(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-512477(P2021-512477A)
(43)【公表日】2021年5月13日
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20210416BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20210416BHJP
C23C 16/509 20060101ALI20210416BHJP
【FI】
H05H1/46 A
H01L21/31 C
C23C16/509
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-562063(P2020-562063)
(86)(22)【出願日】2019年1月29日
(85)【翻訳文提出日】2020年9月15日
(86)【国際出願番号】KR2019001196
(87)【国際公開番号】WO2019147097
(87)【国際公開日】20190801
(31)【優先権主張番号】10-2018-0010814
(32)【優先日】2018年1月29日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オォ ウゥン キョ
(72)【発明者】
【氏名】クゥ ヒュン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ヨォ クァン ス
(72)【発明者】
【氏名】リ サン ドゥ
(72)【発明者】
【氏名】チョ キュ ジュン
【テーマコード(参考)】
2G084
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA04
2G084AA05
2G084BB11
2G084CC11
2G084DD01
2G084DD14
2G084DD21
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2G084FF02
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2G084FF14
4K030AA06
4K030CA04
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4K030JA01
4K030KA15
4K030LA15
5F045AA08
5F045EH04
5F045EH18
(57)【要約】
本発明は、基板を支持するための支持部;前記支持部の上側に配置された第1電極部;前記第1電極部の上側に配置された第2電極部;前記第1電極部を貫通するように形成された生成孔;および前記生成孔に対応する位置で前記第2電極部から下方に突出するように前記第2電極部に結合した突出電極を含み、前記突出電極が上下方向を基準に前記第1電極部に比べて、より短い長さに形成された基板処理装置に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持するための支持部;
前記支持部の上側に配置された第1電極部;
前記第1電極部の上側に配置された第2電極部;
前記第1電極部を貫通するように形成された生成孔;および
前記生成孔に対応する位置で前記第2電極部から下方に突出するように前記第2電極部に結合した突出電極を含み、
前記突出電極が、上下方向を基準に前記第1電極部に比べてより短い長さに形成されたことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記突出電極が、前記上下方向を基準に前記第1電極部および前記第2電極部が離隔した間隔と同じか、それより長い長さで突出したことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1電極部が、前記上下方向を基準としてL(Lは0よりも大きい実数)の長さで形成され、
前記上下方向を基準に、前記突出電極の全体の長さから前記第1電極部と前記第2電極部が離隔した間隔を減算した長さは、0.7L以下であることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1電極部が、前記上下方向を基準としてL(Lは0よりも大きい実数)の長さで形成され、
前記上下方向を基準に、前記突出電極の全体の長さから前記第1電極部と前記第2電極部が離隔した間隔を減算した長さは、0.5Lであることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記突出電極が、前記支持部を向くように最下端に配置された対向面を含み、
前記対向面は、前記上下方向を基準に前記第1電極部の上面と同じ高さに配置されたことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記突出電極が、前記支持部を向くように最下端に配置された対向面を含み、
前記対向面は、前記第1電極部の内側に配置されるように前記生成孔に挿入されたことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1電極部が、前記上下方向を基準としてL(Lは0よりも大きい実数)の長さで形成され、
前記対向面は、前記上下方向を基準に前記第1電極部の上面から0.7Lの距離で離隔した位置に配置されたことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1電極部が、前記上下方向を基準としてL(Lは0よりも大きい実数)の長さで形成され、
前記対向面は、前記上下方向を基準に前記第1電極部の上面から0.5Lの距離で離隔した位置に配置されたことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1電極部が、前記上下方向を基準としてL(Lは0よりも大きい実数)の長さで形成され、
