特表2021-507415(P2021-507415A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-507415自動車用のカメラモニターシステムの動作方法および動作装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-507415(P2021-507415A)
(43)【公表日】2021年2月22日
(54)【発明の名称】自動車用のカメラモニターシステムの動作方法および動作装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20210125BHJP
   B60R 1/00 20060101ALI20210125BHJP
【FI】
   G06T1/00 330A
   B60R1/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-534436(P2020-534436)
(86)(22)【出願日】2018年12月18日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月19日
(86)【国際出願番号】EP2018085703
(87)【国際公開番号】WO2019121821
(87)【国際公開日】20190627
(31)【優先権主張番号】102017223473.3
(32)【優先日】2017年12月20日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102018202998.9
(32)【優先日】2018年2月28日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヴァインリヒ
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057AA16
5B057AA19
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CD11
5B057CE09
5B057CE10
5B057DA07
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
5B057DC36
(57)【要約】
自動車(101)用のカメラモニターシステム(100)の動作方法であって、カメラモニターシステム(100)は、自動車の1つの共通の側面(106,107)に割り当てられており、かつそれぞれ、自動車(101)の周囲(105)の画像(201,202)を提供するように構成されている2つのカメラ(102,103)を有しており、ここでこれらの画像(201,202)の画像化された周囲(105)は部分的に重畳している。この方法は、・第2のカメラ(103)の第2の画像(202)を変換するための変換パラメータを求めることを含んでおり、これによって、変換された第2の画像(302)の縁部領域(308)における画像要素(305)が、第1のカメラ(102)の第1の画像(301)の縁部領域(307)における対応する画像要素(306)と接続し、・第2の画像(202)の変換に対する別の変換パラメータを、求められた変換パラメータに関連して、かつ変換された第2の画像(302)に対する、提供された設定に関連して求めることを含んでおり、・第2の画像(202)を、別の変換パラメータによって、変換された第2の画像(302)に変換することを含んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(101)用のカメラモニターシステム(100)の動作方法であって、
前記カメラモニターシステム(100)は、前記自動車の1つの共通の側面(106,107)に割り当てられており、かつそれぞれ、前記自動車(101)の周囲(105)の画像(201,202)を提供するように構成されている2つのカメラ(102,103)を有しており、ここで前記画像(201,202)の画像化された周囲(105)は部分的に重畳しており、前記方法は、
第2の前記カメラ(103)の第2の画像(202)を変換するための変換パラメータを求めるステップであって、これによって、変換された第2の画像(302)の縁部領域(308)における画像要素(305)が、第1の前記カメラ(102)の第1の画像(301)の縁部領域(307)における対応する画像要素(306)に接続する、ステップと、
前記第2の画像(202)の前記変換に対する別の変換パラメータを、求められた前記変換パラメータに関連して、かつ前記変換された第2の画像(302)に対する、提供された設定に関連して求めるステップと、
前記第2の画像(202)を前記別の変換パラメータによって、前記変換された第2の画像(302)に変換するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記別の変換パラメータを求めるステップは、
前記第1の画像(301)における直線(320)上の3つの画像点(314,315,316)を求めるステップと、
前記変換パラメータを用いて、前記第2の画像(202)に基づいて、3つの対応する画像点(317,318,319)を求めるステップと、
