(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-508887(P2021-508887A)
(43)【公表日】2021年3月11日
(54)【発明の名称】料金計算処理方法と装置及び車両支払システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/08 20120101AFI20210212BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20210212BHJP
【FI】
G06Q20/08 300
G06Q50/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-536520(P2020-536520)
(86)(22)【出願日】2018年12月11日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月29日
(86)【国際出願番号】CN2018120279
(87)【国際公開番号】WO2019128696
(87)【国際公開日】20190704
(31)【優先権主張番号】201711480886.4
(32)【優先日】2017年12月29日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】513278998
【氏名又は名称】中国▲銀▼▲聯▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】祖 立▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】万 四爽
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲ユエ▼
(72)【発明者】
【氏名】何 朔
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L055AA35
(57)【要約】
自動車の一意の識別子を受信する第1受信ユニット(110)と、料金計算を完了した後、車両支払システムに自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信する送信ユニット(120)と、車両支払システムから第1リクエストに対する応答を受信する第2受信ユニット(130)と、を含む料金計算処理装置(1000)を提供する。料金計算処理方法、当該料金計算処理装置を含む充電スタンド、料金計算処理装置又は充電スタンドと通信する自動車、車両支払システム、車両支払システム用シグナリング伝送方法、及びコンピューター記憶媒体をさらに提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の一意の識別子を受信する第1受信ユニットと、
料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信する送信ユニットと、
前記車両支払システムから前記第1リクエストに対する応答を受信する第2受信ユニットと、を含む、
ことを特徴とする料金計算処理装置。
【請求項2】
前記第1受信ユニットは、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信するように構成され、前記読取装置は、前記充電ガンが自動車の充電口に差し込まれた後、前記自動車の充電口内又は周囲に設置されたタグによって前記自動車の一意の識別子を読取るように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の料金計算処理装置。
【請求項3】
前記タグは、NFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグである、
ことを特徴とする請求項2に記載の料金計算処理装置。
【請求項4】
前記第1受信ユニットは、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信するように構成され、前記読取装置は、電力データ伝送ラインによって、充電口を介して自動車のシステムバスに接続されて、前記自動車の一意の識別子を読取る、
ことを特徴とする請求項1に記載の料金計算処理装置。
【請求項5】
前記第1リクエストは、前記送信ユニットが前記車両支払システムに送信した、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストである、
ことを特徴とする請求項1に記載の料金計算処理装置。
【請求項6】
前記第1リクエストに対する応答は、取引成功、取引失敗又は取引応答なしを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の料金計算処理装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の料金計算処理装置を含む、
ことを特徴とする充電スタンド。
【請求項8】
料金計算処理装置から自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを受信し、前記第1リクエストをトークンリクエスト装置に転送するように構成されるフロント装置と、
前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得し、前記取引トークンを前記フロント装置に返すように構成されるトークンリクエスト装置と、を含む、
ことを特徴とする車両支払システム。
【請求項9】
前記フロント装置は、前記取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、前記取引プラットフォームから前記取引リクエストに対する応答を受信し、前記応答を前記料金計算処理装置に転送する、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両支払システム。
