【実施例】
【0121】
実験手順
実験は、一般に、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で、特に酸素または湿気感受性試薬または中間体を用いた場合、実施した。市販の溶媒および試薬は、適切な場合には、無水溶媒を含み、一般にさらに精製することなく使用した(一般に、Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)製のSure−Seal(商標)製品)。質量分析データは、液体クロマトグラフィー−質量分析(LCMS)または大気圧化学イオン化(APCI)のいずれかから報告される。核磁気共鳴(NMR)データの化学シフトは、用いられる重水素化溶媒からの残留ピークを参照した百万分率(ppm、δ)で表される。融点は補正されない。低分解能質量スペクトル(LRMS)を、化学イオン化(アンモニウム)を利用するHewlett Packard 5989(登録商標)、またはイオン化剤として0.1%のギ酸を有するアセトニトリル/水の50/50混合物を使用するFisons(もしくはMicro Mass)大気圧化学イオン化(APCI)プラットフォームのいずれかで記録した。室温または周囲温度は、20〜25℃を指す。
【0122】
他の実施例における手順を参照する合成の場合、反応条件(反応の長さおよび温度)は異なる場合がある。一般に、反応に続いて、薄層クロマトグラフィーまたは質量分析を行い、適切な場合には精密検査に供した。精製は、実験間で異なる場合があり、一般に、溶媒、および溶離剤/勾配に使用される溶媒比は、適切なR
fsまたは保持時間を提供するように選ばれた。
【0123】
上記の考察および以下の実施例において、以下の略語は、以下の意味を有する。略称が定義されていない場合、その一般的に許容されている意味を有する:大気圧化学イオン化(APCI);水性(aq);重陽子クロロホルム(CDCl
3);2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(CDMT);重陽子メタノール(CD
3OD);ジクロロメタン(DCM);ジメチルホルムアミド(DMF);ジメチルスルホキシド(DMSO);酢酸エチル(EtOAc);グラム(g);時間(h、hr、hrs);塩酸(HCl);高圧液体クロマトグラフィー(HPLC);水酸化カリウム(KOH)、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)、脱離基(Lg)、水酸化リチウム(LiOH)、メタ−クロロ過安息香酸(mCPBA)、硫酸マグネシウム(MgSO
4)、分(min)、水酸化ナトリウム(NaOH)、パラジウム(Pd);酢酸パラジウムおよびBINAP、ポリ尿素マトリックス中にマイクロカプセル化、0.39mmol/g Pd装填BINAP 0.25、Pd 1.0(Pd EnCat(商標));ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(Pd(dppf)Cl
2)、保持因子(R
f);保持時間(rt);室温(RT);トリフルオロ酢酸(TFA)、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒロピラニル(tetrahyropyranyl)(THP)、テトラメチルシラン(TMS);理論収量(TY);およびウリジン5’−二リン酸塩(UDP)。
【0124】
出発物質の調製
調製物1および調製物1A。
(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル、ならびに個々のエナンチオマー(R)および(S)。
ステップA)2−(メチルスルホニル)プロピオン酸エチル
【化37】
ナトリウムメチルスルフィネート(103g、937mmol)を、500mLの一口丸底フラスコ内で、エタノール(350mL)中の2−クロロプロピオン酸エチル(109g、892mmol)と組み合わせた。反応物を77℃まで20時間温め、次いで室温まで冷却させた。セライトを通した濾過によって固体を除去し、フィルタパッドをエタノールで洗浄し、組み合わせた濾液を真空下で濃縮した。粗生成物をジエチルエーテル(250mL)中に懸濁し、固体を濾過によって除去した。濾液を真空下で濃縮して、淡黄色油として表題化合物を得た(51g、73%)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ ppm 1.32(t,J=7.05Hz,3 H)1.67(d,J=7.47Hz,3 H)3.05(s,3 H)3.83−3.92(m,1 H)4.18−4.37(m,2 H).
【0125】
ステップB)(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル
水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散体、2.33g、58.3mmol)を、窒素下で100mLの二口丸底フラスコ内のヘキサン(2×10mL)で洗浄し、次いでDMF(30mL)中に懸濁した。懸濁液をDMF(10mL)中の2−(メチルスルホニル)プロピオン酸エチル(10.0g、55.49mmol)で滴下処理した。混合物を室温で30分間撹拌し、0℃まで冷却し、1,2−ジブロモエタン(5.17mL、58.8)で滴下処理した。混合物を一晩撹拌しながら室温まで温めた。混合物を飽和塩化アンモニウム(100mL)でクエンチし、混合物をジエチルエーテル(4×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を50%飽和塩化ナトリウム(4×50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濾液を真空下で濃縮した。10〜20%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲル(350g、230〜400メッシュ)上で粗物質をクロマトグラフして、淡黄色油として表題化合物を得た(7.9g、50%)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ ppm 1.33(t,J=7.05Hz,3 H)1.64(s,3 H)2.49−2.59(m,1 H)2.78(ddd,J=13.89,10.16,6.64Hz,1 H)3.05(s,3 H)3.33−3.41(m,1 H)3.46−3.54(m,1 H)4.22−4.37(m,2 H).
【0126】
ステップC)(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチルのキラル分離
粗(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(1.82kg)を、LP−600カラムおよびトルエンを溶離液として使用したフラッシュクロマトグラフィーを介して精製して、純粋な(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(1.63kg)を得た。精製した物質をエタノール(75g/L)中に溶解し、MCC−2上のキラルマルチカラムクロマトグラフィー(表1に列挙される条件)を介して分解して、エナンチオマー1(738.4g、rt=4.719分、[α]
58920=+14.1°)を99%のエナンチオマー純度で、およびエナンチオマー#2(763.8g、rt=4.040分)を95%のエナンチオマー純度で得た。エナンチオマーの純度を、キラルHPLC、4.6×250mm Chiralpak AD、10μカラム、215nmの波長、移動相:エタノール、周囲温度で1mL/分の定組成溶離を介して決定した。
【表1】
【0127】
エナンチオマー1を、(2R)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチルであると決定した。
【0128】
調製物1B:
(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル、ならびに個々のエナンチオマー(R)および(S)
ステップA)2−クロロプロピオン酸ベンジル
ベンジルアルコール(242mL、253g、2.34mol)およびピリジン(204mL、204g、2.57mol)を塩化メチレン(2.5L)中に溶解し、0℃まで冷却した。2−クロロプロパノイルクロリド(250mL、327g、2.57mol)を、0℃〜5℃の温度を保持しながら滴下した。添加後、混合物を一晩室温へと温めた。混合物を20%クエン酸水溶液(2.5L)、飽和NaHCO
3水溶液(2.5L)、ブライン(2.5L)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空下で濃縮した。得られた褐色液体(450g)を少量の塩化メチレン中に溶解し、シリカゲルの短い経路を通して濾過した。濃縮後、粗生成物をバルブ・ツー・バルブ蒸留(2*10−2mbar、90〜95℃)を介して精製し、淡黄色液体として表題化合物を得た(420g、90%)。
1H NMR(CDCl
3,300MHz)δ ppm 1.75(d,3 H,CH
3),4.45(q,1 H,CHCl),5.25(s,2 H,CH2Ar),7.40(m,5 H,ArH).
