(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
【解決手段】本発明の一実施形態による表示装置は、表示領域と該表示領域の外側に配置される非表示領域とが定義される第1基板と、前記第1基板と対向し、厚さ方向に陥没したリセス領域と該リセス領域の外側に配置される接触領域とを含む第2基板と、前記第1基板と前記第2基板とを接合させるセルシールと、を有し、前記セルシールは、前記接触領域と前記非表示領域との間に配置され、前記接触領域と前記第1基板とを連結するための接合フィラメントと、前記リセス領域と前記非表示領域との間に配置されるフリットシールと、を含む。
前記非表示領域は、前記表示領域の上側に配置される上側非表示領域と、前記表示領域の下側に配置される下側非表示領域と、前記表示領域の左側に配置される左側非表示領域と、前記表示領域の右側に配置される右側非表示領域とを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になるであろう。
しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現される。
但し、本実施形態は、単に本発明の開示を完全たるものにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。本発明は、請求項の範疇によってのみ定められる。
【0013】
素子(elements)又は層が他の素子又は層の「上(on)」にあると記載された場合は、他の素子又は層の真上に存在する場合又はそれらの間に別の層又は別の素子が介在している場合を全て含む。これに対し、素子が「直接上(directly on)」又は「真上」にあると記載された場合は、それらの間に別の素子又は層が介在していないことを示す。
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above又はon)」、「上部(upper)」などは、図に示しているように、一つの素子又は構成要素と他の素子又は構成要素との相関関係を容易に記述するために使用できる。
空間的に相対的な用語は、図に示している方向に加えて、使用の際又は動作の際に素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されるべきである。
例えば、図に示している素子を覆す場合、他の素子の「下」と記述された素子は、他の素子の「上」に配置できる。
また、図面を基準に、他の素子の「左側」に位置すると記述された素子は、時点によっては他の素子の「右側」に位置することもできる。
よって、例示的な用語である「下」は、下方向と上方向をすべて含むことができる。素子は他の方向にも配向できる。この場合、空間的に相対的な用語は配向によって解釈できる。
【0014】
たとえば、「第1」、「第2」などの用語は、様々な構成要素を叙述するために使用するが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されないのは勿論である。
これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。
よって、以下で言及する第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもある。
単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
また、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除しない。
明細書全体にわたって、同一又は類似の部分については同一の図面符号を使用する。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置の配置図であり、
図2は、
図1のI−I’線に沿った断面図であり、
図3は、
図1の表示装置の部分平面図であり、
図4は
図1のII−II’線に沿った断面図であり、
図5は、
図1のIII−III’線に沿った断面図であり、
図6は
図1のIV−IV’線に沿った断面図である。
図1〜
図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る表示装置は、第1基板100、第2基板290及びセルシールCSを含む。
【0016】
第1基板100は、一実施形態として、ガラス、石英、高分子樹脂などの物質を含むことができる。
ここで、高分子物質は、ポリエーテルスルホン(polyethersulphone:PES)、ポリアクリレート(polyacrylate:PA)、ポリアリレート(polyarylate:PAR)、ポリエーテルイミド(polyetherimide:PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethylenenapthalate:PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethyleneterepthalate:PET)、ポリフェニレンサルファイド(polyphenylenesulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide:PI)、ポリカーボネート(polycarbonate:PC)、セルローストリアセテート(cellulosetriacetate:CAT)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate:CAP)、又はこれらの組み合わせであり得る。
【0017】
第1基板100は、表示領域DA及び非表示領域NDAを含む。
表示領域DAは、画像を表示する領域として定義される。
表示領域DAには、画像を実現するための複数の画素PXが配置される。
非表示領域NDAは、表示領域DAの外側に配置され、画像を表示しない領域として定義される。
非表示領域NDAは、一実施形態として、表示領域DAを囲むように配置される。
図1では非表示領域NDAが表示領域DAを囲むものと示したが、これに限定されない。
非表示領域NDAは、他の実施形態として、表示領域DAの一側又は他側にのみ隣接するように配置されるか、或いは表示領域DAを基準に表示領域DAの一側及び両側にそれぞれ隣接するように配置され得る。
【0018】
説明の便宜のために、非表示領域NDAを区分して指し示すことにする。
一実施形態において、非表示領域NDAは、
図1において、表示領域DAの上側に配置される上側非表示領域(NDA_U)、表示領域DAの下側に配置される下側非表示領域(NDA_D)、表示領域DAの左側に配置される左側非表示領域(NDA_L)、及び表示領域DAの右側に配置される右側非表示領域(NDA_R)を含む。
これに加えて、非表示領域NDAは、4つのコーナー部に配置される第1コーナー非表示領域(NDA_C1)、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)、第3コーナー非表示領域(NDA_C3)、及び第4コーナー非表示領域(NDA_C4)を含む。
【0019】
一実施形態において、非表示領域NDAには駆動集積回路ICが配置される。
図1は、駆動集積回路ICが下側非表示領域(NDA_D)に配置される場合を例示する。
駆動集積回路ICは、表示領域DAの駆動に必要な信号を生成し、表示領域DAに伝達する。
駆動集積回路ICと表示領域DAとの間には複数の第1導電ライン160が配置される。
複数の第1導電ライン160は、駆動集積回路ICと表示領域DAとを電気的に接続する。
すなわち、駆動集積回路ICで生成された信号は、複数の導電ライン160を介して表示領域DAに伝達される。
【0020】
前述したように、表示領域DAには複数の画素PXが配置される。
以下では、
図2を参照して、本発明の一実施形態による表示装置において画素PXが形成された部分の積層構造について説明する。
バッファ層210は、第1基板100上に配置される。
バッファ層210は、第1基板100を介して外部から水分及び酸素が侵入することを防止する。
また、バッファ層210は、第1基板100の表面を平坦化する。
バッファ層210は、一実施形態として、窒化ケイ素(SiNx)膜、酸化ケイ素(SiO
2)膜、及び酸窒化ケイ素(SiOxNy)膜の内のいずれかを含むことができる。
バッファ層210は、第1基板100の種類又は工程条件などに応じて省略してもよい。
【0021】
