【実施例】
【0155】
本明細書における反応および本明細書で使用される新規の出発物質の調製の全ては、従来のものであり、それらの性能または調製に関する適切な試薬および反応条件ならびに所望の生成物を単離するための手順は、文献の先例ならびに本明細書の実施例および調製を参照して、当業者には周知であろう。
【0156】
記載される工程の一部に関して、反応することが望まれない潜在的な反応性機能を保護し、結果として前記の保護基を切断することが、必要である可能性がある。そのような場合、あらゆる適合性の保護基が、使用されることができる。特に、T.W. Greeneにより記載された方法(Protective Groups in Organic Synthesis, A. Wiley-Interscience Publication, 1981)またはP. J. Kocienskiにより記載された方法(Protecting groups, Georg Thieme Verlag, 1994)のような保護および脱保護の方法が、用いられることができる。
【0157】
一般的な合成スキーム
スキームI:
【0158】
【化32】
【0159】
スキームIで例示されるように、Iのような化合物が、購入または合成されることができ(J. Org. Chem. 2012, 77, 9422-9425)、アキラル、ラセミまたはエナンチオピュアであることができる。Iのような化合物は、適当な塩基、例えばK
3PO
4、KOSiMe
3またはLiOMeを溶媒、例えばH
2Oを添加した、または添加していない1,4−ジオキサン中で用いる適当に置換されたボロン酸またはBPinエステル(II)とのロジウムに触媒される共役付加を経て、IIIのような化合物を生成することができる。IIIのような化合物は、適切な塩基およびカルボニル化(cabonylating)試薬を適切な溶媒、例えばTHF中NaHおよび炭酸ジエチル、THF中LDAおよびシアノギ酸メチルまたはトルエン中LHDMSおよびシアノギ酸メチル中で用いてカルボニル化されて、IVのような化合物を提供することができる。IVのような化合物は、典型的にはアルコキシド塩基を含むアルコール性溶媒中でホルムアミジンと縮合されてVのような化合物を提供することができる。Vのような化合物は、求核性アミン種とカップリングされてVIのような化合物を提供することができる。このカップリングは、典型的にはBOP試薬およびDBUを使用して1工程で、またはVをPOCl
3で処理した後求核性アミン種を添加することによって2工程で実施される。VIのような化合物は、酸、典型的にはDCM中TFAまたはMeOH中HClでの処理によって脱保護されてVIIのような化合物を提供することができる。VIIのような化合物は、典型的には塩基としてTEAを含むDCM、塩基としてNaHCO
3を含むEtOAc/H
2Oまたは塩基としてNaHCO
3を含むHFIP中での塩化アクリロイルによる処理によってアシル化されて、VIIIのような化合物を提供することができる。ある態様において、種Rは、保護基を含有することができ、それは、合成シーケンスにおける追加の工程によって除去されることができる。R、R’、AおよびBは、本明細書における下記の態様、スキーム、実施例および特許請求の範囲における通りに定められる。全ての工程における化合物は、標準的な技法、例えばカラムクロマトグラフィー、結晶化および逆相HPLCまたはSFCによって精製されることができる。必要に応じて、VIIIの鏡像異性体の分離が、当該技術で既知の標準的な方法、例えばキラルSFCまたはHPLCの下で実施されて、単一の鏡像異性体を与えることができる。
【0160】
スキームII:
【0161】
【化33】
【0162】
スキームIIで例示されるように、(スキームIに従って調製された)IVのような化合物は、N,N−ジアルキルグアニジンと縮合されてIXのような化合物を提供する。典型的には、これらの反応は、適切なアルコキシド塩基を含むアルコール性溶媒中で行われる。IXのような化合物は、求核性アミン種とカップリングされてXのような化合物を提供することができる。このカップリングは、典型的にはBOP試薬およびDBUを使用して1工程で、またはIXをPOCl
3で処理した後求核性アミン種を添加することによって2工程で実施される。Xのような化合物は、酸性条件、典型的にはDCM中TFAまたはMeOH中HClの下で脱保護されてXIのような化合物を提供することができる。XIのような化合物は、典型的には塩基としてTEAを含むDCM、塩基としてNaHCO
3を含むEtOAc/H
2Oまたは塩基としてNaHCO
3を含むHFIP中での塩化アクリロイルによる処理によってアシル化されて、XIIのような化合物を提供することができる。R、R’、R’’、R’’’、AおよびBは、本明細書における下記の態様、スキーム、実施例および特許請求の範囲における通りに定められる。全ての工程における化合物は、標準的な技法、例えばカラムクロマトグラフィー、結晶化および逆相HPLCまたはSFCによって精製されることができる。必要に応じて、XIIの鏡像異性体の分離が、当該技術で既知の標準的な方法、例えばキラルSFCまたはHPLCの下で実施されて、単一の鏡像異性体を与えることができる。
【0163】
スキームIII:
【0164】
【化34】
【0165】
スキームIIIで例示されるように、IVのような化合物は、尿素と縮合されてXIIIのような化合物を提供する。XIIIのような化合物は、典型的にはPOCl
3で塩素化されてXIVのような化合物を提供し、次いでそれは、塩基性条件下で求核性アミン種とカップリングされてXVのような化合物を提供する。典型的には穏やかな触媒酸の存在下でのDHPによるXVのような化合物の保護は、XVIのような化合物を提供する。塩基性条件下でのXVIのような化合物のアルコールとのカップリングは、XVIIのような化合物を提供する。酸性条件、典型的にはDCM中TFAまたはMeOH中HClの下でのXVIIのような化合物の脱保護は、XVIIIのような化合物を提供する。XVIIIのような化合物は、典型的には塩基としてTEAを含むDCM、NaHCO
3を含むEtOAc/H
2Oまたは塩基としてNaHCO
3を含むHFIP中での塩化アクリロイルによる処理によってアシル化されて、XIXのような化合物を提供することができる。R、R’、R’’’’は、本明細書における下記の態様、スキーム、実施例および特許請求の範囲における通りに定められる。全ての工程における化合物は、標準的な技法、例えばカラムクロマトグラフィー、結晶化および逆相HPLCまたはSFCによって精製されることができる。必要に応じて、XIXの鏡像異性体の分離が、当該技術で既知の標準的な方法、例えばキラルSFCまたはHPLCの下で実施されて、単一の鏡像異性体を与えることができる。
【0166】
スキームIV:
【0167】
【化35】
【0168】
スキームIVにおいて例示されるように、XXのような化合物は、酵素酸化を受けてXXIのような化合物を提供する。
スキームV:
【0169】
【化36】
【0170】
スキームVにおいて例示されるように、XXIIのような化合物は、標準的なPd触媒鈴木カップリング条件下で適切なアリールボロン酸またはアリールBPinエステルとカップリングされてXXIIIのような化合物を提供する。XXIIIのような化合物は、典型的には触媒的Pd/CまたはPt/Cを極性溶媒、例えばMeOH中でH
2の存在下で用いて水素化されてXXIVのような化合物を提供する。XXIVのような化合物は、酸性条件、典型的にはDCM中TFAまたはMeOH中HClの下で脱保護されてXXVのような化合物を提供する。XXVのような化合物は、典型的には塩基としてTEAを含むDCM、塩基としてNaHCO
3を含むEtOAc/H
2Oまたは塩基としてNaHCO
3を含むHFIP中での塩化アクリロイルによる処理によってアシル化されて、XXVIのような化合物を提供することができる。Zは、本明細書における下記の態様、スキーム、実施例および特許請求の範囲における通りに定められ、保護基を含有することができ、それは、合成シーケンスにおけるその後の工程により除去されることができる。全ての工程における化合物は、標準的な技法、例えばカラムクロマトグラフィー、結晶化および逆相HPLCまたはSFCによって精製されることができる。必要に応じて、XXVIの鏡像異性体の分離が、当該技術で既知の標準的な方法、例えばキラルSFCまたはHPLCの下で実施されて、単一の鏡像異性体を与えることができる。
【0171】
スキームVII:
【0172】
【化37】
【0173】
スキームVIIにおいて例示されるように、XXVIIのような化合物は、酵素酸化を受けてXXVIIIのような化合物を提供する。
合成中間体の調製
スキーム1において示されるような[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸 (Int−1)の調製。
【0174】
スキーム1:
【0175】
【化38】
【0176】
工程1:4−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (1b)の合成
この反応は、2個の並行したバッチで行われた。4−ブロモ−5−メチル−1H−インダゾール(100g、474mmol、1.0当量)のDCM(1L)中における撹拌溶液に、PPTS(11.9g、47.4mmol、0.1当量)を28℃で添加した。次いで、DHP(119.6g、1.4mol、3.0当量)を一度に添加した。混合物を30℃で18時間撹拌した。TLC分析(20% EtOAc/石油エーテル)は、出発物質の完全な消費を示した。2個のバッチを仕上げのために一緒に合わせた。反応をH
2O(1.5L)で停止させ、層を分離した。水層をDCM(1L)で抽出した。有機性物質を合わせてH
2O(1L)およびブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して乾燥させた。残留物を石油エーテル(300mL)で摩砕処理すると、4−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (1b)が灰白色固体として得られた(223g、収率80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.00 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.84 (dd, J = 9.6, 2.5 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.73 (ddd, J = 11.5, 7.7, 6.0 Hz, 1H), 2.45 (s, 3H), 2.43 - 2.31 (m, 1H), 2.09 - 1.90 (m, 2H), 1.83 - 1.66 (m, 1H), 1.57 (dt, J = 9.3, 3.9 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 295, 297 (M+H)。
【0177】
工程2:[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸 (Int−1)の合成
反応は、2個の並行したバッチで実施された。4−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(210.0g、711.44mmol、1.0当量)およびB(O−iPr)
3(267.61g、1.42mol、2.0当量)のTHF(2.0L)中における撹拌溶液を、−70℃に冷却した。次いで、n−BuLi(526.5mL、1.32mol、1.85当量)を上記の溶液に3時間の期間をかけて、反応温度を−70℃〜−65℃で維持しながら滴加した。添加後、反応混合物を−70℃で1時間撹拌した。TLC分析(20% EtOAc/石油エーテル)は、出発物質の消費を示した。混合物を飽和水性NH
4Clの溶液(2.0L)で停止させ、MTBE(2.0L)で希釈した。層を分離し、水層をMTBE(1.0L)で抽出した。有機性物質を合わせてブライン(1.5L)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、25℃で濃縮した。残留物をMTBE(300mL)中で溶解させた。石油エーテル(1.2L)を溶液に20℃(室温)で滴加した。白色固体が、石油エーテルの添加の間に沈殿した。結果として得られた懸濁液を濾過し、フィルターケーキを石油エーテル(800mL)で洗浄した。フィルターケーキを真空下で乾燥させると、[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸 (Int−1)(280.0g、収率76%)が白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.29 (s, 2H), 7.89 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.77 (dd, J = 9.7, 2.6 Hz, 1H), 3.91 - 3.83 (m, 1H), 3.72 (ddd, J = 11.5, 7.8, 6.2 Hz, 1H), 2.45 (s, 3H), 2.39 (ddd, J= 16.2, 8.4, 3.8 Hz, 1H), 2.10 - 1.97 (m, 1H), 1.91 (dq, J = 13.0, 3.4 Hz, 1H), 1.80 - 1.67 (m, 1H), 1.57 (dq, J = 9.0, 4.6 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 261 (M+H)。
【0178】
スキーム2において示されているような5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−オール (Int−2)の調製。
スキーム2:
【0179】
【化39】
【0180】
工程1:4−ブロモ−5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (2b)の合成
4−ブロモ−5−クロロ−1H−インダゾール (2a)(950mg、4.10mmol、1.0当量)のTHF(50mL)中における溶液に、DHP(518mg、6.16mmol、1.5当量)およびPPTS(103mg、0.410mmol、0.1当量)を添加した。混合物を50℃で20時間撹拌した。DHP(173mg、2.05mmol、0.5当量)の別のバッチを添加し、結果として得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質が消費されて生成物が2種類の位置異性体の混合物として得られたことを示した。溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、20g、10% EtOAc/石油エーテル)により精製すると、4−ブロモ−5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (2b)が白色固体として得られた(850mg、収率66%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.11 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.93 - 5.88 (m, 1H), 3.87 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 3.77 - 3.72 (m, 1H), 2.37 - 2.32 (m, 1H), 2.01 (t, J = 14.0 Hz, 2H), 1.73 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 1.58 (t, J = 6.4 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 315, 317 (M + H)。
【0181】
工程2:[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸 (Int−2)の合成
4−ブロモ−5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (2b)(2.27g、7.193mmol 1.0当量)のTHF(20mL)中における混合物に、n−BuLi(ヘキサン中2.4M、4.5mL、10.8mmol、1.5当量)を−70℃で添加した。混合物をこの温度で20分間撹拌した。ホウ酸トリメチル(2.24g、22mmol、3.0当量)を−70℃で添加した。混合物をこの温度で20分間撹拌した。LCMS分析は、所望の化合物の形成を示した。反応を飽和水性NH
4Clで停止させ、次いでEtOAc(2×30mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→50% EtOAc/PE)で精製すると、[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸 (Int−2)が白色固体として得られた(1.42g、収率70%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.59 (s, 2H), 7.94 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 8.9, 0.9 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.84 (dd, J = 9.6, 2.6 Hz, 1H), 3.94 - 3.82 (m, 1H), 3.73 (ddd, J = 11.5, 7.9, 5.8 Hz, 1H), 2.45 - 2.28 (m, 1H), 2.08 - 1.97 (m, 1H), 1.94 (dq, J = 13.1, 3.6 Hz, 1H), 1.82 - 1.65 (m, 1H), 1.58 (tt, J = 8.6, 3.7 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 281 (M + H)。
【0182】
スキーム3において示されているような5−クロロ−6−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール (Int−3)の調製。
【0183】
スキーム3:
【0184】
【化40】
【0185】
工程1:1−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロ−3−メチルベンゼン (3b)の合成
2−ブロモ−4−フルオロ−6−メチルアニリン (3a)(5g、24.5mmol、1.0当量)を濃HCl(30mL)およびH
2O(30mL)の溶液に添加し、結果として得られた混合物を60〜70℃で1時間撹拌した。混合物を0〜5℃に冷却し、NaNO
2(2.03g、29.4mmol、1.2当量)のH
2O(10mL)中における溶液を添加し、反応を15分間撹拌した。混合物をCuCl(3.64g、36.8mmol、1.5当量)の濃HCl(50mL)中における溶液中に添加し、70〜80℃で30分間撹拌した。粗製の反応混合物を室温まで冷却し、DCM(3×100mL)で抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、1−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロ−3−メチルベンゼン (3b)が褐色の油として得られ(4.5g、収率80%)、それをそれ以上精製せずに用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.23 (dd, J = 7.8, 2.9 Hz, 1H), 6.97 - 6.91 (m, 1H), 2.43 (s, 3H)。
【0186】
工程2:2−ブロモ−3−クロロ−6−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド (3c)の合成
1−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロ−3−メチルベンゼン (3b)(13g、58mmol、1.0当量)のTHF(100mL)中における溶液に、LDA(THF中2.0M、35mL、1.2当量)を−78℃で添加した。混合物を40分間撹拌し、次いでDMF(6.5mL)を添加した。反応を−78℃で1時間撹拌した。反応混合物をH
2O(50mL)中に注ぎ、EtOAc(3×40mL)で抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して乾燥させた。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→15% EtOAc/PE)により精製すると、2−ブロモ−3−クロロ−6−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド (3c)(8.34g、収率57%)が淡黄色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.29 (s, 1H), 7.09 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 2.51 (s, 3H)。
【0187】
工程3:5−ブロモ−4−メトキシ−1H−インダゾール (3d)の合成
