(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-522110(P2021-522110A)
(43)【公表日】2021年8月30日
(54)【発明の名称】多自由度を有する乗用サドル
(51)【国際特許分類】
B62J 1/00 20060101AFI20210802BHJP
【FI】
B62J1/00 B
B62J1/00 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2021-512984(P2021-512984)
(86)(22)【出願日】2019年4月10日
(85)【翻訳文提出日】2020年12月24日
(86)【国際出願番号】CN2019081986
(87)【国際公開番号】WO2019214386
(87)【国際公開日】20191114
(31)【優先権主張番号】201810436549.3
(32)【優先日】2018年5月9日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520435773
【氏名又は名称】ハン,シュージュン
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ユンロン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ヂィアニン
(57)【要約】
【課題】多自由度を有する乗用サドルを提供する。
【解決手段】 多自由度を有する乗用サドルは、自転車フレームに接続されるための支持部と、それぞれライダーの両側の2本の太ももに対応して設けられている2つの座板(9)とを備え、2つの座板(9)と支持部との間に、2つの座板(9)の進行方向における先端が連動して交互に往復昇降するように制御するとともに、一方の座板(9)の進行方向における先端の降下中に他方の座板(9)を押して全体的に上昇させるように制御するための連動部が設けられている。上記の配置により、乗用中、2つの座板は、先端が連動して交互に往復昇降することを実現できるだけでなく、先端の昇降過程において全体的な昇降を実現できることにより、快適度を向上させて苦労を減らすという効果を達成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車フレームに接続されるための支持部と、それぞれライダーの両側の2本の太ももに対応して設けられている2つの座板(9)とを備える多自由度を有する乗用サドルであって、2つの座板(9)と支持部との間に、連動部が設けられており、連動部は、2つの座板(9)の進行方向における先端が連動して交互に往復昇降するように制御するとともに、一方の座板(9)の進行方向における先端の降下中に他方の座板(9)を押して全体的に上昇させるように制御することを特徴とする多自由度を有する乗用サドル。
【請求項2】
連動部は、支持部に回転可能に設けられている第1の揺動横棒(5)と、支持部に固定されている第1の固定横棒(16)とを備え、第1の揺動横棒(5)の両端は、進行方向を中心軸線として揺動可能であり、第1の固定横棒(16)は水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、第1の揺動横棒(5)の両端は、それぞれ第1のユニバーサルボールジョイント機構(7)により第1のリンク(12)の一端にヒンジ接続されており、第1のリンク(12)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第1のリンク(12)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の先端寄りに位置し、第1の揺動横棒(5)と2つの第1のリンク(12)の係合により、一方の座板(9)の進行方向における先端の降下中に他方の座板(9)の進行方向における先端を押して上昇させ、第1の固定横棒(16)の両端には、それぞれ第2のリンク(15)が回転可能に設けられており、第2のリンク(15)の中部は第1の固定横棒(16)にヒンジ接続され、第1の固定横棒(16)を中心軸線として回転可能であり、第2のリンク(15)の一端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第2のリンク(15)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の後端寄りに位置し、支持部には、さらに第2の揺動横棒(6)が回転可能に設けられており、第2の揺動横棒(6)の両端がそれぞれ2つの第2のリンク(15)の座板(9)から遠い端に係合することにより、一方の座板(9)の進行方向における後端の降下中に他方の座板(9)の進行方向における後端を押して上昇させることを特徴とする請求項1に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項3】
支持部は、第1の支持柱(2)を備え、第1の固定横棒(16)は、第1の支持柱(2)の頂端に垂直に固定されており、第1の揺動横棒(5)は、第1の支持柱(2)の底端に回転可能に設けられており、第2の揺動横棒(6)は、第1の支持柱(2)の中部に回転可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項4】
第1の支持柱(2)の中部には、第1の固定横棒(16)に平行な制限横棒(1)が固設されており、制限横棒(1)は、2つの第2のリンク(15)の座板(9)から遠い端であって、第2の揺動横棒(6)とは反対側の位置に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項5】