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記直線(320)は、前記第1の画像(301)の前記縁部領域(307)に位置している、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の画像(301)における前記3つの画像点(314,315,316)と、前記3つの対応する画像点(317,318,319)とが一致するように、前記別の変換パラメータを求める、請求項2または3記載の方法。
【請求項5】
前記第2の画像(202)において2つの別の画像点(210,211)を求めるステップと、
前記別の画像点(210,211)のうちの一方を、前記変換された第2の画像(302)における所定の点(323)に変換するステップと、
前記提供された設定に関連して、前記別の画像点(210,211)のうちの他方を、所定の直線(324)に変換するステップと、
を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記第2の画像(202)の前記変換に対して8つの自由度を使用し、前記8つの自由度のうちの5つの自由度を、前記変換パラメータを用いて決定し、3つの別の自由度を前記別の変換パラメータを用いて決定する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記提供された設定は、
前記自動車(101)の下縁(311)をまっすぐに表示すること、
前記下縁(311)に対して平行に延在する線(325)をまっすぐに表示すること、および
前記周囲(105)のうちの所定の一部を表示すること
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの変換はホモグラフィ変換を含む、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記第1の画像(301)および前記変換された第2の画像(302)を全体画像(400)として、前記カメラモニターシステム(100)の共通のモニター(104)上に表示するステップを含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成されている、自動車用の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、特にトラック用のカメラモニターシステムの動作方法に関する。本発明はさらに、この方法を実施するように構成されている装置に関する。
【0002】
トラックおよびバス等の自動車は、従来、外部ミラーを有している。通常の外部ミラーの表示領域がカメラとモニターとによって画像化されるミラー代用システムも知られている。
【0003】
信頼できる動作を可能にする、自動車用のカメラモニターシステムの動作方法を提供することが望まれている。信頼できる動作を可能にするカメラモニターシステムの動作装置を提供することも望まれている。
【0004】
本発明は、自動車用のカメラモニターシステムの動作方法ならびにこの方法を実施するように構成されている、対応する装置を特徴とする。
【0005】
少なくとも1つの実施形態では、カメラモニターシステムは、自動車の1つの共通の側面に割り当てられている2つのカメラを有している。これらのカメラはそれぞれ、自動車の周囲の画像を提供するように構成されている。画像の画像化された周囲は、特に縁部領域において、少なくとも部分的に重畳している。
【0006】
第2のカメラの第2の画像を変換するための変換パラメータが求められる。この変換パラメータは、変換された第2の画像の縁部領域における画像要素が、第1のカメラの第1の画像の縁部領域における対応する画像要素に接続するように求められる。第2の画像の変換に対する別の変換パラメータは、求められた、この変換パラメータに関連して、かつ変換された第2の画像に対する、提供された設定に関連して求められる。第2の画像は、この別の変換パラメータによって、変換された第2の画像に変換される。
【0007】
第2の画像は、縁部領域において画像要素がつながって表示されるように、いわゆるスティッチングを用いて第1の画像に継ぎ合わせることができるように、別の変換パラメータによって変換される。第1の画像は、特に基準画像として用いられる。第2の画像は、たとえば射影変換とも称されるホモグラフィを用いて変換される。これらの変換パラメータは、画像要素が、変換後に2つの画像の縁部領域において、つながって互いに隣接するという条件を満たすように求められる、もしくは設定される。別の変換パラメータを用いて、変換された第2の画像に対する別の条件を満たすことが可能である。したがって、変換された第2の画像を、不所望な情報損失を伴わずに、第1の画像に継ぎ合わせることができ、かつ提供されている設定を満たすことができる。
【0008】
ここで第2の画像は、別の変換パラメータによって一度だけ変換される。特に、この変換パラメータは、第2の画像の変換のために直接的には使用されない。求められた変換パラメータは、まずは、別の変換パラメータに対する、提供された設定に関連して変換される。したがって、縁部領域における所望の接続と提供された設定との両方を実現するために必要なのは1回の変換だけである。
【0009】
