1H, H-7a), 5.25 (ddd, J = 10.6, 1.6, 1.6 Hz, 1H, H-7b), 4.85 (d-like, J = 11.6 Hz, 1H, ArCH), 4.63 (d-like, J= 11.6 Hz, 1H, ArCH), 4.42 (dddd, J = 10.0, 5.5, 1.6, 1.6 Hz, 1H, H-5), 4.29 (dd, J = 7.2, 5.7 Hz, 1H, H-3), 4.19 (d, J = 5.7 Hz, 1H, H-2), 3.38 (dd, J = 10.0, 7.2 Hz, 1H, H-4), 2.72 ‐ 2.39 (m, 2H, SCH2CH3), 1.49 (s, 3H, CH3), 1.36 (s, 3H, CH3), 1.28 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.2, 134.9, 128.2, 128.0, 127.6, 117.3, 109.4, 80.1 (C-1), 79.5, 78.5, 73.2, 69.5, 28.0, 26.4, 24.4, 14.6. HRMS (ESI) m/z calcd for C19H26O4SNa [M+Na]+373.1449, found 373.1447.
化合物12:KOsO(OH)(103 mg、0.28 mmol)、KFe(CN)(11.2 g、33.9 mmol)及びKCO(5.2 g、37.3 mmol)を、tert-ブタノ-ル(56.5 mL)と水(56.5 mL)を含有する反応フラスコに加えた。反応液を0℃に冷却し、化合物11をトルエン(22 mL)に溶解したものを反応フラスコに加え、反応を0℃で29 h撹拌し、原料が完全になくなった後、反応液を酢酸エチルで抽出し、有機相を1 M KOHで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、1:1)、化合物12(3.2 g、74%)を得た。[α]22D = 173.6 (c 1.0, CH3Cl).1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.43 ‐ 7.28 (m, 5H, Ar), 5.55 (s, 1H, H-1), 4.98 (d-like, J = 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.64 (d-like, J= 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.32 (dd, J= 7.0, 5.7 Hz, 1H, H-3), 4.20 (d, J = 5.7 Hz, 1H, H-2), 4.06 (dd, J= 9.9, 6.3 Hz, 1H, H-5), 3.88 (dt, J = 6.3, 4.2 Hz, 1H, H-6), 3.69 (dd, J= 9.9, 7.0 Hz, 1H, H-4), 3.65 (m, 2H, H-7a, H-7b), 3.54 (bs, 1H, OH), 2.80 ‐ 2.47 (m, 2H, SCH2CH3), 2.27 (bs, 1H, OH), 1.54 (s, 3H, CH3), 1.37 (s, 3H, CH3), 1.29 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 137.2, 128.6, 128.3, 128.2, 109.6, 79.6 (C-1), 79.5, 78.3, 76.5, 73.2, 72.8, 67.7, 62.8, 28.1, 26.3, 24.1, 14.1. HRMS (ESI) m/zcalcd for C19H28O6SNa [M+Na]+407.1499, 407.1491.
化合物13:化合物12(11.2 mg、29.3 mmol)をトルエン(146 mL)に溶解し、反応フラスコにBuSnO (10.9 g、44 mmol)を加え、反応液を4 h加熱還流した。半分のトルエンを蒸発させて、反応液を室温に冷却した。CsF(6.7 g、44 mmol)、2-NapBr(9.7 g、44 mmol)、CHCN(73.3 mL)を加えた。反応液を70℃で一晩反応させた。反応液を珪藻土でろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物12(3.2 g、74%)を得た。[α]22D = 78.4 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.83 ‐ 7.75 (m, 4H, Ar), 7.47 ‐ 7.33 (m, 3H, Ar), 7.33 ‐ 7.26 (m, 5H, Ar), 5.51 (s, 1H, H-1), 4.91 (d-like, J = 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.70 (d-like, J = 12.0 Hz, 1H, ArCH), 4.65 (d-like, J = 12.0 Hz, 1H, ArCH), 4.59 (d-like, J = 11.3 Hz, 1H, ArCH), 4.30 (dd, J = 6.6, 5.8 Hz, 1H, H-3), 4.17 (dd, J = 5.8, 1H, H-2), 4.12 (m, 1H, H-6), 4.09 (dd, J = 9.6, 4.8 Hz, 1H, H-5), 3.70 (dd, J = 9.6, 6.6 Hz, 1H, H-4), 3.61 (m, 2H, H-7a, H-7b), 3.02 (d, J = 2.9 Hz, 1H, OH), 2.70 ‐ 2.37 (m, 2H, SCH2CH3), 1.51 (s, 3H, CH3), 1.36 (s, 3H, CH3), 1.21 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 137.7, 135.7, 133.3, 133.0, 128.4, 128.4, 128.1, 128.1, 127.9, 127.8, 127.7, 126.4, 126.0, 125.8, 125.7, 109.5, 79.7 (C-1), 78.6, 78.0, 76.7, 76.5, 73.6, 72.8, 72.3, 71.0, 68.5, 28.0, 26.4, 24.1, 14.2. HRMS (ESI) m/z calcd for C30H36O6SNa [M+Na]+ 547.2125, found 547.2135.
化合物14:化合物13(10.3 g、19.6mmol)を無水DMF(1.4 mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却してNaH(1.56 g、39.2 mmol)を加え、次にBnBr(4.7 mL、39.2 mmol)を加え、反応液を室温で3.5 h撹拌した。反応物がなくなった後、溶液を0℃に冷却し、水を滴下して反応をクエンチした。反応液をDCMで3回抽出し、有機相を無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、10:1)、化合物14(11.0 g、91%)を得た。1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.83 ‐ 7.69 (m, 4H, Ar), 7.49 ‐ 7.24 (m, 13H, Ar), 5.55 (s, 1H, H-1), 4.82 (d-like, J = 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.74 (d-like, J= 11.8 Hz, 1H, ArCH), 4.69 (d-like, J= 11.8 Hz, 1H, ArCH), 4.65 (d-like, J= 12.3 Hz, 1H, ArCH), 4.59 (d-like, J= 12.3 Hz, 1H, ArCH), 4.53 (d-like, J= 11.4 Hz, 1H, ArCH), 4.33 ‐ 4.23 (m, 2H, H-3, H-5), 4.14 (d, J = 5.6 Hz, 1H, H-2), 4.08 (ddd, J = 5.8, 5.3, 1.5 Hz, 1H), 3.75 ‐ 3.72 (m, 2H, H-7a, H-7b), 3.70 (dd, J = 10.3, 6.9 Hz, 1H, H-4), 2.77 ‐ 2.41 (m, 2H, SCH2CH3), 1.41 (s, 3H, CH3), 1.34 (s, 3H, CH3), 1.22 (t, J= 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.7, 138.2, 136.0, 133.3, 132.9, 128.2, 128.2, 128.0, 127.9, 127.8, 127.7, 127.6, 127.5, 127.4, 126.2, 126.0, 125.7, 125.6, 109.3, 79.5 (C-1), 79.0, 77.8, 76.4, 76.3, 73.2, 72.7, 72.5, 70.5, 69.3, 28.0, 26.5, 23.8, 14.3. HRMS (ESI) m/z calcd for C37H42O6SNa [M+Na]+ 637.2594, found 637.2587.
化合物15:化合物14を80%酢酸水溶液に溶解し、反応液を60℃で12 h撹拌した。TLC板により原料が完全に反応されたことを示した反応液が濃縮した後、DCMで希釈して、飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させ、カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物16(9.8 g、96%)を得た。[α]22D = 71.5 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.92 ‐ 7.70 (m, 4H, Ar), 7.50 ‐ 7.27 (m, 8H, Ar), 7.25 ‐ 7.15 (m, 5H, Ar), 5.26 (d, J = 1.9 Hz, 1H, H-1), 4.76 (d-like, J = 11.9 Hz, 1H, ArCH), 4.71 (d-like, J = 11.9 Hz, 1H, ArCH), 4.70 ‐ 4.61 (m, 4H, ArCH), 4.30 (dd, J = 9.4, 1.6 Hz, 1H, H-5), 4.03 (ddd, J = 6.8, 5.2, 1.6 Hz, 1H, H-6), 3.94 (dd, J= 3.4, 1.9 Hz, 1H, H-2), 3.89 (dd, J = 8.6, 3.3 Hz, 1H, H-3), 3.84 (dd, J= 10.2, 5.2 Hz, 1H, H-7a), 3.84 (dd, J= 9.4, 8.6 Hz, 1H, H-4), 3.74 (dd, J= 10.2, 6.8 Hz, 1H, H-7b), 2.75 ‐ 2.49 (m, 2H, SCH2CH3), 2.45 (bs, 1H, OH), 2.23 (bs, 1H, OH), 1.24 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.7, 138.3, 135.8, 133.4, 133.1, 128.7, 128.4, 128.3, 128.1, 128.0, 127.9, 127.8, 127.7, 126.6, 126.2, 126.0, 125.9, 83.5 (C-1), 77.8, 76.5, 74.4, 73.6, 72.7, 72.6, 72.2, 71.7, 70.6, 24.8, 14.9. HRMS (ESI) m/z calcd for C34H38O6SNa [M+Na]+ 597.2281, found 597.2278.