前記対向面は、前記上下方向を基準に前記第1電極部の上面から0.7Lよりも小さい距離で離隔した位置に配置されたことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記突出電極が、前記生成孔にプロセスガスを噴射するための噴射孔を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記突出電極が、前記上下方向に対して垂直な水平方向を基準に、前記生成孔に比べて、より小さな直径で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第1電極部が、電源を供給するプラズマ電源に接続し、
前記第2電極部及び前記突出電極は、接地(Ground)したことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行なう基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイ等を製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学的パターンを形成しなければならない。そのため、基板上に特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出させた部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板処理工程が行われる。このような基板処理工程は、基板処理装置によって行われる。
【0003】
図1は、従来技術による基板処理装置の概念的な側面図である。
【0004】
図1を参照すると、従来技術による基板処理装置10は、基板(S)を支持する支持部11および、前記支持部11の上側に配置された電極部材12を含む。前記支持部11は、接地(Ground)するように連結される。前記電極部材12は、プラズマ電源(不図示)に接続する。前記電極部材12に電源が印加されると、前記電極部材12および、前記支持部11の間にプラズマ(P)が生成される。
【0005】
これにより、従来技術による基板処理装置10は、前記支持部11に支持された基板(S)と前記電極部材12の間にプラズマ(P)が生成されるので、プラズマ(P)によって基板(S)が損傷する危険性が高いという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述のような問題点を解決するために案出されたもので、プラズマによって基板が破損する危険性を減らすことができる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述したような課題を解決するために、本発明は、下記のような構成を含むことができる。
【0008】
本発明に係る基板処理装置は、基板を支持するための支持部;前記支持部の上側に配置された第1電極部;前記第1電極部の上側に配置された第2電極部;前記第1電極部を貫通するように形成された生成孔;前記生成孔に対応する位置で前記第2電極部から下方に突出するように前記第2電極部に結合された突出電極を含むことができる。前記突出電極は、上下方向を基準に前記第1電極部に比べてより短い長さに形成することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0010】
本発明は、基板とプラズマが互いに離隔する距離を伸ばすことができるよう具現することで、プラズマによって基板が破損する危険性を下げることができるだけでなく、処理工程が完了した基板の品質と歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】従来技術による基板処理装置の概念的な側面図
【
図2】本発明に係る基板処理装置の概略的な側断面図
【
図4】本発明に係る基板処理装置の第1比較例の概略的な側断面図
【
図5】
図2のA部分を基準にして、本発明に係る基板処理装置の実施例を拡大して示した側断面図
【
図6】
図2のA部分を基準にして、本発明に係る基板処理装置の変形された実施例を拡大して示した側断面図
【
図7】本発明に係る基板処理装置の第2比較例の概略的な側断面図
【
図8】本発明に係る基板処理装置において、第1電極部、第2電極部、および突出電極を、
図2のI-I線を基準に示した概略的な断面図
【
図9】本発明に係る基板処理装置において、突出電極が噴射孔を含む実施例を
図2のI-I線を基準に示した概略的な断面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下では、本発明に係る基板処理装置の実施例を添付した図を参照して詳細に説明する。
【0013】
図2及び
図3を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、基板(S)に対する処理工程を行なうものである。例えば、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に薄膜を蒸着する蒸着工程および、前記基板(S)に蒸着された薄膜の一部を除去するエッチング工程の中で少なくとも一つを行なうことができる。本発明に係る基板処理装置1は、支持部2、第1電極部3、生成孔4、第2電極部5、および突出電極6を含む。
【0014】
図2を参照すると、前記支持部2は、基板(S)を支持するものである。前記支持部2は、前記第1電極部3の下側に配置することができる。この場合、前記基板(S)は、前記支持部2の上面に配置することができる。これにより、前記基板(S)は、上下方向(Z軸方向)を基準に、前記支持部2及び前記第1電極部3の間に配置されるように前記支持部2に支持することができる。前記基板(S)は、半導体基板、ウエハ(Wafer)などであり得る。前記支持部2は、複数の基板(S)を支持することもできる。前記支持部2は、前記の処理工程が行われる処理空間を提供するチャンバ100に結合することができる。前記支持部2は、前記チャンバ100の内部に配置することができる。前記支持部2は、前記チャンバ100に回転可能に結合することもできる。この場合、前記支持部2は、回転力を提供する回転部に連結することができる。前記回転部は、前記支持部2を回転させることにより、前記支持部2に支持された基板(S)を回転させることができる。
【0015】
図2及び
