(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
本開示は、PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害する方法を提供し、その方法は、それを必要とする患者に式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を投与する工程を含む。
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、およびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤をさらに含有する、請求項9に記載の薬学的組成物。
ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、およびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療をさらに含有する、請求項9に記載の薬学的組成物。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害するための方法であって、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、その必要がある患者に投与する工程を包含する、方法。
がんを処置するための方法であって、治療有効量の請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、その必要がある患者に投与する工程を包含する、方法。
前記がんは、膵臓がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎臓がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頚がん、胃がん、食道がん、頭頚部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項13に記載の方法。
前記がんは、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項13に記載の方法。
ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、化学療法、放射線療法、および切除療法から選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療を、その必要がある患者に施す工程をさらに包含する、請求項14または15に記載の方法。
前記さらなる抗がん剤または治療は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アルテゾリズマブ、およびニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、またはイピリムマブである、請求項16に記載の方法。
治療において使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体。
がんを処置するための医薬の製造において使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体。
がんを処置するための医薬の製造において使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、ならびにリツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、およびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは状態を処置または予防することを必要とする被験体において、該がんまたは疾患もしくは状態を処置または予防するためのキットであって:
a) 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体;
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合フラグメント;および必要に応じて
c) ラベルまたは使用説明書
を備える、キット。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは状態を処置または予防することを必要とする被験体において、該がんまたは疾患もしくは状態を処置または予防するためのキットであって:
a) 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体;
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合画分;および必要に応じて
c) さらなる治療剤;および必要に応じて:
d) ラベルまたは使用説明書
を備える、キット。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
定義
本開示において使用されるとき、以下の語および句は、別段明確に示されないか、またはそれらが使用されている文脈が別段示さない限り、概して、以下で述べられるような意味を有すると意図されている。
【0027】
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどについて述べる。しかしながら、そのような説明は、本開示の範囲に対する限定として意図されるものではなく、むしろ、例示的な実施形態の説明として提供されていると認識されるべきである。
【0028】
本明細書において使用されるとき、以下の語、句および符号は、それらが使用されている文脈が別段示さない限り、概して、以下で述べられるような意味を有すると意図されている。
【0029】
2つの文字または符号の間に存在するものではないダッシュ(「−」)は、置換基に対する結合点を示すために使用されている。例えば、−C(O)NH
2は、炭素原子を介して結合される。化学基の最前部または最後部におけるダッシュは、便宜上の事であり;化学基は、それらの通常の意味を失わなければ、1つまたはそれより多くのダッシュを伴って表されてもよいし、伴わずに表されてもよい。化学的にまたは構造的に要求されない限り、方向性は、その化学基が記載または命名される順序によって明示も暗示もされない。
【0030】
下に示されるような化学基における波線、例えば、
【化7】
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は、結合点を示し、すなわち、その基と別の説明されている基とを接続する、途切れた状態の結合を示している。
【0031】
接頭辞「C
u〜v」は、次に続く基がu〜v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C
1〜6アルキル」は、そのアルキル基が1〜6個の炭素原子を有することを示す。
【0032】
本明細書中での「約」ある値またはパラメータへの言及は、その値自体またはそのパラメータ自体に関する実施形態を含む(および記載する)。ある特定の実施形態において、用語「約」は、示される量±10%を含む。他の実施形態において、用語「約」は、示される量±5%を含む。ある特定の他の実施形態において、用語「約」は、示される量±1%を含む。また、用語「約X」は、「X」の記載を含む。また、単数形「a」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「その化合物(the compound)」への言及は、複数のそのような化合物を含み、「そのアッセイ(the assay)」への言及は、1つまたはそれより多くのアッセイおよび当業者に公知のその等価物への言及を含む。
【0033】
用語「置換される」は、指定の原子または基におけるいずれか1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)水素原子が水素以外の1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)置換基で置き換えられることを意味するが、但し、その指定の原子の通常の原子価を超えない。その1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアネート、チオール、チオンまたはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。無限に付加されるさらなる置換基を有する置換基を定義することによって到達するポリマーまたは類似の不確定の構造(例えば、置換アルキルを有する置換アリールであって、その置換アルキル自体が置換アリール基で置換され、その置換アリール基がさらに置換ヘテロアルキル基によって置換される、置換アリールなど)は、これらの置換基が同じであっても異なっていても、本明細書中における包含を意図されていない。別段述べられない限り、本明細書中に記載される化合物における連続置換の最大数は、3である。例えば、他の2つの置換アリール基による置換アリール基の連続置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールまでに限定される。同様に、上記の定義は、容認できない置換パターン(例えば、5つのフッ素で置換されるメチルまたは隣接した2つの酸素環原子を有するヘテロアリール基)を含むと意図されない。そのような容認できない置換パターンは、当業者に周知である。用語「置換される」は、化学基を修飾するために使用されるとき、本明細書中に定義される他の化学基を説明することがある。例えば、用語「置換アリール」には、「アルキルアリール」が含まれるが、これに限定されない。別段特定されない限り、ある基が、必要に応じて置換されると記載される場合、その基のいずれの置換基も、それ自体は非置換である。
【0034】
「置換される」基には、その置換される基の単一の原子にモノラジカル置換基が結合された(例えば、分枝を形成する)実施形態も含まれ、置換基が、その置換される基の隣接する2つの原子に結合したジラジカル架橋基であることにより、その置換される基において縮合環を形成し得る実施形態も含まれる。
【0035】
「アルキル」とは、非分枝状または分枝状の飽和炭化水素鎖のことを指す。本明細書中で使用されるとき、アルキルは、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1〜20アルキル)、1〜8個の炭素原子(すなわち、C
1〜8アルキル)、1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1〜6アルキル)または1〜4個の炭素原子(すなわち、C
1〜4アルキル)を有する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシルおよび3−メチルペンチルが挙げられる。特定の数の炭素を有するアルキル残基が、化学名によって命名されるか、または分子式によって特定されるとき、その数の炭素を有するすべての位置異性体が包含され得る;したがって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル(すなわち、−(CH
2)
3CH
3)、sec−ブチル(すなわち、−CH(CH
3)CH
2CH
3)、イソブチル(すなわち、−CH
2CH(CH
3)
2)およびtert−ブチル(すなわち、−C(CH
3)
3)を含み;「プロピル」は、n−プロピル(すなわち、−(CH
2)
2CH
3)およびイソプロピル(すなわち、−CH(CH
3)
2)を含む。
【0036】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2〜20アルケニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2〜8アルケニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2〜6アルケニル)または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2〜4アルケニル)を有する脂肪族基のことを指す。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、ブタジエニル(1,2−ブタジエニルおよび1,3−ブタジエニルを含む)が挙げられる。
【0037】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2〜20アルキニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2〜8アルキニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2〜6アルキニル)または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2〜4アルキニル)を有する脂肪族基のことを指す。用語「アルキニル」は、1つの三重結合および1つの二重結合を有する基も含む。
【0038】
「アルコキシ」とは、基「アルキル−O−」または「−O−アルキル」のことを指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシが挙げられる。
【0039】
「ハロアルコキシ」とは、1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)水素原子がハロゲンによって置き換えられた、上で定義されたようなアルコキシ基のことを指す。
【0040】
「アミノ」とは、基−NR
yR
zのことを指し、ここで、R
yおよびR
zは、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールから選択され;それらの各々は、必要に応じて置換され得る。
【0041】
「アリール」とは、単一の環(例えば、単環式)、または縮合環系を含む複数の環(例えば、二環式もしくは三環式であって、このうちの1つもしくはそれより多くの縮合環が、完全不飽和もしくは部分不飽和であるもの)を有するモノラジカルまたはジラジカル芳香族炭素環式基のことを指す。本明細書中で使用されるとき、アリールは、6〜20個の環炭素原子(すなわち、C
6〜20アリール)、6〜12個の炭素環原子(すなわち、C
6〜12アリール)または6〜10個の炭素環原子(すなわち、C
6〜10アリール)を有する。本明細書中で使用されるアリール基の非限定的な例としては、フェニル、ナフチル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロインダニル(tetrahydroindanuyl)およびアントリルが挙げられる。しかしながら、アリールは、決して、下記に定義されるヘテロアリールを包含せず、ヘテロアリールと重複もしない。1つまたはそれより多くのアリール基が、ヘテロアリール環と縮合する場合、得られる環系は、ヘテロアリールである。モノラジカルまたはジラジカルの分類は、アリール基が鎖の末端をなすのか(モノラジカル)または鎖内に存在するのか(ジラジカル)を示す。上記の定義は、アリール基上のさらなる置換基を排除しない。例えば、本明細書中で使用されるとき、「A−アリール−B」におけるアリール基は、ジラジカルであるのに対して、「A−B−アリール」におけるアリール基は、モノラジカルであるが、さらなる置換基が、各アリール基上に存在してもよい。
【0042】
用語「アルキルスルフィニル」とは、基−S(O)−アルキルのことを指し、ここで、アルキルは、上で定義されたとおりであり、必要に応じて置換される、上で定義されたようなアルキル基を含む。
【0043】
用語「アルキルスルホニル」とは、基−S(O)
2−アルキルのことを指し、ここで、アルキルは、上で定義されたとおりであり、必要に応じて置換される、同様に上で定義されたようなアルキル基を含む。
【0044】
「シクロアルキル」とは、単一の環または複数の環(縮合環系、架橋環系およびスピロ環系を含む)を有する飽和または部分飽和の環式アルキル基のことを指す。本明細書中で使用されるとき、シクロアルキルは、3〜20個の環炭素原子(すなわち、C
3〜20シクロアルキル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12シクロアルキル)、3〜10個の環炭素原子(すなわち、C
3〜10シクロアルキル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3〜8シクロアルキル)または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3〜6シクロアルキル)を有する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。本明細書中で使用されるとき、用語「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を有する非芳香族炭素環式(部分飽和環式アルキル)基のことを指す。
【0045】
「シアノアルキル」とは、シアノ(CN)で置換されたアルキル基のことを指す。
【0046】
「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
【0047】
用語「ハロアルキル」とは、1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)水素原子がハロゲンによって置換された、示されている炭素原子のアルキル基を有するモノラジカルまたはジラジカルのことを指す。ハロアルキル基の例としては、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CH
2CF
3、−CHFCH
2F、−CF
2−、−CHF−などが挙げられる。同様に、用語「ハロアルコキシ」、例えば、−O−C
1〜3ハロアルキルとは、アルキル基の1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)水素原子がハロゲンによって置換されたアルコキシ基のことを指す。ハロアルコキシ基の例としては、−OCH
2F、−OCHF
2、−OCF
3、−OCH
2CF
3、−OCHFCH
2Fなどが挙げられる。当業者は、同様の定義が、上記のアルケニルアナログおよびアルキニルアナログ(例えば、C
2〜4ハロアルケニル、−O−C
2〜4ハロアルキニル)にも当てはまることを承知している。
【0048】
「ヘテロアルキル」とは、1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)炭素原子(および任意の付随する水素原子)が各々独立して同じまたは異なるヘテロ原子基で置き換えられているアルキル基のことを指す。用語「ヘテロアルキル」は、炭素およびヘテロ原子を有する非分枝状または分枝状の飽和鎖を含む。例として、1、2または3つの炭素原子が、独立して、同じまたは異なるヘテロ原子基で置き換えられ得る。ヘテロ原子基としては、−NR−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−などが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rは、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、それらの各々が、必要に応じて置換され得る。ヘテロアルキル基の例としては、−OCH
3、−CH
2OCH
3、−SCH
3、−CH
2SCH
3、−NRCH
3および−CH
2NRCH
3が挙げられ、ここで、Rは、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらの各々が、必要に応じて置換され得る。本明細書中で使用されるとき、ヘテロアルキルは、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子または1〜4個の炭素原子;および1〜3個のヘテロ原子、1〜2個のヘテロ原子または1個のヘテロ原子を含む。
【0049】
「ヘテロアリール」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1つまたはそれより多くの環ヘテロ原子を有する、単一の環、複数の環または複数の縮合した環を有するモノラジカルまたはジラジカル芳香族基のことを指す。この用語には、1つまたはそれより多くの縮合した環が、完全不飽和または部分不飽和である縮合環系が含まれる。本明細書中で使用されるとき、ヘテロアリールは、1〜20個の環炭素原子(すなわち、C
1〜20ヘテロアリール)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12ヘテロアリール)または3〜8個の炭素環原子(すなわち、C
3〜8ヘテロアリール);ならびに窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子、1〜4個のヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子または1個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、ピリミジニル、プリニル、ピリジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキサニル、インドリニルおよびピラゾリルが挙げられる。モノラジカルまたはジラジカルの分類は、ヘテロアリール基が鎖の末端をなすのか(モノラジカル)または鎖内に存在するのか(ジラジカル)を示す。上記の定義は、ヘテロアリール基上のさらなる置換基を排除しない。例えば、「A−ヘテロアリール−B」におけるヘテロアリール基は、ジラジカルであるのに対して、「A−B−ヘテロアリール」におけるヘテロアリール基は、モノラジカルであるが、さらなる置換基が、各ヘテロアリール基上に存在してもよい。ヘテロアリールは、上で定義されたようなアリールを包含せず、アリールと重複もしない。
【0050】
「ヘテロシクリル」、「複素環」、または「複素環式」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1つまたはそれより多くの環ヘテロ原子を有する、飽和または不飽和の環式アルキル基のことを指す。ヘテロシクリルは、単一の環であっても複数の環であってもよく、その複数の環は、縮合環、架橋環またはスピロ環であり得る。本明細書中で使用されるとき、ヘテロシクリルは、2〜20個の環炭素原子(すなわち、C
2〜20ヘテロシクリル)、2〜12個の環炭素原子(すなわち、C
2〜12ヘテロシクリル)、2〜10個の環炭素原子(すなわち、C
2〜10ヘテロシクリル)、2〜8個の環炭素原子(すなわち、C
2〜8ヘテロシクリル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12ヘテロシクリル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3〜8ヘテロシクリル)または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3〜6ヘテロシクリル)を有し、窒素、硫黄または酸素から独立して選択される1〜5個の環ヘテロ原子、1〜4個の環ヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子または1個の環ヘテロ原子を有する。ヘテロシクリル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニルおよびモルホリニルが挙げられる。本明細書中で使用されるとき、用語「架橋ヘテロシクリル」とは、少なくとも1つのヘテロ原子を有する1つまたはそれより多くの(例えば、1または2つの)4〜10員の環状部分を有する、ヘテロシクリルの隣接しない2つの原子において接続された4〜10員の環状部分のことを指し、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される。本明細書中で使用されるとき、架橋ヘテロシクリルには、二環式環系および三環式環系が含まれる。本明細書中で使用されるとき、用語「スピロ−ヘテロシクリル」とは、3〜10員のヘテロシクリルが1つまたはそれより多くのさらなる環を有する環系であって、その1つまたはそれより多くのさらなる環は、3〜10員のシクロアルキルまたは3〜10員のヘテロシクリルであり、その1つまたはそれより多くのさらなる環の単一の原子は、その3〜10員のヘテロシクリルの原子でもある、環系のことを指す。スピロ−ヘテロシクリルの例としては、二環式環系および三環式環系、例えば、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタニルおよび6−オキサ−1−アザスピロ[3.3]ヘプタニルが挙げられる。
【0051】
用語「ヘテロシクリル」、「複素環」または「複素環式」とは、3〜12個の炭素原子、窒素、硫黄、リンおよび/または酸素から選択される1〜6個のヘテロ原子または1〜4個のヘテロ原子を環内に有する単一の環または複数の縮合した環を有するモノラジカルまたはジラジカルの飽和または不飽和基のことを指す。その基が、その分子の末端をなさない場合、それは、ジラジカルであり、ジラジカルとして解釈され、すなわち、ヘテロシクリレンまたはヘテロシクレンとも称される。用語「ヘテロシクリル」は、ヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有するヘテロシクリル基)、架橋ヘテロシクリル基、縮合ヘテロシクリル基およびスピロ−ヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルは、単一の環であっても複数の環であってもよく、その複数の環は、縮合環、架橋環またはスピロ環であり得る。少なくとも1つのヘテロ原子を含むいずれの非芳香環も、結合に関係なく(すなわち、炭素原子またはヘテロ原子を介して結合され得る)ヘテロシクリルとみなされる。さらに、ヘテロシクリルという用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む任意の非芳香環を包含すると意図されており、その環は、その分子の残部への結合に関係なく、アリール環またはヘテロアリール環に縮合され得る。ヘテロシクリルは、1つまたはそれより多くのオキソおよび/またはチオキソ基を含み得る。
【0052】
「アシル」とは、基−C(=O)Rのことを指し、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり;それらの各々が、本明細書中で定義されるように必要に応じて置換されてよい。アシルの例としては、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチル−カルボニルおよびベンゾイルが挙げられる。
【0053】
用語「N−アルキル化された」は、一置換アミン基または二置換アミン基または三置換アミン基の水素原子の1つの代わりにアルキル基が用いられることを意味する。アルキル化が、三置換アミン基上で生じるとき、アルコニウム塩が生成され、すなわち、窒素原子上に正電荷が生じる。N−アルキル化は、通常、環窒素原子におけるアルキル置換と関連する。
【0054】
用語「シアノ」とは、基−CNのことを指す。
【0055】
用語「オキソ」とは、基=Oのことを指す。
【0056】
用語「カルボキシ」とは、基−C(O)−OHのことを指す。
【0057】
用語「エステル」または「カルボキシルエステル」とは、基−C(O)ORのことを指し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、これらは、例えば、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF
3、アミノ、置換アミノ、シアノまたは−S(O)
yR
zによって必要に応じてさらに置換されてもよく、ここでR
zは、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、yは、0、1または2である。
【0058】
用語「置換アミノ」とは、基−NRRのことを指し、ここで、各Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらの各々は、必要に応じて置換されてもよい)または本明細書中に記載もしくは例証される基であるか、または両方のRが結合して、本明細書中に記載もしくは例証される複素環式基(例えば、モルホリノ)(これらもまた必要に応じて置換されてもよい)を形成する。
【0059】
用語「アミド」とは、基−C(O)NRRのことを指し、ここで、各Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらの各々は、必要に応じて置換されてもよい)または本明細書中に記載もしくは例証される基であるか、または両方のRが結合して、本明細書中に記載もしくは例証される複素環式基(例えば、モルホリノ)(これらもまた必要に応じて置換されてもよい)を形成する。
【0060】
用語「スルホキシド」とは、基−S(O)Rのことを指し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、必要に応じて置換され得る。
【0061】
用語「スルホン」とは、基−S(O)
2Rのことを指し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、必要に応じて置換され得る。
【0062】
本明細書中で使用されるとき、用語「アルキルシクロアルキル」、「アルキルアリール」、「アルキルヘテロアリール」および「アルキルヘテロシクリル」は、アルキル部分を介してその分子の残部に結合される、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基のことを指すと意図されており、ここで、用語「アルキル」、「シクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」および「ヘテロシクリル」は、本明細書中で定義されるとおりである。例示的なアルキルアリール基としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられる。
【0063】
「必要に応じた」または「必要に応じて」は、その後に記載される事象または状況が、生じてもよいし、生じなくてもよいこと、ならびにその記載には、前記事象または状況が生じる場合およびそれらが生じない場合が含まれることを意味する。
【0064】
通常使用されるある特定の代替の化学名を使用してもよい。例えば、二価の基、例えば、二価の「アルキル」基、二価の「アリール」基などは、それぞれ、「アルキレン」基または「アルキレニル」基、「アリーレン」基または「アリーレニル」基とも称され得る。また、別段明示的に示されない限り、基の組み合わせが、1つの部分として本明細書中で言及される場合(例えば、アリールアルキル)、最後に述べられる基が、その部分がその分子の残部に結合する原子を含んでいる。
【0065】
ある基が結合によって表される場合、複数の隣接する基が、同じであるか異なるかを問わず、結合によって表されるとき、単結合を構成する。例えば、基「−L
1−V
1−L
2−」は、L
1、V
1およびL
2の各々が、結合である場合、単結合を構成する。
【0066】
所与の基(部分)が第2の基に結合されると本明細書中に記載され、結合部位が明確でない場合、その所与の基は、その所与の基の任意の利用可能な部位で結合され得るか、または第2の基の任意の利用可能な部位に結合され得る。例えば、「アルキル置換フェニル」は、結合部位が明確でない場合、アルキル基の任意の利用可能な部位がフェニル基の任意の利用可能な部位に結合された状態であり得る。この点において、「利用可能な部位」は、基の水素が置換基で置き換えられ得る、その基の部位である。
【0067】
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。異性体には、立体異性体、エナンチオマーおよびジアステレオマーが含まれる。
【0068】
「立体異性体」は、原子が空間に配置される様式だけが異なる異性体である。
【0069】
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対である。エナンチオマーの対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。用語「(±)」は、適切な場合にラセミ混合物を指示するために使用される。
【0070】
「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが互いに鏡像ではない立体異性体である。
【0071】
本開示の化合物は、1つまたはそれより多くの不斉中心を有し得、ラセミ混合物または個々のエナンチオマーもしくはジアステレオ異性体として生成され得る。所与の式の任意の所与の化合物に存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する(nを不斉中心の数とすると、2
n個の立体異性体が存在し得る)。個々の立体異性体は、中間体のラセミ混合物、溶媒和物、もしくは非ラセミ混合物を合成のどこか適切な段階において分割することによって、または従来の手段によって化合物を分割することによって、入手され得る。個々の立体異性体(個々のエナンチオマーおよびジアステレオ異性体を含む)ならびに立体異性体のラセミ混合物および非ラセミ混合物は、本開示の範囲内に包含され、それらのすべてが、別段明確に示されない限り、本明細書の構造によって描写されると意図されている。
【0072】
絶対立体化学は、Cahn Ingold Prelog R Sシステムに従って特定される。化合物が、純粋なエナンチオマーであるとき、各キラル炭素における立体化学は、RまたはSによって特定され得る。絶対配置が不明な分割された化合物は、ナトリウムD線の波長において偏光面を回転させる方向(右旋または左旋(laevorotary))に応じて(+)または(−)として指示され得る。
【0073】
化合物のいくつかは、互変異性体として存在する。互変異性体は、互いと平衡した状態で存在する。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体と平衡して存在し得る。どの互変異性体が示されているかを問わず、および互変異性体間の平衡の性質を問わず、化合物は、アミドとイミド酸の両方の互変異性体を含むと当業者によって理解される。したがって、アミド含有化合物は、それらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様に、イミド酸含有化合物は、それらのアミド互変異性体を含むと理解される。
【0074】
用語「溶媒和物」とは、式(I)の化合物または本明細書中に開示されるような他の任意の式の化合物と溶媒とを合わせることによって形成される複合体のことを指す。
【0075】
用語「水和物」とは、式(I)の化合物または本明細書中に開示される他の任意の式の化合物と水とを合わせることによって形成される複合体のことを指す。
【0076】
用語「プロドラッグ」とは、インビボにおいて、変換されておよび/または分子の残部から切り離されて、活性な薬物を提供し得る化学基を含む、本明細書中に開示される式(I)の化合物または式(I)の誘導体のことを指す。式(I)の化合物のプロドラッグの薬学的に受容可能な塩またはその生物学的に活性な代謝産物も、本開示の範囲内である。
【0077】
式(I)または本明細書中に開示される任意の式をはじめとした本明細書中に与えられる任意の式または構造は、それらの化合物の非標識の形態および同位体標識された形態を表すと意図されている。同位体標識された化合物は、1つまたはそれより多くの(例えば、1つ〜3つ、または1つ〜5つの)原子が、選択された原子質量または質量数を有する同位体によって置き換えられていること以外は、本明細書中に与えられる式によって描写される構造を有する。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられ、例えば、
2H(ジュウテリウム、D)、
3H(トリチウム)、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F、
31P、
32P、
35S、
36Clおよび
125Iであるがこれらに限定されない。様々な同位体標識された本開示の化合物、例えば、
3H、
13Cおよび
14Cなどの放射性同位体が組み込まれた化合物は、本開示の範囲内である。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究、反応動態研究、検出もしくはイメージング技術(例えば、ポジトロン放出断層撮影法(PET)または単光子放出コンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography)(SPECT)(薬物もしくは基質の組織分布アッセイを含む))または患者の処置において有用であり得る。本開示の化合物のそのような同位体標識されたアナログは、同じ化合物の非標識の形態よりも改善された薬物動態学的特性および/または薬力学的特性を提供し得るので、それらのアナログも、本明細書中に開示される疾患の処置に有用であり得る。本明細書中の化合物のそのような同位体標識された(isotopically leveled)形態またはアナログは、本開示の範囲内である。当業者は、化合物または化合物の態様を同位体標識して、本明細書中に開示される化合物の同位体アナログまたは放射標識アナログに到達するための手順に従って、そのような同位体標識された形態を調製および使用することができる。
【0078】
所与の化合物の「薬学的に受容可能な塩」という用語は、生物学的にもその他の理由で望ましくないことはない、所与の化合物の生物学的な有効性および特性を保持する塩のことを指す。薬学的に受容可能な塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基から得られる塩としては、単なる例として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基から得られる塩としては、第一級、第二級および第三級アミン(例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、ジ置換シクロアルキルアミン、トリ置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、ジ置換シクロアルケニルアミン、トリ置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環式アミン、ジ複素環式アミン、トリ複素環式アミン、混合ジアミンおよび混合トリアミン)の塩が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、アミン上の置換基のうちの少なくとも2つは、異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式などから選択される。2つまたは3つの置換基がアミノ窒素と一体となって複素環式基またはヘテロアリール基を形成するアミンも含まれる。アミンは、一般構造N(R
30)(R
31)(R
32)のものであり、ここで、一置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちの2つを水素として有し、二置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちの1つを水素として有し、三置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちのいずれも水素として有しない。R
30、R
31およびR
32は、種々の置換基(例えば、水素、必要に応じて置換されるアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルなど)から選択される。
【0079】
好適なアミンの具体例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが単なる例として挙げられる。
【0080】
薬学的に受容可能な酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸から得られる塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸から得られる塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。
【0081】
本明細書中で使用されるとき、「薬学的に受容可能なキャリア」または「薬学的に受容可能な賦形剤」には、任意のおよびあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。薬学的に活性な物質のためにそのような媒質および作用物質を使用することは、当該分野で周知である。任意の従来の媒質または作用物質が、活性成分と不適合でないかまたは本明細書中に別段示されない限り、治療的組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性成分も、組成物に組み込まれ得る。
【0082】
用語「抗がん剤」は、悪性疾患すなわちがん性疾患の処置に有効な任意の薬物である。有効性は、阻害、部分的もしくは完全な緩解、寿命の延長、生活の質の改善、または治癒を意味し得る。本明細書中に開示されるようなまたは当業者に公知の化学的組成物を含む抗がん薬には、いくつかの主要なクラスがあり、それらとしては、例えば、PD−1、PD−L1、PD−1/PD−L1相互作用の阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、天然物およびホルモンが挙げられる。
【0083】
用語「さらなる抗がん剤」は、本明細書中で使用されるとき、本明細書中に開示される式(I)に記載の化合物に加えての、第2、第3、第4、第5などの抗がん剤の使用または併用を意味する。
【0084】
用語「抗がん治療」は、がんを処置するための現在知られている任意の治療的方法を意味する。
【0085】
用語「遮断剤」または「チェックポイント阻害剤」は、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害する免疫腫瘍学剤のクラスである。
【0086】
用語「処置」または「処置する」は、1)疾患もしくは症状を予防するかまたは疾患もしくは症状から保護する、すなわち、臨床症候が発症しないようにする目的;2)疾患もしくは症状を阻害する、すなわち、臨床症候の発症を停止もしくは抑制する目的;あるいは3)疾患もしくは症状を軽減する、すなわち、臨床症候を復帰させる目的での、本明細書中に開示される症状または疾患を有するかまたはそれらに罹りやすい被験体(例えば、ヒト)への本開示に係る化合物(単数または複数)の任意の投与を意味する。いくつかの実施形態において、用語「処置」または「処置する」とは、疾患もしくは症状を軽減することまたは臨床症候を後退させることを指す。
【0087】
本明細書中で使用されるとき、用語「予防する」とは、それを必要とする患者の予防的処置のことを指す。予防的処置は、病気に罹患するリスクがある被験体に適切な用量の治療薬を提供することによってその病気の発生を実質的に防ぐことによって達成され得る。遺伝子変異または突然変異を有する素因の存在は、変更できない可能性がある。しかしながら、本明細書中で使用される予防的処置(予防)は、それらの症候またはそのような遺伝子変異もしくは素因によって生じる疾患を有するという臨床上の結果を回避する/回復させる可能性を有する。
【0088】
ヒトの医療では、最終的な誘導事象(単数または複数)が不明であり得るか、不顕性であり得るか、またはその事象(単数または複数)の発生のかなり後まで患者が確認され得ないので、「予防する」と「抑制する」とを区別することは必ずしも可能でないことを当業者は理解するだろう。ゆえに、本明細書中で使用されるとき、用語「予防」は、本明細書中で定義されるような「予防する」と「抑制する」の両方を包含する「処置」の要素として意図される。用語「防御」は、本明細書中で使用されるとき、「予防」を含むと意味される。
【0089】
用語「患者」とは、通常、「哺乳動物」のことを指し、それらとしては、ヒト、サル、ウサギ、マウス、家庭内の動物(例えば、イヌおよびネコ)、家畜(例えば、ウシ、ウマまたはブタ)および実験動物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、患者という用語は、本明細書中で定義されるような処置を必要とするヒトのことを指す。
【0090】
化合物
PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤および/またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害剤として機能する化合物、そのような化合物ならびにそのような化合物を含む組成物を、必要に応じて1つまたはそれより多くのさらなる抗がん剤または抗がん治療と併用して使用する方法が、本明細書中に提供される。ある基または変数が1つより多く出現する本明細書中で論じられるすべての実施形態において、その基または変数は、独立して、その後のリストから選択されると意図されている。化合物に関するすべての実施形態が、その任意の薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、プロドラッグまたは互変異性体を含むことがさらに企図される。
【0091】
1つの実施形態において、式(I):
【化8】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供され、式(I)において:
Xは、CH、CZ
3またはNであり;
各nは独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は独立して、ハロ、−OR
a、−SR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキルまたは−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルであり;
ここでアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびシクロアルキル基の各々は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、およびシアノからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各mは独立して、0、1または2であり;
各Z
3は独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nであり;
ここでこのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、C
3〜8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6アルキルCN、−CONR
aR
b、NR
aCOR
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
Nは独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
a、または
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで
L
1は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
Vは独立して、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、およびC
2〜6アルキニルからなる群より選択され;
L
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
ここでこのアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて置換されており;
環Aは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
ここでこのシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6アルキルCN、−CONR
aR
b、−NR
aCOR
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3〜8シクロアルキルおよびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
ここでこのアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて置換されており;
R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−NR
1C(O)R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uNR
aN(R
a)NR
aR
b、−(CH
2)
uC(O)NR
1R
2、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(NR
aR
b)(OR
a)、または
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで:
V
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1、またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1、またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qS(O)
2R
e、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
qは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;そして
ここでR
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルCNからなる群より独立して選択される1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており;
ただし、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは窒素原子を含み;
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aS(O)
2R
a、およびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−NR
aC(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、および−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−CONR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1個、2個または3個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてハロ、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、−C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
3は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、または−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
aは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
bは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択されるか;