化合物16:化合物15(50 mg、87 umol)をトルエン(0.58 mL)に溶解し、反応フラスコにBuSnO (24.9 mg、0.1 mmol)を加え、反応液を3 h加熱還流した。反応液を室温に冷却した。CsF(15.2 mg、0.1 mmol)、TBAB (32.2 mg、0.1 mmol)、BnBr(11.9 化合物μL, 44 mmol)を加えた。反応液を3時間加熱還流した。反応液を珪藻土でろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物16(43 mg、74%)を得た。[α]22D = 87.2 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.85 ‐ 7.67 (m, 4H), 7.49 ‐ 7.35 (m, 5H), 7.34 ‐ 7.07 (m, 13H), 5.34 (d, J = 1.5 Hz, 1H, H-1), 4.96 ‐ 4.53 (m, 8H, ArCH), 4.32 (dd, J = 9.7, 1.3 Hz, 1H, H-5), 4.06 (dd, J = 3.4, 1.8 Hz, 1H, H-2), 4.04 ‐ 4.01 (m, 1H, H-6), 3.92 (dd, J = 9.7, 9.1 Hz, 1H, H-4), 3.85 (dd, J = 9.1, 3.2 Hz, 1H, H-3), 3.80 (dd, J = 10.3, 4.7 Hz, 1H, H-7a), 3.74 (dd, J = 10.3, 6.9 Hz, 1H, 7H-b), 2.77 ‐ 2.26 (m, 3H, SCH2CH3, OH), 1.24 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.7, 138.7, 138.3, 138.2, 137.5, 137.5, 135.9, 135.9, 133.3, 132.9, 128.6, 128.6, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.1, 128.0, 128.0, 128.0, 128.0, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.5, 127.4, 127.4, 126.2, 126.0, 126.0, 125.7, 125.7, 83.0 (C-1), 80.9, 78.0, 74.7, 74.6, 73.3, 72.3, 72.1, 71.8, 70.8, 69.6, 69.6, 24.6, 14.7. HRMS (ESI) m/z calcd for C41H44O6SNa [M+Na]+ 687.2751, found 687.2753.
化合物17:化合物16(728 mg、1.1 mmol)をDCM(24 mL)に溶解し、LevOH(192 mg、1.65 mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(340 mg、1.65 mmol)、N,N-ジメチルピリジン(DMAP)(202 mg、1.65 mmol)を加え、反応を室温で2 h撹拌した。濃縮させてカラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物17(839 mg、100%)を得た。[α]22D = 54.8 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.85 ‐ 7.71 (m, 4H, Ar), 7.50 ‐ 7.36 (m, 5H, Ar), 7.35 ‐ 7.22 (m, 11H, Ar), 7.15 (m, 2H, Ar), 5.40 (dd, J = 2.9, 1.7 Hz, 1H, H-2), 5.25 (d, J = 1.7 Hz, 1H, H-1), 4.85 ‐ 4.57 (m, 8H, ArCH), 4.31 (d, J = 9.1 Hz, 1H, H-5), 4.04 (ddd, J = 6.9, 4.6, 1.2 Hz, 1H, H-6), 3.95 (dd, J = 9.1, 9.1 Hz, 1H, H-4), 3.91 (dd, J = 9.1 , 2.8 Hz, 1H, H-3), 3.79 (dd, J= 10.4, 4.6 Hz, 1H, H-7a), 3.73 (dd, J = 10.4, 6.9 Hz, 1H, H-7b), 2.82 ‐ 2.35 (m, 6H, SCH2CH3, C(O)CH2CH2(O)C), 2.09 (s, 3H, CH3), 1.24 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 206.2, 171.9, 138.7, 138.3, 137.6, 135.9, 133.2, 132.9, 128.4, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.1, 128.0, 127.9, 127.8, 127.8, 127.8, 127.6, 127.5, 127.5, 127.4, 126.2, 126.1, 126.0, 125.7, 125.6, 82.0 (C-1), 78.9, 78.4, 76.7, 74.8, 74.5, 73.3, 72.3, 72.2, 71.6, 71.0, 70.4, 37.9, 29.7, 28.0, 25.3, 14.8. HRMS (ESI) m/z calcd for C46H50O8SNa [M+Na]+ 785.3119, found 785.3106.
化合物18:化合物17(595 mg、0.78 mmol)とN-ベンジル-N-ベンジルオキシカルボニル-5-アミノ-アミルアルコ-ル(510 mg、0.78 mmol)をトルエンで3回共同蒸発し、混合物に乾燥DCM(5 mL)、4Å分子篩を加えた。混合液を室温で半時間撹拌した後、0℃に冷却し、NIS(211 mg、0.94 mmol)とTMSOTf(14 μL、78 ummol)を加え、反応液を0℃で3 h撹拌した。NEtを加えて反応を終了させた。ろ過して、10%Na溶液、飽和NaHCO溶液で順次に洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、2:1)、化合物18(562 mg、72%)を得た。[α]22D = 11.5 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.90 ‐ 7.62 (m, 4H, Ar), 7.53 ‐ 7.29 (m, 21H, Ar), 7.28 ‐ 7.11 (m, 7H, Ar), 5.34 (d, J = 3.1 Hz, 1H, H-2), 5.20 (d, J = 11.0 Hz, 2H, COOCH2Ph), 4.87 (d-like, J = 10.6 Hz, 1H, ArCH), 4.83 -4.74 (m, 3H, H-1, ArCH), 4.72 ‐ 4.60 (m, 7H, ArCH), 4.08 (dd, J = 6.7, 4.6 Hz, 1H, H-5), 3.99 -3.90 (m, 3H, H-3, H-4, H-6), 3.83 (dd, J = 10.4, 4.6 Hz, 1H, H-7a), 3.78 (dd, J = 10.4, 6.7 Hz, 1H, H-7b), 3.63 (m, 1H, OCH2), 3.37 ‐ 3.16 (m, 3H, OCH2, NCH2 ), 2.75 ‐ 2.51 (m, 4H, C(O)CH2CH2(O)C ), 2.11 (s, 1H, CH3), 1.66 ‐ 1.45 (m, 4H, CH2CH2), 1.31 ‐ 1.11 (m, 2H, CH2); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 206.3, 172.0, 138.8, 138.3, 138.0, 135.9, 133.3, 132.9, 128.6, 128.5, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.1, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.4, 127.2, 126.2, 126.1, 125.8, 125.6, 97.4 (C-1), 78.7, 78.3, 75.0, 74.4, 73.4, 72.5, 72.0, 71.7, 70.9, 68.8, 67.6, 67.2, 50.5, 50.2, 47.1, 46.1, 37.9, 29.8, 29.1, 28.1, 28.0, 27.5, 23.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C64H69NO11Na [M+Na]+1050.4763, found 1050.4736.
化合物19:化合物18(420 mg、0.41 mmol)をDCM/HO(9:1、v/v、15.2 mL)の混合溶媒に溶解し、反応液を0℃に冷却し、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)(186 mg、0.82 mmol)を加え、反応温度を室温に上昇して、3時間反応させ続けた。反応液をDCMで希釈し、10%Na溶液、飽和NaHCO溶液で順次洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、1:1)、化合物19(275 mg、76%)を得た。[α]22D = 13.8 (c 0.5, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.48 ‐ 7.18 (m, 25H, Ar), 5.35 (s, 1H, H-2), 5.20 (d, J = 15.5 Hz, 2H, COOCH2Ph), 4.93 (d-like, J = 10.7 Hz, 1H, ArCH), 4.78 (bs, 2H, H-1, ArCH), 4.74 ‐ 4.46 (m, 6H, ArCH), 4.02 ‐ 3.90 (m, 2H, H-6, H-5), 3.84 (m, 3H, H-3, H-4, H-7a), 3.65 (m, 3H, H-7b, OCH2), 3.45 ‐ 3.14 (m, 3H, OCH2, NCH2), 2.87 ‐ 2.61 (m, 4H, C(O)CH2CH2(O)C), 2.17 (s, 3H, CH3), 1.74 ‐ 1.46 (m, 4H, CH2CH2), 1.32 ‐ 1.17 (m, 2H, CH2); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 172.0, 137.9, 137.8, 128.6, 128.5, 128.4, 128.4, 128.2, 128.1, 128.0, 127.9, 127.8, 127.7, 127.3, 127.2, 97.3 (C-1), 78.6, 75.0, 74.2, 72.0, 71.9, 71.7, 68.7, 67.9, 67.3, 50.5, 50.2, 47.1, 46.1, 38.1, 29.9, 29.1, 28.2, 28.0, 27.5, 23.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C53H61NO11Na [M+Na]+ 910.4137, found 910.4117.
