特表2021-521361(P2021-521361A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-521361高度なパッシブウェッジワイヤースクリーン取水口
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-521361(P2021-521361A)
(43)【公表日】2021年8月26日
(54)【発明の名称】高度なパッシブウェッジワイヤースクリーン取水口
(51)【国際特許分類】
   E02B 9/04 20060101AFI20210730BHJP
   E02B 5/08 20060101ALI20210730BHJP
   B01D 29/01 20060101ALI20210730BHJP
【FI】
   E02B9/04 E
   E02B5/08 101A
   B01D29/04 520C
   B01D29/04 510B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2020-555378(P2020-555378)
(86)(22)【出願日】2019年4月12日
(85)【翻訳文提出日】2020年10月30日
(86)【国際出願番号】US2019027149
(87)【国際公開番号】WO2019200208
(87)【国際公開日】20191017
(31)【優先権主張番号】62/656,706
(32)【優先日】2018年4月12日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520108556
【氏名又は名称】アクセプタンス グループ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AQSEPTENCE GROUP,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】エクホルム、マイケル アール.
(72)【発明者】
【氏名】ベルテルソン、ダリン
(72)【発明者】
【氏名】バス、スペンサー
(72)【発明者】
【氏名】ハイル、クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ラクロス、ナディン
(72)【発明者】
【氏名】リンドブロム、ダリン
(72)【発明者】
【氏名】ショー、エーリック
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン、マーク イー.
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116BB01
4D116BC27
4D116BC45
4D116BC48
4D116BC77
4D116DD06
4D116FF07B
4D116QA34C
4D116QA34F
4D116QA36C
4D116QA36F
4D116QB05
4D116QB22
4D116QB43
4D116UU05
4D116VV07
(57)【要約】
操作性能と構造強度の両方を向上させるスクリーン取水口アセンブリと関連する製造および操作方法。スクリーン取水口アセンブリは、スクリーンアセンブリの長さに沿って実質的かつ継続的に延びる1つまたは複数のスクリーン部分を含むことができ、流体取入れ量の増加および均一な流れを提供する。スクリーン取水口アセンブリは、追加のろ過能力を提供するために外部マニホルドスクリーン部分を有する中央マニホルドを備えることができる。スクリーン取水口アセンブリは、単独で使用することも、内部流れ調整構造と組み合わせて使用して、流体の取入れと均一性を高めることもできる。内部流れ調整器は、穴あき流れ調整パイプ、内部流れ調整パイプ、および/または収束流れ調整器を含むことができる。スクリーン取水口アセンブリは、継続的にまたは要求に応じて動作する洗浄システムを含めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーン取水口アセンブリであって、
下方の出口部分とT型部分とを含む中央マニホルドと、
T型部分の両側で流体的に接続された一対のスクリーン部分と、
T型部分を横切って実質的に延びる中央スクリーン部分と、を含むスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項2】
前記T型部分が、前記下方の出口部分によって画定される中心軸線に実質的に沿って配置されたフランジ付きマニホルド壁を形成し、前記一対のスクリーン部分が、フランジ付きマニホルド壁の両側で流体的に接続されている、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項3】
前記T型部分が、一対の離間したマニホルド壁を形成し、前記一対のスクリーン部分の各々が、対応する離間したマニホルド壁に結合されている、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項4】
前記中央スクリーン部分が、前記下方の出口部分によって画定される中心軸線を横切って延びている、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項5】
前記T型部分が、少なくとも1つの外部フランジ付きマニホルド壁を形成し、各スクリーン部分が、少なくとも1つの外部フランジ付きスクリーン壁を形成することによって、少なくとも1つの外部フランジ付きマニホルド壁が少なくとも1つの外部フランジ付きスクリーン壁に結合することができる、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項6】
前記T型部分が、少なくとも2つの外部フランジ付きマニホルド壁を含み、少なくとも1つの外部支持リブが、少なくとも2つの外部フランジ付きマニホルド壁の間に位置しており、少なくとも1つの外部支持リブが、前記下方の出口部分によって画定される中心軸線に対して横方向に配置される、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項7】
前記下方の出口部分が流体取入れ部分を含む、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項8】
前記流体取入れ部分が、下部スクリーン部分、複数のスロット、および複数の開口から選択することができる、請求項7に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項9】
前記中央マニホルドが、前記一対のスクリーン部分および前記中央スクリーン部分の内部にある内部流れ調整器をさらに含む、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項10】
前記内部流れ調整器が、
穴あき流れ調整パイプと、
穴あき流れ調整パイプ内の内部流れ調整パイプと、
穴あき流れ調整器の間に取り付けられた少なくとも1つの径方向支持部材と、を含む、請求項9に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項11】
