特表2021-522041(P2021-522041A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-522041(P2021-522041A)
(43)【公表日】2021年8月30日
(54)【発明の名称】尿バッグの為の把持装置
(51)【国際特許分類】
   A61G 9/00 20060101AFI20210802BHJP
【FI】
   A61G9/00 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2021-508068(P2021-508068)
(86)(22)【出願日】2019年4月24日
(85)【翻訳文提出日】2020年12月18日
(86)【国際出願番号】EP2019060432
(87)【国際公開番号】WO2019206941
(87)【国際公開日】20191031
(31)【優先権主張番号】1853736
(32)【優先日】2018年4月27日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520416093
【氏名又は名称】クリニス
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】トゥルキ,ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】イドリスハッジ,ソフィア
【テーマコード(参考)】
4C341
【Fターム(参考)】
4C341JK03
4C341JK04
4C341JK14
(57)【要約】
尿バッグ支持体(14)と該支持体に固定されたハンドル(12)とを備えている把持装置あって、該支持体は、尿バッグ(60)を第1及び第2の開位置に保つようにそれぞれ構成された第1及び第2のスペーサ(32a;32b)を備えていることを特徴とする、上記把持装置。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿バッグ(60)と、
尿バッグ支持体(14)と該支持体に固定されたハンドル(12)とを備えているホルダ装置と
を備えている尿装置であって、
該支持体は、尿バッグ(60)を第1及び第2の開位置に保つようにそれぞれ構成された第1及び第2のスペーサ(32a;32b)を備えており、該第1及び第2の開位置において該バッグは第1及び第2の異なる向き(Da;Db)にそれぞれ開口し、該第1及び第2のスペーサ(32a;32b)の各々が、使用中に患者の皮膚を押すように構成された押さえフランジ(38a;38b)を有し、上記押さえフランジが0.5cmよりも大きな幅を有することを特徴とする、前記尿装置。
【請求項2】
各押さえフランジが、0.8cmよりも大きな幅を有する、請求項1に記載の尿装置。
【請求項3】
各押さえフランジが、実質的に平らである、請求項1又は2に記載の尿装置。
【請求項4】
各押さえフランジが、少なくとも1つの中断ゾーン(46)によって中断される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項5】
該第1及び第2の向き(Da;Db)が、反対方向であり、好ましくは共線的な方向である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項6】
該ホルダ装置が、上記バッグの内部体積を外部環境から隔離するように、上記バッグが該第1及び第2のスペーサ(32a;32b)のうちのいずれか1つに固定されている間に上記バッグが収斂されることを可能とするように設計されたフック(50)を備えている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項7】
該ホルダ装置が、上記バッグを閉じる為の閉じ紐を強制挿入によって固着する為のスロット(30)を備えている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項8】
少なくとも1つの押さえフランジ(38a)が、該支持体の横断正中面(P)との間に、10°よりも大きく且つ30°よりも小さな角度(α)を形成する全体的な平面(P)内に延在する開口(40a)を画定する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項9】
該ホルダ装置が、少なくとも1つの押さえフランジから1mmよりも大きく且つ8mmよりも小さな高さで突出する装着ラグ(52a)を備えている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項10】
該支持体が、スリーブ(36)の2つの端部の各々に1つの上記押さえフランジを具備する該スリーブ(36)を備えている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項11】
該スリーブ(36)が、台形状横断面を有する筒形状であり、該台形状横断面は、該ハンドルに対して反対方向に尖っている、請求項10に記載の尿装置。
【請求項12】
該ハンドル(12)が、スティック(16)と、該ハンドルを支持体(14)に強固に接続するクロスピース(18)とを備えており、該クロスピースは、該スティックを、該第1及び第2のスペーサ(32a;32b)によってそれぞれ画定された第1(40a)及び第2の開口の軸(X)から径方向に離間させるように設計され、該スティック(16)と該支持体との間の最小距離は2cmよりも大きい、請求項1〜11のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項13】
