特表2021-518644(P2021-518644A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-518644構成可能な線形加速器システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-518644(P2021-518644A)
(43)【公表日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】構成可能な線形加速器システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05H 7/02 20060101AFI20210705BHJP
【FI】
   H05H7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】58
(21)【出願番号】特願2020-564532(P2020-564532)
(86)(22)【出願日】2019年5月17日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月18日
(86)【国際出願番号】US2019032869
(87)【国際公開番号】WO2019222627
(87)【国際公開日】20191121
(31)【優先権主張番号】62/673,833
(32)【優先日】2018年5月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/147,459
(32)【優先日】2018年9月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/147,488
(32)【優先日】2018年9月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/147,509
(32)【優先日】2018年9月28日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】517023736
【氏名又は名称】ヴァレックス イメージング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ターナー、ジョン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ、ジャック
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン、ネイサン
(57)【要約】
一部の実施形態は、粒子電力パルスタイミングを有する粒子電力パルスを含む粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、RF電力パルスタイミングを有するRF電力パルスを含むRF電力信号を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、粒子電力パルスに応答して粒子ビームパルスを生成するように構成される粒子源と、RF電力パルスに応答してRF信号パルスを生成するように構成されるRF源と、RF信号パルスに応答して粒子ビームパルスを加速するように構成される加速器構造と、粒子電源及びRF電源に結合される制御ロジックと、を備え、制御ロジックは、パルスメッセージを受信し、パルスメッセージに応答して粒子電源をアクティブ化することによって粒子電力パルスを生成し、パルスメッセージに応答してRF電源をアクティブ化することによってRF電力パルスを生成する、ように構成され、制御ロジックは、粒子電力パルスタイミングと、RF電力パルスタイミングとの差が、パルスメッセージに基づくように、粒子電源及びRF電源をアクティブ化するよう構成される、システムを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子電力パルスタイミングを有する粒子電力パルスを含む粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、
RF電力パルスタイミングを有するRF電力パルスを含むRF電力信号を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、
前記粒子電力パルスに応答して粒子ビームパルスを生成するように構成される粒子源と、
前記RF電力パルスに応答してRF信号パルスを生成するように構成されるRF源と、
前記RF信号パルスに応答して前記粒子ビームパルスを加速するように構成される加速器構造と、
前記粒子電源及び前記RF電源に結合される制御ロジックと、
を備え、
前記制御ロジックは、
パルスメッセージを受信することと、
前記パルスメッセージに応答して前記粒子電源をアクティブ化することによって前記粒子電力パルスを生成することと、
前記パルスメッセージに応答して前記RF電源をアクティブ化することによって前記RF電力パルスを生成することと、
を行うように構成され、
前記制御ロジックは、前記粒子電力パルスタイミングと、前記RF電力パルスタイミングとの差が、前記パルスメッセージに基づくように、前記粒子電源及び前記RF電源をアクティブ化するように構成される、
システム。
【請求項2】
前記RF電源は、前記粒子電力信号とは独立した電圧を有する前記RF電力信号を生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記RF電力パルスタイミングは、前記粒子電力パルスタイミングとは独立している、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記RF電力パルスのパルス幅は、前記粒子電力パルスのパルス幅と異なる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記RF電力パルスのパルス遅延は、前記粒子電力パルスのパルス遅延と異なる、請求項3または4に記載のシステム。
【請求項6】
前記粒子電源は、主電源に応答して第1の高電圧を生成するように構成される第1の高電圧源を備え、前記第1の高電圧に応答して前記粒子電力信号を生成するように構成され、
前記RF電源は、前記主電源に応答して第2の高電圧を生成するように構成される第2の高電圧源を備え、前記第2の高電圧に応答して前記RF電力信号を生成するように構成される、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御ロジックは、
トリガを受信することと、
前記パルスメッセージ及び前記トリガに応答して前記粒子電源をアクティブ化することによって前記粒子電力パルスを生成することと、
前記パルスメッセージ及び前記トリガに応答して前記RF電源をアクティブ化することによって前記RF電力パルスを生成することと、
を行うようにさらに構成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記パルスメッセージは、複数のパルスメッセージのうちの1つであり、
前記制御ロジックは、
前記複数のパルスメッセージを受信することと、
複数のトリガを受信することであって、各トリガは前記パルスメッセージの対応する1つに関連付けられている、前記複数のトリガを受信することと、
各トリガについて、
前記トリガ及び前記対応するパルスメッセージに応答して前記粒子電源をアクティブ化することによって対応する粒子電力パルスを生成することと、
前記トリガ及び前記対応するパルスメッセージに応答して前記RF電源をアクティブ化することによって対応するRF電力パルスを生成することと、
を行うように構成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記トリガのうちの第1のトリガ及び第2のトリガについて、
前記第1のトリガ及び前記第2のトリガは連続しており、
前記第1のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記対応する粒子電力パルス及び前記対応するRF電力パルスの一方の第1の振幅の指示を含み、
前記第2のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記対応する粒子電力パルス源及び前記対応するRF電力パルス源の前記一方の第2の振幅の指示を含み、
前記第1の振幅は前記第2の振幅と異なる、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記トリガのうちの第1のトリガ及び第2のトリガについて、
前記第1のトリガ及び前記第2のトリガは連続しており、
前記第1のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記粒子電源及び前記RF電源の一方の対応するパルスの第1のタイミングの指示を含み、
前記第2のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記粒子電源及び前記RF電源の前記一方の対応するパルスの第2のタイミングの指示を含み、
前記第1のタイミングは前記第2のタイミングと異なる、
請求項8または9に記載のシステム。
【請求項11】
前記トリガのうちの第1のトリガ、第2のトリガ、及び第3のトリガについて、
前記第1のトリガ、前記第2のトリガ及び前記第3のトリガは連続しており、
前記第1のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記粒子電源及び前記RF電源の一方の対応するパルスの第1のタイミングまたは振幅の指示を含み、
前記第2のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記粒子電源及び前記RF電源の前記一方の対応するパルスの第2のタイミングまたは振幅の指示を含み、
前記第3のトリガに対応する前記パルスメッセージは、前記粒子電源及び前記RF電源の前記一方の対応するパルスの第3のタイミングまたは振幅の指示を含み、
前記第1のタイミングまたは振幅は、前記第3のタイミングまたは振幅と異なる、
請求項8〜10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
第1の交流(AC)電力及び第1の制御信号を受信し、前記第1の制御信号に基づいて前記第1のAC電力から粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、
第2のAC電力及び第2の制御信号を受信し、前記第2の制御信号に基づいて前記第2のAC電力から無線周波数(RF)電力信号を生成するように構成されるRF電源と、
前記粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するように構成される粒子源と、
前記RF電力信号に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源と、
前記RF信号に応答して前記粒子ビームを加速するように構成される加速器構造と、
パルスメッセージに基づいて前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号を生成するように構成される制御ロジックと、
備え、
前記第1のAC電力は、前記第2のAC電力とは別であり、
前記粒子電源は、粒子電力パルスタイミングを有する粒子電力パルスを含む前記粒子電力信号を生成するように構成され、
前記RF電源は、RF電力パルスタイミングを有するRF電力パルスを含む前記RF電力信号を生成するように構成され、
前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号の少なくとも1つセットについて、前記RF電力パルスタイミングと前記粒子電力パルスタイミングとの差は、前記パルスメッセージに基づく、
システム。
【請求項13】
前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号の少なくとも1つセットについて、前記RF電力信号の振幅は、前記粒子電力信号の振幅と異なる、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
パルスメッセージを受信することと、
前記パルスメッセージに基づいてRF電力パルスを有するRF電力信号を出力するように無線周波数(RF)電源を構成することと、
前記パルスメッセージに基づいて粒子電力パルスを有する粒子電力信号を出力するように粒子電源を構成することであって、前記RF電力パルスと前記粒子電力パルスとの差は、前記パルスメッセージに基づく、前記構成することと、
前記粒子電力パルスで粒子源を駆動することと、
前記RF電力パルスでRF源を駆動することと、
前記RF源からの前記RF電力パルスに応答して生成されるRF信号を使用して、前記粒子源からの前記粒子電力パルスに応答して生成される粒子ビームを加速することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記パルスメッセージに基づいて、前記RF電力パルスのタイミングは、前記粒子電力パルスのタイミングと異なる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記パルスメッセージに関連付けられたトリガを受信することと、
前記トリガに応答して前記RF電力パルスを生成することと、
前記トリガに応答して前記粒子電力パルスを生成することと、
をさらに含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記RF電力パルスは第1のRF電力パルスと呼ばれ、前記粒子電力パルスは第1の粒子電力パルスと呼ばれ、前記方法は、
第2のパルスメッセージを受信することと、
前記第2のパルスメッセージに基づいて第2のRF電力パルスを出力するように前記RF電源を再構成することと、
前記第2のパルスメッセージに基づいて第2の粒子電力パルスを出力するように前記粒子電源を再構成することと、
前記第2の粒子電力パルスで前記粒子源を駆動することと、
前記第2のRF電力パルスで前記RF源を駆動することと、
をさらに含み、
前記第2のRF電力パルスは前記第1のRF電力パルスと異なる、または前記第2の粒子電力パルスは前記第1の粒子電力パルスと異なる、
請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記パルスメッセージに基づいて、前記第2のRF電力パルスのタイミングは、前記第1のRF電力パルスのタイミングと異なる、または前記第2の粒子電力パルスのタイミングは、前記第1の粒子電力パルスのタイミングと異なる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記パルスメッセージに基づいて、前記第2のRF電力パルスの振幅は、前記第1のRF電力パルスの振幅と異なる、または前記第2の粒子電力パルスの振幅は、前記第1の粒子電力パルスの振幅と異なる、請求項17または18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、構成可能な(configurable)線形加速器と、構成可能な線形加速器用のトリガ分配システム及び周波数制御システムとに関する。
【0002】
線形加速器は、高度な医療システム、セキュリティ検査システム、通信システム、レーダーシステムなどのシステムで使用される。線形加速器は、X線を生成するか、または無線周波数(RF)もしくはマイクロ波電磁信号を増幅するシステムの一部として使用され得る。一部の線形加速器は、粒子源に供給される電力と、RF源への電力とをパルス化することによって、加速粒子のパルスを生成する。一部の線形加速器は、粒子源に供給される電力及びRF源に供給される電力のレベル及びタイミングが固定であるので、パルスのエネルギー及び線量率(たとえば、タイミング及び振幅)は固定である。他の線形加速器は、2つ以上の工場定義のモード間で切り替えられ得、各モードには、粒子源に供給される電力と、RF源に供給される電力とが関連付けられている。供給される電力のタイミングは、各モードで同じである。さらに、モードは事前定義されたパターンに基づいて切り替えられて、2つのモードを交互に繰り返す。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器のブロック図である。
図1B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器のブロック図である。
図1C】一部の実施形態による構成可能な線形加速器のブロック図である。
図1D】一部の実施形態による構成可能なシステムのブロック図である。
図2A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2C】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2D】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2E】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2F】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2G】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図2H】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。
図3A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムのブロック図である。
図3B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムのブロック図である。
図3C】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムのブロック図である。
図4A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器内のトリガ分配システムにおける信号のタイミング図である。
図4B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器内のトリガ分配システムにおける信号のタイミング図である。
図5A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムの入力回路及び出力回路のブロック図である。
図5B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムの入力回路及び出力回路のブロック図である。
図5C】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムの入力回路及び出力回路のブロック図である。
図5D】一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムの入力回路及び出力回路のブロック図である。
図6A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器を動作させる技術を示すフローチャートである。
図6B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器を動作させる技術を示すフローチャートである。
図7A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器においてトリガを分配する技術を示すフローチャートである。
図7B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器においてトリガを分配する技術を示すフローチャートである。
図8A】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における周波数制御システムのブロック図である。
図8B】一部の実施形態による構成可能な線形加速器における周波数制御システムのブロック図である。
図8C】一部の実施形態による周波数制御システムのブロック図である。
図9】一部の実施形態による構成可能な線形加速器のRF源の周波数を調整する技術を示すフローチャートである。
図10】一部の実施形態による2D X線画像化システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
線形加速器は、典型的には、粒子ビームを生成するように構成される粒子源、たとえば、電子源などを使用する。粒子ビームは、加速器構造を通るように方向付けられる。加速器構造は、入力RF信号を使用して粒子ビーム内の粒子を加速する共振構造である。加速粒子ビームは、粒子源をパルス化して、加速器構造に向けられる粒子のパルスを生成することによって生成される。RF信号は粒子を加速して、加速粒子ビームを生成する。以下でさらに詳細に説明するように、粒子源及びRF源は、動作中に独立して制御され得る。また、粒子源及びRF源のタイミング、及び/またはRF源の周波数制御について、以下でさらに詳細に説明する。
【0005】
図1A図1Cは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器のブロック図である。図1Aを参照すると、線形加速器システム(またはシステムもしくは加速器ベースのシステム)100aは、粒子源102、加速器構造104、及びRF源108を含む。加速器構造104及び粒子源102は、たとえば、真空外囲器、真空管などの外囲器101内に配置され得る。
【0006】
粒子源102は、粒子電力信号に応答して粒子ビーム114を生成するように構成されるデバイスまたはシステムである。たとえば、粒子源102は、電子銃、イオン源、または荷電粒子のビームを生成するように構成される他のデバイスであり得る。粒子源102は、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成するように構成される。一例では、粒子源102は、第1の電圧に結合されたカソード及び集束電極と、第2の電圧に結合されたアノードとを含む、2つの別々の電位を有するダイオード電子銃とすることができる。他の例では、粒子源102は、第1の電圧に結合されたカソード及び集束電極と、第2の電圧に結合されたアノードと、第1の電圧及び第2の電圧の間の第3の電圧に結合された、典型的にはカソードの面の上にあるコントロールグリッドとを含む、3つの別々の電位を有する三極電子銃とすることができる。
【0007】
