【実施例】
【0552】
本開示の化合物の代表的な合成を、下記のスキームおよびその後の具体的な実施例に記載する。下記の実施例は、単なる例示であり、本開示をいかなる方法でも限定することを意図されない。本明細書中に記載される進歩性は組み合わせられ得ることが理解される。別々のバッチの化合物が合わせられ得、そして次の合成工程に持ち越され得ることもまた、理解されるべきである。
I.出発物質および中間体の合成
実施例1a: (S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII−02)、またはその共結晶、溶媒和物、塩、あるいは組み合わせの調製、ならびにそこでの出発物質および/または中間体
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
ここでR
4およびR
5は各々独立して、水素、メチル、フェニル、ベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジルアミン、または4−メトキシベンジルである
3,6−ジブロモピコリンアルデヒド(1a)の合成
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
磁器撹拌棒を備えた乾燥させた反応フラスコに、2,5−ジブロモピリジン(1.0g)を入れた。このフラスコを窒素下で不活性にし、THF(4.2mL)を添加し、そしてこの希薄なスラリーを撹拌した。これとは別に、乾燥させたガラス反応器に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル塩化マグネシウム,塩化リチウム錯体(TMPMgCl・LiCl)(5.8mL、6.3mmol)を入れた。このTMPMgCl・LiCl溶液を撹拌し、そして約−20℃まで冷却した。この2,5−ジブロモピリジン溶液をこのTMPMgCl・LiCl溶液に、温度を約−18℃未満に維持しながら約30分間かけて添加した。この添加が完了したら、このフラスコを、さらに3分量のTHF(1mL×2)を用いて反応器にすすぎこみ、そして約−20で約1時間熟成させた。N,N−ジメチルホルムアミド(1.6mL、20mmol)のTHF(1.6mL)中の溶液をこの反応器に約15分間かけて添加した。この反応混合物をさらに15分間熟成させ、そして約0℃以下の温度を維持しながら、酢酸(1.9mL、34mmol)の水(10mL)中の溶液を約20分間かけて添加することによりクエンチした。この反応器に酢酸イソプロピル(10mL)を添加し、そしてこの反応混合物を約20℃まで温めた。30分間熟成させた後に、この混合物を珪藻土で濾過し、そしてこの反応器を、酢酸イソプロピル(10mL)、飽和水性塩化アンモニウム(10mL)および0.2Mの水性塩酸(10mL)の混合物ですすいだ。この反応器すすぎ液を濾過し、そして合わせた反応混合物のpHを、10%の水酸化ナトリウム水溶液(約6mL)の添加により約8〜9に調整した。この混合物を2回目に濾過してマグネシウム塩を除去し、そして分液漏斗に移した。その相を分離し、そしてその水相を酢酸イソプロピル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を50%の飽和水性塩化ナトリウム(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。この溶液をロータリーエバポレーションにより濃縮乾固させ、そしてクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%の酢酸エチルで溶出)により精製して、3,6−ジブロモピコリンアルデヒド(1a)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.94 (q, J = 0.6 Hz, 1H), 8.19 (dq, J = 8.4, 0.6 Hz, 1H), 7.82 (dt, J = 8.4, 0.7 Hz, 1H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 189.33, 148.59, 145.66, 140.17, 133.19, 120.27。
3,6−ジブロモピコリンアルデヒド(1a)の合成
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
2,5−ジブロモ−6−メチルピリジン(8.03g)のTHF(81mL)中の溶液を約0℃まで冷却した。この溶液に、亜硝酸tert−ブチル(4.33g)を入れ、その後、カリウムtert−ブトキシド(28mL、1.5当量、THF中20wt%の溶液)を滴下により添加した。この反応混合物を、この反応が完了するまで約0℃で撹拌した。この反応混合物をTHF(24mL)で希釈し、そして水(43mL)中の塩化アンモニウム(6.38g、119mmol)でクエンチした。この反応混合物をおよそ55mLまで減圧蒸留してスラリーを得、これを濾過し、そして水で2回洗浄して(2×24mL)、1hを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.69 (s, 1H), 8.08 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.61 (d, J = 8.5 Hz, 1H)。
【0555】
グリオキシル酸の溶液(407L、水中50wt%)を約80℃まで加熱し、そして1h(40.69kg、145.4mol)を少しずつ加えた。反応混合物を、この反応が完了するまでこの温度で保持した。この反応混合物を約20℃まで冷却し、濾過し、そしてそのフィルターケーキを、その濾液がpH≧5になるまで水で洗浄して、1aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.95 (s, 1H), 8.22 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 1H)。
(E)−N−ベンズヒドリル−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)メタンイミン(1b−02)の合成
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0556】
トルエン(20mL)中の化合物1a(5.0g、18.0mmol)を約50℃まで加熱し、そしてベンズヒドリルアミン(3.47g、18.9mmol)を一度に加え、そしてこの温度で、この反応が完了したとみなされるまで撹拌した。メタノール(61mL)を入れ、そしてこの反応混合物をおよそ25mLの体積まで蒸留した。メタノール(40mL)を入れ、そしてこの反応混合物をおよそ30mLの体積まで蒸留した。得られたスラリーを濾過し、そして2分量のメタノール(15mLずつ)ですすぎ、そして減圧下で乾燥させて、1b−02を得た。
【0557】
あるいは、2−メチルテトラヒドロフラン(50mL)中の化合物1a(10.0g、37.8mmol)を約50℃まで加熱し、そしてベンズヒドリルアミン(7.28g、39.7mmol)を滴下により加えた。この反応物をこの温度で、完了したとみなされるまで撹拌した。この反応混合物をおよそ30mLの体積まで蒸留した。この反応混合物に、ヘプタン(100mL)および1b−02のシード(59.3mg、0.138mmol)を加えた。得られたスラリーを濾過し、2分量のヘプタン(2×20mL)ですすぎ、そして減圧下で乾燥させて、1b−02を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 (s, 1H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 - 7.40 (m, 4H), 7.38 - 7.32 (m, 4H), 7.28 - 7.22 (m, 2H), 5.88 (s, 1H)。
(E)−N−ベンズヒドリル−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)メタンイミン(1b−02)の合成
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0558】
1a(2.00g)をイソプロパノール(7.6mL)と合わせ、そして周囲温度で撹拌した。この混合物に、水(3.8mL)中のメタ重亜硫酸カリウム(0.96g)を滴下により添加した。この混合物を少なくとも90分間撹拌し、そして得られたスラリーを濾過した。そのフィルターケーキをイソプロパノールで2回(6mL、次いで12mL)すすいで、1i−1を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.92 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.48 - 5.38 (m, 2H)。
【0559】
1i−1(1.00g)を2−メチルテトラヒドロフラン(3.5mL)と合わせ、そして周囲温度で撹拌した。このスラリーに、水(4mL)中の水酸化カリウム(443.8mg、7.91mmol)を加え、そしてこの二相混合物を2時間撹拌した。その層を分離し、そしてその水層をさらなる2−メチルテトラヒドロフラン(3.5mL)で抽出した。合わせた有機物にベンズヒドリルアミン(0.47mL、2.7mmol)を加えた。この混合物を減圧中(約300mbar、45℃の浴)でおよそ3mLの体積まで濃縮した。ヘプタン(7mL)を入れ、そしてこの混合物を撹拌した。得られたスラリーを濾過して、1b−02を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 (s, 1H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 - 7.40 (m, 4H), 7.38 - 7.32 (m, 4H), 7.28 - 7.22 (m, 2H), 5.88 (s, 1H)。
(E)−N−ベンズヒドリル−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)メタンイミン(1b−02)の合成
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【0560】
化合物1a(1.0g)を反応器に添加し、そしてトルエン(6.0mL)をこの反応器に添加した。この混合物を撹拌した。アミノジフェニルメタン(0.73g、1.05当量)をこの反応混合物に添加した。そのジャケットを約60℃まで加熱し、そしてこの混合物を約1時間熟成させた。約1時間後、この混合物を次の工程に持ち越した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.68 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.40 - 7.34 (m, 7H), 7.29 (td, J = 6.9, 6.5, 1.7 Hz, 5H), 7.22 - 7.16 (m, 3H), 5.81 (s, 1H)。
N−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−1,1−ジフェニルメタンイミン(1d−02)の合成
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【0561】
1b−02のトルエン中の溶液(3.8mL中1.0g)を反応器内で約60℃で撹拌した。テトラブチルアンモニウムブロミド(0.08g、0.10当量)を添加し、3,5−ジフルオロベンジルブロミド(0.60g、1.20当量)を添加し、そして水酸化カリウム(水中50%、1.3g、5当量)を添加した。この混合物を約4時間熟成させ、そして転換についてサンプリングした。この反応が完了していた場合、その水相を除去し、そして水(3.1mL)をこの反応器に添加した。内容物を撹拌し、そして相を沈降させた。その水相を除去し、そして1d−02のトルエン溶液を次の工程に持ち越した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.78 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1H), 7.64 - 7.60 (m, 2H), 7.59 - 7.53 (m, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.47 (s, 0H), 7.45 (s, 0H), 7.43 (d, J = 0.7 Hz, 0H), 7.41 - 7.34 (m, 3H), 7.33 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.22 (s, 0H), 7.18 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.87 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 2H), 6.55 (dt, J = 9.0, 2.3 Hz, 1H), 6.50 (dd, J = 7.0, 4.9 Hz, 3H), 5.26 (s, 0H), 5.16 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 3.32 (dd, J = 13.2, 6.6 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 13.1, 7.2 Hz, 1H)。
N−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−1,1−ジフェニルメタンイミン(1d−02)からの1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(X)の合成
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
1d−02のトルエン中の溶液(3.0mL中1.0g)を反応器内で約60℃で撹拌した。硫酸(0.93g、5当量)を水(3.5mL)で希釈し、そしてこの反応器に添加した。この混合物を約4時間熟成させた。この反応が完了していた場合、その水相を除去した。その水相を反応器に再度入れ、そしてヘプタン(2.5mL)を添加した。この混合物を撹拌し、そして撹拌を止め、そして層を沈降させた。その水相を除去し、そしてヘプタンを排液に廃棄した。トルエン(5.0mL)および水酸化カリウム(水中50%、2.1g、10当量)をこの反応器に添加した。この酸性水溶液を反応器に添加した。この混合物を約10分間撹拌し、そして撹拌を止め、そして相を沈降させた。その水相を排液に廃棄した。水(2.5mL)を反応器に添加し、そしてこの混合物を約5分間撹拌し、そして撹拌を止め、そしてその相を沈降させた。その水相を排液に廃棄した。1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(X)のトルエン溶液を次の工程に持ち越した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.60 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.74 - 6.67 (m, 2H), 6.66 - 6.58 (m, 1H), 4.57 - 4.45 (m, 1H), 3.02 (dd, J = 13.5, 5.2 Hz, 1H), 2.72 (dd, J = 13.5, 8.6 Hz, 1H), 1.77 (s, 3H)。
(R)−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII−03)の合成
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
【0563】
Xのトルエン中の溶液(7.1mL中1.0g)を反応器内で約60℃で撹拌した。この混合物を最小体積(2.9mL)まで蒸留し、そしてメチルtert−ブチルエーテルを添加した(7.1mL)。(R)−(−)−マンデル酸(0.41g、1当量)を添加し、そしてこの混合物を約0℃まで冷却した。新たに形成されたスラリーを濾過して、(R)−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII−03)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.93 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.28 - 7.14 (m, 4H), 7.01 (tt, J = 9.4, 2.3 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 4.77 (s, 1H), 4.55 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 3.02 (s, 1H), 2.92 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 1.05 (s, 2H)。
(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミンN−アセチル−D−ロイシン(VIII−04)の合成
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【0564】
反応器に、X(15.0g)、N−アセチル−D−ロイシン(8.28g)および酸化亜鉛(0.311g)を入れた。トルエン(375mL)をこの反応器に入れ、その後、2−ピリジンカルボキシアルデヒド(183μL)をこの反応器に入れた。この混合物を約55℃で約6時間熟成させ、次いで約35℃で約4日間保持した。この混合物を約0℃まで冷却し、次いで約17時間保持した。その生成物を濾過により単離し、そしてそのフィルターケーキを冷トルエン(2×75mL)で洗浄した。このフィルターケーキを反応器に再度入れた。エタノール(150mL)を添加し、そしてこの混合物を蒸留して残留トルエンを除去した。一旦、トルエンが除去されたら、その反応器の体積を、エタノールで約90mLに調節し、そしてこの混合物を約25℃まで冷却した。水(210mL)を、およそ10分間かけて添加し、そしてこの混合物をおよそ12時間熟成させた。そのスラリーを濾過し、そしてその固体を乾燥させて、VIII−04を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.03 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.03 (tt, J = 9.5, 2.4 Hz, 1H), 6.87 (dtd, J = 8.4, 6.2, 2.2 Hz, 2H), 5.49 (s, 3H), 4.42 (dd, J = 7.9, 5.9 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.8 Hz, 1H), 2.93 (dd, J = 13.3, 5.9 Hz, 1H), 2.85 (dd, J = 13.2, 8.0 Hz, 1H), 1.83 (s, 3H), 1.71 - 1.54 (m, 1H), 1.47 (dd, J = 8.4, 6.2 Hz, 2H), 0.88 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 6.5 Hz, 3H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 174.72, 169.03, 162.07 (dd, J = 245.5, 13.3 Hz), 161.79, 143.51, 142.82 (t, J = 9.4 Hz), 139.72, 128.39, 119.30, 113.36 - 111.39 (m), 101.73 (t, J = 25.7 Hz), 55.19, 50.69, 41.74 (d, J = 2.3 Hz), 40.51, 24.36, 22.91, 22.44, 21.46。
