特表2021-517957(P2021-517957A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-517957レーザーレーダーシステム及びレーザー測距方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-517957(P2021-517957A)
(43)【公表日】2021年7月29日
(54)【発明の名称】レーザーレーダーシステム及びレーザー測距方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20210702BHJP
【FI】
   G01S7/481 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-564827(P2018-564827)
(86)(22)【出願日】2018年4月24日
(85)【翻訳文提出日】2018年12月5日
(86)【国際出願番号】CN2018084241
(87)【国際公開番号】WO2019196135
(87)【国際公開日】20191017
(31)【優先権主張番号】201810321882.X
(32)【優先日】2018年4月11日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518432919
【氏名又は名称】無錫流深光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】DEEPWATER OPTOELECTRONICS CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 偉 偉
(72)【発明者】
【氏名】王 海 瑛
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA05
5J084BA04
5J084BA05
5J084BA31
5J084BA38
5J084BA49
5J084BB02
5J084BB04
5J084BB07
5J084BB31
5J084CA03
5J084DA01
(57)【要約】
本発明の実施例はレーザーレーダーシステム及びレーザー測距方法を提供する。該レーザーレーダーシステムはレーザー走査部材及び回転部材を含み、上記レーザー走査部材は送信アセンブリ、送信レンズ、受信レンズ及び受信アセンブリを含む。上記送信アセンブリは複数のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイを含み、上記受信アセンブリは複数の受信機及び第2光ファイバアレイを含む。本発明の実施例による上記レーザーレーダーシステムは、光ファイバアレイを送信アセンブリのレーザー送信端及び受信アセンブリの反射光入射端とすることによって、レーザーレーダーの体積を減少して、生産コストを低減させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザーレーダーシステムであって、レーザー走査部材及び回転部材を含み、
前記回転部材は、前記レーザー走査部材を回転することに用いられ、
前記レーザー走査部材は、
複数のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイを含み、前記複数のレーザー送信機が複数の光ファイバに一々対応し、各レーザー送信機が送信したレーザーは対応した光ファイバに入って、前記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバが前記第1光ファイバアレイに接続される送信アセンブリ、
前記第1光ファイバアレイからのレーザーをコリメーションした後に送信するための送信レンズ、
複数の受信機及び第2光ファイバアレイを含み、前記複数の受信機が複数の光ファイバに一々対応し、各受信機が対応した光ファイバが伝導した反射光を受信し、前記複数の受信機に対応した複数の光ファイバが前記第2光ファイバアレイに接続される受信アセンブリ、及び
前記レーザーの反射光を受信して、且つ前記反射光を前記第2光ファイバアレイに収束するための受信レンズを含むことを特徴とするレーザーレーダーシステム。
【請求項2】
前記送信アセンブリは第1マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、前記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバを前記第1光ファイバアレイに接続することに用いられ、
前記受信アセンブリは第2マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、前記複数の受信機に対応した複数の光ファイバを前記第2光ファイバアレイに接続することに用いられることを特徴とする請求項1に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項3】
前記送信アセンブリは複数のビーム整形器を更に含み、前記複数のビーム整形器が前記複数のレーザー送信機に一々対応し、前記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバにカップリングすることに用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項4】
前記ビーム整形器はビスシリンドリカルレンズであり、前記ビスシリンドリカルレンズの2つのシリンダーの母線は互いに直交することを特徴とする請求項3に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項5】
前記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であり、コリメートレンズ、第1回折素子及び第2回折素子を含む;
