(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
調節可能な密度を有する爆薬を自動的に送達するためのシステムが、本明細書に開示されている。調節可能な密度を有する爆薬を自動的に送達するための方法が、本明細書に開示されている。エマルジョン爆薬密度プロファイルを決定する方法が、本明細書に開示されている。
複数の代表的な地質値の目標爆発エネルギー値を含むテーブルを格納するためのメモリ記憶装置を更に備え、各グループの前記目標爆発エネルギー値を決定するために、前記プロセッサ回路が、前記テーブルにアクセスし、各グループに関連付けられた前記代表的な地質値に基づいて前記目標爆発エネルギー値を検索する、請求項1又は2に記載の爆薬送達システム。
各代表的な地質値に関連付けられた前記目標爆発エネルギー値が、1回又は複数回の試験充填からの発破成績に少なくとも部分的に基づく、請求項3に記載の爆薬送達システム。
前記エネルギー調節剤が、密度低減剤を含み、前記エネルギー物質が、エマルジョンマトリックスを含み、前記爆薬が、エマルジョン爆薬を含み、前記目標爆発エネルギー値が、目標エマルジョン密度値を含み、前記目標爆発エネルギープロファイルが、目標密度プロファイルを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
前記プロセッサ回路が、地質データに基づいて地質プロファイルを更に生成することができ、前記地質データが、地震データ、掘削データ、ドリル切削、コアサンプル、又はそれらの組み合わせから直接的又は間接的に決定されたデータを任意選択的に含み、任意選択的に、前記ドリル切削、コアサンプル、又はその両方が、x線又はガンマ線蛍光、走査電子顕微鏡、他の分光法及び顕微鏡技術、並びにそれらの組み合わせを使用して分析され得る、請求項1〜7のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
前記プロセッサ回路が、前記発破孔の前記大きさに基づいて、前記発破孔の現在のグループを決定するためにエマルジョンマトリックスの送達速度を更にモニタリングすることができる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
前記処理回路が、以前の発破からの破片サイズデータを含むフィードバックを更に受信し、将来からの破片が目標サイズにより近くなるように前記将来の発破の前記目標エネルギープロファイルを調節することができる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
前記第1のピーク値を前記実際の地質値における統計ノイズと比較することと、前記第1のピーク値が統計ノイズを超える場合に、前記第1のピーク値を変化点として識別することと、を更に含む、請求項18に記載の爆薬を送達する方法。
前記第1のピーク値を前記実際の地質値における統計ノイズと比較し、前記第1のピーク値が統計ノイズを超える場合に、前記第1のピーク値を変化点として識別することが、
複数のランダムに順序付けられた地質プロファイルを生成するために前記実際の地質値をランダム化することと、
前記複数のランダムに順序付けられた地質プロファイルの各々の累積差及びピーク値を計算することと、
前記第1のピーク値を超えるランダムピーク値のパーセンテージを決定することと、
前記パーセンテージが、選択された信頼値未満である場合に、前記第1のピーク値を変化点として識別することと、を含む、請求項21に記載の爆薬を送達する方法。
1つ又は複数の以前に決定された変化点によって境界付けられた前記地質値の部分の追加のピーク値を決定し、前記追加のピーク値の各々を前記実際の地質値の前記適切な部分における統計ノイズと比較することを反復し、前記追加のピーク値の各々が統計ノイズを越える場合に、前記追加のピーク値の各々を変化点として識別することによって任意の追加の変化点を識別すること、を更に含む、請求項20〜22のいずれか一項に記載の爆薬を送達する方法。
各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー値を決定することが、各グループの前記代表的な地質値に基づいて、各グループの目標エマルジョン密度値を決定することを含み、前記目標爆発エネルギープロファイルが、目標エマルジョン爆薬密度プロファイルを含み、送達システム設備、制御システム、又はその両方によって達成可能な密度変化の最大数を決定することを更に含む、請求項17〜23のいずれか一項に記載の爆薬を送達する方法。
前記送達システム設備によって達成可能な前記密度変化の最大数を決定することが、発破孔のパラメータ、送達システム設備の流量、及び前記送達システム設備のための制御システムを評価することを含む、請求項24に記載の爆薬を送達する方法。
ステミングの長さ、エアデッキの位置及び長さ、爆薬がない別の領域、又はそれらの組み合わせを用いて、前記目標爆発エネルギープロファイルを修正することを更に含む、請求項17〜26のいずれか一項に記載の爆薬を送達する方法。
複数の代表的な地質値の目標爆発エネルギー値を含むテーブルを格納するためのメモリ記憶装置を更に備え、発破孔の各グループの前記目標爆発エネルギー値を決定するために、前記プロセッサ回路が、前記テーブルにアクセスし、発破孔の各グループに関連付けられた前記代表的な地質値に基づいて前記目標爆発エネルギー値を検索する、請求項32〜36のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
各代表的な地質値に関連付けられた前記目標爆発エネルギー値が、1回又は複数回の試験充填からの発破成績に少なくとも部分的に基づく、請求項37に記載の爆薬送達システム。
前記エネルギー調節剤が、密度低減剤を含み、前記エネルギー物質が、エマルジョンマトリックスを含み、前記爆薬が、エマルジョン爆薬を含み、前記目標爆発エネルギー値が、前記発破孔の各々の目標エマルジョン密度値を含み、前記目標エネルギープロファイルが、前記発破孔の各々の目標密度プロファイルを含む、請求項32〜38のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
前記処理回路が、以前の発破からの破片サイズデータを含むフィードバックを更に受信し、将来からの破片が目標サイズにより近いように前記将来の発破の前記目標エネルギープロファイルを調節することができる、請求項32〜39のいずれか一項に記載の爆薬送達システム。
【発明を実施するための形態】
【0005】
爆薬は、通常、岩石及び鉱石を破壊するための採掘、採石、及び掘削産業において使用される。一般的に、「発破孔」と呼ばれる孔が、地面などの表面に穿孔される。次いで、爆薬が、発破孔にポンプで投入されるか(例えば、エマルジョン爆薬及びエマルジョン混合物)、又はドリルで送り込まれ得る(例えば、硝酸アンモニウム及び燃料油(ammonium nitrate and fuel oil、ANFO)、並びに重質ANFO)。例えば、エマルジョン爆薬は、一般に、完璧に爆裂するほど高密度であるエマルジョンマトリックスとして工事現場に輸送される。一般に、エマルジョンは、そのエマルジョンがうまく爆裂するには、順序よく「増感」される必要がある。この増感は、多くの場合、小さい空隙をエマルジョンに導入することによって達成される。これらの空隙は、爆裂を伝播させるためのホットスポットとして作用する。これらの空隙は、密度低減剤によって導入され得、例えば、ガスをエマルジョン中に吹き込み、それによって気泡を形成すること、マイクロスフェア若しくは他の多孔質媒体を添加すること、及び/又は化学ガス発生剤を注入してエマルジョン内で反応させ、それによってガスを形成することなどによって、導入され得る。
【0006】
発破孔の場合、長さ又は深さに応じて、起爆剤が、発破孔の「つま先」とも呼ばれるその端部、及びエマルジョン爆薬の最初の部分に設置され得る。多くの場合、そのような状況において、発破孔の頂部では、爆薬は充填されないが、「ステミング」と呼ばれる不活性材料が充填され、これは、爆発性ガス及びエネルギーが発破孔の頂部から外に逃げるのを可能にするのではなく、発破孔を取り囲む材料内に爆発力を保持しようとするものである。
【0007】
発破孔の自動化された充填のためのシステム、方法、及び装置、並びにそれに関連する方法が、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、システム、方法、及び装置は、発破孔及び/又は発破現場にわたる地質特性の変化点を識別することによって、発破パターン内の各発破孔の目標爆発特性(例えば、爆発エネルギー)を決定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、システムが、類似の地質特性を有する発破孔内のセグメントを識別することができる。いくつかの実施形態では、システムは、発破パターンの距離にわたる変化点を識別することによって、類似の地質特性を有する発破孔のセクション又はグループを識別し、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御して目標爆発エネルギー値を有する爆薬を発破孔に送達することができる。
【0008】
本明細書において、一般に以下に説明され、図に例示される実施形態の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置及び設計され得ることは、容易に理解されるであろう。例えば、方法の各ステップは、必ずしも任意の特定の順番で又は順を追って実行される必要はなく、ましてや、各ステップは、一度だけ実行される必要もない。したがって、以下に説明され各図に示されているように、以下の様々な実施形態のより詳細な説明は、本開示の範囲を限定することを意図されておらず、様々な実施形態の単なる代表的なものであることを意図されている。実施形態の様々な態様が図面で提示される一方で、図面は、具体的に示されない限りは縮尺に合わせて描かれているとは限らない。
【0009】
「に動作可能に接続されている」及び「に接続されている」という語句は、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、及び熱的相互作用を含む、2つ又は3つ以上の要素間の相互作用の任意の形態を指す。2つの要素は、それらが互いに直接接触していない場合であっても、互いに相互作用することができる。例えば、2つの要素は、中間要素を介して間接的に相互作用し得る。
【0010】
「近位」という用語は、開示された対象物の「近く」又は「において」を指すように、本明細書で使用される。例えば、「送達導管の出口の近位」とは、送達導管の出口の近く又は出口において、を指す。
【0011】
「変化点」という語句は、データ内の統計的に有意な変化点を指す。したがって、硬度プロファイルなどの地質プロファイル内の変化点は、地質プロファイル内の地質値の統計的に有意な変化である。
【0012】
本明細書に記載された爆薬送達システム及び方法の実施形態及び実装形態は、様々なステップを含むことができ、それらのステップは、コンピュータシステムによって実行される機械実行可能命令内で具現化され得る。コンピュータシステムは、1つ若しくは複数の汎用コンピュータ又は専用コンピュータ(又は他の電子装置)を含んでもよい。コンピュータシステムは、ステップを実行するための特定のロジックを含むハードウェアコンポーネントを含んでもよく、又はハードウェア、ソフトウェア、及び/若しくはファームウェアの組み合わせを含んでもよい。
【0013】
実施形態は、本明細書に記載されているプロセスを実行するためのコンピュータシステム又は他の電子装置をプログラムするように使用され得る命令を格納したコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。コンピュータ可読媒体には、ハードドライブ、フロッピーディスケット、光ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光学カード、半導体メモリデバイス、又は電子的命令を格納するために好適な他のタイプの媒体/コンピュータ可読媒体が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0014】
コンピュータシステム、及びコンピュータシステム内のコンピュータは、ネットワークを介して接続されてもよい。本明細書に記載されている構成及び/又は用途に好適なネットワークには、1つ若しくは複数のローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、及び/又はワールドワイドウェブ、プライベートインターネット、セキュアインターネット、付加価値ネットワーク、仮想プライベートネットワーク、エクストラネット、イントラネット、若しくは更には物理的輸送媒体によって他のマシンと通信する独立型マシンなどのインターネット若しくはIPネットワークが含まれる。特に、好適なネットワークは、異種ハードウェア及びネットワーク通信技術を使用したネットワークを含む、2つ以上の他のネットワークの一部又は全部から形成されてもよい。
【0015】