実施例1b:(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII)、またはその共結晶、溶媒和物、塩、あるいは組み合わせの形成において使用するための代替の出発物質および中間体の調製
(R)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−オール(XII)の合成
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
【0565】
ガラス製の内側管を備え付けたステンレス鋼製のオートクレーブに、化合物XI(1.00g)および(R)−RuCY−XylBINAP(16mg、0.05当量)を入れた。EtOH(1.0mL)およびIPA(1.0mL)、その後、tert−BuOK(THF中1.0Mの溶液、0.51mL、0.2当量)を、このオートクレーブに入れた。H
2によりパージした後に、このオートクレーブに3MPa(≒435psi)のH
2を入れた。この混合物を約20℃で約10時間撹拌した。この混合物に濃HCl水溶液を添加し、そしてpHを2に調整した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.72 ( d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.80 -6.72 (m, 2H), 6.68 (tt, J = 9.2, 2.4 Hz, 1H), 5.16 (dd, J = 8.2, 3.4 Hz, 1H), 3.60 (br, 1H), 3.12 (dd, J = 13.8, 3.4 Hz, 1H), 2.81 (dd, J = 13.8, 8.2 Hz, 1H)。13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ 162.8 (dd, J = 246.4, 12.9 Hz), 160.1, 143.0, 141.3 (t, J = 9.1 Hz), 139.8, 128.7 (t, J = 35.7 Hz), 117.9, 112.3 (m), 102.1 (t, J = 25.0 Hz), 72.0, 43.0。19F NMR (376 MHz, CDCl3): δ -112.1 (m)。
N−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−l5−クロラニミン(N-(1-(3,6-dibromopyridin-2-yl)-2-(3,5-difluorophenyl)ethyl)-l5-chloranimine)(X−02)の合成
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
【0566】
化合物XIII(.0g)をTHF(4.2mL)に溶解させ、そして氷浴で冷却した。ジフェニルホスホリルアジド(0.66mL、1.2当量)を添加し、その後、DBU(0.46mL、1.2当量)を約4℃未満で約25分間かけて添加した。この暗色混合物を約1時間熟成させ、そしてその冷却浴を外した。室温で約2.5時間熟成させた後に、いくらかの出発物質がまだ存在したので、さらなるジフェニルホスホリルアジド(0.15当量)およびDBU(0.15当量)を、氷浴で冷却した後に添加した。約2時間後、さらなるジフェニルホスホリルアジド(0.08当量)およびDBU(0.08当量)を添加した。この反応混合物を一晩約16時間熟成させて、アジド中間体への転換を完了させた。この反応混合物を氷浴で冷却し、そしてトリフェニルホスフィン(1.0g、1.5当量)を約6℃で約15分間かけて添加した。約10分後、その冷却浴を外し、そしてこの反応混合物をさらに約2.5時間撹拌した。この反応混合物に水(0.18mL、4当量)を添加し、そして得られた混合物を室温で約15時間熟成させた。この混合物をEtOAc(5.0mL)で希釈し、そして水(4.2mL+2.0mL)で洗浄した。その水層をEtOAc(4.0mL)で逆抽出し、そしてそのEtOAc層を水(1.0mL)で洗浄した。その有機層を合わせ、ロータリーエバポレーションにより濃縮し、そしてEtOAc(4×4.0mL)と一緒にエバポレートして乾固させた。その残渣をEtOAc中50mlの溶液に溶解させ、そして氷浴で冷却するとスラリーになった。この冷スラリーに4NのHCl/ジオキサン(0.76mL、1.2当量)を添加し、そしてこのスラリーを室温で約2時間熟成させた。その固体生成物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをEtOAcですすぎ、そして減圧下で約35〜50℃で乾燥させて、X−02を得た。
【0567】
再結晶:上で得られたX−02の一部分(1.0g)をEtOAc(10mL)と混合し、そして65℃まで加熱して、濃厚なスラリーを得た。このスラリーを約65℃で約2時間、そして室温で一晩熟成させた。その固体を、固体の移動を助けるために母液を再循環させながら濾過した。そのフィルターケーキをEtOAcですすぎ、そして約50℃で減圧で一晩乾燥させて、X−02を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ 8.78 (br s, 3 H), 8.06-8.02 (m, 1 H), 7.64-7.61 (m, 1 H), 7.15-7.08 (m, 1 H), 6.83-6.78 (m, 2 H), 4.87-4.82 (m, 1 H), 3.35-3.25 (m, 1 H), 3.17-3.05 (m, 1 H)。
19F NMR (282.2 MHz, クロロホルム-d) δ -109.9-110.1 (m)。
メタンスルホン酸1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル(XIII−A)の合成
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
【0568】
化合物XIII(1.0g)およびDMAP(0.1当量)をTHF(4.5mL)に溶解させ、そして氷浴で冷却した。トリエチルアミン(Et
3N)(0.39mL、1.1当量)を添加し、その後、メタンスルホニルクロリド(218μL、1.1当量)を添加した。その冷却浴を外し、そしてこの混合物を室温で1.5時間熟成させた。この反応混合物を氷浴で冷却し、そして水(10mL)でクエンチした。この混合物をEtOAcで希釈し、そしてその相を分離した。その水相をEtOAcで抽出し、そして合わせた有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、そしてEtOAcを用いてシリカゲルに通した。その濾液を濃縮して、メシレート(XIII−A)を得た。
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 7.72-7.66 (m, 1 H), 7.38-7.32 (m, 1 H), 6.78-6.63 (m, 3 H), 6.17-6.13 (m, 1 H), 3.40-3.25 (m, 2 H), 2.87 (s, 3 H)。
19F NMR (282.2 MHz, クロロホルム-d) δ -109.3-109.5 (m)。
メタンスルホン酸1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル(XIII−A)からの1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(X)の合成
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
ガラス製耐圧瓶に、メシレート(XIII−A)(1.0g)、28〜30%の水酸化アンモニウム(19mL)およびMeOH(4.7mL)を入れた。この混合物を密封し、そして約70℃で約16時間加熱し、そして2−MeTHF/EtOAcで抽出した。その有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(10〜60%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、ラセミ体アミンXを得た。
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 7.70-7.60 (m, 1 H), 7.30-7.20 (m, 1 H), 6.78-6.60 (m, 3 H), 4.46-4.58 (m, 1 H), 3.00-3.16 (m, 1 H), 2.70-2.80 (m, 1 H)。
19F NMR (282.2 MHz, クロロホルム-d) δ -110.3-110.4 (m)。
(Z)−N−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)ビニル)アセトアミド(1f)の合成
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
【0570】
ガラス製反応器に、XI(1.0g)を入れた。エタノール(5.0mL)を添加し、そしてこのスラリーを撹拌し、この間に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.88g)を入れた。ピリジン(1.0mL)を添加し、そしてこの混合物を約55〜65℃で約2時間加熱した。この混合物を約20℃まで冷却し、フラスコに移し、そしてロータリーエバポレーションによりおよそ75mLまで濃縮した。この濃縮物を、酢酸イソプロピル(5.0mL)ですすぎながら反応器に戻した。このフラスコ内に残っている残渣を注意深く(気体発生)、反応器に飽和水性重炭酸ナトリウム(5.0mL)ですすぎ入れた。この二相混合物を撹拌し、その相を分離し、そしてその有機抽出物を水(3.2mL)および飽和塩化ナトリウム(3.2mL)で洗浄した。その有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてロータリーエバポレーションにより濃縮乾固させて1eを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0571】
ガラス製反応器に、鉄粉(<10ミクロン、0.30g mmol)を入れ、その後、酢酸(1.6mL)および無水酢酸(0.72mL)を入れた。この反応器の内容物を、気泡の発生が観察されるまで減圧下で保持することにより、このスラリーを脱気し、そして窒素を充填した(3サイクル)。この混合物を115〜120℃で2時間加熱し、そして40℃まで冷却した。酢酸イソプロピル(2.0mL)中の、前の工程からの化合物1eを、30分間かけて添加した。この添加が完了したら、その温度を45〜65℃まで上昇させ、そしてこの混合物を約2時間熟成させた。珪藻土(1.0g)の酢酸イソプロピル(2.0mL)中のスラリーを添加し、その後、トルエン(2.0mL)を添加した。このスラリーをブフナー漏斗で熱時濾過し、そしてこの反応器およびフィルターケーキを温酢酸イソプロピル(3×1.8mL)で洗浄した。その濾液を反応器に移し、そしてこの溶液を0.5%の水性塩化ナトリウム(4.2mL)で洗浄した。水(3.1mL)をこの反応器に添加し、そしてこの混合物を約5℃まで冷却した。そのpHを、50wt%の水性水酸化ナトリウムの添加により7〜9に調整した。分離後に、その有機抽出物を室温まで温め、そして水性1%(w/w)塩化ナトリウムNaCl(3.6mL)で洗浄した。その有機抽出物をフラスコに排出し、そして無水硫酸ナトリウム(約0.8g)で乾燥させ、珪藻土で濾過し、そして100mmHgおよび45℃の水浴でおよそ4mLまで濃縮した。この熱溶液を、酢酸イソプロピルですすぎながら反応器に戻して、およそ5.2mLの最終体積を得た。この溶液を撹拌しながら50℃までさらに加熱し、約35℃まで冷却し、そして純粋な1f(0.006g)の種結晶を加えた。ヘプタン(9.6mL)を約4時間かけて添加し、この溶液を約10℃まで冷却し、そしてその生成物を濾過により単離した。そのフィルターケーキをヘプタン中33.3%のiPAc(4.0mL)で洗浄し、そして40℃の真空オーブン内で窒素を流しながらおよそ24時間乾燥させた。幾何異性体の混合物(およそ94:6の比)である化合物1fを単離した。多いほうの異性体:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.96 (s, 1H), 8.04 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.97 (tt, J = 9.2, 2.2 Hz, 1H), 6.40 - 6.31 (m, 2H), 1.97 (s, 3H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 168.37, 162.04 (dd, J = 245.1, 13.9 Hz), 154.47, 143.63, 139.45, 139.40 - 139.18 (m), 135.99, 129.44, 120.66, 113.80, 111.23 - 109.68 (m), 101.77 (t, J = 26.0 Hz), 23.49。
(S)−N−(1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)アセトアミド(1g)の合成
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
触媒溶液の調製: フラスコに[IrCl(cod)((S)−segphos)](110mg)を入れ、そしてその内部雰囲気をN
2で置き換えた。EtOAc(200mL)をこのフラスコに添加し、そしてこの混合物を、触媒の固体が溶解するまで撹拌した。
【0573】
ステンレス鋼製のオートクレーブに、化合物1f(1.0mg)を入れた。EtOAc(16mL)、その後、上で調製した触媒溶液(4.0mL、0.001当量)を、このオートクレーブに入れた。H
2でパージした後に、このオートクレーブに3MPa(≒435psi)のH
2を入れた。この混合物を約130℃で約6時間撹拌し、そして室温まで冷却し、そしてH
2を排気した。この反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=1/4〜1/1)により精製して、1gを得た。1H NMR (400 MHz, CD2Cl2): δ 7.70 ( d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.68 (tt, J = 9.2, 2.4 Hz, 1H), 6.64 -6.58 (m, 2H), 6.49 (brd, J = 8.0 Hz, 1H), 5.74 (ddt, J = 8.0, 7.2, 6.4 Hz, 1H), 3.10 (dd, J = 13.6, 6.4 Hz, 1H), 2.99 (dd, J = 13.6, 7.2 Hz), 1.95 (s, 3H)。13C NMR (100 MHz, CD2Cl2): δ 169.5, 163.3 (dd, J = 246.0, 12.9 Hz), 159.1, 143.6, 141.4 (t, J = 9.1 Hz), 140.7, 129.1, 119.9, 112.9 (m), 102.6 (t, J = 25.1 Hz), 53.0, 41.3, 23.6。19F NMR (376 MHz, CD2Cl2): δ -111.3 (m)。
1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−オン(XI)からの(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII)の合成、方法1
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
【0574】
ガラスで裏打ちした反応器に、イソプロピルアミン(約18g)およびトリエタノールアミン(3.8g)を入れた。水(231mL)を添加し、そしてそのpHを、濃塩酸の添加により約7.5に調整した。緩衝溶液の一部(23mL)を除去した。トランスアミナーゼ酵素(2.5g)をこの反応器に、緩衝溶液(12mL)中の懸濁物として添加し、その後、ピリドキサールリン酸一水和物(50mg)を、緩衝溶液(12mL)中の懸濁物として添加した。XI(1.0g)のジメチルスルホキシド(23mL)中の溶液をこの反応器に添加し、そしてこの混合物を、この溶液に窒素を絶えずスパージしながら約35℃で約48時間加熱した。この反応混合物を約20℃まで冷却し、その未精製アミンを濾過により除去した。そのフィルターケーキを水(3×7.7mL)で洗浄し、そしてその生成物を、窒素を流しながら約60℃で減圧下で乾燥させて、VIIIを得た。
1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−オン(XI)からの(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII)の合成、方法2
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
ステンレス鋼製反応器に、XI(1.0g)およびp−トルエンスルホン酸(0.49g)を入れた。アンモニア(メタノール中7M、3.7mL)を添加し、そしてこの容器を密封し、そして約60℃で約18時間加熱した。この混合物を約20℃まで冷却し、そして約30分間スパージして、過剰なアンモニアを除去した。ジアセタト[(R)−5,5’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール]ルテニウム(II)(0.10g)のメタノール(0.5mL)中の溶液を反応器に添加し、これを密封し、そして約60℃で水素雰囲気下(400psi)でさらに6〜10時間加熱した。約20℃まで冷却して、この混合物をシリカのプラグで、さらなるメタノール(5.0mL)ですすぎながら濾過した。その濾液をロータリーエバポレーションにより濃縮して、VIIIを得た。