あるいはR
aとR
bとは一緒になって、C、N、O、またはSである3個〜8個の環原子からなる環を形成し得;ここでこの環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−CONR
fR
g、C
1〜6アルキルCONR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−CONR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fCOR
gからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
cは独立して、H、OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
eは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gからなる群より選択され;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択される。
【0092】
1つの実施形態において、式(I):
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供され、式(I)において:
Xは、CH、CZ
3またはNであり;
各nは独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキルまたは−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルであり;
ここでアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびシクロアルキル基の各々は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、およびシアノからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各mは独立して、0、1または2であり;
各Z
3は独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびR
Nであり;
ここでこのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、C
3〜8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6アルキルCN、−CONR
aR
b、NR
aCOR
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
Nは独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
a、または
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで
L
1は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
Vは独立して、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、およびC
2〜6アルキニルからなる群より選択され;
L
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
ここでこのアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて置換されており;
環Aは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
ここでこのシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6アルキルCN、−CONR
aR
b、−NR
aCOR
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
b、−NR
aSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2NR
aR
b、C
3〜8シクロアルキルおよびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
ここでこのアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて置換されており;
R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−SC
1〜6アルキルNR
1R
2、C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uSO
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aSO
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aSO
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(NR
aR
b)(OR
a)、または
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで:
V
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1、またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1、またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり;
Tは独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
qは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;そして
ここでR
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており;
ただし、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは窒素原子を含み;
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
a、およびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、および−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1個、2個または3個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、−C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
3は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、または−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
aは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
bは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択されるか;
あるいはR
aとR
bとは一緒になって、C、N、O、またはSである3個〜8個の環原子からなる環を形成し得;ここでこの環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−CONR
fR
g、C
1〜6アルキルCONR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−CONR
fSO
2R
gおよび−NR
fCOR
gからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
cは独立して、H、OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
eは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gからなる群より選択され;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択される。
【0093】
特定の実施形態において、式(I)の全ての例における各環は独立して、単環式または非縮合二環式(すなわち、スピロ)である。特定の実施形態において、式(I)の全ての例における各環は、単環式である。
【0094】
特定の実施形態において、式(I):
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供され、式(I)において:
Xは、CH、CZ
3またはNであり;
各nは独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
1は独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキルまたは単環式−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルであり;
ここでアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびシクロアルキル基の各々は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、およびシアノからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各mは独立して、0、1または2であり;
各Z
3は独立して、ハロ、オキソ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、およびR
Nであり;
ここでこのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、単環式C
3〜8シクロアルキル基、または単環式アリール基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6アルキルCN、−CONR
aR
b、NR
aCOR
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2NR
aR
bおよび単環式−C
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
Nは独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
a、または
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで
L
1は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
Vは独立して、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、およびC
2〜6アルキニルからなる群より選択され;
L
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
ここでこのアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび単環式−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて置換されており;
環Aは、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは単環式ヘテロシクリルであり;
ここでこの単環式シクロアルキル基、単環式アリール基、単環式ヘテロアリール基、または単環式ヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6アルキルCN、−CONR
aR
b、−NR
aCOR
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
b、−NR
aSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2NR
aR
b、単環式C
3〜8シクロアルキルおよび単環式C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
ここでこのアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は独立して、−OR
a、ハロ、シアノ、NR
aR
bおよび単環式−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて置換されており;
R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−SC
1〜6アルキルNR
1R
2、C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uSO
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aSO
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aSO
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(NR
aR
b)(OR
a)、または
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで:
V
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1、またはNR
aS(O)
2であり;
L
3は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、S(O)
2、C(O)NR
a、NR
aC(O)、S(O)
2NR
1、またはNR
aS(O)
2であり;
環Bは、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリルまたはスピロ環式ヘテロシクリルであり;
Tは独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
qは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
uは、0、1、2、3または4であり;
zは、0、1、2または3であり;そして
R
EまたはR
Wのアルキル、単環式シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリルまたはスピロ環式ヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、単環式−C
3〜8シクロアルキルおよび単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており;
ただし、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは窒素原子を含み;
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、単環式−C
3〜6シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
a、および単環式C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、単環式シクロアルキル基、単環式アリール基、単環式ヘテロアリール基または単環式ヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、単環式C
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、単環式−C
3〜6シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、および−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、単環式シクロアルキル基、単環式アリール基、単環式ヘテロアリール基または単環式ヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1およびR
2は、同じ原子に結合している場合、これらが結合している原子と一緒になって、単環式ヘテロシクリル基を形成し得、この単環式ヘテロシクリル基は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1個、2個または3個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、−C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
3は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、単環式−C
3〜6シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、または−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり;
各R
aは独立して、H、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
bは独立して、H、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択されるか;
あるいはR
aおよびR
bは、同じ原子に結合している場合、一緒になって、C、N、O、またはSである3個〜8個の環原子からなる単環式環を形成し得;ここでこの環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−CONR
fR
g、C
1〜6アルキルCONR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−CONR
fSO
2R
gおよび−NR
fCOR
gからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
cは独立して、H、OH、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜C
8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
eは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−O−C
3〜8シクロアルキル、単環式−O−アリール、単環式−O−ヘテロアリール、単環式−O−ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gからなる群より選択され;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、単環式−C
3〜8シクロアルキル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、単環式−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、単環式−C
1〜6アルキルアリール、単環式−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および単環式−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択される。
【0095】
式(Ia):
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体もまた提供され、式(Ia)において、Z
1、Z
3、R
E、R
W、mおよびnの各々は、本明細書中で定義されるとおりである。
【0096】
式(Ib):
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体もまた提供され、式(Ib)において、Z
1、Z
3、R
E、R
W、mおよびnの各々は、本明細書中で定義されるとおりである。
【0097】
特定の実施形態において、式(Ia)または式(Ib)の全ての例における各環は独立して、単環式または非縮合二環式(すなわち、スピロ)である。特定の実施形態において、式(Ia)または式(Ib)の全ての例における各環は、単環式である。
【0098】
式(II):
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体もまた提供され、式(II)において、X、Z
1、Z
3、R
EおよびR
Wは、本明細書中で定義されるとおりである。
【0099】
式(IIa):
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体もまた提供され、式(IIa)において、Z
1、Z
3、R
EおよびR
Wは、本明細書中で定義されるとおりである。
【0100】
式(IIb):
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体もまた提供され、式(IIb)において、Z
1、Z
3、R
EおよびR
Wは、本明細書中で定義されるとおりである。
【0101】
特定の実施形態において、式(II)、式(IIa)または式(IIb)の全ての例における各環は独立して、単環式または非縮合二環式(すなわち、スピロ)である。特定の実施形態において、式(II)、式(IIa)または式(IIb)の全ての例における各環は、単環式である。
【0102】
本開示は、式(III):
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を提供し、式(III)において、X、Z
1、Z
3、n、m、R
1およびR
2は、本明細書中で定義されるとおりであり、そして各R
5は独立して、−NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択される。
【0103】
本開示は、式(III):
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を提供し、式(III)において:
Xは、CH、CZ
3またはNであり;
各Z
1は独立して、ハロまたは−C
1〜6アルキルであり;
各nは独立して、0、1、2、3または4であり;
各Z
3は独立して、ハロまたは−O−C
1〜6アルキルであり;
各mは独立して、0、1または2であり;
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
a、およびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−CO(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキルOR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、および−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1個、2個または3個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
5は独立して、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
各R
aは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
bは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択されるか;
あるいはR
aとR
bとは一緒になって、C、N、O、またはSである3個〜8個の環原子からなる環を形成し得;ここでこの環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−CO(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、C(O)NR
fR
g、C
1〜6アルキルCONR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−CONR
fSO
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択される。
【0104】
本開示は、式(IIIa):
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を提供し、式(IIIa)において:
Xは、CH、CZ
3またはNであり;
各Z
1は独立して、ハロまたは−C
1〜6アルキルであり;
各Z
3は独立して、ハロまたは−O−C
1〜6アルキルであり;
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
a、およびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−CO(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキルOR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、および−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−CONR
aSO
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1個、2個または3個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;
各R
bは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択されるか;
あるいはR
aとR
bとは一緒になって、C、N、O、またはSである3個〜8個の環原子からなる環を形成し得;ここでこの環は、−OR
f、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−CO(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、C(O)NR
fR
g、C
1〜6アルキルCONR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−CONR
fSO
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択される。
【0105】
1つの実施形態において、各Z
3は独立して、ハロ、−OR
a、N
3、NO
2、−CN、−NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択される。
【0106】
1つの実施形態において、各Z
3は独立して、OH、ハロ、CN、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−S(O)
2C
1〜6アルキル、
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される。
【0107】
1つの実施形態において、各Z
3は独立して、OH、ハロ、CN、SO
2R
a、−C
1〜6アルキル、および−O−C
1〜6アルキルからなる群より選択される。
【0108】
1つの実施形態において、各Z
3は独立して、ハロ、−C
1〜6アルキル、および−O−C
1〜6アルキルからなる群より選択される。
【0109】
別の実施形態において、各Z
3は独立して、ハロ、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6アルキルOHおよび−O−C
1〜6シアノアルキルからなる群より選択される。
【0110】
別の実施形態において、各Z
3はメトキシである。
【0111】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uSO
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aSO
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aSO
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aSO
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、および−(CH
2)
uOP(O)(NR
aR
b)(OR
a)から選択され;ここで
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、または−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄または窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
R
3は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリールであり;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
cは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルから選択され;
各R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルから選択され;そして
uは、0、1、2、または3である。
【0112】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは独立して、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uSO
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aSO
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aSO
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、および−(CH
2)
uC(O)NR
aSO
2NR
aR
bから選択され;ここで
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、または−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、このヘテロシクリルは、酸素、硫黄または窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;そして
uは、0、1、2、または3である。
【0113】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは独立して、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、および−(CH
2)
uOP(O)(NR
aR
b)(OR
a)から選択され;ここで
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、このヘテロシクリルは、酸素、硫黄または窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
cは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルから選択され;
各R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルから選択され;そして
uは、0、1、2または3である。
【0114】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、または
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで
各V
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
各R
cは独立して、H、OH、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択され;
R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜C
8シクロアルキルから選択され;
L
3は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
環Bは独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
Tは独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
各R
eは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gから選択され;
pは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;
qは独立して、0、1、2、3、4、または5であり;そして
zは、0、1、または2であり;
そしてR
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており;
ただし、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは窒素原子を含み;
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄または窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択され;そして
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルヘテロシクリルからなる群より選択される。
【0115】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、または
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで
V
2は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)またはS(O)
2であり;
L
3は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
環Bは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
Tは独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
pは独立して、0、1、2、または3であり;
qは独立して、0、1、2、または3であり;
zは、0、1、2、または3であり;
そしてR
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており;
ただし、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは窒素原子を含み;
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、または−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル基、シクロアルキル基、またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、このヘテロシクリルは、酸素、硫黄または窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
cは独立して、H、OH、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択され;
各R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜C
8シクロアルキルから選択され;
各R
eは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gから選択され;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択され;
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択される。
【0116】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wはそれぞれ、
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
ここで
V
2は独立して、結合、O、NR
a、S、SOまたはSO
2であり;
R
cは独立して、H、OH、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択され;
R
dは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜C
8シクロアルキルから選択され;
L
3は独立して、結合、O、NR
a、S、S(O)、またはS(O)
2であり;
環Bは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
Tは独立して、H、−OR
a、(CH
2)
qNR
1R
2、(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは(CH
2)
qC(O)R
eであり;
各R
eは独立して、H、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gから選択され;
各R
fは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択され;
各R
gは独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−C
3〜8シクロアルキルから選択され;
pは独立して、0、1、2、または3であり;
qは独立して、0、1、2、または3であり;
zは、0、1、2、または3であり;
そしてR
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルは、NR
aR
b、ハロ、シアノ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6アルキルOH、−C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より独立して選択される1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており;
ただし、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは窒素原子を含む。
【0117】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、または−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり;
R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、または−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、このヘテロシクリルは、酸素、硫黄または窒素から独立して選択される1個または2個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルである。
【0118】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;あるいは
R
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリルを形成し、このヘテロシクリルは、酸素、硫黄または窒素から独立して選択される1個または2個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;そして
R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルである。
【0119】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wが、それぞれ−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;あるいは
R
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄または窒素から独立して選択される1個または2個のさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;そして
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルである、
式(I)の化合物が提供される。
【0120】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは、それぞれ−NR
1R
2であり;
各R
1は、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、−OR
a、−CN、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、および−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されており;
各R
2は、−C
1〜6アルキル、−C
3〜6シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、および−C
1〜6アルキルC(O)OR
aから選択され;
ここでアルキル基、シクロアルキル基、またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜3ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、およびC
1〜6アルキルC(O)NR
aR
bからなる群より独立して選択される1個〜2個の基で必要に応じて置換されているか;
あるいはR
1とR
2とは一緒になって、ヘテロシクリル基を形成し、このヘテロシクリル基は、酸素、硫黄または窒素から選択されるさらなるヘテロ原子を必要に応じて含み、そしてオキソ、−C
1〜6アルキル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、および−C(O)NR
aR
bから独立して選択される1個〜3個の基で必要に応じて置換されており;
各R
aは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルであり;そして
各R
bは独立して、Hまたは−C
1〜6アルキルである。
【0121】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aS(O)
2R
a、およびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;そして
各R
2は独立して、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、および−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−CONR
aR
b、C
1〜6アルキルCONR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−CONR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されている。
【0122】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、
各R
1は独立して、H、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−CONR
aS(O)
2R
a、およびC
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群より選択され;
ここでアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;そして
各R
2はHである。
【0123】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は独立して、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、または−C
1〜6アルキルヘテロシクリルであり;
ここでヘテロアリール基またはヘテロシクリル基の各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;そして
各R
2はHである。
【0124】
1つの実施形態において、R
EおよびR
Wは各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2であり;
各R
1は独立して、−C
1〜6アルキルヘテロシクリルであり;ここで各ヘテロシクリルは、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、ピロリジン−2−オン、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン、2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン、5−オキサ−2−アザスピロ[3.4]オクタン、7−オキサ−2−アザスピロ[3.5]ノナン、ピロリジン、アゼチジン、アゼチジン−2−オン、ピペリジン、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2−イミノイミダゾリジン−4−オン、1,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−オン、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン、1−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナン、1−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン、1,4−ジオキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナン、2,5,7−トリアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン、1−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン、1,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、5−オキサ−2,7−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン、2,5−ジアザスピロ[3.5]ノナン、1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン、2−アザスピロ[4.4]ノナン−3−オン、2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン、2,7−ジアザスピロ[4.5]デカン、2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−5−オン、2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン、1,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン、2,6−ジアザスピロ[3.5]ノナン、オクタヒドロ−3H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3−オン、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−1−オン、1,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−2−オン、ピペラジン、1,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−2−オン、2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン、2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−オン、2,7−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン、1,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン、2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン、オキサゾリジン−2−オン、オクタヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン、ヘキサヒドロピロロ[3,4−b]ピロール−2(1H)−オン、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン、ヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−6(2H)−オン、2,5,7−トリアザスピロ[3.4]オクタン−6,8−ジオン、ピペリジン−2−オン、ピリジン−2(1H)−オン、ピリミジン−4(3H)−オン、4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン、またはピロリジン−2,5−ジオンであり、
ここで各々は、−OR
a、−CN、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bからなる群より独立して選択される1個〜4個の基で必要に応じて置換されており;そして
各R
2はHである。
【0125】
1つの実施形態において、R
WおよびR
Eは各々独立して:
【化29】
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【化30】
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から選択される。
【0126】
1つの実施形態において、R
WおよびR
Eの各々は独立して:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される。
【0127】
1つの実施形態において、R
WおよびR
Eの各々は独立して:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される。
【0128】
1つの実施形態において、R
WおよびR
Eの各々は独立して:
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される。
【0129】
特定の実施形態において、各Z
1は独立して、ハロである。特定の実施形態において、各Z
1はクロロである。
【0130】
特定の実施形態において、各Z
3は独立して、C
1〜6アルコキシである。特定の実施形態において、各Z
3はメトキシである。
【0131】
特定の実施形態において、R
EまたはR
Wのいずれも、必要に応じて置換された縮合5,6−芳香環でも5,6−ヘテロ芳香環でもない。特定の実施形態において、Z
