特表2021-519808(P2021-519808A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-519808ホルムアミド類化合物、その調製方法及び応用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-519808(P2021-519808A)
(43)【公表日】2021年8月12日
(54)【発明の名称】ホルムアミド類化合物、その調製方法及び応用
(51)【国際特許分類】
   C07D 249/08 20060101AFI20210716BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20210716BHJP
   C07D 417/04 20060101ALI20210716BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20210716BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20210716BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20210716BHJP
   A61K 31/4196 20060101ALI20210716BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20210716BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20210716BHJP
【FI】
   C07D249/08 535
   C07D401/04CSP
   C07D417/04
   C07D401/14
   A61K31/4439
   A61K31/444
   A61K31/4196
   A61K31/427
   A61P43/00 123
   A61P43/00 111
   A61P29/00
   A61P3/00
   A61P37/06
   A61P9/00
   A61P25/28
   A61P35/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】56
(21)【出願番号】特願2020-559445(P2020-559445)
(86)(22)【出願日】2019年4月23日
(85)【翻訳文提出日】2020年10月23日
(86)【国際出願番号】CN2019083829
(87)【国際公開番号】WO2019206120
(87)【国際公開日】20191031
(31)【優先権主張番号】201810404758.X
(32)【優先日】2018年4月28日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519108051
【氏名又は名称】シンセン チップスクリーン バイオサイエンセズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、チエンチアオ
(72)【発明者】
【氏名】ルー、シエンピン
(72)【発明者】
【氏名】リー、チーピン
(72)【発明者】
【氏名】パン、トースー
(72)【発明者】
【氏名】シャン、ソン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シアオリャン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヨンリエン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、クン
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB01
4C063CC41
4C063CC62
4C063DD12
4C063DD41
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC60
4C086BC82
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA10
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086NA15
4C086ZA15
4C086ZA36
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB26
4C086ZC20
4C086ZC21
(57)【要約】
本発明は、ホルムアミド類化合物、その調製方法及び応用に関する。前記化合物の構造は、式(I)で示され、式中の各変数の定義は、本説明書に記載される。前記化合物は、ASK1キナーゼの活性を阻害することができる。本発明の化合物は、ASK1キナーゼ関連疾患、例えば、炎症性疾患、代謝性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、癌及び他の疾患を治療/予防するのに使用されることができる。
【化1】

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物。
【化1】
(式中、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基、C−Cアルキルオキシ基及びArから選ばれ、
ここで、Arは、ベンゼン環及びピリジン環から選ばれ、且つ前記ベンゼン環及びピリジン環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基及びC−Cハロアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基、シアノ置換C−Cアルキル基、C−Cヘテロシクロアルキル基、ヒドロキシ置換C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。)
【請求項2】
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基、C−Cアルキルオキシ基及びAr、から選ばれ、
ここで、Arは、ベンゼン環及びピリジン環から選ばれ、且つ前記ベンゼン環及びピリジン環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基、シアノ置換C−Cアルキル基、C−Cヘテロシクロアルキル基、ヒドロキシ置換C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項3】
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基、シアノ置換C−Cアルキル基、C−Cヘテロシクロアルキル基、ヒドロキシ置換C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項4】
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項5】
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項6】
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基及びC−Cハロアルキル基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項7】
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン及びCNから選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、F、Cl、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、メチル基及びCFから選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項8】
は、Hであり、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、F、Cl、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基及びシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、メチル基及びCFから選ばれ、
mは、1であり、
nは、1から3までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物、。
【請求項9】
は、Hであり、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、F、Cl、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、メチル基及びCFから選ばれ、
mは、1であり、
nは、1から2までの整数である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項10】
前記化合物は、
5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、
5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−シクロプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、
(S)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、
5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、
(R)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、
(R)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−6−(4−(1−メトキシプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミド、
(R)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−6−(4−(1−ヒドロキシプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミド、
(S)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−2−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チアゾール−4−イル)ベンズアミド、
(S)−4−クロロ−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、
(S)−4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
(S)−4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−5−フルオロ−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
(S)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(3−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)ベンズアミド、
2−フルオロ−5−(2−(4−フルオロフェニル)シクロプロピル−1−カルボニルアミノ)−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミド、
5−(シクロブチルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミド、
2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチル−5−(1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル−1−カルボニルアミノ)ベンズアミド、
2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチル−5−(1−(フルオロ)シクロプロピル−1−カルボニルアミノ)ベンズアミド、
2−フルオロ−5−((1R,2R)−2−フルオロシクロプロピル−1−カルボニルアミノ)−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミド、
2−フルオロ−5−((1R,2S)−2−フルオロシクロプロピル−1−カルボニルアミノ)−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミド、
(S)−5−(シクロペンチルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、及び
(S)−5−(シクロヘプチルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドから選ばれる、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
【請求項11】
式IIで示される化合物又はそのカルボン酸塩化物と式IIIで示される化合物とを塩基触媒作用下で縮合反応させることを含む、請求項1に記載の式Iで示される化合物の調製方法。
【化2】
(ここで、各変数は、請求項1で定義されるようになる。)
【請求項12】
式IIで示される化合物及びIV−1で示される化合物を出発物質として、下式に示される反応ステップにより調製されることを含む、請求項1に記載の式Iで示される化合物の調製方法。
【化3】
(ここで、各変数は、請求項1で定義されるようになる)。
【請求項13】
式Vで示される化合物と式II−4で示される化合物とを塩基触媒作用下で縮合反応させることを含む、請求項1に記載の式Iで示される化合物の調製方法。
【化4】
