特表2021-514102(P2021-514102A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-514102(P2021-514102A)
(43)【公表日】2021年6月3日
(54)【発明の名称】漏電遮断器
(51)【国際特許分類】
   H01H 83/02 20060101AFI20210507BHJP
   H02H 3/33 20060101ALI20210507BHJP
【FI】
   H01H83/02 H
   H01H83/02 E
   H02H3/33
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2020-543757(P2020-543757)
(86)(22)【出願日】2018年11月21日
(85)【翻訳文提出日】2020年8月17日
(86)【国際出願番号】KR2018014327
(87)【国際公開番号】WO2019190018
(87)【国際公開日】20191003
(31)【優先権主張番号】10-2018-0036112
(32)【優先日】2018年3月28日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ジェシク
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ジェヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヒョンヨン
【テーマコード(参考)】
5G030
5G058
【Fターム(参考)】
5G030XX01
5G030YY13
5G058AA02
5G058BB02
5G058BD14
(57)【要約】
本発明は、回路における交流成分の漏れ電流だけでなく、直流脈動成分の漏れ電流に対しても、信頼性のある検出とそれに対する応答である回路遮断が可能な漏電遮断器を提供するものであり、本発明による漏電遮断器は、回路から漏れた電流による漏れ電流検出信号を出力する漏れ電流検出部と、前記漏れ電流検出部から出力される漏れ電流検出信号に基づいて、基本波成分の漏れ電流の大きさ、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率を出力する変換部と、前記変換部から出力される前記基本波成分の漏れ電流の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率と予め設定された対応基準値とを比較し、交流成分の漏れ電流の発生の有無又は直流成分の漏れ電流の発生の有無を判定し、交流成分又は直流成分の漏れ電流が発生したと判定するとトリップ制御信号を出力する制御部とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
漏電遮断器において、
回路から漏れた電流による漏れ電流検出信号を出力する漏れ電流検出部と、
前記漏れ電流検出部から出力される漏れ電流検出信号に基づいて、基本波成分の漏れ電流の大きさ、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率を出力する変換部と、
前記変換部から出力される前記基本波成分の漏れ電流の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率と予め設定された対応基準値とを比較し、交流成分の漏れ電流の発生の有無又は直流成分の漏れ電流の発生の有無を判定し、交流成分又は直流成分の漏れ電流が発生したと判定するとトリップ制御信号を出力する制御部とを含む、漏電遮断器。
【請求項2】
前記変換部は、
アナログ信号である前記漏れ電流検出信号をサンプリングして時間領域のデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部と、
前記変換されたデジタル信号を離散フーリエ変換して周波数領域のデジタル信号にして出力する離散フーリエ変換部と、
前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記基本波成分の漏れ電流の大きさ及び前記第3高調波成分の大きさを判定し、前記基本波成分の漏れ電流の大きさに対する前記第3高調波成分の大きさの比率である前記第3高調波成分の比率を算出する交流成分変換部と、
前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率を算出する直流成分変換部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の漏電遮断器。
【請求項3】
前記対応基準値は、
漏れ電流の感度に応じて設定される第1基準電流値と、
回路遮断が必要な漏れ電流を区別するように設定され、前記第1基準電流値を超える第2基準電流値とを含むことを特徴とする請求項1に記載の漏電遮断器。
【請求項4】
前記制御部は、
前記基本波成分の漏れ電流の大きさが前記第2基準電流値より小さくないと、発生回数をカウントし、
前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、交流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の漏電遮断器。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第3高調波成分の比率と所定の前記第3高調波成分の基準比率とを比較し、前記第3高調波成分の比率が前記第3高調波成分の基準比率より小さいと、発生回数をカウントし、
