特表2021-517399(P2021-517399A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-517399(P2021-517399A)
(43)【公表日】2021年7月15日
(54)【発明の名称】改善されたリピータ給電
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/291 20130101AFI20210618BHJP
【FI】
   H04B10/291
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-546885(P2020-546885)
(86)(22)【出願日】2019年3月6日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月2日
(86)【国際出願番号】GB2019050623
(87)【国際公開番号】WO2019171053
(87)【国際公開日】20190912
(31)【優先権主張番号】1803541.0
(32)【優先日】2018年3月6日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1900996.8
(32)【優先日】2019年1月24日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518141365
【氏名又は名称】ネプチューン サブシー アイピー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・アントニー・フリッシュ
(72)【発明者】
【氏名】アリステア・ヒル
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AB06
5K102AN02
5K102AN05
5K102MA03
5K102MB06
5K102MB13
5K102MH04
5K102MH12
5K102MH21
5K102MH23
5K102MH26
5K102PH11
5K102RD28
(57)【要約】
光リピータ(200)が開示される。光リピータ(200)は、入力光信号を受信するための光入力ポートと、出力光信号を送信するための光出力ポートと、入力ポート及び出力ポートの間で光信号の信号レベルを増加させるように構成された増幅器を備える電子機器(202)と、電子機器(202)に可変電圧の電力供給を提供するように構成された電圧レギュレータ(220)とを備える。光リピータ(200)は、オプションで、要求に応答して供給電圧を決定し、かつ供給電圧を供給するように電圧レギュレータ(220)を制御するように構成された、ローカル又は外部のコントローラ(230)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力光信号を受信するための光入力ポートと、
出力光信号を送信するための光出力ポートと、
前記入力ポート及び前記出力ポートの間で前記光信号の信号レベルを増加させるように構成された増幅器を備える電子機器と、
前記電子機器に可変電圧の電力供給を提供するように構成された電圧レギュレータと、を備える、
光リピータ。
【請求項2】
デマンドに応答して供給電圧を決定するよう構成され、かつ前記電圧レギュレータを制御して前記供給電圧を提供するよう構成されたコントローラをさらに備える、
請求項1に記載の光リピータ。
【請求項3】
前記電子機器は、前記電子機器の動作パラメータを計測するように構成された少なくとも1つのセンサを備え、前記コントローラは、前記計測された動作パラメータに応答してデマンドを決定するように構成される、
請求項2に記載の光リピータ。
【請求項4】
前記動作パラメータは、前記電子機器のある構成要素により消費される電流又は電力を含む、
請求項3に記載の光リピータ。
【請求項5】
前記電子機器の前記構成要素は、励起レーザダイオード及びペルチェ冷却器のうちの少なくとも1つを含む、
請求項4に記載の光リピータ。
【請求項6】
前記動作パラメータは、励起レーザダイオードの出力光パワーを含む、
請求項3−5のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項7】
前記動作パラメータは、前記電子機器の温度を含む、
請求項3−6のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項8】
前記電圧レギュレータは、前記電子機器に提供される供給電圧を設定する遠隔提供された命令を受信するように構成される、
請求項1−7のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項9】
前記電圧レギュレータは、前記電子機器に提供される前記レギュレータ電圧を電圧制御信号に応答して設定するように構成されたレギュレータコントローラを備える、
請求項1−8のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項10】
前記電子機器は、
前記電子機器の動作パラメータを計測するよう構成された少なくとも1つのセンサと、前記パラメータに応答して供給電圧を決定し、かつ前記動作パラメータに応答して前記電圧制御信号を前記レギュレータコントローラに提供するように構成されたコントローラと、を備える、
請求項9に記載の光リピータ。
【請求項11】
前記電力レギュレータは、可変シャントレギュレータを備える、
請求項1−10のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項12】
前記可変シャントレギュレータは、前記電子機器と並列に、電流バイパスを提供するシャントトランジスタを備える、
請求項11に記載の光リピータ。
【請求項13】
前記可変シャントレギュレータは、制御信号に応答して前記シャントトランジスタのゲート電圧を制御するように配置された可変電圧基準をさらに備える、
