特表2021-515130(P2021-515130A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-515130建物の自動レイアウトのためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-515130(P2021-515130A)
(43)【公表日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】建物の自動レイアウトのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/18 20060101AFI20210521BHJP
【FI】
   E04G21/18 BESW
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-567740(P2020-567740)
(86)(22)【出願日】2019年2月20日
(85)【翻訳文提出日】2020年10月21日
(86)【国際出願番号】US2019018665
(87)【国際公開番号】WO2019164863
(87)【国際公開日】20190829
(31)【優先権主張番号】62/633,130
(32)【優先日】2018年2月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520319107
【氏名又は名称】イメージ・クローン・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100098589
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 善章
(74)【代理人】
【識別番号】100098062
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 明彦
(74)【代理人】
【識別番号】100147599
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 匡孝
(72)【発明者】
【氏名】ピノー,フェルナンド,ジェイ.
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174DA05
2E174DA41
(57)【要約】
青図、製図図面又はAutocad(登録商標)のファイルなど、制限無しで、一組の設計図から始めて、そのような設計図のキャリブレーションを行い、そのような設計図をコンピュータ可読なファイルに移し、そのような設計図の特別に設計された電子バージョンをハードウェアベースのシステムにロードし、該システムが、建物面に引かれる前記建築設計図の永続的な画像を、所望の尺度で配置、調整、転写、印刷するシステム及び方法である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設現場をレイアウトするためのシステムであって、
一組の建築設計図のコピーと、
前記一組の建築設計図の電子版と、
無線接続を有し、アプリケーションプログラムを実行するコンピューティング装置と、
前記コンピューティング装置に無線接続され、前記アプリケーションプログラムの制御下にある少なくとも1つの移動ロボットプリンターとからなり、
前記ロボットプリンターは、前記建設現場で前記建築設計図を印刷する、システム。
【請求項2】
前記コンピューティング装置に無線で接続され、前記アプリケーションプログラムの制御下にある少なくとも1つのレーザーベースの受信機/送信機を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピューティング装置に無線接続され、前記アプリケーションプログラムの制御下にある少なくとも1つの自動ロケーターを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
建設現場をレイアウトするためのシステムであって、
一組の建築設計図のコピーと、
前記一組の建築設計図の電子版と、
無線接続を有し、アプリケーションプログラムを実行するコンピューティング装置と、
前記コンピューティング装置に無線接続され、前記アプリケーションプログラムの制御下にある少なくとも1つの移動ロボットプリンターと、
前記コンピューティング装置に無線で接続され、前記アプリケーションプログラムの制御下にある少なくとも1つのレーザーベースの受信機/送信機と、
前記コンピューティング装置に無線接続され、前記アプリケーションプログラムの制御下にある少なくとも1つの自動ロケーターとからなり、