前記下方の出口部分内に取り付けられた少なくとも1つの分割プレートをさらに含む、請求項10に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの径方向支持部材が複数の離間した径方向支持部材を含み、離間した径方向支持部材の各々がさらに複数の流れ開口を含む、請求項10に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項13】
前記複数の離間した径方向支持部材の複数の流れ開口が、共有の径方向軸線に沿って配置される、請求項12に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項14】
前記一対のスクリーン部分の各々が、
前記下方の出口部分によって画定される中心軸線を横切るスクリーン軸線に沿って配置された少なくとも2つのスクリーン部分を含み、スクリーン軸線に沿ったスクリーン長さが各スクリーン部分と中央スクリーンの合計によって画定される、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項15】
前記スクリーン部分および中央スクリーンの内部に拡張可能な内部流れ部材をさらに含む、請求項14に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項16】
前記一対のスクリーン部分、中央スクリーン部分およびT型部分が、前記下方の出口部分によって画定された中央軸線を横切るスクリーン軸に沿って非円形断面を形成する、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項17】
前記スクリーン部分、中央スクリーン部分およびT型部分が、スクリーン高さおよびスクリーン幅を画定し、スクリーン幅がスクリーン高さよりも大きい、請求項16に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項18】
前記スクリーン部分および中央スクリーン部分が、第1の長さのVee−Wire(登録商標)によって画定され、Vee−Wire(登録商標)が連続して巻きつけられ、かつ、支持部材に溶接されて第1のワイヤギャップおよび第1のワイヤ高さを画定する、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項19】
前記スクリーン部分が、連続して巻きつけられて支持部材に溶接された、第2の長さのVee−Wire(登録商標)を含み、第2の長さのVee−Wire(登録商標)が、第1の長さのVee−Wire(登録商標)の隣接する巻きつけの間に配置され、第2の長さのVee−Wire(登録商標)が、第1のワイヤ高さよりも少ない第2のワイヤ高さを有することで、第2のワイヤギャップが、第2の長さのVee−Wire(登録商標)と各隣接する第1の長さのVee−Wire(登録商標)との間に画定され、第2のワイヤギャップが第1のワイヤギャップよりも小さい、請求項18に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項20】
前記中央マニホルドが、各スクリーン部分および中央部分で振動を誘導する発振器アセンブリをさらに含む、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項21】
前記発振器アセンブリが遠隔電源を含む、請求項20に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項22】
前記中央部分を通る流体の流れが、前記発振器アセンブリに動力を供給するタービンまたはプロペラ型アセンブリによって回転エネルギーに変換される、請求項20に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項23】
前記中央マニホルドが、前記一対のスクリーン部分および前記中央スクリーン部分の内部にある内部流れ調整器をさらに含み、前記発振器アセンブリが、内部流れ調整器と、一対のスクリーン部分と、中央スクリーン部分との間に取り付けられたフロースルー発振器をさらに含む、請求項20に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【請求項24】
内部エアバーストシステムをさらに含み、内部エアバーストシステムが、
前記一対のスクリーン部分および中央スクリーン部分によって画定された中央スクリーン軸線の周りに径方向に配置された複数のエアバーストパイプと、
加圧空気の遠隔供給源と、を含み、
加圧空気が、複数のエアバーストパイプを通って径方向に連続して送達される、請求項1に記載のスクリーン取水口アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水源から流入する水をろ過するためのスクリーン取水口に関する。より具体的には、本発明は、取水能力の増大および性能の向上を提供するスクリーン取水口および関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集水システムは通常、製造工場、都市、灌漑システム、および川、湖、塩水域などの水域に隣接する発電施設などのエンドユーザーに水を供給するために使用される。エンドユーザーは、井戸を掘削したり、自治体の水源から直接水を購入する代わりに、この種のシステムを採用することができる。さらに、このようなシステムの使用は、エンドユーザーの場所、例えば、自治体の水源からの水および/またはポンプを操作するための電力が容易に利用できない遠隔地によって決定され得る。これらの集水システムは、水や環境条件の変化に適応した効率的かつ経済的な運用が可能な点で有利である。
【0003】
従来の集水システムは、通常、水域内に沈められた位置から水域に隣接または近接して所在するエンドユーザーに水を輸送するように適合された入口管を使用する。入口管は一般に水域内に沈められ、入口管の端部は通常、1つまたは複数のろ過部材を画成する取水口スクリーンアセンブリに結合されている。一般的な取水口スクリーン形態の1つは、両端に2つのろ過スクリーンを備えたT型の形状である。大型取水口スクリーンアセンブリの一般的な構造は、T型部分の両端から片持ち梁式になっている2つのスクリーンシリンダーを備え、各スクリーンシリンダーの遠位端に平板、コーン、皿型ヘッドなどの中実の蓋(solid closure)を備えたフランジ付きT型部分である。このような蓋は取り外し可能であるか、その設計にアクセスポータルを含めることができる。アセンブリの個別の構成部品は通常、互いに溶接される。
【0004】
特定の構成に関係なく、スクリーン取水口は通常、特定の大きさの水性デブリが入口管に進入するのを防ぐように構成されている。同時に、スクリーン取水口は、取水口のスクリーン表面の長さに沿ってデブリをろ過する一方で、水生生物を保護するように設計する必要がある。このためには、スクリーンを通過する流速を最大ピールレベル(maximum peal level)未満に維持する必要があり、最大ピールレベルは、約0.5f/s、または地域の要件や仕様で定義されているその他の制限であってもよい。流れの抵抗を減らし、スクリーン表面での流速を制御する1つの方法は、スクリーン取水口内で流れ調整器(flow modifier)を使用することである。例えば、ジョンソンスクリーンズ(登録商標)製品のスクリーン取水口は、(特許文献1)および(特許文献2)に開示されているように、流れ調整器を使用してろ過スクリーン全体の流れの均一性を高める。これらの文献に開示された内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6051131号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2012/0298572号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