該ホルダ装置が、1cmよりも大きな直径を呈する水平バー(B)から安定して吊るされることを可能とするように構成された少なくとも1つの窪み(22a;22b)を該ハンドル(12)が画定する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項14】
該ハンドル(12)が、近位部(16a)及び遠位部(16b)で構成されたスティック(16)と、スティック(16)を支持体(14)に強固に接続し、且つ該スティック(16)の近位部(16a)及び遠位部(16b)の間の接合部に接続されたクロスピース(18)とを備えており、上記窪みは、一方で該クロスピースによって、及び該スティックの該近位及び遠位部によってそれぞれ形成される角部において作成される、請求項13に記載の尿装置。
【請求項15】
該スティックが、該クロスピースに垂直な平面との間に、10°よりも大きな角度を形成する全体的な方向に延在する、請求項14に記載の尿装置。
【請求項16】
該ハンドル(12)が、該支持体と一体的に形成される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項17】
該ハンドル(12)が、0.5cmよりも大きな最小幅を呈する周辺フランジにより縁どりされたウェブで構成されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項18】
該第1及び第2のスペーサ(32a;32b)の該押さえフランジが、該尿バッグ(60)を該第1及び第2の開位置にそれぞれ弾性的に保持するように構成されている、請求項1〜17のいずれか1項に記載の尿装置。
【請求項19】
ホルダ装置のスペーサに取り外し可能に初めに固定され、上記スペーサによって開位置に保持された尿バッグを梱包する方法であって、該バッグの内部体積を外部環境から隔離するように該バッグが該ホルダ装置のノッチ(50)内に収斂されるステップを含み、該バッグ及び該ホルダ装置が、請求項1〜18のいずれか1項に記載の尿装置を形成している、前記方法。
【請求項20】
該尿バッグがノッチ(50)内に挿入されたとき、該尿バッグは上記スペーサによって該開位置に保持されたままである、請求項19に記載の前記方法。
【請求項21】
該ノッチに挿入される前に、該ノッチに挿入されるべき該バッグの部分は、それ自体が1回転よりも多く捻られる、請求項19又は20に記載の前記方法。
【請求項22】
該ノッチに挿入された後、該ホルダ装置がベッドのバーから吊るされる、請求項19〜21のいずれか1項に記載の前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿バッグを開位置に保持するように意図された且つこのバッグを取り扱うように意図されたホルダ装置に関する。本発明はまた、尿装置に尿バッグが固定される、本発明に従う該ホルダ装置を備えている尿装置にも関する。最後に、本発明は、使用後に該尿バッグを梱包する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病院において、特定の患者は、排尿の為にトイレを使用することができない。それ故に、慣用的に、これらの患者は、扱い易いホルダ装置に開位置において前もって固定された液密な尿バッグ内に排尿する。そのようなホルダ装置は例えば、米国特許出願公開第2010/0305525号明細書において記載されており、且つ
該尿バッグを該開位置に保持するように設計された尿バッグ支持体と、
該支持体に固定されたハンドルと
を備えうる。
【0003】
該患者が該バッグ内に排尿した後、介護者による回収を待つ間、該支持体はベッドのバーから吊るされることができる。次に、該介護者は、該バッグを該支持体から切り離し、次に、これを廃棄する。次に、該ホルダ装置は、新たな尿バッグをすぐに受け取る準備がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
該ホルダ装置は、異なる体格の患者に適合する為に、できる限り多機能である必要がある。
【0005】
その環境への影響はできる限り低くする必要がある。特には、その製造において使用される材料の量、及び産出される廃棄物の量が、最小化にされる必要がある。
【0006】
該ホルダ装置はまた、病院内の保管スペースを制限する為に該ホルダ装置が効率的に保管されることができるように、嵩をできる限り低くする必要がある。
【0007】
最後に、該ホルダ装置を製造する為に使用される方法は、できる限り単純で且つ迅速である必要がある。
【0008】
これらの要件にできる限り良好に応える継続した必要性がある。
【0009】
この必要性に、少なくとも部分的に応えることが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、尿バッグ支持体と、該支持体に固定された、好ましくは該支持体と一体的に形成された、ハンドルとを備えているホルダ装置を提案する。とりわけ、該支持体は、該尿バッグを第1及び第2の開位置に保つようにそれぞれ構成された第1及び第2のスペーサを備えており、該第1及び第2の開位置において該バッグは第1及び第2の異なる向きにそれぞれ開口する。
