(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
STINGの調節によって影響を受ける疾患、症候群又は障害を治療するための化合物、組成物及び方法が開示される。このような化合物は、式(I)により表され、式中、B
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、並びに医薬的に許容される担体、医薬的に許容される賦形剤及び医薬的に許容される希釈剤のうち少なくとも1つを含む、医薬組成物。
STINGによって調節される疾患、症候群又は状態を治療する方法であって、前記治療を必要とする対象に治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、方法。
疾患、症候群又は状態を治療する方法であって、前記疾患、症候群又は状態が、STINGのアゴニズムによって影響を受けるものであり、前記治療を必要とする対象に治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、方法。
ウイルス感染、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌及び線維肉腫からなる群から選択される疾患、症候群又は状態を治療する方法であって、前記治療を必要とする対象に、治療有効量の請求項9に記載の組成物を投与することを含む、方法。
疾患、症候群、状態、又は障害を治療する方法であって、前記疾患、症候群、状態、又は障害がSTINGのアゴニズムによって影響を受けるものであり、前記治療を必要とする対象に治療有効量の(a)式(I)に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩形態及び(b)腫瘍溶解性ウイルス又は抗癌ワクチンを投与することを含む、方法。
前記抗癌ワクチンが、独立して、抗原ワクチン、全細胞ワクチン、樹状細胞活性化ワクチン、DNAワクチン、Bacillus Calmette−Guerin(BCG)ワクチン、Sipuleucel−T(Provenge)、Talimogene laherparepvec(T−Vec;Imlygic(商標))、腫瘍溶解性ウイルス系ワクチン、及びアデノウイルス系ワクチンからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
ウイルス感染、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌及び線維肉腫からなる群から選択される疾患、症候群又は状態の治療を必要とする対象において前記疾患、症候群又は状態を治療するための薬剤を調製するための、請求項1に記載の化合物の使用。
ウイルス感染、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌及び線維肉腫からなる群から選択される疾患、症候群又は状態の治療を必要とする対象において前記疾患、症候群又は状態を治療する方法において使用するための、請求項1に記載の化合物の使用。
【発明を実施するための形態】
【0029】
置換基に関連して用いられる「独立して」という用語は、2個以上の置換基が存在し得る場合に、それらの置換基が互いに同じであっても異なってもよい状況を意味する。
【0030】
単独で用いられるか又は置換基の一部として用いられるかによらず、「アルキル」という用語は、1〜8個の炭素原子を有する、直鎖状及び分岐鎖状の炭素鎖を意味する。したがって、指定された炭素原子の数(例えば、C
1〜8)は、独立して、アルキル部分又はより大きなアルキル含有置換基のアルキル部の炭素原子数を意味する。複数のアルキル基を有する置換基、例えば、(C
1〜6アルキル)
2アミノ−において、ジアルキルアミノのC
1〜6アルキル基は、同じであっても異なってもよい。
【0031】
「アルコキシ」という用語は、−O−アルキル基を意味し、ここで「アルキル」という用語は上記で定義されるものである。
【0032】
「アルケニル」及び「アルキニル」という用語は、2〜8個の炭素原子を有する、直鎖状及び分岐鎖状の炭素鎖を意味し、アルケニル鎖は、少なくとも1つの二重結合を含み、アルキニル鎖は、少なくとも1つの三重結合を含む。
【0033】
「シクロアルキル」という用語は、飽和又は部分的に飽和の、単環式又は多環式の、3〜14個の炭素原子の炭化水素環を意味する。このような環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びアダマンチルが挙げられる。
【0034】
「ヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子とN、O及びSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む3〜10個の環員を有する非芳香族の単環系又は二環系を意味する。ヘテロシクリルという用語の範囲には、1〜2員がNである5〜7員の非芳香族環、又は0、1若しくは2員がNであり、最大2員がO若しくはSであり、少なくとも1員がN、O若しくはSのいずれかである必要がある、5〜7員の非芳香族環が含まれる。環は、任意選択で、0〜1個の不飽和結合を含んでいてよく、環が6又は7員である場合、任意選択で、2個以下の不飽和結合を含んでいてよい。複素環を構成する炭素原子環員は、完全に飽和していても部分的に飽和していてもよい。
【0035】
「ヘテロシクリル」という用語はまた、架橋されることで二環式環を形成する2個の5員の単環式ヘテロシクロアルキル基も含む。このような基は、完全に芳香族性とはみなされず、ヘテロアリール基とは称されない。複素環が二環式の場合、複素環の両環は、非芳香環であり、かつ、少なくとも一方の環はヘテロ原子の環員を含む。複素環基の例としては、限定するものではないが、ピロリニル(2H−ピロール、2−ピロリニル又は3−ピロリニルを含む)、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、及びピペラジニルが挙げられる。特に断らない限り、複素環は、そのペンダント基と、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子又は炭素原子で結合している。
【0036】
「アリール」という用語は、6〜10個の炭素員からなる、不飽和、芳香族性の単環又は二環の炭素環を指す。アリール環の例としては、フェニル及びナフタレニルが挙げられる。
【0037】
「ヘテロアリール」という用語は、炭素原子とN、O及びSからなる群から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む5〜10個の環員を有する芳香族性の単環式又は二環式の芳香環系を指す。ヘテロアリールという用語の範囲には、5又は6員の芳香環が含まれ、ただし環は炭素原子からなり、少なくとも1個のヘテロ原子の環員を有する。適切なヘテロ原子としては、窒素、酸素、及び硫黄が挙げられる。5員環の場合、ヘテロアリール環は、好ましくは、1員の窒素、酸素又は硫黄を含み、更に3個以下の更なる窒素を含む。6員環の場合、ヘテロアリール環は、好ましくは1〜3個の窒素原子を含む。6員環が3個の窒素原子を有する場合では、最大で2個の窒素原子が隣り合う。ヘテロアリール基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、イソキノリニル及びキナゾリニルが挙げられる。特に断らない限り、ヘテロアリールは、そのペンダント基と、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子又は炭素原子で結合している。
【0038】
「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子を指す。
【0039】
「アルキル」若しくは「アリール」という用語又はこれらの接頭辞の語根のいずれかが、置換基の名称中に現れる場合(例えば、アリールアルキル、アルキルアミノ)、名称は、「アルキル」及び「アリール」について上記に与えられた限定を含むものとして解釈されるものとする。指定される炭素原子数(例えば、C
1〜C
6)は、アルキル部分、アリール部分、又は、アルキルがその接頭辞の語根として現れる、より大きな置換基のアルキル部分の炭素原子数を独立して指す。アルキル及びアルコキシ置換基について、指定される炭素原子数は、指定された所定の範囲内に含まれる全ての独立した構成員を含む。例えば、C
1〜6アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシルを個々に、並びにこれらの下位の組み合わせ(例えば、C
1〜2、C
1〜3、C
1〜4、C
1〜5、C
2〜6、C
3〜6、C
4〜6、C
5〜6、C
2〜5など)を挙げることができる。
【0040】
一般的に、本開示全体で使用される標準的な命名法の規則の下では、指定される側鎖の末端部分が最初に記載され、続けて結合点の方向に隣接する官能基が記載される。したがって、例えば、「C
1〜C
6アルキルカルボニル」置換基は、下式の基を意味する。
【0042】
立体中心における「R」という用語は、当該技術分野で定義されているように、その立体中心が純粋にR−配置のものであることを示す。同様に、「S」という用語は、純粋にS−配置のものであることを意味する。本願明細書で使用するとき、立体中心における「
*R」又は「
*S」という用語は、その立体中心が純粋なものであるが、どちらの配置であるか未知であることを表記するのに使用される。本願明細書で使用するとき、「RS」という用語は、R−配置及びS−配置の混合として存在する立体中心を意味する。同様に、「
*RS」又は「
*SR」という用語は、R配置及びS配置の混合として存在し、その分子内の別の立体中心に関しての配置が未知である立体中心のものを意味する。
【0043】
本願明細書で使用するとき、「
*」という用語は、純水なものとして、ただし未知の配置、又はR−配置及びS−配置の混合として存在し得る、立体中心を表すのに用いる。
【0044】
1個の立体中心を有する化合物であって、立体化学的結合の指定なしで図示されているものは、2種類のエナンチオマーの混合物である。2個の立体中心を有する化合物であって、両方とも立体化学的結合の指定なしで図示されているものは、4種のジアステレオマーの混合物である。「RS」の両方で標識された2個の立体中心を有する化合物であって、立体化学的結合の指定を付して図示されているものは、図示されている相対的な立体化学を有する2成分混合物である。「
*RS」の両方で標識された2個の立体中心を有する化合物であって、立体化学的結合の指定を付して図示されているものは、相対的な立体化学が不明である2成分混合物である。立体化学的結合の指定なしで図示されている未標識の立体中心は、R−配置とS−配置との混合である。立体化学的結合の指定を付して図示されている未標識の立体中心に関しては、その絶対的な立体化学は図示されたとおりのものである。
【0045】
特に断らない限り、分子内の特定の位置における任意の置換基又はその変形物の定義は、その分子内の他の位置におけるその定義とは独立であることが意図されている。本発明の化合物における置換基及び置換パターンは、化学的に安定であり、かつ当技術分野において周知の技術及び本明細書で説明される方法により容易に合成できる化合物を提供するために、当業者が選択することができると理解される。
【0046】
「対象」という用語は、治療、観察又は試験の対象となっている動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
【0047】
「治療有効量」という用語は、治療される疾患、症候群、状態又は障害の症状の緩和若しくは部分的緩和を含む、研究者、獣医、医師、又は他の臨床専門家が得ようとする生物学的又は医薬的応答を組織系、動物又はヒトにおいて誘導する、本発明の化合物を含む活性化合物又は医薬品の量を指す。
【0048】
「組成物」という用語は、治療有効量の特定の成分を含む生成物、並びに特定の量の特定の成分の組み合わせから直接又は間接的にもたらされる任意の生成物を意味する。
【0049】
「STINGアゴニスト」という用語は、STINGに結合することによってSTINGに作用し、STING機能に関連する分子の活性化によって特徴付けられる下流のシグナル伝達を誘導する、化合物を包含することを意図している。この用語には、STING、IRF3及び/又はNF−
KBの直接リン酸化反応も含まれ、STAT6も含まれ得る。STING経路活性化によって、I型インターフェロン(主にIFN−α及びIFN−β)の産生及びインターフェロン刺激遺伝子の発現が増加する(Chen H,et al.「Activation of STAT6 by STING Is Critical for Antiviral Innate Immunity.」Cell.2011,vol.14:433−446;and Liu S−Y,et al.「Systematic identification of type I and type II interferon−induced antiviral factors」.Natl.Acad.Sci.2012:vol.1094239−4244)。
【0050】
「STING調節された」という用語は、限定されないが、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、線維肉腫及びB型肝炎感染などのウイルス感染、疾患又は状態を含む、STINGによって直接、又はSTING経路を介して影響を受ける状態を指すために用いられる。
【0051】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、「STINGによって調節される障害」という用語は、ウイルス感染、疾患、障害又は状態のうち、その特徴的な症状の少なくとも1つがSTINGアゴニストで治療すると緩和するか、又は除去されることを特徴とするものを意味する。好適な例としては、限定されないが、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、線維肉腫及びB型肝炎が挙げられる。
【0052】
本明細書で使用されるとき、特に断らない限り、(STINGのアゴニズムにより影響を受けるウイルス感染、疾患、症候群、状態又は障害に言及する場合の)「影響する」又は「影響される」という用語は、当該ウイルス感染、疾患、症候群、状態又は障害の1つ以上の症状又は所見の頻度及び/又は重症度の低下を含み、並びに/又は、当該ウイルス感染、疾患、症候群、状態若しくは障害の1つ以上の症状若しくは所見の進行の予防、又は、ウイルス感染、疾患、状態、症候群又は障害の進行の予防を含む。
【0053】
本発明の化合物は、STINGのアゴニズムにより影響を受けるウイルス感染、疾患、症候群、状態又は障害を治療又は寛解させるための方法に有用である。そのような方法は、そのような処置、改善及び/又は予防を必要とする対象(動物、哺乳類、及びヒトを含む)に、式(I)の化合物、若しくはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、又は医薬的に許容される塩の治療有効量を投与することを含む、それからなる、及び/又はそれから本質的になる。
【0054】
特に、式(I)の化合物、若しくはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、又は医薬的に許容される塩形態は、例えば黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、線維肉腫及びB型肝炎感染などの疾患、症候群、状態又は障害を治療するか、又は改善するのに有用である。
【0055】
より具体的には、式(I)の化合物、若しくはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、又は医薬的に許容される塩形態は、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、線維肉腫及びB型肝炎感染などの疾患、症候群、状態又は障害を治療するか、又は改善するのに有用であり、当該治療又は改善を必要とする対象に、治療有効量の本明細書で定義した式(I)の化合物、若しくはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、又は医薬的に許容される塩形態を投与することを含む。
【0056】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、ヘパドナウイルス(Hepadnaviridae)(例えばB型肝炎ウイルス、すなわちHBV)によって引き起こされる感染を含むウイルス感染を寛解させ、及び/又は治療する方法に関する。この方法は、ウイルス感染症を患っていると特定された対象に、有効量の式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物を投与することを含んでいてもよい。
【0057】
本明細書に開示された他の実施形態は、ウイルス感染を寛解させ、及び/又は治療する方法であって、ウイルスに感染した細胞と、有効量の本明細書に記載の1種類以上の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態)、又は本明細書に記載の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物とを接触させることを含んでいてもよい、方法に関する。本明細書に記載される更に他の実施形態は、ウイルス感染を寛解させ、及び/又は治療するための薬剤の製造において、式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態を使用することに関する。
【0058】
本明細書に記載される更に他の実施形態は、ウイルス感染を寛解させ、及び/又は治療するために使用可能な、式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物に関する。本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、ウイルスの複製を阻害する方法であって、ウイルスに感染した細胞と、有効量の式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は本明細書に記載の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物とを接触させることを含んでいてもよい、方法に関する。
【0059】
本明細書に記載される他の実施形態は、ウイルスの複製を阻害するための薬剤の製造において、式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態を使用することに関する。本明細書に記載される更に他の実施形態は、ウイルスの複製を阻害するために使用可能な、本明細書に記載の1種類以上の化合物(例えば、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態)、又は本明細書に記載の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物に関する。
【0060】
いくつかの実施形態では、ウイルス感染は、B型肝炎ウイルスの感染であってもよい。方法は、HBVを患っていると特定された対象に、有効量の式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物を投与することを含んでいてもよい。
【0061】
本明細書に開示された他の実施形態は、ウイルス感染を寛解させ、及び/又は治療する方法であって、HBVに感染した細胞と、有効量の式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物とを接触させることを含んでいてもよい、方法に関する。本明細書に記載される更に他の実施形態は、HBVを寛解させ、及び/又は治療するための薬剤の製造において、式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を使用することに関する。
【0062】
本明細書に記載される更に他の実施形態は、HBVを寛解させ、及び/又は治療するために使用可能な、式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物に関する。本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、HBVの複製を阻害する方法であって、ウイルスに感染した細胞と、有効量の式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物とを接触させることを含んでいてもよい、方法に関する。
【0063】
本明細書に記載される他の実施形態は、HBVの複製を阻害するための薬剤の製造において、式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩を使用することに関する。本明細書に記載される更に他の実施形態は、HBVの複製を阻害するために使用可能な、式(I)の1種類以上の化合物、又はその医薬的に許容される塩、又は式(I)の1種類以上の化合物若しくはその医薬的に許容される塩形態を含む医薬組成物に関する。
【0064】
本発明の実施形態は、本明細書に定義される式(I)の化合物、若しくはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、又は医薬的に許容されるその塩形態を含み、本明細書に定義される可変部の1つ以上から選択される置換基(例えば、B
2、X
2、R
2a、R
2b、R
2c、Z−M−Y、Y
1−M
1−Z
1、B
1、X
1、R
1a、R
1b、及びR
1c)は、独立して、以下の表1のリストに例示されるものからの任意の個々の置換基又は任意の置換基のサブセットであるように選択される。
【0068】
本発明の一実施形態は、式(Ia)の化合物:
【0069】
【化8】
(式中、
R
1aは、独立して、水素;ヒドロキシ;フルオロ;1〜7個のハロゲン置換基又はメトキシで任意選択で独立して置換されるC
1〜3アルコキシ;C
3〜6アルケニルオキシ;C
2〜6アルキニルオキシ;ヒドロキシ(C
1〜3)アルコキシ;又はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、若しくはヒドロキシから選択される1〜3個の置換基で任意選択で独立して置換されるC
1〜3アルキルから選択され;
R
1bは、独立して、水素、フルオロ、又はヒドロキシから選択され;ただし、R
1bがフルオロのとき、R
1aは水素又はフルオロであり;
R
1cは、独立して、水素又はメチルから選択され;
R
2aは、独立して、水素;ヒドロキシ;フルオロ;1〜7個のハロゲン置換基又はメトキシで任意選択で独立して置換されるC
1〜3アルコキシ、C
3〜6アルケニルオキシ;C
2〜6アルキニルオキシ;ヒドロキシ(C
1〜3)アルコキシ;又はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、若しくはヒドロキシから選択される1〜3個の置換基で任意選択で独立して置換されるC
1〜3アルキルから選択され;R
3は、水素であり;
又は、R
2aは−O−であり、R
2cは−CH
2−であり、これにより、R
2aと、R
2cと、これらが結合する原子とが、5員環を形成し;
R
2bは、独立して、水素、フルオロ、又はヒドロキシから選択され;ただし、R
2bがフルオロのとき、R
2aは水素又はフルオロであり;
R
2cは、独立して、水素、フルオロ、CH
3、又はCH
2Fから選択され;
X
1及びX
2は、独立して、O、S、及びCH
2からなる群から選択され;
Y及びY
1は、各々独立して、存在しない、又はO若しくはNHからなる群から選択され;
Z及びZ
1は、独立して、O及びNHからなる群から選択され;
M及びM
1のうちの一方は、
【0070】
【化9】
であり、M及びM
1のうちの他方は、独立して、
【0071】
【化10】
から選択され、
これにより、Mが
【0072】
【化11】
であるとき、Y及びZのうちの一方はNHであり、Y及びZのうちの他方はOであり、
またこれにより、M
1は、
【0073】
【化12】
であり、Y
1及びZ
1のうちの一方はNHであり、Y
1及びZ
1のうちの他方はOであり;
R
4は、独立して、ヒドロキシ、メチル、BH
3、及び−SR
5からなる群から選択され;R
5は、独立して、水素、−CH
2O(O)R
6、−CH
2OC(O)OR
6、−CH
2CH
2SC(O)R
6、及び−CH
2CH
2S−SCH
2R
6からなる群から選択され;
R
6は、独立して、1〜5個のフルオロ若しくはヒドロキシ置換基、C
1〜6アルキル、C
6〜10アリール、又はC
3〜12シクロアルキルで任意選択で独立して置換されるC
6〜10アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C
3〜12シクロアルキル、及びC
1〜20アルキルからなる群から選択される)
若しくはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの医薬的に許容される塩形態
(ただし、B
1及びB
2が各々b6であり、Z−M−YがOS(O
2)NHであり、Y
1−M
1−Z
1がOP(O)(OH)O又はOP(O)(SH)Oであるとき、R
1aはOH以外である)に関する。
【0074】
本発明の更なる実施形態は、化合物1〜55
【0102】
から選択される式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態に関する。
医療において使用する場合、式(I)の化合物の塩とは、非毒性の「医薬的に許容される塩」を指す。しかし、他の塩が式(I)の化合物又はそれらの医薬的に許容される塩形態の調製にて有用である場合もある。式(I)の化合物の適切な医薬的に許容される塩としては、例えば、化合物の溶液を、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸などの医薬的に許容される酸の溶液と混合することにより形成され得る酸付加塩が挙げられる。更に、式(I)の化合物が酸性部分を有する場合、その適切な医薬的に許容される塩としては例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩又はカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩又はマグネシウム塩)、及び適切な有機リガンドと形成される塩(例えば、第四級アンモニウム塩)を挙げることができる。すなわち、代表的な医薬的に許容される塩としては、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カルシウムエデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシラート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ハイドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエート、ヨウ化物、イソチオネート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル臭化物、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、パモン酸塩(エンボナート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド、及び吉草酸塩が挙げられる。
【0103】
薬学的に許容される塩の調製で使用され得る代表的な酸及び塩基としては、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−しょうのう酸、カンファースルホン酸、(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸(sebaic acid)、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸及びウンデシレン酸などの酸、並びに、アンモニア、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リジン、水酸化マグネシウム、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン及び水酸化亜鉛などの塩基が挙げられる。
【0104】
本発明の実施形態には、式(I)の化合物のプロドラッグが含まれる。一般的には、このようなプロドラッグは、インビボで必要な化合物に容易に変換可能な化合物の機能的誘導体である。したがって、本発明の治療又は予防の方法の実施形態において、「投与すること」という用語には、具体的に開示された化合物による、又は具体的には開示されていない場合もあるが患者への投与後にインビボで特定の化合物に変換される化合物による、記載された様々な疾患、状態、症候群及び障害の治療又は予防が包含される。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に関する通常の手順は、例えば、「Design of Prodrugs」,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載されている。
【0105】
本発明の実施形態に基づく化合物が少なくとも1個のキラル中心を有する場合、それに応じて化合物はエナンチオマーとして存在し得る。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、それらはジアステレオマーとして追加的に存在し得る。かかる異性体及びその混合物は全て、本発明の範囲内に包含されると理解される。更に、化合物の結晶型の中には、多形として存在できるものもあり、そのような多形も本発明に含まれることが意図される。加えて、化合物の中には、水との溶媒和物(すなわち、水和物)又は一般的な有機溶媒との溶媒和物を形成できるものもあり、このような溶媒和物もまた、本発明の範囲に包含されることが意図される。当業者は、本明細書で用いる「化合物」という用語が、式(I)の化合物の溶媒和物を含むことを理解するであろう。
【0106】
本発明の特定の実施形態に基づく化合物の調製プロセスにより立体異性体の混合物を生じる場合、これらの異性体は、分取クロマトグラフィなどの従来技術により分離することができる。化合物はラセミ体で調製されてもよく、又は個々のエナンチオマーをエナンチオ選択的合成若しくは分解のいずれかにより調製することもできる。化合物は、例えば、(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸及び/又は(+)−ジ−p−トルオイル−l−酒石酸などの光学活性酸と塩を形成させた後に、分別結晶化を行い、遊離塩基を再生させることによりジアステレオマー対を形成させるなどの標準的技術により、それら化合物の成分であるエナンチオマーに分割することができる。化合物はまた、ジアステレオマーのエステル又はアミドを形成した後、クロマトグラフィ分離を行い、キラル補助基を除去することにより、分解することもできる。あるいは、化合物はキラルHPLCカラムを用いて分割してもよい。
【0107】
本発明の一実施形態は、式(I)の化合物の(+)−エナンチオマーを含む、それからなる、及び/又はそれから本質的になる医薬組成物を含む組成物であって、当該化合物の(−)−異性体を実質的に含まない、組成物を目的とする。本文脈において、実質的に含まないとは、下式で算出される(−)−異性体が、約25%未満、好ましくは約10%未満、より好ましくは約5%未満、更により好ましくは約2%未満、及び更により好ましくは約1%未満であることを意味する。
【0109】
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物の(−)−エナンチオマーを含むか、それからなるか、及び/又はそれから本質的になる医薬組成物を含む組成物であって、当該化合物の(+)−異性体を実質的に含まない、組成物である。本文脈において、実質的に含まないとは、下式で算出される(+)−異性体が、約25%未満、好ましくは約10%未満、より好ましくは約5%未満、更により好ましくは約2%未満、更により好ましくは約1%未満であることを意味する。
【0111】
本発明の種々の実施形態の化合物を調製するための任意のプロセスにおいて、関連する分子のいずれかにおける感受性基又は反応性基を保護することが必要及び/又は望ましい場合がある。これは、Protective Groups in Organic Chemistry,Second Edition,J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973;T.W.Greene & p.G.M,Wilts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1991、及びT.W.Greene & p.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,Third Edition,John Wiley & Sons,1999などに記載されるものなど、従来の保護基を用いることにより達成され得る。保護基は、当該技術分野において既知の方法を用いて、後の便利な段階で除去可能である。
【0112】
本発明の実施形態の化合物(その医薬的に許容される塩及び医薬的に許容される溶媒和物を含む)は単独で投与することができるが、これらの化合物は、一般的には、意図された投与経路及び標準的な製薬学的又は獣医学的な慣行の観点から選ばれる、医薬的に許容される担体、医薬的に許容される賦形剤及び/又は医薬的に許容される希釈剤との混合物として投与される。したがって、本発明の特定の実施形態は、式(I)の化合物及び少なくとも1つの医薬的に許容される担体、医薬的に許容される賦形剤、及び/又は医薬的に許容される希釈剤を含む製薬学的及び獣医学的組成物を目的とする。
【0113】
一例として、本発明の実施形態の医薬組成物では、式(I)の化合物は、任意の適切な結合剤、潤滑剤、懸濁化剤、コーティング剤、可溶化剤、及びそれらの組み合わせと混合することができる。
【0114】
本発明の化合物を含む固体経口投与形態、例えば、錠剤又はカプセルを、必要に応じて1回につき少なくとも1つの投与形態で投与することができる。持続放出性製剤で化合物を投与することも可能である。
【0115】
本発明の化合物が投与され得る追加の経口形態としては、エリキシル剤、溶液、シロップ剤及び懸濁剤が挙げられる。それぞれ任意選択的に香味剤及び着色剤を含有する。
【0116】
あるいは、式(I)の化合物は、吸入(気管内又は経鼻的に)により、若しくは座薬若しくはペッサリーの形態で投与することができる。又は、式(I)の化合物は、ローション、溶液、クリーム、軟膏若しくは散布剤として局所的に適用することもできる。例えば、それを、ポリエチレングリコール又は液体パラフィンの水性エマルジョンを含む、それからなる、及び/又はそれから本質的になるクリームに組み込むことができる。式(I)の化合物は、クリームの約1重量%〜約10重量%の濃度で、必要に応じて任意の安定剤及び保存剤と共にワックス又は軟パラフィン基剤を含む、それからなる、及び/又はそれから本質的になる軟膏に添加することもできる。投与の代替手段としては、皮膚又は経皮貼付剤を使用することによる経皮投与が挙げられる。
【0117】
本発明の医薬組成物(本発明の化合物単独と同様)は、非経口的に、例えば、陰茎海綿体内、静脈内、筋肉内、皮下、皮内、又は髄腔内に注入することができる。この場合、組成物はまた、適切な担体、適切な賦形剤、及び適切な希釈剤のうちの少なくとも1つを含む。
【0118】
非経口投与について、本発明の医薬組成物は、例えば、溶液を血液と等張に保つうえで充分な塩及び単糖などの他の物質を含んでもよい滅菌水溶液の形態で最もよく使用される。
【0119】
癌の治療のための上述の投与経路に加えて、医薬組成物は、腫瘍内又は腫瘍周囲への注射による投与に適合され得る。このように免疫系を活性化して、離れた部位で腫瘍を死滅させることは、アブスコパル効果として一般的に知られており、多数の治療法を用いて動物において実証されている(van der Jeught,et al.,Oncotarget,2015,6(3),1359−1381)。局所投与又は腫瘍内若しくは腫瘍周囲への投与の更なる利点は、はるかに低用量で同等の有効性を達成し、ひいては高用量の場合に観察され得る有害事象を最小限に抑えるか又は排除するという能力である(Marabelle,A.,et al.,Clinical Cancer Research,2014,20(7),1747−1756)。
【0120】
口腔又は舌下投与では、本発明の医薬組成物を錠剤又はトローチ剤の形態で投与してもよく、これは従来法で製剤することができる。
【0121】
更なる例として、活性成分として式(I)の化合物の少なくとも1つを含有する医薬組成物を、従来の製薬学的配合技術に従って、化合物と、医薬的に許容される担体、医薬的に許容される希釈剤、及び/又は医薬的に許容される賦形剤とを混合することによって調製することができる。担体、賦形剤、及び希釈剤は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口など)に応じ、広範な形態を取ることができる。それゆえに、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤及び溶液などの液体経口製剤の場合、適切な担体、賦形剤及び希釈剤としては、水、グリコール、油、アルコール、着香剤、防腐剤、安定剤、着色剤及びこれらに類するものが挙げられる。散剤、カプセル剤及び錠剤などの固体経口製剤の場合、適切な担体、賦形剤及び希釈剤としては、デンプン、糖類、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤及びこれらに類するものが挙げられる。吸収及び崩壊の主要部位を調節するために、固体経口製剤を糖などの物質で任意選択でコーティングするか、又は腸溶性コーティングを施すことができる。非経口投与の場合、担体、賦形剤及び希釈剤は、通常、滅菌水を含み、組成物の溶解度及び保存性を高めるために他の成分を添加してもよい。注射用懸濁剤又は溶剤はまた、水性担体を、適切な添加剤、例えば、可溶化剤及び保存剤と共に使用して、調製することもできる。
【0122】
式(I)の化合物又はその医薬組成物の治療有効量としては、平均的な(70kgの)ヒトについて1日当たり、約1〜約4回のレジメンで、約0.01mg〜約3000mgの用量範囲、又はこれに含まれる任意の特定の量若しくは範囲、特に、約0.05mg〜約1000mg、又はこれに含まれる任意の特定の量若しくは範囲、又は更に特定的には、約0.05mg〜約250mg、又はこれに含まれる任意の特定の量若しくは範囲の活性成分を含む用量を含むが、式(I)の化合物の治療有効量は、治療される疾患、症候群、状態及び障害によって変動することが当業者には明らかである。
【0123】
経口投与では、医薬組成物は、式(I)の化合物を約1.0、約10、約50、約100、約150、約200、約250、及び約500mg含む錠剤として提供されることが好ましい。
【0124】
有利な点として、式(I)の化合物は、1日量を1回で投与してもよく、1日当たりの総投与量を1日に2回、3回及び4回に分割した用量を投与してもよい。
【0125】
投与される式(I)の化合物の最適投与量は、容易に決定することができ、使用される特定の化合物、投与様式、製剤の強度、及びウイルス感染、疾患、症候群、状態又は障害の進行によって変化し得る。加えて、対象の性別、年齢、体重、食事、及び投与時間を含む、治療される特定の対象に関連する因子により、適切な治療レベル及び所望の治療効果を達成するために用量を調節する必要が生じる。したがって、上記の投与量は平均的な場合の例示である。当然、これより高いか低い用量範囲が有効である個々の例が存在することができ、これらも本発明の範囲内に含まれる。
【0126】
式(I)の化合物は、これを必要とする対象に使用することが求められる場合にはいつでも、上記の組成物及び投与レジメンのいずれかによって、又は当技術分野において確立されているそれらの組成物及び投与レジメンによって投与することができる。
【0127】
STINGタンパク質アゴニストとして、式(I)の化合物は、STINGタンパク質の調節(アゴニズムを含む)によってウイルス感染、疾患、症候群、状態又は障害が影響を受ける、動物、哺乳類及びヒトなどの対象における、ウイルス感染、疾患、症候群、状態又は障害を治療又は予防するための方法において有用である。かかる方法は、かかる治療又は予防を必要とする動物、哺乳動物及びヒトなどの対象に、治療有効量の式(I)の化合物、塩、又は溶媒和物を投与する工程を含むか、それよりなるか、及び/又は本質的にそれよりなる。
【0128】
一実施形態では、本発明は、癌の治療、並びに癌疾患及び状態、又はウイルス感染における使用のための、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態を目的とする。
【0129】
式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくは溶媒和物が潜在的に有益な抗腫瘍効果を有し得る癌疾患及び病状の例としては、限定されないが、肺、骨、膵臓、皮膚、頭部、頸部、子宮、卵巣、胃、結腸、乳房、食道、小腸、腸、内分泌系、甲状腺、副甲状腺、副腎、尿道、前立腺、陰茎、精巣、尿管、膀胱、腎臓又は肝臓の癌、直腸癌;肛門部分の癌;卵管、子宮内膜、子宮頸管、膣、外陰部、腎盂、腎細胞の癌;軟組織の肉腫;粘液腫;横紋筋腫;線維腫;脂肪腫;奇形腫;胆管癌;肝芽腫;血管肉腫;血管腫;肝細胞癌;線維肉腫;軟骨肉腫;骨髄腫;慢性白血病又は急性白血病;リンパ球性リンパ腫;原発性中枢神経リンパ腫;中枢神経系の腫瘍形成;脊髄軸腫瘍;扁平上皮細胞癌;滑膜肉腫;悪性胸膜中皮腫;脳幹神経膠腫;下垂体腺腫;気管支腺腫;軟骨性過誤腫(chondromatous hanlartoma);中皮腫(inesothelioma);ホジキン病、又は前述の癌のうちの1つ以上の組み合わせが挙げられる。好適には、本発明は、脳(神経膠腫)、膠芽腫、星状細胞腫、多型性グリオブラストーマ、Bannayan−Zonana症候群、カウデン病、レルミット・ダクロス病、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、上衣腫、髄芽腫、頭頸部、腎臓、肝臓、黒色腫、卵巣、膵臓、腺癌、導管腺癌(ductal madenocarcinoma)、腺扁平上皮癌、腺房細胞癌、グルカゴノーマ、インスリノーマ、前立腺、肉腫、骨肉腫、骨の巨細胞腫瘍、甲状腺、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性好中球性白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞白血病、マントル細胞白血病、多発性骨髄腫、巨核芽球性白血病、多発性骨髄腫、急性巨核芽球性白血病、前骨髄球性白血病、赤白血病、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、神経芽細胞腫、膀胱癌、尿路上皮癌、外陰癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、腎癌、中皮腫、食道癌、唾液腺癌、肝細胞癌、胃癌、上咽頭癌、口腔癌、口の癌、GIST(消化管間質腫瘍)及び精巣癌からなる群から選択される癌を治療するか、又は重篤度を下げるための方法に関する。
【0130】
別の実施形態では、本発明は、黒色腫、結腸癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、線維肉腫及びB型肝炎からなる群から選択される、STINGのアゴニズムによって影響を受ける障害の治療に使用するための式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩形態に関する。
【0131】
開示される式(I)の化合物は、HBV感染症の治療に有用な1種以上の追加の化合物と併用するのに有用であり得る。これらの追加の化合物は、他にも開示される化合物、及び/又はHBV感染症の症状又は効果を治療、予防、若しくは低減することが公知である化合物を含み得る。そのような化合物としては、限定されないが、HBVポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、ウイルス侵入阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、文献記載のカプシドアセンブリ調節因子、逆転写酵素阻害剤、免疫調節剤、TLR−アゴニスト、及びHBVのライフサイクルに影響を及ぼす、又はHBV感染症の転帰に影響を及ぼす、異なる又は未知の機序を伴う他の薬剤が挙げられる。
【0132】
非限定的な例では、開示される化合物は、次のものを含む群から選択される1つ以上の薬物(又はその塩)と併用され得る:
HBV逆転写酵素阻害剤、並びにDNA及びRNAポリメラーゼ阻害剤、以下を含むが限定されない:ラミブジン(3TC、Zeffix、Heptovir、Epivir、及びEpivir−HBV)、エンテカビル(Baraclude、Entavir)、アデフォビルジピボキシル(Hepsara、Preveon、bis−POM PMEA)、テノホビルジソプロキシルフマレート(Viread、TDF、又はPMPA);
インターフェロンアルファ(IFN−α)、インターフェロンベータ(IFN−β)、インターフェロンラムダ(IFN−λ)、及びインターフェロンガンマ(IFN−γ)を含むがこれらに限定されないインターフェロン;
ウイルス侵入阻害剤;
ウイルス成熟阻害剤;
カプシドアセンブリ調節因子、例えば、限定されないが、BAY41−4109;
逆転写酵素阻害剤;
TLR−アゴニストなどの免疫調節剤;及び
異なる又は未知の機序を伴う薬剤、例えば、限定されないが、AT−61((E)−N−(1−クロロ−3−オキソ−1−フェニル−3−(ピペリジン−1−イル)プロパ−1−エン−2−イル)ベンズアミド)、AT−130((E)−N−(1−ブロモ−1−(2−メトキシフェニル)−3−オキソ−3−(ピペリジン−1−イル)プロパ−1−エン−2−イル)−4−ニトロベンズアミド)及びこれらの類似体。
【0133】
一実施形態では、追加の治療剤はインターフェロンである。「インターフェロン」又は「IFN」という用語は、ウイルス複製及び細胞増殖を阻害し、免疫反応を調節する、高度に相同な種特異的タンパク質のファミリーの任意のメンバーを指す。例えば、ヒトインターフェロンは、インターフェロンアルファ(IFN−α)、インターフェロンベータ(IFN−β)、及びインターフェロンオメガ(IFN−ω)を含むI型、インターフェロンガンマ(IFN−γ)を含むII型、並びにインターフェロンラムダ(IFN−λ)を含むIII型の3つに分類される。開発され、市販されている組換え型のインターフェロンは、本明細書で使用する用語「インターフェロン」により包含される。化学修飾インターフェロン又は変異インターフェロンなどのインターフェロンのサブタイプも、本明細書で使用する用語「インターフェロン」に包含される。化学修飾インターフェロンとしては、ペグ化インターフェロン及びグリコシル化インターフェロンを挙げてよい。インターフェロンの例としては、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−n1、インターフェロン−ベータ−1a、インターフェロン−ベータ−1b、インターフェロン−ラムダ−1、インターフェロン−ラムダ−2、及びインターフェロン−ラムダ−3も挙げられるが、これらに限定されない。ペグ化インターフェロンの例としては、ペグ化インターフェロンアルファ2a及びペグ化インターフェロンアルファ2bが挙げられる。
【0134】
したがって、一実施形態では、式(I)の化合物は、インターフェロンアルファ(IFN−α)、インターフェロンベータ(IFN−β)、インターフェロンラムダ(IFN−λ)及びインターフェロンガンマ(IFN−γ)からなる群から選択されるインターフェロンと併用投与することができる。特定の一実施形態では、インターフェロンは、インターフェロン−アルファ−2a、インターフェロン−アルファ−2b、又はインターフェロン−アルファ−n1である。別の特定の実施形態では、インターフェロン−アルファ−2a又はインターフェロン−アルファ−2bはペグ化されている。好ましい実施形態では、インターフェロン−アルファ−2aはペグ化インターフェロン−アルファ−2a(PEGASYS)である。別の実施形態では、追加の治療剤は、インターフェロンクラスに属する生物学的薬剤を含む、免疫調節療法又は免疫刺激剤療法から選択される。
【0135】
更に、追加の治療剤は、他の必須ウイルスタンパク質又はHBV複製若しくは持続に要求される宿主タンパク質の機能を破壊する薬剤であってもよい。
【0136】
別の実施形態では、追加の治療剤は、ウイルスの侵入若しくは成熟をブロックする、又はヌクレオシド若しくはヌクレオチド若しくは非ヌクレオシ(チ)ドポリメラーゼ阻害剤などのHBVポリメラーゼを標的とする抗ウイルス剤である。併用療法の更なる実施形態では、逆転写酵素阻害剤又はDNA若しくはRNAポリメラーゼ阻害剤は、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ddA、スタブジン、ラミブジン、アバカビル、エムトリシタビン、エンテカビル、アプリシタビン、アテビラピン、リバビリン、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、テノホビル、アデフォビル、PMPA、シドフォビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、又はエトラビリンである。
【0137】
一実施形態では、追加の治療剤は、無関係のウイルスに対して免疫反応の誘導をもたらす、自然の限定された免疫反応を誘導する免疫調節剤である。換言すれば、免疫調節剤は、抗原提示細胞の成熟、T細胞の増殖、及びサイトカイン放出(例、とりわけIL−12、IL−18、IFN−α、β、及びγ並びにTNF−α)に影響を及ぼし得る。
【0138】
更なる実施形態では、追加の治療剤は、TLR調節因子又はTLRアゴニスト、例えばTLR−7アゴニスト若しくはTLR−9アゴニストなどである。併用療法の更なる実施形態において、TLR−7アゴニストは、SM360320(9−ベンジル−8−ヒドロキシ−2−(2−メトキシ−エトキシ)アデニン)及びAZD8848(メチル[3−({[3−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)プロピル][3−(4−モルホリニル)プロピル]アミノ}メチル)フェニル]アセテート)からなる群から選択される。
【0139】
本明細書で提供する方法のいずれかにおいて、方法は、少なくとも1つのHBVワクチン、ヌクレオシドHBV阻害剤、インターフェロン、又はそれらの任意の組み合わせを個体に投与することを更に含み得る。一実施形態では、HBVワクチンは、RECOMBIVAX HB、ENGERIX−B、ELOVAC B、GENEVAC−B、又はSHANVAC Bのうちの少なくとも1つである。
【0140】
一実施形態では、本明細書に記載の方法は、ヌクレオチド/ヌクレオシド類似体、侵入阻害剤、融合阻害剤、及びこれらの又は他の抗ウイルス機序の任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの追加の治療剤を投与する工程を更に含む。
【0141】
別の態様では、治療有効量の開示される化合物を単独で、又は逆転写酵素阻害剤と組み合わせて個体に投与すること;及び、個体に治療有効量のHBVワクチンを更に投与することにより、HBVウイルス負荷を低下させることを含む、必要のある個体においてHBV感染症を治療する方法を本明細書で提供する。逆転写酵素阻害剤は、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ddA、スタブジン、ラミブジン、アバカビル、エムトリシタビン、エンテカビル、アプリシタビン、アテビラピン、リバビリン、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、テノホビル、アデフォビル、PMPA、シドフォビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、又はエトラビリンのうち少なくとも1つであり得る。
【0142】
別の態様では、本明細書で提供されるのは、HBV感染の治療を必要としている個体においてHBV感染を治療する方法であって、治療有効量の開示される化合物を単独で、又は、HBV核酸を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド又はRNA干渉剤と組み合わせて個体に投与するか、治療有効量のHBVワクチンを個体に更に投与することによってHBVウイルス負荷を低下させることを含む、治療方法である。アンチセンスオリゴヌクレオチド又はRNA干渉剤は、ウイルスゲノムの複製、ウイルスRNAの転写、又はウイルスタンパク質の翻訳を阻害するため、標的のHBV核酸に対する十分な相補性を有する。
【0143】
別の実施形態では、開示される化合物と少なくとも1種類の更なる治療薬とは同時配合される。更なる別の実施形態では、開示される化合物と少なくとも1種類の更なる治療薬とは同時投与される。本明細書に記載される任意の併用療法では、適切な方法、例えばSigmoid−E
max式(Holford&Scheiner,19981,Clin.Pharmacokinet.6:429−453)、Loewe加法の式(Loewe & Muischnek,1926,Arch.Exp.Pathol Pharmacol.114:313−326)、及びメジアン効果式(Chou & Talalay,1984,Adv.Enzyme Regul.22:27−55)などを用いて、相乗効果を計算することができる。上記に挙げた各式に実験データを代入し、対応するグラフを生成して、薬物併用の効果を評価する助けとすることができる。上記の方程式と関連付けられる対応するグラフは、それぞれ濃度−効果曲線、アイソボログラム曲線、及び組み合わせ指標曲線である。
【0144】
本明細書において提供する併用療法を施す方法のいずれかの実施形態では、この方法は、対象のHBVウイルス負荷のモニタリング又は検出を更に含むことができ、方法は、一定期間、例えばHBVウイルスが検出不可となるまで実施される。
【0145】
開示される式(I)の化合物は、癌の治療に有用な1種以上の追加の化合物と併用するのに有用であり得る。これらの追加の化合物は、他にも開示される化合物、及び/又は上述の癌の症状又は効果を治療、予防、若しくは低減することが公知である化合物を含み得る。
【0146】
一実施形態では、活性化又は阻害剤によるSTING標的化は、炎症性、アレルギー性、及び自己免疫性疾患、感染性疾患、癌、前癌症候群をはじめとする、I型IFN経路の調節が有益である疾患及び状態を治療するための、並びにワクチンアジュバントとしての、有望なアプローチであり得る(Dubensky et al.,Therapeutic Advances in Vaccines 1(2013)131−143)。
【0147】
一実施形態では、本発明の化合物は、抗癌ワクチンを採用する治療計画においてアジュバントとして有用であり得る。一実施形態では、抗癌ワクチンには、対象となる抗原、精製抗原、対象抗原を発現及び分泌するよう遺伝子操作された生ウイルス送達ベクターを含む、不活性化又は弱毒化細菌又はウイルスが含まれる。送達ベクターはまた、抗原を発現する、弱毒化細菌送達ベクターを含んでもよい。
【0148】
本発明の更なる実施形態は、抗原ワクチン、全細胞ワクチン、樹状細胞活性化ワクチン、DNAワクチン、Bacillus Calmette−Guerin(BCG)ワクチン、Sipuleucel−T(Provenge)、Talimogene laherparepvec(T−Vec;Imlygic(商標))、腫瘍溶解性ウイルス系ワクチン、及びアデノウイルス系ワクチンを含むがこれらに限定されない、癌ワクチンで免疫系を活性化することによって、癌の重症度を治療又は軽減するための方法を含む。
【0149】
一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩形態と組み合わせて使用され得る抗原及びアジュバントとしては、B7共刺激分子、インターロイキン−2、インターフェロン−γ、GM−CSF、CTLA−4アンタゴニスト、OX−40/0X−40リガンド、CD40/CD40リガンド、サルグラモスチム、レバミゾール、ワクシニアウイルス、Bacille Calmette−Guerin(BCG)、リポソーム、ミョウバン、フロイント完全又は不完全アジュバント、解毒エンドトキシン、鉱油、表面活性物質、例えば、リポレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、及び油又は炭化水素エマルジョンが挙げられる。水酸化アルミニウム又はリン酸アルミニウムなどのアジュバントを添加して、ワクチンが免疫反応を引き起こす、強化する、又は延ばす能力を、高めることができる。サイトカイン、ケモカイン、及びCpGのような細菌核酸配列、トール様受容体(TLR)9アゴニスト、並びに、リポタンパク質、LPS、モノホスホリル脂質A、リポタイコ酸、イミキモド、レシキモド、及び加えて、別個に使用される又は記載される組成物と組み合わせて使用される、ポリI:C等のレチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG−I)アゴニストをはじめとする、TLR2、TLR4、TLR5、TLR7、TLR8、TLR9の追加のアゴニストなどの追加の物質も、可能なアジュバントである。
【0150】
CLTA−4及びPD−I経路は、免疫反応の重要な負の調節因子である。活性化T細胞は、抗原提示細胞に結合し、かつT細胞刺激、IL−2遺伝子発現、及びT細胞増殖を阻害する、CTLA−4を上方制御し、これらの抗腫瘍効果は、結腸癌、転移性前立腺癌、及び転移性黒色腫のマウスモデルにおいて観察されている。PD−1は、活性T細胞に結合し、T細胞活性化を抑制する。PD−1アンタゴニストは、抗腫瘍効果も同様に示した。
【0151】
本明細書に開示される式(I)若しくは式(Ia)の化合物又はその医薬的に許容される塩形態と組み合わせて使用され得る、CTLA−4及びPD−1経路アンタゴニストとしては、イピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、CT−OII、AMP−224、及びMDX−II06が挙げられる。
【0152】
「PD−1アンタゴニスト」又は「PD−1経路アンタゴニスト」は、免疫細胞(T細胞、B細胞、又はNKT細胞)上で発現されたPD−1への、癌細胞上で発現されたPD−L1の結合を遮断する任意の化学化合物又は生体分子、また好ましくは、免疫細胞発現PD−1への、癌細胞上で発現されたPD−L2の結合も遮断する、任意の化学化合物又は生体分子を意味する。PD−1及びそのリガンドの代替名又は同義語としては、PD−1に対するPDCD I、PD1、CD279、及びSLEB2;PD−L1に対するPDCDILI、PDL1、B7HI、B7−4、CD274、及びB7−H;並びにPD−L2に対するPDCDIL2、PDL2、B7−DC、Btdc、及びCD273が挙げられる。ヒト個体を治療する、本開示の治療方法、薬剤、及び使用のいずれかにおいて、PD−1アンタゴニストは、ヒトPD−1へのヒトPD−L1の結合を遮断し、好ましくはPD−1へのヒトPD−L1及びPD−L2の両方の結合を遮断する。ヒトPD−1アミノ酸配列は、NCBI遺伝子座番号:NP_005009に見出すことができる。ヒトPD−L1及びPD−L2アミノ酸配列は、それぞれNCBI遺伝子座番号:NP_054862及びNP_0795I5に見出すことができる。
【0153】
ヒトPD−1アミノ酸配列は、NCBI遺伝子座番号:NP_305009に見出すことができる。ヒトPD−L1及びPD−L2アミノ酸配列は、それぞれNCBI遺伝子座番号:NP_054862及びNP_1795I5に見出すことができる。
【0154】
本開示の治療方法、薬剤、及び使用のいずれかに有用なPD−1アンタゴニストには、モノクローナル抗体(mAh)又はその抗原結合フラグメントが含まれ、これはPD−1又はPD−L1に特異的に結合し、好ましくはヒトPD−1又はヒトPD−L1に特異的に結合する。mAbは、ヒト抗体、ヒト化抗体、又はキメラ抗体であってもよく、ヒト定常領域を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4定常領域からなる群から選択され、好ましい実施形態では、ヒト定常領域は、IgG1又はIgG4定常領域である。いくつかの実施形態では、抗原結合フラグメントは、Fab、Fab’−SH、F(ab’)2、scFv、及びFvフラグメントからなる群から選択される。
【0155】
ヒトPD−L1に結合し、かつ本開示の治療方法、薬剤及び使用に有用なmAbの例は、国際公開第2013/019906号及び同第2010/077634(A1)号、並びに米国特許第8383796号に記載されている。本開示の治療方法、薬剤及び使用におけるPD−1アンタゴニストとして有用な特異的抗ヒトPD−L1mAbとしては、MPDL3280A、BMS−936559、MEDI4736、MSB0010718C、並びに国際公開第2013/019906号の、重鎖及び軽鎖可変領域のそれぞれ配列番号24及び配列番号21を含む抗体が挙げられる。
【0156】
本開示の治療方法、薬剤、及び使用のいずれかに有用な他のPD−1アンタゴニストとしては、PD−1又はPD−L1に特異的に結合する免疫接着物質、好ましくはヒトPD−1又はヒトPD−L1に特異的に結合する免疫接着物質、例えば、免疫グロブリン分子のFe領域などの定常領域に融合されたPD−L1又はPD−L2の、細胞外又はPD−1結合部分を含む、融合タンパク質が挙げられる。PD−1に特異的に結合する免疫接着分子の例は、国際公開第2010/027827号及び同第2011/066342号に記載されている。本開示の治療方法、薬剤、及び使用におけるPD−1アンタゴニストとして有用な特定の融合タンパク質としては、AMP−224(B7−DCigとも称される)が挙げられ、これはPD−L2−FC融合タンパク質であり、ヒトPD−1に結合する。
【0157】
一般式(I)の化合物、又は上記の医薬的に許容される塩と組み合わせて使用され得る細胞毒性剤の例としては、三酸化ヒ素(商標名TRISENNox(登録商標)として販売されている)、アスパラギナーゼ(L−アスパラギナーゼ及びErwina L−アスパラギナーゼとも称され、商標名ELSPAR(登録商標)及びKIDROLASE(登録商標)として販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0158】
本明細書に開示される式(I)の化合物、又は上記の医薬的に許容される塩と組み合わせて使用され得る化学療法剤としては、アビラテロンアセテート、アルトレタミン、アンヒドロビンブラスチン、アウリスタチン、ベキサロテン、ビカルタミド、BMS184476、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、ブレオマイシン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロリル−1−Lプロリン−t−ブチルアミド、カケクチン、セマドチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、3’,4’−ジデヒドロ−4’デオキシ−8’−ノルビン−カロイコブラスチン、ドセタキソール、ドキセタキセル、シクロホスファミド、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、クリプトフィシン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビンドラスタチン、ドキソルビシン(アドリマイシン)、エトポシド、5−フルオロウラシル、フィナステリド、フルタミド、ヒドロキシウレア及びヒドロキシウレアアンダタキサン、イホスファミド、リアロゾール、ロニダミン、ロムスチン(CCNU)、MDV3100、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)、メルファラン、ミボブリンイセチオネート、リゾキシン、セルテネフ(sertenef)、ストレプトゾシン、マイトマイシン、メトトレキサート、タキサオース、ニルタミド、ニボルマブ、オナプリストン、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、プレドニムスチン、プロカルバジン、RPR109881、リン酸ストラムスチン、タモキシフェン、タソネルミン、タキソール、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、及びビンフルニンが挙げられる。
【0159】
血管内皮増殖因子(VEGF)受容体阻害剤の例としては、ベバシズマブ(商標名AVASTINで販売されている)、アキシチニブ(国際公開第01/002369号に記載されている)、ブリバニブアラニナート((S)−((R)−1−(4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イルオキシ)−5−メチルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−6−イルオキシ)プロパン−2−イル)2−アミノプロパノエート、BMS−582664とも称される)、モテサニブ(N−(2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1H−インドール−6−イル)−2−[(4−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボキサミド、国際公開第02/068470号に記載されている)、パシレオチド(SO230とも称され、国際公開第02/010192号に記載されている)、及びソラフェニブ(商標名NEXAVARで販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0160】
トポイソメラーゼII阻害剤の例としては、エトポシド(VP−16及びリン酸エトポシドとも称され、商標名TOPOSTAR、VEPESID、及びETOPOPHOSで販売されている)、及びテニポシド(VM−26とも称され、商標名VUMONで販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0161】
アルキル化剤の例としては、5−アザシチジン(商標名VIDAZAで販売されている)、デシタビン(商標名DACOGENで販売されている)、テモゾロミド(商標名TEMCAD、TEMODAR、及びTEMODALで販売されている)、ダクチノマイシン(アクチノマイシン−Dとも称され、商標名COSMEGENで販売されている)、メルファラン(L−PAM、L−サルコリシン、及びフェニアルアラニンマスタードとも称され、商標名ALKERANで販売されている)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)とも称され、商標名HEXALENで販売されている)、カルムスチン(商標名BCNUで販売されている)、ベンダムスチン(商標名TREANDAで販売されている)、ブスルファン(商標名BUSULFEx(登録商標)及びMYLERAN(登録商標)で販売されている)、カルボプラチン(商標名PARAPLATIN(登録商標)で販売されている)、ロムスチン(CCNUとも称され、商標名CEENU(登録商標)で販売されている)、シスプラチン(CDDPとも称され、商標名PLATINOL(登録商標)及びPLATINOL(登録商標)−AQで販売されている)、クロラムブシル(商標名LEUKERAN(登録商標)で販売されている)、シクロホスファミド(商標名CYTOXAN(登録商標)及びNEOSAR(登録商標)で販売されている)、ダカルバジン(DTIC、DIC、及びイミダゾールカルボキサミドとも称され、商標名DTIC−DoME(登録商標)で販売されている)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)とも称され、商標名HEXALEN(登録商標)で販売されている)、イホスファミド(商標名IFEx(登録商標)で販売されている)、プロカルバジン(商標名MATULANE(登録商標)で販売されている)、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、ムスチン、及び塩酸メクロレタミンとも称され、商標名MUSTARGEN(登録商標)で販売されている)、ストレプトゾシン(商標名ZANOSTAR(登録商標)で販売されている)、チオテパ(チオホスホアミド、TESPA、及びTSPAとも称され、商標名THIORLE(登録商標)で販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0162】
抗腫瘍抗生物質の例としては、ドキソルビシン(商標名ADRIAMYCIN(登録商標)及びRUBEx(登録商標)で販売されている)、ブレオマイシン(商標名LENOXANE(登録商標)で販売されている)、ダウノルビシン(塩酸ダウオルビシン、ダウノマイシン、及び塩酸ルビドマイシンとも称され、商標名CERUBIDINE(登録商標)で販売されている)、ダウノルビシンリポソーム(クエン酸ダウノルビシンリポソーム、商標名DAUNOXoME(登録商標)で販売されている)、ミトキサントロン(DHADとも称され、商標名NOVANIRONE(登録商標)で販売されている)、エピルビシン(商標名ELLENCE(商標)で販売されている)、イダルビシン(商標名EDAMYCIN(登録商標)、EDAMYCIN PFS(登録商標)で販売されている)、及びマイトマイシンC(商標名MUTAMYCIN(登録商標)で販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0163】
代謝拮抗物質の例としては、クラビン(2−クロロデオキシアデノシン、商標名LEUSTATIN(登録商標)で販売されている)、5−フルオロウラシル(商標名ADRUCIL(登録商標)で販売されている)、6−チオグアニン(商標名PURINETHOL(登録商標)で販売されている)、ペメトレキセド(商標名ALIMTA(登録商標)で販売されている)、シタラビン(アラビノシルシトシン(Ara−C)とも称され、商標名CYTOSAR−U(登録商標)で販売されている)、シタラビンリポソーム(Liposomal Ara−Cとも称され、商標名DEPOCYT(商標)で販売されている)、デシタビン(商標名DACOGEN(登録商標)で販売されている)、ヒドロキシウレア及び(商標名HYDREA(登録商標)、DROXIATM、及びMYLOCEL(商標)で販売されている)、フルダラビン(商品名FLUDARA(登録商標)で販売されている)、フロクスウリジン(商標名FUDR(登録商標)で販売されている)、クラドリビン(2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA)とも称され、商標名LEUSTATIN(商標)で販売されている)、メトトレキサート(アメトプテリン、メトトレキサートナトリウム(MTX)とも称され、商標名RHEUMA1REX(登録商標)及びTREXALL(商標)で販売されている)、及びペントスタチン(商標名NIPENT(登録商標)で販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0164】
レチノイドの例としては、アリトレチノイン(商標名PANRETIN(登録商標)で販売されている)、トレチノイン(全トランス型レチノイン酸であり、ATRAとも称され、商標名VESANom(登録商標)で販売されている)、Isotretinoin(13−c/s−レチノイン酸、商標名ACCUTANE(登録商標)、AMNESTEEM(登録商標)、CLARAvis(登録商標)、CLARus(登録商標)、DECUT AN(登録商標)、ISOTANE(登録商標)、IzoTEcH(登録商標)、ORATANE(登録商標)、ISOTRET(登録商標)、及びSOTRET(登録商標)で販売されている)、及びベキサロテン(商標名TARGRETIN(登録商標)で販売されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0165】
本明細書、特にスキーム及び実施例で使用される略語は、以下のとおりである。
【0168】
式(I)の特定の化合物を、下記のスキーム1に概略するプロセスにより調製することができる。
【0170】
これにより、PG
1及びPG
2が当業者に公知の保護基であり、PG
1は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(II)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、ヨウ化テトラブチルアンモニウム及び四臭化炭素の存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィン、アジ化ナトリウムと反応させて、式(III)の対応する化合物を得ることができる。あるいは、式(II)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAPなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメチルスルホニルクロリドなどと反応させて、対応するメシル又はトリフリル類似体を得ることができ、これを更に、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(III)の化合物を得ることができる。
【0171】
更に別の方法は、式(II)の好適に置換された化合物を、好適な溶媒、例えばピリジン、DMFなどの中で、ヨウ素、トリフェニルホスフィン、及びイミダゾールの組み合わせにより処理して;約0℃〜約30℃の範囲の温度で、対応するヨード類似体を得ること、を伴い得、これを更に、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(III)の化合物を得ることができる。
【0172】
次いで、式(III)の化合物を、水素添加条件下、好適に選択された触媒又は触媒系、例えばPd/C、Ptなどの存在下、溶媒、例えばMeOH、EtOH、EtOAcなどの中で、水素源と反応させて、対応する式(IV)の化合物を得ることができる。あるいは、式(III)の化合物を、好適な溶媒、例えばTHF、DMFなどの中で、約20℃〜約60℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィンと反応させ、続いて同じ温度で水により処理して、対応する式(IV)の化合物を得ることができる。
【0173】
式(IV)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEAなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で、スルフリルクロリド、4−ニトロフェニルクロロサルフェートなどの式(V)の化合物と反応させて、対応する式(VI)の化合物を得ることができる。
【0174】
次いで、PG
3及びPG
4が当業者に既知の保護基であり、PG
3は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(VII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式(VI)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAP、Cs
2CO
3などの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ピリジンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(VIII)の化合物を得ることができる。
【0175】
次いで、式(VIII)の化合物のアルコール保護基PG
1及びPG
3を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により切断して、対応する式(IX)の化合物を得ることができる。
【0176】
次いで、R
8がハロゲン、ジイソプロピルアミノなどである式(X)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式(IX)の化合物を、好適に活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XI)のホスファイト化合物を得ることができる。
【0177】
次いで、式(XI)の化合物を、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、酸化剤、例えばヨウ素、過酸化水素、tert−ブチルペルオキシド、Beaucage試薬、DDTT、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、PADSなどと、又はBH
3.SMe
2、BH
3.THF複合体などと、反応させて、R
4がO、S、又はBH
3である式(XII)の化合物を得ることができる。
【0178】
次いで、条件として塩基性条件、例えばMeNH
2、tBuNH
2、水酸化アンモニウム、Et
3N.3HFなどを用いて、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばEtOH、水、iPrOHなどの中で、約−10℃〜約120℃の範囲の温度で、又は当業者に公知の方法により塩基性若しくは酸性条件の存在下、式(XII)の化合物を脱保護して、対応する式(I−a)の化合物を得ることができる。
【0179】
あるいは、式(I)の化合物を、下記の一般スキーム2に概説するプロセスにより調製することができる。
【0181】
これにより、PG
1及びPG
4が当業者に公知の保護基であり、PG
1は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
4は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XIII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、ヨウ化テトラブチルアンモニウム及び四臭化炭素の存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィン、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(XIV)の化合物を得ることができる。
【0182】
あるいは、式(XIII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAPなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメチルスルホニルクロリドなどと反応させて、対応するメシル又はトリフリル類似体を得ることができ、次いでこれを更に、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(XIV)の化合物を得ることができる。更に別の方法は、式(XIII)の好適に置換された化合物を、好適な溶媒、例えばピリジン、DMFなどの中で、ヨウ素、トリフェニルホスフィン、及びイミダゾールの組み合わせにより処理して、約0℃〜約30℃の範囲の温度で、対応するヨード類似体を得ること、を伴い得、これを更に、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(XIV)の化合物を得ることができる。
【0183】
次いで、式(XIV)の化合物を、水素添加条件下、好適に選択された触媒又は触媒系、例えばPd/C、Ptなどの存在下で、溶媒、例えばMeOH、EtOH、EtOAcなどの中で、水素源と反応させて、対応する式(XV)の化合物を得ることができる。あるいは、式(XIV)の化合物を、好適な溶媒、例えばTHF、DMFなどの中で、約20℃〜約60℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィンと反応させ、続いて同じ温度で水により処理して、対応する式(XV)の化合物を得ることができる。
【0184】
式(XV)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEAなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で、スルフリルクロリド、4−ニトロフェニルクロロサルフェートなどの式(V)の化合物と反応させて、対応する式(XVI)の化合物を得ることができる。
【0185】
次いで、PG
2及びPG
3が当業者に既知の保護基であり、PG
3は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XVII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式(XVI)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAP、Cs
2CO
3などの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ピリジンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XVIII)の化合物を得ることができる。次いで、式(XVIII)の化合物のアルコール保護基PG
1及びPG
3を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により切断して、対応する式(XIX)の化合物を得ることができる。
【0186】
次いで、R
8がハロゲン、ジイソプロピルアミノなどである式(X)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式((XIX)の化合物を、好適に活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XX)のホスファイト化合物を得ることができる。
【0187】
次いで、式(XX)の化合物を、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、酸化剤、例えばヨウ素、過酸化水素、tert−ブチルペルオキシド、Beaucage試薬、DDTT、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、PADSなどと、又はBH
3.SMe
2、BH
3.THF複合体などと、反応させて、R
4がO、S、又はBH
3である式(XXI)の化合物を得ることができる。
【0188】
次いで、条件として塩基性条件、例えばMeNH
2、tBuNH
2、水酸化アンモニウム、Et
3N.3HFなどを用いて、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばEtOH、水、iPrOHなどの中で、約−10℃〜約120℃の範囲の温度で、又は当業者に公知の方法により塩基性若しくは酸性条件の存在下、式(XXI)の化合物を脱保護して、対応する式(I−b)の化合物を得ることができる。
【0189】
あるいは、式(I)の化合物を、下記の一般スキーム3に概説するプロセスにより調製することができる。
【0191】
これにより、PG
1及びPG
4が当業者に公知の保護基であり、PG
1は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
4は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XXII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、水素添加条件下、好適に選択された触媒又は触媒系、例えばPd/C、Ptなどの存在下、溶媒、例えばMeOH、EtOH、EtOAcなどの中で、水素源と反応させて、対応する式(XXIII)の化合物を得ることができる。あるいは、式(XXII)の化合物を、好適な溶媒、例えばTHF、DMFなどの中で、約20℃〜約60℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィンと反応させ、続いて同じ温度で水により処理して、対応する式(XXIII)の化合物を得ることができる。
【0192】
式(XXIII)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEAなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で、スルフリルクロリド、4−ニトロフェニルクロロサルフェートなどの式(V)の化合物と反応させて、対応する式(XXIV)の化合物を得ることができる。
【0193】
次いで、PG
2及びPG
3が当業者に既知の保護基であり、PG
3は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XXV)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式(XXIV)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAP、Cs
2CO
3などの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ピリジンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XXVI)の化合物を得ることができる。
【0194】
次いで、式(XXVI)の化合物のアルコール保護基PG
1及びPG