【0129】
ステップB)2−(メチルスルホニル)プロピオン酸ベンジル
2−クロロプロピオン酸ベンジルを、調製物1Aにおける2−(メチルスルホニル)プロピオン酸エチルについて概説した一般的な手順に従って表題化合物に変換した。表題化合物を黄色液体として得た(389g、70%)。
1H−NMR(CDCl
3、300MHz)δppm 1.65(dt,3 H,CHCH
3),3.00(s,3 H,SO
2CH
3),3.95(q,1 H,CH),5.25(m,2 H,CO2CH2Ar),7.40(m,5 H,ArH)。
【0130】
ステップC)(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル
2−(メチルスルホニル)プロピオン酸ベンジルを、調製物1Aにおける(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチルについて概説した一般的な手順に従って表題化合物に変換した。表題化合物を淡黄色液体として得た(300g、58%)。
1H NMR(CDCl
3,300MHz)δ ppm 1.70(s,3 H,CH
3),2.60(m,1 H,CH
2CH
2Br),2.80(m,1 H,CH
2CH
2Br),3.00(s,3 H,SO
2CH3),3.35(m,1 H,CH
2CH
2Br),3.50(m,1 H,CH
2CH
2Br),5.30(m,2 H,CO
2CH
2Ar),7.40(m,5 H,ArH)。
【0131】
ステップD)(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジルのキラル分離
【化38】
(+/−)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル(275g)をイソプロパノール/アセトニトリル(900mL)中に溶解し、分析SFC−4器具、AS−Hカラム(30×250)、CO
2/プロパノール(90/10)移動相を使用して、流速120g/分で分解して、エナンチオマー1(98g、rt=3.09分、[α]
58920=−13.9
o)を99.94%のエナンチオマー純度で、およびエナンチオマー2(101.5g、保持時間=4.18分、[α]
58920=+11.61
o)を97.77%のエナンチオマー純度で得た。
(S)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ ppm 1.65(s,3 H)2.48−2.60(m,1 H)2.74−2.86(m,1 H)2.95(s,3 H)3.25−3.37(m,1 H)3.40−3.52(m,1 H)5.16−5.31(m,2 H)7.31−7.40(m,5 H).[α]
58920=−13.9
o。
(R)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ ppm 1.67(s,3 H)2.51−2.61(m,1 H)2.75−2.87(m,1 H)2.97(s,3 H)3.28−3.37(m,1 H)3.40−3.60(m,1 H)5.15−5.36(m,2 H)7.30−7.48(m,5 H).[α]
58920=+11.61
o。
【0132】
調製物2
以下の反応スキームは、4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミドおよびその対応するR−エナンチオマーの調製を例示する。調製物2Bにおける反応配列は、所望のエナンチオマーに到達するために、(2R)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジルを出発物質として使用することを除いて同じである。
【化39】
【0133】
化合物VI(T3)の合成:ジアステレオ異性体の混合物としての4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド。
【化40】
ステップA)4−ヨードピリジン−2(1H)−オン(化合物III)
2−フルオロ−4−ヨードピリジン(2.21kg、9.91mol)を、機械的に撹拌しながら酢酸(7L)とH
2O(3.5L)の混合物中に懸濁した。混合物を一晩加熱還流させた。室温まで冷却した後、固体を濾過し、真空下で濃縮した。残渣をEt
2O(3L)中で撹拌し、表題化合物(1.72kg、7.78mol)を淡黄色固体として濾過によって回収した。
1H NMR(DMSO−d
6,300MHz)δ ppm 6.50(d,1 H),6.85(s,1 H),7.15(d,1 H),11.80(s,1 H)。
【0134】
ステップB)化合物IV(T1):4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(A=Et)
上記のステップAで生成され得る4−ヨードピリジン−2(1H)−オン(3.9g、18mmol)と、周囲温度のテトラヒドロフラン(176mL)中の炭酸セシウム(11.9g、35.3mmol)の混合物に、4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(6.08g、21.2mmol)(化合物II)を添加した。混合物を50℃まで加熱し、一晩撹拌した。混合物を周囲温度まで冷却させ、セライトパッドを通して濾過した。パッドを塩化メチレンで洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。粗生成物油を、ヘプタン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを介して精製した。所望の画分を単離し、回転蒸発を介して溶媒を除去し、固体として4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチルを得た。4.73g。LCMS:(M+1)428.2
【0135】
ステップC)化合物(V)T2:4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸
周囲温度のテトラヒドロフラン/メタノール(4:1、60mL)中の、上記のステップBのように生成され得る4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(3.26g、7.63mmol)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(水中0.9M、15.3mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を周囲温度で3時間撹拌した。混合物を塩酸水溶液(1N、16mL)で酸性化し、塩化メチレンで3回抽出した。組み合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、固体として4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸を得た。3.05g。LCMS:(M+1)400.1
【0136】
ステップD)化合物(VI)T3:4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド
周囲温度の塩化メチレン(75mL)中の、上記のステップCにあるように生成され得る4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸(3.01g、7.54mmol)の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.02g、10.6mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(2.08g、13.6mmol)、トリエチルアミン(1.89mL、13.6mmol)、およびO−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−ヒドロキシルアミン(1.33g、11.3mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンおよび水で希釈した。相を分離し、水相を塩化メチレンで2回抽出した。有機抽出物を組み合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して粗残渣とした。粗残渣を、塩化メチレンおよびメタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを介して精製した。所望の生成物を含有する画分を組み合わせ、濃縮して、固体として4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミドを得た。3.62g。LCMS:(M−1)497.