【0011】
本記載の残りの部分においてより詳細に分かるように、該尿バッグを様々な様式によって方向付ける可能性が、該ホルダ装置を非常に多機能にする。
【0012】
本発明に従うホルダ装置はまた、以下の任意的な特徴のうちの1以上を備えうる:
該第1及び第2の向きは、反対方向であり、好ましくは共線的な方向であること、
該ホルダ装置は、上記バッグの内部体積を外部環境から隔離するように、上記バッグが該第1及び第2のスペーサのうちのいずれか1つに固定されている間に上記バッグが収斂されることを可能とするように設計されたフックを備えていること、
該ホルダ装置は、上記バッグを閉じる為の閉じ紐を強制挿入によって固着する為のスロットを備えていること、
該第1及び第2のスペーサのうちの少なくとも1つは、使用中に患者の皮膚を押すように構成された押さえフランジを有し、上記押さえフランジは好ましくは実質的に平らであり、0.5cmよりも大きな、好ましくは0.8cmよりも大きな、及び/又は2cmよりも小さな、好ましくは1.5cmよりも小さな、幅を有し、ここで、該押さえフランジは好ましくは、少なくとも1つの中断ゾーンによって、好ましくは2つの中断ゾーンによって、中断されること、
好適には、該第1及び第2のスペーサは、使用中に患者の該皮膚を押すようにそれぞれ意図された第1及び第2の押さえフランジを有し、少なくとも、好ましくは各々の、押さえフランジは、0.5cmよりも大きな、好ましくは0.8cmよりも大きな、及び/又は2cmよりも小さな、好ましくは1.5cmよりも小さな、幅を示し、好ましくは実質的に平らであり、及び好ましくは、少なくとも1つの中断ゾーン、好ましくは2つの中断ゾーンによって、中断されること、
1つの、好ましくは各々の、押さえフランジは、該支持体の横断正中面との間に、10°よりも大きく且つ30°よりも小さな角度を作る全体的な平面に延在する開口を画定すること、
該ホルダ装置は、該押さえフランジから1mmよりも大きく且つ8mmよりも小さな高さで突出する装着ラグを備えていること、
該支持体は、スリーブ(36)の2つの端部の各々に1つの上記押さえフランジを具備するスリーブを備えており、該支持体は好ましくは、横断正中面に対して対称であること、
該スリーブは、筒形状であり、好ましくは台形状横断面を有し、及び、該台形状横断面は、該ハンドルに対して反対方向に尖っていること、
好適には、各押さえフランジは、該スリーブから、好ましくは該それぞれのスリーブの一端部において、(該スリーブの軸を基準として)径方向外向きに延在すること、
該ハンドルは、該ホルダ装置が、1cmよりも大きな直径を呈する水平バーから安定して吊るされることを可能とするように構成された少なくとも1つの窪みを画定すること、
該ハンドルは、スティックと、該スティックを該支持体に強固に接続するクロスピースとを備えており、該クロスピースは、該スティックを、該第1及び/又は第2のスペーサから、好ましくは該第1及び該第2のスペーサから、離間させるように設計されていること、
該クロスピースは、該スティックを、該第1及び第2のスペーサによってそれぞれ画定された第1及び第2の開口の軸から径方向に離間させるように構成されていること、
該クロスピースの軸は好ましくは、該第1及び第2のスペーサによって画定された該開口の該軸との間に、60°、70°、80°、よりも大きな、及び/又は120°、110°、100°、よりも小さな、好ましくはおよそ90°、の角度を形成し、ここで、該クロスピースの該軸は好ましくは、上記開口の該軸と共平面であること、
該スティックと該支持体との間の最小距離は好ましくは2cmよりも大きく、3cmよりも大きく又は4cmよりも大きいこと、
好適には、該クロスピースは、該支持体の面及び/又は該スティックの面に対して実質的に垂直であること、
該クロスピースは好ましくは、上記スリーブの該軸に対して実質的に垂直であること、
好適には、該クロスピースは、2cmよりも大きな、3cmよりも大きな、又は4cmよりも大きな、長さを呈すること、
該ハンドルは、近位部及び遠位部で構成されたスティックと、該スティックを該支持体に強固に接続し、該スティックの該近位及び遠位部の間の接合部に接続されたクロスピースとを備えており、上記窪みは、一方で該クロスピースによって、及び該スティックの該近位及び遠位部によってそれぞれ形成される角部において作成されること、
該スティックは、該クロスピースに垂直な平面との間に、10°よりも大きな角度を形成する全体的な方向に延在すること、
該ハンドルは、0.5cmよりも大きな最小幅を呈する周辺フランジにより縁どりされたウェブで構成されていること、
該第1及び第2の押さえフランジは、該尿バッグを該第1及び第2の開位置にそれぞれ弾性的に保つように構成されていること。
【0013】
本発明は、本発明に従うホルダ装置と、該第1及び第2の開位置のそれぞれにおいて該第1又は該第2のスペーサに固定されるように設計された尿バッグとを備えている尿装置にも関する。
【0014】
最後に本発明は、ホルダ装置のスペーサに取り外し可能に初めに固定され、上記スペーサによって開位置に保持された尿バッグを梱包する方法に関する。とりわけ、該方法は、該尿バッグの使用後に、該バッグの内部を該外部環境から隔離するように該バッグが該ホルダ装置のノッチ内に収斂される、すなわち該ノッチ内に挿入される、ステップを含む。