1つの好適なネットワークは、サーバ及びいくつかのクライアントを含み、他の好適なネットワークは、サーバ、クライアント、及び/又はピアツ−ピアノードの他の組み合わせを包含してもよく、所与のコンピュータシステムは、クライアント及びサーバの両方として機能してもよい。各ネットワークは、サーバ及び/又はクライアントなどの少なくとも2つのコンピュータ又はコンピュータシステムを含む。コンピュータシステムとしては、ワークステーション、ラップトップコンピュータ、接続解除可能なモバイルコンピュータ、サーバ、メインフレーム、クラスタ、いわゆる「ネットワークコンピュータ」又は「シンクライアント」、タブレット、スマートフォン、携帯情報端末又は他の携帯型コンピューティングデバイス、「スマート」民生用電子機器若しくは器具、医療機器、又はこれらの組み合わせが含まれ得る。
【0016】
好適なネットワークは、Novell(登録商標)、Microsoft(登録商標)、及び他のベンダから市販されているソフトウェアなどの通信又はネットワーキングソフトウェアを含んでもよく、TCP/IP、SPX、IPX、及びツイストペア、同軸、若しくは光ファイバケーブルを介する他のプロトコル、電話回線、電波、衛星、マイクロ波リレー、変調されたAC電力線、物理媒体転送、及び/又は当業者に既知の他のデータ伝送「ワイヤ」を使用して動作してもよい。ネットワークは、より小さいネットワークを包含してもよく、かつ/又はゲートウェイ若しくは同様のメカニズムを介して他のネットワークに接続可能であってもよい。
【0017】
各コンピュータシステムは、1つ又は複数のプロセッサ及び/又はメモリを含み、コンピュータシステムはまた、様々な入力装置及び/又は出力装置を含んでもよい。プロセッサは、Intel(登録商標)、AMD(登録商標)、又は他の「既製」マイクロプロセッサなどの汎用デバイスを含んでもよい。プロセッサは、ASIC、SoC、SiP、FPGA、PAL、PLA、FPLA、PLD、又は他のカスタマイズされた若しくはプログラム可能なデバイスなどの専用処理デバイスを含んでもよい。メモリは、スタティックRAM、ダイナミックRAM、フラッシュメモリ、1つ若しくは複数のフリップフロップ、ROM、CD−ROM、ディスク、テープ、磁気、光学、又は他のコンピュータ記憶媒体を含んでもよい。入力装置(複数可)には、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ライトペン、タブレット、マイクロフホン、センサ、又は付随するファームウェア及び/若しくはソフトウェアを有する他のハードウェアが含まれてもよい。出力装置(複数可)には、モニタ若しくは他のディスプレイ、プリンタ、音声又は文字合成器、スイッチ、信号線、又は付随するファームウェア及び/若しくはソフトウェアを有する他のハードウェアが含まれてもよい。
【0018】
コンピュータシステムは、フロッピードライブ、テープドライブ、光学ドライブ、光磁気ドライブ、又は記憶媒体を読み込むための他の手段を使用することが可能であってもよい。好適な記憶媒体は、磁気、光学、又は特定の物理的構成を有する他のコンピュータ可読記憶装置を含む。好適な記憶装置としては、フロッピーディスク、ハードディスク、テープ、CD−ROM、DVD、PROM、RAM、フラッシュメモリ、及び他のコンピュータシステム記憶装置が含まれる。物理的構成は、本明細書に記載されているように、特定かつ所定の方法でコンピュータシステムを動作させるデータ及び命令を表す。
【0019】
本発明を実装する際に支援するための好適なソフトウェアは、ここで提示される教示、並びにJava、Pascal、C++、C、PHP、.Net、データベース言語、API、SDK、アセンブリ、ファームウェア、マイクロコード、並びに/又は他の言語及びツールなどのプログラミング言語及びツールを使用して、当業者によって容易に提供される。好適な信号フォーマットは、誤り検出及び/若しくは訂正ビット、パケットヘッダ、特定のフォーマットにおけるネットワークアドレス、並びに/又は当業者によって容易に提供される他の裏付けデータの有無を伴うアナログ若しくはデジタル形式で具現化されてもよい。
【0020】
ある特定の実施形態の態様は、ソフトウェアモジュール又はコンポーネントとして実装されてもよい。本明細書で使用されるとき、ソフトウェアモジュール又はコンポーネントは、コンピュータ可読記憶媒体の内部又はその上に位置づけされた任意のタイプのコンピュータ命令又はコンピュータ実行可能コードを含むことができる。ソフトウェアモジュールは、例えば、コンピュータ命令の1つ又は複数の物理的又は論理的ブロックを含み、そのブロックは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等として編成され得、それらは、1つ又は複数のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実装する。特定のソフトウェアモジュールは、コンピュータ可読記憶媒体の異なる位置に格納された異種命令を含んでもよく、その命令は、記述されたモジュールの機能性を一緒に実施する。実際に、モジュールは、単一の命令又は多くの命令を含んでもよく、異なるプログラムの間で、いくつかの異なるコードセグメントにわたり、及びいくつかのコンピュータ可読記憶媒体にわたって、分散されてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態は、通信ネットワークを介して結合されたリモート処理装置によって、タスクが実行される分散コンピューティング環境で実践されてもよい。分散コンピューティング環境では、ソフトウェアモジュールは、ローカル及び/又はリモートコンピュータ可読記憶媒体内に位置づけされてもよい。更に、データベース記録内に一緒に紐付け又は表現されるデータは、同じコンピュータ可読記憶媒体内に、又はいくつかのコンピュータ可読記憶媒体を介して常駐してもよく、ネットワークを介してデータベース内のレコードフィールドに一緒にリンクされてもよい。一実施形態によれば、データベース管理システム(database management system、DBMS)により、ユーザが1つ又は複数のデータベースと相互作用するのを可能にし、データベースに収容されたデータへのアクセスを提供する。
【0022】
爆薬送達システムのいくつかの実施形態では、システムは、密度低減剤などのエネルギー調節剤を貯蔵するように構成された第1のリザーバを備える。システムはまた、エマルジョンマトリックスなどのエネルギー物質を貯蔵するように構成された第2のリザーバと、エネルギー物質及びエネルギー調節剤を混合してエマルジョン爆薬などの爆薬にするように構成されたミキサーも備える。このミキサーは、第1のリザーバ及び第2のリザーバに動作可能に接続され得る。送達導管などの送達装置は、ミキサー、第1のリザーバ、及び第2のリザーバに動作可能に接続され得、爆薬を発破孔に移送するように構成され得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、爆薬送達システムは、発破孔の大きさを受信するためのプロセッサ回路を備え得る。このプロセッサ回路は、地質プロファイル内の変化点を決定することができ、そこでは、地質プロファイルは、発破孔の長さに沿った硬度などの地質特性を表す硬度値を含み得る。プロセッサ回路は、発破孔を、変化点によって分離されたグループにセグメント化し得る。更に、プロセッサ回路は、各グループの代表的な硬度値を決定することができる。更に、プロセッサ回路は、代表的な硬度値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー値を決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標爆発エネルギー値を含む目標爆発エネルギープロファイルを生成することができる。システムは、目標爆発エネルギープロファイルに従って必要に応じて爆薬のエネルギーを変化させるように、密度低減剤などのエネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御することができる。
【0024】
爆薬を送達する方法のいくつかの実施形態では、その方法は、発破孔の大きさを受信することを含む。この方法は、地質プロファイル内の任意の変化点を決定すること更に含み、地質プロファイルは、発破孔の長さに沿った地質硬度特性を表す硬度値などの地質データを含む。この方法は、発破孔を、変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することを更に含み得る。この方法は、各グループの代表的な硬度値を決定することを更に含み得る。この方法は、代表的な硬度値に基づいて、1つ又は複数のグループの各グループの、目標エマルジョン密度値などの目標爆発エネルギー値を決定することを更に含み得る。この方法は、エネルギー物質(例えば、エマルジョンマトリックス)及びエネルギー調節剤(例えば、密度低減剤)を混合して爆薬にすることを更に含み得る。この方法は、各グループの目標爆発エネルギーを達成するための、エネルギー調節剤の流量を制御することを更に含み得る。
【0025】
発破孔のエマルジョン爆薬密度プロファイルを決定する方法もまた、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、この方法は、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することを含み、地質プロファイルは、発破孔の長さに沿った硬度特性を表す硬度値などの地質データを含む。この方法は、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することを更に含み得る。この方法は、各グループ内の代表的な硬度値を決定することを更に含み得る。この方法は、各グループの代表的な硬度値に基づいて、各グループの目標エマルジョン密度を決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成することを更に含み得る。
【0026】
非一時的コンピュータ可読媒体もまた、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、媒体は、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行時に、爆薬送達システムに発破孔の大きさを受信させ、地質プロファイル内の任意の変化点を決定させるための命令を含み、地質プロファイルは、発破孔の長さに沿った硬度特性を表す硬度値などの地質データを含む。媒体は、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化するための命令を更に含み得る。媒体は、各グループ内の代表的な硬度値を識別するための命令を更に含み得る。媒体は、代表的な硬度値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー又は目標エマルジョン密度を決定するための命令を更に含み得、それによって、発破孔の長さに沿った目標値を含む目標爆発エネルギープロファイル又は目標エマルジョン密度プロファイルのどちらかを生成する。
【0027】
本明細書の開示の多くは、エマルジョンマトリックスがエネルギー物質であり、かつ密度低減剤がエネルギー調節剤である、エマルジョン爆薬に特有である。エマルジョン爆薬に関連する本明細書の開示は、他の爆薬に適用可能である。同様に、爆薬に関連する本明細書の開示は、概して、エマルジョン爆薬に適用可能である。エマルジョン爆薬は、本開示によって企図された爆薬の一例である。爆薬の他の例としては、ANFO、重質ANFO、及びANFO、又はエマルジョン爆薬との顆粒混合物の硝酸アンモニウム(ammonium nitrate、AN)である。本明細書に開示されるシステム及び方法は、様々な爆薬に適用可能である。例えば、エネルギー物質は、ANFOであってもよく、エネルギー調節剤は、ANFOが発破孔中をドリル進行するにつれ、量を変化させてANFOと混合され得、それによって、目標爆発エネルギープロファイルに従って発破孔の特定の深さにおけるANFOのエネルギーレベルを増加又は減少させることができる。別の例では、ANFO又はAN顆粒が、エネルギー調節剤であってもよく、エマルジョン爆薬が、エネルギー物質であってもよい。この例では、エマルジョン爆薬は、一定の密度であっても、又は調節可能な密度であってもよい。ANFO又はAN顆粒は、エマルジョン爆薬が発破孔中にドリル進行又はポンプ投入されるときに、量を変化させてエマルジョン爆薬と混合され得、それによって、目標爆発エネルギープロファイルに従って、発破孔の特定の深さにおける爆薬混合物のエネルギーレベルを増加又は減少させることができる。当業者は、この開示の利益を用いて、様々なエネルギー物質及びエネルギー調節剤が、本明細書に開示されるシステム及び方法と共に使用され得ることを理解するであろう。
【0028】
ここで、各図に目を向けると、
図1は、発破孔内の様々なセグメント、又は発破パターン内の様々な発破孔グループのエマルジョン爆薬の密度を自動的に調節するための爆薬送達システム100を装備したトラック102の一実施形態の側面図を示す。図に示すように、爆薬送達システム100は、トラック102上に取り付けられた第1のリザーバ10、第2のリザーバ20、及びミキサー40を備え得る。
【0029】
エマルジョン爆薬は、第1のリザーバ10及び第2のリザーバ20の内容物を混合することによって形成され得る。第1のリザーバ10は、密度低減剤を貯蔵することができる。第2のリザーバ20は、エマルジョンマトリックスを貯蔵する。ミキサー40は、第1のリザーバ10及び第2のリザーバ20に動作可能に接続される。ミキサー40は、密度低減剤及びエマルジョンマトリックスを混ぜ合わせてエマルジョン爆薬にする。いくつかの実施形態では、密度低減剤は、化学ガス発生剤を含む。
【0030】
