(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-518797(P2021-518797A)
(43)【公表日】2021年8月5日
(54)【発明の名称】寝具及びその調整方法
(51)【国際特許分類】
A47C 20/04 20060101AFI20210709BHJP
A47C 27/00 20060101ALI20210709BHJP
A47C 21/04 20060101ALI20210709BHJP
A47C 20/10 20060101ALI20210709BHJP
A47C 27/08 20060101ALI20210709BHJP
A47G 9/10 20060101ALI20210709BHJP
A61G 7/002 20060101ALI20210709BHJP
【FI】
A47C20/04 Z
A47C27/00 F
A47C21/04 F
A47C21/04 B
A47C20/10
A47C27/08 C
A47G9/10 R
A47G9/10 M
A47G9/10 T
A61G7/002
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2021-500327(P2021-500327)
(86)(22)【出願日】2019年3月16日
(85)【翻訳文提出日】2020年9月23日
(86)【国際出願番号】CN2019078407
(87)【国際公開番号】WO2019179378
(87)【国際公開日】20190926
(31)【優先権主張番号】201810247467.4
(32)【優先日】2018年3月23日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520366662
【氏名又は名称】曹可瀚
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】曹可瀚
(72)【発明者】
【氏名】曹乃承
【テーマコード(参考)】
3B096
3B102
4C040
【Fターム(参考)】
3B096AB03
3B096AB05
3B096AC13
3B096AC14
3B096AC15
3B096AD03
3B096AD08
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4C040AA10
4C040CC10
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4C040EE03
4C040EE08
4C040GG03
4C040GG15
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】 独立して高さを調節でき、隣り合って配置されていて配列分布である調節ユニット(310)の少なくとも1つ、人体の三次元表面形態を測定し、ポイントクラウド及び/または人体の三次元モデルにより頭、頚、胴体及び手足の空間的な位置及び/または姿勢を確定する人体測定モジュール(10)、頭、頚、胴体及び手足の空間的な位置及び/または姿勢により寝姿勢を判断する寝姿勢判断モジュール(15)、寝姿勢及び/または背骨、股関節の骨及び手足の形態により調節ユニット(310)を制御し、寝具の表面の形態を調整して人間が快適な寝姿勢で寝ることができる形態調整モジュール(17)を含む正確に人体の寝姿勢を判断し、表面形態を調節する寝具及び寝具の表面形態の調節方法。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体及び/または人体を覆っている布団の三次元表面形態を測定し、人体モデルを生成し、人体の各部位を認識し、人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢を判断できる人体測定モジュール、人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢により寝姿勢を確定できる寝姿勢判断モジュール、及び寝姿勢及び/または人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢及び/または形態調節ユニットにより寝具の表面の形態を調整できる形態調整モジュールのそれぞれ少なくとも1つを含むことを特徴とする寝具の形態を調整し、高さを調節できる調節ユニットの少なくとも1つを含む寝具。
【請求項2】