第1の支持柱(2)の底端には、第1の回転軸(3)が垂直に固定されており、第1の回転軸(3)には、第1のスリーブ(4)が回転可能に被設されており、第1のスリーブ(4)は、第1の揺動横棒(5)の中部に固定接続されており、第1の支持柱(2)の中部には、第2のスリーブ(17)が回転可能に設けられており、第2のスリーブ(17)は、第2の揺動横棒(6)の中部に固定接続されており、座板(9)の底部であって、進行方向における先端には、第3のスリーブ(11)が固設されており、第3のスリーブ(11)内には、第3の回転軸(10)が回転可能に設けられており、第3の回転軸(10)は、第1のリンク(12)の第1の揺動横棒(5)から遠い端に固定接続されており、座板(9)の底部であって、進行方向における後端には、第4のスリーブ(14)が固設されており、第4のスリーブ(14)内には、第4の回転軸(13)が回転可能に設けられており、第4の回転軸(13)は、第2のリンク(15)の第2の揺動横棒(6)から遠い端に固定接続されており、第1の固定横棒(16)の両端には、それぞれ第11のスリーブ(35)が回転可能に設けられており、第11のスリーブ(35)は、第2のリンク(15)の中部に固定接続されていることを特徴とする請求項4に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項6】
第2のリンク(15)は、第11のスリーブ(35)に固定され、第4の回転軸(13)と固定されているヒンジ部(1501)と、第11のスリーブ(35)に固定され、制限横棒(1)に係合されているレバー部(1502)とを備え、ヒンジ部(1501)とレバー部(1502)との夾角は、150〜160°であることを特徴とする請求項5に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項7】
第1のユニバーサルボールジョイント機構(7)は、第1の揺動横棒(5)の端部に固定されているボール(702)と、第1のリンク(12)の端部に固定され、ボール(702)の形状に対応するキャビティを有するボールスリーブ(701)とを備えることを特徴とする請求項2に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項8】
連動部は、支持部に回転可能に設けられ、進行方向の先端に位置する第3の揺動横棒(32)と、支持部に回転可能に設けられ、進行方向の後端に位置する第4の揺動横棒(19)と、支持部に固定され、第3の揺動横棒(32)と第4の揺動横棒(19)との間に位置する第2の固定横棒(34)とを備え、第3の揺動横棒(32)及び第4の揺動横棒(19)の両端は、いずれも進行方向を中心軸線として揺動可能であり、第2の固定横棒(34)は、水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、第3の揺動横棒(32)の両端は、それぞれ第2のユニバーサルボールジョイント機構(33)により第3のリンク(30)の一端にヒンジ接続されており、第3のリンク(30)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第3のリンク(30)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の先端寄りに位置し、第4の揺動横棒(19)の両端は、それぞれ第3のユニバーサルボールジョイント機構(18)により第4のリンク(22)の一端にヒンジ接続されており、第4のリンク(22)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第4のリンク(22)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の後端寄りに位置し、第2の固定横棒(34)の両端は、それぞれ第5のリンク(26)の一端にヒンジ接続されており、第5のリンク(26)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第5のリンク(26)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の後端寄りに位置することを特徴とする請求項1に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項9】
支持部は、進行方向に沿って設けられている第2の支持柱(21)を備えることを特徴とする請求項8に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項10】
第2の支持柱(21)の進行方向における先端には、第5のスリーブ(31)が回転可能に設けられており、第5のスリーブ(31)は、第3の揺動横棒(32)の中部に固定接続されており、第2の支持柱(21)の進行方向における後端には、第6のスリーブ(20)が回転可能に設けられており、第6のスリーブ(20)は、第4の揺動横棒(19)の中部に固定接続されており、第2の固定横棒(34)の両端には、それぞれ第7のスリーブ(27)が回転可能に設けられており、第7のスリーブ(27)は、第5のリンク(26)の一端に固定接続されており、第5のリンク(26)の他端には、第8の回転軸(25)が固設されており、第8の回転軸(25)は、第8のスリーブ(24)に回転可能に設けられており、第8のスリーブ(24)は、座板(9)の底部に固定され、進行方向の後端に位置し、第4のリンク(22)の第4の揺動横棒(19)から遠い端には、第8の回転軸(25)に回転可能に係合される第9のスリーブ(23)が設けられており、座板(9)の底部の進行方向における先端には、第10のスリーブ(29)が固設されており、第10のスリーブ(29)内には、第10の回転軸(28)が回転可能に設けられており、第10の回転軸(28)は、第3のリンク(30)の第3の揺動横棒(32)から遠い端に固定接続されていることを特徴とする請求項9に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車アクセサリーの分野に関し、具体的に、多自由度を有する乗用サドルに関する。