流動性能に最適化された設計に加えて、スクリーン取水口の設計では、たとえば、結氷などの環境条件や、スクリーン取水口が水没した収集場所にある場合の潜在的な衝撃荷重などの外力も考慮する必要がある。したがって、従来のスクリーン取水口の設計を改良して、スクリーン取水口内およびスクリーン取水口全体の流動性能を高めるだけでなく、外圧および衝撃荷重に十分抵抗できるようにスクリーン取水口の構造強度を高めることは有利である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示される実施形態は、個々のスクリーン部分および内部流れ調整器を取り付けるための中央マニホルドを有するスクリーン取水口アセンブリを含む。いくつかの実施形態では、中央マニホルドは、取水口アセンブリの全長がスクリーン取水口アセンブリの流体取入れ能力を高めるための外部スクリーンを含むように、中央スクリーン部分を含むことができる。スクリーン取水口アセンブリは、スクリーン取水口アセンブリの流体取入れ容量を選択的に調整できるように、中央マニホルドに選択的に取り付けられた個々のスクリーン部分を含むことができる。いくつかの実施形態では、スクリーン部分および中央マニホルドは、例えば、使用場所での組み立てを容易にするために、外部フランジ壁などの外部接続を利用して隣接して組み立てることができる。いくつかの実施形態では、内部流れ調整器は、中央マニホルドに動作可能に結合されて、スクリーン取水口アセンブリ内の流体の流れ特性に選択的に影響を与えることができる。内部流れ調整器は、個々の流れ調整器部分から構成することができ、これにより、内部流れ調整器を拡張して、中央マニホルドに取り付けられたスクリーン部分の数に適応することができる。
【0008】
一般に、本発明の実施形態は、中央マニホルドスクリーン部分、個々のスクリーン部分、中央流れ調整器および個々の流れ調整器部分を利用して、例えば、流量能力、圧力損失、スクリーン使用率、およびスクリーン取水口アセンブリ内の乱流状態の回避を含む、流体取入れ特性を調整することができる、調整可能または拡張可能なスクリーン取水口アセンブリを含むことができる。さらに、本発明のスクリーン取水口アセンブリは、粒子および生物付着を除去するのに役立つ一体型洗浄アセンブリを含むことができる。
【0009】
上記の要約は、本明細書の主題の例示された各実施形態またはすべての実施形態を説明することを意図するものではない。
以下の図面および詳細な説明は、様々な実施形態をより具体的に例示している。
【0010】
本明細書の主題は、添付の図面に関連する様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮して、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来技術のスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された断面図である。
図2A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの斜視図である。
図2B図2Aのスクリーン取水口アセンブリの正面図である。
図2C図2Aのスクリーン取水口アセンブリの上面図である。
図2D図2Aのスクリーン取水口アセンブリの端面図である。
図2E図2Cの詳細Aの部分における図2Aのスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された断面図であり、本発明の代表的な実施形態による内部支持構造を示す。
図3】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの斜視図である。
図4A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの斜視図である。
図4B図4Aのスクリーン取水口アセンブリの端面図である。
図5A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する内部流れ調整器の斜視図である。
図5B図5Aの内部流れ調整器の上面図である。
図5C図5Aの内部流れ調整器の正面図である。
図5D図5Aの内部流れ調整器の底面図である。
図5E図5Aの内部流れ調整器の端面図である。
図5F図5Aの内部流れ調整器の底面の斜視図である。
図6A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する内部流れ調整器の斜視図である。
図6B図6Aの内部流れ調整器の端面図である。
図6C図6Aの内部流れ調整器の上面図である。
図6D図6Aの内部流れ調整器の正面図である。
図7A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する内部流れ調整器の斜視図である。
図7B図7Aの内部流れ調整器の端面図である。
図7C図7Aの内部流れ調整器の上面図である。
図7D図7Aの内部流れ調整器の正面図である。
図8A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する内部流れ調整器の斜視図である。
図8B図8Aの内部流れ調整器の端面図である。
図8C図8Aの内部流れ調整器の上面図である。
図8D図8Aの内部流れ調整器の正面図である。
図9A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する内部流れ調整器の斜視図である。
図9B図9Aの内部流れ調整器の端面図である。
図9C図9Aの内部流れ調整器の正面図である。
図9D図9Aの内部流れ調整器の底面図である。
図10A】本発明の実施形態による拡張可能なスクリーン取水口アセンブリの斜視図である。
図10B図10Aの線B−Bにおける図10Aの拡張可能なスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された側断面図である。
図11A】本発明の代表的な実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された斜視図である。
図11B図11Aのスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された斜視図である。
図11C図11Aのスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された端面図である。
図11D図11Aのスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された側面図である。
図12A】本発明の実施形態によるスクリーンろ過器の断面図である。
図12B】本発明の実施形態によるスクリーンろ過器の断面図である。