前記コリメートレンズは、前記レーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションして、細長いストリップのビームに変えることに用いられ、
前記第1回折素子は、前記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームがそれぞれ異なる空間的向きに偏向することに用いられ、
前記第2回折素子は、前記残りの各ビームを補正して、前記残りの各ビームと前記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることに用いられることを特徴とする請求項3に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項6】
前記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であり、第1レンズ、第1回折素子、第2回折素子及び第2レンズを含み、
前記第1レンズ、前記レーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションして、細長いストリップのビームに変えることに用いられ、
前記第1回折素子は、前記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームがそれぞれ異なる空間的向きに偏向することに用いられ、
前記第2回折素子は、前記残りの各ビームを補正して、前記残りの各ビームと前記中心ビームを平行にさせることに用いられ、
前記第2レンズは、前記第2回折素子からの前記残りの各ビームと前記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることに用いられることを特徴とする請求項3に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項7】
前記受信アセンブリは複数のマイクロレンズを更に含み、前記複数のマイクロレンズが前記複数の受信機に一々対応し、光ファイバが伝導した反射光を対応した受信機に収束することに用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項8】
前記第1光ファイバアレイの端面は前記送信レンズの焦点面にあり、前記第2光ファイバアレイの端面は前記受信レンズの焦点面にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項9】
前記第1光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであり、前記第2光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザーレーダーシステム。
【請求項10】
レーザー測距方法であって、レーザーレーダーシステムによってレーザー測距を行い、前記レーザーレーダーシステムはレーザー走査部材及び回転部材を含み、
前記レーザー走査部材は送信アセンブリ、送信レンズ、受信アセンブリ及び受信レンズを含み、前記送信アセンブリは複数のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイを含み、前記複数のレーザー送信機が複数の光ファイバに一々対応し、前記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバが前記第1光ファイバアレイに接続され、前記受信アセンブリは複数の受信機及び第2光ファイバアレイを含み、前記複数の受信機が複数の光ファイバに一々対応し、前記複数の受信機に対応した複数の光ファイバが前記第2光ファイバアレイに接続され、
前記回転部材は前記レーザー走査部材を回転し、
前記複数のレーザー送信機はレーザーを送信して、前記レーザーが対応した光ファイバによって光伝導され、且つ前記第1光ファイバアレイから送信され、
前記送信レンズは前記第1光ファイバアレイからのレーザーをコリメーションした後に送信し、
前記受信レンズは前記レーザーからの反射光を受信し、且つ前記反射光を前記第2光ファイバアレイに収束し、
前記複数の受信機が対応した光ファイバが伝導した反射光を受信することを特徴とするレーザー測距方法。
【請求項11】
前記送信アセンブリは第1マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、前記複数のレーザー送信機が対応した複数の光ファイバが前記第1光ファイバアレイに接続されるのは、前記第1マルチコア光ファイバコネクタによって前記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバを前記第1光ファイバアレイに接続することを含み、
前記受信アセンブリは第2マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、前記複数の受信機に対応した複数の光ファイバが前記第2光ファイバアレイに接続されるのは、前記第2マルチコア光ファイバコネクタによって前記複数の受信機に対応した複数の光ファイバを前記第2光ファイバアレイに接続することを含むことを特徴とする請求項10に記載のレーザー測距方法。
【請求項12】
前記送信アセンブリは複数のビーム整形器を更に含み、前記複数のビーム整形器が前記複数のレーザー送信機に一々対応し、前記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバにカップリングすることを特徴とする請求項10又は11に記載のレーザー測距方法。
【請求項13】
前記ビーム整形器はビスシリンドリカルレンズであり、前記ビスシリンドリカルレンズの2つのシリンダーの母線は互いに直交することを特徴とする請求項12に記載のレーザー測距方法。
【請求項14】
