特表2021-519198(P2021-519198A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-519198末梢静脈又は動脈カテーテルによる刺激支援を伴う心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-519198(P2021-519198A)
(43)【公表日】2021年8月10日
(54)【発明の名称】末梢静脈又は動脈カテーテルによる刺激支援を伴う心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20210712BHJP
   A61M 25/06 20060101ALI20210712BHJP
   A61B 18/12 20060101ALI20210712BHJP
【FI】
   A61B17/34
   A61M25/06 556
   A61B18/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2021-501095(P2021-501095)
(86)(22)【出願日】2019年3月29日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月24日
(86)【国際出願番号】EP2019058038
(87)【国際公開番号】WO2019185880
(87)【国際公開日】20191003
(31)【優先権主張番号】1852770
(32)【優先日】2018年3月29日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1853783
(32)【優先日】2018年5月2日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520373084
【氏名又は名称】エレクトロデューサー
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】フォリ,バンジャマン
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160KK04
4C160MM33
4C267AA05
4C267AA15
4C267BB06
4C267CC08
4C267CC19
4C267GG31
(57)【要約】
本発明は、心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、イントロデューサー(1)の又は弁送達カテーテル(1’)の挿入シース(13)を備えており、該シースは、イントロデューサーのサイズよりも小さく、人体の動脈内に導入されることを意図されている。本発明は、本質的に、末梢静脈又は動脈付属カテーテルの挿入シース、又は付属カテーテルの周りのスリーブに組み込まれる外部心臓刺激装置の電極の金属支持体からなり、これは、患者の末梢静脈又は動脈内に導入される。それ故に、本発明に従う付属カテーテル又はスリーブのシースは、患者の末梢静脈又は動脈と直接接触している。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、
人体(C)の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シース(13)を備えているイントロデューサー(1)又は弁送達カテーテル(1’)を形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル(1’’)、
該アクセサリカテーテルの周囲に係合されるように適合されているスリーブ(6)、ここで、該スリーブが該スリーブの外側周縁部の少なくとも一部にわたって電気伝導材料から作られていることにより、該アクセサリカテーテルが該人体の該末梢静脈又は動脈内に導入される場合に、該スリーブの該伝導性周縁部が該人体の皮下組織と、又は、該動脈の若しくは該静脈の壁と接触し、該スリーブが、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への電気接続体(7、8)を更に備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの管状シース(13)内に導入されることを意図されているガイドワイヤ(20)、ここで、該ガイドワイヤ(20)が、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、前記組立体。
【請求項2】
該アクセサリカテーテルの挿入シース(14’’)の周囲に係合された電気伝導性スリーブ(6)に接続された該心臓刺激装置の該電極がアノードであり、イントロデューサー(1)又は該送達カテーテル内に導入されるガイドワイヤ(20)の該金属部に接続された該心臓刺激装置の該電極がカソードである、
請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
該電気伝導性スリーブが、伝導材料、例えば炭素、から作られた一片として形成されている、
請求項1又は2に記載の組立体。
【請求項4】
該スリーブが、電気伝導コーティング(4)、例えば炭素のコーティング、を外側周縁部に備えているシースにより形成されている、
請求項3に記載の組立体。
【請求項5】
該スリーブが、異なる直径、典型的には0.2mm〜2.2mmの外径の末梢静脈又は動脈カテーテルシースに係合することができるように弾性である、
請求項3又は4に記載の組立体。
【請求項6】
心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、
人体(C)の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シース(13)を備えているイントロデューサー(1)又は弁送達カテーテル(1’)を形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル(1’’)、ここで、該アクセサリカテーテルが、少なくとも1つの管状挿入シース(13)と少なくとも1つの電気伝導要素とを備え、その遠位部が、該人体の皮下組織と、又は、該末梢静脈若しくは動脈とに接触するようにして、該シースの外側周縁部の少なくとも一部の上に露出され、該人体(C)の外部からアクセス可能な、その近位部が、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への接続体として機能するように電気接続体を備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの管状シース(13)内に導入されることを意図されているガイドワイヤ(20)、ここで、該ガイドワイヤ(20)が、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、前記組立体。
【請求項7】
該アクセサリカテーテルに接続された該心臓刺激装置の該電極がアノードであり、イントロデューサー(1)又は該送達カテーテル内に挿入されたガイドワイヤ(20)の該金属部に接続された該心臓刺激装置の該電極がカソードである、
請求項6に記載の組立体。
【請求項8】
