(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-511780(P2021-511780A)
(43)【公表日】2021年5月13日
(54)【発明の名称】早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置及び制御方法と早期再生稲用のコンバイン
(51)【国際特許分類】
A01D 47/00 20060101AFI20210416BHJP
A01D 41/02 20060101ALI20210416BHJP
【FI】
A01D47/00
A01D41/02 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2020-535509(P2020-535509)
(86)(22)【出願日】2019年12月20日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月19日
(86)【国際出願番号】CN2019126814
(87)【国際公開番号】WO2020135239
(87)【国際公開日】20200702
(31)【優先権主張番号】201811609392.6
(32)【優先日】2018年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201811607909.8
(32)【優先日】2018年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910899203.1
(32)【優先日】2019年9月23日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520222070
【氏名又は名称】江▲蘇▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】100149032
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 敏明
(72)【発明者】
【氏名】リ,ヤオミン
(72)【発明者】
【氏名】チン,アンヤ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ミンセン
(72)【発明者】
【氏名】リ,チャセン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ハンハオ
【テーマコード(参考)】
2B074
【Fターム(参考)】
2B074AA06
2B074AB01
2B074AC02
2B074AD05
2B074AD06
2B074AE01
2B074AE03
2B074BA08
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、少量の茎付き穂先の収穫作業を行うとともに、稲株の高さおよび田に返された茎の長さを同時に保証することにより、装置サイズを大幅に小さくすることが可能となり、コンバインの小型化と軽量化設計を実現することができる早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置及び制御方法と早期再生稲用のコンバインの提供である。
【解決手段】
本発明は、ヘッダーと、分割カッターと、穂刈り用カッターとを含み、ヘッダーは再生稲の穂先の切断に用いられ、少なくとも1つの分割カッターはヘッダーの下後方に位置し、分割カッターは、走行車台上にヒンジ連結されており、第2実行装置を介して分割カッターの切断高さを制御し、田に返される茎の切断に用いられ、穂刈り用カッターは分割カッターの下後方に位置し、且つ穂刈り用カッターは走行車台にヒンジ連結されており、第3実行装置を介して穂刈り用カッターの切断高さを制御し、刈株上部の茎の切断に用いられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッダー(1)と、分割カッター(2−1)と、穂刈り用カッター(2−2)と、を含み、
前記ヘッダー(1)は再生稲の穂先の切断に用いられ、少なくとも1つの前記分割カッター(2−1)はヘッダー(1)の下後方に位置し、
前記分割カッター(2−1)は、走行車台(9)上にヒンジ連結されており、第2実行装置を介して前記分割カッター(2−1)の切断高さを制御し、田に返される茎の切断に用いられ、
前記穂刈り用カッター(2−2)は分割カッター(2−1)の下後方に位置し、且つ前記穂刈り用カッター(2−2)は走行車台(9)にヒンジ連結されており、第3実行装置を介して前記穂刈り用カッター(2−2)の切断高さを制御し、刈株上部の茎の切断に用いられることを特徴とする早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置。
【請求項2】
穂層画像取得装置(3)と、カッター高さ検出ユニット(4)と、カッター高さ制御システム(5)と、を更に含み、
前記穂層画像取得装置(3)は再生稲画像を取得することに用いられ、
前記カッター高さ検出ユニット(4)は複数のセンサーを含み、複数の前記センサーはリアルタイムにそれぞれ前記ヘッダー(1)、分割カッター(2−1)、および穂刈り用カッター(2−2)の切断高さを検出することに用いられ、
前記カッター高さ制御システム(5)は再生稲画像を分析することで穂先の切断高さを決定し、人によって刈株の高さで田に返される茎の切断高さを決定し、前記カッター高さ制御システム(5)は穂先の切断高さと刈株の茎の高さで田に返される茎の切断高さを決定し、前記カッター高さ制御システム(5)は実行装置を介してそれぞれヘッダー(1)、分割カッター(2−1)、および穂刈り用カッター(2−2)を制御することで対応する切断高さに達することを特徴とする請求項1に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置。
【請求項3】
前記穂刈り用カッター(2−2)に前記分割カッター(2−1)と穂刈り用カッター(2−2)との接触を防ぐことに用いられる接触緩衝部(2−3)が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置。
【請求項4】
複数の前記センサーは角度センサーであり、それぞれ前記ヘッダー(1)、分割カッター(2−1)、および穂刈り用カッター(2−2)の取付角度を検出することに用いられ、
前記カッター高さ制御システム(5)は、前記ヘッダー(1)、分割カッター(2−1)、および穂刈り用カッター(2−2)の取付角度並びに前記ヘッダー(1)、分割カッター(2−1)、および穂刈り用カッター(2−2)の回転半径によって、前記ヘッダー(1)、分割カッター(2−1)、および穂刈り用カッター(2−2)の切断高さをそれぞれ得ることを特徴とする請求項2に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置を含むことを特徴とする早期再生稲用のコンバイン。
【請求項6】
早期脱穀草粉砕用ローラー(7−1)と円盤式の撒き散らし装置(7−4)と、を更に含み、
前記脱穀草粉砕用ローラー(7−1)は投入段(7−1−1)、脱穀段(7−1−2)と草粉砕段(7−1−3)を含み、前記脱穀段(7−1−2)は凹型篩(7−2)とともに脱穀室を構成することに用いられ、前記ヘッダー(1)は前記投入段(7−1−1)と連結され、脱穀室に再生稲の供給に用いられ、前記草粉砕段(7−1−3)は脱穀段(7−1−2)の尾部に位置し、草粉砕に用いられ、前記投入段(7−1−1)、脱穀段(7−1−2)、および草粉砕段(7−1−3)は同軸的にローラー軸(7−1−8)に取り付けられており、