3を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により切断して、対応する式(XXVII)の化合物を得ることができる。
【0195】
次いで、R
8がハロゲン、ジイソプロピルアミノなどである式(X)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式((XXVII)の化合物を、好適な活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XXVIII)のホスファイト化合物を得ることができる。
【0196】
次いで、式(XXVIII)の化合物を、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、酸化剤、例えばヨウ素、過酸化水素、tert−ブチルペルオキシド、Beaucage試薬、DDTT、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、PADSなどと、又はBH
3.SMe
2、BH
3.THF複合体などと、反応させて、R
4がO、S、又はBH
3である式(XXIX)の化合物を得ることができる。
【0197】
次いで、塩基性条件、例えばMeNH
2、tBuNH
2、水酸化アンモニウム、Et
3N.3HFなどを用いて、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばEtOH、水、iPrOHなどの中で、約−10℃〜約120℃の範囲の温度で、又は当業者に公知の方法により塩基性若しくは酸性条件の存在下、式(XXIX)の化合物を脱保護して、対応する式(I−c)の化合物を得ることができる。
【0198】
あるいは、式(I)の化合物を、下記の一般スキーム4に概説するプロセスにより調製することができる。
【0200】
これにより、PG
1及びPG
2が当業者に公知の保護基であり、PG
1は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XXX)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、水素添加条件下、好適に選択された触媒又は触媒系、例えばPd/C、Ptなどの存在下、溶媒、例えばMeOH、EtOH、EtOAcなどの中で、水素源と反応させて、対応する式(XXXI)の化合物を得ることができる。
【0201】
あるいは、式(XXX)の化合物を、好適な溶媒、例えばTHF、DMFなどの中で、約20℃〜約60℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィンと反応させ、続いて同じ温度で水により処理して、対応する式(XXXI)の化合物を得ることができる。
【0202】
式(XXXI)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEAなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で、スルフリルクロリド、4−ニトロフェニルクロロサルフェートなどの式(V)の化合物と反応させて、対応する式(XXXII)の化合物を得ることができる。
【0203】
次いで、PG
3及びPG
4が当業者に既知の保護基であり、PG
3は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XXXIII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式(XXXII)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAP、CS
2CO
3などの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ピリジンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XXXIV)の化合物を得ることができる。
【0204】
次いで、式(XXXIV)の化合物のアルコール保護基PG
1及びPG
3を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により切断して、対応する式(XXXV)の化合物を得ることができる。
【0205】
次いで、R
8がハロゲン、ジイソプロピルアミノなどである式(X)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式((XXXV)の化合物を、好適に活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XXXVI)のホスファイト化合物を得ることができる。
【0206】
次いで、式(XXXVI)の化合物を、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、酸化剤、例えばヨウ素、過酸化水素、tert−ブチルペルオキシド、Beaucage試薬、DDTT、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、PADSなどと、又はBH
3.SMe
2、BH
3.THF複合体などと、反応させて、R
4がO、S、又はBH
3である式(XXXVII)の化合物を得ることができる。
【0207】
次いで、塩基性条件、例えばMeNH
2、tBuNH
2、水酸化アンモニウム、Et
3N.3HFなどを用いて、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばEtOH、水、iPrOHなどの中で、約−10℃〜約120℃の範囲の温度で、又は当業者に公知の方法により塩基性若しくは酸性条件の存在下、式(XXXVII)の化合物を脱保護して、対応する式(I−d)の化合物を得ることができる。
【0209】
これにより、PG
1、PG
2、PG
3、及びPG
4が当業者に公知の保護基であり、PG
1及びPG
3は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2及びPG
4は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XVIII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物のアルコール保護基PG
3を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により、アルコール保護基PG
1の存在にて選択的に切断して、対応する式(XXXVIII)の化合物を得ることができる。
【0210】
式(XXXVIII)の化合物を、ヨウ化テトラブチルアンモニウム及び四臭化炭素の存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィン、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(XXXIX)の化合物を得ることができる。あるいは、式(XVIII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAPなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメチルスルホニルクロリドなどと反応させて、対応するメシル又はトリフリル類似体を得ることができ、これを更に、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、アジ化ナトリウムと反応させて、式(XXXIX)の対応する化合物を得ることができる。
【0211】
更に別の方法は、式(XVIII)の好適に置換された化合物を、好適な溶媒、例えばピリジン、DMFなどの中で、ヨウ素、トリフェニルホスフィン、及びイミダゾールの組み合わせにより処理して、約0℃〜約30℃の範囲の温度で、対応するヨード類似体を得ること、を伴い得、これを更に、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばDMF、THF、トルエンなどの中で、約0℃〜約130℃の範囲の温度で、アジ化ナトリウムと反応させて、対応する式(XXXIX)の化合物を得ることができる。
【0212】
次いで、式(XXXIX)の化合物を、水素添加条件下、好適に選択された触媒又は触媒系、例えばPd/C、Ptなどの存在下で、溶媒、例えばMeOH、EtOH、EtOAcなどの中で、水素源と反応させて、対応する式(XXXX)の化合物を得ることができる。あるいは、式(XXXIX)の化合物を、好適な溶媒、例えばTHF、DMFなどの中で、約20℃〜約60℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィンと反応させ、続いて同じ温度で水により処理して、対応する式(XXXX)の化合物を得ることができる。
【0213】
式(XXXX)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEAなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で、スルフリルクロリド、4−ニトロフェニルクロロサルフェートなどの式(V)の化合物と反応させて、対応する式(XXXXI)の化合物を得ることができる。次いで、式(XXXIV)の化合物のアルコール保護基PG
1を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により切断して、対応する式(XXXXII)の化合物を得ることができる。
【0214】
式(XXXXII)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAP、Cs
2CO
3などの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ピリジンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XXXXIII)の化合物を得ることができる。
【0215】
次いで、塩基性条件、例えばMeNH
2、tBuNH
2、水酸化アンモニウム、Et
3N.3HFなどを用いて、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばEtOH、水、iPrOHなどの中で、約−10℃〜約120℃の範囲の温度で、又は塩基性若しくは酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により、式(XXXXIII)の化合物を脱保護して、対応する式(I−e)の化合物を得ることができる。
【0217】
これにより、PG
1、PG
2、PG
3、及びPG
4が当業者に公知の保護基であり、PG
1及びPG
3は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2及びPG
4は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(VIII)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物のアルコール保護基PG
2及びPG
4を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により、アルコール保護基PG
1及びPG
3の存在にて選択的に切断して、対応する式(XXXXIV)の化合物を得ることができる。
【0218】
式(XXXXIV)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばNaHCO
3、K
2CO
3、Et
3N、DIPEAなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、DMFなどの中で、約−78℃〜約80℃の範囲の温度で、R
9が任意選択で置換されるC
1〜3アルキルなどである式(XXXXV)の化合物、例えばヨードメタン又はブロモエタンと反応させて、対応する式(XXXXVI)の化合物を得ることができる。次いで、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEA、DMAP、Cs
2CO
3などの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ピリジンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択される、当業者に公知の保護基、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を使用して、保護基PG
2及びPG
4を、(XXXXVI)に再導入して、対応する式(XXXXVII)の化合物を得ることができる。
【0219】
次いで、式(XXXVII)の化合物のアルコール保護基PG
1及びPG
3を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により、保護基PG
2及びPG
4の存在にて選択的に切断して、対応する式(XXXXVIII)の化合物を得ることができる。次いで、R
8がハロゲン、ジイソプロピルアミノなどである式(X)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と、式((XXXXVIII)の化合物を、好適な活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、反応させて、対応する式(XXXXIX)のホスファイト化合物を得ることができる。
【0220】
次いで、式(XXXXIX)の化合物を、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、酸化剤、例えばヨウ素、過酸化水素、tert−ブチルペルオキシド、Beaucage試薬、DDTT、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、PADSなどと、又はBH
3.SMe
2、BH
3.THF複合体などと、反応させて、R
4がO、S、又はBH
3である式(L)の化合物を得ることができる。
【0221】
次いで、塩基性条件、例えばMeNH
2、tBuNH
2、水酸化アンモニウム、Et
3N.3HFなどを用いて、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばEtOH、水、iPrOHなどの中で、約−10℃〜約120℃の範囲の温度で、又は当業者に公知の方法により塩基性若しくは酸性条件の存在下、式(L)の化合物を脱保護して、対応する式(I−f)の化合物を得ることができる。
【0222】
あるいは、式(I)の化合物を、下記の一般スキーム7に概説するプロセスにより調製することができる。
【0224】
これにより、PG
1及びPG
2が当業者に公知の保護基であり、PG
1は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
2は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(III)の化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物のアルコール保護基PG
1を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により、アルコール保護基PG
2の存在にて選択的に切断して、対応する式(LI)の化合物を得ることができる。
【0225】
PG
1及びPG
4が当業者に公知の保護基であり、PG
1は、アセチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ベンジル、トリチル、ジメトキシトリチルなどから選択され得、PG
4は、アシル、ベンゾイル、イソブチリルなどから選択され得る、式(XIII)の化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物を、好適に活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、R
8がハロゲン、ジイソプロピルアミノなどである式(X)の好適に置換された化合物、公知の化合物、又は公知の方法により調製された化合物と反応させて、式(LII)のホスファイト化合物を得ることができる。
【0226】
次いで、式(LI)の化合物を、好適な活性化剤、例えばテトラゾール、DMAP、5−エチルチオ−1H−テトラゾールなどの存在下又は不在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばMeCN、CH
2Cl
2、THF、DMF、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約60℃の範囲の温度で、式(LII)の化合物と反応させ、対応するホスファイトを得ることができ、これを、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、MeCN、ジオキサンなどの中で、約−10℃〜約80℃の範囲の温度で、酸化剤、例えばヨウ素、過酸化水素、tert−ブチルペルオキシド、Beaucage試薬、DDTT、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、PADSなどにより、又はBH
3.SMe
2、BH
3.THF複合体などにより、in situで酸化して、R
4がO、S、又はBH
3である式(LIII)の化合物を得る。
【0227】
式(LIII)の化合物のアルコール保護基PG
1を、塩基性又は酸性条件の存在下、当業者に公知の方法により、保護基PG
2及びPG
4の存在にて選択的に切断して、対応する式(LIV)の化合物を得る。
【0228】
次いで、式(LIV)の化合物を、水素添加条件下、好適に選択された触媒又は触媒系、例えばPd/C、Ptなどの存在下で、溶媒、例えばMeOH、EtOH、EtOAcなどの中で、水素源と反応させて、対応する式(LV)の化合物を得ることができる。あるいは、式(LIV)の化合物を、好適な溶媒、例えばTHF、DMFなどの中で、続いて水中で、約20℃〜約60℃の範囲の温度で、トリフェニルホスフィンと反応させ、続いて同じ温度で水により処理して、対応する式(LV)の化合物を得ることができる。
【0229】
式(LV)の化合物を、好適に選択された塩基、例えばEt
3N、DIPEAなどの存在下又は不在下、好適に選択された溶媒又は溶媒混合物、例えばCHCl
3、CH
2Cl
2、THF、ピリジンなどの中で、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で、試薬又は公知の試薬、例えばスルフリルクロリド、1,1’−スルホニルジイミダゾール、4−ニトロフェニルクロロサルフェートなどと反応させて、対応する式(XII)の化合物を得ることができる。
【0230】
次いで、酸性条件若しくは塩基性条件を用いて、又は当業者に公知の方法により、式(XII)の化合物を脱保護して、対応する式(I−a)の化合物を得ることができる。
【0233】
ステップ1:化合物1bの調製
化合物1a(5.48g、14.7mmol)を無水トルエンと共蒸発(2回)させ、無水DMF(87mL)に溶解した。トリフェニルホスフィン(5.77g、22.0mmol)、アジ化ナトリウム(3.06g、47.1mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(1.08g、2.94mmol)、及び四臭化炭素(7.30g、22.0mmol)を添加した。この反応混合物を室温で終夜撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。得られた残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、白色固体粉末として化合物1bを得た(5.09g、収率:87%)。ESI−MS:m/z 399.0[M+H]
+。
【0234】
ステップ2:化合物1cの調製
イミダゾール(0.51g、7.5mmol)及びTBSCl(0.76g、5.0mmol)をDMF(15mL)中の化合物1b(1.0g、2.5mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出し、合わせた有機層を水及び食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜50%のEtOAc)により精製し、白色固体として化合物1cを得た(1.2g、収率:93%)。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δppm0.18(s、6H)、0.95(s、9H)、3.52(dd、J=13.6。4.3Hz、1H)、3.78(dd、J=13.6、3.0Hz、1H)、4.25(m、J=7.2、3.5、3.5Hz、1H)、4.85(ddd、J=18.8、7.5、4.5Hz、1H)、5.53(ddd、J=53.0、4.5、1.8Hz、1H)、6.24(dd、J=18.2、1.9Hz、1H)、7.50〜7.58(m、2H)、7.59〜7.67(m、1H)、7.99〜8.08(m、2H)、8.23(s、1H)、8.80(s、1H)、9.04(br s、1H);ESI−MS:m/z 513.1[M+H]
+。
【0235】
ステップ3:化合物1dの調製
EtOAc(50mL)中の化合物1c(1.15g、2.24mmol)の溶液を、Pd/C(炭素上20%、132mg、0.224mmol)を触媒として、大気圧下、室温で水素添加した。水素取り込み後、触媒を濾過により除去し、濾液を蒸発させ、白色固体として化合物1dを得た(1.1g)。粗生成物を次ステップにてそのまますぐに使用した。ESI−MS:m/z 509.1[M+Na]
+。
【0236】
ステップ4:化合物1eの調製
化合物1d(710mg、1.16mmol)、4−ニトロフェノール(485mg、3.49mmol)、及びEt
3N(965μL、6.98mmol)を、DCM(30mL)に溶解し、続いて4Åモレキュラーシーブ(500mg)を添加した。得られた混合物を−78℃まで冷却し、続いてDCM(4mL)の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(830mg、3.49mmol)を添加した。反応混合物を、−78℃で2.5時間撹拌した。NaHCO
3水溶液を添加し、水層を分離し、DCMで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜50%のEtOAc)により精製し、白色固体として化合物1eを得た(546mg、純度89%、化合物(1d)から出発しての収率56%)。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δppm0.17(s、3H)、0.18(s、3H)、0.96(s、9H)、3.64〜3.75(m、2 H)、4.43(br s、1H)、4.67〜4.74(m、1H)、5.51(dt、J=51.8、5.4Hz、1H)、6.14(dd、J=13.1、5、5Hz、1H)、7.41(m、J=9.0Hz、2H)、7.56(t、J=7.8Hz、2H)、7.65(t、J=7.5Hz、1H)、8.05(d、J=7.3Hz、2H)、8.09(s、1H)、8.15(m、J=9.0Hz、2H)、8.54(s、1H)、8.99(br s、1H)、9.40(br dd、J=6.5、2.5Hz、1H);
19F NMR(376MHz、クロロホルム−d)δppm−207.51(br s、1F);ESI−MS:m/z 688.1[M+H]
+。
【0237】
ステップ5:化合物1fの調製
DCM(8mL)中の化合物1e(546mg(純度92%)、0.73mmol)、5’−O−(4’,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチル−D−グアノシン([103285−33−2]、753mg(純度97%)、1.09mmol)及び4Åモレキュラーシーブ(500mg)の混合物を、窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。Et
3N(503μL、3.64mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜90%のEtOAc)により精製し、化合物1fを得て、これを次ステップにてそのまま使用した。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δppm0.14(s、3H)、0.15(s、3H)、0.75(d、J=7.0Hz、3H)、0.89(d、J=6.8Hz、3H)、0.93(s、9H)、1.94(spt、J=6.8Hz、1H)、3.15(dd、J=10.9。3.4Hz、1H)、3.45(s、3H)、3.48−3.63(m、3H)、3.75(s、3H)、3.76(s、3H)、4.12−4.21(m、1H)、4.28(t、J=5.3Hz、1H)、4.36(br s、1H)、4.63−4.72(m、1H)、5.49(dt、J=52.0、5.1Hz、1H)、5.75(t、J=4.8Hz、1H)、6.07(d、J=4.5Hz、1H)、6.12(dd、J=13.4、5.1Hz、1H)、6.79(m、J=8.4、8.4Hz、4H)、7.15−7.22(m、1H)、7.25(t、J=7.5Hz、2H)、7.34(m、J=8.3Hz、4H)、7.43−7.55(m、4H)、7.61(t、J=7.3Hz、1H)、7.72(s、1H)、8.08(d、J=8.3Hz、2H)、8.09(s、1H)、8.83(s、1H)、9.14(m、J=8.3Hz、2H)、9.54(br s、1H)、12.06(br s、1H);
19F NMR(376MHz、クロロホルム−d)δppm−207.07(br s、1F);ESI−MS:m/z 1240.6[M+Na]
+。
【0238】
ステップ6:化合物1gの調製
MeCN(20mL)中の粗化合物1fの溶液に、酢酸80%(20mL、279.5mmol)及びトリエチルシラン(2mL、12.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。EtOAc及びNa
2CO
3水溶液を添加し、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残分をピリジン(10mL)に溶解し、これにトリエチルアミン(1.0g、10.0mmol)及びEt
3N.3HF(807mg、5.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。続いての減圧下での濃縮により、粗生成物が得られ、これを分取逆相HPLC(固定相:Phenomenex Gemini C18、10μm、250×50mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出:A中、22〜52%のB、11.2分間;流速:22mL/分)により精製し、化合物1gを得た(化合物1fから出発しての収率27%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm1.11(d、J=6.5Hz、6H)、2.75(spt、J=6.8Hz、1H)、3.11〜3.24(m、2H)、3.39(s、3H)、3.51〜3.59(m、1H)、3.59〜3.69(m、1H)、3.95(m、J=3.7Hz、1H)、4.09(d、J=3.3Hz、1H)、4.17(dd、J=4.9、3.3Hz、1H)、4.57(ddd、J=19.5、7.3、4.5Hz、1H)、5.22(br s、1H)、5.37(t、J=5.5Hz、1H)、5.57(ddd、J=52.5、4.5、2.4Hz、1H)、6.07(d、J=6.5Hz、1H)、6.33(dd、J=19.3、2.2Hz、1H)、7.50〜7.60(m、2H)、7.61〜7.70(m、1H)、7.99−8.10(m、2H)、8.22(s、1H)、8.62(s、1H)、8.73(s、1H)(ただしNH及びOHはD
2Oで交換);
19F NMR(376MHz、メタノール−d
4)δppm−205.32(br s、1F);ESI−MS:m/z 802.2[M+H]
+。
【0239】
ステップ7:化合物1hの調製
1:1MeCN/THF(14mL)中の化合物1g(100mg、0.12mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45Mの2.2mL、0.93mmol)の溶液を4Åモレキュラーシーブで30分処理した後、MeCN(6mL)中の2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(70mg、0.23mmol)を添加した。得られた反応混合物を2時間撹拌した後、追加量のテトラゾール(MeCN中0.45Mの0.55mL、0.25mmol)を添加し、続いて更に30分撹拌した。I
2(THF/ピリジン/水8:1:1の混合物中0.5M、695μL、0.357mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。飽和Na
2S
2O
3水溶液の添加により反応混合物をクエンチし、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残分を分取逆相HPLC(固定相:Phenomenex Gemini C18、10μm、250×50mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出:A中、20〜50%のB、11.2分間;流速:22mL/分)により精製し、化合物1hを得て、これをその後の脱保護ステップにてそのまま使用した。ESI−MS:m/z 917.4[M+H]
+。
【0240】
ステップ8:化合物1、ナトリウム塩の調製
アンモニア水溶液(25%、9mL)及びEtOH(3mL)の混合物中の化合物1hの溶液を、50℃で終夜撹拌した。減圧下での濃縮後に得られた粗生成物を、分取逆相HPLC(固定相:Syneri Polar−RP、5μm、100×30mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出:A中、0〜25%のB、12分間;流速25mL/分)により精製し、アンモニウム塩として化合物1を得た。化合物1を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液から溶出することにより、ナトリウム塩に変換し、凍結乾燥後に白色固体として12.9mgの化合物1、ナトリウム塩を得た(化合物1gから出発しての収率:13%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6、80℃でスペクトル記録)δppm3.31(dd、J=13.2。2.2Hz、1H)、3.50(s、3H)、3.60(dd、J=13.5、3.6Hz、1H)、3.91〜3.98(m、1H)、4.20(d、J=4.2Hz、1H)、4.23〜4.28(m、1H)、4.28〜4.31(m、1H)、4.31〜4.37(m、1H)、5.22〜5.34(m、1H)、5.43(dd、J=51.7、4.4Hz、1 H)、5.99(d、J=8.3Hz、1H)、6.19(br s、1H)、6.33(d、J=19.5Hz、1H)、6.58(br s、2H)、7.08(s、2H)、7.69(s、1H)、7.87(s、1H)、8.34(br s、1H)、9.70(br s、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm56.05(s、1P)、94.05(s、1P);ESI−MS:m/z 690.2[M+H]
+。
【0243】
ステップ1:化合物2aの調製
1:1MeCN/THF(12mL)中の化合物1g(230mg、0.28mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中3〜4%の1.67mL)の溶液を4Åのモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(78mg、0.26mmol)を添加した。得られた反応混合物を30分撹拌した後、追加量の2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(8.6mg、0.03mmol)を添加し、続いて更に15分撹拌した。ピリジン(15mL)及びフェニルアセチルジスルフィド(PADS、217mg、0.72mmol)を添加し、撹拌を40分間継続した。濾過によりモレキュラーシーブを除去してから、EtOAcを反応混合物に添加し、続いて食塩水及び飽和NaHCO
3水溶液で十分に洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物を後続の脱保護ステップにてそのまま使用した。ESI−MS:m/z 933.2[M+H]
+。
【0244】
ステップ2:化合物(
*R)2A、ナトリウム塩の調製
粗化合物2aを、エタノール中33%のメチルアミンの溶液(20mL)中で、50℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を水に溶解し、EtOAcで洗浄し、凍結乾燥し、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出:A中、0〜15%のB、29分間;流速30mL/分)により精製し、単一のジアステレオマーとして化合物(
*R)2Aを得た。ナトリウム塩への変換を、実施例1、ステップ8に記載のように行った(23mg、化合物1gから出発しての収率10%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6、80℃でスペクトル記録)δppm3.31〜3.43(m、1H)、3.49(s、3H)、3.62〜3.75(m、1H)、3.92〜4.00(m、1H)、4.00〜4.09(m、1H)、4.20(br s、1H)、4.31(br s、2H)、5.33〜5.50(m、2H)、5.64(br d、J=52.0Hz、1H)、5.68(dd、J=8.7。4.1Hz、1H)、6.03(d、J=8.6Hz、1H)、6.26(s、2H)、6.33(d、J=18.4Hz、1H)、7.07(s、2H)、7.88(br s、1H)、8.29(br s、2H)、8.66(br s、1H)、10.30(br s、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm52.18(s、1P);ESI−MS:m/z 706.0[M+H]
+。
【0249】
ステップ1:化合物3cの調製
ピリジン(8mL)中の化合物3b(2.0g、4.99mmol、CAS番号153186−10−8)の溶液に、MsCl(1.14g、9.99mmol)を、N
2下、0℃でゆっくりと添加し;室温で1時間撹拌した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、水(3×20mL)で洗浄した。水相を分離し、EtOAcで抽出した(3×15mL)。
合わせた有機層を引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の油として化合物3cを得た(3.1g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm7.38〜7.31(m、7H)、7.21〜7.14(m、3H)、5.79(d、J=3.8Hz、1H)、4.87(d、J=11.8Hz、1H)、4.74(d、J=12.0Hz、1H)、4.67〜4.62(m、1H)、4.57〜4.38(m、4H)、4.30(d、J=5.3Hz、1H)、3.63〜3.58(m、1H)、3.53〜3.48(m、1H)、3.63〜3.47(m、1H)、3.07(s、3H)、2.36(s、3H)、1.71〜1.67(m、3H)、1.35(s、3H);ESI−MS:m/z=501.2[M+Na]
+。
【0250】
ステップ2:化合物3dの調製
80%トリフルオロ酢酸水溶液(10mL)中の3c(1.0g、2.1mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残分をDCM(20mL)に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液(2×20mL)で洗浄した。有機層を引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、無色の油を得た(876mg)。油を無水ピリジン(2×15mL)と共蒸発させ、無水ピリジン(15mL)に溶解し、Ac
2O(815.8mg、7.99mmol)で処理した。50℃で終夜撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAcで分液した(2×20mL)。有機層を合わせ、引き続いて食塩水(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜30%のEtOAc)により精製し、無色のシロップ状物として3dを得た(786mg)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm7.42〜7.18(m、12H)、6.38(d、J=4.5Hz、1H)、6.15(s、1H)、5.36(d、J=5.0Hz、1H)、5.30(s、1H)、5.17(dd、J=4.8。6.3Hz、1H)、2.99(s、3H)、2.96(s、1H)、2.19〜2.10(m、4H)、2.06(d、J=7.8Hz、1H)、1.90(s、3H)。ESI−MS:m/z=545[M+Na]
+。
【0251】
ステップ3:化合物3fの調製
無水1,2−ジクロロエタン(5mL)中の化合物3d(200mg、0.38mmol)及び6−N−ベンゾイルアデニン(3e、109.8mg、0.46mmol)の懸濁液に、ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA、202.4mg、0.99mmol)を添加した。混合物を1時間還流させ、室温まで冷却した。TMSOTf(170mg、0.76mmol)を添加し、溶液を110℃で16時間加熱した。反応混合物をDCM(15mL)で希釈し、次いで氷冷した飽和NaHCO
3水溶液(20mL)に注ぎ、0.5時間撹拌し、濾過した。2つの層の分離後、有機層を引き続いて飽和NaHCO
3水溶液(3×15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH/CH
2Cl
2、1〜1.5体積/体積%)により精製し、淡黄色の固体として化合物3f得た(208mg)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm8.80(s、1H)、8.59(s、1H)、8.04(s、1H)、7.87(br d、J=7.3Hz、2H)、7.54〜7.44(m、1H)、7.44〜7.34(m、2H)、7.29〜7.03(m、10H)、6.18(br d、J=4.4Hz、1H)、5.96〜5.84(m、1H)、4.70(br d、J=5.6Hz、1H)、4.56〜4.29(m、1H)、4.55〜4.22(m、4H)、4.21(s、1H)、3.63〜3.53(m、1H)、3.46(br d、J10.0Hz、1H)、2.84〜2.75(m、1H)、2.86〜2.75(m、1H)、2.87〜2.71(m、1H)、1.99〜1.92(m、1H)、1.91(br s、1H);ESI−MS:m/z=702[M+H]
+。
【0252】
ステップ4:化合物3gの調製
THF(50mL)及び水(35mL)の混合物中の化合物3f(5.86g、8.35mmol)の溶液に、LiOH.H
2O(1.75g、41.8mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で5時間撹拌した後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈した。有機相を食塩水で洗浄し(30mL×2)、水層をEtOAc(50mL×3)により抽出した。合わせた有機層を引き続いて飽和NaHCO
3水溶液(3×15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:PE=0〜70%)により精製し、黄色の固体として化合物3gを得た(4.25g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm9.00(br s、2H)、8.74(s、2H)、8.23(s、2H)。8.02(br d、J=7.3Hz、3H)、7.60(br d、J=7.3Hz、2H)、7.52(br t、J=7.5Hz、3H)、7.38〜7.16(m、15H)、6.09(s、2H)、4.79(s、2H)、4.66〜4.49(m、6H)、4.24(s、2H)、4.18〜4.05(m、3H)、3.99(br d、J=7.8Hz、2H)、3.90〜3.70(m、3H)、2.03(s、2H)、1.75(br s、3H)、1.24(br t、J=7.1Hz、2H);ESI−MS:m/z=564.1[M+H]
+。
【0253】
ステップ5:化合物3hの調製
DCM(50mL)中の化合物3g(3.3g、5.85mmol)の撹拌溶液に、メタンスルホン酸(28.9g、0.3mol)を0℃で添加した。0℃で2.5時間撹拌した後、反応物を前のバッチと合わせ、DCM(180mL)中のNaHCO
3(75g、0.90mol)の懸濁液を、均圧滴下漏斗を用いて添加した。反応混合物を1.5時間撹拌した後、MeOH(10mL)を添加し、混合物を更に0.5時間撹拌した(pH約7〜8)。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、淡黄色固体を得て、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜10%のMeOH、25mL/分)により精製し、灰白色固体として化合物3hを得た(3.75g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δppm8.73(s、1H)、8.56(s、1H)、8.13〜8.06(m、2H)、7.71〜7.62(m、1H)、7.61−7.53(m、2H)、6.14(s、1H)、4.63(s、1H)、4.38(s、1H)、4.09(d、J=7.8Hz、1H)、3.97(s、2H)、3.92(d、J=7.8Hz、1H)。
【0254】
ステップ6:化合物3iの調製
ピリジン(50mL)中の化合物3h(4.3g、11.2mmol)の混合物に、ピリジン(20mL)中のDMTrCl(4.56g、13.4mmol)の溶液を0℃で滴下した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、次いで引き続いてNaHCO
3飽和水溶液(80mL×3)及び食塩水(80mL×2)で洗浄した。有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製し、白色固体として化合物3iを得た(7.8g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δppm8.74(s、1H)、8.50(s、1H)、8.09(d、J=7.3Hz、2H)、7.70〜7.62(m、1H)、7.60〜7.53(m、2H)、7.48(d、J=7.5Hz、2H)、7.36(dd、J=3.0、9.0Hz、4H)、7.33〜7.27(m、1H)、7.26〜7.18(m、1H)、6.87(d、J=8.8Hz、4H)、6.17(s、1H)、4.65(s、1H)、4.49(s、1H)、4.10(q、J=7.3Hz、1H)、4.05〜3.98(m、2H)、3.77(s、6H)、3.65〜3.58(m、1H)、3.54〜3.48(m、1H);ESI−MS:m/z=686[M+H]
+。
【0255】
ステップ7:化合物3kの調製
DMF(60mL)中の、化合物3j(5.0g、13.61mmol、CAS番号160107−07−3)、トリフェニルホスフィン(4.28g、16.33mmol)、TBAI(502mg、1.36mmol)及びNaN
3(3.3g、50.76mmol)の撹拌懸濁液に、CBr4(5.41g、16.33mmol)を一度に添加した。20℃で12時間撹拌した後、反応混合物を80mLの飽和NaHCO
3水溶液及びDCM(100mL×3)で分液した。有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%のEtOAcでPh
3POを流し、次いでDCM中の0〜10%のMeOHに切り替え)により精製し、白色固体として3kを得た(4.26g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δppm8.16(s、1H)、5.96(d、J=4.9Hz、1H)、4.82(t、J=5.3Hz、1H)、4.27〜4.21(m、1H)、3.97(t、J=4.9Hz、1H)、3.66(d、J=4.4Hz、2H)、3.52(s、3H)、2.78〜2.69(m、1H)、1.24(d、J=6.8Hz、6H)、ESI−MS:m/z=393.1[M+H]
+。
【0256】
ステップ8:化合物3lの調製
DCM(40mL)中の3k(4.07g、10.37mmol)、2m4,6−トリメチルピリジン(1.63g、13.48mmol)及びAgNO
3(2.29g、13.48mmol)の溶液に、DMTrCl(4.57g、13.48mmol)を0℃で添加した。25℃で3時間撹拌した後、赤色の懸濁液をDCM(50mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過した。濾液をDCM/水(50/30mL)で分液し、食塩水(30mL)で洗浄した。有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色固体として3lを得た(7.0g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ7.94(s、1H)、7.35〜7.28(m、1H)、7.22(d、J=8.8Hz、1H)、7.18〜7.12(m、2H).7.09(d.J=8.811z、1H)、6.72(d、J=8.8Hz、1H)、6.61(d、J=8.8Hz、1H)、6.03(d、J=7.7Hz、1H)、4.94(brdd、J=5.2.7.2Hz、1H)、4.87(s、7H)、4.16(t、J=5.7Hz、1H)、4.07(q、J=7.1Hz、1H)、3.71(d、J=13.7Hz、4H)、3.61(dd、J=6.6。12.8Hz。1H)、3.29(s、3H)、3.21(s、2H)、2.75(quin、J=6.8Hz、1H)、2.68(d、J=4.6Hz、1H)、1.99(s、2H)、1.28〜1.17(m、6H);ESI−MS:m/z=695.3[M+H]
+。
【0257】
ステップ9:化合物3mの調製
酢酸エチル(100mL)中の3l(1.2g、1.72mmol)及び10%の湿潤させたPd/C(1.0g、0.49mmol)の懸濁液を、15psiにて20℃で4時間水素添加した。反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜10%のMeOH)により精製された残分を得て、白色固体として3mを得た(682mg)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ7.89(s、1H)、7.33(dd、J=1.5、7.8Hz、1H)、7.30〜7.29(m、1H)、7.36〜7.29(m、1H)、7.21(d、J=8.8Hz、2H)、7.18〜7.10(m、3H)、7.08(d、J=8.8Hz、2H)、6.71(d、J=8.8Hz、2H)、6.59(d、J=8.8Hz、2H)、5.98(d、J=7.5Hz、1H)、5.03(dd、J=4.8、7.5Hz、1H)、4.21(dd、J=3.4、9.9Hz、1H)、3.69(d、J=16.3Hz、6H)、3.26(s、3H)、3.16(dd、J=10.0、13.1Hz、1H)、2.88〜2.75(m、3H)、1.31〜1.21(m、8H);ESI−MS:m/z=669.3[M+H]
+。
【0258】
ステップ10:化合物3oの調製
乾燥DCM(5mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート3n(2.45g、10.31mmol、J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2002,485−495)の溶液を、N
2下、乾燥DCM(50mL)中の3m(2.3g、3.44mmol)、4−ニトロフェノール(1.43g、10.31mmol)、Et
3N(2.09g、20.63mmol)及び活性化した4Åモレキュラーシーブ(≒4g)の混合物に、−78℃で速やかに添加した。室温(12℃)まで加温し2時間撹拌した後、反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過した。濾液を前の2つの他のバッチと合わせ、DCM/飽和NaHCO
3水溶液(100、3×70mL)に分液した。有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%の酢酸エチル)により精製し、黄色固体として3oを得た(4.8g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ12.18(br s、1H)、9.18(s、1H)、8.32〜8.26(m、3H)、7.74(s、1H)、7.37〜7.28(m、4H)、7.25〜7.11(m、6H)、7.08(d、J=8.8Hz、1H)、6.73(d、J=9.0Hz、2H)、6.63(d、J=8.8Hz、2H)、5.89(d、J=8.8Hz、1H)、4.99(dd、J=5.0、8.5Hz、1H)、4.29(s、1H)、3.80〜3.74(m、4H)、3.72(s、1H)、3.50〜3.44(m、1H)、3.38〜3.29(m、1H)、3.20(s、3H)、2.77(d、J=5.0Hz、1H)、2.55〜2.43(m、1H)、1.31〜1.27(m、4H)、1.15(d、J=6.8Hz、3H)。
ESI−MS:m/z=870[M+H]
+。
【0259】
ステップ11:化合物3pの調製
3o及び3iの混合物を、使用前にTHF(30mL×3)と共蒸発させた。乾燥THF(50mL)中の3o(4.12g、4.74mmol)、3i(2.5g、3.64mmol)及び活性化4Åモレキュラーシーブ(約2g)の混合物を、N
2下、室温で1時間撹拌した。DMAP(2.22g、18.22mmol)を一度に添加し、反応混合物を40℃で12時間撹拌した。混合物をDCM(40mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、淡黄色固体として3pを得た(4.6g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ12.31(s、1H)、9.25(s、1H)、9.11(br s、1H)、8.78(s、1H)、8.52〜8.29(m、2H)、8.16〜8.01(m、5H)、7.77(s、1H)、6.69(d、J=8.8Hz、2H)、6.60(d、J=9.0Hz、2H)、6.21(s、1H)、5.84(d、J=8.8Hz、1H)、5.36(s、1H)、5.06(s、1H)、4.86(dd、J=4.9、8.7Hz、1H)、4.06〜3.93(m、2H)、3.73(d、J=2.8Hz、9H)、3.70(s、3H)、3.67〜3.58(m、1H)、3.34(d、J=11.0Hz、1H)、3.15(s、3H)、3.06(dd、J=2.3、12.5Hz、1H)、2.96〜2.84(m、1H)、2.62〜2.49(m、2H)、1.28〜1.24(m、5H)、1.18(d、J=6.8Hz、3H)。ESI−MS:m/z=1417[M+H]
+。
【0260】
ステップ12:化合物3qの調製
DCM(84mL)中の3p(4.6g、3.25mmol)の撹拌溶液に、N
2下、DCM(44mL、32.3mmol、10.0当量)中の6%のDCAを室温で添加した。室温で30分撹拌した後、反応混合物をピリジン(2.8g、11当量)でクエンチし、得られた無色の溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜7%のMeOH)により精製された無色の残分を得て、白色固体として3qを得た(1.9g)。上記の固体を逆相分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP、250×50mm×10μm;移動相:水(10mMのNH
4HCO
3)−MeCN、B15で開始、B45で終了;流速:90ml/分、勾配時間:18分、続いて3分間B100)により更に精製し、凍結乾燥後に白色固体として3qの2画分を得た。画分1:876mg及び画分2:743mg。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ8.52(s、1H)、8.36(s、1H)、8.01(d、J=7.1Hz、2H)、7.86(s、1H)、7.65(d、J=7.3Hz、1H)、7.60〜7.54(m、2H)、6.20(s、1H)、5.71(d、J=4.9Hz、1H)、5.22(d、J=14.4Hz、2H)、4.67〜4.59(m、1H)、4.06(d、J=3.7Hz、2H)、4.02(br d、J=4.6Hz、3H)、4.10〜3.99(m、1H)、3.99〜3.93(m、1H)、3.51〜3.44(m、4H)、3.40(d、J=4.6Hz、1H)、2.73〜2.65(m、1H)、1.21(dd、J=5.4、6.6Hz、6H):ESI−MS:m/z 812.2[M+H]
+。
【0261】
ステップ13:化合物3rの調製
THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNをCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
真空乾燥したジオール3q(300mg、0.37mmol)を、CH
3CN/THF(10/6mL×3)の混合物と共蒸発させ、CH
3CN/THF(10/6mL)の混合物に溶解した。これに、800mgの活性化4Åモレキュラーシーブ及びCH
3CN中の1H−テトラゾールの溶液(6.56mL、0.45M、30mLの乾燥CH
3CN中に945mgのテトラゾールを溶解し、続いて800mgの4Åモレキュラーシーブを添加し、次いで使用前にアルゴン下、1時間撹拌することにより調製)を添加し、混合物をアルゴン下、15分間バブリングした。白色の懸濁液をアルゴン下、8℃で1時間撹拌した後、CH
3CN中の2−シアノエチルN,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイトの溶液(5.62mL、0.59mmol、CH
3CN中0.105M、759mgのホスホロジアミダイト試薬を24mLのCH
3CNに溶解し、続いて800mgの4Åモレキュラーシーブを添加し、次いで使用前にアルゴン下、1時間撹拌することにより調製)を、60分かけて滴下した。得られた白色の懸濁液を、アルゴン下8℃で1時間撹拌した。更なるCH
3CN(6mL)を添加し、30℃で1時間撹拌した後、追加のテトラゾール(1.64mL、0.74mmol、CH
3CN中0.45M)を添加した。更に2時間撹拌した後、ピリジン(10mL)中のDDTTの溶液(380mg、1.84mmol)を速やかに添加した。30分撹拌した後、混合物を、珪藻土のパッドを通して濾過し;濾液を別のバッチと合わせ、減圧下で濃縮し、DCM(8mL)に溶解した残分を得て、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(12g、DCM中の0〜6%のMeOH、25mL/分)により精製し、淡黄色固体として3r(275mg)を得て、これを更に精製することなく次ステップに直接使用した。ESI−MS:m/z=943.5[M+H]
+。
【0262】
ステップ14:化合物(
*R)4A及び(
*S)4Bの調製
MeNH
2(EtOH中27〜30%、5mL)中の化合物3r(275mg、0.292mmol)の溶液を、80℃で4時間撹拌した。反応混合物を別のバッチと合わせ、減圧下で濃縮し、残分を得て;残分をCH
3CN/H
2O(1/8mL)の混合物に溶解し、DCM(8mL×3)で洗浄した。水層を凍結乾燥し、黄色のガム(382mg)を得て、次いで更にCH
3CN/H
2O(4/1mL)の混合物に溶解した。逆相分取HPLC(カラム:Agela Durashell C18 150x25×5μm;移動相:水(0.04%のNH
3水+10mMのNH
4HCO
3)−CH
3CN;B12で開始、B25で終了;流速:25ml/分、勾配時間:12分、続いて3分のB100)により精製し;所望の画分を回収し、凍結乾燥し、白色固体として化合物(
*R)4A、アンモニウム塩(39.8mg、最初の溶出異性体)、及び白色固体として化合物(
*S)4B、アンモニウム塩(65.9mg、2番目の溶出異性体)を得た。
【0263】
ナトリウム塩への最終的な変換を、Dowex 50WX8 Naイオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後にふわふわの白色固体として化合物(
*R)4A、アンモニウム塩、及び化合物(
*S)4B、アンモニウム塩を得た。
【0264】
化合物(
*R)4A。
1H NMR(400MHz、60℃、DMSO−d
6)δppm3.34〜3.44(m、1H)、3.45〜3.56(m、1H)、3.52(s、3H)、3.83(dd、J=10.7、2.0Hz、1H)、3.98(d、J=8.3Hz、1H)、4.09(br s、1H)、4.16(br s、1H)、4.23(d、J=8.3Hz、1H)、4.67(dd、J=11.1、7.8Hz、1H)、4.98(br s、1H)、5.14(br s、1H)、5.31(ddd、J=13.4、9.0、4.4Hz、1H)、5.78(d、J=8.8Hz、1H)、6.07(s、1H)、6.13(br s、2H)、7.15(br s、2H)、7.92(s、1H)、8.16(s、1H)、8.17(s、1H)31PNMR(162MHz、DMSO〜D6)δ55.83(s、1p);ESI−MS:m/z=716.2[M+H]
+。
【0265】
化合物(
*S)4B。
1H NMR(400MHz、80℃、DMSO−d
6)δppm3.21〜3.39(m、2H)、3.54(s、3H)、3.87(dd、J=11.5、4.3Hz、1H)、3.92(d、J=8.1Hz、1H)、3.99(br s、1H)、4.14(d、J=8.1Hz、1H)、4.30(br s、1H)、4.37(dd、J=11.6、5.0Hz、1H)、4.84(br s、1H)、5.06(br s、1H)、5.31(ddd、J=12.3、9.0、4.2Hz、1H)、5.79(d、J=9.0Hz、1H)、6.03(s、1H)、6.12(br s、2H)、6.99(br s、2H)、7.99(s、1H)、8.18(s、1H)、8.20(s、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δ52.88(s、1P);ESI−MS:m/z=716.2[M+H]
+。
【0269】
ステップ1:化合物4aの調製
DMF(80mL)中の化合物3j(9.6g、26.13mmol、CAS番号160107−07−3)の溶液に、イミダゾール(3.56g、52.26mmol)及びTBSCL(4.73g、31.36mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した後、反応物をEtOAc(200mL)及びH
2O(100mL)で希釈し;有機層を引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物4aを得た(9.7g、76%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm=12.12(br s、1H)、9.48(br s、1H)、8.05(s、1H)、5.89(d、J=4.8Hz、1H)、4.56(t、J=4.9Hz、1H)、4.21(q、J=3.4Hz、1H)、3.98(t、J=4.6Hz、1H)、3.93(dd、J=3.5、11.5Hz、1H)、3.79(dd、J=2.8、11.5Hz、1H)、3.47(s、3H)、2.75(td、J=6.9、13.6Hz、1H)、1.27(s、3H)、1.25(s、3H)、0.91(s、9H)、0.10(s、6H);ESI−MS:m/z 482.3[M+H]
+。
【0270】
ステップ2:化合物4bの調製
DCM(200mL)中の化合物4a(10g、20.76mmol)の溶液に、Dess−Martinペルヨージナン(14.97g、35.29mmol)を0℃で添加した。混合物を30℃で12時間撹拌後。反応混合物をDCM(300mL)で希釈し;有機層を、飽和Na
2S
2O
3水溶液(100mL)及び飽和NaHCO
3水溶液(50mL)で洗浄した。有機層を圧力下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの、15g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製し、白色固体として化合物4bを得た(9.0g、80%)。ESI−MS:m/z 498.3[M+H7]
+。
【0271】
ステップ3:化合物4cの調製
EtOH(200mL)中の化合物4b(9g、18.77mmol)の溶液に、NaBH
4(1.06g、28.15mmol)を0℃で添加した。溶液を0℃で0.5時間撹拌した後、混合物を、EtOAc(500mL)及びNH
4Cl飽和水溶液(100mL)で希釈した。有機層を減圧下で濃縮し、残分を得た(9.0g)。残分(シリカゲルと合わせたもの、15g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH、体積/体積)により精製し、白色固体として化合物4c(4.8g、53%)、及び白色固体として化合物4a(1.5g、17%)を得た。化合物4d:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ=12.06(s、1H)、11.70(s、1H)。8.00(s、1H)、6.05(d、J=4.6Hz、1H)、5.85(d、J=5.5Hz、1H)、4.31〜4.26(m、1H)、3.91〜3.77(m、4H)、3.39(s、3H)、2.80〜2.70(m、1H)、1.11(d、J=6.8Hz、6H)、0.89(s、9H)、0.07(s、6H)。
ESI−MS:m/z=482.3[M+H]
+。
【0272】
ステップ4:化合物4dの調製
ピリジン(20mL)中の化合物4c(1.8g、3.74mmol)の溶液に、DIEA(1.45g、11.21)及びジフェニルカルバミッククロリド(1.12g、4.86mmol)を25℃で添加した。混合物を25℃3時間撹拌した。反応混合物を他の2つのバッチと合わせ、ワークアップした。混合物を、酢酸エチル(150mL)及びH
2O(100mL)で分液した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(0〜100%のEA/PE、体積/体積)により精製し、黄色固体として化合物4dを得た(6g、4.8gの化合物4cからで70%)。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.34(s、1H)、8.00(s、1H)、7.44(br d、J=7.3Hz、4H)、7.37(t、J=7.8Hz、4H)、7.25(br s、2H)、6.22(d、J=3.0Hz、1H)、4.38(br s、1H)、4.16〜4.12(m、1H)、4.00〜3.93(m、2H)、3.83(dd、J=2.5、11.0Hz、1H)、3.51(s、3H)、2.94(br s、1H)、1.27(dd、J=1.0、6、8Hz、6H)、0.94(s、9H)、0.14(s、6H);ESI−MS:m/z=677.4[M+H]
+。
【0273】
ステップ5:化合物4eの調製
ピリジン(100mL)中の化合物4d(5g、7.39mmol)の溶液に、Tf
2O(16.67g、59.1mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1.5時間撹拌した後、反応物を、DCM(200mL)及びH
2O(100mL)で分液した。有機層を分離し、水相をDCM(100mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分を別のバッチと合わせ、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:0%〜30%のEtOAc/石油エーテル、体積/体積)により精製し、白色固体として化合物4eを得た(4.0g)。ESI−MS:m/z=809.5[M+H]
+。
【0274】
ステップ6:化合物4fの調製
DMF(40mL)中の化合物4e(4.0g、4.94mmol)の溶液に、NaN
3(3.5g、54.15mmol)を25℃で添加した。反応物を25℃で12時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO
3水溶液(30mL)で希釈し、pH>9に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、引き続いて食塩水(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、黄色固体を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの、10g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%の酢酸エチル)により精製し、黄色固体として化合物4fを得た(1.8g、67%)。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=11.99(br s、1H)、8.20(br s、1H)、8.05(s、1H)、5.96(br d、J=4.4Hz、1H)、4.25〜4.11(m、3H)、3.99(br d、J=11.7Hz、1H)、3.82(br d、J=11.7Hz、1H)、3.53(d、J=2.4Hz、3H)、2.70〜2.58(m、1H)、1.30(br d、J=6.8Hz、6H)、0.94(s、9H)、0.13(s、6H);ESI−MS:m/z= 507.3[M+H]
+。
【0275】
ステップ7:化合物4gの調製
THF(20mL)中の化合物4f(1.8g、3.55mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(1.3g、4.97mmol)を25℃で添加した。反応物を40℃で2時間撹拌した後、水(10mL)を、溶液に40℃で添加し、混合物を12時間撹拌した。次いで、混合物をDCM(50mL)で希釈し、食塩水(2×50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、適正圧力下で濃縮し、黄色固体を得た(2.0g)。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物4gを得た(1.5g、81%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ=8.15(s、1H)、5.57(d、J=8.0Hz、1H)、4.07〜4.00(m、1H)、3.91(dd、J=5.3、8.0Hz、1H)、3.75〜3.63(m、3H)、3.37(s、3H)、2.77〜2.69(m、1H)、1.10(d、J=6.8Hz、6H)、0.86(s、9H)、0.04(s、6H);ESI−MS:m/z 481.3[M+H]
+。
【0276】
ステップ8:化合物4hの調製
DCM(100mL)中の化合物4g(1.5g、2.81mmol)の溶液に、4−ニトロフェノール(3.12g、22.47mmol)、トリエチルアミン(1.7g、16.8mmol)及び4Åモレキュラーシーブ(2.0g)を添加した。混合物を−78℃で0.5時間撹拌した後、DCM(20mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート3n(2g、8.42mmol)を、溶液に−78℃で添加した。−78℃で15分撹拌し、0℃で1時間撹拌した後、混合物を濾過し、DCM(100mL)で希釈した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液(3×50mL)で洗浄し、適正圧力下で濃縮し、黄色固体を得た(2.5g)。残分を別のバッチと合わせ(シリカゲルと合わせたもの、6g)、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜100%の酢酸エチル)により精製し、黄色固体として化合物4hを得た(1.68g、2.4gの化合物74からで75%)。
1H NMR(400MHz、CD
3CN)δ11.89(br s、1H)。9.27(br s、1H)。8.15(br d、J=9.3Hz、2H)、7.94〜7.90(m、1H)、7.23(br d、J=9.0Hz、2H)、5.80(br d、J=8.3Hz、1H)、4.81(br d、J=7.3Hz、1H)、4.24(br s、1H)、3.97(br d、J=4.5Hz、1H)、3.83(br s、2H)、3.48〜3.39(m、3H)、2.73〜2.58(m、1H)、1.19(br dd、J=3.3、6.0Hz、6H)、0.94(s、9H)、0.12(s、6H);ESI−MS:m/z 682.3[M+H]
+。
【0277】
ステップ9:化合物4jの調製
DCE(135mL)中の化合物4h(1.68g、2.47mmol)、化合物4i(731mg、1.9mmol)の溶液及び4Åモレキュラーシーブ(2.0g)を、N
2下、25℃で30分撹拌し、続いてDMAP(1.16g、9.49mmol)を添加した。55℃(油温度)で12時間撹拌した後、混合物を濾過し、溶液をDCM(100mL)及び食塩水(50mL)で分液した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液(3×100mL)で洗浄し;有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た(2.5g)。粗生成物(2.5g、粗)(シリカゲルと合わせたもの、5g)を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、淡黄色固体として化合物4jを得た(1.2g、52%)。ESI−MS:m/z 927.4[M+H]
+。
【0278】
ステップ10:化合物4kの調製
ピリジン(24mL)中の化合物4j(1.2g、1.29mmol)の溶液に、TEA(1.31g、12.94mmol)及びEt
3N−3HF(1.0、6.47mmol)を15℃で添加した。溶液を35℃で12時間撹拌した後、THF(20mL)及びトリメチル(プロポキシ)シラン(3.4g、25.89mmol)を25℃で添加し、反応混合物を更に3時間撹拌した。反応混合物を適正圧力下で濃縮し、残分を得た(2g)。残分(シリカゲルと合わせたもの、4g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、粗化合物4kを得た(900mg)。粗生成物を逆相分取HPLC(方法:カラム:Waters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30。条件:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN、B5、B35で終了、勾配時間(分):7、100%Bの保持時間(分):1、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として純粋な化合物4kを得た(0.57g、70%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ=8.17(d、J=4.4Hz、2H)、8.08(s、1H)、6.21(d、J=19.6Hz、1H)、5.84(d、J=8.6Hz、1H)、5.51〜5.26(m、1H)、5.13(br s、1H)、4.72(dd、J=5.4、8.8Hz、1H)、4.53〜4.38(m、1H)、4.22〜4.16(m、1H)、4.14〜4.10(m、1H)、4.09〜4.00(m、2H)、3.86(d、J=5.4Hz、1H)、3.63〜3.46(m、2H)、3.25(s、3H)、2.75(td、J=6.8、13.6Hz、1H)、1.11(dd、J=2.1、6.7Hz、6H)。
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)−201.424(s、1F);ESI−MS:m/z=699.3[M+H]
+。
【0279】
ステップ11:化合物4lの調製
CH
3CNを、使用前にCaH
2でフレッシュとして蒸留した。化合物4l(152mg、0.218mmol)を、DMF(2mL)及びCH
3CN(6mL)中に溶解し、これに、0.3gの4ÅMS(粉末)及び1H−テトラゾール(3.87mg、0.45M、472.5mgのテトラゾールを15mLの乾燥CH
3CNに溶解し、続いて1gの4ÅMSを添加し、次いで使用前にN
2下、0.5時間撹拌することにより調製した)の溶液を添加した。CH
3CN(0.8mL)中の2−シアノエチルN,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(131.15mg、0.43mmol)の溶液を、シリンジを通して20分かけて滴下した。得られた白色の懸濁液を、N
2下、25℃で2時間更に撹拌した。次いで、TBHP(0.218mL、1.09mmol、デカン中5M)を、上記の溶液に25℃で添加した。反応物を25℃で1時間撹拌した後、混合物を、DCM(20mL)及びCH
3OH(3mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、真空下で濃縮し、無色の油を得て;油をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(4g、DCM中の0〜11.5%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物4lを得た(151mg、68%)。ESI−MS:m/z=814.3[M+H]
+。
【0280】
ステップ12:化合物52、ナトリウム塩の調製
EtOH(2mL)中の化合物4l(150mg、0.18mmol)の溶液を、MeNH
2(5mL、EtOH中30%)で処理した。反応物を25℃で2時間、及び35℃で1時間撹拌した後、溶媒を減圧下で濃縮し、無色の油を得た。残分をH
2O(20mL)及びCH
3CN(5mL)に溶解し、次いでDCM(20mL×2)で洗浄した。次いで、水相を凍結乾燥し、淡黄色固体として粗生成物を得た(80mg、粗)。粗生成物(80mg、粗)を逆相分取HPLC(方法:カラム:Waters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30:条件:水(10mMのNH
4HCO
3)(A)−ACN(B)、B0で開始、B25で終了;勾配時間(分):7;100%Bの保持時間(分):1、流速(mL/分):25、インジェクション12)により精製し、白色固体として化合物52、アンモニウム塩を得た(35mg、26%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ=8.29(s、1H)、8.19(br d、J=9.5Hz、2H)、6.61(br d、J=18.6Hz、1H)、6.08(br d、J=8.8Hz、1H)、5.90〜5.72(m、1H)、5.39(br d、J=19.6Hz、1H)、5.20(br s、1H)、4.76(br s、1H)、4.72(br s、1H)、4.49(br d、J=10.3Hz、3H)、4.35(br d、J4.3Hz、1H)、4.17(q、J=6.2Hz、1H)、3.67(s、3H);
19F NMR(376.5MHz、D
2O)−199.859;
31P NMR(162MHz、D
2O)−1.639;ESI−MS:m/z 691.1[M+H]
+。
【0281】
ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8、200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオンH
2O(20mL)で洗浄した。次いで樹脂に、15%H
2SO
4脱イオンH
2O溶液(20mL)を添加し、混合物を15分穏やかに撹拌し、デカントした(15mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオンH
2O溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで中性になるまで脱イオンH
2Oで洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオンH
2O溶液(20mL)を添加し、混合物を15分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%のNaOHのH
2O溶液(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで中性になるまで、脱イオンH
2Oで洗浄した。CDN(化合物52、35mg、0.049mmol)を脱イオンH
2O(8mL)に溶解し、カラムの上部に添加し、脱イオンH
2Oで溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体としてナトリウム塩の形態を得た(30mg、純度91%)。塩の形態(30mg)を逆相分取HPLC(方法:カラム:Waters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30;条件:水(10mMのNH
4HCO
3)(A)−ACN(B)、B0で開始、B30で終了;勾配時間(分):7;100%Bの保持時間(分):1、流速(mL/分):25)より精製し、白色固体として生成物を得た(25mg)。生成物(25mg、純度97.07%)を、2回目の逆相分取HPLC(方法:カラム:Waters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30:条件:水(10mMのNH
4HCO
3)(A)−ACN(B)、B0で開始、B30で終了;勾配時間(分):7;100%Bの保持時間(分):1、流速(mL/分):25)より精製し、化合物52、アンモニウム塩を得て、これをイオン交換樹脂DOWEX 50W×8 200−400で処理し、白色固体として化合物52、ナトリウム塩を得た(16.1mg、65%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ=8.01(s、1H)、7.93(s、1H)、7.85(s、1H)、6.37(br d、J=17.3Hz、1H)、5.83(d、J=9.0Hz、1H)、5.59(br d、J=3.5Hz、0.5H)、5.46(br d、J=3.5Hz、0.5H)、5.15〜5.02(m、1H)、4.97(br d、J=4.5Hz、1H)、4.62〜4.52(m、2H)、4.49(br s、1H)、4.29〜4.19(m、3H)、4.10(br d、J=4.5Hz、1H)、3.43(s、3H);
19F NMR(376.5MHz、D
2O)−200.863;
31P NMR(162MHz、D
2O)−1.676;
ESI−MS:m/z=691.2[M+H]
+。
【0284】
ステップ1:化合物5aの調製
DMF(50mL)中の5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチル−D−グアノシン[CAS番号103285−33−2](5.2g、7.76mmol)の溶液に、イミダゾール(2.38g、34.94mmol)及びTBSCl(3.51g、23.29mmol)を添加し、35℃で6時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液でクエンチし、DCMで抽出した。
合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜15%のMeOH)により精製し、化合物5aを得て、次ステップにてそのまま使用した。ESI−MS:m/z 784.4[M+H]
+。
【0285】
ステップ2:化合物5bの調製
TFA(2mL、26.12mmol)及びEt
3SiH(8mL、50.03mmol)を、DCM(160mL)中の上記の化合物5aの溶液に0℃で添加した。得られた混合物を0℃で30分撹拌した後、撹拌を室温で4時間継続した。反応溶液をNaHCO
3水溶液でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物5bを得た(2.9g)。
1H NMR。(400MHz、クロロホルム−d)δppm12.12(br s、1H)、8.36(br s、1H)、7.71(s、1H)、5.72(d、J=7.5Hz、1H)、5.41(br s、1H)、4.78(dd、J=7.5、5.1Hz、1H)、4.30(br s、1H)、3.98(dd、J=12.6、2.2Hz、1H)、3.84(d、J=5.1Hz、1H)、3.71(br s、1H)、3.54(s、3H)、2.68(spt、J=6.9Hz、1H)、1.28(d、J=6.8Hz、3H)、1.29(d、J=6.8Hz、3H)、0.81(s、9H)、〜0、07(s、3H)、−0.29(s、3H);ESI−MS:m/z 482.1[M+H]
+。
【0286】
ステップ3:化合物5dの調製
DMF(10mL)中の5c[CAS番号2241580−02−7](2g、5.02mmol)の溶液に、イミダゾール(1.02g、15.06mmol)及びTBSCl(1.51g、10.04mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOACで希釈し、水で洗浄した。水層を、EtOACで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜15%のMeOH)により精製し、黄色固体として化合物5dを得た(2.57g、収率100%)。ESI−MS:m/z 513.2[M+H]
+。
【0287】
ステップ4:化合物5eの調製
EtOAc(150mL)中の化合物5d(1.285g、2.51mmol)の溶液を、10%Pd/C(2.95g)を触媒として使用し、大気圧下、室温で2時間水素添加した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。反応を同じ規模で繰り返し、両方の反応の粗生成物を合わせ、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物5eを得た)(1.69、収率69%)。ESI−MS:m/z 487.1[M+H]
+。
【0288】
ステップ5:化合物5fの調製
DCM(40mL)中の化合物5e(1.05g、2.16mmol)の溶液に、4−ニトロフェノール(900mg、6.47mmol)、Et
3N(1.79mL、12.95mmol)及び活性化モレキュラーシーブを添加し、室温で30分撹拌した。混合物を−78℃まで冷却した後、DCM(10mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(1.54g、6.47mmol)を添加し、撹拌を−78℃で2.5時間継続した。反応混合物を濾過し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、水性洗浄層をDCMで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製し、白色固体として化合物5fを得た(1.24g、収率:83.5%)。ESI−MS:m/z 688.2[M+H]
+。
【0289】
ステップ6:化合物5gの調製
活性化モレキュラーシーブを、乾燥THF(2mL)中の化合物5b(105mg、0.218mmol)及びスルファミン酸塩5f(180mg、0.262mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を、N
2下、室温で1時間撹拌した。次に、DMAP(133mg、1.09mmol)を添加し、反応を開始し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、黄色固体として化合物5gを得た(157mg、収率:70%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm12.18(s、1H)、9.07(s、1H)、8.78(s、1H)、8.39(s、1H)、8.05(d、J=7.3Hz、2H)、7.66〜7.59(m、1H)、7.58〜7.49(m、3H)、7.19(br s.1H)、6.32(d、J=17.8Hz、1H)、5.60〜5.42(m、2H)、5.60〜5.42(m、1H)、4.80〜4.63(m、2H)、4.49(dd、J=3.8、11.0Hz、1H)、4.36〜4.27(m、2H)、4.17〜4.02(m、2H)、3.80(dd、J=2.3、4.8Hz、1H)、3.51(s、3H)、2.75〜2.63(m、1H)、1.33(d、J=6.8Hz、3H)、1.27(d、J=6.8Hz、3H)、0.91(s、9H)、0.77(s、9H)、0.89(s、3H)、0.91(s、3H)、〜0.08(s、3H)、〜0.28(s、3H)。ESI−MS:m/z 1030.5[M+H]
