特表2021-506683(P2021-506683A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-506683ワイプディスペンサーおよび容易に負荷調節可能な放出ノズル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-506683(P2021-506683A)
(43)【公表日】2021年2月22日
(54)【発明の名称】ワイプディスペンサーおよび容易に負荷調節可能な放出ノズル
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/08 20060101AFI20210125BHJP
   A47K 7/00 20060101ALI20210125BHJP
【FI】
   B65D83/08 G
   A47K7/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-530654(P2020-530654)
(86)(22)【出願日】2018年12月6日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月4日
(86)【国際出願番号】US2018064222
(87)【国際公開番号】WO2019118268
(87)【国際公開日】20190620
(31)【優先権主張番号】62/599,358
(32)【優先日】2017年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マン, クリストファー ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハモンド, ロナルド ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】バックマン, アンソニー ジェイ
【テーマコード(参考)】
3E014
【Fターム(参考)】
3E014MC06
(57)【要約】
ウェットワイプを放出するためのディスペンサーの実施形態が本明細書に開示される。例示的なディスペンサーは、容器、複数のワイプ、およびワイプ放出ノズルを含む。ワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、および第一の位置と第二の位置との間で移動可能な第二のハウジング部材を有する。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有する開口部を有する。第二の位置では、ノズルは第一の直径よりも小さい第二の直径を有する開口部を有する。ノズルが第一の位置にある時、複数のワイプの先頭のワイプは、ワイプ放出ノズルにねじ込まれて通され得る。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは、先頭のワイプがミシン線に沿って後続のワイプから分離し得るほど十分な摩擦力を後続のワイプに対して加えない。第二の位置では、ワイプノズルは閉鎖放出位置にある。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイプを放出するためのディスペンサーであって、
容器と、
前記容器内に含まれる複数のワイプと、
ワイプ放出ノズルと、を含み、
前記ワイプ放出ノズルが、第一のハウジング部材および第一の位置と第二の位置との間で移動可能な第二のハウジング部材を有し、
前記第一の位置では、前記ワイプ放出ノズルが第一の直径を有する開口部を有し、
前記第二の位置では、前記ワイプ放出ノズルが第二の直径を有する開口部を有し、
前記第二の直径が前記第一の直径よりも小さい、ディスペンサー。
【請求項2】
前記ノズルが前記第一の位置にある時、前記複数のワイプの先頭のワイプが、前記ワイプ放出ノズルにねじ込まれて通されてもよく、
前記先頭のワイプが前記ワイプ放出ノズルにねじ込まれて通されるとき、前記ワイプ放出ノズルが、前記先頭のワイプがミシン線に沿って前記後続のワイプから分離し得るほど十分な摩擦力を前記後続のワイプに加えない、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
