特表2021-519449(P2021-519449A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-519449携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-519449(P2021-519449A)
(43)【公表日】2021年8月10日
(54)【発明の名称】携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20210712BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210712BHJP
【FI】
   G09F9/00 346D
   G09F9/00 366A
   G09F9/30 365
   G09F9/00 346Z
   G09F9/30 330
   G09F9/30 349A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-567104(P2020-567104)
(86)(22)【出願日】2019年10月15日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月26日
(86)【国際出願番号】CN2019111153
(87)【国際公開番号】WO2020151265
(87)【国際公開日】20200730
(31)【優先権主張番号】201910071149.1
(32)【優先日】2019年1月25日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520465242
【氏名又は名称】ギャラクシーコア シャンハイ リミテッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161746
【弁理士】
【氏名又は名称】地代 信幸
(72)【発明者】
【氏名】ワン フージョン
【テーマコード(参考)】
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA15
5C094AA44
5C094DB02
5C094ED02
5C094JA08
5G435AA18
5G435BB05
5G435EE32
5G435EE40
5G435EE49
5G435LL07
(57)【要約】
【解決手段】
携帯型電子機器の表示パネル110、210およびその設計方法を提供する。表示モジュールは、表示パネル110、210と、駆動チップ140、240と、フレキシブル回路基板150、250を有する。表示パネル110、210は、表示領域120、220と非表示領域130、230を有し、駆動チップ140、240は、表示パネル110、210の非表示領域130、230に対応している。表示パネル110、210には、フレキシブル回路基板150、250との電気接続点143、243が設けられている。電気接続点143、243は、駆動チップ140、240の側部に対応しており、これにより、表示パネル110、210の非表示領域130、230の高さが減少している。携帯型電子機器の表示パネル110、210およびその設計方法は、種々の材料の表示パネルに適しており、非表示領域130、230の高さを減少させ、表示パネル110、210の集積度を向上させ、電子機器の携帯性を高め、製造コストを比較的低く抑えることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モジュールが、表示パネルと、駆動チップと、フレキシブル回路基板を有し、
前記表示パネルは、表示領域と非表示領域を有し、前記駆動チップは、前記表示パネルの前記非表示領域に対応しており、
前記表示パネルには、前記フレキシブル回路基板との電気接続点が設けられており、この電気接続点は、前記表示パネルの前記非表示領域の高さを減少させるように、前記駆動チップの側部に対応している携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項2】
前記駆動チップの入力および出力ピンが、前記表示パネルの前記電気接続点と接続するために、前記駆動チップの側部、または、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域から遠い側に配置されている請求項1に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項3】
前記駆動チップの前記入力および出力ピンが、前記駆動チップの側部に配置されており、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域から遠い側と前記表示パネルの前記非表示領域の外側との間の距離が0.8mm未満である請求項2に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項4】
前記駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの少なくとも50%が、前記表示領域から遠い側に配置されるように、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域に近い側のソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの数を減少させ、
前記駆動チップと前記表示パネルの前記表示領域との間の距離が減少するように、前記駆動チップの高さを利用して配線を設けることができるようにした請求項2に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項5】
前記表示パネルの前記表示領域から遠い側に配置された前記ソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンは、前記表示パネルの接続線を介して前記表示パネルの前記表示領域に下から上に向かって接続されており、その結果、前記接続線の高さを有効に利用することで、前記表示パネルの前記非表示領域の高さが減少している請求項4に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項6】
前記表示パネルの前記非表示領域の高さが1.5mm〜4.5mmである請求項4に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項7】
前記駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの50%超が、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域に近い側に配置されている請求項2に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項8】