+。
【0290】
ステップ7:化合物5hの調製
Et
3N(2.62g、25.92mmol)及びトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(6.28g、51.83mmol)を、ピリジン(10mL)中の化合物5g(890mg、0.864mmol)の溶液に添加し、得られた反応混合物を、N
2下、室温で18時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、続いて分取逆相HPLC(固定相:Phenomenex Synergi Max−RP 10μm、250×50mm;移動相:水(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、白色固体として化合物5hを得た(397mg、収率:57%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.07(s、1H)、11.60(s、1H)、11.20(s、1H)、8.89(br d、J=9.0Hz、1H)、8.71(d、J=22.8Hz、2H)、8.14(s、1H)、8.05(d、J=7.3Hz、2H)、7.60〜7.72(m、1H)、7.47〜7.60(m、2H)、6.46(d、J=19.9Hz、1H)、5.84(d、J=5.7Hz、1H)、0.00(d、J=6.1Hz、1H)、5.66(dd、J=52.1、4.5Hz、1H)、5.22(br t、J=5.1Hz、1H)、4.50〜4.69(m、2H)、4.22〜4.42(m、3H)、4.05〜4.16(m、1H)、3.93(t、J=4.1Hz、1H)、3.82(br dd、J=12.2、4.4Hz、1H)、3.54〜3.68(m、1H)、3.42(s、3H)、2.75(spt、J=6.9Hz、1H)、1.12(d、J=6.9Hz、6H)、ESI−MS:m/z 802.3[M+H]
+。
【0291】
ステップ8:化合物5iの調製
乾燥THF/MeCN(1:1、12mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物5h(200mg、0.25mmol)及び1H−テトラゾ−ル(1.82mL、MeCN中3〜4%、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(75mg、0.25mmol)を一度に添加した。反応混合物を終夜振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(22.5+15mg、0.075+0.05mmol)を、2時間の時間間隔内で2つに分けて添加した後、振盪を90分間継続した。tBuOOH(68μL、デカン中5.5Mの溶液、0.37mmol)を添加し、反応混合物を30分間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。濾液を食塩水で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物5iを得た(30mg、収率:13%)。ESI−MS:m/z 917.5[M+H]
+。
【0292】
ステップ9:化合物6、ナトリウム塩の調製
上記の化合物5i(30mg、0.033mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(1mL)中で、変換完了まで室温で撹拌した(約2時間)。粗生成物を、減圧下での濃縮後に得て、MeCN中ですりつぶした。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、ふわふわした白色固体として化合物6、ナトリウム塩を得た(14mg、収率:60%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6、61℃)δppm10.39(br s、1H)、8.32(s、1H)、8.19(s、1H)、7.97(s、1H)、7.07(br s、2H)、6.31(br s、2H)、6.24(dd、J=15.7、2.7Hz、1H)、5.78(d、J=9.0Hz、1H)、5.44(br d、J=53.9Hz、1H)、5.11(td、J=9.3。4.0Hz、1H)、4.42〜4.57(m、1H)、4.13〜4.25(m、4H)、4.11(d、J=3.9Hz、1H)、3.90〜4.03(m、1H)、3.79〜3.88(m、1H)、3.53(s、3H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm−1.45(s、1P);ESI−MS:m/z 690.3[M+H]
+。
【0295】
ステップ1:化合物6aの調製
化合物3h(1.0g、2.61mmol)を、無水トルエン:CH
3CN(体積:体積=1:1、6mL×2)と共蒸発させ、次に無水DMF(18.8mL)に溶解した。次いでこれに、トリフェニルホスフィン(1.02g、3.91mmol)、NaN
3(0.63g、9.73mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(192.7mg、0.52mmol)及びCBr
4(1.3g、3.91mmol)を室温で添加した。反応物を室温で12時間撹拌した後、反応物を食塩水(10mL)でクエンチし、EtOAc(20mL)で分液した。飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を混合物に添加し、続いてEtOAcで抽出した(20mL×3)。次いで有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:石油エーテル=0〜100%、続いてMeOH:DCM=0〜5%)により精製し、黄色粉末として化合物6aを得た。ESI−MS:m/z 408.9[M+H]
+。
【0296】
ステップ2:化合物6bの調製
DCM(16mL)中の6a(1.24g、3.04mmol)の溶液に、2,4,6−コリジン(1.4g、11.56mmol)、AgNO
3(1.96g、11.56mmol)、及びDMTrCl(1.54g、4.56mmol)を15℃で添加した。15℃で5時間撹拌した後、反応混合物をMeOH(20mL)でクエンチし、DCM(40mL)で希釈した。有機層を引き続いて食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:石油エーテル=0〜100%)により精製し、白色固体として6bを得た(1.99g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.17〜7.00(m、6H)、6.93(s、4H)、6.73〜6.49(m、4H)、5.28(s、2H)、4.10(d、J=7.3Hz、3H)、3.79〜3.56(m、5H)、3.47(br d、J=4.6Hz、1H)、3.37〜3.11(m、2H)、2.94(s、1H)、2.87(s、1H)、2.61(s、6H)、2.31(s、3H)、2.03(s、1H)、1.72〜1.56(m、5H)、1.53〜1.35(m、2H)、1.24(t、J=7.2Hz、1H)、0.99(t、J=7.3Hz、3H)、ESI−MS:m/z 711.2[M+H]
+。
【0297】
ステップ3:化合物6cの調製
EtOAc(100mL)中の6b(1.99mg、2.8mmol)の触媒としての10%Pd/C湿潤物(3.3g、2.8mmol)との懸濁液を、(15psiで)、室温(約15℃)で5時間水素添加した。触媒を濾別し、濾液を減圧下で蒸発させ、白色固体として粗6c(1.31g)を得て、これを更に精製することなく次ステップに直接使用した。
ESI−MS:m/z 685.2[M+H]
+。
【0298】
ステップ4:化合物6dの調製
化合物6c(213mg、0.31mmol)を、無水トルエン:CH
3CN(体積:体積=1:1、3×2mL)と共蒸発させ、無水DCM(8mL)に溶解した。次いでこれに、N
2下、4−ニトロフェノール(129.8mg、0.93mmol)、Et
3N(188.8mg、1.86mmol)及び活性化4Åモレキュラーシーブ(約3g)を室温(約10℃)で添加し;混合物を−78℃まで冷却し、続いてN
2下、4−ニトロフェニルクロロサルフェート3n(221.74mg、0.93mmol)を−78℃で速やかに添加した。−78℃で3時間撹拌した後、反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過した。濾液を、DCM/飽和NaHCO
3水溶液(30/45mL)で分液し、水層をDCMで抽出した(15mL×3)。有機層を合わせ、引き続いて食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:石油エーテル=0〜90%)により精製し、黄色固体として6dを得た(142mg)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ9.25〜9.05(m、2H)、8.35〜8.26(m、1H)、8.05〜7.94(m、4H)、7.76〜7.64(m、1H)、7.58(br t、J6.7Hz、1H)、7.50(t、J=7.5Hz、2H)、7.38〜7.27(m、4H)、7.24(s、1H)、7.20〜7.10(m、7H)、6.65(br d、J=8.8Hz、2H)、6.62(br d、J=7.9Hz、2H)、5.86(s、1H)、4.53(s、1H)、4.41(d.J=7.6Hz、1H)、4.09(q、J=7.3Hz、2H)。4.02〜3.93(m、2H)、3.79(br d、J=12.5Hz、1H)、3.71(s、3H)、3.70(s、3H)、2.88(s、1H)、2.01(s、3H)、1.22(t、J=7.2Hz、3H)。ESI−MS:m/z 886.2[M+H]
+。
【0299】
ステップ5:化合物6fの調製
化合物6dを、使用前に無水トルエン:CH
3CN(1:1、6mL×2)と共蒸発させた。乾燥THF(20mL)中の6d(699mg、0.79mmol)、6e(739.81mg、1.1mmol、CAS番号103285−33−2)及び活性化4Åモレキュラーシーブ(約5g)の混合物を、N
2下、室温で1時間撹拌した。DMAP(481.97mg、3.94mmol)を一度に添加し、反応混合物をN
2下、40℃(油温度)で5時間撹拌した。反応混合物をDCM(15mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、黄色の残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH:DCM=0〜10%)により精製し、淡い黄色固体として6fを得た(969mg)。ESI−MS:m/z 1416.2[M+H]
+。
【0300】
ステップ6:化合物6gの調製
DCA(DCM中6%、10.8mL)をN
2下、DCM(22mL)中の化合物6f(1.1g、0.78mmol)の溶液に添加し、得られた赤色の溶液を室温で30分撹拌し、次いで、ピリジン(12mL)でクエンチした。透明な反応混合物を減圧下で濃縮し、無色の残分を得て、これをシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH:DCM=0〜10%)により精製し、白色固体として化合物6gを得た(740mg)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ8.67(s、1H)、8.40(s、1H)、8.14〜8.09(m、3H)、7.71〜7.65(m、1H)、7.62〜7.56(m、2H)、6.19(d、J=5.3Hz、1H)、6.03(s、1H)、5.53(t、J=5.4Hz、1H)、4.84(br s、1H)、4.48(s、1H)、4.43(s、1H)、4.32(t、J=4.8Hz、1H)、4.14(br d、J=3.8Hz、1H)、3.99(d、J=8.0Hz、1H)、3.83〜3.77(m、1H)、3.73〜3.66(m、2H)、3.60(s、3H)、3.54(d、J=13.3Hz、1H)、3.30〜3.23(m、2H)、2.67(td、J=6.7、13.7Hz、1H)、1.17(dd、J=2.4、6.9Hz、6H)。ESI−MS:m/z 812.2[M+H]
+。
【0301】
ステップ7:化合物6iの調製
化合物6g(105mg、0.129mmol)を、無水トルエン:アセトニトリル(1:1、体積/体積、3×30mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(12mL)に溶解し、4Åモレキュラーシーブ粉末(0.3g)及びCH
3CN中0.45Mのテトラゾール(2.3mL、1.03mmol)を添加し、得られた不均一混合物をアルゴンで4分間バブリングした。この混合物を室温で10分撹拌した後、CH
3CN中の2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイトの溶液(59mg、0.19mmol、3.0mLのCH
3CN)を、室温で30分かけて添加した。反応物を1.5時間撹拌した後、混合物を濾別し、次いで、THF(15mL)で洗浄した。(化合物6h。MS:m/z 911[M+H]
+)。得られた混合物を、次ステップにて直接使用した。0.5Mのヨウ素溶液(THF:水:Py、8:1:1、体積/体積/体積中)を、色が持続するまで添加した。反応混合物を室温で30分撹拌した後、混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、過剰なヨウ素を飽和Na
2S
2O
3水溶液で(変色するまで)クエンチした。層を分離し;有機層を飽和NaHCO
3水溶液(1×20mL)及び食塩水(1×20mL)で洗浄した。水層をEtOAcで逆抽出した(1×20mL)。合わせた有機層を蒸発乾固させ、得られた粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中のMeOH:0〜15%、体積/体積)により精製し、化合物6iを得た(75mg)。ESI−MS:m/z 927[M+H]
+。
【0302】
ステップ8:化合物9の調製
MeNH
2(EtOH中33%、6mL)中の化合物6i(75mg、0.08mmol)の溶液を、40℃で2時間30分撹拌し、減圧下で濃縮した。
得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾別し、逆相分取HPLC(カラム:Synergi 4μ、Hydro RP、250mm×30mm×10μM、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;勾配:30分間の0〜40%のB、流速:24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物9を得た(18.2mg)。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、化合物9、ナトリウム塩を得た(17.3mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ7.96(s、1H)、7.72(s、1H)、7.12(s、1H)、5.90〜6.12(m、3H)、4.97(s、1H)、4.79(s、1H)、4.60(m、1H)、4.41(t、J=5.6Hz、1H)、4.25(d、J=4.0Hz、1H)、4.05(d、J=8.0Hz、1H)、3.90〜4.01(m、1H)、3.85(d、J=8.0Hz、1H)、3.55(d、J=12.8Hz、1H)、3.41(s、3H)、3.31(d.J=12.8Hz)。
31P NMR(162MHz、D
2O)、δ−1.46(s、1P)。ESI−MS:m/z 698[M+1]
+。
【0305】
ステップ1:化合物7bの調製
化合物1g(80mg、0.099mmol)を、無水トルエン:アセトニトリル(1:1、体積/体積、3×15mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(10mL)に溶解した。4Åモレキュラーシーブ粉末(0.3g)及びCH
3CN中0.45Mのテトラゾール(1.3mL、0.598mmol)を添加し、得られた不均一混合物をアルゴンで4分間バブリングした。この混合物を室温で10分撹拌した後、CH
3CN中の2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイトの溶液(48mg、0.16mmol、3.0mLのCH
3CN)を、室温で30分かけて添加した。反応物を1.5時間撹拌した後、混合物を濾別し、THF(15mL)で洗浄した。(化合物7a。MS:m/z 901[M+H]
+)。得られた混合物を、次ステップに直接使用した。
ボランジメチルスルフィド複合体溶液(THF中2.0M、BH
3−DMS、180μL、0.35mmol)を。0℃で5分かけて非常にゆっくり添加した。反応物を室温で20分撹拌した後、反応混合物を素早く濾別し、EtOAc(50mL)で希釈し、水(20mL)でクエンチした。層を分離し;有機層を水(1×20mL)及び食塩水(1×20mL)で洗浄し;水層をEtOAcで逆抽出した(1×20mL)。次いで有機層を合わせ、蒸発乾固させた。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜15%のMeOH、体積/体積)により精製し、7bを得た(48mg)。ESI−MS:m/z 915[M+H]
+。
【0306】
ステップ2:化合物(
*R)14Aの調製
MeNH
2(EtOH中33%、6mL)中の化合物7b(48mg)の溶液を、40℃で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾別し、逆相分取HOPC(カラム:Synergi 4μm、Hydro RP、250mm×4.6mm、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート、緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート、勾配:30分間の0〜40%のB、流速24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物14を得た(20.2mg)。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、化合物(
*R)14A、ナトリウム塩を得た(18.8mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ7.92(s、1H)、7.81(s、1H)、7.08(s、1H)、6.17〜6.24(d、J=20.8Hz、1H)、5.95(d、J=7.2Hz、1H)、5.45(s、1H)、5.29(s、0.5H)、5.16(s、0.5H)、4.70〜4.85(m、1H)、4.49(s、1H)、4.33(d、J=8Hz、1H)、4.27(s、1H)、4.05〜4.15(m、1H)、3.96(d、J=10.8Hz、1H)、3.64(d、J=12.4Hz、1H)、3.44(s、1H)、3.30〜3.44(m、2H)、0.3(br.s、3H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ95.57ppm(s、1P)、
19F NMR(379MHz、D
2O)δブロードピーク−196.84ppm(s、1F);ES−MS:m/z 686.8[M+H]
+。
【0310】
ステップ1:化合物8b及び8cの調製
NaH(鉱油中60%、4.864g、121.61mmol)を、DMF(800mL)中のアデノシン8a(25g、93.549mmol)の溶液に、−5℃で添加した。混合物を−5℃で1.5時間撹拌した後、DMF(50mL)中の4−メトキシベンジルクロリド(15.15g、112.26mmol)の溶液を2時間かけて滴下した。添加が完了した後、反応物を室温まで加温し、18時間撹拌した。水(15mL)を反応物に添加し、混合物を15℃で10分撹拌した。得られた混合物を他の反応物と合わせ、DMFを高真空下で蒸発させた。懸濁液をMeOHで希釈し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=100:0〜20:1)により精製し、8b及び8cを得て、混合物を逆相分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP、250×50mm×10μm;条件:水−MeCN、B2%で開始、B36%で終了;勾配時間:18分;100%Bの保持時間:14分;流速:100mL/分)により分離し、両方とも白色固体として8b(75g)及び8c(15.5g)を得た(全体収率66%)。
化合物8b。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ8.31(s、1H)、8.09(s、1H)、7.36(s、2H)、7.06(d、J=8.4Hz、2H)、6.72(d、J=8.8Hz、2H)、6.03(d、J=6.4Hz、1H)、5.51(dd.J=4.4、7.2Hz、1H)、5.32(d、J=4.8Hz、1H)、4.71〜4.46(m、2H)、4.43〜4.30(m、2H)、4.03(br d、J=2.8Hz、1H)、3.74〜3.61(m、4H)、3.61〜3.49(m、1H)、ESI−MS:m/z=388.1[M+H]
+。
化合物8c:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ8.35(s、1H)、8.13(s、1H)、7.49〜7.30(m、4H)、6.93(d.J=8.4Hz、2H)、5.92(d.J=6.4Hz、1H)、5.57(d、J=6.4Hz、1H)、5.51(dd、J=4.4、7.3Hz、1H)、5.64〜5.40(m、1H)、5.56〜5.37(m、1H)、4.89〜4.73(m、1H)、4.72〜4.62(m、1H)、4.62〜4.49(m、1H)、4.60〜4.48(m、1H)、4.15〜.3.98(m、2H)、3.75(s、3H)、3.70〜3.60(m、1H)、3.53(ddd、J=3.6、7.6、11、8Hz、1H);ESI−MS:m/z 388.1[M+H]
+。
【0311】
ステップ2:化合物8dの調製
ピリジン(200mL)中の化合物8e(10g、25.81mmol)の溶液に、クロロトリメチルシラン(14.74mL、116.162mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を2時間撹拌した後、0℃まで冷却し、ベンゾイルクロリド(6mL)を0℃で30分かけて滴下した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、水(30mL)で、0℃で注意深くクエンチし、次いで、アンモニア水溶液(60mL)を0℃で滴下した。混合物を1.5時間撹拌した後、反応物をDCM(800mL)で希釈した。有機層を引き続いて食塩水(200mL×3)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をEtOAc(100mL)からすりつぶし、白色固体として化合物8dを得た(9.8g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.21(s、1H)、8.72(d、J=13.2Hz、2H)、8.06〜7.89(m、2H)、7.71〜7.58(m、1H)、7.57〜7.46(m、2H)、7.31(d、J=8.8Hz、2H)、6.90(d、J=8.8Hz、2H)、6.05(d、J=6.0Hz、1H)、5.67(d、J=6.4Hz、1H)、5.18(t、J=5.6Hz、1H)、4.91〜4.76(m、1H)、4.73〜4.59(m、1H)、4.53(d、J=11.6Hz、1H)、4.17〜4.04(m、2H)、3.72(s、3H)、3.66(td、J=4.4、12.0Hz、1H)、3.53(ddd、J=3.6、6.0、12.0Hz、1H);ESI−MS:m/z 388.1[M+H]
+。
【0312】
ステップ3:化合物8eの調製
DMF(90mL)中の化合物8d(7g、14.24mmol)、トリフェニルホスフィン(5.6g、21.36mmol)、TBAI(1.05g、2.85mmol)及びNaN
3(6.67g、102.54mmol)の撹拌懸濁液に、CBR
4(7.085g、21.363mmol)を0℃で小分けして添加し、黄色の懸濁液を得た。35℃で撹拌した後、混合物を撹拌条件下で、飽和NaHCO
3水溶液(500mL)に注いだ。混合物をDCMで抽出した(200mL×3)。次いで有機層を合わせ、引き続いて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、白色固体として8eを得た(6.4g)。ESI−MS:m/z=517.2[M+H]
+。
【0313】
ステップ4:化合物8fの調製
ピリジン(100mL)中の8e(6.0g、11.61mmol、使用前にピリジンと2回共蒸発させた)の溶液に、DMTrCl(7.87g、23.23mmol)を添加した。反応混合物を80℃で終夜撹拌した後、これをEA(800mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(200mL×2)及び食塩水(200mL×2)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/EtOAc)により精製し、黄色固体として8fを得た(6.8g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.21(s、1H)、8.64(s、1H)、8.55(s、1H)、8.58〜8.45(m、1H)、8.04(d、J=7.2Hz、2H)、7.74〜7.59(m、1H)、7.58〜7.47(m、2H)、7.28(d、J=8.8Hz、2H)、7.22(dd、J=2.8、6.8Hz、2H)、7.15〜7.07(m、5H)、6.98(d、J=8.8Hz、2H)、6.91(d、J=8.8Hz、2H)、6.72(d、J=8.8Hz、2H)、6.60(d、J=8.8Hz、2H)、6.27(d、J=7.6Hz、1H)、5.24(dd、J=4.4、7.6Hz、1H)、4.30(d、J=10.4Hz、1H)、4.22(dd、J=4.8、7.8Hz、1H)、4.05〜3.99(m、1H)、3.80〜3.58(m、10H)、3.21(dd、J=4.8、12.8Hz、1H)、2.56(d、J=4.4Hz、1H);ESI−MS:m/z=819.4[M+H]
+。
【0314】
ステップ5:化合物8gの調製
THF(80mL)中の8f(6.8g、8.3mmol)の混合物に、PPh
3(3.27g、12.46mmol)を一度に添加し;混合物を、N
2下、40℃で2時間撹拌し、続いて水(30mL)を添加し、次いで更に12時間、更に撹拌し、無色の溶液を得た。混合物を別のスケールアップ物と合わせた。揮発性物質の大部分を減圧下で除去し、残りの水層をDCM/水に分液した。層を回収し、DCMで抽出した(200mL×3)。次いで有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色固体として8gを得た(6.4g、全体収率89%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm8.74〜8.65(m、1H)、8.54(s、1H)、8.13〜8.01(m、2H)、7.74〜7.63(m、1H)、7.62〜7.51(m、2H)、7.31(d、J=8.8Hz、2H)、7.24(dd、J=3.2、6.4Hz、2H)、7.19〜7.07(m、5H)、6.97(dd、J=8.8、18.0Hz、4H)、6.73(d、J=8.8Hz、2H)、6.62(d、J=9.2Hz、2H)、6.25(d、J=7.6Hz、1H)、5.16(dd、J=4.4、7.6Hz、1H)、4.30(d、J=10.8Hz、1H)、4.16〜4.04(m、2H)、4.01〜3.95(m、1H)、3.84〜3.59(m、9H)、2.72(d、J=4.8Hz、1H)、2.67〜2.58(m、1H)、2.67〜2.58(m、1H);ESI−MS:m/z=794.4[M+H]
+。
【0315】
ステップ6:化合物8hの調製
乾燥DCM(5mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(5.57g、23.46mmol)の溶液を、N
2下、乾燥DCM(20mL)中の8g(6.2g、7.82mmol)、4−ニトロフェノール(3.26g、23.46mmol)、Et
3N(4.75g、46.92mmol)の混合物に、−78℃で速やかに添加し、次いで、室温まで1.5時間かけて加温した。混合物を分液漏斗に移し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(200mL×4)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製し、白色固体として8hを得た(6.2g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.32(br s、1H)、9.29(br t、J=5.6Hz、1H)、8.72(s、1H)、8.33〜8.24(m、2H)、8.13(s、1H)、8.07(d、J=7.2Hz、2H)、7.72〜7.63(m、1H)、7.60〜7.46(m、4H)、7.31(d、J=8.4Hz、2H)、7.27〜7.19(m、2H)、7.18〜7.06(m、5H)、6.95(d、J=8.0Hz、4H)、6.73(d、J=9.2Hz、2H)、6.60(d、J=9.2Hz、2H)、6.30(d、J=7.8Hz、1H)、5.11(dd、J=4.8、7.8Hz、1H)、4.39〜4.22(m、2H)、4.10〜3.93(m、2H)、3.83〜3.59(m、10H)、2.84(d、J=4.8Hz、1H)。ESI−MS:m/z=994.2[M+H]
+。
【0316】
ステップ7:化合物8jの調製
乾燥THF(20mL)中の39h(1.3g、1.92mmol)、8h(2.48g、2.5mmol)及びモレキュラーシーブ(1.5g)の懸濁液を、N
2下、室温で30分撹拌し、続いてDMAP(0.94g、7.7mmol)を添加した。N
2下、45℃で終夜撹拌した後、反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、黄色の残分を得て;これをDCM(300mL)に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(100mL×3)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:PE中の0〜70%のEtOAc)により精製し、白色固体として8jを得た(2.7g)、ESI−MS:m/z=766.2[M+H]
+。
【0317】
ステップ8:化合物8kの調製
DCM(80mL)中の8j(2.7g、1.76mmol)の混合物に、水(318mg、17.64mmol)及びDCA(335mg、4.06mmol)を添加し、黄色の溶液を得た。混合物を室温で1.5時間撹拌した後、これにMEOH(2mL)を添加し、続いてピリジン(558.1mg)を添加し、無色の溶液を得て、これを15分間更に撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物8kを得た(1.28g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.26(br d、J=10.8Hz、2H)、9.02〜8.50(m、5H)、8.05(d、J=7.6Hz、4H)、7.79〜7.62(m、2H)、7.61〜7.48(m、4H)、7.36(d、J=8.4Hz、2H)、6.93(d、J=8.4Hz、2H)、6.50(dd、J=2.4、16.8Hz、1H)、6.09(d、J=5.6Hz、1H)、5.99〜5.83(m、1H)、5.79(br d、J=6.4Hz、1H)、5.53〜5.27(m、2H)、5.11〜4.93(m、1H)、4.79〜4.53(m、2H)、4.42〜4.29(m、1H)、4.27〜4.03(m、2H)、3.89〜3.71(m、4H)、3.68〜3.56(m、1H)、3.55〜3.38(m、2H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δ202.67(s、1F);ESI−MS:m/z=926.3[M+H]
+。
【0318】
ステップ9:化合物8lの調製
THFをナトリウム/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
THF(6mL)中の8k(200mg、0.21mmol)の溶液に、4Åモレキュラーシーブ(800mg、粉末)を添加し、1H−テトラゾールの溶液(乾燥CH
3CN 30mL中の4.8mL、0.45M、945mgのテトラゾール(凍結乾燥により乾燥)、続いて4ÅMS(1g、粉末)を添加し、N
2下、使用前に1時間撹拌したもの)を添加した。フラスコをN
2でパージした後。THF(0.8mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(117mg、0.39mmol)の溶液を、シリンジを通して25分かけて滴下して;反応混合物を室温で1.5時間撹拌した後、TBHP(0.34mL、1.73mmol、5M)の溶液を添加し、反応混合物を更に30分間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:MeOH中の0〜5%のDCM)により精製し、白色固体として8lを得た(153mg、0.14mmol)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ9.85(br s、1H)、9.79〜9.72(m、1H).8.89(s、1H)、8.87〜8.84(m、1H)、8.64〜8.59(m、1H)、8.20〜8.14(m、1H)、8.10〜8.04(m、4H)、8.02〜7.95(m、3H)、7.65〜7.56(m、3H)、7.55〜7.45(m、6H)、6.05〜5.94(m、1H)、4.81〜4.71(m、2H)、4.66(br d、J=11.6Hz、1H)、4.52〜4.47(m、1H)、4.36〜4.21(m、4H)、4.01(br dd、J=4.4、8.8Hz、1H)、3.92〜3.80(m、6H)、2.67(t、J=6.0Hz、1H)、2.43〜2.28(m、2H);
19F NMR(376MHz、CDCl
3)δ−196.54〜−197.10(m、1F);
31P NMR(162MHz、CDCl
3)δ−2.49(s、1P)、−4.38(s、1P);ESI−MS:m/z=780.2[M/2+H]
+。
【0319】
ステップ10:化合物8mの調製
MeNH
2/EtOH(5mL)中の8l(153mg、0.14mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させ、白色固体を水(20mL)に溶解し;水層を、DCMで洗浄した(10mL×3)。水層を凍結乾燥し、白色固体として114mgの8mを得た。
【0320】
ステップ11:化合物41、アンモニウム塩の調製
TFA(1.57mL、20.47mmol)中のアニソール(158mg、1.46mmol)の溶液を0℃まで冷却し、8m(114mg)に添加した。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した後、窒素ガス流を0℃で吹き込むことにより、TFAを除去した。反応混合物の残りをMeNH
2(EtOH中33%の溶液、1.6mL)で、で、0℃でクエンチし、減圧下で蒸発乾固させた。残分を、DCM/水(15mL×3/15mL)に分液した。水層を凍結乾燥し、白色の残分を逆相分取HPLC(カラム:XBridge 150×30mm×10μm、条件:A:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN:MeCN、B5%で開始、B35%で終了;流速(mL/分):25)により更に精製し、白色固体として化合物41、アンモニウム塩を得た(45mg)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm10.63(br s、1H)、8.44〜8.37(m、1H)、8.25(br s、1H)、8.04(br s、2H)、7.38〜6.89(m、2H)、6.41(br d、J=19.6Hz、1H)、6.13(d、J=8.4Hz、1H)、6.01〜5.83(m、1H)、5.60(br s.1H)、5.31(br s、1H)、4.45(br d.J=5.2Hz、1H)、4.28(br s、2H)、4.12〜4.04(m、1H)、3.99(br d、J=11.2Hz、1H)、
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δ−198.36〜−200.33(m、1F);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm−3.40(br s、1P);ESI−MS:m/z=659.9[M+H]
+。
【0321】
ステップ12:化合物41、ナトリウム塩の調製
Dowex 50W×8,200−400(9mL、H形態)をビーカー(45mgの化合物41アンモニウム塩用)に添加し、脱イオン水(50mL)で洗浄した。次いで、樹脂に、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(50mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%のH
2SO
4(少なくとも4CV[カラム体積])で洗浄し、次いで中性になるまで、脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液(20mL)を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで脱イオン水で中性になるまで洗浄し、化合物41アンモニウム塩(45mg)を最小量の脱イオン水に溶解し、カラムの上部に添加し、脱イオン水で溶出した。所望の画分を一緒に貯めて凍結乾燥し、白色固体として化合物41、ナトリウム塩を得た(31.4mg)。
1H NMR(D
2O、400MHz)δ8.06(s、1H)、8.00(s、1H)、7.62〜7.87(m、1H)、7.28(br s、1H)、6.24(br d、J=12.8Hz、1H)、6.03(br d、J=8.0Hz、1H)、5.49〜5.74(m、1H)、5.22〜5.31(m、1H)、5.11(br d、J=16.4Hz、1H)、4.53(br s、1H)、4.44(br d、J=4.4Hz、1H)、4.39(br s、1H)、4.34(br d、J=10.4Hz、1H)、3.98(br δ、J=8.8Hz、1H)、3.71〜3.79(m、1H)、3.60〜3.70(m、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δ−201.23(br s、1F)、
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−2.76(br s、1P);ESI−MS:m/z=660.1[M+H]
+。
【0324】
ステップ1:化合物9bの調製
乾燥ピリジン(160mL)中の化合物9a(8.3g、27.27mmol、CAS番号2086765−82−2)の0℃の溶液に、クロロトリメチルシラン(14.8g、136.36mmol)を0℃で1.5時間かけて滴下した。ベンゾイルクロリド(19.2g、136.36mmol)を滴下し、撹拌を室温で3時間継続した。反応溶液を氷浴にて冷却し、水(50mL)の添加によりクエンチし、室温で終夜撹拌した。アンモニア水溶液(70mL、25%溶液)を添加し、撹拌を更に1時間継続した。反応溶液をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜90%のEtOAc)により行い、黄色固体として化合物9bを得た(9.1g、収率:80%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.11(s、1H)、8.60(s、1H)、8.07(d、J=7.3Hz、2H)、7.69(d、J=3.8Hz、1H)、7.66〜7.61(m、1H)、7.57〜7.51(m、2H)、6.68(d、J=3.5Hz、1H)、5.13(td、J=6.3、12.0Hz、1H)、4.92(t、J=6.8Hz、1H)、4.80(t、J=5.3Hz、1H)、4.55(dd、J=4.4、7.2Hz、1H)、3.59〜3.46(m、2H)、2.32〜2.20(m、2H)、2.16〜2.03(m、1H)、1.49(s、3H)、1.23(s、3H);
ESI−MS:m/z 409.1[M+H]
+。
【0325】
ステップ2:化合物9cの調製
DMAP(448mg、3.76mmol)及びトシルクロリド(2.80g、14.69mmol)を、DCM(60mL)中の化合物9b(3.0g、7.35mmol)及びEt
3N(2.33mg、22.04mmol)の溶液に氷冷下で添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、トシル化化合物を得た。粗生成物をDMF(30mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(2.34g、36.00mmol)を添加し、得られた反応混合物を30℃で終夜撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和Na
2CO
3水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中に0〜40%のEtOAc)により精製し、化合物9cを得た(2.1g、収率:62%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.13(s、1H)、8.60(s、1H)、8.10〜8.03(m、2H)、7.69(d、J=3.8Hz、1H)、7.67〜7.61(m、1H)、7.57〜7.51(m、2H)、6.69(d、J=3.8Hz、1H)、5.16(td、J=6.3.12.0Hz、1H)、4.99〜4.89(m、1H)、4.55(dd、J=5.1、7.2Hz、1H)、3.63〜3.46(m、2H)、2.41〜2.27(m、2H)、2.20〜2.07(m、1H)、1.50(s、3H)、1.24(s、3H);ESI−MS:m/z 434.1[M+H]
+。
【0326】
ステップ3:化合物9dの調製
TFA(40mL)を、DCM(100mL)中の化合物9c(5.4g、12.46mmol)の溶液に添加した。反応混合物を、室温で終夜撹拌した。減圧下での濃縮後に得られた残分を、MeOH(20mL)に再溶解し、続いて飽和K
2CO
3水溶液(40mL)を添加した。得られた混合物を20分間撹拌した後、DCMで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、化合物9dを得て、これを次ステップにてそのまま使用した。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.08(s、1H)、8.57(s、1H)、8.07(br d、J=7.5Hz、2H)、7.67〜7.61(m、2H)、7.57〜7.51(m、2H)、6.66(d、J=3.5Hz、1H)、5.10〜5.01(m、1H)、4.97(d、J=6.5Hz、1H)、4.89(d、J=4.8Hz、1H)、4.27(td、J=6.1、8.1Hz、1H)、3.84〜3.80(m、1H)、3.60〜3.48(m、2H)、2.34〜2.25(m、1H)、2.23〜2.12(m、1H)、1.67〜1.55(m、1H);ESI−MS:m/z 394.0[M+H]
+。
【0327】
ステップ4:化合物9eの調製
上記の化合物9dをDCM(90mL)に溶解し、続いてイミダゾール(2.42g、35.52mmol)及びTBSCl(2.68g、17.76mmol)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した後、水に注ぎ、DCMで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、9e及びその3’−位置異性体を得た。分離を、分取逆相HPLC(固定相:Phenomenex Synergi 10μm Max−RP、250×50mm;移動相:水(A)−MeCN(B);勾配溶出)により行い、最初の溶出異性体として化合物9eを得た(2.3g、収率:9cからで50%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.05(br s、1H)、8.56(s、1H)、8.07(d、J=7.8Hz、2H)、7.60〜7.68(m、2H)、7.47〜7.59(m、2H)、6.68(d、J=3.5Hz、1H)、5.10〜5.23(m、1H)、4.63(d、J=5.5Hz、1H)、4.37(dd、J=8.0、5.8Hz、1H)、3.74〜3.84(m、1H)、3.48〜3.62(m、2H)、2.10〜2.30(m、2H)、1.66〜1.85(m、1H)、0.64(s、9H)、〜0.16(s、3H)、〜0.37(s、3H);ESI−MS:m/z 508.1[M+H]
+。
【0328】
ステップ5:化合物9fの調製
DMTrCl(3.87g、11.43mmol)、AgNO
3(4.85g、28.56mmol)及び2,4,6−コリジン(3.46g、28.56mmol)を、DCM(50mL)中の化合物9e(2.9g、5.71mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を35℃で終夜撹拌した。反応溶液を濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中0〜20%のEtOAc)により精製し、続いて分取逆相HPLC(固定相:Phenomenex Synergi Max−RP、10μm、250×50mm、移動相:0.1%TEA水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物9fを得た(3.6g、収率78%)。
1H NMR。(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.04(s、1H)、8.59(s、1H)、8.08(d、J=7.4Hz、2H)、7.66(d、J=3.5Hz、1H)、7.61〜7.65(m、1H)、7.55(q、J=7.3Hz、4H)、7.40(t、J=8.6Hz、4H)、7.27〜7.35(m、2H)、7.18〜7.26(m、1H)、6.85〜6.96(m、4H)、6.68(d、J=3.5Hz、1H)、5.50(q、J=9.1Hz、1H)、4.42(dd、J=9.1、4.1Hz、1H)、3.74(s、3H)、3.73(s、3H)、3.64(br d、J=3.9Hz、1H)、3.27〜3.37(m、1H)、3.20(dd、J=12.3、5.5Hz、1H)、2.26〜2.37(m、1H)、1.71〜1.84(m、1H)、1.59〜1.71(m、1H)、0.60〜0.78(m、9H)、〜0.27〜−0.18(m、3H)、〜0.59〜−0.51(m、3H);ESI−MS:m/z 810.1[M+H]
+。
【0329】
ステップ6:化合物9gの調製
EtOAc(80mL)中の化合物9f(2.3g、2.84mmol)の溶液を、H
2下(50psi)、Pd/C(炭素上10%、2.0g)の存在下、35℃で終夜撹拌した。触媒を、珪藻土で濾過することにより除去し、濾過ケークをEtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、化合物アミンを得て、これを次ステップにてそのまますぐ使用した。粗生成物をDCM(90mL)に溶解し、続いて4−ニトロフェノール(2.81g、20.21mmol)、Et
3N(1.23g、12.12mmol)及び活性化モレキュラーシーブを添加した。得られた混合物を、N
2下、−78℃まで冷却した後、DCM(10mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(2.88g、12.12mmol)を滴下し、反応溶液を室温まで温め、終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去した。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜20%のEtOAc)により精製し、化合物9gを得た(1.4g、収率:80%(LCUV、純度:76%))。
ESI−MS:m/z 986.6[M+H]
+。
【0330】
ステップ7:化合物9hの調製
反応フラスコに、DMAP(0.55g、4.47mmol)、乾燥THF(6mL)及び活性化3Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を、不活性雰囲気下、室温で2時間振盪した。同時に、各々乾燥THF(2×6mL)中の5’−O−(4’,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチル−D−グアノシン[103285−33−2]、(0.33g、0.46mmol)の溶液、及び化合物9g(1.16g、0.89mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約2時間)。両方の溶液5’−O−(4’,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−2’−O−メチル−D−グアノシン及び化合物9gのそれぞれ)を、引き続いて反応フラスコに移した。反応混合物を50℃で18時間撹拌した後、室温まで冷却し、DCMで希釈した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで徹底的にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物9hを得た(1.17g、収率:86%)。ESI−MS:m/z 1515.9[M+H]
+。
【0331】
ステップ8:化合物9iの調製
DCM(20mL)中の化合物9h(1.13g、0.75mmol)の溶液を、水(67μL、3.73mmol)の存在下、DCA(250μL、2.98mmol)で2.5時間処理した。反応混合物をピリジン(360μL、4.47mmol)の添加によりクエンチした。得られた溶液の残分をそのまま、精製用のシリカでのカラム(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)にかけ、白色固体として化合物9iを得た(595mg、収率:87%)。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δppm12.01(br s、1H)、9.70(br s、1H)、8.71(br s、1H)、8.53(s、1H)、8.02〜8.07(m、2H)、7.87(s、1H)、7.57〜7.63(m、1H)、7.49〜7.57(m、2H)、7.13(d、J=3.7Hz、1H)、7.00(d、J=3.6Hz、1H)、6.12(d、J=4.0Hz、1H)、5.49(t、J=4.5Hz、1H)、4.74〜4.83(m、2H)、4.39(br t、J=5.3Hz、1H)、4.12〜4.27(m、1H)、4.04〜4.10(m、1H)、3.97〜4.04(m、1H)、3.74〜3.82(m、1H)、3.57(s、3H)、3.37〜3.46(m、1H)、3.17〜3.26(m、1H)、2.65(spt、J=7.0Hz、1H)、2.45〜2.54(m、1H)、2.39〜2.49(m、1H)、1.96〜2.03(m、1H)、1.17(d、J=6.6Hz、3H)、1.18(d、J=6.6Hz、3H)、0.75(s、9H)、−0.23(s、3H)、−0.44(s、3H);ESI−MS:m/z 911.6[M+H]
+。
【0332】
ステップ9:化合物9jの調製
乾燥THF/MeCN(1:1、108mL、使用前に活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物9i(530mg、0.58mmol)の溶液を、不活性雰囲気下、活性化3Åモレキュラーシーブで処理(約2時間振盪)し、1H−テトラゾール(5.0mL、MeCN中3〜4%、1.73mmol、使用前に活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥)を添加し、混合物を室温で1時間振盪した。次に、2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(180μL、0.58mmol)を一度に添加し、振盪を18時間継続した。最後に、2つの等しく分けたtBuOOH(2×120μL、デカン中5.5Mの溶液、2×0.63mmol)を、30分の時間間隔で添加した後、反応混合物を更に2時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMですすいだ。濾液を、飽和Na
2S
2O
3水溶液、飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水の混合物で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物9jを得た(130mg、収率:21%)。1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δppm−0.04ppm(br s、3H)0.11(s、3H)0.85(s、9H)0.93(br d、J=6.9Hz、3H)1.10(d、J=6.9Hz、3H)2.42〜2.52(m、1H)2.52〜2、69(m、2H)2.89(td、J=5.9、2.8Hz、2H)2.93(br d、J=5.7Hz、1H)3.37〜3.50(m、1H)3.56〜3.67(m、4H)4.35(d、J=2.8Hz、1H)4.37〜4.48(m、4H)4.53(dt、J=5.3、3.7Hz、1H)4.80(br s、1H)4.99(ddd、J=11.0、5.3、3.7Hz、1H)5.27〜5.32(m、1H)5.95〜6.02(m、2H)7.03(d、J=3.7Hz、1H)7.12(d、J=3.7Hz、1H)7.52〜7.58(m、2H)7.58〜7.65(m、1H)7.59〜7.67(m、1H)8.04(s、1H)8.12(d、J=7.3Hz、2H)8.93(br s、1H)9.10(br s、1H)10.66(br s、1H)12.10(br s、1H);
31P NMR(162MHz、クロロホルム−d)δppm−3.52(s、1P);ESI−MS:m/z 1026.6[M+H]
+。
【0333】
ステップ10:化合物8、ナトリウム塩の調製
化合物9j(118mg、0.11mmol)を、エタノール(5.9mL)中33%のメチルアミン溶液中で、変換完了まで40℃で撹拌(約3時間)した後、反応溶液を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残分をピリジン(6mL)に溶解し、続いてEt
3N(460μL、3.31mmol)及びトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(280μL、1.66mmol)を添加した。反応混合物を45℃で18時間撹拌し、イソプロポキシトリメチルシラン(1.17mL、6.62mmol)を添加し、撹拌を室温で2時間継続した。減圧下での濃縮後に得られた残分を、無水アセトニトリル中ですりつぶし、得られた沈殿物を、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、10μm、150×50mm、移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により更に精製し、化合物8を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、ふわふわした白色固体として化合物8、ナトリウム塩を得た(32mg、収率:41%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm10.31(br s、1H)、8.04(s、1H)、7.94(s、1H)、7.76(br s、1H)、7.21(d、J=3.3Hz、1H)、6.74(d、J=3.1Hz、1H)、6.48〜6.60(m、5H)、6.02(d、J=8.4Hz、1H)、5.92(dd、J=8.4、4.3Hz、1H)、4.80〜4.93(m、1H)、4.63(br s、1H)、4.34〜4.43(m、1H)、4.30(d、J=3.8Hz、2H)、4.18(dd、J=12.2、3.6Hz、1H)、4.08(dd、J=12.5、2.8Hz、1H)、3.50(s、3H)、3.16(br d、J=6.1Hz、2H)、2.25〜2.37(m、2H)、1.45〜1.57(m、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm 1.42(s、1P);ESI−MS:m/z 685.3[M+H]
+。
【0336】
ステップ1:化合物10bの調製
DMF(6mL)中の化合物10a(0.8g、2.15mmol)の溶液に、イミダゾール(439.98mg、6.46mmol)及びTBSCl(616.94mg、4.09mmol)を添加した。室温で1.5時間撹拌した後、混合物を別のバッチとともにし、EA(800mL)で希釈した。有機層を引き続いて、飽和NaHCO
3水溶液(200mL×2)及び食塩水(200mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE中の0〜70%のEAで溶出)により精製し、白色固体として化合物10bを得た(5.5g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.44(br s、1H)、8.66(br s、1H)、8.17〜7.92(m、2H)、7.85(br s、1H)、7.69〜7.59(m、1H)7.57〜7.33(m、2H)、5.44〜5.09(m、2H)、5.02(br d、J=5.4Hz、1H)、4.30(br s、1H)4.01(br d、J=4.0Hz、1H)、3.87(br d、J=3.6Hz、1H)、3.80〜3.61(m、2H)、0.84(s、9H)、0.01(d、J=4.4Hz、6H)、ESI−MS:m/z=486.2[M+H]
+。
【0337】
ステップ2:化合物10c1及び10c2の調製
化合物10bを、使用前にピリジン(10mL)と2回共蒸発させた。ピリジン(15mL)中の化合物10b(1.7g、0.88mmol)の溶液に、DMTrCl(41.78g、5.25mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、混合物を別のバッチと合わせ、EtOAc(500mL)で希釈した。有機層を引き続いて、飽和NaHCO
3水溶液(150mL×2)及び食塩水(150mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE中の0〜70%のEtOAcで溶出)により精製し、化合物10c1及び10c2の混合物を得た(3.9g)。ESI−MS:m/z=788.4[M+H]
+。
【0338】
ステップ3:化合物10d1及び10d2の調製
DMF(25mL)中の化合物10c1及び10c2(2.5g、3.17mmol)の溶液に、NaH(鉱油中60%、482.3mg、12.05mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、DMF(5mL)中の4−メトキシベンジルクロリド(745.31mg、4.76mmol)の溶液を10分かけて滴下した。室温で2時間撹拌した後、混合物を水(5mL)の滴下でクエンチし、EAで希釈した(500mLの有機層を引き続いて、飽和NaHCO
3水溶液(150mL×2)、食塩水(150mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE中の0〜40%のEAで溶出)により精製し、化合物10d1及び10d2の混合物を得た(1.9g)。ESI−MS:m/z=908.4[M+H]
+。
【0339】
ステップ3:化合物10e1及び10e2の調製
DCM(30mL)中の10c1及び10c2(1.9g、2.09mmol)の溶液を、水(0.38mL、20.92mmol)及びDCA(0.69mL、8.37mmol)で処理した。得られた黄色の溶液を室温で2時間撹拌した。次いでこれを、MeOH(0.15mL)に添加し、続いてピリジン(662mg)を添加し、無色の溶液を得て、これを15分間更に撹拌した。混合物を減圧下で蒸発させ、残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製し、黄色固体として化合物10e1及び10e2の混合物を得た(1.05g)。ESI−MS:m/z=606.1[M+H]
+。
【0340】
ステップ4:化合物10f1及び10f2の調製
THF(12mL)中の化合物10e1及び10e2(1.2g、1.98mmol)の混合物を、TBAF(3mL、1M)で一度に処理した。混合物を室温で3時間撹拌し、飽和NaHCO
3水溶液(150mL)でクエンチした。有機層を乾燥させ(無水Na
2SO
4)、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得て、これをシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中5%のMeOH)により精製し、化合物10f1及び10f2の混合物を得た。10f1及び10f2の混合物を別のバッチと合わせ、MeOHですりつぶし;MeOHから形成された沈殿物を;濾過及び少量の冷MeOHで洗浄した後、主純異性体化合物10f2(659mg)として同定し;母液を濃縮し、逆相分取逆相分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD 10μm C18 150×30:条件:水(10mMのNH
4CO
3)−ACN:MeCN、B25%で開始、B45%で終了;流速(mL/分)25)により精製し、各々白色固体として更なる化合物10f2(97mg)及び副生異性体化合物10f1(200mg)を得た。
化合物10f1:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ8.51(s、1H)、8.03(br d、J=8.0Hz、2H)、7.81(s、1H)、7.67〜7.63(m、1H)、7.57〜7.53(m、2.H)、7.17(d、J=8.0Hz、2H)、6.80(d、J=8.0Hz、2.H)、5.28(d、J=8.0Hz、1H)、5.09(br d、J=4.0Hz、1H)、4.83(br t、J=4.0Hz、1H)、4.64(d、J=12Hz、1H)、4.47(d、J=12Hz、1H)、4.28(t、J=4.0Hz、1H)、4.20(q、J=4.0Hz、1H)、3.91(q、J=4.0Hz、1H)、3.70(s、3H)、3.61〜3.58(m、1H)、3.51〜3.47(m、1H)、ESI−MS:m/z=492.2[M+H]
+。
化合物10f2:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ8.61(br s、1H)、8.03(br d、J=8.0Hz、2H)、7.92(br s、H)、7.69〜7.65(m、1H)、7.58〜7.54(m、2H)、7.33(d、J=8.0Hz、2H)、6.92(d、J=8.0Hz、2H)、5.33(d、J=8.0Hz、1H)、5.21(br d、J=8.0Hz、1H)、4.87(t、J=8.0Hz、1H)、4.66(d、J=8.0Hz、1H)、4.57〜4.49(m、2H)、4.01(q、J=4.0Hz、1H)、3.95(t、J=4.0Hz、1H)、3.75(s、3H)、3.60〜3.55(m、1H)、3.50〜3.45(m、1H);ESI−MS:m/z=492.3[M+H]
+。
【0341】
ステップ5:化合物10gの調製
ピリジン(6mL)中のN−(7−((2S,3S,4S,5R)−3−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)テトラヒドロフラン−2−イル)イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル)ベンズアミド、化合物10f2(400mg、0.81mmol)の溶液に、DMTrCl(496mg、1.46mmol)を室温で添加した。室温で終夜撹拌した後、混合物を別の粗バッチと合わせ、DCM(50mL)で希釈した。有機層を引き続いて飽和NaHCO
3水溶液(50mL×3)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%のEtOAc及びDCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物10gを得た(450mg)。未反応化合物10f2(160mg)を白色固体として回収した。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.50(br s、1H)、8.67(br s、1H)、7.99(br d、J=6.0Hz、1H)、7.86(br s、1H)、7.65(br d、J=6.4Hz、1H)、7.54(br t、J=7.6Hz、2H)、7.29〜7.35(m、2H)、7.23〜7.29(m、2H)、7.17〜7.23(m、7H)、6.83(td、J=6.0、3.2Hz、6H)、5.45(br d、J=4.8Hz、1H)、5.30(br s、1H)、4.63(br d、J=11.6Hz、1H)、4.43(br d、J=12.0Hz、1H)、4.12(br s、1H)、4.07(br s、1H)、3.72(s、9H)、3.20(br d、J=7.6Hz、1H)、3.01(br d、J=5.6Hz、1H);ESI−MS:m/z=794.2[M+H]
+。
【0342】
ステップ5:化合物10hの調製
乾燥THF(6mL)中の化合物10g(450mg、0.56mmol)、スルファミン酸塩17a(744.735mg、0.850mmol)及び4ÅMS(1g)の撹拌懸濁液を、DMAP(277mg、2.27mmol)で、25℃で処理した。黄色の懸濁液を、N
2下、45℃で18時間撹拌した後、反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、黄色の残分を得て;残分をDCM(100mL)に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(100mL×4)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:PE中の0〜100%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物10hを得た(604mg)。ESI−MS:m/z=766.8[M+H]
+。
【0343】
ステップ6:化合物10iの調製
水(0.08mL)中の化合物10h(704mg、0.46mmol)の溶液及びDCM(15mL)を、DCA(118.6mg、0.92mmol)で、室温で4時間処理し、次いでピリジン(0.5mL)でクエンチした。室温で10分撹拌した後、混合物を真空下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:PE中の0〜100%のEtOAc)により精製し、固体として化合物10iを得た(370mg)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ11.46(hrs、1H)、11.24(s、1H)、8.70(s、1H)、8.62(s、1H)、8.45(br t、J=4.0Hz、1H)、8.03(br t、J=8.0Hz、6H)、7.67〜7.63(m、2H)、7.57〜7.53(m、4H)、7.30(br d、J=8.0Hz、2H)、6.91(br d、J=8.0Hz、2H)、6.38〜6.33(m、1H)、5.89(br d、J=8.0Hz、1H)、5.65(br s、1H)、5.51(br s、1H)、5.38(br s、1H)、4.95(br s、1H)、4.63〜4.50(m、4H)、4.32(br t、J=4.0Hz、1H)、4.04〜3.99(m、3H)、3.74(s、3H)、3.59(br d、J=12.0Hz、2H)、3.29〜3、22(m、1H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6);δ−202.69(td、J=18.8、52.6Hz、1F);ESI−MS:m/z=926.5[M+H]
+。
【0344】
ステップ7:化合物10jの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。THF(4mL)に溶解した化合物10i(220mg、0.24mmol、凍結簡素により乾燥)の溶液に、4ÅMS(粉末、800mg)及び1H−テトラゾールの溶液(5.28mL、0.45M、945mgのテトラゾール(凍結乾燥により乾燥)を乾燥CH
3CN30mLに溶解し、続いて1gの4ÅMSを添加し、次いでN
2下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加した。容器のフラスコをN
2で数回パージした。THF(2mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(129mg、0.43mmol)の溶液を、シリンジを通して20分かけて滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、TBHP(0.38mL、1.9mmol、5M)の溶液を添加し、混合物を更に30分撹拌し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:MeOH中の0〜10%のDCM、Rf==0.6)により精製し、白色固体として化合物10jを得た(308mg)。ESI−MS:m/z 1041.4[M+H]
+。
【0345】
ステップ8:化合物10kの調製
化合物10j(308mg)をMeNH
2/EtOH(2mL)で処理し、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を逆相分取逆相分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30:条件:A:水(10mMのNH
4CO
3)−ACN:MeCN、B5%で開始、B35%で終了;流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物10kを得た(32mg)。
ESI−MS:m/z=780.3[M+H]
+。
【0346】
ステップ9:化合物48、ナトリウム塩の調製
TEA(0.31mL、4.02mmol)中のアニソール(43.43mg、0.4mmol)の溶液を0℃まで冷却した。溶液を、化合物10k(32mg、0.04mmol)に添加した。混合物を0℃で2.5時間撹拌した後、窒素ガス流を0℃で吹き込むことにより、TFAの大部分を除去した。残りの反応混合物を、EtOH中33%のMeNH
2の溶液(0.31mL)で、0℃でクエンチした。反応混合物を減圧下で蒸発させ、残分をDCM/水(30mL×3/15mL)に分液し、水層をDCMで洗浄した(30mL×2)。水層を凍結乾燥し、残分を得た。残分を、逆相分取逆相分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 5μm C18 150×30:条件:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN:MeCN、B5%で開始、B35%で終了;流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物48、アンモニウム塩を得た(19.2mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.32(s、1H)、8.00(d、J=3.2Hz、2H)、7.49(s、1H)、6.57〜6.50(m、1H)、5.81〜5.75(m、1H)、5.73〜5.65(m、2H)、5.54(br d、J=4.4Hz、1H)、5.39〜5.27(m、1H)、4.80(d、J=4.2Hz、1H)、4.46(br s、1H)、4.42〜4.34(m、1H)、4.24〜4.17(m、1H)、3.82(br dd、J=3.2、13.4Hz、1H)、3.61(br d、J=13.2Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)−197.15〜197.29(m、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−1.83(s、1P);ESI−MS:m/z=660.1[M+H]
+。
【0347】
ナトリウム塩変換
Dowex 50WX8 200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(25mL)で洗浄した。次いで樹脂に、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(25mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物48、(アンモニウム塩)(19.2mg)を脱イオン水(2mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物48、ナトリウム塩を得た(16mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.04(br s、1H)、7.73(s、1H)、7.56(s、1H)、6.83(br s、1H)、6.33〜6.25(m、1H)、5.68〜5.60(m、1H)、5.46(br d、J=9.6Hz、1H)、5.32(br d、J=4.0Hz、1H)、5.20(br d、J=4.4Hz、1H)、5.06〜4.90(m、1B)、4.38(br d、J=9、2Hz、1H)、4.30(br s、1H)、4.17(br dd、J=6.0、10.4Hz、1H)、4.02(br d、J=11.6Hz、1H)、3.67(br d、J=12.8Hz、1H)、3.41(br d、J=13.2Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−2.02(s、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δ−196.74(br s、1F);ESI−MS:m/z=660.1[M+H]+。
【0350】
ステップ1:化合物11aの調製
TIPDSCl
2(6.70g、21.23mmol)を、ピリジン(50mL)中のSM11、N−イソブチリルグアシン(5.0g、14.15mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残分の生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、白色の泡状物として化合物11aを得た(5.5g、収率:65%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.12(s、1H)、11.76(s、1H)、8.05(s、1H)、5.79(s、1H)、5.71(d、J=4.9Hz、1H)、4.28〜4.39(m、2H)、4.13(br dd、J=12.9、2.6Hz、1H)、4.00〜4.07(m、1H)、3.94(br dd、J=12.9、2.7Hz、1H)、2.78(spt、J=6.8Hz、1H)、1.11(d、J=6.6Hz、6H)、0.93〜1.08(m、28H);ESI−MS:m/z 596.2[M+H]
+。
【0351】
ステップ2:化合物11bの調製
活性化モレキュラーシーブを、乾燥THF(60mL)中の化合物11a(1.28g、1.92mmol)及び化合物1e(1.0g、1.28mmol)の溶液に添加し;得られた混合物を、N
2下、1時間撹拌した。次に、DMAP(783mL、6.41mmol)を添加し、反応を開始した。反応混合物を、50℃で終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMですすぎ、濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。水相をDCMで抽出した。合わせた有機層をNa
2SCNで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。化合物11bを、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc、続いてDCM中の0〜2%のMeOH)により精製した後、黄色固体として得た(520mg、収率:36%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.08(br s、1H)、11.56(br s、1H)、11.28(br s、1H)、8.70(s、1H)、8.61(s、1H)、8.54(br s、1H)、8.09(s、1H)、8.04(s、2H)、7.61〜7.73(m、1H)、7.49〜7.59(m、2H)、6.31〜6.44(m、1H)、6.06(d、J=1.5Hz、1H)、5.73(br d、J=53.5Hz、1H)、5.31(br d、J=5.8Hz、1H)、4.79〜4.95(m、1H)、4.64(t、J=6.9Hz、1H)、3.84〜4.10(m、4H)、3.41(m、J=13.3Hz、1H)、3.11〜3.25(m、1H)、2.75(spt、J=6.5Hz、1H)、0.85〜1.15(m、43H)、0.15(s、3H)、0.14(s、3H);ESI−MS:m/z 1144.4[M+H]
+。
【0352】
ステップ3:化合物11cの調製
乾燥MeOH(55mL、モレキュラーシーブで乾燥)中の化合物11b(1.3g、0.98mmol)の溶液を、HCl(Et
2O中2Mの0.19mL、13.7mmol)で4時間処理した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液を添加することによりクエンチし、続いてDCMで抽出した。有機相を無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、化合物11cを得た(670mg、収率:65%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm1.01〜1.08(m、28H)、1.12(d、J=6.8Hz、3H)、1.67〜1.75(m、1H)、2.20〜2.32(m、1H)、2.43〜2.54(m、1H)、2.62(br d、J=14.3Hz、1H)、2.79(spt、J=6.9Hz、1H)、2.85〜2.96(m、1H)、3.51(s、3H)、3.52〜3.57(m、2H)、3.75〜3.83(m、1H)、4.39〜4.48(m、1H)、4.50(d、J=4.2Hz、1H)、5.02(q、J=9.6Hz、1H)、5.09(t、J=4.5Hz、1H)、5.25(dd、J=9.8、4.1Hz、1H)、5.52(ddd、J=52.4、4.4、2.6Hz、1H)、5.68(br d、J=5.9Hz、1H)、6.30(dd、J=18.5、2.6Hz、1H)、7.56(t、J=7.7Hz、2H)、7.61〜7.69(m、1H)、8.02〜8.07(m、2H)、8.11(br s、1H)、8.14(s、1H)、8.57(s、1H)、8.71(s、1H)、11.22(br s、1H)、11.33(br s、1H)、12.09(br s、1H);ESI−MS:m/z 1060.7[M+H]
+。
【0353】
ステップ4:化合物11dの調製
乾燥THF/MeCN(1:1、11mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物11c(340mg、0.32mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の4.48mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(96mg、0.32mmol)を一度に添加した。反応混合物を2時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(19mg、0.064mmol)を添加し、振盪を2時間継続した。tBuOOHの溶液(93μL、デカン中5.5Mの溶液、0.51mmol)を添加し、反応混合物を30分振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。濾液を食塩水で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、化合物11dを得た(100mg、収率:26.5%)。ESI−MS:m/z 1177.6[M+H]
+。
【0354】
ステップ5:化合物11、ナトリウム塩の調製
上記の化合物11d(100mg、0.085mmol)を、エタノール(2mL)中33%のメチルアミン溶液中で、変換完了まで室温で撹拌(約3時間)した後、反応溶液を減圧下で濃縮し、MeCN中ですりつぶした。沈殿物を、ピリジン(684μL)及びEt
3N(590μL)の混合物に溶解した。トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(57mg、0.34mmol)を添加し、得られた反応混合物を変換完了まで室温で撹拌した(注記:所望の生成物の沈殿が観察された。残分を、減圧下での濃縮後に得て、MeCN中ですりつぶし、得られた沈殿物を、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm、移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により更に精製し、化合物11を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、ふわふわした白色固体として化合物11、ナトリウム塩を得た(24.5mg、収率:41%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)δppm10.03(br s、1H)、9.49(br s、1H)、8.27(br s、1H)、7.85(s、1B)、7.60(br s、1H)、7.25(br s、2H)、6.41〜6.79(m、2B)、6.36(br d、J=200Hz、1H)、6.08〜6.22(m、1H)、6.04(br d、J=7.9Hz、1B)、5.72(br s、1H)、5.43(br dd、J=51.7.4.3Hz、1H)、5.25〜5.34(m、1H)、4.54(br t、J=4.0Hz、1H)、4.33〜4.43(m、1H)、4.29〜4.33(m、1B)、4.11(br t、J=3.9Hz、1H)、3.85〜3.94(m、1H)、3.56(br dd、J=13.0.2.6Hz、1H)、3.34(br d、J=12.6Hz、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δ−2.34(s、1P);ESI−MS:m/z 675.1[M+H]
+。
【0357】
ステップ1:化合物12bの調製
化合物12a(300mg、0.38mmol)を、無水ACN(33mL)及び無水THF(33mL)の混合物に溶解した。1H−テトラゾール(3.3mL、1.13mmol)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で2時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.16mL、0.49mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で4時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.078mL、0.25mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間振盪し、次いでデカン中5.5Mのtert−ブチルヒドロペルオキシドの溶液(0.075mL、0.41mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分振盪し、次いで濾過した。モレキュラーシーブをジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分を、SiO
2カラムで、100%のDCMからDCM中10%のMeOHまでの勾配を用いて精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、12bを得た(47mg、収率12%)、ESI−MS:m/z 905.4[M+H]
+。
【0358】
ステップ2:化合物29、ナトリウム塩の調製
