(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-519864(P2021-519864A)
(43)【公表日】2021年8月12日
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/458 20060101AFI20210716BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20210716BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20210716BHJP
【FI】
C23C16/458
C23C16/455
H01L21/31 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2020-553526(P2020-553526)
(86)(22)【出願日】2019年3月27日
(85)【翻訳文提出日】2020年10月14日
(86)【国際出願番号】KR2019003573
(87)【国際公開番号】WO2019194459
(87)【国際公開日】20191010
(31)【優先権主張番号】10-2018-0038594
(32)【優先日】2018年4月3日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0164262
(32)【優先日】2018年12月18日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ウォン ウー
(72)【発明者】
【氏名】キム ヤン‐ロク
(72)【発明者】
【氏名】キム ユウ ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョン シク
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA04
4K030CA12
4K030EA06
4K030FA10
4K030GA02
4K030GA06
4K030HA01
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4K030LA16
5F045DP15
5F045DP27
5F045EE14
5F045EF05
(57)【要約】
本発明は、基板を支持するための支持部;複数の前記支持部を支持するディスク;前記ディスクの上側に配置されたリッド。前記ディスクに結合して、前記支持部の内側に位置し、中央領域および前記支持部の間に位置する間領域において、前記ディスクから前記リッド側に向かう上方に突出した第1突出部を含む基板処理装置に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持するための支持部、
複数個の前記支持部を支持するディスク、
前記ディスクの上側に配置されたリッド、および
前記ディスクに結合して、前記支持部の内側に位置した中央領域および前記支持部の間に位置する間領域において、前記ディスクから前記リッドの方に向かう上方に突出した第1突出部を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記第1突出部と前記支持部の間に位置するガス溝を含み、
前記第1突出部が、前記支持部から離隔した位置で前記ディスクの上面から上方に突出したことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記支持部が、前記基板の上面が、前記ディスクの上面から上方に第1高さで離隔するように前記基板を支持し、
前記第1突出部は、前記ディスクの上面から上方に前記第1高さと同じ第2高さで突出したことを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1突出部が、前記支持部それぞれの一部を収容する複数個の収容凹部を含み、
前記収容凹部は、それぞれ、前記支持部の形状に沿って凹状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1突出部が、前記支持部のうちの第1支持部の一部を収容する第1収容凹部、および前記支持部のうちの第2支持部の一部を収容する第2収容凹部を含み、
前記第1収容凹部に収容された第1支持部および前記第1突出部は、第1間隔で離隔するように配置され、
前記第2収容凹部に収容された第2支持部および前記第1突出部は、前記第1間隔とは異なる第2間隔で離隔するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1突出部が、前記支持部のうちの第1支持部の一部を収容する第1収容凹部、および前記支持部のうちの第2支持部の一部を収容する第2収容凹部を含み、
前記第1収容凹部に収容された第1支持部および前記第1突出部は、第1間隔で離隔するように配置され、
前記第2収容凹部に収容された第2支持部および前記第1突出部は、前記第1間隔と同じ第2間隔で離隔するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1突出部が
前記中央領域から上方に突出した中央プレート、および
前記中央プレートから前記支持部の間の方に向かう外側方向に延長されて前記の間領域に配置された複数の突出部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記支持部が、それぞれの中心が、前記中央プレートの中心から回転半径で離隔するように、前記ディスクに結合され、
前記突出部材は、それぞれ前記中央プレートの中心から前記外側方向に最も長い距離で離隔した端部が、前記回転半径に対して0.9倍以上1.1倍以下に配置されるよう形成されたことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記支持部が、それぞれの中心が、前記中央プレートの中心から回転半径で離隔するように、前記ディスクに結合され、
前記突出部材は、それぞれ前記中央プレートの中心から前記外側方向に最も長い距離で離隔した端部が前記回転半径上に配置されるように形成されたことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記中央領域で前記第1突出部の上面から上方に突出した第2突出部を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第1突出部が、前記中央領域から上方に突出した中央プレート、および前記中央プレートから前記支持部の間の方に向かう外側方向に延長されて前記の間領域に配置された複数の突出部材を含み、
前記第2突出部は、前記中央プレートの上面から上方に突出したことを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第2突出部が、前記中央プレートの内側に配置されるように前記中央プレートに比べて、より小さな大きさで形成されたことを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記中央プレートが、前記中央プレートの中心と前記支持部のそれぞれの中心を結ぶ中心連結線を基準にして前記第2突出部から第1距離で突出するように形成され、
前記支持部は、それぞれ、前記中心連結線を基準にして前記中央プレートから第2距離で離隔するように配置され、
前記第2距離は、前記第1距離と同一または前記第1距離よりも短いことを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記リッドには、前記第2突出部が挿入される挿入凹部が形成されたことを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記リッドに結合され、パージガスを噴射するパージ部を含み、
前記第2突出部が、前記挿入凹部が形成されたリッドの内壁から離隔するように、前記挿入凹部に比べて、さらに小さな大きさで形成され、
前記パージ部は、前記挿入凹部が形成されたリッドの内壁と前記第2突出部の間にパージガスを噴射することを特徴とする請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記リッドに結合され、パージガスを噴射するパージ部を含み、
前記第2突出部が、前記挿入凹部でパージガスの乱流形成を誘導するための誘導凹部を含むことを特徴とする請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記リッドに結合された噴射部を含み、
前記噴射部プロセスガスを噴射する噴射孔を含み、
前記第2突出部が、上端が、前記噴射孔の下端に比べて、より高い位置に位置するように前記第1突出部の上面から上方に突出したことを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記第2突出部が、前記第1突出部に着脱可能に結合されたことを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記リッドに結合され、パージガスを噴射するパージ部を含み、
前記第2突出部が、前記パージ部が噴射したパージガスを分散させるための分散凹部を含み、
