【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1態様において、化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、化学式Xの化合物の結晶多形体、及び化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩の結晶多形体が提供される。
【化1】
【0006】
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、マレイン酸塩、L−酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩からなるグループから選択されるものである。
【0007】
他の好ましい例において、前記化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、化学式Xの化合物の結晶多形体、及び化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩の結晶多形体は、無水形態、水和物形態又は溶媒和物の形態のものである。
【0008】
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、マレイン酸塩、塩酸塩、ギ酸塩から選択されるものである。
【0009】
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、マレイン酸塩であり、マレイン酸と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.1−1.2):1である。
【0010】
他の好ましい例において、前記薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩であり、塩酸塩と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.1−1.2):1である。
【0011】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のマレイン酸塩のA形の結晶である結晶形Aであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループA1の回折角2θ(°)の値:4.47±0.2、8.93±0.2、13.41±0.2、13.98±0.2、15.77±0.2、16.52±0.2、17.18±0.2、18.06±0.2、18.61±0.2、19.16±0.2、21.50±0.2、22.26±0.2、23.43±0.2、23.84±0.2の際にピークが存在する。
【0012】
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、下記のグループA2の回折角2θ(°)の値:14.97±0.2、15.95±0.2、20.27±0.2、20.90±0.2、24.08±0.2、24.83±0.2、26.20±0.2、30.38±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0013】
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、下記のグループA3の回折角2θ(°)の値:10.42±0.2、11.11±0.2、12.78±0.2、21.96±0.2、22.77±0.2、27.03±0.2、27.88±0.2、28.60±0.2、29.06±0.2、31.64±0.2、32.29±0.2、35.91±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0014】
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、グループA1、A2及びA3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0015】
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、表A1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表A1に示される。
【表A1】
【0016】
他の好ましい例において、前記結晶形Aの粉末X線回折パターンは、基本的に
図1で表現される。
【0017】
他の好ましい例において、前記結晶形Aでは、マレイン酸と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.0−1.2):1、更に好ましくは、1.2:1である。
【0018】
他の好ましい例において、前記結晶形Aは、無水形態のものである。
【0019】
他の好ましい例において、前記結晶形Aは、以下のグループ:
(i)示差走査熱量分析スペクトルでは、初期温度が193±2℃であり、好ましくは、示差走査熱量分析スペクトルは、基本的に
図2で表現されること、
(ii)熱重量分析スペクトルは、基本的に
図3で表現されること、
(iii)前記結晶形Aの融点は、193−211℃、好ましくは205−207℃であることから選択される1つ又は複数の特徴を更に有する。
【0020】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−1形の結晶である結晶形B−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループB−1−1の回折角2θ(°)の値:4.93±0.2、6.78±0.2、8.04±0.2、9.82±0.2、12.46±0.2、14.75±0.2、15.32±0.2、21.17±0.2の際にピークが存在する。
【0021】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−1−2の回折角2θ(°)の値:10.63±0.2、14.48±0.2、15.78±0.2、22.21±0.2、23.19±0.2、23.56±0.2、27.42±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0022】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−1−3の回折角2θ(°)の値:6.30±0.2、11.09±0.2、11.69±0.2、17.46±0.2、18.80±0.2、20.32±0.2、28.32±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0023】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、グループB−1−1、B−1−2及びB−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値にピークが存在する。
【0024】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、表(B−1)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(B−1)に示される。
【表(B-1)】
【0025】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1の粉末X線回折パターンは、基本的に
図4で表現される。
【0026】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1では、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(0.8−2.1):1、好ましくは、(1.0−1.2):1、更に好ましくは、1.2:1である。
【0027】
他の好ましい例において、前記結晶形B−1は、以下のグループから選択される1つ又は複数の特徴を更に有する。
(i)示差走査熱量分析スペクトルでは、初期温度が240±2℃及び263±2℃であり、好ましくは、示差走査熱量分析スペクトルは、基本的に
図5で表現されること、
(ii)熱重量分析スペクトルは、基本的に
図6で表現されること、
(iii)結晶形B−1の50℃−90℃での重量損失は約7.4%であり、計算によると、化合物内のHClが除去されたからであり、この化合物は、高温(50℃以上)で不安定であること。
【0028】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−2形の結晶である結晶形B−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループB−2−1の回折角2θ(°)の値:4.56±0.2、11.41±0.2、13.60±0.2の際にピークが存在する。
【0029】
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−2−2の回折角2θ(°)の値:5.72±0.2、9.06±0.2、17.72±0.2、22.92±0.2、23.71±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0030】
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、グループB−2−1、B−2−2から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0031】
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、表(B−2)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(B−2)に示される。
【表(B-2)】
【0032】