【背景技術】
【0002】
社会の発展及び人々の生活水準の向上に伴って、自転車は、従来の単純な乗り物から人気の運動方式へと発展してきた。年齢層や体質の異なる人は、誰でも自転車運動により適度にトレーニングすることができるとともに、体の調子及び環境に応じて運動路線及び運動強度の計画を柔軟に立てることができ、拘束が少なく、自主性が強いだけでなく、運動中、大自然に触れる機会がより多く、身体的及び精神的な健康に役立つ。
【0003】
従来の技術では、自転車のサドルは、末広がりの一体式設計のものが多い。ライダーの両脚は、それぞれサドルの突出先端部の両側に跨り、当該突出先端部は、ライダーのももの付け根に直接に擦れ、乗用の時間が長い場合、ライダーのももの付け根の皮膚を傷つけてしまう。また、当該突出先端部は、ライダーの会陰部を直接圧迫し、男性のライダーにとって、会陰部に対する長期間圧迫は、必然的に当該部位での血液循環に影響を及ぼし、頻尿、尿切迫感、陰部の不快感を起こし、ひいては前立腺を長期間充血させて炎症を引き起こし、身体的及び精神的な健康に影響する。
【0004】
以上の課題を解決するために、最近、市場で座板分離型のサドルが現れ、2つの座板の先端は、ライダーの乗用中、両側の太ももが交互に往復昇降するにつれて昇降できるので、従来のサドルの突出先端部がライダーの会陰部を圧迫するという課題を良好に解決した。しかし、このようなサドルは、自由度が低く、可動部位が座板の先端に限り、実際の乗用中、2つの座板の後端の高さが依然として基本的に変わらない。よって、ライダーが右側の太ももで力を加えて自転車をこぐ場合を例として、右側の太ももが力を加えて押し下げ、左側の太ももが力を加えずに上昇し、一方では、左側の太ももが上昇して左側の座板の中後部から離れることにより、全ての圧力が右側の太ももと右側の座板との間に集中し、このような往復、交互により、サドルの2つの座板がそれぞれライダーの両側の太ももを間欠的に圧迫し、同様にライダーの不快感を起こし、他方では、2つの座板の中後部が常に同じ高さであるので、自転車をこぐ中で、ライダーの腰部と自転車のペダルとの間の力伝達経路がサドルによって過度に遮断され、乗用中、骨が折れてしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、乗用中、2つの座板は、先端が連動して交互に往復昇降することを実現できるだけでなく、先端の昇降過程において全体的な昇降も実現でき、さらに、快適度を向上させて苦労を減らすという効果を達成する多自由度を有する乗用サドルを提供することを旨とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の技術課題を解決するために、本発明で採用される技術方案は、自転車フレームに接続されるための支持部と、それぞれライダーの両側の2本の太ももに対応して設けられている2つの座板とを備える多自由度を有する乗用サドルであって、2つの座板と支持部との間に連動部が設けられており、連動部は、2つの座板の進行方向における先端が連動して交互に往復昇降するように制御するとともに、一方の座板の進行方向における先端の降下中に他方の座板を押して全体的に上昇させるように制御する多自由度を有する乗用サドルである。
【0007】
好ましくは、連動部は、支持部に回転可能に設けられている第1の揺動横棒と、支持部に固定されている第1の固定横棒とを備え、第1の揺動横棒の両端は、進行方向を中心軸線として揺動可能であり、第1の固定横棒は、水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、第1の揺動横棒の両端は、それぞれ第1のユニバーサルボールジョイント機構により第1のリンクの一端にヒンジ接続されており、第1のリンクの他端は、対応側の座板にヒンジ接続されており、第1のリンクと対応側の座板とのヒンジポイントは、座板の進行方向の先端寄りに位置し、第1の揺動横棒と2つの第1のリンクの係合により、一方の座板の進行方向における先端の降下中に他方の座板の進行方向における先端を押して上昇させ、第1の固定横棒の両端には、それぞれ第2のリンクが回転可能に設けられており、第2のリンクは、その中部が第1の固定横棒にヒンジ接続されており、第1の固定横棒を中心軸線として回転可能であり、第2のリンクの一端は、対応側の座板にヒンジ接続されており、第2のリンクと対応側の座板とのヒンジポイントは、座板の進行方向の後端寄りに位置し、支持部には、さらに第2の揺動横棒が回転可能に設けられており、第2の揺動横棒の両端がそれぞれ2つの第2のリンクの座板から遠い端に係合することにより、一方の座板の進行方向における後端の降下中に他方の座板の進行方向における後端を押して上昇させる。
【0008】
好ましくは、支持部は、第1の支持柱を備え、第1の固定横棒は、第1の支持柱の頂端に垂直に固定されており、第1の揺動横棒は、第1の支持柱の底端に回転可能に設けられており、第2の揺動横棒は、第1の支持柱の中部に回転可能に設けられている。
