(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-520523(P2021-520523A)
(43)【公表日】2021年8月19日
    (54)【発明の名称】ディスプレイアセンブリ及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F   9/302       20060101AFI20210726BHJP        
   G02B  27/02        20060101ALI20210726BHJP        
   G02F   1/13        20060101ALI20210726BHJP        
   G09F   9/33        20060101ALI20210726BHJP        
   G09F   9/30        20060101ALI20210726BHJP        
   H01L  51/50        20060101ALI20210726BHJP        
   H01L  27/32        20060101ALI20210726BHJP        
【FI】
   G09F9/302
   G02B27/02 Z
   G02F1/13 505
   G09F9/33
   G09F9/30 365
   H05B33/14 A
   H01L27/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
      (21)【出願番号】特願2020-568586(P2020-568586)
(86)(22)【出願日】2019年3月1日
    (85)【翻訳文提出日】2020年9月18日
      (86)【国際出願番号】CN2019076752
    
      (87)【国際公開番号】WO2019166018
(87)【国際公開日】20190906
    
      (31)【優先権主張番号】PCT/CN2018/077715
(32)【優先日】2018年3月1日
(33)【優先権主張国】CN
    (81)【指定国】
      AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
    
      
        
          (71)【出願人】
【識別番号】520332841
【氏名又は名称】ヒーズ  アイピー  ホールディングス  エルエルシー
          (74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口  朔生
          (74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島  信之
          (74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口  真二郎
          (74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本  忠大
        
      
      
        (72)【発明者】
          【氏名】陳台國
              
            
        
      
    【テーマコード(参考)】
      2H088
      2H199
      3K107
      5C094
    【Fターム(参考)】
      2H088EA45
      2H088HA06
      2H199CA29
      2H199CA30
      2H199CA42
      3K107AA01
      3K107BB01
      3K107CC41
      3K107EE01
      3K107EE03
      3K107EE29
      3K107FF15
      5C094AA15
      5C094BA25
      5C094BA27
      5C094BA43
      5C094CA19
      5C094CA20
      5C094ED01
      5C094FB14
      5C094JA08
    (57)【要約】
基板(20)、複数の発光ユニット(21)、対応するトランジスタユニット(22)及びコンデンサユニット(23)を備えるディスプレイアセンブリ(2)。発光ユニット(21)、対応するトランジスタユニット(22)及びコンデンサユニット(23)は、基板(20)の一方の面に別個に設けられ、発光ユニット(21)は、対応するトランジスタユニット(22)及びコンデンサユニット(23)に電気的に接続される。また、発光ユニット(21)間の間隔(L1)は、少なくとも2つの第1の臨界長である。ディスプレイアセンブリ(2)及びコリメートアセンブリ(3)を備えるディスプレイ装置(4)であって、コリメートアセンブリ(3)は、複数のコリメートユニット(31)を備え、コリメートユニット(31)は円の形状を有し、特定の直径(r)を有し、直径(r)は、少なくとも2つの第2の臨界長であり、コリメートユニット(31)間の間隔は少なくとも400nmである、ディスプレイ装置(4)。
【選択図】
図2A
    