該アクセサリカテーテルの該電気伝導要素が、該シースの厚さ内に少なくとも部分的に収容されたワイヤ又は金属バンド(4)であり、その該遠位部が、該シースの該外側周縁部において露出されている、
請求項6又は7に記載の組立体。
【請求項9】
該ワイヤの、又は該金属バンドの断面が0.25mm〜5mmである、
請求項8に記載の組立体。
【請求項10】
経皮的ルートによる心臓弁の置換の為の組立体を構成し、該ガイドワイヤが、該心臓弁を置換することを意図されている人工弁の進行に適合されている、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の組立体。
【請求項11】
大動脈内部人工装具又は頸動脈ステントの配置の為の組立体を構成し、該ガイドワイヤが、該内部人工装具若しくはステントの進行に適合されており、又は、該ガイドワイヤが、該人工装具若しくは該バルーンを送達するが患者の心臓に接触する別のガイドワイヤに結合されたガイドワイヤから独立している、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体に関する。
【0002】
「心臓又は大動脈のインプラント」は、本明細書において且つ本発明の文脈において、天然弁(native valve)の置換を意図される人工の心臓弁又は大動脈弁として理解される。
【0003】
好ましい使用は、弁送達カテーテルと、任意的に、通常「イントロデューサー」(introducer)と呼ばれる挿入デバイスをと含む経皮的ルートによる心臓弁の該置換である。
【0004】
経皮的ルートによる心臓弁の置換の為の施術は、通常、略語TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術:transcatheter aortic valve implantation)により知られている。
【0005】
大動脈弁の該置換に関連して説明されているが、本発明に従う該組立体は、該心臓の別の弁、例えば三尖弁又は僧帽弁、の該置換の為に等しく使用されることができる。
【0006】
「動脈インプラント」は、本明細書において且つ本発明の文脈において、損傷した動脈を修復(膨張、再開)する為にヒトの動脈内に埋め込まれることが意図された支持体(バルーン、ステント)であることができる人工装具デバイスとして理解される。
【0007】
本発明は、末梢動脈、例えば頸動脈、大動脈、における全ての種類の末梢脈管介入、特に、胸部大動脈内部人工装具の配置(胸部脈管内大動脈修復(thoracic endovascular aortic repair)、すなわちTEVAR)の為の、及びこれらの動脈の狭窄を患った人における頸動脈ステントの配置(頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting)、すなわちCAS)の為の施術に適用する。これらは、小児科において実施される、特に先天性心疾患の場合に実施される、心臓又は末梢の介入であることができる。
【0008】
本発明はより特には、様々な既知のデバイス、例えばステント、バルーン又は他の人工装具、の該配置の精度を安定化し、確保し、及び最適化する為に、心臓刺激装置による心臓停止による該配置における改善された補助に関する。
【0009】
一般的に、本発明に従う該組立体の該イントロデューサー及び/又は該送達カテーテルは、経皮的ルートにより、より正確には経大腿、経大動脈、頸動脈、若しくは鎖骨下ルートにより、又は該末梢動脈、例えば橈骨動脈若しくは肘の動脈、内において、患者に埋め込まれることができる。
【背景技術】
【0010】
該心臓の一般的に知られている疾患は、該心臓大動脈弁の石灰化狭窄に関連付けられたものであり、該心臓大動脈弁は、該心臓の空洞、すなわち左心室、を該大動脈から隔てる弁であり、該心臓大動脈弁は、開位置において、血液が該心臓からヒトの体の残りの部分まで流れることを可能にする。
【0011】
深刻な又は非常に深刻な狭窄は、該大動脈弁が正常に開くことを妨げ、従って、石灰化大動脈弁狭窄とも呼ばれる該疾患を引き起こす。
【0012】
この疾患の処置は、欠陥のある大動脈弁を置換することを伴う。
【0013】
欠陥のある大動脈弁の置換は、最も一般的には胸を切開すること、該患者を体外循環下に置くこと、該心臓を一時的に停止すること、そして次に、該天然弁を除去して人工弁又は人工装具弁により該天然弁を置換することを目的として該心臓を切開することにより実施される。
【0014】
該施術のこれらの継続的な工程は、該患者の相対的に長い期間の入院を伴うこと、複雑且つ高コストであること、及び、特に、該心臓が停止される必要があること、及び、体外循環が提供される必要があることを理由として、該患者の全体的な状態を考慮するといわゆる「心臓切開」手術が過度に危険である故に、医師及び/又は執刀医が多くの場合、いわゆる「該心臓切開」手術が実施されることができないと考えるので、罹患した該患者のうちの一部のみに制限されることといった主な欠点を有する。
【0015】
この欠点を解決する為に、低侵襲性の手法を使用して心臓弁を置換することが提案されているが、依然として体外循環を必要とする。本明細書において、既知の低侵襲性技術と、更にこれらの技術を実施する為の器具とを示す国際公開第93/01768号パンフレット、及び国際公開第97/28807号パンフレット、並びに米国特許第5814097号明細書、米国特許第5370685号明細書又は米国特許第5545214号明細書について言及されうる。
【0016】
しかしながら、該既存の技術は完全に満足のいくものでなく、及びそれらは改善されうると感じられる。
【0017】
特に、これらの技術は、以下の主な欠点を有する。すなわち、
それらは常に、該患者が体外循環下に置かれることを必要とする。それらは、実際に実施することが困難である。
それらは、該人工装具弁の後の校正を視野に入れた、該天然弁が切られる直径の精密な制御を可能にしない。
それらは、該人体内の多くの場合に石灰化した天然弁の断片の拡散のリスクを伴い、それが塞栓症をもたらしうる。
それらは、該大動脈又は該心臓の壁を穿孔するリスクを伴う。
それらは、該天然弁のアブレーション中における血液の急な逆流のリスクを伴う。
【0018】
これらの技術の該欠点を克服する為に、1つのアプローチは、血管、例えば該大動脈、の内部におけるカテーテルの導入を伴う脈管内処置の技術から発想を受けた、経皮的な弁と呼ばれる人工大動脈弁の配置である。
【0019】
従って、石灰化による欠陥のある天然の大動脈弁は、上述のように通常必要とされる厄介な心臓手術を必要なしに、人工弁により置換される。
【0020】
人工弁は、現在、異なる経皮的ルート、すなわち経大腿ルート、すなわち大腿動脈から該心臓までの導入、又は経心尖ルート、又は経大動脈ルート、又は頸動脈ルート、又は鎖骨下ルート、すなわち、胸部の開口を通した心臓切開手術を必要とせず且つ体外循環を必要としない任意のルート、により配置されることができる。
【0021】
該施術それ自体は、該石灰化した(罹患した)天然の大動脈弁の領域に、正常な天然の大動脈弁のおおまかな形状を再現した人工弁(該人工装具)を配置することを伴い、該石灰化した(罹患した)天然の大動脈弁は、その場に残されて、該人工装具により押しつぶされる。
【0022】