他の好ましい例において、前記結晶形B−2の粉末X線回折パターンは、基本的に
図7で表現される。
【0033】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−3形の結晶である結晶形B−3であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループB−3−1の回折角2θ(°)の値:5.03±0.2、9.97±0.2、14.96±0.2にピークが存在する。
【0034】
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−3−2の回折角2θ(°)の値:11.98±0.2、17.07±0.2、25.00±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0035】
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループB−3−3の回折角2θ(°)の値:12.59±0.2、16.06±0.2、16.64±0.2、18.07±0.2、20.05±0.2、21.05±0.2、21.98±0.2、22.40±0.2、23.50±0.2、24.04±0.2、25.90±0.2、27.03±0.2、30.12±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0036】
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、グループB−3−1、B−3−2及びB−3−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0037】
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、表(B−3)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(B−3)に示される。
【表(B-3)】
【0038】
他の好ましい例において、前記結晶形B−3の粉末X線回折パターンは、基本的に
図8で
表現される。
【0039】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−1形の結晶、即ち結晶形C−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループC−1−1の回折角2θ(°)の値:9.13±0.2、9.71±0.2、10.50±0.2、11.19±0.2、13.72±0.2、13.94±0.2、15.70±0.2、16.79±0.2、22.46±0.2、23.87±0.2の際にピークが存在する。
【0040】
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−1−2の回折角2θ(°)の値:4.60±0.2、12.35±0.2、15.26±0.2、18.23±0.2、19.40±0.2、25.56±0.2、26.11±0.2、27.68±0.2、28.43±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0041】
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−1−3の回折角2θ(°)の値:14.78±0.2、21.50±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0042】
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、グループC−1−1、C−1−2及びC−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0043】
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、表(C−1)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(C−1)に示される。
【表(C-1)】
【0044】
他の好ましい例において、前記結晶形C−1の粉末X線回折パターンは、基本的に
図9で表現される。
【0045】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−2形の結晶、即ち結晶形C−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループC−2−1の回折角2θ(°)の値:10.47±0.2、14.78±0.2、15.72±0.2にピークが存在する。
【0046】
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−2−2の回折角2θ(°)の値:5.29±0.2、19.36±0.2、19.7
5±0.2、20.58±0.2、21.96±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0047】
他の好ましい例において、前記結晶形C−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループC−2−3の回折角2θ(°)の値:7.21±0.2、9.74±0.2、11.37±0.2、12.25±0.2、16.34±0.2、16.67±0.2、17.14±0.2、18.89±0.2、21.30±0.2、22.40±0.2、23.28±0.2、23.75±0.2、24.59±0.2、26.73±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0048】
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、グループC−2−1、C−2−2及びC−2−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0049】
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、表(C−2)で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(C−2)に示される。
【表(C-2)】
【0050】
他の好ましい例において、前記結晶形C−2の粉末X線回折パターンは、基本的に
図10で表現される。
【0051】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の臭化水素酸塩のD形の結晶、即ち結晶形Dであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループD1の回折角2θ(°)の値:7.99±0.2、9.74±0.2、10.53±0.2、12.37±0.2、14.64±0.2、15.21±0.2、21.04±0.2、22.11±0.2、23.03±0.2、23.38±0.2、24.45±0.2、27.22±0.2の際にピークが存在する。
【0052】
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、下記のグループD2の回折角2θ(°)の値:14.42±0.2、15.76±0.2、17.30±0.2、18.09±0.2、18.74±0.2、20.29±0.2、26.48±0.2、28.10±0.2、28.74±0.2、29.86±0.2、30.64±0.2、31.11±0.2、32.11±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0053】
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、下記のグループD3
の回折角2θ(°)の値:29.09±0.2から選択される値の際にピークが存在することを更に含む。
【0054】
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、グループD1、D2及びD3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0055】
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、表D1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表D1に示される。
【表D1】
【0056】
他の好ましい例において、前記結晶形Dの粉末X線回折パターンは、基本的に
図11で表現される。
【0057】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のL−酒石酸塩のE形の結晶である結晶形Eであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループE1の回折角2θ(°)の値:6.43±0.2、10.02±0.2、11.63±0.2、16.07±0.2、19.33±0.2、22.59±0.2、25.88±0.2の際にピークが存在する。
【0058】
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、下記のグループE2の回折角2θ(°)の値:7.46±0.2、10.69±0.2、12.88±0.2、16.76±0.2、20.42±0.2、25.13±0.2、26.52±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0059】
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、グループE1、E2から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0060】