前記表示パネルは、アモルファスシリコンパネル、低温ポリシリコンパネル、またはアクティブマトリクス有機発光ダイオードパネルからなる請求項1に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項9】
前記表示パネルの前記表示領域は、カラーフィルタガラスで覆われている請求項1に記載の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法。
【請求項10】
表示モジュールが、表示パネルと、駆動チップと、フレキシブル回路基板を有し、
前記表示パネルは、表示領域と非表示領域を有し、前記駆動チップは、前記表示パネルの前記非表示領域に対応しており、
前記表示パネルには、前記フレキシブル回路基板との電気接続点が設けられており、この電気接続点は、前記駆動チップの側部に対応している携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項11】
前記駆動チップの入力および出力ピンが、前記表示パネルの前記電気接続点と接続するために、前記駆動チップの側部、または、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域から遠い側に配置されている請求項10に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項12】
前記駆動チップの前記入力および出力ピンが、前記駆動チップの側部に配置されており、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域から遠い側と前記表示パネルの前記非表示領域の外側との間の距離が0.8mm未満である請求項11に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項13】
前記駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの少なくとも50%が、前記表示パネルの前記表示領域から遠い側に配置されている請求項11に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項14】
前記表示パネルの前記表示領域から遠い側に配置された前記ソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンは、前記表示パネルの接続線を介して前記表示パネルの前記表示領域に下から上に向かって接続されている請求項13に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項15】
前記表示パネルの前記非表示領域の高さが1.5mm〜4.5mmである請求項13に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項16】
前記駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの50%超が、前記駆動チップの、前記表示パネルの前記表示領域に近い側に配置されている請求項11に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項17】
前記表示パネルは、アモルファスシリコンパネル、低温ポリシリコンパネル、またはアクティブマトリクス有機発光ダイオードパネルからなる請求項10に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【請求項18】
前記表示パネルの前記表示領域を覆うためのカラーフィルタガラスをさらに備えている請求項10に記載の携帯型電子機器の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年1月25日付で提出された中国特許出願201910071149.1に対して優先権の利益を主張する、2019年10月15日付で提出された国際出願PCT/CN2019/111153(発明の名称“携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法”)の国内段階出願であり、ここでこれらの出願に言及することで、これらの出願内容が本明細書に組み込まれているとみなされる。
【0002】
本発明は、携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法に関する。
【背景技術】
【0003】
携帯型電子機器の急速な発展に伴い、表示パネルに対する人々の要求が徐々に高まっており、特に小型化、低消費電力、低コスト、高画質に対する要求がますます高くなっている。
【0004】
図1は、従来の携帯型電子機器の表示パネルの概略構造図であり、この表示パネルは、アモルファスシリコン(α−Si)パネルである。図1に示すように、表示モジュールは、表示パネル10と、駆動チップ40と、フレキシブル回路基板50を有する。表示パネル10は、表示領域20と非表示領域30を有し、駆動チップ40は、表示パネル10の非表示領域30に配置されている。
【0005】
駆動チップ40のソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン41は、表示領域20に近い側に配置されており、ソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン41と表示領域20との間の接続線は、非表示領域において高さD31を占めている。駆動チップ40の入力および出力ピン42は、駆動チップ40の、表示領域20から遠い側に配置されている。表示パネル10のフレキシブル回路基板50との電気接続点43は、駆動チップ40の下側に対応しており、入力および出力ピン42と電気接続点43との間の接続線は、非表示領域において高さD33を占めている。駆動チップ40自体は、高さD32を有している。したがって、非表示領域の全高D30は、少なくともD31+D32+D33であり、通常約4.2mmである。電子機器の携帯性だけでなく、表示パネルの集積度に対する人々の要求もますます高くなっており、画質を確保するために、一般的に、表示領域のサイズがますます大きくなっている。したがって、非表示領域のサイズ、特に非表示領域の全高D30をいかに効果的に減らすかが、現在解決すべき技術的課題となっている。
【0006】
