(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-516375(P2021-516375A)
(43)【公表日】2021年7月1日
(54)【発明の名称】擦弦楽器の弓
(51)【国際特許分類】
G10D 3/16 20200101AFI20210604BHJP
G10H 1/00 20060101ALI20210604BHJP
【FI】
G10D3/16
G10H1/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-568851(P2020-568851)
(86)(22)【出願日】2019年2月28日
(85)【翻訳文提出日】2020年10月15日
(86)【国際出願番号】ES2019070121
(87)【国際公開番号】WO2019166683
(87)【国際公開日】20190906
(31)【優先権主張番号】U201830279
(32)【優先日】2018年3月2日
(33)【優先権主張国】ES
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520337385
【氏名又は名称】マルティネス オルツ コンスタンティーノ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス オルツ コンスタンティーノ
【テーマコード(参考)】
5D002
5D478
【Fターム(参考)】
5D002CC51
5D478HH01
(57)【要約】
本発明は、細い棒と、擦弦楽器の弦を擦る1つ以上のストリップ又は髪とを備える、擦弦楽器の弓に関する。弓には、少なくとも1つの照明手段と、照明手段を作動及び制御することができる処理手段と、照明手段に電力を供給する電源電池とが組み込まれており、すべての要素は細い棒に配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細い棒(1)と、擦弦楽器(3)の弦(31)を擦る1つ以上のストリップ(2)又は髪とを備えた擦弦楽器の弓であって、
少なくとも1つの照明手段と、前記照明手段を作動及び制御することができる処理手段と、前記照明手段に電力を供給する電源電池(6)とが組み込まれており、すべての前記要素が前記細い棒(1)に配置されることを特徴とする、擦弦楽器の弓。
【請求項2】
前記細い棒(1)に配置され、前記照明手段と前記電源電池(6)との間に介在された手動で作動されるスイッチ(7)が組み込まれており、前記スイッチ(7)が、ユーザの所望通りに前記照明手段を永続的にオン又はオフにすることができ、前記照明手段に対する前記処理手段の作動を抑制することができることを特徴とする、請求項1に記載の擦弦楽器の弓。
【請求項3】
各照明手段がLED(4)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の擦弦楽器の弓。
【請求項4】
前記処理手段がマイクロプロセッサ(5)を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項5】
前記処理手段が、前記処理手段自体に事前にプログラムされた反復シーケンスに従って、前記照明手段を作動及び制御することができることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項6】
サウンド記録手段(8)が組み込まれており、同時に前記処理手段とデータ通信でリンクされていることと、前記処理手段が前記サウンド記録手段(8)から受信したデータに従って前記照明手段を作動及び制御することができることとを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項7】
前記ストリップ(2)又は髪に物理的に結合され、同時に前記処理手段とデータ通信でリンクされた張力記録手段(9)が組み込まれていることと、前記処理手段が前記張力記録手段から受信したデータに従って前記照明手段を作動及び制御することができることとを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項8】
前記処理手段が、Wi‐Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)通信能力又は同様の能力を有し、前記処理手段を前記弓の使用に対して遠隔かつ同時に制御及びプログラムできるようにすることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項9】
前記擦弦楽器(3)がバイオリンであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項10】
