特表2021-518436(P2021-518436A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-518436CTPS1阻害剤としてのアミノピリミジン誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-518436(P2021-518436A)
(43)【公表日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】CTPS1阻害剤としてのアミノピリミジン誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20210705BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20210705BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20210705BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20210705BHJP
   C07D 239/42 20060101ALI20210705BHJP
   C07D 213/76 20060101ALI20210705BHJP
   C07D 213/85 20060101ALI20210705BHJP
   C07D 241/20 20060101ALI20210705BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20210705BHJP
   A61K 31/505 20060101ALI20210705BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20210705BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20210705BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20210705BHJP
【FI】
   C07D401/12CSP
   C07D401/14
   C07D403/12
   C07D405/14
   C07D239/42
   C07D213/76
   C07D213/85
   C07D241/20
   A61K31/506
   A61K31/505
   A61K31/444
   A61K31/497
   A61P43/00 111
   A61P43/00 105
   A61P17/06
   A61P17/00
   A61P29/00
   A61P37/06
   A61P37/02
   A61P13/12
   A61P21/04
   A61P25/00
   A61P35/00
   A61P7/00
   A61P35/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】244
(21)【出願番号】特願2021-500333(P2021-500333)
(86)(22)【出願日】2018年12月21日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月13日
(86)【国際出願番号】EP2018086617
(87)【国際公開番号】WO2019179652
(87)【国際公開日】20190926
(31)【優先権主張番号】18163772.9
(32)【優先日】2018年3月23日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】18175823.6
(32)【優先日】2018年6月4日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】18202136.0
(32)【優先日】2018年10月23日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】520363454
【氏名又は名称】ステップ ファーマ エス.エー.エス
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】アブドル クドドス
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ノバク
(72)【発明者】
【氏名】デービッド カズン
(72)【発明者】
【氏名】エマ ブラックハム
(72)【発明者】
【氏名】ゲラント ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ウリグルワース
(72)【発明者】
【氏名】ローナ ダフィー
(72)【発明者】
【氏名】ルイーズ バーチ
(72)【発明者】
【氏名】パスカル ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】サレフ アーメド
【テーマコード(参考)】
4C055
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C055AA01
4C055BA03
4C055BA34
4C055BA52
4C055BB16
4C055CA01
4C055CA03
4C055CA28
4C055CA59
4C055DA01
4C055EA01
4C055EA02
4C063AA01
4C063AA03
4C063AA05
4C063BB01
4C063BB09
4C063CC29
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4C063CC78
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4C063DD29
4C063EE01
4C086AA01
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4C086BC17
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4C086BC48
4C086GA02
4C086GA07
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4C086NA14
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4C086ZA94
4C086ZB07
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB21
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
4C086ZC41
(57)【要約】
式(I)の化合物及びそれに関連する態様。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]

【選択図】なし
[この文献は図面を表示できません]
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、又はCF3であり;
R2は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、C1-2ハロアルキル又はOC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、CH3、OCH3、CF3又はOCF3であり;
ここで、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルOH、C1-6ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル、及びNR21R22から追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、Cl、C1-2アルキル、CF3、OCH3又はCNであり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルOH、SO2C1-2アルキル、C(O)N(C1-2アルキル)2、NHC(O)C1-3アルキル、又はNR23R24であり;及び
Aが-NHC(=O)-の場合:
R12は、CN、OCH2CH2N(CH3)2、及び、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルから追加的に選択されてもよく、又はR12はそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成してもよく;
R13は、H又はハロであり;
R21は、H、C1-5アルキル、C(O)C1-5アルキル、C(O)OC1-5アルキルであり;
R22は、H又はCH3であり;
R23は、H又はC1-2アルキルであり;並びに
R24は、H又はC1-2アルキルである)
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【請求項2】
Aは-C(=O)NH-である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Aは-NHC(=O)-である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
XはNであり、YはCR2であり、かつZはCR3である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
XはCHであり、YはNであり、かつZはCR3である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
XはCHであり、YはCR2であり、かつZはNである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
R1は、任意でCH3により置換されているC3-5シクロアルキルである、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
R2はHである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
R3はHである、請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
R4は、フルオロ等のハロ、メチル若しくはエチル等のC1-6アルキル、CH2CH2OCH3等のC1-3アルキレンOC1-3アルキル、又は、OCH3等のOC1-6アルキルから選択される、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
R5はH、フルオロ、メチル、又はエチルである、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチル環等のシクロプロピル環又はシクロペンチル環を形成する、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共に、テトラヒドロピラニル環を形成する、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
Ar1は、フェニル又は2-ピリジルである、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物。
【請求項15】
Ar2は、3-ピリジル又は2,5-ピラジニルである、請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
R10は、H、F、Cl、CH3、OCH3、OCF3又はCN、例えばH又はFである、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項17】
R11は、H又はF、例えばHである、請求項1〜16のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
R12は、H、F、Cl、CH3、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、OC0アルキレンC3シクロアルキル、CN、CF3、OCHF2、又はOCH2CF3、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、OC0アルキレンC3シクロアルキル、CF3、OCHF2、若しくはOCH2CF3である、請求項1〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項19】
R13はHである、請求項1〜18のいずれか1項記載の化合物。
【請求項20】
医薬品として使用するための、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項21】
対象におけるT細胞及び/又はB細胞増殖を低下させるために使用するための、請求項20記載の化合物。
【請求項22】
乾癬又は扁平苔癬等の炎症性皮膚疾患;ステロイド抵抗性急性GVHD等の急性及び/若しくは慢性GVHD;急性リンパ増殖症候群(ALPS);全身性エリテマトーデス、ループス腎炎若しくは皮膚ループス;若しくは、移植の治療又は予防に使用するための、請求項20記載の化合物。
【請求項23】
重症筋無力症、多発性硬化症若しくは強皮症/全身性硬化症の治療又は予防に使用するための、請求項20記載の化合物。
【請求項24】
癌治療に使用するための、請求項20記載の化合物。
【請求項25】
前記癌は、血液系癌である、請求項24記載の化合物。
【請求項26】
前記血液系癌は、急性骨髄性白血病、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、B細胞急性リンパ芽球性白血病、スウィート症候群、T細胞非ホジキンリンパ腫(ナチュラルキラー/T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾性T細胞リンパ腫及び皮膚性T細胞リンパ腫を含む)、T細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞非ホジキンリンパ腫(バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫を含む)、有毛細胞白血病、ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、粘膜関連リンパ組織リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、形質細胞骨髄腫、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性障害(慢性骨髄性白血病、原発性骨髄線維症、本態性血小板血症、真性多血症等)、及び慢性リンパ球性白血病、からなる群から選択される、請求項25記載の化合物、方法又は使用。
【請求項27】
対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させることにおける使用のための、請求項20記載の化合物。
【請求項28】
請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項29】
式(II)の化合物:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、X、Y、Z、R4及びR5は、請求項1〜28のいずれか1項定義のものであり、かつRは、H、C1-6アルキル(例えば、メチル及びエチル)若しくはベンジルである)、又は、その、医薬として許容し得る塩等の塩。
【請求項30】
式(III)の化合物:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Ar1、Ar2、R10、R11、R12及びR13は、請求項1〜29のいずれか1項定義のものである)、又は、その、医薬として許容し得る塩等の塩。
【請求項31】
式(XXXXII)の化合物:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R1、X、Y、Z、R4及びR5は、請求項1〜30のいずれか1項定義のものである)、又は、その、医薬として許容し得る塩等の塩。
【請求項32】
式(XXXXIII)の化合物:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Ar1、Ar2、R10、R11、R12及びR13は、請求項1〜31のいずれか1項定義のものである)、又は、その、医薬として許容し得る塩等の塩。
【請求項33】
下記からなる群から選択される化合物:
式(XX)の化合物:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
式(XXIV)の化合物:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
式(XXXI)の化合物:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
式(LI)の化合物:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、XはCl若しくはBrである);及び
式(LVIII)の化合物:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、前記いずれの化合物においても、Ar1、Ar2、R1、X、Y、Z、R4、R5、R10、R11、R12及びR13は、請求項1〜32のいずれか1項定義のものであり、Pは、パラメトキシベンジル等の窒素保護基である);
又は、それらの、医薬として許容し得る塩等の塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明分野)
本発明は新規な化合物、その化合物の製造プロセス、関連する中間体、その化合物を含む組成物、及び、その化合物の、特に細胞増殖に関する障害の治療又は予防における、シチジン三リン酸シンターゼ1阻害剤としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)合成等の細胞代謝プロセスの主要な構成要素である。ヌクレオチドには、プリン塩基又はピリミジン塩基のいずれかを含む2種類があり、その両方共、代謝プロセスに重要である。このことに基づき、ヌクレオチド合成の異なる態様を標的とする多くの治療法が開発されており、いくつかはプリンヌクレオチド及びいくつかのピリミジンヌクレオチド又はその両方の生成を阻害するものである。
【0003】
ピリミジンヌクレオチドシチジン5’三リン酸(CTP)は、DNA及びRNAの同化のためだけではなく、リン脂質及びタンパク質のシアリル化のためにも必要な前駆体である。CTPは、二種の酵素、CTPシンターゼ(又はシンセターゼ)1及び2(CTPS1及びCTPS2)に依存する、サルベージ経路及び新規合成経路の二種の起源から発生する(Evans及びGuyらの文献2004;Higginsらの文献2007;Ostranderらの文献1998)。
【0004】
CTPS1及びCTPS2は、ウリジン三リン酸(UTP)及びグルタミンの、シチジン三リン酸(CTP)及びL-グルタメートへの転換を触媒する:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
【0005】
この両方の酵素は、2個のドメイン、N末端シンセターゼドメイン及びC末端グルタミナーゼドメインを有する(Kursulaらの文献2006)。シンセターゼドメインは、アデノシン三リン酸(ATP)からUTPの4位にホスフェートを転移させ、活性化された中間体、4-ホスホ-UTPを生成する。グルタミナーゼドメインは、保存された活性部位システインを有する共有結合性チオエステル中間体を介して、グルタミンからアンモニアを生成し、グルタメートを生成する。このアンモニウムは、グルタミナーゼドメインからシンセターゼドメインへトンネルを介して移送されるが、外部のアンモニウムに由来することもできる。次に、このアンモニウムは、シンセターゼドメインによって使用され、4-ホスホ-UTPからCTPが生成される(Liebermanの文献、1956)。
【0006】
CTPSはヒト及び他の真核生物内で2種のアイソザイム、CTPS1及びCTPS2として存在するが、この2種のアイソザイム間の機能的な差異はまだ完全には解明されていない(van Kuilenburgらの文献2000)。
【0007】
免疫システムは感染からの保護を提供するものであるから、個人が曝されるかもしれない多種多様な病原体に迅速に応答するために進化してきた。この応答は多様な形態をとることができるが、免疫細胞群の拡大と分化は重要な要素であり、そのため急速な細胞増殖と密接に関連している。この中で、CTPシンターゼ活性は、DNA合成及び活性化後のリンパ球の急速な拡大に重要な役割を果たすことが明らかになった(Fairbanksらの文献1995;van den Bergらの文献1995)。
【0008】
CTPS1がヒトのリンパ球増殖では重要な酵素であるとする強力な臨床的検証が、この酵素内の、機能喪失性のホモ接合型突然変異(rs145092287)の同定に伴って行われ、それは顕著で生命を脅かす免疫不全を引き起こすものであり、抗原受容体が介在する活性化へ応答する、活性化T細胞及びB細胞の増殖能力の損傷を特徴とする。活性化されたCTPS1欠損細胞では、CTPレベルの低下が示された。野生型CTPS1の発現又はシチジン添加により、CTPS1欠損細胞で正常なT細胞の増殖が回復した。CTPS1発現は、休止時のリンパ球では低いが、これら細胞の活性化の後に急速にアップレギュレートされることが見いだされた。他の組織におけるCTPS1発現は一般的に低かった。CTPS2は、様々な細胞や組織内で遍在的に発現しているが、低レベルであるように見え、CTPS2が患者内で無傷なのに、変異したCTPS1を補うことができないのは、CTPS1が患者へ悪影響を与える免疫細胞群のための重要な酵素であることをサポートする(Martinらの文献2014)。
【0009】
全体として、これらの知見は、CTPS1が、いくつかの重要な免疫細胞群が必要とするCTP供給の需要を満たすために必要な重要な酵素であることを示唆する。
【0010】
通常、免疫応答は厳密に調節されて感染からの保護を確保し、宿主組織を標的とする応答を制御する。特定の状況では、このプロセスの制御が効果的ではなく、免疫介在性の病理につながる。広い範囲のヒトの疾患は、免疫システムの様々な要素によって介されるそのような不適切な応答が原因であると考えられる。
【0011】
Tリンパ球及びBリンパ球等の細胞群が、広範な自己免疫性疾患やその他の疾患で果たすと思われる役割を考えると、CTPS1は新しい種類の免疫抑制剤の標的の代表となる。従って、CTPS1の阻害は、リンパ球、並びに、ナチュラルキラー細胞、粘膜関連の不変的T(MAIT)、及び不変的ナチュラルキラーT細胞等から選択された他の免疫細胞群であって、ヒト突然変異患者の表現型として注目されている細胞群の、活性化の阻害に対する新規なアプローチを提供する(Martinらの文献2014)。
【0012】
癌は多数の細胞種及び組織に悪影響を与えることができるが、根本的な原因は細胞分裂の制御の破壊である。このプロセスは高度に複雑で、複数の経路の注意深い調整が必要であり、その多くは特徴が完全に解明されている。細胞分裂には、細胞のDNA及びその他の構成要素の有効な複製が必要である。核酸合成を標的とすることによって、細胞の複製能力を妨害することは、長年にわたって癌治療における中心的アプローチだった。この方法を採用する治療法の例は、6-チオグアニン、6-メカプトプリン、5-フルオロウラシル、シタラビン(cytarabine)、ゲムシタビン(gemcitabine)及びペメトレキセド(pemetrexed)である。
【0013】
前述のように、核酸複製の主要な構成ブロックの提供に関与する経路は、プリン及びピリミジン合成経路であり、ピリミジン生合成は、腫瘍及び新生物細胞内でアップレギュレートされることが観察されている。
【0014】
CTPS活性は、血液系及び非血液系の両方の起源の腫瘍タイプの範囲でアップレギュレートされてはいるが、患者間では異種混交性が観察されている。高い酵素レベルと化学療法薬への耐性との間にも関連性が存在する。
【0015】
現在、CTPS1及びCTPS2が癌で果たす正確な役割は、完全には明確でない。いくつかの非選択的CTPS阻害剤が、第I/IIフェース臨床試験までの腫瘍系適応症のために開発されたが、毒性及び有効性問題のために中止された。
【0016】
開発された阻害剤の多くは、ピリミジン生合成に関与するキナーゼ;ウリジン/シチジンキナーゼ、ヌクレオシド一リン酸キナーゼ(NMPキナーゼ)及びヌクレオシド二リン酸キナーゼ(NDPキナーゼ)、によって活性な三リン酸化代謝物へ転換されるヌクレオシド類似体プロドラッグ(3-デアザウリジン、CPEC、カルボジン)である。残りの阻害剤(アシビシン(acivicin)、DON)は、CTPSのグルタミナーゼドメインを不可逆的に阻害する、グルタミンの反応性類似体である。ゲムシチビン(Gemcitibine)もまた、CTPSに対してある程度の阻害活性があると報告されている(McCluskyらの文献、2016)。
【0017】
従って、CTPSは癌の分野で重要な標的であることは明らかである。全ての上記化合物の性質は、他の経路に対する効果は、それらが腫瘍の阻害において示す有効性に寄与するであろうものである。
【0018】
従って、選択的CTPS阻害剤は、腫瘍の治療のために魅力的な別のアプローチを提供する。CTPS1及びCTPS2に対する異なる効力を有する化合物は、これらの酵素への関連した依存性に応じて、異なる腫瘍を標的とする重要な機会を提供する可能性がある。
【0019】
CTPS1は、脈管の損傷や手術後の、脈管平滑筋細胞の増殖への役割を果たすことも示唆されている(Tangらの文献2013)。
【0020】
現在までに知られている限り、選択的なCTPS1阻害剤は開発されていない。最近、CTPS1選択的阻害ペプチドCTpep-3が特定された。しかしながら、CTpep-3のこの阻害効果は、無細胞アッセイでは確認されたが、細胞環境では確認されなかった。このペプチドは細胞に入る可能性が低く、そのため治療薬としては容易に開発できないものであったため、これは予想外の結果ではなかった(Sakamotoらの文献2017)。
【0021】
要約すると、入手可能な情報及びデータは、CTPS1の阻害剤が多くの免疫細胞及び癌細胞群の増殖を低下させ、脈管平滑筋細胞等の他の選択された細胞種へも同様に作用する可能性があることを、強く示唆している。従って、CTPS1の阻害剤は、これらの細胞群によって病理が引き起こされる広範囲の症状の治療又は予防に有用であると期待されるだろう。
【0022】
CTPS1阻害剤は、様々な組織の免疫システム、並びに、一般的用語で、移植細胞及び組織の拒絶反応、移植片関連の疾患又は障害、アレルギー及び自己免疫性疾患等の、免疫システムに関連する病態又は病理学的症状の、選択された要素を阻害する新規なアプローチを表す。更に、CTPS1阻害剤は、様々な癌の症状への治療可能性、並びに、脈管の損傷や手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させる治療の可能性を提供する。
【発明の概要】
【0023】
(発明の概要)
本発明は、式(I)の化合物を提供する:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、又はCF3であり;
R2は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、C1-2ハロアルキル又はOC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、CH3、OCH3、CF3又はOCF3であり;
但し、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルOH、C1-6ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル、及びNR21R22から追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、Cl、C1-2アルキル、CF3、OCH3又はCNであり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルOH、SO2C1-2アルキル、C(O)N(C1-2アルキル)2、NHC(O)C1-3アルキル、又はNR23R24であり;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R12は、CN、OCH2CH2N(CH3)2、及び、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルから追加的に選択されても;又は、R12はそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成してもよく;
R13は、H又はハロであり;
R21は、H、C1-5アルキル、C(O)C1-5アルキル、C(O)OC1-5アルキルであり;
R22は、H又はCH3であり;
R23は、H又はC1-2アルキルであり;並びに
R24は、H又はC1-2アルキルである)。
【0024】
好適には、本発明は、式(I)の化合物を提供する:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、ハロ、C1-6アルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;及び
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキルである)。
【0025】
本発明は又、式(I)の化合物を提供する:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキルを形成し;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;及び
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキルである)。
【0026】
本発明は又、式(I)の化合物を提供する:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R2は、H、C1-2アルキル、又はC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
但し、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、又はC1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ及びOC1-6アルキルから追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、又はC2-4アルケニルであり;及び
R13はHである)。
【0027】
式(I)の化合物は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の形で提供することができる。好適には、式(I)の化合物は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の形で提供することができる。特に、式(I)の化合物は、医薬として許容し得る塩等の、医薬として許容し得る塩及び/又は溶媒和物の形で提供することができる。
【0028】
同様に提供されるのは、医薬品として使用するための、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体であり、特に、対象におけるCTPS1の阻害するため、又は、T細胞及び/若しくはB細胞増殖を低下させることが有益であるような関連疾患又は障害の予防若しくは治療に使用するためのものである。
【0029】
更に、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体をそれを必要とする対象へ投与することにより、対象におけるCTPS1の阻害する、又は、T細胞及び/若しくはB細胞増殖を低下させることが有益であるような関連疾患又は障害を予防若しくは治療する方法が提供される。
【0030】
追加的に提供されるのは、対象におけるCTPS1の阻害するため、又は、T細胞及び/若しくはB細胞増殖を低下させることが有益であるような、関連疾患又は障害を予防若しくは治療するための医薬品の製造における、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の使用である。
【0031】
好適には、疾患又は障害は、炎症性皮膚疾患、例えば乾癬又は扁平苔癬等;急性及び/又は慢性GVHD、例えばステロイド抵抗性急性GVHD等;急性リンパ増殖症候群(ALPS);全身性エリテマトーデス、ループス腎炎又は皮膚ループス;並びに移植から選択される。更に、疾患又は障害は、重症筋無力症、多発性硬化症、及び強皮症/全身性硬化症から選択することができる。
【0032】
同様に提供されるのは、癌治療に使用するための、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体である。
【0033】
更に、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体を、それを必要とする対象へ投与することにより、対象における癌を治療する方法が提供される。
【0034】
追加的に提供されるのは、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の、対象における癌治療のための医薬品の製造における使用である。
【0035】
同様に提供されるのは、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の、対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させる使用である。
【0036】
更に、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体を、それを必要とする対象へ投与することにより、対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させる方法を提供する。
【0037】
追加的に提供されるのは、対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させるための医薬品の製造における式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の使用である。
【0038】
同様に提供されるのは、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体、並びに、医薬として許容し得る担体又は賦形剤を含む医薬組成物である。
【0039】
同様に提供されるのは、式(I)の化合物、及び、式(I)の化合物を調製するために使用される新規な中間体の、製造プロセスである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(発明の詳細な説明)
本発明は、式(I)の化合物を提供する:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、又はCF3であり;
R2は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、C1-2ハロアルキル又はOC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、CH3、OCH3、CF3又はOCF3であり;
但し、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルOH、C1-6ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル、及びNR21R22から追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、Cl、C1-2アルキル、CF3、OCH3又はCNであり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルOH、SO2C1-2アルキル、C(O)N(C1-2アルキル)2、NHC(O)C1-3アルキル、又はNR23R24であり;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R12は、CN、OCH2CH2N(CH3)2、及び、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルから追加的に選択されてもよく、又はR12はそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成してもよく;
R13は、H又はハロであり;
R21は、H、C1-5アルキル、C(O)C1-5アルキル、C(O)OC1-5アルキルであり;
R22は、H又はCH3であり;
R23は、H又はC1-2アルキルであり;並びに
R24は、H又はC1-2アルキルである);
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0041】
好適には、本発明は、式(I)の化合物を提供する:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、ハロ、C1-6アルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;及び
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキルである);
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0042】
本発明は又、式(I)の化合物を提供する:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキルを形成し;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;及び
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキルである);
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0043】
本発明は又、式(I)の化合物を提供する:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R2は、H、C1-2アルキル、又はC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
但し、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、又はC1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ及びOC1-6アルキルから追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、又はC2-4アルケニルであり;及び
R13はHである);
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0044】
本明細書で使用される用語「アルキル」、例えばC1-3アルキル、C1-4アルキル、C1-5アルキル又はC1-6アルキル等は、単独であるか、Oアルキル基(例えばOC1-3アルキル、OC1-4アルキル及びOC1-5アルキル)等のより大きな基の一部を構成しているかに拘らず、特定数の炭素原子を含む、直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素鎖である。アルキル基の例には、C1-5アルキル基、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、並びにn-ペンチル、sec-ペンチル及び3-ペンチル、特にC1-3アルキル基、メチル、エチル、n-プロピル及びiso-プロピルが含まれる。「プロピル」の言及は、n-プロピル及びiso-プロピルを含み、「ブチル」の言及は、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルを含む。Oアルキル基の例には、OC1-4アルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ及びiso-プロポキシを含む)、及びブトキシ(n-ブトキシ、iso-ブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシを含む)が含まれる。本明細書で使用されるC6アルキル基は、単独であるか、OC6アルキル基等のより大きな基の一部を構成しているかに拘らず、6個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素鎖である。C6アルキル基の例には、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル及び2,3-ジメチルブチルが含まれる。
【0045】
本明細書で使用される用語「アルキレン」、例えばC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、C1-2アルキレンOC1-2アルキル又はOC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル等は、特定数の炭素原子を含む、二官能性の直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素鎖である。C0-2アルキレン基の例は、その基が存在しない場合(即ち、C0)であるか、メチレン(C1)及びエチレン(C2)である。
【0046】
本明細書で使用される用語「アルケニル」、例えばC2-4アルケニル等は、特定数の炭素原子及び炭素−炭素二重結合を含む、直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖である。
【0047】
本明細書で使用される用語「シクロアルキル」、例えばC3-5シクロアルキル又はC3-6シクロアルキル等は、単独であるか、OC3-5シクロアルキル又はC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル等のより大きな基の一部を構成しているかに拘らず、特定数の炭素原子を含む、完全飽和炭化水素環である。シクロアルキル基の例には、C3-6シクロアルキル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル、特にC3-5シクロアルキル基、シクロプロピル、シクロブチル及びシクロペンチルが含まれる:
【化10】
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【0048】
本明細書で使用される用語「ヘテロシクロアルキル」、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル又はC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル等は、特定数の炭素原子を含む完全飽和炭化水素環であって、それを通してシクロアルキル基が結合している炭素原子を含むものでも良いが、その場合は環内の少なくとも1個の炭素原子はN、S又はO等のヘテロ原子で置き換わっている。原子価の必要に応じて、窒素原子は水素原子へ結合してNH基を形成しても良い。又、窒素原子は、例えば、C1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって、(例えば1個の窒素原子が置換される等)置換することができる。環ヘテロ原子がSの場合、用語「ヘテロシクロアルキル」は、S原子が1個又は2個の酸素原子によって置換(例えば1個のS原子が置換される等)された場合を含む(即ち、S(O)又はS(O)2)。あるいは、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの硫黄原子も置換されない。
【0049】
C3-6ヘテロシクロアルキル基の例には、1個のヘテロ原子を含むもの、例えば1個のヘテロ原子(例えば、酸素)を含む、又は2個のヘテロ原子(例えば、2個の酸素原子、若しくは1個の酸素原子及び1個の窒素原子)を含むもの等が含まれる。1個の酸素原子を含むC3-6ヘテロシクロアルキルの特別な例には、オキシラニル、オキセタニル、3-ジオキソラニル、モルホリニル、1,4-オキサチアニル、テトラヒドロピラニル、1,4-チオキサニル、及び1,3,5-トリオキサニルが含まれる。C3-6ヘテロシクロアルキルの例には、1個の酸素原子を含むもの、例えば1個の酸素原子を含む、又は2個の酸素原子を含むもの等が含まれる。1個の酸素原子を含むC3-6ヘテロシクロアルキルの特別な例には、オキシラニル、オキセタニル、3-ジオキソラニル、モルホリニル、1,4-オキサチアニル、テトラヒドロピラニル、1,4-チオキサニル、及び1,3,5-トリオキサニルが含まれる。
【0050】
一の実施態様では、本明細書で使用される用語「ヘテロシクロアルキル」、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル等は、特定数の炭素原子を含む完全飽和炭化水素環であって、それを通してシクロアルキル基が結合している炭素原子を含むものでも良いが、その場合は環内の少なくとも1個の炭素原子はN、S又はO等のヘテロ原子で置き換わっている。C3-6ヘテロシクロアルキル基の例には、1個のヘテロ原子を含むもの、例えば1個のヘテロ原子(例えば、酸素)を含む、又は2個のヘテロ原子(例えば、2個の酸素原子、若しくは1個の酸素原子及び1個の窒素原子)を含むもの等が含まれる。
【0051】
ヘテロシクロアルキル基は、下記構造を有することができる:
【化11】
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(式中、それぞれのQは、O、N又はSから独立して選択されたヘテロ原子である)。QがNの場合、原子価の必要に応じて、その窒素原子は、水素原子と結合してNH基を形成しても良い。あるいは、その窒素原子は置換されてもよく(例えば、1個の窒素原子が置換される等)、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。いずれかのQがSの場合、そのS原子は、1個又は2個の酸素原子によって置換(例えば、1個のS原子が置換される等)されることができる(即ち、S(O)又はS(O)2)。あるいは、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの硫黄原子も置換されない。
【0052】
ヘテロシクロアルキル基も又、下記構造を有することができる:
【化12】
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(式中、それぞれのQは、O、N又はSから独立して選択され、O又はN等である)。QがNの場合、原子価の必要に応じて、その窒素原子は、水素原子と結合してNH基を形成しても良い。あるいは、その窒素原子は置換されてもよく(例えば、1個の窒素原子が置換される等)、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。いずれかのQがSの場合、そのS原子は、1個又は2個の酸素原子によって置換(例えば、1個のS原子が置換される等)されることができる(即ち、S(O)又はS(O)2)。あるいは、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの硫黄原子も置換されない。
【0053】
Aが-C(=O)NHであり、かつR4及び/又はR5は、C0アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキルであるか、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6ヘテロシクロアルキルを形成している場合は、ヘテロシクロアルキル内のいずれのヘテロ原子も、R4及びR5が結合している炭素原子には直接結合しないだろう。
【0054】
好適には、ヘテロシクロアルキルは、特定数の炭素原子を含む、完全飽和炭化水素環であって、少なくとも1個の炭素原子はヘテロ原子、例えばN、S又はO等、で置き換わっており、原子価の必要に応じて、いずれかの窒素原子が水素原子へ結合し、かつS原子はオキシドとしては存在していない。
【0055】
本明細書で使用される用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素に関する。特別なハロの例は、フッ素及び塩素、特にフッ素である。
本明細書で使用される用語「ハロアルキル」、例えばC1-6ハロアルキル等、例えばC1-4ハロアルキルは、単独であるか、Oハロアルキル基等、例えばOC1-6ハロアルキル等、例えばOC1-4ハロアルキル等のより大きな基の一部を構成しているかに拘らず、特定数の炭素原子及び少なくとも1個のハロゲン原子、例えばフルオロ又はクロロ等、特にフルオロ、を含む、直鎖又は分岐鎖の完全飽和炭化水素鎖である。ハロアルキルの一例はCF3である。更に、ハロアルキルの例は、CHF2及びCH2CF3である。Oハロアルキルの例には、OCF3、OCHF2及びOCH2CF3が含まれる。
【0056】
本明細書で使用される用語「6員環のアリール」は、フェニル環に関する。