化合物20:化合物19(210 mg、0.24 mmol)をピリジン(2.3 mL)に溶解し、0℃で酢酸無水物(0.45 mL、4.74 mmol)及び触媒量のDMAPを加え、反応液を室温に回復させて12 h撹拌し、濃縮させてカラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物20(203 mg、92%)を得た。[α]22D = 20.4 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.51 ‐ 7.04 (m, 25H, Ar), 5.35 (d, J = 3.1 Hz, 1H, H-2), 5.21 (d, J= 14.5 Hz, 1H, COOCH2Ph), 4.93 (d-like, J = 10.7 Hz, 1H), 4.78 ‐ 4.71 (m, 3H, H-1, ArCH), 4.67 ‐ 4.47 (m, 5H, ArCH), 4.34 (dd, J = 12.1, 3.5 Hz, 1H, H-7a), 4.27 (dd, J = 12.0, 7.8 Hz, 1H, H-7b), 4.02 (dd, J = 8.9, 4.0 Hz, 1H, H-5), 3.95 (dd, J = 7.8, 3.5 Hz, 1H, H-6), 3.92 (m, 1H, H-3), 3.83 (dd, J = 8.9, 8.9 Hz, 1H, H-4), 3.64 (m, 1H, OCH2), 3.44 ‐ 3.12 (m, 3H, OCH2, NCH2), 2.84 ‐ 2.64 (m, 4H, C(O)CH2CH2(O)C), 2.19 (s, 3H, CH3), 2.02 (s, 3H, OAc), 1.62 ‐1.47 (m, 4H, CH2CH2), 1.38 ‐ 1.18 (m, 2H, CH2); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 206.3, 172.0, 170.8, 138.3, 138.1, 137.9, 137.9, 128.6, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.3, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.6, 127.4, 127.3, 127.2, 97.4 (C-1), 78.6, 76.6, 75.0, 74.1, 72.1, 71.7, 71.7, 71.7, 68.6, 67.7, 67.2, 64.6, 50.6, 50.2, 47.1, 46.1, 38.0, 29.9, 29.8, 29.2, 28.2, 27.9, 27.5, 23.4, 23.4, 21.0. HRMS (ESI) m/z calcd for C55H63NO12Na [M+Na]+ 952.4242, found 952.4233.
化合物21:化合物20(190 mg、0.2 mmol)をDCM/MeOH(20:1、v/v、4 mL)の混合溶媒に溶解し、酢酸ヒドラジン(27.6 mg、0.3 mmol)を加え、反応液を室温で2 h撹拌して、反応液をNaHCOで洗浄し、無水NaSO乾燥させた。濃縮させて、カラムクロマトグラフィ-により精製分離し(石油エ-テル/酢酸エチル、3:1)、化合物21(158 mg、95%)を得た。[α]22D = 34.5 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.45 ‐ 7.13 (m, 25H), 5.18 (d, J= 14.0 Hz, 2H, COOCH2Ph), 4.87 (d-like, J = 10.8 Hz, 1H, ArCH), 4.81 (m, 1H, H-1), 4.76 ‐ 4.45 (m, 7H, ArCH), 4.31 (dd, J = 12.1, 3.8 Hz, 1H, H-7a), 4.25 (dd, J = 12.1, 7.6 Hz, 1H, H-7b), 4.00 (s, 1H, H-2), 3.94 ‐ 3.85 (m, 3H, H-3, H-5, H-6), 3.82 (dd, J = 9.6, 8.4 Hz, 1H, H-4), 3.69 ‐ 3.56 (m, 1H, OCH2), 3.37 ‐ 3.16 (m, 3H, OCH2, NCH2), 2.42 (bs, 1H, OH), 1.97 (s, 3H, OAc), 1.63 ‐ 1.64 (m, 4H, CH2CH2), 1.37 ‐ 1.13 (m, 2H, CH2); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 170.8, 138.3, 138.1, 137.9, 137.8, 128.6, 128.6, 128.5, 128.4, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.1, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.9, 127.7, 127.6, 127.3, 127.2, 98.9 (C-1), 80.8, 76.4, 75.0, 74.1, 72.1, 72.0, 71.4, 68.1, 67.5, 67.2, 64.4, 50.5, 50.2, 47.1, 46.1, 29.1, 27.9, 27.5, 23.4, 21.0. HRMS (ESI) m/z calcd for C50H57NO10Na [M+Na]+854.3875, found 854.3863.
【0022】
実施例3
糖ブロック28の合成スキ-ムは図3に示される。
図3に示されるように、化合物22を出発原料として、2-OHをBzで保護し、化合物23を得た。化合物23について80%酢酸作用下でプロピリデンを開いて、化合物24を得た。化合物24の3-OHをBnで選択的に保護して、化合物25を得た。化合物25の4-OHをLevで保護し、化合物26を得た。チオグリコシド26をNBS条件下で加水分解し、末端基の位置のOHを露出させ、末端基の位置の-OHとt-ブチルジメチルクロロシラン(TBSCl)を反応させて、末端基がTBSで全保護されたガラクト-ス27を得た。酢酸ヒドラジンの作用下でLevを除去してガラクト-スブロック28を得た。
具体的な試験操作及びステップ
化合物23:化合物22(4.2 g、11.8 mmol)をピリジン(59.5 mL)に溶解し、0℃で5 min撹拌した。BzCl(2.78 mL、24 mmol)及び触媒量のDMAPを加えた。反応液を室温で4 h撹拌した。反応液を飽和NaHCO、飽和食塩水で一回洗浄した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、10:1)、化合物23(5.2 g、96%)を得た。[α]22D = 22.9 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.10 ‐ 7.94 (m, 2H, Ar), 7.60 ‐ 7.51 (m, 1H, Ar), 7.45 ‐ 7.42 (m, 2H, Ar ), 7.38 ‐ 7.27 (m, 5H, Ar), 5.28 (dd, J = 9.9, 6.8 Hz, 1H, H-2), 4.66 (d-like, J = 12.0 Hz, 1H, ArCH), 4.58 (d-like, J = 12.0 Hz, 1H, ArCH), 4.53 (d, J = 9.9 Hz, 1H, H-1), 4.34 (dd, J = 6.8, 5.4 Hz, 1H, H-3), 4.30 (dd, J = 5.4, 2.0 Hz, 1H, H-4), 4.03 (dt, J = 6.1, 2.0 Hz, 1H, H-5), 3.83 (d, J = 6.1 Hz, 2H, H-6a, H-6b), 2.89 ‐ 2.57 (m, 2H, SCH2CH3), 1.61 (s, 3H, CH3), 1.36 (s, 3H, CH3), 1.25 (t, J= 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 165.5, 138.1, 133.1, 129.9, 129.8, 128.4, 128.3, 127.7, 127.7, 110.5, 82.9 (C-1), 77.1, 75.9, 73.9, 73.6, 72.2, 69.4, 27.8, 26.4, 24.3, 14.9. HRMS (ESI) m/zcalcd for C25H31O6SN [M+NH4]+476.2101, found 476.2104.
化合物24:化合物23(1.2 g、2.6 mmol)を80%酢酸水溶液(25 mL)に溶解し、反応液を60℃で5 h撹拌した。TLC板により原料が完全に反応されたことを示した。反応液濃縮後、DCMで溶解し、飽和NaHCOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させて、カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、1:1)、化合物24(0.98 g、90%)を得た。[α]22D = -19.4 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.11 ‐ 7.90 (m, 2H, Ar), 7.63 ‐ 7.51 (m, 1H, Ar), 7.49 ‐ 7.41 (m, 2H, Ar), 7.39 ‐7.28 (m, 5H, Ar), 5.30 (dd, J = 9.6 , 9.6 Hz, 1H, H-2), 4.60 (d, J= 1.8 Hz, 2H, ArCH), 4.56 (d, J= 9.6 Hz, 1H, H-1), 4.13 (ddd, J = 3.6, 3.6, 1.1 Hz, 1H, H-4), 3.82 (m, 2H, H-6a, H-6b), 3.78 (dd, J = 9.6, 3.6 Hz, 1H, H-3), 3.71 (dt, J= 5.3, 1.1 Hz, 1H, H-5), 3.13 (d, J = 7.9 Hz, 1H, OH), 3.03 (d, J = 3.6 Hz, 1H, OH), 2.86 ‐ 2.63 (m, 2H, SCH2CH3), 1.26 (t, J= 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.8, 137.7, 133.3, 130.0, 129.7, 128.5, 128.4, 127.9, 127.8, 83.3 (C-1), 77.2, 73.9, 73.8, 72.3, 69.9, 69.6, 23.9, 15.0. HRMS (ESI) m/z calcd for C22H26O6SNa [M+Na]+441.1342, found 441.1347.
化合物25:化合物24(4.2 g、10.1 mmol)をトルエン(60 mL)に溶解し、反応フラスコにBuSnO (3.8 g、15.2 mmol)を加え、反応液を2 h加熱還流した。反応液を室温に冷却した。TBAI(5.6 g、15.2 mmol)、BnBr(1.8 g、15.2 mmol)を加えた。反応液を65℃で一晩反応させた。反応液を珪藻土でろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、6:1)、化合物25(4.5 g、87%)を得た。[α]22D = 19.4 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.12 ‐ 7.89 (m, 2H, Ar), 7.64 ‐ 7.53 (m, 1H, Ar), 7.45 (dd, J = 8.3, 7.2 Hz, 2H, Ar), 7.40 ‐ 7.28 (m, 5H, Ar), 7.23 ‐ 7.12 (m, 5H, Ar), 5.53 (dd, J= 9.7, 9.7 Hz, 1H, H-2), 4.67 (d-like, J = 12.3 Hz, 1H, ArCH), 4.60 (s, 2H, ArCH), 4.53 (d-like, J = 12.3 Hz, 1H, ArCH), 4.48 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-1), 4.19 (ddd, J = 3.1, 1.5, 1.5 Hz, 1H, H-4), 3.83 (dd, J = 9.8, 6.4 Hz, 1H, H-6a), 3.77 (dd, J = 9.8, 5.7 Hz, 1H, H-6b), 3.67 ‐ 3.69 (m, 1H, H-5), 3.65 (dd, J = 9.7, 3.1 Hz, 1H, H-3), 2.81 ‐ 2.65 (m, 2H, SCH2CH3), 2.64 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 1.22 (t, J = 7.5 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 165.4, 137.9, 137.1, 133.1, 130.0, 129.9, 128.4, 128.4, 128.4, 128.3, 128.0, 127.8, 127.8, 83.5 (C-1), 79.3, 73.8, 71.3, 69.6, 69.0, 66.4, 23.6, 14.9. HRMS (ESI) m/z calcd for C29H32O6SNa [M+Na]+531.1811, found 531.1819.