前記円盤式の撒き散らし装置(7−4)は草粉砕段(7−1−3)の送出部に位置し、脱穀草粉砕用ローラー(7−1)の両側にくずを送り出すことに用いられることを特徴とする請求項5に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項7】
前記円盤式の撒き散らし装置(7−4)は排出用円盤ユニット(7−4−1)と、排出出力軸(7−4−2)と、排出入力軸(7−4−3)と、排出フレーム(7−4−4)とを含み、
前記排出フレーム(7−4−4)に排出用円盤ユニット(7−4−1)が設けられており、前記排出用円盤ユニット(7−4−1)の排出出力軸(7−4−2)と排出入力軸(7−4−3)とは駆動連結され、排出用円盤ユニット(7−4−1)は排出出力軸(7−4−2)を中心に回転し、
前記排出入力軸(7−4−3)は排出フレーム(7−4−4)に取り付けられていることを特徴とする請求項6に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項8】
前記排出フレーム(7−4−4)に2つの回転方向が反対の排出用円盤ユニット(7−4−1)が設けられており、前記排出用円盤ユニット(7−4−1)は補強リブ(7−4−5)と、排出用円盤の側板(7−4−6)と、排出用円盤(7−4−7)とを含み、前記排出用円盤(7−4−7)は排出出力軸(7−4−2)に固定連結されており、前記排出用円盤(7−4−7)に排出用円盤の側板(7−4−6)が均一に配置されており、前記排出用円盤の側板(7−4−6)に補強リブ(7−4−5)が設けられており、前記排出出力軸(7−4−2)と排出入力軸(7−4−3)とはかさ歯車で噛み合っていることを特徴とする請求項7に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項9】
ガイド板の調節可能カバー(7−5)を更に含み、前記ガイド板の調節可能カバー(7−5)はガイド部(7−5−1)と固定カッター部(7−5−2)と、を含み、
前記ガイド部(7−5−1)は前方草返し板(7−5−3)とガイド調節板(7−5−4)を含み、
前記前方草返し板(7−5−3)は投入段(7−1−1)の上方にあり、ものが脱穀段(7−1−2)に供給されるように誘導することに用いられ、
前記ガイド調節板(7−5−4)は脱穀段(7−1−2)の上方にあり、ものが草粉砕段(7−1−3)に供給されるように誘導することに用いられ、外力でガイド調節板(7−5−4)と脱穀草粉砕用ローラー(7−1)の軸線との角度を変え、
前記固定カッター部(7−5−2)は固定カッターユニット(7−5−6)を含み、前記固定カッターユニット(7−5−6)は草粉砕用可動式カッターユニット(7−1−11)と交差して配置されており、草粉砕用可動式カッターユニット(7−1−11)に合わせて茎を破砕することに用いられることを特徴とする請求項6に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項10】
前記ガイド調節板(7−5−4)はガイド板(7−5−9)と、摺動板(7−5−8)と、調節板(7−5−7)と、を含み、
複数の前記ガイド板(7−5−9)の一端はガイド板の調節可能カバー(7−5)の筐体内部にヒンジ連結されており、複数の前記ガイド板(7−5−9)の他端はそれぞれ摺動板(7−5−8)にヒンジ連結され、
前記摺動板(7−5−8)はガイド板の調節可能カバー(7−5)の筐体内部に摺動可能に取り付けられており、
前記調節板(7−5−7)といずれかの前記ガイド板(7−5−9)に連結され、外力で前記調節板(7−5−7)を回し、複数の前記ガイド板(7−5−9)と脱穀草粉砕用ローラー(7−1)の軸線との角度を変えることを特徴とする請求項9に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項11】
前記ダブルローラースクリーン選別装置(8)を更に含み、
前記ダブルローラースクリーン選別装置(8)はダブルローラースクリーン(8−3)と2排出口付き選別ファン(8−1)とを含み、前記2排出口付き選別ファン(8−1)の下吹出口は前記ダブルローラースクリーン(8−3)の前方にあり、前記ダブルローラースクリーン(8−3)と組み合わせて大きいくずを機体外に吹き出すことに用いられ、前記2排出口付き選別ファン(8−1)の上吹出口は前記ダブルローラースクリーン(8−3)の上方にあり、脱穀装置から排出された軽いくずを直接機体外に吹き出すことに用いられることを特徴とする請求項5に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項12】
子実用摺板(8−4)と揺動板(8−6)とを更に含み、前記子実用摺板(8−4)と揺動板(8−6)は選別室を上選別区域と上選別区域とに分け、前記上選別区域は脱穀装置から排出された軽いくずを直接機体外に吹き出すことに用いられ、前記下選別区域は大きいくずを機体外に吹き出すことに用いられることを特徴とする請求項11に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項13】
前記ダブルローラースクリーン(8−3)と脱穀装置との間に漏斗状に形成された子実用摺板(8−4)と揺動板(8−6)が設けられており、
前記子実用摺板(8−4)の一端は選別ファン(8−1)の上吹出口の下方にあり、前記子実用摺板(8−4)の他端は前記ダブルローラースクリーン(8−3)の縁部までに伸びており、前記揺動板(8−6)の一端は脱穀装置の他端の下方にあり、前記揺動板(8−6)の他端は前記ダブルローラースクリーン(8−3)の上方にあり、
前記揺動板(8−6)の一端に振動機構が設けられており、前記揺動板(8−6)を水平面との角度が10°〜25°の間で振り動かせることに用いられることを特徴とする請求項12に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項14】
前記子実用摺板(8−4)に第1ガイドバーが設けられており、前記第1ガイドバーは前記子実用摺板(8−4)の両側にたまっているものを中央部に誘導することに用いられ、前記揺動板(8−6)に第2ガイドバー(8−6−1)が設けられており、前記第2ガイドバーは前記揺動板(8−6)が幅において投入量を均一にさせることに用いられることを特徴とする請求項12に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項15】
前記第2ガイドバー(8−6−1)は前記揺動板(8−6)の投入口を第1投入口と第2投入口に分け、
前記第1投入口と第2投入口の幅比は3:2〜2:1とし、前記第2ガイドバー(8−6−1)と水平方向との角度は20°〜40°とすることを特徴とする請求項14に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項16】
前記ヘッダー(1)に前傾防止リール(1−6)が設けられており、
前記前傾防止リール(1−6)は輪軸(1−6−1)、五角形リールスタンド(1−6−2)、および早期作稲の掻込み構成部品(1−6−4)を含み、
複数の前記五角形リールスタンド(1−6−2)は均一に輪軸(1−6−1)に取り付けられており、
前記早期作稲の掻込み構成部品(1−6−4)は掻込みスティック(1−6−4−1)、掻込み板(1−6−4−2)、および掻きツース(1−6−4−3)を含み、隣接する前記五角形リールスタンド(1−6−2)の間に複数の掻込みスティック(1−6−4−1)が連結され、