可撓性のスリーブをさらに含む、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記第一のハウジングと第二のハウジングとの間の第一の方向の回転により、前記可撓性のスリーブの一部分が回転し、前記可撓性のスリーブが折り畳まれて前記第二の直径を有する前記開口部を形成する、請求項3に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記スリーブの上部を前記第一のハウジングに接続するための上部保持リングと、前記支持スリーブの下部を前記第二のハウジング部材に接続するための下部保持リングと、をさらに含む、請求項3に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記第一のハウジング部材および第二のハウジング部材のうちの一方がラチェット部材を含み、前記第一のハウジング部材および第二のハウジング部材のうち他方がラチェット捕捉機構を含む、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項7】
シャッターアセンブリをさらに含み、前記第一のハウジング部材と前記第二のハウジング部材との間の移動が、前記シャッターアセンブリを開放させ、前記シャッターアセンブリの第二の方向への移動が前記シャッターアセンブリを閉鎖させる、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項8】
バルブアセンブリをさらに含み、前記第一のハウジング部材と前記第二のハウジング部材との間の移動が、前記バルブアセンブリを開放させ、前記バルブアセンブリの第二の方向への移動が前記バルブアセンブリを閉鎖させる、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項9】
ワイプのロールをさらに含む、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項10】
ワイプを放出するためのディスペンサーであって、
容器と、
前記容器内に含まれる複数のワイプと、
ワイプ放出ノズルであって、
第一のハウジング部材、第二のハウジング部材、および可撓性のスリーブを有する、ワイプ放出ノズルと、を含み、
前記ワイプ放出ノズルが、第一の位置と第二の位置との間で移動可能であり、
前記第一の位置では、前記ワイプ放出ノズルが第一の直径を有する前記可撓性のスリーブによって形成された開口部を有し、
前記第二の位置では、前記ワイプ放出ノズルが第二の直径を有する前記可撓性のスリーブによって形成された開口部を有し、
前記第二の直径が前記第一の直径よりも小さく、
前記第一の位置では、ワイプが前記開口部にねじ込まれて通されてもよく、前記開口部が、前記先頭のワイプがミシン線に沿って後続のワイプから分離し得るほど十分な摩擦を前記後続のワイプに加えない程度に大きい、ディスペンサー。
【請求項11】
前記第一のハウジング部材および前記第二のハウジング部材のうちの一方がラチェット部材を含み、前記第一のハウジング部材および第二のハウジング部材のうち他方がラチェット捕捉機構を含む、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項12】
前記第一のハウジング部材および前記第二のハウジング部材のうちの一方が、互いに対して回転する、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項13】
前記スリーブの上部を前記上部ハウジングに保持するための上部保持リングをさらに含む、請求項10のディスペンサー。
【請求項14】
前記スリーブの下部を前記下部ハウジングに保持するための下部保持リングをさらに含む、請求項10のディスペンサー。
【請求項15】
ワイプのロールをさらに含む、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項16】
ワイプディスペンサーノズルを装填する方法であって、
容易に負荷調節可能なノズルを有するワイプの容器を取得することと、
前記容易に負荷調節可能なノズルを開放装填位置に配置することであって、
前記開放装填位置が、先頭のワイプを後続のワイプから分離させ得るほど十分な力を加えない、配置することと、
前記容易に負荷調節可能なノズルに先頭のワイプをねじ込んで通すことと、
前記調節可能な放出ノズルを閉鎖放出位置に配置することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記容易に負荷調節可能なノズルが、第二の部分に対する第一の部分の回転によって前記開放装填位置および閉鎖放出位置に移動される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記容易に負荷調節可能なノズルが、前記開放装填位置と前記閉鎖放出位置との間を回転する可撓性のスリーブを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記容易に負荷調節可能なノズルが、前記開放装填位置と前記閉鎖放出位置との間を回転するシャッターを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記閉鎖放出位置では、ワイプの周りに少なくとも部分的に封止を形成することによって、前記ディスペンサーが前記容器内に位置する前記ワイプの乾燥を低減させる、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、「WIPES