【実施例】
【0155】
一般的方法
合成実験手順:
実験は一般に、不活性雰囲気(窒素やアルゴン)下で行った(酸素感受性又は水分感受性の試薬もしくは中間体を使用する場合は特に)。市販の溶媒や試薬は通常、さらなる精製を行わずに使用し、モレキュラーシーブ〔一般には、アルドリッチケミカル社(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から市販のSure-Seal(商標)製品〕上で乾燥した。質量分析データは、液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC-MS)、大気圧化学イオン化法(APCI)、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)、又は液体クロマトグラフィー飛行時間型(LC-TOF)質量分析法を使用して記録した。核磁気共鳴(NMR)データに対する化学シフトは、使用する重水素化溶媒からの残留ピークを基準としたパーツ・パー・ミリオン(ppm)にて表示している。
【0156】
他の実施例や方法での手順を参考にする合成の場合は、反応プロトコル(反応時間や温度)が変わることがある。一般には、反応の後に薄層クロマトグラフィー、LC-MS、又はHPLCにて処理し、必要に応じて最終処理を施す。精製処理は実験間で異なることがあり、一般には、溶離剤/勾配のために使用される溶媒や溶媒比は、適切な保持時間が得られるように選ばれる。特に明記しない限り、逆相HPLCフラクションは凍結乾燥(lyophilization)/凍結乾燥(freeze-drying)により濃縮した。中間体と最終化合物は、密閉したバイアルもしくはフラスコ中に、窒素雰囲気下にて0℃又は室温で保存した。化合物名は、Chemdraw又はACD/Labsソフトウェアを使用して付けた。
【0157】
溶媒及び/又は試薬に対する略語は、米国化学会のガイドラインに基づいており、下記の通りである:Ac=アセチル;Boc=N-tert-ブトキシカルボニル;BTT=ベンジルチオテトラゾール;CDI=N,N’-カルボニルジイミダゾール;DCA=ジクロロ酢酸;DCC=1,3-ジクロロヘキシルカルボジイミド;DCE=ジクロロエタン;DCM=ジクロロメタン;DDTT=(E)-N,N-ジメチル-N’-(3-スルファニリデン-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)メタンイミダミド;DEA=N,N-ジエチルアミン;DIBAL-H=ジイソブチルアルミニウムハイドライド;DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン;DMA=ジメチルアセトアミド;DMAP=4-ジメチルアミノピリジン;DME=ジメトキシエタン;DMF=N,N-ジメチルホルムアミド;DMOCP=2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスフィナン2-オキシド;DMSO=ジメチルスルホキシド;DMT=ジメトキシトリチル;DMTCl=塩化ジメトキシトリチル;DPPA=ジフェニルホスホリルアジド;EDCI=1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;EtOAc=酢酸エチル;ETT=エチルチオテトラゾール;Fmoc=フルオレニルメチルオキシカルボニル;h=時間;HATU=o-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,-N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;HBTU=N,N,N’,N’-テトラメチル-O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート;HOAc=酢酸;HOAt=1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール;HOBt=1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物;LDA=リチウムジイソプロピルアミド;Me=メチル;MTBE=メチルtert-ブチルエーテル;n-BuLi=n-ブチルリチウム;NBS=N-ブロモスクシンイミド;NMM=N-メチルモルホリン;NMO=N-メチルモルホリンN-オキシド;Ph=フェニル;PivCl=塩化ピバロイル;PPTS=ピリジニウムp-トルエンスルホネート;p-TsOH=p-トルエンスルホン酸;rt=室温;TEAB=臭化テトラエチルアンモニウム;TBAI=ヨウ化テトラブチルアンモニウム;TBS=tert-ブチルジメチルシリル;TBSCl=塩化tert-ブチルジメチルシリル;TEA=トリエチルアミン;Tf=トリフルオロメタンスルホネート;TFA=トリフルオロ酢酸;THF=テトラヒドロフラン;及びTPTU=O-(2-オキソ-1(2H)ピリジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート。
【0158】
一般的なスキーム
スキーム1:
【0159】
【化44】
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【0160】
一般に、シクロペンタンベースSTINGアクチベーターの合成は、環状ジヌクレオチドの合成において見られる適切な大員環を造るのに使用されるルートに類比して説明することができる(Gaffney B.L.,et al.;Organic Letters 2010 12(14) 3269-3271)。
【0161】
スキーム1に示すように、キラル酢酸アリルは、購入することも、あるいは合成することもできる(Deardorff D.,et.al.;Tetrahedron Letters 1986 27(11) 1255-1256)。窒素を含有するヘテロ環や核酸塩基を使用してアリルアルキル化を行って、1bのような化合物を生成させることができる(Trost,B.,et.al.;Angew.Chem.Int.Ed.1986,35 1569-1572)。これらの反応は通常、パラジウム触媒、ホスフィンリガンド、及び塩基性条件を使用して行われる。他の金属触媒/リガンド組み合わせを使用して、同じ変換を達成することもできる。一般には、ジメトキシトリチル(DMT)基によるアリル型アルコール(1b)の保護は、塩化ジメトキシトリチル(DMTCI)と塩基を使用して達成され、これにより1cのような化合物が得られる。1cの二重結合は一般に、四酸化オスミウムとN-メチルピペリジンN-オキシドの触媒作用によりジヒドロキシル化され、これにより1dのような化合物が得られる。他のジヒドロキシル化剤(例えば、過マンガン酸塩や四酸化ルテニウム)を使用して同じ変換を起こさせることができる。1dのような化合物のモノ保護は、一般には、塩化テトラブチルジメチルシリル(TBSCl)をテトラゾールと共に使用して、あるいはテトラブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(TBSOTf)と塩基を使用して達成することができ、これにより1eのような化合物が得られる。化合物1fのようなホスホロアミダイトは通常、1eのような化合物から、3-((クロロ(ジイソプロピルアミノ)ホスファニル)オキシ)プロパンニトリルと塩基で処理したときに造られる。化合物1gのようなH-ホスホネートやチオ-H-ホスホネートは通常、適切に保護されたヌクレオシドとホスホン酸の混合無水物から造られ、次いで必要ならば硫化する。保護基を除去して第一アルコール1gにする。1gと1fのような化合物のカップリングは通常、1fのようなホスホロアミダイトを酸性アクチベーターで処理した後に行われる。次いで、カップリングで得られた化合物を硫化剤(例えば、DDTT、3H-ベンゾジチオール-3-オン、又は類似の試薬等)で硫化して、1hのようなチオホスホネートを得る。さもなければ、カップリングで得られた化合物を、過酸化t-ブチルや類似の酸化剤等の試薬で参加して1hのようなホスフェートを得る。1hのような化合物をジクロロ酢酸等の弱酸で処理して、1iのような化合物にすることができる。1iのようなH-ホスホネート化合物を、DMOCP等の試薬で活性化して大環状化を起こさせ、次いで3H-ベンゾジチオール-3-オン等の試薬で硫化して、1jのような環状チオホスホネートを生成させることもできるし、あるいは過酸化t-ブチル等の試薬で酸化して、1jのような環状ホスホネートを生成させることもできる。適切な脱保護条件の後で、1kのような環状ジチオホスホネート、ジホスフェート、又はチオホスホネート-ホスフェート混合化合物を生成させることができる。いずれの工程の化合物も、標準的な手法(例えば、カラムクロマトグラフィー、結晶化、逆相HPLC、又はSFC等)によって精製することができる。必要であれば、1kのジアステレオマーの分離を、当業者に公知の標準的な方法(例えば、キラルSFCやキラルHPLC)に従って行うことができる。“A”は炭素(さらに水素もしくは置換基に結合)又は窒素を表す点に留意のこと。
【0162】
実施例1
(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6,13-ビス(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-15-オール2,9-ジオキシドの合成
【0163】
【化45】
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【0164】
スキームA
【0165】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
工程1: N-(9-((1R,4S)-4-ヒドロキシシクロペンタ-2-エン-1-イル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(A-3)の合成
オーブン乾燥した丸底フラスコ(フラスコA)に磁気撹拌棒を取り付けて窒素でパージし、これにA-1(8330mg,34.8ミリモル)とDMF(50ml)を加えた。この溶液にNaH(鉱油中60重量%分散液,38.3ミリモル)を窒素雰囲気下で加えた。別の丸底フラスコ(フラスコB)に磁気撹拌棒を取り付けて窒素でパージし、これにA-2(4950mg,34.8ミリモル)、Pd(PPh
3)
4(2490mg,2.16ミリモル)、PPh
3(913mg,3.48ミリモル)、及びTHF(50ml)を加えた。30分後、フラスコA中の溶液をフラスコBに移した。次いでフラスコBを油浴中にセットし、窒素雰囲気下にて50℃で12時間加熱した。反応混合物をH
2O(100ml)でクエンチし、EtOAcと共に分液漏斗に移した。相を分離し、水性相をEtOAc(100ml×2)とDCM/MeOH(5:1,100ml×5)で抽出した。有機抽出物を合わせて、減圧にて濃縮した。こうして得られた粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(240gのSiO
2,Isco,9%MeOH/DCM)により精製して、A-3(19.7g,88%)を黄色固体として得た。
【0167】
【数1】
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【0168】
工程2: N-(9-((1R,4S)-4-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)シクロペンタ-2-エン-1-イル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(A-4)の合成
磁気撹拌棒を取り付けた丸底フラスコに、A-3(19.7g,61.3ミリモル)と無水ピリジン(50ml)を加えた。この溶液を減圧にて濃縮し、さらに高減圧にて1時間乾燥した。フラスコを窒素でパージしてから、無水ピリジン(150ml)とDMTCI(23.9g,70.5ミリモル)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下にて9℃で12時間撹拌した。反応混合物をH