半導体パターンACTを含む半導体層は、バッファ層210上に配置される。
半導体層に対して半導体パターンACTを基準に説明する。
半導体パターンACTは、一実施形態として、多結晶シリコン、単結晶シリコン、低温多結晶シリコン、アモルファスシリコン、及び酸化物半導体の中から選ばれる1つ又は2つ以上を混合して形成される。
半導体パターンACTは、一実施形態として、不純物がドープされていないチャネル領域ACTa、不純物がドープされているソース領域ACTb、及びドレイン領域ACTcを含む。
【0022】
ソース領域ACTbは、チャネル領域ACTaの一側に位置し、後述するソース電極SEと電気的に接続される。
ドレイン領域ACTcは、チャネル領域ACTaの他側に位置し、後述するドレイン電極DEと電気的に接続される。
第1絶縁層220は、半導体パターンACTを含む半導体層上に配置される。
第1絶縁層220は、一実施形態としてゲート絶縁層であり得る。
第1絶縁層220は、一実施形態として、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)などの無機絶縁物質、BCB(Benzo Cyclo Butene)、アクリル系物質、及びポリイミドなどの有機絶縁物質よりなる群から選ばれたいずれか1種又はそれ以上の物質を混合して形成することができる。
【0023】
ゲート電極GEを含むゲート導電体は、第1絶縁層220上に配置される。
ゲート電極GEは、半導体パターンACTと重畳される。
ゲート導電体は、例えば、アルミニウム合金を含むアルミニウム(Al)系金属、銀合金を含む銀(Ag)系金属、銅合金を含む銅(Cu)系金属、モリブデン合金を含むモリブデン(Mo)系金属、クロム(Cr)、チタン(Ti)、及びタンタル(Ta)の少なくとも1種を含むことができる。
【0024】
第2絶縁層230は、ゲート電極GEを含むゲート導電体上に配置される。
第2絶縁層230は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)などの無機絶縁物質、BCB(Benzo Cyclo Butene)、アクリル系物質、及びポリイミドなどの有機絶縁物質よりなる群から選ばれたいずれか1種又はそれ以上の物質を混合して形成することができる。
【0025】
ソース電極SE及びドレイン電極DEを含むデータ導電体は、第2絶縁層230上に配置される。
ソース電極SE及びドレイン電極DEは、第2絶縁層230上に互いに離隔して配置される。
データ導電体は、金属、合金、金属窒化物、導電性金属酸化物、及び透明導電性物質よりなる群から選ばれた1種以上を含むことができる。
データ導電体は、一実施形態として、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ベリリウム(Be)、ニオブ(Nb)、金(Au)、鉄(Fe)、セレン(Se)、又はタンタル(Ta)などよりなる単一膜又は多重膜構造を有することができる。
また、上記金属にチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、白金(Pt)、ハフニウム(Hf)、酸素(O)、及び窒素(N)よりなる群から選ばれた1種以上の元素を含ませて形成した合金が、ソース電極SE及びドレイン電極DEの材料として使用できる。
【0026】
前述した半導体パターンACT、ゲート電極GE、ソース電極SE及びドレイン電極DEは、スイッチング素子DTを構成する。
図2ではスイッチング素子DTがトップゲート方式であると示したが、これに限定されない。
すなわち、スイッチング素子DTは、ボトムゲート方式でも形成され得る。
【0027】
平坦化層240は、データ導電体上に配置される。
平坦化層240は、段差を除去することにより、後述する画素電極250及び有機発光層270の発光効率を高める。
平坦化層240は、一実施形態として有機物質を含む。
例えば、平坦化層240は、ポリイミド(polyimide)、ポリアクリル(polyacryl)、及びポリシロキサン(polysiloxane)の中から選ばれた少なくとも1種を含んで構成できる。
他の実施形態として、平坦化層240は、無機物質を含んで構成してもよく、無機物質及び有機物質の複合形態で構成してもよい。
平坦化層240には、ドレイン電極DEの少なくとも一部を露出させる第1コンタクトホールCNT1が形成される。
【0028】
画素電極250は、平坦化層240上に配置される。
画素電極250は、第1コンタクトホールCNT1によって露出したドレイン電極DEと電気的に接続される。
すなわち、画素電極250は、正孔注入電極としてのアノード(anode)である。
画素電極250がアノード電極である場合には、画素電極250は、容易な正孔注入のために仕事関数の高い物質を含み得る。
また、画素電極250は、反射型電極、半透過型電極、又は透過型電極であり得る。
画素電極250は、一実施形態として反射性材料を含むことができる。
反射性材料は、一実施形態として、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、及びマグネシウム−銀(Mg−Ag)よりなる群から選ばれた少なくとも1つを含むことができる。
【0029】
画素電極250は、一実施形態として単一膜で形成できるが、これに限定されるものではない。
すなわち、画素電極250は、2種以上の物質が積層された多重膜で形成してもよい。
画素電極250が多重膜で形成される場合、画素電極250は、一実施形態として、反射膜、及び反射膜上に配置される透明又は半透明電極を含む。
他の実施形態として、画素電極250は、反射膜、及び反射膜の下部に配置される透明又は半透明電極を含むことができる。
例えば、画素電極250は、ITO/Ag/ITOの3層構造を持つことができるが、これに限定されるものではない。
ここで、透明又は半透明電極は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、In
2O
3(Indium Oxide)、IGO(Indium Gallium Oxide)、及びAZO(Aluminum Zinc Oxide)よりなる群から選ばれた少なくとも1種を含んで構成され得る。
【0030】
画素定義膜260は、画素電極250上に配置される。
画素定義膜260は、画素電極250の少なくとも一部を露出させる開口部を含む。
画素定義膜260は、有機物質又は無機物質を含むことができる。
一実施形態として、画素定義膜260は、フォトレジスト、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン化合物、ポリアクリル系樹脂などの材料を含み得る。
【0031】
有機発光層270は、画素電極250及び画素定義膜260上に配置される。
より詳細には、有機発光層270は、画素電極250における、画素定義膜260の開口部を介して露出する領域上に配置される。
有機発光層270は、一実施形態として、画素定義膜260の側壁の少なくとも一部を覆い得る。
有機発光層270は、一実施形態として、赤、青、及び緑のいずれかの色を発光する。
他の実施形態として、有機発光層270は、白色を発光するか、或いはシアン(cyan)、マゼンタ(magenta)、及びイエロー(yellow)のいずれかの色を発光することもできる。
有機発光層270が白色を発光する場合には、有機発光層270は、白色発光材料を含むか、或いは、赤色発光層、緑色発光層、及び青色発光層が積層された形態を有することにより、白色を発光することもできる。
【0032】
共通電極280は、有機発光層270及び画素定義膜260上に配置される。
共通電極280は、一実施形態として、有機発光層270及び画素定義膜260上に全面的に形成される。
共通電極280は、一実施形態として、カソード(cathode)電極である。
共通電極280は、一実施形態として、Li、Ca、Lif/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mgよりなる群から選ばれた少なくとも1種を含むことができる。
また、共通電極280は、仕事関数の低い材料からなり得る。
共通電極280は、一実施形態として、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、 In
2O
3(Indium Oxide)、IGO(Indium Gallium Oxide)、及びAZO(Aluminum Zinc Oxide)よりなる群から選ばれた少なくとも1種を含む透明又は半透明電極であり得る。