DISPENSERS AND EASY LOAD ADJUSTABLE DISPENSING NOZZLE」と題され、2017年12月15日に出願された、米国仮特許出願第62/599,358号の優先権および利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は概して、ワイプまたは濡れナプキンを放出するためのディスペンサーに関連する。より具体的には、本発明は、容易に負荷調節可能な放出ノズルを有するワイプディスペンサー、また、ワイプディスペンサーにあるワイプの「乾燥」を防止または軽減させるワイプディスペンサーに関連する。
【背景技術】
【0003】
ワイプは典型的には、不織布材料などの多様な材料から作製される。ワイプは、抗菌溶液などの溶液で湿らされていることが多い。ワイプは、容器内に積み重ねられるか、折り畳まれてもよく、またはロールの形態であってもよい。ロールの形態のワイプは典型的に、後続の頂部または後続するワイプがミシン線が裂ける前に取出口ノズルを通して引っ張られ、先行するワイプが使用されて口取り(lead tail)が出口ノズルから突出した状態になるように、互いに繋がったままの状態を維持するのに十分な強度を持つ、ワイプの間のミシン線を有する。したがって、後続のワイプの口取りはユーザーによって掴まれ、容器から引き出され得る。口取りはしばしば、開口部を越えてユーザーが掴むのに十分な高さまで突出せず、これが顧客による「短い口取り(short tail)」の苦情をもたらす。同様に、「後退(fall back)」についての苦情は、ワイプが出口ノズルを通り、容器内に戻ってしまうときに発生する。ワイプをワイプノズルにねじ込んで通すことは通常困難であり、後退が発生したとき、短い口取りが発生したとき、または新しいワイプロールをディスペンサーに取り付けるときは、面倒である。さらに、現在のワイプノズルの多くは、ワイプを再度ねじ込むためのツールを必要とする。加えて、現在のワイプディスペンサーの多くは、ワイプ/容器内の流体が蒸発し、ワイプを「乾燥」させ得るスリットまたは切り抜きを介した開口部を含む。
【発明の概要】
【0004】
ウェットワイプを放出するためのディスペンサーの実施形態が本明細書に開示される。ワイプを放出するための例示的なディスペンサーは、容器、容器内に含まれた複数のワイプ、およびワイプ放出ノズルを含む。ワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、および第一の位置と第二の位置との間で移動可能な第二のハウジング部材を有する。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有する開口部を有する。第二の位置では、ワイプ放出ノズルは第二の直径を有する開口部を有する。第二の直径は第一の直径よりも小さい。ノズルが第一の位置にある時、複数のワイプの先頭のワイプは、ワイプ放出ノズルにねじ込まれて通され得る。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは、先頭のワイプがミシン線に沿って後続のワイプから分離し得るほど十分な摩擦力を後続のワイプに対して加えない。
【0005】
ワイプを放出するための別の例示的なディスペンサーは、容器、容器内に含まれた複数のワイプ、およびワイプ放出ノズルを含む。ワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、第二のハウジング部材、および可撓性のスリーブを有する。ワイプ放出ノズルは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有する可撓性のスリーブによって形成された開口部を有する。第二の位置では、ワイプ放出ノズルは第二の直径を有する可撓性のスリーブによって形成された開口部を有する。第二の直径は第一の直径よりも小さい。第一の位置では、ワイプは開口部にねじ込まれ通されてもよく、当該開口部は、先頭のワイプがミシン目に沿って後続のワイプから分離し得るほど十分な摩擦を後続のワイプに対して加えない程度に大きい。
【0006】