2Oでクエンチし、EtOAcと共に分液漏斗に移した。相を分離し、水性相をEtOAc(200ml×2)で抽出した。有機抽出物をブライン(100ml×2)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧にて濃縮した。こうして得られた粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(240gのSiO
2,Isco,100%EtOAc)により精製して、A-4(29.2g,76%)を黄色固体として得た。
【0169】
【数2】
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【0170】
工程3: N-(9-((1R,2S,3S,4S)-4-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(A-5)の合成
磁気撹拌棒を取り付けた丸底フラスコに、A-4(29.2g,46.8ミリモル)、DCM(300ml)、及びH
2O(18ml)を加えた。この黄色溶液にNMO(16.5g,140ミリモル)とOsO
4(t-BuOH中4%,3.28ミリモル)を加えた。反応混合物を16℃で5時間撹拌した。次いで反応混合物を、DCM(50ml)と共に分液液漏斗に移し、Na
2SO
3飽和水溶液(100ml)でクエンチした。相を分離し、有機相をブライン(100ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧にて濃縮した。こうして得られた粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(120gのSiO
2,Isco,3%MeOH/DCM〜5%MeOH/DCM)により精製して、A-5(24.9g,80%)を黄色固体として得た。
【0171】
【数3】
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【0172】
工程4: N-(9-((1R,2S,3S,4S)-4-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2-ヒドロキシシクロペンチル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(A-6)の合成
オーブン乾燥した丸底フラスコに磁気撹拌棒を取り付けて窒素雰囲気下で冷却し、これにA-5(4.12g,6.264ミリモル)、DCM(200ml)、Et3N(3170mg,31.3ミリモル)、及びTBSOTf(2.49mg,9.4ミリモル)を0℃にて滴下した。氷浴を取り除き、反応混合物を窒素雰囲気下にて20℃で12時間撹拌した。この段階において、出発物質がLCMSによって検出され、TBSOTf(2485mg,9.4ミリモル)の追加アリコートを混合物に0℃で滴下した。氷浴を取り除き、反応混合物を窒素雰囲気下にて20℃で12時間撹拌した。反応混合物をMeOH(15ml)でクエンチした。この溶液をDCMと共に分液漏斗に移し、H
2Oでさらに希釈した。相を分離し、有機相をH
2Oとブラインで洗浄しし、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧にて濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,40%EtOAc/石油エーテル〜50%EtOAc/石油エーテル)により精製して、A-6(1.29g,26%)を白色固体として得た。
【0173】
【数4】
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【0174】
工程5: (1S,2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-3-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロペンチル(2-シアノエチル)ジイソプロピルホスホロアミダイト(A-7)の合成
オーブン乾燥した丸底フラスコに磁気撹拌棒を取り付けて窒素でパージし、これにA-6(8.80g,11.4ミリモル)、DIPEA(14.7g,114ミリモル)、及び無水DCM(320ml)を加えた。この溶液に、3-((クロロ(ジイソプロピルアミノ)ホスファニル)オキシ)プロパンニトリル(13.5g,57.0ミリモル)を窒素雰囲気下にて15℃で加えた。反応混合物を15℃で4時間撹拌した。反応混合物をNaHCO
3飽和水溶液(120ml)でクエンチし、DCM(50ml)と共に分液漏斗に移した。相を分離し、有機相をブライン(100ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、減圧にて濃縮した。こうして得られた粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(120gのSiO
2,Isco, 40%EtOAc/石油エーテル〜60%EtOAc/石油エーテル)により2回精製して、A-7(8.57g,77%)を淡黄色固体として得た。
【0175】
【数5】
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【0176】
スキームB
【0177】
【化47】
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【0178】
工程1: N-(9-((2R,3R,4R,5R)-5-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-3-フルオロ-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(B-2)の合成
磁気撹拌棒を取り付けた丸底フラスコに、市販のN-(9-((2R,3R,4R,5R)-3-フルオロ-4-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミドB-1(42.00g,37.50ミリモル)を加え、無水ピリジンと共に3回共蒸発させた。残留物を再びピリジン(70ml)中に溶解してから、DMTCI(13.98g,41.25ミリモル)を0℃にて加えた。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧にて濃縮した。残留物をDCM(200ml)で希釈し、NaHCO
3飽和水溶液(200ml)で3回に分けて洗浄した。有機相をNa
2SO
4(25.00g)で乾燥し、濾過し、減圧にて濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2,85%石油エーテル/EtOAc〜100%EtOAc)により精製して、B-2(68.7g,85%)を白色固体として得た。これをさらなる精製を行わずに次の工程に使用した。
【0179】
【数6】
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【0180】
工程2: (2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(B-3)の合成
注意: 6つの反応を並行して行った。磁気撹拌棒を取り付けた丸底フラスコにホスホン酸(21.8g,266ミリモル)を加え、無水ピリジン(60ml)と共に3回共蒸発させた。残留物を、穏やかに加熱しながら無水ピリジン(180ml)中に溶解した。この溶液にB-2(12.0g,17.8ミリモル)を30℃にて加え、その後、得られた溶液を0℃に冷却した。この混合物に、塩化2,2-ジメチルプロパノイル(21.4g,177ミリモル)を0℃にて滴下した。混合物を30℃に加温し、12時間撹拌した。6つの反応混合物を合わせた。この反応混合物を1MのTEAB(1200ml)でクエンチし、分液漏斗に移した。この溶液をEtOAc(1000ml)で3回に分けて抽出した。有機抽出物を合わせて0.5MのTEAB(500ml)とブライン(500ml)で洗浄し、Na
2SO
4(35.0g)で乾燥し、濾過し、減圧にて濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2,2%MeOH/DCM〜5%MeOH/DCM,1%TEA)により精製して大部分の不純物を除去し、B-3(100.0g,粗製)を白色固体として得た。これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
【0181】
【数7】
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【0182】
工程3: (2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(B-4)の合成
注意: 5つの反応を並行して行った。磁気撹拌棒を取り付けた丸底フラスコに、B-3(20.0g,27.0ミリモル)とDCA(17.4g,135ミリモル)のDCM(200ml)溶液を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。5つの反応混合物を合わせた。反応混合物中の固体生成物を濾過し、DCM(300ml)ですりつぶしてB-4(40.0g,63%)を白色固体として得た。
【0183】
【数8】
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【0184】
スキームC
【0185】
【化48】
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【0186】
工程1: (2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((((((1S,2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-ヒドロキシシクロペンチル)オキシ)(2-シアノエトキシ)ホスホロチオイル)オキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(C-1)の合成
磁気撹拌棒を取り付けた丸底フラスコに、H-ホスホネートB-4(1.0g,2.29ミリモル)とトリフルオロ酢酸ピリジニウム(1.77g,9.15ミリモル)を加えた。この固体を無水MeCN(10ml×2)中に溶解し、減圧にて濃縮した。残留物を再び無水MeCN(30ml)中に溶解し、3Aモレキュラーシーブ(4.0g)を加えた。溶液を30分撹拌した時点で、ホスホロアミダイトA-7(2.67g,2.74ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、均一な溶液が得られた。反応混合物にDDTT(493mg,2.40ミリモル)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をMeOH/DCM(1:1)で洗浄した。濾液を減圧にて濃縮し、次いでn-ヘキサン/TBME(1:1)ですりつぶした。こうして得られた粗残留物を、分取高速液体クロマトグラフィー〔Phenomenex Synergi Max-RP 150×50mm×10μm,20%MeCN/H
2O(10mMのNH
4HCO
3と共に)〜50%MeCN/H
2O(10mMのNH
4HCO
3と共に),120ml/分〕により精製して、C-1(390mg,13%)を白色固体として得た。
【0187】
【数9】
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【0188】
工程2: N,N’-{[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-15-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-9-(2-シアノエトキシ)-14-フルオロ-2-オキシド-2-スルファニル-9-スルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル]ビス(9H-プリン-9,6-ジイル)}ジベンズアミド(C-2)の合成