前記分散凹部は、前記パージ部を向くように配置された前記第2突出部の上面に形成されたことを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記分散凹部が、前記パージ部から前記第2突出部に向かう下方に延長されるほど大きさが減少するように形成されたことを特徴とする請求項19に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行なう基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイ等を製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学的パターンを形成しなければならない。そのため、基板上の特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板処理工程が行われる。このような基板処理工程は、基板処理装置によって行われる。
【0003】
図1は、従来技術による基板処理装置の概略的な側面図である。
【0004】
図1を参考にすると、従来の技術による基板処理装置10は、回転軸11aを中心に回転するディスク11、プロセスガスを噴射する噴射部12、およびパージガスを噴射するパージ部13を含む。
【0005】
前記ディスク11は、前記回転軸11aを中心に回転しながら、複数の基板20、20’を前記回転軸11aを中心に回転させる。
【0006】
前記噴射部12は、複数の処理領域(PA1、PA2)にプロセスガスを噴射する。前記処理領域(PA1、PA2)は、前記基板20、20’が、前記回転軸11aを中心に回転する経路上に配置される。プロセスガスは、蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行なうものである。前記噴射部12は、前記処理領域(PA1、PA2)に互いに異なる種類のプロセスガスを噴射する。
【0007】
前記パージ部13は、前記回転軸11aが配置された中央領域(CA)にパージガスを噴射する。前記中央領域(CA)は、前記処理領域(PA1、PA2)の内側に配置される。前記パージ部13は、前記中央領域(CA)にパージガスを噴射することにより、前記中央領域(CA)を介して前記噴射部12が噴射した互いに異なる種類のプロセスガスが互いに混合することを防止する。
【0008】
図に示していないが、従来の技術による基板処理装置10は、前記処理領域(PA1、PA2)を区画するためにパージガスを噴射する区画機構を含んでいる。前記区画機構は、前記処理領域(PA1、PA2)の間にパージガスを噴射することにより、前記処理領域(PA1、PA2)の間を介して前記噴射部12が噴射した互いに異なる種類のプロセスガスが互いに混合することを防止する。
【0009】
ここで、前記パージ部13が前記中央領域(CA)に噴射するパージガスの噴射量が多ければ、前記噴射部12が前記処理領域(PA1、PA2)に噴射したプロセスガスがパージガスによって外側方向に押されるようになる。前記パージ部13が前記中央領域(CA)に噴射するパージガスの噴射量が少ないと、前記噴射部12が前記処理領域(PA1、PA2)に噴射したプロセスガスが前記中央領域(CA)まで拡散することになる。前記中央領域(CA)まで拡散したプロセスガスは、前記中央領域(CA)で滞在していてパージガスおよび前記ディスク11の回転によって作用する遠心力によって外側方向に押されて再び前記の処理領域(PA1、PA2)に移動する。
【0010】
したがって、従来の技術による基板処理装置10は、互いに異なるプロセスガスが混合し、前記基板20、20’において、前記中央領域(CA)に近い内側部分および残りの部分との間に互いに異なる工程結果が表われるようになる。これにより、従来の技術による基板処理装置1は、空いている中央領域(CA)により、前記基板20、20’の処理工程の均一性が低下するという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述のような問題点を解決しようと案出されたもので、基板の処理工程の均一性を向上させることができる基板処理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述したような課題を解決するために、本発明は、下記のような構成を含むことができる。
【0013】
本発明に係る基板処理装置は、基板を支持するための支持部;複数の前記支持部を支持するディスク;前記ディスクの上側に配置されたリッド;および前記ディスクに結合して、前記支持部の内側に位置し、中央領域および前記支持部の間に位置する間領域において、前記ディスクから前記リッド側に向かう上方に突出した第1突出部を含むことができる。
【0014】
本発明に係る基板処理装置は、基板を支持するための支持部;前記支持部が複数個結合し、前記支持部に支持された基板が回転軸を中心に回転するディスク;前記ディスクの上側に配置されたリッド。前記リッドに結合し、前記基板が、前記回転軸を中心に配置された複数の処理領域にプロセスガスを噴射する噴射部;前記リッドに結合し、パージガスを噴射するパージ部;前記ディスクに結合して、前記支持部の内側に位置し、中央領域および前記支持部の間に位置する間領域において、前記ディスクから前記リッド側に向かう上方に突出した第1突出部を含むことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0016】
本発明は、中央領域で空いている空間の大きさを減少させることができるよう具現することで、基板の処理工程の均一性を向上させることができる。
【0017】
本発明は、支持部の間に空いている空間の大きさを減少させることができるよう具現することで、基板の処理工程の均一性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】従来技術による基板処理装置の概略的な側断面図
【
図2】本発明に係る基板処理装置の概略的な分解斜視図
【
図3】本発明に係る基板処理装置において、支持部、ディスク、および第1突出部を
図2のI-I線を基準に示した概略的な側断面図
【
図4】本発明に係る基板処理装置の概略的な側断面図
【
図5】本発明に係る基板処理装置において、支持部、ディスク、および第1突出部の概略的な平面図
【
図6】本発明に係る基板処理装置において、支持部、ディスク、第1突出部、および噴射部を、
図2のI-I線を基準に示した概略的な側断面図
【
図7】本発明に係る基板処理装置において、支持部、ディスク、および第1突出部の概略的な斜視図
【
図9】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部の概略的な平面図
【
図10】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部と支持部が離隔した間隔を説明するための概略的な一部平面図
【
図11】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部と支持部が離隔した間隔を説明するための概略的な一部平面図
【
図12】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部の突出部材を説明するための概略的な平面図
【
図13】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部の突出部材を説明するための概略的な平面図
【
図14】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部の突出部材を説明するための概略的な平面図
【
図15】本発明に係る基板処理装置において、第2突出部を説明するための概略的な分解斜視図
【
図16】本発明に係る基板処理装置において支持部、ディスク、第1突出部、および第2突出部の概略的な平面図
【
図17】本発明に係る基板処理装置において、第1突出部と支持部が離隔した間隔を説明するための概略的な一部平面図
【
図18】本発明に係る基板処理装置において支持部、ディスク、第1突出部、および第2突出部を
図2のI-I線を基準に示した概略的な側断面図
【
図19】本発明の変形された実施例に係る第2突出部を
図2のI-I線を基準に示した概略的な側断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、本発明に係る基板処理装置の実施例を添付した図を参照して詳細に説明する。
【0020】
図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、基板(S)の処理工程を行なうものである。例えば、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に薄膜を蒸着する蒸着工程と、前記基板(S)に蒸着された薄膜の一部を除去するエッチング工程の中で少なくとも一つを行なうことができる。本発明に係る基板処理装置1は、支持部2、ディスク3、リッド(蓋)4、噴射部5、パージ部6、および第1突出部7を含む。
【0021】
図2〜
図4を参考にすると、前記支持部2は、前記基板(S)を支持するものである。前記基板(S)は、前記支持部2に安着することで、前記支持部2に支持され得る。前記基板(S)は、半導体基板またはウェハーであり得る。
【0022】
前記支持部2は、支持凹部21と支持壁22を含むことができる。
【0023】
前記支持凹部21は、前記基板(S)が挿入されるものである。前記支持凹部21は、前記支持部2の上面に形成することができる。前記支持凹部21は、前記支持部2の上面に一定の深さで凹部を加工することによって形成することができる。前記基板(S)は、前記支持凹部21に挿入され、前記支持部2に無事に到着することができる。前記支持凹部21と前記基板(S)は、互いに一致する形状と大きさで形成することができる。
【0024】