粒子電力信号118は、粒子源102に粒子ビーム114を生成させる信号である。たとえば、一部の実施形態では、粒子電力信号118は、たとえば、3キロボルト(kV)から39kVまでの振幅を有するパルスなどの高電圧パルスを含む。高電圧パルスは、約2〜5マイクロ秒(μs)のパルス幅を有し得るが、他の実施形態では、パルス幅は異なり得る。
【0008】
粒子電源106は、粒子電力信号118を生成するように構成されるデバイスまたはシステムである。粒子電源106は、粒子電力信号118内のパルスの振幅、遅延、及びパルス幅のうちの少なくとも1つを制御するための回路を含むパルス生成回路を含む。たとえば、粒子電源106は、高電圧電源、固体スイッチまたは他の高電圧/高電流スイッチ、変圧器ネットワーク、インダクタ−キャパシタ(LC)または共振パルス成形ネットワーク、キャパシタ、インダクタなどの1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスなどを含み得る。粒子電源106はまた、以下で説明する制御ロジックを含み得る。
【0009】
一部の実施形態では、粒子電源106は、現在のパルスが、前のパルスと異なる振幅、遅延、及びパルス幅のうちの1つまたは複数を有するように、粒子電力信号118のパルスの生成を変化させるように構成される。すなわち、パルス特性はパルスごとに変化し得る。一部の実施形態では、粒子電源106は、離散的な数のパラメータを有するパルスを生成するように構成される。たとえば、パルスの振幅の選択は、2つ以上の振幅の有限なセットから選択可能であり得る。しかしながら、他の実施形態では、たとえば、その選択は連続的であり得、アナログまたはデジタル設定によって可変であり得、比較的小さいデジタルステップで実質的に連続的であり得る。離散的及び連続的に変更され得るパラメータの一例として振幅を使用しているが、他の実施形態では、他のパラメータが同様に変更され得る。
【0010】
一部の実施形態では、粒子電力信号118は、粒子ビーム114を生成するための電力を提供する信号ではなく、代わりに、粒子源102を変調する信号であり得る。たとえば、粒子電力信号118は、三極電子銃のグリッド電圧信号などの制御信号であり得る。この例では、粒子源102は、高電圧カソード電圧を提供するように構成される一定の高電圧源(図示せず)のための接続を含み得る。粒子電力信号118は、粒子ビーム114の変調を提供する。
【0011】
RF源108は、RF電力信号122に応答してRF信号120を生成するように構成されるデバイスまたはシステムである。たとえば、RF源108は、マグネトロン、クライストロンRF増幅器に結合された低電力RF源、またはRF信号120としてL、S、C、X、または他の周波数帯域のマイクロ波RF信号を生成することが可能な他のRF源108であり得る。マイクロ波は、波長が1メートル(1m)から1ミリメートル(1mm)までの範囲で、周波数が300メガヘルツ(MHz;1m)から300ギガヘルツ(GHz;1mm)までの間の電磁放射の一形態であり、これは、極超短波(UHF;300MHz〜3GHz)、超高周波(SHF;3〜30GHz)、及び極高周波(EHF;ミリ波;30〜300GHz)を含むことができる。周波数が約1GHz〜100GHzの範囲の電磁エネルギーにより、マイクロ波スペクトルはさらに、L(1〜2GHz)、S(2〜4GHz)、C(4〜8GHz)、X(8〜12GHz)、Ku(12〜18GHz)、K(18〜26.5GHz)、Ka(26.5〜40GHz)、Q(33〜50GHz)、U(40〜60GHz)、V(50〜75GHz)、W(75〜110GHz)、F(90〜140GHz)、及びD(110〜170GHz)などの帯域に分類することができる。バンドLはUHFに関連付けられ、バンドSからKaまではSHFに関連付けられ、バンドQからDまではEHFに関連付けられる。
【0012】
RF電力信号122は、RF源108にRF信号120を生成させる信号である。一部の実施形態では、RF電力信号122は、約20kVから45kVまでの振幅を有するマグネトロンによって生成されるパルス、または約100kVから135kVまでの振幅を有するクライストロンによって生成されるパルスなどの高電圧パルスを含む。高電圧パルスは、約2〜5マイクロ秒(μs)のパルス幅を有し得る。しかしながら、一部の実施形態では、パルスの振幅及び幅は、上記の例と異なり得る。
【0013】
RF電源110は、RF電力信号122を生成するように構成されるデバイスまたはシステムである。RF電源110は、RF電力信号122内のパルスの振幅、遅延、及びパルス幅のうちの少なくとも1つを制御するための回路を含むパルス生成回路を含む。たとえば、RF電源110は、高電圧電源、固体スイッチまたは他の高電圧/高電流スイッチ、変圧器ネットワーク、LCパルス成形ネットワーク、キャパシタなどの1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスなどを含み得る。RF電源110はまた、以下で説明する制御ロジックを含み得る。
【0014】
一部の実施形態では、RF電源110は、現在のパルスが、前のパルスと異なる振幅、遅延、及びパルス幅のうちの1つまたは複数を有するように、RF電力信号122のパルスの生成を変化させるように構成される。すなわち、パルス特性はパルスごとに変化し得る。一部の実施形態では、RF電源110は、離散的な数のパラメータを有するパルスを生成するように構成される。たとえば、パルスの振幅の選択は、2つ以上の振幅の有限なセットから選択可能であり得る。しかしながら、他の実施形態では、たとえば、その選択は連続的であり得、アナログまたはデジタル設定によって可変であり得、比較的小さいデジタルステップで実質的に連続的であり得る。離散的及び連続的に変更され得るパラメータの一例として振幅を使用しているが、他の実施形態では、他のパラメータが同様に変更され得る。
【0015】
一部の実施形態では、粒子電力信号118及びRF電力信号122の1つまたは複数の側面は異なり得る。たとえば、一部の実施形態では、RF電力信号122のタイミングは、粒子電力信号118と異なる。他の実施形態では、遅延及び/またはパルス幅は、粒子電力信号118とRF電力信号122との間で異なり得る。他の実施形態では、パルスの他の側面が、粒子電力信号118とRF電力信号122との間で異なり得る。また、単一の側面が異なるものとして説明しているが、一部の実施形態では、パルスの複数の側面が、粒子電力信号118とRF電力信号122との間で異なり得る。
【0016】
加速器構造104は、RF信号120に応答して粒子ビーム114を加速することによって、加速ビーム116を生成するように構成される。たとえば、加速器構造104は、進行波(TW)、定在波(SW)構造、ハイブリッドTW−SW構造、または他のタイプの共振構造であり得る。加速器構造104は、RF信号120を受信し、その信号を粒子ビーム114に適用して加速ビーム116を生成するように構成される複数の電極、導波路構造などを含み得る。
【0017】
一部の実施形態では、粒子ビーム114は、パルス化された電子ビームであり得る。電子のパルスは、加速器構造104に向けられる。RF信号120は、パルス化されたRF信号であり得る。結果として、加速粒子のパルスを有する加速された電子ビーム116が生成され、X線を生成するためにターゲット117に向けられ、または他の目的に使用され得る。簡単にするために、ターゲット117は他の図には示していないが、本明細書に記載の加速粒子ビームもまた、ターゲット117に向けられ得る。さらに、一部の用途では、ターゲット117が使用されない場合がある。たとえば、殺菌システムは、加速された電子ビーム116を使用してX線を生成するのではなく、加速された電子ビーム116自体を使用し得る。
【0018】
線形加速器では、加速粒子ビーム116内のパルスの特性は、入力粒子ビーム114及びRF信号120に依存する。特定のタイミングでの粒子電力信号118及びRF電力信号122の所与のパルスのセットは、粒子ビーム114及びRF信号120内に対応するパルスを生成し、転じてこれらは、特定のエネルギー及び線量率を有する対応するパルスを加速粒子ビーム116内に生成する。線量率は、単位時間あたりに吸収される放射線の量である。一部の線形加速器システムは、一般的なLCネットワーク及び変圧器を使用して、粒子電力信号118及びRF電力信号122と同様の信号を生成する。単一の高電圧電源は、LCネットワークの一部であるキャパシタのバンクを充電し得、これらは変圧器ネットワークに放電されて、両方の信号が生成される。キャパシタのバンクが充電されると、サイラトロンを介してキャパシタを変圧器ネットワークに放電することによって、出力パルスが形成されていた。サイラトロンのスイッチが入れられると、キャパシタは放電されるまでサイラトロンを介して放電する。結果として生じるパルス幅は、キャパシタの電荷及び変圧器ネットワークに依存し、遅延は制御ロジックに依存する。サイラトロンは、高出力の電気スイッチ及び制御された整流器として使用されるガス封入管の一種である。高電流または高電圧のため、固体スイッチは使用されていない。
【0019】
この共通のソースは、従来の線形加速器システムの2つの信号のタイミングをリンクさせる。一方のタイミングが変更されると、他方のタイミングも変化する。キャパシタの電荷を変更することにより、異なるエネルギー及び線量が選択され得、他のシステムでは、変圧器ネットワークの異なるタップにより、異なる振幅が可能になり得る。いずれにしても、2つのタイミングは固定である。すなわち、パルス幅及び遅延は同一である。パルスごとに信号の一方の振幅が変更され得る場合でも、タイミングは依存したままである。さらに、エネルギーと線量率との組み合わせは、従来、設計時に設定され、現場でユーザにより構成可能ではなく、設定されたパターンに従っていた。
【0020】
粒子電源106及びRF電源110は、それぞれ対応する制御信号124及び126に応答する。制御ロジック112は、粒子電源106及びRF電源110に結合される。制御ロジック112は、制御信号124及び126を生成するように構成される。制御ロジック112は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルロジックコントローラ(PLC)などのデバイス、プログラマブルロジックゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート回路、そのようなデバイスの組み合わせなどを含み得る。制御ロジック112は内部の部分、たとえば、レジスタ、キャッシュメモリ、処理コア、カウンタ、タイマー、比較器、加算器などを含み得、また、外部インターフェース、たとえば、アドレス及びデータバスインターフェース、割り込みインターフェースなどを含み得る。論理回路、メモリ、通信インターフェースなどの他のインターフェースデバイスは、制御ロジック112を粒子電源106及びRF電源110ならびに他の構成要素に接続するための制御ロジック112の一部であり得る。制御ロジック112の動作については、図2A図2Hに関して以下でさらに詳細に説明する。制御ロジック112は、粒子電源106及びRF電源110とは別個のものとして図示しているが、一部の実施形態では、制御ロジック112の回路は、以下に説明する動作を実行するために、別個の構成要素、粒子電源106、及びRF電源110の間に分散され得る。
【0021】
図1Bは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器のブロック図である。システム100bは、システム100aと類似し得る。しかしながら、一部の実施形態では、粒子電源106及びRF電源110の一方または両方は、主電源160から電力を受け取り得る。ここで、粒子電源106及びRF電源110の両方は、主電源160から電力を受け取るが、他の実施形態では、粒子電源106及びRF電源110は、高電圧源などの他のソースから電力を受け取り得る。
【0022】
ここでは、2つの異なる主電源160a及び160bを図示している。一部の実施形態では、粒子電源106及びRF電源110に供給される電力は異なる。たとえば、主電源160bは、単相交流(AC)230Vの電力を供給するように構成され得、主電源160aは、三相AC400Vの電力を供給するように構成され得る。他の実施形態では、電力の大きさは異なり得、主電源160a及び160bは同じ電源であるか、または同様の電力を提供するなどし得る。
【0023】
粒子電源106及びRF電源110は、それぞれ対応する主電源160aまたは160bから、それぞれ対応する粒子電力信号118またはRF電力信号122を生成するように構成される。具体的には、粒子電源106及びRF電源110は、共通の高電圧パルスに応答して対応する粒子電力信号118またはRF電力信号122内にパルスを生成するように構成されない。その代わりに、粒子電力信号118またはRF電力信号122のそれぞれを生成するために使用されるパルス形成回路が、代わりに、対応する粒子電源106またはRF電源110内にある。
【0024】
図1Cは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器のブロック図である。システム100cは、システム100a及び100bと類似し得る。しかしながら、一部の実施形態では、RF電源110cは高電圧源162aを含み、粒子電源106cは高電圧源162bを含む。すなわち、RF電源110c及び粒子電源106cは、別々の高電圧電源162a及び162bを含む。
【0025】
RF電源110c及び粒子電源106cのそれぞれは、関連する高電圧源162aまたは162bからの高電圧から、関連するRF電力信号122または粒子電力信号118を生成するように構成される。高電圧源162a及び162bは、それぞれ入力電力161a及び161bを受け取るように構成される。一部の実施形態では、入力電力161a及び161bは、図1Bの主電源160b及び160aなどの主電源からのものであり得る。しかしながら、他の実施形態では、入力電力161a及び161bは、共通の高電圧源によって生成され得る。それに応じて、高電圧源162a及び162bのそれぞれは、関連するRF電力信号122または粒子電力信号118の生成に関連して、異なる内部高電圧を生成する、内部キャパシタを充電するなどするように構成され得る。
【0026】
図1Dは、一部の実施形態による構成可能なシステムのブロック図である。システム100dは、図1A〜Cに記載したものなど、本明細書に記載したものと同様の制御ロジック112、粒子電源106、及びRF電源110を含む。システム100dは、粒子電力信号118及びRF電力信号122を同様に出力するように構成される。粒子電力信号118及びRF電力信号122は、システム103に出力される。システム103は粒子加速器システムを含み得るが、他の実施形態では、システム103は異なるタイプのシステムを含み得る。たとえば、システム103は、粒子電源がRF電源とは独立して計時され得るシステムであり得る。
【0027】
図2A図2Hは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器における様々な信号を示すタイミング図である。図1Aのシステム100aを一例として使用するが、本明細書に記載の信号及びタイミングは、図1B及び図1Cのシステム100b及び100cなどの他の実施形態に適用され得る。図1A及び図2Aを参照すると、一部の実施形態では、メッセージ200及び対応するトリガ202が、制御ロジック112によって制御信号128として受信され得る。一部の実施形態では、メッセージ200及びトリガ202は、単一のシリアルインターフェース、パラレルインターフェースなどの一般的な通信インターフェースを介して制御ロジック112に伝達され得る。しかしながら、他の実施形態では、メッセージ200及びトリガ202は、別々のインターフェースで伝達され得る。たとえば、メッセージ200は、データを伝達し得るシリアルまたはパラレルインターフェースを介して伝達され得るが、トリガ202は、単一のライン、ピン、ワイヤ、伝送ライン、差動ペアなどを介して伝達される。通信リンクまたはインターフェースの特定の例を上記で説明しているが、他の例では、通信リンクまたはインターフェースは異なり得る。
【0028】
メッセージ200は、次のパルスの設定の指示を含む信号である。たとえば、メッセージ200は、粒子ビーム114、RF信号120、粒子電力信号118、RF電力信号122などの振幅及びタイミングの1つまたは複数のパラメータの指示を含み得る。パラメータの指示は、パラメータの絶対値、パラメータの相対値、パラメータの事前定義された値の割合、パラメータの最大値の割合、パラメータのルックアップテーブルのインデックスなど、様々な形式をとり得る。
【0029】
一部の実施形態では、構成情報は、事前に制御ロジック112に送信されている場合がある。たとえば、構成情報は、インデックスをパラメータの特定の値に関連付ける情報を含み得る。たとえば、インデックス0は、RF電力信号122の20kVの電圧に関連付けられ得、インデックス1は、40kVの電圧に関連付けられ得る。結果として、メッセージ200は、RF電力信号122の特定の電圧を指定するためのインデックスのみを含み得る。
【0030】
メッセージ200の受信に応答して、制御ロジック122は、粒子電源106及びRF電源110に、それぞれ制御信号124及び126を使用して、次のパルスのメッセージ200に基づく情報を伝達し得る。この情報は、制御ロジック112によって受信されたものと同じ形式であってもよく、そうでなくてもよい。たとえば、一部の実施形態では、制御ロジック112は、次のパルスの構成情報を粒子電源106及びRF電源110に転送し得る。他の実施形態では、制御ロジック112は、たとえば、所望のエネルギー及び線量を、粒子電源106及びRF電源110の振幅及びタイミングのパラメータに変換することによって、その情報を変換し得る。一部の実施形態では、制御ロジック112は、その情報をソース固有の情報に変換し得、これは次いで、粒子電源106及びRF電源110によってさらに変換され得る。たとえば、制御ロジック112は、その情報をインデックスに変換し得、粒子電源106及びRF電源110は、インデックスを振幅及びタイミングの情報に変換する。
【0031】
トリガ202は、制御ロジック112によって受信された信号を表す。たとえば、トリガ202は、システム100aを含む、貨物走査システムなどのより大きなシステムから受信されたトリガであり得る。トリガ202は、粒子電力信号118及びRF電力信号122のパルスが生成される時点を示す。
【0032】
メッセージ200及びトリガ202は、後で発生するトリガと時間的にオフセットされている。この時間的なオフセットは、メッセージ200の内容がシステム100aの様々な部分に伝達されることを可能にし、及び/または様々な部分が次のパルスの準備をすることを可能にし得る。たとえば、粒子電源106及びRF電源110の一方または両方は、トリガ202が受信された後に、キャパシタのバンクを充電する、スイッチを構成する、または対応する粒子電力信号118及びRF電力信号122を生成する準備をするための他の動作を実行するために時間を必要とし得る。メッセージ200の受信に応答して、制御ロジック112は、粒子電源106及びRF電源110と通信して、たとえば振幅及びタイミングの情報を伝達すること、粒子電源106及びRF電源110に事前に伝達されたルックアップテーブルのインデックスを伝達することなどによってなど、次のパルスのパラメータを確立し得る。それに応答して、粒子電源106及びRF電源110は、対応する粒子電力信号118及びRF電力信号120を生成する準備をし得る。
【0033】
制御パルス204及び206は、それぞれ粒子電力信号118及びRF電力信号122のパルスの制御を表す。制御ロジック112は、トリガ202を受信し、それに応答して制御パルス204及び206を生成させるように構成される。一部の実施形態では、制御パルス204及び206は、制御ロジック112から粒子電源106及びRF電源110に伝達され得る。しかしながら、以下で説明するように、システム100a全体の制御は、様々なサブシステムに分散され、メッセージ及びトリガ情報が、制御ロジック112からそれらのサブシステムに伝達され得る。たとえば、制御ロジック112は初期構成情報を受信し得、これは次いで分割され、粒子電源106及びRF電源110に伝達される。
【0034】
トリガ202が受信されると、それに応じて制御パルス204及び206が生成される。一部の実施形態では、制御パルス204及び206は、トリガ202に応答して極力早く生成され得る。しかしながら、他の実施形態では、制御パルス204及び206は、遅延後に生成され得る。ここで、制御パルス204及び206は、遅延T1後に生成される。制御パルスは、パルス幅T2を有する。図示のように、制御パルス204及び206は、同じ遅延T1及びパルス幅T2を有するが、以下で説明するように、遅延及びパルス幅は異なり得る。
【0035】
トリガ202はパルスとして図示しているが、一部の実施形態では、トリガ情報はトリガ202のエッジを介して伝達される。ここで、エッジは立ち上がりエッジであるが、他の実施形態では、エッジは立ち下がりエッジであり得る。また、トリガ202は特定の幅を有するものとして図示しているが、他の実施形態では、幅は異なり得る。たとえば、トリガ202は、閾値よりも大きい幅を有し得る。トリガ202は、偽のトリガを除外するように処理され得る。閾値幅は、トリガ202が有効なトリガであるか否かを判定するための基準として使用され得る。遅延T1は、制御パルス204及び206をトリガする前に、トリガ202が有効なトリガであるか否かを判定するための時間を許容し得る。
【0036】
図1A及び図2Bを参照すると、一部の実施形態では、複数のメッセージ200及びトリガ202が受信され得る。この例では、2つのメッセージ200−1及び200−2が受信される。各メッセージ200が受信された後、対応するトリガ202が受信される。ここで、トリガ202−1は、メッセージ200−1に基づいて制御パルス204−1及び206−1をトリガする。同様に、トリガ202−2は、メッセージ200−2に基づいて制御パルス204−2及び206−2をトリガする。ここで、制御パルス204−1、204−2、206−1、及び206−2は、同じ遅延T1及び同じパルス幅T2を有する。メッセージ200−1及び200−2のそれぞれは、同じパラメータを指定している場合がある。他の実施形態では、メッセージ200−1はパラメータを指定している場合があるが、メッセージ200−2は最後のパラメータのセットが使用される必要があることを示していた。
【0037】