図3を参照すると、前記第1電極部3は、プラズマ生成のためのものである。前記第1電極部3は、前記支持部2の上側に配置することができる。前記第1電極部3は、前記支持部2から上方(UD矢印の方向)に所定距離離隔するように配置することができる。前記第1電極部3は、前記チャンバ100の内部に配置されるように前記チャンバ100に結合することができる。前記第1電極部3は、全体的に四角形板状に形成することができるが、これに限定されず、プラズマを生成することができる形態であれば円盤型など他の形態で形成することもできる。
【0016】
図2及び
図3を参照すると、前記生成孔4は、前記第1電極部3を貫通するように形成されたものである。前記生成孔4は、前記第1電極部3の上面31と、前記第1電極部3の下面を貫通するように形成することができる。前記生成孔4は、全体的に円筒形に形成することができるが、これに限定されず、他の形態で形成することもできる。前記第1電極部3には、前記生成孔4を複数個形成することもできる。この場合、前記生成孔4は、互いに離隔した位置に配置することができる。
【0017】
図2及び
図3を参照すると、前記第2電極部5は、プラズマ生成のためのものである。前記第2電極部5は、前記第1電極部3の上側に配置することができる。前記第2電極部5は、前記第1電極部3から上方(UD矢印の方向)に所定距離離隔するように配置することができる。前記第2電極部5は、前記チャンバ100の内部に配置されるように前記チャンバ100に結合することができる。前記第2電極部5は、全体的に四角形板状に形成することができるが、これに限定されず、プラズマを生成することができる形態であれば円盤型など他の形態で形成することもできる。前記第2電極部5が前記第1電極部3の上側に配置された場合、前記第1電極部3は、上面31が前記第2電極部5を向くと共に、下面32が前記支持部2を向くように配置することができる。この場合、前記第2電極部5は、下面51が前記第1電極部3の上面31を向くように配置することができる。前記第2電極部5の下面51及び前記第1電極部3の上面31は、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、互いに所定の距離に離隔するように配置することができる。前記第2電極部5の下面51及び前記第1電極部3の上面31には、絶縁のための絶縁部材(不図示)を配置することもできる。
【0018】
図3を参照すると、前記突出電極6は、プラズマ生成のためのものである。前記突出電極6は、前記第2電極部5に結合することができる。前記突出電極6は、前記第2電極部5から下方(DD矢印の方向)に突出することができる。この場合、前記突出電極6は、前記第2電極部5の下面51の中で、前記生成孔4の上側に位置する部分から突出することができる。すなわち、前記突出電極6は、前記生成孔4に対応する位置に配置することができる。
【0019】
前記突出電極6は、前記第2電極部5を介して接地(Ground)することができる。この場合、前記第1電極部3は、電源を供給するプラズマ電源(不図示)に接続することができる。前記プラズマ電源から前記第1電極部3に電源が印加されることにより、前記突出電極6と、前記第1電極部3の間にかかる電界によってプラズマが生成され得る。前記突出電極6は、前記第2電極部5に電気的に接続するように前記第2電極部5に結合することができる。前記突出電極6および前記第2電極部5は、一体に形成することもできる。図に示していないが、前記突出電極6および前記第2電極部5が前記プラズマ電源に接続し、前記第1電極部3を接地することもできる。
【0020】
前記突出電極6は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3に比べて、より短い長さ6aに形成することができる。前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の長さ3aは、前記第1電極部3において、前記生成孔4が形成された部分の長さを意味する。この場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6の長さ6aは、第1電極部3の長さ3aに比べてさらに短い。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記生成孔4の下端41および前記突出電極6との間に空いているプラズマ生成空間(PS)が確保されるので、前記生成孔4を介して前記第1電極部3の内側でプラズマが生成されるよう具現することができる。これを具体的に見ると、次の通りである。
【0021】
まず、
図4に示すように、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6の長さ6aが前記第1電極部3の長さ3aに比べて、より長く具現された第1比較例の場合、前記突出電極6は、前記第1電極部3の内側全体に配置されるように具現することができる。図に示していないが、前記突出電極6は、前記第1電極部3の内側全体に配置されたことに加えて、前記第1電極部3の下面32から下方(DD矢印の方向)に突出することもできる。これにより、前記生成孔4を介して前記第1電極部3の内側にプラズマが生成される空間が不足するので、プラズマ(P)は、前記第1電極部3の外側に生成されることになる。したがって、第1比較例は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の下面32及び前記支持部2(
図2に示す)の間にプラズマ(P)が生成されるので、プラズマ(P)により前記基板(S)(
図2に示す)が損傷する危険性が高い。
【0022】
次に、
図3に示すように、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6の長さ6aが前記第1電極部3の長さ3aに比べて、より短く具現された実施例の場合、前記突出電極6は、前記第1電極部3の内側の一部に配置されるよう具現することができる。これにより、実施例は、前記生成孔4の下端41および、前記突出電極6との間に、前記プラズマ生成空間(PS)が確保され得るので、前記プラズマ生成空間(PS)を介して前記第1電極部3の内側でプラズマが生成されるよう具現することができる。