ワイプディスペンサーノズルを装填する例示的方法は、容易に負荷調節可能なノズルを有するワイプの容器を得ること、および容易に負荷調節可能なノズルを開放装填位置に配置することを含む。開放装填位置は、先頭のワイプを後続のワイプから分離させ得るほど十分な力を加えない。例示的方法は、先頭のワイプを容易に負荷調節可能なノズルにねじ込んで通すことと、調節可能な放出ノズルを閉鎖放出位置に配置すること、をさらに含む。
【0007】
ワイプを放出するための別の例示的なディスペンサーは、容器、容器内に含まれた複数のワイプ、およびワイプ放出ノズルを含む。ワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、第二のハウジング部材、およびバルブを有する。ワイプ放出ノズルは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。第一の位置では、バルブは第一の直径を有する開口部を有する。第二の位置では、バルブは第二の直径を有する開口部を有する。第二の直径は第一の直径よりも小さい。
【0008】
ワイプ放出ノズルの例示的な実施形態もまた本明細書に開示される。例示的な実施形態は、第一のハウジング部材、第二のハウジング部材、および可撓性のスリーブを有する。ワイプ放出ノズルは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有する可撓性のスリーブによって形成された開口部を有する。第二の位置では、ワイプ放出ノズルは第二の直径を有する可撓性のスリーブによって形成された開口部を有する。第二の直径は第一の直径よりも小さい。
【0009】
別の例示的なワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、および第一の位置と第二の位置との間で移動可能な第二のハウジング部材を有する。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有する開口部を有する。第二の位置では、ワイプ放出ノズルは第二の直径を有する開口部を有する。第二の直径は第一の直径よりも小さい。ノズルが第一の位置にある時、複数のワイプの先頭のワイプは、ワイプ放出ノズルにねじ込まれて通され得る。ワイプ放出ノズルは、開放装填位置にある時、先頭のワイプがミシン目に沿って後続のワイプから分離し得るほど十分な摩擦力を後続のワイプに対して加えない。
【0010】
別の例示的なワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、第二のハウジング部材、およびシャッターを有する。ワイプ放出ノズルは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有するシャッターにより形成された開口部を有する。第二の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径よりも小さい第二の直径を有するシャッターにより形成された開口部を有する。
【0011】
別の例示的なワイプ放出ノズルは、第一のハウジング部材、第二のハウジング部材、およびバルブを有する。ワイプ放出ノズルは、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。第一の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径を有するバルブにより形成された開口部を有する。第二の位置では、ワイプ放出ノズルは第一の直径よりも小さい第二の直径を有する可撓性のスリーブにより形成された開口部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明のこれらおよびその他の特徴および利点は、以下の記述および添付図面に関してより良く理解されるであろう。
【0013】
図1図1は、ノズルが開放装填位置にある状態の、容易に負荷調節可能なノズルを有する例示的なワイプディスペンサーの断面図であり、先頭のワイプが容易に負荷調節可能なノズルを通して引き出されている。
【0014】
図2図2は、ノズルが閉鎖放出位置にある状態の、図1の容易に負荷調節可能なノズルを有する例示的なワイプディスペンサーの断面図であり、先頭のワイプが容易に負荷調節可能なノズルを通して引き出されている。
【0015】
図3図3は、図1の容易に負荷調節可能なノズルの側面図である。
【0016】
図4図4は、可撓性のスリーブを含まない図1の例示的な容易に負荷調節可能なノズルの断面図である。
【0017】
図5図5は、例示的な可撓性のスリーブの断面図である。
【0018】
図6図6は、容易に負荷調節可能なノズルの部分図である。
【0019】
図7図7は、それを通って突出するワイプのない状態の、閉鎖または放出位置にある例示的な容易に負荷調節可能なノズルの平面図である。