(ここで、R’はOH又はCl、他の各変数は、請求項1で定義されるようになる。)
【請求項14】
前記塩基触媒剤は、TEA、DIPEA及びPyから選ばれる、請求項11又は請求項13に記載の調製方法。
【請求項15】
前記縮合反応は、縮合剤の存在下で行い、前記縮合剤は、HATU、HOBt、PyBOP及びTPから選ばれる、請求項13に記載の調製方法。
【請求項16】
前記式IIで示される化合物は、以下の合成経路により調製される、請求項11に記載の調製方法。
【化5】
(ここで、R’は、OH又はClであり、Rは、アルキル基であり、他の各変数は、請求項1で定義されるようになる。)
【請求項17】
前記式IIIで示される化合物は、以下の合成経路により調製される、請求項11又は12に記載の調製方法。
【化6】
(ここで、各変数は、請求項1で定義されるようになる。)
【請求項18】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の式Iで示される化合物及び任意に選択されてもよい医薬的に許容できる担体、添加剤又は希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項19】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物の、ASK1キナーゼ関連疾患を治療又は予防するための医薬品の調製における応用。
【請求項20】
前記ASK1キナーゼ関連疾患は、炎症性疾患、代謝性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患及び癌から選ばれる、請求項19に記載の応用。
【請求項21】
請求項18に記載的医薬組成物の、ASK1標的に関連する疾患を治療又は予防するための医薬品の調製における応用。
【請求項22】
前記ASK1標的に関連する疾患は、炎症性疾患、代謝性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、癌及び他の疾患から選ばれる、請求項21に記載の応用。
【発明の詳細な説明】
【相互参照】
【0001】
本出願は、2018年4月28日に中国特許庁へ提出された、発明の名称が「ホルムアミド類化合物、その調製方法及び応用」である中国特許出願201810404758.Xに基づき優先権を主張し、その全内容は、援用により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、医薬技術の分野に属し、ASK1キナーゼを阻害できる活性を有するホルムアミド類化合物に関し、さらに、前記化合物の調製方法、前記化合物を有効成分として含む医薬組成物、及びその医薬用途に関する。本発明の化合物は、ASK1キナーゼを標的とする阻害剤として、その標的に関連する疾患、例えば、炎症性疾患、代謝性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、癌及び他の疾患を治療/予防するために使用される。
【背景技術】
【0003】
分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(mitogen−activated protein kinases、 MAPKs)は、細胞質に広く分布するSer/Thrプロテインキナーゼであって、細胞表面から核にシグナルを伝達するための重要な伝達物質である。MAPKsシグナル伝達経路は、MEKキナーゼ(MAP3K)、MAPKキナーゼ(MAP2K)、MAPキナーゼ(MAPK)を含むシグナル伝達モジュールであり、その経路は、サイトカイン、細胞ストレス、神経伝達物質などのさまざまな細胞外刺激についてMAP3K→MAP2K→MAPKといったキナーゼ・カスケードの活性化を開始し、異なる反応基質に作用することにより、異なるMAPKsシグナル伝達経路を活性化することで、遺伝子発現、細胞増殖、分化、アポトーシス、代謝を調節し、炎症反応などのさまざまな病理学的および生理学的プロセスに関与する(Cargnello M.、 Roux P. P.、 2011、 Microbiol. Mol. Biol. Rev.、 75: 50−83)。
アポトーシスシグナル調節キナーゼ1(apoptosis signal−regulating kinase 1、 ASK1)は、MAP3Kファミリーメンバーの1つであり、ASK1は、酸化ストレス、活性酸素種(ROS)、リポ多糖(LPS)、腫瘍壊死因子(TNF−α)、小胞体(ER)ストレス、浸透圧、炎症などのさまざまな刺激によって最初に活性化され、さらにMAP2Kを活性化し、MAP2Kがリン酸化した後、MAPKを活性化し、例えば、c−Jun N末端プロテインキナーゼ(c−JunN−terminal protein kinase、 JNK)及びp38 MAPKがある。これにより、ASK1は、アポトーシス、分化及び炎症などを含む複数の細胞生物学的プロセスにおいて重要な役割を果たすことを示す(Soga M.、 Matsuzawa A.、 Ichijo H.、 2012、 Int. J. Cell Biol.、 2012: 1−5)。
【0004】
報告によると、ASK1の活性化は、複数の疾患、例えば、炎症性疾患、代謝性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、癌及び他の疾患において重要な役割を果たす(Soga M.、 Matsuzawa A.、 Ichijo H.、 2012、 Int. J. Cell Biol.、 2012: 1−5; Hayakawa R.、 Hayakawa T.、 Takeda K.、 et al、 2012、Proc.Jpn.Acad.Ser.BPhys.Biol.Sci.、 88: 434−453)。従って、ASK1阻害活性を有する薬学的活性分子は上記疾患の患者に大きな利益をもたらすことを発見する。
これまでに公開されたASK1阻害剤の特許出願は、トリアゾロピリジン系(WO2009027283を参照)、ピラゾロ[1,5−A]ピリミジン類(WO2011041293を参照)、芳香環/芳香族複素環アミン類(WO2011008709を参照)、複素環アミン類(US20120004267を参照)及びチアゾラミド類(US20170173031を参照)などを含む。前述のように、ASK1の活性化は複数の疾患に関連しているため、その阻害剤は、医薬品として医薬分野で重要な臨床的価値及び良好な応用の見通しを持っているが、現在世界で承認された市販の医薬品はない。従って、満たされていない臨床ニーズを満たすために、新規なASK1阻害剤の開発を期待している。
本発明は、新規なシクロアルキル基ホルムアミド類ASK1阻害剤であって、その標的に関連する疾患、例えば、炎症性疾患、代謝性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、癌及び他の疾患を治療/予防するために使用される新規なシクロアルキル基ホルムアミド類ASK1阻害剤を提供する。同時に、これらの化合物又はそれらを有効成分として含む医薬組成物などは安全な治療濃度域でこれらの疾患の臨床的治療効果を最大化することができる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一側面では、ASK1キナーゼ活性を阻害できる以下の式Iで示されるシクロアルキル基ホルムアミド類化合物に関し、その薬学的に許容される塩、水和物、他の溶媒和物、立体異性体及びプロドラッグなどの誘導体を含む。
本発明の他の側面では、本明細書に記載の化合物の調製方法に関する。
本発明の更に他の側面では、本発明化合物を有効成分として含む医薬組成物、ASK1キナーゼ関連疾患を治療/予防するための本発明化合物又は医薬組成物の臨床的応用、及びASK1キナーゼ関連疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における本発明化合物又は医薬組成物の応用に関する。それに対応して、本発明は、さらに、ASK1キナーゼ関連疾患を治療及び/又は予防する方法であって、それを必要とする対象に本発明の化合物又は医薬組成物を投与することを含む方法に関する。
【0006】
本発明は、式Iで示される化合物に関し、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む。
【化1】
式中、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基、C−Cアルキルオキシ基及びArから選ばれ、
ここで、Arは、ベンゼン環及びピリジン環から選ばれ、且つ前記ベンゼン環及びピリジン環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基及びC−Cハロアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基、シアノ置換C−Cアルキル基、C−Cヘテロシクロアルキル基、ヒドロキシ置換C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
【0007】
好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基、C−Cアルキルオキシ基及びArから選ばれ、
ここで、Arは、ベンゼン環及びピリジン環から選ばれ、且つ前記ベンゼン環及びピリジン環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基、シアノ置換C−Cアルキル基、C−Cヘテロシクロアルキル基、ヒドロキシ置換C−Cアルキル基及びC−Cアルコキシ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
【0008】
より好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基、シアノ置換C−Cアルキル基、C−Cヘテロシクロアルキル基、ヒドロキシ置換C−Cアルキル基及びC−Cアルコキシ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
別の更に好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基及びシアノ置換的C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、チアゾール環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソキサゾール環及びキノリン環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
【0009】
他の更に好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、COOH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基及びシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基、C−Cハロアルキル基、NH、C−Cアルキルアミノ基及びC−Cアルキルオキシ基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
他の更により好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びC−Cアルキル基から選ばれ、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、C−Cアルキル基及びC−Cハロアルキル基から選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
【0010】
他の更に好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して、から選ばれ同一または異なり、H、ハロゲン及びCN;
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、F、Cl、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基及びC−Cヘテロシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、メチル基及びCFから選ばれ、
mは、1から5までの整数であり、
nは、1から4までの整数である。
更により好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、Hであり、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、F、Cl、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、メチル基及びCFから選ばれ、
mは、1であり、
nは、1から3までの整数である。
【0011】
特に好ましい側面では、本発明は、式Iで示される化合物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を含む化合物に関し、ここで、
は、Hであり、
は、1つ又は複数の置換基であり、独立して同一または異なり、H、F、Cl、CN及びメチル基から選ばれ、
は、C−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cハロアルキル基、ハロゲン化C−Cシクロアルキル基又はシアノ置換C−Cアルキル基であり、
Xは、C及びNから選ばれ、
Aは、C−Cシクロアルキル基から選ばれ、
Bは、芳香環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環及びチアゾール環から選ばれ、前記芳香環は、1つ又は複数の置換基で置換されてもよく、前記置換基は、独立して同一または異なり、H、ハロゲン、CN、メチル基及びCFから選ばれ、
mは、1であり、
nは、1から2までの整数である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に記載の「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、好ましくは、フルオロ又は塩素である。