エタノール中33%のメチルアミンの溶液(2.5mL、20.2mmol)中の化合物12b(47mg、0.045mmol)を、40℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発乾固させた。残分を、10mLの無水アセトニトリル中ですりつぶした。沈殿物を濾過により回収し、無水アセトニトリルで洗浄した。残分を、逆相分取HPLC(固定相:RP XBrige Prep C18 OBD−10μm 50×150mm、移動相:0.25%NH
4HCO
3水溶液、MeOH)により精製した。純粋な画分の溶媒を凍結乾燥により除去した。残分を水に溶解し、イオン交換樹脂レジンで充填した予め洗浄した(水)カラムで精製した。得られた溶液の溶媒を凍結乾燥により除去し、白色固体として化合物29、ナトリウム塩を得た(27mg、収率87%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm3.18〜3.28(m、1H)3.29〜3.40(m、1H)4.02〜4.10(m、2H)4.17〜4.25(m、1H)4.29〜4.48(m、1H)4.36(br s、1H)5.09(br dd、J=13.6、7.1Hz、1H)5.23〜5.49(m、2H)5.86〜6.00(m、2H)6.34〜6.42(m、1H)6.61(br s、2H)6.96(br s、2H)7.92(s、1H)8.11(d、J=2.4Hz、1H)8.15(s、1H)、ESI−MS:m/z 678.2[M+H]
+。
【0361】
ステップ1:化合物13bの調製
化合物13a(355mg、0.46mmol)を、無水ACN(40mL)及び無水THF(40mL)の混合物に溶解した。1H−テトラゾール(4.1mL、1.4mmol)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で2時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.19mL、0.61mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で4時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.18mL、0.57mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間振盪し、次いでデカン中5.5Mのtert−ブチルヒドロペルオキシドの溶液(0.093mL、0.51mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分振盪した。反応混合物を濾過した。モレキュラーシーブをジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3水溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分を、SiO
2カラムで、100%のDCMからDCM中10%のMeOHまでの勾配を用いて精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、13bを得た(34mg、収率5%)。ESI−MS:m/z 888.4[M+H]
+。
【0362】
ステップ2:化合物15、ナトリウム塩の調製
エタノール中33%のメチルアミンの溶液(2mL、16mmol)中の化合物13b(34mg、0.023mmol)を、40℃で3時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発乾固させた。残分を、10mLの無水アセトニトリル中ですりつぶした。沈殿物を濾別し、無水アセトニトリルで洗浄した。精製を、逆相分取HPLC(固定相:RP XBrige Prep C18 OBD−10μm 50×150mm、移動相:0.25%NH
4HCO
3水溶液、MeOH)により行った。純粋な画分の溶媒を凍結乾燥により除去した。残分を水に溶解し、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填した予め洗浄した(水)カラムで濾過した。得られた溶液の溶媒を凍結乾燥により除去し、白色固体として化合物15、ナトリウム塩を得た(23mg、収率100%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm2.00〜2.13(m、1H)2.49(m、J=3.9、1.7、1.7Hz、1H)3.29〜3.37(m、1H)3.57(dd、J=13.6、2.6Hz、1H)3.85〜3.97(m、1H)4.03〜4.17(m、1H)4.27(br d、J=9.0Hz、1H)4.45〜4.55(m、1H)4.73〜4.88(m、1H)5.10(br d、J=22.4Hz、1H)5.42(dd、J=51.1、4.1Hz、1H)6.11(br d、J=4.1Hz、1H)6.32(d、J=18.7Hz、1H)6.86〜7.03(m、2H)7.07(br s、2H)7.85(br s、1H)8.15(s、1H)8.35(s、1H)8.40〜8.87(m、1H);ESI−MS:m/z 661.3[M+H]
+。
【0365】
ステップ1:化合物14bの調製
化合物14a(275mg、0.26mmol)を、無水ACN(40mL)に溶解した。1H−テトラゾール(2.3mL、1.8mmol)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で1時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.084mL、0.26mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で4時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.084mL、0.26mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間振盪し、次いでデカン中5.5Mのtert−ブチルヒドロペルオキシドの溶液(0.062mL、0.34mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間振盪した。反応混合物を濾過した。モレキュラーシーブをジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3水溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分を、SiO
2カラムで、100%のDCMからDCM中10%のMeOHまでの勾配を用いて精製した。生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、14bを得た(30mg、収率5%)。ESI−MS:m/z 1159.6[M+H]
+。
【0366】
ステップ2:化合物14c、メチルアンモニウム塩の調製
エタノール中33%のメチルアミンの溶液(3mL、24.3mmol)中の化合物14b(30mg、0.014mmol)を、45℃で1時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発乾固させた。残分を、10mLの無水アセトニトリル中ですりつぶした。沈殿物を濾別し、無水ACNで洗浄し、白色固体として化合物14c、メチルアンモニウム塩を得た(11mg、収率71%)。ESI−MS:m/z 898.5[M+H]
+。
【0367】
ステップ3:化合物30、ナトリウム塩の調製
TFA(0.076mL、1mmol)中のアニソール(0.011mL、0.1mmol)の溶液を0℃まで冷却した。冷溶液を、化合物14c(11mg、0.01mmol)に添加した。反応混合物を0℃で75分撹拌した。窒素ガス流を0℃で吹き込むことにより、TFAの大部分を除去した。残りの反応混合物を、エタノール中33%のメチルアミンの溶液(0.12mL、1mmol)を0℃で添加することによりクエンチした。反応混合物を蒸発乾固させた。残分を、逆相分取HPLC(固定相:RP XBrige Prep C18 OBD−10μm 50×250mm、移動相:0.25%NH
4HCO
3水溶液、CH
3CN)により精製した。純粋な画分の溶媒を凍結乾燥により除去した。残分を水に溶解し、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填した予め洗浄した(水)カラムで濾過した。生成物を含有する画分を、合わせた。得られた溶液の溶媒を凍結乾燥により除去し、白色固体として化合物30、ナトリウム塩を得た(3mg、収率45%)。
31P NMR(162MHz、D2O)δppm−1.27(s、1P);ESI−MS:m/z 658.3[M+H]
+。
【0370】
化合物15bの調製
ジオール15a(210mg、0.272mmol)を、無水トルエン:アセトニトリル(1:1、体積/体積、3×30mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(20mL)に溶解し、4Åモレキュラーシーブ粉末(0.8g)及びMeCN中0.45Mのテトラゾール(4.8mL、2.17mmol)を添加した。得られた不均一混合物をアルゴンで4分間バブリングした。この混合物を室温で10分撹拌した後、これに、MeCN(3mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(131mg、0.43mmol)の溶液を、室温で30分かけて添加した。90分撹拌した後、反応物を濾過し、次いでTHF(15mL)で洗浄した。0.5Mのヨウ素(THF:水:Py、8:1:1、体積/体積/体積中)を、色が持続するまで添加した。反応物を室温で30分撹拌した後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、過剰なヨウ素を飽和Na
2S
2O
3水溶液で(変色するまで)クエンチした。相を分離し;有機相を飽和NaHCO
3水溶液(1×20mL)、飽和NaCl水溶液(1×20mL)で洗浄した。水相をEtOAcで逆抽出した(1×20mL)。合わせた有機相を蒸発乾固させ、得られた粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン中0〜15%のMeOH)により精製し、15bを得た(120mg)。ESI−MS:m/z 873[M+H]
+。
【0371】
化合物38ナトリウム塩の調製
化合物15b(120mg)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(15mL)に室温で供した。反応物を40℃で2時間撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾過により回収し、逆相分取HPLC(カラム:Synergi 4μm、Hydro RP、250mm×30mm、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート[TEAA]、勾配:30分間の0〜40%のB、流速24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物38を得た(7.1mg)。ESI−MS:m/z 658[M−1]
+。
塩変換:Dowex 50W×8,200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物38TEAA塩(24.2mg)を最小量の脱イオン水及びCH
3CN(1:1、体積/体積)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物38ナトリウム塩を得た(6.3mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ7.98(s、1H)、7.82(s、1H)、7.49(s、1H)、6.37(dd、J=5.2Hz、11.6Hz、1H)、5.75〜5.90(m、2H)、5.49(t、J=4.8Hz、0.5H)、5.37(t、J=4.8Hz、0.5H)、5.01〜5.15(m.1H)、4.51(s、1H)、4.26(d、J=3.6Hz、1H)、4.00〜4.10(m、2H)、3.35〜3.50(m、2H)、2.45〜2.70(m、2H).
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−1.416ppm(s、1P);
19F NMR(379MHz、D
2O)δ−196ppm(ブロードピーク、1F);ESI−MS:m/z:658.4[M−1]
−。
【0374】
化合物16bの調製
化合物16a(140mg、0.174mmol)を、無水トルエン:アセトニトリル(1:1、体積/体積、3×30mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(15mL)に溶解した。4Åモレキュラーシーブ粉末(0.5g)及びアセトニトリル中0.45Mのテトラゾール(2.32mL、1.04mmol)を添加した。得られた不均一混合物をアルゴンで4分間バブリングした。混合物を室温で10分撹拌した後、これに、CH
3CN(3.0mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(84mg、0.28mmol、1.6当量)の溶液を、室温で30分かけて添加した。
反応物を90分撹拌した後、混合物を濾過し、次いで、THF(15mL)で洗浄した。得られた化合物ホスファイト(MS:m/z:901[M+H]
+)を次ステップにて直接使用した。これに、0.5Mのヨウ素(THF:水:Py、8:1:1、体積/体積/体積中)を、色が持続するまで添加した。混合物を30分撹拌した後、反応物をEtOAc(30mL)で希釈し;過剰なヨウ素を、飽和Na
2S
2O
3水溶液でクエンチした(変色まで)。相を分離し;有機相を飽和NaHCO
3水溶液(1×20mL)及び食塩水(1×20mL)で洗浄した。水層をEtOAcで逆抽出した(1×20mL)。合わせた有機層を蒸発乾固し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン中の0〜15%のMeOH、体積/体積)により精製し、化合物16bを得た(80mg)。ESI−MS:m/z 917[M+H]
+。
【0375】
化合物28、ナトリウム塩の調製
化合物16b(80mg)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(6mL)に室温で供した。混合物を40℃で2時間撹拌した後、反応物を減圧下で濃縮し、固体を得た。得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾過により回収し、逆相分取HPLC(カラム:Synergi 4μ、Hydro RP、250mm×30mm、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート、勾配:30分間の0〜40%のB、流速24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物28を得た(22.4mg)。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物28、ナトリウム塩を得た(21.9mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm7.87(s、1H)、7.80(s、1H)、7.19(s、1H)、6.32(t、J=5.6Hz、1H)、5.97(d.J=8.0Hz、1H)、5.91(s、1H)、5.50(s、0.5H)、5.37(s、0.5H)、4.98〜5.10(m、1H)、4.49(s、1H)、4.10〜4.30(m、4H)、3.52(d、J=11.6Hz、1H)、3.44(s、3H)、3.34(d、J=12.4Hz);
19F NMR(379MHz、D
2O)δブロードピーク−196.61ppm;
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−1.38ppm;ESI−MS:m/z:688.8[M−1]
−。
【0378】
ステップ1:化合物17−1の調製
注記:化合物1bを、使用前にピリジン(60mL)と2回共蒸発させた。ピリジン(60mL)中の化合物1b(6g、15.06mmol)の溶液に、DMTrCl(10.2g、30.12mmol)及びDMAP(920mg、7.53mmol)を5℃で添加した。反応混合物を80℃で18時間撹拌し、黄色の溶液を得た。反応混合物を別のバッチと合わせ、ワークアップした。揮発性物質を真空下で除去し、残分をDCM(150mL)に溶解し、次いで激しく撹拌しながら飽和NaHCO
3水溶液(100mL)にゆっくり注いだ。水層をDCMで抽出した(100mL×2)。有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の残分を得た。残分を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物17−1を得た(12.6g、7.9gの化合物1bからで88%)。ESI−MS:m/z=701.1[M+H]
+。
【0379】
ステップ2:化合物17−2の調製
PPh
3(6.6g、25.1mmol)を、THF(100mL)中の化合物17−1(12.6g、17.98mmol)の溶液に一度に添加し;混合物をN
2下、40℃で2時間撹拌し、続いてH
2O(50mL)を添加し;混合物を12時間撹拌し、無色の溶液を得た。溶媒を減圧下で濃縮し、残りの水層をDCM/H
2O(80/30mL)に分液した。水層をDCMで抽出した(40mL×2)。次いで有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、白色固体をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し。白色固体として、化合物17−2を得た(11.6g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.93(br s、1H)、8.71(s、1H)、8.31(s.1H)、8.01(br d、J=7.3Hz、2H)、7.33〜7.19(m、4H)、6.82(dd、J=6.9、8.9Hz、4H)、6.17(dd、J=1.5、17.6Hz、1H)、4.64(ddd.J=4.4、7.6、19.4Hz、1H)、4.57〜4.36(m、1H)、4.18〜4.08(m、1H)、3.77(d、J=5.3Hz、6H)、2.94(dd、J=2.4、14.2Hz、1H)、2.64(dd、J=4.3、14.3Hz、1H);
19F NMR(376MHz、CDCl
3)δ−197.03(br s、1F);ESI−MS:m/z=675.1[M+H]+。
【0380】
ステップ3:化合物17aの調製
乾燥CH
2Cl
2(5mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(768mg、3.23mmol)の溶液を、乾燥CH
2Cl
2(15mL)中の化合物17−2(727mg、1.07mmol)、4−ニトロフェノール(449mg、3.23mmol)、Et
3N(654mg、6.46mmol)及び活性化4Åモレキュラーシーブ(約1g)の混合物に、N
2下、−78℃で速やかに添加した。混合物を1.5時間かけて徐々に室温まで加温した。反応混合物を他のバッチと合わせ、珪藻土パッドを通して濾過した。濾液を分液漏斗に移し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(200mL×4)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製しされた黄色の残分を得て、淡黄色固体として化合物17aを得た(16g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.93〜8.81(m、2H)、8.41(s、1H)、8.11〜7.92(m、5H)、7.67〜7.58(m、1H)、6.86(br t、J=7.7Hz、4H)、6.20(br dd、J=5.1、13.7Hz、1H)、5.34〜5.23(m、2H)、5.16(br t、J=5.1Hz、1H)、4.73(br s、1H)、3.90(br s、1H)、3.79(d、J=6.4Hz、6H)、3.23(br d、J=13.2Hz、1H)、2.89(br dd、J=8.7、12.6Hz、1H);
19F NMR(376MHz、CDCl
3)δ−199.28〜−205.90(m、1F);ESI−MS:m/z=876.1[M+H]
+。
【0381】
ステップ4:化合物17cの調製
THF(30mL)中の化合物17a(2053g、2.34mmol)、化合物17b(1000mg、1.56mol)の溶液及びモレキュラーシーブ(6g)を、N
2下、室温で30分撹拌し;DMAP(954.8mg、7.81mmol)を添加し、混合物を45℃(油温度)で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、これにDCM(50mL)及び食塩水(20mL)を添加した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液(3×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分をシリカゲル(6g)と合わせ、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE/EAが10〜100%、及びDCM/MeOHが0〜5%)により精製し、淡黄色固体として17cを得た(1.8g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.10(s、1H)、11.46(s、1H)、11.23(s、1H)、11.05(s、1H)、8.65(s、1H)、8.47(s、1H)、8.13〜8.10(m、1H).8.02(d、J=73Hz、2H)、7.68〜7.63(m、1H)、7.58〜7.46(m、4H)、7.41〜7.31(m、6H)、7.29〜7.23(m、3H)、7.20〜7.11(m、7H)、6、91(dd、J=6.4、8.3Hz、4H)、6.75(dd、J=8.9、12.3Hz、4H)、6.39〜6.30(m、1H)、6.16(s、1H)、5、34(br、d、J=5.9Hz、1H)、4.91(br、s、1H)、4.86〜4.73(m、2H)、4.45(br、d、J=5.4Hz、1H)、3.69(s、12H)、3.21〜3.08(m、2H)、2.96〜2.88(m、1H)、2.73(m、2H)、2.07(m、1H)、1.02(m、6H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δ−197.64(s、1F);ESI−MS:m/z 689.1[M/2+H]
+。
【0382】
ステップ5:化合物17dの調製
DCM(30mL)中の17c(1.8g、1.31mmol)の溶液に、水(235.5mg、13.08mmol)及びDCA(337.233mg、2.615mmol)を添加し、赤色の溶液を得た。溶液を25℃で、室温で12時間撹拌した。次いでこれに、溶液が透明になるまでMeOH(5mL)を添加し、続いてピリジン(1034.4mg、13.08mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した後、溶液を適切な圧力下で濃縮し、残分を得た(3.0g)。残分をシリカゲル(6.0g)と合わせ、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH中の0〜8%のDCM)により精製し、白色固体として17dを得た(0.9g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.12(s、1H)、11.57(s、1H)、11.26(s、1H)、8.75(s、1H)、8.60(s、1H)、8.47(t、J=5.9Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.07〜8.02(m、2H)、7.69〜7.63(m、1H)、7.60〜7.52(m、2H)、6.33(dd、J=2.0、19.3Hz、1H)、6.08(d、J=1.7Hz、1H)、5.92(d.J=6.4Hz、1H)、5.70〜5.50(m、1H)、5.30(br.d、J=6.1Hz、1H)、5.02(t、J=5.4Hz、1H)、4.67〜4.53(m、1H)、4.27(br、d、J=3.9Hz、1H)、4.11(q、J=5.1Hz、1H)、4.05〜3.99(m、1H)、3.66〜3.55(m、1H)、3.46(td、J4.9、12.2Hz、1H)、2.78(td、1H)、2.24(td、1H)、1.12(d、6H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δ−202.156(s、1F);ESI−MS:m/z=772.1[M+H]
+。
【0383】
ステップ5:化合物17eの調製
THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
テトラヒドロフラン(3mL)中の17e(100mg、0.130mmol)の溶液に4ÅMS(粉末、1g)を添加し、混合物を20分撹拌した。20分後、1H−テトラゾール(アセトニトリル中0.45M、2.3mL)の溶液を25℃で添加し、続いて、2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(78.1mg、0.26mmol、1mLのTHFに希釈)の溶液を25℃で添加した。室温で1.5時間撹拌した後、tert−ブチルヒドロペルオキシド(0.12mL、0.65mmol)を25℃で添加し、溶液を1.5時間撹拌した。反応混合物を適切な圧力下で濃縮し、黄色の残分を得た。残分をシリカゲル(2g)と合わせ、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜15%のMeOH)により精製し、淡黄色固体として17eを得た(80mg)。
ESI−MS:m/z 887.5[M+H]
+。
【0384】
ステップ4:化合物33、ナトリウム塩の調製
化合物17e(80mg、0.090mmol)を、MeNH
2(EtOH中50%、5.0mL)で処理した。25℃で4時間撹拌した後、溶液を圧力下で濃縮し、残分を得た。残分を、逆相分取HPLC(カラム:Ageka Durashell 5μm C18 150×25、条件:水(10mMのNH
4HCO
3)−CH
3CN、B5で開始、B35で終了、勾配時間(分):9、100%Bの保持時間(分):0、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物33、アンモニウム塩を得た(15mg)。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物33、ナトリウム塩を得た(25.5mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.16(br、s、1H)、7.88(s、1H)、7.15(br、s、1H)、6.45(br、d、J=19.8Hz、1H)、6.19(br、d、J=7.3Hz、1H)、6.00(br、d、J=7.1Hz、1H)、5.43〜5.29(m、1H)、5.28〜5.18(m、1H)、4.63〜4.51(m、2H)、4.31〜4.22(m、1H)、4.16〜4.04(m、1H)、3.78(br d、J=13.2Hz、1H)、3.45(br、d、J=13.2Hz、1H)、2.80〜2.60(m、2H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−196.95(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−1.422(s、1P);ESI−MS:m/z=660.2[M+H]
+。
【0387】
ステップ1:化合物18bの調製
THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
THF(2mL)中の18a(100mg、0.127mmol)の溶液に、4ÅMS(粉末、0.5g)及び1H−テトラゾールの溶液(2.25mL、0.45M、945mgのテトラゾールを乾燥CH
3CN30mLに溶解し、続いて1gの4ÅMSを添加し、次いでN
2下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加し;次いで、N
2で数回パージした。THF(0.6mL)中の2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(61mg、0.203mmol)の溶液を、5分かけて滴下した。室温で4時間撹拌した後、TBHPの溶液(124μL、0.62mmol、デカン中5M)を、N
2下で添加した。30分撹拌した後、反応混合物を前のバッチと合わせ、珪藻土パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、無色の油を得た。油をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(12g、35mL/分、最初に石油エーテル中の50〜80のTHFで溶出、次いでDCM中の0〜2%のMeOHに切り替え)により精製し、白色固体として18bを得た(89mg)。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ8.82(s、2H)、8.60(s、1H)、8.08(s、1H)、7.95(br d、J=7.5Hz、2H)、7.81(br s、2H)、7.60〜7.50(m、1H)、7.47〜7.37(m、3H)、7.37〜7.28(m、2H)、6.95(s、1H)、6.36(br d、J=17.6Hz、2H)、6.23〜5.80(m、2H)、5.67〜5.39(m、1H)、4.87〜4.56(m、3H)、4.53〜4.37(m、3H)、3.84〜3.67(m、2H)、3.48〜3、32(m、1H)、2.87(br t、J=5.9Hz、4H):
31PNMR(162MHz、クロロホルム−d)δ〜5.30(s、1p);ESI−MS:m/z=923.4[M+H]
+。
【0388】
ステップ2:化合物34、ナトリウム塩の調製
化合物18b(98mg、0.096mmol)を、Et中のメチルアミンの溶液(EtOH中30%、5mL)で処理した。40℃で1時間撹拌した後、揮発性溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた白色固体を、水/CH
3CNの混合物(15/4mL)に溶解し、次いでDCMで洗浄した(10mL×3)。水層を凍結乾燥し、白色固体として化合物34を得た(61mg)。ESI−MS:m/z=662.2[M+H]
+。
固体を、逆相分取HPLC(カラム:XBridge 10μm 150×30mm、条件:水(10mMのNH
4HCO
3)−CH
3CN、B8で開始、B38で終了、勾配時間(分):7、100%Bの保持時間(分):0、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物34、アンモニウム塩を得た。ESI−MS:m/z=662.3[M+H]
+。
1H NMR(400MHz、D2O)δ8.50〜8.11(m、1H)、8.08〜7.86(m、1H)、7.81〜7.56(m、1H)、6.95〜6.58(m、1H)、6.41〜6.01(m、2H)、5.76〜5.05(m、4H)、5.01〜4.76(m、1H)、4.45〜3.93(m、3H)、3.81〜3.23(m、2H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δ−196.50、−197.49、−197.63、−198.85;
31P NMR(162MHz、D2O)δ−2.25(1s、1P);
【0389】
化合物34、ナトリウム塩の調製
塩変換:Dowex 50W×8,200−400(6mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物34TEAA塩(44mg)を、脱イオン水:CH
3CN(4:1)の混合物に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物34、ナトリウム塩を得た(43.5mg)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm8.29(s、1H)、7.98(s、1H)、7.68(s、1H)、6.75(br s、1H)、6.31〜6.17(m、2H)、5.73〜5.58(m、1H)、5.57〜5.39(m、1H)、5.31〜5.12(m、1H)、4.96〜4.82(m、1H)、4.68(br d、J=2.4Hz、1H)、4.33(br d、J=9.0Hz、1H)、4.25〜4.06(m、2H)、3.62(dd、J=2.4、13.4Hz、1H)、3.43(br d、J=13.0Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D2O):δppm−2.15(s、1P);19F NMR(376MHz、D2O)δ−196.86(s、1F)、−198.50(s、1F);ESI−MS:m/z=662.2[M+H]
+。
【0392】
ステップ1:化合物19bの調製
イミダゾール(31g、456.1mmol)及びTBSCl(45.8g、304.0mmol)を、引き続いて乾燥DMF(750mL)中のN6−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)2’−デオキシアデノシン(19a[64325−78−6]、50.0g、76.0mmol)の溶液に添加した。混合物を変換完了まで室温で撹拌(約3時間)した後、反応溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残分を、DCM及びヘキサンで再沈殿させ、白色の泡状物として化合物19bを得た(68g、粗)。ESI−MS:m/z 771.0[M+H]
+。
【0393】
ステップ2:化合物19cの調製
化合物19b(68.0g、88.3mmol)をCHCl
3(1564mL)に溶解し、0℃まで冷却した。メタノール中のpTSA一水和物(20.1g、105.9mmol)の溶液を添加した。反応混合物を30分撹拌した後、飽和NaHCO
3水溶液をクエンチ用に添加した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により行い、灰白色の泡状物として化合物19cを得た(27g)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.20(s、1H)、8.75(s、1H)、8.69(s、1H)、8.05(d、J=7.6Hz、2H)、7.65(t、J=7.6Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、2H)、6.47(t、J=6.9Hz、1H)、5.06(t、J=5.5Hz、1H)、4.65(m、1H)、3.90(q、J=4.1Hz、1H)、3.63(m、1H)、3.53(m、1H)、2.92(m、1H)、2.36(qd、J=6.4、2.8Hz、1H)、0.92(s、9H)、0.13(s、6H);ESI−MS:m/z 470.0[M+H]
+。
【0394】
ステップ3:化合物19dの調製
メシルクロリド(5.1mL、66.7mmol)を、乾燥ピリジン(135mL)中の化合物19c(27.0g、57.5mmol)の溶液に0℃で滴下した。反応混合物を、変換完了まで0℃で撹拌(約3時間)した後、メタノールでクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、メシル化生成物を得た。粗生成物を乾燥DMF(256mL)に溶解し、続いてアジ化ナトリウム(30.5g、468.0mmol)を添加した。反応混合物を60℃で5時間撹拌した後、室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液及び水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により行い、泡状物として化合物19dを得た(24g、収率:84%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.19(s、1H)、8.77(s、1H)、8.70(s、1H)、8.05(d、J=6.9Hz、2H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、2H)、6.51(t、J=6.9Hz、1H)、4.71(m、1H)、4.01(m、1H)、3.65(q、J=6.4Hz、1H)、3.57(dd、J=13.1、4.8Hz、1H)、3.06(m、1H)、2.41(qd、J=6.7、4.0Hz、1H)、0.92(s、9H)、0.14(s、6H);ESI−MS:m/z 495.0[M+H]
+。
【0395】
ステップ4:化合物19eの調製
MeOH(100mL)中の化合物19d(10.0g、20.2mmol)溶液を、大気圧下、Pd/C(炭素上20%、1g)にて室温で水素添加した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土をMeOHですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、白色の泡状物として化合物アミン得た(9.4g、粗)。粗生成物(9.4g)をDCM(395mL)に溶解し、続いて4−ニトロフェノール(8.38g、60.2mmol)、Et
3N(16.9mL、120.4mmol)及び活性化モレキュラーシーブを添加した。得られた混合物をN
2下、−78℃まで冷却した後、DCM(45mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(14.28g、60.2mmol)の溶液を滴下し、変換完了まで撹拌を続けた(約2時間)。反応混合物を室温まで加温し、飽和NaHCO
3水溶液及び水で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘキサン中の0〜50%のEtOAc)により精製し、泡状物として化合物19eを得た(6.4g、収率:47%)。1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.20(s、1H)、9.09(t、J=5.9Hz、1H)、8.70(d、J=2.1Hz、2H)、8.29(td、J=6.2、3.9Hz、2H)、8.05(d、J=7.6Hz、2H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、7.54(m、4H)、6.50(t、J=6.9Hz、1H)、4.66(m、1H)、4.01(m、1H)、3.51(dt、J=14.2、5.7Hz、1H)、3.39(m、1H)、3.05(m、1H)、2.38(qd、J=6.7、2.8Hz、1H)、0.91(s、9H)、0.13(s、6H);ESI−MS:m/z 670.0[M+H]
+。
【0396】
ステップ5:化合物19fの調製
5’−O−(4’,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチル−D−グアノシン([103285−33−2]、2.5g、3.73mmol)、化合物19e(2.9g、4.48mmol)及びDMAP(2.27g、18.6mmol)を、各々別個に乾燥DCM(3×10.0mL)に溶解し、不活性雰囲気下、活性化3Åモレキュラーシーブで少なくとも2時間乾燥させた。次に、5’−O−(4’,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチル−D−グアノシン及び化合物22cの溶液を、引き続いてDMAP溶液の入っている反応フラスコに移した。反応混合物を22時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的に洗浄した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液、食塩水及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により精製し、化合物19fを得た(2.04g、収率:45.5%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.10(s、1H)、11.54(s、1H)、11.20(s、1H)、8.70(s、1H)、8.65(s、1H)、8.18(s、1H)、8.05(d、J=6.9Hz、2H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、7.56(t、J=7.6Hz、2H)、7.29(d、J=7.6Hz、2H)、7.24(t、J=7.6Hz、2H)、7.18(t、J=9.6Hz、5H)、6.81(dd、J=8.3、6.2Hz、4H)、6.46(t、J=6.9Hz、1H)、6.16(d、J=4.1Hz、1H)、5.55(t、J=4.8Hz、1H)、4.63(m、1H)、4.38(t、J=5.2Hz、1H)、4.12(q、J=4.6Hz、1H)、3.86(dd、J=9.0、6.2Hz、1H)、3.71(s、6H)、3.37(s、3H)、3.23(m、5H)、2.97(m、1H)、2.74(m、1H)、1.09(m、6H)、0.88(s、9H)、0.11(s、6H);ESI−MS:m/z 1201.0[M+H]
+。
【0397】
ステップ6:化合物19gの調製
Et
3N(11.61mL、83.3mmol)及びEt
3N.3HF(1.35mL、8.33mmol)を、ピリジン(16.5mL)中の化合物19f(2.5g、2.08mmol)の溶液に添加した。反応混合物を変換完了まで45℃で撹拌(約5時間)し、次いで室温まで冷却した。イソプロポキシトリメチルシラン(5.9mL、33.28mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。減圧下で濃縮し、粗5’脱保護化合物を得て、これをDCM(59.0mL)に再溶解した。水(0.17mL、9.65mmol)及びジクロロ酢酸(DCM中10%の6.3mL、7.72mmol)を添加し、得られた反応混合物を1時間撹拌した(完全変換)後、これを、ピリジン(0.77mL、9.65mmol)及び数滴のメタノールの添加によりクエンチした。減圧下での濃縮後に得られた残分を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜9%のMeOH)により精製し、化合物19gを得た(1.4g、収率:86%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.08(s、1H)、11.62(s、1H)、11.19(s、1H)、8.70(s、1H)、8.60(s、1H)、8.25(s、1H)、8.05(d、J=7.6Hz、2H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、7.56(t、J=7.6Hz、2H)、6.42(t、J=6.9Hz、1H)、6.08(d、J=6.2Hz、1H)、5.45(d、J=4.1Hz、1H)、5.38(dd、J=6、5、5.2Hz、1H)、5.26(t、J=5.2Hz、1H)、4.36(d、J=2.1Hz、1H)、4.18(q、J=2.5Hz、1H)、4.10(m、1H)、3.79(td、J=5.9、3.2Hz、1H)、3.61(dtd、J=37.3、8.3、3.8Hz、2H)、3.41(s、3H)、3.09(d、J=15.1Hz、3H)、2.83(m、1H)、2.74(td、J=13.4、6.7Hz、1H)、2、33(qd、J=6.7、3、6Hz、1H)、1H(q、J=3.4Hz、6H);ESI−MS:m/z 784.0[M+H]
+。
【0398】
ステップ7:化合物19hの調製
乾燥THF(26mL)中の化合物19g(500mg、0.638mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中3〜4%の5.59mL)の溶液を、不活性雰囲気下、3Åモレキュラーシーブで2時間処理した。2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(250mg、0.829mmol)を一度に添加し、反応混合物を終夜振盪した。t−BuOOH(デカン中5.5Mの174μLの溶液、0.96mmol)を添加し、振盪を1時間継続した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで十分にすすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、粗化合物19hを得て、これを次ステップにて直接使用した。ESI−MS:m/z 899.5[M+H]
+。
【0399】
ステップ8:化合物12、ナトリウム塩の調製
粗化合物19hを、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製し、化合物12、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への変換を、IR Naイオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物12、ナトリウム塩を得た(43mg、収率:10%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、60℃)δppm10.36(br s、1H)、8.54(br s、1H)、8.33(s、1H)、7.99(s、1H)、7.98(s、1H)、7.11(s、2H)、6.76(br s、2H)、6.35(t、J=6.9Hz、1H)、5.98(br s、2H)、5.14(br s、1H)、4.28(br s、2H)、4.19(s、1H)、4.09(s、1H)、3.86〜3.95(m、1H)、3.48(s、3H)、3.34〜3.46(m、1H)、3.09〜3.26(m、1H)、2.87〜2.99(m、1H)、2.56〜2.65(m、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm−1.88(s、1P);
ESI−MS:m/z 670.2[M+H]
+。
【0402】
ステップ1:化合物20bの調製
乾燥ピリジン(138mL)中のN−ベンゾイル−3’−デオキシ−3’−フルオロ−アデノシン20a[CAS番号129054−67−7](7.4g、18.5mmol)の溶液に、DMAP(1.13g、9.2mmol)及びDMTrCl(10g、29.7mmol)を(小分けして)添加し、変換完了まで室温で撹拌(約5時間)した。反応混合物をメタノール(15mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により行い、白色の泡状物として化合物20bを得た(9.8g、収率:78%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm3.31(q、J=5.0Hz、1H)、3.36(t、J=5.2Hz、1H)、3.73(s、6H)、4.41(dt、J=26.4、4.6Hz、1H)、5.19(m、1H)、5.28(dd、J=11.7、7.6Hz、1H)、6.09(dd、J=6.9、4.8Hz、2H)、6.87(m、4H)、7.24(m、7H)、7.39(d、J=6.9Hz、2H)、7.56(t、J=7.6Hz、2H)、7.65(m、1H)、8.06(d、J=6.9Hz、2H)、8.62(d、J=3.4Hz、2H)、11.27(s、1H);ESI−MS:m/z 676.1[M+H]
+。
【0403】
ステップ2:化合物20cの調製
反応フラスコに、DMAP(2.62g、21.4mmol)、乾燥DCM(50mL)及び活性化3Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で少なくとも2時間撹拌した。同時に、各々乾燥DCM(2×50mL)中の、化合物20b(2.9g、4.29mmol)の溶液及び化合物19e(3.4g、5.15mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約2時間)。両方の溶液(それぞれ化合物20b及び化合物19c)を、引き続いて反応フラスコに移した。得られた反応混合物を24時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液、食塩水、及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により精製し、化合物20cを得た(4.2g、収率:81%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.23(d、J=36.5Hz、2H)、8.70(s、1H)、8.63(d、J=20.0Hz、2H)、8.53(s、1H)、8.04(q、J=3.4Hz、4H)、7.65(m、2H)、7.55(td、J=7.6、4.8Hz、4H)、7.35(d、J=7.6Hz、2H)、7.22(m、7H)、6.83(m、4H)、6.43(q、J=7.1Hz、2H)、6.05(td、J=11.0、6.2Hz、1H)、5.64(d、J=54.4Hz、1H)、4.53(m、2H)、3.88(t、J=3.1Hz、1H)、3.70(s、6H)、3.37(m、2H)、3.20(m、2H)、2.97(m、1H)、0.88(s、9H)、0.09(d、J=2.1Hz、6H);ESI−MS:m/z 1206[M+H]
+。
【0404】
ステップ3:化合物20dの調製
Et
3N(19.4mL、139.4mmol)及びEt
3N.3HF(2.2mL、13.9mmol)を、ピリジン(70mL)中の化合物20d(4.2g、3.4mmol)の溶液に添加した。反応混合物を変換完了まで45℃で撹拌(約5時間)し、次いで室温まで冷却した。イソプロポキシトリメチルシラン(9.9mL、55.7mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。最後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜4%のMeOH)により精製し、泡状物として化合物20dを得た(3.0g、収率:78%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.21(s、1H)、8.70(s、1H)、8.62(d、J=9.6Hz、2H)、8.53(s、1H)、8.04(m、4H)、7.65(m、2H)、7.55(td、J=7.7、3.7Hz、4H)、7.36(d、J=7.6Hz、2H)、7.21(m、7H)、6.83(m、4H)、6.43(dd、J=16.2、6.5Hz、2H)、6.04(td、J=11.0、6.2Hz、1H)、5.66(dt、J=53.5、3.4Hz、1H)、5.46(s、1H)、4.49(dd、J=24.1、2.8Hz、1H)、4.39(s、1H)、3.88(m、1H)、3.71(s、6H)、3.40(q、J=5.3Hz、2H)、3.20(m、2H)、2.85(q、J=6.9Hz、1H)、ESI−MS:m/z 1090[M+H]
+。
【0405】
ステップ4:化合物20eの調製
化合物20d(3.0g、2.7mmol)をDCM(84mL)に溶解し、水(250μL、13.7mmol)及びジクロロ酢酸(DCM中10%の9.1mL、10.9mmol)を添加した。得られた反応混合物を1時間撹拌した(変換完了)後、これを、ピリジン(1.1mL、13.7mmol)及び数滴のメタノールの添加によりクエンチした。減圧下での濃縮後に得られた残分を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜6%のMeOH)により精製し、化合物20eを得た(1.9g、収率:87%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.28(s、1H)、11.21(s、1H)、8.72(d、J=4.1Hz、3H)、8.62(S、1h)、8.04(d、J=8.3Hz、4H)、7.64(m、2H)、7.55(q、J=6.9Hz、4H)、6.40(m、2H)、5.53(t、J=5.9Hz、1H)、5.42(t、J=5.2Hz、1H)、4.45(dt、.J=26.9、3.4Hz、1H)、4.35(s、1H)、3.79(t、J=7.2Hz、1H)、3.68(d、J=20.0Hz、2H)、3.10(m、3H)、2.84(m、1H)、2.32(q、J=3.4Hz、1H);ESI−MS:m/z 790[M+H]
+。
【0406】
ステップ5:化合物20fの調製
乾燥THF(31mL)中の化合物20e(500mg、0.63mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の5.54mL)の溶液を、不活性雰囲気下、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(210mg、0.70mmol)を一度に添加した。反応混合物を後で2時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(95mg、0.32mmol)を添加し、振盪を終夜継続した。tBuOOH(デカン中5.5M溶液の196μL、1.08mmol)を添加し、反応混合物を更に1時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで十分にすすいだ。濾液を、食塩水及び飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物20fを得た(56mg、収率:10%)。ESI−MS:m/z 905.5[M+H]
+。
【0407】
ステップ6:化合物36、ナトリウム塩の調製
化合物20f(56mg、0.062mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物36、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への変換を、IR Naイオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物36、ナトリウム塩を得た(17.5mg、収率:42%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、81℃)δppm8.71(br s、1H)、8.34(br s、1H)、8.14(s、1H)、8.07(s、1H)、6.94(br s、2H)、6.90(br s、2H)、6.32(t、J=7.1Hz、1H)、6.22(br s、1H)、5.68(br d、J=26.8Hz、1H)、5.42(br d、J=51.9Hz、1H)、5.10(br s、1H)、4.46(br d、J=25.5Hz、1H)、4.10〜4.19(m、1H)、4.04(br s、1H)、3.79(br s、1H)、3.18(m、J=11.4Hz、1H)、2.92(s、1H)、2.53(br s、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm−1.74(s、1P);ESI−MS:m/z 644.4[M+H]
+。
【0410】
ステップ1:化合物21bの調製
乾燥ピリジン(33mL)中の3’−デオキシ−3’−フルオロイノシン21a[CAS番号117517−20−1](2.2g、8.14mmol)の溶液に、DMAP(0.49g、4.0mmol)及びDMTrCl(4.4g、13mmol)を(小分けして)添加し、変換完了まで室温で撹拌(約2.5時間)した。反応混合物をメタノール(10mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により行い、灰白色の泡状物として化合物21bを得た(3.3g、収率:71%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.22(d、J=2.1Hz、1H)、7.93(d、J=1.4Hz、1H)、7.36(d、J=8.3Hz、2H)、7.28(t、J=7.6Hz、2H)、7.23(m、5H)、6.86(dd、J=8.3、6.2Hz、4H)、5.92(d、J=7.6Hz、1H)、5.14(dd、J=54.1、4.5Hz、1H)、5.02(dq、J=23.2、3.9Hz、1H)、4.35(dt、J=25.9、4.3Hz、1H)、3.74(s、6H)、3.29(dq、J=37.5、5.2Hz、2H)、ESI−MS:m/z 572.0[M+H]
+。
【0411】
ステップ2:化合物21cの調製
化合物21b(0.66g、1.15mmol)、スルファミン酸塩17a(1.21g、1.38mmol)及びDMAP(0.704g、5.76mmol)を、各々別個に乾燥DCM(3×20.0mL)に溶解し、不活性雰囲気下、活性化3Åモレキュラーシーブで少なくとも2時間乾燥させた。次に、化合物21b及びスルファミン酸塩17aの溶液を、引き続いてDMAP溶液の入っている反応フラスコに移した。得られた反応混合物を24時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、引き続いて飽和NaHCO
3水溶液及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、灰白色の泡状物として化合物21cを得た(0.475g、収率:31%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.47(s、1H)、11.23(s、1H)、8.66(s、1H)、8.56(s、1H)、8.48(s、1H)、8.19(s、1H)、8.03(d.J=7.6Hz、2H)、7.84(s、1H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、2H)、7.48(d、J=7.6Hz、2H)、7.36(q、J=4.8Hz、4H)、7.32(m、4H)、7.23(t、J=7.6Hz、4H)、7.19(t、J=7.9Hz、5H)、6.90(dd、J=9.0、6.9Hz、4H)、6.81(dd、J=9.0、6.2Hz、4H)、6.34(m、1H)、6.23(d、J=6.2Hz、1H)、5.78(m、2H)、5.50(d、J=53.7Hz、1H)、4.72(m、2H)、4.43(d、J=24.1Hz、1H)、4.01(t、J=7.9Hz、1H)、3.74(s、1H)、3.70(t、J=2.4Hz、12H)、3.25(dd、J=10.7、3.8Hz、1H)、2.99(d、J=13.1Hz、1H)、2.70(dd、J=14.5、9.0Hz、1H);ESI−MS:m/z 1310.0[M+H]
+。
【0412】
ステップ3:化合物21dの調製
DCM(12.6mL)中の化合物21c(0.453g、0.34mmol)の溶液に、DCA(DCM中10%の1.14mL、1.38mmol)及び水(31μL、1.72mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した(約2時間)。反応混合物を、ピリジン(0.14mL、1.72mmol)及び数滴のメタノールを添加することによりクエンチした。得られた懸濁液を20分撹拌し、濾過し、乾燥させ、化合物21dを得た(0.21g、収率:86%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.5(d、J=3.4Hz、1H)、11.25(s、1H)、8.75(s、1H)、8.69(t、j=6.0Hz、1H)、8.61(s、1H)、8.35(s、1H)、8.09(d、J=3.4Hz、1H)、8.05(d、7.6Hz、2H)、7.66(t、J=7.2Hz、1H)、7.56(tJ=7.6Hz、2H)、6.32(dd、J=20.0、2.1Hz、1H)、6.21(d、J=7.6Hz、1H)、5.85(d、J=6.2Hz、1H)、5.60(m、1H)、5.49(m、3H)、5.34(d、J=4.8Hz、1H)、4.57(m、1H)、4.40(dt、J=26.9、3.4Hz、1H)、3.92(q、J=6.0Hz、1H)、3.65(t、J=4.1Hz、2H)、3.17(t、J=6.2Hz、2H);ESI−MS:m/z 706.0[M+H]
+。
【0413】
ステップ4:化合物21eの調製
DMF/THF(1:2、30mL、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物21d(260mg、0.37mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の2.15mL、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、不活性雰囲気下、3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(129μL、0.41mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を室温で終夜振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(23μL、0.074mmol)を添加し、振盪を更に1日継続し、完全な変換とした。tBuOOH(デカン中5.5M溶液の134μL、0.74mmol)を添加し、反応混合物を更に1時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。濾液を水で徹底的に洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、化合物21eを得た(20mg、収率:7%)。ESI−MS:m/z 820.4[M+H]
+。
【0414】
ステップ5:化合物29、ナトリウム塩の調製
化合物21e(20mg、0.024mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、変換完了まで室温で撹拌した(約1時間)。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物29、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物29、ナトリウム塩を得た(13.5mg、収率:80%)。
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm−2.06(s、1P);ESI−MS:m/z 663.3[M+H]
+。
【0417】
ステップ1:化合物22bの調製
THF(200mL)中の6−クロロプリンリボシド22a(10.0g、34.88mmol、CAS番号5399−87−1)の溶液を、K
2CO
3(9.64g、69.77mmol)の存在下、Pd/C(炭素上10%、8g)にて、室温、大気圧で水素添加した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土を引き続いてTHF及び5:1THF/MeOHですすいだ。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、粗化合物22b(6.3g)を得て、これを次ステップにてそのまま使用した。ESI−MS:m/z 253.1[M+H]
+。
【0418】
ステップ2:化合物22cの調製
乾燥ピリジン(300mL)中の粗化合物22b(6.1g)及びDMTrCl(11.93g、35.20mmol)の溶液を、変換完了まで室温で撹拌した(約2時間)。反応混合物をDCMで希釈し、食塩水で洗浄した。水層をDCMで再抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の1〜5%のMeOH)により行い、白色固体として化合物22cを得た(11.7g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm9.21(s、1H)、8.89(s、1H)、8.74(s、1H)、7.33(d、J=6.8Hz、2H)、7.15〜7.26(m、7H)、6.80(t、J=9.3Hz、4H)、6.07(d、J=4.5Hz、1H)、5.62(d、J=5.6Hz、1H)、5.29(d、J=5.8Hz、1H)、4.78(q、J=5.1Hz、1H)、4.34(q、J=5.3Hz、1H)、4.11(q、J=4.8Hz、1H)、3.72(s、3H)、3.71(s、3H)、3.21〜3.25(m、2H);ESI−MS:m/z 555.1[M+H]
+。
【0419】
ステップ3:化合物22d及び22eの調製
DMF(70mL)中の化合物22c(6.7g、12.1mmol)の溶液に、イミダゾール(2.47g、14.5mmol)及びTBSCl(2.19g、2.39mmol)を添加し、室温で終夜撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の10〜33%のEtOAc)により精製し、最初の溶出異性体として化合物22d(3.3g、収率:40%)及び2番目の溶出異性体として化合物22e(3.5g、収率:43%)を得た。化合物22d:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm9.22(s、1H)、8.87(s、1H)、8.74(s、1H)、7.38(d、J=7.5Hz、2H)、7.16〜7.29(m、7H)、6.83(dd、J=8.5、4.9Hz、4H)、6.09(d、J=4.8Hz、1H)、5.23(d、J=6.0Hz、1H)、4.89(t、J=4.9Hz、1H)、4.27(q、J=5.2Hz、1H)、4.14(q、J=4.5Hz、1H)、3.72(s、6H)、3.29(br d、J=4.6Hz、2H)、0.72(s、10H)、−0.05(s、3H)、−0.17(s、3H);ESI−MS:m/z 669.2[M+H]
+。
化合物22e:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm9.20(s、1H)、8.87(s、1H)、8.80(s、1H)、7.29〜7.40(m、2H)、7.12〜7.27(m、7H)、6.82(m、J=8.8、6.8Hz、4H)、6.04(d、J=5.0Hz、1H)、5.48(d、J=6.0Hz、1H)、4.92(q、J=5.2Hz、1H)、4.52(t、J=4.6Hz、1H)、4.05〜4.13(m、1H)、3.72(s、6H)、3.36(dd、J=10.5、4.5Hz、1H)、3.15(dd、J=10.5、5.0Hz、1H)、0.84(s、9H)、0.09(s、3H)、0.05(s、3H);ESI−MS:m/z 669.2[M+H]
+。
【0420】
ステップ4:化合物22fの調製
活性化3Åモレキュラーシーブを、乾燥THF(85mL)中の化合物22e(1.31g、1.96mmol)及びスルファミン酸塩17a(1.88g、2.14mmol)の入っている反応フラスコに添加した。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で少なくとも2時間撹拌した。同時に、乾燥THF(15mL)中のDMAP(1.2g、9.82mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた後、反応フラスコに移した。得られた反応混合物を、50℃で終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、水及び飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、化合物22fを得た。
【0421】
ステップ5:化合物22gの調製
DCM(80mL)中の化合物22f(2.4g、1.71mmol)の溶液に、DCA(0.563mL、6.83mmol)及び水(154μL、8.54mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した(約1時間)。反応混合物を、ピリジン(688μL、8.54mmol)及びメタノール(1mL)を添加することによりクエンチし、水で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物22gを得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.26(s、1H)、9.17(s、1H)、8.89(s、1H)、8.83(s、1H)、8.71(s、1H)、8.57(s、1 H)、8.44(t、J=5.8Hz、1H)、8.00〜8.08(m、2H)、7.61〜7.75(m、1H)、7.49〜7.59(m、2H)、6.34(d、J=6.0Hz、1H)、6.28(dd、J=19.2、2.1Hz、1H)、5.79(d、J=6.1Hz、1H)、5.39〜5.61(m、2H)、5.21〜5.32(m、1H)、4.69(dd、J=4.8、2.8Hz、1H)、4.39〜4.55(m、1H)、4.02(q、J=3.5Hz、1H)、3.78〜3.87(m、1H)、3.66〜3.76(m、1H)、3.54〜3.62(m、1H)、2.95〜3.14(m、2H)、0.91(s、9H)、0.13(s、3H)、0.13(s、3H);ESI−MS:m/z 801.3[M+H]
+。
【0422】
ステップ6:化合物22hの調製
乾燥THF(3mL)中の化合物22g(100mg、0.129mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45Mの溶液の2.22mL、0.99mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで5分処理した後、乾燥THF(1mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(75mg、0.25mmol)を、シリンジを通して10分かけて滴下した(注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。tBuOOHの溶液(デカン中5〜6Mの溶液の114μL、0.624mmol)を、シリンジを通して添加し、撹拌を更に30分継続した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜6%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物22hを得た(66mg、収率57%)。ESI−MS:m/z 916.3[M+H]
+。
【0423】
ステップ7:化合物22iの調製
化合物22h(66mg、0.072mmol)を、エタノール中30%のメチルアミン溶液(5mL)中で、室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を水に溶解し、DCMで洗浄し、凍結乾燥した。粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:Agela Durashell C18、5μm、150×25mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物22iを得た(11.6mg、収率:14.5%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm9.57(d、J=1.5Hz、1H)、9.35(dd、J=1.5、9.5Hz、2H)、8.71(d、J=1.3Hz、1H)、8.09(d、J=1.8Hz、1H)、7.04(d、J=8.3Hz、1H)、6.86(br、d、J=19.6Hz、1H)、6.18〜5.91(m、2H)、5.84〜5.65(m、1H)、5.24(br、s、1H)、4.88〜4.80(m、3H)、4.74〜4.59(m、1H)、4.05(br、dd、J=5.4、14.4Hz、1H)、3.96〜3.81(m、1H)、1.44(d、J=1.3Hz、9H)、0.73〜0.60(m、6H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−198.496(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−198.496(s、1F);ESI−MS:m/z 759.2[M+H]
+。
【0424】
ステップ8:化合物49、ナトリウム塩の調製
ピリジン(3mL)中の化合物22i(40mg、0.053mmol)の溶液に、Et
3N(320mg、3.16mmol)及びトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(254mg、1.58mmol)を添加し、50℃で4時間撹拌した。反応混合物を適切な温度まで冷却し、THF(2mL)で希釈した。イソプロポキシトリエチルシラン(697mg、5.27mmol)を添加し、撹拌を室温で1.5間撹拌を継続した。残分を、減圧下での濃縮後に得て、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD 5μm 150×25mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物49、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、白色固体として化合物49、ナトリウム塩を得た(22.5mg、収率:58%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.95(s、1H)、8.76(s、1H)、8.53(s、1H)、8.13(s、1H)、6.73〜6.58(m、1H)、6.53(d、J=8.0Hz、1H)、6.42〜6.33(m、1H)、5.93(br、dd、J=4.3、7.8Hz、1H)、5.50〜5.30(m、1H)、5.19〜5.04(m、1H)、4.88〜4.81(m、1B)、4.55〜4.44(m、2H)、4.39〜4.32(m、1H)、4.25(ddd、J=2.3、4.9、12.2Hz、1H)、3.71(br、d、J=13.1Hz、1H)、3.46(br、d、J=12.8Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−197.119(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−1.984(s、1P);ESI−MS:m/z 645.2[M+H]
+。
【0427】
ステップ1:化合物23aの調製
化合物13a(900mg、1.16mmol)を、無水ACN(103mL)及び無水THF(103mL)の混合物に溶解した。1H−テトラゾール(10.2mL、MeCN中の3〜4%、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥l)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で2時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.48mL、1.51mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で4時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.48mL、1.51mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間振盪し、次いでフェニルアセチルジスルフィド(0.7g、2.33mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分振盪した。反応混合物を濾過した。モレキュラーシーブをジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜100%のMeOH)により精製し、化合物23aを得た(152mg、収率:11%)。ESI−MS:m/z 904.3[M+H]
+。
【0428】
ステップ2:化合物(
*R)16A及び化合物(
*S)16Bの調製
エタノール中33%のメチルアミンの溶液(7mL、56mmol)中の化合物23a(152mg、0.12mmol)を、40℃で3時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発乾固させた。残分を、10mLの無水アセトニトリル中ですりつぶした。沈殿物を濾過により回収し、無水アセトニトリルで洗浄した。精製/2つのエピマーの分離を、逆相分取HPLC(固定相:RP XBrige Prep C18 OBD−10μm 50×150mm、移動相:0.25%NH
4HCO
3水溶液、MeOH)により行った。2つの純粋な画分の溶媒を凍結乾燥により除去した。残分を水に溶解し、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填した予め洗浄した(水)カラムで濾過し、白色固体として化合物(
*R)16A、ナトリウム塩(37mg、収率29%)及び化合物(
*S)16B、ナトリウム塩(5mg、収率6%)を得た。
【0429】
化合物(
*R)16A、ナトリウム塩:
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm2.58〜2.69(m、1H)2.95〜3.07(m、1H)3.41(dd、J=13.2、2.6Hz、1H)3.58〜3.68(m、1H)、4.01(td、J=11.8.6.5Hz、1H)4.18(ddd、J=13.5、11.3、4.1Hz、1H)4.36(br d、J=8.1Hz、1H)4.47〜4.56(m、1H)5.18〜5、29(m、1H)5.75〜5.94(m、1H)5.79(m、J=9.0、4.1Hz、1H)6.13(d、J=3.7Hz、1H)6.37(d、J=19.1Hz、1H)6.78(br s、2H)7.15(br s、2H)7.99(s、1H)8.38(s、1H)9.65(br s、1H);ESI−MS:m/z 677.0[M+H]
+。
【0430】
化合物(
*S)16B、ナトリウム塩:
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm55.80(s、1P).ESI−MS:m/z 677.3[M+H]
+。
【0433】
ステップ1:化合物24aの調製
化合物19g(0.6g、0.77mmol)を、無水ACN(55mL)及び無水THF(55mL)の混合物に溶解した。1H−テトラゾール(8.94mL、MeCN中の3〜4%、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥l)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で1時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.24mL、0.77mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で2.5時間振盪し、次いでフェニルアセチルジスルフィド(PADS、0.46g、1.53mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜100%のMeOH)により精製し、化合物24aを得た(184mg、収率:26%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm1.13(dd、J=6.7、1.4Hz、6H)2.69〜2.87(m、2H)3.07(t、J=5.9Hz、2H)3.25〜3.30(m、1H)3.35〜3.47(m、2H)3.53(s、3H)3.55〜3.65(m、1H)4.31〜4.48(m、4H)4.51〜4.61(m、2H)5.14(dd、J=8.5、4.1Hz、1H)5.38〜5.52(m、1H)6.20(d、J=8.5Hz、1H)6.60(dd、J=8.5、6.1Hz、1H)7.56(t、J=7.4Hz、2H)7.65(t、J=7.0Hz、1H)8.05(d、J=7.5Hz、2H)8.35(s、1H)8.44(br s、1H)8.73(s、1H)8.76(s、1H)11.22(br s、1H)11.73(s、1H)12.11(br s、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm65.02(s、1P);ESI−MS:m/z 915.5[M+H]
+。
【0434】
ステップ2:化合物(
*R)13A、ナトリウム塩の調製
エタノール中33%のメチルアミンの溶液(10mL、81mmol)中の化合物24a(184mg、0.2mmol)を、45℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発乾固させた。残分を、3mLの無水アセトニトリル中ですりつぶした。沈殿物を濾過により回収し、無水アセトニトリルで洗浄した。精製を、逆相分取HPLC(固定相:RP XBrige Prep C18 OBD−10μm 50×150mm、移動相:0.25%NH
4HCO
3水溶液、MeOH)により行った。純粋な画分の溶媒を凍結乾燥により除去した。残分を水に溶解し、イオン交換樹脂IR120のNa
+形態で充填した予め洗浄した(水)カラムで濾過した。得られた溶液の溶媒を凍結乾燥により除去し、ふわふわした白色固体として化合物(
*R)13A、ナトリウム塩を得た(93mg、収率66%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm10.59(br s、1H)、8.42(s、1H)、8.37(s、1H)、8.05(s、1H)、7.23〜7.33(m、2H)、7.28(br s、2H)、6.52(br s、2H)、6.35(dd、J=8.4、6.0Hz、1H)、6.02(d、J=8.5Hz、1H)、5.48(br dd、J=8.6、4.0Hz、1H)、5.17(br s、1H)、4.36(br s、1H)、4.12(s、2H)、3.95〜4.04(m、1H)、3.88〜3.95(m、1H)、3.48〜3.59(m、1H)、3.47(s、3H)、3.18(dd、J=14.0、4.3Hz、1H)、3.06(ddd、J=13.9、8.2、5.9Hz、1H)、2.53〜2.68(m、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm52.21(s、1P);ESI−MS:m/z 688.3[M+H]
+。
【0437】
ステップ1:化合物25aの調製
化合物12a(300mg、0.38mmol)を、無水ACN(33mL)及び無水THF(33mL)の混合物に溶解した。1H−テトラゾール(4.4mL、MeCN中の3〜4%、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥l)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で1時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.12mL、0.38mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で4.5時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.06mL、0.19mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間振盪し、次いでフェニルアセチルジスルフィド(0.23g、0.75mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間振盪した。反応混合物を濾過した。モレキュラーシーブをジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物25aを得た(103mg、収率27%)。ESI−MS:m/z 921.4[M+H]
+。
【0438】
ステップ2:化合物(
*R)31A、ナトリウム塩及び化合物(
*S)31B、ナトリウム塩の調製
化合物25a(103mg、0.1mmol)を、エタノール中33%のメチルアミンの溶液(6mL、58.4mmol)中に入れ、45℃で1時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発乾固させた。残分を、10mLの無水アセトニトリル中ですりつぶした。沈殿物を濾過により回収し、無水アセトニトリルで洗浄した。精製/2つのエピマーの分離を、逆相分取HPLC(固定相:RP XBrige Prep C18 OBD−10μm 50×150mm、移動相:0.25%NH
4HCO
3水溶液、MeOH)により行った。2つの純粋な画分の溶媒を凍結乾燥により除去した。残分を水に溶解し、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填した予め洗浄した(水)カラムで濾過した。得られた溶液の溶媒を凍結乾燥し、各々白色固体として化合物31A及び31Bを得た。
【0439】
化合物(
*R)31A、ナトリウム塩(42mg、収率57%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm3.36〜3.51(m、2H)3.88(m、J=9.8Hz、1H)4.12〜4.23(m、2H)、4.55(d、J=1.0Hz、1H)5.19(br t、J=13.0Hz、1H)5.26〜5.61(m、3H)6.04(br d、J=8.1Hz、1H)6.37〜6.48(m、1H)6.53(br s、2H)7.35(br s、2H)8.16(s、1H)8.22(d、J=2.8Hz、1 H)8.34(s、1H).
