【実施例】
【0236】
下記の実施例は、ある特定の実施形態を例証するものであり、本技術を限定するものではない。
【0237】
(実施例1)
RNAse切断性ヘアピンアダプター
分解されたDNA分子(例えば、古代DNA)の損傷の1つの形態は、シトシン(C)からウラシルへ脱アミノ化である。ループにデオキシウリジンを含有するヘアピン構造の形態のDNAシーケンシングアダプターは、一本鎖を切断するためにウラシル−DNA−グリコシラーゼおよびエンドヌクレアーゼを使用する必要がある。これらの酵素の使用の1つの起こり得る帰結は、目的のDNA断片内の損傷部位での切断であり、それによって断片はライブラリー変換に利用できなくなる。例えば循環無細胞DNAなどの古代DNAに類似したある特定の基質によって、身体からの放出およびクリアランスのプロセスの間に損傷した塩基が蓄積され得る。これは、循環無細胞DNAライブラリー調製のためのデオキシウリジンを含有するシーケンシングアダプターの使用を制限し得る。ライブラリー調製中にRNAseの使用と併せてヘアピンのループ内にRNA塩基を有するヘアピンアダプターを使用することにより、DNAライブラリー調製についてのそのような課題が取り除かれるはずである。ライブラリー調製中のRNAseの使用は、ある特性の夾雑物をシーケンシング前に低減させるのに有用でもあり得る。ヘアピンアダプター構成の例を
図1A、
図1Bおよび
図1Cに示す。
【0238】
方法
シーケンシングライブラリーを、鋳型DNAをDNA/RNAアダプターにライゲーションすることにより調製し、DNA/RNAアダプターは、二本鎖ステムがIlluminaシーケンシングアダプターに普遍的ないくつかのDNA塩基の相補性により作出され、一本鎖ループが、P5およびP7(フォワードおよびリバース)プライマー部位の固有の非相補的DNA塩基を含有する、ステムループ構造を有した。3つのグアニンRNA塩基をループ内に配置し、これは、T1 RNAseの切断部位としての役割を果たした。切断後、二本鎖DNA分子が形成され、これを直接増幅およびシーケンシングすることができた。
【0239】
末端修復中にAテーリングを行う市販のIlluminaライブラリー調製キットを比較のために使用した。この実施例で検査したRNAse切断性ヘアピンアダプターは、Aテールを有する鋳型に対応する単一のTオーバーハングを有するように設計したものであり、5’リン酸を有した。
【0240】
RNAse切断性ヘアピンアダプターの性能を、標準Illuminaライブラリーの調製を再現すること、およびRNAse切断性ヘアピンアダプターを市販キットのウラシルアダプターの代わりに用いることによって、評価した。次の4つのDNA源を鋳型として使用した:1)血漿から単離した無細胞DNA、2)尿から単離した無細胞DNA、3)ヒトホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)試料、および4)30kyaのバイソン骨から単離したDNA。ライブラリー調製は、マニュアルに記載の通りに行い、ペアエンドシーケンシングは、v2ナノフローセルまたはv3試薬キットを使用してMiSeqで行った。
【0241】
結果
表1の結果は、RNAse切断性ヘアピンアダプターが、市販のウラシルアダプターと全く同じように動作し、尿からの無細胞DNAおよび断片化したFFPE試料について最も大きな増加が観測されたことを示す。下記の8つの実験のうちの6つにおいて、RNAse切断性ヘアピンアダプターは、わずかにより低い複製率を示した。
【表1-1】
【表1-2】
【0242】
(実施例2)
固有末端識別子(UEI)および固有分子識別子(UMI)
DNA放出、様々な形態の細胞死、および死後の細胞プロセスなどの、イベントは、明確に異なる形態的特徴および分子経路によって特徴付けられる。二本鎖切断後のDNA末端に見られるシグナルは、固有のDNA分解パターンを反映することができ、原因となるプロセスおよび可能性のある病態形成プロセスについての情報を提供することができる。これを研究するために、RNAse切断性アダプターを、ネイティブDNA末端に存在するときに一本鎖オーバーハングを捕捉するように設計した(例えば、
図1Bを参照されたい)。
【0243】
そのようなアダプターを、1)長さNの5’または3’一本鎖オーバーハング、および2)オーバーハングに隣接する固有末端識別子(UEI)という、少なくとも2つの部分を含有する合成DNAのライゲーションにより生成した。UEIは、存在する場合にはそのオーバーハングのタイプおよび長さを伝達する、二本鎖バーコードである。一般に、ハイブリダイゼーションおよびダイマーの形成を回避するためにUEIおよびUEIアダプターをリン酸化しない。一部の事例では、UEIおよびUEIアダプターをリン酸化する。
【0244】
このヘアピン設計のある特定の反復、および他のアダプターの設計では、固有分子識別子(UMI)も、UEIに隣接して含めるか、またはアダプター構造内の他の場所に含める(例えば、
図1Cを参照されたい)。UMIは、それらによって固有の出発分子の数の推定が可能になり、ライゲーション反応の感度が評価されることから、UEIとは異なる目的に役立つ。
【0245】
(実施例3)
DNA末端にタグを付けるための固有末端識別子(UEI)を有する両側オリゴ
固有末端識別子(UEI)は、DNA末端にタグを付けるために使用することもできる。他のシーケンシングプラットフォームまたは下流の解析のための柔軟な選択肢を与えるために、UEIは、独立型ライゲーション成分(すなわち、シーケンサー特異的アダプター配列を有さない)として機能することができる。このプロセスは、任意ライブラリータイプへの変換または解析のために、オーバーハングDNAのネイティブ末端をコードする/そのままの状態に保つ。そのようなライゲーションの産物は、平滑末端化された二本鎖分子であり得る。
【0246】
UEIの両側での対応するDNAオーバーハングへのライゲーションを可能にする1つの設計を、
図2Aに示す。両側UEIオリゴと呼ばれることがあるこのオリゴは、フォワードおよびリバース鎖上に内部ウラシル(またはデオキシウリジン)を有し、これは、ウラシル特異的除去試薬(USER)酵素(すなわち、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)とDNAグリコシラーゼ−リアーゼエンドヌクレアーゼVIIIの混合物)の切断部位として役立つ。ある特定のオリゴ設計は、1個または2個のウラシルを含む、2〜12個のランダムな塩基をUEI間に含む。
図2Aは、オリゴヌクレオチドの例を示し、ワークフローの例を
図2Bで説明する。手短に述べると、ライゲーション後、酵素カクテルが、両方の鎖のウラシルを切断し、その結果、あらゆるライゲーションされていない物質または隣接するライゲーション産物が分離される。切断後、鋳型DNA分子には、依然としてUEIが両側にライゲーションされている。フィルインを行って、分子内に残存するニックを修復する。フィルイン後、平滑末端化された二本鎖分子は、依然として、ライブラリー調製のための準備が整った状態である。
【0247】
上記オリゴ設計の性能を検査するために、両側UEIオリゴを、2個体からの血漿から単離した5ngの無細胞DNAにライゲーションした(20×オリゴ:鋳型比)。多くの場合、血漿から単離した無細胞DNA断片サイズについて2つの画分が観測された。これに対処するために、DNA抽出物を分画して、500bpより大きい断片(「高」)を500bpより小さいもの(「低」)から分離した。ライブラリー調製を上で説明したように行い、鋳型をリン酸化し、両側UEIオリゴをライゲーションし、ウラシルを切断し、フィルインを行った。次いで、結果として得られたDNA産物を、Illumina用のNEB Ultra IIライブラリー調製キットを使用するライブラリー調製に付した。MiSeq v2ナノフローセルを使用して、ペアエンドシーケンシング(2×150)を行った。
【0248】
結果
このアプローチは、他の設計と比較してより多くのアダプターダイマーを生成し、これによりシーケンシング出力が低下した。ライブラリー当たり30,000〜150,000の間のリードが生成された。ヒトゲノムにマッピング可能であったDNAは、無細胞DNAの予想サイズ分布、およそ167bp、またはヌクレオソームに巻き付いたDNAの長さであった(
図3および
図4を参照されたい)。抽出物の「高」画分であるAPN307およびAPN310からの非常に少数のリードは、マージするのに十分な短さであり、ヌクレオソーム1個のサイズを優に上回っていた(
図3、パネルCおよびF)。「高」画分ライブラリーは、データ数が少なすぎて目に見える表示が一切なかった(
図4、パネルCおよびF)。ライブラリーの「低」または「全」(すなわち、サイズ分解されていない)部分は、ライブラリーを生成したが、所期のサイズの大半のDNA断片は、1つの両側UEIオリゴのみにライゲーションされたか、またはどの両側UEIオリゴヌクレオチドにもライゲーションされなかった(
図4、パネルA、B、D、E)。
【0249】
ある特定の事例では、各鋳型DNA分子は、2つのUEIオリゴヌクレオチドを受け取ると有利である。多くの場合、ライゲーションされたUEIオリゴを1つだけ有する、またはライゲーションされたUEIオリゴを有さない分子は、それでもやはり、下流で標準的なライブラリー分子に変換されることになる。DNAのネイティブ末端を特徴付ける目的には、UEIオリゴヌクレオチドを有さない断片は、有用でなく、1つのUEIオリゴを有する断片は、理想的でない。この課題に対処するために、ビオチン化dNTPをフィルインステップ中に鎖に組み込む。フィルインに成功した(すなわち、ライゲーションに成功した)鋳型断片のみを固定化することにより、UEIオリゴライゲーションイベントが起こらなかったDNA分子を下流の処理から除外する。このアプローチは、シーケンシング調製前にUEIオリゴ(すなわち、両側UEIオリゴ)を有するDNA断片を調製するあらゆる設計に適用可能である。
【0250】
(実施例4)
DNA末端にタグを付けるための固有末端識別子(UEI)を有する片側オリゴの遮断
UEIオリゴの両末端でのライゲーションを促す設計を使用するのではなく、特定の方向で確実にライゲーションするために単一の遮断性修飾塩基をUEIオリゴの3’末端に配置する。
図5に示す1つの設計は、UEIオリゴを強制的に一方向にライゲーションさせるためにUEIオリゴの3’末端を遮断する。イソデオキシ−塩基を遮断剤として選択した。イソデオキシ−Gおよびイソデオキシ−Cは、天然塩基とは異なる水素結合パターンを有する。しかるが故に、それらは、いずれの天然塩基とも結合することができない。典型的に、isoGは、isoCとのみ対合することができる。これらの2つの修飾塩基のうちの1つ、isoGまたはisoCのどちらか、のみを使用することにより、UEIオリゴの「誤った」末端でライゲーションもハイブリダイゼーションも起こらないはずであり、したがって、ライゲーションイベントの正しい方向が余儀なくされる。
【0251】
鋳型DNAのみがリン酸化される(オリゴはされない)ので、ニックは、ライゲーション後に分子のフォワード鎖上およびリバース鎖上の両方に残存する。鎖置換ポリメラーゼを使用するフィルインは、二本鎖分子を完成し、修飾塩基を有するUEIオリゴの鎖を除去する(
図6を参照されたい)。
【0252】
(実施例5)
合成および生物学的DNAの脱リン酸化
上記のある特定の実施例で説明したライブラリー調製では、一般に、3’オーバーハングをチューバックし、5’オーバーハングをフィルインし、Aテーリングまたは平滑末端ライゲーション用の鋳型を調製する、従来の末端修復ステップを省略する。上で説明した方法は、鋳型DNAを調製するためのヌクレアーゼの使用もポリメラーゼの使用も通常は含まず、その代わりにライゲーションの前に鋳型をT4 PNKでリン酸化する。
【0253】
ある特定の事例では、アダプターおよび対照を含む、オリゴに対して、および/または鋳型DNAに対して前処理を行って、埋め込まれていようが、そうでなかろうが、すべての3’および5’末端のリン酸を除去した。ホスファターゼrSAP(DNAの1pmol当たり1単位)をこの前処理に使用した。
【0254】
図7A、
図7Bおよび
図7CのTapestationデータは、rSAPで無細胞DNA鋳型(
図7B)ならびに無細胞DNAおよびアダプター(
図7C)を処理した後の、ライブラリー生成の改善を実証する。rSAP処理後の改善は、アダプターダイマーピークの低減およびDNAサイズのピークの増加と考えられる。
図7Aは、ほぼ排他的にアダプターダイマーで構成されているライブラリー、鋳型をrSAPで処理しなかったときのDNAのほぼ完全な喪失を示す。
【0255】
T4 PNKでの第1のステップの前に合成50bp二本鎖対照オリゴを脱リン酸化したときにも、有意な改善が観測された。これは、リン酸化されていないオリゴまたはアダプターを商事会社から購入した場合であっても、一部のDNA末端が、T4 PNKでのリン酸化を含む末端修飾に適応できず、それ故、ライゲーション中にうまく動作しないことを示す。
【0256】
(実施例6)
メイトペアライブラリー
ライブラリー変換の推奨断片長より長い、ゲノムDNAまたは他のDNAを、通常は、ライブラリー調製前に機械的せん断するか、または酵素的せん断する。せん断後、従来のライブラリー調製が、末端修復ステップから始まる。せん断も、末端修復も、ネイティブDNA末端の利用、したがって観測を妨げる。
【0257】
無細胞DNA断片の一部分は、使用可能なシーケンシングデータの生成に理想的であるものより大きい(例えば、500bpより上〜700bp)ことがある。大きい断片を含有する無細胞DNAの高分子量(HMW)部分は、非アポトーシス細胞死または壊死後の放出の結果であり得、そのような断片の末端は、有用な情報源を提供し得る。HMW DNAからの長いDNA断片のネイティブ末端を保持し、特徴付け、保存末端をシーケンシングライブラリーにうまく変換するための1つの設計は、メイトペアライブラリーの修飾またはDNA断片の環状化である。
【0258】
メイトペア修飾は、まず、長い、例えば>500bpの、5’リン酸化DNA断片を、ビオチン化二本鎖(ds)オリゴヌクレオチドのプールにライゲーションすることを含む。各dsオリゴを、一方の側に長いパリンドローム一本鎖オーバーハング(5’オーバーハングまたは3’オーバーハングのどちらかとして配置することができる;
図8Aには5’オーバーハングとして示されている)を含み、他方の側には、固有末端識別子(UEI)と呼ばれる、オーバーハングの長さおよびタイプ(5’または3’)を識別する固有配列が先行する、長さNまでの様々な長さのランダム配列で構成されている5’または3’一本鎖オーバーハングのすべての組合せを含むように、設計する。様々な5’および3’オーバーハング長を有するオリゴヌクレオチドの少数の例を、
図8Aで説明する。長いパリンドローム配列は、ヒトゲノムでは一般に見られも予測されもせず、ヒトマイクロバイオームに付随することが多い細菌では通常は観測されもしない。ヘアピン形成について推定される高いデルタG値は、ヘアピンではなく自己ダイマーが、所望通りに優先的に形成することになり、それによって環状化が促進されることを示唆する。dsDNA鋳型上に存在するネイティブ3’および5’オーバーハングは、存在する場合、オリゴヌクレオチドセットの利用可能なオーバーハング末端にライゲーションすることになる。元々平滑形のdsDNA鋳型は、セット内の平滑末端化オリゴヌクレオチドにライゲーションすることができる。相補的オリゴヌクレオチドの長いパリンドローム配列により生成される自己ダイマーによって、リガーゼの存在下で長い断片の環状化が可能になる。一部の事例では、ポリヌクレオチドキナーゼをリガーゼとともにまたはリガーゼの前に使用して、ニックを修復し、二本鎖を完成する。一部の事例では、5’リン酸を有するオリゴヌクレオチドを調製する。
【0259】
オリゴヌクレオチドと鋳型DNAがライゲーションされ、環状化されると、エキソヌクレアーゼが一切の非環状化DNAまたは過剰なオリゴヌクレオチドを除去する。次いで、環状化DNAを(例えば、超音波破砕装置(Covaris)を使用して、または酵素的断片化により)せん断して、ショートリードでハイスループットのシーケンサーに好適な分子を生成する。一般に、ビオチン化オリゴヌクレオチドにライゲーションされるすべてのDNA断片をストレプトアビジン被覆ビーズ上に固定化することにより、目的のDNA末端のみを捕捉する。これらのステップは、ネイティブ末端から生じたものでない高分子量(HMW)DNA片からのライブラリー分子の生成を低減させる。DNA抽出後に低分子量(LMW)核酸と高分子量(HMW)核酸の両方を分画した後、長いDNA断片の環状化戦略を、より短いDNA断片についての、上で説明したもののような、アプローチと組み合わせることができる。これらの2つの戦略の結果として得られるデータセットを、バイオインフォマティクスによりマージして、または比較のために別々に解析して、ネイティブDNA末端が全DNA断片長によってどのように異なるのかを詳しく調査することができる。
【0260】
メイトペアまたは環状化法は、一般に次のように行う:1)鋳型DNAをホスファターゼで前処理する;2)鋳型DNAをリン酸化する;3)オーバーハングUEIオリゴヌクレオチドプールを鋳型にライゲーションし、必要に応じてニックを修復する;4)エキソヌクレアーゼで処理する;5)せん断する;6)ビオチン化断片をビーズ上に固定化する;7)最適なライブラリー調製を開始する。
【0261】
上で説明した方法について、特定のオーバーハング末端パターンが、生物学的(例えば、ヒト内因性もしくは組織特異的ヌクレアーゼ機能)、生物医学的(例えば、病理学的もしくは処置誘導細胞死、腫瘍形成)、または法医学的(例えば、生物学的分解対タフォノミック分解)発見にとって重要である場合、UEI配列が組み込まれたオーバーハングオリゴ/アダプターを、ビオチンとともにまたはなしで、標的濃縮戦略として使用することができる。
【0262】
(実施例7)
さらなるアダプターの例
さらなるアダプターの例を
図9Aおよび9B(パネルA)に示す。
図9Aは、第1相で鎖置換ポリメラーゼを使用して固有末端識別子(UEI)配列を結合させ、第2相でシーケンサー特異的配列(例えば、シーケンシングアダプター)を結合させる方法の例を示す。したがって、
図9A、パネルAに示すアダプターは、シーケンサー特異的アダプター配列(P5、P7)を含有しない。
図9AのパネルAは、固有末端識別子(UEI)配列(灰色で示す)およびランダム配列(黒色で示す)で構成されている、Yアダプター(左側)およびヘアピンアダプター(右側)を示す。一部の事例では、Yアダプターは、ヘアピンアダプターの切断されたバージョンである。ヘアピンアダプターは、切断部位(「X」)を含み、この切断部位は、実施例1で説明したような1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含み得る。
図9AのパネルBは、標的核酸へのアダプターのライゲーションを示す。ヘアピンアダプターライゲーション産物を切断部位で切断することができる。切断後のライゲーション産物は、Y−アダプターライゲーション産物と同じである。
図9AのパネルCは、完全相補的二本鎖の平滑末端化断片を作出するための鎖置換ポリメラーゼによるニックでのフィルインステップを示す。
図9AのパネルDは、最適な任意のシーケンシングライブラリー調製のための準備が整った状態である核酸断片(第2相)を示す。
【0263】
図9Bは、ネイティブ核酸断片の末端にYアダプターまたはヘアピンアダプターを結合させる方法の例を示す。パネルAは、オーバーハングと、固有末端識別子(UEI)配列(灰色で示す)と、プライミング配列(プライミング配列1(例えば、Illumina P5プライミング配列)およびプライミング配列2(例えば、Illumina P7プライミング配列);黒色で示すプライミング領域)とで構成されている、Yアダプター(左側)およびヘアピンアダプター(右側)を示す。パネルBは、標的核酸へのアダプターのライゲーションを示す。アダプターがリン酸化されないので、ライゲーションは、鋳型の5’末端でのみ起こり、ニックが残る。パネルCは、5’アダプター鎖がリン酸化され、アダプターの3’末端をライゲーションすると、ニックが修復されることを示す。ニック修復後、ヘアピンアダプターライゲーション産物を切断部位で切断することができる。切断後のライゲーション産物は、Y−アダプターライゲーション産物と同じである。この方法は、最適な任意のシーケンシングライブラリー調製のための準備が整った状態である二本鎖核酸断片(第2相)、および/または最適なシーケンサーための準備が整った状態である二本鎖核酸断片を生成し、これは、使用されるプライミング配列に依存し得る。
【0264】
(実施例8)
断片サイズ選択
ライブラリー調製後にビーズ、ゲル切り出し、またはPippen Prepマシンのような自動化法を使用してサイズ選択を行うのではなく、一部の事例では、サイズ分画をDNA抽出物で行うことで、ライブラリー分子に変換されることになるDNAのサイズを制御する。分画にはある特定の現実的および生物学的動機がある。現実的には、分画は、ある特定のシーケンシングプラットフォーム(例えば、Illuminaプラットフォーム)を使用して効率的にシーケンシングするには長すぎる断片の存在を低減せる。生物学的には、分画は、異なる生物学的プロセスの産物であり得る断片を分離し、保持する。無細胞DNA(cfDNA)断片長は、一般に、1、2または数ヌクレオチドのサイズ、約170、約340、約510bpぐらいであり、これらの断片は、一般に、細胞アポトーシスの産物と考えられる。より大きい断片は、ある一定の事例では、ゲノムDNA(gDNA)夾雑物を含む。より大きい断片は、cfDNA断片(例えば、ヌクレオソームより大きい断片、例えば、異なる分解段階の断片、またはアポトーシス以外のプロセス(例えば、壊死)に由来する断片)も含み得る。
【0265】
固相可逆的固定法(SPRI)ビーズを使用して分画を行って、短いDNA断片と長いDNA断片の両方(それぞれ、<500bpおよび>500bpと定義する)を分離し、保持する。カルボキシル化ビーズを、様々なPEG−8000濃度(18%、20%および38%)およびNaCl濃度(0.5M、1Mおよび2M)の溶液中で調製する。DNA抽出物を溶液とともにインキュベートし、磁性粒子分離装置を使用してビーズを回収する。上清を、所望される効果に依存して、廃棄するかまたは保持する。ビーズをエタノールで洗浄した後、DNAを、ビーズから、水、10mM Tris−HCl、TE緩衝液、またはTWEEN(登録商標)−20を含有するTE(TET)のような、中性pHの溶出用緩衝液へ放出させる。
【0266】
溶液中のSPRIビーズ上に固定化されることになるDNA断片の長さは、PEGの濃度に依存し、この濃度は、ビーズのDNAに対する比と言い換えられる。一般に、この比が低いほど、長いDNA断片がビーズ上に捕捉されることになり、その結果、より短いDNAが上清に残存することになる。短い断片を上清から得るには、より高いビーズのDNAに対する比を使用する。一例では、二重サイズ選択を血漿DNA抽出で行い、各DNA抽出物を0.4〜0.5×比のSPRIビーズ溶液(最終18%PEG、1M NaCl)とともに(すなわち、20ulのDNA、8ulのビーズ)、15分間、室温でインキュベートした。15分後、上清を回収し、取っておいた。ビーズを80%エタノールで2回洗浄し、15ulのTET緩衝液で溶出した。この画分は、一般に、短いDNA断片を含まない。
【0267】
2×比のSPRIビーズを上清に添加した。インキュベーション、洗浄および溶出を、上で説明したように行った。溶出後、この画分は、一般に、短いDNA断片を含有した。次いで、短い断片を様々なIlluminaオーバーハングライブラリー調製方法に使用し、これらの方法の一部を、上記のある特定の実施例で説明している。
【0268】
(実施例9)
RNAオーバーハングを有するオリゴヌクレオチドアダプター
この実施例は、オリゴヌクレオチドアダプターにおける一本鎖オーバーハングの基質としてRNA塩基を使用する方法を記載するものである。RNAオーバーハングを有するアダプターを、ライブラリー調製のために、非常に多くの構成、例えば、Y、ヘアピン、二重鎖、遮断する修飾を加えた二重鎖(例えば、
図10Aを参照されたい)で、構造化することができる。本明細書に記載する他のすべての反復と同様に、オーバーハングの長さおよびオーバーハングのタイプ(例えば、5’オーバーハングまたは3’オーバーハング)を示す固有末端識別子(UEI)をオリゴヌクレオチドの二重鎖部分に組み込む。一部の事例では、Illumina特異的アダプター配列(例えば、P5、P7)をUEI−アダプターに含める。一部の事例では、Illumina特異的アダプター配列(例えば、P5、P7)をUEI−アダプターに含めない。
【0269】
T4 RNAリガーゼ2またはSplintR(登録商標)リガーゼなどの、ある特定のリガーゼまたはリガーゼの組合せは、ある特定の条件下で、DNAがRNA鋳型にアニールされるとRNAをDNAにライゲーションすることができる。RNA塩基の一本鎖オーバーハングを有するアダプターを作出することにより、ネイティブDNA鋳型とのハイブリダイゼーションは、ライゲーションされ得るRNA−DNA二重鎖を生じさせる。
【0270】
ダイマーを(例えば、RNA−RNA二重鎖を形成するオーバーハングハイブリダイゼーションによって)形成するオリゴヌクレオチドアダプターの潜在的な問題に対処するために、二本鎖RNA(dsRNA)構造を標的とするリボヌクレアーゼ(RNAse)を使用して、アダプターダイマーの消化を行う。RNAse IIIは、dsRNA構造を標的とするRNAseの例である。大半のリボヌクレアーゼは、十分に機能するために長い基質を必要とする。しかし、より短いdsRNAアダプターダイマーは、アダプター設計(例えば、最短長の基質および許容リーダー配列)の5’末端(「リーダー」)が、特定のリボヌクレアーゼ(例えば、RNAse III)の標準要件を満たすのであれば、消化または切断によって消失される。
【0271】
ワークフローの例は、次の構成要素を含む:1)DNA鋳型を脱リン酸化する;2)DNA鋳型をリン酸化する;3)複数の(設計に依存して、完全または部分的)二本鎖DNAアダプターオリゴヌクレオチド種であって、UEIと長さ1〜NのランダムRNA塩基を有する一本鎖オーバーハングとを各々が有し、平滑形アダプター(オーバーハングなし)も含まれる、二本鎖DNAアダプターオリゴヌクレオチド種と、鋳型をハイブリダイズする;4)リガーゼの1つまたは組合せとライゲーションする;5)必要に応じて、ヘアピン構造を切断する;6)二本鎖分子を完成する−アダプター構成に依存して、鎖置換ポリメラーゼを使用してニックをシールするまたはニックでフィルインする;7)SPRI精製して、サイズに基づいてアダプターダイマーを除去することで、過剰なアダプターおよび100bp未満のダイマーを除去する;ある特定の事例では、酵素的消化も使用する;8)必要に応じて、Illumina調製に進む。
【0272】
(実施例10)
高分子量(HMW)DNAのためのオリゴヌクレオチドアダプター
この実施例は、ショートリード次世代シーケンシング(NGS;例えば、ハイスループットシーケンシング)を利用して高分子量(HMW)DNAからオーバーハング情報を収集するためのオリゴヌクレオチドアダプターおよび方法を記載するものである。
【0273】
上記実施例で説明した、ある特定のオリゴヌクレオチドアダプターおよび方法は、500bp未満の長さを有する二本鎖DNA(dsDNA)のためのオーバーハングの長さおよび方向に関する情報を(例えば、ショートリードNGSシーケンサーを使用して)得るのに有用であり得る。上で論じた、ある特定の戦略は、5’末端または3’末端のどちらかにランダムな一本鎖N−merを含有するバーコード化Y(またはヘアピン)オリゴヌクレオチドアダプターのプールをdsDNAにライゲーションすることに依拠する。次世代シーケンシング後、各タイプのアダプター上に存在する固有のバーコードが、存在する場合には各DNA分子上に存在するオーバーハングの正しい長さおよび方向を伝える。ある特定のプロトコールでは、1つの計算論的アプローチは、関与する分子生物学の細目のため、シーケンシングデータ(例えば、Illuminaプラットフォームを使用して得たもの)のリード2の最初にバーコードを使用する。
【0274】
一般に、上で説明した方法では、dsDNA末端は、不変である。ショートリードシーケンサーを使用するには、一般に、シーケンシング前に高分子量(HMW)DNA(例えば、500bpを超える長さのDNA)をより小さい断片サイズにせん断する必要がある。HMW DNAのせん断は、通常は、ネイティブ末端を喪失する結果となる。裸のものであるか、クロマチンに結合されているかを問わず、任意のサイズのDNAだが、元のDNA分子のオーバーハングに関する情報を保持しているDNAを、ショートリードシーケンサーでシーケンシングするためのオリゴヌクレオチドアダプターおよび方法を、下で提供する。そのようなアダプターおよび方法は、例えば、ホルマリン固定パラフィン包埋組織からのDNA(FFPE DNA)、in vivoおよび/またはin vitro内因性手段(UV、メチル化、嵩高い付加物など)により損傷されたDNA、ならびに細胞培養抽出物からのDNAを含むがこれらに限定されない、天然に約500bpより大きいDNAのオーバーハング情報を解析するためのハイスループット法に有用であり得る。他の使用としては、細胞培養でin vitroでのまたはin vivoでの、医療用に設計されたDNA損傷剤および化学療法剤の照合;現行のTUNELアッセイの代替;新規ヌクレアーゼのスクリーニングなどを挙げることができる。
【0275】
第1の方法を
図11に示す。それらのネイティブ断片長のDNA分子は、オーバーハング長情報を有する第1の非リン酸化縮重バーコード化アダプター(例えば、P7アダプタ−)がリン酸化ゲノムDNA(gDNA)にライゲーションされる、部分的シーケンシングライブラリー調製を経る。アダプターダイマーの発生を阻止するためのおよびアダプターの変化の防止するための任意の好適な修飾を使用して、第1のアダプター(例えば、P7アダプター)を修飾することができる(例えば、
図12を参照されたい)。
【0276】
ライゲーションされていないアダプターを除去するための適切な固相可逆的固定法(SPRI)クリーンアップ後、ライゲーションされたアダプターは、上記のある特定の実施例で説明したようなリン酸化およびニック修復を経る。部分的な第1のアダプター(例えば、P7アダプター)戦略を使用する場合、アダプターを(例えば、Bst DNAポリメラーゼを使用して)フィルインする。アダプターダイマーを除去するための適切なSPRIクリーンアップ後、機械的または酵素的方法を使用してDNAをショートリードシーケンサー用の適切なシーケンシング長にせん断する。次いで、DNA分子は、好適な末端修復およびAテーリング手法を使用する末端修復およびAテーリングを経る。Aテーリング後、正しい末端に5’リン酸化修飾および他方の遊離末端にライゲーションを遮断する修飾を有する、修飾された第2のアダプター(例えば、修飾P5アダプター)を、残存するDNA断片にライゲーションする。
【0277】
次いで、第1および第2のアダプターに従って設計したプライマーを使用して、ライブラリーをPCR増幅する(例えば、P5/P7増幅戦略)。この戦略は、最終プール内の修飾された第1のアダプター(例えば、P7アダプター)を有する分子のみを増幅するので、ネイティブDNAオーバーハングの濃縮を確実にする。第1のアダプター(例えば、P7アダプタ−)のみが修飾されるこの戦略は、アッセイにおいて仕様に従ってIlluminaシーケンサーのリード2で読み取られる正しいライゲーションイベントの濃縮も確実にする。
【0278】
第2の方法を
図14に示す。高分子量DNA分子の末端を捕捉するこの方法は、裸のDNAを用いてまたはクロマチン結合DNAを用いて行うことができる。まず、オーバーハングY−アダプターのプールを遊離dsDNA末端にライゲーションする。オーバーハングY−アダプターを遮断することができる(例えば、C3スペーサーを使用する;遮断修飾を
図14にXにより示す)。次いで、DNAをせん断する(クロマチン結合DNAの場合、DNAをせん断前にプロテイナーゼKで処理する)。DNAをシーケンシングに好適なサイズに断片化した後、末端修復ステップ(Aテーリングを伴うまたは伴わない)を行い、専用アダプター(例えば、専用P5アダプター;
図14では特別なショーティP5
*と呼ばれる)を新たに遊離した末端にライゲーションして、正しく形成された分子を濃縮することにより、ライブラリーを完成する。せん断に適応できるものより短いDNAは、それでもやはりライブラリー分子を構成することになる−しかし、通常の(すなわち、専用でない)アダプターおよび対応するバーコードを両側に有することになる。切断産物は、平滑末端修復およびAテーリングを行う末端修復プロセスを経ることがある。このステップには、市販の酵素ミックスを使用することができる。そのような酵素ミックスは、5’リン酸化を行うポリヌクレオチドキナーゼ、5’フィルインを行うポリメラーゼ(例えば、T4ポリメラーゼ)、3’→5’エキソヌクレアーゼを伴う酵素(例えば、T4ポリメラーゼ)、およびAテーリングを行うポリメラーゼ(例えば、Taqポリメラーゼ)を含み得る。
【0279】
専用アダプター(例えば、専用P5アダプター)は、長い鎖の相補配列(例えば、P5)が、アニールされた状態を継続するのに十分な長さであるが、インデックスPCR中に増幅されるには短すぎ、したがって、1本の鎖のみが正しく形成され、コピーされることになるように、設計する。オーバーハングからの情報は、それがP7側にある場合、考慮される。したがって、その鎖は濃縮される。専用アダプター(例えば、専用P5アダプター)は、かつてHMWであった分子を認識するための固有の8bpバーコードを有する。専用アダプターを遮断すること(
図14にXにより示す)で、間違った方向での相互作用を最小にすることができる。ある特定の事例では、専用アダプターをリン酸化し、C3スペーサーで遮断する。2本の鎖のうちの1本は、Tオーバーハングの前にホスホロチオエート骨格修飾を有することができる(