前記掻込みスティック(1−6−4−1)の下方には軸方向に沿って複数の前記掻きツース(1−6−4−3)が均一に分布しており、前記掻込み板(1−6−4−2)は径方向に沿って掻込みスティック(1−6−4−1)に固定され、早期作稲が切断された後に前傾するのを防ぐことに用いられることを特徴とする請求項5に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項17】
前記走行車台(9)はクローラー式走行車台であり、前記クローラー式走行車台のクローラー本体(9−2−1)に幅がクローラー本体(9−2−1)より小さい狭いパターン(9−2−2)が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項18】
前記狭いパターン(9−2−2)はクローラー本体(9−2−1)の中央部にあり、前記狭いパターン(9−2−2)は幅方向において稲株低損傷クローラー本体(9−2−1)を転圧部(9−3−1)と低損傷部(9−3−2)を分け、前記転圧部(9−3−1)は牽引力を提供することに用いられ、
前記低損傷部(9−3−2)は接地圧を低下させることに用いられることを特徴とする請求項17に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項19】
前記低損傷クローラー本体(9−2−1)の幅範囲は300〜400mmであり、前記転圧部(9−3−1)の長さと低損傷部(9−3−2)の長さとの比率は7:3以上であることを特徴とする請求項18に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項20】
分草スティック(10)を更に含み、前記分草スティック(10)は走行車台(9)に高さが調整可能に取り付けられており、切断後に稲株に落ちた茎を地面に払いのけることに用いられることを特徴とする請求項5に記載の早期再生稲用のコンバイン。
【請求項21】
再生稲画像を取得し、画像処理方法に基づき、前記再生稲画像によって、穂先の切断高さb1を決定するステップと、
現場でサンプルを採取し、再生稲の下から2番目の節間の平均高さを測定することにより、刈株の茎の高さb3を決定するステップと、
前記穂先の切断高さb1と刈株の茎の高さb3で前記田に返される茎の切断高さb2を決定するステップと、
第1実行装置と複数のセンサーを介してヘッダー(1)が穂先の切断高さb1に達するようにコントロールするステップと、
第2実行装置と複数のセンサーを介して分割カッター1(2−1)が田に返される茎の切断高さb2に達するようにコントロールするステップと、
第3実行装置と複数のセンサーを介して穂刈り用カッター(2−2)が刈株の茎の高さb3に達するようにコントロールするステップと、を含むことを特徴とする複数層分割−穂刈り用カッター装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業機械分野又は再生稲用機械分野に関し、特に早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置及び制御方法と早期再生稲用のコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
再生稲は特殊な水稲の栽培パターンであり、日当たりと熱度が二期作を栽培するのに十分ではなく、一期作を栽培した後に余裕のある地域に適用し、且つ手間を省き、種子、水、肥料、農薬、苗田を節約するなどの多くの利点があり、土地の多毛作作付け面積の比率を高め、中国の食糧安全を保証する重要な措置であり、中国において将来性は非常に明るい。再生水稲の収穫期は2期に分けられ、早期の水稲の収穫時には、株の下の3分の1の根元部分(稲株や根系)を残す必要があり、施肥と育成を経て水稲を更に1期作稲を生育させる。現在、再生稲の早期の収穫は主に人工あるいは従来の収穫機をベースに刈り取りを行っているが、その問題は主に以下のように存在している。人による刈り取りは時間や手間がかかるが、既存の収穫機を用いて刈り取ると転圧率が高く(40%−50%)、稲株の損傷が大きいなどの問題があり、再生水稲の栽培の普及が大きく制限されている。
【0003】
中国特許には四輪駆動の低転圧再生稲の刈取機が開示され、ハイクリアランスの四輪駆動車台、ヘッダー、輸送部、脱穀段、穀物貯蔵部などの構成部品を含み、当該発明は水田の狭輪とハイクリアランス車台を採用することにより、転圧率を減らし、車台に対する損傷を減少させたが、作業効率は比較的に低い。中国特許には、駆動輪の輪距が変化可能な再生稲収穫機が開示され、先端に一対の前輪が設けられ、後端に後輪が設けられている車台を含み、前記車台の先端底部の両側にそれぞれ対応側の前輪の横方向移動を制御するための伸縮機構が設けられ、前記車台の先端にさらに太和(TAIHE)脱穀装置が設けられている。当該発明は駆動輪を調節することで稲株を避けることを実現したが、一般用の走行輪を採用したため、様々な生産シーンの条件を満たさすことはできず、また該機械に貯蔵タンクが設けられていないため、作業効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の不足に対して、本発明は早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置及び制御方法と早期再生稲用のコンバインを提供し、ヘッダー、分割カッターと穂刈り用カッターを介して効率よく再生稲の収穫要件を満たし、少量の茎付き穂先の収穫作業を行うとともに、稲株の高さを保証することが実現できる。これにより、コンバインのヘッダー、スクリューコンベヤ、運搬溝などの装置のサイズを大幅に小さくすることが可能となり、コンバインの小型化と軽量化設計を実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下の技術的解決手段を通じて上記の技術目的を実現する。
【0006】
早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置であって、ヘッダーと、分割カッターと、穂刈り用カッターとを含み、前記ヘッダーは再生稲の穂先の切断に用いられ、少なくとも1つの前記分割カッターはヘッダーの下後方に位置し、且つ前記分割カッターは、走行車台上にヒンジ連結されており、第2実行装置を介して前記分割カッターの切断高さを制御し、茎をその長さに切断して田に返すことに用いられ、
前記穂刈り用カッターは分割カッターの下後方に位置し、且つ前記穂刈り用カッターは走行車台にヒンジ連結されており、第3実行装置を介して前記穂刈り用カッターの切断高さを制御し、刈株上部の茎の切断に用いられる。
【0007】
さらに、更に穂層画像取得装置と、カッター高さ検出ユニットと、カッター高さ制御システムとを含み、
前記穂層画像取得装置は再生稲画像を取得することに用いられ、
前記カッター高さ検出ユニットは複数のセンサーを含み、複数の前記センサーはリアルタイムにそれぞれ前記ヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの切断高さを検出することに用いられ、
前記カッター高さ制御システムは再生稲画像を分析することで穂先の切断高さを決定し、人によって刈株の高さで田に返される茎の切断高さを決定し、前記カッター高さ制御システムは穂先の切断高さと刈株の茎の高さで田に返される茎の切断高さを決定し、前記カッター高さ制御システムは実行装置を介してそれぞれヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターを制御することで対応する切断高さに達する。
【0008】
さらに、前記穂刈り用カッターに前記分割カッターと穂刈り用カッターとの接触を防ぐことに用いられる接触緩衝部が取り付けられている。
【0009】