この方法を用いて、表示された周囲をユーザーが直感的に把握することができるように、共通の側面の2つの異なるカメラの記録を表示することが可能である。第1の画像と第2の画像とは異なるカメラで記録されたのにもかかわらず、変換された2つの画像は、自身の縁部領域において互いにシームレスに接続する。この場合、特に、たとえば法的に規定された視野の表示を含んでいる提供された設定も満たされる。
【0010】
たとえば、第1のカメラは、たとえば望遠レンズを備えた、視野角が小さく、焦点距離が長いカメラである。たとえば、第2のカメラは、たとえば広角レンズを備えた、焦点距離が短く、視野角が大きいカメラである。たとえば、第1のカメラは、法的な視野クラス2および4をモニター上に表示するために使用される。たとえば、第2のカメラは、法的な視野クラス5および部分的に視野クラス4を表示するために使用される。特に、この方法は、法定の視野のクラスが予定しているものよりも大きな、周囲の領域を示すことを可能にする。したがって、特に、2つの画像が互いに隣接する縁部領域において、画像において可視の縁部および/または線を連続的に相互に隣接して表示することが可能である。カメラによって記録された画像領域のほぼ全体を、変換された画像において表示することが可能である。これによって、法的な視野のクラスを容易にカバーすることができる。特に、ホモグラフィ変換以外の別の画像変換を実行する必要はない。これによって、計算能力が省かれる。道路の側面または中央分離帯等の、車両に平行な線は、特にねじれなく表示される。
【0011】
少なくとも1つの実施形態では、別の変換パラメータを求めることは、第1の画像における直線上の3つの画像点を求めることを含んでいる。3つの対応する画像点は、変換パラメータを用いて、第2の画像に基づいて求められる。3つの画像点が直線上に位置するという境界条件によって、3つの画像点を求めることが容易に可能である。2つの画像点が求められた場合に、直線が規定されている。この場合、第3の画像点は、この直線上に位置していなければならない。特に、3つの画像点は、直線が第1の画像の縁部領域に位置するように求められる。したがって、第1の画像と変換された第2の画像とを容易に継ぎ合わせることができる。
【0012】
少なくとも1つの実施形態では、別の変換パラメータは、第1の画像における3つの画像点と、変換された第2の画像における3つの対応する画像点とが一致するように求められる。別の変換パラメータは、特に、第1の画像における3つの画像点と、第2の画像における3つの対応する画像点とが、変換された第2の画像への変換後に一致するように求められる。画像点の座標は、第1の画像と変換された第2の画像とにおいて一致している。これによって、2つの画像を互いにシームレスに接続することができる。
【0013】
少なくとも1つの実施形態では、第2の画像において2つの別の画像点が求められる。これらの別の画像点のうちの一方は、変換された第2の画像における所定の点に変換される。これらの別の画像点のうちの他方は、提供された設定に関連して、所定の直線に変換される。たとえば、直線は所定の点を通る。この直線に対する別の経過も可能である。特に、別の変換パラメータは、このような変換が実行されるように求められる。したがって、これらの別の画像点のうちの他方は、自由に選択可能な点では変換可能ではなく、設定された直線に変換可能である。したがって、提供された設定を満たすために、2つの別の画像点を用いて別の変換パラメータを求めることが可能である。
【0014】
少なくとも1つの実施形態では、第2の画像の変換に対して8つの自由度が使用される。8つの自由度のうちの5つの自由度は、変換パラメータを用いて決定される。8つの自由度のうちの他の3つの自由度は、別の変換パラメータを用いて決定される。共通の直線上で3つの画像点を求め、別の直線上で2つの別の画像点を求めることに基づいて、8つの自由度で、変換された第2の画像において、提供された設定を満たすことも、縁部領域において2つの画像をシームレスに接続することも実現することができる。
【0015】
少なくとも1つの実施形態では、提供された設定は、以下のうちの少なくとも1つを含んでいる。
・自動車の下縁をまっすぐに表示すること、
・この下縁に対して平行に延在する線をまっすぐに表示すること、および
・周囲のうちの所定の一部を表示すること。
【0016】
他の設定も可能である。特に、設定は、たとえばユーザーおよび/または走行状況によって動作時に変更可能である。たとえば、設定は、自動車が低速で走行しているか、駐車しているか、またはたとえば高速道路上で高速で走行しているかに関連して変えられる。
【0017】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの変換はホモグラフィ変換を含んでいる。これによって、第1の画像および変換された第2の画像の縁部領域において、つながっている画像縁部を互いに正確に接続することが可能になる。別の変換パラメータに基づいて、ホモグラフィによって、変換された第2の画像が著しく拡大されて、制限された所定のモニターサイズの場合に、法的に必要な視野全体を表示することができなくなることを回避することができる。
【0018】
第2の変換パラメータは、2つの画像が互いに正確に接続されることを可能にし、この際に、特に、法的に必要な視野全体の変換された第2の画像における表示を可能にする。さらに、不十分な画像情報を伴う、著しくひずんだ画像を回避することができる。第2の画像で1回だけ実行されるホモグラフィ変換によって、信頼でき、同時に十分な速さの変換が可能になる。少なくとも1つの実施例では、第1の画像は、第1のカメラの初期画像の変換された画像である。別の実施例では、第1のカメラの初期画像が直接的に使用される。