【0023】
したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記支持部2に支持された基板(S)からプラズマが離隔した距離を伸ばすことができるので、プラズマにより基板(S)が損傷する危険性を下げることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記処理工程が完了した基板の品質および歩留まりを向上させることができる。また、前記蒸着工程を行なう場合、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に蒸着された薄膜の膜質を向上させることができる。
【0024】
図3及び
図5を参照すると、前記突出電極6は、前記第2電極部5の下面51から突出することができる。この場合、前記突出電極6は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3および前記第2電極部5が離隔した間隔(D)と同じか、さらに長い長さ6aで突出することができる。前記突出電極6が、前記間隔(D)に比べてさらに長い長さ6aで突出した場合にも、前記突出電極6は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3に比べて、より短い長さ6aで形成することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記生成孔4において、前記突出電極6の下側に、前記プラズマ生成空間(PS)を確保することで、前記第1電極部3の内側でプラズマが生成されるよう具現することができる。
【0025】
前記突出電極6は、対向面61を含むことができる。前記対向面61は、前記突出電極6において、前記支持部2(
図2に示す)を向くように最下端に配置された面である。前記対向面61は、前記突出電極6の下面に該当することができる。
【0026】
図5に示すように、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31と同じ高さに配置することができる。これにより、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記生成孔4の上端42と同じ高さに配置することができる。この場合、前記突出電極6は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3および前記第2電極部5が離隔した間隔(D)と同じ長さ6aで突出することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記生成孔4全体を前記プラズマ生成空間(PS)に利用できるので、前記第1電極部3の内側にプラズマを生成するための空間の大きさを最大化するように具現することができる。
【0027】
図3に示すように、前記突出電極6は、第1電極部3の内側に挿入されるように配置することができる。この場合、前記突出電極6は、前記生成孔4に挿入され得る。これにより、前記対向面61は、前記第1電極部3の内側に配置することができる。この場合、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31および、前記第1電極部3の下面32の間に配置することができる。すなわち、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記生成孔4の上端42および、前記生成孔4の下端41との間に配置することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記生成孔4に挿入された突出電極6を用いて前記第1電極部3の内側に電極が配置されるよう具現すると共に、前記生成孔4を介して第1電極部3の内側に前記プラズマ生成空間(PS)が配置されるよう具現することができる。前記突出電極6を接地した場合、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1電極部3の内側に配置された接地電極の性能を向上させて前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマを強化することができるとともに、前記第1電極部3の内側にプラズマが生成されるようして、プラズマによって基板(S)が損傷する危険性を下げることができる。
【0028】
前記突出電極6は、前記上下方向(Z軸方向)に対して垂直な水平方向(X軸方向)を基準に、前記生成孔4に比べて、より小さな直径6bで形成することができる。この場合、前記水平方向(X軸方向)を基準に、前記突出電極6の直径6bは、前記生成孔4の直径4aに比べてさらに小さい。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記突出電極6が、前記生成孔4に挿入された場合にも、前記突出電極6および、前記第1電極部3が互いに接触しないように具現することができる。
【0029】
図6及び
図7を参照すると、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3がL(Lは0よりも大きい実数)の長さ3aで形成した場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6の全体の長さ(6a)において、前記第1電極部3および前記第2電極部5が離間した間隔(D)を減算した長さ61aは0.7L以下であり得る。すなわち、前記突出電極6において、前記第1電極部3の内側に挿入された部分の長さ61aは、0.7L以下であり得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記突出電極6の側面62および、前記第1電極部3との間に存在する電子、イオンの数を減少させるとともに、前記突出電極6の対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に存在する電子、イオンの数を増加させることができる。これを具体的に詳しくみると、次の通りである。
【0030】
まず、
