【実施例】
【0100】
斯かるプロセスの以下の説明によって、適切であれば、有機合成の技術の当業者に容易に理解されるであろう様式で、種々の反応物および中間体に適切な保護基が添加され、その後、除去されることは理解されるべきである。斯かる保護基を使用するための従来の手順、ならびに適切な保護基の例は、例えば、“Protective Groups in Organic Synthesis”, T.W. Green, P.G.M. Wuts, Wiley-Interscience, New York, (1999)に記載される。化学的操作による、別の基または置換基への基または置換基の変換は、最終生成物への合成経路において、いずれの中間体または最終生成物において実行可能であり、可能な変換の種類は、変換に利用される条件または試薬に対する、その段階において分子が有する他の官能性の固有の不適合性によってのみ限定されることも理解されるべきである。斯かる固有の不適合、ならびに適切な順序で適切な変換および合成ステップを実行することによって、それらを避ける様式は、有機合成の技術における当業者に容易に理解されるであろう。変換の例は以下に示され、そして記載された変換が、変換が例示される一般的な基または置換基によってのみ限定されないことは理解されるべきである。他の適切な変換に関する参照および説明は、“Comprehensive Organic Transformations - A Guide to Functional Group Preparations” R. C. Larock, VHC Publishers, Inc. (1989)に示される。他の適切な反応に関する参照および説明は、有機化学の教科書、例えば、“Advanced Organic Chemistry”, March, 4th ed. McGraw Hill (1992)または“Organic Synthesis”, Smith, McGraw Hill, (1994)に示される。中間体および最終生成物の精製のための技術としては、例えば、カラムまたは回転板上でのストレートおよび逆相クロマトグラフィー、再結晶、蒸留および液体−液体または固体−液体抽出が含まれる。これらは、当業者に容易に理解されるであろう。置換基および基の定義は、異なるように定義される場合を除き、式Iにおける場合と同様である。「室温」および「周囲温度」という用語は、他に明記されない限り、16〜25℃の温度を意味する。「還流」という用語は、他に明記されない限り、利用された溶媒に関して、指定された溶媒の沸点以上の温度を意味する。
【0101】
一般的な合成方法
式Iの化合物を調製するためのいくつかの一般的方法が、以下のスキームおよび実施例に例示される。出発材料および必要な中間体は、いくつかの場合、商業的に入手可能であるか、または文献手順(Bioorg. Med. Chem. 16, 2008, 9487-9497; Med. Chem. Res. 2012; Asian J. Chem. 16, 2004, 1374-1380)に従って、もしくは本明細書に例示されるとおりに調製可能である。生成物が異性体の混合物として得られるステップにおいて、純粋な異性体は、文献のクロマトグラフ法を使用することによって容易に分離可能である。
【0102】
以下のスキーム中に記載される化合物に存在する官能基は、適切である場合、本発明に記載の所望の化合物を得るために、当業者に利用可能である標準的な官能基変換技術を使用して、さらに操作されることが可能である。当業者に明らかであろう他の変法および修正は、本発明の範囲および教示の範囲内である。
【0103】
式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、基Bが、1もしくは複数の置換基で任意に置換された、アリールおよびヘテロアリールから選択され、Xが窒素であり、nが1であり、かつ、R’’基がアルキル基である}は、例示的なスキーム1によって調製できる。
【化29】
【0104】
スキーム2では、式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、Aが硫黄と窒素であって、チアゾール部分を提供する}の調製について、例示的な一般的方法が記載されている。
【化30】
【0105】
スキーム3では、式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、Xが酸素であって、エーテル部分を提供する}の調製について、例示的な一般的方法が記載されている。
【化31】
【0106】
スキーム4では、式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、Yが窒素であって、アミド部分を提供する}の調製について、例示的な一般的方法が記載されている。
【化32】
【0107】
スキームIの共通中間体(5)の調製:
【化33】
【0108】
ステップ1
2Lの三つ首丸底フラスコ中、3−メトキシチオフェン(126g、1.11mol)を、窒素雰囲気下で無水THF(1.5L)の中に投入した。この反応混合物に、n−BuLi(486mL、1.22mol)をrtにて滴下して加え、そして、得られた混合物を、2時間還流し、−10℃まで冷まし、それに続いて、DMF(105g、1.44mol)を滴下して加えた。次に、反応混合物を、TLCによって観察される反応完了まで、rtにて一晩撹拌する。この反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、そして、有機相を回収した。水相を酢酸エチルで抽出し、そして、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5−15%のEtOAc)によって精製して、110gの3−メトキシチオフェン2−カルバルデヒド(1)を得た;収率、70.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.91 - 9.78 (m, 1H), 8.15 - 7.99 (m, 1H), 7.23 - 7.08 (m, 1H), 3.97 (s, 3H)。
【0109】
ステップ2
3Lの三つ首丸底フラスコ中に、中間体(1)(95g、669mmol)を、0℃にてジクロロメタン(2L)と共に充填した。この反応混合物に、三臭化ホウ素(184g、736mmol)を滴下して加えた。次に、反応混合物をrtにて撹拌し、そして、反応完了をTLCによって観察した。得られた混合物を、砕氷および塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ入れた。得られたスラリーを、セライトのパッドを通して濾過した。有機相を分離し、そして、水層をジクロロメタンによって数回抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、そして、粗混合物を、移動相としてジクロロメタンを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、69gの3−ヒドロキシチオフェン−2−カルバルデヒド(2)を得た;収率、80.6%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.49 (s, 1H), 9.96 - 9.75 (m, 1H), 8.00 - 7.79 (m, 1H), 6.77 - 6.74 (m, 1H)。
【0110】
ステップ3
三つ首の3L丸底フラスコ中に、中間体(2)(40g、312mmol)を、窒素下で1,2−ジクロロエタン(2L)と共に充填した。この溶液に、塩化メチルマロニル(51.2g、375mmol)を滴下して加え、そして、反応混合物を2時間還流し、続いて、rtにてTEA(47.3g、468mmol)を加えた。反応完了をTLCによって観察し、そして、混合物をrtまで冷まし、水中に注ぎ入れた。反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を、分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5−40%のEtOAc)によって精製して、20.5gのメチル5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(3)を得た;収率、31.2%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.96 (s, 1H), 8.29 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H)。
【0111】
ステップ4
中間体(3)(30g、142.8mmol)を丸底フラスコに投入し、そして、それを0℃にて濃H
2SO
4(180mL)に加え、続いて、温度を維持しながら、HNO
2(90mL)を滴下して加えた。反応完了をTLCによって観察した。得られた混合物を、氷水スラリー中に注ぎ入れ、そして、混合物を、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮して、粗化合物を得、そしてそれを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタングラジエント)によって精製して、18.2gのメチル−2−ニトロ−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(4)を得た;収率、51.6%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.96 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 3.82 (s, 3H)。
【0112】
ステップ5
中間体(4)(16g、62.7mmol)、酢酸(240mL)、および鉄粉末(31.6g、564.3mmol)を、500mLの一つ首丸底フラスコに投入した。反応混合物を2時間還流し、そして、反応完了をTLCによって観察した。酢酸を、粗反応混合物から留去した。得られた混合物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、10.5gのメチル2−アミノ−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(5)を得た;収率、74.4%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.38 (s, 1H), 8.18 (s, 2H), 5.99 (s, 1H), 3.73 (s, 3H)。
【0113】
同じ様式で、以下の化合物を合成した:
実施例1
【化34】
【0114】
ステップ6
スキーム5からの共通の中間体(5)(0.5g、2.22mmol)を、ベンズアルデヒドと共に100mLの一つ首丸底フラスコに投入した。触媒の酢酸をこの反応混合物に加え、80℃まで加熱した。出発物質を消費した後に、反応混合物を室温にし、そして、EtOHを溶媒として投入した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.209g、3.33mmol)を室温にて加えた。反応完了時に、溶媒を留去し、そして、水中でクエンチした。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出し、そして、無水硫酸ナトリウムを使用して乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮し、そして、得られた化合物をカラムクロマトグラフィー(DCM中の0−3%MeOHのグラジエント)によって精製して、0.35gのメチル2−(ベンジルアミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(8)を得た;収率、41.66%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 9.2 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.31-7.39 (m, 5H), 6.2 (s, 1H), 4.4-4.47 (s, 2H), 3.65-3.68 (s, 3H)。
【0115】
ステップ7
100mLの一つ首丸底フラスコに、中間体(8)(0.3g、0.952mmol)をアセトンと共に投入した。この反応混合物に、CH
3I(0.268g、1.904mmol)、K