前記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であり、コリメートレンズ、第1回折素子及び第2回折素子を含み、
前記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバにカップリングするのは、
前記コリメートレンズは前記レーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、細長いストリップのビームに変えること、
前記第1回折素子は前記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームがそれぞれ異なる空間的向きに偏向すること、及び
前記第2回折素子は前記残りの各ビームを補正して、前記残りの各ビームと前記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることを含むことを特徴とする請求項12に記載のレーザー測距方法。
【請求項15】
前記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であり、第1レンズ、第1回折素子、第2回折素子及び第2レンズを含み、
前記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバにカップリングするのは、
前記第1レンズは前記レーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションして、細長いストリップのビームに変えること、
前記第1回折素子は前記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームがそれぞれ異なる空間的向きに偏向すること、
前記第2回折素子は前記残りの各ビームを補正して、前記残りの各ビームと前記中心ビームを平行にさせること、及び
前記第2レンズは前記第2回折素子からの前記残りの各ビームと前記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることを特徴とする請求項12に記載のレーザー測距方法。
【請求項16】
前記受信アセンブリは複数のマイクロレンズを更に含み、前記複数のマイクロレンズが前記複数の受信機に一々対応し、前記マイクロレンズは光ファイバが伝導した反射光を対応した受信機に収束することを特徴とする請求項10又は11に記載のレーザー測距方法。
【請求項17】
前記第1光ファイバアレイの端面は前記送信レンズの焦点面にあり、前記第2光ファイバアレイの端面は前記受信レンズの焦点面にあることを特徴とする請求項10又は11に記載のレーザー測距方法。
【請求項18】
前記第1光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであり、前記第2光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであることを特徴とする請求項10又は11に記載のレーザー測距方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2018年04月11日に中国特許庁に提出し、出願番号が201810321882.Xで、発明の名称が「レーザーレーダーシステム及びレーザー測距方法」の中国特許出願の優先権を主張し、全ての内容を引用によって本出願に組み合わせる。
【0002】
本発明はレーザー検出及び測距技術分野に関し、特にレーザーレーダーシステム及びレーザー測距方法に関する。
【背景技術】
【0003】
レーザー検出及び測距(Light Detection And Ranging、LiDAR)システムは一般的にレーザーレーダーシステムと呼ばれる。レーザーレーダーの基本的な作業原理は、レーザー送信機はレーザーをターゲットオブジェクトに発射し、受信機はターゲットオブジェクトの発射光を受け、レーザーレーダーはレーザー測距原理に基づきレーザーレーダーからターゲットオブジェクトまでの距離を計算する。なかには、1つのレーザー送信機と1つの受信機を1つのレーザー測距チャネルに組成する。レーザーはターゲットオブジェクトを持続的に走査することによって、該ターゲットオブジェクトにおける全ての目標点のデータを取得することができ、該データをイメージング処理した後で該ターゲットオブジェクトの3次元立体画像することができる。
【0004】
よく見られた3次元レーザーレーダーは機械式回転レーザーレーダーであり、多くのペアのレーザー送信機及び受信機を含み、各ペアのレーザー送信機及び受信機は異なる空間的な角度位置に向かって、セクターカバレッジを形成し、次に、一軸回転機構を利用し、上記の多くのペアのレーザー送信機及び受信機の全体の回転を駆動し、3次元レーザー走査を実現する。
【0005】
上記の機械式回転レーザーレーダーのレーザー送信機及び受信機の数が多く、サイズが大きいため、隣接するレーザー測距チャネルの間に大きな物理的間隔が存在し、それによりレーザーレーダー全体のサイズが大きくなり、角度解像度が低い。それと同時に、正確なフォーカス、送信及び受信光軸の正確な平行を確保するように、各レーザー測距チャネルのレーザー送信機及び受信機を正確に較正する必要があり、且つ隣接するレーザー測距チャネルの間の微小で正確な角度間隔を確保する必要があり、このようなレーザーレーダーの組立及び調整較正の作業負荷が大きくなり、生産効率が低くなり、それにより非常に高い生産コストをもたらす。また、各レーザー測距チャネルの調整較正作業が完成した後に、全てのレーザー送信機及び受信機を接着して固定する必要があるため、一旦ある又はいくつかのレーザー測距チャネルが損壊される際に、全てのレーザー測距チャネルを改めて行組立及び調整較正する必要があり、修理コストが非常に高い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