【請求項10】
前記トークンリクエスト装置は、自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両支払システム。
【請求項11】
前記トークンリクエスト装置は、ユーザー装置から前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両支払システム。
【請求項12】
前記トークンリクエスト装置は、取引トークンが記憶され、前記自動車の一意の識別子に基づいて前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両支払システム。
【請求項13】
前記第1リクエストは、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストである、
ことを特徴とする請求項8に記載の車両支払システム。
【請求項14】
自動車の一意の識別子を受信することと、
料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信することと、
前記車両支払システムから前記第1リクエストに対する応答を受信することと、を含む、
ことを特徴とする料金計算処理方法。
【請求項15】
前記の自動車の一意の識別子を受信することは、
充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信することを含み、前記読取装置は、前記充電ガンが自動車の充電口に差し込まれた後、前記自動車の充電口内又は周囲に設置されたタグによって前記自動車の一意の識別子を自動的に読取るように構成される、
ことを特徴とする請求項14に記載の料金計算処理方法。
【請求項16】
前記タグは、NFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグである、
ことを特徴とする請求項15に記載の料金計算処理方法。
【請求項17】
前記の自動車の一意の識別子を受信することは、
充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信することを含み、前記読取装置は、電力データ伝送ラインによって、充電口を介して自動車のシステムバスに接続されて、前記自動車の一意の識別子を読取る、
ことを特徴とする請求項14に記載の料金計算処理方法。
【請求項18】
前記の車両支払システムに第1リクエストを送信することは、
前記車両支払システムに、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストを送信することを含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の料金計算処理方法。
【請求項19】
前記第1リクエストに対する応答は、取引成功、取引失敗又は取引応答なしを含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の料金計算処理方法。
【請求項20】
フロント装置とトークンリクエスト装置を含む車両支払システム用シグナリング伝送方法であって、
前記フロント装置が、料金計算処理装置から自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを受信し、前記第1リクエストを前記トークンリクエスト装置に転送することと、
前記トークンリクエスト装置が、前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得し、前記取引トークンを前記フロント装置に返すことと、を含む、
ことを特徴とするシグナリング伝送方法。
【請求項21】
前記フロント装置が、前記取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、前記取引プラットフォームから前記取引リクエストに対する応答を受信し、前記応答を前記料金計算処理装置に転送することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のシグナリング伝送方法。
【請求項22】
前記トークンリクエスト装置が前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することは、
前記トークンリクエスト装置が、自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のシグナリング伝送方法。
【請求項23】
前記トークンリクエスト装置が前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することは、
前記トークンリクエスト装置が、ユーザー装置から前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のシグナリング伝送方法。
【請求項24】
前記トークンリクエスト装置が前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することは、
前記トークンリクエスト装置が、取引トークンを記憶し、前記自動車の一意の識別子に基づいて前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のシグナリング伝送方法。
【請求項25】
前記第1リクエストは、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストである、
ことを特徴とする請求項20に記載のシグナリング伝送方法。
【請求項26】
コマンドを含み、前記コマンドが実行されるときに請求項14から19のいずれか一項に記載の料金計算処理方法又は請求項20から25のいずれか一項に記載のシグナリング伝送方法を実行する、