図14を参照されたい;ホスホロチオエート骨格修飾を、専用P5アダプターのプールにアスタリスク
「*」により示す)。
【0280】
専用P5アダプターの例としては、以下のヌクレオチド配列が挙げられる:
【化1】
【0281】
この方法の予備検査を行い、結果は、この方法が高分子量DNA分子の末端をうまく捕捉することを示した。
【0282】
(実施例11)
断片化DNAのネイティブ末端を特徴付けるためのNGSライブラリー調製方法
この実施例では、断片状DNA末端のネイティブな状態についての包括的情報を提供する、ライゲーションに基づく次世代シーケンシング(NGS)ライブラリーアプローチを説明する。標準的なDNA末端修復ステップを省略することにより、この方法を使用して生成されるライブラリーは、カスタムシーケンシングアダプターを使用して各分子末端での切断のタイプをコードすることができる。このライブラリー調製方法の最終結果は、ゲノムワイドなヌクレオチド分解能のDNA断片化を提供する、ハイスループットNGSアッセイである。Illumina適合二本鎖DNA(dsDNA)シーケンシングライブラリーを生成するこの方法は、存在する場合には各々の元の鋳型分子上に存在する一本鎖オーバーハングのタイプ(3’、5’または平滑形)および長さならびに存在する場合には各DNA断片上の残存オーバーハングの長さおよび配列をコードする固有識別子を、シーケンシングアダプターに導入する。この方法の精度を、1)既知一本鎖オーバーハングを有する対照オリゴの集団、および2)特異的制限酵素からのDNA消化産物を使用して、実証する。Diagenode Bioruptor、NEB Fragmentase、DNaseI、およびミクロコッカスヌクレアーゼを使用する一般的な機械的および酵素的せん断方法により生成されたdsDNA断片のネイティブ末端の分布も記載する。最後に、この方法を使用して、ヒト血液を採取する一般的な手順が、循環無細胞DNA断片を血液中に存在するヌクレアーゼによる分解から保護するそれらの能力の点で異なることを示す。
【0283】
材料および方法
核酸鋳型獲得および調製
ランダム配列生成装置を使用して50%GC含有量で合成対照オリゴ(表2)を設計し、公開データベースの任意の公知生物とマッチする配列を除去した。各対照分子(n=12)は、1つの平滑末端と、ランダム配列、長さ1〜6ヌクレオチド、の1つの3’または5’一本鎖オーバーハングとを有する、二本鎖DNAの固有の50bp配列である。各対照は、固有の配列であるため、オリゴの構造を示すそれ自体のバーコードとして役立つ。オリゴは、Integrated DNA Technologies(IDT)により標準的な脱塩精製を使用して合成され、二重鎖化されたものであり、すべてのランダムヌクレオチドを、合成の偏りを低減させるために「手で混合」した。対照オリゴを等モル比で一緒にプールした。アダプターライゲーションの前に、37℃で30分間インキュベートされ、その後、10分間、65℃で熱不活性化される迅速エビアルカリホスファターゼ(New England Biolabs)を使用する20μl反応で、1pmol以下のプールした対照オリゴを脱リン酸化した。次いで、この熱不活性化される20μlのエビアルカリホスファターゼ反応を、ATPを補充したT4ポリヌクレオチドキナーゼ(New England Biolabs)を使用して40μlにすることにより、対照オリゴを5’リン酸化した。このリン酸化反応を37℃で30分間行い、その後、65℃で30分間の熱不活性化ステップを行った。その結果、オリゴは、アダプターライゲーションのための準備が整った状態になった。オリゴ濃度は、40μlで割ったオリゴ投入量pmolを使って算出した。
【表2-1】
【表2-2】
【0284】
NA12878 gDNAをコリエル医学研究所(Coriell Institute for Medical Research)から購入し、いくつかの方法でアダプターライゲーション用に調製した。機械的せん断:Bioruptor Pico(Diagenode)および製造業者の使用説明書を使用して、NA12878を長さ代表値350bpにせん断した。次いで、せん断されたDNAを、Pippen Prep用色素不含2%ゲル(Sage Sciences)を製造業者の使用説明書に従って使用して200〜600bpからサイズ選択した。制限酵素消化:1μgのNA12878を、10単位のMluCI(New England Biolabs)を使用して、37℃で1時間、50μl反応で消化した。消化されたDNAを、2×AMPUREビーズ(Beckman Coulter)を製造業者の使用説明書に従って使用して精製した。精製後、DNAを、Pippen Prep用色素不含2%ゲル(Sage Sciences)および製造業者の使用説明書を使用して200〜600bpからサイズ選択した。酵素的せん断:NEBNext(登録商標)dsDNA Fragmentase(登録商標)(New England Biolabs)を用いて、37℃で25分間、20μl反応で1μgのNA12878を消化し、0.1mM EDTAで停止させた。次いで、反応を50μlにし、上記のように精製した。DNase I:0.01単位のDNase I(New England Biolabs)を使用して、37℃で10分間、50μl反応で1μgのNA12878を消化し、0.1mM EDTAで停止させ、DNAを上記のように精製した。ミクロコッカスヌクレアーゼ:2単位のミクロコッカスヌクレアーゼ(New England Biolabs)を使用して、37℃で5分間、50μl反応で1μgのNA12878を消化し、0.1mM EDTAで停止させ、DNAを上記のように精製した。
【0285】
すべてのNA12878反応:上記方法のいずれかを使用してNA12878 gDNAを調製した後、それを、対照オリゴについて上で詳述したのと同じプロトコールを使用する脱リン酸化、続いての5’リン酸化によって、アダプターライゲーション用に末端調製した。
【0286】
ヒト血漿および無細胞DNA調製のために、匿名化されたドナーからの全血をin vitro研究使用のためにPalo Alto、CAのスタンフォード献血センター(Stanford Blood Center)から入手した。血液をいくつかのチューブタイプのうちの1つに採取した(表3)。採血チューブを1800gで10分間、4℃で回転させることにより、全血から血漿を抽出した。細胞層を乱すことなく、上清の2mlアリコートを無菌条件下で微量遠心チューブに移し、16000gで10分間、4℃で再び回転させて、細胞デブリを除去し、1mlアリコートとして−80℃で保管した。循環無細胞DNAキット(Qiagen)を製造業者のプロトコールに従って使用して、1mlの血漿からcfDNAを抽出した。精製されたcfDNAを、QUANT−IT高感度dsDNAアッセイキットおよびQubit蛍光光度計(ThermoFisher)を使用して、二本鎖DNA(dsDNA)濃度について測定した。精製されたcfDNAを、Agilent TapeStation 4200ならびに関連D1000およびD5000高感度製品を使用して、サイズ分布について解析した。無細胞DNAを、対照オリゴについて上で詳述したのと同じプロトコールを使用する脱リン酸化、続いての5’リン酸化によって、アダプターライゲーション用に末端調製した。
【表3】
【0287】
対照スパイク実験のために、おおよそ40mlの全血をドナーごとに5本の採血チューブ(表3)に採取した。各チューブからの血液を3つのアリコートに分けた。オーバーハングプロファイルに対する血中ヌクレアーゼの効果を正確に評価するために、対照オリゴのプール(全血1ml当たり合計1pmol)を無菌条件下で添加した。血清チューブの場合、凝固が採血時から開始するため、血餅を実験開始時に分離し、対照オリゴプールを血清調製前に1mlの上清に添加した。血漿−オリゴ混合物を0、4または24時間インキュベートした。各時点の直後に、血漿抽出およびcfDNA調製を、上で説明したプロトコールに従って行った。水および1×PBS pH7.4を、対照オリゴの代わりに用いる陰性対照として使用し、全血アリコートと同様にDNA抽出を行った。ビーズ結合緩衝剤、プロテイナーゼKおよび磁気ビーズ体積を、投入する血漿の体積に従って増減させた。対照をスパイクしたcfDNAのDNA末端調製を上で説明したように行い、その後、ライブラリー調製を行った。
【0288】
アダプターライゲーションおよびシーケンシングライブラリー調製
各アダプターは、Illuminaシーケンサー特異的プライミング部位と、固有末端識別子(UEI)−存在する場合には元の分子に存在するオーバーハングの長さおよび正体(5’または3’)を示すバーコード配列−とを含有する(表4)。アダプターは、Integrated DNA Technologies(IDT)により標準的な脱塩精製を使用して合成され、二重鎖化されたものである。この研究のための13のアダプターセットは、3’オーバーハング(長さ1〜6nt)を有する6つと、5’オーバーハング(長さ1〜6nt)を有する6つと、単一の平滑形アダプター(すなわち、オーバーハングなし)とを含む。アダプターをリン酸化せず、かくてアダプターによるダイマー形成を阻止した。13すべての二重鎖アダプターを等モル比でプールし、1pmolのプールアダプター、10単位の迅速エビアルカリホスファターゼ(New England Biolabs)、1×Cutsmart緩衝剤を37℃で30分間インキュベートし、その後、10分間、65℃で熱不活性化する、20μl反応を使用する末端脱リン酸化により、ライゲーション用に調製した。単一のQIAQUICK Nucleotide Removalカラム(Qiagen)で複数の脱リン酸化反応物を併せ、製造業者の使用説明書に従って精製した。DNA濃度(Qubit蛍光定量)および既知の長さを使用して、アダプターモル濃度を算出した。その結果、アダプターは、ライゲーションのための準備が整った状態であった。
【表4-1】
【表4-2】
【0289】
アダプターライゲーションは、最初のライゲーションステップ、その後、インデックスPCRの前に後続のニック修復ライゲーションステップを含む。0.05pmolの基質DNA(対照/NA12878/cfDNA)を、800単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)を用いて60μlのライゲーション反応で1pmolのアダプターと結合させ、20℃で1時間インキュベートし、その後、対照オリゴについての2×AMPUREクリーンまたはNA12878もしくはcfDNAについての1.2×AMPUREクリーンのどちらかを行った。DNA精製後、DNAを、48.8μlの反応で、20単位のT4ポリヌクレオチドキナーゼ(New England Biolabs)および1×T4 DNAリガーゼ緩衝剤でリン酸化し、37℃でインキュベートした。30分後、480単位のT4 DNAリガーゼを反応に添加し、温度を15分間、20℃に低下させた。ニック修復の後、2×AMPUREビーズクリーン、および20μlの低TE(10mM Tris pH8、0.1mM EDTA)での溶出を行った。
【0290】
インデックスPCRのために、アダプターにライゲーションされ、精製された10μlのDNAを、50μl反応で、1×カッパHiFi HotStart ReadyMix(Roche)および最終濃度0.4mMのIS4および最終濃度0.4mMのインデックスプライマー2と結合させ、次の熱サイクル条件を使用して増幅した:初期変性のために98℃で3分間、続いて、98℃で20秒間、68℃で30秒間、72℃で30秒間を対照/NA12878について15サイクルまたはcfDNAについて18サイクル、最後に72℃で1分の伸長ステップ。インデックスPCR後、DNAを、対照オリゴについての1.5×AMPUREクリーンまたはNA12878/cfDNAについての1.2×AMPUREクリーンのどちらかで精製した。各シーケンシングDNAライブラリーについて、断片長分布およびdsDNA濃度(Agilent Tapestation 4200およびQubit蛍光定量ユニット)を使用して最終モル濃度推定値を算出した。次いで、試料をプールし、Illumina MISEQベンチトップシーケンサーで(製造業者の使用説明書に従って)2×150bpサイクルを1試料当たり深度おおよそ100,000リードペアまで実行した。
【0291】
インフォマティクス解析
UEIバーコード化リードペアのマッピングは、鋳型分子が、単一の7ntバーコードを加えたフォワードおよびリバースリードの長さの合計より短い場合、バイオインフォマティクス上の課題を提起する。この課題は、各リードが、そのメイトのバーコード配列にわたることがあり、ことによるとそれを超えてIlluminaアダプター配列へと及ぶこともあるため、存在する。古代DNAの分野におけるものなどの短い鋳型分子が期待される研究での1つのアプローチは、アダプター配列の除去とリードのマージを同時に行うことである。このプロセスは、配列類似性に基づいてフォワードリードとリバースリードを折り畳んで単一の配列にすること、その一方で、SEQPREP(github.com/jstjohn/SeqPrep)を使用して公知Illuminaアダプター配列とマッチするリードの末端をトリミングすることを含む。しかし、UEIが存在する場合、これらのマージされたリードは、両末端に7nt UEIを有することができ、末端の一方が逆補完されることになる。
【0292】
マッピングを単純にするために、アダプタートリミングおよびリードのマージは、UEI配列の存在を条件とする。各リードについて、各ペアにおけるフォワードリードおよびリバースリード両方における既知UEIの存在をチェックした。UEIには、1個以下の「N」塩基を含有することを許可したが、他の塩基ミスマッチを許可しなかった。両方のリードが既知UEI配列を有する場合、各配列をそのメイトのUEIの逆相補鎖について検索することにより、リードがマージしたかどうかをチェックした。どちらのリードもこの基準を満たさなかった場合、両方のリードは、未変化状態で出力された。リードは、それがそのメイトのUEI配列にわたる場合、アダプター配列しか含むことができないからである。両方のリードが、それらのメイトの逆補完UEI配列を含有し、メイトのUEIと遭遇する位置がマッチした場合には、両方のリードを、それらのメイトのUEIと遭遇する位置で短縮化した。位置がマッチしなかった場合、両方のリードを廃棄した。
【0293】
メイトのUEI配列が参照ゲノムへのマッピングに干渉しないように、マージしたすべてのリードペアを折り畳んだ配列として保存するのではなく、それらを短縮型リードペアとして保持した。比較的短い配列が期待される対照オリゴ実験のために、上記基準を使用してマージしたリードペアについての折り畳んだ配列も保存した。そのような配列について、マージした領域内の塩基には、最大で1つのミスマッチを含有することを許可した(ミスマッチ位置に選択された塩基は、より高い品質を有する塩基であったか、または同点の場合はランダムな塩基であった)。
【0294】
インデックスの誤った割り当てに起因する、Illuminaシーケンシング対照DNA−phiX−によるシーケンシングデータの汚染リスクを低下させるために、まず、デフォルトパラメーターでbwa memを使用してすべての生データをphiXゲノムとアライメントした。マッピング(samtools fastq−f 12)されなかたリードを抽出し、下流の解析に使用した。
【0295】
オーバーハングアダプターは、リバース(P7)リードではなくフォワード(P5)リードで遭遇した場合、信頼性が低いことが判明したため、解析は、オーバーハングアダプターで始まるフォワードリードを無視した。平滑形アダプターをフォワードリードでもリバースリードでも許可した。すべての場合、このフィルタリングステップを、結果を計算するときにのみ適用した(処理、マージおよびアライメントの際にすべてのリードを含めたが、フォワードリードでのオーバーハングアダプターが結果に影響を与えることを許可しなかった)。
【0296】
「固有末端識別−UEI」バーコードを使用してオーバーハングを識別するコードを使用した。アルゴリズムは、以下の特徴を含んだ:
1.オーバーハングのタイプおよび長さを示すかまたは平滑末端を示すUEIバーコード配列のリストを含有するデータ構造;
2.各リードの最初の7塩基(7=バーコードの長さ)を使う;
3.これらが公知バーコードとマッチするかどうかを確かめる;
4.Nが1つあった場合、それを塩基に変換することによって、それが公知バーコードとマッチするかどうかを確かめる;
5.それがバーコードとマッチした場合、バーコードにより示される塩基の数をリードから引くことによりそのバーコードのオーバーハングを調べる;および
6.バーコードが平滑形である場合を除き、フォワードリードを無視する。
【0297】
対照オリゴ実験
対照オリゴは、一方の末端が一本鎖オーバーハングを有するように合成され、他方の末端が平滑形であるように意図された、合成二本鎖DNAの短い(50bp)配列であった。処理の際、すべての適正に形成された配列は、対照オリゴが共に連鎖している場合を除き、上記の基準を使用してマージすると予想された。一方が感度を測定するためのものであり、他方が特異度を測定するためのものである、対照オリゴ実験を評定する2つ方法を定義した。
【0298】
感度を測定するためにアダプターを使用して正しく識別される妥当な(非連鎖)対照オリゴ末端のパーセントを計算した。最初に、上記の基準を使用してマージしたすべてのリードを考慮した。リードペアをマージしているときにミスマッチ塩基に遭遇した場合、より高い品質スコアを有する塩基を選択し、品質スコアが同点であった場合、塩基をランダムに選択した。次に、すべての対照オリゴ配列およびそれらの逆相補鎖を含む、参照配列を構築し、最長対照オリゴオーバーハングと長さが等しい「N」塩基の実行により分離した。マージしたリード各々の対照オリゴタイプを決定するために、マージしたリードとこの参照配列とを、Edlib C++配列アライメントライブラリーを使用して、アライメントにおけるリードの最初と最後にギャップを許可し、かつ1塩基以下のミスマッチを許可することで、「N」をペナルティーなしで任意の塩基にマッチさせて、アライメントした。最良のアライメントが、単一の対照オリゴ配列(非キメラアライメント)の座標内に入った場合、その対照オリゴを正しい配列として選択した。対照オリゴは、正しいオーバーハングのバーコードがそのオリゴのオーバーハング末端にライゲーションされ、平滑形アダプターのバーコードが反対側の末端にライゲーションされた場合、正しいと考えた。
【0299】
特異度を測定するために、マッチするオーバーハングを有する対照オリゴの正しい末端にライゲーションされたUEI配列のパーセントを計算した。この場合、対照オリゴが連鎖を形成するかどうかを評定せず、したがって、ライゲーションに利用可能なあらゆるDNA末端を評定した。すべてのペアエンドリード(上で説明したように短縮されているが、マージしていない)について、UEIに続く配列を、最長オーバーハングと長さが等しい「N」塩基の実行により分離したすべての対照オリゴ配列を含有する参照配列と、アライメントした。アライメントが非キメラである(単一対照オリゴ配列の座標内にある)場合、1つ以下のミスマッチ許可し、任意の塩基とマッチする「N」を用いる、最良のアライメントを使用して、正しい対照オリゴ配列を決定した。その際、特異度を、リードの最初にあるUEIの後に正しいタイプの対照オリゴ末端が正しい方向で続くリードのパーセントと定義した。
【0300】
オーバーハング配列のヌクレオチド組成を決定するために、UEI配列の末端と対照オリゴ配列の始点の間のすべての塩基を、オーバーハングの真の配列であると見なした。オーバーハング配列の塩基組成を評定するとき、すべてのアダプターを正しいタイプの対照オリゴにライゲーションする必要があった。
【0301】
ヒトDNA
フィルタリング後に残存するペアエンドリードを、必要に応じて短縮化し、UCSCゲノムブラウザからダウンロードしたhg19ヒト参照ゲノムとアライメントした。アライメントには、リードの最初のUEI配列をスキップして(−Bパラメーター)、デフォルトパラメーターでbwa alnおよびbwa sampeを使用した。次いで、samtools rmdupを使用して、重複リードを除去した。リードは、キメラアライメントの原因となる断片連鎖の可能性のため正しい対合の要件(samtools view−c−f64−q20)が外される制限酵素実験の場合を除いて、20の最小マップ品質(samtools view−c−f66−q20)で正しいペアの状態にあったときにマッピングされた場合にのみ計数した。
【0302】
マッピングされたリードにおけるUEIタイプを計数するために、HTSLibのBAMパーサーを使用してBAMファイルをスキャンし、BCタグからUEI配列を得た。オーバーハング配列は、UEIにより示されるオーバーハング長と等しい各リードの最初の部分からの塩基の数を使うことによって得た。
【0303】
一部のシーケンシングライブラリーは、対照オリゴをスパイクしたヒトDNAを含有した。これらのライブラリーを解析するために、すべてのシーケンシングリードを、最初は、ライブライーがヒトDNAのみを含有するかのごとく処理した。次いで、非ヒト配列を、ヒト参照ゲノムとのアライメントから、マッピングされなかったリードおよびマップ品質が10未満であるリードを(samtools fastqとは異なり、抽出されたリード配列にバーコードを再び付加することができるカスタム手法を使用して)選択することにより抽出した。次いで、大部分が対照オリゴであったこれらのリードを、他の対照オリゴライブラリーと同様に処理した。
【0304】
結果
ライブラリー構築
この実施例での方法は、ライブラリー調製ワークフロー後の断片化され、分解されたdsDNA末端をアッセイするものであった。この方法のための各アダプターは、次の3つの部分を含んだ:P5/P7 Illuminaに基づくシーケンシングおよびインデクスプライミング部位、7塩基対(bp)固有末端識別子(UEI;末端のタイプをコードするバーコード)、および平滑末端、または存在する場合には、基質のオーバーハングとハイブリダイズし、ライゲーションする一本鎖オーバーハング。オーバーハングは、長さN(ここでは、6ヌクレオチド(nt)以下の長さ)のランダム配列の等しい比率を用いて合成した。アダプターを過剰に含めて、すべての鋳型dsDNAタイプが適合するアダプターを確実に利用できるようにした。このようにして、アダプターを、可能なすべての突出末端化鋳型分子とハイブリダイズするのに十分な適合配列を提供する競合反応で導入した。しかし、アダプターのオーバーハングは、自己ハイブリダイゼーションおよびライゲーションの可能性を生じさせるため、アダプターダイマー形成を防止するためにアダプターのオーバーハングをリン酸化しなかった。
【0305】
この方法の最初のステップの間に、鋳型DNAをポリヌクレオチドキナーゼで処理して、5’末端をリン酸化した。リン酸化を除いて、鋳型DNA末端を変化させない。次に、2ステップライゲーションを行った。まず、5’リン酸化された鋳型DNAを、リン酸化されていないUEI含有アダプターのプールにライゲーションした。この第1のライゲーションを、両方の鋳型鎖のフォワード(P5)アダプター末端でのみ行った。次に、精製を行って、過剰な、ライゲーションされていないアダプターを除去した。最後に、アダプターの5’末端をリン酸化し、第2のライゲーションを−今度はリバース(P7)アダプター末端で−行って、dsDNAライブラリー分子を完成した。次いで、完全に形成された分子にインデックスを付加し、ユニバーサルP5プライマーおよび固有のインデックスが付加されたP7プライマーを使用して増幅した。Illuminaシーケンサーでのペアエンドシーケンシング後、UEIを使用して、オーバーハングのタイプ、長さおよび配列により配列リードを分類した。
【0306】
DNA末端識別の精度の評定
精度
この実施例で説明するアッセイの精度を判定するために、各々の一本鎖オーバーハングの長さおよびタイプ(3’または5’)が既知である12の合成二本鎖対照オリゴのプールを構築した。各対照オリゴは、固有の識別可能な50bpコアと、一方の側に平滑形末端、および他方の側に特定の長さ(1〜6nt)の5’または3’オーバーハングという一般的な構造とを含有した。ライブラリーをシーケンシングした後、リバースリード(P7)でのUEIを使用して、アダプターUEIにより示されるオーバーハングが、dsDNA対照鋳型上の操作されたオーバーハングと正しくマッチする頻度を比較することにより、アッセイの精度を定量化した。リバースアダプター上に存在するUEIは、正しいオーバーハングを予測することに関して、両方のアダプター上に存在するUEIが含まれる場合またはフォワードアダプターのみが含まれる場合よりも正確である(
図18)ため、解析をリバースリードに限定した。この現象を説明するためのモデルを
図19に提供する。
【0307】
この実施例でのアッセイの特異度は、対照オリゴプールを使用して2つの方法で測定した。まず、データセットを正しく形成されたライブラリー分子(すなわち、真の対照オリゴ配列の編集距離1以内の配列を有するモノマー対照オリゴ)に限定し、正しいオーバーハングタイプおよび長さが捕捉される頻度を算出した。各対照オリゴについて、最も多く認められたアダプターUEIが、検査したすべてのオーバーハングタイプ(3’および5’)および長さ(1〜6nt)に関して正しいアダプターであった。しかし、ライブラリー分子のほんのわずかな画分は、それらのUEIが、これらの対照オリゴの既知オーバーハング長またはタイプに対応しないことが認められた。オーバーハングのタイプおよび長さ各々に関しての全般的なUEI精度は、84.94%+/−0.72%(95%C.I.)であった。次に、各UEIの特異度を、合成オリゴの各タイプへの各UEIアダプターのライゲーションが観測された回数を計数することにより測定した。すべての3’UEIおよび平滑形UEIについて、最もよく見られたライゲーションイベントは、正しいものであった。5’1ntオーバーハング以外のすべての5’UEIについて、最もよく見られたライゲーションイベントは、正しいものであった。しかし、群としてまとめると、5’オーバーハングは、3’オーバーハングの精度より低い精度を有する。正しい長さから±1ntの距離で、特に、5’1nt、5’3ntおよび5’5nt対照において、誤りが最も多く発生した。
【0308】
塩基組成
ライゲーション精度または効率が、オーバーハングの塩基組成による影響を受けるかどうかを判定するために、回収した一本鎖オーバーハング各々のヌクレオチド配列を、配列データおよびUEIデータを使用して決定した。ライブラリーの構造のため、5’オーバーハングに存在する塩基は、挿入鋳型分子に由来し、挿入鋳型分子は、この場合は対照オリゴであり、これに対して、3’オーバーハングは、アダプター自体のDNAオーバーハングに由来した。過剰なシトシンが観測された5’1ntオーバーハングを除いて、各オーバーハングタイプおよび長さについてヌクレオチドの均一な分布が観測された。このシトシンの偏りが、オリゴ合成プロセスの産物であるのかどうかを評価するために、標準的な末端修復ライブラリーを、合成対照オリゴを用いて調製した(NEB Ultra II)。末端修復ステップは、ポリメラーゼ活性によって、3’オーバーハングを除去し、5’オーバーハングをフィルインするものであり、これにより合成DNA 5’オーバーハングの塩基組成を特徴付けることができた。対照オリゴの標準的な末端修復ライブラリー内で、5’1ntシトシンのリードカウントの上昇が観測された。それ故、この観測は、カスタムオリゴ合成の偏りに由来する可能性が高く、ライゲーション中に導入される偏りに由来する可能性は低い。
【0309】
感度
外来DNA分子のバックグラウンドにおいて特異的な末端タイプの存在を検出する本明細書におけるアダプターの能力を評価するために、単一の既知オーバーハング配列を有するDNAを多様なオーバーハングのプールに混入する希釈系列を行った。多様な末端のプールを、NA12878ゲノムDNA(gDNA)の音波処理(Diagenode Bioruptor)およびサイズ選択により作出した。単一の既知オーバーハングを有するDNAを、NA12878 gDNAを制限エンドヌクレアーゼMluCIで消化することにより作出し、これにより配列AATTの5’4ntオーバーハングが作出され、その後、サイズ選択を行った。
【0310】
まず、音波処理鋳型からおよびMluCI消化鋳型DNAから生成したライブラリーをシーケンシングして、両方の試料の末端を特徴付けた。音波処理試料についてのオーバーハング長分布(
図15、パネルA)は、DNAの音波処理せん断が、平滑末端の保有率、これに続く、3’1ntおよび3’2ntオーバーハングが過度である5’末端と3’末端の両方に存在する1〜4ntオーバーハングの保有率を特徴とする、非ランダムプロファイルを生じさせることを示した。MluCIについては予想通り、MluCI消化DNAの長さ分布が、5’4ntオーバーハングの圧倒的過剰を示した(
図15、パネルB)。
【0311】
希釈系列を行うために、MluCI消化DNAの規定量を、音波処理DNA試料と混合し、次いで、プールした混合物からライブラリーを生成した。プールは、MluCI消化DNAを1%から50%まで含有した。5’AATTオーバーハングに起因する配列リードの各ライブラリー中のパーセント(
図15、パネルC;表5)を算出した。全体的に見れば、ライブラリープール中の既知MluCIの分率と、シーケンシングしたデータ中の正しいAATTオーバーハングを有する正しい5’4ヌクレオチドオーバーハングとして観測されたものとの間には、一致があった。MluCI消化DNAの分率(100%〜10%)がより高いライブラリーは、予想されたものより少ない5’AATTオーバーハングを示し、これは、適合する突出鋳型末端の過多に起因する可能性が高かったが、より低い希釈ライブラリーは、既知MluCIの分率のより正確な推定値を生じさせた。
【表5】
【0312】
次に、MluCI消化DNAのいかなる濃度で5’AATTシグナルが喪失されるのかを推定するために、滴定量のMluCI消化DNAを含有する音波処理ライブラリーを、スパイクされた5’AATTオーバーハングを含有しない対照音波処理ライブラリーと比較した。系列中の最低希釈度(1%MluCI)であっても、5’AATTオーバーハングの存在が、他のすべてのオーバーハングより多く検出された、p<0.001(
図15、パネルD)。この観測は、適切な対照ライブラリーと比較したとき、この実施例でのアッセイには、ライブラリーの1%未満を構成するオーバーハングモチーフを発見するのに十分な感度があることを示す。音波処理によりせん断されたDNA末端およびMluCIにより消化されたDNA末端の正確なゲノム位置のマッピングは、オーバーハングのランダムな分布、および予想された5’4ntオーバーハングの過多を、それぞれ示した。
【0313】
一般的DNAせん断機構のオーバーハングプロファイル
高分子量DNAの断片化またはせん断は、通常は、ショートリード、例えばIllumina、シーケンシングライブラリーを作出する際に必要なステップである。評判のよりDNAせん断手段としては、音波処理および酵素的消化が挙げられる。音波処理による機械的せん断が、NGSライブラリーの品質を偏らせるまたは別様に影響を与えるのかどうかを詳しく調査するために、クローニングに基づくアプローチを使用して、DNA音波処理により作出された末端を調査した研究、および標準的な末端修復NGSライブラリー中の5’オーバーハングを解析して、DNA音波処理による非ランダムせん断の証拠を見つけた別の研究を含む、いくつかの研究により、せん断方法の帰結が比較されている。酵素的せん断の帰結を詳しく調査するために、いくつかの研究は、分子に基づく方法、マイクロアレイに基づく方法およびシーケンシングに基づく方法を使用して、DNaseIの消化の優先傾向、ならびに低分解能でだがミクロコッカスヌクレアーゼの切断の優先傾向を説明している。本明細書に記載するアダプターを使用して生成されるライブラリーは、すべての遊離DNA末端の微小構造を偏りのないハイスループットな方法で評定することができるため、この実施例で説明するアッセイを使用して、音波処理および酵素的せん断の両方によって断片化された裸のNA12878ゲノムDNAのDNA末端プロファイルを特徴付けた(表6)。
【表6】
【0314】
音波処理
音波処理により生成されたオーバーハングをより詳細に照合するために、Diagenode Bioruptorでせん断したライブラリーから生成したデータを、上で紹介したように調査した(感度セクションを参照されたい)。音波処理試料についてのオーバーハング長および配列モチーフ分布は、DNAの音波処理が、平滑末端のより高い保有率、これに、5’末端と3’末端の両方に存在する1〜4ntオーバーハングが続くが、3’1ntおよび3’2ntオーバーハングに優先傾向がある保有率を生じさせることを示した。Bioruptorで音波処理したDNAの塩基組成プロファイルは、1ntオーバーハングが形成される場合を除いて、バランスのとれた範囲を示した。1nt DSBの存在は、ほとんどの場合、単一シトシンオーバーハングを残し、これは、5’1ntオーバーハングに関して以前に観測された現象である。
【0315】
酵素的せん断
酵素的せん断により生成されるオーバーハングを照合するために、dsFragmentase(New England Biolabs、NEB)、DNaseIおよびミクロコッカスヌクレアーゼ(MNase)という3つのエンドヌクレアーゼを使用して、ライブラリーを生成した。NEB製品dsFragmentaseは、NGS DNA断片化用に特別に設計された2つの酵素のカクテルである。dsFragmentase消化試料からのオーバーハング長分布は、音波処理と比較して、オーバーハングを有する分子を多く生じさせ、平滑末端化された分子を少なく生じさせた。dsFragmentaseはまた、ライブラリー複製物間で観測されたオーバーハング長の変動に基づいて、Bioruptorよりランダムなせん断プロファイルを生じさせた。この研究で使用したアダプターは、6ntまでしか伸長しなかった。6ntオーバーハングを含有する分子のせん断数は、dsFragmentaseが、6ntより長いオーバーハングを生じさせることを示す。dsFragmentaseオーバーハングのモチーフ分布は、5’オーバーハングの生成と3’オーバーハングの生成間で等しい分布を示した。dsFragmentaseオーバーハングの塩基組成は、Bioruptorのものに類似していたが、長さ2nt〜6ntのオーバーハングにはより多くのシトシンがあった。