本発明に記載の「アルキル基」は、直鎖または分枝鎖のアルキル基を含む。本発明に記載のC−Cアルキル基とは、炭素数1〜4のアルキル基を意味し、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はtert−ブチル基である。本発明の化合物におけるアルキル基は、置換又は非置換のものであってもよく、置換基は、アルキル基、ハロゲン、アルコキシ基、ハロアルキル基、シアノ基、ヒドロキシル基などを含むことができる。本発明のアルキル基の例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などを含む。
本発明に記載の「シクロアルキル基」は、3〜7員のシクロアルキル基を含み、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。本発明の化合物におけるシクロアルキル基は、置換又は非置換のものであってもよく、置換基は、アルキル基、ハロゲン、アルコキシ基、ヒドロカルビル基、ヒドロキシル基などを含むことができる。
【0013】
本発明に記載の「ヘテロシクロアルキル基」は、3〜7員のヘテロシクロアルキル基を含む。本発明の化合物におけるヘテロシクロアルキル基は、置換又は非置換のものであってもよく、置換基は、アルキル基、ハロゲン、アルコキシ基、ハロアルキル基、シアノ基、ヒドロキシル基などを含むことができる。
本発明に記載の「アルコキシ基」とは、上記アルキル基を酸素原子に連結して形成された基を指し、ここで、酸素原子は、自由に化学結合を形成する能力を有し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、シクロプロポキシなどである。
本発明に記載の「アルキルアミノ基」とは、上記アルキル基をアミノに連結して形成された基を指し、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、4−ジメチルアミノなどを意味する。
本明細書に記載の「1つ又は複数の置換基で置換されている」とは、1つ又はそれ以上の置換基で置換され、例えば、1つ、2つ、3つ又は4つの置換基で置換され、好ましくは、1つ、2つ又は3つの置換基で置換されている。
【0014】
本明細書に記載の「他の溶媒和物」とは、水を除く他の溶媒と形成された溶媒和物を意味する。
本発明に記載の「医薬的に許容できる」又は「薬学的に許容される」は、合理的な医学的範囲内でのヒトおよび動物の使用に適し、許容可能で、毒性、アレルギー反応、刺激および合併症などを含む副作用なしことを理解すべきである。
本発明は、前記上記式Iで示される化合物を含有する医薬組成物であって、そのプロドラッグ、立体異性体、薬学的に許容される塩、水和物又は他の溶媒和物を有効成分としてを含む医薬組成物に関する。
本発明に記載の化合物は、他の1つ又は複数の有効成分と併用してもよく、それぞれの用量及び比率は、具体的な病状、患者の具体的な状態、及び臨床的必要性に従って当業者によって調整することができる。
【0015】
本発明で提供される実施例及び製造例は、本発明に記載の化合物及びその調製方法をさらに例示して説明している。以下の製造例及び実施例は、本発明の範囲に何も限定をしないことを理解すべきである。
以下の合成経路は、本発明の式Iで示される化合物の調製方法を説明しており、以下の合成概略図で使用される原料、試薬、触媒、溶媒などは、いずれも有機化学分野で当業者に周知の方法によって調製されるか、または市販されることができる。本発明のすべての最終誘導体は、概略図に記載の方法又はそれに類似する方法により調製されることができ、これらの方法は、いずれも機化学分野で当業者に周知のものである。これらの概略図で使用される変数は、以下の定義又は特許請求の範囲に従って定義される。
【0016】
調製方法:以下の各変数の定義は、前記の通りであるが、新たな変数の定義は、このセクションで説明されているとおりである。また、式Iで示される化合物及び関連する中間体は、いずれも通常の分離方法、例えば、抽出、再結晶及びシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどにより精製されることができる。使用される200〜300メッシュのシリカゲル及び薄層クロマトグラフィー用シリカゲルプレートは、いずれも青島海洋化工場により製造される。使用される化学試薬は、一般用試薬の分析用規格又は化学用規格の市販製品であり、さらに精製することなく使用される。
(a)重要な中間体IIは、以下の例示的な合成方法によって調製されることができる。
市販のII−1をカルボン酸クロリド/メタノール(CHOH)又はエタノール(COH)、硫酸/CHOH又はCOHなどの一般的な方法でメチルエステル化又はエチルエステル化することによりII−2を得る。一般的な還元剤(鉄粉/塩化アンモニウム(Fe/NHCl)又は鉄粉/塩酸などを含むが、これらに限定されない)の作用下で、II−2をCHOH又はCOHと水との混合溶媒に溶解させ、70〜100℃の条件下で約2〜4h反応させてII−3を得る。将II−3(自家製又は市販)を通常の溶媒(ジクロロメタン(CHCl)、テトラヒドロフラン(THF)、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)又はピリジン(Py)などを含むが、これらに限定されない)に溶解させ、一般的な塩基(例えば、トリエチルアミン(TEA)及びN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)など)の触媒作用下で、カルボン酸クロリドII−4を前記溶液に滴下し、カルボン酸II−4を一般的な縮合剤の作用下で前記溶液に滴下しII−5を得る。室温の条件下で、II−5をCHOH、COH又はTHFなどと水との混合溶媒に溶解させ、例えば、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)などの無機塩基でカルボン酸エステルの加水分解を行い、通常、一晩反応させて重要な中間体IIを得る。本経路に記載の一般的な縮合剤は、例えば、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)及1−プロピルホスホン酸無水物(TP)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【化2】
ここで、R’は、OH又はClであり、Rは、アルキル基であり、他の各変数は、前記の定義と同様である。
【0017】
スキーム1 重要な中間体IIの合成経路
(b)参考文献US20110009410に基づいて研究によると、本発明はアミノ基に保護基を使用せずに中間体IIIを得ることができることが見出されている。文献US20110009410で報告されている方法と比較しては、本発明の方法は、反応ステップを短縮し、時間及びコストを節約し、且つ合計収率は文献で報告されている25%程度から本方法でのほとんどの化合物で30%〜66%程度である。重要な中間体IIIは、以下の例示的な合成方法によって調製されることができる。
還流の条件下で、市販のIII−1をヒドラジン水和物と適合なプロトン性溶媒中で約1〜3h反応させてIII−2を得、還流の条件下で、III−2をN,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(DMF−DMA)と約3〜10h反応させてIII−3を得、還流の条件下で、III−3を市販のアミンIII−4とアセトニトリル/氷酢酸(CHCN/AcOH)中で少なくとも24h反応させて重要な中間体IIIを得る。本経路に記載のプロトン性溶媒は、CHOH、COHなどであってもよいが、これらに限定されない。
【化3】
【0018】
スキーム2 重要な中間体IIIの合成経路
(c)重要な中間体IIIは、以下の例示的な他の合成方法によって調製されることができる。
保護下で、市販のIII’−1をTHF又は1,4−ジオキサン中に溶解させ、−70℃の低温下で、その内のハロゲンがn−ブチルリチウム(n−BuLi)及びCOでカルボキシル基に変換され、約1〜3h反応させてIII’−2を得る。室温の条件下で、III’−2と市販のアミンIII−4をCHCl、THF又はDMFなどの溶媒に溶解させ、一般的な縮合剤及び塩基の触媒作用下で、約3〜5h反応させてIII’−3を得る。Lawesson’s Reagentの作用下で、反応温度として室温から120℃まで昇温し一晩反応させ、オキソIII’−3をチオIII’−4に変換する。還流の条件下で、III’−4をヒドラジン水和物と約1〜3h反応させてIII’−5を得る。室温の条件下で、III’−5をCOH中に溶解させ、オルトギ酸トリエチル(CH(OC)を加えて硫酸の触媒作用下で閉環反応を実現し、約1〜5h反応させた後、III’−6を得る。N保護下で、III’−6を1,4−ジオキサンと水との混合溶媒に溶解させ、ベンゾフェノンイミンを加え、パラジウム、通常の配位子及び塩基の触媒作用下でC−Nクロスカップリング反応を完了し、還流の条件下で一晩反応させてIII’−7を得る。室温の条件下で、III’−7を希塩酸で約24h加水分解して重要な中間体IIIを得る。本経路に記載の一般的な縮合剤は、例えば、HATU、HOBt、PyBOP及TPなどであるが、これらに限定されなく、前記塩基は、TEA、DIPEA、炭酸カリウム(KCO)、炭酸セシウム(CsCO)及びナトリウムtert−ブトキシド(t−BuONa)などであるが、これらに限定されなく、前記パラジウム試薬はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))、Pd(dba)のジクロロメタン付加体及び酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc))などであるが、これらに限定されなく、前記配位子は、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(Sphos)及び2、2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−ビナフチル(BINAP)などであるが、これらに限定されない。
【化4】
【0019】
スキーム3 重要な中間体IIIの他の合成経路
(d)本発明式Iで示される化合物は、以下の例示的な合成方法によって調製されることができる。
重要な中間体IIは、塩化チオニル(SOCl)、塩化オキサリル((COCl))、三塩化リン(PCl)又は五塩化リン(PCl)でカルボン酸クロリドに調製され、次いで該活性中間体と重要な中間体IIIとを超脱水溶媒、例えばCHCl、THF、DMF又はPyなどに溶解させ、通常の塩基性触媒を加えて式Iで示される化合物を得る。また、一般的な縮合剤、例えば、HATU、HOBt、PyBOP及TPなどを使用することにより式Iで示される化合物を得ることもできるが、これらに限定されなく、本経路に記載の塩基性触媒は、例えば、TEA、DIPEA及びKCOなどであるが、これらに限定されない。
【化5】
【0020】
スキーム4 式Iで示される化合物の合成経路
(e)本発明に記載の構造式Iで示される化合物は、出発物質としてのII及びIV−1から、スキーム2に類似する合成方法により得られることもでき、以下のスキーム5を参照し、また、式Iで示される化合物は、式Vで示される化合物と式II−4で示される化合物が塩基の触媒作用下で縮合反応を行うことにより得られることもできる。
【化6】
【0021】
スキーム5 式Iで示される化合物の他の合成経路
【化7】
ここで、R’は、OH又はClであり、Rは、アルキル基であり、他の各変数は、前記の定義と同様である。
LC−MSの分析方法
質量分析条件:機器:Thermo MSQ Plus、イオン源:ESI(EA+ EA−)、コーン電圧:30V、キャピラリー電圧:3.00KV、ソース温度:350℃、
クロマトグラフィー測定条件:機器:Thermo U3000、検出器:DAD−3000 (RS)(ダイオードアレイ検出器)、カラム:島津社製Inertsil ODS−HLHP 3μm3.0×100 mm、流速:0.4 mL/min、カラム温度:30℃、移動相:CHOH/HO/HCOOH(75/25/0.5)。
HPLC分析方法(一):
機器:Thermo U3000、検出器:VWD−3×00 (RS)(紫外可視検出器)、カラム:島津社製Shim−pack VP−ODS 5 μm 4.6×150 mm、流速:0.7 mL/min、カラム温度:30℃、移動相A:CHOH/HO/AcOH/TEA(65/35/0.1/0.2)、移動相B:CHOH/HO/AcOH/TEA(70/30/0.1/0.2)、移動相C:CHOH/HO/AcOH/TEA(50/50/0.1/0.2)。
HPLC分析方法(二):
機器:Thermo U3000、検出器:VWD−3×00 (RS)(紫外可視検出器)、カラム:島津社製Shim−pack VP−ODS 5 μm 4.6×150 mm、流速:0.6 mL/min、カラム温度:25℃、移動相D:CHCN/HO/HCOOH(65/35/0.3)。
H−NMR分析方法:
H−NMRは、室温でBRUKERAVANCE−400MHz又はBRUKER FOURIER−300 MHzの核磁気共鳴装置を使用してDMSO−d及びCDClなどでTMSを内部標準として測定し、シグナルピークとしてs(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、m(マルチプレット)、dd(ダブルダブレット)で表される。カップリング定数(J)の単位はヘルツ(Hz)である。
上記の方法に従って、本発明では、代表的な化合物I−1〜I−20(表1に示す)を調製した。
【0022】
【表1】
以下、具体的な例により本発明をさらに説明しているが、本発明の保護範囲はこれらの例に限定されない。本発明に記載のパーセントは、特に指定がない限り、いずれも重量パーセントを指す。本明細書に記載の数値範囲、例えば、計測単位、反応条件、化合物の物理的状態又はパーセントは、すべて書面による明確な参照を提供するのためである。当業者は、本発明を実施する時に、その範囲以外又は単一の数値と異なる温度、濃度、数量、炭素数などを使用しても期待される結果を得る可能性もある。