2CO
3(0.26g、1.904mmol)を加え、そして、反応物を1時間還流した。TLCによって観察した反応の完了時に、溶媒を減圧下で濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物を水とジクロロメタンの間で分配させた。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、いずれの更なる精製なしで使用される、0.25gのメチル2−(ベンジル(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(9)を得た;収率、79.9%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 8.54 (s, 1H), 7.29-7.41 (m, 5H), 6.41 (s, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.69 (s, 2H and 3H), 3.18 (s, 3H)。
【0116】
ステップ8
50mLの一つ首フラスコに、中間体(9)(0.1g、0.303mmol)をCH
3CN(10mL)と共に投入した。TMSI(0.06g、0.303mmol)を加え、そして、不活性条件下で2時間撹拌した。この反応混合物に、水を加え、そして、15分間撹拌した。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出した。有機相に飽和チオ硫酸ナトリウムを加え、有機層を減圧下で濃縮して、未精製の固体化合物を得、それを、ヘキサン中の20%の酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、50mgの2−(ベンジル(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例1)を得た;収率、55.6%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 12.18 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.30-7.41 (m, 5H), 6.53 (s, 1H), 4.77 (s, 2H), 3.2 (s, 3H), MS(ESI) 329.9(M+14); HPLC, 98%。
【0117】
実施例2
【化35】
【0118】
ステップ6
スキーム5からの共通の中間体(5)(0.7g、3.11mmol)を、4−フルオロベンズアルデヒド(0.385g、3.11mmol)と共に100mLの一つ首丸底フラスコに投入した。触媒の酢酸をこの反応混合物に加え、80℃まで加熱した。出発物質を消費した後に、反応混合物を室温にし、そして、EtOHを溶媒として投入した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.292g、34.66mmol)を室温にて加えた。反応完了時に、溶媒を留去し、そして、水中でクエンチした。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出し、そして、無水硫酸ナトリウムを使用して乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮し、そして、得られた化合物をカラムクロマトグラフィー(DCM中の0−3%MeOHのグラジエント)によって精製して、0.5gのメチル2−(4−フルオロベンジルアミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(10)を得た;収率、50%。
【0119】
ステップ7
100mLの一つ首丸底フラスコに、中間体(10)(0.5g、1.501mmol)をアセトンと共に投入した。この反応混合物に、CH
3I(0.42g、13mmol)、K
2CO
3(0.41g、3mmol)を加え、そして、反応物を1時間還流した。TLCによって観察した反応の完了時に、溶媒を減圧下で濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物を水とジクロロメタンの間で分配させた。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、いずれの更なる精製なしで使用される、0.35gのメチル2−((4−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(11)を得た;収率、67.3%。
【0120】
ステップ8
50mLの一つ首フラスコに、中間体(11)(0.1g、0.288mmol)をCH
3CN(10mL)と共に投入した。TMSI(0.057g、0.288mmol)を加え、そして、不活性条件下で2時間撹拌した。この反応混合物に、水を加え、そして、15分間撹拌した。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出した。有機相に飽和チオ硫酸ナトリウムを加え、有機層を減圧下で濃縮して、未精製の固体化合物を得、それを、ヘキサン中の20%の酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、50mgの2−((4−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例2)を得た;収率、55.55%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ 12.19 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.20-7.38 (m, 4H), 6.54 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.18 (s, 3H), MS(ESI) 347.7(M+14); HPLC, 97%。
【0121】
実施例3
【化36】
【0122】
ステップ6
スキーム5からの共通の中間体(5)(600mg、2.666mmol)と3−フルオロベンズアルデヒド(496mg、4.0mmol)の混合物に、HOAc(150μL)を加えた。得られた混合物をマイクロ波条件下、80℃にて1時間加熱した。反応混合物に、rtにてEtOH(15mL)とシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.85g、29.33mmol)を加えた。得られた混合物を一晩撹拌し、そして、混合物を濃縮した。生成物に水を加え、そして、混合物をジクロロメタンで抽出した、そして、有機層を分離した。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、240mgのメチル2−[(3−フルオロベンジル)アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(12)を得た;収率、27.0%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 9.14 (s, 1 H), 8.45 (s, 1H), 7.46 - 7.36 (m, 1H), 7.19 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.12 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.19 (s, 1H), 4.48 (s, 2H), 3.66 (s, 3H)。
【0123】
ステップ7
DMF(30mL)中の中間体(12)(340mg、1.021mmol)の懸濁液に、rtにて炭酸カリウム(282mg、2.042mmol)、続いて、ヨウ化メチル(1.45g、10.21mmol)を加えた。得られた混合物を3時間かけて60℃まで加熱した。反応物をTLCによって観察し、そして、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物である300mgのメチル2−((3−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(13)を得た;収率、84.7%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 8.53 (s, 1 H), 7.42 - 7.40 (m, 1H), 7.13-7.09 (m, 3H), 6.37 (s, 1H), 4.74(s, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.18 (s, 3 H)。
【0124】
ステップ8
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(13)(300mg、0.864mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、20℃にてヨウ化トリメチルシリル(346mg、1.73mmol)を加え、そして、混合物をその温度にて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濾過し、そして、ケーキを少量のアセトニトリルで洗浄して、150mgの2−[(3−フルオロベンジル)(メチル)アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(Examle3)を得た;収率、52.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.56 (s, 1H), 7.42-41 (m, 1H), 7.18 - 7.07 (m, 3H), 6.49 (s, 1H), 4.76 (s, 2H), 3.20 (s, 3H);
19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -112.63; LC-MS (ESI): 334(M+H); HPLC:, 98.5%。
【0125】
実施例4
【化37】
【0126】
ステップ6
ジクロロメタン(60mL)中のスキーム5からの共通の中間体(5)(4.5g、20.0mmol)とジ−tert−ブチルジカルボナート(8.73g、40.0mmol)の溶液に、rtにてトリエチルアミン(4.05g、40.0mmol)とN,N’−ジメチルアミノピリジン(366mg、3mmol)を加えた。得られた混合物をrtにて4時間撹拌し、反応完了時に真空中で濃縮し、そして、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3.0gのメチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(14)を得た;収率:46.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.58 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 3.73 (s, 3H), 1.48 (s, 9H)。
【0127】
ステップ7
DMF(60mL)中の中間体(14)(3.0g、9.23mmol)と炭酸カリウム(2.55g、18.46mmol)の溶液に、rtにてヨウ化メチル(13.1g、92.31mmol)を加えた。得られた混合物をN
2下、4時間かけて60℃まで加熱した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮し、そして、粗生成物を水(50mL)で希釈し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、次のステップに更なる精製なしで使用される、3.5gのメチル2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(15)を得た;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.78 (s, 1 H), 6.86(s, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 3.39 (s, 3H), 1.52 (s, 9H)。
【0128】
ステップ8