ミキサー40は、1つ又は複数の場所で密度低減剤及びエマルジョンマトリックスを混ぜ合わせ得る。いくつかの実施形態では、ミキサー40は、送達導管80内、及び/又は発破孔104内で、トラック102上の密度低減剤及びエマルジョンマトリックスを混ぜ合わせ得る。いくつかの実施形態では、送達導管80は、第1のリザーバ10及び第2のリザーバ20に間接的に接続される。例えば、図に示すように、ミキサー40は、送達導管80、第1のリザーバ10、及び第2のリザーバ20を接続し得る。この配置では、ミキサー40は、トラック102上でエマルジョン爆薬85を生成することができる。いくつかの実施形態では、送達導管80は、ミキサーがノズル90内に位置づけされている場合、ミキサーの入口の近位に、密度低減剤をエマルジョンマトリックスに導入するように構成される。
【0031】
いくつかの実施形態では、ミキサー40は、発破孔104内でエマルジョン爆薬85を生成することができる。例えば、ミキサーは、送達導管80の出口の近位のノズル90内に位置づけされてもよく、ミキサー40は存在しなくてもよい。そのような実施形態では、送達導管80は、エマルジョンマトリックスを移送するための1つの管、及びエマルジョンマトリックスと混ぜ合わせるために、ノズル90への密度低減剤を移送するための別の管を含み得る。ノズル90を使用して密度低減剤とエマルジョンマトリックスとを混合する実施形態では、発破孔104の中に移送されるエマルジョン爆薬85の密度は、正確に急速に変化し得る。
【0032】
ノズル90は、送達導管80の端部で接続される。送達導管80は、ミキサー40に動作可能に接続される。送達導管80及びノズル90は、エマルジョン爆薬85を発破孔104の中に移送するように構成される。トラック102は、垂直な発破孔104の近くに位置決めされる。送達導管80は、ホースリール92から解かれ、垂直な発破孔104の中に挿入される。
【0033】
いくつかの実施形態では、爆薬送達システム100は、異なる地質硬度特性を有する発破孔104内のセグメント112、114を決定するためのプロセッサ回路110を備える。プロセッサ回路110はまた、第1のリザーバ10内の密度低減剤の流量を制御して、各セグメントの地質硬度特性に基づいて目標エマルジョン密度を達成することもできる。したがって、爆薬送達システム100は、発破孔104内のセグメント112、114のエマルジョン爆薬の密度を自動的に調節することができる。セグメント112、114を区別し、各セグメント112、114内のエマルジョン爆薬85の密度を調節することによって、発破は、特定の発破孔の地質特性に対して調製され得、それによって、掘削速度及び粉砕生産性を高めることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、プロセッサ回路110は、第1の密度での第1のエマルジョン爆薬グループが発破孔104に送達されたことと、第2の密度での第2のエマルジョン爆薬グループが破孔104に送達される予定であることと、を判定することができる。例えば、プロセッサ回路110は、発破孔104の特定の長さ又は深さを充填するのに十分な爆薬の量が達成されたことを判定することができる。次いで、プロセッサ回路110は、密度低減剤の流量を修正し得、その結果、送達導管80によって送達されるエマルジョン爆薬85は、第2のエマルジョン爆薬グループに関連付けられる目標エマルジョン密度を有する。
【0035】
例えば、プロセッサ回路110は、エマルジョンマトリックスの送達速度をモニタリングして、発破孔104の大きさ、及びガス発生に起因するエマルジョンマトリックスの膨張(すなわち、エマルジョン爆薬の形成)に基づいて、発破孔104の現在のグループが充填されていることを判定することができる。いくつかの実施形態では、送達導管80の深さは、ホースリール92上の送達導管80の量に基づき得る。
【0036】
プロセッサ回路110が、第2の密度での第2のエマルジョン爆薬グループが発破孔104に送達される予定であることを判定すると、プロセッサ回路110は、密度低減剤の流量を修正し得、その結果、送達導管80によって送達されるエマルジョン爆薬85は、第2のエマルジョン爆薬グループに関連付けられた目標エマルジョン密度を有する。例えば、プロセッサ回路110は、信号をミキサー40に送信して、密度低減剤の量を増加させるか、又はエマルジョン爆薬85の密度を低減させることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、爆薬送達システム100は、メモリ記憶装置120を備え得る。メモリ記憶装置120は、複数の硬度値の目標エマルジョン密度を含むテーブルを格納することができる。いくつかの実施形態では、各グループの目標エマルジョン密度を決定するために、プロセッサ回路110は、テーブルにアクセスし、各グループの識別された代表的な硬度値に基づいて目標エマルジョン密度を検索する。
【0038】
プロセッサ回路110は、地質プロファイルを含む、発破孔の各々についてより詳細な情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ回路110は、1つ又は複数のタイプの地質データに基づいて、地質プロファイルを生成する。地質データの非限定的な例としては、鉱物学(元素及び/又は無機質)、岩石構造(一次、二次、及び/又はテクスチャ)、多孔性、硬度、岩石強度、及び密度が含まれる。「テクスチャ」とは、岩石又は他の材料を形成する連動鉱物結晶のサイズ、形状、及び配列を指す。地質データを使用して、破砕性及び破片性などの更なる地質特性を決定することができる。地質データは、地震データ、掘削データ、ドリル切削、コアサンプル、又はそれらの組み合わせなどのソースから直接的又は間接的に決定され得る。例えば、ドリル切削及び/又はコアサンプルは、x線若しくはガンマ線蛍光、走査電子顕微鏡、並びに他の分光法及び/又は顕微鏡技術を使用して分析され得る。地質データは、フィート当たりの基準などの増分基準に関する情報を含んでもよい。
【0039】
掘削データの場合には、プロセッサ回路110は、掘削データ、発破孔104の直径、及び発破孔104の長さを受信することができる。掘削データは、フィート当たりの基準などの増分基準に関する情報を含んでもよい。掘削データは、ドリルビットサイズ、ドリルビット回転速度、ドリルビットトルク、貫通速度、ビット振動、引き下げ圧力、ベーリングエア圧力、孔の位置、孔の数、及び孔の長さ又は深さなどの情報を含んでもよい。掘削データは、発破孔の長さに沿った地質特性と相関し得る。したがって、掘削データを使用して、発破孔の長さに沿った硬度値(すなわち、硬度プロファイル)を生成することができる。例えば、プロセッサ回路110は、掘削データを受信して硬度プロファイルを生成することができ、又は掘削データから硬度プロファイルを生成した別のシステムから硬度プロファイルを受信してもよい。プロセッサ回路110は、1つ又は複数のドリルリグから、又は掘削データを受信した別個のソースから掘削データを直接受信してもよい。プロセッサ回路はまた、掘削データを受信するのではなく、発破孔の硬度プロファイル及び大きさを受信してもよい。
【0040】
地震データの場合には、プロセッサ回路110は、1つ若しくは複数の受振器又は他の地震センサからデータを受信することができる。この受振器は、掘削中及び/又は試験充填から振動を記録することができる。プロセッサ回路110は、ソース(例えば、掘削又は試験充填)における地震振動、及び1つ又は複数の受振器における地震振動を比較することができる。少なくとも地震振動の遅延、周波数、及び振幅に基づいて、プロセッサ回路110は、地質特性(例えば、破片、複合密度、組成物、岩石インピーダンス、硬度値、ヤング率、剪断歪、又は他のそのような特性)を決定することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、プロセッサ回路110は、発破孔の1つ又は複数のグループの目標爆発エネルギーを含むエネルギープロファイルを決定することができ、トラック102上のプロセッサが、そのエネルギープロファイルに従って爆薬を送達することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、プロセッサ回路110は、複数の発破孔の位置データ、及びその複数の発破孔に関連付けられた地質値を含む発破パターンを受信する。この地質値は、複数の発破孔の地質特性を表す。いくつかの実施形態では、地質値は、複数の発破孔の各々の平均地質値を含む。例えば、地質値が硬度値を含む場合、硬度値は、複数の発破孔の各々の平均硬度値であり得る。
【0043】
処理回路110は、発破パターンの距離に沿って、地質値における任意の変化点を決定することができる。プロセッサ回路が地質値における任意の変化点を決定することができる発破パターンの距離は、重荷方向の横列又は孔の線であり得る。いくつかの実施形態では、変化点は、発破パターンの間隙方向及び重荷方向の両方に決定され得る。いくつかの実施形態では、変化点は、横列毎に決定されてもよい。いくつかの実施形態では、アンカー発破孔が、開始位置として使用されてもよく、変化点は、複数の角度で発破計画内の線にわたって決定される。
【0044】
いくつかの実施形態では、処理回路110は、(一例として)材料タイプ、平均硬度、及び孔の直径を使用して各孔の充填プロファイルを提供することができる参照テーブルを使用することによって、セグメント変更を決定することができる。充填プロファイルは、孔の基準によって、孔に適用され得る。
【0045】
処理回路110は、発破パターンを、任意の識別された変化点によって分離された発破孔の1つ又は複数のグループにセグメント化することができる。更に、処理回路110は、発破孔の各グループの代表的な地質値に基づいて、発破孔の各グループの目標爆発エネルギーを決定することができ、それによって、複数の発破孔の各発破孔の目標爆発エネルギー値を含む目標エネルギープロファイルを生成することができる。いくつかの実施形態では、利用可能な量の爆薬材料を使用して、各グループの目標爆発エネルギーを決定する。処理回路110は、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御して、送達装置を介して、目標エネルギープロファイルに従って目標爆発エネルギー値を有する爆薬を発破孔104に送達することができる。
【0046】
別の方法として、プロセッサ回路110は、他の方法に基づいてセグメント変更を決定することができる。例えば、3つのセグメントが所望される場合、発破孔は、低硬度カテゴリ、中硬度カテゴリ、及び高硬度カテゴリに数値的に分別され得る。その例では、第1のセグメント内の発破孔、すなわち低硬度カテゴリは、ANFO及び増量剤で充填されて、ANFOのエネルギーを低減させることができる。第2のセグメント内の発破孔、すなわち中硬度カテゴリは、ANFOで充填され得る。第3のセグメント内の発破孔、すなわち高硬度カテゴリは、重質ANFOで充填され得る。
【0047】
図2Aは、爆薬を送達する方法250の一実施形態のフローチャートを示す。
図2Aを参照して説明される方法250は、
図1のプロセッサ回路110などのプロセッサ回路によって実行され得る。
【0048】
この実施形態では、方法250は、地質プロファイルを受信すること252を含む。この地質プロファイルは、発破計画の中で複数の発破孔のうちの1つ又は複数の地質特性を表す地質値を含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、地質硬度特性、発破孔の直径、及び発破孔の長さを含む掘削データを受信することを含む。この情報は、掘削作業中に受信したデータによって直接提供されてもよく、又は操作者入力されてもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、地震データを受信することを含む。いくつかの実施形態では、方法250は、掘削データ及び/又は地震データに基づいて、硬度プロファイルを生成することを含む。
【0049】
方法250は、地質プロファイル内の、場合によっては変曲点とも呼ばれる、任意の変化点を決定すること254を更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、発破計画(例えば、
図13及び
図14)の複数の発破孔の座標にわたる変化点を決定する254。いくつかの実施形態では、方法は、発破孔内の変化点を決定する254(例えば、
図2B)。
【0050】
一実施形態が地質プロファイル内で変化点をどのように見出すかを説明するための
図3を参照せよ。いくつかの地質プロファイルでは、変化点は存在しない。この結果により、発破計画全体に使用されるための単一の目標エマルジョン密度が得られる。他の地質プロファイルでは、1つ又は複数の異なる目標エマルジョン密度を有する複数のグループをもたらす、複数の変化点などの1つ又は複数の変化点が存在する。例えば、変化点は、累積合計技術、又はデータ系列内の運動量の変化の信頼レベルを判定する他の技術などの逐次分析技術を使用して決定されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、エマルジョン密度は、発破孔内で変化し得る。例えば、ユーザは、発破パターン内の発破孔の所望のプロファイルを事前選択することができる。プロファイルは、各発破孔に独特であってもよく、すべての発破孔、又は発破孔のグループに適用されてもよい。したがって、各孔内のエネルギー分布は、事前選択されたプロファイルに基づいて変化し得る。
【0052】