前記支持壁22は、前記支持凹部21を囲むように配置されたものである。前記基板(S)が、前記支持凹部21に挿入されると、前記基板(S)は、前記支持壁22の内側に配置することができる。前記基板(S)が、前記支持凹部21に挿入されると、
図3に示すように、前記基板(S)の上面と前記支持壁22の上面は、互いに同じ高さに配置することができる。この場合、前記支持部2に支持された基板(S)の上面と前記支持壁22の上面は、前記ディスク3の上面3aから同じ高さで離隔(離間)することができる。
【0025】
図2〜
図5を参考にすると、前記ディスク3は、複数個の基板(S)を支持するものである。前記ディスク3は、前記の処理工程が行われる処理空間を提供するチャンバー110の内部に結合することができる。前記チャンバー110には、基板出入口111(
図4に示す)を結合することができる。前記基板(S)は、ローディング装置(不図示)により前記基板出入口111を通過して前記チャンバー110の内部に搬入することができる。前記の処理工程が完了すると、前記基板(S)は、アンローディング装置(不図示)により前記基板出入口111を通過して前記チャンバー110の外部に搬出することができる。前記チャンバー110には、前記の処理空間に存在するガスなどを外部に排気させるための排気部112(
図4に示す)を結合することができる。
【0026】
前記ディスク3には、前記支持部2が複数個結合することができる。前記支持部2に前記基板(S)が支持されると、前記ディスク3は、前記支持部2を支持することにより、前記基板(S)を支持することができる。前記支持部2は、前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に突出するように、前記ディスク3に結合することができる。これにより、前記支持部2に支持された基板(S)の上面は、前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に離隔した位置に配置することができる。前記支持部2は、前記基板(S)の上面が、前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に第1高さ(H1、
図3に示す)で離隔するように前記基板(S)を支持することができる。この場合、前記支持部2は、それぞれディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に、前記第1高さ(H1)で突出することもできる。
【0027】
前記ディスク3は、回転軸3b(
図5に示す)を中心に回転することができる。前記ディスク3は、第1回転方向(R1矢印の方向、
図5に示す)に回転することができる。前記第1回転方向(R1、矢印の方向)は、前記回転軸3bを中心に時計回りまたは反時計回りであり得る。前記支持部2は、前記回転軸3bを中心に前記第1回転方向(R1矢印の方向)に沿って互いに同じ角度で離隔するように、前記ディスク3に結合することができる。
図2および
図5には、前記ディスク3に6個の支持部2が結合されたものを示しているが、これに限定されず、前記ディスク3には、2個、3個、4個、5個、または7個以上の支持部2を結合することもできる。
【0028】
前記ディスク3が前記回転軸3bを中心に回転することにより、前記支持部2に支持された基板(S)は、前記回転軸3bを中心に回転することができる。この場合、前記支持部2に支持された基板(S)は、前記回転軸3bを中心に公転することができる。前記ディスク3は、回転力を提供する駆動部120(
図4に示す)に結合することができる。前記支持部2は、それぞれ、前記ディスク3に回転可能に結合することもできる。この場合、前記支持部2は、それぞれの回転軸を中心に自転することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記支持部2に支持された基板(S)に対して自転および公転が並行して行われながら、前記の処理工程が行われるように具現することができる。
【0029】
図2〜
図5を参考にすると、前記リッド4は、前記ディスク3の上側に配置されたものである。前記リッド4は、前記チャンバー110の上部を覆うように、前記チャンバー110に結合することができる。前記リッド4および前記チャンバー110は、
図2に示すように円筒状の構造で形成することができるが、これに限定されず、楕円形の構造、多角形構造などで形成することもできる。
【0030】
前記リッド4は、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に離隔して配置することができる。前記リッド4は、前記噴射部5および前記パージ部6を支持することができる。前記噴射部5と、前記パージ部6は、それぞれ、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に離隔して配置されるように前記リッド4に結合することができる。
【0031】
図2〜
図6を参照すると、前記噴射部5は、プロセスガスを噴射するものである。前記噴射部5は、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に離隔して配置することができる。これにより、前記噴射部5は、前記ディスク3の方を向く下方(DD矢印の方向)にプロセスガスを噴射することができる。前記噴射部5は、前記リッド4に結合することができる。前記噴射部5は、処理領域(PA、
図5に示す)にプロセスガスを噴射することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記処理領域(PA)に位置する基板(S)のプロセスガスを利用した処理工程が行われるように具現することができる。前記基板(S)が前記回転軸3bを中心に回転する場合、前記噴射部5は、前記基板(S)が回転する回転経路に沿って配置された複数個の処理領域(PA1、PA2)(
図5に示す)にプロセスガスを噴射することができる。前記回転経路は、前記支持部2が前記ディスク3の回転軸3bを中心に回転しながら通過する経路を意味する。この場合、前記基板(S)は、前記回転経路に沿って回転しながら、前記処理領域(PA1、PA2)を順次に通過することができる。
【0032】
前記噴射部5は、噴射孔51(
図6に示す)を含むことができる。
【0033】
前記噴射部5は、前記噴射孔51を介して前記ディスク3の方を向く下方(DD矢印の方向)にプロセスガスを噴射することができる。前記噴射部5は、前記噴射孔51の下端510(
図6に示す)が、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に離隔した位置に配置されるように前記リッド4に結合することができる。前記噴射部5は、前記噴射孔51を複数個含むこともできる。この場合、前記噴射孔51は、互いに離隔するように配置することができる。
【0034】
前記噴射部5は、第1噴射機構52(
図2に示す)および第2噴射機構53(
図2に示す)を含むことができる。
【0035】
前記第1噴射機構52は、プロセスガス中のソースガスを噴射するものである。前記第1噴射機構52は、前記ディスク3の上側に配置されるように前記リッド4に結合することができる。前記第1噴射機構52は、第1処理領域(PA1、
図5に示す)にソースガスを噴射することができる。前記第1処理領域(PA1)は、前記噴射部5および、前記ディスク3の間に位置する処理空間の中で、一部に該当する。前記ディスク3が前記回転軸3bを中心に回転すると、前記ディスク3に支持された基板(S)は、前記回転軸3bを中心に回転しながら、前記第1処理領域(PA1)を順次に通過することができる。これにより、前記第1処理領域(PA1)を通過する基板(S)に対して、ソースガスを用いた処理工程を行なうことができる。図に示していないが、前記噴射部5は、前記第1噴射機構52を複数個含むこともできる。この場合、前記第1噴射機構52は、前記回転経路に沿って互いに離隔した位置に配置することができる。
【0036】
前記第2噴射機構53は、プロセスガス中の反応ガスを噴射するものである。前記第2噴射機構53は、前記ディスク3の上側に配置されるように前記リッド4に結合することができる。前記第2噴射機構53は、第2処理領域(PA2、
図5に示す)に反応ガスを噴射することができる。前記第2処理領域(PA2)は、前記噴射部5および、前記ディスク3の間に位置する処理空間の中で、一部に該当する。前記第2処理領域(PA2)および前記第1処理領域(PA1)は、前記回転経路に沿って互いに異なる位置に配置することができる。前記ディスク3が前記回転軸3bを中心に回転すると、前記ディスク3に支持された基板(S)は、前記回転軸3bを中心に回転しながら、前記第2処理領域(PA2)を順次に通過することができる。これにより、前記第2処理領域(PA2)を通過する基板(S)に対して反応ガスを用いた処理工程を行なうことができる。図に示していないが、前記噴射部5は、前記第2噴射機構53を複数個含むこともできる。この場合、前記第2噴射機構53は、前記回転経路に沿って互いに離隔した位置に配置することができる。
【0037】
図2〜
図6を参照すると、前記パージ部6(
図2に示す)は、パージガスを噴射するものである。前記パージ部6は、前記ディスク3の上側に配置することができる。これにより、前記パージ部6は、前記ディスク3の方を向く下方(DD矢印の方向)にパージガスを噴射することができる。前記パージ部6は、前記リッド4に結合することができる。
【0038】
前記パージ部6は、中央領域(CA、