【0033】
前述した画素電極250、有機発光層270及び共通電極280は有機発光素子(OLED)を構成する。
但し、これに限定されるものではなく、有機発光素子(OLED)は、正孔注入層HIL、正孔輸送層HTL、電子輸送層ETL、及び電子注入層EILなどをさらに含む多層構造であり得る。
【0034】
第2基板290は、セルシールCSを介して第1基板100に結合される。
セルシールCSについては詳細に後述する。
第2基板290は、一実施形態として、透明絶縁基板である。
第2基板290が透明絶縁基板である場合には、透明絶縁基板は、ガラス基板、石英基板、透明樹脂基板などであり得る。
【0035】
図3を参照すると、第2基板290は、リセス領域RAと接触領域CAを含む。
図3は、第2基板290の背面を示す。
一実施形態において、リセス領域RAは第2基板290における、厚さ方向に陥没した領域であり得る。
ここで、厚さ方向はz軸方向である。
接触領域CAは、第2基板290における、第1基板100又は第1基板100上に配置される絶縁膜と接触する領域として定義される。
接触領域CAは、リセス領域RAを除いた残りの領域である。
リセス領域RAが厚さ方向に陥没した領域であれば、接触領域CAは、陥没していない領域を意味する。
【0036】
一実施形態において、接触領域CAは、リセス領域RAを少なくとも部分的に囲むように配置される。
図3は、接触領域CAがリセス領域RAの3面を囲むように配置される場合を例示する。
接触領域CAとリセス領域RAは、互いに平行な平坦面であり得る。
ただし、そのレベルが互いに異なる。
本明細書において、「レベルが互いに異なる」とは、二つの平坦面が平行するものの、高低が異なる場合を意味する。
二つの平坦面の高低が互いに異なるので、第2基板290は、接触領域CAの端部とリセス領域RAの端部とを結ぶ内側壁SWを含む(
図4などを参照)。
【0037】
再び
図3を参照すると、一実施形態において、接触領域CAは「U」字状を有する。
この場合、リセス領域RAは、3面が接触領域CAによって囲まれるが、残りの一面は接触領域CAに囲まれずに開口される。
つまり、第1基板100と第2基板290とが接触した状態で、第1基板100と第2基板290との間には、接触領域CAによって閉鎖されない開口部OPが設けられる。
この開口部OPは、詳しく後述するが、フリットシールFRによって密閉される。
【0038】
第2基板290の厚さは、接触領域CAとリセス領域RAで互いに異なる。
すなわち、接触領域CAは、陥没していない領域を意味するので、接触領域CAにおける第2基板290の厚さがリセス領域RAにおける厚さよりも大きい。
一実施形態において、リセス領域RAは、表示領域DAに対応する。
具体的には、表示領域DAは、リセス領域RAに完全に重畳する。
つまり、リセス領域RAは、表示領域DAを完全に収容する。
このため、リセス領域RAの平面面積は、表示領域DAの平面面積と同じかそれより大きい。
接触領域CAには接合領域BAが形成される。
接合領域BAは、後述する接合フィラメントBFが形成される領域であり得る。
一実施形態において、接合領域BAは、接触領域CAに沿って配置される。
つまり、接合フィラメントBFが形成される領域は、接触領域CAと完全に重畳する。
【0039】
一実施形態において、接触領域CAの幅(W_C)は、50μm〜300μmであり得る。
一実施形態において、接合領域BAは、接触領域CAと完全に重畳する。
つまり、接合領域BAは、接触領域CAの内側に形成される。
一実施形態において、接合領域BAの幅(W_B)は、10μm〜300μmであり得る。
但し、安定した接合のために、接触領域CAの幅(W_C)は、接合領域BAの幅(W_B)と同じかそれより大きい。
【0040】
再び
図1を参照して、セルシールCSについて説明する。
セルシールCSは、第1基板100と第2基板290とを接合させる。
また、セルシールCSは、表示領域DAを封止する。
すなわち、第1基板100及び第2基板290がセルシールCSによって封止されると、表示領域DAには水分、酸素、又は異物が侵入することができなくなる。
一実施形態において、セルシールCSは、接合フィラメントBFとフリットシールFRを含む。
【0041】
一実施形態において、接合フィラメントBFは、表示領域DAを少なくとも部分的に囲むように配置される。
一実施形態において、接合フィラメントBFは、左側非表示領域(NDA_L)、第1コーナー非表示領域(NDA_C1)、上側非表示領域(NDA_U)、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)、及び右側非表示領域(NDA_R)にかけて形成される。
一実施形態において、接合フィラメントBFは、連続的に形成され、これにより表示領域DAを3面で密封する。
具体的には、接合フィラメントBFは、左側非表示領域(NDA_L)、第1コーナー非表示領域(NDA_C1)、上側非表示領域(NDA_U)、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)、及び右側非表示領域(NDA_R)と第2基板290の接触領域CAとの間に介在し、第1基板100と第2基板290とを接合させる。
【0042】
他の実施形態において、接合フィラメントBFは、複数のサブ接合フィラメントが集まって形成される。
つまり、
図22に示すように、接合フィラメントBFは、左側非表示領域(NDA_L)に沿ってy軸方向に延長する第1サブ接合フィラメント(BF_1)、右側非表示領域(NDA_R)に沿ってy軸方向に延長する第2サブ接合フィラメント(BF_2)、及び上側非表示領域(NDA_U)に沿ってx軸方向に延長する第3サブ接合フィラメント(BF_3)を含む。
この場合、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第3サブ接合フィラメント(BF_3)は、第1コーナー非表示領域(NDA_C1)にまで延長される。
この場合、第1コーナー非表示領域(NDA_C1)上に、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第3サブ接合フィラメント(BF_3)が交差する第1交差点310が形成される。
【0043】
一実施形態において、第1サブ接合フィラメントBF_1及び第3サブ接合フィラメントBF_3は、第1交差点310を通過して長さ方向にさらに延びることもできる。
同様に、第2サブ接合フィラメント(BF_2)及び第3サブ接合フィラメント(BF_3)は、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)にまで延長される。
この場合、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)上に、第2サブ接合フィラメント(BF_2)及び第3サブ接合フィラメント(BF_3)が交差する第2交差点320が形成される。
一実施形態において、第2サブ接合フィラメント(BF_2)及び第3サブ接合フィラメント(BF_3)は、第2交差点320を通過して長さ方向にさらに延長され得る。
【0044】
図4は、
図1のII−II’線に沿った断面図である。
図4を参照すると、第1基板100上に配置される複数の有機発光素子(OLED)の左側及び右側は第2基板290によって閉鎖される。
図4に示すように、接触領域CAは、第1基板100と接触する。
本明細書において、「接触領域CAは第1基板100と接触する」とは、接触領域CAが第1基板100と直接接触する場合のみならず、接触領域CAが第1基板100上の絶縁膜と接触する場合も含むものと理解できる。
これについての詳細な説明は後述する。
第2基板290の高さ(H_290)が定義される。
第2基板290の高さ(H_290)は、接触領域CAの接触面から第2基板290の上面までの高さとして定義される。
一実施形態において、第2基板290の高さ(H_290)は、0.3mm〜0.5mmであり得る。
【0045】
これに加えて、リセス領域RAの高さ(H_R)が定義される。
リセス領域RAの高さ(H_R)は、第2基板290から陥没した程度を意味し、接触領域CAの表面からリセス領域RAの表面までの距離を意味する。
一実施形態において、リセス領域RAの高さ(H_R)は、5μm〜100μmであり得る。
一実施形態において、リセス領域RAの高さ(H_R)は、有機発光素子OLEDの高さと同じかそれより大きい。