  【特許請求の範囲】
【請求項1】
  ディスプレイアセンブリであって、
  基板、
  複数の発光ユニット、並びに、
  前記複数の発光ユニットのそれぞれに対応するトランジスタユニット及びコンデンサユニット、を備え、
  前記複数の発光ユニット並びに前記対応するトランジスタユニット及びコンデンサユニットのそれぞれは、前記基板の面に独立して設けられ、
  前記複数の発光ユニットのそれぞれは、前記対応するトランジスタユニット及び前記コンデンサユニットに電気的に結合され、
  前記複数の発光ユニットのそれぞれの間の間隔は、第1の閾値長さの少なくとも2倍であることを特徴とする、
  ディスプレイアセンブリ。
【請求項2】
  前記複数の発光ユニットは、第1の辺及び第2の辺を有する矩形の形状を有し、前記第1の辺は前記第2の辺よりも小さいか又は等しく、前記第1の閾値長さは前記第1の辺の長さに等しいことを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項3】
  前記複数の発光ユニットは、直径を有する円の形状を有し、前記第1の閾値長さは前記直径の長さに等しいことを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項4】
  前記複数の発光ユニットは、対称軸を有する多角形の形状を有し、前記第1の閾値長さは、前記対称軸の長さに等しいことを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項5】
  前記複数の発光ユニットは、矩形、円及び/又は多角形の形状を有し、前記矩形は第1の辺及び第2の辺を有し、前記第1の辺は前記第2の辺よりも小さいか又は等しく、前記円は直径を有し、前記多角形は対称軸を有し、前記第1の閾値長さは、前記第1の辺の長さ、前記直径の長さ及び前記対称軸の長さの最も短いものに等しいことを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項6】
  前記複数の発光ユニットのそれぞれは、1つ又は複数の赤色光エミッタ、緑色光エミッタ又は青色光エミッタを備えることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項7】
  前記複数の発光ユニットのそれぞれは、1つ又は複数の発光体サブユニットを備え、該1つ又は複数の発光体サブユニットのそれぞれは、赤色光エミッタ、緑色光エミッタ及び青色光エミッタを備えることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項8】
  前記複数の発光ユニットのうちの1つは、1個〜6個の発光体サブユニットを備えることを特徴とする、請求項7に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項9】
  前記トランジスタユニットは、対応する発光ユニットと前記基板との間に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項10】
  前記トランジスタユニット及び前記対応する発光ユニットは同じ平面にあることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項11】
  前記トランジスタユニットは薄膜トランジスタであることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項12】
  有機発光ダイオード、マイクロ発光ダイオード、量子ドット発光体又はレーザアクティブ光源をさらに備える、請求項1に記載のディスプレイアセンブリ。
【請求項13】
  請求項1に記載の前記ディスプレイアセンブリ及びコリメートアセンブリを備えるディスプレイ装置であって、
  前記コリメートアセンブリは複数のコリメートユニットを備え、
  該複数のコリメートユニットは、直径を有する円の形状を有し、
  前記直径は、第2の閾値長さの少なくとも2倍であり、
  前記複数のコリメートユニットのそれぞれの間の間隔は少なくとも400nmであることを特徴とする、
  ディスプレイ装置。
【請求項14】
  前記複数の発光ユニットは矩形の形状を有し、前記矩形は第1の辺及び第2の辺を含み、前記第1の辺は前記第2の辺よりも小さいか又は等しく、前記第2の閾値長さは前記第1の辺の長さに等しいことを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
  前記複数の発光ユニットは、直径を有する円の形状を有し、前記第2の閾値長さは前記直径の長さに等しいことを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
  前記複数の発光ユニットは、対称軸を有する多角形の形状を有し、前記第2の閾値長さは、前記対称軸の長さに等しいことを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
  前記ディスプレイアセンブリ内の前記トランジスタユニットは薄膜トランジスタであることを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
  前記ディスプレイアセンブリは、有機発光ダイオード、マイクロ発光ダイオード、量子ドット発光体又はレーザアクティブ光源であることを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
  前記コリメートアセンブリは、コリメート光の方向を変える手段をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
  前記複数のコリメートユニットはレンズ又は液晶空間光変調器であることを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
  前記レンズはマイクロレンズ又は平坦なメタレンズであることを特徴とする、請求項20に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
  前記複数のコリメートユニットは曲面を有することを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項23】
  前記曲面は球面又は非球面であることを特徴とする、請求項22に記載のディスプレイ装置。
【請求項24】
  前記ディスプレイ装置は透明なディスプレイ又は不透明なディスプレイであることを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項25】
  前記ディスプレイ装置はニアアイディスプレイであることを特徴とする、請求項13に記載のディスプレイ装置。
  
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本発明は、ディスプレイアセンブリに関し、より詳細には、ディスプレイアセンブリを備えるディスプレイ装置に関する。
 