メッセージ200及び/またはトリガ202は、制御可能な周期によって時間的に分離され得る。一部の実施形態では、結果として生じる制御パルス206は、制御可能なパルス繰り返し周波数で発生し得る。したがって、一連の制御パルス206は、パルス繰り返し周波数の逆数に等しい周期によって時間的に分離され得る。所与の一連の制御パルス206について、パルス206間の周期は実質的に同じであり得る。しかしながら、他の実施形態では、パルス206間の周期は、パルスのグループ間または単一のパルス間で可変であり得る。
【0038】
メッセージ200−2は、トリガ202−1ならびに制御パルス204−1及び206−1に比べて時間的に遅いものとして図示している。たとえば、一部の実施形態では、メッセージ200−2の遅延を使用して、システム100aを含むシステムによって取得されたデータの処理が可能になり得る。しかしながら、他の実施形態では、タイミングは異なり得る。たとえば、メッセージ202−2は、トリガ202−1ならびに制御パルス204−1及び206−1の時間の間に伝達され得る。
【0039】
図1A及び図2Cを参照すると、タイミングは図2Bと同様であり得る。しかしながら、メッセージ200−3は、遅延は同じT1であり得るが、パルス幅は異なる時間T3であることを示している。たとえば、メッセージ200−3は、パルス幅T3の相対的な増加量、異なる絶対的なパルス幅T3、パルス幅T3を有する異なるモードなどを示している場合がある。いずれにしても、トリガ202−3によってパルスがトリガされると、異なるパルス幅T3が使用される。このように、パルス幅はパルスごとに変更され得る。2つのパルス及び関連するトリガのみを図示しているが、パルス幅は、後続のトリガ及び関連するパルスごとに変更され得る。複数の連続するトリガ及び関連するパルスは、同じパラメータ、一部が異なるパラメータ、または全てが異なるパラメータを有し得る。
【0040】
図1A及び図2Dを参照すると、タイミングは図2Cと類似し得る。しかしながら、メッセージ200−4は、制御パルス206−4に対する異なるパルス遅延T4を含む。ここで、メッセージ200−4は、異なるパルス遅延T4の指示を含んでいた。異なるパルス遅延T4は、上述のような様々な方法で、メッセージ200−4で伝達されている場合がある。制御パルス206−4に対する異なる遅延を一例として使用しているが、遅延は、制御パルス204−4に対して異なり得、または制御パルス204−4及び206−4の両方に対して異なり得る。すなわち、制御パルス204−4及び206−4の一方または両方は、異なるパルス遅延T4を有し得る。さらに、制御パルス204−4及び206−4の遅延は、遅延T1と異なることに加えて、互いに異なり得る。
【0041】
上述の様々なタイミング図では、例として、制御パルス204及び206のパルス幅及び遅延の例を使用している。他の実施形態では、制御パルス204及び206のパルス幅及び遅延の任意の組み合わせが使用され得、現在の制御パルス204及び206と、前の制御パルス204及び206との間で、一部が異なり、その他は同じであり得る。さらに、2つの連続するパルスに関して差異を説明しているが、ありとあらゆるパルスの間に様々な差異が存在し得、これはいずれかが同一または類似点を有するか否かを問わない。
【0042】
図1A及び図2Eを参照すると、タイミングは図2Bと同様であり得る。一部の実施形態では、メッセージ200内に示される1つまたは複数の信号の振幅は、パルスごとに異なり得る。図2Bのタイミングを一例として使用しているが、変化する1つまたは複数の振幅は、図2C及び図2Dの他のタイミングの例のように変化し得、またはその他のタイミング変更が行われ得る。
【0043】
制御パルス204−1及び204−2は、粒子電力信号118の電力パルス118−1及び118−2にそれぞれ関連する。同様に、制御パルス206−1及び206−2は、RF電力信号122の電力パルス122−1及び122−2にそれぞれ関連する。第1のメッセージ200−1は、電力パルス118−1及び122−1の振幅を指定し得る。トリガ202−1に応答して、それに応じて電力パルス118−1及び122−1に振幅が設定される。
【0044】
第2のメッセージ200−2は、電力パルス118−2及び122−2の両方に異なる振幅を指定する。結果として、トリガ202−2に応答して、それに応じて振幅が設定される。電力パルス118及び122の両方の振幅の増加を一例として使用しているが、任意の特定の電力パルスの振幅は、無変化であり得、減少し得、異なる大きさで変化し得る。
【0045】
上述のように、電力パルス118及び122のタイミング及び振幅は、電力パルス118及び122ごとに、パルスごとに異なり得、電力パルス118及び122は互いに異なり得る。一部の実施形態では、電力パルス118及び122のうちの1つまたは複数の振幅は、パルス内で変更され得る。パルスの電圧、パルス幅、パルス遅延、及び他の特性は、独立であり得、及び/または異なり得る。RF信号120及び粒子ビーム114は、結果として同様の対応する特性を有し、加速粒子ビーム116に影響を与え得る。また、2つのパルスを一例として使用しているが、他の実施形態では、異なるパラメータを有するパルスのシーケンスは、3つ以上であり得る。
【0046】
図2Fを参照すると、一部の実施形態では、単一のメッセージが複数のトリガに関連付けられ得る。たとえば、図2Eのタイミングは、図2Bと同様であり得る。しかしながら、単一メッセージ200−1を使用して、トリガ202−1及び202−2に応答してトリガされるパルスの設定を指定する。この例では、後続のトリガ202−2は、直近の設定でパルスをトリガするだけであり得るので、設定は同じである。しかしながら、他の実施形態では、メッセージで指定された情報に従って設定が異なり得る。たとえば、メッセージ200−1は、2つ以上の異なる後続のパルスに関する情報を含み得る。他の例では、メッセージ200−1は、後続のトリガでパルスがどのように変化するか、たとえば、増加または減少する振幅またはタイミング、変化のパターンなどを定義し得る。各トリガの後、粒子電源106及びRF電源110は、次のトリガ202に備えて異なるパルスを生成するように再構成され得る。たとえば、制御ロジック112は、トリガ202−2に備えて、制御パルス204−1及び206−1を生成した後に、粒子電源106及びRF電源110の再構成を開始し得る。一部の実施形態では、メッセージ200が全てのパルスに対して送信されないので、単一のメッセージを複数のトリガと関連付けることにより、より高いパルス速度が可能になり得る。
【0047】
図2Gを参照すると、タイミングは図2Bと同様であり得る。しかしながら、関連するパルスを定義したメッセージ200−1及び200−2は、第1のパルスのトリガ202−1の前に受信されていた。第2のパルスは、メッセージ200−2によって定義されるトリガ202−2に応答してトリガされ得る。それに応じて、複数のパルスが制御ロジック112に伝達され得、制御ロジック112は次いで、対応するトリガ202に応答して、関連する制御パルス204及び206をトリガする。
【0048】
メッセージ200とトリガ202との関連付けがどのように確立されるかに関係なく、一部の実施形態では、各トリガ202はパルスを生じさせる。メッセージ200の情報は、トリガ202が毎秒30パルス未満〜約1000パルスまたはそれ以上でパルスを生成し得るような速度で、本明細書に記載のように伝えられ得る。
【0049】
図2Hを参照すると、タイミングは図2Aと類似し得る。しかしながら、初期構成情報及びパルス情報の伝達も図示している。一部の実施形態では、より早い時間に、情報210が制御ロジック112に伝達される。この情報210は、制御ロジック、粒子電源106、RF電源110などの構成情報を含む。
【0050】
情報210に応答して、制御ロジック112は、システム固有の情報を様々なサブシステムに伝達し得る。たとえば、粒子源情報212が粒子電源106に伝達され得、RF源情報214がRF電源110に伝達され得る。情報212及び214はそれぞれ、上述のように、タイミング情報、振幅情報、ルックアップテーブル、較正情報などのシステム固有の情報を含み得る。
【0051】
情報210は単一のパケットの情報として図示しているが、情報210の伝達は、時間的に拡散される、一連の動作にわたって伝達される、などされ得る。同様に、システム固有の情報212及び214は、様々な方法で同様に伝達され得る。一部の実施形態では、情報210、212、及び214は、システム100aを作動させた後であるが、あらゆるパルスが発生する前に、伝達される。しかしながら、他の実施形態では、情報210、212、及び214は、粒子電源106及びRF電源110などの様々なサブシステムが、その情報を有して、メッセージ200及びトリガ202に適切に応答するような任意の時刻に伝達され得、たとえば、メッセージ200及びトリガ202の直前に伝達される。さらに、情報210、212、及び214の伝達は、メッセージ200及びトリガ202に対して順次的なものとして図示しているが、一部の実施形態では、情報210、212、及び214の伝達は、パルスが生成されている間に発生し得る。たとえば、以下で説明するように、一部の実施形態では、複数の通信リンクによって、制御ロジック112が他のサブシステムに接続され得る。メッセージ200、トリガ202、ならびに情報210、212、及び214は、これらの通信リンクを介して並行に伝達され得る。
【0052】
粒子電源106及びRF電源110への情報の伝達を例として使用しているが、他の実施形態では、追加の情報が他のサブシステムに伝達され得る。たとえば、情報は、以下で説明するRF源108の周波数制御システムに伝達され得る。さらに、一部の実施形態では、粒子電源106及びRF電源110に関する情報は、一緒に伝達され得る。たとえば、制御ロジック112は、粒子電源106及びRF電源110に関する情報を変調器サブシステムに伝達し得、次いで変調器サブシステムは、特定の情報を粒子電源106及びRF電源110に伝達する。
【0053】
一部の実施形態では、独立した粒子電源106及びRF電源110を有することによって、タイミングが上述のように変更され得る。さらに、一部の実施形態では、タイミング及び振幅の両方が変更され得る。これにより、加速粒子ビーム116において結果として生じる出力パルスのエネルギー及び線量率を独立して制御することが可能になる。たとえば、ユーザは4MVのエネルギーを設定し、望み通りに線量を変更し得る。RF電源110のパラメータを設定することによって、一連のパルスに対してエネルギーが設定され得るが、粒子電源110のタイミング及び/または振幅を変化させて、線量または線量率を変化させ得る。特定の例では、車両のスキャン中に、車両の運転者を含む車両の一部分をスキャンするときに、線量率を大幅に低下させ得る。貨物を含む車両の他の部分をスキャンするときに、パルスの線量率をより高くし得る。たとえば、低下させた線量率は、特定のパルス繰り返し周波数で、0.01〜0.20ラド/分で変動し得、より高い線量率は、同じパルス繰り返し周波数で、1〜30ラド/分で変動し得る。結果として、車両の運転者は、スキャン中に車両から出る必要がなく、スループットが向上し得る。また、ユーザは、4MV、5MV及び6MVの間で変更するなど、エネルギーの変更を望み得る。粒子電源106及びRF電源110の独立性によって、この操作が可能になり、たとえば、エネルギーを変更し、次いでそのエネルギーに合わせて線量を変化させる。一例では、エネルギー及び線量率を変更する柔軟性により、スキャンからのより優れた材質判別(MD)を実現することができる。
【0054】
したがって、ユーザは制御ロジック112を使用して、様々な線量及びエネルギーの組み合わせを有する離散数から任意数までのモードをセットアップし、それらから選択し得る。一部の実施形態では、様々なモードが確立され得るが、サブセットのみが、上述のシステム100aに送信される。利用可能なモードの異なるセットが望まれる場合、他のサブセットが上述のシステム100aに送信され得る。後者のサブセットは、前者のサブセットと重複してもよく、しなくてもよい。モードのサブセットを一例として使用しているが、一部の実施形態では、全ての可能なモードの構成情報が、上述のシステム100aに送信され得る。
【0055】
粒子電源106及びRF電源110の独立性により、単一の設計が複数の以前の設計と同様に動作することが可能になる。また、システム100aが発注されたときに、特定の線量及びエネルギーの組み合わせが既知である必要はない。システムインテグレータによる設計プロセス中に所望の線量及びエネルギーの組み合わせが変わった場合、新しい線量及びエネルギーの組み合わせがシステム100aの構成可能範囲内にある限り、異なるシステムは必要とされない。ユーザは望み通りに動作条件を変更し得る。
【0056】
図3A図3Cは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムのブロック図である。図1Aのシステム100aを一例として使用するが、トリガ分配システム300aは、図1B及び図1Cなどの他の実施形態で使用され得る。図4A図4Bは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器内のトリガ分配システムにおける信号のタイミング図である。
【0057】
図1A図3A、及び図4Aを参照すると、トリガ分配システム300aは、トリガバス311に接続された第1、第2、及び第3の制御ロジック302、304、及び306を含む。制御ロジック302は、制御ロジック112の一部であり得る。制御ロジック304は、粒子源102及び粒子電源106を含む粒子システム305の一部であり得る。制御ロジック306は、RF源108及びRF電源110を含むRFシステム307の一部であり得る。粒子システム305及びRFシステム307のみが、図示した同様な配置のシステムであるが、他の実施形態では、トリガ分配システム300aは、トリガバス311に接続された他のシステムを含み得る。
【0058】
制御ロジック302、304、及び306のそれぞれは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルロジックコントローラ(PLC)などのデバイス、プログラマブルロジックゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート回路、そのようなデバイスの組み合わせなどを含み得る。制御ロジック302、304、及び306のそれぞれは、内部の部分、たとえば、レジスタ、キャッシュメモリ、処理コア、カウンタ350、352、及び354などのカウンタ、タイマー、比較器、加算器などを含み得、また、外部インターフェース、たとえば、アドレス及びデータバスインターフェース、割り込みインターフェースなどを含み得る。論理回路、メモリ、通信インターフェースなどの他のインターフェースデバイスが、制御ロジック302、304、及び306を、粒子電源106及びRF電源110、それらの電源106及び110の内部の構成要素、及び/または他の構成要素に接続するための制御ロジック302、304、及び306のそれぞれの一部であり得る。さらに、粒子システム305及びRFシステム307は、それぞれ単一の制御ロジック304及び306を有するものとして図示しているが、一部の実施形態では、システムは複数のシステムに細分化され得、それぞれが独自の制御ロジックと、トリガバス311への接続とを有する。
【0059】
トリガ入力308は制御ロジック302への入力であり、それを通じてトリガ400がユーザから受信され得る。トリガ400は、システム300aを含むより大きなシステムから受信され得る。たとえば、トリガ400は、より大きなシステムのユーザインターフェースシステムによって生成され得る。そのソースに関係なく、上述のように、トリガ400は、様々なインターフェースを介して様々な方法で受信され得る。一部の実施形態では、トリガ入力308は、単一の入力、ライン、ピン、差動入力などである。
【0060】
トリガバス311は、様々な形態をとり得る。たとえば、トリガバス311は、制御ロジック302のトリガ出力と、制御ロジック304及び306のトリガ入力との間の単一の電気的接続であり得る。他の実施形態では、トリガバス311は、制御ロジック304及び306などの下流の制御ロジックごとに1つずつなど、複数のラインを含み得る。
【0061】
制御ロジック302は、トリガ400を受信し、トリガ400に応答してトリガバス311上に他のトリガ406を生成するように構成される。第2のトリガ406は、制御ロジック302のカウンタの構成可能なサイクル数のトリガ400に対する遅延を有する。たとえば、制御ロジック302は、水晶発振回路などの発振器を含み得る。その発振器は、制御ロジック302のカウンタを回すために使用され得る。制御ロジック302は、トリガ400の立ち上がりエッジが受信されたときのカウンタの状態をキャプチャするように構成され得る。制御ロジック302は、そのカウンタの構成可能なサイクル数の後にトリガ406を出力するように構成され得る。ここで、時間T5はその遅延を表す。
【0062】
信号402は、トリガ400に対するカウンタ350の状態によって表される時間を表す。変動性408は、発振器の安定性、論理ゲート遅延、及びカウンタの周期などの要因による、カウンタ350の値の不確定性を表す。トリガ406は、カウンタ350のカウントに、カウンタ350の構成可能なサイクル数を加えたものに基づいて生成される。したがって、トリガ406は、信号402の不確定性と、発振器の安定性、論理ゲート遅延、及びカウンタ350の周期などのさらなる要因とに基づく不確定性を有する。その結果、トリガ406は、トリガ400から遅延T5を、不確定性410を持って生成する。
【0063】
トリガ406を生成することに加えて、制御ロジック302は、トリガ400に応答して割り込みサービスルーチンを実行するように構成され得る。時間T6及びT7は、割り込みサービスルーチンが実行を終了するための最小及び最大の予想処理時間を表す。時間T6とT7との差は、不確定性410よりも大きくなり得る。時間T5は、割り込みサービスルーチンの最大の予想処理時間よりも大きく、すなわち、時間T7よりも大きい。結果として、トリガ406の発生は、プロセッサが割り込みサービスルーチンの実行をいつ終了し得るかではなく、発振器の特性に基づく。換言すれば、トリガ406の生成の遅延によって、制御ロジック302内のより大きな不確定性がマスクされ得、その結果、不確定性が小さくなる。特定の例では、所望の遅延は10μs±2μsであり得る。しかしながら、割り込みサービスルーチンの実行終了の不確定性は±3μsであり得る。割り込みサービスルーチンの不確定性をマスクすることにより、より高い精度が達成され得る。
【0064】
図1A図3A、及び図4Bを参照すると、制御ロジック302はトリガバス311に接続されている。2つのトリガ400−1及び400−2を図示している。トリガ406−1を一例として使用して、制御ロジック302は、上述のようにトリガバス311上に対応するトリガ406−1を生成するように構成される。制御ロジック304及び306のそれぞれは、トリガ400−1を受信し、それに応答してそれぞれトリガ410−1または412−1を生成するように構成される。これらのトリガ410−1及び412−1のそれぞれは、トリガ406と同様の方法で生成され得る。すなわち、関連する制御ロジック304及び306のカウンタ352及び354は、トリガ410−1及び412−1の生成に使用される。
【0065】
トリガ410−1及び412−1は、それぞれ制御ロジック304及び306の制御インターフェース310及び312上の信号を表す。トリガ410−1及び412−1ならびに制御インターフェース310及び312は、単なる例である。制御ロジック304及び306のそれぞれについて1つの制御インターフェースのみを図示しているが、他の実施形態では、一方または両方が、2つ以上の制御インターフェース310または312を有し、2つ以上の対応するトリガ410−1または412−1を伝達するように構成され得る。信号410及び412をトリガと呼んでいるが、信号は上述の制御パルスであり得る。
【0066】
上述のように、粒子システム305は、粒子電源106及び粒子源102を含み得る。トリガ410−1に応答して、粒子電源106は、粒子電力信号118を生成するように構成される。粒子源102は、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成するように構成される。同様に、RFシステム307は、RF電源110及びRF源108を含み得る。トリガ412−1に応答して、RF電源110は、RF電力信号122を生成するように構成される。RF源108は、RF電力信号122に応答してRF信号120を生成するように構成される。したがって、加速粒子ビーム116を生成するための粒子ビーム114及びRF信号120は、共通のトリガ400−1に応答してトリガされ得、その結果、他のトリガがシステム300aにわたって分配されて、タイミングが同期する。
【0067】
トリガ400−2に応答する動作は、トリガ400−1に関して説明したものと同様であり得る。しかしながら、上述のように、パルスのパラメータが変わっている場合がある。それに応じて、トリガ410−2及び412−2のタイミングは、トリガ410−1及び412−1と異なり得、システムの動作は異なり得る。
【0068】
図1A図3B図4A、及び図4Bを参照すると、トリガ分配システム300bは、制御ロジック302、304、及び306の間の追加の通信リンクを含み得る。ここでは、2つの通信リンク360及び362を図示しているが、他の実施形態では、1つのみまたは3つ以上の通信リンクが使用され得る。通信リンク360及び362は、制御ロジック302、304、及び306が情報を伝達することを可能にする任意の通信リンクを含み得る。たとえば、通信リンク360及び362は、シリアル通信リンク、パラレル通信リンク、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス、集積回路間(I2C)バス、Modbus、Ethernet(登録商標)などを含み得る。
【0069】
制御ロジック304及び306は、構成情報358及び359用のメモリ356及び357を含み得る。一部の実施形態では、構成情報358及び359は、通信リンク360を介して伝達され得る。たとえば、構成情報358は、粒子システム305のパルスのインデックス、パルス幅、パルス遅延、及び振幅の関連付けを含むルックアップテーブル(LUT)を含み得る。構成情報358は、粒子システム305の複数の異なる起こり得るパルスを定義するための複数の同様のエントリを含み得る。同様に、構成情報359は、RFシステム307のパルスのインデックス、パルス幅、パルス遅延、及び振幅の関連付けを含むルックアップテーブル(LUT)を含み得る。構成情報359は、RFシステム307の複数の異なる起こり得るパルスを定義するための複数の同様のエントリを含み得る。