ジクロロメタン(30mL)中の中間体(15)(3.5g、9.23mmol)の溶液に、rtにてトリフルオロ酢酸(10mL)を加え、16時間撹拌した。完了時に、反応混合物を、真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、ジエチルエーテルと共に粉砕し、濾過して、黄色の固形物として2.0gのメチル2−(メチルアミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(16)を得た;収率、90.9%(ステップ13と14を通じて);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.43 (s, 1H) 6.08 (s, 1 H), 3.66 (s, 3 H), 3.40 (s, 3H)。
【0129】
ステップ9
DMF(5mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol)と炭酸カリウム(461mg、3.34mmol)の溶液に、rtにて1−(ブロモメチル)−3−メトキシベンゼン(1.34g、6.69mmol)を加え、そして、混合物をN
2下、60℃にて4時間加熱した。反応完了後に、混合物を、真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で溶解し、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として500mgのメチル2−((3−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(17)を得た;収率:83.3%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.51 (s, 1H), 7.28 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 8.88-8.84 (m, 3 H), 6.36 (s, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.15 (s, 3H)。
【0130】
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(17)(400mg、1.114mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(346mg、1.66mmol)を加え、そして、混合物を16時間撹拌した。反応完了後に、その混合物を濾過し、そして、粗生成物を、アセトニトリルで洗浄し、真空中で乾燥させて、190mgの2−((3−メトキシベンジル)−(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例4)を得た;収率:49.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.16 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.28 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.91 - 6.81 (m, 3H), 6.49 (s, 1H), 4.71 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), LC-MS (ESI): 346(M+H)
+; HPLC:, 98.8%。
【0131】
実施例5
【化38】
【0132】
ステップ9
DMF(10mL)中の実施例4からの中間体(16)(400mg、1.67mmol)と炭酸カリウム(691mg、5.01mmol)の溶液に、rtに(ブロモメチル)シクロヘキサン(1.18g、6.68mmol)を加え、そして、N
2下、60℃にて4時間加熱した。反応完了後に、その溶液を濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で処理し、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、470mgのメチル2−((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(18)を得た、収率:83.9%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.46 (s, 1H), 6.26 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.28 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.10 (s, 3H), 1.79-1.59 (m, 6H), 1.21-1.08 (m, 3H), 1.00-0.93 (m, 2H)。
【0133】
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(18)(400mg、1.194mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(477.6mg、2.388mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了後に、その溶液を濃縮し、そして、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、240mgの2−((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例5)を得た;収率:62.5%;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 12.28 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 3.28 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 3.17 (s, 3H), 1.82 - 1.69 (m, 6H), 1.32 - 1.15 (m, 3H), 1.04-0.95 (m, 2H), LC-MS (ESI): 322(M+H)
+; HPLC:, 98.1%。
【0134】
実施例6
【化39】
【0135】
ステップ9
DMF(10mL)中の実施例4からの中間体(16)(380mg、1.59mmol)と炭酸カリウム(439mg、3.18mmol)の溶液に、rtにて1−(ブロモメチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.14g、4.77mmol)を加え、そして、その混合物を60℃にて4時間加熱した。反応完了後に、その混合物を真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で処理し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、550mgのメチル2−(メチル(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(19)を得た;収率:87.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.54 (s, 1 H), 7.69-7.55 (m, 4 H), 6.41 (s, 1H), 4.83 (s, 2 H), 3.67 (s, 3 H), 3.18(s, 3 H)。
【0136】
ステップ10
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(19)(250mg、0.63mmol)をジクロロメタン(8mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(504mg、2.52mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて1.5時間撹拌した。反応完了後に、ジエチルエーテル(30mL)を加え、そして、その混合物を濃縮した。未精製の固形物に、25mLの溶媒混合物(メタノール:ジクロロメタン;20:1)を加え、そして、その混合物を30分間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、そして、濾過ケーキを少量のメタノールで洗浄して、黄色の固形物として190mgの2−(メチル(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例6)を得た;収率:78.8%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.15 (s, 1 H), 8.57 (s, 1 H), 7.69-7.56 (m, 4 H), 6.52 (s, 1H), 4.85 (s, 2 H), 3.21 (s, 3 H);
19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -61.08; LC-MS (ESI): 384(M+H)
+; HPLC:, 99.6%。
【0137】
実施例7
【化40】
【0138】
ステップ9
DMF(10mL)中の中間体(16)(380mg、1.59mmol)と炭酸カリウム(439mg、3.18mmol)の溶液に、rtにて1−(ブロモメチル)−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.46g、4.77mmol)を加え、そして、その混合物をN
2下、60℃に4時間加熱した。反応完了後に、混合物を濃縮し、そして、粗生成物を。水で処理し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として500mgの所望の生成物、2−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(20)を得た;収率:67.6%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.56 (s, 1 H), 8.07(s, 1 H), 7.97 (s, 1 H), 6.44 (s, 1H), 4.91 (s, 2 H), 3.68 (s, 3 H), 3.22 (s, 3 H)。
【0139】
ステップ10
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(20)(250mg、0.54mmol)をジクロロメタン(8mL)の中で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(424mg、2.12mmol)を加え、そして、得られた混合物を1.5時間撹拌した。反応完了後に、ジエチルエーテル(30mL)は、混合物に加え、真空中で濃縮した。未精製の固体生成物に、ジクロロメタンとメタノール(20:1)を含有する溶媒混合物を加えた。その混合物を30分かん撹拌し、そして、懸濁液を濾過した。濾過ケーキを少量のメタノールで洗浄して、黄色の固形物としての200mgの所望の化合物、2−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例7)を得た;収率:82.3%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.18 (s, 1 H), 8.60 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 7.98 (s, 1H), 6.55 (s, 1 H), 4.94 (s, 2 H), 3.24 (s, 3 H);
19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -61.29; LC-MS (m/z, ESI): 452(M+H)
+; HPLC:, 98.2%。
【0140】
実施例8
【化41】
【0141】
ステップ9