ことを特徴とするコンピューター記憶媒体。
【請求項27】
タグを含み、請求項1から6のいずれか一項に記載の料金計算処理装置又は請求項7に記載の充電スタンドと通信する、
ことを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車技術分野に関し、特に料金計算処理方法と装置、当該料金計算処理装置を含む充電スタンド、料金計算処理装置又は充電スタンドと通信する自動車、車両支払システム、車両支払システム用シグナリング伝送方法、及びコンピューター記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
人々の生活水準が高くなるにつれて、自動車は多くの人の生活の一部になってきた。電気自動車は新エネルギー車として、汚染がないという利点があり、ますます人々に歓迎され、重視されている。開発している電気自動車は、バッテリー式電気自動車(Battery powered electric vehicle)、モーターと内燃機関を併用するハイブリッド車(Hybrid electric vehicle)及び燃料電池車(Fuelcell electric vehicle)等を有する。電源プラグを差し込み可能なハイブリッド車及びバッテリー式電気自動車は、車両の内部に搭載された高圧蓄電池から駆動に必要な電力を受け取る電気自動車である。内部に蓄電池を備えたこのような電気自動車は、外部から電気エネルギーを供給できる給電手段が必要となり、このような大量の充電ステーションは連続的に建設され、既存の充電ステーションはいくつかの充電スタンドからなり、既存のガソリンスタンドと類似し、各充電スタンド又はいくつかの充電スタンドは、自動車の所有者による充電を助け、料金を受け取るために指定されたスタッフにより管理されるため、大型の充電ステーションは、管理、料金を受け取る等に大量のスタッフが必要となり、そうするとコストが上がり、充電ステーションの費用が高くなる。
【0003】
現在、ユーザーが参加するインタラクティブなスマート支払方式(例えば、充電カード、コード読取り等)が提案されており、それによって、ある程度スタッフの数を減らし、コストを削減することができる。具体的には、カードで支払うシーンにおいて、ユーザーはまず、充電ガンを自動車の充電口に差し込んで充電を行い、その後、充電スタンドで料金計算を行い、続けて、ユーザーは充電スタンドの位置に到着して充電の終了を準備し、充電インターフェースで充電の終了を選択し、指示に従ってカードを差し込み、カードの取引パスワードを入力し(選択可能である)、最後に、充電スタンドは支払バックグラウンドと通信して支払を完了し、充電スタンドは支払を完了したことを表示し、ユーザーはガンを抜く。二次元コードで支払うシーンにおいて、まずユーザーは充電ガンを自動車の充電口に差し込んで充電を行い、充電スタンドにより料金計算を行い、その後、ユーザーは充電スタンドの位置に到着して充電の終了を準備し、充電インターフェースで充電の終了を選択し、続けて、ユーザーは携帯電話を取り出してスキャンAPPを開き、且つ携帯電話が充電スタンドのスキャン装置と協力してコードスキャンを完了し、その後、充電スタンドは支払バックグラウンドと通信して支払を完了し、充電スタンドは支払を完了したことを表示し、最後に、支払バックグラウンドによって携帯電話のスキャンAPPに支払を完了したことを通知し、ユーザーはガンを抜き、充電ガンを置く。
【0004】
上記カードで支払い又は二次元コードで支払うシーンにおいて、ユーザーは支払い取引のインタラクションに参加する必要があり、「無意識」なユーザーエクスペリエンスを実現できず、ユーザーの自動差し引きを実現できない。
【0005】
以上の本発明の背景部分に開示された情報は、本発明の全体的な背景に対する理解を高めることのみを目的としており、当業者に知られている従来技術を構成することを承認したり、又は任意の形で暗示したりするものと見なされるべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来技術の複数の問題のうちの少なくとも1つを解決するために、本発明は、自動車の一意の識別子を受信する第1受信ユニットと、料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信する送信ユニットと、前記車両支払システムから前記第1リクエストに対する応答を受信する第2受信ユニットと、を含む料金計算処理装置を提供する。
【0007】
上記料金計算処理装置において、前記第1受信ユニットは、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信するように構成され、前記読取装置は、前記充電ガンが自動車の充電口に差し込まれた後、前記自動車の充電口内又は周囲に設置されたタグによって前記自動車の一意の識別子を読取るように構成される。
【0008】
上記料金計算処理装置において、前記タグは、NFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグである。
【0009】
上記料金計算処理装置において、前記第1受信ユニットは、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信するように構成され、前記読取装置は、電力データ伝送ラインによって、充電口を介して自動車のシステムバスに接続されて、前記自動車の一意の識別子を読取る。
【0010】
上記料金計算処理装置において、前記第1リクエストは、前記送信ユニットが前記車両支払システムに送信した、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストである。
【0011】
上記料金計算処理装置において、前記第1リクエストに対する応答は、取引成功、取引失敗又は取引応答なしを含む。