2−ブロモ−3−クロロ−6−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド (3c)(220mg、0.875mmol、1.0当量)のDMSO(5mL)中における混合物に、NH
2NH
2(516mg、10.3mmol、12当量)を添加した。混合物を130℃で3時間撹拌した。反応混合物をH
2O(35mL)中に注ぎ、DCM(3×30mL)で抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して乾燥させた。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→20% EtOAc/PE)により精製すると、4−ブロモ−5−クロロ−6−メチル−1H−インダゾール (3d)(108mg、収率50%)が白色粉末として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.02 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 2.56 (d, J = 0.6 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 245, 247 (M + H)。
【0188】
工程4:4−ブロモ−5−クロロ−6−メチル−1H−インダゾール (3e)の合成
4−ブロモ−5−クロロ−6−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (3e)(2.4g、収率59%)を、反応がTHF中で50℃において行われたことを除いて、4−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (1b)を調製するために用いられた手順に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.94 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 5.66 (dd, J = 9.0, 2.6 Hz, 1H), 3.99 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.80 - 3.64 (m, 1H), 2.56 (s, 3H), 2.54 - 2.46 (m, 1H), 2.15 (dd, J = 8.1, 4.4 Hz, 1H), 2.11 - 2.03 (m, 1H), 1.79 - 1.64 (m, 3H). LCMS (ESI) m/z329, 331 (M + H)。
【0189】
工程5:5−クロロ−6−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール (Int−3)の合成
4−ブロモ−5−クロロ−6−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (3e)(3g、9.1mmol、1.0当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(4.62g、18.2mmol、2.0当量)、KOAc(2.68g、27.3mmol、3.0当量)およびPd(dppf)Cl
2(0.666g、0.910mmol、0.1当量)の1,4−ジオキサン(25mL)中における混合物を、80℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の完全な消費を示した。反応を25℃に冷却し、濃縮して乾燥させた。残留物をH
2O(30mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して乾燥させた。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→20% EtOAc/PE)により精製すると、5−クロロ−6−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール (Int−3)(2.2g、収率63.7%)が淡黄色のゴムとして得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.06 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 6.08 - 5.29 (m, 1H), 3.92-3.82 (m, 1H), 3.80 - 3.66 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.43-2.33(m, 1H), 2.08 - 2.00 (m, 1H), 1.97 - 1.88 (m, 1H), 1.80 - 1.67 (m, 1H), 1.63-1.53 (s, 2H), 1.38 (s, 12H); LCMS (ESI) m/z 377 (M + H)。
【0190】
スキーム4に従うtert−ブチル 4−(7−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (Int−4)の調製。
【0191】
スキーム4:
【0192】
【化41】
【0193】
工程1:エチル 4−エトキシ−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート (4b)の合成
3−エトキシシクロヘキサ−2−エン−1−オン (4a)(50g、356.7mmol、1.0当量)および炭酸ジエチル(84.3g、713mmol、2.0当量)のTHF(600mL)中における溶液に、LHMDS(THF中1.0M、713mL、713mmol、2.0当量)を−78℃で迅速に滴加した。混合物を20℃に温め、16時間撹拌した。追加のLHMDS(250mL、250mmol、1.0M)を添加し、混合物を20℃で4時間撹拌した。混合物を1N HCl(1L)中に注ぎ、1時間撹拌した。混合物をEtOAc(3×500mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブライン(400mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。濾過および濃縮後、残留物を石油エーテル/EtOAc(10/1)で洗浄すると、エチル 4−エトキシ−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート (4b)が黄色固体(57g、収率75%)として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ 5.38 (s, 1H), 4.21 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.91 (qd, J = 7.1, 2.2 Hz, 2H), 3.31 (dd, J = 8.9, 5.0 Hz, 1H), 2.56 (dt, J = 17.0, 5.4 Hz, 1H), 2.51 - 2.25 (m, 2H), 2.25 - 2.06 (m, 1H), 1.36 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 213 (M + H)。
【0194】
工程2:7−オキソ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート (4c)の合成
エチル 4−エトキシ−2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−カルボキシレート (4b)(220g、1.03mol、1.0当量)の70%水性酢酸(1.5L)中における溶液を、60℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮して乾燥させた。結果として得られた残留物をベンゼン(3×)からの共沸蒸留により乾燥させると、粗製のジケトンが得られた。ジケトンのベンゼン(800mL)中における溶液に、エチレングリコール(70g、1.13mmol、1.1当量)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(19.57g、1.03mmol、1.0当量)を添加した。フラスコにディーンスタークトラップで蓋をして、混合物を2時間加熱還流した。室温まで冷却した後、溶液を飽和水性NaHCO
3で塩基性にした。生成物をEtOAc(3×2L)で抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発させて乾燥させた。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、2% EtOAc/ヘキサン類)により精製すると、エチル 7−オキソ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート (4c)が黄色の油として得られた(48g、収率21%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 4.19 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.97-3.82 (m, 5H), 2.49 - 2.42 (m, 2H), 2.27 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.69 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 1.23 (t, J = 7.1 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 229 (M + H)。
【0195】
工程3:5’,8’−ジヒドロ−3’H−スピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−キナゾリン]−4’(6’H)−オン (4d)の合成
エチル 7−オキソ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート (4c)(48g、210.5mmol、1.0当量)、ホルムアミジン酢酸塩(43.78g、421mmol、2.0当量)およびNaOMe(22.7g、421mmol、2.0当量)のMeOH(500mL)中における混合物を、4時間還流させた。反応混合物を濃縮して乾燥させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCM/MeOH = 20/1)により精製すると、5’,8’−ジヒドロ−3’H−スピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−キナゾリン]−4’(6’H)−オン (4d)が黄色固体として得られた(29g、収率66%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.99 (s, 1H), 4.01 - 3.89 (m, 4H), 2.70 (s, 2H), 2.47 (dd, J = 13.8, 7.3 Hz, 2H), 1.78 (t, J = 6.6 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 209 (M + H)。
【0196】
工程4:tert−ブチル 4−(5’,8’−ジヒドロ−6’H−スピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−キナゾリン]−4’−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (4e)の合成
5’,8’−ジヒドロ−3’H−スピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−キナゾリン]−4’(6’H)−オン (4d)(29g、139.4mmol、1.0当量)、tert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(38.9g、209.1mmol、1.5当量)およびBOP試薬(123.2g、278.8mmol、2.0当量)のDMF(300mL)中における混合物にDBU(63.56g、418.2mmol、3.0当量)を添加し、混合物を20℃で16時間撹拌した。EtOAc(500mL)を添加し、混合物をH
2O(3×300mL)で洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させた。濾過および濃縮後、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/EtOAc = 2/3)により精製すると、tert−ブチル 4−(5’,8’−ジヒドロ−6’H−スピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−キナゾリン]−4’−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (4e)が黄色の油として得られた(25g、収率47.5%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.48 (s, 1H), 3.97 (td, J = 6.4, 1.9 Hz, 4H), 3.46 - 3.42 (m, 4H), 3.32 - 3.27 (m, 4H), 2.92-2.89 (m, 2H), 2.68 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.81 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.42 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 377 (M + H)。
【0197】
工程5:4−(ピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロキナゾリン−7−オール (4f)の合成
tert−ブチル 4−(5’,8’−ジヒドロ−6’H−スピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−キナゾリン]−4’−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (4e)(25g、66.31mmol、1.0当量)のTHF(300mL)中における溶液に、HCl(1,4−ジオキサン中4.0N、60mL、240mmol、3.6当量)を添加し、混合物を50℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費を示した。混合物を濃縮して乾燥させると、4−(ピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロキナゾリン−7−オール (4f)が得られ、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 233 (M + H)。
【0198】
工程6:tert−ブチル 4−(7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (4g)の合成
粗製の4−(ピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロキナゾリン−7−オール 塩酸塩 (4f)のTHF(300mL)、H
2O(60mL)およびEtOAc(100mL)中における溶液を、pH=7に調整し、(Boc)
2O(15.18g、69.62mmol、1.05当量)を添加した。次いで、K
2CO
3(9.15g、66.31mmol)を添加し、混合物を20℃で30分間撹拌した。混合物をEtOAc(2×400mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブライン(400mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。濾過および濃縮後、残留物をEtOAc/石油エーテル(1/40)で摩砕処理すると、tert−ブチル 4−(7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (4g)(16g、収率73%、2工程)が黄色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.62 (s, 1H), 3.68 (s, 2H), 3.57 (dd, J = 6.2, 3.9 Hz, 4H), 3.44 - 3.32 (m, 4H), 2.92 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.65 - 2.52 (m, 2H), 1.49 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 333 (M + H)。
【0199】
工程7:tert−ブチル 4−(7−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (Int−4)の合成
磁気撹拌子を備えた50mLフラスコに、tert−ブチル 4−(7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (4g)(1.0g、3.008mmol、1.0当量)およびTHF(10mL)を入れた。混合物を−78℃に冷却した。LHMDS(THF中1.0M、3.01mL、3.01mmol、1.0当量)を添加した。10分後、PhNTf
2(1.02g、2.86mmol、0.95当量)を添加した。混合物を−78℃で2時間撹拌し、次いで室温に一夜温めた。LCMS分析は、所望される生成物の形成および出発物質の完全な消費を示した。混合物を1M水性NaHCO
3(10mL)で停止させ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機性物質を合わせて水およびブラインで洗浄し、次いで無水MgSO
4で乾燥させた。混合物を濾過し、濃縮して乾燥させると、残留物が得られ、それをフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→60% EtOAc/ヘプタン類)により精製すると、tert−ブチル 4−(7−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (Int−4)(1.4g、収率100%)が淡黄色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.66 - 8.59 (m, 1H), 6.62 - 6.42 (m, 1H), 3.62 - 3.49 (m, 4H), 3.38 - 3.22 (m, 4H), 3.00 - 2.87 (m, 2H), 2.78 - 2.65 (m, 2H), 1.49 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 465 (M + H)。
【0200】
スキーム5に従う6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール (Int−5)の調製。
【0201】
スキーム5:
【0202】
【化42】
【0203】
工程1:4−クロロ−2−フルオロ−5−メチルアニリン (5b)の合成
1−クロロ−5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン (5a)(23.0g、121mmol)のEtOH/H
2O(200mL、1:1)中における溶液に、12M HCl(10.1mL、121mmol)を添加した。混合物を80℃に加熱し、Fe(23.7g、425mmol)を30分間の期間をかけてゆっくりと添加した。混合物を同じ温度で1時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質が消費されたことおよび所望される生成物が形成されたことを示した。混合物を25℃に冷却し、酢酸エチル(300mL)で希釈し、飽和水性NaHCO
3でpH=8〜9に塩基性化した。層を濾過し、分離し、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、4−クロロ−2−フルオロ−5−メチルアニリン (5b)が黄色固体として得られた(18.0g、収率93%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.08 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 2.15 (s, 3H). LCMS (ESI) m/z 160, 162 (M + H)。
【0204】
工程2:2−ブロモ−4−クロロ−6−フルオロ−3−メチルアニリン (5c)の合成
4−クロロ−2−フルオロ−5−メチルアニリン (5b)(18.7g、117mmol)のDMF(150mL)中における溶液に、NBS(20.9g、117mmol)を0℃でゆっくりと添加した。次いで、混合物を25℃まで温め、1時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質が消費されたことおよび所望される生成物が形成されたことを示した。混合物を飽和水性NaHCO