本明細書で使用される用語「6員環のヘテロアリール」は、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、窒素)を含む6員芳香環に関する。例示的な6員環のヘテロアリールは、1個の窒素原子(ピリジニル)、2個の窒素原子(ピリダジニル、ピリミジニル又はピラジニル)及び3個の窒素原子(トリアジニル)を含む。
【0057】
本明細書で使用される、例えばAr2の位置に関する、文言「アミドに関してパラ位で」は、次の構造を有する化合物が形成されることを意味する:
【化13】
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(式中、式(I)の化合物のために規定された定義の許す限り、W1はN、CH、CR10又はCR11でもよく、W2はN、CH又はCR12でもよい。W2は、式(I)の化合物のために規定された定義の許す限り、CR13でもよい)。
【0058】
本明細書で使用される、例えばAr2上のR12の位置をAr1に関して定義するとき等に使用される用語「オルト」及び「メタ」は、次の構造が形成するであろう関係を意味する:
【化14】
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【0059】
文言「Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-」は、下記構造形態を意味する:
【化15】
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【0060】
一の実施態様では、Aは-C(=O)NH-である。別の実施態様では、Aは-NHC(=O)-である。
一の実施態様では、XはNである。別の実施態様では、XはCHである。
一の実施態様では、YはNである。別の実施態様では、YはCR2である。
一の実施態様では、ZはNである。別の実施態様では、ZはCR3である。
【0061】
好適には、XはNであり、YはCR2であり、かつZはCR3である。あるいは、XはCHであり、YはNであり、かつZはCR3である。あるいは、XはCH、YはCR2、かつZはCR3である。あるいは、XはCHであり、YはCR2であり、かつZはNである。あるいは、XはN、YはCR2、かつZはNである。
【0062】
本発明の一の実施態様では、R1はC1-5アルキルである。R1がC1-5アルキルの場合、R1は、メチル、エチル、プロピル(n-プロピル若しくはイソプロピル)、ブチル(n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル若しくはtert-ブチル)又はペンチル(例えば、n-ペンチル、sec-ペンチル若しくは3-ペンチル)でもよい。
【0063】
本発明の第二の実施態様では、R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R1はC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである。他の実施態様では、R1は、シクロアルキルがCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである。R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC3-5シクロアルキルでもよい。R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC1アルキレンC3-5シクロアルキルでもよい。R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC2アルキレンC3-5シクロアルキルでもよい。R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3シクロアルキルでもよい。R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC4シクロアルキルでもよい。R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC5シクロアルキルでもよい。好適には、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキルが任意でCH3により置換されている場合に、CH3はC3-5シクロアルキルのC0-2アルキレンへの結合点に存在する。
【0064】
第三の実施態様では、R1はCF3である。
好適にはR1は、シクロプロピル、結合部位でCH3により置換されているシクロプロピル、シクロブチル、CH3、又はCH2CH3である。特にR1は、シクロプロピル、シクロブチル、CH3、又はCH2CH3、とりわけシクロプロピルである。
【0065】
一の実施態様では、R2はHである。第二の実施態様では、R2はハロ、例えばF、Cl又はBr等、例えばCl若しくはBrである。第三の実施態様では、R2はC1-2アルキルである。
R2がC1-2アルキルの場合、R2は、メチル又はエチル、例えばメチル等でもよい。第四の実施態様では、R2はOC1-2アルキルである。R2がOC1-2アルキルの場合、OCH3又はOEt、例えばOCH3等でもよい。第五の実施態様では、R2はC1-2ハロアルキルである。R2がC1-2ハロアルキルの場合、R2はCF3又はCH2CF3、例えばCF3等でもよい。第六の実施態様では、R2はOC1-2ハロアルキルである。R2がOC1-2ハロアルキルの場合、R2はOCF3又はOCH2CF3、例えばOCF3等でもよい。
好適には、R2はH、CH3又はCF3、例えばH又はCH3等、特にHである。
【0066】
一の実施態様では、R3はHである。第二の実施態様では、R3はハロ、特にクロロ又はフルオロ、とりわけフルオロである。第三の実施態様では、R3はCH3である。第四の実施態様では、R3はOCH3である。第五の実施態様では、R3はCF3である。第六の実施態様では、R3はOCF3である。
好適には、R3はH、ハロ、特にクロロ若しくはフルオロ、とりわけフルオロ、CH3、又はCF3である。更に好適には、R3はH又はF、例えばH等である。
好適には、少なくとも1個のR2及びR3は、Hである。
【0067】
一の実施態様では、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル又はシクロペンチル等、特にシクロプロピル若しくはシクロペンチルを形成する。第二の実施態様では、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6ヘテロシクロアルキル、例えばヘテロシクロヘキシル等、特にテトラヒドロピラニルを形成する。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。第三の実施態様では、R4はC1-6アルキル、特にC1-4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル(n-プロピル若しくはイソプロピル)、又はブチル(n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル若しくはtert-ブチル)等である。第四の実施態様では、R4はC1-3アルキレンOC1-3アルキル、特にC1-2アルキレンOC1-2アルキル、例えばC1アルキレンOC1アルキル、C2アルキレンOC1アルキル、C1アルキレンOC2アルキル又はC2アルキレンOC2アルキル等である。第五の実施態様では、R4はHである。第六の実施態様では、R4はハロ、例えばクロロ又はフルオロ等、特にフルオロである。第七の実施態様では、R4はC1-6ハロアルキル、例えばCF3又はCH2CF3等である。第八の実施態様では、R4は、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、例えばC3-6シクロアルキル、C1アルキレンC3-6シクロアルキル、C2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3シクロアルキル、C0-2アルキレンC4シクロアルキル、C0-2アルキレンC5シクロアルキル、又はC0-2アルキレンC6シクロアルキル等である。第九の実施態様では、R4はC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル、C1アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C0-2アルキレンC3ヘテロシクロアルキル、C0-2アルキレンC4ヘテロシクロアルキル、C0-2アルキレンC5ヘテロシクロアルキル、又はC0-2アルキレンC6ヘテロシクロアルキル等である。好適には、ヘテロシクロアルキルは、ヘテロシクロプロピル、ヘテロシクロブチル、ヘテロシクロペンチル、又はヘテロシクロヘキシル環、例えばヘテロシクロヘキシル環等である。好適には、ヘテロシクロペンチル環は、テトラヒドロフラニル又はピロリジニルである。好適には、ヘテロシクロヘキシル環は、テトラヒドロピラニル又はピペリジニルである。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。第十の実施態様では、R4はC1-6アルキルOH、例えばCH2OH又はCH2CH2OH等である。第十一の実施態様では、R4は、OC1-6ハロアルキル、例えばOC1-4ハロアルキル等、例えばOCF3又はOCHF2等である。第十二の実施態様では、R4は、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、例えばOC3-6シクロアルキル、OC1アルキレンC3-6シクロアルキル、OC2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3シクロアルキル、OC0-2アルキレンC4シクロアルキル、OC0-2アルキレンC5シクロアルキル、又はOC0-2アルキレンC6シクロアルキル等である。第十三の実施態様では、R4は、OC1-6アルキル、特にOC1-4アルキル、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ若しくはイソプロポキシ)、又はブトキシ(n-ブトキシ、isoブトキシ、sec-ブトキシ若しくはtert-ブトキシ)等である。第十四の実施態様では、R4はOC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、例えばOC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC0-2アルキレンC3ヘテロシクロアルキル、OC0-2アルキレンC4ヘテロシクロアルキル、OC0-2アルキレンC5ヘテロシクロアルキル、又はOC0-2アルキレンC6ヘテロシクロアルキル等である。好適には、ヘテロシクロアルキルは、ヘテロシクロプロピル、ヘテロシクロブチル、ヘテロシクロペンチル、又はヘテロシクロヘキシル環、例えばヘテロシクロヘキシル環等である。好適には、ヘテロシクロペンチル環は、テトラヒドロフラニル又はピロリジニルである。好適には、ヘテロシクロヘキシル環は、テトラヒドロピラニル又はピペリジニルである。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。第十五の実施態様では、R4はNR21R22である。
【0068】
Aが-NHC(=O)-又は-C(=O)NH-の場合、好適には、R4は、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルOH、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成する。Aが-NHC(=O)-の場合、好適にはR4は追加的に、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル又はNR21R22から選択することができる。
【0069】
好適にはR4は、H、フルオロ、CH3、エチル、OCH3、又はCH2CH2OCH3、例えばフルオロ、エチル、OCH3又はCH2CH2OCH3等である。
好適にはR4は、H、CH3、エチル、又はCH2CH2OCH3、特にCH3又はエチルである。
好適にはR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル又はシクロペンチル、特にシクロペンチルを形成する。
【0070】
好適にはR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共に、ヘテロシクロヘキシル、例えばテトラヒドロピラニル又はピペリジニル等、特にテトラヒドロピラニルを形成する。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。
【0071】
好適にはR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共に、ヘテロシクロブチル、例えばアゼチジニル等を形成する。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。
【0072】
R4がNR21R22の場合、一の実施態様では、R21はHである。第二の実施態様では、R21は、C1-5アルキル、例えばメチル、エチル又はプロピル等、特にメチルである。第三の実施態様ではR21は、C(O)C1-5アルキル、例えばC(O)CH3等である。第四の実施態様ではR21は、C(O)OC1-5アルキル、例えばC(O)OCH3又はC(O)Otert-ブチル等である。
R4がNR21R22の場合、一の実施態様では、R22はHである。第二の実施態様では、R22はメチルである。
【0073】
例えば、R4は、NH2、N(CH3)2、NHC(O)CH3、NHC(O)OCH3、NHC(O)Otert-ブチル及びCH2CH2OH、特に、N(CH3)2、NHC(O)CH3、NHC(O)OCH3である。
好適には、R21はC(O)OCH3、かつR22はHである。好適には、R21はC(O)CH3、かつR22はHである。好適には、R21及びR22は両方ともCH3である。好適には、R21及びR22は両方ともHである。
【0074】
一の実施態様では、R5は、C1-6アルキル、特にC1-4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル(n-プロピル若しくはイソプロピル)又はブチル(n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル若しくはtert-ブチル)等である。第二の実施態様では、R5は、C1-3アルキレンOC1-3アルキル、特にC1-2アルキレンOC1-2アルキル、例えばC1アルキレンOC1アルキル、C2アルキレンOC1アルキル、C1アルキレンOC2アルキル又はC2アルキレンOC2アルキル等である。第三の実施態様では、R5はHである。第四の実施態様では、R5は、ハロ、例えばクロロ又はフルオロ等、特にフルオロである。第五の実施態様では、R5は、C1-6ハロアルキル、例えばCF3又はCH2CF3等である。第六の実施態様では、R5は、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、例えばC3-6シクロアルキル、C1アルキレンC3-6シクロアルキル、C2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3シクロアルキル、C0-2アルキレンC4シクロアルキル、C0-2アルキレンC5シクロアルキル、又はC0-2アルキレンC6シクロアルキル等である。第七の実施態様では、R5は、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル、C1アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C0-2アルキレンC3ヘテロシクロアルキル、C0-2アルキレンC4ヘテロシクロアルキル、C0-2アルキレンC5ヘテロシクロアルキル、又はC0-2アルキレンC6ヘテロシクロアルキル等である。好適には、ヘテロシクロアルキルは、ヘテロシクロプロピル、ヘテロシクロブチル、ヘテロシクロペンチル、又はヘテロシクロヘキシル環、例えばヘテロシクロヘキシル環等である。好適には、ヘテロシクロペンチル環は、テトラヒドロフラニル又はピロリジニルである。好適には、ヘテロシクロヘキシル環は、テトラヒドロピラニル又はピペリジニルである。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。第八の実施態様では、R5は、C1-6アルキルOH、例えばCH2OH又はCH2CH2OH等である。第九の実施態様では、R5は、OC1-6ハロアルキル、例えばOC1-4ハロアルキル等、例えばOCF3又はOCHF2等である。第十の実施態様では、R5は、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、例えばOC3-6シクロアルキル、OC1アルキレンC3-6シクロアルキル、OC2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3シクロアルキル、OC0-2アルキレンC4シクロアルキル、OC0-2アルキレンC5シクロアルキル、又はOC0-2アルキレンC6シクロアルキル等である。第十一の実施態様では、R5は、OC1-6アルキル、特にOC1-4アルキル、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ若しくはイソプロポキシ)又はブトキシ(n-ブトキシ、isoブトキシ、sec-ブトキシ若しくはtert-ブトキシ)等である。第十二の実施態様では、R5は、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、例えばOC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC0-2アルキレンC3ヘテロシクロアルキル、OC0-2アルキレンC4ヘテロシクロアルキル、OC0-2アルキレンC5ヘテロシクロアルキル、又はOC0-2アルキレンC6ヘテロシクロアルキル等である。好適には、ヘテロシクロアルキルは、ヘテロシクロプロピル、ヘテロシクロブチル、ヘテロシクロペンチル又はヘテロシクロヘキシル環、例えばヘテロシクロヘキシル環等である。好適には、ヘテロシクロペンチル環は、テトラヒドロフラニル又はピロリジニルである。好適には、ヘテロシクロヘキシル環は、テトラヒドロピラニル又はピペリジニルである。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。第十三の実施態様では、R5はNR21R22である。
【0075】
Aが-NHC(=O)-又は-C(=O)NH-の場合、好適には、R5は、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルOH、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成する。Aが-NHC(=O)-の場合、好適にはR5は追加的に、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル又はNR21R22から選択することができる。
【0076】
R5がNR21R22の場合、一の実施態様では、R21はHである。第二の実施態様では、R21は、C1-5アルキル、例えばメチル、エチル又はプロピル等、特にメチルである。第三の実施態様では、R21は、C(O)C1-5アルキル、例えばC(O)CH3等である。第四の実施態様では、R21は、C(O)OC1-5アルキル、例えばC(O)OCH3又はC(O)Otert-ブチル等である。
R5がNR21R22の場合、一の実施態様では、R22はHである。第二の実施態様では、R22はメチルである。
【0077】
例えば、R5は、NH2、N(CH3)2、NHC(O)CH3、NHC(O)OCH3、NHC(O)Otert-ブチル、及びCH2CH2OH、特に、N(CH3)2、NHC(O)CH3、NHC(O)OCH3である。
好適には、R21はC(O)OCH3、かつR22はHである。好適には、R21はC(O)CH3、かつR22はHである。好適には、R21及びR22は両方ともCH3である。好適には、R21及びR22は両方ともHである。
好適にはR5はH、F、CH3、又はエチル、例えばH、CH3又はエチル等である。
【0078】
好適にはR4は、H、CH3、エチル、又はCH2CH2OCH3、かつR5は、H、CH3又はエチル、特にR4はCH3又はエチル、かつR5はH、メチル、又はエチルである。例えば、R4及びR5はH、R4及びR5はメチル、R4及びR5はエチルであるか、又はR4はCH2CH2OCH3、かつR5はHである。
好適には、R4はF、かつR5はエチルである。
好適には、R4はF、かつR5もFである。
好適には、R4はエチル、かつR5はHである。
【0079】
好適には、R4及びR5は次の立体配座で配置される:
【化16】
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【0080】
一の実施態様では、Ar1は、6員環のアリール、即ちフェニルである。第二の実施態様では、Ar1は、6員環のヘテロアリールであり、特に1個の窒素原子(ピリジル)又は2個の窒素原子(ピリダジニル、ピリミジニル又はピラジニル)を含む。
【0081】
特にAr1は、フェニル、2-ピリジル、又は3-ピリジル、例えばフェニル又は2-ピリジル等である。Ar1への位置番号付与は、アミド基準であり、結合点の炭素を1位とし、それ以外の番号は、窒素原子の相対的位置を示す、例えば:
【化17】
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【0082】
一の実施態様では、R10はHである。第二の実施態様では、R10はハロ、例えばフルオロ又はクロロ等である。第三の実施態様では、R10は、C1-3アルキル、例えばC1-2アルキル等、例えばCH3又はエチル等である。第四の実施態様では、R10は、OC1-2アルキル、例えばOCH3又はエトキシ等である。第五の実施態様では、R10は、OC1-2ハロアルキル、例えばOCF3等である。第六の実施態様では、R10はCNである。第七の実施態様では、R10はC1-2ハロアルキル、例えばCF3等である。
【0083】
好適には、R10は、H、フルオロ、クロロ、CH3、CF3、OCH3、OCF3又はCN、例えばH、フルオロ、クロロ、CH3、OCH3、OCF3又はCN等、特にH、フルオロ、クロロ、OCH3、OCF3又はCN、なかでもH又はフルオロである。
好適には、R10は、H、F又はCH3である。
【0084】
一の実施態様では、R11はHである。第二の実施態様では、R11はFである。第三の実施態様では、R11はC1-2アルキル、例えばCH3又はEt等、例えばCH3等である。第四の実施態様では、R11はOCH3である。第五の実施態様では、R11はClである。第六の実施態様では、R11はEtである。第七の実施態様では、R11はCF3である。第八の実施態様では、R11はCNである。
好適には、R11は、H、F、CH3又はOCH3、例えばH、F又はCH3等、例えばH又はF等、例えばH等である。
【0085】
一の実施態様では、R10はアミドに関してオルト位にある。別の実施態様では、R10はアミドに関してメタ位にある。好適には、R10はアミドに関してオルト位にある。
一の実施態様では、R11はアミドに関してオルト位にある。別の実施態様では、R11はアミドに関してメタ位にある。好適には、R11はアミドに関してオルト位にある。
【0086】
一の実施態様では、Ar2は、6員環のアリール、即ちフェニルである。第二の実施態様では、Ar2は、6員環のヘテロアリールであり、特に1個の窒素原子(ピリジル)又は2個の窒素原子(ピリダジニル、ピリミジニル又はピラジニル)を含む。
【0087】
Ar2への位置番号付与は、Ar1への結合点基準であり、例えば:
【化18】
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特にAr2は、3-ピリジル又は2,5-ピラジニル、特に2,5-ピラジニルである。
【0088】
一の実施態様では、R12はHである。第二の実施態様では、R12はハロ、例えばフルオロ又はクロロである。第三の実施態様では、R12は、C1-4アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル(n-プロピル若しくはイソプロピル)又はブチル(n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル若しくはtert-ブチル)等である。第四の実施態様では、R12は、OC1-4アルキル、例えばOCH3、エトキシ、イソプロポキシ、又はn-プロポキシ等である。
第五の実施態様では、R12は、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、例えばOC3-5シクロアルキル(例えば、シクロプロポキシ又はシクロブトキシ)、OC1アルキレンC3-5シクロアルキル、又はOC2アルキレンC3-5シクロアルキル等である。第六の実施態様では、R12はCNである。第七の実施態様では、R12は、C1-4ハロアルキル、例えばCF3等である。第八の実施態様では、R12は、OC1-4ハロアルキル、例えばOCF3、OCHF2、又はOCH2CF3等である。第九の実施態様では、R12は、C2-4アルケニル、例えばC(=CH2)CH3等である。第十の実施態様では、R12は、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、例えばC3-5シクロアルキル、C1アルキレンC3-5シクロアルキル、C2アルキレンC3-5シクロアルキル、C0-2アルキレンC3シクロアルキル、C0-2アルキレンC4シクロアルキル、又はC0-2アルキレンC5シクロアルキル等である。第十一の実施態様では、R12は、ヒドロキシである。第十二の実施態様では、R12はC1-4アルキルOH、例えばCH2OH等である。第十三の実施態様では、R12は、SO2C1-2アルキル、例えばSO2CH3等である。第十四の実施態様では、R12は、C(O)N(C1-2アルキル)2、例えばC(O)N(CH3)2等である。第十五の実施態様では、R12はNHC(O)C1-3アルキルである。第十六の実施態様では、R12はNR23R24である。第十七の実施態様では、R12はOCH2CH2N(CH3)2である。第十八の実施態様では、R12は、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルである。好適には、ヘテロシクロアルキルは、ヘテロシクロプロピル、ヘテロシクロブチル、ヘテロシクロペンチル、又はヘテロシクロヘキシル環、例えばヘテロシクロヘキシル環等である。好適には、ヘテロシクロペンチル環はピロリジニルである。好適には、ヘテロシクロヘキシル環は、ピペリジニル又はピペラジニルである。いずれかの窒素原子、例えばC3-6ヘテロシクロアルキル環内の1個の窒素原子等は、例えばC1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu等によって置換することができる。好適には、C3-6ヘテロシクロアルキル環内のいずれの窒素原子も置換されない。第十九の実施態様では、R12はそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成する。
【0089】
Aが-NHC(=O)-又は-C(=O)NH-の場合、好適には、R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルOH、SO2C1-2アルキル、C(O)N(C1-2アルキル)2、NHC(O)C1-3アルキル又はNR23R24である。
【0090】
Aが-NHC(=O)-の場合、好適には、R12は、CN、OCH2CH2N(CH3)2、及び、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルから追加的に選択されてもよく、又はR12はそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成することができる。
【0091】
本発明は、式(I)の化合物のN-オキシドを提供する。好適には、R12がそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成した場合、次の構造例が形成される:
【化19】
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【0092】
R12は、好適にはH、F、Cl、CH3、OCH3、OEt、OiPr、Oシクロプロピル、CN、CF3、OCHF2、又はOCH2CF3である。特に、R12は、Cl、CN、CF3、OCHF2、OCH2CF3、OCH3、OEt、OiPr、Oシクロプロピル、例えばCF3、OCHF2、OCH2CF3、OCH3、OEt、OiPr、Oシクロプロピル等、例えばOEtである。
【0093】
R12は、好適にはH、F、Cl、CH3、iPr、OCH3、OEt、OiPr、Oシクロプロピル、CN、CF3、OCHF2、OCH2CF3、C3シクロアルキル、又はC(=CH2)CH3である。特に、R12は、Cl、iPr、OCH3、OEt、OiPr、Oシクロプロピル、CN、CF3、OCHF2、OCH2CF3、C3シクロアルキル、又はC(=CH2)CH3、例えばCl、OCH3、OEt、OiPr、Oシクロプロピル、CF3、OCHF2、OCH2CF3又はC3シクロアルキル等、例えばOEtである。
Aが-C(=O)NH-の場合、好適にはR12は、CF3、OEt、又はOiPr、例えばOEt又はOiPr等である。
好適にはR12は、Ar2のメタ位である。あるいは、R12は、Ar2のオルト位である。
【0094】
一の実施態様では、R13はHである。別の実施態様では、R13はハロ、例えばF又はCl等、好適にはFである。
一の実施態様では、R13は、Ar1に関してオルト位である。別の実施態様では、R13はAr1に関してパラ位である。別の実施態様では、R13は、Ar1に関してメタ位である。
【0095】
一の実施態様では、R23はHである。別の実施態様では、R23はC1-2アルキル、例えばメチル等である。
一の実施態様では、R24はHである。別の実施態様では、R24はC1-2アルキル、例えばメチル等である。
好適には、R23はH、かつR24はエチルである。好適には、R23はCH3、かつR24はCH3である。
望ましくは、式(I)の化合物は、2-(6-(メチルスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミドを含まない。
【0096】
一の実施態様では、少なくとも1個のR10、R11、R12、及びR13は、H以外である。
好適には、少なくとも1個のR4、R5、R10、R11、R12、及びR13は、H以外である。
更に好適には、R1がメチルの場合、少なくとも1個のR4、R5、R10、R11、R12、及びR13は、H以外である。
【0097】
明細書全体を通して、Ar1及びAr2は、次のように表すことができる:
【化20】
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【0098】
Ar1に関する全ての記載は同じ価値であり、Ar2に関する全ての記載も同じ価値であり、文脈で別段の定めがない限り、Ar1及びAr2の記載は、ヘテロ原子又は置換の存在を排除すると解釈されるべきではない。
【0099】
本発明は、実施例P1〜P111のいずれかに記載の化合物を提供する。
本発明は又、実施例P112〜P115のいずれかに記載の化合物を提供する。
本発明は又、実施例P116〜P225のいずれかに記載の化合物を提供する。
【0100】
本発明は、下記化合物を提供する:
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)シクロペンタンカルボキサミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-メチル-N-(2-メチル-4-(6-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-エチルブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-5-フルオロピリミジン-4-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
N-([1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(2-(シクロブタンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロブタンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロブタンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロブタンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロブタンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5'-エトキシ-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-([3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(5-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-シクロプロポキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(2-クロロ-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(2-シアノ-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(5-イソプロポキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロ-5-メチルフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(2-メチル-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2,3-ジメチルフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-5-フルオロ-2-メチルフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2,5-ジメチルフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-メトキシフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(ピリミジン-5-イル)フェニル)プロパンアミド;
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(4-(5-シアノピリジン-3-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-フルオロピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(5-メチルピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-メトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-エトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-イソプロポキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(3'-(トリフルオロメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)プロパンアミド;
N-(3'-クロロ-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(3'-シアノ-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(3'-エトキシ-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-シクロプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-5-フルオロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチル-2-(2-((1-メチルシクロプロパン)-1-スルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-5-メチルピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-2-(2-(エチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(エチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(エチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
N-(2-フルオロ-4-(5-イソプロポキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
N-(2-フルオロ-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
2-メチル-N-(2-メチル-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド;
2-(2-((1,1-ジメチルエチル)スルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)シクロプロパンカルボキサミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5'-(トリフルオロメチル)-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5'-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)ブタンアミド;
N-([3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(5-イソプロポキシピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
N-(4-(5-シアノピリジン-3-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-イソプロポキシピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
N-(4-(6-クロロピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-4-メトキシブタンアミド;及び
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド。
【0101】
本発明は又、下記化合物を提供する:
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-(R)-フルオロブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-(S)-フルオロブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミド;及び
4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド。
【0102】
本発明は又、下記化合物を提供する:
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-イソプロピルピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセトアミド;
N-((2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)メチル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)ベンズアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(5-(6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-メチルピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-シクロプロピルピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(6-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-シクロプロピルピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-メチルピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-イソプロピルピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(ジメチルアミノ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-メチルピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-6-メトキシピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド;
1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)シクロペンタン-1-カルボキサミド;
4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
tert-ブチル4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-4-((5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)カルバモイル)ピペリジン-1-カルボキシレート;
4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
tert-ブチル3-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-((5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)カルバモイル)アゼチジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル4-((5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)カルバモイル)-4-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート;
4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-4-メトキシブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4-メトキシブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メトキシブタンアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4-メトキシ-2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
N-(5'-クロロ-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
N-(5'-クロロ-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-フルオロブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-シクロプロピルピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)-3-メチルピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-シクロプロピルピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(3-フルオロ-5-(6-メトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-メトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-シクロプロピルピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-3-メチルブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-メチルブタンアミド;
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メトキシアセトアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-(R)-ブタンアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-(S)-ブタンアミド;
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)アセトアミド;
N-(4-(5-シアノピリジン-3-イル)フェニル)-2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(5-フルオロピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(5-メトキシピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド;
N-([3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(5-フルオロピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(5-エトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2-メチル-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2-メチル-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
N-(4-(6-クロロピラジン-2-イル)フェニル)-2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2-メチル-N-(4-(ピラジン-2-イル)フェニル)プロパンアミド;
4-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(5-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(エチルスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(メチルスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)アセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド;
4-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4-メトキシ-2-メチルブタンアミド;
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4-メトキシ-2-メチル-2-(6-(メチルスルホンアミド)ピラジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メトキシアセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メトキシアセトアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メトキシプロパンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-(R)-フルオロブタンアミド;
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-(S)-フルオロブタンアミド;
2-(4-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)ブタンアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピコリンアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-2-フルオロ-4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(5-クロロピリジン-3-イル)-N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)ベンズアミド;