化合物26:化合物25(4.0 g、7.9 mmol)をDCM(150 mL)に溶解し、LevOH(1.36 g、11.7 mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(2.41 g、11.7 mmol)、N,N-ジメチルピリジン(DMAP)(1.43 mg、11.7 mmol)を加え、反応を室温で2 h撹拌した。濃縮させて、カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、4:1)、化合物26(3.9 g、82%)を得た。[α]22D = 42.1 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.07 ‐ 7.80 (m, 2H, Ar), 7.64 ‐ 7.55 (m, 1H, Ar), 7.50 ‐ 7.41 (m, 2H, Ar), 7.41 ‐ 7.25 (m, 5H, Ar), 7.22 ‐ 7.04 (m, 5H, Ar), 5.72 (dd, J = 3.4, 1.1 Hz, 1H, H-4), 5.41 (dd, J = 9.8, 9.8 Hz, 1H, H-2), 4.63 (d-like, J = 12.7 Hz, 1H, ArCH), 4.54 -4.51 (m, 3H, H-1, ArCH), 4.41 (d-like, J = 12.7 Hz, 1H, ArCH), 3.80 (ddd, J = 7.0, 5.6, 1.1 Hz, 1H, H-5), 3.66 (dd, J = 9.4, 5.6 Hz, 1H, H-6a), 3.65 (dd, J= 9.4, 3.0 Hz, 1H, H-6b), 3.56 (dd, J = 9.4, 7.0 Hz, 1H, H-6b), 2.91 ‐ 2.57 (m, 6H, SCH2CH3,C(O)CH2CH2(O)C), 2.18 (s, 3H, CH3), 1.22 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 206.4, 172.1, 165.4, 137.7, 137.3, 133.2, 130.0, 129.8, 128.5, 128.3, 128.3, 128.2, 128.0, 127.9, 127.7, 83.9 (C-1), 77.2, 76.2, 73.8, 70.7, 69.5, 68.0, 66.5, 38.1, 29.9, 28.1, 24.2, 14.9. HRMS (ESI) m/zcalcd for C34H38O8SNa [M+Na]+629.2180, found 629.2181.
化合物27:化合物26(317 mg、0.52 mmol)をTHF/HO(v/v、1:1、5mL)に溶解し、NBS(223 mg、1.25 mmol)を加えた。反応を室温で5 h撹拌した。反応液を飽和NaHCOで洗浄し、無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製し、中間生成物(225 mg)を得た。中間生成物を乾燥DCM(2.5 ml)に溶解し、反応液を0℃に冷却して、イミダゾ-ル(75 mg、1.11 mmol)及びTBSCl(84 mg、0.56 mmol)を加えた。反応を室温で12 h撹拌し、反応液を飽和NHClでクエンチし、混合溶液をDCMで3回抽出し、有機相を水洗し、無水NaSOで乾燥させて濃縮させ、カラムクロマトグラフィ-により精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、20:1)、化合物27(248 mg、71%)を得た。[α]22D = 44.8 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.02 ‐ 7.80 (m, 2H, Ar), 7.64 ‐ 7.50 (m, 1H, Ar), 7.45 (t, J = 7.7 Hz, 2H, Ar), 7.39 ‐ 7.27 (m, 5H, Ar), 7.20 ‐ 7.04 (m, 5H, Ar), 5.65 (dd, J = 3.2, 0.8 Hz, 1H, H-4), 5.34 (dd, J = 10.1, 7.7 Hz, 1H, H-2), 4.71 (d, J= 7.7 Hz, 1H, H-1), 4.63 (d-like, J = 12.9 Hz, 1H, ArCH), 4.54 (s, 2H, ArCH), 4.40 (d-like, J = 12.9 Hz, 1H, ArCH), 3.76 (t, J = 6.2 Hz, 1H, H-5), 3.68 ‐ 3.61 (m, 2H, H-6a, H-6b), 3.59 (dd, J = 10.1, 3.2 Hz, 1H, H-3), 2.88 ‐ 2.64 (m, 4H, C(O)CH2CH2(O)C), 2.19 (s, 3H, CH3), 0.75 (s, 9H, OTBS), 0.06 (s, 3H, OTBS), -0.02 (s, 3H, OTBS); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 206.6, 172.1, 165.3, 137.8, 137.5, 133.0, 130.1, 129.8, 128.5, 128.3, 128.2, 128.1, 127.9, 127.8, 127.6, 96.3 (C-1), 76.1, 73.8, 73.1, 72.5, 70.6, 68.2, 66.4, 38.1, 29.9, 28.2, 25.4, 17.8, -4.2, -5.3. HRMS (ESI) m/zcalcd for C34H38O9SiNa [M+Na]+699.2960, found 699.2957.
化合物28:化合物27(203 mg、0.30 mmol)をDCM/MeOH(20:1、v/v、3.5 mL)の混合溶媒に溶解し、酢酸ヒドラジン(41.4 mg、0.45 mmol)を加え、反応液を室温で4 h撹拌し、反応液をNaHCOで洗浄して、無水NaSOで乾燥させた。濃縮させて、カラムクロマトグラフィ-により精製分離し(石油エ-テル/酢酸エチル、6:1)、化合物28を得た。[α]22D = 18.6(c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.00 (m, 2H, Ar), 7.63 ‐ 7.53 (m, 1H, Ar), 7.49 ‐7.40 (m, 2H, Ar), 7.39 ‐ 7.26 (m, 5H, Ar), 7.25 ‐ 7.09 (m, 5H, Ar), 5.42 (dd, J = 9.8, 7.6 Hz, 1H, H-2), 4.71 (d, J = 7.7 Hz, 1H, H-1), 4.69 (d-like, J = 12.4 Hz, 1H, ArCH), 4.61 (s, 2H, ArCH), 4.52 (d-like, J = 12.5 Hz, 1H), 4.13 (dd, J = 3.4, 1.4 Hz, 1H, H-4), 3.87 (dd, J = 9.8, 6.0 Hz, 1H, H-6a), 3.75 (dd, J= 9.8, 6.0 Hz, 1H, H-6b), 3.65 (t, J = 6.0 Hz, 1H, H-5), 3.59 (dd, J= 9.8, 3.3 Hz, 1H, H-3), 2.60 (t, J = 1.6 Hz, 1H, OH), 0.74 (s, 9H, OTBS), 0.07 (s, 3H, OTBS), -0.01 (s, 3H, OTBS). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 165.3, 138.1, 137.2, 132.9, 130.2, 129.8, 128.5, 128.4, 128.3, 127.9, 127.9, 127.8, 96.3 (C-1), 78.1, 73.8, 73.6, 73.2, 71.1, 69.2, 66.2, 25.5, 17.8, -4.2, -5.3. HRMS (ESI) m/z calcd for C33H42O7SiNa [M+Na]+601.2592, found 601.2586.
【0023】
実施例4
グリコシル化反応の条件及び脱アシル保護剤の条件:
本発明では、特に説明しない場合、グリコシル化反応の条件(反応条件4.1)は、以下のとおりである。グリコシル供与体と受容体をトルエンにて3回共同蒸発した。乾燥DCM又はDCM/EtO(v/v、1:2)を加えて、反応濃度を0.02-0.05 Mとし、活性化させた3Å又は4Å分子篩を加えた。グリコシル供与体の10当量に相当するチオフェンを加え、混合液を室温で30 min撹拌した後、0℃に冷却し、TMSOTfを促進剤として加えて、3-5 h反応させた。反応終了後、ピリジンで反応を終了させた。反応液をろ過して、用DCMで希釈した後、飽和NaHCOで洗浄した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製分離した。
本発明では、特に説明しない場合、アルカリ性条件での脱アシル条件(反応条件4.2)は、以下のとおりである。出発原料をDCM/MeOH(v/v、1:1)に溶解して、反応濃度を0.05 Mとし、0.5当量のMeONa(5M in MeOH)を加えた。反応温度を室温とし、TLC板により反応が終了したことを示したとき、Amerlite IR 120 (H) 樹脂で反応液を、pHが7となるまで中和した。ろ過して濃縮させ、カラムクロマトグラフィ-により精製した。
【0024】
実施例5
三炭糖供与体32の組み立てスキ-ムは図4に示される。
具体的な試験操作及びステップ
化合物29:反応条件4.1に従って、グリコシル供与体8(335 mg、0.43 mmol)とグリコシル受容体28(301 mg、0.52 mmol)を反応させて、化合物29(361 mg、72%)を得た。[α]22D = 93.1 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.09 ‐ 7.94 (m, 4H, Ar), 7.85 ‐ 7.67 (m, 4H, Ar), 7.63 ‐ 7.11 (m, 28H), 5.55 (dd, J = 10.2, 7.5 Hz, 1H, H-2b), 5.11 (d, J = 3.8 Hz, 3H, H-1a, 2 × ArCH), 4.97 (t-like, J= 11.3 Hz, 2H, ArCH), 4.77 (d, J= 7.5 Hz, 1H, H-1b), 4.78 ‐ 4.73 (m, 2H, ArCH), 4.68 (d-like, J = 11.2 Hz, 1H, ArCH), 4.62 ‐ 4.50 (m, 2H, H-5a, ArCH), 4.39 (dd, J = 9.4, 9.4 Hz, 1H, H-3a), 4.33 ‐4.18 (m, 5H, H-6a, H-6a’, H-4b, 2 × ArCH), 4.10 ‐ 3.99 (m, 1H, H-6b), 3.79 (t, J = 9.4 Hz, 1H, H-4a), 3.63 (dd, J = 10.1, 3.9 Hz, 2H, H-2a), 3.60 ‐ 3.51 (m, 3H, H-6b’, H-3b, H-5b), 0.80 (s, 9H, OTBS), 0.22 (s, 3H, OTBS), 0.10 (s, 3H, OTBS); 13C NMR (101 MHz, cdcl3) δ166.02, 165.19, 138.61, 138.22, 137.91, 137.47, 136.04, 133.35, 132.95, 132.82, 132.79, 130.39, 130.17, 129.78, 129.63, 128.37, 128.33, 128.29, 128.25, 128.22, 128.12, 127.99, 127.90, 127.69, 127.67, 127.66, 127.63, 127.60, 127.55, 127.38, 127.05, 126.96, 126.31, 125.89, 125.77, 99.46 (C-1a), 96.92 (C-1b), 81.81, 80.84, 77.79, 77.73, 75.90, 74.57, 74.05, 73.77, 73.69, 73.14, 71.44, 69.36, 67.64, 63.08, 25.67, 17.88, -3.84, -4.27. HRMS (ESI) m/z calcd for C71H76O13SiNa [M+Na]+ 1187.4947, found 1187.4907.
