(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
式(I)の化合物、前記化合物を単独でまたはさらなる作用物質と組み合わせて使用する方法、およびがんを処置するための前記化合物の組成物が開示される。例えば、本開示は、PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害する方法を提供し、その方法は、それを必要とする患者に式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を投与する工程を含む。
請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体と少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とを含む薬学的組成物。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペムブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療と少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とをさらに含む、請求項19に記載の薬学的組成物。
PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用を阻害するための方法であって、それを必要とする患者に、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を投与する工程を含む、方法。
がんを処置するための方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を投与する工程を含む、方法。
前記がんが、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項23に記載の方法。
前記がんが、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項23に記載の方法。
ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、化学療法、放射線療法および切除療法から選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または抗がん治療を、それを必要とする患者に投与するかまたは施す工程をさらに含む、請求項22または23に記載の方法。
前記さらなる抗がん剤または抗がん治療が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブおよびニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブまたはイピリムマブである、請求項22または23に記載の方法。
慢性B型肝炎(CHB)患者中のT細胞機能を改善する方法であって、有効量の請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を前記患者に投与することを含む、方法。
治療において使用するための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体、ならびにリツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される、少なくとも1つのさらなる抗がん剤。
慢性B型肝炎(CHB)患者におけるT細胞機能を改善するための医薬の製造において使用するための、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体。
PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a)請求項1〜18のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体;
b)モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合フラグメント;および必要に応じて
c)使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a)請求項1〜18のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体;
b)モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合断片;および必要に応じて
c)さらなる治療薬;および必要に応じて
d)使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
【発明を実施するための形態】
【0032】
詳細な説明
定義
本開示において使用されるとき、以下の語および句は、別段明確に示されないか、またはそれらが使用されている文脈が別段示さない限り、概して、以下で述べられるような意味を有すると意図されている。
【0033】
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどについて述べる。しかしながら、そのような説明は、本開示の範囲に対する限定として意図されるものではなく、むしろ、例示的な実施形態の説明として提供されていると認識されるべきである。
【0034】
本明細書において使用されるとき、以下の語、句および符号は、それらが使用されている文脈が別段示さない限り、概して、以下で述べられるような意味を有すると意図されている。
【0035】
2つの文字または符号の間に存在するものではないダッシュ(「−」)は、置換基に対する結合点を示すために使用されている。例えば、−C(O)NH
2は、炭素原子を介して結合される。化学基の最前部または最後部におけるダッシュは、便宜上の事であり;化学基は、それらの通常の意味を失わなければ、1つまたはそれを超えるダッシュを伴って表されてもよいし、伴わずに表されてもよい。化学的にまたは構造的に要求されない限り、方向性は、その化学基が記載または命名される順序によって明示も暗示もされない。
【0036】
下に示されるような化学基における波線、例えば、
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
は、結合点を示し、すなわち、その基と別の説明されている基とを接続する、途切れた状態の結合を示している。
【0037】
接頭辞「C
u−v」は、次に続く基がu〜v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C
1−6アルキル」は、そのアルキル基が1〜6個の炭素原子を有することを示す。
【0038】
本明細書中での「約」ある値またはパラメータへの言及は、その値自体またはそのパラメータ自体に関する実施形態を含む(および記載する)。ある特定の実施形態において、用語「約」は、示される量±10%を含む。他の実施形態において、用語「約」は、示される量±5%を含む。ある特定の他の実施形態において、用語「約」は、示される量±1%を含む。また、用語「約X」は、「X」の記載を含む。また、単数形「a」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「その化合物(the compound)」への言及は、複数のそのような化合物を含み、「そのアッセイ(the assay)」への言及は、1つまたはそれを超えるアッセイおよび当業者に公知のその等価物への言及を含む。
【0039】
用語「置換される」は、指定の原子または基におけるいずれか1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)水素原子が水素以外の1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)置換基で置き換えられることを意味するが、但し、その指定の原子の通常の原子価を超えない。その1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアネート、チオール
、チオンまたはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。無限に付加されるさらなる置換基を有する置換基を定義することによって到達するポリマーまたは類似の不確定の構造(例えば、置換アルキルを有する置換アリールであって、その置換アルキル自体が置換アリール基で置換され、その置換アリール基がさらに置換ヘテロアルキル基によって置換される、置換アリールなど)は、その置換基が同じであろうと異なろうと、本明細書中における包含を意図されていない。別段述べられない限り、本明細書中に記載される化合物における連続置換の最大数は、3である。例えば、他の2つの置換アリール基による置換アリール基の連続置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールまでに限定される。同様に、上記の定義は、容認できない置換パターン(例えば、5つのフッ素で置換されるメチルまたは隣接した2つの酸素環原子を有するヘテロアリール基)を含むと意図されない。そのような容認できない置換パターンは、当業者に周知である。用語「置換される」は、化学基を修飾するために使用されるとき、本明細書中に定義される他の化学基を説明することがある。例えば、用語「置換アリール」には、「アルキルアリール」が含まれるが、これに限定されない。別段特定されない限り、ある基が、必要に応じて置換されると記載される場合、その基のいずれの置換基も、それ自体は非置換である。
【0040】
「置換される」基には、その置換される基の単一の原子にモノラジカル置換基が結合された(例えば、分枝を形成する)実施形態も含まれ、置換基が、その置換される基の隣接する2つの原子に結合したジラジカル架橋基であることにより、その置換される基において縮合環を形成し得る実施形態も含まれる。
【0041】
「アルキル」とは、非分枝状または分枝状の飽和炭化水素鎖のことを指す。本明細書中で使用されるとき、アルキルは、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1−20アルキル)、1〜8個の炭素原子(すなわち、C
1−8アルキル)、1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1−6アルキル)または1〜4個の炭素原子(すなわち、C
1−4アルキル)を有する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシルおよび3−メチルペンチルが挙げられる。特定の数の炭素を有するアルキル残基が、化学名によって命名されるか、または分子式によって特定されるとき、その数の炭素を有するすべての位置異性体が包含され得る;したがって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル(すなわち、−(CH
2)
3CH
3)、sec−ブチル(すなわち、−CH(CH
3)CH
2CH
3)、イソブチル(すなわち、−CH
2CH(CH
3)
2)およびtert−ブチル(すなわち、−C(CH
3)
3)を含み;「プロピル」は、n−プロピル(すなわち、−(CH
2)
2CH
3)およびイソプロピル(すなわち、−CH(CH
3)
2)を含む。
【0042】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2−20アルケニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2−8アルケニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2−6アルケニル)または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2−4アルケニル)を有する脂肪族基のことを指す。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、ブタジエニル(1,2−ブタジエニルおよび1,3−ブタジエニルを含む)が挙げられる。
【0043】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2−20アルキニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2−8アルキニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2−6アルキニル)または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2−4アルキニル)を有する脂肪族基のことを指す。用語「アルキニル」は、1つの三重結合および1つの二重結合を有する基も含む。
【0044】
「アルコキシ」とは、基「アルキル−O−」または「−O−アルキル」のことを指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシが挙げられる。
【0045】
「ハロアルコキシ」とは、1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)水素原子がハロゲンによって置き換えられた、上で定義されたようなアルコキシ基のことを指す。
【0046】
「アミノ」とは、基−NR
yR
zのことを指し、ここで、R
yおよびR
zは、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールから選択され;それらの各々は、必要に応じて置換され得る。
【0047】
「アリール」とは、単一の環(例えば、単環式)、または縮合環系を含む複数の環(例えば、二環式もしくは三環式であって、このうちの1つもしくはそれを超える(例えば、1、2、または3の)縮合環が、完全不飽和もしくは部分不飽和であるもの)を有するモノラジカルまたはジラジカル芳香族炭素環式基のことを指す。本明細書中で使用されるとき、アリールは、6〜20個の環炭素原子(すなわち、C
6−20アリール)、6〜12個の炭素環原子(すなわち、C
6−12アリール)または6〜10個の炭素環原子(すなわち、C
6−10アリール)を有する。本明細書中で使用されるアリール基の非限定的な例としては、フェニル、ナフチル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロインダニル(tetrahydroindanuyl)およびアントリルが挙げられる。しかしながら、アリールは、決して、下記に定義されるヘテロアリールを包含せず、ヘテロアリールと重複もしない。1つまたはそれを超えるアリール基が、ヘテロアリール環と縮合する場合、得られる環系は、ヘテロアリールである。モノラジカルまたはジラジカルの分類は、アリール基が鎖の末端をなすのか(モノラジカル)または鎖内に存在するのか(ジラジカル)を示す。上記の定義は、アリール基上のさらなる置換基を排除しない。例えば、本明細書中で使用されるとき、「A−アリール−B」におけるアリール基は、ジラジカルであるのに対して、「A−B−アリール」におけるアリール基は、モノラジカルであるが、さらなる置換基が、各アリール基上に存在してもよい。
【0048】
用語「アルキルスルフィニル」は、基−S(O)−アルキルを指し、アルキルは上記定義のとおりであり、必要に応じて置換される、上で定義されたようなアルキル基を含む。
【0049】
用語「アルキルスルホニル」は、基−S(O)
2−アルキルを指し、アルキルは上記定義のとおりであり、必要に応じて置換される、上で定義されたようなアルキル基を含む。
【0050】
「シクロアルキル」とは、単一の環または複数の環(縮合環系、架橋環系およびスピロ環系を含む)を有する飽和または部分飽和の環式アルキル基のことを指す。本明細書中で使用されるとき、シクロアルキルは、3〜20個の環炭素原子(すなわち、C
3−20シクロアルキル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3−12シクロアルキル)、3〜10個の環炭素原子(すなわち、C
3−10シクロアルキル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3−8シクロアルキル)または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3−6シクロアルキル)を有する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。本明細書において使用される場合、用語「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を有する非芳香族炭素環式(部分飽和環状アルキル)基を指す。
【0051】
「シアノアルキル」とは、シアノ(CN)で置換されたアルキル基のことを指す。
【0052】
「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
【0053】
用語「ハロアルキル」とは、1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)水素原子がハロゲンによって置換された、示されている炭素原子のアルキル基を有するモノラジカルまたはジラジカルのことを指す。ハロアルキル基の例としては、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CH
2CF
3、−CHFCH
2F、−CF
2−、−CHF−などが挙げられる。同様に、用語「ハロアルコキシ」、例えば、−O−C
1−3ハロアルキルとは、アルキル基の1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)水素原子がハロゲンによって置換されたアルコキシ基のことを指す。ハロアルコキシ基の例としては、−OCH
2F、−OCHF
2、−OCF
3、−OCH
2CF
3、−OCHFCH
2Fなどが挙げられる。当業者は、同様の定義が、アルケニルアナログおよびアルキニルアナログ(例えば、C
2−4ハロアルケニル、−O−C
2−4ハロアルキニル)にも当てはまることを承知している。
【0054】
「ヘテロアルキル」とは、1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)炭素原子(および任意の付随する水素原子)が各々独立して同じまたは異なるヘテロ原子基で置き換えられているアルキル基のことを指す。用語「ヘテロアルキル」は、炭素およびヘテロ原子を有する非分枝状または分枝状の飽和鎖を含む。例として、1、2または3つの炭素原子が、独立して、同じまたは異なるヘテロ原子基で置き換えられ得る。ヘテロ原子基としては、−NR−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−などが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rは、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、それらの各々が、必要に応じて置換され得る。ヘテロアルキル基の例としては、−OCH
3、−CH
2OCH
3、−SCH
3、−CH
2SCH
3、−NRCH
3および−CH
2NRCH
3が挙げられ、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらの各々が、必要に応じて置換され得る。本明細書中で使用されるとき、ヘテロアルキルは、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子または1〜4個の炭素原子;および1〜3個のヘテロ原子、1〜2個のヘテロ原子または1個のヘテロ原子を含む。
【0055】
「ヘテロアリール」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1つまたはそれを超える環ヘテロ原子を有する、単一の環、複数の環または複数の縮合した環を有するモノラジカルまたはジラジカル芳香族基のことを指す。この用語には、1つまたはそれを超える(例えば、1、2、または3の)縮合した環が、完全不飽和または部分不飽和である縮合環系が含まれる。本明細書中で使用されるとき、ヘテロアリールは、1〜20個の環炭素原子(すなわち、C
1−20ヘテロアリール)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3−12ヘテロアリール)または3〜8個の炭素環原子(すなわち、C
3−8ヘテロアリール);ならびに窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子、1〜4個のヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子または1個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、ピリミジニル、プリニル、ピリジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキサニル、インドリニルおよびピラゾリルが挙げられる。モノラジカルまたはジラジカルの分類は、ヘテロアリール基が鎖の末端をなすのか(モノラジカル)または鎖内に存在するのか(ジラジカル)を示す。上記の定義は、ヘテロアリール基上のさらなる置換基を排除しない。例えば、「A−ヘテロアリール−B」におけるヘテロアリール基は、ジラジカルであるのに対して、「A−B−ヘテロアリール」におけるヘテロアリール基は、モノラジカルであるが、さらなる置換基が、各ヘテロアリール基上に存在してもよい。ヘテロアリールは、上で定義されたようなアリールを包含せず、アリールと重複もしない。
【0056】
「ヘテロシクロアルキル」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1つま
たはそれを超える環ヘテロ原子を有する、飽和または不飽和の環式アルキル基のことを指す。ヘテロシクロアルキルは、単一の環であっても複数の環であってもよく、その複数の環は、縮合環、架橋環またはスピロ環であり得る。本明細書中で使用されるとき、ヘテロシクロアルキルは、2〜20個の環炭素原子(すなわち、C
2−20ヘテロシクロアルキル)、2〜12個の環炭素原子(すなわち、C
2−12ヘテロシクロアルキル)、2〜10個の環炭素原子(すなわち、C
2−10ヘテロシクロアルキル)、2〜8個の環炭素原子(すなわち、C
2−8ヘテロシクロアルキル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3−12ヘテロシクロアルキル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3−8ヘテロシクロアルキル)または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3−6ヘテロシクロアルキル)を有し、窒素、硫黄または酸素から独立して選択される1〜5個の環ヘテロ原子、1〜4個の環ヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子または1個の環ヘテロ原子を有する。ヘテロシクロアルキル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニルおよびモルホリニルが挙げられる。本明細書中で使用されるとき、用語「架橋ヘテロシクロアルキル」とは、少なくとも1つのヘテロ原子を有する1つまたはそれを超える(例えば、1または2つの)4〜10員の環状部分を有する、ヘテロシクロアルキルの隣接しない2つの原子において接続された4〜10員の環状部分のことを指し、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される。本明細書中で使用されるとき、架橋ヘテロシクロアルキルには、二環式環系および三環式環系が含まれる。本明細書中で使用されるとき、用語「スピロ−ヘテロシクロアルキル」とは、3〜10員のヘテロシクロアルキルが1つまたはそれを超えるさらなる環を有する環系であって、その1つまたはそれを超えるさらなる環は、3〜10員のシクロアルキルまたは3〜10員のヘテロシクロアルキルであり、その1つまたはそれを超えるさらなる環の単一の原子は、その3〜10員のヘテロシクロアルキルの原子でもある、環系のことを指す。スピロ−ヘテロシクロアルキルの例としては、二環式環系および三環式環系、例えば、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタニルおよび6−オキサ−1−アザスピロ[3.3]ヘプタニルが挙げられる。
【0057】
用語「ヘテロシクリル」、「複素環」または「複素環式」とは、3〜12個の炭素原子、窒素、硫黄、リンおよび/または酸素から選択される1〜6個のヘテロ原子または1〜4個のヘテロ原子を環内に有する単一の環または複数の縮合した環を有するモノラジカルまたはジラジカルの飽和または不飽和基のことを指す。その基が、その分子の末端をなさない場合、それは、ジラジカルであり、ジラジカルとして解釈され、すなわち、ヘテロシクリレンまたはヘテロシクレンとも称される。
【0058】
用語「ヘテロシクリル」は、ヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有するヘテロシクリル基)、架橋ヘテロシクリル基、縮合ヘテロシクリル基およびスピロ−ヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルは、単一の環であっても複数の環であってもよく、その複数の環は、縮合環、架橋環またはスピロ環であり得る。少なくとも1つのヘテロ原子を含むいずれの非芳香環も、結合に関係なく(すなわち、炭素原子またはヘテロ原子を介して結合され得る)ヘテロシクリルとみなされる。さらに、ヘテロシクリルという用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む任意の非芳香環を包含すると意図されており、その環は、その分子の残部への結合に関係なく、アリール環またはヘテロアリール環に縮合され得る。ヘテロシクリルは、1つまたはそれを超える(例えば、1または2の)オキソおよび/またはチオキソ基を含み得る。
【0059】
例示的な複素環基としては、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(例えば、化合物1)、アゼチジン(例えば、化合物2)、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン(例えば、化合物4)、ピロリジン−2−オン(例えば、化合物6)、テトラヒドロフラン(例えば、化合物11)、ピロリジン(例えば、化合物17)、ピペリジン−
2−オン(例えば、化合物36)、ピペラジン−2−オン(例えば、化合物41)、5−オキサ−2,7−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(例えば、化合物50)、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(例えば、化合物52)、2−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン(例えば、化合物53)、テトラヒドロ−2H−ピラン(例えば、化合物55)、2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン(例えば、化合物61)、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(例えば、化合物114)、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン(例えば、化合物119)、ピペリジン(例えば、化合物158)、1,2,4−オキサジアゾル−5(2H)−オン(例えば、化合物161)、2,5,7−トリアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(例えば、化合物168)、2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−オン(例えば、化合物193)、1,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−オン(例えば、化合物197)、2−アザスピロ[4.4]ノナン−3−オン(例えば、化合物202)、1,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(例えば、化合物203)、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン(例えば、化合物208)、オキサゾリジン−2−オン(例えば、化合物210)、オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール(例えば、化合物216)、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール(例えば、化合物230)、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナン−1−オン(例えば、化合物232)、6−オキサ−2−アザスピロ[3.4]オクタン(例えば、化合物234)、ピペラジン(例えば、化合物250)、1,1−ジオキソテトラヒドロチオフェン(例えば、化合物286)、ヘキサヒドロピロロ[3,4−b]ピロール−6(1H)−オン(例えば、化合物287)、1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン(例えば、化合物290)、2−メチル−1.3.7−トリアザスピロ[4.5]デク−2−エン−4−オン(例えば、化合物291)、1,3,7−トリアザスピロ[4.4]ノナン−2,4−ジオン(例えば、化合物292)、1,3,7−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン(例えば、化合物293)、6−アザスピロ[3.4]オクタン(例えば、化合物298)、1−チア−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン1,1−ジオキシド(例えば、化合物301)、ピリジン−2(1H)−オン(例えば、化合物305)、イソチアゾリジン1,1−ジオキシド(例えば、化合物306)、チエタン1,1−ジオキシド(例えば、化合物311)、ヘキサヒドロピロロ[3,4−b]ピロール−2(1H)−オン(例えば、化合物312)、2,5,7−トリアザスピロ[3.4]オクタン−6,8−ジオン(例えば、化合物313)、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン(例えば、化合物324)、5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−4−オン(例えば、化合物331)、オキセタン(例えば、化合物333)、モルホリン(例えば、化合物351)、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン2,2−ジオキシド(例えば、化合物363)、ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2(1H)−オン(例えば、化合物388)、ピロリジン−2,5−ジオン(例えば、化合物403)、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−b]ピリジン(例えば、化合物414)、および1,3−ジオキソラン(例えば、化合物433)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
「アシル」とは、基−C(=O)Rのことを指し、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり;それらの各々が、本明細書中で定義されるように必要に応じて置換されてよい。アシルの例としては、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチル−カルボニルおよびベンゾイルが挙げられる。
【0061】
用語「N−アルキル化された」は、一置換アミン基または二置換アミン基または三置換アミン基の水素原子の1つの代わりにアルキル基が用いられることを意味する。アルキル化が、三置換アミン基上で生じるとき、アルコニウム塩が生成され、すなわち、窒素原子上に正電荷が生じる。N−アルキル化は、通常、環窒素原子におけるアルキル置換と関連する。
【0063】
用語「オキソ」とは、基=Oのことを指す。
【0064】
用語「カルボキシ」とは、基−C(O)OHのことを指す。
【0065】
用語「エステル」または「カルボキシルエステル」とは、基−C(O)ORのことを指し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、これらは、例えば、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF
3、アミノ、置換アミノ、シアノまたは−S(O)
yR
zによって必要に応じてさらに置換されてもよく、R
zは、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、yは、0、1または2である。
【0066】
用語「置換アミノ」とは、基−NRRのことを指し、ここで、各Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらの各々は、必要に応じて置換されてもよい)または本明細書中に記載もしくは例証される基であるか、または両方のRが結合して、本明細書中に記載もしくは例証される複素環式基(例えば、モルホリノ)(これらもまた必要に応じて置換されてもよい)を形成する。
【0067】
用語「アミド」とは、基−C(O)NRRのことを指し、ここで、各Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらの各々は、必要に応じて置換されてもよい)または本明細書中に記載もしくは例証される基であるか、または両方のRが結合して、本明細書中に記載もしくは例証される複素環式基(例えば、モルホリノ)(これらもまた必要に応じて置換されてもよい)を形成する。
【0068】
用語「スルホキシド」は、基−S(O)Rを指し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は必要に応じて置換され得る。
【0069】
用語「スルホン」は、基−S(O)
2Rを指し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は必要に応じて置換され得る。
【0070】
本明細書中で使用されるとき、用語「アルキルシクロアルキル」、「アルキルアリール」、「アルキルヘテロアリール」および「アルキルヘテロシクリル」は、アルキル部分を介してその分子の残部に結合される、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基のことを指すと意図されており、ここで、用語「アルキル」、「シクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」および「ヘテロシクリル」は、本明細書中で定義されるとおりである。例示的なアルキルアリール基としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられる。
【0071】
「必要に応じた」または「必要に応じて」は、その後に記載される事象または状況が、生じてもよいし、生じなくてもよいこと、ならびにその記載には、前記事象または状況が生じる場合およびそれらが生じない場合が含まれることを意味する。
【0072】
通常使用されるある特定の代替の化学名を使用してもよい。例えば、二価の基、例えば、二価の「アルキル」基、二価の「アリール」基などは、それぞれ、「アルキレン」基ま
たは「アルキレニル」基、「アリーレン」基または「アリーレニル」基とも称され得る。また、別段明示的に示されない限り、基の組み合わせが、1つの部分として本明細書中で言及される場合(例えば、アリールアルキル)、最後に述べられる基が、その部分がその分子の残部に結合する原子を含んでいる。
【0073】
ある基が結合によって表される場合、複数の隣接する基が、同じであるか異なるかを問わず、結合によって表されるとき、単結合を構成する。例えば、基「−L
1−V
1−L
2−」は、L
1、V
1およびL
2の各々が、結合である場合、単結合を構成する。
【0074】
所与の基(部分)が第2の基に結合されると本明細書中に記載され、結合部位が明確でない場合、その所与の基は、その所与の基の任意の利用可能な部位で結合され得るか、または第2の基の任意の利用可能な部位に結合され得る。例えば、「アルキル置換フェニル」は、結合部位が明確でない場合、アルキル基の任意の利用可能な部位がフェニル基の任意の利用可能な部位に結合された状態であり得る。この点において、「利用可能な部位」は、基の水素が置換基で置き換えられ得る、その基の部位である。
【0075】
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。異性体には、立体異性体、エナンチオマーおよびジアステレオマーが含まれる。
【0076】
「立体異性体」は、原子が空間に配置される様式だけが異なる異性体である。
【0077】
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対である。エナンチオマーの対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。用語「(±)」は、適切な場合にラセミ混合物を指示するために使用される。
【0078】
「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが互いに鏡像ではない立体異性体である。
【0079】
本開示の化合物は、1つまたはそれを超える不斉中心を有し得、ラセミ混合物または個々のエナンチオマーもしくはジアステレオ異性体として生成され得る。所与の式の任意の所与の化合物に存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する(nを不斉中心の数とすると、2
n個の立体異性体が存在し得る)。個々の立体異性体は、中間体のラセミ混合物もしくは非ラセミ混合物を合成のどこか適切な段階において分割することによって、または従来の手段によって化合物を分割することによって、入手され得る。個々の立体異性体(個々のエナンチオマーおよびジアステレオ異性体を含む)ならびに立体異性体のラセミ混合物および非ラセミ混合物は、本開示の範囲内に包含され、それらのすべてが、別段明確に示されない限り、本明細書の構造によって描写されると意図されている。
【0080】
絶対立体化学は、Cahn Ingold Prelog R Sシステムに従って特定される。化合物が、純粋なエナンチオマーであるとき、各キラル炭素における立体化学は、RまたはSによって特定され得る。絶対配置が不明な分割された化合物は、ナトリウムD線の波長において偏光面を回転させる方向(右旋または左旋(laevorotary))に応じて(+)または(−)として指示され得る。
【0081】
化合物のいくつかは、互変異性体として存在する。互変異性体は、互いと平衡した状態で存在する。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体と平衡して存在し得る。どの互変異性体が示されているかを問わず、および互変異性体間の平衡の性質を問わず、化合物は、アミドとイミド酸の両方の互変異性体を含むと当業者によって理解される。したがって、アミド含有化合物は、それらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様
に、イミド酸含有化合物は、それらのアミド互変異性体を含むと理解される。
【0082】
用語「溶媒和物」とは、式(I)の化合物または本明細書中に開示されるような他の任意の式の化合物と溶媒とを合わせることによって形成される複合体のことを指す。
【0083】
用語「水和物」とは、式(I)の化合物または本明細書中に開示される他の任意の式の化合物と水とを合わせることによって形成される複合体のことを指す。
【0084】
用語「プロドラッグ」とは、インビボにおいて、変換されておよび/または分子の残部から切り離されて、活性な薬物を提供し得る化学基を含む、本明細書中に開示される式(I)の化合物または式(I)の誘導体のことを指す。式(I)の化合物のプロドラッグの薬学的に許容され得る塩またはその生物学的に活性な代謝産物も、本開示の範囲内である。
【0085】
式(I)または本明細書中に開示される任意の式をはじめとした本明細書中に与えられる任意の式または構造は、それらの化合物の非標識の形態および同位体標識された形態を表すと意図されている。同位体標識された化合物は、1つまたはそれを超える(例えば、1〜3、または1〜5の)原子が、選択された原子質量または質量数を有する同位体によって置き換えられていること以外は、本明細書中に与えられる式によって描写される構造を有する。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられ、例えば、
2H(ジュウテリウム、D)、
3H(トリチウム)、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F、
31P、
32P、
35S、
36Clおよび
125Iであるがこれらに限定されない。様々な同位体標識された本開示の化合物、例えば、
3H、
13Cおよび
14Cなどの放射性同位体が組み込まれた化合物は、本開示の範囲内である。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究、反応動態研究、検出もしくはイメージング技術(例えば、ポジトロン放出断層撮影法(PET)または単光子放出コンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography)(SPECT)(薬物もしくは基質の組織分布アッセイを含む))または患者の処置において有用であり得る。本開示の化合物のそのような同位体標識されたアナログは、同じ化合物の非標識の形態よりも改善された薬物動態学的特性および/または薬力学的特性を提供し得るので、それらのアナログも、本明細書中に開示される疾患の処置に有用であり得る。本明細書中の化合物のそのような同位体標識された(isotopically leveled)形態またはアナログは、本開示の範囲内である。当業者は、化合物または化合物の態様を同位体標識して、本明細書中に開示される化合物の同位体アナログまたは放射標識アナログに到達するための手順に従って、そのような同位体標識された形態を調製および使用することができる。
【0086】
所与の化合物の「薬学的に許容され得る塩」という用語は、生物学的にもその他の理由で望ましくないことはない、所与の化合物の生物学的な有効性および特性を保持する塩のことを指す。薬学的に許容され得る塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基から得られる塩としては、単なる例として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基から得られる塩としては、第一級、第二級および第三級アミン(例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、ジ置換シクロアルキルアミン、トリ置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、ジ置換シクロアルケニルアミ
ン、トリ置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環式アミン、ジ複素環式アミン、トリ複素環式アミン、混合ジアミンおよび混合トリアミン)の塩が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、アミン上の置換基のうちの少なくとも2つは、異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式などから選択される。2つまたは3つの置換基がアミノ窒素と一体となって複素環式基またはヘテロアリール基を形成するアミンも含まれる。アミンは、一般構造N(R
30)(R
31)(R
32)のものであり、ここで、一置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちの2つを水素として有し、二置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちの1つを水素として有し、三置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちのいずれも水素として有しない。R
30、R
31およびR
32は、種々の置換基(例えば、水素、必要に応じて置換されるアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルなど)から選択される。
【0087】
好適なアミンの具体例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが単なる例として挙げられる。
【0088】
薬学的に許容され得る酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸から得られる塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸から得られる塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。
【0089】
本明細書中で使用されるとき、「薬学的に許容され得るキャリア」または「薬学的に許容され得る賦形剤」には、任意のおよびあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。薬学的に活性な物質のためにそのような媒質および作用物質を使用することは、当該分野で周知である。任意の従来の媒質または作用物質が、活性成分と不適合でないかまたは本明細書中に別段示されない限り、治療的組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性成分も、組成物に組み込まれ得る。
【0090】
用語「抗がん剤」は、悪性疾患すなわちがん性疾患の処置に有効な任意の薬物である。有効性は、阻害、部分的もしくは完全な緩解、寿命の延長、生活の質の改善、または治癒を意味し得る。本明細書中に開示されるようなまたは当業者に公知の化学的組成物を含む抗がん薬には、いくつかの主要なクラスがあり、それらとしては、例えば、PD−1、PD−L1、PD−1/PD−L1相互作用の阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、天然物およびホルモンが挙げられる。
【0091】
用語「さらなる抗がん剤」は、本明細書中で使用されるとき、本明細書中に開示される式(I)に記載の化合物に加えての、第2、第3、第4、第5などの抗がん剤の使用または併用を意味する。
【0092】
用語「抗がん治療」は、がんを処置するための現在知られている任意の治療的方法を意
味する。
【0093】
用語「遮断剤」または「チェックポイント阻害剤」は、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害する免疫腫瘍学剤のクラスである。
【0094】
用語「処置」または「処置する」は、1)疾患もしくは症状を予防するかまたは疾患もしくは症状から保護する、すなわち、臨床症候が発症しないようにする目的;2)疾患もしくは症状を阻害する、すなわち、臨床症候の発症を停止もしくは抑制する目的;あるいは3)疾患もしくは症状を軽減する、すなわち、臨床症候を復帰させる目的での、本明細書中に開示される症状または疾患を有するかまたはそれらに罹りやすい被験体(例えば、ヒト)への本開示に係る化合物(単数または複数)の任意の投与を意味する。いくつかの実施形態において、用語「処置」または「処置する」とは、疾患もしくは症状を軽減することまたは臨床症候を後退させることを指す。
【0095】
本明細書中で使用されるとき、用語「予防する」とは、それを必要とする患者の予防的処置のことを指す。予防的処置は、病気に罹患するリスクがある被験体に適切な用量の治療薬を提供することによってその病気の発生を実質的に防ぐことによって達成され得る。遺伝子変異または突然変異を有する素因の存在は、変更できない可能性がある。しかしながら、本明細書中で使用される予防的処置(予防)は、それらの症候またはそのような遺伝子変異もしくは素因によって生じる疾患を有するという臨床上の結果を回避する/回復させる可能性を有する。
【0096】
ヒトの医療では、最終的な誘導事象(単数または複数)が不明であり得るか、不顕性であり得るか、またはその事象(単数または複数)の発生のかなり後まで患者が確認され得ないので、「予防する」と「抑制する」とを区別することは必ずしも可能でないことを当業者は理解するだろう。ゆえに、本明細書中で使用されるとき、用語「予防」は、本明細書中で定義されるような「予防する」と「抑制する」の両方を包含する「処置」の要素として意図される。用語「防御」は、本明細書中で使用されるとき、「予防」を含むと意味される。
【0097】
用語「患者」とは、通常、「哺乳動物」のことを指し、それらとしては、ヒト、サル、ウサギ、マウス、家庭内の動物(例えば、イヌおよびネコ)、家畜(例えば、ウシ、ウマまたはブタ)および実験動物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、患者という用語は、本明細書中で定義されるような処置を必要とするヒトのことを指す。
【0098】
化合物
PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤および/またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害剤として機能する化合物、そのような化合物ならびにそのような化合物を含む組成物を、必要に応じて1つまたはそれを超えるさらなる抗がん剤または抗がん治療と併用して使用する方法が、本明細書中に提供される。ある基または変数が1つより多く出現する本明細書中で論じられるすべての実施形態において、その基または変数は、独立して、その後のリストから選択されると意図されている。化合物に関するすべての実施形態が、その任意の薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、プロドラッグまたは互変異性体を含むことがさらに企図される。
【0099】
1つの実施形態では、式(I)の化合物:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
各nは、独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−O−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキルまたは−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルであり;
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
Qは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、前記アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基は、ハロ、オキソ、−OR
a、−SR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−O−C(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;ならびに前記ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、窒素原子上で酸化されてN−オキシドを形成してもよいし、または硫黄原子上で酸化されてスルホキシドもしくはスルホンを形成してもよく;
mは、0、1または2であり;
各Z
3は、独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、SR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−O−C(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nであり;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O
)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
Nは、独立して、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOR
aまたは
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
L
1は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
Vは、結合、C
1−6アルキル、C
2−6アルケニルおよびC
2−6アルキニルからなる群から独立して選択され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、必要に応じて独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルで置換され;
L
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3−8シクロアルキルおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3−8 シクロアルキルで必要に応じて独立して置換され;
R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)または
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;ならびに
R
EおよびR
Wの前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換され;
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有し;
各R
1は、H、−C
1−8アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C
2−6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2OR
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、−NO
2、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、C
3−8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)R
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2OR
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)NR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2−6アルケニルC(O)OR
aからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
a
C(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1、2または3つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OR
a、−CN、ハロ、−C(O)OR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
bおよびC
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されるヘテロシクリル基を形成し;
各R
3は、独立して、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2−6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
aは、H、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
bは、H、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
またはR
aとR
bとが合わさって、C、N、OもしくはSである3〜8つの環原子からなる環を形成してもよく;
前記環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
f、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1−6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1−6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
cは、H、OH、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;そして
各R
dは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
eは、H、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3−8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f
および−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
gからなる群から独立して選択され;
各R
fは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択される;またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【0100】
本開示はさらに、以下を提供する:式(I)の化合物:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
各nは、独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−O−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキルまたは−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルであり;
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
Qは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、前記アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基は、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;ならびに前記ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、窒素原子上で酸化されてN−オキシドを形成してもよいし、または硫黄原子上で酸化されてスルホキシドもしくはスルホンを形成してもよく;
mは、0、1または2であり;
各Z
3は、独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nであり;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
Nは、独立して、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOR
aまたは
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
L
1は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
Vは、結合、C
1−6アルキル、C
2−6アルケニルおよびC
2−6アルキニルからなる群から独立して選択され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、必要に応じて独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルで置換され;
L
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3−8シクロアルキルおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3−8 シクロアルキルで必要に応じて独立して置換され;
R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)または
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;ならびに
R
EまたはR
Wの前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換され;
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有し;
各R
1は、H、−C
1−8アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C
2−6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2−6アルケニルC(O)OR
aからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1、2または3つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
bおよびC
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されるヘテロシクリル基を形成し;
各R
3は、独立して、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2−6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
aは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
bは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
またはR
aとR
bとが合わさって、C、N、OもしくはSである3〜8つの環原子からなる環を形成してもよく;
前記環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
f、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1−6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1−6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
cは、H、OH、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
dは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
eは、H、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3−8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
fおよび−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
gからなる群から独立して選択され;
各R
fは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択される;
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体。
【0101】
ある実施形態において、式(I)の化合物:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各nは、独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−O−C
1−6ハロアルキル、単環式−C
3−8シクロアルキルまたは単環式−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルであり;
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
Qは、単環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリルであり、
各Qは、単環式基であり、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−O−C(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式アリールおよびR
Nからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、単環式C
3−8シクロアルキルまたは単環式アリール基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび単環式−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;ならびに前記単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリル基は、窒素原子上で酸化されてN−オキシドを形成してもよいし、または硫黄原子上で酸化されてスルホキシドもしくはスルホンを形成してもよく;
mは、0、1または2であり;
各Z
3は、独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式アリール、およびR
Nであり;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、単環式C
3−8シクロアルキルまたは単環式アリール基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび単環式−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
Nは、独立して、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOR
aまたは
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
L
1は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
Vは、結合、C
1−6アルキル、C
2−6アルケニルおよびC
2−6アルキニルからなる群から独立して選択され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、必要に応じて独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび単環式−C
3−8シクロアルキルで置換され;
L
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Aは、独立して、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリルであり;
前記単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、単環式C
3−8シクロアルキルおよび単環式C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、必要に応じて独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび単環式−C
3−8シクロアルキルで置換され;
R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)または
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、独立して、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリルまたはスピロ環式ヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;ならびに
R
EまたはR
Wの前記アルキル、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリルまたはスピロ環式ヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、単環式−C
3−8シクロアルキルおよび単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換され;
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有し;
各R
1は、H、−C
1−8アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、単環式−C
3−6シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C
2−6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよび単環式C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、単環式C
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、単環式−C
3−6シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2−6アルケニルC(O)OR
aからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、同一の原子に結合されている場合、それらが結合している原子と合わさって、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1、2または3つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含む単環式ヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6ハロアルキル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
bおよびC
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換された単環式ヘテロシクリル基を形成してもよく;
各R
3は、独立して、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、単環式−C
3−6シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2−6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
aは、H、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
bは、H、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
またはR
aとR
bとは、同一の原子に結合されている場合、合わさって、C、N、OもしくはSである3〜8つの環原子からなる単環式環を形成してもよく;前記環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
f、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1−6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1−6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
cは、H、OH、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
dは、H、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−C