1、Z
3、R
N、R
EまたはR
Wのいずれも、必要に応じて置換された縮合5,6−芳香環でも5,6−ヘテロ芳香環でもない。
【0132】
特定の実施形態において、表1に示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供される。
【0133】
特定の実施形態において、本明細書中で提供される化合物は、約850g/mol未満、または約800g/mol未満、または約750g/mol未満、または約700g/mol未満、あるいは約500〜約850g/molの間、または約500〜約600g/molの間、または約550〜約650g/molの間、または約600〜約700g/molの間、または約650〜約750g/molの間、または約700〜約800g/molの間、または約750〜約850g/molの間の分子量を有する。
【0134】
当業者は、本明細書中に開示される基(例えば、R
E)の各々およびすべての実施形態が、残りの基(例えば、R
W、Z
1、Z
3など)の各々の他の任意の実施形態と組み合わされて、本明細書中に開示されるような式(I)の完全な化合物が生成され得ることを承知しており;それらの各々が、本開示の範囲内であると見なされる。
【0135】
製剤および方法
PD−1およびそのリガンドであるPD−L1は、T細胞の阻害および疲弊において重要な役割を果たす、単量体I型膜貫通タンパク質である。PD−L1は、2つの細胞外免疫グロブリン(Ig)様ドメインから構成され、一方で、PD−1は、1つの細胞外Ig様ドメインおよび細胞内テールから構成される。PD−1/PD−L1複合体の結晶構造は、PD−1がPD−L1に1:1の化学量論で結合して、単量体複合体を形成していることを明らかにする。この配置は、異なるリガンド結合様式、および他の共阻害受容体/リガンド相互作用(例えば、シグナル伝達においてオリゴマー化が重要な役割を果たすCTLA−4/B7)とは異なるシグナル伝達機構を表す(例えば、Schwartz et al.Nature,2001;410(6828);604−8を参照のこと)。PD−1のPD−L1へのエンゲージメントは、TCRシグナル伝達と一緒になって、PD−1の細胞質ドメインチロシンのリン酸化、ならびにSrc相同性2含有チロシンホスファターゼ(SHP−1およびSHP−2)の動員をもたらす。これらのホスファターゼは、TCR関連タンパク質を脱リン酸化し、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)およびAktキナーゼ活性化の遮断、グルコース代謝の妨害、ならびにIL−2およびIFN−γ分泌の阻害を含めた、下流のシグナル伝達の変化をもたらす。
【0136】
PD−1またはPD−L1のいずれかに結合する、がん免疫療法のために開発されたモノクローナル抗体は、特に黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、腎臓癌(RCC)および膀胱がんについて、患者において有意な応答速度を実証した。これらの研究の多くは、PD−1/PD−L1軸の遮断が腫瘍部位でのT細胞の細胞障害活性の増強をもたらすことを示している(例えば、Wherry EJ.Nat Immunol,2011;12(6);492−9を参照のこと)。がんに加えて、この経路の阻害は、HBVなどの慢性ウイルス感染の防除または排除の有望性もまた示している(例えば、Bengsch et al.J Hepatol,2014;61(6);1212−9、Fisicaro et al.Gastroenterology,2010;138(2),682−93,93 e1−4、Fisicaro et al.Gastroenterology,2012;143(6),1576−85 e4を参照のこと)。
【0137】
方法
1つの実施形態において、本開示は、PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害剤として有用な式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、PD−L1を二量体化するかまたはPD−L1の二量体形成を誘導もしくは安定化することによって、PD−1/PD−L1相互作用を阻害する。
【0138】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、HBV感染を処置するのに適切な少なくとも1つのさらなる治療剤、および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含有する、薬学的組成物を提供する。
【0139】
1つの実施形態において、患者における、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対処となるHBV感染または状態を処置するために有用な、式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供される。
【0140】
別の実施形態において、本開示は、HBVを処置または排除するための医薬の製造において使用するための、式(I)の化合物を提供する。急性感染の間のHBVの排除は、機能的なHBV特異的CD8
+ T細胞の出現に関連付けられる。対照的に、慢性感染は、ウイルス感染の防除が不可能である、機能障害のHBV特異的CD8
+ T細胞の存在によって、特徴付けられる。CHBにおけるHBV特異的T細胞の機能障害に寄与し得る機構としては、持続的な高レベルのウイルス負荷および抗原レベルに起因する、阻害性T細胞受容体(例えば、PD−1、CTLA−4およびTIM−3)の上方調節が挙げられる。全ての阻害性免疫反応のうちでもとりわけ、PD−1が、HBV特異的T細胞で最も頻繁に上方調節される。さらに、CHB患者における循環中および肝臓内のHBV特異的CD8
+ T細胞の大部分が、疲弊し、そして高レベルのPD−1を発現することを、多数の研究が確認している。顕著なことには、HBV特異的CD4
+およびCD8
+ T細胞によるエフェクターサイトカインの欠損は、CHB患者から単離されたPBMCにおいて、PD−1/PD−L1相互作用を抗PD−L1抗体で遮断することによって、部分的に逆転された。これらの臨床前データと一致して、CHB被験体におけるα−PD−1治療を評価する臨床研究は、大部分の被験体におけるHBsAgレベルの有意な低下を示した。これは、20人の患者のうちの、0.5 log
10を超えるHBsAgレベルの低下を示した3人、および機能的治癒(持続的なHBsAg損失および抗HBsAbの出現)を経験した1人の被験体を含む。まとめて考慮すると、これらの知見は、PD−1/PD−L1軸の阻害がCHB患者においてT細胞機能を改善し得、そして機能的治癒の割合を増大させ得ることを実証する。本明細書中に、PD−L1に特異的に結合し、そしてPD−L1二量化を誘導することによりPD−1/PD−L1相互作用を阻害する、選択的かつ強力なPD−L1低分子阻害剤が開示される。
【0141】
1つの実施形態において、本開示は、がんを処置することを必要とする患者において、がんを処置する方法を提供し、この方法は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、およびアルテゾリズマブ(artezolizumab)から選択される1つまたはそれより多くのチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0142】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物を提供する。
【0143】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、および少なくとも1つのさらなる抗がん剤、および少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物を提供する。
【0144】
本開示は、治療において使用するための、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を提供する。別の実施形態において、本開示は、がんを処置するための医薬の製造において使用するための、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を提供する。
【0145】
1つの実施形態において、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者におけるがんまたは症状の処置のために有用な、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、立体異性体、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供される。本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を用いて処置され得るがんとしては、膵臓がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎臓がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頚がん、胃がん、食道がん、頭頚部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんおよび結腸がんが挙げられる。
【0146】
1つの実施形態において、リンパ腫、多発性骨髄腫、および白血病が挙げられるがこれらに限定されない、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者におけるがんまたは症状の処置のために有用な、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、立体異性体、溶媒和物、もしくは互変異性体が提供される。処置され得るさらなる疾患または状態としては、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0147】
1つの実施形態において、HBVを処置する方法が提供され、この方法は、その必要がある患者に、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体立体異性体、溶媒和物、もしくは互変異性体を投与する工程を包含する。
【0148】
「投与する」または「投与」とは、患者への1つまたはそれより多くの治療薬の送達のことを指す。1つの実施形態において、投与は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が、治療を必要とする患者に投与される唯一の活性成分である、単独療法である。別の実施形態において、投与は、2つまたはそれより多くの治療薬が処置の経過中に一緒に送達されるような同時投与である。1つの実施形態において、2つまたはそれより多くの治療薬は、単回投与形態もしくは「併用投与単位(combined dosage unit)」に共製剤化され得るか、または別々に製剤化され、その後、組み合わされて、通常、静脈内投与用もしくは経口投与用の、一層または二層の錠剤またはカプセルとしての併用投与単位にされ得る。
【0149】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、それを必要とするヒト患者に有効量(例えば、1日あたり約0.1mg〜約1000mgの前記化合物)で投与される。1つの実施形態において、有効量は、1日あたり約0.1mg〜約200mgである。1つの実施形態において、有効量は、1日あたり約1mg〜約100mgである。他の実施形態において、有効量は、1日あたり約1mg、約3mg、約5mg、約10mg、約15mg、約18mg、約20mg、約30mg、約40mg、約60mg、約80mgまたは約100mgである。
【0150】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体および少なくとも1つのさらなる抗がん剤は、独立して、1つの化合物または複数の化合物につき1製剤あたり、1日あたり約0.1mg〜約1000mgという各作用物質の有効量で、それを必要とするヒト患者に投与される。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体とさらなる化合物との併用処置の有効量は、独立して、1化合物につき1日あたり約0.1mg〜約200mgである。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体とさらなる化合物との併用処置の有効量は、独立して、1化合物につき1日あたり約1mg〜約100mgである。他の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体とさらなる化合物との併用処置の有効量は、各構成要素に対して、1日あたり各々、約1mg、約3mg、約5mg、約10mg、約15mg、約18mg、約20mg、約30mg、約40mg、約60mg、約80mg、約100mg、約200mgまたは約500mgである。
【0151】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、および/または本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体とさらなる抗がん剤もしくはその薬学的に受容可能な塩との併用は、1日1回投与される。なおも別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体および/もしくはさらなる抗がん剤またはその薬学的に受容可能な塩が、1日目および最大1ヶ月間にわたって毎日または1日おきまたは毎週、1化合物につき約10mg〜約500mgという負荷量として投与された後、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体および/あるいは1つもしくはそれより多くのさらなる抗がん剤または抗がん治療の規則的なレジメンが行われる。維持量は、多構成要素の薬物レジメンの各構成要素に対して、毎日または毎週の1〜500mgであり得る。有資格の介護者または処置を行う医師は、どの投与レジメンが特定の患者または特定の主症状にとって最善であるかを承知しており、その患者に対する適切な処置レジメンの決定を行う。したがって、別の実施形態において、有資格の介護者は、患者の特定のニーズに合うように、本明細書中に開示されるような本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体および/またはさらなる作用物質の投与レジメンを調整することができる。したがって、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体の量および実際に投与されるさらなる作用物質の量は、通常、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物(例えば、塩または遊離塩基)およびそれらの相対的な活性、個々の患者の齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして医師が決定することが理解されるだろう。
【0152】
同時投与には、構成要素の薬物、例えば、1つまたはそれより多くの本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体と1つまたはそれより多くのさらなる(例えば、第2、第3、第4または第5の)抗がん剤または他の治療薬との投与も含まれ得る。1つまたはそれより多くの本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体と1つまたはそれより多くのさらなる抗がん剤または他の治療薬とのそのような併用は、各作用物質または組み合わせの薬物動態学的特性および/または薬力学特性に応じて、同時に投与され得るか、または各投与の合理的な時間内(例えば、約1分以内〜24時間以内)に順番に(一方の後に他方が)投与され得る。同時投与は、固定された組み合わせによる処置も含み得、ここで、その処置レジメンの作用物質は、一定投与量で併用可能であるか、または組み合わされた投与媒体、例えば、固体、液体もしくはエアロゾルで併用可能である。1つの実施形態において、キットを用いて、薬物または薬物構成要素が投与され得る。
【0153】
したがって、本開示の1つの実施形態は、PD−1、PD−L1阻害剤またはPD−1/PD−L1相互作用阻害剤による処置の対象となる疾患、例えば、がんを処置する方法であり、その方法は、1つまたはそれより多くの本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体および1つまたはそれより多くのさらなる抗がん剤の治療有効量の製剤を、例えばキットを介して、それを必要とする患者に投与する工程を含む。有資格の介護者が、治療有効量の本開示の任意の化合物または化合物の組み合わせを投与するかまたはその投与を指示することが理解されるだろう。
【0154】
「静脈内投与」は、静脈への直接的な物質の投与、すなわち「静脈内に」投与することである。他の投与経路と比べて、静脈内(IV)経路は、身体全体に流体および薬剤を送達する、より速い方法である。注入ポンプによって、送達される薬剤の流速および総量の正確な制御が可能になり得る。しかしながら、流速の変更が、重大な結果をもたらさない場合、またはポンプが利用可能でない場合、点滴バッグを患者の位置より上に配置し、クランプを用いて速度を制御することによって、点滴が単純に流れるように放置されることが多い。あるいは、患者が高流速を要求し、IVアクセスデバイスがそれに対応するのに十分大きい直径である場合、急速注入器を使用できる。これは、流体を強制的に患者に注入するために流体バッグの周囲に配置された膨らませることができるカフ、または注入される流体を加熱し得る同様の電気的デバイスである。患者が、ある特定の時点にのみ薬剤を要求するとき、さらなる流体を必要としない間欠注入が用いられる。それは、点滴静注(ポンプまたは重力滴下)と同じ手法を用い得るが、薬剤が完全に投与された後、IVアクセスデバイスからチューブを取り外す。いくつかの薬剤は、シリンジがIVアクセスデバイスに接続され、薬剤が直接注射される(それが静脈を刺激し得るかまたは急激すぎる効果を引き起こし得る場合、ゆっくり注射される)ことを意味する、IVプッシュまたはボーラスによっても投与される。薬剤が、IVチューブの流体流に注射されたら、それがチューブから患者に達することを保証する何らかの手段が存在しなければならない。通常、これは、流体流が正常に流れることを可能にすることによって医薬を血流に持ち込むことによって達成される;しかしながら、第2の流体注射は時折、注射の後に医薬をより迅速に血流に押し込むための「フラッシュ」として用いられる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、IV投与単独によって、または経口経路もしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と組み合わせて、投与され得る。
【0155】
「経口投与」は、口から物質が摂取される投与経路であり、これには、頬側投与、唇下投与および舌下投与、ならびに経腸投与および例えば薬剤がいずれの経口粘膜とも直接接触しないようにチューブを介して行われない限り、気道を介する投与が含まれる。治療薬の経口投与の代表的な形態としては、錠剤またはカプセルの使用が挙げられる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせ、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、経口経路のみによって、またはIVもしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と組み合わせて投与され得る。
【0156】
薬学的製剤
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、薬学的製剤中で投与され得る。本開示により想定される薬学的製剤/組成物は、キャリアに加えて、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、あるいは本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、例えばイピリムマブまたはその薬学的に受容可能な塩などのさらなる作用物質と必要に応じて組み合わせた組み合わせ物を含有する。
【0157】
本開示によって企図される薬学的製剤/組成物は、注射による投与も意図されている場合があり、それらとしては、水溶液、油性懸濁液、エマルジョン(ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油または落花生油を含む)ならびにエリキシル剤、マンニトール、デキストロースまたは滅菌された水溶液および同様の薬学的ビヒクルが挙げられる。食塩水における水溶液は、慣習的に注射にも使用される。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(およびそれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体および植物油も使用され得る。例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散物の場合、必要な粒径の維持、および/または界面活性剤の使用によって、適切な流動性が維持され得る。様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによって微生物の作用が防止され得る。
【0158】
滅菌された注射可能な溶液は、必要な量の構成要素の化合物を、上で列挙されたようなまたは必要とされるような様々な他の成分とともに適切な溶媒に組み込んだ後、濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散物は、様々な滅菌された活性成分を、基本分散媒および上に列挙されたものから必要な他の成分を含む滅菌されたビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌された注射可能な溶液を調製するための滅菌された粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分の粉末+任意のさらなる所望の成分を予め濾過滅菌されたその溶液から得る真空乾燥法および凍結乾燥法である。
【0159】
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体をその目的に有用なさらなる作用物質/治療またはその薬学的に受容可能な塩と必要に応じて併用して含む薬学的組成物を作製する際、活性成分は、通常、賦形剤もしくはキャリアによって希釈され、かつ/もしくは封入されるか、またはそのようなキャリアと混合され、それらの薬学的組成物は、カプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得る。賦形剤が、希釈剤となるとき、賦形剤は、活性成分に対するビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する固体、半固体または液体の材料(上記のような)であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ、サシェ、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ、エアロゾル(固体としてまたは液体媒体中)、例えば最大20重量%の活性な化合物を含む軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル、滅菌された注射可能な溶液および滅菌、包装された散剤の形態であり得る。
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが挙げられる。製剤は、さらに、滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤(例えば、安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル);甘味剤;ならびに香味剤を含み得る。
【0160】
本開示の組成物は、当該分野で公知の手順を用いることによって、患者への投与後に活性成分の急速放出、徐放または遅延放出を提供するように製剤化され得る。1つの実施形態において、徐放製剤が使用される。経口投与用の制御放出薬物送達系としては、ポリマーでコーティングされたレザバーまたは薬物−ポリマーマトリックス製剤を含む、浸透圧ポンプシステムおよび溶解システム(dissolutional systems)が挙げられる。
【0161】
ある特定の組成物は、好ましくは、単位剤形に製剤化される。用語「単位剤形」または「併用投与単位」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として適した物理的に不連続な単位のことを指し、各単位は、例えば、錠剤、カプセル、アンプルまたは注射用バイアルにおいて、所定の量の1つまたはそれより多くの活性な材料(例えば、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体)を、必要に応じて、所望の効果が生じるように計算されたさらなる作用物質と併用して、好適な薬学的賦形剤と合わせて含む。しかしながら、実際に投与される活性な各作用物質の量は、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびそれらの相対的な活性、個々の患者の齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして医師が決定することが理解されるだろう。
【0162】
錠剤などの固体組成物を調製する場合、主要な活性成分は、薬学的賦形剤と混合されて、本開示の化合物の均一な混合物を含む固体のプレ製剤化組成物を形成する。これらのプレ製剤化組成物のことを均一として言及するとき、組成物が、等しく有効な単位剤形(例えば、錠剤、丸剤およびカプセル)に容易に再分割され得るように、それらの活性成分は、組成物全体にわたって均等に分散されていることが意味されている。
【0163】
本開示の本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を必要に応じて第2の作用物質と併用して含む錠剤または丸剤は、持続性作用の利点をもたらす剤形を提供するためまたは胃の酸性条件から保護するために、コーティングされ得るかまたはその他の方法で配合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側の投薬エレメントおよび外側の投薬エレメントを含み得、後者は、前者を覆うエンベロープの形態である。1つの実施形態において、内側の投薬エレメントが本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を含み得、外側の投薬エレメントが第2のもしくはさらなる作用物質を含み得るか、またはその逆である。あるいは、組み合わされた投薬単位は、カプセルまたは錠剤におけるように並んで配置され得、ここで、その錠剤またはカプセルの一部または半分が、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体の製剤で満たされ、その錠剤またはカプセルの他の部分または残りの半分が、さらなる作用物質を含む。
【0164】
種々の材料が、そのような腸溶層またはコーティングに使用され得、そのような材料としては、いくつかのポリマー酸(polymeric acids)、およびポリマー酸と、シェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。当業者は、本明細書中に開示される製剤の製造において使用される手法および材料を承知している。
【0165】
「徐放製剤」または「持続放出製剤」は、長期間にわたって治療薬を身体内にゆっくり放出するようにデザインされた製剤であるのに対して、「即時放出製剤」は、短時間にわたって治療薬を身体内に迅速に放出するようにデザインされた製剤である。いくつかの場合において、即時放出製剤は、治療薬が身体の所望の標的(例えば、胃)に到達したときにだけ放出されるようにコーティングされ得る。当業者は、過度の実験を行うことなく本開示の化合物の徐放製剤を開発することができる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、徐放製剤だけを介して、または経口、IVもしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と併用して、送達され得る。
【0166】
凍結乾燥製剤も、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を単独でまたはさらなる抗がん剤と併用して投与するために使用され得る。当業者は、凍結乾燥に適している原薬の凍結乾燥製剤の作製方法および使用方法を承知している。
【0167】
噴霧乾燥製剤も、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を単独でまたはさらなる抗がん剤と併用して投与するために使用され得る。当業者は、噴霧乾燥に適している原薬の噴霧乾燥製剤の作製方法および使用方法を承知している。他の公知の製剤化の手法も、本明細書中に開示される化合物または化合物の組み合わせを製剤化するために使用され得る。
【0168】
1つの実施形態において、指示書は、がん(例えば、白血病またはリンパ腫を含む)を処置するために薬学的組成物を使用することに向けられている。特定の実施形態において、がんは、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。1つの実施形態において、がんは、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)またはB細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)である。非ホジキンリンパ腫には、低悪性度のB細胞疾患(例えば、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症および辺縁帯リンパ腫が挙げられる)ならびに侵攻性(aggressive)リンパ腫(例えば、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)およびマントル細胞リンパ腫(MCL)が挙げられる)が包含される。1つの実施形態において、がんは、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。
【0169】
特定のバリエーションにおいて、指示書は、自己免疫疾患を処置するために薬学的組成物を使用することに向けられている。自己免疫疾患の特定の実施形態は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症および狼瘡が含まれる。
【0170】
製造品
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアが含められている容器を含む製造品が提供される。その製造品は、本開示に提供される薬学的組成物を含んでいる、ボトル、バイアル、アンプル、一度使用するだけの使い捨てアプリケーターなどであり得る。その容器は、種々の材料(例えば、ガラスまたはプラスチック)から形成され得、1つの態様において、がんまたは炎症症状の処置において使用するための指示を示すラベルをその容器上に含むか、またはその容器と関連した状態で含む。
【0171】
活性成分は、合理的な化学的および物理的安定性を提供することができる任意の材料(例えば、アルミニウム箔のバッグ)の中に包装され得ることが理解されるべきである。
【0172】
式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物の単位剤形も提供される。
【0173】
本開示に提供されるいずれの薬学的組成物も、各組成物および全組成物が、製造品での使用のために明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、製造品において使用され得る。
【0174】
式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体;PD−1、PD−L1活性またはPD−1/PD−L1相互作用によって媒介される疾患または症状の処置において化合物を使用するためのラベルおよび/または使用説明書を含むキットも提供される。
【0175】
式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、プロドラッグもしくは溶媒和物;および容器を含む製造品も提供される。1つの実施形態において、その容器は、バイアル、ジャー、アンプル、充填済みシリンジまたは静注バッグであり得る。
【0176】
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、あるいは式(I)の化合物とさらなる作用物質との組み合わせ物の製剤化は、前記化合物またはその塩を1つまたはそれより多くの無毒性の薬学的に受容可能なビヒクル、キャリアおよび/または希釈剤および/またはアジュバント(本明細書中で賦形剤またはキャリア材料と総称される)と混ぜることによって達成され得る。本開示の化合物は、任意の好適な経路によって、好ましくは、そのような経路に適合した薬学的組成物の形態で、かつ治療的に有効な用量で、投与され得る。本開示の化合物または化合物の組み合わせ物は、従来の薬学的賦形剤を含む投与製剤として、経口的、経粘膜的、非経口的(血管内、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内および鼻腔内を含む)に送達され得る。
【0177】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体と、がんの処置のために有用なさらなる作用物質との組み合わせ物は、錠剤、カプセル剤または予め混合されたIV液剤として、固定用量または併用量の製剤として製剤化され得る。別の実施形態において、その固定用量の組み合わせ物は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、およびさらなる抗がん剤を含有する。他の固定用量の製剤としては、予め混合された液剤、懸濁液、エリキシル剤、エアロゾル化スプレーまたはパッチとしての提供が挙げられ得る。本明細書中で使用されるとき、固定用量または併用量の製剤は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体の活性成分と少なくとも1つのさらなる作用物質との同時投与と同義である。
【0178】
併用療法
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が、1つまたはそれより多くのさらなる活性剤または治療と併用して患者に投与される処置方法もまた、提供される。本明細書中に記載される化合物は、これらのさらなる治療剤のうちの1つまたはそれより多くと一緒に、または組み合わせて、使用され得る。1つまたはそれより多くの治療剤としては、遺伝子、リガンド、受容体、タンパク質、因子の、阻害剤、アゴニスト、アンタゴニスト、リガンド、モジュレーター、刺激因子、遮断薬、アクチベーターもしくは抑制剤、例えば、エーベルソンマウス白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ1遺伝子(ABL、例えばABL1)、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(例えばACC1/2)、活性化CDCキナーゼ(ACK、例えばACK1)、アデノシンデアミナーゼ、アデノシン受容体(例えば、A2B、A2a、A3)、アデニレートシクラーゼ、ADPリボシルシクラーゼ−1、副腎皮質刺激ホルモン受容体(ACTH)、エロリジン、AKT1遺伝子、Alk−5プロテインキナーゼ、アルカリホスファターゼ、α1アドレナリン作用性受容体、α2アドレナリン作用性受容体、α−ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(KGDH)、アミノペプチダーゼN、AMP活性化プロテインキナーゼ、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK、例えばALK1)、アンドロゲン受容体、アンギオポエチン(例えば、リガンド−1、リガンド−2)、アンギオテンシノゲン(AGT)遺伝子、マウス胸腺腫ウイルス癌遺伝子ホモログ1(AKT)プロテインキナーゼ(例えば、AKT1、AKT2、AKT3)、アポリポタンパクA−I(APOA1)遺伝子、アポトーシス誘導因子、アポトーシスタンパク質(例えば、1、2)、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK、例えばASK1)、アルギナーゼ(I)、アルギニンデイミナーゼ、アロマターゼ、アステロイド(Asteroid)ホモログ1(ASTE1)遺伝子、毛細血管拡張性運動失調およびRad 3関連(ATR)セリン/トレオニンプロテインキナーゼ、オーロラプロテインキナーゼ(例えば、1、2)、Axlチロシンキナーゼ受容体、バキュロウイルスIAP反復配列含有5(BIRC5)遺伝子、ベイシジン(Basigin)、B細胞リンパ腫2(BCL2)遺伝子、Bcl2結合成分3、Bcl2タンパク質、BCL2L11遺伝子、BCR(切断点クラスター領域)タンパク質および遺伝子、βアドレナリン作用性受容体、β−カテニン、B−リンパ球抗原CD19、B−リンパ球抗原CD20、B−リンパ球細胞接着分子、B−リンパ球刺激因子リガンド、骨形成タンパク質−10リガンド、骨形成タンパク質−9リガンドモジュレーター、ブラキュリータンパク質、ブラジキニン受容体、B−Raf癌原遺伝子(BRAF)、Brc−Ablチロシンキナーゼ、ブロモドメインおよび外部ドメイン(BET)ブロモドメイン含有タンパク質(例えば、BRD2、BRD3、BRD4)、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)、カルモジュリン、カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMK、例えばCAMKII)、がん精巣抗原2、がん精巣抗原NY−ESO−1、がん/精巣抗原1B(CTAG1)遺伝子、カンナビノイド受容体(例えば、CB1、CB2)、炭酸脱水酵素、カゼインキナーゼ(CK、例えばCKI、CKII)、カスパーゼ(例えば、カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−9)、カスパーゼ8アポトーシス関連システインペプチダーゼCASP8−FADD様レギュレーター、カスパーゼ動員ドメインタンパク質−15、カテプシンG、CCR5遺伝子、CDK活性化キナーゼ(CAK)、チェックポイントキナーゼ(例えば、CHK1、CHK2)、ケモカイン(C−Cモチーフ)受容体(例えば、CCR2、CCR4、CCR5、CCR8)、ケモカイン(C−X−Cモチーフ)受容体(例えば、CXCR4、CXCR1およびCXCR2)、ケモカインCC21リガンド、コレシストキニンCCK2受容体、絨毛性ゴナドトロピン、c−Kit(チロシン−プロテインキナーゼKitまたはCD117)、クローディン(例えば、6、18)、分化クラスター(CD)、例えば、CD4、CD27、CD29、CD30、CD33、CD37、CD40、CD40リガンド受容体、CD40リガンド、CD40LG遺伝子、CD44、CD45、CD47、CD49b、CD51、CD52、CD55、CD58、CD66e、CD70遺伝子、CD74、CD79、CD79b、CD79B遺伝子、CD80、CD95、CD99、CD117、CD122、CDw123、CD134、CDw137、CD158a、CD158b1、CD158b2、CD223、CD276抗原;クラステリン(clusterin)(CLU)遺伝子、クラステリン、c−Met(肝細胞増殖因子受容体(HGFR))、補体C3、結合組織増殖因子、COP9シグナロソーム(COP9 signalosome)サブユニット5、CSF−1(コロニー刺激因子1受容体)、CSF2遺伝子、CTLA−4(細胞傷害性Tリンパ球タンパク質4)受容体、サイクリンD1、サイクリンG1、サイクリン依存性キナーゼ(CDK、例えば、CDK1、CDK1B、CDK2−9)、シクロオキシゲナーゼ(例えば、1、2)、CYP2B1遺伝子、システインパルミトイルトランスフェラーゼヤマアラシ、チトクロムP450 11B2、チトクロムP450 17、チトクロムP450 17A1、チトクロムP450 2D6、チトクロムP450 3A4、チトクロムP450レダクターゼ、サイトカインシグナル伝達−1、サイトカインシグナル伝達−3、細胞質イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、シトシンデアミナーゼ、シトシンDNAメチルトランスフェラーゼ、細胞傷害性Tリンパ球タンパク質−4、DDR2遺伝子、Delta様タンパク質リガンド(例えば、3、4)、デオキシリボヌクレアーゼ、Dickkopf−1リガンド、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ、ジペプチジルペプチダーゼIV、ジスコイジン(discoidin)ドメイン受容体(DDR、例えばDDR1)、DNA結合タンパク質(例えば、HU−β)、DNA依存性プロテインキナーゼ、DNAジャイレース、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNAポリメラーゼ(例えば、α)、DNAプライマーゼ、dUTPピロホスファターゼ、L−ドパクロムトートメラーゼ(L−dopachrome tautomerase)、棘皮動物微小管様タンパク質4、EGFRチロシンキナーゼ受容体、エラスターゼ、延長因子1α2、延長因子2、エンドグリン、エンドヌクレアーゼ、エンドプラスミン、エンドシアリン(Endosialin)、エンドスタチン(Endostatin)、エンドセリン(例えば、ET−A、ET−B)、zesteホモログのエンハンサー2(EZH2)、エフリン(EPH)チロシンキナーゼ(例えば、Epha3、Ephb4)、エフリンB2リガンド、上皮増殖因子、上皮増殖因子受容体(EGFR)、上皮増殖因子受容体(EGFR)遺伝子、エピジェン(Epigen)、上皮細胞接着分子(EpCAM)、Erb−b2(v−erb−b2トリ正赤芽球性白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ2)チロシンキナーゼ受容体、Erb−b3チロシンキナーゼ受容体、Erb−b4チロシンキナーゼ受容体、E−セレクチン、エストラジオール17βデヒドロゲナーゼ、エストロゲン受容体(例えば、α、β)、エストロゲン関連受容体、真核生物翻訳開始因子5A(EIF5A)遺伝子、エクスポーティン1、細胞外シグナル関連キナーゼ(例えば、1、2)、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)、因子(例えば、Xa、VIIa)、ファルネソイドx受容体(FXR)、Fasリガンド、脂肪酸シンターゼ(FASN)、フェリチン、FGF−2リガンド、FGF−5リガンド、線維芽細胞増殖因子(FGF、例えばFGF1、FGF2、FGF4)、フィブロネクチン、Fms関連チロシンキナーゼ3(Flt3)、FMS様チロシンキナーゼ−3リガンド(FLT3L)、フォーカルアドヒージョンキナーゼ(FAK、例えばFAK2)、葉酸ヒドロラーゼ前立腺特異的膜抗原1(FOLH1)、葉酸受容体(例えば、α)、フォレート、フォレート輸送体1、FYNチロシンキナーゼ、対塩基性アミノ酸切断酵素(FURIN)、β−グルクロニダーゼ、ガラクトシルトランスフェラーゼ、ガレクチン−3、ガングリオシドGD2、糖質コルチコイド、糖質コルチコイド誘導TNFR関連タンパク質GITR受容体、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、グルタミナーゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼP、グリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK、例えば3−β)、グリピカン3(GPC3)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GNRH)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)受容体、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)リガンド、増殖因子受容体結合タンパク質2(GRB2)、Grp78(78kDaグルコース調節タンパク質)カルシウム結合タンパク質、分子シャペロンgroEL2遺伝子、ヘムオキシゲナーゼ1(HO1)、熱ショックタンパク質(例えば、27、70、90α、β)、熱ショックタンパク質遺伝子、熱安定性内毒素受容体、ヘッジホッグタンパク質、ヘパラナーゼ(Heparanase)、肝細胞増殖因子、HERV−H LTR結合タンパク質2、ヘキソースキナーゼ、ヒスタミンH2受容体、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(DOT1L)、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC、例えば1、2、3、6、10、11)、ヒストンH1、ヒストンH3、HLAクラスI抗原(A−2α)、HLAクラスII抗原、ホメオボックスタンパク質NANOG、HSPB1遺伝子、ヒト白血球抗原(HLA)、ヒトパピローマウイルス(例えば、E6、E7)タンパク質、ヒアルロン酸、ヒアルロニダーゼ、低酸素症誘導因子−1α(HIF1α)、インプリンティング母性発現転写(H19)遺伝子、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ1(MAP4K1)、チロシン−プロテインキナーゼHCK、I−κ−Bキナーゼ(IKK、例えばIKKbe)、IL−1α、IL−1β、IL−12、IL−12遺伝子、IL−15、IL−17、IL−2遺伝子、IL−2受容体αサブユニット、IL−2、IL−受容体、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、免疫グロブリン(例えば、G、G1、G2、K、M)、免疫グロブリンFc受容体、免疫グロブリンγFc受容体(例えば、I、III、IIIA)、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO、例えばIDO1)、インドールアミンピロール2,3−ジオキシゲナーゼ1阻害剤、インスリン受容体、インスリン様増殖因子(例えば、1、2)、インテグリンα−4/β−1、インテグリンα−4/β−7、インテグリンα−5/β−1、インテグリンα−V/β−3、インテグリンα−V/β−5、インテグリンα−V/β−6、細胞間接着分子1(ICAM−1)、インターフェロン(例えば、α、α2、β、γ)、黒色腫に存在しないインターフェロン誘導タンパク質2(AIM2)、インターフェロンI型受容体、インターロイキン1リガンド、インターロイキン13受容体α2、インターロイキン2リガンド、インターロイキン−1受容体関連キナーゼ4(IRAK4)、インターロイキン−2、インターロイキン−29リガンド、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(例えば、IDH1、IDH2)、ヤヌスキナーゼ(JAK、例えばJAK1、JAK2)、Jun N末端キナーゼ、カリクレイン関連ペプチダーゼ3(KLK3)遺伝子、キラー細胞Ig様受容体、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、キネシン様タンパク質KIF11、カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ(KRAS)遺伝子、キスペプチン(KiSS−1)受容体、KIT遺伝子、v−kit Hardy−Zuckerman 4ネコ肉腫ウイル