これをに対して、本発明の実施例はレーザーレーダーシステムを提供し、レーザー走査部材及び回転部材を備え、上記回転部材は上記レーザー走査部材を回転することに用いられ、上記レーザー走査部材は、送信アセンブリ、送信レンズ、受信アセンブリ及び受信レンズを含む。更に、上記送信アセンブリは複数のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイを含み、上記複数のレーザー送信機が複数の光ファイバに一々対応し、各レーザー送信機が送信したレーザーは対応した光ファイバに入って、上記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバは上記第1光ファイバアレイに接続され、上記送信レンズは上記第1光ファイバアレイからのレーザーをコリメーションした後に送信することに用いられ、上記受信アセンブリは複数の受信機及び第2光ファイバアレイを含み、上記複数の受信機が複数の光ファイバに一々対応し、各受信機が対応した光ファイバが伝導した反射光を受信し、上記複数の受信機に対応した複数の光ファイバは上記第2光ファイバアレイに接続され、上記受信レンズは上記レーザーの反射光を受信して、且つ該反射光を上記第2光ファイバアレイに収束することに用いられる。
【0007】
選択可能に、上記送信アセンブリは第1マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、上記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバを上記第1光ファイバアレイに接続することに用いられ、上記受信アセンブリは第2マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、上記複数の受信機に対応した複数の光ファイバを上記第2光ファイバアレイに接続することに用いられる。
【0008】
更に、上記送信アセンブリは複数のビーム整形器を更に含み、上記複数のビーム整形器が上記複数のレーザー送信機に一々対応し、上記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバにカップリングすることに用いられる。選択可能に、上記ビーム整形器はビスシリンドリカルレンズであってよく、該ビスシリンドリカルレンズの2つのシリンダーの母線は互いに直交する。
【0009】
或いは、上記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であり、コリメートレンズ、第1回折素子及び第2回折素子を含む。上記コリメートレンズはレーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、細長いストリップのビームに変えることに用いられ、上記第1回折素子は上記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームをそれぞれ異なる空間的向きへ偏向することに用いられ、上記第2回折素子は上記残りの各ビームを補正して、上記残りの各ビームと上記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることに用いられる。
【0010】
或いは、上記ビーム整形器は他の光回折に基づくビーム整形器であってもよく、第1レンズ、第1回折素子、第2回折素子及び第2レンズを含む。上記第1レンズはレーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、細長いストリップのビームに変えることに用いられ、上記第1回折素子は上記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームをそれぞれ異なる空間的向きへ偏向することに用いられ、上記第2回折素子は上記残りの各ビームを補正して、上記残りの各ビームと上記中心ビームを平行にさせることに用いられ、上記第2レンズは上記第2回折素子からの上記残りの各ビームと上記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることに用いられる。
【0011】
更に、上記受信アセンブリは複数のマイクロレンズを更に含んでよく、上記複数のマイクロレンズが複数の受信機に一々対応し、光ファイバが伝導した反射光を対応した受信機に収束することに用いられる。
【0012】
更に、上記第1光ファイバアレイの端面は上記送信レンズの焦点面にあり、上記第2光ファイバアレイの端面は上記受信レンズの焦点面にある。選択可能に、上記第1光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであってよく、上記第2光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであってよい。
【0013】
本発明の実施例はレーザー測距方法を更に提供し、該方法はレーザーレーダーシステムによってレーザー測距を行い、該レーザーレーダーシステムはレーザー走査部材及び回転部材を含み、上記レーザー走査部材は送信アセンブリ、送信レンズ、受信アセンブリ及び受信レンズを含み、上記送信アセンブリは複数のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイを含み、上記複数のレーザー送信機が複数の光ファイバに一々対応し、上記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバは上記第1光ファイバアレイに接続され、上記受信アセンブリは複数の受信機及び第2光ファイバアレイを含み、上記複数の受信機が複数の光ファイバに一々対応し、上記複数の受信機に対応した複数の光ファイバは上記第2光ファイバアレイに接続される。上記回転部材は上記レーザー走査部材を回転し、