【実施例】
【0023】
実施例1 中間体:2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロ安息香酸メチルIIa−2の調製
【化8】
市販のIIa−1(1.00g,5.0mmol,1.0eq)及びSOCl(15mL)を丸底フラスコに入れ、85℃に加熱して2h還流させ、濃縮して得られた黄色油状の粗生成物であるカルボン酸クロリドを次の反応に直接使用した。その粗生成物(17.60g,50.2mmol,1.0eq)のCHCl(50mL)溶液をCHOH(50mL)にゆっくり滴下し、得られた溶液を周囲温度で30min撹拌し、濃縮して得られた淡黄色固体の粗生成物としてIIa−2 24.60gを次の反応に直接使用した。
実施例2中間体:5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル安息香酸メチルIIa−3の調製
【化9】
IIa−2の粗生成物(24.60g,50.2mmol,1.0eq)をCHOH(200mL)に溶解させ、水(40mL)、NHCl(13.43g,251.0mmol,5.0eq)、Fe粉末(11.24g,200.8mmol,4.0eq)を加えた。得られた混合物を75℃で2h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、ろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、淡黄色固体としてIIa−3 8.05g(収率87.7%)を得た。LC−MS MS−ESI (m/z) 184.1 [M+H]
【0024】
実施例3中間体:5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル安息香酸メチルIIa−5の調製
【化10】
IIa−3(8.05g,44.0mmol,1.0eq)をCHCl(80mL)に溶解させ、TEA(17.78g,176.0mmol,4.0eq)を加え、氷/塩浴で0℃に冷却した後、市販のIIa−4(5.5g,52.8mmol,1.2eq)を滴下した。得られた溶液を周囲温度で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。CHCl(150mL)を加えて反応液を希釈し、水で1回洗浄した。さらに水相をCHClで2回抽出し、有機相を合わせて濃縮し、淡黄色固体の粗生成物としてIIa−5 11.50gを得た。LC−MS MS−ESI (m/z) 252.1 [M+H]
実施例4 中間体:5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル安息香酸IIaの調製
【化11】
IIa−5の粗生成物(11.50g,44.0mmol,1.0eq)をTHF(100mL)に溶解させ、水(20mL)及びLiOH・HO(18.65g,444.0mmol,10.0eq)を加えた。得られた混合液を周囲温度で16h撹拌した。反応が完了するまでTLCでモニタリングした。溶媒を濃縮し、水(100mL)を加えて希釈し、1Nの希塩酸でpH3〜4に調整した。固体をろ過して収集し、CHCl/CHOH(10/1、100mL)でスラリー化して1回洗浄し、加熱乾燥させて白色固体としてIIa 9.02g(収率86.7%)を得た。LC−MS MS−ESI (m/z) 238.1 [M+H]
【0025】
実施例5 中間体:4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロ安息香酸メチルIIb−2の調製
【化12】
市販のIIb−1(2.20g,10.0mmol,1.0eq)及びSOCl(25mL)を丸底フラスコに入れ、85℃に加熱して2h還流させ、濃縮して得られた黄色油状の粗生成物であるカルボン酸クロリドを次の反応に直接使用した。その粗生成物(2.40g,10.0mmol,1.0eq)のCHCl(50mL)溶液をCHOH(20mL)にゆっくり滴下し、得られた溶液を周囲温度で30min撹拌し、濃縮して得られた淡黄色固体の粗生成物であるIIb−2 2.34gを次の反応に直接使用した。
実施例6中間体:5−アミノ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸メチルIIb−3の調製
【化13】
IIb−2の粗生成物(2.34g,10.0mmol,1.0eq)をCHOH(20mL)に溶解させ、水(5mL)、NHCl(2.67g,50.0mmol,5.0eq)、Fe粉末(2.24g,40.0mmol,4.0eq)を加えた。得られた混合物を75℃で2h撹拌し、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、ろ過した、ケーキをCHOHで5回洗浄し、ろ液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc(酢酸エチル/PE(石油エーテル)=1/2)にかけて分離し、黄色固体としてIIb−3 1.33g(収率65.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)204.2[M+H]
【0026】
実施例7中間体:4−クロロ−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ安息香酸メチルIIb−5の調製
【化14】
IIb−3(1.33g,6.5mmol,1.0eq)をCHCl(20mL)に溶解させ、TEA(2.64g,26.2mmol,4.0eq)を加え、氷/塩浴で0℃に冷却した後、市販のIIa−4(1.02g,9.7mmol,1.5eq)を滴下した。得られた溶液を周囲温度で16h撹拌し、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/PE=1/2)にかけて分離し、黄色固体としてIIb−5 562.0mg(収率31.9%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)272.2[M+H]
実施例8中間体:4−クロロ−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ安息香酸IIbの調製
【化15】
IIb−5の粗生成物(562.0mg,2.1mmol,1.0eq)をTHF(100mL)に溶解させ、水(1mL)及びLiOH・HO(868.0mg,21.0mmol,10.0eq)を加えた。得られた混合液を周囲温度で16h撹拌した。反応が完了するまでTLCでモニタリングした。溶媒を濃縮し、水(20mL)を加えて希釈し、1Nの希塩酸でpH3〜4に調整した。固体をろ過して収集し、CHCl/CHOH(10/1、100mL)でスラリー化して1回洗浄し、加熱乾燥させて白色固体としてIIb 351.2mg(収率66.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)258.2[M+H]
【0027】
実施例9 中間体:4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸メチルIIc−5の調製
【化16】
市販のIIc−3(1.52g,10.0mmol,1.0eq)をCHCl(20mL)に溶解させ、TEA(4.04g,40.0mmol,4.0eq)を加え、氷/塩浴で0℃に冷却し、市販のIIa−4(1.56g,15.0mmol,1.5eq)を滴下し、得られた溶液を周囲温度で16h撹拌した。反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/PE=1/2)にかけて分離し、黄色固体としてIIc−5 1.56g(収率70.9%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)221.4[M+H]
実施例10 中間体:4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸IIcの調製
【化17】
IIc−5(1.56g,7.1mmol,1.0eq)をTHF(20mL)に溶解させ、水(2mL)及びLiOH・HO(2.98g,70.9mmol,10.0eq)を加え、得られた混合液を周囲温度で16h撹拌した。反応液を濃縮し、水(20mL)を加えて希釈し、1Nの希塩酸でpH3〜4に調整し、大量の固体が析出するまでに濃縮し、固体をろ過して収集し、加熱乾燥させて白色固体としてIIc 1.35g(収率92.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)207.4[M+H]
【0028】
実施例11 中間体:4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−5−フルオロピリジン−2−カルボン酸メチルIId−5の調製
【化18】
市販のIId−3(1.84g,10.0mmol,1.0eq)をCHCl(20mL)に溶解させ、TEA(4.04g,40.0mmol,4.0eq)を加え、氷/塩浴で0℃に冷却し、IIa−4(1.56g,15.0mmol,1.5eq)を加え、得られた溶液を周囲温度で16h撹拌し、生成物が発生することをTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/PE=1/1)にかけて分離し、淡黄色固体としてジシクロプロピルカルボニルアミノ中間体 941.0mg(収率 29.4%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)321.2[M+H]。該中間体(941.0mg,2.9mmol,1.0eq)を7MのNHのメタノール溶液(10mL)に溶解させ、得られた溶液を周囲温度で1h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。反応液を濃縮し、淡黄色固体の粗生成物としてIId−5 1.27gを得た。LC−MS MS−ESI(m/z)253.3[M+H]
実施例12 中間体:4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−5−フルオロピリジン−2−カルボン酸IIdの調製
【化19】
IId−5粗生成物(1.27g,2.9mmol,1.0eq)をTHF(15mL)に溶解させ、水(3mL)及びLiOH・HO(1.22g,2.9mmol,10.0eq)を加えた。得られた混合物を周囲温度で2h撹拌し、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、水(15mL)を加えて希釈し、1Nの希塩酸でpH3〜4に調整し、固体をろ過して収集し、加熱乾燥させて白色固体としてIId 494.0mg(収率76.1%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)225.2[M+H]
【0029】
実施例13 中間体:6−アミノ−2−ピリジンカルボキサミドIIIa−2の調製
【化20】
市販のIIIa−1(10.00g,66.0mmol,1.0eq)をそれぞれ採取し、メタノール(200mL)、ヒドラジン水和物(66.07g,132.0mmol,2.0eq)を順次に加え、2h加熱して還流させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液の大部分の溶媒を濃縮し、吸引ろ過し、EtOAcで洗浄し、加熱乾燥させた。白色固体としてIIIa−2 10.20gを得た。LC−MS MS−ESI(m/z)152.1[M+H]
実施例14 中間体:(E)−N’−(6−(2−((E)−(ジメチルアミノ)メチレン)ヒドラジン−1−カルボニル)ピリジン−2−イル)−N,N’−ジメチルホルムイミドIIIa−3の調製
【化21】
IIIa−2(10.20g,66.0mmol,1.0eq)をそれぞれ採取し、市販のDMF−DMA(100mL)を加え、8h加熱還流し、反応が完了するまでTLCでモニタリングした、室温まで冷却し、反応液を濃縮し、吸引ろ過し、EtOAcで洗浄し、加熱乾燥させた。黄色固体としてIIIa−3 14.00g(収率82.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)262.2[M+H]
【0030】
実施例15中間体:6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIaの調製
【化22】
IIIa−3(1.00g,3.8mmol,1.0eq)及びIIIa−4(1.3mL、15.3mmol,4.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(2/1、30mL)に溶解させ、95℃に加熱し、24h反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングし、溶媒を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=10/1)にかけて分離し、粘稠固体としてIIIa 490.0mg(収率63.3%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)204.1[M+H]
実施例16中間体:6−(4−シクロプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIbの調製
【化23】
IIIa−3(1.00g,3.8mmol,1.0eq)及びIIIb−4(1.1mL、15.3mmol,4.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(2/1、30mL)に溶解させ、95℃に加熱し、24h反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングし、溶媒を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=10/1)にかけて分離し、粘稠固体としてIIIb 620.0mg(収率80.8%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)202.1[M+H]