【0137】
調製物2B
T6の合成:(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド
【化41】
ステップA)T4:(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル
調製物2のステップAにあるように生成され得る4−ヨードピリジン−2(1H)−オン(32.9g、149mmol)と、周囲温度のテトラヒドロフラン(400mL)中の炭酸セシウム(102g、312mmol)の混合物に、(2R)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル(62.3g、178.4mmol)を添加した。混合物を60℃まで加熱し、一晩撹拌した。混合物を周囲温度まで冷却させ、セライトパッドを通して濾過した。パッドを酢酸エチル(500mL)で洗浄し、濾液を組み合わせ、真空下で濃縮して、オレンジ色油を得た。ヘプタン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルパッドを通した濾過を介して粗生成物油を精製した。所望の画分を単離し、回転蒸発を介して溶媒を除去して、白色固体として(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジルを得た。44.91g。
1NMR(CDCl
3)δppm 7.39−7.36(5 H,m),7.03(1 H,d,J=1.76 Hz),6.77(1 H,d,J=7.03 Hz),6.41(1 H,dd,J=1.76Hz,J=7.03 Hz),5.21(2 H,d,J=1.56 Hz),4.19−4.12(1 H,m),3.82−3.75(1 H,m),2.97(3 H,s),2.47−2.42(2 H,m),1.73(3 H,s)。
【0138】
ステップB)T5:(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸
周囲温度のテトラヒドロフラン(300mL)およびメタノール(300mL)中の、上記のステップAにあるように生成され得る(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸ベンジル(44.91g、91.7mmol)の溶液に、水酸化カリウム(水中3.76M、564mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌した。回転蒸発を介して溶媒を除去し、残渣を水中に溶解した。水層をジエチルエーテルで洗浄し、次いで濃縮塩酸(約pH2)で酸性化し、白色沈殿物を得た。濾過を介して沈殿物を回収し、水で洗浄し、一定の重量まで真空下で乾燥させて、白色固体として(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸を得た。33.2g。LCMS:(M+1)400.4
1NMR(CD
3OD)δppm 7.34(1 H,d,J=7.23),7.03(1 H,d,J=1.76),6.69(1 H,dd,J=1.95,J=7.23),4.24−4.16(1 H,m),4.05−3.98(1 H,m),3.14(3 H,s),2.57−2.50(1 H,m),2.35−2.28(1 H,m),1.68(3 H,s)。
【0139】
ステップC)T6:(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド
周囲温度の塩化メチレン(400mL)中の、上記のステップBにあるように生成され得る(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸(33.18g、83.12mmol)の溶液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(22.3g、116mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(22.9g、150mmol)、トリエチルアミン(20.9mL、150mmol)、およびO−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−ヒドロキシルアミン(14.6g、125mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で一晩撹拌した。混合物を塩化メチレンおよび水で希釈した。相を分離し、水相を塩化メチレンで2回抽出した。有機抽出物を組み合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、かつ濃縮し粗残渣とした。粗残渣を、最小限のメタノールと共に塩化メチレン(約150mL)中に溶解した。この溶液にヘプタン(450mL)を添加し、混合物を真空下で150mLまで濃縮し、濾過した。固体をヘプタンで洗浄し、真空乾燥させて、(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミドを得た。26.1g。LCMS:(M−1)497.6
【0140】
調製物3A:(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミド
【化42】
ステップA)2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2H−1,2,3−トリアゾールの調製
酢酸カリウム(391mg、3.98mmol)を、バイアル内の1,4−ジオキサン中の2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール(1.0当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(1.20当量)、および[1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロパラジウム(II)dcm錯体(0.30当量)の溶液に添加した。バイアルに栓をし、80℃まで加熱し、この温度で一晩撹拌した。[1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロパラジウム(II)dcm錯体(0.30当量)を反応物に添加し、混合物を80℃まで再加熱し、この温度で一晩撹拌を続けた。反応物を冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈し、セライトを通して濾過し、フィルタパッドを酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。粗生成物を、Analogix SF15−24gカラムおよび溶離液としてヘプタン中の酢酸エチル(30〜80%)を使用したフラッシュクロマトグラフィーを介して精製して、表題化合物を得て、表題生成物に変換した。標題化合物をオレンジ色固体として得た(240.6mg、78%)LC−MS m/z 272.4(M+1)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ ppm 1.37(s,12 H)7.83(s,2 H)7.94(d,J=8.59Hz,2 H)8.10(d,J=8.59Hz,2 H)。
【0141】
ステップB)(2R)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド
マイクロ波バイアル内のジオキサン:水(4:1)中の炭酸カリウム(2.54当量)、2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2H−1,2,3−トリアゾール(1.5当量)、および4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド(1.0当量)の混合物に、Pd EnCat(商標)(0.08当量)を添加し、反応物を90℃で一晩加熱した。反応物を濾過し、樹脂を酢酸エチルおよび水で洗浄した。濾液を濃縮して乾燥させ、粗生成物を、Analogix SF15−12gカラム上のフラッシュクロマトグラフィーを介して精製し、ヘプタン中の酢酸エチル(0〜80%)で溶出して、表題化合物を得た。表題化合物は、白色固体として得た(101mg、48.8%)LC−MS m/z 514.7(M−1)。
【0142】
ステップC)(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミド
1,4−ジオキサン中のHClの4.0M溶液を、0℃のジクロロメタンと水(5:1)中の(2R)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミドの溶液にゆっくりと添加した。氷浴を除去し、反応物を室温まで温めさせた。30分後(TLCによって完了)、反応物を濃縮して、固体粗生成物を得た。粗生成物を一晩イソプロパノール中で粉砕した。固体を濾過を介して回収し、イソプロパノール、イソプロパノール:ヘプタン(1:1)、ヘプタン、およびエーテルで洗浄した。表題化合物をオフホワイト色固体として得た(63.7mg、74%)。LC−MS m/z 432.5(M+1)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 1.58(s,3 H)2.09−2.25(m,1 H)2.34−2.47(m,1 H)3.11(s,3 H)3.70−3.82(m,1 H)4.04−4.19(m,1 H)6.68−6.73(m,1 H)6.78(d,J=2.15Hz,1 H)7.79(d,J=7.22Hz,1 H)7.95(d,J=8.78Hz,2 H)8.12(d,J=8.59Hz,2 H)8.17(s,2 H)11.15(br.s.,1 H)。
【0143】
調製物3B:(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド
【化43】
ステップA)(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド
Pd EnCat(商標)(200mg、0.06mmol)を、25mLの丸底フラスコ内のジオキサン:水(5.5mL、10:1混合物)中の炭酸カリウム(250mg、1.81mmol)、(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ボロン酸(113mg、0.602mmol)、および(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド(300mg、0.602mmol)の混合物に添加した。フラスコを80℃で一晩加熱した。反応物を周囲温度まで冷却し、セライトを通して濾過し、酢酸エチル(20mL)で洗浄した。粗物質を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗物質をシリカゲル上のクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)によって精製して、粘性の泡状油として表題化合物を得た。収量:132mg、42.6%。MS(APCI)m/z 515.5(M+H)
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δ ppm 1.54−1.66(m,3 H)1.68(d,J=2.34Hz,3 H)1.71−1.97(m,3 H)2.30−2.44(m,1 H)2.45−2.58(m,1 H)3.18(d,J=3.12Hz,3 H)3.54−3.68(m,1 H)3.92(s,3 H)3.99−4.08(m,1 H)4.11−4.23(m,1 H)4.26−4.40(m,1 H)5.10−5.21(m,1 H)6.42−6.53(m,1 H)6.75(s,1 H)6.77−6.86(m,1 H)7.05−7.17(m,1 H)7.37(d,J=7.02Hz,1 H)12.10(d,J=7.61Hz,1 H)。
【0144】
ステップB)(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド
1.0MのHCl水溶液(2.76mL)を、1,4−ジオキサン(15mL)中の(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド(132mg、0.26mmol)の溶液に室温でゆっくりと添加した。反応物を室温で一晩撹拌させた。18時間後、反応物を元の体積の25%に濃縮し、白色沈殿物を得た。ブフナー漏斗を介して沈殿物を濾過し、ヘキサン(20mL)で洗浄して、白色固体を得た。収量45mg、41%。MS(APCI)m/z 431.1(M+H)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 1.55(s,3 H)2.14(td,J=12.20,4.88Hz,1 H)2.35−2.45(m,1 H)3.08(s,3 H)3.72(td,J=12.05,4.78Hz,1 H)3.90(s,3 H)4.09(td,J=11.90,5.27Hz,1 H)6.46(dt,J=7.02,1.85Hz,1 H)6.54(s,1 H)7.03−7.17(m,1 H)7.37(td,J=8.63,2.24Hz,1 H)7.72(d,J=7.22Hz,1 H)9.22(br.s.,1 H)11.10(s,1 H)。
【0145】
調製物3C:(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド
【化44】
ステップA)2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール1−オキシド
水(20mL)を、グリオキサール(2.0g、14mmol)を含むフラスコに添加した。ヒドロキシルアミン.HCl(958mg、13.8mmol)および炭酸ナトリウム(1.53g、14.5mmol)を、グリオキサールフラスコに1回で添加した(CO
2発生が観察された)。反応混合物を室温で20分間撹拌した(反応混合物は黄色になった)。メタノール(40mL)を反応混合物に添加し、4−ブロモフェニルヒドラジン.HCl(3.1g、13.8mmol)を氷冷却下で分割添加した。次いで、反応混合物を室温で30分間撹拌した。硫酸銅(II).六水和物(20g、78mmol)を反応混合物に添加した。水:ピリジン(1:1)混合物(200mL)を添加し、次いで90℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、6NのHCl(約200mL)でpH=3に調整した。セライトを通して混合物を濾過し、不溶性物質を除去した。セライトを追加の酢酸エチル(1000mL)で洗浄した。有機層を分離し、生成物をEtOAc(3×250mL)で水層からさらに抽出した。有機相を組み合わせ、炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過し、約半分の体積まで濃縮した。次いで、この物質を、シリカパッド(約6インチ)を通して濾過した。シリカをさらに300mLの酢酸エチルで洗浄した。次いで、溶媒を真空下で濃縮した。粗物質をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4:1ヘプタン:EtOAc〜3:1ヘプタン:EtOAc)によって精製した。濃縮画分は、薄褐色固体(1.0g、30%TY)を得た。MS(LC/MS)m/z 240.1(M+1)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δppm 7.47(d,J=0.98Hz,1 H)7.65−7.69(m,2 H)7.73(d,J=0.78Hz,1 H)7.86−7.90(m,2 H)。
【0146】
ステップB)2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イルアセテート
塩化アセチル(4.71mL、63mmol)を、2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール1−オキシド(500mg、2.08mmol)を収容するフラスコに添加し、室温で16時間撹拌した。塩化アセチルを真空下で除去し、酢酸エチル(30mL)を添加し、濃縮(2×)して、薄褐色固体(520mg、90%)を得た。MS(LC/MS)m/z 282.1(M+1)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δppm 2.39(s,3 H)7.57−7.63(m,2 H)7.84(s,1 H)7.87−7.93(m,2 H)。
【0147】
ステップC)2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−オール
2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イルアセテート(520mg、1.84mmol)をメタノール(10mL)および水(10mL)で、続いて1,4−ジオキサン(5mL)で処理した。得られた溶液を水酸化リチウム(265mg、11.1mmol)で処理した。反応混合物を室温で36時間撹拌した。1NのHCl(40mL)を反応混合物に添加し、生成物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機相を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4:1ヘプタン:EtOAc 1:4ヘプタン:EtOAc)によって精製して、薄褐色固体(440mg、98%TY)を得た。MS(LC/MS)m/z 240.21(M+1).
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δppm 7.33(s,1 H)7.58(d,J=8.98Hz,2 H)7.78(d,J=8.98Hz,2 H).