上記複数のレーザー送信機はレーザーを送信し、上記レーザーが対応した光ファイバによって光伝導して、且つ上記第1光ファイバアレイから送信し、上記送信レンズは上記第1光ファイバアレイからのレーザーをコリメーションした後に送信し、上記受信レンズは上記レーザーの反射光を受信して、且つ上記反射光を上記第2光ファイバアレイに収束し、上記複数の受信機が対応した光ファイバが伝導した反射光を受信する。
【0014】
選択可能に、上記送信アセンブリは第1マルチコア光ファイバコネクタを更に含んでよく、上記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバは上記第1光ファイバアレイに接続されるのは、上記第1マルチコア光ファイバコネクタによって上記複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバを上記第1光ファイバアレイに接続すること、上記受信アセンブリ還可以は第2マルチコア光ファイバコネクタを更に含み、上記複数の受信機に対応した複数の光ファイバは上記第2光ファイバアレイに接続されることは、上記第2マルチコア光ファイバコネクタによって上記複数の受信機の対応する複数の光ファイバを上記第2光ファイバアレイに接続することを含む。
【0015】
更に、上記送信アセンブリは複数のビーム整形器を更に含み、上記複数のビーム整形器が上記複数のレーザー送信機に一々対応し、上記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバ内にカップリングする。選択可能に、上記ビーム整形器はビスシリンドリカルレンズであり、上記ビスシリンドリカルレンズの2つのシリンダーの母線は互いに直交する。
【0016】
或いは、上記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であってもよく、コリメートレンズ、第1回折素子及び第2回折素子を含む。上記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバ内にカップリングするのは、上記コリメートレンズは上記レーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、細長いストリップのビームに変えること、上記第1回折素子は上記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームをそれぞれ異なる空間的向きへ偏向すること、及び上記第2回折素子は上記残りの各ビームを補正して、上記残りの各ビームと上記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることを含む。
【0017】
或いは、上記ビーム整形器は他の光回折に基づくビーム整形器であってもよく、第1レンズ、第1回折素子、第2回折素子及び第2レンズを含む。上記ビーム整形器はレーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバ内にカップリングするのは、上記第1レンズは上記レーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、細長いストリップのビームに変えること、上記第1回折素子は上記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームをそれぞれ異なる空間的向きへ偏向すること、上記第2回折素子は上記残りの各ビームを補正して、上記残りの各ビームと上記中心ビームを平行にさせること、及び上記第2レンズは上記第2回折素子からの上記残りの各ビームと上記中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることを含む。
【0018】
更に、上記受信アセンブリは複数のマイクロレンズを更に含んでよく、上記複数のマイクロレンズ上記複数の受信機に一々対応し、上記マイクロレンズは光ファイバが伝導した反射光を対応した受信機に収束する。
【0019】
具体的に、上記第1光ファイバアレイの端面は上記送信レンズの焦点面にあり、上記第2光ファイバアレイの端面は上記受信レンズの焦点面にある。上記第1光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであってよく、上記第2光ファイバアレイは一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイであってよい。
【0020】
本発明の実施例によるレーザーレーダーシステム及びレーザー測距方法は、光ファイバアレイを送信アセンブリのレーザー送信端及び受信アセンブリの反射光入射端として使用することによって、レーザーレーダーの体積を減少して、生産コスト及び調整較正コストを低減させることができる。また、一選択可能な実施例として、マルチコア光ファイバコネクタによって複数のレーザー送信機及び複数の受信機を光ファイバアレイに接続することによって、レーザーレーダー構造のモジュラーを実現することができ、レーザーレーダーのメンテナンスコストを低減させる。
【0021】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確的に説明するために、以下、実施例の叙述に使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかで、以下で叙述した図面はただ本発明のある実施例だけであり、当業者にとって、創造的な作業なしに更にこれらの図面に基づいてその他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムを示す構造模式図である。
図2A図2Aは本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムの1種の送信アセンブリを示す構造模式図である。
図2B図2Bは本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムの他種の送信アセンブリを示す構造模式図である。