前記レーザーベースの受信機/送信機は、前記建設現場のコーナーの適切な位置を配置し、前記自動ロケーターは、前記ロボットプリンターの動きに対する危険要素の位置を識別しかつ印付けし、その結果、前記ロボットプリンターは、前記建設現場に前記建築設計図を印刷する、システム。
【請求項5】
建設現場をレイアウトする方法であって、
建設コーナーの参照点を含む一組の建設設計図をキャリブレーションし、かつ電子設計図のコンピューター可読ファイルに移すステップと、
前記建設現場のコーナーに少なくとも1つのレーザーベースの受信機/送信機を配置するステップと、
前記受信機/送信機に無線接続され、ソフトウェアプログラムを実行するコンピューティング装置に前記ファイルをロードするステップとからなり、
前記ソフトウェアプログラムは前記ファイルにアクセスし、
前記ソフトウェアプログラムは、前記受信機/送信機との間で位置情報を送受信し、
少なくとも1台の移動ロボットプリンターを前記建設現場に配置するステップと、
前記ソフトウェアプログラムの制御下で前記ロボットプリンターにより前記参照点を施工面に印刷するステップとからなり、
前記建設設計図が前記施工面に転写される、方法。
【請求項6】
前記印刷するステップの前に、前記建設現場に少なくとも1つの自動ロケーターを配置して、前記ロボットプリンターの動きに対する危険要素の位置を識別しかつ印付けするステップを更に含む、請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設業、特に、建物などの構造物の建設のために青図(青写真)に識別される参照点をけがき(レイアウト)する作業に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2018年2月21日に出願された米国仮出願第62/633130号に基づく優先権を主張する。
【0003】
建物の建設のためにレイアウト又はマーキング(印付け)をする現在の方法は、時間及び労働力、従って最終的に費用の点で相当な数のリソースを伴う。従来、構造物をレイアウトする方法には、壁及び基礎(従来技術にかかる図11(FIG.B)を参照)に加えて他の構造が適切に建築されることを可能にするために、1人、2人、又はそれ以上の人が一連の青図、設計図、及び素描(ドローイング)を使用して建設現場又は構造物を歩き、点やスナップ線を印付けして、建物が直角である(従来技術にかかる図10(FIG.A)を参照)ことを確保することを必要とする。
【0004】
建物をレイアウトする際、作業者は基本的に、設計図や製図図面から実際の建設作業が行われる現場に情報を転写する。実際の尺度のコピーを転写するか、製図図面から判読したものを実際の尺度に作り直す必要がある。床、壁、天井、及びその他の構造物には、印付けをして、構造部品を作り付ける場所を示す必要がある。
【0005】
時として、青図又は製図図面上に提供される情報と、実際の現場の寸法又は条件との間には差異がある。これらの差異に適応させるための調整は、通常、建物をレイアウト又は印付けをする際に行われる。従って、この時間のかかる方法は、(a)建設現場の周りに一連の青図を引っ張り出し:(b)描かれている建物が、建設された基礎に直角に適合していることを確認し:(c)基礎が直角でない場合、その基礎に建物を適切に配置するために現場調整を行い、:(d)製図図面と実際の現場条件との間における寸法及び他の不一致に適応するように現場調整を行い、かつ:(e)作業が行われる建物又は現場に製図図面から情報を実際に転写する。最終的に、この情報は、正しく一致させた後、プロジェクトに関連する他の人に配布しなければならない。これらの現場条件に適応するために行われるこれらの調整は、プロジェクトに関連する他の業者に影響を与える可能性がある。これらの業者には、建物内で使用される部品の製造に関連する業者が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書には、青図、製図図面又はAutocad(登録商標)のファイルなど、制限無しで、一連の設計図から始めて、そのような設計図のキャリブレーションを行い、そのような設計図をコンピュータ可読なファイルに移し、そのような設計図の特別に設計された電子版をハードウェアベースのシステムにロードし、該システムが、建物面に引かれる前記建築設計図の永続的な画像を、所望の尺度で配置、調整、転写、印刷し、それにより、作業者が青図を現場に運んで、そのような青図から情報を、線をスナップしかつ点をマーキングする従来の方法で、物理的に建築現場に移す必要を無くするシステム及び方法が記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、青図のハードコピー上の施工箇所の位置の、建物の施工面の相対的な位置への電子的な転写を示している。