これを行う為に、豚又は牛由来の心膜、すなわち該心臓を囲む微細な膜から作られた該人工弁が、冠動脈ステントの為の形状記憶材料、例えばニッケル・チタン合金又はコバルト・クロム合金、又は、ステンレス鋼316L、から作られたワイヤの配置体から構成された、ステントと呼ばれる管状であり半径方向に拡張可能な金属メッシュの内部にあらかじめ固定される。
【0023】
次に、弁及びメッシュから構成された該組立体は、止血を維持しながら動脈内に直接導入されるか、又は、該動脈へのアクセスを可能にするイントロデューサーの内部に導入されることができる送達カテーテルと呼ばれる管状シースの端部において圧縮される。
【0024】
次に、インターベンション医は、上記組立体が該罹患した大動脈弁に到達するまで、弁及びメッシュから構成された該組立体を、該イントロデューサー内に、又は、該送達カテーテル内に直接スライドさせる。適所に配置される前に、弁及びメッシュから構成された該組立体が、次に、バルーンの膨張により該罹患した弁の該領域に配置される。
【0025】
バルーンを含まない弁及びメッシュから構成された組立体を備えている弁送達カテーテルも存在し、このカテーテルでは、該弁が自己拡張式であり、該弁を囲む該シースの単なる退避により、それ故に、あらかじめバルーンを膨張させることを必要とせずに、半径方向に拡張する弁の配置を可能にする。
【0026】
更なる詳細については、米国特許第7018406号明細書、米国特許第7892281号明細書、米国特許第8652202号明細書、及び米国特許第8747459号明細書が参照されうる。
【0027】
適切な該配置中に、該弁を通る、すなわち小弁間の流量を最小化する為に、及び、生じ得る塞栓形成を回避する為に、又は、少なくとも減らす為に、急速な心室刺激により短い期間にわたって一時的に該心臓を停止させることが必要とされる。
【0028】
従って、「心臓停止」とも一般的に呼ばれる該心臓のこの一時的な停止は、もはや有効な収縮が一切なくなるように150拍/分〜200拍/分の心拍にすることを伴い、このことが、圧力の低下をもたらし、心室頻拍又は細動をシミュレーションし、該心臓の安定化につながる。
【0029】
該心臓のこの安定化は、該バルーンの安定化を可能にし、結果として、数秒間にわたって該人工弁の配置の精度を高める。
【0030】
右心室の一時的な心臓内刺激の為の電気収縮刺激プローブと呼ばれる2つの電極を含む双極刺激カテーテルが存在する。
【0031】
これらの電気収縮刺激プローブは、以下に提示される多くの欠点を有する。
【0032】
まず、このようなプローブは、対象となる患者集団において脈管合併症のより高いリスクを伴う中心静脈アクセスを構成する。現在、TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)という英語の頭字語により表される、大動脈弁置換術をリスト化したフランスのレジストリー「France 2」は、大幅な脈管合併症のリスクの割合が4.7%に等しいことを示している。この結果は刊行物[1]の1709ページにおいて報告されている。
【0033】
第2に、このプローブは比較的固い。従って、壊れやすく、その壁が該左心室の壁より細かい該右心室におけるこのプローブの配置は、該患者の死をもたらすことさえありうる大幅な循環不全の発現である、「タンポナーデ」という語のもとでインターベンション医によく知られた現象の非常に高いリスクを伴う。
【0034】
該患者のベッドにおける該患者の可動化を理由とし、それ故に、依然として存在し、結果として該右心室の該壁に孔を開けうる該プローブを理由として、このリスクは介入中に、すなわち、該電気収縮プローブの該配置中と、術後期間との両方に存在することにも留意しなければならない。
【0035】
更に、該弁の配置の重要な瞬間に該電気収縮刺激プローブが動くリスクが存在する。これは、刺激プローブが該心臓の壁に固定されず、それ故に動きうるとともに、結果として電気刺激信号の捕捉の失敗をもたらすからである。
【0036】
従って、該心臓は、もはや刺激されず、それ故に、該弁の、又は該バルーンの該配置を妨げる大幅な動きを行う。
【0037】
このようなプローブの使用に関連付けられた別のリスクは、穿刺サイトにおける感染症のリスクである。該レジストリーFrance 2は、1%未満の割合を示しており、刊行物[1]を参照されたい。
【0038】
最後に、インターベンション医は、実施することが常に簡単であるわけではない施術である一時的な刺激プローブの該配置に関連付けられた追加的な施術時間を、無視できる程度であるとはみなさない。
【0039】
刊行物[2]は、この心室刺激を該左心室に実施し、該右心室に実施しないことの利点、及び、特定の経静脈刺激カテーテルによるのではなく、このタイプの介入の為に使用されるガイドワイヤを含む外部心臓刺激装置を使用することにより、そのようにすることの利点を提示している。
【0040】
従って、刊行物[2]において説明されている推奨される技術は、ステント膨張バルーンを支持し、且つ心臓刺激装置のカソードに接続された部分として該左心室内に導入される該ガイドワイヤと、該心臓刺激装置のアノードに対する支持体として皮下組織に挿入された皮膚電極又は針とを使用することを伴う。
【0041】
刊行物[3]及び[4]は、豚集団における冠動脈形成介入の場合において、該ステント膨張バルーンを支持する該ガイドワイヤが心臓刺激装置の該カソードに接続された部分として使用され、且つ該皮下組織に挿入された皮膚電極又は針が該心臓刺激装置の該アノードに対する支持体として使用される、より低い刺激電圧を使用した一時的な心臓刺激の有効性を検証している。
【0042】
従って、これらの推奨される技術は、追加的な専用カテーテルを埋め込む必要性を無くすこと、該心臓への追加的なアクセスを無くすこと、該施術の時間及びコストを削減すること、及び、更には、該専用カテーテルの該埋め込みに関連付けられた合併症発生率を下げることを該利点としてもち、この全てが、経静脈刺激により達成されるものに等しい刺激を可能にしながらなされる。
【0043】
更に、上述のようにタンポナーデの該リスクを伴う該右心室に対する該電気収縮刺激プローブに比べると、該ガイドワイヤが該弁を通して該ステント/バルーン/弁組立体を前進させる為のレールとして機能するので、この技術の為に使用される該ガイドワイヤは非常に安定しており、該左心室の比較的厚い壁に対して永久的に耐える。
【0044】
これが当てはまるが、それでもこの技術は、正確である必要がある追加的な電極又は皮下針の該配置、及び、互いに離隔した2つの支持体におけるワニ口クリップの該配置及び保持を必要とする。
【0045】
本発明の発明者は、患者の該動脈内における挿入シース(イントロデューサー又は送達カテーテル)内における直接的な心臓刺激装置電極の統合を説明し、特許請求している国際公開第2016/162315(A1)号パンフレットを出願した。提案される発明は、該心臓刺激装置電極の該配置及び操作を、該施術を担当する1人以上の執刀医にとってより迅速且つより簡単なものとする。
【0046】
上記の出願の該欠点は、それが、特定のイントロデューサー又は送達カテーテルの製造を必要とすることである。
【0047】
ここで、既存のイントロデューサー又はカテーテルを保つこと、すなわち、中に統合された電極を含まない該イントロデューサー又は該カテーテルを保つことを可能にする1以上の解決策を有することが有用である。