4-(5-クロロピリジン-3-イル)-N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)ベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)ベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)ベンズアミド;
N-(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)ベンズアミド;
N-(2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン-2-イル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロパン-2-イル)-2-フルオロ-4-(6-イソプロポキシピラジン-2-イル)ベンズアミド;
N-(2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロパン-2-イル)-4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)ベンズアミド;
N-(1-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-フルオロベンズアミド;
N-(1-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-(R)-フルオロベンズアミド;及び
N-(1-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロピル)-4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-2-(S)-フルオロベンズアミド。
【0103】
本発明の化合物は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の形で提供されることができる。特に、式(I)の化合物は、医薬として許容し得る塩及び/又は溶媒和物、例えば医薬として許容し得る塩等の形で提供することができる。
【0104】
特に重要な本発明の化合物は、実施例の方法(又は同等の方法)を使用して、CTPS1酵素に関して1uM以下、特に100nM以下のIC50を示すものである。
【0105】
特に重要な本発明の化合物は、実施例の方法(又は同等の方法)を使用して、CTPS1の選択度がCTPS2の2〜30倍、好適には>30〜60倍、又はより好適には>60倍を示すものである。望ましくは、ヒトCTPS1の選択度はヒトCTPS2のそれを上回る。
【0106】
医薬としての使用のための式(I)の化合物の塩は、医薬として許容し得るものであるべきことが理解されるであろう。式(I)の化合物の、医薬として許容し得ない塩は、式(I)の化合物の調製中等の、他の場合には使用することができる。適切な医薬として許容し得る塩は、当業者に明らかであるだろう。医薬として許容し得る塩は、Bergeらの文献(1977)に記載されているものを含む。そのような医薬として許容し得る塩は、酸及び塩基の付加塩を含む。医薬として許容し得る酸付加塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸又はリン酸等、及び有機酸、例えばコハク酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸等と共に形成することができる。他の塩、例えばシュウ酸塩又はギ酸塩等も、例えば式(I)の化合物の単離体として使用されてもよく、本発明の範囲内に含まれる。
【0107】
式(I)の化合物のあるものは、等モル以上の酸又は塩基と共に、酸又は塩基の付加塩を形成することができる。本発明は、全ての可能な化学量論的及び非化学量論的形態をその範囲内に含む。
式(I)の化合物は、結晶又は非結晶性形態として調製されてもよく、結晶形態の場合は、任意で、例えば水和物として溶媒和されていてもよい。本発明は、化学量論的溶媒和物(例えば、水和物)、並びに種々の量の溶媒(例えば、水)を含有する化合物も範囲内に含む。
【0108】
本発明は、医薬として許容し得る式(I)の化合物の誘導体を含み、それらは本発明の範囲内に含まれることは理解されるべきである。
本明細書で使用される「医薬として許容し得る誘導体」は、どんな医薬として許容し得るプロドラッグも、例えば式(I)の化合物のエステル又はそれらエステルの塩等をも含み、それらをレシピエントへ投与すると、式(I)の化合物又は、その活性な代謝物若しくは残留物を(直接的に又は間接的に)提供できるものである。
【0109】
本発明は、式(I)の全ての異性体及びそれらの医薬として許容し得る誘導体を包含し、全ての幾何学的形態、互変異性形態及び光学異性形態、並びにそれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)を含むことが理解されるべきである。追加的なキラル中心が式(I)の化合物に存在する場合、本発明はその範囲内に、全ての可能なジアステレオ異性体及びそれらの混合物を含む。異なる異性体形態は、従来法によって一方を他方から分離若しくは分割することができ、又は、任意の所与の異性体を、従来の合成法、若しくは立体特異的合成法若しくは不斉合成によって得ることもできる。
【0110】
本開示は、本明細書に記載の本発明の化合物全ての同位体を含み、それは、下記形態にはかかわらない、(i)所与の原子番号の全ての原子が、自然界で優勢な質量数を有する(又は複数の質量数の混合物)形態(本明細書では「天然同位体」と称する)、又は、(ii)1以上の原子が、同じ原子番号を持つが自然界で優勢な原子の質量数とは異なる質量数を有する原子で置き換わっている形態(本明細書では「非天然バリアント同位体」と称する)。一の原子は、複数の質量数の混合物として自然界に存在する可能性があることは理解される。用語「非天然バリアント同位体」は又、自然界ではより一般的ではないことが知られている質量数を有する所与の原子番号の原子(本明細書では「非一般的同位体」と称する)の割合が、天然型のものに対して増大し、例えばその原子番号の原子の数量で>20%、>50%、>75%、>90%、>95%又は>99%のレベルまでとなっている実施態様を含む(後者の実施態様は、「同位体性濃縮バリアント体」と称する)。用語「非天然バリアント同位体」は又、非一般的同位体の割合が、天然型のものに対して減少した実施態様をも含む。同位体は、放射性形態(即ち、それらは放射性同位体を組み込んでいる)及び非放射性形態を含むこともある。放射性形態は、通常は、同位体性濃縮バリアント体だろう。
【0111】
従って、化合物の非天然バリアント同位体は、1以上の人工の又は非一般的同位体、例えば重水素(2H又はD)、炭素11(11C)、炭素13(13C)、炭素14(14C)、窒素13(13N)、窒素15(15N)、酸素15(15O)、酸素17(17O)、酸素18(18O)、リン32(32P)、硫黄35(35S)、塩素36(36Cl)、塩素37(37Cl)、フッ素18(18F)、ヨウ素123(123I)、ヨウ素125(125I)等を1以上の原子で含むことができ、又、自然界で優勢な割合と比べて前記同位体が増加した割合で、1以上の原子で含むこともできる。
【0112】
放射性同位体を含む非天然バリアント同位体は、例えば、薬剤及び/又は基質の組織分布研究に使用することができる。放射性同位体トリチウム、即ち3H、及び炭素14、即ち14Cは、取り込みが容易で、かつ検出手段が用意されていることから、この目的に特に有用である。重水素即ち、2H又はDを組み込んだ非天然バリアント同位体は、代謝安定性がより高いことに起因する特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期が長い、又は、必要な用量の減少をもたらす可能性があるため、状況によっては好ましいかもしれない。更に、非天然バリアント同位体は、陽電子放出同位体、例えば11C、18F、15O及び13N等を組み込むように調製しても良く、基質受容体占有率を検査するための陽電子放出断層撮影(PET)に有用であろう。
【0113】
一の実施態様では、本発明の化合物は、天然同位体で提供される。
一の実施態様では、本発明の化合物は、非天然バリアント同位体で提供される。特別な実施態様では、非天然バリアント同位体は、本発明の化合物の1以上の原子中に水素が化学的構造で特定されている位置に、重水素(即ち、2H又はD)が組み込まれている形態である。一の実施態様では、本発明の化合物の原子は、放射性ではない同位体である。一の実施態様では、本発明の化合物の1以上の原子は、放射性である同位体である。好適には、放射性同位体は、安定な同位体である。好適には、非天然バリアント同位体は、医薬として許容し得る形態である。
【0114】
一の実施態様では、本発明の化合物は、化合物の唯一つの原子が非天然バリアント同位体として存在して提供される。別の実施態様では、本発明の化合物は、2個以上の原子が非天然バリアント同位体として存在して提供される。
【0115】
非天然同位体性バリアント体は、一般に、当業者に公知の従来技術によって、又は本明細書に記載のプロセス、例えば、天然同位体を調製する実施例に関して記載されているものと類似のプロセスによって調製することができる。従って、非天然同位体性バリアント体は、本実施例で採用された通常試薬の代わりに、適切な同位体性バリアント(又は標識化)試薬を使用すれば、調製できるだろう。式(I)の化合物は医薬組成物としての使用を意図しているので、それらはそれぞれ、好ましくは実質的に純粋な形態、例えば、純度60%以上、更に好適には純度75%以上、及び好ましくは85%以上、特に純度98%以上(%は、重量/重量基準)で提供されることが容易に理解される。本化合物の不純な調製物は、医薬組成物に使用される、より純粋な形態を調製するために使用することができる。
【0116】
一般的に、式(I)の化合物は、当分野の当業者に公知の有機合成技術、並びに下記に示す代表的な方法、実施例中のもの、及びそれらの改変により製造することができる。
【0117】
(一般的経路)
本発明の化合物例を都合よく調製できる一般的な経路を、下記に要約する。
スキーム1a
【化21】
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スキーム1b
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0118】
一般的にスキーム1a(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4はH又はEtである)、又はスキーム1b(式中、R1、R2、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4はH又はOMeである)に示されるように、式(I)の化合物は、一般式(VIII)の2,4-ジクロロピリミジン誘導体から出発して4又は5段階で調製できる。誘導体(VIII)を、非対称なマロネートエステル誘導体と反応させて、より反応性の高いクロライドを置換して、式(VII)の中間体化合物を形成できる。このような反応は、水素化ナトリウム等の強塩基の存在下、DMF等の極性溶媒中で行うことができる。モノアルキル化が求められる場合は、中間体(VII)を、水酸化ナトリウム等の無機塩基と、ヨウ化エチル (EtI)等のアルキル化剤の存在下で処理すると、一般式(V)の化合物が得られる。脱メチル(R4=H)リンカーが求められる場合は、一般式(VII)の化合物を直接的に一般式(IV)の化合物へ行くことができる(下記参照)。
【0119】
2-クロロピリミジン誘導体(VII)及び(V)の、パラジウム触媒によるスルファミン化は、[t-BuXPhosPd(アリル)]OTf及び置換されたスルホンアミド求核試薬(VI)等の触媒を使用して、無機塩基、例えば炭酸カリウムの存在下で実施し、中間体誘導体(IV)を形成できる。次に、この化合物は、TFAなどの強酸の使用により開始される脱カルボキシル化を介して脱保護し、中間体誘導体(II)を得ることができる。このような反応は、0℃から室温の温度で、DCM中で行われる。
【0120】
一般式(I)の化合物は、中間体(II)を1段階又は2段階プロセスにより変換して調製できる。最初に、TMSOK等の試薬を使用した鹸化で、中間体カルボン酸誘導体を得て、続いて活性化剤との反応により反応性求電子性カルボン酸誘導体を得てから式(III)のアミンと反応させるか、又は、好適に保護されたその誘導体を得る。2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(T3P)は、カルボキシル基の活性化に適した試薬である。別のアプローチは、トリメチルアルミニウム(通常はトルエン又はヘプタンの2.0M溶液)を使用して、エステル部分を直接活性化し、アミン(III)を付加することを含む。これらの反応は通常、トルエン等の溶媒中で数時間、80〜100℃で加熱する。
【0121】
アルコキシ(R4=OMe)リンカーが必要な場合は、化合物は、一般式(VIII)の2,4-ジクロロピリミジン誘導体から出発して4段階で調製できる(スキーム1b)。誘導体(VIII)は、対称なマロネートと反応させて、R4=OMeである式(VII)の中間体化合物を形成できる。(VII)等の化合物は次に、前述の条件下で一級スルホンアミドとカップリングできる。両方のアルキル基がメチルである式(IV)の化合物は、アルカリ金属塩基の使用で開始される脱カルボキシル化を介して脱保護でき、中間体誘導体(XXVI)を得ることができる。中間体カルボキシレート誘導体(XXVI)は、前記のとおりアミドカップリングを経て、最終的な式(I)の化合物を得ることができる。
【0122】
スキーム2a
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
スキーム2b
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
好適に、R2はHの場合、(IX)を、塩基及び、ハロゲン化アルキル又はX-CH2-(CH2)n-X(式中、n=1,2,3である)を使用して(X)へ転換して、一般式(I)の化合物を5段階プロセスで得る。
【0124】
一般的にスキーム2a及び2bに示されるように、一般式(I)の化合物は、一般式(VIII)の2,4-ジクロロピリミジン誘導体から5段階又は6段階プロセスで得ても良い。最初に、誘導体(VIII)は、スキーム1a、1b、2a又は2b提示のように、非対称なマロン酸エステルと反応させることができる。次にこの中間体化合物をこの段階で脱保護し、TFA等の強酸の使用で開始する脱カルボキシル化を介して、中間体誘導体(IX)を得ることができる。R3=Hである(IX)等のある種の中間体は、市場入手可能である。一般式(IX)のメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテート誘導体の、炭酸カリウム等の無機塩基との反応は、アルキル化剤の存在下でエステルへのα−アルキル化をもたらす。モノ及びジアルキル化の両方共、反応条件の注意深い制御により達成されることは、当業者に理解されるであろうが、より信頼性の高いモノアルキル化生成物の合成のために、(スキーム1aのような)別の手順を考えるべきである。前述のように((IX)〜(X))、R4及びR5を結合してC3-6シクロアルキル環を形成できる。このような化合物は、水酸化ナトリウム等の無機塩基の存在下で、1,2-ジブロモエタン又は1,3-ジブロモブタン等のジハロアルカンとの二重アルキル化により調製しても良い。
【0125】
中間体(X)の、パラジウム触媒によるスルファミン化は、[t-BuXPhosPd(アリル)]OTf又はt-BuXPhos-Pd-G3及び置換されたスルホンアミド求核試薬(VI)等の触媒を使用して、無機塩基、例えば炭酸カリウムの存在下で実施し、中間体誘導体(II)を形成できる。最終的な一般式(I)の化合物への転換は、中間体(II)をトリメチルアルミニウム(通常は2.0Mのトルエン又はヘプタン溶液)を使用してエステル部分を活性化してから、アミン(III)(市場入手可能であるか、又はスキーム6a、6b、7a又は7bで調製できる)を添加することによって変換して調製できる。
【0126】
R2がO-アルキルである一般式(VII)の化合物は、R2がClである(VIII)等の、市販の2,4,6-トリクロロピリミジン誘導体から2段階で到達できるだろう。非対称なマロン酸エステルの反応は、(VII)等の化合物を生じることができ、それは次にナトリウムメトキシド等のアルコキシド塩基で処理して、より反応性の高いクロライドを置換し、R2=O-アルキルである一般式(VII)の化合物を生じることができる。このような化合物は次に、先のスキーム2a又は2bに記載された段階に従って、最終的な式(I)の化合物へと進めることができる。
【0127】
一般式(I)の化合物(式中、R1、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6ヘテロシクロアルキルを形成している)は、一般式(VIII)の中間体から出発して4段階で調製できる。最初に、一般式(XXVII)のアルキルエステルをLHMDS等の強塩基で処理し、次に誘導体(VIII)等の2,4-ジクロロピリミジンと反応させることができる。このような化合物を次に、スキーム2bに記載の方法を使用して最終化合物へ転換できる。アミドカップリング後にいずれかの保護基が残っている場合は、TFA等の強酸での処理で、最終的な式(I)の化合物を得ることができる。
【0128】
R5はF等のハロかつR4はC1-6アルキルである化合物のためには、2段階の手順で式(IX)の中間体を(X)へ転換することができ、スキーム2bを参照されたい。最初に、エステルへのモノα−アルキル化を、炭酸カリウム等の無機塩基と、アルキル化剤の存在下で処理することにより達成できる。これら生成物とLHMDS等の強塩基との反応に続いて、N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド等のフッ素化試薬への曝露を行い、式(X)の化合物を得ることができる。
【0129】
スキーム3
【化25】
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【0130】
一般的にスキーム3に示されるように、一般式(I)の化合物(式中、R3はHである)は、スキーム4及び5で特定したように、式(III)のアニリンから、R4及び/若しくはR5がアルキルである場合に7段階プロセス(又は、R4=R5=Hの時は5段階プロセス)で得ることができる。最初に、アニリン(III)を4-メトキシベンズアルデヒドと反応させ、続いてそのままナトリウムトリアセトキシボロヒドリド等の還元剤で還元することにより、アニリン(III)をパラメトキシベンジルエーテル基等の適切な窒素保護基で保護できる。式(XIII)の保護されたアニリンは、次に3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピオン酸(XIV)と、HATU等のカップリング試薬の存在下で反応させて、中間体(XV)を得ることができる。このような中間体(XV)は、2,4-ジクロロピリミジン(VIII)(式中、R3=Hである)とNaH等の強塩基の存在下、SNArを受けて式(XVI)のピリミジンを生成できる。中間体(XVI)へは、次に2種類の変換を行うことができる。
【0131】
最初に、TFA等の強酸での脱カルボキシル化で式(XVIII)の中間体を得て、続いてK2CO3等の塩基存在下でアルキル化して、式(XIX)の化合物を形成する。パラジウム触媒による中間体(XIX)のスルホンアミド化は、Pd-174等の触媒系を使用して(VI)型スルホンアミドの存在下で実施し、式(XX)の化合物を得る。TFA/トリフリン酸等の強酸系を使用したアニリン窒素の脱保護により、式(I)の化合物が得られる。
【0132】
あるいは、式(XVI)の化合物へ、タイプ(VI)のスルホンアミドを使用したスルホンアミド化を施し、続いてTFA/トリフリン酸等の強酸系を使用した二重脱保護により式(I)の化合物を得ることができる。
【0133】
スキーム4a
【化26】
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スキーム4b
【化27】
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好適には、R2はH、R3はH、R4はF、かつR5はC1-6アルキルである。
【0134】
一般的にスキーム4aに示されるように、一般式(I)の化合物(式中、R1、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、PはPMB等の窒素保護基、R4はF等のハロであり、R5=C1-6アルキルである)は、メチルエステル(II)から出発して調製でき、メチルエステル(II)をPMB-Cl等で保護して中間体(XXI)を得て、次にLHMDS等の適切な塩基で処理した後に、N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド等のフッ素化試薬を使用してフッ素化を行う。中間体(XXII)へLiOH等の無機塩基を使用して塩形成を行って中間体(XXIII)を得、次に塩基の存在下、T3P等のカップリング試薬で活性化して(III)等のアニリンとカップリングし、保護された最終化合物(XXIV)を得ることができる。それに続く最終的な脱保護段階では、DCM中のTFA等の強酸条件下で、求める最終的な一般式(I)の化合物を得る。
【0135】
スキーム4bに示されるように、式(XXI)の中間体も又、ピリミジン(IV)から出発して調製でき、それはPMB-Cl等で保護を受けて中間体(XXVIII)を生じる。アルキルエステルがtBuの場合は、脱カルボキシル化をTFA等の強酸で行い、式(XXI)の誘導体を得ることができる。あるいは、アルキル基がメチルの場合、脱カルボキシル化は、LiCl等の塩素イオン源を採用して、DMSO等の非プロトン性極性溶媒中、140℃等の高温でクラプコ(Krapcho)条件下で行うことができ、一般式(XXI)の誘導体を生じる。
【0136】
R4はC1-6アルキルであるが、R4≠R5である化合物のためには、一般式(XXI)の誘導体を、炭酸カリウム等の無機塩基とアルキル化剤の存在下で反応させて、式(XXII)の化合物を得ても良い。このような化合物は、先のスキーム4a記載の方法を使用して最終化合物へ転換できる。
【0137】
R4=Hである化合物を求めるには、式(XXI)の化合物は、前記のとおりTMSOK等の適切な試薬との処理によって、直接的に(XXIII)等のカルボン酸塩へ転換できる。中間体(XXIII)は、前述のように式(I)の化合物へ転換されてもよく、あるいは(XXII)を、AlMe3等の活性化剤の存在下、式(III)のアミンと直接カップリングし、続いて(XXIV)を前述のように式(I)の化合物へ変換する2段階で行っても良い。
【0138】
スキーム5a
【化28】
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【0139】
スキーム5b
【化29】
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好適には、XはN、YはCH、R3はHであり、(IX)は塩基及び式(XXV)の化合物(式中、n1=n2=2である)を使用して(X)へ変換され、halはCl、アルキルはメチルであり、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にテトラヒドロピラニル環を形成しており、かつ式(II)の化合物は、AlMe3及び式(III)の化合物を使用して式(I)の化合物へ変換される。
【0140】
一般式(I)の化合物(式中、R1、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6ヘテロシクロアルキルを形成している)は、一般式(IX)の中間体から出発して3段階で調製でき、スキーム5aを参照されたい。最初に、誘導体(IX)を、スキーム5aに示されるように、一般式(XXV)の対称なジブロモエーテルと反応させて、式(X)のα環型化合物を得ることができる。このように得られた中間体を、更に一般式(VI)のスルホンアミドと反応させて、式(II)の化合物を得ることができる。最後に誘導体(II)を、(III)型のアニリンの存在下でAlMe3と反応させて、一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0141】
一般式(I)の化合物(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=Y=CH又はX=CHかつY=N、hal=Br又はCl、R4はC1-6アルキルであり、R5はH又はC1-6アルキルである)は、一般式(IX)の中間体から出発して3段階又は4段階で調製できる。一般式(IX)の誘導体と炭酸カリウム等の無機塩基とを、アルキル化剤の存在下で反応させて、エステルのα−アルキル化を行い、式(X)の化合物を得る。モノ及びジアルキル化の両方共、反応条件の注意深い制御により達成されることは、当業者に理解されるであろう。次に式(X)の化合物を、先のスキーム5bに記載された段階に従い最終的な式(I)の化合物へと進めることができる。
【0142】
一般式(I)の化合物(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=Y=CH又はX=CHかつY=Nであり、R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6ヘテロシクロアルキルを形成している)は、前記X=NかつY=CHである化合物のための方法と同様に調製できる。
【0143】
一般式(II)の化合物(式中、R1及びR3は前記定義のとおりであり、R4=R5=H、X及びY=CHである)は又、式(XXIX)の市販アミンを、ピリジン中、適切なスルホニルクロリド(XXX)でスルホニル化することにより得ることができる。次に中間体(II)を加水分解し、前記方法を使用してアミドカップリングすることができる。
【0144】
一般式(I)の化合物(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=CHかつY=N、hal=Br又はCl、R4はC1-6アルキルであり、R5はFである)は、一般式(IX)の中間体から出発して調製できる。最初に、エステルへのモノα−アルキル化を、アルキル化剤の存在下、炭酸カリウム等の無機塩基と処理することにより達成できる。これら生成物をLHMDS等の強塩基と反応させ、続いてN-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド等のフッ素化試薬への曝露を行い、式(X)の化合物を得ることができる。式(X)の化合物は、次に先のスキーム5b記載の段階に従い、式(I)の化合物へと進めることができる。
【0145】
スキーム6a
【化30】
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スキーム6b
【化31】
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式(III)の中間体(式中、Ar1、R10、R11及びR12は前記定義のとおりであり、Ar2は非置換又は置換されている3-ピリジル環である)は、一般式(XII)のボロナート(式中、R12は前記定義のとおりであり、Zはジヒドロキシボリル又はジアルキルオキシボリル基、通常は4,4,5,5-テトラメチル-1,3,3,2-ジオキサボロラン-2-イル基を表す)を、鈴木条件下で、式(XI)の置換されたピリジン(式中、Xはハロゲン化物を表す)とカップリングさせて合成しても良い。鈴木法によるカップリングは、例えば、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体等の触媒存在下で、ジクロロメタン及び炭酸カリウム等の無機塩基と、ジオキサン及び水の混合溶媒中で加熱することにより行う。
【0146】
スキーム7a
【化32】
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スキーム7b
【化33】
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式(III)の中間体(式中、Ar1、R10、R11及びR12は前記定義のとおりであり、Ar2は非置換又は置換されている2,5-ピラジニル環である)は、一般式(XII)の芳香族ハロゲン化物(式中、Zはハロゲン化物を表す)を、鈴木条件下で、一般式(XI)のボロナート(式中、Xはジヒドロキシボリル又はジアルキルオキシボリル基を表し、通常は4,4,5,5-テトラメチル-1,3,3,2-ジオキサボロラン-2-イル基である)とカップリングさせて合成しても良い。鈴木法によるカップリングは、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム又は[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)等の触媒、及び炭酸カリウム等の無機塩基存在下で、ジオキサン及び水の混合溶媒中で加熱することにより行う。
【0147】
スキーム8
【化34】
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一般的にスキーム8に示されるように、式(I)の化合物(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=NかつY=CH、R4=H、C1-6アルキル又はCH2CH2OMeであり、R5=Hである)は、一般式(VII)の中間体から出発して4段階又は5段階で調製できる。アルキル化は、中間体(VII)を水酸化ナトリウム等の無機塩基と、ヨウ化エチル等のアルキル化剤の存在下で処理することにより達成でき、一般式(V)の化合物を得ることができる。脱カルボキシル化をTFA等の強酸で開始して、式(X)の中間体を得ることができる。次にこのような中間体を、スキーム1記載の方法に従い鹸化及びアミドカップリングして、式(XXXI)の化合物を得る。最終的な式(I)の化合物は、前記スキーム1のように、式(XXXI)の中間体を一級スルホンアミドとカップリングして到達できる。
【0148】
一般的にスキーム8に示されるように、式(I)の化合物(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=CHかつY=N、R4=H又はCH2CH2OMeであり、R5=H又はMeである)は、一般式(VIII)の中間体から出発して、スキーム8で、X=NかつY=CHの場合のために記載されたものと同様の方法に従って調製できる。R5=Meであるリンカーが必要な場合は、式(X)の中間体のアルキル化は、塩基の存在下でアルキル化剤で処理して(Xa)等の中間体を得ても良い。式(Xa)の化合物は、次にスキーム8記載の3段階手順を経て最終化合物へ転換できる。
【0149】
一般式(XXXI)(式中、R4=R5=Hであり、X=CHかつY=Nである)の化合物も又、前述のアミドカップリング条件下で、式(XXXII)の市販酸と式(III)のアニリンとのカップリングにより得ることができる。この種の化合物は、次に前記のスルファミド化条件を利用して、式(I)の化合物へと進めることができる。
【0150】
スキーム9
【化35】
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一般的にスキーム9に示されるように、一般式(I)の化合物(式中、R1、Ar1及びAr2は前記定義のとおりである)は、文献記載の化合物であるエチル2,2-ジフルオロ-2-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)アセテート(XXXIII)から3段階で調製できる。一般式(XXXIII)のチオエーテルは、オキソン(Oxone)(登録商標)等の酸化剤存在下、室温でMeOH等のプロトン性極性溶媒中で、スルホン(XXXIV)へ変換できる。スルホン基を一級スルホンアミド(VI)で置換した後にエステル加水分解して一般式(XXXV)の酸を得るが、この反応はNaH等の強塩基の存在下、DMF等の非プロトン性極性溶媒中のワンポット手順で行うことができる。酸誘導体(XXXV)は次に、塩基の存在下、HATU等のカップリング試薬で活性化して、(III)等のアニリンとカップリングし、最終的な式(I)の化合物を得ることができる。
【0151】
スキーム10
【化36】
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一般的にスキーム10に示されるように、一般式(X)の化合物(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4=OMeである)は、一般式(VIII)の2,4-ジクロロピラジン誘導体から出発して4段階、5段階又は6段階で調製できる。誘導体(VIII)を、対称なマロン酸エステル(式中、R4=OMeである)と、水素化ナトリウム等の強塩基の存在下、DMF等の極性溶媒中で反応させて、式(V)の中間体化合物を形成できる。次に、2段階手順を行って一般的構造(X)の化合物へ到達できる。最初に、NaOH等のアルカリ金属水酸化物を使用した鹸化でビスカルボン酸を得て、それを一度酸化して自発的な脱カルボキシル化を行う。得られたモノカルボン酸は、次にメタノール等のアルコール性溶媒の存在下、塩化チオニル等の活性化剤で処理して一般式(X)のエステルへ変換できる。式(X)の誘導体は、先のスキーム5記載の方法を使用して、最終的な式(I)の化合物へ変換できる。
【0152】
スキーム11
【化37】
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一般的にスキーム11に示されるように、式(XXVIII)の化合物(式中、R1は前記定義のとおりであり、R4=H又はEtである)は、一般式(VIII)の2,4-ジクロロピリミジン誘導体から出発して7段階で調製できる。誘導体(VIII)は、(VI)型スルホンアミドと、炭酸カリウム等の無機塩基の存在下で反応させると、より反応性の高いクロライドが置換されて、式(XXXVI)の中間体化合物を形成できる。式(XXXVI)の化合物は、例えばPMB-Clを使用して保護して、式(XXXVII)の化合物を得ることができる。
【0153】
この化合物は次に、非対称なマロネートと、炭酸セシウム等の塩基の存在下、ジメトキシエタン等の溶媒中で処理して、一般式(XXXVIII)の化合物へ変換できる。
モノアルキル化が求められる場合は、中間体(XXXVIII)を次に、炭酸カリウム等の無機塩基と、EtI等のアルキル化剤の存在下で処理して、一般式(XXVIII)の化合物を得る。この化合物は、次に先のスキーム4記載の方法を使用して最終的な式(I)の化合物へ変換できる。
R4=Hの場合、一般式(XXXVIII)の化合物は、(前述のように)直接的に一般式(I)の化合物とすることができる。
【0154】
(ベンズアミドピリミジン)
スキーム12
【化38】
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一般式(I)の化合物は、スキーム12に示されるように、4段階プロセスで得ることができる。2-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(XXXIX)は、先のスキーム1で報告した、パラジウム触媒によるスルファミン化条件を使用して、対応するスルホンアミド(XXXX)へ変換できる。水素化ホウ素ナトリウムを使用した、塩化ニッケル(II)及び二炭酸ジ-tert-ブチル存在下でのニトリル基の還元は、一般式(XXXXI)の保護されたベンジルアミン誘導体を得ることができる。脱保護は、ジオキサン中でのHClを使用した酸加水分解により行われ、一般式(XXXXII)のベンジルアミン誘導体を得ることができる。次にベンジルアミン誘導体(XXXXII)を一般式(I)のアミドへ変換するために、アミドカップリング条件が採用され、その条件は、カップリング試薬をビアリールカルボン酸(XXXXIII)(市場入手可能であり、又スキーム19で調製される)と共に採用するものである。
【0155】
スキーム13
【化39】
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【0156】
一般式(I)の化合物(式中、R1、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=NかつY=CH、R3はH、R4はC1-6アルキル、R5はH若しくはC1-6アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素と共にC3-6シクロアルキルを形成している)は、スキーム13(及び、所定の段階ではスキーム12)に示されるような、6段階プロセスで得ることができる。最初に、誘導体(IX)をハロゲン化アルキルと反応させて一般式(X)の化合物(式中、R4=アルキルであり、R5=Hである)を得ることができる。あるいは誘導体(IX)を、アルキルビスハロゲン化物と反応させて、一般式(X)の化合物(式中、前記定義のとおり、R4及びR5は結合してC3-6ヘテロシクロアルキル環を形成していてもよい)を得ることができる。カルボン酸(XXXII)は、THF/MeOH等の混合溶媒中で、水酸化リチウム等のアルカリ金属塩基を使用したメチルエステル(X)の加水分解により得ることができる。例えば、ジフェニルホスホリルアジドを使用して、トリエチルアミン及びtert-ブタノールの存在下で、クルチウス転位を行うことができ、(XXXXIV)等のカルバメートを得ることができる。次に、対応するスルホンアミド(XXXXI)へは、先のスキーム1で報告した条件を採用して、パラジウム触媒によるスルファミン化により到達できる。式(XXXXI)のカルバメートは次に、スキーム12に従って最終的な式(I)の化合物へと進めることができる。
【0157】
一般式(I)の化合物(式中、R1、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、X=CHかつY=N、R4はC1-6アルキルであり、R5はHである)は、式(XXXII)の市場入手可能な酸から出発して、スキーム13記載の段階を続ける4段階プロセスで得ることができる。
【0158】
スキーム14
【化40】
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式(I)のピリミジン-4-イル(プロパン-2-イル)ベンズアミド誘導体(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4=アルキル、R5=Hである)は、スキーム14に示されるような2種の異なる経路によって調製しても良い。2種の経路は両方とも、2-ブロモピリミジンの対応するケトン(XXXXVI)への変換で始まり、その変換はTMPMgCl・LiCl等の適切な塩基との処理に続くワインレブ(Weinreb)アミド誘導体への曝露で行われる。2種の経路は、後で一般式(L)の化合物で合流し、その次の2段階プロセスによって最終的な類似体へ到達する。
【0159】
経路A:ケトン誘導体(XXXXVI)をアンモニウムトリフルオロアセテートで処理し、次に水素化ホウ素ナトリウムを使用して還元することにより、ベンジルアミン(L)を得ることができる。
経路B:一般式(XXXXVI)のケトンを、チタンイソプロポキシド等のルイス酸との処理した後に2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド等のスルフィンアミンへ曝露することによってスルフィンアミド(XXXXVII)へ変換し、水素化ホウ素ナトリウムを使用した還元により、スルフィンアミド(XXXXVIII)を得ることができる。式(XXXXVIII)の中間体は次に、HCl等の強酸を使用して脱保護するが、HClはハロゲン交換をも導きやすく、一般式(L)のアミン(式中、X=Clである)が得られる。
【0160】
次にスキーム12で報告したアミドカップリング条件を採用して、ベンジルアミン誘導体(L)を一般式(LI)のアミドへ変換しても良い。パラジウム触媒によるスルファミン化で、スキーム12記載のとおり一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0161】
スキーム15
【化41】
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一般的にスキーム15に示されるように、一般式(XXXXII)の化合物は、一般式(XXXXVI)のケトン誘導体から3段階プロセスで得ることができる。誘導体(XXXXVI)のスルファミド化は、スキーム12記載の条件を使用して行い、式(LII)の化合物を得ることができる。メトキシアミンとのオキシム形成は、それに続くPd/C等の適切な触媒の存在下で、H2ガス雰囲気下、MeOH等のプロトン性極性溶媒中での還元により、一般式(XXXXII)のアミン誘導体を供給できる。この種のアミンは、スキーム12に従い最終化合物へ進めることができる。
【0162】
スキーム16
【化42】
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あるいは、一般式(XXXXII)の化合物は、スキーム16に示されるように、3段階プロセスで得ることができる。N-(2-(2-ブロモピリミジン-4-イル)ブタン-2-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(XXXXVII)は、前述(スキーム14)のとおりに合成できる。次にこのイミンを、MeMgBr等の求核試薬へ曝して、(XXXXVIII)等の中間体を得ることができる。次の対応するスルホンアミド(LIII)は、スキーム1記載のパラジウム触媒によるスルファミン化により到達できる。HClを使用した酸加水分解により脱保護を行って、一般式(XXXXII)のベンジルアミン誘導体を得ることができ、それは次に、スキーム12に従い最終化合物へ変換できる。
【0163】
スキーム17
【化43】
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式(I)のベンズアミド誘導体(式中、R1、R3、Ar1及びAr2は前記定義のとおりであり、R4=R5=アルキルである)は、スキーム17記載のとおり5段階で調製でき、その調製はスキーム1記載のスルファミド化条件を使用して、(LIV)等の市販の芳香族クロライドと一級スルホンアミドとのカップリングにより行う。次に二重グリニャール添加をTHF等の非プロトン性溶媒中で行い、式(LVI)の中間体を形成できる。次にリッター型反応を、2-クロロアセトニトリル等のアルキルニトリルを使用して、H2SO4等の酸の存在下で行うことができる。式(LVII)の中間体を、エタノール等のプロトン性溶媒中、酢酸の存在下でチオ尿素と還流加熱して反応させることにより脱保護し、ベンジルアミン誘導体(XXXXII)を得ることができる。最終的な式(I)の化合物へは、スキーム12で報告したアミドカップリング条件を使用して到達できる。
【0164】
スキーム18
【化44】
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一般的にスキーム18に示されるように、一般式(I)の化合物は、3段階プロセスで中間体(II)を変換して調製できる。最初に、TMSOK等の試薬を使用した(II)の鹸化で中間体カルボン酸誘導体を得て、続いてT3P等の活性化剤及び式(XI)のブロモアニリンとの反応を行うことができる。次に式(LVIII)の中間体を、一般式(XII)のボロネートエステルと鈴木条件下でカップリングして、本発明の一般式(I)の化合物へ転換する。このボロネートは、通常はジヒドロキシボリル又はジアルキルオキシボリル基であり、通常は4,4,5,5-テトラメチル-1,3,3,2-ジオキサボロラン-2-イル基である。鈴木法によるカップリングは、例えば、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)等の触媒及び炭酸カリウム等の無機塩基の存在下、ジオキサン及び水の混合溶媒中で加熱することにより行う。多数の触媒及び条件が、そのようなカップリングのために採用できることは、当業者に理解されるであろう。
【0165】
スキーム19
【化45】
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式(XXXXIII)の中間体(式中、Ar2は非置換又は置換されている2-ピラジン環又は3-ピリジル環である)は、スキーム19に示されるように合成できるが、その合成は、鈴木条件下で、一般式(XII)の芳香族ハロゲン化物(式中、R12及びR13は前記定義のとおりであり、ZはBr又はClを表す)と、一般式(XI)のボロナート(式中、R10及びR11は前記定義のとおりであり、Xは4,4,5,5-テトラメチル-1,3,3,2-ジオキサボロラン-2-イル基等のジヒドロキシボリル又はジアルキルオキシボリル基を表す)とのカップリングによる。鈴木法によるカップリングは、例えば、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)‐CH2Cl2付加物等の触媒及び、炭酸セシウム等の無機塩基の存在下で、ジオキサン及び水の混合溶媒中、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下で加熱することにより行われ、式(LVIX)の化合物を得る。一般式(XXXXIII)のカルボン酸は、溶媒CH2Cl2中でのTFA等の強酸を使用したt-ブチルエステルの脱保護、THF/MeOH等の混合溶媒中でのNaOH等のアルカリ金属水酸化物を使用したメチルエステルの加水分解、又は、濃HCl等の強酸を使用したニトリルの加水分解、のいずれによっても得ることができる。
【0166】
(本発明の中間体)
本発明は又、式(I)の化合物の合成途中の新規な中間体、例えば式(II)〜(LVIX)の化合物、例えば式(II)〜(XXV)の化合物、例えば式(II)〜(XX)の化合物に関する。特に注目される中間体は、下記一般式のものであり、変更可能な基及び関連する好ましい例は上記で式(I)の化合物のために定義されているとおりである:
式(II)の化合物:
【化46】
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(式中、Rは、H、C1-6アルキル(例えば、メチル及びエチル)、又はベンジルである);
式(III)の化合物:
【化47】
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式(XX)の化合物:
【化48】
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式(XXIV)の化合物:
【化49】
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(式中、Pは、パラメトキシベンジル等の窒素保護基である)。
【0167】
同様に注目されるのは、下記化合物であり、変更可能な基及び関連する好ましい例は上記で式(I)の化合物のために定義されているとおりである:
式(II):
【化50】
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(式中、Rは、H、C1-6アルキル(例えば、メチル及びエチル)又はベンジルである);
式(III)の化合物:
【化51】
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式(XX)の化合物:
【化52】
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式(XXIV)の化合物:
【化53】
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式(XXXI)の化合物:
【化54】
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式(XXXXII)の化合物:
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
式(XXXXIII)の化合物:
【化56】
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式(LI)の化合物:
【化57】
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式(LVIII)の化合物:
【化58】
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【0168】
本発明の態様として、実施例に記載された全ての新規な中間体が含まれ:
中間体INTC1〜INTC47;及び
中間体INTD1〜INTD51、
も含まれる。
【0169】
同様に提供されるのは、中間体INTC48〜INTC53である。
同様に提供されるのは、中間体INTC54〜INTC177である。
同様に提供されるのは、中間体INTD52〜INTD86である。
【0170】
本発明の態様として、本明細書に開示されたいずれかの中間体、例えば式(II)〜(LVIX)の化合物のいずれか等、の医薬として許容し得る塩等の塩が含まれる。
【0171】
(治療方法)
本発明の式(I)の化合物は、CTPS1の阻害剤としての用途を有する。