図5に示す)にパージガスを噴射することができる。前記中央領域(CA)は、前記処理領域(PA1、PA2)の内側に配置されたものである。この場合、前記パージ部6は、前記ディスク3の回転軸3bから上方(UD矢印の方向)に離隔した位置に配置することができる。前記パージ部6は、前記中央領域(CA)にパージガスを噴射することにより、前記中央領域(CA)を介して前記噴射部5が噴射した互いに異なる種類のプロセスガスが混合することを防止することができる。前記噴射部5が、ソースガスと反応ガスを噴射する場合、前記パージ部6は、前記中央領域(CA)を介して、ソースガスと反応ガスが混合しないように、前記中央領域(CA)にパージガスを噴射することができる。この場合、前記パージ部6は、前記第1噴射機構52および前記第2噴射機構53の間に配置することができる。前記パージ部6は、前記中央領域(CA)にパージガスを噴射することにより、前記中央領域(CA)および前記中央領域(CA)の周辺に残留したプロセスガスを排気させることもできる。前記中央領域(CA)は、前記第1噴射機構52および、前記パージ部6が互いに離隔した空間の中間地点から前記回転軸3bまで離隔した距離を半径とする円で具現することができる。
【0039】
図2〜
図7を参照すると、前記第1突出部7は、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に突出するように、前記ディスク3に結合することができる。前記第1突出部7は、一部を前記中央領域(CA)に配置することができる。前記第1突出部7の残りの一部は、前記支持部2の間(以下、「間領域」という)に配置されるように前記中央領域(CA)に配置された第1突出部7の一部から延長することができる。この場合、前記の間領域は、前記支持部2が前記ディスク3の回転軸3bを中心に所定の角度で離隔することによって、前記支持部2の間に位置する空間であり得る。これにより、前記第1突出部7は、前記中央領域(CA)と、前記の間領域において、前記ディスク3から突出するように配置することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、次のような作用効果を図ることができる。
【0040】
第一に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7の一部が前記中央領域(CA)で、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に突出するように具現することにより、前記中央領域(CA)に配置された第1突出部7の体積に相当する程度、前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記噴射部5が噴射したプロセスガスと前記パージ部6が噴射したパージガス中の少なくとも一つが含まれた処理ガスが前記中央領域(CA)で滞在可能な空間の大きさを減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記中央領域(CA)に滞在した処理ガスにより前記基板(S)の内側部分および残りの部分の間に工程結果の偏差が発生する程度を減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、基板に対する処理工程の均一性を向上させることができる。前記基板(S)の内側部分は、前記中央領域(CA)に近い部分である。
【0041】
第二に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7の残りの一部が前記の間領域において、前記ディスク3から上方(UD矢印の方向)に突出するように具現されることにより、前記の間領域に配置された第1突出部7の体積に相当する程度、前記の間領域で空いている空間の大きさを減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記処理ガスが前記の間領域での滞在可能な空間の大きさを減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記の間領域に滞留した処理ガスにより前記基板(S)に部分的に蒸着率、エッチング率など処理率に偏差が発生する程度を減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、基板の処理工程の均一性をより向上させることができる。
【0042】
第三に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7が前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させることができるので、前記中央領域(CA)を介して、互いに異なる種類のプロセスガス間で混合することを防止するために、前記パージ部6がパージガスを噴射しなければならない空間の大きさを減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記パージ部6が噴射されるパージガスの噴射量を減らすことができるので、運用コストを削減することができる。
【0043】
図2〜
図8を参照すると、前記第1突出部7は、前記支持部2から離隔した位置で前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に突出することができる。これにより、前記第1突出部7と前記支持部2の間には、ガス溝70(
図8に示す)が位置することができる。前記ガス溝70は、前記第1突出部7と前記支持部2の間で、前記ディスク3の上面3aに接するように配置された空間で、前記第1突出部7と前記支持部2の間で谷のような形態で具現することができる。前記パージ部6が噴射したパージガスと前記噴射部5が噴射したプロセスガスの少なくとも一つが含まれた残余ガスは、前記ガス溝70に沿って流動して前記チャンバー110の外部に排気することができる。
【0044】
これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記ガス溝70を介して残余ガスを円滑に排気させることができるように具現される。また、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7と前記支持部2が前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に突出することで、第1突出部7と前記支持部2を用いて前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記基板(S)の方に侵入することを抑制することができるように具現される。この場合、前記第1突出部7と前記支持部2のそれぞれにおいて、前記ガス溝70を向くように配置された外面は、残余ガスが前記基板(S)の方に侵入することを抑制する防壁として機能することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、残余ガスにより前記基板(S)に部分的に蒸着率、エッチング率など処理率に偏差が発生する程度を減少させることができるので、基板の処理工程の均一性をより向上させることができる。
【0045】
前記第1突出部7は、前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に、第2高さ(H2、
図3に示す)で突出することができる。この場合、前記支持部2は、前記基板(S)の上面が、前記ディスク3の上面3aから上方(UD矢印の方向)に、前記第1高さ(H1、
図3に示す)で離隔するように前記基板(S)を支持することができる。前記第2高さ(H2)および前記第1高さ(H1)は、互いに同一に具現することができる。すなわち、前記第1突出部7の上面および前記支持部2に支持された基板(S)の上面は、互いに同じ高さに配置することができる。これにより、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記第1突出部7の上面の方に侵入することを抑制する抑制力(以下、「第1突出部7の抑制力」という)および、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記支持部2に支持された基板(S)の上面の方に侵入することを抑制する抑制力(以下、「基板(S)の抑制力」という)が大略一致するように具現される。これを具体的に見ると、次の通りである。
【0046】
まず、前記第1突出部7の上面が、前記支持部2に支持された基板(S)の上面よりも低い高さである場合、前記ガス溝70に向かう第1突出部7の外面が前記ガス溝70に向かう基板(S)の外面に比べて、より低い高さに具現される。これにより、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記第1突出部7の上面の方に侵入するために上昇しなければならない距離が、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記支持部2に支持された基板(S)の上面の方に侵入するために上昇する距離に比べて、より短く具現される。すなわち、前記第1突出部7の抑制力が、前記基板(S)の抑制力に比べて、より小さく具現される。したがって、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが比較的に抑制力が小さい前記第1突出部7の上面の方に偏るようになるので、排気力が低下し得る。
【0047】
次に、逆に前記支持部2に支持された基板(S)の上面が前記第1突出部7の上面よりも低い高さである場合、前記基板(S)の抑制力が、前記第1突出部7の抑制力に比べて、より小さく具現される。したがって、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが比較的抑制力が小さい前記基板(S)の上面の方に偏るようになるので、排気力が低下し得る。