図2図2は、建物の施工面のコーナーに配置されたレーザー装置の斜視図である。
図3図3は、本発明のシステムによって印付けされた建物の施工面のコーナーの分解図である。
図4図4は、建物施工面の上方から見た図であり、前記施工面に階段吹き抜けを作るための配置を示している。
図5図5は、建設される建物のフロアの内部の最終的に検証された間取り図である。
図6図6は、図5に示す間取り図と図4に示す建物の施工面を上から見た図とを並置した図である。
図7図7は、オートロケーター装置の斜視図である。
図8図8は、ロボットプリンター装置の斜視図である。
図9図9は、オペレーターによる本システムの遠隔操作を示している。
図10図10は、本願の国際公開公報WO2019/164863に記載されるFIG.Aに対応し、建物の建設におけるレイアウト技術の従来方法を示している。
図11図11は、本願の国際公開公報WO2019/164863に記載されるFIG.Bに対応し、建物の建設におけるレイアウト技術の従来方法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
青図、製図図面又はAutocad(登録商標)のファイルなど、制限無しで、一連の設計図から始めて、そのような設計図のキャリブレーションを行い、そのような設計図をコンピュータ可読なファイルに移し、それを、その設計図の永続的な画像を建物面に、所望の尺度で配置、調整、転写、印刷ハードウェアにロードし、それにより、作業者が青図を現場に運んで、そのような青図から情報を、線をスナップしかつ点をマーキングする従来の方法で、物理的に建築現場に移す必要を無くするシステム及び方法である。
【0009】
このプロセスは、いくつかの参照点、例えば、建物の建設面11に並置されたハードコピーの青図10(間取り図12を記載している)を示す図1に示されるコーナー参照点13を識別して標定することによって開始される。この場合、その目的は、いずれも間取り図12のハードコピーに示されている壁21、ドア開口部22、窓の位置23、階段吹き抜け24の適切な位置を建築のために実際の施工面11上に、該表面が建物の木骨組みの床又はコンクリートスラブであるかに拘わらず、レイアウトすることである。従来技術では、図10及び図11に示すように、建物面に点が、そのような点を建物施工面のいくつかのコーナーに、図10で線100Aのような線をスナップすることによって、物理的に印付けする人によって印付けされる。図3に示すように、このような点は、施工面11のそのコーナー13で2つの外壁が交差すべき正確な位置にある壁の内側に対応する。このプロセスは、建物の他のコーナーでも繰り返し行われる。
【0010】
図2に示されるように、本発明では、レーザーベースの受信/送信装置20が、前記コーナー13に配置される。装置20は、本発明のシステムの他の同様のレーザー装置及び図9に示されるオペレーター2000と通信する。装置20は、生成された多数の一揃いのレーザー基準(本発明の好適な実施形態では、そのような3つのレーザー基準21、22、及び23)を使用して、ハードコピーの青図10の間取り図12に印付けされているように、施工面11上にコーナー13を標定する。多数の前記装置20は、参照されるコーナー13に最も近い装置20を識別するソフトウェアを使用して通信し、建設される建物が直角であることを、人手により線をスナップする必要無しに保証するように、かつ建設が進むにつれて寸法の変化を組み込むように自己調整される。これらのレーザー装置20は、図8に示すように、適切な位置に移動するための車輪1002を有するプリンタ1001のような多数のロボットプリンターに、コーナー13などの適切な位置を通信する。
【0011】
前記多数のレーザー装置20は、前記ソフトウェアプログラムによって自己制御される一方、前記装置20のそのような制御は、当のシステムのオペレーター2000によって遠隔でオーバーライドされることを前提としている。図9に示される前記オペレーター2000は、建設事務所から、表示画面2001を有するデスクトップコンピューター又はラップトップコンピュータを使用して、又は建設現場でモバイル装置又はタブレットを使用することにより、遠隔で全部の前記装置と通信しかつ制御することができる。 前記オペレーターは、上述したプロセスを使用して、作成された前記基準が正方形であること(即ち、図11で使用される同図に示す従来技術の物理的な線100Aを電子的に複製する電子的に生成された線100を使用することによって、図4に示されるように互いに90度の角度にある)を保証することを確認する。前記装置20が、ソフトウェアの制御によって不一致を自己調整し、かつ参照線が互いに直角になるまで調整を行う一方、参照点の更なる調整及び微調整は、オペレーター2000が遠隔で変更することができる。所望の結果が得られると、装置20によって投影された新しい最終参照線とともに新しい最終参照点が作成され、その参照線によって、製図図面を施工面に印刷するロボットプリンター1000に目当て及び境界が提供される。 新しい最終参照点間の距離は、精度が確認され、その結果はシステムのソフトウェアに記録される。