【0316】
次に、エンドヌクレアーゼDNaseIおよびミクロコッカスヌクレアーゼ(MNase)により生成されたオーバーハングを照合した。DNaseIで消化された裸のDNAについてのオーバーハング長プロットは、3’2ntオーバーハングはもちろん、5’2nt〜4ntオーバーハングの保有率も示した。後者のうち、ヌクレオチドが3つまたはそれより多いオーバーハングは、GCリッチであった。オーバーハング長分布プロットにおける6ntオーバーハングの相対存在量に基づいて、DNaseIは、6ntを超える長さのオーバーハングを生じさせる可能性が高い。DNaseI消化DNAのオーバーハング塩基組成プロファイルは、オーバーハングの長さが増加するにつれて5’オーバーハング中のシトシンの優先傾向の低下を示し、3’1ntチミンのわずかな優先傾向を示した。DNaseI切断部位の上流のヌクレオチドの塩基組成は、5’オーバーハングの−1位にあるA/T部位でのDNA切断の優先傾向を示した。
【0317】
MNase消化DNAについてのオーバーハング長プロット(
図16、上のパネル)は、MNaseには平滑形DNA末端の作出の強い優先傾向(オーバーハングデータの39.5%)があり、オーバーハングが長くなるとそれが徐々に低下する可能性が高いことを示した。オーバーハングが生成された場合、MNaseは、A/Tリッチ5’オーバーハングの全般的優先傾向を(1ntオーバーハングを除いて)示した(
図16、下のパネル)。MNase切断部位の上流のヌクレオチドの塩基組成は、MNaseにより生成される実際の3’オーバーハングが5’オーバーハングほどA/Tリッチではないが、3’オーバーハングの−1位が圧倒的にA/Tリッチであることを示す。
【0318】
これらの結果は、この実施例で説明する方法が、様々なDNAせん断方法の優先傾向および偏りを特徴付けた以前の研究のアウトカムを再現し得ることを示す。これらの結果はまた、新規ヌクレアーゼの特徴付けにこの方法を利用することの潜在的利益を強調する。
【0319】
全血におけるin vivoヌクレアーゼ活性により生成される末端の回収
最近、循環無細胞DNA(cfDNA)プロファイリングは、非侵襲的出生前検査およびがん診断における使用に向けてかなりの注目を集めている。血漿からの高品質DNAの獲得は、採血自体から始まる。血液凝固または凝血は、ヌクレアーゼ活性増大に関連するプロセスであり、採血チューブ(BCT)のタイプは、cfDNA抽出物の量および品質に影響を与え得る。ここでは、一般的なBCTが、どの程度cfDNAの完全性を維持するのかを、公知の対照オリゴ(上記)をスパイクした様々なBCTから抽出したcfDNAのライブラリーを構築することによりアッセイした。一般に使用されている抗凝固薬を含有するBCTを含め(表3)、抗凝固薬のない対照チューブ(赤色キャップのチューブ;RTT)を含めた。
【0320】
上で説明したように血漿(または血清)を抽出し、cfDNAを単離する前に、対照オリゴを4つのチューブタイプの各々にスパイクした。対照オリゴとcfDNAの混合物を、オリゴスパイクイン後0、4および24時間の時点で抽出し、本明細書に記載されるアダプターを使用してライブラリーに変換した。ヌクレアーゼ活性および細胞溶解を阻害する添加剤を含有するStreck(登録商標)BCT(SBCT)内では、ヒトcfDNA断片長プロファイルまたは存在量は、経時的に変化しなかった。逆に言うと、複数のヌクレオソーム断片がYTT(抗凝固薬−クエン酸塩)およびPTT(抗凝固薬−EDTAカリウム塩)では24時間の時点で出現し、これは、アポトーシス性細胞gDNAを想起させた。RTTでは、複数のヌクレオソーム断片が0時間ほども早期に見られた。これは、アポトーシスプロセスが、エンドヌクレアーゼおよびエキソヌクレアーゼの放出に関連する血液凝固中に開始され得ることを示唆する。
【0321】
cfDNA抽出前の対照オリゴを含有する全血のインキュベーションによって、採血後に依然として活性であるヌクレアーゼに起因する既知DNA末端の喪失または変化の量を定量化することができた。SBCTにおいても、PTTにおいても、陰性対照においても、対照DNA末端プロファイルの有意な喪失も変化も観測されなかった(
図17)。いずれの公知ヌクレアーゼ阻害剤も含有しないYTTでは、3’オーバーハングプロファイルと5’オーバーハングプロファイル両方の変化が観測された。これらの変化は、1つまたは複数の活性な循環エキソヌクレアーゼの存在を示した(
図17)。24時間までに、YTTでは対照オリゴの3’オーバーハングシグナルが有意に低下した。これは、3’→5’エキソヌクレアーゼが、5’→3’エキソヌクレアーゼよりプロセシング性が高い可能性があることを示唆する。RTTでは、3’オーバーハングカウントの完全喪失が4時間以内に観測され、かつて平滑形であった分子における新たなオーバーハングの生成により識別される、真の平滑末端の枯渇も観測された。24時間までに、RTTでは、高活性ヌクレアーゼ環境に関して予想された通り、対照オリゴがもはや目視できなくなった。要するに、これらの観測は、この実施例で説明した方法が、cfDNAのオーバーハングパターンの変化を判別することおよび血液中の循環ヌクレアーゼの効果を調査するために使用することができることを示す。
【0322】
(実施例12)
オーバーハングシーケンシングデータセットの解析
試料中の核酸の集団の核酸オーバーハングを(例えば、バイオインフォマティクス解析を使用して)照合して、オーバーハングの1つまたは複数の特徴を含むオーバーハングプロファイルを生成することができる(例えば、ある特定のオーバーハングタイプ(例えば、5’、3’、平滑形)の定量化、ある特定のオーバーハング長の定量化、ある特定のオーバーハング配列特徴の定量化など)。ある特定の事例では、鋳型分子の特徴を考慮することができる。オーバーハングプロファイルおよび/またはある特定の鋳型特徴に基づいて、試料の1つまたは複数の特性を判定することができる。
【0323】
試料の1つまたは複数の特性を判定するために使用することができる特徴変数(例えば、オーバーハング特徴;鋳型特徴)の例を、表7に提供する。
【表7-1】
【表7-2】
*ジヌクレオチドの例としては、AA、AT、AC、AG、TT、TA、TC、TG、CC、CG、CA、CT、GG、GA、GC、GTが挙げられる;トリヌクレオチドの可能な組合せ 4
3;テトラヌクレオチドの可能な組合せ 4
4
**X=上記の任意の特徴
【0324】
オーバーハングデータおよび試料特性との関係についてのある特定のバイオインフォマティクス解析の例を下で説明する。
【0325】
オーバーハングデータのヒートマップ
がんに罹患しているドナー(「がんドナー」)および健康なドナーからの無細胞DNAについてのライブラリーを、本明細書に記載されるY形オーバーハングアダプターを使用して生成した(例えば、
図9Bに示すY形アダプターおよび方法を参照されたい)。ウォードの階層的クラスタリング法を使用して、各ライブラリーに存在するDNAオーバーハングのシーケンシングデータからヒートマップ(
図20)を作成した。
図20に示すヒートマップの各列は、がんドナー(黒色バー)または健康なドナー(バーなし)からの単一無細胞DNAライブラリーを表す。
図20に示すヒートマップの各行は、長さ1〜6ヌクレオチドの固有オーバーハング(5’または3’)を表し、少なくとも1つのCGジヌクレオチド、すなわちCpG、を含有する行(オーバーハング)を灰色バーで示す。
図20に示すヒートマップ行列内では、色が濃いほど、そのオーバーハングが占めるライブラリー内での(対数スケールで描かれた)比率が増す。より薄い色は、そのオーバーハングの枯渇を示す。
【0326】
図20に示すように、CpG含有オーバーハングの大半は、木の一端に向かってクラスター化しており、少数のより小さいクラスターが全体にわたって存在する。がんドナーの1つの一次クラスターが観測され(
図20、左の上から2番目のクレード)、その大半(13のうちの12)がGIがんに罹患していた。これらの試料は、CG含有オーバーハングを有するライブラリーのより低いパーセント(枯渇)を示し、その一方で、健康なドナーには、CG含有オーバーハングを有するライブラリーのより高いパーセンテージ(濃縮)を有する傾向があった。このように、CG含有オーバーハングに関して、枯渇のパターンが、がん無細胞DNAライブラリーのある特定のクラスターにおいて観測された。
【0327】
オーバーハング配列データを使用する機械学習アプローチ
CGカウント、オーバーハング長、完全分子長、および
図21に記載の他の変数を含む、変数を用いて、ロジスティック回帰および教師あり学習アルゴリズム(サポートベクターマシン(SVM))を実行して、がんおよび健康試料を分類した。SVMとロジスティック回帰の両方が、75%より高い適合率および再現率(適合率−真の陽性として試料を表示するモデルの能力;再現率−すべての陽性試料を見つけるモデルの能力)で、75%の正解率を有した。
【0328】
モデルに使用した変数を
図21に提供する。再帰的特徴量削減後、異なるサブセットを用いて−これらに対して、用いる特徴セットを徐々に小さくして再帰的処理を行って−モデル作成プロセスを繰り返した後、すべての変数を最もよく動作する特徴と見なした。
【0329】
ロジスティック回帰分類器(がん対健康−混同行列)
被検セットに関するロジスティック回帰分類器の予測正解率は、真陽性、偽陽性、真陰性および偽陰性の間のよりよい分割で75%であった−正しい予測790+823および誤った予測308+230(
図22)。
【0330】
SVM分類器(がん対健康−分類レポートおよびROC)
真陽性として試料を表示するモデルの能力(適合率)は73%であり、すべての陽性試料を見つけるモデルの能力(再現率)は78%であった。最終モデルは、データを30%被検セットと70%訓練セットに分割した。f1スコアは、適合率と再現率との調和平均であり、サポートは、被検セットからの考慮した試料の数である。分類の正解率は、75%であった。
【0331】
GIがん対健康−モデル要約
がんに罹患している患者のオッズは、オーバーハングがCGジヌクレオチド配列を含有する場合、120%増加する。がんに罹患している患者のオッズは、オーバーハングがGGジヌクレオチド配列を含有する場合には105%増加し、オーバーハングがGCジヌクレオチド配列を含有する場合には50%増加する。すべての特徴変数は、最終モデルにおいて−カットオフを0.05として−有意なp値、P>|z|、を有した。
【0332】
GIがん対その他(健康および他のがんを含む)−モデル要約
がんに罹患している患者のオッズは、オーバーハングがCGジヌクレオチド配列を含有する場合、94%増加する。すべての特徴変数は、最終モデルにおいて−カットオフを0.05として−有意なp値、P>|z|、を有した。
【0333】
分類器の例
がん対健康
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】
【0334】
(実施例13)
実施形態の例
下記の例は、ある特定の実施形態を説明するものであり、本技術を限定するものではない。
【0335】
A1.核酸ライブラリーを生成する方法であって、
(a)標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
(i)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、一本鎖ループを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含み、ループが、1つまたは複数のリボ核酸(RNA)ヌクレオチドを含み、
(ii)標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含み、
(iii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
(iv)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
(v)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと;
(b)ハイブリダイゼーション産物と、ハイブリダイゼーション産物をヘアピンループ内のRNAヌクレオチドで切断することができる1つまたは複数の切断作用因子とを、切断条件下で接触させることによって、切断されたハイブリダイゼーション産物を形成するステップと
を含む方法。
【0336】
A2.複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、一本鎖ループを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖からなる、実施形態A1の方法。
【0337】
A3.ループが、2つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態A1またはA2の方法。
【0338】
A4.ループが、3つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態A1またはA2の方法。
【0339】
A5.ループが、4つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態A1またはA2の方法。
【0340】
A6.ループが、アデニン(A)、シトシン(C)およびグアニン(G)から選択される1つまたは複数のリボ核酸(RNA)ヌクレオチドを含む、実施形態A1〜A5のいずれか1つの方法。
【0341】
A7.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)を含む、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0342】
A8.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0343】
A9.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)を含む、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0344】
A10.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0345】
A11.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)を含む、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0346】
A12.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0347】
A13.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0348】
A14.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびシトシン(C)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0349】
A15.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびグアニン(G)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0350】
A16.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法。
【0351】
A17.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態A1〜A16のいずれか1つの方法。
【0352】
A18.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態A1〜A17のいずれか1つの方法。
【0353】
A19.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループ、二重鎖部分、および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態A1〜A18のいずれか1つの方法。
【0354】
A20.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態A1〜A19のいずれか1つの方法。
【0355】
A21.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態A1〜A20のいずれか1つの方法。
【0356】
A22.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態A21の方法。
【0357】
A23.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態A22の方法。
【0358】
A24.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態A21、A22またはA23の方法。
【0359】
A25.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループおよび二重鎖部分を含む、実施形態A1〜A18のいずれか1つの方法。
【0360】
A26.オリゴヌクレオチドの末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態A1〜A25のいずれか1つの方法。
【0361】
A27.オリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態A26の方法。
【0362】
A28.ハイブリダイゼーション産物が、二重鎖領域および少なくとも1つの一本鎖ループを含む、実施形態A1〜A27のいずれか1つの方法。
【0363】
A29.ハイブリダイゼーション産物が、二重鎖領域を含み、各末端に一本鎖ループを含む、実施形態A1〜A28のいずれか1つの方法。
【0364】
A30.1つまたは複数の切断作用因子が、ハイブリダイゼーション産物をヘアピンループ内のRNAヌクレオチドで切断することができ、ハイブリダイゼーション産物を二重鎖領域内で切断することができない、実施形態A28またはA29の方法。
【0365】
A31.1つまたは複数の切断作用因子が、リボヌクレアーゼ(RNAse)を含む、実施形態A1〜A30のいずれか1つの方法。
【0366】
A32.RNAseが、エンドリボヌクレアーゼである、実施形態A31の方法。
【0367】
A33.RNAseが、RNAse A、RNAse E、RNAse F、RNAse H、RNAse III、RNAse L、RNAse P、RNAse PhyM、RNAse T1、RNAse T2、RNAse U2、およびRNAse Vのうちの1つまたは複数から選択される、実施形態A31またはA32の方法。
【0368】
A34.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態A1〜A33のいずれか1つの方法。
【0369】
A35.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態A1〜A34のいずれか1つの方法。
【0370】
A36.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態A1〜A35のいずれか1つの方法。
【0371】
A37.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態A1〜A36のいずれか1つの方法。
【0372】
A38.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態A1〜A37のいずれか1つの方法。
【0373】
A39.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態A1〜A38のいずれか1つの方法。
【0374】
A40.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態A1〜A39のいずれか1つの方法。
【0375】
A41.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態A1〜A40のいずれか1つの方法。
【0376】
A42.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態A41の方法。
【0377】
A43.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態A41またはA42の方法。
【0378】
A44.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態A1〜A40のいずれか1つの方法。
【0379】
A45.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態A44の方法。
【0380】
A46.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態A1〜A45のいずれか1つの方法。
【0381】
A47.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態A1〜A46のいずれか1つの方法。
【0382】
A48.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態A1〜A47のいずれか1つの方法。
【0383】
A49.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態A1〜A48のいずれか1つの方法。
【0384】
A50.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態A1〜A49のいずれか1つの方法。
【0385】
A51.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態A1〜A50のいずれか1つの方法。
【0386】
A52.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、ハイブリダイゼーション産物を曝露するステップを含む、実施形態A1〜A51のいずれか1つの方法。
【0387】
A53.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とリガーゼ活性を含む薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態A52の方法。
【0388】
A54.(a)の前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態A1〜A53のいずれか1つの方法。
【0389】
A55.(a)の前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態A54の方法。
【0390】
A56.(a)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態A1〜A55のいずれか1つの方法。
【0391】
A57.(a)の前に、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸がオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態A56の方法。
【0392】
A58.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態A1〜A57のいずれか1つの方法。
【0393】
A59.対象がヒトである、実施形態A58の方法。
【0394】
A60.(a)の前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態A1〜A59のいずれか1つの方法。
【0395】
A61.約500bp未満の断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態A60の方法。
【0396】
A62.約500bpのまたはそれより長い断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態A60の方法。
【0397】
A63.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態A1〜A62のいずれか1つの方法。
【0398】
A64.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態A1〜A62のいずれか1つの方法。
【0399】
A65.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態A1〜A62のいずれか1つの方法。
【0400】
A66.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態A1〜A62のいずれか1つの方法。
【0401】
A67.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とRNAリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態A65またはA66の方法。
【0402】
A68.ハイブリダイゼーション産物とRNAse活性を有する薬剤とを、二本鎖RNA二重鎖が消化される条件下で接触させるステップを含む、実施形態A65〜A67のいずれか1つの方法。
【0403】
B1.複数のオリゴヌクレオチド種を含む組成物であって、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、一本鎖ループを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含み、ループが、1つまたは複数のリボ核酸(RNA)ヌクレオチドを含み;
(b)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸中のオーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し;
(c)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、組成物。
【0404】
B2.複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、一本鎖ループを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖からなる、実施形態B1の組成物。
【0405】
B3.ループが、2つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態B1またはB2の組成物。
【0406】
B4.ループが、3つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態B1またはB2の組成物。
【0407】
B5.ループが、4つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態B1またはB2の組成物。
【0408】
B6.ループが、アデニン(A)、シトシン(C)およびグアニン(G)から選択される1つまたは複数のリボ核酸(RNA)ヌクレオチドを含む、実施形態B1〜B5のいずれか1つの組成物。
【0409】
B7.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)を含む、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0410】
B8.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0411】
B9.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)を含む、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0412】
B10.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0413】
B11.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)を含む、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0414】
B12.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0415】
B13.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0416】
B14.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびシトシン(C)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0417】
B15.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびグアニン(G)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0418】
B16.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物。
【0419】
B17.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態B1〜B16のいずれか1つの組成物。
【0420】
B18.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態B1〜B17のいずれか1つの組成物。
【0421】
B19.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループ、二重鎖部分、および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態B1〜B18のいずれか1つの組成物。
【0422】
B20.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態B1〜B19のいずれか1つの組成物。
【0423】
B21.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態B1〜B20のいずれか1つの組成物。
【0424】
B22.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態B21の組成物。
【0425】
B23.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態B22の組成物。
【0426】
B24.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態B21、B22またはB23の組成物。
【0427】
B25.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループおよび二重鎖部分を含む、実施形態B1〜B18のいずれか1つの組成物。
【0428】
B26.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態B1〜B25のいずれか1つの組成物。
【0429】
B27.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態B1〜B26のいずれか1つの組成物。
【0430】
B28.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態B1〜B27のいずれか1つの組成物。
【0431】
B29.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態B1〜B28のいずれか1つの組成物。
【0432】
B30.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態B1〜B28のいずれか1つの組成物。
【0433】
B31.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態B1〜B28のいずれか1つの組成物。
【0434】
B32.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態B1〜B28のいずれか1つの組成物。
【0435】
C1.核酸末端を修飾する方法であって、
(a)標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
(i)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、切断条件下で切断され得る1つまたは複数の切断部位を含み、
(ii)標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含み、