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、表E1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表E1に示される。
【表E1】
【0061】
他の好ましい例において、前記結晶形Eの粉末X線回折パターンは、基本的に
図12で表現される。
【0062】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のリン酸塩のF形の結晶、即ち結晶形Fであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループF1の回折角2θ(°)の値:12.03±0.2、17.26±0.2、19.65±0.2の際にピークが存在する。
【0063】
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、下記のグループF2の回折角2θ(°)の値:5.99±0.2、18.20±0.2、21.01±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0064】
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、下記のグループF3の回折角2θ(°)の値:8.59±0.2、13.41±0.2、13.69±0.2、14.21±0.2、15.57±0.2、19.15±0.2、20.34±0.2、21.70±0.2、21.99±0.2、22.98±0.2、23.59±0.2、25.01±0.2、25.52±0.2、26.74±0.2、34.64±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0065】
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、グループF1、F2及びF3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0066】
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、表F1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表F1に示される。
【表F1】
【0067】
他の好ましい例において、前記結晶形Fの粉末X線回折パターンは、基本的に
図13で表
現される。
【0068】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のクエン酸塩のG形の結晶、即ち結晶形Gであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループG1の回折角2θ(°)の値:9.13±0.2、10.13±0.2、11.06±0.2、12.38±0.2、13.04±0.2、14.07±0.2、14.72±0.2、15.33±0.2、19.16±0.2、20.31±0.2、24.83±0.2、28.04±0.2の際にピークが存在する。
【0069】
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、下記のグループG2の回折角2θ(°)の値:6.05±0.2、16.25±0.2、17.18±0.2、18.31±0.2、20.58±0.2、22.29±0.2、23.26±0.2、24.35±0.2、26.06±0.2、27.67±0.2、29.77±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0070】
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、下記のグループG3の回折角2θ(°)の値:8.48±0.2、13.43±0.2、19.74±0.2、20.92±0.2、26.66±0.2、30.85±0.2、32.75±0.2、34.21±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0071】
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、グループG1、G2及びG3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0072】
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、表G1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表G1に示される。
【表G1】
【0073】
他の好ましい例において、前記結晶形Gの粉末X線回折パターンは、基本的に
図14で表現される。
【0074】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−1形の結晶、即ち結晶形H−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループH−1
−1の回折角2θ(°)の値:5.37±0.2、10.74±0.2、17.67±0.2、19.08±0.2、19.35±0.2、20.11±0.2、21.25±0.2、22.84±0.2の際にピークが存在する。
【0075】
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループH−1−2の回折角2θ(°)の値:8.83±0.2、11.60±0.2、12.33±0.2、13.57±0.2、15.38±0.2、16.06±0.2、16.56±0.2、17.08±0.2、18.41±0.2、19.66±0.2、21.74±0.2、23.59±0.2、24.19±0.2、29.98±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0076】
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループH−1−3の回折角2θ(°)の値:12.03±0.2、14.47±0.2、17.33±0.2、25.56±0.2、26.49±0.2、28.56±0.2、29.10±0.2、33.12±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0077】
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、グループH−1−1、H−1−2及びH−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0078】
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、表(H−1)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(H−1)に示される。
【表(H-1)】
【0079】
他の好ましい例において、前記結晶形H−1の粉末X線回折パターンは、基本的に
図15で表現される。
【0080】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−2形の結晶、即ち結晶形H−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループH−2−1の回折角2θ(°)の値:5.69±0.2、11.67±0.2、14.39±0.2、21.15±0.2、23.49±0.2の際にピークが存在する。
【0081】
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループ
H−2−2の回折角2θ(°)の値:17.06±0.2、17.33±0.2、17.56±0.2、18.05±0.2、18.81±0.2、21.80±0.2、22.68±0.2、23.74±0.2、25.97±0.2、29.48±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0082】
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループH−2−3の回折角2θ(°)の値:7.16±0.2、9.43±0.2、14.86±0.2、19.95±0.2、20.51±0.2、24.41±0.2、24.90±0.2、28.70±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0083】
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、グループH−2−1、H−2−2及びH−2−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0084】
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、表(H−2)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(H−2)に示される。
【表(H-2)】
【0085】
他の好ましい例において、前記結晶形H−2の粉末X線回折パターンは、基本的に
図16で表現される。
【0086】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のメタンスルホン酸塩のJ形の結晶、即ち結晶形Jであり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループJ1の回折角2θ(°)の値:10.64±0.2、18.70±0.2、20.55±0.2、20.86±0.2、21.58±0.2、22.16±0.2、23.05±0.2、24.39±0.2、24.75±0.2、27.18±0.2の際にピークが存在する。