3で停止させ、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。有機層を合わせて水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、120g、石油エーテル/酢酸エチル=98:2)により精製すると、2−ブロモ−4−クロロ−6−フルオロ−3−メチルアニリン (5c)が黄色固体として得られた(22.1g、収率79%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.30 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 5.45 (s, 2H), 2.36 (d, J = 1.0 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 238, 240 (M + H)。
【0205】
工程3:3−ブロモ−1−クロロ−5−フルオロ−4−ヨード−2−メチルベンゼン (5d)の合成
濃H
2SO
4(62mL)のH
2O(250mL)中における溶液に、2−ブロモ−4−クロロ−6−フルオロ−3−メチルアニリン (5c)(22.1g、93mmol)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、5℃に冷却した。H
2O(20mL)中のNaNO
2(7.1g、102mmol)を、滴加した。結果として得られた混合物を、5℃で20分間撹拌し、KI(62g、370mmol)のH
2O(50mL)中における溶液に添加し、それを5℃で20分間撹拌し、次いで25℃で18時間温めた。TLC分析(石油エーテル)は、出発物質が消費されたことを示した。混合物を水(150mL)で停止させ、酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。有機層を合わせて飽和水性Na
2SO
3およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、120g、石油エーテル)により精製すると、3−ブロモ−1−クロロ−5−フルオロ−4−ヨード−2−メチルベンゼン (5d)が淡黄色固体として得られた(18g、収率56%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.60 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 2.56 (d, J = 1.1 Hz, 3H)。
【0206】
工程4:2−ブロモ−4−クロロ−6−フルオロ−3−メチルベンズアルデヒド (5e)の合成
3−ブロモ−1−クロロ−5−フルオロ−4−ヨード−2−メチルベンゼン (5d)(17.5g、50.1mmol)のTHF(100mL)中における溶液に、n−BuLi(ヘキサン類中2.5M、20mL、50mmol)を−100℃で滴加した。混合物を同じ温度で30分間撹拌した。乾燥DMF(4.0g、55mmol)を添加し、混合物を−100℃で20分間撹拌した。TLC(石油エーテル)は、出発物質のほとんど全てが消費されたことおよび所望される生成物が形成されたことを示した。粗製の反応混合物を1N HClで停止させた。水を混合物に添加し、水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。有機層を合わせてH
2Oで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、120g、石油エーテル/酢酸エチル=97:3)により精製すると、2−ブロモ−4−クロロ−6−フルオロ−3−メチルベンズアルデヒド (5e)が黄色固体として得られた(8.6g、収率68%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.18 (s, 1H), 7.75 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 2.52 - 2.50 (m, 3H). LCMS (ESI) m/z 251, 253 (M + H)。
【0207】
工程5:4−ブロモ−6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール (5f)の合成
4−ブロモ−6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール (5f)(6.7g、収率80%)を、反応が90℃で21時間行われたことを除いて、5−ブロモ−4−メトキシ−1H−インダゾール (3d)を調製するために用いられた手順に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.43 (s, 1H), 8.00 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 2.53 (s, 3H). LCMS (ESI) m/z 245, 247 (M + H)。
【0208】
工程6:4−ブロモ−6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (5g)の合成
4−ブロモ−6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (5g)(5.7g、収率73%)を、反応が80℃においてTHF中で行われたことを除いて、4−ブロモ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (1b)を調製するために用いられた手順に従って調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.05 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 5.88 (dd, J = 9.6, 2.4 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.80 - 3.73 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.38 - 2.31 (m, 1H), 2.05 - 1.94 (m, 2H), 1.71 (dd, J = 9.1, 3.3 Hz, 1H), 1.57 (dt, J = 9.1, 4.6 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 329, 331 (M + H)。
【0209】
工程7:6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール (Int−5)の合成
4−ブロモ−6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール (7g、20mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(5.93g、23.4mmol)、KOAc(6.25g、63.7mmol)およびPd(dppf)Cl
2(0.777g、1.06mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)中における混合物を、N
2下で16時間85℃に加熱した。LCMS分析は、出発物質のほとんどが消費されたことを示した。混合物を25℃に冷却し、濾過した。濾液を濃縮した。残留物をH
2O(80mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜10%EtOAc/石油エーテル)により精製すると、6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール (Int−5)(7.4g、収率90%、純度65%)が白色固体として得られ、それには6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾールが混入していた。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.19 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 5.85 (dd, J = 9.6, 2.5 Hz, 1H), 3.90 - 3.82 (m, 1H), 3.80 - 3.68 (m, 1H), 2.59 (s, 3H), 2.44 - 2.26 (m, 1H), 2.10 - 1.98 (m, 1H), 1.97 - 1.86 (m, 1H), 1.79 - 1.66 (m, 1H), 1.64 - 1.50 (m, 2H), 1.38 (s, 12H). LCMS (ESI) m/z 377, 379 (M + H)。
【0210】
実施例の調製:
実施例A1 (スキームA):1−{4−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
実施例A2 (スキームA):1−{4−[(7R)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
実施例A3(スキームA):1−{4−[(7S)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
スキームA:
【0211】
【化43】
【0212】
工程1:3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−1)の合成
磁気撹拌子を備えた25mLフラスコに、[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸 (Int−1)(650mg、2.5mmol、1.0当量)、[RhCl(COD)]
2(61.6mg、0.125mmol、0.05当量)およびNaHCO
3(620mg、5.0mmol、2.0当量)を入れた。フラスコに窒素をパージし、次いで水(12.5mL)およびシクロヘキサノン(721mg、7.5mmol、3.0当量)を添加した。混合物を80℃で一夜撹拌した。LCMS分析は、ボロン酸の完全な消費を示した。反応を室温まで冷却した。混合物を分液漏斗中に注ぎ、EtOAc(2×25mL)で抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Biotage、25g SiO
2、25% EtOAc/ヘプタン類)により精製すると、3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−1)(ジアステレオ異性体の1:1混合物、680mg、収率87%)が透明な油として得られ、それは、静置すると凝固して灰白色固体になった。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.18 (s, 1H), 7.39 (dd, J = 8.5, 3.2 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.71 (dt, J = 9.5, 2.5 Hz, 1H), 4.05 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.84 - 3.69 (m, 1H), 3.54 (tt, J= 13.1, 3.9 Hz, 1H), 3.01 (t, J= 13.9 Hz, 1H), 2.68 - 2.48 (m, 4H), 2.43 (s, 3H), 2.41 - 2.35 (m, 1H), 2.34 - 2.22 (m, 1H), 2.19 (s, 1H), 2.12 - 1.92 (m, 2H), 1.94 - 1.75 (m, 3H), 1.69 (d, J = 3.1 Hz, 1H). LCMS (ESI) m/z 313 (M + H)。
【0213】
工程2:3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−2)の合成
磁気撹拌子を備えた50mLフラスコに、3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−1)(677mg、2.2mmol、1.0当量)、炭酸ジエチル(3mL)およびTHF(6mL)を入れた。水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液、217mg、5.4mmol、2.5当量)を一度に添加した。フラスコに還流凝縮器を装備させ、次いで混合物を70℃に加熱した。1時間後、反応をLCMSによりチェックし、それは、出発物質の消費およびジアステレオ異性体の複合混合物としての生成物の形成を示した。反応を分液漏斗中に注ぎ、EtOAcで希釈し、飽和水性NH
4Clで洗浄した。水層をEtOAcで抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、25g SiO
2、10→25% EtOAc/ヘプタン類)により精製すると、3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−2)が黄色の油として得られ(680mg、収率82%)、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 385 (M + H)。
【0214】
工程3:7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (A−3)の合成
磁気撹拌子を装備した2ドラムバイアル(2 dram vial)に、エチル 4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (A−2)(384mg、1.0mmol、1.0当量)およびホルムアミジン酢酸塩(521mg、5.0mmol、5.0当量)を入れた。ナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、20mL、10.0mmol、10当量)を添加し、混合物を一夜加熱還流させた。反応を室温まで冷却し、濃縮して乾燥させた。残留物をEtOAc中で溶解させ、飽和水性NH
4Clで洗浄した。水層をEtOAcで抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、10g SiO
2、100% EtOAc→15% EtOH/EtOAc)により精製すると、7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (A−3)が白色固体として得られた(ジアステレオ異性体の1:1混合物、364mg、収率48%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.06 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.39 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.70 (dd, J = 9.4, 2.7 Hz, 1H), 4.04 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.74 (td, J = 11.1, 2.8 Hz, 1H), 3.52 (tdd, J = 12.4, 5.2, 2.9 Hz, 1H), 3.24 (dd, J = 17.3, 11.7 Hz, 1H), 2.98 (dd, J= 17.3, 5.0 Hz, 1H), 2.88 (dd, J= 18.4, 4.6 Hz, 1H), 2.67 - 2.52 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.39 - 2.23 (m, 1H), 2.20 - 2.02 (m, 3H), 1.81 - 1.61 (m, 3H). LCMS (ESI) m/z 365 (M + H)。
【0215】
工程4:tert−ブチル 4−{7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (A−4)の合成
磁気撹拌子を備えた10mLフラスコに、7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (A−3)(364mg、1.0mmol、1.0当量)、DMF(2.5mL)、DBU(304mg、2.0mmol、2.0当量)、BOP試薬(464mg、1.05mmol、1.05当量)およびtert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(233mg、1.25mmol、1.25当量)を入れた。混合物を65℃に一夜加熱した。LCMS分析は、ジアステレオ異性体の1:1混合物としての所望される生成物への変換を示した。反応を室温まで冷却し、水を添加した。白色固体が形成され、それを濾過により収集した。フィルターケーキを水で洗浄し、真空下で乾燥させた。結果として得られた固体をEtOAc(30mL)中で溶解させ、0.1N HCl(2×20mL)およびブラインで洗浄した。有機性溶液を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(Biotage、25g SiO
2、60→100% EtOAc/ヘプタン類)により精製すると、tert−ブチル 4−{7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレートが灰白色固体として得られた(ジアステレオ異性体の1:1混合物、327mg、収率61%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.55 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.32 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.62 (ddd, J = 9.5, 4.2, 2.8 Hz, 1H), 4.00 - 3.88 (m, 1H), 3.73 - 3.62 (m, 1H), 3.56 (t, J = 3.5 Hz, 3H), 3.43 (d, J = 9.9 Hz, 4H), 3.30 - 3.16 (m, 3H), 3.08 (dd, J = 18.8, 6.3 Hz, 1H), 2.81 - 2.61 (m, 3H), 2.56 - 2.43 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.24 - 1.99 (m, 4H), 1.75 - 1.63 (m, 2H), 1.42 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 533 (M + H)。
【0216】
工程5:7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (A−5)の合成
磁気撹拌子を備えた25mLフラスコに、tert−ブチル 4−{7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (A−4)(325mg、0.61mmol、1.0当量)、MeOH(6.1mL)およびHCl(1,4−ジオキサン中4.0N、3.1mL、12.2mmol、20当量)を入れた。反応を一夜撹拌しておいた。LCMS分析は、完全に脱保護された生成物の形成を示した。反応を濃縮して乾燥させると、7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (A−5)(214mg、収率100%)が褐色の油として得られた。それをそれ以上精製せずに次の工程に用いた。LCMS (ESI) m/z 349 (M + H)。
【0217】
工程6:1−{4−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A1)の合成
磁気撹拌子を備えた25mLフラスコに、7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (A−5)(34.8mg、0.1mmol、1.0当量)、DCM(4mL)、TEA(101mg、1.0mmol、10当量)および塩化アクリロイル(13.6mg、0.15mmol、1.5当量)を入れた。2時間後、反応をLCMSによりチェックし、それは、所望される生成物への変換を示した。反応を濃縮して乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage、10g SiO
2、20% EtOH/EtOAc)により精製すると、1−{4−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オンが白色固体として得られた(14.7mg、収率37%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.58 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.29 (d, J= 9.9 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.53 (dd, J = 16.7, 10.6 Hz, 1H), 6.27 (dd, J = 16.8, 1.7 Hz, 1H), 5.74 (dd, J = 10.6, 1.7 Hz, 1H), 4.11 - 3.63 (m, 9H), 3.25 - 3.15 (m, 2H), 3.01 - 2.83 (m, 1H), 2.84 - 2.70 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.32 - 2.06 (m, 2H). LCMS (ESI) m/z 403 (M + H)。