前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、交流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の漏電遮断器。
【請求項6】
前記制御部は、
前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が所定の基準比率より小さくないと、発生回数をカウントし、
前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、直流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の漏電遮断器。
【請求項7】
前記制御部は、
前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が前記所定の基準比率より小さいと、前記カウントした発生回数を初期化するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の漏電遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏電遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術では、回路における交流成分の漏れ電流の検出とそれに対する応答である回路遮断は可能であったが、高い信頼性で回路における直流成分(直流脈動成分)の漏れ電流の検出とそれに対する応答である回路遮断が可能な漏電遮断器については開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1616797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、回路における交流成分の漏れ電流だけでなく、直流脈動成分の漏れ電流に対しても、信頼性のある検出とそれに対する応答である回路遮断が可能な漏電遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記目的は、漏電遮断器において、回路から漏れた電流による漏れ電流検出信号を出力する漏れ電流検出部と、前記漏れ電流検出部から出力される漏れ電流検出信号に基づいて、基本波成分の漏れ電流の大きさ、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率を出力する変換部と、前記変換部から出力される前記基本波成分の漏れ電流の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率と予め設定された対応基準値とを比較し、交流成分の漏れ電流の発生の有無又は直流成分の漏れ電流の発生の有無を判定し、交流成分又は直流成分の漏れ電流が発生したと判定するとトリップ制御信号を出力する制御部とを含む、本発明による漏電遮断器を提供することにより達成することができる。
【0006】
本発明の好ましい一態様によれば、前記変換部は、アナログ信号である前記漏れ電流検出信号をサンプリングして時間領域のデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部(ADC; Analog to Digital Converter)と、前記変換された時間領域のデジタル信号を離散フーリエ変換して周波数領域のデジタル信号にして出力する離散フーリエ変換部(DFT; Discrete Fourier Transformer)と、前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記基本波成分の漏れ電流の大きさ及び前記第3高調波成分の大きさを判定し、前記基本波成分の漏れ電流の大きさに対する前記第3高調波成分の大きさの比率である前記第3高調波成分の比率を算出する交流成分変換部と、前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率を算出する直流成分変換部とを含む。
【0007】
本発明の好ましい他の態様によれば、前記対応基準値は、漏れ電流の感度に応じて設定される第1基準電流値と、回路遮断が必要な漏れ電流を区別するように設定され、前記第1基準電流値を超える第2基準電流値とを含む。
【0008】
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、前記制御部は、前記基本波成分の漏れ電流の大きさが前記第2基準電流値より小さくないと、発生回数をカウントし、前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、交流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成される。
【0009】
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、前記制御部は、前記第3高調波成分の比率と所定の前記第3高調波成分の基準比率とを比較し、前記第3高調波成分の比率が前記第3高調波成分の基準比率より小さいと、発生回数をカウントし、前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、交流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成される。
【0010】