発破孔内の爆薬の爆発エネルギーを変化させる開示された方法を使用して、増感された製品の任意の数の所望の爆発エネルギープロファイルを実現し得ることを理解されたい。例えば、発破孔の頂部においてより低密度の爆薬と、発破孔の底部においてより高密度の爆薬とを有することが望ましい場合がある。例えば、発破孔のエネルギー分布は、おおよそピラミッド形であり得る。別の例では、エネルギープロファイルは、発破孔の頂部においてより高密度の爆薬を有し得る。その結果得られた発破孔のエネルギー分布は、逆ピラミッド形であり得る。更なる別の例では、発破孔の中央部分付近の爆薬は、頂部又は底部よりも高い密度を有し得、その結果、凸状のエネルギー分布をもたらす。
【0053】
方法250は、地質プロファイルを、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化すること256を更に含む。このグループは、発破計画の座標にわたる、発破孔及び/又は発破孔のグループ内の垂直セグメントであってもよい。方法250は、各グループの代表的な地質値を決定すること258を更に含む。この代表的な地質値は、特定のグループの確率分布、平均地質値、最大地質値、又は最小地質値によって定義され得る。確率分布の例には、特定のグループの地質値の平均値、中央値、又はモードが含まれる。
【0054】
方法250は、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの、目標エマルジョン密度などの目標爆発エネルギー値を決定し260、それによって、各セグメントの目標爆発エネルギー値を含む目標爆発エネルギープロファイルを生成することを更に含む。いくつかの実施形態では、各グループの目標爆発エネルギー値を決定することは、テーブルにアクセスし、そして各グループに関連付けられた代表的な地質値に基づいて目標爆発エネルギー値を検索することを含む。テーブルには、複数の地質値の目標爆発エネルギー値が含まれ得る。
【0055】
目標爆発エネルギー値は、以前の経験に基づいて、アルゴリズム又はその組み合わせから見出され得る。例えば、アルゴリズムを使用して、掘削データ及び/又は地震データから硬度プロファイルを生成する実施形態では、生成された硬度値は、絶対値ではなく、相対値であってもよい。相対値が生成される場合、発破現場において1つ又は複数の試験充填を行い、試験発破孔内で特定の硬度値における異なる目標爆発エネルギー値の成績を比較することは、有益であり得る。例えば、そのような方法では、特定の硬度値と相関する目標エマルジョン密度は、微調整することができる。言い換えると、硬度プロファイルを生成するために使用されるアルゴリズムの出力は、1つ又は複数の試験発破を用いて微調整することができる。したがって、目標エマルジョン密度は、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成する。目標密度プロファイルなどの目標エネルギープロファイルは、ステミングの長さ、エアデッキの位置及び長さ、エマルジョン爆薬がない他の領域、又はそれらの組み合わせを用いて修正され得る。
【0056】
試験発破及び/又は以前の発破を使用して、目標エネルギープロファイルを微調整して、所望の破片サイズを得ることができる。試験発破及び/又は以前の発破からのフィードバックは、粉砕分析、マックパイル分析、又はコンベア分析からの破片サイズデータを含み得る。方法250は、このフィードバックに基づいて、将来の発破を最適化するために、硬度値に関連付けられたエマルジョン密度を変更することを含み得る。例えば、将来の発破は、フィードバックに基づいた最適化された破片サイズを有してもよい。将来の破片サイズを最適化することは、目標エネルギープロファイルを調節して、破片が目標又は所望のサイズにより近いように破片サイズを変更することを含み得る。例えば、システムは、システムが目標爆発値を決定するために使用する参照テーブルの値を変更することができる。例えば、テーブルが複数の地質値の目標爆発エネルギー値を含む場合、システムは、フィードバックを使用して目標爆発エネルギー値、複数の地質値、又はその両方を変更することができる。例えば、地質値及び/又は地質プロファイルを生成するために使用されるアルゴリズムの出力は、所望の破片サイズを達成するように微調整され得る。いくつかの実施形態では、方法250は、フィードバックに基づいて、グループの地質値を変更することができる。いくつかの実施形態では、方法250は、フィードバックに基づいて、セグメント化を変更することができる。いくつかの実施形態では、方法250は、フィードバックに基づいて、参照テーブル、グループの地質値、及びセグメント化のうちの1つ又は複数を変更することができる。
【0057】
方法250は、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御して264、発破孔が充填される目標爆発エネルギー値を達成することを更に含み得る。
【0058】
方法250は、操作者が発破孔内に存在する任意の水の深さを確認又は入力することを更に含み得る。水と接触する爆薬の目標エマルジョン密度は、グループの目標エマルジョン密度が未だ1g/cm
2超でなかった場合には、1g/cm
2を越えるまで自動的に高められ得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、方法250のステップのうちの一部のみが実行されてもよい。例えば、地質プロファイルが受信されず、生成されたときには、次いでステップ252は、実行されなくてもよい。更なる別の例において、いくつかの実施形態では、ステップ254〜260のみが実行されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、方法250のステップのうちのいくつかは、単一のステップに共に組み合わされてもよい。
【0060】
図2Bは、発破孔内の様々な目標爆発エネルギーを用いて、爆薬を送達する方法200の一実施形態のフローチャートを示す。この方法200は、発破孔をセグメント化し、発破孔の各セクションの目標エマルジョン密度を決定することができる。
図2Bを参照して説明される方法200は、
図1のプロセッサ回路110などのプロセッサ回路によって実行され得る。
【0061】
この実施形態では、方法200は、発破孔の地質プロファイル及び大きさを受信すること202を含む。地質プロファイルは、発破孔の深さに沿った1つ又は複数の地質特性を表す硬度値又は他の地質値を含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、地質硬度特性、発破孔の直径、及び発破孔の長さを含む掘削データを受信することを含む。この情報は、掘削作業中に受信したデータによって直接提供されてもよく、又は操作者入力されてもよい。いくつかの実施形態では、方法200は、地震データを受信することを含む。いくつかの実施形態では、方法200は、掘削データ及び/又は地震データに基づいて硬度プロファイルを生成することを含む。
【0062】
方法200は、地質プロファイル内の、変曲点とも呼ばれる任意の変化点を決定すること204を更に含む。一実施形態が地質プロファイル内の変化点をどのように見出すかを説明するための
図3を参照せよ。いくつかの地質プロファイルでは、変化点は存在しない。この結果により、発破孔全体に対して使用される単一の目標エマルジョン密度が得られる。他の地質プロファイルでは、1つ又は複数の異なる目標エマルジョン密度を有する複数のグループの原因となる複数の変化点などの1つ又は複数の変化点が存在する。例えば、変化点は、累積合計技術、又はデータ系列内の運動量の変化の信頼レベルを判定する他の技術などの逐次分析技術を使用して決定されてもよい。
【0063】
方法200は、発破孔を、変化点によって分離されたグループにセグメント化すること206を更に含む。セグメントの数は、発破孔及び/又は爆薬送達システムの物理的なパラメータによって制限され得る。例えば、サポートされるセグメントの最大数は、発破孔のパラメータ、送達システム設備の流量、及び/又は送達システム設備の制御システムの制約若しくは応答性に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、送達システム設備の制御システムは、例えば、4つ、6つ、又は8つの密度変化(これは、発破孔内の4つ、6つ、又は8つのセグメントに相当する)などのある特定の数の密度変化を単に可能にし得るにすぎない。発破孔のパラメータは、ステミングの深さ、発破孔の長さ、及び発破孔の直径を含み得る。方法200は、送達システム設備、制御システム、又はその両方によって達成可能な密度変化の最大数を決定することを含み得る。方法200は、ステミングの長さ、エアデッキの位置及び長さ、エマルジョン爆薬がない他の領域、又はそれらの組み合わせによって占有されるセグメント又はセグメントの部分を排除することを含み得る。例えば、操作者が、ステミングの長さ、並びに任意のエアデッキの位置及び長さをユーザインターフェースに入力することができ、プロセッサ回路は、セグメントを適宜変更することができる。プロセッサ回路はまた、他の方法でその情報を受信することもできる。
【0064】
方法200は、各グループの代表的な地質値を決定すること208を更に含む。代表的な地質値は、確率分布、最大地質値、又は特定のグループの最小地質値によって定義されてもよい。確率分布の例には、特定のグループの地質値の平均値、中央値、又はモードが含まれる。
【0065】
方法200は、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの、目標エマルジョン密度などの目標爆発エネルギー値を決定すること210を更に含む。いくつかの実施形態では、各グループの目標爆発エネルギー値を決定することは、テーブルにアクセスし、そして各グループに関連付けられた代表的な地質値に基づいて目標爆発エネルギー値を検索すること含む。テーブルには、複数の地質値の目標爆発エネルギー値が含まれ得る。目標爆発エネルギー値は、以前の経験に基づいて、アルゴリズム又はその組み合わせから見出され得る。例えば、アルゴリズムを使用して掘削データ及び/又は地震データから地質プロファイルを生成する実施形態では、生成された地質値は、絶対値ではなく、相対値であってもよい。相対値が生成される場合、発破現場において1つ又は複数の試験充填を行い、試験発破孔内の特定の地質値における異なる目標爆発エネルギー値の成績を比較することは、有益であり得る。例えば、そのような方法では、特定の地質値と相関する目標エマルジョン密度は、微調整することができる。言い換えると、地質プロファイルを生成するために使用されるアルゴリズムの出力は、1つ又は複数の試験発破を用いて微調整することができる。したがって、目標エマルジョン密度は、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成する。目標密度プロファイルなどの目標エネルギープロファイルは、ステミングの長さ、エアデッキの位置及び長さ、エマルジョン爆薬がない他の領域、又はそれらの組み合わせを用いて修正され得る。
【0066】
方法200は、発破孔内の爆薬のレベルをモニタリングすること212を更に含み得る。例えば、方法200は、発破孔に送達された爆薬の量、及び発破孔の既知の幾何形状に基づいて、現在のグループを判定することができる。方法200は、現在のグループが充填されており、新しいグループが充填される予定であることを判定することができる。
【0067】
方法200は、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御して214、爆薬のレベルでグループの目標爆発エネルギー値を達成することを更に含み得る。例えば、変化点を通過すると、方法200は、爆薬がエマルジョン爆薬を含有する場合に爆薬の密度を調節することなどによって、爆薬を、新しいグループに関連付けられた目標爆発エネルギー値に調節することができる。
【0068】
更に、操作者は、掘削中に記録された発破孔の長さと比較して、発破孔の実際の長さに基づいて、地質プロファイルに関連付けられた発破孔の長さを確認又は修正することができる。方法200は、最後のグループ又は第1のグループの長さを修正して、地質プロファイルに関連付けられた発破孔の長さと、実際の発破孔の長さとの間の偏差を考慮することを含み得る。
【0069】
図3は、硬度プロファイルのために例示される、発破孔の地質プロファイルの変更点を決定する方法300の一実施形態のフローチャートを示す。
図3を参照して説明される方法300は、
図1のプロセッサ回路110などのプロセッサ回路によって実行され得る。累積合計手法を使用して、処理回路は、硬度プロファイルに関して反復分析を実行し、各反復の累積差をランダムな「ノイズ」と比較することができる。ノイズ比較に基づいて、可能性のある変化点の信頼レベルを見出すことができる。このプロセスは、硬度値のサブセット上で何度も繰り替えされて、任意の追加の変更点を識別することができる。
【0070】
硬度値は、発破孔を掘削することから生成されたデータと一緒に含まれてもよく、掘削データから生成されてもよく、地震データから生成されてもよく、又はプロセッサ回路110によって独立して受信されてもよい。
【0071】
方法300は、発破孔の実際の硬度値と平均値との間の累積差を計算すること302を含み得る。硬度プロファイルは、フィート当たりの基準などの増分基準に基づく硬度値を含んでもよい。増分基準が一貫していると、各増分は、累積合計を目的とするセグメントとして取り扱うことができる。累積差(S
x)は、先のセグメントの累積差(S