実施例1c: (S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VIII)のラセミ化による1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(X)の調製
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
【0576】
バイアルに、酢酸亜鉛(25mol%)、エナンチオ富化したVIII(1.0g、92:8のエナンチオマー比)、トルエン(10mL)、および2−ホルミルピリジン(5mol%)を入れた。このバイアルを約60℃まで温め、そして約4時間撹拌した。
実施例2: (S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VI)の調製
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
【0577】
ガラスで裏打ちした反応器に、(S)−1−(3,6−ジブロモピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(R)−マンデル酸塩(VIII−03)(1.0g)、3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン(IX)(約0.3g)、およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(約0.39g)を入れた。この反応器を排気し、そして窒素でパージして、不活性にした。この反応器に、2−メチルテトラヒドロフラン(6.4kg)およびトリエチルアミン(0.92kg 5.0当量)を添加した。この反応混合物を、HPLC分析によりこの反応が完了したとみなされるまで約65〜75℃で撹拌した。約30〜40℃まで冷却して、この反応混合物を別の反応器に出し、そしてその親反応器を2−メチルテトラヒドロフラン(4.6g)ですすぎ、そして得られた溶液を受容反応器に移した。この反応器に水(5.0g)を添加し、そしてこの二相混合物を約30〜40℃で約30分間撹拌した。撹拌を止め、そしてこの混合物を30分間層分離させた。下の水層を廃棄し、そして残りの有機溶液を約15時間保持した。N−アセチル−L−システイン(196g)および水酸化ナトリウム(0.80g)の水(11.8g)中の溶液を調製した。この反応器に、このN−アセチル−L−システイン溶液のおよそ半分(6.7g)を添加した。この混合物を約55〜65℃で約30分間撹拌した。その温度を約30〜40℃に調整し、そして撹拌を止めた。約30分が経過した後に、下の水相を廃棄した。残りのアルカリ性のN−アセチル−L−システイン溶液(5.4kg)を添加し、そしてこの混合物を、撹拌しながら約55〜65℃まで加熱し、次いで約30分間保持した。その温度を約30〜40℃に調整し、そして撹拌を止めた。約30分が経過した後に、下の水相を廃棄した。この反応器に、塩化ナトリウム(0.26g)の水(4.9g)中の溶液を添加し、そしてこの混合物を約30〜40℃で約30分間撹拌した。撹拌を止め、そしてその二相混合物を約30分間層分離させた。下の水層を廃棄し、そしてその内容物を約15〜25℃まで冷却し、次いで約16時間保持した。この混合物を約55〜65℃で濃縮した。濃縮した溶液を約30〜40℃まで冷却し、そしてヘプタン(3.4kg)を約2時間かけて添加した。得られたスラリーを約20℃まで冷却し、そして約20時間熟成させ、そして濾過した。そのフィルターケーキを2−メチルテトラヒドロフラン/ヘプタン(1:1v/v,2mL)で洗浄し、そしてその固体を約40℃の減圧オーブン内で乾燥させて、(S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VI))を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.05 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.01 (tt, J = 9.5, 2.4 Hz, 1H), 6.97 - 6.84 (m, 2H), 4.41 (dd, J = 8.5, 5.2 Hz, 1H), 3.20 (s, 3H), 2.93 (dd, J = 13.3, 5.2 Hz, 1H), 2.79 (dd, J = 13.3, 8.5 Hz, 1H), 1.99 (s, 2H), 1.68 (s, 6H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 162.25, 162.00 (dd, J = 245.2, 13.4 Hz), 143.88 (t, J = 9.4 Hz), 141.09, 139.72, 127.51, 120.08, 112.58 - 112.12 (m), 101.45 (t, J = 25.7 Hz), 87.94, 84.25, 57.24, 55.90, 42.57, 34.99, 22.19。
実施例2a: 3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン(IX)の調製
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
【0578】
メタンスルフィン酸ナトリウム(418.1g)、酢酸銅(II)(26.6g)、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA、34.0g)、および酢酸イソプロピル(2100mL)を反応器に添加し、そしてこの懸濁物を20〜25℃で撹拌した。3−クロロ−3−メチルブタ−1−イン(3−CMB、300g)をゆっくりと添加して、約20〜25℃の一定温度を維持した。次いで、この反応混合物をこの反応が完了するまで、この反応が完了するまで約30℃まで加熱した。この混合物を約20℃まで冷却し、そして5%の水性硫酸(600mL)で2回洗浄した。次いで、合わせた水層を酢酸イソプロピル(600mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層を水(600mL)で洗浄した。次いで、その生成物を、酢酸イソプロピル(900mL)およびn−ヘプタン(1.8kg)からの約0℃での結晶化により単離した。次いで、その湿ったケーキを冷n−ヘプタンで洗浄して、IXを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 3.61 (s, 1H), 3.07 (s, 3H), 1.55 (s, 6H);
13C NMR (100 MHz, DMSO) δ 82.59, 77.76, 56.95, 34.95, 22.77。
実施例3a: リチウム(Z)−2,2,2−トリフルオロ−1−(3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)エタン−1−オーレート(3a)からの(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(XV)の調製
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール(3b)の合成
【0579】
反応器に3a(1.0g)およびAcOH(4.2ml)を入れ、そして得られた溶液を約20℃に調整した。ヒドラジン水和物(0.29g、1.4当量)を、約60分間かけて約17〜25℃で添加し、そしてこの反応混合物を約20〜25℃で約2時間撹拌し、約30分間かけて約45〜50℃まで温め、そして約50℃で一晩熟成させた。水(5mL)を約50℃でゆっくりと添加し、そして5mLの水の添加後、生成物が晶出し始めた。さらに5mLの水を約50℃で添加し、そしてこのスラリーを約1時間で約20℃まで冷却し、そして約20℃で一晩保持した。その固体を濾過し、水(4×3mL)で洗浄し、そして減圧下で約30℃で乾燥させて、3bを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 2.99 (dd, J = 17.0, 6.1 Hz, 1H), 2.89 - 2.78 (m, 1H), 2.14 (dddd, J = 9.1, 7.9, 3.6, 2.5 Hz, 2H), 1.13 (td, J = 7.8, 5.1 Hz, 1H), 0.36 - 0.26 (m, 1H)。
(3bS,4aS)−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール(3c)の単離
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
【0580】
3b(1.0g)のキラル精製を、8×50mmの擬似移動床(simulated moving bed)(SMB)クロマトグラフィーシステムおよびChiralpak IG(20μの粒子サイズ)固定相を使用して、アセトニトリルを移動相として使用して達成し、3cを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.00 (dd, J = 17.0, 5.7 Hz, 1H), 2.90 - 2.77 (m, 1H), 2.21 - 2.05 (m, 2H), 1.13 (td, J = 7.8, 5.1 Hz, 1H), 0.35 - 0.27 (m, 1H)。
(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(XV)の合成
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
反応器に、水(7mL)およびCuCl
2・2H
2O(0.09g、0.1当量)を入れた。この反応器に、ピリジン(0.42g、1当量)および3cを添加した。tert−ブチルヒドロペルオキシド(水中70%、5.5g、8当量)を約0.5時間かけて添加した。この反応混合物を約20℃で約2.5日間撹拌し、そしてメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(2.5mLの水中0.73g)でクエンチした。クエンチした反応混合物を酢酸イソプロピル(20mL)で抽出し、そしてその水層を酢酸イソプロピル(2.0ml)で逆抽出した。その有機層を合わせ、そしてエチレンジアミン四酢酸(EDTA)水溶液(10mlの水中0.16gのEDTA)で洗浄し、その水層を落とし、そしてその有機層をEDTA水溶液(20mlの水中0.015gのEDTA)でさらに洗浄した。洗浄した有機層を濃縮乾固させた。その残渣に、酢酸イソプロピル(2.0ml)およびヘプタン(2.0mL)を添加した。この溶液に種結晶を入れ、そして約20℃で一晩撹拌し、ヘプタン(2.0mL)でさらに希釈し、そしてこの混合物を濃縮乾固させた。その残渣をヘプタン(4.0mL)に約40℃で懸濁させた。その固体を濾過し、そしてそのフィルターケーキをヘプタン(1.0mL)で洗浄し、そして約40℃で乾燥させて、XVを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 2.84 (dt, J = 6.8, 4.2 Hz, 1H), 2.71 - 2.64 (m, 1H), 1.79 - 1.67 (m, 2H)。
実施例3b: リチウム(Z)−1−((1S,5R)−4,4−ジメトキシ−3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)−2,2,2−トリフルオロエタン−1−オーレート(3d−02)からの(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(XV)の調製
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【0582】
ヒドラジン硫酸塩(0.45g、0.95当量)およびケタールリチウム塩3d−02(1.0g)をエチレングリコール(9.5mL)に溶解させ、そしてこの溶液を約40℃まで約16時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、そして水(9.0mL)を添加した。反応物をガラス濾過器で濾過し、そしてその濾液を集め、そしてこの受容フラスコに水(10mL、2回)を添加した。スラリーを氷水浴内で約5時間冷却し、そして濾過した。固体を氷水(10mL、2回)で洗浄し、液体を除去し(deliquored)、そして乾燥させて、XVを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 11.83 (bs, 1H), 2.93 - 2.77 (m, 1H), 2.77 - 2.58 (m, 1H), 1.86 - 1.57 (m, 2H)。
19F NMR (376 MHz, CDCl
3) δ -61.69。
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ 188.56, 144.08, 142.92, 121.82, 119.15, 36.28, 31.87, 14.15。
実施例3c: (1S,2S)−2−ヨード−N−メトキシ−N−メチルシクロプロパン−1−カルボキサミド(3f)および1−(4−メトキシベンジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(3i)からの(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(XV)の調製、ならびにそこでの出発物質および/または中間体の調製
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
(1S,2S)−2−ヨード−N−メトキシ−N−メチルシクロプロパン−1−カルボキサミド(3f)の合成
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
出発物質であるヨード酸3eは、3eとシクロプロパンカルボン酸との混合物(デス−ヨード3e)であり、NMRによれば、3e対デス−ヨード3eの2:1のモル比を有する。3e(1.0g)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン−HCl(0.46g)およびカルボニルジイミダゾール(1.72g)のTHF中の混合物を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、CH
2Cl
2で抽出し、そして濃縮して、未精製の3f(1.8g)を得た。この未精製の3fをカラムクロマトグラフィーにより精製して、3fを得た。これは、Weinrebアミド3fとデス−ヨード−3fとの混合物(HPLCによれば約80:20)であった。
1−(4−メトキシベンジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール(3i)の合成
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【0584】
NaH(60%、0.31g、1.1当量)のDMF(7.5mL)中の懸濁物に、3g(1.0g)のDMF(7.5mL)中の溶液を、約3〜7℃で約15分間かけて滴下により添加した。この反応混合物を室温で約1時間撹拌し、そしてPMBCl(1.2g、1.05当量)のDMF(4.2mL)中の溶液を室温で約25分間で滴下により添加した。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、水(17mL)に注ぎ、そしてジエチルエーテル(3×17mL)で抽出した。そのエーテル層を合わせ、そして水(2×17mL)およびブライン(17mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、未精製の3hを得た。未精製の3hをシリカゲル(4.3g)に吸収させ、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5〜25%のEtOAcで溶出)により精製して、3h(1.5g)を得た。
【0585】
ヨードピラゾール3h(1.0g)のTHF(8mL)中の溶液に、i−PrMgCl(エーテル中2M、1.8mL、1.1当量)を、約5℃未満で約10分間かけて滴下により添加した。得られた溶液を約0℃で約70分間撹拌し、そして2−メトキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(970mg、1.81当量)を約6℃未満で添加した。この反応混合物を室温まで温め、飽和NH
4Cl(20mL)の添加によりクエンチし、そしてEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NH
4Cl(10mL)で洗浄し、そして濃縮して未精製油状物にし、これを、前のバッチ(1.1gの3hを使用して調製)から得られた未精製油状物と合わせ、シリカゲル(6g)に吸収させ、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(5〜40%のEtOAc/ヘキサンで溶出)により精製した。ボロネート3iが得られた。
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 7.60 (s, 1 H), 7.23-7.19 (m, 2 H), 6.90-6.85 (m, 2 H), 5.25 (s, 2 H), 3.81 (m, 3 H), 1.29 (s, 12 H)。
(1R,2S)−N−メトキシ−2−(1−(4−メトキシベンジル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−メチルシクロプロパン−1−カルボキサミド(3j)の合成
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
【0586】
未精製ヨウ化物3f(1.0g)、ボロネート3i(約2.2g)、CsF(4.5当量)、Pd(OAc)
2(0.1当量)、およびPPh
3(0.5当量)のDMF(58mL)中の混合物を、N
2を吹き込むことにより脱気し、そして約87℃で約15時間加熱した。この反応混合物を水で希釈し、MTBEで抽出し、濃縮し、そして未精製生成物をクロマトグラフィーにより精製して、3jを得た。
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 7.18-7.14 (m, 3 H), 6.86-6.82 (m, 2 H), 5.24-5.08 (m, 2 H), 3.77 (s, 3 H), 3.63 (s, 3 H), 3.05 (s, 3 H), 2.37-2.32 (m, 1 H), 1.50-1.42 (m, 1 H), 1.32-1.21 (m, 2 H)。