ここで、「有機発光素子OLEDの高さ」とは、有機発光素子(OLED)が形成された領域のうち、最大の高さを有する部分の高さを意味する。
【0046】
これにより、リセス領域RAの表面は、有機発光素子(OLED)と接するか或いは離間する。
このように接触領域CAの高さとリセス領域RAの高さとの差により、接触領域CAの端部とリセス領域RAの端部とを結ぶ内側壁SWが形成される。
内側壁SWは、
図4に示すように、z軸方向に延長される。
但し、これに限定されるものではなく、内側壁SWは、少なくとも部分的に傾いた傾斜面を含むこともできる。
【0047】
再び
図1を参照すると、セルシールCSは、フリットシールFRを含む。
一実施形態において、フリットシールFRは、下側非表示領域(NDA_D)上に配置される。
また、フリットシールFRの両端は、第3コーナー非表示領域(NDA_C3)及び第4コーナー非表示領域(NDA_C4)にまで延長され得る。
つまり、フリットシールFRは、下側非表示領域(NDA_D)、第3コーナー非表示領域(NDA_C3)、及び第4コーナー非表示領域(NDA_C4)上で長さ方向(
図1のx軸方向)に延長したバー(Bar)形状を有する。
また、フリットシールFRは、駆動集積回路ICと表示領域DAとの間に配置される。
これにより、複数の第1導電ライン160は、フリットシールFRと少なくとも部分的に重畳する。
【0048】
フリットシールFRは、複数のフリット(frit)を含む。
すなわち、フリットシールFRは、複数のフリットを溶かして形成した結果物であり得る。
フリットシールFRは、下側非表示領域(NDA_D)、第3コーナー非表示領域(NDA_C3)、及び第4コーナー非表示領域(NDA_C4)とリセス領域RAとの間に配置される。
つまり、フリットシールFRは、非表示領域NDAとリセス領域RAとの間に配置され、第1基板100と第2基板290とを接合させる。
一実施形態において、フリットシールFRの幅(W_F)は、590μm〜610μmであり得る。
【0049】
図5は、
図1のIII−III’線に沿った断面図であり、
図6は、
図1のIV−IV’線に沿った断面図である。
図5及び
図6を参照すると、先立って説明したように、駆動集積回路ICと隣接した部分で、第1基板100と第2基板290との間には開口部OPが設けられる。
一実施形態において、開口部OPは、
図6に示すように、フリットシールFRによって完全に密封される。
【0050】
すなわち、
図6に示すように、内側壁SW、リセス領域RA、及び第1基板100によって区画された空間である開口部OPがフリットシールFRによって完全に埋められて密封される。
開口部OPがフリットシールFRによって完全に密封されると、第1基板100上に配置される有機発光素子(OLED)は、セルシールCS、すなわち、接合フィラメントBFとフリットシールFRによって完全に封止される。
以下、
図7を参照して、接合フィラメントBFについて詳細に説明する。
【0051】
図7は、
図4の「A」部分を拡大して示す部分拡大図である。
図7を参照すると、接合フィラメントBFは、接触領域CAと第1基板100との間に配置される。
具体的には、接合フィラメントBFは、接触領域CAにおいて第1基板100と第2基板290とを物理的に連結する。
接合フィラメントBFは、断面上でz軸方向に延長される。
また、接合フィラメントBFは、z軸方向に延長され、第1基板100と第2基板290との接触領域CAを物理的に連結する。
【0052】
一実施形態において、第1基板100及び/又は第2基板290は、ガラスから構成される。
この場合、接合フィラメントBFは、第1基板100及び/又は第2基板290をなすガラスと同一の物質から構成される。
一実施形態において、接合フィラメントBFの幅(W_B)は、10μm〜300μmであり得る。
接合フィラメントBFの幅(W_B)は、既存のフリットを含むシーリング部材(例えば、フリットシールFR)が占める幅に比べて著しく小さい。
よって、フリットを接合フィラメントBFに置き換える場合、非表示領域NDAの面積を減らすことができ、これにより、ナローベゼルを有する表示装置を実現することができる。
【0053】
一実施形態において、接合フィラメントBFは、中心部Cと周辺部Pを含む。
周辺部Pは、中心部Cを囲むように配置される。
すなわち、
図7の断面図に示すように、中心部Cの両側には周辺部Pが配置される。
接合フィラメントBFは、第2基板290の接触領域CAと第1基板100の一部が溶融した後、再結晶されて形成された結果物である。
接合フィラメントBFを形成するために第2基板290の接触領域CAと第1基板100の一部を溶融させることは、後述するように、フェムト秒レーザーによってできる。
これについては、後続の工程で詳細に説明する。
【0054】
一実施形態において、周辺部Pと中心部Cは、互いに異なる温度で溶融された後に固まった結果物である。
これにより、周辺部Pと中心部Cとは、互いに異なる屈折率を有する。
すなわち、周辺部Pと中心部Cとは互いに異なる光学的特徴を有し、これにより、周辺部Pと中心部Cとは互いに区別されて視認できる。
一実施形態において、中心部Cの幅s1は、20μm以上70μm以下であり得る。
接合フィラメントBFは、第1基板と第2基板290とを直接かつ物理的に連結する。
具体的には、接合フィラメントBFは、第1基板100の一部及び第2基板290の一部が溶けて形成されるので、第1基板100及び第2基板290の材料を含む。
すなわち、接合フィラメントBFは、第1基板100の材料と第2基板290の材料が境界なく混ぜられた状態であるか、混ぜられて再結晶された状態であり得る。
【0055】
一実施形態において、第2基板290の接触領域CAは、第1基板100上に配置される絶縁膜と接触する。
第1基板100上には少なくとも一つの絶縁膜が配置される。
一実施形態において、絶縁膜は、順次積層された第1絶縁膜ILD1、第2絶縁膜ILD2、及び第3絶縁膜ILD3を含む。
図7は、第1基板100上に3つの絶縁膜が示された場合を例示したが、これは例示的なものであり、絶縁膜の数がこれに限定されない。
すなわち、他の実施形態において、絶縁膜は、3層未満であるか、4層以上であり得る。
一実施形態において、第1絶縁膜ILD1は、表示領域DAのバッファ層210と同一の物質からなり得る。
つまり、第1絶縁膜ILD1とバッファ層210は、同一の工程で同時に形成される。
但し、これは例示的なものであり、第1絶縁膜ILD1とバッファ層210の製造方法はこれに限定されるものではない。
【0056】
一実施形態において、第2絶縁膜ILD2は、表示領域DAの第1絶縁層220と同一の物質からなってもよい。
すなわち、第2絶縁膜ILD2と第1絶縁層220は、同一の工程で同時に形成され得る。
一実施形態において、第3絶縁膜ILD3は、表示領域DAの第2絶縁層230と同一の物質からなってもよい。
すなわち、第3絶縁膜ILD3と第2絶縁層230は、同一の工程で同時に形成され得る。
一実施形態において、接合フィラメントBFは、第1基板100から成長して複数の絶縁膜を貫通する。
すなわち、接合フィラメントBFは、第1絶縁膜ILD1、第2絶縁膜ILD2、及び第3絶縁膜ILD3を貫通する。
【0057】
他の実施形態において、接合フィラメントBFは、第2基板290から成長して複数の絶縁膜を貫通することができる。
この場合、接合フィラメントBFの側面は、複数の絶縁膜の内の少なくとも一つと接触することができる。
これに加えて、接触領域CAのうち、接合フィラメントBFが形成された領域を除いた残りの領域は、第1基板100と接触するか、或いは第1基板100上に形成された絶縁膜と接触することができる。
【0058】
図8は、本発明の効果を説明するためのグラフである。
図8は、二枚のガラスを第1レーザー接合LB1、第2レーザー接合LB2、第3レーザー接合LB3、及び第4レーザー接合LB4で接合したときの強度及び接合幅と、フリット接合FBで接合したときの強度及び接合幅を示す。
第1レーザー接合LB1、第2レーザー接合LB2、第3レーザー接合LB3、及び第4レーザー接合LB4は、二枚のガラスの間に接合フィラメントを形成して接合した場合である。
第1レーザー接合LB1、第2レーザー接合LB2、第3レーザー接合LB3、及び第4レーザー接合LB4は、二枚のガラスの種類だけが異なり、フェムト秒レーザーを用いて接合フィラメントを形成する接合方式は同一である。
【0059】