前記擦弦楽器(3)がチェロであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項11】
前記擦弦楽器(3)がビオラであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【請求項12】
前記擦弦楽器(3)がコントラバスであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の擦弦楽器の弓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の出願の目的は、擦弦楽器の弓の登録であり、この弓には、これまで使用されてきた技術に対する顕著な革新及び利点が組み込まれている。
【0002】
より具体的には、本発明は、擦弦楽器の弓の開発を提案し、この弓は、その特定の構成により、娯楽的に有用であり、娯楽産業にも適合された照明特性を、バイオリンなどの擦弦楽器での使用が既知である種類の弓に提供することを可能にする。
【背景技術】
【0003】
現在の技術水準では、バイオリンなどの擦弦楽器が知られており、弓を使用して楽器の弦自体を擦り演奏することからも知られている。
【0004】
上記楽器の使用は、それらの既知の音楽的特性に加えられるあるタイプの特性を必要とする傾向がある。
【0005】
本発明は、娯楽的に有用であり、娯楽産業にも適合された照明特性を、擦弦楽器での使用が既知である種類の弓に提供することを可能にするので、現在の問題の解決及び解消に貢献する。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、細い棒と、擦弦楽器の弦を擦る1つ以上のストリップ又は髪とを備え、少なくとも1つの照明手段と、照明手段を作動及び制御することができる処理手段と、照明手段に電力を供給する電源電池とが組み込まれており、すべての要素が細い棒に配置されることを本質的に特徴とする、擦弦楽器の弓を提供するために開発された。
【0007】
あるいは、擦弦楽器の弓には、細い棒に配置され、照明手段と電源電池との間に介在された手動で作動されるスイッチが組み込まれており、スイッチは、ユーザの所望通りに照明手段を永続的にオン又はオフにすることができ、照明手段に対する処理手段の作動を抑制することができる。
【0008】
好ましくは、擦弦楽器の弓では、各照明手段はLEDを備える。
【0009】
好ましくは、弦楽器の弓では、処理手段はマイクロプロセッサを含む。
【0010】
あるいは、擦弦楽器の弓では、処理手段は、処理手段自体に事前にプログラムされた反復シーケンスに従って、照明手段を作動及び制御することができる。
【0011】
あるいは、擦弦楽器の弓には、サウンド記録手段が組み込まれており、同時に処理手段とデータ通信でリンクされており、処理手段は、サウンド記録手段から受信したデータに従って照明手段を作動及び制御することができる。
【0012】
あるいは、擦弦楽器の弓には、ストリップ又は髪に物理的に結合され、同時に処理手段とデータ通信でリンクされた張力記録手段が組み込まれており、処理手段は、張力記録手段から受信したデータに従って照明手段を作動及び制御することができる。
【0013】
さらに、擦弦楽器の弓では、処理手段は、Wi‐Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)通信能力又は同様の能力を有し、処理手段を弓の使用に対して遠隔かつ同時に制御及びプログラムできるようにする。
【0014】
好ましくは、擦弦楽器の弓では、擦弦楽器はバイオリンである。
【0015】
あるいは、擦弦楽器の弓では、擦弦楽器はチェロである。
【0016】
あるいは、擦弦楽器の弓では、擦弦楽器はビオラである。
【0017】
あるいは、擦弦楽器の弓では、擦弦楽器はコントラバスである。
【0018】
本発明のおかげで、例えばバイオリンなどの擦弦楽器での使用が既知である種類の弓に、娯楽的に有用であり、娯楽産業にも適合された照明特性を提供することが可能である。
【0019】
擦弦楽器の弓の他の特徴及び利点は、添付の図面において非限定的な例として示される、好ましいが限定的ではない実施形態の説明に照らして明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の擦弦楽器の弓の好ましい実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1に概略的に示すように、提案された発明の擦弦楽器の弓は、最新技術の既知の様式で、細い棒1と、同じ楽器3の弦31を擦る1つ又はいくつかのストリップ2又は髪とを備える。
【0022】