(3bS,4aR)−1−(4−メトキシベンジル)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(3k)の合成
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【0587】
化合物3j(1.0g)を、調製したばかりのLDA(3.3当量、次いで0.7当量)で約−67℃で約2.5時間処理した。この反応混合物を飽和NH
4Cl(12.5mL)でクエンチし、そしてMTBE(63mL)で希釈した。その有機層をブラインで洗浄し、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、3kを得た。
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 7.36-7.33 (m, 2 H), 6.86-6.83 (m, 2 H), 5.28 (s, 2 H), 3.78 (s, 3 H), 2.73-2.65 (m, 1 H), 2.60-2.53 (1 H), 1.70-1.61 (m, 2 H)。
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(XV)の合成
【0588】
3k(1.0g)およびTFA(5mL)の混合物を約75℃で約3時間加熱し、そして濃縮した。その残渣をDCM(50mL)に溶解させ、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄し、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、XVを得た。
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 2.86-2.80 (m, 1 H), 2.68-2.63 (m, 1 H), 1.77-1.65 (m, 2 H)。
実施例3d: 2−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン(3l)のキニーネでの分割
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0589】
フラスコに、3l(1.0g)、アセトン(2.5ml)、およびキニーネ(1.7g、0.65当量)を入れた。この混合物を約15〜25℃で約18時間撹拌し、そしてその固体を濾過により単離し、そしてアセトンで洗浄して、キニーネ塩3nを得た。
実施例4a: (3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロ−5H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5−オン(XV)からの2−((3bS,4aR)−5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XIV)の調製
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【0590】
アセトニトリル(5体積)を、XV(1.0g)を含む反応器に添加した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.80g、1.25当量)を約0℃で添加した。ブロモ酢酸エチル(0.91g、1.1当量)を約0℃で約1時間かけて添加した。この反応物を約5℃で約30分間撹拌し、そして約10℃まで温めた。この反応物を、HPLCにより決定される場合に完了するまで撹拌し、約20℃まで温め、そしてMTBE(2体積)および飽和NaCl(6体積)で抽出した。その水層を除去し、そしてその有機相を濃縮し、そしてEtOH(3体積)で希釈した。この反応物を、約20℃でH
2O(7.8体積)の添加により結晶化させた。この混合物を約2時間かけて約5℃まで冷却し、そして約5℃で約0.5時間維持した。この混合物を約5℃で濾過し、そして冷水(4体積)で洗浄した。その生成物を約40℃で減圧下で乾燥させて、XIVを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.97 (s, 2H), 4.31 - 4.17 (m, 2H), 2.77 (dddd, J = 6.4, 5.2, 2.9, 2.3Hz, 1H), 2.65 - 2.55 (m, 1H), 1.74 - 1.64 (m, 2H), 1.34 - 1.19 (m, 5H), 0.94 - 0.84 (m, 1H)。
実施例4b: (1R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン(4a)からの2−((3bS,4aR)−5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XIV)の調製
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
(1R,5R)−2,2−ジメトキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オール(4b−02)の合成
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【0591】
水酸化カリウム(KOH)(2.2g、3.50当量)および無水メタノール(13mL)を反応器に添加し、そしてこの反応混合物を約55℃まで温め、そしてKOHの固体が完全に溶解するまで撹拌した。この混合物を約0〜6℃に調整し、そして化合物4a(1.0g)を、その内部温度を6℃以下に維持しながらゆっくりと添加した。この反応混合物を約0〜6℃で約45分間撹拌した。ジアセトキシヨードベンゼン(PhI(OAc)
2、5.0g、1.5当量)を、その内部温度を6℃以下に維持しながら約2時間かけて添加した。この反応混合物を約0〜6℃で1時間未満撹拌した。水(10g)およびヘプタン(10mL)をこの反応混合物に添加し、そしてその二相物質を約19〜25℃で30分間未満撹拌した。その水層を分離し、そしてヘプタン(10mL)で洗浄した。合わせた有機層をメタノールの水溶液(MeOH、10mL)および水(5g)で2回抽出した。合わせた水層を減圧下で濃縮した。この水層をDCMで2回(15mLおよび5mL)抽出した。合わせた有機層を濃縮し、そして減圧下で乾燥させた。未精製の化合物4b−02が得られた。
1H NMR (600 MHz, CDCl
3): δ 3.98 (d, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.25 (s, 3H), 2.40 (s, 1H), 2.21 (m, 1H), 1.78 (d, 1H), 1.48 (m, 1H), 1.38 (m, 1H), 0.83 (q, 1H), 0.58 (m, 1H)。
13C NMR (150 MHz, CDCl
3): δ 110.91, 72.19, 51.18, 49.02, 34.08, 21.66, 14.75, 8.37。
(1R,5R)−2,2−ジメトキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン(4c−02)の合成
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【0592】
塩化オキサリル(0.96g、1.20当量)およびジクロロメタン(10mL)を反応器に添加し、そしてこの混合物を約−78℃まで冷却した。ジメチルスルホキシド(DMSO、1.2g、2.4当量)を、その内部温度を約−60℃未満に維持しながら約30分間かけて添加した。約5分間撹拌した後に、化合物4b−02(1.0g)のジクロロメタン(6mL)中の溶液を、その内部温度を約−60℃未満に維持しながら約30分間かけて添加し、そしてこの反応混合物を約−60℃で約20分間撹拌した。トリエチルアミン(TEA、3.1g、4.8当量)を約−60℃で約40分間かけて添加し、そしてこの反応混合物を約10〜20℃まで温めた。水(15g)を添加し、そしてその二相物質を約10〜20℃で約30分間撹拌した。相分離後、その水層をジクロロメタン(10mL)で逆抽出した。合わせた有機層を、蒸留物が観察されなくなるまで濃縮した。その残渣にMTBE(1mL)を添加し、濾過し、そしてエバポレートして、未精製の化合物4c−02を得た。
1H NMR (600 MHz, CDCl
3): δ 3.45 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 2.79 (ddd, 1H), 2.30 (d, 1H), 1.73 (td, 1H), 1.63 (m, 1H), 0.96 (m, 1H), 0.25 (td, 1H)。
13C NMR (150 MHz, CDCl
3): δ 207.75, 102.13, 50.93, 50.50, 38.87, 19.15, 9.30, 8.56。
リチウム(Z)−1−((1S,5R)−4,4−ジメトキシ−3−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−イリデン)−2,2,2−トリフルオロエタン−1−オーレート(3d−02)の合成
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
反応器に、化合物4c−02(1.0g)、トリフルオロ酢酸エチル(CF
3COOEt、0.91g、1.0当量)およびテトラヒドロフラン(THF、0.5mL)を入れ、そしてこの反応混合物を約−10〜0℃まで冷却した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1Mの溶液(LiHMDS、7.0mL、1.10当量)を、その内部温度を約0℃未満に維持しながら約40分間かけて添加した。この反応混合物を、この反応が完了するまで約−10〜0℃で約2時間撹拌した。その後、この反応混合物を約20℃まで温め、その後、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE、10mL)および水(10g)を入れた。約30分間撹拌した後に、その有機層を分離し、そしてその水層をMTBE(6mL)とTHF(4mL)との混合物で2回逆抽出した。合わせた有機層を、蒸留物が観察されなくなるまで濃縮した。この未精製固体に、THF(3mL)およびヘプタン(15mL)を約20℃で添加し、そしてこの反応混合物を約0℃まで冷却し、そして約1時間撹拌した。得られたスラリーを濾過し、そして湿ったケーキをヘプタン(7g)で洗浄し、そして減圧下で約40℃で乾燥させて、化合物3d−02を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6): δ 3.31 (s, 3H), 3.27 (s, 3H) 2.01 (m, 1H), 1.42 (td, 1H), 0.96 (m, 1H), 0.08 (q, 1H). (600 MHz, CDCl
3 with THF) δ 3.44 (s, 3H), 3.24 (s, 3H), 2.26 (m, 1H), 1.48 (m, 1H), 1.04 (q, 1H), 0.25 (m, 1H)。
13C NMR (150 MHz, DMSO-d
6): 193.20, 120.78, 118.86, 105.53, 104.04, 50.66, 49.86, 17.34, 16.20, 13.78。
2−((3bS,4aR)−5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XIV)の合成
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【0594】
化合物3d−02(1.0g)、ヒドラジノ酢酸エチル塩酸塩(EHA・HCl、0.60g、1.0当量)および無水エタノール(EtOH、15mL)を反応器に添加し、そしてこの反応混合物を約0〜5℃まで冷却した。硫酸(H
2SO
4、0.19g、0.50当量)を、その内部温度を約5℃未満に維持しながら添加した。オルトギ酸トリエチル(0.86g、1.50当量)を添加し、そしてこの反応混合物を約0〜5℃で約15時間撹拌した。この反応混合物を約20〜25℃まで温め、そして水(30g)を約15分間かけて添加した。その内容物を約0〜5℃まで冷却し、そして約1時間撹拌した。そのスラリーを濾過し、そして湿ったケーキを水(5g)で洗浄し、そして減圧下で約45℃で乾燥させて、XIVを得た。
1H NMR (600 MHz, CDCl
3): δ 4.97 (s, 1H), 4.23 (qd, 2H), 2.77 (quint, 1H), 2.60 (quint, 1H), 1.69 (m, 2H), 1.28 (t, 3H)。
13C NMR (150 MHz, CDCl
3): δ 187.14, 165.98, 143.35, 143.12, 121.37, 119.59, 62.34, 51.83, 35.35, 31.72, 14.00, 13.73。
実施例4c: 2−((3bS,4aR)−5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XIV)を形成するための2−(5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XVII)の速度論的分割
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
【0595】
化合物XVII(1.0g)、(R)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジン(0.0.05g、0.05当量)、およびテトラヒドロフラン(11.9g)を合わせ、そして約0〜5℃まで冷却した。ボランジメチルスルホキシド錯体(0.14g、0.55当量)のテトラヒドロフラン(0.67g)中の溶液をこの混合物に添加し、そしてこの混合物を約0〜5℃で、この反応が完了したとみなされるまで撹拌した。メタノール(1mL)をこの混合物に約0〜5℃で約1時間かけて添加し、そしてこの混合物を約15〜25℃に調整した。この混合物を減圧下で濃縮し、そしてテトラヒドロフラン(2.7g)と合わせた。この混合物を4−ジメチルアミノピリジン(0.18、0.44当量)および無水コハク酸(0.30g、0.87当量)と合わせ、そしてこの反応が完了したとみなされるまで約15〜25℃で撹拌した。この混合物をtert−ブチルメチルエーテル(5.2g)と合わせ、そして1Mの水性HCl(6.7g)で、5wt%の水性炭酸カリウム(6.7gずつ)で2回、および5wt%のaq.塩化ナトリウム(6.7g)で洗浄した。その有機物を減圧下で濃縮して油状物にし、これをジクロロメタン(0.1g)に溶解させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(2.0gのシリカゲル、酢酸エチル:ヘキサンの20:80〜80:20の勾配)により精製した。合わせた画分を減圧下で濃縮して、XIVを得た。
実施例4d: (1R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン(4a)の調製
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
【0596】
4−トシルオキシシクロヘキサノン(50mg)、(8α,9S)−6’−メトキシシンコナン−9−アミン三塩酸塩(16mg)、トリフルオロ酢酸(28μL)、酢酸リチウム(49mg)、水(3.4μL)、および2−メチルテトラヒドロフラン(0.75mL)をバイアル内で合わせた。この混合物を、この反応が完了するまで約20℃で撹拌した。4aを、減圧蒸留により単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ2.05 (m, 5H), 1.74 (m, 1H), 1.18 (m, 1H), 0.91 (m, 1H)。
実施例5: (1R,5R)−2,2−ジメトキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オール(4b−02)からの2−((3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸エチル(5h)の合成
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
(1R,5R)−スピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−3−オール(5d)の合成
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
【0597】
ケタールアルコール4b−02(1.0g)、エタンジチオール(0.91g)、MeCN(7.5ml)およびBiCl
3(0.30g)の混合物を室温で一晩撹拌した。その固体を濾過により除去し、そしてその濾液を濃縮し、そしてその残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムによりさらに精製して、2つの異性体を得た。多いほうの生成物:
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.82 (ddt, J = 6.1, 1.3, 0.6 Hz, 1H), 3.41 - 3.32 (m, 2H), 3.31 -3.23 (m, 1H), 3.14 - 3.06 (m, 1H), 2.71 (s, 1H), 2.33 (dddd, J = 14.0, 6.2, 4.8, 1.4 Hz, 1H), 2.00 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 1.79 - 1.72 (m, 1H), 1.54 - 1.46 (m, 1H), 1.04 (dt, J = 5.1, 3.9 Hz, 1H), 0.63 - 0.54 (m, 1H)。少ないほうの生成物:
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.83 (q, J = 9.1 Hz, 1H), 3.43 - 3.34 (m, 2H), 3.33 - 3.25 (m, 2H), 2.35 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.18 (ddd, J = 12.7, 6.7, 0.4 Hz, 1H), 1.84 (ddd, J = 8.1, 6.3, 3.7 Hz, 1H), 1.60 - 1.51 (m, 1H), 1.43 - 1.35 (m, 1H), 0.65 (tdt, J = 8.1, 5.9, 0.8 Hz, 1H), 0.57 (dddd, J = 5.9, 4.2, 3.7, 0.6 Hz, 1H)。