さらに、複数の前記センサーは角度センサーであり、それぞれ前記ヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの取付角度を検出することに用いられ、
前記カッター高さ制御システムは、前記ヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの取付角度並びに前記ヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの回転半径によって、前記ヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの切断高さをそれぞれ得る。
【0010】
早期再生稲用のコンバインであって、複数層分割−穂刈り用カッター装置を含む。
【0011】
さらに、脱穀草粉砕用ローラーと円盤式の撒き散らし装置と、を更に含み、
前記脱穀草粉砕用ローラーは投入段、脱穀段と草粉砕段を含み、前記脱穀段は凹型篩とともに脱穀室を構成することに用いられ、前記ヘッダーは前記投入段と連結され、脱穀室に再生稲の供給に用いられ、前記草粉砕段は脱穀段の尾部に位置し、草粉砕に用いられ、前記投入段、脱穀段、および草粉砕段は同軸的にローラー軸に取り付けられており、
前記円盤式の撒き散らし装置は草粉砕段の送出部に位置し、脱穀草粉砕用ローラーの両側にくずを送り出すことに用いられる。
【0012】
さらに、前記円盤式の撒き散らし装置は排出用円盤ユニットと、排出出力軸と、排出入力軸と、排出フレームとを含み、
前記排出フレームに排出用円盤ユニットが設けられており、前記排出用円盤ユニットの排出出力軸と排出入力軸とは駆動連結され、排出用円盤ユニットは排出出力軸を中心に回転し、
前記排出入力軸は排出フレームに取り付けられている。
【0013】
さらに、前記排出フレームに2つの回転方向が反対の排出用円盤ユニットが設けられており、前記排出用円盤ユニットは補強リブと、排出用円盤の側板と、排出用円盤とを含み、前記排出用円盤は排出出力軸に固定連結されており、前記 排出用円盤に排出用円盤の側板が均一に配置されており、前記排出用円盤の側板に補強リブが設けられており、前記排出出力軸と排出入力軸とはかさ歯車で噛み合っている。
【0014】
さらに、ガイド板の調節可能カバーを更に含み、前記ガイド板の調節可能カバーはガイド部と固定カッター部と、を含み、
前記ガイド部は前方草返し板とガイド調節板を含み、
前記前方草返し板は投入段の上方にあり、ものが脱穀段に供給されるように誘導することに用いられ、
前記ガイド調節板は脱穀段の上方にあり、ものが草粉砕段に供給されるように誘導することに用いられ、外力でガイド調節板と脱穀草粉砕用ローラーの軸線との角度を変え、
前記固定カッター部は固定カッターユニットを含み、前記固定カッターユニットは草粉砕用可動式カッターユニットと交差して配置されており、草粉砕用可動式カッターユニットに合わせて茎を破砕することに用いられる。
【0015】
さらに、前記ガイド調節板はガイド板と、摺動板と、調節板と、を含み、
複数の前記ガイド板の一端はガイド板の調節可能カバーの筐体内部にヒンジ連結されており、複数の前記ガイド板の他端はそれぞれ摺動板にヒンジ連結され、
前記摺動板はガイド板の調節可能カバーの筐体内部に摺動可能に取り付けられており、
前記調節板といずれかの前記ガイド板に連結され、外力で前記調節板を回し、複数の前記ガイド板と脱穀草粉砕用ローラーの軸線との角度を変える。
【0016】
さらに、前記ダブルローラースクリーン選別装置を更に含み、
前記ダブルローラースクリーン選別装置はダブルローラースクリーンと2排出口付き選別ファンとを含み、前記2排出口付き選別ファンの下吹出口は前記ダブルローラースクリーンの前方にあり、前記ダブルローラースクリーンと組み合わせて大きいくずを機体外に吹き出すことに用いられ、前記2排出口付き選別ファンの上吹出口は前記ダブルローラースクリーンの上方にあり、脱穀装置から排出された軽いくずを直接機体外に吹き出すことに用いられる。
【0017】
さらに、子実用摺板と揺動板とを更に含み、前記子実用摺板と揺動板は選別室を上選別区域と上選別区域とに分け、前記上選別区域は脱穀装置から排出された軽いくずを直接機体外に吹き出すことに用いられ、前記下選別区域は大きいくずを機体外に吹き出すことに用いられる。
【0018】
さらに、前記ダブルローラースクリーンと脱穀装置との間に漏斗状に形成された子実用摺板と揺動板が設けられており、
前記子実用摺板の一端は選別ファンの上吹出口の下方にあり、前記子実用摺板の他端は前記ダブルローラースクリーンの縁部までに伸びており、前記揺動板の一端は脱穀装置の他端の下方にあり、前記揺動板の他端は前記ダブルローラースクリーンの上方にあり、
前記揺動板の一端に振動機構が設けられており、前記揺動板を水平面との角度が10°〜25°の間で振り動かせることに用いられる。
【0019】
さらに、前記子実用摺板に第1ガイドバーが設けられており、前記第1ガイドバーは前記子実用摺板の両側にたまっているものを中央部に誘導することに用いられ、前記揺動板に第2ガイドバーが設けられており、前記第2ガイドバーは前記揺動板が幅において投入量を均一にさせることに用いられる。
【0020】
さらに、前記第2ガイドバーは前記揺動板の投入口を第1投入口と第2投入口に分け、
前記第1投入口と第2投入口の幅比は3:2〜2:1とし、前記第2ガイドバーと水平方向との角度は20°〜40°とする。
【0021】
さらに、前記ヘッダーに前傾防止リールが設けられており、
前記前傾防止リールは輪軸、五角形リールスタンド、および早期作稲の掻込み構成部品を含み、
複数の前記五角形リールスタンドは均一に輪軸に取り付けられており、
前記早期作稲の掻込み構成部品は掻込みスティック、掻込み板、および掻きツースを含み、隣接する前記五角形リールスタンドの間に複数の掻込みスティックが連結され、
前記掻込みスティックの下方には軸方向に沿って複数の前記掻きツースが均一に分布しており、前記掻込み板は径方向に沿って掻込みスティックに固定され、早期作稲が切断された後に前傾するのを防ぐことに用いられる。
【0022】
さらに、前記走行車台はクローラー式走行車台であり、前記クローラー式走行車台のクローラー本体に幅がクローラー本体より小さい狭いパターンが設けられている。
【0023】
さらに、前記狭いパターンはクローラー本体の中央部にあり、前記狭いパターンは幅方向において稲株低損傷クローラー本体を転圧部と低損傷部を分け、前記転圧部は牽引力を提供することに用いられ、
前記低損傷部は接地圧を低下させることに用いられる。
【0024】
さらに、前記低損傷クローラー本体の幅範囲は300〜400mmであり、前記転圧部の長さと低損傷部の長さとの比率は7:3以上である。
【0025】
さらに、更に分草スティックを含み、前記分草スティックは走行車台に高さが調整可能に取り付けられており、切断後に刈株稲株に落ちた茎を地面に払いのけることに用いられ、再生期の水稲の生育を妨げないようにする。
【0026】
複数層分割−穂刈り用カッター装置の制御方法であって、以下のステップを含む。
再生稲画像を取得し、画像処理方法に基づき、前記再生稲画像によって、穂先の切断高さb1を決定するステップと、
現場でサンプルを採取し、再生稲の下から2番目の節間の平均高さを測定することにより、刈株の茎の高さb3を決定するステップと、
前記穂先の切断高さb1と刈株の茎の高さb3で前記田に返される茎の切断高さb2を決定するステップと、
第1実行装置と複数のセンサーを介してヘッダーが穂先の切断高さb1に達するようにコントロールするステップと、
第2実行装置と複数のセンサーを介して分割カッター1が田に返される茎の切断高さb2に達するようにコントロールするステップと、