図3図3は本発明の実施例によるビスシリンドリカルレンズを示す構造模式図である。
図4図4は本発明の実施例による1種の光回折に基づくビーム整形器を示す構造模式図である。
図5図5は本発明の実施例による他種の光回折に基づくビーム整形器を示す構造模式図である。
図6A図6Aは本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムの1種の受信アセンブリを示す構造模式図である。
図6B図6Bは本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムの他種の受信アセンブリを示す構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を詳細的に説明し、無論、以下で説明された実施例は全部の実施例ではなく、本発明の一部の実施例だけである。以下の実施例に基づいて、当業者は創造的な労働なしに得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明が保護する範囲に属する。
【0024】
図1に示すように、本実施例はレーザーレーダーシステムを提供し、回転部材11及びレーザー走査部材12を備える。上記回転部材11は上記レーザー走査部材12を回転することに用いられる。具体的に、該回転部材11によって上記レーザー走査部材12に360度の高速連続回転を実現させる。上記レーザー走査部材12は送信アセンブリ21、送信レンズ22、受信レンズ23及び受信アセンブリ24を含む。
【0025】
更に、上記レーザー走査部材12の送信アセンブリは複数のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイを含む。図2Aに示すように、本実施例における送信アセンブリはN個のレーザー送信機及び第1光ファイバアレイ220を含む。Nは2より大きい又は等しい自然数である。上記N個のレーザー送信機はN本の光ファイバに一々対応し、各レーザー送信機が送信したレーザーは対応した光ファイバに入って、且つ該光ファイバによって光伝導され、上記N個のレーザー送信機に対応したN本の光ファイバは上記第1光ファイバアレイ220に接続される。具体的に、図2Aに示すように、レーザー送信機211、レーザー送信機212、……レーザー送信機21Nは光ファイバ1、光ファイバ2、…光ファイバNに一々対応し、該N本の光ファイバが第1光ファイバアレイ220に接続され、N個のレーザー送信機から第1光ファイバアレイ220までのN本の光路を形成する。
【0026】
他種の選択可能な実施手段として、上記実施例における送信アセンブリは複数のレーザー送信機に対応した複数の光ファイバを第1光ファイバアレイに接続するための1つのマルチコア光ファイバコネクタを更に含んでよい。図2Bに示すように、図2Aの上で、送信アセンブリは第1マルチコア光ファイバコネクタ260を更に含み、該第1マルチコア光ファイバコネクタ260がレーザー送信機211、レーザー送信機212……レーザー送信機21Nに対応した光ファイバ1、2……Nを第1光ファイバアレイ220に接続し、N個のレーザー送信機から第1光ファイバアレイ220までのN本の光路を形成する。
【0027】
上記図2A又は2Bに示すような実施例によるレーザーレーダーシステムにおいて、送信アセンブリのN個のレーザー送信機が送信したN本のレーザーがN本の光路を通過して第1光ファイバアレイ220に到達し、且つ第1光ファイバアレイ220の端面から送信され、即ち第1光ファイバアレイ220の端面は送信アセンブリのレーザー出射端となる。
【0028】
一好ましい実施例として、上記送信アセンブリは複数のビーム整形器を更に含み、上記複数のビーム整形器が上記複数のレーザー送信機に一々対応し、レーザー送信機が送信したレーザーを対応した光ファイバにカップリングすることに用いられる。図2A又は2Bに示すように、送信アセンブリにN個のビーム整形器、例えばビーム整形器201、ビーム整形器202、……ビーム整形器20Nが含まれることができ、且つ上記N個のビーム整形器がそれぞれレーザー送信機211、レーザー送信機212、……レーザー送信機21Nに一々対応し、上記N個のレーザー送信機が送信したレーザーを対応したN本の光ファイバにそれぞれカップリングすることに用いられる。上記ビーム整形器は様々な実現方法があり、例は以下の通りである。
【0029】
1つの選択的な手段として、上記ビーム整形器は図3に示すようなビスシリンドリカルレンズであってよく、該ビスシリンドリカルレンズの2つのシリンダーの母線は互いに直交し、即ちビスシリンドリカルレンズのシリンダーAの母線L1とシリンダーBの母線L2と互いに直交する。
【0030】
マルチラインレーザーレーダーによく使用された高出力パルスレーザーダイオードはエッジ発光半導体レーザーダイオード(Edge Emitting Laser Diode)であり、発光源はチップP/N接合(P−N Junction)の端面であり、即ちP/N接合の2つの平面が接するスロットである。このようなレーザー送信機の特徴は、P/N接合平面に平行である方向において、ビームの線形サイズが大きく(例えば50um〜数百um)、発散角が小さく(例えば10度)、P/N接合平面に垂直である方向において、ビームの線形サイズが小さく(例えば1 um −10um)、発散角が大きい(例えば45度)。線形サイズが大きく、発散角が小さい方向は、スロー軸(Slow Axis)と呼ばれ、線形サイズが小さく、発散角が大きい方向は、高速軸(Fast Axis)と呼ばれる。
【0031】
本実施例に用いられる図3に示すようなビスシリンドリカルレンズはレーザービームの高速軸及びスロー軸に対して2つの独立した光学システムをそれぞれ構成する。レーザー送信機が送信したレーザーが上記ビスシリンドリカルレンズを通過して、高速軸の発散角が減少し、スロー軸の発散角が増加し、それによりビームが高速軸及びスロー軸での発散角のバランス、接近を実現する。このため、本実施例に用いられるビスシリンドリカルレンズは高速軸及びスロー軸の2つの方向の違いが大きい楕円形のスポットを、高速軸及びスロー軸の2つの方向の違いが小さい円形又は方形スポットに整形することができ、ビームを光ファイバに効率よくカップリングさせる。