化合物30:化合物29(940 mg、0.81 mmol)をDCM/MeOH(9:1、v/v、18. mL)の混合溶媒に溶解し、反応液を0℃に冷却し、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)(545 mg、2.4 mmol)を加え、反応温度を室温に上昇して、10 h反応させ続けた。反応液をDCMで希釈し、10%Na溶液、飽和NaHCO溶液で順次洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により分離精製し(石油エ-テル/酢酸エチル、1:1)、化合物30(581 mg、70%)を得た。[α]22D = 75.6 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.04 ‐ 7.92 (m, 4H, Ar), 7.60 ‐ 7.51 (m, 2H, Ar), 7.48 ‐ 7.27 (m, 16H, Ar), 7.22 ‐ 7.11 (m, 8H, Ar), 5.46 (dd, J = 10.3, 7.5 Hz, 1H, H-2b), 5.08 (d, J = 3.4 Hz, 1H, H-1a), 4.86 ‐ 4.77 (m, 2H, ArCH), 4.71 (d, J = 7.6 Hz, 1H, H-1b), 4.75 ‐ 4.68 (m, 3H, ArCH), 4.56 - 4.48 (dd, 2H, H-5a, ArCH), 4.44 (dd, J = 9.4, 9.4 Hz, 1H, H-3a), 4.24 - 4.26 (d, 3H, H-6a, 2 × ArCH), 4.24 ‐ 4.19 (m, 2H, H-6a’, H-4b), 3.96 (dd, J = 9.3, 7.7 Hz, 1H, H-6b), 3.70 ‐ 3.61 (m, 1H, H-4a), 3.62 ‐ 3.47 (m, 3H, H-3b, H-5b, H-6b’), 3.46 (dd, J= 10.1, 3.4 Hz, 1H, H-2a), 0.76 (s, 9H, OTBS), 0.10 (s, 3H, OTBS), 0.00 (s, 3H, OTBS); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.1, 165.1, 138.4, 138.3, 137.9, 137.4, 132.9, 132.8, 130.3, 130.2, 129.8, 129.7, 128.5, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.1, 127.8, 127.7, 127.6, 127.5, 98.9 9 (C-1a), 96.7 (C-1b), 80.3, 77.8, 77.5, 73.9, 73.8, 73.6, 73.5, 73.3, 73.1, 72.8, 71.4, 68.8, 67.7, 63.2, 25.6, 17.9, -4.1, -4.9. HRMS (ESI) m/z calcd for C60H68O13SiNa [M+Na]+1047.4321, found 1047.4304.
化合物31:反応条件4.1に従って、グリコシル供与体8(100 mg、0.13 mmol)とグリコシル受容体30(87.3 g、0.085 mmol)を反応させて、化合物31(78 mg、57%)を得た。[α]22D = 93.4 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.10 ‐ 7.98 (m, 8H, Ar), 7.85 ‐ 7.68 (m, 4H, Ar), 7.62 ‐ 7.04 (m, 40H, Ar), 5.68 (d, J = 3.5 Hz, 1H, H-1a), 5.55 (dd, J = 10.3, 7.5 Hz, 1H, H-2c), 5.15 (d, J = 3.1 Hz, 1H, H-1b), 5.13 ‐ 5.06 (m, 2H, ArCH), 4.99 (d-like, J = 10.9 Hz, 1H, ArCH), 4.89 ‐ 4.82 (d-like, J = 10.9, 1H, ArCH), 4.80 (d, J = 7.6 Hz, 1H, H-1c), 4.79 ‐ 4.62 (m, 8H, H-3b, H-5b, 6 × ArCH), 4.56 ‐ 4.48 (m, 3H, H-5a, 2 × ArCH), 4.47 ‐ 4.38 (m, 2H, H-6a, H-6b), 4.37 ‐ 4.23 (m, 3H, H-6a’, H-3b, ArCH), 4.22 ‐ 4.13 (m, 3H, H-3a, H-6b’, H-3c), 4.03 ‐ 3.95 (m, 2H, H-4b, H-6c), 3.72 (dd, J = 10.4, 9.2 Hz, 1H, H-4a), 3.67 (dd, J= 10.1, 3.1 Hz, 1H, H-2a), 3.64 ‐ 3.52 (m, 4H, H-2b, H-3c, H-5c, H-6c’), 0.75 (s, 9H, OTBS), 0.20 (s, 3H, OTBS), 0.09 (s, 3H, OTBS); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.1, 166.0, 165.0, 138.3, 138.2, 138.0, 137.9, 137.6, 137.4, 136.1, 133.3, 132.9, 132.9, 132.8, 132.7, 130.4, 130.2, 130.2, 129.8, 129.7, 129.7, 129.1, 128.4, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.3, 128.2, 128.1, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.7, 127.7, 127.6, 127.5, 127.2, 127.1, 126.6, 126.1, 126.0, 125.8, 125.3, 98.6 (C-1b), 97.0 (C-1a), 96.8 (C-1c), 82.3, 80.0, 79.9, 78.6, 78.2, 77.7, 75.8, 75.1, 75.0, 74.7, 73.8, 73.6, 73.5, 73.5, 73.2, 71.9, 71.6, 68.7, 68.4, 68.2, 63.2, 63.1, 25.5, 17.8, -3.8, -4.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C98H102O19SiNa [M+Na]+ 1633.6677, found 1633.6667.
化合物32:化合物31(54.0 mg、0.034 mmol)をTHF(1.7 mL)に溶解し、0℃に冷却し、AcOH(19.4 μL、0.34 mmol)を加えた後、1 M TBAF in THF(0.34 mL、0.34 mmol)を加えた。溶液を室温で2 h撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈した後、3回水洗した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させ、カラムクロマトグラフィ-により分離精製して、中間生成物を得た。中間生成物を乾燥DCMに溶解して、0℃に冷却し、N-フェニルトリフルオロアセチルクロリド(20 μL、0.14 mmol)及びDBU(12.6 μL、0.084 mmol)を加え、反応液を室温で2 h撹拌した。濃縮させて、クロマトグラフィ-カラムにより分離精製し、化合物32(49.3 mg、87%)を得た。[α]22D = 122.6 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.08 ‐ 7.94 (m, 6H, Ar), 7.87 ‐ 6.52 (m, 51H, Ar), 5.96 (bs, 1H, H-1c), 5.76 (dd, J = 8.7, 8.7 Hz, 1H, H-2c), 5.67 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1a), 5.15 ‐ 5.04 (m, 3H, H-1b, 2 × ArCH), 4.99 (d-like, J = 10.9 Hz, 1H, ArCH), 4.85 (d-like, J = 10.8 Hz, 1H, ArCH), 4.81 ‐ 4.67 (m, 4H, ArCH), 4.67 ‐ 4.47 (m, 8H, H-5a, H-6a, H-3b, H-5b, 4 × ArCH), 4.47 ‐ 4.28 (m, 3H, H-6a’, H-6b’, ArCH), 4.28 ‐ 4.09 (m, 4H, H-3a, H-6b’, H-4c, ArCH), 3.99 ‐ 3.85 (m, 2H, H-4b, H-6c), 3.82 ‐ 3.51 (m, 5H, H-2a, H-4a, H-2b, H-3c, H-5c, H-6c’); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.1, 164.7, 138.2, 138.1, 137.9, 137.9, 137.5, 137.0, 136.0, 133.3, 133.2, 133.0, 132.9, 132.9, 130.1, 130.0, 129.9, 129.7, 129.6, 129.4, 128.6, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.3, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.7, 127.7, 127.6, 127.3, 127.2, 126.6, 126.0, 126.0, 125.8, 120.4, 119.3, 98.6 (C-1a), 97.2 (C-1b), 95.2 (C-1c), 82.4, 80.0, 79.9, 78.7, 77.8, 75.8, 75.3, 75.1, 73.8, 73.2, 71.8, 69.1, 68.9, 63.2, 63.0. HRMS (ESI) m/z calcd for C100H92F3NO19Na [M+Na]+ 1690.6108, found 1690.6102.