【背景技術】
【0002】
  リアルタイム情報に対する需要が高まるにつれて、オンデマンドデータ伝送の重要性も高まる。ニアアイディスプレイ(NED)は他の装置に容易に組み込みでき、画像、色、テキスト及び/又は音データをいつでも伝送できる。したがって、これは、携帯用情報装置又はオンデマンドデータ伝送目的における基本的な選択肢である。ニアアイディスプレイは多くの場合、過去においては軍用又は政府使用のために実装されていた。現在では、ニアアイディスプレイ産業は、消費者分野における拡大を求めている。一方で、エンターテインメント産業も、ニアアイディスプレイ市場に可能性を見ており、例えば、家庭のエンターテインメントシステム及びゲームソフトウェア開発者らは、ニアアイディスプレイの研究及び開発に尽力している。
【0003】
  現在では、典型的なニアアイディスプレイは、画像をユーザの目に直接的に投影できるヘッドマウントディスプレイ(HMD)を含む。このタイプのディスプレイは、モバイル装置におけるディスプレイの欠点を克服するために、より大きいディスプレイをエミュレートできる。ヘッドマウントディスプレイは、バーチャルリアリティ又は拡張現実用途にも適用できる。
【0004】
  ニアアイディスプレイは、2つのタイプ、没入型ディスプレイ及びシースルーディスプレイにさらに分類できる。バーチャルリアリティ(VR)環境においては、没入型ディスプレイは、合成画像がユーザの視野を完全にカバーすることを可能にするように実装できる。拡張現実(AR)環境においては、シースルーディスプレイが実装され、したがって、テキスト、注記又は画像を現実の画像に重ねることが可能である。拡張現実ディスプレイ技術の分野においては、透明なパネル(光学又は電気光学手段によって実装される)が、シースルーディスプレイにおいて多くの場合に使用される。これは、ニアアイディスプレイのユーザが、仮想画像及び現実画像の双方を同時に見ることを可能にする。
【0005】
  しかし、ヒトの目は、非常に近い距離に置かれたオブジェクトに焦点を当てることができないため(例えば、ユーザが眼鏡を装着し、読み取りの補助として拡大鏡を使用しているとき、拡大鏡及び眼鏡の範囲内の距離は「近距離」であると考えられる)、したがって、ニアアイディスプレイは、画像が焦点から外れることを回避することによってユーザに快適な使用経験を提供するために、校正及び調整する必要がある。
  従来のニアアイディスプレイは、画像の焦点を調整するために複雑で重い光学アセンブリに依拠しているが、ニアアイディスプレイは通常はユーザの頭に装着されるため、より重いニアアイディスプレイは多くの場合に、ユーザによって許容可能ではない。
【0006】
  上述した欠点を克服するために、少なくとも2つの別個のピクセルによって放出される少なくとも2つの光線を交差させて焦点を合わせ、クリアな画像を生成することを可能にできれば、重い光学アセンブリはもはや必要ではなく、さらに、光学アセンブリから生じる製造コストが排除される。
 
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
  本発明の目的は、シースルーディスプレイ装置を製造するための、ニアアイディスプレイ用の有利なディスプレイアセンブリを提供することである。
 