【0015】
本記載の残りの部分においてより詳細に分かるように、この方法は、使用後に、該バッグ内に収容された尿を迅速及び効果的に隔離することを可能とし、それによって不快な匂いが広がることを防止し、清潔さを促進する。
【0016】
該ホルダ装置は好ましくは、本発明に従うホルダ装置である。
【0017】
本発明に従う該方法は、以下の任意的な特徴のうちの1以上も有しうる:
該ノッチに挿入される前に、該ノッチに挿入されるべき該バッグの部分は好ましくは、それ自体が、好ましくは1回転よりも多く、好ましくは2回転よりも多く、捻られること、
該尿バッグが該ノッチ内に挿入されたとき、上記スペーサによって該開位置に保持されたままであること、
該ノッチに挿入された後、該ホルダ装置はベッドのバーから吊るされること。
【0018】
定義
形容詞「上側」及び「下側」は、図1c又は図3bにおいて、上向きに指し示す矢印Vによって示された上向き方向を指す。
【0019】
「含む」(include)、「備えている」(comprise)、及び「呈する」(exhibit)は、他に指摘されていない限り、広範で且つ非限定的な意味で解釈されるべきである。
【0020】
2つの軸の間の角度は、これらの軸に垂直な2つの平面の間の角度によって定められる。
【0021】
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の好ましい実施態様の詳細な記載を読み、図面を検討することから更に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1a図1aは、本発明の1つの好ましい実施態様において、前から見られたホルダ装置を示す。
図1b図1bは、本発明の1つの好ましい実施態様において、後ろから見られたホルダ装置を示す。
図1c図1cは、本発明の1つの好ましい実施態様において、右から見られたホルダ装置を示す。
図1d図1dは、本発明の1つの好ましい実施態様において、左から見られたホルダ装置を示す。
図1e図1eは、本発明の1つの好ましい実施態様において、下から見られたホルダ装置を示す。
図1f図1fは、本発明の1つの好ましい実施態様において、上から見られたホルダ装置を示す。
図1g図1gは、本発明の1つの好ましい実施態様において、遠近法によって見られたホルダ装置を示す(図1aから図1gは、総称して「図1」と称される)。
図2a図2aは、第1の開位置を図1の該ホルダ装置とともに示す。
図2b図2bは、第2の開位置を図1の該ホルダ装置とともに示す。
図3a図3aは、図2aにおいて示された該尿バッグの梱包を示す。
図3b図3bは、図2bにおいて示された該尿バッグの梱包を示す。
図4a図4aは、図2aにおいて示された該尿バッグの該梱包の斜視図である。
図5図5は、本発明に従うホルダ装置を保管する1つの様式を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
装置
図1は、本発明に従うホルダ装置10の一つの実施例を示す。この実施例を記載する為に使用される形容詞「近位」及び「遠位」は、ここ以前に及び特許請求の範囲において使用された形容詞「第1」及び「第2」に対応しうる。それらは、明瞭さの為に使用されている。
【0024】
このホルダ装置は、非対称的なT字状の全体的形状を呈するハンドル12と、軸Xの実質的に筒状の支持体14とを備えている。
【0025】
該ホルダ装置10は好ましくは一体型であり、ここで、該支持体14はハンドル12と一体的に形成される。特には、該装置は、成形によって製造されうる。それ故に、該装置はハンドル12と支持体14とを一緒に結合する固定部材を有さず、そして、これは有利には製造をより容易にする。
【0026】
該ハンドル12は、操作者によって掴まれるように意図された該ハンドルの一部を有する軸Yのスティック16を備えている。該スティックは、近位部16a及び遠位部16bで構成され、軸Zのクロスピース18は、スティック16を支持体14に強固に接続し、且つスティック16の近位部16aと遠位部16bとの間の接合部に接続される。
【0027】
好適には、該スティックの全体的な方向は、水平面との間に、10°よりも大きな、好ましくは20°よりも大きな、及び/又は50°よりも小さな、好ましくは40°よりも小さな、角度を形成し、ここで、およそ30°の傾斜がよく適している。該ハンドル12のこの傾斜は、該ホルダ装置のエルゴノミクスを向上させる。
【0028】
好適には、図1cにおいて示されている通り、側方から見られたとき、該スティック16は、僅かに上向きに屈曲している。該ハンドル12のこの屈曲は、該ホルダ装置のエルゴノミクスを更に向上させる。
【0029】
該近位部16aは、操作者、通常は患者、によって手に掴まれるように意図されている。該近位部16aは好ましくは、軸Zとの交差点から軸Yに沿って測定された、8cmよりも大きな、好ましくは10cmよりも大きな、好ましくは12cmよりも大きな、及び/又は18cmも小さな、好ましくは16cmよりも小さな、好ましくは14cmよりも小さな、長さを示す。軸Y及びZの平面に垂直に測定された近位部16aの幅は好ましくは、1cmよりも大きく、好ましくは1.5cmよりも大きく、及び/又は好ましくは、3cmよりも小さく、2cmの幅がよく適している。
【0030】