従って、本発明は又、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体を提供し、それらは医薬品として使用するためのものであり、特にCTPS1の阻害剤が有益であるような疾患又は障害、例えば本明細書で下記に挙げられているこれらの疾患及び障害の治療又は予防における医薬品として使用されるためのものである。
【0172】
本発明は、CTPS1の阻害剤が有益な疾患又は障害、例えば本明細書で下記に挙げられている疾患及び障害の治療又は予防方法であって、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体の有効量を、それを必要とする対象へ投与することを含む、前記方法を提供する。
【0173】
本発明は又、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又は誘導体の、CTPS1の阻害剤が有益な疾患又は障害、例えば本明細書で下記に挙げられているこれらの疾患及び障害の治療又は予防のための、医薬品の製造における使用を提供する。
【0174】
更に好適には、CTPS1の阻害剤が有益な前記疾患又は障害は、T細胞及び/又はB細胞増殖を低下させることが有益である疾患又は障害である。
【0175】
本発明は又、対象におけるCTPS1の阻害に使用するための、式(I)の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)並びに/又は誘導体を提供する。
【0176】
本発明は、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体の有効量を、対象へ投与することを含む、対象におけるCTPS1阻害方法を提供する。
【0177】
本発明は又、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又は誘導体の、対象におけるCTPS1阻害のための医薬品の製造における使用を提供する。
【0178】
本発明は又、対象におけるT細胞及び/又はB細胞増殖を低下させるために使用するための、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体を提供する。
【0179】
本発明は、対象におけるT細胞及び/又はB細胞増殖を低下させる方法であり、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体の有効量を対象へ投与することを含む、前記方法を提供する。
【0180】
本発明は又、対象におけるT細胞及び/又はB細胞増殖の低下のための医薬品の製造における、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又は誘導体の使用を提供する。
【0181】
更に好適には、CTPS1の阻害剤が有益な疾患又は障害は、T細胞及び/又はB細胞増殖を低下させることが有益である疾患又は障害である。
【0182】
本明細書で使用される用語「治療」又は「治療する」は、病状若しくはその病候の制御、緩和、軽減、又は調節を含む。
本明細書で使用される用語「予防」又は「防止」は、対象における疾患又は障害の病候の防止、又は、罹患している対象における疾患又は障害の病候再発の防止を意味し、罹患の完全な防止だけに限定されるものではない。
【0183】
好適には、疾患又は障害は、移植された細胞及び組織の拒絶、移植片関連の疾患又は障害、アレルギー、及び自己免疫性疾患から選択される。
【0184】
一の実施態様では、疾患又は障害は、移植された細胞及び組織の拒絶である。対象は、心臓、腎臓、肺、肝臓、膵臓、膵島、脳組織、胃、大腸、小腸、角膜、皮膚、気管、骨、骨髄(若しくは、骨髄から末梢血液細胞又は臍帯血細胞へ動員された造血性細胞を含む、他の起源からの造血性前駆体細胞及び幹細胞)、筋肉、又は膀胱からなる群から選択される移植片の、移植を受けていてもよい。本発明の化合物は、対象における、ドナー組織、細胞、移植片又は臓器の移植拒絶に関連する免疫応答の防止又は抑制に、有用であってもよい。
【0185】
更なる実施態様では、疾患又は障害は、移植片関連の疾患又は障害である。この移植片関連の疾患又は障害は、移植片対宿主病(GVHD)、例えば骨髄移植関連のGVHD、及び、例えば皮膚、筋肉、ニューロン、膵島、臓器、肝臓の実質細胞の移植片等を含む、臓器、組織若しくは細胞移植片(例えば、組織若しくは細胞同種異系移植片又は異種移植片)の移植の拒絶から生じる、又は関連する免疫障害等、並びに宿主対移植片病(HVGD)を含む。本発明の化合物は、レシピエントにおけるそのような移植の急性拒絶を防止若しくは抑制するために有用であり、及び/又はレシピエントにおけるそのような移植の拒絶を防止する(例えば、糖尿病患者である対象レシピエントへの、ドナーからのインスリン産生性膵島細胞の移植拒絶を阻害する)ための長期維持療法においても有用であり得る。このように、本発明の化合物は、宿主対移植片病(HVGD)及び移植片対宿主病(GVHD)両方の防止に有用である。
【0186】
CTPS1阻害剤は、移植の前後及び/又は移植中に、対象へ投与することができる。いくつかの実施態様では、CTPS1阻害剤は、移植の前及び/又は後に、定時的に対象へ投与することができる。
別の実施態様では、疾患又は障害はアレルギーである。
【0187】
追加的な実施態様では、免疫関連の疾患又は障害は、自己免疫性疾患である。本明細書で使用される「自己免疫性疾患」とは、対象自身の組織を対象とする疾患又は障害である。自己免疫性疾患の例は、下記に限られないが、アディソン病、成人発病スティル病、円形脱毛症、アルツハイマー病、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群(ヒューズ症候群)、再生不良性貧血、関節炎、喘息、アテローム性動脈硬化、アテローム性動脈硬化プラーク、アトピー性皮膚炎、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性下垂体炎(リンパ球性下垂体炎)、自己免疫性内耳疾患、自己免疫性リンパ増殖症候群、自己免疫性心筋炎、自己免疫性好中球減少症、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、免疫抑制的治療が必要な自己炎症性疾患、無精子症、ベーチェット病、バーガー病、水疱性類天疱瘡、心筋症、心血管症、難治性セリアック病(I型及びII型)を含むセリアック病、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、慢性特発性多発性神経炎、慢性炎症性脱髄性多発性神経炎(CIPD)、慢性再発性多発性神経炎(ギラン・バレー症候群)、チャーグ・ストラウス症候群(CSS)、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素症(CAD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、CREST症候群、クリオグロブリン症候群、皮膚ループス、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、湿疹、後天性表皮水疱症、本態性混合型クリオグロブリン血症、エバンス症候群、眼球突出症、線維筋痛症、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、血球貪食性リンパ組織球増殖症(HLH)(1型血球貪食性リンパ組織球増殖症を含む)、組織球増殖症/組織球性障害、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、免疫増殖性疾患又は障害、炎症性腸疾患(IBD)、間質性肺疾患、若年性関節炎、若年性特発性関節炎(JIA)、川崎病、ランバートイートン筋無力症症候群、扁平苔癬、限局性強皮症、ループス腎炎、メニエール病、微小血管障害性溶血性貧血、微視的多発性血管炎、ミラーフィッシャー症候群/急性散在性脳脊髄神経根障害、混合性結合組織疾患、多発性硬化症(MS)、筋肉リウマチ、筋痛性脳脊髄炎(ME)、重症筋無力症、眼炎症、落葉状天疱瘡、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群(ウィテカー症候群)、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変/自己免疫性胆管症、原発性糸球体腎炎、原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎、真正赤血球性貧血、レイノー現象、ライター症候群/反応性関節炎、再発性多発性軟骨炎、再狭窄、リウマチ性発熱、リウマチ性疾患、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強皮症/全身性硬化症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、スウィート症候群(熱病性好中球性皮膚病)、全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性強皮症、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎、甲状腺炎、1型糖尿病、2型糖尿病、ぶどう膜炎、血管炎、白斑、ウェゲナー肉芽腫症、及び、X連鎖リンパ増殖性疾患を含む。
【0188】
特に重要なものは、T細胞の活性化及び増殖により主に引き起こされる疾患及び障害であって、下記を含む:
―下記を含む同種異系反応性に関連しない疾患及び障害:
・円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、扁平苔癬、乾癬性関節炎、白斑;
・ぶどう膜炎;
・強直性脊椎炎、ライター症候群/反応性関節炎;
・再生不良性貧血、自己免疫性リンパ増殖症候群/障害、血球貪食性リンパ組織球増殖症;
・1型糖尿病;及び
・難治性セリアック病;
―骨髄細胞、又は造血性前駆体細胞及び/若しくは幹細胞を含む他の起源の同種異系細胞のいずれかの移植後の、移植された組織片及び移植された臓器の急性拒絶;急性の移植片対宿主病(GVHD)。
【0189】
同様に重要なものは、T細胞及びB細胞両方の活性化及び増殖により引き起こされ、B細胞が重要な関与をしている疾患及び障害であって、下記を含む:
―病原性の自己抗体の関与が充分に特徴づけられている疾患及び障害であって、下記を含むもの:
・アレルギー;
・瘢痕性類天疱瘡、水疱性類天疱瘡、後天性表皮水疱症、落葉状天疱瘡、尋常性天疱瘡、疱疹状皮膚炎;
・ANCA関連血管炎及び微視的多発性血管炎、血管炎、ウェゲナー肉芽腫症;チャーグ・ストラウス症候群(CSS)、結節性多発動脈炎、クリオグロブリン症候群及び本態性混合型クリオグロブリン血症;
・全身性エリテマトーデス(SLE)、抗リン脂質症候群(ヒューズ症候群)、皮膚ループス、ループス腎炎、混合性結合組織疾患;
・甲状腺炎、橋本甲状腺炎、グレーブス病、眼球突出症;
・自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、ITP、悪性貧血、真正赤血球性貧血、微小血管障害性溶血性貧血;
・原発性糸球体腎炎、バーガー病、グッドパスチャー症候群、IgA腎症;及び
・慢性特発性多発性神経炎、慢性炎症性脱髄性多発性神経炎(CIPD)、慢性再発性多発性神経炎(ギラン・バレー症候群)、ミラーフィッシャー症候群、スティッフマン症候群、ランバートイートン筋無力症症候群、重症筋無力症。
―それに対するB細胞が関与する特徴づけは、(時には抗CD20モノクローナル抗体又は静脈内イムノグロブリン注入の有効性により表示されるが)より不明瞭であり、病原性抗体の産生に対応しないか、又は限定されている(しかし、非病原性抗体が、時には記述され、しばしば診断バイオマーカーとして存在して使用されることもある)ような疾患及び障害であり、下記を含む:
・アディソン病、自己免疫性卵巣炎及び無精子症、多腺性症候群(ウィテカー症候群)、シュミット症候群;
・自己免疫性心筋炎、心筋症、川崎病;
・関節リウマチ、シェーグレン症候群、混合性結合組織疾患、多発性筋炎及び皮膚筋炎;多発性軟骨炎;
・原発性糸球体腎炎;
・多発性硬化症;
・自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変/自己免疫性胆管症、
・移植された臓器の超急性拒絶;
・移植片又は移植プラントの慢性的拒絶;
・慢性移植片対宿主反応/骨髄細胞又は造血性前駆体細胞の移植後の疾患。
【0190】
追加的に重要なものは、T細胞の活性化/増殖、並びに、生来の免疫細胞及び他の炎症性細胞群(サブ集団)(マクロファージ又は顆粒球等の骨髄性細胞を含む)及び常在細胞(線維芽細胞及び内皮細胞等)の活性化/増殖において機構が共通している疾患及び障害であり、下記を含む:
・COPD、特発性肺線維症、間質性肺疾患、サルコイドーシス;
・成人発病スティル病、若年性特発性関節炎、全身性硬化症、CREST症候群(但し、B細胞及び病原体抗体も又、役割を担ってもよい);スウィート症候群;高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎;
・潰瘍性胆管炎、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患(IBD)、原発性硬化性胆管炎。
【0191】
同様に重要なものは、機構は不充分にしか残っておらず、T細胞の活性化及び増殖を含むことで特徴づけられる疾患及び障害であり、下記を含む:
・アルツハイマー病、心血管症候群、2型糖尿病、再狭窄、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)。
―下記を含む、自己免疫性リンパ増殖性障害:
・自己免疫性リンパ増殖症候群及びX連鎖リンパ増殖性疾患。
【0192】
好適には疾患又は障害は、炎症性皮膚疾患、例えば乾癬又は扁平苔癬等;急性及び/若しくは慢性GVHD、例えばステロイド抵抗性急性GVHD等;急性リンパ増殖症候群;全身性エリテマトーデス、ループス腎炎若しくは皮膚ループス;若しくは移植、から選択される。更に、疾患又は障害は、重症筋無力症、多発性硬化症、及び強皮症/全身性硬化症から選択することもできる。
【0193】
式(I)の化合物は、癌治療において使用できる。
従って、一の実施態様では、癌治療に使用するための、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体が提供される。
【0194】
更に、それを必要とする対象へ、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体を投与することにより、対象における癌を治療する方法が提供される。
【0195】
追加的に提供されるのは、対象における癌治療のための医薬品の製造における、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体の使用である。
【0196】
好適には、癌は血液系癌であり、例えば;急性骨髄性白血病、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、B細胞急性リンパ芽球性白血病、スウィート症候群、T細胞非ホジキンリンパ腫(ナチュラルキラー/T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾性T細胞リンパ腫及び皮膚性T細胞リンパ腫を含む)、T細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞非ホジキンリンパ腫(バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫を含む)、有毛細胞白血病、ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、粘膜関連リンパ組織リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、形質細胞骨髄腫、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性障害(例えば、慢性骨髄性白血病、原発性骨髄線維症、本態性血小板血症、真性多血症等)又は慢性リンパ球性白血病を含む。
【0197】
あるいは、癌は、例えば、膀胱癌、乳癌、黒色腫、神経芽細胞腫、悪性胸膜中皮腫、及び肉腫からなる群から選択されるような非血液系癌である。
【0198】
更に、式(I)の化合物は、対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させるために使用できる。例えば、式(I)の化合物は、新生内膜形成の防止、低下、又は阻害のために使用できる。新生内膜形成を防止する、低下させる、又は阻害するために、その挿入又は埋め込みに先立って、医療用装置を有効量の式(I)の化合物を含む組成物で処理してから、その装置又は移植片を対象体内に挿入又は埋め込むこともできる。この装置は、対象体内へ一時的に挿入される装置でも、永久的に埋め込まれる装置でもよい。いくつかの実施態様では、装置は外科用装置である。医療用装置の例には、次のものに限定されないが、針、カニューレ、カテーテル、シャント、バルーン、並びにステント及び弁等のインプラントが含まれる。
好適には、対象は哺乳動物であり、特に対象はヒトである。
【0199】
(医薬組成物)
療法での使用のために、本発明の化合物は、通常、医薬組成物として投与される。本発明は又、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体、並びに、医薬として許容し得る担体又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0200】
一の実施態様では、本明細書に記載される疾患又は障害の治療又は予防に使用するための、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体、を含む医薬組成物が、提供される。
【0201】
更なる実施態様では、本明細書に記載される疾患又は障害の治療又は予防する方法であって、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象へ投与することを含む、前記方法を提供する。
【0202】
本発明は又、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体を含む医薬組成物の、本明細書記載の疾患又は障害の治療又は予防のための医薬品の製造における使用を提供する。
【0203】
式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体は、任意の好都合な方法、例えば、経口、非経口、口腔内頬側、舌下、経鼻、直腸又は経皮投与で、それらに応じて適合した医薬組成物により投与できる。
【0204】
式(I)の化合物、又はその、医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体は、局所的に、例えば眼、消化管又は皮膚へ投与することができる。従って、一の実施態様では、本発明の化合物を、任意で1以上の局所的に許容し得る希釈剤又は担体と組み合わせて含む医薬組成物が提供される。
【0205】
本発明の医薬組成物は、皮膚へ局所的に送達できる。経皮投与に適切な組成物には、軟膏、ジェル及びパッチが含まれる。そのような医薬組成物は又、好適にはクリーム、ローション、泡状、粉末、ペースト又はチンキ剤の剤形でもよい。
【0206】
医薬組成物は、好適には、ビタミンD3類似体(例えば、カルシポトリオール及びマキサカルシトール)、ステロイド(例えば、フルチカゾンプロピオン酸エステル、ベタメタゾン吉草酸エステル及びクロベタゾールプロピオン酸エステル)、レチノイド(例えば、タザロテン)、コールタール、並びにジスラノール(dithranol)を含むことができる。局所的医薬品は、しばしば互いに組み合わせて(例えば、ビタミンD3及びステロイド)、又は、サリチル酸等の更なる試薬と組み合わせて使用される。
【0207】
本発明の医薬組成物は、眼へ局所的に送達できる。そのような医薬組成物は好適には、点眼液、又は軟膏の剤形にできる。
本発明の医薬組成物は、消化管へ局所的に送達できる。そのような医薬組成物は好適には、経口なら錠剤又はカプセル剤形等で、経直腸なら坐剤の剤形等で送達できる。
好適な遅延放出製剤は、カプセル剤形である。
【0208】
経口投与されても活性な、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体は、例えばシロップ、懸濁液、乳液、錠剤、カプセル又はロゼンジ等の液体又は固体形状で製剤化できる。
【0209】
液体製剤は、一般的に活性成分(式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体等)と、例えば、水、エタノール若しくはグリセリン等の水性溶媒、又はポリエチレングリコール若しくは油等の非水性溶媒の適切な液状媒体との懸濁液又は溶液から構成されてもよい。この製剤は又、懸濁剤、防腐剤、香味剤及び/又は着色剤を含むことができる。
【0210】
錠剤の形の組成物は、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、ラクトース、スクロース及びセルロース等の固体製剤調製用に日常的に使用されている、任意の適切な医薬担体を使用して調製できる。
【0211】
カプセル剤形の組成物は、日常的なカプセル化手順を使用して調製でき、例えば、活性成分(式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体等)を含むペレットを、標準的な担体を使用して調製し、次に硬ゼラチンカプセル内に充填してもよく、あるいは、分散液又は懸濁液を、任意の適切な医薬担体、例えば水性ガム、セルロース、ケイ酸塩又は油を使用して調製し、次にその分散液又は懸濁液を軟ゼラチンカプセル内に充填してもよい。
【0212】
通常の非経口組成物は、活性成分(式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩及び/若しくは溶媒和物(例えば、塩)、並びに/又はそれらの誘導体等)が、無菌の水性担体又は非経口的に許容し得る油、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油又はゴマ油等中に含まれる溶液又は懸濁液から構成される。あるいは、その溶液を凍結乾燥しておき、投与直前に適切な溶媒で再構成することもできる。
【0213】
経鼻投与用組成物は、エアロゾル、ドロップ、ジェル及び粉末として、都合よく製剤化することができる。エアロゾル製剤は、典型的には、医薬として許容し得る水性又は非水性溶媒中の活性成分溶液又は微細懸濁液を含み、通常は、噴霧器で使用するためにカートリッジ又は補充用品の形態であってもよい密閉容器内に、無菌状態で単回又は複数回投与量が提供される。あるいは、密封容器は、単回用量用経鼻吸入器、又は計量弁を備えたエアロゾルディスペンサ等の使い捨てディスペンサでもよい。投与剤形がエアロゾルディスペンサを含む場合、それは、例えば空気等の圧縮ガス、又は、フルオロクロロ炭化水素又はハイドロフルオロカーボン等の有機系噴射剤等でもよい噴射剤を含むだろう。エアロゾル投与剤形は又、ポンプ噴霧器の形態を取ることもできる。
【0214】
口腔内頬側又は舌下投与に適した組成物は、錠剤、ロゼンジ及びドロップを含み、それらでは、活性成分が、糖及びアカシア、トラガカント、又はゼラチン及びグリセリン等の担体と共に製剤化されている。
直腸投与用の組成物は、好都合なようには、ココアバター等の従来の坐剤基剤を含む坐剤の剤形である。
好適には、本組成物は、錠剤、カプセル又はアンプル等の所定単位の用量剤形である。
【0215】
本組成物は、投与方法に応じて、例えば、0.1〜100重量%、例えば10〜60重量%の活性材料を含むこともできる。本組成物は、投与方法に応じて、0〜99重量%、例えば40〜90重量%の担体を含むこともできる。本組成物は、投与方法に応じて、0.05 mg〜2000 mg、例えば1.0 mg〜500 mgの活性材料を含むこともできる。本組成物は、投与方法に応じて、50 mg〜1000 mg、例えば100 mg〜400 mgの担体を含むこともできる。前述の障害の治療又は予防に使用される本化合物の用量は、障害の重症度、患者の体重、及び他の類似する要因に伴い、通常の様式で変化するだろう。しかし、一般的指針として、適切な所定単位の用量は、0.05 mg〜1000 mg、更に好適には1.0 mg〜500 mgであってもよく、そしてそのような単位用量は、1日1回を超えて、例えば1日2又は3回投与することもできる。そのような療法は、数週間又は数か月続けてもよい。
【0216】
本発明は、更なる態様として、式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る塩、溶媒和物及び/若しくはそれらの誘導体を、更に医薬として許容し得る一以上の活性成分と共に含む組み合わせ(例えば、式(I)の化合物、又はその、医薬として許容し得る誘導体を含む組み合わせ)を提供する。
【0217】
本発明は、更に医薬として許容し得る一以上の活性成分と組み合わせて使用するための式(I)の化合物を提供する。
本化合物を他の治療薬と組み合わせて使用する場合、本化合物は、任意の好都合な経路により、別々に、逐次的に、又は同時に投与してもよい。
【0218】
最適の組み合わせは、疾患又は障害に応じて異なる。可能な組み合わせは:5-アミノサリチル酸、又はそのプロドラッグ(スルファサラジン、オルサラジン又はビサラジド(bisalazide)等);コルチコステロイド(例えば、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、又はブデソニド);免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、メトトレキサート、アザチオプリンミコフェノール酸モフェチル、レフルノミド、シクロホスファミド、6-メルカプトプリン又は抗リンパ球(又は胸腺細胞)グロブリン);抗TNFα抗体(例えば、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル又はゴリムマブ);抗IL12/IL23抗体(例えば、ウステキヌマブ);抗IL6又は抗IL6R抗体、抗IL17抗体又は低分子IL12/IL23阻害剤(例えば、アピリモド(apilimod));抗α4β7抗体(例えば、ベドリズマブ);MAdCAM-1遮断薬(例えば、PF-00547659);細胞接着分子α4-インテグリンに対する抗体(例えば、ナタリズマブ);IL2受容体αサブユニットに対する抗体(例えば、ダクリズマブ又はバシリキシマブ);JAK1及びJAK3阻害剤を含むJAK阻害剤(例えば、トファシチニブ、バリシチニブ、R348);Syk阻害剤及びそのプロドラッグ(例えば、フォスタマチニブ(fostamatinib)及びR-406);ホスホジエステラーゼ4阻害剤(例えば、テトミラスト(tetomilast));HMPL-004;プロバイオティクス;デルサラジン(Dersalazine);セマピモド(semapimod)/CPSI-2364;並びに、プロテインキナーゼC阻害剤(例えば、AEB-071)、から構成されるリストから選択される1以上の活性剤との組合せを含む。
【0219】
癌のために、更に医薬として許容し得る活性成分は、有糸分裂阻害剤、例えばビンブラスチン、パクリタキセル及びドセタキセル;アルキル化剤、例えばシスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン及びシクロホスファミド;代謝拮抗剤、例えば5-フルオロウラシル、シトシンアラビノシド及びヒドロキシウレア;インターカレーション型薬剤、例えばアドリアマイシン及びブレオマイシン;トポイソメラーゼ阻害剤、例えばエトポシド、トポテカン及びイリノテカン;チミジル酸合成酵素阻害剤、例えばラルチトレキセド;PI3キナーゼ阻害剤、例えばイデラリシブ;mTor阻害剤、例えばエベロリムス及びテムシロリムス;プロテアソーム阻害剤、例えばボルテゾミブ;ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、例えばパノビノスタット又はボリノスタット;並びに、ヘッジホッグ経路遮断薬、例えばビスモデギブ、から選択できる。
【0220】
更に医薬として許容し得る活性成分は、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、アキシチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ及びスニチニブ等から選択できる。
【0221】
抗癌抗体は、併用療法に含まれても良く、オララツマブ(olaratumab)、ダラツムマブ、ネシツムマブ、ジヌツキシマブ、トラスツズマブエムタンシン、ペルツズマブ、オビヌツズマブ、ブレンツキシマブ(brentuximab)、オファツムマブ、パニツムマブ、カツマキソマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン及びリツキシマブからなる群から選択することができる。
本発明の化合物又は医薬組成物は又、放射線療法と組み合わせて使用できる。
【0222】
上記で言及した組み合わせのいくつかは、医薬製剤の形態で使用するために好都合に提示でき、従って、前記定義の組み合わせを、医薬として許容し得る担体又は賦形剤とともに含む医薬製剤は、更なる本発明の態様を含む。そのような組み合わせの個々の成分は、別々の又は組み合わせた医薬製剤として、逐次的に又は同時のいずれかで投与できる。組み合わせの個々の成分は又、同一又は異なる経路を通して別々に投与できる。
【0223】
式(I)の化合物、又は、その医薬として許容し得る誘導体を、同じ病状に対して活性な第二の治療薬と組み合わせて使用する場合、それぞれの化合物の用量は、化合物が単独で使用される場合とは異なってもよい。適切な容量は、当業者に容易に認識できるだろう。
【0224】
(医療用装置)
一の実施態様では、本発明の化合物又はその化合物を含む医薬組成物は、本化合物又は組成物をその部位へ直接適用して、本明細書で開示された病状を防止又は治療するために、医療用装置へ組み込み可能とするように製剤化できる。
【0225】
一の実施態様では、本発明の化合物又はその医薬組成物は、医療用装置上のコーティング内に含めて製剤化することができる。様々なコーティング、例えば、本化合物を処方期間中放出可能なポリマーコーティング等が使用できる。本化合物又はその医薬組成物は、医療用装置内に直接埋め込むことができる。いくつかの実施態様では、本化合物は、送達ビヒクル内の装置、例えばその放出及び送達を容易にする微粒子又はリポソーム等の上又は内部にコーティングされる。いくつかの実施態様では、本化合物又は医薬組成物は、コーティング内で混和性である。
【0226】
いくつかの実施態様では、本医療用装置は、ステント等の脈管インプラントである。ステントは、脈管狭窄を防止又は排除するために医学分野で使用される。本インプラントは、狭窄した脈管内へ挿入してもよく、その挿入により狭窄していた脈管は拡張される。脈管移植後に隣接細胞が過剰成長すると、特にインプラント端部での脈管狭窄をもたらし、そのためにインプラントの有効性が低下する。例えば動脈硬化性狭窄を排除するために、血管インプラントをヒト動脈に挿入する場合、1年以内に血管インプラント端部で内膜肥厚化が発生し、再度新たな狭窄(「再狭窄」)が生じることがある。
【0227】
従って、いくつかの実施態様では、ステントは本発明の化合物又はその医薬組成物、及び、任意で標的シグナル、送達ビヒクル、又はそれらの組み合わせを含む組成物が、コーティング又は担持される。多数のステントが市場で入手可能であるか、当分野で公知である。
【0228】
いくつかの実施態様では、ステントは、薬剤溶出ステントである。壁組織へ人工の放射状支持体を提供しながら、それと同時に治療部位へ治療物質を送達する様々な薬剤溶出ステントが、当分野で公知である。ステントを含む腔内装置は、時にはその外表面上を、例えば薬剤放出剤、成長因子その他の物質でコーティングしてもよい。ステントは又、側壁を貫通する穴又はポートを有する中空管状構造を有するように開発してもよく、中央内腔からの薬剤溶出が可能となる。しかし、このステントの中空性によって中央管腔内にステントの側壁のポート又は穴を介して送達される薬剤溶液が担持可能となっても、この中空管状構造は、脈管内に適切な足場を提供するために適した機械的強度を持たない場合もある。
【0229】
いくつかの実施態様では、装置は又、本発明の化合物又はその医薬組成物、並びに1以上の追加的な治療薬でコーティング又は含侵され、その追加的な治療薬としては、次のものに限定されないが、抗血小板剤、抗凝血剤、抗炎症剤、抗菌剤、代謝拮抗剤、追加的な抗新生内膜剤、追加的な抗増殖剤、免疫調節剤、抗増殖剤、遊走及び細胞外マトリックス生成に作用する薬剤、血小板付着又は血栓形成に作用する薬剤、及び脈管治癒及び再内皮化を促進する薬剤、例えばSousaらの文献(2003)及びSaluらの文献(2004)中に記載されたもの、その他等が含まれる。
【0230】
アンチトロンビン剤の例には、次のものに限定されないが、ヘパリン(低分子ヘパリンを含む)、R-ヒルジン、ヒルログ(Hirulog)、アルガトロバン、エフェガトラン(Efegatran)、ダニ抗凝血性ペプチド、及びPpackが含まれる。
抗増殖剤の例には、次のものに限定されないが、パクリタキセル(タキソール)、QP-2ビンクリスチン、メトトレキサート(Methotrexat)、アンギオペプチン(Angiopeptin)、マイトマイシン、BCP678、アンチセンスc-myc、ABT 578、アクチノマイシンD、レステンASE(RestenASE)、1-クロロ-デオキシアデノシン(adenosin)、PCNAリボザイム(Ribozym)、及びセレコキシブが含まれる。
【0231】
抗再狭窄剤の例には、次のものに限定されないが、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス、バイオレスト(Biorest)、ミゾリビン(Mizoribin)、シクロスポリン、インターフェロン-γlb、レフルノミド、トラニラスト、コルチコステロイド(Corticosteroide)、ミコフェノール酸及びビホスホネート(Biphosphonate)等の免疫調節剤が含まれる。
抗遊走剤及び細胞外マトリックス制御剤の例には、次のものに限定されないが、ハロフジノン、プロピルヒドロキシラーゼ阻害剤、C-プロテイナーゼ阻害剤、MMP阻害剤、バチマスタット、プロブコールが含まれる。
【0232】
抗血小板剤の例には、ヘパリンが含まれるが、これに限定されるものではない。
創傷治癒剤及び内皮化促進剤の例には、脈管上皮成長因子(「VEGF」)、17-エストラジオール、Tkase阻害剤、BCP671、スタチン、一酸化窒素(「NO」)ドナー、及び内皮前駆細胞(「EPC」)抗体が含まれる。
【0233】
冠動脈用の他に、本薬剤及び活性剤を、他の症状のためにステント又はステントコーティングへ組み込むことができる。例えば泌尿器系用途では、抗生剤を感染防止のためにステント又はステントコーティングへ組み込むことができる。胃腸病及び泌尿器系の用途では、活性剤を癌腫の局所治療のためにステント又はステントコーティングへ組み込むことができる。ステント内又はその上に、造影剤、放射線不透過性マーカー、又は他の添加物を組み込んで、ステントをインビボで画像化させることもまた、追跡、位置決め、及び他の用途のために有利だろう。そのような添加物は、ステント又はステントコーティングを製造するために使用される吸収性組成物へ添加するか、又は、ステントの一部又は全体の表面に吸収させ、溶融付着させ、若しくは噴霧することもできる。この目的に好ましい添加物は、銀、ヨウ素及びヨウ素標識化化合物、硫酸バリウム、酸化ガドリニウム、ビスマス誘導体、二酸化ジルコニウム、カドミウム、タングステン、金タンタル、ビスマス、白金、イリジウム、及びロジウムを含む。これら添加剤は、マイクロ又はナノサイズ粒子又はナノ粒子でもよいが、これらに限定されるものではない。放射線不透過性は、蛍光X線透視法又はX線分析によって決定できる。
【0234】
本発明の化合物及び1以上の追加的な試薬又はその医薬組成物は、製造前に、吸収性材料内に本化合物及び1以上の追加的な試薬若しくはその医薬組成物を担持させるか、並びに/又はステント表面を試薬でコーティングするかのいずれかにより、ステント中に組み込むことができる。試薬の放出速度は、下記因子を変化させる多くの方法により制御でき、変化させる因子には:本化合物及び1以上の追加的な試薬若しくは医薬組成物に対する吸収性材料の割合、吸収性材料の分子量、本化合物及び1以上の追加的な試薬若しくは医薬組成物の組成、吸収性ポリマーの組成、コーティング厚さ、コーティング層の数及びそれらの相対的厚さ、並びに/又は、本化合物及び1以上の追加的な試薬若しくは医薬組成物の濃度、が含まれる。吸収性ポリマーを含むポリマー及び他の材料のトップコートも又、活性剤コーティングへ適用して、放出速度を制御することができる。例えば、P4HBは、活性剤を含むP4HBでコーティングされた金属製ステント上のトップコートとして適用して、活性剤の放出を遅くできる。
本発明は、更に次の非限定的実施例によって例示される。
【実施例】
【0235】
(実施例)
本明細書で使用される略語は下記に定義される。定義されていないいずれの略語も、一般的に受け入れられているそれらの意味を伝えることを意図している。
【0236】
(略語)
【表1】
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【0237】
(一般手順)
全ての出発材料及び溶媒は、市販品由来であるか、文献に従い調製されたかのいずれかにより得られた。特記しない限り、全ての反応物は攪拌した。有機溶液は、通常通り無水硫酸マグネシウムで脱水した。水素化は、Thales H-cubeフロー式反応装置により、表記された条件下で行った。
【0238】
カラムクロマトグラフィーは、充填済みシリカ(230〜400メッシュ、40〜63um)カートリッジを提示された量で使用して行った。SCXはSupelco社から購入し、使用前に1M塩酸で処理した。特記しない限り、精製するための反応混合物は、最初にMeOHで希釈し、数滴のAcOHで酸性にした。この溶液をそのままSCXにかけ、MeOHで洗浄した。次に0.7MのNH3のMeOH溶液で洗って目的材料を溶出させた。
【0239】
(分取逆相高速液体クロマトグラフィー)
(分取HPLC)
(酸性分取)
Waters X-Select CSHカラムC18、5um(19×50 mm)、流速28 mL/分、0.1%v/vギ酸含有H2O-MeCNグラジエント、6.5分で溶出し、254nmでUV検出を使用した。
(塩基性分取)
Waters X-Bridge PrepカラムC18、5um(19×50 mm)、流速28 mL/分、10 mMのNH4HCO3-MeCNグラジエント、6.5分で溶出し、254nmでUV検出を使用した。
【0240】
(分析法)
(LCMS分析法用の逆相HPLC条件)
(HPLC酸性:酸性LCMS 4分(5〜95%))
分析用LCMSを、Waters X-Select CSH C18、2.5um、4.6×30 mmカラムを使用し、0.1%ギ酸のMeCN溶液を0.1%ギ酸水溶液でグラジエント溶出して実行した。0.1%ギ酸のMeCN溶液の5〜95%グラジエントは0.00〜3.00分は2.5 mL/分で行い、3.01〜3.5分は4.5 mL/分でフラッシュした。5%MeCNへのカラム平衡化を、3.60〜4.00分に2.5 mL/分で行った。UVスペクトルの溶出ピークを、Agilent 1260 Infinity VWDを使用して254nmで測定した。マススペクトルを、Agilent 6120 MSDを使用して、ポジティブ/ネガティブ切り替えを行いながら測定した。
【0241】
(HPLC塩基性:塩基性LCMS 4分(5〜95%))
分析用LCMSを、Waters X-Select BEH C18、2.5um、4.6×30 mmカラムを使用し、MeCNを10mM炭酸水素アンモニウム水溶液でグラジエント溶出して実行した。MeCNの5〜95%グラジエントは0.00〜3.00分は2.5 mL/分で行い、3.01〜3.5分は4.5 mL/分でフラッシュした。5%MeCNへのカラム平衡化を、3.60〜4.00分に2.5 mL/分で行った。UVスペクトルの溶出ピークを、Agilent 1260 Infinity VWDを使用して254nmで測定した。マススペクトルを、Agilent 6120 MSDを使用して、ポジティブ/ネガティブ切り替えを行いながら測定した。
【0242】
(UPLC分析法用の逆相HPLC条件)
(UPLC酸性:酸性UPLC 3分)
分析用UPLC/MSを、Waters Acquity CSH C18、1.7um、2.1×30 mmカラムを使用し、0.1%ギ酸のMeCN溶液を0.1%ギ酸水溶液でグラジエント溶出して実行した。グラジエントは出発点の5%MeCNを0.0〜0.11分保持する構成とした。5〜95%グラジエントは0.11〜2.15分で行い、2.15〜2.56分でフラッシュした。5%MeCNへのカラム平衡化を、2.56〜2.83分で行った。UVスペクトルの溶出ピークを、Acquity PDAを使用して測定し、マススペクトルを、Acquity QDa検出器を使用して、ESI pos/neg切り替えを行いながら記録した。
【0243】
(UPLC2酸性:酸性UPLC 1分)
分析用UPLC/MSを、Waters Acquity CSH C18、1.7um、2.1×30 mmカラムを使用し、0.1%ギ酸のMeCN溶液を0.1%ギ酸水溶液でグラジエントして実行した。グラジエントは、出発点の5%MeCNを0.0〜0.08分保持する構成とした。5〜95%グラジエントは0.08〜0.70分で行い、0.7〜0.8分でフラッシュした。5%MeCNへのカラム平衡化を、0.8〜0.9分で行った。UVスペクトルの溶出ピークを、Acquity PDAを使用して測定し、マススペクトルを、Acquity QDa検出器を使用して、ESI pos/neg切り替えを行いながら記録した。
【0244】
(UPLC塩基性:塩基性UPLC 3分)
分析用UPLC/MSを、Waters Acquity BEH C18、1.7um、2.1×30 mmカラムを使用し、MeCNを10 mM炭酸水素アンモニウム水溶液でグラジエント溶出して実行した。グラジエントは、出発点の5%MeCNを0.0〜0.11分保持する構成とした。5〜95%グラジエントは0.11〜2.15分で行い、2.15〜2.56分でフラッシュした。5%MeCNへのカラム平衡化を、2.56〜2.83分で行った。UVスペクトルの溶出ピークを、Acquity PDAを使用して測定し、マススペクトルを、Acquity QDa検出器を使用して、ESI pos/neg切り替えを行いながら記録した。
【0245】
(UPLC2塩基性:塩基性UPLC 1分)
分析用UPLC/MSを、Waters Acquity BEH C18、1.7um、2.1×30 mmカラムを使用し、MeCNを10 mM炭酸水素アンモニウム水溶液でグラジエント溶出して実行した。グラジエントは、出発点の5%MeCNを0.0〜0.08分保持する構成とした。5〜95%グラジエントは0.08〜0.70分で行い、0.7〜0.8分でフラッシュした。5%MeCNへのカラム平衡化を、0.8〜0.9分で行った。UVスペクトルの溶出ピークを、Acquity PDAを使用して測定し、マススペクトルを、Acquity QDa検出器を使用して、ESI pos/neg切り替えを行いながら記録した。
カラム温度は、全実施で40℃であった。注入容量は3uL、流速は0.77 mL/分である。PDAスキャンは全実施で、210〜400nmである。
【0246】
(キラル分析法用の順相HPLC条件)
キラルIC3法:キラルHPLC(Diacel Chiralpak IC、5um、4.6×250 mm、1.0 mL/分、25〜70%EtOH(0.2%TFA)にイソヘキサン(0.2%TFA)溶液を使用。
キラルIC4法:キラルHPLC(Diacel Chiralpak IC、5um、4.6×250 mm、1.0 mL/分、40%EtOH(0.2%TFA)に4:1ヘプタン/クロロホルム(0.2%TFA)混合溶液を使用。
キラルIC5法:キラルHPLC(Diacel Chiralpak IC、5um、4.6×250 mm、1.0 mL/分、20%EtOH(0.2%TFA)にイソヘキサン(0.2%TFA)溶液を使用。
【0247】
(キラル分析法用の逆相HPLC条件)
キラルIC6法:キラルHPLC(Diacel Chiralpak IC、5um、4.6×250 mm、1.0 mL/分、50%MeCN(0.1%ギ酸)に(0.1%ギ酸)水溶液を使用。
キラルIC7法:キラルHPLC(Diacel Chiralpak IC、5um、4.6×250 mm、1.0 mL/分、5〜95%MeCN(0.1%ギ酸)に(0.1%ギ酸)水溶液を使用。
【0248】
(1H NMR分光法)
1H NMRスペクトルを、Bruker Avance III分光計で400 MHzを、又はBruker Avance IIIHD分光計で500 MHzを、残留非重水素化溶媒を参照として使用して求め、特記しない限り、DMSO-d6で実施した。
【0249】
(中間体の調製)
公知の合成中間体は、市販品由来であるか、出版された文献手順を使用して入手した。追加的な中間体は、本明細書に記載された代表的合成プロセスにより調製した。
方法1〜10(本明細書で後に言及する)又はA〜Nのいずれも、式(I)の化合物の合成に使用できる。例えば、X=N、Y=CR2かつZ=CR3である化合物の使用を示すスキームはまた、X、Y及びZは特許請求の範囲で定義されたとおりである化合物の合成に使用できる。
【0250】
(ジエステル中間体の調製)
1-(tert-ブチル)3-メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)マロネートINTC1
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
NaH(60wt%鉱油中、5.10g、128 mmol)を氷冷、攪拌中のtert-ブチルメチルマロネート(20.5 mL、121 mmol)のTHF(160 mL)溶液へ少量ずつ添加した。反応物を、0℃で20分間、次に室温で60分間、水素の発生が終了するまで攪拌した。次に2,4-ジクロロピリミジン(10g、67.1 mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で3時間攪拌した。反応物を放冷し、NH4Cl(飽和水溶液、500 mL)及びEtOAc(500 mL)間で分割し、2相を分離して、有機相を相分離装置に通した。疎生成物を、シリカゲル(220gカラム、0〜30%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)マロネート(13.1g、44.3 mmol、66%収率)を透明な淡黄色油として得た。Rt 2.09分(HPLC酸性);m/z 230(M+H-tBu)+(ES+)及び287(M+H)+(ES+);
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
1-(tert-ブチル)3-メチル2-(2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)マロネートINTC2
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
NaH(60wt%鉱油中、0.575g、14.4 mmol)を、攪拌中のtert-ブチルメチルマロネート(2.23 mL、13.2 mmol)のDMF(20 mL)溶液へ少量ずつ添加した。反応物を、室温でN2雰囲気下10分間、水素の発生が終了するまで攪拌した。反応物を0℃まで放冷し、2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン(2.0g、12.0 mmol)を添加した。得られた混合物を、ゆっくりと室温で18時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)マロネート(1.96g、5.47 mmol、46%収率)を無色透明油として得た。Rt 1.42分(HPLC酸性);m/z 305(M+H)+(ES+);
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
1-(tert-ブチル)3-メチル2-(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イル)マロネートINTC3
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
NaH(60wt%鉱油分散液、0.466g、11.7 mmol)を、氷冷、攪拌中のtert-ブチルメチルマロネート(1.97 mL、11.7 mmol)のTHF(10 mL)溶液へ少量ずつ添加した。反応物を、室温で10分間攪拌した。次に、2,4-ジクロロ-5-メチルピリミジン(1.0g、6.13 mmol)を添加し、得られた混合物を、70℃で2時間攪拌した。反応物を放冷し、NH4Cl飽和水溶液(10 mL)及びEtOAc(10 mL)間で分割し、2相を分離して、有機相を相分離装置に通した。疎生成物を、シリカゲル(12gカラム、0〜30%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イル)マロネート(1.40g、4.41 mmol、72%収率)を無色油として得た。Rt 1.39分(HPLC酸性);m/z 201(M-Boc+H)+(ES+);