【0148】
ステップD)2−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール
2−(4−ブロモフェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−オール(200mg、0.833mmol)を、セプタキャップを備えた20mLのバイアルの中へと計量した。THF(10.0mL)を添加した。これに炭酸セシウム(814mg、2.5mmol)を添加し、続いてシリンジを介してヨウ化メチル(65.8uL、1.04mmol)を添加した。反応物を60℃で16時間加熱した。水(20mL)を添加し、生成物を酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。有機相を組み合わせ、炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、薄褐色固体(190mg、89%TY)を得た。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δppm 4.04(s,3 H)7.30(s,1 H)7.56(d,J=8.98Hz,2 H)7.84(d,J=8.98Hz,2 H)。
【0149】
ステップE)4−メトキシ−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2H−1,2,3−トリアゾール
酢酸カリウム(220mg、2.24mmol)を、セプタキャップを備えた20mLのバイアル内の2−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール(190mg、0.748mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(228mg、0.898mmol)、およびPd(dppf)Cl
2.DCM錯体(185mg、0.224mmol)に添加した。バイアルを空にし、窒素3×で再充填した。これに1,4−ジオキサン(8mL)を添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応混合物を、セライト(約2インチ)を通して濾過した。セライトを追加の酢酸エチル(150mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、粗物質をシリカゲル上のクロマトグラフィー(9:1ヘプタン:EtOAc〜2:4ヘプタン:EtOAc)によって精製して、薄褐色固体(145mg、65%TY)を得た。MS(LC/MS)m/z 302.3(M+1)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)δppm 1.37(s,12 H)4.06(s,3 H)7.31(s,1 H)7.90(s,2 H)7.95(s,2 H)。
【0150】
ステップF)(2R)−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド
Pd EnCat(商標)(98mg、0.03mmol)を、20mLのバイアル内のジオキサン:水(6mL、5:1)中の炭酸カリウム(171mg、1.24mmol)、4−メトキシ−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2H−1,2,3−トリアゾール(138mg、0.457mmol)、および(2R)−4−(4−ヨード−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド(190mg、0.381mmol)の混合物に添加した。反応物を冷却し、セライト(約1インチ)を通して濾過した。セライトを追加のメタノール(100mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、粗物質をシリカゲル上のクロマトグラフィー(4:1ヘプタン:EtOAc〜100%EtOAc〜85%EtOAc:15%メタノール)によって精製して、薄褐色ガム(120mg、58%TY)を得た。MS(LC/MS)m/z 546.2(M+1)。
1H NMR(CD
3OD,400MHz)δppm 1.28(s,1 H)1.57−1.70(m,2 H)1.68−1.81(m,3 H)1.78−1.92(m,3 H)2.36−2.50(m,1 H)2.55−2.72(m,1 H)3.09−3.21(m,3 H)3.56−3.70(m,1 H)4.07(s,3 H)4.12(d,J=7.22Hz,2 H)4.15−4.25(m,1 H)4.25−4.42(m,1 H)5.01−5.14(m,1 H)6.76−6.85(m,1 H)6.87(s,1 H)7.49(s,1 H)7.68−7.80(m,1 H)7.85(d,J=9.17Hz,2 H)8.08(d,J=8.98Hz,2 H)。
【0151】
ステップG)(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド
(2R)−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ブタンアミド(120mg、0.22mmol)に、ジオキサン(2mL)、ジクロロメタン(2mL)、および水(1mL)を添加した。反応フラスコを氷で外部冷却し、次いでジオキサン(0.55mL)中の4.0MのHClで処理した。反応混合物を15分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。イソプロパノール(10mL)を添加し、濃縮していかなる残りの水も共沸させて、褐色固体(80mg、80%TY)を得た。MS(LC/MS)m/z 462.3(M+1)。
1H NMR(CD
3OD,400MHz)δppm 1.74(s,3 H)2.34−2.51(m,1 H)2.55−2.81(m,1 H)3.13(s,3 H)3.96−4.06(m,1 H)4.07(s,3 H)4.26−4.45(m,1 H)6.84−7.00(m,2 H)7.49(s,1 H)7.75−7.93(m,3 H)8.09(d,J=8.78Hz,2 H).
【0152】
調製物3D:(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミド
【化45】
表題化合物は、上記の手順に類似した方法で作製することができる。生成物は典型的には、末端ヒドロキサム酸保護基の任意選択的な脱保護とのSuzuki−Miyauraクロスカップリングから導出することができる。ボロン酸またはエステルなどの前駆体またはカップリングパートナーの合成を記載するために使用される方法は、当業者には公知である。保持時間:0.48、質量イオン448。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm 1.58(s,3 H)2.18(td,J=12.05,4.98Hz,1 H)2.40−2.48(m,1 H)3.11(s,3 H)3.77(td,J=12.15,5.37Hz,1 H)4.08−4.19(m,1 H)6.72(dd,J=7.22,2.15Hz,1 H)6.79(d,J=2.15Hz,1 H)7.80(d,J=7.22Hz,1 H)7.84。
【0153】
調製物4A:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド
【化46】
ステップA:4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−メトキシピリミジンの調製
【化47】
以下の反応を2つの別々のランで同じスケールで実施し、ラン間の差は加熱方法および加熱時間であった。2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2H−1,2,3−トリアゾール(619mg、2.28mmol)と4−クロロ−6−メトキシピリミジン(300mg、2.08mmol)の混合物に、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(150mg、0.21mmol)を添加し、次いで1,2−ジメトキシエタン(6mL)、エタノール(2mL)、および2.0M炭酸ナトリウム水溶液(3.1mL)を添加した。反応混合物をマイクロ波で120℃において15分間加熱したか、あるいは120℃の油浴で1時間加熱した。反応混合物を、勾配溶出を使用してシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc、0〜100%)によって精製した。画分を含有する生成物を真空下で濃縮して、表題化合物を得た(マイクロ波加熱からの収量130mg、収率25%、油浴加熱からの収量80mg、収率15%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.86−8.90(m,1 H),8.21(m,4 H),7.87(s,2 H),7.15−7.18(m,1 H),4.06(s,3 H)。
【0154】
ステップB:6−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)ピリミジン−4(3H)−オンの調製
【化48】
酢酸(6mL)中の4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−メトキシピリミジン(210mg、0.829mmol)の溶液に、臭化水素酸(0.533mL)を添加した。反応混合物を85℃で一晩加熱し、次いで真空下で濃縮した。EtOAcを残渣に添加し、次いで混合物を真空下で濃縮して、表題化合物を得た。生成物を次のステップで使用した。