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、前記制御部は、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が所定の基準比率より小さくないと、発生回数をカウントし、前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、直流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成される。
【0011】
本発明の好ましいさらに他の態様によれば、前記制御部は、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が前記所定の基準比率より小さいと、前記カウントした発生回数を初期化するように構成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明による漏電遮断器は、回路から漏れた電流による漏れ電流検出信号を出力する漏れ電流検出部と、前記漏れ電流検出部から出力される漏れ電流検出信号に基づいて、基本波成分の漏れ電流の大きさ、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率を出力する変換部と、前記変換部から出力される前記基本波成分の漏れ電流の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率と予め設定された対応基準値とを比較し、交流成分の漏れ電流の発生の有無又は直流成分の漏れ電流の発生の有無を判定し、交流成分又は直流成分の漏れ電流が発生したと判定するとトリップ制御信号を出力する制御部とを含むので、回路に発生した交流成分の漏れ電流を平衡電流(三相平衡電流又は正常電流)と区別して高い信頼性で検出して回路を遮断することができるだけでなく、回路に発生した直流成分の漏れ電流も平衡電流と区別して高い信頼性で検出して回路を遮断することができるという効果がある。
【0013】
本発明による漏電遮断器において、前記変換部は、アナログ信号である前記漏れ電流検出信号をサンプリングして時間領域のデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部と、前記変換されたデジタル信号を離散フーリエ変換して周波数領域のデジタル信号にして出力する離散フーリエ変換部と、前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記基本波成分の漏れ電流の大きさ及び前記第3高調波成分の大きさを判定し、前記基本波成分の漏れ電流の大きさに対する前記第3高調波成分の大きさの比率である前記第3高調波成分の比率を算出する交流成分変換部と、前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率を算出する直流成分変換部とを含むので、回路における交流成分の漏れ電流又は地絡電流と回路を遮断してはならない平衡電流(三相平衡電流又は正常電流)とを区別できるように、前記基本波成分の漏れ電流の大きさ及び前記第3高調波成分の比率を算出して前記制御部に提供することができ、回路における直流成分の漏れ電流と平衡電流とを区別できるように、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率を算出して前記制御部に提供することができるという効果がある。
【0014】
本発明による漏電遮断器において、前記対応基準値は、漏れ電流の感度に応じて設定される第1基準電流値と、回路遮断が必要な漏れ電流を区別するように設定され、前記第1基準電流値を超える第2基準電流値とを含むので、漏れ電流の判定のための基準電流値を、予備警告レベルである第1基準電流値(一次基準値)と、回路遮断の決定基準である第2基準電流値に分け、漏れ電流のレベルによって警告と遮断の段階的動作を行うことができるという効果がある。
【0015】
本発明による漏電遮断器において、前記制御部は、前記基本波成分の漏れ電流の大きさが前記第2基準電流値より小さくないと、発生回数をカウントし、前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、交流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成されるので、電力系統の正常電流が漏れてその漏れ電流の大きさ(基本波成分の漏れ電流の大きさ)が回路遮断レベルを超えると、当該超過状態が持続する場合にのみ最終的に回路を遮断することにより、一時的な漏れ電流による誤動作の発生を防止することができるという効果がある。
【0016】
本発明による漏電遮断器において、前記制御部は、前記第3高調波成分の比率と所定の前記第3高調波成分の基準比率とを比較し、前記第3高調波成分の比率が前記第3高調波成分の基準比率より小さいと、発生回数をカウントし、前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、交流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成されるので、回路を遮断してはならない平衡電流(三相平衡電流又は正常電流)と回路を遮断しなければならない回路における交流成分の漏れ電流又は地絡電流とを正確に区別して回路を遮断することができ、漏れ電流が発生すると、持続する場合にのみ最終的に回路を遮断することにより、一時的な漏れ電流による誤動作の発生を防止することもできるという効果がある。
【0017】