(iii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖および第1のオーバーハングおよび第2のオーバーハングを含み、各オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
(iv)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、第1および第2のオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的な少なくとも2つのオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
(v)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと;
(b)ハイブリダイゼーション産物と、ハイブリダイゼーション産物を1つまたは複数の切断部位で切断することができる1つまたは複数の切断作用因子とを、切断条件下で接触させることによって、切断されたハイブリダイゼーション産物を形成するステップと;
(c)切断されたハイブリダイゼーション産物と鎖置換ポリメラーゼとを接触させることによって、平滑末端化された核酸断片を形成するステップと
を含む方法。
【0436】
C2.(c)が、切断されたハイブリダイゼーション産物と鎖置換ポリメラーゼおよび修飾ヌクレオチドとを接触させることによって、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む平滑末端化された核酸断片を形成することを含む、実施形態C1の方法。
【0437】
C3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、結合対のメンバーにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態C2の方法。
【0438】
C4.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ビオチンにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態C2の方法。
【0439】
C5.1つまたは複数の切断部位が、ウラシルおよびデオキシウリジンから選択されるヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C4のいずれか1つの方法。
【0440】
C6.1つまたは複数の切断作用因子が、エンドヌクレアーゼを含む、実施形態C1〜C5のいずれか1つの方法。
【0441】
C7.1つまたは複数の切断作用因子が、DNAグリコシラーゼを含む、実施形態C1〜C5のいずれか1つの方法。
【0442】
C8.1つまたは複数の切断作用因子が、エンドヌクレアーゼおよびDNAグリコシラーゼを含む、実施形態C1〜C7のいずれか1つの方法。
【0443】
C9.1つまたは複数の切断作用因子が、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)とエンドヌクレアーゼVIIIの混合物を含む、実施形態C8の方法。
【0444】
C10.1つまたは複数の切断部位が、制限酵素認識部位を含む、実施形態C1〜C4のいずれか1つの方法。
【0445】
C11.1つまたは複数の切断作用因子が、制限酵素を含む、実施形態C10の方法。
【0446】
C12.1つまたは複数の切断作用因子が、レアカッター制限酵素を含む、実施形態C10の方法。
【0447】
C13.保留。
【0448】
C14.保留。
【0449】
C15.1つまたは複数の切断部位が、1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C4のいずれか1つの方法。
【0450】
C16.1つまたは複数の切断部位が、1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含む一本鎖部分を含む、実施形態C1〜C4のいずれか1つの方法。
【0451】
C17.1つまたは複数の切断作用因子が、リボヌクレアーゼ(RNAse)を含む、実施形態C15またはC16の方法。
【0452】
C18.RNAseが、エンドリボヌクレアーゼである、実施形態C17の方法。
【0453】
C19.RNAseが、RNAse A、RNAse E、RNAse F、RNAse H、RNAse III、RNAse L、RNAse P、RNAse PhyM、RNAse T1、RNAse T2、RNAse U2、およびRNAse Vのうちの1つまたは複数から選択される、実施形態C17またはC18の方法。
【0454】
C20.1つまたは複数の切断部位が、光切断性スペーサーを含む、実施形態C1〜C4のいずれか1つの方法。
【0455】
C21.1つまたは複数の切断作用因子が、紫外(UV)線を含む、実施形態C20の方法。
【0456】
C22.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C21のいずれか1つの方法。
【0457】
C23.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C22のいずれか1つの方法。
【0458】
C24.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分を含み、各末端に一本鎖オーバーハングを含む、実施形態C1〜C23のいずれか1つの方法。
【0459】
C25.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分を含み、各末端に一本鎖オーバーハングを含み、第1の末端の一本鎖オーバーハングが、第2の末端のオーバーハングと、長さの点で同一であり、かつ配列の点で同一である、実施形態C1〜C24のいずれか1つの方法。
【0460】
C26.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C25のいずれか1つの方法。
【0461】
C27.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態C1〜C26のいずれか1つの方法。
【0462】
C28.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態C27の方法。
【0463】
C29.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態C28の方法。
【0464】
C30.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態C27、C28またはC29の方法。
【0465】
C31.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、平滑末端化された二重鎖部分を含む、実施形態C1〜C30のいずれか1つの方法。
【0466】
C32.オリゴヌクレオチドの末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態C1〜C31のいずれか1つの方法。
【0467】
C33.オリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態C32の方法。
【0468】
C34.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態C1〜C33のいずれか1つの方法。
【0469】
C35.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態C1〜C34のいずれか1つの方法。
【0470】
C36.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態C1〜C35のいずれか1つの方法。
【0471】
C37.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態C1〜C36のいずれか1つの方法。
【0472】
C38.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態C1〜C37のいずれか1つの方法。
【0473】
C39.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態C1〜C38のいずれか1つの方法。
【0474】
C40.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態C1〜C39のいずれか1つの方法。
【0475】
C41.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態C1〜C40のいずれか1つの方法。
【0476】
C42.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態C41の方法。
【0477】
C43.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態C41またはC42の方法。
【0478】
C44.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態C1〜C40のいずれか1つの方法。
【0479】
C45.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態C44の方法。
【0480】
C46.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態C1〜C45のいずれか1つの方法。
【0481】
C47.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態C1〜C46のいずれか1つの方法。
【0482】
C48.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態C1〜C47のいずれか1つの方法。
【0483】
C49.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態C1〜C48のいずれか1つの方法。
【0484】
C50.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態C1〜C49のいずれか1つの方法。
【0485】
C51.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態C1〜C50のいずれか1つの方法。
【0486】
C52.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、ハイブリダイゼーション産物を曝露するステップを含む、実施形態C1〜C51のいずれか1つの方法。
【0487】
C53.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態C52の方法。
【0488】
C54.(a)の前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態C1〜C53のいずれか1つの方法。
【0489】
C55.(a)の前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態C54の方法。
【0490】
C56.(a)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態C1〜C55のいずれか1つの方法。
【0491】
C57.(a)の前に、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸がオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態C56の方法。
【0492】
C58.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態C1〜C57のいずれか1つの方法。
【0493】
C59.対象がヒトである、実施形態C58の方法。
【0494】
C60.(a)の前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態C1〜C59のいずれか1つの方法。
【0495】
C61.約500bp未満の断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態C60の方法。
【0496】
C62.約500bpのまたはそれより長い断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態C60の方法。
【0497】
C63.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C62のいずれか1つの方法。
【0498】
C64.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態C1〜C62のいずれか1つの方法。
【0499】
C65.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態C1〜C62のいずれか1つの方法。
【0500】
C66.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態C1〜C62のいずれか1つの方法。
【0501】
C67.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とRNAリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態C65またはC66の方法。
【0502】
C68.ハイブリダイゼーション産物とRNAse活性を有する薬剤とを、二本鎖RNA二重鎖が消化される条件下で接触させるステップを含む、実施形態C65〜C67のいずれか1つの方法。
【0503】
D1.複数のオリゴヌクレオチド種を含む組成物であって、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、切断条件下で切断され得る1つまたは複数の切断部位を含み;
(b)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖および第1のオーバーハングおよび第2のオーバーハングを含み、各オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し;
(c)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、第1および第2のオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的な少なくとも2つのオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、
組成物。
【0504】
D2.1つまたは複数の切断部位が、ウラシルおよびデオキシウリジンから選択されるヌクレオチドを含む、実施形態D1の組成物。
【0505】
D3.1つまたは複数の切断部位が、制限酵素認識部位を含む、実施形態D1の組成物。
【0506】
D4.1つまたは複数の切断部位が、1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含む、実施形態D1の組成物。
【0507】
D5.1つまたは複数の切断部位が、1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含む一本鎖部分を含む、実施形態D4の組成物。
【0508】
D6.1つまたは複数の切断部位が、光切断性スペーサーを含む、実施形態D1の組成物。
【0509】
D7.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態D1〜D6のいずれか1つの組成物。
【0510】
D8.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態D1〜D7のいずれか1つの組成物。
【0511】
D9.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分を含み、各末端に一本鎖オーバーハングを含む、実施形態D1〜D8のいずれか1つの組成物。
【0512】
D10.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分を含み、各末端に一本鎖オーバーハングを含み、第1の末端の一本鎖オーバーハングが、第2の末端のオーバーハングと、長さの点で同一であり、かつ配列の点で同一である、実施形態D1〜D9のいずれか1つの組成物。
【0513】
D11.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態D1〜D10のいずれか1つの組成物。
【0514】
D12.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態D1〜D11のいずれか1つの組成物。
【0515】
D13.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態D12の組成物。
【0516】
D14.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態D13の組成物。
【0517】
D15.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態D12、D13またはD14の組成物。
【0518】
D16.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、平滑末端化された二重鎖部分を含む、実施形態D1〜D15のいずれか1つの組成物。
【0519】
D17.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態D1〜D16のいずれか1つの組成物。
【0520】
D18.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態D1〜D17のいずれか1つの組成物。
【0521】
D19.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態D1〜D18のいずれか1つの組成物。
【0522】
D20.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態D1〜D19のいずれか1つの組成物。
【0523】
D21.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態D1〜D19のいずれか1つの組成物。
【0524】
D22.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態D1〜D19のいずれか1つの組成物。
【0525】
D23.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態D1〜D19のいずれか1つの組成物。
【0526】
E1.核酸末端を修飾する方法であって、
(a)標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
(i)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含み、オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
(ii)標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含み、
(iii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
(iv)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと;
(b)ハイブリダイゼーション産物と鎖置換ポリメラーゼとを接触させることによって、平滑末端化された核酸断片を形成するステップと
を含む方法。
【0527】
E2.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを第2の末端に有するオリゴヌクレオチドが、不対合修飾ヌクレオチドを第2の末端に含む、実施形態E1の方法。
【0528】
E3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチド(one or modified nucleotides)を第2の末端に有するオリゴヌクレオチドが、3’末端を有する鎖の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態E1またはE2の方法。
【0529】
E4.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを第2の末端に有するオリゴヌクレオチドが、5’末端を有する鎖の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態E1またはE2の方法。
【0530】
E5.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、標的核酸中のヌクレオチドとのハイブリダイゼーションを遮断することができる、実施形態E1〜E4のいずれか1つの方法。
【0531】
E6.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、標的核酸中のヌクレオチドへのライゲーションを遮断することができる、実施形態E1〜E5のいずれか1つの方法。
【0532】
E7.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、天然ヌクレオチドに結合することができない修飾ヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E6のいずれか1つの方法。
【0533】
E8.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−塩基、ジデオキシ−塩基、逆方向ジデオキシ−塩基、スペーサー、およびアミノリンカーから選択される1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E7のいずれか1つの方法。
【0534】
E9.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−塩基を含む、実施形態E1〜E8のいずれか1つの方法。
【0535】
E10.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−グアニン(イソ−dG)を含む、実施形態E9の方法。
【0536】
E11.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−シトシン(イソ−dC)を含む、実施形態E10の方法。
【0537】
E12.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ジデオキシ−塩基を含む、実施形態E1〜E8のいずれか1つの方法。
【0538】
E13.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ジデオキシ−シトシンを含む、実施形態E12の方法。
【0539】
E14.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、逆方向ジデオキシ−塩基を含む、実施形態E1〜E8のいずれか1つの方法。
【0540】
E15.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、逆方向ジデオキシ−チミンを含む、実施形態E14の方法。
【0541】
E16.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、スペーサーを含む、実施形態E1〜E8のいずれか1つの方法。
【0542】
E17.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、C3スペーサーを含む、実施形態E16の方法。
【0543】
E18.(b)で形成される平滑末端化された核酸断片が、修飾ヌクレオチドを含まない、実施形態E1〜E17のいずれか1つの方法。
【0544】
E19.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E18のいずれか1つの方法。
【0545】
E20.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E19のいずれか1つの方法。
【0546】
E21.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に少なくとも1つの不対合修飾ヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E20のいずれか1つの方法。
【0547】
E22.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E21のいずれか1つの方法。
【0548】
E23.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態E1〜E22のいずれか1つの方法。
【0549】
E24.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態E23の方法。
【0550】
E25.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態E24の方法。
【0551】
E26.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態E23、E24またはE25の方法。
【0552】
E27.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、第1の末端に平滑末端を有する二重鎖部分を含み、第2の末端に少なくとも1つの不対合修飾ヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E26のいずれか1つの方法。
【0553】
E28.オリゴヌクレオチドの末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態E1〜E27のいずれか1つの方法。
【0554】
E29.オリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態E28の方法。
【0555】
E30.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態E1〜E29のいずれか1つの方法。
【0556】
E31.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態E1〜E30のいずれか1つの方法。
【0557】
E32.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態E1〜E31のいずれか1つの方法。
【0558】
E33.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態E1〜E32のいずれか1つの方法。
【0559】
E34.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態E1〜E33のいずれか1つの方法。
【0560】
E35.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態E1〜E34のいずれか1つの方法。
【0561】
E36.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態E1〜E35のいずれか1つの方法。
【0562】
E37.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態E1〜E36のいずれか1つの方法。
【0563】
E38.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態E37の方法。
【0564】
E39.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態E37またはE38の方法。
【0565】
E40.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態E1〜E36のいずれか1つの方法。
【0566】
E41.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態E40の方法。
【0567】
E42.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態E1〜E41のいずれか1つの方法。
【0568】
E43.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態E1〜E42のいずれか1つの方法。
【0569】
E44.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態E1〜E43のいずれか1つの方法。
【0570】
E45.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態E1〜E44のいずれか1つの方法。
【0571】
E46.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態E1〜E45のいずれか1つの方法。
【0572】
E47.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態E1〜E46のいずれか1つの方法。
【0573】
E48.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、ハイブリダイゼーション産物を曝露するステップを含む、実施形態E1〜E47のいずれか1つの方法。
【0574】
E49.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態E48の方法。
【0575】
E50.(a)の前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態E1〜E49のいずれか1つの方法。
【0576】
E51.(a)の前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態E50の方法。
【0577】
E52.(a)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態E1〜E51のいずれか1つの方法。
【0578】
E53.(a)の前に、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸がオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態E52の方法。
【0579】
E54.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態E1〜E53のいずれか1つの方法。
【0580】
E55.対象がヒトである、実施形態E54の方法。
【0581】
E56.(a)の前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態E1〜E55のいずれか1つの方法。
【0582】
E57.約500bp未満の断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態E56の方法。
【0583】
E58.約500bpのまたはそれより長い断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態E56の方法。
【0584】
E59.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E58のいずれか1つの方法。
【0585】
E60.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態E1〜E58のいずれか1つの方法。
【0586】
E61.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態E1〜E58のいずれか1つの方法。
【0587】
E62.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態E1〜E58のいずれか1つの方法。
【0588】
E63.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とRNAリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態E61またはE62の方法。
【0589】
E64.ハイブリダイゼーション産物とRNAse活性を有する薬剤とを、二本鎖RNA二重鎖が消化される条件下で接触させるステップを含む、実施形態E61〜E63のいずれか1つの方法。
【0590】