オーブン乾燥した丸底フラスコに磁気撹拌棒を取り付けて窒素雰囲気下で冷却し、これにC-1(320mg,0.308ミリモル)と無水ピリジン(10ml)を加えた。この溶液にDMOCP(1.02g,5.55ミリモル)を窒素雰囲気下にて室温で加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で1時間撹拌した時点で出発物質が消費された。反応混合物にH
2O(333ml,18.5ミリモル)と3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン(130mg,0.770ミリモル)を窒素雰囲気下にて室温で加えた。反応混合物を窒素雰囲気下にて室温で30分撹拌した。反応混合物をNaHCO
3飽和水溶液でクエンチし、EtOAcと共に分液漏斗に移した。相を分離し、水性相をEtOAc(60ml)で2回に分けて抽出した。有機抽出物を合わせてブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、減圧にて濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2,Isco,9%MeOH/DCM〜11%MeOH/DCM)により精製した。得られた物質を分取薄層クロマトグラフィー(SiO
2,11%MeOH/DCM)によってさらに精製して、C-2(135mg,41%)を白色固体として得た。
【0189】
【数10】
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【0190】
工程3: N,N’-{[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-15-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-14-フルオロ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル]ビス(9H-プリン-9,6-ジイル)}ジベンズアミド(C-3)の合成
C-2(130mg,0.124ミリモル)を収容するフラスコにアセトニトリル(9ml)を加えた。得られた懸濁液に4.5mlのtert-ブチルアミンを加えた。反応混合物が溶液になり、室温で20分撹拌した。反応混合物を濃縮して粗製のC-3を白色固体として得、これをそのまま次の工程に使用した。
【0191】
【数11】
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【0192】
工程4: 9,9’-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-15-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-14-フルオロ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル]ビス(9H-プリン-6-アミン)(C-4)の合成
粗製物質C-3(123mg,0.123ミリモル)をメチルアミンの33%EtOH溶液6ml中に加えた。この溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮して粗製のC-4を得、これをそのまま次の工程に使用した。
【0193】
【数12】
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【0194】
工程5: (4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6,13-ビス(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-15-オール2,9-ジオキシド(C-5)の合成
物質C-4(97.4mg,0.123ミリモル)を4mlのピリジン/Et
3N(v/v,3/1)と共に3回共蒸発させた。物質を1.13mlのピリジン(0.1M)中に溶解し、窒素をチャージし、トリエチルアミン(0.102ml,c=0.1M)とトリエチルアミントリハイドロフルオライド(993mg,6.16ミリモル)を加えた。得られた反応混合物を50℃で一晩加熱した。反応混合物をNaHCO
3溶液でクエンチしてpH6にした。揮発性成分を減圧にて除去した。残留物を逆相分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 21.2×150mm 5μカラム)によって精製し、NH
4HCO
3水溶液(10mM)中10〜40%MeCNで溶離して2種のジアステレオマー化合物(白色固体)と他のジアステレオマーの混合物を得た。他の2種のジアステレオマーは、Phenomenex Luna Omega 5u Polar C18 21.2×150mmカラムにより分離し、NH
4HCO
3水溶液(10mM)中8〜40%MeCNで溶離した。
【0195】
【数13】
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【0196】
【数14】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
【数15】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
【数16】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
実施例2
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロゆ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0200】
【化49】
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【0201】
スキームD
【0202】
【化50】
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【0203】
工程1: (1S,4R)-4-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)シクロペンタ-2-エン-1-オール(D-2)の合成
A-1(1500mg,11ミリモル)、Pd(PPh
3)
4(610mg,0.53ミリモル)、及びPPh
3(277mg,1.06ミリモル)をTHF(6ml)中に混合して得た混合物に窒素を15分吹き込んだ(フラスコA)。別のフラスコ(フラスコB)にて、D-1をTHF(30ml)とDMA(5ml)との混合物中に混合して得た懸濁液に窒素を15分吹き込み、次いでNaH(鉱油中60重量%分散液)を加えた。1.5時間後、フラスコAの内容物をフラスコBに移し(4mlのTHFですすいだ)、反応混合物を50℃で一晩加熱した。反応混合物を濃縮し、残留物をEtOAc中に溶解し、クエン酸水溶液とブラインで洗浄した。水性相を合わせてEtOAcで2回抽出した。有機相を合わせてMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,0〜5%MeOH/DCM)によって精製して、D-2(1.45g,58%)を泡状黄色固体として得た。
【0204】
【数17】
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【0205】
工程2: 9-[(1R,4S)-4-ヒドロキシシクロペンタ-2-エン-1-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(D-3)の合成
D-2(1.15g,7.03ミリモル)のMeOH(50ml)溶液にメルカプトエタノール(1.97ml,28.1ミリモル)を加え、次いでナトリウムメトキシド(1.52g,28.1ミリモル)を加えた。8時間還流した後に加熱を止め、反応混合物を一晩静置した。反応混合物を濃縮して得られた物質を、次の工程に直接使用した。
【0206】
【数18】
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【0207】
工程3: 9-[(1R,4S)-4-ヒドロキシシクロペンタ-2-エン-1-イル]-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(D-4)の合成
D-3(上記工程からの粗製物)のDMF(47ml)溶液にK
2CO
3(3.39g,24.5ミリモル)を加え、次いでヨウ化メチル(0.655ml,10.5ミリモル)を加えた。一晩撹拌した後、さらに2当量のヨウ化メチル(0.873ml,14.0ミリモル)を加えた。1時間後、反応混合物を濃縮した。残留物をDCM中に混合してスラリーにし、濾過して固体を除去した。母液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー〔40gのSiO
2,Isco,0〜10%(MeOH中7MのNH
3)/DCM〕によって精製して、D-4(1.17g,72%)を白色固体として得た。
【0208】
【数19】
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【0209】
工程4: 9-{(1R,4S)-4-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]シクロペンタ-2-エン-1-イル}-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(D-5)の合成
化合物D-4(1.17g,5.04ミリモル)を無水ピリジンと共に3回共蒸発させた。残留物を無水ピリジン(34ml)中に溶解し、DMTCI(1.96g,1.15ミリモル)を加え、一晩撹拌した。減圧にてピリジンを除去し、残留物をEtOAc中に溶解し、水とブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(80gのSiO
2,Isco,0〜5%MeOH/DCM)によって精製して、D-5(2.50g,93%)を黄色固体として得た。
【0210】
【数20】
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【0211】
工程5: 9-{(1R,2S,3S,4S)-4-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル}-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(D-6)の合成
D-5(2.50g,4.68ミリモル)のDCM(31.2ml)溶液に、水(3.12ml)、NMMO(1.64g,14.0ミリモル)、及びOsO
4(t-BuOH中2.5重量%,3.33ml,0.327ミリモル)を加えた。一晩撹拌した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、次いでNa
2SO
3飽和水溶液とブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(80gのSiO
2,Isco,0〜8%MeOH/DCM)によって精製してD-6(2.37g,89%)を得た。
【0212】
【数21】
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【0213】
工程6: 9-[(1R,2S,3S,4S)-4-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-ヒドロキシシクロペンチル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(D-7)の合成