8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
eは、H、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−O−C
3−8シクロアルキル、単環式−O−アリール、単環式−O−ヘテロアリール、単環式−O−ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
fおよび−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
gからなる群から独立して選択され;
各R
fは、H、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキル、単環式−C
3−8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、単環式−C
1−6アルキルアリール、単環式−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび単環式−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択される)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
式(Ia)の化合物:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各Xは、独立して、CH、CZ
3またはNであり;
各mは、独立して、0、1または2であり;ならびに
Z
1、Z
3、R
E、R
Wおよびnは、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体も提供される。
式(Ib)の化合物:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各mは、独立して、0、1または2であり;ならびに
Z
1、Z
3、R
E、R
Wおよびnは、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体も提供される。
式(Ic)の化合物:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各mは、独立して、0、1または2であり;ならびに
Z
1、Z
3、R
E、R
Wおよびnは、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体も提供される。
式(Id)の化合物:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各mは、独立して、0、1または2であり;ならびに
Z
1、Z
3、R
E、R
Wおよびnは、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体も提供される。
式(II)の化合物:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Z
1、Z
3、R
EおよびR
Wは、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体も提供される。
式(III)の化合物:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各Xは、独立して、CH、CZ
3またはNであり;
各nは、独立して、0、1、2、3または4であり;
各mは、独立して、0、1または2であり;
各R
5は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ならびに
R
1、R
2、Z
1、Z
3、R
EおよびR
Wは、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体も提供される。
【0102】
本開示は、式(III)の化合物:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各Xは、独立して、CH、CZ
3またはNであり;
各nは、独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−O−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキルまたは−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルであり;
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各mは、独立して、0、1または2であり;
各Z
3は、独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、SR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−O−C(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nであり;
前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
Nは、独立して、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1−6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOR
aまたは
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
L
1は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
Vは、結合、C
1−6アルキル、C
2−6アルケニルおよびC
2−6アルキニルからなる群から独立して選択され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、必要に応じて独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルで置換されており、
L
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−O−C
1−6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1−6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3−8シクロアルキルおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、必要に応じて独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3−8シクロアルキルで置換されており、
各R
1は、H、−C
1−8アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C
2−6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2OR
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、−NO
2、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、C
3−8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)R
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2OR
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、
−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)NR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2−6アルケニルC(O)OR
aからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、
−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1、2または3つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OR
a、−CN、ハロ、−C(O)OR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、
−NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
bおよびC
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し;
各R
3は、独立して、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2−6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
5は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各R
aは、H、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
bは、H、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
またはR
aとR
bとは、合わさって、C、N、OもしくはSである3〜8つの環原子からなる環を形成してもよく;前記環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
f、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1−6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1−6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
cは、H、OH、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
dは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
fは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択される)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各Xは、独立して、CH、CZ
3またはNであり;
各Z
1は、独立して、ハロまたは−C
1−6アルキルであり;
各nは、独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
3は、独立して、ハロまたは−O−C
1−6アルキルであり;
各mは、独立して、0、1または2であり;
各R
1は、H、−C
1−8アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C
2−6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2−6アルケニルC(O)OR
aからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1、2または3つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
bおよびC
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し;
各R
5は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各R
aは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
bは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
またはR
aとR
bとは、合わさって、C、N、OもしくはSである3〜8つの環原子からなる環を形成してもよく;前記環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
f、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1−6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1−6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
fは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択される)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【0103】
本開示は、式(IIIa)の化合物:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
各Xは、独立して、CH、CZ
3またはNであり;
各Z
1は、独立して、ハロまたは−C
1−6アルキルであり;
各Z
3は、独立して、ハロまたは−O−C
1−6アルキルであり;
各R
1は、H、−C
1−8アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C
2−6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2OR
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよびC
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、−NO
2、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、C
3−8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)R
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2OR
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、
−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)NR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−C
1−6アルキルヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2−6アルケニルC(O)OR
aからなる群から独立して選択され;
各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1、2または3つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
2−6アルケニル、−C
2−6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OR
a、−CN、ハロ、−C(O)OR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、
−NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
bおよびC
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し;
各R
aは、H、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
bは、H、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
またはR
aとR
bとは、合わさって、C、N、OもしくはSである3〜8つの環原子からなる環を形成してもよく;前記環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
f、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1−6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1−6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
fは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリールおよび−C
1−6アルキルヘテロシクリルからなる群から独立して選択される)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【0104】
本開示は、式(IIIb)の化合物:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Z
1、Z
3、R
1およびR
2は、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を提供する。
【0105】
本開示は、式(IIIc)の化合物:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Z
1、Z
3、R
1およびR
2は、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を提供する。
【0106】
本開示は、式(IIId)の化合物:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Z
1、Z
3、R
1およびR
2は、本明細書中に定義されているとおりである)
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体を提供する。
【0107】
一実施形態において、Qは、それぞれが、ハロ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換された、フェニル、ピリジニル、インダゾリルおよびチエニルからなる群から選択される。
【0108】
別の実施形態において、Qは、それぞれが、ハロ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−6アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換された、フェニル、ピリジニル、インダゾリルおよびチエニルからなる群から選択される。
【0109】
一実施形態において、Qは、必要に応じて置換されたアリールである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換されたフェニルである。
【0110】
一実施形態において、Qは、必要に応じて置換されたヘテロアリールである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換された5員または6員ヘテロアリールである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換された5員ヘテロアリールである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換された6員ヘテロアリールである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換されたピリジルである。一実施形態において、Qは、必要に応じて置換されたピラジニルである。
【0111】
ある実施形態において、Qは、
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
であり、mおよびZ
3は、本明細書に定義されているとおりである。
【0112】
ある実施形態において、Qは、
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
であり、mおよびZ
3は、本明細書に定義されているとおりである。
【0113】
一実施形態において、Q上の置換基は、OH、ハロ、CN、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル−O−C
1−6アルキル、−O−C
1−6ハロアルキル、−S(O)
2C
1−6アルキル、
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩
からなる群から独立して選択される。
【0114】
一実施形態において、Qは、OH、ハロ、CN、S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルおよび−O−C
1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されている。
【0115】
一実施形態において、Qは、OH、ハロ、CN、S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルおよび−O−C
1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されている。
【0116】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)または
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、S(O)
2NR
1またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;ならびに
R
EまたはR
Wの前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換されており、
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有する。
【0117】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、
−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)および−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)から独立して選択され;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aまたは−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され、
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され、
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、
−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し;
各R
3は、独立して、H、−C
1−6アルキル、−C
2−6アルケニル、−C
3−6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1−6アルキルアリールであり;
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
cは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
各R
dは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−C
8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ならびに
【0118】
各uは、独立して、0、1、2または3である。
【0119】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2および−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bから独立して選択され;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aまたは−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され、
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され、
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリルであって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリルを形成し;
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;ならびに
【0120】
各uは、独立して、0、1、2または3である。
【0121】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)および−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)から独立して選択され;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され、
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され、
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリルであって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリルを形成し;
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
cは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
各R
dは、H、−C
1−6アルキル、−C
3−C
8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択され;ならびに
各uは、独立して、0、1、2または3である。
【0122】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2または
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
R
cは、H、OH、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
R
dは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−C
8シクロアルキルから独立して選択され;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
R
eは、H、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3−8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
fおよび−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
gから独立して選択され;
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり;ならびに
zは、0、1または2であり;
前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換され;
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有し;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aまたは−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され;
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し、
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;ならびに
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルである。
【0123】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、または
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
(式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは、独立して、0、1、2または3であり;
qは、独立して、0、1、2または3であり;
zは、0、1、2または3であり;
前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換され;
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有し;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aまたは−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリルであって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリルを形成し、
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
cは、H、OH、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
各R
dは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−C
8シクロアルキルから独立して選択され;
R
eは、H、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3−8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、C(O)NR
fR
g、−C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
fおよび−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
gから選択され;
各R
fは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
各R
gは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択される。
【0124】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ、
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
であり
式中、
V
2は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
R
cは、H、OH、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
R
dは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−C
8シクロアルキルから独立して選択され;
L
3は、独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは、独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
R
eは、H、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキル、−C
3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3−8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C
1−6アルキルアリール、−C
1−6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1−6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1−6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1−6アルキルS(O)
2R
fおよび−C
1−6アルキルS(O)
2NR
fR
gから選択され;
R
fは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
R
gは、H、−C
1−6アルキルおよび−C
3−8シクロアルキルから独立して選択され;
pは、独立して、0、1、2または3であり;
qは、独立して、0、1、2または3であり;
zは、0、1、2または3であり;
前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1−6アルキル、−C
1−6ハロアルキル、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C
1−6アルキルOH、−C
3−8シクロアルキルおよび−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換され;
但し、V
2、L
3、環BおよびTの少なくとも1つは窒素原子を含有する。
【0125】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2または−O−C
1−6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aまたは−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され;
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよび−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから独立して選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から独立して選択される1もしくは2つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリルであって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリルを形成し;
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルである。
【0126】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから選択され;
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよび−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
各R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;または
R
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から独立して選択される1もしくは2つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリルであって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、
−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリルを形成し;
各R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;ならびに
各R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルである。
【0127】
一実施形態において、R
EおよびR
Wが、それぞれ、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2であり;
R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから選択され;
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよび−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;または
R
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から独立して選択される1もしくは2つのさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し;
R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;ならびに
R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルである、式(I)の化合物が提供される。
【0128】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ、−NR
1R
2であり;
R
1は、H、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから選択され;
各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよび−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
R
2は、−C
1−6アルキル、−C
3−6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2−6アルキル−OR
aおよび−C
1−6アルキルC(O)OR
aから選択され;
各アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、−OR
a、−CN、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−3ハロアルキル、−C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
bおよびC
1−6アルキルC(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜2つの基で必要に応じて置換され;
またはR
1とR
2とは、合わさって、酸素、硫黄もしくは窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含むヘテロシクリル基であって、オキソ、−C
1−6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1−6アルキルC(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
bおよび−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル基を形成し;
R
aは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルであり;ならびに
R
bは、独立して、Hまたは−C
1−6アルキルである、式(I)の化合物が提供される。
【0129】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、アミド基(すなわち、−NC(O)−または−C(O)N−)を含有しない。一実施形態において、R
EおよびR
W上の少なくとも1つは、オキソを必要に応じて含むヘテロシクリル部分を含有する。
【0130】
一実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ独立して、−NR
1R
2、−C
1−6アルキルNR
1R
2、−O−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルOC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C
1−6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1−6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1−6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1−6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は、独立して、−C
1−6アルキルヘテロシクリルであり;
各ヘテロシクリルは、独立して、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン、アゼチジン、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、ピロリジン−2−オン、テトラヒドロフラン、ピロリジン、ピペリジン−2−オン(36)、ピペラジン−2−オン、5−オキサ−2,7−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、2−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、テトラヒドロ−2H−ピラン、2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、ピペリジン、1,2,4−オキサジアゾル−5(2H)−オン、2,5,7−トリアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン、2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−オン、1,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−オン、2−アザスピロ[4.4]ノナン−3−オン、1,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、オキサゾリジン−2−オン、オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール、2−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナン−1−オン、6−オキサ−2−アザスピロ[3.4]オクタン、ピペラジン、1,1−ジオキソテトラヒドロチオフェン、ヘキサヒドロピロロ[3,4−b]ピロール−6(1H)−オン、1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、2−メチル−1.3.7−トリアザスピロ[4.5]デク−2−エン−4−オン、1,3,7−トリアザスピロ[4.4]ノナン−2,4−ジオン、1,3,7−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、6−アザスピロ[3.4]オクタン、1−チア−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン1,1−ジオキシド、ピリジン−2(1H)−オン、イソチアゾリジン1,1−ジオキシド、チエタン1,1−ジオキシド、ヘキサヒドロピロロ[3,4−b]ピロール−2(1H)−オン、2,5,7−トリアザスピロ[3.4]オクタン−6,8−ジオン、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン、5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−4−オン、オキセタン、モルホリン、2−チアスピロ[3.3]ヘプタン2,2−ジオキシド、ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2(1H)−オン、ピロリジン−2,5−ジオン、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−b]ピリジンまたは1,3−ジオキソランであり、それぞれは、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1−6アルキル、−C
1−6アルキルOR
a、−C
1−6シアノアルキル、−C
1−6ハロアルキル、C
3−8シクロアルキル、−C
1−3アルキルC
3−8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1−6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1−6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1−6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1−6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1−6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1−6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)NR
bおよび−C
1−6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群から独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換され;ならびに
各R
2は、Hである。
【0131】
一実施形態において、R
WおよびR
Eは、それぞれ、
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
から独立して選択される。
【0132】
一実施形態において、各R
WおよびR
Eは、
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
から独立して選択される。
【0133】
一実施形態において、各R
WおよびR
Eは、
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
から独立して選択される。
【0134】
一実施形態において、各R
WおよびR
Eは、
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
から独立して選択される。
【0135】
一実施形態において、各R
WおよびR
Eは、
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
から独立して選択される。
【0136】
ある実施形態において、各Z
1は、独立して、ハロまたは−C
1−6アルキルである。ある実施形態において、各Z
1は、フルオロ、クロロまたはメチルである。
【0137】
ある実施形態において、各Z
1は、独立して、ハロである。ある実施形態において、各Z
1は、クロロである。
【0138】
ある実施形態において、各Z
3は、独立して、−C
1−6アルキル、−O−C
1−6アルキルまたは−O−C
3−8シクロアルキルである。ある実施形態において、各Z
3は、メチル、メトキシまたはシクロプロポキシである。
【0139】
ある実施形態において、各Z
3は、独立して、C
1−6アルコキシである。ある実施形態において、各Z
3は、メトキシである。
【0140】
ある実施形態において、R
EまたはR
Wのいずれもが、必要に応じて置換された縮合5,6−芳香環または5,6−複素芳香環(heteromatic ring)でない。ある実施形態において、Z
1、Z
3、R
N、R
EまたはR
Wのいずれもが、必要に応じて置換された縮合5,6−芳香環または5,6−複素芳香環(heteromatic ring)でない。
【0141】
ある実施形態において、表1に示されている化合物または薬学的に許容され得るこれらの塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【0142】
ある実施形態において、本明細書において提供される化合物は、約850g/mol未満、または約800g/mol未満、または約750g/mol未満、または約700g/mol未満、または約500〜約850g/mol、または約500〜約600g/mol、または約550〜約650g/mol、または約600〜約700g/mol、または約650〜約750g/mol、または約700〜約800g/mol、または約750〜約850g/molの分子量を有する。
【0143】
当業者は、本明細書中に開示される基(例えば、R
E)の各々およびすべての実施形態が、残りの基(例えば、R
W、Z
1、Z
3など)の各々の他の任意の実施形態と組み合わされて、本明細書中に開示されるような式(I)の完全な化合物が生成され得ることを承知しており;それらの各々が、本開示の範囲内であると見なされる。
【0144】
製剤および方法
PD−1およびそのリガンドPD−L1は、T細胞阻害および疲弊において重大な役割を果たす単量体I型膜貫通タンパク質である。PD−L1は、2つの細胞外免疫グロブリン(Ig)様ドメインから構成されるのに対して、PD−1は、単一の細胞外Ig様ドメインおよび細胞内尾部から構成される。PD−1/PD−L1複合体の結晶構造は、PD−1が、1:1の化学量論でPD−L1に結合して、単量体複合体を形成することを明らかにする(例えば、Chengら、J Biol Chem,2013;288(17);11771−85、Linら、Proc Natl Acad Sci USA,2008;105(8);3011−6、Zakら、Structure,2015;23(12);2341−8参照)。この配置は、オリゴマー化がシグナル伝達において重要な役割を果たしているCTLA−4/B7などの他の共阻害的レセプター/リガンド相互作用とは異なる顕著なリガンド結合様式およびシグナル伝達機構を表す(例えば、Schwartzら、Nature,2001;410(6828);604−8参照)。PD−L1へのPD−1の結合は、TCRシグナル伝達とともに、PD−1上の細胞質ドメインのチロシンのリン酸化およびSrc相同2含有チロシンホスファターゼ(SHP−1およびSHP−2)の動員をもたらす。これらのホスファターゼは、TCR関連タンパク質を脱リン酸化し、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)およびAktキナーゼ活性化の遮断、グルコース代謝の破壊ならびにIL−2およびIFN−γ分泌の阻害などの、下流のシグナル伝達の変化をもたらす(例えば、Hofmeyerら、J Biomed Biotechnol,2011;2011;451694,Latchmanら、Nature immunology,2001,2(3);261−8参照)。
【0145】
PD−1またはPD−L1のいずれかに結合する、がん免疫療法のために開発されたモノクローナル抗体は、特に、メラノーマ、非小細胞肺がん(NSCLC)、腎細胞癌腫(RCC)および膀胱がんの患者において著しい奏効率を実証してきた。これらの研究の多くは、PD−1/PD−L1軸の遮断が、腫瘍部位におけるT細胞細胞傷害性活性の増強をもたらすことを示してきた(例えば、Wherry EJ.Nat Immunol,2011;12(6);492−9参照)。がんに加え、この経路の阻害は、HBVなどの慢性ウイルス感染症の制御または排除に関して有望であることも示されている(例えば、Bengschら、J Hepatol,2014;61(6);1212−9,Fisicaroら、Gastroenterology,2010;138(2),682−93,93 e1−4,Fisicaroら、Gastroenterology,2012;143(6),1576−85 e4参照)。
【0146】
方法
1つの実施形態において、本開示は、PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害剤として有用な式(I)の化合物を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、PD−L1を二量体化するかまたはPD−L1の二量体形成を誘導もしくは安定化することによって、PD−1/PD−L1相互作用を阻害する。
【0147】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)の化合物および薬学的に許容され得るキャリアを含む薬学的組成物を提供する。
【0148】
本開示は、治療において使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0149】
一実施形態において、HBV感染もしくはPD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置に対して適している患者中の症状を処置するのに有用な、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【0150】
一実施形態において、本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体と、HBV感染を処置するのに適した少なくとも1つのさらなる治療剤と、少なくとも1つの薬学的に許容され得る担体または賦形剤とを含む薬学的組成物を提供する。
【0151】
別の実施形態において、本開示は、HBVを処置または除去するための医薬の製造において使用するための、式(I)の化合物を提供する。急性感染の間のHBVの除去には、機能的なHBV特異的CD8
+T細胞の出現を伴う。これに対して、慢性的感染は、ウイルス感染を調節することができない機能不全のHBV特異的CD8
+T細胞の存在を特徴とする(例えば、Boniら、J Virol,2007;81(8);4215−4225,Ferrari,Liver Int,2015;35;Suppl 1:121−8,Fisicaroら、Gastroenterology,2010;138(2);682−693,93 e1−4,Guidottiら、Cell,2015;161(3);486−500参照)。CHB中のHBV特異的T細胞の機能不全の一因となり得る機序には、持続的な高いウイルス量および抗原レベルによる、阻害的T細胞レセプター(例えば、PD−1、CTLA−4およびTIM−3)の上方制御が含まれる(例えば、Boniら、J Virol,2007;81(8);4215−4225,Franzeseら、J Virol,2005;79(6);3322−3328,Peppaら、J Exp Med,2013;210(1);99−114,Wherry EJ.Nature immunology 2011;12(6);492−499参照)。全ての阻害的免疫レセプターのうち、PD−1は、HBV特異的T細胞上で最も頻繁に上方制御される。さらに、複数の研究は、CHB患者中の循環しているおよび肝臓内のHBV特異的CD8
+T細胞の大多数が疲弊しており、高レベルのPD−1を発現することを確認している(例えば、Bengschら、J Hepatol,2014;61(6);1212−1219,Fisicaroら、Gastroenterology,2010;138(2);682−693,93 e1−4参照)。注目すべきことに、HBV特異的CD4
+およびCD8
+T細胞によるエフェクターサイトカイン産生の欠損は、CHB患者から単離されたPBMC中での抗PD−L1抗体によるPD−1/PD−L1相互作用を遮断することによって部分的に元に戻された(例えば、Bengschら、J Hepatol,2014;61(6);1212−1219,Fisicaroら、Gastroenterology,2010;138(2);682−693,93 e1−4,Fisicaroら、Gastroenterology,2012;143(6);1576−1585 e4参照)。これらの前臨床データと合致して、CHB被験体においてα−PD−1治療を評価する臨床研究は、大半の被験体でHBsAgレベルの著しい低下を示し、これには、0.5log
10を上回るHBsAgレベルの低下を有する、20人の患者のうちの3人、および機能的な治癒(持続的なHBsAgの喪失および抗HBsAbの出現)を経験した1人の被験体が含まれる(例えば、Ganeら、“A phase1 study evaluating anti−PD−1 treatment with or without GS−4774 in HBeAg negative chronic hepatitis B patients”,Abstract PS−044,European Association for the Study of the Liver(EASL);2017 April 19−23;Amsterdam,The Netherlandsを参照)。総合すると、これらの知見は、PD−1/PD−L1軸を阻害することは、CHB患者中でのT細胞機能を改善し得ること、および機能的な治癒の割合を増加させ得ることを実証する。PD−L1に特異的に結合し、PD−L1二量体化を誘導することによってPD−1/PD−L1相互作用を阻害する選択的で強力なPD−L1小分子阻害剤が本明細書において開示されている(例えば、生物学的実施例2参照)。
【0152】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体、ならびに少なくとも1つのさらなる抗がん剤および少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
【0153】
一実施形態において、本開示は、がんを処置することを必要とする患者においてがんを処置する方法であって、ニボルマブ、ペムブロリズマブおよびアルテゾリズマブ(artezolizumab)から選択される1またはそれを超えるチェックポイント阻害剤と併用して、式(I)の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0154】
別の実施形態において、本開示は、がんを処置するための薬の製造において使用するための式(I)の化合物を提供する。
【0155】
1つの実施形態において、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者におけるがんまたは症状の処置に有用な、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。本明細書中に開示される式(I)の化合物で処置され得るがんとしては、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんおよび結腸がんが挙げられる。
【0156】
1つの実施形態において、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者におけるがんまたは症状(リンパ腫、多発性骨髄腫および白血病を含むがこれらに限定されない)の処置に有用な、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。処置され得るさらなる疾患または症状としては、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0157】
「投与する」または「投与」とは、患者への1つまたはそれを超える治療薬の送達のことを指す。1つの実施形態において、投与は、式(I)の化合物が、治療を必要とする患者に投与される唯一の活性成分である、単独療法である。別の実施形態において、投与は、2つまたはそれを超える治療薬が処置の経過中に一緒に送達されるような同時投与である。1つの実施形態において、2つまたはそれを超える治療薬は、単回投与形態もしくは「併用投与単位(combined dosage unit)」に共製剤化され得るか、または別々に製剤化され、その後、組み合わされて、通常、静脈内投与用もしくは経口投与用の、一層または二層の錠剤またはカプセルとしての併用投与単位にされ得る。
【0158】
1つの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、それを必要とするヒト患者に有効量(例えば、1日あたり約0.1mg〜約1000mgの前記化合物)で投与される。1つの実施形態において、有効量は、1日あたり約0.1mg〜約200mgである。1つの実施形態において、有効量は、1日あたり約1mg〜約100mgである。他の実施形態において、有効量は、1日あたり約1mg、約3mg、約5mg、約10mg、約15mg、約18mg、約20mg、約30mg、約40mg、約60mg、約80mgまたは約100mgである。
【0159】
1つの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩および少なくとも1つのさらなる抗がん剤は、独立して、1つの化合物または複数の化合物につき1製剤あたり、1日あたり約0.1mg〜約1000mgという各作用物質の有効量で、それを必要とするヒト患者に投与される。1つの実施形態において、式(I)の化合物とさらなる化合物との併用処置の有効量は、独立して、1化合物につき1日あたり約0.1mg〜約200mgである。1つの実施形態において、式(I)の化合物とさらなる化合物との併用処置の有効量は、独立して、1化合物につき1日あたり約1mg〜約100mgである。他の実施形態において、式(I)の化合物とさらなる化合物との併用処置の有効量は、各構成要素に対して、1日あたり各々、約1mg、約3mg、約5mg、約10mg、約15mg、約18mg、約20mg、約30mg、約40mg、約60mg、約80mg、約100mg、約200mgまたは約500mgである。
【0160】
1つの実施形態において、式(I)の化合物、および/または式(I)の化合物とさらなる抗がん剤もしくはその薬学的に許容され得る塩との併用は、1日1回投与される。なおも別の実施形態において、式(I)の化合物および/もしくはさらなる抗がん剤またはその薬学的に許容され得る塩が、1日目および最大1ヶ月間にわたって毎日または1日おきまたは毎週、1化合物につき約10mg〜約500mgという負荷量として投与された後、式(I)の化合物および/あるいは1つもしくはそれを超えるさらなる抗がん剤または抗がん治療の規則的なレジメンが行われる。維持量は、多構成要素の薬物レジメンの各構成要素に対して、毎日または毎週の1〜500mgであり得る。有資格の介護者または処置を行う医師は、どの投与レジメンが特定の患者または特定の主症状にとって最善であるかを承知しており、その患者に対する適切な処置レジメンの決定を行う。したがって、別の実施形態において、有資格の介護者は、患者の特定のニーズに合うように、本明細書中に開示されるような式(I)の化合物および/またはさらなる作用物質の投与レジメンを調整することができる。したがって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の量および実際に投与されるさらなる作用物質の量は、通常、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物(例えば、塩または遊離塩基)およびそれらの相対的な活性、個々の患者の齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして医師が決定することが理解されるだろう。
【0161】
同時投与には、構成要素の薬物、例えば、式(I)の1つまたはそれを超える(one
on more)化合物と1つまたはそれを超えるさらなる(例えば、第2、第3、第4または第5の)抗がん剤または他の治療薬との投与も含まれ得る。式(I)の1つまたはそれを超える化合物と1つまたはそれを超えるさらなる抗がん剤または他の治療薬とのそのような併用は、各作用物質または組み合わせの薬物動態学的特性および/または薬力学特性に応じて、同時に投与され得るか、または各投与の合理的な時間内(例えば、約1分以内〜24時間以内)に順番に(一方の後に他方が)投与され得る。同時投与は、固定された組み合わせによる処置も含み得、ここで、その処置レジメンの作用物質は、一定投与量で併用可能であるか、または組み合わされた投与媒体、例えば、固体、液体もしくはエアロゾルで併用可能である。1つの実施形態において、キットを用いて、薬物または薬物構成要素が投与され得る。
【0162】
したがって、本開示の1つの実施形態は、PD−1、PD−L1阻害剤またはPD−1/PD−L1相互作用阻害剤による処置の対象となる疾患、例えば、がんを処置する方法であり、その方法は、式(I)の1つまたはそれを超える化合物および1つまたはそれを超えるさらなる抗がん剤の治療有効量の製剤を、例えばキットを介して、それを必要とする患者に投与する工程を含む。有資格の介護者が、治療有効量の本開示の任意の化合物または化合物の組み合わせを投与するかまたはその投与を指示することが理解されるだろう。
【0163】
「静脈内投与」は、静脈への直接的な物質の投与、すなわち「静脈内に」投与することである。他の投与経路と比べて、静脈内(IV)経路は、身体全体に流体および薬剤を送達する、より速い方法である。注入ポンプによって、送達される薬剤の流速および総量の正確な制御が可能になり得る。しかしながら、流速の変更が、重大な結果をもたらさない場合、またはポンプが利用可能でない場合、点滴バッグを患者の位置より上に配置し、クランプを用いて速度を制御することによって、点滴が単純に流れるように放置されることが多い。あるいは、患者が高流速を要求し、IVアクセスデバイスがそれに対応するのに十分大きい直径である場合、急速注入器を使用できる。これは、流体を強制的に患者に注入するために流体バッグの周囲に配置された膨らませることができるカフ、または注入される流体を加熱し得る同様の電気的デバイスである。患者が、ある特定の時点にのみ薬剤を要求するとき、さらなる流体を必要としない間欠注入が用いられる。それは、点滴静注(ポンプまたは重力滴下)と同じ手法を用い得るが、薬剤が完全に投与された後、IVアクセスデバイスからチューブを取り外す。いくつかの薬剤は、シリンジがIVアクセスデバイスに接続され、薬剤が直接注射される(それが静脈を刺激し得るかまたは急激すぎる効果を引き起こし得る場合、ゆっくり注射される)ことを意味する、IVプッシュまたはボーラスによっても投与される。薬剤が、IVチューブの流体流に注射されたら、それがチューブから患者に達することを保証する何らかの手段が存在しなければならない。通常、これは、流体流が正常に流れることを可能にすることによって医薬を血流に持ち込むことによって達成される;しかしながら、第2の流体注射は時折、注射の後に医薬をより迅速に血流に押し込むための「フラッシュ」として用いられる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、IV投与単独によって、または経口経路もしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と組み合わせて、投与され得る。
【0164】
「経口投与」は、口から物質が摂取される投与経路であり、これには、頬側投与、唇下投与および舌下投与、ならびに経腸投与および例えば薬剤がいずれの経口粘膜とも直接接触しないようにチューブを介して行われない限り、気道を介する投与が含まれる。治療薬の経口投与の代表的な形態としては、錠剤またはカプセルの使用が挙げられる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、経口経路のみによって、またはIVもしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と組み合わせて投与され得る。
【0165】
薬学的製剤
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、薬学的製剤として投与され得る。本開示によって企図される薬学的製剤/組成物は、キャリアに加えて、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩または式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の組み合わせを、例えばイピリムマブなどのさらなる作用物質またはその薬学的に許容され得る塩と必要に応じて併用して含む。
【0166】
本開示によって企図される薬学的製剤/組成物は、注射による投与も意図されている場合があり、それらとしては、水溶液、油性懸濁液、エマルジョン(ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油または落花生油を含む)ならびにエリキシル剤、マンニトール、デキストロースまたは滅菌された水溶液および同様の薬学的ビヒクルが挙げられる。食塩水における水溶液は、慣習的に注射にも使用される。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(およびそれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体および植物油も使用され得る。例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散物の場合、必要な粒径の維持、および/または界面活性剤の使用によって、適切な流動性が維持され得る。様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによって微生物の作用が防止され得る。
【0167】
滅菌された注射可能な溶液は、必要な量の構成要素の化合物を、上で列挙されたようなまたは必要とされるような様々な他の成分とともに適切な溶媒に組み込んだ後、濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散物は、様々な滅菌された活性成分を、基本分散媒および上に列挙されたものから必要な他の成分を含む滅菌されたビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌された注射可能な溶液を調製するための滅菌された粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分の粉末+任意のさらなる所望の成分を予め濾過滅菌されたその溶液から得る真空乾燥法および凍結乾燥法である。
【0168】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩をその目的に有用なさらなる作用物質/治療またはその薬学的に許容され得る塩と必要に応じて併用して含む薬学的組成物を作製する際、活性成分は、通常、賦形剤もしくはキャリアによって希釈され、かつ/もしくは封入されるか、またはそのようなキャリアと混合され、それらの薬学的組成物は、カプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得る。賦形剤が、希釈剤となるとき、賦形剤は、活性成分に対するビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する固体、半固体または液体の材料(上記のような)であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ、サシェ、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ、エアロゾル(固体としてまたは液体媒体中)、例えば最大20重量%の活性な化合物を含む軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル、滅菌された注射可能な溶液および滅菌、包装された散剤の形態であり得る。
【0169】
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが挙げられる。製剤は、さらに、滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤(例えば、安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル);甘味剤;ならびに香味剤を含み得る。
【0170】
本開示の組成物は、当該分野で公知の手順を用いることによって、患者への投与後に活性成分の急速放出、徐放または遅延放出を提供するように製剤化され得る。1つの実施形態において、徐放製剤が使用される。経口投与用の制御放出薬物送達系としては、ポリマーでコーティングされたレザバーまたは薬物−ポリマーマトリックス製剤を含む、浸透圧ポンプシステムおよび溶解システム(dissolutional systems)が挙げられる。
【0171】