(1R,5R)−スピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−3−オン(5e)の合成
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
【0598】
乾燥させたフラスコに、ジチオランアルコール5d(1.0g)、CH
2Cl
2(25ml)、無水DMSO(8.5ml)、およびトリエチルアミン(3.5ml)を順番に添加し、そして得られた混合物を室温で約21時間熟成させた。この反応混合物を分液漏斗に移し、CH
2Cl
2(30ml)で希釈し、1MのHCl(25ml)、および水(25ml)で洗浄した。そのCH
2Cl
2層を濃縮して固体にし、そしてEtOAc/n−ヘプタン(0〜20%)の勾配で溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによりさらに精製して、5eを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.57 (dddd, J = 10.5, 5.6, 4.3, 0.5 Hz, 1H), 3.49 - 3.41 (m, 1H), 3.39 - 3.28 (m, 2H), 3.10 (ddd, J = 18.3, 5.6, 2.2 Hz, 1H), 2.29 (d, J = 18.3 Hz, 1H), 1.89 (ddd, J = 8.0, 7.0, 3.9 Hz, 1H), 1.63 (tdd, J = 7.3, 5.6, 4.1 Hz, 1H), 1.05 (tdd, J = 8.0, 6.3, 2.2 Hz, 1H), 0.21 (dt, J = 6.4, 4.0 Hz, 1H)。
リチウム(Z)−2,2,2−トリフルオロ−1−((1R,5S)−3−オキソスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−4−イリデン)エタン−1−オーレート(5f)の合成
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
【0599】
ジチオランケトン5e(1.0g)を含むフラスコに、N
2下で、無水THF(8.8ml)を添加し、そしてこの混合物を約−78℃まで冷却し、その後、LiHMDS(THF中1M、7.4ml)を約5分間かけて添加した。得られた混合物を約−78℃で約0.5時間撹拌し、そしてトリフルオロ酢酸エチル(0.88ml)を添加した。得られた混合物を、約−78℃で約10分間、約0℃で約1時間、および室温で一晩撹拌した。THFを減圧下で除去し、そしてその残渣をn−ヘプタン(約18ml)中で結晶化させた。その固体生成物を濾過により単離し、そしてそのフィルターケーキをn−ヘプタン(4.1ml)ですすぎ、そして約50℃で減圧下で乾燥させて、5fを得た。
1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d3) δ 6.98 (s, 0H), 5.20 (s, 0H), 3.60 - 3.50 (m, 2H), 3.46 - 3.36 (m, 2H), 2.28 - 2.20 (m, 1H), 1.80 (ddd, J = 8.3, 7.2, 4.1 Hz, 1H), 1.39 (s, 1H), 1.03 (ddd, J = 8.3, 6.7, 4.8 Hz, 1H), 0.17 (ddd, J = 4.7, 4.2, 3.6 Hz, 1H)。
(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン](5g)の合成
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
【0600】
ジチオランリチウム塩5f(1.0g)を含むフラスコに、水(10ml)、ヒドラジン水和物(0.88ml)および酢酸(10ml)を添加した。この反応混合物を約35℃で約2時間、そして約55℃で約2時間加熱した。水を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸(20ml)で希釈し、そして約55℃で約0.5時間加熱し、そして室温で一晩保持した。この反応混合物を約65℃で約20時間さらに加熱し、そして冷却し、そしてロタバップにより濃縮して揮発性成分を除去した。その残渣を約0℃の水(50ml)で処理し、そしてその固体残渣を単離し、そして氷冷水(2×10ml)でさらに洗浄した。その固体をさらに乾燥させて、未精製の5gを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.65 - 3.46 (m, 4H), 2.60 (dddd, J = 8.3, 5.6, 4.2, 0.7 Hz, 1H), 2.47 - 2.38 (m, 1H), 1.33 (dddd, J = 8.2, 7.4, 5.7, 0.7 Hz, 1H), 0.66 (dddd, J = 5.7, 4.3, 3.6, 0.7 Hz, 1H)。
(3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−1,3b,4,4a−テトラヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン](5g)からの2−((3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸エチル(5h)の合成
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
【0601】
反応器に、ジチオランピラゾール5g(1.0g)およびTHF(15ml)を入れた。その内容物を約0〜−5℃に調整し、その後、ブロモ酢酸エチル(0.44ml、1.1当量)を添加した。得られた混合物に、NaHMDS(2M、2.0ml、1.1当量)を、シリンジポンプを通して約−2.5〜0℃で約10分間かけて添加し、そしてこの混合物を約3時間保持し、2回目のブロモ酢酸エチル(0.050ml、0.12当量)を添加し、そしてこの混合物を約1時間熟成させた。この反応混合物を過剰な水(2ml)によりクエンチして、5hを形成した。
リチウム(Z)−2,2,2−トリフルオロ−1−((1R,5S)−3−オキソスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−4−イリデン)エタン−1−オーレート(5f)からの2−((3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸エチル(5h)の合成
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
【0602】
100mlのフラスコに、エタノール(5ml)を入れた。その内容物を約0℃まで冷却し、そして塩化アセチル(1.1g、4.0当量)を約10分間かけて添加した。この混合物を約0℃で約20分間、および室温で約20分間撹拌した。この調製したばかりのHClエタノール溶液に、EHA.HCl(0.68g、1.2当量)およびジチオランリチウム塩5f(1.0g)を添加した。この反応混合物を約40℃で約22時間加熱した。エタノールを減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチル(5ml)と水(5ml)との間で分配した。その水層を廃棄し、そしてその有機層を水性NaHCO
3(5%、5ml)およびブライン(5%、5ml)で順番に洗浄し、そして5hをこのEtOAc層中に得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.14 - 4.97 (m, 2H), 4.14 (qd, J = 7.1, 1.0 Hz, 2H), 3.67 - 3.35 (m, 4H), 2.69 (ddd, J = 8.2, 5.6, 4.2 Hz, 1H), 2.44 (ddd, J = 7.2, 5.5, 3.5 Hz, 1H), 1.37 - 1.29 (m, 1H), 1.21 - 1.14 (m, 3H), 0.44 (ddd, J = 5.3, 4.2, 3.6 Hz, 1H)。
(1R,5R)−スピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−3−オン(5e)からの2−((3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸エチル(5h)の合成
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
【0603】
5e(756mg)を容器に入れ、そして2−メチルテトラヒドロフラン(7.6mL)に溶解させた。この溶液に、トリフルオロ酢酸エチル(0.57g)を入れ、そして得られた溶液を約0℃まで冷却した。リチウムヘキサメチルジシラジド(THF中1.0Mの溶液、4.5g)を約60分間かけて加え、そして反応物を完了するまで撹拌した。硫酸(2.0g)の水(5.6mL)中の溶液を入れ、次いでこの反応物を約20℃まで温め、そして約20分間撹拌した。層を分離し、そして水層を2−メチルテトラヒドロフラン(5.3mL)で2回抽出した。合わせた有機層を約0.4mLまで濃縮し、そしてN,N−ジイソプロピルアミン(0.5g)を加えた。生成物を、ヘプタン(11ml)の添加により晶出させた。そのスラリーを濾過し、そしてそのフィルターケーキをヘプタンで洗浄し、次いで徹底的に液体を除去し、そして乾燥させて、5f−01を得た。
1H NMR (400 MHz, アセトニトリル-d
3) δ 7.84 (m, 2H), 3.58 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 3.47 - 3.27 (m, 4H), 2.20 (s, 1H), 1.81 - 1.68 (m, 1H), 1.24 (dd, J = 6.5, 0.6 Hz, 12H), 0.99 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 0.13 (s, 1H)。
【0604】
塩化アセチル(1.02g)を、エタノール(5.0mL)を含む冷却した反応容器に約0℃で加え、次いで約20℃まで温め、そして約30分間撹拌した。別の容器内で、5f−01(1.00g)、ヒドラジノ酢酸エチル塩酸塩(0.48g)、および塩化リチウム(0.39g)を合わせ、そして上記塩化アセチル/エタノール溶液をこの混合物に加え、その後、トリエチルオルトホルメート(1.16g)を加えた。この混合物を約45℃まで加熱し、そして反応が完了するまで撹拌した。次いで、この反応物を2体積に濃縮し、そしてジクロロメタン(5.0mL)を添加し、その後、水(5.0mL)を添加した。層を分離し、そして有機層を5wt%の水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、その後、10wt%の水性塩化ナトリウムで洗浄して、5hのジクロロメタン中の溶液を得、これをその後の工程に持ち越した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 5.27 - 4.79 (m, 2H), 4.14 (qd, J = 7.1, 1.1 Hz, 2H), 3.70 - 3.42 (m, 4H), 2.68 (dtd, J = 8.0, 6.4, 5.9, 4.4 Hz, 1H), 2.44 (ddd, J = 7.2, 5.5, 3.6 Hz, 1H), 1.32 (ddd, J = 8.2, 7.2, 5.4 Hz, 1H), 1.18 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.44 (dt, J = 5.4, 3.9 Hz, 1H);
13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 167.14, 148.36, 133.80 (q, J = 38.3 Hz), 128.77 (m), 121.54 (q, J = 268.4 Hz), 65.33, 61.79, 51.14, 41.30, 40.98, 40.49, 23.57, 15.52, 14.33;
19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ -60.31。
(1R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン(4a)からの(1R,5R)−スピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−3−オン(5e)からの(1R,5R)−スピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,2’−[1,3]ジチオラン]−3−オン(5e)の合成
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
【0605】
亜硝酸tert−ブチル(1.31g)を、4a(1.00g、1.0当量)およびテトラヒドロフラン(5.0mL)を含む容器に約20℃で入れた。カリウムtert−ブトキシド(6.1g、テトラヒドロフラン中1.7M)を、30分間より長時間かけて加えた。次いで、この混合物を、この反応が完了するまで撹拌した。この反応を水性クエン酸(10.00gの水中2.00g)でクエンチし、そしてジクロロメタン(10.0mL、3回)で抽出した。この溶液を部分的に濃縮し、そして生成物を、ヘプタン(6.0mL)の添加により単離した。そのスラリーを濾過し、そしてそのフィルターケーキをヘプタン(2.0mL)で洗浄し、次いで徹底的に液体を除去して、4dを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.26 (s, 1H), 2.73 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 2.63 (ddd, J = 18.6, 5.3, 2.0 Hz, 1H), 2.17 - 2.01 (m, 2H), 1.34 (dddd, J = 9.2, 7.1, 4.9, 2.0 Hz, 1H), 0.77 (td, J = 4.6, 3.4 Hz, 1H)。
【0606】
1,2−エタンジチオール(0.41g)を、4d(0.50g、4.0mmol)の氷酢酸(2.5mL)中の溶液を含む容器に約20℃で入れた。パラ−トルエンスルホン酸一水和物(0.15g)を添加し、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで撹拌した。生成物を、水(2mL)の添加により単離した。そのスラリーを濾過し、そしてそのフィルターケーキを水で洗浄し、次いで徹底的に液体を除去して、5iを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.93 (s, 1H), 3.63 - 3.51 (m, 2H), 3.51 - 3.42 (m, 1H), 3.39 - 3.31 (m, 1H), 2.83 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.59 - 2.52 (m, 1H), 1.87 (ddd, J = 8.0, 6.2, 3.7 Hz, 1H), 1.65 (dddd, J = 7.7, 6.2, 5.2, 3.9 Hz, 1H), 0.93 (tdd, J = 7.6, 5.5, 1.7 Hz, 1H), 0.02 (dt, J = 5.5, 3.8 Hz, 1H)。
【0607】
パラ−トルエンスルホン酸(0.90g)を、5i(0.50g、2.5mmol)のメチルエチルケトン(2.5mL)および水(2.5mL)中の懸濁物を含む容器に入れた。この混合物を、この反応が完了するまで約85℃で撹拌した。生成物をこの反応混合物から、約20℃まで冷却し、水(2.50mL)を添加し、そして約0℃まで冷却することにより単離した。そのスラリーを濾過し、そしてそのフィルターケーキを水で洗浄し、次いで徹底的に液体を除去して、5eを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 3.55 - 3.37 (m, 3H), 3.28 - 3.13 (m, 1H), 3.03 (ddd, J = 18.5, 5.6, 2.2 Hz, 1H), 2.20 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 1.84 (ddd, J = 8.0, 7.0, 3.8 Hz, 1H), 1.66 (tdd, J = 7.2, 5.6, 4.1 Hz, 1H), 1.03 (tdd, J = 7.9, 5.9, 2.1 Hz, 1H), 0.06 (dt, J = 6.0, 4.0 Hz, 1H)。
実施例6: 2−((3bS,4aR)−5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XIV)からの2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(VII)の調製
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
2−((3bS,4aR)−5−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(XIV)からの2−((3bS,4aR)−3−(トリフルオロメチル)−4,4a−ジヒドロスピロ[シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−5,2’−[1,3]ジチオラン]−1(3bH)−イル)酢酸エチル(5h)の合成
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