化合物D-6(1.88g,3.31ミリモル)を無水ピリジンと共に3回共蒸発させた。残留物をDMF(33ml)中に溶解し、イミダゾール(682mg,9.92ミリモル)を、次いでTBSCI(747mg,4.96ミリモル)を加え、一晩撹拌した。減圧にてDMFを除去し、残留物をEtOAc中に溶解し、水とブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(80gのSiO
2,Isco,0〜100%EtOAc/ヘプタン)によって精製してD-7(793mg,35%)を白色固体として得た。
【0214】
【数22】
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【0215】
工程7: (1S,2R,3S,5R)-3-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]2-シアノエチルジプロパン-2-イルホスホロアミダイト(D-8)の合成
D-7(785mg,1.15ミリモル)のDCM(23ml)溶液にDIEA(601ml,3.45ミリモル)を、次いで3-((クロロ(ジイソプロピルアミノ)ホスファニル)オキシ)プロパンニトリル(385ul,1.72ミリモル)を滴下した。1時間後、さらに0.75当量の3-((クロロ(ジイソプロピルアミノ)ホスファニル)オキシ)プロパンニトリルを滴下した。さらに1時間後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3飽和水溶液とブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,0〜100%EtOAc/ヘプタン)によって精製してD-8(779mg,77%)を白色固体として得た。
【0216】
【数23】
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【0217】
スキームE
【0218】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
工程1: N-ベンゾイル-5’-O-[{[(1S,2R,3S,5R)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-ヒドロキシ-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]オキシ}(2-シアノエトキシ)ホスホロチオイル]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-[ヒドロキシ(オキシド)-I
5-ホスファニル]アデノシン(E-1)の合成
化合物D-8(709mg,0.803ミリモル)をTHFと共に3回共蒸発させた。残留物をTHF(20ml)中に溶解し、粉末状モレキュラーシーブを加えて1時間撹拌した(フラスコA)。B-4(351mg,0.803ミリモル)とpyTFA(930mg,4.82ミリモル)との混合物をTHFと共に3回共蒸発させた。残留物をTHF(20ml)中に溶解し、粉末状モレキュラーシーブを加えて1時間撹拌した(フラスコB)。フラスコBの内容物をフラスコAに加えた。30分後、DDTT(330mg,1.61ミリモル)を加えた。さらに30分後、反応混合物を濃縮し、残留物をDCM中に混合してスラリーにした。モレキュラーシーブを濾過により除き、母液を濃縮した。残留物をDCM(4ml)中に溶解し、数滴の水を、次いでDCA(662ul,8.03ミリモル)のDCM(4ml)溶液を加え、明橙色の溶液を得た。30分後、橙色が消えるまでピリジンを加えた。反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,0〜40%MeOH/DCM,次いで12gのSiO
2,Isco,0〜40%MeOH/DCM)によって精製してE-1(227mg,30%)を得た。
【0220】
【数24】
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【0221】
工程2: N-{9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-15-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-9-(2-シアノエトキシ)-14-フルオロ-6-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)-2-オキシド-2-スルファニル-9-スルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-13-イル]-9H-プリン-6-イル}ベンズアミド(E-2)の合成
化合物E-1(227mg,0.239ミリモル)を無水ピリジンと共に3回共蒸発させた。残留物を無水ピリジン(12ml)中に溶解し、DMOCP(221mg,1.20ミリモル)を加えた。1時間後、さらに5当量のDMOCPを加えた。4時間後、水(1.0ml)を加え、次いで3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン(81mg,0.48ミリモル)を加えた。30分後、反応混合物をNaHCO
3飽和水溶液でクエンチし、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(24gのSiO
2,Isco,0〜40%MeOH/DCM)によって精製してE-2(155mg,67%)を得た。
【0222】
【数25】
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【0223】
工程3: 9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14- フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(E-3)の合成
E-2(260mg,0.270ミリモル)のACN(6ml)溶液にt-BuNH
2を加えた。15分後、反応混合物を濃縮し、残留物をMeNH
2の33%エタノール(6ml)溶液中に溶解した。2時間後、反応混合物を濃縮し、残留物をピリジン/TEA(3/1)と共に2回共蒸発させた。残留物をピリジン(3ml)中に溶解し、TEA(300ul)を、次いでトリエチルアミン・三フッ化水素塩(2.2ml,13.5ミリモル)を加え、50℃で一晩加熱した。濃縮し、NaHCO
3飽和水溶液でpHを約6に調節した。濃縮し、残留物をDCM中に混合してスラリーにし、濾過して固体を除き、母液を濃縮した。残留物を逆相分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 21.2×150mm 5uカラム)によって精製し、NH
4HCO
3水溶液中5〜10%MeCN(10mM)で溶離して4種のジアステレオマーを得た。ピーク3とピーク4は、同じ条件を使用して再度精製した。
【0224】
【数26】
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【0225】
【数27】
[この文献は図面を表示できません]
【0226】
【数28】
[この文献は図面を表示できません]
【0227】
【数29】
[この文献は図面を表示できません]
【0228】
実施例3
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0229】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0230】
スキームF
【0231】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
工程1: (1S,4R)-4-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-9-イル)シクロペンタ-2-エン-1-オール(F-2)の合成
化合物F-2は、スキームAの工程1においてA-2の代わりに6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン(F-1)を使用して、A-3の場合と同様の仕方で、67%の収率にて合成した。
【0233】
【数30】
[この文献は図面を表示できません]
【0234】
工程2: 6-(ベンジルオキシ)-9-((1R,4S)-4-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)-I4-オキシダネイル)シクロペンタ-2-エン-1-イル)-9H-プリン(F-3)の合成
化合物F-3は、スキームAの工程2においてA-4の場合と同様の仕方で収率82%にて合成した。
【0235】
【数31】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
工程3: (1S,2S,3R,5S)-3-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-9-イル)-5-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)-I4-オキシダネイル)シクロペンタン-1,2-ジオール(F-4)の合成
化合物F-4は、スキームAの工程3においてA-5の場合と同様の仕方で収率76%にて合成した。
【0237】
【数32】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
工程4: (1S,2S,3S,5R)-5-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-9-イル)-3-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)-I4-オキシダネイル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロペンタン-1-オール(F-5)の合成
化合物F-5は、スキームAの工程3においてA-6の場合と同様の仕方で、収率35%にて合成した。
【0239】
【数33】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
工程5: (1S,2R,3S,5R)-5-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-9-イル)-3-(ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)-I4-オキシダネイル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロペンチル(2-シアノエチル)ジイソプロピルホスホロアミダイト(F-6)の合成
化合物F-6は、スキームAの工程3においてA-7の場合と同様の仕方で収率73%にて合成した。
【0241】
【数34】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
スキームG
【0243】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
工程1: (2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((((((1S,2R,3S,5R)-5-(6-ベンジルオキシ-9H-プリン-9-イル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-ヒドロキシシクロペンチル)オキシ)(2-シアノエトキシ)ホスホロチオイル)オキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イルホスホン酸水素塩(G-1)の合成
化合物G-1は、スキームEの工程1においてE-1の場合と同様の仕方で、収率42%にて合成した。
【0245】
【数35】
[この文献は図面を表示できません]
【0246】