【0020】
図8図8は、容易に負荷調節可能なノズルを有する例示的なワイプディスペンサーの透視図である。
【0021】
図9図9は、容易に負荷調節可能なノズルにワイプを装填するための例示的方法である。
【0022】
図10図10Aおよび10Bは、シャッタータイプの閉鎖を有する容易に負荷調節可能なノズルの例示的な実施形態である。
【0023】
図11図11Aおよび11Bは、バルブタイプの閉鎖を有する容易に負荷調節可能なノズルの例示的な実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1および図2は、容易に負荷調節可能なノズル130を有するワイプディスペンサー100の例示的な実施形態を図示する。ワイプディスペンサー100は容器102を含む。容器102の内側に位置するのは、ワイプ104のロールである。ワイプ104のロールは流体で湿らされる。流体は、ワイプによって完全に吸収され得る。いくつかの実施形態では、容器の底部に残留液(図示せず)がある。容器の底部にある流体は、毛細管現象によってワイプを上って移動し得る。ワイプのロール104は、ワイプのロール104から個々のワイプを分離するために使用される周期的なミシン目140を有する。いくつかの実施形態では、ワイプはロール状ではなく、先頭のワイプが二つのワイプが分離する前に開口部を通して後続のワイプを引き出すように折り畳まれた個別のワイプであり得る。ワイプディスペンサー100は、容器102に固定されたキャップ106を含む。キャップ106は、例えば、螺合、溶接、スナップフィット、接着接合、摩擦ばめ、など、任意の手段によって容器102に固定され得る。
【0025】
容易に負荷調節可能なノズル130は、キャップ106に接続される。いくつかの実施形態では、容易に負荷調節可能なノズル130およびキャップ106は、単一ユニットに組み込まれる。容易に負荷調節可能なノズル130は、第一(または上部)のハウジング部材160および第二(または下部)のハウジング部材132を含む。第一および第二のハウジング部材160、132は、第一のハウジング部材160が第二のハウジング部材132と関連して移動可能になるような方法で接続される。この例示的な実施形態では、第一のハウジング部材160は、第二のハウジング部材132に対して回転する。
【0026】
開口部107は、少なくとも部分的にハウジング部材132によって形成される。下部ホース部材132は、円筒形状を有し、ラチェット捕捉機構138および放出タブ134を含む。上部ハウジング部材160は円筒形状を有し、そのまわりに位置する、ラチェット捕捉機構138と係合するラチェット部材162を有する。この例示的な実施形態では、放出タブ134を押下すると、ラチェット捕捉機構138がハウジング164の一部分に位置するラチェット部材162から係合解除される。
【0027】
容易に負荷調節可能なノズル130はまた、下部保持リング140および上部保持リング164を含む。下部保持リング140は、可撓性のスリーブ150の下方端152を下部ハウジング部材132に接続する。上部保持リングは、可撓性のスリーブ150の上方端154を上部ハウジング部材に固定する。可撓性のスリーブ150は、例えば、プラスチック、ゴム、エラストマー、シリコーン、ウレタン、ポリ塩化ビニル(「PVC」)、織物、疎水性織物、カーボンファイバー、など、本明細書に記載の開放装填構成および閉鎖放出構成を形成することができる、任意のタイプの可撓性材料であり得る。いくつかの実施形態では、可撓性材料は伸縮可能である。
【0028】
下部ハウジング132に対する上部ハウジング160の回転は、可撓性のスリーブ150を開口部180にわたって伸縮または折り畳ませ、開口部180のサイズを縮小させる。図1に示す開口部180Aは、開放装填位置の一例である。開放装填位置では、開口部180Aの直径は、閉鎖放出位置にある開口部180Bよりも大きい。装填位置にある開口部180は、ワイプ170を開放または装填位置180Aにある開口部180にねじ込んで通すのに十分な大きさであり、後続のワイプ171が先頭のワイプ170から分離し得るのに十分な力をワイプ170に加えない。
【0029】
この実施形態では、ラチェット部材162は、上部ハウジング部材164の周囲の周りに延在する。これにより、下部ハウジング部材132に対して上部ハウジング160を任意の特定の位置に回転させ、ラチェット捕捉機構138が解除されるまでその位置に留まる。いくつかの実施形態では、ラチェット捕捉機構138は、上部ハウジング160が、ラチェット捕捉機構138を手動で解除することなく、その閉鎖放出位置180Bに向かって回転し得るように、傾斜面を有する。いくつかの実施形態では、ラチェット部材162は、上部ハウジング160の周りに部分的にのみ延在する。このように、閉鎖放出位置にある開口部の最小直径は、ラチェット部材162の位置によって制御される。いくつかの実施形態では、閉鎖放出位置にある開口部180が小さすぎるのを防ぐためにストップ部材(図示せず)が用いられる。