本発明による漏電遮断器において、前記制御部は、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が所定の基準比率より小さくないと、発生回数をカウントし、前記カウントした発生回数が所定の閾値に達すると、直流成分の漏れ電流が発生したと判定してトリップ制御信号を出力するように構成されるので、回路を遮断してはならない平衡電流(三相平衡電流又は正常電流)と回路を遮断しなければならない回路における直流成分の漏れ電流とを正確に区別して回路を遮断することができ、直流漏れ電流が発生すると、持続する場合にのみ最終的に回路を遮断することにより、一時的な直流漏れ電流による誤動作の発生を防止することもできるという効果がある。
【0018】
本発明による漏電遮断器において、前記制御部は、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が前記所定の基準比率より小さいと、前記カウントした発生回数を初期化するように構成されるので、一時的な直流漏れ電流の発生状態から回路が正常化すると直ちに発生回数のカウントを初期化することにより、漏電遮断器が正常状態で遮断動作を行う誤動作を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の好ましい一実施形態による漏電遮断器の電気的構成を示すブロック図である。
図2】本発明の好ましい一実施形態による漏電遮断器の変換部の詳細構成を示すブロック図である。
図3】本発明の好ましい一実施形態による漏電遮断器の制御動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
前述した本発明の目的とそれを達成する本発明の構成及びその作用効果は、添付図面を参照する本発明の好ましい実施形態についての以下の説明によりさらに明らかになるであろう。
【0021】
図1は本発明の好ましい一実施形態による漏電遮断器の電気的構成を示すブロック図であり、図2は本発明の好ましい一実施形態による漏電遮断器の変換部の詳細構成を示すブロック図であり、図3は本発明の好ましい一実施形態による漏電遮断器の制御動作を示すフローチャートである。
【0022】
図1に示すように、本発明による漏電遮断器は、漏れ電流検出部140、変換部263及び制御部160を含んでもよい。
【0023】
本発明による漏電遮断器は、電源処理部110、電源供給部120、トリップコイル部130及び電流処理部150をさらに含んでもよい。
【0024】
電源処理部110は、回路に供給される交流電源を処理する。ここで、電源処理部110は、整流回路で構成され、前記交流電源を直流電源に変換する。また、電源処理部110は、前記直流電源を電源供給部120に送る。
【0025】
電源供給部120は、本発明による漏電遮断器の電気的構成部の動作に必要な直流電源を供給する。そのために、電源供給部120は、直流/直流変換回路で構成され、電源処理部110から供給された直流電源を、漏電遮断器の電気的構成部の動作に必要な直流電源、例えば5ボルト(V)の直流電源に変換し、トリップコイル部130及び制御部160に供給する。
【0026】
トリップコイル部130は、図1に示すように、半導体スイッチ231(例えば、サイリスタやSCRなどで構成される)と、トリップコイル233とを含んでもよい。
【0027】
半導体スイッチ231は、制御部160の制御(トリップ制御信号)に応答してターンオンするか又はターンオフする。すなわち、半導体スイッチ231は、制御部160からトリップ制御信号がゲートに供給されるとターンオンし、制御部160からトリップ制御信号がゲートに供給されなくなるとターンオフする。
【0028】
半導体スイッチ231がオンになると、電源供給部120、半導体スイッチ231及びトリップコイル233が閉回路を形成することにより、電源供給部120からの直流電源がトリップコイル233に供給され、トリップコイル233が励磁される。
【0029】
半導体スイッチ231がオフになると、電源供給部120、半導体スイッチ231及びトリップコイル233の回路が開放されることにより、電源供給部120からの直流電源がトリップコイル233に供給されなくなり、トリップコイル233が消磁される。
【0030】
トリップコイル233が励磁されると、図示していないが、周知のように、漏電遮断器のアーマチュアがトリガして漏電遮断器の開閉機構(スイッチング機構)をトリップ動作させ、それにより、可動接点が対応する固定接点から分離され、回路が遮断される。
【0031】
漏れ電流検出部140は、回路から漏れた電流による漏れ電流検出信号を出力する。そのために、漏れ電流検出部140は、図1に示すように、回路を貫通するように設けられるリング状のコアと、当該コアに巻回されて漏れ電流検出信号を出力する2次巻線とを含む、周知の零相変流器(ZCT; Zero Current Transformer)で構成されてもよい。
【0032】
電流処理部150は、漏れ電流検出部140と制御部160間に設けられ、漏れ電流検出部140により検出される前記漏れ電流検出信号をアナログ信号状態で処理する。ここで、処理には、アナログ電圧信号への変換と高周波ノイズの除去が含まれる。このために、電流処理部150は、前記漏れ電流検出信号をアナログ電圧信号に変換するためのシャント抵抗251と、前記漏れ電流検出信号に混入した高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ部253とを含んでもよい。
【0033】
制御部160は、アナログ/デジタル変換部、離散フーリエ変換部、入力信号の演算及び処理を担当する中央処理装置、予め格納される演算及び処理プログラムを格納するプログラム格納用メモリ、予め設定される基準値や演算値を格納するメモリなどを含むマイクロコントローラユニット、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータなどから構成されてもよい。