【0048】
次に、前記支持部2に支持された基板(S)の上面および前記第1突出部7の上面が互いに同一の高さである場合、前記基板(S)の抑制力および前記第1突出部7の抑制力が大略一致するように具現される。したがって、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記基板(S)の上面および前記第1突出部7の上面のうち、いずれかの一方に偏るようになる程度を減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、残余ガスが前記ガス溝70から脱することなく前記ガス溝70に沿って円滑に流動して排気されるように具現することができる。
【0049】
図8および
図9を参考にすると、第1突出部7は、複数の収容凹部71(
図9に示す)を含むことができる。
【0050】
前記収容凹部71は、前記支持部2(
図8に示す)それぞれの一部を収容するものである。前記収容凹部71は、それぞれ前記支持部2の形状に沿って凹状に形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7および前記支持部2のそれぞれが均一な間隔で離隔して配置されるように具現することができる。すなわち、前記ガス溝70は、前記支持部2の形状に沿って均一な大きさの断面が続くように形成することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7および前記支持部2のそれぞれの間に配置された前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが停滞する可能性を減少させることができる。
【0051】
前記収容凹部71を向くように配置された第1突出部7の外面および前記収容凹部71を向くように配置された前記支持部2の外面は、それぞれ曲面をなすように形成することができる。前記支持部2において、前記第1突出部7に向かう方向を基準として、前記第1突出部7の外面は、凹曲面に形成され、前記支持部2の外面は、凸曲面に形成することができる。これにより、前記第1突出部7の外面と、前記支持部2の外面は、前記ガス溝70に位置した残余ガスが円滑に排気されるように誘導することができる。例えば、
図8に点線の矢印で示したように、前記ガス溝70に位置した残余ガスは、前記第1突出部7の外面と、前記支持部2の外面がなす曲面に沿って流動することにより、円滑に排気され得る。
図9には、前記第1突出部7に6個の収容凹部71が形成された例を示しているが、これに限定されず、前記第1突出部7には、2個、3個、4個、5個、または7個以上の収容凹部71を形成することもできる。この場合、前記収容凹部71の数および前記支持部2の数は、互いに一致するように具現することができる。
【0052】
図10および
図11を参考にすると、第1突出部7は、第1収容凹部71aおよび第2収容凹部71bを含むことができる。
【0053】
前記第1収容凹部71aは、第1支持部2aの一部を収容するものである。前記第1収容凹部71aは、前記第1突出部7が有する収容凹部71のうちのいずれかに該当することができる。前記第1支持部2aは、前記ディスク3に結合された支持部2のうちのいずれかに該当することができる。前記第1収容凹部71aに収容された第1支持部2aおよび前記第1突出部7は、第1間隔(D1)で離隔するように配置することができる。前記第1間隔(D1)は、前記第1収容凹部71aを向くように配置された第1支持部2aの外面および前記第1収容凹部71aを向くように配置された第1突出部7の外面が互いに離隔した距離を意味することができる。前記第1間隔(D1)は、前記ディスク3の回転軸3bと、前記第1支持部2aの中心20aを結ぶ仮想の第1連結線(L1)を基準とする距離であり得る。前記第1支持部2aおよび前記第1突出部7は、全体的に前記第1間隔(D1)で均一に離隔するように配置することもできる。
【0054】
前記第2収容凹部71bは、第2支持部2bの一部を収容するものである。前記第2収容凹部71bは、前記第1突出部7が有する収容凹部71のうちのいずれかに該当することができる。前記第2支持部2bは、前記ディスク3に結合された支持部2のうちのいずれかに該当することができる。前記第2収容凹部71bに収容された第2支持部2bおよび前記第1突出部7は、第2間隔(D2)で離隔するように配置することができる。前記第2間隔(D2)は、前記第2収容凹部71bを向くように配置された第2支持部2bの外面と前記第2収容凹部71bを向くように配置された第1突出部7の外面が互いに離隔した距離を意味することができる。前記第2間隔(D2)は、前記ディスク3の回転軸3bと前記第2支持部2bの中心20bを結ぶ仮想の第2連結線(L2)を基準とする距離であり得る。前記第2支持部2bおよび前記第1突出部7は、全体的に前記第2間隔(D2)で均一に離隔するように配置することもできる。
【0055】
図10に示すように、第2間隔(D2)と前記第1間隔(D1)は、互いに同一に具現することができる。この場合、前記第2支持部2bおよび前記第1支持部2aは、それぞれ、前記第1突出部7から同じ距離で離隔した位置に配置することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2支持部2bに支持された基板(S)および前記第1支持部2aに支持された基板(S)が大略一致する工程環境を経て処理工程が行われるように具現することができる。図に示していないが、前記支持部2の全部が前記第1突出部7から同じ距離で離隔した位置に配置することもできる。
【0056】
図11に示すように、第2間隔(D2)と前記第1間隔(D1)は、互いに異なるように具現することもできる。この場合、前記第2支持部2bおよび前記第1支持部2aは、それぞれ、前記第1突出部7から異なる距離で離隔した位置に配置することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2支持部2bに支持された基板(S)および前記第1支持部2aに支持された基板(S)が互いに異なる工程の環境を経て処理工程が行われるように具現することができる。前記第2支持部2bに支持された基板(S)および前記第1支持部2aに支持された基板(S)は、互いに異なる種類、互いに異なる仕様を有するものである場合、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2間隔(D2)と前記第1間隔(D1)が互いに異なるように具現することにより前記基板(S)に対する処理工程の均一性を向上させることができる。
【0057】
例えば、前記第2間隔(D2)は、前記第1間隔(D1)に比べて、より短く具現することができる。この場合、前記第2支持部2bは、前記第1支持部2aに比べて、前記第1突出部7から、より短い距離で離隔した位置に配置することができる。図に示していないが、前記支持部2の全部が前記第1突出部7から、互いに異なる距離で離隔した位置に配置することもできる。図に示していないが、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7から、互いに異なる距離で離隔した支持部2と、前記第1突出部7から、互いに同じ距離で離隔した支持部2が組み合わされるように具現することもできる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、様々な基板(S)、様々な処理工程などに適用することができる汎用性を向上させることができる。
【0058】
図12〜
図14を参考にすると、第1突出部7は、中央プレート72および複数の突出部材73を含むことができる。
【0059】
前記中央プレート72は、前記中央領域(CA)で上方(UD矢印の方向)に突出したものである。これにより、前記中央プレート72は、前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させることによって、前記中央領域(CA)において、前記処理ガスが滞留可能な領域の大きさを減少させることができる。前記中央プレート72は、前記第1突出部7の一部を構成することができる。前記中央プレート72は、前記ディスク3と同心をなすように、前記ディスク3に結合することができる。この場合、前記中央プレート72の中心72aと、前記ディスク3の回転軸3b(
図11に示す)は、同じ場所に配置することができる。
【0060】
前記中央プレート72は、前記支持部2から所定の距離離隔するように配置することができる。これにより、前記中央プレート72と前記支持部2の間には、前記ガス溝70を配置することができる。前記中央プレート72と前記支持部2は、前記ディスク3の上面3aから突出するように具現されるので、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記中央領域(CA)および前記支持部2に支持された基板(S)の方に侵入することを抑制することができる。
【0061】
前記突出部材73は、前記中央プレート72から前記支持部2の間の方に向かう外側方向に延長されたものである。これにより、前記突出部材73は、前記支持部2の間に配置することができる。すなわち、前記突出部材73は、前記の間領域に配置することができる。前記突出部材73は、前記の間領域で上方(UD矢印の方向)に突出することができる。これにより、前記突出部材73は、前記の間領域で空いている空間の大きさを減少させることによって、前記の間領域において、前記処理ガスが滞留可能な領域の大きさを減少させることができる。前記突出部材73は、前記第1突出部7の一部を構成することができる。前記突出部材73は、前記中央プレート72に結合することができる。前記突出部材73および前記第1突出部7は、一体に形成することもできる。