【0087】
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、下記のグループJ2の回折角2θ(°)の値:4.87±0.2、8.06±0.2、9.13±0.2、9.77±0.2、12.51±0.2、13.89±0.2、14.69±0.2、15.81±0.2、16.10±0.2、17.22±0.2、17.98±0.2、19.31±0.2、19.75±0.2、20.23±0.2、23.98±0.2、25.97±0.2、27.43±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0088】
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、下記のグループJ3の回折角2θ(°)の値:6.93±0.2、16.62±0.2から選択される値の際にピークが存在することを更に含む。
【0089】
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、グループJ1、J2及びJ3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0090】
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、表J1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表J1に示される。
【表J1】
【0091】
他の好ましい例において、前記結晶形Jの粉末X線回折パターンは、基本的に
図17で表現される。
【0092】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−1形の結晶、即ち結晶形K−1であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−1−1の回折角2θ(°)の値:4.80±0.2、8.43±0.2、9.63±0.2、9.88±0.2、12.08±0.2、13.87±0.2、14.63±0.2、18.02±0.2、19.44±0.2、20.05±0.2、20.64±0.2、22.47±0.2、23.68±0.2の際にピークが存在する。
【0093】
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−1−2の回折角2θ(°)の値:10.98±0.2、11.21±0.2、13.32±0.2、15.17±0.2、15.65±0.2、16.96±0.2、21.33±0.2、24.15±0.2、27.96±0.2、28.19±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0094】
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−1−3の回折角2θ(°)の値:16.19±0.2、16.70±0.2、17.49±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0095】
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、グループK−1−1、K−1−2及びK−1−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8
、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0096】
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、表(K−1)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−1)に示される。
【表(K-1)】
【0097】
他の好ましい例において、前記結晶形K−1の粉末X線回折パターンは、基本的に
図18で表現される。
【0098】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−2形の結晶、即ち結晶形K−2であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−2−1の回折角2θ(°)の値:5.23±0.2、17.05±0.2、17.31±0.2、21.28±0.2、22.50±0.2にピークが存在する。
【0099】
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−2−2の回折角2θ(°)の値:10.53±0.2、12.33±0.2、12.75±0.2、13.99±0.2、15.54±0.2、16.44±0.2、18.23±0.2、19.47±0.2、22.93±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0100】
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−2−3の回折角2θ(°)の値:19.86±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0101】
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、グループK−2−2、K−1−2及びK−2−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0102】
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、表(K−2)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−2)に示される。
【表(K-2)】
【0103】
他の好ましい例において、前記結晶形K−2の粉末X線回折パターンは、基本的に
図19で表現される。
【0104】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−3形の結晶、即ち結晶形K−3であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−3−1の回折角2θ(°)の値:4.51±0.2、5.27±0.2、13.76±0.2の際にピークが存在する。
【0105】
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−3−2の回折角2θ(°)の値:9.17±0.2、13.28±0.2、15.77±0.2、23.91±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0106】
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−3−3の回折角2θ(°)の値:11.25±0.2、12.36±0.2、14.93±0.2、16.46±0.2、17.11±0.2、18.45±0.2、21.11±0.2、22.09±0.2、23.04±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0107】
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、グループK−3−1、K−3−2及びK−3−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0108】
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、表(K−3)1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−3)に示される。
【表(K-3)】
【0109】
他の好ましい例において、前記結晶形K−3の粉末X線回折パターンは、基本的に
図20
で表現される。
【0110】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−4形の結晶、即ち結晶形K−4であり、その粉末X線回折パターンは、下記のグループK−4−1の回折角2θ(°)の値:13.26±0.2、15.04±0.2、16.18±0.2、19.09±0.2、21.54±0.2の際にピークが存在する。
【0111】
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−4−2の回折角2θ(°)の値:9.69±0.2、16.35±0.2、16.86±0.2、19.46±0.2、20.85±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0112】
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、下記のグループK−4−3の回折角2θ(°)の値:11.2±0.2、12.03±0.2、14.00±0.2、17.13±0.2、19.66±0.2、20.38±0.2、21.83±0.2、22.12±0.2、22.58±0.2、23.40±0.2、26.21±0.2、27.44±0.2、28.08±0.2、29.39±0.2、30.34±0.2、33.14±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0113】
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、グループK−4−1、K−4−2及びK−4−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0114】