ある特定の組成物は、好ましくは、単位剤形に製剤化される。用語「単位剤形」または「併用投与単位」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として適した物理的に不連続な単位のことを指し、各単位は、例えば、錠剤、カプセル、アンプルまたは注射用バイアルにおいて、所定の量の1つまたはそれを超える活性な材料(例えば、化合物(I))を、必要に応じて、所望の効果が生じるように計算されたさらなる作用物質と併用して、好適な薬学的賦形剤と合わせて含む。しかしながら、実際に投与される活性な各作用物質の量は、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびそれらの相対的な活性、個々の患者の齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして医師が決定することが理解されるだろう。
【0172】
錠剤などの固体組成物を調製する場合、主要な活性成分は、薬学的賦形剤と混合されて、本開示の化合物の均一な混合物を含む固体のプレ製剤化組成物を形成する。これらのプレ製剤化組成物のことを均一として言及するとき、組成物が、等しく有効な単位剤形(例えば、錠剤、丸剤およびカプセル)に容易に再分割され得るように、それらの活性成分は、組成物全体にわたって均等に分散されていることが意味されている。
【0173】
本開示の式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を必要に応じて第2の作用物質と併用して含む錠剤または丸剤は、持続性作用の利点をもたらす剤形を提供するためまたは胃の酸性条件から保護するために、コーティングされ得るかまたはその他の方法で配合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側の投薬エレメントおよび外側の投薬エレメントを含み得、後者は、前者を覆うエンベロープの形態である。1つの実施形態において、内側の投薬エレメントが化合物(I)を含み得、外側の投薬エレメントが第2のもしくはさらなる作用物質を含み得るか、またはその逆である。あるいは、組み合わされた投薬単位は、カプセルまたは錠剤におけるように並んで配置され得、ここで、その錠剤またはカプセルの一部または半分が、式(I)の化合物の製剤で満たされ、その錠剤またはカプセルの他の部分または残りの半分が、さらなる作用物質を含む。
【0174】
種々の材料が、そのような腸溶層またはコーティングに使用され得、そのような材料としては、いくつかのポリマー酸(polymeric acids)、およびポリマー酸と、シェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。当業者は、本明細書中に開示される製剤の製造において使用される手法および材料を承知している。
【0175】
「徐放製剤」または「持続放出製剤」は、長期間にわたって治療薬を身体内にゆっくり放出するようにデザインされた製剤であるのに対して、「即時放出製剤」は、短時間にわたって治療薬を身体内に迅速に放出するようにデザインされた製剤である。いくつかの場合において、即時放出製剤は、治療薬が身体の所望の標的(例えば、胃)に到達したときにだけ放出されるようにコーティングされ得る。当業者は、過度の実験を行うことなく本開示の化合物の徐放製剤を開発することができる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、徐放製剤だけを介して、または経口、IVもしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と併用して、送達され得る。
【0176】
凍結乾燥製剤も、式(I)の化合物を単独でまたはさらなる抗がん剤と併用して投与するために使用され得る。当業者は、凍結乾燥に適している原薬の凍結乾燥製剤の作製方法および使用方法を承知している。
【0177】
噴霧乾燥製剤も、式(I)の化合物を単独でまたはさらなる抗がん剤と併用して投与するために使用され得る。当業者は、噴霧乾燥に適している原薬の噴霧乾燥製剤の作製方法および使用方法を承知している。他の公知の製剤化の手法も、本明細書中に開示される化合物または化合物の組み合わせを製剤化するために使用され得る。
【0178】
製造品
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアが含められている容器を含む製造品が提供される。その製造品は、本開示に提供される薬学的組成物を含んでいる、ボトル、バイアル、アンプル、一度使用するだけの使い捨てアプリケーターなどであり得る。その容器は、種々の材料(例えば、ガラスまたはプラスチック)から形成され得、1つの態様において、がんまたは炎症症状の処置において使用するための指示を示すラベルをその容器上に含むか、またはその容器と関連した状態で含む。
【0179】
活性成分は、合理的な化学的および物理的安定性を提供することができる任意の材料(例えば、アルミニウム箔のバッグ)の中に包装され得ることが理解されるべきである。
【0180】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアを含む薬学的組成物の単位剤形も提供される。
【0181】
本開示に提供されるいずれの薬学的組成物も、各組成物および全組成物が、製造品での使用のために明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、製造品において使用され得る。
【0182】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体;PD−1、PD−L1活性またはPD−1/PD−L1相互作用によって媒介される疾患または症状の処置において化合物を使用するためのラベルおよび/または指示書を含むキットも提供される。
【0183】
1つの実施形態において、指示書は、がん(例えば、白血病またはリンパ腫を含む)を処置するために薬学的組成物を使用することに向けられている。特定の実施形態において、がんは、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。1つの実施形態において、がんは、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)またはB細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)である。非ホジキンリンパ腫には、低悪性度のB細胞疾患(例えば、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症および辺縁帯リンパ腫が挙げられる)ならびに侵攻性(aggressive)リンパ腫(例えば、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)およびマントル細胞リンパ腫(MCL)が挙げられる)が包含される。1つの実施形態において、がんは、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。
【0184】
特定のバリエーションにおいて、指示書は、自己免疫疾患を処置するために薬学的組成物を使用することに向けられている。自己免疫疾患の特定の実施形態は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症および狼瘡が含まれる。
【0185】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、プロドラッグもしくは溶媒和物;および容器を含む製造品も提供される。1つの実施形態において、その容器は、バイアル、ジャー、アンプル、充填済みシリンジまたは静注バッグであり得る。
【0186】
本開示の化合物(単数または複数)、すなわち、式(I)の化合物、または式(I)の化合物とさらなる作用物質との組み合わせの製剤化は、前記化合物またはその塩を1つまたはそれを超える無毒性の薬学的に許容され得るビヒクル、キャリアおよび/または希釈剤および/またはアジュバント(本明細書中で賦形剤またはキャリア材料と総称される)と混ぜることによって達成され得る。本開示の化合物は、任意の好適な経路によって、好ましくは、そのような経路に適合した薬学的組成物の形態で、かつ治療的に有効な用量で、投与され得る。本開示の化合物または化合物の組み合わせ物は、従来の薬学的賦形剤を含む投与製剤として、経口的、経粘膜的、非経口的(血管内、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内および鼻腔内を含む)に送達され得る。
【0187】
1つの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩と、がんの処置に有用なさらなる作用物質との組み合わせが、錠剤、カプセル剤または予め混合されたIV液剤として、固定用量または併用量の製剤として製剤化され得る。別の実施形態において、その固定用量の組み合わせは、好ましくは、式(I)の化合物およびさらなる抗がん剤を含む。他の固定用量の製剤としては、予め混合された液剤、懸濁液、エリキシル剤、エアロゾル化スプレーまたはパッチとしての提供が挙げられ得る。本明細書中で使用されるとき、固定用量または併用量の製剤は、化合物(I)の活性成分と少なくとも1つのさらなる作用物質との同時投与と同義である。
【0188】
併用療法
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩が、1またはそれを超えるさらなる活性な作用物質または治療と併用して患者に与えられる、処置の方法も提供される。本明細書に記載されている化合物は、さらなる治療剤の1またはそれより多くとともに使用され得、または組み合わされ得る。1またはそれを超える治療剤としては、阻害剤、アゴニスト、アンタゴニスト、リガンド、調節因子、刺激因子、遮断薬、遺伝子の活性化因子または抑制因子、リガンド、レセプター、タンパク質、因子、例えば、エーベルソンマウス白血病ウイルス発がん遺伝子相同体1遺伝子(ABL、例えば、ABL1など)、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC1/2など)、活性化されたCDCキナーゼ(ACK、例えば、ACK1など)、アデノシンデアミナーゼ、アデノシンレセプター(A2B、A2a、A3など)、アデニル酸シクラーゼ、ADPリボシルシクラーゼ−1、副腎皮質刺激ホルモンレセプター(ACTH)、アエロリジン、AKT1遺伝子、Alk−5タンパク質キナーゼ、アルカリホスファターゼ、α1アドレナリンレセプター、α2アドレナリンレセプター、α−ケトグルタル酸脱水素酵素(KGDH)、アミノペプチダーゼN、AMP活性化タンパク質キナーゼ、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK、例えば、ALK1など)、アンドロゲンレセプター、アンギオポエチン(リガンド−1、リガンド−2など)、アンギオテンシノーゲン(AGT)遺伝子、マウス胸腺腫ウイルス発がん遺伝子相同体1(AKT)タンパク質キナーゼ(AKT1、AKT2、AKT3など)、アポリポタンパク質A−I(APOA1)遺伝子、アポトーシス誘導因子、アポトーシスタンパク質(1、2など)、アポトーシスシグナル制御キナーゼ(ASK、例えば、ASK1など)、アルギナーゼ(I)、アルギニンデイミナーゼ、アロマターゼ、アステロイドホモログ1(ASTE1)遺伝子、毛細血管拡張性運動失調症およびRad3関連(ATR)セリン/スレオニンタンパク質キナーゼ、オーロラタンパク質キナーゼ(1、2など)、Axlチロシンキナーゼレセプター、バキュロウイルスIAPリピート含有5(BIRC5)遺伝子、ベイシジン、B細胞リンパ腫2(BCL2)遺伝子、Bcl2結合成分3、Bcl2タンパク質、BCL2L11遺伝子、BCR(ブレークポイントクラスター領域(breakpoint cluster region))タンパク質および遺伝子、βアドレナリンレセプター、β−カテニン、B−リンパ球抗原CD19、Bリンパ球抗原CD20、Bリンパ球細胞接着分子、Bリンパ球刺激因子リガンド、骨形成タンパク質−10リガンド、骨形成タンパク質−9リガンド調節因子、ブラキュリータンパク質、ブラジキニンレセプター、B−Rafがん原遺伝子(BRAF)、Brc−Ablチロシンキナーゼ、ブロモドメインおよびエクスターナルドメイン(BET(Bromodomain and external domain))ブロモドメイン含有タンパク質(BRD2、BRD3、BRD4など)、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)、カルモジュリン、カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ(CaMK、例えば、CAMKIIなど)、がん精巣抗原2、がん精巣抗原NY−ESO−1、がん/精巣抗原1B(CTAG1)遺伝子、カンナビノイドレセプター(CB1、CB2など)、炭酸脱水酵素、カゼインキナーゼ(CK、例えば、CKI、CKIIなど)、カスパーゼ(カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−9など)、カスパーゼ8アポトーシス関連システインペプチダーゼCASP8−FADD様制御因子、カスパーゼ動員ドメインタンパク質−15、カテプシンG、CCR5遺伝子、CDK活性化キナーゼ(CAK)、チェックポイントキナーゼ(CHK1、CHK2など)、ケモカイン(C−Cモチーフ)レセプター(CCR2、CCR4、CCR5、CCR8など)、ケモカイン(C−X−Cモチーフ)レセプター(CXCR4、CXCR1およびCXCR2など)、ケモカインCC21リガンド、コレシストキニンCCK2レセプター、絨毛性ゴナドトロピン、c−Kit(チロシンタンパク質キナーゼKitまたはCD117)、クローディン(6、18など)、CD4、CD27、CD29、CD30、CD33、CD37、CD40、CD40リガンドレセプター、CD40リガンド、CD40LG遺伝子、CD44、CD45、CD47、CD49b、CD51、CD52、CD55、CD58、CD66e、CD70遺伝子、CD74、CD79、CD79b、CD79B遺伝子、CD80、CD95、CD99、CD117、CD122、CDw123、CD134、CDw137、CD158a、CD158b1、CD158b2、CD223、CD276抗原などの表面抗原分類(CD);クラスタリン(CLU)遺伝子、クラスタリン、c−Met(肝細胞増殖因子レセプター(HGFR))、補体C3、結合組織増殖因子、COP9 シグナロソームサブユニット5、CSF−1(コロニー刺激因子1レセプター)、CSF2遺伝子、CTLA−4(細胞傷害性Tリンパ球タンパク質4)レセプター、サイクリンD1、サイクリンG1、サイクリン依存性キナーゼ(CDK、例えば、CDK1、CDK1B、CDK2−9など)、シクロオキシゲナーゼ(1、2など)、CYP2B1遺伝子、システインパルミトイル転移酵素ヤマアラシ、シトクロムP450 11B2、シトクロムP450 17、シトクロムP450 17A1、シトクロムP450 2D6、シトクロムP450 3A4、シトクロムP450還元酵素、サイトカインシグナル伝達−1、サイトカインシグナル伝達−3、細胞質イソクエン酸脱水素酵素、シトシン脱アミノ酵素、シトシンDNAメチルトランスフェラーゼ、細胞傷害性Tリンパ球タンパク質−4、DDR2遺伝子、デルタ様(Delta−like)タンパク質リガンド(3、4など)、デオキシリボヌクレアーゼ、ディックコップ−1(Dickkopf−1)リガンド、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、ジヒドロピリミジン脱水素酵素、ジペプチジルペプチダーゼIV、ディスコイジンドメインレセプター(DDR、例えば、DDR1など)、DNA結合タンパク質(HU−βなど)、DNA依存性タンパク質キナーゼ、DNAジャイレース、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNAポリメラーゼ(αなど)、DNAプライマーゼ、dUTPピロホスファターゼ、L−ドパクロムトートメラーゼ、棘皮動物微小管様タンパク質4、EGFRチロシンキナーゼレセプター、エラスターゼ、伸長因子1α2、伸長因子2、エンドグリン、エンドヌクレアーゼ、エンドプラスミン、エンドシアリン、エンドスタチン、エンドセリン(ET−A、ET−Bなど)、zesteホモログ2エンハンサー(EZH2)、エフリン(EPH)チロシンキナーゼ(Epha3、Ephb4など)、エフリンB2リガンド、上皮増殖因子、上皮増殖因子レセプター(EGFR)、上皮増殖因子レセプター(EGFR)遺伝子、エピジェン、上皮細胞接着分子(EpCAM)、Erb−b2(v−erb−b2トリ赤芽球性白血病ウイルス発がん遺伝子ホモログ2)チロシンキナーゼレセプター、Erb−b3チロシンキナーゼレセプター、Erb−b4チロシンキナーゼレセプター、E−セレクチン、エストラジオール17β脱水素酵素、エストロゲンレセプター(α、βなど)、エストロゲン関連レセプター、真核生物翻訳開始因子5A(EIF5A)遺伝子、エクスポーチン1、細胞外シグナル関連キナーゼ(1、2など)、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)、因子(Xa、VIIaなど)、ファルネソイドXレセプター(FXR)、Fasリガンド、脂肪酸合成酵素(FASN)、フェリチン、FGF−2リガンド、FGF−5リガンド、繊維芽細胞増殖因子(FGF、例えば、FGF1、FGF2、FGF4など)、フィブロネクチン、Fms関連チロシンキナーゼ3(Flt3)、FMS様チロシンキナーゼ−3リガンド(FLT3L)、接着斑キナーゼ(FAK、例えば、FAK2など)、葉酸加水分解酵素前立腺特異的膜抗原1(FOLH1)、葉酸レセプター(αなど)、葉酸(Folate)、葉酸トランスポーター1、FYNチロシンキナーゼ、塩基性アミノ酸対切断酵素(paired basic amino acid cleaving enzyme)(フューリン)、β−グルクロニダーゼ、ガラクトース転移酵素、ガレクチン−3、ガングリオシドGD2、グルココルチコイド、グルココルチコイド誘導性TNFR関連タンパク質GITRレセプター、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、グルタミナーゼ、グルタチオンS−転移酵素P、グリコーゲン合成酵素キナーゼ(GSK、例えば、3−βなど)、グリピカン3(GPC3)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GNRH)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)レセプター、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)リガンド、増殖因子レセプター結合タンパク質2(GRB2)、Grp78(78kDaグルコース制御タンパク質)カルシウム結合タンパク質、分子シャペロンgroEL2遺伝子、ヘムオキシゲナーゼ1(HO1)、熱ショックタンパク質(27、70、90α、βなど)、熱ショックタンパク質遺伝子、耐熱性エンテロトキシンレセプター、ヘッジホッグタンパク質、ヘパラナーゼ、肝細胞増殖因子、HERV−H LTR関連タンパク質2(HERV−H LTR associating protein 2)、ヘキソースキナーゼ、ヒスタミンH2レセプター、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(DOT1L)、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC、例えば、1、2、3、6、10、11など)、ヒストンH1、ヒストンH3、HLAクラスI抗原(A−2α)、HLAクラスII抗原、ホメオボックスタンパク質NANOG、HSPB1遺伝子、ヒト白血球抗原(HLA)、ヒトパピローマウイルス(E6、E7など)タンパク質、ヒアルロン酸、ヒアルロニダーゼ、低酸素誘導因子−1α(HIF1α)、インプリントされた(Imprinted)母性発現転写物(H19)遺伝子、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ1(MAP4K1)、チロシンタンパク質キナーゼHCK、I−Κ−Bキナーゼ(IKK、例えば、IKKbeなど)、IL−1α、IL−1β、IL−12、IL−12遺伝子、IL−15、IL−17、IL−2遺伝子、IL−2レセプターαサブユニット、IL−2、IL−3レセプター、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、免疫グロブリン(G、G1、G2、K、Mなど)、免疫グロブリンFcレセプター、免疫グロブリンγFcレセプター(I、III、IIIAなど)、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO、例えば、IDO1など)、インドールアミンピロール2,3−ジオキシゲナーゼ1阻害剤、インシュリンレセプター、インシュリン様増殖因子(1、2など)、インテグリンα−4/β−1、インテグリンα−4/β−7、インテグリンα−5/β−1、インテグリンα−V/β−3、インテグリンα−V/β−5、インテグリンα−V/β−6、細胞間接着分子1(ICAM−1)、インターフェロン(α、α2、β、γなど)、メラノーマ中欠損インターフェロン誘導性タンパク質2(Interferon inducible
protein absent in melanoma 2)(AIM2)、インターフェロンI型レセプター、インターロイキン1リガンド、インターロイキン13レセプターα2、インターロイキン2リガンド、インターロイキン−1レセプター関連キナーゼ4(IRAK4)、インターロイキン−2、インターロイキン−29リガンド、イソクエン酸脱水素酵素(IDH1、IDH2など)、ヤヌスキナーゼ(JAK、例えば、JAK1、JAK2など)、JunN末端キナーゼ、カリクレイン関連ペプチダーゼ3(KLK3)遺伝子、キラー細胞Ig様レセプター、キナーゼ挿入ドメインレセプター(KDR)、キネシン様タンパク質KIF11、カーステンラット肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(
KRAS)遺伝子、キスペプチン(KiSS−1)レセプター、KIT遺伝子、v−kitハーディ・ズッカーマン4ネコ肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KIT)チロシンキナーゼ、ラクトフェリン、ラノステロール−14脱メチル化酵素、LDLレセプター関連ンパク質−1、ロイコトリエンA4加水分解酵素、リステリオリジン、L−セレクチン、黄体ホルモンレセプター、リアーゼ、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG−3)、リンパ球抗原75、リンパ球機能抗原−3レセプター、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、リンホタクチン、Lyn(Lck/Yes novel)チロシンキナーゼ、リジン脱メチル化酵素(KDM1、KDM2、KDM4、KDM5、KDM6、A/B/C/Dなど)、リソホスファチデート−1レセプター、リソソーム結合型膜タンパク質ファミリー(LAMP)遺伝子、リシルオキシダーゼホモログ2、リシルオキシダーゼタンパク質(LOX)、リシルオキシダーゼ様タンパク質(LOXL、例えば、LOXL2など)、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)、肝細胞増殖因子レセプター(MET)遺伝子、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF)リガンド、マクロファージ遊走阻止因子(fact)、MAGEC1遺伝子、MAGEC2遺伝子、主要ヴォールトタンパク質、MAPK活性化タンパク質キナーゼ(MK2など)、Mas関連Gタンパク質共役型レセプター、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP、例えば、MMP2、MMP9など)、Mcl−1分化タンパク質、Mdm2p53−結合タンパク質、Mdm4タンパク質、メラン−A(MART−1)メラノーマ抗原、メラニン形成細胞タンパク質Pmel 17、メラニン形成細胞刺激ホルモンリガンド、メラノーマ抗原ファミリーA3(MAGEA3)遺伝子、メラノーマ関連抗原(1、2、3、6など)、膜銅アミンオキシダーゼ、メソテリン、METチロシンキナーゼ、代謝型グルタミン酸レセプター1、メタロレダクターゼSTEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原1)、メタスチン、メチオニンアミノペプチダーゼ−2、メチルトランスフェラーゼ、ミトコンドリア3ケトアシルCoAチオラーゼ、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(mitogen−activated protein kinase)(MEK、例えば、MEK1、MEK2など)、mTOR(ラパマイシン標的タンパク質(セリン/スレオニンキナーゼ)、mTOR複合体(1,2など)、ムチン(1、5A、16など)、mutT相同体(MTH、例えば、MTH1など)、Mycがん原遺伝子タンパク質、骨髄細胞白血病1(MCL1)遺伝子、ミリストイル化アラニンリッチタンパク質キナーゼC基質(MARCKS)タンパク質、NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ、ナトリウム利尿ペプチドレセプターC、神経細胞接着分子1、ニューロキニン1(NK1)レセプター、ニューロキニンレセプター、ニューロピリン2、NFΚB活性化タンパク質、NIMA関連キナーゼ9(NEK9)、一酸化窒素合成酵素、NK細胞レセプター、NK3レセプター、NKG2 A B 活性化NKレセプター、ノルアドレナリントランスポーター、Notch(Notch−2レセプター、Notch−3レセプター、Notch−4レセプターなど)、核赤血球2−関連因子2、核内因子(NF)ΚB、ヌクレオリン、ヌクレオフォスミン、ヌクレオフォスミン−未分化リンパ腫キナーゼ(NPM−ALK)、2オキソグルタル酸脱水素酵素、2,5−オリゴアデニル酸合成酵素、O−メチルグアニンDNAメチルトランスフェラーゼ、オピオイドレセプター(δなど)、オルニチン脱炭酸酵素、オロチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、オーファン核内ホルモンレセプター NR4A1、オステオカルシン、破骨細胞分化因子、オステオポンチン、OX−40(腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー4TNFRSF4またはCD134)レセプター、P3タンパク質、p38キナーゼ、p38MAPキナーゼ、p53腫瘍抑制タンパク質、副甲状腺ホルモンリガンド、ペルオキシソーム増殖因子活性化レセプター(PPAR、例えば、α、δ、γなど)、P−糖タンパク質(1など)、ホスファターゼ・テンシン・ホモログ(PTEN)、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)、ホスホイノシチド−3キナーゼ(PI3K、例えば、α、δ、γなど)、ホスホリラーゼキナーゼ(PK)、PKN3遺伝子、胎盤増殖因子、血小板由来増殖因子(PDGF、例えば、α、βなど)、血小板由来増殖因子(PDGF、例えば、α、βなど)、多剤耐性輸送体、プレキシンB1、PLK1遺伝子、ポロ様キナーゼ(PLK)、ポロ様キナーゼ1、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP、例えば、PARP1、2および3など)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)遺伝子、プレニル結合タンパク質(PrPB)、推定転写因子(Probable
transcription factor)PML、プロゲステロンレセプター、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1阻害剤(PD−L1)、プロサポシン(PSAP)遺伝子、プロスタノイドレセプター(EP4)、前立腺特異抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、プロテアソーム、タンパク質E7、タンパク質ファルネシルトランスフェラーゼ、タンパク質キナーゼ(PK、例えば、A、B、Cなど)、タンパク質チロシンキナーゼ、タンパク質チロシンホスファターゼβ、がん原遺伝子セリン/スレオニン−タンパク質キナーゼ(PIM、例えば、PIM−1、PIM−2、PIM−3など)、P−セレクチン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、プリンレセプターP2Xリガンド開口型イオンチャンネル7(P2X7)、ピルビン酸脱水素酵素(PDH)、ピルビン酸脱水素酵素キナーゼ、ピルビン酸キナーゼ(PYK)、5−α−還元酵素、Rafタンパク質キナーゼ(1、Bなど)、RAF1遺伝子、Ras遺伝子、RasGTPアーゼ、RET遺伝子、Retチロシンキナーゼレセプター、網膜芽細胞腫関連タンパク質、レチノイン酸レセプター(γなど)、レチノイドXレセプター、Rheb(脳に豊富なRasホモログ)GTPアーゼ、Rho(Rasホモログ)関連タンパク質キナーゼ2、リボヌクレアーゼ、リボヌクレオチド還元酵素(M2サブユニットなど)、リボソームタンパク質S6キナーゼ、RNAポリメラーゼ(I、IIなど)、Ron(Recepteur d’Origine Nantais)チロシンキナーゼ、ROS1(ROSがん原遺伝子1、レセプターチロシンキナーゼ)遺伝子、Ros1チロシンキナーゼ、Runt関連転写因子3、γ−セクレターゼ、S100カルシウム結合タンパク質A9、筋小胞体カルシウムATPアーゼ、カスパーゼの第二ミトコンドリア由来活性化因子(Second mitochondria−derived activator of caspases)(SMAC)タンパク質、分泌型frizzled関連タンパク質−2、セマフォリン−4D、セリンプロテアーゼ、セリン/スレオニンキナーゼ(STK)、セリン/スレオニン−プロテインキナーゼ(TBK、例えば、TBK1など)、シグナル伝達性転写(STAT、例えば、STAT−1、STAT−3、STAT−5など)、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAM)ファミリーメンバー7、前立腺の6回膜貫通上皮抗原(six−transmembrane epithelial antigen of the prostate)(STEAP)遺伝子、SLサイトカインリガンド、スムーズンド(SMO)レセプター、ヨウ化ナトリウム共輸送体、リン酸ナトリウム共輸送体2B、ソマトスタチンレセプター(1、2、3、4、5など)、ソニックヘッジホッグタンパク質、セブンレスの息子(SOS)、特異的タンパク質1(Sp1)転写因子、スフィンゴミエリンシンターゼ、スフィンゴシンキナーゼ(1、2など)、スフィンゴシン−1−リン酸レセプター−1、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)、SRC遺伝子、Srcチロシンキナーゼ、STAT3遺伝子、ステロイドスルファターゼ、インターフェロン遺伝子の刺激因子(STING)レセプター、インターフェロン遺伝子の刺激因子タンパク質、ストロマ細胞由来因子1リガンド、SUMO(small ubiquitin−like modifier)、スーパーオキシドジスムターゼ、サバイビンタンパク質、シナプシン3、シンデカン−1、シヌクレインα、T細胞表面糖タンパク質CD28、tank結合キナーゼ(TBK)、TATAボックス結合タンパク質関連因子RNAポリメラーゼIサブユニット B(TAF1B)遺伝子、T細胞CD3糖タンパク質Ζ鎖、T細胞分化抗原CD6、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有−3(T−cell immunoglobulin and mucin−domain containing−3)(TIM−3)、T細胞表面糖タンパク質CD8、Tecタンパク質チロシンキナーゼ、Tekチロシンキナーゼレセプター、テロメラーゼ、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子、テネイシン、TGFβ2リガンド、トロンボポエチンレセプター、チミジンキナーゼ、チミジンホスホリラーゼ、チミジル酸合成酵素、サイモシン(α1など)、甲状腺ホルモンレセプター、甲状腺刺激ホルモンレセプター、組織因子、TNF関連アポトーシス誘導リガンド、TNFR1関連デスドメインタンパク質、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)レセプター、TNFSF11遺伝子、TNFSF9遺伝子、Toll様レセプター(TLR、例えば、1−13など)、トポイソメラーゼ(I、II、IIIなど)、転写因子、転移酵素、トランスフェリン、トランスフォーミング増殖因子(TGF、例えば、βなど)キナーゼ、トランスフォーミング増殖因子TGF−βレセプターキナーゼ、トランスグルタミナーゼ、転座関連タンパク質、膜貫通糖タンパク質NMB、Trop−2カルシウムシグナル伝達因子、栄養膜糖タンパク質(trophoblast glycoprotein)(TPBG)遺伝子、栄養膜糖タンパク質、トロポミオシンレセプターキナーゼ(Trk)レセプター(TrkA、TrkB、TrkCなど)、トリプトファン5−水酸化酵素、チューブリン、腫瘍壊死因子(TNF、例えば、α、βなど)、腫瘍壊死因子13Cレセプター、腫瘍進行遺伝子座2(TPL2)、腫瘍タンパク質53(TP53)遺伝子、腫瘍抑制因子候補2(TUSC2)遺伝子、チロシナーゼ、チロシン水酸化酵素、チロシンキナーゼ(TK)、チロシンキナーゼレセプター、免疫グロブリン様およびEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ(Tyrosine kinase with immunoglobulin−like and EGF−like domains)(TIE)レセプター、チロシンタンパク質キナーゼABL1阻害剤、ユビキチン、ユビキチンカルボキシルヒドロラーゼアイソザイムL5、ユビキチンチオエステラーゼ−14、ユビキチン結合酵素E2I(UBE2I、UBC9)、ウレアーゼ、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子、ウテログロビン、バニロイドVR1、血管細胞接着タンパク質1、血管内皮増殖因子レセプター(VEGFR)、T細胞活性化のVドメインIg抑制因子(V−domain Ig suppressor of T−cell activation)(VISTA)、VEGF−1レセプター、VEGF−2レセプター、VEGF−3レセプター、VEGF−A、VEGF−B、ビメンチン、ビタミンD3レセプター、がん原遺伝子チロシン−タンパク質キナーゼYes、Wee−1タンパク質キナーゼ、ウィルムス腫瘍抗原1、ウィルムス腫瘍タンパク質、X連鎖アポトーシス抑制タンパク質、ジンクフィンガータンパク質転写因子またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0189】
したがって、1つの実施形態において、がんおよび/あるいはがんと同時に現れるまたはがんによって悪化されるかもしくは引き起こされる疾患または症候、例えば、アレルギー性障害ならびに/または自己免疫性疾患および/もしくは炎症性疾患、ならびに/あるいは急性炎症反応を処置する方法は、それを必要とする患者に、有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、必要に応じて、がん、がんから起こるまたはがんと同時に現れるアレルギー性障害および/または自己免疫性疾患および/または炎症性疾患ならびに/あるいは急性炎症反応の処置に有用であり得るさらなる作用物質(例えば、第2、第3、第4または第5の活性な作用物質)と併用して投与する工程を含む。第2、第3、第4または第5の活性な作用物質による処置は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩による処置の前、処置と同時または処置の後であり得る。1つの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、別の活性な作用物質と単回投与形態において併用される。式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩と併用して使用され得る好適な抗腫瘍治療薬または抗がん治療薬としては、化学療法剤、例えば、マイトマイシンC、カルボプラチン、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン、または前述の化学療法剤のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。放射線治療の抗腫瘍剤も、単独でまたは化学療法剤と併用して使用され得る。
【0190】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、化学療法剤感作物質(chemo−sensitizing agents)として有用であり得るので、他の化学療法薬、特に、アポトーシスを誘導する薬物との併用において有用であり得る。したがって、1つの実施形態において、本開示は、化学療法に対するがん細胞の感度を高めるための方法を提供し、その方法は、化学療法を必要とするかまたは化学療法を受けている患者に、化学療法剤を式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩とともに、その化学療法剤に対するがん細胞の感度を高めるのに十分な量で投与する工程を含む。
【0191】
抗がん併用療法
本明細書に記載されている化合物は、化学療法剤、抗がん剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、免疫治療剤、治療用抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体など)、抗体薬物結合体(ADC)、放射線治療剤、抗新生物剤、抗増殖剤、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾因子または編集因子(CRISPR/Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ、TALENsなど)、CAR(キメラ抗原レセプター)T細胞免疫治療剤、改変操作されたT細胞レセプター(TCR−T)の1つもしくはそれより多くまたはこれらのあらゆる組み合わせとともに使用され得または組み合わされ得る。これらの治療剤は、化合物、抗体、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの形態であり得る。一実施形態において、本願は、治療における同時、分離または順次使用のための組み合わされた調製物として、本明細書に記載されている化合物とさらなる治療剤とを含む製品を提供する。
【0192】
本明細書において使用される場合、「化学療法剤」または「化学療法の」(または化学療法剤を用いた処置の場合の「化学療法」)という用語は、がんの処置において有用な任意の非タンパク質性(すなわち、非ペプチド性)化学的化合物を包含するものとする。化学療法剤の例としては、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、イムプロスルファンおよびピポスルファンなどのアルキルスルホネート;ベンゾデパ、カルボコン、メツレデパおよびウレデパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミドおよびトリメミロールメラミン(trimemylolomelamine)を含むエチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine);アセトゲニン、特に、ブラタシンおよびブラタシノン;カンプトテシン、合成アナログトポテカンを含む;ブリオスタチン、カリスタチン;CC−1065、そのアドゼレシン、カルゼルシンおよびビゼルシン合成アナログを含む;クリプトフィシン、特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8;ドラスタチン;デュオカルマイシン、合成アナログKW−2189およびCBI−TMIを含む;エロイロテロビン;5−アザシチジン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン(chlornaphazine)、シクロホスファミド、グルフォスファミド、エボフォスファミド、ベンダムスチン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビシン(novembichin)、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミドおよびウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホレムスチン(foremustine)、ロムスチン、ニムスチンおよびラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特に、カリケアマイシンγIIおよびカリケアマイシンΦI1)、ダインマイシンAを含むダインマイシン、ビスホスホネート、例えば、クロドロネート、エスペラマイシン、ネオカルジノスタチン発色団および関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団(chromomophore)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン(carrninomycin)、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、チュベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタチンおよびゾルビシン;代謝拮抗剤、例えば、メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸アナログ、例えば、デモプテリン、メトトレキサート、プテロプテリンおよびトリメトレキサート;プリンアナログ、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリンおよびチオグアニン;ピリミジンアナログ、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビンおよびフロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、ドロモスタノロンプロピオネート、エピチオスタノール、メピチオスタンおよびテストラクトン;抗副腎剤(anti−adrenals)、例えば、アミノグルテチミド、ミトタンおよびトリロスタン;葉酸補充薬、例えば、フロリン酸(frolinic acid);放射線治療剤、例えば、ラジウム−223;トリコテセン、特に、T−2トキシン、ベラキュリンA(verracurin A)、ロリジンAおよびアングイジン;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、アブラキサン、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、カバジタキセル、BIND−014、テセタキセル;白金アナログ、例えば、シスプラチンおよびカルボプラチン、NC−6004ナノプラチン;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アマサクリン(amsacrine);ヘストラブシル(hestrabucil);ビサントレン;エダトレキサート;デホファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジコン;エルホルムチン(elformthine);エリプチニウムアセテート;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロイコボリン、ロニダミン;マイタンシノイド、例えば、マイタンシンおよびアンサマイトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;フルオロピリミジン;フォリン酸;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;ポリサッカライド−K(PSK);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トラベクテジン、トリアジクオン;2,2’,2’’−トリクオロトリエミルアミン(tricUorotriemylamine);ウレタン、ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」)、シクロホスファミド;チオテパ;クロラムブシル;ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート、ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトロキサントロン;バンクリスチン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼオローダ(xeoloda);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DFMO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;カペシタビン;NUC−1031;FOLFIRI(フルオロウラシル、ロイコボリンおよびイリノテカン);および上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸または誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0193】
本明細書に記載されている化合物は、さらなる治療剤の1またはそれより多くとともに使用され得、または組み合わされ得る。治療剤は、例えば、作用機序によって、以下の群に分類され得る。
代謝拮抗剤/抗がん剤、例えば、ピリミジンアナログフロクスウリジン、カペシタビン、シタラビン、CPX−351(リポソームシタラビン、ダウノルビシン)およびTAS−118;
プリンアナログ、フォレートアンタゴニスト(プララトレキサートなど)および関連阻害剤;
抗増殖性/有糸分裂阻害剤、ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)
ならびにタキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン、ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))およびエピポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド)などの微小管かく乱剤などの天然産物を含む;
DNA損傷剤、例えば、アクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イホスファミド、メルファラン、メルクロレタミン(merchlorethamine)、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニトロソウレア、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、エトポシドおよびトリエチレンチオホスホルアミド;
DNA低メチル化剤、例えば、グアデシタビン(SGI−110)、ASTX727;
抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミスラマイシン);
酵素、例えば、L−アスパラギンを全身的に代謝し、自身のアスパラギンを合成する能力を持たない細胞を取り除くL−アスパラギナーゼ;
抗血小板剤;
Bcl−2を標的とするDNAiオリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258;
潜伏性ヒト免疫不全ウイルス(HIV)を活性化または再活性化させる薬剤、例えば、パノビノスタットおよびロミデプシン;
アスパラギナーゼ刺激物質、例えば、クリサンタスパーゼ(Erwinase(登録商標)およびGRASPA(ERY−001、ERY−ASP)、カラスパルガーゼペゴル;
pan−Trk、ROS1およびALK阻害剤、例えば、エヌトレクチニブ、TPX−0005;
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤、例えば、アレクチニブ、セリチニブ;
抗増殖性/有糸分裂阻害アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタードシクロホスファミドおよびアナログ(メルファラン、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、アルキルニトロソウレア(カルムスチン)およびアナログ、ストレプトゾシンならびにトリアゼン(ダカルバジン);
抗増殖性/有糸分裂阻害代謝拮抗剤、例えば、葉酸アナログ(メトトレキサート);
白金配位錯体(シスプラチン、オキシロプラチニムおよびカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシウレア、ミトタンおよびアミノグルテチミド;
ホルモン、ホルモンアナログ(エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミドおよびニルタミド)およびアロマターゼ阻害剤(レトロゾールおよびアナストロゾール);
抗凝固剤、例えば、ヘパリン、合成ヘパリン塩およびトロンビンの他の阻害剤;
繊維素溶解剤、例えば、組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジンおよびクロピドグレル;
抗遊走剤;
抗分泌剤(ブレベルジン(breveldin));
免疫抑制剤、例えば、タクロリムス、シロリムス、アザチオプリンおよびミコフェノレート;
成長因子阻害剤および血管内皮増殖因子阻害剤;
繊維芽細胞増殖因子阻害剤、例えば、FPA14;
抗VEGFR抗体、例えば、IMC−3C5、GNR−011、タニビルマブ;
抗VEGF/DDL4抗体、例えば、ABT−165;
抗カドヘリン抗体、例えば、HKT−288;
抗CD70抗体、例えば、AMG−172;
抗ロイシンリッチリピート含有15(LRRC15)抗体、例えば、ABBV−085およびARGX−110;
アンギオテンシンレセプター遮断薬、一酸化窒素供与体;
アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、AEG35156、IONIS−KRAS−2.5Rx、EZN−3042、RX−0201、IONIS−AR−2.5Rx、BP−100(プレキシゲベルセン(prexigebersen))、IONIS−STAT3−2.5Rx;
DNA干渉オリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258、AZD−9150;
抗ANG−2抗体、例えば、MEDI3617およびLY3127804;
抗ANG−1/ANG−2抗体、例えば、AMG−780;
抗MET/EGFR抗体、例えば、LY3164530;
抗EGFR抗体、例えば、ABT−414、AMG−595、ネシツムマブ、ABBV−221、デパツキシズマブマホドチン(ABT−414)、トムゾツキシマブ(tomuzotuximab)、ABT−806、ベクティビックス、モドツキシマブ、RM−1929;
抗CSF1R抗体、例えば、エマクツズマブ、LY3022855、AMG−820、FPA−008(カビラリズマブ);
抗CD40抗体、例えば、RG7876、SEA−CD40、APX−005M、ABBV−428;
抗エンドグリン抗体、例えば、TRC105(カロツキシマブ);
抗CD45抗体、例えば、131I−BC8(lomab−B);
抗HER3抗体、例えば、LJM716、GSK2849330;
抗HER2抗体、例えば、マルゲツキシマブ、MEDI4276、BAT−8001;
抗HLA−DR抗体、例えば、IMMU−114;
抗IL−3抗体、例えば、JNJ−56022473;
抗OX40抗体、例えば、MEDI6469、MEDI6383、MEDI0562(タボリキシズマブ(tavolixizumab))、MOXR0916、PF−04518600、RG−7888、GSK−3174998、INCAGN1949、BMS−986178、GBR−8383、ABBV−368;
抗EphA3抗体、例えば、KB−004;
抗CD20抗体、例えば、オビヌツズマブ、IGN−002;
抗CD20/CD3抗体、例えば、RG7828;
抗CD37抗体、例えば、AGS67E、オトレルツズマブ(TRU−016);
抗ENPP3抗体、例えば、AGS−16C3F;
抗FGFR−3抗体、例えば、LY3076226、B−701;
抗FGFR−2抗体、例えば、GAL−F2;
抗C5抗体、例えば、ALXN−1210;
抗CD27抗体、例えば、バルリルマブ(CDX−1127);
抗TROP−2抗体、例えば、IMMU−132;
抗NKG2a抗体、例えば、モナリズマブ;
抗VISTA抗体、例えば、HMBD−002;
抗PVRIG抗体、例えば、COM−701
抗EpCAM抗体、例えば、VB4−845;
抗BCMA抗体、例えば、GSK−2857916;
抗CEA抗体、例えば、RG−7813;
抗表面抗原分類3(CD3)抗体、例えば、MGD015;
抗葉酸レセプターα抗体、例えば、IMGN853;
MCL−1阻害剤、例えば、AMG−176、AMG−397、S−64315およびAZD−5991、483−LM、A−1210477、UMI−77、JKY−5−037;
epha2阻害剤、例えば、MM−310;
抗LAG−3抗体、例えば、レラチマブ(ONO−4482)、LAG−525、MK
−4280、REGN−3767;
rafキナーゼ/VEGFR阻害剤、例えば、RAF−265;
ポリコームタンパク質(EED)阻害剤、例えば、MAK683;
抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/IL−2R抗体、例えば、RG7461;
抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/TRAIL−R2抗体、例えば、RG7386;
抗フコシルGM1抗体、例えば、BMS−986012;
p38MAPキナーゼ阻害剤、例えば、ラリメチニブ;
PRMT1阻害剤、例えば、MS203;
スフィンゴシンキナーゼ2(SK2)阻害剤、例えば、オパガニブ;
FLT3−ITD阻害剤、例えば、BCI−332;
核赤血球転写因子(Nuclear erythroid)2関連転写因子2刺激物質、例えば、オマベロキソロン(RTA−408);
トロポミオシンレセプターキナーゼ(TRK)阻害剤、例えば、LOXO−195、ONO−7579;
抗ICOS抗体、例えば、JTX−2011、GSK3359609;
抗DR5(TRAIL2)抗体、例えば、DS−8273;
抗GD2抗体、例えば、APN−301;
抗インターロイキン−17(IL−17)抗体、例えば、CJM−112;
抗炭酸脱水酵素IX抗体、例えば、TX−250;
抗CD38アテニュカイン(attenukine)、例えば、TAK573;
抗ムチン1抗体、例えば、ガチポツズマブ;
ムチン1阻害剤、例えば、GO−203−2C;
MARCKSタンパク質阻害剤、例えば、BIO−11006;
フォレートアンタゴニスト、例えば、アルフォリチキソリン;
ガレクチン−3阻害剤、例えば、GR−MD−02;
リン酸化されたP68阻害剤、例えば、RX−5902;
CD95/TNF調節因子、例えば、オフラネルゲン・オバデノベク(ofranergene obadenovec);
PI3K/Akt/mTOR阻害剤、例えば、ABTL−0812;
汎PIM(pan−PIM)キナーゼ阻害剤、例えば、INCB−053914;
IL−12遺伝子刺激物質、例えば、EGEN−001、タボキノゲン・テルセプラスミド(tavokinogene telseplasmid);
熱ショックタンパク質HSP90阻害剤、例えば、TAS−116、PEN−866;
VEGF/HGFアンタゴニスト、例えば、MP−0250;
SYKチロシンキナーゼ/FLT3チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、TAK−659;
SYKチロシンキナーゼ/JAKチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ASN−002;
FLT3チロシンキナーゼ、例えば、FF−10101;
FMS様チロシンキナーゼ−3リガンド(FLT3L)、例えば、CDX−301;
FLT3/MEK1阻害剤、例えば、E−6201;
IL−24アンタゴニスト、例えば、AD−IL24;
RIG−Iアゴニスト、例えば、RGT−100;
アエロリジン刺激物質、例えば、トプサリジン(topsalysin)など、
P−糖タンパク質1阻害剤、例えば、HM−30181A;
CSF−1アンタゴニスト、例えば、ARRY−382、BLZ−945;
CCR8阻害剤、例えば、I−309、SB−649701、HG−1013、RAP−310;
抗メソテリン抗体、例えば、SEL−403;
チミジンキナーゼ刺激物質、例えば、アグラチマゲン・ベサデノベク(aglatimagene besadenovec);
ポロ様キナーゼ1阻害剤、例えば、PCM−075;
TLR−7アゴニスト、例えば、TMX−101(イミキモド);
NEDD8阻害剤、例えば、ペボネジスタット(MLN−4924)、TAS−4464;
多面的経路調節因子、例えば、アバドミド(CC−122);
FoxM1阻害剤、例えば、チオストレプトン;
抗MUC1抗体、例えば、Mab−AR−20.5;
抗CD38抗体、例えば、イサツキシマブ、MOR−202;
UBA1阻害剤、例えば、TAK−243;
Srcチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、VAL−201;
VDAC/HK阻害剤、例えば、VDA−1102;
BRAF/PI3K阻害剤、例えば、ASN−003;
Elf4a阻害剤、例えば、ロヒニチブ(rohinitib)、eFT226;
TP53遺伝子刺激物質、例えば、ad−p53;
PD−L1/EGFR阻害剤、例えば、GNS−1480;
レチノイン酸レセプターα(RARα)阻害剤、例えば、SY−1425;
SIRT3阻害剤、例えば、YC8−02;
ストロマ細胞由来因子1リガンド阻害剤、例えば、オラプテセド・ペゴル(olaptesed pegol)(NOX−A12);
IL−4レセプター調節因子、例えば、MDNA−55;
アルギナーゼ−I刺激物質、例えば、ペグジルアルギナーゼ(pegzilarginase);
トポイソメラーゼI阻害剤/低酸素誘導因子−1α阻害剤、例えば、PEG−SN38(フィルテカン・ペゴル(firtecan pegol));
低酸素誘導因子−1α阻害剤、例えば、PT−2977、PT−2385;
CD122アゴニスト、例えば、NKTR−214;
p53腫瘍抑制タンパク質刺激物質、例えば、ケベトリン(kevetrin);
Mdm4/Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、ALRN−6924;
キネシンスピンドルタンパク質(KSP)阻害剤、例えば、フィラネシブ(ARRY−520);
CD80−fc融合タンパク質阻害剤、例えば、FPT−155;
メニンおよび混合系統白血病(MLL)阻害剤、例えば、KO−539;
肝臓xレセプターアゴニスト、例えば、RGX−104;
IL−10アゴニスト、例えば、AM−0010;
EGFR/ErbB−2阻害剤、例えば、バルリチニブ;
VEGFR/PDGFR阻害剤、例えば、ボロラニブ(vorolanib);
IRAK4阻害剤、例えば、CA−4948;
抗TLR−2抗体、例えば、OPN−305;
カルモジュリン調節因子、例えば、CBP−501;
グルココルチコイドレセプターアンタゴニスト、例えば、レラコリラント(CORT−125134);
第二ミトコンドリア由来カスパーゼ活性化因子(SMAC;Second mitochondria−derived activator of caspases)タンパク質阻害剤、例えば、BI−891065;
ラクトフェリン調節因子、例えば、LTX−315;
Kitチロシンキナーゼ/PDGFレセプターαアンタゴニスト、例えば、DCC−2618;
KIT阻害剤、例えば、PLX−9486;
エキスポーチン1阻害剤、例えば、エルタネキソール;
EGFR/ErbB2/Ephb4阻害剤、例えば、テセバチニブ;
抗CD33抗体、例えば、IMGN−779;
抗KMA抗体、例えば、MDX−1097;
抗TIM−3抗体、例えば、TSR−022、LY−3321367、MBG−453;
抗CD55抗体、例えば、PAT−SC1;
抗PSMA抗体、例えば、ATL−101;
抗CD100抗体、例えば、VX−15;
抗EPHA3抗体、例えば、フィバツズマブ(fibatuzumab);
抗Erbb抗体、例えば、CDX−3379、HLX−02、セリバンツマブ;
抗APRIL抗体、例えば、BION−1301;
抗Tigit抗体、例えば、BMS−986207、RG−6058;
CHST15遺伝子阻害剤、例えば、STNM−01;
RAS阻害剤、例えば、NEO−100;
ソマトスタチンレセプターアンタゴニスト、例えば、OPS−201;
CEBPA遺伝子刺激物質、例えば、MTL−501;
DKK3遺伝子調節因子、例えば、MTG−201;
p70s6k阻害剤、例えば、MSC2363318A;
メチオニンアミノペプチダーゼ2(MetAP2)阻害剤、例えば、M8891、APL−1202;
アルギニンN−メチルトランスフェラーゼ5阻害剤、例えば、GSK−3326595;
抗プログラム細胞死タンパク質1(抗PD−1)抗体、例えば、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS−936558、MDX−1106)、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK−3477、SCH−900475、ラムブロリズマブ、CAS登録番号1374853−91−4)、ピディリズマブ、PF−06801591、BGB−A317、GLS−010(WBP−3055)、AK−103(HX−008)、MGA−012、BI−754091、REGN−2810(セミプリマブ)、AGEN−2034、JS−001、JNJ−63723283、ゲノリムズマブ(genolimzumab)(CBT−501)、LZM−009、BCD−100、LY−3300054、SHR−1201、BAT−1306など、ならびに抗プログラム死リガンド1(抗−PD−L1)抗体、例えば、BMS−936559、アテゾリズマブ(MPDL3280A)、デュルバルマブ(MEDI4736)、アベルマブ、CK−301,(MSB0010718C)、MEDI0680、CX−072、CBT−502、PDR−001(スパルタリズマブ)、TSR−042(ドスタルリマブ)、JTX−4014、BGB−A333、SHR−1316、CS−1001(WBP−3155、KN−035、IBI−308、FAZ−053およびMDX1105−01;
PD−L1/VISTAアンタゴニスト、例えば、CA−170;
抗PD−L1/TGFβ抗体、例えば、M7824;
抗トランスフェリン抗体、例えば、CX−2029;
抗IL−8(インターロイキン−8)抗体、例えば、HuMax−Inflam;
ATM(毛細血管拡張性運動失調症)阻害剤、例えば、AZD0156;
CHK1阻害剤、GDC−0575、LY2606368(プレキサセルチブ)、例えば、SRA737、RG7741(CHK1/2)、;
CXCR4アンタゴニスト、例えば、BL−8040、LY2510924、ブリキサフォル(burixafor)(TG−0054)、X4P−002、X4P−001−IO;
EXH2阻害剤、例えば、GSK2816126;
HER2阻害剤、例えば、ネラチニブ、ツカチニブ(ONT−380);
KDM1阻害剤、例えば、ORY−1001、IMG−7289、INCB−5987
2、GSK−2879552など
CXCR2アンタゴニスト、例えば、AZD−5069;
GM−CSF抗体、例えば、レンジルマブ;
DNA依存性タンパク質キナーゼ阻害剤、例えば、MSC2490484A(ネジセルチブ(nedisertib))、VX−984、AsiDNA(DT−01);
タンパク質キナーゼC(PKC)阻害剤、例えば、LXS−196およびソトラスタウリン;
選択的エストロゲンレセプター機能抑制物質(SERD)、例えば、フルベストラント(Faslodex(登録商標)、RG6046、RG6047、エラセストラント(RAD−1901)およびAZD9496;
選択的エストロゲンレセプター共有結合型アンタゴニスト(SERCAs)、例えば、H3B−6545;
選択的アンドロゲンレセプター調節因子(SARM)、例えば、GTX−024およびダロルタミド;
トランスフォーミング増殖因子β(TGF−β)キナーゼアンタゴニスト、例えば、ガルニセルチブ;
抗トランスフォーミング増殖因子β(TGF−β)抗体、例えば、LY3022859、NIS793およびXOMA089;
二重特異性抗体、例えば、MM−141(IGF−1/ErbB3)、MM−111(Erb2/Erb3)、JNJ−64052781(CD19/CD3)、PRS−343(CD−137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、JNJ−61186372(EGFR/cMET)、AMG−211(CEA/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY−974(CD3/GPC3)バンシズマブ(vancizumab)(アンジオポエチン/VEGF)、PF−06671008(カドヘリン/CD3)、AFM−13(CD16/CD30)、APVO436(CD123/CD3)、フロテツズマブ(CD123/CD3)、REGN−1979(CD20/CD3)、MCLA−117(CD3/CLEC12A)、MCLA−128(HER2/HER3)、JNJ−0819、JNJ−7564(CD3/ヘム)、AMG−757(DLL3−CD3)、MGD−013(PD−1/LAG−3)、AK−104(CTLA−4/PD−1)、AMG−330(CD33/CD3)、AMG−420(BCMA/CD3)、BI−836880(VEFG/ANG2)、JNJ−63709178(CD123/CD3)、MGD−007(CD3/gpA33)およびMGD−009(CD3/B7H3);
変異選択的EGFR阻害剤、例えば、PF−06747775、EGF816(ナザルチニブ)、ASP8273、ACEA−0010およびBI−1482694;
抗GITR(グルココルチコイド誘導性腫瘍壊死因子レセプター関連タンパク質)抗体、例えば、MEDI1873、FPA−154、INCAGN−1876、TRX−518、BMS−986156、MK−1248およびGWN−323;
抗デルタ様タンパク質リガンド3(DDL3)抗体、例えば、ロバルピツズマブ・テシリン;
抗クラスタリン抗体、例えば、AB−16B5;
抗エフリン−A4(EFNA4)抗体、例えば、PF−06647263;
抗RANKL抗体、例えば、デノスマブ;
抗メソテリン抗体、例えば、BMS−986148および抗MSLN−MMAE;
抗リン酸ナトリウム共輸送体2B(NaP2B)抗体、例えば、リファスツズマブなど、
抗c−Met抗体、例えば、ABBV−399;
アデノシンA2Aレセプターアンタゴニスト、例えば、CPI−444、AZD−4635、プレラデナントおよびPBF−509;
α−ケトグルタル酸脱水素酵素(KGDH)阻害剤、例えば、CPI−613;
XPO1阻害剤、例えば、セリネクソール(KPT−330);
イソクエン酸脱水素酵素2(IDH2)阻害剤、例えば、エナシデニブ(AG−221);
IDH1阻害剤、例えば、AG−120およびAG−881(IDH1およびIDH2)、IDH−305およびBAY−1436032;
インターロイキン−3レセプター(IL−3R)調節因子、例えば、SL−401;
アルギニンデアミナーゼ刺激物質、例えば、ペグアルギミナーゼ(pegargiminase)(ADI−PEG−20);
抗体薬物結合体、例えば、MLN0264(抗GCC,グアニリルシクラーゼC)、T−DM1(トラスツズマブエムタンシン、Kadcycla)、ミラツズマブ−ドキソルビシン(hCD74−DOX)、ブレンツキシマブベドチン、DCDT2980S、ポラツズマブベドチン、SGN−CD70A、SGN−CD19A、イノツズマブオゾガマイシン、ロルボツズマブメルタンシン(lorvotuzumab mertansine)、SAR3419、イサクツズマブゴビテカン(isactuzumab govitecan)、エンホルツマブベドチン(ASG−22ME)、ASG−15ME、DS−8201((トラスツズマブデルクステカン)、225Ac−リンツズマブ、U3−1402、177Lu−テトラキセタン−テツローマ(tetuloma)、チソツマブベドチン、アネツマブラブタンシン、CX−2009、SAR−566658、W−0101、ポラツズマブベドチンおよびABBV−085;
クローディン18阻害剤、例えば、クローディキシマブ(claudiximab);
β−カテニン阻害剤、例えば、CWP−291;
抗CD73抗体、例えば、MEDI−9447(オレクルマブ)、CPX−006、IPH−53、BMS−986179およびNZV−930;
CD73アンタゴニスト、例えば、AB−680、PSB−12379、PSB−12441、PSB−12425およびCB−708;
CD39/CD73アンタゴニスト、例えば、PBF−1662;
ケモカインレセプター2(CCR)阻害剤、例えば、PF−04136309、CCX−872、およびBMS−813160(CCR2/CCR5)など
チミジル酸合成酵素阻害剤、例えば、ONX−0801;
ALK/ROS1阻害剤、例えば、ロルラチニブ;
タンキラーゼ阻害剤、例えば、G007−LK;
Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、CMG−097およびHDM−201;
c−PIM阻害剤、例えば、PIM447;
BRAF阻害剤、例えば、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ(LGX818)およびPLX8394;
スフィンゴシンキナーゼ−2(SK2)阻害剤、例えば、Yeliva(登録商標)(ABC294640);
細胞周期阻害剤、例えば、セルメチニブ(MEK1/2)およびサパシタビン;
AKT阻害剤、MK−2206、例えば、イパタセルチブ、アフレセルチブ、AZD5363およびARQ−092、カピバセルチブおよびトリシリビン;
抗CTLA−4(細胞傷害性Tリンパ球タンパク質−4)阻害剤、例えば、トレメリムマブ、AGEN−1884およびBMS−986218;
c−MET阻害剤、例えば、AMG−337、サボリチニブ、チバンチニブ(ARQ−197)、カプマチニブおよびテポチニブ、ABT−700、AG213、AMG−208、JNJ−38877618(OMO−1)、メレスチニブおよびHQP−8361;
c−Met/VEGFR阻害剤、例えば、BMS−817378およびTAS−115;
c−Met/RON阻害剤、例えば、BMS−777607;
BRAF/EGFR阻害剤、例えば、BGB−283;
bcr/abl阻害剤、例えば、レバスチニブ、アスシミニブ;
MNK1/MNK2阻害剤、例えば、eFT−508;
mTOR阻害剤/シトクロムP450 3A4 刺激因子、例えば、TYME−88など
リジン特異的脱メチル化酵素−1(LSD1)阻害剤、例えば、CC−90011;
Pan−RAF阻害剤、例えば、LY3009120、LXH254およびTAK−580;
Raf/MEK阻害剤、例えば、RG7304;
CSF1R/KITおよびFLT3阻害剤、例えば、ペキシダルチニブ(PLX3397);
キナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ;
Eセレクチンアンタゴニスト、例えば、GMI−1271;
分化誘導因子、例えば、トレチノイン;
上皮増殖因子レセプター(EGFR)阻害剤、例えば、オシメルチニブ(AZD−9291);
トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エニポシド、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカン、ミトキサントロン、ピクサントロン、ソブゾキサン、トポテカン、イリノテカン、MM−398(リポソームイリノテカン)、ボサロキシンおよびGPX−150、アルドキソルビシン、AR−67、マベレルチニブ、AST−2818、アビチニブ(ACEA−0010)およびイロフルベン(MGI−114);
コルチコステロイド、例えば、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾンおよびプレドニゾロン
増殖因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;