図13A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの側面図である。
図13B】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの側面図である。
図13C】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリの部分的に隠された斜視図である。
図13D図13Cのスクリーン取水口アセンブリに使用されるフロースルー発振器の詳細を示す斜視図である。
図14A】従来技術によるスクリーン取水口アセンブリに使用するエアバーストシステムの端面図である。
図14B】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用するエアバーストシステムの端面図である。
図14C】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用するエアバーストシステムの端面図である。
図14D】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用するエアバーストシステムの側面図である。
図15A】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する一体型洗浄システムの部分的に隠された斜視図である。
図15B】本発明の実施形態によるスクリーン取水口アセンブリに使用する一体型洗浄システムの部分的に隠された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
様々な実施形態は、様々な変形例および代替の形態に適応できるが、それらの詳細は、例として図面に示され、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、特許請求の範囲に記載された発明を記載された特定の実施形態に限定するものではない。逆に、その意図は、特許請求の範囲によって定義される主題の精神および範囲内にあるすべての変更物、同等物、および代替物を網羅することである。
【0013】
図1は、従来技術の取水口スクリーンアセンブリ100を示している。取水口スクリーンアセンブリ100は、一般に、中央のフランジ付きT型部分10の形態で示される取入れ部材または他の本体、端板20a、20bとして示される1つまたは複数の閉鎖部材、中央マニホルド102、下部104、1つまたは複数のスクリーン部分106a、106b、および1つまたは複数のマニホルド壁108a、108bを含むことができる。実施形態では、スクリーン取水口アセンブリ100のおおよその中心が軸線Aに沿って示されている。中心マニホルド102は、軸線Aからマニホルド壁108a、108bまで実質的かつ継続的に延在し、ステンレス鋼または銅ニッケル製の管または筒等の、流体の取入または流入をさせない材料から構成される。各スクリーン部分106a、106bは、それぞれのマニホルド壁108a、108bとそれぞれの端板20a、20bとの間で画定される対応するスクリーン長さ110a、110bを有する。各スクリーン部分106a、106bは、スクリーン取水口アセンブリ100の全長の約3分の1を有することができる。スクリーン取水口アセンブリ100はまた、流れ調整器を含むことができ、その様々な実施形態が本明細書に開示されている。
【0014】
図2A〜2Eに示すように、本発明のスクリーン取水口アセンブリ200は、スクリーン取水口アセンブリ100の全体的な形状に実質的に類似させることができるが、中央マニホルド102は、利用可能なろ過領域、ろ過面積、ろ過能力、流れの均一性と効率性を高めるためにスクリーン要素を含む中央部分202に置き換えられている。スクリーン取水口アセンブリ200は、中央のフランジ付きT型部分214の形態で示される取入れ部材または他の本体、端板206a、206bとして示される1対の閉鎖部材、中央部分202、下部204、スクリーン部分206a、206b、および1つまたは複数のマニホルド壁208a、208bを含む。実施形態では、マニホルド壁208a、208bは、軸線Aに沿って示されるスクリーン取水口アセンブリ200のおおよその中心に配置される。各スクリーン部分206a、206bは、対応するマニホルド壁208a、208b間で画定されるスクリーン長さ210a、201b、または単一のマニホルド壁を使用する場合にはマニホルド側部と、対応する端板部材212a、212bを有する。スクリーン部分206a、206bは、軸線Aから端閉鎖部材212a、212bまで継続的かつ実質的に延びる。各スクリーン部分206a、206bは、スクリーン取水口アセンブリ200の全長の約半分を有することができる。
【0015】
図2Cおよび2Eを参照すると、各スクリーン部分206a、206bは、下方の支持構造220を含むことができる。スクリーン取水口アセンブリ200の下方の支持構造220は、それぞれ軸線Aに対して横方向に配置された複数の離間した水平支持バー222を含むことができる。各スクリーン部分206a、206b、および支持バー222を含む対応する下方の支持構造220は、米国特許第6663774号明細書、同第7425264号明細書および同第9399858号明細書に開示された実施形態と同じ原理に基づいて組み立てることができ、これらの文献はすべて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0016】
図3に示すように、スクリーン取水口アセンブリ300は、1つまたは複数のマニホルド壁208a、208bに変更を加えたスクリーン取水口アセンブリ200の変形例を含むことができる。軸線Aに近接して配置されたマニホルド壁208a、208bの代わりに、マニホルド壁308a、308bは、中央部分302がそれ自体のスクリーン部分306cを画成するように軸線Aから離間していてもよい。そのため、各スクリーン部分306a、306bは、対応するマニホルド壁308a、308bと対応する端板部材312a、312bとの間で画定されるスクリーン長さ310a、310bを有することも可能である。スクリーン部分306cは、マニホルド壁308a、308b間で画定されるスクリーン長さ310cを有する。スクリーン部分306a、306b、306cは協働して、端板部材312a、312b間に実質的に連続的なろ過面を画定する。図示するように、各スクリーン部分306a、306bは、スクリーン取水口アセンブリ300の全長の約3分の1を有することができる。他の実施形態では、スクリーン部分306a、306bは、スクリーン部分306cのスクリーン長さ310cとは異なる同じスクリーン長さ310a、310bを有することができる。
【0017】