F1.複数のオリゴヌクレオチド種を含む組成物であって、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含み、オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し;
(b)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、
組成物。
【0591】
F2.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを第2の末端に有するオリゴヌクレオチドが、不対合修飾ヌクレオチドを第2の末端に含む、実施形態F1の組成物。
【0592】
F3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを第2の末端に有するオリゴヌクレオチドが、3’末端を有する鎖の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態F1またはF2の組成物。
【0593】
F4.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを第2の末端に有するオリゴヌクレオチドが、5’末端を有する鎖の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態F1またはF2の組成物。
【0594】
F5.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、標的核酸中のヌクレオチドとのハイブリダイゼーションを遮断することができる、実施形態F1〜F4のいずれか1つの組成物。
【0595】
F6.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、標的核酸中のヌクレオチドへのライゲーションを遮断することができる、実施形態F1〜F5のいずれか1つの組成物。
【0596】
F7.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、天然ヌクレオチドに結合することができない修飾ヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F6のいずれか1つの組成物。
【0597】
F8.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−塩基、ジデオキシ−塩基、逆方向ジデオキシ−塩基、スペーサー、およびアミノリンカーから選択される1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F7のいずれか1つの組成物。
【0598】
F9.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−塩基を含む、実施形態F1〜F8のいずれか1つの組成物。
【0599】
F10.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−グアニン(イソ−dG)を含む、実施形態F9の組成物。
【0600】
F11.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、イソデオキシ−シトシン(イソ−dC)を含む、実施形態F9の組成物。
【0601】
F12.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ジデオキシ−塩基を含む、実施形態F1〜F8のいずれか1つの組成物。
【0602】
F13.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ジデオキシ−シトシンを含む、実施形態F12の組成物。
【0603】
F14.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、逆方向ジデオキシ−塩基を含む、実施形態F1〜F8のいずれか1つの組成物。
【0604】
F15.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、逆方向ジデオキシ−チミンを含む、実施形態F14の組成物。
【0605】
F16.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、スペーサーを含む、実施形態F1〜F8のいずれか1つの組成物。
【0606】
F17.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、C3スペーサーを含む、実施形態F16の組成物。
【0607】
F18.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F17のいずれか1つの組成物。
【0608】
F19.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F18のいずれか1つの組成物。
【0609】
F20.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に少なくとも1つの不対合修飾ヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F19のいずれか1つの組成物。
【0610】
F21.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F20のいずれか1つの組成物。
【0611】
F22.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態F1〜F21のいずれか1つの組成物。
【0612】
F23.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態F22の組成物。
【0613】
F24.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態F23の組成物。
【0614】
F25.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態F22、F23またはF24の組成物。
【0615】
F26.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、第1の末端に平滑末端を有する二重鎖部分を含み、第2の末端に少なくとも1つの不対合修飾ヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F25のいずれか1つの組成物。
【0616】
F27.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態F1〜F26のいずれか1つの組成物。
【0617】
F28.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態F1〜F27のいずれか1つの組成物。
【0618】
F29.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態F1〜F28のいずれか1つの組成物。
【0619】
F30.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F29のいずれか1つの組成物。
【0620】
F31.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態F1〜F29のいずれか1つの組成物。
【0621】
F32.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態F1〜F29のいずれか1つの組成物。
【0622】
F33.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態F1〜F29のいずれか1つの組成物。
【0623】
G1.核酸末端を修飾する方法であって、
(a)標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
(i)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第1の末端のオーバーハングが、パリンドローム配列を含み、
(ii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端にオーバーハングを含み、第2の末端のオーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有の第2の末端のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
(iii)標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含み、
(iv)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、第2の末端のオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
(v)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含み、
(vi)第1の末端のオーバーハングが、他の第1の末端のオーバーハングとハイブリダイズし、第2の末端のオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによって環状ハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと;
(b)ハイブリダイゼーション産物とエキソヌクレアーゼとを接触させることによって、エキソヌクレアーゼ処理されたハイブリダイゼーション産物を生成するステップと;
(c)エキソヌクレアーゼ処理されたハイブリダイゼーション産物をせん断することによって、エキソヌクレアーゼ処理され、せん断されたハイブリダイゼーション産物を生成するステップと;
(d)オリゴヌクレオチド種における配列を含む断片を、オリゴヌクレオチド種における配列を含まない断片から分離することによって、エキソヌクレアーゼ処理され、せん断され、分離されたハイブリダイゼーション産物を生成するステップと
を含む方法。
【0624】
G2.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、結合対の第1のメンバーにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態G1の方法。
【0625】
G3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ビオチンにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態G1またはG2の方法。
【0626】
G4.第1の末端のオーバーハングが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態G1〜G3のいずれか1つの方法。
【0627】
G5.(d)での分離が、エキソヌクレアーゼ処理され、せん断されたハイブリダイゼーション産物と、結合対の第2のメンバーとを接触させることを含む、実施形態G1〜G4のいずれか1つの方法。
【0628】
G6.結合対の第2のメンバーが、固体支持体にコンジュゲートされたストレプトアビジンである、実施形態G5の方法。
【0629】
G7.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、ならびにこれらの組合せを含む、実施形態G1〜G6のいずれか1つの方法。
【0630】
G8.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを第1の末端に有する、実施形態G1〜G7のいずれか1つの方法。
【0631】
G9.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、3’オーバーハングを第1の末端に有する、実施形態G1〜G8のいずれか1つの方法。
【0632】
G10.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを第2の末端に有する、実施形態G1〜G9のいずれか1つの方法。
【0633】
G11.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、3’オーバーハングを第2の末端に有する、実施形態G1〜G10のいずれか1つの方法。
【0634】
G12.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、第2の末端にオーバーハングを有さない、実施形態G1〜G11のいずれか1つの方法。
【0635】
G13.複数のオリゴヌクレオチド種が、第1の末端5’オーバーハングまたは第1の末端3’オーバーハングと、第2の末端5’オーバーハング、第2の末端3’オーバーハング、またはオーバーハングを含まない第2の末端とを独立して有する、オリゴヌクレオチドを含む、実施形態G1〜G12のいずれか1つの方法。
【0636】
G14.第2の末端のオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態G1〜G13のいずれか1つの方法。
【0637】
G15.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有する第2の末端のオーバーハングを含む、実施形態G1〜G14のいずれか1つの方法。
【0638】
G16.複数のオリゴヌクレオチド種における第2の末端のオーバーハングが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態G15の方法。
【0639】
G17.複数のオリゴヌクレオチド種における第2の末端のオーバーハングが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態G16の方法。
【0640】
G18.第2の末端のオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態G15、G16またはG17の方法。
【0641】
G19.オリゴヌクレオチドの末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態G1〜G18のいずれか1つの方法。
【0642】
G20.第1の末端のオーバーハングの末端が、ハイブリダイゼーション産物において第1の末端のオーバーハングがハイブリダイズされる第1の末端を含むオリゴヌクレオチド種の末端に共有結合で連結され得る、実施形態G1〜G19のいずれか1つの方法。
【0643】
G21.オリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態G20の方法。
【0644】
G22.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、第2の末端のオーバーハングの長さに特異的である、実施形態G1〜G21のいずれか1つの方法。
【0645】
G23.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、第2の末端のオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択される第2の末端のオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態G1〜G22のいずれか1つの方法。
【0646】
G24.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態G1〜G23のいずれか1つの方法。
【0647】
G25.オリゴヌクレオチド種が、第2の末端のオーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態G1〜G24のいずれか1つの方法。
【0648】
G26.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態G1〜G25のいずれか1つの方法。
【0649】
G27.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態G1〜G26のいずれか1つの方法。
【0650】
G28.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態G1〜G27のいずれか1つの方法。
【0651】
G29.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態G1〜G28のいずれか1つの方法。
【0652】
G30.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態G29の方法。
【0653】
G31.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態G29またはG30の方法。
【0654】
G32.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態G1〜G28のいずれか1つの方法。
【0655】
G33.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態G32の方法。
【0656】
G34.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態G1〜G33のいずれか1つの方法。
【0657】
G35.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態G1〜G34のいずれか1つの方法。
【0658】
G36.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態G1〜G35のいずれか1つの方法。
【0659】
G37.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態G1〜G36のいずれか1つの方法。
【0660】
G38.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態G1〜G37のいずれか1つの方法。
【0661】
G39.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態G1〜G38のいずれか1つの方法。
【0662】
G40.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、ハイブリダイゼーション産物を曝露するステップを含む、実施形態G1〜G39のいずれか1つの方法。
【0663】
G41.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態G40の方法。
【0664】
G42.(a)の前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態G1〜G41のいずれか1つの方法。
【0665】
G43.(a)の前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態G42の方法。
【0666】
G44.(a)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態G1〜G43のいずれか1つの方法。
【0667】
G45.(a)の前に、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸がオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態G44の方法。
【0668】
G46.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態G1〜G45のいずれか1つの方法。
【0669】
G47.対象がヒトである、実施形態G46の方法。
【0670】
G48.(a)の前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態G1〜G47のいずれか1つの方法。
【0671】
G49.約500bp未満の断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態G48の方法。
【0672】
G50.約500bpのまたはそれより長い断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態G48の方法。
【0673】
G51.第2の末端のオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態G1〜G50のいずれか1つの方法。
【0674】
G52.第2の末端のオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態G1〜G50のいずれか1つの方法。
【0675】
G53.第2の末端のオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態G1〜G50のいずれか1つの方法。
【0676】
G54.第2の末端のオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態G1〜G50のいずれか1つの方法。
【0677】
G55.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とRNAリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態G53またはG54の方法。
【0678】
G56.ハイブリダイゼーション産物とRNAse活性を有する薬剤とを、二本鎖RNA二重鎖が消化される条件下で接触させるステップを含む、実施形態G53〜G55のいずれか1つの方法。
【0679】
H1.複数のオリゴヌクレオチド種を含む組成物であって、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第1の末端のオーバーハングが、パリンドローム配列を含み;
(b)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端にオーバーハングを含み、第2の末端のオーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有の第2の末端のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し;
(c)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、第2の末端のオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み;
(d)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、
組成物。
【0680】
H2.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、結合対の第1のメンバーにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態H1の組成物。
【0681】
H3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、ビオチンにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態H1またはH2の組成物。
【0682】
H4.第1の末端のオーバーハングが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態H1〜H3のいずれか1つの組成物。
【0683】
H5.(d)での分離が、エキソヌクレアーゼ処理され、せん断されたハイブリダイゼーション産物と、結合対の第2のメンバーとを接触させることを含む、実施形態H1〜H4のいずれか1つの組成物。
【0684】
H6.結合対の第2のメンバーが、固体支持体にコンジュゲートされたストレプトアビジンである、実施形態H5の組成物。
【0685】
H7.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、ならびにこれらの組合せを含む、実施形態H1〜H6のいずれか1つの組成物。
【0686】
H8.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを第1の末端に有する、実施形態H1〜H7のいずれか1つの組成物。
【0687】
H9.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、3’オーバーハングを第1の末端に有する、実施形態H1〜H8のいずれか1つの組成物。
【0688】
H10.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを第2の末端に有する、実施形態H1〜H9のいずれか1つの組成物。
【0689】
H11.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、3’オーバーハングを第2の末端に有する、実施形態H1〜H10のいずれか1つの組成物。
【0690】
H12.1つまたは複数のオリゴヌクレオチド種が、第2の末端にオーバーハングを有さない、実施形態H1〜H11のいずれか1つの組成物。
【0691】
H13.複数のオリゴヌクレオチド種が、第1の末端5’オーバーハングまたは第1の末端3’オーバーハングと、第2の末端5’オーバーハング、第2の末端3’オーバーハング、またはオーバーハングを含まない第2の末端とを独立して有する、オリゴヌクレオチドを含む、実施形態H1〜H12のいずれか1つの組成物。
【0692】
H14.第2の末端のオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態H1〜H13のいずれか1つの組成物。
【0693】
H15.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有する第2の末端のオーバーハングを含む、実施形態H1〜H14のいずれか1つの組成物。
【0694】
H16.複数のオリゴヌクレオチド種における第2の末端のオーバーハングが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態H15の組成物。
【0695】
H17.複数のオリゴヌクレオチド種における第2の末端のオーバーハングが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態H16の組成物。
【0696】
H18.第2の末端のオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態H15、H16またはH17の組成物。
【0697】
H19.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、第2の末端のオーバーハングの長さに特異的である、実施形態H1〜H18のいずれか1つの組成物。
【0698】
H20.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、第2の末端のオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択される第2の末端のオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態H1〜H19のいずれか1つの組成物。
【0699】
H21.オリゴヌクレオチド種が、第2の末端のオーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態H1〜H20のいずれか1つの組成物。
【0700】
H22.第2の末端のオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態H1〜H21のいずれか1つの組成物。
【0701】
H23.第2の末端のオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態H1〜H21のいずれか1つの組成物。
【0702】
H24.第2の末端のオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態H1〜H21のいずれか1つの組成物。
【0703】
H25.第2の末端のオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態H1〜H21のいずれか1つの組成物。
【0704】
I1.核酸末端を修飾する方法であって、
(a)標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
(i)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、(1)2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含むか、または(2)一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含み、オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
(ii)標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含み、
(iii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
(iv)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと;
(b)ハイブリダイゼーション産物と鎖置換ポリメラーゼとを接触させることによって、平滑末端化された核酸断片を形成するステップと
を含む方法。
【0705】
I2.複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、一本鎖ループを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖からなる、実施形態I1の方法。
【0706】
I3.一本鎖ループが、切断部位を含む、実施形態I1またはI2の方法。
【0707】
I4.切断部位が、1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含む、実施形態I3の方法。
【0708】
I5.ループが、2つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態I4の方法。
【0709】
I6.ループが、3つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態I4の方法。
【0710】
I7.ループが、4つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態I4の方法。
【0711】
I8.ループが、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)およびウラシル(U)から選択される1つまたは複数のリボ核酸(RNA)ヌクレオチドを含む、実施形態I4〜I7のいずれか1つの方法。
【0712】
I9.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)を含む、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0713】
I10.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0714】
I11.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)を含む、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0715】
I12.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0716】
I13.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)を含む、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0717】
I14.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0718】
I15.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0719】
I16.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびシトシン(C)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0720】
I17.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびグアニン(G)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0721】
I18.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態I4〜I8のいずれか1つの方法。
【0722】
I19.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態I1〜I18のいずれか1つの方法。
【0723】