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm52.43(s、1P);ESI−MS:m/z 694.3[M+H]
+。
【0440】
化合物(
*S)31B、ナトリウム塩(3mg、収率4%)。
31P NMR(162MHz、D2O)δppm55.20(s、1P);ESI−MS:m/z 694.3[M+H]
+。
【0443】
ステップ1:化合物26bの調製
クロロトリメチルシラン(5.53mL、43.7mmol)を、乾燥ピリジン(26mL)中の26a[CAS番号847648−20−8](2.6g、8.74mmol)の溶液に0℃で滴下した。反応溶液を室温で30分撹拌した後、0℃まで再度冷却した。イソブチリルクロリド(4.58mL、43.7mmol)を15分かけて滴下し、撹拌を変換完了まで室温で継続した。反応物を0℃まで冷却し、水を添加し、続いて20分後にアンモニア水溶液((26%、18mL)を添加し、撹拌を室温で2時間継続した。反応溶液を酢酸で中和し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7%のMeOH)により行い、灰白色固体として化合物26bを得た(1.3g、収率:40%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.10(s、1H)、11.71(s、1H)、7.96(s、1H)、5.93(d、J=4.1Hz、1H)、4.80(t、J=5.5Hz、1H)、4.50(t、J=2.1Hz、1H)、4.23(q、J=5.0Hz、1H)、3.78(q、J=2.1Hz、1H)、3.71(m、1H)、3.63(m、1H)、3.37(s、3H)、2.78(m、1H)、1.23(d、J=4.8Hz、1H)、1.12(d、J=6.9Hz、6H);ESI−MS:m/z 367.9[M+H]
+。
【0444】
ステップ2:化合物26cの調製
乾燥ピリジン(35mL)中の化合物26b(1.75g、4.76mmol)の溶液に、DMAP(0.29mL、2.38mmol)及びDMTrCl(2.41g、7.14mmol)を(小分けして)添加し、変換完了まで室温で撹拌した(約1.5時間)。反応混合物をメタノール(15mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2.5%のMeOH)により行い、淡い褐色の泡状物として化合物26cを得た(3.1g、収率:96%)、
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.89(d、J=177.0Hz、2H)、7.75(s、1H)、7.39(d、J=7.6Hz、2H)、7.25(m、7H)、6.86(m、4H)、5.98(d、J=4.1Hz、1H)、5.83(d、J=2.1Hz、1H)、4.49(m、2H)、3.82(q、J=2.1Hz、1H)、3.73(d、J=2.8Hz、6H)、3.27(s、3H)、3.22(m、1H)、2.78(m、1H)、1.12(dd、J=6.9、2.1Hz、6H);ESI−MS:m/z 669[M+H]
+。
【0445】
ステップ3:化合物26dの調製
反応フラスコに、DMAP(0.35g、2.9mmol)、乾燥DCM(10mL)及び活性化3Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で少なくとも2時間撹拌した。同時に、各々乾燥DCM(2×10mL)中の、化合物26c(0.38g、0.57mmol)の溶液及びスルファミン酸塩17a(0.6g、0.69mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約2時間)。両方の溶液(それぞれ化合物26c及びスルファミン酸塩17a)を、引き続いて反応フラスコに移した。得られた反応混合物を24時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液、食塩水、及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により精製し、泡状物として化合物26dを得た(0.44g、収率:55%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.12(s、1H)、11.69(s、1H)、11.22(s、1H)、8.63(s、1H)、8.45(s、1H)、8.02(d、J=6.9Hz、2H)、7.64(q、J=7.3Hz、2H)、7.55(t、J=7.6Hz、2H)、7.49(d、J=7.6Hz、2H)、7.36(m、8H)、7.23(m、8H)、6.92(t、J=9.6Hz、4H)、6.84(dd、J=13.8、9.0Hz、4H)、6.28(d、J=19.3Hz、1H)、6.05(d、J=1.0Hz、1H)、5.15(s、1H)、4.97(m、1H)、4.85(d、J=22.0Hz、1H)、4.40(q、J=5.0Hz、1H)、3.98(m、2H)、3.70(t、J=3.1Hz、12H)、3.23(d、J=6.9Hz、2H)、3.13(s、3H)、2.79(m、2H)、2.65(m、2H)、1.10(d、J=5.5Hz、6H);ESI−MS:m/z 1406[M+H]
+。
【0446】
ステップ4:化合物26eの調製
DCM(12mL)中の化合物26d(430mg、0.3mmol)の溶液に、DCA(DCM中10%の1.0mL、1.2mmol)及び水(27μL、1.5mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した(約1時間)。反応混合物を、ピリジン(120μL、1.5mmol)及び数滴のメタノールを添加することによりクエンチした。減圧下での濃縮後に得られた残分を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜8%のMeOH)により精製し、白色粉末として化合物26eを得た(225mg、収率:92%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.11(s、1H)、11.67(s、1H)、11.25(s、1H)、8.73(s、1H)、8.57(s、1H)、8.04(d、J=6.9Hz、2H)、7.87(s、1H)、7.65(t、J=7.6Hz、1H)、7.55(t、J=7.9Hz、2H)、6.29(dd、J=19.6、1.7Hz、1H)、6.04(s、1H)、5.92(s、1H)、5.58(m、1H)、5.22(s、1H)、4.92(d、J=10.3Hz、1H)、4.62(m、1H)、4.17(q、J=5.0Hz、1H)、4.10(t、J=2.1Hz、1H)、4.02(td、J=7.2、2.5Hz、1H)、3.70(m、1H)、3.61(m、1H)、3.45(m、1H)、3.37(s、3H)、3.06(q、J=7.3Hz、1H)、2.77(m、1H)、1.12(dd、J=6.9、2.1Hz、6H)、ESI−MS:m/z 801.0[M+H]
+。
【0447】
ステップ5:化合物26fの調製
1:1MeCN/THF(CN/48mL、3Åモレキュラーシーブで乾燥、3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物26e(220mg、0.27mmol)及び1H−テトラゾ−ル(3.2mL、MeCN中3〜4%、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで1時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(87μg、0.27mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を室温で22時間振盪した。フェニルアセチルジスルフィド(PADS、0.45g、1.5mmol)を添加し、振盪を更に1時間継続した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。合わせた濾液を、引き続いて飽和Na
2S
2O
3水溶液及び飽和NaHCO
3水溶液の1:1混合物並びに食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物26fを得た(55mg、収率:21%)。ESI−MS:m/z 933.5[M+H]
+。
【0448】
ステップ6:化合物(
*R)7A、ナトリウム塩及び化合物(
*S)7B、ナトリウム塩の調製
化合物26e(55mg、0.059mmol)を、エタノール(4mL)中33%のメチルアミン中で、変換完了まで45℃で撹拌(約1時間)した後、反応溶液を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN中ですりつぶし、得られた沈殿物を、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により更に精製し、両方のP−エピマー、すなわち最初の溶出異性体として化合物(
*R)7A、アンモニウム塩及び2番目の溶出異性体として化合物(
*S)7B、アンモニウム塩を分離した。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、白色固体として化合物(
*R)7A、ナトリウム塩(収率:7mg、16%)及び白色固体として化合物(
*S)7B、ナトリウム塩(収率:4mg、9%)を得た。
【0449】
化合物(
*R)7A、ナトリウム塩。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm3.31(br d、J=12.2Hz、1H)、3.50(s、3H)、3.52〜3.57(m、1H)、4.28〜4.50(m、4H)、4.74(s、1H)、4.97〜5.08(m、1H)、5.29(s、1H)、5.72(dd、J=50.5、3.7Hz、1H)、6.15(s、1H)、6.30(d、J=18.7Hz、1H)、7.76(s、1H)、8.10(s、1H)、8.21(s、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ55.05(s、1P);ESI−MS:m/z 706.0[M+H]
+。
【0450】
化合物(
*S)7B、ナトリウム塩。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.43(s、1H)、8.18(s、1H)、7.84(s、1H)、6.37(d、J=19.1Hz、1H)、6.14(s、1H)、5.52(dd、J=50.7、4.3Hz、1H)、5.26(br s、1H)、4.87〜4.99(m、2H)、4.64〜4.70(m、1H)、4.49(ddd、J=10.5、4.9、2.7Hz、1H)、4.39(br d、J=8.8Hz、1H)、4.23(dt、J=23.8、10.7Hz、1H)、3.57(br dd、J=14.1、3.5Hz、1H)、3.47(s、3H)、3.33(br d、J=13.9Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm56.94(s、1P);ESI−MS:m/z 706.1[M+H]
+。
【0453】
ステップ1:化合物27aの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
テトラヒドロフラン(14mL)中の17d(400mg、0.518mmol)の溶液に4Åモレキュラーシーブ(粉末、2g)を添加し、混合物を20分撹拌した。20分後、1H−テトラゾール(アセトニトリル中0.45M、9.2mL)の溶液を25℃で添加し、続いて、2−シアノエチル−N,N,N”,N”−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(0.31g、1.037mmol、2mLのTHFに希釈)の溶液を25℃で添加した。室温で1.5時間撹拌した後、(E)−N,N−ジメチル−N’−(3−チオキソ−3H−1,2,4−ジチアゾール−5−イル)ホルムイミダミド(DDTT、0.453g、2.205mmol、10mLのPyに希釈)を25℃で添加し、溶液を1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜15%のMeOH)により精製し、淡黄色固体として27aを得た(80mg)。ESI−MS:m/z=902.9[M+H]
+。
【0454】
ステップ2:化合物(
*R)44A、ナトリウム塩及び化合物(
*S)44B、ナトリウム塩の調製
メチルアミン(EtOH中50%、5.0mL)中の化合物27a(80mg、0.09mmol)の溶液を、25℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。逆相分取HPLC(カラム:XBridge 150×30mm 10μm、条件:水(10mMのNH
4HCO
3)−CH
3CN、B5で開始、B20で終了、勾配時間(分):7、100%Bの保持時間(分):0、流速(mL/分):25)により精製し、両方とも白色固体として化合物(
*R)44A、アンモニウム塩(19mg)及び化合物(
*S)44B、アンモニウム塩(1.5mg)を得た。両方の化合物のそれらの相当するナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行った。
【0455】
化合物(
*R)44A、ナトリウム塩(27mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.22(br、s、1H)、8.09(s、1H)、7.29(br、s、1H)、6.57〜6.50(m、1H)、6.05〜5.98(m、2H)、5.94〜5.78(m、1H)、5.31〜5.13(m、1H)、4.70(br、d、J=7.5Hz、1H)、4.60(br、d、J=8.8Hz、1H)、4.26(br、dd、J=4.3、11.5Hz、1H)、4.19〜4.11(m、1H)、3.85(br、d、J=13.3Hz、1H)、3.56(br、d、J=13.3Hz、1H)、2.81〜2.63(m、2H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−195.872(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm52.528(s、1P);ESI−MS:m/z 676.0[M+H]
+。
【0456】
化合物(
*S)44B、ナトリウム塩(1.8mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.20(s、1H)、7.87(s、1H)、7.28(s、1H)、6.59〜6.46(m、1H)、6.22〜6.14(m、1H)、5.97(d、J=7.5Hz、1H)、5.53〜5.34(m、2H)、4.66〜4.54(m、2H)、4.34(br、t、J=11.5Hz、1H)、4.11(br、dd、J=4.6、11.9Hz、1H)、3.77(br、d、J=13.3Hz、1H)、3.45(br、d、J=13.3Hz、1H)、3.02(q、J=7.3Hz、1H)、2.76〜2.66(m、1H)、2.78〜2.65(m、1H)、2.58(br、dd、J=7.8、12.5Hz、1H)、1.26〜1.18(m、1H)、1.27〜1.17(m、1H)、1.22(br t.J=7.3Hz、1H)、1.32〜1.10(m、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−195.902(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm56.151(s、1P);ESI−MS:m/z=677.0[M+H]
+。
【0459】
ステップ1:化合物28aの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
テトラヒドロフラン(9mL)中の18a(430mg、0.532mmol、凍結乾燥により乾燥)の溶液に、4Åモレキュラーシーブ(粉末、2g)を添加し、混合物を20分撹拌した。20分後、1H−テトラゾールの溶液(アセトニトリル中0.45M、9.46mL、945mgのテトラゾール(凍結乾燥により乾燥)を乾燥CH
3CN30mLに溶解し、続いて1.5gの、4ÅMSを添加し、次いでN
2下で使用前に1時間撹拌することにより調製)を、25℃で添加し、N
2で数回パージし、続いて3−((ビス(ジイソプロピルアミノ)ホスフィノ)オキシ)プロパンニトリル(0.288mg、0.958mmol、2mLのTHFに希釈したもの)の溶液を25℃で30分かけて滴下し、白色の懸濁液を得た。室温で1.5時間撹拌した後、ピリジン(10mL)中のDDTT(655mg、3.19mmol)の溶液を25℃で添加し、溶液を30分撹拌した。反応混合物を別のバッチと合わせ、珪藻土パッドを通して濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、白色固体として28aを得た(260mg)。ESI−MS:m/z 939.1[M+H]
+。
【0460】
ステップ2:化合物(
*R)42A、アンモニウム塩及び化合物(
*S)42B、アンモニウム塩の調製
メチルアミン(EtOH中27〜32%、5.0mL)中の化合物28a(130mg、0.138mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を別のバッチと合わせ、混合物を減圧下で蒸発させ、白色固体を得て;固体を水(30mL)で溶解し、DCM(20mL×4)で洗浄した。水層を凍結乾燥し、白色固体を得た(190mg)。白色固体を、逆相分取HPLC(カラム:XBridge 150×30mm×5μm、条件:水(10mMのNH
4CO
3)−CH
3CN、B5で開始、B35で終了、勾配時間(分):7、100%Bの保持時間(分):0、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物(
*R)42A、アンモニウム塩(70mg)及び白色固体として化合物(
*S)42B、アンモニウム塩(12mg)を得た。
【0461】
化合物(
*R)42A、アンモニウム塩。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.96(s、1H)、8.23(d、J=7.1Hz、2H)、7.25(s、1H)、6.58〜6.41(m、2H)、5.90〜5.58(m、3H)、5.33〜5.12(rn、1H)、4.93〜4.77(rn、1H)、4.41〜4.24(m、2H)、3.86(br dd、J=2.8、13.1Hz、1H)、3.66(br d、J=13.2Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D2O)δppm−196.52(s、1F)、−198.72(s、1F);
31P NMR(162MHz、D2O):δppm54.24(s、1P);ESI−MS:m/z=678.2[M+H]
+。
【0462】
化合物(
*S)42B、アンモニウム塩。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.54(br s、1H)、8.15(br s、1H)、7.97(br s、1H)、7.14(br s、1H)、6.40(br s、2H)、5.95〜5.71(m、1H)、5.94〜5.69(m、1H)、5.68〜5.33(m、1H)、5.70〜5.32(m、1H)、5.19(br s、1H)、4.13(br s、2H)、3.72(br s、1H)、3.57(br d、J=12.7Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D2O)δppm−195.66(s、1F)、−198.44(s、1F);
31P NMR(162MHz、D2O):δppm55.09(s、1P);ESI−MS:m/z 678.1[M+H]
+。
【0463】
ナトリウム塩変換
Dowex 50W×8,200−400(12mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4(少なくとも4CV)で洗浄し、次いでpHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、pHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物(
*R)42A、アンモニウム塩塩(92mg、20mL/9mL中)を最小量の脱イオン水及びCH
3CN(1:1、体積/体積)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯めて凍結乾燥し、白色固体として化合物(
*R)42A、ナトリウム塩を得た(72.4mg)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm8.96(br s、1H)、8.24(br d、J=13.2Hz、2H)、7.13(s、1H)、6.62〜6.41(m、2H)、5.95〜5.64(m、3H)、5.27〜5.06(m、1H)、5.02〜4.89(m、1H)、4.63(br d、J=8.3Hz、1H)、4.39(br s、2H)、3.92(br d、J=11.5Hz、1H)、3.72(br d、J=13.2Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D2O)δppm−196.32(s、1F)、−198.94(s、1F);
31P NMR(162MHz、D2O):δppm54.05(s、1P);
ESI−MS:m/z=678.1[M+H]
+。
【0464】
ナトリウム塩変換のための前の手順を使用し、白色固体として化合物(
*S)42B、ナトリウム塩を得た(6.9mg)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm8.63(s、1H)、8.23(s、1H)、8.08(s、1H)、7.29(s、1H)、6.56〜6.39(m、2H)、5.95〜5.77(m、1H)、5.73〜5.58(m、1H)、5.58〜5.45(m、1H)、5.58〜5.44(m.1H)、5.36〜5.22(m、1H)、4.91〜4.78(m、1H)、4.53(br dd、J=6.1、11.0Hz、1H)、4.19(br d、J=11.7Hz、1H)、4.25〜4.13(m、1H)、3.79(dd、J=4.0、13、6Hz、1H)、3.71〜3.70(m、1H)、3.66〜3.66(m、1H)、3.68〜3.59(m、1H);
19F NMR(376MHz、D2O)δppm−195.10〜−196.43(m、1F)、−198.17(td、J=25.9、52.5Hz、1F);
31P NMR(162MHz、D2O)δ55.26(1s、1P);ESI−MS:m/z=678.1[M+H]
+。
【0468】
ステップ1:化合物29bの調製
ピリジン(10.06mL、124.86mmol)及びジクロロメタン(300mL)中の化合物29a(13g、49.94mmol)の溶液に、無水トリフルオロメタンスルホン酸(10.92mL、64.93mmol)を0℃で滴下した。反応物を0℃で約1時間撹拌した後、混合物をDCM(100mL)で希釈し、水(200mL)、食塩水(200mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させ、黄色の油として29b(20.4g)得て、これを更に精製することなく次ステップに使用した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ6.07(d、J=3.6Hz、1H)、5.35(d、J=1.6Hz、1H)、4.85(d.J=3.8Hz、1H)、4.32〜4.19(m、3H)、4.06(dd、J=3.90、8.8Hz、1H)、1.61(s、3H)、1.51(s、3H)、1.42(d、J=2.6Hz、6H).
【0469】
ステップ2:化合物29cの調製
トルエン(500mL)中の化合物29b(20.4g、51.99mmol)の溶液に、n−Bu
4NBH
4(40.13g、155.98mmol)を25℃で滴下した。80℃で6時間撹拌した後、反応混合物を水(200mL)、食塩水(200mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させ、黄色の油を得た。得られた油をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE中の0〜20%のEA)により精製し、無色の油として化合物29cを得た(6.4g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ5.83(d、J=3.8Hz、1H)、4.77(t、J=4.1Hz、1H)、4.23〜4.08(m、3H)、3.89〜3.76(m、1H)、2.19(dd、J=3.9、13.4Hz、1H)、1.82〜1.73(m、1H)、1.52(s、3H)、1.43(s、3H)、1.35(d、J=15.3Hz、6H).
【0470】
ステップ3:化合物29dの調製
AcOH/水(体積/体積で1:1、200mL)中の化合物29c(13.4g、54.85mmol)の溶液を、25℃で12時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、トルエン(2×40mL)と共蒸発させ、無色の油として化合物29d(11.4g)を得て、これを更に精製することなく次ステップ用に直接使用した。
【0471】
ステップ4:化合物29eの調製
MeOH(200mL)及び水(100mL)中の化合物29d(11.4g、8.81mmol)の溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(17.91g、83.73mmol)を添加した。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を飽和Na
2S
2O
3水溶液(50mL)で希釈し;次いで混合物を濃縮し、MeOHを除去した。残分を、2−Me−THF(200mL)で分液し、水層を2−Me−THF(5×100mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥(無水Na
2SO
4)させ、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の油として化合物29e(11g)を得て、これを更に精製することなく次ステップ用に直接使用した。
【0472】
ステップ5:化合物29fの調製
MeOH(200mL)中の化合物29e(11g、9.29mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(2.9mg、76.66mmol)を添加した。0℃で1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(60mL)でクエンチし、混合物を濃縮し、MeOHを除去した。残分を凍結乾燥し、粗29fを得た。粗生成物をMeOH/DCM(体積/体積で10:1、200mL)と混合し、次いで濾過し、減圧下で濃縮し、残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EA中の0〜60%のPE)により精製し、黄色固体として化合物29fを得た(5.3g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ5.83(d、J=3.7Hz、1H)、4.77(t、J=4.2Hz、1H)、4.41〜4.30(m、1H)、3.90(br d、J=12.0Hz、1H)、3.57(br d、J=12.0Hz、1H)、2.01(dd、J=4.5、13.3Hz、1H)、1.89〜1.81(m、2H)、1.33(s、3H).
【0473】
ステップ6:化合物29gの調製
無水酢酸(6.51mL、68.9mmol)及び濃硫酸(36.91μL、0.69mmol)を、酢酸(39.4mL、688.89mmol)中の化合物29f(1.2g、6.89mmol)の撹拌溶液に0℃で添加した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を冷水(100mL)でクエンチし、室温で30分撹拌し、酢酸エチルで抽出した(3×60mL)。有機層を引き続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3×90mL)、食塩水(2×90mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:4g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE中の0〜40%のEA、体積/体積)により精製し、無色の油として化合物29gを得た(870mg)。
1H NMR(400MHz、CD
3CN)δ6.03(s、1H)、5.11(d、J=4、6Hz、1H)、4.49(dtd、J=3.3、6.5、9.6Hz、1H)、4.19(dd、J=3.3、11.9Hz、1H)、4.00(dd、J=6.6、12.0Hz、1H)、2.03〜1.99(m、11H).
同じ反応を数回繰り返し、全てのバッチを合わせた。
【0474】
ステップ7:化合物29iの調製
無水CH
3CN(12mL)中の化合物29h(0.672g、4.42mmol)及びBSA(3.13g、15.37mmol)の溶液を85℃で1時間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。次いでこれに、化合物29g(1g、3.84mmol)及びSnCl
4(3.003g、11.53mmol)を0℃で撹拌下滴下し;混合物を26℃で24時間撹拌した後、粗混合物を別のバッチと合わせ、冷却し、EA(300mL)で希釈した。有機層を引き続いて飽和NaHCO
3水溶液(4×200mL)、食塩水(2×150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:10g)をシリカ(20g)でのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜10%のMeOH、体積/体積)により精製し、白色の泡状物として化合物29iを得た(3.52g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD−d
4)δ6.22(s、1H)、5.75(br、d、J=5.5Hz、1H)、4.65(br dd、J=3.6、9.7Hz、1H)、4.31(dd、J=3.3、12.0Hz、1H)、4.12(dd、J=5.6、11.9Hz、1H)、3.35(s、3H)、2.80(ddd、J=5.8、10.0、14.1Hz、1H)、2.33(br、dd、J=6.0、13.8Hz、1H)、2.12(s、3H)、1.97〜1.93(m、3H);ESI−MS:m/z 352.9[M+H]
+。
【0475】
ステップ8:化合物29jの調製
DCM(20mL)中の化合物29i(2g、5.677mmol)の溶液に、Et
3N(1.72g、17.03mmol)及びイソブチリルクロリド(1.12g、11.35mmol)を室温で滴下した。25℃で2時間撹拌した後、反応物を水(50mL)でクエンチし、食塩水(2×50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、化合物29j(2.39g)を得て、これを更に精製することなく次ステップ用に直接使用した。
【0476】
ステップ9:化合物29kの調製
THF(25mL)中の化合物29j(2.39mg、5.67mmol)の溶液に、ナトリウムメタノレート(1.23g、22.71mmol)を0℃で滴下した。25℃で2時間撹拌した後、更なるナトリウムメタノレートを滴下した(1.23g、22.71mmol)。25℃で0.5時間撹拌した後、混合物を飽和水/CH
3COOH(1:1、4mL)で希釈し、pH7に調整し、次いで減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:10g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜10%のMeOH、体積/体積)により精製し、白色の泡状物として化合物29kを得た(770mg)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.09(br s、2H)、5.99(s、1H)、5.75(br d、J=2.9Hz、1H)、4.80〜4.70(m、2H)、4.49〜4.36(m、1H)、3.51〜3.40(m、2H)、2.79(td、J=6.8、13.6Hz、1H)、2.43〜2.30(m、1H)、2.07(dd、J=6.7、12.6Hz、1H)、1.13(d、J=6.6Hz、6H);ESI−MS:m/z 339.1[M+H]
+。
【0477】
ステップ10:化合物29lの調製
DMTrCl(1.20g、3.54mmol)を、Py(10mL)中の化合物29k(1g、2.95mmol)の溶液に添加した。25℃で12時間撹拌した後、混合物を、EA(150mL)及び水(100mL)に分液した。混合物を濾過し、有機層を引き続いて食塩水(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、乾燥するまで濃縮し、粗残分(油)を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:5g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜10%のMeOH、体積/体積)により精製し、黄色の泡状物として化合物29lを得た(1.52g)。
1H NMR(400MHz、CD3CN)δ7.32(dd、J=1.6、7.9Hz、2H)、7.22〜7.10(m、7H)、6.73(dd、J=8.8、13、9Hz、4H)、6.13(s、1H)、4.93(br s、1H)、4.77〜4.57(m、1H)、3.77(br s、1H)、3.73(d、J=3.9Hz、6H)、3.23〜3.04(m、2H)、2.70(spt、J=6.9Hz、1H)、2.57(ddd、J=5.3、9.8、13.3Hz、1H)、2.08(dd、J=6.4、13.4Hz、1H)、1.19(d、J=6.8Hz、6H).
ESI−MS:m/z=663.3[M+Na]
+。
【0478】
ステップ11:化合物29nの調製
ヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.89g、2.41mmol)、トリフェニルホスフィン(4.74g、18.08mmol)、四臭化炭素(5.996g、18.080mmol)、NaN
3(3.330g、51.223mmol)を、DMF(70mL)中の化合物29m(4.5g、12.05mmol、CAS番号144924−99−2cb)の溶液に30℃で添加した。30℃で24時間撹拌した後、更なるヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.89g、2.41mmol)、トリフェニルホスフィン(4.74g、18.00mmol)及び四臭化炭素(5.99g、18.08mmol)を、溶液に添加した。更に24時間撹拌した後、混合物を飽和Na
2CO
3水溶液(150mL)で希釈し、混合物をpH9に調整し、混合物を酢酸エチルで抽出した(200mL×3)。次いで有機層を合わせ、引き続いて食塩水(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、黄色固体を得た。反応を数回繰り返し、全てのバッチを合わせた。残分(シリカゲルと合わせたもの、30g)をシリカゲル(シリカゲル:120g)でのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%の酢酸エチルから、酢酸エチル中の0〜20%のメタノールまで)により精製し、黄色固体として化合物29nを得た(9.5g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.28(br、s、1H)、8.78(s、1H)、8.54(d、J=2.4Hz、1H)、8.08〜8.02(m、2H)、7.68〜7.62(m、1H)、7.58〜7.52(m、2H)、6.66〜6.58(m、1H)、6.18(br s、1H)、5.46〜5.24(m、1H)、4.56(td、J=4.4、19.1Hz、1H)、4.08〜4.04(m、1H)、3.72〜3.68(m、1H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δppm−197.05(s、1H);ESI−MS:m/z 398.9[M+H]
+。
【0479】
ステップ12:化合物29oの調製
ピリジン(90mL)中の化合物29n(8.5g、21.33mmol)及びDMAP(1.3g、10.67mmol)の溶液に、DMTrCl(14.46g、42.67mmol)を25℃で添加した。80℃で14時間撹拌した後、混合物を、DCM(200mL)及び水(50mL)に分液した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗29oを得た。これを別のバッチと合わせ、精製し;残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE/(EA/DCM=1:1)10%〜100%)により精製し、淡黄色固体として化合物29oを得た(9.5g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ9.00(s、1H)、8.84(br、s、1H)、8.20(br、s、1H)、8.02(br.d、J=7.6Hz、2H)、7.64〜7.58(m、1H)、7.54(br、t、J=7.5Hz、2H)、7.46(br、d、J=7.1Hz、2H)、7.40〜7.34(m、5H)、7.30(br、d、J=7.3Hz、1H)、6.94〜6.84(m、4H)、6.58〜6.48(m、1H)、4.48〜4.34(m、2H)、4.18〜4.06(m、1H)、3.38(br d、J=13.0Hz、1H)、3.18(br、dd、J=5.9、13.9Hz、1H);
19F NMR(376MHz、CDCl
3)δ−196.176(s、1F);ESI−MS:m/z 701.2[M+H]
+。
【0480】
ステップ13:化合物29pの調製
THF(100mL)中の化合物29o(10.0g、14.27mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(5.24g、1.99mmol)を25℃で添加した。溶液を40℃で2時間撹拌した後、溶液に水(50mL)を40℃で添加し、混合物を12時間撹拌した。反応混合物をDCM(200mL)及び食塩水(2×50mL)に分液した。有機層を減圧下で濃縮し、黄色固体を得た(10.0g)。黄色固体(シリカゲルと合わせたもの:20g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=0%〜20%)により精製し、白色固体として化合物29pを得た(6.6g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm8.74(s、1H)、8.46(d、J=2.7Hz、1H)、8.06〜7.98(m、2H)、7.64(d、J=7.3Hz、1H)、7.58〜7.50(m、2H)、7.48(d、J=7.6Hz、2H)、7.38〜7.32(m、6H)、7.30〜7.26(m、1H)、6、94(dd、J=3.4、8、8Hz、4H)、6.50〜6.40(m、1H)、4.38〜4.32(m、1H)、4.24〜4.08(m、2H)、3.74(d、J=2.9Hz、6H)、2.68〜2.54(m、2H):19FNMR(376MHz、DMSO〜d6)δppm〜195.79(s、1F);ESI−MS:m/z 675.3[M+H]
+。
【0481】
ステップ14:化合物29qの調製
4−ニトロフェノール(0.92g、6.67mmol)及びトリエチルアミン(1.35、13.34mmol)を、DCM(40mL)中の化合物29p(1.5g、2.22mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を−78℃で撹拌し、DCM(5mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(1.58g、6.67mmol)の溶液を−78℃で添加した。−78℃で1時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:4g)を、シリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EA中の0%〜100%のPE)により精製し、淡黄色固体として化合物29q(1.4g)を得て、−20℃で保存した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm8.94(br、s、1H)、8.64(s、1H)、8.48(br、s、1H)、8.18〜8.08(m、2H)、8.00(br、d、J=7.8Hz、2H)、7.96(s、1H)、7.66〜7.60(m、1H)、7.58〜7.52(m、2H)、7.44(br、d、J=7.8Hz、2H)、7.38〜7.28(m、7H)、6.92〜6.84(m、4H)、6.40〜6.26(m、1H)、4.48〜4.42(m、2H)、4.28(br、s、1H)、3.86〜3.76(m、6H)、3.56(br、d、J=13.2Hz、1H)、3.32(br、d、7=13.7Hz、1H);
19F NMR(376MHz、CDCl
3)δ−193.08(s、1F);ESI−MS:m/z 876.6[M+H]
+。
【0482】
ステップ15:化合物29rの調製
THF(24mL)中の化合物29l(800mg、1.25mmol)、化合物29q(1.64g、1.87mmol)の溶液及び活性化4Åモレキュラーシーブ(3g)を、N
2下、室温で0.5時間撹拌した。次いでDMAP(762.73mg、6.24mmol)を一度に添加した。N
2下、室温で2時間、次いでN
2下、45℃で12時間撹拌した後、反応混合物をEA(100mL)で希釈し、次いで珪藻土パッドを通して濾過した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(6×50mL)。有機層を引き続いて食塩水(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:5g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜10%のMeOH、体積/体積)により精製し、白色固体として化合物29rを得た(1.4g)。ESI−MS:m/z 1377.1[M+H]
+。
【0483】
ステップ16:化合物29sの調製
DCM(24mL)中の化合物29r(1.4g、1.01mmol)の溶液に、ジクロロ酢酸(262mg、2.03mmol)及び水(0.183mL)を室温で滴下した。N
2下、室温で3時間撹拌した後、溶液にピリジン(0.8g、10.16mmol)を添加した。2時間撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:6g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH/DCM=0%〜10%)により精製し、白色固体として化合物29sを得た(570mg)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.15〜11.97(m、2H)、11.22(s、1H)、8.78(t、J=5.9Hz、1H)、8.67(s、1H)、8.41(d、J=1.5Hz、1H)、8.09〜8.00(m、2H)、7.69〜7.61(m、1H)、7.60〜7.51(m、2H)、6.51(dd、J=3.8、17.6Hz、1H)、6.34(s、1H)、6.23(d、J=4.0Hz、1H)、5.95(s、1H)、5.33〜5.13(m、1H)、4.76(t、J=5.5Hz、1H)、4.51〜4.33(m、2H)、4.18〜4.02(m、2H)、3.54〜3.36(m、3H)、2.90〜2.73(m、1H)、2.69〜2.56(m、1H)、2.40(br、dd、J=6.0、14.3Hz、1H)、1.13(dd、J=6.9、10.2Hz、6H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δppm−197.57(s、1F);ESI−MS:m/z 773.3[M+H]
+。
【0484】
ステップ17:化合物29tの調製
THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
真空乾燥した化合物29s(100mg、0.13mmol)を、CH
3CN及びTHFの混合物と共蒸発(2/2mL×3)させ、次いでTHF(5mL)の混合物に溶解した。次いでこれに、4ÅMS(500mg)及び1H−テトラゾールの溶液(2.301mL、0.45M、315mgのテトラゾールを乾燥CH
3CN10mLに溶解し、続いて500mgの4ÅMSを添加し、次いでN
2下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加した。得られた白色の懸濁液を、N
2下、室温で5分撹拌した。次いで、THF(1mL)中の2−シアノエチルテトライソプロピルホスホロジアミダイト(78.01mg、0.26mmol)の溶液を、シリンジを通して5分かけて滴下した。得られた白色の懸濁液を、N
2下、35℃で1時間更に撹拌した。TBHPの溶液(0.118mL、0.65mmol、デカン中5〜6M)を、シリンジを通して更に30分かけて添加した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、次いで珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮し、無色の油として粗生成物を得た。粗生成物(シリカゲルと合わせたもの:2g)をシリカでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜6%のMeOH、体積/体積)により精製し、白色固体として化合物29tを得た(72mg)。ESI−MS:m/z=887.9[M+H]
+。
【0485】
ステップ18:化合物45、ナトリウム塩の調製
化合物29t(72mg、0.082mmol)をメチルアミン(5.0mL)と合わせ;4時間室温で撹拌した後、反応混合物を圧力下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、逆相分取HPLC(カラム:XBridge 10μm 150×30mm、条件:水(10mMのNH
4CO
3)−ACN、B0で開始、B25で終了、勾配時間(分):7、100%Bの保持時間(分):0、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物45、アンモニウム塩を得た(6.9mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.12(s、1H)、7.67(br、s、1H)、6.52(br、dd、J=4.9、11.7Hz、1H)、6.31(br、d、J=7.0Hz、1H)、6.18〜6.04(m、1H)、5.64〜5.43(m、1H)、5.32〜5.20(m、1H)、4.37(br、d、J=3.5Hz、1H)、4.15〜4.03(m、2H)、3.57〜3.46(m、2H)、2.83〜2.71(m、1H)、2.67〜2.56(m、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−195.88(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−1.513(s、1P);ESI−MS:m/z=661.1101[M+H]
+。
【0486】
ナトリウム塩変換:Dowex 50W×8,200−400(8mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4(少なくとも4CV)で洗浄し、次いでpHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、pHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物45、アンモニウム塩(6.9mg)を最小量の脱イオン水及びCH
3CN(1:1、体積/体積、5mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物45、ナトリウム塩を得た(2mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.20(s、1H)、7.74(br、s、1H)、6.58(dd、J=5.1、11.7Hz、1H)、6.37(d、J=7.1Hz、1H)、6.24〜6.13(m、1H)、5.69〜5.51(m、1H)、5.42〜5.29(m、1H)、4.85〜4.83(m、1H)、4.70(br、dd、J=2.3、6.2Hz、1H)、4.43(br、d、J=3.4Hz、1H)、4.23〜4.10(m、2H)、3.64〜3.50(m、2H)、2.91〜2.78(m、1H)、2.73〜2.64(m、1H):
19FNMR(376MHz、D2O)δppm−195.902(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−1.54(s、1P);ESI−MS:m/z=661.2[M+H]
+。
【0489】
ステップ1:化合物30aの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
化合物29s(200mg、0.26mmol)をTHF(6mL)及びCH
3CN(10mL)に溶解し、これに、0.3gの4ÅMS(粉末)及び1H−テトラゾール(4.6mL、0.45M、使用前に活性化モレキュラーシーブで乾燥)の溶液を添加した。THF(0.9mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(156mg、0.52mmol)の溶液を、シリンジを通して10分かけて滴下した。得られた白色の懸濁液を、アルゴン下、35℃で2時間更に撹拌した。次いで、上記の溶液に、ピリジン(10mL)中のDDTT(264.9mg、1.29mmol)の溶液を35℃で添加した。反応物を35℃で1時間撹拌した後、混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、パッドをEtOAcで洗浄し、濾液を減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(DCM中のMeOH=0%〜7%)により精製し、白色固体として化合物30a(80mg)を得た。ESI−MS:m/z=904.2[M+H]
+。
【0490】
ステップ2:化合物(
*R)50A、ナトリウム塩の調製
化合物30a(80mg)を、MeNH
2(5mL、EtOH中30%)で、25℃で処理した。反応物を25℃で3時間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分をH
2O/CH
3CN(30mL)の混合物に溶解し、DCM(3×15mL)で洗浄した。水相を凍結乾燥し、黄色固体として粗生成物を得た(71mg)。残分を逆相分取HPLC(方法:カラム:Waters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30;条件:水(10mMのNH
4CO
3)(A)−ACN(B)、B0で開始、B23で終了;勾配時間(分):7;100%Bの保持時間(分):0、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物(
*R)50A、アンモニウム塩を得た(8mg、9%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.63(br s、1H)、8.51(d、J=1.7Hz、1H)、6.94(br d、J=18.8Hz、1H)、6.65(br d、J=3.4Hz、1H)、6.39(br d、J=2.9Hz、1H)、6.20〜6.00(m、1H)、5.71(br t、J=11.4Hz、1H)、5.06(br s、1H)、4.70〜4.60(m、1H)、4.56〜4.47(m、1H)、4.04〜3.96(m、1H)、3.94〜3.85(m、1H)、3.27〜3.17(m、1H)、3.16〜3.03(m、1H);
19FNMR(376MHz、D2O)δppm−195.682;
31P NMR(162MHz、D2O):δppm54.318;ESI−MS:m/z 677.2[M+H]
+。
【0491】
ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8,200−400(2mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(10mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(15mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4(少なくとも4CV)で洗浄し、次いでpHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、pHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物(
*R)50A、アンモニウム塩(4mg)を最小量の脱イオン水:CH
3CN(3:1、体積/体積、8mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯めて凍結乾燥し、白色固体として化合物(
*R)50A、ナトリウム塩を得た(2.4mg、58%)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm8.25(s、1H)、7.88(s、1H)、6.59(dd、J=4.3、15.5Hz、1H)、6.33(d、J=6.8Hz、1H)、6.15〜6.01(m、1H)、5.86〜5.66(m、1H)、5.54〜5.41(m、1H)、4.47(br d、J=3.9Hz、1H)、4.29〜4.12(m、2H)、3.65〜3.54(m、2H)、2.88〜2.79(m、1H)、2.76〜2.69(m、1H);
19FNMR(376MHz、D2O)δppm−194.41;
31P NMR(162MHz、D2O):δppm53.83;ESI−MS:m/z=677.1[M+H]
+。
【0494】
ステップ1:化合物31bの調製
ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA、93.95g、461.9mmol)を、無水MeCN(340mL)中の8−アザグアニン(11.71g、77.0mmol)の懸濁液に25℃で滴下した。反応混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。無水MeCN(65mL)中の1,2−ジ−O−アセチル−5−ベンゾイル−3−O−メチル−D−リボフラノース31a[CAS番号10300−21−7](13.56g、38.5mmol)の溶液を添加し、続いてSnCl
4(80.21g、307.9mmol)を滴下した。均一溶液を80℃で30分撹拌し、次いで室温まで冷却し、氷冷5%NaHCO
3水溶液(800mL)に注いだ。EtOAc(800mL)を添加し、撹拌を10分継続した。反応混合物を濾過し、濾液を分液漏斗に移した。2つの層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(200mL×2)。合わせた有機層を5%NaHCO
3水溶液(600mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発乾固させ、粗化合物31bを得た(11.50g)。粗生成物を、更に精製することなく次の反応にて直接使用した。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)δppm11.09(br s、1H)、7.88(d、J=7.2Hz、2H)、7.61〜7.68(m、1H)、7.44〜7.52(m、2H)、7.04(br s、2H)、6.17(d、J=1.7Hz、1H)、5.90(dd、J=5.0、2.1Hz、1H)、4.66(dd、J=7.1、4.9Hz、1H)、4.53〜4.58(m、1H)、4.35〜4.42(m、2H)、3.41(s、3H)、2.14(s、3H);ESI−MS:m/z 445.5[M+H]
+。
【0495】
ステップ2:化合物31cの調製
無水ジメチルアセトアミド(57.5mL)中の上記の粗化合物31b(11.50g)の溶液に、無水イソ酪酸(6.14g、38.8mmol)を滴下した。反応混合物を140℃で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、EtOAc(300mL)で希釈した。得られた溶液を、10%NH
4Cl水溶液(300mL×3)及び食塩水(300mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空にて乾燥するまで濃縮し、粗化合物31cを得た(13.30g)。粗生成物を、更に精製することなく次の反応にて直接使用した。
【0496】
ステップ3:化合物31dの調製
THF(42mL)中の粗化合物31c(11.98g、ステップ2から)の溶液、MeOH(35mL)及びH
2O(11mL)に、5NのNaOH(11mL、55mmol)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で4時間撹拌した。反応混合物のpHをギ酸で6.5に調整した。得られた溶液を真空にて乾燥するまで濃縮し、残分をMeCN及びH
2Oで数回すりつぶし、化合物31dを得た(1.55g、31bからで収率:14%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)δppm12.07(br s、2H)、5.97(d、J=4.4Hz、1H)、5.68(br s、1H)、4.92(br s、1H)、4.84(br s、1H)、4.01〜4.08(m、2H)、3.52〜3.59(m、1H)、3.44〜3.50(m、1H)、3.43(s、3H)、2.79(spt、J=6.8Hz、1H)、1.13(d、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 369.5[M+H]
+。
【0497】
ステップ4:化合物31eの調製
無水ピリジン(20.0mL)中の化合物31d(1.10g、3.0mmol)の溶液に、ピリジン(3.0mL)中のDMTrClの溶液(1.32g、3.9mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、40℃で乾燥するまで濃縮した。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘプタン中の20〜50%のEtOAc)により精製し、白色固体として化合物31eを得た(1.52g、収率:76%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.87(br s、1H)、7.24〜7.28(m、2H)、7.10〜7.24(m、7H)、6.76〜6.82(m、4H)、6.06(d、J=2.7Hz、1H)、5.79(br d、J=4.6Hz、1H)、5.01(br s、1H)、4.18〜4.24(m、2H)、3.71(s、6H)、3.36(s、3H)、3.15〜3.20(m、1H)、3.05(br dd、J=10.0、3.9Hz、1H)、2.80(spt、J=6.8Hz、1H)、1.13(d、J=6.9Hz、6H);ESI−MS:m/z 671.4[M+H]
+。
【0498】
ステップ5:化合物31fの調製
化合物31e(1.30g、1.94mmol)、DMAP(546mg、4.47mmol)及びスルファミン酸塩17a(1.18g、1.33mmol)を、別々に乾燥DCE(3×3mL)に溶解した。各溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブと終夜撹拌することにより乾燥させた。DCE中のスルファミン酸塩17aの溶液に、DCE中のDMAPの溶液及びDCE中の化合物31eの溶液をそれぞれ添加した(シリンジを通して添加)。反応混合物をN
2下、60℃で4時間撹拌した。この混合物をDCMで希釈し、濾過し、濾液を2%酢酸水溶液、5%のNaHCO
3水溶液及び食塩水溶液で連続的に洗浄し、次いで減圧下で蒸発乾固させた。残分をDCMに溶解し、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0.6〜1%のEtOH)により精製し、黄色固体として化合物31fを得た(0.53g、収率:28%)。ESI−MS:m/z 1407.6[M+H]
+。
【0499】
ステップ5:化合物31gの調製
DCM(5mL)中の化合物31f(480mg、0.34mmol)の溶液に、水(30.8mg、1.71mmol)及びDCA(220mg、1.71mmol)を添加し、室温で4時間撹拌した。次に、反応混合物を、5%NaHCO
3水溶液及び食塩水で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の1〜5%のEtOH)により精製し、白色固体として化合物31gを得た(150mg、収率:55%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δ11.90(br s、1H)、11.27(br s、1H)、8.74(s、1H)、8.62(s、1H)、8.04(d、J=7.6Hz、2H)、7.61〜7.70(m、1H)、7.51〜7.59(m、2H)、6.38(d、J=19.5Hz、1H)、6.29(d、J=2.3Hz、1H)、5.51〜5.69(m、2H)、4.90(br s、1H)、4.63(ddd、J=20.4、7.6、4.6Hz、1H)、4.47(br t、J=5.5Hz、1H)、4.00〜4.12(m、2H)、3.55〜3.61(m、1H)、3.42〜3.47(m、2H)、3.39(s、3H)、3.21〜3.29(m、1H)、2.77(spt、J=6.7Hz、1H)、1.11(d、J=6.9Hz、6H);ESI−MS:m/z 803.7[M+H]
+。
【0500】
ステップ6:化合物31hの調製
乾燥THF(2mL)中の化合物31g(100mg、0.125mmol)及び1H−テトラゾール(2.22mL、MeCN中0.45Mの溶液、0.998mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで1時間処理した後、乾燥MeCN(0.6mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(67.5mg、0.22mmol)を、15分かけて滴下した(注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で90分撹拌した。tBuOOHの溶液(199μL、0.99mmol)を添加し、撹拌を更に30分継続した。反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:0〜10%のDCM中のMeOH)により精製し、白色固体として化合物31hを得た(32mg、収率:30%)。ESI−MS:m/z 918.4[M+H]
+。
【0501】
ステップ7:化合物51、ナトリウム塩の調製
化合物31h(32mg、0.035mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(12mL)中で、40℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を水に溶解し、DCMで洗浄し、凍結乾燥した。粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:XBridge OBD C18 5μm、150×30mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製した。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物51、ナトリウム塩を得た(14mg、収率:55%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.15(br s、1H)、7.10(br s、1H)、6.51〜6.45(m、1H)、6.41(br s、1H)、6.16(br s、1H)、5.36〜5.12(m、2H)、4.61(br d、J=2.4Hz、1H)、4.52(br d、J=8.8Hz、1H)、4.38(d、J=4.8Hz、1H)、4.23(dd、J=2.4、4.8Hz、2H)、3.77(br d.J=13.2Hz、1H)、3.57(s、3H)、3.42(br d、J=12.8Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−1.81(s、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δ−196.87〜197.38(m、1F);ESI−MS:m/z 691.0[M+H]
+。
【0504】
化合物32aの調製
THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNをCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
【0505】
真空乾燥したジオール3q(250mg、0.307mmol)を、CH
3CN/THF(8/5mL×3)の混合物と共蒸発させ、CH
3CN/THF(7.5/5mL)の混合物に溶解した。これに、活性化4Åモレキュラーシーブ600mg及びCH
3CN中の1H−テトラゾールの溶液(5.47mL、0.45M、630mgのテトラゾールを乾燥CH
3CN20mLに溶解し、続いて600mgの4Åモレキュラーシーブを添加し、次いでアルゴン下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加した。白色の懸濁液を、アルゴン下、8℃で1時間撹拌した後、CH
3CN中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイトの溶液(4.69mL、0.49mmol、CH
3CN中0.105M、506mgのアミダイトを16mLのCH
3CNに溶解し、続いて600mgの4Åモレキュラーシーブを添加し、次いで、アルゴン下で使用前に1時間撹拌することにより調製)を、60分かけて滴下した。得られた白色の懸濁液をアルゴン下、8℃で1時間撹拌した。更なるCH
3CN(5mL)を添加し、30℃で1時間撹拌した後、追加のテトラゾール(1.36mL、0.61mmol)を添加した。更に2時間撹拌した後、TBHP(0.5mL、2.5mmol、デカン中5M)を速やかに添加した。30分撹拌した後、混合物を、珪藻土のパッドを通して濾過し;濾液を別のバッチと合わせ、減圧下で濃縮し、DCM(8mL)に溶解した残分を得て、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜6%のMeOH、25mL/分)により精製し、白色固体として32aを得た(136mg)。ESI−MS:m/z=927[M+H]
+。
【0506】
上記の固体を別のバッチと合わせ、逆相分取HPLC(カラム:Xtimate 5μm C18 150×25;移動相:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN.B:23で開始、B:53で終了;流速:25ml/分、勾配時間:9分、続いて3分のB100)により更に精製し;所望の画分を回収し、凍結乾燥し、白色固体として36aを得た。
1H NMR(400MHz、CD
3CN)δ9.36(td、J=3.7、7.2Hz、2H)、8.72〜8.60(m、1H)、8.73〜8.56(m、1H)、8.18(s、1H)、8.12〜7.96(m、3H)、7.86(s、1H)、7.82(s、1H)、7.71〜7.62(m、1H)、7.62〜7.51(m、2H)、6.21(s、1H)、6.06〜5.94(m、1H)、5.46〜5.37(m、1H)、5.37〜5.29(m、1H)、5.28〜5.21(m、1H)、4.82(dd、J=6.2、11.1Hz、1H)、4.63(dd、J=3.9、11.2Hz、1H)、4.48(dd、J=2.8、11.4Hz、1H)、4.45〜4.38(m、1H)、4.35〜4.19(m、2H)、4.17〜4.07(m、2H)、4.03〜3.93(m、1H)、3.89〜3.79(m、1H)、3.68〜3.58(m、2H)、3.59〜3.50(m、1H)、2.80(t、J=5.9Hz、1H)、2.54(td、J=5.2、17.2Hz、1H)、2.42〜2.27(m、1H)、1.10〜1.02(m、3H)、0.88(d、J=6.8Hz、1H)、0.83(d、J=6.8Hz、1H);
31P NMR(162MHz、CD
3CN)δ3.07(s、1P)、3.15(s、1P);ESI−MS:m/z=927.3[M+H]
+。
【0507】
化合物25、ナトリウム塩の調製
MeNH
2(EtOH中27〜30%、5mL)中の化合物32a(30.5mg、0.033mmol)の溶液を、5℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得て;残分を、DCM/水(10/15mL)に分液した。水層をDCM(8mL×3)で洗浄し、凍結乾燥した。粗化合物を、6mLの酢酸エチルに懸濁し、超音波処理し(3分)、遠心分離した(5分)。上記の上澄みを回収し、前の手順を2回繰り返した。沈殿物を、DCM/水(10/15mL)に分液した。水層をDCM(10mL×2)で抽出し、凍結乾燥し、固体を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物25、ナトリウム塩を得た(60.1mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.15〜7.90(m、1H)、7.83(br s、2H)、7.69(br s、1H)、6.90〜6.72(m、1H)、6.08〜5.82(m、1H)、4.45〜4.15(m、3H)、4.16〜3.88(m、1H)、3.28(t、J=6.8Hz、1H)、2.87(t、J=6.7Hz、1H)、2.68〜2.59(m、1H)、2.46(s、4H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−2.4(s、1P);ESI−MS:m/z=700[M+H]