図7に示すように、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6において、前記第1電極部3の内側に挿入された部分の長さ61aが0.7Lより長く形成された第2比較例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6の対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置したプラズマ生成空間(PS)が0.3Lよりも小さい長さで形成される。これにより、前記プラズマ生成空間(PS)の大きさが減少しただけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数が減少するので、前記突出電極6の側面62および前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの個数が増加することになる。したがって、第2比較例は、プラズマを生成するための電子、イオンに損失が発生するので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマが弱化し得る。また、第2比較例は、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマが弱化することを防止するために、前記プラズマ電源が供給する電源の大きさを増加させなければならない。
【0031】
次に、
図6に示すように、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6において、前記第1電極部3の内側に挿入された部分の長さ61aが0.7Lで形成された実施例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)が0.3Lの長さで形成される。これにより、第2比較例と対比すると、実施例は、前記のプラズマ生成空間(PS)の大きさが増加しただけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数を増加させることができるので、前記突出電極6の側面62および、前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの数を減少させることができる。したがって、実施例は、プラズマを生成するための電子、イオンに発生する損失を減少させることができるので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマを強化することができる。また、実施例では、前記プラズマ生成空間(PS)のプラズマを生成するために、前記プラズマ電源が供給しなければならない電源の大きさを減少させることができるので、低い電力値でも安定してプラズマを生成することができる。
【0032】
また、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6において、前記第1電極部3の内側に挿入された部分の長さ61aが0.7Lより短く形成された実施例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)を0.3Lよりも長い長さで形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記プラズマ生成空間(PS)の大きさがさらに増加した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数をさらに増加させることができる。
【0033】
したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6において、前記第1電極部3の内側に挿入された部分の長さ61aが0.7L以下で形成されるよう具現することで、プラズマの効率を増加させることができるだけでなく、より広い条件で安定的にプラズマを生成することができる。この場合にも、前記突出電極6の全体の長さ(6a)は、前記第1電極部3の上面31と前記第2電極部5の下面51が互いに離隔した間隔(D)と同一または該当する間隔(D)に比べてより長い長さで形成することができる。
【0034】
好ましくは、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記突出電極6の全体の長さ(6a)において、前記第1電極部3および前記第2電極部5が離隔した間隔(D)を減算した長さ61aは、0.5Lであり得る。この場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)が0.5Lの長さで形成される。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記プラズマ生成空間(PS)の大きさがより増加した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数をさらに増加させることができるので、前記突出電極6の側面62および、前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの数をさらに減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、プラズマを生成するための電子、イオンに発生する損失をより低減させることができるので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマをより強化することができる。また、本発明に係る基板処理装置1は、前記プラズマ生成空間(PS)にプラズマを生成するために、前記プラズマ電源が供給しなければならない電源の大きさをさらに減少させることができるので、低い電力値でも、より安定的にプラズマを生成することができる。
【0035】