工程2: N-{9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6-[6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-9-イル]-15-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-9-(2-シアノエトキシ)-14-フルオロ-2-オキシド-2-スルファニル-9-スルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-13-イル]-9H-プリン-6-イル}ベンズアミド(G-2)の合成
化合物G-2は、スキームEの工程2においてE-2の場合と同様の仕方で、収率29%にて合成した。
【0247】
【数36】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
工程3: 9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(G-5)の合成
化合物G-2をスキームEの工程3における化合物E-2と同様の仕方で処理してG-3を得、次いでG-4を得た。最後に、G-4(156mg,0.18ミリモル)のMeOH(3.00ml)溶液に3NのHCl(300mg,9ミリモル,3.00ml,3M)を加えた。HClを加えると、白色の沈殿物が生成した。この懸濁液を50℃に加熱した。加熱中に、反応混合物が均一な黄色溶液になった。撹拌を50℃で4.5時間続けた。反応混合物を室温に冷却し、NaHCO
3飽和水溶液でpH6に中和した。水性混合物を凍結乾燥し、分取HPLCによって精製して4種のジアステレオマーを得た。
【0249】
【数37】
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【0250】
【数38】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
【数39】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
【数40】
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【0253】
実施例4
(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6-(4-アミノ-7-メチル1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-1-イル)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-15-オール2,9-ジオキシド
【0254】
【化55】
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【0255】
実施例4は、スキームAの工程1においてA-2の代わりにN-(7-メチル-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-4-イル)ベンズアミドを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
実施例5
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-3-メチル-3,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0256】
【化56】
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【0257】
実施例5は、スキームAの工程1においてA-2の代わりに3-メチル-3,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オンを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
実施例6
3-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-4-メチル-3,4-ジヒドロ-7H-イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-オン
【0258】
【化57】
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【0259】
実施例6は、スキームAの工程1においてA-2の代わりに4-メチル-3,4-ジヒドロ-7H-イミダゾ[4,5-d]ピリジン-7-オンを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
実施例7
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-2-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0260】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0261】
実施例7は、スキームFの工程1においてF-1の代わりに6-(ベンジルオキシ)-2-メチル-9H-プリンを使用して、実施例3の場合と同様の仕方で合成した。
【0262】
【数41】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
【数42】
[この文献は図面を表示できません]
【0264】
【数43】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
【数44】
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【0266】
実施例8
2-アミノ-9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0267】
【化59】
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【0268】
実施例8は、スキームAの工程1においてA-2の代わりにN-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)ベンズアミドを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
実施例9
5-アミノ-3-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]イミダゾ[4,5-d][1,3]オキサジン-7(3H)-オン
【0269】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
実施例9は、スキームAの工程1においてA-2の代わりにN-(7-オキソ-3,7-ジヒドロイミダゾ[4,5-d][1,3]オキサジン-5-イル)ベンズアミドを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
【0271】
実施例10
3-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-3,5-ジヒドロ-9H-イミダゾ[1,2-a]プリン-9-オン
【0272】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0273】
実施例10は、スキームAの工程1においてA-2の代わりにN-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)ベンズアミドを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
実施例11
(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6-(4-アミノ-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-15-オール2,9-ジオキシド
【0274】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0275】
実施例11は、スキームAの工程1においてA-2の代わりにN-(3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イル)ベンズアミドを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
【0276】
実施例12
4-アミノ-1-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2,9-ジスルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン
【0277】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
実施例12は、スキームCの工程5の後にさらなる脱保護工程を使用して、実施例11の場合と同様の仕方で合成した。
実施例13
(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6,13-ビス(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-2-スルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]トリオキサチアジホスファシクロトリデシン-9,15-ジオール2,9-ジオキシド
【0279】
【化64】
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【0280】
実施例13は、スキームCの工程1において、B-4の代わりに(2S,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-2-(メルカプトメチル)テトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(H-2,スキームH)を、ピリジニウムトリフラート(pyTFA)の代わりにテトラゾールを、そしてDDTの代わりにtBuOOHを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
【0281】
【数45】
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【0282】
【数46】
[この文献は図面を表示できません]
【0283】
スキームH
【0284】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0285】
工程1: N-ベンゾイル-5’-S-ベンゾイル-2’-フルオロ-5’-チオアデノシン(H-1)の合成
B-1(2.00g,5.36ミリモル)とチオ安息香酸(1.11g,8.04ミリモル)をTHF(50ml)中に混合して得た溶液に、DIAD(1.48ml,7.50ミリモル)とPPh
3(1.97g,7.50ミリモル)をTHF(5ml)中に混合して得た溶液を加えた。一晩撹拌した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(80gのSiO
2,Isco,0〜100%EtOAc/ヘプタン)により精製してH-1(2.1g,79%)を得た。
【0286】
【数47】
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【0287】
工程2: (2S,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロ-2-(メルカプトメチル)テトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(H-2)の合成