【0070】
構成情報358及び359の記憶は、LUTを使用するものとして説明しているが、他の実施形態では、他の技術が使用され得る。たとえば、構成情報358及び359は、対応するシステムのパルスのパルス幅、パルス遅延、及び振幅を定義する数式のパラメータを含み得る。
【0071】
一部の実施形態では、異なるタイプの情報が、異なる通信リンク360及び362上で伝達され得る。一部の実施形態では、通信リンク360は、より高速な通信リンクであり得、通信リンク362は、より低速な通信リンクであり得る。時間的制約のある情報は、より高速な通信リンク360で送信され得、構成情報は、より低速な通信リンク362を介して送信され得る。たとえば、構成情報358及び359は、より低速な通信リンク362を介して、それぞれ粒子システム305及びRFシステム307に伝達され得る。しかしながら、次のパルスに関する情報は、より高速な通信リンク360を介して伝達され得る。特定の例では、500パルス毎秒のパルス速度の場合、次のパルスに関する情報の伝達、粒子システム305及びRFシステム307などの様々なシステムの構成、パルスのトリガ、及び実際のパルス自体は、2ミリ秒(ms)未満で発生する必要がある。高速通信リンク360は、この例では、パルスに関連する他の動作のための時間を考慮に入れるために、その時間に満たない間に、次のパルスに関する情報を伝達することが可能でなければならない。
【0072】
図3Cを参照すると、一部の実施形態では、トリガ分配システム300cは、構成可能な遅延回路を含み得る。構成可能な遅延回路は、入力パルスのタイミングを遅延させる及び/または変更するように構成される回路である。構成可能な遅延回路の例を以下に説明する。
【0073】
トリガ分配システム300cは、図3A及び図3Bに関して説明したものと同様の制御ロジック302、304、及び306を含む。しかしながら、制御ロジック302、304、及び306は、それぞれ、構成可能な遅延回路350c、352c、及び354cを含む。構成可能な遅延回路350c、352c、及び354cは、構成可能な遅延を提供するカウンタ、論理回路、レジスタなど、または可変の遅延を提供するように動作可能な他の任意のハードウェアまたはソフトウェアを含み得る。
【0074】
図5A図5Dは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器におけるトリガ分配システムの入力回路及び出力回路のブロック図である。一部の実施形態では、この回路は、本明細書に記載の制御ロジック112、302、304、306、812などの、構成可能な線形加速器の制御ロジックで使用され得る。図5Aを参照すると、一部の実施形態では、トリガ508を受信するための入力回路は、発振器502、カウンタ504、及びレジスタ506を含み得る。発振器502は、カウンタ504をインクリメントするために使用されるクロック信号514を生成するように構成される。カウンタ504は、カウンタの値512を出力するように構成される。トリガ508は、カウンタ504の現在の値512をレジスタ506に記憶するために使用される。
【0075】
一部の実施形態では、トリガ508はまた、割り込み回路530に割り込みフラグ532を設定させ得る。結果として、プロセッサは、トリガ508に関連する割り込みを処理し得る。たとえば、上述のように、割り込みサービスルーチンを実行して、トリガ508が有効なトリガであるか否かを判定し得る。一部の実施形態では、割り込みサービスルーチンは、トリガ508の状態をチェックして、トリガ508が閾値以上の時間にわたってハイ状態のままであったか否かを判定し得る。たとえば、カウンタ504の現在の値が、閾値と、レジスタ506に記憶されたカウンタ504の値との和よりも小さい間に、トリガ508の状態がチェックされ得る。その時間中にトリガ508がハイ状態にない場合、トリガ508はグリッチとして無視され得る。
【0076】
図5Bを参照すると、一部の実施形態では、出力回路は発振器502及びカウンタ504を含む。発振器502及びカウンタ504は、同じ回路、別個であるが同期した回路、または同様の回路の組み合わせであり得る。いずれにしても、カウンタ504は、インクリメントする値512を出力し続ける。構成レジスタ518は、値516を記憶するように構成される。比較器520は、構成レジスタ値516とカウンタ値512とを比較して、比較結果522を生成するように構成される。
【0077】
図5A及び図5Bを参照すると、動作時に、トリガ508が受信されると、レジスタ506は現在のカウンタ504の値512を記憶し得る。この値は次いで、記憶された値510として出力され得る。カウンタ504のサイクル数での遅延量515が、加算器513によって、記憶された値510に加算されて、値516が生成され得る。値516は、構成レジスタ518に記憶され、カウンタ504の現在の値512と比較され得る。結果として、カウンタ504が値516、すなわち、記憶された値510及び遅延の和に達すると、出力522が生成されて、アクションをトリガし得、たとえば、粒子電力信号118またはRF電力信号120のパルスをトリガし、または他のサブシステムをトリガする。
【0078】
一部の実施形態では、ANDゲート550などのゲート回路を使用して、入力トリガ508をゲートし得る。トリガ508は、遅延時間に最大パルス幅を加えたものよりも大きいパルス幅を有し得る。カウンタ504が値516、すなわち、記憶された値510に遅延を加えたものに達すると、出力522はゲート550を有効化し、トリガ508はゲートされて出力554を生成する。出力554は、上述の出力522と同様に使用され得る。初期値、遅延サイクル、及びパルス幅サイクルの総和を記憶する他の構成レジスタ518を有する同様の回路を使用して、出力554を非アクティブ化するために使用される他の比較結果522を生成し得る。
【0079】
一部の実施形態では、本明細書に記載のような回路は、マイクロコントローラの入力キャプチャ回路及び出力比較回路を用いて実装され得る。具体的には、制御ロジック302、304、及び306などの様々な制御ロジックがシステム全体に分散されるので、そのような回路を含むマイクロコントローラは、外部のトリガ分配回路の必要性を低減または排除し得る。システム内の各サブシステムは、入力キャプチャ回路及び出力比較回路を有するマイクロコントローラを含み得る。
【0080】
マイクロコントローラを一例として使用しているが、他の実施形態では、異なる回路を使用して、トリガ分配を実装し得る。たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、または他の同様の回路などのプログラマブルロジックデバイスを使用して、トリガ分配回路を実装し得る。他の例では、特定用途向け集積回路(ASIC)を使用して、トリガ分配回路を実装し得る。
【0081】
図1A図3B図4B図5A、及び図5Bに戻ると、時間T8〜T11は、上述の構成レジスタ518に関連する様々な遅延を表す。たとえば、T8の値は、構成レジスタ518または制御ロジック302の他のメモリに記憶され得る。したがって、トリガ406は、トリガ400の立ち上がりエッジの後に構成レジスタ518に記憶されたT8の値に従って、あるサイクル数の後に生成され得る。
【0082】
T10及びT11の値は、粒子システム305の制御ロジック304の構成レジスタ518に記憶され得、たとえば、構成情報358の一部としてメモリ356に記憶されるか、または制御ロジック304の他のレジスタに記憶される。それに応じて、トリガ406の立ち上がりエッジの数サイクル後に、制御パルス410がアクティブ化され得る。トリガ400の立ち上がりエッジからの遅延は、値T8及びT10の和にほぼ等しくなる。同様に、トリガ406の立ち上がりエッジのT11サイクル後、またはトリガ400の立ち上がりエッジのT8+T11サイクル後に、制御パルス410は非アクティブ化され得る。T9及びT11の値も同様に、RFシステム307の制御ロジック306に記憶され得、たとえば、構成情報359の一部としてメモリ357に記憶されるか、または制御ロジック306の他のレジスタに記憶され、それに応じて制御パルス412が生成され得る。制御パルス410及び412の共通の終端の一例として値T11を使用しているが、他の実施形態では、制御パルス410及び412で値が異なり得る。
【0083】
値T8〜T11は、制御パルス410及び412を同期させるために使用される。一部の実施形態では、値T8は制御ロジック304及び/または306に伝達され得る。制御ロジック304及び/または306は、メッセージ200から絶対的な遅延またはパルス幅を受信し得る。記憶された値T8を使用して、T9〜T11の適切な値が計算され得る。他の実施形態では、値T9〜T11の開始の差が、制御ロジック304及び306に伝達される構成情報に組み込まれ得る。したがって、制御ロジック304及び306は、その値が既に含んでいる正確な値をT8の現在の値として使用することが可能であり得る。
【0084】
一部の実施形態では、制御パルス410及び412の非アクティブ化を定義する値T11または同様の値は省略され得る。上述のように、トリガ406及び制御パルス410及び412は、それぞれトリガ400及びトリガ406のゲートされたバージョンであり得る。したがって、トリガ400が非アクティブ化された場合、トリガ406が非アクティブ化され、結果として、制御パルス410及び412が非アクティブ化される。
【0085】
本明細書に記載のようにトリガ及び制御パルスを生成することによって、より正確なタイミングが生成されて、パルスが制御され、加速粒子ビーム116がもたらされ得る。上述のように、出力トリガまたは制御パルスの不確定性は、発振器502のサイクル+論理ゲート遅延、そのような遅延の変動などのオーダーであり得る。これは、割り込みサービスルーチンを使用したソフトウェアベースのアプローチの不確定性よりもはるかに小さくなり得る。一部の実施形態では、粒子電力信号118及びRF電力信号122のパルスは、共通の電力パルスから生成されないので、パルスの相対的なタイミングは、粒子電源106及びRF電源110へのトリガまたは制御パルスの正確な分配に依存し得る。
【0086】
一部の実施形態では、パルスのタイミングは、構成可能な遅延回路を使用して制御され得る。図5A及び図5Bの回路は、一部の構成可能な遅延回路の例である。図5A及び図5Bを参照すると、構成可能な遅延は、図3Cの構成可能な遅延回路350c、352c、及び354cなどの構成可能な遅延回路において異なる方法で実装され得る。一部の実施形態では、トリガ508は、複数の遅延511によって遅延され得る。遅延511はカスケードされて、遅延トリガ508'から508''''などの複数の遅延トリガを生成し得る。
【0087】
遅延511は様々な回路を含み得る。一部の実施形態では、遅延511は、入力信号をある時間遅延させるように構成される伝送ラインを含み得る。他の実施形態では、遅延511は、信号を出力する前に、入力信号を受信した後のサイクル数をカウントするように構成されるカウンタ、論理ゲート、フリップフロップ、レジスタなどの回路を含み得る。
【0088】
一部の実施形態では、各遅延511の遅延は同じであり得る。他の実施形態では、遅延511のうちの1つまたは全ての遅延は異なり得る。
【0089】
論理回路560は、1つまたは複数のトリガ508〜508''''及び制御信号564に基づいて出力522を生成するように構成される。論理回路560は、トリガ508〜508''''のうちの1つまたは複数を選択的に組み合わせて出力信号522を生成するように構成されるロジックを含み得る。結果として、制御可能な遅延及び/または制御可能なパルス幅を有するパルスが、出力信号522として生成され得、本明細書に記載のように使用され得る。
【0090】
図5Dは、図5Cの論理回路560の一例を示している。論理回路560は、2セットの制御信号564−1及び564−2を受信するためのタップ付き同軸ケーブル遅延線として構成される。制御信号564−1及び564−2のそれぞれは、それぞれのマルチプレクサ562がトリガ508〜508''''の1つを出力トリガ509−1及び509−2として選択することを可能にするのに十分な制御信号を含む。出力トリガ509−1及び509−2は、インバータ566及びANDゲート568と組み合わせられて、制御信号564−1及び564−2に基づいて制御可能な遅延及び/またはパルス幅を有する出力信号522を生成する。
【0091】
入力トリガに対して制御可能な遅延及び/またはパルス幅を有するパルスを生成し得る回路を例として使用しているが、制御可能な遅延回路は他の形態をとり得る。
【0092】
さらに、本明細書に記載のトリガ及び制御パルスの生成により、遅延及びパルス幅が構成可能になる。たとえば、構成レジスタ518などのレジスタを適切な値で設定して、図2A図2Hで上述した次のユーザトリガ202、図3A図3Bで上述したトリガバス311上のトリガ406などに対する遅延及びパルス幅を設定し得る。複数のそのような構成レジスタ518により、複数のサブシステム用の複数のパルスの遅延及びパルス幅を独立に設定し、パルスごとに変更することが可能になる。
【0093】
上述のように、粒子システム305及びRFシステム307のパルスのタイミングの独立した制御を有する実施形態は、粒子電力信号118及びRF電力信号122を生成するために変圧器ネットワークに給電する単一の高電圧パルスをもはや有さない。たとえば、粒子電源106及びRF電源110のそれぞれが、関連するパルスを生成するための、他方とは別の高電圧電源162を含む場合、タイミング情報は異なる方法で伝えられる。本明細書に記載のトリガ分配システム300a、300b、300cなどは、タイミング情報の少なくとも一部が様々なシステムに分配され得る方法の例である。
【0094】
トリガ202、400などは外部ソースによって生成されるものとして説明しているが、一部の実施形態では、トリガは内部ソースによって生成され得る。たとえば、オペレータはパルス繰り返し周波数(PRF)を定義し得る。制御ロジック112などは、その周波数でトリガ202、400などを内部的に生成し得る。
【0095】
トリガ分配システムの例を上記で説明しているが、他の実施形態では、構成可能な線形加速器システムは、異なるトリガ分配システムを含み得る。
【0096】
図6Aは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器を動作させる技術を示すフローチャートである。600において、パルスメッセージが受信される。パルスメッセージは、RF電力信号及び粒子電力信号のパラメータを示す上述のメッセージ200と同様のメッセージであり得る。たとえば、制御ロジック112は、RF電源110及び粒子電源106のパルスの絶対値または相対値を有するメッセージを、通信リンクを介して受信し得る。
【0097】
602において、RF電源が構成される。たとえば、制御ロジック112は、パルスメッセージに基づいて、インデックス、絶対値、相対値などをRF電源110に送信し得る。RF電源110は、制御ロジック112によって直接構成され得、または制御ロジック306などのサブシステム内のロジックを制御するように構成され得る。いずれにしても、RF電源110は、キャパシタを充電する、スイッチの状態を設定するなどして、制御パルスに備えるように構成され得る。
【0098】
604において、粒子電源106は、パルスメッセージに基づいて、関連付けられた制御ロジック112及び/または304を使用して、RF電源110と同様の方法で構成される。
【0099】
612において、粒子源は粒子電力信号で駆動される。たとえば、粒子電源106は、粒子電力信号118内にパルスをトリガする制御パルスを受信し得る。これにより、粒子源102が駆動されて、粒子ビーム114を生成する。
【0100】
614において、RF源108は、RF電力信号122で駆動される。粒子源102と同様に、RF電源110は、RF電力信号122内にパルスをトリガする制御パルスを受信し得る。612における粒子源の駆動は、614におけるRF源の駆動の前に発生するように図示しているが、612及び614のタイミングは上述のように様々なパルス遅延及び/またはパルス幅で発生し得る。
【0101】
616において、粒子ビームは、RF源からのRF電力信号を使用して加速される。たとえば、粒子源102は、粒子電力信号118に応答して、粒子ビーム114を加速器構造102に向けていた。RF信号120が加速器構造104に適用されて、粒子ビーム114の粒子を加速させる。
【0102】
図6Bは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器を動作させる技術を示すフローチャートである。図6Bの技術は図6Aと類似し得る。しかしながら、一部の実施形態では、606においてトリガが受信される。たとえば、制御ロジック112または302は、トリガを受信し得る。それに応答して608において、粒子電力信号118が生成され、610においてRF電力信号122が生成される。上述のように、トリガは様々な制御ロジックによって使用されて、粒子システム及びRFシステムを制御するために使用される制御パルスが生成され得る。
【0103】
一部の実施形態では、図6A及び図6Bに記載の動作は繰り返され得る。たとえば、第2のパルスメッセージが、600において受信され得る。RF電源110及び粒子電源106は、602及び604において、第2のパルスメッセージに基づいて再構成され得る。再構成は、上述の構成処理と類似または同一であり得る。結果として、粒子源102及びRF源108は、612及び614において、再構成された電力信号で駆動され得、それによって、616において、第2のパルスメッセージに基づいて加速粒子ビーム116のパルスが生成される。後続のメッセージを説明するために第2という用語を使用しているが、このメッセージは、複数のメッセージが介在する第nのメッセージであり得る。
【0104】
具体的には、一部の実施形態では、第1のパルスメッセージによって開始されるタイミングは、第2のパルスメッセージのタイミングと異なり得る。たとえば、第2のRF電力信号のタイミングは、第1のRF電力信号のタイミングと異なり、または第2の粒子電力信号のタイミングは、第1の粒子電力信号のタイミングと異なる。一部の実施形態では、両方のタイミングが異なる。異なるタイミングは、602及び604において粒子電源及び/またはRF電源を構成することによって、たとえば、上述のように新しい遅延及びパルス幅のパラメータまたはそれらのパラメータの指示を伝達することによって確立され得る。
【0105】
同様に、602及び604において粒子電源106及び/またはRF電源110を構成する場合、第2のRF電力信号の振幅は、第1のRF電力信号の振幅と異なり、または第2の粒子電力信号の振幅は、第1の粒子電力信号の振幅と異なる。一部の実施形態では、両方の振幅が異なる。
【0106】
図7A及び図7Bは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器システムにおいてトリガを分配する技術を示すフローチャートである。図7Aを参照すると、700において、第1のトリガが受信される。一部の実施形態では、第1のトリガは、構成可能な線形加速器システムを含むより大きなシステムからのトリガである。たとえば、ユーザインターフェースシステムは、制御ロジック112、302などによって受信されるトリガを生成し得る。
【0107】
第1のトリガに応答して、708において、第1のカウンタの構成可能なサイクル数の第1のトリガに対する遅延を有する第2のトリガが生成される。したがって、第2のトリガの遅延は、第1のカウンタのサイクルに基づいている。第2のトリガは、制御ロジック112、302などによって生成されたトリガであり得、カウンタはその制御ロジックの一部であり得る。第2のトリガは、上述の回路を使用して生成され、第1のトリガからの遅延を有し、上述のように第1のトリガのゲートされたバージョンなどであり得る。第2のトリガは、トリガバスを介して様々なサブシステムに分配され得る。
【0108】
710において、第2のトリガに応答して第3のトリガが生成される。第3のトリガは、第2のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する。したがって、第3のトリガの遅延は、第2のカウンタのサイクルに基づいている。第3のトリガは、制御ロジック304などによって生成されたトリガであり得、カウンタはその制御ロジックの一部であり得る。第3のトリガは、上述の回路を使用して生成され、第2のトリガからの遅延を有し、上述のように第2のトリガのゲートされたバージョンなどであり得る。
【0109】
712において、第3のトリガに応答して粒子電力信号が生成される。上述のように、粒子電源106は、特定の遅延、パルス幅、及び振幅を有する粒子電力パルスを生成するように構成され得る。
【0110】
714において、粒子電力信号に応答して粒子ビームが生成される。上述のように、粒子電力パルスが生成され、粒子源に供給されて、粒子ビーム内にパルスが生成され得る。
【0111】
一部の実施形態では、第3のトリガを使用して、制御パルスを生成し得る。制御パルスを生成する際に、第3のトリガが制御パルスとして使用され得、または遅延を確立するために使用され得る。制御パルスは、第1のトリガに対して適切な遅延及びパルス幅を有するパルスであり得る。一部の実施形態では、第2のカウンタの第2の構成可能なサイクル数が、制御パルスを生成するために使用される。第2のカウンタの第2の構成可能なサイクル数は、パルス幅を定義し得る。したがって、遅延及びパルス幅の両方が、カウンタのサイクルによって定義され得る。
【0112】
716において、第2のトリガに応答して第4のトリガが生成される。第4のトリガは、第3のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する。したがって、第4のトリガの遅延は、第3のカウンタのサイクルに基づいている。第4のトリガは、制御ロジック306などによって生成されたトリガであり得、カウンタはその制御ロジックの一部であり得る。第4のトリガは、上述の回路を使用して生成され、第2のトリガからの遅延を有し、上述のように第2のトリガのゲートされたバージョンなどであり得る。
【0113】
718において、第4のトリガに応答してRF電力信号122が生成される。上述のように、RF電源106は、特定の遅延、パルス幅、及び振幅を有するRF信号パルスを生成するように構成され得る。
【0114】
720において、RF電力信号122に応答してRF信号120が生成される。上述のように、RF電力信号120のパルスが生成され、RF源108に供給されて、RF信号120内にパルスが生成され得る。