x−1)、及び現在のセグメント硬度(H
1)と硬度値の組の平均硬度(m
H)との間の差を合計することによって、次式により見出すことができる。
【0072】
S
x=S
x−1+(H
x−m
h) 式1
【0073】
式1は、各セグメントに対して順を追って適用することができる。この特定の累積合計手法を使用して、第1の累積差(S
0)及び最終累積データ点は、常にゼロになる。
【0074】
方法300は、累積差の第1のピーク値を更に判定し得る304。ピーク値(正又は負の値であり得る)を判定する方法は、各差の値をプロットすることを含み得る。プロットされた累積差における方向の任意の変化は、硬度プロファイルにおける変化又は潜在的な変化点を表す。他の数学的手法が、データにおける方向の変化を判定するために使用され得る。
【0075】
次に、この方向の変化を査定して、その変化が統計的に有意であるかどうかを判定することができる。したがって、処理回路は、可能性のある変化点を試験して、それが単なるノイズであるか、又は実際に平均して定量化可能な変化であるかどうかを判断することができる。
【0076】
方法300は、第1のピーク値を、実際の硬度値における統計ノイズと比較し、第1のピーク値が統計ノイズを超えている場合に、第1のピーク値を変更点として識別すること306を更に含み得る。例えば、一実施形態では、方法300は、実際の硬度値をランダム化して、ランダムに順序付けられた複数の硬度プロファイルを生成する。次いで、方法300は、ランダムに順序付けられた複数の硬度プロファイルの各々の累積差及びピーク値を計算することができる。方法300は、これらのランダムピーク値を第1のピーク値と比較して、第1のピーク値を超えるランダムピーク値のパーセンテージを決定することができる。
【0077】
方法300は、第1のピーク値と統計ノイズとの間の比較を使用して、信頼レベルを判定することができる308。この信頼レベルは、第1のピーク値が変化点であるかどうかに対する見通しを与えることができる。例示された実施形態では、信頼レベルは、閾値信頼値と比較される310。この方法は、第1のピーク値を超えるランダムピーク値のパーセンテージが、選択された信頼値未満である場合に、第1のピーク値を変化点として識別する312。例えば、その閾値は、95%に設定することができ、第1のピーク値を超えるランダムピーク値のパーセンテージが5%未満の場合に、その点は、変化点として識別される。閾値信頼値は、処理回路などを介して、ユーザが設定することができるパラメータである。
【0078】
方法300は、硬度値のサブセット上で各ステップを反復することができる。このサブセットは、以前に識別された変化点と発破孔境界との間の値を含んでもよい。したがって、方法300は、1つ又は複数の以前に決定された変化点によって境界付けられた硬度値の部分の追加のピーク値を決定し、追加のピーク値の各々を、実際の硬度値の関連部分における統計ノイズと比較することを反復し、その追加のピーク値の各々が統計ノイズを超える場合に、その追加のピーク値の各々を変化点として識別することによって任意の追加の変化点を識別するができる。この反復プロセスは、そのデータのサブセットのピーク値がもはや変化点を生じなくなるまで、又はセグメントの最大数に達するまで、継続し得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、変化点が十分に高い信頼レベルを有する場合であっても、その変化点が既に識別された変化点にあまりにも近い場合には、その変化点は、廃棄され得る。例えば、以前に識別され、ただしあまりにも近い変化点が、後に識別された変化点よりも高い信頼レベルを有した場合、後に識別された変化点は、廃棄され得る。同様に、後に識別され、ただしあまりにも近い変化点が、以前に識別された変化点よりも高い信頼レベルを有した場合、以前に識別された変化点は、廃棄され得る。変化点間の最小距離は、ユーザ設定されたパラメータであってもよく、又はプロセス制御値の変化(例えば、化学ガス発生剤の流量の変化)に対する設備及び/又は制御システムの応答性などの要因に基づいて、処理回路によって決定されてもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、処理回路は、発破孔内のすべての変更点を決定するように構成され得る。利用され得る変化点よりも多い変化点が識別されるシナリオでは、次いで、変化点は、信頼レベルによってランク付けされ得、そして最も高い信頼レベルを有する変化点が利用され得る。例えば、システムが、発破孔に送達され得る6つの異なるセグメントに制限され、ただし、6つ以上の変化点が識別されている場合、最も高い信頼レベルを有する5つの変化点が利用されることとなる。
【0081】
一部の状況では、変化点は、その発破孔内では識別されないであろう。これらの状況では、単一の目標エマルジョン密度が、その発破孔に対して使用される。他の状況では、複数の変化点が識別されるであろう。これらの状況では、異なる目標エマルジョン密度を有する複数のグループが識別されるであろう。
【0082】
図4〜
図11は、例示的な硬度プロファイル400に適用された、
図3の方法300の特定の実施形態の結果を示す。方法300は、硬度値のみならず、任意の地質値にも適用され得ることを理解されたい。
【0083】
図1のプロセッサ回路110などのプロセッサ回路は、硬度プロファイル400を受信し、
図3の方法300を介して任意の変更点を識別することができる。
【0084】
具体的には、
図4は、発破孔に対してプロットされた例示的な硬度プロファイル400を示す。
【0085】
図5Aは、ランダムノイズ502と一緒にプロットされた、硬度プロファイル400に対する累積差500を示す。累積差500のピーク504は、発破孔内のその箇所に変化点が存在することを示す。ランダムノイズ502は、ピーク504が変化点を表すという信頼を提供するために使用された。
【0086】
累積差(S
x)は、先のセグメント累積差(S
x−1)、及び現在のセグメント硬度(H
1)と硬度値の組の平均硬度(m
H)との間の差を合計すること、すなわち次式によって見出された。
【0087】
S
x=S
x−1+(H
x−m
h) 式1
【0088】
図4の例示的な硬度プロファイル400の平均硬度は、425.03である。この特定の累積合計手法を使用して、第1の累積差(S
0)及び最終の累積データ点は、ゼロに設定された。式1を
図4の硬度プロファイル400に適用すると、次の結果が得られる。
【0089】
S
1=S
0+(H
1−m
H)=0+(209−425.03)=−216.03 式2
【0090】
S
2=S
1+(H
2−m
H)=−216.03+(196−425.03)=−445.05 式3
【0091】
S
3=S
2+(H
3−m
H)=−445.05+(189−425.03)=−681.08 式4
【0093】
S
39=S
38+(H
39−m
H)=−161.97+(587−425.03)=0.0 式5
【0094】
グラフ501は、y軸に沿った各サンプルの値をプロットしている。x軸は、サンプル番号を表す。グラフ501が示すように、プロットされた累積差値は、方向における1つの非常に明確な変化を伴うグラフをもたらした(ピーク504)。この方向の変化は、硬度プロファイルにおける変化、潜在的な変化点を表したものである。
【0095】
しかしながら、この変化は、有意性がない可能性がある。試験するために、ランダムノイズ502を、累積差500と比較した。
【0096】
ランダムノイズ502を生成するために、サンプル順をランダム順に変更した。よって、サンプル順は、1,2,3,4...39ではなく、2,13,23,11,24...32、又は4,39,2,1...17とした。これらのランダムに順序付けられた複数の硬度プロファイルを作成した。例えば、硬度プロファイルサンプルの1,000のランダム順列を生成した。これらのランダムに順序付けられた硬度プロファイルの各々の累積差は、式1を反復して用いることによって、見出された。
【0097】
図5Bは、ランダムに順序付けられた硬度プロファイルの累積差の最大値と最小値との間の差の分布のグラフ550である。図示された例では、元のサンプルの累積差500の最大値は、ゼロであった。最小値は、−2404.49であった。したがって、最大値と最小値との間の差は、2404.49であった。ランダムデータが累積差500の最大値と最小値との間の差を超える事例数は、変化点がピーク504に存在するという可能性を低下させる。
図5Bでは、ランダム順列は、いずれも2,404.49の値を超えなかった。したがって、ピーク504が存在したサンプル19において変化点が生じたという信頼度は、100%であった。
【0098】
図6は、
図4の硬度プロファイル400を示し、第1の変化点600が、
図5A〜
図5Bで考察された反復累積合計プロセスによって識別されたものとして記されている。第1の変化点600を見出すために使用されたプロセスは、サンプルのサブセット上で繰り返された。
【0099】
図7Aは、ランダムノイズ702と一緒にプロットされた、
図4の硬度プロファイルのセグメント20〜39の累積差700を示す。ランダムノイズ702は、同じサブセットの値から生成された。累積差700のピーク704は、発破孔内のその箇所において変化点が存在し得ることを示した。ランダムノイズ702は、ピーク704が変化点を表すという信頼度を提供するために使用された。
【0100】
図7Bは、ランダムに順序付けられた硬度プロファイルの累積差の最大値と最小値との間の差の分布のグラフ750である。図示された実施形態では、元のサンプルの累積差700の最大値は、−41.75である。最小値は、607.25である。したがって、最大値と最小値との間の差は、649である。ランダムデータが累積差700の最大値と最小値との間の差を超える事例数は、変化点及びピーク704が存在する可能性を低下させる。
図7Bでは、ランダム順列の1.1%のみが、649の値を超えている。したがって、ピーク704が存在するセグメント30において変化点が生じたという信頼度は、98.9%であった。
【0101】
図8は、
図4の硬度プロファイル400を示し、第1の変化点600及び第2の変化点800が、
図5A〜
図5B、及び
図7A〜
図7Bで考察された反復累積合計プロセスによって識別されたものとして記されている。第1の変化点600を見出すために使用されたプロセスは、サンプルのサブセット上で繰り返された。このサブセットは、変化点のうちの少なくとも1つによって境界付けられた。
【0102】
図9Aは、ランダムノイズ902と一緒にプロットされた、
図4の硬度プロファイルのセグメント31〜39の累積差900を示す。ランダムノイズ902は、同じサブセットの値から生成された。累積差900のピーク904は、発破孔内のその箇所において、潜在的な変化点が存在することを示した。ランダムノイズ902は、ピーク904が変化点を表すという信頼レベルを提供するために使用された。
【0103】
図9Bは、ランダム順列の累積差の最大値と最小値との間の差の分布のグラフ950である。図示される例では、元のデータの最大値と最小値との間の差は、250.89であった。
図9Bに示したように、ランダム順列のうちの7.1%が、250.89の値を超えている。したがって、ピーク904が存在するセグメント33において変化点が生じたという信頼度は、92.9%であった。この例では、閾値は、95%の信頼度に設定されて、変化点の誤り検出を低減した。したがって、セグメント33は、変化点として識別されなかった。
【0104】
図10は、
図4の硬度プロファイル400を示し、第1の変化点600、第2の変化点800、及び非変化点1000は、
図5A〜
図5B、
図7A〜
図7B、及び
図9A〜
図9Bを参照して考察された反復累積合計プロセスによって識別されたものとして記されている。
【0105】
変化点を見出すために使用されたプロセスは、サンプルのサブセット上で繰り返され、サブセットは、変化点、データ境界(すなわち、データ点0又はデータ点42)又はそれらの組み合わせのいずれかによって境界付けられている。このプロセスは、変化点であると判定されなかった特定のサブセットに対してピークが識別されるまで、次第に狭くなるサンプルのサブセット上で繰り返された。例えば、非変化点1000が識別された後に、データ点31〜39(すなわち、31フィートから39フィートまでの孔深さ)は、追加のピーク又は変化点に対して更には査定されなかった。
図11は、複数のサブセットが変化点について分析された後の、
図4の硬度プロファイル400を示す。変化点が、信頼レベル99.5%、100%、及び98.4%をそれぞれ有するセグメント5、19、及び30において見出された。追加のピークが見出され、それらは、信頼レベル49.8%、83.3%、93.7%、及び69.6%をそれぞれ有するセグメント14、26、34、及び37における非変化点であることを判定され、したがって、ステミング深さの適用前に、4つのグループが識別された。次に、グループの各々の代表的な硬度値が決定され、目標エマルジョン密度が割り当てられることになる。
【0106】
図12は、別の例示的な硬度プロファイルを示す。平均硬度値、及びその平均の標準偏差は、数値的に、かつグラフ上に図示してある。変化点が、例示的な硬度プロファイル400に適用されたものと同じプロセスを使用して、硬度プロファイルに対して識別された。硬度データは、フィート当たりの基準でセグメント化された。17フィートのステミング深さを硬度プロファイルに適用した。3つの変化点が、ステミング深さの適用後に残った。それらの変化点は、約22フィート、25フィート、及び32フィートにおいてであり、4つの別個のグループに画定された。次に、代表的な硬度値が、グループの各々に対して決定され、目標エマルジョン密度が割り当てられることになる。