前記の人体測定モジュールが頚の三次元形態を測定し、頚の三次元形態により胸鎖乳突筋が引っ張られる場合の隆起ゾーンを認識でき、前記の寝姿勢判断モジュールが頭姿勢、身体姿勢及び頚の形態により寝姿勢を確定できることを特徴とする請求項1に記載の寝具。
【請求項3】
測定制御モジュール、寝姿勢判断モジュール及び形態調整モジュールのそれぞれ少なくとも1つを含むスマート端末機器及び測定制御モジュールに制御されて人体に対する三次元測定を行うことができる測定実行モジュールのそれぞれ少なくとも1つを含むことを特徴とする高さを調節し、寝具の形態を調整できる調節ユニットの少なくとも1つを含むことを特徴とする寝具。前記の測定制御モジュールは測定による人体の三次元測定データにより人体モデルを生成し、人体の各部位を認識し、人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢を判断でき、前記の寝姿勢判断モジュールは人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢により寝姿勢を確定でき、前記の形態調整モジュールは調節ユニットを制御して寝具の形態を調整できる。
【請求項4】
深み感カメラシステム、測定制御モジュール、寝姿勢判断モジュール及び形態調整モジュールのそれぞれ少なくとも1つを含むスマート端末機器の少なくとも1つを含むことを含むことを特徴とする、高さを調節し、寝具の形態を調整できる調節ユニットの少なくとも1つを含む寝具。前記の測定制御モジュールは前記の深み感カメラシステムを制御して人体に対する三次元測定を行うことができ、前記の測定制御モジュールは測定による人体の三次元測定データにより人体モデルを生成し、人体の各部位を認識し、人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢を判断することができ、前記の寝姿勢判断モジュールは人体の各部位の空間的な位置及び/または姿勢により寝姿勢を確定でき、前記の形態調整モジュールは調節ユニットを制御して寝具の形態を調整できる。
【請求項5】
形態調整モジュールがプリセットした動作ルールで動作させるように調節ユニットの配列を制御できることを特徴とする請求項1、3、4に記載の寝具。
【請求項6】
調節ユニットのトップに加熱・冷却モジュールがあるシートがあることを特徴とする請求項1、3、4に記載の寝具。
【請求項7】
調節ユニットのトップにシート、前記のシート及び/または調節ユニットにマッサージモジュールがあることを特徴とする請求項1、3、4に記載の寝具。
【請求項8】
次のステップを含むことを特徴とする請求項1〜7に記載の寝具の形態調節方法。
a.人体に対する三次元測定を行って測定データを取得する。
b.人体の三次元モデルを作成する。
c.ステップ1及び/またはステップ2のデータにより人体の各部位を認識する。
d.人体の各部位の形態及び位置により寝姿勢及び/または身体の三次元姿勢を判断する。
e.寝姿勢及び身体姿勢により寝具を調整する。
その中、ステップ b.は省略できる。上記のステップを繰り返して連続して寝具を調整する。
【請求項9】
次のステップを含むことを特徴とする請求項1〜7に記載の寝具の形態調節の方法。
a.人体に対する三次元測定を行って人体データを取得し、選択可能なステップとして人体モデルを作成する。
b.ステップ1のデータにより人体の各部位を認識する。
c.顔が上に向く場合、仰臥と判定する。
d.顔が下に向く場合、腹臥と判定する。
e.顔が傍に向き、胴体が傍に向かって立っている場合、横臥と判定する。
f.顔が傍に向き、胴体が傍に向かって立っていなく、頚に胸鎖乳突筋の隆起がある場合、顔傍向き仰臥と判定し、逆に顔傍向き腹臥と判定する。
g.ステップc.d.e.f.による人体寝姿勢関係の情報により寝具の表面形態を調整する。
上記のステップを繰り返して連続して寝具を調整する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は寝具及びその高さ・表面形態の調整方法、特に枕またはベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