図8を参照すると、従来のフリット接合FBと比較したとき、接合フィラメントを形成するレーザー接合は、接合幅が1/5レベルでありながら、接合強度は類似する或いは優れる。
つまり、接合フィラメントを形成して二枚のガラスを接合する場合、接合に必要な面積(これは表示装置の非表示領域の面積に影響を及ぼす。)は減少させながらも、接合強度は増加させることができる。
これにより、ナローベゼルを有しながらも、接合強度に優れた表示装置を実現することができる。
【0060】
以下、本発明の他の実施形態に係る表示装置について説明する。
以下の実施形態において、既に説明した構成と同一の構成については同一の参照番号を付し、重複説明は省略又は簡略化する。
図9は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の部分平面図であり、
図10は、
図9のV−V’線に沿った断面図である。
【0061】
図9を参照すると、一実施形態において、第2基板291にはリセス領域RAと接触領域CAとの間に中間領域MAがさらに定義される。
前述したように、リセス領域RAと接触領域CAは平坦面であり、但し、そのレベルが互いに異なる。
中間領域MAは、リセス領域RAと接触領域CAとの間に配置され、少なくとも部分的に傾斜面を含む。
すなわち、
図9に示すように、中間領域MAは、接触領域CAの内側壁SWから始まってリセス領域RAの端部にまで下方傾斜した傾斜面を含む。
これにより、第2基板291の厚さは、接触領域CAからリセス領域RAに行くほど漸次減少することができる。
【0062】
一実施形態において、リセス領域RAは、第2基板291を部分的にエッチングして得ることができる。
エッチング過程における、リセス領域RAと接触領域CAとの境界は、
図1のように線からなってもよく、
図9のように面からなってもよい。
リセス領域RAと接触領域CAの境界は、特に化学的エッチング方式によってリセス領域RAを形成する場合に顕著になることができる。
なぜなら、化学的エッチング方式は、エッチング過程で一定のマージンを必要とし、互いに異なるレベルを持つ2つの平面(接触領域CAとリセス領域RA)を形成するためには、2つのレベルの中間値を有する中間領域MAが必要であるからである。
【0063】
接触領域CAが平面上で「U」字状を有する実施形態において、中間領域MAは、接触領域CAに沿って「U」字状を有する。
また、中間領域MAは、エッチング過程で形成される緩衝領域であって、コーナー部でラウンド(round)された形状を有する。
リセス領域RAは、表示領域DAを完全にカバーする必要があるので、基本的に四角形の形状を有する。
ところが、一実施形態において、中間領域MAの存在により、リセス領域RAはコーナー部で中間領域MAに沿ってラウンドされた形状を有する。
【0064】
一実施形態において、中間領域MAの幅(W_M)(ここでは、接触領域CAの端部とリセス領域RAの端部との間の距離として定義される。)は、5μm〜30μmであり得る。
中間領域MAは、リセス領域RAとは異なる厚さを有するので、中間領域MAとリセス領域RAは互いに異なる屈折率を有する。
一実施形態において、中間領域MAの屈折率は、リセス領域RAの屈折率よりも大きい。
これにより、中間領域MAは、リセス領域RAと区別されるように視認できる。
【0065】
図11は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の部分断面図である。
図11は、
図7の変形例である。
前述したように、接触領域CAは、第1基板100と直接接触する。
具体的には、接触領域CAで、接合フィラメントBFが形成された部分を除いた残りの領域は、第1基板100と直接接触する。
このような構造は、第1基板100上で絶縁膜を部分的に除去した後、第2基板290を接触させる工程に起因する。
【0066】
すなわち、このような構造は、第1基板100の端部近くで絶縁膜を完全に除去した後、第2基板290の接触領域CAを第1基板100と直接接触させた状態で接合フィラメントBFを形成することにより得られる。
但し、これは例示的なものであり、このような構造はこのような工程により限定されるものではない。
一実施形態において、第2基板290の内側壁SWは、第1絶縁膜ILD1、第2絶縁膜ILD2、及び第3絶縁膜ILD3の中から選択された一つ以上と接触する。
【0067】
図11は、第2基板290の内側壁SWが第1絶縁膜ILD1、第2絶縁膜ILD2、及び第3絶縁膜ILD3と接触する場合を例示する。
但し、これに限定されるものではなく、他の実施形態において、第1絶縁膜ILD1、第2絶縁膜ILD2、及び第3絶縁膜ILD3は、内側壁SWと離隔することもできる。
このように接触領域CAにおける、接合フィラメントBFが形成された領域を除いた残りの領域が第1基板100と直接接する場合、第1基板100と第2基板290との接合性能が向上する。
つまり、接触領域CAと第1基板100との間に絶縁膜が介在されると、これは接触領域CAと第1基板100との間の物理的な距離を増加させ、接合性能の低下を引き起こすことができるが、
図11の実施形態はこれを防止することができる。
【0068】
図12は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の配置図であり、
図13は、
図12の実施形態の部分平面図であり、
図14は、
図12のVI−VI’線に沿った断面図であり、
図15は、
図12のVII−VII’線に沿った断面図である。
図12〜
図15を参照すると、一実施形態において、第1基板100上には二つの駆動集積回路ICが配置される。
【0069】
説明の便宜上、下側非表示領域(NDA_D)に配置される駆動集積回路を第1駆動集積回路IC1と呼び、上側非表示領域(NDA_U)に配置される駆動集積回路を第2駆動集積回路IC2と呼ぶことにする。
第1駆動集積回路IC1は、先立って
図1などで説明した駆動集積回路と実質的に同様なので、これについての詳細な説明は省略する。
表示領域DAで生成する画像が多くなるほど、一つの駆動集積回路で表示領域DAを駆動するのに困難さがあり得る。
この場合、追加の駆動集積回路をさらに配置することができる。
【0070】
一実施形態において、第2駆動集積回路IC2は、第1駆動集積回路IC1と対向するように配置される。
すなわち、第2駆動集積回路IC2と第1駆動集積回路IC1との間に表示領域DAが配置される。
第2駆動集積回路IC2は、表示領域DAの駆動に必要な信号を生成して表示領域DAに伝達する。
このため、第2駆動集積回路IC2と表示領域DAとの間には複数の第2導電ライン150が配置される。
複数の第2導電ライン150は、第2駆動集積回路IC2と表示領域DAとの間に配置され、第2駆動集積回路IC2で生成された信号を表示領域DAに伝達する。
【0071】
一実施形態において、フリットシールFRは、第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシールFR_2を含む。
第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシール(FR_2)は、長さ方向に延長されたバー(bar)形状を有する。
一実施形態において、長さ方向は
図12のx軸方向であり、これにより、第1サブフリットシール(FR_1)と第2サブフリットシール(FR_2)は、互いに並んだ方向に延長される。
【0072】
一実施形態において、第1サブフリットシール(FR_1)は、下側非表示領域(NDA_D)に配置される。
具体的には、第1サブフリットシール(FR_1)は、表示領域DAと第1駆動集積回路IC1との間に配置される。
これにより、第1サブフリットシール(FR_1)は、複数の第1導電ライン160と少なくとも部分的に重畳する。
一実施形態において、第2サブフリットシール(FR_2)は、上側非表示領域(NDA_U)に配置される。
具体的には、第2サブフリットシール(FR_2)は、表示領域DAと第2駆動集積回路IC2との間に配置される。
これにより、第2サブフリットシール(FR_2)は、複数の第2導電ライン150と少なくとも部分的に重畳する。
【0073】
一実施形態において、接合フィラメントBFは、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)を含む。
第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)は、長さ方向に延長されたバー(bar)形状を有する。