請求項12に記載の光リピータ。
【請求項14】
前記可変シャントレギュレータは、前記電子機器の両端電圧に応答して前記シャントトランジスタのゲート電圧を制御するように構成されたフィードバックループをさらに備える、
請求項13に記載の光リピータ。
【請求項15】
前記可変シャントレギュレータは、レギュレータダイオードの直列の組み合わせを備えるスイッチドレギュレータと、少なくとも1つの電気的に制御されたレギュレータスイッチとを備え、ここで、前記電気的に制御されたスイッチの各々は、前記レギュレータスイッチが閉じていることによりそれぞれのレギュレータダイオードがバイパスされるように、それぞれの前記レギュレータダイオードと並列に接続される、
請求項11に記載の光リピータ。
【請求項16】
前記電圧レギュレータにより提供される前記供給電圧を自動的に設定するよう構成された、
請求項1−15のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項17】
海底光リピータである、
請求項1−16のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項18】
光通信リンクを含む光システムであって、
前記光通信リンクは、
光ファイバを含むケーブルの長さにより各々隔てられた複数のリピータと、
前記リピータを給電するのに十分なシステム電圧及びシステム電流を光通信リンクに供給するように構成された電源と、を備え、
前記複数のリピータの少なくともいくつかは、請求項1−17のうちいずれか1つに記載の改良リピータである、
光システム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの改良リピータの外部のコントローラをさらに含み、
前記コントローラは、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対する供給電圧を決定し、かつ前記システム電圧及び前記システム電流のうち少なくとも1つを設定するように構成される、
請求項18に記載の光システム。
【請求項20】
前記コントローラは、請求項1−17のうちいずれか1つに記載の少なくとも1つの改良リピータの各々と通信することにより、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対して前記供給電圧を決定するように構成される、
請求項19に記載の光システム。
【請求項21】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対する前記供給電圧に基づいて前記システム電圧及び/又はシステム電流を設定するように構成された、
請求項19又は20に記載の光システム。
【請求項22】
前記コントローラは、前記ケーブル内で降下する電圧が前記リピータで降下する電圧に実質的に等しくなるように前記システム電流を決定するように構成される、
請求項21に記載の光システム。
【請求項23】
光リピータを給電する方法であって、
電圧レギュレータを用いて前記リピータの負荷に供給される可変電圧を設定するステップを含み、
前記負荷は、光信号の信号レベルを増加させる光増幅器を含む、
方法。
【請求項24】
前記光リピータは、請求項1−17のうちいずれか1つに記載のリピータである、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
光ファイバを含むケーブルの長さにより各々隔てられた複数のリピータを含む光システムに給電するための方法であって、
前記リピータの各々に給電するために十分なシステム電圧及びシステム電流を前記光通信リンクに提供するステップと、
前記リピータにおいて計測されたパラメータに基づいて、前記リピータの各々における電圧降下を調整するステップと、を含む、
方法。
【請求項26】
前記リピータは請求項1−17のうちいずれか1つに記載のリピータであり、及び/又は、前記システムは請求項18−22のうちいずれか1つに記載のシステムである、
請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、光通信システムに関する。より詳細には、本開示は、改善されたリピータ給電に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信ネットワークは、大量のデータを長い距離に渡って非常に高速に伝送するためによく用いられる。現在のところ、洗練された光通信ネットワークは、数百キロメートルにも達する単一の光ファイバの上を、数十兆ビット毎秒もの情報を送信することが可能である。光通信ネットワークは、一般的には、銅線ネットワークの帯域幅を超えている。結果として、光ネットワークは、海底通信ネットワークを形成し、及び有線通信ネットワークにおける光バックボーンを形成するためによく用いられる。
【0003】
光ファイバ内を伝搬する光信号は減衰を受ける。従って、非常に長い距離で隔てられた複数の端末間の光通信リンクを確立するためには、信号の光強度を増加させるように構成された、電気的に給電された増幅器を有するリピータをリンク内に含む必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リピータはいかなる電力源からも大きく離れた場所(例えば海底通信リンク内)に位置し得るため、リピータに電力を供給することは容易ではない。電力源は典型的には、通信リンクの一端又は両端に位置する。典型的な海底ケーブルは、約1オーム/kmの抵抗を有するコンダクタを含み得る。リピータに必要な電力を供給するためには、ケーブル内において最低限の電流が必須となる。海底システムは数千キロメートルの長さにもなり得るため、このようなケーブルではかなりの量の電圧が降下してしまう。ケーブルに印加される電圧は、このケーブル抵抗の克服と、各リピータへの十分な電圧の供給との両方を要求される。
【0005】