【0025】
実施例6
五炭糖受容体39の組み立てスキ-ムは図5に示される。
具体的な試験操作及びステップ
化合物33:反応条件4.1に従って、グリコシル供与体8(1.32 g、1.7 mmol)とグリコシル受容体16(1.33 g、2.0 mmol)を反応させて、化合物33(1.17 mg、55%)を得た。[α]22D = 71.9 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.09 ‐ 8.03 (m, 2H, Ar), 7.85 ‐ 7.51 (m, 10H, Ar), 7.47 ‐ 7.05 (m, 32H, Ar), 5.46 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1a), 5.37 (d, J = 1.7 Hz, 1H, H-1b), 5.03 ‐ 4.86 (m, 3H, ArCH), 4.81 ‐ 4.60 (m, 9H, ArCH), 4.59 (m, 1H, H-6a), 4.53 ‐ 4.43 (m, 3H, H-6a’, 2 × ArCH), 4.35 ‐ 4.24 (m, 3H, H-4b, H-5b, H-2b), 4.19 (ddd, J= 10.0, 5.5, 1.9 Hz, 1H, H-5a), 4.12 (dd, J = 9.2, 9.2 Hz, 1H, H-3a), 4.02 (dd, J = 7.0, 4.7 Hz, 1H, H-6b), 3.93 (dd, J = 8.6, 2.6 Hz, 1H, H-3b), 3.85 (dd, J = 10.5, 4.7 Hz, 1H, H-7b), 3.77 (dd, J = 10.4, 7 Hz, 1H, H-7b’), 3.63 ‐3.53 (m, 2H, H-2a, H-4a), 2.65 ‐ 2.43 (m, 2H, SCH2CH3), 1.20 (t, J= 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.3, 138.9, 138.5, 138.4, 137.7, 137.7, 136.1, 136.1, 133.3, 133.3, 133.1, 132.9, 132.9, 129.8, 129.8, 128.5, 128.5, 128.4, 128.2, 128.2, 128.2, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.6, 127.6, 127.5, 127.3, 127.3, 127.2, 126.5, 126.0, 126.0, 125.9, 125.9, 125.8, 125.6, 125.6, 97.1 (C-1a), 83.8 (C-1b), 81.8, 81.4, 79.8, 79.1, 77.8, 75.8, 75.4, 75.1, 74.6, 74.6, 73.3, 72.9, 72.8, 72.6, 71.5, 71.5, 69.6, 63.9, 25.4, 14.9. HRMS (ESI) m/z calcd for C79H78O12SNa [M+Na]+ 1273.5106, found 1273.5109.
化合物34:反応条件4.2に従って、化合物36(180 mg、0.14 mmol)を脱エステル化して、化合物34(161 mg、当量)を得た。[α]22D = 101.2 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.81 ‐ 7.56 (m, 8H, Ar), 7.46 ‐ 7.05 (m, 31H, Ar), 5.40 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1a), 5.33 (d, J = 1.7 Hz, 1H, H-1b), 4.98 ‐ 4.86 (m, 3H, ArCH), 4.80 ‐ 4.55 (m, 9H, ArCH), 4.48 (t-like, J = 11.0 Hz, 2H, ArCH), 4.30 ‐ 4.21 (m, 2H, H-4b, H-5b), 4.18 (dd, J = 1.7, 2.2 Hz, 1H, H-2b), 4.07 (dd, J = 9.3, 9.3 Hz, 1H, H-3a), 4.01 (dd, J = 6.9, 4.7 Hz, 1H, H-6b), 3.92 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H, H-3b), 3.89 ‐ 3.71 (m,5H, H-5a, H-6a, H-6a’, H-7b, H-7b’), 3.59 ‐ 3.48 (m, 2H, H-2, H-4), 2.72 ‐ 2.51 (m, 2H, SCH2CH3), 1.67 (dd, J = 7.4, 5.3 Hz, 1H, OH), 1.26 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.9, 138.5, 138.4, 138.1, 137.8, 136.3, 136.1, 133.3, 133.3, 132.9, 128.5, 128.2, 128.2, 128.1, 127.9, 127.9, 127.9, 127.9, 127.8, 127.6, 127.5, 127.3, 127.3, 126.3, 126.1, 125.9, 125.9, 125.7, 125.6, 125.6, 97.4 (C-1a), 83.7 (C-1b), 81.7, 81.4, 79.8, 79.1, 75.6, 75.3, 75.1, 74.9, 74.6, 73.3, 73.0, 72.9, 72.5, 71.6, 71.5, 71.5, 62.0, 25.5, 15.1. HRMS (ESI) m/zcalcd for C72H74O11SNa [M+Na]+1169.4844, found 1169.4828.
化合物35:反応条件4.1に従って、グリコシル供与体8(350 mg、0.46 mmol)とグリコシル受容体37(400 mg、0.35 mmol)を反応させて、化合物35(380 mg、63%)を得た。[α]22D = 48.8 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.01 ‐ 7.94 (m, 2H, Ar), 7.83 ‐ 7.58 (m, 13H, Ar), 7.54 ‐ 7.04 (m, 46H, Ar), 5.42 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1b), 5.36 (d, J = 1.7 Hz, 1H, H-1c), 5.03 (d-like, J = 11.1 Hz, 1H, ArCH), 5.00 (d, J = 3.5 Hz, 1H, H-1a), 4.98 ‐ 4.86 (m, 4H, ArCH), 4.77 ‐ 4.58 (m, 12H, ArCH), 4.57 ‐ 4.53 (m, 1H, H-6a), 4.52 ‐ 4.37 (m, 3H, H-6a’, 2 × ArCH), 4.35 ‐ 4.26 (m, 3H, H-2c, H-5c, ArCH), 4.25 ‐ 4.17 (m, 2H, H-3a, H-4c), 4.14 (ddd, J = 10.3, 4.8, 2.0 Hz, 1H, H-5a), 4.06 (dd, J = 9.3, 9.3 Hz, 1H, H-3b), 4.03 ‐ 3.95 (m, 2H, H-5b, H-6c), 3.91 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H, H-3c), 3.90 ‐ 3.79 (m, 2H, H-6b, H-7c), 3.81 ‐ 3.69 (m, 2H, H-6b’, H-7c’), 3.66 ‐ 3.59 (m, 2H, H-2a, H-4a), 3.56 (dd, J = 9.3, 9.3 Hz, 1H, H-4b), 3.36 (dd, J = 9.3, 3.6 Hz, 1H, H-2b), 2.70 ‐ 2.50 (m, 2H, SCH2CH3), 1.19 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.2, 138.9, 138.6, 138.4, 138.4, 138.2, 137.9, 137.8, 136.4, 136.2, 136.1, 133.4, 133.3, 133.3, 133.0, 133.0, 132.9, 132.9, 130.0, 129.6, 128.4, 128.4, 128.4, 128.2, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.5, 127.3, 127.2, 127.2, 126.7, 126.3, 126.2, 126.0, 126.0, 125.9, 125.8, 125.7, 125.6, 125.6, 96.7 (C-1a, C-1b), 83.9 (C-1c), 81.9, 81.8, 80.4, 79.8, 79.3, 75.8, 75.6, 75.3, 75.1, 74.6, 73.4, 73.2, 72.8, 72.7, 72.5, 72.5, 71.6, 71.2, 71.1, 68.9, 66.0, 63.6, 25.5, 15.0. HRMS (ESI) m/z calcd for C110H108O17SNa [M+Na]+ 1755.7199, found 1755.7195.
化合物36:反応条件4.2に従って、化合物35(58 mg、0.033 mmol)を脱エステル化して、化合物36(52.6 mg、98%)を得た。[α]22D = 73.2 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 7.82 ‐ 7.66 (m, 13H, Ar), 7.48 ‐ 7.02 (m, 43H, Ar), 5.41 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1b), 5.36 (d, J = 1.7 Hz, 1H, H-1c), 5.13 (d-like, J = 11.2 Hz, 1H, ArCH), 5.00 (d, J = 3.4 Hz, 1H, H-1a), 5.00 ‐ 4.89 (m, 5H, ArCH), 4.76 ‐ 4.44 (m, 13H, ArCH), 4.36 (d-like, J = 12.0 Hz, 1H, ArCH), 4.32 ‐ 4.20 (m, 3H, H-1c, H-4c, H-5c), 4.12 (dd, J= 8.5, 8.5 Hz, 1H, H-3a), 4.08 (dd, J = 8.7, 8.7 Hz, 1H, H-3b), 4.03 ‐ 3.96 (m, 2H, H-5b, H-6c), 3.95 ‐ 3.87 (m, 2H, H-6b, H-3c), 3.84 (dd, J = 10.5, 4.6 Hz, 1H, H-7c), 3.81 ‐ 3.64 (m, 6H, H-5a, H-6a, H-6a’, H-4b, H-6b’, H-7c’), 3.60 ‐3.53 (m, 2H, H-2a, H-4a), 3.44 (dd, J = 9.6, 3.6 Hz, 1H, H-2b), 2.69 -2.53 (m, 2H, SCH2CH3), 1.22 (t, J= 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3).13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 138.9, 138.6, 138.5, 138.4, 138.3, 138.3, 137.8, 136.4, 136.4, 136.1, 133.3, 133.3, 133.3, 132.9, 132.9, 132.9, 128.5, 128.4, 128.3, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.7, 127.6, 127.6, 127.5, 127.3, 127.2, 127.2, 126.5, 126.4, 126.1, 126.0, 125.9, 125.9, 125.7, 125.7, 125.6, 125.6, 97.2 (C-1a), 97.0 (C-1b), 83.8 (C-1c), 81.8, 81.7, 80.3, 79.9, 79.2, 77.7, 75.6, 75.6, 75.3, 75.1, 75.0, 74.6, 73.8, 73.2, 72.8, 72.5, 72.4, 71.5, 71.4, 71.3, 70.9, 66.2, 62.0, 25.5, 15.0. HRMS (ESI) m/z calcd for C103H104O16SNa [M+Na]+ 1651.6937, found 1651.6931.