一実施形態において、長さ方向は
図12のy軸方向である。
一実施形態において、第1サブ接合フィラメント(BF_1)は、左側非表示領域(NDA_L)に配置される。
但し、これに限定されるものではなく、第1サブ接合フィラメント(BF_1)の両端は、第1コーナー非表示領域(NDA_C1)又は第4コーナー非表示領域(NDA_C4)にまで延長され得る。
【0074】
一実施形態において、第2サブ接合フィラメント(BF_2)は、右側非表示領域(NDA_R)に配置される。
但し、これに限定されるものではなく、第2サブ接合フィラメント(BF_2)の両端は、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)又は第3コーナー非表示領域(NDA_C3)にまで延長され得る。
第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)は、接触領域CAと第1基板100との間に配置される。
一実施形態において、第2基板292の接触領域CAは、第1サブ接触領域(CA_1)及び第2サブ接触領域(CA_2)を含む。
【0075】
次に、これについての説明のために
図13を参照する。
第1サブ接触領域(CA_1)と第2サブ接触領域(CA_2)は、長さ方向に延長されたバー形状を有する。
一実施形態において、長さ方向は、
図12及び
図13のy軸方向である。
第1サブ接触領域(CA_1)と第2サブ接触領域(CA_2)は並んで延長するが、一定の間隔だけ離隔する。
第1サブ接触領域(CA_1)と第2サブ接触領域(CA_2)との間にはリセス領域RAが配置される。
図13には示していないが、
図9で説明したように、第1サブ接触領域(CA_1)とリセス領域RAとの間及び/又は第2サブ接触領域(CA_2)とリセス領域RAとの間には中間領域が配置され得る。
【0076】
第1サブ接触領域(CA_1)及び第2サブ接触領域(CA_2)は、第1基板100と接触する。
第1サブ接触領域(CA_1)と第1基板100との間には第1サブ接合フィラメント(BF_1)が配置され、第2サブ接触領域(CA_2)と第1基板100との間には第2サブ接合フィラメント(BF_2)が配置される。
すなわち、表示領域DAを囲むように配置される第1サブ接合フィラメント(BF_1)、第2サブ接合フィラメント(BF_2)、第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシール(FR_2)によって表示領域DAが封止できる。
【0077】
図14を参照すると、表示領域DAの上側と下側は、第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシール(FR_2)によって封止される。
図13で説明したように、第1サブ接触領域(CA_1)及び第2サブ接触領域(CA_2)が「11」字形状に並んで配置されると、リセス領域RAの両端部と第1基板100との間に第1開口部OP1及び第2開口部OP2が形成される。
第1開口部OP1は、第1駆動集積回路IC1と隣接して配置され、第2開口部OP2は第2駆動集積回路IC2と隣接して配置される。
【0078】
第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシール(FR_2)は、第1開口部OP1及び第2開口部OP2を密閉する。
具体的には、第1サブフリットシール(FR_1)が第1開口部OP1を密封し、第2サブフリットシール(FR_2)が第2開口部OP2を密閉する。
これにより、表示領域DAの上側と下側は、第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシール(FR_2)によって密閉される。
【0079】
次に、
図15を参照すると、表示領域DAの左側と右側は、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)によって密閉される。
つまり、第2基板292の両端部が折り曲げられ、折り曲げられた端部である第1サブ接触領域(CA_1)及び第2サブ接触領域(CA_2)が第1基板100と接触する。
第1サブ接触領域(CA_1)と第1基板100との間には第1サブ接合フィラメント(BF_1)が配置され、第2サブ接触領域(CA_2)と第1基板100との間には第2サブ接合フィラメント(BF_2)が配置される。
第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)の断面構造は、先立って
図7で説明したのと実質的に同一であり得る。
【0080】
つまり、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)は、中心部Cと周辺部Pを含み、第1基板100及び第2基板292の材料をすべて含み得る。
すなわち、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)は、第1基板100及び第2基板292の材料が互いに混ぜられている状態、又は混ぜられて再結晶された状態であり得る。
先立って説明したように、第1サブ接合フィラメント(BF_1)、第2サブ接合フィラメント(BF_2)、第1サブフリットシール(FR_1)及び第2サブフリットシール(FR_2)が集まってセルシールCSを成す。
セルシールCSは、表示領域DAを囲み、表示領域DAを封止する。
これにより、表示領域DAの内部に水分、酸素又は異物が侵入することを遮断する。
【0081】
図16は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の部分断面図である。
図16を参照すると、一実施形態において、接合フィラメントは並んで延長される少なくとも二つのサブ接合フィラメントを含む。
図16では、説明の便宜のために、内側に配置される接合フィラメントを内側接合フィラメント(BF_I)と呼び、内側接合フィラメント(BF_I)の外側に配置される接合フィラメントを外側接合フィラメント(BF_O)と呼ぶことにする。
【0082】
一実施形態において、内側接合フィラメント(BF_I)は、外側接合フィラメント(BF_O)に比べてリセス領域RAに近く配置される。
すなわち、外側接合フィラメント(BF_O)は、内側接合フィラメント(BF_I)を囲むように配置される。
一実施形態において、内側接合フィラメント(BF_I)と外側接合フィラメント(BF_O)とは互いに離隔する。
離隔した内側接合フィラメント(BF_I)と外側接合フィラメント(BF_O)は、互いに同じ方向に延長される。
すなわち、内側接合フィラメント(BF_I)がx軸又はy軸に沿って延長される場合、外側接合フィラメント(BF_O)は、内側接合フィラメント(BF_I)に沿ってx軸又はy軸に延長される(平面図上で)。
【0083】
一実施形態において、内側接合フィラメント(BF_I)は、中心部(C_I)、及び中心部(C_I)の外側に配置される周辺部(P_I)を含む。
中心部(C_I)と周辺部(P_I)は、先立って本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置で説明した接合フィラメントBFと同一であり得る。
外側接合フィラメント(BF_O)も同様に、中心部(C_O)と周辺部(P_O)を含む。
中心部(C_O)と周辺部(P_O)は、先立って本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置で説明した接合フィラメントBFと同一であり得る。
すなわち、内側接合フィラメント(BF_I)と外側接合フィラメント(BF_O)とが離隔する場合、接触領域CAと第1基板100との間には二つの中心部が視認できる。
【0084】
このように接触領域CAと第1基板100との間に複数の接合フィラメントを形成する場合、第1基板100と第2基板290をさらに安定的に接合させることができる。
すなわち、両者間の接合力が大きくなることができる。
他の実施形態において、内側接合フィラメント(BF_I)と外側フィラメント(BF_O)とは少なくとも部分的に重畳することができる。
すなわち、内側接合フィラメント(BF_I)の周辺部(P_I)と外側接合フィラメント(BF_O)の周辺部(P_O)とが少なくとも部分的に重畳し得る。
但し、この場合でも、内側接合フィラメント(BF_I)の中心部(C_I)と外側接合フィラメント(BF_O)の中心部(C_O)とは互いに離隔し、断面上で二つの中心部が視認できる。