典型的には、リピータは、想定される全ての条件の下での動作を保証するように選択された所定の最低電圧要件及び最低電流要件を有する。これらの電力供給要件を定めるにおいて、励起レーザ間のばらつきを考慮に入れる必要があり得る。(所与の増幅量に対して、)経年劣化の影響は、時間の経過とともに消費電力を増加させる傾向があり、高温もまた、消費電力を高める傾向がある。動作寿命の初期及び/又は冷水中におけるリピータについて、所定の(最悪の場合の)電力供給条件は、要求された値よりも大きくなり得る。
【0006】
ケーブルに印加され得る最大電圧は、ケーブルの絶縁特性に依存するが、典型的には15kVが上限である。リピータに電力を供給する必要性は、海底通信システムの容量、及び/または、光信号の再生が不要な長さに関して重大な制約となり得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様によると、
入力光信号を受信するための光入力ポートと、
出力光信号を送信するための光出力ポートと、
前記入力ポート及び前記出力ポートの間で前記光信号の信号レベルを増加させるように構成された増幅器を備える電子機器と、
前記電子機器に可変電圧の電力供給を提供するように構成された電圧レギュレータと、
を備える光リピータが提供される。
【0008】
電力レギュレータは、可変シャントレギュレータを含み得る。
【0009】
前記可変シャントレギュレータは、前記電子機器と並列な電流バイパスを提供するシャントトランジスタを含み得る。
【0010】
前記可変シャントレギュレータは、制御信号に応答して、前記シャントトランジスタのゲート電圧を制御するように配置された、可変電圧基準をさらに含み得る。可変レギュレータは、ツェナーダイオード及び可変分圧器を含み得る。
【0011】
前記可変シャントレギュレータは、前記電子機器の両端における電圧に応答し、前記シャントトランジスタのゲート電圧を制御するように構成されたフィードバックループをさらに含み得る。
【0012】
可変シャントレギュレータは、レギュレータダイオードの直列の組み合わせを備えるスイッチドレギュレータと、少なくとも1つの電気的に制御されたレギュレータスイッチとを備え得る。ここで、電気的に制御されたスイッチの各々は、それぞれのレギュレータダイオードが、レギュレータスイッチが閉じていることによってバイパスされるように、それぞれのレギュレータダイオードと並列に接続される。
【0013】
前記電圧レギュレータは、電圧制御信号に応答して前記レギュレータ電圧を設定するように構成されたレギュレータコントローラを含み得る。
【0014】
前記電子機器は、前記電子機器の動作パラメータを計測するように構成された少なくとも1つのセンサを含み得る。前記電子機器は、要求に応答して(例えばパラメータにより示された時)供給電圧を決定するように構成されたコントローラを含み得る。代替的に、リピータ外のコントローラが要求に応答して(例えば少なくとも1つのセンサにより決定された動作パラメータにより示されるように)供給電圧を決定してもよい。
【0015】
前記コントローラは、前記動作パラメータに応答して前記レギュレータコントローラに前記電圧制御信号を送信するように構成され得る。
【0016】
前記動作パラメータは、前記電子機器のあるコンポーネントにより消費された電流又は電圧を含み得る。
【0017】
前記電子機器の前記コンポーネントは、励起レーザダイオード及びペルチェ冷却器のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0018】
前記動作パラメータは、励起レーザダイオードの出力光強度を含み得る。
【0019】
前記動作パラメータは、前記電子機器の温度を含み得る。
【0020】
前記電圧レギュレータは、前記電子機器に提供される供給電圧を設定する遠隔提供された命令を受信するように構成されてもよい。
【0021】
前記光リピータは、前記電圧レギュレータにより供給される前記供給電圧を自律的に設定するように構成され得る。
【0022】
光リピータは、海底光リピータであり得る。
【0023】
第2の態様によると、光通信リンクを備える光システムが提供される。
前記光通信リンクは、
光ファイバを含むケーブルの長さにより各々隔てられた複数のリピータと、
前記リピータを給電するのに十分なシステム電圧及びシステム電流を前記光通信リンクに供給するように構成された電源と、を備える。
前記複数のリピータの少なくとも一部は、前記第1の態様に係る改良リピータである。
【0024】
前記光システムは、前記少なくとも1つの改良されたリピータの外部のコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対する供給電圧を決定し、かつ前記システム電圧及び前記システム電流のうち少なくとも1つを設定するように構成される。
【0025】
前記コントローラは、第1の態様に係る少なくとも1つの改良リピータの各々と通信することにより、前記リピータの各々に対する前記供給電圧を決定するように構成され得る。
【0026】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対する前記供給電圧に基づいて前記システム電圧及び/又はシステム電流を決定するように構成され得る。
【0027】
前記コントローラは、ケーブル内で降下する電圧がリピータ(改良リピータ及びそうでないリピータを含む全てのリピータ)内で降下する電圧と実質的に等しくなるように前記システム電流を決定するように構成され得る。
【0028】
第3の態様によると、電圧レギュレータを用いて前記リピータの負荷に供給される可変電圧を設定するステップを含む、光リピータに給電するための方法が提供される。ここで、前記負荷は、光信号の信号レベルを増加させる光増幅器を含む。
【0029】
前記光リピータは、第1の態様に係る光リピータであり得る。
【0030】
第4の態様によると、光ファイバを含むケーブルの長さにより各々隔てられた複数のリピータを含む光システムに給電するための方法であって、