DMF(10mL)中の実施例4からの中間体(16)(700mg、2.93mmol)と炭酸セシウム(1.91g、5.86mmol)の溶液に、rtにてテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルメタンスルホナート(2.84g、14.6mmol)を加え、そして、得られた混合物をマイクロ波条件下、100℃まで5時間かけて加熱した。反応完了後に、反応混合物を、真空中で濃縮し、得られた粗生成物を、水(50mL)で溶解し、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として550mgの所望のメチル2−(メチル((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(21)を得た;収率:55.7%;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 8.33 (s, 1H), 5.84 (s, 1H), 4.00 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.37 (t, J = 11.8 Hz, 2H), 3.29 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 3.14 (s, 3H), 2.06 (s, 2H), 1.43-1.38 (m, 3H)。
【0142】
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(21)(450mg、1.34mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(534mg、2.67mmol)を加え、そして、その混合物を16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を、真空中で濃縮し、prep−HPLCによって精製して、90mgの所望の生成物、2−(メチル((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例8)を得た;収率:20.1%;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 12.24 (s, 1 H), 8.46 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 4.00 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.41-3.34 (m, 4H), 3.20 (s, 3H), 1.62-1.57 (m, 6H), 1.43-1.40(m, 3 H); LC-MS (ESI): 324 (M+H)
+; HPLC:, 98.5%。
【0143】
実施例9
【化42】
【0144】
ステップ6
DMF(15mL)中の共通の中間体(5)(400mg、1.78mmol、1.0eq)、3−メトキシ安息香酸(325mg、2.14mmol、1.2eq)、およびHATU(1.01g、2.67mmol、1.5eq)の溶液に、rtにてジイソプロピルエチルアミン(689mg、5.34mmol、3.0eq)を加えた。反応混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をTLCによって観察した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、398mgのメチル2−(3−メトキシベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(22)を得た、収率:62.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.37 (s, 1 H), 8.86 (s, 1H), 7.61-7.51 (m, 3 H), 7.24 (d, J = 8 Hz, 1 H), 6.95 (s, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.75 (s, 3H)。
【0145】
ステップ7
DMF(10mL)中の中間体(22)(300mg、0.84mmol、1.0eq)とK
2CO
3(232mg、1.68mmol、2.0eq)の溶液に、rtにてヨードメタン(1.19g、8.4mmol、10eq)を加えた。次に、その混合物を、N
2下で70℃まで加熱し、そして、その温度にて2時間撹拌した。その混合物を濃縮した。残渣を、水(50mL)で溶解し、そして、その溶液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、274mgの生成物メチル2−(3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(23)を得た、収率:87.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.88 (s, 1H), 7.44 (t,
J = 8.2 Hz, 1H), 7.19-7.11 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.48 (s, 3H)。
【0146】
ステップ8
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(23)(210mg、0.56mmol、1.0eq)を乾燥ジクロロメタン(14mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(280mg、1.40mmol、2.5eq)を加え、そして、得られた混合物をrtにて16時間撹拌した。混合物を濃縮し、濾過し、そして、粗生成物をメタノールと共に粉砕して、150mgの生成物2−(3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例9)を得た、収率:74.6%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.64 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.74 (t, J = 8 Hz, 1H), 7.20-7.12 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 3.48 (s, 3H); LC-MS (ESI): 360 (M+H), 382 (M+23); HPLC:, 97.2%。
【0147】
実施例10
【化43】
【0148】
ステップ6
DMF(25mL)中の共通の中間体(5)(950mg、4.22mmol)、シクロヘキサンカルボン酸(648mg、5.07mmol)およびHATU(2.41g、6.33mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.63g、12.7mmol)を加え、そして、反応混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了時に、混合物を、真空中で濃縮し、水(50mL)を加え、そして、rtにて30分間撹拌した。得られた懸濁液を、濾過し、そして、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄して、黄色の固形物として、800mgの所望の生成物、メチル2−(シクロヘキサンカルボキサミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(24)を得た;収率:56.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.00 (s, 1 H), 8.80 (s, 1 H), 6.70 (s, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 2.46-2.41 (m, 1 H), 1.84-1.81 (m, 4 H), 1.75-1.72 (m, 1 H), 1.41-1.38 (m, 2 H), 1.21-1.14 (m, 3H)。
【0149】
ステップ7
DMF(20mL)中の中間体(24)(500mg、1.49mmol)と炭酸カリウム(621mg、4.47mmol)の溶液に、rtにてヨウ化メチル(3.18g、22.3mmol)を加え、そして、得られた混合物をN
2雰囲気下、70℃にて4時間加熱した。反応完了後に、その溶液混合物を真空中で濃縮し、そして、得られた粗生成物を水(20mL)で溶解した。反応混合物をEtOAcで数回抽出し、そして、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗混合物を、真空中で濃縮し、そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として330mgの所望の生成物、メチル2−(N−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]−ピラン−6−カルボキシラート(25)を得た;収率:63.4%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ, 8.80 (s, 1 H),7.00 (s, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 3.57 (s, 3 H), 2.97-2.94 (m, 1 H), 1.81-1.64 (m, 4 H), 1.37-1.33 (m, 4 H), 1.20-1.14 (m, 2H)。
【0150】
ステップ8
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(25)(340mg、0.97mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(389mg、1.95mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濾過し、そして、濾過ケーキをアセトニトリルで洗浄して、300mgの所望の生成物、2−(N−メチルシクロヘキサン−カルボキシアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例10)を得た;収率:91.9%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.58 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 3.58 (s, 3H), 2.97 (s, 1H), 1.72-1.20 (m, 10H); LC-MS (ESI): 336 (M+H)
+; HPLC:, 99.6%。
【0151】
実施例11
【化44】
【0152】
ステップ9
DMF(30mL)中の実施例4からの中間体(16)(900mg、4.0mmol)、4,4−フルオロ安息香酸(672mg、4.8mmol)および(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム−3−オキシドヘキサフルオロホスフェート)(2.28g、6.0mmol)の溶液に、rtにてN,N’− ジイソプロピルエチルアミン(1.55g、12.0mmol)を加え、そして、反応混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をTLCによって観察した。反応完了時に、反応混合物を、真空中で濃縮し、水(50mL)で処理し、そして、得られた混合物をrtにて30分間撹拌した。混合物を濾過し、そして、黄色の固形物をジエチルエーテルによって洗浄して、890mgのメチル2−(4−フルオロベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(26)を得た;収率、64.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.41 (s, 1 H), 8.85 (s, 1H), 8.12-8.08 (m, 2 H), 7.44 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), 6.93 (s, 1H), 3.75 (s, 3H)。
【0153】
ステップ10