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-イル)マロネートINTC54
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
INTC1と同様に、市販の2,4-ジクロロ-6-メチルピリミジン及びtert-ブチルメチルマロネートを使用して調製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-イル)マロネート(61%収率)を透明油として得た。Rt 1.39 (UPLC塩基性);m/z 301(35Cl M+H)+(ES+);
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)マロネートINTC55
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
INTC1と同様に、市販の2,4-ジクロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン及びtert-ブチルメチルマロネートを使用して調製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)マロネート(67%収率)を透明油として得た。Rt 1.34 (UPLC塩基性);m/z は観察されなかった。
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
ジメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-メトキシマロネートINTC56
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
INTC1と同様に、2,4-ジクロロピリミジン及びジメチル2-メトキシマロネートを使用して調製し、ジメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-メトキシマロネート(79%収率)を無色透明油として得た。Rt 1.55 (HPLC酸性);m/z 275(35Cl M+H)+(ES+);1H NMRは記録せず。材料は、更なる特性決定無しに、直接次の段階で使用した。
【0256】
ジメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-イソプロピルマロネートINTC57
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
INTC1と同様に、2,4-ジクロロピリミジン及びジメチル2-イソプロピルマロネートを使用して調製し、ジメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-イソプロピルマロネート(98%収率)を赤色ガム状物質として得た。Rt 0.64 (UPLC、酸性2);m/z 286(35Cl M+H)+(ES+);1H NMRは記録せず。材料は、更なる特性決定無しに、直接次の段階で使用した。
【0257】
(クロロピリミジン類の脱カルボキシル化)
メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテートINTC4
【化71】
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TFA(55.3 mL、717 mmol)を、氷冷、攪拌中の1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)マロネートINTC1(12.1g、42.2 mmol)のDCM(50 mL)溶液へ滴下した。反応物を、25℃で1時間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。残留物をEtOAc(200 mL)に溶解させ、NaHCO3(200 mL)で塩基性にしてから有機相を単離して相分離装置に通し、溶媒を真空(減圧)で除去した。疎生成物を、シリカゲル(220gカートリッジ、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテート(7.12g、37.8 mmol、90%収率)を淡黄色油として得た。Rt 1.16分(HPLC酸性);m/z 187(M+H)+(ES+);
【化72】
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【0258】
(方法A:クロロピリミジン等のクロロヘテロ環類の脱カルボキシル化)
【化73】
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TFA(10当量)を、氷冷、攪拌中のマロネート誘導体(1当量)のDCM(15容積)溶液へ滴下した。反応容器を、室温で18時間攪拌し、次に濃縮した。疎生成物を、順相クロマトグラフィーで精製した。
【0259】
(表1:下記中間体は、方法Aに従い調製した。)
【表2】
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【0260】
(アルキル化)
メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートINTC7
【化74】
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MeI(0.24 mL、3.89 mmol)を、攪拌中のメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテートINTC4(0.29g、1.55 mmol)及びK2CO3(0.644g、4.66 mmol)のアセトン(5 mL)懸濁液へ添加した。反応容器を密封し、60℃で18時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、水(40 mL)を添加してからDCM(2×40 mL)で抽出した。有機相を乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(24gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエート(0.25g、1.11 mmol、71%収率)を、透明な淡黄色液体として得た。Rt 1.70分(HPLC酸性);m/z 215(M+H)+(ES+);
【化75】
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【0261】
メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)プロパノエートINTC8
【化76】
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MeI(14.1 mL、225 mmol)を、攪拌中のメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテートINTC4(10.37g、45.0 mmol)及びK2CO3(31.1g、225 mmol)のアセトン(150 mL)懸濁液へ添加した。反応混合物を60℃で40時間N2雰囲気下で攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、得られた混合物をEtOAcで希釈して濾過した。無機相をEtOAcで洗浄し、濾液を真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(220gカラム、0〜30%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)プロパノエート(1.27g、5.00 mmol、11%収率)を、副産物として得た。Rt 0.89分(UPLC酸性);m/z 201(M+H)+(ES+).1H-NMRデータは記録せず。
【0262】
(方法B:アルキル化)
【化77】
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塩基(2.5〜5当量)を、氷冷、攪拌中の、メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテート(1当量)と、DMF又はアセトン(10容積)等の適切な非プロトン性極性溶媒との混合物へ添加した。20分後、ハロゲン化アルキル(1〜5当量)を添加した。反応容器を0℃で30分間、次に室温で2時間攪拌した。反応物をNH4Cl(水溶液)又は1MのHCl(水溶液)でクエンチし、20分間攪拌し、次にEtOAcで抽出した。有機相を乾燥し(相分離装置)、濃縮した。疎生成物を、順相クロマトグラフィーで精製した。
【0263】
(表2:下記中間体は、方法Bに従い調製した。)
【表3】
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【0264】
(2,6-ジクロロピリミジン類のSNAr)
メチル2-(2-クロロ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートINTC65
【化78】
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N2雰囲気下、0℃で攪拌中のメチル2-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートINTC64(0.77g、2.78 mmol)のMeOH(10 mL)溶液へ、5.4Mのナトリウムメトキシド(MeOH)(0.6 mL、3.24 mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間、次に室温で更に30分間攪拌した。次に反応物を真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-クロロ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエート(0.54g、1.72 mmol、62%収率)を、白色固体として得た。Rt 1.35分(UPLC酸性);m/z 245(35Cl M+H)+(ES+);
【化79】
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【0265】
(アルキル化を経由したヘテロ環形成)
メチル4-(2-クロロピリミジン-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレートINTC52
【化80】
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0℃のメチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテートINTC4(2.0g、10.7 mmol)のDMF(10 mL、10.7 mmol)溶液へ、NaOH(0.986g、24.6 mmol)を添加した。反応混合物を0℃で20分間攪拌し、次に1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタン(1.8 mL、12.9 mmol)を添加した。反応物を、室温で23時間攪拌した。反応混合物を1MのHCl(水溶液、53.6 mL、53.6 mmol)で酸性にしてからDCM(70 mL)で抽出した。相分離装置カートリッジを使用して、2相を分離し、水相を更にDCM(2×50 mL)で抽出した。一緒にした有機相を真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(80gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル4-(2-クロロピリミジン-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(1.83g、5.57 mmol、52%収率)を、黄色油として得た。Rt 1.56分(HPLC酸性);m/z 257(35Cl M+H)+(ES+);
【化81】
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【0266】
(エノラートSNArを経由したヘテロ環形成)
1-tert-ブチル4-メチル4-(2-クロロピリミジン-4-イル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシレートINTC66
【化82】
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LiHMDS(1.61 mL、1.61 mmol)を氷冷、攪拌中の1-tert-ブチル4-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(340 mg、1.40 mmol)及び2,4-ジクロロピリミジン(200 mg、1.34 mmol)のTHF(10 mL)溶液へ一度に添加した。反応混合物を室温まで温め、2時間攪拌した。反応物をNaH2PO4(水溶液、1M、3 mL)の添加によりクエンチした。生成物をDCM(2×10 mL)で抽出した。一緒にした有機性抽出液を、疎水相分離装置で乾燥させて真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(24gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-tert-ブチル4-メチル4-(2-クロロピリミジン-4-イル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(315 mg、0.66 mmol、49%収率)を、無色油として得た。Rt 2.29分(HPLC酸性);m/z 255(35Cl M-Boc+H)+(ES+);
【化83】
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【0267】
1-tert-ブチル3-メチル3-(2-クロロピリミジン-4-イル)アゼチジン-1,3-ジカルボキシレートINTC67
【化84】
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INTC66と同様に、1-tert-ブチル3-メチルアゼチジン-1,3-ジカルボキシレート及び2,4-ジクロロピリミジンをトルエン中で使用して調製し、1-tert-ブチル3-メチル3-(2-クロロピリミジン-4-イル)アゼチジン-1,3-ジカルボキシレート(7%収率)を淡黄色油として得た。Rt 2.12分(HPLC塩基性);m/z 272(35Cl M-tBu+H)+(ES+);
【化85】
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【0268】
(クロロピリミジン類の加水分解)
2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシブタン酸リチウムINTC68
【化86】
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メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシブタノエートINTC60(479 mg、1.96 mmol)のTHF(5 mL)及びMeOH(2.5 mL)溶液へ、LiOH(56 mg、2.35 mmol)の水(3 mL)溶液を添加した。反応混合物を、室温で72時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシブタン酸リチウム(441 mg、1.49 mmol、76%収率)を、無色固体として得た。Rt 1.34分(HPLC酸性);m/z 231(遊離酸として35Cl M+H)+(ES+);
【化87】
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【0269】
(カップリング(スルホンアミド化))
1-(tert-ブチル)3-メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネートINTC17
【化88】
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20 mL容器へ、シクロプロパンスルホンアミド(0.254g、2.09 mmol)、Cs2CO3(1.14g、3.49 mmol)、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)マロネートINTC1(0.50g、1.74 mmol)及びジオキサン(2 mL)を投入した。この混合物を、脱気した(N2、5分)。別の20 mL容器内で、[Pd(アリル)Cl]2(16 mg、0.044 mmol)、tBuXPhos(74 mg、0.174 mmol)及びジオキサン(1 mL)をN2雰囲気下で5分間攪拌し、次に最初の容器に添加した。得られた反応混合物を、N2雰囲気下で60℃、2.5時間加熱した。混合物を室温まで放冷し、H2O(2 mL)で希釈し、次に1MのHCl(水溶液、5 mL)で注意深くpH4まで酸性にした。残留物をEtOAc(2×20 mL)で抽出し、有機相を相分離装置に通して濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。黄色残留物をTBME(10 mL)でトリチュレート(貧溶媒添加微細晶析)して濾過し、TBME(10 mL)で洗浄し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネート(0.394g、1.05 mmol、60%収率)を白色固体として得た。Rt 1.87分(HPLC酸性);m/z 372(M+H)+(ES+);
【化89】
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互変異性体の8:2混合物。
【0270】
(方法C:芳香族ハロゲン化物からのスルホンアミド類の形成)
【化90】
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2-クロロピリミジン中間体(1当量)、スルホンアミド(1.2当量)及び塩基(2当量)をジオキサン(40容積)中に溶解した。その混合物を脱気し(N2、5分)、次に触媒(5 mol%)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で90℃、2時間加熱した。その混合物を濾過し、EtOAc又はDCMで洗浄し、得られた濾液を濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィー又は、適切な溶媒を使用したトリチュレーション(貧溶媒添加微細晶析)により精製した。
【0271】
(表3:下記中間体は、方法Cに従い調製した。)
【表4】
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【0272】
(脱カルボキシル化)
メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテートINTC33
【化91】
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TFA(1 mL、13.0 mmol)を、氷冷、攪拌中の1-tert-ブチル3-メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネートINTC17(0.27g、0.73 mmol)のDCM(2 mL)溶液へ滴下した。反応容器を、室温で2時間攪拌し、真空(減圧)で濃縮し、メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート(0.29g、0.68 mmol、93%収率)を黄色固体として得た。Rt 0.79分(HPLC塩基性);m/z 272(M+H)+(ES+);
【化92】
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互変異性体の1:1混合物。
【0273】
(方法D:スルホンアミド基を有するピリミジン類の脱カルボキシル化)
【化93】
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TFA(10当量)を、氷冷、攪拌中のマロネート誘導体(1当量)のDCM(15容積)溶液へ滴下した。反応容器を、室温で18時間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、順相クロマトグラフィーで精製した。
【0274】
(表4:下記中間体は、方法Dに従い調製した。)
【表5】
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【0275】
(加水分解)
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸カリウムINTC37
【化94】
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メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC35(2.4g、7.22 mmol)のTHF(80 mL)溶液をTMSOK(2.26g、15.9 mmol)で処理した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。得られた懸濁液を真空(減圧)で濃縮して、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸カリウム (3g、6.49 mmol、90%収率)を淡黄色固体として得た。Rt 0.19分(UPLC塩基性);m/z 286(M+H)+(ES+)、遊離酸としてイオン化;
【化95】
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NHプロトンは観察されなかった。
【0276】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-4-メトキシブタン酸カリウムINTC38
【化96】
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メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-4-メトキシブタノエートINTC36(0.23g、0.69 mmol)のTHF(5 mL)溶液をTMSOK(0.22g、1.54 mmol)で処理した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。得られた懸濁液をMeOH(2 mL)でクエンチし、次に真空(減圧)で濃縮して、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-4-メトキシブタン酸カリウム(0.33g、0.65 mmol、94%収率)を淡赤色固体として得た。Rt 0.14分(UPLC塩基性);m/z 316(M+H)+(ES+)、遊離酸としてイオン化;
【化97】
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互変異性体の混合物。
【0277】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)酢酸カリウムINTC39
【化98】
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メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)アセテート(600 mg、2.212 mmol)INTC33のTHF(12 mL)溶液をTMSOK(624 mg、4.87 mmol)で処理した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。得られた懸濁液を真空(減圧)で濃縮して、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル) 酢酸カリウム(1.069g、2.208 mmol、定量的収率)を淡黄色固体として得た。Rt 0.14分(UPLC酸性);m/z 258(M+H)+(ES+)、遊離酸としてイオン化;
【化99】
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CH2及びNHシグナルは観察されなかった。
【0278】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-5-フルオロピリミジン-4-イル)酢酸INTC40
【化100】
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メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-5-フルオロピリミジン-4-イル)アセテート(0.49g、1.457 mmol)INTC34のMeOH(5 mL)及び水(2 mL)溶液へ、LiOH(0.105g、4.37 mmol)を添加し、室温で18時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、疎生成物を、RP Flash C18(40gカラム、0〜50%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)-5-フルオロピリミジン-4-イル)酢酸(0.44g、0.991 mmol、68%収率)を、黄色固体として得た。Rt 0.65分(UPLC酸性);m/z 276(M+H)+(ES+);
【化101】
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CO2Hは観察されなかった。
【0279】
4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)アニリンINTC41
【化102】
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4-(6-エトキシピラジン-2-イル)アニリンINTD18(0.1g、0.465 mmol)及び4-メトキシベンズアルデヒド(0.085 mL、0.697 mmol)のDCM(3 mL)溶液へ、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.148g、0.697 mmol)を添加した。反応物を、室温で16時間攪拌した。反応物へNaHCO3飽和水溶液(20 mL)を加え、水相をDCM(3×20 mL)で抽出し、一緒にした有機相を真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(24gカートリッジ、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)アニリン(0.174g、0.467 mmol、定量的収率)を、白色固体として得た。Rt 1.68分(UPLC塩基性);m/z 336(M+H)+(ES+).
【化103】
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【0280】
tert-ブチル3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC42
【化104】
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HATU(0.289g、0.760 mmol)を、攪拌中の4-(6-エトキシピラジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)アニリンINTC41(0.17g、0.507 mmol)、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピオン酸(0.1 mL、0.649 mmol)及びTEA(0.21 mL、1.507 mmol)のDCM(5 mL)溶液へ添加した。得られた反応物を、室温で1時間攪拌した。反応混合物を水(20 mL)で希釈し、DCM(3×20 mL)で抽出した。一緒にした有機性抽出液を乾燥し(相分離装置)、溶媒を減圧下で除去した。疎生成物を、シリカゲル(24gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエート(0.2g、0.377 mmol、74%収率)を、無色透明なガム状物質として得た。Rt 1.74分(UPLC塩基性);m/z 478(M+H)+(ES+);
【化105】
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【0281】
tert-ブチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC43
【化106】
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NaH(60%鉱油分散液)(0.034g、0.838 mmol)を、攪拌中のtert-ブチル3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC42(0.2g、0.419 mmol)のTHF(4 mL、0.419 mmol)溶液へ添加した。反応物を、室温で10分間攪拌し、次に2,4-ジクロロピリミジン(0.087g、0.586 mmol)を添加した。得られた混合物を、N2雰囲気下、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を塩水(20 mL)でクエンチした。水相をDCM(3×50 mL)で抽出し、乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(24gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエート(0.13g、0.189 mmol、45%収率)を無色透明なガム状物質として得た。Rt 1.86分(UPLC塩基性);m/z 591(M+H)+(ES+);
【化107】
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【0282】
2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)アセトアミドINTC44
【化108】
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TFA(0.234 mL、3.03 mmol)を、氷冷、攪拌中のtert-ブチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC43(0.13g、0.189 mmol)のDCM(20 mL)溶液へ滴下した。反応容器を25℃で7時間攪拌し、次に注意深くNaHCO3(20 mL)で塩基性にした。水相をDCM(2×20 mL)で抽出し、乾燥し(相分離装置)、溶媒を減圧下で除去した。疎生成物を、シリカゲル(24gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)アセトアミド(0.05g、0.092 mmol、49%収率)を、無色透明なガム状物質として得た。Rt 1.62分(UPLC酸性);m/z 490(M+H)+(ES+);
【化109】
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【0283】
2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)ブタンアミドINTC45
【化110】
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ヨウ化エチル(0.410 mL、5.10 mmol)を、攪拌中の2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)アセトアミドINTC44(0.5g、1.021 mmol)及び炭酸カリウム(0.705g、5.10 mmol)のアセトン(5 mL)混合物へ添加した。反応容器を60℃まで加熱し、N2雰囲気下で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水(40 mL)で希釈し、DCM(3×40 mL)で抽出した。有機相を一緒にして乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)ブタンアミド(0.31g、0.539 mmol、53%収率)を、透明な淡黄色ガム状物質として得た。Rt 2.73分(HPLC酸性);m/z 519(M+H)+(ES+);
【化111】
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【0284】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)ブタンアミドINTC46
【化112】
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20 mL容器へ、シクロプロパンスルホンアミド(0.078g、0.646 mmol)、Cs2CO3(0.351g、1.08 mmol)、2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)ブタンアミドINTC45(0.31g、0.539 mmol)及びジオキサン(10 mL)を投入した。混合物をN2で5分脱気した。Pd-174(0.012g、0.016 mmol)を添加し、次に混合物を80℃で1時間、次に100℃で7時間加熱した。更にシクロプロパンスルホンアミド(0.078g、0.646 mmol)及びPd-174(0.012g、0.016 mmol)を添加し、混合物を100℃で更に3時間加熱した。反応混合物をNH4Cl飽和水溶液(40 mL)でクエンチし、DCM(3×40 mL)で抽出し、乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカートリッジ、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)ブタンアミド(0.18g、0.269 mmol、50%収率)を、濃黄色ガム状物質として得た。Rt 1.65分(UPLC酸性);603.6(M+H)+(ES+);
【化113】
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【0285】
tert-ブチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC47
【化114】
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20 mL容器へ、シクロプロパンスルホンアミド(0.074g、0.610 mmol)、Cs2CO3(0.331g、1.017 mmol)、tert-ブチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC43(0.3g、0.508 mmol)及びジオキサン(10 mL)を投入した。この混合物を気体注入攪拌した(N2、5分)。別の20 mL容器内へ、[Pd(アリル)Cl]2(4.68 mg、0.013 mmol)、tBuXPhos(0.022g、0.051 mmol)及びジオキサン(2 mL)を投入した。混合物をN2雰囲気下で5分間攪拌し、次に最初の混合物へ添加した。得られた混合物を、N2雰囲気下で60℃、4時間加熱した。更にシクロプロパンスルホンアミド(0.074g、0.610 mmol)、続いてPd-174(11.00 mg、0.015 mmol)を添加した。次にこの混合物を、80℃で1時間加熱した。反応混合物を、NH4Cl飽和水溶液(40 mL)でクエンチし、DCM(3×20 mL)で抽出し、乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエート(0.1g、0.130 mmol、26%収率)を、白色固体として得た。Rt 2.51分(HPLC塩基性);m/z 675(M+H)+(ES+).
【0286】
(PMB保護)
メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC48
【化115】
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1-(ブロモメチル)-4-メトキシベンゼン(0.470 mL、3.34 mmol)を、攪拌中のメチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエート(1g、3.34 mmol)INTC35及びK2CO3(0.46g、3.34 mmol)がDMF(20 mL)中にある不均一混合物へ添加した。得られた反応混合物を、室温で18時間攪拌し、次に水(200 mL)中に注いでEtOAc(3×50 mL)で抽出した。有機性抽出液を水(100 mL)及び塩水(100 mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、溶媒を真空(減圧)で除去した。疎生成物を、シリカゲル(40gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエート(844 mg、1.95 mmol、58%収率)を、無色油として得た。Rt 2.43分(HPLC酸性);m/z 420(M+H)+(ES+);
【化116】
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【0287】
1-tert-ブチル3-メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-(2-メトキシエチル)マロネートINTC79
【化117】
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INTC48と同様に、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-メトキシエチル)-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネートINTC73及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼンを使用して調製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-(2-メトキシエチル)マロネート(65%収率)を無色油として得た。Rt 2.55分(HPLC酸性);m/z 524(M+H)+(ES+);
【化118】
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【0288】
ジメチル2-イソプロピル-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネートINTC80
【化119】
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INTC48と同様に、ジメチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-イソプロピルマロネートINTC78及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼンを使用して調製し、ジメチル2-イソプロピル-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネート(28%収率)を無色油として得た。Rt 0.72分(UPLC、酸性2);m/z 492(M+H)+(ES+);1H NMRは記録せず。
【0289】
(PMB保護されたスルホンアミドの脱カルボキシル化)
メチル4-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC81
【化120】
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HCl(4Mジオキサン溶液)(0.44 mL、14.51 mmol)を、攪拌中の1-tert-ブチル3-メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-(2-メトキシエチル)-マロネートINTC79(8.0g、14.5 mmol)のDCM(100 mL)溶液へ添加し、得られた反応混合物を、50℃で4時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、粗生成物を、シリカゲル(220gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル4-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエート(2.47g、5.54 mmol、38%収率)を、無色油として得た。Rt 2.13分(HPLC酸性);m/z 424(M+H)+(ES+);
【化121】
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【0290】
メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタノエートINTC82
【化122】
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水(0.11 mL、6.11 mmol)中のジメチル2-イソプロピル-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)マロネートINTC80(2.79g、5.68 mmol)のDMSO(7 mL)溶液へ、塩化リチウム(0.29g、6.81 mmol)を添加した。反応混合物を、140℃で1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(100 mL)及び水(100 mL)で希釈した。2相を分割し、有機相を更に水(100 mL)、水/塩水(1:1、50 mL)及び飽和塩水(50 mL)で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、濾過して、シリカ(10g)上で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカートリッジ、0〜30%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタノエート(2.00g、3.69 mmol、65%収率)を、無色のガム状物質として得た。Rt 0.70分(UPLC、酸性2);m/z 434(M+H)+(ES+);1H NMRは記録せず。
【0291】
(PMB保護されたスルホンアミド類のアルキル化)
メチル4-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルブタノエートINTC83
【化123】
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方法Bを採用し、メチル4-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC81をNaH及びMeIとDMF中で使用して、メチル4-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルブタノエート(89%収率)を、無色油として得た。Rt 2.20分(HPLC酸性);m/z 438(M+H)+(ES+);
【化124】
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【0292】
メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルブタノエートINTC84
【化125】
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方法Bを採用し、メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC48をK2CO3及びMeIとDMF中で使用して、メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルブタノエート(39%収率)を、無色のガム状物質として得た。Rt 2.57分(HPLC酸性);m/z 434(M+H)+(ES+);
【化126】
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(1HはDMSOでは不明瞭だった。)
【0293】
(フッ素化)
メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC49
【化127】
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−78℃のメチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC48(400 mg、0.95 mmol)のTHF(10 mL)溶液へ、LHMDS(1.19 mL、1.19 mmol、1MのTHF溶液)を5分かけて滴下した。得られた混合物を室温まで温め、1時間攪拌した。溶液を再度、−78℃まで冷却し、N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(376 mg、1.19 mmol)のTHF(3 mL)溶液を5分かけて滴下した。得られた混合物を室温まで温め、1時間攪拌した。溶液をNaHCO3飽和水溶液(100 mL)及びEtOAc(100 mL)で希釈し、2相を分離した。水相をEtOAc(2×50 mL)で抽出した。一緒にした有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過して溶媒を真空(減圧)で除去した。疎生成物を、シリカゲル(24gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエート(390 mg、0.865 mmol、91%収率)を、透明油として得た。Rt 2.48分(HPLC酸性);m/z 438(M+H)+(ES+);
【化128】
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【0294】
(エナンチオリッチなINTC49は、下記方法を使用して調製できる。)
-40℃のメチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC48(0.066g、0.157 mmol)のTHF(2.5 mL)溶液へ、LHMDS(0.189 mL、0.189 mmol)を5分かけて滴下した。得られた混合物を室温まで温め、1時間攪拌した。(-)-シンコニジン(0.069g、0.236 mmol)及びSelectfluor(0.072g、0.205 mmol)のMeCN(2.5 mL)第二溶液を調製し、室温で30分間攪拌した。次に、このフッ素化試薬の溶液を-40℃に冷却し、脱プロトン化されたエステル溶液を5分かけて滴下した。反応混合物を-40℃で1時間攪拌し、冷却浴効果が2時間かけて失効して室温となるまで温めた。反応混合物を室温で20時間攪拌した。反応混合物をNaHCO3飽和水溶液 (10 mL)及びEtOAc(20 mL)で希釈した。2相を分離し、有機相を更にNaHCO3飽和水溶液(10 mL)で、次に1MのHCl(水溶液、10 mL)で洗浄した。一緒にした有機相を乾燥し(MgSO4)、濾過して真空(減圧)で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(4gカートリッジ、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエート(0.024g、0.052 mmol、33%収率)を、無色油として得た。Rt 0.70分(UPLC2酸性);m/z 438(M+H)+(ES+);
【化129】
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【0295】
メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-フルオロブタノエートINTC177
【化130】
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メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC49(24 mg、0.055 mmol)のDCM(5 mL)溶液へ、TFA(0.5 mL、6.49 mmol)を添加した。反応混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、得られた茶色の残留物をシリカゲル(4gカートリッジ、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-フルオロブタノエート(18 mg、0.053 mmol、97%収率)を無色油として得た。Rt 0.55分(UPLC2酸性);m/z 318(M+H)+.