枕とベッドは寝るために必要な寝具である。人間は頭とベッドとの距離が寝姿勢に応じ、背骨が曲がるので、高さが寝姿勢に応じて調整できる枕及びベッド表面の形態が調整できるマットレスが快適な睡眠に役に立つものである。公開された特許出願201310717094.Xは「エアバッグを枕本体にし、圧力センサーで頭がエアバッグに作用する圧力を検出してプリセット値と比べ、比較結果に応じてエアバッグの吸気・排気で枕の高さを調節する」という手段を開示した。公開された特許出願201110057436.0は「赤外線光電センサーで人間が横になった場合のベッド表面に対する人体の高さを検出して寝姿勢を判断して枕の高さを調節する」という手段を開示した。公開された特許出願201610871087.9は「頭の周りに配置された複数の集音器で収集した音声信号でユーザの頭向きを検出する」という手段を開示した。公開された特許出願201210212803.4「遠赤外線顔認識技術に基く寝姿勢判断」という手段を開示した。公開された特許出願201510990242.4は各センサーでユーザ身体の情報を認識し、各認識情報に応じてマットレスにおけるユーザのカバーリング等高線マップを生成し、それによりユーザの寝姿勢及びマットレスの傾きを調整することを特長とする寝姿勢調整方法及び装置を開示した。公開された特許出願201610798088.5は複数の固定コンポーネント及び調節棒を含み、固定コンポーネントに可動コンポーネント及びセンサーがあり、調節棒の長さを調節してベッド表面の 形態を調節することを特徴とするマットレスを開示した。
【0003】
上記のような従来の技術は正確に寝姿勢を判断できないことがある。例えば、枕の高さ及びベッド表面形態に対する需要が仰臥位顔傍向き及び腹臥位顔傍向きに応じるものであるが、従来の技術によりこれらの寝姿勢を区分できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は枕及び/またはマットレスを含み、正確に寝姿勢を判断して表面形態を調節できる寝具を提供了する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による寝具は独立して高さを調節できる調節ユニットの少なくとも1つを含み、複数の調節ユニットが隣り合って配置されていて、配列分布であり、調節ユニットのトップにシートがあり、寝具の表面にシートの少なくとも1枚があり、シートにシートの温度を調整できる加熱・冷却モジュールがある。望ましくは、冷却モジュールが半導体冷却モジュールである。シート及び/または調節ユニットにマッサージ用振動及び/または他の形式によるマッサージモジュールがある。
【0006】
本発明による寝具は頭、頚、胴体、手足及び/または人体を覆っている布団の三次元表面形態を測定して三次元ポイントクラウドを取得してポイントクラウドにより人体の三次元モデルを作成し、ポイントクラウド及び/または人体の三次元モデルにより頭、頚、胴体及び手足の空間的な位置と姿勢を確定できる人体測定モジュールの少なくとも1つを含む。
【0007】
本発明による寝具は頭、胴体、頚及び手足の三次元の空間的な位置及び/または姿勢により寝姿勢を判断し、人体の頸椎、胸椎、腰椎、股関節の骨及び手足の形態を算出できる寝姿勢判断モジュールの少なくとも1つを含む。
【0008】
本発明による寝具は寝姿勢及び/または背骨、股関節の骨及び手足の形態によりユニット調整寝具の表面の形態を調整して人間が快適な寝姿勢で寝ることができる形態調整モジュールの少なくとも1つを含む。
【0009】
形態調整モジュールはプリセットした動作ルールで動作させるように調節ユニットの配列を制御できる。動作ルールは各調節ユニットの昇降高さ、速度、時間及び位置関係の情報を含む。調節ユニットの配列は波のように起伏できる。人体に接触する調節ユニット及び人体に隣り合った調節ユニットは順序に昇降してボディターンオーバーを支援できる。選択された調節ユニットによる周期的な昇降及び/または隣り合った調節ユニットの周期的な交差昇降による人体に対する押し/マッサージは可能である。
【0010】
人体測定モジュールは人体形態に対する連続的な測定により寝姿勢が変わるかを検出できる。寝姿勢が変わる中、形態調整モジュールは人体がめくる方向における人体に接触する調節ユニットの降下を制御してめくる場合の抵抗を削減できる。例えば、人間が仰臥状態から左へめくる場合、身体の左にある身体に接触するところの調節ユニットが下がって低いゾーンを形成して人間が便利にめくるようにする。寝姿勢の調整が完了すると、人体に接触する調節ユニットは形態調整モジュールに制御されて人体の姿勢を最も快適な状態に調整する。人体が動かないままである場合、形態調整モジュールは各調節ユニットを向上させ、人体に接触しない調節ユニットが最も長い状態となり、人体に接触する調節ユニットも人体が最も快適な状態にある場合の最も長い状態を保ってめくる場合に調節ユニットが下がってめくりを支援することに役に立つようにする。