I20.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態I1〜I19のいずれか1つの方法。
【0724】
I21.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループ、二重鎖部分、および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態I1〜I20のいずれか1つの方法。
【0725】
I22.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、第1の末端にオーバーハングを含み、二重鎖部分を含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態I1〜I20のいずれか1つの方法。
【0726】
I23.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態I1〜I22のいずれか1つの方法。
【0727】
I24.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態I1〜I23のいずれか1つの方法。
【0728】
I25.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態I24の方法。
【0729】
I26.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態I25の方法。
【0730】
I27.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態I24、I25またはI26の方法。
【0731】
I28.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループおよび二重鎖部分を含む、実施形態I1〜I27のいずれか1つの方法。
【0732】
I29.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、平滑末端化された第1の末端を含み、二重鎖部分を含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態I1〜I27のいずれか1つの方法。
【0733】
I30.オリゴヌクレオチドの末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態I1〜I29のいずれか1つの方法。
【0734】
I31.オリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態I30の方法。
【0735】
I32.ハイブリダイゼーション産物が、二重鎖領域および少なくとも1つの一本鎖ループを含む、実施形態I1〜I31のいずれか1つの方法。
【0736】
I33.ハイブリダイゼーション産物が、二重鎖領域を含み、各末端に一本鎖ループを含む、実施形態I1〜I32のいずれか1つの方法。
【0737】
I34.ハイブリダイゼーション産物が、二重鎖領域と、2本の非相補鎖を含む少なくとも1つの末端とを含む、実施形態I1〜I31のいずれか1つの方法。
【0738】
I35.ハイブリダイゼーション産物が、二重鎖領域を含み、各末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態I1〜I31およびI134のいずれか1つの方法。
【0739】
I36.ハイブリダイゼーション産物と、ハイブリダイゼーション産物をヘアピンループ内の切断部位おいて切断することができる1つまたは複数の切断作用因子とを、切断条件下で接触させることによって、切断されたハイブリダイゼーション産物を形成するステップを含む、実施形態I3〜I35のいずれか1つの方法。
【0740】
I37.ハイブリダイゼーション産物と、ハイブリダイゼーション産物をヘアピンループ内のRNAヌクレオチドで切断することができる1つまたは複数の切断作用因子とを、切断条件下で接触させることによって、切断されたハイブリダイゼーション産物を形成するステップを含む、実施形態I4〜I36のいずれか1つの方法。
【0741】
I38.1つまたは複数の切断作用因子が、ハイブリダイゼーション産物をヘアピンループ内のRNAヌクレオチドで切断することができ、ハイブリダイゼーション産物を二重鎖領域内で切断することができない、実施形態I37の方法。
【0742】
I39.1つまたは複数の切断作用因子が、リボヌクレアーゼ(RNAse)を含む、実施形態I36〜I38のいずれか1つの方法。
【0743】
I40.RNAseが、エンドリボヌクレアーゼである、実施形態I39の方法。
【0744】
I41.RNAseが、RNAse A、RNAse E、RNAse F、RNAse H、RNAse III、RNAse L、RNAse P、RNAse PhyM、RNAse T1、RNAse T2、RNAse U2、およびRNAse Vのうちの1つまたは複数から選択される、実施形態I39またはI40の方法。
【0745】
I42.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態I1〜I41のいずれか1つの方法。
【0746】
I43.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態I1〜I42のいずれか1つの方法。
【0747】
I44.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態I1〜I43のいずれか1つの方法。
【0748】
I45.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態I1〜I44のいずれか1つの方法。
【0749】
I46.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態I1〜I45のいずれか1つの方法。
【0750】
I47.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態I1〜I46のいずれか1つの方法。
【0751】
I48.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態I1〜I47のいずれか1つの方法。
【0752】
I49.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態I1〜I48のいずれか1つの方法。
【0753】
I50.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態I49の方法。
【0754】
I51.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態I49またはI50の方法。
【0755】
I52.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態I1〜I48のいずれか1つの方法。
【0756】
I53.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態I52の方法。
【0757】
I54.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態I1〜I53のいずれか1つの方法。
【0758】
I55.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態I1〜I54のいずれか1つの方法。
【0759】
I56.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態I1〜I55のいずれか1つの方法。
【0760】
I57.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態I1〜I56のいずれか1つの方法。
【0761】
I58.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態I1〜I57のいずれか1つの方法。
【0762】
I59.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態I1〜I58のいずれか1つの方法。
【0763】
I60.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、ハイブリダイゼーション産物を曝露するステップを含む、実施形態I1〜I59のいずれか1つの方法。
【0764】
I61.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態I60の方法。
【0765】
I62.(a)の前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態I1〜I61のいずれか1つの方法。
【0766】
I63.(a)の前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態I62の方法。
【0767】
I64.(a)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態I1〜I63のいずれか1つの方法。
【0768】
I65.(a)の前に、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸がオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態I64の方法。
【0769】
I66.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態I1〜I65のいずれか1つの方法。
【0770】
I67.対象がヒトである、実施形態I66の方法。
【0771】
I68.(a)の前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態I1〜I67のいずれか1つの方法。
【0772】
I69.約500bp未満の断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態I68の方法。
【0773】
I70.約500bpのまたはそれより長い断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態I68の方法。
【0774】
I71.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態I1〜I70のいずれか1つの方法。
【0775】
I72.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態I1〜I70のいずれか1つの方法。
【0776】
I73.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態I1〜I70のいずれか1つの方法。
【0777】
I74.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態I1〜I70のいずれか1つの方法。
【0778】
I75.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とRNAリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態I73またはI74の方法。
【0779】
I76.ハイブリダイゼーション産物とRNAse活性を有する薬剤とを、二本鎖RNA二重鎖が消化される条件下で接触させるステップを含む、実施形態I73〜I75のいずれか1つの方法。
【0780】
J1.複数のオリゴヌクレオチド種を含む組成物であって、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、(i)2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含むか、または(ii)一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含み、オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し;
(b)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、
組成物。
【0781】
J2.複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、一本鎖ループを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖からなる、実施形態J1の組成物。
【0782】
J3.一本鎖ループが、切断部位を含む、実施形態J1またはJ2の組成物。
【0783】
J4.切断部位が、1つまたは複数のRNAヌクレオチドを含む、実施形態J3の組成物。
【0784】
J5.ループが、2つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態J4の組成物。
【0785】
J6.ループが、3つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態J4の組成物。
【0786】
J7.ループが、4つのRNAヌクレオチドを含む、実施形態J4の組成物。
【0787】
J8.ループが、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)およびウラシル(U)から選択される1つまたは複数のリボ核酸(RNA)ヌクレオチドを含む、実施形態J4〜J7のいずれか1つの組成物。
【0788】
J9.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)を含む、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0789】
J10.RNAヌクレオチドが、グアニン(G)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0790】
J11.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)を含む、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0791】
J12.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0792】
J13.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)を含む、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0793】
J14.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0794】
J15.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0795】
J16.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびシトシン(C)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0796】
J17.RNAヌクレオチドが、アデニン(A)およびグアニン(G)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0797】
J18.RNAヌクレオチドが、シトシン(C)およびグアニン(G)からなる、実施形態J4〜J8のいずれか1つの組成物。
【0798】
J19.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態J1〜J18のいずれか1つの組成物。
【0799】
J20.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態J1〜J19のいずれか1つの組成物。
【0800】
J21.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループ、二重鎖部分、および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態J1〜J20のいずれか1つの組成物。
【0801】
J22.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、第1の末端にオーバーハングを含み、二重鎖部分を含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態J1〜J21のいずれか1つの組成物。
【0802】
J23.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態J1〜J22のいずれか1つの組成物。
【0803】
J24.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態J1〜J23のいずれか1つの組成物。
【0804】
J25.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態J24の組成物。
【0805】
J26.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態J25の組成物。
【0806】
J27.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態J24、J25またはJ26の組成物。
【0807】
J28.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、一本鎖ループおよび二重鎖部分を含む、実施形態J1〜J27のいずれか1つの組成物。
【0808】
J29.オーバーハングを含まないオリゴヌクレオチドが、平滑末端化された第1の末端を含み、二重鎖部分を含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態J1〜J27のいずれか1つの組成物。
【0809】
J30.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態J1〜J29のいずれか1つの組成物。
【0810】
J31.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態J1〜J30のいずれか1つの組成物。
【0811】
J32.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態J1〜J31のいずれか1つの組成物。
【0812】
J33.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドを含む、実施形態J1〜J32のいずれか1つの組成物。
【0813】
J34.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、DNAヌクレオチドからなる、実施形態J1〜J32のいずれか1つの組成物。
【0814】
J35.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドを含む、実施形態J1〜J32のいずれか1つの組成物。
【0815】
J36.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態J1〜J32のいずれか1つの組成物。
【0816】
K1.実施形態B1〜B32のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸ライブラリーを生成するための使用説明書と
を含む、キット。
【0817】
K2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態K1のキット。
【0818】
K3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態K1またはK2のキット。
【0819】
K4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態K1〜K3のいずれか1つのキット。
【0820】
K5.1つまたは複数の切断作用因子をさらに含む、実施形態K1〜K4のいずれか1つのキット。
【0821】
K6.1つまたは複数の切断作用因子が、リボヌクレアーゼ(RNAse)を含む、実施形態K5のキット。
【0822】
K7.RNAseが、エンドリボヌクレアーゼである、実施形態K6のキット。
【0823】
L1.実施形態D1〜D23のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸末端を修飾するための使用説明書と
を含む、キット。
【0824】
L2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態L1のキット。
【0825】
L3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態L1またはL2のキット。
【0826】
L4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態L1〜L3のいずれか1つのキット。
【0827】
L5.1つまたは複数の切断作用因子をさらに含む、実施形態L1〜L4のいずれか1つのキット。
【0828】
L6.1つまたは複数の切断作用因子が、エンドヌクレアーゼを含む、実施形態L1〜L5のいずれか1つのキット。
【0829】
L7.1つまたは複数の切断作用因子が、DNAグリコシラーゼを含む、実施形態L1〜L5のいずれか1つのキット。
【0830】
L8.1つまたは複数の切断作用因子が、エンドヌクレアーゼおよびDNAグリコシラーゼを含む、実施形態L1〜L7のいずれか1つのキット。
【0831】
L9.1つまたは複数の切断作用因子が、ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)とエンドヌクレアーゼVIIIの混合物を含む、実施形態L8のキット。
【0832】
L10.鎖置換ポリメラーゼをさらに含む、実施形態L1〜L9のいずれか1つのキット。
【0833】
L11.修飾ヌクレオチドをさらに含む、実施形態L1〜L10のいずれか1つのキット。
【0834】
L12.修飾ヌクレオチドが、結合対の第1のメンバーにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態L11のキット。
【0835】
L13.修飾ヌクレオチドが、ビオチンにコンジュゲートされたヌクレオチドを含む、実施形態L11またはL12のキット。
【0836】
L14.固体支持体にコンジュゲートされた結合対の第2のメンバーをさらに含む、実施形態L12またはL13のキット。
【0837】
L15.結合対の第2のメンバーが、ストレプトアビジンである、実施形態L14のキット。
【0838】
M1.実施形態F1〜F33のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸末端を修飾するための使用説明書と
を含む、キット。
【0839】
M2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態M1のキット。
【0840】
M3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態M1またはM2のキット。
【0841】
M4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態M1〜M3のいずれか1つのキット。
【0842】
M5.鎖置換ポリメラーゼをさらに含む、実施形態M1〜M4のいずれか1つのキット。
【0843】
N1.実施形態H1〜H25のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸末端を修飾するための使用説明書と
を含む、キット。
【0844】
N2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態N1のキット。
【0845】
N3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態N1またはN2のキット。
【0846】
N4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態N1〜N3のいずれか1つのキット。
【0847】
N5.エキソヌクレアーゼをさらに含む、実施形態N1〜N4のいずれか1つのキット。
【0848】
N6.せん断剤をさらに含む、実施形態N1〜N5のいずれか1つのキット。
【0849】
N7.固体支持体にコンジュゲートされた結合対のメンバーをさらに含む、実施形態N1〜N6のいずれか1つのキット。
【0850】
N8.結合対のメンバーが、ストレプトアビジンである、実施形態N7のキット。
【0851】
O1.実施形態J1〜J36のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸末端を修飾するための使用説明書と
を含む、キット。
【0852】
O2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態O1のキット。
【0853】
O3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態O1またはO2のキット。
【0854】
O4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態O1〜O3のいずれか1つのキット。
【0855】
O5.鎖置換ポリメラーゼをさらに含む、実施形態O1〜O4のいずれか1つのキット。
【0856】
O6.1つまたは複数の切断作用因子をさらに含む、実施形態O1〜O5のいずれか1つのキット。
【0857】
O7.1つまたは複数の切断作用因子が、リボヌクレアーゼ(RNAse)を含む、実施形態O6のキット。
【0858】
O8.RNAseが、エンドリボヌクレアーゼである、実施形態O7のキット。
【0859】
P1.核酸の集団をアッセイする方法であって、
試料中の核酸の集団の核酸オーバーハングをアッセイするステップであって、それによって集団のオーバーハングプロファイルを生成するステップと;
オーバーハングプロファイルに基づいて、試料の1つまたは複数の特性を判定するステップと
を含む方法。
【0860】
P2.アッセイするステップが、オリゴヌクレオチドを核酸の集団に接触させることを含む、実施形態P1の方法。
【0861】
P2.1 オリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有する、実施形態P2の方法。
【0862】
P3.オリゴヌクレオチドが、オーバーハング識別配列を含む、実施形態P2またはP2.1の方法。
【0863】
P3.1 各オーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態P3の方法。
【0864】
P3.2 オリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態P2〜P3.1のいずれか1つの方法。
【0865】
P3.3.オリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含む、実施形態P2〜P3.1のいずれか1つの方法。
【0866】
P4.試料の1つまたは複数の特性が、病状を含む、実施形態P1〜P3.3のいずれか1つの方法。
【0867】
P5.病状が、がん型またはがんの病期を含む、実施形態P4の方法。
【0868】
P5.1 がん型が、消化管がんである、実施形態P5の方法。
【0869】
P6.病状が、細胞死の率または様式の変化を含む、実施形態P4の方法。
【0870】
P7.変化が、特定の細胞型または臓器の種類に関連する、実施形態P6の方法。
【0871】
P8.試料の1つまたは複数の特性が、マイクロバイオームプロファイルを含む、実施形態P1〜P3.3のいずれか1つの方法。
【0872】
P9.試料の1つまたは複数の特性が、放射線曝露を含む、実施形態P1〜P3.3のいずれか1つの方法。
【0873】
P10.試料の1つまたは複数の特性が、ヌクレアーゼ活性を含む、実施形態P1〜P3.3のいずれか1つの方法。
【0874】
P11.ヌクレアーゼ活性が、核酸誘導ヌクレアーゼ活性を含む、実施形態P10の方法。
【0875】
P12.核酸誘導ヌクレアーゼ活性が、CRISPR/Casシステムタンパク質活性を含む、実施形態P11の方法。
【0876】
P13.試料の1つまたは複数の特性が、トポイソメラーゼ活性を含む、実施形態P1〜P3.3のいずれか1つの方法。
【0877】
P14.アッセイするステップの前に、酵素活性を阻害するステップをさらに含む、実施形態P1〜P13のいずれか1つの方法。
【0878】
P15.酵素活性が、ヌクレアーゼ活性を含む、実施形態P14の方法。
【0879】
P16.アッセイするステップが、ハイブリダイゼーションを含み、それによってハイブリダイゼーション産物を生成する、実施形態P1〜P15のいずれか1つの方法。
【0880】
P17.アッセイするステップが、ハイブリダイゼーション産物またはそれらの増幅産物をシーケンシングプロセスによりシーケンシングすることによって、配列リードを生成することを含む、実施形態P1〜P16のいずれか1つの方法。
【0881】
P18.配列リードが、フォワード配列リードおよびリバース配列リードを含む、実施形態P17の方法。
【0882】
P19.配列リードを定量化することによって配列リード定量化をもたらすステップであって、リバース配列リードが定量化され、フォワード配列リードが定量化から除外される、ステップを含む、実施形態P18の方法。
【0883】
P20.オーバーハングプロファイルが、リバース配列リードに従って生成される、実施形態P18またはP19の方法。
【0884】
P21.リバース配列リードについてのオーバーハングの存在を示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析することによって解析を生成するステップを含む、実施形態P18の方法。
【0885】
P22.フォワード配列リードについてのオーバーハングの存在を示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析から削除するステップを含む、実施形態P21の方法。
【0886】
P23.フォワード配列リードおよびリバース配列リードについてのオーバーハングがないことを示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析するステップを含む、実施形態P21またはP22の方法。
【0887】
P24.オーバーハングプロファイルが、1つまたは複数のオーバーハング特徴を含む、実施形態P1〜P23のいずれか1つの方法。
【0888】
P25.1つまたは複数のオーバーハング特徴が、オーバーハング長、オーバーハングのタイプ、ジヌクレオチドカウント、トリヌクレオチドカウント、テトラヌクレオチドカウント、ジヌクレオチドパーセント、トリヌクレオチドパーセント、テトラヌクレオチドパーセント、GC含有量、オーバーハングパーセント、オーバーハングカウント、オーバーハング長パーセント、およびゲノム座標のうちの1つまたは複数から選択される、実施形態P24の方法。
【0889】
P26.1つまたは複数のオーバーハング特徴が、特定のジヌクレオチドの存在を含む、実施形態P24の方法。
【0890】
P27.1つまたは複数のオーバーハング特徴が、CGジヌクレオチドの存在を含む、実施形態P26の方法。
【0891】
P28.オーバーハングプロファイルを参照オーバーハングプロファイルと比較するステップをさらに含む、実施形態P1〜P27のいずれか1つの方法。
【0892】
P29.オーバーハングプロファイルを第2の試料の第2のオーバーハングプロファイルと比較するステップであって、第2の試料が、異なる時点での試料と同じ供給元からのものである、ステップをさらに含む、実施形態P1〜P27のいずれか1つの方法。
【0893】
P30.1つまたは複数のステップが、マイクロプロセッサーにより行われる、実施形態P1〜P29のいずれか1つの方法。
【0894】
P31.実施形態A1〜A68、C1〜C68、E1〜E64、G1〜G56、I1〜I76、Q1〜Q42、T1〜T58、およびW1〜W59のいずれか1つについての1つまたは複数の特徴を含む、実施形態P1〜P29のいずれか1つの方法。
【0895】
Q1.核酸末端を修飾する方法であって、
標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップを含み、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、RNAヌクレオチドを含む少なくとも1つのオーバーハングを含み、オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
(b)標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含み、
(c)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
(d)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、
方法。
【0896】
Q2.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態Q1の方法。
【0897】