ス癌遺伝子ホモログ(KIT)チロシンキナーゼ、ラクトフェリン、ラノステロール−14デメチラーゼ、LDL受容体関連タンパク質−1、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ、リステリオリシン、L−セレクチン、黄体化形成ホルモン受容体、リアーゼ、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG−3)、リンパ球抗原75、リンパ球機能抗原−3受容体、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、リンホタクチン(Lymphotactin)、Lyn(Lck/Yes novel)チロシンキナーゼ、リジンデメチラーゼ(例えば、KDM1、KDM2、KDM4、KDM5、KDM6、A/B/C/D)、リゾホスファチデート−1受容体、リソソーム関連膜タンパク質ファミリー(LAMP)遺伝子、リジルオキシダーゼホモログ2、リジルオキシダーゼタンパク質(LOX)、リジルオキシダーゼ様タンパク質(LOXL、例えばLOXL2)、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)、肝細胞増殖因子受容体(MET)遺伝子、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF)リガンド、マクロファージ遊走阻止因子、MAGEC1遺伝子、MAGEC2遺伝子、腫瘍ヴォールトタンパク質(Major vault protein)、MAPK−活性化プロテインキナーゼ(例えば、MK2)、Mas関連Gタンパク質結合受容体、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP、例えばMMP2、MMP9)、Mcl−1分化タンパク質、Mdm2 p53結合タンパク質、Mdm4タンパク質、Melan−A(MART−1)黒色腫抗原、メラニン細胞タンパク質Pmel 17、メラニン細胞刺激ホルモンリガンド、黒色腫抗原ファミリーA3(MAGEA3)遺伝子、黒色腫関連抗原(例えば、1、2、3、6)、膜銅アミンオキシダーゼ、メソセリン(Mesothelin)、METチロシンキナーゼ、代謝生成物産性グルタミン酸受容体1、メタロレダクターゼSTEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原1)、メタスチン(Metastin)、メチオニンアミノペプチダーゼ−2、メチルトランスフェラーゼ、ミトコンドリア3ケトアセチルCoAチオラーゼ、マイトジェン活性プロテインキナーゼ(MAPK)、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MEK、例えばMEK1、MEK2)、mTOR(ラパマイシンの機構的標的(セリン/トレオニンキナーゼ)、mTOR複合体(例えば、1,2)、ムチン(例えば、1、5A、16)、mut Tホモログ(MTH、例えばMTH1)、Myc癌原遺伝子タンパク質、骨髄細胞白血病1(MCL1)遺伝子、ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質(MARCKS)タンパク質、NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ、ナトリウム排泄増加性ペプチド受容体C、神経細胞接着分子1、ニューロキニン1(Neurokinin 1)(NK1)受容体、ニューロキニン受容体、ニューロピリン2(Neuropilin 2)、NFκB活性化タンパク質、NIMA関連キナーゼ9(NEK9)、一酸化窒素シンターゼ、NK細胞受容体、NK3受容体、NKG2 A B活性化NK受容体、ノルアドレナリン輸送体、Notch(例えば、Notch−2受容体、Notch−3受容体、Notch−4受容体)、核因子赤血球2関連因子2、核性因子(NF)κB、ヌクレオリン(Nucleolin)、ヌクレオホスミン(Nucleophosmin)、ヌクレオホスミン未分化リンパ腫キナーゼ(NPM−ALK)、2オキソグルタレートデヒドロゲナーゼ、2,5−オリゴアデニレートシンテターゼ、O−メチルグアニンDNAメチルトランスフェラーゼ、オピオイド受容体(例えば、delta)、オルニチンデカルボキシラーゼ、オロチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、オーファン核ホルモン受容体NR4A1、オステオカルシン、破骨細胞分化因子、オステオポンチン、OX−40(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー4 TNFRSF4、またはCD134)受容体、P3タンパク質、p38キナーゼ、p38 MAPキナーゼ、p53腫瘍サプレッサータンパク質、副甲状腺ホルモンリガンド、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR、例えばα、δ、γ)、P−糖タンパク質(例えば、1)、ホスファターゼおよびテンシンホモログ(phosphatase and tensin homolog)(PTEN)、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)、ホスホイノシチド−3キナーゼ(PI3K、例えばα、δ、γ)、ホスホリラーゼキナーゼ(PK)、PKN3遺伝子、胎盤増殖因子、血小板由来増殖因子(PDGF、例えばα、β)、血小板由来増殖因子(PDGF、例えばα、β)、多機能薬物耐性輸送体、Plexin B1、PLK1遺伝子、polo様キナーゼ(PLK)、Polo様キナーゼ1、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP、例えばPARP1、2および3)、黒色腫で優先的に発現される抗原(PRAME)遺伝子、プレニル結合タンパク質(PrPB)、プロバブル転写因子PML、プロゲステロン受容体、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1阻害剤(PD−L1)、プロサポシン(Prosaposin)(PSAP)遺伝子、プロスタノイド受容体(EP4)、前立腺特異的抗原、前立腺性酸性フォスファターゼ、プロテアソーム、タンパク質E7、タンパク質ファルネシルトランスフェラーゼ、プロテインキナーゼ(PK、例えばA、B、C)、プロテインチロシンキナーゼ、プロテインチロシンホスファターゼβ、癌原遺伝子セリン/トレオニン−プロテインキナーゼ(PIM、例えばPIM−1、PIM−2、PIM−3)、P−セレクチン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、プリン作動性受容体P2Xリガンド開口型イオンチャネル7(P2X7)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ、ピルビン酸キナーゼ(PYK)、5−α−レダクターゼ、Rafプロテインキナーゼ(例えば、1、B)、RAF1遺伝子、Ras遺伝子、Ras GTPアーゼ、RET遺伝子、Retチロシンキナーゼ受容体、網膜芽細胞腫関連タンパク質、レチノイン酸受容体(例えば、γ)、レチノイドX受容体、Rheb(脳で富化したRasホモログ)GTPアーゼ、Rho(Rasホモログ)関連プロテインキナーゼ2、リボヌクレアーゼ、リボヌクレオチドレダクターゼ(例えば、M2サブユニット)、リボソームタンパク質S6キナーゼ、RNAポリメラーゼ(例えば、I、II)、Ron(Recepteur d’Origine Nantais)チロシンキナーゼ、ROS1(ROS癌原遺伝子1、受容体チロシンキナーゼ)遺伝子、Ros1チロシンキナーゼ、Runt関連転写因子3、γ−セクレターゼ、S100カルシウム結合タンパク質A9、筋内質カルシウムATPアーゼ(Sarco endoplasmic calcium ATPase)、カスパーゼの第二ミトコンドリア由来アクチベーター(SMAC)タンパク質、分泌された縮れ関連タンパク質−2(Secreted frizzled related protein)、セマフォリン−4D、セリンプロテアーゼ、セリン/トレオニンキナーゼ(STK)、セリン/トレオニン−プロテインキナーゼ(TBK、例えばTBK1)、シグナル伝達および転写(STAT、例えばSTAT−1、STAT−3、STAT−5)、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAM)ファミリーメンバー7、前立腺の6回膜貫通上皮抗原(STEAP)遺伝子、SLサイトカインリガンド、スムーズンド(SMO)受容体、ヨウ化ナトリウム共輸送体、リン酸ナトリウム共輸送体2B、ソマトスタチン受容体(例えば、1、2、3、4、5)、ソニックヘッジホッグタンパク質、Son of sevenless(SOS)、特異的タンパク質1(Sp1)転写因子、スフィンゴミエリンシンターゼ、スフィンゴシンキナーゼ(例えば、1、2)、スフィンゴシン−1−ホスフェート受容体−1、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)、SRC遺伝子、Srcチロシンキナーゼ、STAT3遺伝子、ステロイドスルファターゼ、インターフェロン遺伝子の刺激因子(STING)受容体、インターフェロン遺伝子タンパク質の刺激因子、ストローマ細胞由来因子1リガンド、SUMO(小ユビキチン様修飾因子)、スーパーオキシドジスムターゼ、サバイビンタンパク質、シナプシン3、シンデカン−1(Syndecan−1)、シヌクレインα、T細胞表面糖タンパク質CD28、tank−結合キナーゼ(TBK)、TATAボックス結合タンパク質関連因子RNAポリメラーゼIサブユニットB(TAF1B)遺伝子、T細胞CD3糖タンパク質ζ鎖、T細胞分化抗原CD6、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有−3(TIM−3)、T細胞表面糖タンパク質CD8、Tecタンパク質チロシンキナーゼ、Tekチロシンキナーゼ受容体、テロメラーゼ、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子、テネイシン、TGFβ2リガンド、トロンボポエチン受容体、チミジンキナーゼ、チミジンホスホリラーゼ、チミジル酸シンターゼ、チモシン(Thymosin)(例えば、α1)、甲状腺ホルモン受容体、甲状腺刺激ホルモン受容体、組織因子、TNF関連アポトーシス誘導リガンド、TNFR1関連死ドメインタンパク質、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)受容体、TNFSF11遺伝子、TNFSF9遺伝子、Toll様受容体(TLR、例えば1−13)、トポイソメラーゼ(例えば、I、II、III)、転写因子、トランスフェラーゼ、トランスフェリン、トランスホーミング増殖因子(TGF、例えばβ)キナーゼ、トランスホーミング増殖因子TGF−β受容体キナーゼ、トランスグルタミナーゼ、トランスロケーション関連タンパク質、膜貫通糖タンパク質NMB、Trop−2カルシウムシグナル伝達物質、栄養膜糖タンパク質(TPBG)遺伝子、栄養膜糖タンパク質、トロポミオシン受容体キナーゼ(Trk)受容体(例えば、TrkA、TrkB、TrkC)、トリプトファン5−ヒドロキシラーゼ、チューブリン、腫瘍壊死因子(TNF、例えばα、β)、腫瘍壊死因子13C受容体、腫瘍進行遺伝子座2(TPL2)、腫瘍タンパク質53(TP53)遺伝子、腫瘍抑制候補2(TUSC2)遺伝子、チロシナーゼ、チロシンヒドロキシラーゼ、チロシンキナーゼ(TK)、チロシンキナーゼ受容体、免疫グロブリン様およびEGF様ドメイン(TIE)受容体を有するチロシンキナーゼ、チロシンプロテインキナーゼABL1阻害剤、ユビキチン、ユビキチンカルボキシルヒドロラーゼアイソザイムL5、ユビキチンチオエステラーゼ−14、ユビキチン結合酵素E2I(UBE2I、UBC9)、ウレアーゼ、ウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター、ウテログロビン、バニロイドVR1、血管細胞接着タンパク質1、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)、T細胞活性化のVドメインIgサプレッサー(VISTA)、VEGF−1受容体、VEGF−2受容体、VEGF−3受容体、VEGF−A、VEGF−B、ビメンチン、ビタミンD3受容体、癌原遺伝子チロシン−プロテインキナーゼYes、Wee−1プロテインキナーゼ、ウィルムス腫瘍抗原1、ウィルムス腫瘍タンパク質、X連鎖アポトーシス抑制タンパク質、ジンクフィンガータンパク質転写因子またはこれらの任意の組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。したがって、1つの実施形態において、がんおよび/あるいはがんと同時に現れるまたはがんによって悪化されるかもしくは引き起こされる疾患または症候、例えば、アレルギー性障害ならびに/または自己免疫性疾患および/もしくは炎症性疾患、ならびに/あるいは急性炎症反応を処置する方法は、それを必要とする患者に、有効量の本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、必要に応じて、がん、がんから起こるまたはがんと同時に現れるアレルギー性障害および/または自己免疫性疾患および/または炎症性疾患
ならびに/あるいは急性炎症反応の処置に有用であり得るさらなる作用物質(例えば、第2、第3、第4または第5の活性な作用物質)と併用して投与する工程を含む。第2、第3、第4または第5の活性な作用物質での処置は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体での処置の前、この処置と同時、またはこの処置の後であり得る。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、別の活性剤と、単一の剤形内で組み合わせられる。本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体と併用して使用され得る好適な抗腫瘍治療薬または抗がん治療薬としては、化学療法剤、例えば、マイトマイシンC、カルボプラチン、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン、または前述の化学療法剤のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。放射線治療の抗腫瘍剤も、単独でまたは化学療法剤と併用して使用され得る。
【0179】
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、化学療法剤感作物質(chemo−sensitizing agents)として有用であり得るので、他の化学療法薬、特に、アポトーシスを誘導する薬物との併用において有用であり得る。したがって、1つの実施形態において、本開示は、化学療法に対するがん細胞の感度を高めるための方法を提供し、その方法は、化学療法を必要とするかまたは化学療法を受けている患者に、化学療法剤を、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体とともに、その化学療法剤に対するがん細胞の感度を高めるのに十分な量で投与する工程を含む。
【0180】
抗がん併用療法
本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、抗がん剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、免疫療法剤、治療用抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体)、抗体薬物結合体(ADC)、放射線治療薬、抗新生物剤、抗増殖剤、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾因子または編集因子(editors)(例えば、CRISPR/Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼもしくは合成ヌクレアーゼ、TALENs)、CAR(キメラ抗原受容体)T細胞免疫療法剤、操作されたT細胞受容体(TCR−T)のうちの1つもしくはそれより多くのもの、またはそれらの任意の組み合わせとともに使用され得るかまたは併用され得る。これらの治療剤は、化合物、抗体、ポリペプチド、またはポリヌクレオチドの形態であり得る。1つの実施形態において、本願は、本明細書中に記載される化合物およびさらなる治療剤を、治療における同時、別個または逐次の使用のための併用調製物として含有する製品を提供する。
【0181】
本明細書中で使用される場合、用語「化学療法剤」または「化学療法の」(または化学療法剤を用いる処置の場合には「化学療法」)とは、がんの処置に有用なあらゆる非タンパク質性(すなわち、非ペプチド性)化合物を包含することを意味する。化学療法剤の例としては:アルキル化剤(例えば、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標)));アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン、イムプロスルファン、およびピポスルファン);アジリジン(例えば、ベンゾデパ、カルボコン、メツレデパおよびウレデパ);エチレンイミンおよびメチルメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホロアミド、トリエチレンチオホスホロアミド、およびトリメチロールメラミン(trimemylolomelamine)が挙げられる);アセトゲニン、特に、ブラタシンおよびブラタシノン(bullatacinone);カンプトテシン(合成アナログであるトポテカンが挙げられる);ブリオスタチン、カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、およびビゼレシン(bizelesin)合成アナログが挙げられる);クリプトフィシン(cryptophycin)、特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8;ドラスタチン(dolastatin);デュオカルマイシン(その合成アナログであるKW−2189およびCBI−TMIが挙げられる);エリュテロビン(eleutherobin);5−アザシチジン;パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチイン(sarcodictyin);スポンギスタチン(spongistatin);ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、グルホスファミド(glufosfamide)、エボホスファミド(evofosfamide)、ベンダムスチン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、およびウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホレムスチン(foremustine)、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチン);抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアミシン、特にカリケアミシンγIIおよびカリケアミシンphiI1)、ジネマイシンAが挙げられるジネマイシン(dynemicin)、ビスホスホネート、例えば、クロドロネート(clodronate)、エスペラミシン、ネオカルチノスタチン発色団および関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団(chromomophore)、アクラシノマイシン(aclacinomycin)、アクチノマイシン、アウトラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルニノマイシン(carrninomycin)、カルチノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、およびデオキシドキソルビシンが挙げられる)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン(marcellomycin)、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン(porfiromycin)、プロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタチン、およびゾルビシン;代謝拮抗物質、例えば、メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸アナログ、例えば、デモプテリン(demopterin)、メトトレキサート、プテロプテリン、およびトリメトレキサート;プリンアナログ、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、およびチオグアニン;ピリミジンアナログ、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、およびフロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、およびテストラクトン;抗副腎(anti−adrenal)、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、およびトリロスタン;葉酸補充薬(replinisher)、例えば、フロリン酸(frolinic acid);放射線治療薬、例えばラジウム−223;トリコテセン、特に、T−2毒素、ベラクリンA(verracurin A)、ロリジンA(roridin A)、およびアングイジン(anguidine);タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、アブラキサン、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、カバジタキセル、BIND−014、テセタキセル(tesetaxel);白金アナログ、例えば、シスプラチンおよびカルボプラチン、NC−6004ナノプラチン(NC−6004 nanoplatin);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ヘストラブシル(hestrabucil);ビサントレン;エダトレキサート;デホファミド(defofamine);デメコルチン;ジアジコン(diaziquone);エルホルムチン(elformthine);酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロイコボリン;ロニダミン;マイタンシノイド(maytansinoid)、例えば、メイタンシンおよびアンサマイトシン(ansamitocin);ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロン(losoxantrone);フルオロピリミジン;フォリン酸;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジン;プロカルバジン;ポリサッカリド−K(PSK);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トラベクテジン、トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン(2,2’,2’’−tricUorotriemylamine);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;クロラムブシル;ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトロキサントロン(mitroxantrone);バンクリスチン(vancristine);ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート(edatrexate);ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼオローダ(xeoloda);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DFMO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;カペシタビン;NUC−1031;FOLFIRI(フルオロウラシル、ロイコボリン、およびイリノテカン);ならびに上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸、または誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0182】
本明細書中に記載される化合物は、上記さらなる治療剤のうちの1つまたはそれより多くと共に使用され得るか、または組み合わせられ得る。治療剤は、それらの機構によって、例えば、以下の群に分類され得る:
代謝拮抗物質/抗がん剤、例えば、ピリミジンアナログであるフロクスウリジン、カペシタビン、シタラビン、CPX−351(リポソームシタラビン、ダウノルビシン)、およびTAS−118;
プリンアナログ、葉酸アンタゴニスト(例えば、プララトレキセート(pralatrexate))、および関連する阻害剤;
抗増殖/抗有糸分裂剤(ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)などの天然産物、微小管阻害薬、例えば、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン、ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))、およびエピポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド)が挙げられる;
DNA損傷剤、例えば、アクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イホスファミド(iphosphamide)、メルファラン、メクロレタミン(merchlorethamine)、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニトロソウレア、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、エトポシド、およびトリエチレンチオホスホロアミド;
DNAメチル化阻害剤、例えば、グアデシタビン(SGI−110)、ASTX727;
抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン);
酵素、例えば、L−アスパラギンを系統的に代謝し、そして独自のアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を奪うL−アスパラギナーゼ;
抗血小板剤;
DNAiオリゴヌクレオチド標的化Bcl−2、例えばPNT2258;
潜伏したヒト免疫不全ウイルス(HIV)を活性化または再活性化する作用物質、例えば、パノビノスタットおよびロミデプシン;
アスパラギナーゼ刺激因子、例えば、クリサンタスパーゼ(Erwinase(登録商標))およびGRASPA(ERY−001、ERY−ASP)カラスパルガーゼペゴル(calaspargase pegol);
汎Trk、ROS1およびALK阻害剤、例えば、エヌトレクチニブ(entrectinib)、TPX−0005;
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤、例えば、アレクチニブ、セリチニブ;
抗増殖/抗有糸分裂アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタードであるシクロホスファミドおよびアナログ(メルファラン、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、アルキルニトロソウレア(カルムスチン)およびアナログ、ストレプトゾシン、ならびにトリアゼン(ダカルバジン);
抗増殖/抗有糸分裂代謝拮抗物質、例えば葉酸アナログ(メトトレキサート);
白金配位錯体(シスプラチン、オキシロプラチニム(oxiloplatinim)、およびカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシウレア、ミトタン、ならびにアミノグルテチミド;
ホルモン、ホルモンアナログ(エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミド、およびニルタミド)、ならびにアロマターゼ阻害剤(レトロゾールおよびアナストロゾール);
抗凝固剤、例えば、ヘパリン、合成ヘパリン塩、および他のトロンビンの阻害剤;
フィブリン溶解剤、例えば、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、およびクロピドグレル;
抗遊走剤;
抗分泌剤(ブレベルジン(breveldin));
免疫抑制剤、例えば、タクロリムス、シロリムス、アザチオプリン、およびミコフェノレート;
増殖因子阻害剤、および血管内皮細胞増殖因子阻害剤;
線維芽細胞増殖因子阻害剤、例えば、FPA14;
抗VEGFR抗体、例えば、IMC−3C5、GNR−011、タニビルマブ(tanibirumab);
抗VEGF/DDL4抗体、例えば、ABT−165;
抗カドヘリン抗体、例えば、HKT−288;
抗CD70抗体、例えば、AMG−172;
抗ロイシンリッチリピート含有15(LRRC15)抗体、例えば、ABBV−085、およびARGX−110;
アンギオテンシン受容体遮断薬、酸化窒素ドナー;
アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、AEG35156、IONIS−KRAS−2.5Rx、EZN−3042、RX−0201、IONIS−AR−2.5Rx、BP−100(プレキシゲベルセン(prexigebersen))、IONIS−STAT3−2.5Rx;
DNA干渉オリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258、AZD−9150;
抗ANG−2抗体、例えば、MEDI3617、およびLY3127804;
抗ANG−1/ANG−2抗体、例えば、AMG−780;
抗MET/EGFR抗体、例えば、LY3164530;
抗EGFR抗体、例えば、ABT−414、AMG−595、ネシツムマブ、ABBV−221、デパツキシズマブマホドチン(ABT−414)、トムゾツキシマブ(tomuzotuximab)、ABT−806、ベクティビックス、モドツキシマブ(modotuximab)、RM−1929;
抗CSF1R抗体、例えば、エマクツヅマブ、LY3022855、AMG−820、FPA−008(カビラリズマブ(cabiralizumab));
抗CD40抗体、例えば、RG7876、SEA−CD40、APX−005M、ABBV−428;
抗エンドグリン抗体、例えば、TRC105(カロツキシマブ(carotuximab));
抗CD45抗体、例えば、131I−BC8(lomab−B);
抗HER3抗体、例えば、LJM716、GSK2849330;
抗HER2抗体、例えば、マルゲツキシマブ(margetuximab)、MEDI4276、BAT−8001;
抗HLA−DR抗体、例えば、IMMU−114;
抗IL−3抗体、例えば、JNJ−56022473;
抗OX40抗体、例えば、MEDI6469、MEDI6383、MEDI0562(タボリキシズマブ(tavolixizumab))、MOXR0916、PF−04518600、RG−7888、GSK−3174998、INCAGN1949、BMS−986178、GBR−8383、ABBV−368;
抗EphA3抗体、例えば、KB−004;
抗CD20抗体、例えば、オビヌツズマブ、IGN−002;
抗CD20/CD3抗体、例えば、RG7828;
抗CD37抗体、例えば、AGS67E、オトレルツズマブ(otlertuzumab)(TRU−016);
抗ENPP3抗体、例えば、AGS−16C3F;
抗FGFR−3抗体、例えば、LY3076226、B−701;
抗FGFR−2抗体、例えば、GAL−F2;
抗C5抗体、例えば、ALXN−1210;
抗CD27抗体、例えば、バルリルマブ(varlilumab)(CDX−1127);
抗TROP−2抗体、例えば、IMMU−132
抗NKG2a抗体、例えば、モナリズマブ(monalizumab);
抗VISTA抗体、例えば、HMBD−002;
抗PVRIG抗体、例えば、COM−701;
抗EpCAM抗体、例えば、VB4−845;
抗BCMA抗体、例えば、GSK−2857916
抗CEA抗体、例えば、RG−7813;
抗分化クラスター3(CD3)抗体、例えば、MGD015;
抗葉酸受容体α抗体、例えば、IMGN853;
MCL−1阻害剤、例えば、AMG−176、AMG−397、S−64315、およびAZD−5991、483−LM、A−1210477、UMI−77、JKY−5−037;
epha2阻害剤、例えば、MM−310;
抗LAG−3抗体、例えば、レラトリマブ(relatlimab)(ONO−4482)、LAG−525、MK−4280、REGN−3767;
rafキナーゼ/VEGFR阻害剤、例えば、RAF−265;
ポリコームタンパク質(EED)阻害剤、例えば、MAK683;
抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/IL−2R抗体、例えば、RG7461;
抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/TRAIL−R2抗体、例えば、RG7386;
抗フコシル−GM1抗体、例えば、BMS−986012;
p38 MAPキナーゼ阻害剤、例えば、ラリメチニブ(ralimetinib);
PRMT1阻害剤、例えば、MS203;
スフィンゴシンキナーゼ2(SK2)阻害剤、例えば、オパガニブ(opaganib);
FLT3−ITD阻害剤、例えば、BCI−332;
核因子赤血球2関連因子2刺激因子、例えば、オマベロキソロン(omaveloxolone)(RTA−408);
トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害剤、例えば、LOXO−195、ONO−7579;
抗ICOS抗体、例えば、JTX−2011、GSK3359609;
抗DR5(TRAIL2)抗体、例えば、DS−8273;
抗GD2抗体、例えば、APN−301;
抗インターロイキン−17(IL−17)抗体、例えば、CJM−112;
抗炭酸脱水酵素IX抗体、例えば、TX−250;
抗CD38−アテヌキン(anti−CD38−attenukine)、例えば、TAK573;
抗ムチン1抗体、例えば、ガチポツズマブ(gatipotuzumab);
ムチン1阻害剤、例えば、GO−203−2C;
MARCKSタンパク質阻害剤、例えば、BIO−11006;
葉酸アンタゴニスト、例えば、アルホリチキソリン(arfolitixorin);
ガレクチン−3阻害剤、例えば、GR−MD−02;
リン酸化P68阻害剤、例えば、RX−5902;
CD95/TNFモジュレーター、例えば、オルファネルゲンオバデノベク(ofranergene obadenovec);
PI3K/Akt/mTOR阻害剤、例えば、ABTL−0812;
汎PIMキナーゼ阻害剤、例えば、INCB−053914;
IL−12遺伝子刺激因子、例えば、EGEN−001、タボキノゲンテルセプラスミド(tavokinogene telseplasmid);
熱ショックタンパク質HSP90阻害剤、例えば、TAS−116、PEN−866;
VEGF/HGFアンタゴニスト、例えば、MP−0250;
SYKチロシンキナーゼ/FLT3チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、TAK−659;
SYKチロシンキナーゼ/JAKチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ASN−002;
FLT3チロシンキナーゼ、例えば、FF−10101;
FMS様チロシンキナーゼ−3リガンド(FLT3L)、例えば、CDX−301;
FLT3/MEK1阻害剤、例えば、E−6201;
IL−24アンタゴニスト、例えば、AD−IL24;
RIG−Iアゴニスト、例えば、RGT−100;
エロリジン刺激因子、例えば、トプサリシン(topsalysin);
P−糖タンパク質1阻害剤、例えば、HM−30181A;
CSF−1アンタゴニスト、例えば、ARRY−382、BLZ−945;
CCR8阻害剤、例えば、I−309、SB−649701、HG−1013、RAP−310;
抗メソセリン抗体、例えば、SEL−403;
チミジンキナーゼ刺激因子、例えば、アグラチマゲンベサデノベク(aglatimagene besadenovec);
Polo様キナーゼ1阻害剤、例えば、PCM−075;
TLR−7アゴニスト、例えば、TMX−101(イミキモッド);
NEDD8阻害剤、例えば、ペボネジスタット(pevonedistat)(MLN−4924)、TAS−4464;
多面発現性経路モジュレーター、例えば、アバドミド(avadomide)(CC−122);
FoxM1阻害剤、例えば、チオストレプトン;
抗MUC1抗体、例えば、Mab−AR−20.5;
抗CD38抗体、例えば、イサツキシマブ(isatuximab)、MOR−202;
UBA1阻害剤、例えば、TAK−243;
Srcチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、VAL−201;
VDAC/HK阻害剤、例えば、VDA−1102;
BRAF/PI3K阻害剤、例えば、ASN−003;
Elf4a阻害剤、例えば、ロヒニチブ(rohinitib)、eFT226;
TP53遺伝子刺激因子、例えば、ad−p53;
PD−L1/EGFR阻害剤、例えば、GNS−1480;
レチノイン酸受容体α(RARα)阻害剤、例えば、SY−1425;
SIRT3阻害剤、例えば、YC8−02;
ストローマ細胞由来因子1リガンド阻害剤、例えば、オラプテセドペゴル(olaptesed pegol)(NOX−A12);
IL−4受容体モジュレーター、例えば、MDNA−55;
アルギナーゼ−I刺激因子、例えば、ペグジラルギナーゼ(pegzilarginase);
トポイソメラーゼI阻害剤/低酸素症誘導因子−1α阻害剤、例えば、PEG−SN38(フィルテカンペゴル);
低酸素症誘導因子−1α阻害剤、例えば、PT−2977、PT−2385;
CD122アゴニスト、例えば、NKTR−214;
p53腫瘍サプレッサータンパク質刺激因子、例えば、ケベトリン(kevetrin);
Mdm4/Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、ALRN−6924;
キネシン紡錘体タンパク質(KSP)阻害剤、例えば、フィラネシブ(filanesib)(ARRY−520);
CD80−fc融合タンパク質阻害剤、例えば、FPT−155;
Meninおよび混合系統系白血病(MLL)阻害剤、例えば、KO−539;
肝臓x受容体アゴニスト、例えば、RGX−104;
IL−10アゴニスト、例えば、AM−0010;
EGFR/ErbB−2阻害剤、例えば、バルリチニブ(varlitinib);
VEGFR/PDGFR阻害剤、例えば、ボロラニブ(vorolanib);
IRAK4阻害剤、例えば、CA−4948;
抗TLR−2抗体、例えば、OPN−305;
カルモジュリンモジュレーター、例えば、CBP−501;
糖質コルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、レラコリラント(relacorilant)(CORT−125134);
カスパーゼの第二ミトコンドリア由来アクチベーター(SMAC)タンパク質阻害剤、例えば、BI−891065;
ラクトフェリンモジュレーター、例えば、LTX−315;
Kitチロシンキナーゼ/PDGF受容体αアンタゴニスト、例えば、DCC−2618;
KIT阻害剤、例えば、PLX−9486;
エクスポーティン1阻害剤、例えば、エルタネキソル(eltanexor);
EGFR/ErbB2/Ephb4阻害剤、例えば、テセバチニブ(tesevatinib);
抗CD33抗体、例えば、IMGN−779;
抗KMA抗体、例えば、MDX−1097;
抗TIM−3抗体、例えば、TSR−022、LY−3321367、MBG−453;
抗CD55抗体、例えば、PAT−SC1;
抗PSMA抗体、例えば、ATL−101;
抗CD100抗体、例えば、VX−15;
抗EPHA3抗体、例えば、フィバツズマブ(fibatuzumab);
抗Erbb抗体、例えば、CDX−3379、HLX−02、セリバンツマブ(seribantumab);
抗APRIL抗体、例えば、BION−1301;
抗Tigit抗体、例えば、BMS−986207、RG−6058;
CHST15遺伝子阻害剤、例えば、STNM−01;
RAS阻害剤、例えば、NEO−100;
ソマトスタチン受容体アンタゴニスト、例えば、OPS−201;
CEBPA遺伝子刺激因子、例えば、MTL−501;
DKK3遺伝子モジュレーター、例えば、MTG−201;
p70s6k阻害剤、例えば、MSC2363318A;
メチオニンアミノペプチダーゼ2(MetAP2)阻害剤、例えば、M8891、APL−1202;
アルギニンN−メチルトランスフェラーゼ5阻害剤、例えば、GSK−3326595;
抗プログラム細胞死タンパク質1(抗PD−1)抗体、例えば、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS−936558、MDX−1106)、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK−3477、SCH−900475、ランブロリズマブ(lambrolizumab)、CAS登録番号1374853−91−4)、ピジリズマブ(pidilizumab)、PF−06801591、BGB−A317、GLS−010(WBP−3055)、AK−103(HX−008)、MGA−012、BI−754091、REGN−2810(セミプリマブ(cemiplimab))、AGEN−2034、JS−001、JNJ−63723283、ゲノリムズマブ(genolimzumab)(CBT−501)、LZM−009、BCD−100、LY−3300054、SHR−1201、BAT−1306、ならびに抗プログラム死−リガンド1(抗PD−L1)抗体、例えば、BMS−936559、アテゾリズマブ(MPDL3280A)、デュルバルマブ(durvalumab)(MEDI4736)、アベルマブ(avelumab)、CK−301、(MSB0010718C)、MEDI0680、CX−072、CBT−502、PDR−001(スパルタリズマブ(spartalizumab))、TSR−042(ドスタルリマブ(dostarlimab))、JTX−4014、BGB−A333、SHR−1316、CS−1001(WBP−3155、KN−035、IBI−308、FAZ−053、およびMDX1105−01;
PD−L1/VISTAアンタゴニスト、例えば、CA−170;
抗PD−L1/TGFβ抗体、例えば、M7824;
抗トランスフェリン抗体、例えば、CX−2029;
抗IL−8(インターロイキン−8)抗体、例えば、HuMax−Inflam;
ATM(毛細血管拡張性運動失調)阻害剤、例えば、AZD0156;
CHK1阻害剤、例えば、GDC−0575、LY2606368(プレキサセルチブ(prexasertib))、SRA737、RG7741(CHK1/2),;
CXCR4アンタゴニスト、例えば、BL−8040、LY2510924、ブリキサホル(burixafor)(TG−0054)、X4P−002、X4P−001−IO;
EXH2阻害剤、例えば、GSK2816126;
HER2阻害剤、例えば、ネラチニブ(neratinib)、ツカチニブ(tucatinib)(ONT−380);
KDM1阻害剤、例えば、ORY−1001、IMG−7289、INCB−59872、GSK−2879552;
CXCR2アンタゴニスト、例えば、AZD−5069;
GM−CSF抗体、例えば、レンジルマブ(lenzilumab);
DNA依存性プロテインキナーゼ阻害剤、例えば、MSC2490484A(ネジセルチブ(nedisertib))、VX−984、AsiDNA(DT−01);
プロテインキナーゼC(PKC)阻害剤、例えば、LXS−196、およびソトラスタウリン(sotrastaurin);
選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERD)、例えば、フルベストラント(Faslodex(登録商標))、RG6046、RG6047、エラセストラント(elacestrant)(RAD−1901)およびAZD9496;
選択的エストロゲン受容体共有結合アンタゴニスト(SERCAs)、例えば、H3B−6545;
選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、例えば、GTX−024、およびダロルタミド(darolutamide);
トランスホーミング増殖因子−β(TGF−β)キナーゼアンタゴニスト、例えば、ガルニセルチブ(galunisertib);
抗トランスホーミング増殖因子−β(TGF−β)抗体、例えば、LY3022859、NIS793、およびXOMA 089;
二重特異性抗体、例えば、MM−141(IGF−1/ErbB3)、MM−111(Erb2/Erb3)、JNJ−64052781(CD19/CD3)、PRS−343(CD−137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、JNJ−61186372(EGFR/cMET)、AMG−211(CEA/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY−974(CD3/GPC3)、バンシズマブ(vancizumab)(アンギオポエチン/VEGF)、PF−06671008(カドヘリン/CD3)、AFM−13(CD16/CD30)、APVO436(CD123/CD3)、フロテツズマブ(flotetuzumab)(CD123/CD3)、REGN−1979(CD20/CD3)、MCLA−117(CD3/CLEC12A)、MCLA−128(HER2/HER3)、JNJ−0819、JNJ−7564(CD3/ヘム)、AMG−757(DLL3−CD3)、MGD−013(PD−1/LAG−3)、AK−104(CTLA−4/PD−1)、AMG−330(CD33/CD3)、AMG−420(BCMA/CD3)、BI−836880(VEFG/ANG2)、JNJ−63709178(CD123/CD3)、MGD−007(CD3/gpA33)、およびMGD−009(CD3/B7H3);
変異体選択的EGFR阻害剤、例えば、PF−06747775、EGF816(ナザルチニブ(nazartinib))、ASP8273、ACEA−0010、およびBI−1482694;
抗GITR(糖質コルチコイド誘導性腫瘍壊死因子受容体関連タンパク質)抗体、例えば、MEDI1873、FPA−154、INCAGN−1876、TRX−518、BMS−986156、MK−1248、およびGWN−323;
抗delta様タンパク質リガンド3(DDL3)抗体、例えば、ロバルピツズマブテシリン(rovalpituzumab tesirine);
抗クラステリン抗体、例えば、AB−16B5;
抗エフリン−A4(EFNA4)抗体、例えば、PF−06647263;
抗RANKL抗体、例えば、デノスマブ;
抗メソセリン抗体、例えば、BMS−986148、および抗MSLN−MMAE;
抗リン酸ナトリウム共輸送体2B(NaP2B)抗体、例えば、リファスツズマブ(lifastuzumab)
抗c−Met抗体、例えば、ABBV−399;
アデノシンA2A受容体アンタゴニスト、例えば、CPI−444、AZD−4635、プレラデナント(preladenant)、およびPBF−509;
α−ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(KGDH)阻害剤、例えば、CPI−613;
XPO1阻害剤、例えば、セリノキソル(selinexor)(KPT−330);
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害剤、例えば、エナシデニブ(enasidenib)(AG−221);
IDH1阻害剤、例えば、AG−120、ならびにAG−881(IDH1およびIDH2)、IDH−305、ならびにBAY−1436032;
インターロイキン−3受容体(IL−3R)モジュレーター、例えば、SL−401;
アルギニンデイミナーゼ刺激因子、例えば、ペグアルギミナーゼ(pegargiminase)(ADI−PEG−20);
抗体薬物結合体、例えば、MLN0264(抗GCC、グアニニルシクラーゼC)、T−DM1(トラスツズマブエムタンシン、Kadcycla)、ミラツズマブ−ドキソルビシン(milatuzumab−doxorubicin)(hCD74−DOX)、ブレンツキシマブベドチン、DCDT2980S、ポラツズマブベドチン(polatuzumab vedotin)、SGN−CD70A、SGN−CD19A、イノツズマブオゾガマイシン、ロルボツズマブメルタンシン(lorvotuzumab mertansine)、SAR3419、イサクツズマブゴビテカン(isactuzumab govitecan)、エンホルツマブベドチン(enfortumab vedotin)(ASG−22ME)、ASG−15ME、DS−8201((トラスツズマブデルクステカン(trastuzumab deruxtecan))、225Ac−リンツズマブ(225Ac−lintuzumab)、U3−1402、177Lu−テトラキセタン−テツロマ(tetraxetan−tetuloma)、チソツマブベドチン(tisotumab vedotin)、アネツマブラブタンシン(anetumab ravtansine)、CX−2009、SAR−566658、W−0101、ポラツズマブベドチン、およびABBV−085;
クローディン−18阻害剤、例えば、クローディキシマブ(claudiximab);
β−カテニン阻害剤、例えば、CWP−291;
抗CD73抗体、例えば、MEDI−9447(オレクルマブ(oleclumab))、CPX−006、IPH−53、BMS−986179、およびNZV−930;
CD73アンタゴニスト、例えば、AB−680、PSB−12379、PSB−12441、PSB−12425、およびCB−708;
CD39/CD73アンタゴニスト、例えば、PBF−1662;
ケモカイン受容体2(CCR)阻害剤、例えば、PF−04136309、CCX−872、およびBMS−813160(CCR2/CCR5)
チミジル酸シンターゼ阻害剤、例えば、ONX−0801;
ALK/ROS1阻害剤、例えば、ロルラチニブ;
タンキラーゼ(tankyrase)阻害剤、例えば、G007−LK;
Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、CMG−097、およびHDM−201;
c−PIM阻害剤、例えば、PIM447;
BRAF阻害剤、例えば、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ(LGX818)、およびPLX8394;
スフィンゴシンキナーゼ−2(SK2)阻害剤、例えば、Yeliva(登録商標)(ABC294640);
細胞周期阻害剤、例えば、セルメチニブ(selumetinib)(MEK1/2)、およびサパシタビン(sapacitabine);
AKT阻害剤、例えば、MK−2206、イパタセルチブ(ipatasertib)、アフレセルチブ(afuresertib)、AZD5363、およびARQ−092、カピバセルチブ(capivasertib)、およびトリシリビン(triciribine);
抗CTLA−4(細胞傷害性Tリンパ球タンパク質−4)阻害剤、例えば、トレメリムマブ(tremelimumab)、AGEN−1884、およびBMS−986218;
c−MET阻害剤、例えば、AMG−337、サボリチニブ(savolitinib)、チバンチニブ(tivantinib)(ARQ−197)、カプマチニブ(capmatinib)、およびテポチニブ(tepotinib)、ABT−700、AG213、AMG−208、JNJ−38877618(OMO−1)、メレスチニブ(merestinib)、およびHQP−8361;
c−Met/VEGFR阻害剤、例えば、BMS−817378、およびTAS−115;
c−Met/RON阻害剤、例えば、BMS−777607;
BRAF/EGFR阻害剤、例えば、BGB−283;
bcr/abl阻害剤、例えば、レバスチニブ(rebastinib)、アスシミニブ(asciminib);
MNK1/MNK2阻害剤、例えば、eFT−508;
mTOR阻害剤/チトクロムP450 3A4刺激因子、例えば、TYME−88
リジン特異的デメチラーゼ−1(LSD1)阻害剤、例えば、CC−90011;
汎RAF阻害剤、例えば、LY3009120、LXH254、およびTAK−580;
Raf/MEK阻害剤、例えば、RG7304;
CSF1R/KITおよびFLT3阻害剤、例えば、ペキシダルチニブ(pexidartinib)(PLX3397);
キナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ;
Eセレクチンアンタゴニスト、例えば、GMI−1271;
分化誘導因子、例えば、トレチノイン;
上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤、例えば、オシメルチニブ(AZD−9291);
トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エニポシド(eniposide)、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカン、ミトキサントロン、ピキサントロン(pixantrone)、ソブゾキサン、トポテカン、イリノテカン、MM−398(リポソームイリノテカン)、ボサロキシン(vosaroxin)およびGPX−150、アルドキソルビシン(aldoxorubicin)、AR−67、マレベルチニブ(mavelertinib)、AST−2818、アビチニブ(avitinib)(ACEA−0010)、およびイロフルベン(MGI−114);
コルチコステロイド、例えば、コーチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、およびプレドニゾロン;
増殖因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;
ヌクレオシドアナログ、例えば、DFP−10917;
Axl阻害剤、例えば、BGB−324(ベムセンチニブ)、およびSLC−0211;