【0218】
工程7:1−{4−[(7R)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A2)および1−{4−[(7S)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A3)の合成
磁気撹拌子を備えた25mLフラスコに、7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン(214mg、0.614mmol、0.614当量)、DCM(10mL)、TEA(621mg、6.14mmol、10当量)および塩化アクリロイル(83.3mg、0.92mmol、1.5当量)を入れた。1時間後、反応を濃縮して乾燥させた。残留物をChrialpak AD−3(4.6mm×100mm、3ミクロン粒径)カラム上でのキラルSFCにより精製し、それを120barにおいて25℃で保たれたCO
2中で40%IPAにより溶離した。4.0mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=1.62分およびRt
(ピーク2)=1.62分を与えた。1−{4−[(7R)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A2)(ピーク1):36mg、>99% ee、収率15%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.94 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.30 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.85 (dd, J = 16.7, 10.4 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 16.7, 2.4 Hz, 1H), 5.72 (dd, J= 10.4, 2.4 Hz, 1H), 3.85 - 3.70 (m, 2H), 3.69 - 3.57 (m, 3H), 3.55 - 3.48 (m, 2H), 3.30 - 3.23 (m, 2H), 3.20 - 3.07 (m, 1H), 3.05 - 2.88 (m, 2H), 2.70 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.36 - 2.20 (m, 1H), 2.00 (d, J = 12.4 Hz, 1H); [α]
d22= -44.0 (C=0.1, CHCl
3); LCMS (ESI) m/z 403 (M + H)。1−{4−[(7S)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A3)(ピーク2):34.3mg、約98% ee、収率14%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.94 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.30 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.85 (dd, J = 16.7, 10.5 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 16.7, 2.4 Hz, 1H), 5.72 (dd, J= 10.5, 2.4 Hz, 1H), 3.86 - 3.69 (m, 2H), 3.70 - 3.57 (m, 3H), 3.57 - 3.44 (m, 2H), 3.30 - 3.22 (m, 2H), 3.15 (dd, J= 18.3, 11.5 Hz, 1H), 3.04 - 2.87 (m, 2H), 2.70 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.35 - 2.19 (m, 1H), 2.00 (d, J = 12.3 Hz, 1H); [α]
d22= +53.3° (C=0.2, CHCl
3); LCMS (ESI) m/z 403 (M + H)。
【0219】
表A中の実施例は、スキームAにおける類似の化学ならびに1−{4−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A1)および[(6R,7R)−rel−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]メタノール (A−7)を調製するために用いられた手順を用いて調製された。以下の実施例は、実施例A1を調製するために用いられた例示された手順に対する重要ではない変更または置換により作製され、当業者はそれを実現することができるであろう。
【0220】
【表1-1】
【0221】
【表1-2】
【0222】
以下の調製において詳述される中間体A−6は、方法Aに従って実施例A7を与える。しかし、この実施例は、完全性のために必要とされる脱保護工程およびこの化学が下記に含まれているため、先行する実施例の合成範囲から外れている。最終的な実施例を与えるためのその後の化学は、方法Aの実施例に類似しており、当業者が理解し得る最小限の追加または変更がある。
【0223】
[(6R,7R)−rel−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]メタノール (A−7)の合成
【0224】
【化44】
【0225】
10mLのステンレス鋼の反応容器に、tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (A−6)(340mg、0.52mmol、1.0当量)、MeOH(5.2mL)およびHCl(1,4−ジオキサン中4.0N、0.26mL、1.0mmol、2.0当量)を入れた。Pd/C(10%装填、70mg)を添加し、容器をH
2で8barに加圧し、50℃に一夜加熱した。LCMS分析は、完全な脱ベンジルとTHPおよびBoc基の部分的な脱保護を示した。粗製の反応物をセライトの薄いパッドを通して濾過した。混合物をロータリーエバポレーター(rotovap)上で濃縮し、次いでMeOH(6mL)中で溶解させた。追加のHCl(1,4−ジオキサン中4.0N、1.3mL、5.2mmol、10当量)を、完全な脱保護を誘導するために添加した。混合物を一夜撹拌しておいた。混合物を濃縮して乾燥させると、[(6R,7R)−rel−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]メタノール (A−7)が灰白色固体として得られ(195mg、収率99%)、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 379 (M + H)。
【0226】
【表2】
【0227】
実施例B1(スキームB):1−{6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル}プロパ−2−エン−1−オンを、ライブラリ形式で調製した。
【0228】
スキームB:
【0229】
【化45】
【0230】
工程1:4−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (B−1)の合成
40mLバイアルに、7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (A−4)(300mg、0.825mmol、1.0当量)、POCl
3(5mL)およびトルエン(5mL)を入れた。DIPEA(320mg、2.475mmol、3.0当量)を添加した。バイアルに蓋をして、110℃で16時間振盪した。溶媒を減圧下で除去すると、4−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (B−1)が得られ、それをそれ以上精製せずに直接次の工程において用いた。
【0231】
工程2:tert−ブチル 6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン−2−カルボキシレート (B−2)の合成
8mLバイアルに、tert−ブチル 2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン−2−カルボキシレート(90μmol、1.2当量)の溶液を入れた。TEA(225μmol、3.0当量)をバイアルに添加した後、4−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (B−1)(75μmol、1.0当量)のNMP(0.9mL)中における溶液を添加した。バイアルに蓋をして、130℃で16時間振盪した。LCMS分析は、反応が完了したことを示している。溶媒を真空中で除去し、結果として得られた残留物を分取TLCにより精製すると、tert−ブチル 6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン−2−カルボキシレート (B−2)が得られた。
【0232】
工程3:4−(2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (B−3)の合成
8mLバイアルにtert−ブチル 6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン−2−カルボキシレート (B−2)およびHCl(MeOH中4.0M、750μL)を入れた。バイアルに蓋をして、30℃で2時間振盪した。LCMS分析は、反応が完了したことを示した。溶媒を真空下で除去すると、4−(2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (B−3)が得られ、それをそれ以上精製せずに用いた。
【0233】
工程4:1−{6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例B1)の合成
4−(2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (B−3)を含有するバイアルに、飽和水性NaHCO
3(500μL)、THF(500μL)および塩化アクリロイルの溶液(THF中0.15M、500μL、75μmol、1.0当量)を添加した。バイアルに蓋をして、30℃で2時間振盪した。LCMS分析は、生成物への変換を示した。混合物をEtOAc(3×1.5mL)で抽出した。有機性物質を合わせて無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を分取HPLC(Agela Durashell C18、150×25mm、5μm、アセトニトリルおよび水(0.22%ギ酸)の0〜35%勾配、30mL/分)により精製すると、1−{6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例B1)が得られた。LCMS (ESI) m/z 414 (M + H)。
【0234】
表Bにおける実施例は、スキームBにおける類似の化学および1−{6−[7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]−2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタ−2−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例B1)を調製するために用いられた手順を用いてライブラリ形式で調製された。以下の実施例は、実施例B1を調製するために用いられた例示された手順に対する重要ではない変更または置換により作製され、当業者はそれを実現することができるであろう。
【0235】
【表3】
【0236】
実施例C1 (スキームC):tert−ブチル 4−{2−クロロ−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート
スキームC:
【0237】
【化46】
【0238】
工程1:エチル 4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (C−1)の合成
エチル 4−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (A−2)(11.5g、29.9mmol、1.0当量)のMeOH(400mL)中における溶液に、尿素(3.59g、59.8mmol、2.0当量)およびNaOMe(3.23g、59.8mmol、2.0当量)を添加した。反応を80℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物の形成を示した。混合物を濃縮して乾燥させ、粗製の残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、10% MeOH/DCM)により精製すると、エチル 4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (C−1)(2.3g、収率20%)が得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.95 (s, 1H), 10.69 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 9.8, 2.5 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.79 - 3.65 (m, 1H), 3.45 - 3.36 (m, 1H), 2.94 - 2.77 (m, 1H), 2.57 - 2.47 (m, 1H), 2.46 - 2.34 (m, 5H), 2.31 - 2.15 (m, 2H), 2.09 - 1.97 (m, 1H), 1.93 (dd, J = 13.3, 3.2 Hz, 1H), 1.84 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 1.79 - 1.65 (m, 1H), 1.62 - 1.50 (m, 2H). LCMS (ESI) m/z 381 (M + H)。
【0239】
工程2:2,4−ジクロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (C−2)の合成
エチル 4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (C−1)(2.3g、6.0mmol)のPOCl
3(30mL)中における溶液を、105℃で2時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の完全な消費を示した。混合物を濃縮して乾燥させた。残留物をDCM(30mL)で希釈し、TEAを添加してpHを8に調整した。溶媒を蒸発させた。粗製の残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、33% EtOAc/PE)により精製すると、2,4−ジクロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (C−2)(1g、収率50%)が得られた。LCMS (ESI) m/z 333 (M + H)。
【0240】
工程3:tert−ブチル 4−[2−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−カルボキシレート (C−3)の合成
2,4−ジクロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (C−2)(1g、3mmol、1.0当量)のDMF(30mL)中における溶液に、tert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(671mg、3.6mmol、1.2当量)およびDIPEA(776mg、6mmol、2.0当量)を添加した。反応を80℃で2時間撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物への変換を示した。反応混合物を室温まで冷却し、分液漏斗の中に注いだ。水(50mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して乾燥させた。粗製の物質をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、25% EtOAc/PE)により精製すると、tert−ブチル 4−[2−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−カルボキシレート (C−3)(1g、収率70%)が得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.04 (s, 1H), 7.32 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.72 - 3.43 (m, 8H), 3.44 - 3.35 (m, 2H), 3.30 (dd, J = 19.2, 11.5 Hz, 1H), 3.14 (dd, J = 19.1, 6.4 Hz, 1H), 2.79 - 2.66 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.32 - 2.02 (m, 2H), 1.49 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 483 (M + H)。
【0241】
工程4:tert−ブチル 4−{2−クロロ−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (C−4)の合成
tert−ブチル 4−[2−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−カルボキシレート (C−3)(520mg、1.08mmol、1.0当量)のDCM(400mL)中における0℃の溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(272mg、3.23mmol、3.0当量)および4−トルエンスルホン酸ピリジニウム(pridinium 4−toluenesulfonate)(27.1mg、0.108mmol、0.1当量)を添加した。反応を20℃に温め、18時間撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物への変換を示した。混合物を濃縮して乾燥させ、粗製の残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、50% EtOAc/PE)により精製すると、tert−ブチル 4−{2−クロロ−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (C−4)(500mg、収率82%)が得られた。LCMS (ESI) m/z 567 (M + H)。
【0242】
工程5:tert−ブチル 4−{2−(2−メトキシエトキシ)−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (C−5)の合成
tert−ブチル 4−{2−クロロ−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (C−4)(200mg、0.353mmol、1.0当量)の1,4−ジオキサン(20mL)中における溶液に、2−メトキシエタン−1−オール(107mg、1.41mmol、4.0当量)およびNaH(鉱油中60%分散液、70.5mg、1.76mmol、5.0当量)を添加した。反応を90℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物への変換を示した。反応を水(10mL)の添加により停止させた。混合物を分液漏斗中に注ぎ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して乾燥させた。粗製の残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、50% EtOAc/PE)により精製すると、tert−ブチル 4−{2−(2−メトキシエトキシ)−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (C−5)(200mg、収率94%)が得られた。LCMS (ESI) m/z 607 (M + H)。
【0243】
工程6:2−(2−メトキシエトキシ)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (C−6)の合成
tert−ブチル 4−{2−(2−メトキシエトキシ)−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (C−5)(200mg、0.33mmol、1.0当量)のDCM中25%TFA(20mL)中における溶液を、20℃で2時間撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物への変換を示した。反応混合物を濃縮して乾燥させると、2−(2−メトキシエトキシ)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (C−6)(120mg、収率86%)が得られ、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 423 (M + H)。