軸Zとの該交差点から軸Yに沿って測定された遠位部16bの長さは好ましくは、3cmよりも大きく、好ましくは4cmよりも大きく、及び/又は好ましくは、8cmも小さく、好ましくは6cmよりも小さく、5cmの長さがよく適している。該遠位部16bの幅は好ましくは、該近位部16aの幅と同一である。
【0031】
図3a及び図3bにそれぞれ示されている通り、クロスピース18の各側に、好ましくはスティック16へのクロスピース18の接続の領域に、ハンドル12は、水平バーB、とりわけベッドのバー、から該ホルダ装置を吊るすことに適した近位窪み22a及び遠位窪み22bを画定する。
【0032】
好適には、該近位窪み及び該遠位窪みは、一方でクロスピース18によって、及び該スティックの近位部16a及び遠位部16bによってそれぞれ形成される角部において作成される。この構成は、吊るされたときの安定性を向上させるだけでなく、該ホルダ装置をより良好に制御する為に該操作者が人差し指を該近位窪みに引っ掛けることができるので、把持の質も向上させる。
【0033】
該近位窪み及び該遠位窪みは好ましくは、如何なる鋭い縁部も有さない丸められた形状を呈する。好適には、側方から見られたときに、それらは円の一部となる形状を呈し、好ましくは実質的に半円形状を示し、円の上記一部の半径は好ましくは、1cmよりも大きく、及び/又は2.5cmよりも小さく、好ましくは2cmよりも小さい。
【0034】
構造的には、該ハンドル12は、好ましくは鉛直に、及び好ましくは中央に、延在する、長手方向ウェブ24と、周辺フランジ26とを備えており、好ましくはこれらで構成される。周辺フランジ26は好ましくは、実質的に横断的に、すなわちハンドル12の長手方向正中面Pに垂直に、及び、なおもより好ましくはこの平面について実質的に対称に、延在する。周辺フランジ26は長手方向ウェブ24を外側から包囲する。該構造のこの形態は、該ハンドルの剛性と消費される原材料の量との間の優れた折り合いを提供する。
【0035】
更に好適には、該周辺フランジ26の外側面29は、スティック26の近位端部27aと遠位端部27bとの間に、如何なる起伏も有することなく延在する。それ故に、外側面29は、触ると滑らかで、それ故に、特に快適である。
【0036】
該周辺フランジの幅は好ましくは、スティック16の全ての周りにおいて実質的に一定である。好適には、それは支持体14に近づくにつれてクロスピース18に沿って増加する(図1a)。該支持体に近くなるにつれて周辺フランジ26が広がることは有利には、支持体14とクロスピース18との間の接続の剛性を強化し、該ホルダ装置をより使い易くする。
【0037】
該周辺フランジ26の最大幅は好ましくは、2.5cmよりも大きく、好ましくは3cmよりも大きく、及び/又は5cmよりも小さく、好ましくは4cmよりも小さい。
【0038】
該周辺フランジ26の最小幅は好ましくは、0.5cmよりも大きく、好ましくは1cmよりも大きく、好ましくは2cmよりも大きい。
【0039】
好適には、該ホルダ装置は、該支持体に固定された尿バッグを閉じる為の閉じ紐を弾性的に保持するように構成されたスロット30を更に備えている。好適には、該スロット30は、その開口部からその底部に向かって徐々に狭まり、なおもより好ましくは、V字状を呈する。
【0040】
なおも好適には、該スロット30は、該周辺フランジ26において作成され、なおもより好ましくはクロスピース18に属する周辺フランジ26の一部において、形成される。
【0041】
なおも好適には、該ホルダ装置は、2つ、3つ、又は4つ、のスロット30を備えている。更に好適には、該スロット30は、長手方向正中面Pに対して対称に配置され、及び/又は、該支持体の横断正中面Pに対して対称に配置され、及び/又は軸Xから等距離に配置される。
【0042】
図2a及び図2bにおいてそれぞれ示されている通り、該支持体12は、「近位」及び「遠位」とそれぞれ称される開位置に尿バッグを保持するように設計された近位スペーサ32aと遠位スペーサ32bとを備えている。
【0043】
該近位及び遠位開位置において、該バッグは、異なる向き、すなわち近位向きDa及び遠位向きDb、にそれぞれ開口する。好適には、該近位向きDa及び遠位向きDbにそれぞれ垂直な2つの平面は、それらの間に、20°よりも小さな、10°よりも小さな、5°よりも小さな、1°よりも小さな、角度をそれぞれ作る。好適には、該図において描写された該実施態様におけるように、該近位及び遠位向きは平行であり、なおもより好ましくは、共線的である。
【0044】
該スペーサの構造は、非限定的であり、該支持体に装着された尿バッグが開位置に保持されることを可能とする任意の手段が想定されることができる。特には、スペーサは、必ずしも該バッグの該開口の縁部に対してこの縁部の全体的長さに沿って押さえる形状に形成される必要はない。
【0045】
該近位スペーサ32a及び遠位スペーサ32bは、同一であってもよく又は異なっていてもよい。好適には、描写された該実施態様におけるように、それらは同一であり、なおもより好ましくは、該支持体の横断正中面Pに対して対称であり、この場合においては、これは鉛直的であり、長手方向正中面Pに対して垂直である。
【0046】
それ故に、本明細書において以下に、該近位スペーサだけが詳細に記載される。
【0047】
近位スペーサ32aは、その近位縁部37aが近位開口40aを画定する軸Xのスリーブ36と、上記近位縁部から、好ましくは実質的に径方向外向きに、延在する近位押さえフランジ38aとを備えている。