第3実行装置と複数のセンサーを介して穂刈り用カッターが刈株の茎の高さb3に達するようにコントロールするステップと、を含む。
【発明の効果】
【0027】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
1.本発明に記載の早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置において、ヘッダー、分割カッターと穂刈り用カッターによって、ヘッダーが再生稲の穂先を切断し、分割カッターが田に返される茎を切断し、穂刈り用カッターが刈株上部の茎を切断することで、少量の茎付き穂先の収穫作業を行うとともに、稲株の穂刈り高さを同時に保証することができる。
2.本発明に記載の早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置において、穂層画像取得装置を介して再生稲画像を取得し、カッター高さ検出ユニットを介してヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの切断高さを検出し、カッター高さ制御システムを介してヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの切断位置を制御する。
3.本発明に記載の早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置において、分割カッターと穂刈り用カッターとは走行車台に取り付けられ、安定性が高く、信頼性に優れており、かつクイック取付および取り外しの機能を備えており、一般水稲用収穫機と再生稲収穫機の通用を実現することができる。
4.本発明に記載の早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置において、実行装置を介してそれぞれヘッダー、分割カッター、および穂刈り用カッターの作業高さを制御し、カッターの作業は互いに干渉せず、妨害しない。かつ収穫作業において、再生稲の品種、各区画地の収穫条件によって早期作の稲の穂刈り高さを決定して調整することができる。
5.本発明に記載の早期再生稲用のコンバインにおいて、早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置、運搬溝、脱穀排出一体化装置、ダブルローラースクリーン選別装置、走行車台、分草スティック、変速機構と運転室を用いて、少量の茎付き穂先の切断、脱穀、選別プロセスを行うことができ、また刈株、および田に返される茎が長すぎないようにして、消費電力を節約するとともに、本体の小型化と軽量化設計をさらに実現することができる。
6.本発明に記載の早期再生稲用のコンバインにおいて、ヘッダーの切断幅範囲は2〜2.6mとし、クローラー幅範囲は400〜300mmとし、転圧率を35%〜23%まで低下させ、一般用収穫機の転圧率より15%〜25%低くすることで、大幅に二期作水稲の生産高を増やす。
7.本発明に記載の早期再生稲用のコンバインにおいて、ヘッダーは少量の茎付き穂先のために設計され、スクリューコンベヤの直径が小さく、前傾防止リールは体積が小さく、作業効率が高い。
8.本発明に記載の脱穀排出一体化装置において、ガイド板の調節可能なカバーと脱穀草粉砕用ローラーとを組み合わせ、その機能の区分は明確であり、再生稲の脱穀プロセスを改善し、脱穀草粉砕用ローラーに可動式カッターを加え、ガイド板の調節可能なカバーに固定カッターを加え、可動式・固定式カッターが共同作用して、穂先だけを収穫する細かい茎を効率よく切断する。一方、ガイド板と脱穀草粉砕用ローラーとの軸線の角度を調節することで、様々な脱穀環境に適応することが可能になり、更に良い脱穀効果を実現するとともに、ものを更によく固定カッターに入れることができる。
9.本発明に記載の脱穀排出一体化装置において、円盤式の撒き散らし装置を介して、脱穀装置によって破砕された後の茎を均一に田圃に撒き散らし、茎が再生稲の稲株に溜まらないようにし、再生稲の生存環境を改善し、それによって再生稲の二次生育効果を高め、また効率よく茎を田圃に返し、土壌肥沃度を高め、再生稲の増産に重要な効果がある。
10.本発明に記載のダブルローラースクリーン選別装置において、2排出口付き選別ファンを通じて十分に脱穀装置と選別機構の間に限られた縦方向のスペースを利用して一次風力選別を行い、ローラースクリーンの設計出力を減少し、合理的にファンを利用し、軽いくずを機体外に吹き出すことができ、ローラースクリーンによる撒き散らしが不要になる。
11.本発明に記載のダブルローラースクリーン選別装置において、縦型軸流脱穀装置の脱穀済みの子実は前から後につれて子実の含有量が徐々に減少するように分布され、筐体の2/3部分の子実が堆積しやすく、子実用摺板と水平面との角度が水稲の子実の内部摩擦角よりも大きく、子実が前方ローラースクリーンにスムーズに滑り込むことを確保することができる。縦軸流脱穀装置の脱穀済みの子実は、中央部から両側につれて子実の含有量が徐々に上昇するように分布され、子実用摺板の表面に第1ガイドバーを設けることで、脱出済みの子実を前方ローラースクリーンに均一に落下させ、選別負荷を低減し、選別効果を高める。
12.本発明に記載の早期再生稲用のコンバインにおいて、その脱穀ローラーと選別スクリーンとの間の縦方向のスペースがより小さく、2排出口付き選別ファン、子実用摺板、および揺動板は選別室を上部と下部の2区域に分け、かつ筐体後半部分は揺動板を用いて限られた傾角以内に脱穀済みの子実を前方ローラースクリーンに落下させ、より多くの縦方向のスペースを確保し、揺動板と凹型篩との間の隙間が吹出口を構成し、脱穀済みの子実は子実用摺板と揺動板に沿って前方ローラースクリーンに落下する過程において、まず選別ファンの上吹出口の一次風力選別を経て、限られたスペースで二回の選別を行い、選別の質を高めた。
13.本発明に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置の制御方法であって、作物への感度は高く、人工的な判断に比べてより正確で効率的であり、調整方式が柔軟であり、作業者への技術要求を大きく下げ、作業負荷を軽減した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は本発明に記載の早期再生稲用のコンバインの構造の模式図である。
【
図2】
図2は本発明に記載のヘッダーの構造図である。
【
図3】
図3は本発明に記載の前傾防止リールの構造図である。
【
図4】
図4は本発明に記載の早期作稲の掻込み構成部品の構造図である。
【
図5】
図5は本発明に記載の早期再生稲の複数層分割−穂刈り用カッター装置の構造の模式図である。
【
図6】
図6は本発明に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置の制御方法の計算の模式図である。
【
図7】
図7は本発明に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置の制御方法のフロー図である。
【
図8】
図8は本発明に記載の脱穀・草粉砕・撒き散らしの一体化装置の構造図である。
【
図9】
図9は本発明に記載の脱穀・草粉砕・撒き散らしの一体化装置に脱穀草粉砕用ローラーの構造図である。
【
図10】
図10は本発明に記載の円盤式排出装置の構造図である。
【
図11】
図11は本発明に記載のガイド板の調整可能なカバーの構造図である。
【
図12】
図12は本発明に記載のダブルローラースクリーン選別装置の構造図である。
【
図13】
図13は本発明に記載のダブルローラースクリーン選別装置に揺動板の構造図である。
【
図14】
図14は本発明に記載の走行車台のクローラー及び転圧状況の模式図である。