【0019】
少なくとも1つの実施形態では、第1の画像および変換された第2の画像は、全体画像として、カメラモニターシステムの共通のモニター上に表示される。たとえば、第1の画像は全体画像の上方の画像として表示される。変換された第2の画像は、全体画像の下方の画像として表示される。変換された第1の画像と変換された第2の画像とは異なるカメラに基づいているのにもかかわらず、この方法によって、全体画像をユーザーが直感的に把握することができる。ここでは、変換された第2の画像に対する設定も満たされる。
【0020】
少なくとも1つの実施形態に即した方法を実施するように構成されている、自動車用の装置は、たとえば、自動車用の制御機器(英語でECU、電子制御ユニット)の一部である。
【0021】
方法について説明した利点、特徴および発展形態は装置にも有効であり、装置について説明した利点、特徴および発展形態は方法にも有効である。
【0022】
別の利点、特徴および発展形態は、図に関連して説明される以下の例から明らかになる。同一の要素、同質の要素および同じ作用を有する要素には、すべての図において同じ参照符号が付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施例に即したカメラモニターシステムを備えた自動車の概略図である。
図2】実施例に即した第1のカメラの画像の概略図である。
図3】実施例に即した第2のカメラの画像の概略図である。
図4】実施例に即した全体画像の概略図である。
図5】実施例に即した全体画像の概略図である。
図6】実施例に即した方法のフローチャートである。
【0024】
図1は、ある実施例に相応する、上方からの自動車101の概略図を示している。自動車101は、たとえば、トレーラを備えたトラック、バスおよび/または乗用車である。
【0025】
自動車101は、ミラー代用システムであるカメラモニターシステム100を有している。カメラモニターシステム100は、自動車101の各側面106、107に2つのカメラ102、103を有している。カメラ102、103は、割り当てられた各側面106、107の周囲105を記録するために用いられる。
【0026】
別の実施例では、2つのカメラ102、103は、側面106、107の1つの側面にだけ配置されている。
【0027】
カメラモニターシステム100は、2つのモニター104を有しており、これらはそれぞれ、側面106、107の1つに割り当てられている。動作中、そこに配置されているカメラ102、103によって記録された、側面106での周囲105の一部が、割り当てられているモニター104上に全体画像400として表示される。側面107に割り当てられているモニター104には、周囲105の一部が、側面107に割り当てられているカメラ102、103によって記録された全体画像400として表示される。したがって、2つのモニター104上の全体画像400は異なっている。
【0028】
モニター104上の全体画像400は、特に、従来の外部ミラーの鏡像を表示するように、特に、従来の外部ミラーでは画像化できない、周囲105の別の一部を表示するように構成されている。
【0029】
カメラ102、103およびモニター104が信号技術的に結合されている装置110が設けられている。装置110は、カメラ102、103およびモニター104の両方を制御するように構成されている。たとえば、装置110は、自動車101の制御装置または制御装置の一部である。
【0030】
図2は、たとえば、第1のカメラ102によって側面106で記録されている第1の画像201を示している。カメラ102は、後方への周囲105の一部を記録する。
【0031】
図3は、たとえば、第2のカメラ103によって側面106で記録されている第2の画像202を示している。第2の画像202は、第1の画像201とは異なる、周囲105の一部を示している。しかし、周囲105の表示されたこれらの領域は、少なくとも部分的に重なっている。
【0032】
図2および図3の表示された画像201、202は、まだレンズのひずみが修正されていない。特に、図6の方法が続いて実施される前に、はじめに、レンズのひずみが修正される。特に、2つのカメラ102、103の、レンズのひずみが修正された画像は、ホモグラフィ変換によって互いに接続される。画像201、202は、はじめにレンズのひずみが修正され、その後、記載された方法のステップが適用され得る。
【0033】
図6に関連して以下に説明する方法が実施された後、2つの画像201、202に基づく全体画像400が、例として図4および図5にそれぞれ示されているように、モニター104に表示される。
【0034】
図4および図5の全体画像400では、上方の領域に、第1のカメラ102によって記録された第1の画像201ではなく、変換された第1の画像301が示されている。第1の画像201は、たとえばホモグラフィによって変換され、その結果、変換された第1の画像301の設定が実現される。たとえば、地平線は水平に表示されるべきであり、かつ/または自動車101の後縁は垂直に表示されるべきでる。このような実施例では、変換された第1の画像301は、第2の画像202の変換のための基準画像として用いられる。