+。
【0510】
ステップ1:化合物33b及び33cの調製
1:1THF/MeCN(110mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物33a(600mg、0.75mmol)及び1H−テトラゾ−ル(8.97mL、MeCN中3〜4%、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブで1時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(240μL、0.75mmol)を一度に添加した。反応混合物を室温で3.5時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(0.12mL、0.37mmol)を添加し、振盪を終夜継続した。次に、フェニルアセチルジスルフィド(PADS、0.45g、1.5mmpl)を添加し、反応混合物を更に18時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。合わせた濾液を、続いて飽和Na
2S
2O
3水溶液及び飽和NaHCO
3水溶液の1:1混合物並びに食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、最初の溶出異性体として化合物33b(122mg、収率:17%)及び2番目の溶出異性体として化合物33c(39mg、収率:5%)を得た。化合物33b ESI−MS:m/z 933.5[M+H]
+。化合物33c ESI−MS:m/z 933.6[M+H]
+。
【0511】
ステップ2:化合物(
*R)23A、ナトリウム塩及び化合物(S
*)23B、ナトリウム塩の調製
化合物33b(122mg、0.13mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(7mL)中で、変換完了までで45℃で撹拌した(約1時間)。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、150×50mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製し、化合物(
*R)23Aを得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物(
*R)23A、ナトリウム塩を得た(13mg、収率:14%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.23(s、1H)、8.19(s、1H)、7.82(br、1H)、6.44(d、J=15.5Hz、1H)、5.92(d、J=8.5Hz、1H)、5.65(dd、J=50.6、3.4Hz、1H)、5.42(br s、1H)、5.17(ddd、J=21.8、9.2、3.4Hz、1H)、4.66〜4.71(m、1H)、4.46〜4.58(m、2H)、4.15(br s、1H)、4.00(br dd、J=12.2、4.1Hz、1H)、3.69〜3.90(m、2H)、3.60(s、3H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm52.18(s、1P);ESI−MS:m/z 706.4[M+H]
+。
【0512】
化合物33c(39mg、0.035mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(2mL)中で、変換完了までで45℃で撹拌した(約1時間)。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、10μm、150×50mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製し、化合物(
*S)23Bを得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物(
*S)23B、ナトリウム塩を得た(18mg、収率:70%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.43(s、1H)、8.20(s.1H)、7.88(br s、1H)、6.52(d、J=15.9Hz、1H)、5.97(d、J=8.5Hz、1H)、5.81(dd、J=50.5、3.7Hz、1H)、5.45〜5.60(m、1H)、5.33〜5.44(m、1H)、4.67〜4.73(m、1H)、4.49〜4.53(m、1H)、4.43(dt、J=11.7、3.7Hz、1H)、4.17(br s、1H)、4.05〜4.11(m、1H)、3.78(m、j=9.8Hz、2H)、3.62(s、3H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm56.24(s、1P);ESI−MS:m/z 706.4[M+H]
+。
【0515】
ステップ1:化合物34b及び化合物34cの調製
化合物34a(0.8g、0.99mmol)を、無水ACN(85mL)及び無水THF(85mL)の混合物に溶解した。1H−テトラゾール(11.5mL、3.96mmol)及び3Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を室温で1時間振盪し、次いで2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.31mL、0.99mmol)を、シリンジを通して一度に添加した。反応混合物を室温で4.5時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.16mL、0.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で2日間振盪し、次いでフェニルアセチルジスルフィド(PADS、0.6g、1.98mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間振盪した。反応混合物を濾過した。モレキュラーシーブをジクロロメタンで3回洗浄した。合わせた濾液を飽和Na
2S
2O
3溶液及び飽和NaHCO
3溶液の混合物で洗浄し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、最初の溶出異性体として化合物34b(224mg、収率:16%)及び2番目の溶出異性体として化合物34c(265mg、収率:11%)を得た。
化合物34a ESI−MS:m/z 939.5[M+H]
+。
化合物34b ESI−MS:m/z 939.5[M+H]
+。
【0516】
ステップ2:化合物(
*R)、33Aナトリウム塩、及び化合物33b、ナトリウム塩の調製。化合物34a(224mg、0.16mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(6.5mL)中で、変換完了まで45℃で撹拌した(約1時間)。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、150×50mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製し、化合物(
*R)、32Aアンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物(
*R)、32Aナトリウム塩を得た(31mg、収率:27%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm8.77(br s、1H)、8.32(s、1H)、8.18(s、1H)、8.13(s、1H)、7.34(br s、2H)、7.18(br s、2H)、6.22(dd、J=15.3、2.4Hz、1H)、6.01(d、J=8.6Hz、1H)、5.70〜5.84(m、1H)、5.59(br d、J=51.7Hz、1H)、5.30(dd、J=54.9、3.3Hz、1H)、5.03(br d、J=17.1Hz、1H)、4.15〜4.29(m、3H)、3.70〜3.79(m、1H)、3.20(d、J=15.4Hz、1H)、3.00〜3.11(m、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm52.83(s、1P);ESI−MS:m/z 678.4[M+H]
+。
【0517】
化合物34b(265mg、0.11mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(2mL)中で、変換完了までで45℃で撹拌した(約1時間)。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、150×50mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製し、化合物(
*S)32b、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物(
*S)32b、ナトリウム塩を得た(20mg、収率:25%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.22(s、1H)、8.20(s、1H)、8.04(s、1H)、7.83(s、1H)、6.45(br d、J=15.7Hz、1H)、6.27(br d、J=8.2Hz、1H)、5.91(br d、J=51.3Hz、1H)、5.52〜5.74(m、1H)、5.23〜5.51(m、2H)、4.50−4.80(溶媒ピークオーバーラップ、4H)、4.00〜4.43(m、1H)、3.59〜3.98(m、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm56.05(s、1P);ESI−MS:m/z 678.1[M+H]
+。
【0520】
ステップ1:化合物35bの調製
化合物35aを、使用前にピリジン(30mL)と2回共蒸発させた。ピリジン(50mL)中の化合物35a(3g、11.22mmol)の撹拌懸濁液に、TMSCl(7.2mL、56.73mmol)を、均圧滴下漏斗を通して0℃で30分かけて滴下し、白色の懸濁液を得て、次いで、室温で1時間更に撹拌した。次いでイソブチリルクロリド(2.4g、22.52mmol)を、N
2下、反応混合物にシリンジを通して0℃で15分かけて添加した。得られた懸濁液を、N
2雰囲気下、室温で終夜撹拌した。水(15mL)を反応混合物に0℃で添加し、次いで水酸化アンモニウム(17.3mL、25%)を、均圧滴下漏斗を通して0℃で10分かけて添加した。
得られた透明溶液を室温で1時間更に撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜20%のMeOH)により精製し、黄色固体として化合物35bを得た。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δppm12.12(s、1H)、11.71(s、1H)、8.30(s、1H)、5.79(d、J=1.6Hz、1H)、4.46〜4.50(m、1H)、4.30〜4.38(m、1H)、3.68(br dd、J=12.0、3.2Hz、3H)、3.52(br dd、J=12.0、3.6Hz、1H)、2.73〜2.84(m、1H)、2.18〜2.28(m、1H)、1.90(ddd、J=13.2、6.0、2.0Hz、1H)、1.11(d、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 338.1[M+H]
+。
【0521】
ステップ2:化合物35cの調製
THF(35mL)中の化合物35b(3.4g、粗)、トリフェニルホスフィン(7.93g、30.23mmol)及びイミダゾール(2.75g、40.4mmol)の撹拌溶液に、THF(20mL)中のI
2(7.68g、30.26mmol)の溶液を0℃で添加した。反応物を35℃で終夜撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、次いでDCM(150mL)で希釈し、飽和Na
2SO
3水溶液で洗浄した(100mL×2)。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、黄色固体として化合物35cを得た(1.55g)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δppm12.11(s、1H)、11.66(s、1H)、8.17(s、1H)、5.82(d、J=2.4Hz、1H)、5.74〜5.76(m、1H)、4.65〜4.70(m、1H)、4.30〜4.39(m、1H)、3.43〜3.55(m、2H)、2.78(quin、J=6.8Hz、1H)、2.12〜2.25(m、2H)、1.12(d、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 447.9[M+H]
+。
【0522】
ステップ3:化合物35dの調製
NaN
3(800mg、12.3mmol)を、N
2下、DMF(25mL)中の化合物35c(1.73g、3.87mmol)の撹拌溶液に添加した。反応物を80℃で3時間撹拌した後、混合物をDCM(100mL)で希釈し、食塩水で洗浄した(50mL×2)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、黄色固体として化合物35dを得た(1.27g)。
ESI−MS:m/z 363.1[M+H]
+。
【0523】
ステップ4:化合物35eの調製
化合物35dを、使用前にピリジン(20mL)と2回共蒸発させた。ピリジン(15mL)中の化合物35d(1.27g)の溶液に、DMAP(215mg、1.76mmol)及びDMTrCl(1.781g、5.257mmol)を0℃で添加した。反応物を室温で終夜撹拌した後、混合物をCH
2Cl
2(80mL)で希釈し、次いで、引き続いて飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(50mL×3)。有機層を回収し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中0〜85%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物35eを得た(1.61g)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ12.05(s、1H)、11.59(s、1H)、7.96(s、1H)、7.36(d、J=7.2Hz、2H)、7.22〜7.29(m、2H)、7.12〜7.22(m、5H)、6.76(d、J=8.8Hz、2H)、6.69(d、J=8.8Hz、2H)、5.55(d、J=2.4Hz、1H)、4.72(br d、J=6.4Hz、1H)、4.42〜4.51(m、1H)、3.64(d、J=12.4Hz、6H)、3.47〜3.54(m、1H)、3.37(br d、J=6.4Hz、1H)、2.79(quin、J=6.8Hz、1H)、2.03〜2.14(m、1H)、1.85〜1.94(m、1H)、1.13(t、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 665.2[M+H]
+。
【0524】
ステップ5:化合物35fの調製
THF(16mL)中の化合物35e(1.61g、2.42mmol)の溶液に、Ph
3P(889mg、3.39mmol)を一度に添加し、次いで混合物をN
2下、40℃で2時間撹拌し、水(8mL)を混合物に添加し、次いで、40℃で終夜更に撹拌した。混合物を別の粗バッチと合わせ、CH
2Cl
2(100mL)、水(80mL)で希釈し、CH
2Cl
2で抽出した(100mL×2)。有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜8%MeOH)により精製し、白色固体として化合物35fを得た(1.5g、2.34mmol)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ7.92(s、1H)、7.36(d、J=7.2Hz、2H)、7.13〜7.28(m、7H)、6.76(d、J=8.8Hz、2H)、6.70(d、J=9.2Hz、2H)、5.59(d、J=1.6Hz、1H)、4.56〜4.87(m、5H)、4.26(dq、J=10.0、5.2Hz、1H)、3.65(d、J=11.6Hz、6H)、2.78(spt、J=6.8Hz、1H)、2.58〜2.72(m、2H)、1.99〜2.11(m、1H)、1.73(br dd、J=13.2、5.6Hz、1H)、1.13(t、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 639.2[M+H]
+。
【0525】
ステップ6:化合物35gの調製
乾燥CH
2Cl
2(3mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート3n(1.67g、7.04mmol)の溶液を、N
2下、CH
2Cl
2(27mL)中の化合物35f(1.5g、2.35mmol)、4−ニトロフェノール(980.1mg、7.04mmol)、Et
3N(1.96mL、14.14mmol)の混合物に−78℃で速やかに添加し、次いで2時間かけて室温まで自然に温めた。混合物を別の粗バッチと合わせ、CH
2Cl
2(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(100mL×5)。有機層を回収し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中0〜90%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物35gを得た(1.6g)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ12.05(s、1H)、11.55(s、1H)、8.91(t、J=5.6Hz、1H)、8.20〜8.27(m、2H)、7.93(s、1H)、7.43〜7.51(m、2H)、7.34(d、J=7.2Hz、2H)、7.21〜7.28(m、2H)、7.11〜7.21(m、5H)、7.11〜7.21(m、1H)、6.75(d、J=8.8Hz、2H)、6.68(d、J=8.8Hz、2H)、5.55(d、J=2.0Hz、1H)、4.67(br d、J=6.4Hz、1H)、4.34〜4.44(m、1H)、3.64(d、J=12.4Hz、6H)、3.30〜3.37(m、1H)、3.18〜3.27(m、1H)、2.78(spt、J=6.8Hz、1H)、1.99〜2.10(m、1H)、1.89(br dd、J=12.4、5.6Hz、1H)、1.10〜1.15(m、6H);ESI−MS:m/z 840.3[M+H]
+。
【0526】
ステップ7:化合物35iの調製
THF(40mL)中の化合物35h(910mg、1.347mmol)、化合物35g(1.6g、1.905mmol)及びモレキュラーシーブ(3g)の懸濁液を、N
2下、室温で30分撹拌し、続いてDMAP(659mg、5.39mmol)を添加し、次いでN
2下、45℃で終夜撹拌した。反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、黄色の残分を得て、これをDCM(60mL)に溶解し、次いで飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(40mL×3)。有機層を回収し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色の残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:EtOAc=1:0〜1:4)により精製し、白色固体として化合物35i(1.13g)を得て、これをLCMSにより確認した。ESI−MS:m/z 1377.3[M+H]
+。
【0527】
ステップ8:化合物35jの調製
DCM(30mL)中の化合物35i(1.13g、0.77mmol)の撹拌溶液に、水(140mg、7.77mmol)及びDCA(220mg、1.7mmol)を添加した。黄色の混合物を室温で終夜撹拌した。次いでこれに、MeOH(5mL)を添加し、続いてピリジン(244.5mg、4当量)を添加し、黄色の溶液を得て、これを15分更に撹拌し;溶液を別の粗バッチとともにワークアップし、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、白色固体として化合物35jを得た(630mg)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ12.11(s、1H)、11.64(s、1H)、11.28(s、1H)、8.77(s、1H)、8.70(s、1H)、8.62(br t、J=6.0Hz、1H)、8.14(s、1H)、8.04(d、J=7.2Hz、2H)、7.62〜7.69(m、1H)、7.52〜7.59(m、2H)、6.48(dd、J=16.8、2.8Hz、1H)、5.76〜5.96(m、2H)、5.72(d、J=4.0Hz、1H)、5.30〜5.43(m、2H)、4.60(br s、1H)、4.36〜4.45(m、1H)、4.28〜4.34(m、1H)、3.74〜3.84(m、1H)、3.58〜3.68(m、1H)、3.23〜3.35(m、2H)、2.71〜2.83(m、1H)、2.17〜2.28(m、1H)、2.00〜2.09(m、1H)、1.11(dd、J=6.8、1.6Hz、6H);
19F NMR(DMSO−d
6、376MHz)δ−202.81(dt、J=52.1、16.5Hz、1F);ESI−MS:m/z 772.3[M+H]
+。
【0528】
ステップ9:化合物35kの調製
THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。THF(3mL)中の化合物35i(120mg、0.15mmol)の溶液に、4ÅMS800mg(粉末)及び1H−テトラゾールの溶液(3.45mL、0.45M、945mgのテトラゾール(凍結乾燥により乾燥)を乾燥CH
3CN30mLに溶解し、続いて1gの4ÅMSを添加し、次いでN
2下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加し;混合物をN
2でパージした。THF(0.8mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(84.36mg、0.28mmol)の溶液を、シリンジを通して25分かけて滴下し、次いでで室温で1.5時間撹拌した。TBHP(0.25mL、1.24mmol、5M)の溶液を添加し、更に30分撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、白色固体として39kを得た(68mg)。ESI−MS:m/z 887.4[M+H]
+。
【0529】
ステップ10:化合物26、アンモニウム塩の調製
MeNH
2/EtOH(5mL)中の化合物35k(68mg、0.077mmol)の溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を40℃で1時間撹拌した後、揮発性物質を蒸発させ、得られた白色固体を水(20mL)の混合物に溶解し、次いでDCM(10mL×4)で抽出した。水層を凍結乾燥し、逆相分取HPLC(カラム:XBridge 150×30mm×10μm、条件:A:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN:MeCN、B0%で開始、B30%で終了;流速25mL/分)により精製し、白色固体として化合物26、アンモニウム塩を得た(18.8mg)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δppm10.78(br s、1H)、8.84(br d、J=6.8Hz、1H)、8.45(s、1H)、8.25(s、1H)、7.86(s、1H)、6.67(br s、1H)、6.44(br d、J=18.0Hz、1H)、5.91(s、1H)、5.62(br s、1H)、5.49(br d、J=3.2Hz、1H)、5.30〜5.16(m、2H)、4.72(br s、1H)、4.44(br d、J9.4Hz、1H)、4.48〜4.40(m、1H)、4.29(br d、J=12.4Hz、1H)、4.21(br t、J=10.8Hz、1H)、3.89(br d、J=12.0Hz、1H)、3.45〜3.33(m、1H)、2.92(br d、J=11、2Hz、1H)、1.94(br t、J=10、8Hz、1H);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δppm−198.95(s、1F);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm−4.86(br s,1P);ESI−MS:m/z 660.3[M+H]
+。
【0530】
ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8,200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物26、アンモニウム塩(10mg)を最小量の脱イオン水及びCH
3CN(1:1、体積/体積、3mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物26、ナトリウム塩を得た(6.1mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.22(br s、1H)、8.11(br s、1H)、7.75(s、1H)、6.40(br d、J=16.8Hz、1H)、5.88(br s、1H)、5.73(br s、1H)、5.60(br s、1H)、5.24〜5.04(m、1H)、4.59(br d、J=8.8Hz、1H)、4.49(br s、1H)、4.42(br d、J=12.0Hz、1H)、4.13(br d、J=11.8Hz、1H)、3.69(br d、J=13.6Hz、1H)、3.41(br d、J=8.0Hz、1H)、2.76(br s、1H)、2.26〜2.19(m、1H)、2.22(br d、J=6.8Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−200.45(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−2.84(s、1P);ESI−MS:m/z 660.0[M+H]
+。
【0533】
ステップ1:化合物36bの調製
DCM(40mL)中の化合物36a(4.2g、24.11mmol)の溶液に、TEA(4.88g、48.22mmol)及びMsCl(4.97mg、43.4mmol)を、10分かけて滴下した。25℃で2時間撹拌した後、混合物を、DCM(100mL)及び水(50mL)に分液した。
有機層を食塩水(3×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:10g)を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE/EAが10〜100%、及びDCM/MeOHが0〜5%)により精製し、淡黄色固体として化合物36bを得た(5.6g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm5.84(d、J=2.4Hz、1H)、4.78(t、J=3.4Hz、1H)、4.51〜4.40(m、2H)、4.29〜4.22(m、1H)、3.09〜3.05(m、3H)、2.18〜2.09(m、1H)、1.84〜1.73(m、1H)、1.52(s、3H)、1.33(s、3H).
【0534】
ステップ2:化合物36cの調製
DMF(55mL)中の化合物36b(5.6g、22.19mmol)の溶液に、NaN
3(4.25g、65.37mmol)を25℃で添加した。100℃で3時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO
3水溶液(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、黄色固体を得た。固体(シリカゲルと合わせたもの、10g)をシリカゲル(シリカゲル:20g)でのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%の酢酸エチル、次いで酢酸エチル中の0〜20%のメタノール)により精製し、黄色固体として化合物36cを得た(3.8g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ5.85(d、J=3.4Hz、1H)、4.77(t、J=4.2Hz、1H)、4.45〜4.35(m、1H)、3.59(dd、J=3.7、13.2Hz、1H)、3.28(dd、J=4.6、13.2Hz、1H)、2.09(dd、J=4.4、13.4Hz、1H)、1.79(ddd、J=4.8、10.7、13.4Hz、1H)、1.52(s、3H)、1.33(s、3H).
【0535】
ステップ3:化合物36dの調製
無水酢酸(18.03mL、190.75mmol)及び濃硫酸(0.104mL、1.91mmol)を、酢酸(109.1mL、1907.56mmol)中の化合物36c(3.8g、19.08mmol)の撹拌溶液に0℃で添加した。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を冷水(100mL)でクエンチし、25℃で30分撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出した(3×200mL)。有機層を合わせ、引き続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3×300mL)、食塩水(2×200mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの、10g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中の0〜100%のPE)により精製し、黄色の油として化合物36dを得た(3.2g)。
1NMR(400MHz、CDCl
3)δ6.21〜6.14(m、1H)、5.22(d、J=5.0Hz、1H)、4.58〜4.50(m、1H)、3.57(dd、J=4.0、13.1Hz、1H)、3.25(dd、J=4.6、13.2Hz、1H)、2.29〜2.19(m、1H)、2.12〜2.10(m、1H)、2.09(s、6H).
【0536】
ステップ4:化合物36eの調製
無水CH
3CN(200mL)中の5−アミノ−3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7(6H)−オン(2.37g、15.6mmol)及びBSA(11.041g、54.273mmol)の溶液を、80℃で1時間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。次いでこれに、無水CH
3CN(80mL)中の化合物36d(3.3g、13.57mmol)の溶液を添加し、続いてSnCl
4(10.6g、40.7mmol)を添加した。26℃で48時間撹拌した後、混合物を冷却し、EtOAc(100mL)で希釈し、次いで飽和NaHCO
3水溶液(500mL)に0℃で滴下した。有機層を食塩水(2×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、適切な圧力下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:10g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の2〜10%のMeOH、体積/体積)により精製し、黄色の泡状物として化合物36eを得た(6.4g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.08(br、s、1H)、7.28(br、s、1H)、6.68(br、s、1H)、6.10(s、1H)、5.68(d、J=5.5Hz、1H)、4.61〜4.50(m、1H)、3.58(dd、J=3.1、13.4Hz、1H)、3.34〜3.29(m、1H)、2.71〜2.59(m、1H)、2.33〜2.24(m、1H)、2.09(s、3H);ESI−MS:m/z=336.1[M+H]
+。
【0537】
ステップ5:化合物36fの調製
DCM(48mL)中の化合物36e(4.8g、14.32mmol)の溶液に、トリエチルアミン(4.34g、42.95mmol)及びDMAP(504.37mg、4.13mmol)を25℃で添加した。5分撹拌した後、混合物を0℃まで冷却し、イソブチリルクロリド(3.05g、28.63mmol)を10分にて溶液に添加した。25℃で2時間撹拌した後、混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、食塩水(3×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、圧力下で濃縮し、黄色固体として化合物36f(4.8g)を得て、これを更に精製することなく次ステップに直接使用した。
【0538】
ステップ6:化合物36gの調製
THF/MeOH/水(240/150/45mL)中の化合物36f(6.5g)の溶液に、NaOH(水中0.5M、64.14mL)を0℃で添加した。次いで、溶液を0℃で1時間撹拌した。溶液を酢酸(約2mL)でpH7まで酸性化した。溶液を圧力下で濃縮し、黄色固体を得た(6g)。残分(シリカゲルと合わせたもの:10g)を、シリカゲル(シリカゲル:40g)でのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=1/0〜5/1)により精製し、淡黄色固体として化合物36gを得た(4.5g)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δppm6.20(s、1H)、4.94(d、J=5.0Hz、1H)、4.73〜4.65(m、1H)、3.52〜3.46(m、1H)、3.38〜3.33(m、1H)、2.78〜2.61(m、2H)、2.20(ddd、J=1.3、6.0、13.3Hz、1H)、1.23(d、J=7.0Hz、6H).ESI−MS:m/z=364.2[M+H]
+。
【0539】
ステップ7:化合物36hの調製
Py(50mL)中の化合物36g(5g、13.76mmol)の溶液を、DMAP(841mg、6.88mmol)で、0℃で10分処理した。10分後、DMTrCl(9.3g、27.52mmol)を添加し、次いで溶液を80℃で12時間撹拌した。反応混合物をEA(50mL)で希釈し、食塩水(3×80mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、圧力下で濃縮し、黄色固体を得た(10g)。黄色固体(シリカゲルと合わせたもの、15g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(EA中の0〜100%のPE)により精製し、淡黄色固体として化合物36hを得た(8.0g)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δppm12.01(br、s、1H)、8.35(br、s、1H)、7.45〜7.42(m、2H)、7.28〜7.24(m、7H)、6.73〜6.66(m、4H)、5.10(d、J=5.8Hz、1H)、4.84〜4.74(m、1H)、3.83〜3.77(m、1H)、3.71(d、J=6.3Hz、6H)、3.43〜3.35(m、1H)、3.29〜3.23(m、1H)、2.68〜2.56(m、2H)、2.40(dd、J=5.9、13.2Hz、1H)、1.31(dd、J=6.9、11.7Hz、6H).
ESI−MS:m/z 688.1[M+Na]
+。
【0540】
ステップ8:化合物36iの調製
EA/EtOH(1/1、350mL)中の化合物36h(8.0g、12.02mmol)の溶液を、Pd/C(4.5g)で処理し;混合物をH
2雰囲気(15psi)下、2時間撹拌した後、溶液を濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:10g)を、シリカゲル(シリカゲル:40g)でのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM−MeOH=1/0〜5/1)により精製し、淡黄色固体として化合物36iを得た(6.0g)。ESI−MS:m/z=640.4[M+H]
+。
【0541】
ステップ9:化合物36jの調製
DCM(130mL)中の化合物36i(6.0g、8.44mmol)の溶液を、4−ニトロフェノール(3.52g、25.32mmol)及びトリエチルアミン(5.12g、50.65mmol)で処理した。−78℃まで冷却した後、DCM(20mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(6.02g、25.32mmol)の溶液を−78℃で添加した。−78℃で1時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液をDCM(300mL)で希釈した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液(3×150mL)で洗浄し、減圧下で濃縮し、残分を得た(10g)。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%の酢酸エチル)により精製し、黄色固体として化合物36jを得た(5.9g)。
1H NMR(400MHz、CD
3CN)δppm12.07(br、s、1H)、9.39(br、s、1H)、8.22〜8.17(m、2H)、7.40〜7.36(m、4H)、7.24〜7.14(m、7H)、6.76〜6.66(m、4H)、5.76(d、J=3.8Hz、1H)、4.97〜4.90(m、1H)、4.68〜4.60(m、1H)、3.68(d、J=8.3Hz、6H)、3.46〜3.39(m、1H)、3.32〜3.25(m、1H)、2.65(td、J=7.0、13.7Hz、1H)、2.40〜2.32(m、1H)、2.22〜2.19(m、1H)、1.22(d、J=7.0Hz、3H)、1.21〜1.18(m、3H).
ESI−MS:m/z 863.2[M+Na]
+。
【0542】
ステップ10:化合物36kの調製
DCE(21mL)中の化合物36j(1.18g、1.40mmol)、化合物35h(0.73g、1.08mmol)の溶液及び4ÅMS(1g)を、N
2下、室温で30分撹拌し、続いてDMAP(660.41mg、5.41mmol)を添加した。反応物を45℃(油温度)で12時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液をDCM(100mL)及び食塩水(100mL)に分液した。有機層を引き続いて飽和NaHCO
3水溶液(3×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た(4g)。残分(シリカゲルと合わせたもの:6g)を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE/EAが10〜100%、及びDCM/MeOHが0〜5%)により精製し、淡黄色固体として化合物36kを得た(1.2g)。
1H NMR(400MHz、CD
3CN)δ11.88(br、s、1H)、9.42(br、s、1H)、9.09(br、s、1H)、8.38(s、1H)、8.05(s、1H)、7.98〜7.85(m、1H)、7.76(br、d、J=7.6Hz、1H)、7.47〜7.39(m、1H)、7.35〜7.27(m、2H)、7.12(br、d、J=7.3Hz、2H)、7.07(br、d、J=6.4Hz、2H)、7.02〜6.86(m、11H)、6.72(br、d、J=8.6Hz、1H)、6.59〜6.40(m、8H)、6.13〜6.03(m、1H)、5.83(br、s、0.5H)、5.73〜5.62(m、1H)、5.46(br、s、1H)、4.67(br、s、1H)、4.33(br、s、1H)、3.99(br、s、1H)、3.67〜3.38(m、11H)、3.25(br、d、J=11.2Hz、1H)、3.10(br、d、J=14.4Hz、1H)、3.00(br、d、J=8.1Hz、1H)、2.89(br、d、J=6.1Hz、1H)、2.51〜2.41(m、1H)、2.14〜2.05(m、1H)、1.75〜1.72(m、6H);
19F NMR(376MHz、CD
3CN)δppm−200.072(s、1F);ESI−MS:m/z 1377.8[M+H]
+。
【0543】
ステップ11:化合物36lの調製
DCM(30mL)中の化合物36k(1.2g、0.78mmol)の溶液を、水(141.25mg、7.84mmol)及びDCA(202.19mg、1.57mmol)で処理し、赤色の溶液を得た。25℃で12時間撹拌した後、混合物にMeOH(5mL)を透明になるまで添加し、続いてピリジン(620.19mg、7.84mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで圧力下で濃縮し、残分を得た。残分(シリカゲルと合わせたもの:2g)を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH中の0〜8%のDCM)により精製し、白色固体として化合物36iを得た(0.54g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.26(s、1H)、11.92(s、1H)、11.27(s、1H)、8.77(s、1H)、8.69(s、1H)、8.53(br、t、J=5.8Hz、1H)、8.05(br、d、J=7.5Hz、2H)、7.69〜7.63(m、1H)、7.60〜7.53(m、2H)、6.46(dd、J=2.6、16.7Hz、1H)、6.04(s、1H)、5.92(br、s、0.5H)、5.86(br、d、J=3.8Hz、1H)、5.79(br、d、J=3.3Hz、0.5H)、5.37〜5.26(m、2H)、4.75(br、s、1H)、4.60〜4.49(m、1H)、4.27(br、s、1H)、4.10(br、s、1H)、3.77(br、d、J=12.5Hz、1H)、3.60(br、dd、J=4.8、8.0Hz、1H)、2.79(td、J=6.7、13.7Hz、1H)、2.19(br、dd、J=6.3、12.5Hz、1H)、1.13(d、J=6.8Hz、6H).
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δppm−202.787(s、1F);ESI−MS:m/z 773.3[M+H]
+。
【0544】
ステップ12:化合物36mの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
THF(2mL)中の化合物36l(100mg、0.13mmol)の溶液を、4ÅMS(粉末)(1g)で処理し、20分撹拌した後、CH
3CN(2.3mL)中の1H−テトラゾールの溶液(0.45M)を25℃で添加した。次いでこれに、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(0.078g、0.26mmol、2mLのTHFに希釈)を25℃で添加し、混合物を1.5時間撹拌し、続いてtert−ブチルヒドロペルオキシド(0.12mL、0.65mmol)の溶液を25℃で添加した。1.5時間撹拌した後、混合物をDCM(20mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮し、黄色固体として粗生成物を得た(1.0g)。粗物質(シリカゲルと合わせたもの、2g)をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(CH
2Cl
2中の0〜15%のMeOH)により精製し、淡黄色固体として化合物36mを得た(50mg)。ESI−MS:m/z=888.3[M+H]
+。
【0545】
ステップ13:化合物37、ナトリウム塩の調製
EtOH(2.5mL)中の化合物36m(50mg、0.056mmol)の溶液を、メチルアミン(2.5mL、EtOH中33%)で処理した。25℃で3時間撹拌した後、溶液を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分を、逆相分取HPLC(カラム:Waters XBridge Prep OBD C18 5μm 150×30、条件:水(10mMのNH
4CO
3)−ACN、B:0、B30で終了、勾配時間(分):7、100%Bの保持時間(分):1、流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物37、アンモニウム塩を得た(12.2mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.58(s、1H)、8.45(s、1H)、6.66(d、J=18.1Hz、1H)、6.46(s、1H)、5.94〜5.75(m、1H)、5.51〜5.41(m、1H)、5.37(br、s、1H)、4.63(br、d、J=12.5Hz、1H)、4.35(br、d、J=13.4Hz、1H)、3.92(br、dd、J=3.7、14.4Hz、1H)、3.50〜3.36(m、1H)、3.16(br、d、J=12.0Hz、1H)、2.65〜2.55(m、1H)、
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−199.359(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−3.307(s、1P);ESI−MS:m/z 661.3[M+H]
+。
【0546】
ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8,200−400(10mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液の入ったカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物37、アンモニウム塩(28mg)を脱イオン水/MeCN(20mL/5mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物37、ナトリウム塩を得た(24.5mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.63(br、s、1H)、8.48(br、s、1H)、6.71(br、d、J=17.6Hz、1H)、6.51(br、s、1H)、5.97〜5.79(m、1H)、5.54〜5.40(m、2H)、4.69(br、d、J=13.3Hz、1H)、4.41(br、d、J=13.1Hz、1H)、3.97(br、d、J=13.8Hz、1H)、3.54〜3.41(m、1H)、3.22(br、d、J=12.5Hz、1H)、2.66(br、s、1H);
19F NMR(376MHz、D
2O)ppm−199.443(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)−3.283(s、1P);ESI−MS:m/z 661.2[M+H]
+。
【0549】
ステップ1:化合物37bの調製
THF(100mL)中の化合物37a(10g、28.3mmol)、トリフェニルホスフィン(22.27g、84.91mmol)、イミダゾール(7.71g、113.25mmol)の撹拌溶液に、THF(100mL)中のヨウ素(21.55g、84.91mmol)の溶液を0℃で添加した。35℃で終夜撹拌した後、反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮し、DCM(400mL)で希釈した。有機層を、飽和Na
2SO
3水溶液(200mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、白色固体として化合物37bを得た(6g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.10(s、1H)、11.65(s、1H)、8.26(s、1H)、5.83(d、J=6.0Hz、1H)、5.66(br d、J=5.6Hz、1H)、5.45(br d、J=4.4Hz、1H)、4.68(q、J=5.6Hz、1H)、4.11(br d、J=3.2Hz、1H)、3.92〜4.02(m、1H)、3.58(br dd、J=10.4、6.0Hz、1H)、3.43(br dd、J=10.4、6.8Hz、1H)、2.76(dt、J=13.6、6.8Hz、1H)、1.12(br d、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 463.9[M+H]
+。
【0550】
ステップ2:化合物37cの調製
DMF(100mL)中の化合物37b(6g、12.95mmol)の溶液を、N
2下、NaN
3(2.47g、37.99mmol)で処理した。80℃で3時間撹拌した後、混合物をDCM(400mL)で希釈し、食塩水で洗浄した(300mL×2)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、白色固体として化合物37cを得た(4g)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ12.10(s、1H)、11.64(s、1H)、8.26(s、1H)、5.84(d、J=6.0Hz、1H)、5.65(d、J=6.0Hz、1H)、5.38(d、J=4.8Hz、1H)、4.60(q、J=5.6Hz、1H)、4.09〜4.11(m、1H)、4.02(dt、J=7.2、3.6Hz、1H)、3.62〜3.72(m、1H)、3.52〜3.60(m、1H)、2.77(sept、J=6.8Hz、1H)、1.12(d、J=6.8Hz、6H);ESI−MS:m/z 379.0[M+H]
+。
【0551】
ステップ3:化合物37dの調製
化合物37cを、使用前にピリジン(80mL)と2回共蒸発させた。ピリジン(40mL)中の化合物37c(4g、10.57mmol)の溶液に、DMAP(646mg、5.29mmol)及びDMTrCl(5.38g、15.88mmol)を0℃で添加した。室温で終夜撹拌した後、反応混合物をCH
2Cl
2(200mL)で希釈した。有機層を引き続いて飽和NaHCO
3水溶液(150mL×3)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル中0〜90%のEtOAc)により精製し、黄色のものとして粗生成物を得た。粗生成物を逆相分取HPLC(Phenomenex Synergi Max−RP、10μm 250×50mm;移動相:水−ACN、30%〜70%;流速:100mL/分)により精製し、白色固体として化合物37dを得た(4.15g)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ12.02(s、1H)、11.43(br s、1H)、7.97(s、1H)、7.42(d、J=6.8Hz、2H)、7.28(d、J=8.8Hz、2H)、7.11〜7.22(m、5H)、6.71(d、J=9.2Hz、2H)、6.63(d、J=9.2Hz、2H)、5.66(d、J=5.2Hz、1H)、5.48(d、J=5.6Hz、1H)、4.80(br t、J=4.8Hz、1H)、4.05(dt、J=7.2、4.0Hz、1H)、3.65(d、J=11.6Hz、6H)、3.56(br dd、J=13.2、7.2Hz、1H)、3.44〜3.51(m、1H)、3.39(dd、J=13.2、4.0Hz、1H)、2.79(quin、J=6.8Hz、1H)、1.14(dd、J=6.8、2.3Hz、6H);ESI−MS:m/z 681.4[M+H]
+。
【0552】
ステップ4:化合物37eの調製
NaH(鉱油中60%、189.5mg、4.74mmol)を、DMF(20mL)中の化合物37d(2.15g、3.16mmol)の懸濁液に、0℃で添加した。0℃で0.5時間撹拌した後、DMF(10mL)中の4−メトキシベンジルクロリド(0.512mL、3.8mmol)の溶液を滴下した。添加完了後、反応混合物を0℃で1時間撹拌し、水(80mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分を別のバッチと合わせ、逆相分取HPLC(YMC Triart C18 7μm 250×50mm;移動相:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN、55%〜90%;流速:90mL/分)により精製し、白色固体として化合物37e(1.5g、1.83mmol)及び黄色固体として化合物37d(2.16g、3.09mmol)を得た。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ12.04(s、1H)、11.42(br s、1H)、8.11(s、1H)、7.32(d、J=8.4Hz、2H)、7.22〜7.28(m、2H)、7.14〜7.20(m、5H)、7.05(d.J=9.2Hz、2H)、6.96(d、J=8.8Hz、2H)、6.74(d、J=8.8Hz、2H)、6.66(d、J=8.8Hz、2H)、6.02(d、J=7.6Hz、1H)、4.87(br s、1H)、4.34(d、J=10.4Hz、1H)、4.22(dd、J=7.2、5.2Hz、1H)、4.00(br d、J=10.4Hz、1H)、3.78(s、3H)、3.69(d、J=9.6Hz、7H)、3.27(dd、J=12.8、4.8Hz、1H)、2.76(spt、J=6.8Hz、1H)、2.61(br d、J=3.6Hz、1H)、1.09〜1.17(m、6H)、ESI−MS:m/z 801.4[M+H]
+。
【0553】
ステップ5:化合物37fの調製
Ph
3P(673mg、2.566mmol)を、THF(15mL)中の化合物37e(1.5g、1.83mmol)の溶液に一度に添加した。混合物をN
2下、40℃で2時間撹拌し、続いて水(7.5mL)を添加した。40℃で撹拌した後、混合物をDCM(50mL)、水(40mL)で希釈し、DCMで抽出した(50mL×2)。次いで有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中の0〜8%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物37fを得た(1.27g)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ8.06(s、1H)、7.31(d、J=8.4Hz、2H)、7.22〜7.27(m、2H)、7.13〜7.22(m、5H)、7.04(d、J=8.8Hz、2H)、6.96(d、J=8.4Hz、2H)、6.74(d、J=9.2Hz、2H)、6.66(d、J=8.8Hz、2H)、5.99(d、J=7.6Hz、1H)、4.78(br s、1H)、4.30(d、J=10.4Hz、1H)、4.04(t、J=5.6Hz、1H)、3.96(d、J=10.4Hz、1H)、3.75〜3.80(m、3H)、3.69(d、J=8.4Hz、6H)、2.73〜2.85(m、1H)、2.66(br d、J=4.4Hz、1H)、2.62(br d、J=6.0Hz、2H)、1.12(t、J=6.4Hz、6H);ESI−MS:m/z 775.3[M+H]
+。
【0554】
ステップ6:化合物37gの調製
乾燥DCM(3mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(1.17g、4.92mmol)の溶液を、N
2下、乾燥DCM(27mL)中の化合物37f(1.27g、1.64mmol)、4−ニトロフェノール(685mg、4.92mmol)、Et
3N(1.37mL、9.88mmol)の混合物に、−78℃で添加し、次いで、2時間かけて室温まで自然に温めた。反応混合物を別のバッチとともにワークアップし、DCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(100mL×5)。有機層を回収し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE中0〜90%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物37gを得た(1.55g、1.59mmol)。
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δ12.05(s、1H)、11.49(br s、1H)、8.88(t、J=6.0Hz、1H)、8.26〜8.31(m、2H)、8.13(s、1H)、7.47〜7.53(m、2H)、7.29(d、J=8.8Hz、2H)、7.20〜7.25(m、2H)、7.14〜7.20(m、5H)、7.03(d、J=8.8Hz、2H)、6.95(d、J=8.8Hz、2H)、6.74(d、J=8.8Hz、2H)、6.67(d、J=8.8Hz、2H)、5.95(d、J=7.2Hz、1H)、4.72(br s、1H)、4.25(d、J=10.4Hz、1H)、4.18(br t、J=5.6Hz、1H)、3.96(br d、J=10.4Hz、1H)、3.77(s、3H)、3.69(d、J=6.8Hz、6H)、3.24〜3.44(m、2H)、2.91(br d、J=3.6Hz、1H)、2.69〜2.79(m、1H)、1.12(t、J=6.4Hz、6H);ESI−MS:m/z=976.3[M+H]
+。
【0555】
ステップ7:化合物37hの調製
THF(40mL)中の化合物37g(766mg、1.13mmol)、化合物35h(1.55g、1.59mmol)の懸濁液及びMS(3g)を、N
2下、室温で30分撹拌し、続いてDMAP(554mg、4.53mmol)を添加し、次いでN
2下、45℃で撹拌した。反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、黄色の残分を得て;残分をDCM60mLに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した(40mL×3)。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(PE:EtOAc=1:0〜0:1)により精製し、黄色固体として化合物37hを得た(360mg)。ESI−MS:m/z 757.4[M/2+H]
+。
【0556】
ステップ8:化合物37iの調製
DCM(10mL)中の化合物37h(360mg、0.24mmol)の溶液を、水(43mg、2.39mmol)及びDCA(67.5mg、0.52mmol)で処理し、黄色の溶液を得た。室温で6時間撹拌した後、混合物にMeOH(2mL)を添加し、続いてピリジン(75.5mg、4当量)を添加し;得られた溶液を15分撹拌し、濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、白色固体として化合物37iを得た(130mg)。ESI−MS:m/z=908.4[M+H]
+。
【0557】
ステップ9:化合物37jの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。THF(3mL)中の化合物37i(130mg、0.14mmol、凍結乾燥により乾燥)の溶液に、4ÅMS(粉末、800mg)を添加し、続いて1H−テトラゾールの溶液(3.18mL、0.45M、945mgのテトラゾール(凍結乾燥により乾燥)を乾燥CH
3CN30mLに溶解し、続いて1gの4ÅMSを添加し、次いでN
2下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加し;容器をN
2で数回パージした後、THF(0.8mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(77.69mg、0.26mmol)の溶液を、シリンジを通して25分かけて滴下し、次いで、室温で1.5時間撹拌し、続いてtert−ブチルヒドロペルオキシド(0.23mL、1.13mmol、5M)を添加した。更に30分撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1、Rf=0.4)により精製し、白色固体として化合物37jを得た(46mg)。ESI−MS:m/z=1023.5及び1023.4[M+H]
+。
【0558】
ステップ10:化合物37kの調製
化合物37j(46mg、0.045mmol)の溶液をMeNH
2/EtOH(5mL)で、40℃で2.5時間処理した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分を、逆相分取逆相分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 5μm 150×30:条件:水(10mMのNH
4CO
3)−ACN:MeCN、B5%で開始、B25%で終了;流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物37kを得た(12mg)。
ESI−MS:m/z=796.3[M+H]
+。
【0559】
ステップ11:化合物48、ナトリウム塩の調製
TFA(0.113mL、57.3mmol)中のアニソール(15.9mg、0.14mmol)の溶液を0℃まで冷却し、化合物37k(12mg、0.015mmol)に添加した。0℃で2.5時間撹拌した後、窒素ガス流を0℃で吹き込むことにより、TFAを除去した。残りの反応混合物を、EtOH中33%のメチルアミンの溶液(0.113mL)で、0℃でクエンチした。反応混合物を蒸発乾固し、DCM及び水(20mL×3/10mL)に分液した。水層を凍結乾燥し、白色の残分を逆相分取HPLC(カラム:WATERS XBridge Prep OBD 5μm C18 150×30、条件:A:水(10mMのNH
4HCO
3)−ACN:MeCN、B5%で開始、b35%で終了;流速(mL/分):25)により精製し、白色固体として化合物47、アンモニウム塩を得た(7.1mg、0.010mmol)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.59(s、1H)、8.47(s、1H)、8.16(s、1H)、6.76(d、J=16.8Hz、1H)、6.28(d、J=8.4Hz、1H)、6.07(br d、J=3.6Hz、1H)、5.94(br d、J=4.4Hz、1H)、5.63(br dd、J=3.2、8.8Hz、1H)、5.58(br dd、J=4.4、8.8Hz、1H)、5.49(br d、J=5.6Hz、1H)、4.93(br d、J=8.8Hz、1H)、4.67(br s、1H)、4.39(br d、J=15.6Hz、1H)、4.13〜4.07(m、1H)、3.96(br d.J=14.4Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−2.21(s、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δ200.3〜200.4(m、1F);ESI−MS:m/z=676.0[M+H]
+。
【0560】
ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8,200−400(3mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物47、アンモニウム塩(7.1mg)を脱イオン水/MeCN(3mL/3mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物47、ナトリウム塩を得た(3.4mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.57(s、1H)、8.44(s、1H)、8.13(s、1H)、6.73(d、J=16.6Hz、1H)、6.25(d、J=8.8Hz、1H)、6.04(br d、J=3.6Hz、1H)、5.91(br d、J=4.0Hz、1H)、5.60(br dd、J=3.6、9.2Hz、1H)、5.55(br dd、J=4.0、9.2Hz、1H)、5.49〜5.42(m、1H)、4.90(br d、J=9.2Hz、1H)、4.67〜4.64(m、1H)、4.39〜4.33(m、1H)、4.08(br d、J=14.4Hz、1H)、3.93(br d、J=14.8Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−2.26(s、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−200.34〜200.47(m、1F);ESI−MS:m/z=676.1[M+H]
+。
【0563】
ステップ1:化合物38aの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、CH
3CNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。THF(6mL)中の化合物35j(300mg、0.39mmol、凍結乾燥により乾燥)の溶液に、4ÅMS(粉末、800mg)及び1H−テトラゾールの溶液(8.64mL、0.45M、945mgのテトラゾール(凍結乾燥により乾燥)を乾燥CH
3CN30mLに溶解し、続いて1gの4ÅMSを添加し、次いでN
2下、使用前に1時間撹拌することにより調製)を添加し;反応フラスコをN
2でパージした後、THF(2mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(210.9mg、0.7mmol)の溶液を、シリンジを通して20分かけて滴下し、次いで、室温で1.5時間撹拌した。次いでこれに、DDTT(638.53mg、3.11mmol)を添加し、混合物を更に30分撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分を得た。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:MeOH=1:0〜10:1)により精製し、白色固体として化合物38aを得た(372mg)。ESI−MS:m/z 903.2及び903.4[M+H]
+。
【0564】
ステップ2:化合物(
*R)46A、ナトリウム塩及び化合物(
*S)46B、ナトリウム塩の調製
化合物38a(372g)を、MeNH
2/EtOH(15mL)で、40℃で2.5時間処理した。40℃で1時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、別のバッチと合わせて白色固体を得た。固体を水(40mL)に溶解し、DCM(20mL×4)で洗浄した。水層を凍結乾燥し、逆相分取HPLC(カラム:Xtimate C18 5μm 150×25mm:条件:水(10mMのNH
4CO
3)−ACN:MeCN、B12%で開始、B42%で終了;流速(ml/分)25)により精製し、白色固体、すなわち白色固体として化合物(
*R)46A、アンモニウム塩(18.5mg)及び白色固体として化合物(
*S)46B、アンモニウム塩(35.2mg)を得た。
【0565】
化合物(
*R)46A、アンモニウム塩:
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δppm8.69(s、1H)、8.30(s、1H)、7、89(s、1H)、6.46(d、J=16.0Hz、1H)、5.95(s、1H)、5.48(br d、J=2.8Hz、1H)、5.35(br d、J=2.8Hz、1H)、5.10(br dd、J=3.2、9.4Hz、1H)、5.04(br dd、J=3.2、9.2Hz、1H)、4.67(br s、1H)、4.47(br d、J=9.2Hz、1H)、4.36(br d、J=12.8Hz、1H)、4.19(br t、J=10.8Hz、1H)、3.85(br d、J=13.6Hz、1H)3.62(br d、J=3.6Hz、1H)、3.02(br d、J=10.4Hz、1H)、1.89(br t、J=10.8Hz、1H):
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm50.5(br s、1P);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δppm−199.86(td、J=19.6、49.6Hz、1F).
【0566】
化合物(
*S)46B、アンモニウム塩:
1H NMR(DMSO−d
6、400MHz)δppm8.48(s、1H)、8.30(s、1H)、7.88(s、1H)、6.45(d、J=17.2Hz、1H)、5.90(s、1H)、5.58(br d、J=3.2Hz、1H)、5.45(br d、J=3.2Hz、1H)、5.17(br d、J=6.4Hz、1H)、5.12(br d、J=9.2Hz、1H)、4.75(br s、1H)、4.54〜4.45(m、2H)、4.25〜4.16(m、1H)、3.78(br d、J=13.6Hz、1H)、3.38(br dd、J=11.2、13.6Hz、1H)、3.01(br d.J=10.4Hz、1H)、1.93(br t、J=10.8Hz、1H):
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm52.02(br s、1P);
19F NMR(376MHz、DMSO−d
6)δppm−199.30〜−199.90(m、1F).