【0031】
実施例17 中間体:(S)−6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIcの調製
【化24】
IIIa−3(1.00g,3.8mmol,1.0eq)及びIIIc−4(2.27g,15.3mmol,4.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(2/1、30mL)に溶解させ、95℃に加熱し、24h反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングし、溶媒を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=10/1)にかけて分離し、粘稠固体としてIIIc 700.0mg(収率71.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)258.2[M+H]
実施例18 中間体:6−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIdの調製
【化25】
IIIa−3(1.00g,3.8mmol,1.0eq)及びIIId−4(2.06g,15.3mmol,4.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(2/1、30mL)に溶解させ、95℃に加熱し、24h反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングし、溶媒を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=10/1)にかけて分離し、粘稠固体としてIIId 500.0mg(収率54.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)244.1[M+H]
【0032】
実施例19 中間体:(R)−6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIeの調製
【化26】
IIIa−3(1.00g,3.8mmol,1.0eq)及びIIIe−4(2.27g,15.3mmol,4.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(2/1、30mL)に溶解させ、95℃に加熱し、24h反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングし、溶媒を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=10/1)にかけて分離し、粘稠固体としてIIIe 700.0mg(収率71.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)258.2[M+H]
実施例20 中間体:(R)−6−(4−(1−メトキシプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIfの調製
【化27】
IIIa−3(260.0mg,1.0mmol,1.0eq)及びIIIf−4(445.5mg,5.0mmol,5.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(4/1、25mL)に溶解させ、24h加熱還流し、反応液を濃縮し、水を加えて抽出し、1N NaOH溶液でpH10に調整し、EtOAcで3回抽出し、無水MgSOで乾燥させ、有機相を濃縮し、黄色固体としてIIIf 180.0mg(収率38.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)233.1[M+H]
【0033】
実施例21 中間体:6−(4−((2R)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキサ)プロパン−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−アミンIIIgの調製
【化28】
IIIa−3(3.00g,11.5mmol,1.0eq)及び市販のIIIg−4(3.43g,45.8mmol,4.0eq)をそれぞれ採取してCHCN/AcOH(4/1,37.5mL)に溶解させ、得られた溶液を92℃で24h撹拌しながら還流し、反応が完了するまでTLCでモニタリングし、周囲温度まで冷却し、濃縮した。水を加えて希釈し、1N NaOH溶液でpH8に調整し、濃縮した。得られた固体をCHCl/CHOH(10/1,100mL)でスラリー化し、ろ過したろ液を濃縮し、淡黄色粘稠固体として粗生成物IIIg’ 7.40gを得た。LC−MS MS−ESI(m/z)220.4[M+H]。IIIg’(1.10g,5.0mmol,1.0eq)をCHCl(30mL)に溶解させ、市販のジヒドロピラン(840.0mg,10.0mmol,2.0eq)及びp−トルエンスルホン酸(TsOH)(172.0mg,1.0mmol,0.2eq)を加えた。得られた混合溶液を周囲温度で16h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。CHCl(150mL)を加えて希釈し、飽和NaHCO溶液(150mL)で1回洗浄した。さらに水相をCHCl/CHOH(10/1、100mL)で7回抽出した。有機相を合わせて濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=12/1,6/1,4/1)にかけて分離し、白色固体としてIIIg 281.2mg(収率18.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)303.9[M+H]
実施例22 化合物:5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−1の調製
【化29】
IIa(237.0mg,1.0mmol,1.0eq)をSOCl(5mL)に懸濁させ、60℃に加熱し、すべての原料が溶解するまで15min反応させ、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(0.5mL)及びIIIa(102.0mg,0.5mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、淡黄色固体としてI−1 15.0mg(収率7.1%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)423.0[M+H]。H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.67(s,1H)、8.85(s,1H)、8.18(d,J=8.2Hz,1H)、8.02(t,J=7.9Hz,1H)、7.88(d,J=7.4Hz,1H)、7.76(d,J=6.9Hz,1H)、7.27(d,J=11.0Hz,1H)、5.63−5.66(m,1H)、2.29(s,3H)、1.88−1.91(m,1H)、1.43(d,J=6.7Hz,6H)、0.80−0.86(m,4H)。
【0034】
実施例23 化合物:5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−シクロプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−2の調製
【化30】
IIa(237.0mg,1.0mmol,1.0eq)をSOCl(5mL)に懸濁させ、60℃に加熱し、すべての原料が溶解するまで15min反応させ、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(0.5mL)及びIIIb(100.0mg,0.5mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、類白色固体としてI−2 5.5mg(収率2.6%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)421.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.90(s,1H)、8.63(s,1H)、8.22(d,J=7.9Hz,1H)、8.02(t,J=7.8Hz,1H)、7.84(d,J=7.1Hz,1H)、7.67(s,1H)、7.24(d,J=10.8Hz,1H)、4.17−4.18(m,1H)、2.29(s,3H)、1.98(m,1H)、1.34−1.38(m,4H)、1.08−1.13(m,4H)。
実施例24 化合物:(S)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−3の調製
【化31】
IIa(237.0mg,1.0mmol,1.0eq)をSOCl(5mL)に懸濁させ、60℃に加熱し、すべての原料が溶解するまで15min反応させ、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(0.5mL)及びIIIc(130.0mg,0.5mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=20/1)にかけて分離し、類白色固体としてI−3 39.4mg(収率16.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)477.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.9(s,1H)、9.68(s,1H)、9.11(s,1H)、8.13(d,J=7.9Hz,1H)、8.04(t,J=7.9Hz,1H)、7.98(d,J=7.4Hz,1H)、7.75(d,J=6.9Hz,1H)、7.29(d,J=10.8Hz,1H)、7.11−7.14(m,1H)、2.29(s,3H)、1.85−1.89(m,1H)、1.80(d,J=6.9Hz,3H)、0.79−0.81(m,4H)。
【0035】
実施例25 化合物:5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−4の調製
【化32】
IIa(237.0mg,1.0mmol,1.0eq)をSOCl(5mL)に懸濁させ、60℃に加熱し、すべての原料が溶解するまで15min反応させ、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(0.5mL)及びIIId(121.0mg,0.5mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、淡黄色固体としてI−45.0mg(収率2.1%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)463.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 11.0(s,1H)、9.70(s,1H)、8.77(s,1H)、8.17(d,J=8.2Hz,1H)、8.06(t,J=8.0Hz,1H)、7.95(d,J=7.4Hz,1H)、7.75(d,J=6.8Hz,1H)、7.28−7.30(m,1H)、5.94−5.97(m、2H)、2.30(s,3H)、1.88−1.91(m,1H)、0.80−0.82(m,4H)。
実施例26 化合物:(R)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−5の調製
【化33】
IIa(237.0mg,1.0mmol,1.0eq)及びSOCl(10mL)を60℃に加熱し、すべての原料が溶解するまで15min反応させ、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(1mL)及びIIIe(257.1mg,1.0mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で2h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1、CHCl/CHOH/HCOOH=12/1/1)にかけて2回分離し、白色固体としてI−5 48.9mg(収率10.3%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)477.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.9(s,1H)、9.74(s,1H)、9.14(s,1H)、8.15(d,J=8.1Hz,1H)、8.05(t,J=8.0Hz,1H)、7.98(d,J=7.6Hz,1H)、7.75(d,J=6.8Hz,1H)、7.30(d,J=10.9Hz,1H)、7.12−7.16(m,1H)、2.30(s,3H)、1.90−1.93(m,1H)、1.81(d,J=7.1Hz,3H)、0.80−0.82(m,4H)。
【0036】
実施例27化合物:(R)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−6−(4−(1−メトキシプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドI−6の調製
【化34】