【0034】
制御部160は、変換部263から出力される基本波成分の漏れ電流の大きさ、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率と予め設定された対応基準値とを比較し、交流成分の漏れ電流の発生の有無又は直流成分の漏れ電流の発生の有無を判定し、交流成分又は直流成分の漏れ電流が発生したと判定するとトリップ制御信号を出力する。
【0035】
制御部160は、漏れ電流検出部140により検出される前記漏れ電流検出信号に基づいて、電流が異常電流であるか否かを判断する。ここで、異常電流とは、回路に漏れ(漏電)や地絡が発生したときそれにより漏れ電流検出部140の零相変流器の2次巻線に前記漏れ電流検出信号として誘導される不平衡電流(三相電流の和が0でない不平衡電流)をいい、平衡電流(三相電流の和が0である平衡電流)と区別される。ここで、制御部160は、所定の時間間隔の周期で、漏れ電流検出部140により検出される前記漏れ電流検出信号に基づいて、回路における異常電流の発生の有無を判断するようにしてもよい。例えば、時間間隔は、10ミリ秒(ms)であってもよい。ここで、制御部160は、電流(前記漏れ電流検出信号)の基本波成分(正常な電力系統の例えば60Hzの交流波形成分)の大きさに基づいて、回路における漏れ電流の発生の有無(漏電の発生の有無)を判断(判定)するようにしてもよい。
【0036】
このために、制御部160は、図1に示すように、設定部261、変換部263、判断部265及び命令部267を含んでもよい。
【0037】
設定部261は、設定手段(図示せず)により入力される設定データを格納する手段である。ここで、前記設定手段は、図示していないが、複数の設定スイッチ又は設定ノブ、漏電遮断器とは別に構成されて入出力ポートなどの接続手段を介して接続されるキーパッド、漏電遮断器に付設されて外部の有線又は無線通信ネットワークを介して受信される設定データを入力する通信部の1つ以上で構成されてもよい。
【0038】
設定部261は、入力される少なくとも1つの比較パラメータの設定値を格納する。ここで、比較パラメータには、基本波成分の漏れ電流の大きさが正常であるか否かを判定するための基準値(後述する第1基準電流値及び第2基準電流値)、第3高調波成分の比率が正常であるか否かを判定するための基準比率としての臨界成分比率、陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率が正常であるか否かを判定するための基準比率としての基準極性ピーク比率、異常状態の発生回数の累積カウント値との比較により前記トリップ制御信号を発信するか否かを決定するための臨界発生回数が含まれてもよい。
【0039】
ここで、基本波成分の漏れ電流の大きさの基準値は、漏れ電流の感度に応じて設定される第1基準電流値と、異常電流を区別するように設定され、第1基準電流値を超える第2基準電流値とを含んでもよい。
【0040】
すなわち、第1基準電流値とは、漏電遮断器における漏れ電流の大きさによる漏れ電流の発生の有無を判定する感度を区分する基準値をいい、例えば0〜10アンペア(A)のいずれかの値に設定される。例えば、第1基準電流値は、漏電遮断器が高感度であると、0〜100ミリアンペア(mA)のいずれかの値に設定され、漏電遮断器が中感度であると、100ミリアンペア(mA)〜2アンペア(A)のいずれかの値に設定され、漏電遮断器が低感度であると、2〜10アンペア(A)のいずれかの値に設定される。
【0041】
また、第2基準電流値とは、前記漏れ電流検出信号において回路の漏れ電流発生状態と回路の平衡電流状態(正常状態)を区別するための基準値をいう。例えば、第2基準電流値は、2.5アンペア(A)に設定される。
【0042】
次に、回路の平衡電流状態と回路の漏れ電流発生状態を区別するために、第3高調波成分の臨界成分比率は、好ましい実施形態によれば、50(%)に設定される。ここで、第3高調波成分の成分比率とは、周波数領域での基本波成分の大きさ(アンプリチュード;単位V)に対する第3高調波成分の大きさの比率(%)を意味する。よって、変換部263により供給される前記漏れ電流検出信号のデジタル変換及び離散フーリエ変換されたデータに基づいて算出した第3高調波成分の比率が50(%)より小さいと、制御部160は、回路に漏れ電流が発生したと判定する。
【0043】
一方、陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の基準極性ピーク比率は、好ましい実施形態によれば、150(%)に設定される。ここで、極性ピーク比率とは、陽極脈動ピーク電流値に対する陰極脈動ピーク電流値の比率(単位%)をいい、平衡電流状態の場合、陽極脈動ピーク電流値に対する陰極脈動ピーク電流値の比率(単位%)は約100(%)に近くなる。
【0044】
よって、変換部263により供給される前記漏れ電流検出信号のデジタル変換及び離散フーリエ変換されたデータに基づいて算出した第3高調波成分の比率が150(%)より小さくないと、制御部160は、回路に漏れ電流が発生したと判定する。
【0045】
変換部263は、アナログ/デジタル変換部263a、離散フーリエ変換部(DFT)263b、交流成分変換部263c及び直流成分変換部263dを含んでもよい。
【0046】
アナログ/デジタル変換部263aは、漏れ電流検出部140により検出されて電流処理部150によりアナログ電圧信号に変換されて高周波ノイズが除去された前記漏れ電流検出信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
【0047】