【0567】
化合物(
*R)46A、ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8,200−400(4mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(15mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物(
*R)46A、アンモニウム塩(18.5mg)を脱イオン水/MeCN(8mL/2mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯めて凍結乾燥し、白色固体として化合物(
*R)46A、ナトリウム塩を得た(13.7mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.27(br s、1H)、7.97(br s、1H)、7.72(br s、1H)、6.35(br d、J=16.4Hz、1H)、5.77(br s、1H)、5.70〜5.49(m、1H)、5.26(br s、2H)、4.59〜4.44(m、2H)、4.36(br d、J=11.2Hz、1H)、4.05(br s、1H)、3.60〜3.38(m、2H)、2.71(br s、1H)、2.28(br s、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ54.42(s、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δ−200.41(br s、1F);ESI−MS:m/z 676.0[M+H]
+。
【0568】
化合物(
*S)46B、ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8,200−400(10mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(25mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物(
*S)46B、アンモニウム塩(35.2mg)を脱イオン水/MeCN(10mL/8mL)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。
適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、白色固体として化合物(
*S)46B、ナトリウム塩を得た(33.1mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.72(br s、1H)、8.73〜8.68(m、1H)、8.58(br s、1H)、8.14(br s、1H)、6.81(br d、J=17.6Hz、1H)、6.26(br s、1H)、6.07〜5.89(m、1H)、5.67〜5.53(m、2H)、4.94(br d、J=6.8Hz、2H)、4.82(br s、1H)、4.42(br d、J=12.4Hz、1H)、4.09(br d、J=14.4Hz、1H)、4.14〜4.04(m、1H)3.82〜3.69(m、1H)、3.23(br s、1H)、2.58(br s、1H)、2.37(br s、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm53.58(s、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−199.69(br s、1F);ESI−MS:m/z=676.0[M+H]
+。
【0571】
ステップ1:化合物39bの調製
イミダゾール(2.36g、34.6mmol)及びTBSCl(3.48g、23.1mmol)を、引き続いて乾燥DCM(101mL)中の化合物20b[CAS番号170871−87−1](7.8g、11.5mmol)の溶液に添加した。反応混合物を変換完了まで室温で撹拌(約3時間)した後、反応溶液をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、白色の泡状物として粗化合物39bを得た(9.2g、粗)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm0.20(s、3H)、0.24(s、3H)、0.96(s、9H)、3.60(d、J=5.5Hz、2H)、3.97(d、J=2.1Hz、6H)、4.69(m、1H)、5.4(dd、J=54.4、4.1Hz、1H)、5.63(dq、J=21.3、3.9Hz、1H)、6.35(d、J=7.6Hz、1H)、7.10(m、4H)、7.47(q、J=7.3Hz、1H)、7.52(m、6H)、7.66(d、J=7.6Hz、2H)、7.80(t、J=7.6Hz、2H)、7.89(t、J=7.6Hz、1H)、8.29(d、J=6.9Hz、2H)、8.83(s、1H)、8.89(s、1H)、11.49(s、1H);ESI−MS:m/z 790.4[M+H]
+。
【0572】
ステップ2:化合物39cの調製
DCM(250mL)中の粗化合物39b(9.2g)の溶液に、水(1mL、57.6mmol)及びDCA(DCM中10%の溶液の38mL、46.1mmol)を添加し、変換完了まで室温で撹拌した(約1時間)。反応混合物をピリジン(4.6mL、57.6mmol)及びメタノール(5mL)でクエンチし、引き続いて、減圧下で濃縮した。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色の泡状物として化合物39cを得た(4.4g)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−0.26(s、3H)、−0.06(s、3H)、0.72(s、9H)、3.72(m、2H)、4.36(dt、J=26.6、4.0Hz、1H)、5.10(m、2H)、5.22(d、J=4.1Hz、1H)、5.39(s、1H)、6.13(d、J=7.6Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、2H)、7.65(t、J=7.6Hz、1H)、8.05(d、J=6.9Hz、2H)、8、77(d、J=9.6Hz、2H)、11.24(s、1H);ESI−MS:m/z 488.2[M+H]
+。
【0573】
ステップ3:化合物39dの調製
メシルクロリド(1.04mL、13.55mmol)を、乾燥ピリジン(44mL)中の化合物39c(4.4g、9.03mmol)の溶液に0℃で滴下した。反応混合物を、変換完了まで0℃で撹拌(約3時間)した後、メタノールでクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、メシル化生成物を得た。粗生成物を乾燥DMF(50mL)に溶解し、続いてアジ化ナトリウム(4.51g、69.38mmol)を添加した。反応混合物を60℃で5時間撹拌した後、室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液及び水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により行い、白色の泡状物として化合物39dを得た(4g、収率:86.5%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−0.25(s、3H)、−0.02(s、3H)、0.72(s、9H)、3.65(dd、J=13.1、4.1Hz、1H)、3.92(q、J=6.9Hz、1H)、4.50(dq、J=25.3、3.7Hz、1H)、5.20(dd、J=53.7、4.8Hz、1H)、5.35(dq、J=22.0、3.9Hz、1H)、6.15(d、J=7.6Hz、1H)、7.56(t、J=7.9Hz、2H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、8.05(d、J=6.9Hz、2H)、8.80(d、J=2.4Hz、2H)、11.24(s、1H);ESI−MS:m/z 513.2[M+H]
+。
【0574】
ステップ4:化合物39eの調製
MeOH(40mL)中の化合物39d(4g、7.8mmol)の溶液を、大気圧下、Pd/C(炭素上20%、0.4g)にて、室温で水素添加した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土をMeOHですすいだ。濾液を減圧下で蒸発させ、白色の泡状物として化合物アミンを得た。粗生成物(無水トルエンと共蒸発させることにより乾燥)をDCM(59mL)に溶解し、続いて4−ニトロフェノール(3.2g、24mmol)、Et
3N(6.5mL、46.8mmol)及び活性化モレキュラーシーブを添加した。得られた混合物をN
2下、−78℃まで冷却した後、DCM(20mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(5.5g、23.4mmol)の溶液を滴下し、撹拌を変換完了まで継続した(約3時間)。反応混合物を室温まで加温し、飽和NaHCO
3水溶液及び水で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘキサン中の0〜50%のEtOAc)により精製し、黄色の泡状物として化合物39eを得た(3.5g、収率:65%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−0.28(d、J=15.8Hz、3H)、−0.05(d、J=6.2Hz、3H)、0.71(s、9H)、3.66(t、J=5.9Hz、2H)、4.42(d、J=26.2Hz、1H)、5.29(m、2H)、6.14(t、J=7.2Hz、1H)、7.55(m、4H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、8.05(d、J=7.6Hz、2H)、8.30(m、2H)、8.69(s、1H)、8.76(d、J=7.6Hz、1H)、9.22(t、J=5.9Hz、1H)、11.27(s、1H);ESI−MS:m/z 688.29[M+H]
+。
【0575】
ステップ5:化合物39gの調製
反応フラスコに、DMAP(2.59g、21.2mmol)、乾燥DCM(60mL)及び活性化3Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で少なくとも2時間撹拌した。同時に、各々乾燥DCM(2×60mL)中の、化合物39f(2.05g、4.2mmol)の溶液及びスルファミン酸塩39e(3.5g、5.1mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約2時間)。両方の溶液(それぞれ化合物39f及びスルファミン酸塩39e)を、引き続いて反応フラスコに移した。得られた反応混合物を24時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液、食塩水及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、灰白色の泡状物として化合物39gを得た(2.9g、収率:66%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−0.26(s、3H)、−0.05(t、J=11.0Hz、9H)、0.71(s、9H)、0.77(s、9H)、3.56(m、2H)、3.85(dd、J=12.4、3.4Hz、1H)、3.98(d、J=9.6Hz、1H)、4.33(t、J=3.4Hz、1H)、4.46(dt、J=25.2、6.0Hz、1H)、5.18(d、J=4.1Hz、1H)、5.31(m、2H)、5.55(dq、J=17.9、4.1Hz、1H)、5.98(dd、J=51.0、2.8Hz、1H)、6.15(d、J=7.6Hz、1H)、6.51(dd、J=18.9、1.7Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、4H)、7.65(t、J=7.6Hz、2H)、8.04(dd、J=7.9、1.7Hz、4H)、8.59(s、1H)、8.75(d、J=8.3Hz、3H)、8.86(t、J=6.2Hz、1H)、11.26(d、J=4.1Hz、2H);ESI−MS:m/z 1036.5[M+H]
+。
【0576】
ステップ6:化合物34aの調製
ピリジン(55mL)中の化合物39g(2.9g、2.8mmol)の溶液に、Et
3N(19.5mL、140mmol)及びEt
3N.3HF(4.5g、28mmol)を添加し、変換完了まで45℃で撹拌した(約5時間)。反応混合物を室温まで冷却し、イソプロポキシトリメチルシラン(19.8mL、112mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。減圧下での濃縮後に得られた残分を、DCMに懸濁し、数滴のメタノールを添加した。懸濁液を20分撹拌した後、沈殿物を濾過により回収し、高真空下で乾燥させ、灰白色粉末として化合物34aを得た(1.8g、収率:79%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm3.51(dd、J=46.1、13.8Hz、2H)、3.65(td、J=9.0、3.4Hz、1H)、3.81(q、J=4.1Hz、1H)、4.34(t、J=3.12Hz、1H)、4.41(dt、J=25.9、6.0Hz、1H)、5.21(m、2H)、5.40(m、2H)、5.92(dt、J=51.2、3.8Hz、1H)、6.11(d、J=8.3Hz、1H)、6.15(d、J=6.2Hz、1H)、6.50(dd、J=17.2、2.8Hz、1H)、7.55(t、J=7.6Hz、4H)、7.65(t、J=7.6Hz、2H)、8.04(dd、J=7.6、2.1Hz、4H)、8.70(s、1H)、8.76(d、J=7.6Hz、3H)、8.85(s、1H)、11.27(s、2H);ESI−MS:m/z 808.3[M+H]
+。
【0577】
ステップ7:化合物39hの調製
乾燥THF(50mL)中の化合物34a(890mg、1.10mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中3〜4%の12.86mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間、前処理した。2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(365mg、1.21mmol)を一度に添加した。反応混合物を1時間振盪した後、追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(166mg、0.55mmol)を添加した。振盪を終夜継続した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(33mg、0.11mmol)を添加し、続いて更に1日の振盪が完全な変換とするのに必要であった。t−BuOOH(デカン中5.5M溶液の341μL、1.87mmol)を添加し、振盪を1時間継続した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで十分にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水でそれぞれ洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、化合物39hを得た(168mg、収率:16.5%)。ESI−MS:m/z 923.4[M+H]
+。
【0578】
ステップ8:化合物35、ナトリウム塩の調製
化合物39h(168mg、0.182mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B):勾配溶出)により精製し、化合物35、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物35、ナトリウム塩を得た(25mg、収率:20%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、67℃)δppm10.60(br s、1H)、8.32(br s、1H)、8.27(s、1H)、8.14(s、1H)、8.13(s、1H)、7.32(br s、2H)、7.14(br s、2H)、6.29(dd、J=15.4、4.4Hz、1H)、6.05(d、J=8.8Hz、1H)、6.00〜6.14(m、1H)、5.48〜5.59(m、2H)、5.27(dd、J=53.0、3.6Hz、1H)、4.46〜4.53(m、1H)、4.42〜4.46(m、1H)、4.08(dt、J=11.7、7.5Hz、1H)、3.73(ddd、J=11.7、6.0、3.3Hz、1H)、3.69(br d.J=14.7Hz、1H)、3.49(br d、J=14.4Hz、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm−1.33(s、1P);ESI−MS:m/z 660.3[M+H]
+。
【0581】
ステップ1:化合物40bの調製
反応フラスコに、DMAP(1.43g、11.7mmol)、乾燥DCM(9mL)及び活性化4Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で3時間撹拌した。同時に、各々乾燥DCM(2×9mL)中の、5’−O−DMTr−2’−F−デオキシノイシン(CAS番号51424−83−1](1.47g、2.57mmol)の溶液及びスルファミン酸塩40a(2.0g、2.34mmol)の溶液を、活性化4Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約3時間)。両方の溶液を引き続いて反応フラスコに移した。得られた反応混合物を、40℃で終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで徹底的にすすいだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、次いで水相をDCMで抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の1〜3%のMeOH)により精製し、純粋な化合物40bを得た(2.01g、収率:65.9%)。ESI−MS:m/z 1303.8[M+H]
+。
【0582】
ステップ2:化合物40cの調製
化合物40b(2.0g、1.53mmol)を、DCM(77mL)に溶解し、これに水(140μL、7.65mmol)及びDCA(490μL、5.98mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、ピリジン(620μL、7.65mmol)及びいくらかのMeOHを添加した。得られた混合物を減圧下で部分的に濃縮し、精製用のシリカでのカラム(勾配溶出:DCM中の0〜18%のMeOH)に移し、化合物40cを得た(0.92g、86%)。
1H NMR(300MHz、DMSO−d
6)δppm12.48(br s、1H)、12.08(br s、1H)、11.60(br s、1H)、8.63(br t.J=5.6Hz、1H)、8.34(s、1H)、8.23(s、1H)、8.09(d、J=3.2Hz、1H)、6.31(dd、J=16.4、2.9Hz、1H)、5.58〜5.88(m、3H)、5.37(br t、J=5.0Hz、1H)、5.18〜5.30(m、1H)、4.65(q、J=5.9Hz、1H)、4.23〜4.33(m、1H)、4.05(q、J=5.0Hz、1H)、3.84(t、J=4.1Hz、1H)、3.70〜3.81(m、1H)、3.54〜3.68(m、1H)、3.42(s、3H)、3.20〜3.40(m、2H)、2.75(spt、J=6.9Hz、1H)、1.12(br d、J=7.0Hz、3H)、1.11(br d、J=7.0Hz、3H);ESI−MS:m/z 699.4[M+H]
+。
【0583】
ステップ3:化合物40dの調製
乾燥MeCN(8mL)中の化合物40c(200mg、0.286mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45Mの溶液の5.09mL、2.29mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで1時間処理した後、乾燥MeCN(1.0mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(173mg、0.57mmol)を、10分かけて滴下した(注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。tBuOOHの溶液(300μL、1.5mmol)を添加し、撹拌を更に30分継続した。反応混合物を、珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:0〜10%のDCM中のMeOH)により精製し、白色固体として化合物40dを得た(206mg、71%)。ESI−MS:m/z 814.4[M+H]
+。
【0584】
ステップ4:化合物53、ナトリウム塩の調製
化合物40d(206mg、0.253mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、40℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を水に溶解し、DCMで洗浄し、凍結乾燥した。粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:XBridge OBD C18 5μm、150×30mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製した。ナトリウム塩への最終的な変換を、Dowex 50WX8 Naイオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物53、ナトリウム塩を得た(13mg、8%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.39(s、1H)、8.18(s、1H)、8.06(s、1H)、6.63(d、J=19.1Hz、1H)、6.12(d、J=8.5Hz、1H)、6.01〜5.84(m、1H)、5.66(ddd、J=4.1、8.7、19.1Hz、1H)、5.54〜5.44(m、1H)、4.75〜4.69(m、1H)、4.66(s、1H)、4.51(br d、J=11.5Hz、1H)、4.26(d、J=4.8Hz、1H)、4.24〜4.17(m、1H)、4.03〜3.94(m、1H)、3.91〜3.81(m、1H)、3.77(s、3H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−2.020(s、1P);
19F NMR(376.5MHz、D
2O)δppm−198.634(s、1F);ESI−MS:m/z=691.2[M+H]
+。
【0587】
ステップ1:化合物41bの調製
Selectfluor(34.6g、97.7mmol)及びAcOH(100mL)を、乾燥MeCN(500mL)中の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[CAS番号3680−69−1](41a、10.0g、65.1mmol)の溶液に添加し、混合物を変換完了まで70℃で撹拌した(約16時間)。室温まで冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、無水トルエンと共蒸発させた。得られた固体をDCM/EtOAc(1:1)溶媒混合物に溶解し、得られた溶液を、珪藻土パッドを通して濾過し、徹底的に洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により行い、灰白色固体として化合物41bを得た(5.2g、収率:47%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.49(s、1H)、8.63(s、1H)、7.73(t、J=2.8Hz、1H);ESI−MS:m/z 169.8[M+H]
+。
【0588】
ステップ2:化合物41cの調製
ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA、3.15mL、12.8mmol)を、乾燥MeCN(80mL)中の化合物41b(2.0g、11.6mmol)の懸濁液に添加した。10分撹拌した後、引き続いて1,2−ジ−O−アセチル−3−O−メチル−5−O−ベンゾイル−D−リボフラノース([10300−21−7]、4.53g、12.8mmol)及びトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(TMSOTf、2.34mL、12.8mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分撹拌し、次いで、80℃の前加熱した油浴に移し、撹拌を90分継続した。室温まで冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、引き続いて飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。
精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘキサン中の0〜10%のEtOAc)により行い、灰白色粉末として化合物41cを得た(1.6g、収率:30%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.66(s、1H)、7.99(d、J=1.4Hz、1H)、7.95(d、J=7.6Hz、2H)、7.65〜7.71(m、1H)、7.47〜7.56(m、2H)、6.42(d、J=4.1Hz、1H)、5.78(t、J=4.8Hz、1H)、4.65(dd、J=12.2、3.5Hz、1H)、4.51(dd、J=12.2、5.1Hz、1H)、4.41〜4.45(m、1H)、4.35〜4.40(m、1H)、3.41(s、3H)、2.09(s、3H);ESI−MS:m/z 464.0[M+H]
+。
【0589】
ステップ3:化合物41dの調製
2MのNaOH水溶液(16mL)を、ジオキサン(16mL)中の化合物41c(1.6g、3.4mmol)の溶液に添加した。反応混合物を変換完了まで110℃で撹拌(約3時間)した後、室温まで冷却し、1MのHCl水溶液で中和した。減圧下での濃縮後に得られた残分を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7%のMeOH)により精製し、灰白色粉末として化合物41dを得た(0.32g、収率:45%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.11(br s、1H)、7.92(s、1H)、7.34(d、J=2.1Hz、1H)、6.04(dd、J=6.2.1.4Hz、1H)、5.42(d、J=6.2Hz、1H)、5.08(br t、J=5.2Hz、1H)、4.33〜4.43(m、1H)、3.96(q、J=3.8Hz、1H)、3.77(dd、J=5.0、3.4Hz、1H)、3.56〜3.65(m、1H)、3.49〜3.55(m、1H)、3.39(s、3H);ESI−MS:m/z 299.9[M+H]
+。
【0590】
ステップ4:化合物41eの調製
乾燥ピリジン(8mL)中の化合物41d(0.51g、1.7mmol)の溶液に、DMAP(0.1g、0.8mmol)及びDMTrCl(0.92g、2.7mmol)を(小分けして)添加し、室温で16時間撹拌した。反応混合物をメタノール(5mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により行い、灰白色の泡状物として化合物41eを得た(0.75g、収率:74%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.13(br s、1H)、7.93(s、1H)、7.35〜7.41(m、2H)、7.26〜7.32(m、2H)、7.22〜7.26(m、5H)、7.18(d、J=2.1Hz、1H)、6.83〜6.90(m、4H)、6.06(dd、J=4.8、1.4Hz、1H)、5.54(d、J=6.2Hz、1H)、4.47(q、J=5.4Hz、1H)、4.05(q、J=4.4Hz、1H)、3.87(t、J=5.2Hz、1H)、3.74(s、6H)、3.33(s、3H)、3.20(d、J=4.1Hz、2H);ESI−MS:m/z 602.3[M+H]
+。
【0591】
ステップ5:化合物41fの調製
化合物41e(1.2g、2.03mmol)、スルファミン酸塩17a(2.1g、2.43mmol)及びDMAP(1.2g、10.14mmol)を、各々別々に乾燥DCM(3×30.0mL)に溶解した。各溶液を、N
2下、3Å活性化モレキュラーシーブとともに少なくとも2時間撹拌することにより乾燥させた。DMAP溶液に、DCM中の化合物41eの溶液及びDCM中のスルファミン酸塩17aの溶液をそれぞれ添加した。得られた反応混合物を36時間撹拌した。
モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液、食塩水及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により精製し、化合物41fを得た(1.3g、収率:49%)。ESI−MS:m/z 1338.77[M+H]
+。
【0592】
ステップ6:化合物41gの調製
DCM(36.5mL)中の化合物41f(1.3g、0.9mmol)の溶液に、DCA(DCM中10%の3.2mL、3.8mmol)及び水(90μL、4.8mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した。反応混合物を、ピリジン(0.4mL、4.8mmol)及び数滴のメタノールを添加することによりクエンチした。減圧下での濃縮後に得られた残分をジクロロメタン中に懸濁し、濾過し、乾燥させ、灰白色粉末として化合物41g(0.56g、収率:78%)を得た。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.18(br s、1H)、11.26(br s、1H)、8.75(s、1H)、8.62(s、1H)、8.49(br t、J=5.9Hz、1H)、8.06(d、J=7.6Hz、2H)、7.93(br d、J=2.1Hz、1H)、7.63〜7.70(m、1H)、7.53〜7.60(m、2H)、7.34(s、1H)、6.37(br d、J=19.3Hz、1H)、6.31(br d、J=5.5Hz、1H)、5.86(br s、1H)、5.59(br d、J=53.7Hz、1H)、5.25(br s、1H)、5.20(br t、J=5.5Hz、1H)、4.59(br d、J=18.6Hz、1H)、4.03〜4.15(m、2H)、3.98(m、J=2.1Hz、1H)、3.60〜3.67(m、1H)、3.53〜3.59(m、1H)、3.38(s、3H)、3.11〜3.27(m、2H);ESI−MS:m/z 734.2[M+H]
+。
【0593】
ステップ7:化合物41hの調製
乾燥MeCN/DMF(4mL、1:3)中の化合物41g(100mg、0.136mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで20分処理した後、乾燥MeCN(1.0mL)中の1H−テトラゾール(MeCN中0.45M溶液の2.42mL、1.09mmol)及び2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(82mg、0.27mmol)を添加した(注記:MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。tBuOOHの溶液(126μL、0.69mmol)を添加し、撹拌を更に30分継続した。反応混合物をDCMで希釈し、次いで珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮した。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、化合物41hを得た(50mg、純度:77%)。
ESI−MS:m/z 849.3[M+H]
+。
【0594】
ステップ8:化合物54、ナトリウム塩の調製
上記の化合物41hを、エタノール中30%のメチルアミン溶液(5mL)中で、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を水に溶解し、DCMで洗浄し、凍結乾燥した。粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:XBridge OBD C18 5μm、150×30mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製した。ナトリウム塩への最終的な変換を、Dowex 50WX8 Naイオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物54、ナトリウム塩を得た(24mg、収率:41gからで25%)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm8.22(br s、1H)、7.94(s、1H)、7.40(s、1H)、7.30(br s、1H)、6.46〜6.34(m、2H)、5.39(br dd、J=4.6、8.1Hz、2H)、5.23(br s、1H)、5.08〜4.93(m、1H)、4.63(br s、1H)、4.48(br d、J=86Hz、1H)、4.41(br d、J=3.9Hz、1H)、4.32〜4.25(m、1H)、4.25〜4.18(m、1H)、3.77(br d、J=11.7Hz、1H)、3.59(s、3H)、3.54(br d、J=13.0Hz、1H);
19F NMR(376MHz、D2O)δppm−164.506(s、1F)、−197.262(s、1F);
31P NMR(162MHz、D2O):δppm−1.850(s、1P);ESI−MS:m/z 692.1[M+H]
+。
【0597】
ステップ1:化合物42bの調製
THF(20mL)中の化合物4h(520mg、0.76mmol)、化合物42a(372mg、0.76mmol)及び活性化4ÅMS(1g)の混合物を、N
2下、20℃で1時間撹拌した。次いで、DMAP(466mg、3.81mmol)を添加した。得られた黄色の懸濁液をN
2下、20℃で17時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下、(<40℃で)濃縮し、残分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル/酢酸エチル100/0〜0/100、次いでジクロロメタン/メタノール100/0〜100/10)により精製し、淡い黄色固体として化合物42bを得た(460mg)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δppm8.69(s、1H)、8.40(s、1H)、8.08〜8.13(m、3H)、7.64〜7.71(m、1H)、7.54〜7.62(m、2H)、6.28(dd、J=19.07、1.47Hz、1H)、5.94(d、J=8.07Hz、1H)、5.57(d、J=4.40Hz、1H)、5.44(d、J=2.93Hz、1H)、4.92〜5.00(m、1H)、4.61(dd、J=8.07、5.38Hz、1H)、4.22(br dd、J=8.19、2.81Hz、2H)、4.13〜4.17(m、1H)、4.06(br dd、J=7.09、3.18Hz、1H)、3、84〜3.91(m、2H)、3、77〜3.82(m、1H)、3.37(s、3H)、2.69(dt、J=13.69、6.85Hz、1H)、1.20(t、J=6.60Hz、6H)、0.87〜0.96(m、17H)、0.17〜0.21(m、6H)、0.08(d、J=11.00Hz、6H);ESI−MS:m/z=1031.2[M+H]
+。
【0598】
ステップ2:化合物42cの調製
ピリジン(20mL)中の化合物42b(660mg、0.64mmol)、トリエチルアミン(648.2mg、6.4mmol)及びトリチルアミン三フッ化水素酸塩(516.3mg、3.20mmol)の溶液を、10℃で17時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下、30℃で濃縮し、粗油を得て、逆相分取HPLC(カラム:Agela Durashell 5μm 150mm×25mm;移動相:水(10mMのNH
4HCO
3)−B:MeCN;勾配溶出:A(93%):B(7%)〜A(63%):B(37%)、9分;流速25mL/分)により精製した。純粋な画分を回収し、乾燥するまで凍結乾燥し、白色固体として化合物42cを得た(230mg)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.08(s、1H)、11.63(s、1H)、11.26(s、1H)、8.69〜8.81(m、2H)、8.56(s、1H)、8.18(s、1H)、8.05(d、J=7.28Hz、2H)、7.62〜7.71(m、1H)、7.50、〜7.61(m、2H)、6.38(d、J19.83Hz、1H)、5.99(d、J=6.53Hz、1H)、5.84(d、J=8.78Hz、1H)、5.46〜5.68(m、1H)、5.15(t、J=5.27Hz、1H)、4.59〜4.79(m、2H)、4.21〜4.32(m、1H)、4.13〜4.19(m、1H)、4.03〜4.11(m、2H)、3.85(d、J=5.52Hz、1H)、3.55〜3.63(m、1H)、3.45〜3.53(m、1H)、3.19(s、3H)、2.75(quin、J=6.71Hz、1H)、1.11(dd、J=6.78、2.76Hz、5H)、1.08〜1.14(m、1H);ESI−MS:m/z=801.9[M+H]
+。
【0599】
ステップ3:化合物42dの調製
CH
3CN/THF(1:1、体積/体積、18mL)中の化合物42c(310mg、0.38mmol)の溶液に、4Åモレキュラーシーブ(1g)及びCH
3CN中の1H−テトラゾール(7mL、3.15mmol、CH
3CN中0.45M)を添加した。混合物を25℃で0.5時間撹拌した後、混合物に、CH
3CN中の2−シアノエチルN,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(190mg、0.63mmol)を添加した。混合物を30℃で2時間撹拌した後、混合物に、CH
3CN中の1H−テトラゾール(1.8mL、0.81mmol、CH
3CN中0.45M)を添加した。混合物を30℃で0.5時間撹拌した後、反応物に、TBHP(0.4mL、2mmol、デカン中5M)を添加した。混合物を30℃で2時間撹拌した後、反応物を濾過し、減圧下で濃縮し、粗化合物42dを得た(850mg)。ESI−MS:m/z=917.1[M+H]
+。
【0600】
ステップ3:化合物5、アンモニウム塩の調製
化合物42d(1000mg、粗)を、EtOH中のメタンアミン(33%)(10mL)で、室温で処理した。反応混合物を20℃で2時間撹拌した後、混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残分を水(30mL)に溶解し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。水相を乾燥するまで凍結乾燥し、残分を逆相分取HPLC(カラム:Agela Durashell 5μm 150mm×25mm;移動相:A:水(0.04%のNH
3−H
2O+10mMのNH
4HCO
3)−B:MeCN;勾配溶出:A(100%):B(0%)〜A(90%):B(10%)、10分;流速25mL/分)により精製した。純粋な画分を回収し、乾燥するまで凍結乾燥し、化合物5、アンモニウム塩を得た(111mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm7.98(s、1H)、7.56〜7.70(m、2H)、6.20(br d、J=14.92Hz、1H)、5.71(br d、J=9.05Hz、1H)、5.18〜5.40(m、2H)、4.98(br s、1H)、4.85(br d、J=4.89Hz、1H)、4.55(br d、J=10.27Hz、1H)、4.44〜4.52(m、1H)、4.39(br s、1H)、4.19(br d、J=11.25Hz、1H)、4.05〜4.16(m、2H)、4.01(br d、J=4.40Hz、1H)、3.34〜3.43(m、1H)、3.35(s、3H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−2.37〜−0.06(m、1P);
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−202.54(br s、1F);ESI−MS:m/z=689.9[M+H]
+。
【0603】
ステップ1:化合物43cの調製
5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]テトラゾール(MeCN中0.25M溶液の9.65mL、2.41mmol、溶液を使用前にモレキュラーシーブで乾燥)を、MeCN(8mL)中のN−ベンゾイル−2’,3’−ジデオキシ−3’−[(トリフェニルメチル)アミノ]−アデノシン43a[CAS番号195375−63−4](720mg、1.21mmol)の溶液に添加した。活性化モレキュラーシーブを添加し、得られた混合物をN
2下、1時間撹拌した。次に上記の混合物に、活性化モレキュラーシーブで乾燥させた、MeCN(25mL)中の5’−O−(4,4−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチルグアノシン−2’−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)43b[CAS番号179479−04−0](2201mg、2.53mmol)の溶液を、移した。得られた反応溶液を室温で1時間撹拌した後、tBuOOH(デカン中5.5M溶液の1.10mL、6.03mmol)を添加し、撹拌を更に1時間継続した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。水及び酢酸エチルを添加し、水相を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中0〜100%のEtOAc、続いてEtOAc中の0〜10%のMeOH)により行い、化合物43cを得た(2.3g)。
ESI−MS:m/z 1381.4[M+H]
+。
【0604】
ステップ2:化合物43dの調製
MeCN(15mL)中の上記の化合物43e(1.3g、不純)の溶液に、AcOH(水中80%、15mL)及びトリエチルシラン(4.8mL、30.22mmol)を添加し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を分取逆相HPLC(固定相:Xtimate C18、5μm、150×25mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物43d及びそのシアノエチル脱保護化類似体の生成物混合物を得た(260mg)。ESI−MS:m/z 838.2[M+H]
+及び784.2[M+H]
+(シアノエチル脱保護化化合物)。
【0605】
ステップ3:化合物43eの調製
化合物43d及びそのシアノエチル脱保護化類似体の混合物(400mg、約0.49mmol)を、ピリジン/DCM(1:1、mL)に溶解し、続いてEt
3N(403mg、3.98mmol)、4−ニトロフェノール(346mg、2.49mmol)及び活性化4Åモレキュラーシーブを添加した。得られた溶液を−78℃まで冷却し、不活性雰囲気下、1時間撹拌した。これに、使用前に活性化4Åモレキュラーシーブで乾燥(1時間)させたDCM(5mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(592mg、2.49mmol)の溶液を、添加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した後、室温まで加温し、更に1.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。水及び酢酸エチルを添加し、水相を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中0〜100%のEtOAc、続いてEtOAc中の0〜10%のMeOH)により行い、不純な化合物43eを得て、更に精製することなくそのまま使用した。ESI−MS:m/z 899.3[M+H]
+。
【0606】
ステップ4:化合物43fの調製
tert−ブチルアミン(200μL、1.88mmol)を、エタノール(1mL)中の化合物43e(100mg、不純)の溶液に添加した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:Agela Durashell C18 5μm、150×25mm、移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、純粋な化合物43fを得た(7mg)。
ESI−MS:m/z 846.2[M+H]
+。
【0607】
ステップ5:化合物20の調製
化合物43f(6mg、7.09μmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(1mL)中で、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残分をMeCNですりつぶし、化合物20を得た(2mg、収率:33%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)δppm8.37(s、1H)、8.17(s、1H)、7.89(s、1H)、7.29(br s、2H)、6.53(br s、2H)、6.36(dd、J=9.7、5.4Hz、1H)、5.76(d、J=9.1Hz、1H)、5.08(td、J=9.7、4.3Hz、1H)、4.73(br d、J=5.1Hz、1H)、4.37(d、J=11.2Hz、1H)、4.29(s、1H)、4.16〜4.22(m、2H)、4.15(br dd、J=11、8、2.1Hz、1H)、3.94(d、J=4.1Hz、1H)、3.52〜3、57(m、1H)、3.50(s、3H)、3.12〜3.19(m、1H)、2.44〜2.49(m、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm0.97(s、1P);ESI−MS:m/z 672.3[M+H]
+。
【0610】
ステップ1:化合物44aの調製
化合物6g(95mg、0.117mmol)を、無水トルエン:アセトニトリル(1:1、体積/体積、3×30mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(10mL)に溶解した。4Åモレキュラーシーブ粉末(0.3g)及びCH
3CN中0.45Mのテトラゾール(2.0mL、0.936mmol)を添加し、得られた不均一混合物をアルゴンで4分間バブリングした。この混合物を室温で10分撹拌した後、CH
3CN中の2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピル−クロロホスホルアミダイト(57mg、0.18mmol、CH
3CN中3.0mL)の溶液を、室温で30分かけて添加した。反応物を1.5時間撹拌した後、モレキュラーシーブを濾過により除去し、THF(15mL)で洗浄した。濾液を、次ステップにて直接使用した。DDTT(119mg、0.585mmol、5mLのピリジンに溶解)の溶液を添加した。反応混合物を室温で30分撹拌した後、混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(1×20mL)及び食塩水(1×20mL)で洗浄した。水層をEtOAcで逆抽出した(1×40mL)。合わせた有機層を蒸発乾固させ、得られた粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中のMeOH:0〜15%、体積/体積)により精製し、化合物44aを得た(58mg)。ESI−MS:m/z 943[M+H]
+。
【0611】
ステップ2:化合物(
*R)10A、ナトリウム塩の調製
MeNH
2(EtOH中33%、10mL)中の化合物44a(58mg、0.06mmol)の溶液を、40℃で2時間30分撹拌し、減圧下で濃縮した。
得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾別し、逆相分取HPLC(カラム:カラム:Synergi 4μm、Hydro RP、250mm×4.6mm、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;勾配:30分の0〜40%のB、流速:24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物(
*R)10Aを得た(15.9mg)。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、もたらした。
【0612】
ステップ3:化合物(
*R)10A、ナトリウム塩の調製
Dowex 50WX8 200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄し、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し;混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%のH
2SO
4(少なくとも4CV[カラム体積])で洗浄し、次いでpHが中性(試験紙のpH)になるまで、脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、pHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。化合物16(15.9mg)を最小量の脱イオン水に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に(UV)貯めて凍結乾燥し、化合物(
*R)10A、ナトリウム塩を得た(15.1mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.33(s、1H)、7.99(s、1H)、7.71(s、1H)、6.30〜6.42(m、2H)、6.22(d、J=8.0Hz、1H)、5.43(s、1H)、5.27(s、1H)、4.84〜4.98(m、1H)、4.60〜4.70(m、1H)、4.56(d、J=3.6Hz、1H)、4.32(d、J=8.4Hz、1H)、4.12(d、J=8.0Hz、1H)、4.01〜4.11(m、1H)、3.81(d、J=11.6Hz、1H)、3.69(s、3H)、3.55(d、J=11.6Hz、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ54.07(s、1P);ESI−MS:m/z:714.7[M−1]
−。
【0615】
化合物45bの調製
化合物45a(200mg、0.216mmol)を、無水トルエン:MeCN(1:1、体積/体積、3×30mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(20mL)に溶解した。4Åモレキュラーシーブ粉末(0.8g)及びMeCN中の0.45Mのテトラゾール(3.8mL、1.72mmol)を添加した。得られた不均一混合物をアルゴンで4分バブリングした。この混合物を室温で10分撹拌した後、これに、MeCN(3mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(105mg、0.345mmol)の溶液を、室温で30分かけて添加した。反応物を90分撹拌した後、濾別し、次いで、THF(15mL)で洗浄した。得られた混合物(MS:m/z:1007[M+H]
+)を次ステップにて直接使用した。これに、0.5Mのヨウ素(THF:水:Py、8:1:1、体積/体積/体積中)を、色が持続するまで添加した。室温で30分撹拌した後に次いで、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、過剰なヨウ素を飽和Na
2S
2O
3水溶液で(変色するまで)クエンチした。相を分離し;有機相を飽和NaHCO
3水溶液(1×20mL)、飽和NaCl水溶液(1×20mL)で洗浄した。水相をEtOAcで逆抽出した(1×20mL)。合わせた有機相を蒸発乾固させ、得られた粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM中0〜15%のMeOH、体積/体積)により精製し、45bを得た(135mg)。ESI−MS:m/z 1023[M+H]
+。
【0616】
化合物45cの調製
化合物45b(135mg)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)に室温で供した。40℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾別し、固体として45cを得た(98mg)。ESI−MS:m/z 796[M+H]
+。
【0617】
化合物17ナトリウム塩の調製
化合物45c(98mg)を、80%TEA水溶液(4mL)に0℃で供した。0℃で1時間撹拌した後、反応混合物を真空下で濃縮し、無色の油として粗生成物を得た。粗物質を逆相分取HPLC(カラム:Synergi 4μm、Hydro RP、250mm×30mm、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート、勾配:30分の0〜40%のB、流速24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物17を得た(24.2mg)。ESI−MS:m/z:674[M−1]
−。
【0618】
ナトリウム塩の調製
Dowex 50W×8,200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。
化合物17TEAA塩(1:1、体積/体積)を最小量の脱イオン水及びMeCN(1:1、体積/体積)に溶解し、カラム上部に添加し、脱イオン水で溶出した。
適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、化合物17、ナトリウム塩を得た(22.9mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.31(s、1H)、7.95(s、1H)、7.76(s、1H)、6.74(s、1H)、6.15〜6.25(m、2H)、5.45〜5.55(m、1H)、5.25(d、J=4.8Hz、0.5H)、5.13(d、J=4.8Hz、0.5H)、4.75〜4.90(m、1H)4.65(s、1H)、4.35〜4.45(m、1H)、4.33(d.J=9.6Hz、1H)4.10〜4.25(m、2H)、3.55〜3.70(dd、J=3.2、13.2Hz、1H)、3.38(d、J=12Hz、1H).
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−1.895ppm(s、1P);
19F NMR(379MHz、D
2O)δ−196.91ppm(ブロードピーク、1F);ESI−MS:m/z:658.5[M−1]
−。
【0621】
化合物46bの調製
化合物46a(110mg、0.123mmol)を、無水トルエン:アセトニトリル(1:1、体積/体積、3×30mL)の混合物と共蒸発させ、次いで無水THF(14mL)に溶解し、これに、4Åモレキュラーシーブ粉末(0.5g)及びMeCN中0.45Mのテトラゾール(2.1mL、0.989mmol)を添加した。得られた不均一混合物をアルゴンで4分バブリングした。この混合物を室温で10分撹拌した後、MeCN(3.0mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(60mg、0.197mmol)の溶液を、室温で30分かけて添加した。室温で90分撹拌した後、反応混合物を濾別し、次いでTHF(15mL)で洗浄した。得られた混合物(MS:m/z:989[M+H]
+)を次ステップに直接使用した。これに、0.5Mのヨウ素(THF:水:Py、8:1:1、体積/体積/体積中)を、色が持続するまで添加した。室温で30分撹拌した後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、過剰なヨウ素を飽和Na
2S
2O
3水溶液で(変色するまで)クエンチした。相を分離し;有機相を飽和Na
2S
2O
3水溶液で(変色するまで)洗浄した。相を分離し;有機相を飽和NaHCO
3水溶液(1×20mL)、飽和NaCl水溶液(1×20mL)で洗浄した。水相をEtOAcで逆抽出した(1×20mL)。合わせた有機相を蒸発乾固させ、得られた粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン中0〜15%のMeOH、体積/体積)により精製し、化合物46bを得た(77mg)。ESI−MS:m/z 1005.8[M+H]
+。
【0622】
化合物46cの調製
化合物46b(77mg)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(6mL)に室温で供した。40℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗固体をDCM(15mL)で洗浄し、沈殿物を濾別し、化合物46cを得た(43mg)。ESI−MS:m/z 778[M+H]
+。
【0623】
化合物18、ナトリウム塩の調製
化合物46c(43mg)を、80%TEA水溶液(2mL)に供した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を真空下で濃縮し、無色の油として残分を得た。残分を逆相分取HPLC(カラム:Synergi 4μm、Hydro RP、250mm×30mm、移動相:緩衝液A:水中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート;緩衝液B:CH
3CN中50mMのトリエチルアンモニウムアセテート、勾配:30分の0〜40%のB、流速24mL/分)により精製し、TEAA塩として化合物18を得た(6.4mg)。
Dowex 50W×8,200−400(5mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオン水(30mL)で洗浄した。次いで、樹脂に15%H
2SO
4脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオン水溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4で洗浄し(少なくとも4CV)、次いで、中性になるまで脱イオン水で洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオン水溶液を添加し、混合物を5分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%NaOH水溶液(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで脱イオン水で中性になるまで洗浄し、化合物18(6.4mg)TEAA塩を最小量の脱イオン水及びMeCN(1:1、体積/体積)に溶解し、カラムの上部に添加し、脱イオン水で溶出した。適切な画分を一緒に貯め、凍結乾燥し、化合物18、ナトリウム塩を得た(5.9mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm7.93(s、1H)、7.84(s、1H)、7.21(s、1H)、6.32(dd、J=2.8、4.8Hz、1H)、6.05(d、J=8.4Hz、1H)、5.92〜6.01(m、1H)、5.15〜5.25(m、1H)、4.61(d、J=12Hz、1H)、4.30〜4.36(m、1H)、3.90〜4.20(m、3H)、3.50〜3.58(dd、J=3.2、13.2Hz、1H)、3.20〜3、33(dd、J=2、13.2Hz、1H)、2.60〜2.75(m、2H).
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm−0.838(s、1P);ESI−MS:m/z:656.8[M−1]
−。
【0626】
ステップ1:化合物47bの調製
クロロトリメチルシラン(2.08mL、16.38mmol)を、乾燥ピリジン(60mL)中の化合物47a[CAS番号174171−97−2](1g、3.28mmol)の溶液に0℃で滴下した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した後、ベンゾイルクロリド(1.89mL、16.38mmol)を滴下した。撹拌を室温で3時間継続した。反応溶液を0℃まで冷却し、水(30mL)を添加し、続いてアンモニア水溶液(30mL、25%溶液)を添加し、撹拌を0℃で90分継続した。反応溶液をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の50〜100%のEtOAc)により行い、白色固体として化合物47bを得た(1.1g、収率:82%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.17(s、1H)、8.75(s、1H)、8.64(s、1H)、8.05(d、J=7.3Hz、2H)、7.61〜7.68(m、1H)、7.46〜7.59(m、2H)、5、02〜5.09(m、1H)、4.90〜5.01(m、1H)、4.83(t、J=5.3Hz、1H)、4.59(dd、J=7.2、3.9Hz、1H)、3.53(br t、J=5.0Hz、2H)、2.17〜2.41(m、3H)、1.50(s、3H)、1.25(s、3H);ESI−MS:m/z 410.2[M+H]
+。
【0627】
ステップ2:化合物47cの調製
DMAP(448mg、3.66mmol)及びトシルクロリド(2.79g、14.65mmol)を、DCM(6mL)中の化合物47b(3g、7.32mmol)及びEt
3N(3.07mL、21.98mmol)の溶液に氷冷下で添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させ、トシル化生成物を得た。粗生成物をDMF(15mL)に溶解し、続いてアジ化ナトリウム(1.88g、28.91mmol)を添加し、得られた反応混合物を35℃で16時間撹拌した。次に反応混合物を室温まで冷却し、飽和Na
2CO
3水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜25%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物47cを得た(2.1g、収率:61%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm1.25(s、3H)、1.51(s、3H)、2.24〜2.48(m、3H)、3.53(dd、J=12.3、6.3Hz、1H)、3.60(dd、J=12.3、5.3Hz、1H)、4.02(q、J=7.2Hz、1H)、4.58(dd、J=7.2、4.6Hz、1H)、4.93〜5.03(m、1H)、5.03〜5.11(m、1H)、7.51〜7.59(rn、2H)、7.60〜7.71(m、1H)、8.04(d、J=7.5Hz、2H)、8、64(s、1H)、8.75(s、1H)、11.19(br s、1H);
ESI−MS:m/z 435.1[M+H]
+。
【0628】
ステップ3:化合物47dの調製
TFA(100mL、水中75%)を、DCM(20mL)中の化合物47c(3.47g、7.99mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、得られた残分をEtOAcに溶解し、飽和K
2CO
3水溶液で洗浄し、水層を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させ、白色固体として化合物47d(3.25g、粗)を得て、これを次ステップにてそのまま使用した。
ESI−MS:m/z 395.0[M+H]
+。
【0629】
ステップ4:化合物47eの調製
化合物47d(3.25g)をDMF(22mL)に溶解し、続いてイミダゾール(1.57g、23.0mmol)及びTBSCl(1.39g、9.20mmol)を添加した。第2の反応を同じ規模で並行して行った。両方の反応混合物を室温で終夜撹拌した後、EtOAc及び食塩水を添加した。有機相を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させ、粗位置異性体混合物を得た。分離を、分取逆相HPLC(固定相:Phenomenex Synergi 10μm Max−RP、250×50mm;移動相:水(A)−MeCN(B);勾配溶出)により行い、最初の溶出異性体として化合物47e(2.0g、収率:24%)及び2番目の溶出異性体として3’−TBS保護化位置異性体(47ea、構造を示さず、2.5g、収率:31%)を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.13(s、1H)、8.72(s、1H)、8.61(s、1H)、8.04(br d、J=7.5Hz、2H)、7.61〜7.68(m、1H)、7.51〜7.58(m、2H)、4.91〜5.01(m、1H)、4.78(d、J=5.3Hz、1H)、4.52(dd、J=8.5、5.5Hz、1H)、3.79〜3.86(m、1H)、3.54〜3.64(m、2H)、2.34(dt、J=12.6、8.5Hz、1H)、2.16〜2.28(m、1H)、1.94〜2.04(m、1H)、0.64(s、9H)、−0.16(s、3H)、−0.38(s、3H);
ESI−MS:m/z 509.2[M+H]
+。
【0630】
ステップ5:化合物47fの調製
DMTrCl(394mg、1.16mmol)、AgNO
3(492mg、2.90mmol)及び2,4,6−コリジン(351mg、2.90mmol)を、DCM(6mL)中の化合物47e(300mg、0.59mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応物を食塩水でクエンチし、水層を分離し、DCMで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc)により精製し、黄色固体として化合物47fを得た(430mg、収率:90%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm−0.68(s、3H)、−0.22(s、3H)、0.67〜0.75(m、9H)、0.80〜0.89(m、1H)、1.54〜1.66(m、1H)、2.00〜2.08(m、1H)、2.29〜2.39(m、1H)、3.21(dd、J=12.0、5.9Hz、1H)、0.00(br dd、J=3.9、1.0Hz、1H)、3.74(s、3H)、3.75(s、3H)、4.58(dd、J=9.3、3.9Hz、1H)、5.37(q、J=9.3Hz、1H)、6.83〜6.96(m、4H)、7.20〜7.27(m、1H)、7.28〜7.35(m、2H)、7.36〜7.44(m、4H)、7.50〜7.60(m、4H)、7.61〜7.67(m、1H)、8.05(br d、J=7.6Hz、2H)、8.62〜8.69(m、1H)、8.71(s、1H)、11.12(br s、1H);
ESI−MS:m/z 811.3[M+H]
+。
【0631】
ステップ6:化合物47gの調製
EtOAc(150mL)中の化合物47f(3.23g、3.98mmol)の懸濁液を、H
2下(15psi)、Pd/C(炭素上10%、3.0g)の存在にて、30℃で終夜撹拌した。触媒を、珪藻土で濾過することにより除去し、濾液を減圧下で濃縮し、化合物アミンを得て、これを次ステップにてそのまますぐ使用した。粗生成物をDCM(110mL)に溶解し、続いて4−ニトロフェノール(3.53g、25.38mmol)、Et
3N(2.12mL、15.23mmol)及び活性化モレキュラーシーブを添加した。得られた混合物を、N
2雰囲気下、−78℃まで冷却した後、DCM(20mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(3.62g、15.23mmol)を滴下し、反応溶液を室温まで温め、終夜撹拌した。混合物をDCMで希釈し、珪藻土パッドを通して濾過した。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜50%のEtOAc)により精製し、化合物47gを得た(2.6g、収率:67%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm−0.62(s、3H)、−0.30(s、3H)、0.65(s、9H)、1.92〜2.11=1(m、2H)、2.44(br dd、J=9.9、3.5Hz、1H)、2.85〜3.01(m、1H)、3.04〜3.15(m、1H)、3.45(br d、J=3.9Hz、1H)、3.72(s、3H)、3.72(s、3H)、4.68(br dd、J=9.5、3.9Hz、1H)、5.47(q、J=9.5Hz、1H)、6.87(s、3H)、7.19〜7.25(m、1H)、7.26〜7.34(m、2H)、7.35〜7.48(m、5H)、7.51〜7.60(m、3H)、7.62〜7.70(m、1H)、8.05(br d、J=7.3Hz、2H)、8.33(d、J=9.0Hz、2H)、8.67(d、J=7.1Hz、1H)、8.80(br t、J=5.7Hz、1H)、11.15(s、1H);ESI−MS:m/z 986.6[M+H]
+。
【0632】
ステップ7:化合物47hの調製
活性化モレキュラーシーブを、乾燥THF(25mL)中の化合物47g(1g、1.07mmol)及び5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−3’−O−メチル−D−グアノシン[CAS番号103285−33−2](717mg、1.01mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を、窒素下、室温で2時間撹拌した。次に、THF(10mL)中のDMAP(619mg、5.07mmol)の溶液を、活性化モレキュラーシーブの存在下で2時間撹拌することにより前乾燥させ、添加し、反応を開始した。得られた反応混合物を、50℃で終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。水相をDCMで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、化合物47hを得た(875mg、収率:54%)。ESI−MS:m/z 759.2[M+2H]/2
+。
【0633】
ステップ8:化合物47iの調製
DCM(40mL)中の化合物47h(875mg、0.56mmol)の溶液を、水(0.05mL、2.81mmol)の存在下、DCA(0.19mL、2.25mmol)で1時間処理した。反応混合物をメタノール(2mL)中のピリジン(0.23mL、2.81mmol)の添加によりクエンチし、続いて減圧下で濃縮した。得られた残分をDCMに溶解し、得られた溶液を水及び食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物47iを得た(465mg、収率:91%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.11(br s、1H)、11.58(br s、1H)、11.09(br s、1H)、8.70(s、1H)、8.57(s、1H)、8.44(br s、1H)、8.29(s、1H)、8.05(d、J=7.3Hz、2H)、7.59〜7.70(m、1H)、7.47〜7.58(m、2H)、6.10(d、J=6.5Hz、1H)、5.41(dd、J=6.5、5.3Hz、1H)、5.29(t、J=5.3Hz、1H)、4.91(q、J=9.3Hz、1H)、4.54(br d、J=3.7Hz、1H)、4.48(dd、J=8.7、5.5Hz、1H)、4.22(dd、J=4.9、2.4Hz、1H)、4.15(q、J=3.3Hz、1H)、3.76(br s、1H)、3.54〜3.73(m、2H)、3.49(s、3H)、2.97(dd、J=13.4、7.7Hz、1H)、2.81〜2.90(m、1H)、2.75(spt、J=6.8Hz、1H)、2.18〜2.29(m、1H)、2.02〜2.15(m、1H)、1.74〜1.87(m、1H)、1.11(d、J=6.5Hz、3H)、1.08(d、J=6.9Hz、3H)、0.63(s、9H)、−0.17(s、3H)、−0.41(s、3H);ESI−MS:m/z 912.7[M+H]
+。
【0634】
ステップ9:化合物47jの調製
MeCN/THF(1:1、44mL、使用前に活性化3Åモレキュラーシーブで前乾燥)中の化合物47i(280mg、0.31mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の3.58mL、使用前に起動3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(97μL、0.31mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を室温で3時間振盪した。PADS(0.19g、0.61mmol)を添加し、振盪を更に1時間継続した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。合わせた濾液を、飽和NaHCO
3水溶液及び食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製し、単一のジアステレオマーとして化合物47jを得た(91mg、収率:26%)。
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm66.65(s、1P);
ESI−MS:m/z 1043.7[M+H]
+。
【0635】
ステップ10:化合物(
*R)21A、ナトリウム塩の調製
化合物47j(86mg、0.077mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(4mL)中で、変換完了まで45℃で撹拌(約1時間)した後、反応溶液を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残分をピリジン(4mL)に溶解し、続いてEt
3N(320μL、2.32mmol)及びトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(200μL、1.16mmol)を添加した。反応混合物を45℃で18時間撹拌した。イソプロポキシトリメチルシラン(0.82mL、4.65mmol)を添加し、撹拌を室温で18時間継続した。減圧下での濃縮後に得られた残分を、無水アセトニトリル中ですりつぶし、得られた沈殿物を、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD 10μm、150×50mm、移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により更に精製し、単一のジアステレオマーとして化合物(
*R)21Aを得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、ふわふわした白色固体として化合物(
*R)21A、ナトリウム塩を得た(27mg、収率:46%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.36(s、1H)、8、18(s、1H)、7.87(s、1H)、6.10(d、J=8.1Hz、1H)、5.68(dd、J=8.3、4.3Hz、1H)、4.83〜4.95(m、2H)、4.67〜4.72(m、1H)、4.61(m、J=2.0Hz、1H)、4.39(d、J=4.5Hz、1H)、4.27(ddd、J=11.8、6.5、2.4Hz、1H)、4.18(ddd、J=12.2、4.5、1.6Hz、1H)、3.55(s、3H)、3.36(br d、J=4.8Hz、2H)、2.55〜2.65(m、2H)、1.92〜2.03(m、1H);
31P NMR(162MHz、D
2O)δppm54.55(s、1P);
ESI−MS:m/z 702.4[M+H]
+。
【0638】
ステップ1:化合物48bの調製
TIPDSCl
2(765μL、2.39mmol)を、ピリジン(25mL)中の化合物48a[CAS番号1834500−50−3](0.6g、1.71mmol)の溶液に添加した。反応混合物を2時間撹拌した後、飽和NaHCO
3水溶液に注いで、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残りの生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc、続いてEtOAc中の0〜10%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物48bを得た(550mg、収率:54%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.06(br s、1H)、11.56(br s、1H)、8.05(s、1H)、4.85(d、J=7.3Hz、1H)、4.51〜4.64(m、1H)、4.29(q、J=7.2Hz、1H)、4.14〜4.23(m、1H)、3.90(dd、J=11.5、3.0Hz、1H)、3.76(dd、J=11.6、8.1Hz、1H)、2.78(spt、J=6.7Hz、1H)、2.10〜2.29(m、2H)、1.42〜1.58(m、1H)、1.13(d、J=7.0Hz、6H)、0.99〜1.10(m、28H);ESI−MS:m/z 594.4[M+H]
+。
【0639】
ステップ2:化合物48cの調製
活性化モレキュラーシーブを、乾燥THF(20mL)中の化合物48b(350mg、0.59mmol)及びスルファミン酸塩17a(745mg、0.85mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を、窒素下、室温で2時間撹拌した。次に、THF(5mL)中のDMAP(347mg、2.84mmol)の溶液を、活性化モレキュラーシーブの存在下で撹拌することにより前乾燥させ、添加し、反応を開始した。反応混合物を、50℃で終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。水相をDCMで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。化合物48cを、シリカでのカラムクロマトグラフィ(1順目:勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH、2順目:石油エーテル中の0〜100%のEtOAc、続いてEtOAc中の0〜10%のMeOH)の2順により精製した後、黄色固体として得た(401mg、収率:51%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.00(s、1H)、11.44(s、1H)、11.25(s、1H)、8.59(s、1H)、8.51(s、1H)、8.20(br t、J=5.4Hz、1H)、8.03(d、J=7.3Hz、2H)、8.00(s、1H)、7.62〜7.70(m、1H)、7.55(t、J=7.5Hz、2H)、7.46(d、J=7.5Hz、2H)、7.28〜7.39(m、6H)、7.18〜7.26(m、1H)、6.84〜6.92(m、4H)、6.30(dd、J=17.9、3.0Hz、1H)、4.98〜5.04(m、1H)、4.84〜4.95(m、1H)、4.56〜4.72(m、1H)、4.55(br s、1H)、4.39(t、J=5.5Hz、1H)、3.73〜3.93(m、3H)、3.71(s、3H)、3.70(s、3H)、2.88〜3.00(m、1H)、2.73(spt、J=6.8Hz、1H)、2.57〜2.68(m、1H)、2.20〜2.34(m、2H)、1.54〜1.66(m、1H)、1.09(d、J=6.8Hz、6H)、0.86〜1.07(m、28H);ESI−MS:m/z 1329.8[M+2H]/2
+。
【0640】
ステップ3:化合物48dの調製
乾燥MeOH(55mL、モレキュラーシーブで乾燥)中の化合物48c(1.3g、0.98mmol)の溶液を、HCl(Et
2O中2Mの0.19mL、13.7mmol)で4時間処理した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液を添加することによりクエンチし、続いてDCMで抽出した。有機相を無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、化合物48dを得た(670mg、収率:65%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm1.01〜1.08(m、28H)、1.12(d、J=6.8Hz、3H)、1.67〜1.75(m、1H)、2.20〜2.32(m、1H)、2.43〜2.54(m、1H)、2.62(br d、J=14.3Hz、1H)、2.79(spt、J=6.9Hz、1H)、2.85〜2.96(m、1H)、3.51(s、3H)、3.52〜3.57(m、2H)、3.75〜3.83(m、1H)、4.39〜4.48(m、1H)、4.50(d、J=4.2Hz、1H)、5.02(q、J=9.6Hz、1H)、5.09(t、J=4.5Hz、1H)、5.25(dd、J=9.8、4.1Hz、1H)、5.52(ddd、J=52.4、4.4、2.6Hz、1H)、5.68(br d、J=5.9Hz、1H)、6.30(dd、J=18.5、2.6Hz、1H)、7.56(t、J=7.7Hz、2H)、7.61〜7.69(m、1H)、8.02〜8.07(m、2H)、8.11(br s、1H)、8.14(s、1H)、8.57(s、1H)、8.71(s、1H)、11.22(br s、1H)、11.33(br s、1H)、12.09(br s、1H);ESI−MS:m/z 1060.7[M+H]
+。
【0641】
ステップ4:化合物48eの調製
乾燥THF(47.5mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物48d(640mg、0.60mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の7.05mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(200mg、0.66mmol)を一度に添加した。反応混合物を3時間振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(73mg、0.24mmol)を添加し、振盪を終夜継続した。ピリジン(19.5mL)及びPADS(456mg、1.53mmpl)を添加し、反応混合物を更に1時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。濾液を食塩水で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜15%のMeOH)により精製し、化合物48eを得た(250mg、収率:35%)。ESI−MS:m/z 1138.7[M+H]
+。
【0642】
ステップ5:化合物(
*R)43A、ナトリウム塩の調製
化合物48e(250mg、0.21mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、変換完了まで室温で撹拌(約4時間)した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、MeCN中ですりつぶした。沈殿物を、ピリジン(1.7mL)及びEt
3N(1.5mL)の混合物に溶解した。
トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(141μL、0.84mmol)を添加し、得られた反応混合物を変換完了まで室温で撹拌した(注記:所望の生成物の沈殿が観察された。イソプロポキシトリメチルシラン(596μL、3.36mmol)を添加し、撹拌を終夜とした。残分を、減圧下での濃縮後に得て、MeCN中ですりつぶし、得られた沈殿物を、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、10μm、150×50mm、移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により更に精製し、単一のP−エピマーとして化合物(
*R)43A、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、ふわふわした白色固体として化合物(
*R)43A、ナトリウム塩を得た(56mg、収率:37.5%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、61℃)δppm10.24(br s、1H)、8.34(br s、1H)、8.07(s、1H)、7.87(s、1H)、7.26(s、3H)、6.34(dd、J=18.6、2.2Hz、1H)、6.23(br s、2H)、5.69(d、J=51.8Hz、1H)、5.44〜5.54(m、1H)、5.39(dddd、J=17.3、9.8、7.2、4.7Hz、1H)、5.18(br s、1H)、5.06(q、J=9.8Hz、1H)、4.30〜4.38(m、1H)、4.29(br s、1H)、3.99〜4.10(m、1H)、3.86(dt、J=11.0、4.0Hz、1H)、3.63(dd、J=13.2、4.5Hz、1H)、3.36(dd、J=13.6、3.7Hz、1H)、2.45(dt、J=13.5、10.2Hz、1H)、2.20(m、J=9.1、4.5Hz、1H)、1.80〜1.91(m、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm51.63(s、1P);ESI−MS:m/z 690.1[M+H]
+。
【0645】
ステップ1:化合物49aの調製
無水ピリジン(500mL)中のN2−イソブチリル−3’−O−メチル−グアノシン3j(50g、136mmol)の溶液に、イミダゾール(18.52g、272mmol)、トリフェニルホスフィン(53.51g、204mmol)及びヨウ素(51.78g、204mmol)を添加した。反応混合物をN
2下、0〜5℃で3時間撹拌した。次いで、溶液を蒸発乾固させ、残分をDCM(500mL)に溶解した。飽和NaHCO
3水溶液を添加し、混合物を30分撹拌した。沈殿物を濾過し、真空下で乾燥させ、白色粉末として化合物49aを得た(56g、収率:86%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm11.94(br s、2H)、8.24(s、1H)、5.82(d、J=6.5Hz、1H)、5.69(br s、1H)、4.84(dd、J=5.0、6.5Hz、1H)、4.10(m、1H)、3.83(dd、J=3.0、4.5Hz、1H)、3.58(dd.J=7.0、10.5Hz、1H)、3.47(dd、J=7.0、10.5Hz、1H)、3.46(s、3H)、2.74(spt、J=6.5Hz、1H)、1.12(d、J=6.5Hz、6H):ESI−MS:m/z 477.8[M+H]
+。
【0646】
ステップ2:化合物3kの調製
アジ化ナトリウム(22.48g、345.8mmol)を、無水DMF(100mL)中の化合物49a(55g、115.2mmol)の溶液に添加し、N
2下、85℃で4時間撹拌した。次いで、反応溶液を25℃まで冷却し、水(2L)に注ぎ、30分撹拌した。沈殿物を濾過により回収し、乾燥させ、化合物3Kを得た(41g、収率:91%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.09(br s、1H)、11.63(br s、1H)、8.26(s、1H)、5.84(d、J=6.0Hz、1H)、5.68(d、J=5.0Hz、1H)、4.76(m、1H)、4.14(m、1H)、3.84(t、J=4.5Hz、1H)、3.69(dd、J=8.0、13.0Hz、1H)、3.57(dd、J=4.0、13.0Hz、1H)、3.43(s、3H)、2.77(spt、J=7.0Hz、1H)、1.13(d、J=7.0Hz、6H);ESI−MS:m/z 393.0[M+H]
+。
【0647】
ステップ3:化合物49bの調製
無水DMF(100mL)中の化合物3k(40.00g、101.94mmol)、イミダゾール(10.41g、152.9mmol)及びTBSCl(18.44g、122.4mmol)の混合物を、N
2下、25℃で17時間撹拌した。反応溶液を、減圧下、55℃で蒸発乾固させた。残分をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発させた。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘプタン中の20〜40%のEtOAc)により精製し、化合物49bを得た(45g、収率:87%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.08(br s、1H)、11.59(br s、1H)、8.29(s、1H)、5.87(d、J=7.5Hz、1H)、4.86(dd、J=4.5、7.5Hz、1H)、4.17(m、1H)、3.84〜3.79(m、2H)、3.56(dd、J=4.5、13.0Hz、1H)、3.45(s、3H)、2.77(spt、J=7.0Hz1H)、1.12(d、J=6.5Hz、6H)、0.74(s、9H)、−0.02(s、3H)、−0.23(s、3H);ESI−MS:m/z 507.6[M+H]
+。
【0648】
ステップ4:化合物49cの調製
トリフェニルホスフィン(31.06g、118.4mmol)を、THF(400mL)中の化合物49b(40g、78.95mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で10分撹拌した後、水(5.68g、315.2mmol)を30分かけて滴下した。TsOH(27.19g、157.9mmol)を添加し、撹拌を10分継続した。反応溶液を減圧下で蒸発させた。残分をDCM(400mL)に溶解し、水(3×400mL)で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗物質をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の1〜5%のMeOH)により精製し、トシレート塩として化合物49cを得た(35g、収率:68%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm9.38(br s、5H)、8.33(s、1H)、7.49(d、J=8.5Hz、2H)、7.12(d、J=8.5Hz、2H)、5.88(d、J=7.0Hz、1H)、4.85(dd、J=5.0及び7.0Hz、1H)、4.20(m、1H)、3.92(dd、J=2.0及び4.5Hz、1H)、3.46(s、3H)、3.31〜3.17(m、2H)、2.77(spt、J=7.0Hz、1H)、2.29(s、3H)、1.12(d、J=7.0Hz、6H)、0.74(s、9H)、−0.01(s、3H)、−0.25(s、3H);ESI−MS:m/z 481.6[M+H]
+。
【0649】
ステップ5:化合物49dの調製
化合物49c(TsOH塩、34g、52.1mmol)、4−ニトロフェノール(72.48g、521mmol)及びEt
3N(63.21g、625mmol)を、DCM(800mL)に溶解し、−78℃まで冷却した。DCM(50mL)中の4−ニトロフェニルクロロサルフェート(24.76g、104.2mmol)の溶液を30分かけて滴下した。反応混合物を0℃まで加温し、DCM(800mL)で希釈し、1MのNaH
2PO
4水溶液(3×800mL)で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗物質をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:MTBE中の1〜5%のDCM)により精製し、化合物49dを得た(19g、収率:53.5%)。
1H NMR(500MHz、CDCl
3)δppm9.49(br s、1H)、8.32(d、J=9.0Hz、2H)、7.63(s、1H)、7.47(d、J=9.0Hz、2H)、5.64(d、J=8.0Hz、1H)、4.95(dd、J=5.5、8.0Hz、1H)、4.38(s、1H)、3.84(d、J=5.5Hz、1H)、3.64(s、2H)、3.55(s、3H)、2.51(spt、J=7.0Hz、1H)、1.18(d、J=7.0Hz、3H)、1.12(d、J=7.0Hz、1H)、0.77(s、9H)、−0.10(s、3H)、−0.31(s、3H);ESI−MS:m/z 682.7[M+H]
+。
【0650】
ステップ6:化合物49eの調製
化合物49d(18g、26.4mmol)、N6−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−デオキシアデノシン(34.56g、52.55mmol)及びEt
3N(13.32g、131.6mmol)を、別々に乾燥DCM(3×72mL)に溶解した。各溶液を、N
2下、4時間撹拌することにより3Å活性化モレキュラーシーブで乾燥させた。次にEt
3N溶液を、N6−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−アデノシン(49d1)溶液に添加し、続いてスルファミン酸塩49d溶液を添加した(シリンジを通して移した)。得られた反応混合物を25℃で17時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、濾液を減圧下で蒸発させた。粗生成物49eを次ステップにてそのまま使用した。
【0651】
ステップ7:化合物49fの調製
上記の粗生成物49eをTHF(190mL)に溶解し、TBAF(14.57g、55.73mmol)で、25℃で16時間処理した。反応混合物を減圧下で蒸発乾固させた。残分をDCMに溶解し、2%酢酸水溶液(3×190mL)で洗浄し、蒸発させた。粗生成物をDCM(190mL)に溶解し、DCA(17.97g、139.4mmol)及び水(2.5mL、138.7mmol)で処理した。反応混合物を脱保護完了まで25℃で撹拌し、次いで5%のNaHCO
3水溶液で洗浄した。減圧下で蒸発させた後に得られた残分を、溶出液としてMeOH及び水を使用する逆相クロマトグラフィにより精製し、灰白色固体として化合物49fを得た(4g)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δ(ppm)12.07(s、1H)、11.59(s、1H)、11.19(s、1H)、8.75(s、1H)、8.68(s、1H)、8.47(t、J=5.5Hz、1H)、8.26(s、1H)、8.05(d、J=7.5Hz、2H)、7.65(t、J=7.0Hz、1H)、7.55(t、J=7.5Hz、2H)、6.51(t、J=6.5Hz、1H)、5.83(d、J=6.0Hz、1H)、5.64(d、J=6.0Hz、1H)、5.27〜5.23(m、2H)、4.67(q、J=5.5Hz、1H)、4.24(m、1H)、4.08(m、1H)、3.87(m、1H)、3.60(m、2H)、3.44(s、3H)、3.44〜3.28(m、2H)、3.10(m、1H)、2.76(m、2H)、1.12(d、J=3.0Hz、6H);ESI−MS:m/z 784.1[M+H]
+)。
【0652】
ステップ8:化合物49gの調製
乾燥MeCN/THF(1:1、24mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物49f(387mg、0.49mmol)の溶液を3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、反応フラスコに移した。1H−テトラゾール(MeCN中3〜4%溶液の4.32mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)を添加し、続いて2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(172μL、0.54mmol)を添加した。得られた反応混合物を2時間振盪した後、追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(78μL、0.25mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。tBuOOH(デカン中5.5M溶液の161μL、0.89mmol)を添加し、反応溶液を更に90分撹拌した後、濾過し、減圧下で濃縮した。精製をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7.5%のMeOH)により行い、化合物49gを得た(158mg、収率:31%)。ESI−MS:m/z 899.5[M+H]
+。
【0653】
ステップ9:化合物24、ナトリウム塩の調製
化合物49g(158mg、0.155mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(2mL)中で、変換完了まで室温で撹拌した(約2時間)。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、10μm、150×50mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製した。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物24、ナトリウム塩を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6、81℃)δppm10.19(br s、1H)、8.24(s、1H)、8.17(s、1H)、8.19(br s、1H)、6.92(s、1H)、6.33(dd、J=9.4、5.6Hz、1H)、6.19(br s、2H)、5.74(d、J=8.8Hz、1H)、5.36〜5.60(m、2H)、4.05〜4.24(m、3H)、3.82(d、J=4.4Hz、1H)、3.53〜3.63(m、1H)、3.50(s、3H)、3、26(br s、2H)、3.01〜3.11(m、1H、水ピーク下のシグナル)、2.87(dd、J=14.1、5.5Hz、1H);
31P NMR(126MHz、DMSO−d
6)δppm0.84(s、1P);ESI−MS:m/z 672.3[M+H]
+。
【0656】
ステップ1:化合物50aの調製
乾燥DCM(40mL)中の49f(1g、1.3mmol)及び1H−テトラゾール(0.2g、3.1mmol)の溶液を、3Åモレキュラーシーブで3時間前処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(0.4g、1.3mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を35℃で1時間撹拌した。キサンタンヒドリド(0.22g、1.43mmol)を添加し、撹拌を30分継続した。反応溶液をDCMで希釈し、食塩水、5%のNaHCO
3水溶液、及び水で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過した。濾液を、減圧下で蒸発乾固させた。粗物質をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の5〜10%のMeOH)により精製し、化合物50a及びそのシアノエチル脱保護生成物の600mgの混合物を得た。ESI−MS:m/z 916.0[M+H]
+。
【0657】
ステップ2:化合物(
*R)19A、ナトリウム塩及び化合物(
*S)19B、ナトリウム塩の調製
上記の生成物50aを、エタノール中33%のメチルアミン溶液(13mL)中で、変換完了まで室温で撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、MeOH及び水を移動相として使用する逆相C18カラムにより精製し、P−エピマー混合物を得た(60mg、収率:化合物50aからで7%)。両方の異性体を分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18、OBD 10μm、250×50mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeOH(B);勾配溶出)により精製し、最初の溶出異性体として化合物(
*R)19A、アンモニウム塩及び2番目の溶出異性体として化合物(
*S)19B、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行った。
【0658】
化合物(
*R)19A、ナトリウム塩。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、81℃)δppm9.17(br s、1H)、8.24(s、1H)、8.16(s、1H)、7.96(br s、1H)、6.97(s、2H)、6.38(dd、J=9.1、5.4Hz、1H)、6.20(br s、2H)、5.77(d、J=8.9Hz、2H)、5.51(br s、1H)、4.44〜4.51(m、1H)、4.26(br s、1H)、4.18(br s、1H)、3.78(d、J=4.6Hz、1H)、3.56〜3.62(m、1H)、3.53(s、3H)、3.20〜3.50(m、3H)、2.90(dd、J=14.5、5.4Hz、1H);ESI−MS:m/z 687.1[M+H]
+。
【0659】
化合物(
*S)19B、ナトリウム塩。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、81℃)δppm10.03(br s、1H)、8.29(s、1H)、8.18(s、1H)、8.00(br s、1H)、6.97(br s、2H)、6.38(dd、J=9.4、5.4Hz、1H)、6.26(br s、2H)、5.78(d、J=8.9Hz、1H)、5.50(br s、1H)、5.48(br s、1H)、4.22〜4.34(m、1H)、4.15(br s、1H)、4.09(q、J=11.2Hz、1H)、3.85(d、J=4.5Hz、1H)、3.60〜3.71(m、1H)、3.55(s、3H)、3.41〜3.48(m、1H)、3.34〜3.40(m、1H)、3.23〜3、34(m、1H)、2.87(dd、J=14.5、5.4Hz、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm55.50(s、1P);ESI−MS:m/z 678.1.1[M+H]
+。
【0662】
ステップ1:化合物51aの調製
イミダゾール(3.94g、57mmol)及びTBSCl(7.18g、470mmol)を、DMF(105mL)中のN6−ベンゾイル−2’−デオキシ−2’−フルオロアデノシン1a[CAS番号136834−20−3](12.7g、34.0mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を変換完了まで室温で撹拌した(2時間)。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和水NH
4Cl溶液及び水で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により行い、白色固体として化合物51aを得た(12g、収率:71%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−0.04(s、3H)、−0.02(s、3H)、0.82(s、9H)、3.81(dd、J=11.7、4.1Hz、1H)、3.99(m、2H)、4.62(ddd、J=21.7、11.7、6.9Hz、1H)、5.54(dq、J=52.8、2.0Hz、1H)、5.77(m、1H)、6.38(dd、J=18.6、1.4Hz、1H)、7.55(t、J=7.9Hz、2H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、8.04(d、J=6.9Hz、2H)、8.57(s、1H)、8.75(s1H);ESI−MS:m/z 488.0[M+H]
+。
【0663】
ステップ2:化合物51cの調製
反応フラスコに、DMAP(2.03g、16.6mmol)、乾燥DCM(40mL)及び活性化3Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で少なくとも2時間撹拌した。同時に、各々乾燥DCM(2×40mL)中の、化合物51a(1.6g、3.3mmol)の溶液及びサルファメート51b(2.5g、3.66mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約2時間)。両方の溶液(それぞれ化合物51a及びサルファメート51b)を、引き続いて反応フラスコに移した。得られた反応混合物を36時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液、食塩水、及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜1%のMeOH)により精製し、灰白色の泡状物として化合物51cを得た(1.8g、収率:53%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−0.25(s、3H)、−0.050(s、3H)、−0.015(d、J=2.8Hz、6H)、0.73(s、9H)、0.79(s、9H)、1.11(dd、J=6.9、1.4Hz、6H)、2.75(m、1H)、3.40(q、J=6.9Hz、1H)、3.45(s、3H)、3.48(q、J=6.9Hz、1H)、3.85(dd、J=11.7、3.4Hz、2H)、3.98(dd、J=12.4、2.1Hz、1H)、4.13(m、1H)、4.33(t、J=3.4Hz、1H)、4.71(dd、J=6.9、4.8Hz、1H)、5.49(dq、J=17.6、3.9Hz、1H)、5.86(d、J=6.9Hz、1H)、6.51(dd、J=18.6、2.1Hz、1H)、7.56(t、J=7.6Hz、2H)、7.66(t、J=7.2Hz、1H)、8.05(d、J=7.6Hz、2H)、8.30(s、1H)、8.59(s、1H)、8.71(t、J=6.2Hz、1H)、8.75(s、1H)、11.26(s、1H)、11.65(s、1H)、12.08(s、1H);ESI−MS:m/z 1030.4[M+H]
+。
【0664】
ステップ3:化合物33aの調製
Et
3N(12.1mL、87.37mmol)及びEt
3N.3HF(2.84mL、17.4mmol)を、ピリジン(34mL)中の化合物51c(1.8g、1.74mmol)の溶液に添加した。反応混合物を変換完了まで45℃で撹拌(約5時間)し、次いで室温まで冷却した。イソプロポキシトリメチルシラン(12.4mL、69.9mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。減圧下での濃縮後に得られた粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7%のMeOH)により精製し、灰白色の泡状物として化合物33aを得た(1.2g、収率:86%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm1.11(q、J=3.2Hz、6H)、2.75(m、1H)、3.40(s、1H)、3.43(s、3H)、3.64(d、J=12.4Hz、1H)、3.80(d、J=12.4Hz、1H)、3.86(t、J=4.5Hz、1H)、4.07(m、1H)、4.32(t、J=3.1Hz、1H)、4.67(q、J=5.7Hz、1H)、5.36(td、J=10.7、4.6Hz、2H)、5.66(d、J=6.2Hz、1H)、5.88(m、2H)、6.49(dd、J=16.5、2.8Hz、1H)、7.56(t、J=7.9Hz、2H)、7.66(t、J=7.6Hz、1H)、8.05(d、J=7.6Hz、2H)、8.25(s、1H)、8.66(s.1H)、8.74(d.J=32.4Hz、2H)、11.27(s、1H)、11.62(s、1H)、12.08(s、1H);ESI−MS:m/z 802.1[M+H]
+。
【0665】
ステップ4:化合物51dの調製
乾燥THF(25mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物33a(500mg、0.624mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の5.46mL、使用前に3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(206mg、0.686mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を終夜振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(94mg+38mg、0.312mmol+0.125mmol)を2つに分けて5時間の間隔で添加し、振盪を更に1日継続し、完全な変換とした。tBuOOH(デカン中5.5M溶液の227μL、1.25mmol)を添加し、反応混合物を更に1時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで十分にすすいだ。濾液を濃縮し、得られた残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7.5%のMeOH)により精製し、化合物51dを得た(110mg、収率:19%)。ESI−MS:m/z 917.5[M+H]
+。
【0666】
ステップ5:化合物22、ナトリウム塩の調製
化合物51d(110mg、0.12mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、変換完了まで室温で撹拌した(約2時間)。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物22、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物22、ナトリウム塩を得た(52mg、収率:60%)。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6、60℃)δppm10.67(brs、1H)、9.13(brs、1H)、8.37(s、1H)、8.18(s、1H)、7.99(brs、1H)、7.24(brs、2H)、6.33(dd、J=15.9、3.3Hz、1H)、6.29(brs、2H)、5.95(brd、J=50.9Hz、1H)、5.76(d、J=8.9Hz、1H)、5.59(brs、1H)、5.18〜5.25(m、1H)、4.47(brs、1H)、4.20(dt、J=11.9、6.1Hz、1H)、4.14(brs、1H)、3.94(brd、J=4.4Hz、1H)、3.75〜3.81(m、1H)、3.52(s、3H)、3.47〜3.55(m、1H)、3.42(s、1H);
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6):δppm−1.28(s、1P);
ESI−MS:m/z 690.3[M+H]
+。
【0669】
ステップ1:化合物52aの調製
炭酸カリウム(0.32g、2.3mmol)を、乾燥DMF(6mL)中の化合物41d(0.55g、1.8mmol)の溶液に添加した。得られた懸濁液を0℃まで冷却した後、ヨードメタン(0.15mL、2.3mmol)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、変換完了まで撹拌した(約2.5時間)。減圧下での濃縮後に得られた残分を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜4%のMeOH)により精製し、白色粉末として化合物52aを得た(0.45g、収率:79%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.25(s、1H)、7.36(s、1H)、6.02(d、J=5.5Hz、1H)、5.43(d、J=6.9Hz、1H)、5.09(t、J=5.5Hz、1H)、4.39(q、J=6.0Hz、1H)、3.97(q、J=3.4Hz、1H)、3.73〜3.80(m、1H)、3.57〜3.64(m、1H)、3.50〜3.55(m、1H)、3.45(s、3H)、3.40(s、3H);ESI−MS:m/z 314[M+H]
+。
【0670】
ステップ2:化合物52bの調製
乾燥ピリジン(12.7mL)中の化合物52a(0.85g、2.7mmol)の溶液に、DMAP(0.16g、1.3mmol)及びDMTrCl(1.46g、4.3mmol)を(小分けして)添加し、室温で4時間撹拌した。反応混合物をメタノール(9mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜0.2%のMeOH)により行い、灰白色の泡状物として化合物52bを得た(1.4g、収率:85%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.24(s、1H)、7.37(d、J=7.6Hz、2H)、7.29(t、J7.6Hz、2H)、7.22(m、6H)、6.87(dd、J=9.0、2.1Hz、4H)、6.04(d、J=4.8Hz、1H)、5.53(d、J=6.2Hz、1H)、4.47(q、J=5.5Hz、1H)、4.05(q、J=4.4Hz、1H)、3.85(t、J=4.8Hz、1H)、3.72(d、J=9.6Hz、6H)、3.45(s、3H)、3.35(s、3H)、3.20(d、J=4.8Hz、2H);ESI−MS:m/z 638.2[M+Na]
+。
【0671】
ステップ3:化合物52cの調製
化合物52b(0.9g、1.46mmol)、スルファミン酸塩17a(1.53g、1.75mmol)及びDMAP(0.9g、7.31mmol)を、各々別々に乾燥DCM(3×25.0mL)に溶解した。各溶液を、N
2下、3Å活性化モレキュラーシーブとともに少なくとも2時間撹拌することにより乾燥させた。DMAP溶液に、DCM中の化合物52bの溶液及びDCM中のスルファミン酸塩17aの溶液をそれぞれ添加した。得られた反応混合物を36時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液、食塩水及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜0.4%のMeOH)により精製し、化合物52c(0.38g、収率:19%)並びにモノ及びジDMTr−脱保護化生成物を含有するより極性の画分(0.8g)を得た。
【0672】
ステップ4:化合物52dの調製
DCM(10.6mL)中の化合物52c(0.38g、0.28mmol)の溶液に、DCA(DCM中10%の0.9mL、1.1mmol)及び水(30μL、1.4mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した。反応混合物を、ピリジン(0.1mL、1.4mmol)及び数滴のメタノールを添加することによりクエンチし、減圧下で濃縮した。同様の反応プロトコルを、上記の0.8gの極性の画分に適用した。両方の反応の残分を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜6%のMeOH)により精製し、白色粉末として化合物52dを得た(0.4g、収率:62%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm11.27(br s、1H)、8.74(s、1H)、8.62(s、1H)、8.54(br t、J=5.9Hz、1H)、8.23(s、1H)、8.06(d.J=7.6Hz、2H)、7.64〜7.70(m、1H)、7.52〜7.59(m、2H)、7.36(br s、1H)、6.36(dd、J=19.3、2.1Hz、1H)、6.28(d、J=6.2Hz、1H)、5.90(br s、1H)、5.58(br d、J=52.7Hz、1H)、5.22(t、J=5.5Hz、1H)、4.52〜4.64(m、1H)、4.07〜4.14(m、2H)、3.95〜4.01(m、1H)、3.64(dd、J=12.4、3.4Hz、1H)、3.56(dd、J=11.7、2.8Hz、1H)、3.43(s、3H)、3.38(s、3H)、3.12〜3.24(m、2H);ESI−MS:m/z 748.5[M+H]
+。
【0673】
ステップ5:化合物52eの調製
乾燥MeCN/DMF(5mL、4:1)混合物中の化合物52d(100mg、0.134mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45M溶液の2.38mL、1.14mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで10分処理した後、乾燥MeCN(1.0mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(80mg、0.27mmol)の溶液を添加した(注記:MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。tBuOOHの溶液(デカン中5〜6Mの126μL、0.67mmol)を添加し、撹拌を更に30分継続した。反応混合物をDCMで希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮した。残分をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7%のMeOH)により精製し、化合物52eを得た。
ESI−MS:m/z 863.1[M+H]
+。
【0674】
ステップ6:化合物55、ナトリウム塩の調製
上記の化合物52eを、エタノール中30%のメチルアミン溶液(10mL)中で、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を水/MeCN(4:1)混合物に溶解し、DCMで洗浄し、濃縮した。粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:XBridge OBD C18 5μm、150×30mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物55、アンモニウム塩を得た(25mg、収率:52dからで26%)。ナトリウム塩への最終的な変換を、Dowex 50WX8 Naイオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行った。
1H NMR(400MHz、D
2O)δ8.13(br s、1H)、8.00(br d、J=5.6Hz、1H)、7.42(br s、1H)、7.06(br s、1H)、6.42〜6.33(m、2H)、5.41(br s、1H)、5.35〜5.16(m、1H)、5.05〜4.88(m、1H)、4.65(br s、1H)、4.53〜4.40(m、2H)、4.33〜4.20(m、2H)、3.88〜3.76(m、1H)、3.60(s、4H)、3.48(s、3H).