H-1(1.00g,2.03ミリモル)を無水ピリジンと共に3回共蒸発させてから、残留物を無水ピリジン(20.0ml)中に溶解した。この溶液を氷水浴中にて冷却し、次いでジフェニルホスホネート(770ul,4.05ミリモル)を加えた。氷浴を取り除き、反応混合物を2.5時間撹拌した。さらに1当量のジフェニルホスホネートを加え、1時間後に反応混合物を1MのTEABでクエンチした(ガスが発生した)。DCMで4回抽出し、有機相をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をMeNH
2の33%EtOH(10ml)溶液中に溶解した。30分後、反応混合物を濃縮し、粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,0〜100%MeOH/DCM)により精製してH-2(2.1g,79%)を得た。
【0288】
【数48】
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【0289】
実施例14
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-2,9,15-トリヒドロキシ-2,9-ジオキシドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0290】
【化66】
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【0291】
実施例14は、スキームEの工程1において、pyTFAの代わりにETTを、THFの代わりにDCMを、DDTTの代わりにt-BuOOHを使用し、そしてスキームEの工程2において3H-ベンゾジチオール-3-オンの代わりにヨウ素を使用して、実施例2の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を、逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Luna Omega 5um極性カラム,移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN)により精製して所望の生成物(11mg,収率13.8%)を得た。
【0292】
【数49】
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【0293】
実施例15
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-2,15-ジヒドロキシ-2,9-ジオキシド-9-スルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0294】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
実施例15は、スキームEの工程1において、pyTFAの代わりにETTを、THFの代わりにDCMを使用し、そしてスキームEの工程2において3H-ベンゾジチオール-3-オンの代わりにヨウ素を使用して、実施例2の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を、逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Gemini NX-C18 3umカラム,移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN)により精製して2種のジアステレオマー生成物を得た。
【0296】
【数50】
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【0297】
【数51】
[この文献は図面を表示できません]
【0298】
実施例16
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-9,15-ジヒドロキシ-2,9-ジオキシド-2-スルファニルオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0299】
【化68】
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【0300】
実施例16は、スキームEの工程1において、pyTFAの代わりにETTを、THFの代わりにDCMそしてDDTTの代わりにt-BuOOHを使用して、実施例2の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を、逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Gemini NX-C18 3umカラム,移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN)により精製して2種のジアステレオマー生成物を得た。
【0301】
【数52】
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【0302】
【数53】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
実施例17
9-[(4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-15-ヒドロキシ-9-オキシド-2,9-ジスルファニル-2-スルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9,2,8]テトラオキサジホスファシクロトリデシン-6-イル]-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0304】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
実施例17は、スキームCの工程1において、B-4の代わりに化合物I-1(N-ベンゾイル-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-[ヒドロキシ(スルフィド)-I
5-ホスファニル]アデノシン)を、pyTFAの代わりにETTを、THFの代わりにDCMを使用し、そしてスキームCの工程2においてDMOCPの代わりにDPPCを使用して、実施例1の場合と同様の仕方で合成した。
【0306】
精製: Phenomenex Gemini NX-C18 3umカラム,移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN
【0307】
【数54】
[この文献は図面を表示できません]
【0308】
【数55】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
化合物I-1
N-ベンゾイル-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-[ヒドロキシ(スルフィド)-I
5-ホスファニル]アデノシン
【0310】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
化合物I-1は、スキームBの工程2において、ジブチルホスホネートの代わりにジフェニルホスホネートを、そして水の代わりにLi
2Sを使用して、文献(Jones et al. Nucleosides,Nucleotides and Nucleic Acids 2009,28,352-378)に記載の手順に従って、実施例B-4の場合と同様の仕方で合成した。
【0312】
実施例18
9-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フロオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジメルカプト-2,9-ジスルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-6-イル)-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(J-5)
【0313】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
スキームJ
【0315】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0316】
工程1: O-[(1S,2R,3S,5R)-3-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]S-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]N,N-ジメチルホスホルアミドチオエート(J-1)の合成
溶液は全て粉末状モレキュラーシーブを含有した。N,N-ジメチルホスホルアミドジクロライド(0.34ml,2.9ミリモル)をDCM(10ml)中に混合して得た溶液を冷却し(氷水浴)、これにA-8(1.0g,1.5ミリモル)とDIEA(2.0ml,12ミリモル)をDCM(10ml)中に混合して得た溶液を加えた。1時間後、(2,4-ジクロロフェニル)メタンチオール(0.83ml,5.9ミリモル)のDCM(5ml)溶液を加え、氷浴を取り除いた。1時間後、モレキュラーシーブを濾過によって除去し、濾液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,0〜100%EtOAc/ヘプタン)により精製してJ-1(790mg,57%)を白色固体として得た。
【0317】
【数56】
[この文献は図面を表示できません]
【0318】
工程2: N-ベンゾイル-5’-O-([({[(1S,2R,3S,5R)-3-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]オキシ}{[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]スルファニル}ホスホロチオイル)オキシ]{[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]スルファニル}ホスホロチオイル)-2’-デオキシ-2’-フルオロアデノシン(J-2)の合成
J-1(1.3g,1.3ミリモル)とモレキュラーシーブ粉末をDCM(13ml)中に混合して得た混合物を20分撹拌した(フラスコA)。別のフラスコにおいて、B-1(540mg,1.5ミリモル)、ETT(1.3g,9.9ミリモル)、及びモレキュラーシーブ粉末をDMF(13ml)中に混合して得た混合物を20分撹拌した(フラスコB)。次いで、フラスコBの内容物をフラスコAに加えた。30分後、DDTT(310mg,1.5ミリモル)を加えた。15分後、モレキュラーシーブを濾過によって除去し、濾液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,0〜100%EtOAc/ヘプタン)により精製してJ-2(436mg,低純度)を得た。
【0319】
【数57】
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【0320】
工程3: O-((2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((((((1S,2R,3S,5R)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-ヒドロキシ-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)シクロペンチル)オキシ)((2,4-ジクロロベンジル)チオ)ホスホロチオイル)オキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イル)S-ハイドロジェンホスホノチオエート(J-3)の合成