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(26)(300mg、0.831mmol)を乾燥アセトニトリル(30mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(346mg、1.66mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を、濾過し、そして、粗生成物を、アセトニトリルで洗浄し、真空中で乾燥させて、200mgの2−(4−フルオロ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例11)を得た;収率、69.4%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.65 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.74 (t, J = 8 Hz, 2H), 7.37 (t, J = 8 Hz, 2H), 7.14 (s, 1H), 3.49 (s, 3H),
19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -108.66; LC-MS (ESI): 348 (M+H); HPLC: 97.2%。
【0154】
実施例12
【化45】
【0155】
ステップ9
DMF(50mL)中の実施例4からの中間体(16)(800mg、3.35mmol)と炭酸セシウム(2.18g、6.69mmol)の溶液に、rtにてtert−ブチル4−[{(メチルスルホニル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート(4.90g、16.7mmol)を加え、続いて、N
2雰囲気下、100℃にて16時間加熱した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、水(30mL)で溶解し、そして、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.4gのtert−ブチル4−(((6−(メトキシ−カルボニル)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(27)を得た;収率、94.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.48 (s, 1H), 6.32 (s, 1H), 4.44 (s, 1H), 3.92 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 3.67 (s, 3H), 3.36 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.22-3.20 (m, 3H), 3.11 (s, 3H), 1.57 (t, J = 14.8 Hz, 3H), 1.37 (s, 9H), 1.15 - 1.04 (m, 1H), 0.95 (dd, J = 12.4, 8.6 Hz, 2H)。
【0156】
ステップ10
ジクロロメタン(20mL)中の中間体(27)(1.1g、2.52mmol)の溶液に、rtにてTFA(7mL)を加え、そして、混合物をN
2雰囲気下で2時間撹拌した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮し、そして、得られた粗生成物を、ジエチルエーテルと共に粉砕して、570mgの所望の生成物、メチル2−(メチル(ピペリジン−4−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(28)を得た;収率:67.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.51 (s, 2H), 8.19 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.40 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.12 (s, 3H), 3.26-3.24 (m, 2 H), 2.83-281 (m, 2H), 2.08-2.06 (m, 1H), 1.75 (d, J = 12.9 Hz, 2H), 1.34-1.31 (m, 2H)。
【0157】
ステップ11
THF(40mL)中の中間体(28)(600mg、1.79mmol)の溶液に、rtにてパラホルム(269mg、8.95mmol)とトリアセトオキシボロヒドリドナトリウム(759mg、3.58mmol)を加え、そして、1時間撹拌した。反応完了後に、混合物をジクロロメタン(〜200mL)中に注ぎ入れて、透明の溶液を得た。この溶液を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、590mgの所望の生成物、メチル2−(メチル((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(29)を得た;収率:94.1%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.50 (s, 1H), 6.32 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.37 (dd, J = 17.9, 7.1 Hz, 5H),3.17-3.09 (m, 5H), 1.97-1.89 (m, 1 H), 1.70 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 1.49 - 1.27 (m, 2H), 1.21-1.13 (m, 2H)。
【0158】
ステップ12
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(29)(500mg、1.43mmol)を乾燥アセトニトリル(25mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(1.72g、8.58mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて1.5時間撹拌した。反応完了後に、水(1mL)とジエチルエーテル(100mL)を反応混合物に加え、そして、その懸濁液を濾過した。得られた固体生成物をprep−HPLCによって精製して、黄色の固形物として110mgの所望の生成物、2−(メチル((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例12)を得た;収率:23.0%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.15 (s, 1H), 9.25 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 6.46 (s, 1H), 3.43-3.40 (m, 4H), 3.15 (s, 3H), 2.88-2.85 (m, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.00 (s, 1H), 1.82 (d, J = 13.7 Hz, 2H), 1.42-1.39 (m, 2H);
19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -73.50; LC-MS (ESI): 337(M+H)
+; HPLC: 97.3%。
【0159】
実施例13
【化46】
【0160】
ステップ9
DMF(80mL)中の実施例4からの中間体(16)(700mg、2.93mmol)とK
2CO
3(809mg、5.86mmol)の溶液に、rtにて3−(ブロモメチル)ピリジンの臭化水素酸塩(1.11g、4.39mmol)を加え、そして、反応混合物をN
2雰囲気下、70℃にて5時間撹拌した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で希釈し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として550mgの所望の生成物、メチル2−(メチル(ピリジン−3−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]−ピラン−6−カルボキシラート(30)を得た;収率:56.8%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.54-8.51 (m, 3 H), 7.71 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 7.40-7.37 (m, 1 H), 6.42 (c, 1 H), 4.76 (s, 2 H), 3.68 (s, 3 H), 3.18 (s, 3 H)。
【0161】
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(30)(460mg、1.39mmol)を乾燥アセトニトリル(60mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(834mg、4.17mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて30分間撹拌した。反応完了後に、水(1mL)を混合物に加え、固形物を沈殿させた。得られた懸濁液を濾過し、そして、得られた固体生成物をprep−HPLCによって精製して、黄色の固形物として110mgの所望の生成物、2−(メチル(ピリジン−3−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例13)を得た;収率:25.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.70-8.67 (m, 2 H), 8.59 (s, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.69-7.67 (m, 1 H), 6.52 (s, 1 H), 4.86 (s, 2 H), 3.22 ( s, 3 H); LC-MS (ESI): 317(M+H)
+; HPLC: 97.2%。
【0162】
実施例14
【化47】
【0163】
ステップ9
DMF(20mL)中の実施例4からの中間体(16)(500mg、2.09mmol)と炭酸カリウム(578mg、4.18mmol)の溶液に、rtにて2−(ブロモメチル)チオフェン(735mg、4.18mmol)を加え、そして、その混合物をN
2雰囲気下、1時間かけて60℃まで加熱した。反応完了後に、混合物を、真空中で濃縮し、そして、生成物を、水(20mL)で処理し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、茶色の固形物として300mgの所望の生成物、メチル2−(メチル(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(31)を得た;収率、42.8%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.55 (s, 1 H), 7.48 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 7.15 (d, J = 3.2 Hz, 1 H), 7.01 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 6.44 (s, 1 H), 4.88 (s, 2 H), 3.68 (s, 3 H), 3.11( s, 3 H)。
【0164】
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(31)(270mg、0.81mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(324mg、1.62mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて2時間撹拌した。反応完了後に、水(1mL)を混合物に加え、そして、固形物を沈殿させた。得られた懸濁液を濾過した。濾過ケーキを少量のメタノールで洗浄し、そして、真空中で乾燥させて、黄色の固形物として90mgの所望の生成物、2−(メチル(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例14)を得た;収率:34.6%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.18 (s, 1 H), 8.58 (s, 1 H), 7.49 (d, J = 8.2, 1 H), 7.16 (s, 1 H), 7.01 (s, 1 H), 6.55 (s, 1 H), 4.90 (s, 2 H), 3.14 (s, 3 H); LC-MS (ESI): 322 (M+H)