前記リピータの各々に給電するために十分なシステム電圧及びシステム電流を前記光通信リンクに提供するステップと、
前記リピータにおいて計測されたパラメータに基づいて、リピータの各々における電圧降下を調整するステップと、
を含む、方法が提供される。
【0031】
リピータは第1の態様に係るリピータであってよく、及び/又は、システムは第2の態様に係るシステムであってよい。
【0032】
オプションであるかどうかに関わらず、任意の態様における任意の特徴は、任意の他の態様における任意の特徴と組み合わせることができる。
【0033】
実施形態は、純粋に例示の目的で、添付の図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】リピータのための先行技術の電圧レギュレータを示す模式図
図2】ある実施形態に係るリピータを示す模式図
図3】シャントトランジスタを用いる可変電圧電力レギュレータを有するリピータの実施例を示す図
図4】フィードバック信号により制御されたシャントトランジスタを採用する可変電圧電力レギュレータを有するリピータの実施例を示す図
図5】ツェナーダイオードのスイッチネットワークを有するリピータの実施例を示す図
図6】ツェナーダイオードのスイッチネットワークを有するリピータの実施例を示す図
図7】複数のリピータを備える光通信リンクを含むシステムを示す模式図
図8】ある実施形態に係るシステムを示すさらなる模式図
図9】複数のモジュールを含むリピータを示す模式図
図10】モジュールレベルの電圧制御の例を示す図
図11】リピータレベルの電圧制御の例を示す図
図12】各リピータ内のモジュールを図示した、光システムを示す図
図13】各リピータのモジュールの出力が弱い/オフされた光システムを示す図
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示に係る実施形態は、複数の要素が、要素から要素へと流れる1つの電流から電力を引き出す(即ち、要素間の直列接続が存在し、各要素を通る共通の電流を有し、かつ電力は当該電流と各要素における電圧降下の積である)システムに必要な電力を削減することができる。海底ケーブルシステムはこの一例であり、要素(リピータ等)が直接に相互接続され、共通の電流で電力供給されている。各リピータの内部回路が電力を消費し、その量は部品の経年劣化、温度変化等により変化する。先行技術のシステムにおいて、電圧レギュレータは、各リピータにおいて、最悪の場合の条件下で要求される電力を提供するのに十分な固定値の電圧降下を提供する。このアプローチは、多くのリピータが必要以上の電力を消費することを意味する。実施形態において、リピータにより消費される電力がリピータの要求する電力とより近い値となるように調整された電気回路(可変シャントレギュレータ等)が提供される。
【0036】
図1を参照して、電子機器102と、電子機器102に固定値の電圧が提供されることを保証するツェナーダイオード106とを備える、従来の先行技術のリピータ100が示されている。電子機器102は、光増幅器に電力を供給するための励起レーザダイオード(一例)を含む、リピータの給電されたコンポーネントを表す。
【0037】
典型的には、リピータ100は、ケーブルに沿って配置された複数のリピータ100のうちの1つである。ここでリピータ100は、ケーブルを流れる電流(電流源104によって表される)により給電される。ツセナーダイオード106の両端電圧がそのしきい値電圧を超えると、ツェナーダイオードが破壊され、電圧がしきい値電圧に等しくなるまで電流が流される。従って、負荷102の両端電圧は、ツェナーダイオード106のしきい値電圧に保たれ、過剰な電流はツェナーダイオード106を介して逃される。負荷102が少量の電流を必要とする場合、より多くの電流がツェナーダイオード106を通過する。リピータ100の両端電圧降下は固定されている。
【0038】
図2は、ある実施形態に係る、電子機器202、電圧レギュレータ220、及びコントローラ230を備えるリピータ200を示す。リピータ200は、ケーブルを通る電流(電流源204によって表される)により給電されるよう構成される。電子機器202における電圧を固定値に調節するかわりに、レギュレータ220は、コントローラ230からの制御信号に応答して、電子機器202及びコントローラ230の両端に可変の電圧を供給するように構成される。
【0039】
コントローラ230は、外部命令(例えばリピータ外の設備からケーブルを介して提供される)に応答して、又はリピータのパラメータに基づいて、負荷202の両端電圧を調整するように構成され得る。例えば、電子機器202は、電子機器202内の電力需要を監視するセンサを含み得る。コントローラ230は、これらのセンサからの信号に応答して、(レギュレータを通る電流を減少させ、それにより電子機器202を通る電流を増加させることで)電子機器202の両端電圧を増加させることができる。
【0040】
電子機器202は、励起レーザの光強度又は電子機器の温度を監視するセンサを含み得る。電子機器202は、励起レーザの光強度及び/又は電子機器の温度を示す信号をコントローラ230に送信し得る。コントローラ230は、レギュレータ220により供給されるべき電圧をこれらの信号に応答して決定するように構成されてもよい。
【0041】
例えば、深い水中のリピータ200は、周囲の水により、典型的には低温である適切な温度に保たれ得る。温水中のリピータ200は、能動的に(例えばペルチェ冷却器により)冷却される必要があり、これはリピータにより要求される電力量を増加させ得る。制御電子機器230は、電子機器202に供給される電圧の量を増加させることにより、能動冷却が必要であることを示す温度信号に応答し得る。これにより、(励起レーザに電力供給するとともに)能動冷却を電力供給するために十分な電力が使用可能になる。励起レーザは、引き上げられた温度においてより低い効率で動作し、また同様に、これを補うように、より多くの電力が要求され得る。励起レーザの出力電力を監視することにより、リピータの前後で常に必要最低限の電圧を降下させる一方で、(例えば経年劣化による)効率の低下の補償が可能となる。