【0012】
本発明の別の態様によれば、上記のような料金計算処理装置を含む充電スタンドを提供する。
【0013】
本発明のさらに別の態様によれば、料金計算処理装置から自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを受信し、前記第1リクエストをトークンリクエスト装置に転送するように構成されるフロント装置と、前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得し、前記取引トークンを前記フロント装置に返すように構成される前記トークンリクエスト装置と、を含む車両支払システムを提供する。
【0014】
上記車両支払システムにおいて、前記フロント装置は、前記取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、前記取引プラットフォームから前記取引リクエストに対する応答を受信し、前記応答を前記料金計算処理装置に転送するように構成される。
【0015】
上記車両支払システムにおいて、前記トークンリクエスト装置は、自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される。
【0016】
上記車両支払システムにおいて、前記トークンリクエスト装置は、ユーザー装置から前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される。
【0017】
上記車両支払システムにおいて、前記トークンリクエスト装置は、取引トークンが記憶され、前記自動車の一意の識別子に基づいて前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される。
【0018】
上記車両支払システムにおいて、前記第1リクエストは、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストである。
【0019】
本発明のさらに別の態様によれば、自動車の一意の識別子を受信することと、料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信することと、前記車両支払システムから前記第1リクエストに対する応答を受信することと、を含む料金計算処理方法を提供する。
【0020】
上記料金計算処理方法において、前記の自動車の一意の識別子を受信することは、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信することを含み、前記読取装置は前記充電ガンが自動車の充電口に差し込まれた後、前記自動車の充電口内又は周囲に設置されたタグによって前記自動車の一意の識別子を自動的に読取るように構成される。
【0021】
上記料金計算処理方法において、前記タグは、NFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグである。
【0022】
上記料金計算処理方法において、前記の自動車の一意の識別子を受信することは、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信することを含み、前記読取装置は、電力データ伝送ラインによって、充電口を介して自動車のシステムバスに接続されて、前記自動車の一意の識別子を読取る。
【0023】
上記料金計算処理方法において、前記の車両支払システムに第1リクエストを送信することは、前記車両支払システムに、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストを送信することを含む。
【0024】
上記料金計算処理方法において、前記第1リクエストに対する応答は、取引成功、取引失敗又は取引応答なしを含む。
【0025】
本発明のさらに別の態様によれば、フロント装置とトークンリクエスト装置を含む車両支払システム用シグナリング伝送方法を提供し、前記シグナリング伝送方法は、前記フロント装置が、料金計算処理装置から自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを受信し、前記第1リクエストを前記トークンリクエスト装置に転送することと、前記トークンリクエスト装置が、前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得し、前記取引トークンを前記フロント装置に返すことと、を含む。
【0026】
上記シグナリング伝送方法は、前記フロント装置が、前記取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、前記取引プラットフォームから前記取引リクエストに対する応答を受信し、前記応答を前記料金計算処理装置に転送することを含むこともできる。
【0027】
上記シグナリング伝送方法において、前記トークンリクエスト装置が前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することは、前記トークンリクエスト装置が、自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む。
【0028】
上記シグナリング伝送方法において、前記トークンリクエスト装置が前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することは、前記トークンリクエスト装置が、ユーザー装置から前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む。
【0029】
上記シグナリング伝送方法において、前記トークンリクエスト装置が前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することは、前記トークンリクエスト装置が、取引トークンを記憶し、前記自動車の一意の識別子に基づいて前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む。