IIa(200.0mg,0.84mmol,1.0eq)及びSOCl(3mL)を60℃に加熱し、すべての固体が溶解するまで反応させ、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(1mL)及びIIIf(196.0mg,0.84mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で2h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、白色固体としてI−6 20.0mg(収率5.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)453.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.68(s,1H)、8.82(s,1H)、8.17(d,J=8.3Hz,1H)、8.02(t,J=8.1Hz,1H)、7.89(d,J=7.7Hz,1H)、7.76(d,J=7.0Hz,1H)、7.27(d,J=11.0Hz,1H)、5.82−5.86(m,1H)、3.63−3.68(m,1H)、3.51−3.55(m,1H)、3.16(s,3H)、2.29(s,3H)、1.90(m,1H)、1.43(d,J=6.8Hz,3H)、0.80−0.85(m,4H)。
実施例28化合物:(R)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−6−(4−(1−ヒドロキシプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドI−7の調製
【化35】
IIa(203.0mg,0.86mmol,1.0eq)とSOCl(10mL)との混合物をすべての固体が溶解するまで加熱し、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(1mL)及びIIIg(280.0mg,0.93mmol,1.1eq)を加え、得られた溶液を65℃で2.5h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、オレンジ色の化合物としてI−7’320.0mg(収率71.7%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)523.3[M+H]
I−7’(156.6mg,0.30mmol,1.0eq)をCHOH(5mL)に溶解させ、TsOH(103.2mg,0.60mmol,2.0eq)を加えた。得られた溶液を周囲温度で16h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、淡黄色固体としてI−734.0mg(収率25.9%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)439.3[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 9.63(s,1H)、8.76(s,1H)、7.76(d,J=7.0Hz,1H)、7.26(d,J=6.7Hz,1H)、7.20(s,1H)、7.14−7.17(m,1H)、6.48(d,J=8.3Hz,1H)、6.11(s、2H)、5.89−5.93(m,1H)、4.58(d,J=5.3Hz,2H)、2.25(s,3H)、1.87(t,J=6.2Hz,1H)、1.57(d,J=7.0Hz,3H)、0.81−0.85(m,4H)。
【0037】
実施例29中間体:(S)−2−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チアゾール−4−アミンIIIhの調製
【化36】
−70℃、N保護下で、n−BuLiのTHF(2.5M、27.5mmol,11mL、1.1eq)溶液を市販のIII’−1(6.00g,24.7mmol,1.0eq)に滴下し、反応液を−70℃に保持しながら1h撹拌した後、COを導入し、その低温の条件下で1h撹拌し続け、次に反応液に水を加え、ジエチルエーテル(EtO)で抽出し、水層を2N 希塩酸でpH2に調整し、さらにEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ、濃縮して白色固体としてIII’−2 4.50g(収率87.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)207.0[M−H]H−NMR(300 MHz,DMSO−d)δppm 8.22(s,1H)。
III’−2(8.35g,40.1mmol,1.2eq)をCHCl(100mL)に溶解させ、それに周囲温度でHATU(12.7g,33.4mmol,1.0eq)、市販のIIIc−4(5.00g,33.4mmol,1.0eq)及びTEA(10.10g,100.0mmol,3.0eq)を加え、3h撹拌し続け、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=15/1)にかけて分離し、白色固体としてIII’−39.60g(収率94.8%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)302.0[M−H]H−NMR(300 MHz,CDCl)δppm7.55(s,1H)、4.88−4.80(m,1H)、1.48(d,J=7.2Hz,3H)。
III’−3(9.60g,31.7mmol,1.0eq)をトルエンに溶解させ、Lawesson’s Reagent(19.20g,47.5mmol,1.5eq)を室温で加えた。その混合物を120℃に加熱して一晩反応させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=15/1−10/1)にかけて分離し、黄色油状物としてIII’−49.96g(収率98.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)318.0[M−H]H−NMR(300 MHz,CDCl)δppm8.88−8.85(m,1H)、7.53(s,1H)、5.50−5.42(m,1H)、1.55(d,J=6.6Hz,3H)。
【0038】
III’−4(9.96g,31.2mmol,1.0eq)をヒドラジン水和物(51.5g,1.03 mol,33.0eq)に溶解させ、その混合物を125℃に加熱して1.5h反応させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1−3/1)にかけて分離し、黄色油状物としてIII’−54.95g(収率50.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)316.1[M−H]
III’−5(4.95g,15.6mmol,1.0eq)をCOH(50mL)に溶解させ、CH(OC(11.6g,78.0mmol,5.0eq)及び触媒量の濃硫酸(0.05mL)を室温で加えた。その混合物を室温で保持しながら2h反応させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=15/1−3/1)にかけて分離し、黄色油状物としてIII’−65.00g(収率98.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)328.1[M+H]H−NMR(300 MHz,CDCl)δppm8.45(s,1H)、7.41(s,1H)、6.54−6.45(m,1H)、1.82(d,J=7.2Hz,3H)。
III’−6(5.00g,15.3mmol,1.0eq)を1,4−ジオキサン及び水(4/1,75mL)に溶解させ、Nの保護下で、それにベンゾフェノンイミン(5.54g,30.6mmol,2.0eq)、KCO(4.22g,30.6mmol,2.0eq)、Pd(dba)(1.40g,1.54mmol,0.1eq)及びXantphos(3.24g,7.64mmol,0.5eq)を加えた。その混合物を100℃に加熱して一晩反応させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。水(30mL)で反応液を希釈し、EtOAcで3回抽出し、有機相を合わせて粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1−1/3)にかけて分離し、得黄色油状物としてIII’−73.00g(収率46.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)428.1[M+H]H−NMR(300 MHz,CDCl)δppm8.34(s,1H)、7.80−7.78(m、2H)、7.53(d,J=0.6Hz,1H)、7.47−7.44(m、2H)、7.38−7.28(m、3H)、7.21−7.18(m、2H)、6.68(s,1H)、6.05−5.97(m,1H)、1.60(d,J=7.2Hz,3H)。
III’−7(3.00g,3.8mmol,1.0eq)を2N 希塩酸及びEtOAc(50mL)に溶解させ、その混合物を室温で撹拌しながら一晩反応させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物を分取HPLCにかけて分離し、黄色固体としてIIIh0.45g(収率35.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)264.1[M+H]H−NMR(300 MHz,CDCl)δppm9.27(s,1H)、7.20(s,1H)、6.48−6.41(m,1H)、1.83(d,J=7.2Hz,3H)。
【0039】
実施例30 化合物:(S)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−2−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)チアゾール−4−イル)ベンズアミドI−8の調製
【化37】
IIa(100.0mg,0.42mmol,1.0eq)とSOCl(6mL)との混合物を固体が完全に溶解するまで加熱し、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(1mL)及び自製のIIIh塩酸塩(50.0mg,0.17mmol,0.4eq)を加え、得られた溶液を65℃で2h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1、CHCl/CHOH/HCOOH=12/1/1、EtOAc/PE=2/1)にかけて3回分離し、白色固体としてI−818.5mg(収率9.2%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)482.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 11.4(s,1H)、9.67(s,1H)、9.22(s,1H)、7.95(s,1H)、7.73(d,J=7.0Hz,1H)、7.26(d,J=11.0Hz,1H)、6.62(t,J=7.8Hz,1H)、2.27(s,3H)、1.88−1.91(m,1H)、1.83(d,J=7.2Hz,3H)、0.80(d,J=6.1Hz,4H)。
実施例31 化合物:(S)−4−クロロ−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−9の調製
【化38】
IIb(130.0mg,0.5mmol,2.0eq)とSOCl(6mL)との混合物を固体が完全に溶解するまで加熱し、濃縮し、黄色固体としてカルボン酸クロリドを得、次の反応に直接使用した。カルボン酸クロリドを超脱水THF(10mL)に溶解させ、TEA(1mL)及びIIIc(65.0mg,0.3mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を65℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=20/1)にかけて分離し、淡黄色固体としてI−96.0mg(収率4.8%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)497.1[M+H]
【0040】
実施例32 化合物:(S)−4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドI−10の調製
【化39】
IIc(154.5mg,0.8mmol,1.5eq)を超脱水DMF(5mL)に溶解させ、HATU(406.2mg,1.3mmol,2.5eq)、DIPEA(258.0mg,2.0mmol,4.0eq)及びIIIc(128.5mg,0.5mmol,1.0eq)を加え、得られた溶液を周囲温度で16h撹拌した。水(50mL)を加えて反応をクエンチし、EtOAc(50mL)で3回抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で3回洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1、CHCl/CHOH/HCOOH=24/1/1)にかけて2回分離し、白色固体としてI−10 10.9mg(収率4.9%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)446.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 11.0(s,1H)、10.93(s,1H)、9.14(s,1H)、8.61(d,J=5.5Hz,1H)、8.39(s,1H)、8.23(d,J=8.2Hz,1H)、8.08(t,J=7.9Hz,1H)、7.97(d,J=7.6Hz,1H)、7.92(d,J=5.4Hz,1H)、7.01−7.08(m,1H)、1.83(d,J=7.0Hz,3H)、1.24(s,1H)、0.81−0.93(m,4H)。
実施例33 化合物:(S)−4−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−5−フルオロ−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドI−11の調製
【化40】