【0042】
可変電圧レギュレータ220は、任意の適切なやり方で実装され得る。
【0043】
図3は電子機器202、電圧レギュレータ220及びコントローラ230を含むリピータ200を示す。この実施形態における電圧レギュレータ202は、負荷202の後で電流がシャントされるシャントトランジスタ222を備え得る。シャントトランジスタ222は、電流源204に接続されたエミッタを含むPNP BJTトランジスタであり得る。シャントトランジスタ222は、シャントトランジスタ222のベースにおいて正確な電圧を提供する可変ツェナーレギュレータ224により制御される。ツェナーレギュレータ224からの電圧は、第1及び第2のレジスタ221,223を含む分圧器を介してツェナーレギュレータ224に印加されるコントローラ230からの信号により制御される。第1のレジスタ221は、コントローラ230及びツェナーレギュレータ224の間で接続され、第2のレジスタ223は、ツェナーレギュレータ224及び電流源204の間で接続されている。シャントトランジスタ222のベースは、ツェナーレギュレータ224の出力と接続される。ツェナーレギュレータ224の出力は、第3のレジスタ225により電流源204と接続されている。
【0044】
コントローラ230は、ツェナーレギュレータ224に供給される電圧を制御するように構成される。これにより、シャントトランジスタ222のベースの電圧、レギュレータ220を通って流れる電流、及び負荷202の両端電圧が決定される。
【0045】
本明細書に開示される全ての実施形態において、コントローラ230は、負荷202の動作パラメータを示す信号240に応答して、及び/又は外部信号242(例えば端末装置等の外部のコントローラからケーブルを介して提供され得る)に応答して、適切な制御信号を決定し得る。いくつかの実施形態において、負荷202のパラメータを示す信号240は、端末装置(例えばリピータ200外のコントローラ)により提供され得る。端末装置又は外部コントローラは、レギュレータ220により負荷202に印加される適切な供給電圧Vzを決定し、それに従ってコントローラ230に命令する。
【0046】
図4は、レギュレータ220の代替的な実装によるリピータ200を示す。繰り返しになるが、リピータ200は、電子機器202、レギュレータ220及びコントローラ230を備える。この例におけるレギュレータ220は、負荷202の両端電圧Vzを検出し、電圧Vzとコントローラ230からの制御信号により示される所望の電圧との間の誤差を最小にするように、シャントトランジスタ222に印加されるバイアス電圧を調整する、フィードバックループを備える。シャントトランジスタ222は、FETであり得る。
【0047】
オペアンプ226は、非反転入力端子でコントローラ230からの制御信号を受信する。電圧Vzは、第1及び第2のレジスタ227,229を備える分圧器に供給される。第1のレジスタ227は、一端において負荷202の一端(電流源204と反対の側)に接続され、他端においてオペアンプ226の反転入力端子に接続される。第2のレジスタ229は、一端においてオペアンプ226の反転入力端子に接続され、他端において電流源204に接続される。従って、分圧器の中心ノードは、供給された電圧Vzに比例する電圧を反転入力端子に供給する。(コントローラ230からの出力に示される所望の電圧に対して)増加した電圧Vzは、シャントトランジスタ222を流れる電流を増加させる。
【0048】
図5は、ツェナーダイオード238a−238dのスイッチドネットワークを備えるリピータの代替的な実施形態を示す。この例において、4つのツェナーダイオードが直列に接続されている。しかし、必要とされる制御の範囲及び分解能(並びに各ツェナーダイオードのしきい値電圧)に応じて、任意の数のツェナーダイオードを(任意の適切なネットワークで)用いることができる。スイッチ239d−239fのネットワークは、ツェナーダイオード238a−238dと並列に設けられている。各スイッチ239d−239fは、ツェナーダイオード238a−238dのうち少なくとも1つをバイパスするように構成され、直接に接続されるツェナーダイオード238a−238dの数を効果的に減らすことができる。この例では、第1のスイッチ239dは、ダイオード238dのみをバイパスするように構成され、第2のスイッチ239eは、ダイオード238d,238cをバイパスするように構成され、第3のスイッチ239fは、3つのダイオード238b−238dをバイパスするように構成される。従って、1つ以上のスイッチ239d−239fを閉じることで、負荷202の両端電圧を調整できる。例えば、スイッチ239fが閉じられているとき、負荷202の両端電圧は、ダイオード238aのしきい値電圧に等しい。スイッチ239eが閉じているとき(かつスイッチ239fが開いているとき)、負荷202の両端電圧は、ダイオード238a,238bのしきい値電圧の和に等しい。
【0049】
図6は、図5と同様の配置を示すが、本実施形態の各スイッチ239a−239dは、それぞれ単一のダイオード238a−238dのみをバイパスするように構成される。
【0050】
上の例では、ツェナーダイオード238a−238fの各々(又は一部)のしきい値電圧が異なっていてもよい。例えば、ツェナーダイオードのいずれかは、ツェナーダイオードの直列の組み合わせで構成されてもよい。また、ツェナーダイオードとスイッチは、より広い範囲の電圧を容易に選択できるように、重み付けされたネットワーク(例えば2値重み付けネットワーク)を形成するように構成されてもよい。
【0051】