離散フーリエ変換部263bは、フーリエ変換により、アナログ/デジタル変換部263aにより変換された時間領域のデジタル信号を周波数領域のデジタル信号に変換する。
【0048】
交流成分変換部263cは、前記離散フーリエ変換されたデジタル信号(デジタルデータ)に基づいて、前記基本波成分の漏れ電流の大きさ(基本波成分の大きさ)及び前記第3高調波成分の大きさを判定し、前記基本波成分の漏れ電流の大きさ(基本波成分の大きさ)に対する前記第3高調波成分の大きさの比率である前記第3高調波成分の比率を算出する。
【0049】
直流成分変換部263dは、前記離散フーリエ変換されたデジタル信号に基づいて、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率を算出する。
【0050】
よって、変換部263は、離散フーリエ変換部263bにより変換された周波数領域のデジタル信号に基づいて、前記基本波成分の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率を算出することができる。
【0051】
判断部265は、前記基本波成分の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率に基づいて、回路に漏れ電流(又は地絡電流)が発生したか否かを判定する。このために、判断部265は、前記基本波成分の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率とそれらに対応する基準パラメータとを比較する。ここで、基準パラメータは、前述した第1基準電流値、第2基準電流値、第3高調波成分の臨界成分比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の基準極性ピーク比率である。
【0052】
前記比較の結果、異常と判断すると、判断部265は、発生回数のカウント値を増加させる。例えば、判断部265は、前記発生回数を、最初の発生の場合は0から1に、4回目に発生した場合は3から4に、1だけ増加させる。
【0053】
一方、前記比較の結果、正常(回路の三相電流が平衡状態である)と判断すると、判断部265は、前記発生回数のカウント値を0に初期化する。
【0054】
命令部267は、判断部265の判断結果に基づいて、トリップコイル部130に前記トリップ制御信号を出力する。すなわち、判断部265の判断の結果、前記発生回数のカウント値が所定の臨界発生回数より小さくないと、命令部267は、トリップコイル部130に前記トリップ制御信号を出力する。
【0055】
一方、図3を主に参照し、図1を補助的に参照して、本発明の好ましい実施形態による漏電遮断器の動作について説明する。
【0056】
図3は本発明の一実施形態による漏電遮断器の動作方法を示すフローチャートである。
【0057】
まず、ステップS1において、本発明による漏電遮断器の漏れ電流検出部140は、回路に漏電が発生して三相平衡が保たれなくなって不平衡電流が発生すると、それを零相変流器の2次巻線に誘導して前記漏れ電流検出信号として出力する。
【0058】
次に、ステップS1において、本発明による漏電遮断器の電流処理部150は、漏れ電流検出部140から出力された前記漏れ電流検出信号をシャント抵抗251によりアナログ電圧信号に変換し、ローパスフィルタ部253により前記漏れ電流検出信号に混入した高周波ノイズを除去し、その後制御部160に供給する。
【0059】
その後、ステップS2において、制御部160の変換部263は、電流処理部150によりアナログ電圧信号として供給される前記漏れ電流検出信号をアナログ/デジタル変換部によりデジタル信号に変換し、変換された時間領域のデジタル信号をさらに離散フーリエ変換部により周波数領域のデジタル信号に変換する。
【0060】
次に、ステップS3において、制御部160の変換部263は、変換された周波数領域のデジタル信号に基づいて、基本波成分の大きさ(アンプリチュード;単位V)、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率を算出する。
【0061】
その後、ステップS4において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された基本波成分の大きさと設定部261から読み出した第1基準電流値とを比較する。
【0062】
次に、ステップS4において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された基本波成分の大きさが設定部261から読み出した第1基準電流値より小さくないと、ステップS5に移行し、前記基本波成分の大きさが前記第1基準電流値より小さいと、ステップS3の制御動作に戻る。
【0063】
ステップS5において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された基本波成分の大きさと設定部261から読み出した第2基準電流値とを比較する。
【0064】
ステップS5において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された基本波成分の大きさが設定部261から読み出した第2基準電流値より小さくないと、ステップS8に移行し、前記基本波成分の大きさが前記第2基準電流値より小さいと、ステップS6に移行する。
【0065】
ステップS6において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された基本波成分の漏れ電流の大きさ(基本波成分の大きさ)に対する前記第3高調波成分の大きさの比率である前記第3高調波成分の比率(割合)と設定部261から読み出した第3高調波成分の臨界成分比率(本実施形態では50%)とを比較する。