【化131】
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エナンチオマー混合物としての生成物を、Chiral IC7法HPLCにより分析した;Rt 29.08分(10%)及び29.75分(90%)。
【0296】
(リチウム塩形成)
2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸リチウムINTC50
【化132】
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メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタノエートINTC49(1.45g、3.31 mmol)のTHF(15 mL)及びMeOH(7.5 mL)溶液へ、LiOH(0.091g、3.81 mmol)の水(5 mL)溶液を添加した。反応混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、得られた黄色油をMeCN(10 mL)で回収し、真空(減圧)で濃縮して、2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸リチウム (1.46g、3.30 mmol、定量的収率)を淡黄色泡状体として得て、更なる精製無しに使用した。Rt 0.95分(UPLC塩基性);m/z 424(COOHとしてイオン化、M+H)+(ES+);
【化133】
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【0297】
(方法H:ヘテロ芳香族エステル類のベンジル位フッ素化)
【化134】
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ヘテロ芳香族エステル(1当量)のTHF(10容積)溶液を−78℃まで冷却し、LiHMDS(1.25当量、1MのTHF溶液)を添加した。反応混合物を次に室温まで1時間温めた。溶液を−78℃まで冷却し、NSFI(1.25当量)のTHF溶液又は固体を滴下し、次に室温まで2時間温めた。溶液をNaHCO3飽和水溶液で希釈し、生成物をEtOAcで抽出した。粗生成物を順相クロマトグラフィーで精製した。
【0298】
(表5:下記中間体は、方法Hに従い調製した。)
【表6】
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【0299】
メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタノエートINTC86
【化135】
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−78℃のメチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタノエートINTC82(1.50g、3.46 mmol)の無水THF(30 mL)溶液へ、LiHMDS(1MのTHF溶液)(4.15 mL、4.15 mmol)を滴下した。反応混合物を−78℃で5分間、次に室温まで温め1時間攪拌し、次に−78℃まで再度冷却した。次にSelectfluor(1.90g、5.10 mmol)のMeCN(30 mL)溶液を、反応混合物へ5分かけて滴下した。反応混合物を室温まで温め、1時間攪拌し、次にNaHCO3飽和水溶液(5 mL)を添加した。次に反応混合物を、真空(減圧)で部分的に濃縮し(約10 mLまで)、次にEtOAc(100 mL)及びNaHCO3飽和水溶液(100 mL)を添加した。2相を分離し、有機相を飽和塩水(50 mL)で洗浄した。その有機相をMgSO4で乾燥し、濾過してシリカ(15g)上で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(40gカートリッジ、0〜60%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタノエート(680 mg、1.48 mmol、43%収率)を、黄色ガム状物質として得た。Rt 0.72分(UPLC、酸性2);m/z 452(M+H)+(ES+);
【化136】
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【0300】
(カリウム塩形成)
2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタン酸カリウムINTC87
【化137】
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INTC37と同様に、メチル2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタノエートINTC82及びカリウムトリメチルシラノラートを使用して調製し、2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-メチルブタン酸カリウム(99%収率)を淡黄色固体として得た。Rt 1.59分(HPLC塩基性);m/z 420(M+H)+(ES+);1H NMRは記録せず。
【0301】
(チオエーテルを経由するジフルオロ誘導体)
エチル2,2-ジフルオロ-2-(2-(メチルスルホニル)ピリミジン-4-イル)アセテートINTC100
【化138】
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エチル2,2-ジフルオロ-2-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)アセテート(240 mg、0.97 mmol)のMeOH(8 mL)及び水(5 mL)懸濁液をオキソン(Oxone)(1.19g、1.93 mmol)で処理し、3時間激しく攪拌した。DCM(10 mL)を添加し、2相を相分離装置で分割し、更にDCM(2×5 mL)で抽出した。一緒にした有機相をシリカ(1g)上で濃縮し、疎生成物を、シリカゲル(12gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、エチル2,2-ジフルオロ-2-(2-(メチルスルホニル)ピリミジン-4-イル)アセテート(80 mg、0.28 mmol、29%収率)を無色のガム状物質として得て、そのままにした。Rt 0.52(UPLC酸性);m/z 281(M+H)+(ES+);
【化139】
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【0302】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2,2-ジフルオロ酢酸INTC101
【化140】
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シクロプロパンスルホンアミド(40 mg、0.33 mmol)及びエチル2,2-ジフルオロ-2-(2-(メチルスルホニル)ピリミジン-4-イル)アセテートINTC100(80 mg、0.29 mmol)のDMF(1 mL)溶液を、NaH(60wt%鉱油中)(14 mg、0.35 mmol)で処理し、室温で5分間攪拌後、60℃で6時間温めた。1MのHCl(10 mL)を添加し、反応混合物をEtOAc(4×10 mL)で抽出した。有機相を一緒にし、Na2SO4で乾燥し、濾過してシリカ(500 mg)上で濃縮した。疎生成物を、シリカゲル(4gカラム、0〜5%MeOH/DCM)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2,2-ジフルオロ酢酸(80 mg、0.136 mmol、48%収率)を茶色固体として得た。Rt 0.49(UPLC酸性);m/z 294(M+H)+(ES+);NMRデータ取得せず。
【0303】
(選択された構成ブロックのアミド形成)
(表6:下記中間体は、式(I)の化合物の合成のために次に記載された方法1〜4に従い調製した。)
【表7】
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【0304】
(リチウム塩形成)
リチウム(4-(カルボキシラート(メトキシ)メチル)ピリミジン-2-イル)(シクロプロピルスルホニル)アミドINTC99
【化141】
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攪拌中のジメチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メトキシマロネート(0.50g、1.25 mmol)INTC75のMeOH(15 mL)混合物を、LiOH(0.10g、4.18 mmol)の水(5 mL)溶液で処理した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、リチウム(4-(カルボキシラート(メトキシ)メチル)ピリミジン-2-イル)(シクロプロピルスルホニル)アミド(0.4g、1.19 mmol、95%収率)を茶色固体として得た。Rt 0.18分(UPLC塩基性);m/z 288遊離酸として(M+H)+(ES+);1H NMRは取得せず。
【0305】
(ピリジン核部分)
(スルホニルクロリド類を経由するスルホン化)
エチル2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)アセテートINTC102
【化142】
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エチル2-(6-アミノピリジン-2-イル)アセテート(2g、11.10 mmol)及びDMAP(0.136g、1.11 mmol)のピリジン(9.0 mL)溶液を0℃へ冷却した。次にシクロプロパンスルホニルクロリド(1.12 mL、11.10 mmol)を滴下した。溶液をゆっくりと室温まで温め、18時間攪拌した。反応混合物をMeOH(10 mL)でクエンチし、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をC18-RPシリカゲル(80gカラム、0〜50%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、エチル2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリジン-2-イル)アセテート(1.35g、4.70 mmol、42%収率)を、淡茶色油として得た。Rt 0.95分(UPLC酸性);m/z 285(M+H)+(ES+).NMRデータ取得せず。
【0306】
(アルキル化)
エチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)-2-メチルプロパノエートINTC103
【化143】
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t-BuOK(0.115g、1.02 mmol)を、氷冷、攪拌中のエチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)アセテート(0.100g、0.41 mmol)のTHF(1.5 mL)溶液へ添加した。30分後、MeI(2MのTBME溶液、0.82 mL、1.64 mmol)を滴下した。反応混合物を室温まで温め、18時間攪拌した。反応混合物をMeOH(1 mL)でクエンチし、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(24gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、エチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)-2-メチルプロパノエート(0.06g、0.21 mmol、51%収率)を、無色透明液体として得た。Rt 1.54分(UPLC酸性);m/z 273(79BrM+H)+(ES+);
【化144】
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【0307】
エチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)ブタノエートINTC104
【化145】
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LiHMDS(1MのTHF溶液)(2.25 mL、2.25 mmol)を、−78℃で攪拌中のエチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)アセテート(0.5g、2.05 mmol)のTHF(10 mL)溶液へ添加した。1時間後、EtI(0.182 mL、2.25 mmol)を同じ温度で滴下し、反応物を室温まで温め、18時間攪拌した。反応物を、EtOAc(20 mL)及びNH4Cl飽和水溶液(20 mL)間で分割し、有機相を相分離装置に通し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(40gカートリッジ、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、エチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)ブタノエート(0.35g、1.27 mmol、62%収率)を、淡黄色液体として得た。Rt 2.30分(HPLC酸性);m/z 272(79BrM+H)+(ES+);
【化146】
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【0308】
(アルキル化を経由したヘテロ環形成)
エチル4-(6-ブロモピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレートINTC105
【化147】
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【0309】
INTC52と同様に、市販のエチル2-(6-ブロモピリジン-2-イル)アセテート(2.51g、10.28 mmol)及び1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタンを使用して調製し、エチル4-(6-ブロモピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(52%収率)を透明油として得た。Rt 1.42分(UPLC塩基性);m/z 314(79BrM+H)+(ES+);
【化148】
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【0310】
(方法I:バックワルドカップリング:スルホニル化)
【化149】
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【0311】
2-ブロモピリジン中間体(1当量)、スルホンアミド(1.2当量)及び塩基(2当量)を、ジオキサン(40容積)中に溶解させた。混合物を脱気し(N2、5分)、次に触媒(5 mol%)を添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下、90℃で2時間加熱した。混合物を濾過し、EtOAc又はDCMで洗浄し、得られた濾液を濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィーで精製した。
【0312】
(表7:下記中間体は、方法Iに従い調製した。)
【表8】
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【0313】
(方法J:加水分解)
【化150】
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2MのLiOH(水溶液、2当量)を、エステル(1当量)のMeOH(3容積)及びTHF(3容積)溶液へ添加し、得られた反応混合物を50℃で2時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、次に1MのHCl(水溶液)でpH3まで酸性にした。溶液をEtOAcで抽出し、有機相を相分離装置に通して溶媒を除去した。化合物を疎生成物の状態で、又は逆相クロマトグラフィーで精製してから使用した。
【0314】
(表8:下記中間体は、方法Jに従い調製した。)
【表9】
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【0315】
(ピラジン核部分)
(エステル形成)
メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)アセテートINTC112
【化151】
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塩化チオニル(1.15 mL、15.65 mmol)を、0℃で冷却、攪拌中の2-(6-クロロピラジン-2-イル)酢酸(2.70g、15.65 mmol)のMeOH(50 mL)溶液へ滴下した。添加後、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、疎残留物をDCM(100 mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(2×100 mL)、及び塩水(100 mL)で逐次的に洗浄した。有機性抽出液を乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去し、メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)アセテート(2.63g、13.67 mmol、87%収率)を茶色油として得た。Rt 1.25分(HPLC酸性);m/z 187(35Cl M+H)+(ES+);
【化152】
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【0316】
メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシアセテートINTC121
【化153】
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INTC112と同様に、2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシ酢酸INTC120を使用して調製し、メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシアセテート(3.35g、15.31 mmol、96%収率)を透明な黄色油として得た。Rt 1.33分(HPLC塩基性);m/z 217(35Cl M+H)+(ES+)、NMRデータは記録せず。
【0317】
(ジエステル中間体の調製)
1-tert-ブチル3-メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)マロネートINTC113
【化154】
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INTC1と同様に、市販の2,6-ジクロロピラジンを使用して調製し、1-tert-ブチル3-メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)マロネート(78%収率)を無色透明油として得た。Rt 2.18分(HPLC酸性);m/z 286(35Cl M+H)+(ES+);
【化155】
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【0318】
ジメチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシマロネートINTC114
【化156】
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INTC1と同様に、ジメチル2-メトキシマロネート及び2,6-ジクロロピラジンを使用して調製し、ジメチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシマロネート(33%収率)を無色透明油として得た。Rt 1.65分(HPLC酸性);m/z 275(35Cl M+H)+(ES+);
【化157】
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【0319】
(ピラジン中間体のアルキル化)
(表9:下記中間体は、前記方法Bに従い調製した。)
【表10】
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【0320】
(TFA脱カルボキシル化)
エチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-4-メトキシブタノエートINTC118
【化158】
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方法Aと同様に、1-tert-ブチル3-エチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-(2-メトキシエチル)マロネートINTC115を使用して調製し、エチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-4-メトキシブタノエート(2.49g、8.65 mmol、71%収率)を淡紫色油として得た。Rt 0.59分(UPLC、塩基性2);m/z 259(35Cl M+H)+(ES+);
【化159】
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【0321】
(加水分解)
2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシ酢酸INTC120
【化160】
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攪拌中のジメチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシマロネートINTC114(4.54g、16.53 mmol)のTHF(40 mL)及び水(10 mL)混合物を、2MのNaOH水溶液(4 mL、8.00 mmol)で処理した。反応混合物を室温で66時間攪拌した。更に2MのNaOH水溶液(5当量)を添加し、混合物を2時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、粗生成物をRP Flash C18(80gカラム、5〜50%MeCN/10 mM炭酸水素アンモニウム)のクロマトグラフィーで精製し、2-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メトキシ酢酸(3.67g、16.30 mmol、99%収率)を、白色固体として得た。Rt 1.06分(HPLC酸性);m/z 203(35Cl M+H)+(ES+);
【化161】
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1の交換性プロトンは観察されなかった。
【0322】
2-(6-クロロピラジン-2-イル)-4-メトキシ-2-メチル酪酸INTC131
【化162】
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エチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)-4-メトキシ-2-メチルブタノエートINTC119(1.93g、7.08 mmol)のEtOH(2 mL)及びTHF(15 mL)溶液へ、LiOH(0.203g、8.49 mmol)の水(5 mL)溶液を添加した。反応物を、室温で18時間攪拌した。更にLiOH(0.068g、2.83 mmol)の水(5 mL)溶液を添加し、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、得られた残留物を1MのHCl(50 mL)を使用して酸性にした。生成物を、EtOAc(3×50 mL)を使用して抽出し、一緒にした有機系液体を乾燥し(MgSO4)、真空(減圧)で濃縮して2-(6-クロロピラジン-2-イル)-4-メトキシ-2-メチル酪酸(1.92g、5.98 mmol、84%収率)を暗い茶色油として得て、更なる精製無しに使用した。Rt 0.95分(UPLC酸性);m/z 245(35Cl M+H)+(ES+);
【化163】
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【0323】
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)酪酸INTC132
【化164】
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INTC131と同様に、メチル2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)ブタノエートINTC126を使用して調製し、2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)酪酸(59%収率)を無色のガム状物質として得た。Rt 1.35分(HPLC酸性);m/z 286(M+H)+(ES+);
【化165】
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【0324】
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ酪酸INTC133
【化166】
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INTC131と同様に、メチル2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-2-フルオロブタノエートINTC130を使用して調製し、2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ酪酸(95%収率)を濃赤色ペースト状物質として得た。Rt 0.89分(UPLC酸性);m/z 304(M+H)+(ES+);
【化167】
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【0325】
2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-2-メトキシ酢酸INTC134
【化168】
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INTC131と同様に、メチル2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-2-メトキシアセテートINTC128を使用して調製し、2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)-2-メトキシ酢酸(24%収率)を淡い黄褐色固体として得た。Rt 1.06分(HPLC酸性);m/z 288(M+H)+(ES+);
【化169】
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【0326】
(アルキル化を経由したヘテロ環形成)
メチル4-(6-クロロピラジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレートINTC123
【化170】
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INTC52と同様に、メチル2-(6-クロロピラジン-2-イル)アセテートINTC112を使用して調製し、メチル4-(6-クロロピラジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(12%収率)を黄色油として得た。Rt 1.05分(UPLC酸性);m/z 257(35Cl M+H)+(ES+);
【化171】
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【0327】
(ピラジン中間体のフッ素化)
(表10:下記中間体は、前記方法Hに従い調製した。)
【表11】
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【0328】
(選択された構成ブロックのアミド形成)
(表11:下記中間体は、式(I)の化合物の合成用に先に記載された方法1〜10の類似法に従い調製した。)
【表12】
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【0329】
(2,6-ピリミジン核)
N-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC138
【化172】
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2,4-ジクロロピリミジン(15g、101 mmol)のアセトニトリル(250 mL)懸濁液へ、シクロプロパンスルホンアミド(14.64g、121 mmol)及びK2CO3(27.8g、201 mmol)を添加した。得られた混合物を、攪拌しながら18時間還流した。混合物を、ゆっくりと氷冷6MのHCl(水溶液、100 mL)へ激しく攪拌しながら注ぎ、次にEtOAc(100 mL)で希釈した。二相系混合物を濾過し、2相を分離し及び水相をEtOAc(3×50 mL)で抽出した。一緒にした有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過してシリカ上で濃縮し、次にシリカゲル(330gカラム、50〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、白色固体を得た。その固体を水(50 mL)からトリチュレートし、次にMeCN(30 mL)と真空(減圧)下で共沸させてN-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンスルホンアミド(11.68g、49.5 mmol、49%収率)を白色固体として得た。Rt 0.79分(UPLC酸性);m/z 234(35Cl M+H)+(ES+);
【化173】
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【0330】
N-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミドINTC139
【化174】
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攪拌中のN-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC138(11.68g、50.0 mmol)のDMF(50 mL)溶液へ、K2CO3(13.82g、100 mmol)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(8.13 mL、60.0 mmol)を、室温で逐次的に添加した。反応混合物を、室温で3時間攪拌し、次に40℃で18時間加熱した。追加的な1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(2.03 mL、15.0 mmol)を添加し、得られた混合物を40℃で18時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、水(200 mL)へ注ぎ、EtOAc(100 mL)で希釈した。2相を分離し、水相をEtOAc(3×50 mL)で抽出した。一緒にした有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(330gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、白色固体を得た。固体をMeCN(20 mL)からトリチュレートし、N-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド(8.4g、23.50 mmol、47%収率)を白色粉末として得た。Rt 1.41分(UPLC塩基性);m/z 354(35Cl M+H)+(ES+);
【化175】
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【0331】
1-tert-ブチル3-エチル2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)マロネートINTC140
【化176】
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tert-ブチルエチルマロネート(1.41 mL、7.46 mmol)のDME(25 mL)溶液へ、Cs2CO3(4.86g、14.92 mmol)及びN-(2-クロロピリミジン-4-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミドINTC139(2.4g、6.78 mmol)を逐次的に添加し、得られた混合物を90℃で24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、NH4Cl飽和水溶液(100 mL)へ注ぎ、EtOAc(50 mL)で希釈した。2相を分離し、水相をEtOAc(3×30 mL)で抽出した。一緒にした有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(220gカラム、0〜70%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-tert-ブチル3-エチル2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)マロネート(1.67g、3.14 mmol、46%収率)を黄色油として得た。Rt 1.67分(UPLC酸性);m/z 507(M+H)+(ES+);
【化177】
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【0332】
1-tert-ブチル3-エチル2-エチル-2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)マロネートINTC141
【化178】
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1-tert-ブチル3-エチル2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)マロネートINTC140(2.96g、5.85 mmol)のDMF(40 mL)溶液へ、K2CO3(1.780g、12.88 mmol)及びEtI(0.52 mL、6.44 mmol)を逐次的に添加した。得られた混合物を60℃で2時間激しく攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、NH4Cl飽和水溶液(150 mL)へ注ぎ、EtOAc(50 mL)で希釈した。2相を分離し、水相をEtOAc(2×30 mL)で抽出した。一緒にした有機相を、半飽和性塩水(50 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(120gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-tert-ブチル3-エチル2-エチル-2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)マロネート(2.63g、4.39 mmol、75%収率)を、明るい黄色油として得た。Rt 1.82分(UPLC酸性);m/z 534(M+H)+(ES+);
【化179】
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【0333】
エチル2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)ブタノエートINTC142
【化180】
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1-tert-ブチル3-エチル2-エチル-2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)マロネートINTC141(3.0g、5.06 mmol)のDCM(40 mL)溶液へ、TFA(15.59 mL、202 mmol)を添加した。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。その溶液をNaHCO3飽和水溶液(200 mL)へ注ぎ、DCM(50 mL)で希釈した。2相を分離し、水相をDCM(2×50 mL)で抽出した。12MのHClでpH4になるように再調整し、水相をDCM(3×50 mL)で抽出した。一緒にした有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(120gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、エチル2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)ブタノエート(1.74g、3.85 mmol、76%収率)を、無色油として得た。Rt 1.56分(UPLC酸性);m/z 434(M+H)+(ES+);
【化181】
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1のCHプロトンは、DMSOピークでは不明瞭だった。
【0334】
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)ブタンアミドINTC143
【化182】
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方法2を採用して、5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-アミンINTD33(449 mg、2.08 mmol)及びエチル2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)ブタノエートINTC142を使用して調製し、N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-(4-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-2-イル)ブタンアミド(11%収率)を無色油として得た。Rt 1.70分(UPLC酸性);m/z 604(M+H)+(ES+);
【化183】
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【0335】
(ベンズアミドピリミジン中間体)
(スルホニル化)
N-(4-シアノピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC144
【化184】
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下記方法Cを採用して、2-クロロピリミジン-4-カルボニトリル、シクロプロパンスルホンアミドをCs2CO3、tBuXPhos及び[Pd(アリル)Cl]2と共にジオキサン中で使用して調製し、N-(4-シアノピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド(88%収率)を淡橙色固体として得た。Rt 0.70分(UPLC酸性);m/z 225(M)+(ES+);
【化185】
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【0336】
(ニトリル還元)
tert-ブチル((2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)メチル)カルバメートINTC145
【化186】
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0℃のN-(4-シアノピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC144(0.5g、2.23 mmol)のMeOH(20 mL)懸濁液へ、二炭酸ジ-tert-ブチル(0.973g、4.46 mmol)、続いて塩化ニッケル(II)6水和物(0.029g、0.223 mmol)を添加した。次にNaBH4(0.675g、17.8 mmol)を、30分かけて少量ずつ添加し、各分割部はその前の添加による泡立ちが治まってから添加した。反応混合物を、室温で18時間攪拌した。反応物を、N-(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン(0.5 mL、4.50 mmol)の添加によりクエンチし、1.5時間室温で攪拌した。反応混合物を濃縮乾燥し、得られた橙色の残留物をEtOAc(50 mL)及び水(50 mL)中に溶解した。2相を分離し、水相(pH8)をNH4Cl飽和水溶液(50 mL)を使用して中和し、生成物を、EtOAc(50 mL)を使用して抽出した。水相へ1MのHCl(水溶液)を少量ずつ添加して、更にpH4まで酸性にした。生成物を、EtOAc(50 mL)を使用して抽出した。一緒にした有機系液体を乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカ上で濃縮し、シリカゲル(24gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル((2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)メチル)カルバメート(85 mg、0.207 mmol、9%収率)を無色透明なガラス状体として得た。Rt 0.98分(UPLC酸性);m/z 350(M+Na)+(ES+);
【化187】
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【0337】
(アルキル化)
メチル1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンカルボキシレートINTC146
【化188】
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メチル2-(2-クロロピリミジン-4-イル)アセテート(3g、16.08 mmol)のDMF(40 mL)溶液へ、NaOH(1.93g、48.2 mmol)を添加した。得られた混合物を15分間室温で攪拌し、次に1,2-ジブロモエタン(2.77 mL、32.2 mmol)を滴下し、室温で3時間攪拌した。混合物をNH4Cl飽和水溶液(100 mL)へ注ぎ、EtOAc(40 mL)で希釈した。2相を分離し、水相をEtOAc(2×40 mL)で抽出した。一緒にした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(120gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、メチル1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンカルボキシレート(1.78g、8.12 mmol、51%収率)を、無色油として得た。Rt 1.05分(UPLC塩基性);m/z 213(M+H)+(ES+);
【化189】
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【0338】
(加水分解)
1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンカルボン酸INTC147
【化190】
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方法Jと同様に、メチル1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンカルボキシレートINTC146を使用して調製し、1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンカルボン酸(定量的収率)を無色固体として得た。Rt 0.83分(UPLC酸性);m/z 199(M+H)+(ES+).NMRデータは記録せず。
【0339】
(クルチウス)
tert-ブチル(1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロピル)カルバメートINTC148
【化191】
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1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロパンカルボン酸INTC147(1.85g、9.31 mmol)のtert-ブタノール(15 mL)及びトルエン(15 mL)溶液へ、Et3N(1.49 mL、10.3 mmol)及びDPPA(2.23 mL、9.78 mmol)を逐次的に添加した。得られた混合物を90℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、NaHCO3飽和水溶液(50 mL)及びEtOAc(30 mL)で希釈した。2相を分離し、水相をEtOAc(3×20 mL)で抽出した。一緒にした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(120gカラム、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル(1-(2-クロロピリミジン-4-イル)シクロプロピル)カルバメート(1.02g、3.33 mmol、36%収率)を、無色固体として得た。Rt 1.26分(UPLC酸性);m/z 270(M+H)+(ES+).
【化192】
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【0340】
1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロパン-1-オンINTC149
【化193】
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2-ブロモピリミジン(17.91g、113 mmol)の無水THF(150 mL)溶液を−60℃まで冷却した。1Mのリチウムマグネシウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イドジクロリド(THF/トルエン溶液)(180 mL、169 mmol)を1時間かけて滴下した。得られた溶液を−55℃で3時間攪拌し、次にN-メトキシ-N-メチルプロピオンアミド(11g、94 mmol)の無水THF(20 mL)溶液を得られた懸濁液へ滴下した。反応混合物を−40℃まで温め、30分後にゆっくりと−40℃から室温まで18時間かけて温めた。反応混合物を氷浴で冷却し、次に5%クエン酸(水溶液、80 mL)を注意深く滴下してクエンチした。混合物を塩水(150 mL)で希釈し、有機相を分離した。水相を更にDCM(3×100 mL)で抽出し、一緒にした有機相を乾燥し(MgSO4)、濾過し、次に真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(330gカラム、0〜10%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロパン-1-オン(11.39g、50.8 mmol、54%収率)を、黄色固体として得た。Rt 1.74分(HPLC塩基性);m/z 215(79BrM+H)+(ES+).
【化194】
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【0341】
N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドINTC150
【化195】
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Ti(O-i-Pr)4(30.1 ml、103 mmol)を、(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(7.3g、60.2 mmol)、(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5.9g、48.7 mmol)及び1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロパン-1-オンINTC149(11.5g、51.3 mmol)の混合物へ添加した。次に反応混合物を70℃で10時間加熱した。反応混合物を氷浴で冷却し、THF(200 mL)で希釈し、塩水(50 mL)で滴下処理した。混合物を、15分間攪拌し、次にセライト(celite)(80g)を通して濾過し、THF(1L)で溶出させた。濾液を真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(330gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(12.87g、39.6 mmol、77%収率)(E及びZ異性体の混合物)を、淡黄色固体として得た。Rt 1.79及び2.12分(HPLC塩基性);m/z 318(79BrM+H)+(ES+).NMRデータ取得せず。
【0342】
(スルホキシイミンの還元)
N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドINTC151
【化196】
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N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドINTC150(10g、30.8 mmol)のTHF(200 mL)及び水(2 mL)溶液を−50℃(外部浴温)まで冷却し、次に水素化ホウ素ナトリウム(1.2g、31.7 mmol)で処理した。反応混合物を10分間攪拌し、次に室温まで温めた。1時間後、NaHCO3飽和水溶液(20 mL)を添加し、反応混合物を20分間攪拌した。混合物を1NのHCl(水溶液)でpH5となるように酸性にし、次に真空(減圧)で濃縮した。水相をDCM(3×80 mL)で抽出し、一緒にした有機相を乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮して、N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(7.2g、20.9 mmol、68%収率)を、橙色のガム状物質、ジアステレオマーの1:3混合物として得た。Rt 1.63及び1.77分(HPLC塩基性);m/z 320(M+H)+(ES+).NMRデータは取得せず。
【0343】
(第二のR4/R5基へのグリニャール型導入)
N-(2-(2-ブロモピリミジン-4-イル)ブタン-2-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドINTC152
【化197】
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N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドINTC150(100 mg、0.314 mmol)のTHF(100 mL)溶液へ、−78℃でMeMgBr(0.13 mL、0.38 mmol)を5分かけて滴下した。得られた混合物を室温まで温め、1時間攪拌し、次にNH4Cl飽和水溶液(50 mL)の添加によりクエンチした。生成物をEtOAc(2×100 mL)で抽出し、乾燥し(MgSO4)、濾過して溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(40gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、N-(2-(2-ブロモピリミジン-4-イル)ブタン-2-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(0.107g、0.321 mmol、定量的収率)を、無色透明なガム状物質、単一のジアステレオマーとして得た。Rt 1.95分(HPLC酸性);m/z 332(79BrM+H)+(ES+).
【化198】
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【0344】
(芳香族ハロゲン化物からのスルホンアミド形成)
(表12:下記中間体は、前述の方法Cに従い調製した。)
【表13】
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【0345】
(脱保護:Boc)
N-(4-(1-アミノシクロプロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩INTC156
【化199】
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tert-ブチル(1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)カルバメートINTC153(200 mg、0.564 mmol)のジオキサン(2 mL)溶液へ、HCl(4Mのジオキサン溶液)(1.41 mL、5.64 mmol)を添加し、得られた溶液を室温で18時間攪拌した。溶媒を真空(減圧)で除去し、N-(4-(1-アミノシクロプロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩(164 mg、0.564 mmol、定量的収率)を、わずかに黄色の固体として得、更なる精製無しに使用した。Rt 0.39分(UPLC酸性);m/z 255(M+H)+(ES+).NMRデータ取得せず。
【0346】
N-(4-(アミノメチル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩INTC157
【化200】
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INTC156と同様に、tert-ブチル((2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)メチル)カルバメートINTC145を使用して調製し、N-(4-(アミノメチル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩(70 mg、0.225 mmol、88%収率)を、淡黄色固体として得た。Rt 0.13分(UPLC酸性);m/z 229(M+H)+(ES+).NMRデータ取得せず。
【0347】
(スルホキシイミン類の脱保護)
1-(2-クロロピリミジン-4-イル)プロパン-1-アミンINTC158
【化201】
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N-(1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドINTC151(7.2g、22.48 mmol)のTHF(30 mL)溶液を4NのHClのジオキサン(2.9 mL、95 mmol)溶液及びMeOH(1.0 mL)で処理し、次に室温で3時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、次にNaHCO3飽和水溶液(100 mL)で塩基性にした。生成物をDCM(3×80 mL)で抽出し、一緒にした有機相を乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(80gカラム、0〜10%(0.7Mのアンモニア/MeOH)/DCM)のクロマトグラフィーで精製し、1-(2-クロロピリミジン-4-イル)プロパン-1-アミン(1.34g、6.01 mmol、27%収率)を、透明な茶色油として得た。Rt 0.75分(UPLC塩基性);m/z 172(35Cl M+H)+(ES+).
【化202】
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反応中にBr-Cl交換が観察された。
【0348】
N-(4-(2-アミノブタン-2-イル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩INTC159
【化203】
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INTC158と同様に、N-(4-(2-(1,1-ジメチルエチルスルフィンアミド)ブタン-2-イル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC154を使用して調製し、N-(4-(2-アミノブタン-2-イル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩(92%収率)を、黄色固体として得た。Rt 0.41分(UPLC塩基性);m/z 271(M+H)+(ES+).
【化204】
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【0349】
(還元アミノ化)
1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロパン-1-アミンINTC160
【化205】
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2,2,2-トリフルオロ酢酸、アンモニウム塩(6.09g、46.5 mmol)及び1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロパン-1-オンINTC149(500 mg、2.32 mmol)のTHF(20 mL、244 mmol)懸濁液を、45℃で15分間攪拌し、透明な黄色溶液としてから室温まで冷却した。追加の2,2,2-トリフルオロ酢酸アンモニウム塩(1.8g、13.7 mmol)を添加した。NaHB(OAc)3(985 mg、4.65 mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で約10 mLまで減量し、EtOAc(50 mL)で希釈し、2MのNa2CO3水溶液(2×50 mL)で洗浄した。次に有機相をSi-トシル酸(10g)と共に攪拌し、濾過し、EtOAc(2×50 mL)及びMeOH(2×50 mL)で洗浄し、0.7MのNH3のMeOH溶液で溶出して、1-(2-ブロモピリミジン-4-イル)プロパン-1-アミン(227 mg、0.99 mmol、43%収率)を、橙色の油として得た。Rt 0.69分(UPLC塩基性);m/z 216(79BrM+H)+(ES+).