記載を簡単にするために、図5及び図6にはコントローラ230は示されていないが、スイッチ239a−239fは、上述のように、コントローラ230からの信号により制御されてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、スイッチドツェナーダイオードネットワークは、スイッチドレジスタネットワークに置き換えられても良い。シャント抵抗は、同様の電圧レギュレーションを達成するために電流を分配する抵抗を有するように構成され得る。
【0053】
図7は、第1の端末310aと、第2の端末310bと、第1及び第2の端末310a,310bを接続する光通信リンクと、を備える光学系300を示す。
【0054】
光通信リンクは、その長さに沿って間隔を開けて配置されたリピータ200a−200nを有する光ケーブルを備える。リピータ200a−200nは、光ケーブルにより第1及び第2の端末310a,310bの間に運ばれた光信号を再生成するように構成され、各リピータ200a−200nにおける光信号の信号レベルを増加させる増幅器を備える。第1及び第2の端末310a,310bは、リピータ200a−200nが電力を受けるようにケーブルを流れる電流を発生させるためのシステム電源を備える。
【0055】
図8は、そのようなシステムのさらなる例示であり、各端末のシステム電源が正電圧源301a及び負電圧源301bにより表されている。この平衡な電力供給の構成は利点となり得るが必須ではなく、いくつかの実施形態において、ケーブルは一端のみから給電されていてもよい。長い海底ケーブル上のリピータを、直列に給電された状態で、給電するのに直流電源を用いることは従来技術である。これは即ち、各リピータが同一の電流を受け取るということである。
【0056】
リピータのうちのいくつか(例えば200a等)は、比較的温かい水の中、例えば浅い及び/又は沿岸の水中に配置される。温かい環境におけるリピータは、(例えばレーザダイオードの効率的な動作に)適切な温度に維持するために、能動冷却を必要とする。一般に、能動冷却なしの励起レーザは、同一の光パワーを発生するためにより多くの電流を必要とする。これらの理由により、温かい水中のリピータは一般に多くの電力を必要とする。
【0057】
先行技術のリピータは、固定電圧により動作するように設計され、これを提供するために固定電圧レギュレータを含む。各リピータへの利用可能な電力は、固定電圧とケーブルを流れる電流の積となる。リピータが利用可能な電力をすべて必要としない場合、余った電力は電圧レギュレータで消費される。固定電圧ではレギュレータは、最悪の場合の電力量を各リピータに提供するために十分な(例えば、経年劣化による効率低下を考慮し、温水中のリピータに能動冷却を提供するのに十分な)電圧を提供するよう設定される必要がある。
【0058】
下記の表は、ある実施形態に係るリピータを用いることにより達成され得る利点を例示する。端末間の距離を6000km、リピータ間の間隔を90kmと仮定すると、65個のリピータが必要で、そのうち3個は温水中であろう。この計算において、各リピータは6つのアンプで構成されていることを想定している。温水中のリピータは20W、冷水中のリピータは12Wを要求することが想定されている。従来のリピータを含む光システムにおいて、各リピータの電圧調整は、最大必要電力とケーブルを通る予想電流(例えば0.8A)に基づいて行う必要がある。ケーブルの抵抗は1Ω/kmと仮定して、ケーブルによる電圧降下は電流×6000(0.8Aに対して4800V)となる。
【0059】
ケースAは、先行技術の状況を例示する。各リピータのための電源は、最悪の場合、20Wの電力を提供できる必要がある。これは、150V(電力/電流)のリピータ電圧で置き換えられる。リピータ電圧の合計は、65×150V=9750Vである。従って、合計の電圧降下(リピータとケーブルの電圧降下の合計)は、14550Vとなる。これは、一般的なケーブルの定格最大値(15kV)の限界にあり、電圧が低い場合に比較して速い消耗を招き得る。
【0060】
【表1】
【0061】
ケースBは、ある実施形態に係るリピータを備えるシステムを表す。温水中の3つのリピータは150Vで提供され、冷水中の62個のリピータは90Vの電圧で提供される。これは、それらの状況下で必要な12Wの電力を提供するのに十分な値である。これによると、必要とされる総電圧は10830Vのみとなり、これは先行技術と比較して大きな低減である。この余剰はリンクの到達範囲を拡張するために用いることができ、又は、低減された電圧で動作することで、信頼性及び/又は効率を向上させるために用いることができる。
【0062】
リピータによる電圧降下とケーブルによる電圧降下が一致するように、ケーブルを通る電流を調整することで、さらなる改善が可能である。0.9Aの電流では、リピータとケーブルによる電圧降下が等しく、その結果、合計(システム)電圧は最小化(10760V)される。
【0063】
図9に示すように、各リピータ200は、多数のモジュール260を含み得る。各モジュール260は、少なくとも1つのアンプ(例えば、西方向及び東方向の信号を増幅するための一対のアンプ)及び関連する電子回路(例えば、ポンプ源、能動冷却及びコントローラ等)を備え得る。リピータ内のモジュール260は、図9に示すように、直列又は並列に、もしくは直列と並列のいくつかの組み合わせで一緒に、接続され得る。
【0064】
本明細書に記載の電圧調整の配置は、リピータ200内のモジュール260の一部又は全部(例えば、モジュールレベル制御)、モジュール260のグループ(例えばグループレベル制御)、若しくは1つのリピータ200内のモジュール260の全体(例えば、電圧調節のリピータレベル制御)、又は、リピータ200を備えるモジュール260の少なくとも一部又は全部に適用され得る。
【0065】
図10は、(この場合はモジュールの直列の組み合わせに対する)モジュールレベル制御の例を示す。各モジュールは電圧レギュレータ220a−220dと、光増幅器を給電及び/又は制御するための電子機器202a−202dとを備える。
【0066】
図11は、リピータレベル制御の例を示す。この場合、負荷220a−220dの直列の組み合わせが、単一のレギュレータ220により調節される。