【0062】
前記突出部材73は、前記の間領域において、前記支持部2から所定の距離離隔するように配置することができる。これにより、前記突出部材73と、前記支持部2の間には、前記ガス溝70を配置することができる。前記突出部材73と、前記支持部2は、前記ディスク3の上面3aから突出するように具現されるので、前記ガス溝70を介して排気される残余ガスが前記突出部材73の上側および前記支持部2に支持された基板(S)の方に侵入することを抑制することができる。
【0063】
図12〜
図14には、前記中央プレート72に6個の突出部材73が結合された例を示しているが、これに限定されず、前記中央プレート72には、2個、3個、4個、5個、または7個以上の突出部材73を結合することもできる。この場合、前記突出部材73の数および前記支持部2の数は、互いに一致するように具現することができる。
【0064】
図12に示したように、前記突出部材73は、それぞれの端部73aが回転半径(R)上に配置されるように形成することができる。この場合、前記中央プレート72の中心72aを基準にして、前記突出部材73の長さ73Dおよび前記回転半径(R)は、互いに同一に具現することができる。前記突出部材73のそれぞれの端部73aは、前記中央プレート72の中心72aから前記外側方向に最も長い距離で離隔した部分である。前記回転半径(R)は、前記中央プレート72の中心72aから前記支持部2のそれぞれの中心20が離隔した距離を意味する。この場合、前記支持部2は、それぞれの中心20が、前記中央プレート72の中心72aから前記回転半径(R)で離隔するように、前記ディスク3に結合することができる。前記中央プレート72の中心72aを基準にして前記支持部2の中心20を連結した仮想の半径の円(RC)上には、前記突出部材73の端部73aを配置することができる。
【0065】
図13に示したように、前記突出部材73は、それぞれの端部73aが回転半径(R)内側に配置されるように形成することができる。この場合、前記中央プレート72の中心72aを基準にして、前記突出部材73の長さ73Dは、前記回転半径(R)に比べて、より短く具現することができる。これにより、前記中央プレート72の中心72aを基準にして前記支持部2の中心20を連結した仮想の半径の円(RC)の内側に、前記突出部材73の端部73aを配置することができる。この場合、前記突出部材73は、それぞれの端部73aが前記回転半径(R)に対して0.9倍以上で配置されるように形成することができる。これにより、前記中央プレート72の中心72aを基準にして、前記突出部材73の長さ73Dは、前記工程半径(R)に対して0.9倍以上で具現することができる。
【0066】
図14に示したように、前記突出部材73は、それぞれの端部73aが回転半径(R)の外側に配置されるように形成することができる。この場合、前記中央プレート72の中心72aを基準にして、前記突出部材73の長さ73Dは、前記回転半径(R)に比べて、より長く具現することができる。これにより、前記中央プレート72の中心72aを基準にして前記支持部2の中心20を連結した仮想の半径の円(RC)の外側に、前記突出部材73の端部73aを配置することができる。この場合、前記突出部材73は、それぞれの端部73aが前記回転半径(R)に対して1.9倍以下に配置するように形成することができる。これにより、前記中央プレート72の中心72aを基準にして、前記突出部材73の長さ73Dは、前記工程半径(R)に対して1.1倍以下で具現することができる。
【0067】
図12〜
図14に示したように、前記突出部材73は、それぞれの端部73aが前記回転半径(R)の0.9倍以上1.1倍以下に配置されるように形成することができる。この場合、前記中央プレート72の中心72aを基準にして、前記突出部材73の長さ73Dは、前記工程半径(R)に対して0.9倍以上1.1倍以下で具現することができる。
【0068】
前記突出部材73、前記中央プレート72、および前記ディスク3は、互いに同一の材質で形成することができる。前記突出部材73および前記中央プレート72を、互いに同じ材質で形成し、前記ディスク3および前記中央プレート72を、互いに異なる材質で形成することもできる。
【0069】
図2〜
図17を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、第2突出部8を含むことができる。
【0070】
前記第2突出部8は、前記第1突出部7から突出したものである。前記第2突出部8は、前記中央領域(CA)で、前記第1突出部7の上面から上方(UD矢印の方向)に突出することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、次のような作用効果を図ることができる。
【0071】
第一に、本発明に係る基板処理装置1は、前記中央領域(CA)で、前記第1突出部7が前記ディスク3の上面から上方(UD矢印の方向)に突出したものにさらに、前記第2突出部8が、前記第1突出部7の上面から上方(UD矢印の方向)に突出するように具現される。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7の体積および前記第2突出部8の体積を合わせた体積だけ前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、処理ガスが前記中央領域(CA)での滞在可能な領域の大きさをさらに減少させることで、基板の処理工程の均一性をさらに向上させることができる。
【0072】
第二に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7と前記第2突出部8を用いて前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさをさらに減少させることができるので、前記中央領域(CA)を通じて互いに異なる種類のプロセスガス間で混合することを防止するために、前記パージ部6がパージガスを噴射しなければなら空間の大きさをさらに減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記パージ部6が噴射するパージガス噴射量をさらに減らすことができるので、運用コストをより低減することができる。
【0073】
第三に、前記第2突出部8が前記リッド4から下側に突出した比較例もまた、前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させることができる。しかし、比較例は、前記噴射部5が、プロセスガスを下方噴射する方向側に前記第2突出部8および前記第1突出部7が互いに離隔することによって、前記処理領域(PA1、PA2)を連通させる連通空間が配置される。これにより、比較例は、前記噴射部5が、プロセスガスを下方噴射した噴射力がプロセスガスが前記連通空間を通過するための力として作用するので、前記連通空間を介して互いに異なる種類のプロセスガスが混合する危険がある。これを防止するためには、前記パージ部6がパージガスを噴射する噴射量を増大させなければならない。
【0074】
これとは異なり、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2突出部8が、前記第1突出部7から上方(UD矢印の方向)に突出するように具現することにより、前記噴射部5がプロセスガスを下方噴射する方向側に比較例のような連通空間が存在しない。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、比較例と対比すると、前記第2突出部8を利用して、互いに異なる種類のプロセスガスが混合する危険性を減少させることができるだけではなく、相対的にパージガスを少ない噴射量でも互いに異なる種類のプロセスガス間の混合を防止することができる。また、本発明に係る基板処理装置1は、前記噴射部5が、プロセスガスを下方噴射した噴射力がプロセスガスを前記中央領域(CA)の外側に戻す力として作用する。前記プロセスガスが前記第2突出部8に遮られた後も残った噴射力は、前記プロセスガスを前記中央領域(CA)の外側に戻す力として作用するからである。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記噴射部5が、プロセスガスを下方噴射した噴射力を利用して前記中央領域(CA)にプロセスガスが滞留することを防止する防止力として活用することができる。
【0075】
前記第2突出部8は、前記中央領域(CA)で、前記第1突出部7から上方(UD矢印の方向)に突出した円筒形態に形成することができるが、これに限定されず、前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させることができる形態であれば他の形態で形成することもできる。前記第2突出部8および前記第1突出部7は、一体に形成することもできる。
【0076】
前記第2突出部8は、絶縁材料で形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に対して蒸着工程を行なう場合、前記第2突出部8に不必要に薄膜が蒸着されることを遮断することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2突出部8に蒸着した薄膜により前記蒸着工程が完了した基板(S)の品質が低下することを防止することができるだけでなく、第2突出部8に対する洗浄周期を増やすことができる。例えば、前記第2突出部8は、セラミック(Ceramic)で形成することができる。