【化206】
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NH2は観察されなかった。
【0350】
(オキシム形成)
N-(4-(1-(メトキシイミノ)プロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC161
【化207】
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O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(170 mg、2.04 mmol)、N-(4-プロピオニルピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC155(500 mg、1.96 mmol)及びピリジン(0.35 mL、4.33 mmol)のEtOH(4 mL)懸濁液を、18時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、次にEtOAc(20 mL)で回収し、1MのHCl(15 mL)及び塩水(15 mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、シリカ(3g)上で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(12gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、N-(4-(1-(メトキシイミノ)プロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド(428 mg、1.43 mmol、70%収率)を、黄色ガム状物質として得た。Rt 0.60分(UPLC、塩基性2);m/z 285(M+H)+(ES+).
【化208】
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【0351】
N-(4-(1-アミノプロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC162
【化209】
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N-(4-(1-(メトキシイミノ)プロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド(428 mg、1.51 mmol)INTC161の7MのNH3のMeOH(4 mL)溶液を、Pd-C10%担持活性炭(charcoal)(10 mg)で処理し、5barで1時間水素化した。反応混合物をセライト(celite)を通して濾過し、DCM(30 mL)で溶出させ、次に真空(減圧)で濃縮し、N-(4-(1-アミノプロピル)ピリミジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド(380 mg、1.19 mmol、79%収率)を、オフホワイト固体として得た。Rt 0.44分(HPLC塩基性);m/z 257(M+H)+(ES+).NMRデータ取得せず。
【0352】
(HATUアミドカップリング)
(表13:下記中間体は、式(I)の化合物の合成のために次に記載された方法1に従い調製した。)
【表14】
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【0353】
(ベンズアミドピラジン類)
(クルチウス)
tert-ブチル(1-(6-クロロピラジン-2-イル)プロピル)カルバメートINTC169
【化210】
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INTC148と同様に、市販の2-(6-クロロピラジン-2-イル)酪酸を使用して調製し、tert-ブチル(1-(6-クロロピラジン-2-イル)プロピル)カルバメート(6%収率)を無色固体として得た。Rt 2.15分(HPLC酸性);m/z 272(35Cl M+H)+(ES+).
【化211】
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【0354】
(グリニャール)
N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC172
【化212】
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メチル6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-カルボキシレートINTC170(3.00g、11.7 mmol)のTHF(30 mL)溶液を0℃まで冷却し、次にMeMgBr(3.0MのEt2O溶液)(18 mL、54.0 mmol)を15分間かけて滴下し、次に反応混合物を室温まで温めた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を、更に40℃で24時間加熱した。反応混合物を氷浴で冷却し、1MのHCl(水溶液、60 mL)を注意深く添加した。水相をEtOAc(4×500 mL)で抽出した。有機相を一緒にし、乾燥し(Na2SO4)、濾過してシリカ(10g)上で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(40gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド(340 mg、1.30 mmol、11%収率)を、茶色ガム状物質として得た。Rt 0.24分(UPLC、酸性2);m/z 258(M+H)+(ES+).
【化213】
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【0355】
(リッター)
2-クロロ-N-(2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロパン-2-イル)アセトアミドINTC173
【化214】
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N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC172(330 mg、1.28 mmol)及び2-クロロアセトニトリル(0.65 mL、10.3 mmol)のAcOH(0.75 mL、13.1 mmol)混合物を氷浴で冷却し、次にH2SO4(0.82 mL、15.4 mmol)を滴下した。次に反応物を、50℃まで温めて18時間攪拌した。溶液を氷水(30 mL)へ注ぎ、EtOAc(3×30 mL)で抽出し、有機相を一緒にし、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、シリカ(2g)上で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(12gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-クロロ-N-(2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロパン-2-イル)アセトアミド(100 mg、0.294 mmol、19%収率)を、黄色ガム状物質として得た。Rt 0.98分(HPLC酸性);m/z 333(35Cl M+H)+(ES+).
【化215】
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【0356】
(Boc除去)
N-(6-(1-アミノプロピル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩INTC174
【化216】
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INTC156と同様に、tert-ブチル(1-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロピル)カルバメートINTC171を使用して調製し、N-(6-(1-アミノプロピル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド塩酸塩(85 mg、0.276 mmol、42%収率)を、無色固体として得た。Rt 0.58分(HPLC塩基性);m/z 257(M+H)+(ES+).
【化217】
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【0357】
(チオ尿素類の脱保護)
N-(6-(2-アミノプロパン-2-イル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミドINTC175
【化218】
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2-クロロ-N-(2-(6-(シクロプロパンスルホンアミド)ピラジン-2-イル)プロパン-2-イル)アセトアミド(100 mg、0.30 mmol)INTC173のEtOH(1.3 mL)懸濁液を、チオ尿素(23 mg、0.302 mmol)、続いてAcOH(0.35 mL、6.11 mmol)で処理し、次に加熱して1時間還流した。反応混合物を室温まで放冷し、次に真空(減圧)で濃縮した。次にこれを注意深く0.7MのNH3のMeOH(5 mL)溶液で処理し、濃縮した。粗生成物をRP Flash C18(12gカラム、0〜25%MeCN/10 mM炭酸水素アンモニウム)のクロマトグラフィーで精製し、N-(6-(2-アミノプロパン-2-イル)ピラジン-2-イル)シクロプロパンスルホンアミド(63 mg、0.23 mmol、78%収率)を、無色固体として得た。Rt 0.37分(HPLC塩基性);m/z 257(M+H)+(ES+).
【化219】
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3×交換性Hは観察されなかった。
【0358】
(アミン中間体の調製)
(方法E:ハロアニリンのヘテロ芳香族ボロネートとの鈴木カップリング)
【化220】
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Ar1-X(1当量)及びAr2-Z(1当量)の、溶媒(3容積)及び塩基(2.5当量)溶液を脱気し(N2、5分)、40℃まで加熱し、そこでPd触媒(3 mol%)を添加し、その反応混合物を更に脱ガスし(N2、5分)、次に90℃で90分間加熱した。反応混合物を室温まで放冷した。一般的には、求められる化合物はカラムクロマトグラフィーで精製した。
【0359】
(方法F:ヘテロ芳香族ハロゲン化物とアニリンボロネートとの鈴木カップリング)
【化221】
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Pd触媒(5 mol%)を、脱ガスした(N2、5分)Ar1-X(1当量)、Ar2-Z(1当量)及び塩基(3当量、6.85 mmol)の溶媒(3容積)溶液へ添加した。次に溶液を更に脱ガスし(N2、5分)、次に90℃で2時間加熱し、次に室温まで放冷した。一般的には、求められる化合物をカラムクロマトグラフィーで精製した。
【0360】
(方法G:連続的なボロネート形成及び鈴木カップリング)
【化222】
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Bispin(1.1当量)及びKOAc(4当量)を、Ar1-Hal(1当量)のジオキサン(5容積)溶液へ添加した。反応物を60℃まで加熱し、脱ガスした(N2、5分)。PdCl2(dppf)(5 mol%)を反応混合物へ添加し、温度を上昇させて90℃、1時間反応させた。反応混合物を次に室温まで放冷し、Ar2-Hal(1当量)のジオキサン(3容積)溶液を添加し、続いてK2CO3(4当量)の水(2容積)溶液を添加した。次に温度を上昇させ、90℃で18時間反応させた。反応物を室温まで冷却し、水性処理を実施し、疎化合物を順相クロマトグラフィーで精製した。
【0361】
(アニリン)
(表14:下記中間体は、方法E、F又はGに従い調製した。)
【表15】
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【0362】
2-クロロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジンINTD60
【化223】
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2,6-ジクロロピラジン(1.0g、6.71 mmol)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.13g、6.72 mmol)のジオキサン(60 mL)溶液を、2MのK2CO3(水溶液、8.4 mL、16.8 mmol)で処理し、次に脱ガスし(N2、5分)、40℃まで加熱した。PdCl2(dppf)-DCM付加物(274 mg、0.336 mmol)を添加し、更に混合物を脱ガスし(N2、5分)、次に反応物を70℃で1時間加熱した。反応物を室温まで放冷し、次に1MのHCl(水溶液、40 mL)及びEtOAc(40 mL)で処理した。これをセライト(celite)に通し、2相を分離し、水相を更にEtOAc(2×20 mL)で抽出した。有機相を一緒にし、乾燥し(MgSO4)、濾過し、シリカ(4g)上で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(24gカラム、0〜15%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-クロロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン(1.0g、3.75 mmol、56%収率)を、茶色ガム状物質として得た。Rt 1.96分(HPLC酸性);m/z は観察されなかった。
【化224】
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【0363】
5-(6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-アミンINTD61
【化225】
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2-クロロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジンINTD60(1g、3.75 mmol)及び5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-アミン(1.65g、7.50 mmol)のジオキサン(60 mL)溶液を2MのK2CO3(水溶液、7.5 mL、15.00 mmol)で処理し、次に脱ガス(N2、5分)し、40℃まで加熱した。PdCl2(dppf)-DCM付加物(0.306g、0.375 mmol)を添加し、混合物を更に脱ガス(N2、5分)し、反応物を70℃で1時間加熱した。反応物を室温まで放冷し、次に濃縮した(約10 mLまで)。これを次に1MのHCl(水溶液、37.5 mL)及びEtOAc(40 mL)で処理し、セライト(celite)を通して濾過し、EtOAc(50 mL)で溶出した。2相を分割し、有機相を廃棄した。次に水相へ固体Na2CO3を添加してpH10とし、次にEtOAc(3×50 mL)で抽出した。有機相を一緒にし、乾燥し(MgSO4)、濾過し、シリカ(5g)上で濃縮し、粗生成物をシリカゲル(24gカラム、30〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、5-(6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-アミン(320 mg、1.43 mmol、38%収率)を、オフホワイト固体として得た。Rt 0.98分(HPLC酸性);m/z 213(M+H)+(ES+);
【化226】
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【0364】
4-(6-イソプロピルピラジン-2-イル)アニリンINTD62
【化227】
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4-(6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-イル)アニリンINTD52(380 mg、1.44 mmol)のMeOH(10 mL)溶液を、H-Cube flow水素化装置(10%Pd/C、30×4 mm、完全水素、25℃、1 mL/分)を使用して水素化した。反応混合物を濃縮し、4-(6-イソプロピルピラジン-2-イル)アニリン(296 mg、1.37 mmol、95%収率)を、橙色油として得た。Rt 1.74分(HPLC塩基性);m/z 214(M+H)+(ES+);
【化228】
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【0365】
2-メトキシ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラジンINTD63
【化229】
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2-ブロモ-6-メトキシピラジン(500 mg、2.65 mmol)の1,4-ジオキサン(15 mL)溶液へ、bispin(739 mg、2.91 mmol)及びKOAc(1.04g、10.58 mmol)を逐次的に添加した。得られた混合物を脱気(N2)し、PdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(108 mg、0.132 mmol)を添加した。得られた混合物を110℃で2.5時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、セライト(celite)を通して濾過し、溶媒を真空(減圧)で除去した。粗生成物をシリカゲル(24gカートリッジ、0〜50%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製した。残留物をEtOAc(20 mL)に溶解し、水(3×10 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥し濾過し、真空(減圧)で濃縮して2-メトキシ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラジン(281 mg、0.845 mmol、32%収率)を、淡い黄褐色固体として得た。
【化230】
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【0366】
(方法K:鈴木カップリング)
【化231】
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ボロン酸(1当量)、アリールハロゲン化物(1.05当量)及びCs2CO3(3当量)のジオキサン(40容積)及び水(6容積)の混合溶液を脱気(N2、5分)した。PdCl2(dppf)-CH2Cl2(5 mol%)を添加し、反応物を更に脱ガスし(N2)、次に90℃で18時間加熱した。反応混合物を、セライト(celite)を通して濾過し、水性処理を実施し、続いて順相クロマトグラフィーで精製した。
【0367】
(表15:下記中間体は、方法Kに従い調製した。全てのアリール-ハロゲン化物は、市場入手可能である。)
【表16】
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【0368】
(方法L:TFAでのエステル脱保護)
【化232】
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エステル(1当量)のDCM(20容積)溶液をTFA(10当量)で処理し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を次に濃縮し、MeOH及びMeCNと共沸させた。更なる精製は行わなかった。
【0369】
(方法M:塩基でのエステル脱保護)
【化233】
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エステル(1当量)のTHF/MeOH(4/1容積)混合溶液をLiOH(2.2〜6当量)で処理し、室温と50℃の範囲内で、3時間から18時間の間攪拌した。有機溶媒を真空(減圧)で除去し、次に1MのHClで酸性にし、EtOAcで抽出した。有機相を一緒にし、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。生成物は更なる精製は行わずに、直接、その次の段階で使用した。
【0370】
(方法N:カリウム塩形成)
【化234】
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エステル(1当量)のTHF(4容積)溶液をTMSOK(1当量)で処理し、室温で2時間攪拌し、次に反応混合物を濾過し、イソヘキサンで洗浄した。生成物は更なる精製は行わずに、直接、その次の段階で使用した。
【0371】
(表16:下記中間体は、方法L〜Nに従い調製した。)
【表17】
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【0372】
(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)メタノールINTD84
【化235】
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(5-ブロモピリジン-2-イル)メタノール(1.00g、5.32 mmol)、Bispin(1.5g、5.91 mmol)及びKOAc(1.6g、16.0 mmol)のジオキサン(20 mL)懸濁液を30℃に加熱し、次に脱ガスした(N2)。PdCl2(dppf)-CH2Cl2(0.217g、0.266 mmol)を添加し、反応混合物を90℃で2時間加熱した。反応混合物を40℃まで冷却した時に2-クロロ-6-エトキシピラジン(900 mg、5.68 mmol)、Cs2CO3(3.47g、10.6 mmol)及び水(5 mL)を添加した。混合物を脱気し(N2)、次にPdCl2(dppf)-CH2Cl2(0.217g、0.266 mmol)を添加し、混合物を再び脱ガスした(N2)。次に反応混合物を90℃で18時間まで加熱した。反応混合物を部分的に濃縮し(約5 mLまで)、次に水(20 mL)及びEtOAc(50 mL)で回収し、セライト(celite)を通し、EtOAc(20 mL)で溶出した。2相を次に水(20 mL)で希釈して分割した。有機相を塩水(30 mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、シリカ(5g)上で濃縮した。粗生成物をシリカ(40gカートリッジ、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)メタノール(675 mg、2.86 mmol、54%収率)を、茶色固体として得た。Rt 1.24分(HPLC酸性);m/z 232(M+H)+(ES+);
【化236】
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【0373】
5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピコリンアルデヒドINTD85
【化237】
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(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)メタノールINTD84(375 mg、3.18 mmol)のCH2Cl2(15 mL)溶液を二酸化マンガン(3g、34.5 mmol)で処理した。反応物を4時間室温で攪拌し、次にセライト(celite)を通して濾過し、シリカ(4g)上で濃縮した。粗生成物をシリカ(24gカートリッジ、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピコリンアルデヒド(309 mg、1.32 mmol、42%収率)を、無色固体として得た。Rt 1.85分(HPLC酸性);m/z 230(M+H)+(ES+);
【化238】
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【0374】
5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピコリン酸INTD86
【化239】
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5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピコリンアルデヒドINTD85(302 mg、1.32 mmol)のDMF(5 mL)溶液をオキソン(oxone)(1.02g、1.66 mmol)で処理した。反応混合物を室温で4日間攪拌した。反応混合物を水(10 mL)で希釈して濾過した。次に濾液をEtOAc(10 mL)で回収し、40℃まで加熱して、流動自在な懸濁液を得た。これへ次にイソヘキサン(10 mL)滴下処理し、室温まで冷却し、濾過して5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピコリン酸(240 mg、0.93 mmol、71%収率)を、無色固体として得た。Rt 1.45分(HPLC酸性);m/z 246(M+H)+(ES+);
【化240】
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【0375】
(実施例の調製)
(アミド形成)
(方法1:HATUを使用したアミドカップリング)
【化241】
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攪拌中の、酸又はカリウム塩(1当量、X=H又はK)及びDIPEA(6当量)のDMF(15vol)懸濁液へ、アニリン(1当量)及びHATU(1.5当量)を添加した。反応物を室温で18時間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。MeOH及び2MのNaOH(水溶液)を添加した。混合物を30分間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。水相を1MのHCl(水溶液)でpH6酸性にし、生成物をDCMで抽出した。有機相を一緒にし、乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。
粗生成物は、逆相若しくは順相クロマトグラフィー、又はその両方の組み合わせにより精製した。
【0376】
N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミドP1
【化242】
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4-(5-クロロピリジン-3-イル)アニリンINTD8(0.117g、0.573 mmol)及びHATU(0.327g、0.859 mmol)を、攪拌中の2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸カリウムINTC37(0.265g、0.573 mmol)及びDIPEA(0.60 mL、3.44 mmol)のDMF(6 mL)懸濁液へ添加した。反応物を室温で18時間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。疎材料をMeOH(20 mL)に溶解し、2MのNaOH(水溶液)(20 mL)を添加した。混合物を30分間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。水相を1MのHCl(水溶液)(40 mL)でpH6酸性にし、生成物をDCM(3×20 mL)で抽出した。有機相を一緒にし、乾燥し(相分離装置)、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(12gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)、続いてRP Flash C18(5〜75%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、N-(4-(5-クロロピリジン-3-イル)フェニル)-2-(2(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド(0.158g、0.318 mmol、56%収率)を、白色固体として得た。Rt 1.36分;m/z 472(M+H)+(ES+);
【化243】
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【0377】
(方法2:エステルからAlMe3を介したアミドカップリング)
【化244】
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氷冷したアニリン(2当量)のトルエン(40容積)溶液へ、AlMe3(2.0Mのヘプタン溶液、2当量)を添加した。混合物をこの温度で5分間、次に室温で10分間攪拌した。この溶液へ、エステル(1当量)を一度に添加し、得られた混合物を、80℃で2時間、加熱攪拌した。反応混合物を氷浴で冷却し、注意深くMeOH(10容積)でクエンチした。20分間攪拌後、混合物をDCM/MeOH混合物(10容積)で希釈し、セライト(celite)を通して濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物を逆相又は順相クロマトグラフィーで精製した。
【0378】
1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)シクロペンタンカルボキサミドP2
【化245】
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氷冷した4-(6-エトキシピラジン-2-イル)アニリンINTD18(0.099g、0.461 mmol)のトルエン(4 mL)溶液へ、AlMe3(2.0Mのトルエン溶液)(0.307 mL、0.615 mmol)を添加した。混合物をこの温度で5分間、次に室温で20分間攪拌した。この溶液へ、メチル1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)シクロペンタンカルボキシレートINTC29(0.1g、0.307 mmol)を一度に添加し、得られた混合物を、100℃で3時間、N2雰囲気下で加熱攪拌した。反応混合物を、注意深くMeOH(2 mL)でクエンチした。20分間攪拌後、混合物をMeOH(50 mL)で希釈し、セライト(celite)(5g)を通して濾過し、濾液を真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をRP Flash C18(25〜75%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、1-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)シクロペンタンカルボキサミド(0.053g、0.099 mmol、32%収率)を、白色固体として得た。Rt 1.59分(UPLC酸性);m/z 509(M+H)+(ES+);
【化246】
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【0379】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミドP3
【化247】
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4-(6-メトキシピラジン-2-イル)アニリンINTD1(101 mg、0.501 mmol)を、氷冷したAlMe3(2Mヘプタン溶液)(0.33 mL、0.668 mmol)のトルエン(4 mL)溶液へ添加した。混合物をこの温度で5分間、次に室温で10分間攪拌した。メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートINTC21(100 mg、0.334 mmol)を一度に添加し、得られた混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を、氷浴で冷却し、注意深くMeOH(10 mL)でクエンチした。20分間攪拌後、混合物をDCM/MeOHの混合液(10 mL、1:1)で希釈し、セライト(celite)を通して濾過し、溶媒を除去して、橙色の油を得た。粗生成物をシリカゲル(24gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-メチルプロパンアミド(37 mg、0.077 mmol、23%収率)を、淡いベージュ色固体として得た。Rt 2.03分(HPLC酸性);m/z 469(M+H)+(ES+);
【化248】
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【0380】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミドP4
【化249】
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氷冷した4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)アニリンINTD7(0.119g、0.501 mmol)のトルエン(4 mL)及びTHF(2 mL)溶液へ、AlMe3(2.0Mヘプタン溶液)(0.334 mL、0.668 mmol)を添加した。混合物をこの温度で5分間、次に室温で10分間攪拌した。この溶液へ、メチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートINTC21(0.1g、0.334 mmol)を一度に添加し、得られた混合物を、80℃で2時間、密封容器内で加熱攪拌した。反応混合物を、氷浴で冷却し注意深くMeOHでクエンチした。20分間攪拌後、混合物をDCM/MeOHの混合液で希釈し、セライト(celite)を通して濾過し、濾液を真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をRP Flash C18(5〜75%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)-ピリジン-3-イル)フェニル)プロパンアミド(0.109g、0.205 mmol、61%収率)を、白色固体として得た。Rt 2.17(HPLC酸性);m/z 506(M+H)+(ES+);
【化250】
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【0381】
2-メチル-N-(2-メチル-4-(6-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミドP5
【化251】
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氷冷した4-(6-クロロピラジン-2-イル)-2-メチルアニリンINTD26(0.549 mmol、121 mg)のトルエン(2 mL)溶液へ、AlMe3(0.55 mL、1.098 mmol、2.0Mヘプタン溶液)を添加した。混合物をこの温度で5分間、次に室温で10分間攪拌した。この溶液へ、メチル2-メチル-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパノエートINTC19(100 mg、0.366 mmol)を一度に添加し、得られた混合物を、90℃で2時間、加熱攪拌した。反応物を、0℃まで冷却し、1MのHCl(5 mL)を添加し、残留物をEtOAc(2×20 mL)で抽出した。一緒にした有機性抽出液を相分離装置に通し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をRP Flash C18(0〜100%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、2-メチル-N-(2-メチル-4-(6-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-(2-(メチルスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)プロパンアミド(78.9 mg、0.170 mmol、47%収率)を、オフホワイト固体として得た。Rt 1.74(HPLC酸性);m/z 441(M+H)+(ES+);
【化252】
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【0382】
4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミドP115
【化253】
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5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-アミンINTD33(0.14g、0.66 mmol)のトルエン(3.0 mL、28.2 mmol)溶液へ、0℃で、AlMe3(0.66 mL、1.32 mmol、2.0Mのヘプタン溶液)を添加した。反応混合物を0℃で5分間、次に室温で10分間攪拌した。メチル4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレートINTC53(0.15g、0.44 mmol)を一度に添加し、反応混合物を95℃で1時間加熱し、次に0℃まで冷却した。反応混合物を1MのHCl(5 mL)でクエンチし、EtOAc(10 mL)で希釈した。2相を分離し、水相を更にEtOAc(2×10 mL)を使用して抽出した。一緒にした有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(12gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、4-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド(0.022g、0.040 mmol、9%収率)を、白色固体として得た。Rt 1.31分(UPLC酸性);m/z 526(M+H)+(ES+);
【化254】
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【0383】
(方法2b:エステルからDABAL-Me3を介したアミドカップリング)
【化255】
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エステル(1当量)及びアニリン(1.5当量)のトルエン(30容積)溶液へ、DABAL-Me3(1.5当量)を添加し、得られた混合物を100℃で4時間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、1MのHCl(水溶液、20容積)を注意深く添加してクエンチした。水相をEtOAc(3×20容積)で抽出した。一緒にした有機相を1MのHCl(水溶液、2×10容積)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物を逆相又は順相クロマトグラフィーで精製した。
【0384】
(方法3:T3Pを使用した、カリウム塩からのアミドカップリング)
【化256】
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ピリジン(10当量)に続いてT3P(50wt%DMF溶液、2当量)を、攪拌中のアミン(1.1当量)及び2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸カリウム(1当量)のDMF(16容積)溶液へ添加した。得られた反応物を室温で24時間攪拌した。疎反応混合物を、真空(減圧)で濃縮し、次にNH4Cl(飽和水溶液)で希釈し、DCMで抽出した。一緒にした有機性抽出液を乾燥し(相分離装置)、溶媒を除去した。粗生成物を逆相又は順相クロマトグラフィーで精製した。
【0385】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミドP6
【化257】
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T3P(50wt%DMF溶液)(1.120 mL、1.546 mmol)を、攪拌中の2-フルオロ-4-(ピラジン-2-イル)アニリンINTD23(154 mg、0.773 mmol)、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸カリウムINTC37(250 mg、0.773 mmol)及びピリジン(0.313 mL、3.87 mmol)のDMF(1 mL)懸濁液へ添加した。得られた反応物を室温で18時間攪拌した。水(5 mL)を添加して新たに形成された沈殿物を濾過した。生成物をDCM(10 mL)中に溶解させて回収し、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(20〜50%MeCN/水0.1%ギ酸)により精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(2-フルオロ-4-(ピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド(32 mg、0.069 mmol、9%収率)を無色粉末として得た。Rt 1.15分(UPLC酸性);m/z 457(M+H)+(ES+);
【化258】
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【0386】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミドP7
【化259】
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T3P(50wt%DMF溶液)(0.78 mL、1.082 mmol)を、攪拌中の2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸カリウムINTC37(250 mg、0.541 mmol)及び4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)アニリンINTD7(129 mg、0.541 mmol)のピリジン(0.13 mL、1.623 mmol)及びDMF(3 mL)懸濁液へ添加した。得られた反応物を室温で18時間攪拌した。疎反応混合物をNH4Cl飽和水溶液(10 mL)で希釈し、DCM(3×10 mL)で抽出した。一緒にした有機性抽出液を乾燥し(相分離装置)、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をシリカゲル(0〜10%MeOH/DCM)のクロマトグラフィーで精製し、続いてRP Flash C18(15〜75%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)ブタンアミド(19 mg;0.036 mmol;7%収率)を得た。Rt 1.44(UPLC酸性);m/z 506(M+H)+(ES+);
【化260】
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【0387】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミドP8
【化261】
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T3P(50wt%DMF溶液)(0.343 mL、0.474 mmol)を、攪拌中の2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)酢酸カリウムINTC39(100 mg、0.237 mmol)、4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)アニリンINTD19(56.7 mg、0.237 mmol)及びピリジン(0.096 mL、1.185 mmol)のDMF(1 mL)懸濁液へ添加した。得られた反応物を室温で18時間攪拌した。水(5 mL)を添加して新たに形成された沈殿物を濾過して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル(0〜10%MeOH/DCM)のクロマトグラフィーで精製し、続いて分取HPLC(5〜95%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド(10 mg、0.021 mmol、9%収率)を黄色粉末として得た。Rt 1.31分(UPLC酸性);m/z 479(M+H)+(ES+);
【化262】
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【0388】
(方法4:T3Pを使用した、リチウム塩からのアミドカップリング)
N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミドINTC51
【化263】
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2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタン酸リチウムINTC50(0.50g、1.17 mmol)のDMF(5 mL)溶液へ、0℃で5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-アミンINTD33(0.30g、1.40 mmol)、続いてピリジン(0.57 mL、7.01 mmol)及びT3P(50wt%DMF溶液)(1.69 mL、2.34 mmol)を添加した。反応混合物を0℃で2時間、次に室温まで温めて20時間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、更にT3P(50wt%DMF溶液)(0.5 mL、0.69 mmol)を添加した。反応混合物を0℃で1時間、次に室温で3時間攪拌した。反応混合物をNH4Cl飽和水溶液(45 mL)で希釈し、得られた沈殿物を濾過で単離し、水(2×20 mL)で洗浄した。得られた黄色沈殿物をDCM(30 mL)及びMeOH(30 mL)に溶解し、シリカ上で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(24gカラム、0〜60%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミド(0.274g、0.433 mmol、37%収率)を、無色油として得た。Rt 1.84分(UPLC酸性);m/z 622(M+H)+(ES+);
【化264】
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【0389】
(方法5:アミド脱保護及び/又は脱カルボキシル化を介したNH-アミド形成)
【化265】
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保護されたアミドのDCM溶液へ、TFA(88当量)及びトリフリン酸(1〜6当量)の混合物を添加し、混合物を室温で18〜36時間攪拌し、次に真空(減圧)で濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー又はRPクロマトグラフィーで精製した。
【0390】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミドP105
【化266】
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2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)-N-(4-メトキシベンジル)ブタンアミドINTC46(0.18g、0.299 mmol)の、TFA(2 mL、26.0 mmol)及びDCM(2 mL)混合溶媒の溶液を、25℃で18時間攪拌した。反応物を50℃で2時間加熱した。反応物へトリフリン酸(0.027 mL、0.299 mmol)を添加し、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、次に1NのHCl(水溶液)(20 mL)で希釈した。水相をDCM(3×20 mL)で抽出し、乾燥し(相分離装置)、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をRP Flash C18(24gカラム、5〜75%MeCN/水0.1%ギ酸)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)ブタンアミド(0.02g、0.041 mmol、14%収率)を、白色固体として得た。Rt 2.23分(HPLC酸性);483(M+H)+(ES+).
【0391】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミドP18
【化267】
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tert-ブチル2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-3-((4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-オキソプロパノエートINTC47(0.1g、0.148 mmol)の、TFA(1 mL、12.98 mmol)及びDCM(20 mL) 混合溶媒の溶液へ、トリフリン酸(0.039 mL、0.445 mmol)を添加した。混合物を25℃で18時間攪拌した。更にトリフリン酸(0.039 mL、0.445 mmol)を添加し、混合物を25℃で更に18時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル(12gカラム、0〜10%MeOH/DCM)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(4-(6-エトキシピラジン-2-イル)フェニル)アセトアミド(0.03g、0.063 mmol、42%収率)を、淡黄色固体として得た。Rt 1.98分(HPLC酸性);m/z 455(M+H)+(ES+).