J-2(180mg,0.14ミリモル,低純度)とイオウ(13mg,0.42ミリモル)とN,N-ジエチルエタナミニウムホスフィネート(0.120ml,0.83ミリモル)との混合物を、ピリジンと共に共蒸発させた。残留物をピリジン(1.4ml)中に溶解し、DMOCP(77mg,0.42ミリモル)を加えた。約1時間後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄し、そして濃縮した。この残留物にDCM(2ml)を、次いでジクロロ酢酸(120ul)を加えて、明るいオレンジ色の溶液を得た。15分後、オレンジ色が消失するまでピリジンでクエンチし、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(12gのSiO
2,Isco,0〜30%MeOH/DCM)により精製してJ-3(64mg)を得た。
【0321】
【数58】
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【0322】
工程4: N-(9-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-15-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-9-((2,4-ジクロロベンジル)チオ)-14-フルオロ-2-メルカプト-6-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)-2,9-ジスルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-13-イル)-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(J-4)の合成
J-4は、DMOCPの代わりにDPPCIを使用して、C-2の場合と同様の仕方で合成した。
【0323】
【数59】
[この文献は図面を表示できません]
【0324】
工程5: 9-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-13-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジメルカプト-2,9-ジスルフィドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-6-イル)-1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン(J-5)の合成
J-4(24mg,0.022ミリモル)を収容するフラスコに、ACNとメチルアミンの33%EtOH溶液の1:1溶液(0.5ml)を加えた。3時間後、反応混合物を濃縮し、残留物を、チオフェノールとTEAとジオキサンの1:1:2溶液(0.2ml)中に溶解した。5時間後、反応混合物を濃縮した。残留物に、TEAとピリジンの1:1溶液(0.4ml)を加え、次いでトリエチルアミントリハイドロフルオライド(150ul)を加えた。反応混合物を70℃で12時間加熱し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液でクエンチし、そして濃縮した。残留物を10%MeOH/DCMで、次いでEt
2Oで(2回)すりつぶし、逆相分取HPLC(Phenomenex Gemini NX-C18 5um 21×150mmカラム、0〜80%MeCN/NH
4HCO
3(10mM)を含有するH
2O)により精製して5mgのJ-5を得た。
【0325】
【数60】
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【0326】
実施例19
9,9’-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-14-フルオロ-15-ヒドロキシ-2,9-ジメルカプト-2,9-ジオキシドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル)ビス(1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
【0327】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
実施例19は、B-4の代わりに(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-イル)テトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(K-4)を使用して、実施例17の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Luna Omega 5um 極性C18 4.6×50mmカラム;移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN;0〜10%Bの勾配で2.0分、10〜80%で5.5分ramp、80%で0.5分ホールド、次いで再平衡化という手順に従って溶離;流量2.25ml/分)により精製して4種のジアステレオマー生成物を得た。
【0329】
【数61】
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【0330】
【数62】
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【0331】
【数63】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
【数64】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
スキームK
【0334】
【化74】
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【0335】
工程1: 2’-デオキシ-2’-フルオロ-1-メチルイノシン(K-2)の合成
化合物K-2は、スキームDの工程3において、D-3の代わりに2’-デオキシ-2’-フルオロイノシン(K-1)を使用して、D-4の場合と同様の仕方で98%の収率で合成した。
【0336】
【数65】
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【0337】
工程2: 5’-O-[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メチル]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-1-メチルイノシン(K-3)の合成
化合物K-3は、スキームBの工程1において、25℃で12時間の代わりに、100℃で10分にてマイクロ波を使用して、B-2の場合と同様の仕方で収率60%にて合成した。
【0338】
【数66】
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【0339】
工程3: (2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-3-イルハイドロジェンホスホネート(K-4)の合成
K-3(1.28g,2.19ミリモル)を無水ピリジンと共に3回共蒸発させ、残留物を無水ピリジン(22.0ml)中に溶解した。この溶液を、オーブン乾燥したフラスコ中の、ジフェニルホスホネート(3.6g,15.4ミリモル)の無水ピリジン(22.0ml)溶液に滴下した。反応混合物を、窒素雰囲気下にて室温で15分撹拌し、トリエチルアミン-水(12ml,1:1,v/v)を加え、さらに室温で15分撹拌した。反応混合物を減圧にて濃縮し、残留物をDCM(22.0ml)中に溶解し、DCA(5.66g,43.9ミリモル)を加え、室温で15分撹拌し、次いでピリジン(22.0ml)でクエンチした。反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO
2,Isco,50%MeOH/DCM)により精製して、K-4(0.71g,93%)を0.8当量Et
3N塩として得た。
【0340】
【数67】
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【0341】
実施例20
9,9’-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-14-フルオロ-2,15-ジヒドロキシ-9-メルカプト-2,9-ジオキシドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル)ビス(1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン)
【0342】
【化75】
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【0343】
実施例20は、実施例15の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Gemini NX-C18 4.6×50mm 5umカラム;移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN;0〜80%Bの勾配で5.0分、80%で0.5分ホールド、次いで再平衡化という手順に従って溶離;流量2.25ml/分)により精製して2種のジアステレオマー生成物を得た。
【0344】
【数68】
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【0345】
【数69】
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【0346】
実施例21
9,9’-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-14-フルオロ-9,15-ジヒドロキシ-2-メルカプト-2,9-ジオキシドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル)ビス(1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン)
【0347】
【化76】
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【0348】
実施例21は、実施例16の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Gemini NX-C18 3um 4.6×50mmカラム;移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN;0〜80%Bの勾配で5.0分、80%で0.5分ホールド、次いで再平衡化という手順に従って溶離;流量2.25ml/分)により精製して2種のジアステレオマー生成物を得た。
【0349】
【数70】
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【0350】
【数71】
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【0351】
実施例22
9,9’-((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-14-フルオロ-2,9,15-トリヒドロキシ-2,9-ジオキシドオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-6,13-ジイル)ビス(1-メチル-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン)
【0352】
【化77】
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【0353】
実施例22は、B-4の代わりにH-ホスホネートK-4を使用して、実施例14の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Gemini 3um 4.6×50mmカラム;移動相A:H