BET阻害剤、例えば、INCB−054329、INCB057643、TEN−010、AZD−5153、ABT−767、BMS−986158、CC−90010、GSK525762(モリブレシブ(molibresib))、NHWD−870、ODM−207、GSK−2820151、GSK−1210151A、ZBC246、ZBC260、ZEN3694、FT−1101、RG−6146、CC−90010、ミベブレシブ(mivebresib)、BI−894999、PLX−2853、PLX−51107、CPI−0610、およびGS−5829;
PARP阻害剤、例えば、オラパリブ、ルカパリブ(rucaparib)、ベリパリブ(veliparib)、タラゾパリブ(talazoparib)、ABT−767、およびBGB−290;
プロテアソーム阻害剤、例えば、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブ(marizomib);
グルタミナーゼ阻害剤、例えば、CB−839;
ワクチン、例えば、ペプチドワクチンTG−01(RAS)、GALE−301、GALE−302、ネリペピムト−s(nelipepimut−s)、SurVaxM、DSP−7888、TPIV−200、PVX−410、VXL−100、DPX−E7、ISA−101、6MHP、OSE−2101、ガリンペピムト−S(galinpepimut−S)、SVN53−67/M57−KLH、IMU−131;細菌ベクターワクチン、例えば、CRS−207/GVAX、アキサリモゲンフィロリスバク(axalimogene filolisbac)(ADXS11−001);アデノウイルスベクターワクチン、例えば、ナドファラゲンフィラデノベク(nadofaragene firadenovec);自己由来Gp96ワクチン;樹状細胞ワクチン、例えば、CVactm、スタプルデンセル−T(stapuldencel−T)、エルトラプルデンセル−T(eltrapuldencel−T)、SL−701、BSK01TM、ロカプルデンセル−T(rocapuldencel−T)(AGS−003)、DCVAC、CVac
tm、スタプルデンセル−T、エルトラプルデンセル−T、SL−701、BSK01
TM、ADXS31−142;腫瘍崩壊ワクチン、例えば、タリモジンラヘルパレプベク(talimogene laherparepvec)、ペキサスチモゲンデバシレプベク(pexastimogene devacirepvec)、GL−ONC1、MG1−MA3、パルボウイルスH−1、ProstAtak、エナデノツシレブ(enadenotucirev)、MG1MA3、ASN−002(TG−1042);治療用ワクチン、例えば、CVAC−301、CMP−001、PF−06753512、VBI−1901、TG−4010、ProscaVax
TM;腫瘍細胞ワクチン、例えば、Vigil(登録商標)(IND−14205)、Oncoquest−Lワクチン;生弱毒化、組換え、血清型1ポリオウイルスワクチン、例えば、PVS−RIPO;アダグロキサドシモレニン(Adagloxad simolenin);MEDI−0457;DPV−001、腫瘍由来のオートファゴソーム富化がんワクチン;RNAワクチン、例えば、CV−9209、LV−305;DNAワクチン、例えば、MEDI−0457、MVI−816、INO−5401;MVA−p53などのp53を発現する改変ワクシニアウイルスアンカラワクチン;DPX−サービバク(DPX−Survivac);BriaVax
TM;GI−6301;GI−6207;およびGI−4000;
抗DLL4(delta様リガンド4)抗体、例えば、デムシズマブ(demcizumab);
STAT−3阻害剤、例えば、ナパブカシン(napabucasin)(BBI−608);
ATPアーゼp97阻害剤、例えば、CB−5083;
スムーズンド(SMO)受容体阻害剤、例えば、Odomzo(登録商標)(ソニデジブ(sonidegib)、以前はLDE−225)、LEQ506、ビスモデギブ(GDC−0449)、BMS−833923、グラスデギブ(glasdegib)(PF−04449913)、LY2940680、およびイトラコナゾール;
インターフェロンαリガンドモジュレーター、例えば、インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2aバイオシミラー(Biogenomics)、ロペグインターフェロンアルファ−2b(ropeginterferon alfa−2b)(AOP−2014、P−1101、PEG IFN α−2b)、マルチフェロン(Alfanative、Viragen)、インターフェロンα1b、ロフェロン−A(Canferon、Ro−25−3036)、インターフェロンアルファ−2a後発生物製剤(follow−on biologic)(Biosidus)(Inmutag、Inter 2A)、インターフェロンアルファ−2b後発生物製剤(Biosidus−Bioferon、Citopheron、Ganapar、Beijing Kawin Technology−Kaferon)、Alfaferone、ペグ化インターフェロンα−1b、ペグインターフェロンアルファ−2b後発生物製剤(Amega)、組換えヒトインターフェロンα−1b、組換えヒトインターフェロンα−2a、組換えヒトインターフェロンα−2b、ベルツズマブ−IFNα2b結合体(ベルツズマブ−IFNα2b結合体)、Dynavax(SD−101)、およびインターフェロンアルファ−n1(Humoferon、SM−10500、Sumiferon);
インターフェロンγリガンドモジュレーター、例えば、インターフェロンγ(OH−6000、Ogamma 100);
IL−6受容体モジュレーター、例えば、トシリズマブ、シルツキシマブ(siltuximab)、およびAS−101(CB−06−02、IVX−Q−101);
テロメラーゼモジュレーター、例えば、テルトモチド(tertomotide)(GV−1001、HR−2802、Riavax)およびイメテルスタット(imetelstat)(GRN−163、JNJ−63935937);
DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、テモゾロミド(CCRG−81045)、デシタビン(decitabine)、グアデシタビン(S−110、SGI−110)、KRX−0402、RX−3117、RRx−001、およびアザシチジン;
DNAジャイレース阻害剤、例えば、ピキサントロンおよびソブゾキサン;
Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤、例えば、ABT−263、ベネトクラクス(venetoclax)(ABT−199)、ABT−737、およびAT−101;
Notch阻害剤、例えば、LY3039478(クレニガセスタット(crenigacestat))、タレキシツマブ(tarextumab)(抗Notch2/3)、およびBMS−906024;
抗ミオスタチン阻害剤(anti−myostatin inhibitor)、例えば、ランドグロズマブ(landogrozumab);
ヒアルロニダーゼ刺激因子、例えば、PEGPH−20;
Wnt経路阻害剤、例えば、SM−04755、PRI−724、およびWNT−974;
γ−セクレターゼ阻害剤、例えば、PF−03084014、MK−0752、およびRO−4929097;
Grb−2(増殖因子受容体結合タンパク質−2)阻害剤、例えば、BP1001;
TRAIL経路誘導化合物、例えば、ONC201、およびABBV−621;
フォーカルアドヒージョンキナーゼ阻害剤、例えば、VS−4718、デファクチニブ(defactinib)、およびGSK2256098;
ヘッジホッグ阻害剤、例えば、サリデギブ(saridegib)、ソニデジブ(LDE225)、グラスデギブおよびビスモデギブ;
オーロラキナーゼ阻害剤、例えば、アリセルチブ(alisertib)(MLN−8237)、およびAZD−2811、AMG−900、ベラセルチブ(barasertib)、およびENMD−2076;
HSPB1モジュレーター(熱ショックタンパク質27、HSP27)、例えば、ブリブジン、およびアパトルセン(apatorsen);
ATR阻害剤、例えば、BAY−937、AZD6738、AZD6783、VX−803、VX−970(ベルゾセルチブ(berzosertib))およびVX−970;
mTOR阻害剤、例えば、セパニセルチブ(sapanisertib)およびビスツセルチブ(vistusertib)(AZD2014)、ならびにME−344;
mTOR/PI3K阻害剤、例えば、ゲダトリシブ(gedatolisib)、GSK2141795、オミパリシブ(omipalisib)、およびRG6114;
Hsp90阻害剤、例えば、AUY922、オナレスピブ(onalespib)(AT13387)、SNX−2112、SNX5422;
マウス二重微小染色体(mdm2)癌遺伝子阻害剤、例えば、DS−3032b、RG7775、AMG−232、HDM201、およびイダサヌトリン(idasanutlin)(RG7388);
CD137アゴニスト、例えば、ウレルマブ(urelumab)、ウトミルマブ(utomilumab)(PF−05082566);
STINGアゴニスト、例えば、ADU−S100(MIW−815)、SB−11285、MK−1454、SR−8291、AdVCA0848、GSK−532、SYN−STING、MSA−1、SR−8291;
FGFR阻害剤、例えば、FGF−401、INCB−054828、BAY−1163877、AZD4547、JNJ−42756493、LY2874455、およびDebio−1347;
脂肪酸シンターゼ(FASN)阻害剤、例えば、TVB−2640;
抗KIRモノクローナル抗体、例えば、リリルマブ(Lirilumab)(IPH−2102)、およびIPH−4102;
抗原CD19阻害剤、例えば、MOR208、MEDI−551、AFM−11、およびイネビリズマブ;
CD44結合剤、例えば、A6;
タンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)阻害剤、例えば、LB−100;
CYP17阻害剤、例えば、セビテロネル(seviteronel)(VT−464)、ASN−001、ODM−204、CFG920、および酢酸アビラテロン;
RXRアゴニスト、例えば、IRX4204;
ヘッジホッグ/スムーズンド(hh/Smo)アンタゴニスト、例えば、タラデギブ(taladegib)、およびパチデギブ(patidegib);
補体C3モジュレーター、例えば、Imprime PGG;
IL−15アゴニスト、例えば、ALT−803、NKTR−255、およびhetIL−15;
EZH2(zesteホモログのエンハンサー2)阻害剤、例えば、タゼメトスタット(tazemetostat)、CPI−1205、GSK−2816126;
腫瘍溶解性ウイルス、例えば、ペラレオレプ(pelareorep)、CG−0070、MV−NIS治療、HSV−1716、DS−1647、VCN−01、ONCOS−102、TBI−1401、タサデノツレブ(tasadenoturev)(DNX−2401)、ボシマジンアミレトロレプベク(vocimagene amiretrorepvec)、RP−1、CVA21、Celyvir、LOAd−703、およびOBP−301;
DOT1L(ヒストンメチルトランスフェラーゼ)阻害剤、例えば、ピノメトスタット(pinometostat)(EPZ−5676);
毒素、例えば、コレラ毒素、リシン、Pseudomonas外毒素、百日咳菌アデニレートシクラーゼ毒素、ジフテリア毒素、およびカスパーゼアクチベーター;
DNAプラスミド、例えば、BC−819;
PLK 1、2、および3のPLK阻害剤、例えば、ボラセルチブ(volasertib)(PLK1);
WEE1阻害剤、例えば、AZD1775(アダボセルチブ(adavosertib));
Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤、例えば、AT13148、およびKD025;
ERK阻害剤、例えば、GDC−0994、LY3214996、およびMK−8353;
IAP阻害剤、例えば、ASTX660、debio−1143、ビリナパント(birinapant)、APG−1387、およびLCL−161;
RNAポリメラーゼ阻害剤、例えば、ルルビネクチン(lurbinectedin)(PM−1183)、およびCX−5461;
チューブリン阻害剤、例えば、PM−184、BAL−101553(リサバンブリン(lisavanbulin))、OXI−4503、フルオラパシン(fluorapacin)(AC−0001)、およびプリナブリン(plinabulin);
Toll様受容体4(TL4)アゴニスト、例えば、G100、GSK1795091、およびPEPA−10;
延長因子1α2阻害剤、例えば、プリチデプシン(plitidepsin);
CD95阻害剤、例えば、APG−101、APO−010、およびアスネルセプト(asunercept);
WT1阻害剤、例えば、DSP−7888;
スプライシング因子3Bサブユニット1(SF3B1)阻害剤、例えば、H3B−8800
PDGFRα/KIT変異体特異的阻害剤、例えば、BLU−285;
SHP−2阻害剤、例えば、TNO155(SHP−099)、RMC−4550、JAB−3068、およびRMC−4630;または
レチノイドZ受容体γ(RORγ)アゴニスト、例えば、LYC−55716。
【0183】
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体と併用して使用され得る他の化学療法薬の例としては、トポイソメラーゼI阻害剤(カンプトテシン(camptothesin)またはトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ダウノマイシンおよびエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファランおよびBCNU)、チューブリン特異的作用物質(例えば、タキソールおよびビンブラスチン)および生物学的作用物質(例えば、抗CD20抗体などの抗体、IDEC8、免疫毒素およびサイトカイン)が挙げられる。
【0184】
いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、Rituxan(登録商標)(Rituximab)、および/またはCD20+B細胞を選択的に枯渇させることによって働く他の作用物質と併用して使用される。
【0185】
本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を抗炎症剤と併用して投与する処置方法が、本明細書中に含められる。抗炎症剤としては、NSAIDs、非特異的およびCOX−2特異的シクロオキシゲナーゼ(cyclooxgenase)酵素阻害剤、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子受容体(TNF)受容体アンタゴニスト、免疫抑制剤およびメトトレキサートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0186】
NSAIDsの例としては、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセンおよびナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールとの併用、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウムおよびヒドロキシクロロキンが挙げられるが、これらに限定されない。NSAIDsの例としては、COX−2特異的阻害剤(すなわち、COX−1に対するIC
50よりも少なくとも50倍低いIC
50でCOX−2を阻害する化合物)、例えば、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ(lumiracoxib)、エトリコキシブ(etoricoxib)および/またはロフェコキシブも挙げられる。
【0187】
さらなる実施形態において、抗炎症剤は、サリチル酸塩である。サリチル酸塩としては、アセチルサリチル酸またはアスピリン、サリチル酸ナトリウム、ならびにサリチル酸コリンおよびサリチル酸マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0188】
抗炎症剤は、コルチコステロイドでもあり得る。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウムおよびプレドニゾンから選択され得る。
【0189】
いくつかの実施形態において、抗炎症性治療薬は、金チオリンゴ酸ナトリウムまたはオーラノフィンなどの金化合物である。
【0190】
いくつかの実施形態において、抗炎症剤は、代謝阻害剤(例えば、メトトレキサートなどのジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤、またはレフルノミドなどのジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤)である。
【0191】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、抗C5モノクローナル抗体(例えば、エクリズマブまたはパキセリズマブ(pexelizumab))、TNFアンタゴニスト(例えば、エタネルセプト(entanercept))、または抗TNFアルファモノクローナル抗体であるインフリキシマブである少なくとも1つの抗炎症性化合物と併用して使用される。
【0192】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、免疫抑制化合物(例えば、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリンまたはミコフェノール酸モフェチル)である少なくとも1つの活性な作用物質と併用して使用される。
【0193】
他の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、1つまたはそれより多くのホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤(例えば、化合物A、BおよびC(それらの構造は下記に提供される)を含む)またはその薬学的に受容可能な塩と併用して使用される。
【0194】
【化35】
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【0195】
化合物A、BおよびCは、WO2015/017460およびWO2015/100217に開示されている。PI3K阻害剤としては、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3Kα、および/または汎PI3Kの阻害剤が挙げられる。PI3K阻害剤のさらなる例としては、ACP−319、AEZA−129、AMG−319、AS252424、AZD8186、BAY10824391、BEZ235、ブパリシブ(BKM120)、BYL719(アルペリシブ(alpelisib))、CH5132799、コパンリシブ(BAY80−6946)、デュベリシブ、GDC−0941、GDC−0980、GSK2636771、GSK2269557、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、IPI−145、IPI−443、IPI−549、KAR4141、LY294002、LY3023414、MLN1117、OXY111A、PA799、PX−866、RG7604、リゴサチブ、RP5090、タセリシブ(taselisib)、TG100115、TGR−1202(ウムブラリシブ(umbralisib))、TGX221、WX−037、X−339、X−414、XL147(SAR245408)、XL499、XL756、ワートマニン、ZSTK474、ならびにWO2005/113556(ICOS)、WO2013/052699(Gilead Calistoga)、WO2013/116562(Gilead Calistoga)、WO2014/100765(Gilead Calistoga)、WO2014/100767(Gilead Calistoga)およびWO2014/201409(Gilead Sciences)に記載されている化合物が挙げられるが、これらに限定されない。PI3K阻害剤のさらなる例としては、GDC−0032、GDC−0077、INCB50465、RP6530、およびSRX3177が挙げられるが、これらに限定されない。
【0196】
なおも別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)阻害剤と併用して使用され得る。SYK阻害剤の例としては、6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、BAY−61−3606、セルデュラチニブ(cerdulatinib)(PRT−062607)、エントスプレチニブ(entospletinib)、ホスタマチニブ(fostamatinib)(R788)、HMPL−523、NVP−QAB 205 AA、R112、R343、タマチニブ(tamatinib)(R406)、ならびに米国特許第8,450,321号(Gilead Connecticut)に記載されているものおよびU.S.2015/0175616に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0197】
なおも別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と併用して使用され得る。TKIは、上皮成長因子受容体(EGFR)、ならびに線維芽細胞成長因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)および血管内皮成長因子(VEGF)に対する受容体を標的化し得る。TKIの例としては、アファチニブ、ARQ−087、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ(cediranib)、クレノラニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ、E−6201、エルダフィチニブ(erdafitinib)、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP−2215)、FP−1039、HM61713、イコチニブ(icotinib)、イマチニブ、KX2−391(Src)、ラパチニブ、レスタウルチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM−203、オシメルチニブ(AZD−9291)、ポナチニブ、ポジオチニブ(poziotinib)、キザルチニブ、ラドチニブ(radotinib)、ロシレチニブ、スルファチニブ(sulfatinib)(HMPL−012)、スニチニブおよびTH−4000が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、TKIとしては、アファチニブ、ARQ−087(デラザンチニブ(derazantinib))、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ、ブリガチニブ(brigatinib)、カボザンチニブ(cabozantinib)、セジラニブ、クレノラニブ(crenolanib)、ダコミチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ(dovitinib)、E−6201、エルダフィチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP−2215)、FP−1039、HM61713、イコチニブ、イマチニブ、KX2−391(Src)、ラパチニブ、レスタウルチニブ、レンバチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM−203、オシメルチニブ(AZD−9291)、ポナチニブ、ポジオチニブ、キザルチニブ(quizartinib)、ラドチニブ、ロシレチニブ(rociletinib)、スルファチニブ(HMPL−012)、スニチニブ、チボアニブ(tivoanib)、TH−4000、およびMEDI−575(抗PDGFR抗体)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0198】
なおも他の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、リシルオキシダーゼ様2(LOXL)の1つまたはそれより多くの阻害剤、またはLOXLに結合する物質(例えば、ヒトLOXL2に対して産生された免疫グロブリンIgG4アイソタイプを有するヒト化モノクローナル抗体(mAb)を含む)と併用して使用される。LOXL阻害剤としては、LOXL1、LOXL2、LOXL3、LOXL4、および/またはLOXL5の阻害剤が挙げられる。LOXL阻害剤の例としては、WO2009/017833(Arresto Biosciences)に記載されている抗体が挙げられるが、これらに限定されない。LOXL2阻害剤の例としては、WO2009/017833(Arresto Biosciences)、WO2009/035791(Arresto Biosciences)およびWO2011/097513(Gilead Biologics)に記載されている抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0199】
なおも別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、Toll様受容体8(TLR8)阻害剤と併用して使用され得る。TLR8阻害剤の例としては、E−6887、IMO−4200、IMO−8400、IMO−9200、MCT−465、MEDI−9197、モトリモド(motolimod)、レシキモド、VTX−1463およびVTX−763が挙げられるが、これらに限定されない。
【0200】
なおも別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、Toll様受容体(TLR9)阻害剤と併用して使用され得る。TLR9阻害剤の例としては、AST−008、IMO−2055、IMO−2125、レフィトリモド(lefitolimod)、リテニモド(litenimod)、MGN−1601およびPUL−042が挙げられるが、これらに限定されない。
【0201】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、BTK(ブルトン(Bruting’s)チロシンキナーゼ)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなBTK阻害剤の例は、米国特許第7,405,295号に開示されている化合物である。BTK阻害剤のさらなる例としては、(S)−6−アミノ−9−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−3−イル)−7−(4−フェノキシフェニル)−7H−プリン−8(9H)−オン、アカラブルチニブ(ACP−196)、BGB−3111、HM71224、イブルチニブ、M−2951(エボブルチニブ(evobrutinib))、チラブルチニブ(tirabrutinib)(ONO−4059)、PRN−1008、スペブルチニブ(spebrutinib)(CC−292)およびTAK−020が挙げられるが、これらに限定されない。BTK阻害剤のさらなる例としては、CB988、M7583、ベカブルチニブ(vecabrutinib)、ARQ−531、SHR−1459、DTRMWXHS−12、およびTAS−5315が挙げられるが、これらに限定されない。
【0202】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、BET阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなBET阻害剤の例は、WO2014/182929(その全内容が参照により本明細書中に援用される)に開示されている化合物である。
【0203】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、TBK(Tank結合キナーゼ)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなTBK阻害剤の例は、WO2016/049211に開示されている化合物である。
【0204】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、MMP阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。例示的なMMP阻害剤としては、MMP1〜10の阻害剤が挙げられる。MMP9阻害剤のさらなる例としては、マリマスタット(marimastat)(BB−2516)、チペマスタット(cipemastat)(Ro 32−3555)、GS−5745(アンデカリキシマブ(andecaliximab))およびWO 2012/027721(Gilead Biologics)に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0205】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、OX40阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなOX40阻害剤の例は、U.S.8,450,460(その全内容が参照により本明細書中に援用される)に開示されている化合物である。
【0206】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、JAK−1阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなJAK−1阻害剤の例は、WO2008/109943に開示されている化合物である。他のJAK阻害剤の例としては、AT9283、AZD1480、バリシチニブ、BMS−911543、フェドラチニブ(fedratinib)、フィルゴチニブ(GLPG0634)、ガンドチニブ(gandotinib)(LY2784544)、INCB039110(イタシチニブ(itacitinib))、レスタウルチニブ、モメロチニブ(momelotinib)(CYT0387)、NS−018、パクリチニブ(SB1518)、ペフィシチニブ(ASP015K)、ルキソリチニブ、トファシチニブ(かつてのタソシチニブ)、INCB052793、およびXL019が挙げられるが、これらに限定されない。
【0207】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、インドールアミン−ピロール−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなIDO阻害剤の例は、WO2016/186967に開示されている化合物である。1つの実施形態において、式(I)の化合物は、IDO1阻害剤との併用において、がんの処置に有用であり、そのIDO1阻害剤としては、BLV−0801、エパカドスタット、F−001287、GBV−1012、GBV−1028、GDC−0919、インドキシモド(indoximod)、NKTR−218、NLG−919系ワクチン、PF−06840003、ピラノナフトキノン誘導体(SN−35837)、レスミノスタット、SBLK−200802およびshIDO−STが挙げられるが、これらに限定されない。IDO1阻害剤の他の例としては、BMS−986205、EOS−200271、KHK−2455、LY−3381916が挙げられるが、これらに限定されない。
【0208】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。式(I)の化合物との併用処置に有用なMEK阻害剤としては、アントロキノノール(antroquinonol)、ビニメチニブ(binimetinib)、コビメチニブ(GDC−0973、XL−518)、MT−144、セルメチニブ(AZD6244)、ソラフェニブ、トラメチニブ(GSK1120212)、ユプロセルチブ(uprosertib)およびトラメチニブが挙げられる。他の例示的なMEK阻害剤としては、PD−0325901、ピマセルチブ(pimasertib)、LTT462、AS703988、CC−90003、およびレファメチニブ(refametinib)が挙げられる。
【0209】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、アポトーシスシグナル制御キナーゼ(ASK)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。ASK阻害剤としては、例えばセロンセルチブ(selonsertib)を含む、WO2011/008709(Gilead Sciences)およびWO2013/112741(Gilead Sciences)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0210】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、表面抗原分類47(CD47)阻害剤と併用され得る。CD47阻害剤の例としては、抗CD47mAb(Vx−1004)、抗ヒトCD47mAb(CNTO−7108)、CC−90002、CC−90002−ST−001、ヒト化抗CD47抗体(Hu5F9−G4)、NI−1701、NI−1801、RCT−1938およびTTI−621が挙げられるが、これらに限定されない。
【0211】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤と併用され得る。CDK阻害剤としては、CDK1、2、3、4、6および9の阻害剤(例えば、アベマシクリブ、アルボシジブ(alvocidib)(HMR−1275、フラボピリドール(flavopiridol))、AT−7519、FLX−925、LEE001、パルボシクリブ、リボシクリブ、リゴサチブ、セリネクサー、UCN−01およびTG−02)が挙げられる。他の例示的なCDK阻害剤としては、ジナシクリブ(dinaciclib)、イブランス(ibrance)、SY1365、CT−7001、SY−1365、G1T38、ミルシクリブ(milciclib)、およびトリラシクリブ(trilaciclib)が挙げられる。
【0212】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、がんを処置するために、ジスコイジンドメイン受容体(DDR)阻害剤と併用され得る。DDR阻害剤には、DDR1および/またはDDR2の阻害剤が含まれる。DDR阻害剤の例としては、WO2014/047624(Gilead Sciences)、US2009−0142345(Takeda Pharmaceutical)、US2011−0287011(Oncomed Pharmaceuticals)、WO2013/027802(Chugai Pharmaceutical)およびWO2013/034933(Imperial Innovations)に開示されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0213】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、米国特許第8,575,353号に開示されているものおよびその等価物)と併用され得る。HDAC阻害剤のさらなる例としては、アベキシノスタット、ACY−241、AR−42、BEBT−908、ベリノスタット、CKD−581、CS−055(HBI−8000)、CUDC−907(フィメピノスタット(fimepinostat))、エンチノスタット、ジビノスタット(givinostat)、モセチノスタット、パノビノスタット、プラシノスタット(pracinostat)、キシノスタット(JNJ−26481585)、レスミノスタット、リコリノスタット、SHP−141、バルプロ酸(VAL−001)、ボリノスタット(vorinostat)が挙げられるが、これらに限定されない。HDAC阻害剤のさらなる例としては、チノスタムスチン(tinostamustine)、レメチノスタット(remetinostat)、エンチノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0214】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤と併用され得る。造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤の例としては、WO18183956、WO18183964、WO18167147、およびWO16090300に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0215】
抗ホルモン剤:「化学療法剤」の定義には、抗ホルモン剤もまた含まれ、例えば、抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMs)、酵素アロマターゼの阻害剤、抗アンドロゲン、ならびに腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように働く、上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸または誘導体である。
【0216】
抗エストロゲンおよびSERMsの例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX
TMが挙げられる)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン(4−hydroxytamoxifen)、トリオキシフェン、ケトキシフェン(keoxifene)、LY117018、オナプリストン、およびトレミフェン(FARESTON(登録商標))が挙げられる。
【0217】
酵素アロマターゼの阻害剤は、副腎におけるエストロゲンの産生を調節する。例としては、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール(MEGACE(登録商標))、エキセメスタン、フォルメスタン(formestane)、ファドロゾール、ボロゾール(vorozole)(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))、およびアナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))が挙げられる。
【0218】
抗アンドロゲンの例としては、アパルタミド(apalutamide)、アビラテロン、エンザルタミド、フルタミド、ガレテロン(galeterone)、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、ゴセレリン、ODM−201、APC−100、ODM−204が挙げられる。
【0219】
プロゲステロン受容体アンタゴニストの例としては、オナプリストンが挙げられる。
【0220】
抗血管新生剤:抗血管新生剤としては、レチノイド酸およびその誘導体、2−メトキシエストラジオール、ANGIOSTATIN(登録商標)、ENDOSTATIN(登録商標)、レゴラフェニブ、ネクパラニブ(necuparanib)、スラミン、スクアラミン、メタロプロテイナーゼ−1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ−2の組織阻害剤、プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤−1、プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤−2、軟骨由来阻害剤、パクリタキセル(nab−パクリタキセル)、血小板因子4、硫酸プロタミン(クルペイン(clupeine))、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの殻から調製)、硫酸化多糖類ペプチドグリカン複合体(sp−pg)、スタウロスポリン、プロリンアナログが挙げられるマトリックス代謝のモジュレーター、例えば、l−アゼチジン−2−カルボン酸(LACA)、シスヒドロキシプロリン、d,I−3,4−デヒドロプロリン、チアプロリン、α,α’−ジピリジル、β−アミノプロピオニトリルフマレート、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3h)−オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン−血清、メタロプロテイナーゼ−3のニワトリ阻害剤(ChIMP−3)、キモスタチン、テトラデカ硫酸β−シクロデキストリン、エポネマイシン、フマギリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、d−ペニシラミン、β−1−アンチコラゲナーゼ−血清、α−2−抗プラスミン、ビサントレン、ロベンザリット二ナトリウム、n−2−カルボキシフェニル−4−クロロアントロニル酸二ナトリウム(n−2−carboxyphenyl−4−chloroanthronilic acid disodium)または「CCA」、サリドマイド、血管新生抑制(angiostatic)ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール、メタロプロテイナーゼ阻害剤、例えば、BB−94、S100A9の阻害剤、例えば、タスキニモド(tasquinimod)が挙げられるが、これらに限定されない。他の抗血管新生剤としては、これらの血管新生増殖因子に対する抗体、好ましくはモノクローナル抗体:β−FGF、α−FGF、FGF−5、VEGFアイソフォーム、VEGF−C、HGF/SF、およびAng−1/Ang−2が挙げられる。
【0221】
抗線維化剤:抗線維化剤としては、β−アミノプロピオニトリル(BAPN)などの化合物、ならびにリジルオキシダーゼの阻害剤ならびにコラーゲンの異常な体積に関連する疾患および状態の処置におけるこれらの使用に関してUS 4965288に開示される化合物、および種々の病理学的線維症状態の処置のためにLOXを阻害する化合物に関してUS 4997854に開示される化合物(これらは、本明細書中に参考として援用される)が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる例示的な阻害剤は、2−イソブチル−3−フルオロ−、クロロ−、またはブロモ−アリルアミンなどの化合物に関してUS 4943593、US 5021456、US 5059714、US 5120764、US 5182297、2−(1−ナフチルオキシメチル)−3−フルオロアリルアミン(2−(1−naphthyloxymemyl)−3−fluoroallylamine)に関してUS 5252608、およびUS 2004−0248871に記載されており、これらは、本明細書中に参考として援用される。
【0222】
例示的な抗線維化剤としてはまた、リジルオキシダーゼの活性部位のカルボニル基と反応する第一級アミン、およびより特定すると、このカルボニルと結合した後に、共鳴により安定化される生成物を生成する第一級アミンが挙げられ、例えば、以下の第一級アミンである:エミレンマミン(emylenemamine)、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、およびこれらの誘導体;セミカルバジドおよび尿素誘導体;BAPNまたは2−ニトロエチルアミンなどのアミノニトリル;2−ブロモ−エチルアミン、2−クロロエチルアミン、2−トリフルオロエチルアミン、3−ブロモプロピルアミン、およびp−ハロベンジルアミンなどの不飽和または飽和ハロアミン;ならびにセレノホモシステインラクトン。
【0223】
他の抗線維化剤は、細胞に侵入するかまたは侵入しない、銅キレート剤である。例示的な化合物としては、リジルオキシダーゼによるリジルおよびヒドロキシリジル残基の酸化的脱アミノ化からもたらされるアルデヒド誘導体を遮断する、間接的な阻害剤が挙げられる。例としては、チオールアミン、特に、D−ペニシラミン、およびそのアナログ、例えば、2−アミノ−5−メルカプト−5−メチルヘキサン酸、D−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アセトアミドエチル)ジチオ)ブタン酸、p−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アミノエチル)ジチオ)ブタン酸、ナトリウム−4−((p−1−ジメチル−2−アミノ−2−カルボキシエチル)ジチオ)ブタンスルフレート、2−アセトアミドエチル−2−アセトアミドエタンチオールスルファネート、およびナトリウム−4−メルカプトブタンスルフィネート三水和物が挙げられる。
【0224】
免疫療法剤:免疫療法剤としては、患者を処置するのに適した治療用抗体が挙げられるが、これらに限定されない。治療用抗体のいくつかの例としては、アバゴボマブ(abagovomab)、ABP−980、アデカツムマブ(adecatumumab)、アフツズマブ(afutuzumab)、アレムツズマブ、アルツモマブ(altumomab)、アマツキシマブ(amatuximab)、アナツモマブ(anatumomab)、アルシツモマブ(arcitumomab)、バビツキシマブ(bavituximab)、ベクツモマブ(bectumomab)、ベバシズマブ、ビバツズマブ(bivatuzumab)、ブリナツモマブ(blinatumomab)、ブレンツキシマブ、カンツズマブ(cantuzumab)、カツマキソマブ(catumaxomab)、CC49、セツキシマブ、シタツズマブ(citatuzumab)、シクスツムマブ(cixutumumab)、クリバツズマブ(clivatuzumab)、コナツムマブ(conatumumab)、ダセツズマブ(dacetuzumab)、ダロツズマブ(dalotuzumab)、ダラツムマブ(daratumumab)、デツモマブ(detumomab)、ジヌツキシマブ(dinutuximab)、ドロジツマブ(drozitumab)、ドゥリゴツマブ(duligotumab)、ドゥシギツマブ(dusigitumab)、エクロメキシマブ(ecromeximab)、エロツズマブ、エミベツズマブ(emibetuzumab)、エンシツキシマブ(ensituximab)、エルツマキソマブ(ertumaxomab)、エタラシズマブ(etaracizumab)、ファルレツズマブ(farletuzumab)、フィクラツズマブ(ficlatuzumab)、フィギツムマブ(figitumumab)、フランボツマブ(flanvotumab)、フツキシマブ(futuximab)、ガニツマブ(ganitumab)、ゲムツズマブ、ギレンツキシマブ(girentuximab)、ゲレムタツムマブ(glembatumumab)、イブリツモマブ、イゴボマブ(igovomab)、イムガツズマブ(imgatuzumab)、インダツキシマブ(indatuximab)、イノツズマブ、インテツムマブ(intetumumab)、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、MDX−010、BMS−734016、およびMDX−101)、イラツムマブ(iratumumab)、ラベツズマブ(labetuzumab)、レクサツムマブ(lexatumumab)、リンツズマブ、ロルボツズマブ(lorvotuzumab)、ルカツムマブ(lucatumumab)、マパツムマブ(mapatumumab)、マツズマブ(matuzumab)、ミラツズマブ、ミンレツモマブ(minretumomab)、ミツモマブ(mitumomab)、モガムリズマブ、モキセツモマブ(moxetumomab)、ナプツモマブ(naptumomab)、ナルナツマブ(narnatumab)、ネシツムマブ、ニモツズマブ(nimotuzumab)、ノフェツモマブ(nofetumomab)、OBI−833、オビヌツズマブ、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オファツムマブ(ofatumumab)、オララツマブ(olaratumab)、オナルツズマブ(onartuzumab)、オポルツズマブ(oportuzumab)、オレゴボマブ(oregovomab)、パニツムマブ、パルサツズマブ(parsatuzumab)、パスードトクス(pasudotox)、パトリツマブ(patritumab)、ペムツモマブ(pemtumomab)、ペルツズマブ、ピンツモマブ(pintumomab)、プリツムマブ(pritumumab)、ラコツモマブ(racotumomab)、ラドレツマブ(radretumab)、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、リロツムマブ(rilotumumab)、リツキシマブ、ロバツムマブ(robatumumab)、サマリズマブ(samalizumab)、サツモマブ(satumomab)、シブロツズマブ(sibrotuzumab)、シルツキシマブ、ソリトマブ(solitomab)、シムツズマブ(simtuzumab)、タカツズマブ(tacatuzumab)、タプリツモマブ(taplitumomab)、テナツモマブ(tenatumomab)、テプロツムマブ(teprotumumab)、チガツズマブ(tigatuzumab)、トシツモマブ(tositumomab)、トラスツズマブ、ツコツズマブ(tucotuzumab)、ウブリツキシマブ(ublituximab)、ベルツズマブ、ボルセツズマブ(vorsetuzumab)、ボツムマブ(votumumab)、ザルツムマブ(zalutumumab)、および3F8が挙げられる。リツキシマブは、辺縁層リンパ腫、WM、CLLおよび小リンパ球性リンパ腫が挙げられる低悪性度B細胞がんを処置するために使用され得る。リツキシマブと化学療法剤との組み合わせ物は、特に有効である。
【0225】
例示された治療用抗体はさらに、インジウム−111、イットリウム−90(90Y−クリバツズマブ(90Y−clivatuzumab))、またはヨウ素−131などの放射性同位体粒子で標識され得るか、または組み合わせられ得る。
【0226】
がん遺伝子療法および細胞療法:変異または変化した遺伝子を置き換えるための、がん細胞への正常遺伝子の挿入;変異した遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;がん細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換してがん細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系(T細胞もしくはナチュラルキラー細胞)を活性化してがん細胞を殺滅するように、またはがん細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入を含む;がんに対する内因性の免疫応答性をさらに変更するために細胞の活性を改変する遺伝的アプローチが挙げられる、がん遺伝子療法および細胞療法。
【0227】
遺伝子編集因子:ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9システム、ジンクフィンガーヌクレアーゼシステム、TALENシステム、ホーミングエンドヌクレアーゼシステム、およびメガヌクレアーゼシステムからなる群より選択される。
【0228】
キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞の集団であって、ここで、そのCARは、腫瘍抗原結合ドメインを含む。その免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。TCR−T細胞は、腫瘍細胞の表面に存在する腫瘍由来のペプチドを標的化するように操作される。細胞は、自己細胞または同種異系細胞であり得る。
【0229】
いくつかの実施形態において、CARは、抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態において、この細胞内ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、共刺激ドメイン、または一次シグナル伝達ドメインと共刺激ドメインとの両方を含む。いくつかの実施形態において、この一次シグナル伝達ドメインは、CD3ζ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、共通FcRγ(FCERIG)、FcRβ(FcεRlb)、CD79a、CD79b、FcγRIIa、DAP10、およびDAP12からなる群より選択される1つまたはそれより多くのタンパク質の機能的シグナル伝達ドメインを含む。
【0230】
いくつかの実施形態において、この共刺激ドメインは、CD27、CD28、4−1BB(CD137)、OX40、CD30、CD40、PD−1、ICOS、リンパ球機能関連抗原−1(LFA−I)、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、B7−H3、CD83と特異的に結合するリガンド、CDS、ICAM−1、GITR、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRFI)、CD160、CD19、CD4、CD8α、CD8β、IL2Rβ、IL2Rγ、IL7Rα、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA−6、CD49f、ITGAD、CD 1 ld、ITGAE、CD103、ITGAL、CD 1 la、LFA−1、ITGAM、CD1 lb、ITGAX、CD1 lc、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA−1、ITGB7、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB−A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO−3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP−76、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、およびNKG2Dからなる群より選択される1つまたはそれより多くのタンパク質の機能的ドメインを含む。
【0231】
いくつかの実施形態において、この膜貫通ドメインは、T細胞受容体のα鎖、β鎖またはζ鎖、CD28、CD3ε、CD45、CD4、CD5、CD8、CD9、CD16、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154、KIRDS2、OX40、CD2、CD27、LFA−1(CD1 la、CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD40、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、CD160、CD19、IL2Rβ、IL2Rγ、IL7R u、ITGA1、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA−6、CD49f、ITGAD、CD1 ld、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1 la、LFA−1、ITGAM、CD1 lb、ITGAX、CD1 lc、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA−1、ITGB7、TNFR2、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、SLAMF6(NTB−A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO−3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、NKG2D、およびNKG2Cからなる群より選択されるタンパク質の膜貫通ドメインを含む。
【0232】
いくつかの実施形態において、この抗原結合ドメインは、腫瘍抗原に結合する。いくつかの実施形態において、この腫瘍抗原は、CD19;CD123;CD22;CD30;CD171;CS−1(CD2サブセット1、CRACC、SLAMF7、CD319、および19A24供称される);C−型レクチン様分子−1(CLL−1またはCLECLI);CD33;上皮増殖因子受容体バリアントIII(EGFRvlll);ガングリオシドG2(GD2);ガングリオシドGD3(aNeuSAc(2−8)aNeuSAc(2−3)bDGaip(1−4)bDGIcp(1−1)Cer);TNF受容体ファミリーメンバーB細胞変異(BCMA);Tn抗原((Tn Ag)または(GaINAcu−Ser/Thr));前立腺特異的膜抗原(PSMA);受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(RORI);Fms様、チロシンキナーゼ3(FLT3);腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72);CD38;CD44v6;癌胎児抗原(CEA);上皮細胞接着分子(EPCAM);B7H3(CD276);KIT(CD117);インターロイキン−13受容体サブユニットα−2(IL−13Ra2またはCD213A2);メソセリン;インターロイキン11受容体α(IL−11Ra);前立腺幹細胞抗原(PSCA);前立腺セリン2(TestisinまたはPRSS21);血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2);ルイス(Y)抗原;CD24;血小板由来増殖因子受容体β(PDGFR−β);ステージ特異的胎児抗原−4(SSEA−4);CD20;delta様3(DLL3);葉酸受容体α;受容体チロシン−プロテインキナーゼ、ERBB2(Her2/neu);ムチン1、細胞表面関連(MUC1);上皮増殖因子受容体(EGFR);神経細胞接着分子(NCAM);プロスターゼ(Prostase);前立腺性酸性フォスファターゼ(PAP);延長因子2変異(ELF2M);エフリンB2;線維芽細胞活性化タンパク質α(FAP);インスリン様増殖因子1受容体(IGF−I受容体)、炭酸脱水酵素IX(CAIX);プロテアソーム(Prosome、Macropain)サブユニット、β型、9(LMP2);糖タンパク質100(gp100);切断点クラスター領域(BCR)およびエーベルソンマウス白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ1(Abl)からなる癌遺伝子融合タンパク質(bcr−abl);チロシナーゼ;エフリン型−A受容体2(EphA2);フコシルGM1;シアリルLewis接着分子(sLe);ガングリオシドGM3(aNeuSAc(2−3)bDGalp(1−4)bDGlcp(1−1)Cer);トランスグルタミナーゼ5(TGS5);高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA);o−アセチル−GD2ガングリオシド(OAcGD2);葉酸受容体β;腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248);腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R);前立腺の6回膜貫通上皮抗原I(STEAP1);クローディン6(CLDN6);甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR);Gタンパク質結合受容体クラスC群5、メンバーD(GPRCSD);染色体Xオープンリーティングフレーム61(CXORF61);CD97;CD179a;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK);ポリシアリン酸;胎盤特異的1(PLAC1);globoHグリコセラミドの六糖部分(GloboH);乳腺分化抗原(NY−BR−1);ウロプラキン2(uroplakin 2)(UPK2);A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1);アドレナリン作用性受容体β3(ADRB3);pannexin 3(PANX3);Gタンパク質結合受容体20(GPR20);リンパ球抗原6複合体、ローカスK9(locus K 9)(LY6K);嗅覚受容器51E2(ORS IE2);TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP);ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1);がん/精巣抗原1(NY−ESO−1);がん/精巣抗原2(LAGE−la);黒色腫関連抗原1(MAGE−A1);染色体12pに位置するETSトランスロケーションバリアント遺伝子6(ETV6−AML);精子タンパク質17(SPA17);X抗原ファミリー、メンバー1A(XAGE1);アンギオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie 2);黒色腫がん精巣抗原−1(MADCT−1);黒色腫がん精巣抗原−2(MAD−CT−2);Fos関連抗原1;腫瘍タンパク質p53、(p53);p53変異体;プロステイン(prostein);サバイビン;テロメラーゼ;前立腺癌腫瘍抗原−1(PCTA−1またはガレクチン8)、T細胞により認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI);ラット肉腫(Ras)変異体;ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT);肉腫トランスロケーション切断点;アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML−IAP);ERG(膜貫通プロテアーゼ、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子);N−アセチルグルコサミニル−トランスフェラーゼV(NA17);ペアードボックスタンパク質Pax−3(PAX3);アンドロゲン受容体;サイクリンB1;v−mycトリ骨髄球腫症ウイルス癌遺伝子神経芽細胞腫由来ホモログ(MYCN);RasホモログファミリーメンバーC(RhoC);チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP−2);チトクロムP450 1B1(CYP IBI);CCCTC結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISすなわちBrother of the Regulator of Imprinted Sites)、T細胞により認識される扁平上皮癌抗原3(SART3);ペアードボックスタンパク質Pax−5(PAX5);プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY−TES I);リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK);Aキナーゼアンカータンパク質4(AKAP−4);滑膜肉腫、X切断点2(SSX2);終末糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation Endproducts)(RAGE−I);腎臓ユビキタス(renal ubiquitous)1(RUI);腎臓ユビキタス2(RU2);レグマイン;ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6);ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7);腸管カルボキシルエステラーゼ;熱ショックタンパク質70−2変異(mut hsp70−2);CD79a;CD79b;CD72;白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIRI);IgA受容体のFcフラグメント(FCARまたはCD89);白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2);CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF);C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A);骨髄ストローマ細胞抗原2(BST2);EGF様モジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2);リンパ球抗原75(LY75);グリピカン−3(GPC3);Fc受容体様5(FCRL5);および免疫グロブリンλ様ポリペプチド1(IGLL1)からなる群より選択される。
【0233】
いくつかの実施形態において、この腫瘍抗原は、CD150、5T4、ActRIIA、B7、BMCA、CA−125、CCNA1、CD123、CD126、CD138、CD14、CD148、CD15、CD19、CD20、CD200、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD261、CD262、CD30、CD33、CD362、CD37、CD38、CD4、CD40、CD40L、CD44、CD46、CD5、CD52、CD53、CD54、CD56、CD66a−d、CD74、CD8、CD80、CD92、CE7、CS−1、CSPG4、ED−Bフィブロネクチン、EGFR、EGFRvIII、EGP−2、EGP−4、EPHa2、ErbB2、ErbB3、ErbB4、FBP、GD2、GD3、HER1−HER2の併用、HER2−HER3の併用、HERV−K、HIV−1エンベロープ糖タンパク質gp120、HIV−1エンベロープ糖タンパク質gp41、HLA−DR、HM1.24、HMW−MAA、Her2、Her2/neu、IGF−1R、IL−11Rα、IL−13R−α2、IL−2、IL−22R−α、IL−6、IL−6R、Ia、Ii、L1−CAM、L1−細胞接着分子、ルイスY、Ll−CAM、MAGE A3、MAGE−A1、MART−1、MUC1、NKG2Cリガンド、NKG2Dリガンド、NYESO−1、OEPHa2、PIGF、PSCA、PSMA、ROR1、T101、TAC、TAG72、TIM−3、TRAIL−R1、TRAIL−Rl(DR4)、TRAIL−R2(DR5)、VEGF、VEGFR2、WT−I、Gタンパク質結合受容体、α−フェトプロテイン(AFP)、血管新生因子、外因性同系結合分子(ExoCBM)、癌遺伝子産物、抗葉酸受容体、c−Met、癌胎児抗原(CEA)、サイクリン(D1)、エフリンB2、上皮腫瘍抗原、エストロゲン受容体、胎児アセチルコリン(acethycholine)e受容体、葉酸結合タンパク質、gp100、B型肝炎表面抗原、κ鎖、κ軽鎖、kdr、λ鎖、リビン(livin)、黒色腫関連抗原、メソセリン、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、ムチン16(MUC16)、変異p53、変異ras、壊死抗原、腫瘍胎児抗原、ROR2、プロゲステロン受容体、前立腺特異的抗原、tEGFR、テネイシン、P2−ミクロブロブリン(P2−Microgiobuiin)、およびFc受容体様5(FcRL5)から選択される。
【0234】
細胞療法の非限定的な例としては、アルゲンパンツセル−L(Algenpantucel−L)、シプリューセル−T(Sipuleucel−T)、(BPX−501)リボゲンレクリューセル(rivogenlecleucel)US9089520、WO2016100236、AU−105、ACTR−087、活性化同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO−109−AANK、MG−4101、AU−101、BPX−601、FATE−NK100、LFU−835造血幹細胞、イミレクリューセル−T(Imilecleucel−T)、バルタリューセル−T(baltaleucel−T)、PNK−007、UCARTCS1、ET−1504、ET−1501、ET−1502、ET−190、CD19−ARTEMIS、ProHema、FT−1050処置骨髄幹細胞療法、CD4CARNK−92細胞、CryoStim、AlloStim、レンチウイルス形質転換huCART−meso細胞、CART−22細胞、EGFRt/19−28z/4−1BBL CAR T細胞、自己由来4H11−28z/fIL−12/EFGRt T細胞、CCR5−SBC−728−HSPC、CAR4−1BBZ、CH−296、dnTGFbRII−NY−ESOc259T、Ad−RTS−IL−12、IMA−101、IMA−201、CARMA−0508、TT−18、CMD−501、CMD−503、CMD−504、CMD−502、CMD−601、CMD−602、およびCSG−005が挙げられる。
【0235】
さらなる作用物質としては、腫瘍標的化抗原が以下のものであるものが挙げられる:
α−フェトプロテイン、例えば、ET−1402、およびAFP−TCR;
炭疽菌毒素受容体1、例えば、抗TEM8 CAR T−細胞療法;
B細胞成熟抗原(BCMA)、例えば、bb−2121、UCART−BCMA、ET−140、KITE−585、MCM−998、LCAR−B38M、CART−BCMA、SEA−BCMA、BB212、UCART−BCMA、ET−140、P−BCMA−101、およびAUTO−2(APRIL−CAR);
抗CLL−1抗体、例えば、KITE−796;
B7ホモログ6、例えば、CAR−NKp30およびCAR−B7H6;
B−リンパ球抗原CD19、例えば、TBI−1501、CTL−119 huCART−19 T細胞、JCAR−015 US7446190、JCAR−014、JCAR−017、(WO2016196388、WO2016033570、WO2015157386)、アキシカブタゲンシロロイセル(axicabtagene ciloleucel)(KTE−C19)、US7741465、US6319494、UCART−19、EBV−CTL、Tチサゲンレクロイセル−T(CTL019)、WO2012079000、WO2017049166、CD19CAR−CD28−CD3ζ−EGFRt発現T細胞、CD19/4−1BBLアーマードCAR T細胞療法、C−CAR−011、CIK−CAR.CD19、CD19CAR−28−ζT細胞、PCAR−019、MatchCART、DSCAR−01、およびIM19 CAR−T;
B−リンパ球抗原CD20、例えば、ATTCK−20;
Bリンパ球細胞接着、例えば、UCART−22、およびJCAR−018(WO2016090190);
NY−ESO−1、例えば、GSK−3377794、およびTBI−1301;
炭酸脱水酵素、例えば、DC−Ad−GMCAIX;
カスパーゼ9自殺遺伝子、例えば、CaspaCIDe DLI、およびBPX−501;
CCR5、例えば、SB−728;
CDw123、例えば、MB−102、およびUCART−123;
CD20m、例えば、CBM−C20.1;
CD4、例えば、ICG−122;
CD30、例えば、CART30(CBM−C30.1;
CD33、例えば、CIK−CAR.CD33;
CD38、例えば、T−007、UCART−38;
CD40リガンド、例えば、BPX−201;
CEACAMタンパク質4モジュレーター、例えば、MG7−CART;
クローディン6、例えば、CSG−002;
EBV標的化、例えば、CMD−003;
EGFR、例えば、自己由来4H11−28z/fIL−12/EFGRt T細胞;
エンドヌクレアーゼ、例えば、PGN−514、PGN−201;
エプスタイン−バーウイルス特異的Tリンパ球、例えば、TT−10;
Erbb2、例えば、CST−102、CIDeCAR;
ガングリオシド(GD2)、例えば、4SCAR−GD2;
グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、例えば、CIK−CAR.PSMA、CART−PSMA−TGFsRDN、およびP−PSMA−101;
グリピカン−3(GPC3)、例えば、TT−16、およびGLYCAR;
ヘモグロビン、例えば、PGN−236;
肝細胞増殖因子受容体、例えば、抗cMet RNA CAR T;
ヒトパピローマウイルスE7タンパク質、例えば、KITE−439;
免疫グロブリンγFc受容体III、例えば、ACTR087;
IL−12、例えば、DC−RTS−IL−12;
IL−12アゴニスト/ムチン16、例えば、JCAR−020;
IL−13α2、例えば、MB−101;
IL−2、例えば、CST−101;
K−Ras GTPアーゼ、例えば、抗KRAS G12V mTCR細胞療法;
神経細胞接着分子L1 L1CAM(CD171)、例えば、JCAR−023;
潜伏膜タンパク質1/潜伏膜タンパク質2、例えば、Ad5f35−LMPd1−2形質転換自己由来樹状細胞;
黒色腫関連抗原10、例えば、MAGE−A10C796T MAGE−A10 TCR;
黒色腫関連抗原3/黒色腫関連抗原6(MAGE A3/A6)、例えば、KITE−718;
メソセリン、例えば、CSG−MESO、およびTC−210;
NKG2D、例えば、NKR−2;
Ntrkr1チロシンキナーゼ受容体、例えば、JCAR−024;
T細胞受容体、例えば、BPX−701、およびIMCgp100;
Tリンパ球、例えば、TT−12;
腫瘍性浸潤リンパ球、例えば、LN−144、およびLN−145;
ウィルムス腫瘍タンパク質、例えば、JTCR−016、およびWT1−CTL;
【0236】
被験体
提供される処置の方法の任意のものが、がんを有すると診断されたか、またはがんを有する疑いがある被験体(例えば、ヒト)を処置するために使用され得る。本明細書中で使用される場合、被験体とは、哺乳動物をいい、例えばヒトを含む。
【0237】
いくつかの実施形態において、この被験体は、がんまたは過剰増殖性疾患に関連する1つまたはそれより多くの症状を示すヒトであり得る。いくつかの実施形態において、この被験体は、がんに関連する1つまたはそれより多くの症状を示すヒトであり得る。いくつかの実施形態において、この被験体は、がんの早期段階にある。他の実施形態において、この被験体は、がんの進行段階にある。
【0238】
確実に、この被験体は、診断されていようといまいと、がんまたは過剰増殖性疾患の危険があるか、あるいはがんまたは過剰増殖性疾患を発症するように遺伝的にかもしくは他の方法で(例えば、危険因子)罹患しやすいヒトであり得る。本明細書中で使用される場合、「危険がある」被験体とは、がんを発症する危険がある被験体である。この被験体は、検出可能な疾患を有しても有していなくてもよく、そして本明細書中に記載される処置方法の前に、検出可能な疾患を示していても示していなくてもよい。危険がある被験体は、1つまたはそれより多くのいわゆる危険因子を有し得、これらは、本明細書中に記載される、がんの発症に相関する測定可能なパラメータである。これらの危険因子のうちの1つまたはそれより多くを有する被験体は、その危険因子(単数または複数)を有さない個体よりも高い、がんを発症する可能性を有する。これらの危険因子としては、例えば、年齢、性別、人種、食事、以前の疾患の病歴、以前の疾患の存在、遺伝子(例えば、遺伝性)懸念事項、および環境曝露が挙げられ得る。いくつかの実施形態において、がんの危険がある被験体としては、例えば、この疾患を経験したことがある親族を有する被験体、およびその危険が遺伝子または生化学的マーカーの分析により決定される被験体が挙げられる。
【0239】
さらに、この被験体は、1つまたはそれより多くの標準的な治療、例えば、化学療法、放射線療法、免疫療法、外科手術、またはこれらの組み合わせを受けているヒトであり得る。従って、1つまたはそれより多くのキナーゼ阻害剤が、化学療法、放射線療法、免疫療法、外科手術またはこれらの組み合わせを施す前、施し中、または施し後に投与され得る。
【0240】
1つの実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に実質的に不応性であるか、または(ii)化学療法による処置後に再発しているか、または(i)と(ii)の両方である、ヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0241】
本明細書中で使用される場合、「治療有効量」とは、特定の経路を調節し、これによって適応症を罹患している被験体(例えば、ヒト)を処置するため、または適応症の既存の症状を軽減するために十分な量を意味する。治療有効量の決定は、特に本明細書中に提供される詳細な開示を考慮して、当業者の能力の範囲内である。いくつかの実施形態において、治療有効量のJAK阻害剤、例えば、化合物Aもしくはルキソリチニブまたはその薬学的に受容可能な塩と、治療有効量のPI3K阻害剤、例えば、化合物B、化合物C、化合物D、または化合物Eおよびその薬学的に受容可能な塩は、(i)罹患細胞の数を減少させること;(ii)腫瘍サイズを減少させること;(iii)疾患細胞の、周囲器官への浸潤を阻害し、遅延させ、ある程度遅くし、そして好ましくは止めること;(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度遅くし、そして好ましくは止める)こと;(v)腫瘍成長を阻害すること;(vi)腫瘍の発生および/または再発を予防または遅延すること;および/あるいは(vii)がんまたは骨髄増殖性疾患に関連する症状のうちの1つまたはそれより多くをある程度軽減することが可能である。他の実施形態において、治療有効量の化合物Bまたは化合物Cと、治療有効量のオビヌツズマブは、(i)がん細胞の数を減少させること;(ii)腫瘍サイズを減少させること;(iii)がん細胞の、周囲器官への浸潤を阻害し、遅延させ、ある程度遅くし、そして好ましくは止めること;(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度遅くし、そして好ましくは止める)こと;(v)腫瘍成長を阻害すること;(vi)腫瘍の発生および/または再発を予防または遅延すること;および/あるいは(vii)がんに関連する症状のうちの1つまたはそれより多くをある程度軽減することが可能である。種々の実施形態において、この量は、がんの症状のうちの1つまたはそれより多くを軽減し、緩和し、縮小し、そして/または遅延させるために十分である。
【0242】
いくつかの実施形態において、このがんは、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、多発性骨髄腫(MM)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ球性白血病(ALL)、B細胞ALL、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、または辺縁層リンパ腫(MZL)である。1つの実施形態において、このがんは微少残存白血病(MRD)である。さらなる実施形態において、このがんは、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、および難治性iNHLから選択される。特定の実施形態において、このがんは低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。いくつかの実施形態において、このがんは難治性iNHLである。1つの実施形態において、このがんは慢性リンパ球性白血病(CLL)である。他の実施形態において、このがんはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。
【0243】
特定の実施形態において、このがんは固形腫瘍であり、膵臓がん;膀胱がん;結腸直腸がん;乳がん(転移性乳がんが挙げられる);前立腺がん(アンドロゲン依存性およびアンドロゲン非依存性前立腺がんが挙げられる);腎がんまたは腎臓がん(kidney or renal cancer)(例えば、転移性腎臓癌;肝細胞がんが挙げられる);肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)、細気管支肺胞上皮癌(bronchioloalveolar carcinoma)(BAC)、および肺の腺がんが挙げられる);卵巣がん(例えば、進行性上皮または原発性腹膜がんが挙げられる);子宮頚がん;胃がん;食道がん;頭頚部がん(例えば、頭頚部の扁平上皮癌が挙げられる);黒色腫;神経内分泌がん(転移性神経内分泌腫瘍が挙げられる);脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成乏突起神経膠腫、成人多形性グリア芽細胞腫、および成人異型性アストロサイトーマが挙げられる);骨がん;および軟部組織肉腫、肝臓癌、直腸がん、陰茎癌、外陰部がん、甲状腺がん、唾液腺癌、子宮内膜または子宮癌、ヘパトーマ、肝細胞がん、肝臓がん、胃腸がんが挙げられる胃のがん(gastric or stomach cancer)、腹膜のがん、肺の扁平上皮癌(squamous carcinoma of the lung)、胃食道がん、胆管がん、胆嚢がん、結腸直腸/虫垂がん、扁平上皮がん(例えば、上皮扁平上皮がん)からなる群より選択される。
【0244】
提供される処置の方法の任意のものが、種々の段階のがんを処置するために使用され得る。例として、がんの段階としては、早期、進行、局所進行、寛解、難治性、寛解後の再発および進行性が挙げられるが、これらに限定されない。
【0245】
リンパ腫または白血病の併用療法:いくつかの化学療法剤は、リンパ腫または白血病を処置するのに適している。これらの剤としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2−1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、ベータアレチン(beta alethine)、BMS−345541、ボルテゾミブ(ベルケード(登録商標))、ボルテゾミブ(ベルケード(登録商標)、PS−341)、ブリオスタチン1、ブスルファン(bulsulfan)、キャンパス−1H、カルボプラチン、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC−5103、クロラムブシル、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾン)、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン(clofarabine)、クルクミン、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、およびプレドニゾン)、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシン、DT−PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、およびエトポシド)、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エトポシド、エベロリムス(RAD001)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、およびミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、およびリツキシマブ)、フェンレチニド、フィルグラスチム、フラボピリドール、フルダラビン、FR(フルダラビンおよびリツキシマブ)、ゲルダナマイシン(geldanamycin)(17−AAG)、ハイパーCVAD(高分画(hyperfractionated)シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、およびシタラビン)、ICE(イホスファミド(iphosphamide)、カルボプラチン、およびエトポシド)、イホスファミド、塩酸イリノテカン、インターフェロンα−2b、イクサベピロン(ixabepilone)、レナリドミド(REVLIMID(登録商標)、CC−5013)、リンホカイン活性化キラー細胞、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシル、およびプレドニゾロン)、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モテキサフィンガドリニウム(motexafin gadolinium)、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オバトクラックス(obatoclax)(GX15−070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、ω−3脂肪酸、Omr−IgG−am(WNIG、Omrix)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パルボシクリブ(PD0332991)、ペグフィルグラスチム(pegfilgrastim)、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペリホシン(perifosin)、プレドニゾロン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−11、組換えインターロイキン−12、リツキシマブ、R−CHOP(リツキシマブおよびCHOP)、R−CVP(リツキシマブおよびCVP)、R−FCM(リツキシマブおよびFCM)、R−ICE(リツキシマブおよびICE)、ならびにR−MCP(リツキシマブおよびMCP)、R−ロスコビチン(R−roscovitine)(セリシクリブ(seliciclib)、CYC202)、サルグラモスチン(sargramostim)、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スチリルスルホン(styryl sulphone)、タクロリムス、タネスピマイシン、テムシロリムス(CCl−779)、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ(tipifarnib)、ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチン、酒石酸ビノレルビン、SAHA(スベラニロヒドロキサム酸(suberanilohydroxamic acid)、またはスベロイル(suberoyl)、アニリド、およびヒドロキサム酸)、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標))、ベネトクラクス(ABT−199)が挙げられる。
【0246】
1つの改変されたアプローチは、放射線療法であり、ここでモノクローナル抗体が、インジウム−111、イットリウム−90、およびヨウ素−131などの放射性同位体と併用される。併用療法の例としては、ヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))、およびBEXXAR(登録商標)とCHOPが挙げられるが、これらに限定されない。
【0247】
上記治療は、幹細胞移植または処置を補充または組み合わせられ得る。治療手順としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0248】
非ホジキンリンパ腫の併用療法:非ホジキンリンパ腫(NHL)、特にB細胞起源のものの処置は、モノクローナル抗体、標準的な化学療法アプローチ(例えば、CHOP、CVP、FCM、およびMCPなど)、放射線免疫療法、ならびにこれらの組み合わせ、特に、抗体療法と化学療法との統合の使用を含む。
【0249】
結合していないモノクローナル抗体の例としては、リツキシマブ、アレムツズマブ、ヒトまたはヒト化抗CD20抗体、ルミリキシマブ(lumiliximab)、抗TNF関連アポトーシス誘導リガンド(抗TRAIL)、ベバシズマブ、ガリキシマブ(galiximab)、エプラツズマブ(epratuzumab)、SGN−40、および抗CD74が挙げられる。
【0250】
NHL/B細胞がんの処置において使用される、実験抗体剤の例としては、オファツムマブ、ha20、PRO131921、アレムツズマブ、ガリキシマブ、SGN−40、CHIR−12.12、エプラツズマブ、ルミリキシマブ、アポリズマブ(apolizumab)、ミラツズマブ、およびベバシズマブが挙げられる。
【0251】
NHL/B細胞がんのための化学療法の標準的なレジメンの例としては、CHOP、FCM、CVP、MCP、R−CHOP、R−FCM、R−CVP、およびR−MCPが挙げられる。
【0252】
NHL/B細胞がんのための放射線免疫療法の例としては、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))およびヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))が挙げられる。
【0253】
マントル細胞リンパ腫の併用療法:マントル細胞リンパ腫(MCL)のための治療処置としては、CHOP、ハイパーCVAD、およびFCMなどの併用化学療法が挙げられる。これらのレジメンはまた、モノクローナル抗体リツキシマブを補充されて、併用療法R−CHOP、ハイパーCVAD−R、およびR−FCMを形成し得る。上記治療の任意のものが、MCLを処置する目的で、幹細胞移植またはICEと組み合わせられ得る。
【0254】
MCLを処置するための代替のアプローチは、免疫療法である。1つの免疫療法は、リツキシマブなどのモノクローナル抗体を使用する。別のものは、個々の患者の腫瘍の遺伝子構成に基づくがんワクチン、例えばGTOP−99を使用する。
【0255】
MCLを処置するための改変されたアプローチは、放射線免疫療法であり、ここではモノクローナル抗体が、放射性同位体粒子と組み合わせられ、例えば、ヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))およびイットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))である。別の例において、BEXXAR(登録商標)CHOPでの引き続きの処置で使用される。
【0256】
MCLを処置するための他のアプローチは、高用量の化学療法と組み合わせられた自己由来幹細胞移植、プロテアソーム阻害剤、例えば、ボルテゾミブ(ベルケード(登録商標)またはPS−341)を投与すること、あるいはサリドマイドなどの抗血管新生剤を、特にリツキシマブと組み合わせて投与することを含む。
【0257】
別の処置アプローチは、Bcl−2タンパク質の分解をもたらし、そして化学療法に対するがん細胞の感受性を増大させる薬物、例えばオブリメルセンを、他の化学療法剤と組み合わせて投与することである。
【0258】
さらなる処置アプローチは、細胞成長および細胞死でさえも阻害し得る、mTOR阻害剤を投与することを含む。非限定的な例は、シロリムス、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCI−779)、CC−115、CC−223、SF−1126、PQR−309(ビミラリシブ(bimiralisib))、ボキスタリシブ(voxtalisib)、GSK−2126458、ならびにテムシロリムスを、リツキサン(登録商標)、ベルケード(登録商標)、および他の化学療法剤と組み合わせたものである。
【0259】
MCLのための、他の最近の治療が開示されている。このような例としては、フラボピリドール、パルボシクリブ(PD0332991)、R−ロスコビチン(セリシクリブ、CYC202)、スチリルスルホン、オバトクラックス(GX15−070)、TRAIL、抗TRAIL死受容体DR4およびDR5抗体、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCl−779)、エベロリムス(RAD001)、BMS−345541、クルクミン、SAHA、サリドマイド、レナリドミド(REVLIMID(登録商標)、CC−5013)、ならびにゲルダナマイシン(17−AAG)が挙げられる。
【0260】
ワルデンシュトレームマクログロブリン血症の併用療法:ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)を処置するために使用される治療剤としては、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2−1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、自己由来ヒト腫瘍由来HSPPC−96、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、ベータアレチン、ボルテゾミブ(ベルケード(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、キャンパス−1H、カルボプラチン、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC−5103、シスプラチン、クロファラビン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、塩酸ドキソルビシン、DT−PACE、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エプラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、エトポシド、エベロリムス、フェンレチニド、フィルグラスチム、フルダラビン、イホスファミド、インジウム−111モノクローナル抗体MN−14、ヨウ素−131トシツモマブ、塩酸イリノテカン、イクサベピロン、リンホカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モノクローナル抗体CD19(例えば、チサゲンレクロイセル−T、CART−19、CTL−019)、モノクローナル抗体CD20、モテキサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、ω−3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペグフィルグラスチム、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペントスタチン、ペリホシン(perifosine)、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−11、組換えインターロイキン−12、リツキシマブ、サルグラモスチン、クエン酸シルデナフィル(VIAGRA(登録商標))、シンバスタチン、シロリムス、タクロリムス、タネスピマイシン、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、トシツモマブ、ベルツズマブ、硫酸ビンクリスチン、酒石酸ビノレルビン、ボリノスタット、WT1 126−134ペプチドワクチン、WT−1アナログペプチドワクチン、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン、イットリウム−90ヒト化エプラツズマブ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0261】
WMを処置するために使用される治療手順の例としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0262】
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の併用療法:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置するために使用される治療剤としては、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、抗CD20モノクローナル抗体、エトポシド、ブレオマイシン、WMについて列挙された作用物質の多く、ならびにこれらの任意の組み合わせ、例えばICEおよびR−ICEが挙げられる。
【0263】
慢性リンパ球性白血病の併用療法:慢性リンパ球性白血病(CLL)を処置するために使用される治療剤の例としては、クロラムブシル、シクロホスファミド、フルダラビン、ペントスタチン、クラドリビン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、プレドニゾロン、アレムツズマブ、WMについて列挙された作用物質の多く、ならびに併用化学療法および化学免疫療法(以下の一般的な併用レジメン:CVP、R−CVP、ICE、R−ICE、FCR、およびFRが挙げられる)が挙げられる。
【0264】
骨髄線維症の併用療法:骨髄線維症阻害剤としては、ヘッジホッグ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、およびチロシンキナーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。ヘッジホッグ阻害剤の非限定的な例は、サリデギブおよびビスモデギブである。HDAC阻害剤の例としては、プラシノスタットおよびパノビノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。チロシンキナーゼ阻害剤の非限定的な例は、レスタウルチニブ、ボスチニブ、イマチニブ、ギルテリチニブ、ラドチニブ、およびカボザンチニブである。
【0265】
過剰増殖性障害の併用療法:過剰増殖性障害を処置するために、ゲムシタビン、nab−パクリタキセル、およびゲムシタビン/nab−パクリタキセルが、JAK阻害剤および/またはPI3Kδ阻害剤と一緒に使用され得る。
【0266】
膀胱がんの併用療法:膀胱がんを処置するために使用される治療剤としては、アテゾリズマブ、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、ドキソルビシン、フルオロウラシル(5−FU)、ゲムシタビン、イホスファミド(idosfamide)、インターフェロンアルファ−2b、メトトレキサート、マイトマイシン、nab−パクリタキセル、パクリタキセル、ペメトレキセド、チオテパ、ビンブラスチン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0267】
乳がんの併用療法:乳がんを処置するために使用される治療剤としては、アルブミン結合パクリタキセル、アナストロゾール、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エベロリムス、エキセメスタン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲムシタビン、イクサベピロン、ラパチニブ、レトロゾール、メトトレキサート、ミトキサントロン、パクリタキセル、ペグ化リポソームドキソルビシン、ペルツズマブ、タモキシフェン、トレミフェン、トラスツズマブ、ビノレルビン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0268】
トリプルネガティブ乳がんの併用療法:トリプルネガティブ乳がんを処置するために使用される治療剤としては、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、フルオロウラシル、パクリタキセル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0269】
結腸直腸がんの併用療法:結腸直腸がんを処置するために使用される治療剤としては、ベバシズマブ、カペシタビン、セツキシマブ、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パニツムマブ、ziv−アフリベルセプト、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0270】
去勢抵抗性前立腺がんの併用療法:去勢抵抗性前立腺がん処置するために使用される治療剤としては、アビラテロン、カバジタキセル、ドセタキセル、エンザルタミド、プレドニゾン、シプリューセル−T、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0271】
食道および食道胃接合部のがんの併用療法:食道および食道胃接合部のがんを処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0272】
胃がんの併用療法:胃がんを処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、マイトマイシン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0273】
頭頚部がんの併用療法:頭頚部がんを処置するために使用される治療剤としては、アファチニブ、ブレオマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、セツキシマブ、シスプラチン、ドセタキセル、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、ニボルマブ、パクリタキセル、ペムブロリズマブ、ビノレルビン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0274】
肝胆がんの併用療法:肝胆がんを処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、シスプラチン、フルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン(gemecitabine)、オキサリプラチン、ソラフェニブ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0275】
肝細胞癌の併用療法:肝細胞癌を処置するために使用される治療剤としては、カペシタビン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ソラフェニブ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0276】
非小細胞肺がんの併用療法:非小細胞肺がん(NSCLC)を処置するために使用される治療剤としては、アファチニブ、アルブミン結合パクリタキセル、アレクチニブ、ベバシズマブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、カルボプラチン、シスプラチン、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、ドセタキセル、エルロチニブ、エトポシド、ゲムシタビン、ニボルマブ、パクリタキセル、ペムブロリズマブ、ペメトレキセド、ラムシルマブ、トラメチニブ、トラスツズマブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビノレルビン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0277】