現在、低温ポリシリコン(LTPS)製の表示パネル上に設けられた別体のフィルムに駆動チップを取付けて、その後、それをフレキシブル回路基板に接続させることが提案されている。この構成では、駆動チップは表示パネルの非表示領域に配置させる必要がないため、表示パネルの非表示領域の高さを大幅に減らすことができる。しかしこの方法は、アモルファスシリコンパネルには適しておらず、配線の数を減らすために、マルチプレクサ(MUX)が必要となる。また、フィルムのコストが高く、結果的に表示パネルの製造コストが大幅に上昇することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態では、製造コストを大幅に増やさずに、非表示領域の高さを減少させ、表示パネルの集積度を向上させ、電子機器の携帯性を高めることができる携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの実施形態では、表示モジュールは、表示パネルと、駆動チップと、フレキシブル回路基板を含み、表示パネルは、表示領域と非表示領域を含み、駆動チップは、表示パネルの非表示領域に対応しており、表示パネルには、フレキシブル回路基板と接続するための電気接続点が設けられており、この電気接続点は、表示パネルの非表示領域の高さが減少するように、駆動チップの側部に対応している携帯型電子機器の表示パネルの設計方法が提供される。
【0009】
一つの態様として、駆動チップの入力および出力ピンが、表示パネルの電気接続点と接続するために、駆動チップの側部、または、駆動チップの、表示パネルの表示領域から遠い側に配置されている。
【0010】
一つの態様として、駆動チップの入力および出力ピンが、駆動チップの側部に配置されており、駆動チップの、表示パネルの表示領域から遠い側と表示パネルの非表示領域の外側との間の距離が0.8mm未満となっている。
【0011】
一つの態様として、駆動チップの、表示パネルの表示領域に近い側のソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの数が減少しており、その結果、駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの少なくとも50%が、表示パネルの表示領域から遠い側に配置されており、駆動チップと表示パネルの表示領域との間の距離が減少するように、駆動チップの高さを利用して配線を設けることができる。
【0012】
一つの態様として、表示パネルの表示領域から遠い側に配置されたソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンは、表示パネルの接続線を介して表示パネルの表示領域に下から上に向かって接続されており、その結果、接続線の高さを有効に利用することで、表示パネルの非表示領域の高さが減少している。
【0013】
一つの態様として、表示パネルの非表示領域の高さが1.5mm〜4.5mmとなっている。
【0014】
一つの態様として、駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの50%超が、駆動チップの、表示パネルの表示領域に近い側に配置されている。
【0015】
一つの態様として、表示パネルは、アモルファスシリコンパネル、低温ポリシリコンパネル、またはアクティブマトリクス有機発光ダイオードパネルからなる。
【0016】
一つの態様として、表示パネルの表示領域は、カラーフィルタガラスで覆われている。
【0017】
本発明の別の実施形態では、表示モジュールが、表示パネルと、駆動チップと、フレキシブル回路基板を有し、表示パネルが、表示領域と非表示領域を有し、駆動チップは、表示パネルの非表示領域に対応しており、表示パネルには、フレキシブル回路基板との電気接続点が設けられており、この電気接続点が駆動チップの側部に対応している、携帯型電子機器の表示パネルが提供される。
【0018】
一つの態様として、駆動チップの入力および出力ピンが、表示パネルの電気接続点と接続するために、駆動チップの側部、または、駆動チップの、表示パネルの表示領域から遠い側に配置されている。
【0019】
一つの態様として、駆動チップの入力および出力ピンが、駆動チップの側部に配置されており、駆動チップの、表示パネルの表示領域から遠い側と表示パネルの非表示領域の外側との間の距離が0.8mm未満となっている。
【0020】
一つの態様として、駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの少なくとも50%が、駆動チップの、表示パネルの表示領域から遠い側に配置されている。
【0021】
一つの態様として、表示パネルの表示領域から遠い側に配置されたソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンは、表示パネルの接続線を介して表示パネルの表示領域に下から上に向かって接続されている。
【0022】
一つの態様として、表示パネルの非表示領域の高さが1.5mm〜4.5mmとなっている。
【0023】
一つの態様として、駆動チップのソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピンの50%超が、駆動チップの、表示パネルの表示領域に近い側に配置されている。
【0024】
一つの態様として、表示パネルは、アモルファスシリコンパネル、低温ポリシリコンパネル、またはアクティブマトリクス有機発光ダイオードパネルからなる。
【0025】
一つの態様として、表示パネルは、表示パネルの表示領域を覆うためのカラーフィルタガラスをさらに含んでいる。
【0026】
本発明に係る携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法は、種々の材料の表示パネルに適しており、非表示領域の高さを減少させ、表示パネルの集積度を向上させ、電子機器の携帯性を高め、製造コストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来の携帯型電子機器の表示パネルの概略構造図
図2】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の表示パネルの概略構造図
図3】本発明の別の実施形態に係る携帯型電子機器の表示パネルの概略構造図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の説明では、本発明を十分に理解できるように、多くの具体例な詳細を記載しているが、本発明は、ここで記載されている方法とは異なる多くの別の方法で実施できる。当業者であれば、本発明の意味の範囲において、同様の変更を加えることができるため、本発明は以下に記載する特定の実施形態に限定されない。
【0029】
次に、概略図を用いて本発明を詳細に説明する。本発明の特定の実施形態を詳細に説明する際に用いる概略図は、説明の便宜上、単に一例を示しているだけであり、本発明の保護の範囲を限定するものではない。
【0030】
本発明の上記目的、特徴および効果をさらに明確にして理解しやすくするために、添付の図面を参照して本発明について以下に詳細に説明する。
【0031】