【0011】
本発明による寝具は初期化ステップの少なくとも一歩を含む。初期化の場合、各調節ユニットは同じ高さを保つままにする。人体はそれぞれ仰臥、横臥及び腹臥などで寝具に横になり、人体測定モジュールによりそれぞれ異なる姿勢にある人体を測定して異なる姿勢にある人体表面のポイントクラウドを取得して異なる姿勢にある複数の人体の三次元モデルを作成する。初期化の場合、人間が立っている場合の人体の表面ポイントクラウドを測定して立っている人間の三次元モデルを作成する。人体測定モジュールは人体の三次元モデルにより肩幅、胴囲、腕の長さ及び脚の長さのような体積、長さ及び周囲長を含む人体のさまざまな部位の特徴的な寸法を算出できる。
【0012】
寝具が動作する場合、形態調整モジュールは人体の特徴的な寸法により現在の寝姿勢で人体に最も快適な状態に達するために寝具が有すべき表面形態及び人体のさまざまな部位に接触する各調節ユニットが有すべき高さを算出して各調節ユニットのリアルタイム高さと比較し、各調節ユニットの調整すべき方向及び長さを決めることができる。それにより各調節ユニットの調節の正確さ及び速度を向上させることができる。
【0013】
寝具が動作する場合、各部位の体積と胴回りを含む初期化による人体データとリアルタイム測定による人体データを比較し、最適な寝姿勢の場合に寝具が有すべき表面形態を予測し、それにより調節ユニットの高さを調節できる。
【0014】
寝具が動作する場合、形態調整モジュールは調節ユニットを制御して胴体、背骨、頭及び頚が最も立っている場合に近い形態、特に背骨の形態が最も人体が立っている場合に近い形態を保つようにすることができる。
【0015】
人体測定モジュールは三次元レーザースキャン方式及び/またはTOF方式及び/または両面立体視覚方式及び/または構成光方式及び/または超音波測定方式及び/または他の公知方式で人体表面形態及び/または位置及び/または姿勢を測定して人体の三次元データを取得して人体の三次元モデルを取得するようにすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による寝具は従来の技術により顔傍向き仰臥及び顔傍向き腹臥の寝姿勢を区分できないという課題を解決し、正確に人体の姿勢を判断して寝具の表面形態を調整し、人体がいつでも快適な状態にあるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明による寝具の調節ユニットの構成を示す図
【
図2】本発明による寝具の調節ユニットの分布を示す図
【0018】
添付図の同じ番号は同一または近似的構成の部位を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1の調節ユニットは円筒形であり、ベース311及び伸縮棒312を含む。ベースは底板に取り付けられることができる。伸縮棒はベースに対して伸縮できる。伸縮棒は気圧、油圧及び機械など多種の方式で高さを調節できる。ユニット構成及び高さの調節方法は公知の技術によるものである。伸縮棒のトップにシート313がある。前記のシートは円形または多角形であり、半径が5cm以下、望ましくは、2cm以下にある。シートと伸縮棒は固定連結にしても可動連結にしてもいい。望ましくは、シートはヒンジ314またはスプリングにより伸縮棒のトップに連結され、伸縮棒に対してスイングできる。望ましくは、シートは外力を受けていない場合に伸縮棒に垂直する。調節ユニットの昇降高さ差は少なくとも5cm以上、望ましくは、10cm以上にする。調節ユニットにベースに対する伸縮棒の変位を測定して調節ユニットの高さを取得する変位測定装置を配置する。調節ユニットは多角柱形にしてもいい。調節ユニットはシートの1枚または複数を含んでもよく、調節ユニットの2つまたは複数が同一のシートを共用してもいい。
【0020】
図2において、複数の調節ユニット310は垂直で底板320に位置し、配列分布である。配列は矩形排列でも他の排列方式でもいい。寝具の表面(例えば、枕の表面またはベッドの表面は調節ユニット伸縮棒シートの複数を含む。異なる箇所の調節ユニットの高さを調節すると、枕の表面またはベッドの表面の高さ及び形態を調節できる。隣り合ったシート同士は弾性素子で連結でき、隣り合った調節ユニットの高さが違う場合、隣り合ったシート同士は引き合って傾きを調整し、枕の表面またはベッドの表面の曲面が滑らかに過渡するようにする。寝具は枕である場合、調節ユニットの1つ及びシートの1枚しかなくてもいい。