【0032】
他の選択的な手段として、上記ビーム整形器は光回折に基づくビーム整形器であってもよく、図4に示すように、コリメートレンズ41、第1回折素子42及び第2回折素子43を含む。上記コリメートレンズ41はレーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、ビームを細長いストリップのビームに変えることに用いられる。例えば、該コリメートレンズ41はマイクロシリンドリカルミラーであってよい。第1回折素子42は上記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームをそれぞれ異なる空間的向きへ偏向することに用いられる。第2回折素子43は上記残りの各ビームを補正して、上記残りの各ビームと中心ビームを重なり合わせ、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることに用いられる。
【0033】
具体的に、図4に示すように、レーザービームはコリメートレンズ41を通過した後に細長いストリップのビームになり、該細長いストリップのビームが第1回折素子42によって3つのビーム、ビーム1、ビーム2(中心ビーム)及びビーム3に分けられ、ビーム1が下、右に向かって偏向し、ビーム2は中心ビームであり、システム光軸に平行である伝播方向を保持し、ビーム3が上、左に向かって偏向する。第2回折素子43はビーム1及びビーム3を補正し、上記ビーム1及びビーム3と中心ビーム2を重なり合わせ、高速軸及びスロー軸の2つの方向の線形サイズ及び発散角の両方が相対的に平衡した方形スポットを形成し、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスする。上記光回折に基づくビーム整形器ビームを光ファイバに効率よくカップリングさせることができる。
【0034】
更に1つの選択的な手段として、上記ビーム整形器は他種の光回折に基づくビーム整形器であってよく、図5に示すように、第1レンズ51、第1回折素子52、第2回折素子53及び第2レンズ54を含む。第1レンズ51はレーザー送信機が送信したビームを速軸方向においてコリメーションし、細長いストリップのビームに変えることに用いられ。例えば、該第1レンズ51はマイクロシリンドリカルミラーであってよい。第1回折素子52は上記細長いストリップのビームを若干のビームに分け、中心ビームを除いて、残りの各ビームをそれぞれ異なる空間的向きへ偏向することに用いられる。第2回折素子53は上記残りの各ビームを補正して、上記残りの各ビームと上記中心ビームを平行にさせることに用いられる。第2レンズ54は上記第2回折素子53からの上記残りの各ビームと上記中心ビームを重なり合わせ且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスすることに用いられる。
【0035】
具体的に、図5に示すように、レーザービームはコリメートレンズ51を通過した後に細長いストリップのビームになり、該細長いストリップのビームが第1回折素子52によって3つのビーム、ビーム1、ビーム2(中心ビーム)及びビーム3に分けられ、ビーム1が下、右に向かって偏向し、ビーム2は中心ビームであり、システム光軸に平行である伝播方向を保持し、ビーム3が上、左に向かって偏向する。第2回折素子53はビーム1及びビーム3を補正して、上記ビーム1及びビーム3と中心ビーム2を平行にさせる。第2レンズ54は平行なビーム1、ビーム2及びビーム3を重なり合わせ、高速軸及びスロー軸の2つの方向の線形サイズ及び発散角の両方が相対的に平衡した方形スポットを形成し、且つ対応した光ファイバの端面にフォーカスする。上記光回折に基づくビーム整形器はビームを光ファイバに効率よくカップリングさせることができる。
【0036】
本実施例によるレーザーレーダーシステムの送信レンズ22は上記第1光ファイバアレイ220からのレーザーをコリメーションした後に送信することに用いられる。例えば、上記送信レンズ22は上記第1光ファイバアレイ220から上記複数のレーザー送信機からのレーザーを受信し、コリメーションした後に、1つの扇形に分布されたレーザービームアレイを形成して、ターゲットオブジェクトに照射する。
【0037】
選択可能に、上記第1光ファイバアレイ220は一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイである。上記第1光ファイバアレイ220の端面は上記送信レンズ22の焦点面にある。
【0038】
本発明の実施例において上記レーザー走査部材12の受信アセンブリは複数の受信機及び第2光ファイバアレイを含む。図6Aに示すように、本実施例における受信アセンブリはN個の受信機及び第2光ファイバアレイ240を含む。Nは2より大きい又は等しい自然数である。上記N個の受信機はN本の光ファイバに一々対応し、各受信機が対応した光ファイバが伝導した反射光を受信し、上記N個の受信機に対応したN本の光ファイバは上記第2光ファイバアレイ240に接続される。具体的に、図6Aに示すように、受信機231、受信機232、…受信機23Nは光ファイバ1、光ファイバ2、…光ファイバNに一々対応し、該N本の光ファイバが第2光ファイバアレイ240に接続され、第2光ファイバアレイ240からN個の受信機までのN本の光路を形成する。
【0039】