【0030】
上記シグナリング伝送方法において、前記第1リクエストは、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報、及び取引説明を含む料金請求リクエストである。
【0031】
本発明のさらに別の態様によれば、実行時に上記のような料金計算処理方法又はシグナリング伝送方法が実行されるコマンドを含むコンピューター記憶媒体を提供する。
【0032】
本発明のさらに別の態様によれば、上記のような料金計算処理装置又は充電スタンドと通信するタグを含む自動車を提供する。
【0033】
一実施態様において、自動車の充電口内又は周囲に電子タグ(例えば、NFC及び/又はRFID電子タグ)を埋め込み、自動車識別情報をタグ内に事前に記憶し、充電ガンの先端にリーダー(例えば、NFCカードリーダー)を追加することにより、自動車の充電口に充電ガンを差し込む時、自動車のNFCタグの情報を読取ることができる。このようにして、充電時、ユーザーは充電口に充電ガンを差し込んだ後、電子タグ技術によって自動車の識別情報を自動的に読取り、充電が終了して充電ガンを抜いた後、電気量料金計算システムに基づいて料金を計算し、自動車の識別情報と自動的に組み合わせて支払い請求を開始し、料金の支払いを完了する。全ての支払い過程において、ユーザーが如何なる操作も行う必要がなく、より良いユーザーエクスペリエンスを提供する。
【0034】
本文の図面、及び次に図面とともに本発明のいくつかの原理を説明するための具体的な実施形態を組み込むことにより、本発明の方法及び装置が有する他の特徴及び利点は、より具体的に明らかになり、又は明らかに記述される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の一実施形態における料金計算処理装置を示す構造概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態における充電スタンドを示す構造概略図である。
【
図3】本発明の一実施形態における車両支払システムを示す構造概略図である。
【
図4】本発明の一実施形態における料金計算処理方法を示す概略フローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態における車両支払システム用シグナリング伝送方法を示す概略フローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態における自動車アカウントの事前開設を示す概略フローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態における支払取引を示す概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の説明は、本発明の特定の実施形態を説明して、当業者がどのように本発明の最良の形態を製造及び使用するかを教示する。発明の原理を教示するために、いくつかの従来の態様が既に簡略化又は省略されている。当業者は、これらの実施形態による変形が本発明の範囲内にあることを理解すべきである。当業者は、以下の特徴が様々な形で組み合わせて本発明の複数の変形を形成することを理解すべきである。従って、本発明は以下の特定の実施形態に限定されるものではなく、請求項及びそれらの等価物のみによって限定される。
【0037】
本発明の上下文において、用語「NFC」は即ち、Near Field Communicationsであり、近距離無線通信技術を示し、非接触誘導及び識別技術である。
【0038】
用語「VTN」であるVehicle Identification Numberは、車両識別番号を示す。SAE規格(米国自動車技術者協会)では、VINコードが17ビット文字からなると規定されているので、一般に17ビットコードとも呼ばれる。それは車両の製造メーカー、年代、車型、車体の形式及びコード、エンジンコード並びに組立場所等の情報を含む。
【0039】
用語「TR」であるToken Requestは、トークンリクエスト側を示す。本発明の上下文において、トークンリクエスト側は銀行カードマークのリクエスト処理システム側を示す。
【0040】
用語「TSP」であるToken Service Providerであり、トークンサービスプロバイダーを示す。本発明の上下文において、トークンサービスプロバイダーは銀行カードマークを提供するシステムサービス側を示す。
【0041】
図1は本発明の一実施形態における料金計算処理装置1000を示す構造概略図である。
図1に示すように、料金計算処理装置1000は、自動車の一意の識別子を受信する第1受信ユニット110と、料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信する送信ユニット120と、前記車両支払システムから前記第1リクエストに対する応答を受信する第2受信ユニット130と、を含む。
【0042】
一実施形態において、第1受信ユニット110は充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信するように構成され、前記読取装置は前記充電ガンが自動車の充電口に差し込まれた後、前記自動車の充電口内又は周囲に設置されたタグによって前記自動車の一意の識別子を自動的に(即ち、手動介入を必要としない)読取るように構成される。本発明の各実施形態において、前記タグはNFCタグ、RFIDタグ、二次元コードタグ又は自動車の一意の識別子を提供するために使用できる他のタグである。
【0043】