【0021】
図3の寝具はマットレスであり、人体測定モジュール10の少なくとも1つを含む。人体測定モジュールは少なくとも測定制御モジュール11及び測定実行モジュールのそれぞれ少なくとも1つを含む。測定実行モジュールはカメラ13及びラインレーザー12のそれぞれ少なくとも1つ及び必要なサーボ機構と補助回路を含む。レーザー12とカメラ13は測定制御モジュール11に連結されている。測定実行モジュールは寝具の上部または側面にある。レーザーからのリニアレーザーは人体をスキャンでき、カメラはスポット画像を取ることができる。測定制御モジュール11及び測定実行モジュールは三次元レーザースキャンで人体の頭21、頚23、胴体26及び手足を含む各部位を測定できる。測定制御モジュールは画像から光点箇所のポイントクラウドを認識できる。測定実行モジュールはサーボ機構に駆動されて身体の異なる部位をスキャンし、測定制御モジュールは異なる部位の画像から異なる部位の人体表面ポイントクラウドを取得して全身表面のポイントクラウドを生成し、ポイントクラウドの特徴により人体の頭、頚、胴体及び手足を含むさまざまな部位、空間的な位置及び姿勢を認識できる。ポイントクラウド特徴はポイントクラウドの範囲、曲率、勾配、密度及び空間形状を含むがそれに限られない。測定制御モジュールはポイントクラウドにより三次元人体モデルを生成し、三次元人体モデルにより人体のさまざまな部位、空間的な位置及び姿勢を認識できる。測定制御モジュールは測定によるポイントクラウドにより頭、頚及び胴体の立体モデルを生成できる。
【0022】
測定制御モジュールは頭ポイントクラウド及び/またはモデルにより顔及び頭の側面と後部を認識し、これらの部位及び/または頭モデルにより頭の三次元の空間的な位置と姿勢を判断できる。認識の方式として鼻、耳介、目及び唇などを認識して頭の位置及び/または姿勢を確定し、ポイントクラウド及び/またはモデルの異なる曲面の特徴(大さ、曲率及び形状を含むがそれに限られない)及び点分布の特徴(点の勾配、密度及びばらつきを含むがそれに限られない)を認識することを含む。リニアレーザーに対する皮膚及び髪有り部位の反射が違うので、異なる部位のポイントクラウドは分布形態にも違いがある。髪が多くレーザーを吸収するので、髪有り部位はポイントクラウドがまばらであり、ばらつきがある。ポイントクラウドは特徴により髪部位及び皮膚を判断できる。
【0023】
測定制御モジュールは胴体のポイントクラウド及び/またはモデルにより胴体の三次元形態及び/または姿勢及び/または位置及び肩部の位置と姿勢を認識し、肩部により胴体の姿勢を確定でき、人体に布団が覆っている場合、胴体部位の布団表面のポイントクラウドを取得し、布団表面のポイントクラウド形態により胴体の仰臥か腹臥か横臥かを判断できる。横臥の場合、布団表面のポイントクラウド、特に肩部のポイントクラウドの高さが高く、幅が小さく、高さが幅の以上にあり、仰臥/腹臥の場合、布団表面のポイントクラウド、特に肩部のポイントクラウドは幅が高さの以上にある。ここで、高さとはポイントクラウドの最高点とベッド表面との垂直距離のことである。ポイントクラウドにより人体/布団表面の曲面モデルまたは立体モデルを作成して曲面または立体モデルの特徴により胴体の姿勢を判断することもできる。
【0024】
測定制御モジュールは頚のポイントクラウド及び/またはモデルにより頚の三次元形態及び/または頚の姿勢を認識し、頸椎の位置と姿勢を確定し、手足部位のポイントクラウド及び/またはモデルにより手足の三次元形態及び/または姿勢及び/または位置を認識できる。
【0025】
寝具は寝姿勢判断モジュール15の少なくとも1つを含む。測定制御モジュールは人体の三次元形態、姿勢及び位置関係の情報を寝姿勢判断モジュールに送信できる。人間の寝姿勢は顔上向き仰臥、顔傍向き仰臥、顔傍向き横臥、顔傍向き腹臥及び顔下向き腹臥を含む。寝姿勢判断モジュールは身体の各部位の姿勢により寝姿勢を判断できる。顔上向きの場合、腹が上に向く。
図3、
図4において、人体の姿勢は顔上向き仰臥の寝姿勢である。顔が傍に向く場合、横臥(例えば、
図5の人体の姿勢)、顔傍向き仰臥(例えば、
図6、
図7の人体姿勢)及び顔傍向き腹臥(例えば、
図8、