【0048】
好適には、軸Xに沿ったスリーブ36の最短長さは、1cmよりも大きく、好ましくは1.5cmよりも大きい。
【0049】
近位開口40aの軸は、該スティックの軸に実質的に平行である。しかしながら、該スティックは、該スリーブから該クロスピースによって軸Xに対して径方向に離間される。
【0050】
該近位及び遠位スペーサは、近位及び遠位開口をそれぞれ画定し、該クロスピースは、該スティックをこれらの開口の軸から径方向に離間するように構成され、これらの開口の該軸は好ましくは、軸Xに実質的に平行である。
【0051】
この構成は、特に実際的である。更には、それは、該バッグが該近位スペーサ又は該遠位スペーサに装着されたときに該装置が使用されることを可能とする。該バッグが該近位スペーサ又は該遠位スペーサに装着されたとき、該スティックは、効果的に及び有利に、該近位押さえフランジ又は該遠位押さえフランジが該患者の皮膚に対してそれぞれ押し付けられることを可能とする。
【0052】
スリーブ36の内側面は、好ましくは滑らかであり、好ましくは軸Xの筒状であり、好適には、台形状横断面を有する。それ故に、該台形状断面は、幅広底辺36、右側辺36、小底辺36及び左側辺36を連続して呈する。大底辺36は好ましくは、実質的に水平である。好適には、それは、5cmよりも大きな、好ましくは6cmよりも大きな、及び/又は8cmよりも小さな、好ましくは7cmよりも小さな、長さを呈する。該右側及び左側辺の長さは、好ましくは8cmよりも大きく、好ましくは8.5cmよりも大きく、及び/又は10cmよりも小さい。最後に、該短底辺の長さは、好ましくは2cmよりも大きく、好ましくは2.5cmよりも大きく、及び/又は4cmよりも小さく、好ましくは3.5cmよりも小さい。もちろん、これらの寸法は非限定的であり、使用される該尿バッグに適するように適合される必要がある。
【0053】
好適には、該大底辺36は、該小底辺の上方で、実質的に水平に延在する。それ故に、該台形状断面は下向きに尖っている。
【0054】
台形状断面は、特にエルゴノミックであり、非常に異なる体格の患者によく適することが実証されている。
【0055】
近位押さえフランジ38aは好ましくは、該スリーブの該近位縁部からスリーブ36の外側面に実質的に垂直に延在するブレードの形態を呈する。近位押さえフランジ38aは、外側面、すなわち「押さえ面」38eと、外側面38eと反対側で、好ましくは外側面38eに実質的に平行な、内側面38iとを呈する(図1e)。
【0056】
押さえ面38eは好ましくは実質的に平らであり、0.5cmよりも大きな、好ましくは0.8cmよりも大きな、及び/又は2cmよりも小さな、好ましくは1.5cmよりも小さな、好ましくは一定の、幅l38を好ましくは示し、1cmの幅がよく適している。このような押さえ面は、該ホルダ装置を使用するときの快適さを著しく向上させる。実質的に平らな押さえフランジは、該装置が該皮膚に食い込む程度を限定する接触面を保証する機能を有する。とりわけ、それは、直線的な又は僅かに屈曲した輪郭を有しうるとともに、屈曲の半径は好ましくは1cmよりも大きく、好ましくは2cmよりも大きく、好ましくは3cmよりも大きく、好ましくは5cmよりも大きい。
【0057】
近位押さえフランジ38aは好ましくは、スリーブ36の該外側面との間に角度θを形成する。好適には、この角度は、90°以上であり、好ましくは95°よりも大きく、好ましくは100°よりも大きく、好ましくは110°よりも大きく、及び/又は好ましくは140°よりも小さく、好ましくは130°よりも小さい。
【0058】
1つの好ましい実施態様において、この角度は該近位押さえフランジに沿って変化する。好適には、それは、該横断面の該大底辺を定める該スリーブの該近位縁部の部分に沿って最大であり、該横断面の該小底辺を定める該スリーブの該近位縁部の部分に沿って最小である。好適には、角度θは、変化する場合であっても、常に90°よりも大きく、好ましくは95°よりも大きく、及び120°よりも小さく維持される。
【0059】
しかしながら、代替例として、角度θは、実質的に一定でありうる。
【0060】
好適には、近位スペーサ32aは、近位開口40aの平面Pが、該支持体の横断正中面Pとの間に、10°よりも大きな、好ましくは15°よりも大きな、及び/又は30°よりも小さな、好ましくは25°よりも小さな、好ましくはおよそ20°、の角度αを形成するように構成される。
【0061】
好適には、近位押さえフランジ38aは、少なくとも1つの中断ゾーン46によって、好ましくはいくつかの中断ゾーン46によって、複数のセグメントになるように、局所的に中断されない。好適には、該ホルダ装置は、好ましくは長手方向正中面Pに対して対称に配置された、なおもより好ましくは、実質的にスリーブ36の高さの途中まで配置された、少なくとも2つの中断ゾーン46を備えている。近位押さえフランジ38aに沿って測定された中断ゾーンの長さは、好ましくは0.5cmよりも大きく、好ましくは1cmよりも大きく、及び/又は2.5cmよりも小さく、好ましくは2cmよりも小さく、およそ1.5cmの長さがよく適している。
【0062】
近位押さえフランジ38aの該中断は、近位押さえフランジ38aによって授けられる該スリーブの剛性強化の量を限定し、これは、該開位置に尿バッグを取り付けることをより容易にする。