19F NMR(376MHz、D
2O)δ−165.090(s、1F)、−196.605(s、1F);
31P NMR(162MHz、D
2O)δ−1.899(s、1P);ESI−MS:m/z 706.0[M+H]
+。
【0677】
ステップ1:化合物53bの調製
メチル5−(ジエトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート53a[CAS番号85109−99−5](3.24g、14.1mmol)及び乾燥MeCN(120mL)の入っている反応フラスコを、氷浴にて冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中55%分散液の1.23g、28.5mmol)を添加し、得られた混合物を室温で45分撹拌した。
別個のフラスコにて、ヨードトリメチルシラン(3.23mL、22.6mmol)を、乾燥トルエン(50mL)中の1,2−ジ−O−アセチル−3−O−メチル−5−O−ベンゾイル−D−リボフラノース([10300−21−7]、5g、14.1mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を室温で20分撹拌した後、氷浴にて冷却した上記の反応フラスコにゆっくりと移した。得られた反応混合物を変換完了まで50℃で撹拌した(約3.5時間)。室温まで冷却した後、EtOAcを添加した。有機相を水及び食塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘキサン中の0〜40%のEtOAc)により行い、無色のガムとして化合物53bを得た(4.3g、収率:58%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.0(m、3H)、7.70(t、J=7.6Hz、1H、)、7.56(m、2H)、6.36(m、1H)、6.23(s、1H)、5.49(dd、J=4.1、2.8Hz、1H)、4.63(m、2H)、4.26(m、2H)、3.78(s、3H)、3.68(m、1H)、3.47(m、1H)2.11(s、2H)1.11(m、6H);
ESI−MS:m/z 521.2[M+H]
+。
【0678】
ステップ2:化合物53cの調製
80%AcOH水溶液中の化合物53b(4.3g、8.25mmol)の溶液(50mL)を、室温で16時間撹拌した。次に反応溶液を氷冷水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:ヘキサン中の0〜30%のEtOAc)により行い、白色固体として化合物58cを得た(1.7g、収率:52%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm−10.27(s、1H)、8.34(s、1H)、8.00(m、2H)、7.70(m、1H)、7.55(t、J=7.9Hz、2H)、6.40(d、J=2.1Hz、1H)、5.54(q、J=2.3Hz、1H)、4.65(t、J=4.1Hz、2H)、4.34(m、1H)、4.19(dd、J=7.9、5.2Hz、1H)、3.87(s、1H).
【0679】
ステップ3:化合物53dの調製
ヒドラジン(THF中1M、362mL、362mmol)を、無水EtOH(200mL)中の化合物53c(8.1g、18.12mmol)の溶液に添加した。反応混合物を還流温度で撹拌し、THFを完全に蒸発させた(反応は、THFの存在下では非常に遅かった)。反応を完了(約72時間)した後、溶媒を減圧下で除去した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜10%のMeOH)により精製した。得られた生成物を水に溶解し、Amberlite(登録商標)IR120水素形態の添加によりpHを5に調整した。樹脂を濾過により除去し、水ですすぎ、濾液を蒸発させ、高真空下で乾燥させ、淡い黄色固体として化合物53dを得た(3.5g、68%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.75(s、1H)、8.65(s、1H)、8.54(s、1H)、5.92(d、J=6.9Hz、1H)、5.75(s、1H)4.39(t、J=5.9Hz、1H)、4.11(q、J=3.0Hz、1H)、3.83(q、J=2.8Hz、2H)、3.69(dd、J=12.1、3.1Hz、2H)、3.64(dd、J=12.1、3.1Hz、2H)、3.42(s、3H)、3.16(s、1H);ESI−MS:m/z 283.1[M+H]
+。
【0680】
ステップ4:化合物53eの調製
DMAP(0.75g、6.18mmol)及びDMTrCl(6.6g、19.7mmol)(小分けしたもの)を、乾燥ピリジン(52mL)中の化合物53d(3.5g、12.3mmol、無水トルエン及び乾燥ピリジンと共蒸発させることにより乾燥)の溶液に添加した。得られた反応混合物を4時間撹拌した後、これを、メタノール(10mL)の添加によりクエンチし、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、淡いピンク色の泡状物として化合物53eを得た(4.8g、収率:67%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.76(s、1H)、8.50(d、J=16.5Hz、2H)、7.28(m、4H)、7.20(m、5H)6.84(d、J=9.0Hz、4H)、5.99(d、J=4.8Hz、1H)、5.82(d、J=5.5Hz、1H)、4.67(d、J=5.5Hz、1H)4.19(q、J=4.1Hz、1H)、3.94(t、J=4.8Hz、1H)、3.73(s、6H)、3.37(s、3H)、3.23(q、J=3.4Hz、2H):ESI−MS:m/z 585.3[M+H]
+。
【0681】
ステップ5:化合物53fの調製
化合物53e(0.53g、0.9mmol)、スルファミン酸塩17a(0.876g、1.08mmol)及びDMAP(0.55g、4.5mmol)を、別々に乾燥DCM(3×20mL)に溶解した。各溶液を、N
2下、3Å活性化モレキュラーシーブとともに少なくとも2時間撹拌することにより乾燥させた。DMAP溶液に、化合物53eの溶液及びスルファミン酸塩17aの溶液をそれぞれ添加した。得られた反応混合物を36時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMで徹底的にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、淡い黄色の泡状物として化合物53fを得た(0.45g、収率:38%)。
ESI−MS:m/z 1321.5[M+H]
+。
【0682】
ステップ5:化合物53gの調製
DCM(20mL)中の化合物53f(0.75g、0.52mmol)の溶液に、DCA(DCM中10%の1.75mL、2.1mmol)及び水(47μL、2.6mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した(約2時間)。反応混合物を、ピリジン(0.2mL、2.6mmol)及び数滴のメタノールを添加することによりクエンチし、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜7%のMeOH)により精製し、灰白色粉末として化合物53gを得た(0.33g、収率:82%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.77(s、1H)、11.24(s、1H)、8.75(s、1H)、8.60〜8.64(m、3H)、8.60(s、1H)、8.04(d、J=7.6Hz、2H)、7.63〜7.67(m、1H)、7.53〜7.58(m、2H)、6.34(d、J=4.8Hz、1H)、6.37(dd、J=20.0、2.1Hz、1H)、5.89(d、J=6.2Hz、1H)、5.59(ddd、J=52.3、4.8、2.1Hz、1H)、5.46(t、J=4.8Hz、1H)、5.18(t、J=4.8Hz、1H)、4.56〜4.65(m、1H)、4.13〜4.18(m、2H)、4.00(td、J=7.4、3.1Hz、1H)、3.76(s、1H)、3.60〜3.69(m、1H)、3.36(s、3H)、3.26〜3.31(m、1H)、3.15〜3.23(m、1H);ESI−MS:m/z 717.3[M+H]
+。
【0683】
ステップ6:化合物53hの調製
注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した。
乾燥DMF(7mL)中の化合物53g(100mg、0.14mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45M溶液の2.48mL、1.12mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで30分処理した。次いでこれに、乾燥THF(1.0mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(75mg、0.25mmol)の溶液を滴下した。混合物を室温で3時間撹拌した後、乾燥THF(0.5mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(21mg、0.07mmol)の追加の溶液を添加した。得られた懸濁液を16時間更に撹拌した。tBuOOH(デカン中5〜6Mの140μL、0.70mmol)を添加し、反応物を更に30分撹拌した。混合物を減圧下で部分的に濃縮した。残分を濾過し、濾液を撹拌下でH
2O(20mL)に注ぎ、懸濁液を得た。固体を回収し、DCM/MeOH(3mL/1mL)に溶解し、分取薄層クロマトグラフィ(DCM:MeOH−8:1)により精製した。所望の画分を回収し、MeCN/DMSO(10mL/2mL)中で2時間かけてすりつぶし、懸濁液を得た。濾過後、濾液を蒸発乾固させ、DMSO(2mL)中の溶液として粗化合物53hを得て、次のステップに直接使用した。
ESI−MS:m/z=832.1[M+H]
+。
【0684】
ステップ7:化合物27、ナトリウム塩の調製
DMSO(2mL)中の化合物53hの前の溶液を、MeNH
2(EtOH中30%、3mL)で処理し、室温で2時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、別のバッチと合わせ、逆相分取HPLC(カラムWaters Xbridge Prep OBD 5μm C18 150×30;条件 水(10mMのNH
4CO
3)(A)−ACN(B)、B0で開始、B30で終了;勾配時間(分)7、100%Bの保持時間(分))1、流速(mL/分25)により精製し、凍結乾燥後、白色固体として化合物27、アンモニウム塩を得た(5mg)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.63(s、1H)、8.45(s、1H)、7.98(s、1H)、6.77(s、1H)、6.24〜6.33(m、2H)、5.11〜5.34(m、3H)、4.55(br s、1H)、4.28〜4.42(m、2H)、4.23(br s、1H)、4.08〜4.20(m、1H)、3.61(br d、J=12.96Hz、1H)、3.44(s、3H)、3.33(br d、J=13.69Hz、1H)、
19F NMR(376MHz、D
2O)δppm−198.29〜−197.44(m、1F)、
31P NMR(162MHz、D2O)δppm−2.34(s、1P);
ESI−MS:m/z=675.3[M+H]
+。
【0685】
ナトリウム塩への変換
Dowex 50W×8、200−400(10mL、H形態)をビーカーに添加し、脱イオンH
2O(30mL)で洗浄した。次いで樹脂に、15%H
2SO
4脱イオンH
2O溶液(30mL)を添加し、混合物を15分撹拌し、デカントした(30mL)。樹脂を、15%H
2SO
4脱イオンH
2O溶液を含むカラムに移し、15%H
2SO
4(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで中性になるまで脱イオンH
2Oで洗浄した。樹脂をビーカーに戻し、15%NaOH脱イオンH
2O溶液(30mL)を添加し、混合物を15分穏やかに撹拌し、デカントした(1回)。樹脂をカラムに移し、15%のNaOHのH
2O溶液(少なくとも4CV)で洗浄し、次いで脱イオンH
2Oで中性になるまで洗浄し、化合物27、アンモニウム塩(5mg)を最小量の脱イオンH
2O(3mL)に溶解し、カラムの上部に添加し、脱イオンH
2Oで溶出した。所望の画分を一緒に貯めて凍結乾燥し、白色固体として化合物27、ナトリウム塩を得た(2.1mg)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm8.75(s、1H)、8.52(br s、1H)、7.84〜8.36(m、1H)、6.65〜7.24(m、1H)、6.38(br d、J=19.07Hz、2H)、5.28〜5.46(m、1H)、5.26(br dd、J=8.53、4.77Hz、1H)、4.81〜4.93(m、1H)、4.63(br s、1H)、4.42(br dd、J=10.54、7.78Hz、2H)、4.19〜4.34(m、2H)、3.58〜3.75(m、1H)、3.54(s、3H)、3.30〜3.48(m、1H)、
19F NMR(377MHz、D2O)δppm−197.75(br s、1F);
31P NMR(162MHz、D2O)δppm−2.15(s、1P);
ESI−MS:m/z 675.2[M+H]
+。
【0688】
ステップ1:化合物54bの調製
化合物54a(1g、1.5mmol)及びサルファメート3o(1.3g、1.5mmol)を、DCE(10mL)に溶解した。4Åモレキュラーシーブ(粉末)を添加し、反応混合物をN
2下、室温で2時間撹拌した。DCE(2mL)中のDMAP(913mg、7.5mmol)及び4Åモレキュラーシーブ粉末(0.5g)の混合物を、N
2下、室温で6時間撹拌し、次いで上記の混合物に添加した。(注記:DCEを使用前に活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた)。反応混合物を、50℃で終夜撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、DCMですすいだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、水相をDCMで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の1〜2%のMeOH)により精製し、1.8g(収率:83%)の、化合物54b及びその2’結合位置異性体(構造を示さず)の混合物を得て、後者は、化合物54aが部分的に2’→3’TBSシフトした成績体であった。
ESI−MS:m/z 1097.5[M+H]
+。
【0689】
ステップ2:化合物54cの調製
上記の生成物混合物(2.6g、1.84mmol)を、DCM(30mL)に溶解し、これに、DCA(610μL、7.40mmol)及び水(330μL、1.84mmol)を添加した。反応混合物を、脱保護完了まで室温で撹拌(約1時間)した後、これを、メタノール(4mL)中のピリジン(1.5mL、18.4mmol)を添加することによりクエンチし、続いて水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分を分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD 5μm、150×30mm;移動相:H
2O(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、白色固体として純粋な化合物54cを得た(600mg、収率:40%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δppm12.09(br s、1H)、11.62(br s、1H)、9.26(s、1H)、8.99(s、1H)、8.89(s、1H)、8.45(br s、1H)、8.24(s、1H)、6.10(d、J=6.0Hz、1H)、5.82(d、J=6.0Hz、1H)、5.71(d、J=6.3Hz、1H)、5.48(br s、1H)、4.91〜5.00(m、2H)、4.72(q、J=5.8Hz、1H)、4.29〜4.40(m、1H)、4.03〜4.12(m、1H)、3.87(br t、J=4.3Hz、1H)、3.60〜3.74(m、2H)、3.44(s、3H)、3.35〜3.42(m、1H)、3.29(dd、J=14.1、7.8Hz、1H)、2.75(spt、J=6.8Hz、1H)、1.11(d、J=6.8Hz、3H)、1.09(d、J=6.9Hz、3H)、0.63(s、9H)、−0.08(s、3H)、−0.34(s、3H);
ESI−MS:m/z 795.4[M+H]
+。
【0690】
ステップ3:化合物54dの調製
乾燥THF(48mL)及び乾燥DMF(4mL)の混合物中の、化合物54c(400mg、0.5mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45M溶液の8.9mL、4.03mmol)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで30分処理した後、乾燥THF(4mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(273mg、0.91mmol)を、10分かけて滴下した(注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で3時間撹拌した。次に、tBuOOHの溶液(デカン中5〜6M溶液の500μL、2.5mmol)を添加し、撹拌を更に30分継続した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、濃縮した。残分をDCMに溶解し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の1〜10%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物54dを得た(130mg、収率23%)。
ESI−MS:m/z 910.5[M+H]
+。
【0691】
ステップ3:化合物3、アンモニウム塩の調製
化合物54d(58mg)を、エタノール中30%のメチルアミン溶液(2mL)中で、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分をピリジン(2mL)に溶解した後、Et
3N(30mg、0.27mmol)及びトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(21.7mg、0.13mmol)を添加し、得られた混合物を50℃で1日間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、イソプロポキシトリエチルシラン(0.1mL、0.54mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。減圧下での濃縮後に得られた残分を、分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD 5μm、150×25mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物3、アンモニウム塩を得た(4mg)。
1H NMR(400MHz、D2O)δppm9.26(s、1H)、9.02(s、1H)、8.74(s、1H)、7.94(s、1H)、6.40(d、J=1.5Hz、1H)、6.01(d、J=8.5Hz、1H)、5.39(td、J=9.1、5.3Hz、1H)、5.25(dd、J=7.9、4.5Hz、1H)、5.06〜5.11(m、1H)、4.55(s、1H)、4.48(br d、J=12.0Hz、1H)、4.09〜4.18(m、2H)、3.86(br d、J=14.6Hz、1H)、3.72(br d、J=14.3Hz、1H)、3.65(s、3H);
31P NMR(162MHz、D2O)δppm−2.22(s、1P);ESI−MS:m/z 673.2[M+H]
+。
【0694】
ステップ1:化合物55bの調製
乾燥ピリジン(33mL)中の3’−デオキシ−3’−フルオロイノシン55a[CAS番号117517−20−1](2.2g、8.14mmol)の溶液に、DMAP(0.49g、4.0mmol)及びDMTrCl(4.4g、13mmol)(小分けしたもの)を添加し、変換完了まで室温で撹拌(約2.5時間)した。反応混合物をメタノール(10mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により行い、灰白色の泡状物として化合物55bを得た(3.3g、収率:71%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.22(d、J=2.1Hz、1H)、7.93(d、J=1.4Hz、1H)、7.36(d、J=8.3Hz、2H)、7.28(t、J=7.6Hz、2H)、7.23(m、5H)、6.86(dd、J=8.3、6.2Hz、4H)、5.92(d、J=7.6Hz、1H)、5.14(dd、J=54.1、4.5Hz、1H)、5.02(dq、J=23.2、3.9Hz、1H)、4.35(dt、J=25.9、4.3Hz、1H)、3.74(s、6H)、3.29(dq、J=37.5、5.2Hz、2H):ESI−MS:m/z 572.0[M+H]
+。
【0695】
ステップ2:化合物55cの調製
化合物55b(0.66g、1.15mmol)、サルファメート17a(1.21g、1.38mmol)及びDMAP(0.704g、5.76mmol)を、各々別個に乾燥DCM(3×20.0mL)に溶解し、不活性雰囲気下、活性化3Åモレキュラーシーブで少なくとも2時間乾燥させた。次に、化合物55b及びサルファメート17aの溶液を、引き続いてDMAP溶液の入っている反応フラスコに移した。得られた反応混合物を24時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、引き続いて飽和NaHCO
3水溶液及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、灰白色の泡状物として化合物55cを得た(0.475g、収率:31%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.47(s、1H)、11.23(s、1H)、8.66(s、1H)、8.56(s、1H)、8.48(s、1H)、8.19(s、1H)、8.03(d、J=7.6Hz、2H)、7.84(s、1H)、7.65(t、J=7.2Hz、H1)、7.55(t、J=7.6Hz、2H)、7.48(d、J=76Hz、2H)、7.36(q、J=4.8Hz、4H)、7.32(m、4H)、7.23(t、J=7.6Hz、4H)、7、19(t、J=7.9Hz、5H)、6.90(dd、J=9.0、6.9Hz、4H)、6、81(dd、J=9.0、6.2Hz、4H)、6.34(m、1H)、6.23(d、J=6.2Hz、1H)、5.78(m、2H)、5.50(d、J=53.7Hz、1H)、4.72(m、2H)、4.43(d、J=24.1Hz、1H)4.01(t、J=7.9Hz、1H)、3.74(s、1H)、3.70(t、J=2.4Hz、12H)、3.25(dd、J=10.7、3.8Hz、1H)、2.99(d、J13.1Hz、1H)、2、70(dd、J=14.59.0Hz、1H)、ESI−MS:m/z 1310.0[M+H]
+。
【0696】
ステップ3:化合物55dの調製
DCM(12.6mL)中の化合物55c(0.453g、0.34mmol)の溶液に、DCA(DCM中10%の1.14mL、1.38mmol)及び水(31μL、1.72mmol)を添加し、脱保護化完了まで室温で撹拌した(約2時間)。反応混合物を、ピリジン(0.14mL、1.72mmol)及び数滴のメタノールを添加することによりクエンチした。得られた懸濁液を20分撹拌し、濾過し、乾燥させ、化合物55dを得た(0.21g、収率:86%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.5(d、J=3.4Hz、1H)、11.25(s、1H)、8.75(s、1H)、8.69(t、J=6.0Hz、1H)、8.61(s、1H)、8.35(s、1H)、8.09(d、J=3.4Hz、1H)、8.05(d、7.6Hz、2H)、7.66(t、J=7.2Hz、1H)、7.56(t、J=7.6Hz、2H)、6.32(dd、J=20.0、2.1Hz、1H)、6.21(d、J=7.6Hz、1H)、5.85(d.J=6.2Hz、1H)、5.60(m、1H)、5.49(m、3H)、5.34(d、J=4.8Hz、1H)、4.57(m、1H)、4.40(dt、J=26.9、3.4Hz、1H)、3.92(q、J=6.0Hz、1H)、3.65(t、J=4.1Hz、2H)、3.17(t、J=6.2Hz、2H);ESI−MS:m/z 706.0[M+H]
+。
【0697】
ステップ4:化合物55eの調製
DMF/THF(1:2、30mL、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥)中の化合物55d(260mg、0.37mmol)及び1H−テトラゾ−ル(MeCN中3〜4%の2.15mL、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、不活性雰囲気下、3Åモレキュラーシーブで2時間処理した後、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(129μL、0.41mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を室温で終夜振盪した。追加量の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(23μL、0.074mmol)を添加し、振盪を更に1日継続し、完全な変換とした。tBuOOH(デカン中5.5M溶液の134μL、0.74mmol)を添加し、反応混合物を更に1時間振盪した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンですすいだ。濾液を水で十分に洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜5%のMeOH)により精製し、化合物55eを得た(20mg、収率:7%)。ESI−MS:m/z 820.4[M+H]
+。
【0698】
ステップ5:化合物39、ナトリウム塩の調製
化合物55e(20mg、0.024mmol)を、エタノール中33%のメチルアミン溶液(10mL)中で、変換完了まで室温で撹拌した(約1時間)。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMeCN中ですりつぶし、続いて分取逆相HPLC(固定相:XBridge C18 OBD、5μm、250×30mm;移動相:0.25%炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製し、化合物39、アンモニウム塩を得た。ナトリウム塩への最終的な変換を、Na陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物39、ナトリウム塩を得た(13.5mg、収率:80%)。
31P NMR(162MHz、DMSO−d
6)δppm−2.06(s、1P);ESI−MS:m/z 663.3[M+H]
+。
【0701】
ステップ1:化合物56bの調製
乾燥ピリジン(30mL)中の3’−(O−メチル)イノシン(56a、1.5g、5.31mmol、CAS番号75479−64−0)の溶液に、DMAP(0.32g、2.65mmol)及びDMTrCl(2.69g、7.97mmol)(小分けしたもの)を添加し、変換完了まで室温で撹拌した。反応混合物をメタノール(15mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。得られた残分を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2.5%のMeOH)により行い、淡い褐色の泡状物として化合物56bを得た(2.19g、収率:71%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.35(s、1H)、8.22(s、1H)、8.00(s、1H)、7.34(d、J=7.6Hz、2H)、7.27(t、J=7.6Hz、2H)、7.21(m、5H)、6.84(m、4H)、5.89(d、J=4.8Hz、1H)、5.62(d、J=6.2Hz、1H)、4.78(q、J=5.3Hz、1H)、4.13(q、J=4.6Hz、1H)、3.99(t、J=5.2Hz、1H)、3.73(s、6H)、3.37(s、3H)、3.22(d、J=4.1Hz、2H);ESI−MS:m/z 585[M+H]
+。
【0702】
ステップ2:化合物56dの調製
反応フラスコに、DMAP(0.76g、6.2mmol)、乾燥DCM(25mL)及び活性化3Åモレキュラーシーブを入れた。得られた混合物を不活性雰囲気下、室温で少なくとも2時間撹拌した。同時に、各々乾燥DCM(2×25mL)中の、化合物56b(0.73g、1.24mmol)の溶液及び化合物56c(1.0g、1.49mmol)の溶液を、活性化3Åモレキュラーシーブで乾燥させた(約2時間)。両方の溶液(それぞれ化合物56b及び化合物56c)を、引き続いて反応フラスコに移した。得られた反応混合物を24時間撹拌した。モレキュラーシーブを濾過により除去し、ジクロロメタンで徹底的にすすいだ。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液、食塩水、及び飽和NH
4Cl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残分をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜2%のMeOH)により精製し、化合物56dを得た(0.54g、収率:39%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm8.72(s、1H)、8.66(s、1H)、8.27(s、1H)、8.09(m、1H)、8.05(m、2H)、7.99(s、1H)、7.65(m、1H)、7.56(t、J=7.6Hz、2H)、7.29(d、J=6.9Hz、2H)、7.24(t、J=7.6Hz、2H)、7.18(m、5H)、6.87(d、J=9.0Hz、1H)、6.81(dd、J=9.0、4.1Hz、4H)、6.46(m、1H)、6.24(d、J=3.4Hz、1H)、5.66(m、1H)、4.63(t、J=2.8Hz、1H)、4.54(m、1H)、4.11(m、1H)、3.93(m、1H)、3.71(s、6H)、3.32(d、J=8.3Hz、13H)、3.26(m、3H)、3.19(m、3H)、2.99(m、1H)、2.58(m、4H)、2.35(m、1H)、0.89(s、9H)、0.11(s、6H);ESI−MS:m/z 1116[M+H]
+。
【0703】
ステップ3:化合物56eの調製
Et
3N(2.65mL、19.0mmol)及びEt
3N.3HF(0.31mL、1.9mmol)を、ピリジン(9.5mL)中の化合物56d(0.53g、0.47mmol)の溶液に添加した。反応混合物を変換完了まで45℃で撹拌(約5時間)し、次いで室温まで冷却した。イソプロポキシトリメチルシラン(1.34mL、7.6mmol)を添加し、撹拌を終夜継続した。減圧下で濃縮し、粗5’脱保護化化合物を得て、これをDCM(13.3mL)に再溶解した。水(40μL、2.37mmol)及びジクロロ酢酸(DCM中10%の1.57mL、1.9mmol)を添加し、得られた反応混合物を1時間撹拌した(完全変換)後、これを、ピリジン(200μL、2.37mmol)及び数滴のメタノールの添加によりクエンチした。減圧下での濃縮後に得られた残分を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜9%のMeOH)により精製し、化合物56eを得た(220mg、収率:2ステップで66.6%)。
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm12.43(br s、1H)、11.20(br s、1H)、8.72(s、1H)、8.63(s、1H)、8.57(br t、J=5.5Hz、1H)、8.33(s、1H)、8.04(m、3H)、7.65(t、J=7.2Hz、1H)、7.56(t、J=7.9Hz、2H)、6.43(t、J=6.9Hz、1H)、6.17(d、J=5.5Hz、1H)、5.45(m、2H)、5.26(t、J=5.5Hz、1H)、4.38(m、1H)、4.23(t、J=4.1Hz、1H)、4.12(q、J=3.7Hz、1H)、3.84(m、1H)、3.68(m、1H)、3.57(m、1H)、3.40(s、3H)、3.12(m、2H)、2.84(m、1H)、2.33(m、1H):ESI−MS:m/z 699[M+H]
+。
【0704】
ステップ4:化合物56fの調製
乾燥MeCN/THF(1:2、9mL)中の化合物56e(200mg、0.286mmol)及び1H−テトラゾール(MeCN中0.45Mの溶液の5.09mL、0.99mmol、使用前に4Åモレキュラーシーブで乾燥)の溶液を、N
2下、4Åモレキュラーシーブで30分処理した後、乾燥MeCN(2mL)中の2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトラ(イソプロピル)ホスホロジアミダイト(155mg、0.52mmol)を、10分かけて滴下した(注記:THFをNa/ベンゾフェノンにてフレッシュとして蒸留し、MeCNを使用前にCaH
2にてフレッシュとして蒸留した)。得られた反応混合物を室温で30分撹拌した。tBuOOHの溶液(デカン中5〜6Mの溶液の286μL、1.43mmol)を添加し、撹拌を更に30分継続した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、珪藻土パッドを通して濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(勾配溶出:DCM中の0〜8%のMeOH)により精製し、白色固体として化合物56fを得た(130mg、収率:44%(純度:約80%LCUV))。ESI−MS:m/z=814.3[M+H]
+。
【0705】
ステップ5:化合物40、ナトリウム塩の調製
上記の化合物22f(130mg、0.072mmol)を、エタノール中30%のメチルアミン溶液(15mL)中で、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残分を水に溶解し、DCMで洗浄し、凍結乾燥した。粗生成物を分取逆相HPLC(固定相:XBridge OBD C18 5μm、150×30mm;移動相:10mM炭酸水素アンモニウム水溶液(A)−MeCN(B);勾配溶出)により精製した。ナトリウム塩への最終的な変換を、ナトリウム陽イオン交換樹脂で充填したカラムで水溶液を溶出することにより行い、凍結乾燥後、ふわふわした白色固体として化合物40、ナトリウム塩を得た(5.8mg、収率:22fからで3%)。
1H NMR(400MHz、D
2O)δppm8.39(s、1H)、7.91(br d、J=13.2Hz、2H)、7.24(br s、1H)、6.26(br s、1H)、6.18(br d、J=8.3Hz、1H)、5.49(br s、1H)、4.87〜5.06(m、1H)、4.51(br s、1H)、4.30(br d、J=3.7Hz、1H)、4.10(br s、3H)、3.42(s、3H)、3.38(br s、2H)、2.53〜2.75(m、2H);
31P NMR(162MHz、D
2O)ppm−1.23(s、1P);ESI−MS:m/z=657.0[M+H]
+。
【0706】
生物学的実施例
インビトロ・アッセイ
実施例1
STING SPA結合アッセイ
ヒトSTING SPA結合アッセイは、トリチウム標識された2’,3’cGAMP(環状(グアノシン−(2’→5’)−モノホスフェート−アデノシン−(3’→5’)−モノホスフェート)の、ビオチン化STINGタンパク質への置換を測定する。4つの膜貫通ドメインを欠いており、232位にRを有する(H232R)Q86WV6の残基139−379を含む可溶化態様の組み替えSTINGを、E.coliで発現させた。集団について対立遺伝子頻度が58%であることに基づき、H232Rは、野生型であると考えられる(Yi,et.al.,「Single Nucleotide Polymorphisms of Human STING can affect innate immune response to cyclic dinucleotides」 PLOS ONE.2013,8(10),e77846)。STINGコンストラクトは、N末端にHISタグを有しており、それに続き、TEVプロテアーゼ切断部位及びAVIタグを有しており、BirAビオチンリガーゼによる直接ビオチン化を可能にする(Beckett et al.,A minimal peptide substrate in biotin holoenzyme synthetase−catalyzed biotinylation.(1999)Protein Science 8,921−929)。精製後、かつビオチン化の前に、HISタグを切断させる。
【0707】
8nMの[
3H]−2’3’−cGAMP及び40nMのビオチン−STINGタンパク質をアッセイバッファー[25mM HEPES(Corning 25−060−C1)pH7.5、150mM NaCl(Sigma S5150)、0.5mg/mL BSA(Gibco 15260−037)、0.001%Tween−20(Sigma P7949)、分子生物学グレードの水(Corning 46−000−CM)]に添加することにより、ウェルあたりの合計体積8μLで、1536ウェルプレートでアッセイを行った。試験化合物(80nL)を、アコースティックディスペンサー(EDC Biosystems)を用いて100%DMSOに添加し、最終アッセイ濃度を1%DMSOとした。プレートを1分間遠心分離し、室温で60分間インキュベートした。最後に、(2μL)ポリスチレンストレプトアビジンSPAビーズ(PerkinElmer RPNQ0306)を添加し、プレートを密封し、室温で1分間遠心分離した。プレートを2時間暗所で適応させ、プレート当たり12分間ViewLux(Perkin Elmer)で読み取った。[
3H]−2’3’−cGAMPに関する飽和結合曲線は、STINGに対する結合について、天然リガンドについて報告されている値に匹敵する3.6±0.3nMのK
Dを示した(Zhang et al.,Cyclic GMP−AMP containing mixed phosphodiester linkages is an endogenous high−affinity ligand for STING。
【0708】
環状−ジ−GMPを含む他の天然リガンドもまた、予想される範囲内で、このアッセイにおいて値を返した。参照化合物はcGAMPであり、結果は、阻害率及びIC
50値として報告される。マウスSTINGに対する結合は、Q3TBT3の残基138−378を含有する上述のものと類似のコンストラクトを使用した。
【0709】
完全長ヒトSTING結合アッセイ
232位にRを有し(H232R)、N末端に6HISタグを有し、それに続きFLAGタグ、TEVプロテアーゼ開裂部位及びビオチン化のためのAVIタグを有する、Q86WV6の残基1−379由来のヒトSTINGを、HEK293−EXPI細胞内で組換え発現した。精製膜をこれらの細胞から調製し、STING発現を確認し、イムノブロットにより定量化した。Greiner 384ウェルアッセイプレート中でSTING含有膜を試験化合物と合わせ、STING SPA結合アッセイに使用したのと同じアッセイバッファー中、室温で1時間インキュベートした。次に、[
3H]−2’3’−cGAMPを添加し、プレートを室温で30分間インキュベートした。反応物を予め洗浄したPall 5073フィルタープレートに移し、各ウェルを50μLのアッセイバッファーで3回洗浄した。フィルタープレートを50℃で1時間乾燥させた。各ウェルに、10μLのMicroscintシンチレーション流体を添加し、プレートを密封し、ウェル当たり1分間TopCount(Perkin Elmer)で読み取った。
【0710】
STING SPR結合アッセイ
化合物を、S200 biacore SPR装置(GE Healthcare)で分析した。E.coliで産生した切断型STINGタンパク質を、ビオチン捕捉(GE Healthcare#BR100531)を介して、一連のSストレプトアビジンチップ上に固定した。化合物を、実施バッファー(10mM HEPES、pH7.4、150mM NaCl、0.005%P20、1mM TECEP)中、100uM〜0.195uMまで1:2希釈でスクリーニングした。1:1結合モデルを用いて定常状態の親和性及び動態評価を行った(STINGはダイマーとして処理した)。実験パラメータは以下のとおりであった。IFM化合物については60秒オン、300秒オフ、環状ジ−GMP(60秒オン/60秒オフ)、チオール異性体1(60秒オン/300秒オフ)、及びcGAMP(60秒オン/1200secオフ)、流速50μL/min及び25℃、40Hzでのデータ収集。
【0711】
STINGヒト細胞レポーターアッセイ
ヒトSTING経路のアゴニズムは、インターフェロン調節因子(IRF)により誘導可能なSEAPレポーターコンストラクトの安定な組み込みによって、ヒトTHP1単球細胞株由来のTHP1−ISG細胞(Invivogen、カタログ番号thp−isg)において評価される。THP1−Blue ISG細胞は、5つのインターフェロン(IFN)刺激応答配列と共に、ISG54ミニマルプロモーターの制御下で、分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)レポーター遺伝子を発現する。結果として、THP1−Blue ISG細胞により、SEAP活性を測定してIRF活性化をモニタリングすることが可能になる。細胞培養上清中のIRF誘導性SEAPのレベルは、アルカリホスファターゼ検出培地、SEAP検出試薬によって容易に評価される。これらの細胞は、ゼオシン耐性である。このアッセイにおいて、陽性対照として2’3’cGAMPを使用した。アッセイを行なうために、60,000個の細胞を、白色で底が不透明の組織培養処理された384ウェルプレートに30μL/ウェルで分配した。
【0712】
試験化合物を10μLの体積で添加した(最終濃度1%DMSO)。初めに化合物を100%DMSO中で調製し、化合物希釈プレート上にスポットし、その後、移す前に培地で希釈した。アッセイを37℃、5%CO
2で24時間インキュベートした後、プレートを1200rpm(120xg)で5分間遠心分離した。最後のインキュベートの後、90μLのアルカリホスファターゼ検出培地基質を新しい384ウェル透明プレートの各ウェルに加え、Biomek FXを使用して、10μLの細胞上清をアッセイプレートから新しいアルカリホスファターゼ検出培地プレートに移し、4回混合した。プレートを室温で20分間インキュベートした後、655nmでの吸光度をTecan Safire 2で測定した。
【0713】
STINGマウス細胞レポーターアッセイ
マウスSTING経路のアゴニズムは、インターフェロン誘導性Luciaルシフェラーゼレポーターコンストラクトの安定な組み込みによって、マウスRAW−264.7マクロファージ細胞株由来のRAW Lucia細胞(Invivogen、カタログ番号rawl−isg)において評価される。RAW Lucia細胞は、5つのインターフェロン(IFN)刺激応答配列と共に、ISG54ミニマルプロモーターの制御下で、分泌型ルシフェラーゼレポーター遺伝子を発現する。結果として、RAW Lucia細胞により、ルシフェラーゼの活性を測定してIRF活性化をモニタリングすることが可能になる。細胞培養上清中のIRF誘導によるルシフェラーゼのレベルは、ルシフェラーゼ検出試薬QUANTI−Luc(商標)を用いて容易に評価される。これらの細胞は、ゼオシン耐性である。このアッセイにおいて、陽性対照として2’3’cGAMPを使用する。アッセイを行うために、100,000個の細胞を、組織培養処理された透明で底が平らな96ウェルプレートに90μL/ウェルで分配した。試験化合物を10μLの体積で添加した。このアッセイを、37℃、5%CO2で、24時間及び48時間インキュベートした。インキュベート後、アッセイプレートから20μLの細胞上清を新しい96ウェル白色プレートに移し、50uLのQUANTI−Luc基質を加えた。プレートをインキュベートし、室温で5分間振盪した後、0.1秒の積分時間で発光をEnVision 2104で読み取った。
【0714】
ヒトインターフェロン−β誘導アッセイ
THP1−Blue ISG細胞を使用して、STING経路活性化後の培養上清へのIFN−βの分泌を測定する。アッセイを行うために、抗INF−β捕捉抗体を96ウェルMultiArrayプレート(Mesoscale Discovery)上にコーティングした。1時間のインキュベート後、プレートを洗浄し、このコーティングされたプレート内で、STINGヒト細胞レポーターアッセイプレート由来の50μLの上清又はIFN−β標準を、Sulfotagを付加した20μLの共役検出抗体と混合した。プレートをインキュベートし、2時間振盪し、洗浄し、読み取りバッファーを加えた。電気化学発光をSectorImagerで測定した。
【0715】
STING細胞シグナル伝達経路の評価
STING経路のアゴニズムは、ホスホ−STING(S366)、ホスホ−TBK1(S172)及びホスホ−IRF3(S396)のウェスタンブロットによって、THP1 BLUE ISG細胞において測定された。簡潔に述べると、90μLの核酸注入バファー中の5百万の細胞を、10μLの試験化合物と混合した。これらの混合物を、Amaxa Nucleofector(Lonza)上でプログラムV−001を用いてエレクトロポレーションした。細胞を新鮮な培地を入れた12ウェルプレートに移し、37℃、5%CO
2で1時間回復させた。次いで、細胞を冷HBSSで洗浄し、RIPAバッファーに溶解させた。サンプルは、総タンパク質を正規化し、ProteinSimpleサンプルバッファー又はLDSローディングバッファーのいずれかで希釈した。サンプルを95℃で5分間加熱変性した後、PeggySue(ProteinSimple)を使用してホスホ−及び総STING及びIRF3を測定し、一方、NuPAGE(Invitrogen)システムを使用してTBK1を測定した。データを、Compass又はLicor Odygseyソフトウェアを使用してそれぞれ分析した。
【0716】
STINGインビボ活性
全ての試験において、雌性Balb/cマウスはCharles River Labs(Wilmington,MA)から得て、6〜8週齢になり、体重が約20gになったときに使用した。全ての動物を、実験での使用前に最低5日間、あらゆる輸送関連ストレスから順応及び回復させた。逆浸透処理し塩素を添加した水及び食品照射された餌(Laboratory Autoclavable Rodent Diet 5010、Lab Diet)を不断給餌で与え、動物を12時間の明暗サイクルに維持した。使用前にケージ及び床敷きをオートクレーブ処理し、毎週交換した。全ての実験は、The Guide for the Care and Use of Laboratory Animalsに従って行い、Institutional Animal Care and Use Committee of Janssen R&D(Spring House,PA)により承認された。各実験群には、8匹のマウスが含まれていた。500,000個のCT26結腸癌腫瘍細胞をBalb/cマウスに皮下移植し、腫瘍を100〜300mm
3に成長させることによって、マウスCT26腫瘍モデルにおけるインビボ有効性を決定した。
【0717】
化合物を、リン酸緩衝生理食塩水中で、1回の注入当たり0.1mLの体積で配合し、腫瘍内注射した。約3日おきに0.05mg、合計3回用量をマウスに投与した。次式:((C−T)/(C))
*100(全ての対照動物が試験下にある場合)により、対照腫瘍体積(C)に対する、治療した腫瘍体積(T)のサイズの減少によって計算される腫瘍増殖阻害率(TGI)として、有効性を評価した。治癒は、最後の用量を投与した後に、10腫瘍体積倍加時間(TVDT)を測定可能な腫瘍が検出されなかった動物の数であると定義された。
【0719】
【表3】
ヒトIFN−β等級付け値を、THP−1細胞における試験用量範囲(0.78〜50μM)にわたって、24時間曝露後のpg/mL単位での総累積IFN−β誘導により求めた。
*IC
50及びEC
50は、少なくとも3つの値の平均である。
**群当たり8匹のマウス
(−)実施せず。
【0720】
生物学的実施例2:
STING初代ヒトPBMCサイトカイン誘導アッセイ
ヒトSTING経路のアゴニズムは、ヒト全血由来の初代ヒト末梢血単核細胞(PBMC)において評価される。1パイント(約420mL)のドナー新鮮血(AliCells Inc,(Alameda,CA))を、リンパ球分離培地(1.077−1.080g/mL(Corning(Manassas,VA)))の上に層状化し、次いで500gにて室温で20分間中断することなく遠心分離する。血清とリンパ球分離培地との界面で回収されたPBMCを、採取し、洗浄し、次いで計数する。PBMCは、B細胞、T細胞などのリンパ球及び単球のサブタイプから構成され、文献において、これらのサブタイプは、異なるレベルのSTINGタンパク質を発現するとして特徴付けられている。2’3’−cGAMPなどのSTINGアゴニストに応答して、これらの細胞が活性化され、様々な炎症性及び抗ウイルス性サイトカインの発現が誘導される。また、STINGアゴニストで刺激すると、これらの細胞は、活性化マーカーを上方調節する。サイトカイン誘導レベルは、ELISA、Luminex及びMSDを含む様々な方法によって測定することができる。活性化マーカーのアップレギュレーションのレベルは、フローサイトメトリーによって測定することができる。
【0721】
アッセイを行うために、1,000,000個の細胞を、組織培養処理された底が平らな96ウェルプレートに225μL/ウェルで分配し得る。試験化合物を、10倍濃度で、25μLの体積で添加し得る。一部の化合物を100%DMSOに溶解し得、これらの化合物を投与する培養物におけるDMSOの最終濃度は1%とし得る。このアッセイを、37℃、5%CO
2で48時間インキュベートし得る。200μLの上清を、プレートの底面上の細胞を乱すことなく採取し、次いでLuminex測定まで−20℃で凍結し得る。MILLIPLEX MAP Human Cytokine/Chemokine Magnetic Bead Panel−Immunology Multiplex Assay kitからのG−CSF、IFNα2、IFNγ、IL−1b、IL−6、IL−10、IL−12(p40)、IL−12(p70)、TNFα、及びMILLIPLEX MAP Human Cytokine/Chemokine Magnetic Bead Panel IVキット(EMD Millipore、ビレリカ、MA)からのIFNβ1検体を用い、製造業者のプロトコルに従って、Luminexアッセイを行った。サイトカイン誘導を、Luminex FlexMAP 3D(登録商標)装置(Luminex Corporation(ラドノール、PA))を使用して測定し得る。収集されたLuminexデータの分析を、MILLIPLEX Analystソフトウェア(EMD Millipore)を使用して行い得る。
【0722】
STING活性化された初代ヒトPBMCからの馴化培地を使用したPHH細胞におけるHBVウイルスの抑制
初代ヒト肝細胞は、B型肝炎ウイルスに感染し得、確定された感染中に、ウイルスタンパク質、例えばHBsAg及びHBeAgを産生し、これについてELISAにより検出し得る。エンテカビルなどの化合物を用いる療法的治療により、HBV再生を抑制し得、これについてウイルスタンパク質の産生減少により測定し得る。(細胞数)4x10
5個/ウェルの初代ヒト肝細胞(BioReclamation、ウェストベリー、NY)を、500μL/ウェルの組織培養処理された底が平らな24ウェルプレートに分配し得る。24時間後、細胞を30〜75moiのHBVに感染させ得る。翌日、PHHを3回洗浄し得、新鮮な維持培地を細胞に添加し得る。同時に、PBMCを、上述のとおり単離し得る。PBMCを刺激するために、10,000,000個の細胞を、組織培養物処理された底が平らな24ウェルプレートに400μL/ウェルで分配し得る。試験化合物を体積100μLで添加し得、次いで培養物を37℃、5%CO
2で48時間インキュベートし得る。上清を採取し得る。フローサイトメトリーを使用して、活性化マーカーのアップレギュレーションについて細胞を測定し得る。簡潔に述べると、細胞を、CD56、CD19、CD3、CD8a、CD14、CD69、CD54、CD161、CD4及びCD80を対象とする蛍光標識抗体で染色し得る。Attune NxTフローサイトメーター(Thermo Fisher、カールスバッド、CA)でサンプルを分析し得る。
【0723】
刺激したPBMC培養物から、上述のとおり、Luminexによるサイトカイン検出のために上清の一部を確保し得る。残りの上清を半分に分割し得、アッセイのd8で使用するために1つのアリコートを4℃で保存し得る。上清の他のアリコートを2XPHH培地で1:1に希釈し得、次いでd4感染したPHH細胞に添加し得る。96時間後、使用済み培地を交換し得、上清に、2XPHH培地を添加し1:1希釈し得る。この時点で、HBsAg ELISAキット(Wantai Bio pharm、北京、中国)を使用してHBsAgの仮測定を行い得る。96時間後、培地を回収し得、HBsAgを測定し得る。
【0724】
上記の明細書は、説明を目的として与えられる実施例と共に本発明の原理を教示するものであるが、本発明の実施には、以下の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に含まれる通常の変形例、適合例及び/又は改変例が包含される点が理解されるであろう。