図9の人体姿勢)の寝姿勢のいずれかであることがあるので、身体及び/または頚の形態と結び合わせて一括して寝姿勢を判断しなければいけない。人体に布団が覆っていない場合、胴体及び肩部の形態により横臥か、仰臥か、腹臥を判断できるが、人体に布団が覆っている場合、横臥か、または仰臥か腹臥かという2種の姿勢しか判断できなく、仰臥か、腹臥かを区分できなく、頚の形態と結び合わせて胴体の姿勢を判断しなければいけない。顔が身体の左に向く場合、右頚の胸鎖乳突筋が引っ張られ、頚に胴体の鎖骨部位と耳後を連結する隆起ゾーンを形成する。顔が左に向くので、その隆起ゾーンが胴体の前に向く位置に回される。それと同時に、左頚の胸鎖乳突筋が収縮し、左頚後の頭板状筋及び頚板状筋が収縮し、頚の後に隆起ゾーンの代わりに後頭部から左縦隔における食道の最前部までの傾く少し凹んだゾーンがある同時に、ここの皮膚に頭の後頭部から左縦隔における食道の最前部までの大いに傾く皺も形成する。顔が身体の右に向く場合、左の胸鎖乳突筋が引っ張られ、頚の前向き位置に隆起ゾーンを形成することもあり、そして頚後に傾く少し凹んだゾーン及び皮膚の皺を形成する。仰臥か、腹臥かを判断できない場合、寝姿勢判断モジュールは頚の形態により胴体の向きを判断できる。顔が傍に向くが、胴体が横臥ではないと検出した場合、頚に胴体と耳後を連結する隆起ゾーンを検出すると、胴体の前胸が上に向くこととなり、顔傍向きの仰臥寝姿勢であり、頚に隆起ゾーンがあることを検出しなく、及び/または大いに傾く皮膚皺及び/または頚少し凹んだゾーンを検出すると、胴体の背部が上に向くこととなり、顔傍向きの腹臥寝姿勢である。
【0026】
形態調整モジュール17は測定制御モジュール及び寝姿勢判断モジュールからの身体モデル、位置、姿勢及び寝姿勢関係の情報を受信し、寝具の表面にある人体の各部位の投影により人体の各部位と各調節ユニットとの空間的対応関係(即ち、身体の個別部位がどの調節ユニットに支持されるか、及び各調節ユニットの高さ)を確定できる。形態調整モジュールはその対応関係により各調節ユニットを制御して高さを調整して身体の各部位の位置と姿勢を調整し、人体が最適な姿勢に達成するようにすることができる。
【0027】
寝具が枕形態である場合、即ち枕として使用される場合、形態調整モジュールは枕の表面を構成する各調節ユニットの高さを制御して枕の表面の高さ及び/または空間的形態及び傾きを調整して頭の姿勢を調整し、最も快適な姿勢またはプリセット姿勢に達成し、または頸椎が最も適切な姿勢にあるようにすることができる。望ましくは、枕の表面を頸椎が最も人体の頸椎の自然な曲率に満たす位置に調整する。横臥の場合、頸椎が人体の縦向きの中心対称面にあるように調整し、即ち、人体の真後ろが人体に向く場合、頸椎が人体の中心線と重なり合う。
【0028】
寝具がマットレス形態である場合、即ちベッドとして使用される場合、形態調整モジュールは人体に接触する各調節ユニットを制御して高さを調整し、ベッド表面の曲面形態及び凸凹状態を調整して頭、頚、胴体及び手足の空間的な位置と姿勢を調整し、快適な姿勢またはプリセット姿勢に達成し、または人体の背骨が最も適切な姿勢にあるようにすることができる。腹が上に向き、または腹臥の場合、望ましくは、身体の各部位を調整して背骨が最も人体背骨の自然な曲げに満たす位置にあるようにする。横臥の場合、望ましくは、背骨が人体縦向きの中心対称面にあるように調整し、即ち人体の真後ろから人体に向く場合、背骨が人体の中心線と重なり合う。
【0029】
寝具の調節ユニットの配列はゾーンの1つまたは複数に分けられることができ、各ゾーンが独立して動作できる。望ましくは、マットレスに枕ゾーンを決める。望ましくは、ダブルベッドにシングルゾーンの2つを決めてそれぞれ制御する。
【0030】
使用の場合、人体測定モジュールは持続的に人体形態の変化を検出し、寝姿勢判断モジュールは持続的にモニターリング寝姿勢及び/または人体姿勢の変化をモニターリングし、人体姿勢の変化を検出すると、形態調整モジュールは人体がプリセット状態または最も快適な状態にあるまで人体の各部位の位置と姿勢を調整する。
【0031】