【課題を解決するための手段】
【0008】
  上述した目的を達成するために、本発明は、基板、複数の発光ユニット、並びに、発光ユニットのそれぞれに対応するトランジスタユニット及びコンデンサユニットを備えるディスプレイアセンブリを提供する。発光ユニット並びに対応するトランジスタユニット及びコンデンサユニットのそれぞれは、基板の面に独立して設けられる。また、発光ユニットのそれぞれは、対応するトランジスタユニット及びコンデンサユニットに電気的に結合される。発光ユニットのそれぞれの間の間隔は、第1の閾値長さの少なくとも2倍である。
【0009】
  本発明において使用される「独立して設けられる」という語句は、複数の発光ユニットが発光体のみを備えるが、トランジスタ又はコンデンサ等のような、発光体を遮る他のパーツを備えないことを意味する。
【0010】
  従来技術におけるディスプレイアセンブリは、ピクセルから構成されるアセンブリである。ピクセルは、発光体、トランジスタ、コンデンサ等をそれぞれ備えることが可能である。トランジスタ及びコンデンサは、発光体を部分的に遮り、発光効率を低下させる可能性がある。この理由に基づいて、本発明における発光ユニットは独立して設けられる。
  本発明の発光ユニットは、従来技術に比して、同じ面積を有する従来技術の発光体と比較してより高い発光効率を有する。その結果、発光ユニットの面積を、従来技術に比して低減できる。
【0011】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのそれぞれは、赤色光エミッタ、緑色光エミッタ及び青色光エミッタをそれぞれ備える。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットは、1つ又は複数の発光体サブユニットをそれぞれ備え、発光体サブユニットのそれぞれは、赤色光発光体、緑色光発光体及び青色光発光体を備える。
【0012】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットは、1個〜6個の発光体サブユニットを備える。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットは、2個〜4個の発光体サブユニットを備える。
【0013】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのそれぞれの面積は、従来技術におけるピクセルの面積よりも小さく(最小で6.3×6.3μm
2)、面積の差は、少なくとも2倍又は数十倍である。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光体サブユニットのそれぞれの面積は、1×1μm
2よりも小さい。
【0014】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのそれぞれの間の間隔は、第1の閾値長さの2倍〜1000倍である。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのそれぞれの間の間隔は、第1の閾値長さの2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、12倍、13倍、14倍、15倍、20倍、25倍、50倍、100倍、150倍、200倍、250倍、300倍、400倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍又は1000倍である。
【0015】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、矩形の形状を有し、矩形は第1の辺及び第2の辺を有し、第1の辺は第2の辺よりも小さいか又は等しく、第1の閾値長さは第1の辺の長さに等しい。
【0016】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、円の形状を有し、円は直径を有し、第1の閾値長さはこの直径に等しい。
【0017】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、多角形の形状を有し、多角形は対称軸を有し、第1の閾値長さは対称軸の長さに等しい。本発明の幾つかの実施形態では、多角形は正多角形である。本発明の幾つかの実施形態では、正多角形は正六角形である。
【0018】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、矩形、円及び/又は多角形の形状を有し、矩形は第1の辺及び第2の辺を有し、第1の辺は第2の辺よりも小さいか又は等しく、円は直径を有し、多角形は対称軸を有し、第1の閾値長さは、第1の辺、直径及び対称軸の長さの最も短いものに等しい。
【0019】
  本発明の幾つかの実施形態では、基板は透明基板である。本発明の幾つかの実施形態では、透明基板はガラス基板である。
【0020】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内のトランジスタユニットは薄膜トランジスタである。
【0021】
  本発明の幾つかの実施形態では、電気的な接続は金属接続である。本発明の幾つかの実施形態では、金属接続は伝導接続である。
【0022】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリは、自己発光ディスプレイアセンブリであり、本発明の幾つかの実施形態では、自己発光ディスプレイアセンブリは、有機発光ダイオード(OLED)、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、量子ドット発光体又はレーザアクティブ光源等のアクティブ光源を備える。
【0023】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内のトランジスタユニットは、発光ユニットと基板との間に設けられる。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ内のトランジスタユニット及び対応する発光ユニットは同じ平面にある。
【0024】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイアセンブリは、1つ又は複数のセンサをさらに備える。
【0025】
  本発明は、ディスプレイアセンブリに加えて、ディスプレイ装置をさらに提供し、ディスプレイ装置はコリメートアセンブリをさらに備え、コリメートアセンブリは1つ又は複数のコリメートユニットを備える。コリメートユニットのうちのいずれか1つは、直径を有する円の形状を有する。直径は、第2の閾値長さの少なくとも2倍であり、コリメートユニットのそれぞれの間の間隔は少なくとも400nmである。
【0026】
  本発明の幾つかの実施形態では、コリメートアセンブリ内のコリメートユニットの直径のそれぞれは、第2の閾値長さの2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、12倍、13倍、14倍、15倍、20倍、50倍、100倍、150倍又は200倍である。