別の実施形態において、第1受信ユニット110は充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信するように構成され、前記読取装置は電力データ伝送ラインによって、充電口を介して自動車のシステムバスに接続されて、前記自動車の一意の識別子を読取る。前記システムバスは例えば、CANバス、即ちコントローラローカルエリアネットワークバスであってもよい。当然ながら、当業者は、CANバス以外の他のシステムバスを採用することができ、LINバスを含むが、これに限定されないことを容易に理解できる。
【0044】
上記料金計算処理装置1000において、前記第1リクエストは送信ユニット120が車両支払システムに送信した、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報及び取引説明を含む料金請求リクエストである。一実施形態において、前記第1リクエストに対する応答は取引成功、取引失敗又は取引応答なしを含む。
【0045】
図2は本発明の一実施形態における充電スタンド2000を示す構造概略図である。
図2に示すように、充電スタンド2000は料金計算処理装置240を含む。一実施形態において、料金計算処理装置240は、自動車の一意の識別子を受信し、料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信して、前記車両支払システムが前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、及び前記車両支払システムから前記取引リクエストに対する応答を受信するように構成されてもよい。
【0046】
図2に示すように、充電スタンド2000は充電ガン210をさらに含む。充電ガン210にはNFCカードリーダー215が集積される。一実施形態において、NFCカードリーダー215は、充電ガン210が自動車の充電口に差し込まれた後、自動車の充電口内又は周囲に設置されたNFCタグによって自動車の一意の識別子を自動的に読取るように構成される。さらに、充電ガン210とNFCカードリーダー215は、それぞれ電力伝送システム220と情報処理システム230を介して料金計算処理装置240と通信する。
【0047】
図3は本発明の一実施形態における車両支払システム3000を示す構造概略図である。
図3に示すように、車両支払システム3000は、フロント装置310とトークンリクエスト装置320を含む。フロント装置310は、料金計算処理装置から自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを受信し、前記第1リクエストをトークンリクエスト装置に転送するように構成される。前記トークンリクエスト装置320は、前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得し、前記取引トークンを前記フロント装置310に返すように構成される。
【0048】
トークンリクエスト装置320は、様々な方式で自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得することができる。一実施形態において、トークンリクエスト装置は、自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される。この実施形態において、トークンリクエスト装置320は、認証を行うために、前記第1リクエストを前記自動車の一意の識別子に対応する自動車工場のバックグラウンドサーバーに転送し、認証に成功した後、前記自動車工場のバックグラウンドサーバーから取引トークンを受信するように構成される。一実施形態において、自動車工場のバックグラウンドサーバーは、自動車走行データ(GPS等の位置情報)に基づいて取引行動リスクを事前に判定し、即ちリスク認証を行う。一実施形態において、自動車工場のバックグラウンドサーバーは、車のインターネットによって自動車のインテリジェント端末に確認ボタンをプッシュし、自動車の所有者によりクリックして確認することができる。
【0049】
別の実施形態において、トークンリクエスト装置320は、ユーザー装置から前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される。例えば、ユーザー装置は、その安全ユニットSEに複数の取引トークンが保存されている。トークンリクエスト装置320は、自動車の一意の識別子をユーザー装置に転送して、当該自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを取得するように構成される。さらに別の実施形態において、トークンリクエスト装置320は、取引トークンが記憶され、前記自動車の一意の識別子に基づいて前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するように構成される。
【0050】
上記車両支払システム3000において、前記フロント装置310は、前記取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、前記取引プラットフォームから前記取引リクエストに対する応答を受信し、前記応答を前記料金計算処理装置に転送するように構成される。一実施形態において、フロント装置310はさらに、前記応答を前記自動車工場のバックグラウンドサーバーに転送するように構成される。
【0051】
上記車両支払システム3000において、前記第1リクエストは、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報及び取引説明を含む料金請求リクエストである。
【0052】