【0066】
ステップS6において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された第3高調波成分の比率が設定部261から読み出した第3高調波成分の臨界成分比率(本実施形態では50%)より小さいと、ステップS8に移行し、前記第3高調波成分の比率が前記第3高調波成分の臨界成分比率(本実施形態では50%)より小さくないと、ステップS7に移行する。
【0067】
ステップS7において、制御部160の判断部265は、変換部263により供給された陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率と設定部261から読み出した基準極性ピーク比率とを比較する。
【0068】
ステップS7は、詳細動作ステップであるステップS7−1とステップS7−2に分けられて実行されるようにしてもよい。
【0069】
ステップS7−1において、制御部160の判断部265は、変換部263の直流成分変換部263dにより供給された陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率と設定部261から読み出した基準極性ピーク比率とを比較する。
【0070】
ステップS7−1において、制御部160の判断部265は、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が前記基準極性ピーク比率より小さいと、ステップS8−1の制御動作ステップに移行し、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が前記基準極性ピーク比率より小さくないと、ステップS7−2の制御動作ステップに移行して直流成分の漏れ電流が発生したと判断する。
【0071】
ステップS5において、変換部263により供給された基本波成分の大きさが設定部261から読み出した第2基準電流値より小さくないか、又はステップS6において、変換部263により供給された第3高調波成分の比率が設定部261から読み出した第3高調波成分の臨界成分比率(本実施形態では50%)より小さいと、制御部160の判断部265は、ステップS8に移行して交流成分の漏れ電流が発生したと判断し、ステップS9に移行する。
【0072】
ステップS9において、制御部160の判断部265は、発生回数のカウント値を「1」増加させる。
【0073】
ステップS7−1において、前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率が前記基準極性ピーク比率より小さい場合、その状態は、基本波成分の大きさが遮断を必要とする程度でもなく、回路に漏れ電流や地絡電流が発生したと判断する程度でもなく、直流成分の漏れ電流が発生したわけでもないので、ステップS8−1において、制御部160の判断部265は、回路の三相電流が正常状態(三相平衡状態)であると判断し、発生回数のカウント値を0に初期化する。
【0074】
その後、ステップS10において、制御部160の判断部265は、前記発生回数のカウント値が遮断(トリップ)を必要とする所定の基準回数に達したか否かを判断する。
【0075】
ここで、発生回数1は、回路に漏れ電流又は地絡電流が10ミリ秒(ms)間発生していることを示し、発生回数2は、漏れ電流又は地絡電流が20ミリ秒(ms)間発生していることを示し、発生回数10は、漏れ電流又は地絡電流が100ミリ秒(ms)間発生していることを示す。
【0076】
例えば、遮断を必要とする基準回数は10に設定される。
【0077】
次に、ステップS10において、制御部160の判断部265は、前記発生回数のカウント値が遮断(トリップ)を必要とする所定の基準回数に達すると、すなわち2つの値が同じであると、前記発生回数のカウント値が前記所定の基準回数に達した状態を命令部267に通知する。
【0078】
ステップS11において、制御部160の命令部267は、それに応答して最終的にトリップ制御信号を出力する。
【0079】
当該トリップ制御信号は、半導体スイッチ231をターンオンすることにより、電源供給部120からトリップコイル233に直流電源が供給されるようにし、トリップコイル233を励磁させる。図示していないが、トリップコイル233が励磁すると、アーマチュアが移動して開閉機構がトリップ動作(自動回路遮断動作)するようにトリガすることにより、漏電遮断器がトリップ動作し、従って、漏電又は地絡が発生した回路が遮断される。
【0080】
前述したように、本発明による漏電遮断器は、回路から漏れた電流による漏れ電流検出信号を出力する漏れ電流検出部と、前記漏れ電流検出部から出力される漏れ電流検出信号に基づいて、基本波成分の漏れ電流の大きさ、第3高調波成分の比率、及び陽極脈動ピーク電流値と陰極脈動ピーク電流値の比率を出力する変換部と、前記変換部から出力される前記基本波成分の漏れ電流の大きさ、前記第3高調波成分の比率、及び前記陽極脈動ピーク電流値と前記陰極脈動ピーク電流値の比率と予め設定された対応基準値とを比較し、交流成分の漏れ電流の発生の有無又は直流成分の漏れ電流の発生の有無を判定し、交流成分又は直流成分の漏れ電流が発生したと判定するとトリップ制御信号を出力する制御部とを含むので、回路に発生した交流成分の漏れ電流を平衡電流(三相平衡電流又は正常電流)と区別して高い信頼性で検出して回路を遮断することができるだけでなく、回路に発生した直流成分の漏れ電流も平衡電流と区別して高い信頼性で検出して回路を遮断することができるという効果がある。
図1
図2
図3
【国際調査報告】