【0009】
好ましくは、第1の支持柱の中部には、第1の固定横棒に平行な制限横棒が固設されており、制限横棒は、2つの第2のリンクの座板から遠い端であって、第2の揺動横棒とは反対側の位置に設けられている。
【0010】
好ましくは、第1の支持柱の底端には、第1の回転軸が垂直に固定されており、第1の回転軸には、第1のスリーブが回転可能に被設されており、第1のスリーブは、第1の揺動横棒の中部に固定接続されており、第1の支持柱の中部には、第2のスリーブが回転可能に設けられており、第2のスリーブは、第2の揺動横棒の中部に固定接続されており、座板の底部であって、進行方向における先端には、第3のスリーブが固設されており、第3のスリーブ内には、第3の回転軸が回転可能に設けられており、第3の回転軸は、第1のリンクの第1の揺動横棒から遠い端に固定接続されており、座板の底部であって、進行方向における後端には、第4のスリーブが固設されており、第4のスリーブ内には、第4の回転軸が回転可能に設けられており、第4の回転軸は、第2のリンクの第2の揺動横棒から遠い端に固定接続されており、第1の固定横棒の両端には、それぞれ第11のスリーブが回転可能に設けられており、第11のスリーブは、第2のリンクの中部に固定接続されている。
【0011】
好ましくは、第2のリンクは、第11のスリーブに固定され、第4の回転軸と固定されているヒンジ部と、第11のスリーブに固定され、制限横棒に係合されているレバー部とを備え、ヒンジ部とレバー部との夾角は、150〜160°である。
【0012】
好ましくは、第1のユニバーサルボールジョイント機構は、第1の揺動横棒の端部に固定されているボールと、第1のリンクの端部に固定され、ボールの形状に対応するキャビティを有するボールスリーブとを備える。
【0013】
好ましくは、連動部は、支持部に回転可能に設けられ、進行方向の先端に位置する第3の揺動横棒と、支持部に回転可能に設けられ、進行方向の後端に位置する第4の揺動横棒と、支持部に固定され、第3の揺動横棒と第4の揺動横棒との間に位置する第2の固定横棒とを備え、第3の揺動横棒及び第4の揺動横棒の両端は、いずれも進行方向を中心軸線として揺動可能であり、第2の固定横棒は、水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、第3の揺動横棒の両端は、それぞれ第2のユニバーサルボールジョイント機構により第3のリンクの一端にヒンジ接続されており、第3のリンクの他端は、対応側の座板にヒンジ接続されており、第3のリンクと対応側の座板とのヒンジポイントは、座板の進行方向の先端寄りに位置し、第4の揺動横棒の両端は、それぞれ第3のユニバーサルボールジョイント機構により第4のリンクの一端にヒンジ接続されており、第4のリンクの他端は、対応側の座板にヒンジ接続されており、第4のリンクと対応側の座板とのヒンジポイントは、座板の進行方向の後端寄りに位置し、第2の固定横棒の両端は、それぞれ第5のリンクの一端にヒンジ接続されており、第5のリンクの他端は、対応側の座板にヒンジ接続されており、第5のリンクと対応側の座板とのヒンジポイントは、座板の進行方向の後端寄りに位置する。
【0014】
好ましくは、支持部は、進行方向に沿って設けられている第2の支持柱を備える。
【0015】
好ましくは、第2の支持柱の進行方向における先端には、第5のスリーブが回転可能に設けられており、第5のスリーブは、第3の揺動横棒の中部に固定接続されており、第2の支持柱の進行方向における後端には、第6のスリーブが回転可能に設けられており、第6のスリーブは、第4の揺動横棒の中部に固定接続されており、第2の固定横棒の両端には、それぞれ第7のスリーブが回転可能に設けられており、第7のスリーブは、第5のリンクの一端に固定接続されており、第5のリンクの他端には、第8の回転軸が固設されており、第8の回転軸は、座板の底部に固定され、進行方向の後端に位置する第8のスリーブに回転可能に設けられており、第4のリンクの第4の揺動横棒から遠い端には、第8の回転軸に回転可能に係合される第9のスリーブが設けられており、座板の底部の進行方向における先端には、第10のスリーブが固設されており、第10のスリーブ内には、第10の回転軸が回転可能に設けられており、第10の回転軸は、第3のリンクの第3の揺動横棒から遠い端に固定接続されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、2つの互いに分離された座板を含み、2つの座板は、乗用中、連動部の連動作用により座板の先端の交互な往復昇降を実現でき、従来の自転車サドルの中部のライダーの会陰部に対する連続的な圧迫を回避する。
【0017】
2つの座板の先端を交互に往復昇降させるように動かすとともに、本発明における連動部は、一方の座板の先端の降下中に、他方の座板が全体的に上昇するように連動することを実現できる。一方では、全体的に上昇する座板は、ライダーの力を加えない側の太ももを効果的に支持し、接触面積を増加させ、圧力を低減させ、2つの座板の両側の太ももに対する間欠的な圧迫を回避し、本発明の快適度をさらに向上させる。他方では、力を加えない太ももは、対応側の座板の全体的な上昇による支持でその高さが全体として力を加える側の太ももよりも高くなり、力を加える側の太ももへ傾斜する体勢になるので、腰部の力が自転車をこぐ足に伝達する力伝達の障害を低減させ、苦労を減らすという効果を顕著に奏する。
【0018】