【0115】
722において、RF信号120に応答して粒子ビーム114が加速される。
【0116】
一部の実施形態では、第4のトリガを使用して、制御パルスを生成し得る。制御パルスを生成する際に、第4のトリガが制御パルスとして使用され得、または遅延を確立するために使用され得る。制御パルスは、第1のトリガに対して適切な遅延及びパルス幅を有するパルスであり得る。一部の実施形態では、第3のカウンタの第2の構成可能なサイクル数が、制御パルスを生成するために使用される。第3のカウンタの第2の構成可能なサイクル数は、パルス幅を定義し得る。したがって、遅延及びパルス幅の両方が、カウンタのサイクルによって定義され得る。
【0117】
710及び716における動作を並列に図示しているのは、トリガの生成と、712、714、718、及び720における後続の動作とが、並行して実行され得るためである。具体的には、これらの動作は、714における粒子ビームの生成と、720におけるRF信号の生成とが並行して実行され得るように、実行され得る。RF信号及び粒子ビームの生成は、別々の第3及び第4のトリガから生成される。第2のカウンタの構成可能なサイクル数と、第3のカウンタの構成可能なサイクル数とは異なり得る。結果として、第3のトリガ及び第4のトリガのタイミングは異なり得る。
【0118】
図7Bを参照すると、一部の実施形態では、動作は図7Aと類似し得る。しかしながら、一部の実施形態では、700において第1のトリガを受信してから、702において第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するまでの間に、いくつかの動作が実行される。たとえば、702において、割り込みサービスルーチンが実行される。割り込みサービスルーチンは、制御ロジック112、302などによって実行され得る。
【0119】
一部の実施形態では、割り込みサービスルーチンの一部は、第1のトリガが有効なトリガであったか否かを判定することであり得る。たとえば、704において、第1のトリガは割り込みサービスルーチンによって分析されて、有効か否かが判定され得、これはたとえば、パルス幅を測定すること、第1のトリガが閾値期間の間アクティブ状態を維持していたか否かを判定することなどによって行われる。トリガが有効でない場合、706において、トリガは無視され得る。その後の708における第2のトリガの生成は行われない場合がある。
【0120】
しかしながら、704において第1のトリガが有効な場合、708において第2のトリガが生成され得る。具体的には、第2のトリガは、構成可能なカウンタのサイクル数に基づいて生成されるので、第2のトリガの遅延は、割り込みサービスルーチンの処理における不確定性から分離することができる。したがって、第2のトリガの遅延は、割り込みサービスルーチンの実行の終了時刻よりも長く、あるいは独立している。
【0121】
一部の実施形態では、図6A図7Aなどの動作は組み合わせられ得る。たとえば、600で受信されたパルスメッセージは、700で受信されたトリガに関連付けられ得る。604における粒子電源を構成することの一部は、パルスメッセージに応答して第2のカウンタの構成可能なサイクル数を決定することを含み得る。602におけるRF電源を構成することの一部は、パルスメッセージに応答して第3のカウンタの構成可能なサイクル数を決定することを含み得る。
【0122】
図8A及び図8Bは、一部の実施形態による構成可能な線形加速器における周波数制御システムのブロック図である。上述のように、RF信号の振幅は、パルスごとに変更され、任意またはランダムであり得るパターンで変更され得る。また、マグネトロンなどのRF源では、毎秒100〜1000パルス以上のパルス速度で、パルスごとに、チューニングメカニズムをチューニングすることができない場合がある。結果として、RF電力信号の振幅は変化するまたは変化し得るので、RF源の周波数制御システムの単一の設定点は、RF信号の第1の振幅のシーケンスには適切であり得るが、RF信号の第2の振幅のシーケンスには適切でない場合がある。
【0123】
図8Aを参照すると、システム800aは、上述のシステム100a、100b、100cなどのシステムと同様に、粒子源102及び加速器構造104を含む。システム800aはまた、粒子電源106及びRF電源110などの同様の構成要素を有し得るが、これらの構成要素は、システム800aの周波数制御システムに焦点を合わせるために図示していない。システム800aは、上述のRF源108と同様であり得るRF源808を含む。また、システム800aは、RF源808と、センサ854、フィードバック回路846、及びRF源808用の周波数コントローラ840を含むRF周波数制御回路856と、を含むRFシステム807を含む。
【0124】
一部の実施形態では、周波数コントローラ840は、RF源808の周波数を調整するように構成される。たとえば、RF源808はマグネトロンであり得、周波数コントローラ840は、マグネトロンに結合されたチューニングモーター及びチューニングスラグを含み得る。他の例では、RF源808は、RF信号をクライストロンに提供するRFドライバなどの、電気的にチューニング可能なソースであり得、周波数コントローラ840は、RFドライバ用の電気式チューニング回路を含み得る。しかしながら、他の実施形態では、RF源808は異なる形態を有し得、異なる周波数コントローラ840を有し得る。
【0125】
RF源はRF信号120を生成するように構成される。センサ854は、RF信号120の一部分を検知してフィードバック信号844を生成するように構成される。センサ854は様々な形態をとり得る。たとえば、センサ854は、方向性結合器、3デシベル(dB)ハイブリッド結合器、移相器、検出器、フィルタなどを含み得る。RF信号の周波数と、加速器構造104の共振周波数との一致を示すフィードバック信号844を提供できる任意の回路が、センサ854として使用され得る。一部の実施形態では、フィードバック信号844は、センサ854によって検知された1つまたは複数のRF信号120の順方向信号と反射信号との間の位相ずれを表す1つまたは複数の信号を含む。たとえば、RF源808の出力周波数が加速器構造104の共振周波数と一致する場合、順方向RF信号と反射RF信号との間の位相関係は、特定の値を有し得る。RF源808が加速器構造104と不整合になると、位相関係が変化する。フィードバック信号844は、この位相ずれを表し得、RF信号120を再整合させるために使用され得る。
【0126】
フィードバック回路846は、フィードバック信号844及び設定点信号850を受信するように構成される。フィードバック回路846は、フィードバック信号844及び設定点信号850を誤差信号848へと組み合わせることができる任意の回路を含む。たとえば、フィードバック回路846は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、プログラマブルロジックデバイス、ディスクリート回路、そのようなデバイスの組み合わせなどを含み得る。フィードバック回路846は、比例積分微分(PID)制御ループなどの様々な制御ループを実装するように構成され得る。センサ854、フィードバック回路846、及び周波数コントローラ840は、RF源808の周波数を調整するように構成されるRF周波数制御回路856を形成する。設定点信号850は、RF周波数制御回路856の設定点を調整する方法を提供する。
【0127】
システム800aはまた、制御ロジック812を含む。制御ロジック812は、上述の制御ロジック112、302、304、306などと同様であるか、またはそれらの一部であり得る。しかしながら、制御ロジック812は、RF周波数制御回路856の設定点信号850を調整するように構成される。具体的には、制御ロジック812は、ある時間にわたる(over time)RF源808の複数の設定を受信するように構成される。上述のように、RF源808の設定は、パルスごとに変更され得る。これらの設定は、制御ロジック812によって受信されるメッセージ852で受信され得る。制御ロジック812は、これらの設定に応じて、たとえば、RF信号120のエネルギーを調整することによって、RF信号120を調整するように構成される。また、制御ロジック812は設定に応じて、たとえば、フィードバック回路846に供給される設定点信号850を調整することによって、RF周波数制御回路856の設定点信号850を調整するように構成される。
【0128】
加速器構造104は一連の共振空洞を含み得、これらはRFエネルギーの定在波を使用して、粒子源によって空洞に注入された粒子ビームを加速する。粒子ビーム114を一連の空洞を下って加速できるように定在波が設定されるためには、RF源808によって生成されるRF信号120が、加速器構造104内の空洞の共振周波数にある必要がある。RF源808は、RF信号120の出力周波数を調整するために物理的に入れたり外したりされる機械式チューニングスラグなどの周波数コントローラ840を有する。周波数コントローラ840を使用して、加速器構造104の周波数と一致するようにRF信号120の周波数をチューニングする。
【0129】
一部の実施形態では、大量の電力がRF源808によって生成され、加速器構造104に結合される。それらの構成要素の両方の効率が比較的低い場合があり、RF源808及び加速器構造104の両方によって大量の熱が吸収され得る。この熱により、RF源808及び加速器構造104の物理的寸法のサイズが変化し、RF信号120の出力周波数と、加速器構造104の共振周波数との両方に影響を与える。この影響のために、RF周波数制御回路856を使用して、RF源808の出力周波数を調整することによって、加速器構造104の共振周波数と一致するようにする。
【0130】
RF源808が単一のエネルギーレベルで、または既知の繰り返しのエネルギーレベルの変動で動作していた場合、RF周波数制御回路856は、その固定の動作条件で、RF信号120の周波数と、加速器構造104の共振周波数との間の最適な一致を生成する単一の設定点に設定され得る。しかしながら、上述のように、RF信号120のエネルギーレベルは任意であり得る。エネルギーは、ユーザの裁量及び全動作範囲のみによって決定され得る方法で、パルスごとに変化し得る。
【0131】
制御ロジック812は、ある時間にわたるRF源808の設定を使用して、設定の変更に対応するように構成される。上述のように、RF源808のエネルギーを示すメッセージ200が受信され得る。この指示は様々な方法で、たとえば、テーブルのインデックス、絶対値、相対値などで伝達され得る。いずれにしても、エネルギーに関する情報は、制御ロジック812によって受信されるメッセージ200に存在する。
【0132】
上記の設定は、上述の制御ロジック112と同様の制御ロジックによって受信されるメッセージ200の状況下のものであったが、制御ロジック812によって受信される設定のソースは異なり得る。たとえば、図3A及び図3Bに関して上述したように、メッセージ200からの情報は、RFシステム307を含む様々なシステムに分配され得る。したがって、設定は、RFシステム307及び/またはRF源808の周波数制御に特化した他のシステムに送信されたような特定の情報であり得る。
【0133】
制御ロジック812は、これらの設定を使用して設定点信号850を調整するように構成される。設定点信号850を設定するために、単一の設定が1対1で使用されるわけではない。むしろ、複数の設定を使用して、設定点信号850を決定する。一部の実施形態では、制御ロジック812は、RF源808の設定のいくつかの直近の設定を含む設定の履歴を保持するように構成される。たとえば、制御ロジック812は、RF源808の直近の20個の設定のリストを保持し得る。
【0134】
これらの設定に応じて、制御ロジック812は、RF周波数制御回路856の設定点850を調整するように構成される。制御ロジック812は、設定点850を調整するために様々な技術を使用し得る。一部の実施形態では、制御ロジック812は、最多数検出アルゴリズムを実装するように構成される。制御ロジック812は、設定の履歴を分析して、1つの特定の設定が、履歴内で設定の数が最も多いか否かを判定し得る。たとえば、動作モードごとの設定の数が決定され得る。他の例では、設定はエネルギーレベルカテゴリに分類され得る。具体的には、異なるモードとして識別され得る設定は、RF源808に関しては同じエネルギーレベルを有するが、粒子源102に関しては異なる設定を有し得る。これらは同じエネルギーレベルカテゴリに分類され得る。同様に、エネルギーレベルが同じであるがパルス幅が異なる設定は、異なるエネルギーレベルカテゴリに分類され得る。異なるカテゴリへの設定の任意の分類が行われ得る。
【0135】
分類された設定から、制御ロジック812は、設定の数が最も多いエネルギーレベルカテゴリのうちのカテゴリを選択するように構成され得る。すなわち、1つのカテゴリが、カテゴリの中で最多数または複数の設定を有し得る。そのカテゴリを使用して、RF周波数制御回路856の設定点信号850を決定し得る。特定の例では、選択されたカテゴリに関連するエネルギーを使用して、設定点信号850を決定し得る。次いで、その設定点信号850は、RF周波数制御回路856に適用される。
【0136】
制御ロジック812は、エネルギーレベル及び/またはパルス幅の様々な異なる組み合わせに関する較正値を含み得る。これらの較正値は、RF信号120の周波数が、エネルギーレベル、パルス幅などの組み合わせを含む特定のモードに対して最適化された場合の、フィードバック信号844の開ループ設定を表し得る。一部の実施形態では、較正値は、粒子源102に関連するパラメータのみによって異なるモードを含む、システム800aの可能な動作モードごとに生成され得る。他の実施形態では、RF源808のパラメータに固有の較正値が生成され得る。他の実施形態では、較正値は、パルス幅または遅延などの他のパラメータに関係なく、異なるエネルギーレベルに対して生成され得る。
【0137】
特定の例では、RF信号120が2つの異なるエネルギーレベルを有し得る場合、履歴内の設定を分析して、どちらのエネルギー設定が最多数の設定に存在するかを決定し得る。一例として20個の設定の深さを使用すると、11個以上の設定が高エネルギー設定である場合、そのエネルギーレベルを使用して、RF周波数制御回路856の設定点信号850を決定し得る。一部の実施形態では、2つの異なるエネルギーレベルの設定の数が同じである場合、最も高いエネルギーレベルを選択して、設定点信号850を決定し得る。したがって、履歴に追加される次の設定が低エネルギー設定であり、最も古いエネルギーレベルが高エネルギー設定である場合、高エネルギーと低エネルギーとの比は10:10になる。結果として、高エネルギー設定が選択される。10:10の比の後の次の設定が他の低エネルギー設定であり、他の高エネルギー設定が削除された場合、高エネルギーと低エネルギーとの比は9:11になる。結果として、低エネルギー設定が選択される。
【0138】
設定点信号850を選択するためのエネルギーレベルを決定する方法として多数決または複数投票技術を説明しているが、設定点信号850は他の方法で決定され得る。たとえば、履歴内の設定のエネルギーレベルを結合して、合成エネルギーレベルを生成し得る。その合成エネルギーレベルは、設定点信号850を選択するために使用され得、たとえば、合成エネルギーレベルに最も近い較正された設定点信号850に関連するエネルギーレベルを選択すること、合成エネルギーレベルに最も近い2つのエネルギーレベルを使用して2つの較正された設定点信号850を補間することなどによって、行われる。
【0139】
他の実施形態では、エネルギーレベルは、エネルギーレベルに対して増加する重みを用いて結合され得る。したがって、選択された設定点信号850は、RF信号120の周波数と、加速器構造104の共振周波数との整合に影響を与える可能性がより高くなり得るより高いエネルギーレベルに向けて重み付けされ得る。
【0140】
一部の実施形態では、履歴の深さは、エネルギーの変化のある程度のフィルタリングを提供するのに十分長いが、所望のレベルの応答性を満たすのに十分に短くなるように選択され得る。たとえば、100パルス毎秒のパルス繰り返し速度と共に、20パルスの履歴の深さが使用され得る。したがって、履歴内の設定は、過去0.2秒間のパルスの設定になる。他の例では、履歴は、繰り返しの設定シーケンスの1つまたは複数の全サイクルを記憶するのに十分な長さを有するように設定され得る。また、履歴は十分に小さくなり得るので、より短い時間で完全な履歴を使用して決定が下され得る。
【0141】
一部の実施形態では、履歴は、直近の設定のローリングウィンドウとして実装され得る。たとえば、履歴は先入れ先出しバッファとして動作し、現在または次のパルスの新しい各設定が新たに履歴に追加され、最も古い設定が履歴から削除される。
【0142】
一部の実施形態では、特定のモードが前の設定履歴から選択されると、そのモードに関連する較正情報を使用して、設定点850を設定し得る。たとえば、モードインデックスを使用して、そのモードの較正値を調べ得る。次いで、制御ロジック812は、設定点850をその特定の較正値に設定する。
【0143】
単一の較正されたモードに最も近い一致を見つけることに基づいて設定点信号850を選択する例を示しているが、他の実施形態では、較正値はモードのパターンに対して生成され得る。たとえば、予測された変化するモードのパターンがシステム800aに適用され得、RF信号120の周波数は、そのパターンが繰り返されている間に最適な設定にチューニングされ得る。複数の異なるパターンに対して複数の較正値が生成され得る。以下でさらに詳細に説明するように、一部の実施形態では、フィードバック信号844のサンプリングが実行され得る。モードのパターンが検出された場合、より高いまたは最も高いエネルギーを有するモードが、RF周波数制御回路を動作させるモードとして使用され得る。
【0144】
一部の実施形態では、システム800aは、サンプルホールド(S/H)回路870を含む。S/H回路870は、制御信号851に応答して、フィードバック信号844をサンプリングして、サンプリングされたフィードバック信号845を生成するように構成される。フィードバック回路846は、サンプリングされたフィードバック信号845を使用するように構成される。上述のように、RF信号120はパルス化され得る。フィードバック信号844は、RF信号120のパルスの間のみ有効であり得る。制御ロジック812は、パルス中にS/H回路870をアクティブ化するように制御信号851を生成するように構成され得る。一部の実施形態では、制御ロジック812は、制御信号126(図1Aに図示)のパルス幅と一致するパルス幅を有する制御信号851を生成するように構成され得る。しかしながら、他の実施形態では、パルス幅は異なり得る。一部の実施形態では、制御信号851のパルスのパルス幅は、モードに関係なく固定であり得る。しかしながら、制御信号851のパルスの遅延は、依然としてモードに基づいて変更され得る。
【0145】
また、制御ロジック812は、RF信号120のパルスのパルスタイミングの指示に応答して、制御信号851のタイミングを変更するように構成され得る。上述のように、パルスタイミングの遅延は、パルスごとに変化し得る。それに応じて制御信号851の遅延は変更され得る。結果として、フィードバック信号844のサンプリングは、RF信号120の遅延の変化に対応し得る。
【0146】
さらに、上述のように、制御ロジック812は、設定点850を設定するために、ある時間にわたる複数の設定に基づいて特定のモードを選択し得る。一部の実施形態では、制御ロジック812は、周波数制御回路856がアクティブ化されるモードとして、モードの1つを選択し得る。制御信号851は、その1つのモードのパルスの間のみアクティブ化され得る。したがって、RF信号120はパルス化され得るが、制御信号851は、RF信号120のそれらのパルスのそれぞれについてパルス化されない場合がある。結果として、RF周波数制御回路856は、特定のモードに関連するパルスに対してのみアクティブ化され得る。
【0147】
履歴内の設定が20個であり、モードが2つである例を使用すると、高エネルギーモード対低エネルギーモードが11:9である場合、高エネルギーモードがパルスされた場合にのみ、制御信号851がアクティブ化され得る。高エネルギーモードが履歴内で最多数である限り、高エネルギーモードがパルスされたときはいつでも、制御信号851がアクティブ化される。しかしながら、比が9:11に変化すると、低エネルギーモードがパルスされた場合にのみ、制御信号851がアクティブ化される。
【0148】
S/H回路870を一例として使用しているが、他の実施形態では、他の方法でサンプリングが実行され得る。たとえば、フィードバック信号844は、フィードバック回路846において連続的にサンプリングされ得る。フィードバック回路846は、RF信号120の所望のパルスに対応するデジタル化されたフィードバック信号844の一部分のみを使用し得る。
【0149】
一部の実施形態では、制御ロジック812は、デフォルト設定を記憶するように構成され得る。一連のパルスの後、RF周波数制御回路856の状態は、RF源808の周波数を調整するためにサンプリングされた最後のモードに応じた状態であり得る。一部の実施形態では、制御ロジック812は、RF源808の周波数コントロール840の状態が既知の状態になるように、設定点850の状態及び誤差信号848の状態を設定するように構成され得る。結果として、一連のパルスの再現性が向上し得る。一部の実施形態では、一連のパルスの後、設定の履歴が全てデフォルト設定にリセットされ得る。
【0150】
図8Bを参照すると、システム800bは、上述のシステム800aと類似し得る。しかしながら、一部の実施形態では、特定のタイプのセンサ854またはフィードバック経路が使用され得る。ここで、順方向及び逆方向結合器860が、RF源808と加速器構造104との間に結合される。順方向及び逆方向結合器860は、供給されたRF信号120と、加速器構造104から反射された信号とを示す信号を提供するように構成される。順方向及び逆方向結合器860は、4ポート方向性結合器、複数の結合器などによって実装され得る。いずれにしても、順方向及び逆方向信号が生成され、その一方は移相器862によって位相がずらされ得る。結果として得られる2つの信号は、3dB直交ハイブリッド結合器864に入力される。
【0151】