【0048】
より概括的には、それは、見出された1以上の解決策が心臓弁又は大動脈弁の置換の為の施術だけでなく、末梢脈管介入中に埋め込みを伴う全ての施術に適用されるのであれば有用である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0049】
本発明の目的は、1以上の上記ニーズに少なくとも部分的に応える。
【課題を解決するための手段】
【0050】
これを行う為に、本発明は、第1の選択肢に従うと、経皮的ルートによる心臓弁の置換の為の組立体であって、
人体の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シースを備えているイントロデューサー又は弁送達カテーテルを形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル、
該アクセサリカテーテルの周囲に係合されるように適合されているスリーブ、ここで、該スリーブが該スリーブの外側周縁部の少なくとも一部にわたって電気伝導材料から作られていることにより、該アクセサリカテーテルが該人体の該動脈又は該末梢静脈内に導入される場合に、該スリーブの該伝導性周縁部が該人体の該皮下組織と、又は、該動脈の若しくは該静脈の壁と接触し、該スリーブが、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への電気接続体を更に備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの管状シース内に導入されることを意図されているガイドワイヤ、ここで、該ガイドワイヤが、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、上記組立体に関する。
【0051】
代替的な実施態様に従うと、該アクセサリカテーテルの該挿入シースの周囲に係合された該電気伝導性スリーブに接続された該心臓刺激装置の該電極がアノードであり、該イントロデューサー又は該送達カテーテル内に導入される該ガイドワイヤの該金属部に接続された該心臓刺激装置の該電極がカソードである。
【0052】
有利には、該電気伝導性スリーブが、伝導材料、例えば炭素、から作られた一片として形成される。
【0053】
従って、該スリーブが、電気伝導コーティング、例えば炭素のコーティング、を外側周縁部に備えているシースにより形成されることができる。
【0054】
有利な実施態様に従うと、該スリーブが、異なる直径、典型的には0.2mm〜2.2mmの外径の末梢静脈又は動脈カテーテルシースに係合することができるように弾性である。
【0055】
本発明は、第2の選択肢に従うと、心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、
人体の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シースを備えているイントロデューサー又は弁送達カテーテルを形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル、ここで、該アクセサリカテーテルが、少なくとも1つの管状挿入シースと少なくとも1つの電気伝導要素とを備え、その遠位部が、該人体の皮下組織と、又は、該末梢静脈若しくは該動脈とに接触するようにして、該シースの該外側周縁部の少なくとも一部の上に露出され、該人体の外部からアクセス可能な、その近位部が、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への接続体として機能するように電気接続体を備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの該管状シース内に導入されることを意図されているガイドワイヤ、ここで、該ガイドワイヤが、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、上記組立体に関する。
【0056】
本明細書において、補助カテーテルと呼ばれることができる「アクセサリカテーテル」が、アクセサリルート又は二次ルート若しくは補助ルートとも呼ばれる、末梢静脈又は動脈内に導入されるカテーテルであることに留意されたい。
【0057】
一つの実施態様に従うと、該アクセサリカテーテルに接続された該心臓刺激装置の該電極がアノードであり、該イントロデューサー又は該送達カテーテル内に挿入された該ガイドワイヤの該金属部に接続された該心臓刺激装置の該電極がカソードである。
【0058】
好ましくは、該アクセサリカテーテルの該電気伝導要素が、該シースの厚さ内に少なくとも部分的に収容されたワイヤ又は金属バンドであり、その遠位部が、該シースの該外側周縁部において露出されている。
【0059】
該ワイヤの、又は該金属バンドの断面が、有利には0.25mm〜5mmであることができる。
【0060】
本発明に従う該組立体は、経皮的ルートによる心臓弁の置換の為の組立体を構成することができ、該ガイドワイヤが、該心臓弁を置換することを意図されている人工弁の進行に適合されている。
【0061】
本発明に従う該組立体は、大動脈内部人工装具又は頸動脈ステントの配置の為の組立体を更に構成することができ、該ガイドワイヤが、該内部人工装具若しくはステントの進行に適合されており、又は、該ガイドワイヤが、該人工装具若しくは該バルーンを送達するが患者の心臓に接触する別のガイドワイヤに結合されたガイドワイヤから独立している。
【0062】
該末梢静脈カテーテルのシースの該周縁部で電気伝導要素を統合する本発明に従う末梢静脈カテーテルのおかげで、該電極、典型的には心臓刺激装置の該アノード、に対する支持体として機能する為に、皮下組織における針及び皮膚電極を配置することはもはや必要でない。
【0063】
一時的プローブと一般的に呼ばれる従来技術の場合のように電気収縮プローブを使用し且つ適所に配置することがまたもはや必要とされない。
【0064】
その上、本発明のおかげで、該心臓停止に必要な刺激強度は、該皮下組織と比べて、脈管系のより低いインピーダンスを理由として、従来技術に従う解決策よりも低い。典型的には、心臓停止を目的として送達される電流の強度は1〜20mAであることができ、及び送達される電圧は0.5〜15ボルトであることができる。
【0065】
従って、該施術を担当する1人以上の執刀医は、該電極、典型的には該心臓刺激装置の該アノード、を、該アクセサリカテーテルに又は該アクセサリカテーテルの周囲に係合された伝導スリーブに、簡単に接続することができ、次に、通常は他方の電極を、典型的には該カソードを、該弁/ステント/バルーン組立体の又は弁と自己拡張ステントとから構成された該組立体の該ガイドワイヤに接続することができる。
【0066】
従って、該心臓の停止に備える為の工程は、実行することがより簡単であり且つより迅速である。
【0067】
その上、本発明者は、本発明に従うアクセサリカテーテルが、該右心室に配置される従来技術に従う該電気収縮刺激プローブに関連付けられた合併症のリスクを減らすることができると考えている。
【0068】
該イントロデューサー又は該送達カテーテルは、経心尖ルートにより又は経大腿ルートにより、通常通り導入されることができ、後者のルートは衰弱した患者に対して侵襲性が低いので、該後者のルートが好ましい。