IId(33.6mg,0.3mmol,1.5eq)及びIIIc(52.0mg,0.2mmol,1.0eq)をそれぞれ採取してEtOAc/Py(2/1、12mLに溶解させ)、反応液を氷水浴で5℃以下まで降温し、それにTPの50%EtOAc溶液(250.0mg,0.4mmol,2.0eq)を滴下した後、室温で3h撹拌し続け、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。反応液に水を加えて(50mL)希釈し、EtOAcを加えて2回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウムで1回洗浄し、さらに飽和食塩水で1回洗浄し、有機相を乾燥させて濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、白色固体としてI−117.0mg(収率7.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)464.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.9(s,1H)、10.73(s,1H)、9.14(s,1H)、9.09(d,J=6.5Hz,1H)、8.73(d,J=2.4Hz,1H)、8.22(d,J=8.3Hz,1H)、8.08(t,J=8.0Hz,1H)、7.97(d,J=7.6Hz,1H)、7.00−7.07(m,1H)、2.18−2.23(m,1H)、1.83(d,J=7.1Hz,3H)、0.91−0.93(m,4H)。
【0041】
実施例34 中間体:3−(5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチルベンズアミド)安息香酸メチルIVa−2の調製
【化41】
IIa(948.0mg,4.0mmol,1.0eq)及び市販のIVa−1(604.0mg,4.0mmol,1.0eq)をそれぞれ採取してDMF(20mL)に溶解させ、DIPEA(2.6M,16.0mmol,4.0eq)を加え、次にHATU(2.28g,6.0mmol,1.5eq)を一度に加え、その反応液を室温で撹拌しながら一晩反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。反応液にEtOAc(60mL)を加え、3回水洗し、飽和食塩水で1回洗浄し、有機相を乾燥させて濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/PE=1/1)にかけて分離し、白色固体としてIVa−2450.0mg(収率30.4%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)371.3[M+H]、741.3[2M+H]
実施例35 中間体:3−(5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチルベンズアミド)ベンゾイルヒドラジドIVa−3の調製
【化42】
IVa−2(450.0mg,1.2mmol,1.0eq)をCOH(15mL)に溶解させ、ヒドラジン水和物(4.12g,82.2mmol,68.0eq)を加え、85℃に加熱し、3h反応させ、白色固体が析出し、反応液を室温まで冷却し、吸引ろ過し、ケーキをEtOAcで洗浄し、加熱乾燥させて、白色固体としてIVa−3 320.0mg(収率71.1%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)371.2[M+H]
【0042】
実施例36 中間体:(E)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−N−(3−(2−((ジメチルアミノ)メチレン)ヒドラジン−1−カルボニル)フェニル)−2−フルオロ−4−メチルベンズアミドIVa−4の調製
【化43】
IVa−3(320.0mg,0.86mmol,1.0eq)をDMF−DMA(10mL)に懸濁させ、100℃に加熱し、3h反応させ、反応が完了するまでTLCでモニタリングした、白色固体が析出し、吸引ろ過し、ケーキをEtOAcで洗浄し、加熱乾燥させて、白色固体としてIVa−4 350.0mg(収率95.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)426.2[M+H]
実施例37 化合物:(S)−5−(シクロプロピルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(3−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)ベンズアミドI−12の調製
【化44】
IVa−4(106.0mg,0.3mmol,1.0eq)及びIIIc−4(150.0mg,1.0mmol,3.3eq)それぞれ採取してトルエン(15mL)に懸濁させ、トリフルオロ酢酸(TFA)(2滴)を滴下し、110℃に加熱し、12h反応させ、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。反応液を濃縮し、EtOAc(60mL)で溶解させ、0.1N 希塩酸で2回洗浄し、飽和食塩水で1回洗浄し、有機相を乾燥濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、白色固体I−129.0mg(収率7.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)476.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.5(s,1H)、9.69(s,1H)、9.07(s,1H)、7.97(s,1H)、7.90(d,J=7.7Hz,1H)、7.72(d,J=6.0Hz,1H)、7.56(t,J=7.7Hz,1H)、7.34(d,J=7.1Hz,1H)、7.26(d,J=10.5Hz,1H)、5.18−5.21(m,1H)、2.28(s,3H)、1.89(s,1H)、1.78(d,J=6.3Hz,3H)、0.79−0.80(m,4H)。
【0043】
実施例38 中間体:2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチル−5−ニトロベンズアミドVa−1の調製
【化45】
市販のIIa−1(1.00g,5.0mmol,1.0eq)及びSOCl(15mL)を丸底フラスコに入れ、85℃に加熱して2h還流させ、濃縮して得られた黄色油状の粗生成物であるカルボン酸クロリドを次の反応に直接使用した。(収率100%で計算される)。その粗生成物(1.72g,5.0mmol,1.0eq)を超脱水THF(20mL)に溶解させ、TEA(2.03g,20.1mmol,4.0eq)及びIIIa(1.02g,5.0mmol,1.0eq)を加え、得られた混合物を65℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、ろ過し、固体を収集し、EtOAc(15mL)でスラリー化して1回洗浄し、加熱乾燥させて、類白色固体としてVa−11.18g(収率62.0%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)385.2[M+H]
実施例39 中間体:5−アミノ−2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1、2 、4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドVaの調製
【化46】
Va−1(1.18g,3.1mmol,1.0eq)をCHOH(20mL)及び水(4mL)に溶解させ、NHCl(819.0mg,15.3mmol,5.0eq)及びFe粉末(685.0mg,12.2mmol,4.0eq)を加え、得られた混合物を75℃で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、ろ過した、ろ液を濃縮した。得られた固体をCHCl(15mL)でスラリー化して1回洗浄し、加熱乾燥させて、灰色固体としてVa1.03g(収率95.3%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)355.3[M+H]
【0044】
実施例40 中間体:(S)−2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロ−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドVb−1の調製
【化47】
市販のIIa−1(1.99g,10.0mmol,1.0eq)をSOCl(20mL)に加え、得られた溶液を85℃で2h還流し、濃縮した。超脱水THF(20mL)を加えてさらに濃縮し、カルボン酸クロリド中間体を得た。カルボン酸クロリドを超脱水THF(20mL)に溶解させ、TEA(2.5mL)及びIIIc(1.12g,4.4mmol,0.4eq)を加え、得られた溶液を65℃で2h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。周囲温度まで冷却し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、黄色粘稠固体としてVb−1 662.0mg(収率34.4%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)439.2[M+H]
実施例41 中間体:(S)−5−アミノ−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドVbの調製
【化48】
Vb−1(662.0mg,1.5mmol,1.0eq)をCHOH(15mL)に溶解させ、水(3mL)、NHCl(404.0mg,7.6mmol,5.0eq)及びFe粉末(338.2mg,6.0mmol,4.0eq)を加え、得られた混合液を75℃で2h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。ろ過し、ケーキをCHOHで5回洗浄し、ろ液を濃縮し。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、黄色固体としてVb 342.0mg(収率55.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)409.3[M+H]
【0045】
実施例42 化合物:2−フルオロ−5−(2−(4−フルオロフェニル)シクロプロピル−1−カルボニルアミノ)−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドI−13の調製
【化49】
市販のIIb−4(72.0mg,0.4mmol,2.0eq)及びVa(72.0mg,0.2mmol,1.0eq)をEtOAc(8mL)及びPy(4mL)に溶解させ、氷/塩浴で0℃まで冷却し、TPの50%EtOAc溶液(0.3mL)を滴下し、得られた溶液を周囲温度で5h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。EtOAc(40mL)で反応液を希釈し、1N 希塩酸で1回洗浄し、さらに水相をEtOAcで2回抽出し、有機相を合わせ、無水NaSOで乾燥させ、有機相を濃縮した。粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=6/1)にかけて分離し、白色固体としてI−1316.0mg(収率15.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)517.3[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.71(s,1H)、8.85(s,1H)、8.18(d,J= 8.2Hz,1H)、8.04(t,J=8.0Hz,1H)、7.85−7.90(m、2H)、7.23−7.28(m、3H)、7.13(t,J= 8.7Hz,2H)、5.61−5.66(m,1H)、2.39−2.43(m,1H)、2.29(s,3H)、2.19−2.21(m,1H)、1.46−1.50(m,1H)、1.44(d,J= 6.6Hz,6H)、1.33−1.37(m,1H)。
実施例43 化合物:5−(シクロブチルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドI−14の調製
【化50】
市販のIIc−4(30.0mg,0.3mmol,1.5eq)及びVa(72.0mg,0.2mmol,1.0eq)をEtOAc(12mL)及びPy(6mL)に溶解させ、氷/塩浴で0℃まで冷却し、TPの50% EtOAc溶液(0.3mL)を滴下し、得られた溶液を周囲温度で5h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。CHCl(50mL)で反応液を希釈し、1N 希塩酸で1回洗浄し、さらに水相をCHCl/CHOH(10/1)で7回抽出し、有機相を合わせ、無水NaSOで乾燥させ、有機相を濃縮した。粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、類白色固体としてI−1436.0mg(収率34.9%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)437.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.25(s,1H)、8.85(s,1H)、8.18(d,J=8.2Hz,1H)、8.02(t,J=7.8Hz,1H)、7.88(d,J=7.6Hz,1H)、7.70(d,J=6.9Hz,1H)、7.26(d,J=11.0Hz,1H)、5.63−5.66(m,1H)、2.24(s,3H)、2.19−2.21(m、2H)、2.13−2.15(m、2H)、1.94−1.96(m、2H)、1.81−1.84(m,1H)、1.44(d,J=6.7Hz,6H)。
【0046】
実施例44 化合物:2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチル−5−(1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル−1−カルボニルアミノ)ベンズアミドI−15の調製