スクリーン取水口アセンブリ200、300のさらなる変形例が、スクリーン取水口アセンブリ400として図4Aおよび4Bに示されている。スクリーン部分406a、406bのそれぞれは、外部フランジ壁408を含むように製造することができ、一方、スクリーン部分406cは、一対の対向する外部フランジ壁408を含むことができる。スクリーン部分406cは、軸線Aに対して横方向に配置され、対向する外部フランジ壁408の間に延びる1つまたは複数の外部支持リブ414をさらに含むことができる。図示されていないが、スクリーン部分406a、406bはまた、一対の対向する外部フランジ壁408を含むことができ、その外部フランジ壁408にそれぞれ端栓412a、412bを結合させる。さらに、スクリーン部分406a、406bはまた、1つまたは複数の外部支持リブ414を含むことができる。外部フランジ壁408を使用することにより、スクリーン取水口アセンブリ400の現場での組み立てまたは拡張を迅速かつ容易に達成することができる。外部フランジ壁408はまた、枝木および丸太などの大きな物体がスクリーン部分406a、406b、406cと直接接触するのを防ぐのに役立つように、スクリーン部分406a、406b、406cに衝撃保護を提供することができる。外部フランジ壁408は、スクリーンアセンブリ400の完全性に実質的に影響を与えることなく、フランジおよびスクリーン部分406a、406b、406cの確実な閉鎖を提供するボルトや他の任意の材料または方法によって固定することができる。
【0018】
スクリーン取水口アセンブリ200、300、400を参照すると、スクリーン取水口アセンブリはそれぞれ、図2A、3および4Aに示すように、下部204、304、404を備えることができる。図示のように、これらの下部204、304、404は、対応するスクリーン部分でろ過されることなく、流体が下部に浸透してスクリーン取水口アセンブリ200、300、400に進入するのを防ぐように、ステンレス鋼または銅ニッケル製の筒材/管材などの固体材料を含むことができる。代替の実施形態では、下部204、304、404は、前述のものと同様のそれら自身のスクリーン部分を組み込むことができる。さらに他の実施形態では、下部204、304、404は、流体の取入れを可能にするスロットまたは開口などの穿孔を有する材料から製造することができる。すべての実施形態において、下部204、304、404のために選択された材料は、構造的支持が損なわれないように、スクリーン取水口アセンブリ200、300、400に必要な支持を提供する。
【0019】
上記のスクリーン取水口アセンブリ200、300、400に関して説明した外的特徴に加えて、本発明の代表的な実施形態は、流動性能を調整し、構造強度を高めるために様々な内部構造を組み込むことができる。図5A〜5Fに示すように、内部流れ調整器500は、スクリーン取水口アセンブリ、例えば、スクリーン取水口アセンブリ100、200、300、400のいずれかに含まれ得る。一般に、内部流れ調整器500は、穴あき流れ調整パイプ502、内部流れ調整パイプ504、1つまたは複数の半径方向支持部材508、および内部流れ調整パイプ504に流体結合された下部510を含むことができる。穴あき流れ調整パイプ502は、流体が内部流れ調整パイプ504に進入できるように、複数の離間したスロット514を有する中実パイプまたは筒状材料を含むことができる。スロット514の大きさ、形状、および間隔は、穴あき流れ調整パイプ502の長さに沿って均一な流れの取入れを可能にし、それによって圧力降下を低減し、乱流を回避するのを助ける。下部510は、穴あき流れ調整パイプ502と実質的に等しいかそれより大きい断面を有することができる。下部510は、構造的支持を提供するだけでなく、様々なスクリーン部分から入り込む流れをさらに分割する分割プレート512を備えることができる。
【0020】
図6A〜6Dおよび図7A〜7Dは、それぞれ、内部流れ調整器600、700の他の代替の実施形態を示している。内部流れ調整器600、700は、穴あき流れ調整パイプ602、702、内部流れ調整パイプ606、706、1つまたは複数の半径方向支持部材608、708、下部610、710、および取入れ部分(図示せず)を含む。実施形態において、穴あき流れ調整パイプ602、702は、流れの取入れを可能にする離間したスロット614、714を有する中実材を含む。代表的な実施形態において、下部610、710は、穴あき流れ調整パイプ602、702と実質的に等しい断面を有することができる。実施形態において、穴あき流れ調整パイプ602、702および下部610、710の断面は、様々な流体取水口アセンブリを収容するように大きさが設定されていてもよい。
【0021】
図8A〜8Dは、内部流れ調整器800の他の代替の実施形態を示している。内部流れ調整器800は、穴あき流れ調整パイプ802、内部流れ調整パイプ806、1つまたは複数の半径方向支持部材808、下部810、および取入れ部分(図示せず)を含むことができる。実施形態において、穴あき流れ調整パイプ802は、穴あき流れ調整パイプ802の長さに沿って均一な流体の取入れを可能にするように、離間した開口814を有する中実材含むことができ、それによって圧力降下を低減し、乱流を回避するのを助ける。実施形態において、穴あき流れ調整パイプ802および下部810の断面は、様々な流体取水口アセンブリを収容するように大きさが設定されていてもよい。
【0022】
図9A〜9Dに示すように、内部流れ調整器900の実施形態は、周方向支持部材920と周方向端部922a、922bとを含むことができる。実施形態によれば、周方向支持部材920は、穴あき内部流れ調整器902に結合され、周方向端部922は、スクリーン部分(図示せず)に結合されてもよい。周方向支持部材920および周方向端部922の両方は、外部スクリーン部分への支持を提供する。周方向支持部材920のそれぞれは、スクリーン取水口アセンブリ内の流体の流れを緩和するのを助けるために、様々な流れ開口920a、920bを含むことができる。特定の実施形態では、隣接する周方向支持部材920間の流れ開口920aは、同じ半径方向軸線に沿って配置することができ、他の実施形態では、流れ開口920aは、流れ開口920bと同じ半径方向軸線に沿って、または隣接する周方向支持部材920上に配置することができる。他の代表的な実施形態では、隣接する周方向支持部材920は、流れ開口920a、920bのいずれも同じ半径方向軸線に整列しないように、配置することができる。
【0023】
図10に示すような代替の実施形態によれば、流体取水口アセンブリ1000は、スクリーン部分1002および内部流れ調整器1004を選択的に追加して所望の液体取入れ速度に適応できるように、拡張するように設計することができる。一般に、流体取水口アセンブリは、マニホルドスクリーン部分1008をその周りに取り付けることができる中心マニホルド1006を備えることができる。マニホルドスクリーン部分1008を挟んで、複数の個別のスクリーン部分1002a、1002b、1002c、1002dを動作可能に一緒に結合することができる。マニホルドスクリーン部分1008は、マニホルドスクリーン部分長さ1008aを有することができ、一方、個々のスクリーン部分1002a、1002b、1002c、1002dは、対応するスクリーン部分長さ1010a、1010b、1010c、1010dを有し、その結果、取水口アセンブリのスクリーン長さ1000aは、マニホルドスクリーン部分の長さ1008aおよびスクリーン部分の長さ1010a、1010b、1010c、1010dが協働して画定する。図示するように、マニホルドスクリーン部分1008および個別のスクリーン部分1002a、1002b、1002c、1002dは、マニホルド壁1012または区画壁1014を用いて動作可能に接続することができる。