ジクロロメタン(27g)を、XIV(1.0g)を含む反応器に添加し、そして約10℃まで冷却した。これに1,2−エタンジチオール(0.18g、1.2当量)を添加した。これに三フッ化ホウ素酢酸錯体(3.3g、2.5当量)を約25分間かけて添加し、そしてこの反応混合物を、完了するまで約20℃で撹拌した。塩化カルシウム二水和物(0.80g、0.78当量)の、0.10Nの塩酸(16g)中の溶液を約10℃で約1時間かけて添加し、そしてこの混合物を約20℃で約90分間撹拌した。その有機層を水(8g)および重炭酸ナトリウム溶液(5wt/wt%)で順番に洗浄した。その有機層を濃縮して、5hを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 5.27 - 4.79 (m, 2H), 4.14 (qd, J = 7.1, 1.1 Hz, 2H), 3.70 - 3.42 (m, 4H), 2.68 (dtd, J = 8.0, 6.4, 5.9, 4.4 Hz, 1H), 2.44 (ddd, J = 7.2, 5.5, 3.6 Hz, 1H), 1.32 (ddd, J = 8.2, 7.2, 5.4 Hz, 1H), 1.18 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.44 (dt, J = 5.4, 3.9 Hz, 1H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 167.14, 148.36, 133.80 (q, J = 38.3 Hz), 128.77 (m), 121.54 (q, J = 268.4 Hz), 65.33, 61.79, 51.14, 41.30, 40.98, 40.49, 23.57, 15.52, 14.33。
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -60.31。
2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸エチル(VII−A)の合成
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
ジクロロメタン(26g)を、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH、2.4g、3.1当量)を含む反応器に添加し、そして約−10℃まで冷却した。これに70%のフッ化水素酸/ピリジン錯体(1.3g、17当量)を添加し、その後、5h(1.0g)のジクロロメタン(3g)中の溶液を添加した。この反応物を、完了するまで約0℃で撹拌した。水酸化カリウム(3.7g、25当量)および亜硫酸カリウム(1.9g、4当量)の水(24g)中の溶液を、約5℃の内部温度を維持しながら添加し、そして約20℃で約30分間撹拌した。層を分離し、そして有機層を水(9.6g)中の塩酸(1.1g、4当量)で洗浄した。その有機層を濃縮して、VII−Aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 5.31 - 5.04 (m, 2H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.78 - 2.57 (m, 2H), 1.47 (dddd, J = 8.5, 7.1, 5.5, 1.4 Hz, 1H), 1.19 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.04 (tdt, J = 5.3, 4.0, 1.8 Hz, 1H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 166.79, 143.15 (t, J = 29.4 Hz), 134.65 (q, J = 39.0 Hz), 132.99, 121.05 (q, J = 268.4 Hz), 120.52 (t, J = 243.3 Hz), 62.09, 52.49, 27.95 (dd, J = 34.7, 29.0 Hz), 23.82 (d, J = 2.6 Hz), 14.25, 12.14 (t, J = 3.1 Hz)。
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -60.47, -79.68 (dd, J = 253.5, 13.2 Hz), -103.09 (dd, J = 253.3, 9.8 Hz)。
2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)酢酸(VII)の合成
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
反応器に、VII−A(1.0g)のジクロロメタン(18g)中の溶液を入れ、そして約5℃まで冷却した。これにエタノール(1.5g)を添加し、その後、水酸化カリウム(45wt/wt%、0.74g、2.0当量)を添加した。この反応混合物を完了するまで約20℃で撹拌した。水(3.7g)を添加し、そしてこの反応混合物を約30分間撹拌した。有機層を除去し、そして反応物を約10℃まで冷却した。ジクロロメタン(18g)を添加し、その後、2Nの塩酸(3.3g、2.2当量)を添加した。反応物を約20℃まで温め、そして10分間撹拌した。層を分離し、そして水相をジクロロメタン(18g)で洗浄した。有機層を合わせ、そしてロータリーエバポレーターで濃縮して、VIIを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.50 (s, 1H), 5.14 - 4.81 (m, 2H), 2.82 - 2.56 (m, 2H), 1.46 (dddd, J = 8.5, 7.1, 5.5, 1.4 Hz, 1H), 1.08 - 1.00 (m, 1H)。
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ 168.16, 143.05 (t, J = 29.4 Hz), 134.40 (q, J = 38.9 Hz), 132.80, 121.11 (q, J = 268.4 Hz), 120.55 (t, J = 243.3 Hz), 52.54, 27.97 (dd, J = 34.7, 29.0 Hz), 23.81 (d, J = 2.5 Hz), 12.13 (t, J = 3.1 Hz)。
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ -60.39 (d, J = 1.4 Hz), -79.83 (dd, J = 253.2, 13.1 Hz), -102.97 (dd, J = 253.2, 9.8 Hz)。
実施例7: 4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(V−02)およびそのメシル化誘導体の調製
4−クロロ−7−ブロモ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(V−A)の合成
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
反応器に、テトラヒドロフラン(THF、275kg)およびジイソプロピルアミン(DIPA、30kg)を添加し、そしてこの混合物を約−35℃まで冷却した。nブチルリチウム(ヘキサン中2.5mol/L、74kg)を、その反応温度を−30℃未満に維持しながらゆっくりと加えた。この混合物を、この反応が完了するまで−35℃で撹拌した。1−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロベンゼン(52kg)を、反応温度を30℃未満に維持しながら加え、そしてこの混合物を、反応が完了するまで−35℃で撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、36kg)を、反応温度を−30℃未満に維持しながら加え、そしてこの混合物を、反応が完了するまで約−35℃で撹拌した。塩酸(HCl、水中18質量%、147kg)を、反応温度を−5℃未満に維持しながら加えた。この反応物を約0℃まで温め、水(312kg)を添加し、そしてこの反応物をメチルtert−ブチルエーテル(MTBE、770kg)で抽出した。その有機物を約20℃まで温め、そしてブライン(NaCl、水中23.5質量%、1404kg)で洗浄した。この混合物を約3〜4体積まで蒸留し、そしてヘプタン(354kg)を加えた。生成物を、3〜4体積までの蒸留により単離した。そのスラリーを濾過し、そしてヘプタン(141kg)で洗浄し、そして乾燥させて、6aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.23 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.7, 1.4 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.7, 1.4 Hz, 1H)。
【0612】
6a(98.5kg)を、無水酢酸(105kg)および酢酸(621kg)を含む反応器に20℃で加えた。この混合物を約45℃まで加熱し、そしてヒドロキシルアミン塩酸塩(31.5kg)を加えた。この反応物を約75℃まで加熱し、そしてこの反応が完了するまで撹拌した。生成物をこの反応混合物から、約45℃の水(788kg)を添加することにより単離した。この混合物を約25℃まで冷却し、次いでこのスラリーを濾過した。その濾過したケーキを水(197kg)で洗浄した。そのケーキを乾燥させて、6bを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.11 (dd, J = 8.8, 1.4 Hz, 1H), 7.58 (dd, J = 8.8, 1.4 Hz, 1H)。
【0613】
反応器に、6b(84kg)、イソプロパノール(318kg)、および水(285kg)を入れた。ヒドラジン水和物(水中20wt%、178kg)を入れ、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで約80℃まで加熱した。生成物を、この反応物を約25℃まで冷却することにより単離した。そのスラリーを濾過し、そしてその濾過したケーキをイソプロパノール(127kg)および水(168kg)中の混合物で洗浄した。この湿った固体を反応器に再度加え、そして水(838g)を添加した。この混合物を約25℃で撹拌し、次いで濾過し、そして水(168g、2相対)で洗浄した。そのケーキを乾燥させて、6cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.20 (s, 1H), 7.41 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H)。
【0614】
6c(75kg)を、N,N−ジメチルホルムアミド(75kg)を含む反応器に加えた。リン酸カリウム(99.8kg)をこの反応器に約25℃で加え、そしてこの混合物を撹拌した。トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチル(74.3kg)を約25℃で加え、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで撹拌した。水(375kg)を入れ、そしてこの混合物を約20℃で撹拌した。そのスラリーを濾過し、そして水(150kg)で洗浄した。N,N−ジメチルホルムアミド(424kg)および湿った固体を反応器に約20℃で加えた。この混合物を約45℃で撹拌した。5%の塩酸(450kg)をこの混合物に約45℃で滴下により加えた。この混合物を約25℃まで冷却した。そのスラリーを濾過し、そして水(375g)で洗浄した。水(375kg)および濾過した固体を反応器に約20℃で加えた。この混合物を約20℃で約1時間撹拌した。そのスラリーを濾過し、そして水(375kg)で洗浄した。そのケーキを乾燥させて、V−Aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.57 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.70 (s, 2H), 5.32 (q, J = 8.6 Hz, 2H)。
4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(V−02)の合成
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
テトラヒドロフラン(27g)およびV−A(1.0g)を含む反応器を約0℃まで冷却した。クロロトリメチルシラン(7.6g、2.3当量)を添加し、その後、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(5.7g、THF中1M、2.1当量)をゆっくりと添加した。この混合物を、ビストリメチルシラン保護が完了するまで約0℃で撹拌した。この溶液を水中の塩化アンモニウム(10wt%、52g)で洗浄し、トルエン(44g)を添加し、そして二相混合物をセライトで濾過した。その有機相と水相とを分離し、そしてその水相をトルエン(44g)で洗浄した。その有機物を合わせ、ブライン(58g)で洗浄し、そして共沸蒸留した。この溶液を約0℃まで冷却し、イソプロピルマグネシウムクロリド塩化リチウム錯体(2.7g、THF中1.3M、1.2当量)を添加し、そしてこの反応物を、リチウムハロゲン交換が完了するまで約0℃で撹拌した。イソプロポキシボロン酸ピナコールエステル(6.8g、1.2当量)を添加し、そしてこの反応物を、ボリル化が完了するまで約0℃で撹拌した。約0℃で、この反応を水性塩酸(52g、1M)でクエンチし、アセトニトリル(16g)を添加し、そしてこの混合物を、トリメチルシラン脱保護が完了するまで撹拌した。この溶液を酢酸エチル(45g)で抽出し、そしてその有機物をブラインで2回(2×58g)洗浄した。この溶液を低い体積(26g)まで濃縮し、ジメチルホルムアミド(47g)を添加し、そしてこの溶液を再度濃縮した(51g)。生成物を、水(50g)の添加により晶出させた。そのスラリーを濾過し、そしてフィルターケーキをヘプタン(14g)で洗浄した。その固体を乾燥させて、V−02を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (dd, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 5.58 (s, 2H), 5.46 (q, J = 9.1Hz, 2H), 1.32 (s, 12H)。
4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−アミン(V−02)の合成
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
反応器に、V−A(30kg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(27.9kg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.9kg、1.5mol%)、N,N−ジメチルホルムアミド(56kg、2相対体積)およびトルエン(157kg、6相対体積)を入れた。この混合物を、この反応が完了するまで約105℃まで加熱した。この混合物を約25℃まで冷却し、セライト(15kg、0.5相対重量)で濾過し、そして酢酸エチル(270kg、10相対体積)ですすいだ。PSA−17パラジウムスカベンジャー(3kg、10wt%)を添加し、そしてこの混合物を約45℃で撹拌した。この混合物を濾過し、そしてそのケーキを酢酸エチル(54kg、2相対体積)で洗浄し、この混合物を塩化リチウム(180kg、6相対体積)で2回、およびブライン(NaCl、水中23.5質量%、180kg、6相対体積)で1回洗浄した。次いで、この混合物を減圧下で約5〜6の相対体積まで濃縮し、約45℃まで加熱し、次いで約25℃まで冷却した。ヘプタン(102kg、5相対体積)を入れ、そしてこの混合物を約4〜5の相対体積まで濃縮した。生成物を、ヘプタン(41kg、2相対体積)を添加してこの混合物を約0℃まで冷却することにより単離した。そのスラリーを濾過し、そしてヘプタン(41kg、2相対体積)で洗浄した。この湿った固体を、酢酸エチル(27kg、1相対体積)およびヘプタン(82kg、4相対体積)と一緒に反応器に再度加え、約65℃まで加熱し、次いで約5℃まで冷却した。そのスラリーを濾過し、そしてヘプタン(41kg、2相対体積)で洗浄した。そのケーキを乾燥させて、V−02を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (dd, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 5.58 (s, 2H), 5.46 (q, J = 9.1Hz, 2H), 1.32 (s, 12h)。
N−(4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(V−04)の合成
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
【0617】
100mLの反応器に、V−02(5.00g)、2−メチルテトラヒドロフラン(50mL)、およびトリエチルアミン(11.1mL)を添加した。この混合物を約10℃まで冷却し、そしてメタンスルホニルクロリド(2.58mL、33.3mmol)をこの混合物に添加した。この混合物を、反応が完了するまで約10℃で撹拌した。この混合物を濃縮乾固させ、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、V−04を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.96 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.95 (q, J = 8.8 Hz, 2H), 3.66 (s, 6H), 1.37 (s, 12H)。
N−(4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(V−03)の合成
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
【0618】
100mLの反応器に、V−02(5.00g)、2−メチルテトラヒドロフラン(50mL)、およびトリエチルアミン(11.1mL、79.6mmol)を添加した。この混合物を約10℃まで冷却し、そしてメタンスルホニルクロリド(2.58mL)をこの混合物に添加した。この混合物を、反応が完了するまで約10℃で撹拌した。この混合物に、2−メチルテトラヒドロフラン(21.5g)および水酸化ナトリウム(0.43g)を添加し、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで約25℃で撹拌した。得られた溶液に、2−メチルテトラヒドロフラン(21.5g)、水(25g)および酢酸を添加して、7未満のpHを達成した。次いで、下の水層を除去し、そしてその有機層をブライン(5wt%、7.8g)で洗浄した。次いで、その有機層を濃縮乾固させ、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、V−03を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.96 (s, 1H), 7.86 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.80 (q, J = 8.9 Hz, 2H), 3.22 (s, 3H), 1.36 (s, 12H)。