【0030】
開口部180は、開放装填位置180Aである第一の直径(図1)を有する。図1に見られる通り、開口部は、容易に負荷調節可能なノズル130を通して引っ張られる先頭のワイプ170よりも実質的に大きい。これにより、通常は従来技術のノズルで必要とされるように、ノズル130にワイプを押したり、引っ張ったりして通すためのツールの必要なしに、先頭のワイプ170をノズル130にねじ込んで通すことが可能になる。いくつかの実施形態では、開放装填位置180Aでは、ワイプ140の端を離すと、先頭のワイプ170はノズル130を通って下に引っ込んでしまう。言い換えれば、開放装填位置180Aにある開口部180は、ワイプ170を掴まない、またはワイプ170に対して大きな摩擦力を加えない。すなわち、容易に負荷調節可能なノズル130によってワイプ170に適用される任意の摩擦力は、ワイプが上に引っ張られたとき、ミシン目140に沿ってワイプ140をワイプのロール104から分離させ得ない。
【0031】
図2、7および8は、より小さな開口部180を有する容易に負荷調節可能なノズル130を図示し、閉鎖または放出位置180Bにある。より小さい開口部180は、ワイプ170を固定し、流体(図示せず)が容器102から蒸発するのを防止する(または緩和させる)。加えて、先頭のワイプ170と後続のワイプ171との間のミシン目140が放出または閉鎖位置180Bにあるより小さい開口部180の頂部よりわずかに上にある時、より小さい開口部180は先頭のワイプ170が後続のワイプ171から分離するのに十分な摩擦力をワイプ170、171にもたらす。閉鎖放出位置180Bにある開口部180の直径は、放出されている特定のワイプ170、171の関数、および十分な量の後続のワイプ171が容易に負荷調整可能な放出ノズルの端部から延びた後、後続のワイプ171の先頭の端部が先頭のワイプ170から分離し得るような最適な摩擦力である。
【0032】
図3は例示的な容易に負荷調節可能なノズル130の側面図であり、図4はその断面図である。図5は例示的なスリーブ150の断面図であり、図6は上部ハウジング160A、下部ハウジング132Aおよびスリーブ150Aを有する放出ノズル130Aの部分分解透視図である。この実施形態では、上部ハウジング部材160Aは、例示的な目的のために下部ハウジング部材132Aから分離されるが、実際には上で示したように互いに接続されている。
【0033】
図7は、閉鎖放出位置180Bにある、閉鎖放出位置180Bにある開口部180を有する閉鎖位置にある容易に負荷調節可能なノズル130の平面図であり、開口部180は、ワイプ170に圧力を加え、開口部180の下に位置するワイプ170の乾燥を防ぐのに役立つ封止を形成する。図8は、容易に負荷調節可能なノズル130を有するワイプディスペンサー100の透視図である。
【0034】
図9は、ワイプのロールの先頭のワイプをねじ込むための例示的方法900である。方法はブロック902で開始し、ブロック904では、ワイプを備えた容器および容易に負荷調節可能な放出ノズルが提供される。ブロック906では、調節可能な放出ノズルが開放装填位置に配置される。これは、例えば、ラチェット捕捉を解除し、別の部材に対して部材を回転させてノズルを開くことにより達成され得る。
【0035】
先頭のワイプは、ノズルの開口部にねじ込まれて通される。開放装填位置では、離された場合、ワイプは容器内に引っ込み得る。加えて、この位置では、先頭のワイプが容易に負荷調節可能なノズルを通して引っ張られる場合、ミシン線に沿って先頭のワイプが後続のワイプから分離し得るような不十分な摩擦力が容易に負荷調節可能なノズルによって加えられる。
【0036】
ブロック910では、容易に負荷調節可能なノズルがその閉鎖放出位置に配置される。これは、例えば、別の部材に対してある部材を回転させて、ワイプの周りの開口部を閉鎖し、ノズルを閉鎖放出位置に配置することによって達成され得る。閉鎖放出位置では、先頭のワイプを引っ張ると、先頭のワイプから分離する前に、後続のワイプがノズルから部分的に延びる。方法はブロック912で終了する。
【0037】