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、表(K−4)で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表(K−4)に示される。
【表(K-4)】
【0115】
他の好ましい例において、前記結晶形K−4の粉末X線回折パターンは、基本的に
図21で表現される。
【0116】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形Iであり、その粉末X線回折パターンは、グループI−1の回折角2θ(°)の値:6.20±0.2、6.68±0.2、13.42±0.2、21.31±0.2、22.56±0.2の際にピークが存在する。
【0117】
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、下記のグループI−2の回折角2θ(°)の値:5.28±0.2、8.53±0.2、10.54±0.2、15.56±0.2、18.12±0.2、20.29±0.2、24.99±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0118】
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、下記のグループI−3の回折角2θ(°)の値:12.34±0.2、14.80±0.2、16.35±0.2、17.17±0.2、26.40±0.2、27.86±0.2、26.52±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0119】
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、グループI−1、I−2及びI−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0120】
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、表I1で示される2θ(°)の値の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表I1に示される。
【表I1】
【0121】
他の好ましい例において、前記結晶形Iの粉末X線回折パターンは、基本的に
図22で表現される。
【0122】
他の好ましい例において、前記結晶形Iは、以下のグループ:
(i)示差走査熱量分析スペクトルでは、初期温度が80±2℃及び189±2℃であり、好ましくは、示差走査熱量分析スペクトルは、基本的に
図23で表現されること、
(ii)熱重量分析スペクトルは、
図24で表現されること、
(iii)前記結晶形Iの融点は、189−197℃、好ましくは199−201℃であること、から選択される1つ又は複数の特徴を更に有する。
【0123】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIであり、その粉末X線回折パターンは、グループII−1の回折角2θ(°)の値:13.27±0.2、15.03±0.2、16.20±0.2、19.09±0.2、21.56±0.2の際にピークが存在する。
【0124】
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、下記のグループII−2の回折角2θ(°)の値:9.71±0.2、11.21±0.2、14.01±0.2、16.35±0.2、19.46±0.2、19.69±0.2、20.86±0.2、22.56±0.2、26.24±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0125】
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、下記のグループII−3の回折角2θ(°)の値:11.98±0.2、15.89±0.2、16.86±0.2、20.39±0.2、21.15±0.2、21.83±0.2、23.09±0.2、27.43±0.2、28.08±0.2、29.43±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0126】
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、グループII−1、II−2及びII−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0127】
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、表II1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表II1に示される。
【表II1】
【0128】
他の好ましい例において、前記結晶形IIの粉末X線回折パターンは、基本的に
図25で表現される。
【0129】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIIであり、その粉末X線回折パターンは、グループIII−1の回折角2θ(°)の値:5.23±0.2、17.02±0.2の際にピークが存在する。
【0130】
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、グループIII−2の回折角2θ(°)の値:12.32±0.2、12.74±0.2、15.57±0.2、16.41±0.2、16.72±0.2、17.34±0.2、18.21±0.2、19.50±0.2、21.29±0.2、22.06±0.2、22.49±0.2、22.94±0.2の際にピークが存在することを更に含む。
【0131】
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、下記のグループIII−3の回折角2θ(°)の値:10.51±0.2、14.01±0.2、19.07±0.2、19.84±0.2、23.73±0.2、24.25±0.2、28.49±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0132】
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、グループIII−1、III−2及びIII−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが
存在する。
【0133】
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、表III1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表III1に示される。
【表III1】
【0134】
他の好ましい例において、前記結晶形IIIの粉末X線回折パターンは、基本的に
図26で表現される。
【0135】
他の好ましい例において、前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IVであり、その粉末X線回折パターンは、グループIV−1の回折角2θ(°)の値:5.25±0.2、11.94±0.2、12.23±0.2、14.42±0.2、16.65±0.2の際にピークが存在する。
【0136】
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、下記のグループIV−2の回折角2θ(°)の値:5.60±0.2、15.97±0.2、17.45±0.2、17.96±0.2、18.81±0.2、19.35±0.2、20.58±0.2、21.00±0.2、22.17±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0137】
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、下記のグループIV−3の回折角2θ(°)の値:8.13±0.2、11.25±0.2、13.17±0.2、17.02±0.2、22.78±0.2、23.94±0.2から選択される2つ又は2つ以上の値の際にピークが存在することを更に含む。
【0138】
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、グループIV−1、IV−2及びIV−3から選択される6つ以上又は全て(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15等)の回折角2θ(°)の値の際にピークが存在する。
【0139】
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、表IV1で示される2θ(°)の値の際の際にピークが存在し、各ピークの相対強度は、表IV1に示される。
【表IV1】
他の好ましい例において、前記結晶形IVの粉末X線回折パターンは、基本的に
図27で表現される。
【0140】
本発明の第2態様において、
(1)溶媒において、化合物2aを化合物3aと反応させて化学式Xの化合物を形成するステップと、
【化2】
(2)限定ないで、化学式Xの化合物と酸に塩を形成する反応を行わせて薬学的に許容可能な塩を形成するステップと、
(3)限定ないで、ステップ(1)又はステップ(2)で形成された化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩に結晶化処理を行って結晶多形体を得るステップと、を含む、本発明の第1態様に係る化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体を調製する方法が提供される。
【0141】