【0012】
本明細書中に記載されるシステムの使用方法は次のとおりである。問題の建設領域について所望のコンピューター生成の間取り図、製図図面、又は青図にアクセスする。上述したように作成された新しい最終参照点に対応する図面上の点を識別し、相互に照合する。新しい最終参照点間の寸法は、図面に記載されている寸法に対して検証される。前記図面は、新しい最終参照線に重ねることができる。
【0013】
前記装置によって提供される寸法と図面から得られる対応する寸法との間のすべての寸法の不一致について調整を行うことができる。これらの調整は、一旦図面から得られた寸法が入力されかつ前記装置によって作成された実際の寸法と比較されると、ソフトウェアによって、又は図9に示すように、表示画面2001を有するデスクトップコンピューターをオペレーター2000が使用することによって遠隔で、自動で行うことができる。これらの調整は、新しい最終参照点を前記図面に対応するように調整することによって行うことができ、又は、前記図面に含まれる寸法を前記装置から取得される寸法に対応するように調整することができ、又は、それらを両方組み合わせて行うことができる。最終結果は、その建物に特定される最終ファイルのセットになり、それは、この場合、図5に示すように、この建物の各フロアについてすべての壁、ドア、及び窓をレイアウトするために使用することができる。
【0014】
時には、図面に詳細が記載され若しくは記載されていない、又はロボットプリンター1000により建設現場をレイアウトする際に問題を引き起こす可能性がある建設プロセスの一部として作成される無関係なアイテム又は要素が存在する場合がある。これらのアイテム又は要素を標定することは、安全のために、及び建設の遅れを回避するために必要である。例として、そのようなアイテムには、パイプのように配管される固定物や、床から突出する、建設プロセスの一部であるボルト、階段の吹き抜けが配置される床の一時的な穴、又は建設中の建物の外壁における構造材料の突起物や足場が含まれる。これらのアイテムおよび要素は、図7に示されるように、自動ロケーター装置1000を使用することによって、建物上で識別されかつ標定することができる。
【0015】
自動ロケーター装置1000は、レーザー装置20及びロボットプリンター1001と関連して前記システム内で動作するようにプログラムされ、又は独立して使用して、建設中の床から突き出ているパイプなどの要素が、移動するロボットプリンター1000が回避すべき危険要素として識別されることを確認するために、それらの要素を標定することができる。自動ロケーター装置1000は、その開口1010を、前記自動ロケーター装置が配置される施工面11に関して水平方向1011及び垂直方向1012の双方に、完全に移動し得るように構成され、前記システムのソフトウェアの制御下でかつ図9においてオペレーター2000によって遠隔で、システムのすべての部分と通信するようにプログラムされている。上述したアイテム及び要素の正確な位置は識別され、上述した自動化されたプロセスに組み込まれる。
【0016】
これらのアイテム又は要素に適応することが必要な場合、上述したと同様にして寸法調整を行い、図5に示すように最終図面に組み込むことができる。図7に示すように自立可能であり又はレーザー装置20の上に組み込むことができる自動ロケーター装置1000は、「床から突出したパイプ」のように、前記図面における識別のために形状のライブラリと照合される点を印付けし、かつそれらを電子図面に直接転写する。前記突出したパイプのサイズは、動いているロボットプリンター1001が前記突出したパイプとの接触を回避するように、前記図面に入力される。
【0017】
図8は、本技術分野において公知のロボットプリンター1001である。そのような多数のプリンター1001は、好適な実施形態において、最終図面を自動的に施工面11に印刷するために、施工面11上に配置される。オペレーター2000は、上述した、最終図面に含まれる情報を、ロボットプリンター1001への指示として送信する。ロボットプリンター1001は、床又は建物の適切な建設のために、図面からの所望の全情報を施工面11に効率的に転写する。ロボットプリンター1001が印刷タスクを自動的に分割し、又はオペレーター2000が、ソフトウェアプログラムをオーバーライドして、多数のロボット1001の間で所定の印刷タスクを割り当てることができる。すべての危険なアイテム及び要素が識別されているので、ロボットプリンター1001は、建設中に所定の領域を自動的に回避し、又はその周囲で作業する。その結果、ロボットプリンター1001は、建設中の建物の側部から落下したり、開いた階段吹き抜けに落下したり、突出したパイプに衝突することが防止される。