図2は、本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の表示パネルの概略構造図である。この表示パネルは、アモルファスシリコンパネル、低温ポリシリコンパネル、またはアクティブマトリクス有機発光ダイオード(AMOLED)パネルのいずれであってもよい。図2に示すように、表示モジュールは、表示パネル110と、駆動チップ140と、フレキシブル回路基板150を有する。表示パネル110は、表示領域120と非表示領域130を有する。駆動チップ140は、表示パネル110の非表示領域130に対応している。
【0032】
表示パネル110には、フレキシブル回路基板150との電気接続点143が設けられている。電気接続点143は、駆動チップ140の側部、すなわち、駆動チップ140の左側と右側の両方または少なくとも一方に対応している。その結果、駆動チップ140の入力および出力ピン142と電気接続点143との間の接続線が占める非表示領域内における高さが減少しており、これにより、非表示領域130の全高D130が減少し、表示パネルの集積度が向上している。
【0033】
図2に示す実施形態では、駆動チップ140の入力および出力ピン142は、電気接続点143と接続するために、同様に駆動チップ140の側部に配置されている。駆動チップ140の入力および出力ピン142を駆動チップ140の側部に配置することで、駆動チップ140の、表示領域120から遠い側と非表示領域130の外側との間の距離D133が0.8mm未満となる。当業者であれば、駆動チップ140の入力および出力ピン142を、表示領域120から遠い側に配置して、表示パネル110の接続線を介して電気接続点143に下から上に向かって接続させてもよいことが理解できるはずである。
【0034】
図2に示す実施形態では、駆動チップ140の入力および出力ピン142が駆動チップ140の側部に配置されているので、ソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン141の一部を、表示領域120から遠い側に配置して、駆動チップ140の高さを利用して配線を設けることで、駆動チップ140から表示領域120までの距離D131を減少させ、さらに、非表示領域130の全高D130を減少させて、表示パネルの集積度を向上させることができる。一つの態様として、ソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン141の50%超が、表示領域120に近い側に配置されている。
【0035】
図3に示す別の実施形態では、ソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン241の50%超が、表示領域220から遠い側に配置されるように、駆動チップ240の、表示領域220に近い側に配置されるソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン241の数をさらに減らしている。これにより、駆動チップ240から表示領域220までの距離D231が減少し、配線の有効スペースを十分に活用できる。表示領域220から遠い側に配置されたソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン241は、表示パネル210の接続線を介して表示領域220に下から上に向かって接続されており、これらの接続線の高さを有効に利用できる。駆動チップ240の入力および出力ピン242は駆動チップの側部に配置されており、その結果、駆動チップ240の、表示領域220から遠い側と非表示領域230の外側との間の距離D233が0.8mm未満となることで、非表示領域230の全高D230が1.5mm〜4.5mmに減少している。
【0036】
また、本発明の携帯型電子機器の表示パネルの設計方法は、表示領域120、220をカラーフィルタガラス(図示せず)で覆うステップをさらに含んでいる。
【0037】
また、本発明の別の実施形態も携帯型電子機器の表示パネルに関するものである。表示モジュールは、表示パネル110と、駆動チップ140と、フレキシブル回路基板150を有する。表示パネル110は、表示領域120と非表示領域130を有し、駆動チップ140は、表示パネル110の非表示領域130に対応している。表示パネル110には、フレキシブル回路基板150との電気接続点143が設けられている。電気接続点143は、駆動チップ140の側部、すなわち、駆動チップ140の左側と右側の両方または少なくとも一方に対応している。
【0038】
図2に示す実施形態では、駆動チップ140の入力および出力ピン142は、駆動チップ140の側部または表示領域120から遠い側に配置されており、表示パネル110の電気接続点143と接続するように用いられる。
【0039】
一つの態様として、駆動チップ140の入力および出力ピン142は駆動チップ140の側部に配置し、表示領域120から遠い側と非表示領域130の外側との間の距離D133を0.8mm未満とすることができる。
【0040】
図3に示す別の実施形態では、駆動チップ240のソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン241の少なくとも50%が、表示領域220から遠い側に配置されている。
【0041】
一つの態様として、表示領域220から遠い側に配置されたソース駆動信号ピンおよび/またはタッチパネル信号ピン241は、表示パネル210の接続線を介して表示領域220に下から上に向かって接続されている。
【0042】
一つの態様として、非表示領域230の高さD230を1.5mm〜4.5mmとする。
【0043】
一つの態様として、表示パネル110、210は、アモルファスシリコンパネル、低温ポリシリコンパネル、またはアクティブマトリクス有機発光ダイオードパネルからなる。
【0044】
一つの態様として、表示パネル110、210は、表示領域120、220を覆うためのカラーフィルタガラスをさらに備えている。
【0045】
本発明に係る携帯型電子機器の表示パネルおよびその設計方法は、種々の材料の表示パネルに適しており、非表示領域の高さを減少させ、表示パネルの集積度を向上させ、電子機器の携帯性を高め、製造コストを低く抑えることができる。
【0046】
本発明について特定の実施形態を挙げて上で説明したが、本発明はこれに限定されない。当業者であれば、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、上で説明した方法及び技術的内容を適用することにより、本発明の技術的解決策に対して修正および変更を加えることができる。本発明の技術的解決策から逸脱することなく、本開示の技術的本質にしたがって上記の実施形態に対して行ういずれの簡単な修正や等価な置換えおよび修正も、本発明の保護の範囲内にある。
図1
図2
図3
【国際調査報告】