【0244】
工程7:1−{4−[2−(2−メトキシエトキシ)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例C1)
2−(2−メトキシエトキシ)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (C−6)(120mg、0.284mmol、1.0当量)のEtOAc(10mL)中における溶液に、飽和NaHCO
3の溶液(10mL)を添加した。塩化アクリロイル(31mg、0.341mmol、1.2当量)のEtOAc中における溶液を添加し、反応を20℃で20分間撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物への変換を示した。反応混合物を分液漏斗中に注ぎ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して乾燥させた。粗製の残留物を分取HPLC(Gemini 5u C18、150×21.2mm、40〜50%アセトニトリル、20mL/分)により精製すると、1−{4−[2−(2−メトキシエトキシ)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例C1)(25.7mg、収率19%)が得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.14 - 7.94 (m, 1H), 7.30 (d, J= 7.7 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.60 (dd, J = 16.7, 10.6 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 4.46 (s, 2H), 4.07 - 3.88 (m, 1H), 3.78 (d, J = 32.0 Hz, 4H), 3.63 (s, 4H), 3.52 - 3.08 (m, 7H), 2.75 (s, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.21 (d, J = 32.3 Hz, 2H). LCMS (ESI) m/z 477 (M + H)。
【0245】
表Cにおける実施例は、スキームCにおける類似の化学および1−{4−[2−(2−メトキシエトキシ)−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例C1)を調製するために用いられた手順を用いて調製された。以下の実施例は、実施例C1を調製するために用いられた例示された手順に対する重要ではない変更または置換により作製され、当業者はそれを実現することができるであろう。
【0246】
【表4-1】
【0247】
【表4-2】
【0248】
【表4-3】
【0249】
【表4-4】
【0250】
【表4-5】
【0251】
実施例D1(スキームD):1−(4−{(6R,7R)−7−[5−(ヒドロキシメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
スキームD:
【0252】
【化47】
【0253】
2個の無菌の250mL Nalgeneフラスコ(バッフル付き、通気孔付き)のそれぞれに、25mLの無菌Iowa培地(デキストロース(20g)、栄養大豆粉(Nutrisoy flour)(5g)、NaCl(5g)、酵母抽出物(5g)、K
2HPO
4(5g)、P2000消泡剤(1mL)、脱イオン水(1000mL))を入れた。pHを1N HClで7.0に調整し、溶液を滅菌するためにオートクレーブした(121℃、25分/L))。ストレプトマイセス・スペクタビリス(Streptomyces spectabilis)ATCC 27465の解凍された増殖性ストック(vegetative stock)での溶液(0.25mL)を、それぞれのフラスコに添加した。フラスコに蓋をして、2”スロー(throw)ロータリーシェーカー(Innova 4900、210rpm)上で30℃で2日間インキュベートした。1−{4−[(6R,7R)−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例A6)(5mg、12μmol)のDMSO(1mL)中における溶液を、それぞれのフラスコに添加した。フラスコに蓋をして、上記のようにインキュベートした。5日後、それぞれの培養に関する2個のフラスコを合わせて分液漏斗中に注いだ。溶液をEtOAc(2×50mL)で抽出し、有機性物質を合わせて無水MgSO
4のパッドを通して濾過した。フィルターケーキをEtOAc(20mL)で洗浄し、有機性物質を合わせて濃縮して乾燥させた。粗製の物質をPrinceton Methane Sulfonamide(10mm×250mm、5ミクロン粒径)カラム上での分取SFCにより精製し、それを25℃において100barで保たれたCO
2中で60% MeOHで、10mL/分の流速で溶離すると、1−(4−{(6R,7R)−7−[5−(ヒドロキシメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例D1)(11μg、収率0.2%)が得られた。LCMS (ESI) m/z 433 (M + H)。
【0254】
実施例E1(スキームE):1−{4−[(6R,7R)−7−(7−ヒドロキシ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
スキームE:
【0255】
【化48】
【0256】
1−{4−[(6R,7R)−7−(7−ヒドロキシ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例E1)(26μg、収率0.5%)を、ストレプトマイセス・スペクタビリスATCC 13273が細胞株として用いられたことを除いて、実施例D1に関する一般的な手順に従って調製した。LCMS (ESI) m/z 433 (M + H)。
【0257】
実施例F1(スキームF):1−{4−[(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
実施例F2(スキームF):1−{4−[(6S,7S)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
実施例F3(スキームF):1−{4−[(6R,7R)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン
スキームF:
【0258】
【化49】
【0259】
工程1:(3R,4R)−rel−4−メチル−3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (F−1)の合成
(3R,4R)−rel−4−メチル−3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (F−1)(118g、収率90%、>20:1dr)を、KOSiMe
3が1,4−ジオキサン/H
2O(20:1)の溶媒混合物中の塩基として用いられたことを除いて、3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−1)の合成に関する手順に従って調製し、所望される生成物が黄色のゴムとして得られた。LCMS (ESI) m/z 327 (M + H)。
【0260】
工程2:エチル (4R,5R)−rel−5−メチル−4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (F−2)およびエチル (2S,3R)−rel−3−メチル−2−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−6−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (F−3)の合成
エチル (4R,5R)−rel−5−メチル−4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (F−3)およびエチル (2S,3R)−rel−3−メチル−2−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−6−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (F−2)の約1:1混合物(86.8g、収率44.02%)を、3−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]シクロヘキサノン (A−2)を合成するために用いられた一般的な手順に従って調製すると、生成物が灰白色固体として得られた。LCMS (ESI) m/z 399 (M + H)。
【0261】
工程3:(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−4)の合成
エチル (4R,5R)−rel−5−メチル−4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (F−3)およびエチル (2S,3R)−rel−3−メチル−2−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−6−オキソシクロヘキサンカルボキシレート (F−2)の約1:1混合物(885mg、1.11mmol、1.0当量)ならびに3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシイミドアミド塩酸塩(411mg、2.89mmol、2.6当量)(国際公開第15089327号)の乾燥EtOH(5mL)中における撹拌溶液に、NaOEtの溶液[Na金属(204mg、8.88mmol)をエタノール(5mL)に添加することにより調製された]を添加した。結果として得られた混合物を、25℃で4時間撹拌した。LCMSは、エチル (4R,5R)−rel−5−メチル−4−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレートのみの消費を示した。混合物を濾過し、ケーキをEtOH(2×3mL)で洗浄した。濾液を合わせて濃縮した。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→10% MeOH/DCM)により精製すると、(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−4)(300mg、収率57%)がゴム状の白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.05 (s, 1H), 7.34 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.81 - 5.57 (m, 1H), 4.18 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 4.04 (t, J = 12.6 Hz, 3H), 3.75 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 3.33 (s, 1H), 3.21 (s, 1H), 3.16 - 3.03 (m, 1H), 2.87 (dd, J= 17.3, 4.6 Hz, 1H), 2.70 (dd, J= 18.1, 4.4 Hz, 1H), 2.56 (s, 1H), 2.42 (s, 4H), 2.28 (s, 6H), 2.09 (dd, J = 28.1, 10.2 Hz, 3H), 1.81 - 1.60 (m, 3H), 0.74 (s, 3H). LCMS (ESI) m/z 477 (M + H)。
【0262】
工程4:tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−5)の合成
磁気撹拌子を備えた250mLフラスコに、(6R,7R)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−4)(1g、2.1mmol、1.0当量)、tert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(1.95g、10.5mmol、5.0当量)およびBOP試薬(1.4g、3.15mmol、1.5当量)を入れた。MeCN(21mL)およびDBU(639mg、4.2mmol、2.0当量)を添加し、混合物を60℃に加熱した。48時間後、反応をLCMSによりチェックし、それは、所望される生成物への変換を示した。反応混合物を室温まで冷却し、分液漏斗中に注いだ。混合物をTBME(50mL)および水(20mL)の間で分配した。有機層を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、25g SiO
2、40→60% EtOAc/ヘプタン類 +2% NEt
3)により精製すると、tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−5)が灰白色固体として得られた(1.33g、収率99%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.98 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 15.0, 8.6 Hz, 1H), 7.23 - 7.15 (m, 1H), 5.68 (ddd, J= 12.6, 9.7, 2.6 Hz, 1H), 4.16 - 3.86 (m, 5H), 3.75 (dd, J = 10.8, 8.1 Hz, 1H), 3.62 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 3.46 (d, J = 11.2 Hz, 3H), 3.34 - 3.03 (m, 6H), 2.70 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 2.64 - 2.50 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.32 (q, J = 11.9, 11.0 Hz, 2H), 2.21 (s, 6H), 2.15 (s, 1H), 2.06 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 1.80 - 1.72 (m, 3H), 1.49 (s, 9H), 0.76 (d, J = 5.6 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 645 (M + H)。
【0263】
工程5:N,N−ジメチル−1−[(6R,7R)−rel−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]アゼチジン−3−アミン (F−6)の合成
tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−[5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−5)(125mg、0.194mmol、1.0当量)のDCM(8mL)中における撹拌溶液に、TFA(2mL)を添加した。結果として得られた溶液を、25℃で72時間撹拌した。LCMS分析は、生成物への変換を示した。溶媒を減圧下で除去すると、N,N−ジメチル−1−[(6R,7R)−rel−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]アゼチジン−3−アミン (F−6)(89mg、収率100%)が褐色の油として得られ、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 461 (M + H)。
【0264】
工程6:1−{4−[(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F1)の合成
N,N−ジメチル−1−[(6R,7R)−rel−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]アゼチジン−3−アミン (F−6)(89mg、0.19mmol、1.0当量)のEtOAc(50mL)および飽和NaHCO
3(50mL)中における撹拌混合物に、塩化アクリロイル(17.5mg、0.193mmol、1.0当量)のEtOAc(5mL)中における溶液を0〜5℃で滴加した。結果として得られた混合物を、同じ温度で20分間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費を示した。有機層を分離した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0→5% MeOH/DCM)により精製すると、1−{4−[(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F1)(26mg、収率27%)が白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.94 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 16.7, 10.5 Hz, 1H), 6.14 (dd, J = 16.7, 2.4 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 10.4, 2.4 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 3.85 - 3.75 (m, 1H), 3.76 - 3.67 (m, 3H), 3.64 - 3.57 (m, 2H), 3.49 - 3.40 (m, 2H), 3.29 - 3.15 (m, 3H), 3.12 - 2.94 (m, 2H), 2.81 (dd, J = 18.3, 6.2 Hz, 1H), 2.69 - 2.61 (m, 1H), 2.60 - 2.51 (m, 1H), 2.45 - 2.34 (m, 4H), 2.09 (s, 6H), 0.68 (d, J = 6.1 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 515 (M + H)。
【0265】
工程7:1−{4−[(6S,7S)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F2)および1−{4−[(6R,7R)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F3)の合成
1−{4−[(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (218mg)をChrialpak AD−3(4.6mm×100mm、3ミクロン粒径)カラム上でのキラルSFCにより精製し、それを120barにおいて25℃で保たれたCO
2中で30% IPA + 10mM NH
3により溶離した。4.0mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=2.53分およびRt
(ピーク2)=4.58分を与えた。1−{4−[(6R,7R)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F2)(ピーク1):29.8mg、>99% ee、収率14%。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) δ 8.03 (s, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.83 (ddd, J = 14.9, 10.0, 4.1 Hz, 1H), 6.14 (dd, J = 16.6, 2.3 Hz, 1H), 5.71 (dt, J = 10.7, 1.8 Hz, 1H), 3.94 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.78 (s, 1H), 3.73 - 3.68 (m, 3H), 3.60 (s, 2H), 3.41 - 3.34 (m, 3H), 3.27 - 3.14 (m, 1H), 3.08 - 2.96 (m, 2H), 2.81 (dd, J = 18.5, 6.6 Hz, 1H), 2.67 - 2.61 (m, 2H), 2.49 - 2.34 (m, 5H), 2.07 (s, 6H), 0.68 (s, 3H); [α]