3dBハイブリッド結合器864からの出力信号844a及び844bは、フィードバック回路846に入力される。フィードバック回路846は、出力信号844a及び844bをデジタル化するためのアナログ/デジタル変換器を含み得る。一部の実施形態では、デジタル化された出力信号844a及び844bは、フィードバック信号844として使用され得るが、他の実施形態では、デジタル化された出力信号844a及び844bは結合されて、たとえば、減算されるなどして、単一のフィードバック信号844を生成し得る。これらの信号または結合された信号の振幅は、RF信号120が共振からドリフトするにつれて変化する。
【0152】
図示していないが、他の構成要素がシステム800bに存在し得る。たとえば、3dBハイブリッド結合器864からの出力信号844a及び844bは、より高い周波数成分を除去するためにフィルタリングされ得る。また、フィードバック経路に様々な増幅器が存在し得る。
【0153】
フィードバック信号844またはフィードバック信号844a及び844bを生成する技術の特定の例を図8Bに関して説明しているが、他の実施形態では、図8Aに関して説明したように、異なる技術が使用され得る。
【0154】
図8Cは、一部の実施形態による周波数制御システムのブロック図である。一部の実施形態では、システム800cの各部分は、図8A及び図8Bのシステム800a及び800bの各部分と同様であり、本明細書に記載のように構成され得る。しかしながら、システム800cのRFシステム807cは、出力116cを生成するようにRF負荷104cを駆動するように構成される。一部の実施形態では、RF負荷104cは、RFシステム807cを制御するために異なる設定が使用される場合など、動作中に変化し得る共振周波数を有し得る負荷を含み得る。特定の例では、共振空洞を有する任意の回路、構造、システムなどがRF負荷104cとして使用され得る。
【0155】
図9は、一部の実施形態による構成可能な線形加速器のRF源の周波数を調整する技術を示すフローチャートである。図8Aのシステム800aを一例として使用するが、他の実施形態では、この技術は他のシステムで使用され得る。
【0156】
900において、ある時間にわたる複数のエネルギーレベル設定に応じてRF信号を生成するようにRF源を動作させる。上述のように、RF源808は、複数のエネルギーレベルを有し得る複数の設定で動作し得る。結果として、RF信号120は、ある時間にわたる複数のエネルギーレベルを有し得る。
【0157】
902において、RF信号に応答して粒子ビームが加速される。たとえば、粒子源102によって生成された粒子ビーム114は、RF源808からのRF信号120に応答して、加速器構造104内で加速され得る。
【0158】
904において、RF源の周波数は、エネルギーレベル設定に応じて調整される。たとえば、RF周波数制御回路856を使用して、RF信号120の周波数を制御し得る。制御ロジック812は、上述のような様々な設定に応じて設定点850を調整し得る。
【0159】
RF源の周波数の調整の一部として、次のRFパルスのパルスタイミングの指示が受信され得る。たとえば、上述のように、RF信号120のパルスタイミングの指示を含むメッセージ200が受信され得る。それに応じて、RFパルスのタイミングは、次のパルスのために変更され得る。RF源808用の周波数制御回路856におけるフィードバックRF信号のサンプリングのタイミングは、パルスタイミングの指示に基づいて変更される。
【0160】
RF源の周波数の調整の一部として、いくつかの直近のエネルギーレベル設定を含むエネルギーレベル設定の履歴が保持され得る。たとえば、上述のように、制御ロジック812は、設定の履歴を保持し得る。RF源の周波数は、履歴に応じて調整され得る。
【0161】
RF源808の周波数の調整の一部として、履歴内のエネルギーレベル設定は、エネルギーレベルに応じて分類され得る。分類されると、直近のエネルギーレベル設定の数が最も多いエネルギーレベル設定のカテゴリが選択され得、選択されたカテゴリに応じてRF源808の周波数が調整され得る。たとえば、制御ロジック812は、カテゴリを保持し、新しい設定をカテゴリに配置し、古い設定をカテゴリから削除する、などし得る。カテゴリから、制御ロジックは、数が最も多いものを選択し、それに応じて設定点850を選択し得る。
【0162】
RF源の周波数の調整の一部として、履歴内のエネルギーレベル設定は、結合されたエネルギーレベルへと結合され得る。あるいは、またはさらに、履歴内のエネルギーレベル設定は、エネルギーレベルに対して増加する重みを使用して、結合されたエネルギーレベルへと結合され得る。結合されたエネルギーレベルに応じて、RF源の周波数が調整され得る。たとえば、制御ロジック812は、エネルギーレベル設定を、結合されたエネルギーレベルへと結合し得る。その結合されたエネルギーレベルは、設定点850の設定を選択するために制御ロジック812によって使用され得る。
【0163】
構成可能な線形加速器システムの動作は、特定の構成要素の文脈において上記で説明しているが、他の実施形態では、これらの動作は異なる構成要素によって実行され得る。
【0164】
図10は、一部の実施形態による2D X線画像化システムのブロック図である。画像化システム1000は、X線源1002及び検出器1010を含む。X線源1002は、上述の構成可能な線形加速器を含み得る。X線源1002は、X線1020が検体1022を通過するように生成され、検出器1010によって検出され得るように、検出器1010に相対して配置される。特定の例では、2D X線画像化システムは、貨物走査システムの一部として車両走査システムを含み得る。
【0165】
図1A図9を参照すると、一部の実施形態は、粒子電力信号118を生成するように構成される粒子電源106と、RF電力信号120を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、を備え、RF電力信号120のタイミングは、粒子電力信号118のタイミングと異なる、システムを含む。
【0166】
一部の実施形態では、このシステムは、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成するように構成される粒子源102と、RF電力信号120に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源108、808と、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速するように構成される加速器構造104と、をさらに備える。
【0167】
一部の実施形態では、RF電源110は、粒子電力信号118とは独立した電圧を有するRF電力信号120を生成するように構成される。
【0168】
一部の実施形態では、RF電源110は、粒子電力信号118とは独立したタイミングを有するRF電力信号120を生成するように構成される。
【0169】
一部の実施形態では、RF電力信号120のパルス幅は、粒子電力信号118のパルス幅と異なる。
【0170】
一部の実施形態では、RF電力信号120のパルス遅延は、粒子電力信号118のパルス遅延と異なる。
【0171】
一部の実施形態では、粒子電源106は、主電源に応答して第1の高電圧を生成するように構成される第1の高電圧源162bを備え、第1の高電圧に応答して粒子電力信号118を生成するように構成され、RF電源110は、主電源に応答して第2の高電圧を生成するように構成される第2の高電圧源162aを備え、第2の高電圧に応答してRF電力信号120を生成するように構成される。
【0172】
一部の実施形態では、このシステムは、粒子電源106及びRF電源110に結合される制御ロジック112、302、304、306、812をさらに備え、制御ロジック112、302、304、306、812は、パルスメッセージを受信し、トリガを受信し、パルスメッセージ及びトリガに応答して粒子電源106をアクティブ化し、パルスメッセージ及びトリガに応答してRF電源110をアクティブ化する、ように構成される。
【0173】
一部の実施形態では、このシステムは、粒子電源106及びRF電源110に結合される制御ロジック112、302、304、306、812をさらに備え、制御ロジック112、302、304、306、812は、複数のパルスメッセージを受信し、複数のトリガを受信し、各トリガはパルスメッセージのうちの対応する1つに関連付けられており、各トリガについて、トリガ及び対応するパルスメッセージに応答して粒子電源106をアクティブ化し、トリガ及び対応するパルスメッセージに応答してRF電源110をアクティブ化する、ように構成される。
【0174】
一部の実施形態では、トリガのうちの第1のトリガ及び第2のトリガについて、第1のトリガ及び第2のトリガは連続しており、第1のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第1の振幅の指示を含み、第2のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第2の振幅の指示を含み、第1の振幅は第2の振幅と異なる。
【0175】
一部の実施形態では、トリガのうちの第1のトリガ及び第2のトリガについて、第1のトリガ及び第2のトリガは連続しており、第1のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第1のタイミングの指示を含み、第2のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第2のタイミングの指示を含み、第1のタイミングは第2のタイミングと異なる。
【0176】
一部の実施形態では、トリガのうちの第1のトリガ、第2のトリガ、及び第3のトリガについて、第1のトリガ、第2のトリガ、及び第3のトリガは連続しており、第1のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第1のタイミングまたは振幅の指示を含み、第2のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第2のタイミングまたは振幅の指示を含み、第3のトリガに対応するパルスメッセージは、粒子電源106及びRF電源110の一方の第3のタイミングまたは振幅の指示を含み、第1のタイミングまたは振幅は、第3のタイミングまたは振幅と異なる。
【0177】
一部の実施形態は、第1の交流(AC)電力及び第1の制御信号を受信し、第1の制御信号に基づいて第1のAC電力から粒子電力信号118を生成するように構成される粒子電源106と、第2のAC電力及び第2の制御信号を受信し、第2の制御信号に基づいて第2のAC電力からRF電力信号120を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、第1の制御信号及び第2の制御信号を生成するように構成される制御ロジック112、302、304、306、812と、を備える、システムを含む。
【0178】
一部の実施形態では、このシステムは、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成するように構成される粒子源102と、RF電力信号120に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源108、808と、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速するように構成される加速器構造104と、をさらに備える。
【0179】
一部の実施形態では、第1の制御信号及び第2の制御信号の少なくとも1つのセットについて、RF電力信号120の振幅は、粒子電力信号118の振幅と異なり、またはRF電力信号120のタイミングは、粒子電力信号118のタイミングと異なる。
【0180】
一部の実施形態では、第1の制御信号及び第2の制御信号の少なくとも1つのセットについて、RF電力信号120のタイミングは、粒子電力信号118のタイミングと異なる。
【0181】
一部の実施形態は、パルスメッセージを受信することと、パルスメッセージに基づいてRF電力信号120を出力するように無線周波数(RF)電源を構成することと、パルスメッセージに基づいて粒子電力信号118を出力するように粒子電源106を構成することと、を含む、方法を含む。
【0182】
一部の実施形態では、この方法は、粒子電力信号118で粒子源102を駆動することと、RF電力信号120でRF源108、808を駆動することと、RF源108、808を使用して粒子源102からの粒子ビーム114を加速することと、をさらに含む。
【0183】
一部の実施形態では、この方法は、パルスメッセージに関連付けられたトリガを受信することと、トリガに応答してRF電力信号120を生成することと、トリガに応答して粒子電力信号118を生成することと、をさらに含む。
【0184】
一部の実施形態では、RF電力信号120は第1のRF電力信号120と呼ばれ、粒子電力信号118は第1の粒子電力信号118と呼ばれ、方法は、第2のパルスメッセージを受信することと、第2のパルスメッセージに基づいて第2のRF電力信号120を出力するようにRF電源110を再構成することと、第2のパルスメッセージに基づいて第2の粒子電力信号118を出力するように粒子電源106を再構成することと、をさらに含み、第2のRF電力信号120は第1のRF電力信号120と異なり、または第2の粒子電力信号118は、第1の粒子電力信号118と異なる。
【0185】
一部の実施形態では、この方法は、第2の粒子電力信号118で粒子源102を駆動することと、第2のRF電力信号120でRF源108、808を駆動することと、をさらに含む。
【0186】
一部の実施形態では、この方法は、任意選択で、粒子電力信号118で粒子源120を駆動することと、任意選択で、RF電力信号120でRF源108、808を駆動することと、任意選択で、第2の粒子電力信号118で粒子源120を駆動することと、任意選択で、第2のRF電力信号120でRF源108、808を駆動することと、任意選択で、RF源108、808を使用して粒子源102からの粒子ビーム114を加速することと、をさらに含む。
【0187】
一部の実施形態では、第2のRF電力信号120のタイミングは第1のRF電力信号120のタイミングと異なり、または第2の粒子電力信号118のタイミングは第1の粒子電力信号118のタイミングと異なる。
【0188】
一部の実施形態では、第2のRF電力信号120の振幅は第1のRF電力信号120の振幅と異なり、または第2の粒子電力信号118の振幅は第1の粒子電力信号118の振幅と異なる。
【0189】
一部の実施形態では、RF電力信号120のタイミングは、粒子電力信号118のタイミングと異なる。
【0190】
一部の実施形態は、第1のトリガを受信し、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するように構成される第1の制御ロジック112、302、304、306、812であって、第2のトリガは、第1の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数の第1のトリガに対する遅延を有する、第1の制御ロジック112、302、304、306、812と、第2のトリガを受信し、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するように構成される第2の制御ロジック112、302、304、306、812であって、第3のトリガは、第2の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する、第2の制御ロジック112、302、304、306、812と、第2のトリガを受信し、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するように構成される第3の制御ロジック112、302、304、306、812であって、第4のトリガは、第3の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する、第3の制御ロジック112、302、304、306、812と、第2の制御ロジック112、302、304、306、812を含み、第3のトリガに応答して粒子電力信号118を生成するように構成される粒子電源106と、第3の制御ロジック112、302、304、306、812を含み、第4のトリガに応答してRF電力信号120を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成するように構成される粒子源102と、RF電力信号120に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源108、808と、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速するように構成される加速器構造104と、を備える、システムを含む。
【0191】
一部の実施形態は、第1のトリガを受信し、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するように構成される第1の制御ロジック112、302、304、306、812であって、第2のトリガは、第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延(trigger configurable delay)を有する、第1の制御ロジック112、302、304、306、812と、第2のトリガを受信し、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するように構成される第2の制御ロジック112、302、304、306、812であって、第3のトリガは、構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、第2の制御ロジック112、302、304、306、812と、第2のトリガを受信し、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するように構成される第3の制御ロジック112、302、304、306、812であって、第4のトリガは、第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、第3の制御ロジック112、302、304、306、812と、第2の制御ロジック112、302、304、306、812を含み、第3のトリガに応答して粒子電力信号118を生成するように構成される粒子電源106と、第3の制御ロジック112、302、304、306、812を含み、第4のトリガに応答してRF電力信号120を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、を備える、システムを含む。
【0192】
一部の実施形態では、このシステムは、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成するように構成される粒子源102と、RF電力信号120に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源108、808と、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速するように構成される加速器構造104と、をさらに備える。
【0193】
一部の実施形態では、第2の制御ロジック112、302、304、306、812の第3のトリガ構成可能遅延は、第3の制御ロジック112、302、304、306、812の第4のトリガ構成可能遅延と異なる。
【0194】
一部の実施形態では、第1の制御ロジックは、第1のトリガの前に、第1のトリガに関連付けられたパルスメッセージを受信し、第2の制御ロジック112、302、304、306、812の第3のトリガ構成可能遅延を示す第1の制御メッセージを第2の制御ロジック112、302、304、306、812に送信し、第3の制御ロジック112、302、304、306、812の第4のトリガ構成可能遅延を示す第2の制御メッセージを第3の制御ロジック112、302、304、306、812に送信する、ように構成される。
【0195】
一部の実施形態では、第3の制御ロジック112、302、304、306、812は、第4のトリガに応答して制御パルスを生成するように構成され、RF電源108、808は、制御パルスに基づいてRF電力信号120を生成するように構成され、任意選択で、第3の制御ロジック112、302、304、306、812は、第3の制御ロジック112、302、304、306、812の第2の第4のトリガ構成可能遅延に基づいて制御パルスを生成するように構成される。
【0196】
一部の実施形態では、このシステムは、第1の高電圧電源と、第1の高電圧電源とは別の第2の高電圧電源と、をさらに備え、粒子電源106は、第1の高電圧電源を使用して第3のトリガに応答して粒子電力信号118を生成するように構成され、無線周波数(RF)電源108、808は、第2の高電圧電源を使用して第4のトリガに応答してRF電力信号120を生成するように構成される。
【0197】
一部の実施形態では、第2の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数は、第3の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数と異なる。
【0198】
一部の実施形態では、第1の制御ロジック112、302、304、306、812は、第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行するように構成され、第1のトリガに対する遅延は、割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立している。
【0199】
一部の実施形態では、第1の制御ロジック112、302、304、306、812は、第1のトリガの前に、第1のトリガに関連付けられたパルスメッセージを受信し、第2の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数を示す第1の制御メッセージを第2の制御ロジック112、302、304、306、812に送信し、第3の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの構成可能なサイクル数を示す第2の制御メッセージを第3の制御ロジック112、302、304、306、812に送信する、ように構成される。
【0200】
一部の実施形態では、第2の制御ロジック112、302、304、306、812は、第3のトリガに応答して制御パルスを生成するように構成され、粒子電源106は、制御パルスに基づいて粒子電力信号118を生成するように構成される。
【0201】