【
図15】
図15は本発明に記載の分草スティックの構造図である。
【
図16】
図16は本発明に記載のガイド板の調整可能なカバーの断面図である。
【
図17】
図17は本発明に記載のガイド調節板の原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下は図面及び具体的な実施形態を踏まえて本発明をさらに説明するが、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではない。
【0030】
図1と
図5に示すように、本発明に記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置である、ヘッダー1と、分割カッター2−1と、穂刈り用カッター2−2と、を含み、前記ヘッダー1は再生稲の穂先の切断に用いられ、少なくとも1つの前記分割カッター2−1はヘッダー1の下後方に位置し、前記分割カッター2−1は、走行車台9上にヒンジ連結されており、第2実行装置を介して前記分割カッター2−1の切断高さを制御し、田に返される茎の切断に用いられ、前記穂刈り用カッター2−2は分割カッター2−1の下後方に位置し、且つ前記穂刈り用カッター2−2は走行車台9にヒンジ連結されており、第3実行装置を介して前記穂刈り用カッター2−2の切断高さを制御し、刈株上部の茎の切断に用いられる。前記穂刈り用カッター2−2に前記分割カッター2−1と穂刈り用カッター2−2との接触を防ぐことに用いられる接触緩衝部2−3が取り付けられている。
【0031】
図2に示すように、前記ヘッダー1はフレーム1−1、小直径スクリューコンベヤ1−2、穂先カッター1−3、ロッカーアーム駆動装置1−4、ディバイダ1−5、および前傾防止リール1−6を含み、前記小直径スクリューコンベヤ1−2はフレーム1−1の内部に取り付けられ、前記穂先カッター1−3はフレーム1−1の先端に位置し、フレーム1−1のサイド部に取り付けられているロッカーアーム駆動装置1−4で駆動され、前記ディバイダ1−5は対称にフレーム1−1の先端両側に取り付けられ、上記の前傾防止リール1−6はフレーム1−1の上方に取り付けられる。前記ヘッダー1は切断幅範囲を2〜2.6mとし、運搬溝6の対称面を中性面として取り付けられる。対応的に、分割カッター2−1と穂刈り用カッター2−2の切断幅はヘッダー1と一致する。分割カッター2−1の切断器は水平位置にあるときに地面からの距離が650〜400mmであり、長さの異なる茎の均等分割を満たす。穂刈り用カッター2−2は水平位置にあるときに地面からの距離が450〜350mmであり、異なる品種の再生稲の早期の刈株高さの条件を満たす。前記穂先カッター1−3、および分割−穂刈り用カッターユニット2は上から下へ、且つ前方から後方へ交差しており、かつ穂刈り用カッター2−2に矩形接触防止パイプ2−3が溶接されており、分割カッター2−1と穂刈り用カッター2−2との距離が短すぎて接触することを防ぐ。
【0032】
図1と
図5に示すように、穂層画像取得装置3と、カッター高さ検出ユニット4と、カッター高さ制御システム5と、を更に含み、前記穗層画像取得装置3は運転室12の先端に取り付けられ、前記穗層画像取得装置3は再生稲画像を取得することに用いられ、前記穂層画像取得装置3は再生稲画像を取得することに用いられ、前記カッター高さ検出ユニット4は複数のセンサーを含み、複数の前記センサーはリアルタイムにそれぞれ前記ヘッダー1、分割カッター2−1、および穂刈り用カッター2−2の切断高さを検出することに用いられる。測定しやすいように、複数の前記センサーは角度センサーとし、それぞれ前記ヘッダー1、分割カッター2−1、および穂刈り用カッター2−2の取付角度を検出することに用いられる。第1角度センサー4−1は運搬溝6と脱穀撒き散らし一体化装置7のヒンジ連結部に取り付けられ、前記第2角度センサー4−2は分割カッター2−1と走行車台9のヒンジ連結部に取り付けられ、前記第3角度センサー4−3は穂刈り用カッターと走行車台9のヒンジ連結部に取り付けられている。
前記カッター高さ制御システム5は再生稲画像を分析することで穂先の切断高さを決定し、人によって刈株の高さで田に返される茎の切断高さを決定し、前記カッター高さ制御システム5は穂先の切断高さと刈株の茎の高さで田に返される茎の切断高さを決定し、前記カッター高さ制御システム5は実行装置を介してそれぞれヘッダー1、分割カッター2−1、および穂刈り用カッター2−2を制御することで対応する切断高さに達する。第1油圧シリンダー13はヘッダー1を運搬溝6と脱穀撒き散らし一体化装置7とのヒンジ連結部を中心に回転させることに用いられ、第2油圧シリンダー14は分割カッター2−1を分割カッター2−1と走行車台9とのヒンジ連結部を中心に回転させることに用いられ、第3油圧シリンダー15は穂刈り用カッター2−2を穂刈り用カッター2−2と走行車台9とのヒンジ連結部を中心に回転させることに用いられる。
【0033】
図1に示すように、本発明に記載の早期再生稲用のコンバインは、ヘッダー1、分割−穂刈り用カッター装置2、穂層画像取得装置3、カッター高さ検出ユニット4、カッター高さ制御システム5、運搬溝6、脱穀撒き散らし一体化装置7、ダブルローラースクリーン選別装置8、走行車台9、分草スティック10、変速機構11、および運転室12を含み、コンバインの進行方向を前方とし、前記ヘッダー1はコンバインの最前方に位置し、分割−穂刈り用カッター装置2は運搬溝6の下方に取り付けられ、かつ走行車台9の先端にヒンジ連結され、穂層画像取得装置3は運転室12の先端に取り付けられ、カッター高さ検出ユニット4は各切断器のヒンジ連結部に取り付けられ、運搬溝6はヘッダー1に連結され、脱穀撒き散らし一体化装置7と運搬溝6とは連結され、ダブルローラースクリーン選別装置8は脱穀撒き散らし一体化装置7の真下方にある。分草スティック10は走行車台9の後端に取り付けられ、ダブルローラースクリーン選別装置8、変速機構11、および運転室12は走行車台の真上方に配置されている。
【0034】
図8に示すように、早期脱穀草粉砕用ローラー7−1、凹型篩7−2、前記草粉砕ガイド板7−3、円盤式の撒き散らし装置7−4、ガイド板の調節可能カバー7−5、前記脱穀草粉砕用ローラー7−1は投入段7−1−1、脱穀段7−1−2と草粉砕段7−1−3を含み、前記脱穀段7−1−2は凹型篩7−2とともに脱穀室を構成することに用いられ、前記凹型篩7−2はグリッド型凹板である。前記ヘッダー1は前記投入段7−1−1と連結され、脱穀室に再生稲の供給に用いられ、前記草粉砕段7−1−3は脱穀段7−1−2の尾部に位置し、草粉砕に用いられ、前記投入段7−1−1、脱穀段7−1−2、および草粉砕段7−1−3は同軸的にローラー軸7−1−8に取り付けられており、前記円盤式の撒き散らし装置7−4は草粉砕段7−1−3の送出部に位置し、脱穀草粉砕用ローラー7−1の両側にくずを送り出すことに用いられる。切断後の茎が円盤式排出装置7−4に入りやすいように、前記草粉砕ガイド板7−3は脱穀草粉砕用ローラー7−1の軸線に対し傾斜し、かつ傾角が45°以上である。
【0035】