他の選択可能な実施手段として、上記実施例における受信アセンブリは1つのマルチコア光ファイバコネクタを更に含んでよく、複数の受信機に対応した複数の光ファイバを第2光ファイバアレイに接続することに用いられる。図6Bに示すように、図6Aの上で、受信アセンブリは第2マルチコア光ファイバコネクタ270を更に含み、該第2マルチコア光ファイバコネクタ270は受信機231、受信機232……受信機23Nに対応した光ファイバ1、光ファイバ2…光ファイバNを第2光ファイバアレイ240に接続し、第2光ファイバアレイ240からN個の受信機までのN本の光路を形成する。
【0040】
一好ましい実施例として、上記受信アセンブリは複数のマイクロレンズを更に含み、上記複数のマイクロレンズが複数の受信機に一々対応し、光ファイバが伝導した反射光を対応した受信機に収束することに用いられる。図6A又は6Bに示すように、受信アセンブリにN個のマイクロレンズ、例えばマイクロレンズ251、マイクロレンズ252、……マイクロレンズ25Nが含まれ、且つ上記N個のマイクロレンズがそれぞれ受信機231、受信機232、……受信機23Nに一々対応する。
【0041】
本発明の実施例における受信レンズ23はレーザーの反射光を受信して、且つ反射光を図6A又は6Bに示すような第2光ファイバアレイ240に収束することに用いられ、即ち第2光ファイバアレイ240の端面が受信アセンブリのレーザー入射端となる。例えば、受信レンズ23はターゲットオブジェクトが反射した光、即ち反射光を受信し、該反射光は図2A又は2Bに示すような一番目の光ファイバアレイ220が送信してきたN本のレーザーの反射光である。上記反射光が受信レンズ23によって収束された後に、図6A又は6Bに示すような第2光ファイバアレイ240の端面に到達し、且つN本の光路を介してN個の受信機に到達する。光路可逆性に基づき、送信レンズ21により送信してきた扇形に分布されたレーザービームアレイは、ターゲットオブジェクトにより反射された後に、反射光が依然として扇形アレイに受信レンズ23に到達して且つフォーカスされ、第2光ファイバアレイ240に入る。
【0042】
選択可能に、上記第2光ファイバアレイ240は一次元光ファイバアレイ又は二次元光ファイバアレイである。上記第2光ファイバアレイ240の端面は上記受信レンズ23の焦点面にある。
【0043】
本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムにおいて、1つのレーザー送信機及び対応した1つの受信機は、1つのレーザー測距チャネルを組成する。このため、本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムは合計N個のレーザー測距チャネルを有する。
【0044】
本発明の実施例はレーザー測距方法を更に提供し、該レーザー測距方法は前記の実施例によるレーザーレーダーシステムによってレーザー測距を行い、該レーザーレーダーシステムの具体的な構造及び作業過程は上記実施例のようなものであり、ここで説明しない。
【0045】
本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムは、全てのレーザー送信機から送信レンズまで、受信レンズから受信機までの光路はいずれも細い、柔らかい光ファイバによって接続され、且つレーザーの出射端及び反射光の入射端はいずれも光ファイバアレイの端面であるため、送信アセンブリの光ファイバアレイを送信レンズの焦点面に取り付け、受信アセンブリの光ファイバアレイを受信レンズの焦点面に取り付けるだけで、レーザー送信機及び受信機の配列は送信及び受信角度の制限を受けなく、レーザー走査部材の任意の位置にレイアウトすることができる。同時に、光ファイバアレイのサイズが小さく、光ファイバの集積度が高いため、光ファイバアレイを送信アセンブリにおけるレーザーの出射端及び入射アセンブリにおけるレーザーの入射端とする場合に、送信端及び受信端はただそれぞれ1つの小口径のレンズ窓だけで、数十のチャネルのマルチラインレーザーレーダーを実現することができる。以上のように、本実施例による技術的解決手段によって、機械式回転レーザーレーダーの体積を減少することができる。
【0046】
他方で、本発明の実施例によるレーザーレーダーシステムは、光ファイバアレイを送信アセンブリのレーザー出射端及び受信アセンブリのレーザー入射端として、複数のレーザー測距チャネルの相対角度位置を正確に固定することを実現する。このため、本実施例によるレーザーレーダーシステムはレーザー測距チャネルがどのぐらいあるにも関わらず、ただ勝手に2つのレーザー測距チャネルを選択してフォーカス及び光軸アライメント作業を行うだけで、残りの全てのレーザー測距チャネルの正確なフォーカス及び光軸アライメントを実現することができ、全てのレーザー測距チャネルを逐一に調整較正する必要がなく、隣接するチャネルの角度間隔を逐一に調整する必要もなく、マルチラインレーザーレーダーの組立及び調整較正効率を大幅に向上させ、生産コストを低減させる。
【0047】
なお、図2Bに示すような実施例によるレーザーレーダーシステムの送信アセンブリ及び図6Bに示すような実施例によるレーザーレーダーシステムの受信アセンブリは、マルチコア光ファイバコネクタによって光ファイバを光ファイバアレイに接続するため、レーザー送信機と送信アセンブリの光ファイバアレイとは相対的に独立したモジュールになり、受信機と受信アセンブリの光ファイバアレイも相対的に独立したモジュールになるため、レーザー送信機又は受信機の分解、修理は光ファイバアレイのレイアウト及び位置に影響を与えなく、修正作業が完成した後にレーザー測距チャネルのフォーカス及び光軸アライメント作業を改めて行う必要がなく、レーザーレーダーの修理コストを低減させる。
【0048】
以上の実施例及び図面は本発明の技術的解決手段の例示的な説明だけであり、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。本発明の精神及び原則を逸脱しない限り、行った任意の修正、等価置換、改善等は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
【国際調査報告】