【0077】
前記第2突出部8および前記ディスク3は、互いに異なる材質で形成することができる。すなわち、前記第2突出部8および前記ディスク3は、異種材質で形成することができる。例えば、前記ディスク3を導電性材料で形成する場合、前記第2突出部8は、絶縁材料で形成することができる。この場合、前記ディスク3は、アルミニウム(Al)で形成し、前記第2突出部8は、セラミックで形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に対して蒸着工程を行なう場合、前記ディスク3に支持された基板(S)に薄膜が蒸着されるように誘導することができると同時に前記第2突出部8に不必要に薄膜が蒸着されることを遮断することができる。前記第2突出部8および前記第1突出部7は、互いに同一の材質で形成することができる。
【0078】
前記第2突出部8は、前記第1突出部7に着脱可能に結合することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)の大きさ、前記処理工程の種類などの工程条件の変化に応じて前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを調整する必要がある場合、前記第2突出部8の交換を介して変更された工程条件に対する対応力を向上させることができる。例えば、前記第2突出部8は、ボルトなどの締結手段を用いて前記第1突出部7に着脱可能に結合することができる。
【0079】
前記第2突出部8が前記中央領域(CA)に配置された場合、前記パージ部6は、前記第2突出部8の上方(UD矢印の方向)に位置するように前記リッド4に結合ことができる。これにより、前記パージ部6は、前記第2突出部8に向けてパージガスを下方噴射することができる。前記パージ部6が前記第2突出部8に向かって下方噴射したパージガスは、前記パージ部6と前記第2突出部8の間に位置した空間に滞在しながら、互いに異なる種類のプロセスガス間で混合することを防止することができる。また、前記パージ部6が前記第2突出部8に向かって下方噴射したパージガスは、前記第2突出部8の外面に沿って前記第1突出部7の方に移動するように誘導することもできる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7の方に移動したパージガスを用いて前記中央領域(CA)に残留したプロセスガスを排気させることもできる。
【0080】
前記第2突出部8は、上端80(
図17に示す)が、前記噴射孔51の下端510に比べて、より高い位置に位置するように前記第1突出部7から上方(UD矢印方向)に突出することができる。すなわち、前記第2突出部8の上端80の高さ8H(
図17に示す)は、前記噴射孔51の下端510に対する高さ510H(
図17に示す)に比べてより高い。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記噴射部5が前記第2突出部8の上端80に比べて低い高さでプロセスガスを下方噴射するように具現される。したがって、前記噴射部5が噴射したプロセスガスは、重力が作用する方向に対して逆方向に上昇してはじめて、前記第2突出部8を通過することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、互いに異なるプロセスガス間で混合することを防止する防止力をさらに高めることができる。
【0081】
図2〜
図18を参照すると、第2突出部8は、前記中央プレート72の上面から上方(UD矢印の方向)に突出することができる。前記第2突出部8は、前記中央プレート72に比べて、より小さな大きさで形成することができる。これにより、前記第2突出部8は、前記中央プレート72の内側に配置することができる。この場合、前記中央プレート72は、前記第2突出部8から外側に突出する形態で配置することができる。
【0082】
前記第2突出部8は、前記支持部2から離隔された位置に配置することができる。この場合、前記中央プレート72は、前記中央プレート72の中心72a(
図16に示す)と、前記支持部2のそれぞれの中心20(
図16に示す)をつなぐ仮想の中心連結線(CL、
図16に示す)を基準にして前記第2突出部8から第1距離(FD、
図18に示す)で突出するように形成することができる。前記支持部2は、それぞれ、前記中心連結線(CL)を基準にして前記中央プレート72から第2距離(SD、
図18に示す)で離隔するように配置することができる。前記第2距離(SD)は、前記第1距離(FD)と同一または前記第1距離(FD)に比べて、より短く具現することができる。すなわち、前記第1距離(FD)は、前記第2距離(SD)に比べて、より短く具現されない。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記パージ部6が噴射したパージガスにより前記基板(S)に部分的に蒸着率、エッチング率など処理率に偏差が発生する程度を減少させることができる。これを具体的に見ると、次の通りである。
【0083】
まず、第1距離(FD)が前記第2距離(SD)に比べて、より短く具現された比較例は、前記中央プレート72が前記第2突出部8から外側に突出した距離が前記中央プレート72と前記支持部2が離隔した距離に比べてより短く具現される。これにより、前記パージ部6が噴射したパージガスは、前記第2突出部8と、前記中央プレート72を経て、前記支持部2の方に流動する過程で、前記中央プレート72に沿って流動する距離が短くなる。したがって、前記パージ部6が噴射したパージガスが前記第2突出部8の外面に沿って流動していて、前記中央プレート72の上面に沿って流動するように流動方向が変更されるエルボ区間(TD、
図18に示す)がほとんどなくなるので、前記パージ部6が噴射したパージガスは、前記第2突出部8に向かって噴射された噴射力を利用して、前記支持部2に支持された基板(S)の方に容易に浸透することができる。これにより、比較例は、前記パージ部6が噴射したパージガスにより前記基板(S)に部分的に蒸着率、エッチング率などの処理率に偏差が発生することになる。
【0084】
これとは異なり、前記第1距離(FD)が前記第2距離(SD)と同一または前記第2距離(SD)に比べて、より長く具現された実施例は、前記中央プレート72が前記第2突出部8から外側に突出した距離が前記中央プレート72と前記支持部2が離隔した距離と同じように具現することができる。実施例は、前記中央プレート72が前記第2突出部8から外側に突出した距離が前記中央プレート72と前記支持部2が離隔した距離に比べて長く具現することもできる。これにより、実施例は、前記パージ部6が噴射したパージガスが前記第2突出部8の外面に沿って流動していて、前記中央プレート72の上面に沿って流動するように流動方向が変更されるエルボー区間(TD)が比較例に比べてより顕著に形成される。したがって、前記パージ部6が前記第2突出部8の方にパージガスを噴射した噴射力が、前記エルボ区間(TD)を経ながら、減少することになるので、前記パージ部6が噴射したパージガスは、前記支持部2に支持された基板(S)の方に浸透し難くなる。これにより、実施例は、前記パージ部6が噴射したパージガスにより前記基板(S)に部分的に蒸着率、エッチング率など処理率に偏差が発生する程度を減少させることができる。実施例は、前記第2突出部8を、前記中央プレート72に比べて、より小さな大きさで形成することで、前記第1距離(FD)が前記第2距離(SD)と同一または前記第2距離(SD)に比べて、より長く具現することができる。この場合、前記第2突出部8の直径を、前記中央プレート72に比べて、より小さく具現することができる。
【0085】
前記第2突出部8を備えた場合、前記リッド4には、挿入凹部41(
図17に示す)を形成することができる。
【0086】
前記挿入凹部41には、前記第2突出部8を挿入することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2突出部8の高さにより、前記支持部2および前記噴射部5との間の離隔した距離が増大することを防止することができ、高さ方向に全体的な大きさが増大する程度を減少させることができる。また、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2突出部8の高さをさらに高めることができるので、前記噴射部5が噴射したプロセスガスが前記第2突出部8を通過するために上昇しなければならない距離を増大させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、互いに異なるプロセスガスの間で混合することを防止する防止力をさらに高めることができる。前記第2突出部8は、上端80が、前記噴射孔51の下端510に比べて、さらに高い位置に位置するように、前記挿入凹部41に挿入することができる。
【0087】
前記挿入凹部41には、前記パージ部6を配置することができる。前記パージ部6は、前記挿入凹部41において前記第2突出部8の上方(UD矢印の方向)に位置するように前記リッド4に結合することができる。この場合、前記パージ部6は、前記第2突出部8の上方(UD矢印の方向)で、前記挿入凹部41にパージガスを噴射することができる。
【0088】
前記挿入凹部41は、全体的に円筒形態に形成することができるが、これに限定されず、前記第2突出部8を挿入することができる形態であれば他の形態で形成することができる。
【0089】
前記挿入凹部41が前記リッド4に形成された場合、前記第2突出部8は、前記挿入凹部41が形成されたリッド4の内壁42(