他の好ましい例において、ステップ(2)にて、前記溶媒は、アセトニトリル、50%アセトニトリル/50%水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、N−ヘプタン、ジメチルスルホキシドからなるグループから選択されるものであり、好ましくは、アセトン、エタノール、酢酸エチル、50%アセトニトリル/50%水である。
【0142】
他の好ましい例において、前記方法は、以下のサブ方法のいずれか1つを含む。
(A)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のマレイン酸塩のA形の結晶、即ち結晶形Aであり、且つ、ステップ(3)には、マレイン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Aを形成することが含まれる。
【0143】
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、前記溶媒は、水、50%アセトン/50%水、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、50%アセトニトリル/50%水、メタノール又はテトラヒドロフランからなるグループから選
択されるものであり、好ましくは、前記有機溶媒は、アセトン、エタノール、酢酸エチル、50%アセトニトリル/50%水又は50%アセトン/50%水、アセトニトリル、イソプロパノール、テトラヒドロフランである。
【0144】
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、マレイン酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
【0145】
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発、緩徐に冷却、又はサスペンションとシェイクである。
【0146】
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、結晶化処理の温度は0−100℃、好ましくは25−80℃である。
【0147】
他の好ましい例において、ステップ(A)にて、結晶化処理の時間は0.5−24時間である。
【0148】
(B−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−1形の結晶、即ち結晶形B−1であり、且つ、ステップ(3)には、塩酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形B−1を形成することが含まれる。
【0149】
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、前記溶媒は、水、50%アセトン/
50%水、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、50%アセトニトリル/ 50%水、メタノール又はテトラヒドロフランからなるグループから選択されるものであり、好ましくは、前記有機溶媒は、アセトン、エタノール、メタノール、酢酸エチル、アセトニトリル、イソプロパノール、テトラヒドロフランである。
【0150】
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
【0151】
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発、緩徐に冷却、又はサスペンションとシェイクである。
【0152】
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、結晶化処理の温度は0−100℃、好ましくは25−80℃である。
【0153】
他の好ましい例において、ステップ(B−1)にて、結晶化処理の時間は0.5−24時間である。
(B−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−2形の結晶、即ち結晶形B−2であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形B−1に結晶化処理を行って結晶形B−2を形成することが含まれる。
【0154】
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、前記溶媒はアセトニトリルである。
【0155】
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
【0156】
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
【0157】
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、結晶化処理の温度は0−60℃である。
【0158】
他の好ましい例において、ステップ(B−2)にて、結晶化処理の時間は2−3日である。
【0159】
(B−3)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の塩酸塩のB−3形の結晶、即ち結晶形B−3であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形B−1に結晶化処理を行って結晶形B−3を形成することが含まれる。
【0160】
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、前記溶媒はアセトンである。
【0161】
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、塩酸と化学式Xの化合物とのモル比は(1−2):1、好ましくは、(1.0−1.2):1である。
【0162】
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
【0163】
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、結晶化処理の温度は0−60℃である。
【0164】
他の好ましい例において、ステップ(B−3)にて、結晶化処理の時間は2−3日である。
【0165】
(C−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−1形の結晶、即ち結晶形C−1であり、且つ、ステップ(3)には、硫酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形C−1を形成することが含まれる。
【0166】
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、前記溶媒はエタノール又はアセトンである。
【0167】
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0168】
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0169】
他の好ましい例において、ステップ(C−1)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0170】
(C−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の硫酸塩のC−2形の結晶、即ち結晶形C−2であり、且つ、ステップ(3)には、硫酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形C−2を形成することが含まれる。
【0171】
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、前記溶媒は酢酸エチルである。
【0172】
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0173】
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好
ましくは、4−50℃である。
【0174】
他の好ましい例において、ステップ(C−2)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0175】
(D)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の臭化水素酸塩のD形の結晶、即ち結晶形Dであり、且つ、ステップ(3)には、臭化水素酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Dを形成することが含まれる。
【0176】
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、前記溶媒は酢酸エチルである。
【0177】
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0178】
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0179】
他の好ましい例において、ステップ(D)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0180】
(E)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のL−酒石酸塩のE形の結晶、即ち結晶形Eであり、且つ、ステップ(3)には、L−酒石酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Eを形成することが含まれる。
【0181】
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、前記溶媒はアセトンである。
【0182】
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0183】