図9に示すように、前記投入段7−1−1は螺旋状投入部7−1−4であり、前記ローラー軸7−1−8はそれぞれ螺旋状投入部7−1−4、ミドルプレート7−1−9、およびリアプレート7−1−12が同軸に取り付けられている。前記脱穀段7−1−2は脱穀ラチェットユニット7−1−5を含み、複数の前記脱穀ラチェットユニット7−1−5は径方向において均一にミドルプレート7−1−9と螺旋状投入部7−1−4との間に分布する。ミドルプレート7−1−9と螺旋状投入部7−1−4との間にさらに脱穀ラチェットユニット7−1−5を支えることに用いられるフロントプレート7−1−7が設けられる。いずれかの前記脱穀ラチェットユニット7−1−5にスパイクツース7−1−6が設けられている。前記草粉砕段7−1−3は草粉砕ラチェットユニット7−1−10を含み、複数の前記草粉砕ラチェットユニット7−1−10は径方向においてミドルプレート7−1−9とリアプレート7−1−12の間に均一に分布する。いずれかの前記草粉砕ラチェットユニット7−1−10に草粉砕用可動型カッターユニット7−1−11が設けられている。さらによく脱穀と草粉砕を行うために、前記スパイクツース7−1−6、および草粉砕用可動型カッターユニット7−1−11と脱穀草粉砕用ローラー7−1との径方向角度は12°を超えない。
【0036】
図10に示すように、前記円盤式排出装置7−4は排出用円盤ユニット7−4−1、排出出力軸7−4−2、排出入力軸7−4−3、および排出用フレーム7−4−4を含み、前記排出用円盤ユニット7−4−1と排出出力軸7−4−2とは溶接され、排出用フレーム7−4−4の上方に取り付けられ、前記排出入力軸7−4−3は排出用フレーム7−4−4の下方に取り付けられ、錐歯車を介して排出出力軸7−4−2とともに駆動され、前記排出用円盤ユニット7−4−1はさらに補強リブ7−4−5、排出用円盤側板7−4−6、および排出用円盤7−4−7を含み、前記排出用円盤ユニット7−4−1は左右二つであり、その回転方向は逆で且つ回転速度は等しく、その回転速度は300rpmであり、前記排出用円盤側板7−4−6の折り方向と回転方向とが同様である。左右二つの前記排出用円盤ユニット7−4−1の中心部の連結線はローラー軸7−1−8に垂直である。
【0037】
図11、
図16と
図17に示すように、前記ガイド板の調節可能カバー7−5はガイド部7−5−1と固定カッター部7−5−2と、を含み、前記ガイド部7−5−1は前方草返し板7−5−3とガイド調節板7−5−4を含み、前記前方草返し板7−5−3は投入段7−1−1の上方にあり、ものが脱穀段7−1−2に供給されるように誘導することに用いられ、前記ガイド調節板7−5−4は脱穀段7−1−2の上方にあり、ものが草粉砕段7−1−3に供給されるように誘導することに用いられ、外力でガイド調節板7−5−4と脱穀草粉砕用ローラー7−1の軸線との角度を変え、前記誘導段7−5−2は固定カッターユニット7−5−6を含み、前記固定カッターユニット7−5−6は草粉砕可動型カッターユニット7−1−11と交差して配置されており、草粉砕用可動型カッターユニット7−1−11に合わせて茎を破砕することに用いられる。前記ガイド調節板7−5−4はガイド板7−5−9、摺動板7−5−8、および調節板7−5−7を含む。複数の前記ガイド板7−5−9の一端はガイド板の調節可能なカバー7−5の筐体内部にヒンジ連結されており、複数の前記ガイド板7−5−9の他端はそれぞれ摺動板7−5−8にヒンジ連結される。前記摺動板7−5−8はガイド板の調節可能カバー7−5の筐体内部に摺動可能に取り付けられている。前記調節板7−5−7といずれかの前記ガイド板7−5−9はピン7−5−10で連結され、前記調節板7−5−7はカバーケーシング7−5−5の外側に取り付けられる。外力で前記調節板7−5−7を回し、複数の前記ガイド板7−5−9と脱穀草粉砕用ローラー7−1の軸線との角度を変える。ガイド板7−5−9とスパイクツース7−1−6の間の最小隙間が10mmである。前記前方草返し板7−5−3とガイド板7−5−9とは脱穀草粉砕用ローラー7−1の軸線に対して傾斜し、その傾斜方向は脱穀草粉砕用ローラー7−1の回転方向と関連し、投入段を前方とし、前方から後方へ見ると、脱穀草粉砕用ローラー7−1は時計回りに回転するときに、β角が鋭角であって、最終的にものを固定カッター部7−5−2に誘導させる。前記調節板7−5−7を回してピン7−5−10を回転させ、ガイド板7−5−9を、ピン7−5−10を中心に回転させる。ガイド板7−5−9と脱穀草粉砕用ローラー7−1の軸線との角度βを変えさせ、最終的に、摺動板7−5−8を通じてガイド板ユニット7−5−4全体を調整する。
【0038】
図12と
図13に示すように、前記ダブルローラースクリーン選別装置8はダブルローラースクリーン8−3と2排出口付き選別ファン8−1とを含み、前記2排出口付き選別ファン8−1の下吹出口は前記ダブルローラースクリーン8−3の前方にあり、前記ダブルローラースクリーン8−3と組み合わせて大きいくずを機体外に吹き出すことに用いられ、前記2排出口付き選別ファン8−1の上吹出口は前記ダブルローラースクリーン8−3の上方にあり、脱穀装置から排出された軽いくずを直接機体外に吹き出すことに用いられる。
2排出口付き選別ファン8−1を通じて脱穀装置と選別機構との間に限られた縦方向のスペースを十分に利用して一次風力選別を行い、ローラースクリーンの設計出力を減少し、合理的にファンを利用し、軽いくずを機体外に吹き出すことができ、ローラースクリーンによる撒き散らしが不要になる。
前記子実用摺板8−4と揺動板8−6は選別室を上選別区域と上選別区域とに分け、前記上選別区域は脱穀装置から排出された軽いくずを直接機体外に吹き出すことに用いられ、前記下選別区域は大きいくずを機体外に吹き出すことに用いられる。
前記ダブルローラースクリーン8−3と脱穀装置の凹型篩との間に漏斗形状をなす子実の摺り板8−4と揺動板8−6とが設けられている。前記2排出口付き選別ファン8−1の上吹出口が前記子実の摺り板8−4の上方にある。前記子実用摺板8−4の一端は選別ファン8−1の上吹出口の下方にあり、前記子実用摺板8−4の他端は前記ダブルローラースクリーン8−3の縁部までに伸びている。前記子実用摺板8−4の末端縁部とダブルローラースクリーン8−3の篩軸の軸線で構成された平面と水平面の角度は45°より大きい。前記子実用摺板8−4と水平面との角度は脱穀済み・子実の内部摩擦角より大きい。縦型軸流脱穀装置の脱穀済みの子実は前から後につれて子実の含有量が徐々に減少するように分布するため、筐体の前部2/3部分の子実が堆積しやすく、子実用摺板と水平面との角度が水稲の子実の内部摩擦角よりも大きいことにより、子実が前方ローラースクリーンにスムーズに滑り込むことを確保することができる。
前記揺動板8−6の一端に振動機構が設けられており、前記揺動板8−6を水平面との角度が10°〜25°の間で振り動かせることに用いられる。
前記子実用摺板8−4に第1ガイドバーが設けられており、前記第1ガイドバーは前記子実用摺板8−4の両側にたまっているものを中央部に誘導することに用いられ、前記揺動板8−6に第2ガイドバー8−6−1が設けられており、前記第2ガイドバーは前記揺動板8−6が幅において投入量を均一にさせることに用いられる。
前記第2ガイドバー8−6−1は前記揺動板8−6の投入口を第1投入口と第2投入口に分け、前記第1投入口と第2投入口の幅比は3:2〜2:1とし、前記第2ガイドバー8−6−1と水平方向との角度は20°〜40°とする。
【0039】
図3と
図4に示すように、前記ヘッダー1に前傾防止リール1−6が設けられており、前記前傾防止リール1−6は輪軸1−6−1、五角形リールスタンド1−6−2、および早期作稲の掻込み構成部品1−6−4を含み、複数の前記五角形リールスタンド1−6−2は均一に輪軸1−6−1に取り付けられており、前記早期作稲の掻込み構成部品1−6−4は掻込みスティック1−6−4−1、掻込み板1−6−4−2、および掻きツース1−6−4−3を含み、隣接する前記五角形リールスタンド1−6−2の間に複数の掻込みスティック1−6−4−1が連結され、前記掻込みスティック1−6−4−1の下方には軸方向に沿って複数の前記掻きツース1−6−4−3が均一に分布しており、前記掻込み板1−6−4−2は径方向に沿って掻込みスティック1−6−4−1に固定され、早期作稲が切断された後に前傾するのを防ぐことに用いられる。