化合物37:反応条件4.1に従って、グリコシル供与体8(163 mg、0.21mmol)とグリコシル受容体36(257 mg、0.16 mmol)を反応させて、化合物37(230 mg、65%)を得た。[α]22D = 133.8 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (400 MHz, Chloroform-d) δ 8.02 ‐ 7.92 (m, 2H, Ar), 7.85 ‐ 7.01 (m, 76H, Ar), 5.42 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1c), 5.34 (d, J = 1.7 Hz, 1H, H-1d), 5.13 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1a), 5.13 ‐ 5.08 (m, 2H, ArCH), 5.01 ‐ 4.87 (m, 8H, H-1b, 7 × ArCH), 4.81 ‐ 4.52 (m, 15H, ArCH), 4.52 ‐ 4.37 (m, 3H, H-6a, H-6a’, ArCH), 4.35 ‐ 4.17 (m, 4H, H-2d, H-4d, H-5d, ArCH), 4.16 ‐ 4.04 (m, 3H, H-3a, H-3b, H-3c), 4.04 ‐ 3.90 (m, 5H, H-5a, H-5c, H-6c, H-3d, H-6d), 3.88 ‐ 3.80 (m, 4H, H-4a, H-5c, H-6b, H-7d), 3.81 ‐ 3.66 (m, 4H, H-4b, H-6b’, H-6c’, H-7d’), 3.64 (dd, J = 10.1, 8.9 Hz, 1H, H-4c), 3.59 (dd, J = 9.6, 3.5 Hz, 1H, H-2a), 3.45 (dd, J = 10.0, 3.5 Hz, 1H, H-2c ), 3.43 (dd, J = 10.0, 3.5 Hz, 1H, H-2b ), 2.73 ‐ 2.39 (m, 2H, SCH2CH3), 1.17 (t, J = 7.4 Hz, 3H, SCH2CH3); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 166.2, 138.9, 138.6, 138.5, 138.4, 138.3, 137.9, 137.8, 136.5, 136.1, 136.0, 133.3, 133.3, 133.3, 133.0, 132.9, 132.9, 132.9, 129.9, 129.6, 128.4, 128.4, 128.4, 128.4, 128.2, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.7, 127.6, 127.5, 127.5, 127.5, 127.3, 127.2, 127.1, 126.8, 126.5, 126.3, 126.2, 126.2, 126.0, 126.0, 125.9, 125.9, 125.9, 125.8, 125.6, 125.6, 97.2 (C-1c), 97.1 (C-1a, C-1b), 83.9 (C-1d), 81.8, 80.5, 80.3, 80.0, 79.2, 75.8, 75.6, 75.3, 75.1, 74.6, 73.7, 73.2, 72.8, 72.5, 72.4, 72.1, 71.5, 71.4, 70.9, 68.9, 66.1, 65.4, 63.3, 29.7, 25.5, 15.0. HRMS (ESI) m/zcalcd for C141H138O22SNa [M+Na]+2237.9292, found 2237.9287.
化合物38:反応条件4.1に従って、グリコシル供与体37(150 mg、0.068 mmol)、グリコシル受容体21(113 mg、0.136 mmol)、NIS(30.6 mg、0.136 mmol)、TfOH(0.88 uL、0.01 mmol)を反応させ、温度は-20℃〜0℃であり、反応時間は6hであり、化合物38(148 mg、73%)を得た。[α]22D = 62.5 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (700 MHz, Chloroform-d) δ 8.07 ‐ 7.97 (m, 2H, Ar), 7.84 ‐ 6.84 (m, 101H, Ar), 5.68 (d, J = 3.5 Hz, 1H, H-1c), 5.17 (d, J = 3.5 Hz, 1H, H-1a), 5.16 ‐ 5.02 (m, 4H, ArCH), 4.99 ‐ 4.95 (m, 3H, H-1b, 2 × ArCH), 4.94 ‐ 4.85 (m, 6H), 4.81 (m, 2H, H-1d, ArCH), 4.77 ‐ 4.64 (m, 9H), 4.63 ‐ 4.58 (m, 6H, H-1e), 4.56 ‐ 4.46 (m, 5H), 4.46 ‐ 4.38 (m, 8H), 4.33 (dd, J = 12.1, 3.1 Hz, 1H), 4.28 ‐ 4.15 (m, 5H), 4.08 ‐ 3.99 (m, 3H), 3.98 ‐ 3.92 (m, 2H), 3.92 ‐ 3.86 (m, 3H), 3.85 ‐ 3.78 (m, 3H), 3.77 ‐ 3.67 (m, 4H), 3.66 ‐ 3.57 (m, 4H), 3.50 (dd, J = 9.6, 3.4 Hz, 1H, H-2b), 3.49 ‐ 3.44 (m, 2H, H-2c, H-6b), 3.41 (dd, J = 9.4, 3.5 Hz, 1H, H-2a), 3.29 ‐ 3.06 (m, 3H, OCH2, NCH2), 1.86 (s, 3H, OAc), 1.52 ‐1.36 (m, 4H, CH2CH2), 1.22 ‐ 1.04 (m, 2H, CH2); 13C NMR (176 MHz, CDCl3) δ 170.6, 166.1, 138.9, 138.8, 138.8, 138.7, 138.6, 138.5, 138.3, 138.0, 137.7, 136.7, 136.5, 136.0, 136.0, 133.3, 133.3, 133.2, 133.0, 133.0, 132.9, 132.8, 132.8, 130.0, 129.6, 128.6, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.2, 128.1, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.7, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 127.5, 127.5, 127.4, 127.4, 127.4, 127.3, 127.3, 127.1, 127.0, 126.9, 126.6, 126.3, 126.2, 126.1, 126.0, 126.0, 126.0, 125.9, 125.9, 125.8, 125.7, 125.6, 125.6, 125.6, 125.5, 125.5, 97.3 (C-1a, C-1e), 97.2 (C-1b), 96.4 (C-1d), 95.7 (C-1c), 84.6, 82.1, 81.7, 81.7, 80.7, 80.6, 80.4, 79.4, 77.8, 76.5, 75.8, 75.5, 75.4, 75.1, 74.8, 74.7, 74.6, 73.2, 72.6, 72.5, 71.9, 71.9, 71.8, 71.7, 71.5, 70.9, 70.9, 68.8, 67.8, 67.1, 66.1, 65.4, 64.4, 63.3, 50.5, 50.2, 47.1, 46.1, 29.2, 28.0, 27.5, 23.4, 20.9. HRMS (ESI) m/z calcd for C187H187NO31Na2[M+2Na]2+ 3030.2977, found 1515.1508.
化合物39:化合物38(126 mg)をDCM/MeOH(1/1、v/v、2.6 mL)に溶解し、0℃に冷却し、AcCl(0.26 mL)を加えた。反応液を室温で24 h反応させた。反応終了後、反応液をDCMで希釈し、NaHCOで洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、クロマトグラフィ-カラムにより分離精製し、化合物39(101 mg、82%)を得た。 [α]22D = 39.5 (c 0.9, CH3Cl). 1H NMR (700 MHz, Chloroform-d) δ 8.01 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.84 ‐ 6.78 (m, 101H), 5.72 (d, J = 3.4 Hz, 1H, H-1c), 5.18 (d, J= 3.4 Hz, 2H, H-1a, ArCH), 5.18 ‐ 5.12 (m, 2H),5.09 ‐ 5.02 (m, 3H, H-1b, 2 × ArCH), 5.00 ‐ 4.87 (m, 7H), 4.87 ‐ 4.78 (m, 3H, H-1d, 2 × ArCH), 4.76 ‐ 4.54 (m, 15H, H-1e), 4.51 ‐ 4.40 (m, 11H), 4.39 ‐ 4.27 (m, 3H), 4.27 ‐4.15 (m, 3H), 4.12 ‐ 4.02 (m, 3H), 3.98 ‐ 3.72 (m, 14H), 3.71 ‐ 3.52 (m, 8H), 3.48 ‐ 3.41 (m, 2H), 3.29 ‐ 3.06 (m, 3H, OCH2, NCH2), 1.52 ‐ 1.35 (m, 4H, CH2CH2), 1.23 ‐ 1.05 (m, 2H, CH2);13C NMR (176 MHz, CDCl3) δ 192.4, 192.3, 166.2, 156.7, 156.2, 139.0, 138.7, 138.7, 138.7, 138.6, 138.6, 138.5, 138.1, 138.0, 137.9, 137.7, 136.9, 136.7, 136.5, 136.5, 136.1, 136.0, 134.6, 134.5, 133.4, 133.3, 133.3, 133.2, 133.1, 133.0, 132.9, 132.9, 132.8, 132.7, 130.0, 129.8, 129.7, 129.6, 129.1, 129.0, 128.6, 128.6, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.2, 128.1, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.8, 127.7, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 127.5, 127.5, 127.4, 127.4, 127.3, 127.3, 127.2, 127.2, 127.2, 127.1, 127.1, 127.0, 127.0, 126.6, 126.4, 126.3, 126.1, 126.1, 126.0, 126.0, 125.9, 125.9, 125.9, 125.8, 125.8, 125.7, 125.7, 125.6, 125.5, 122.8, 97.4 (C-1a, C-1e), 97.2 (C-1b), 96.6 (C-1d), 95.7 (C-1c), 84.7, 82.0, 81.7, 81.7, 80.7, 80.5, 80.4, 79.4, 78.7, 78.1, 77.7, 77.4, 77.3, 75.9, 75.5, 75.5, 75.3, 75.2, 74.9, 74.8, 74.8, 74.7, 73.2, 72.7, 72.5, 72.1, 71.9, 71.9, 71.8, 71.8, 71.5, 71.0, 70.9, 68.9, 67.7, 67.2, 66.1, 65.4, 63.2, 61.8, 50.5, 50.2, 47.1, 46.2, 29.3, 28.0, 27.5, 23.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C189H189NO32Na [M+Na]+ 2965.2979, found 2965.2993.