【0035】
第1の画像201、301は、全体画像400において、たとえば上方に表示されている。変換された第2の画像302は、全体画像400において、たとえば下方に表示されている。変換された第2の画像302は、たとえば以降に説明されるように、第2の画像202を変換することによって生成される。
【0036】
この方法は、図6の実施例では、ステップ601で始まる。ステップ601では、たとえば、ひずんでいる第2の画像202を、変換されていない第1の画像201にシームレスに継ぎ合わせることができるようにするために、8つのホモグラフィパラメータが求められる。第1の画像201は、特に基準画像として用いられる。第1の画像201は、図6の実施例によるステップでは変換されない。しかし、画像201が既に変換された画像である可能性があり、たとえば、第1の画像201は、レンズのひずみの修正およびホモグラフィを用いて第1のカメラ102の画像から生じたものである。
【0037】
ステップ602では、第1の画像201において、3つの画像点314、315、316(図4および図5)が可能な限り相互に離れて選択される。特に、3つの画像点314、315、316は、第1の画像201、301の縁部領域307に位置する。縁部領域307は、全体画像400において第2の画像に隣接する領域である。
【0038】
ステップ603では、対応する画像点317、318、319の座標が、ステップ601からのホモグラフィパラメータの助けによって、第2の画像202から求められる。対応する画像点317、318、319は、画像点314、315、316に対応する。対応する画像点317、318、319は、特に、第2の画像202の縁部領域308にある。このためにホモグラフィパラメータが使用される。特に、ステップ603では、変換はまだ実行されていない。
【0039】
画像点314、315、316は、第1の画像201、301内に位置し、したがって全体画像400内に位置する。これは、たとえば、第1の画像が変換されない場合、同等である。変換後に、第2の画像302は第1の画像301に直接的に隣接するので、これらの点314、315、316はまた、同時に、変換された第2の画像302内に位置する。ホモグラフィパラメータによってここで、元の、特に、変換されていない第2の画像202内に位置する点317、318、319が特定される。特に、これらの点317、318、319は全体画像においては見られない。
【0040】
ステップ604では、変換された第2の画像302に対する少なくとも1つの別の設定を実現するために、8つの新しいホモグラフィパラメータが特定される。別のホモグラフィパラメータは、ステップ601からのホモグラフィパラメータに基づいているため、変換された第2の画像302の対応する画像点は、ちょうど、第1の画像201の画像点314、315、316上に位置するようになる。このために、8つの利用可能なホモグラフィパラメータのうち、5つの自由度が使用される。3つの画像点314、315、316および対応する変換された画像点は、直線320上に位置する。各画像点314から316に対して、X座標およびY座標が固定される。しかし、第3の点はいずれにしても他の2つの点とともに直線320上に位置するため、これから自由度を差し引く必要がある。ホモグラフィ変換の場合、直線は常に他の直線にマッピングされる。したがって、5つの自由度で十分である。
【0041】
したがって、変換された第2の画像302に対する画像コンテンツでの設定を実現するために、3つの自由度が依然として利用可能である。たとえば、第2の画像202における2つの別の画像点210、211(図3)が、手動または自動で選択される。たとえば、自動車101の下縁311で別の画像点210、211が選択される。
【0042】
別の画像点211は、たとえば、所定の点323で変換される(図4)。これを、手動の注釈によって、または自動的に較正点を用いて規定された箇所で行うことができる。たとえば、手動で2つの別の画像点210、211が第2の画像202において選択され、その後、全体画像400において、所定の点323ならびに対応する別の画像点326が手動で選択される。
【0043】
択一的または付加的に、たとえば、2つの較正点が空間内の規定された箇所に配置され、次にこれらが変換された第2の画像302内の規定された箇所に変換される。
【0044】
所定の点323および対応する別の画像点326は、たとえば、共通の直線324、たとえば、自動車101の下縁311上に位置する。別の画像点のうちの第1の画像点211は、所定の点323へ自由に変換可能である。別の画像点のうちの第2の画像点210は、特に、自由に選択可能な点で変換可能ではない。別の画像点210は、直線324上の、自由に特定されない対応する別の画像点326に変換される。択一的に、線を視野において、たとえば較正パターン上で、変換された第2の画像302における自由に特定される点にマッピングすることも可能である。したがって、3つの自由度は、ホモグラフィによって2つの別の画像点210、211もしくは唯一の別の画像点201ならびに付加的に線を変換するのに十分である。
【0045】
次に、ステップ605において、ステップ604からの新しいホモグラフィパラメータが第2の画像202に適用され、したがって、変換された第2の画像302が生成される。