一実施形態において、トークンリクエスト装置320はさらに、前記自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子を含む第2リクエストを受信し、前記トークンサービスプロバイダーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するために、前記第2リクエストをトークンサービスプロバイダーに転送するように構成される。一実施形態において、トークンリクエスト装置320はさらに、記憶するために、前記取引トークンを前記自動車工場のバックグラウンドサーバーに送信するように構成される。
【0053】
図4は本発明の一実施形態における料金計算処理方法4000を示す概略フローチャートである。料金計算処理方法4000は以下のステップを含む。
【0054】
ステップ410において、自動車の一意の識別子を受信する。
【0055】
ステップ420において、料金計算を完了した後、車両支払システムに前記自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを送信する。
【0056】
ステップ430において、前記車両支払システムから前記第1リクエストに対する応答を受信する。
【0057】
一実施形態において、ステップ410は、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信することを含むことができ、前記読取装置は、前記充電ガンが自動車の充電口に差し込まれた後、前記自動車の充電口内又は周囲に設置されたNFCタグによって前記自動車の一意の識別子を読取るように構成される。一実施形態において、前記タグはNFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグである。
【0058】
別の実施形態において、ステップ410は、充電ガン内の読取装置から前記自動車の一意の識別子を受信することを含むことができ、前記読取装置は、電力データ伝送ラインによって、充電口を介して自動車のシステムバスに接続されて、前記自動車の一意の識別子を読取る。前記システムバスは例えば、CANバスであってもよい。当然ながら、当業者は、CANバス以外の他のシステムバスを採用することができ、LINバスを含むが、これに限定されないことを容易に理解できる。
【0059】
一実施形態において、ステップ420は、前記車両支払システムに、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報及び取引説明を含む料金請求リクエストを送信することを含む。一実施形態において、前記第1リクエストに対する応答は取引成功、取引失敗又は取引応答なしを含む。
【0060】
図5は本発明の一実施形態におけるフロント装置とトークンリクエスト装置を含む車両支払システム用シグナリング伝送方法5000を示す概略フローチャートである。
図5に示すように、シグナリング伝送方法5000は以下のステップを含む。
【0061】
ステップ510において、前記フロント装置は、料金計算処理装置から自動車の一意の識別子を含む第1リクエストを受信し、前記第1リクエストを前記トークンリクエスト装置に転送する。
【0062】
ステップ520において、前記トークンリクエスト装置は、前記自動車の一意の識別子に基づいて取引トークンを取得し、前記取引トークンを前記フロント装置に返す。
【0063】
図示されていないが、上記シグナリング伝送方法5000は、前記フロント装置が前記取引トークンを取得した後、取引プラットフォームへの取引リクエストを開始し、前記取引プラットフォームから前記取引リクエストに対する応答を受信し、前記応答を前記料金計算処理装置に転送することを含むこともできる。
【0064】
一実施形態において、ステップ510は、前記トークンリクエスト装置が自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む。別の実施形態において、ステップ510は、前記トークンリクエスト装置がユーザー装置から前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む。さらに別の実施形態において、ステップ510は、前記トークンリクエスト装置が取引トークンを記憶し、前記自動車の一意の識別子に基づいて前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信することを含む。
【0065】
一実施形態において、方法5000は、前記フロント装置が前記応答を前記自動車工場のバックグラウンドサーバーに転送することを含むこともできる。
【0066】
一実施形態において、前記第1リクエストは、前記自動車の一意の識別子、取引金額、取引先情報及び取引説明を含む料金請求リクエストである。
【0067】
一実施形態において、方法5000は、前記トークンリクエスト装置が前記自動車工場のバックグラウンドサーバーから前記自動車の一意の識別子を含む第2リクエストを受信し、前記トークンサービスプロバイダーから前記自動車の一意の識別子に対応する取引トークンを受信するために、前記第2リクエストをトークンサービスプロバイダーに転送することを含むこともできる。一実施形態において、方法5000は、記憶するために、前記トークンリクエスト装置が前記取引トークンを前記自動車工場のバックグラウンドサーバーに送信することを含むこともできる。
【0068】
当業者は、前述した料金計算処理方法又はシグナリング伝送方法がコンピュータープログラム製品として提供されてもよいことを理解できる。従って、本発明は、コンピューター利用可能なプログラムコードを含む1つまたは複数のコンピューター利用可能な記憶媒体(磁気ディスク記憶装置や光学記憶装置等を含むが、これらに限定されない)上に実装されたコンピュータープログラム製品の形態を採用することができる。
【0069】
一実施形態において、自動車は、その充電口の付近に、料金計算処理装置又は充電スタンドと通信するタグを含み、当該タグはNFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグである。