ヌクレオシドアナログ、例えば、DFP−10917など;
Axl阻害剤、例えば、BGB−324(ベムセンチニブ)およびSLC−0211;
BET阻害剤、例えば、INCB−054329、INCB057643、TEN−010、AZD−5153、ABT−767、BMS−986158、CC−90010、GSK525762(モリブレシブ)、NHWD−870、ODM−207,GSK−2820151、GSK−1210151A、ZBC246、ZBC260、ZEN3694、FT−1101、RG−6146、CC−90010、ミベブレシブ、BI−894999、PLX−2853、PLX−51107、CPI−0610およびGS−5829;
PARP阻害剤、例えば、オラパリブ、ルカパリブ、ベリパリブ、タラゾパリブ、ABT−767およびBGB−290;
プロテアソーム阻害剤、例えば、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブ;
グルタミナーゼ阻害剤、例えば、CB−839;
ワクチン、例えば、ペプチドワクチンTG−01(RAS)、GALE−301、GALE−302、ネリペピムト−s、SurVaxM、DSP−7888、TPIV−200、PVX−410、VXL−100、DPX−E7、ISA−101、6MHP、OSE−2101、ガリンペピムト−S、SVN53−67/M57−KLH、IMU−131;細菌ベクターワクチン、例えば、CRS−207/GVAX、アキサリモゲン・フィロリスバク(axalimogene filolisbac)(ADXS11−001);アデノウイルスベクターワクチン、例えば、ナドファラゲン・フィラデノベク(nadofaragene firadenovec);自家Gp96ワクチン;樹状細胞ワクチン、例えば、CVactm、スタパルデンセル−T(stapuldencel−T)、エルトラパルデンセル−T(eltrapuldencel−T)、SL−701、BSK01TM、ロカパルデンセル(rocapuldencel−T)(AGS−003)、DCVAC、CVac
tm、スタパルデンセルーT(stapuldencel−T)、エルトラパルデンセル−T(eltrapuldencel−T)、SL−701、BSK01
TM、ADXS31−142;腫瘍溶解性ワクチン、例えば、タリモゲン・ラヘルパレプベク(talimogene laherparepvec)、ペキサスチモゲン・デバシレプベク(pexastimogene devacirepvec)、GL−ONC1、MG1−MA3、パルボウイルスH−1、ProstAtak、エナデノツシレブ(enadenotucirev)、MG1MA3、ASN−002(TG−1042);治療用ワクチン、例えば、CVAC−301、CMP−001、PF−06753512、VBI−1901、TG−4010、ProscaVax
TM;腫瘍細胞ワクチン、例えば、Vigil(登録商標)(IND−14205)、Oncoquest−Lワクチン;生弱毒化、組換え、血清型1ポリオウイルスワクチン、例えば、PVS−RIPO;アダグロキサド・シモレニン(Adagloxad simolenin);MEDI−0457;DPV−001 a腫瘍由来、オートファゴソーム濃縮がんワクチン;RNAワクチン、例えば、CV−9209、LV−305;DNAワクチン、例えば、MEDI−0457、MVI−816、INO−5401;p53発現改変ワクシニアウイルスアンカラワクチン(modified vaccinia virus Ankara vaccine expressing p53)、例えば、MVA−p53;DPX−Survivac;BriaVax
TM;GI−6301;GI−6207;およびGI−4000;
抗DLL4(デルタ様リガンド4)抗体、例えば、デミシズマブ;
STAT−3阻害剤、例えば、ナパブカシン(BBI−608);
ATPアーゼp97阻害剤、例えば、CB−5083;
スムーズンド(SMO)レセプター阻害剤、例えば、Odomzo(登録商標)(ソニデギブ、旧LDE−225)、LEQ506、ビスモデギブ(GDC−0449)、BMS−833923、グラスデギブ(PF−04449913)、LY2940680およびイトラコナゾール;
インターフェロンαリガンド調節因子、例えば、インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2aバイオ後発品(Biogenomics)、ロペグインターフェロンα−2b(AOP−2014、P−1101、PEG IFNα−2b)、マルチフェロン(Multiferon)(Alfanative、Viragen)、インターフェロンα1b、ロフェロン(Roferon)−A(Canferon、Ro−25−3036)、インターフェロンα−2aバイオ後発品(Biosidus)(Inmutag,Inter2A)、インターフェロンα−2bバイオ後続品(Biosidus−Bioferon、Citopheron、Ganapar、Beijing Kawin Technology−Kaferon)、αフェロン(Alfaferone)、PEG化インターフェロンα−1b、ペグインターフェロンα−2bバイオ後続品(Amega)、組換えヒトインターフェロンα−1b、組換えヒトインターフェロンα−2a、組換えヒトインターフェロンα−2b、ベルツズマブ−IFNα−2b結合体、ダイナバックス(Dynavax)(SD−101)およびインターフェロンα−n1(Humoferon、SM−10500、Sumiferon);
インターフェロンγリガンド調節因子、例えば、インターフェロンγ(OH−6000、Ogamma100);
IL−6レセプター調節因子、例えば、トシリズマブ、シルツキシマブおよびAS−101(CB−06−02、IVX−Q−101);
テロメラーゼ調節因子、例えば、テルトモチド(tertomotide)(GV−1001、HR−2802、Riavax)およびイメテルスタット(GRN−163、JNJ−63935937);
DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、テモゾロミド(CCRG−81045)、デシタビン、グアデシタビン(S−110、SGI−110)、KRX−0402、RX−3117、RRx−001およびアザシチジン;
DNAジャイレース阻害剤、例えば、ピクサントロンおよびソブゾキサン;
Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤、例えば、ABT−263、ベネトクラクス(ABT−199)、ABT−737およびAT−101;
Notch阻害剤、例えば、LY3039478(crenigacestat)、タレクスツマブ(tarextumab)(抗Notch2/3)およびBMS−906024;
抗ミオスタチン阻害剤、例えば、ランドグロズマブ(landogrozumab);
ヒアルロニダーゼ刺激因子、例えば、PEGPH−20;
Wnt経路阻害剤、例えば、SM−04755、PRI−724およびWNT−974;
γ−セクレターゼ阻害剤、例えば、PF−03084014、MK−0752およびRO−4929097;
Grb−2(増殖因子レセプター結合タンパク質−2)阻害剤、例えば、BP1001;
TRAIL経路誘導化合物、例えば、ONC201およびABBV−621;
接着斑キナーゼ阻害剤、例えば、VS−4718、デファクチニブおよびGSK2256098;
ヘッジホッグ阻害剤、例えば、サリデギブ、ソニデギブ(LDE225)、グラスデギブおよびビスモデギブ;
オーロラキナーゼ阻害剤、例えば、アリセルチブ(MLN−8237)およびAZD−2811、AMG−900、バラセルチブおよびENMD−2076;
HSPB1調節因子(熱ショックタンパク質27、HSP27)、例えば、ブリブジンおよびアパトルセン;
ATR阻害剤、例えば、BAY−937、AZD6738、AZD6783、VX−803、VX−970(ベルゾセルチブ)およびVX−970;
mTOR阻害剤、例えば、サパニセルチブおよびビスツセルチブ(AZD2014)およびME−344;
mTOR/PI3K阻害剤、例えば、ゲダトリシブ、GSK2141795、オミパリシブおよびRG6114;
Hsp90阻害剤、例えば、AUY922、オナレスピブ(AT13387)、SNX−2112、SNX5422;
マウス二重微小染色体(mdm2)がん遺伝子阻害剤、例えば、DS−3032b、RG7775、AMG−232、HDM201およびイダサヌトリン(RG7388);
CD137アゴニスト、例えば、ウレルマブ、ウトミルマブ(PF−05082566);
STINGアゴニスト、例えば、ADU−S100(MIW−815)、SB−11285、MK−1454、SR−8291、AdVCA0848、GSK−532、SYN−STING、MSA−1、SR−8291;
FGFR阻害剤、例えば、FGF−401、INCB−054828、BAY−1163877、AZD4547、JNJ−42756493、LY2874455およびDebio−1347;
脂肪酸合成酵素(FASN)阻害剤、例えば、TVB−2640;
抗KIRモノクローナル抗体、例えば、リリルマブ(IPH−2102)およびIPH−4102;
抗原CD19阻害剤、例えば、MOR208、MEDI−551、AFM−11およびイネビリズマブ;
CD44結合剤、例えば、A6;
タンパク質ホスファテアーゼ(phosphatease)2A(PP2A)阻害剤、例えば、LB−100;
CYP17阻害剤、例えば、セビテロネル(VT−464)、ASN−001、ODM−204、CFG920およびアビラテロンアセテート;
RXRアゴニスト、例えば、IRX4204;
ヘッジホッグ/スムーズンド(hh/Smo)アンタゴニスト、例えば、タラデギブおよびパチデギブ;
補体C3調節因子、例えば、インプライムPGG;
IL−15アゴニスト、例えば、ALT−803、NKTR−255およびhetIL−15;
EZH2(zesteホモログ2エンハンサー)阻害剤、例えば、タゼメトスタット、CPI−1205、GSK−2816126;
腫瘍溶解性ウイルス、例えば、ペラレオレプ、CG−0070、MV−NIS治療、HSV−1716、DS−1647、VCN−01、ONCOS−102、TBI−1401、タサデノツレブ(tasadenoturev)(DNX−2401)、ボシマゲン・アミレトロレプベク(vocimagene amiretrorepvec)、RP−1、CVA21、Celyvir、LOAd−703およびOBP−301;
DOT1L(ヒストンメチルトランスフェラーゼ)阻害剤、例えば、ピノメトスタット(EPZ−5676);
毒素、例えば、コレラ毒素、リシン、シュードモナス外毒素、ボルデテラ・パータシスアデニル酸シクラーゼ毒素、ジフテリア毒素およびカスパーゼ活性化因子;
DNAプラスミド、例えば、BC−819;
PLK1、2および3のPLK阻害剤、例えば、ボラセルチブ(PLK1);
WEE1阻害剤、例えば、AZD1775(アダボセルチブ);
Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤、例えば、AT13148およびKD025;
ERK阻害剤、例えば、GDC−0994、LY3214996およびMK−8353;
IAP阻害剤、例えば、ASTX660、debio−1143、ビリナパント、APG−1387およびLCL−161;
RNAポリメラーゼ阻害剤、例えば、ルルビネクテジン(PM−1183)およびCX−5461;
チューブリン阻害剤、例えば、PM−184、BAL−101553(リサバンブリン)、OXI−4503、フルオラパシン(AC−0001)およびプリナブリン;
Toll様レセプター4(TL4)アゴニスト、例えば、G100、GSK1795091およびPEPA−10;
伸長因子1α2阻害剤、例えば、プリチデプシン;
CD95阻害剤、例えば、APG−101、APO−010およびアスネルセプト(asunercept);
WT1阻害剤、例えば、DSP−7888;
スプライシング因子3Bサブユニット1(SF3B1)阻害剤、例えば、H3B−8800など
PDGFRα/KIT変異体特異的阻害剤、例えば、BLU−285;
SHP−2阻害剤、例えば、TNO155(SHP−099)、RMC−4550、JAB−3068およびRMC−4630;または
レチノイドZレセプターγ(RORγ)アゴニスト、例えば、LYC−55716。
【0194】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩と併用して使用され得る他の化学療法薬の例としては、トポイソメラーゼI阻害剤(カンプトテシン(camptothesin)またはトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ダウノマイシンおよびエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファランおよびBCNU)、チューブリン特異的作用物質(例えば、タキソールおよびビンブラスチン)および生物学的作用物質(例えば、抗CD20抗体などの抗体、IDEC8、免疫毒素およびサイトカイン)が挙げられる。
【0195】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、Rituxan(登録商標)(Rituximab)、および/またはCD20+B細胞を選択的に枯渇させることによって働く他の作用物質と併用して使用される。
【0196】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を抗炎症剤と併用して投与する処置方法が、本明細書中に含められる。抗炎症剤としては、NSAIDs、非特異的およびCOX−2特異的シクロオキシゲナーゼ(cyclooxgenase)酵素阻害剤、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子レセプター(TNF)レセプターアンタゴニスト、免疫抑制剤およびメトトレキサートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0197】
NSAIDsの例としては、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセンおよびナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールとの併用、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウムおよびヒドロキシクロロキンが挙げられるが、これらに限定されない。NSAIDsの例としては、COX−2特異的阻害剤(すなわち、COX−1に対するIC
50よりも少なくとも50倍低いIC
50でCOX−2を阻害する化合物)、例えば、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ(lumiracoxib)、エトリコキシブ(etoricoxib)および/またはロフェコキシブも挙げられる。
【0198】
さらなる実施形態において、抗炎症剤は、サリチル酸塩である。サリチル酸塩としては、アセチルサリチル酸またはアスピリン、サリチル酸ナトリウム、ならびにサリチル酸コリンおよびサリチル酸マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0199】
抗炎症剤は、コルチコステロイドでもあり得る。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウムおよびプレドニゾンから選択され得る。
【0200】
いくつかの実施形態において、抗炎症性治療薬は、金チオリンゴ酸ナトリウムまたはオーラノフィンなどの金化合物である。
【0201】
いくつかの実施形態において、抗炎症剤は、代謝阻害剤(例えば、メトトレキサートなどのジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤、またはレフルノミドなどのジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤)である。
【0202】
1つの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、抗C5モノクローナル抗体(例えば、エクリズマブまたはパキセリズマブ(pexelizumab))、TNFアンタゴニスト(例えば、エタネルセプト(entanercept))、または抗TNFアルファモノクローナル抗体であるインフリキシマブである少なくとも1つの抗炎症性化合物と併用して使用される。
【0203】
1つの実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、免疫抑制化合物(例えば、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリンまたはミコフェノール酸モフェチル)である少なくとも1つの活性な作用物質と併用して使用される。
【0204】
他の実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、1つまたはそれを超えるホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤(例えば、化合物A、BおよびC(それらの構造は下記に提供される)を含む)またはその薬学的に許容され得る塩と併用して使用される。
【0205】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
化合物A、BおよびCは、WO2015/017460およびWO2015/100217に開示されている。PI3K阻害剤としては、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3Kαおよび/または汎PI3Kの阻害剤が挙げられる。PI3K阻害剤のさらなる例としては、ACP−319、AEZA−129、AMG−319、AS252424、AZD8186、BAY10824391、BEZ235、ブパリシブ(BKM120)、BYL719(アルペリシブ(alpelisib))、CH5132799、コパンリシブ(BAY80−6946)、デュベリシブ、GDC−0941、GDC−0980、GSK2636771、GSK2269557、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、IPI−145、IPI−443、IPI−549、KAR4141、LY294002、LY3023414、MLN1117、OXY111A、PA799、PX−866、RG7604、リゴサチブ、RP5090、タセリシブ(taselisib)、TG100115、TGR−1202(ウムブラリシブ(umbralisib))、TGX221、WX−037、X−339、X−414、XL147(SAR245408)、XL499、XL756、ワートマニン、ZSTK474、ならびにWO2005/113556(ICOS)、WO2013/052699(Gilead Calistoga)、WO2013/116562(Gilead Calistoga)、WO2014/100765(Gilead Calistoga)、WO2014/100767(Gilead Calistoga)およびWO2014/201409(Gilead Sciences)に記載されている化合物が挙げられるが、これらに限定されない。PI3K阻害剤のさらなる例としては、GDC−0032、GDC−0077、INCB50465、RP6530およびSRX3177が挙げられるが、これらに限定されない。
【0206】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)阻害剤と併用して使用され得る。SYK阻害剤の例としては、6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、BAY−61−3606、セルデュラチニブ(cerdulatinib)(PRT−062607)、エントスプレチニブ(entospletinib)、ホスタマチニブ(fostamatinib)(R788)、HMPL−523、NVP−QAB
205 AA、R112、R343、タマチニブ(tamatinib)(R406)、ならびにU.S.8450321(Gilead Connecticut)に記載されているものおよびU.S.2015/0175616に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0207】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と併用して使用され得る。TKIは、上皮成長因子レセプター(EGFR)、ならびに線維芽細胞成長因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)および血管内皮成長因子(VEGF)に対するレセプターを標的化し得る。TKIの例としては、アファチニブ(afatinib)、ARQ−087、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ(bosutinib)、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ(cediranib)、クレノラニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ(dasatinib)、ドビチニブ、E−6201、エルダフィチニブ(erdafitinib)、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP−2215)、FP−1039、HM61713、イコチニブ(icotinib)、イマチニブ、KX2−391(Src)、ラパチニブ(lapatinib)、レスタウルチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM−203、オシメルチニブ(AZD−9291)、ポナチニブ、ポジオチニブ(poziotinib)、キザルチニブ、ラドチニブ(radotinib)、ロシレチニブ、スルファチニブ(sulfatinib)(HMPL−012)、スニチニブ(sunitinib)およびTH−4000が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施形態において、TKIとしては、アファチニブ、ARQ−087(デラザンチニブ)、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、クレノラニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ、E−6201、エルダフィチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP−2215)、FP−1039、HM61713、イコチニブ、イマチニブ、KX2−391(Src)、ラパチニブ、レスタウルチニブ、レンバチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM−203、オシメルチニブ(AZD−9291)、ポナチニブ、ポジオチニブ、キザルチニブ、ラドチニブ、ロシレチニブ、スルファチニブ(sulfatinib)(HMPL−012)、スニチニブ、チボアニブ(tivoanib)、TH−4000およびMEDI−575(抗PDGFR抗体)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0208】
なおも他の実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、リシルオキシダーゼ様2(LOXL)の1つまたはそれを超える阻害剤、またはLOXLに結合する物質(例えば、ヒトLOXL2に対して産生された免疫グロブリンIgG4アイソタイプを有するヒト化モノクローナル抗体(mAb)を含む)と併用して使用される。LOXL阻害剤としては、LOXL1、LOXL2、LOXL3、LOXL4および/またはLOXL5の阻害剤が挙げられる。LOXL阻害剤の例としては、WO2009/017833(Arresto Biosciences)に記載されている抗体が挙げられるが、これらに限定されない。LOXL2阻害剤の例としては、WO2009/017833(Arresto Biosciences)、WO2009/035791(Arresto Biosciences)およびWO2011/097513(Gilead Biologics)に記載されている抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0209】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、Toll様レセプター8(TLR8)阻害剤と併用して使用され得る。TLR8阻害剤の例としては、E−6887、IMO−4200、IMO−8400、IMO−9200、MCT−465、MEDI−9197、モトリモド(motolimod)、レシキモド、VTX−1463およびVTX−763が挙げられるが、これらに限定されない。
【0210】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、Toll様レセプター(TLR9)阻害剤と併用して使用され得る。TLR9阻害剤の例としては、AST−008、IMO−2055、IMO−2125、レフィトリモド(lefitolimod)、リテニモド(litenimod)、MGN−1601およびPUL−042が挙げられるが、これらに限定されない。
【0211】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、BTK(ブルトン(Bruting’s)チロシンキナーゼ)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなBTK阻害剤の例は、米国特許第7,405,295号に開示されている化合物である。BTK阻害剤のさらなる例としては、(S)−6−アミノ−9−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−3−イル)−7−(4−フェノキシフェニル)−7H−プリン−8(9H)−オン、アカラブルチニブ(ACP−196)、BGB−3111、HM71224、イブルチニブ、M−2951(エボブルチニブ(evobrutinib))、チラブルチニブ(tirabrutinib)(ONO−4059)、PRN−1008、スペブルチニブ(spebrutinib)(CC−292)およびTAK−020が挙げられるが、これらに限定されない。BTK阻害剤のさらなる例としては、CB988、M7583、ベカブルチニブ、ARQ−531、SHR−1459、DTRMWXHS−12およびTAS−5315が挙げられるが、これらに限定されない。
【0212】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、BET阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなBET阻害剤の例は、WO2014/182929(その全内容が参照により本明細書中に援用される)に開示されている化合物である。
【0213】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、TBK(Tank結合キナーゼ)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなTBK阻害剤の例は、WO2016/049211に開示されている化合物である。
【0214】
一実施形態において、式(I)の化合物は、MMP阻害剤と併用して、がんの処置に有用である。例示的なMMP阻害剤としては、MMP1〜10の阻害剤が挙げられる。MMP9阻害剤のさらなる例としては、マリマスタット(BB−2516)、シペマスタット(Ro32−3555)、GS−5745(アンデカリキシマブ)および国際公開第2012/027721(Gilead Biologics)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0215】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、OX40阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなOX40阻害剤の例は、U.S.8,450,460(その全内容が参照により本明細書中に援用される)に開示されている化合物である。
【0216】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、JAK−1阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなJAK−1阻害剤の例は、WO2008/109943に開示されている化合物である。他のJAK阻害剤の例としては、AT9283、AZD1480、バリシチニブ、BMS−911543、フェドラチニブ(fedratinib)、フィルゴチニブ(GLPG0634)、ガンドチニブ(gandotinib)(LY2784544)、INCB039110(イタシチニブ(itacitinib))、レスタウルチニブ、モメロチニブ(momelotinib)(CYT0387)、NS−018、パクリチニブ(SB1518)、ペフィシチニブ(ASP015K)、ルキソリチニブ、トファシチニブ(かつてのタソシチニブ)、INCB052793およびXL019が挙げられるが、これらに限定されない。
【0217】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、インドールアミン−ピロール−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなIDO阻害剤の例は、WO2016/186967に開示されている化合物である。1つの実施形態において、式(I)の化合物は、IDO1阻害剤との併用において、がんの処置に有用であり、そのIDO1阻害剤としては、BLV−0801、エパカドスタット、F−001287、GBV−1012、GBV−1028、GDC−0919、インドキシモド(indoximod)、NKTR−218、NLG−919系ワクチン、PF−06840003、ピラノナフトキノン誘導体(SN−35837)、レスミノスタット、SBLK−200802およびshIDO−STが挙げられるが、これらに限定されない。IDO1阻害剤の他の例としては、BMS−986205、EOS−200271、KHK−2455、LY−3381916が挙げられるが、これらに限定されない。
【0218】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。式(I)の化合物との併用処置に有用なMEK阻害剤としては、アントロキノノール(antroquinonol)、ビニメチニブ(binimetinib)、コビメチニブ(GDC−0973、XL−518)、MT−144、セルメチニブ(AZD6244)、ソラフェニブ(sorafenib)、トラメチニブ(GSK1120212)、ユプロセルチブ(uprosertib)およびトラメチニブが挙げられる。他の例示的なMEK阻害剤としては、PD−0325901、ピマセルチブ、LTT462、AS703988、CC−90003およびレファメチニブが挙げられる。
【0219】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、アポトーシスシグナル制御キナーゼ(ASK)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。ASK阻害剤としては、例えばセロンセルチブ(selonsertib)を含む、WO2011/008709(Gilead Sciences)およびWO2013/112741(Gilead Sciences)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0220】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、表面抗原分類47(CD47)阻害剤と併用され得る。
【0221】
CD47阻害剤の例としては、抗CD47mAb(Vx−1004)、抗ヒトCD47mAb(CNTO−7108)、CC−90002、CC−90002−ST−001、ヒト化抗CD47抗体(Hu5F9−G4)、NI−1701、NI−1801、RCT−1938およびTTI−621が挙げられるが、これらに限定されない。
【0222】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤と併用され得る。CDK阻害剤としては、CDK1、2、3、4、6および9の阻害剤(例えば、アベマシクリブ、アルボシジブ(alvocidib)(HMR−1275、フラボピリドール(flavopiridol))、AT−7519、FLX−925、LEE001、パルボシクリブ、リボシクリブ、リゴサチブ、セリネクサー、UCN−01およびTG−02)が挙げられる。他の例示的なCDK阻害剤としては、ジナシクリブ、イブランス、SY1365、CT−7001、SY−1365、G1T38、ミルシクリブおよびトリラシクリブが挙げられる。
【0223】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、がんを処置するために、ジスコイジンドメインレセプター(DDR)阻害剤と併用され得る。DDR阻害剤には、DDR1および/またはDDR2の阻害剤が含まれる。DDR阻害剤の例としては、WO2014/047624(Gilead Sciences)、US2009−0142345(Takeda Pharmaceutical)、US2011−0287011(Oncomed Pharmaceuticals)、WO2013/027802(Chugai Pharmaceutical)およびWO2013/034933(Imperial Innovations)に開示されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0224】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、米国特許第8,575,353号に開示されているものおよびその等価物)と併用され得る。HDAC阻害剤のさらなる例としては、アベキシノスタット、ACY−241、AR−42、BEBT−908、ベリノスタット、CKD−581、CS−055(HBI−8000)、CUDC−907(フィメピノスタット(fimepinostat))、エンチノスタット、ジビノスタット(givinostat)、モセチノスタット、パノビノスタット、プラシノスタット(pracinostat)、キシノスタット(JNJ−26481585)、レスミノスタット、リコリノスタット、SHP−141、バルプロ酸(VAL−001)、ボリノスタット(vorinostat)が挙げられるが、これらに限定されない。HDAC阻害剤のさらなる例としては、チノスタムスチン、レメチノスタット、エンチノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0225】
一実施形態において、式(I)の化合物は、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤と組み合わされ得る。造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤の例としては、国際公開第18183956号、国際公開第18183964号、国際公開第18167147号および国際公開第16090300号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0226】
抗ホルモン剤抗エストロゲン薬および選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)、酵素アロマターゼの阻害剤、抗アンドロゲン薬ならびに腫瘍に対するホルモン作用を制御または阻害するように作用する上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸または誘導体などの抗ホルモン剤も、「化学療法剤」の定義に含まれる。
【0227】
抗エストロゲン薬およびSERMの例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX
TMを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストンおよびトレミフェン(FARESTON(登録商標))が挙げられる。
【0228】
酵素アロマターゼの阻害剤は、副腎中でのエストロゲン産生を制御する。例としては、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、メゲストロールアセテート(MEGACE(登録商標))、エキセメスタン、ホルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))およびアナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))が挙げられる。
【0229】
抗アンドロゲン薬の例としては、アパルタミド、アビラテロン、エンザルタミド、フルタミド、ガレテロン、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド(leuprolide)、ゴセレリン、ODM−201、APC−100、ODM−204が挙げられる。
【0230】
プロゲステロンレセプターアンタゴニストの例としては、オナプリストンが挙げられる。
【0231】
抗血管新生剤:抗血管新生剤としては、レチノイン酸およびその誘導体、2−メトキシエストラジオール、ANGIOSTATIN(登録商標)、ENDOSTATIN(登録商標)、レゴラフェニブ、ネクパラニブ、スラミン、スクアラミン、メタロプロテイナーゼ−1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ−2の組織阻害剤、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−2、軟骨由来阻害剤、パクリタキセル(nab−パクリタキセル)、血小板因子4、プロタミンサルフェート(クルペイン)、硫酸化されたキチン誘導体(ズワイガニの殻から調製される)、硫酸化された多糖ペプチドグリカン複合体(sp−pg)、スタウロスポリン、1−アゼチジン−2−カルボン酸(LACA)、シスヒドロキシプロリン、d,I−3,4−デヒドロプロリン、チアプロリンなどのプロリンアナログを含むマトリックス代謝の調節因子、α,α’−ジピリジル、β−アミノプロピオニトリルフマレート、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3h)−オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン−血清、メタロプロテイナーゼ−3(ChIMP−3)のニワトリ阻害剤、キモスタチン、β−シクロデキストリンテトラデカサルフェート、エポネマイシン(eponemycin)、フマギリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、d−ペニシラミン、β−1−抗コラーゲナーゼ−血清、α−2−抗プラスミン、ビサントレン、ロベンザリト二ナトリウム、n−2−カルボキシフェニル−4−クロロアントラニル酸(chloroanthronilic acid)二ナトリウムすなわち「CCA」、サリドマイド、血管新生抑制ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール、BB−94などのメタロプロテイナーゼ阻害剤、タスキニモドなどのS100A9の阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。他の抗血管新生剤としては、これらの血管新生増殖因子:β−FGF、α−FGF、FGF−5、VEGFアイソフォーム、VEGF−C、HGF/SFおよびAng−1/Ang−2に対する抗体、好ましくは、モノクローナル抗体が挙げられる。
【0232】
抗線維化剤:抗線維化剤としては、β−アミノプロピオニトリル(BAPN)などの化合物、ならびに参照により本明細書に組み込まれる、リシルオキシダーゼの阻害剤およびコラーゲンの異常な沈着と関連する疾患および症状の処置におけるその使用に関連する米国特許第4,965,288号に開示されている化合物および様々な病的線維化状態の処置のためのLOXを阻害する化合物に関連する米国特許第4,997,854号に挙げられるが、これらに限定されない。さらなる例示的な阻害剤は、参照により本明細書に組み込まれる、2−イソブチル−3−フルオロ−、クロロ−またはブロモ−アリルアミンなどの化合物に関連する米国特許第4,943,593号、2−(1−ナフチルオキシメチル)−3−フルオロアリルアミンに関連する米国特許第5,021,456号、米国特許第5,059,714号、米国特許第5,120,764号、米国特許第5,182,297号、米国特許第5,252,608号および米国特許出願公開第2004−0248871号に記載されている。
【0233】
例示的な抗線維化剤としては、リシルオキシダーゼの活性部位のカルボニル基と反応する第一級アミン、より具体的には、カルボニルと結合した後、共鳴によって安定化された生成物を産生する第一級アミン、例えば、以下の第一級アミン:エミレンマミン(emylenemamine)、ヒドラジン、フェニルヒドラジンおよびこれらの誘導体;セミカルバジドおよび尿素誘導体:BAPNまたは2−ニトロエチルアミンなどのアミノニトリル;2−ブロモ−エチルアミン、2−クロロエチルアミン、2−トリフルオロエチルアミン、3−ブロモプロピルアミンおよびp−ハロベンジルアミンなどの不飽和または飽和ハロアミン;ならびにセレノホモシステインラクトンも挙げられる。
【0234】
他の抗線維化剤は、細胞を透過するまたは透過しない銅キレート剤である。例示的な化合物としては、リシルオキシダーゼによるリシルおよびヒドロキシリシル残基の酸化的脱アミノ化から生じるアルデヒド誘導体を遮断する間接的な阻害剤が挙げられる。例としては、チオールアミン、特に、D−ペニシラミンおよびそのアナログ、例えば、2−アミノ−5−メルカプト−5−メチルヘキサン酸、D−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アセトアミドエチル)ジチオ)ブタン酸、p−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アミノエチル)ジチオ)ブタン酸、ナトリウム−4−((p−1−ジメチル−2−アミノ−2−カルボキシエチル)ジチオ)ブタンサルファレート(sulphurate)、2−アセトアミドエチル−2−アセトアミドエタンチオールスルファネート(sulphanate)およびナトリウム−4−メルカプトブタンスルフィネート三水和物が挙げられる。
【0235】
免疫療法剤:免疫療法剤としては、患者を処置するのに適した治療用抗体が挙げられるが、これに限定されない。治療用抗体のいくつかの例としては、アバゴボマブ、ABP−980、アデカツムマブ、アフツズマブ、アレムツズマブ、アルツモマブ、アマツキシマブ、アナツモマブ、アルシツモマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブ、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブ、カンツズマブ、カツマキソマブ、CC49、セツキシマブ、シタツズマブ、シクスツムマブ、クリバツズマブ、コナツムマブ、ダセツズマブ、ダロツズマブ、ダラツムマブ、デツモマブ、ジヌツキシマブ、ドロジツマブ(drozitumab)、デュリゴツマブ(duligotumab)、ヅシギツマブ(dusigitumab)、エクロメキシマブ、エロツズマブ、エミベツズマブ、エンシツキシマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、ファルレツズマブ、フィクラツズマブ、フィギツムマブ、フランボツマブ、フツキシマブ、ガニツマブ、ゲムツズマブ、ギレンツキシマブ、グレンバツムマブ、イブリツモマブ、イゴボマブ、イマグツズマブ、インダツキシマブ(indatuximab)、イノツズマブ、インテツムマブ、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、MDX−010、BMS−734016およびMDX−101)、イラツムマブ、ラベツズマブ、レキサツムマブ、リンツズマブ、ロルボツズマブ、ルカツムマブ、マパツムマブ、マツズマブ、ミラツズマブ、ミンレツモマブ、ミツモマブ、モガムリズマブ、モキセツモマブ、ナプツモマブ、ナルナツマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、ノフェツモマブ、OBI−833、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オファツムマブ、オララツマブ、オナルツズマブ、オポルツズマブ、オレゴボマブ、パニツムマブ、パルサツズマブ、パスドトクス、パトリツマブ、ペムツモマブ、ペルツズマブ、ピンツモマブ、プリツムマブ、ラコツモマブ、ラドレツマブ、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標)、リロツムマブ、リツキシマブ、ロバツムマブ、サマリズマブ、サツモマブ、シブロツズマブ、シルツキシマブ、ソリトマブ、シムツズマブ、タカツズマブ、タプリツモマブ、テナツモマブ、テプロツムマブ、チガツズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブ、ウブリツキシマブ、ベルツズマブ、ボルセツズマブ、ボツムマブ、ザルツムマブおよび3F8が挙げられる。リツキシマブは、辺縁帯リンパ腫、WM、CLLおよび小リンパ球性リンパ腫を含む低悪性度B細胞がんを処置するために使用することができる。リツキシマブと化学療法剤の併用は、特に効果的である。
【0236】
例示的な治療用抗体は、インジウム−111、イットリウム−90(90Y−クリバツズマブ)またはヨウ素−131などの放射性同位体粒子でさらに標識され得またはこれらと併用され得る。
【0237】
がん遺伝子治療および細胞療法:がん遺伝子治療および細胞療法としては、正常遺伝子をがん細胞に挿入して変異したまたは変化した遺伝子を置き換えること;変異した遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;がん細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換してがん細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系(T細胞またはナチュラルキラー細胞)を活性化してがん細胞を殺滅するように、またはがん細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;がんに対する内因性免疫応答をさらに変更するために細胞活性を改変する遺伝的アプローチが挙げられる。
【0238】
遺伝子編集因子:ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9システム、ジンクフィンガーヌクレアーゼシステム、TALENシステム、ホーミングエンドヌクレアーゼシステムおよびメガヌクレアーゼシステムからなる群から選択される。
【0239】
CAR−T細胞療法およびTCR−T細胞療法:キメラ抗原レセプター(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞の集団であって、ここで、そのCARは、腫瘍抗原結合ドメインを含む。その免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。TCR−T細胞は、腫瘍細胞の表面上に存在する腫瘍由来のペプチドを標的とするように操作されている。細胞は、自己細胞または同種異系細胞であり得る。
【0240】
いくつかの実施形態において、CARは、抗原結合ドメイン、膜貫通ドメインおよび細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態において、細胞内ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、共刺激ドメインまたは一次シグナル伝達ドメインと共刺激ドメインの両方を含む。いくつかの実施形態において、一次シグナル伝達ドメインは、CD3Ζ、CD3γ、CD3δ、CD3Ε、共通FcRγ(FCERIG)、FcRβ(FcΕR1b)、CD79a、CD79b、FCγRIIa、DAP10およびDAP12からなる群から選択される1またはそれを超えるタンパク質の機能的シグナル伝達ドメインを含む。
【0241】
いくつかの実施形態において、共刺激ドメインは、CD27、CD28、4−1BB(CD137)、OX40、CD30、CD40、PD−1、ICOS、リンパ球機能関連抗原−1(LFA−I)、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、B7−H3、CD83と特異的に結合するリガンド、CDS、ICAM−1、GITR、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRFI)、CD160、CD19、CD4、CD8α、CD8β、IL2Rβ、IL2Rγ、IL7Rα、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA−6、CD49f、ITGAD、CD1ld、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1la、LFA−1、ITGAM、CD1lb、ITGAX、CD1lc、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA−1、ITGB7、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB−A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO−3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP−76、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46およびNKG2Dからなる群から選択される1またはそれを超えるタンパク質の機能的ドメインを含む。
【0242】
いくつかの実施形態において、膜貫通ドメインは、T細胞レセプターのα、βまたはΖ鎖、CD28、CD3Ε、CD45、CD4、CD5、CD8、CD9、CD16、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154、KIRDS2、OX40、CD2、CD27、LFA−1(CD1la、CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD40、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、CD160、CD19、IL2Rβ、IL2Rγ、IL7Ru、ITGA1、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA−6、CD49f、ITGAD、CD1ld、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1la、LFA−1、ITGAM、CD1lb、ITGAX、CD1lc、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA−1、ITGB7、TNFR2、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、SLAMF6(NTB−A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO−3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、NKG2DおよびNKG2Cからなる群から選択されるタンパク質の膜貫通ドメインを含む。
【0243】
いくつかの実施形態において、抗原結合ドメインは、腫瘍抗原を結合する。いくつかの実施形態において、腫瘍抗原は、以下の群からなる群から選択される。CD19;CD123;CD22;CD30;CD171;CS−1(CD2サブセット1、CRACC、SLAMF7、CD319、および19A24とも称される);C型レクチン様分子−1(CLL−1またはCLECLI);CD33;上皮増殖因子レセプター変異形III(EGFRvIII);ガングリオシドG2(GD2);ガングリオシドGD3(aNeuSAc(2−8)aNeuSAc(2−3)bDGaip(1−4)bDGIcp(1−1)Cer);TNFレセプターファミリメンバーB細胞成熟(BCMA);Tn抗原((TnAg)または(GaINAcu−Ser/Thr));前立腺特異的膜抗原(PSMA);レセプターチロシンキナーゼ様オーファンレセプター1(RORI);Fms様、チロシンキナーゼ3(FLT3);腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72);CD38;CD44v6;がん胎児抗原(CEA);上皮細胞接着分子(EPCAM);B7H3(CD276);KIT(CD117);インターロイキン−13レセプターサブユニットα−2(IL−13Ra2またはCD213A2);メソテリン;インターロイキン11レセプターα(IL−11Ra);前立腺幹細胞抗原(PSCA);プロテアーゼセリン21(テスティシン(Testisin)またはPRSS21);血管内皮増殖因子レセプター2(VEGFR2);ルイス(Y)抗原;CD24;血小板由来増殖因子レセプターβ(PDGFR−β);ステージ特異的胎児抗原−4(SSEA−4);CD20;デルタ様3(DLL3);葉酸レセプターα;レセプターチロシンタンパク質キナーゼ、ERBB2(Her2/neu);ムチン1、細胞表面結合型(MUC1);上皮増殖因子レセプター(EGFR);神経細胞接着分子(NCAM);プロテアーゼ;前立腺酸性ホスファターゼ(PAP);伸長因子2変異型(ELF2M);エフリンB2;線維芽細胞活性化タンパク質α(FAP);インシュリン様増殖因子1レセプター(IGF−Iレセプター)、炭酸脱水酵素IX(CAIX);プロテアソーム(Prosome、Macropain)サブユニット、β型、9(LMP2);糖タンパク質100(gp100);切断点クラスター領域(BCR)およびエーベルソンマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Ab1)(bcr−ab1)からなるがん遺伝子融合タンパク質;チロシナーゼ;エフリンA型レセプター 2(EphA2);フコシルGM1;シアリルルイス接着分子(sLe);ガングリオシドGM3(aNeuSAc(2−3)bDGalp(1−4)bDGlcp(1−1)Cer);トランスグルタミナーゼ5(TGS5);高分子量メラノーマ関連抗原(HMWMAA);o−アセチル−GD2ガングリオシド(OAcGD2);葉酸レセプターβ;腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248);腫瘍内皮マーカー7−関連(TEM7R);前立腺の6回膜貫通上皮抗原I(STEAP1);クローディン6(CLDN6);甲状腺刺激ホルモンレセプター(TSHR);Gタンパク質共役型レセプタークラスCグループ5、メンバーD(GPRCSD);X染色体オープンリーディングフレーム61(CXORF61);CD97;CD179a;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK);ポリシアル酸;胎盤特異的1(PLAC1);GloboHグリコセラミドの六糖部分(GloboH);乳腺分化抗原(NY−BR−1);ウロプラキン2(UPK2);A型肝炎ウイルス細胞レセプター1(HAVCR1);アドレナリンレセプターβ3(ADRB3);パネキシン3(PANX3);Gタンパク質共役型レセプター20(GPR20);リンパ球抗原6複合体、遺伝子座K9(LY6K);嗅覚レセプター51E2(ORSIE2);TCRγ選択的(Alternate)リーディングフレームタンパク質(TARP);ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1);がん/精巣抗原1(NY−ESO−1);がん/精巣抗原2(LAGE−la);メラノーマ関連抗原1(MAGE−A1);ETS転座バリアント遺伝子6(translocation−variant gene 6)、染色体12p上に位置する(ETV6−AML);精子タンパク質17(SPA17);X抗原ファミリー、メンバー1A(XAGE1);アンギオポエチン結合細胞表面レセプター2(Tie2);メラノーマがん精巣抗原−1(MADCT−1);メラノーマがん精巣抗原−2(MAD−CT−2);Fos関連抗原1;腫瘍タンパク質p53、(p53);p53変異体;プロステイン(prostein);サバイビン;テロメラーゼ;前立腺がん腫瘍抗原−1(PCTA−1またはガレクチン8)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MelanAまたはMARTI);ラット肉腫(Ras)変異体;ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT);肉腫転座切断点;アポトーシスのメラノーマ阻害剤(melanoma inhibitor of apoptosis)(ML−IAP);ERG(膜貫通プロテアーゼ、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子);N−アセチルグルコサミニル転移酵素V(NA17);ペアードボックスタンパク質Pax−3(PAX3);アンドロゲンレセプター;サイクリンB1;v−mycトリ骨髄細胞腫症ウイルスがん遺伝子神経芽細胞腫由来ホモログ(MYCN);RasホモログファミリーメンバーC(RhoC);チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP−2);シトクロムP450 1B1(CYP IBI);CCCTC−結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISすなわちBrother of the Regulator of Imprinted Sites)、T細胞によって認識される扁平上皮細胞癌腫抗原3(SART3);ペアードボックスタンパク質Pax−5(PAX5);プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY−TES I);リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK);Aキナーゼアンカータンパク質4(AKAP−4);滑膜肉腫、X切断点2(SSX2);終末糖化産物レセプター(RAGE−I);腎ユビキタス1(RUI);腎ユビキタス2(RU2);レグマイン;ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6);ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7);腸カルボキシルエステラーゼ;変異型熱ショックタンパク質70−2(mut hsp70−2);CD79a;CD79b;CD72;白血球関連免疫グロブリン様レセプター1(LAIRI);IgAレセプターのFc断片(FCARまたはCD89);白血球免疫グロブリン様レセプターサブファミリーAメンバー2(LILRA2);CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF);C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A);骨髄間質細胞抗原2(BST2);EGF様モジュール含有ムチン様ホルモンレセプター様2(EMR2);リンパ球抗原75(LY75);グリピカン3(GPC3);FCレセプター様5(FCRL5);および免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)。
【0244】
いくつかの実施形態において、腫瘍抗原は、CD150、5T4、ActRIIA、B7、BMCA、CA−125、CCNA1、CD123、CD126、CD138、CD14、CD148、CD15、CD19、CD20、CD200、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD261、CD262、CD30、CD33、CD362、CD37、CD38、CD4、CD40、CD40L、CD44、CD46、CD5、CD52、CD53、CD54、CD56、CD66a−d、CD74、CD8、CD80、CD92、CE7、CS−1、CSPG4、ED−Bフィブロネクチン、EGFR、EGFRvIII、EGP−2、EGP−4、EPHa2、ErbB2、ErbB3、ErbB4、FBP、GD2、GD3、組み合わせたHER1−HER2、組み合わせたHER2−HER3、HERV−K、HIV−1エンベロープ糖タンパク質gp120、HIV−1エンベロープ糖タンパク質gp41、HLA−DR、HM1.24、HMW−MAA、Her2、Her2/neu、IGF−1R、IL−11Rα、IL−13R−α2、IL−2、IL−22R−α、IL−6、IL−6R、Ia、Ii、L1−CAM、L1−細胞接着分子、ルイスY、L1−CAM、MAGE A3、MAGE−A1、MART−1、MUC1、NKG2Cリガンド、NKG2Dリガンド、NYESO−1、OEPHa2、PIGF、PSCA、PSMA、ROR1、T101、TAC、TAG72、TIM−3、TRAIL−R1、TRAIL−RL(DR4)、TRAIL−R2(DR5)、VEGF、VEGFR2、WT−I、Gタンパク質共役型レセプター、α−フェトプロテイン(AFP)、血管形成因子、外来性コグネート結合分子(exogenous cognate binding molecule)(ExoCBM)、がん遺伝子産物、抗葉酸レセプター、c−Met、がん胎児抗原(CEA)、サイクリン(D1)、エフリンB2、上皮腫瘍抗原、エストロゲンレセプター、胎児アセチルコリンレセプター(fetal acethycholine e receptor)、葉酸結合タンパク質、gp100、B型肝炎表面抗原、Κ鎖、Κ軽鎖、kdr、λ鎖、リビン(livin)、メラノーマ関連抗原、メソテリン、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、ムチン16(MUC16)、変異したp53、変異したras、壊死抗原、がん胎児性抗原、ROR2、プロゲステロンレセプター、前立腺特異抗原、tEGFR、テネイシン、P2−ミクロギオブイイン(Microgiobuiin)およびFcレセプター様5(FcRL5)より選択される。
【0245】
細胞療法の非限定的な例としては、アルゲンパンチュセル−L(Algenpantucel−L)、シプロイセル−T(Sipuleucel−T)、(BPX−501)、リボゲンレクロイセル(rivogenlecleucel)米国特許第9,089,520号、国際公開第2016/100236号、AU−105、ACTR−087、活性化された同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO−109−AANK、MG−4101、AU−101、BPX−601、FATE−NK100、LFU−835造血幹細胞、イミレクロイセル−T(Imilecleucel−T)、バルタロイセル−T(baltaleucel−T)、PNK−007、UCARTCS1、ET−1504、ET−1501、ET−1502、ET−190、CD19−ARTEMIS、ProHema、FT−1050処理された骨髄幹細胞療法、CD4CARNK−92細胞、CryoStim、AlloStim、レンチウイルス形質導入されたhuCART−メソ細胞(meso cells)、CART−22細胞、EGFRt/19−28z/4−1BBL CAR T細胞、自家4H11−28z/fIL−12/EFGRt T細胞、CCR5−SBC−728−HSPC、CAR4−1BBZ、CH−296、dnTGFbRII−NY−ESOc259T、Ad−RTS−IL−12、IMA−101、IMA−201、CARMA−0508、TT−18、CMD−501、CMD−503、CMD−504、CMD−502、CMD−601、CMD−602およびCSG−005が挙げられる。
【0246】
さらなる薬剤としては、腫瘍標的抗原が以下のものであるものが挙げられる:
α−フェトプロテイン、例えば、ET−1402およびAFP−TCR;
炭疽毒素レセプター1、例えば、抗TEM8 CAR T細胞療法;
B細胞成熟抗原(BCMA)、例えば、bb−2121、UCART−BCMA、ET−140、KITE−585、MCM−998、LCAR−B38M、CART−BCMA、SEA−BCMA、BB212、UCART−BCMA、ET−140、P−BCMA−101およびAUTO−2(APRIL−CAR);
抗CLL−1抗体、例えば、KITE−796;
B7ホモログ6、例えば、CAR−NKp30およびCAR−B7H6;
Bリンパ球抗原CD19、例えば、TBI−1501、CTL−119huCART−19 T細胞、JCAR−015 米国特許第7,446,190号、JCAR−014、JCAR−017、(国際公開第2016/196388号、国際公開第2016/033570号、国際公開第2015/157386号)、アキシカブタゲンシロロイセル(KTE−C19)、米国特許第7,741,465号、米国特許第6,319,494号、UCART−19、EBV−CTL、Tチサゲンレクロイセル−T(CTL019)、国際公開第2012/079000号、国際公開第2017/049166号、CD19CAR−CD28−CD3Ζ−EGFRt発現T細胞、CD19/4−1BBL武装化(armored)CAR T細胞療法、C−CAR−011、CIK−CAR.CD19、CD19CAR−28−ΖT細胞、PCAR−019、MatchCART、DSCAR−01およびIM19 CAR−T;
Bリンパ球抗原CD20、例えば、ATTCK−20;
Bリンパ球細胞接着、例えば、UCART−22およびJCAR−018(国際公開第2016/090190号);
NY−ESO−1、例えば、GSK−3377794およびTBI−1301;
炭酸脱水酵素、例えば、DC−Ad−GMCAIX;
カスパーゼ9自殺遺伝子、例えば、CaspaCIDe DLIおよびBPX−501;
CCR5、例えば、SB−728;
CDw123、例えば、MB−102およびUCART−123;
CD20m、例えば、CBM−C20.1;
CD4、例えば、ICG−122;
CD30、例えば、CART30(CBM−C30.1;
CD33、例えば、CIK−CAR.CD33;
CD38、例えば、T−007、UCART−38;
CD40リガンド、例えば、BPX−201;
CEACAMタンパク質4調節因子、例えば、MG7−CART;
クローディン6、例えば、CSG−002;
EBV標的化(targeted)、例えば、CMD−003;
EGFR、例えば、自家4H11−28z/fIL−12/EFGRt T細胞;
エンドヌクレアーゼ、例えば、PGN−514、PGN−201;
エプスタインバーウイルス特異的Tリンパ球、例えば、TT−10;
Erbb2、例えば、CST−102、CIDeCAR;
ガングリオシド(GD2)、例えば、4SCAR−GD2;
グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、例えば、CIK−CAR.PSMA、CART−PSMA−TGFβRDNおよびP−PSMA−101;
グリピカン−3(GPC3)、例えば、TT−16およびGLYCAR;
ヘモグロビン、例えば、PGN−236;
肝細胞増殖因子レセプター、例えば、抗cMet RNA CAR T;
ヒトパピローマウイルスE7タンパク質、例えば、KITE−439;
免疫グロブリンγFcレセプターIII、例えば、ACTR087;
IL−12、例えば、DC−RTS−IL−12;
IL−12アゴニスト/ムチン16、例えば、JCAR−020;
IL−13α2、例えば、MB−101;
IL−2、例えば、CST−101;
K−Ras GTPアーゼ、例えば、抗KRAS G12V mTCR細胞療法;
神経細胞接着分子L1 L1CAM(CD171)、例えば、JCAR−023;
潜在性膜タンパク質1/潜在性膜タンパク質2、例えば、Ad5f35−LMPd1−2−形質導入された自家樹状細胞;
メラノーマ関連抗原10、例えば、MAGE−A10C796T MAGE−A10 TCR;
メラノーマ関連抗原3/メラノーマ関連抗原6(MAGE A3/A6)、例えば、KITE−718;
メソテリン、例えば、CSG−MESOおよびTC−210;
NKG2D、例えば、NKR−2;
Ntrkr1チロシンキナーゼレセプター、例えば、JCAR−024;
T細胞レセプター、例えば、BPX−701およびIMCgp100;
Tリンパ球、例えば、TT−12;
腫瘍浸潤リンパ球、例えば、LN−144およびLN−145;
ウィルムス腫瘍タンパク質、例えば、JTCR−016およびWT1−CTL;
【0247】
被験体
提供される処置の方法のいずれもが、がんを有すると診断されたまたはがんを有すると疑われている被験体(例えば、ヒト)を処置するために使用され得る。本明細書において使用される場合、被験体は、例えば、ヒトを含む哺乳動物を表す。
【0248】
いくつかの実施形態において、被験体は、がんまたは過剰増殖性疾患に関連する1またはそれを超える症候を示すヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、がんに関連する1またはそれを超える症候を示すヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、がんの初期段階にある。他の実施形態において、被験体は、がんの進行した段階にある。
【0249】
ある実施形態において(In certain)、被験体は、がんもしくは過剰増殖性疾患を発症するリスクがあり、または遺伝的にもしくはその他がんもしくは過剰増殖性疾患を発症する素因があり(例えば、リスク因子)、診断されたまたは診断されていないヒトであり得る。本明細書において使用される場合、「リスクがある」被験体は、がんを発症するリスクがある被験体である。被験体は、検出可能な疾患を有してもまたは有しなくてもよく、本明細書に記載されている処置方法の前に、検出可能な疾患を呈してもよくまたは呈しなくてもよい。リスクのある被験体は、本明細書中に記載されている、がんの発症と相関する測定可能なパラメータである1またはそれを超えるいわゆるリスク因子を有し得る。これらのリスク因子の1またはそれより多くを有する被験体は、これらのリスク因子がない個体よりがんを発症する確率がより高い。これらのリスク因子としては、例えば、年齢、性別、人種、食事、既往歴、疾患の前兆の存在、遺伝学的(例えば、遺伝性)検討および環境的曝露を挙げられ得る。いくつかの実施形態において、がんに対してリスクのある被験体としては、例えば、疾患を経験したことがある血縁者を有する被験体およびそのリスクが遺伝的または生化学的マーカーの分析によって判定されている被験体が挙げられる。
【0250】
さらに、被験体は、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはこれらの組み合わせなど、1またはそれを超える標準的な治療を受けているヒトであり得る。したがって、1またはそれを超えるキナーゼ阻害剤は、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはこれらの組み合わせの投与前、投与中または投与後に投与され得る。
【0251】
ある実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に対して実質的に不応性である、または(ii)化学療法での処置後に再発している、または(i)と(ii)の両方であるヒトであり得る。実施形態のいくつかにおいて、被験体は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つの化学療法処置(標準的なまたは実験的な化学療法を含む)に対して不応性である。
【0252】