図17に示す)から離隔するように前記挿入凹部41に比べて、より小さな大きさで形成することができる。これにより、前記パージ部6は、前記リッド4の内壁42および前記第2突出部8の間にパージガスを噴射することができる。すなわち、前記第2突出部8および前記リッド4の内壁42との間にはパージガスが通過することができる通路として用いることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記パージ部6が噴射したパージガスが前記リッドの内壁42および前記第2突出部8の間を介して前記第1突出部7に向かって移動するように具現することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1突出部7の方に移動したパージガスを用いて前記中央領域(CA)に残留したプロセスガスを排気させることができる。また、本発明に係る基板処理装置1は、前記パージ部6が噴射したパージガスが、前記第1突出部7の方に下方移動することで、前記噴射部5が噴射したプロセスガスが前記第2突出部8に沿って上昇することを遮断することができる。
【0090】
前記挿入凹部41が前記リッド4に形成された場合、前記第2突出部8は、誘導凹部81(
図17に示す)を含むことができる。
【0091】
前記誘導凹部81は、前記挿入凹部41でパージガスの乱流形成を誘導するものである。前記誘導凹部81により前記挿入凹部41で形成されたパージガスの乱流は、プロセスガスが前記リッド4の内壁42および前記第2突出部8の間に流入することを遮断することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記誘導凹部81を用いて、互いに異なるプロセスガス間で混合することを防止する防止力をより増大させることができる。
【0092】
前記誘導凹部81は、前記第2突出部8の外面から一定の深さで形成されたくぼみで具現することができる。前記誘導凹部81は、前記第2突出部8の上端80に位置した角部に形成することができる。前記誘導凹部81が形成された部分が前記リッド4の内壁42から離隔した距離は、前記第2突出部8の他の部分が前記リッド4の内壁42から離隔した距離に比べて大きく具現することができる。
【0093】
図2〜
図18を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、第1区画機構61および第2区画機構62を含むことができる。
【0094】
前記第1区画機構61は、パージガスを噴射するものである。前記第1区画機構61は、前記ディスク3の上側に配置されるように前記リッド4に結合することができる。前記第1区画機構61は、第1区画領域(DA1、
図16に示す)にパージガスを噴射することができる。前記第1区画領域(DA1)は、前記回転経路に沿って前記第1処理領域(PA1)および前記第2処理領域(PA2)の間に配置することができる。前記第1区画領域(DA1)は、前記パージ部6の一側に配置することができる。これにより、前記第1区画機構61は、前記第1区画領域(DA1)でパージガスを噴射することにより、前記パージ部6の一側で前記第1処理領域(PA1)および前記第2処理領域(PA2)を空間的に区画することができる。したがって、前記第1区画機構61は、前記第1区画領域(DA1)を介して互いに異なる種類のプロセスガスが混合することを防止することができる。
【0095】
前記第2区画機構62は、パージガスを噴射するものである。前記第2区画機構62は、前記ディスク3の上側に配置されるように前記リッド4に結合することができる。前記第2区画機構62は、第2区画領域(DA2、
図16に示す)にパージガスを噴射することができる。前記第2区画領域(DA2)は、前記回転経路に沿って前記第2処理領域(PA2)および前記第2処理領域(PA1)の間に配置することができる。前記第2区画領域(DA2)は、前記パージ部6の他側に配置することができる。これにより、前記第2区画機構62は、前記第2区画領域(DA2)にパージガスを噴射することにより、前記パージ部6の他側で前記第1処理領域(PA1)および前記第2処理領域(PA2)を空間的に区画することができる。したがって、前記第2区画機構62は、前記第2区画領域(DA2)を介して互いに異なる種類のプロセスガスが混合することを防止することができる。
【0096】
図2〜
図19を参考にすると、本発明の変形された実施例に係る第2突出部8は、分散凹部82(
図19に示す)を含むことができる。
【0097】
前記分散凹部82は、前記パージ部6が噴射したパージガスを分散させるものである。前記分散凹部82は、前記第2突出部8の上面83(
図19に示す)に形成することができる。前記第2突出部8の上面83は、前記パージ部6を向くように配置された前記第2突出部8の面である。これにより、前記分散凹部82は、前記第2突出部8の上面83が、前記パージ部6から離隔した距離を増加させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記分散凹部82を用いて前記パージ部6が噴射したパージガスが前記第2突出部8の上面83に遮られて、前記パージ部6の方に逆流することを防止することができる。これを具体的に見ると、次の通りである。
【0098】
まず、前記第2突出部8の上面83が、前記分散凹部82なしに平面に形成された場合、前記第2突出部8の上面83が、前記パージ部6から離隔した距離が狭く具現されるので、前記パージ部6が噴射したパージガスは、前記第2突出部8の上面83に塞がって外側に分散されずに停滞し得る。この状態で、前記パージ部6がパージガスを継続して噴射すると、パージガスは、前記第2突出部8の上面83に塞がって、前記パージ部6の方に逆流する恐れがある。
【0099】
次に、前記第2突出部8の上面83に前記分散凹部82が形成された場合、前記分散凹部82は、前記第2突出部8の上面83が、前記パージ部6から離隔した距離を増加させることができる。これにより、前記第2突出部8は、前記分散凹部82を介して前記パージ部6が噴射したパージガスを円滑に分散させることができる十分な空間を備えるように具現される。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記分散凹部82を用いて前記パージ部6が噴射したパージガスが、前記パージ部6の方に逆流することを防止することにより、互いに異なる種類の反応ガスが混合することを防止する防止力およびプロセスガスを排気させる排気力を強化することができる。
【0100】
前記分散凹部82によって、前記第2突出部8は、防止面84(
図19に示す)の高さを維持しながら、前記第2突出部8の上面83が、前記パージ部6から離隔した距離が増加するように具現することができる。前記防止面84は、前記中央領域(CA)で空いている空間の大きさを減少させるため、前記の処理領域(PA)に向かう前記第2突出部8の面である。前記第2突出部8が円筒形態で形成された場合、前記防止面84は、前記第2突出部8の側面に該当することができる。
【0101】
前記分散凹部82は、下方(DD矢印の方向)に延長されるほど大きさが減少するように形成することができる。下方(DD矢印の方向)は、前記パージ部6から前記第2突出部8に向かう方向である。これにより、前記分散凹部82は、前記パージ部6がパージガスを噴射するパージガス噴射領域に対応する部分がより深い深さに形成され、前記防止面84の方を向く外側に延長されるほどの深さが浅くなるように形成することができる。したがって、前記分散凹部82は、前記パージガス噴射領域で前記第2突出部8の上面83が、前記パージ部6から離隔した距離をさらに増加させることができる。前記第2突出部8が円筒形態で形成された場合、前記パージガス噴射領域は、前記第2突出部8に比べて、より小さな直径で形成することができる。
【0102】
前記分散凹部82が下方(DD矢印の方向)に延長されるほど大きさが減少するように形成されることによって、前記第2突出部8の上面83は、前記防止面84から内側に延長されるほど、高さが低くなるように傾斜するように形成することができる。すなわち、前記第2突出部8の上面83は、前記防止面84の方に向く外側に延長されるほど、高さが高くなるように傾斜するように形成することができる。これにより、前記第2突出部8の上面83は、前記パージ部6が噴射したパージガスが、前記防止面84の方に向く外側に流動するように誘導することができる。
【0103】
前記分散凹部82は、下方(DD矢印の方向)に延長されるほど大きさが減少する円錐(Circular Cone)形態で形成することができる。これにより、前記分散凹部82は、前記パージガス噴射領域に対応する部分で最大の深さで形成することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記分散凹部82を介して前記パージ部6が噴射したパージガスが集中する部分で最も広い空間が確保されるように具現することができる。この場合、前記分散凹部82は、前記ディスク3の回転軸3bで最大の深さで形成することができる。前記分散凹部82は、最大深さで形成された部分から前記防止面84の方を向く外側に延長されるほどの深さが浅くなるように形成することができる。
【0104】
以上で説明した本発明は、前述した実施例および添付した図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形および変更が可能であることが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【国際調査報告】