【化51】
市販のIId−4(47.0mg,0.3mmol,1.5eq)及びVa(72.0mg,0.2mmol,1.0eq)をEtOAc(12mL)及びPy(6mL)に溶解させ、氷/塩浴で0℃まで冷却し、TPの50% EtOAc溶液(0.3mL)を滴下し、得られた溶液を周囲温度で5h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。CHCl(50mL)で反応液を希釈し、1N 希塩酸で1回洗浄し、さらに水相をCHCl/CHOH(10/1)で7回抽出し、有機相を合わせ、無水NaSOで乾燥させ、有機相を濃縮した。粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1)にかけて分離し、類白色固体としてI−1514.0mg(収率13.6%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)491.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.42(s,1H)、8.85(s,1H)、8.18(d,J=8.0Hz,1H)、8.02(t,J=7.4Hz,1H)、7.89(d,J=7.4Hz,1H)、7.52(d,J=6.4Hz,1H)、7.31(d,J=10.9Hz,1H)、5.66−5.63(m,1H)、2.22(s,3H)、1.52−1.50(m、2H)、1.44(d,J=6.4Hz,6H)、1.35−1.33(m、2H)。
実施例45 化合物:2−フルオロ−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチル−5−(1−(フルオロ)シクロプロピル−1−カルボニルアミノ)ベンズアミドI−16の調製
【化52】
市販のIIe−4(44mg,0.4mmol,1.5eq)及びVa(88.1mg,0.2mmol,1.0eq)のそれぞれを無水DMF/Py(2/1、6mL)に溶解させ、氷水浴の条件下で、TPの50% EtOAc溶液(0.3mL)を滴下し、反応が完了するまでTLCでモニタリングした。CHCl/CHOH(10/1、20mL)で反応液を希釈し、水を加えて抽出し、有機相を合わせ、水洗し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl/CHOH=20/1)にかけて分離し、黄色粘稠状固体としてI−16 15.0mgを得た。LC−MS MS−ESI(m/z)441.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.8(s,1H)、10.01(s,1H)、8.86(s,1H)、8.19(d,J=8.1Hz,1H)、8.02(t,J=8.1Hz,1H)、7.88(d,J=7.3Hz,1H)、7.60(d,J=6.8Hz,1H)、7.32(d,J=11.1Hz,1H)、5.64−5.67(m,1H)、2.27(s,3H)、1.44(d,J=6.7Hz,6H)、1.39−1.41(m、2H)、1.27−1.33(m、2H)。
【0047】
実施例46 化合物:2−フルオロ−5−((1R、2R)−2−フルオロシクロプロピル−1−カルボニルアミノ)−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドI−17の調製
【化53】
市販のIIf−4(31.2mg,0.3mmol,1.5eq)及びVa(71.0mg,0.2mmol,1.0eq)をEtOAc(8mL)及びPy(4mL)に溶解させ、氷水浴で5℃以下まで冷却し、TP 50% EtOAc溶液(0.3mL)を滴下し、得られた溶液を周囲温度で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。水(50mL)で反応液を希釈し、さらに水相をEtOAcで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、有機相を濃縮し。粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、類白色固体としてI−1719.0mg(収率21.5%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)441.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.93(s,1H)、8.86(s,1H)、8.18(d,J=8.2Hz,1H)、8.02(t,J=8.0Hz,1H)、7.88(d,J=7.5Hz,1H)、7.77(d,J=6.9Hz,1H)、7.28(d,J=11.0Hz,1H)、5.63−5.66(m,1H)、4.79−4.96(m,1H)、2.30(s,3H)、1.48−1.54(m,1H)、1.45(d,J=6.8Hz,6H)、1.20−1.25(m、2H)。
実施例47 化合物:2−フルオロ−5−((1R、2S)−2−フルオロシクロプロピル−1−カルボニルアミノ)−N−(6−(4−イソプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)−4−メチルベンズアミドI−18の調製
【化54】
市販のIIg−4(31.2mg,0.3mmol,1.5eq)及びVa(71.0mg,0.2mmol,1.0eq)をEtOAc(8mL)及びPy(4mL)に溶解させ、氷水浴で5℃以下まで冷却し、TPの50% EtOAc溶液(0.3mL)を滴下し、得られた溶液を周囲温度で3h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。水(50mL)で反応液を希釈し、さらに水相をEtOAcで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、有機相を濃縮し。粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=15/1)にかけて分離し、類白色固体としてI−1818.0mg(収率20.4%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)441.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.7(s,1H)、9.94(s,1H)、8.85(s,1H)、8.18(d,J=8.2Hz,1H)、8.02(t,J=7.9Hz,1H)、7.88(d,J=7.6Hz,1H)、7.72(d,J=6.8Hz,1H)、7.27(d,J=11.0Hz,1H)、5.61−5.68(m,1H)、4.85−5.02(m,1H)、2.28(s,3H)、1.57−1.65(m,1H)、1.43(d,J=6.6Hz,6H)、1.07−1.23(m、2H)。
【0048】
実施例48 化合物:(S)−5−(シクロペンチルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−19の調製
【化55】
Vb(170.0mg,0.4mmol,1.0eq)をCHCl(10mL)に溶解させ、TEA(1mL)を加え、氷/塩浴で0℃まで冷却し、市販のIIh−4(83.2mg,0.6mmol,1.5eq)を加え、得られた溶液を周囲温度で4h撹拌し、反応が完了するまでLC−MSでモニタリングした。反応液を濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=12/1、EtOAc/CHOH=6/1)にかけて2回分離し、白色固体としてI−19 50.2mg(収率23.7%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)505.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.9(s,1H)、9.40(s,1H)、9.12(s,1H)、8.14(d,J=8.2Hz,1H)、8.05(t,J=7.9Hz,1H)、7.99(d,J=7.5Hz,1H)、7.68(d,J=6.9Hz,1H)、7.30(d,J=10.9Hz,1H)、7.12−7.15(m,1H)、2.84−2.88(m,1H)、2.26(s,3H)、1.87−1.89(m、2H)、1.81(d,J=7.1Hz,3H)、1.67−1.75(m,4H)、1.55−1.66(m、2H)。
実施例49 化合物:(S)−5−(シクロヘプチルカルボニルアミノ)−2−フルオロ−4−メチル−N−(6−(4−(1,1,1−トリフルオロプロピル−2−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−2−イル)ベンズアミドI−20の調製
【化56】
市販のIIi−4(160.1mg,1.0mmol,1.0eq)をSOCl(5mL)に加え、得られた混合液を85℃で1h撹拌還流し、濃縮した。超脱水THF(10mL)を加えてさらに濃縮して得られた黄色油状物は、カルボン酸クロリド中間体である。Vb(80.0mg,0.2mmol,0.2eq)をCHCl(10mL)に溶解させ、TEA(0.5mL)を加え、氷/塩浴で0℃まで冷却し、カルボン酸クロリド中間体を加えた。得られた溶液を周囲温度で4h撹拌した。反応液を濃縮し、粗生成物を分取TLC(CHCl/CHOH=10/1、CHCl/CHOH/HCOOH=24/1/1)にかけて2回分離し、淡黄色固体としてI−203.8mg(収率3.6%)を得た。LC−MS MS−ESI(m/z)533.2[M+H]H−NMR(400 MHz,DMSO−d6)δ ppm 10.9(s,1H)、9.34(s,1H)、9.12(s,1H)、8.14(d,J=8.0Hz,1H)、8.05(t,J=7.9Hz,1H)、7.98(d,J=7.5Hz,1H)、7.64(d,J=6.9Hz,1H)、7.29(d,J=10.9Hz,1H)、7.12−7.15(m,1H)、2.54−2.60(m,1H)、2.25(s,3H)、1.86−1.91(m、2H)、1.81(d,J=7.1Hz,3H)、1.46−1.75(m,12H)。
【0049】
インビトロ生物学的評価
この検出方法は、本発明に係る化合物のin vitro タンパク質結合阻害活性を評価するために使用された。
この検出は、ASK1キナーゼ阻害活性に対する異なる化合物の影響を総合的に評価することを目的とする。
実施例A in vitro ASK1酵素阻害剤スクリーニング法
この検出では、ホモジニアス時間分解蛍光法(Homogeneous time resolved fluorescence、HTRF)によりin vitroで組換えヒトASK1の酵素活性に対する化合物の阻害レベルを評価した。
【0050】
実験の主な原理
インビトロ酵素活性検出の基本原理は、末端ビオチン標識特異的基質がキナーゼの作用下でリン酸化された反応生成物と、リン酸化部位を認識するEU3+−クリプテート標識抗体およびXL665標識ストレプタビジンとを混合し、2つの蛍光分子が同時に基質に結合すると、Euは外部励起光(320nm)の刺激下で620nmの蛍光を発生するとともに、XL665はエネルギー伝達によって励起されて665nmの蛍光を発生する。2つの波長の蛍光(620nm及び665nm)の変化を比較することにより、基質のリン酸化を評価する。異なる被験化合物を加えると、キナーゼ活性の阻害が基質のリン酸化の程度に反映され、異なる蛍光シグナル比(665/620)を示し、これに基づいて化合物のキナーゼに対する阻害活性が計算される。基本的な検出原理は、先行技術で知られている(Cisbio、Nature Method 2006、June 23、DOI:10.1038/NMETH883)。
主な実験手順
ヒト組換えASK1(MAP3K5)キナーゼ、2Xキナーゼ反応用バッファー、ATP(10mM)は、Invitrogen(カタログ番号:PR7349B)から購入され、HTRF検出キットHTRF KinEASE STK discovery kitは、Cisbio(カタログ番号:62ST0PEB)から購入された。
実験手順は、検出キットの取扱説明書で規定されているプロトコールに従って行った(https://www.cisbio.com/sites/default/files/ressources/cisbio_dd_pi_62ST0PEB.pdf)。具体的には、以下の通りである。
(1)実験の準備:必要に応じてキナーゼ反応用バッファー(動作液)を調製し、キナーゼ反応用バッファーで被験化合物を異なる濃度勾配(化合物の最高濃度は、4μM)に希釈した。
(2)酵素反応系10μL(被験化合物2.5μL、キナーゼ反応用バッファー5μL及びATP溶液2.5μL(キットに付属)を含む)を均一に混合して室温で1h反応させ、酵素反応は96ウェルプレートで行った。
【0051】
(3)EU3+−Cryptate標識抗体及びXL665標識ストレプタビジンを反応停止液で適切な比率で希釈し、各ウェルあたり2つの希釈検出溶液のそれぞれを5μL加え、室温で2h反応させた。
(4)反応には、被験化合物を添加しない陽性対照及びASK1キナーゼを添加しない陰性対照を含む対照反応が同時に設けられた。全ての検出は、ダブレットのように行った。
(5)反応終了後、蛍光検出器(TecanSPARK 10M)を使用して各ウェルの蛍光シグナルを検出し、励起波長は320nmであり、検出された発光波長はそれぞれ620nm及び665nmである。
(6)各ウェルの665/620の比をそれぞれ計算し、陽性対照ウェルから陰性対照ウェルを差し引いたものを基質リン酸化のベースレベルとして、被験化合物の酵素阻害率計算式:阻害率(%)=1−(検出ウェルの比−陰性ウェルの比)/基質リン酸化のベースレベルの値である。異なる濃度勾配の被験化合物については、それぞれリン酸化阻害率を計算した後、IC50計算機を使用して酵素学的な半数阻害濃度(IC50)を計算した。本発明に記載の代表的な化合物の一括データは、以下の通りである(表2を参照する)。
【0052】
【表2】
上記の結果から、本発明に係る代表的な化合物は、ASK1キナーゼへの良好なin vitro阻害活性を有することが明らかになる。
【国際調査報告】