2Ow/10mM NH
4OAc,移動相B:MeCN;0〜80%Bの勾配で5.0分、80%で0.5分ホールド、次いで再平衡化という手順に従って溶離;流量2.25ml/分)により精製して所望の生成物を得た。
【0354】
【数72】
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【0355】
実施例23
((4S,6R,7S,11aR,13R,14R,14aR,15R)-6,13-ビス(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-14-フルオロ-2,9,15-トリヒドロキシオクタヒドロ-11H-4,7-メタノフロ[3,2-d][1,3,7,9]テトラオキサ[2,8]ジホスファシクロトリデシン-2,9-ジオキシド
【0356】
【化78】
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【0357】
実施例23は、D-8の代わりにホスホロアミダイトA-7を使用して、実施例14の場合と同様の仕方で合成した。粗製物質を逆相クロマトグラフィー〔Agela Durashell C18 25×150mmカラム;0〜10%MeCN/NH
4CO
3を含有するH
2O(10mM)で溶離〕により精製した。
【0358】
【数73】
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【0359】
生物学的実施例
生化学アッセイ法
表面プラズモン共鳴(SPR)結合
Biacore T200機器(GEヘルスケア)を、150mMのKCl、25mMのHepes(pH7.5)、1mMのTCEP、2.5mMのMgCl
2、5%(v/v)グリセロール、0.005%(v/v)P20、及び1%(v/v)DMSOランニング緩衝液中にて4℃で使用して、表面プラズモン共鳴(SPR)STINGアゴニスト結合の研究を行った。ストレプトアビジンチップ上に固定化させた組み換えタンパク質は、ヒトWT又はH232Rであった。全ての研究においてSTINGの切断構成体を使用した。STING構成体は残基155-341で構成され、N末端切断とC末端切断の両方を有した;N末端膜貫通領域は除去し(1-154)、C末端テールも除去した(342-379)。高度特異的N末端ビオチン化は、E.coliビオチンリガーゼ(BirA)を使用して、そして高親和性ビオチン化ペプチドAviTag(商標)を包含させることで酵素的に達成した。ストレプトアビジンで予め固定化されたカルボキシメチル化デキストラン(シリーズSのストレプトアビジンCM5センサーチップ)を使用して、ビオチン化STINGタンパク質を捕捉した。試験化合物の注入は、60秒の結合時間と可変の解離時間で、100μl/分の流量にて行った。全ての試験化合物に対し、10μMの出発濃度から初めて3倍希釈までのシリーズを使用した。データ解析は、BiocoreT200データ評価ソフトウェアパッケージ(GEヘルスケア社)を使用して行った。化合物の注入は、ブランク表面と緩衝ブランクの両方を基準にした。処理したデータを平衡モデルもしくは動力学モデルに適合させて、実測の解離定数K
Dを得た。SPR結合データを表1に示す。
【0360】
【表1】
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【0361】
シンチレーション近接アッセイ(SPA)競合的結合
野生型STINGリガンド〔
3H-環状グアニン(2’,5’)モノホスフェートアデニン(3’,5’)モノホスフェート(
3H-cGAMP)〕のトリチウム標識体を使用して競合的である化合物相互作用を調べるために、放射性リガンド結合アッセイを開発した。STING構成体(WTとH232R)は、N末端切断とC末端切断の両方を有する残基155-341で構成され、N末端膜貫通領域は除去し(1-154)、C末端テールも除去した(342-379)。高度特異的N末端ビオチン化は、E.coliビオチンリガーゼ(BirA)を使用して、そして高親和性ビオチン化ペプチドAviTag(商標)を包含させることで酵素的に達成した。ストレプトアビジンで予め固定化されたカルボキシメチル化デキストラン(シリーズSのストレプトアビジンCM5センサーチップ)を使用して、ビオチン化STINGタンパク質を捕捉した。試験化合物の注入は、60秒の結合時間と可変の解離時間で、100μl/分の流量にて行った。全ての試験化合物に対し、10μMの出発濃度から初めて3倍希釈までのシリーズを使用した。データ解析は、BiocoreT200データ評価ソフトウェアパッケージ(GEヘルスケア社)を使用して行った。化合物の注入は、ブランク表面と緩衝ブランクの両方を基準にした。処理したデータを平衡モデルもしくは動力学モデルに適合させて、実測の解離定数K
Dを得た。SPR結合データを表1に示す。100nMのSTINGタンパク質を、150mMのNaCl、25mMのHepes(pH7.5)、0.1mMのEDTA、1mMのDTT、0.005%(v/v)のツイーン-20、及び1%(v/v)のDMSO中にて、20μgのストレプトアビジン-ポリビニルトルエン(SA-PVT)ビーズ上に固定化した。100nMの
3H-cGAMPと化合物を加え、室温で平衡化させた(20分)。化合物を100μMの出発濃度からの3倍希釈シリーズにて試験し、完全にブロックされた
3H-cGAMP結合を有する陽性対照化合物及び陰性対照DMSOに対して正規化した。競合的結合に対するK
Iは、Cheng-Prusoff式(Cheng & Prusoff,Biochemical Pharmacology,22(1973),pp.3039-3108)を使用してIC
50から決定した。Cheng-Prusoff式において使用される
3H-cGAMPに対するK
D値は、WT STINGに関しては1nMであり、R232H STINGに関しては750nMであることを実験的に求めた。SPA競合的結合のデータを表2に示す。
【0362】
【表2】
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【0363】
インターフェロンβ誘発: THP-1 ISG受容体細胞株
THP-1 Lucia(商標)ISG細胞(InvivoGen社)は、5つのインターフェロン応答要素で構成されるIRF-誘発性複合プロモーターの制御下にて、分泌性ルシフェラーゼ“Lucia”レポーター遺伝子を発現する。THP-1 Lucia(商標)ISG細胞を、RPMI培地+2mMのL-グルタミン、10%ウシ胎仔血清、及び0.5%Pen-Strep中にて増殖させた。安定なトランスフェクションを保持するために、ハイグロマイシンBとゼオシンを存在させた。10
4個の細胞を96ウェルプレート中に播種し、5%CO
2にて37℃で一晩インキュベートした。培地中の連続希釈化合物(最終0.5%DMSO)50μlを、さらに24時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを2000rpmで10分遠心分離にかけた。各ウェルの細胞培養上清液50μlを白色不透明96ウェルプレートに移した。一袋のQUANTI-Luc(商標)(InvivoGen社)粉末を25mlのエンドトキシン非含有水中に調製し、調製・加温したQUANTI-Luc溶液100μlを、上清液を収容する各ウェルに加えた。Perkin-Elmer Envisionマイクロプレートリーダーを使用して発光シグナルを測定した。データを、ルシフェラーゼシグナルを最大化することが知られている陽性対照STINGアゴニストと陰性対照DMSOを使用して“%効果”に対して正規化した。インターフェロン-β誘発データを表3に示す。
【0364】
【表3】
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【0365】
1型インターフェロン活性を測定するための、種々のヒトSTING多型を使用するTHP-1細胞レポーターアッセイ
野生型(WT)STING対立遺伝子は、ヒト個体群中に、その応答に影響を及ぼすことのあるさらなる4種の単一ヌクレオチド多型(SNP)を有することが報告されている。これらのSNPは、R71H-G230A-R293Q(HAQ)、R232H、G230A-R293Q(AQ)、及びR293Qとして知られている。指示化合物が、ヒト個体群の98%超を表現するヒトSTING対立遺伝子全5種を活性化できるかどうかを試験するために、THP-1-Dual KO-STING細胞(InvivoGen社)に、ヒトSTING対立遺伝子(Genecopoeia社)の1つを含有するレンチウイルスを個別に形質導入した。形質導入された細胞を選定し、ウエスタンブロット法によってSTINGの発現を確認した。選定した細胞を培養し、50mlの円錐管中に採取し、BC Vi-flowを使用してカウントし、7.4×10
5細胞/mlの濃度に希釈した。135μlの希釈細胞を96ウェルプレートに移し(100,000細胞/ウェル)、CO
2インキュベーター中にて37℃で3〜40時間インキュベートした。次いで、連続的に希釈した試験化合物15ulを、刺激のために各ウェルに加え、細胞と化合物を含有するプレートをさらに、5%CO
2にて37℃で24時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを、2000rpmで10分遠心分離にかけた。各ウェルの細胞培養上清液50μlを白色不透明96ウェルプレートに移した。QUANTI-Luc(商標)(InvivoGen社)粉末を25mlのエンドトキシン非含有水中に調製し、調製・加温したQUANTI-Luc溶液100μlを、上清液を収容する各ウェルに加え、Perkin-Elmer Enspireマイクロプレートリーダーを使用して発光シグナルを測定した(0.2秒)。RLUは、生の値によって得た。THP-1細胞レポーターアッセイのデータを表4に示す。
【0366】
【表4】
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【0367】
IRF3のリン酸化:THP-1又はOVCAR4細胞ELISA
STINGが活性化されると、1型インターフェロンの誘発前に、TBK1が動員され、IRF3転写因子がリン酸化される。THP-1細胞(InvivoGen社)またはOVCAR4細胞(Pfizer Cell Bank)を、RPMI培地+2mMのL-グルタミン、10%ウシ胎仔血清、及び0.5%Pen-Strep中にて増殖させた。10
4個の細胞を96ウェルプレート中に播種し、5%CO
2にて37℃で一晩インキュベートした。培地中の連続希釈化合物(最終0.5%DMSO)を細胞に加え、さらに3時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを2000rpmで5分遠心分離にかけた。細胞を100μlのRIPA緩衝液中に溶解し、室温で30分ボルテックスした。25μlの溶解物を、予めマウスの抗ヒトIRF-3捕捉抗体(BD Phramigen社)を塗被しておいた透明ポリスチレンHigh Bindプレートに移し、4℃で16時間インキュベートした。次いでプレートを洗浄し、ウサギの抗ホスホ-IRF3検出抗体(Cell Signaling Technologies社)と一緒に室温で1.5時間インキュベートした。最後に、HRP結合二次抗体(Cell Signaling Technologies社)を30分で加えてから、Glo基質試薬(R&D Systems社)を使用して発光シグナルを発生させた。Perkin-Elmer Envisionマイクロプレートリーダーを使用してシグナルを測定した。データを、リン酸化IRF3シグナルを最大化することが知られている陽性対照STINGアゴニストと陰性対照DMSOを使用して“%効果”に対して正規化した。IRF3リン酸化のデータを表5と6に示す。
【0368】
【表5】
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【0369】
【表6】
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