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0184】
他の好ましい例において、ステップ(E)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0185】
(F)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のリン酸塩のF形の結晶、即ち結晶形Fであり、且つ、ステップ(3)には、リン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Fを形成することが含まれる。
【0186】
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、前記溶媒はアセトンである。
【0187】
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0188】
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0189】
他の好ましい例において、ステップ(F)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0190】
(G)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のクエン酸塩のG形の結晶、即ち結晶形Gであり、且つ、ステップ(3)には、クエン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Gを形成することが含まれる。
【0191】
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、前記溶媒はアセトンである。
【0192】
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0193】
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0194】
他の好ましい例において、ステップ(G)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0195】
(H−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−1形の結晶、即ち結晶形H−1であり、且つ、ステップ(3)には、フマル酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形H−1を形成することが含まれる。
【0196】
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、前記溶媒はアセトンである。
【0197】
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0198】
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0199】
他の好ましい例において、ステップ(H−1)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0200】
(H−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のフマル酸塩のH−2形の結晶、即ち結晶形H−2であり、且つ、ステップ(3)には、フマル酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形H−2を形成することが含まれる。
【0201】
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、前記溶媒はエタノール又は酢酸エチルである。
【0202】
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0203】
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0204】
他の好ましい例において、ステップ(H−2)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0205】
(J)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のメタンスルホン酸塩のJ形の結晶、即ち結晶形Jであり、且つ、ステップ(3)には、メタンスルホン酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Jを形成することが含まれる。
【0206】
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、前記溶媒はエタノール、アセトン、50%アセトニトリル/ 50%水、又は酢酸エチルである。
【0207】
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0208】
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、結晶化処理の温度は0−60℃、好ましくは、4−50℃である。
【0209】
他の好ましい例において、ステップ(J)にて、結晶化処理の時間は1時間−3日である。
【0210】
(K−1)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−1形の結晶、即ち結晶形K−1であり、且つ、ステップ(3)には、ギ酸が存在する場合、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形K−1を形成することが含まれる。
【0211】
他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、前記溶媒は酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メタノール、イソプロパノール又はエタノールである。
【0212】
他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0213】
他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。他の好ましい例において、ステップ(K−1)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
【0214】
(K−2)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−2形の結晶、即ち結晶形K−2であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形K−1に結晶化処理を行って結晶形K−2を形成することが含まれる。
【0215】
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、前記溶媒はアセトニトリル又はアセトンである。
【0216】
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に揮発することである。
【0217】
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。
【0218】
他の好ましい例において、ステップ(K−2)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
(K−3)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−3形の結晶、即ち結晶形K−3であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形K−1に結晶化処理を行って結晶形K−3を形成することが含まれる。
【0219】
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、前記溶媒はアセトニトリルである。
【0220】
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
【0221】
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。
【0222】
他の好ましい例において、ステップ(K−3)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
【0223】
(K−4)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物のギ酸塩のK−4形の結晶、即ち結晶形K−4であり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において結晶形K−1に結晶化処理を行って結晶形K−4を形成することが含まれる。
【0224】
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、前記溶媒はアセトンである。
【0225】
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、結晶化処理の形式は、緩徐に冷却である。
【0226】
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、結晶化処理の温度は0−80℃である。
【0227】
他の好ましい例において、ステップ(K−4)にて、結晶化処理の時間は1時間−5日である。
【0228】
(I)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形Iであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形Iを形成することが含まれる。