本発明における連動部は、種々の形態で実現でき、本発明の全体的な構想から逸脱することなく、製造企業は、連動部の具体的な構造を柔軟に選択することができ、普及させることに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態の立体構造模式図である。
【
図2】本発明の別の実施形態の立体構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る多自由度を有する乗用サドルは、支持部と2つの座板9とを備える。支持部には、2つのスライドバー8が進行方向に沿って間隔をあけて固設されており、本発明は、2つのスライドバー8によって自転車フレームと接続し、ハンドルとの間の距離を調整することができる。2つの座板9同士は、互いに分離されてライダーの両側の2本の太ももに対応して設けられており、互いに分離された2つの座板9により、従来の自転車のサドルの中部の突出部のライダーの会陰部に対する連続的な圧迫を回避する。
【0021】
支持部には連動部がさらに設けられており、連動部は、それぞれ2つの座板9に接続されており、連動部により、2つの座板9の進行方向における先端が連動して交互に往復昇降するように制御するとともに、一方の座板9の進行方向における先端の降下中に他方の座板9を押して全体的に上昇させるように制御する。右側の太ももが力を加えて自転車をこぐ場合を例として、右側の太ももが力を加えて押し下げ、左側の太ももが力を加えずに上昇する。このとき、まず、右側の座板9の先端及び全体が順次に降下し、次いで左側の座板9の先端及び全体が順次に上昇する。これよって、左側の座板9が高くなる左側の太ももを支持し、ライダーの体の重量が依然として2つの座板9にかかり、2つの座板9の対応側の太ももに対する間欠的な過度の往復圧迫を回避し、ライダーの快適度を向上させる。また、左側の太ももは、左側の座板9の全体的な上昇による支持でその高さが全体として右側の太ももよりも高くなり、右側の太ももの傾斜の体勢になり、腰部の力が自転車をこぐ足に伝達する力伝達の障害を低減させ、苦労を減らすという効果を顕著に奏する。
【0022】
以下、2つの実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。明らかに、本発明の連動部は、種々の構造、形式を採用でき、以下の説明における実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、本発明の主な技術構想により他の構造の連動部、他の構造の連動部と座板9及び支持部との組み合わせを得ることもできるが、これらの本発明の主な技術構想から得られる実施形態は、相変わらず本発明の保護範囲内に入っている。
【0023】
実施例1は、
図1に示すように、本実施例における支持部は第1の支持柱2を備え、第1の支持柱2は、直立し、或いは進行方向の前方又は後方へわずかに傾斜し、第1の支持柱2の両側には、それぞれスライドバー8が進行方向に沿って固設されており、スライドバー8と自転車フレームにおけるジョイントとの係合により、本発明を固定装着するとともに、本発明とハンドルとの間の距離を調整することができる。
【0024】
連動部は、第1の支持柱2の下端に回転可能に設けられている第1の揺動横棒5と、第1の支持柱2の上端に固定されている第1の固定横棒16とを備え、第1の揺動横棒5及び第1の固定横棒16は、本実施例において連動部の主な連動部材である。第1の固定横棒16は、水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、その中部が溶接により第1の支持柱2の上端に固定接続されている。第1の支持柱2の下端には、第1の回転軸3が垂直に固定されており、第1の回転軸3には、第1のスリーブ4が回転可能に被設されており、第1のスリーブ4は、第1の揺動横棒5の中部に固定接続されており、これによって、第1の揺動横棒5の両端は、進行方向を中心軸線として上下に揺動可能となる。
【0025】
第1の揺動横棒5の両端は、それぞれ第1のユニバーサルボールジョイント機構7により第1のリンク12の一端にヒンジ接続されており、第1のユニバーサルボールジョイント機構7は、第1の揺動横棒5の端部に固定されているボール702と、第1のリンク12の端部に固定され、ボール702の形状に対応するキャビティを有するボールスリーブ701とを備え、ボール702を、ボールスリーブ701から離させずにボールスリーブ701内で自在に回転させることができる。第1のリンク12の他端は、対応側の座板9にヒンジ接続されている。第1のリンク12と対応側の座板9とは、座板9の底部であって、進行方向における先端に第3のスリーブ11が固設され、第3のスリーブ11内に第3の回転軸10が回転可能に設けられ、第3の回転軸10が第1のリンク12の第1の揺動横棒5から遠い端に垂直に固定接続されることによりヒンジされている。よって、第1の揺動横棒5と2つの第1のリンク12の係合により、一方の座板9の進行方向における先端の降下中に他方の座板9の進行方向における先端を押して上昇させる。
【0026】