【0107】
図13は、発破孔内のエマルジョンマトリックスの密度を自動的に変化させるための爆薬送達システム1300のブロック図を示す。図に示すように、爆薬送達システム1300は、プロセッサ1330、メモリ1340、データインターフェース1350、及びコンピュータ可読記憶媒体1370を備え得る。バス1320は、様々な一体型及び/又は個別のコンポーネントを相互接続することができる。
【0108】
プロセッサ1330は、Intel(登録商標)、AMD(登録商標)、又は他の標準的なマイクロプロセッサなどの1つ又は複数の汎用デバイスを含んでもよい。プロセッサ1330は、ASIC、SoC、SiP、FPGA、PAL、PLA、FPLA、PLD、又は他のカスタマイズされた若しくはプログラム可能なデバイスなどの専用処理デバイスを含んでもよい。プロセッサ1330は、分散(例えば、並列)処理を実行して、現在開示されている実施形態の機能性を実行ないし実施することができる。
【0109】
コンピュータ可読記憶媒体1370は、スタティックRAM、ダイナミックRAM、フラッシュメモリ、1つ又は複数のフリップフロップ、ROM、CD−ROM、DVD、ディスク、テープ若しくは磁気、光学、又は他のコンピュータ記憶媒体を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体1370は、地質データ1380、及びそのデータを分析するための1つ又は複数のプログラムを含んでもよい。
【0110】
例えば、コンピュータ可読記憶媒体1370は、発破孔プロファイラ1386、エマルジョン密度参照テーブル1382、及び信頼インデクサー1388を含んでもよい。発破孔プロファイラ1386は、発破孔の大きさを受信し、地質プロファイル内の任意の変化点を決定し得、その地質プロファイルは、発破孔の長さに沿った硬度特性を表す硬度値を含む。発破孔プロファイラ1386はまた、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することもできる。信頼インデクサー1388は、各変化点の強度を査定することができる。エマルジョン密度参照テーブル1382を使用して、各グループ内の目標エマルジョン密度を決定することができる。コントローラ1360は、ミキサーに送信される信号を調製してエマルジョン爆薬を、充填される発破孔のグループに関連付けられた目標密度とすることができる。
【0111】
テーブル1は、エマルジョン密度参照テーブル1382に含まれ得る情報の例を列挙している。テーブル1は、例えば、
図11及び
図12で識別されたグループ(すなわち、セグメント)と共に使用されて、グループの各々の目標エマルジョン密度を決定することができる。例えば、アルゴリズムを使用して掘削データから硬度値を計算すると、アルゴリズムを再度使用してテーブル1を生成することの一部として特定の硬度値の目標エマルジョン密度を近似することができる。同様に、硬度値に加えて又は硬度値の代わりに、地質値を利用するテーブル1の変種も使用され得る。次いで、アルゴリズムによって決定された近似は、発破される材料での実際の試験発破を用いた経験に基づいて、確認又は改良することができる。
【表1】
【0112】
いくつかの実施形態では、参照テーブルは、追加の要因に基づいて調製され得る。例えば、参照テーブルの変数は、地面内の材料の性質(例えば、花崗岩、砂岩、泥岩)、鉱床の位置、及び現在の状態に基づいて変更してもよい。いくつかの実施形態では、爆薬送達システムは、変化点を見つけなくてもよく、逆に各発破孔の平均値、及び参照テーブルを使用して各孔の爆薬密度を識別してもよい。
【0113】
図14は、一実施形態による、各孔の平均硬度を示す発破パターン1400の上面図を示す。エネルギープロファイルは、セグメント化及びグループ化された発破孔に基づくことができる。図示された実施形態では、発破パターンは、5つのグループ(例えば、1402a〜1402e)にセグメント化されている。各グループは、変化点によって境界付けられた同様の硬度特性を有する1つ又は複数の発破孔を表す。硬度値における変化点が決定され得る発破パターン1400の距離は、重荷方向の各横列又は孔の線に沿ってもよい。いくつかの実施形態では、変化点は、発破パターンの間隙方向及び重荷方向の両方に決定され得る。いくつかの実施形態では、変化点は、横列毎に決定されてもよい。いくつかの実施形態では、アンカー発破孔が、開始位置として使用されてもよく、変化点は、複数の角度で発破計画内の線にわたって決定される。
【0114】
図15は、硬度値などの地質値の変化点に基づいて発破孔をセグメント化及びグループ化する方法を示す。
図15は、爆薬を送達する方法1500の一実施形態のフローチャートを示す。
図15を参照して説明される方法1500は、
図1のプロセッサ回路110などのプロセッサ回路によって実行され得る。
【0115】
この実施形態では、方法1500は、地質プロファイル及び発破パターンを受信すること1502を含む。この地質プロファイルは、発破計画の中で複数の発破孔のうちの1つ又は複数の地質特性を表す地質値を含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、地質硬度特性、発破孔の直径、及び発破孔の長さを含む掘削データを受信することを含む。この情報は、掘削作業中に受信したデータによって直接提供されてもよく、又は操作者入力されてもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、地震データを受信することを含む。いくつかの実施形態では、この方法1500は、掘削データ及び/又は地震データに基づいて硬度プロファイルを生成することを含む。
【0116】
方法1500は、発破計画における複数の発破孔の座標にわたる地質プロファイル内に、変曲点とも呼ばれる任意の変化点を決定すること1504を更に含む。一実施形態が地質プロファイル内で変化点をどのように見出すかを説明するための
図4を参照せよ。いくつかの地質プロファイルでは、変化点は存在しない。この結果により、発破計画全体に使用されるための単一の目標エマルジョン密度が得られる。明確にするために、計画内の水平方向に硬度の変更点が存在しない場合であっても、操作者は、変更点が任意の他の発破において複数のセグメントを使用し得るという同じ理由から、各孔内で複数の密度を依然として使用することができる。他の地質プロファイルでは、1つ又は複数の異なる目標エマルジョン密度を有する複数のグループの原因となる複数の変化点などの1つ又は複数の変化点が存在する。例えば、変化点は、累積合計技術、又はデータ系列内の運動量の変化の信頼レベルを判定する他の技術などの逐次分析技術を使用して決定されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、エマルジョン密度は、発破孔内で変化し得る。例えば、ユーザは、発破パターン内の発破孔の所望のプロファイルを事前選択することができる。プロファイルは、各発破孔に独特であってもよく、すべての発破孔、又は発破孔のグループに適用されてもよい。したがって、各孔内のエネルギー分布は、事前選択されたプロファイルに基づいて変化し得る。
【0118】
発破孔内の爆薬の爆発エネルギーを変化させる開示された方法を使用して、増感された製品の任意の数の所望の爆発エネルギープロファイルを実現し得ることを理解されたい。例えば、発破孔の頂部においてより低密度の爆薬と、発破孔の底部においてより高密度の爆薬とを有することが望ましい場合がある。例えば、発破孔のエネルギー分布は、おおよそピラミッド形であり得る。別の例では、エネルギープロファイルは、発破孔の頂部においてより高密度の爆薬を有し得る。その結果得られた発破孔のエネルギー分布は、逆ピラミッド形であり得る。更なる別の例では、発破孔の中央部分付近の爆薬は、頂部又は底部よりも高い密度を有し得、その結果、凸状のエネルギー分布をもたらす。
【0119】
方法1500は、複数の発破孔を、複数の発破孔の座標にわたる任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化すること1506を更に含む。方法1500は、各グループの代表的な地質値を決定すること1508を更に含む。この代表的な地質値は、特定のグループの確率分布、平均地質値、最大地質値、又は最小地質値によって定義され得る。確率分布の例には、特定のグループの地質値の平均値、中央値、又はモードが含まれる。
【0120】
方法1500は、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの、目標エマルジョン密度などの目標爆発エネルギー値を決定し1510、それによって、複数の発破孔の各発破孔の目標爆発エネルギー値を含む目標爆発エネルギープロファイルを生成することを更に含む。いくつかの実施形態では、各グループの目標爆発エネルギー値を決定することは、テーブルにアクセスし、そして各グループに関連付けられた代表的な地質値に基づいて目標爆発エネルギー値を検索すること含む。テーブルには、複数の地質値の目標爆発エネルギー値が含まれ得る。
【0121】
目標爆発エネルギー値は、以前の経験に基づいて、アルゴリズム又はその組み合わせから見出され得る。例えば、アルゴリズムを使用して、掘削データ及び/又は地震データから硬度プロファイルを生成する実施形態では、生成された硬度値は、絶対値ではなく、相対値であってもよい。相対値が生成される場合、発破現場において1つ又は複数の試験充填を行い、試験発破孔内で特定の硬度値における異なる目標爆発エネルギー値の成績を比較することは、有益であり得る。例えば、そのような方法では、特定の硬度値と相関する目標エマルジョン密度は、微調整することができる。言い換えると、硬度プロファイルを生成するために使用されるアルゴリズムの出力は、1つ又は複数の試験発破を用いて微調整することができる。したがって、目標エマルジョン密度は、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成する。目標密度プロファイルなどの目標エネルギープロファイルは、ステミングの長さ、エアデッキの位置及び長さ、エマルジョン爆薬がない他の領域、又はそれらの組み合わせを用いて修正され得る。
【0122】
方法1500は、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御して1514、充填される発破孔に関連付けられたグループの目標爆発エネルギー値を達成することを更に含み得る。例えば、方法1500は、GPS位置に基づいて又は以前の発破孔に関連して発破孔を決定し得、爆薬がエマルジョン爆薬を含有する場合、爆薬の密度を調節することなどによって、発破孔が一部であるグループに関連付けられた目標爆発エネルギー値に爆薬を調節することができる。
【0123】
方法1500は、操作者が発破孔内に存在する任意の水の深さを確認又は入力することを更に含み得る。水と接触する爆薬の目標エマルジョン密度は、グループの目標エマルジョン密度が既に1g/cm
3超でなかった場合には、1g/cm
3超に自動的に高められ得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、方法1500のステップのうちの一部のみが実行されてもよい。例えば、地質プロファイルが受信されず、生成されたときには、次いでステップ1502は、実行されなくてもよい。更なる別の例において、いくつかの実施形態では、ステップ1504〜1510のみが実行されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、方法1500のうちのいくつかのステップは、単一のステップに共に組み合わされてもよい。
【0125】
図16は、発破パターン内の発破孔間におけるエマルジョンマトリックスの密度を自動的に変化させるための、爆薬送達システム1600のブロック図を示す。図に示すように、爆薬送達システム1600は、プロセッサ1630、メモリ1640、データインターフェース1650、及びコンピュータ可読記憶媒体1670を備え得る。バス1620は、様々な一体型及び/又は個別のコンポーネントを相互接続することができる。
【0126】
プロセッサ1630は、Intel(登録商標)、AMD(登録商標)、又は他の標準的なマイクロプロセッサなどの1つ又は複数の汎用デバイスを含んでもよい。プロセッサ1630は、ASIC、SoC、SiP、FPGA、PAL、PLA、FPLA、PLD、又は他のカスタマイズされた若しくはプログラム可能なデバイスなどの専用処理デバイスを含んでもよい。プロセッサ1630は、分散(例えば、並列)処理を実行して、現在開示されている実施形態の機能性を実行ないし実施することができる。
【0127】
コンピュータ可読記憶媒体1670は、スタティックRAM、ダイナミックRAM、フラッシュメモリ、1つ又は複数のフリップフロップ、ROM、CD−ROM、DVD、ディスク、テープ若しくは磁気、光学、又は他のコンピュータ記憶媒体を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体1670は、地質データ1680、及びそのデータを分析するための1つ又は複数のプログラムを含んでもよい。
【0128】