【0229】
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。
【0230】
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、前記溶媒は、水、アセトニトリル、50%アセトニトリル/ 50%水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、N−ヘプタン、ジメチルスルホキシドからなるグループから選択されるものである。
【0231】
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
【0232】
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、5−30℃、好ましくは10−20℃である。
【0233】
他の好ましい例において、ステップ(I)にて、結晶化処理の時間は1−10日、好ましくは、4−8日である。
【0234】
(II)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形IIを形成することが含まれる。
【0235】
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、前記溶媒は、50%アセトニトリル/
50%水、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。好ましくは、イソプロパノール、エタノール、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、又は50%アセトニトリル/ 50%水である。
【0236】
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
【0237】
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
【0238】
他の好ましい例において、ステップ(II)にて、結晶化処理の時間は0.5時間−10日である。
【0239】
(III)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IIIであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形IIIを形成することが含まれる。
【0240】
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、前記溶媒は、水、N−ヘプタン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。好ましくは、メチルータ−ブチルエーテル又はN−ヘプタンである。
【0241】
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
【0242】
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
【0243】
他の好ましい例において、ステップ(III)にて、結晶化処理の時間は0.5時間−10日である。
【0244】
(IV)前記結晶多形体は、化学式Xの化合物の結晶形IVであり、且つ、ステップ(3)には、溶媒において化学式Xの化合物に結晶化処理を行って結晶形IVを形成することが含まれる。
【0245】
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、酢酸イソプロピル、2−メチルテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルータ−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、トルエン、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はそれらの混合物からなるグループから選択されるものである。好ましくは、テトラヒドロフランである。
【0246】
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、結晶化の形式は、緩徐に揮発することである。
【0247】
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、0−60℃、好ましくは5−40℃である。
【0248】
他の好ましい例において、ステップ(IV)にて、結晶化処理の時間は0.5時間−10日である。
【0249】
本発明の第3態様は、
(a)本発明の第1態様のいずれか1つに記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体と、(b)薬学的に許容可能なキャリアと、を含む医薬組成物を提供する。
【0250】
本発明の第4態様は、疾患又は症状を治療するための薬物の調製における本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物の応用を提供し、前記疾患又は症状は、がん、異常な細胞増殖性疾患、感染症、炎症性疾患、自己免疫性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、放射線による造血毒性疾患、又はその組み合わせから選択されるものである。
【0251】
他の好ましい例において、前記がんは、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、黒色腫、脳腫瘍、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、腎臓がん、皮膚がん、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、脂肪肉腫、骨軟骨腫、骨腫、骨肉腫、セミノーマ、精巣腫瘍、子宮がん、頭頸部腫瘍、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、真性赤血球増加症、白血病、甲状腺腫瘍、尿管腫瘍、膀胱腫瘍、胆嚢がん、胆管がん、絨毛上皮癌、又は小児腫瘍から選択されるものである。
【0252】
他の好ましい例において、放射線による造血毒性疾患は、骨髄抑制、好中球減少症、白血球減少症、貧血を含むが、これらに限定されるものではない。
【0253】
本発明の第5態様は、CDK4及び/又はCDK6の活性を阻害する方法であって、それを必要とする被験者に対して、治療的有効量の本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0254】
本発明の第6態様は、異常な細胞増殖疾患、感染症(例えば、ヘルペス、HIV、真菌感染症などのウイルス感染症)、炎症性疾患(例えば、関節リウマチ、骨関節炎など)、自己免疫性疾患(例えば、乾癬、狼瘡、I型糖尿病、糖尿病性腎症、多発性硬化症、糸球体腎炎など)、心血管疾患(例えば、心筋梗塞、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、術後血管狭窄、再狭窄など)、又は神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病など)を治療する方法であって、それを必要とする被験者に対して、治療的有効量の本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物を投与することを含み、前記異常な細胞増殖性疾患は、がんであってもよい方法を提供する。
【0255】
本発明の第7態様は、がんを治療する方法であって、それを必要とする被験者に対して、
治療的有効量の本発明の第1態様に記載される化学式Xの化合物の薬学的に許容可能な塩、又は化学式Xの化合物又はその薬学的に許容可能な塩の結晶多形体、又は本発明の第3態様に記載される医薬組成物を投与することを含み、前記がんは、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、黒色腫、脳腫瘍(例えば、悪性星状膠腫及び乏突起膠腫成分を伴う神経膠腫など)、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、結腸直腸がん(例えば、結腸がん、直腸がんなど)、肺がん(例えば、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、原発性又は転移性扁平上皮がんなど)、腎臓がん、皮膚がん、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、脂肪肉腫、骨軟骨腫、骨腫、骨肉腫、セミノーマ、精巣腫瘍、子宮がん(例えば、子宮頸がん、子宮内膜がんなど)、頭頸部がん(例えば、上顎がん、喉頭がん、咽頭がん、舌がん、口腔内がんなど)、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(例えば、網状肉腫、リンパ肉腫、ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫など)、真性赤血球増加症、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病など)、甲状腺腫瘍、尿管腫瘍、膀胱腫瘍、胆嚢癌、胆管癌、絨毛上皮癌又は小児腫瘍(例えば、ユーイング家族性肉腫、ウィルムス肉腫、横紋筋肉腫、血管肉腫、胚性精巣癌、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、肝芽細胞腫、ウィルムス腫瘍など)等から選択される方法を提供する。
【0256】
なお、本発明の範囲内で、本発明の上記の各技術的特徴及び以下(実施例など)に具体的に記載される各技術的特徴を互いに組み合わせて、新しい又は好ましい技術的解決策を形成することができる。重複に記載しないため、ここでは繰り返す説明を省略する。