第1の固定横棒16の両端には、それぞれ第11のスリーブ35が回転可能に設けられており、第11のスリーブ35は、第2のリンク15の中部に固定接続されており、これによって、第2のリンク15は、第1の固定横棒16を中心軸線として回転可能となり、つまり、第2のリンク15の両端は、進行方向に向かって、又はそれとは反対に自在に揺動可能となる。第2のリンク15の上端は、対応側の座板9にヒンジ接続されており、両者は、座板9の底部であって、進行方向における後端に第4のスリーブ14が固設され、第4のスリーブ14内に第4の回転軸13が回転可能に設けられ、第4の回転軸13が第2のリンク15の上端に垂直に固定接続されることによりヒンジされている。本実施例において、第2のリンク15の下端の両側には、それぞれ第2の揺動横棒6及び制限横棒1が設けられている。第2の揺動横棒6の中部は、第2のスリーブ17に固定されており、第2のスリーブ17は、第1の支持柱2の中部に回転可能に設けられており、制限横棒1は、第1の固定横棒16に平行し、その中部が第1の支持柱2に固定接続されており、第2の揺動横棒6と制限横棒1との間に2つの第2のリンク15が座板9の一端から離れるように動く移動空間が形成されることにより、第2の揺動横棒6の両端は、それぞれ2つの第2のリンク15の座板9から遠い端に係合することができる。同様に、乗用中に右側の太ももが力を加えて自転車をこぐ場合を例として、第1の揺動横棒5と2つの第1のリンク12との連動作用で、右側の座板9の先端が降下し、左側の座板9の先端が上昇した後、右側の太ももが押し下げ続けるにつれて、右側の座板9の後端が同様に降下することによって、右側の座板9が全体的に降下し、このとき、右側の第2のリンク15の下端が第2の揺動横棒6の右端を押して反時計回りに回転させ、続いて、第2の揺動横棒6の左端が左側の第2のリンク15の下端を押して左側の座板9の後端を上昇させ、さらに左側の座板9を全体的に上昇させ、全体的に降下した右側の座板9との組み合わせでライダーが右側へ傾斜する体勢になる。
【0027】
本実施例における第2のリンク15は、第11のスリーブ35に固定され、第4の回転軸13と固定されているヒンジ部1501と、第11のスリーブ35に固定され、制限横棒1に係合されているレバー部1502とを備え、ヒンジ部1501とレバー部1502との夾角は、150〜160°であり、このように、空間を効果的に利用し、左右両側の座板9の高度差を増加する効果を達成することができる。
【0028】
実施例2は、
図2に示すように、本実施例における支持部は、進行方向に沿って設けられ、あるいは、両端が上方又は下方へ傾斜して設けられている第2の支持柱21を備える。第2の支持柱21の両側には、それぞれスライドバー8が進行方向に沿って固設されており、スライドバー8と自転車フレームにおけるジョイントと係合により、本発明を固定装着するとともに、本発明とハンドルとの間の距離を調整することができる。
【0029】
連動部は、第2の支持柱21の先端に回転可能に設けられている第3の揺動横棒32と、第2の支持部の後端に回転可能に設けられている第4の揺動横棒19と、第2の支持柱21に固定され、第3の揺動横棒32と第4の揺動横棒19との間に位置する第2の固定横棒34とを備え、第3の揺動横棒32、第4の揺動横棒19及び第2の固定横棒34は、本実施例において連動部の主な部件である。第2の支持柱21の先端には、第5のスリーブ31が回転可能に設けられており、第5のスリーブ31は、第3の揺動横棒32の中部に固定接続されており、第2の支持柱21の後端には、第6のスリーブ20が回転可能に設けられており、第6のスリーブ20は、第4の揺動横棒19の中部に固定接続されており、これによって、第3の揺動横棒32及び第4の揺動横棒19の両端は、いずれも進行方向を中心軸線として上下に揺動可能となる。第2の固定横棒34は、水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、その中部が溶接により第2の支持柱21に固定接続されている。
【0030】
第3の揺動横棒32の両端は、それぞれ第2のユニバーサルボールジョイント機構33により第3のリンク30の一端にヒンジ接続されており、第2のユニバーサルボールジョイント機構33は、実施例1における第1のユニバーサルボールジョイント機構7に類似し、第3のリンク30の他端は、対応側の座板9にヒンジ接続されており、両者は、座板9の底部の進行方向における先端に第10のスリーブ29が固設され、第10のスリーブ29内に第10の回転軸28が回転可能に設けられ、第10の回転軸28が第3のリンク30の第3の揺動横棒32から遠い端に垂直に固定接続されることによりヒンジされている。
【0031】
第4の揺動横棒19の両端は、それぞれ第3のユニバーサルボールジョイント機構18により第4のリンク22の一端にヒンジ接続されており、第3のユニバーサルボールジョイント機構18は、実施例1における第1のユニバーサルボールジョイント機構7に類似し、第4のリンク22の他端は、対応側の座板9にヒンジ接続されている。
【0032】
第2の固定横棒34の両端には、それぞれ第7のスリーブ27が回転可能に設けられており、第7のスリーブ27は、第5のリンク26の一端に固定接続されており、第5のリンク26の他端は、対応側の座板9にヒンジ接続されており、第5のリンク26及び第4のリンク22と対応側の座板9とは、共通のヒンジポイントを有し、第5のリンク26の第7のスリーブ27から遠い端に第8の回転軸25が固設され、第8の回転軸25が座板9の底部に固定され、進行方向の後端に位置する第8のスリーブ24に回転可能に設けられ、第4のリンク22の第4の揺動横棒19から遠い端に第8の回転軸25に回転可能に係合する第9のスリーブ23が設けられることによりヒンジされている。
【0033】