【0392】
(方法6:スルホンアミド類の脱保護)
【化268】
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【0393】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミドP112
【化269】
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TFA(0.28 mL、3.70 mmol)を、攪拌中のN-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-2-(2-(N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)ブタンアミドINTC51(115 mg、0.185 mmol)のDCM(10 mL)溶液へ添加し、得られた反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、粗生成物をシリカゲル(12gカラム、0〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミド(77 mg、0.15 mmol、81%収率)を、白色固体として得た。Rt 2.28分(HPLC酸性);m/z 502(M+H)+(ES+);
【化270】
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【0394】
ラセミ体P112を、Diacel Chiralpak ICカラム(20%EtOHを含む[4:1ヘプタン:クロロホルム(0.2%TFA)])を使用したキラル分取HPLCにより分割し、下記を得た。
(P112エナンチオマー1:生成物の立体化学は特定されていない(P113)。)
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミド;Rt 2.28分(HPLC酸性);m/z 502(M+H)+(ES+);
【化271】
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生成物をキラルIC3法HPLCにより分析した;Rt=10.47分、254nmで測定したエナンチオマー過剰率100%。
(P112エナンチオマー2:生成物の立体化学は特定されていない(P114)。)
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-エトキシピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-フルオロブタンアミド;Rt 2.28分(HPLC酸性);m/z 502(M+H)+(ES+);
【化272】
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生成物をキラルIC3法HPLCにより分析した;Rt=14.24分、254nmで測定したエナンチオマー過剰率100%。
【0395】
(方法7:芳香族クロリドからのスルホニル化)
【化273】
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2-クロロ-ヘテロ芳香族中間体(1当量)、スルホンアミド(1.2当量)及び塩基(2当量)を、ジオキサン(40容積)に溶解した。混合物を脱気し(脱気及びN2で3回充填)、次に触媒(10 mol%)を添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下90℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、NH4Cl飽和水溶液(80容積)及びDCM(80容積)で希釈した。2相を分離し、水相を更にDCM(2×80容積)で抽出した。一緒にした有機相を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空(減圧)で濃縮した。粗生成物を順相クロマトグラフィー又は、適切な溶媒を用いたトリチュレーションにより精製した。
【0396】
(方法8:1-クロロ-N,N,2-トリメチルプロパ-1-エン-1-アミンを使用したアミドカップリング)
【化274】
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1-クロロ-N,N,2-トリメチルプロパ-1-エン-1-アミン(2当量)を、カルボン酸(1当量)のDCM(20容積)溶液へ添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、残留物をDCM(20容積)に再溶解し、ピリジン(2 mL)を添加し、続いて適切なアミン(1.1当量)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。水性処理を行い、粗生成物を、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、又は適切な溶媒からのトリチュレーションにより精製した。
【0397】
(方法9:鈴木ArBr)
【化275】
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Ar1-Br(1当量)のジオキサン(10容積)懸濁液へ、アリールボロン酸又はエステル(1当量)及びK2CO3(2当量)の水(5容積)溶液を添加した。得られた懸濁液を脱気(N2、5分)した。PdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物又は他の適切な触媒(10 mol%)を添加し、反応混合物を80℃で2時間攪拌した。次に反応混合物を室温まで冷却した。水性処理を行い、粗生成物を順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー又は、適切な溶媒からのトリチュレーションにより精製した。
【0398】
(方法10:遊離酸とT3P)
【化276】
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ピリジン(10当量)、続いてT3P(50wt%DMF溶液、2当量)を、攪拌中のアミン(1.1当量)及びカルボン酸(1当量)のDMF(16容積)溶液へ添加した。得られた反応物を室温で24時間攪拌した。疎反応混合物を真空(減圧)で濃縮し、次にNH4Cl(飽和水溶液)で希釈し、DCMで抽出した。一緒にした有機性抽出液を乾燥し(相分離装置)、溶媒を除去し、粗生成物を逆相又は順相クロマトグラフィーで精製した。
【0399】
(表17:実施例P9〜P115、P117〜P225の調製法及び特性データ)
【表18】
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【0400】
2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-イソプロピルピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミドP116
【化277】
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2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-2-メチル-N-(5-(6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)プロパンアミドP122(77 mg、0.161 mmol)のMeOH/DCM(4:1、10 mL)溶液を、H-Cube flow水素化装置(10%Pd/C、30×4 mm、完全水素、25℃、1 mL/分)を使用して水素化した。粗生成物をシリカゲル(12gカラム、50〜100%EtOAc/イソヘキサン)のクロマトグラフィーで精製し、2-(2-(シクロプロパンスルホンアミド)ピリミジン-4-イル)-N-(5-(6-イソプロピルピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド(21 mg、0.043 mmol、27%収率)を、白色固体として得た。Rt 2.22分(HPLC酸性);m/z 482(M+H)+(ES+);
【化278】
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【0401】
(生物学的実施例)
(生物学的実施例1−ヒトCTPS1酵素阻害)
重要な対象に対して発明された化合物の酵素阻害活性を、ADP-Glo(商標)Maxアッセイ(Promega社、英国)を使用して決定した。ヒトCTPS1用アッセイを、50 mMのTris、10 mMのMgCl2、0.01%Tween-20を含み、pHが8.0の1×アッセイバッファ内で、適宜行った。最後に、使用直前にL-システインを1×アッセイバッファへ添加し、最終的な濃度を2 mMにした。全ての試薬は、特記しない限りSigma-Aldrich社製である。ヒト完全長の活性C末端FLAG-His8-tag CTPS1
【化279】
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は、Proteros biostructures GmbHから入手した。
【0402】
(アッセイ手順)
3×ヒトCTPS1タンパク質を、1×アッセイバッファ中で調製し、反応に必要な最終的な作業タンパク質濃度とした。ウェル当たり2uL容積の3×ヒトCTPS1タンパク質を、ウェル当たり2uLの3×試験化合物(適切な最終的3×化合物に対する1×アッセイバッファで調製された化合物濃度は、実験でその化合物用に設計された濃度応答曲線に対応する)と、10分間25℃で混合した。次に酵素反応を、ウェル容積当たり2uLの予備混合した基質ミックス(ADP-Glo(商標)MaxkitのUltraPureATP (0.31 mM)、GTP(0.034 mM)、UTP(0.48 mM)及びL-グルタミン(0.186 mM))の添加で開始し、混合物を、25℃、密封プレート条件、500回転/分(rpm)の定常攪拌状態での、反応に特定されている直線相(linear phase)内の適切な時間て、インキュベートした。ADP-Glo(商標)Max試薬を、60分かけて添加し(ウェル当たり6μL)、次にADP-Glo(商標)Max現像(development)剤を60分かけて添加し(ウェル当たり12uL)、その後マイクロプレートリーダー(EnVision(登録商標)Multilabel Reader、Perkin Elmer社)で信号を検出した。アッセイの過程でのそれぞれの試薬の添加に続き、アッセイプレートを30秒、500rpmでパルス遠心分離にかけた。
【0403】
全ての例で、酵素はATPをADPへ転換し、その後ADP-Glo(商標)Max試薬が、反応系に残存する内在性ATPを全て枯渇させた。そしてADP-Glo(商標)Max検出試薬が、酵素的に生成されたADPを元のATPへ転換し、酵素ルシフェラーゼ用のルシフェリンと共にATPは基質として使用されて、検出可能な発光となる光が生成する。測定される発光信号は、酵素反応で生成したADP量に直接的に比例し、化合物処理によってこの信号が減少することは、酵素阻害を示す。それぞれの化合物濃度によって引き起こされた阻害割合は、下記方程式を使用して計算した:
【数1】
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【0404】
次に阻害割合を化合物濃度に対してプロットして、得られた濃度−応答曲線から50%阻害濃度(IC50)を決定した。
試験した全ての式(I)の化合物のデータを、下記に示す。
【0405】
(表18:有効範囲でグループ化したヒトCTPS1酵素阻害データ(±はIC50が>10〜20マイクロモルの範囲を示し、+はIC50が>1〜10マイクロモルの範囲を示し、++はIC50が>0.1〜1マイクロモルの範囲を示し、+++はIC50が≦0.1マイクロモルを示す。))
【表19】
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【0406】
試験した全ての本発明の化合物は、このアッセイでCTPS1酵素の阻害を示すことが認められた。その結果、これらの化合物は、CTPS1の阻害に有用であると期待されるだろう。本発明の化合物は又、研究ツール、例えばCTPSアッセイでの使用に有用であると期待されるだろう。
【0407】
(生物学的実施例2−ラピッドファイヤー(RapidFire)/MSベースの酵素選択度アッセイ)
(ラピッドファイヤー/MS分析による、ヒトCTPS1対CTPS2選択度評価)
重要目的である標的アイソフォームそれぞれに対する酵素阻害活性を、最適化したラピッドファイヤー高処理質量分析法(RF/MS)アッセイフォーマットを使用して、本発明の化合物のために決定できるだろう。ヒトCTPS1及びCTPS2両方のためのRF/MSアッセイは、50 mMのHEPES(Merck社)、20 mMのMgCl2、5 mMのKCl、1 mMのDTT、0.01%Tween-20から構成され、pHが8.0のアッセイバッファ内で適宜行うことができる。ヒト完全長の活性C末端FLAG-His-tag CTPS1
【化280】
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は、Proteros biostructures GmbHから入手できる。ヒト完全長の活性C末端FLAG-His-Avi tagged CTPS2
【化281】
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は、HarkerBio.社から得ることができる。
【0408】
(アッセイ手順)
ヒトCTPS(1又は2)タンパク質を、1×アッセイバッファ中で調製して、反応に必要な最終作業タンパク質濃度とすることができる。ウェル当たり2uL容積の2×CTPS(1又は2)タンパク質を、アコースティック(ECHO)分注を使用して40nLの化合物と混合し、10分間25℃でインキュベートできる。それぞれのアイソフォーム酵素反応は、次にウェル当たり2uLの2×基質ミックスのアッセイバッファ溶液を添加して開始できる。hCTPS1用:ATP(0.3 mM)、UTP(0.2 mM)、GTP(0.07 mM)及びL-グルタミン(0.1 mM)。hCTPS2用:ATP(0.1 mM)、UTP(0.04 mM)、GTP(0.03 mM)及びL-グルタミン(0.1 mM)。それぞれの混合物は、25℃での反応に特定されている直線相内で、アイソフォーム当たり適切な時間量でインキュベートすることができる。60uL容積の停止液(1%ギ酸及び0.5uM13C9-15N3-CTPのH2O溶液)を添加し、その直後にプレートをヒートシールして10分間4,000rpmで遠心分離することができる。遠心分離に続いて、プレートを、分析用に、API4000三連四重極質量分光計(RF/MS)に接続しているAgilent ラピッドファイヤーマイクロ流体固相抽出システムにかけることができる。
【0409】
全ての例で、酵素はUTPをCTPへ転換する。高度に特異的で感度の高い多重反応検出(MRM)MS法は、酵素反応生成物、CTP、及び安定な同位体標識された生成物標準13C9-15N3-CTPの検出のために最適化できる。データ分析の読み取り値は、生成物CTP及び内部標準13C9-15N3-CTPのピーク面積の間の割合として計算できる。記録データのために、下記方程式が使用できる:
【数2】
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(R=比/読み取り値、P=生成物シグナル面積、IS=内部標準シグナル面積)
【0410】
それぞれのスクリーニングプレート用に、ネガティブ(DMSO)及びポジティブコントロール値の平均値を使用して、個々のアッセイウィンドウ(S/B)及びZ'値を計算した。個々のコントロール値の中央値を使用して、下記方程式に従い阻害割合を計算した:
【数3】
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(I=阻害、Rneg=ネガティブコントロール読み取り値の中央値、Rpos=ポジティブコントロール読み取り値の中央値、Rsample=サンプル読み取り値)。
次に阻害割合を化合物濃度に対してプロットして、得られた濃度−応答曲線から50%阻害濃度(IC50)を決定した。
【0411】
続いて、CTPS1及びCTPS2間の倍数(Fold)選択度を、次の方程式に従い計算した:
【数4】
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所定の式(I)の化合物を、上記アッセイで試験した。試験した全ての化合物データを下記に示す。
【0412】
(表19: グループ化した選択度データ2〜30倍(+)、>30〜60倍(++)、又は>60倍(+++))
【表20】
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【0413】
生物学的実施例2に記載されたアッセイで試験した全ての化合物は、CTPS1の選択度がCTPS2の少なくとも2倍であることが確認され、多数の化合物はCTPS1の選択度が60倍を超えるものであった。特に、これら化合物は、選択的なCTPS1化合物が有用であるような疾患の治療への用途を持つことが期待されるであろう。
【0414】
本明細書及び下記特許請求の範囲全体を通して、文脈が別の意味を要求しない限り、用語「含む」、並びに「含まれる」及び「含んでいる」等のバリエーションは、記載された整数、段階、整数のグループ、又は段階のグループを含み、かつ、他の整数、段階、整数のグループ若しくは段階のグループのいずれを排除するものではないことと理解される。
【0415】
本明細書及び特許請求の範囲がその一部を形成する出願は、後のいずれの出願に関しても優先権主張の基礎として使用できる。そのような後の出願の特許請求の範囲は、本明細書で記載された特徴又は特徴の組み合わせのいずれをも対象とできる。それらは、生成物、組成物、プロセス、又は使用クレームの形でもよく、限定するものではない例として例えば、下記クレームも含むことができる。
【0416】
本明細書に引用された全ての文献は、特許及び特許出願を含みそれらに限定されるものではなく、本明細書で引用により組み込まれており、あたかもそれぞれ個々の文献が、本明細書で完全に記載されているかのように、具体的かつ個別的に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれている。
【0417】
(本発明の条項)
条項1.式(I)の化合物:
【化282】
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(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、又はCF3であり;
R2は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、C1-2ハロアルキル又はOC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、CH3、OCH3、CF3又はOCF3であり;
但し、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルOH、C1-6ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル、及びNR21R22から追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、Cl、C1-2アルキル、CF3、OCH3又はCNであり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルOH、SO2C1-2アルキル、C(O)N(C1-2アルキル)2、NHC(O)C1-3アルキル、又はNR23R24であり;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R12は、CN、OCH2CH2N(CH3)2、及び、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルから追加的に選択されてもよく、又はR12はそれが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成してもよく;
R13は、H又はハロであり;
R21は、H、C1-5アルキル、C(O)C1-5アルキル、C(O)OC1-5アルキルであり;
R22は、H又はCH3であり;
R23は、H又はC1-2アルキルであり;並びに
R24は、H又はC1-2アルキルである)、
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0418】
条項2.下式の化合物である条項1記載の化合物:
【化283】
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(式中、
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、ハロ、C1-6アルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;及び
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキルである)、
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0419】
条項3.式(I)の条項1記載の化合物:
【化284】
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(式中、
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキルを形成し;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-2アルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;及び
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキルである);
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0420】
条項4.式(I)の条項1記載の化合物:
【化285】
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(式中、
Aは、次の構造を有するアミドリンカーであり:-C(=O)NH-又は-NHC(=O)-;
XはN又はCHであり;
YはN又はCR2であり;
ZはN又はCR3であり;
但し、X又はZの少なくとも1個がNの場合にはYはNではなく;
R1は、C1-5アルキル、又はシクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルであり;
R2は、H、C1-2アルキル、又はC1-2ハロアルキルであり;
R3は、H、ハロ、又はCH3であり;
但し、R2及びR3の少なくとも1個はHであり;
R4及びR5はそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル、又はC1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成し;かつ
Aが-NHC(=O)-の場合:
R4及びR5は、ハロ及びOC1-6アルキルから追加的に選択されてもよく;
Ar1は6員環のアリール又はヘテロアリールであり;
Ar2は6員環のアリール又はヘテロアリールであって、アミドに関してパラ位でAr1へ結合しており;
R10は、H、ハロ、C1-3アルキル、C1-2ハロアルキル、OC1-2アルキル、OC1-2ハロアルキル、又はCNであり;
R11は、H、F、CH3、又はOCH3であり;
R12は、Ar1に関してオルト又はメタ位でAr2へ結合しており、かつR12は、H、ハロ、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、OC1-4ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-5シクロアルキル、CN、又はC2-4アルケニルであり;及び
R13はHである);
又は、その塩及び/若しくは溶媒和物、並びに/又はそれらの誘導体。
【0421】
条項5.Aは、-C(=O)NH-である、条項1又は4記載の化合物。
条項6.Aは-NHC(=O)-である、条項1又は4記載の化合物。
条項7.XはNである、条項1又は4〜6いずれか1項記載の化合物。
条項8.XはCHである、条項1又は4〜6いずれか1項記載の化合物。
条項9.YはNである、条項1、4〜6又は8いずれか1項記載の化合物。
条項10.YはCR2である、条項1又は4〜8いずれか1項記載の化合物。
条項11.ZはNである、条項1、4〜8又は10いずれか1項記載の化合物。
条項12.ZはCR3である、条項1又は4〜10いずれか1項記載の化合物。
【0422】
条項13.XはNであり、YはCR2であり、かつZはNである、条項1又は4〜12いずれか1項記載の化合物。
条項14.XはNであり、YはCR2であり、かつZはCR3である、条項1又は4〜12いずれか1項記載の化合物。
条項15.XはCHであり、YはNであり、かつZはCR3である、条項1又は4〜12いずれか1項記載の化合物。
条項16.XはCHであり、YはCR2であり、かつZはCR3である、条項1又は4〜12いずれか1項記載の化合物。
条項17.XはCHであり、YはCR2であり、かつZはNである、条項1又は4〜12いずれか1項記載の化合物。
【0423】
条項18.R1はC1-5アルキルである、条項1〜17いずれか1項記載の化合物。
条項19.R1は、シクロアルキルが任意でCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項1〜17いずれか1項記載の化合物。
条項20.R1はC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項19記載の化合物。
条項21.R1は、シクロアルキルがCH3により置換されているC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項19記載の化合物。
条項22.R1は、任意でCH3により置換されているC3-5シクロアルキルである、条項19〜21いずれか1項記載の化合物。
条項23.R1は、任意でCH3により置換されているC1アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項19〜21いずれか1項記載の化合物。
条項24.R1は、任意でCH3により置換されているC2アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項19〜21いずれか1項記載の化合物。
条項25.R1はシクロプロピル、結合部位でCH3により置換されているシクロプロピル、シクロブチル、メチル、又はエチルである、条項1〜24いずれか1項記載の化合物。
条項26.R1はシクロプロピル、メチル、又はエチルである、条項25記載の化合物。
条項27.R1はシクロプロピルである、条項26記載の化合物。
条項28.R1はCF3である、条項1〜17いずれか1項記載の化合物。
【0424】
条項29.R2はHである、条項1〜28いずれか1項記載の化合物。
条項30.R2は、F、Cl又はBr等のハロ、例えばCl若しくはBrである、条項1〜28いずれか1項記載の化合物。
条項31.R2は、CH3等のC1-2アルキルである、条項1〜28いずれか1項記載の化合物。
条項32.R2は、OCH3等のOC1-2アルキルである、条項1〜28いずれか1項記載の化合物。
条項33.R2は、CF3等のC1-2ハロアルキルである、条項1〜28いずれか1項記載の化合物。
条項34.R2は、OCF3等のOC1-2ハロアルキルである、条項1〜28いずれか1項記載の化合物。
【0425】
条項35.R3はHである、条項1〜34いずれか1項記載の化合物。
条項36.R3はハロである、条項1〜34いずれか1項記載の化合物。
条項37.R3はフルオロである、条項36記載の化合物。
条項38.R3はCH3である、条項1〜34いずれか1項記載の化合物。
条項39.R3はOCH3である、条項1〜34いずれか1項記載の化合物。
条項40.R3はCF3である、条項1〜34いずれか1項記載の化合物。
条項41.R3はOCF3である、条項1〜34いずれか1項記載の化合物。
条項42.R2及びR3の少なくとも1個はHである、条項1〜41いずれか1項記載の化合物。
【0426】
条項43.R4はHである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項44.R4はC1-6アルキルである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項45.R4はメチル又はエチルである、条項44記載の化合物。
条項46.R4はC1-6アルキルOHである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項47.R4は、CF3等のC1-6ハロアルキルである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項48.R4はC0-2アルキレンC3-6シクロアルキルである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項49.R4はC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキルである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項50.R4はC1-3アルキレンOC1-3アルキルである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項51.R4はC2アルキレンOC1-3アルキルである、条項50記載の化合物。
条項52.R4はCH2CH2OCH3である、条項51記載の化合物。
【0427】
条項53.R4はハロである、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項54.R4はフルオロである、条項53記載の化合物。
条項55.R4は、OC1-4ハロアルキル等のOC1-6ハロアルキルである、条項1又は6〜42いずれか1項記載の化合物。
条項56.R4は、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキルである、条項1又は6〜42いずれか1項記載の化合物。
条項57.R4は、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキルである、条項1又は6〜42いずれか1項記載の化合物。
条項58.R4は、OC1-6アルキル、特にOC1-4アルキルである、条項1、4又は6〜42いずれか1項記載の化合物。
条項59.R4はNR21R22である、条項1又は6〜42いずれか1項記載の化合物。
【0428】
条項60.R21は、H、CH3、C(O)CH3、C(O)OCH3又はC(O)Otert-ブチルである、条項59記載の化合物。
条項61.R22は、H等のH又はCH3である、条項59記載の化合物。
条項62.R21はC(O)OCH3かつR22はH、R21はC(O)CH3かつR22はH、R21及びR22は両方ともCH3、又はR21及びR22は両方ともHである、条項59〜61いずれか1項記載の化合物。
【0429】
条項63.R4は、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルOH、C1-6ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成する、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項64.R4はハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル、又はNR21R22である、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
【0430】
条項65.R5はHである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項66.R5はC1-6アルキルである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項67.R5はメチル又はエチルである、条項66記載の化合物。
条項68.R5はC1-6アルキルOHである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項69.R5はCF3等のC1-6ハロアルキルである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項70.R5はC0-2アルキレンC3-6シクロアルキルである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項71.R5はC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキルである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項72.R5は、C2アルキレンOC1-3アルキル等のC1-3アルキレンOC1-3アルキル、例えばCH2CH2OCH3である、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
【0431】
条項73.R5はハロである、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項74.R5はフルオロである、条項73記載の化合物。
条項75.R5は、OC1-4ハロアルキル等のOC1-6ハロアルキルである、条項1又は6〜64いずれか1項記載の化合物。
条項76.R5は、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキルである、条項1又は6〜64いずれか1項記載の化合物。
条項77.R5は、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキルである、条項1又は6〜64いずれか1項記載の化合物。
条項78.R5は、OC1-6アルキル、特にOC1-4アルキルである、条項1、4又は6〜64いずれか1項記載の化合物。
条項79.R5は、NR21R22である、条項1又は6〜64いずれか1項記載の化合物。
【0432】
条項80.R21は、H、CH3、C(O)CH3、C(O)OCH3又はC(O)Otert-ブチルである、条項79記載の化合物。
条項81.R22は、H等のH又はCH3である、条項79記載の化合物。
条項82.R21はC(O)OCH3かつR22はH、R21はC(O)CH3かつR22はH、R21及びR22は両方ともCH3、又はR21及びR22は両方ともHである、条項79〜81いずれか1項記載の化合物。
【0433】
条項83.R5は、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルOH、C1-6ハロアルキル、C0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、C0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、C1-3アルキレンOC1-3アルキルであるか、又はR4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキル若しくはC3-6ヘテロシクロアルキルを形成する、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
条項84.R5は、ハロ、OC1-6ハロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6シクロアルキル、OC0-2アルキレンC3-6ヘテロシクロアルキル、OC1-6アルキル又はNR21R22である、条項1〜64いずれか1項記載の化合物。
【0434】
条項85.R4及びR5は、両方ともHである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
条項86.R4及びR5は、両方ともメチルである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
条項87.R4及びR5は、両方ともエチルである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
条項88.R4及びR5は、両方ともフルオロである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
条項89.R4はエチルかつR5はHである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
条項90.R4はフルオロかつR5はエチルである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
条項91.R4はCH2CH2OCH3かつR5はHである、条項1〜84いずれか1項記載の化合物。
【0435】
条項92.R4及びR5はS立体配座で配置される、条項89〜91いずれか1項記載の化合物。
条項93.R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共にC3-6シクロアルキルを形成する、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
条項94.R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチル環等のシクロプロピル環又はシクロペンチル環を形成する、条項93記載の化合物。
条項95.R4及びR5はそれらが結合している炭素原子と共に、ヘテロシクロヘキシル等のC3-6ヘテロシクロアルキル、例えばテトラヒドロピラナルを形成する、条項1〜42いずれか1項記載の化合物。
【0436】
条項96.Ar1はフェニルである、条項1〜95いずれか1項記載の化合物。
条項97.Ar1は2-ピリジルである、条項1〜95いずれか1項記載の化合物。
条項98.Ar1は3-ピリジルである、条項1〜95いずれか1項記載の化合物。
条項99.Ar2は3-ピリジルである、条項1〜98いずれか1項記載の化合物。
条項100.Ar2は2,5-ピラジニルである、条項1〜98いずれか1項記載の化合物。
【0437】
条項101.R10はHである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
条項102.R10は、フルオロ又はクロロ等のハロである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
条項103.R10はC1-3アルキルである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
条項104.R10は、CH3等のC1-2アルキルである、条項103記載の化合物。
条項105.R10は、CF3等のC1-2ハロアルキルである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
条項106.R10は、OCH3等のOC1-2アルキルである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
条項107.R10は、OCF3等のOC1-2ハロアルキルである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
条項108.R10はCNである、条項1〜100いずれか1項記載の化合物。
【0438】
条項109.R11はHである、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
条項110.R11はFである、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
条項111.R11はClである、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
条項112.R11はC1-2アルキルである、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
条項113.R11はCH3である、条項112記載の化合物。
条項114.R11はCF3である、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
条項115.R11はOCH3である、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
条項116.R11はCNである、条項1〜108いずれか1項記載の化合物。
【0439】
条項117.R12はHである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項118.R12は、フルオロ又はクロロ等のハロである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項119.R12は、CH3等のC1-4アルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項120.R12は、C2-4アルケニルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項121.R12は、C0アルキレンC3シクロアルキル等のC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項122.R12は、メトキシ、エトキシ又はイソプロポキシ等のOC1-4アルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項123.R12は、OC0アルキレンC3シクロアルキル等のOC0-2アルキレンC3-5シクロアルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
【0440】
条項124.R12は、CF3等のC1-4ハロアルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項125.R12は、OCH2CF3又はOCHF2等のOC1-4ハロアルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項126.R12はOHである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項127.R12はC1-4アルキルOHである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項128.R12はSO2C1-2アルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項129.R12はNHC(O)C1-3アルキルである、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
【0441】
条項130.R12はNR23R24である、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
条項131.R23は、H又はCH3等のH又はC1-2アルキルである、条項130記載の化合物。
条項132.R24は、CH3又はエチル等のH又はC1-2アルキルである、条項130又は131記載の化合物。
条項133.R23はHかつR24はエチル、又は、R23はCH3かつR24はCH3である、条項130〜132いずれか1項記載の化合物。
【0442】
条項134.R12はCNである、条項1、4又は6〜116いずれか1項記載の化合物。
条項135.R12は、OCH2CH2N(CH3)2である、条項1又は6〜116いずれか1項記載の化合物。
条項136.R12は、Ar2への結合点に位置する1個の窒素を含むC3-6ヘテロシクロアルキルである、条項1又は6〜116いずれか1項記載の化合物。
条項137.R12は、それが結合している窒素原子と共にN-オキシド(N+-O-)を形成する、条項1又は6〜116いずれか1項記載の化合物。
条項138.R12は、C(O)N(C1-2アルキル)2である、条項1〜116いずれか1項記載の化合物。
【0443】
条項139.R13はHである、条項1〜138いずれか1項記載の化合物。
条項140.R13はフルオロ又はクロロ等のハロ、例えばフルオロである、条項1〜138いずれか1項記載の化合物。
条項141.R1がメチルの場合、少なくとも1個のR4、R5、R10、R11、R12及びR13はH以外である、条項1〜140いずれか1項記載の化合物。
【0444】
条項142.いずれかのC3-6ヘテロシクロアルキル環、例えば唯1個のC3-6ヘテロシクロアルキル環内の、少なくとも1個、例えば唯1個の窒素原子が、C1-4アルキル、C(O)H、C(O)C1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキル、C(O)OC1-4アルキルアリール、例えばC(O)OBz等、C(O)NHC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキルアリール、例えばC(O)NHBz等、Fmoc基、C(O)C1-4ハロアルキル、C(O)OC1-4ハロアルキル、又はC(O)NHC1-4ハロアルキル、例えばC(O)OtBu、によって置換されている、条項1〜141いずれか1項記載の化合物。
条項143.全てのC3-6ヘテロシクロアルキル環内の、全ての窒素原子は置換されていない、条項1〜141いずれか1項記載の化合物。
【0445】
条項144.いずれかのC3-6ヘテロシクロアルキル環、例えば唯1個のC3-6ヘテロシクロアルキル環内の、少なくとも1個、例えば唯1個の硫黄原子が、例えば1個の酸素原子によって置換されてS=Oを形成するか、それとも2個の酸素原子によって置換されてS(O)2を形成している、条項1〜143いずれか1項記載の化合物。
条項145.全てのC3-6ヘテロシクロアルキル環内の、全ての硫黄原子は置換されていない、条項1〜143いずれか1項記載の化合物。
【0446】
条項146.実施例P1〜P111の化合物。
条項147.実施例P112〜P115の化合物。
条項148.実施例P116〜P225の化合物。
【0447】
条項149.式(II)の化合物:
【化286】
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(式中、R1、R3、R4及びR5は、前記条項定義のものであり、Rは、H、C1-6アルキル(例えば、メチル及びエチル)若しくはベンジルである)、
又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0448】
条項150.式(III)の化合物:
【化287】
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(式中、Ar1、Ar2、R10、R11及びR12は、前記条項定義のものである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0449】
条項151.式(XX)の化合物:
【化288】
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(式中、Ar1、Ar2、R1、R3、R4、R5、R10、R11及びR12は、前記条項定義のものであり、Pは、パラメトキシベンジル等の窒素保護基である)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0450】
条項152.式(XXIV)の化合物:
【化289】
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(式中、Ar1、Ar2、R1、R3、R4、R5、R10、R11及びR12は、前記条項定義のものであり、Pは、パラメトキシベンジル等の窒素保護基である)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0451】
条項153.式(II)の化合物:
【化290】
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(式中、R1、X、Y、Z、R4及びR5は、前記条項定義のものであり、Rは、H、C1-6アルキル(例えば、メチル及びエチル)若しくはベンジルである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0452】
条項154.式(III)の化合物:
【化291】
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(式中、R10、R11、R12及びR13は、前記条項定義のものである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0453】
条項155.式(XX)の化合物:
【化292】
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(式中、Ar1、Ar2、R1、X、Y、Z、R4、R5、R10、R11、R12及びR13は、前記条項定義のものであり、Pは、パラメトキシベンジル等の窒素保護基である)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0454】
条項156.式(XXIV)の化合物:
【化293】
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(式中、Ar1、Ar2、R1、X、Y、Z、R4、R5、R10、R11、R12及びR13は、前記条項定義のものであり、Pは、パラメトキシベンジル等の窒素保護基である)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0455】
条項157.式(XXXI)の化合物:
【化294】
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(式中、Ar1、Ar2、X、Y、Z、R4、R5、R10、R11、R12及びR13は、前記条項定義のものである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0456】
条項158.式(XXXXII)の化合物:
【化295】
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(式中、R1、X、Y、Z、R4及びR5は、前記条項定義のものである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0457】
条項159.式(XXXXIII)の化合物:
【化296】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Ar1、Ar2、R10、R11、R12及びR13は、前記条項定義のものである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0458】
条項160.式(LI)の化合物:
【化297】
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(式中、Ar1、Ar2、R4及びR5は、前記条項定義のものであり、XはCl若しくはBrである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0459】
条項161.式(LVIII)の化合物:
【化298】
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(式中、R1、Ar1、X、Y、Z、R4及びR5は、前記条項定義のものである)、又は、その医薬として許容し得る塩等の塩。
【0460】
条項162.INTC1〜INTC177の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩等の塩。
条項163.INTD1〜INTD86の化合物、又は、それらの医薬として許容し得る塩等の塩。
条項164.それぞれのヘテロシクロアルキルは、特定数の炭素原子を含む完全飽和炭化水素環であって、それを通してシクロアルキル基が結合している炭素原子を含むものでも良いが、その場合は環内の少なくとも1個の炭素原子はN、S又はO等のヘテロ原子で置き換わっている、条項1〜161いずれか1項記載の化合物。
【0461】
条項165.医薬品として使用するための、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物。
条項166.対象におけるCTPS1の阻害に使用するための、条項165記載の化合物。
条項167.対象におけるT細胞及び/又はB細胞増殖を低下させるために使用するための、条項165記載の化合物。
条項168.乾癬又は扁平苔癬等の炎症性皮膚疾患;ステロイド抵抗性急性GVHD等の急性及び/若しくは慢性GVHD;急性リンパ増殖症候群(ALPS);全身性エリテマトーデス、ループス腎炎若しくは皮膚ループス;若しくは、移植の治療又は予防に使用するための、条項165記載の化合物。
条項169.重症筋無力症、多発性硬化症、及び強皮症/全身性硬化症の治療又は予防に使用するための、条項165記載の化合物。
【0462】
条項170.条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物の有効量を、対象へ投与することを含む、対象におけるCTPS1阻害方法。
条項171.対象におけるCTPS1阻害のための医薬品の製造における、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物の使用。
条項172.癌治療に使用するための、条項165記載の化合物。
条項173.それを必要とする対象へ、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物を投与することにより、対象の癌を治療する方法。
条項174.対象における癌治療のための医薬品の製造における、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物の使用。
条項175.前記癌は、血液系癌である、条項172記載の化合物、条項173記載の方法、又は条項174記載の使用。
条項176.前記血液系癌は、急性骨髄性白血病、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、B細胞急性リンパ芽球性白血病、スウィート症候群、T細胞非ホジキンリンパ腫(ナチュラルキラー/T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾性T細胞リンパ腫及び皮膚性T細胞リンパ腫を含む)、T細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞非ホジキンリンパ腫(バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫を含む)、有毛細胞白血病、ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、粘膜関連リンパ組織リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、形質細胞骨髄腫、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性障害(慢性骨髄性白血病、原発性骨髄線維症、本態性血小板血症、真性多血症等)、並びに慢性リンパ球性白血病、からなる群から選択される、条項175記載の化合物、方法又は使用。
条項177.前記癌は、膀胱癌、乳癌、黒色腫、神経芽細胞腫、悪性胸膜中皮腫、及び肉腫等の、非血液系癌であり、例えば乳癌及び黒色腫である、条項172記載の化合物、条項173記載の方法、又は条項174記載の使用。
【0463】
条項178.対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させる、条項165記載の化合物の使用
条項179.それを必要とする対象へ、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物を投与することにより、対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させる方法。
条項180.対象における、脈管の損傷又は手術からの回復を促進し、新生内膜及び再狭窄に関連する罹患率及び死亡率を減少させるための医薬品の製造における、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物の使用。
条項181.条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物を含む、医薬組成物。
条項182.ヒト対象へ適用される、条項165〜180いずれか1項記載の、化合物、方法又は使用。
条項183.更に医薬として許容し得る活性な1又は複数の成分と共に適用される、条項165〜182いずれか1項記載の、化合物、方法、使用又は組成物。
条項184.皮膚、眼又は消化管へ局所的に適用される、条項165〜183いずれか1項記載の、化合物、方法、使用又は組成物。
条項185.天然同位体である、条項1〜148又は164いずれか1項記載の化合物
【0464】
(参考文献)
【化299】
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【国際調査報告】
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