図4において、寝具はそれぞれスマート端末機器5及び駆動制御モジュール17の少なくとも1つを含む。ここで、スマート端末機器はスマートフォン及びタブレットを含む。スマート端末機器は寝具APPの少なくとも1つ、寝具APPは測定制御モジュール、寝姿勢判断モジュール及び形態調整モジュールの少なくとも1つを含む。寝具は測定制御モジュールに制御されて人体に対する三次元測定を行うことができる測定実行モジュールの少なくとも1つを含む。寝具の人体測定モジュールは測定制御モジュール及び駆動制御モジュール17の少なくとも1つ、リニアレーザー12、スマート端末機器のカメラ及び/または外部カメラ13を含む測定実行モジュールを含む。レーザー、外部カメラ及び調節ユニットの配列30は駆動制御モジュールと、駆動制御モジュールはスマート端末機器と連結されている。測定制御モジュールは駆動制御モジュールによりレーザー、スマート端末機器のカメラ及び/または外部カメラを制御して身体に対する三次元スキャン測定を行い、身体表面のポイントクラウドを取得し、三次元人体モデルを生成できる。測定制御モジュールは人体の各部位を認識し、頭、頚、胴体及び手足の空間的な位置と姿勢を確定できる。測定制御モジュールは人体モデル及び各部位の位置及び姿勢関係の情報を寝姿勢判断モジュール及び形態調整モジュールに送信できる。寝姿勢判断モジュールは前記の情報により寝姿勢を確定し、情報を形態調整モジュールに送信できる。形態調整モジュールは人体の位置及び姿勢により人体の各部位と調節ユニットとの対応関係、人体が快適な姿勢にある場合に有すべき寝具の表面高さ及び形態を確定できる。形態調整モジュールは駆動制御モジュールにより調節ユニットの配列を制御する。
図4において、寝具形態は枕であり、形態調整モジュールは枕の表面の高さを調節して頭姿勢を調整できる。
【0032】
図5において、寝具の人体測定モジュールはスマート端末機器5を含む。スマート端末機器は公知技術による深み感カメラシステム56の少なくとも1つを含む。人体測定モジュールはスマート端末機器の測定制御モジュール及び深み感カメラシステムを含む。測定制御モジュールは深み感カメラシステムを制御して人体に対する三次元測定を行って人体ポイントクラウドを取得し、人体モデルを生成できる。測定制御モジュールは人体の各部位の三次元姿勢を認識できる。スマート端末機器は寝姿勢判断モジュール及び駆動制御モジュール17により調節ユニットを操縦する形態調整モジュールを含む。
図5において、寝具の形式は枕である。
【0033】
図8において、寝具の人体測定モジュールは超音波探査モジュール14の少なくとも1つ及びサーボ機構を含む。超音波探査モジュールは人体表面の高さの変化を測定できる。サーボ機構は超音波探査モジュールを駆動して人体の表面をスキャンして異なる部位の人体高さの変化を取得し、超音波のビームが非常に狭い場合、人体表面のはっきりした三次元形態を取得できる。測定制御モジュール11は超音波探査モジュールを制御して人体に対する三次元測定を行って測定結果により三次元人体モデルを作成し、人体の各部位を認識し、各部位の三次元空間姿勢/位置関係の情報を寝姿勢判断モジュール及び形態調整モジュールに送信できる。
【0034】
図10において、寝具の調整方法は次のステップを含む。
【0035】
a.人体に対する三次元測定を行って測定データを取得する。
【0037】
c.ステップ1及び/またはステップ2のデータにより人体の各部位を認識する。
【0038】
d.人体の各部位の形態及び位置により寝姿勢及び/または身体の三次元姿勢を判断する。
【0039】
e.寝姿勢及び/または身体姿勢により寝具を調整する。
【0040】
図11において、寝具の調整方法は次のステップを含む。
【0041】
a.人体に対する三次元測定を行って人体データを取得し、選択可能なステップとして人体モデルを作成する。
【0042】
b.ステップ1のデータにより人体の各部位を認識する。
【0043】
c.顔が上に向く場合、仰臥と判定する。
【0044】
d.顔が下に向く場合、腹臥と判定する。
【0045】
e.顔が傍に向き、胴体が傍に向かって立っている場合、横臥と判定する。
【0046】
f.顔が傍に向き、胴体が傍に向かって立っていなく、頚に胸鎖乳突筋の隆起がある場合、顔傍向き仰臥と判定し、逆の場合には顔傍向き腹臥と判定する。
【0047】
g.ステップc、d、e、fによる人体寝姿勢関係の情報により寝具の表面形態を調整する。
【0048】
上記のステップを繰り返して連続して寝具を調整する。
【符号の説明】
【0049】
1 ステップ
2 ステップ
5 スマート端末機器
10 人体測定モジュール
11 測定制御モジュール
12 レーザー
13 カメラ
14 超音波探査モジュール
15 寝姿勢判断モジュール
17 形態調整モジュール
21 頭
23 頚
26 胴体
30 配列
56 深み感カメラシステム
310 調節ユニット
311 ベース
312 伸縮棒
313 シート
314 ヒンジ
320 底板
【国際調査報告】