【0063】
好適には、少なくとも1つの中断ゾーン46は、スリーブ36において、ノッチ48の形態で延在する。描写された該好ましい実施態様において、該装置は、近位押さえフランジ38aに沿って、ノッチ48の形態で各々が延在する2つの中断ゾーン46を備えている。
【0064】
該ノッチ48は、同一の形状又は異なる形状を有しうる。
【0065】
各ノッチ48は、スリーブ36をより柔軟にし、尿バッグの取り付けをより容易にすることに寄与する。
【0066】
更に好適には、該ノッチ48の該形状は、バッグが該ノッチ内への横方向の挿入によってそこに装着されることができるように決定される。
【0067】
好適には、本明細書において以下に記載されるように、該ノッチ48は、好ましくは上向きに開口する、すなわち該ハンドルに向かって開口する、フック50を示し、尿バッグの装着を可能とする。該フックの寸法は、図3において示されている通り、該尿バッグの上側部分がそれ自体が捻られた後にこの上側部分が一緒に挟まれることができるように決定される。換言すれば、該尿バッグの該上側部分は、横方向に及び強制的に該フックの該開口に導入され、次に、該フックに弾性圧縮によって保持されることができる。描写された該実施態様において、フック50は、2mmよりも大きな、好ましくは3mmよりも大きな、及び/又は好ましくは8mmよりも小さな、好ましくは6mmよりも小さな、好ましくは5mmよりも小さな、幅l50を有し、4mmの幅がよく適している。好適には、フック50の該幅は、実質的に一定である。フック50は特には、1cmよりも大きな、好ましくは1.5mよりも大きな、高さにわたって延在しうる。
【0068】
該ノッチ48は、中断ゾーン46に対してフック50の反対側においても延在しうる。
【0069】
該近位スペーサは、好ましくは例えば三角形状に尖った、近位装着ラグ52aも備えている。近位装着ラグ52aは好ましくは、近位押さえフランジ38aの内側面38iから突出する。それらは有利には、該近位スペーサへの該尿バッグの装着を向上させる。近位押さえフランジ38aの内側面38iから測定した近位装着ラグ52aの高さは好ましくは、1mm、2mm、3mm、4mmよりも大きく、及び/又は8mm、7mm又は6mmよりも小さく、5mmの高さがよく適している。
【0070】
近位装着ラグ52aの数は非限定的である。特には、それは1つよりも多く及び/又は3つよりも少なくなりうる。描写された該好ましい実施態様において、該近位スペーサは、内側面38iから突出して長手方向中央面Pにおいて整列される2つの近位装着ラグ52aを備えている。
【0071】
該遠位スペーサは該近位スペーサと類似のものであり、スリーブ36をそれらの間で共有する。
【0072】
該支持体の横断正中面Pに対する近位開口40aの平面Pの傾きによって、スリーブ36は、側部から見たときに(図1d)、台形状を呈し、該台形の大底辺及び短底辺は実質的に水平であり、該大底辺は該小底辺の上方にある。該大底辺は好ましくは、4cmよりも大きな、好ましくは4.5cmよりも大きな、及び/又は6cmよりも小さな、好ましくは5.5cmよりも小さな、長さを示し、5cmの長さがよく適している。該短底辺は好ましくは、2cmよりも大きな、及び/又は3cmよりも小さな、好ましくは2.5cmよりも小さな、長さを呈する。
【0073】
このような形状は、特にエルゴノミックである。
【0074】
好適には、好ましくは鉛直的な、少なくとも1つの横断リブ56が、スリーブ36の該外側面にわたって、好ましくは該支持体の横断正中面Pにおいて、延在する。描写された該実施態様において、該ホルダ装置は、該支持体の該横断正中面に対して対称に配置された2つのリブ56を備え、その各々はノッチ48に沿って延在する。リブ56の形状及び寸法は、該支持体の所望の剛性に従って調節される。
【0075】
更には、該リブ56は、該尿バッグが該近位スペーサに取り付けられた後に該尿バッグの為の端部留め具として働き、それ故に、該尿バッグの固定の安定性に寄与する。
【0076】
尿バッグ60は慣用的に、ポリウレタンバッグであり、好ましくは不透明であり、その開口62の該縁部は、尿バッグ60が該開位置においてスペーサに固定された運用位置における開口64を画定する。
【0077】
好適には、該開口62の該縁部は、慣用的には紐である閉じ紐66がそれを通って導入されるケーシングを画定し、該ケーシングは、該閉じ紐66が該操作者によって掴まれることができるように、局所的に中断される。
【0078】
最後に、バッグ60は好ましくは、描写されていない吸収パッドを含む。
【0079】
向上されたエルゴノミクスの為に、尿バッグ60は好ましくは、30cmよりも大きな、好ましくは35cmよりも大きな、長さと、平らに展開されたときに14cmよりも大きな、及び/又は18cmよりも小さな幅とを有する。好適には、該バッグの該長さは、平らに展開された幅よりも2倍大きい。
【0080】
動作
該ホルダ装置の動作は、前述のことから直接的に明らかである。
【0081】
最初に、本発明に従う該ホルダ装置は、図5に示されている通り、コンパクトに保管されうる。特には、1つのホルダ装置のスリーブ36が、第2のホルダ装置のスティックの近位部及び第3のホルダ装置のスティックの遠位部を受け入れうる。該ホルダ装置の形状は有利には、特に効率的な保管を可能とする。
【0082】