Q3.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態Q1またはQ2の方法。
【0898】
Q4.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態Q1〜Q3のいずれか1つの方法。
【0899】
Q5.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態Q1〜Q4のいずれか1つの方法。
【0900】
Q6.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態Q1〜Q5のいずれか1つの方法。
【0901】
Q7.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態Q6の方法。
【0902】
Q8.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態Q7の方法。
【0903】
Q9.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態Q6、Q7またはQ8の方法。
【0904】
Q10.オリゴヌクレオチドの末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態Q1〜Q9のいずれか1つの方法。
【0905】
Q11.オリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、ハイブリダイゼーション産物においてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態Q10の方法。
【0906】
Q12.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態Q1〜Q11のいずれか1つの方法。
【0907】
Q13.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態Q1〜Q12のいずれか1つの方法。
【0908】
Q14.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態Q1〜Q13のいずれか1つの方法。
【0909】
Q15.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態Q1〜Q14のいずれか1つの方法。
【0910】
Q16.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態Q1〜Q15のいずれか1つの方法。
【0911】
Q17.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態Q1〜Q16のいずれか1つの方法。
【0912】
Q18.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態Q1〜Q17のいずれか1つの方法。
【0913】
Q19.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態Q1〜Q18のいずれか1つの方法。
【0914】
Q20.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態Q19の方法。
【0915】
Q21.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態Q19またはQ20の方法。
【0916】
Q22.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態Q1〜Q18のいずれか1つの方法。
【0917】
Q23.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態Q22の方法。
【0918】
Q24.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態Q1〜Q23のいずれか1つの方法。
【0919】
Q25.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態Q1〜Q24のいずれか1つの方法。
【0920】
Q26.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態Q1〜Q25のいずれか1つの方法。
【0921】
Q27.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態Q1〜Q26のいずれか1つの方法。
【0922】
Q28.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態Q1〜Q27のいずれか1つの方法。
【0923】
Q29.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態Q1〜Q28のいずれか1つの方法。
【0924】
Q30.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、ハイブリダイゼーション産物を曝露するステップを含む、実施形態Q1〜Q29のいずれか1つの方法。
【0925】
Q31.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態Q30の方法。
【0926】
Q32.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、ハイブリダイゼーション産物とRNAリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態Q30の方法。
【0927】
Q33.結合させるステップの前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態Q1〜Q32のいずれか1つの方法。
【0928】
Q34.結合させるステップの前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態Q33の方法。
【0929】
Q35.結合させるステップの前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態Q1〜Q34のいずれか1つの方法。
【0930】
Q36.結合させるステップの前に、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸がオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態Q35の方法。
【0931】
Q37.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態Q1〜Q36のいずれか1つの方法。
【0932】
Q38.対象がヒトである、実施形態Q37の方法。
【0933】
Q39.結合させるステップの前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態Q1〜Q38のいずれか1つの方法。
【0934】
Q40.約500bp未満の断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態Q39の方法。
【0935】
Q41.約500bpのまたはそれより長い断片長を有する標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合される、実施形態Q39の方法。
【0936】
Q42.ハイブリダイゼーション産物とRNAse活性を有する薬剤とを、二本鎖RNA二重鎖が消化される条件下で接触させるステップを含む、実施形態Q1〜Q41のいずれか1つの方法。
【0937】
R1.複数のオリゴヌクレオチド種を含む組成物であって、
(a)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、RNAヌクレオチドを含む少なくとも1つのオーバーハングを含み、オーバーハングが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができ、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し;
(b)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、
組成物。
【0938】
R2.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、RNAヌクレオチドからなる、実施形態R1の組成物。
【0939】
R3.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態R1またはR2の組成物。
【0940】
R4.複数のオリゴヌクレオチド種が、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態R1〜R3のいずれか1つの組成物。
【0941】
R5.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態R1〜R4のいずれか1つの組成物。
【0942】
R6.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態R1〜R5のいずれか1つの組成物。
【0943】
R7.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態R6の組成物。
【0944】
R8.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態R7の組成物。
【0945】
R9.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態R6、R7またはR8の組成物。
【0946】
R10.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態R1〜R9のいずれか1つの組成物。
【0947】
R11.オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態R1〜R10のいずれか1つの組成物。
【0948】
R12.オリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態R1〜R11のいずれか1つの組成物。
【0949】
S1.実施形態R1〜R12のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸末端を修飾するための使用説明書と
を含む、キット。
【0950】
S2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態S1のキット。
【0951】
S3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態S1またはS2のキット。
【0952】
S4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態S1〜S3のいずれか1つのキット。
【0953】
S5.RNAリガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態S1〜S4のいずれか1つのキット。
【0954】
S6.鎖置換ポリメラーゼをさらに含む、実施形態S1〜S5のいずれか1つのキット。
【0955】
S7.1つまたは複数の切断作用因子をさらに含む、実施形態S1〜S6のいずれか1つのキット。
【0956】
S8.1つまたは複数の切断作用因子が、リボヌクレアーゼ(RNAse)を含む、実施形態S7のキット。
【0957】
S9.RNAseが、エンドリボヌクレアーゼである、実施形態S8のキット。
【0958】
S10.RNAseが、RNAse IIIである、実施形態S8またはS9のキット。
【0959】
T1.核酸ライブラリーを生成する方法であって、
a)標的核酸を含む核酸組成物とオリゴヌクレオチド種の第1のプールとを結合させるステップであって、
i)標的核酸の一部またはすべてがオーバーハングを含み、
ii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
iii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
iv)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1のプライマー結合ドメインを含み、
v)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物とオリゴヌクレオチド種の第1のプールが結合し、それによって結合産物の第1のセットが形成される、ステップと;
b)結合産物の第1のセットを切断することによって、切断産物を形成するステップと;
c)切断産物とオリゴヌクレオチド種の第2のプールとを結合させるステップであって、
i)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1の末端および第2の末端を含み、
ii)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第2のプライマー結合ドメインを含み、第1のプライマー結合ドメインと第2のプライマー結合ドメインが異なり、
iii)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、第1の末端において、切断産物の少なくとも1つの末端に結合する条件下で、切断産物とオリゴヌクレオチド種の第2のプールが結合し、それによって結合産物の第2のセットが形成される、ステップと
を含む方法。
【0960】
T1.1 d)増幅条件下で、結合産物の第2のセットと2つまたはそれより多くの増幅プライマー種とを接触させることによって、増幅産物を生成するステップであって、第1のプライマー種が、第1のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含み、第2のプライマー結合ドメインが、第2のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含む、ステップ
をさらに含む、実施形態T1の方法。
【0961】
T2.標的核酸が、500bpより大きい核酸断片を含む、実施形態T1またはT1.1の方法。
【0962】
T3.標的核酸が、1000bpより大きい核酸断片を含む、実施形態T1またはT1.1の方法。
【0963】
T4.(b)が、結合産物の第1のセットと、結合産物を切断することができる1つまたは複数の切断作用因子とを、切断条件下で接触させることを含む、実施形態T1〜T3のいずれか1つの方法。
【0964】
T5.(b)が、機械的せん断を含む、実施形態T1〜T3のいずれか1つの方法。
【0965】
T6.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態T1〜T5のいずれか1つの方法。
【0966】
T7.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、プール内の他のオリゴヌクレオチドへの結合を遮断することができる、実施形態T6の方法。
【0967】
T8.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態T1〜T7のいずれか1つの方法。
【0968】
T9.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、切断産物へのオリゴヌクレオチドの第2の末端の結合を遮断することができる、実施形態T8の方法。
【0969】
T10.増幅産物をシーケンシングプロセスによりシーケンシングするステップをさらに含む、実施形態T1〜T9のいずれか1つの方法。
【0970】
T11.シーケンシングプロセスが、短い配列リードを生成する、実施形態T10の方法。
【0971】
T12.オリゴヌクレオチド種の第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態T1〜T11のいずれか1つの方法。
【0972】
T13.オリゴヌクレオチド種の第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態T1〜T12のいずれか1つの方法。
【0973】
T14.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態T12またはT13の方法。
【0974】
T15.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態T12〜T14のいずれか1つの方法。
【0975】
T16.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態T1〜T15のいずれか1つの方法。
【0976】
T17.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態T16の方法。
【0977】
T18.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態T17の方法。
【0978】
T19.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態T16、T17またはT18の方法。
【0979】
T20.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの末端が、結合産物の第1のセットにおいてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態T1〜T19のいずれか1つの方法。
【0980】
T21.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、結合産物の第1のセットにおいてオリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態T20の方法。
【0981】
T22.(b)の後に切断産物の末端を修復するステップを含む、実施形態T1〜T21のいずれか1つの方法。
【0982】
T23.(b)の後に切断産物の末端に1つまたは複数の不対合ヌクレオチドを付加させるステップを含む、実施形態T1〜T22のいずれか1つの方法。
【0983】
T24.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、切断産物に付加された1つまたは複数のヌクレオチドに相補的である1つまたは複数のヌクレオチドを第1の末端に含む、実施形態T23の方法。
【0984】
T25.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、第1の末端において、切断産物の少なくとも1つの末端とハイブリダイズする、実施形態T24の方法。
【0985】
T26.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドの末端が、結合産物の第2のセットにおいてオリゴヌクレオチドが結合される切断産物の末端に共有結合で連結され得る、実施形態T1〜T25のいずれか1つの方法。
【0986】
T27.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、結合産物の第2のセットにおいてオリゴヌクレオチドが結合される切断産物の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態T26の方法。
【0987】
T28.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、ネイティブ標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含まない、実施形態T1〜T27のいずれか1つの方法。
【0988】
T28.1 オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含まない、実施形態T1〜T28のいずれか1つの方法。
【0989】
T29.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態T1〜T28.1のいずれか1つの方法。
【0990】
T30.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態T1〜T29のいずれか1つの方法。
【0991】
T31.標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態T1〜T30のいずれか1つの方法。
【0992】
T32.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態T1〜T31のいずれか1つの方法。
【0993】
T33.オーバーハングを含む標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態T1〜T32のいずれか1つの方法。
【0994】
T34.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態T1〜T33のいずれか1つの方法。
【0995】
T35.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態T1〜T34のいずれか1つの方法。
【0996】
T36.標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態T1〜T35のいずれか1つの方法。
【0997】
T37.DNA断片が、細胞から得られる、実施形態T36の方法。
【0998】
T38.DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態T36またはT37の方法。
【0999】
T39.標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態T1〜T35のいずれか1つの方法。
【1000】
T40.RNA断片が、細胞から得られる、実施形態T39の方法。
【1001】
T41.標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態T1〜T40のいずれか1つの方法。
【1002】
T42.標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態T1〜T41のいずれか1つの方法。
【1003】
T43.標的核酸中のオーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態T1〜T42のいずれか1つの方法。
【1004】
T44.標的核酸中のオーバーハングが、非修飾オーバーハングである、実施形態T1〜T43のいずれか1つの方法。
【1005】
T45.標的核酸が、複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さに関して修飾されない、実施形態T1〜T44のいずれか1つの方法。
【1006】
T46.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態T1〜T45のいずれか1つの方法。
【1007】
T47.標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、結合産物の第1のセットを曝露するステップを含む、実施形態T1〜T46のいずれか1つの方法。
【1008】
T48.標的核酸の末端が、標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、結合産物の第1のセットとリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態T47の方法。
【1009】
T49.切断産物の末端が、それが結合されるオリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、結合産物の第2のセットを曝露するステップを含む、実施形態T1〜T48のいずれか1つの方法。
【1010】
T50.切断産物の末端が、標的核酸が結合されるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、結合産物の第2のセットとリガーゼ活性を有する薬剤とを接触させるステップを含む、実施形態T49の方法。
【1011】
T51.(a)の前に、標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態T1〜T50のいずれか1つの方法。
【1012】
T52.(a)の前に、脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態T51の方法。
【1013】
T53.(a)の前に、オリゴヌクレオチド種の第1のプールとホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種の第1のプールを生成するステップを含む、実施形態T1〜T52のいずれか1つの方法。
【1014】
T54.(c)の前に、オリゴヌクレオチド種の第2のプールとホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が第1の末端におけるオリゴヌクレオチド種の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態T1〜T53のいずれか1つの方法。
【1015】
T55.標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態T1〜T54のいずれか1つの方法。
【1016】
T56.対象がヒトである、実施形態T55の方法。
【1017】
T57.(a)の前に、標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態T1〜T56のいずれか1つの方法。
【1018】
T58.標的核酸が、(a)の前に長さによって分離されない、実施形態T1〜T56のいずれか1つの方法。
【1019】
U1.a)オリゴヌクレオチド種の第1のプールであって、
i)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
ii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
iii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1のプライマー結合ドメインを含む、第1のプールと;
b)オリゴヌクレオチド種の第2のプールであって、
i)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1の末端および第2の末端を含み、
ii)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第2のプライマー結合ドメインを含む、第2のプールと
を含み;第1のプライマー結合ドメインと第2のプライマー結合ドメインが異なる、組成物。
【1020】
U2.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態U1の組成物。
【1021】
U3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、プール内の他のオリゴヌクレオチドへの結合を遮断することができる、実施形態U2の組成物。
【1022】
U4.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態U1〜U3のいずれか1つの組成物。
【1023】
U5.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、切断された標的核酸へのオリゴヌクレオチドの第2の末端の結合を遮断することができる、実施形態U4の組成物。
【1024】
U6.オリゴヌクレオチド種の第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態U1〜U5のいずれか1つの組成物。
【1025】
U7.オリゴヌクレオチド種の第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態U1〜U6のいずれか1つの組成物。
【1026】
U8.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態T12またはT13の組成物。
【1027】
U9.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態U6〜U8のいずれか1つの組成物。
【1028】
U10.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態U1〜U9のいずれか1つの組成物。
【1029】
U11.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態U10の組成物。
【1030】
U12.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態U11の組成物。
【1031】
U13.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態U10、U11またはU12の組成物。
【1032】
U14.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、第1の末端に1つまたは複数の不対合ヌクレオチドを含む、実施形態U1〜U13のいずれか1つの組成物。
【1033】
U15.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、ネイティブ標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含まない、実施形態U1〜U14のいずれか1つの組成物。
【1034】
U15.1 オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含まない、実施形態U1〜U15のいずれか1つの組成物。
【1035】
U16.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態U1〜U15.1のいずれか1つの組成物。
【1036】
U17.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態U1〜U16のいずれか1つの組成物。
【1037】
U18.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態U1〜U17のいずれか1つの組成物。
【1038】
V1.実施形態U1〜U18のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸ライブラリーを生成するための使用説明書と
を含む、キット。
【1039】
V2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態V1のキット。
【1040】
V3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態V1またはV2のキット。
【1041】
V4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態V1〜V3のいずれか1つのキット。
【1042】
V5.切断活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態V1〜V4のいずれか1つのキット。
【1043】
V6.ポリメラーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態V1〜V5のいずれか1つのキット。
【1044】
V7.第1の増幅プライマー種および第2の増幅プライマー種をさらに含み、第1のプライマー種が、第1のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含み、第2のプライマー種が、第2のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含む、実施形態V1〜V6のいずれか1つのキット。
【1045】
V8.核酸増幅を行うための1つまたは複数の薬剤をさらに含む、実施形態V1〜V7のいずれか1つのキット。
【1046】
W1.核酸ライブラリーを生成する方法であって、
a)標的核酸を含む核酸組成物とオリゴヌクレオチド種の第1のプールとを結合させるステップであって、
i)前記標的核酸の一部またはすべてがオーバーハングを含み、
ii)オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを第1の末端に含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
iii)オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、前記オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
iv)オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1のプライマー結合ドメインを含み、