例えば、コンピュータ可読記憶媒体1670は、発破計画プロファイラ1686、エマルジョン密度参照テーブル1682、及び信頼インデクサー1688を含んでもよい。発破計画プロファイラ1686は、発破計画の大きさ、及び発破孔の位置を受信し、発破計画の地質プロファイル内の任意の変化点を決定することができる。いくつかの実施形態では、地質プロファイルは、各発破孔の平均地質値を含む。発破計画プロファイラ1686はまた、発破計画の発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することもできる。信頼インデクサー1688は、各変化点の強度を査定することができる。エマルジョン密度参照テーブル1682を使用して、各グループ内の目標エマルジョン密度を決定することができる。コントローラ1660は、ミキサーに送信される信号を調製して、エマルジョン爆薬を、充填される発破孔に関連付けられた目標密度とすることができる。
【0129】
テーブル1は、エマルジョン密度参照テーブル1682に含まれ得る情報の例を列挙している。テーブル1は、例えば、方法300で識別されたグループ(すなわち、セグメント)と共に使用されて、グループの各々の目標エマルジョン密度を決定することができる。例えば、アルゴリズムを使用して掘削データから硬度値を計算すると、アルゴリズムを再度使用してテーブル1を生成することの一部として特定の硬度値の目標エマルジョン密度を近似することができる。同様に、硬度値に加えて又は硬度値の代わりに、地質値を利用するテーブル1の変種も使用され得る。次いで、アルゴリズムによって決定された近似は、発破される材料での実際の試験発破を用いた経験に基づいて、確証又は改良することができる。
【実施例】
【0130】
実施例1.爆薬送達システムは、エネルギー調節剤を貯蔵するように構成された第1のリザーバと、エネルギー物質を貯蔵するように構成された第2のリザーバと、エネルギー物質及びエネルギー調節剤を混合して爆薬にするように構成されたミキサーであって、そのミキサーが、第1のリザーバ及び第2のリザーバに動作可能に接続されている、ミキサーと、ミキサー、第1のリザーバ、及び第2のリザーバに動作可能に接続された送達装置であって、その送達装置が、爆薬を発破孔に送達するように構成されている、送達装置と、プロセッサ回路であって、複数の発破孔の位置データを含む発破パターンを受信することと、複数の発破孔に関連付けられた地質値を受信することと、発破パターンを、発破孔の1つ又は複数のグループにセグメント化することと、発破孔の各グループの代表的な地質値に基づいて、発破孔の各グループの目標爆発エネルギーを決定し、それによって、複数の発破孔の各発破孔の目標爆発エネルギー値を含む目標エネルギープロファイルを生成することと、目標エネルギープロファイルに従って、目標爆発エネルギー値を有する爆薬を、送達装置を介して、発破孔に送達するように、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御することと、を行うための、プロセッサ回路と、を備える。
【0131】
実施例2.実施例1の爆薬送達システムでは、地質値は、複数の発破孔の地質特性を表しており、地質値が、複数の発破孔の各々の平均地質値を含む。
【0132】
実施例3.実施例1の爆薬送達システムでは、爆薬材料の利用可能な量は、各グループの目標爆発エネルギーを決定するために使用される。
【0133】
実施例4.実施例1の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、発破パターンの距離に沿った地質値における任意の変化点を決定することができる。
【0134】
実施例5.実施例4の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路が地質値における任意の変化点を決定することができる発破パターンの距離は、発破孔の横列を含む。
【0135】
実施例6.実施例5の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、発破孔の各横列の変化点を決定し、発破孔の各横列をセグメント化することができる。
【0136】
実施例7.実施例1の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、爆薬が第1のエネルギー値において発破孔の第1のグループに送達されたこと、及び爆薬が第2のエネルギー値において発破孔の第2のグループに送達される予定であること、を判定することと、送達装置によって発破孔の第2のグループに送達される爆薬が、発破孔の第2のグループに関連付けられた目標爆発エネルギー値を有するように、エネルギー調節剤の流量を修正することと、を更に行うことができる。
【0137】
実施例8.実施例1〜7のいずれかの爆薬送達システムは、複数の代表的な地質値の目標爆発エネルギー値を含むテーブルを格納するためのメモリ記憶装置を更に備え、発破孔の各グループの目標爆発エネルギー値を決定するために、プロセッサ回路が、テーブルにアクセスし、発破孔の各グループに関連付けられた代表的な地質値に基づいて目標爆発エネルギー値を検索する。
【0138】
実施例9.実施例8の爆薬送達システムでは、各代表的な地質値に関連付けられた目標爆発エネルギー値は、1回又は複数回の試験充填からの発破成績に少なくとも部分的に基づく。
【0139】
実施例10.実施例1〜9のいずれか1つの爆薬送達システムでは、エネルギー調節剤は、密度低減剤を含み、エネルギー物質は、エマルジョンマトリックスを含み、爆薬は、エマルジョン爆薬を含み、発破孔の各々の目標爆発エネルギー値は、目標エマルジョン密度値を含み、発破孔の各々の目標エネルギープロファイルは、目標密度プロファイルを含む。
【0140】
実施例11.実施例10の爆薬送達システムでは、密度低減剤は、化学ガス発生剤を含む。
【0141】
実施例12.実施例1〜11のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、地質プロファイルを更に受信することができる。
【0142】
実施例13.実施例1〜12のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、地質データから地質プロファイルを更に生成することができる。
【0143】
実施例14.実施例13の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、掘削データ、ドリル切削データ、コアサンプルデータ、地震データ、又はそれらの組み合わせを更に受信することができる。
【0144】
実施例15.実施例13の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、1つ又は複数のソースから直接的又は間接的に地質データを更に決定することができる。
【0145】
実施例16.実施例1〜15のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、各グループの代表的な地質値を更に決定することができる。
【0146】
実施例17.実施例16の爆薬送達システムでは、代表的な地質値は、確率分布、最大値、又は最小値によって定義される。
【0147】
実施例18.実施例1〜17のいずれか1つの爆薬送達システムでは、送達装置は、送達導管を含み、ミキサーは、送達導管の出口の近位に位置づけされている。
【0148】
実施例19.実施例18の爆薬送達システムでは、送達導管は、ミキサーの入口の近位のエマルジョンマトリックスに密度低減剤を導入するように構成されている。
【0149】
実施例20.実施例1〜18のいずれか1つの爆薬送達システムでは、エネルギー調節剤は、硝酸アンモニウム燃料油(ANFO)を含む。
【0150】
実施例21.実施例1〜20のいずれか1つの爆薬送達システムでは、発破パターンを発破孔の1つ又は複数のグループにセグメント化するためのプロセッサ回路は、発破パターンを、任意の識別された変化点によって分離された発破孔の1つ又は複数のグループにセグメント化することができる。
【0151】
実施例22.爆薬を送達する方法は、複数の発破孔の座標を含む発破パターンを受信することと、複数の発破孔の地質特性を表す地質値を含む地質プロファイルを受信することと、複数の発破孔の座標にわたる地質値の任意の変化点を決定することと、複数の発破孔を、複数の発破孔の座標にわたる任意の識別された変換点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギーを決定し、それによって、複数の発破孔の各発破孔の目標爆発エネルギー値を含む目標爆発エネルギープロファイルを生成することと、目標爆発エネルギープロファイルに従って爆発エネルギー値を有する爆薬を、複数の発破孔の中に送達することと、を含む。
【0152】
実施例23.実施例22の爆薬を送達する方法では、任意の変化点を決定することは、複数の発破孔の各々の地質値と、すべての複数の発破孔の地質値の平均値との間の累積差を計算することであって、複数の発破孔の各々の地質値の順番が、複数の発破孔の座標に基づく、計算することと、累積差の第1のピーク値を判定することと、を含む。
【0153】
実施例24.実施例23の爆薬を送達する方法は、第1のピーク値を、複数の発破孔の各々の地質値における統計ノイズと比較することと、第1のピーク値が統計ノイズを超える場合に、第1のピーク値を変化点として識別することと、を更に含む。
【0154】
実施例25.実施例24の爆薬を送達する方法では、第1のピーク値を、複数の発破孔の各々の地質値における統計ノイズと比較し、第1のピーク値が統計ノイズを超える場合に、第1のピーク値を変化点として識別することが、複数のランダムに順序付けられた地質プロファイルを生成するために、複数の発破孔の各々の地質値をランダム化することと、複数のランダムに順序付けられた地質プロファイルの各々の累積差及びピーク値を計算することと、第1のピーク値を超えるランダムピーク値のパーセンテージを決定することと、パーセンテージが、選択された信頼値未満である場合に、第1のピーク値を変化点として識別することと、を含む。
【0155】
実施例26.実施例22〜26のいずれか1つの爆薬を送達する方法は、1つ又は複数の以前に決定された変化点によって境界付けられた地質値の部分の追加のピーク値を決定し、追加のピーク値の各々を、複数の発破孔の各々の地質値の適切な部分における統計ノイズと比較することを反復することによって、任意の追加の変化点を識別することと、追加のピーク値の各々が統計ノイズを越えた場合に、追加のピーク値の各々を変化点として識別することと、を更に含む。
【0156】
実施例27.実施例22〜26のいずれか1つの爆薬を送達する方法では、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー値を決定することは、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標エマルジョン密度値を決定することを含み、目標爆発エネルギープロファイルは、目標エマルジョン爆薬密度プロファイルを含む。
【0157】
実施例28.非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ又は複数のプロセッサが命令を実行するときに、爆薬送達システムに、発破パターンの大きさを受信することと、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することであって、地質プロファイルが、発破パターンの各発破孔の地質特性を表す地質値を含む、決定することと、発破パターンを、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数の発破孔のグループにセグメント化することと、代表的な地質値に基づいて発破孔の各グループの目標エマルジョン密度を決定し、それによって、発破パターンの各発破孔の目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成することと、を行わせる命令を含む。
【0158】
実施例29.実施例28の非一時的コンピュータ可読媒体は、目標密度プロファイルに従って密度値を有する発破孔へのエマルジョン爆薬の送達を制御することを更に含む。
【0159】
実施例30.発破孔のためのエマルジョン爆薬密度プロファイルを決定する方法であって、この方法は、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することであって、地質プロファイルが、発破孔の長さに沿った地質特性を表す地質値を含む、決定することと、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、各グループの代表的な地質値に基づいて各グループの目標エマルジョン密度を決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成することと、を含む。
【0160】
実施例31.爆薬送達システムは、エネルギー調節剤を貯蔵するように構成された第1のリザーバと、エネルギー物質を貯蔵するように構成された第2のリザーバと、エネルギー物質及びエネルギー調節剤を混合して爆薬にするように構成されたミキサーであって、ミキサーが、第1のリザーバ及び第2のリザーバに動作可能に接続されている、ミキサーと、ミキサー、第1のリザーバ、及び第2のリザーバに動作可能に接続された送達装置であって、送達装置が、爆薬を発破孔に送達するように構成されている、送達装置と、プロセッサ回路であって、複数の発破孔の位置データを含む発破パターンを受信することと、複数の発破孔に関連付けられた地質値を受信することと、各発破孔の平均地質値に基づいて、各発破孔の目標爆発エネルギーを決定し、それによって、複数の発破孔内の各発破孔の目標爆発エネルギー値を含む目標エネルギープロファイルを生成することと、目標エネルギープロファイルに従って、目標爆発エネルギー値を有する爆薬を、送達装置を介して、発破孔に送達するように、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御することと、を行うための、プロセッサ回路と、を備える。