【0067】
図12は、各リピータ200a−200nのモジュール260を示す図7に示すものと同様の、光システム300を示す。4つのモジュールの直列組み合わせが示されているが、これは例示に過ぎない(並列の配置、さらに直列と並列の配置の組み合わせもまた可能である)。
【0068】
本発明の実施形態は、別個のモジュール(又はモジュールの組み合わせ)に供給される電圧を減少させ、及び/又はそれらをオフするように配置され得る。図13において、各リピータは、非給電モジュール261を備える。リピータ内のモジュールの少なくとも一部のための低減された電力供給は、システム300の動作条件に基づき得る。例えば、障害状態において、各リピータ内の全てのモジュールを動作させるのに十分な電圧を提供できることはあり得ない。本発明の態様は、リピータ200のうちの少なくともいくつかにおいて、モジュール260のうちのいくつかを選択的に給電を停止することにより、このシナリオにおいてもシステム300が動作し続けることを可能にする。例えば、各リピータ内において同一の機能を実行するモジュール(例えば、チャネル又はファイバの同一のサブセットを増幅する等)は、本来システム300を終了させ得る障害状態における低帯域幅モードにおいてもシステムが動作し続けることを可能にするために、給電を停止され得る。
【0069】
いくつかの実施形態において、システムの寿命の開始において適切な帯域幅を提供するために、トラヒックを伝送する必要のないファイバペアでシステムが試運転され得る。これらの構成要素が要求されるまでの間これらの構成要素の給電を停止することは、電力を節約し、同時にシステムの構成要素の寿命を伸ばす(それらがより少ない電力を扱うため、及び/又は、それらがオフになるため)。
【0070】
いくつかの実施形態において、システム300内の特定の増幅器は、通常はシステム帯域幅を拡張し得る(例えばラマンポンプ、又はCバンド増幅器及びLバンド増幅器の両方を用いるシステムにおけるLバンド増幅器等)。これらの増幅器は、それらに供給される電圧を下方制御することにより、初期システム構成において電源を下げられ若しくはオフされ、また後に、システム300により処理可能な帯域幅を向上させるために、電源を上げられ得る。加えて、又は代替的に、システムを通常の電圧で給電することが不可能な障害状態の間にシステム300が低減されたキャパシティで動作し続けることを可能にするために、通常ならばシステムの帯域幅を拡張する増幅器が電源を下げられ若しくはオフされ、かつそれらに対応するモジュールの両端電圧が低減され得る。
【0071】
いくつかの実施形態において、構成要素は、電力調節のために任意の方法でグループ化され得る。例えば、本明細書に開示される電圧調節は、増幅器レベル及び/又はモジュールレベルではなく、ほとんどの光増幅器のうち主たる電力消費者である1つ以上のポンプに適用され得る。
【0072】
いくつかの実施形態において、本開示に記載の様々な機能は、コンピュータ可読プログラムコードで形成されかつコンピュータ可読媒体に具体化されたコンピュータプログラムにより実装又はサポートされ得る。「コンピュータ可読プログラムコード」の語句は、ソースコード、オブジェクトコード、実行可能コードを含む任意の種類のコンピュータコードを含む。「コンピュータ可読媒体」の語句は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、又は他の種類のメモリ等の、コンピュータアクセス可能な任意の種類の媒体を含む。「非一過性」コンピュータ可読媒体は、有線、無線、光、又は他の一過性の電子信号又は他の信号を伝送する通信リンクを除外する。非一過性のコンピュータ可読媒体は、データが恒久的に保存される媒体と、データが保存されてその後上書きされ得る媒体(例えば書き換え可能光ディスク、又は消去可能メモリデバイス)を含む。
【0073】
本願の説明は、いずれの特定の要素、ステップ、又は機能も、請求の範囲に含まれなければならない必須又は重要な要素であることを示唆しているとして読まれるべきではない。
【0074】
本開示は、特定の実施形態及び関連する方法を記載したが、これらの実施形態及び方法の改変及び変形は、当業者には明らかである。従って、例示的な実施形態に係る上記の説明は、本開示を画定又は制限しない。以下の請求項によって画定されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、他の変更、置換、及び代替も可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2019年7月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力光信号を受信するための光入力ポートと、
出力光信号を送信するための光出力ポートと、
前記入力ポート及び前記出力ポートの間で前記光信号の信号レベルを増加させるように構成された増幅器を備える電子機器と、
可変シャントレギュレータを備え、前記電子機器に可変電圧の電力供給を提供してリピータ内で降下する電圧を制御するように構成された、電圧レギュレータと、を備える、
光リピータ。
【請求項2】
デマンドに応答して供給電圧を決定するよう構成され、かつ前記電圧レギュレータを制御して前記供給電圧を提供するよう構成されたコントローラをさらに備える、
請求項1に記載の光リピータ。
【請求項3】
前記電子機器は、前記電子機器の動作パラメータを計測するように構成された少なくとも1つのセンサを備え、前記コントローラは、前記計測された動作パラメータに応答してデマンドを決定するように構成される、
請求項2に記載の光リピータ。
【請求項4】
前記動作パラメータは、前記電子機器のある構成要素により消費される電流又は電力を含む、
請求項3に記載の光リピータ。
【請求項5】
前記電子機器の前記構成要素は、励起レーザダイオード及びペルチェ冷却器のうちの少なくとも1つを含む、
請求項4に記載の光リピータ。
【請求項6】