【0070】
本発明の実施形態は、主にNFCタグ、RFIDタグ又は二次元コードタグに基づいて説明されているが、当業者は、他の電子タグ技術を採用して実現することを考慮可能であることに留意されるべきである。
【0071】
図6は本発明の一実施形態における自動車アカウントの事前開設を示す概略フローチャートである。一実施形態において、APP情報インターアクションによって自動車識別情報(例えば、自動車識別番号VINを採用する)、銀行カードのデフォルトの支払いアカウントのバインディングを完了する。ステップ610において、ユーザーは、自動車APP又は自動車工場の携帯電話APPによってカード情報と自動車情報を記入し、例えば、クレジットカードの場合、カード番号、CVN2、有効期限、携帯電話番号、ショートメッセージ認証コードを含む必要があり、自動車情報は、少なくとも自動車識別番号(例えばVIN、自動車の所有者が自動車を購入する時にVIN情報を取得することができる)を含み、さらに、自動車ブランド、自動車型式、自動車の色、交付日、車両番号等を提供することができ、その後、当該自動車アプリケーション又は自動車工場の携帯電話アプリケーションによって情報を自動車工場のバックグラウンドサーバー(例えば、自動車工場APP)に提出する。ステップ620において、自動車工場APPに銀行カード組織によって割り当てられた自動車工場の識別番号を追加し、リクエストメッセージを車のインターネットTR(例えばトークンリクエスト装置)に転送する。ステップ630において、トークンリクエスト装置は、ステップ620における情報でトークンサービスプロバイダーTSPに支払いToken(即ち支払いトークン)を申請し、取引の通し番号を生成する。ステップ640において、TSPは、取引TokenをTRに返す。ステップ650において、TRは、Token、カード番号の下4桁、取引の通し番号を自動車工場のバックグラウンドサーバーに返す。ステップ660において、自動車工場のバックグラウンドサーバーはTokenを記憶し、自動車アプリケーションへの取引完了通知を開始する。最後に、ユーザーは、自動車アプリケーション内に、当該自動車アプリケーションとバインディングした複数の銀行カードからデフォルトカードを選択することができる。
【0072】
図7は本発明の一実施形態における支払取引を示す概略フローチャートである。まず、ユーザーは、充電ガンを自動車の充電口に差し込む。
図7に示すように、ステップ710において、充電ガンの先端のカードリーダーは、自動車の充電口の付近にあるNFCタグ内のVIN情報を自動的に読取る。ステップ720において、VIN情報を充電スタンド内の充電ガン情報処理システムに伝送する。その後、充電ガンは充電を開始する。ステップ730において、充電が完了した後、充電スタンドは、現在の料金計算を自動的に完了し、取引先情報とVINを組み合わせて車両支払システムに料金請求リクエストを送信する。ステップ750において、車両支払システムは、前に情報を開設するときに保存したデータベースをクエリし、対応する自動車工場のバックグラウンドサーバーに転送して処理を行い、自動車工場の認証を取得することが望ましい。ステップ760において、自動車工場のバックグラウンドサーバーは、自動車走行データ(GPS等の位置情報)に基づいて取引行動リスクを事前に判定し、その後、VINに対応するトークンを車両支払システムに返す。ステップ780において、車両支払システムは、取引プラットフォームへの支払請求取引を開始する。ステップ790において、取引プラットフォームは、取引を車両支払システムに応答する。ステップ800において、車両支払システムは、応答取引を充電スタンドに転送する。ステップ810において、車両支払システムは、自動車アプリケーションへの取引通知を開始する。これまで、充電が完了した後、料金の請求を自動的に完了し、ユーザーの参加が必要ではない。
【0073】
以上のように、自動車の充電口内又は周囲にタグ(例えば、NFC及び/又はRFID電子タグ)を埋め込み、自動車識別情報をタグに事前に記憶し、充電ガンの先端にリーダー(例えば、NFCカードリーダー)を追加することにより、自動車の充電口に充電ガンを差し込む時、自動車のタグ情報を読取ることができる。このようにして、充電時、ユーザーが充電口に充電ガンを差し込んだ後、電子タグ技術によって自動車の識別情報を自動的に読取り、充電して充電ガンを抜いた後、電気量料金計算システムに基づいて料金を計算し、自動車の識別情報と自動的に組み合わせて支払い請求を開始し、料金の支払いを完了する。全ての支払い過程において、ユーザーが如何なる操作も行う必要がなく、より良いユーザーエクスペリエンスを提供する。
【0074】
上記の例は、本発明の料金計算処理方法と装置、当該料金計算処理装置を含む充電スタンド、料金計算処理装置又は充電スタンドと通信する自動車、車両支払システム、車両支払システム用シグナリング伝送方法、及びコンピューター記憶媒体を主に説明する。いくつかの本発明の1つまたは複数の実施形態のみを説明したが、当業者は、本発明がその主旨と範囲から逸脱することなく、多くの他の形態で実施されてもよいことを理解すべきである。従って、開示された例と実施形態は、限定的ではなく、例示的なものとみなされ、添付した各特許請求の範囲によって定義された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明は様々な変更と置換を含むことができる。
【符号の説明】
【0075】
110 第1受信ユニット
120 送信ユニット
130 第2受信ユニット
210 充電ガン
215 NFCカードリーダー
220 電力伝送システム
230 情報処理システム
240 料金計算処理装置
310 フロント装置
320 トークンリクエスト装置
1000 料金計算処理装置
2000 充電スタンド
3000 車両支払システム
【国際調査報告】