【0069】
該イントロデューサー又は該送達カテーテルは、フラッシュと通常呼ばれる末梢灌流システムを組み込むことができ、それは、該イントロデューサーの又は該カテーテルの内部からありうる血栓を取り除く為に適所に配置されうる。
【0070】
該人工弁は、それ自体が該イントロデューサー内に導入される慣用的な弁カテーテルにより該動脈内に導入され且つ配置されることができる。次に、該人工弁が屈曲位置を占有し、該イントロデューサー内における、そして次に該動脈内における、又は、該送達カテーテル内における、そして次に該動脈内における、該弁カテーテルの該導入及びスライドに対する障害を形成しない。
【0071】
次に、該配備された位置において、該人工弁が天然の心臓弁の代わりに該天然の心臓弁の外壁に接触し、該天然の心臓弁を押しつぶす。
【0072】
従って、慣用的な弁カテーテルは、該天然弁を開く為に、及び押しつぶす為に実行される施術操作と同じ施術操作により、好適な位置に該人工弁を導入し及び配置することを可能にする。該天然弁を開くこと及び押しつぶすことの後に、該弁カテーテルが、該天然弁の開口における好適な位置に該人工弁を運ぶ為に遠位方向に向けて軸方向にスライドされる。
【0073】
該天然弁を開き及び押しつぶしている間に、及び、該天然弁を開き及び押しつぶした後に、該患者に施術している該1人以上の執刀医が、該外部心臓刺激装置により心臓刺激を適用し、ここで、電流が、該刺激装置の該カソードと該アノードとの間を循環し、該カソードが、該人工弁の該ガイドワイヤに接続され、及び該アノードが、該患者の該皮下組織と又は末梢静脈の内壁とに接触する、本発明に従う該末梢静脈カテーテルの該伝導要素に接続される。
【0074】
該心室刺激と同時に、該人工弁が配備される。次に、該弁カテーテルが引き抜かれる。
【0075】
同じ工程が、全ての種類の末梢脈管介入に対して実施されることができる。
【0076】
従って、本発明はまた、心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の方法であって、
a/経皮的ルートによる若しくは人体の末梢動脈内への、イントロデューサーの及び/又は送達カテーテルの導入、
b/心臓、大動脈、又は動脈のインプラントを進行させる為の、該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの、該管状シース内へのガイドワイヤの導入、
c/該人体の末梢静脈又は動脈内へのアクセサリカテーテルの導入、ここで、該アクセサリカテーテルが、少なくとも1つの管状挿入シースと少なくとも1つの電気伝導要素とを備え、その遠位部が、該シースの該外側周縁部の少なくとも一部の上に露出され、又は、該アクセサリカテーテルが、スリーブの周縁部の少なくとも一部に電気伝導材料から作られた該スリーブを備えている、
d/外部心臓刺激装置の2つの電極のうちの1つと、該アクセサリカテーテル、又は、該アクセサリカテーテルの周囲に係合された該スリーブとの間の接続、及び、該心臓刺激装置の該2つの電極のうちの他方と該ガイドワイヤとの間の接続、
e/該インプラントの配置、
g/該工程の前、該工程の間、又は該工程の後における該外部心臓刺激装置による心臓停止、
の工程を含む、上記方法に関する。
【0077】
一般的に、本発明は、該心臓を閉じることにより該心臓を一時的に安定化する為に、又は、徐脈の場合、若しくは、梗塞、若しくは、冠動脈、心臓弁、若しくは末梢動脈介入中に心拍を停止又は減速する他の電気伝導妨害の場合に該心臓を駆動する為に、該心臓内に配置された金属ガイドにより、該心臓まで該電流を伝達すること、及び、従って、可変周波数、典型的には40〜220拍/分の可変周波数、で該心臓を刺激することを可能にする皮膚又は皮下又は脈管内末梢のアノードの使用に関する。
【0078】
脈管内アノードは、該動脈又は静脈の循環システムにおける任意の場所に配置されることができる。
【0079】
該心臓停止を実現する為に適用される該電圧は好ましくは、0.5〜15Vである。適用される該電流は有利には、1〜20mAである。
【0080】
特性インピーダンスは好ましくは、300〜700オームである。
【0081】
経皮的な弁又は大動脈内部人工装具(TEVAR)の配置、又は、大動脈狭窄部(大動脈の縮窄部)のバルーン脈管形成の為の施術の為に、本発明に従う該心臓停止により取得される心拍数は有利には、140〜220拍/分である。
【0082】
冠動脈用途に対して、脈管形成ツール、例えばRotablator(登録商標)、の使用の場合、若しくは、伝導妨害を伴う梗塞の管理において、又は、末梢動脈、例えば該頸動脈(頸動脈小体の周囲における受容体刺激による心臓減速のベクトル)、の処置に対して、該心拍数は有利には、50〜100拍/分である。
【0083】
要約すると、本発明に従う組立体の利点は、国際公開第2016/162315(A1)号パンフレットに従う組立体の利点を再現し、それは下記の通りに列記されることができる:
欠陥のある大動脈弁の置換の為の施術中における、又は、任意の大動脈若しくは動脈のインプラント(胸部大動脈内部人工装具、ステント)の配置の為の施術中における、より簡単で且つ迅速な電極、典型的には該心室刺激アノード、の配置;
該心臓刺激装置の為の電極、典型的にはアノード、の為の支持体としての追加的な皮下針を挿入することを必要としない;
欠陥のある心臓弁の置換の為の施術の、又は任意の大動脈若しくは動脈のインプラント(胸部大動脈内部人工装具、ステント)の配置の為の施術のより短い時間且つより低いコスト;
必然的により高いインピーダンスを有する患者の皮膚組織に接触する従来技術の該針とは対照的に、アクセサリ静脈カテーテルの周囲の該スリーブが上記系に直接接触している故に、電気刺激電流により直面される該脈管系のより低いインピーダンスを理由として、該所望の心臓停止を実施することを目的とした、一時的な刺激のより高い有効性;
該右心室に配置された従来技術に従う該電気収縮プローブの不安定さに代わる、該左心室における該硬質のガイド(1.455mm程度の直径)の安定性を理由とした、該所望の心臓停止を実施することを目的とした、一時的な刺激のより高い有効性;
該外部刺激装置の該2つの電極間において直面される該脈管系のより低いインピーダンスを理由として、より少ない電流を使用して該一時的な心臓刺激を実施する可能性;
該右心室に配置される従来技術に従う該一時的な刺激プローブに関連付けられた合併症の該リスクの除去;
複数の異なる種類のTAVI介入、例えば大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁又は僧帽弁の置換、に対する該イントロデューサーの又は該送達カテーテルのありうる使用。特に、該バルーンの、又は弁人工装具の拡張が、該刺激を妨害する、又は、該刺激プローブをくさび留めする内在するリスクを伴って、該プローブを圧縮するので、ガイドレールと電気収縮プローブとの両方とを配置することは考えられないので、変性した三尖弁の置換に対して、該ガイドレール(直径0.89mm)により該右心室内に刺激プローブを導入する技術のみが考えられる;