前記動作パラメータは、励起レーザダイオードの出力光パワーを含む、
請求項3−5のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項7】
前記動作パラメータは、前記電子機器の温度を含む、
請求項3−6のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項8】
前記電圧レギュレータは、前記電子機器に提供される供給電圧を設定する遠隔提供された命令を受信するように構成される、
請求項1−7のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項9】
前記電圧レギュレータは、前記電子機器に提供される前記レギュレータ電圧を電圧制御信号に応答して設定するように構成されたレギュレータコントローラを備える、
請求項1−8のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項10】
前記電子機器は、
前記電子機器の動作パラメータを計測するよう構成された少なくとも1つのセンサと、前記パラメータに応答して供給電圧を決定し、かつ前記動作パラメータに応答して前記電圧制御信号を前記レギュレータコントローラに提供するように構成されたコントローラと、を備える、
請求項9に記載の光リピータ。
【請求項11】
前記可変シャントレギュレータは、前記電子機器と並列に、電流バイパスを提供するシャントトランジスタを備える、
請求項1−10のいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項12】
前記可変シャントレギュレータは、制御信号に応答して前記シャントトランジスタのゲート電圧を制御するように配置された可変電圧基準をさらに備える、
請求項11に記載の光リピータ。
【請求項13】
前記可変シャントレギュレータは、前記電子機器の両端電圧に応答して前記シャントトランジスタのゲート電圧を制御するように構成されたフィードバックループをさらに備える、
請求項12に記載の光リピータ。
【請求項14】
前記可変シャントレギュレータは、レギュレータダイオードの直列の組み合わせを備えるスイッチドレギュレータと、少なくとも1つの電気的に制御されたレギュレータスイッチとを備え、ここで、前記電気的に制御されたスイッチの各々は、前記レギュレータスイッチが閉じていることによりそれぞれのレギュレータダイオードがバイパスされるように、それぞれの前記レギュレータダイオードと並列に接続される、
請求項1−13のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項15】
前記電圧レギュレータにより提供される前記供給電圧を自動的に設定するよう構成された、
請求項1−14のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項16】
海底光リピータである、
請求項1−15のうちいずれか1つに記載の光リピータ。
【請求項17】
光通信リンクを含む光システムであって、
前記光通信リンクは、
光ファイバを含むケーブルの長さにより各々隔てられた複数のリピータと、
前記リピータを給電するのに十分なシステム電圧及びシステム電流を光通信リンクに供給するように構成された電源と、を備え、
前記複数のリピータの少なくともいくつかは、請求項1−16のうちいずれか1つに記載の改良リピータである、
光システム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの改良リピータの外部のコントローラをさらに含み、
前記コントローラは、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対する供給電圧を決定し、かつ前記システム電圧及び前記システム電流のうち少なくとも1つを設定するように構成される、
請求項17に記載の光システム。
【請求項19】
前記コントローラは、請求項1−16のうちいずれか1つに記載の少なくとも1つの改良リピータの各々と通信することにより、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対して前記供給電圧を決定するように構成される、
請求項18に記載の光システム。
【請求項20】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの改良リピータの各々に対する前記供給電圧に基づいて前記システム電圧及び/又はシステム電流を設定するように構成された、
請求項18又は19に記載の光システム。
【請求項21】
前記コントローラは、前記ケーブル内で降下する電圧が前記リピータで降下する電圧に実質的に等しくなるように前記システム電流を決定するように構成される、
請求項20に記載の光システム。
【請求項22】
光リピータを給電する方法であって、
電圧レギュレータを用いて前記リピータの負荷に供給される可変電圧を設定し、それにより前記リピータ内で降下する電圧を制御するステップを含み、
前記負荷は、光信号の信号レベルを増加させる光増幅器を含む、
方法。
【請求項23】
前記光リピータは、請求項1−16のうちいずれか1つに記載のリピータである、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
光ファイバを含むケーブルの長さにより各々隔てられた複数のリピータを含む光システムに給電するための方法であって、
前記リピータの各々に給電するために十分なシステム電圧及びシステム電流を前記光通信リンクに提供することと、
前記リピータにおいて計測されたパラメータに基づいて、前記リピータの各々における電圧降下を調整することと、を含む、
方法。
【請求項25】
前記リピータは請求項1−16のうちいずれか1つに記載のリピータであり、及び/又は、前記システムは請求項17−21のうちいずれか1つに記載のシステムである、
請求項24に記載の方法。
【国際調査報告】