N−(7−ブロモ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(V−06)の合成
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
反応器に、V−A(3g)、2−メチルテトラヒドロフラン(25.8g)、およびトリエチルアミン(7.6mL)を添加した。この混合物を約10℃まで冷却し、メタンスルホニルクロリド(1.8mL)を添加し、そしてこの混合物を、反応が完了するまで撹拌した。この反応混合物を水性塩化ナトリウム(30mL)で洗浄し、そしてその有機層をエバポレートして乾固させた。その残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、V−06を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.79 (q, J = 8.5 Hz, 2H), 3.62 (s, 6H)。
N−(7−ブロモ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(V−05)の合成
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
【0620】
反応器に、V−02(3g)、2−メチルテトラヒドロフラン(30mL)、およびトリエチルアミン(7.6mL)を添加した。この混合物を約10℃まで冷却し、メタンスルホニルクロリド(1.8mL)を添加し、そしてこの混合物を、反応が完了するまで撹拌した。この反応混合物を水性塩化ナトリウム(30mL)で洗浄し、そしてその有機部分を濃縮乾固させた。
【0621】
得られた混合物(2.7g)に、2−メチルテトラヒドロフラン(15mL)および水酸化ナトリウム(水中1M、15mL)を添加した。この混合物を、この反応が完了するまで約20℃で撹拌した。その水層を除去し、そしてこの有機物を酢酸(水中0.7M、10mL)および塩化ナトリウム(水中5wt%、10mL)で洗浄した。次いで、その有機層を濃縮乾固させ、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、V−05を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.03 (s, 1H), 7.71 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 8.1, 1.6 Hz, 1H), 5.64 (q, J = 8.7 Hz, 3H), 3.19 (2, 3H)。
N−(4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド(V−04)の合成
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
反応器に、V−06(148mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(93mg)、酢酸カリウム(90mg)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.3mg、1.5mol%)を入れた。N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)およびトルエン(0.6mL)を添加し、そしてこの反応物を、完了するまで約105℃まで加熱した。V−04が形成された。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.96 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.95 (q, J = 8.8 Hz, 2H), 3.66 (s, 6H), 1.37 (s, 12H)。
N−(4−クロロ−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)メタンスルホンアミド(V−03)の合成
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
反応器に、V−05(124mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(93mg)、酢酸カリウム(90mg)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.3mg、1.5mol%)を入れた。N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL.)およびトルエン(0.6mL、6相対体積)を添加し、そしてこの反応物を、完了するまで約105℃まで加熱した。V−03が形成された。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.96 (s, 1H), 7.86 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.80 (q, J = 8.9 Hz, 2H), 3.22 (s, 3H), 1.36 (s, 12H)。
II. 式Iの化合物の合成
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
実施例8: N−((S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(IV)の調製
(S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VI)からのN−((S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(IV)の合成、方法1
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【0624】
n−プロピルホスホン酸無水物(T3P、3.1g、1.5当量)を、アミンVI(1.5g)、酸VII(1.0g、1.1当量)、トリエチルアミン(Et
3N、0.5g、1.5当量)、およびアセトニトリル(MeCN、8.0g)を含む反応器にゆっくりと添加した。この混合物を、この反応が完了するまで約20℃で撹拌した。その生成物をこの反応混合物から、DMF(0.63g)および水(15g)を用いて結晶化させた。そのスラリーを濾過し、そしてそのフィルターケーキをアセトニトリルと水との混合物(2×2.5g)で洗浄した。そのケーキを乾燥させて、IVを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ9.19 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.07 (tt, J = 9.4, 2.4 Hz, 1H), 6.96 - 6.87 (m, 2H), 5.52 (td), J = 8.8, 5.3 Hz, 1 H), 4.93 - 4.73 (m, 2H), 3.22 (s, 3H), 3.11 - 2.90 (m, 2H), 2.66 - 2.52 (m, 2H), 1.69 (s, 6H), 1.45 - 1.36 (m, 1H), 1.02 - 0.93 (m, 1H)。
13C NMR (100 MHz, DMSO-d
6): δ 164.42, 163.62, 163.49, 161.17, 161.04, 158.19, 142.92, 142.20, 142.10, 142.01, 141.63, 140.23, 134.11, 133.73, 132.14, 128.66, 122.23, 120.49, 119.56, 112.49, 112.25, 104.75, 102.25, 88.62, 84.20, 57.44, 53.85, 53.03, 35.21, 23.41, 22.46, 22.40, 11.79。
(S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタン−1−アミン(VI)からのN−((S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(IV)の合成、方法2
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
N−メチルモルホリン(NMM、0.51g、2.3当量)を、アミンVI(1.0g)、酸VII(1.0g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt・H
2O、0.17g、0.5当量)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDCI・HCl、0.52g、1.25当量)、およびアセトニトリル(MeCN、7.8g)を含む容器に添加した。この混合物を、この反応が完了するまで約20℃で撹拌した。その生成物をこの反応混合物から、DMF(2.8g)および水(10g)を用いて結晶化させた。そのスラリーを濾過し、そしてそのフィルターケーキをアセトニトリルおよび水の混合物で洗浄した。そのケーキを乾燥させて、IVを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ9.19 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.07 (tt, J = 9.4, 2.4 Hz, 1H), 6.96 - 6.87 (m, 2H), 5.52 (td), J = 8.8, 5.3 Hz, 1 H), 4.93 - 4.73 (m, 2H), 3.22 (s, 3H), 3.11 - 2.90 (m, 2H), 2.66 - 2.52 (m, 2H), 1.69 (s, 6H), 1.45 - 1.36 (m, 1H), 1.02 - 0.93 (m, 1H)。
13C NMR (100 MHz, DMSO-d
6): δ 164.42, 163.62, 163.49, 161.17, 161.04, 158.19, 142.92, 142.20, 142.10, 142.01, 141.63, 140.23, 134.11, 133.73, 132.14, 128.66, 122.23, 120.49, 119.56, 112.49, 112.25, 104.75, 102.25, 88.62, 84.20, 57.44, 53.85, 53.03, 35.21, 23.41, 22.46, 22.40, 11.79。
実施例9:N−((S)−1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(III)の調製
化合物III−03の合成
【化280】
[この文献は図面を表示できません]
【0626】
反応器に、IV(1.0g)、重炭酸カリウム(0.43g、1.3当量)、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)(28mg、2.5mol%)、V−02(0.67g)、酢酸ブチル(7.3g)および水(2.1g)を添加した。この反応器を不活性にし、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで約85℃(75〜90℃)で撹拌した。この混合物を約40℃まで冷却し、そしてセライト(0.52g)に通した。そのセライトケーキを酢酸ブチル(1.8g)ですすいだ。その濾液とすすぎ液とを合わせ、そしてこの溶液を、水(5.2g)に溶解させたN−アセチル−L−システイン(0.31g)と、水中の水酸化ナトリウム(5wt%、5.4g)との混合物で2回洗浄した。その有機物を、水中の塩化ナトリウム(5wt%、11g)で2回洗浄した。この溶液を1−プロパノール(3.3g)中に共沸蒸留した。このプロパノール溶液に、約50℃でメタンスルホン酸(0.31g、2.25当量)を添加し、そして生成物を、ジブチルエーテル(5.1g)を使用して結晶化させた。このスラリーを約10℃まで冷却し、濾過し、そしてそのフィルターケーキを、ジブチルエーテル中のプロパノールの5:1の混合物(1.6g)で洗浄した。その固体を乾燥させて、III−03を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.19 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.84 - 7.69 (m, 4H), 7.11 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.07 - 6.95 (m, 3H), 6.82 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 6.54 - 6.40 (m, 4H), 4.90 (d, J = 16.4 Hz, 2H), 4.76 - 4.60 (m, 4H), 4.15 (dq, J = 16.6, 8.4 Hz, 2H), 3.75 (dt, J = 16.3, 8.7 Hz, 2H), 3.25 (s, 7H), 2.99 - 2.86 (m, 4H), 2.63 - 2.50 (m, 3H), 2.41 (s, 14H), 1.73 (d, J = 2.1 Hz, 13H), 0.93 (dd, J = 6.1, 3.9 Hz, 2H)。
N−((S)−1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(III)の合成
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
【0627】
水性水酸化ナトリウム(0.2M;2.2当量;9.2g)を、MeTHF(8.3g)中のIII−03(1.0g)を含む反応器に約20℃で添加した。この二相混合物を約15分間撹拌し、そしてその水層を除去した。その有機層を2.0wt%の水性塩化ナトリウム(9.8g)で4回洗浄し、そして蒸留した。IIIを含む溶液を、下記のIIのプロセスで直接使用した。サンプルを、分析のために濃縮乾固させた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 7.44 ( m, 1H), 7.39 (br, 1H), 7.18 (m, 1H), 6.90 (m, 1H), 6.65 (m 1H), 4.10 (m, 2H), 3.72 (m, 4H), 2.78 (m 2H), 2.56 (br, 4H), 1.31 (s, 9H)。
13C NMR (100 MHz, DMSO-d
6): δ 176.88, 158.95, 141,06, 129.55, 112.79, 109.56, 106.83, 66.66, 65.73, 57.45, 54.12, 39.53, 27.63。
実施例10: N−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(II)の調製
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
【0628】
メタンスルホニルクロリド(0.32g、2.5当量)を、III(1.0g)、トリエチルアミン(0.69g、6.0当量)、およびMeTHF(11g)を含む反応器に約10℃で添加した。この混合物を、この反応が完了するまで約10℃で撹拌した。この反応混合物を水(6.4g)で約15分間洗浄し、そして約20℃まで温めた。その層を分離し、そしてその有機層を10wt%の水性塩化ナトリウム(6.9g)で約15分間洗浄した。その層を分離し、そしてその有機層を次の工程で直接使用した。アリコートを分析のために濃縮乾固させた。
1H NMR (400 MHz, δ
6-DMSO;アトロプ異性体の9:1の混合物): δ 9.20 (d, J = 7.9 Hz 1 H), 8.99
* (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.96
* (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.80
* (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.76 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.45 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.41
* (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.31
* (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.02 (tt, J = 9.4, 2.1 Hz, 1 H), 6.92
* (s, 1 H), 6.91 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 6.48 (m, 2 H), 4.92
* (s, 1 H), 4.88 (d, J = 16.4 Hz, 1 H), 4.79
* (d, J = 16.8 Hz, 1 H), 4.73
* (d, J = 16.4 Hz, 1 H), 4.71
* (m, 1 H), 4.69 (m, 1 H), 4.62
* (s, 1 H), 4.60 (m, 1 H), 4.38
* (dq, J = 16.4, 8.2 Hz, 1 H), 4.12 (dq, J = 16.7, 8.4 Hz, 1 H), 3.68
* (s, 3 H), 3.66
* (s, 3 H), 3.63 (s, 3 H), 3.58 (s, 3 H), 3.26 (s, 3 H), 3.12
* (dd, J = 13.8, 10.5 Hz, 1 H), 3.05 (dd, J = 13.5, 5.8 Hz, 1 H), 2.97 (dd, J = 13.5, 8.5 Hz, 1 H), 2.78
* (dd, J = 13.7, 3.9 Hz, 1 H), 2.59 (m, 1 H), 2.53 (m, 1 H), 1.75 (s), 1.75 (s, 6 H), 1.39 (m, 1 H), 0.98 (m, 1 H)。
13C NMR (100 MHz, DMSO-d
6, アトロプ異性体の9:1の混合物): δ 164.5, 163.6
*, 162.1 (dd, J = 246.3, 13.4 Hz), 162.0
* (dd, J = 246.1, 13.3 Hz), 158.7, 158.4
*, 142.7 (t, J = 29.3 Hz), 142.3, 142.0
*, 141.8 (t, J = 9.4 Hz), 140.6
*, 139.9, 139.7