より大きい頻拍を示し、成人集団における場合より動きやすい、該弁又は心臓において実施される工程中における小児集団におけるありうる使用。更に、これは該右心室における刺激プローブの該配置と同様に、大腿静脈穿刺が非常に困難でありうる集団である。最後に、幼児における該右心室の壁は薄く壊れやすく、それにより、重篤な合併症、例えば該タンポナーデ、のリスクを高める。これは、刊行物[2]において説明されている集団でもある;
全ての種類の末梢脈管介入に対するあり得る使用。
【0084】
加えて、国際公開第2016/162315(A1)号パンフレットに従う組立体と比べて、本発明に従う組立体は、下記の追加的な利点を有する。
本発明に従うアクセサリ(末梢静脈又は動脈)カテーテルの導入は、既存のアクセサリカテーテルに対する場合と同じままである故に、プロトコルの変更はない。この施術は、非常に単純であり且つ使いやすく、及びこのタスクを実施する為に任意の特定の訓練を受けることを一切必要としない補助者又は看護師によって容易に実施されうる。
(アクセサリ)末梢カテーテルが該工程中に最後に引き抜かれる故に、TAVI介入、又は任意の他の種類の心臓介入(僧帽弁、三尖弁)、又は任意の種類の該末梢脈管介入のより高い安全性。該アクセサリカテーテル、それ故に該心臓刺激装置への該接続体がまさに最後の時点において設置されるので、心臓刺激が、緊急事態であっても開始されることができる。
該ガイドワイヤに及び該動脈又は静脈カテーテルにそれぞれ接続された刺激電極が、該TAVIにおいて使用される該送達カテーテル又はイントロデューサーの選択に決して影響を与えない故に、任意の種類のTAVI送達カテーテル又はイントロデューサー、又は任意の他の種類の心臓弁、又は既存の末梢脈管介入の為であることを意図したものを使用する可能性。
【0085】
本発明は更に、大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁、若しくは僧帽弁の置換の為の、又は胸部大動脈内部人工装具若しくは頸動脈ステントの配置の為の、イントロデューサー又は送達カテーテルを含む及び前述の末梢静脈カテーテルを含む該組立体の使用に関する。
【0086】
本発明の他の利点及び特徴は、非限定的な例により与えられる本発明の詳細な説明を読むことで及び添付図面を参照することによって、より明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1図1は、患者の鼠径部領域において大腿動脈内に導入されることを意図されている従来技術に従うイントロデューサーの斜視図である。
図2A図2Aは、欠陥のある天然の大動脈弁に対する置換物として適所に人工弁を適合させる為に、図1に従う該イントロデューサー内に弁カテーテルをスライドさせることに伴う様々な工程を、部分的な長手方向断面図において示す。
図2B図2Bは、欠陥のある天然の大動脈弁に対する置換物として適所に人工弁を適合させる為に、図1に従う該イントロデューサー内に弁カテーテルをスライドさせることに伴う様々な工程を、部分的な長手方向断面図において示す。
図2C図2Cは、欠陥のある天然の大動脈弁に対する置換物として適所に人工弁を適合させる為に、図1に従う該イントロデューサー内に弁カテーテルをスライドさせることに伴う様々な工程を、部分的な長手方向断面図において示す。
図3図3は、従来技術に従う弁カテーテルの及び心臓刺激電極の配置に伴う工程を、患者の外部からの概略斜視図において示す。
図4図4は、イントロデューサーを必要とせずに患者の該動脈内に直接導入されることを意図されている従来技術に従う送達カテーテルの概略斜視図である。
図5図5は、患者の動脈内に直接導入される、本発明に従う静脈カテーテルを含む及び人工装具弁送達カテーテルを含む本発明に従う組立体の使用を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0088】
以下の説明において及び本出願の全体において、語「遠位」及び「近位」は、欠陥のある天然の大動脈弁が人工大動脈弁により置換される患者の人体に関連して使用される。従って、イントロデューサーの遠位端は、置換の為の施術中に患者の内部において最も遠くに位置する端部である。
【0089】
内容を簡略化する為に、本発明に従う組立体において且つ従来技術に従う組立体において、同じ要素は同じ参照番号によって表される。
【0090】
様々な要素が必ずしも一定の縮尺で示されるとは限らないことに留意されなければならない。
【0091】
図1は、経大腿ルートにより心臓弁を置換する為のイントロデューサー1を示す。
【0092】
イントロデューサー1の近位端10とイントロデューサー1の遠位端11との間において、一般的に管形のこのイントロデューサー1は、施術が実施される患者の大腿動脈内への導入に関連して考慮される近位から遠位に、すなわち、図1において上部から下向きに2つの管部14、15から形成された少なくとも1つの外側管状シース13が後に続くノズル12を備えている。
【0093】
ノズル12は一般的に、止血を提供する為の、すなわち、介入中に該患者の血管の内部に血液が維持されることを確実なものとする為の、漏れ止め弁のセットをノズル12内に組み込んでいる。
【0094】
管状シース13は、以下で説明されるように、手術介入デバイス、例えば弁カテーテル、の通過を可能にする為に、拡張性であるか、又は非拡張性でありうる。シース13が作られている材料は、生体適合材料、例えばシリコーン、である。シース13は、Teflon(登録商標)又はポリウレタンからまた作られうる。該シースは有利には、介入デバイスのスライドを容易にする為に、親水性層により外側をカバーされ且つ低い摩擦係数を有する層により内側をカバーされうる。
【0095】
図1に示されるイントロデューサー1は、同様に、好適なすすぎ液(rinsing liquid)によりイントロデューサー1の内部をすすぐ為の、フラッシュと一般的に呼ばれるコック(faucets)を含む統合されたすすぎデバイス16を備えている。
【0096】
近位又は外部のゾーンZに存在するイントロデューサー1の全ての要素が、該患者の人体の外部に留まることを意図されており、一方、遠位ゾーンZを画定するシース13の遠位部15の全体が、該患者の大腿動脈内に導入されることを意図されている。
【0097】
示されるイントロデューサー1は例えば、Edwards Lifesciencesにより市販されている、「Edwards eSheath introducer set」という商標名のもとで市販されているものである。
【0098】
図2Aから図2Cは、大腿動脈A内に既に導入されているイントロデューサー1の該管状シースの遠位部14の内部における、ガイドワイヤ20と、半径方向拡張ステントに固定された人工弁と該半径方向拡張ステントの拡張を達成する為の膨張可能バルーンとによって形成されている組立体21とから構成された弁カテーテル2の進行を示す。
【0099】
組立体21の先端部は、欠陥のある天然の大動脈弁を容易に貫通することを可能にする。
【0100】
弁カテーテル2が更にスライドするにつれて、該管状シースの部分15が一時的に半径方向に変形してわずかな隆起150を形成することが、これらの図から理解される。該管状シースが拡張性できない場合、それは半径方向に変形しない。
【0101】
執刀医の手Mが、患者の該大腿動脈内に既に導入されているイントロデューサー1内に弁カテーテル2を導入すること、ここで、ノズル12が体Cの外部に突出している、が図3から理解される。