ここで、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lの距離で離隔した位置に配置することができる。この場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準にして、前記突出電極6は、前記第1電極部3の上面31と前記第2電極部5の下面51が互いに離隔した間隔(D)に0.7Lを加算した長さ6aで形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記突出電極6の側面62および、前記第1電極部3との間に存在する電子、イオンの数を減少させるとともに、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に存在する電子、イオンの数を増加させることができる。これを具体的に見ると、次の通りである。
【0036】
まず、前記対向面61が、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lよりも大きい距離で離隔した位置に配置された第3比較例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)が0.3Lよりも小さい長さに形成される。これにより、前記プラズマ生成空間(PS)の大きさが減少した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数が減少するので、前記突出電極6の側面62と前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの個数が増加することになる。したがって、第3比較例は、プラズマを生成するための電子、イオン損失が発生するので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマが低下し得る。また、第3比較例では、前記のプラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマが弱化することを防止するために、前記プラズマ電源に供給する電源の大きさを増加しなければならない。
【0037】
次に、前記対向面61が、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lの距離で離隔した位置に配置された実施例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)が0.3Lの長さに形成される。これにより、第3比較例と対比すると、実施例は、前記のプラズマ生成空間(PS)の大きさが増加した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数を増加させることができるので、前記突出電極6の側面62と、前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの数を減少させることができる。したがって、実施例は、プラズマを生成するための電子、イオンに発生する損失を減少させることができるので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されるプラズマを強化することができる。また、実施例では、前記プラズマ生成空間(PS)のプラズマを生成するために、前記プラズマ電源が供給しなければならない電源の大きさを減少させることができるので、低い電力値でも安定してプラズマを生成することができる。
【0038】
したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記対向面61が、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lの距離で離隔した位置に配置されるように具現することにより、プラズマの効率を増加させることができるだけでなく、より広い条件で安定的にプラズマを生成することができる。
【0039】
ここで、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lの距離で離隔した位置に配置することができる。この場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準にして、前記突出電極6は、前記第1電極部3の上面31と前記第2電極部5の下面51が互いに離隔した間隔(D)に0.7Lを加算した長さ6aで形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記突出電極6の側面62と、前記第1電極部3との間に存在する電子、イオンの数を減少させるとともに、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に存在する電子、イオンの数を増加させることができる。これを具体的に見ると、次の通りである。
【0040】
まず、前記対向面61が、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lよりも大きい距離で離隔した位置に配置された第3比較例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)が0.3Lよりも小さい長さで形成される。これにより、前記プラズマ生成空間(PS)の大きさが減少した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数が減少するので、前記突出電極6の側面62と前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの個数が増加することになる。したがって、第3比較例は、プラズマを生成するための電子、イオン損失が発生するので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されたプラズマが低下し得る。また、第3比較例では、前記のプラズマ生成空間(PS)に生成されるプラズマが弱化することを防止するために、前記プラズマ電源に供給する電源の大きさを増加させなければならない。
【0041】