実施例2の実施過程において、同様に、乗用中に右側の太ももが力を加えて自転車をこぐ場合を例として、第3の揺動横棒32と2つの第3のリンク30との連動作用で、右側の座板9の先端が降下し、左側の座板9の先端が上昇した後、右側の太ももが押し下げ続けるにつれて、右側の座板9の後端が同様に降下することによって、右側の座板9が全体的に降下し、このとき、右側の第4のリンク22が第5のリンク26に係合することで、第4のリンク22の下端が第4の揺動横棒19の右端を押して時計回りに回転させ、続いて、第4の揺動横棒19の左端が左側の第4のリンク22の下端を押して左側の座板9の後端を上昇させ、さらに左側の座板9を全体的に上昇させ、全体的に降下した右側の座板9との組み合わせでライダーが右側へ傾斜する体勢になる。
【0034】
本発明の2つの実施例において、摩擦及び引っかかりを低減させて本発明における各アクセサリーの連動の柔軟度を向上させるために、各回転軸とスリーブとの間、及び支持柱とスリーブとの間にスラストベアリングが設けられてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 制限横棒
2 第1の支持柱
3 第1の回転軸
4 第1のスリーブ
5 第1の揺動横棒
6 第2の揺動横棒
7 第1のユニバーサルボールジョイント機構
701 ボールスリーブ
702 ボール
8 スライドバー
9 座板
10 第3の回転軸
11 第3のスリーブ
12 第1のリンク
13 第4の回転軸
14 第4のスリーブ
15 第2のリンク
1501 ヒンジ部
1502 レバー部
16 第1の固定横棒
17 第2のスリーブ
18 第3のユニバーサルボールジョイント機構
19 第4の揺動横棒
20 第6のスリーブ
21 第2の支持柱
22 第4のリンク
23 第9のスリーブ
24 第8のスリーブ
25 第8の回転軸
26 第5のリンク
27 第7のスリーブ
28 第10の回転軸
29 第10のスリーブ
30 第3のリンク
31 第5のスリーブ
32 第3の揺動横棒
33 第2のユニバーサルボールジョイント機構
34 第2の固定横棒
35 第11のスリーブ
【手続補正書】
【提出日】2020年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車フレームに接続されるための支持部と、それぞれライダーの両側の2本の太ももに対応して設けられている2つの座板(9)とを備える多自由度を有する乗用サドルであって、各座板(9)のいずれにもそれぞれ2つのリンクがヒンジされており、2つの座板(9)と支持部との間に、連動部が設けられており、連動部は、2つの揺動横棒が設けられており、一方の揺動横棒の両端がそれぞれ対応する座板(9)における一方のリンクに係合され、他方の揺動横棒の両端がそれぞれ対応する座板(9)における他方のリンクに係合されることによって、2つの座板(9)の進行方向における先端が連動して交互に往復昇降するように制御するとともに、一方の座板(9)の進行方向における先端の降下中に他方の座板(9)を押して全体的に上昇させるように制御することを特徴とする多自由度を有する乗用サドル。
【請求項2】
連動部は、支持部に回転可能に設けられている第1の揺動横棒(5)と、支持部に固定されている第1の固定横棒(16)とを備え、第1の揺動横棒(5)の両端は、進行方向を中心軸線として揺動可能であり、第1の揺動横棒(5)の両端は、それぞれ第1のユニバーサルボールジョイント機構(7)により第1のリンク(12)の一端にヒンジ接続されており、第1のリンク(12)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第1のリンク(12)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の先端寄りに位置し、第1の揺動横棒(5)と2つの第1のリンク(12)の係合により、一方の座板(9)の進行方向における先端の降下中に他方の座板(9)の進行方向における先端を押して上昇させ、第1の固定横棒(16)の両端には、それぞれ第2のリンク(15)が回転可能に設けられており、第2のリンク(15)の一端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第2のリンク(15)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の後端寄りに位置し、支持部には、さらに第2の揺動横棒(6)が回転可能に設けられており、第2の揺動横棒(6)の両端がそれぞれ2つの第2のリンク(15)に係合することにより、一方の座板(9)の進行方向における後端の降下中に他方の座板(9)の進行方向における後端を押して上昇させることを特徴とする請求項1に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項3】
支持部は、第1の支持柱(2)を備え、第1の固定横棒(16)は、第1の支持柱(2)の頂端に垂直に固定されており、第1の揺動横棒(5)は、第1の支持柱(2)の底端に回転可能に設けられており、第2の揺動横棒(6)は、第1の支持柱(2)の中部に回転可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項4】
第1の支持柱(2)の中部には、第1の固定横棒(16)に平行な制限横棒(1)が固設されており、制限横棒(1)は、2つの第2のリンク(15)の座板(9)から遠い端であって、第2の揺動横棒(6)とは反対側の位置に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項5】