別の例示的な実施形態は、シャッター様式の閉鎖部1000(図10Aおよび10Bに示す)を利用して、上述のものと類似した機能を実行する。いくつかの実施形態では、シャッター様式の閉鎖部は、カメラのシャッターの外観と類似して見える。この実施形態では、シャッター1006は、ノズル1000にワイプを容易にねじ込んで上へと通すことができる第一の直径1008Aを有する開放装填位置を有する。また、ノズル1000が開放装填位置にある時、ノズルを通して先頭のワイプを引っ張る上げることによって、先頭のワイプはワイプのロールから分離され得ない。先頭のワイプがノズルを通して引っ張り上げられた後、シャッター1006はその閉鎖放出位置1008Bに移動する。この位置では、シャッターは、ワイプがノズルを通して引っ張られるときにワイプに摩擦力を加える。摩擦力は、先頭のワイプが容器から引っ張り出される時、ミシン線が容易に負荷調節可能なノズルの十分上方にあると、後続のワイプがミシン線から分離するのに十分である。この例示的な実施形態では、容易に負荷調節可能なノズル1000は、互いに対して移動して、上述のように他方に対して一方を回転させることによって、開放装填位置1008Aと閉鎖放出位置1008Bとの間を移動する、第一のハウジング部材1002および第二のハウジング部材1004を有し、同様のラチェット部材および一つまたは複数のラチェット捕捉部材を含み得る。
【0038】
別の例示的な実施形態は、シャッター様式の閉鎖部1100(図11Aおよび11Bに示す)を利用して、上述のものと類似した機能を達成および/または実行する。いくつかの実施形態では、バルブ様式の閉鎖部を利用して、類似の機能を達成および/または実行する。この実施形態では、バルブ1106は、ノズル1100にワイプを容易にねじ込んで上へと通すことができる第一の直径1108Aを有する開放装填位置を有する。また、ノズル1100が開放装填位置にある時、ノズルを通して先頭のワイプを引っ張る上げることによって、先頭のワイプはワイプのロールから分離され得ない。先頭のワイプがノズルを通して引っ張り上げられた後、バルブ1106はその閉鎖放出位置1108Bに移動する。この位置では、バルブは、ワイプがノズル1100を通して引っ張られるときにワイプに摩擦力を加える。摩擦力は、先頭のワイプが容器から引っ張り出される時、ミシン線が容易に負荷調節可能なノズル1100の十分上方にあると、後続のワイプがミシン線に沿って先頭のワイプから分離するのに十分である。この例示的な実施形態では、容易に負荷調節可能なノズル1100は、互いに対して移動して、上述のように他方に対して一方を回転させることによって、開放装填位置1108Aと閉鎖放出位置1108Bとの間を移動する、第一のハウジング部材1102および第二のハウジング部材1104を有し、同様のラチェット部材および一つまたは複数のラチェット捕捉部材を含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、本明細書に図示および開示されるキャップは、例えば、スナップカバーなどのカバー(図示せず)を含み得る。
【0040】
例示的な実施形態の多くは、ワイプの周りに封止を少なくとも部分的に形成することによって「乾燥」を排除または緩和させる。ワイプの周りに封止を少なくとも部分的に形成することにより、容器から蒸発する流体の量を防止または低減させる。
【0041】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のノズルを任意のタイプの容器で使用し得る。容器はワイプを湿らせるための流体を含む。いくつかの実施形態では、流体は消毒薬である。いくつかの実施形態では、流体は一つまたは複数の抗菌剤を含む。いくつかの実施形態では、流体は殺菌剤である。いくつかの実施形態では、流体はアルコールを含む。いくつかの実施形態では、流体はエタノールを含む。いくつかの実施形態では、流体はイソプロピルアルコールを含む。いくつかの実施形態では、流体は変性アルコールを含む。いくつかの実施形態では、流体は第四級アンモニウムカチオンまたは塩を含む。いくつかの実施形態では、流体は漂白剤を含む。
【0042】
本発明はその実施形態の説明によって図示されており、実施形態がかなり詳細に記述されているが、これは、出願人がそのような詳細に対する添付の請求項の範囲を制限することを意図するものではない。追加的な利点および修正は、当業者には容易に見えるであろう。例えば、流体保持部材は、ドーム型自在軸受ノズルから分離され得る。したがって、本発明は、そのより広い態様において、示され説明されている具体的な詳細、代表的な装置および説明の例に限定されない。したがって、新しい試みは、出願人の一般的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、そのような詳細から作られうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
【国際調査報告】