該ホルダ装置を機能させる為に、操作者は、尿バッグ60を、その下側部を介して、スリーブ36を通って導入する。考えられる実施例において、尿バッグ60は、該遠位開口(図2b)を介して導入されることが考えられる。次に、該操作者は、このバッグの開口縁部62を近位押さえフランジ38aを覆うようにその周りで回転させる。この動作は、該バッグを開かせ、近位押さえフランジ38a上で動かなくされるようにする。特には、該バッグの弾性が、及び該支持体の弾性も、この動作をより容易にし、次に、図2bにおいて示されている通り、該バッグのその開位置における分離と弾性的な保定とを保証する。この保定は、近位装着ラグ52aの働きによって更に向上され、これは、該支持体から該バッグを外してしまいがちな該バッグの任意の滑りを防止する。
【0083】
次に、該閉じ紐66がスロット30のうちの1つに強制的に挿入され、これは、閉じ紐66が該バッグの該開口に進入することを妨げる。
【0084】
該ハンドルを介して該ホルダ装置を操作することによって、次に該操作者は、該患者が該バッグ内に排尿することができるように該バッグを位置付けることができる。特には、該操作者は、該近位押さえフランジが該患者の皮膚に接触するように該ホルダ装置を配置しうる。該近位押さえフランジの広い幅が、傷害のリスクを制限し、該ホルダ装置を特に快適にする。
【0085】
もしも操作者が好むなら、該操作者は、該バッグを、遠位押さえフランジ38bに、このバッグの開口縁部62をこの押さえフランジの周りで折り畳むことによって代替的に装着しうる。次に、操作者は、該遠位押さえフランジが該患者の皮膚に接触するように該ホルダ装置を位置付けうる。該患者の皮膚に対する該ハンドルの位置は、該皮膚に接触するのが該近位押さえフランジであるか又は該遠位押さえフランジであるかに従って異なる。こうして、本発明に従う該装置は有利には、いくつかの可能な使用構成を提供する。
【0086】
該パッドは、徐々に尿を吸収する。
【0087】
次に、該操作者は、該バッグの内容物を外部環境から隔離するように、該バッグを例えば3回転よりも多く捻ることによって、該バッグを閉じる。該バッグの該内容物を隔離するこのようなやり方は有利には、非常に単純であり、完璧な封止を提供する。これは、該閉じ紐を任意的なものにする。
【0088】
図3bにおいて示されている通り、該近位スペーサから該バッグを切り離すことなく、該操作者は、該バッグの捻られた部分70を該遠位スペーサのフック50のうちの1つの中に導入する。有利には、該フックは、該バッグを該捻られた位置に保つ(図3b)。
【0089】
次に、該操作者は、該バッグと該ホルダ装置とから成る該尿装置を、図3bにおいて示されている通り、例えばバーBに吊るすことができ、該バーBは好ましくは1cm〜3cmの直径を呈する。該尿装置は、該近位窪み又は該遠位窪みを該バーに対してもたせかけることによって吊るされることができる。
【0090】
好適には、安定性を向上させるので、それは該バーから該遠位窪みを介して吊るされる(図3b)。好適には、該尿装置が、該遠位窪みから該バーBに吊るすこの吊り下げ位置にあるとき、図3bにおいて示されている通り、該遠位窪みは、使用された該尿バッグが収斂された該支持体のフック50の実質的に鉛直的上方に延在する。
【0091】
該尿装置は、それぞれのバーを押すこれら2つの窪みから吊り下げられることもできる。
【0092】
該尿装置は、操作者によっていつでも回収されうるとともに、この操作者は該バッグを該支持体に固定した操作者とは異なりうる。次に、該バッグは、該ホルダ装置から切り離されることができる。これを行う為に、該操作者は、該バッグの開口縁部62を該スリーブの内部に向かって戻す為に該バッグを引張り、次に、それをスリーブ36から抜き取る。
【0093】
適切であれば、該介護者は、近位装着ラグ52aがこの切り離しを妨害すること防止する為に該バッグを該近位装着ラグ52aから離間して保持する。
【0094】
次に、該バッグは、閉じ紐66によって閉じられることができる。これを行う為に、該操作者は、この紐を該バッグに保持しながら引張り、これは、該バッグの該開口縁部を該バッグが閉じられるまで締め付ける。最後に、該バッグは廃棄されることができる。
【0095】
今やはっきりと明らかである通り、本発明は、単純で、効果的で、実際的で、且つ環境的に健全な解決策を提供する。
【0096】
その上、該操作者は、このバッグを本明細書において上に記載されているように該近位スペーサに固定するか、又は該遠位スペーサに固定するか(図2a)を決めることによって、該ハンドルに対する該バッグの相対的配置を選ぶことができる。それ故に、該ホルダ装置は特に多機能である。
【0097】
もちろん、本発明は、記載され、描写された該実施態様に限られるものではなく、該実施態様は単に例示を目的として与えられたものである。
【0098】
特には、該バッグを該開位置に保持する為の他の手段が可能である。例えば、該バッグは、複数の装着ラグ又は複数のフックによって該開位置に保たれることができる。
【0099】
該スリーブ、該押さえフランジ、及び該ハンドルの特にエルゴノミックな形態も、限定的なものではない。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図1f
図1g
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図5
【国際調査報告】