本明細書において使用される場合、「治療有効量」は、特定の経路を調節し、それにより、適応症に罹患している被験体(ヒトなど)を処置するのに、または適応症の既存の症候を緩和するのに十分な量を意味する。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供されている詳細な開示に照らして、当業者の能力の範疇に属する。いくつかの実施形態において、治療有効量のJAK阻害剤、例えば、化合物Aもしくはルキソリチニブまたは薬学的に許容され得るこれらの塩および治療有効量のPI3K阻害剤、例えば、化合物B、化合物C、化合物Dもしくは化合物Eおよび薬学的に許容され得るこれらの塩は、(i)病的細胞の数を低下させ得る;(ii)腫瘍サイズを縮小させ得る;(iii)末梢器官中への病的細胞の浸潤をある程度阻害し、遅滞させ、遅らせ、好ましくは停止させ得る;(iv)腫瘍転移を阻害し得る(例えば、ある程度遅らせ、好ましくは停止させ得る);(v)腫瘍増殖を阻害し得る;(vi)腫瘍の発生および/もしくは再発を予防し、もしくは遅延させ得る;ならびに/または(vii)がんもしくは骨髄増殖性疾患と関連する症候の1もしくはそれより多くをある程度緩和し得る。他の実施形態において、治療有効量の化合物Bまたは化合物Cおよび治療有効量のオビヌツズマブは、(i)がん細胞の数を低下させ得る;(ii)腫瘍サイズを縮小させ得る;(iii)末梢器官中へのがん細胞の浸潤をある程度阻害し、遅滞させ、遅らせ、好ましくは停止させ得る;(iv)腫瘍転移を阻害し得る(例えば、ある程度遅らせ、好ましくは停止させ得る);(v)腫瘍増殖を阻害し得る;(vi)腫瘍の発生および/もしくは再発を予防し、もしくは遅延させ得る;ならびに/または(vii)がんと関連する症候の1もしくはそれより多くをある程度緩和し得る。様々な実施形態において、この量は、がんの症候の1またはそれより多くを回復させ、和らげ、軽減し、および/または遅延させるのに十分である。
【0253】
いくつかの実施形態において、がんは、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、多発性骨髄腫(MM)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ球性白血病(ALL)、B細胞ALL、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、ワルデンシュトレーム(Waldestrom’s)マクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)または辺縁帯リンパ腫(MZL)である。一実施形態において、がんは微小残存病変(MRD)である。さらなる実施形態において、がんは、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)および難治性iNHLから選択される。ある実施形態において、がんは低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。いくつかの実施形態において、がんは難治性iNHLである。一実施形態において、がんは慢性リンパ球性白血病(CLL)である。他の実施形態において、がんはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。
【0254】
ある実施形態において、がんは、膵臓がん;膀胱がん;結腸直腸がん;転移性乳がんを含む乳がん;アンドロゲン依存性およびアンドロゲン非依存性前立腺がんを含む前立腺がん;例えば、転移性腎細胞癌腫を含む腎臓または腎がん;肝細胞がん;例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)、細気管支肺胞癌腫(BAC)および肺の腺がんを含む肺がん;例えば、進行性上皮または原発性腹膜がんを含む卵巣がん;子宮頸がん;胃のがん;食道がん;例えば、頭頸部の扁平上皮細胞癌腫を含む頭頸部がん;メラノーマ;転移性神経内分泌腫瘍を含む神経内分泌がん;例えば、神経膠腫、退形成乏突起膠腫、成体多形神経膠芽腫および成体退形成星状細胞腫を含む脳腫瘍;骨がん;並びに軟部組織肉腫、肝臓癌腫、直腸がん、陰茎癌腫、外陰がん、甲状腺がん、唾液腺癌腫、子宮内膜または子宮癌腫、肝細胞腫、肝細胞がん、肝臓がん、胃腸がんを含む胃のがんまたは胃がん、腹膜のがん、肺の扁平上皮癌腫、胃食道がん、胆道がん、胆嚢がん、結腸直腸/虫垂がん、扁平上皮細胞がん(例えば、上皮性扁平上皮細胞がん)からなる群から選択される固形腫瘍である。
【0255】
提供される処置の方法のいずれもが、様々な段階のがんを処置するために使用され得る。例として、がんの段階としては、初期、進行、局所的に進行、緩解、不応性、緩解後の再発および進行性が挙げられるが、これらに限定されない。
【0256】
リンパ腫または白血病併用療法:いくつかの化学療法剤が、リンパ腫または白血病を処置するのに適している。これらの化学療法剤としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アミホスチン(amifostine)三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2−1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、βアレチン、BMS−345541、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、PS−341)、ブリオスタチン1、ブルスルファン(bulsulfan)、campath−1H、カルボプラチン、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、カルムスチン、カスポファンギンアセテート、CC−5103、クロラムブシル、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、クルクミン、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシン、DT−PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、ドキソルビシン、シクロホスファミドおよびエトポシド)、エンザスタウリン、エポエチンα、エトポシド、エベロリムス(RAD001)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミドおよびミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミドおよびリツキシマブ)、フェンレチニド、フィルグラスチム、フラボピリドール、フルダラビン、FR(フルダラビンおよびリツキシマブ)、ゲルダナマイシン(17−AAG)、ハイパーCVAD(高分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサートおよびシタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチンおよびエトポシド)、イホスファミド、塩酸イリノテカン、インターフェロンα−2b、イクサベピロン、レナリドミド(REVLIMID(登録商標)、CC−5013)、リンホカイン活性化キラー細胞、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシルおよびプレドニゾロン)、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オバトクラクス(GX15−070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、Ω3脂肪酸、Omr−IgG−am(WNIG、Omrix)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パルボシクリブ(PD0332991)、ペグフィルグラスチム、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペリフォシン(perifosin)、プレドニゾロン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンα、組換えインターロイキン−11、組換えインターロイキン−12、リツキシマブ、R−CHOP(リツキシマブおよびCHOP)、R−CVP(リツキシマブおよびCVP)、R−FCM(リツキシマブおよびFCM)、R−ICE(リツキシマブよびICE)およびR−MCP(リツキシマブおよびMCP)、R−ロスコビチン(セリシクリブ、CYC202)、サルグラモスチム、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スチリルスルホン、タクロリムス、タネスピマイシン、テムシロリムス(CCl−779)、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、SAHA(スベラニロヒドロキサム酸またはスベロイル、アニリドおよびヒドラキサム酸)、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標))、ベネトクラクス(ABT−199)が挙げられる。
【0257】
1つの改変されたアプローチは、モノクローナル抗体が、インジウム−111、イットリウム−90およびヨウ素−131などの放射性同位体粒子と併用される放射免疫療法である。併用療法の例としては、ヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))およびCHOPとBEXXAR(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0258】
上記療法は、幹細胞移植もしくは処置で補充することができ、または幹細胞移植もしくは処置と併用することができる。治療的手技としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロ処置された末梢血幹細胞移植、臍帯血移植、免疫酵素法、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0259】
非ホジキンリンパ腫併用療法:非ホジキンリンパ腫(NHL)、特に、B細胞起源の非ホジキンリンパ腫の処置としては、モノクローナル抗体、標準的な化学療法アプローチ(例えば、CHOP、CVP、FCM、MCPなど)、放射免疫療法およびこれらの組み合わせ、特に、抗体療法と化学療法の統合を使用することが挙げられる。
【0260】
NHL/B細胞がんの処置のための非結合型モノクローナル抗体の例としては、リツキシマブ、アレムツズマブ、ヒトまたはヒト化抗CD20抗体、ルミリキシマブ、抗TNF関連アポトーシス誘導リガンド(抗TRAIL)、ベバシズマブ、ガリキシマブ、エプラツズマブ、SGN−40および抗CD74が挙げられる。
【0261】
NHL/B細胞がんの処置において使用される実験的抗体剤の例としては、オファツムマブ、ha20、PRO131921、アレムツズマブ、ガリキシマブ、SGN−40、CHIR−12.12、エプラツズマブ、ルミリキシマブ、アポリズマブ、ミラツズマブおよびベバシズマブが挙げられる。
【0262】
NHL/B細胞がんに対する化学療法の標準的なレジメンの例としては、CHOP、FCM、CVP、MCP、R−CHOP、R−FCM、R−CVPおよびR−MCPが挙げられる。
【0263】
NHL/B細胞がんに対する放射免疫療法の例としては、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))およびヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))が挙げられる。
【0264】
マントル細胞リンパ腫併用療法:マントル細胞リンパ腫(MCL)に対する治療的処置としては、CHOP、ハイパーCVADおよびFCMなどの併用化学療法が挙げられる。これらのレジメンは、併用療法R−CHOP、ハイパーCVAD−RおよびR−FCMを形成するために、モノクローナル抗体リツキシマブで補充することもできる。上記療法のいずれもが、MCLを処置するために幹細胞移植またはICEと組み合わされ得る。
【0265】
MCLを処置するための代替的アプローチは、免疫療法である。1つの免疫療法は、リツキシマブのようなモノクローナル抗体を使用する。別の免疫療法は、各患者の腫瘍の遺伝子構成を基礎とする、GTOP−99などのがんワクチンを使用する。
【0266】
MCLを処置するための改変されたアプローチは、ヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))およびイットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))など、モノクローナル抗体が放射性同位体粒子と併用される放射免疫療法である。別の例では、BEXXAR(登録商標)は、CHOPとともに逐次処置において使用される。
【0267】
MCLを処置するための他のアプローチとしては、高用量化学療法と連結された自家幹細胞移植、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標またはPS−341)などのプロテアソーム阻害剤を投与すること、または特にリツキシマブと併用して、サリドマイドなどの抗血管新生剤を投与することが挙げられる。
【0268】
別の処置アプローチは、Bcl−2タンパク質の分解をもたらし、化学療法に対するがん細胞の感受性を増加させる、オブリメルセンなどの薬物を、他の化学療法剤と併用して投与することである。
【0269】
さらなる処置アプローチとしては、細胞増殖の阻害および細胞死さえ引き起こすことができるmTOR阻害剤を投与することが挙げられる。非限定的な例は、シロリムス、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCI−779)、CC−115、CC−223、SF−1126、PQR−309(ビミラリシブ)、ボクスタリシブ、GSK−2126458およびRITUXAN(登録商標)、VELCADE(登録商標)または他の化学療法剤と併用されるテムシロリムスである。
【0270】
MCLに対するその他の最近の治療が、開示されている。このような例としては、フラボピリドール、パルボシクリブ(PD0332991)、R−ロスコビチン(セリシシリブ、CYC202)、スチリルスルホン、オバトクラクス(GX15−070)、TRAIL、抗TRAIL細胞死レセプターDR4およびDR5抗体、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCl−779)、エベロリムス(RAD001)、BMS−345541、クルクミン、SAHA、サリドマイド、レナリドミド(REVLIMID(登録商標、CC−5013)およびゲルダナマイシン(17−AAG)が挙げられる。
【0271】
ワルデンシュトレームマクログロブリン血症併用療法:ワルデンシュトレームマクログロリン血症(WM)を処置するために使用される治療剤としては、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2−1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、自家ヒト腫瘍由来HSPPC−96、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、βアレチン、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、campath−1H、カルボプラチン、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC−5103、シスプラチン、クロファラビン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、塩酸ドキソルビシン、DT−PACE、エンザスタウリン、エポエチンα、エプラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、エトポシド、エベロリムス、フェンレチニド、フィルグラスチム、フルダラビン、イホスファミド、インジウム−111モノクローナル抗体MN−14、ヨウ素−131トシツモマブ、塩酸イリノテカン、イクサベピロン、リンホカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モノクローナル抗体CD19(チサゲンレクロイセル−T、CART−19、CTL−019)、モノクローナル抗体CD20、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、Ω3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペグフィルグラスチム、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペントスタチン、ペリフォシン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンα、組換えインターロイキン−11、組換えインターロイキン−12、リツキシマブ、サルグラモスチム、クエン酸シルデナフィル(VIAGRA(登録商標))、シンバスタチン、シロリムス、タクロリムス、タネスピマイシン、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、トシツモマブ、ベルツズマブ、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、ボリノスタット、WT1 126−134ペプチドワクチン、WT−1アナログペプチドワクチン、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン、イットリウム−90ヒト化エプラツズマブおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0272】
WMを処置するために使用される治療的手技の例としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロ処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0273】
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫併用療法:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置するために使用される治療剤としては、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、抗CD20モノクローナル抗体、エトポシド、ブレオマイシン、WMに対して列記された薬剤の多く、ならびにICEおよびR−ICEなどこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0274】
慢性リンパ球性白血病併用療法:慢性リンパ球性白血病(CLL)を処置するために使用される治療剤の例としては、クロラムブシル、シクロホスファミド、フルダラビン、ペントスタチン、クラドリビン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、プレドニゾロン、アレムツズマブ、WMに対して列記された薬剤の多く、ならびに以下の一般的な併用レジメン:CVP、R−CVP、ICE、R−ICE、FCRおよびFRを含む、併用化学療法および化学免疫療法が挙げられる。
【0275】
骨髄繊維症併用療法:骨髄繊維症阻害剤としては、ヘッジホッグ阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤よびチロシンキナーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。ヘッジホッグ阻害剤の非限定的な例は、サリデギブおよびビスモデギブである。HDAC阻害剤の例としては、プラシノスタットおよびパノビノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。チロシンキナーゼ阻害剤の非限定的な例は、レスタウルチニブ、ボスチニブ、イマチニブ、ギルテリチニブ、ラドチニブおよびカボザンチニブである。
【0276】
過剰増殖性障害併用療法:過剰増殖性障害を処置するために、ゲムシタビン、nab−パクリタキセルおよびゲムシタビン/nab−パクリタキセルが、JAK阻害剤および/またはPI3Kδ阻害剤とともに使用され得る。
【0277】
膀胱がん併用療法:膀胱がんを処置するために使用される治療剤としては、アテゾリズマブ、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、ドキソルビシン、フルオロウラシル(5−FU)、ゲムシタビン、イドスファミド(idosfamide)、インターフェロンα2b、メトトレキサート、マイトマイシン、nab−パクリタキセル、パクリタキセル、ペメトレキセド、チオテパ、ビンブラスチンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0278】
乳がん併用療法:乳がんを処置するために使用される治療剤としては、アルブミンに結合されたパクリタキセル、アナストロゾール、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エベロリムス、エキセメスタン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲムシタビン、イクサベピロン、ラパチニブ、レトロゾール、メトトレキサート、ミトキサントロン、パクリタキセル、PEG化リポソームドキソルビシン、ペルツズマブ、タモキシフェン、トレミフェン、トラスツズマブ、ビノレルビンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0279】
トリプルネガティブ乳がん併用療法:トリプルネガティブ乳がんを処置するために使用される治療剤としては、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、フルオロウラシル、パクリタキセルおよびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0280】
結腸直腸がん併用療法:結腸直腸がんを処置するために使用される治療剤としては、ベバシズマブ、カペシタビン、セツキシマブ、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パニツムマブ、ziv−アフリベルセプトおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0281】
去勢抵抗性前立腺がん併用療法:去勢抵抗性前立腺がんを処置するために使用される治療剤としては、アビラテロン、カバジタキセル、ドセタキセル、エンザルタミド、プレドニゾン、シプロイセル−Tおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0282】
食道および食道胃接合部がん併用療法:食道および食道胃接合部がんを処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0283】
胃のがん併用療法:胃のがんを処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、マイトマイシン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0284】
頭頸部がん併用療法:頭頸部がんを処置するために使用される治療剤としては、アファチニブ、ブレオマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、セツキシマブ、シスプラチン、ドセタキセル、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、ニボルマブ、パクリタキセル、ペムブロリズマブ、ビノレルビンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0285】
肝胆道がん併用療法:肝胆道がんを処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、シスプラチン、フルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、ゲメシタビン(gemecitabine)、オキサリプラチン、ソラフェニブおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0286】
肝細胞癌腫併用療法:肝細胞癌腫を処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ソラフェニブおよびこれらのあらゆる組み合わせが挙げられる。
【0287】
非小細胞肺がん併用療法:非小細胞肺がん(NSCLC)を処置するために使用される治療剤としては、アファチニブ、アルブミン結合されたパクリタキセル、アレクチニブ、ベバシズマブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、カルボプラチン、シスプラチン、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、ドセタキセル、エルロチニブ、エトポシド、ゲムシタビン、ニボルマブ、パクリタキセル、ペムブロリズマブ、ペメトレキセド、ラムシルマブ、トラメチニブ、トラスツズマブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビノレルビンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0288】
小細胞肺がん併用療法:小細胞肺がん(SCLC)を処置するために使用される治療剤としては、ベンダムスチン(bendamustime)、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、ゲムシタビン、イピリムマブ(ipillimumab)、イリノテカン、ニボルマブ、パクリタキセル、テモゾロミド、トポテカン、ビンクリスチン、ビノレルビンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0289】
メラノーマ併用療法:メラノーマがんを処置するために使用される治療剤としては、アルブミン結合されたパクリタキセル、カルボプラチン、シスプラチン、コビメチニブ(cobiemtinib)、ダブラフェニブ、ダカルバジン(dacrabazine)、IL−2、イマチニブ、インターフェロンα2b、イピリムマブ、ニトロソウレア、ニボルマブ、パクリタキセル、ペムブロリズマブ、ピリムマブ、テモゾロミド、トラメチニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0290】
卵巣がん併用療法:卵巣がんを処置するために使用される治療剤としては、5−フルオロウラシル、アルブミン結合されたパクリタキセル、アルトレタミン、アナストロゾール、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、エキセメスタン、ゲムシタビン、イホスファミド、イリノテカン、レトロゾール、酢酸リュープロリド、リポソームドキソルビシン、酢酸メゲストロール、メルファラン、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パゾパニブ、ペメトレキセド、タモキシフェン、トポテカン、ビノレルビンおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0291】
膵臓がん併用療法:膵臓がんを処置するために使用される治療剤としては、5−フルオロウラシル、アルブミンに結合されたパクリタキセル、カペシタビン、シスプラチン、ドセタキセル、エルロチニブ、フルオロピリミジン、ゲムシタビン、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセルおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0292】
腎細胞癌腫併用療法:腎細胞癌腫を処置するために使用される治療剤としては、アキシチニブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、レバンチニブ(levantinib)、ニボルマブ、パゾパニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムスおよびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0293】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、それぞれのがんの処置におけるケアの標準との併用において、がんの処置に有用である。当業者は、特定のがん治療分野におけるまたは所与のがんに関する、所与の日付時点におけるケアの標準を承知している。
【0294】
本願のある特定の実施形態は、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬を含むかまたは使用する。その1つまたはそれを超えるさらなる治療薬は、がん、炎症、自己免疫疾患および/または関連症状の処置に有用な作用物質であり得る。その1つまたはそれを超えるさらなる治療薬は、化学療法剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、抗炎症剤、免疫調節剤、免疫治療薬、治療用抗体、放射線治療薬、抗新生物剤、抗がん剤、抗増殖剤またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、抗炎症剤、免疫調節剤、免疫治療薬、治療用抗体、放射線治療薬、抗新生物剤もしくは抗がん剤、抗増殖剤またはそれらの任意の組み合わせとともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0295】
1つの実施形態において、本明細書中に記載されるさらなる抗がん剤と必要に応じて併用される式(I)の化合物は、抗新生物剤もしくは抗がん剤、抗線維化剤、抗抗炎症剤または免疫調節剤とともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0296】
1つの実施形態において、式(I)の化合物もしくは薬学的に許容され得る塩、または式(I)の化合物、および少なくとも1つのさらなる抗がん剤またはその薬学的に許容され得る塩、および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアを含む薬学的組成物を含むキットが提供される。1つの実施形態において、キットは、がんまたは炎症症状の処置において使用するための指示書を含む。1つの実施形態において、キットにおける指示書は、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんおよび結腸がんから選択されるがんを処置するための薬学的組成物の使用に向けられている。
【0297】
本願は、1つまたはそれを超える標準治療(例えば、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせ)を受けている被験体を処置するための方法も提供し、その方法は、式(I)の化合物を前記被験体に投与または同時投与する工程を含む。したがって、式(I)の1つまたはそれを超える化合物またはその薬学的に許容され得る塩が、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせの投与前、投与中または投与後に投与され得る。
【0298】
1つの実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に実質的に不応性であるか、または(ii)化学療法による処置後に再発しているか、または(i)と(ii)の両方である、ヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0299】
1つの実施形態において、被験体は、フルダラビン、リツキシマブ、オビヌツズマブ、アルキル化剤、アレムツズマブおよび他の化学療法処置(例えば、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CHOP(リツキシマブ−CHOP);ハイパーCVAD(高分画(hyperfractionated)シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン);R−ハイパーCVAD(リツキシマブ−ハイパーCVAD);FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);R−FCM(リツキシマブ、フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);ボルテゾミブおよびリツキシマブ;テムシロリムスおよびリツキシマブ;テムシロリムスおよびVelcade(登録商標);ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))およびCHOP;CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CVP(リツキシマブ−CVP);ICE(イホスファミド(iphosphamide)、カルボプラチン、エトポシド);R−ICE(リツキシマブ−ICE);FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ);FR(フルダラビン、リツキシマブ);ならびにD.T.PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、Adriamycin(登録商標)、シクロホスファミド、エトポシド))から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0300】
化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)の他の例を下記に記載する。さらに、ある特定のリンパ腫の処置が、Cheson,B.D.,Leonard,J.P.,“Monoclonal Antibody Therapy for B−Cell Non−Hodgkin’s Lymphoma”The New England
Journal of Medicine 2008,359(6),p.613−626;およびWierda,W.G.,“Current and Investigational Therapies for Patients with CLL”Hematology 2006,p.285−294において概説されている。米国におけるリンパ腫発生パターンは、Morton,L.M.ら、“Lymphoma Incidence Patterns by WHO Subtype in the United States,1992−2001”Blood 2006,107(1),p.265−276においてプロファイルされている。
【0301】
リンパ腫または白血病を処置する免疫治療薬の例としては、リツキシマブ(例えば、Rituxan)、アレムツズマブ(例えば、Campath、MabCampath)、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗MN−14抗体、抗TRAIL、抗TRAIL DR4およびDR5抗体、抗CD74抗体、アポリズマブ(apolizumab)、ベバシズマブ、CHIR−12.12、エピラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、ガリキシマブ(galiximab)、ha20、イブリツモマブチウキセタン、ルミリキシマブ、ミラツズマブ(milatuzumab)、オファツムマブ(ofatumumab)、PRO131921、SGN−40、WT−1アナログペプチドワクチン、WT1 126−134ペプチドワクチン、トシツモマブ、自家ヒト腫瘍由来HSPPC−96およびベルツズマブ(veltuzumab)が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる免疫療法剤としては、個々の患者の腫瘍の遺伝子構成に基づいたがんワクチンの使用が挙げられ、例えば、リンパ腫ワクチンの例は、GTOP−99(MyVax(登録商標))である。
【0302】
リンパ腫または白血病を処置するための化学療法剤の例としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アンチネオプラストンAS2−1、アンチネオプラストンA10、抗胸腺細胞グロブリン、アミホスチン(amifostine)三水和物、アミノカンプトテシン、三酸化ヒ素、ベータアレチン(beta alethine)、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、BMS−345541、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、カルボプラチン、キャンパス−1H、CC−5103、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、クロファラビン(clofarabine)、シスプラチン、Cladribine(Leustarin)、Chlorambucil(Leukeran)、Curcumin、シクロスポリン、Cyclophosphamide(Cyloxan、Endoxan、Endoxana、Cyclostin)、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、DT PACE、ドセタキセル、ドラスタチン10、Doxorubicin(Adriamycin(登録商標)、Adriblastine)、塩酸ドキソルビシン、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エトポシド、Everolimus(RAD001)、フェンレチニド(fenretinide)、フィルグラスチム、メルファラン、メスナ(mesna)、Flavopiridol、Fludarabine(Fludara)、Geldanamycin(17−AAG)、イホスファミド、塩酸イリノテカン、イクサベピロン(ixabepilone)、Lenalidomide(Revlimid(登録商標)、CC−5013)、リンフォカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン(Genasense)Obatoclax(GX15−070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、オメガ−3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、PD0332991、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペグフィルグラスチム(pegfilgrastim)、Pentstatin(Nipent)、ペリフォシン、Prednisolone、Prednisone、R−ロスコビチン(Selicilib、CYC202)、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−12、組換えインターロイキン−11、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、リツキシマブ、サルグラモスチン(sargramostim)、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、Styryl sulphones、タクロリムス、タネスピマイシン、Temsirolimus(CCl−779)、Thalidomide、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ(tipifarnib)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブまたはPS−341)、Vincristine(Oncovin)、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、Vorinostat(SAHA)、ボリノスタットおよびFR(フルダラビン、リツキシマブ)、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)、ハイパーCVAD(高分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチンおよびエトポシド)、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシルおよびプレドニゾロン)、R−CHOP(リツキシマブ+CHOP)、R−CVP(リツキシマブ+CVP)、R−FCM(リツキシマブ+FCM)、R−ICE(リツキシマブ−ICE)およびR−MCP(リツキシマブMCP)が挙げられる。
【0303】
いくつかの実施形態において、がんは、メラノーマである。本明細書中に記載される化合物との併用において使用するのに適した作用物質としては、必要に応じて他の化学療法薬(例えば、カルムスチン(BCNU)およびシスプラチン)を伴うダカルバジン(DTIC);DTIC、BCNU、シスプラチンおよびタモキシフェンからなる「Dartmouthレジメン」;シスプラチンと、ビンブラスチンと、DTIC、テモゾロマイドまたはYERVOY
TMとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に開示される化合物は、メラノーマの処置において、サイトカイン(例えば、インターフェロンアルファ、インターロイキン2および腫瘍壊死因子(TNF))を含む免疫療法薬とも併用され得る。
【0304】
本明細書中に記載される化合物は、メラノーマの処置において、ワクチン治療と併用しても使用され得る。抗メラノーマワクチンは、ポリオ、麻疹および流行性耳下腺炎などのウイルスによって引き起こされる疾患を予防するために使用される抗ウイルスワクチンといくつかの点で似ている。弱くなったメラノーマ細胞または抗原と呼ばれるメラノーマ細胞の一部を患者に注射して、メラノーマ細胞を破壊するように身体の免疫系を刺激し得る。
【0305】
腕または脚に限定されるメラノーマは、例えば、隔離された脚の温熱灌流法を用いて、本明細書中に記載される1つまたはそれを超える化合物を含む作用物質の組み合わせでも処置され得る。この処置プロトコルは、関わっている脚の循環を身体の残りの部分から一時的に分離し、脚に供給している動脈に高用量の化学療法を注射するので、重篤な副作用を引き起こし得るこれらの用量に内部器官を曝露することなく、高用量が腫瘍の領域に提供される。通常、流体は、102°〜104°Fに加温される。この化学療法の手順において最もよく使用される薬物は、メルファランである。これは、腫瘍壊死因子(TNF)と呼ばれる別の作用物質とともに、および必要に応じて式(I)の化合物と併用して、投与され得る。
【0306】
治療的処置は、幹細胞の移植または処置とともに、上述の治療のいずれかによって補われ得るか、またはそれらのいずれかと併用され得る。改変アプローチの1つの例は、モノクローナル抗体が放射性同位体粒子(例えば、インジウムIn111、イットリウムY90、ヨウ素I−131)と併用される放射免疫療法である。併用療法の例としては、ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、Bexxar(登録商標)とCHOPとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0307】
式(I)の化合物による処置との併用において有用な他の治療的手技としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、薬理学的研究、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0308】
いくつかの実施形態において、本願は、式(I)の化合物を、MMP9結合タンパク質および/または1つもしくはそれを超えるさらなる治療薬、ならびに薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物を提供する。1つの実施形態において、薬学的組成物は、MMP9結合タンパク質、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る賦形剤、キャリアまたは希釈剤を含む。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、式(I)の化合物および抗MMP9抗体AB0045を含む。
【0309】
1つの実施形態において、薬学的組成物は、式(I)の化合物、抗MMP9抗体AB0045、免疫調節剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。ある特定の他の実施形態において、薬学的組成物は、抗MMP9抗体AB0045、抗炎症剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。ある特定の他の実施形態において、薬学的組成物は、式(I)の化合物、抗MMP9抗体AB0045、抗新生物剤または抗がん剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。1つの実施形態において、式(I)の化合物との併用処置に有用なMMP9化合物としては、マリマスタット(marimastat)(BB−2516)、チペマスタット(cipemastat)(Ro32−3555)およびWO2012/027721(Gilead Biologics)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0310】
1つの実施形態において、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬は、免疫調節剤、例えば、免疫賦活剤または免疫抑制剤である。ある特定の他の実施形態において、免疫調節剤は、CTLA−4、LAG−3、B7−H3、B7−H4、Tim3、BTLA、KIR、A2aR、CD200および/またはPD−1経路を含む免疫チェックポイントの機能を変化させることができる作用物質である。他の実施形態において、免疫調節剤は、免疫チェックポイント調節剤である。例示的な免疫チェックポイント調節剤としては、抗CTLA−4抗体(例えば、イピリムマブ)、抗LAG−3抗体、抗B7−H3抗体、抗B7−H4抗体、抗Tim3抗体、抗BTLA抗体、抗KIR抗体、抗A2aR抗体、抗CD200抗体、抗PD−1抗体、抗PD−L1抗体、抗CD28抗体、抗CD80または抗CD86抗体、抗B7RP1抗体、抗B7−H3抗体、抗HVEM抗体、抗CD137または抗CD137L抗体、抗OX40または抗OX40L抗体、抗CD40または抗CD40L抗体、抗GAL9抗体、抗IL−10抗体およびA2aR薬物が挙げられる。そのようなある特定の免疫経路遺伝子産物に対しては、そのような遺伝子産物の小分子調節因子のような、そのような遺伝子産物のアンタゴニストまたはアゴニストの使用が企図される。1つの実施形態において、免疫調節剤は、抗PD−1または抗PD−L1抗体である。いくつかの実施形態において、免疫調節剤には、サイトカイン媒介性のシグナル伝達経路におけるメディエーターの機能を変化させることができるような作用物質が含まれる。
【0311】
いくつかの実施形態において、1つまたはそれを超えるさらなる治療または抗がん剤は、がんの遺伝子治療または細胞療法である。がんの遺伝子治療および細胞療法には、正常な遺伝子をがん細胞に挿入して、変異したまたは変化した遺伝子を置き換えること;変異した遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;がん細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換してがん細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系(T細胞またはナチュラルキラー細胞)を活性化してがん細胞を殺滅するように、またはがん細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;がんに対する内因性免疫応答をさらに変更するために細胞活性を改変する遺伝的アプローチが含まれる。非限定的な例は、Algenpantucel−L(2つの膵臓細胞株)、Sipuleucel−T、遺伝子p53のSGT−53リポソームナノ送達(scL);T細胞療法(例えば、CD19 CAR−T チサゲンレクロイセル−T(CTL019)WO2012079000、WO2017049166、アキシカブタゲンシロロイセル(KTE−C19)US7741465、US6319494、JCAR−015 US7446190、JCAR−014、JCAR−020、JCAR−024、JCAR−023、JTCR−016、JCAR−018 WO2016090190、JCAR−017、(WO2016196388、WO2016033570、WO2015157386)、BPX−501 US9089520、WO2016100236、AU−105、UCART−22、ACTR−087、P−BCMA−101;活性化同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO−109−AANK、FATE−NK100、LFU−835造血幹細胞である。
【0312】
1つの実施形態において、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬は、免疫チェックポイント阻害剤である。腫瘍は、抗原への慢性的な曝露に起因し、阻害性レセプターのアップレギュレーションを特徴とする、T細胞疲弊として知られる機構を利用することによって、免疫系を破壊する。これらの阻害性レセプターは、制御できない免疫反応を防ぐために、免疫チェックポイントとして働く。
【0313】
PD−1および阻害性コレセプター(例えば、細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA−4、BおよびTリンパ球減弱因子(Attenuator)(BTLA;CD272)、T細胞免疫グロブリンおよびMucinドメイン−3(Tim−3)、リンパ球活性化遺伝子−3(Lag−3;CD223)などは、チェックポイント制御因子と称されることが多い。それらは、細胞外の情報に基づいて、細胞周期進行および他の細胞内のシグナル伝達プロセスが進むべきか否かに影響する分子決定基として作用する。
【0314】
T細胞レセプター(TCR)を介した特異的な抗原認識に加えて、T細胞活性化は、共刺激レセプターによって提供される正のシグナルと負のシグナルとのバランスによって制御される。これらの表面タンパク質は、通常、TNFレセプターまたはB7スーパーファミリーのメンバーである。活性化する共刺激分子に対するアゴニスト抗体および負の共刺激分子に対する阻止抗体が、T細胞の刺激を高めて、腫瘍の破壊を促進し得る。
【0315】
55kDの1型膜貫通タンパク質であるプログラム細胞死タンパク質1(PD−1またはCD279)は、免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーであるCD28、CTLA−4、誘導性共刺激物質(ICOS)およびBTLAを含むT細胞共刺激レセプターのCD28ファミリーのメンバーである。PD−1は、活性化T細胞上および活性化B細胞上で高度に発現される。PD−1の発現は、メモリーT細胞サブセット上でも様々な発現レベルで検出され得る。PD−1に特異的な2つのリガンド、すなわち、プログラム死−リガンド1(PD−L1であって、B7−H1またはCD274としても知られる)およびPD−L2(B7−DCまたはCD273としても知られる)が同定されている。PD−L1およびPD−L2は、マウスとヒトの両方の系において、PD−1に結合するとT細胞活性化をダウンレギュレートすると示されている(Okazakiら、Int.Immunol.,2007;19:813−824)。PD−1とそのリガンドであるPD−L1およびPD−L2(抗原提示細胞(APC)上および樹状細胞(DC)上に発現される)との相互作用によって、負の制御性刺激が伝達されて、活性化T細胞の免疫応答が下方調節される。PD−1が遮断されると、この負のシグナルが抑制され、T細胞応答が増幅される。数多くの研究が、がんの微小環境がPD−L1/PD−1シグナル伝達経路を操っていること、およびPD−L1発現の誘導ががんに対する免疫応答の阻害と関連するがゆえにがんの進行および転移を可能にさせていることを示している。PD−L1/PD−1シグナル伝達経路は、いくつかの理由で、がん免疫回避の主要な機構である。この経路は、末梢に見られる活性化エフェクターT細胞の免疫応答の負の制御に関わっている。PD−L1は、がん微小環境においてアップレギュレートされるが、PD−1は、活性化された腫瘍浸潤T細胞上でもアップレギュレートされるので、阻害の不完全なサイクルを増強する可能性がある。この経路は、双方向のシグナル伝達を介した自然免疫と適応免疫の両方の制御にも複雑に関わっている。これらの因子は、PD−1/PD−L1複合体を、がんが免疫応答を操り、それ自体の進行を促進し得る中心点にしている。
【0316】
臨床試験において試験される第1の免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4 mAbであるイピリムマブ(Yervoy,Bristol−Myers Squibb)であった。CTLA−4は、PD−1、BTLA、TIM−3、およびT細胞活性化のV−ドメイン免疫グロブリンサプレッサー(VISTA)も含む、レセプターの免疫グロブリンスーパーファミリーに属する。抗CTLA−4 mAbは、ナイーブの細胞と抗原を経験した細胞の両方による「中断」を無くす強力なチェックポイント阻害剤である。
【0317】
治療は、CD8+T細胞の抗腫瘍機能を高め、Foxp3+制御性T細胞に対するCD8+T細胞の比を高め、制御性T細胞の抑制機能を阻害する。TIM−3は、疲弊したCD8+T細胞によって発現される別の重要な阻害性レセプターとして同定された。がんのマウスモデルにおいて、最も機能障害性の腫瘍浸潤性CD8+T細胞が、実際にPD−1およびLAG−3を共発現することが示された。LAG−3は、エフェクターT細胞の機能を制限し、制御性T細胞の抑制活性を増強するように作用する、最近同定された別の阻害性レセプターである。PD−1およびLAG−3は、マウスの腫瘍浸潤T細胞によって広範に共発現されること、およびPD−1とLAG−3との組み合わされた遮断によって、がんのマウスモデルにおいて強力で相乗的な抗腫瘍免疫応答が誘発されることが最近明らかにされた。
【0318】
したがって、1つの実施形態において、本開示は、本明細書中に開示される式(I)の免疫チェックポイント阻害剤を1つまたはそれを超えるさらなる免疫チェックポイント阻害剤と併用して使用することを提供する。1つの実施形態において、本開示は、がんを処置または予防するために、本明細書中に開示される式(I)の免疫チェックポイント阻害剤を1つまたはそれを超えるさらなる免疫チェックポイント阻害剤および抗MMP9抗体またはその抗原結合フラグメントと併用して使用することを提供する。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−1および/もしくは抗PD−L1抗体または抗PD−1/PD−L1相互作用阻害剤であり得る。いくつかの実施形態において、抗PD−L1抗体は、B7−H1抗体、BMS936559抗体、MPDL3280A(アテゾリズマブ)抗体、MEDI−4736抗体、MSB0010718C抗体またはそれらの組み合わせであり得る。別の実施形態によると、抗PD−1抗体は、ニボルマブ抗体、ペンブロリズマブ抗体、ピジリズマブ(pidilizumab)抗体またはそれらの組み合わせであり得る。
【0319】
さらに、PD−1は、PD−L2−IgG組換え融合タンパク質であるAMP−224によっても標的にされ得る。免疫応答における阻害性経路のさらなるアンタゴニストとしては、IMP321、可溶性LAG−3 Ig融合タンパク質、および腫瘍に対する免疫応答を増大させるために使用されるMHCクラスIIアゴニストが挙げられる。リリルマブ(Lirilumab)は、KIRレセプターに対するアンタゴニストであり、BMS986016は、LAG3のアンタゴニストである。TIM−3−ガレクチン−9経路は、これもまたチェックポイント阻害に対する有望な標的である別の阻害性チェックポイント経路である。RX518は、複数のタイプの免疫細胞(制御性T細胞、エフェクターT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞および活性化樹状細胞を含む)の表面上に発現されるTNFレセプタースーパーファミリーのメンバーである糖質コルチコイド誘導腫瘍壊死因子レセプター(GITR)を標的にし、活性化する。したがって、1つの実施形態において、式(I)の化合物は、IMP321、リリルマブおよび/またはBMS986016と併用して使用され得る。
【0320】
本明細書中に記載される組成物および方法において使用され得る抗PD−1抗体としては、完全ヒトIgG4抗PD−1モノクローナル抗体であるNivolumab/MDX−1106/BMS−936558/ONO1152;ヒト化IgG1モノクローナル抗体であるピジリズマブ(MDV9300/CT−011);ヒト化モノクローナルIgG4抗体であるペンブロリズマブ(MK−3475/ペンブロリズマブ/ランブロリズマブ);デュルバルマブ(MEDI−4736)およびアテゾリズマブが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に記載される組成物および方法において使用され得る抗PD−L1抗体としては、アベルマブ;完全ヒトIgG4抗体であるBMS−936559;ヒトモノクローナル抗体であるアテゾリズマブ(MPDL3280A/RG−7446);MEDI4736;MSB0010718CおよびMDX1105−01が挙げられるが、これらに限定されない。
【0321】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、それを必要とする患者に、抗PD−1抗体であるニボルマブ、ペンブロリズマブおよび/またはピジリズマブと併用して投与される。1つの実施形態において、式(I)の化合物との併用処置に有用な抗PD−L1抗体は、BMS−936559、アテゾリズマブまたはアベルマブである。1つの実施形態において、免疫調節剤は、免疫チェックポイント経路を阻害する。別の実施形態において、免疫チェックポイント経路は、CTLA−4、LAG−3、B7−H3、B7−H4、Tim3、BTLA、KIR、A2aR、CD200およびPD−1から選択される。本明細書中に記載される組成物および方法において式(I)の化合物と併用して使用され得るさらなる抗体としては、米国特許第8,008,449号および同第7,943,743号にそれぞれ開示されている抗PD−1および抗PD−L1抗体が挙げられる。
【0322】
1つの実施形態において、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬は、抗炎症剤である。ある特定の他の実施形態において、抗炎症剤は、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)阻害剤である。本明細書中で使用されるとき、用語「TNFアルファ」、「TNF−α」および「TNFα」は、相互交換可能である。TNF−αは、主にマクロファージによって分泌されるが、リンパ系細胞、マスト細胞、内皮細胞、心筋細胞、脂肪組織、線維芽細胞および神経組織をはじめとした種々の他の細胞型によっても分泌される、炎症促進性サイトカインである。TNF−αは、血清中のエンドトキシン誘導因子、カケクチンおよび分化誘導因子としても知られる。腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーは、TNFアルファ、TNFベータ、CD40リガンド(CD40L)、Fasリガンド(FasL)、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)およびLIGHT(リンホトキシンに相同であって、誘導性の発現を示し、Tリンパ球によって発現されるレセプターであるHVEMに対してHSV糖タンパク質Dと競合する)、他の生理学的プロセスの中でも、体系的な炎症、腫瘍溶解、アポトーシスおよび急性期反応の惹起に関わる最も重要なサイトカインのいくつかを含む。
【0323】
上記の治療薬は、本明細書中に開示される化合物と併用して使用されるとき、例えば、参照されるマニュアル、例えば、Physicians Desk Referenceに示されている量、または有資格の介護者、すなわち、当業者に広く知られている量で使用され得る。本開示の方法では、そのような他の治療薬は、式(I)の化合物の投与前、投与と同時、または投与後に投与され得る。ある特定の他の治療薬は、単一の製剤またはキットに適用できるとき、組み合わされて、単一の製剤またはキットにされ得る。例えば、錠剤、カプセルまたは液体の製剤が、他の錠剤、カプセルまたは液体の製剤と組み合わされて、1つの固定用量または併用量の製剤またはレジメンにされ得る。他の組み合わせも、別々に、同時に、またはその他の方法で投与され得る。
【0324】
HBVに対する併用療法
ある特定の実施形態において、HBV感染症を有しているかまたは有するリスクがあるヒトにおいてHBV感染症を処置または予防するための方法が提供され、その方法は、そのヒトに治療有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、治療有効量の1つまたはそれを超える(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。1つの実施形態において、HBV感染症を有しているかまたは有するリスクがあるヒトにおいてHBV感染症を処置するための方法が提供され、その方法は、そのヒトに治療有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、治療有効量の1つまたはそれを超える(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。
【0325】
ある特定の実施形態において、本開示は、HBV感染症を処置するための方法を提供し、その方法は、それを必要とする患者に、治療有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、HBV感染症の処置に適した、治療有効量の1つまたはそれを超える(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。
【0326】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、1、2、3、4つまたはそれを超えるさらなる治療薬と併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、2つのさらなる治療薬と併用される。他の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、3つのさらなる治療薬と併用される。さらなる実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、4つのさらなる治療薬と併用される。その1、2、3、4つまたはそれを超えるさらなる治療薬は、同じクラスの治療薬から選択される異なる治療薬であり得、かつ/またはそれらは、異なるクラスの治療薬から選択され得る。
【0327】
HBV併用療法の投与
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物が、上に記載されたような1つまたはそれを超えるさらなる治療薬と併用されるとき、組成物の構成要素は、同時または連続レジメンとして投与される。連続的に投与されるとき、その組み合わせは、2回またはそれを超える投与で投与され得る。
【0328】
本明細書中に開示される化合物と1つまたはそれを超えるさらなる治療薬との同時投与は、一般に、各作用物質の治療有効量が患者の身体内に存在するような、本明細書中に開示される化合物と1つまたはそれを超えるさらなる治療薬との同時投与または連続投与のことを指す。
【0329】
同時投与は、単位投与量の本明細書中に開示される化合物の投与の投与前または投与後の、単位投与量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬を含む。本明細書中に開示される化合物は、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬の投与の数秒以内、数分以内または数時間以内に投与され得る。例えば、いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、まず投与された後、数秒以内または数分以内に、単位用量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬が投与される。あるいは、他の実施形態において、単位用量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬が、まず投与された後、数秒以内または数分以内に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、まず投与された後、ある時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬が投与される。他の実施形態において、単位用量の1つまたはそれを超えるさらなる治療薬が、まず投与された後、ある時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。
【0330】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、患者への同時投与用の単位剤形として、例えば、経口投与用の固形剤形として、1つまたはそれを超えるさらなる治療薬と併用される。
【0331】
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、B型肝炎ウイルス(HBV)の処置に有用な1つまたはそれを超える他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態において、その錠剤は、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための別の活性成分を含み得る。
【0332】
ある特定の実施形態において、そのような錠剤は、1日1回の投与に適している。
【0333】
本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、免疫調節物質、免疫治療薬、治療用抗体、治療用ワクチン、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体)、抗体薬物結合体(ADC)、遺伝子修飾因子または遺伝子編集因子(gene editors)(例えば、CRISPR Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、ホーミングエンドヌクレアーゼ、合成ヌクレアーゼ、TALENs)、細胞療法(例えば、CAR−T(キメラ抗原レセプターT細胞)およびTCR−T(操作されたT細胞レセプター)剤)またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つまたはそれを超えるものとともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0334】
上記の実施形態において、さらなる治療薬は、抗HBV剤であり得る。例えば、さらなる治療薬は、HBV併用薬、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための他の薬物、3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、アポリポタンパク質A1調節因子、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよび調節因子、HBcAgを標的にする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的にする化合物、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、サイトカイン、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、エピジェネティック修飾因子、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、遺伝子修飾因子または編集因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV抗体、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RNAse阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロープタンパク質調節因子、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎構造タンパク質調節因子、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の分泌またはアセンブリの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAPs阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、免疫グロブリンアゴニスト、免疫グロブリンG調節因子、免疫調節物質、インドールアミン−2、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターフェロンアゴニスト、インターフェロンアルファ1リガンド、インターフェロンアルファ2リガンド、インターフェロンアルファ5リガンド調節因子、インターフェロンアルファリガンド、インターフェロンアルファリガンド調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、インターフェロンベータリガンド、インターフェロンリガンド、インターフェロンレセプター調節因子、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM5阻害剤、KDM1阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、マイクロRNA(miRNA)遺伝子治療剤、Axlの調節因子、B7−H3の調節因子、B7−H4の調節因子、CD160の調節因子、CD161の調節因子、CD27の調節因子、CD47の調節因子、CD70の調節因子、GITRの調節因子、HEVEMの調節因子、ICOSの調節因子、Merの調節因子、NKG2Aの調節因子、NKG2Dの調節因子、OX40の調節因子、SIRPアルファの調節因子、TIGITの調節因子、Tim−4の調節因子、Tyroの調節因子、Na+−タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質調節因子、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、組換えスカベンジャーレセプターA(SRA)タンパク質、組換えサイモシンアルファ−1、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、低分子干渉RNA(siRNA)、低分子合成ヘアピンRNA(sshRNAs)、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)のアゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T細胞表面糖タンパク質CD8調節因子、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、toll様レセプター(TLR)調節因子、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALEN)およびそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。
【0335】
いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置することを必要とする患者においてB型肝炎ウイルス(HBV)を処置する方法であって、有効量の1またはそれを超える抗HCV剤、例えば、NS5A阻害剤、NS5B阻害剤、NS3阻害剤またはこれらの組み合わせと併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物を投与することを含む方法が、本明細書において提供される。
【0336】
いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法であって、有効量のNS5A阻害剤と併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物を患者に投与することを含む方法が、提供される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤はレジパスビルまたはベルパタスビルである。いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法であって、有効量のNS5B阻害剤と併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物を患者に投与することを含む方法が、提供される。いくつかの実施形態において、NS5B阻害剤はソホスブビルまたはメリシタビンである。いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおいてB型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法であって、有効量のNS3阻害剤と併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物を患者に投与することを含む方法が、提供される。いくつかの実施形態において、NS3阻害剤はボキシラプレビルである。
【0337】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤の両方の有効量を併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物が投与される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤はレジパスビルであり、NS5B阻害剤はソホスブビルである。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、NS5A阻害剤とNS5B阻害剤の固定用量の組み合わせと併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、レジパスビルとソホスブビルの固定用量の組み合わせと併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物が投与される。
【0338】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤の両方の有効量と併用して、有効量の表1の化合物が投与される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤はレジパスビルであり、NS5B阻害剤はソホスブビルである。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、NS5A阻害剤とNS5B阻害剤の固定用量の組み合わせと併用して、有効量の表1の化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、レジパスビルとソホスブビルの固定用量の組み合わせ(例えば、レジパスビル90mg/ソホスブビル400mg)と併用して、有効量の表1の化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量のHarvoni(登録商標)と併用して、有効量の表1の化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、ベルパタスビルとソホスブビルの固定用量の組み合わせ(例えば、ベルパタスビル100mg/ソホスブビル400mg)と併用して、有効量の表1の化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量のEpclusa(登録商標)と併用して、有効量の表1の化合物が投与される。
【0339】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤の両方の有効量と併用して、有効量の化合物139が投与される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤はレジパスビルであり、NS5B阻害剤はソホスブビルである。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、NS5A阻害剤とNS5B阻害剤の固定用量の組み合わせと併用して、有効量の化合物139が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、レジパスビルとソホスブビルの固定用量の組み合わせ(例えば、レジパスビル90mg/ソホスブビル400mg)と併用して、有効量の化合物139が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量のHarvoni(登録商標)と併用して、有効量の化合物139が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、ベルパタスビルとソホスブビルの固定用量の組み合わせ(例えば、ベルパタスビル100mg/ソホスブビル400mg)と併用して、有効量の化合物139が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量のEpclusa(登録商標)と併用して、有効量の化合物139が投与される。
【0340】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤および必要に応じてNS3阻害剤の両方の有効量と併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の、ソホスブビル、ベルパタスビルおよびボキシラプレビル(例えば、ソホスブビル400mg/ベルパタスビル100mg/ボキシラプレビル100mg)と併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量のVosevi
TMと併用して、有効量の本明細書に記載されている化合物(例えば、化合物139)が投与される。
【0341】
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、B型肝炎ウイルス(HBV)の処置に有用な1つまたはそれを超える他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態において、その錠剤は、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための別の活性成分(例えば、3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アポリポタンパク質A1調節因子、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよび調節因子、HBcAgを標的にする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的にする化合物、コアタンパク質アロステリックモジュレーター、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、エピジェネティック修飾因子、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RNAse阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロープタンパク質調節因子、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎構造タンパク質調節因子、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の分泌またはアセンブリの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAPs阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、免疫調節物質、インドールアミン−2阻害剤、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM1阻害剤、KDM5阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、Axlの調節因子、B7−H3の調節因子、B7−H4の調節因子、CD160の調節因子、CD161の調節因子、CD27の調節因子、CD47の調節因子、CD70の調節因子、GITRの調節因子、HEVEMの調節因子、ICOSの調節因子、Merの調節因子、NKG2Aの調節因子、NKG2Dの調節因子、OX40の調節因子、SIRPアルファの調節因子、TIGITの調節因子、Tim−4の調節因子、Tyroの調節因子、Na+−タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質調節因子、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)のアゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T−細胞表面糖タンパク質CD8調節因子、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、toll様レセプター(TLR)調節因子、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤およびそれらの組み合わせ)を含み得る。
【0342】
ある特定の実施形態において、本開示の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV併用薬、HBVワクチン、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節物質toll様レセプター(TLR)調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAiエンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチド(ribonucelotide)レダクターゼ阻害剤、HBV E抗原阻害剤、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、HBV抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、NOD2刺激物質、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、組換えサイモシンアルファ−1、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、KDM阻害剤、HBV複製阻害剤、アルギナーゼ阻害剤および他のHBV薬物から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたはそれを超えるさらなる治療薬と併用される。
【0343】
HBV併用薬
HBVを処置するための併用薬の例としては、TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩とエムトリシタビン(emtricitabine));ABX−203とラミブジンとPEG−IFN−アルファ;ABX−203アデホビル(adefovir)とPEG−IFNアルファ;およびINO−1800(INO−9112とRG7944)が挙げられる。
【0344】
他のHBV薬物
HBVを処置するための他の薬物の例としては、アルファ−ヒドロキシトロポロン、アムドキソビル(amdoxovir)、ベータ−ヒドロキシシトシンヌクレオシド、AL−034、CCC−0975、エルブシタビン(elvucitabine)、エゼチミブ、シクロスポリンA、ゲンチオピクリン(ゲンチオピクロシド)、JNJ−56136379、ニタゾキサニド(nitazoxanide)、ビリナパント(birinapant)、NJK14047、NOV−205(モリキサン(molixan)、BAM−205)、オリゴチド(oligotide)、ミボチラート(mivotilate)、フェロン(feron)、GST−HG−131、レバミゾール、Ka Shu Ning、アロフェロン(alloferon)、WS−007、Y−101(Ti Fen Tai)、rSIFN−co、PEG−IIFNm、KW−3、BP−Inter−014、オレアノール酸、HepB−nRNA、cTP−5(rTP−5)、HSK−II−2、HEISCO−106−1、HEISCO−106、Hepbarna、IBPB−006IA、Hepuyinfen、DasKloster 0014−01、ISA−204、Jiangantai(Ganxikang)、MIV−210、OB−AI−004、PF−06、ピクロシド(picroside)、DasKloster−0039、ヘプランタイ(hepulantai)、IMB−2613、TCM−800B、還元型グルタチオン、RO−6864018、RG−7834、UB−551およびZH−2N、ならびにUS20150210682(Roche)、US2016/0122344(Roche)、WO2015173164、WO2016023877、US2015252057A(Roche)、WO16128335A1(Roche)、WO16120186A1(Roche)、US2016237090A(Roche)、WO16107833A1(Roche)、WO16107832A1(Roche)、US2016176899A(Roche)、WO16102438A1(Roche)、WO16012470A1(Roche)、US2016220586A(Roche)およびUS2015031687A(Roche)に開示されている化合物が挙げられる。
【0345】
HBVワクチン
HBVワクチンには、予防用ワクチンと治療用ワクチンの両方が含まれる。HBV予防用ワクチンの例としては、Vaxelis、Hexaxim、Heplisav、Mosquirix、DTwP−HBVワクチン、Bio−Hep−B、D/T/P/HBV/M(LBVP−0101;LBVW−0101)、DTwP−Hepb−Hib−IPVワクチン、Heberpenta L、DTwP−HepB−Hib、V−419、CVI−HBV−001、Tetrabhay、B型肝炎予防用ワクチン(Advax Super D)、Hepatrol−07、GSK−223192A、ENGERIX B(登録商標)、組換えB型肝炎ワクチン(筋肉内,Kangtai Biological Products)、組換えB型肝炎ワクチン(Hansenual polymorpha酵母,筋肉内,Hualan Biological Engineering)、組換えB型肝炎表面抗原ワクチン、Bimmugen、Euforavac、Eutravac、anrix−DTaP−IPV−Hep B、HBAI−20、Infanrix−DTaP−IPV−Hep B−Hib、Pentabio Vaksin DTP−HB−Hib、Comvac 4、Twinrix、Euvax−B、Tritanrix HB、Infanrix Hep B、Comvax、DTP−Hib−HBVワクチン、DTP−HBVワクチン、Yi Tai、Heberbiovac HB、Trivac HB、GerVax、DTwP−Hep B−Hibワクチン、Bilive、Hepavax−Gene、SUPERVAX、Comvac5、Shanvac−B、Hebsulin、Recombivax HB、Revac B mcf、Revac B+、Fendrix、DTwP−HepB−Hib、DNA−001、Shan5、Shan6、rhHBsAGワクチン、HBI五価ワクチン、LBVD、Infanrix HeXaおよびDTaP−rHB−Hibワクチンが挙げられる。
【0346】
HBV治療用ワクチンの例としては、HBsAG−HBIG複合体、ARB−1598、Bio−Hep−B、NASVAC、abi−HB(静脈内)、ABX−203、Tetrabhay、GX−110E、GS−4774、ペプチドワクチン(イプシロンPA−44)、Hepatrol−07、NASVAC(NASTERAP)、IMP−321、BEVAC、Revac B mcf、Revac B+、MGN−1333、KW−2、CVI−HBV−002、AltraHepB、VGX−6200、FP−02、FP−02.2、TG−1050、NU−500、HBVax、im/TriGrid/抗原ワクチン、Mega−CD40L−アジュバント添加ワクチン、HepB−v、RG7944(INO−1800)、組換えVLPベース治療用ワクチン(HBV感染,VLP Biotech)、AdTG−17909、AdTG−17910 AdTG−18202、ChronVac−B、TG−1050およびLm HBVが挙げられる。
【0347】
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の例としては、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、エムトリシタビン(EMTRIVA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジピボキシル、テノホビルジピボキシルフマル酸塩、テノホビルオクタデシルオキシエチルエステル、CMX−157、ベシフォビル(besifovir)、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、エンテカビルマレイン酸塩、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))、プラデフォビル(pradefovir)、クレブジン、リバビリン、ラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))、ホスファジド(phosphazide)、ファムシクロビル、フソリン(fusolin)、メタカビル(metacavir)、SNC−019754、FMCA、AGX−1009、AR−II−04−26、HIP−1302、テノホビルジソプロキシルアスパラギン酸、テノホビルジソプロキシルオロト酸塩およびHS−10234が挙げられる。
【0348】
免疫調節物質
免疫調節物質の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、イミドール塩酸塩、インガロン(ingaron)、dermaVir、プラケニル(ヒドロキシクロロキン)、プロロイキン、ヒドロキシ尿素、ミコフェノール酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体であるミコフェノール酸モフェチル(MMF)、WF−10、リバビリン、IL−12、INO−9112、ポリマーポリエチレンイミン(PEI)、Gepon、VGV−1、MOR−22、BMS−936559、RO−7011785、RO−6871765、AIC−649およびIR−103が挙げられる。
【0349】
Toll様レセプター(TLR)調節因子
TLR調節因子には、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12およびTLR13の調節因子が含まれる。TLR3調節因子の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、ポリ−ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH−33、MCT−465、MCT−475、GS−9688およびND−1.1が挙げられる。
【0350】
TLR7調節因子の例としては、GS−9620、GSK−2245035、イミキモド、レシキモド、DSR−6434、DSP−3025、IMO−4200、MCT−465、MEDI−9197、3M−051、SB−9922、3M−052、Limtop、TMX−30X、TMX−202、RG−7863、RG−7795、RG−7854、ならびにUS20100143301(Gilead Sciences)、US20110098248(Gilead Sciences)およびUS20090047249(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
【0351】
TLR8調節因子の例としては、モトリモド、レシキモド、3M−051、3M−052、MCT−465、IMO−4200、VTX−763、VTX−1463、ならびにUS20140045849(Janssen)、US20140073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、US20080234251(Array Biopharma)、US20080306050(Array Biopharma)、US20100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx Pharma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、US20120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432(Ventirx Pharma)、US20140088085(Ventirx Pharma)、US20140275167(Novira Therapeutics)およびUS20130251673(Novira Therapeutics)に開示されている化合物が挙げられる。
【0352】
TLR9調節因子の例としては、BB−001、BB−006、CYT−003、IMO−2055、IMO−2125、IMO−3100、IMO−8400、IR−103、IMO−9200、アガトリモド(agatolimod)、DIMS−9054、DV−1079、DV−1179、AZD−1419、レフトリモド(leftolimod)(MGN−1703)、リテニモドおよびCYT−003−QbG10が挙げられる。
【0353】
インターフェロンアルファレセプターリガンド
インターフェロンアルファレセプターリガンドの例としては、インターフェロンアルファ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGASYS(登録商標))、PEG化インターフェロンアルファ−1b、インターフェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、Veldona、Infradure、Roferon−A、YPEG−インターフェロンアルファ−2a(YPEG−rhIFNアルファ−2a)、P−1101、Algeron、Alfarona、Ingaron(インターフェロンガンマ)、rSIFN−co(組換えスーパー化合物インターフェロン)、Yペグインターフェロンアルファ−2b(YPEG−rhIFNアルファ−2b)、MOR−22、ペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登録商標))、Bioferon、Novaferon、Inmutag(Inferon)、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標))、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(Axxo)、Alfaferone、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、インターフェロン−アルファ2(CJ)、Laferonum、VIPEG、BLAUFERON−A、BLAUFERON−B、Intermax Alpha、Realdiron、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B PDferon−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロンa2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、インターフェロンアルファ2a、Optipeg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ロペグインターフェロンアルファ−2b、rHSA−IFNアルファ−2a(組換えヒト血清アルブミンインターフェロン(intereferon)アルファ2a融合タンパク質)、rHSA−IFNアルファ2b、組換えヒトインターフェロンアルファ−(1b、2a、2b)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、ペグインターフェロンアルファ−2a、Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、Anterferon、Shanferon、Layfferon、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Pegstat、rHSA−IFNアルファ−2b、SFR−9216およびInterapo(Interapa)が挙げられる。
【0354】
ヒアルロニダーゼ阻害剤
ヒアルロニダーゼ阻害剤の例としては、アストドリマー(astodrimer)が挙げられる。
【0355】
B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤
HBsAg阻害剤の例としては、HBF−0259、PBHBV−001、PBHBV−2−15、PBHBV−2−1、REP−9AC、REP−9C、REP−9、REP−2139、REP−2139−Ca、REP−2165、REP−2055、REP−2163、REP−2165、REP−2053、REP−2031およびREP−006およびREP−9AC’が挙げられる。
【0356】
HBsAg分泌阻害剤の例としては、BM601が挙げられる。
【0357】
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤の例としては、AGEN−2041、AGEN−1884、イピリムマブ(ipilumimab)、ベラタセプト、PSI−001、PRS−010、Probody mAb、トレメリムマブ(tremelimumab)およびJHL−1155が挙げられる。
【0358】
シクロフィリン阻害剤
シクロフィリン阻害剤の例としては、CPI−431−32、EDP−494、OCB−030、SCY−635、NVP−015、NVP−018、NVP−019、STG−175、ならびにUS8513184(Gilead Sciences)、US20140030221(Gilead Sciences)、US20130344030(Gilead Sciences)およびUS20130344029(Gilead
Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
【0359】
HBVウイルス侵入阻害剤
HBVウイルス侵入阻害剤の例としては、Myrcludex Bが挙げられる。
【0360】
アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA
アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNAの例としては、ISIS−HBVRx、IONIS−HBVRx、IONIS−GSK6−LRx、GSK−3389404、RG−6004が挙げられる。
【0361】
低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAi
siRNAの例としては、TKM−HBV(TKM−HepB)、ALN−HBV、SR−008、HepB−nRNAおよびARC−520、ARC−521、ARB−1740、ARB−1467が挙げられる。
【0362】
DNA指向性RNA干渉(ddRNAi)の例としては、BB−HB−331が挙げられる。
【0363】
エンドヌクレアーゼ調節因子
エンドヌクレアーゼ調節因子の例としては、PGN−514が挙げられる。
【0364】
リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤
リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤の例としては、Trimidoxが挙げられる。
【0365】
HBV E抗原阻害剤
HBV E抗原阻害剤の例としては、オウゴニン(wogonin)が挙げられる。
【0366】
共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤
cccDNA阻害剤の例としては、BSBI−25およびCHR−101が挙げられる。
【0367】
ファルネソイドXレセプターアゴニスト
ファルネソイドxレセプターアゴニストの例はEYP−001など。
【0368】
HBV抗体
B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体の例としては、GC−1102、XTL−17、XTL−19、KN−003、IV Hepabulin SNおよび完全ヒトモノクローナル抗体治療(B型肝炎ウイルス感染,Humabs BioMed)が挙げられる。モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含むHBV抗体の例としては、Zutectra、Shang Sheng Gan Di、Uman Big(Hepatitis B Hyperimmune)、Omri−Hep−B、Nabi−HB、Hepatect CP、HepaGam B、igantibe、Niuliva、CT−P24、B型肝炎免疫グロブリン(静脈内,pH4,HBV感染,Shanghai RAAS Blood Products)およびFovepta(BT−088)が挙げられる。HBC−34などの完全ヒトモノクローナル抗体。
【0369】
CCR2ケモカインアンタゴニスト
CCR2ケモカインアンタゴニストの例としては、プロパゲルマニウムが挙げられる。
【0370】
サイモシンアゴニスト
サイモシンアゴニストの例としては、組換えサイモシンアルファ1であるThymalfasin(GeneScience)が挙げられる。
【0371】
サイトカイン
サイトカインの例としては、組換えIL−7、CYT−107、インターロイキン−2(IL−2、Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、IL−15、IL−21、IL−24およびセルモロイキンが挙げられる。
【0372】
核タンパク質調節因子
核タンパク質調節因子は、HBVコアタンパク質阻害剤またはHBVキャプシドタンパク質阻害剤であり得る。核タンパク質調節因子の例としては、AB−423、AT−130、GLS4、NVR−1221、NVR−3778、BAY41−4109、モルホチアジンメシル酸塩、JNJ−379、RG−7907、ABI−H0731、ABI−H2158およびDVR−23が挙げられる。
【0373】
キャプシド阻害剤の例としては、US20140275167(Novira Therapeutics)、US20130251673(Novira Therapeutics)、US20140343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、US20130267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、WO2015/059212(Janssen)、WO2015118057(Janssen)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Janssen)、WO2014184350(Janssen)、WO2014161888(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US20150225355(Novira)、US20140178337(Novira)、US20150315159(Novira)、US20150197533(Novira)、US20150274652(Novira)、US20150259324、(Novira)、US20150132258(Novira)、US9181288(Novira)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(Roche)に開示されている化合物が挙げられる。
【0374】
レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質
レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質の例としては、SB−9200、SB−40、SB−44、ORI−7246、ORI−9350、ORI−7537、ORI−9020、ORI−9198およびORI−7170、RGT−100が挙げられる。
【0375】
NOD2刺激物質
NOD2の刺激物質の例としては、SB−9200が挙げられる。
【0376】
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤
PI3K阻害剤の例としては、イデラリシブ、ACP−319、AZD−8186、AZD−8835、ブパリシブ、CDZ−173、CLR−457、ピクチリシブ、ネラチニブ、リゴサチブ、リゴサチブナトリウム、EN−3342、TGR−1202、アルペリシブ、デュベリシブ、IPI−549、UCB−5857、タセリシブ、XL−765、ゲダトリシブ(gedatolisib)、ME−401、VS−5584、コパンリシブ、CAIオロト酸塩、ペリフォシン、RG−7666、GSK−2636771、DS−7423、パヌリシブ(panulisib)、GSK−2269557、GSK−2126458、CUDC−907、PQR−309、INCB−40093、ピララリシブ(pilaralisib)、BAY−1082439、プキチニブ(puquitinib)メシル酸塩、SAR−245409、AMG−319、RP−6530、ZSTK−474、MLN−1117、SF−1126、RV−1729、ソノリシブ(sonolisib)、LY−3023414、SAR−260301、TAK−117、HMPL−689、テナリシブ(tenalisib)、ボキスタリシブ(voxtalisib)およびCLR−1401が挙げられる。
【0377】
インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤
IDO阻害剤の例としては、エパカドスタット(INCB24360)、レスミノスタット(4SC−201)、インドキシモド、F−001287、SN−35837、NLG−919、GDC−0919、GBV−1028、GBV−1012、NKTR−218、ならびにUS20100015178(Incyte)、US2016137652(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2014073738(Flexus Biosciences,Inc.)およびWO2015188085(Flexus Biosciences,Inc.)に開示されている化合物が挙げられる。
【0378】
PD−1阻害剤
PD−1阻害剤の例としては、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、BGB−108、SHR−1210、PDR−001、PF−06801591、IBI−308、GB−226、STI−1110およびmDX−400が挙げられる。
【0379】
PD−L1阻害剤
PD−L1阻害剤の例としては、アテゾリズマブ、アベルマブ、AMP−224、MEDI−0680、RG−7446、GX−P2、デュルバルマブ、KY−1003、KD−033、MSB−0010718C、TSR−042、ALN−PDL、STI−A1014、CX−072およびBMS−936559が挙げられる。
【0380】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、WO2018026971、US20180044329、US20180044305、US20180044304、US20180044303、US20180044350、US20180057455、US20180057486、US20180045142、WO20180044963、WO2018044783、WO2018009505、WO20180044329、WO2017066227、WO2017087777、US20170145025、WO2017079669、WO2017070089、US2017107216、WO2017222976、US20170262253、WO2017205464、US20170320875、WO2017192961、WO2017112730、US20170174679、WO2017106634、WO2017202744、WO2017202275、WO2017202273、WO2017202274、WO2017202276、WO2017180769、WO2017118762、WO2016041511、WO2016039749、WO2016142835、WO2016142852、WO2016142886、WO2016142894およびWO2016142833に開示されているものなどの化合物と併用される。
【0381】
組換えサイモシンアルファ−1
組換えサイモシンアルファ−1の例としては、NL−004およびPEG化サイモシンアルファ−1が挙げられる。
【0382】
ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
BTK阻害剤の例としては、ABBV−105、アカラブルチニブ(ACP−196)、ARQ−531、BMS−986142、ダサチニブ、イブルチニブ、GDC−0853、PRN−1008、SNS−062、ONO−4059、BGB−3111、ML−319、MSC−2364447、RDX−022、X−022、AC−058、RG−7845、スペブルチニブ、TAS−5315、TP−0158、TP−4207、HM−71224、KBP−7536、M−2951、TAK−020、AC−0025、ならびにUS20140330015(Ono Pharmaceutical)、US20130079327(Ono Pharmaceutical)およびUS20130217880(Ono Pharmaceutical)に開示されている化合物が挙げられる。
【0383】
KDM阻害剤
KDM5阻害剤の例としては、WO2016057924(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140275092(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS20140371214(Epitherapeutics)、US20160102096(Epitherapeutics)、US20140194469(Quanticel)、US20140171432、US20140213591(Quanticel)、US20160039808(Quanticel)、US20140275084(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel)に開示されている化合物が挙げられる。
【0384】
KDM1阻害剤の例としては、US9186337B2(Oryzon Genomics)に開示されている化合物およびGSK−2879552、RG−6016、ORY−2001が挙げられる。
【0385】
HBV複製阻害剤
B型肝炎ウイルス複製阻害剤の例としては、イソチアフルジン(isothiafludine)、IQP−HBV、RM−5038およびXingantieが挙げられる。
【0386】
アルギナーゼ阻害剤
アルギナーゼ阻害剤の例としては、CB−1158、C−201およびレスミノスタットが挙げられる。
【0387】
遺伝子治療および細胞療法
遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;感染細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換して感染細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系を活性化して感染細胞を殺滅するように、または感染細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;感染に対する内因性の免疫応答性をさらに変更するために細胞の活性を改変する遺伝的アプローチを含む遺伝子治療および細胞療法。
【0388】
遺伝子編集因子
ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9システム、ジンクフィンガーヌクレアーゼシステム、TALENシステム、ホーミングエンドヌクレアーゼシステムおよびメガヌクレアーゼシステム;例えば、標的化切断を介したcccDNA除去およびB型肝炎ウイルス(HBV)の1つまたはそれを超えるウイルス遺伝子の変更からなる群より選択される。PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、PまたはSP遺伝子の変更(例えば、ノックアウトおよび/またはノックダウン)とは、(1)PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、PまたはSP遺伝子発現の低減または排除、(2)Precore、Core、Xタンパク質、長い表面タンパク質、中央の表面タンパク質、Sタンパク質(HBs抗原およびHBsAgとしても知られる)、ポリメラーゼタンパク質、および/またはB型肝炎のスプライシングされたタンパク質機能(HBe、HBc、HBx、PreS1、PreS2、S、Polおよび/またはHBSPの干渉、または(3)HBe、HBc、HBx、LHBs、MHBs、SHBs、Polおよび/またはHBSPタンパク質の細胞内、血清および/または実質内レベルの低減または排除のことを指す。PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、Pおよび/またはSP遺伝子のうちの1つまたはそれを超える遺伝子のノックダウンは、HBV cccDNA内および/またはインテグレートされたHBV DNA内の遺伝子を標的にすることによって行われる。
【0389】
CAR−T細胞療法
キメラ抗原レセプター(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞の集団であって、ここで、そのCARは、HBV抗原結合ドメインを含む。その免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。いくつかの実施形態において、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞またはそれらの組み合わせである。細胞は、自己細胞または同種異系細胞であり得る。
【0390】
TCR−T細胞療法
HBV特異的T細胞レセプターを発現するT細胞。TCR−T細胞は、ウイルス感染細胞の表面上に提示されるHBV由来ペプチドを標的にするように操作されている。
【0391】
HBV表面抗原(HBsAg)特異的TCRを発現するT細胞。
【0392】
LTCR−H2−1などのHBVの処置に向けられたTCR−T療法
【0393】
HBV併用療法
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される1、2、3または4つのさらなる治療薬と併用される。特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬と併用される。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を1つまたはそれを超える(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つまたは1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬および薬学的に許容され得るキャリア、希釈剤または賦形剤と併用して含む薬学的組成物が、提供される。
【0394】
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の併用療法
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤と併用される。別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBcAgを標的にする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNAs、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、組換えサイモシンアルファ−1、BTK阻害剤、TIGITの調節因子、CD47の調節因子、SIRPアルファの調節因子、ICOSの調節因子、CD27の調節因子、CD70の調節因子、OX40の調節因子、エピジェネティック修飾因子、NKG2Dの調節因子、Tim−4の調節因子、B7−H4の調節因子、B7−H3の調節因子、NKG2Aの調節因子、GITRの調節因子、CD160の調節因子、HEVEMの調節因子、CD161の調節因子、Axlの調節因子、Merの調節因子、Tyroの調節因子、遺伝子修飾因子または編集因子(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、IAPs阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤、IDO阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる治療薬と併用される。
【0395】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0396】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0397】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質阻害剤またはHBVキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0398】
HBV薬物併用療法
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBcAgを標的にする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNAs、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体およびTCR様抗体)を含む)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、IDO阻害剤、組換えサイモシンアルファ−1、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、ipi4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、エピジェネティック修飾因子、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンLambd、BTK阻害剤、TIGITの調節因子、CD47の調節因子、SIRPアルファの調節因子、ICOSの調節因子、CD27の調節因子、CD70の調節因子、OX40の調節因子、NKG2Dの調節因子、Tim−4の調節因子、B7−H4の調節因子、B7−H3の調節因子、NKG2Aの調節因子、GITRの調節因子、CD160の調節因子、HEVEMの調節因子、CD161の調節因子、Axlの調節因子、Merの調節因子、Tyroの調節因子、遺伝子修飾因子または編集因子(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、IAPs阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0399】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登録商標))、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、インターフェロンアルファ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGASYS(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標))、リバビリン、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Bioferon、Ingaron、Inmutag(Inferon)、Algeron、Roferon−A、Oligotide、Zutectra、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(AXXO)、Alfaferone、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、Feron、インターフェロン−アルファ2(CJ)、BEVAC、Laferonum、VIPEG、BLAUFERON−B、BLAUFERON−A、Intermax Alpha、Realdiron、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN,Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロンa2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、Optipeg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、Anterferon、Shanferon、MOR−22、インターロイキン−2(IL−2,Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、Layfferon、Ka Shu Ning、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Alloferonおよびセルモロイキンからなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0400】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0401】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0402】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1、2または3つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0403】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0404】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;ならびに免疫調節物質、TLR7調節因子、TLR8調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤、NOD2の刺激物質、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1、2、3または4つのさらなる治療薬と併用される。
【0405】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、米国公開番号2010/0143301(Gilead Sciences)、米国公開番号2011/0098248(Gilead Sciences)、米国公開番号2009/0047249(Gilead Sciences)、米国特許第8722054号(Gilead Sciences)、米国公開番号2014/0045849(Janssen)、米国公開番号2014/0073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、米国公開番号2014/0350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、米国公開番号2008/0234251(Array Biopharma)、米国公開番号2008/0306050(Array Biopharma)、米国公開番号2010/0029585(Ventirx Pharma)、米国公開番号2011/0092485(Ventirx Pharma)、US2011/0118235(Ventirx Pharma)、米国公開番号2012/0082658(Ventirx Pharma)、米国公開番号2012/0219615(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0066432(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0088085(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0275167(Novira Therapeutics)、米国公開番号2013/0251673(Novira Therapeutics)、米国特許第8513184号(Gilead Sciences)、米国公開番号2014/0030221(Gilead Sciences)、米国公開番号2013/0344030(Gilead Sciences)、米国公開番号2013/0344029(Gilead Sciences)、US20140275167(Novira Therapeutics)、US20130251673(Novira Therapeutics)、米国公開番号2014/0343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、米国公開番号2013/0267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、WO2015/059212(Janssen)、WO2015118057(Janssen)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Janssen)、WO2014184350(Janssen)、WO2014161888(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US20150225355(Novira)、US20140178337(Novira)、US20150315159(Novira)、US20150197533(Novira)、US20150274652(Novira)、US20150259324、(Novira)、US20150132258(Novira)、US9181288(Novira)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(Roche)、US20100015178(Incyte)、US2016137652(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2014073738(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2015188085(Flexus Biosciences,Inc.)、米国公開番号2014/0330015(Ono Pharmaceutical)、米国公開番号2013/0079327(Ono Pharmaceutical)、米国公開番号2013/0217880(Ono Pharmaceutical)、WO2016057924(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140275092(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS20140371214(Epitherapeutics)、US20160102096(Epitherapeutics)、US20140194469(Quanticel)、US20140171432、US20140213591(Quanticel)、US20160039808(Quanticel)、US20140275084(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel)、US9186337B2(Oryzon Genomics)に開示されているものなどの化合物およびB型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための他の薬物ならびにそれらの組み合わせと併用される。
【0406】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの任意の化合物)は、任意の投与量の式(I)の化合物(例えば、10mg〜1000mgの化合物)で、1つまたはそれを超える(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用され得る。
【0407】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、5〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、5〜10;5〜15;5〜20;5〜25;25〜30;20〜30;15〜30;または10〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、10mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、25mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投与量の各組み合わせが明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、任意の投与量の化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)で、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0408】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、100〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、100mg〜150mg;100mg〜200mg;100mg〜250mg;100mg〜300mg;100mg〜350mg;150mg〜200mg;150mg〜250mg;150mg〜300mg;150mg〜350mg;150mg〜400mg;200mg〜250mg;200mg〜300mg;200mg〜350mg;200mg〜400mg;250mg〜350mg;250mg〜400mg;350mg〜400または300mg〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、300mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、250mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、150mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投与量の各組み合わせが明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、任意の投与量の化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)で、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0409】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、1つまたはそれを超える(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つまたは1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と組み合わせて含むキットが提供される。
【0410】
本開示に提供されるいずれの薬学的組成物も、各組成物および全組成物が、キットでの使用のために明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、キットにおいて使用され得る。
【0411】
合成
本開示の化合物は、本明細書中に開示される方法、ならびに本明細書中の開示および当該分野で周知の方法を考慮すれば明らかになるその慣用的な変法を用いて調製され得る。従来のおよび周知の合成方法は、本明細書中の教示に加えて用いられ得る。式(I)の代表的な化合物またはその薬学的に許容され得る塩、例えば、1つもしくはそれを超える式(I)または他の式によって説明される構造を有する化合物あるいは本明細書中に開示される化合物の合成は、以下の実施例に記載されているように達成され得る。
【0412】
一般的な合成
本開示に係る化合物の代表的な実施形態は、下記に記載される一般的反応スキームおよび/または実施例を用いて合成され得る。本明細書中の記載を考慮すれば、一般スキームが出発物質を同様の構造を有する他の材料で置換することによって変更され得、それにより、それに応じて異なる生成物がもたらされ得ることは明らかであろう。合成の説明に続いて、対応する生成物を提供するために出発物質がどのように異なり得るかの数多くの例が提供される。出発物質は、通常、商業的供給源から入手されるか、または本開示の実施形態である化合物を合成するための公開された方法を用いて合成され、合成される化合物の構造の確認によって、各置換基の同一性が提供される。一般に、本明細書中の実施例を考慮すれば、最終生成物の同一性は、単純な確認プロセスによって、必要な出発物質の同一性を明らかにするだろう。本明細書中の反応スキームにおいて使用される基の表示(例えば、R
1、R
a、R
b)は、単なる例証目的であり、別段特定されない限り、式(I)の化合物またはその態様もしくはフラグメントを説明するために他の箇所で使用される表示と名称または機能は必ずしも合致しない。
【0413】
合成反応のパラメータ
本開示の化合物は、例えば、以下の一般的な方法および手順を用いて、容易に入手可能な出発物質から調製され得る。代表的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、別段述べられない限り、他のプロセス条件も使用できることが認識されるだろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物質または溶媒によって異なり得るが、そのような条件は、慣用的な最適化手順によって当業者によって決定され得る。
【0414】
さらに、当業者には明らかであるように、ある特定の官能基が望まれない反応を起こさないようにするために従来の保護基が必要である場合がある。様々な官能基に適した保護基、ならびに特定の官能基の保護および脱保護に適した条件は、当該分野で周知である。例えば、数多くの保護基が、T.W.Greene and G.M.Wuts(1999)Protecting Groups in Organic Synthesis,第3版,Wiley,New Yorkおよびそれに引用されている参考文献に記載されている。
【0415】
さらに、本開示の化合物は、1つまたはそれを超えるキラル中心を含み得る。したがって、所望であれば、そのような化合物が、純粋な立体異性体、すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーまたは立体異性体濃縮混合物として、調製または単離され得る。そのような立体異性体(および濃縮混合物)のすべてが、別段示されない限り、本開示の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または濃縮混合物)は、例えば、当該分野で周知の光学活性な出発物質または立体選択的な試薬を用いて調製され得る。あるいは、そのような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを用いて分離され得る。
【0416】
以下の反応の出発物質は、広く知られている化合物であるか、または公知の手順もしくはその明らかな変法によって調製され得る。例えば、出発物質の多くが、Aldrich
Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin,USA)などの商業的供給業者から入手可能である。その他のものは、標準的な参照テキスト(例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,第1−15巻(John Wiley,and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,第1−5巻および補遺(Elsevier Science Publishers,1989)organic Reactions,第1−40巻(John Wiley,and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley,and Sons,第5版,2001)ならびにLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989))に記載されている手順またはその明らかな変法によって調製され得る。
【0417】
用語「溶媒」、「不活性な有機溶媒」または「不活性な溶媒」とは、それらとともに記載されている反応の条件下において不活性な溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどを含む)のことを指す。それとは反対のことが明記されない限り、本開示の反応において使用される溶媒は、不活性な有機溶媒であり、それらの反応は、不活性ガス下、好ましくは、窒素下で行われる。
【0418】
用語「q.s.」は、述べられている機能を達成するのに十分な量、例えば、溶液を所望の体積(すなわち、100%)にするのに十分な量を加えることを意味する。
【0419】
本明細書中に提供されている化合物は、以下に提供されている一般的なスキームにしたがって合成され得る。以下のスキームでは、その中に示されている化合物の各々は、必要に応じて、任意の工程において存在する保護基を有し得ることが理解されるべきである。標準的な保護基は、当業者の範囲に十分含まれる。
【0420】
スキーム1は、式(I)の化合物を合成するための例示的な合成経路を示す。スキーム1において、Q、R
E、R
W、Z
1、Z
3、n、mは、本明細書に定義されているとおりであり、各R
50は、独立して、C
1−6アルキルであり、または2つのR
50は、これらに付着した原子とともに環を形成し、Xはハロであり、各FGは、独立して、化合物105と共有結合を形成することができる官能基である。
【0421】
スキーム1
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
スキーム1では、金属によって触媒される標準的な結合条件(例えば、パラジウム(0)触媒を使用する)下で、適切な溶媒(例えば、DMF)中において、不活性雰囲気下で、化合物100が化合物101と結合されて、化合物102を与える。次いで、金属によって触媒される標準的な結合条件下で、化合物102を適切に置換された化合物106と接触させることによって、式(I)の化合物が得られる。または、化合物102は、金属によって触媒される標準的な結合条件下で化合物103と接触されて化合物104を与える。次いで、式(I)の化合物を与えるのに適した条件下で、化合物104を化合物105と反応させる。例示的な条件としては、還元的アミノ化(FGはアルデヒドであり、化合物105は一級または二級アミンを含む)が挙げられるが、これに限定されない。
【0423】
式(Id)の化合物などの、本明細書に提供されている対称化合物は、以下のスキーム2にしたがって合成され得る。スキーム2において、Q、R
E、R
W、Z
1、Z
2、n、mは、本明細書に定義されているとおりであり、各R
50は、独立して、C
1−6アルキルであり、または2つのR
50は、これらに付着した原子とともに環を形成し、Xはハロであり、FGは、化合物105と共有結合を形成することができる官能基である。
【0424】
スキーム2
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
スキーム2では、式(Id)の対称化合物は、金属によって触媒される標準的な結合条件(例えば、パラジウム(0)触媒を使用する)下で、適切な溶媒(例えば、DMF)中において、不活性雰囲気下で、化合物100を少なくとも2倍過剰の適切に置換された化合物101と結合することによって与えることができる。または、金属によって触媒される標準的な結合条件下で、化合物100を化合物200と接触させると、化合物201が得られる。次いで、式(Id)の化合物を与えるのに適した条件下で、化合物201を化合物105と反応させる。例示的な条件としては、還元的アミノ化(FGはアルデヒドであり、化合物105は一級または二級アミンを含む)が挙げられるが、これに限定されない。
【0426】
本明細書に提供されている方法において使用するための適切に置換された化合物100、101、103、106および105は、商業的な入手源から購入することができ、または公知の方法によって合成することができる。式(I)の異性体の分割は、標準的なキラル分離/分割条件(例えば、クロマトグラフィー、結晶化など)を用いて、必要に応じて実施することができる。
【実施例】
【0427】
化合物の命名は、IUPAC命名法またはChemBioDraw Ultra Version 14.0を用いて行った。構造は、ChemBioDraw Ultra Version 14.0を用いて描く。
【0428】
出発物質の生成が、特に記載されていないとき、それらの化合物は、公知であるか、または当該分野で公知の方法もしくは実施例に開示されている方法と同じように調製され得る。当業者は、本明細書中に記載される合成法が、本明細書中に記載される化合物を調製するための方法の単なる代表例であって、他の公知の方法および本明細書中に記載される方法の変法も使用してよいことを認識しているだろう。様々な実施例に記載される方法または特徴を、様々な方法で組み合わせるかまたは適合させることにより、本明細書中に記載される化合物を作製するさらなる方法が提供され得る。
【0429】
選択した中間体に対する例示的な手順:
ラクタム中間体:
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
国際出願第2015/150995号に記載されているとおりに取得することができる適切なアルコール(上記)に、室温で、トリエチルアミン(2.0当量)およびジクロロメタン(0.1M)を加えた。この混合物を0℃まで冷却し、塩化メシル(1.1当量)を滴下により添加した。水でクエンチする前に、この混合物を1時間0℃で撹拌した。有機層を分離し、塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによって、残留物を精製した。室温で、ジメチルホルムアミド(0.5M)中にメシレートを溶解し、アジ化ナトリウム(5.0当量)を加えた。混合物を85℃まで一晩加熱した。室温に冷却した後、酢酸エチルおよび水で混合物を希釈した。次いで、有機層を塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。アジ化物は、さらなる精製なしに使用した。オーブン乾燥された40mLバイアルに、室温で、酢酸エチル中のアジ化物を加えた。容器に窒素を吹き付け、炭素上パラジウムを加えた(10モル%)。次いで、容器に水素を吹き付けた。4時間撹拌した後、セライトを通して内容物を濾過し、濃縮した。未精製アミンをエーテル中に溶解し、ジオキサン中の1.0当量のHClの添加によって沈殿させた。固体HCl塩を濾過によって単離した。
【0430】
ピラジン中間体
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
MeOH中のNaOMeの30%w/w溶液(168mL、896mmol)を、無水MeOH(900mL)中の3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(200g、791mmol)の撹拌懸濁液に添加した。反応混合物を加熱還流し、3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1/3体積まで濃縮した。次いで、得られた混合物をジクロロメタン(DCM)と飽和NaHCO
3水溶液の間に分配した。層を分離し、有機相を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。合わせた水性部分をDCMで抽出した。合わせた有機部分を塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−アミンを得た。
1H NMR:
(400 MHz, CDCl
3) δ 7.64 (s, 1H), 4.79 (s, 2H), 4.00 (s, 3H).