小細胞肺がんの併用療法:小細胞肺がん(SCLC)を処置するために使用される治療剤としては、ベンダムスチン(bendamustime)、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、ゲムシタビン、イピリムマブ(ipillimumab)、イリノテカン、ニボルマブ、パクリタキセル、テモゾロミド、トポテカン、ビンクリスチン、ビノレルビン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0278】
黒色腫の併用療法:黒色腫がんを処置するために使用される治療剤としては、アルブミン結合パクリタキセル、カルボプラチン、シスプラチン、コビエムチニブ(cobiemtinib)、ダブラフェニブ、ダカルバジン(dacrabazine)、IL−2、イマチニブ、インターフェロンアルファ−2b、イピリムマブ、ニトロソウレア、ニボルマブ、パクリタキセル、ペムブロリズマブ、イピリムマブ(pilimumab)、テモゾロミド、トラメチニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0279】
卵巣がんの併用療法:卵巣がんを処置するために使用される治療剤としては、5−フルオロウラシル(5−flourouracil)、アルブミン結合パクリタキセル、アルトレタミン、アナストロゾール、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、エキセメスタン、ゲムシタビン(gemcibabine)、イホスファミド、イリノテカン、レトロゾール、酢酸ロイプロリド、リポソームドキソルビシン、酢酸メゲストロール、メルファラン、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パゾパニブ、ペメトレキセド、タモキシフェン、トポテカン、ビノレルビン、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0280】
膵臓がんの併用療法:膵臓がんを処置するために使用される治療剤としては、5−フルオロウラシル、アルブミン結合パクリタキセル、カペシタビン、シスプラチン、ドセタキセル、エルロチニブ、フルオロピリミジン、ゲムシタビン、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセル、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0281】
腎臓癌の併用療法:腎臓癌を処置するために使用される治療剤としては、アキシチニブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、レバンチニブ(levantinib)、ニボルマブ、パゾパニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムス、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0282】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、それぞれのがんの処置におけるケアの標準との併用において、がんの処置に有用である。当業者は、特定のがん治療分野におけるまたは所与のがんに関する、所与の日付時点におけるケアの標準を承知している。
【0283】
本願のある特定の実施形態は、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬を含むかまたは使用する。その1つまたはそれより多くのさらなる治療薬は、がん、炎症、自己免疫疾患および/または関連症状の処置に有用な作用物質であり得る。その1つまたはそれより多くのさらなる治療薬は、化学療法剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、抗炎症剤、免疫調節剤、免疫治療薬、治療用抗体、放射線治療薬、抗新生物剤、抗がん剤、抗増殖剤またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、化学療法剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、抗炎症剤、免疫調節剤、免疫治療薬、治療用抗体、放射線治療薬、抗新生物剤もしくは抗がん剤、抗増殖剤またはそれらの任意の組み合わせとともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0284】
1つの実施形態において、本明細書中に記載されるさらなる抗がん剤と必要に応じて併用される本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、抗新生物剤もしくは抗がん剤、抗線維化剤、抗抗炎症剤または免疫調節剤とともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0285】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、および少なくとも1つのさらなる抗がん剤またはその薬学的に受容可能な塩、および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を含むキットが提供される。1つの実施形態において、キットは、がんまたは炎症症状の処置において使用するための指示書を含む。1つの実施形態において、キットにおける指示書は、膵臓がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎臓がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんおよび結腸がんから選択されるがんを処置するための薬学的組成物の使用に向けられている。
【0286】
本願は、1つまたはそれより多くの標準治療(例えば、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせ)を受けている被験体を処置するための方法も提供し、その方法は、式(I)の化合物を前記被験体に投与または同時投与する工程を含む。したがって、1つまたはそれより多くの本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体またはその薬学的に受容可能な塩が、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせの投与前、投与中または投与後に投与され得る。
【0287】
1つの実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に実質的に不応性であるか、または(ii)化学療法による処置後に再発しているか、または(i)と(ii)の両方である、ヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0288】
1つの実施形態において、被験体は、フルダラビン、リツキシマブ、オビヌツズマブ、アルキル化剤、アレムツズマブおよび他の化学療法処置(例えば、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CHOP(リツキシマブ−CHOP);ハイパーCVAD(高分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン);R−ハイパーCVAD(リツキシマブ−ハイパーCVAD);FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);R−FCM(リツキシマブ、フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);ボルテゾミブおよびリツキシマブ;テムシロリムスおよびリツキシマブ;テムシロリムスおよびVelcade(登録商標);ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))およびCHOP;CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CVP(リツキシマブ−CVP);ICE(イホスファミド(iphosphamide)、カルボプラチン、エトポシド);R−ICE(リツキシマブ−ICE);FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ);FR(フルダラビン、リツキシマブ);ならびにD.T.PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、Adriamycin(登録商標)、シクロホスファミド、エトポシド))から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0289】
化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)の他の例を下記に記載する。さらに、ある特定のリンパ腫の処置が、Cheson,B.D.,Leonard,J.P.,“Monoclonal Antibody Therapy for B−Cell Non−Hodgkin’s Lymphoma”The New England Journal of Medicine 2008,359(6),p.613−626;およびWierda,W.G.,“Current and Investigational Therapies for Patients with CLL”Hematology 2006,p.285−294において概説されている。米国におけるリンパ腫発生パターンは、Morton,L.M.ら、“Lymphoma Incidence Patterns by WHO Subtype in the United States,1992−2001”Blood 2006,107(1),p.265−276においてプロファイルされている。
【0290】
リンパ腫または白血病を処置する免疫治療薬の例としては、リツキシマブ(例えば、Rituxan)、アレムツズマブ(例えば、Campath、MabCampath)、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗MN−14抗体、抗TRAIL、抗TRAIL DR4およびDR5抗体、抗CD74抗体、アポリズマブ、ベバシズマブ、CHIR−12.12、エピラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、ガリキシマブ、ha20、イブリツモマブチウキセタン、ルミリキシマブ、ミラツズマブ、オファツムマブ、PRO131921、SGN−40、WT−1アナログペプチドワクチン、WT1 126−134ペプチドワクチン、トシツモマブ、自家ヒト腫瘍由来HSPPC−96およびベルツズマブが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる免疫療法剤としては、個々の患者の腫瘍の遺伝子構成に基づいたがんワクチンの使用が挙げられ、例えば、リンパ腫ワクチンの例は、GTOP−99(MyVax(登録商標))である。
【0291】
リンパ腫または白血病を処置するための化学療法剤の例としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アンチネオプラストンAS2−1、アンチネオプラストンA10、抗胸腺細胞グロブリン、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、三酸化ヒ素、ベータアレチン、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、BMS−345541、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、カルボプラチン、キャンパス−1H、CC−5103、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、クロファラビン、シスプラチン、Cladribine(Leustarin)、クロラムブシル(Leukeran)、クルクミン、シクロスポリン、シクロホスファミド(Cyloxan、Endoxan、Endoxana、Cyclostin)、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、DT PACE、ドセタキセル、ドラスタチン10、Doxorubicin(Adriamycin(登録商標)、Adriblastine)、塩酸ドキソルビシン、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エトポシド、エベロリムス(RAD001)、フェンレチニド、フィルグラスチム、メルファラン、メスナ、フラボピリドール、Fludarabine(Fludara)、ゲルダナマイシン(17−AAG)、イホスファミド、塩酸イリノテカン、イクサベピロン、Lenalidomide(Revlimid(登録商標)、CC−5013)、リンフォカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン(Genasense)オバトクラックス(GX15−070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、オメガ−3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、PD0332991、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペグフィルグラスチム、Pentstatin(Nipent)、ペリフォシン、Prednisolone、Prednisone、R−ロスコビチン(Selicilib、CYC202)、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−12、組換えインターロイキン−11、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、リツキシマブ、サルグラモスチン、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スチリルスルホン、タクロリムス、タネスピマイシン、テムシロリムス(CCl−779)、Thalidomide、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブまたはPS−341)、Vincristine(Oncovin)、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、Vorinostat(SAHA)、ボリノスタットおよびFR(フルダラビン、リツキシマブ)、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)、ハイパーCVAD(高分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチンおよびエトポシド)、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシルおよびプレドニゾロン)、R−CHOP(リツキシマブ+CHOP)、R−CVP(リツキシマブ+CVP)、R−FCM(リツキシマブ+FCM)、R−ICE(リツキシマブ−ICE)およびR−MCP(リツキシマブMCP)が挙げられる。
【0292】
いくつかの実施形態において、がんは、黒色腫である。本明細書中に記載される化合物との併用において使用するのに適した作用物質としては、必要に応じて他の化学療法薬(例えば、カルムスチン(BCNU)およびシスプラチン)を伴うダカルバジン(DTIC);DTIC、BCNU、シスプラチンおよびタモキシフェンからなる「Dartmouthレジメン」;シスプラチンと、ビンブラスチンと、DTIC、テモゾロマイドまたはYERVOY
TMとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に開示される化合物は、黒色腫の処置において、サイトカイン(例えば、インターフェロンアルファ、インターロイキン2および腫瘍壊死因子(TNF))を含む免疫療法薬とも併用され得る。
【0293】
本明細書中に記載される化合物は、黒色腫の処置において、ワクチン治療と併用しても使用され得る。抗黒色腫ワクチンは、ポリオ、麻疹および流行性耳下腺炎などのウイルスによって引き起こされる疾患を予防するために使用される抗ウイルスワクチンといくつかの点で似ている。弱くなった黒色腫細胞または抗原と呼ばれる黒色腫細胞の一部を患者に注射して、黒色腫細胞を破壊するように身体の免疫系を刺激し得る。
【0294】
腕または脚に限定される黒色腫は、例えば、隔離された脚の温熱灌流法を用いて、本明細書中に記載される1つまたはそれより多くの化合物を含む作用物質の組み合わせでも処置され得る。この処置プロトコルは、関わっている脚の循環を身体の残りの部分から一時的に分離し、脚に供給している動脈に高用量の化学療法を注射するので、重篤な副作用を引き起こし得るこれらの用量に内部器官を曝露することなく、高用量が腫瘍の領域に提供される。通常、流体は、102°〜104°Fに加温される。この化学療法の手順において最もよく使用される薬物は、メルファランである。これは、腫瘍壊死因子(TNF)と呼ばれる別の作用物質とともに、および必要に応じて本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体と併用して、投与され得る。
【0295】
治療的処置は、幹細胞の移植または処置とともに、上述の治療のいずれかによって補われ得るか、またはそれらのいずれかと併用され得る。改変アプローチの1つの例は、モノクローナル抗体が放射性同位体粒子(例えば、インジウムIn111、イットリウムY90、ヨウ素I−131)と併用される放射免疫療法である。併用療法の例としては、ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、Bexxar(登録商標)とCHOPとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0296】
式(I)の化合物による処置との併用において有用な他の治療的手技としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、薬理学的研究、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0297】
いくつかの実施形態において、本願は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、MMP9結合タンパク質および/または1つもしくはそれより多くのさらなる治療薬、ならびに薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物を提供する。1つの実施形態において、薬学的組成物は、MMP9結合タンパク質、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬、および薬学的に受容可能な賦形剤、キャリアまたは希釈剤を含む。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、式(I)の化合物および抗MMP9抗体AB0045を含む。
【0298】
1つの実施形態において、薬学的組成物は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、抗MMP9抗体AB0045、免疫調節剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。ある特定の他の実施形態において、薬学的組成物は、抗MMP9抗体AB0045、抗炎症剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。ある特定の他の実施形態において、薬学的組成物は、式(I)の化合物、抗MMP9抗体AB0045、抗新生物剤または抗がん剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体との併用処置に有用なMMP9化合物としては、マリマスタット(BB−2516)、チペマスタット(Ro32−3555)およびWO2012/027721(Gilead Biologics)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0299】
1つの実施形態において、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬は、免疫調節剤、例えば、免疫賦活剤または免疫抑制剤である。ある特定の他の実施形態において、免疫調節剤は、CTLA−4、LAG−3、B7−H3、B7−H4、Tim3、BTLA、KIR、A2aR、CD200および/またはPD−1経路を含む免疫チェックポイントの機能を変化させることができる作用物質である。他の実施形態において、免疫調節剤は、免疫チェックポイント調節剤である。例示的な免疫チェックポイント調節剤としては、抗CTLA−4抗体(例えば、イピリムマブ)、抗LAG−3抗体、抗B7−H3抗体、抗B7−H4抗体、抗Tim3抗体、抗BTLA抗体、抗KIR抗体、抗A2aR抗体、抗CD200抗体、抗PD−1抗体、抗PD−L1抗体、抗CD28抗体、抗CD80または抗CD86抗体、抗B7RP1抗体、抗B7−H3抗体、抗HVEM抗体、抗CD137または抗CD137L抗体、抗OX40または抗OX40L抗体、抗CD40または抗CD40L抗体、抗GAL9抗体、抗IL−10抗体およびA2aR薬物が挙げられる。そのようなある特定の免疫経路遺伝子産物に対しては、そのような遺伝子産物の小分子調節因子のような、そのような遺伝子産物のアンタゴニストまたはアゴニストの使用が企図される。1つの実施形態において、免疫調節剤は、抗PD−1または抗PD−L1抗体である。いくつかの実施形態において、免疫調節剤には、サイトカイン媒介性のシグナル伝達経路におけるメディエーターの機能を変化させることができるような作用物質が含まれる。
【0300】
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くのさらなる治療または抗がん剤は、がんの遺伝子治療または細胞療法である。がんの遺伝子治療および細胞療法には、正常な遺伝子をがん細胞に挿入して、変異したまたは変化した遺伝子を置き換えること;変異した遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;がん細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換してがん細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系(T細胞またはナチュラルキラー細胞)を活性化してがん細胞を殺滅するように、またはがん細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;がんに対する内因性免疫応答をさらに変更するために細胞活性を改変する遺伝的アプローチが含まれる。非限定的な例は、アルゲンパンツセル−L(2つの膵臓細胞株)、シプリューセル−T、遺伝子p53のSGT−53リポソームナノ送達(scL);T細胞療法(例えば、CD19 CAR−T チサゲンレクロイセル−T(CTL019)WO2012079000、WO2017049166、アキシカブタゲンシロロイセル(KTE−C19)US7741465、US6319494、JCAR−015 US7446190、JCAR−014、JCAR−020、JCAR−024、JCAR−023、JTCR−016、JCAR−018 WO2016090190、JCAR−017、(WO2016196388、WO2016033570、WO2015157386)、BPX−501 US9089520、WO2016100236、AU−105、UCART−22、ACTR−087、P−BCMA−101;活性化同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO−109−AANK、FATE−NK100、LFU−835造血幹細胞である。
【0301】
1つの実施形態において、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬は、免疫チェックポイント阻害剤である。腫瘍は、抗原への慢性的な曝露に起因し、阻害性受容体のアップレギュレーションを特徴とする、T細胞疲弊として知られる機構を利用することによって、免疫系を破壊する。これらの阻害性受容体は、制御できない免疫反応を防ぐために、免疫チェックポイントとして働く。
【0302】
PD−1および阻害性コ受容体(例えば、細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA−4、BおよびTリンパ球減弱因子(Attenuator)(BTLA;CD272)、T細胞免疫グロブリンおよびMucinドメイン−3(Tim−3)、リンパ球活性化遺伝子−3(Lag−3;CD223)などは、チェックポイント制御因子と称されることが多い。それらは、細胞外の情報に基づいて、細胞周期進行および他の細胞内のシグナル伝達プロセスが進むべきか否かに影響する分子決定基として作用する。
【0303】
T細胞受容体(TCR)を介した特異的な抗原認識に加えて、T細胞活性化は、共刺激受容体によって提供される正のシグナルと負のシグナルとのバランスによって制御される。これらの表面タンパク質は、通常、TNF受容体またはB7スーパーファミリーのメンバーである。活性化する共刺激分子に対するアゴニスト抗体および負の共刺激分子に対する阻止抗体が、T細胞の刺激を高めて、腫瘍の破壊を促進し得る。
【0304】
55kDの1型膜貫通タンパク質であるプログラム細胞死タンパク質1(PD−1またはCD279)は、免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーであるCD28、CTLA−4、誘導性共刺激物質(ICOS)およびBTLAを含むT細胞共刺激受容体のCD28ファミリーのメンバーである。PD−1は、活性化T細胞上および活性化B細胞上で高度に発現される。PD−1の発現は、メモリーT細胞サブセット上でも様々な発現レベルで検出され得る。PD−1に特異的な2つのリガンド、すなわち、プログラム死−リガンド1(PD−L1であって、B7−H1またはCD274としても知られる)およびPD−L2(B7−DCまたはCD273としても知られる)が同定されている。PD−L1およびPD−L2は、マウスとヒトの両方の系において、PD−1に結合するとT細胞活性化をダウンレギュレートすると示されている(Okazakiら、Int.Immunol.,2007;19:813−824)。PD−1とそのリガンドであるPD−L1およびPD−L2(抗原提示細胞(APC)上および樹状細胞(DC)上に発現される)との相互作用によって、負の制御性刺激が伝達されて、活性化T細胞の免疫応答が下方調節される。PD−1が遮断されると、この負のシグナルが抑制され、T細胞応答が増幅される。数多くの研究が、がんの微小環境がPD−L1/PD−1シグナル伝達経路を操っていること、およびPD−L1発現の誘導ががんに対する免疫応答の阻害と関連するがゆえにがんの進行および転移を可能にさせていることを示している。PD−L1/PD−1シグナル伝達経路は、いくつかの理由で、がん免疫回避の主要な機構である。この経路は、末梢に見られる活性化エフェクターT細胞の免疫応答の負の制御に関わっている。PD−L1は、がん微小環境においてアップレギュレートされるが、PD−1は、活性化された腫瘍浸潤T細胞上でもアップレギュレートされるので、阻害の不完全なサイクルを増強する可能性がある。この経路は、双方向のシグナル伝達を介した自然免疫と適応免疫の両方の制御にも複雑に関わっている。これらの因子は、PD−1/PD−L1複合体を、がんが免疫応答を操り、それ自体の進行を促進し得る中心点にしている。
【0305】
臨床試験において試験される第1の免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4 mAbであるイピリムマブ(Yervoy,Bristol−Myers Squibb)であった。CTLA−4は、PD−1、BTLA、TIM−3、およびT細胞活性化のV−ドメイン免疫グロブリンサプレッサー(VISTA)も含む、受容体の免疫グロブリンスーパーファミリーに属する。抗CTLA−4 mAbは、ナイーブの細胞と抗原を経験した細胞の両方による「中断」を無くす強力なチェックポイント阻害剤である。
【0306】
治療は、CD8+T細胞の抗腫瘍機能を高め、Foxp3+制御性T細胞に対するCD8+T細胞の比を高め、制御性T細胞の抑制機能を阻害する。TIM−3は、疲弊したCD8+T細胞によって発現される別の重要な阻害性受容体として同定された。がんのマウスモデルにおいて、最も機能障害性の腫瘍浸潤性CD8+T細胞が、実際にPD−1およびLAG−3を共発現することが示された。LAG−3は、エフェクターT細胞の機能を制限し、制御性T細胞の抑制活性を増強するように作用する、最近同定された別の阻害性受容体である。PD−1およびLAG−3は、マウスの腫瘍浸潤T細胞によって広範に共発現されること、およびPD−1とLAG−3との組み合わされた遮断によって、がんのマウスモデルにおいて強力で相乗的な抗腫瘍免疫応答が誘発されることが最近明らかにされた。
【0307】
したがって、1つの実施形態において、本開示は、本明細書中に開示される式(I)の免疫チェックポイント阻害剤を1つまたはそれより多くのさらなる免疫チェックポイント阻害剤と併用して使用することを提供する。1つの実施形態において、本開示は、がんを処置または予防するために、本明細書中に開示される式(I)の免疫チェックポイント阻害剤を1つまたはそれより多くのさらなる免疫チェックポイント阻害剤および抗MMP9抗体またはその抗原結合フラグメントと併用して使用することを提供する。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−1および/もしくは抗PD−L1抗体または抗PD−1/PD−L1相互作用阻害剤であり得る。いくつかの実施形態において、抗PD−L1抗体は、B7−H1抗体、BMS936559抗体、MPDL3280A(アテゾリズマブ)抗体、MEDI−4736抗体、MSB0010718C抗体またはそれらの組み合わせであり得る。別の実施形態によると、抗PD−1抗体は、ニボルマブ抗体、ペンブロリズマブ抗体、ピジリズマブ抗体またはそれらの組み合わせであり得る。
【0308】
さらに、PD−1は、PD−L2−IgG組換え融合タンパク質であるAMP−224によっても標的にされ得る。免疫応答における阻害性経路のさらなるアンタゴニストとしては、IMP321、可溶性LAG−3 Ig融合タンパク質、および腫瘍に対する免疫応答を増大させるために使用されるMHCクラスIIアゴニストが挙げられる。リリルマブは、KIR受容体に対するアンタゴニストであり、BMS986016は、LAG3のアンタゴニストである。TIM−3−ガレクチン−9経路は、これもまたチェックポイント阻害に対する有望な標的である別の阻害性チェックポイント経路である。RX518は、複数のタイプの免疫細胞(制御性T細胞、エフェクターT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞および活性化樹状細胞を含む)の表面上に発現されるTNF受容体スーパーファミリーのメンバーである糖質コルチコイド誘導腫瘍壊死因子受容体(GITR)を標的にし、活性化する。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、IMP321、リリルマブおよび/またはBMS986016と併用して使用され得る。
【0309】
本明細書中に記載される組成物および方法において使用され得る抗PD−1抗体としては、完全ヒトIgG4抗PD−1モノクローナル抗体であるNivolumab/MDX−1106/BMS−936558/ONO1152;ヒト化IgG1モノクローナル抗体であるピジリズマブ(MDV9300/CT−011);ヒト化モノクローナルIgG4抗体であるペンブロリズマブ(MK−3475/ペンブロリズマブ/ランブロリズマブ);デュルバルマブ(MEDI−4736)およびアテゾリズマブが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に記載される組成物および方法において使用され得る抗PD−L1抗体としては、アベルマブ;完全ヒトIgG4抗体であるBMS−936559;ヒトモノクローナル抗体であるアテゾリズマブ(MPDL3280A/RG−7446);MEDI4736;MSB0010718CおよびMDX1105−01が挙げられるが、これらに限定されない。
【0310】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、それを必要とする患者に、抗PD−1抗体であるニボルマブ、ペンブロリズマブおよび/またはピジリズマブと併用して投与される。1つの実施形態において、式(I)の化合物との併用処置に有用な抗PD−L1抗体は、BMS−936559、アテゾリズマブまたはアベルマブである。1つの実施形態において、免疫調節剤は、免疫チェックポイント経路を阻害する。別の実施形態において、免疫チェックポイント経路は、CTLA−4、LAG−3、B7−H3、B7−H4、Tim3、BTLA、KIR、A2aR、CD200およびPD−1から選択される。本明細書中に記載される組成物および方法において式(I)の化合物と併用して使用され得るさらなる抗体としては、米国特許第8,008,449号および同第7,943,743号にそれぞれ開示されている抗PD−1および抗PD−L1抗体が挙げられる。
【0311】
1つの実施形態において、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬は、抗炎症剤である。ある特定の他の実施形態において、抗炎症剤は、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)阻害剤である。本明細書中で使用されるとき、用語「TNFアルファ」、「TNF−α」および「TNFα」は、相互交換可能である。TNF−αは、主にマクロファージによって分泌されるが、リンパ系細胞、マスト細胞、内皮細胞、心筋細胞、脂肪組織、線維芽細胞および神経組織をはじめとした種々の他の細胞型によっても分泌される、炎症促進性サイトカインである。TNF−αは、血清中のエンドトキシン誘導因子、カケクチンおよび分化誘導因子としても知られる。腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーは、TNFアルファ、TNFベータ、CD40リガンド(CD40L)、Fasリガンド(FasL)、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)およびLIGHT(リンホトキシンに相同であって、誘導性の発現を示し、Tリンパ球によって発現される受容体であるHVEMに対してHSV糖タンパク質Dと競合する)、他の生理学的プロセスの中でも、体系的な炎症、腫瘍溶解、アポトーシスおよび急性期反応の惹起に関わる最も重要なサイトカインのいくつかを含む。
【0312】
上記の治療薬は、本明細書中に開示される化合物と併用して使用されるとき、例えば、参照されるマニュアル、例えば、Physicians Desk Referenceに示されている量、または有資格の介護者、すなわち、当業者に広く知られている量で使用され得る。本開示の方法では、そのような他の治療薬は、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体の投与前、投与と同時、または投与後に投与され得る。ある特定の他の治療薬は、単一の製剤またはキットに適用できるとき、組み合わされて、単一の製剤またはキットにされ得る。例えば、錠剤、カプセルまたは液体の製剤が、他の錠剤、カプセルまたは液体の製剤と組み合わされて、1つの固定用量または併用量の製剤またはレジメンにされ得る。他の組み合わせも、別々に、同時に、またはその他の方法で投与され得る。
【0313】
HBVに対する併用療法
ある特定の実施形態において、HBV感染症を有しているかまたは有するリスクがあるヒトにおいてHBV感染症を処置または予防するための方法が提供され、その方法は、そのヒトに治療有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩を、治療有効量の1つまたはそれより多くの(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。1つの実施形態において、HBV感染症を有しているかまたは有するリスクがあるヒトにおいてHBV感染症を処置するための方法が提供され、その方法は、そのヒトに治療有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、治療有効量の1つまたはそれより多くの(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。
【0314】
ある特定の実施形態において、本開示は、HBV感染症を処置するための方法を提供し、その方法は、それを必要とする患者に、治療有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を、HBV感染症の処置に適した、治療有効量の1つまたはそれより多くの(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。
【0315】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、1、2、3、4つまたはそれより多くのさらなる治療薬と併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、2つのさらなる治療薬と併用される。他の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、3つのさらなる治療薬と併用される。さらなる実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体は、4つのさらなる治療薬と併用される。その1、2、3、4つまたはそれより多くのさらなる治療薬は、同じクラスの治療薬から選択される異なる治療薬であり得、かつ/またはそれらは、異なるクラスの治療薬から選択され得る。
【0316】
HBV併用療法の投与
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体が、上に記載されたような1つまたはそれより多くのさらなる治療薬と併用されるとき、組成物の構成要素は、同時または連続レジメンとして投与される。連続的に投与されるとき、その組み合わせは、2回またはそれより多くの投与で投与され得る。
【0317】
本明細書中に開示される化合物と1つまたはそれより多くのさらなる治療薬との同時投与は、一般に、各作用物質の治療有効量が患者の身体内に存在するような、本明細書中に開示される化合物と1つまたはそれより多くのさらなる治療薬との同時投与または連続投与のことを指す。
【0318】
同時投与は、単位投与量の本明細書中に開示される化合物の投与の投与前または投与後の、単位投与量の1つまたはそれより多くのさらなる治療薬を含む。本明細書中に開示される化合物は、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬の投与の数秒以内、数分以内または数時間以内に投与され得る。例えば、いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、まず投与された後、数秒以内または数分以内に、単位用量の1つまたはそれより多くのさらなる治療薬が投与される。あるいは、他の実施形態において、単位用量の1つまたはそれより多くのさらなる治療薬が、まず投与された後、数秒以内または数分以内に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、まず投与された後、ある時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の1つまたはそれより多くのさらなる治療薬が投与される。他の実施形態において、単位用量の1つまたはそれより多くのさらなる治療薬が、まず投与された後、ある時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。
【0319】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、患者への同時投与用の単位剤形として、例えば、経口投与用の固形剤形として、1つまたはそれより多くのさらなる治療薬と併用される。
【0320】
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、B型肝炎ウイルス(HBV)の処置に有用な1つまたはそれより多くの他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態において、その錠剤は、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための別の活性成分を含み得る。
【0321】
ある特定の実施形態において、そのような錠剤は、1日1回の投与に適している。
【0322】
本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、免疫調節物質、免疫治療薬、治療用抗体、治療用ワクチン、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体)、抗体薬物結合体(ADC)、遺伝子修飾因子または遺伝子編集因子(gene editors)(例えば、CRISPR Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、ホーミングエンドヌクレアーゼ、合成ヌクレアーゼ、TALENs)、細胞療法(例えば、CAR−T(キメラ抗原受容体T細胞)およびTCR−T(操作されたT細胞受容体)剤)またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つまたはそれより多くのものとともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0323】
上記の実施形態において、さらなる治療薬は、抗HBV剤であり得る。例えば、さらなる治療薬は、B型肝炎ウイルス(HBV)併用薬、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための他の薬物、3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、アポリポタンパク質A1調節因子、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよび調節因子、HBcAgを標的にする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的にする化合物、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、サイトカイン、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、エピジェネティック修飾因子、ファルネソイドX受容体アゴニスト、遺伝子修飾因子または編集因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV抗体、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RNAse阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロープタンパク質調節因子、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎構造タンパク質調節因子、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の分泌またはアセンブリの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAPs阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、免疫グロブリンアゴニスト、免疫グロブリンG調節因子、免疫調節物質、インドールアミン−2、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターフェロンアゴニスト、インターフェロンアルファ1リガンド、インターフェロンアルファ2リガンド、インターフェロンアルファ5リガンド調節因子、インターフェロンアルファリガンド、インターフェロンアルファリガンド調節因子、インターフェロンアルファ受容体リガンド、インターフェロンベータリガンド、インターフェロンリガンド、インターフェロン受容体調節因子、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM5阻害剤、KDM1阻害剤、キラー細胞レクチン様受容体サブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンホトキシンベータ受容体活性化因子、マイクロRNA(miRNA)遺伝子治療剤、Axlの調節因子、B7−H3の調節因子、B7−H4の調節因子、CD160の調節因子、CD161の調節因子、CD27の調節因子、CD47の調節因子、CD70の調節因子、GITRの調節因子、HEVEMの調節因子、ICOSの調節因子、Merの調節因子、NKG2Aの調節因子、NKG2Dの調節因子、OX40の調節因子、SIRPアルファの調節因子、TIGITの調節因子、Tim−4の調節因子、Tyroの調節因子、Na+−タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞受容体2B4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質調節因子、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、組換えスカベンジャー受容体A(SRA)タンパク質、組換えサイモシンアルファ−1、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、低分子干渉RNA(siRNA)、低分子合成ヘアピンRNA(sshRNAs)、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)のアゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T細胞表面糖タンパク質CD8調節因子、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、toll様受容体(TLR)調節因子、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs)およびそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。
【0324】
いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置することを必要とする患者において、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための方法が、本明細書中に提供され、この方法は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量の1つまたはそれより多くの抗HCV剤、例えば、NS5A阻害剤、NS5B阻害剤、NS3阻害剤、またはこれらの組み合わせと組み合わせて投与する工程を包含する。
【0325】
いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおいて、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法が提供され、この方法は、この患者に、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS5A阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、このNS5A阻害剤は、レジパスビルまたはベルパタスビル(velpatasvir)である。いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおいて、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法が提供され、この方法は、この患者に、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS5B阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、このNS5B阻害剤は、ソホスブビルまたはメリシタビン(mericitabine)である。いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおいて、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法が提供され、この方法は、この患者に、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS3阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、このNS3阻害剤はボキシラプレビル(voxilaprevir)である。
【0326】
いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS5A阻害剤と、有効量のNS5B阻害剤との、有効量の両方と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、このNS5A阻害剤はレジパスビルであり、そしてこのNS5B阻害剤はソホスブビルである。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、NS5A阻害剤とNS5B阻害剤との、有効量の固定用量の組み合わせ物と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、レジパスビルとソホスブビルと有効量の固定用量の組み合わせ物(例えば、レジパスビル90mg/ソホスブビル400mg)と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のハーボニー(登録商標)と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、ベルパタスビルとソホスブビル有効量の固定用量の組み合わせ物(例えば、ベルパタスビル100mg/ソホスブビル400mg)と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のEpclusa(登録商標)と組み合わせて投与される。
【0327】
いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤との有効量の両方、および必要に応じて、NS3阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のソホスブビルベルパタスビル、およびボキシラプレビル(例えば、ソホスブビル400mg/ベルパタスビル100mg/ボキシラプレビル100mg)と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のVosevi
TMと組み合わせて投与される。
【0328】