一部の実施形態では、第2の制御ロジック112、302、304、306、812は、第2の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの第2の構成可能なサイクル数に基づいて制御パルスを生成するように構成される。
【0202】
一部の実施形態では、第3の制御ロジック112、302、304、306、812は、第4のトリガに応答して制御パルスを生成するように構成され、RF電源110は、制御パルスに基づいて粒子電力信号118を生成するように構成される。
【0203】
一部の実施形態では、第3の制御ロジック112、302、304、306、812は、第3の制御ロジック112、302、304、306、812のカウンタの第2の構成可能なサイクル数に基づいて制御パルスを生成するように構成される。
【0204】
一部の実施形態は、第1のトリガを受信することと、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成することであって、第2のトリガは、第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延を有する、生成することと、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成することであって、第3のトリガは、第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、生成することと、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成することであって、第4のトリガは、第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、生成することと、第3のトリガに応答して粒子電力信号118を生成することと、第4のトリガに応答して無線周波数(RF)電力信号122を生成することと、を含む、方法を含む。
【0205】
一部の実施形態では、この方法は、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成することと、RF電力信号120に応答してRF信号を生成することと、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速することと、をさらに含む。
【0206】
一部の実施形態では、第3のトリガ構成可能遅延は、第4のトリガ構成可能遅延と異なる。
【0207】
一部の実施形態では、この方法は、第1のトリガの前に、第1のトリガに関連付けられたパルスメッセージを受信することと、パルスメッセージに応答して、第3のトリガ構成可能遅延を決定することと、パルスメッセージに応答して、第4のトリガ構成可能遅延を決定することと、をさらに含む。
【0208】
一部の実施形態では、制御パルスを生成することは、第2の第3のトリガ構成可能遅延に基づいて制御パルスを生成することを含む。
【0209】
一部の実施形態では、この方法は、第4のトリガに応答して制御パルスを生成することをさらに含み、RF電力信号120を生成することは、制御パルスに応答してRF電力信号120を生成することを含み、任意選択で、制御パルスを生成することは、第2の第4のトリガ構成可能遅延に基づいて制御パルスを生成することを含む。
【0210】
一部の実施形態は、第1のトリガを受信することと、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成することであって、第2のトリガは、第1のカウンタの構成可能なサイクル数の第1のトリガに対する遅延を有する、生成することと、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成することであって、第3のトリガは、第2のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する、生成することと、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成することであって、第4のトリガは、第3のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する、生成することと、第3のトリガに応答して粒子電力信号118を生成することと、第4のトリガに応答して無線周波数(RF)電力信号122を生成することと、粒子電力信号118に応答して粒子ビーム114を生成することと、RF電力信号120に応答してRF信号を生成することと、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速することと、を含む、方法を含む。
【0211】
一部の実施形態では、第2のカウンタの構成可能なサイクル数は、第3のカウンタの構成可能なサイクル数と異なる。
【0212】
一部の実施形態では、この方法は、第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行することをさらに含み、第1のトリガに対する遅延は、割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立している。
【0213】
一部の実施形態では、この方法は、第1のトリガの前に、第1のトリガに関連付けられたパルスメッセージを受信することと、パルスメッセージに応答して、第2のカウンタの構成可能なサイクル数を決定することと、パルスメッセージに応答して、第3のカウンタの構成可能なサイクル数を決定することと、をさらに含む。
【0214】
一部の実施形態では、この方法は、第3のトリガに応答して制御パルスを生成することをさらに含み、粒子電力信号118を生成することは、制御パルスに応答して粒子電力信号118を生成することを含む。
【0215】
一部の実施形態では、制御パルスを生成することは、第2のカウンタの第2の構成可能なサイクル数に基づいて制御パルスを生成することを含む。
【0216】
一部の実施形態では、この方法は、第4のトリガに応答して制御パルスを生成することをさらに含み、RF電力信号120を生成することは、制御パルスに応答してRF電力信号120を生成することを含む。
【0217】
一部の実施形態では、制御パルスを生成することは、第3のカウンタの第2の構成可能なサイクル数に基づいて制御パルスを生成することを含む。
【0218】
一部の実施形態では、第3のトリガに応答して粒子電力信号118を生成することは、第1の高電圧電源162bを使用して粒子電力信号118を生成することを含み、第4のトリガに応答してRF電力信号120を生成することは、第1の高電圧電源とは別の第2の高電圧電源162aを使用してRF電力信号120を生成することを含む。
【0219】
一部の実施形態は、第1のトリガを受信するための手段と、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するための手段であって、第2のトリガは、第1のカウンタの構成可能なサイクル数の第1のトリガに対する遅延を有する、生成するための手段と、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するための手段であって、第3のトリガは、第2のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する、生成するための手段と、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するための手段であって、第4のトリガは、第3のカウンタの構成可能なサイクル数の第2のトリガに対する遅延を有する、生成するための手段と、第3のトリガに応答して粒子電力信号を生成するための手段と、第4のトリガに応答して無線周波数(RF)電力信号を生成するための手段と、粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するための手段と、RF電力信号に応答してRF信号を生成するための手段と、RF信号に応答して粒子ビームを加速するための手段と、を備える、システムを含む。第1のトリガを受信するための手段の例は、制御ロジック112を含む。第2のトリガを生成するための手段の例は、制御ロジック112を含む。第3のトリガを生成するための手段の例は、制御ロジック304を含む。第4のトリガを生成するための手段の例は、制御ロジック306を含む。粒子電力信号を生成するための手段の例は、粒子電源106を含む。RF電力信号を生成するための手段の例は、RF電源110を含む。粒子ビームを生成するための手段の例は、粒子源102を含む。RF信号を生成するための手段の例は、RF源108、808を含む。粒子ビームを加速するための手段の例は、加速器構造104を含む。
【0220】
一部の実施形態では、このシステムは、第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行するための手段をさらに備え、第1のトリガに対する遅延は、割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立している。割り込みサービスルーチンを実行するための手段の例は、制御ロジック112、302、304、306を含む。
【0221】
一部の実施形態は、第1のトリガを受信するための手段と、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するための手段であって、第2のトリガは、第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延を有する、生成するための手段と、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するための手段であって、第3のトリガは、第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、生成するための手段と、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するための手段であって、第4のトリガは、第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、生成するための手段と、第3のトリガに応答して粒子電力信号を生成するための手段と、第4のトリガに応答して無線周波数(RF)電力信号を生成するための手段と、を含む。第1のトリガを受信するための手段の例は、制御ロジック112を含む。第2のトリガを生成するための手段の例は、制御ロジック112を含む。第3のトリガを生成するための手段の例は、制御ロジック304を含む。第4のトリガを生成するための手段の例は、制御ロジック306を含む。
【0222】
一部の実施形態では、このシステムは、第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行するための手段をさらに備え、第1のトリガに対する遅延は、割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立しており、あるいは、任意選択で、粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するための手段、または、任意選択で、RF電力信号に応答してRF信号を生成するための手段、または、任意選択で、RF信号に応答して粒子ビームを加速するための手段、をさらに備える。割り込みサービスルーチンを実行するための手段の例は、制御ロジック112、302、304、306を含む。粒子ビームを生成するための手段の例は、粒子源102を含む。RF信号を生成するための手段の例は、RF源108、808を含む。粒子ビームを加速するための手段の例は、加速器構造104を含む。
【0223】
一部の実施形態は、RF信号を生成するように構成されるRF源108、808と、RF源108、808に結合され、RF信号の周波数を調整するように構成されるRF周波数制御回路と、制御ロジック112、302、304、306、812と、を備え、制御ロジック112、302、304、306、812は、RF源108、808のある時間にわたる複数の設定を受信し、設定に応じてRF信号を調整し、設定に応じてRF周波数制御回路の設定点を調整する、ように構成される、システムを含む。
【0224】
一部の実施形態では、このシステムは、RF信号に応答して粒子ビーム114を加速するように構成される加速器構造104、をさらに備える。
【0225】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、RF源108、808の設定のうちのいくつかの直近の設定を含む設定の履歴を保持し、履歴に応じてRF周波数制御回路856の設定点を調整する、ように構成される。
【0226】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、設定の履歴をRF源108、808のデフォルト設定で初期化するように構成される。
【0227】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、履歴内の設定をエネルギーレベルカテゴリに分類し、設定の数が最も多いエネルギーレベルカテゴリのうちのカテゴリを選択し、選択されたカテゴリに関連付けられたエネルギーレベルに応じて、RF周波数制御回路の設定点を調整する、ように構成される。
【0228】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、履歴内の設定に関連付けられたエネルギーレベルを結合されたエネルギーレベルへと結合し、結合されたエネルギーレベルに応じて、RF周波数制御回路の設定点を調整する、ように構成される。
【0229】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、エネルギーレベルに対して増加する重みを使用して、履歴内の設定に関連付けられたエネルギーレベルを結合されたエネルギーレベルへと結合し、結合されたエネルギーレベルに応じて、RF周波数制御回路の設定点を調整する、ように構成される。
【0230】
一部の実施形態では、履歴は0.2秒以下の時間にわたる。
【0231】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、次のRFパルスのエネルギーレベルの指示を受信し、エネルギーレベルの指示を履歴に追加し、または、次のRFパルスのエネルギーレベルの指示を受信し、エネルギーレベルの指示を履歴に追加する、ように構成される。
【0232】
一部の実施形態では、制御ロジック112、302、304、306、812は、RF信号120の次のRFパルスのパルスタイミングの指示を受信し、パルスタイミングの指示に基づいて、RF源108、808の周波数制御回路856における1つまたは複数のフィードバックRF信号のサンプリングのタイミングを変更する、ように構成される。
【0233】
一部の実施形態は、ある時間にわたる複数のエネルギーレベル設定に応じてRF信号120を生成するようにRF源108、808を動作させることと、エネルギーレベル設定に応じてRF源108、808の周波数を調整することと、を含む、方法を含む。
【0234】
一部の実施形態では、この方法は、RF信号120に応答して粒子ビーム114を加速することをさらに含む。
【0235】
一部の実施形態では、この方法は、次のRFパルスのパルスタイミングの指示を受信することと、パルスタイミングの指示に基づいて、RF源108、808の周波数制御回路におけるフィードバックRF信号のサンプリングのタイミングを変更することと、をさらに含む。
【0236】
一部の実施形態では、この方法は、いくつかの直近のエネルギーレベル設定を含むエネルギーレベル設定の履歴を保持することと、履歴に応じてRF源108、808の周波数を調整することと、をさらに含む。
【0237】
一部の実施形態では、この方法は、エネルギーレベル設定の履歴をデフォルト設定で初期化することをさらに含む。
【0238】
一部の実施形態では、この方法は、エネルギーレベルに応じて履歴内のエネルギーレベル設定を分類することと、直近のエネルギーレベル設定の数が最も多いエネルギーレベル設定のカテゴリを選択することと、選択されたカテゴリに応じてRF源108、808の周波数を調整することと、をさらに含む。
【0239】
一部の実施形態では、この方法は、履歴内のエネルギーレベル設定を結合されたエネルギーレベルへと結合することと、結合されたエネルギーレベルに応じてRF源108、808の周波数を調整することと、をさらに含む。
【0240】
一部の実施形態では、この方法は、エネルギーレベルに対して増加する重みを使用して、履歴内のエネルギーレベル設定を結合されたエネルギーレベルへと結合することと、結合されたエネルギーレベルに応じて、RF源108、808の周波数を調整することと、または、次のRFパルスのエネルギーレベルの指示を受信することと、エネルギーレベルの指示を履歴に追加することと、をさらに含む。
【0241】
一部の実施形態では、エネルギーレベル設定の履歴を保持することは、0.2秒以下の時間にわたる履歴を保持することを含む。
【0242】
一部の実施形態では、この方法は、次のRFパルスのエネルギーレベルの指示を受信することと、エネルギーレベルの指示を履歴に追加することと、をさらに含む。
【0243】
一部の実施形態は、ある時間にわたる複数のエネルギーレベル設定に応じてRF信号を生成するための手段と、エネルギーレベル設定に応じてRF信号の周波数を調整するための手段と、を備える、システムを含む。RF信号を生成するための手段の例は、RF源108、808などを含む。RF信号の周波数を調整するための手段の例は、RF周波数制御回路856及び制御ロジック812を含む。
【0244】
一部の実施形態では、このシステムは、RF信号に応答して粒子ビームを加速するための手段をさらに備える。粒子ビームを加速するための手段の例は、加速器構造104を含む。
【0245】
一部の実施形態では、このシステムは、RF信号の設定のうちのいくつかの直近の設定を含む設定の履歴を保持するための手段と、履歴に応じてRF源の周波数を調整するための手段の設定点を調整するための手段と、をさらに備える。設定の履歴を調整するための手段の例は、制御ロジック818を含む。設定点を調整するための手段の例は、制御ロジック818を含む。
【0246】
上述のように、一実施形態では、システムは、粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、RF電力信号を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、を備え、RF電力信号のタイミングは、粒子電力信号のタイミングと異なる。粒子電力信号のタイミングと異なるRF電力信号のタイミングは、第1のトリガを受信し、第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するように構成される第1の制御ロジックであって、第2のトリガは、第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延を有する、第1の制御ロジックと、第2のトリガを受信し、第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するように構成される第2の制御ロジックであって、第3のトリガは、第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、第2の制御ロジックと、第2のトリガを受信し、第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するように構成される第3の制御ロジックであって、第4のトリガは、第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、第3の制御ロジックと、によって提供され得、粒子電源は、第2の制御ロジックを含み、第3のトリガに応答して粒子電力信号を生成するように構成され、無線周波数(RF)電源は、第3の制御ロジックを含み、第4のトリガに応答してRF電力信号を生成するように構成される。
【0247】
構造、デバイス、方法、及びシステムを特定の実施形態に従って説明しているが、当業者は、特定の実施形態に対する多くの変形が可能であることを容易に認識し、したがって、任意の変形は、本明細書で開示した趣旨及び範囲内にあると考えられるべきである。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多くの修正が行われ得る。
【0248】
この書面での開示に続く特許請求の範囲は、ここで本書面での開示に明確に組み込まれ、各請求項はそれ自体で別個の実施形態として成立する。本開示は、独立請求項とその従属請求項についての全ての並べ替えを含む。さらに、以下の独立請求項及び従属請求項から派生することが可能である追加の実施形態も、本書面での説明に明示的に組み込まれる。これらの追加の実施形態は、所与の従属請求項の依存関係を語句「請求項[x]で始まり、この請求項の直前の請求項で終わる請求項のいずれか」に置き換えることによって決定され、ここで、括弧付きの用語「[x]」は、直近に記載した独立請求項の番号に置き換えられる。たとえば、独立請求項1で始まる第1の請求項の組について、請求項3は請求項1及び2のいずれかに従属し、これらの別々の従属関係によって2つの異なる実施形態を得ることができ、請求項4は請求項1、2または3のいずれか1項に従属し、これらの別々の従属関係によって3つの異なる実施形態を得ることができ、請求項5は請求項1、2、3または4のいずれか1項に従属し、これらの別々の従属関係によって4つの異なる実施形態を得ることができ、以下同様である。
【0249】
特徴または要素に関する用語「第1」の請求項における記載は、第2の、または追加のそのような特徴または要素の存在を必ずしも示唆するものではない。存在する場合、ミーンズ・プラス・ファンクション形式で具体的に列挙した要素は、米国特許法第112条第6項に従って、本明細書に記載の対応する構造、材料または行為及びそれらの均等物を網羅するように解釈されるものとする。独占権または特権を主張する本発明の実施形態は、以下のように定義される。
[項目1]
第1のトリガを受信し、上記第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するように構成される第1の制御ロジックであって、上記第2のトリガは、上記第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延を有する、上記第1の制御ロジックと、