d22= -27.3° (C=0.1, MeOH); LCMS (ESI) m/z 515 (M + H)。1−{4−[(6S,7S)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F3)(ピーク2):32.7mg、約99% ee、収率15%。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) δ 8.04 (s, 1H), 7.28 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.94 - 6.72 (m, 1H), 6.25 - 5.97 (m, 1H), 5.71 (dt, J= 10.5, 1.9 Hz, 1H), 3.94 (t, J= 7.4 Hz, 2H), 3.79 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 3.74 - 3.67 (m, 3H), 3.61 (s, 2H), 3.41 - 3.34 (m, 3H), 3.31 - 3.13 (m, 1H), 3.08 - 2.97 (m, 2H), 2.81 (dd, J = 18.5, 5.8 Hz, 1H), 2.63 (d, J = 15.4 Hz, 2H), 2.49 - 2.34 (m, 5H), 2.07 (s, 6H), 0.68 (d, J = 6.3 Hz, 3H); [α]
d22= 51.2° (C=0.1, MeOH); LCMS (ESI) m/z 515 (M + H)。
【0266】
実施例F14(スキームF’):1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
スキームF’:
【0267】
【化50】
【0268】
工程1:(3R,4R)−3−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−4−メチルシクロヘキサン−1−オン (F−7)の合成
磁気撹拌子を備えたオーブン乾燥したフラスコに、6−クロロ−5−メチル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(9.4mg、25mmol)、LiOMe(1.1g、30.0mmol)および[RhCl(COD)]
2(247mg、0.50mmol)を入れた。フラスコに徹底的にN
2をパージした。脱気した1,4−ジオキサン(N
2を1時間注入してかき混ぜた)および(4R)−4−メチルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(3.58g、32.5mmol)を添加した。反応を40℃に加熱し、この温度で48時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費と所望される生成物の質量の形成を示した。反応を分液漏斗に移し、EtOAcおよび飽和水性NH
4Clの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage、50g SiO
2、15〜25% EtOAc/ヘプタン類)により精製すると、(3R,4R)−3−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−4−メチルシクロヘキサン−1−オン (F−7)(6.15g、収率68%)が濃い白色の泡状物質として得られ、それは、静置すると凝固した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.25 - 8.09 (m, 1H), 7.59 (d, J= 7.7 Hz, 1H), 5.64 (td, J = 9.7, 2.7 Hz, 1H), 4.13 - 3.93 (m, 1H), 3.86 - 3.68 (m, 1H), 3.30 (ddd, J = 14.3, 11.0, 4.3 Hz, 1H), 3.10 - 2.83 (m, 1H), 2.69 - 2.37 (m, 8H), 2.31 - 2.03 (m, 3H), 1.90 - 1.56 (m, 4H), 0.73 (dd, J = 6.5, 3.6 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 361 (M + H)。
【0269】
工程2:メチル (4R,5R)−4−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−9)およびメチル (5R,6R)−6−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−8)の合成
磁気撹拌子を備えたオーブン乾燥したバイアルフラスコに、トルエン(39.6ml、c=0.14M)、LHMDS(PhMe中1.0M、11.1mL、11.1mmol)およびTEA(6.73g、9.27mL、66.5mmol)を入れた。混合物を−78℃に冷却した。(3R,4R)−3−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−4−メチルシクロヘキサン−1−オン (F−7)(2.0g、5.54mmol)のトルエン(10mL)中における溶液を滴加し、混合物を−78℃で撹拌した。山吹色の反応溶液が、生成された。シアノギ酸メチル(566mg、0.54ml、6.65mmol)のトルエン(10mL)中における溶液を滴加した。混合物を5分間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費と所望される生成物の質量の形成を示した。反応を飽和水性NH
4Clの添加により停止させ、混合物を分液漏斗に移した。反応をEtOAcおよび水の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると(2.3g)、白色の泡状物質になった。
1H NMR分析は、粗製の物質が、主な位置異性体としてのメチル (4R,5R)−4−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−9)および少ない方の位置異性体としてのメチル (5R,6R)−6−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−8)を含むジアステレオ異性体の複合混合物であることを示した。LCMS (ESI) m/z 419 (M + H)。
【0270】
工程3:(6R,7R)−7−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−10)の合成
磁気撹拌子を備えたフラスコに、メチル (4R,5R)−4−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−9)(2.3g、5.5mmol)、3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシイミドアミド 二塩酸塩(国際公開第15089327号)(1.2g、5.5mmol)を含有する粗製の混合物を窒素の下で入れた。NaOMe(MeOH中1M、16.6mL、16.6mmol)の溶液を添加し、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。LCMS分析は、F−9の選択的かつ完全な消費と所望される生成物の質量の形成を示した。反応を飽和水性NaHCO
3で停止させ、DCM(3×)で抽出した。有機性抽出物を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、黄色固体になった。粗製の残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Isco、40g SiO
2、0〜15% MeOH/DCM +2% TEA)により精製すると、(6R,7R)−7−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−10)(1.4g、収率49%)が灰白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.24 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 5.94 - 5.74 (m, 1H), 3.98 (td, J = 8.0, 7.3, 1.9 Hz, 2H), 3.91 - 3.82 (m, 1H), 3.75 (td, J = 11.1, 9.0, 6.2 Hz, 3H), 3.40 - 3.19 (m, 2H), 3.15 - 3.03 (m, 1H), 2.94 (td, J= 14.6, 11.6, 6.8 Hz, 1H), 2.70 (dt, J= 17.5, 4.3 Hz, 1H), 2.56 - 2.47 (m, 1H, under DMSO), 2.47 - 2.29 (m, 4H), 2.06 (s, 9H), 1.80 - 1.65 (m, 1H), 1.57 (dq, J = 10.4, 6.2, 4.8 Hz, 2H), 0.63 (dd, J =9.0, 6.4 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 511 (M + H)。
【0271】
工程4:tert−ブチル 4−{(6R,7R)−7−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−11)の合成
磁気撹拌子を備えた丸底フラスコに、(6R,7R)−7−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−10)(1.4g、2.6mmol)およびtert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(3.5g、18.6mmol)を入れた。フラスコに窒素をパージし、MeCN(6.63mL、c=0.4M)、DBU(0.8mL、5.3mmol)およびBOP試薬(1.8g、4.0mmol)を添加した。反応を50℃に加熱し、この温度で24時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費と所望される生成物の質量の形成を示した。反応を室温まで冷却し、次いで水中に注いだ。混合物を1時間撹拌し、次いでMTBE(2×)で抽出した。有機層を合わせて水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮すると、黄色の残留物が得られた。その物質をフラッシュクロマトグラフィー(Isco、SiO
2、10〜15% MeOH/DCM + 2% TEA)により精製すると、tert−ブチル 4−{(6R,7R)−7−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−11)(1.8g、収率82%)が灰白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.19 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 5.84 (dd, J = 9.4, 2.4 Hz, 1H), 3.93 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 3.85 (s, 1H), 3.76 (q, J = 7.1, 6.0 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 8.5, 5.7 Hz, 2H), 3.52 (d, J = 9.5 Hz, 2H), 3.39 (dd, J = 18.6, 10.3 Hz, 5H), 3.22 - 3.10 (m, 2H), 3.03 (q, J = 6.2 Hz, 1H), 2.99 - 2.91 (m, 1H), 2.86 (td, J = 11.2, 5.8 Hz, 1H), 2.69 - 2.54 (m, 1H), 2.48 (s, 3H), 2.39 (dd, J= 22.2, 11.5 Hz, 2H), 2.07 (s, 8H), 1.82 - 1.63 (m, 1H), 1.57 (s, 2H), 1.42 (s, 9H), 0.67 (dd, J= 8.7, 6.0 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 679 (M + H)。
【0272】
工程5:1−[(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン (F−12)の合成
磁気撹拌子を備えたバイアルに、tert−ブチル 4−{(6R,7R)−7−[6−クロロ−5−メチル−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−11)(1.1g、1.5mmol)を入れた。DCM(5.1mL、c=0.3M)およびTFA(7.4g、5.0mL、66mmol)を添加した。混合物を3時間撹拌し、それは、出発物質の消費と所望される生成物の質量の形成を示した。反応混合物を注意深く水性飽和NaHCO
3中に注ぎ(ガス発生)、DCM(4回)で抽出した。有機性抽出物を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、1−[(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン (F−12)(786mg、収率100%)が得られ、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 495 (M + H)。
【0273】
工程6:1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F14)
磁気撹拌子を備えたバイアルに、1−[(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン (F−12)(1.1g、2.2mmol)およびHFIP(11mL、c=0.2M)を入れた。混合物を、固体が溶解するまで撹拌した。NaHCO
3(1.1g、13.2mmol)および塩化アクリロイル(234mg、0.21mL、2.6mmol)を添加した。5分後、LCMS分析は、所望される生成物の質量の形成と約20%の残っている出発物質を示した。追加の塩化アクリロイル(0.035mL、0.43mmol)を添加した。5分後、反応をMTBEで希釈し、分液漏斗に移し、H
2Oで洗浄した。水層をMTBEで抽出した。有機性物質を合わせて無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、黄色の残留物が得られた。粗生成物をDMSO中で溶解させ、Phenomenex Luna Omega Polar C18カラム(250×50mm、5μm粒径)を用いる分取HPLCにより精製し、それを5〜30% MeCN/H
2O(+0.1% AcOH)で、85mL/分の流速で溶離すると、1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F14)(588mg、収率47%)が灰白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.06 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.84 (dd, J= 16.7, 10.5 Hz, 1H), 6.14 (dd, J= 16.7, 2.4 Hz, 1H), 5.71 (dd, J= 10.4, 2.4 Hz, 1H), 3.94 (dd, J= 8.7, 7.0 Hz, 2H), 3.86 - 3.67 (m, 4H), 3.61 (s, 2H), 3.50 - 3.37 (m, 3H), 3.24 (d, J= 26.7 Hz, 2H), 3.08 - 2.94 (m, 2H), 2.84 (dd, J= 18.3, 6.3 Hz, 1H), 2.63 (dd, J= 15.0, 3.5 Hz, 1H), 2.47 (s, 5H), 2.08 (s, 6H), 0.68 (d, J= 6.0 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 549 (M + H)。
【0274】
実施例F5(スキームF’’):1−(4−{(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
実施例F10(スキームF’’):1−(4−{(6R,7R)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
実施例F11(スキームF’’):1−(4−{(6S,7S)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
スキームF’’:
【0275】
【化51】
【0276】
工程1:(3R,4R)−rel−3−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−4−メチルシクロヘキサン−1−オン (F−13)の合成
(5−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル)ボロン酸 (Int−2)(1.8g、6.43mmol)、4−メチルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(1.06g、9.63mmol)およびK
3PO
4(4.09g、19.3mmol)の、1,4−ジオキサン(40mL)およびH
2O(9mL)の混合物中における撹拌溶液に、[Rh(COD)Cl]
2(160mg、0.321mmol)を不活性雰囲気下で添加した。結果として得られた混合物を、N
2の下で40℃において16時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費と所望される生成物の質量の形成を示した。反応をブライン(50mL)の添加により停止させ、混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機性物質を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜30% EtOAc/石油エーテル)により精製すると、(3R,4R)−rel−3−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−4−メチルシクロヘキサン−1−オン (F−13)(955mg、収率43%)が白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.66 (s, 1H), 7.66 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.94 - 5.77 (m, 1H), 3.87 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 3.75 (dq, J = 11.5, 6.3, 5.4 Hz, 1H), 3.50 (ddd, J = 13.6, 11.2, 4.2 Hz, 1H), 3.11 (td, J = 13.9, 6.8 Hz, 1H), 2.92 (td, J = 14.1, 6.1 Hz, 1H), 2.72 - 2.54 (m, 1H), 2.46 - 1.91 (m, 6H), 1.75 (dd, J = 12.5, 8.0 Hz, 1H), 1.64 - 1.44 (m, 3H), 0.64 (dd, J = 8.7, 6.4 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 347 (M+H)。
【0277】
工程2:メチル (5R,6S)−rel −6−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−14)およびメチル (4R,5R)−4−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−15)の合成
(3R,4R)−rel−3−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−4−メチルシクロヘキサン−1−オン (F−13)(950mg、2.74mmol)のTHF(30mL)中における溶液に、LDA(THF中2M、2.74mL、5.48mmol)を−78℃で滴加した。混合物を30分で−78℃撹拌した。次いで、シアノギ酸エチル(407mg、4.11mmol)を添加し、混合物を−78℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質がないことを示した。混合物を飽和水性NH
4Clで停止させ、EtOAc(3×40mL)で抽出した。有機性物質を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/EA=3/2)により精製すると、エチル (5R,6S)−rel−6−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−14)およびエチル (4R,5R)−4−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−15)(1.0g、収率87%、約1:1混合物)がジアステレオ異性体の複合混合物として、黄色の油として得られた。LCMS (ESI) m/z 419 (M+H)。
【0278】
工程3:(6R,7R)−rel−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オンの合成