【0046】
第1の画像201は、全体画像400において、たとえば上方に表示される。変換された第2の画像302は、全体画像400において、たとえば下方に表示される。この方法に基づいて、一方では、2つの縁部領域307と308とがシームレスに相互に移行させられ、他方では、変換された第2の画像302に対する少なくとも1つの設定が満たされる。
【0047】
変換された第2の画像302に対する設定は、たとえば、底面309での自動車101の牽引車両の横方向の外縁、すなわち、たとえば下縁311が、ねじれていない線を表すこと、すなわち、まっすぐに画像化されることを含んでいる。択一的または付加的に、この設定は、線、たとえばその上で、下縁311に対して平行に底面309が示される線が、ねじれていないことを含んでいる。択一的または付加的に、この設定は、周囲105の、法的に規定されたまたはこれを超える一部が、全体画像400において底面309に完全に示されることを含んでいる。
【0048】
変換された第2の画像302を生成するために、まずは、変換された第2の画像302を上方の画像301にシームレスに継ぎ合わせるために、従来のスティッチングと同様に、下方の画像302に対してホモグラフィパラメータが生成される。
【0049】
たとえば、上方の画像301では、左下隅点、右下隅点、およびこれら2つの隅点の中間の点が選択されている。これらは、3つの画像点314、315、316に相応している。
【0050】
左からホモグラフィマトリックスにこれらの画像点314、315、316をそれぞれ乗算することによって、対応する画像点の座標が、依然としてひずみのない第2の画像202に対して特定される。これは、後に、全体画像400において、下方の領域に示されるべきである。
【0051】
別のホモグラフィパラメータは、8つの方程式と8つの未知数とによる方程式系を解くことによって特定される。したがって、まだ変換されていない第2の画像202の3つの対応する画像点317、318、319は、変換された第2の画像302への変換後に、上方の画像310の3つの画像点314、315、316に隣接する。別のホモグラフィパラメータは、たとえば、(運転者から見て)自動車101の牽引車両の前方の左の隅点211が、下方の画像領域における規定された点323に変換されるように特定される。これには2つの自由度が必要である。所定の点323は次のように設定されている。すなわちこれが、一方では上方の画像領域において見られる、牽引車両の下縁311を伴う線324を形成し、他方では、下方の画像領域において、下方へ向かってさらに、カメラ入力画像202の可能な限り多くの画像情報が表示されることが保証されるように設定されている。しかし、特に、黒色で表示されるだろうカメラ入力画像202外の領域は可視ではない。
【0052】
図4では、変換された第2の画像302に対する設定は、たとえば、下縁311に対して平行に延在している線325が、上方の画像301および下方の画像302に部分的に表示されていても、ねじれている線として保持されることである。このために、たとえば、両方の画像において可視の線上で、第2の画像202の点が、上方の画像301の線上の任意の点にマッピングされる。このためには1つの自由度が必要である。
【0053】
そこから求められた別のホモグラフィパラメータは、第2のカメラ入力画像202に適用され、結果は、全体画像400の下方の画像領域に表示される。
【0054】
図5は、図4の実施例と比較して、変換された第2の画像302に対する設定が変更された別の実施例を示している。図4において、平行な線がねじれて表示されるべきではないという要件の代わりに、図5の実施例における設定は、可能な限り多くの画像情報が右側の外へ向かって可視であるべきであるということである。これに相応して、線325は、上方の画像301から下方の画像302への移行領域においてねじられている。このために、周囲105のより大きな一部が下方の画像領域に表示されている。
【0055】
変換された第2の画像302に対する設定に関係なく、変換された第2の画像302の画像要素305および第1の画像301の対応する画像要素306は、互いにシームレスに隣接して表示される。したがって、全体画像400では、モニター104に表示されるすべてのカメラ画像301、302の間で、正確に相互に接続している画像縁部および線が実現されており、ここで、設定された基準および設定に相応する一部の表示、および所定の基準および設定に相応する第2のカメラ画像202のひずみが可能である。
【0056】
別のホモグラフィパラメータを自動的に求めるために、カメラ102、103を仮の較正保持部に固定することができる。カメラ102、103は、後の設置後に、カメラ位置に相応する底面に対して相対的に位置する面に位置する2つの較正点を記録する。次に、これらの較正点のうちの一方が、画像の下方の領域における、定められた点にマッピングされる。これらの較正点のうちの他方は、画像の下方の領域における、定められた直線上の任意の点にマッピングされる。
【0057】
変換された第2の画像302を生成するために、第2の画像202は特に、一度だけ変換されればよい。これによって、信頼できる、十分に速い変換が可能になる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】