図示するように、マニホルド壁1012および区画壁1014は、流体取水口アセンブリ100の内部に配置することができるが、マニホルド壁1012および区画壁1014は、現場での組み立ておよび拡張を簡便に行うために、例えば、図4Aおよび4Bに示す実施形態の外部フランジ壁408と同様の外部フランジ壁として外部に配置することができる。内部流れ調整器1004は、同様に、中央マニホルド1006内に配置された中央流れ調整器1016に動作可能に結合された複数の流れ調整部分1004a、1004b、1004c、1004bを含むことができる。個々の流れ調整部分1004a、1004b、1004c、1004dの長さおよび配置は、所望の性能ならびに取水口スクリーンアセンブリの長さ1000aに基づいて個別に調整することができる。1つの代表的な実施形態では、内部流れ調整部分1004a、1004b、1004c、1004dおよび中央流れ調整器1016は、穴あき流れ調整パイプ1018および内部流れ調整パイプ1020を画成することができる。内部流れ調整器1004は、マニホルド壁1020に結合された1つまたは複数の収束流れ調整器1020a、1020b、および入口パイプ部分1004をさらに含むことができる。流体取水口アセンブリ1000の拡張可能な性質により、スクリーン部分1002および内部流れ調整器1004のほぼ無限の構成を現場で製造または組み立てることができる。場合によっては、既存の流体取水口アセンブリ1000は、使用時に流体の必要性が変化するので、現場で収縮または拡張させることができる。
【0024】
前の実施形態を参照して図示および説明したように、閉鎖部材/端板間に実質的に丸形または円形の断面積を規定するために、1つまたは複数のスクリーン部材が製造される様々な流体取水口アセンブリ設計が企図される。あるいは、設置、例えば、川のような浅瀬を有する場所では、スクリーン取水口アセンブリの全体の高さ、または幅さえも減らすために非円形の断面を有することが有利である。例えば、図11A〜11Dに示すスクリーン取水口アセンブリ1100は、非円形断面1104を有する高さを低くした設計1102を含むことができ、本明細書では、一対のスクリーン部分1107a、1107bおよび中央のT型部分1107cについて実質的に楕円形の断面1106として示す。非円形断面1104は、本明細書では、スクリーン部分幅1109bよりも小さいスクリーン部分高さ1109aを有するスクリーン部分1107a、1107bおよび中央T型部分1107cのそれぞれによって画定される。図示していないが、スクリーン部分高さ1109aがスクリーン部分の幅1109bよりも大きくなるように、非円形断面が図11A〜11Dに示すものと本質的に逆である場合には、設置上の利点があり得る。さらに他の実施形態では、例えば、正方形、長方形、三角形、五角形、六角形、八角形などを含む、非円形断面1104の他の幾何学的構成を有することが有利である。図示のように、スクリーン部分1107a、1107bはそれぞれ、対応する外部スクリーン部材1108a、1108bを含むことができ、楕円形の断面に実質的に類似する楕円形の周囲1112a、1112bを画定する対応する閉鎖部材または端板1110a、1110bを含むことができる。中央T型部分1107cは、ろ過された流体を使用場所に送達するための中央外部スクリーン部材1114およびマニホルド1116を含むことができる。外部スクリーン部材1108a、1108bおよび中央外部スクリーン部材1114は、例えば、流れ容量および流速を含む所望の流れ特性だけでなく、所望のろ過特性を提供するように選択されるウェッジワイヤまたはVee−Wire(登録商標)方式のスクリーンを含むことができる。マニホルド1116は、内部流れ調整器1118に流体的に接続することができる出口導管1117をさらに備えることができる。楕円形断面1106に適応するために、内部流れ調整器1118は、中央コレクタ1120と、スクリーン取水口アセンブリ1100内に望ましい流れ特性を提供するように構成され、かつ、楕円形断面1106の非円形の性質を考慮した複数の横方向コレクタ1122とを含むことができる。中央コレクタ1120および横方向コレクタ1122のうちの1つまたは複数は、マニホルド1114への流れ特性を変化させるための穿孔またはスロット1124を含むことができる。同様に、ウェッジワイヤ式のスクリーンは、スクリーン部材1108a、1108b、端板1110a、1110b、および/または中央T型部分1116に沿って配置されて、所望の流れ容量および他の流れ特性を得ることができる。
【0025】
前述のスクリーン取水口アセンブリのさまざまな構成に加えて、個々のスクリーン部分自体の構築技術を変えることが有利な場合がある。例えば、従来技術の通常のスクリーンろ過器1200が図12Aを示す。一般に、V字型ワイヤ1202の連続スプールは、1つまたは複数の支持部材1204に連続的に巻きつけられ、溶接されている。一般に、ワイヤギャップ1205は、隣接して巻きつけられ溶接されたV字型ワイヤ1202の隣接する隅部1208の間に画定される。ワイヤギャップ1205のギャップ長1206は、一般に、ろ過スクリーン1200を通過する流体からろ過または「除去」された粒子の大きさ、すなわちろ過精度に等しい。
【0026】
本発明の開示されたスクリーン取水口アセンブリは、従来のスクリーンろ過器1200を利用できるだけでなく、図12Bに示すように、改良されたスクリーンろ過器1250を使用することもできる。スクリーンろ過器1250は、同様に1つまたは複数の支持部材1204を利用するが、2つの異なる大きさのV字型ワイヤ、第1のV字型ワイヤ1251および第2のV字型ワイヤ1252を使用する。第1のV字型ワイヤ1251は、第1のワイヤ高さ1251aおよび第1のワイヤ幅1251bによって画成され、第2のV字型ワイヤ1252は、第2のワイヤ高さ1252aおよび第2のワイヤ幅1252bによって画成される。図示するように、第1のワイヤ高さ1251aおよび第1のワイヤ幅1251bは、第2のワイヤ高さ1252aおよび第2のワイヤ幅1252bよりも大きいため、(第1のV字型ワイヤ1251の)第1の断面積1251cは、(第2のV字型ワイヤ1252の)第2の断面積1252cよりも大きい。図示するように、第1の断面積1251cは第2の断面積1252cよりも大きいため、第1のワイヤギャップ1254が、第1のV字型ワイヤ1251の隣接する巻きつけ間で画定され、第2のワイヤギャップ1256が、第2のV字型ワイヤ1252と、第2のV字型ワイヤ1252の両側にある第1のV字型ワイヤ1251との間で画定される。図示のように、第1のワイヤギャップ1254は、第2のワイヤギャップ1256の第2のギャップ長1260よりも実質的に大きい第1のギャップ長1258を有することができる。第2のワイヤギャップ1256は、一般に、改良されたスクリーンろ過器1250のろ過精度と等しくてもよく、一方、第1のワイヤギャップ1254は、第2のワイヤギャップ1256での野生生物および/またはデブリの衝突を低減する試みにおいて有効上面速度を減少させることができる初めの粗いろ過器(initial rough filter)を画成する。例えば、第1のワイヤギャップ1254は、第1のワイヤギャップ1254を通る流体速度が、例えば、魚などの水生生物が改良されたスクリーンろ過器1250の外側で捕らえられることを回避できるように、約0.1524メートル/秒(約0.5フィート/秒)以下になるような大きさにすることができる。