v)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、前記核酸組成物とオリゴヌクレオチド種の前記第1のプールが結合し、それによって結合産物の第1のセットが形成される、ステップと;
b)結合産物の前記第1のセットを切断することによって、切断産物を形成するステップと;
c)前記切断産物とオリゴヌクレオチド種の第2のプールとを結合させるステップであって、
i)オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1の鎖および第2の鎖を含み、前記第1の鎖が、前記第2の鎖より短く、前記第1の鎖と前記第2の鎖が、前記オリゴヌクレオチドの第1の末端において相補的であり、前記第2の鎖が、前記オリゴヌクレオチドの第2の末端における一本鎖を含み、
ii)オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチド種の前記第2のプールに特異的なオリゴヌクレオチド識別配列を含み、
iii)オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、前記第2の鎖上に第2のプライマー結合ドメインを含み、前記第1のプライマー結合ドメインと前記第2のプライマー結合ドメインが異なり、
iv)オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、前記切断産物の少なくとも一方の末端に結合する条件下で、前記切断産物とオリゴヌクレオチド種の前記第2のプールが結合し、それによって結合産物の第2のセットが形成される、ステップと
を含む方法。
【1047】
W1.1.d)増幅条件下で、結合産物の前記第2のセットと2つまたはそれより多くの増幅プライマー種とを接触させることによって、増幅産物を生成するステップであって、第1のプライマー種が、前記第1のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含み、第2のプライマー種が、前記第2のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含む、ステップ
をさらに含む、実施形態W1の方法。
【1048】
W2.前記標的核酸が、500bpより大きい核酸断片を含む、実施形態W1またはW1.1の方法。
【1049】
W3.前記標的核酸が、1000bpより大きい核酸断片を含む、実施形態W1またはW1.1の方法。
【1050】
W4.(b)が、結合産物の前記第1のセットと、前記結合産物を切断することができる1つまたは複数の切断作用因子とを、切断条件下で接触させることを含む、実施形態W1〜W3のいずれか1つの方法。
【1051】
W5.(b)が、機械的せん断を含む、実施形態W1〜W3のいずれか1つの方法。
【1052】
W6.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態W1〜W5のいずれか1つの方法。
【1053】
W7.前記1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、標的核酸への前記オリゴヌクレオチドの前記第2の末端の結合を遮断することができる、実施形態W6の方法。
【1054】
W8.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、前記第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態W1〜W7のいずれか1つの方法。
【1055】
W9.前記1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、前記切断産物への前記オリゴヌクレオチドの前記第2の末端の結合を遮断することができる、実施形態W8の方法。
【1056】
W10.前記増幅産物をシーケンシングプロセスによりシーケンシングするステップをさらに含む、実施形態W1〜W9のいずれか1つの方法。
【1057】
W11.前記シーケンシングプロセスが、短い配列リードを生成する、実施形態W10の方法。
【1058】
W12.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態W1〜W11のいずれか1つの方法。
【1059】
W13.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態W1〜W12のいずれか1つの方法。
【1060】
W14.オーバーハングを含む前記オリゴヌクレオチドが、二重鎖部分および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態W12またはW13の方法。
【1061】
W15.オーバーハングを含む前記オリゴヌクレオチドが、(1)2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含むか、または(2)一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含む、実施形態W12〜W14のいずれか1つの方法。
【1062】
W16.前記オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態W12〜W15のいずれか1つの方法。
【1063】
W17.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態W1〜W16のいずれか1つの方法。
【1064】
W18.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態W17の方法。
【1065】
W19.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態W18の方法。
【1066】
W20.前記オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態W17、W18またはW19の方法。
【1067】
W21.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチドの末端が、結合産物の前記第1のセットにおいて前記オリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる標的核酸の末端に共有結合で連結され得る、実施形態W1〜W20のいずれか1つの方法。
【1068】
W22.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、結合産物の前記第1のセットにおいて前記オリゴヌクレオチドがハイブリダイズされる前記標的核酸の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態W21の方法。
【1069】
W23.(b)の後に前記切断産物の末端を修復するステップを含む、実施形態W1〜W22のいずれか1つの方法。
【1070】
W24.(b)の後に前記切断産物の前記末端に1つまたは複数の不対合ヌクレオチドを付加させるステップを含む、実施形態W1〜W23のいずれか1つの方法。
【1071】
W25.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、前記切断産物に付加された前記1つまたは複数のヌクレオチドに相補的である1つまたは複数のヌクレオチドを前記第1の末端に含む、実施形態W24の方法。
【1072】
W26.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、前記第1の末端において、前記切断産物の少なくとも一方の末端とハイブリダイズする、実施形態W25の方法。
【1073】
W27.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドの末端が、結合産物の前記第2のセットにおいて前記オリゴヌクレオチドが結合される切断産物の末端に共有結合で連結され得る、実施形態W1〜W26のいずれか1つの方法。
【1074】
W28.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチド鎖の3’末端が、結合産物の前記第2のセットにおいて前記オリゴヌクレオチドが結合される前記切断産物の鎖の5’末端に共有結合で連結され得る、実施形態W27の方法。
【1075】
W29.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、ネイティブ標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含まない、実施形態W1〜W28のいずれか1つの方法。
【1076】
W29.1.オリゴヌクレオチド種の前記第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含まない、実施形態W1〜W29のいずれか1つの方法。
【1077】
W30.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上の前記オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、前記オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態W1〜W29.1のいずれか1つの方法。
【1078】
W31.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上の前記オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、前記オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態W1〜W30のいずれか1つの方法。
【1079】
W32.前記標的核酸の一部が、オーバーハングを含まない、実施形態W1〜W31のいずれか1つの方法。
【1080】
W33.オリゴヌクレオチド種の前記第1のプール内のオリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態W1〜W32のいずれか1つの方法。
【1081】
W34.オーバーハングを含む前記標的核酸が、二重鎖領域および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態W1〜W33のいずれか1つの方法。
【1082】
W35.オーバーハングを含む各標的核酸が、一方の末端にオーバーハングを含むか、または両方の末端にオーバーハングを含む、実施形態W1〜W34のいずれか1つの方法。
【1083】
W36.オーバーハングを含む各標的核酸の末端または両方の末端が、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを独立して含む、実施形態W1〜W35のいずれか1つの方法。
【1084】
W37.前記標的核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)断片を含む、実施形態W1〜W36のいずれか1つの方法。
【1085】
W38.前記DNA断片が、細胞から得られる、実施形態W37の方法。
【1086】
W39.前記DNA断片が、ゲノムDNA断片を含む、実施形態W37またはW38の方法。
【1087】
W40.前記標的標的核酸が、リボ核酸(RNA)断片を含む、実施形態W1〜W36のいずれか1つの方法。
【1088】
W41.前記RNA断片が、細胞から得られる、実施形態W40の方法。
【1089】
W42.前記標的核酸が、無細胞核酸断片を含む、実施形態W1〜W41のいずれか1つの方法。
【1090】
W43.前記標的核酸が、循環無細胞核酸断片を含む、実施形態W1〜W42のいずれか1つの方法。
【1091】
W44.標的核酸の前記オーバーハングが、ネイティブオーバーハングである、実施形態W1〜W43のいずれか1つの方法。
【1092】
W45.標的核酸中の前記オーバーハングが、未修飾オーバーハングである、実施形態W1〜W44のいずれか1つ方法。
【1093】
W46.前記標的核酸が、前記複数のオリゴヌクレオチド種と結合させるステップの前に、長さについて修飾されない、実施形態W1〜W45のいずれか1つの方法。
【1094】
W47.試料から核酸を単離することによって核酸組成物を生成することから本質的になるプロセスにより核酸組成物を調製するステップを(a)の前に含む、実施形態W1〜W46のいずれか1つの方法。
【1095】
W48.前記標的核酸の末端が、それがハイブリダイズされる前記オリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、結合産物の前記第1のセットを曝露するステップを含む、実施形態W1〜W47のいずれか1つの方法。
【1096】
W49.標的核酸の末端が、前記標的核酸がハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、結合産物の前記第1のセットとリガーゼ活性を有する作用因子とを接触させるステップを含む、実施形態W48の方法。
【1097】
W50.前記切断産物の末端が、それが結合される前記オリゴヌクレオチドの末端に結合される条件に、結合産物の前記第2のセットを曝露するステップを含む、実施形態W1〜W49のいずれか1つの方法。
【1098】
W51.切断産物の末端が、前記標的核酸が結合される前記オリゴヌクレオチドの末端に共有結合で連結される条件下で、結合産物の前記第2のセットとリガーゼ活性を有する作用因子とを接触させるステップを含む、実施形態W50の方法。
【1099】
W52.(a)の前に、前記標的核酸組成物とホスファターゼ活性を有する作用因子とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸組成物を生成するステップを含む、実施形態W1〜W51のいずれか1つの方法。
【1100】
W53.(a)の前に、前記脱リン酸化された標的核酸組成物とホスホリル転移活性を有する作用因子とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態W52の方法。
【1101】
W54.(a)の前に、オリゴヌクレオチド種の前記第1のプールとホスファターゼ活性を有する作用因子とを、前記オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種の第1のプールを生成するステップを含む、実施形態W1〜W53のいずれか1つの方法。
【1102】
W55.(c)の前に、オリゴヌクレオチド種の前記第2のプールとホスホリル転移活性を有する作用因子とを、5’リン酸が前記第1の鎖の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態W1〜W54のいずれか1つの方法。
【1103】
W56.前記標的核酸が、対象からの試料から得られる、実施形態W1〜W55のいずれか1つの方法。
【1104】
W57.前記対象がヒトである、実施形態W56の方法。
【1105】
W58.(a)の前に、前記標的核酸を断片長に従って分離するステップを含む、実施形態W1〜W57のいずれか1つの方法。
【1106】
W59.前記標的核酸が、(a)の前に長さによって分離されない、実施形態W1〜W57のいずれか1つの方法。
【1107】
X1.a)オリゴヌクレオチド種の第1のプールであって、
i)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
ii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
iii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1のプライマー結合ドメインを含む、第1のプールと;
b)オリゴヌクレオチド種の第2のプールであって、
i)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第1の鎖および第2の鎖を含み、第1の鎖が、第2の鎖より短く、第1の鎖と第2の鎖が、オリゴヌクレオチドの第1の末端において相補的であり、第2の鎖が、オリゴヌクレオチドの第2の末端における一本鎖を含み、
ii)オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチド種の第2のプールに特異的なオリゴヌクレオチド識別配列を含み、
(iii)オリゴヌクレオチド種の第2のプール内の各オリゴヌクレオチドが、第2の鎖上に第2のプライマー結合ドメインを含む、第2のプールと
を含み;第1のプライマー結合ドメインと第2のプライマー結合ドメインが異なる、組成物。
【1108】
X2.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態X1の組成物。
【1109】
X3.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、標的核酸へのオリゴヌクレオチドの第2の末端の結合を遮断することができる、実施形態X2の組成物。
【1110】
X4.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、第2の末端に1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、実施形態X1〜X3のいずれか1つの組成物。
【1111】
X5.1つまたは複数の修飾ヌクレオチドが、切断された標的核酸へのオリゴヌクレオチドの第2の末端の結合を遮断することができる、実施形態X4の組成物。
【1112】
X6.オリゴヌクレオチド種の第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドおよび3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドを含む、実施形態X1〜X5のいずれか1つの組成物。
【1113】
X7.オリゴヌクレオチド種の第1のプールが、5’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、3’オーバーハングを有するオリゴヌクレオチド、およびオーバーハングを有さないオリゴヌクレオチドを含む、実施形態X1〜X6のいずれか1つの組成物。
【1114】
X8.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、二重鎖部分および一本鎖オーバーハングを含む、実施形態X6またはX7の組成物。
【1115】
X9.オーバーハングを含むオリゴヌクレオチドが、(1)2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含むか、または(2)一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含む、実施形態X6〜X8のいずれか1つの組成物。
【1116】
X10.オリゴヌクレオチドオーバーハングが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ヌクレオチドを含む、実施形態X6〜X9のいずれか1つの組成物。
【1117】
X11.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について異なる配列を有するオリゴヌクレオチドオーバーハングを含む、実施形態X1〜X10のいずれか1つの組成物。
【1118】
X12.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、特定のオーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態X11の組成物。
【1119】
X13.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチドが、各オーバーハング長について可能なすべてのオーバーハング配列の組合せを含む、実施形態X12の組成物。
【1120】
X14.オリゴヌクレオチドオーバーハング配列が、ランダムである、実施形態X11、X12またはX13の組成物。
【1121】
X15.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、第1の末端に1つまたは複数の不対合ヌクレオチドを含む、実施形態X1〜X14のいずれか1つの組成物。
【1122】
X16.オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、ネイティブ標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含まない、実施形態X1〜X15のいずれか1つの組成物。
【1123】
X16.1 オリゴヌクレオチド種の第2のプール内のオリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含まない、実施形態X1〜X16のいずれか1つの組成物。
【1124】
X17.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的である、実施形態X1〜X16.1のいずれか1つの組成物。
【1125】
X18.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内の各オリゴヌクレオチド上のオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列が、オリゴヌクレオチドオーバーハングの長さに特異的であり、(i)5’オーバーハング、(ii)3’オーバーハング、(iii)特定の配列、(iv)(i)と(iii)の組合せ、または(v)(ii)と(iii)の組合せから選択されるオリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的である、実施形態X1〜X17のいずれか1つの組成物。
【1126】
X19.オリゴヌクレオチド種の第1のプール内のオリゴヌクレオチド種が、オーバーハングを含まず、オーバーハングを有さないことに特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含む、実施形態X1〜X18のいずれか1つの組成物。
【1127】
Y1.実施形態X1〜X19のいずれか1つの組成物と、
組成物を使用して核酸ライブラリーを生成するための使用説明書と
を含む、キット。
【1128】
Y2.ホスファターゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態Y1のキット。
【1129】
Y3.ホスホリル転移活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態Y1またはY2のキット。
【1130】
Y4.リガーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態Y1〜Y3のいずれか1つのキット。
【1131】
Y5.切断活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態Y1〜Y4のいずれか1つのキット。
【1132】
Y6.ポリメラーゼ活性を有する薬剤をさらに含む、実施形態Y1〜Y5のいずれか1つのキット。
【1133】
Y7.第1の増幅プライマー種および第2の増幅プライマー種をさらに含み、第1のプライマー種が、第1のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含み、第2のプライマー種が、第2のプライマー結合ドメインに相補的なヌクレオチド配列を含む、実施形態Y1〜Y6のいずれか1つのキット。
【1134】
Y8.核酸増幅を行うための1つまたは複数の薬剤をさらに含む、実施形態Y1〜Y7のいずれか1つのキット。
【1135】
Z1.核酸ライブラリーを生成する方法であって、
a)標的核酸を含む核酸組成物とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸を生成するステップであって、標的核酸の一部またはすべてが、オーバーハングを含む、ステップと;
b)脱リン酸化された標的核酸と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
i)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
ii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
iii)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと
を含む方法。
【1136】
Z2.(b)の前に、脱リン酸化された標的核酸物とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態Z1の方法。
【1137】
Z3.(b)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態Z1またはZ2の方法。
【1138】
Z4.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態Z1〜Z3のいずれか1つの方法。
【1139】
Z5.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含む、実施形態Z1〜Z3のいずれか1つの方法。
【1140】
Z6.ハイブリダイゼーション産物またはそれらの増幅産物をシーケンシングプロセスによりシーケンシングすることによって、配列リードを生成するステップであって、配列リードが、フォワード配列リードおよびリバース配列リードを含むステップを含む、実施形態Z1〜Z5のいずれか1つの方法。
【1141】
Z7.配列リードを定量化することによって配列リード定量化をもたらすステップであって、リバース配列リードが定量化され、フォワード配列リードが定量化から除外される、ステップを含む、実施形態Z6の方法。
【1142】
Z8.リバース配列リードについてのオーバーハングの存在を示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析することによって解析を生成するステップを含む、実施形態Z6の方法。
【1143】
Z9.フォワード配列リードについてのオーバーハングの存在を示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析から削除するステップを含む、実施形態Z8の方法。
【1144】
Z10.フォワード配列リードおよびリバース配列リードについてのオーバーハングがないことを示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析するステップを含む、実施形態Z8またはZ9の方法。
【1145】
Z11.実施形態A1〜A68、C1〜C68、E1〜E64、G1〜G56、I1〜I76、Q1〜Q42、T1〜T58、およびW1〜W59のいずれか1つについての1つまたは複数の特徴を含む、実施形態Z1〜Z10のいずれか1つの方法。
【1146】
A’1.核酸を解析する方法であって、
a)標的核酸を含む核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種とを結合させるステップであって、
i)標的核酸の一部またはすべてがオーバーハングを含み、
ii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、標的核酸オーバーハングとハイブリダイズすることができるオーバーハングを含み、各オリゴヌクレオチド種が、固有のオーバーハング配列およびオーバーハング長を有し、
iii)複数のオリゴヌクレオチド種のうちの各オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドオーバーハングの1つまたは複数の特徴に特異的なオリゴヌクレオチドオーバーハング識別配列を含み、
iv)オリゴヌクレオチドオーバーハングが、対応する長さを有する標的核酸オーバーハングとハイブリダイズする条件下で、核酸組成物と複数のオリゴヌクレオチド種が結合し、それによってハイブリダイゼーション産物が形成される、ステップと;
b)ハイブリダイゼーション産物またはそれらの増幅産物をシーケンシングプロセスによりシーケンシングすることによって、配列リードを生成するステップであって、配列リードが、フォワード配列リードおよびリバース配列リードを含む、ステップと;
c)リバース配列リードについてのオーバーハングの存在を示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析することによって解析を生成し、フォワード配列リードについてのオーバーハングの存在を示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析から削除するステップと
を含む方法。
【1147】
A’2.(c)が、フォワード配列リードおよびリバース配列リードについてのオーバーハングがないことを示すオーバーハング識別配列に関連するオーバーハング情報を解析することを含む、実施形態A’1の方法。
【1148】
A’3.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、2本の鎖を含み、第1の末端にオーバーハングを含み、第2の末端に2本の非相補鎖を含む、実施形態A’1またはA’2の方法。
【1149】
A’4.複数のオリゴヌクレオチド種のうちのオリゴヌクレオチドの一部またはすべてが、一本鎖ループとオーバーハングとを有するヘアピン構造を形成することができる1本の鎖を含む、実施形態A’1またはA’2の方法。
【1150】
A’5.(a)の前に、標的核酸とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、標的核酸が脱リン酸化される条件下で接触させることによって、脱リン酸化された標的核酸を生成するステップを含む、実施形態A’1〜A’4のいずれか1つの方法。
【1151】
A’6.脱リン酸化された標的核酸とホスホリル転移活性を有する薬剤とを、5’リン酸が標的核酸の5’末端に付加される条件下で接触させるステップを含む、実施形態A’5の方法。
【1152】
A’7.(a)の前に、複数のオリゴヌクレオチド種とホスファターゼ活性を有する薬剤とを、オリゴヌクレオチドが脱リン酸化される条件下で接触させることによって、複数の脱リン酸化されたオリゴヌクレオチド種を生成するステップを含む、実施形態A’1〜A’6のいずれか1つの方法。
【1153】
A’8.(c)が、マイクロプロセッサーを使用して行われる、実施形態A’1〜A’7のいずれか1つの方法。
【1154】
A’9.実施形態A1〜A68、C1〜C68、E1〜E64、G1〜G56、I1〜I76、Q1〜Q42、T1〜T58、およびW1〜W59のいずれか1つについての1つまたは複数の特徴を含む、実施形態A’1〜A’8のいずれか1つの方法。
【1155】
本明細書で参照される各特許、特許出願、公報および文献の全体が、参照により組み込まれる。上記特許、特許出願、公報および文献の引用は、上述のもののいずれかが関連先行技術であることの承認ではなく、これらの公報および文献の内容または日付についてのいかなる承認にも相当しない。それらの引用は、関連する開示の検索の指示ではない。これらの文献の日付または内容に関するすべての記載は、入手可能な情報に基づくものであり、それらの正確さについて承認するものでも、それらの正当性について承認するものでもない。
【1156】
本技術の基本態様から逸脱することなく、上述の事物に修飾を加えることができる。本技術を1つまたは複数の特定の実施形態に関してかなり詳細に説明したが、当業者には、本願で具体的に開示される実施形態に変更を加えることができ、それでもこれらの修飾形態および改善形態が、本技術の範囲および趣旨の範囲内であることは、認識されると予想される。
【1157】
本明細書で例証して説明した本技術は、本明細書で具体的に開示していない、いずれかの要素の非存在下で好適に実施されることがある。したがって、例えば、本明細書での各事例では、用語「含む」、「から本質的になる」、および「からなる」のいずれかを、他の2つの用語のどちらかで置き換えることができる。用いた用語および表現は、説明用語として使用しており、限定用語として使用しておらず、そのような用語および表現の使用は、示されているおよび説明されている特徴またはそれらの部分のいかなる均等物も除外せず、様々な修飾形態が請求項記載の本技術の範囲内で可能である。用語「a」または「an」は、この用語が修飾する要素の1つまたは複数の要素を、要素の1つが記載されているのか、または要素の1つより多くが記載されているのかが、文脈上明白である場合を除き、指すことができる(例えば、「試薬(a reagent)」は、1つまたは複数の試薬を意味することができる)。用語「約」は、本明細書で使用される場合、基礎をなすパラメーターの10%以内の値(すなわち、プラスまたはマイナス10%)を指し、一連の値の始めに用語「約」を使用することにより、値の各々が修飾される(すなわち、「約1、2および3」は、約1、約2および約3を指す)。例えば、「約100グラム」の重量は、90グラム〜110グラムの間の重量を含み得る。さらに、値のリスト(例えば、約50%、60%、70%、80%、85%または86%)が本明細書に記載されている場合、このリストは、それらのすべての中間値および分数値(例えば、54%、85.4%)を含む。したがって、本技術を代表実施形態および必要に応じた特徴により具体的に開示したが、本明細書で開示した概念の修飾形態および変形形態を当業者は用いることができること、ならびにそのような修飾形態および変形形態が本技術の範囲内で考えられることは、理解されるはずである。
【1158】
本技術のある特定の実施形態を後続の特許請求の範囲で示す。