*, 139.3, 135.8
*, 135.0, 133.8 (q, J = 39.0 Hz), 132.2
*, 132.1 (m), 131.6, 129.6, 129.4
*, 126.7, 125.3, 125.2
*, 124.1
*, 123.4, 122.8
*, 122.7 (q, J = 280.9 Hz), 120.7 (q, J = 268.3 Hz), 119.9 (t, J = 243.7 Hz), 119.8, 119.5
*, 119.0
*, 118.9, 112.0, 102.2 (t, J = 225.7 Hz), 101.8
*, 88.4, 84.5, 57.3, 52.93, 52.86, 52.7, 52.5
*, 50.7 (q, J = 33.8 Hz), 50.3
*, 42.6
*, 42.4, 42.3
*, 42.2, 39.51, 39.5, 38.9
*, 35.1, 27.5 (dd, J = 35.0, 28.6 Hz), 23.1, 22.4, 22.3, 11.5。(
*の信号は少ないほうのアトロプ異性体から生じる)
実施例11: N−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(I)の調製
ナトリウム(4−クロロ−7−(2−((S)−1−(2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)(メチルスルホニル)アミド(I−02)の合成
【化283】
[この文献は図面を表示できません]
【0629】
水酸化ナトリウム(1M、2.9g、3.0当量)を、II(1.0g)および2−メチルテトラヒドロフラン(8.4g)を含む反応器に約35℃で添加した。この混合物を、この反応が完了したとみなされるまで撹拌した。この反応混合物を、約20〜40℃の間に調整し、そして下層を除去した。その有機層を水(2.9g)で約15分間洗浄し、そして下層を除去した。その有機溶媒をエタノールと交換し、そしてこの溶液を約5体積まで濃縮し、そしてその温度を約35℃に調整した。n−ヘプタン(3.4g)をゆっくりと添加し、そしてこの混合物を約12時間熟成させた。その固体を濾過により集め、そしてそのフィルターケーキをエタノール/n−ヘプタン(1:1)で洗浄した。得られた湿ったケーキを減圧下で乾燥させて、I−02を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.09 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.93
* (d, J = 8.5 Hz), 7.80 - 7.72
* (m), 7.71 (s, 2H), 6.99 (tt, J = 9.5, 2.4 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.90
* (d, J = 6.3 Hz), 6.69 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.57 - 6.51
* (m), 6.48 - 6.40 (m, 2H), 4.90 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 4.70 (td, J = 8.3, 5.2 Hz, 1H), 4.63
* (d, J = 16.5 Hz), 4.22 (dq, J = 16.7, 8.4 Hz, 1H), 3.90 - 3.75 (m, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.92 (td, J = 13.8, 8.5 Hz, 2H), 2.83
* (s), 2.80 (s, 3H), 2.64 - 2.51 (m, 2H), 1.74 (d, J = 2.2 Hz, 6H), 1.44 - 1.34 (m, 1H), 0.94 (dq, J = 6.0, 3.7 Hz, 1H);
13C NMR (100 MHz, dmso) δ 164.39, 163.43, 163.39, 163.25, 160.94, 160.91, 160.81, 158.93, 158.22, 152.64, 151.94, 142.92, 142.72, 142.63, 142.43, 142.34, 142.19, 142.10, 142.00, 141.43, 141.14, 139.55, 139.36, 133.95, 133.56, 133.17, 132.12, 131.93, 131.68, 129.66, 129.56, 128.17, 127.91, 126.86, 126.76, 125.02, 122.35, 122.21, 122.08, 122.05, 119.93, 119.88, 119.38, 118.88, 118.18, 117.54, 117.21, 117.04, 112.18, 112.02, 111.95, 111.84, 111.78, 102.28, 102.03, 101.81, 88.14, 88.00, 84.69, 84.65, 57.33, 53.22, 52.96, 52.76, 52.44, 40.15, 39.94, 39.73, 39.52, 39.31, 39.10, 38.97, 38.89, 38.65, 35.10, 35.08, 27.86, 27.56, 27.52, 27.23, 23.19, 22.42, 22.41, 22.30, 22.28, 11.63。
* の信号は少ないほうのアトロプ異性体から生じる。
13C NMRデータは、アトロプ異性体の混合物について報告される。
ナトリウム(4−クロロ−7−(2−((S)−1−(2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル)(メチルスルホニル)アミド(I−02)からのN−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(I)の合成
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
【0630】
化合物I−02(1.0g)および氷酢酸(2.1g)を約20℃で合わせ、そして溶解するまで撹拌した。得られた溶液を、水(15g)を含む反応器に約1時間かけて移した。得られたスラリーを約1時間さらに撹拌し、そして濾過した。その湿ったケーキを水(2×5g)で洗浄し、液体を除去し、そして約60℃で減圧下で乾燥させて、Iを得た。
1H NMR (400 MHz, δ
6-DMSO;アトロプ異性体の5:1の混合物) δ 10.11
* (s), 10.00 (s, 1 H), 9.25 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.92
* (d, J = 8.4 Hz), 7.90
* (d, J = 7.6 Hz), 7.81 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.76 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.32 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.23
* (d, J = 8.0 Hz), 7.19
* (d, J = 8.0 Hz), 7.02 (tt, J = 9.4, 2.4 Hz, 1 H), 6.94
* (m), 6.86 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.54
* (m), 6.48 (m, 2 H), 4.92 (d, J = 16.4 Hz, 1 H), 4.77
* (d, J = 16.4 Hz), 4.71 (d, J = 16.4 Hz, 1 H), 4.68
* (m), 4.51 (dq, J = 16.4, 8.3 Hz, 1 H), 4.19
* (dq, J = 16.4, 8.2 Hz), 3.96 (dq, J = 16.8, 8.4 Hz, 1 H), 3.27 (s, 3 H), 3.24
* (s), 3.17 (s, 3 H), 3.11
* (dd, J = 13.0, 3.4 Hz), 3.02 (dd, J = 13.6, 5.6 Hz, 1 H), 2.95 (dd, J = 13.8, 8.6 Hz, 1 H), 2.92
* (m), 2.60 (m, 1 H), 2.55 (m, 1 H), 1.74 (s, 6 H), 1.40 (m, 1 H), 0.96 (m, 1 H);
13C NMR (100 MHz, δ
6-DMSO;アトロプ異性体の5:1の混合物) δ 164.5, 163.4
*, 162.1 (dd, J = 246.0, 13.4 Hz), 162.0
* (dd, J = 246.1, 13.4 Hz), 158.8, 158.1
*, 142.7 (t, J = 29.3 Hz), 142.3, 142.1
* (m), 141.9 (t, J = 9.5 Hz), 141.7
*, 140.2
*, 140.0
*, 139.8
*, 139.5, 139.3, 139.2, 133.8 (q, J = 38.7 Hz), 132.0 (m), 131.7
*, 131.1, 130.3
*, 130.0, 126.8, 126.4, 126.2
*, 123.0
* (m), 122.9 (q, J = 281.7 Hz), 122.7
*, 122.1, 120.7 (q, J = 268.3 Hz), 119.9 (t, J = 243.4 Hz), 119.0, 118.7
*, 117.5
*, 117.4, 112.0 (m), 102.1 (t, J = 25.6 Hz), 101.9
* (m), 88.5
*, 88.4, 84.5, 57.3, 52.8, 52.7, 52.4
*, 50.2 (q, J = 33.3 Hz), 50.0 (m), 41.4
*, 41.2, 39.8, 38.7, 35.1, 27.5 (dd, J = 35.1, 29.0 Hz), 23.2, 22.4, 22.3, 22.2
*, 11.6。
*の信号は少ないほうのアトロプ異性体から生じる。
【0631】
あるいは、酢酸(1.5g)、エタノール(12g)、および水(0.3g)の予め混合した溶液を、化合物I−02と20℃で合わせ、そして溶解するまで撹拌した。得られた溶液を、水(100g)を含む反応器に約30分間かけて移した。得られたスラリーを約1時間さらに撹拌し、そして濾過した。その湿ったケーキを水(2×25g)で洗浄し、液体を除去し、そして約60℃で減圧下で乾燥させて、Iを得た。
N−((S)−1−(3−(3−アミノ−4−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(III)からのN−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(I)の合成
【化285】
[この文献は図面を表示できません]
【0632】
反応器に、III(1.0g)を入れ、その後、シクロペンチルメチルエーテル(2.0mL)を入れた。その内容物を約80℃に調整した。別の反応器内で、メタンスルホン酸無水物(0.3g、1.5当量)をシクロペンチルメチルエーテル(6mL)に溶解させた。この溶液を第一の反応器に、シリンジポンプを介して5時間かけて添加した。添加後、この反応混合物を16時間熟成させた。この反応混合物を水(10mL)でクエンチした。その有機相のUPLC分析は、94.8%の純度のIを示した。
N−((S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(IV)からのN−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(I)の合成
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
【0633】
40mLのバイアルに、IV(1.00g)、重炭酸カリウム(420mg)、塩化パラジウム(II)(4.9mg、2.0mol%)、シクロヘキシルジフェニルホスフィン(13.4mg、3.6mol%)、V−03(849mg)、2−メチルテトラヒドロフラン(8.0mL)および水(2.0mL)を添加した。このバイアルを不活性にし、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで約68℃(65〜73℃)で撹拌した。この混合物を約40℃まで冷却し、そしてその水層を除去した。その有機層を水性酢酸(5%w/v、5.1g)で洗浄した。次いで、この有機物を濃縮乾固させ、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、Iを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.12 (s, 0.2H), 10.00 (s, 1H), 9.25 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.92 (d, J = 8.6 Hz, 0H), 7.90 (d, J = 7.9 Hz, 0.1H), 7.85 - 7.71 (m, 2H), 7.52-7.50 (m, 0.1H), 7.32 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.21 (q, J = 9.6 Hz, 0.4H), 7.11 - 6.97 (m, 1H), 6.94-6.89 (m, 0.2H), 6.86 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 7.4 Hz, 0.4H), 6.52 - 6.43 (m, 2H), 4.92 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 4.81-4.66 (m, 1.5H), 4.64-4.45 (m, 2.4H), 4.28-4.13 (m, 0.2H), 4.08-3.92 (m, 1.6H), 3.32 (s, 0.7H), 3.30-3.22 (m, 4.4H), 3.17 (s, 3H), 3.08-2.89 (m, 2.2H), 2.69 - 2.53 (m, 2.2H), 2.12 (s, 0.2H), 1.99 (s, 1H), 1.91 (s, 0.3H), 1.80 - 1.70 (m, 6H), 1.48-1.36 (m, 1.2H), 1.23 - 1.12 (m, 1.3H), 0.96 (s, 1.2H)。
N−((S)−1−(3−ブロモ−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(IV)からのN−((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(メチルスルホンアミド)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−7−イル)−6−(3−メチル−3−(メチルスルホニル)ブタ−1−イン−1−イル)ピリジン−2−イル)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−((3bS,4aR)−5,5−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル)−3b,4,4a,5−テトラヒドロ−1H−シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2−c]ピラゾール−1−イル)アセトアミド(I)の合成
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
【0634】
40mLのバイアルに、IV(1.00g)、重炭酸カリウム(420mg)、塩化パラジウム(II)(4.9mg、2.0mol%)、シクロヘキシルジフェニルホスフィン(13.4mg、3.6mol%)、V−04(923mg)、2−メチルテトラヒドロフラン(8.0mL)および水(2.0mL)を添加した。このバイアルを不活性にし、そしてこの混合物を、この反応が完了するまで約68℃(65〜73℃)で撹拌した。この混合物を約40℃まで冷却し、そしてその水層を除去した。その有機物を、反応が完了するまで水性水酸化ナトリウム(5%w/w、6.3g)と一緒に40℃で撹拌した。この有機物を水性酢酸(5%w/v、5.1g)で洗浄した。次いで、この有機物を濃縮乾固させ、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、Iを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.12 (s, 0.2H), 10.00 (s, 1H), 9.25 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.92 (d, J = 8.6 Hz, 0H), 7.90 (d, J = 7.9 Hz, 0.1H), 7.85 - 7.71 (m, 2H), 7.52-7.50 (m, 0.1H), 7.32 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.21 (q, J = 9.6 Hz, 0.4H), 7.11 - 6.97 (m, 1H), 6.94-6.89 (m, 0.2H), 6.86 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 7.4 Hz, 0.4H), 6.52 - 6.43 (m, 2H), 4.92 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 4.81-4.66 (m, 1.5H), 4.64-4.45 (m, 2.4H), 4.28-4.13 (m, 0.2H), 4.08-3.92 (m, 1.6H), 3.32 (s, 0.7H), 3.30-3.22 (m, 4.4H), 3.17 (s, 3H), 3.08-2.89 (m, 2.2H), 2.69 - 2.53 (m, 2.2H), 2.12 (s, 0.2H), 1.99 (s, 1H), 1.91 (s, 0.3H), 1.80 - 1.70 (m, 6H), 1.48-1.36 (m, 1.2H), 1.23 - 1.12 (m, 1.3H), 0.96 (s, 1.2H)。
【0635】
刊行物、特許、および特許文献を含めて、すべての参考文献が、個別に参考として援用されているかのように本明細書中に参考として援用された。本開示は、種々の実施形態および技術への参照を提供する。しかし、本開示の趣旨および範囲内に留まりながら、多くの変形形態および変更形態を行うことができることが理解されるべきである。