また、第2のV字型ワイヤ1252が従来のスクリーンろ過器1200のV字型ワイヤ1202よりも小さい場合、改良されたスクリーンろ過器1250の利用可能な表面積に画定される第2のワイヤギャップ1256の数は、従来のスクリーンろ過器1200の同じ表面積におけるワイヤギャップ1206の数よりも大きくなる。スクリーンろ過器1250は、第2のワイヤギャップ1256をより多く提供することにより、従来のスクリーンろ過器1200よりも多くの利用可能なろ過領域を提供して、改良されたスクリーンろ過器1250を利用するスクリーン取水口アセンブリの全体的な容量を増加させながら、改良されたスクリーンろ過器1250の外面の低下した流体速度を維持する。所望の流れ特性に応じて、第1のワイヤ高さ1251a、第1のワイヤ幅1251b、第2のワイヤ高さ1252a、および第2のワイヤ高さ1252bのうちの1つまたは複数を調整して、第1のワイヤギャップ1254および第2のワイヤギャップ1256の一方または両方を選択的に変更して、第1のワイヤギャップ1254および第2のワイヤギャップ1256の一方または両方を通る所望の流体速度を達成する。
【0027】
さらに別の代替の実施形態では、従来技術および本明細書に開示される新規構成の両方の様々なスクリーン取水口アセンブリは、生物付着材料および他のデブリのスクリーンろ過器への付着を制限、および/または生物付着材料および他のデブリのスクリーンろ過器からの分離のための除去システムをさらに組み込むことができる。例えば、除去システム1300は、図13Aに示すように、スクリーンアセンブリに振動を継続的または選択的に誘導して、スクリーンアセンブリへの汚染物質を防ぐ、および/またはスクリーンアセンブリから汚染物質を除去する発振器アセンブリ1302を備えることができる。発振器アセンブリ1302は、超音波または低周波振動を生成することができる装置を含むことができる。一般に、スクリーン取水口アセンブリ1304は、1つまたは複数のスクリーン部分1308に動作可能に結合された中央部分1306を備えることができる。発振器アセンブリ1302は、発振器アセンブリ1302によって生成された振動が中央部分1306を通って各スクリーン部分1308の外部のスクリーンろ過器1309に伝達されるように、中央部分1306に動作可能に取り付けることができる。図13Aに示すように、発振器アセンブリ1302は、遠隔電源1310、例えば、電気グリッドまたは陸上(onshore)/はしけ/リグに取り付けられた発電機に動作可能に接続することができる。あるいは、発振器アセンブリ1302は、タービンまたはプロペラ式アセンブリ1312を使用して電力を供給され、中央部分1306を通るろ過された流体の流れを、発振器アセンブリ1302に直接電力を供給することができる回転エネルギーに変換するか、または図13Bに示すように、発振器アセンブリ1302と一体であるか、または発振器アセンブリ1302に近接して配置されているバッテリ源に貯蔵するためのエネルギーを生成することができる。
【0028】
除去システム1300の変形例では、スクリーン取水口アセンブリ1350は、図13Cおよび13Dに示すように、可動または動力付きアセンブリがない場合に振動を継続的に誘発するフロースルー振動システム1352を備えることができる。図示するように、スクリーン取水口アセンブリ1350は、中央T型部分1306に動作可能に接続された一対のスクリーン部分1354a、1354bを備えることができる。スクリーン取水口アセンブリ1350は、スクリーン部分1354a、1354bを通る望ましい流れ特性を提供するために、内部流れ調整システム1358をさらに備えることができる。内部流れ調整システム1358は、内部流れ調整システム1358とスクリーン部分1354a、1354bとの間に配置された1つまたは複数のフロースルー発振器1360をさらに備えることができる。図13Dに最もよく示すように、各フロースルー調整器1360は、入口1364、流体チャネル1366、および出口1368を画定する実質的に管状の本体1362を含むことができる。出口1368は、流体チャネル1366が内部流れ調整システム1358の内部フロースルー部分1374に流体的に接続されるように、内部流れ調整システム1358の開口1372に取り付けられる接続部材1370を画成することができる。流体が内部流れ調整システム1358に流入し、内部フロースルー部分1374を通って流れると、流体が入口1364に引き込まれて流体チャネル1366を通るように、出口1368で吸引が生じる。入口1368および/または流体チャネル1366は、フロースルー発振器1360を通る流体の流れが抵抗パターンまたは「ホイッスル」を生成し、それが最終的に内部流れ調整システム1358の中央T型部分1356への物理的接続を介してスクリーン部分1364a、1364bに伝達される振動を引き起こすように構成することができる。この抵抗パターンまたは「ホイッスル」は、流体が内部フロースルー部分1374に流れ込んでいる限り、本質的に連続的である。そのため、操作に外部または蓄積されたエネルギー源は必要なく、保守が必要な可動部品や機械的アセンブリもない。したがって、フロースルー振動システム1352は、連続的かつ経済的な方法で、デブリまたは生物付着材料の付着および/または蓄積を制限するように動作する。
【0029】
従来技術および本明細書に開示される新規構成の両方の様々なスクリーン取水口アセンブリは、蓄積したデブリおよび生物付着材料を除去するために内部洗浄システムをさらに組み込むことができる。図14Aに示すように、従来技術では、スクリーン取水口アセンブリ1402内の内部エアバーストシステム1400を利用して、加圧空気1403のパルスをスクリーン取水口アセンブリ1402の内部部分1404に送達することがよく知られている。一般に、内部エアバーストシステム1400は、スクリーン部分1410の下部1408に近接して配置されたエアバーストパイプ1406を備える。典型的には、エアバーストパイプ1406は、例えば、陸上、はしけ、またはリグ上に配置された圧縮機などの遠隔位置に配置された空気圧縮機と連通している。エアバーストパイプ1406は、スクリーン取水口アセンブリの中央部分内に配置されたエアバーストマニホルドに取り付けることができる。スクリーン取水口アセンブリが複数のスクリーン部分1410を含む場合、エアバーストパイプ1406は、各スクリーン部分1410内に配置することができ、各エアバーストパイプ1406は、エアバーストマニホルドに動作可能に接続することができる。一般に、加圧空気のパルスは、エアバーストパイプ1406を介して供給することができ、それにより、加圧空気のパルスは、下部1408に近接する水を取り除き始め、続いて膨張して、スクリーン部分1410全体にわたって水を充填および置換して、スクリーン部分1410の表面から汚染物質を取り除く。
【0030】