+; HPLC: 96.3%。
【0165】
実施例15
【化48】
【0166】
DMF(50mL)中の実施例4からの中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにて3−(トリフルオロメチル)安息香酸(517mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)を加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、300mgの生成物、メチル2−(N−メチル−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(32)を得た;収率34.9%。
【化49】
【0167】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(32)(210mg、0.63mmol、1.0eq)をDCM(100mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(376mg、1.88mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて18時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮してDCMを除去し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、180mgの最終生成物2−((3−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例15)を得た;収率:88.7%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.68 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.94 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.76 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.16 (d, J=0.4 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H),
19F NMR(332 MHz, DMSO-d6) δ-61.21(s) LC-MS (ESI): 398.05 (M+H)
+; HPLC: 220 nm, 95.5%; 254 nm, 95.6%。
【0168】
実施例16
【化50】
【0169】
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液を、rtにて4−メトキシ安息香酸エステル(413mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、450mgのメチル2−(4−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(33)を得た;収率57.6%。
【化51】
【0170】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(33)(450mg、1.21mmol、1.0eq)をDCM(150mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(723mg、3.62mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮してDCMを除去し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、320mgの最終生成物、2−(4−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例16)を得た;収率:88.7%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.61 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 7.62 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.09 (s, 1H), 7.76 (d, J=8.8 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.52 (s, 3H)。 LC-MS (ESI): 360.00 (M+H)
+; HPLC: 220 nm, 99.1%; 254 nm, 98.2%。
【0171】
実施例17
【化52】
【0172】
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液を、rtにて2−メトキシ安息香酸エステル(413mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、477mgのメチル2−(2−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(34)を得た;収率61.1%。
【化53】
【0173】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(34)(477mg、1.28mmol、1.0eq)をDCM(180mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(767mg、3.83mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮してDCMを除去し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、376mgの最終生成物、2−(2−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例17)を得た;収率:81.9%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 7.52 (m, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.09-7.05 (m, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.33 (s, 3H)。 LC-MS (ESI): 360.05 (M+H)
+; HPLC: 220 nm, 99.4%; 254 nm, 99.0%。
【0174】
実施例18
【化54】
【0175】
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにてテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(353mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、無水Na
2SO
4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、600mgのメチル2−(N−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(35)を得た;収率81.7%。
【化55】
【0176】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(35)(300mg、0.85mmol、1.0eq)をDCM(120mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(512mg、2.56mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、227mgの最終生成物、2−(N−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例18)を得た;収率:78.8%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.59 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 3.86 (m, 2H), 3.58 (s, 3H), 3.42 (m, 3H), 1.71 (m, 2H), 1.62 (m, 2H)。 LC-MS (ESI): 338.05 (M+H)
+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm, 100%。
【0177】
実施例19
【化56】
【0178】
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにて4−フルオロ−3−メトキシ安息香酸エステル(462mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、565mgのメチル2−(4−フルオロ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(36)を得た;収率69.0%。
【化57】
【0179】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(36)(300mg、0.77mmol、1.0eq)をDCM(120mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(460mg、2.30mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、250mgの最終生成物、2−(4−フルオロ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例19)を得た;収率:86.4%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.66 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 7.47 (dd, 1H),7.36 (m, 1H), 7.22(m, 1H), 7.12 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.58 (s, 3H), 3.48 (s, 3H);
19F NMR (332 MHz, DMSO-d6) δ -131.20 (m)。 LC-MS (ESI): 378.00 (M+H)
+; HPLC: 220 nm, 97.6%; 254 nm, 97.0%。
【0180】
実施例20
【化58】
【0181】
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにて4−(トリフルオロメチル)安息香酸(517mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na
2SO
4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、247mgのメチル2−(N−メチル−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(37)を得た;収率28.7%。
【化59】
【0182】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(37)(207mg、0.50mmol、1.0eq)をDCM(60mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(604mg、3.02mmol、6.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて5日間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、129mgの最終生成物、2−(4−フルオロ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例20)を得た;収率:64.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.68 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.88 (q, 4H),7.16 (s, 1H), 3.44(s, 3H),