【0155】
ステップC:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチルの調製
【化49】
アセトニトリル(10mL)中の6−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)ピリミジン−4(3H)−オン(260mg、1.09mmol)、(R)−4−ブロモ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(344mg、1.20mmol)、炭酸カリウム(451mg、3.26mmol)、およびテトラブチルアンモニウムブロミド(35.9mg、0.11mmol)の懸濁液を1時間還流させた。白色沈殿物が形成され、LC/MSは生成物がないことを示し、そのため追加のアセトニトリルを添加した(10mL)。反応混合物を一晩還流させた。LC/MSは、2つの生成物(O−アルキル化およびN−アルキル化生成物)の混合物が形成されたことを示す。反応混合物を冷却させ、次いで真空下で濃縮した。残渣を、塩化メチレンで溶出した小さいシリカゲルカラムを通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。次いで、得られた残渣を、勾配溶出を使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc、40〜100%EtOAc)によって精製した。第1の生成物(O−アルキル化)は50%ヘプタン/EtOAc中で溶出し、一方で第2の生成物(所望のN−アルキル化)を20%ヘプタン/80%EtOAc中で溶出した。画分を含有する生成物を真空下で濃縮して、表題化合物を得た(160mg、収率33%)。
【0156】
ステップD:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸の調製
【化50】
2−メチルテトラヒドロフラン(5mL)中の(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸エチル(160mg、0.359mmol)の溶液に、水酸化リチウム(43.0mg、1.80mmol)の溶液を添加した。反応混合物を50℃で一晩加熱し、LC/MSは、生成物が形成されたことを示す。混合物を冷却させ、次いで層を分離した。有機層を1N水酸化ナトリウム(4mL)で処理した。組み合わせた水層を3Nの塩酸でpH2に酸性化した。白色のクリーム状固体が形成され、濾過によって回収され、乾燥させて、表題化合物を得た(100mg、収率67%)。
【0157】
ステップE:(2R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ブタンアミドの調製
【化51】
2−メチルテトラヒドロフラン(5mL)中の(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸(100mg、0.24mmol)の懸濁液に、N−メチルモルホリン(0.04mL、0.36mmol)および2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(56.5mg、0.312mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いでO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)ヒドロキシルアミン(36.6mg、0.312mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、真空下で濃縮した。残渣をジクロロメタン中に溶解し、次いで得られた溶液を、勾配溶出を使用したシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン:EtOAc、40〜100%EtOAc)によって精製した。50%EtOAc/50%ヘプタン中で溶出した画分を含有する生成物を真空下で濃縮して、表題化合物を得た(50mg、40%)。
【0158】
ステップF:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドの調製
【化52】
ジオキサン(5mL)中の(2R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ブタンアミド(50.0mg、0.10mmol)の溶液に、塩化水素(0.50mmol、ジエチルエーテル中0.125mLの4.0M)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで真空下で濃縮し、残渣を酢酸エチルおよびエタノールで洗浄して、表題化合物を得た(40mg、93%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm 1.59(s,3 H),2.20(ddd,J=13.22,11.07,4.98Hz,1 H),2.52−2.58(m,1 H),3.10(s,3 H),3.84(ddd,J=12.93,10.88,5.27Hz,1 H),4.09(ddd,J=12.93,10.88,4.68Hz,1 H),7.04−7.07(m,1 H),8.11−8.16(m,2 H),8.19(s,2 H),8.26−8.31(m,2 H),8.52−8.64(m,1 H)。
【0159】
実施例1
(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二ナトリウム塩
【化53】
(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド(500mg、1.16mmol)をテトラヒドロフラン(150mL)中で溶解するまで加熱し、その後すぐに室温まで冷却し、トリエチルアミン(3.9mL、28mmol)を添加した。次いで、混合物を−40℃まで冷却し、オキシ塩化リン(0.32mL、3.3mmol)を添加し、混合物を−12℃まで温め、水(20mL)を添加した。混合物を室温まで温め、一晩撹拌した。次いで、溶液を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機抽出物を水で抽出した。次いで、組み合わせた水層を部分的に蒸発させ、pH=13になるまで4MのNaOHを添加し、水層を蒸発させて、オフホワイト色固体を得た。DMSOと水の1:1混合物を添加し、デカントした後に白色固体を水(10mL)で粉砕して、白色固体を得た。
1H−NMR(400MHz,D
2O)δ1.6(s,3 H),2.25(dt,1 H),2.6(dt,1 H),3.25(s,3 H),4.00(dt,1 H),4.25(dt,1 H),6.75(s,1 H),6.85(d,1 H),7.75(d,2 H),7.85(d,1 H),7.9(d,2 H),8.00(s,2 H).m/z(CI)512(M−2Na+3H)。
【0160】
実施例2
(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二ナトリウム塩
【化54】
表題化合物は、(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として使用することによって、実施例1について記載される手順を使用して調製することができる。
【0161】
実施例3
(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二ナトリウム塩
【化55】
表題化合物は、(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として使用することによって、実施例1について記載される手順を使用して調製され得る。
【0162】
実施例4
(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドホスフェート、二ナトリウム塩
【化56】
表題化合物は、(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドを出発物質として使用することによって、実施例1について記載される手順を使用して調製することができる。
【0163】
実施例5
(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二ナトリウム塩
【化57】
表題化合物は、(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として使用することによって、実施例1について記載される手順を使用して調製することができる。
【0164】
実施例6
(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二アンモニウム塩
【化58】
表題化合物は、4MのNaOHの代わりに濃縮水酸化アンモニウム水溶液を使用して、実施例1の化合物と類似した方法で調製することができる。
【0165】
実施例7
(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二アンモニウム塩
【化59】
表題化合物は、4MのNaOHの代わりに濃縮水酸化アンモニウム溶液を使用して、実施例2の化合物と類似した方法で調製することができる。
【0166】
実施例8