図1に示すこの好ましい実施形態では、擦弦楽器3はバイオリンである。
図1に示さない他の好ましい実施形態では、擦弦楽器3は、例えば、チェロ、ビオラ、若しくはコントラバス、又は最新技術で既知の他の任意の擦弦楽器であり得る。
【0023】
すでに本発明自体に従って、本発明の擦弦楽器の弓には、細い棒1に配置された少なくとも1つの照明手段と、上記照明手段を作動及び制御することができる処理手段と、照明手段に電力を供給することができる電源電池6とが組み込まれている。
【0024】
この好ましい実施形態では、複数の照明手段が含まれ、各照明手段はLED4であり、処理手段はマイクロプロセッサ5を備える。
【0025】
LED4及びマイクロプロセッサ5の両方、並びに電源電池6は、細い棒1に配置され、楽器3の弦31を擦るときに使用中に本発明の擦弦楽器の弓の動的平衡を変化させないようにする。
【0026】
電源電池6は、例えば、USBコネクタによって再充電可能である。
【0027】
本発明の擦弦楽器の弓はまた、細い棒1に配置され、LED4と電源電池6との間に介在された手動で作動するスイッチ7を組み込むことができ、したがって、LED4をオン又はオフにすることができる。
【0028】
手動で作動する上記スイッチ7は、LED4と電源電池6との間に挟み込まれており、そのため、LED4は、ユーザの所望通りに常にオン又はオフのままであることができ、LED4に対するマイクロプロセッサ5の作動を抑制することができる。
【0029】
マイクロプロセッサ5は、LED4を作動及び制御することができる。LED4をオン及びオフにするこの作動及び制御は、マイクロプロセッサ5自体に組み込まれたプログラミングに従って実行される。
【0030】
使用されるLED4はまた、この目的のためにプログラムされたマイクロプロセッサ5からのその制御に従って、放射光の色を変えることも可能である。
【0031】
マイクロプロセッサ5はプログラム可能であり、Wi‐Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)通信能力又は同様の能力を有することもでき、提案された発明の擦弦楽器の弓の使用に対して遠隔かつ同時にそれらをプログラム及び制御できるようにする。したがって、マイクロプロセッサ5によって使用されるプログラミング、並びにLED4をオン及びオフにする際に得られる必然の結果は、本発明の擦弦楽器の弓の使用の最中でも、遠隔で変更することができる。
【0032】
この意味で、LED4をオン及びオフにすることは、マイクロプロセッサ5自体に事前にプログラムされた特定のリズミカルで反復的なシーケンスに追従し得る。
【0033】
別の好ましい実施形態では、別のプログラミングに従って、マイクロプロセッサ5は、例えば、擦弦楽器3自体又は擦弦楽器3が組み込まれているオーケストラ全体によって生成される、周囲の音楽メロディーのサウンドリズムに従ってLED4を作動及び制御することができる。そうするために、提案された発明の擦弦楽器の弓には、サウンド記録手段8が組み込まれており、同時にマイクロプロセッサ5とデータ通信でリンクされる。サウンド記録手段8によって記録された周囲の音楽メロディーと、それによってマイクロプロセッサ5に通信される表示データとに従って、このマイクロプロセッサ5は、周囲の音楽メロディーのサウンドリズムによるオン及びオフのシーケンスを用いて、LED4をオン及びオフに作動及び制御する。
【0034】
別の好ましい実施形態では、マイクロプロセッサ5は、楽器3の弓弦31にストリップ2又は髪によって加えられる圧力の強さに従って、LED4を作動及び制御することができる。そうするために、提案された発明の擦弦楽器の弓には、ストリップ2又は髪に物理的に結合され、同時にマイクロプロセッサ5とデータ通信でリンクされた張力記録手段9が組み込まれている。張力記録手段9によって記録されたストリップ2又は毛髪における張力と、それによってマイクロプロセッサ5に通信される表示データとに従って、このマイクロプロセッサ5は、楽器3の弓弦31にストリップ2又は髪によって加えられる圧力によるオン及びオフのシーケンスを用いて、LED4をオン及びオフに作動及び制御する。
【0035】
提案された発明の擦弦楽器の弓は、その異なる好ましい実施形態では、楽器3の弦31を擦るときに使用中に動的平衡を維持する。
【0036】
記載された異なる要素間の接続ケーブルは、本発明の擦弦楽器の弓の美観を維持するために、見えないように隠されている。
【0037】
本発明の擦弦楽器の弓の製造に使用される材料と同様に、詳細、形状、寸法及びその他の二次的要素は、技術的に同等の、本発明の本質的な性質、又は以下に含まれる請求項によって定義される範囲から逸脱しない他のものと適切に置き換えることができる。
【国際調査報告】