上記第2のトリガを受信し、上記第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するように構成される第2の制御ロジックであって、上記第3のトリガは、上記第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、上記第2の制御ロジックと、
上記第2のトリガを受信し、上記第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するように構成される第3の制御ロジックであって、上記第4のトリガは、上記第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、上記第3の制御ロジックと、
上記第2の制御ロジックを含み、上記第3のトリガに応答して粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、
上記第3の制御ロジックを含み、上記第4のトリガに応答してRF電力信号を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、
を備える、システム。
[項目2]
第1の高電圧電源と、
上記第1の高電圧電源とは別の第2の高電圧電源と、
をさらに備え、
上記粒子電源は、上記第1の高電圧電源を使用して上記第3のトリガに応答して上記粒子電力信号を生成するように構成され、
上記無線周波数(RF)電源は、上記第2の高電圧電源を使用して上記第4のトリガに応答して上記RF電力信号を生成するように構成される、
項目1に記載のシステム。
[項目3]
上記第2の制御ロジックの上記第3のトリガ構成可能遅延は、上記第3の制御ロジックの上記第4のトリガ構成可能遅延と異なる、先行項目のいずれか一項に記載のシステム。
[項目4]
上記第1の制御ロジックは、上記第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行するように構成され、
上記第1のトリガに対する上記遅延は、上記割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立している、
先行項目のいずれか一項に記載のシステム。
[項目5]
上記第1の制御ロジックは、
上記第1のトリガの前に、上記第1のトリガに関連付けられたパルスメッセージを受信し、
上記第2の制御ロジックの上記第3のトリガ構成可能遅延を示す第1の制御メッセージを上記第2の制御ロジックに送信し、
上記第3の制御ロジックの上記第4のトリガ構成可能遅延を示す第2の制御メッセージを上記第3の制御ロジックに送信する、
ように構成される、先行項目のいずれか一項に記載のシステム。
[項目6]
上記第2の制御ロジックは、上記第3のトリガに応答して制御パルスを生成するように構成され、
上記粒子電源は、上記制御パルスに基づいて上記粒子電力信号を生成するように構成される、
先行項目のいずれか一項に記載のシステム。
[項目7]
上記第2の制御ロジックは、上記第2の制御ロジックの第2の第3のトリガ構成可能遅延に基づいて上記制御パルスを生成するように構成される、項目6に記載のシステム。
[項目8]
上記第3の制御ロジックは、上記第4のトリガに応答して制御パルスを生成するように構成され、
上記RF電源は、上記制御パルスに基づいて上記RF電力信号を生成するように構成され、任意選択で、上記第3の制御ロジックは、上記第3の制御ロジックの第2の第4のトリガ構成可能遅延に基づいて上記制御パルスを生成するように構成される、
先行項目のいずれか一項に記載のシステム。
[項目9]
上記粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するように構成される粒子源、または、
上記RF電力信号に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源、または、
上記RF信号に応答して上記粒子ビームを加速するように構成される加速器構造、
をさらに備える、先行項目のいずれか一項に記載のシステム。
[項目10]
第1のトリガを受信することと、
上記第1のトリガに応答して第2のトリガを生成することであって、上記第2のトリガは、上記第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延を有する、上記生成することと、
上記第2のトリガに応答して第3のトリガを生成することであって、上記第3のトリガは、上記第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、上記生成することと、
上記第2のトリガに応答して第4のトリガを生成することであって、上記第4のトリガは、上記第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、上記生成することと、
上記第3のトリガに応答して粒子電力信号を生成することと、
上記第4のトリガに応答して無線周波数(RF)電力信号を生成することと、
を含む、方法。
[項目11]
上記第3のトリガ構成可能遅延は、上記第4のトリガ構成可能遅延と異なる、項目10に記載の方法。
[項目12]
上記第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行すること
をさらに含み、
上記第1のトリガに対する上記遅延は、上記割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立している、
項目10または11に記載の方法。
[項目13]
上記第1のトリガの前に、上記第1のトリガに関連付けられたパルスメッセージを受信することと、
上記パルスメッセージに応答して、上記第3のトリガ構成可能遅延を決定することと、
上記パルスメッセージに応答して、上記第4のトリガ構成可能遅延を決定することと、
をさらに含む、項目10〜12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
上記第3のトリガに応答して制御パルスを生成すること
をさらに含み、
上記粒子電力信号を生成することは、上記制御パルスに応答して上記粒子電力信号を生成することを含む、
項目13に記載の方法。
[項目15]
上記制御パルスを生成することは、第2の第3のトリガ構成可能遅延に基づいて上記制御パルスを生成することを含む、
項目14に記載の方法。
[項目16]
上記第4のトリガに応答して制御パルスを生成すること
をさらに含み、
上記RF電力信号を生成することは、上記制御パルスに応答して上記RF電力信号を生成することを含み、
任意選択で、上記制御パルスを生成することは、第2の第4のトリガ構成可能遅延に基づいて上記制御パルスを生成することを含む、
項目10〜15のいずれか一項に記載の方法。
[項目17]
上記第3のトリガに応答して上記粒子電力信号を生成することは、第1の高電圧電源を使用して上記粒子電力信号を生成することを含み、
上記第4のトリガに応答して上記RF電力信号を生成することは、上記第1の高電圧電源とは別の第2の高電圧電源を使用して上記RF電力信号を生成することを含む、
項目10〜16のいずれか一項に記載の方法。
[項目18]
上記粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成すること、または、
上記RF電力信号に応答してRF信号を生成すること、または、
上記RF信号に応答して上記粒子ビームを加速すること、
をさらに含む、項目10〜17のいずれか一項に記載の方法。
[項目19]
第1のトリガを受信するための手段と、
上記第1のトリガに応答して第2のトリガを生成するための手段であって、上記第2のトリガは、上記第1のトリガに対する第2のトリガ構成可能遅延を有する、上記生成するための手段と、
上記第2のトリガに応答して第3のトリガを生成するための手段であって、上記第3のトリガは、上記第2のトリガに対する第3のトリガ構成可能遅延を有する、上記生成するための手段と、
上記第2のトリガに応答して第4のトリガを生成するための手段であって、上記第4のトリガは、上記第2のトリガに対する第4のトリガ構成可能遅延を有する、上記生成するための手段と、
上記第3のトリガに応答して粒子電力信号を生成するための手段と、
上記第4のトリガに応答して無線周波数(RF)電力信号を生成するための手段と、
を備える、システム。
[項目20]
上記第1のトリガに応答して割り込みサービスルーチンを実行するための手段
をさらに備え、
上記第1のトリガに対する上記遅延は、上記割り込みサービスルーチンの実行が終了する時間とは独立しており、あるいは、
任意選択で、上記粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するための手段、または、
任意選択で、上記RF電力信号に応答してRF信号を生成するための手段、または、
任意選択で、上記RF信号に応答して上記粒子ビームを加速するための手段、
をさらに備える、項目19に記載のシステム。
[項目21]
RF信号を生成するように構成されるRF源と、
上記RF源に結合され、上記RF信号の周波数を調整するように構成されるRF周波数制御回路と、
制御ロジックと、
を備え、上記制御ロジックは、
上記RF源のある時間にわたる複数の設定を受信し、
上記設定に応じて上記RF信号を調整し、
上記設定に応じて上記RF周波数制御回路の設定点を調整する、
ように構成される、システム。
[項目22]
上記制御ロジックは、
上記RF源の上記設定のうちのいくつかの直近の設定を含む設定の履歴を保持し、
上記履歴に応じて上記RF周波数制御回路の上記設定点を調整する、
ように構成される、項目21に記載のシステム。
[項目23]
上記制御ロジックは、上記設定の履歴を上記RF源のデフォルト設定で初期化するように構成される、項目22に記載のシステム。
[項目24]
上記制御ロジックは、
上記履歴内の上記設定をエネルギーレベルカテゴリに分類し、
設定の数が最も多い上記エネルギーレベルカテゴリのうちのカテゴリを選択し、
上記選択されたカテゴリに関連付けられたエネルギーレベルに応じて、上記RF周波数制御回路の上記設定点を調整する、
ように構成される、項目22または23に記載のシステム。
[項目25]
上記制御ロジックは、
上記履歴内の上記設定に関連付けられたエネルギーレベルを結合されたエネルギーレベルへと結合し、
上記結合されたエネルギーレベルに応じて、上記RF周波数制御回路の上記設定点を調整する、
ように構成される、項目22〜24のいずれか一項に記載のシステム。
[項目26]
上記制御ロジックは、
エネルギーレベルに対して増加する重みを使用して、上記履歴内の上記設定に関連付けられたエネルギーレベルを結合されたエネルギーレベルへと結合し、
上記結合されたエネルギーレベルに応じて、上記RF周波数制御回路の上記設定点を調整し、または、
次のRFパルスのエネルギーレベルの指示を受信し、
上記エネルギーレベルの上記指示を上記履歴に追加する、
ように構成される、項目22〜25のいずれか一項に記載のシステム。
[項目27]
上記履歴は0.2秒以下の時間にわたる、項目22〜26のいずれか一項に記載のシステム。
[項目28]
上記RF信号に応答して粒子ビームを加速するように構成される加速器構造、
をさらに備える、項目21〜27のいずれか一項に記載のシステム。
[項目29]
上記制御ロジックは、
上記RF信号の次のRFパルスのパルスタイミングの指示を受信し、
上記パルスタイミングの上記指示に基づいて、上記RF源の周波数制御回路における1つまたは複数のフィードバックRF信号のサンプリングのタイミングを変更する、
ように構成される、項目21〜28のいずれか一項に記載のシステム。
[項目30]
ある時間にわたる複数のエネルギーレベル設定に応じてRF信号を生成するようにRF源を動作させることと、
上記エネルギーレベル設定に応じて上記RF源の周波数を調整することと、
を含む、方法。
[項目31]
次のRFパルスのパルスタイミングの指示を受信することと、
上記パルスタイミングの上記指示に基づいて、上記RF源の周波数制御回路におけるフィードバックRF信号のサンプリングのタイミングを変更することと、
をさらに含む、項目30に記載の方法。
[項目32]
いくつかの直近のエネルギーレベル設定を含む上記エネルギーレベル設定の履歴を保持することと、
上記履歴に応じて上記RF源の上記周波数を調整することと、
をさらに含む、項目30または31に記載の方法。
[項目33]
上記エネルギーレベル設定の上記履歴をデフォルト設定で初期化することをさらに含む、項目32に記載の方法。
[項目34]
エネルギーレベルに応じて上記履歴内の上記エネルギーレベル設定を分類することと、
上記直近のエネルギーレベル設定の数が最も多い上記エネルギーレベル設定のカテゴリを選択することと、
上記選択されたカテゴリに応じて上記RF源の上記周波数を調整することと、
をさらに含む、項目32または33に記載の方法。
[項目35]
上記履歴内のエネルギーレベル設定を結合されたエネルギーレベルへと結合することと、
上記結合されたエネルギーレベルに応じて上記RF源の上記周波数を調整することと、
をさらに含む、項目32〜34のいずれか一項に記載の方法。
[項目36]
エネルギーレベルに対して増加する重みを使用して、上記履歴内のエネルギーレベル設定を結合されたエネルギーレベルへと結合することと、
上記結合されたエネルギーレベルに応じて、上記RF源の上記周波数を調整することと、または、
次のRFパルスのエネルギーレベルの指示を受信することと、
上記エネルギーレベルの上記指示を上記履歴に追加することと、
をさらに含む、項目32〜35のいずれか一項に記載の方法。
[項目37]
エネルギーレベル設定の上記履歴を保持することは、0.2秒以下の時間にわたる上記履歴を保持することを含む、項目32〜36のいずれか一項に記載の方法。
[項目38]
上記RF信号に応答して粒子ビームを加速すること
をさらに含む、項目30〜37のいずれか一項に記載の方法。
[項目39]
ある時間にわたる複数のエネルギーレベル設定に応じてRF信号を生成するための手段と、
上記エネルギーレベル設定に応じて上記RF源の周波数を調整するための手段と、
を備える、システム。
[項目40]
上記RF信号の上記設定のうちのいくつかの直近の設定を含む設定の履歴を保持するための手段と、
上記履歴に応じて上記RF源の上記周波数を調整するための上記手段の設定点を調整するための手段と、
任意選択で、上記RF信号に応答して粒子ビームを加速するための手段と、
をさらに備える、項目39に記載のシステム。
[項目41]
粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、
RF電力信号を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、
を備え、上記RF電力信号のタイミングは、上記粒子電力信号のタイミングと異なる、システム。
[項目42]
上記粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するように構成される粒子源、または、
上記RF電力信号に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源、または、
上記RF信号に応答して上記粒子ビームを加速するように構成される加速器構造、
をさらに備える、項目41に記載のシステム。
[項目43]
上記RF電源は、上記粒子電力信号とは独立した電圧を有する上記RF電力信号を生成するように構成され、または、
上記RF電源は、上記粒子電力信号とは独立したタイミングを有する上記RF電力信号を生成するように構成される、
項目41または42に記載のシステム。
[項目44]
上記RF電力信号のパルス幅は、上記粒子電力信号のパルス幅と異なる、項目43に記載のシステム。
[項目45]
上記RF電力信号のパルス遅延は、上記粒子電力信号のパルス遅延と異なる、項目43または44に記載のシステム。
[項目46]
上記粒子電源は、主電源に応答して第1の高電圧を生成するように構成される第1の高電圧源を備え、上記第1の高電圧に応答して上記粒子電力信号を生成するように構成され、
上記RF電源は、上記主電源に応答して第2の高電圧を生成するように構成される第2の高電圧源を備え、上記第2の高電圧に応答して上記RF電力信号を生成するように構成される、
項目41〜45のいずれか一項に記載のシステム。
[項目47]
上記粒子電源及び上記RF電源に結合される制御ロジックをさらに備え、上記制御ロジックは、
パルスメッセージを受信し、
トリガを受信し、
上記パルスメッセージ及び上記トリガに応答して上記粒子電源をアクティブ化し、
上記パルスメッセージ及び上記トリガに応答して上記RF電源をアクティブ化する、
ように構成される、項目41〜46のいずれか一項に記載のシステム。
[項目48]
上記粒子電源及び上記RF電源に結合される制御ロジックをさらに備え、上記制御ロジックは、
複数のパルスメッセージを受信し、
複数のトリガを受信し、各トリガは上記パルスメッセージのうちの対応する1つに関連付けられており、
各トリガについて、
上記トリガ及び上記対応するパルスメッセージに応答して上記粒子電源をアクティブ化し、
上記トリガ及び上記対応するパルスメッセージに応答して上記RF電源をアクティブ化する、
ように構成される、項目41〜47のいずれか一項に記載のシステム。
[項目49]
上記トリガのうちの第1のトリガ及び第2のトリガについて、
上記第1のトリガ及び上記第2のトリガは連続しており、
上記第1のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の一方の第1の振幅の指示を含み、
上記第2のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の上記一方の第2の振幅の指示を含み、
上記第1の振幅は上記第2の振幅と異なる、
項目48に記載のシステム。
[項目50]
上記トリガのうちの第1のトリガ及び第2のトリガについて、
上記第1のトリガ及び上記第2のトリガは連続しており、
上記第1のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の一方の第1のタイミングの指示を含み、
上記第2のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の上記一方の第2のタイミングの指示を含み、
上記第1のタイミングは上記第2のタイミングと異なる、
項目48または49に記載のシステム。
[項目51]
上記トリガのうちの第1のトリガ、第2のトリガ、及び第3のトリガについて、
上記第1のトリガ、上記第2のトリガ、及び上記第3のトリガは連続しており、
上記第1のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の一方の第1のタイミングまたは振幅の指示を含み、
上記第2のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の上記一方の第2のタイミングまたは振幅の指示を含み、
上記第3のトリガに対応する上記パルスメッセージは、上記粒子電源及び上記RF電源の上記一方の第3のタイミングまたは振幅の指示を含み、
上記第1のタイミングまたは振幅は、上記第3のタイミングまたは振幅と異なる、
項目48〜50のいずれか一項に記載のシステム。
[項目52]
第1の交流(AC)電力及び第1の制御信号を受信し、上記第1の制御信号に基づいて上記第1のAC電力から粒子電力信号を生成するように構成される粒子電源と、
第2のAC電力及び第2の制御信号を受信し、上記第2の制御信号に基づいて上記第2のAC電力からRF電力信号を生成するように構成される無線周波数(RF)電源と、
上記第1の制御信号及び上記第2の制御信号を生成するように構成される制御ロジックと、
を備える、システム。
[項目53]
上記第1の制御信号及び上記第2の制御信号の少なくとも1つのセットについて、上記RF電力信号の振幅は、上記粒子電力信号の振幅と異なり、または上記RF電力信号のタイミングは、上記粒子電力信号のタイミングと異なる、項目52に記載のシステム。
[項目54]
上記粒子電力信号に応答して粒子ビームを生成するように構成される粒子源、または、
上記RF電力信号に応答してRF信号を生成するように構成されるRF源、または、
上記RF信号に応答して上記粒子ビームを加速するように構成される加速器構造、
をさらに備える、項目52または53に記載のシステム。
[項目55]
パルスメッセージを受信することと、
上記パルスメッセージに基づいてRF電力信号を出力するように無線周波数(RF)電源を構成することと、
上記パルスメッセージに基づいて粒子電力信号を出力するように粒子電源を構成することと、
を含む、方法。
[項目56]
上記RF電力信号のタイミングは、上記粒子電力信号のタイミングと異なる、項目55に記載の方法。
[項目57]
上記パルスメッセージに関連付けられたトリガを受信することと、
上記トリガに応答して上記RF電力信号を生成することと、
上記トリガに応答して上記粒子電力信号を生成することと、
をさらに含む、項目55または56に記載の方法。
[項目58]
上記RF電力信号は第1のRF電力信号と呼ばれ、上記粒子電力信号は第1の粒子電力信号と呼ばれ、上記方法は、
第2のパルスメッセージを受信することと、
上記第2のパルスメッセージに基づいて第2のRF電力信号を出力するように上記RF電源を再構成することと、
上記第2のパルスメッセージに基づいて第2の粒子電力信号を出力するように上記粒子電源を再構成することと、
をさらに含み、
上記第2のRF電力信号は上記第1のRF電力信号と異なり、または上記第2の粒子電力信号は、上記第1の粒子電力信号と異なり、上記方法は、
任意選択で、上記粒子電力信号で粒子源を駆動することと、
任意選択で、上記RF電力信号でRF源を駆動することと、
任意選択で、上記第2の粒子電力信号で上記粒子源を駆動することと、
任意選択で、上記第2のRF電力信号で上記RF源を駆動することと、
任意選択で、上記RF源を使用して上記粒子源からの粒子ビームを加速することと、
をさらに含む、項目55〜57のいずれか一項に記載の方法。
[項目59]
上記第2のRF電力信号のタイミングは上記第1のRF電力信号のタイミングと異なり、または上記第2の粒子電力信号のタイミングは上記第1の粒子電力信号のタイミングと異なる、項目58に記載の方法。
[項目60]
上記第2のRF電力信号の振幅は上記第1のRF電力信号の振幅と異なり、または上記第2の粒子電力信号の振幅は上記第1の粒子電力信号の振幅と異なる、項目58または59に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9
図10
【国際調査報告】