【0027】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、矩形の形状を有し、矩形は第1の辺及び第2の辺を有し、第1の辺は第2の辺よりも小さいか又は等しく、第2の閾値長さは第1の辺の長さに等しい。
【0028】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、円の形状を有し、円は直径を有し、第2の閾値長さはこの直径に等しい。
【0029】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内の発光ユニットのうちのいずれか1つは、多角形の形状を有し、多角形は対称軸を有し、第2の閾値長さは、対称軸の長さに等しい。本発明の幾つかの実施形態では、多角形は正多角形である。本発明の幾つかの実施形態では、正多角形は正六角形である。
【0030】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内のトランジスタユニットは薄膜トランジスタである。
【0031】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内のディスプレイアセンブリは、自己発光ディスプレイアセンブリであり、本発明の幾つかの実施形態では、自己発光ディスプレイアセンブリは、有機発光ダイオード(OLED)、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)、量子ドット発光体又はレーザアクティブ光源等のアクティブ光源を備える。
【0032】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内のコリメートアセンブリは、コリメート光の方向をさらに調整可能である。
【0033】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内のコリメートユニットのうちのいずれか1つは、レンズ又は液晶空間光変調器(LCSLM)である。本発明の幾つかの実施形態では、レンズはマイクロレンズ又は平坦なメタレンズである。本発明の幾つかの実施形態では、レンズは、凹レンズ又は凸レンズである。
【0034】
  本発明の幾つかの実施形態では、マイクロレンズは、ディスプレイアセンブリ内の少なくとも1つの発光ユニットから放出された光の方向をコリメートするとともに、少なくとも2つのコリメートされた光線を方向付けし直して互いに交差させて焦点を合わせるという役割を果たす。
【0035】
  本発明の幾つかの実施形態では、平坦なメタレンズは、光を屈折させるとともに、コリメートされた光の方向を変える機能を有するナノメートルスケールの凹凸を有するメタ表面である。その結果、平坦なメタレンズは、ジオプトリに等しい機能及び光をコリメートするという機能を有する。平坦なメタレンズは、2つのコリメートされた光線が交差して焦点を合わせることを可能にするように、凹凸を含む複数のエリアを備える。本発明の幾つかの実施形態では、平坦なメタレンズは、2つのコリメートされた光線が異なる位置で交差することを可能にするように、凹凸を有する2つの別個のエリアを備え、したがって、複数の被写界深度を有する画像を形成する。本発明の幾つかの実施形態では、平坦なメタレンズは、少なくとも2つのコリメートされた光線が異なる位置で交差することを可能にし、したがって、凹凸を有する同じか又は異なるエリアを使用することによって、複数の被写界深度を有する画像を形成する。
【0036】
  本発明の幾つかの実施形態では、液晶空間光変調器は、複数の液晶セルを備え、液晶セル内の液晶の位置合わせは、液晶セルに印加される電圧を変化させることによって調節でき、それによって、少なくとも2つのコリメートされた光線が互いに交差して焦点を合わせることが可能であるように、発光ユニットのそれぞれによる発光がコリメートされて方向付けし直されるようにする。本発明の幾つかの実施形態では、液晶空間光変調器は、少なくとも2つの液晶セルの駆動電圧を変更可能であり、少なくとも2つの液晶セルを通過する少なくとも2つのコリメートされた光線が、異なる位置で別の光線と交差することを可能にし、複数の被写界深度を有する画像を形成する。本発明の幾つかの実施形態では、液晶空間光変調器は、少なくとも異なる液晶セルの駆動電圧を変更可能であり、それによって、少なくとも2つのコリメートされた光線は異なる位置で交差でき、したがって、複数の被写界深度を有する画像を形成する。
【0037】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内のコリメートユニットは曲面を有する。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置における曲面は、球面又は非球面である。
【0038】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置内のコリメートユニットの曲面は、球面の一部である。上述した球面は、発光ユニットのうちのいずれか1つの長さの2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、16倍、17倍、18倍、19倍又は20倍の直径を有する。本発明の幾つかの実施形態では、球面の上述した直径は、発光ユニットのうちのいずれか1つの長さの10倍である。
【0039】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置は、透明なディスプレイ又は不透明なディスプレイである。
【0040】
  本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置はニアアイディスプレイである。本発明の幾つかの実施形態では、ディスプレイ装置は、複数の被写界深度を有する画像を生成可能なニアアイディスプレイである。ディスプレイ装置は、自己発光ディスプレイアセンブリ上の発光ユニットを介してコリメートアセンブリに光を投影できるため、コリメートアセンブリを通過する光をコリメートし、コリメートされた光を形成できる。また、少なくとも2つの発光ユニットからのコリメートされた光の方向は、異なる位置で交差できるように変更でき、複数の被写界深度を有する画像を形成できる。
【0041】
  本発明によると、以下の技術的な効果を達成できる。
  1.本発明の実施形態では、ディスプレイアセンブリ内の発光ユニット及びトランジスタユニットは独立して設けられ、発光効率を最大限にでき、発光体サブユニットの面積を、従来技術におけるピクセルの面積の半分又はさらには10分の1に低減できる。この特徴は、透明なディスプレイ及びニアアイディスプレイに有利である。
  2.本発明の実施形態では、ディスプレイ装置内のコリメートアセンブリは、ディスプレイアセンブリに適合するように提供され、これも、透明なディスプレイ及びニアアイディスプレイに有利である。
 