本発明の改良されたエアバーストシステム1420では、図14B〜14Dに示すように、下部1408に加えて、複数のエアバーストパイプを様々な場所に配置することができる。例えば、エアバーストパイプ1422aは、下部1408の近くに配置することができ、エアバーストパイプ1422b、1422cは、スクリーン部分1410の対向する側1424a、1424bの近くに配置することができ、エアバーストパイプ1422dは、スクリーン部分の上部1426の近くに配置することができる。改良されたエアバーストシステム1420は、4つのエアバーストパイプ1422a、1422b、1422c、1422dを有するものとして示されているが、例えば、スクリーン取水口アセンブリの大きさおよびろ過される流体の品質を含む変数により、必要な少なくとも2本のエアバーストパイプでより少なく使用するように設計するか、4本より多いエアバーストパイプを使用するように設計することができる。エアバーストパイプ1422a、1422b、1422c、1422dは全て、スクリーン取水口アセンブリ1402の中央部分1428内に位置するエアバーストマニホルドに動作可能に接続することができる。スクリーン取水口アセンブリ1402が第1および第2のスクリーン部分1430a、1430bの両方を含む場合、スクリーン部分1430a、1430bのそれぞれは、エアバーストパイプ1422a、14222b、1422c、14222dの同じ配置を含むことができる。いくつかの実施形態では、加圧空気1403のパルスは、図14Bに示すように、各エアバーストパイプ1422a、1422b、1422c、1422dを通して同時に送達され得る。一般に、加圧空気のパルスは、各エアバーストパイプ1422a、1422b、1422c、1422dの長さに沿って配置されたノズル1425a、スロット1425または同様の開口を通して送達される。これに代えて、加圧空気のパルスは、図14Cに示すように、エアバーストパイプ1422a、1422b、1422c、1422dを通して半径方向に、順次に送達され得る。さらに別の代替構成では、加圧空気のパルスは、図14Dに示すように、スクリーン取水口アセンブリ1438の第1の端部1434と第2の端部1436との間に画定される取入れ長1432に沿って順次送達され得る。図14Dのスクリーン取水口アセンブリ1438が、中央T型部分1442に接続された第1および第2のスクリーン部分1443a、1443bを含み、同じ原理を適用して、単一のスクリーン部分のみを使用する取入れ長に沿って加圧空気のパルスを提供することができる。加圧空気のパルス供給の特定の配置と順序は、一般に設置に合わせて調整されるとともに、設置条件と、粒子状物質および生物付着の蓄積の種類と量とに依存する可能性がある。
【0031】
本発明のスクリーン取水口アセンブリ1500の別の変形例を図15Aおよび15Bに示す。図示のように、スクリーン取水口アセンブリ1500は、中央T型部分1502およびスクリーン部分1504を備える。単一のスクリーン部分1504のみを示すが、流体の流れの要件に基づいて、追加のスクリーン部分を中央T型部分1502に動作可能に接続することができる。スクリーン取水口アセンブリ1500は、内部流れ調整アセンブリ1506および統合されたセルフ洗浄システム1508を含む。一般に、内部流れ調整アセンブリ1506は、中央T型部分1502およびスクリーン部分1504の一方または両方のスクリーンろ過器1510を通る望ましい流れ状態を促進するように構成される。図15Aに示すように、統合セルフ洗浄システム1508は、中央T型部分1502内に配置された流れ調整導管1512に動作可能に接続された取入れスクープ1511を備えることができる。1つまたは複数の洗浄入口パイプ1514は、取入れスクープ1511と中央T型部分1502との間を流れる流体の一部が洗浄入口パイプ1514に向けられるように、取入れスクープ1511と流体的に接続させることができる。洗浄入口パイプ1514は、中央T型部分1502およびスクリーン部分1504の一方または両方によって画定される長さに沿って軸線方向および半径方向に配置された1つまたは複数の洗浄パイプ1516と流体的に接続している。図示するように、1つまたは複数の洗浄パイプ1516は、スクリーン取水口アセンブリ1500内に、かつ、スクリーンろ過器1510の内面に近接して配置することができる。これに代えて、1つまたは複数の洗浄パイプ1516は、スクリーン取水口アセンブリ1500の外側に、かつ、スクリーンろ過器1510の外面に近接して配置することができる。各洗浄パイプ1516は、一般に、複数の離間した開口1518、スロットまたはミシン目を含む。場合によっては、ノズル1520は、図15Aに示すように、各開口1518内に動作可能に取り付けることができる。流体の流れは、洗浄入口パイプ1514を通って洗浄パイプ1516に入り、開口1518/ノズル1520から出るように向けられる。開口1518/ノズル1520から出た流体の流れは、スクリーンろ過器1510に対して、またはスクリーンろ過器1510に沿って向けられて、汚染物質の付着を防止および/または抑制することができる。さらに、統合セルフ洗浄システム1508は、外部電源および継続的な保守を必要とする可能性のある可動部品を必要としない受動システムである。図15Bに示す統合セルフ洗浄システム1508においては、取入れスクープ1511は、中央T型部分1502とは異なり、スクリーン部分1504の内側の位置で、内部流れ調整アアセンブリ1506内に配置することができる。
【0032】
システム、装置および方法の様々な実施形態を本明細書に記載してきた。これらの実施形態は、例としてのみ記載しており、特許請求の範囲に記載の発明を限定することを意図するものではない。さらに、記載した実施形態の様々な特徴を様々な方法で組み合わせて、多数の追加の実施形態を生成することができる。またさらに、開示された実施形態で使用するために様々な材料、寸法、形状、構成および位置などを記載しているが、開示されたもの以外の他のものは、特許請求の範囲に記載の発明を超えることなく利用できる。
【0033】
関連技術の当業者は、本明細書の主題が、上記の個々の実施形態に示すよりも少ない特徴を含んでも良いことを認識するであろう。本明細書に記載の実施形態は、本明細書の主題の様々な特徴を組み合わせることができる方法の網羅的な提示を意味するものではない。したがって、実施形態は、特徴の相互に排他的な組み合わせではない。むしろ、様々な実施形態は、当業者によって理解されるように、異なる個々の実施形態から選択される異なる個々の特徴の組み合わせを含むことができる。さらに、一実施形態に関して記載した要素は、特に断りのない限り、そのような実施形態に記載されていない場合でも、他の実施形態で実施することができる。
【0034】
従属請求項は、請求項において1つまたは複数の他の請求項との特定の組み合わせを参照することができるが、他の実施形態はまた、従属請求項と他の従属請求項の主題との組み合わせ、あるいは1つまたは複数の特徴と他の従属請求項または独立請求項との組み合わせを含むことができる。そのような組み合わせは、特定の組み合わせを意図していないことを述べていない限り、本明細書で提案される。
【0035】
上記の文書の参照による組み込みは、本明細書の明示的な開示に反する主題が組み込まれないように制限される。上記の文書の参照による組み込みは、文書に含まれる請求項が参照により本明細書に組み込まれないようにさらに制限される。上記の文書の参照による組み込みはさらに、本明細書に明示されていない限り、文書において提供された定義が参照により本明細書に組み込まれないように制限される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A-14D】
図15A
図15B
【国際調査報告】