【0085】
別の実施形態において、内側接合フィラメント(BF_I)と外側接合フィラメント(BF_O)とがさらに近接し得る。
この場合、内側接合フィラメント(BF_I)の中心部(C_I)と外側接合フィラメント(BF_O)の中心部(C_O)とは互いに部分的に重畳する。
内側接合フィラメント(BF_I)の中心部(C_I)と外側接合フィラメント(BF_O)の中心部(C_O)とは互いに部分的に重畳すると、断面上で一つの中心部のみが視認される。
【0086】
図17は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の部分断面図である。
図17を参照すると、一実施形態において、接合フィラメントBF3の一部は、リセス領域RAと第1基板100の表面とを連結する。
詳細に後述するが、第2基板290の接触領域CA又は第1基板100に焦点を合わせたままでフェムト秒レーザーを照射すると、接合フィラメントBF3が形成される。
接合フィラメントBF3は、互いに接触する界面同士の間で成長することができるが、これとは異なり、一定の間隔離隔した表面を連結することもできる。
つまり、接合フィラメントBF3の一部は、接触領域CAと第1基板100とを連結し、接合フィラメントBF3の残りの一部は、接触領域CAに隣接したリセス領域RAと第1基板100とを連結することができる。
【0087】
図17は、中心部C3の外側に配置される周辺部P3が第1サブ周辺部PC及び第2サブ周辺部PRを含む場合を示す。
一実施形態において、第1サブ周辺部PCは、接触領域CAと第1基板100とを連結し、第2サブ周辺部PRはリセス領域RAと第1基板100とを連結する。
この場合、第2サブ周辺部PRの高さ(H_P)は、リセス領域RAの表面と第1基板100の表面との間の距離と同じかそれよりに大きい。
図17は、周辺部P3が第1基板100とリセス領域RAとを連結する場合を示すが、これに限定されるものではない。
他の実施形態において、中心部C3の少なくとも一部が第1基板100とリセス領域RAとを連結することができる。
図16及び
図17は、説明の便宜のために絶縁膜を図に示していないが、これに限定されるものではない。
図16及び
図17の場合も、
図7及び
図11で説明したような絶縁膜構造を含むことができる。
【0088】
以下、本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置の製造方法について説明する。
以下で説明する構成の一部は、先立って本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置の構成と同一であり、重複説明を回避するために一部の構成についての説明は省略する。
図18は、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための配置図であり、
図19は、本発明の一実施形態に係る表示装置の部分平面図であり、
図20は、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための配置図であり、
図21は、
図20のVIII−VIII’線に沿った断面図である。
【0089】
図18〜
図21を参照すると、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法は、表示領域DA及び該表示領域DAの外側に配置される非表示領域NDAが定義される第1基板100、及び第1基板100と対向する第2基板290を準備する段階と、
第1基板100の非表示領域NDAと重畳するように第1基板100又は第2基板290上にフリットF1を塗布する段階と、
第2基板290の一部を厚さ方向に陥没させてリセス領域RA及び接触領域CAを形成する段階と、
接触領域CAと第1基板100とを接触させた状態でレーザーを照射して、接触領域CAと第1基板100とを連結する接合フィラメントBFを形成する段階と、
フリットF1を硬化させてフリットシールFRを形成する段階と、を含んでなる。
【0090】
図18は、第1基板100を示す。
第1基板100は、先立って本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置で説明したものと実質的に同様であり得る。
すなわち、表示領域DAには、それぞれが有機発光素子OLEDを含む複数の画素が配置され、非表示領域NDAは、上側非表示領域(NDA_U)、下側非表示領域(NDA_D)、左側非表示領域(NDA_L)、右側非表示領域(NDA_R)、及び第1〜第4コーナー非表示領域(NDA_C1、NDA_C2、NDA_C3、NDA_C4)に区分される。
【0091】
第2基板290は、第1基板100と対向する。
第2基板290は、先立って本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置で説明したのと実質的に同様であり得る。
次いで、第1基板100の非表示領域NDAと重畳するように第1基板100又は第2基板290上にフリットF1を塗布する段階が行われる。
一実施形態において、フリットF1は、第1基板100又は第2基板290上に塗布される。
塗布されたフリットF1は、
図20に示すように、第1基板100と第2基板290とが重なり合った状態で下側非表示領域(NDA_D)に配置される。
つまり、フリットF1は、駆動集積回路ICと表示領域DAとの間に配置されるように、かつ、複数の第1導電ライン160と少なくとも部分的に重畳するように塗布される。
【0092】
フリットF1は、ガラス粉末を含むペースト形態であり得る。
フリットF1は、後で硬化すると、フリットシールFRになる。
一実施形態で塗布されたフリットF1は、第1基板100と第2基板290とが重なり合った状態で、下側非表示領域(NDA_D)と重畳するように配置される。
また、フリットF1の両端は、第3コーナー非表示領域(NDA_C3)及び/又は第4コーナー非表示領域(NDA_C4)にまで延長される。
但し、これに限定されるものではなく、
図12に示すように、表示装置が2つの駆動集積回路を含む場合、フリットF1は上側非表示領域(NDA_U)にも配置され得る。
【0093】
次に、
図19を参照すると、第2基板290の一部を厚さ方向に陥没させてリセス領域RA及び接触領域CAを形成する段階が行われる。
一実施形態において、第2基板290を陥没させる方法は、ウェットエッチング方式によって行われ得る。
但し、これに限定されるものではなく、他の実施形態において、ドライエッチング方式によるか、或いは機械的に第2基板290を削ってリセス領域RAを形成することもできる。
接触領域CAは、リセス領域RAの外側に配置される。
すなわち、接触領域CAは、陥没していない領域として定義される。
接触領域CAは、
図3に示すようにリセス領域RAの3面を取り囲むか、或いは、
図13に示すようにリセス領域RAを挟んで「11」字状に配置される。
また、この段階で、
図9に示すように、接触領域CAとリセス領域RAとの間に中間領域MAが形成されてもよい。
【0094】
次いで、
図20及び
図21を参照すると、接触領域CAと第1基板100とを接触させた状態でレーザーを照射して、接触領域CAと第1基板100とを連結する接合フィラメントBFを形成する段階が行われる。
第1基板100と対向するように第2基板290を配置される。
これにより、表示領域DAは、第2基板290のリセス領域RAと完全に重畳する。
接触領域CAは、第1基板100の非表示領域NDAと接触する。
すなわち、接触領域CAは、第1基板100と直接接触するか、或いは第1基板100上に形成された絶縁膜と接触され得る。
【0095】
一実施形態において、レーザーを照射して第1基板100と接触領域CAとの間に接合フィラメントBFを形成する。
一実施形態において、レーザーはフェムト秒レーザーであり得る。
本明細書において、フェムト秒レーザーとは、パルス幅が200フェムト秒以上500フェムト秒以下であるレーザーを意味する。
一実施形態において、レーザーL1は連続的に照射される。
すなわち、
図20に示すように、接触領域CAに沿って連続的に照射される(平面図上で)。
接触領域CAが左側非表示領域(NDA_L)、上側非表示領域(NDA_U)及び右側非表示領域(NDA_R)にかけて形成される実施形態において、レーザーL1は左側非表示領域(NDA_L)、上側非表示領域(NDA_U)、及び右側非表示領域(NDA_R)に沿って照射される(