【0102】
弁カテーテル2のこの導入は、置換される欠陥のある石灰化した大動脈弁のレベルまで組立体21が運ばれることを可能にする。
【0103】
通常、図3に示されるのと同様に、ワニ口クリップとして知られているクリップ3が、弁カテーテル2のガイドワイヤ20に留められることにより固定される。このクリップ3は、体Cの外部に位置する心臓刺激装置(図示されていない)の該カソードに接続されている。
【0104】
針(図示されていない)が同様に、工程が実施されるべきである患者の体Cの該皮下組織内に挿入される。金属ワイヤ4は、この針に固定される。
【0105】
ワニ口クリップ5は同様に、金属ワイヤ4に留められることによって固定される。
【0106】
このクリップ5は、該人体の外部における該心臓刺激装置のアノードに接続される。
【0107】
従って、該人工弁が置換される該天然の大動脈弁のレベルにある場合に、及び、該人工弁自体を適所に置く前に、すなわち、該バルーンを膨張させ、従って該弁が固定される該ステントを拡張する前に、該執刀医がまず第1に、該左心室の急速な該心室刺激を実現する。
【0108】
これを実現する為に、電気信号が、クリップ3及び5によりカソードとアノードとの間で伝達され、ここで、該バルーンがこれらの2つの電極間において電気絶縁体として機能する。
【0109】
図4は、イントロデューサーを必要とせずに患者の該動脈内に直接導入されうる送達カテーテル1’を示す。より正確には、カテーテル1’は、挿入シース13が後に続くノズル12を備えている。ノズル12は、遠位端11でバルーン7の膨張/収縮の為のポート18を備えており、それは、人工装具弁(図示されていない)を拡張することを可能にする。
【0110】
簡単に説明した種類の大腿部ルートを介して大動脈弁を置換する為の多くの施術に直面し、特に、追加的な補助針の正確な且つ注意を要する配置と、更には、2つの離隔した支持体における該接続するワニ口クリップの配置及び保持とに直面することにより、本発明の本発明者は、金属ワイヤ4を直接、イントロデューサー1に又は送達カテーテル1’に統合することを考えた。この解決策は、国際公開第2016/162315(A1)号パンフレットに記載されており且つ特許請求の範囲に記載されている。
【0111】
この解決策は従来技術に従う技術に比べて多くの利点を提供するけれども、それでも、この解決策は、重大な欠点、すなわち、特定のイントロデューサー又は送達カテーテルの製造を必要とするという欠点、を有する。
【0112】
従って、本発明者は、最初に、該金属ワイヤの機能を、特定のイントロデューサー又は送達カテーテルに統合するのではなく、代わりに、既存の末梢静脈カテーテル1’’に統合することを検討した。
【0113】
そのような静脈カテーテル1’’は、小さい直径、典型的には2mm以下の小さい直径、であり、且つ短い長さを有することができる。それは、末梢脈管内カテーテルに適用する規格を満たす。末梢静脈カテーテルの一次的な機能が、該患者の補水、薬物処置、又は輸血の為の液体を送達することであることが、本明細書において思い出されよう。
【0114】
より特には、TAVIの文脈において、動脈カテーテル1’’は、一方では、人工大動脈弁の配置をチェックする為に、及び、他方では、合併症、特に、脈管合併症の不存在を確認する為に、コントロール脈管造影を実施すること、又は、更には、それらを管理することを可能にする(末梢静脈カテーテルの主機能は、該患者の補水、薬物処置、又は輸血の為の液体を送達することである)。
【0115】
本発明に従うと、末梢動脈カテーテル1’’の挿入シースは、非常に小さい厚さ、典型的には1ミリメートル以下程度の非常に小さい厚さ、のワイヤ又は電気伝導バンドを周縁部に組み込んでおり、それは、慣用的な静脈カテーテルシースにわずかの厚さしか追加せず、それ故に、動脈又は末梢静脈V内へのその導入中に後者の進行を妨げない。
【0116】
実際には、該人工装具弁の該配置と同時の心臓刺激を使用して心臓刺激弁の置換の為の施術を実施しようとする執刀医又は介入医(interventionalist)は、そのシースの該伝導要素が該患者の皮下ゾーン、又は、該患者の該末梢静脈若しくは動脈の該壁のいずれかに触れるようにして末梢静脈又は動脈カテーテル1’’を配置することから始める。
【0117】
この該配置が実行されると、イントロデューサー1又は送達カテーテル1’が、該執刀医により通常の手法で導入されることができる。
【0118】
大腿動脈A内におけるイントロデューサー1の又はカテーテル1’の配置が完了すると、電気接続体6が、接続ワイヤ90により外部心臓刺激装置9のアノードに直接接続されることができる。
【0119】
通常、続いて、クリップ、例えば図3に示されるワニ口クリップ3、が、該クリップをイントロデューサー1の又は弁カテーテル1’のガイドワイヤ20に留めることによって固定されることができる。このクリップは、接続ワイヤ91により該外部心臓刺激装置のカソードに接続される。
【0120】
従って、所望の心臓停止を実施する為の一時的な心臓刺激が、ガイドワイヤ20に電気的に接続されたカソードと、末梢静脈カテーテル1’’の該電気伝導要素に電気的に接続されたアノードとの間に発生することができる。
【0121】
図5は、問題となる全ての要素、すなわち、患者の大動脈弓を通した人工装具弁10の送達の為の送達カテーテル1’を含み且つ本発明に従う末梢静脈カテーテル1’’を含む組立体の使用の概略図を提供する。
【0122】
図5に見られることができるように、カテーテル1’が該大腿動脈から導入され、ガイドワイヤ20が送達カテーテル1’内に直接導入される。ガイドワイヤ20の遠位端21は、該患者の該左心室の内皮に接触する場合に、遠位端21それ自体に巻き付く。ガイドワイヤ20のこの遠位端21は、全ての時点で、電気的接触、そしてそれ故に電気接続ワイヤ91を介した外部心臓刺激装置9の該カソードからの電流の通過を確実なものする。
【0123】
心臓刺激装置9の該アノードへの該電流の該通過は、その一部が末梢静脈カテーテル1’’の伝導シースにより確実なものとされ、それ故に、該患者の該皮下組織又は該末梢静脈に接触し、及び電気接続ワイヤ90に更に接続される。
【0124】
本発明は、説明されている例そのものに限定されず、特に、示されていない変形例に示される例の特徴を組み合わせることが可能である。
【0125】
他の変形例及び改善例が、それにより本発明の範囲から逸脱することなく想定されうる。
【0126】
引用文献
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、
人体(C)の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シース(13)を備えているイントロデューサー(1)又は弁送達カテーテル(1’)を形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル(1’’)、