第1の支持柱(2)の底端には、第1の回転軸(3)が垂直に固定されており、第1の回転軸(3)には、第1のスリーブ(4)が回転可能に被設されており、第1のスリーブ(4)は、第1の揺動横棒(5)の中部に固定接続されており、第1の支持柱(2)の中部には、第2のスリーブ(17)が回転可能に設けられており、第2のスリーブ(17)は、第2の揺動横棒(6)の中部に固定接続されており、座板(9)の底部であって、進行方向における先端には、第3のスリーブ(11)が固設されており、第3のスリーブ(11)内には、第3の回転軸(10)が回転可能に設けられており、第3の回転軸(10)は、第1のリンク(12)の第1の揺動横棒(5)から遠い端に固定接続されており、座板(9)の底部であって、進行方向における後端には、第4のスリーブ(14)が固設されており、第4のスリーブ(14)内には、第4の回転軸(13)が回転可能に設けられており、第4の回転軸(13)は、第2のリンク(15)の第2の揺動横棒(6)から遠い端に固定接続されており、第1の固定横棒(16)の両端には、それぞれ第11のスリーブ(35)が回転可能に設けられており、第11のスリーブ(35)は、第2のリンク(15)の中部に固定接続されていることを特徴とする請求項4に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項6】
第2のリンク(15)は、第11のスリーブ(35)に固定され、第4の回転軸(13)と固定されているヒンジ部(1501)と、第11のスリーブ(35)に固定され、制限横棒(1)に係合されているレバー部(1502)とを備え、ヒンジ部(1501)とレバー部(1502)との夾角は、150〜160°であることを特徴とする請求項5に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項7】
第1のユニバーサルボールジョイント機構(7)は、第1の揺動横棒(5)の端部に固定されているボール(702)と、第1のリンク(12)の端部に固定され、ボール(702)の形状に対応するキャビティを有するボールスリーブ(701)とを備えることを特徴とする請求項2に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項8】
連動部は、支持部に回転可能に設けられ、進行方向の先端に位置する第3の揺動横棒(32)と、支持部に回転可能に設けられ、進行方向の後端に位置する第4の揺動横棒(19)と、支持部に固定され、第3の揺動横棒(32)と第4の揺動横棒(19)との間に位置する第2の固定横棒(34)とを備え、第3の揺動横棒(32)及び第4の揺動横棒(19)の両端は、いずれも進行方向を中心軸線として揺動可能であり、第2の固定横棒(34)は、水平に沿って進行方向に垂直に設けられており、第3の揺動横棒(32)の両端は、それぞれ第2のユニバーサルボールジョイント機構(33)により第3のリンク(30)の一端にヒンジ接続されており、第3のリンク(30)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第3のリンク(30)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の先端寄りに位置し、第4の揺動横棒(19)の両端は、それぞれ第3のユニバーサルボールジョイント機構(18)により第4のリンク(22)の一端にヒンジ接続されており、第4のリンク(22)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第4のリンク(22)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の後端寄りに位置し、第2の固定横棒(34)の両端は、それぞれ第5のリンク(26)の一端にヒンジ接続されており、第5のリンク(26)の他端は、対応側の座板(9)にヒンジ接続されており、第5のリンク(26)と対応側の座板(9)とのヒンジポイントは、座板(9)の進行方向の後端寄りに位置することを特徴とする請求項1に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項9】
支持部は、進行方向に沿って設けられている第2の支持柱(21)を備えることを特徴とする請求項8に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【請求項10】
第2の支持柱(21)の進行方向における先端には、第5のスリーブ(31)が回転可能に設けられており、第5のスリーブ(31)は、第3の揺動横棒(32)の中部に固定接続されており、第2の支持柱(21)の進行方向における後端には、第6のスリーブ(20)が回転可能に設けられており、第6のスリーブ(20)は、第4の揺動横棒(19)の中部に固定接続されており、第2の固定横棒(34)の両端には、それぞれ第7のスリーブ(27)が回転可能に設けられており、第7のスリーブ(27)は、第5のリンク(26)の一端に固定接続されており、第5のリンク(26)の他端には、第8の回転軸(25)が固設されており、第8の回転軸(25)は、第8のスリーブ(24)に回転可能に設けられており、第8のスリーブ(24)は、座板(9)の底部に固定され、進行方向の後端に位置し、第4のリンク(22)の第4の揺動横棒(19)から遠い端には、第8の回転軸(25)に回転可能に係合される第9のスリーブ(23)が設けられており、座板(9)の底部の進行方向における先端には、第10のスリーブ(29)が固設されており、第10のスリーブ(29)内には、第10の回転軸(28)が回転可能に設けられており、第10の回転軸(28)は、第3のリンク(30)の第3の揺動横棒(32)から遠い端に固定接続されていることを特徴とする請求項9に記載の多自由度を有する乗用サドル。
【国際調査報告】