【0026】
実施例7
目的の八炭糖41の合成スキ-ムは、図6に示される。
具体的な試験操作及びステップ
化合物40:三炭糖供与体32(38.0 mg、0.015 mmol)と五炭糖受容体39(29.4 mg、0.01 mmol)をトルエンにて3回共同蒸発した。乾燥DCM(1.0 mL)、活性化させた4Å分子篩を加え、溶液を室温で30 min撹拌した後、0℃に冷却し、TMSOTf(0.05 M in DCM、30 uL、1.5 umol)を加えて、0℃で6 h撹拌した。反応終了後、ピリジンで反応を終了させた。反応液をろ過して、DCMを加えて希釈した後、飽和NaHCOで洗浄した。無水NaSOで乾燥させて濃縮させた。カラムクロマトグラフィ-により精製分離し、化合物40(24.8 mg、56%)を得た。[α]22D = 62.8 (c 1.0, CH3Cl). 1H NMR (700 MHz, Chloroform-d) δ 8.06 ‐ 7.86 (m, 8H), 7.83 ‐ 6.88 (m, 145H), 5.60 (d, J = 3.4 Hz, 1H, H-1c), 5.58 (m, 2H, H-1h, H-2f), 5.10 (m, 2H), 5.07 (d, J = 3.8 Hz, 2H, H-1a, H-1g), 5.07 ‐ 4.98 (m, 6H), 4.98 ‐ 4.87 (m, 10H, H-1b), 4.87 ‐ 4.81 (m, 2H), 4.80 ‐ 4.72 (m, 4H, H-1d), 4.72 ‐ 4.62 (m, 11H), 4.62 ‐4.48 (m, 18H, H-1e), 4.48 ‐ 4.26 (m, 26H, H-1f), 4.25 ‐ 4.17 (m, 8H), 4.16 ‐ 4.10 (m, 3H), 4.09 ‐ 4.01 (m, 3H), 4.01 ‐ 3.92 (m, 5H), 3.93 ‐ 3.84 (m, 5H), 3.82 ‐ 3.64 (m, 7H), 3.63 ‐ 3.45 (m, 12H), 3.45 ‐ 3.29 (m, 6H), 3.25 ‐ 2.93 (m, 3H, OCH2, NCH2), 1.41 ‐ 1.31 (m, 2H, CH2), 1.24 ‐ 1.14 (m, 2H, CH2), 1.09 ‐ 0.88 (m, 2H, CH2). 13C NMR (176 MHz, CDCl3) δ 166.1, 166.0, 165.0, 139.4, 139.0, 138.9, 138.9, 138.8, 138.7, 138.7, 138.6, 138.4, 138.2, 138.1, 138.1, 138.0, 138.0, 137.7, 137.6, 137.4, 136.9, 136.5, 136.4, 136.1, 136.1, 136.0, 133.4, 133.3, 133.3, 133.3, 133.1, 133.0, 133.0, 132.9, 132.9, 132.9, 132.8, 132.7, 130.3, 130.2, 130.2, 130.1, 129.9, 129.8, 129.7, 129.7, 129.6, 129.0, 129.0, 128.7, 128.6, 128.6, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.4, 128.4, 128.3, 128.3, 128.3, 128.3, 128.3, 128.2, 128.2, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 128.0, 127.9, 127.9, 127.9, 127.9, 127.8, 127.7, 127.7, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 127.5, 127.4, 127.4, 127.4, 127.3, 127.3, 127.2, 127.2, 127.1, 127.1, 126.9, 126.9, 126.8, 126.7, 126.6, 126.4, 126.4, 126.4, 126.1, 126.1, 126.1, 126.0, 126.0, 125.9, 125.9, 125.8, 125.8, 125.7, 125.7, 125.6, 102.1 (C-1f), 98.4 (C-1a, C-1g), 97.7 (C-1b), 97.2 (C-1e), 97.1 (C-1h), 96.1 (C-1c, C-1d), 84.3, 82.5, 82.2, 81.9, 81.7, 80.8, 80.5, 80.4, 80.3, 80.2, 79.3, 79.1, 78.5, 78.4, 77.9, 76.6, 76.1, 75.8, 75.8, 75.6, 75.6, 75.1, 75.1, 74.9, 74.6, 74.3, 74.2, 73.6, 73.5, 73.3, 73.3, 73.1, 72.7, 72.6, 72.5, 71.9, 71.7, 71.7, 71.6, 71.4, 70.8, 70.2, 69.0, 68.8, 68.6, 67.8, 67.6, 67.1, 65.6, 63.4, 63.3, 63.2, 50.5, 50.1, 47.1, 46.2, 44.8, 32.0, 29.7, 29.5, 29.4, 29.1, 27.9, 27.5, 23.2, 22.7. The JC-H coupling constants were 176.4 Hz (c), 174.4 Hz (h), 170.0 Hz (a), 170.4 Hz (g), 170.4 Hz (b), 168.8 Hz (d), 170.4 Hz (e), 163.6 Hz (f). HRMS (ESI) m/zcalcd for C279H273NO49Na2 [M+2Na]2+4466.8686, found 2233.4497.
化合物41:化合物41は、式Iに示される構造中のRはすべてHであるものである。化合物40(10 mg、2.3 μmmol)をMeOH/THF(1:1、v/v、1mL)に溶解し、15%NaOH(100 μL)を加えて1 h撹拌し、MeONa(50 mg)を加えた。溶液を室温で12 h撹拌し、反応液にAmberlite IR120 H 樹脂を加えて、PHが7となるまで中和した。ろ過して濃縮させ、カラムクロマトグラフィ-により精製分離し、半脱保護された生成物を得た。半脱保護された生成物をDCM/t-Butanol/HO(3:6:1、v/v/v、2 mL)に溶解し、Pd/Cを加えた。混合物を1大気圧のH圧で3日間反応後、ろ過して濃縮させた。C18逆相カラムにより精製し、全脱保護された生成物41(2.1 mg、63%)を得た。1H NMR (700 MHz, D2O) δ 5.37 (d, J = 3.7 Hz, 1H, H-1c), 5.35 (d, J = 3.9 Hz, 1H, H-1f), 5.02 (d, J = 3.7 Hz, 1H, H-1a), 4.99 (d, J = 3.7 Hz, 1H, H-1g), 4.96 (s, 1H, H-1d), 4.95 (d, J = 3.9 Hz, 1H, H-1h), 4.79 (s, 1H, H-1e), 4.52 (d, J = 7.8 Hz, 1H, H-1f), 4.24 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.23 ‐ 4.16 (m, 3H), 4.13 ‐ 4.08 (m, 2H), 4.08 ‐ 4.01 (m, 4H), 3.99 (dt, J = 10.2, 3.2 Hz, 1H), 3.95 ‐ 3.90 (m, 2H), 3.89 ‐ 3.67 (m, 25H), 3.67 ‐3.59 (m, 4H), 3.59 ‐ 3.52 (m, 7H), 3.51 ‐ 3.41 (m, 3H), 3.02 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.74 ‐ 1.62 (m, 4H), 1.52 ‐ 1.42 (m, 2H). 13C NMR (176 MHz, D2O) δ 103.6, 100.1, 99.5, 99.1, 98.7, 97.8, 97.7, 97.4, 80.0, 76.9, 76.8, 76.4, 75.2, 74.0, 73.4, 73.1, 73.0, 72.6, 72.1, 72.1, 72.0, 71.8, 71.7, 71.6, 71.5, 71.5, 70.9, 70.8, 70.7, 70.7, 70.5, 70.4, 70.3, 69.7, 69.5, 69.4, 69.2, 69.2, 68.0, 67.7, 67.6, 65.2, 62.5, 61.8, 60.5, 60.2, 60.0, 59.8, 39.4, 28.0, 26.6, 22.5. HRMS (ESI) m/z calcd for C55H97NO43Na [M+H]+ 1460.5507, found 1460.547.
【0027】
以上、本発明の好適実施例を開示したが、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、さまざまな変更や修正を行うことができ、したがって、本発明の特許範囲は特許請求の範囲により定められる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】