【0431】
水(300mL)中の、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−アミン(20g、98mmol)、55%水性HI(55%、200mL、1462mmol)およびアセトニトリル(200mL)の混合物を0℃で0.5時間撹拌した。H
2O(200mL)中の亜硝酸ナトリウム(120g、1740mmol)の溶液を滴下により添加した。反応混合物を23℃に加温し、次いで、50℃で20時間撹拌した。冷却後、溶液を20%水性NaOH中に注ぎ、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。飽和二亜硫酸ナトリウム水溶液(200mL)および塩水(200mL)で合わせた有機層を洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗製物を得た。シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(CH
2Cl/ヘキサン=1:1)によって、粗製物を精製して、所望の生成物5−ブロモ−2−ヨード−3−メトキシピラジンを得た。
1H NMR:
(400 MHz, DMSO) δ 8.07 (s, 1H), 4.04 (s, 3H).
【0432】
−40℃で、乾燥窒素の雰囲気下で、無水テトラヒドロフラン(147mL)中の5−ブロモ−2−ヨード−3−メトキシピラジン(21g、66.69mmol)の撹拌溶液に、5分にわたって、シリンジを用いて、イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム複合溶液(テトラヒドロフラン中1.3M、59.22mL、75.6mmol)を加えた。25分後に、2分にわたって、シリンジを用いて、無水N,N−ジメチルホルムアミド(15.54mL、200.34mmol)を加え、得られた混合物を−18℃に25分にわたって加温した。クエン酸水溶液(5%w/v、200mL)をゆっくり添加し、得られた不均一な混合物を激しく撹拌し、室温まで加温した。10分後に、酢酸エチル(450mL)を添加した。有機層を水で洗浄し(2×300mL)、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜10%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
1H NMR:
(400 MHz, CDCl
3)
δ 10.21 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 4.14 (s, 3H).
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン):
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
3−ブロモ−2−クロロフェノール(73.5g、0.355mol、1.0当量)、B
2Pin
2(98g、0.391mol、1.1当量)、KOAc(96.7g、0.987mol、2.78当量)およびPd(dppf)Cl
2−DCM(25.97g、35.5mmol、0.1当量)の混合物をジオキサン(1.2L)中に懸濁し、窒素の陽圧下において、80℃で15時間撹拌した。得られた混合物を周囲温度まで冷却し、濾過した。濾過ケーキをジオキサン(500mL)で洗浄した。濾液を合わせた。
【0434】
3−ブロモ−2−クロロフェノール(73.5g、0.355mol、1.0当量)、K
2CO
3(122g、0.888mol、2.5当量)およびPd(dppf)Cl
2−DCM(8.8g、10.65mmol、0.03当量)を、上で調製された濾液に添加した。80℃で8時間、窒素の陽圧下で、反応を撹拌した。得られた混合物を周囲温度まで冷却し、濾過した。濾過ケーキをジオキサン(500mL)で洗浄した。濾液を合わせて、濃縮した。残留物を酢酸エチル(2L)で溶解した。水、塩水で溶液を洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)によって粗製物を精製して、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジオールを得た。
【0435】
0℃のDCM(2L)中の、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3−’ジオール(63.8g、0.251mol、1.0当量)およびDIPEA(121.5g、0.944mol、3.76当量)の溶液に、Tf
2O(166g、0.590mol、2.35当量)をゆっくり滴下により添加した。次いで、反応をrtまで加温し、2時間撹拌した。反応溶液のpHは7より大きかった。水(2L)を添加した。層を分離し、NaHCO
3水溶液および塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。PE/DCM/EtOAc(1:1:0−1:1:0.2)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗製物を精製して、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイルビス(トリフルオロメタンスルホネート)を得た。
【0436】
ジオキサン(1.5L)中の、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイルビス(トリフルオロメタンスルホネート)(150g、0.289mol、1.0当量)、Bin
2Pin
2(180g、0.722mol、2.5当量)KOAc(113g、1.156mol、4.0当量)およびPd(dppf)Cl
2−DCM(31.72g、0.0434mol、0.15当量)の混合物を、80℃で15時間、窒素の陽圧下で撹拌した。得られた混合物を周囲温度まで冷却した。DCM(1.5L)を加え、15分間、rtで混合物を撹拌した。混合物を濾過し、DCM(500mL)で濾過ケーキを洗浄した。濾液を合わせ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA、10:1〜5:1)によって粗製物を精製して、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.63
(d, J = 6.7 Hz, 2H), 7.46 - 7.30 (m, 4H), 1.34 (s, 24H).
【0437】
6−クロロ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−2−メトキシピリジン
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
0℃の60mL DCM中のアルデヒド(3.5g、20.4mmol)の溶液に、エチレンジアミン(1.50mL、22.44mmol)を滴下により添加した。0℃で30分間、溶液を撹拌し、次いで、N−ブロモスクシンイミド(3.99g、22.44mmol)を一度に添加し、徐々に周囲温度まで加温しながら、反応混合物を16時間撹拌した。反応をDCM中に採取し、1:1飽和チオ硫酸ナトリウムおよび飽和炭酸ナトリウムとともに15分間、激しく撹拌した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−クロロ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−2−メトキシピリジンを得た。
【0438】
一般的な還元的アミノ化手順:
手順A−DMF/TEA;NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
アルデヒド(1当量)をDMFに懸濁し(0.025M)、これに(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(6当量)を加えた後、トリエチルアミン(6当量)を加え、反応物を室温で90分間撹拌した。これにトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(6当量)を加え、その反応物をさらに4時間撹拌した。この時点において、溶液が透明になるまで、その反応物にTFAをゆっくり滴下により添加した。反応物を2mLの水で希釈し、濾過し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0439】
手順B−DMF/NaOH水溶液;NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
DMF中のアルデヒド(1当量)の溶液(0.014M)を、1N NaOH中の(S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸の溶液(10当量)に加えた。2時間後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(10当量)を加えた。30分後、その反応が完了し、TFAを加えた。固体を濾過によって除去し、MeOHでリンスした。有機相を減圧下で除去し、粗製物を逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0440】
手順C−DMF/AcOH;NaCNBH
3+NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
室温のDMF/AcOHの6:1混合物中の、アルデヒド(1当量)および(S)−3−アミノブタン酸(15当量)の撹拌混合物(0.02M)に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(9当量)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(9当量)を連続的に加えた。15分後、溶液が透明になるまで、トリフルオロ酢酸を加えた。得られた混合物を逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0441】
手順D−DMSO/AcOH;NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
室温のDMSO/AcOHの5:1混合物中の、アルデヒド(1当量)および(1R,2R)−2−アミノシクロペンタン−1−カルボン酸(15当量)の撹拌混合物(0.008M)に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(9当量)を加えた。1時間後、溶液が透明になるまで、TFAを加えた。得られた均一な混合物を逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0442】
手順E−MeOH/AcOH;2−メチルピリジンボランによる還元的アミノ化
アルデヒドA(1当量)を、MeOH/AcOHの10:1混合物に懸濁し(0.01M)、これに(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸(3当量)を室温において加えた。混合物を、アルゴン下、室温で1時間撹拌した。この溶液に、2−メチルピリジンボラン(3当量)を室温において加え、その反応物をさらに2時間撹拌した。この時点において、溶液が透明になるまで、その反応混合物にTFAを滴下により添加した。反応物を濾過し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0443】
手順F−DMF/MeOH/AcOH;2−メチルピリジンボランによる還元的アミノ化
アルデヒド(1当量)をDMF/MeOH/AcOHの6:3:1混合物に懸濁し(0.01M)、これに(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸(10当量)を室温において加えた。混合物を、アルゴン下、室温で1時間撹拌した。この溶液に、2−メチルピリジンボラン(10当量)を室温において加え、その反応物をさらに2時間撹拌した。この時点において、溶液が透明になるまで、その反応混合物にTFAを滴下により添加した。反応物を濾過し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0444】
手順G−DCM/EtOH/KOH;Na(OAc)
3BHによる還元的アミノ化
DCM中のアルデヒド(0.05M)に、予め超音波処理した、EtOH中のKOH(10当量)および(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(10当量)の0.1M溶液を加えた。その反応物をrtで1時間撹拌した後、Na(OAc)
3BH(10当量)およびAcOH(10当量)を加えた。濁った反応物を1分間超音波処理し、rtで2時間撹拌した。その反応を、溶液が透明になるまで1M HClを加えることによってクエンチした。その溶液を真空中で濃縮し、MeCN/H
2O/DMF(1:1:1)の混合物で希釈し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0445】
手順H−DCM/DMF/DIPEA;Na(OAc)
3BHによる還元的アミノ化
ジアルデヒド6,6’−(((2,2’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(メチレン))ビス(オキシ))ビス(5−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド)(50mg,1当量)をバイアルに取り、DCM(1.5mL)に溶解した。(2S,4R)−4−ヒドロキシピペリジン−2−カルボン酸(125mg,10当量)を、別のバイアルにおいて、DMF(3mL)とDIPEA(0.15mL,10当量)との混合物に溶解した。これらの2つの溶液を混合して合わせ、5分間超音波処理し、室温において1時間撹拌した。十分に撹拌した混合物にNa(OAc)
3BHを一度に加え、5分間超音波処理することにより、すべてを溶液の状態にし、一晩撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN/H
2O/(2:1,0.1%TFAを含む)の混合物で希釈し、固体を濾過によって除去し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物をビス−TFA塩として得た。
【0446】
手順1:
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
スターラーバーを取り付けた40mLの反応バイアルに、アリール−ボロン酸(16mmol)、アリール−臭化物(16mmol)、Pd(dppf)(0.8mmol)および炭酸カリウム(32mmol)を充填した。次いで、DriSolv1,4−ジオキサン(27mL)および蒸留水(3mL)をシリンジによって加え、混合しながら、5分間、アルゴンを通気することによって、混合物を脱気した。次いで、中隔キャップで反応バイアルを密封し、加熱ブロックを用いて、反応を85℃に加熱し、反応をLC/MSによってモニターした。出発材料が完全に消費されたら、水中の飽和NaClを添加し、酢酸エチルによって、反応混合物を3回抽出した。有機層を集め、揮発性物質を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって粗製混合物を精製した。所望の生成物は、約27%EtOAc/ヘキサンで溶出した。
【0447】
スターラーバーを取り付けた100mLの丸底フラスコに、アリール−アルコール(10.37mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(41mmol)、ジクロロメタン(100mL)を充填し、アルゴンの雰囲気下に配置し、氷水槽で0℃に冷却した。混合しながら、シリンジによって、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(26mmol)を滴下により添加し、1時間混合させた。次いで、重炭酸ナトリウムの飽和溶液で反応をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を集め、揮発性物質を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって粗製混合物を精製した。所望の生成物は、約14%EtOAc/ヘキサンで溶出した。
【0448】
スターラーバーを取り付けた40mLのスクリューキャップバイアルに、アリール−トリフレート(6.87mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(17.17mmol)、酢酸カリウム(27.46mmol)およびPd(dppf)(1.03mmol)を充填した。次いで、DriSolv1,4−ジオキサン(27mL)をシリンジによって添加し、混合しながら5分間、アルゴンを通気することによって混合物を脱気した。次いで、バイアルを密封し、混合物を85℃に5時間加熱した。水中の飽和NaClで反応をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を集め、揮発性物質を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって粗製混合物を精製した。
【0449】
スターラーバーを取り付けた40mL反応バイアルに、アリール−ブロミド(0.97mmol)、アリール−Bpin(0.46mmol)、Pd(PPh
3)
4(23μmol)および炭酸カリウム(1mmol)を充填した。次いで、シリンジによって、DriSolv1,4−ジオキサン(3.6mL)および蒸留水(0.9mL)を添加し、混合しながら、5分間、アルゴンを通気することによって、混合物を脱気した。次いで、中隔キャップで反応バイアルを密封し、加熱ブロックを用いて、反応を85℃に加熱し、次いで、LC/MSによって反応をモニターした。出発材料が完全に消費されたら、NaClの飽和水溶液で反応をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を集め、揮発性物質を除去し、ジエチルエーテルから析出させることによって、生成物を単離した。
【0450】
スターラーバーを取り付けた20mL反応バイアルに、ジアルデヒド(0.14mmol)、アミン塩(0.5mmol)、トリメチルアミン(0.57mmol)およびジメチルホルムアミド(1.4mL)を充填し、0.5時間混合した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.57mmol)を添加し、反応を一晩混合させた。翌日、トリフルオロ酢酸(0.65mmol)で反応をクエンチし、濾過し、1:4溶液DMF/水で希釈し、HPLCによって精製した。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4)
δ 8.70 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.74 (d,
J = 7.4 Hz, 1H), 7.68 - 7.44 (m, 4H), 4.82 - 4.03 (m, 16H), 2.58 (d, J = 8.2 Hz, 4H), 2.46 (d, J = 8.0 Hz, 4H). ES/MS m/z: 699.200 M+1
【0451】
手順2:(S)−5−((((5−(3’−(5−(((1−アセチルアゼチジン−3−イル)アミノ)メチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
ジメチルホルムアミド(10mL)中の、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン(3.29g、2.8mmol)および5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(5.0g、2.3mmol)の溶液を90分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.59g、3.1mmol)、酢酸(1.78mL、3.1mmol)およびジメチルホルムアミド(10mL)を加えた。16時間後に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(7.54g、3.5mmol)およびトリメチルアミン(8.42mL、6.0mmol)を加えた。2時間後、反応を水(100mL)および酢酸エチル(100mL)で分配した。水相を酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2×25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(0〜20%メタノール/ジクロロメタン)に供した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で溶媒を除去すると、tert−ブチル(S)−((5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートが得られた。
【0453】
ジメチルホルムアミド(40mL)および水(6mL)中の、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(2.29g、4.8mmol)、tert−ブチル(S)−((5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(2.00g、4.8mmol)、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(1.05g、4.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.1g、0.96mmol)、炭酸カリウム(2.00g、14.4mmol)の混合物を、10分のアルゴンで脱気した。混合物を100℃で2時間加熱した。混合物を水(50mL)および酢酸エチル(200mL)で分配した。5%塩化リチウム(2×50mL)および塩水(50mL)で有機相を洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(0〜20%メタノール/ジクロロメタン)に供した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で溶媒を除去して、tert−ブチル(S)−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを得た。
【0454】
ジクロロメタン(1mL)およびエタノール(1mL)中の、tert−ブチル(S)−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(10mg、0.014mmol)、1−(3−アミノアゼチジン−1−イル)エタン−1−オン塩酸塩(6.6mg、0.058mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.6μL、0.072mmol)の溶液を室温で10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(30.6mg、0.144mmol)および酢酸(1滴)を添加した。30分後に、減圧下で溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン(2mL)中に採取し、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。15分後に、減圧下で溶媒を除去した。メタノール(1mL)、水(0.75mL)中に残留物を採取した。分取HPLC(溶出液、20〜100%のグラジエントでの水中0.1%のトリフルオロ酢酸/アセトニトリル中分取HPLC0.1%のトリフルオロ酢酸)に、この溶液を供した。きれいな画分を合わせ、凍結乾燥に供して、(S)−5−((((5−(3’−(5−(((1−アセチルアゼチジン−3−イル)アミノ)メチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
【0455】
手順3:(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(3.50g、7.37mmol)、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(3.52g、16.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(596mg、0.516mmol)、炭酸カリウム(5.09g、36.8mmol)、水(5.0mL)および1,4−ジオキサン(24mL)の激しく撹拌された混合物を100℃に加熱した。40分後に、得られた混合物を室温まで冷却した。酢酸エチル(125mL)を加え、水と塩水(1:1v:v、100mL)の混合物で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、ピナコールが夾雑した5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。ジクロロメタン(50mL)を加え、得られた混合物を室温で撹拌した。(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン(2.52g、22.1mmol)を加えた。15分後に、シリンジを用いて酢酸(1.05mL、18.4mmol)を添加した。1分後に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.81g、36.9mmol)を添加した。75分後に、水酸化ナトリウム水溶液(2M、63mL)を加え、得られた二相性混合物を激しく撹拌した。10分後に、飽和炭酸ナトリウム水溶液(40mL)を添加した。5分後に、水(80mL)およびジクロロメタン(40mL)を順次添加した。得られた二相性混合物を撹拌し、層を分離した。水層をジクロロメタン(3×125mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜20%のメタノール)によって残留物を精製して、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)を得た。アセトニトリル(15mL)およびメタノール(15mL)を順次加えてゲルを溶解した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、得られた混合物を激しくかき回した。1分後に、得られた混合物を減圧下で濃縮した。アセトニトリルと水の混合物(1:1 v:v、30mL)から残留物を凍結乾燥して、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)ビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)を得た。この材料(2.1g)の一部を、水中の10%アセトニトリル(15mL)中に溶解し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によってさらに精製して、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)ビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)を得た。
1H NMR (400 MHz,メタノール-d
4)
δ 8.53 (s, 2H), 7.72 (dd, J = 7.6, 1.7 Hz, 2H), 7.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 7.6, 1.7 Hz, 2H), 4.58 - 4.47 (m, 4H),
4.18 - 4.07 (m, 2H), 4.12 (s, 6H), 3.42 - 3.27 (m, 4H), 2.54 - 2.25 (m, 6H), 2.08 - 1.83 (m, 2H); LRMS (ESI-TOF) C
34H
36Cl
2N
8O
4 [M+H]
+の計算値: 691.2; 実測値691.3.
【0457】
手順4:(1R,1R’,3R,3R’)−3,3’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メチルアミノ)ピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(シクロブタン−1−オール)
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(750mg、1.58mmol)、3,5−ジクロロピラジン−2−カルバルデヒド(3.52g、16.2mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(92mg、0.13mmol)、炭酸セシウム(3.09g、9.47mmol)、水(1.8mL)および1,4−ジオキサン(11mL)の激しく撹拌された混合物を100℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜70%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−クロロピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0459】
5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−クロロピラジン−2−カルバルデヒド)(55.0mg、0.019mmol)およびメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2.0M、6.0mL、12mmol)の撹拌混合物を70℃に加熱した。60分後に、酢酸(0.5mL)および水(2.0mL)を順次加えた。30分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(15mL)を添加し、水(2×15mL)で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。ジメチルスルホキシド(1.5mL)および酢酸(0.15mL)中に残留物を溶解し、室温で撹拌した。(1r,3r)−3−(アミノメチル)シクロブタン−1−オール塩酸塩(41.8mg、0.304mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(79.4μL、0.456mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(64.4mg、0.304mmol)を順次加え、得られた混合物を57℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、(1r,1’r,3r,3’r)−3,3’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メチルアミノ)ピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(シクロブタン−1−オール)を得た。
【0460】
手順5:1,1’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(ピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アゼチジン−3−オール)
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0461】
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(150mg、0.316mmol)、5−クロロピラジン−2−カルバルデヒド(135mg,0.947mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(26mg、0.022mmol)、炭酸カリウム(218mg、1.58mmol)、水(5mL)および1,4−ジオキサン(24mL)の激しく撹拌された混合物を100℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜70%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(ピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0462】
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(82.8mg、0.391mmol)を、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(ピラジン−2−カルバルデヒド)(17mg、0.039mmol)、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(42.8mg、0.391mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(102μL、0.586mmol)、酢酸(0.15mL)およびジメチルスルホキシド(1.5mL)の撹拌混合物に57℃で加えた。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、逆相調製用HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、1,1’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(ピラジン−5,2−ジイル)ビス(メチレン))ビス(アゼチジン−3−オール)を得た。
【0463】
手順6:1,1’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アゼチジン−3−オール)
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
トルエン(2.0mL)中の、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−クロロピラジン−2−カルバルデヒド)(84.2mg、0.167mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(390μL、1.336mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(39mg、0.033mmol)の撹拌混合物を110℃に加熱した。37分後、得られた混合物を室温に冷却し、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜35%の酢酸エチル)によって精製して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−ビニルピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0465】
エタノール(2.0mL)およびテトラヒドロフラン(1.0mL)中の、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−ビニルピラジン−2−カルバルデヒド)(53.8mg、0.110mmol)および炭素上パラジウム(10重量%、23.5mg、0.022mmol)の混合物を1気圧の水素ガス下において、室温で撹拌した。90分後に、セライトを通して反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0466】
57℃で、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−2−カルバルデヒド)(10mg、0.020mmol)、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(22.3mg、0.204mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(53.2μL、0.305mmol)、酢酸(0.15mL)およびジメチルスルホキシド(1.5mL)の撹拌混合物に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(43.1mg、0.204mmol)を加えた。60分後、得られた混合物を室温に冷却し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、1,1’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アゼチジン−3−オール)を得た。
【0467】
手順7:5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)−3−(メチルチオ)ピラジン)
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
室温で、N,N−ジメチルホルムアミド(2.0mL)中の5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−クロロピラジン−2−カルバルデヒド)(104mg、0.206mmol)の撹拌混合物に、メタンチオール酸ナトリウム(72.3mg、1.03mmol)を加えた。20分後に、ジエチルエーテル(20mL)および酢酸エチル(20mL)を加えた。水酸化ナトリウム水溶液(0.2M、30mL)および水(30mL)で有機層を順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メチルチオ)ピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0469】
5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−2−カルバルデヒド)に代えて5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(メチルチオ)ピラジン−2−カルバルデヒド)を使用し、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩に代えて3−メトキシアゼチジン塩酸塩を使用して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)−3−(メチルチオ)ピラジン)を手順6に類似した様式で合成した。
【0470】
手順8:5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)−3−メチルピラジン)
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0471】
N,N−ジメチルホルムアミド(2.0mL)中の、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−クロロピラジン−2−カルバルデヒド)(60mg、0.12mmol)、テトラメチルスズ(165μL、1.19mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(8.7mg、0.012mmol)の激しく撹拌された混合物を110℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。シリンジを用いて反応混合物の一定分量(0.4mL)を取り出し、57℃で、N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)および酢酸(0.15mL)中の、3−メトキシアゼチジン塩酸塩(26.7mg、0.216mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(56.4μL、0.324mmol)の撹拌混合物に添加した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(45.7mg、0.217mmol)を加えた。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)−3−メチルピラジン)を得た。
【0472】
手順9:1,1’−(((2,2’−ジブロモ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アゼチジン−3−オール)
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
トルエン(22mL)中の、2−クロロ−6−メトキシピラジン(2.00g、13.8mmol)、ヘキサブチル二スズ(8.74mL、17.3mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(304mg、0.415mmol)の撹拌混合物を115℃に加熱した。
18時間後に、得られた混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜10%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、2−メトキシ−6−(トリブチルスタンニル)ピラジンを得た。
【0474】
−78℃で、テトラヒドロフラン(18mL)中の2−メトキシ−6−(トリブチルスタンニル)ピラジン(872mg、2.19mmol)の撹拌溶液に、シリンジを用いて、2分間にわたって、リチウムジイソプロピルアミド溶液(テトラヒドロフラン/ヘプタン/エチルベンゼン中2.0M、2.4mL、4.8mmol)を加えた。100分後に、シリンジを用いてN,N−ジメチルホルムアミド(846μL、10.9mmol)を加えた。45分後に、飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)および水(20mL)を順次加え、激しく撹拌しながら、得られた二相性混合物を室温に加温した。ジエチルエーテル(125mL)を加え、水(50mL)および水と飽和塩化アンモニウム水溶液の混合物(1:1 v:v、100mL)で有機層を順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜10%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、3−メトキシ−5−(トリブチルスタンニル)ピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0475】
暗所にて、室温で、テトラヒドロフラン(2mL)中の3−メトキシ−5−(トリブチルスタンニル)ピラジン−2−カルバルデヒド(133mg、0.312mmol)の撹拌溶液にヨウ素(79.1mg、0.312mmol)を加えた。15時間後に、チオ硫酸ナトリウム(20mg)を加え、得られた混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜20%メタノール)によって残留物を精製して、5−ヨード−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
0℃で、テトラヒドロフラン(64mL)中の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(6.49mL、38.5mmol)の撹拌溶液に、シリンジを用いて、2分間にわたって、n−ブチルリチウム溶液(シクロヘキサン中1.94M、19.8mL、38.5mmol)を加えた。10分後に、15分にわたって、得られた混合物を−78℃に冷却した。シリンジを用いて、2分間にわたって、ホウ酸トリイソプロピル(14.8mL、64.1mmol)を加えた。8分後に、−78℃のテトラヒドロフラン(15mL)中の2,2’−ジブロモ−1,1’−ビフェニル(2.00g、6.41mmol)の溶液を、カニューレを用いて、5分間にわたって加えた。3.5時間後に、シリンジを用いて、5分間にわたって、ホウ酸トリイソプロピル(7.40mL、32.1mmol)を加え、15.5時間にわたって、得られた混合物を−45℃に加温した。塩化水素水溶液(1M、100mL)を添加し、得られた二相性混合物をrtに加温した。酢酸エチル(3×100mL)で水層を抽出した。合わせた有機層を水酸化ナトリウム水溶液(4×100mL)で抽出した。合わせた層が1のpHを有するまで、合わせた塩基性水層に濃塩酸を加え、得られた合わせた水層を酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。この抽出からの合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(2,2’−ジブロモ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ジボロン酸を得た。
【0477】
1,2−ジメトキシエタン(2.0mL)中の、(2,2’−ジブロモ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ジボロン酸(40mg、0.100mmol)、5−ヨード−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(52.9mg、0.200mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(12mg、0.010mmol)および飽和炭酸ナトリウム水溶液(400μL)の撹拌混合物を100℃に加熱した。2時間後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(30mL)を加えた。有機層を塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜35%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5,5’−(2,2’−ジブロモ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−2−カルバルデヒド)の代わりに5,5’−(2,2’−ジブロモ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)を使用して、手順6と類似の様式で、1,1’−(((2,2’−ジブロモ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アゼチジン−3−オール)を合成した。
【0479】
手順10:2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
1,4−ジオキサン(1.5mL)中の、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(35mg、0.072mmol)、6−クロロ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−2−メトキシピリジン(32mg、0.15mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’―ビフェニル)]パラジウム(II)(3mg、0.004mmol)および飽和炭酸ナトリウム水溶液(180μL)の激しく撹拌された混合物を105℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(30mL)を添加し、塩水(20mL)で有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0481】
5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−2−カルバルデヒド)の代わりに5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを使用し、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩の代わりに2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン塩酸塩を使用して、手順6と類似の様式で、2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オンを合成した。
【0482】
手順11:(5S,5‘S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
1,4−ジオキサン(7mL)中の、1,3−ジブロモ−2−クロロ−5−フルオロベンゼン(1.08g、3.75mmol、(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(0.420g、1.79mmol、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、5.35mL、10.71mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(103.15mg、0.089mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で105℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(30mL)を添加し、塩水(20mL)で有機層を洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜10%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、3,3’−ジブロモ−2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−1,1’−ビフェニルを得た。
【0484】
ジオキサン(4mL)中の3,3’−ジブロモ−2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−1,1’−ビフェニル(0.443g、1.11mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(0.705g、2.78mmol)、酢酸カリウム(0.545g、5.55mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.041g、0.056mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で100℃に加熱した。90分後に、得られた混合物を室温に冷却し、セライトのパッドを通して濾過し、EtOAc(10mL)でリンスし、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、2,2’−(2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ジフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)を得た。
【0485】
1,4−ジオキサン(0.5mL)中の、2,2’−(2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ジフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(53mg、0.107mmol)、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(49mg、0.226mmol)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、323μL、0.645mmol)およびクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(4mg、0.005mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で105℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(5mL)を加え、有機層を塩水(2mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5,5’−(2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0486】
室温で、ジメチルスルホキシド(1mL)中の、5,5’−(2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)(15mg、0.029mmol)および(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(44mg、0.290mmol)の撹拌混合物に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(76μL、0.430mmol)を、シリンジを用いて加えた。10分後に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(62mg、0.290mmol)を固体として添加し、得られた混合物を、加熱ブロック中で60℃に加熱した。30分後に、得られた混合物を室温に冷却した。混合物を濾過し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、(5S,5‘S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)を得た。
【0487】
手順12:2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’’−メトキシ−4’’−((7−オキソ−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0488】
6−クロロ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−2−メトキシピリジンの代わりに4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒドを用いて、2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン(手順10)と類似の様式で、2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’’−メトキシ−4’’−((7−オキソ−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オンを合成した。
【0489】
手順13:(S)−2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−((((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−4−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−カルボニトリル
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0490】
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(302mg、0.64mmol)およびtert−ブチル(S)−((5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(220mg、0.53mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)およびH
2O(0.3mL)中に懸濁し、炭酸カリウム(95mg、0.69mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(61mg、0.05mmol)を加えた。混合物を85℃で加熱した。90分後に、LCMSは、ほぼ完全な変換を示した。セライトの短いベッド(short be)を通して混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。EtOAcと塩水の間に濾液を分配した。有機層を真空中で濃縮した。溶出液としてヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、tert−ブチル(S)−((5−2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを得た。
【0491】
tert−ブチル(S)−((5−2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(100mg、0.15mmol)および5−ブロモ−2−ホルミルベンゾニトリル(53mg、0.25mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)およびH
2O(0.5mL)中に懸濁し、炭酸カリウム(22.3mg、0.16mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(34.3mg、0.03mmol)を加えた。混合物を85℃で加熱した。20分後に、LCMSは、ほぼ完全な変換を示した。セライトの短いベッド(short be)を通して混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。EtOAcと塩水の間に濾液を分配した。有機層を真空中で濃縮した。溶出液としてヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、tert−ブチル(S)−((5−2,2’−ジクロロ−3’’−シアノ−4’’−ホルミル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを得た。
【0492】
一般的な還元的アミノ化手順Gにしたがって、表題化合物を合成した。
【0493】
手順14:(S)−5−((((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−((3−ヒドロキシメチル)−3−メチルアゼチジン−1−イル)メチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0494】
1,4−ジオキサン(18mL)およびH
2O(2.4mL)中に、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(3.32g、7.00mmol)および6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(1g、5.83mmol)を懸濁し、炭酸カリウム(1.05g、7.58mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.67g、0.58mmol)を添加した。混合物を84℃で加熱した。90分後に、LCMSはほぼ完全な変換を示した。セライトの短いベッド(short be)を通して混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。EtOAcと塩水の間に濾液を分配した。有機層を真空中で濃縮した。溶出液としてヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、6−(2,2’−ジクロロ−3’―(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0495】
6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(423mg、0.87mmol)およびtert−ブチル(S)−((5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(330mg、0.79mmol)を1,4−ジオキサン(3mL)およびH
2O(0.6mL)中に懸濁し、炭酸カリウム(132mg、0.95mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(92mg、0.08mmol)を添加した。混合物を84℃で加熱した。90分後に、LCMSはほぼ完全な変換を示した。セライトの短いベッド(short be)を通して混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。EtOAcと塩水の間に濾液を分配した。有機層を真空中で濃縮した。溶出液としてヘキサン/EtOAcを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、tert−ブチル(S)−((5−2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを得た。
【0496】
一般的な還元的アミノ化手順Gに続くTFAによる標準的なBoc脱保護にしたがって、表題化合物を合成した。
【0497】
手順15:(S)−5−((((5−(3’−(5−((R)−1−アミノエチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0498】
オーブン乾燥された40mLバイアルに、室温で、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド、ジクロロメタン(0.5M)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.0当量)を加えた。次いで、チタンテトラエトキシド(2.0当量)をバイアルに加えた。重炭酸ナトリウム溶液で希釈される前に、混合物を一晩撹拌した。セライトを通してバイアルの内容物を濾過し、水で1回、塩水で1回、濾液を洗浄した。硫酸マグネシウム上で有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン/酢酸エチルグラジエントを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、(R,E)−N−((5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0499】
オーブン乾燥された40mLバイアルに、室温で、(R,E)−N−((5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドおよびジクロロメタン(0.1M)を加えた。混合物を−78℃に冷却し、ヨウ化メチルマグネシウム(テトラヒドロフラン中1M、1.6当量)を滴下により添加した。混合物をゆっくり室温に加温し、塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、水で1回洗浄し、塩水で1回洗浄した。硫酸マグネシウム上で有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン/酢酸エチルグラジエントを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、(R)−N−((R)−1−(5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドおよび(R)−N−((S)−1−(5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0500】
オーブン乾燥された40mLバイアルに、(R)−N−((R)−1−(5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(1.0当量)、炭酸カリウム(2.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(10mol%)、ジメチルホルムアミド(0.2M)および水(10容量%)を加えた。バイアルの内容物に窒素を30秒間散布し、次いで、90℃に45分間加熱した。室温への冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトを通して濾過した。硫酸マグネシウム上で乾燥する前に、水で1回、塩水で1回、濾液を洗浄し、濾過し、濃縮した。メタノール/ジクロロメタングラジエントでのシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製して、(R)−N−((R)−1−(5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0501】
還元的アミノ化手順Cにしたがって、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン(3当量)を(R)−N−((R)−1−(5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドと反応させて、(R)−N−((R)−1−(5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0502】
オーブン乾燥された20mLバイアルに、(R)−N−((R)−1−(5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド、メタノールおよびジオキサン中の4M HCl(2.0当量)を加えた。濃縮し、HPLCによって精製する前に、混合物を室温で30分間撹拌し、(S)−5−((((5−(3’−(5−((R)−1−アミノエチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
【0503】
手順16:(S)−5−((((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−((2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)メチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
還元的アミノ化手法Cにしたがって、tert−ブチル(S)−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを(2R,5R)−2,5−ジメチルピロリジン(3.0当量)と反応させて、所望されないtert−ブチル(S)−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−((2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)メチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを得た。
【0505】
オーブン乾燥された40mLバイアルに、室温で、tert−ブチル(S)−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−((2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)メチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート、ジクロロメタン(0.5M)およびトリフルオロ酢酸(10当量)を添加した。濃縮し、HPLCによって精製する前に、混合物を30分間撹拌し、(S)−5−((((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−((2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)メチル)−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
【0506】
手順17:2,2’−(((2−ブロモ−2’−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン)
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0507】
(2−フルオロフェニル)ボロン酸の代わりに(2−クロロフェニル)ボロン酸を用いて、手順18と類似の様式で、2,2’−(((2−ブロモ−2’−クロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン)を合成した。
【0508】
手順18:2,2’−(((2−ブロモ−2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン)
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
ジメトキシエタン(12.88mL)および水(1.72mL)中の、1−ブロモ−2−ヨードベンゼン(0.6g、4.29mmol、(2−フルオロフェニル)ボロン酸(1.213g、4.29mmol)、炭酸カリウム(1.48g、10.72mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.149g、0.129mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で、95℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(50mL)を加え、有機層を塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜10%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、2−ブロモ−2’−フルオロ−1,1’−ビフェニルを得た。
【0510】
0℃で、無水テトラヒドロフラン(10.70mL)中の撹拌された2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(1.44mL、8.56mmol)に、シリンジを用いて、N−ブチルリチウム溶液(3.42mL、ヘキサン中2.5M、8.56mmol)を加えた。得られた混合物を10分間撹拌し、−78℃に冷却した。ホウ酸トリイソプロピル(3.29mL、14.27mmol)を加え、8分間撹拌した。シリンジを用いて、2−ブロモ−2’−フルオロ−1,1’−ビフェニルを加え、混合物を、一晩、室温にゆっくり加温した。1M HCl(25mL)を加え、酢酸エチル(3×25mL)で抽出し、1M NaOH(25mL)、0.5N NaOHで2回抽出し、濃HClでpH1に酸性化し、酢酸エチル(3×35mL)で抽出し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して(2−ブロモ−2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ジボロン酸を得た。
【0511】
ジメトキシエタン(4mL)中の、(2−ブロモ−2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ジボロン酸(0.263g、0.776mmol、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(0.506g、2.33mmol、炭酸カリウム(1.48g、10.72mmol)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、3.16mL、6.21mmol)およびクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(0.031g、0.039mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で、100℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(40mL)を加え、有機層を塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5,5’−(2−ブロモ−2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)を得た。
【0512】
室温で、ジメチルスルホキシド(1mL)中の、5,5’−(2−ブロモ−2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)(15.8mg、0.030mmol)および2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン4−メチルベンゼンスルホネート(90mg、0.302mmol)の撹拌混合物に、シリンジを用いて、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(79μL、0.453mmol)を加えた。10分後に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(64mg、0.302mmol)を固体として添加し、得られた混合物を加熱ブロック中で60℃に加熱した。30分後に、得られた混合物を室温に冷却した。混合物を濾過し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、2,2’−(((2−ブロモ−2’−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン)を得た。
【0513】
手順19:(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−5,5’−ジフルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0514】
(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸の代わりに2−(3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを用いて、手順11と類似の様式で、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−5,5’−ジフルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)を合成した。
【0515】
手順20:(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(メチルアミノ)ピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(メチルアザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0516】
オーブン乾燥された40mLバイアルに、室温で、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(メチルアミノ)ピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)、パラホルムアルデヒド(10当量)、硫酸マグネシウム(2.0当量)、ジメチルホルムアミド(0.2M)および酢酸(10当量)を加えた。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(10当量)を添加する前に、混合物を30分間激しく撹拌した。30分後、水素化ホウ素ナトリウム(1.0当量)を加え、混合物をさらに1時間撹拌した。混合物をHPLCによって精製して、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(メチルアミノ)ピラジン−5,2−ジイル))ビス(メチレン))ビス(メチルアザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)を得た。
【0517】
手順21:
((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)スルファミン酸
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0518】
室温で、ジクロロメタン(4.0mL)中のtert−ブチル(S)−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(200mg、0.288mmol)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(87mg、0.58mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(200μL、1.2mmol)および酢酸(33μL、0.58mmol)の撹拌混合物に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(122mg、0.577mmol)を加えた。75分後に、水酸化ナトリウム水溶液(2M、1.5mL)を加え、得られた混合物を激しく撹拌した。10分後に、飽和炭酸ナトリウム水溶液(3.0mL)、水(10mL)およびジクロロメタン(15mL)を順次加えた。二相性混合物を撹拌し、層を分離した。水層をジクロロメタン(3×15mL)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜15%のメタノール)によって精製して、tert−ブチル((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメートを得た。
【0519】
0℃で、ジクロロメタン(1.0mL)中の、tert−ブチル((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバメート(43mg、0.055mmol)およびトリエチルアミン(27μL、0.19mmol)の撹拌混合物に、シリンジを用いて、クロロスルホン酸(9.6μL、0.060mmol)を加えた。5分後に、得られた混合物を室温に加温した。40分後、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加えた。30分後に、得られた混合物を減圧下で濃縮し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)スルファミン酸を得た。
【0520】
手順22:2,2’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(5,5−ジフルオロ−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン)
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0521】
室温で、テトラヒドロフラン(0.7mL)およびエタノール(1.3mL)中の、5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド)(10mg、0.020mmol)および炭酸カリウム(33.5mg、0.242mmol)の激しく撹拌された混合物に、2,2−ジフルオロプロパン−1,3,−ジアミン二塩酸塩(22.2mg、0.121mmol)を添加し、得られた混合物を80℃に加熱した。20分後に、5分間にわたって、得られた混合物を室温に冷却し、N−ブロモスクシンイミド(28.8mg、0.162mmol)を加えた。45分後に、得られた混合物を濾過し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、2,2’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−メトキシピラジン−5,2−ジイル))ビス(5,5−ジフルオロ−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン)を得た。
【0522】
手順23:(S)−5((((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0523】
1,4−ジオキサン(15mL)中の、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(1.00g、2.07mmol)、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(672mg、3.10mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(81.3mg、0.103mmol)および飽和炭酸ナトリウム水溶液(5.16mL)の激しく撹拌された混合物を85℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)を加えた。有機層を塩水(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0524】
室温で、ジクロロメタン(25mL)中の、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(565mg、1.14mmol)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン(392mg、3.431mmol)および酢酸(65μL、1.1mmol)の激しく撹拌された混合物に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.21g、5.71mmol)を加えた。60分後に、水酸化ナトリウム水溶液(2M、10mL)を添加し、得られた二相性混合物を激しく撹拌した。2分後に、飽和炭酸ナトリウム水溶液(8mL)、水(50mL)および塩水(20mL)を順次加えた。水層をジクロロメタン(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜20%のメタノール)によって精製して、(S)−5((((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。アセトニトリル(15mL)およびメタノール(15mL)を順次加えてゲルを溶解した。トリフルオロ酢酸(0.4mL)を加え、得られた混合物をかき混ぜた。1分後に、得られた混合物を減圧下で濃縮した。アセトニトリルと水の混合物(1:1 v:v、30mL)の混合物から残留物を凍結乾燥して、(S)−5((((6−(2,2’−ジクロ
ロ−3’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを、そのビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)塩として得た。
【0525】
手順24:2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−(メチルアミノ)−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0526】
1,4−ジオキサン(11mL)および水(1.8mL)中の、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(526mg、1.08mmol)、3,5−ジクロロピラジン−2−カルバルデヒド(288mg、1.63mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(63mg、0.087mmol)、炭酸セシウム(1.06g、3.25mmol)、の激しく撹拌された混合物を100℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜70%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、3−クロロ−5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0527】
3−クロロ−5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ピラジン−2−カルバルデヒド(81.0mg、0.162mmol)およびメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2.0M、3.0mL、6.0mmol)の撹拌混合物を70℃に加熱した。60分後に、酢酸(0.4mL)および水(1.0mL)を順次加え、得られた二相性混合物を激しく撹拌した。15分後に、二相性混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(15mL)を添加した。水(15mL)および飽和重炭酸ナトリウム水溶液と塩水の混合物(1:1 v:v、15mL)で有機層を順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−(メチルアミノ)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0528】
5,5’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−エチルピラジン−2−カルバルデヒド)の代わりに5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−(メチルアミノ)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを使用し、3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩の代わりに2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン塩酸塩を使用して、手順6と類似の様式で、2−((5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−(メチルアミノ)−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピラジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンを合成した。
【0529】
手順26:5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシ−2−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)ピラジン
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0530】
1,4−ジオキサン(6mL)中の、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(1.24g、2.54mmol)、5−ブロモ−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(0.500g、2.30mmol、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、4.61mL、9.22mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(133mg、0.115mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で105℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(30mL)を添加し、塩水(20mL)で有機層を洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0〜40%の酢酸エチル)によって残留物を精製して、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0531】
1,4−ジオキサン(0.5mL)中の、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(50mg、0.103mmol)、5−クロロ−3−メトキシピリジン−2−カルバルデヒド(22.1mg、0.129mmol)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、206μL、0.412mmol)およびクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(4.1mg、0.005mmol)の撹拌混合物を、加熱ブロック中で105℃に加熱した。60分後に、得られた混合物を室温に冷却した。酢酸エチル(5mL)を添加し、有機層を塩水(2mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
【0532】
室温で、ジメチルスルホキシド(1mL)中の、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシピラジン−2−カルバルデヒド(8mg、0.016mmol)および3−メトキシアゼチジン塩酸塩(20mg、0.162mmol)の撹拌混合物に、シリンジを用いて、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(42μL、0.243mmol)を加えた。10分後に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(34.3mg、0.162mmol)を固体として加え、得られた混合物を、加熱ブロック中で60℃に加熱した。30分後に、得られた混合物を室温に冷却した。混合物を濾過し、逆相分取HPLC(アセトニトリル/水中0.1%のトリフルオロ酢酸)によって精製して、5−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−メトキシ−2−((3−メトキシアゼチジン−1−イル)メチル)ピラジンを得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.53 (s, 1H), 7.92 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.72 (ddd, J = 12.2, 7.7, 1.7 Hz, 2H), 7.60 (q, J = 7.6 Hz, 3H), 7.53 - 7.43 (m, 2H), 7.41 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 4.76 (s, 2H), 4.52
(s, 2H), 4.15 (s, 3H), 4.12 (d, J = 1.4 Hz, 5H), 3.41 (s, 3H), 3.40 (s, 4H).