 
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1A】従来技術のディスプレイアセンブリの対応するトランジスタ及びコンデンサを有する発光体の概略図である。
 
【
図1B】本発明の実施形態によるディスプレイアセンブリの対応するトランジスタユニット及びコンデンサユニットを有する発光ユニットの概略図である。
 
【
図2A】本発明の実施形態による発光ユニットの概略図である。
 
【
図2B】本発明の実施形態による複数の発光体サブユニットを有する発光ユニットの概略図である。
 
【
図3A】本発明の実施形態によるディスプレイアセンブリの概略図である。
 
【
図3B】本発明の実施形態によるコリメートアセンブリの概略図である。
 
【
図3C】本発明の実施形態によるディスプレイアセンブリ及びコリメートアセンブリの概略図である。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0043】
  ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を専ら例として説明する。
 
【0044】
  図1Aは、従来技術によるディスプレイアセンブリピクセル1内の発光体11、トランジスタ12及びコンデンサ13を示している。発光体11、トランジスタ12及びコンデンサ13が集積して設けられると、発光体11は、トランジスタ12及びコンデンサ13によって部分的に遮られる。
 
【0045】
  図1Bは、本発明の実施形態によるディスプレイアセンブリ2の対応するトランジスタユニット22及びコンデンサユニット23を有する複数の発光ユニット21を示しており、この場合、発光ユニット21、トランジスタユニット22及びコンデンサユニット23は、基板20の面に独立して設けられる。発光ユニット21、トランジスタユニット22及びコンデンサユニット23は、導体24に接続されている。発光ユニット21、トランジスタユニット22及びコンデンサユニット23は同じ平面にある。
図1Bにおける点線のエリアは、
図1Aにおけるピクセル1に対応するエリアを示している。比較のために、従来技術におけるピクセルに比して、本発明のディスプレイアセンブリ2内の発光ユニット21の発光効率は大きく高まり、一方で、発光ユニット21のエリアを劇的に最小化できる。
 
【0046】
  図2Aは、本発明の実施形態による発光ユニット21の概略図である。この実施形態では、発光ユニット21は矩形の形状を有し、矩形の形状は、第1の辺d1及び第2の辺d2を有し、第1の辺d1は、第2の辺d2よりも小さいか又は等しい。また、発光ユニット21のそれぞれの間の間隔L1は、第1の辺d1の少なくとも2倍である(L1≧2d1)。
 
【0047】
  図2Bは、本発明の実施形態による発光ユニット21の概略図であり、発光ユニット21のそれぞれは、4つの発光体サブユニット25を備え、発光体サブユニット25のそれぞれは、赤色光(R)エミッタ、緑色光(G)エミッタ及び青色光(B)エミッタを備える。
図2Bにおいて示されている配置順は、実施形態の一例に過ぎず、発光ユニット21は、異なる数の発光体サブユニット25を備えることが可能である。
 
【0048】
  図3Aは、ディスプレイ装置4のディスプレイアセンブリ2の概略図である。ディスプレイアセンブリ2は複数の発光ユニット21を備える。
図3Bは、ディスプレイアセンブリ2内のコリメートアセンブリ3の概略図である。コリメートアセンブリ3は複数のコリメートユニット31を備え、発光ユニット21のそれぞれは、対応するコリメートユニット31を備える。
  
図3Cは、
図3A及び
図3Bの組み合わせの概略図である。コリメートユニット31の各直径は、発光ユニット21の第1の辺d1の長さの少なくとも2倍であり、コリメートユニット31のそれぞれの間の間隔L2は少なくとも400nmである。
 
【0049】
  説明のため、本発明の特定の実施形態を詳細に記載したが、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく、種々の変更及び改良を行うことが可能である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲以外によっては限定されない。
 
 
【国際調査報告】