(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二アンモニウム塩
【化60】
表題化合物は、4MのNaOHの代わりに濃縮水酸化アンモニウム水溶液を使用して、実施例3の化合物と類似した方法で調製することができる。
【0167】
実施例9
(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドホスフェート、アンモニウム塩
【化61】
表題化合物は、4MのNaOHの代わりに濃縮水酸化アンモニウム水溶液を使用して、実施例3の化合物と類似した方法で調製することができる。
【0168】
実施例10
(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二アンモニウム塩
【化62】
【0169】
実施例11〜15
実施例11〜15は、4MのNaOHの代わりに4MのKOHを使用して、実施例1〜5の対応する化合物と類似する方法で調製することができる。
実施例11:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二カリウム塩。
実施例12:(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二カリウム塩。
実施例13:(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二カリウム塩。
実施例14:(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドホスフェート、二カリウム塩。
実施例15:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二カリウム塩。
【0170】
実施例16〜20
実施例16〜20は、4MのNaOHの代わりに4MのLiOHを使用して、実施例1〜5の対応する化合物と類似する方法で調製することができる。
実施例16:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二リチウム塩。
実施例17:(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二リチウム塩。
実施例18:(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二リチウム塩。
実施例19:(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドホスフェート、二リチウム塩。
実施例20:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、二リチウム塩。
【0171】
塩の調製に関する一般的な手順I
Dowex−50wx8−100カチオン交換樹脂を水、メタノール、および再び水で洗浄する。次いで、樹脂を適切な金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)、水酸化アンモニウム、アミノ酸、または有機アミン溶液で処理することによって塩基化し、次いで水で洗浄する。すぐに使用できる樹脂を3分割する。水中の適切なピリジノンまたはピリミジノンヒドロキサム酸ホスフェート塩(アンモニウムもしくは二アンモニウム塩、またはナトリウムもしくは二ナトリウム塩(例えば、実施例1〜10の化合物または対応するモノ塩)など)の溶液に、樹脂を一度に添加する。混合物を10分間撹拌し、次いでそれを濾過し、固体を水ですすぐ。組み合わせた濾液に樹脂の別の部分を添加し、10分間撹拌し、濾過し、固体を水ですすぐ。樹脂の最終部分を添加し、10分間撹拌し、濾過し、固体を水ですすぐ。濾液を真空下で濃縮し、残渣をアセトニトリル中に溶解し、濾過し、濾液を真空下で濃縮する。残渣を塩化メチレン中に溶解し、ヘキサンを添加し、真空下で濃縮して、対応するホスフェートモノ塩またはジ塩を得る。
【0172】
二価カチオン塩の調製に関する一般的な手順II
1当量の適切なピリジノンまたはピリミジノンヒドロキサム酸ホスフェート((R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドホスフェート、または(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェートなど)を、約10mg/mLの濃度でメタノールなどの好適な溶媒中に取り込み、1当量の対応する酢酸金属(酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、または酢酸マグネシウムなど)で処理する。得られた混合物を周囲温度で数日間撹拌し、次いで真空下で濃縮する。得られた残渣を少量のメタノールで洗浄し、生成物を乾燥させる。
【0173】
以下の実施例21〜23は、一般的な手順IIに従って調製することができる。
実施例21:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、カルシウム塩。
実施例22:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、マグネシウム塩。
実施例23:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、亜鉛塩。
【0174】
一価カチオン塩の調製に関する一般的な手順III
1当量の適切なピリジノンまたはピリミジノンヒドロキサム酸ホスフェート((R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドホスフェート、または(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェートなど)を、約10mg/mLの濃度でメタノールなどの適切な溶媒中に取り込み、1.0〜1.1当量の適切な対応するアミン(ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、モルホリン、ピペラジン、トリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ジエチルアミノ、グリシンなど)で処理する。得られた混合物を周囲温度で数日間撹拌し、次いで真空下で濃縮する。得られた残渣を少量のメタノールで洗浄し、生成物を乾燥させる。
【0175】
以下の実施例24〜27は、一般的な手順IIIに従って調製することができる。
実施例24:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、ピロリジン塩。
実施例25:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、トリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミン塩。
実施例26:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、ジエチルアミン塩。
実施例27:(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドホスフェート、グリシン塩。
【0176】
ボロネートの調製に関する一般的な手順IV
1当量の適切なヒドロキサム酸(例えば、(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド、(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド、(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド、(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}−ブタンアミド、または(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド)を、水中に懸濁する(約1.5Mの濃度で)。ホウ酸(1.0当量)を添加し、続いて適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウム(1.0当量))を添加する。反応物を室温で約30分間撹拌させる。反応溶液を、テフロン(登録商標)フィルタを介して濾過する。濾液を250mLの丸底フラスコに移し、−78℃で凍結させる。凍結固体を凍結乾燥機上に置き、一晩乾燥させ(真空=0.2mbar)、所望の生成物を得る。
【化63】
【0177】
上記に示される化合物、ナトリウム(R)−5−(4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−(メチルスルホニル)ブタン−2−イル)−2,2−ジヒドロキシ−1,3,4,2−ジオキサザボロール−2−ウイドは、一般的な手順IVに従って、(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として、かつ水酸化ナトリウムを塩基として使用して調製することができる。
【化64】
【0178】
上記に示される化合物、ナトリウム(R)−5−(4−(4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−(メチルスルホニル)ブタン−2−イル)−2,2−ジヒドロキシ−1,3,4,2−ジオキサザボロール−2−ウイドは、一般的な手順IVに従って、(2R)−4−[4−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル]−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として、かつ水酸化ナトリウムを塩基として使用して調製することができる。