該アクセサリカテーテルの周囲に係合されるように適合されているスリーブ(6)、ここで、該スリーブが該スリーブの外側周縁部の少なくとも一部にわたって電気伝導材料から作られていることにより、該アクセサリカテーテルが該人体の該末梢静脈又は動脈内に導入される場合に、該スリーブの該伝導性周縁部が該人体の皮下組織と、又は、該動脈の若しくは該静脈の壁と接触し、該スリーブが、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への電気接続体(7、8)を更に備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの管状シース(13)内に導入されることを意図されているガイドワイヤ(20)、ここで、該ガイドワイヤ(20)が、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、前記組立体。
【請求項2】
該アクセサリカテーテルの挿入シース(14’’)の周囲に係合された電気伝導性スリーブ(6)に接続された該心臓刺激装置の該電極がアノードであり、イントロデューサー(1)又は該送達カテーテル内に導入されるガイドワイヤ(20)の該金属部に接続された該心臓刺激装置の該電極がカソードである、
請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
該電気伝導性スリーブが、伝導材料、例えば炭素、から作られた一片として形成されている、
請求項1又は2に記載の組立体。
【請求項4】
該スリーブが、電気伝導コーティング(4)、例えば炭素のコーティング、を外側周縁部に備えているシースにより形成されている、
請求項3に記載の組立体。
【請求項5】
該スリーブが、異なる直径、典型的には0.2mm〜2.2mmの外径の末梢静脈又は動脈カテーテルシースに係合することができるように弾性である、
請求項3又は4に記載の組立体。
【請求項6】
心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、
人体(C)の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シース(13)を備えているイントロデューサー(1)又は弁送達カテーテル(1’)を形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル(1’’)、ここで、該アクセサリカテーテルが、少なくとも1つの管状挿入シース(13)と少なくとも1つの電気伝導要素とを備え、該電気伝導要素の遠位部が、該人体の皮下組織と、又は、該末梢静脈若しくは動脈とに接触するようにして、該シースの外側周縁部の少なくとも一部の上に露出され、該人体(C)の外部からアクセス可能な、その近位部が、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への接続体として機能するように電気接続体を備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの管状シース(13)内に導入されることを意図されているガイドワイヤ(20)、ここで、該ガイドワイヤ(20)が、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、前記組立体。
【請求項7】
該アクセサリカテーテルに接続された該心臓刺激装置の該電極がアノードであり、イントロデューサー(1)又は該送達カテーテル内に挿入されたガイドワイヤ(20)の該金属部に接続された該心臓刺激装置の該電極がカソードである、
請求項6に記載の組立体。
【請求項8】
該アクセサリカテーテルの該電気伝導要素が、該シースの厚さ内に少なくとも部分的に収容されたワイヤ又は金属バンド(4)であり、該電気伝導要素の該遠位部が、該シースの該外側周縁部において露出されている、
請求項6又は7に記載の組立体。
【請求項9】
該ワイヤの、又は該金属バンドの断面が0.25mm〜5mmである、
請求項8に記載の組立体。
【請求項10】
経皮的ルートによる心臓弁の置換の為の組立体を構成し、該ガイドワイヤが、該心臓弁を置換することを意図されている人工弁の進行に適合されている、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の組立体。
【請求項11】
大動脈内部人工装具又は頸動脈ステントの配置の為の組立体を構成し、該ガイドワイヤが、該内部人工装具若しくはステントの進行に適合されており、又は、該ガイドワイヤが、該人工装具若しくは該バルーンを送達するが患者の心臓に接触する別のガイドワイヤに結合されたガイドワイヤから独立している、
請求項1〜のいずれか1項に記載の組立体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
本発明は、第2の選択肢に従うと、心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の組立体であって、
人体の動脈内に導入されること、及び任意的に手術介入デバイスの通過を可能にすることを意図されている、少なくとも1つの管状挿入シースを備えているイントロデューサー又は弁送達カテーテルを形成するデバイス、
該人体の末梢静脈又は動脈内に導入されることを意図されているアクセサリカテーテル、ここで、該アクセサリカテーテルが、少なくとも1つの管状挿入シースと少なくとも1つの電気伝導要素とを備え、該電気伝導要素の遠位部が、該人体の皮下組織と、又は、該末梢静脈若しくは該動脈とに接触するようにして、該シースの該外側周縁部の少なくとも一部の上に露出され、該人体の外部からアクセス可能な、その近位部が、該人体の外部における心臓刺激装置の電極への接続体として機能するように電気接続体を備えている、及び、
該インプラントを進行させる為に該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの該管状シース内に導入されることを意図されているガイドワイヤ、ここで、該ガイドワイヤが、該外部心臓刺激装置の他方の電極への接続体として更に機能する金属部を含む、
を備えている、上記組立体に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
従って、本発明はまた、心臓、大動脈、又は動脈のインプラントの配置の為の方法であって、
a/経皮的ルートによる若しくは人体の末梢動脈内への、イントロデューサーの及び/又は送達カテーテルの導入、
b/心臓、大動脈、又は動脈のインプラントを進行させる為の、該イントロデューサーの又は該送達カテーテルの、該管状シース内へのガイドワイヤの導入、
c/該人体の末梢静脈又は動脈内へのアクセサリカテーテルの導入、ここで、該アクセサリカテーテルが、少なくとも1つの管状挿入シースと少なくとも1つの電気伝導要素とを備え、該電気伝導要素の遠位部が、該シースの該外側周縁部の少なくとも一部の上に露出され、又は、該アクセサリカテーテルが、スリーブの周縁部の少なくとも一部に電気伝導材料から作られた該スリーブを備えている、
d/外部心臓刺激装置の2つの電極のうちの1つと、該アクセサリカテーテル、又は、該アクセサリカテーテルの周囲に係合された該スリーブとの間の接続、及び、該心臓刺激装置の該2つの電極のうちの他方と該ガイドワイヤとの間の接続、
e/該インプラントの配置、
g/該工程の前、該工程の間、又は該工程の後における該外部心臓刺激装置による心臓停止、
の工程を含む、上記方法に関する。
【国際調査報告】