19F NMR (332 MHz, dmso) δ -61.46(s), LC-MS (ESI): 461.05 (M+Na+MeCN)
+; HPLC: 220 nm, 99.0%; 254 nm, 99.0%。
【0183】
実施例21
【化60】
【0184】
DMF(40mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とK
2CO
3(865mg、6.27mmol、3.0eq)の溶液に、70℃にて1−(クロロメチル)−4−メトキシベンゼン(491mg、3.14mmol、1.5eq)を加えた。混合物をN
2下、70℃にて3時間撹拌し、TLCによって観察した。濃縮後に、残渣をDCMで溶解し、シリカゲルによって濾過し、そして、FCCによって精製して、480mgのメチル2−((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(38)を得た;収率:63.9%。
【化61】
【0185】
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(38)(190mg、0.53mmol、1.0eq)をDCM(10mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(317mg、1.59mmol、3.0eq)を、0℃にて前記溶液に加えた。混合物を0℃にて1時間撹拌し、TLCによって観察した。混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHで洗浄して、105mgの最終生成物、2−((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例21)を得た;収率:57.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.15 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.22 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.92(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.51(s, 1H), 4.64 (s, 2H), 3.71(s, 3H), 3.13(s,3H); LCMS (ESI): 368.25 [M+Na]
+, 713.45 [2M+Na]
+; HPLC: 220 nm, 97.3%; 254 nm, 97.5%。
【0186】
実施例22
【化62】
【0187】
DMF(40mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とK
2CO
3(865mg、6.27mmol、3.0eq)の溶液に、70℃にて1−(ブロモメチル)−2−メトキシベンゼン(631mg、3.14mmol、1.5eq)を加えた。混合物をN
2下、70℃にて1時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。濃縮後に、残渣をDCMで溶解し、シリカゲルによって濾過し、そして、FCCによって精製して、480mgのメチル2−((2−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(39)を得た;収率:46.6%。
【化63】
【0188】
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(39)(270mg、0.75mmol、1.0eq)をDCM(10mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(451mg、2.25mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて1時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHで洗浄して、170mgの最終生成物、2−((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例22)を得た;収率:65.5%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.16 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.11(dd, 1H), 7.03 (dd, 1H), 6.91(m, 1H), 4.64(s, 2H), 3.78(s, 3H), 3.14(s, 3H); LCMS (ESI): 713.45 [2M+Na]
+; HPLC: 220 nm, 98.2%; 254 nm,98.0%。
【0189】
実施例23
【化64】
【0190】
DMF(40mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とK
2CO
3(865mg、6.27mmol、3.0eq)の溶液に、70℃にて1−(ブロモメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(749mg、3.13mmol、1.5eq)を加えた。混合物をN
2下、70℃にて1時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。濃縮後に、残渣をDCMで溶解し、シリカゲルによって濾過し、そして、FCCによって精製して、370mgのメチル2−(メチル(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(40)を得た;収率:45.5%。
【化65】
【0191】
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(40)(270mg、0.68mmol、1.0eq)をDCM(10mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(408mg、2.04mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHで洗浄して、195mgの最終生成物、2−(メチル(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例23)195mgを得た;収率:74.8%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.17 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 7.72 (d, J=8Mz, 1H), 7.48(d, J=8Hz, 1H), 6.48 (s, 1H), 4.84(s, 3H), 3.20(s, 3H); LCMS (ESI): 384.05 [M+H]
+; HPLC: 220 nm, 97.7%; 254 nm,98.3%。
【0192】
実施例24
【化66】
【0193】
MeCN(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とDMAP(128mg、1.05mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて3−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(907mg、4.39mmol、2.1eq)とDIEA(1.88g、14.63mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、719mgのN−(6−((l1−オキシダニル)カルボニル)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(41)を得た;収率87.2%。
【化67】
【0194】
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(41)(300mg、0.73mmol、1.0eq)をDCM(12mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(733mg、3.66mmol、5.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、160mgの最終生成物2−((3−メトキシ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(69ulfonamide))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例24)を得た;収率:55.2%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.71 (s, 1H), 8.81 (s,1H), 7.54 (t, J=8Hz, 1H), 7.33 (m, 2H), 7.23 (t, J=2.2 Hz, 1H), 3.77(s, 3H), 3.32 (s, 3H); LCMS (ESI): 418.10 [M+Na]
+; HPLC: 220 nm, 99.6%; 254 nm,99.4%。
【0195】
実施例25
【化68】
【0196】
MeCN(40mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol、1.0eq)とDMAP(102mg、0.84mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(518mg、2.51mmol、1.5eq)とDIEA(1.51g、11.69mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、450mgのメチル2−((4−メトキシ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(70ulfonamide))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(42)を得た;収率65.7%。
【化69】
【0197】
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(42)(432mg、1.06mmol、1.0eq)をDCM(20mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(987mg、4.93mmol、4.6eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、270mgの最終生成物2−((4−メトキシ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例25)を得た;収率:64.7%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.75 (s, 1H), 8.81 (s,1H), 7.73 (d, J=8.8 Hz, 2H), 7.12 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.88 (s, 1H), 3.80(s, 3H), 3.28 (s, 3H); LCMS (ESI): 396.00 [M+H]
+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm,100%。
【0198】
実施例26
【化70】
【0199】
MeCN(30mL)中の中間体(16)(310mg、1.3mmol、1.0eq)とDMAP(83mg、0.68mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(380mg、1.94mmol、1.5eq)とDIEA(1.26g、9.77mmol、7.5eq)を加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、434mgのメチル2−((4−フルオロ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(43)を得た;収率84.2%。