そのうち、掻込み板1−6−4−2は幅が50mm、厚さが1mmの鉄板であり、その下端は掻込みスティック1−6−4−1の外円に密着し、掻込みスティック1−6−4−2は早期作稲が切断されたあとに前傾することを有効に防止できる。掻込みスティック1−6−4−1、掻込み板1−6−4−2、および掻きツース1−6−4−3を組み合わせた形を用いて、田圃に倒伏作物の支持的役割を実現でき、切断力を保証し、作物の前傾が発生しないことを確保し、また切られた作物をヘッダーのスクリューコンベヤに割り当てる。
【0040】
図5に示すように、前記走行車台9はクローラー式走行車台であり、前記クローラー式走行車台のクローラー本体9−2−1に幅がクローラー本体9−2−1より小さい狭いパターン9−2−2が設けられている。
【0041】
図14に示すように、前記狭いパターン9−2−2が稲株低損傷クローラー本体9−2−1の幅方向で中央に配置され、かつクローラー本体9−2−1の幅方向においてクローラー本体9−2−1を転圧部9−3−1と低損傷部9−3−2に分け、前記転圧部9−3−1は牽引力を提供することに用いられ、前記低損傷部9−3−2は接地圧を低下させることに用いられると同時に有効的に稲株への損傷を削減する、 低損傷クローラー本体9−2−1の幅範囲は300〜400mmであり、前記転圧部9−3−1の長さと低損傷部9−3−2の長さとの比率は7:3以上である。
【0042】
図15に示すように、前記分草スティック10はヘッダー1の中性面に対称に走行車台9の尾部を取付られ、分草スティックスタンド10−1は走行車台9の尾部に溶接された二つの矩形パイプであり、高さ調節スティック10−2にU型溝が開かれ作業高さを調節する。分草効果を確保するように、分草パイプ10−3の長さはヘッダーの切断幅をベースにさらに20mmを伸ばし、高さ調節スティック10−2とはボルトで締付して連結され、その作業高さの範囲は200〜400mmである。
早期作稲の茎が長すぎる場合、2本の分割カッター2−1で田に返される茎の高さを減らすことに使うことが可能である。分割−穂刈り用カッター装置2はいずれも走行車台9の先端、運搬溝6の下方に取り付けられ、または別々に取り付けられてもよい。即ち、分割カッター2−1は位置をそのまま保持し、穂刈り用カッター2−2は走行車台9の後端、且つ稲株低損傷クローラー9−2の後方に取り付けられる。
前記ローラースクリーン選別装置8に気流データを再生稲の脱穀済みのものの成分によって設定する必要があり、また気流式、風力選別式、気流選別ローラー式を用いることが可能である。
【0043】
図5、
図6と
図7に示すように、本発明の記載の複数層分割−穂刈り用カッター装置の制御方法は、以下のステップを含む。
S1:刈取りカッター2−2ヒンジ連結部を通し、且つ水平地面に垂直な直線と水平地面との交点を原点Oとして座標系を作り、機械の進行方向をX軸正方向とし、穂刈り用カッター2−2のヒンジ連結部の方向をY軸正方向とし、それぞれヘッダー1の座標をx1、y1、分割カッター2−1の座標をx2、y2、穂刈り用カッター2−2の座標をx3、y3と仮定する。ヘッダー1、分割カッター2−1及び穂刈り用カッター2−2の回転半径は、それぞれR1、R2、R3と仮定する。ヘッダー1、分割カッター2−1及び穂刈り用カッター2−2と水平面との角度は、それぞれα1、α2、α3と仮定し、ヘッダー1、分割カッター2−1及び穂刈り用カッター2−2の地面までの距離は、それぞれH1、H2、H3と仮定し、ヘッダー1と、分割カッター2−1と、穂刈り用カッター2−2との水平距離をそれぞれL1、L2と仮定し、また第1角度センサ4−1、第2角度センサ4−2、第3角度センサ4−3によって各角度α1,α2,α3の値を取得ると、各カッターの座標値は次式で計算される。
【0048】
そのうちb
1 は穂先の切断高さ、b
2 は分割位置、b
3 は刈株の高さである。
現場でサンプルを採取し、再生稲の下から2番目の節間の平均高さを測定することにより、刈取り高さを決定し、b
3 と記す。
S3:運転室12の先端に取り付けられた穂層画像取得装置3により収穫機前方に刈り取られていない水稲画像を取得し、画像処理方法により穂先の切断高さを決定し、b
1 と記す。
S4:穂先と刈株の間の茎が長すぎないように,分割カッター2−1はY方向にヘッダー1の穂先の切断器1−3と穂刈り用カッター2−2の2分の1部に位置するべきであり、その場合、b2の計算方法は次のようになる。
【0050】
S5:y
1 =b
1 、y
2 =b
2 、y
3 =b
3 と仮定し、第1油圧シリンダー13、第2油圧シリンダー14及び第3油圧シリンダー15の伸びスティックを制御することにより、各カッターの角度制御を実現し、各カッターの自動制御を実現する。機械の運転手が人工的にコントロールする場合、カッター高さ制御システムはそのまま退出し、そうでなければS1に戻る。
【0051】
前記実施形態は本発明の望ましい実施の形態であるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の実質的な内容から逸脱していない前提で、当分野の技術者が行うことができる任意の明らかな改善、置換、又は変形は、本発明の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0052】
1−ヘッダー;1−1−フレーム;1−2−小直径スクリューコンベヤ;1−3−穂先カッター;1−4ロッカーアーム駆動装置;1−5−ディバイダ;1−6−前傾防止リール;1−6−1−輪軸;1−6−2− 五角形リールスタンド;1−6−3−平行四辺形駆動機構;1−6−4−早期作稲の掻込み構成部品;1−6−4−1−掻込みスティック;1−6−4−2−掻込み板;1−6−4−3−掻きツース;2−分割−穂刈り用カッター;2−1分割カッター;2−2−穂刈り用カッター;2−3−矩形接触防止パイプ;3−穗層画像取得装置;4−カッター高さ検出ユニット;4−1−第1角度センサー;4−2−第2角度センサー;4−3−第3角度センサー;5−カッター高さ制御システム;6−運搬溝;7−脱穀撒き散らし一体化装置;7−1−脱穀草粉砕用ローラー;7−2−凹型篩;7−3−草粉砕ガイド板;7−4円盤式排出装置;7−5−ガイド板の調節可能なカバー;7−1−1−投入段;7−1−2−脱穀段;7−1−3−草粉砕段;7−1−4−螺旋状投入部;7−1−5−脱穀ラチェットユニット;7−1−6−スパイクツース;7−1−7−フロントプレート;7−1−8−ローラー軸;7−1−9−ミドルプレート;7−1−10−草粉砕ラチェットユニット;7−1−11−草粉砕可動型カッターユニット;7−1−12−リアプレート;7−4−1−排出用円盤ユニット;7−4−2−排出出力軸;7−4−3−排出入力軸;7−4−4−排出フレーム;7−5−1−投入段;7−5−2−誘導部;7−5−3−固定カッター部;7−5−4−ガイド板ユニット;7−5−5−カバーケーシング;7−5−6−固定カッターユニット;7−5−7−ガイド調節ユニット;7−5−8−摺動板;7−5−9−ガイド板;8−ダブルローラースクリーン選別装置;8−1−2排出口付き選別ファン;8−3−ダブルローラースクリーン;8−4−子実用摺板;8−6−揺動板;8−6−1−第2ガイドバー;9−走行車台;9−1−車台フレーム;9−2−稲株低損傷クローラー;9−2−1−クローラー本体;9−2−2−狭いパターン;9−3−1−転圧部;9−3−2−低損傷部;10−分草スティック;10−1−分草スティックスタンド;10−2−高さ調整スティック;10−3−分草パイプ;11−変速機構;12−運転室;13−第1油圧シリンダー;14−第2油圧シリンダー;15−第3油圧シリンダー
【国際調査報告】