次に、前記対向面61が、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lの距離で離隔した位置に配置された実施例の場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)が0.3Lの長さで形成される。これにより、第3比較例と対比すると、実施例は、前記のプラズマ生成空間(PS)の大きさが増加した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数を増加させることができるので、前記突出電極6の側面62と、前記第1電極部3の間に移動する電子、イオンの数を減少させることができる。したがって、実施例は、プラズマを生成するための電子、イオンに発生する損失を減少させることができるので、前記プラズマ生成空間(PS)に生成されるプラズマを強化することができる。また、実施例では、前記プラズマ生成空間(PS)のプラズマを生成するために、前記プラズマ電源に供給しなければなら電源の大きさを減少させることができるので、低い電力値でも安定してプラズマを生成することができる。
【0042】
したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記対向面61が、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lの距離で離隔した位置に配置されるように具現することにより、プラズマの効率を増加させることができるだけでなく、より広い条件で安定的にプラズマを生成することができる。
【0043】
好ましくは、前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.5Lの距離で離隔した位置に配置することができる。この場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準にして、前記突出電極6は、前記第1電極部3の上面31と前記第2電極部5の下面51が互いに離隔した間隔(D)に0.5Lを加算した長さ6aで形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記突出電極6の側面62と、前記第1電極部3との間に存在する電子、イオンの数をさらに減少させると共に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に存在する電子、イオンの数をさらに増加させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、プラズマの効率をさらに増加させることができるだけでなく、より広い条件でより安定してプラズマを生成することができる。
【0044】
前記対向面61は、前記上下方向(Z軸方向)を基準として、前記第1電極部3の上面31から0.7Lよりも小さい距離で離隔した位置に配置することもできる。この場合、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61及び前記生成孔4の下端41との間に位置するプラズマ生成空間(PS)を0.3Lよりも長い長さで形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記プラズマ生成空間(PS)の大きさがより増加した分だけ前記プラズマ生成空間(PS)に収容可能な電子、イオンの数をさらに増加させることができる。
【0045】
一方、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61が、前記第1電極部3の上面31よりも高い高さに位置するように配置した場合、前記突出電極6は前記生成孔4に挿入されなくなるので、前記第1電極部3の外側に配置されることになる。これにより、前記第1電極部3の内側に前記突出電極6を用いた電極が配置されないようになるので、プラズマ効率が低下し得る。これを防止するためには、前記上下方向(Z軸方向)を基準に、前記対向面61は、前記第1電極部3の上面31と同じ高さに位置するか、前記第1電極部3の上面31よりも低い高さに位置するように配置することができる。
【0046】
図8を参照すると、前記突出電極6は、前記第2電極部5に複数個が結合することができる。この場合、前記突出電極6は、互いに離隔した位置に配置することができる。前記第1電極部3に、前記生成孔4を複数個形成した場合、前記突出電極6は、前記生成孔4のそれぞれに対応する位置に配置することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記生成孔4ごとに、前記突出電極6を用いた個別電極が配置されるよう具現することができる。
【0047】
図9を参照すると、前記突出電極6は、噴射孔63を含むことができる。
【0048】
前記噴射孔63は、前記生成孔4にプロセスガスを噴射するものである。前記噴射孔63は、前記突出電極6を貫通するように形成することができる。前記噴射孔63の下端は、前記生成孔4に連通するように配置することができる。前記噴射孔63の上端は、ガス貯蔵部(不図示)に連結するように配置することができる。前記ガス保存部は、プロセスガスを保存するものである。前記プロセスガスは、前記処理工程を行なうために用いるもので、例えば、シリコン(Si)、チタン族元素(Ti、Zr、Hf等)、またはアルミニウム(Al)などのガスで行なうことができる。この場合、シリコン(Si)材料を含むプロセスガスは、シラン(Silane; SiH4)、ジシラン(Disilane; Si2H6)、トリシラン(Trisilane; Si3H8)、TEOS(Tetraethylorthosilicate)、DCS(Dichlorosilane)、HCD(Hexachlorosilane )、TriDMAS(Tri-dimethylaminosilane)およびTSA(Trisilylamine)などを挙げることができる。
【0049】
前記噴射孔63は、前記突出電極6と前記第2電極部5を貫通するように形成することもできる。この場合、前記ガス供給部は、前記噴射孔63に連結するように前記第2電極部5に結合することができる。
【0050】
以上で説明した本発明は、前述した実施例及び添付した図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形及び変更が可能であることが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【国際調査報告】