図20の〔1〕参照)。
【0096】
図21を参照すると、レーザーL1は、第2基板290の上部から第1基板100に向かって照射される。
一実施形態において、レーザーL1の焦点FO1は、第1基板100の内部に設定され得る。
説明の便宜のために、焦点深さ(depth of focus)の基準を設定する。
第1基板100の上面は、焦点深さが「0」である地点として定義される。
また、第1基板100の内部において、第1基板100の上面からの距離が「z」である地点の焦点深さを「−z」と定義される。
【0097】
一実施形態において、第1サブレーザーL1の焦点深さは、−100μm以上0未満であり得る。
レーザーL1が照射されると、第1焦点FO1を中心に高エネルギーが提供される。
提供されたエネルギーは、第1基板100及び第2基板290の接触領域CAの一部をプラズマ化する。
プラズマ化された第1基板100及び第2基板290の一部は溶融され、互いに混ぜられた状態で再結晶される。
この過程で接合フィラメントBFの中心部Cが形成される(
図7参照)。
プラズマ化された中心部Cの周囲には熱が発生し、この熱は中心部Cの周りを溶融させる。
これにより、中心部Cを囲むように接合フィラメントBFの周辺部Pが形成される。
中心部Cと周辺部Pは、焦点FO1を中心としてz軸方向に成長する。
これにより、接合フィラメントBFの周辺部Pと中心部Cは、第1基板100と第2基板290とを連結する。
【0098】
図21は、接触領域CAと第1基板100とが接触している場合を例示するが、これらに限定されるものではない。
一実施形態において、接合フィラメントBFは、z軸方向に成長して接触領域CAと第1基板100とが一定の間隔離隔した場合(絶縁膜によって)にも、第1基板100と接触領域CAとを連結することができる。
また、
図20の実施形態のように、接合フィラメントBF3は、リセス領域RAの一部と第1基板100との間の間隔を克服してリセス領域RAと第1基板100とを連結することができる。
但し、周辺部Pと中心部Cの溶融温度が互いに異なるため、両者の光学的特性は互いに異なる。
例えば、周辺部Pと中心部Cの屈折率は互いに異なり、これにより、周辺部Pと中心部Cとが互いに区別されて視認される。
【0099】
次に、フリットF1を硬化させてフリットシールFRを形成する段階が行われる。
フリットF1の硬化は、フェムト秒レーザーではなく、一般レーザー照射によるか、或いは赤外線照射によって行われ得る。
フリットF1にレーザーを照射すると、フリットF1は、少なくとも部分的に溶融され、接合性能を持つフリットシールFRが形成される。
フリットシールFRの配置形状は、先立って本発明の幾つかの実施形態に係る表示装置で説明したのと実質的に同様なので、これについての詳細な説明は省略する。
【0100】
接合フィラメントを形成する工程温度は、フリットシールを形成する工程温度に比べて相対的に高い。
すなわち、導電ラインがあるところに接合フィラメントを形成すると、高温によって導電ラインが損傷するおそれがある。
このように導電ラインと重畳するところはフリットシールを用い、残りの部分で接合フィラメントを用いる場合、ナローベゼルを実現しながらも、導電ラインが熱によって損傷することを防止することができる。
説明の便宜のために接合フィラメントBFを先に形成し、フリットシールFRを形成するものと説明したが、この順序に限定されるものではない。
すなわち、他の実施形態において、フリットシールFRを先ず形成し、接合フィラメントBFを後で形成することもできる。
【0101】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法は、接触領域CAと第1基板100とを接触させる段階の前に、第1基板100上に形成された絶縁膜を部分的に除去する段階を含む(
図11参照)。
先立って
図7及び
図11などで説明したように、第1基板100上には少なくとも一つの絶縁膜が配置される。
一実施形態において、第1基板100上に配置される絶縁膜を部分的に除去して第1基板100を露出させる。
絶縁膜が除去されて露出した領域に接触領域CAが接触する。
すなわち、絶縁膜が除去されると、第1基板100と接触領域とが直接接触する。
他の実施形態において、絶縁膜を除去する段階を省略することができる。
この場合、
図7に示すように、接合フィラメントBFは、少なくとも一つの絶縁膜を貫通する。
【0102】
以下、本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法について説明する。
図22は、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための配置図である。
図22を参照すると、接触領域CAと第1基板100とを接触させた状態でレーザーを照射して、接触領域CAと第1基板100とを連結する接合フィラメントBFを形成する段階で、レーザーは断続的に照射される。
【0103】
具体的には、y軸方向にレーザーを照射して第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)を形成する。
一実施形態において、第1サブ接合フィラメント(BF_1)は、接触領域CAと左側非表示領域(NDA_L)の間に形成され、第2サブ接合フィラメント(BF_2)は接触領域CAと右側非表示領域(NDA_R)との間に形成される(
図22の〔2〕、〔3〕を参照)。
図12のように接触領域CAが第1サブ接触領域(CA_1)及び第2サブ接触領域(CA_2)を含む実施形態においても、これと同様に、y軸方向にレーザーを照射して第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)を形成する。
【0104】
続いて、x軸方向にレーザーを照射して第3サブ接合フィラメント(BF_3)を形成する。
第3サブ接合フィラメント(BF_3)は、上側非表示領域(NDA_U)にかけて形成される(
図22の〔4〕を参照)。
一実施形態において、第3サブ接合フィラメント(BF_3)は、第1サブ接合フィラメント(BF_1)及び第2サブ接合フィラメント(BF_2)と交差する。
図12のように接触領域CAが第1サブ接触領域(CA_1)及び第2サブ接触領域(CA_2)を含む実施形態では、第3サブ接合フィラメント(BF_3)を形成する段階は省略できる。
これにより、第1コーナー非表示領域(NDA_C1)に第1交差点310が形成され、第2コーナー非表示領域(NDA_C2)に第2交差320が形成される。
【0105】
図23は、本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図23を参照すると、
図21とは異なり、第1基板100の下部からレーザーL2を照射する。
レーザーL2は、第1基板100の下部から第2基板290に向かって照射される。
一実施形態において、レーザーL2の焦点FO2は、第2基板290の内部に設定できる。
【0106】
説明の便宜のために、焦点深度(depth of focus)の基準を設定する。
第2基板290の接触領域CAの表面は、焦点深度が「0」である地点として定義される。
また、第2基板290の接触領域CAの表面から第2基板290の内部の一地点までの距離が「z」である地点の焦点深度を「+z」と定義する。
一実施形態において、レーザーL2の焦点深度は、0μm以上100μm未満であり得る。
レーザーL2が照射されると、焦点FO2を中心に高エネルギーが提供できる。
提供されるエネルギーは、第1基板100及び第2基板290の接触領域CAの一部をプラズマ化する。
プラズマ化された第1基板100と第2基板290の一部は溶融され、互いに混ぜられた状態で再結晶される。
この過程で接合フィラメントBFの中心部Cが形成される(
図7参照)。
【0107】
以上、本発明の実施形態を中心に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の実施形態の本質的な特性を逸脱することなく、以上に例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かるであろう。
例えば、本発明の実施形態に具体的に示された各構成要素は変形実施することができる。
そして、このような変形と応用に係わる差異点は、添付された請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。