【0533】
適切な出発材料および必要に応じて適切な保護基化学を用いて、本明細書中に記載されている(および手順の下の表1に示されている)手順にしたがって、以下の化合物を調製した。
【表1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-19】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-20】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-21】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-22】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-23】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-24】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-25】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-26】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-27】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-28】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-29】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-30】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-31】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-32】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-33】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-34】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-35】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-36】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-37】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-38】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-39】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-40】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-41】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-42】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-43】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-44】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-45】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-46】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-47】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-48】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-49】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-50】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-51】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-52】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-53】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-54】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-55】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-56】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-57】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-58】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-59】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-60】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-61】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-62】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-63】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-64】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-65】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-66】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-67】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-68】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-69】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-70】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-71】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-72】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-73】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-74】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-75】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-76】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-77】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-78】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-79】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-80】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-81】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-82】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-83】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-84】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-85】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-86】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-87】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-88】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-89】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-90】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-91】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-92】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-93】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-94】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-95】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-96】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-97】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-98】
[この文献は図面を表示できません]
【0534】
選択された化合物に対するNMRデータが表2中、以下に示されている。
【表2-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-19】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-20】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-21】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-22】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-23】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-24】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-25】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-26】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-27】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-28】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-29】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-30】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-31】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-32】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-33】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-34】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-35】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-36】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-37】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-38】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-39】
[この文献は図面を表示できません]
【0535】
生物学的実施例1
PD−1/PD−L1およびCTLA/CD80生化学的タンパク質間相互作用アッセイ:
【0536】
化合物が、PD−1/PD−L1またはCTLA/CD80の細胞外ドメイン間の相互作用を特異的に遮断できるかを判定するために、生化学的タンパク質間相互作用アッセイにおいて化合物を試験した。ビーズベースのAmplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(ALPHA)プラットフォームを用いて、タンパク質対の結合を計測する。各タンパク質対が結合すると、ドナービーズとアクセプタービーズとが近接するようになり、それにより、ALPHAシグナルが増大する。試験化合物によってタンパク質間相互作用が乱されると、ALPHAシグナルが低減する。25mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005%Tween 20および0.01%BSA中において、アッセイを行う。アッセイにおけるタンパク質の最終濃度は、0.3nM(Hisタグ化PD−L1)、2.5nM(ビオチン化Fc−PD−1)、1nM(Hisタグ化CTLA4)および1nM(ビオチン化CD80)であった。25℃で60分間のアッセイ反応時間が経過した後、20μg/mL ALPHAアッセイアクセプタービーズ(抗Hisコーティングされたもの)および20μg/mL ALPHAアッセイドナービーズ(ストレプトアビジンコーティングされたもの)を加えることによって、結合を計測した。用量反応曲線を4パラメータ方程式に当てはめることによって、IC
50値を算出した。代表的なデータを下記の表3に示す。
【表3-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0537】
上記のデータは、本開示の化合物が概してPD−1/PD−L1相互作用の遮断に有効であることを示している。
【0538】
PD−1/PD−L1 NFATレポーターアッセイ:
TCR媒介性NFAT活性がPD−1とPD−L1との会合によって阻害される機能的な共培養レポーターアッセイにおいて化合物を試験した。PD−1/PD−L1相互作用の遮断によって、TCRシグナル伝達のPD−1媒介性の鈍化が損なわれ、NFAT媒介性のルシフェラーゼ転写が有意に増加する。表面結合型抗CD3抗体およびPD−L1を発現するCHO細胞(人工抗原提示細胞、aAPC−PD−L1)をまず一晩播種した。NFAT制御下においてPD−1を過剰発現し、ルシフェラーゼ構築物を発現するJurkat細胞を、RPMIアッセイ培地(2%FBSを含むRPMI1640)で希釈し、化合物と混合し、直ちにaAPC−PD−L1の単層上に播種する。次いで、その共培養物を37℃で6時間インキュベートする。ONE−Glo試薬を加え、プレートリーダーによってルミネセンスを計測することによって、ルシフェラーゼ活性を評価する。用量反応曲線を4パラメータ方程式に当てはめることによって、EC
50値を算出する(表4)。
【0539】
PD−L1/PD−L1二量体化生化学的タンパク質−タンパク質相互作用
アッセイ:
化合物がPD−L1の細胞外ドメインを特異的に二量体化することができるかどうかを判定するために、生化学的タンパク質−タンパク質相互作用アッセイにおいて化合物を試験した。ビーズベースのAmplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(ALPHA)プラットフォームを用いて、タンパク質(Hisタグ化PD−L1およびFLAGタグ化PD−L1)の二量体化を測定する。化合物によって誘導されたPD−L1の二量体化は、ドナーおよびアクセプタービーズを近接させ、これにより、ALPHAシグナルの増加をもたらす。アッセイは、25mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005% Tween20および0.01% BSA中で行われる。アッセイ中の最終タンパク質濃度は、0.5nM(Hisタグ化PD−L1)および0.5nM(FLAGタグ化PD−L1)であった。25℃で2時間のアッセイ反応時間後に、20μg/mL(最終アッセイ濃度)のALPHAアッセイアクセプタービーズ(抗Hisコートされている)を添加し、25℃で60分間、インキュベートした。40μg/mL(最終アッセイ濃度)のALPHAアッセイドナービーズ(抗FLAGコートされている)との最終の60分間のインキュベーション後に結合を測定した。用量反応曲線を4パラメータ方程式に当てはめることにより、AC
50値を計算した(表4)。
【表4-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-10】
[この文献は図面を表示できません]
【0540】
生物学的実施例2:
CHB患者PBMCから得たHBV特異的T細胞に対する化合物139のインビトロ活性
【0541】
この実施例は、慢性B型肝炎(CHB)患者から得られた末梢血単核球中のHBV特異的T細胞機能に対する化合物139の効果を示す。特異的なモノクローナル抗体を用いた、プログラム死1(PD−1)とそのリガンド(PD−L1)間の相互作用の阻害は、HBV特異的T細胞の抗ウイルス機能を強化することが報告されている。本研究は、慢性B型肝炎(CHB)患者から単離された末梢血単核球(PBMC)中のHBV特異的T細胞機能を強化する、本明細書に記載されたPD−L1阻害剤(すなわち、化合物139)の能力を評価した。CHB患者から得たPBMCを、HBVコアペプチドの存在下において、化合物139またはDMSOで6日間処理した後、フローサイトメトリーによるCD8
+およびCD4
+T細胞の分析前に、16時間再刺激した。DMSO処理された対照と比べて、化合物139での処理は、インターフェロン−γ(IFN−γ)
+CD8
+T細胞の割合を2.5倍(p=0.01)、IFN−γ
+CD4
+T細胞の割合を2.5倍(p=0.003)増加させた。化合物139は、HBV特異的CD8
+T細胞中のグランザイムB(GrB)の発現も1.2倍(p=0.015)、CD4
+T細胞中のグランザイムB(GrB)の発現も1.8倍(p=0.045)、有意に増加させた。化合物139での処理後のCD8
+T細胞中でのIFN−γおよびGrB産生の増加は、市販されている抗PD−L1モノクローナル抗体であるデュルバルマブによって誘導される増加と同等であった。これらのデータは、化合物139が抗PD−L1モノクローナル抗体と同等の程度まで、インビトロでの、CHB患者から得たHBV特異的CD8
+およびCD4
+T細胞の抗ウイルス機能を増強することを実証する。
【0542】
材料および方法
化合物
10mM 原溶液を調製するために、100%DMSO中に化合物139を溶解し、−20℃で保存した。抗PD−L1抗体デュルバルマブは、Gilead Sciencesで作製され、精製された。全てのアッセイにおいて、化合物139は650nMの用量で評価され、これは、ヒト血液ポリクローナル活性化アッセイにおいて決定されたEC
90値より2倍高い濃度である。デュルバルマブ(durva)は、以前に報告された研究どおりに、10μg/mL濃度で使用した(Boniら、J Virol,2007;81(8);4215−4225)。
【0543】
CHBドナーから得た全血
CHBドナーは、C&M LabPro,LLC(San Francisco,CA)、MT Group,Inc.(Van Nuys,CA)およびBioIVT(Westbury,NY)によって調達された。CHBドナーから得た全血をK2 EDTA
Tube(Becton Dickinson,Franklin Lakes,NJ)中に引き込み、Gilead Sciences,Inc.へ一晩輸送した。Gilead Sciencesにおいて、以下に記載されているプロトコールを用いて、血液試料から得たPBMCを単離した。表5は、HBVs抗原(HBsAg)およびHBVe抗原(HBeAg)反応性ならびに本研究におけるCHB患者に対する背景データを要約している。
【0544】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
アッセイ
全血からのPBMC単離
標準的なFicoll(登録商標)Paqueグラジエントを用いて、PBMCを全血から単離した。要約すると、50mLのFalcon管中の15mLのFicoll(登録商標)Paque Plus溶液(GE Healthcare、Chicago、IL)の上に25〜30mLの血液をやさしく重層し、25℃で20分間、520gで、AllegraX−14R(Beckman Coulter、Indianapolis、IN)中において遠心した。10%の熱不活化されたウシ胎仔血清(FBS;Hyclone、Logan、UT)が補充されたPBMC洗浄緩衝液(RPMI Medium
1640−GlutaMAX−I(Life Technologies、Carlsbad、CA))で、単核細胞層を2回洗浄した。次に、520gで5分間、細胞を遠心し、RBC Lysis Buffer(eBioscience、San Diego、CA)を用いて、室温で5分間、赤血球(RBC)を溶解した。PBMC洗浄緩衝液での最終の洗浄後、トリパンブルー(VWR、Radnor、PA)排除を用いて、細胞数および生存率を決定する前に、25mM HEPES(Life Technologies)、100U/mLペニシリン/ストレプトマイシン(Sigma Aldrich、St Louis、MO)、1×非必須アミノ酸(Life Technologies、Carlsbad、CA)、10%FBSおよび20U/mL インターロイキン−2(IL−2)(Miltenyi Biotec、Sunnyvale、CA)が補充されたRPMI1640培地からなる細胞培地中に細胞を再懸濁した。PBMCは、続いて、T細胞増殖アッセイのために使用するか、またはさらなる使用の前に、FBS中の10%DMSOとともに凍結保存した。
【0546】
CD8
+およびCD4
+T細胞7日増殖およびリコール応答アッセイ
96ウェル丸底プレート(Corning、NY)中に、2〜4×10
5細胞/ウェルで、PBMCを播種した。HBVコア配列全体にまたがる15マーの11アミノ酸(AA)重複ペプチドのプールを、650nM化合物139または10μg/mLデュルバルマブまたは等容量のDMSO(Sigma Aldrich)の存在下において、100〜300ng/mLの濃度で添加した。加湿された恒温槽中において、7日間、37℃で、5%CO
2とともに、PBMCをインキュベートした。細胞培地(上述のとおり)に、4日後、IL−2(ペプチド、化合物139またはデュルバルマブなし)を含有する新鮮な培地を補充した。6日目に、100〜300ng/mLのHBVコアペプチドまたはDMSOの添加によって、PBMCを再刺激した。再刺激の間に、化合物139またはデュルバルマブも添加した。タンパク質輸送を阻害するために、1μg/mLのブレフェルジン。溶液(Sigma)を各ウェルに添加した。一晩のインキュベーション後、本明細書に記載されているとおりに、免疫染色およびフローサイトメトリーのために細胞を処理した。
【0547】
免疫染色およびフローサイトメトリー
ペプチドプールおよび化合物139またはデュルバルマブでの一晩の再刺激後に、7日目に遠心によってPBMCを沈渣とし、PBSで2回洗浄した。フローサイトメトリーによって細胞の生存率を決定するために、製造業者の指示書にしたがって、洗浄された細胞をLive/Dead Aquamine Stain(Invitrogen)中に再懸濁した。FACS染色緩衝液(PBS中の1%FBS)で、Live/Dead Aqua染色されたPBMCを2回洗浄し、次いで、室温で10分間、50μLのFcブロッキング試薬(BD Biosciences,Franklin Lakes,NJ)とともにインキュベートした。表面染色のために、表6に記載されている抗体の混合物(50μL/ウェル)をブロッキング溶液に添加し、4℃で40分間、抗体とともにPBMCをインキュベートした。上述されているとおりに、遠心によってPBMCを沈渣とし、FACS緩衝液で2回洗浄した後、1×FoxP3 Fix/Perm緩衝液(eBioscience)で1時間固定した。FoxP3染色キット中に含まれる透過処理試薬で細胞を2回洗浄し、IFN−γおよびGrB(表6)の細胞内染色のために、1.0μg/mLで、抗体とともにインキュベートした。4℃で1時間のインキュベーション後に、PBMCを遠心し、FACS緩衝液中に再懸濁する前に2回洗浄した。BD LSRFortessa X−20 Cell Analyzer(Becton Dickinson)を用いて、フローサイトメトリーによって、染色されたPBMCを分析した。補償対照として、BD Comp Beads(BD Biosciences)を使用した。
それぞれ、生きたAquamine
−CD3
+CD8
+およびAquamine
−CD3
+CD4
+PBMC集団に対するゲーティングによって、CD8
+およびCD4
+T細胞を同定した。
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0548】
データ解析
【0549】
フローサイトメトリーデータは、FlowJo Flow Cytometry Analysis Software v10(TreeStar、Ashland、OR)を用いて解析した。データを取り出し、GraphPad Prism v6(GraphPad Software、La Jolla、CA)を用いて統計解析を行った。DMSO対照に対する統計的有意性は、両側、対応のあるt検定によって計算した。
【0550】
結果
HBV特異的T細胞の活性化に対する化合物139の効果を評価するために、HBVコア配列にまたがる15マーペプチドのプールで、14人のCHBドナーから単離されたPBMCを刺激した。ペプチド刺激の間に、化合物139(650nM)またはビヒクル対照(DMSO)で、PBMCを6日間処理した。6日のペプチド刺激および化合物139での処理後に、新鮮なペプチドおよび化合物139またはDMSOで、PBMCを16時間再刺激した。エフェクター機能の代用として、CD3
+CD8
+およびCD3
+CD4
+T細胞集団中で、フローサイトメトリーによって、IFN−γ(抗ウイルス性サイトカイン)およびGrB(細胞傷害性機能のマーカー)の細胞内レベルを測定した。
【0551】
14人のCHBドナーから単離された、HBVコアペプチドで刺激されたPBMC中において、DMSO処理されたPBMCと比較して、化合物139は、IFN−γ
+(2.5倍、p=0.01)およびGrB
+(1.2倍、p=0.015)CD8
+T細胞の両方の頻度を有意に増加させた(
図1Aおよび表7)。対照目的のために、市販されているモノクローナルα−PD−L1抗体であるデュルバルマブも、14人のCHBドナーのうち9人から単離されたPBMC中で試験した。本発明者らは、化合物139およびデュルバルマブの両方が、IFN−γ
+CD8
+T細胞(2.5倍対2.7倍、それぞれ、p=0.21)およびGrB
+CD8
+T細胞(1.2倍対1.1倍、それぞれ、p=0.53)の同等の増加を誘導することを見出した(
図1Bおよび表7)。これらのデータは、α−PD−L1抗体でのインビトロ処理後に、計24人の患者のうち8人の応答性患者中において、それぞれ、1.8〜8.2倍(p=0.028)および2.2〜4.3倍(p=0.01)、CD8
+TおよびCD4
+T細胞中のIFN−γ
+細胞が増大された以前の報告と合致する(Fisicaroら、Gastroenterology、2010;138(2):682−693、93 e1−4)。
【0552】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
さらに、化合物139でのCD4
+T細胞の処理は、DMSO処理されたPBMCに対して、HBV特異的IFN−γ
+細胞(2.5倍、p=0.003)およびGrB
+細胞(1.8倍、p=0.045)の頻度を有意に増大した(
図2Aおよび表8)。化合物139およびデュルバルマブ処理されたPBMC間のCD4
+IFN−γ
+T細胞の頻度は、統計的に有意でなかった(それぞれ、2.5%対3.1%;p=0.2018)。化合物139およびデュルバルマブは、DMSO処理(3.5%)と比較して、類似のレベルまで(それぞれ4.7%対4.3%、p=0.07)(
図2B)、GrB
+CD4
+T細胞の頻度も増大させた(表8)。
【0554】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0555】
結論
化合物139は、CD4
+(2.5倍、p=0.01)およびCD8
+T細胞中(2.5倍、p=0.003)の両方において、HBV特異的IFN−γ
+細胞の頻度を有意に増加させた。化合物139は、HBV特異的CD8
+(1.2倍、p=0.015)およびCD4
+T細胞(1.8倍、p=0.045)中のGrB
+細胞の頻度も増大させた。さらに、インビトロでHBV特異的CD8
+およびCD4
+T細胞の抗ウイルス機能を増強する化合物139の能力は、市販されているα−PD−L1抗体、デュルバルマブの能力と同等であった。総合すると、これらのデータは、化合物139がCHB患者から得たHBV特異的CD8
+およびCD4
+T細胞の抗ウイルス/エフェクター機能をインビトロで増強することを示している。
【0556】
生物学的実施例3:
マウス腫瘍モデル中での薬理学的評価
本明細書に記載されている化合物は、臨床的に承認されたモノクローナル抗体とは異なる作用機序を通じてPD−1/PD−L1相互作用を遮断する小分子PD−L1阻害剤である。本研究の目的は、ヒトPD−L1を発現するMC38マウス結腸直腸腫瘍モデルにおいて、薬物動態(PK)、TOおよび化合物139の抗腫瘍活性の関係を評価することであった。
【0557】
化合物139は、マウスPD−L1を結合せず、化合物139の活性をインビボで評価
するために伝統的なシンジェニックマウス腫瘍モデルを使用することはできない。しかしながら、化合物139は、生化学的結合アッセイによって判定されるマウスPD−1とヒトPD−L1間の相互作用を遮断する。したがって、インビボでの化合物139の活性を評価するために、ヒトPD−L1を発現するMC38マウス結腸直腸腫瘍モデルを使用した。マウスPD−L1に結合することができないα−PD−L1抗体を陽性対照として含めた。
【0558】
10、25および50mg/kgの化合物139または10mg/kgのPD−L1抗体において、腫瘍細胞上で>90%のPD−L1標的占有率(TO)が少なくとも24時間観察された。この結果は、表記用量の群での化合物139およびPD−L1抗体の両方に対して、32%〜38%という類似の腫瘍増殖阻害(TGI)へと変換された。平行して、腫瘍内TOを決定するために使用された同じ時点で、化合物139の血漿濃度が測定された。10mg/kgにおいて、化合物139血漿濃度は、化合物139に対する全血EC
90値より下に低下したが、>90%TOは保持され、腫瘍上の化合物139のTOは血漿曝露を超えて拡大したことを示している。さらに、体重に対して処置に関連する影響は存在せず、化合物139が、全部の研究に対して、全ての用量で良好に耐容されたことを示している。
【0559】
材料および方法
試験物質
化合物139は、Gilead Sciences,Inc.(Foster City,CA)において合成された。デュルバルマブ;α−PD−L1抗体およびアイソタイプ対照抗体(ヒトIgG1、hIgG1)は、Gilead Sciencesにおいて製造され、精製された。
【0560】
化合物139のインビボ製剤
化合物139に対するビヒクル製剤は、10%エタノール、40%PEG300および50%DI水であり、研究全体に対して単一バッチで製剤化された。化合物139製剤は毎週調製し、冷蔵条件下で保存した(4℃〜8℃)。投薬前に、撹拌しながら、溶液を室温に加温した。投薬の過程全体の間、溶液は絶えず撹拌した。ビヒクル中に、2mg/mLおよび5mg/mL溶液として、化合物139を製剤化した。使用前に、化合物139の粉末を室温にし、秤量し、適切な容器に添加した。適切な容量のエタノールを容器中に分配した。次に、撹拌しながら、適切な容量のPEG−300を容器に添加した。粉末が完全に溶解されたら、撹拌しながら、適切な容量の水をゆっくり添加した。粉末を溶液中に完全に溶解させ、1N NaOHを用いて、pHを3に調整した。投与前に、ナイロンシリンジフィルターを用いて、溶液を滅菌濾過した。
【0561】
デュルバルマブおよびアイソタイプ対照抗体のインビボ製剤
アイソタイプ対照抗体(hIgG1)は、デュルバルマブα−PD−L1抗体と同じ変異をFcドメイン中に含有する。アイソタイプ対照抗体およびデュルバルマブ原溶液(20mMヒスチジン−HCl pH5.8、9%スクロースおよび0.05%Tween−80)を、2mg/mLになるようにPBS中に希釈した。投薬容量は、5mL/kgであった。
【0562】
動物
Shanghai Lingchang Bio−Technologyから、雌のC57BL/6マウスを購入した。腫瘍が接種されたときに、動物は8〜10週であった。マウスは、腫瘍接種前に1週間馴化させた。
【0563】
ヒトPD−L1発現MC38結腸直腸腫瘍モデル
ヒトPD−L1発現MC38腫瘍細胞株(Crown Bioscience)を作るために、CRISPR−Cas9システムを使用することによって、マウスPD−L1ノックアウト細胞を作製した(
図3)。次いで、リポフェクタミン(Thermo Fisher Scientific)形質移入によって、ノックアウト細胞から、ヒトPD−L1を発現する(サイトメガロウイルスプロモーターによって駆動される)安定なクローンを作製した。
【0564】
細胞培養
空気中、5%CO
2の雰囲気中において、37℃で、10%の熱不活化されたウシ胎仔血清(ExCell Biology)および50μg/mLハイグロマイシンBが補充されたDMEM培地(GE Healthcare)中で、ヒトPD−L1発現MC38腫瘍細胞を培養した。
【0565】
腫瘍接種
接種前に、生存率を評価するために、トリパンブルー染色によって、ヒトPD−L1発現MC38腫瘍細胞を測定した。90%を超える生存率を有する細胞を接種のために使用した。各マウスの右後部側腹に、腫瘍細胞(各マウスに対して、100μL PBS中に懸濁された1×10
6細胞)を皮下(SC)接種した。接種後に、生存率が90%未満に低下しなかったことを確認するために、トリパンブルー染色によって、再び生存率に関して残りの細胞を測定した。
【0566】
群の無作為化
本研究では、108匹のマウスを採用した。全ての動物は、研究群に無作為に割り振られた。無作為化における平均腫瘍サイズがおよそ50mm
3であり、マウスの体重が17〜20gであった時点として、第0日を定義した。無作為化は、マルチタスク法を用いる「対応した分配(Matched Distribution)」無作為化法(StudyDirectorTMソフトウェア、バージョン3.1.399.19)に基づいて行った。
【0567】
動物の観察および腫瘍の測定
腫瘍細胞接種後、動物は、罹患率および死亡率に関して毎日チェックした。日常のモニタリングの間に、腫瘍増殖の何らかの影響、移動度などの行動を伴う変化、餌および水の消費、体重増加/減少(体重は、一週間に2回測定した)および何らかの全体的な異常に関して、動物をチェックした。各動物に対して、死亡率および観察された臨床兆候を記録した。1週間に2回、体重を測定した。
【0568】
ノギスを用いて、週に2回、2つの次元で腫瘍体積を測定し、以下の式を用いてmm
3で体積を表した。V=(L×W×W)/2、ここで、Vは腫瘍体積であり、Lは腫瘍の長さ(最長の腫瘍寸法)であり、Wは腫瘍の幅(Lと垂直な最長の腫瘍寸法)である。
【0569】
屠殺
2500mm
3を超える腫瘍サイズを有する全ての動物(または2000mm
3を超える平均腫瘍サイズを有するマウスの群)を安楽死させた。
【0570】
ヒトPD−L1発現MC38腫瘍細胞に対するインビボTO
腫瘍の解離
マウスから腫瘍を集め、余分な組織(すなわち、血管、脂肪および筋膜)を除去して、PBS中で洗浄した。無菌6ウェルプレート(Corning)の各ウェル中において、3mLの解離培地(Murine Tumor Dissociation Kit、Miltenyi)中に腫瘍を置いた。無菌のピンセットと鉗子で腫瘍を適切な位置に保ち、約1mm
3の小さな腫瘍片が得られるまで、メスで薄く切った。次いで、腫瘍片をgentleMACS Cチューブ(Miltenyi)に移し、消化まで、氷上に置いた。全ての腫瘍が薄い切片にされたら、CチューブをgentleMACS Octo Dissociator with Heaters(Miltenyi)に移した。腫瘍消化のために、解離プログラム(37_c_m_TDK_1)を選択した。プログラムの終了後に、Cチューブを300×gで沈降させた。試料を再懸濁し、50mL遠心管(Corning)の上に配置された細胞濾過器(Corning)に添加した。単一細胞懸濁液を得るために、10mLの洗浄緩衝液(10%FBS、Gibco;40mM EDTA、Boston BioProducts;カルシウムおよびマグネシウムを含まないPBS、GE Healthcare)で、細胞濾過器を通して細胞を洗浄した。次いで、300gで5分間、チューブを遠心した。上清を取り除き、細胞を計数し、チューブ当たり1×10
6になるように、Staining Buffer(BD Biosciences)中に調整した。
【0571】
腫瘍上のTOの評価
200μLのStaining Buffer(BD Biosciences)および1μg/mL Mouse Fc Block(精製されたラットα−マウスCD16/CD32、BD Biosciences)を加えた15mL遠心管(Corning)中に、腫瘍から得た1×10
6細胞を再懸濁した。4℃で暗所にて、15分間、管をインキュベートした。抗体カクテル(表9)を各管に添加し、4℃で暗所にて、30分間、さらにインキュベートした。2mLの氷冷したPBSを添加し、300×gで、5分間、管を遠心した。洗浄工程は2回行った。最後の洗浄からの上清を廃棄した後、暗所にて、室温で10分間、200μLの固定/透過処理ワーキング溶液(Thermo Fisher Scientific)中に細胞沈渣を再懸濁した。300×gで5分間、管を遠心し、上清を取り除いた。150μLのStaining Bufferにより細胞を再懸濁し、LSRFortessaX−20(BD Biosciences)上でデータを獲得した。
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
化合物139の血漿濃度分析
【0573】
所定の時点での腫瘍細胞上のTOの評価と平行して、100μLのWBをK
2EDTAラベンダーチューブ(BD Biosciences)中に集め、反転させることによって混合し、遠心に供した。ラベルされた微量遠心管に血漿を移し、分析まで、−80℃で保存した。
【0574】
マトリックスブランクを除く各血漿試料の10μL分割試料に、アセトニトリル(ACN)中の60μLの100ng/mLカルブタミドを添加した。マトリックスブランク試料には、60μLのアセトニトリルのみを与えた。遠心によって、沈殿したタンパク質を取り除き、50μLの上清をきれいな96深ウェルプレート(Thermo Fisher Scientific)中に移した。50μLの水の分割試料を各試料に添加した。5μLの分割試料をSciex API−5500LC/MS/MSシステム中に注射した。
【0575】
データ解析
腫瘍上での化合物139TOの計算
以下の方程式を使用し、ビヒクルまたはアイソタイプ対照抗体のいずれかで処置された担腫瘍マウスを用いて、化合物139またはデュルバルマブ、α−PD−L1、抗体のTOを較正した。
【数1】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
TOは、標的占有率(すなわち、%占有されたPD−L1);
平均試料MFIは、化合物139またはデュルバルマブ、α−PD−L1抗体のいずれかで処理された腫瘍から平均された平均蛍光強度であり(n=3);
【0576】
平均対照群MFIは、ビヒクルまたはアイソタイプ対照抗体のいずれかで処理された腫瘍から平均された平均蛍光強度である(n=3)。
ヒトPD−L1発現MC38腫瘍モデルにおける化合物139TGIの計算
【0577】
以下の方程式を使用し、投薬の15日後に、ビヒクルまたはアイソタイプ対照抗体群のいずれかから得られた腫瘍体積を用いて、化合物139またはデュルバルマブα−PD−L1抗体群のTGIを較正した。
【数2】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
TGIは、腫瘍増殖阻害の%であり;
平均対照群腫瘍体積は、ビヒクルまたはアイソタイプ対照抗体処理された群から平均された平均腫瘍体積であり(n=12);
【0578】
平均試料腫瘍体積は、化合物139またはデュルバルマブα−PD−L1抗体処理された群から平均された平均腫瘍体積である(n=12)。
【0579】
結果
本実施例は、機能的生化学的結合アッセイにおいて、化合物139が、<0.75nMの効力で、マウスPD−1とヒトPD−L1間の相互作用を遮断できることを実証した(表10)。したがって、インビボでの化合物139の活性を実証するために、ヒトPD−L1を発現するMC38結腸直腸腫瘍モデルを使用した。
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0580】
PK、標的占有率および抗腫瘍活性間の関係
本研究の目的は、化合物139のPKとTO間の関係ならびに体重および腫瘍体積の変化を評価することであった。雌C57BL/6マウスの右側腹中に、ヒトPD−L1 MC38腫瘍細胞を皮下移植した腫瘍が約50mm
3の平均体積に達したら、マウスを無作為に割当て、IP注射として処置を投与した。
【0581】
腫瘍が約250mm
3のサイズになった6日目に、投薬から1、6および24時間後に化合物139の血漿濃度を測定した(表12)。平行して、TOを同じ時点で測定し、フローサイトメトリーによって評価し、PD−L1 MFIの低下として測定し、ビヒクルまたはアイソタイプ対照に対して標準化した。10、25および50mg/kgの化合物139または10mg/kgのデュルバルマブ、α−PD−L1抗体において、投薬後の24時間の期間、90%を超えるTOが観察された(表13)。10mg/kg用量に関しては(
図4A)、化合物139の血漿濃度が全血EC
90値より下に低下したときに、90%を超えるTOが保持された(
図4B)。
【0582】
90%超のTOが観察されると、31.8%〜37.9%の同等のTGIが10、25および50mg/kgの化合物139で得られ(表13および14)、これは、毎週2回、10mg/kgで投薬されたα−PD−L1抗体で達成された37.3%のTGIと類似していた(
図5)。化合物139は、研究全体に対する全ての用量で良好に耐容され、体重に対しては影響がなかった。
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
結論
化合物139のインビボでの活性を、ヒトPD−L1発現MC38マウス結腸直腸腫瘍モデルにおいて評価した。10(QD)、25(BID)および50mg/kg(QD)の化合物139の腹腔内投与は、投薬後少なくとも24時間の期間、腫瘍上で90%超のTOを示し、PD−L1抗体と同等の抗腫瘍活性をもたらした。
請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体と少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とを含む薬学的組成物。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペムブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療と少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とをさらに含む、請求項19に記載の薬学的組成物。
前記がんが、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項23に記載の組成物。
前記がんが、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項23に記載の組成物。
前記さらなる抗がん剤または抗がん治療が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブおよびニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブまたはイピリムマブである、請求項22または23に記載の組成物。
PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a)請求項1〜18のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体;
b)モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合フラグメント;および必要に応じて
c)使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、PD−1、PD−L1および/または該PD−1/PD−L1の相互作用の阻害による処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a)請求項1〜18のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体;
b)モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合断片;および必要に応じて
c)さらなる治療薬;および必要に応じて
d)使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。