エチル (5R,6S)−rel−6−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−14)およびエチル (4R,5R)−4−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エン−1−カルボキシレート (F−15)(1.0g、2.4mmol)および3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシイミドアミド(679mg、4.77mmol)のEtOH(20mL)中における混合物に、NaOMe(258mg、4.77mmol)を添加し、混合物を16時間還流状態で撹拌した。LCMS分析は、F−15の完全かつ選択的な消費と所望される生成物の質量の形成を示した。混合物を濃縮して乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCM/MeOH=1:1)により精製すると、(6R,7R)−rel−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−16)(400mg、収率34%)が黄色固体として得られた。LCMS (ESI) m/z 497 (M+H)。
【0279】
工程4:tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−17)の合成
(6R,7R)−rel−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4(3H)−オン (F−16)(400mg、0.805mmol)、tert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(300mg、1.61mmol)およびBOP試薬(711mg、1.61mmol)のMeCN(10mL)中における混合物に、DBU(245mg、1.61mmol)を添加し、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、HOBt付加物の形成を示した。混合物を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCM/MeOH=7/3)により精製すると、1−{(6R,7R)−4−[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)オキシ]−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル}−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン(400mg、収率82%)が得られた。DMF(10ml)中のこの中間体(400mg、0.651mmol)およびtert−ブチル ピペラジン−1−カルボキシレート(243mg、1.3mmol)に、DBU(198mg、1.3mmol)を添加し、混合物を90℃で16時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費と所望される生成物の形成を示した。混合物を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCM/MeOH=20/1)により精製すると、tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−17)(300mg、収率69%)が褐色の油として得られた。LCMS (ESI) m/z 665 (M+H)。
【0280】
工程5:1−[(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン (F−18)の合成
tert−ブチル 4−{(6R,7R)−rel−7−[5−クロロ−1−(オキサン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル]−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (F−17)(300mg、0.451mmol)のDCM(5mL)中における溶液に、HCl(1,4−ジオキサン中4M、3mL)を添加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMS分析は、出発物質の消費と所望される生成物の質量の形成を示した。混合物を濾過し、濃縮すると、1−[(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン (F−18)(233mg、収率100%)が褐色の固体として得られ、それをそれ以上精製せずに用いた。LCMS (ESI) m/z 481 (M+H)。
【0281】
工程6:1−(4−{(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F5)の合成
1−[(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−4−(ピペラジン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル]−N,N−ジメチルアゼチジン−3−アミン (F−18)(233mg、0.45mmol)のEtOAc(40mL)および飽和水性NaHCO
3(40mL)中における溶液に、塩化アクリロイル(45mg、0.495mmol)を添加した。混合物を周囲温度で30分間撹拌した。混合物をEA(3×40mL)で抽出した。有機性抽出物を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をGemini−18カラム(100×21.2mm、5μm粒径)を用いる分取HPLCにより精製し、それを45〜55% MeCN/H
2O(+0.05% NH
3)で溶離すると、1−(4−{(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(実施例F5)(28mg、収率12%)が白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.13 (s, 1H), 7.45 - 7.39 (m, 2H), 6.81 (dd, J = 16.8, 10.6 Hz, 1H), 6.26 (d, J= 1.9 Hz, 1H), 5.81 - 5.75 (m, 1H), 4.12 - 4.09 (m, 2H), 3.91 - 3.78 (m, 4H), 3.71 - 3.60 (m, 4H), 3.42 - 3.33 (m, 2H), 3.25 - 3.05 (m, 3H), 3.00 - 2.94 (m, 1H), 2.76 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 2.54 - 2.40 (m, 2H), 2.21 (s, 6H), 0.82 (d, J = 5.7 Hz, 3H). LCMS (ESI) m/z 535, (M+H)。
【0282】
工程7:1−(4−{(6R,7R)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F10)および1−(4−{(6S,7S)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F11)の合成
1−(4−{(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(18.2mg)(実施例F5)を、Phenomenex Lux Amylose−1カラム(100×4.6mmカラム、3μm)を用いる分取SFCにより精製し、それをCO
2中で5〜60% IPA(+10mM NH
3)で溶離した。4mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=2.84分およびRt
(ピーク2)=3.36分を与えた。1−(4−{(6R,7R)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F10)(ピーク1):6.02mg、>99% ee、収率33%。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) δ 13.35 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.88 (dd, J = 16.7, 10.5 Hz, 1H), 6.19 (dd, J = 16.7, 2.4 Hz, 1H), 5.76 (dd, J = 10.4, 2.4 Hz, 1H), 3.99 (ddd, J = 9.8, 7.1, 3.2 Hz, 2H), 3.87 - 3.58 (m, 8H), 3.52 - 3.47 (m, 2H), 3.31 - 3.23 (m, 2H), 3.15 - 3.02 (m, 2H), 2.85 (dd, J= 18.3, 6.2 Hz, 1H), 2.70 (d, J= 12.3 Hz, 1H), 2.50 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 2.12 (s, 6H), 0.76 (d, J= 5.4 Hz, 3H); [α]
d22 = -45.5°(c = 0.1, MeOH); LCMS (ESI) m/z 535 (M+H)。1−(4−{(6S,7S)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F11)(ピーク2):6.38mg、>99% ee、収率35%。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) δ 13.35 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.41 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.89 (dd, J = 16.7, 10.4 Hz, 1H), 6.19 (dd, J= 16.7, 2.4 Hz, 1H), 5.76 (dd, J= 10.5, 2.3 Hz, 1H), 4.08 - 3.92 (m, 2H), 3.88 - 3.59 (m, 8H), 3.51 - 3.46 (m, 2H), 3.32 - 3.21 (m, 2H), 3.15 - 3.04 (m, 2H), 2.85 (dd, J = 18.3, 6.1 Hz, 1H), 2.70 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.50 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.12 (s, 6H), 0.76 (d, J = 5.4 Hz, 3H); [α]
d22 = +78.9°(c = 0.1, MeOH); LCMS (ESI) m/z 535 (M+H)。
【0283】
表F中の実施例は、スキームF、スキームF’およびスキームF’’における類似の化学ならびに1−{4−[(6R,7R)−rel−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F1)、1−{4−[(6S,7S)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F2)、1−{4−[(6R,7R)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例F3)、1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F14)、1−(4−{(6R,7R)−rel−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F5)、1−(4−{(6R,7R)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F10)、1−(4−{(6S,7S)−7−(5−クロロ−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F11)を調製するために用いられた手順を用いて調製された。以下の実施例は、実施例F1を調製するために用いられた例示された手順に対する重要ではない変更または置換により作製され、当業者はそれを実現することができるであろう。
【0284】
【表5-1】
【0285】
【表5-2】
【0286】
【表5-3】
【0287】
実施例G1(スキームG):1−(4−(7−(5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
スキームG:
【0288】
【化52】
【0289】
工程1:tert−ブチル 4−(7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル)−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (G−1)の合成
磁気撹拌子を備えた25mLフラスコに、tert−ブチル 4−(7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (Int−4)(186mg、0.4mmol)を添加した。その物質をTHF/H
2O(9:1、5mL)中で溶解させた。[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]ボロン酸(151mg、0.48mmol、1.2当量)およびPdCl
2(dppf)(29.3mg、0.04mmol、0.1当量)を添加した。フラスコを排気し、窒素(3×)を充填し、次いでトリエチルアミン(0.56mL、4.0mmol、10当量)を添加した。混合物を60℃で2時間加熱した。LCMS分析は、所望される生成物の形成および出発物質の完全な消費を示した。混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させた。混合物を濃縮して乾燥させ、残留物をISCO(0〜50% アセトン/ヘプタン類)により精製すると、tert−ブチル 4−(7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル)−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (G−1)(200.0mg、収率85%)が灰白色/淡黄色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 8.67 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.70 (s, 2H), 6.67 - 6.59 (m, 1H), 5.81 - 5.71 (m, 1H), 4.04 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.84 - 3.72 (m, 1H), 3.59 (br s, 4H), 3.37 (br s, 4H), 3.00 - 2.85 (m, 2H), 2.70 (br s, 2H), 2.61 - 2.47 (m, 1H), 2.17 (s, 1H), 1.88 - 1.62 (m, 4H), 1.50 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 585.7 (M + H)。
【0290】
工程2:4−(ピペラジン−1−イル)−7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (G−2)の合成
磁気撹拌子を備えた50mLチューブに、tert−ブチル 4−(7−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル)−5,6−ジヒドロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート (G−1)(30mg、0.051mmol、1.0当量)、MeOH(5mL)およびPt/C(5%装填、70mg)を入れた。混合物をH
2(100psi)で加圧し、次いで60℃で3日間加熱した。LCMS分析は、所望される生成物の形成および出発物質のほぼ完全な消費を示した。混合物をセライトのパッドを通して濾過した。濾液を濃縮し、粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜70%、アセトン/ヘプタン類)により精製すると、4−(ピペラジン−1−イル)−7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (G−2)(17.0mg、収率56%)が黄色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.63 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.73 - 7.65 (m, 1H), 7.62 - 7.51 (m, 1H), 5.83 - 5.66 (m, 1H), 4.10 - 3.97 (m, 1H), 3.90 - 3.73 (m, 2H), 3.71 - 3.60 (m, 2H), 3.51 (d, J = 9.8 Hz, 4H), 3.43 - 3.18 (m, 4H), 2.80 (br. s., 1H), 2.64 - 2.47 (m, 1H), 2.17 (m, 4H), 1.87 - 1.63 (m, 4H), 1.50 (s, 9H). LCMS (ESI) m/z 587.6 (M + H)。
【0291】
工程3:4−(ピペラジン−1−イル)−7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (G−3)の合成
磁気撹拌子を備えた8mLバイアルに、tert−ブチル 4−{7−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−カルボキシレート (G−2)(6mg、0.01mmol、1.0当量)、DCM(0.4mL)およびTFA(0.2mL)を添加した。反応を15分間撹拌しておいた。LCMS分析は、完全に脱保護された生成物の形成を示した。反応を濃縮して乾燥させると、4−(ピペラジン−1−イル)−7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (G−3)(6mg、収率100%)が褐色の残留物として得られ、それをそれ以上精製せずに次の工程に用いた。LCMS (ESI) m/z 403.3 (M + H)。
【0292】
工程4:1−(4−{7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例G1)の合成
4−(ピペラジン−1−イル)−7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン (G−3)を、THF(1mL)中で溶解させ、0℃に冷却した。混合物を塩化アクリロイル(0.945mg、0.01mmol、0.85μL、1.0当量)およびトリエチルアミン(7.13μL、0.05mmol、10.0当量)で処理した。混合物を0℃で15分間で撹拌した。LCMS分析は、所望される生成物の形成および出発物質の完全な消費を示した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をHPLCにより精製すると、1−(4−{7−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インダゾール−4−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例G1)(3.0mg、収率40%)が灰白色固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.61 (s, 1H), 8.16 - 8.10 (m, 1H), 7.65 - 7.57 (m, 1H), 7.52 - 7.41 (m, 1H), 6.62 - 6.50 (m, 1H), 6.34 - 6.22 (m, 1H), 5.82 - 5.66 (m, 1H), 4.14 - 3.59 (m, 8H), 3.53 - 3.39 (m, 2H), 3.12 - 2.60 (m, 3H), 2.36 - 2.08 (m, 2H). LCMS (ESI) m/z 457.5 (M + H)。
【0293】
以下の調製において詳述される中間体G−4は、方法Gに従って実施例G2およびG3を与える。しかし、この実施例は、完全性のために必要とされる脱保護工程およびこの化学が下記に含まれているため、先行する実施例の合成範囲から外れている。最終的な実施例を与えるためのその後の化学は、方法Gの実施例に類似しており、当業者が理解し得る最小限の追加または変更がある。
【0294】
工程5:1−{4−[(7R)−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例G2)および1−{4−[(7S)−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (実施例G3)の合成
【0295】
【化53】
【0296】
1−{4−[7−(3−メトキシナフタレン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン (G−4)(166mg、0.387mmol)の窒素下のDCM(10mL)中における溶液を、氷浴で0℃に冷却した。混合物を三臭化ホウ素の溶液(1.0M、1.94mL、1.94mmol、5.0当量)で一滴ずつ処理すると、桃色の懸濁液が得られ、それをゆっくりと室温に温め、さらに4時間撹拌した。懸濁液を氷浴で冷却し、注意深く飽和水性NaHCO