【化71】
【0200】
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(43)(434mg、1.09mmol、1.0eq)をDCM(40mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(633mg、3.28mmol、3eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、370mgの最終生成物2−((4−フルオロ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例26)を得た;収率:88.3%;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ 12.10 (s, 1H), 8.76 (s,1H), 7.82 (m, 2H), 7.21 (d, J=8 Hz, 2H), 6.69 (s, 1H), 3.38(s, 3H);
19F NMR(332 MHz, CDCl
3): δ -100.90 (s); LCMS (ESI): 406.65 [M+Na]
+; HPLC: 220 nm, 97.9%; 254 nm,96.5%。
【0201】
実施例27
【化72】
【0202】
MeCN(40mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol、1.0eq)とDMAP(102mg、0.83mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(914mg、3.73mmol、2.2eq)とDIEA(1.51g、11.68mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、544mgのメチル2−((N−メチル−4−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(44)を得た;収率72.7%。
【化73】
【0203】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(44)(544mg、1.22mmol、1.0eq)をDCM(100mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(730mg、3.65mmol、3eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、400mgの最終生成物2−((N−メチル−4−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例27)を得た;収率:75.9%;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.83 (s, 1H), 8.83 (s,1H), 8.01 (q, 4H), 6.98 (s, 1H), 3.34(s, 3H);
19F NMR(332 MHz, DMSO): δ 61.86 (s); LCMS (ESI): 456.05 [M+Na]
+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm, 100%。
【0204】
実施例28
【化74】
【0205】
MeCN(40mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol、1.0eq)とDMAP(102mg、0.83mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(614mg、2.51mmol、1.5eq)とDIEA(1.51g、11.68mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、459mgのメチル2−((N−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(45)を得た;収率61.3%。
【化75】
【0206】
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(45)6−2(459mg、1.03mmol、1.0eq)をDCM(100mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(1.03g、5.13mmol、5eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH
3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、290mgの最終生成物2−((N−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例28)を得た;収率:65.2%;
1H NMR (400 MHz, DMSO): δ 12.86 (s, 1H), 8.83 (s,1H), 8.17 (d, J=4 Hz, 1H),8.05 (t, J=8 Hz, 2H), 7.88 (t, J=8 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 3.35(s, 3H);
19F NMR(332 MHz, DMSO-d6): δ 61.43 (s); LCMS (ESI): 434.05 [M+H]
+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm, 100%。
【0207】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【0208】
【表2】
【0209】
MTS細胞増殖アッセイ
本発明のモノカルボン酸輸送体の阻害の細胞毒性を決定し、これを表1に示した。MCT阻害の抗増殖効果は、固形および血液腫瘍細胞株のパネルにわたって調査された。細胞を、それらの適切な増殖培地において、規定とおりに培養した。1日目、5,000〜20,000の細胞/ウェルが96ウェルプレート中に播種した。培地の蒸発を防ぐため、リン酸緩衝食塩水溶液100μLを外部ウェルに添加した。プレートを、5%のCO
2の存在下、37℃において一晩、成長培地でインキュベートした。2日目、乾燥重量化合物ストックを、100%のDMSO中20mMの濃度で溶解した。化合物を、アッセイ培地;10mM乳酸培地(グルコース、ピルバート、およびグルタミン不含);RPMI培地または10nM〜100μMの最終用量範囲をもたらすのに適切な培地でさらに希釈した。96ウェルプレート内の成長培地をアッセイ培地(10mMの乳酸培地、RPMI培地または適切な培地)で置き換え、そして、プレート内の各ウェルに対して、アッセイ培地による段階希釈または事前調製した溶液によって様々な濃度にて化合物を加えた。次いで、プレートを、5%のCO
2の存在下、37℃にて適用後さらに72時間インキュベートした。5日目、20μLのCellTiter 96 AQ MTS試薬を各ウェルに添加し、そしてプレートを2時間、インキュベーターに戻した。乳酸培地の場合、培地を100μLの増殖培地および20μLのCellTiter 96 AQ MTS試薬に置き換えた。MTSは、代謝活性細胞中のデヒドロゲナーゼ酵素によって生成されるNADPHまたはNADHによって、組織培養培地中で可溶性である着色ホルマザン生成物へと生体還元(bioreduced)される。着色ホルマザン生成物の量は、培地の生細胞の数に直接比例する。プレートの吸光度を、490nmの測定波長を使用して、Synergy H4プレートリーダー上で読み取った。適用量応答曲線をプロットし、そしてGraphPrismを使用して、IC
50値を計算した。IC
50値は、化合物処理シグナル対ビヒクル処理シグナルから計算された増殖の50%阻害を引き起こす化合物の濃度と等しい。
【0210】
MTT細胞増殖アッセイ
MTT試験は、MTSアッセイに類似した細胞生存率を評価するための比色分析法である。NAD(P)H依存性細胞酸化還元酵素は、限定条件下で生存細胞の存在数を反映し得る。これらの酵素は、テトラゾリウム色素MTT、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミドをその不溶性ホルマザンへと還元することができ、そして、そのホルマザンが紫色である。MTT粉末を、ストック溶液としてダルベッコ製のリン酸緩衝生理食塩水、pH=7.4(DPBS)で5mg/mlまで溶解する。96ウェルプレート内の細胞と試験化合物を、MTSアッセイで記載したとおり100μL/ウェルの終量を含有するように調製した。アッセイを、先のMTSアッセイと同様に実施した。インキュベーションの72時間後に、1ウェルあたり10μLのMTT溶液を加えて、0.45mg/mLの終濃度を達成し、次に、37℃にて4時間インキュベートした。培地を取り除き、そして、プレートを暗所において10分間風乾した。次に、100μLのDMSOを各ウェルに加え、そして、軽く振盪しながら暗所において30分間インキュベートした。吸光度を570nmにて読み取った。
【0211】
腫瘍細胞株の乳酸消費アッセイ
本発明のモノカルボン酸輸送体の阻害を決定し、データを表IIに示した。細胞を、それらの適切な増殖培地(4.5g/Lのグルコース、10%FBSおよびP/Sが補足された4mM L−グルタミンを有するDMEM培地(増殖培地))で維持する。500,000細胞/ウェルを、6時間、培養培地中の24ウェルプレートに播種した。増殖培地を一晩、1mL乳酸培地(ピルビン酸ナトリウムを含まない基礎DMEM中の10mM乳酸)に置き換えた。細胞を24時間、1mL乳酸培地中で化合物によって処理した。培地を回収し、そしていずれの壊死組織片も除去するために、4℃において5分間、12,000rpmで遠心分離機にかけた。上清の0.5mLのアリコートを脱タンパク質カラムに装填し、4℃において15分間、12,000rpmで遠心分離機にかけた。フロースルーを回収し、そしてさらなる分析のために、−80℃で貯蔵した。上清中の乳酸の量は、製造業者の取扱説明書に従って、酵素によるL−Lactate Kit II(Eton Bioscience Inc.)または市販のYSI 2900 バイオアナライザによって分析した。短時間で、50μLの10倍希釈試料を50μLの反応混合物と混合した。乳酸を酵素反応によって酸化し、着色生成物が得られ、これは、2重モードで、比色定量アッセイのために570nmにおいて、またはEx 530−560/Em 570−595nm蛍光アッセイのいずれかにおいて測定することが可能である。そして色または蛍光強度は乳酸濃度に比例しており、したがって、乳酸標準に基づいて、試料乳酸濃度を正確に計算することができる。570nm測定波長を使用して、Synergy H4プレートリーダー上でシグナルを読み取り、そして最終点を差し引いた開始点における培地乳酸濃度(10mM)によって乳酸消費を計算した。
【0212】
腫瘍の異種移植モデル
本発明の生体内有効性を試験するために、実施例9を、Iorns te al.[Iorns E, Drews-Elger K, Ward TM, Dean S, Clarke J, Berry D, et al. (2012) A New Mouse Model for the Study of Human Breast Cancer Metastasis. PLoS ONE 7(10): e47995. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0047995]のプロトコールに従って試験した。28匹の雌NOD SCIDマウス(Charles River)を、乳房脂肪体内にベースMDA MB231ヒト乳房癌腫細胞を同所注射した。マウスを、最初の異種移植腫瘍の発生について観察し、そして、マウスが125mm
3の腫瘍体積中央値を示した時点で、試験化合物の投薬を開始した。マウスには、30mg/kgおよび75mg/kgの実施例9を経口で毎日投与した。処置開始から9日後には、腫瘍体積は、30mg/kgにて投与したマウスでは対照に対して約50%になり、そして75mg/kgにて投与したマウスでは対照に対して約30%になった。