【化65】
【0179】
上記に示される化合物、ナトリウム(R)−2,2−ジヒドロキシ−5−(4−(4−(4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−(メチルスルホニル)ブタン−2−イル)−1,3,4,2−ジオキサザボロール−2−ウイドは、一般的な手順IVに従って、(2R)−N−ヒドロキシ−4−{4−[4−(4−メトキシ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]−2−オキソピリジン−1(2H)−イル}−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として、かつ水酸化ナトリウムを塩基として使用して調製することができる。
【化66】
【0180】
上記に示される化合物、ナトリウム(R)−2,2−ジヒドロキシ−5−(2−(メチルスルホニル)−4−(2−オキソ−4−(4−(チアゾール−2−イル)フェニル)ピリジン−1(2H)−イル)ブタン−2−イル)−1,3,4,2−ジオキサザボロール−2−ウイドは、一般的な手順IVに従って、(2R)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−4−{2−オキソ−4−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)フェニル]ピリジン−1(2H)−イル}ブタンアミドを出発物質として、かつ水酸化ナトリウムを塩基として使用して調製することができる。
【化67】
【0181】
上記に示される化合物、ナトリウム(R)−5−(4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−2−(メチルスルホニル)ブタン−2−イル)−2,2−ジヒドロキシ−1,3,4,2−ジオキサザボロール−2−ウイドは、一般的な手順IVに従って、(R)−4−(4−(4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)−6−オキソピリミジン−1(6H)−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドを出発物質として、かつ水酸化ナトリウムを塩基として使用して調製することができる。
【0182】
生物学的実施例
化合物の生物活性を評価するために、選択された化合物上で選択されたインビトロアッセイを行った。アッセイの1つは、グラム陰性細菌の外膜の構成成分であるリポ多糖LPSの合成を破壊する化合物の能力を測定した。この合成の破壊は、細菌にとって致命的である。アッセイは、LPSの生合成経路における第1の酵素であるLpxCを阻害する化合物の能力を決定した(IC
50として測定)。さらに、いくつかの細菌についてMIC(最小阻止濃度)を決定した。具体的なプロトコルは以下に記載される。
【0183】
A)IC
50アッセイ、P.aeruginosa由来のLpxC酵素(PA LpxC酵素IC
50と標識される):
LpxC酵素アッセイにおけるIC
50の決定を、BioTrove RapidFire HTS Mass Spectrometry(aNew Lead Discovery and bInflammation and Infectious Disease,cStructural Chemistry,Schering−Plough Research Institute,Kenilworth,NJ 07033,(BioTrove,Inc.12 Gill St.,Suite 4000,Woburn,MA 01801)を使用して、Malikzay らの2006 Poster,Screening LpxC(UDP−3−O−(R−3−hydroxymyristoyl)−GlcNAc deacetylase)に記載されるものと同様の方法で行った。簡単に説明すると、E.coli過剰発現細菌から精製されたPseudomonas aeruginosa LpxC酵素(0.1nM)を、阻害剤化合物の存在下および非存在下で0.5uMのUDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−N−アセチルグルコサミン、1mg/mLのBSA、および50mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)を含有する50uLの最終体積で、25℃においてインキュベートした。1時間の終わりに、5uLの1NのHClを添加して酵素反応を停止し、プレートを遠心分離し、次いでBioTrove Rapidfire HTMS Mass Spectrometry Systemで処理した。変換率の値からIC
50値を計算する際に無酵素対照を使用した。
【0184】
B)MIC決定:実施例に記載される化合物の親化合物のインビトロ抗菌活性を、臨床検査標準化委員会(Clinical and Laboratory Standards Institute、CLSI)に従って最小阻止濃度(MIC)試験によって評価した。Clinical and Laboratory Standards Institute.Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically;Approved Standard−Eighth Edition.CLSI document M7−A8[ISBN 1−56238−689−1].Clinical and Laboratory Standards Institute,940 West Valley Road,Suite 1400,Wayne,Pennsylvania 19087−1898 USA,2006、およびClinical and Laboratory Standards Institute.Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing;Twentieth Informational Supplement.CLSI document M100−S20[ISBN1−56238−716−2].Clinical and Laboratory Standards Instituteを参照。
【0185】
MIC決定は、化合物の抗菌活性を評価するための標準的な実験室法である。MICは、一晩のインキュベーション後の細菌の目に見える成長を阻害する最低薬物濃度を表す。MIC値を決定するために、ある範囲の薬物濃度(例えば、0.06μg/mL〜64μg/mL)を、定義された細菌株と共にインキュベートする。典型的には、薬物濃度範囲を、2倍の増分(例えば、0.06μg/mL、0.12μg/mL、0.25μg/mL、0.50μg/mL、1.0μg/mLなど))に分割し、様々な薬物濃度を全て、ほぼ同じ数の細菌と共に一晩個別にインキュベートする。次いで、各濃度での薬物効果を目視検査し、無薬物対照と比較して細菌成長を阻害した最低薬物濃度を特定することによって、MICを決定する。典型的には、細菌はMICよりも低い薬物濃度で成長し続け、MIC以上の濃度では成長しない。
【0186】
以下の表2に記載されるMIC値は、各試験化合物を重複して評価したアッセイに由来する。重複値が0〜2倍変化した場合、2つの値のうちより低い値を以下に報告した。一般的に言えば、重複値が2倍以上変化する場合、アッセイを無効とみなし、重複ラン間の変化が2倍以下になるまで繰り返した。上記で参照したCLSIガイドラインに従って、対照生物および参照化合物の両方を各MICアッセイで利用して、適切な品質管理を提供した。これらの対照生物および参照化合物を用いて生成されたMIC値は、アッセイが有効であると見なされ、かつ本明細書に含まれるために、定義された範囲内に収まることが要求された。当業者であれば、MIC値が実験毎に異なる可能性があり、かつ実際に異なることを認識するであろう。一般的に言えば、MIC値は、実験毎に+/−2倍変化することが多いことが認識されるべきである。各化合物および各微生物について単一のMICが報告されているが、読者は、各化合物が1回のみ試験されたと結論付けるべきではない。複数の化合物を複数の試験に供した。表2に報告されるデータは、化合物の相対活性を反映しており、異なるMICは、上記のガイドラインに従ってこれらの場合に生成された可能性がある。
【0187】
以下の細菌株をこれらMIC決定に使用した:
1)Pseudomonas aeruginosa UI−18:野生型、表2においてPA−7と標識、
2)Acinetobacter baumannii/haemolyticus:表2においてAB−3167と標識される多剤耐性臨床単離株、
3)Escherichia coli EC−1:VOGEL、表2においてEC−1と標識されるマウス病原性、
4)Klebsiella pneumoniae:シプロフロキサシン耐性単離株、基質特異性拡張型ベータ−ラクタマーゼ(ESBL)を発現する、臨床単離株であり、表2においてKP−3700と標識。
【0188】
以下の表2は、実施例1〜32の化合物を調製するために使用される親化合物について得られた結果を示す。特定の表項目が空白のままになっている場合、データは現在利用できない。
【0189】
列1は、実施例番号に関連する親化合物に対応し、列2は、IUPAC名を提供し、列3は、上記のLpxC酵素アッセイからの結果を提供し、列4〜7は、上記のMICデータを提供する。
【表2】