【0161】
実施例32.実施例31の爆薬送達システムでは、参照テーブル内の目標爆発エネルギー値は、地面内の材料のタイプ、及び発破パターンの位置に基づいて変化する。
【0162】
実施例33.実施例1又は31のいずれか1つの爆薬送達システムは、事前に選択されたプロファイルに基づいて、各発破孔の目標エネルギープロファイルの密度変動を決定することを更に含む。
【0163】
実施例34.爆薬送達システムは、エネルギー調節剤を貯蔵するように構成された第1のリザーバと、エネルギー物質を貯蔵するように構成された第2のリザーバと、エネルギー物質及びエネルギー調節剤を混合して爆薬にするように構成されたミキサーであって、ミキサーが、第1のリザーバ及び第2のリザーバに動作可能に接続されている、ミキサーと、ミキサー、第1のリザーバ、及び第2のリザーバに動作可能に接続された送達装置であって、送達装置が、爆薬を発破孔に送達するように構成されている、送達装置と、プロセッサ回路であって、発破孔の大きさを受信することと、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することであって、地質プロファイルが、発破孔の長さに沿った地質特性を表す地質値を含む、決定することと、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギーを決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標爆発エネルギー値を含む目標エネルギープロファイルを生成することと、目標エネルギープロファイルに従って必要に応じて爆薬のエネルギーを変化させるように、エネルギー調節剤の、ミキサーへの流量を制御することと、を行うための、プロセッサ回路と、を備える。
【0164】
実施例35.実施例34の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、第1のエネルギー値における第1の爆薬グループが発破孔に送達されたこと、及び第2のエネルギー値における第2の爆薬グループが発破孔に送達される予定であることを判定することと、送達装置によって送達される爆薬が第2の爆薬グループに関連付けられた目標爆発エネルギー値を有するように、エネルギー調節剤の流量を修正することと、を更に行うことができる。
【0165】
実施例36.実施例34又は実施例35の爆薬送達システムは、複数の代表的な地質値の目標爆発エネルギー値を含むテーブルを格納するためのメモリ記憶装置を更に備え、各グループの目標爆発エネルギー値を決定するために、プロセッサ回路は、テーブルにアクセスし、各グループに関連付けられた代表的な地質値に基づいて目標爆発エネルギー値を検索する。
【0166】
実施例37.実施例36の爆薬送達システムでは、各代表的な地質値に関連付けられた目標爆発エネルギー値は、1回又は複数回の試験充填からの発破成績に少なくとも部分的に基づく。
【0167】
実施例38.実施例34〜37のうちのいずれか1つの爆薬送達システムでは、エネルギー調節剤は、密度低減剤を含み、エネルギー物質は、エマルジョンマトリックスを含み、爆薬は、エマルジョン爆薬を含み、目標爆発エネルギー値は、目標エマルジョン密度値を含み、目標爆発エネルギープロファイルは、目標密度プロファイルを含む。
【0168】
実施例39.実施例35の爆薬送達システムでは、密度低減剤は、化学ガス発生剤を含む。
【0169】
実施例40.実施例34〜39のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、地質プロファイルを更に受信することができる。
【0170】
実施例41.実施例34〜40のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、地質データに基づいて地質プロファイルを更に生成することができる。
【0171】
実施例42.実施例41の爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、掘削データ、発破孔の直径、及び発破孔の長さを更に受信することができる。
【0172】
実施例43.実施例34〜42のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、各グループの代表的な地質値を更に決定することができる。
【0173】
実施例44.実施例43の爆薬送達システムでは、代表的な地質は、確率分布、最大値、又は最小値によって定義される。
【0174】
実施例45.実施例34〜44のいずれか1つの爆薬送達システムでは、プロセッサ回路は、発破孔の大きさに基づいて、発破孔の現在のグループを決定するために、エマルジョンマトリックスの送達速度を更にモニタリングすることができる。
【0175】
実施例46.実施例34〜45のいずれか1つの爆薬送達システムでは、送達装置は、送達導管を含み、ミキサーは、送達導管の出口の近位に位置づけされている。
【0176】
実施例47.実施例46の爆薬送達システムでは、送達導管が、ミキサーの入口の近位のエマルジョンマトリックスに密度低減剤を導入するように構成されている。
【0177】
実施例48.爆薬を送達する方法は、発破孔の大きさを受信することと、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することであって、地質プロファイルが、発破孔の長さに沿った地質特性を代表する地質値を含む、決定することと、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー値を決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標爆発エネルギー値を含む目標爆発エネルギープロファイルを生成することと、目標爆発エネルギープロファイルに従って爆発エネルギー値を有する爆薬を発破孔の中に送達することと、を含む。
【0178】
実施例49.実施例48の爆薬を送達する方法では、任意の変化点を決定することは、実際の地質値と地質値の平均値との間の累積差を計算することと、累積差の第1のピーク値を判定することと、を含む。
【0179】
実施例50.実施例49の爆薬を送達する方法は、第1のピーク値を実際の地質値における統計ノイズと比較することと、第1のピーク値が統計ノイズを超える場合に、第1のピーク値を変化点として識別することと、を更に含む。
【0180】
実施例51.実施例50の爆薬を送達する方法では、第1のピーク値を実際の地質値における統計ノイズと比較し、第1のピーク値が統計ノイズを超える場合に、第1のピーク値を変化点として識別することは、複数のランダムに順序付けられた地質プロファイルを生成するように実際の地質値をランダム化することと、複数のランダムに順序付けられた地質プロファイルの各々の累積差及びピーク値を計算することと、第1のピーク値を超えるランダムピーク値のパーセンテージを決定することと、パーセンテージが、選択された信頼値未満である場合に、第1のピーク値を変化点として識別することと、を含む。
【0181】
実施例52.実施例48〜51のいずれか1つの爆薬を送達する方法は、1つ又は複数の以前に決定された変化点によって境界付けられた地質値の部分の追加のピーク値を決定し、追加のピーク値の各々を実際の地質値の適切な部分における統計ノイズと比較することを反復することによって、任意の追加の変化点を識別することと、追加のピーク値の各々が統計ノイズを越える場合に、追加のピーク値の各々を変化点として識別することと、を更に含む。
【0182】
実施例53.実施例48〜52のいずれか1つの爆薬を送達する方法では、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー値を決定することは、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標エマルジョン密度値を決定することを含んでおり、目標爆発エネルギープロファイルは、目標エマルジョン爆薬密度プロファイルを含み、送達システム設備、制御システム、又はその両方によって達成可能な密度変化の最大数を決定することを更に含む。
【0183】
実施例54.実施例53の爆薬を送達する方法では、送達システム設備によって達成可能な密度変化の最大数を決定することは、以下の、発破孔のパラメータ、送達システム設備の流量、及び送達システム設備のための制御システムを評価することを含む。
【0184】
実施例55.実施例54の爆薬を送達する方法では、発破孔のパラメータは、発破孔の長さ、及び発破孔の直径を含む。
【0185】
実施例56.実施例48〜55のいずれか1つの爆薬を送達する方法は、ステミングの長さ、エアデッキの位置及び長さ、爆薬がない別の領域、又はそれらの組み合わせを用いて、目標爆発エネルギープロファイルを修正することを更に含む。
【0186】
実施例57.実施例48〜56のいずれか1つの爆薬を送達する方法では、変化点は、識別されず、単一の目標爆発エネルギー値が、発破孔に対して使用される。
【0187】
実施例58.実施例48〜57のいずれか1つの爆薬を送達する方法では、複数の変化点が識別された結果、異なる爆発エネルギー値を有する複数のグループをもたらす。
【0188】
実施例59.実施例48〜58のいずれか1つの爆薬を送達する方法では、3つ又は4つ以上の異なるグループが存在する。
【0189】
実施例60.非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ又は複数のプロセッサが命令を実行するときに、爆薬送達システムに、発破孔の大きさを受信することと、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することであって、地質プロファイルが、発破孔の長さに沿った地質特性を表す地質値を含む、決定することと、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、代表的な地質値に基づいて各グループの目標エマルジョン密度を決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成することと、を行わせる命令を含む。
【0190】
実施例61.実施例60の非一時的コンピュータ可読媒体は、目標密度プロファイルに従って密度値を有する発破孔へのエマルジョン爆薬の送達を制御することを更に含む。
【0191】
実施例62.発破孔のためのエマルジョン爆薬密度プロファイルを決定する方法では、この方法は、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することであって、地質プロファイルが、発破孔の長さに沿った地質特性を表す地質値を含む、決定することと、発破孔を、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、各グループの代表的な地質値に基づいて各グループの目標エマルジョン密度を決定し、それによって、発破孔の長さに沿った目標エマルジョン密度値を含む目標密度プロファイルを生成することと、を含む。
【0192】
実施例63.爆薬を送達する方法は、発破孔の大きさを受信することと、地質プロファイル内の任意の変化点を決定することと、地質プロファイルを、任意の識別された変化点によって分離された1つ又は複数のグループにセグメント化することと、各グループの代表的な地質値に基づいて、各グループの目標爆発エネルギー値を決定し、それによって、各グループの目標爆発エネルギー値を含む目標爆発エネルギープロファイルを生成することと、目標爆発エネルギープロファイルに従って爆発エネルギー値を有する爆薬を送達することと、を含む。
【0193】
実施例64.実施例63の爆薬を送達する方法では、地質プロファイルは、発破孔の長さに沿った地質特性を表す地質値を含む。
【0194】
実施例65.実施例63の爆薬を送達する方法では、地質プロファイルは、発破パターンに沿った地質特性を表す地質値を含む。
【0195】
本開示の利益を受ける当業者であれば、本明細書に開示されたシステム及び方法はまた、他のコンポーネント及び方法ステップも含み得ることを理解するであろう。例えば、本明細書に記載されているトラック102などの送達システム設備は、トラック102の他の送達システムに動作可能に接続される、pH制御剤及び/又はガス発生促進剤などの追加の爆薬添加剤を収容するための追加のリザーバを備えることができる。同様に、トラック102などの送達システム設備は、ホモジナイザーなどの追加の設備、追加のミキサー等を含むことができる。これらの追加のすべてのコンポーネントは、本明細書に記載された制御システムによって制御され得る。
【0196】
本明細書に開示される実施例及び実施形態は、単に例証及び例示であり、決して本開示の範囲を制限するものではないと解釈されるべきである。当業者にとっては、本開示の利益をもって、上記の実施形態の詳細が本開示の根本にある原則から逸脱することなく変更可能であることは明白であろう。