3(10mL)で停止させた。層を分離し、水層をDCM:MeOH(95:5、4回)で抽出した。有機性物質を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗製の物質をChiralpak AD−3(4.6×100mm)カラム上での分取SFCにより精製し、それを120barにおいてCO
2中で40% IPAで溶離した。4mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=2.83分およびRt
(ピーク2)=3.49分を与えた。1−{4−[(7R)−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン(ピーク1)(実施例G2):23mg、>99% ee、収率32%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) = 9.66 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.08 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.35 - 7.27 (m,1H), 7.05 - 6.97 (m, 2H), 6.84 (dd, J = 10.4, 16.6 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 2.3, 16.8 Hz, 1H), 5.77 - 5.65 (m, 1H), 3.92 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 3.84 - 3.58 (m, 4H), 3.50 (td, J = 3.5, 13.0 Hz, 2H), 3.29 - 3.25 (m, 2H), 3.17 (dd, J = 5.0, 18.1 Hz, 1H), 3.01 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.85 (dd, J = 11.0, 18.2 Hz, 1H), 2.64 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 2.15 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 1.87 (dd, J = 3.3, 11.5 Hz, 1H). [α]
d22= 27.7° (C=0.1, MeOH); LCMS (ESI) m/z 415 (M + H)。1−{4−[(7S)−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]ピペラジン−1−イル}プロパ−2−エン−1−オン(ピーク2)(実施例G3):27mg、約99% ee、収率37%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.66 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.08 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.35 - 7.27 (m,1H), 7.07 - 6.97 (m, 2H), 6.84 (dd, J = 10.5, 16.6 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 2.3, 16.8 Hz, 1H), 5.79 - 5.64 (m, 1H), 3.92 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 3.83 - 3.58 (m, 4H), 3.55 - 3.44 (m, 2H), 3.29 - 3.25 (m, 2H), 3.17 (dd, J = 4.8, 18.3 Hz, 1H), 3.00 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 2.85 (dd, J = 11.1, 18.2 Hz, 1H), 2.71 - 2.59 (m, 1H), 2.15 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 1.87 (dd, J = 3.8, 12.0 Hz, 1H). [α]
d22= -24.8° (C=0.1, MeOH); LCMS (ESI) m/z 415 (M + H)。
【0297】
実施例H1(スキームH):1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−2−[3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例H1)の合成
【0298】
【化54】
【0299】
500mLのエルレンマイヤーフラスコに、脱イオンH
2O(27.04mL)を入れ、pH7.5(4.0mL)の1.0Mリン酸カリウム緩衝溶液、0.165M MgCl溶液(0.8mL、132μmol)および1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−[3−(ジメチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例F14)(0.16mL、0.8μmol)のMeCN/H
2O(1:1)中における0.005M溶液で処理した。混合物をデキサメタゾンに誘発されるオスラット肝ミクロソーム(新しく調製されたもの、2mg/mL)で処理した後、新しく調製されたNADPHの0.013M水溶液(4.0mL、52μmol)を添加した。蓋をされていないエルレンマイヤーフラスコを、Thermo Scientific Precisionシェーカーを用いて37℃において1”スローで1時間振盪した。反応混合物を等分(各20mL)に分け、2本の50mL Falconコニカル遠心管中に注いだ。溶液を、MeCN(20ml)のそれぞれのFalconチューブへの添加により停止した。Falconチューブをボルテックスし、Cetrifuge CT422機器を用いて3000rpmで5分間遠心分離した。上清をデカンテーションし、2本の50ml Falconコニカル遠心管に等分(各20mL)で移し、EZ−2 Plus Genevac(1時間HPLC設定、34℃/238mbar〜41℃/7mbar)を用いて溶媒を蒸発させた。残りの水溶液を合わせて(約20mL)50ml Falconコニカル遠心管中に入れ、MeCN(0.5mL)で処理し、ニートのギ酸(0.5mL)で処理し、50mLの終体積まで脱イオンH
2Oを入れた。溶液を等分(各25mL)に分け、2本の高速遠心管中に注ぎ、Beckman Coulter Allegra 64R(速度26200、24℃)機器を用いて40,000Gで30分間遠心分離した。上清を50mLのガラスコニカルチューブ中にデカンテーションし、透明な溶液をJASCO PU−1580 HPLCポンプを使用して0.8ml/分の流速で約60分間かけてC18 HPLCカラム(Zorbax Polaris、C18−A、250×4.6mm、5μm粒径)上に吸収させた。HPLCカラムを、クォータナリポンプ、オートサンプラーおよびフォトダイオードアレイ紫外/可視検出器で構成されるWaters Acquity UHPLC機器につながったThermo LTQ Velos質量分析計に移した。勾配(MeCN/H
2O + 0.1%ギ酸)を適用して、対象の生成物を分離した。PDA検出器を通過した後、溶離液を約15:1の比率で分け、より大きい部分がフラクション検出器(Collect PAL,Leap Technologies)に行き、より小さい部分が質量分析計に行った(フラクションは、20秒ごとに収集された)。対象のピークを含有するフラクションを、Thermo Accelar UHPLCおよびダイオードアレイ紫外/可視検出器につながったThermo Orbitrap Elite高分解能イオントラップ質量分析計をCTC Analytics Leapオートインジェクター(Thermo−Fisher)と共に用いるUHPLC−UV−HRMSにより分析した。試料をC18 UHPLCカラム(Phenomenex Kinetex、C18、50×2.1mm、1.7μm粒径)上に注入し(2μL)、MeCN/H
2O +0.1%ギ酸勾配を、0.4mL/分の流速で適用し、45℃で維持した。UHPLC−UV−HRMS分析後、フラクションをプールし、EZ−2 Plus Genevac(3時間HPLC 設定34℃/238mbar→41℃/7mbar)を用いて溶媒を除去すると、1−(4−{(6R,7R)−7−(6−クロロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−6−メチル−2−[3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−4−イル}ピペラジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン (実施例G1)(32μg、60nmol、収率7.5%)が得られた。乾燥した試料を、Topspin V3.2によるERETIC2機能を用いて、NMR分光法により分析し、DMSO−d
6中での5.0mM安息香酸標準溶液の
1H NMRスペクトルに対する外部較正により定量化した。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) δ 13.12 (br. s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.85 (dd, J = 16.7, 10.4 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 16.7, 2.3, 1H), 5.72 (dd, J = 10.4, 2.3 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 3.87 - 3.77 (m, 1H), 3.77 - 3.67 (m, 1H), 3.65 - 3.56 (m, 4H), 3.50 - 3.40 (m, 4H), 3.24 - 3.15 (m, 2H), 3.04 - 2.96 (m, 1H), 2.89 - 2.81 (m, 1H), 2.64 - 2.61 (m, 1H), 2.49 - 2.47 (m, 4H), 2.43 - 2.39 (m, 1H), 2.22 (s, 3H), 0.68 (d, J = 6.3 Hz, 3H). HRMS (ESI-TOF) C
28H
36ClN
8Oに関して計算 [M+H]: m/z = 535.2701, 実測値535.2700 (0.2 ppm)。
【0300】
生物学的実施例および生化学的アッセイ法
質量分析反応性アッセイ(MSRA)
本発明で示される化合物は、kRas G12Cに共有結合し、例示的な化合物およびkRas G12Cの共有結合性付加物を検出するためにMSRAを使用する。
【0301】
GDPを装填されたkRas(1−169)G12C、C51S、C80L、C118Sを、タンパク質アッセイ緩衝液25mM Hepes pH7.5、200mM NaCl、5%グリセロール中で5μMの濃度に希釈し、20μlのタンパク質を96ウェルプレート中に移した。最初の化合物ストックは、それらの所望されるアッセイ濃度の100倍高い濃度で生成された。K−Ras(G12C)阻害剤は、GTP親和性およびエフェクター相互作用をアロステリックに制御する;Ostrem JM, Peters U, Sos ML, Wells JA, Shokat KM; Nature. 2013, Nov 28; 503(7477):548-51。
【0302】
DMSO中で溶解された例示的な化合物を、反応を開始するために、96ウェルプレート中の20μLの5μM KRasタンパク質を含有する溶液中に100倍希釈した。Mosquito(TPP Lab tech)液体取り扱いロボットを用いて、タンパク質溶液に化合物を添加した。化合物の典型的な終濃度は、10μMであった。プレートをシェーカー上に室温で1分間置き、密封し、室温で指定された期間の間インキュベートした。5μlの反応混合物を10μlの0.2%ギ酸停止溶液に添加し、よく混合した。典型的な終点は、30、120、600および1440分であった。
【0303】
データを、Waters Acquity H−class UPLCシステム/Xevo G2−XS TOF質量分析計を用いて収集した。タンパク質をそれらの液相においてBruker Microtrapタンパク質カラムTR1/15109/03上に注入した。以下の緩衝液を使用してLC勾配を設定した:緩衝液A:0.2%ギ酸H20;B:0.2%ギ酸CAN。タンパク質を以下のLC勾配を用いてカラムから溶離した:0〜0.4分、10%B〜30%B;0.4分〜2.4分、90%Bへ、2.5分、10%B、3分、10%B。初期データ解析は、データ取得直後にMaxEntソフトウェアを用いて実施された。
【0304】
標準的な自動処理機能を用いて、データ取得直後にMexEntソフトウェアを用いて未修飾および修飾kRasタンパク質の百分率を定めた。最大のピークを100%と定め、一方でより小さいピークは自動処理機能により定められた数を割り当てられた。例示的な化合物で修飾されたものおよび未修飾のKRas GDP装填kRas(1−169)G12C、C51S、C80L、C118Sに対応する修飾のパーセントを、Xcelデータ解析ソフトウェアにエクスポートした。
【0305】
例示的な化合物の定められた濃度における修飾されたタンパク質のパーセントを、以下の式を用いて計算した:%修飾 = 修飾されたピークの数/修飾+未修飾の合計。結果として得られた値は、パーセント修飾(PM)として定義され、PMにおける増大は、その特定の化合物が所与の時点において指定された化合物濃度において他の化合物よりも良好であることを反映している。
【0306】
MiaPaCa2細胞活性アッセイ
本発明で示された化合物は、ヒト癌細胞株の処置の際にGDP結合型RASの蓄積をもたらす。
【0307】
細胞環境におけるGDP結合型KRAS G12Cの蓄積を、KRAS G12Cがその活性なGTP結合状態にある場合にのみその下流のキナーゼであるRaf−1(MAPキナーゼキナーゼキナーゼ)に結合するという原理に基づいて測定した。この状態では、Rasは、Ras結合ドメイン(RBD)と呼ばれるRaf−1キナーゼのドメインに結合した。
【0308】
MiaPaCa2細胞を、10%ウシ胎児血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシンを補ったDMEM培地(Gibco 11995)中で増殖させた。細胞を、96ウェル組織培養プレート中に40,000細胞/ウェルの密度でまき、16〜24時間接着させた。試験化合物を、DMSO中の10mMストックとして調製し、3倍希釈スキームを用いて100%DMSO中で系列希釈した。完全増殖培地中の中間的な5倍濃縮されたプレートを作製し、0.1%DMSOの終濃度のために25μl/ウェルを100μlの細胞に添加した。例示的な化合物の各濃度を二重に試験した。陰性対照ウェルは、10μMの対照阻害剤を用いた細胞であり、陽性対照ウェルは、薬物を用いずDMSOのみの細胞であった。プレートを37℃、5%CO
2で6時間インキュベートした。処理後、細胞を氷冷PBSで3回洗浄し、100μl/ウェルの氷冷1×Assay/Lysisで洗浄した。プロテアーゼ阻害剤を含む緩衝液(25mM HEPES、pH7.5、150mM NaCl、1% NP−40、10mM MgCl2、1mM EDTA、2%グリセロール)を添加した。溶解後、試料を−80℃で凍結させた。
【0309】
Raf−1 RBD(LJIC−1988A1)をPBS中で100ng/ウェルに希釈し、5μl/ウェルをMSD高結合SECTORプレート(L15XB)上にスポットコートした。プレートをオービタルシェーカー上で室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS/0.05% Tween−20で洗浄し、50μl/ウェルの解凍した溶解物試料を添加した後、50μlのPBS/0.05% Tween−20(R93BA)中の1% MSD Blocker Aを添加した。プレートをオービタルシェーカー上で1時間インキュベートし、PBS/0.05% Tween−20で洗浄した。25μl/ウェルの1:3000希釈した抗pan−Ras抗体(Cell Biolabs 244003)を1% MSD Blocker A溶液中で添加し、プレートをオービタルシェーカー上で1時間インキュベートし、PBS/0.05% Tween−20で洗浄した。SULFO−TAGヤギ抗マウス二次抗体(MSD R32AC)をMSD Blocker A溶液中で1:500希釈し、25μL/ウェルで添加した。プレートをオービタルシェーカー上で1時間インキュベートし、PBS/0.05% Tween−20で洗浄した。150μl/ウェルのH
2O中で1:3希釈したRead Buffer T(MSD R92TC)を添加し、プレートをMeso Scale Discovery Sector Imager S600上で読み取った。
【0310】
KRASシグナルを最大阻害およびDMSO対照値に対して標準化し、用量反応曲線の4パラメーター当てはめを用いてIC50値を生成した。IC50における減少は、例示的な化合物が癌細胞株の処置の特定の時点で別の例示的な化合物よりも高いレベルのGDP結合型KRAS G12Cの蓄積をもたらすことを反映している。
【0311】
H358細胞活性アッセイ
本発明で示された化合物は、ヒト癌細胞株の処置の際にGDP結合型Rasの蓄積をもたらす。
【0312】
細胞環境におけるGDP結合型KRAS G12Cの蓄積を、KRAS G12Cがその活性なGTP結合状態にある場合にのみその下流のキナーゼであるRaf−1(MAPキナーゼキナーゼキナーゼ)に結合するという原理に基づいて測定した。この状態では、RasはRas結合ドメイン(RBD)と呼ばれるRaf−1キナーゼのドメインに結合していた。
【0313】
H358細胞を、10%ウシ胎児血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシンを補ったRPMI1640培地(Gibco 11875)中で増殖させた。細胞を40,0000細胞/ウェルの密度で96ウェル組織培養プレートにまき、16〜24時間接着させた。試験化合物を、DMSO中の10mMストックとして調製し、3倍希釈スキームを用いて100%DMSO中で系列希釈した。完全増殖培地中の中間的な5倍濃縮されたプレートを作製し、0.1%DMSOの終濃度のために25μl/ウェルを100μlの細胞に添加した。例示的な化合物の各濃度を二重に試験した。陰性対照ウェルは、10μMの対照阻害剤を用いた細胞であり、陽性対照ウェルは、薬物を用いずDMSOのみの細胞であった。プレートを37℃、5%CO
2で6時間インキュベートした。処理後、細胞を氷冷PBSで3回洗浄し、100μl/ウェルの氷冷1×Assay/Lysisで洗浄した。プロテアーゼ阻害剤を含む緩衝液(25mM HEPES、pH7.5、150mM NaCl、1% NP−40、10mM MgCl2、1mM EDTA、2%グリセロール)を添加した。溶解後、試料を−80℃で凍結させた。
【0314】
Raf−1 RBD(LJIC−1988A1)をPBS中で100ng/ウェルに希釈し、5μl/ウェルをMSD高結合SECTORプレート(L15XB)上にスポットコートした。プレートをオービタルシェーカー上で室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS/0.05% Tween−20で洗浄し、50μl/ウェルの解凍した溶解物試料を添加した後、50μlのPBS/0.05% Tween−20中の1% MSD Blocker A(R93BA)を添加した。プレートをオービタルシェーカー上で1時間インキュベートし、PBS/0.05% Tween−20で洗浄した。25μl/ウェルの1:3000希釈した抗pan−Ras抗体(Cell Biolabs 244003)を1% MSD Blocker A溶液中で添加し、プレートをオービタルシェーカー上で1時間インキュベートし、PBS/0.05% Tween−20で洗浄した。SULFO−TAGヤギ抗マウス二次抗体(MSD R32AC)をMSD Blocker A溶液中で1:500希釈し、25μL/ウェルで添加した。プレートをオービタルシェーカー上で1時間インキュベートし、PBS/0.05% Tween−20で洗浄した。150μl/ウェルのH
2O中で1:3希釈したRead Buffer T(MSD R92TC)を添加し、プレートをMeso Scale Discovery Sector Imager S600上で読み取った。
【0315】
KRASシグナルを最大阻害およびDMSO対照値に対して標準化し、用量反応曲線の4パラメーター当てはめを用いてIC50値を生成した。IC50における減少は、例示的な化合物が癌細胞株の処置の特定の時点で別の例示的な化合物よりも高いレベルのGDP結合型KRAS G12Cの蓄積をもたらすことを反映している。
【0316】
MSRAデータおよびMIAPaCa−2細胞活性アッセイデータ
【0317】
【表6-1】
【0318】
【表6-2】