【0018】
ロボットプリンター1001は、システムソフトウェアの制御下でレーザー装置20、自動ロケーター装置1000と無線で通信し、又はそれら双方と無線で通信して情報を検索しかつ共有し、それ自体が、建設される最終的な床に単純な又は複雑な設計をレイアウトして組み込むのに使用される。図面からの情報は、システムを使用して本明細書に記載の方法に従って印刷された床に使用される材料を個々の部品に切断する際に、製作者が使用することができる。そのような部品は、番号を付けるか、又はロボットプリンター1001によって床に付けられた同じ印と一致するように印付けすることができ、かつ天井又は壁にデザインを作成するときと同様の作業を行うことができる。レイアウト又はデザインは、床に引き出して天井又は壁に直接転写するか、天井又は壁に直接適用することができる。「立ち入り禁止区域(”No Go Zone”)」は、自動ロケーター装置1000又はレーザー装置20を使用して電子図面に記載されるように施工面上で識別することができ、又はオペレーター2000が遠隔で電子図面に入力することができる。階段吹き抜けの「立ち入り禁止区域」は、階段吹き抜けの周囲を識別する自動ロケーター装置1001によって設定される。「立ち入り禁止区域」が一旦電子的に確立されると、ロボットプリンター1001は、自動ソフトウェアのコマンドによって侵入が禁止される。
【0019】
前記システムは、施工面11上に様々な形状及び色の線とデザインを印付けしたり作成するようにプログラムされ、転写される図面又は画像の縮尺は、オペレーター2000が遠隔で調整することができる。これらの印付けは、様々な気象条件や徒歩での往来に対して強くすることができる。多くの構造は、色分け(即ち、壁−黒い線、窓の開口部−緑、キャビネットの位置−赤、電気器具−紫、又は配管設備−青)することができる。
【0020】
様々な異なるサイズのプロジェクトについて多数のロボットプリンター1001の最初の版を記したコンピューター生成ファイルからなる履歴は、将来のプロジェクトについて期間及び複雑さを評価するのに使用するために、本発明の集中型プログラムに格納される。より多くのプロジェクトが完了するに連れて、この予測データベースは大きくなり、従って多くの様々な建設プロジェクトを完了するのにかかる時間と費用を将来見積もるための有用性が高まる。
【0021】
前記システムは、仕事を完了する予定時刻に関してオペレーター2000に警告するようにプログラムされている。ロボットプリンター1001による仕事が完了すると、前記システムのソフトウェアは、テキスト、電子メール、又は電話の自動呼び出しを介して、オペレーター2000又は元請業者などの建設スタッフの他の者、土地建物の所有者に警告する。
【0022】
1台のロボットプリンター1001を使用してこの作業を完了できる一方、レイアウト全体を迅速に完了するために、複数のロボットプリンター1001を使用するオプションをとることができる。
【0023】
上述したように、特定の建物又はプロジェクト毎に本発明を使用してレイアウト中に得られたすべての情報は、将来のプロジェクトを見積もりかつ完了するのに将来使用する可能性のために保存される。
【0024】
このシステムは、永続的な線、標識又は図面を施工面に作成できるレーザーを使用して、線を印付けし、基礎、床、及び壁に形状を追加するようにプログラムすることができる。上述したシステムをドローン及びGPS信号と共に使用することで、建設会社は、コンクリート、木、又はその他の表面にレイアウトを施し、印付けし、かつ形状を追加することができる。そのような図面は、ベニヤ(張り板)又はポリコーティングで覆って、そのように印付けされたコンクリート床の前記図面を保存し、永続的なものにすることができる。
【0025】
本明細書に記載される本発明は、その好ましい実施形態に限定されない。記載されているプロセスは、多くの産業現場において、発掘作業又は他の現場作業のレイアウト;基礎のレイアウト;骨組みのレイアウト;HAVC、配管又は電気システムのレイアウト;内装仕上げのレイアウト;塗装のレイアウト;壁面装飾の作成、駐車場や街路境界線の縞模様の塗装を含むが、これらに限定されるものではない。
図A
図B
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】