ある特定の実施形態において、式(I)の化合物は、HBVの処置に有用な1つまたはそれより多くの他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態において、その錠剤は、HBVを処置するための別の活性成分(例えば、3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アポリポタンパク質A1調節因子、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよび調節因子、HBcAgを標的にする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的にする化合物、コアタンパク質アロステリックモジュレーター、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、エピジェネティック修飾因子、ファルネソイドX受容体アゴニスト、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RNAse阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロープタンパク質調節因子、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎構造タンパク質調節因子、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の分泌またはアセンブリの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAPs阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、免疫調節物質、インドールアミン−2阻害剤、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM1阻害剤、KDM5阻害剤、キラー細胞レクチン様受容体サブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンホトキシンベータ受容体活性化因子、Axlの調節因子、B7−H3の調節因子、B7−H4の調節因子、CD160の調節因子、CD161の調節因子、CD27の調節因子、CD47の調節因子、CD70の調節因子、GITRの調節因子、HEVEMの調節因子、ICOSの調節因子、Merの調節因子、NKG2Aの調節因子、NKG2Dの調節因子、OX40の調節因子、SIRPアルファの調節因子、TIGITの調節因子、Tim−4の調節因子、Tyroの調節因子、Na+−タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞受容体2B4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質調節因子、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)のアゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T−細胞表面糖タンパク質CD8調節因子、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、toll様受容体(TLR)調節因子、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤およびそれらの組み合わせ)を含み得る。
【0329】
ある特定の実施形態において、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV併用薬、HBVワクチン、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節物質toll様受容体(TLR)調節因子、インターフェロンアルファ受容体リガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAiエンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチド(ribonucelotide)レダクターゼ阻害剤、HBV E抗原阻害剤、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、ファルネソイドX受容体アゴニスト、HBV抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、NOD2刺激物質、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、組換えサイモシンアルファ−1、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、KDM阻害剤、HBV複製阻害剤、アルギナーゼ阻害剤および他のHBV薬物から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたはそれより多くのさらなる治療薬と併用される。
【0330】
HBV併用薬
HBVを処置するための併用薬の例としては、TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩とエムトリシタビン(emtricitabine));ABX−203とラミブジンとPEG−IFN−アルファ;ABX−203アデホビル(adefovir)とPEG−IFNアルファ;およびINO−1800(INO−9112とRG7944)が挙げられる。
【0331】
他のHBV薬物
HBVを処置するための他の薬物の例としては、アルファ−ヒドロキシトロポロン、アムドキソビル(amdoxovir)、ベータ−ヒドロキシシトシンヌクレオシド、AL−034、CCC−0975、エルブシタビン(elvucitabine)、エゼチミブ、シクロスポリンA、ゲンチオピクリン(ゲンチオピクロシド)、JNJ−56136379、ニタゾキサニド(nitazoxanide)、ビリナパント、NJK14047、NOV−205(モリキサン(molixan)、BAM−205)、オリゴチド(oligotide)、ミボチラート(mivotilate)、フェロン(feron)、GST−HG−131、レバミゾール、Ka Shu Ning、アロフェロン(alloferon)、WS−007、Y−101(Ti Fen Tai)、rSIFN−co、PEG−IIFNm、KW−3、BP−Inter−014、オレアノール酸、HepB−nRNA、cTP−5(rTP−5)、HSK−II−2、HEISCO−106−1、HEISCO−106、Hepbarna、IBPB−006IA、Hepuyinfen、DasKloster 0014−01、ISA−204、Jiangantai(Ganxikang)、MIV−210、OB−AI−004、PF−06、ピクロシド(picroside)、DasKloster−0039、ヘプランタイ(hepulantai)、IMB−2613、TCM−800B、還元型グルタチオン、RO−6864018、RG−7834、UB−551およびZH−2N、ならびにUS20150210682(Roche)、US2016/0122344(Roche)、WO2015173164、WO2016023877、US2015252057A(Roche)、WO16128335A1(Roche)、WO16120186A1(Roche)、US2016237090A(Roche)、WO16107833A1(Roche)、WO16107832A1(Roche)、US2016176899A(Roche)、WO16102438A1(Roche)、WO16012470A1(Roche)、US2016220586A(Roche)およびUS2015031687A(Roche)に開示されている化合物が挙げられる。
【0332】
HBVワクチン
HBVワクチンには、予防用ワクチンと治療用ワクチンの両方が含まれる。HBV予防用ワクチンの例としては、Vaxelis、Hexaxim、Heplisav、Mosquirix、DTwP−HBVワクチン、Bio−Hep−B、D/T/P/HBV/M(LBVP−0101;LBVW−0101)、DTwP−Hepb−Hib−IPVワクチン、Heberpenta L、DTwP−HepB−Hib、V−419、CVI−HBV−001、Tetrabhay、B型肝炎予防用ワクチン(Advax Super D)、Hepatrol−07、GSK−223192A、ENGERIX B(登録商標)、組換えB型肝炎ワクチン(筋肉内,Kangtai Biological Products)、組換えB型肝炎ワクチン(Hansenual polymorpha酵母,筋肉内,Hualan Biological Engineering)、組換えB型肝炎表面抗原ワクチン、Bimmugen、Euforavac、Eutravac、anrix−DTaP−IPV−Hep B、HBAI−20、Infanrix−DTaP−IPV−Hep B−Hib、Pentabio Vaksin DTP−HB−Hib、Comvac 4、Twinrix、Euvax−B、Tritanrix HB、Infanrix Hep B、Comvax、DTP−Hib−HBVワクチン、DTP−HBVワクチン、Yi Tai、Heberbiovac HB、Trivac HB、GerVax、DTwP−Hep B−Hibワクチン、Bilive、Hepavax−Gene、SUPERVAX、Comvac5、Shanvac−B、Hebsulin、Recombivax HB、Revac B mcf、Revac B+、Fendrix、DTwP−HepB−Hib、DNA−001、Shan5、Shan6、rhHBsAGワクチン、HBI五価ワクチン、LBVD、Infanrix HeXaおよびDTaP−rHB−Hibワクチンが挙げられる。
【0333】
HBV治療用ワクチンの例としては、HBsAG−HBIG複合体、ARB−1598、Bio−Hep−B、NASVAC、abi−HB(静脈内)、ABX−203、Tetrabhay、GX−110E、GS−4774、ペプチドワクチン(イプシロンPA−44)、Hepatrol−07、NASVAC(NASTERAP)、IMP−321、BEVAC、Revac B mcf、Revac B+、MGN−1333、KW−2、CVI−HBV−002、AltraHepB、VGX−6200、FP−02、FP−02.2、TG−1050、NU−500、HBVax、im/TriGrid/抗原ワクチン、Mega−CD40L−アジュバント添加ワクチン、HepB−v、RG7944(INO−1800)、組換えVLPベース治療用ワクチン(HBV感染,VLP Biotech)、AdTG−17909、AdTG−17910 AdTG−18202、ChronVac−B、TG−1050およびLm HBVが挙げられる。
【0334】
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の例としては、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、エムトリシタビン(EMTRIVA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジピボキシル、テノホビルジピボキシルフマル酸塩、テノホビルオクタデシルオキシエチルエステル、CMX−157、ベシフォビル(besifovir)、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、エンテカビルマレイン酸塩、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))、プラデフォビル(pradefovir)、クレブジン、リバビリン、ラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))、ホスファジド(phosphazide)、ファムシクロビル、フソリン(fusolin)、メタカビル(metacavir)、SNC−019754、FMCA、AGX−1009、AR−II−04−26、HIP−1302、テノホビルジソプロキシルアスパラギン酸、テノホビルジソプロキシルオロト酸塩およびHS−10234が挙げられる。
【0335】
免疫調節物質
免疫調節物質の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、イミドール塩酸塩、インガロン(ingaron)、dermaVir、プラケニル(ヒドロキシクロロキン)、プロロイキン、ヒドロキシ尿素、ミコフェノール酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体であるミコフェノール酸モフェチル(MMF)、WF−10、リバビリン、IL−12、INO−9112、ポリマーポリエチレンイミン(PEI)、Gepon、VGV−1、MOR−22、BMS−936559、RO−7011785、RO−6871765、AIC−649およびIR−103が挙げられる。
【0336】
Toll様受容体(TLR)調節因子
TLR調節因子には、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12およびTLR13の調節因子が含まれる。TLR3調節因子の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、ポリ−ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH−33、MCT−465、MCT−475、GS−9688およびND−1.1が挙げられる。
【0337】
TLR7調節因子の例としては、GS−9620、GSK−2245035、イミキモド、レシキモド、DSR−6434、DSP−3025、IMO−4200、MCT−465、MEDI−9197、3M−051、SB−9922、3M−052、Limtop、TMX−30X、TMX−202、RG−7863、RG−7795、RG−7854、ならびにUS20100143301(Gilead Sciences)、US20110098248(Gilead Sciences)およびUS20090047249(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
【0338】
TLR8調節因子の例としては、モトリモド、レシキモド、3M−051、3M−052、MCT−465、IMO−4200、VTX−763、VTX−1463、ならびにUS20140045849(Janssen)、US20140073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、US20080234251(Array Biopharma)、US20080306050(Array Biopharma)、US20100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx Pharma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、US20120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432(Ventirx Pharma)、US20140088085(Ventirx Pharma)、US20140275167(Novira Therapeutics)およびUS20130251673(Novira Therapeutics)に開示されている化合物が挙げられる。
【0339】
TLR9調節因子の例としては、BB−001、BB−006、CYT−003、IMO−2055、IMO−2125、IMO−3100、IMO−8400、IR−103、IMO−9200、アガトリモド(agatolimod)、DIMS−9054、DV−1079、DV−1179、AZD−1419、レフトリモド(leftolimod)(MGN−1703)、リテニモドおよびCYT−003−QbG10が挙げられる。
【0340】
インターフェロンアルファ受容体リガンド
インターフェロンアルファ受容体リガンドの例としては、インターフェロンアルファ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGASYS(登録商標))、PEG化インターフェロンアルファ−1b、インターフェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、Veldona、Infradure、Roferon−A、YPEG−インターフェロンアルファ−2a(YPEG−rhIFNアルファ−2a)、P−1101、Algeron、Alfarona、Ingaron(インターフェロンガンマ)、rSIFN−co(組換えスーパー化合物インターフェロン)、Yペグインターフェロンアルファ−2b(YPEG−rhIFNアルファ−2b)、MOR−22、ペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登録商標))、Bioferon、Novaferon、Inmutag(Inferon)、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標))、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(Axxo)、Alfaferone、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、インターフェロン−アルファ2(CJ)、Laferonum、VIPEG、BLAUFERON−A、BLAUFERON−B、Intermax Alpha、Realdiron、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B PDferon−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロンa2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、インターフェロンアルファ2a、Optipeg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ロペグインターフェロンアルファ−2b、rHSA−IFNアルファ−2a(組換えヒト血清アルブミンインターフェロン(intereferon)アルファ2a融合タンパク質)、rHSA−IFNアルファ2b、組換えヒトインターフェロンアルファ−(1b、2a、2b)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、ペグインターフェロンアルファ−2a、Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、Anterferon、Shanferon、Layfferon、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Pegstat、rHSA−IFNアルファ−2b、SFR−9216およびInterapo(Interapa)が挙げられる。
【0341】
ヒアルロニダーゼ阻害剤
ヒアルロニダーゼ阻害剤の例としては、アストドリマー(astodrimer)が挙げられる。
【0342】
B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤
HBsAg阻害剤の例としては、HBF−0259、PBHBV−001、PBHBV−2−15、PBHBV−2−1、REP−9AC、REP−9C、REP−9、REP−2139、REP−2139−Ca、REP−2165、REP−2055、REP−2163、REP−2165、REP−2053、REP−2031およびREP−006およびREP−9AC’が挙げられる。
HBsAg分泌阻害剤の例としては、BM601が挙げられる。
【0343】
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤の例としては、AGEN−2041、AGEN−1884、イピリムマブ、ベラタセプト、PSI−001、PRS−010、Probody mAb、トレメリムマブおよびJHL−1155が挙げられる。
【0344】
シクロフィリン阻害剤
シクロフィリン阻害剤の例としては、CPI−431−32、EDP−494、OCB−030、SCY−635、NVP−015、NVP−018、NVP−019、STG−175、ならびにUS8513184(Gilead Sciences)、US20140030221(Gilead Sciences)、US20130344030(Gilead Sciences)およびUS20130344029(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
【0345】
HBVウイルス侵入阻害剤
HBVウイルス侵入阻害剤の例としては、Myrcludex Bが挙げられる。
【0346】
アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA
アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNAの例としては、ISIS−HBVRx、IONIS−HBVRx、IONIS−GSK6−LRx、GSK−3389404、RG−6004が挙げられる。
【0347】
低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAi
siRNAの例としては、TKM−HBV(TKM−HepB)、ALN−HBV、SR−008、HepB−nRNAおよびARC−520、ARC−521、ARB−1740、ARB−1467が挙げられる。
DNA指向性RNA干渉(ddRNAi)の例としては、BB−HB−331が挙げられる。
【0348】
エンドヌクレアーゼ調節因子
エンドヌクレアーゼ調節因子の例としては、PGN−514が挙げられる。
【0349】
リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤
リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤の例としては、Trimidoxが挙げられる。
【0350】
HBV E抗原阻害剤
HBV E抗原阻害剤の例としては、オウゴニン(wogonin)が挙げられる。
【0351】
共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤
cccDNA阻害剤の例としては、BSBI−25およびCHR−101が挙げられる。
【0352】
ファルネソイドX受容体アゴニスト
ファルネソイドx受容体アゴニストの例はEYP−001など。
【0353】
HBV抗体
B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体の例としては、GC−1102、XTL−17、XTL−19、KN−003、IV Hepabulin SNおよび完全ヒトモノクローナル抗体治療(B型肝炎ウイルス感染,Humabs BioMed)が挙げられる。モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含むHBV抗体の例としては、Zutectra、Shang Sheng Gan Di、Uman Big(Hepatitis B Hyperimmune)、Omri−Hep−B、Nabi−HB、Hepatect CP、HepaGam B、igantibe、Niuliva、CT−P24、B型肝炎免疫グロブリン(静脈内,pH4,HBV感染,Shanghai RAAS Blood Products)およびFovepta(BT−088)が挙げられる。HBC−34などの完全ヒトモノクローナル抗体。
【0354】
CCR2ケモカインアンタゴニスト
CCR2ケモカインアンタゴニストの例としては、プロパゲルマニウムが挙げられる。
【0355】
サイモシンアゴニスト
サイモシンアゴニストの例としては、組換えサイモシンアルファ1であるThymalfasin(GeneScience)が挙げられる。
【0356】
サイトカイン
サイトカインの例としては、組換えIL−7、CYT−107、インターロイキン−2(IL−2、Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、IL−15、IL−21、IL−24およびセルモロイキンが挙げられる。
【0357】
核タンパク質調節因子
核タンパク質調節因子は、HBVコアタンパク質阻害剤またはHBVキャプシドタンパク質阻害剤であり得る。核タンパク質調節因子の例としては、AB−423、AT−130、GLS4、NVR−1221、NVR−3778、BAY41−4109、モルホチアジンメシル酸塩、JNJ−379、RG−7907、ABI−H0731、ABI−H2158およびDVR−23が挙げられる。
キャプシド阻害剤の例としては、US20140275167(Novira Therapeutics)、US20130251673(Novira Therapeutics)、US20140343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、US20130267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、WO2015/059212(Janssen)、WO2015118057(Janssen)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Janssen)、WO2014184350(Janssen)、WO2014161888(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US20150225355(Novira)、US20140178337(Novira)、US20150315159(Novira)、US20150197533(Novira)、US20150274652(Novira)、US20150259324、(Novira)、US20150132258(Novira)、US9181288(Novira)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(Roche)に開示されている化合物が挙げられる。
【0358】
レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質
レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質の例としては、SB−9200、SB−40、SB−44、ORI−7246、ORI−9350、ORI−7537、ORI−9020、ORI−9198およびORI−7170、RGT−100が挙げられる。
【0359】
NOD2刺激物質
NOD2の刺激物質の例としては、SB−9200が挙げられる。
【0360】
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤
PI3K阻害剤の例としては、イデラリシブ、ACP−319、AZD−8186、AZD−8835、ブパリシブ、CDZ−173、CLR−457、ピクチリシブ、ネラチニブ、リゴサチブ、リゴサチブナトリウム、EN−3342、TGR−1202、アルペリシブ、デュベリシブ、IPI−549、UCB−5857、タセリシブ、XL−765、ゲダトリシブ、ME−401、VS−5584、コパンリシブ、CAIオロト酸塩、ペリフォシン、RG−7666、GSK−2636771、DS−7423、パヌリシブ(panulisib)、GSK−2269557、GSK−2126458、CUDC−907、PQR−309、INCB−40093、ピララリシブ(pilaralisib)、BAY−1082439、プキチニブ(puquitinib)メシル酸塩、SAR−245409、AMG−319、RP−6530、ZSTK−474、MLN−1117、SF−1126、RV−1729、ソノリシブ(sonolisib)、LY−3023414、SAR−260301、TAK−117、HMPL−689、テナリシブ(tenalisib)、ボキスタリシブおよびCLR−1401が挙げられる。
【0361】
インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤
IDO阻害剤の例としては、エパカドスタット(INCB24360)、レスミノスタット(4SC−201)、インドキシモド、F−001287、SN−35837、NLG−919、GDC−0919、GBV−1028、GBV−1012、NKTR−218、ならびにUS20100015178(Incyte)、US2016137652(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2014073738(Flexus Biosciences,Inc.)およびWO2015188085(Flexus Biosciences,Inc.)に開示されている化合物が挙げられる。
【0362】
PD−1阻害剤
PD−1阻害剤の例としては、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、BGB−108、SHR−1210、PDR−001、PF−06801591、IBI−308、GB−226、STI−1110およびmDX−400が挙げられる。
【0363】
PD−L1阻害剤
PD−L1阻害剤の例としては、アテゾリズマブ、アベルマブ、AMP−224、MEDI−0680、RG−7446、GX−P2、デュルバルマブ、KY−1003、KD−033、MSB−0010718C、TSR−042、ALN−PDL、STI−A1014、CX−072およびBMS−936559が挙げられる。
【0364】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、WO2018026971、US20180044329、US20180044305、US20180044304、US20180044303、US20180044350、US20180057455、US20180057486、US20180045142、WO20180044963、WO2018044783、WO2018009505、WO20180044329、WO2017066227、WO2017087777、US20170145025、WO2017079669、WO2017070089、US2017107216、WO2017222976、US20170262253、WO2017205464、US20170320875、WO2017192961、WO2017112730、US20170174679、WO2017106634、WO2017202744、WO2017202275、WO2017202273、WO2017202274、WO2017202276、WO2017180769、WO2017118762、WO2016041511、WO2016039749、WO2016142835、WO2016142852、WO2016142886、WO2016142894およびWO2016142833に開示されているものなどの化合物と併用される。
【0365】
組換えサイモシンアルファ−1
組換えサイモシンアルファ−1の例としては、NL−004およびPEG化サイモシンアルファ−1が挙げられる。
【0366】
ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
BTK阻害剤の例としては、ABBV−105、アカラブルチニブ(ACP−196)、ARQ−531、BMS−986142、ダサチニブ、イブルチニブ、GDC−0853、PRN−1008、SNS−062、ONO−4059、BGB−3111、ML−319、MSC−2364447、RDX−022、X−022、AC−058、RG−7845、スペブルチニブ、TAS−5315、TP−0158、TP−4207、HM−71224、KBP−7536、M−2951、TAK−020、AC−0025、ならびにUS20140330015(Ono Pharmaceutical)、US20130079327(Ono Pharmaceutical)およびUS20130217880(Ono Pharmaceutical)に開示されている化合物が挙げられる。
【0367】
KDM阻害剤
KDM5阻害剤の例としては、WO2016057924(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140275092(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS20140371214(Epitherapeutics)、US20160102096(Epitherapeutics)、US20140194469(Quanticel)、US20140171432、US20140213591(Quanticel)、US20160039808(Quanticel)、US20140275084(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel)に開示されている化合物が挙げられる。
【0368】
KDM1阻害剤の例としては、US9186337B2(Oryzon Genomics)に開示されている化合物およびGSK−2879552、RG−6016、ORY−2001が挙げられる。
【0369】
HBV複製阻害剤
B型肝炎ウイルス複製阻害剤の例としては、イソチアフルジン(isothiafludine)、IQP−HBV、RM−5038およびXingantieが挙げられる。
【0370】
アルギナーゼ阻害剤
アルギナーゼ阻害剤の例としては、CB−1158、C−201およびレスミノスタットが挙げられる。
【0371】
遺伝子治療および細胞療法
遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;感染細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換して感染細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系を活性化して感染細胞を殺滅するように、または感染細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;感染に対する内因性の免疫応答性をさらに変更するために細胞の活性を改変する遺伝的アプローチを含む遺伝子治療および細胞療法。
【0372】
遺伝子編集因子
ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9システム、ジンクフィンガーヌクレアーゼシステム、TALENシステム、ホーミングエンドヌクレアーゼシステムおよびメガヌクレアーゼシステム;例えば、標的化切断を介したcccDNA除去およびB型肝炎ウイルス(HBV)の1つまたはそれより多くのウイルス遺伝子の変更からなる群より選択される。PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、PまたはSP遺伝子の変更(例えば、ノックアウトおよび/またはノックダウン)とは、(1)PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、PまたはSP遺伝子発現の低減または排除、(2)Precore、Core、Xタンパク質、長い表面タンパク質、中央の表面タンパク質、Sタンパク質(HBs抗原およびHBsAgとしても知られる)、ポリメラーゼタンパク質、および/またはB型肝炎のスプライシングされたタンパク質機能(HBe、HBc、HBx、PreS1、PreS2、S、Polおよび/またはHBSPの干渉、または(3)HBe、HBc、HBx、LHBs、MHBs、SHBs、Polおよび/またはHBSPタンパク質の細胞内、血清および/または実質内レベルの低減または排除のことを指す。PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、Pおよび/またはSP遺伝子のうちの1つまたはそれより多くの遺伝子のノックダウンは、HBV cccDNA内および/またはインテグレートされたHBV DNA内の遺伝子を標的にすることによって行われる。
【0373】
CAR−T細胞療法
キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞の集団であって、ここで、そのCARは、HBV抗原結合ドメインを含む。その免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。いくつかの実施形態において、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞またはそれらの組み合わせである。細胞は、自己細胞または同種異系細胞であり得る。
【0374】
TCR−T細胞療法
HBV特異的T細胞受容体を発現するT細胞。TCR−T細胞は、ウイルス感染細胞の表面上に提示されるHBV由来ペプチドを標的にするように操作されている。
HBV表面抗原(HBsAg)特異的TCRを発現するT細胞。
LTCR−H2−1などのHBVの処置に向けられたTCR−T療法
【0375】
HBV併用療法
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される1、2、3または4つのさらなる治療薬と併用される。特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬と併用される。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩を1つまたはそれより多くの(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つまたは1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬および薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤と併用して含む薬学的組成物が、提供される。
【0376】
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の併用療法
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤と併用される。別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、インターフェロンアルファ受容体リガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBcAgを標的にする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNAs、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータ受容体活性化因子、ナチュラルキラー細胞受容体2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様受容体サブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、組換えサイモシンアルファ−1、BTK阻害剤、TIGITの調節因子、CD47の調節因子、SIRPアルファの調節因子、ICOSの調節因子、CD27の調節因子、CD70の調節因子、OX40の調節因子、エピジェネティック修飾因子、NKG2Dの調節因子、Tim−4の調節因子、B7−H4の調節因子、B7−H3の調節因子、NKG2Aの調節因子、GITRの調節因子、CD160の調節因子、HEVEMの調節因子、CD161の調節因子、Axlの調節因子、Merの調節因子、Tyroの調節因子、遺伝子修飾因子または編集因子(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、IAPs阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤、IDO阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる治療薬と併用される。
【0377】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0378】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0379】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質阻害剤またはHBVキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0380】
HBV薬物併用療法
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、インターフェロンアルファ受容体リガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBcAgを標的にする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNAs、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体およびTCR様抗体)を含む)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、IDO阻害剤、組換えサイモシンアルファ−1、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータ受容体活性化因子、ナチュラルキラー細胞受容体2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、ipi4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様受容体サブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、エピジェネティック修飾因子、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンLambd、BTK阻害剤、TIGITの調節因子、CD47の調節因子、SIRPアルファの調節因子、ICOSの調節因子、CD27の調節因子、CD70の調節因子、OX40の調節因子、NKG2Dの調節因子、Tim−4の調節因子、B7−H4の調節因子、B7−H3の調節因子、NKG2Aの調節因子、GITRの調節因子、CD160の調節因子、HEVEMの調節因子、CD161の調節因子、Axlの調節因子、Merの調節因子、Tyroの調節因子、遺伝子修飾因子または編集因子(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、IAPs阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0381】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登録商標))、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、インターフェロンアルファ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGASYS(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標))、リバビリン、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Bioferon、Ingaron、Inmutag(Inferon)、Algeron、Roferon−A、Oligotide、Zutectra、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(AXXO)、Alfaferone、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、Feron、インターフェロン−アルファ2(CJ)、BEVAC、Laferonum、VIPEG、BLAUFERON−B、BLAUFERON−A、Intermax Alpha、Realdiron、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN,Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロンa2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、Optipeg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、Anterferon、Shanferon、MOR−22、インターロイキン−2(IL−2,Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、Layfferon、Ka Shu Ning、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Alloferonおよびセルモロイキンからなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0382】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0383】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0384】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1、2または3つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0385】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0386】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;ならびに免疫調節物質、TLR7調節因子、TLR8調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様受容体の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤、NOD2の刺激物質、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1、2、3または4つのさらなる治療薬と併用される。
【0387】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、米国公開番号2010/0143301(Gilead Sciences)、米国公開番号2011/0098248(Gilead Sciences)、米国公開番号2009/0047249(Gilead Sciences)、米国特許第8722054号(Gilead Sciences)、米国公開番号2014/0045849(Janssen)、米国公開番号2014/0073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、米国公開番号2014/0350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、米国公開番号2008/0234251(Array Biopharma)、米国公開番号2008/0306050(Array Biopharma)、米国公開番号2010/0029585(Ventirx Pharma)、米国公開番号2011/0092485(Ventirx Pharma)、US2011/0118235(Ventirx Pharma)、米国公開番号2012/0082658(Ventirx Pharma)、米国公開番号2012/0219615(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0066432(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0088085(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0275167(Novira Therapeutics)、米国公開番号2013/0251673(Novira Therapeutics)、米国特許第8513184号(Gilead Sciences)、米国公開番号2014/0030221(Gilead Sciences)、米国公開番号2013/0344030(Gilead Sciences)、米国公開番号2013/0344029(Gilead Sciences)、US20140275167(Novira Therapeutics)、US20130251673(Novira Therapeutics)、米国公開番号2014/0343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、米国公開番号2013/0267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、WO2015/059212(Janssen)、WO2015118057(Janssen)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Janssen)、WO2014184350(Janssen)、WO2014161888(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US20150225355(Novira)、US20140178337(Novira)、US20150315159(Novira)、US20150197533(Novira)、US20150274652(Novira)、US20150259324、(Novira)、US20150132258(Novira)、US9181288(Novira)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(Roche)、US20100015178(Incyte)、US2016137652(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2014073738(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2015188085(Flexus Biosciences,Inc.)、米国公開番号2014/0330015(Ono Pharmaceutical)、米国公開番号2013/0079327(Ono Pharmaceutical)、米国公開番号2013/0217880(Ono Pharmaceutical)、WO2016057924(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140275092(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS20140371214(Epitherapeutics)、US20160102096(Epitherapeutics)、US20140194469(Quanticel)、US20140171432、US20140213591(Quanticel)、US20160039808(Quanticel)、US20140275084(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel)、US9186337B2(Oryzon Genomics)に開示されているものなどの化合物およびB型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための他の薬物ならびにそれらの組み合わせと併用される。
【0388】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの任意の化合物)は、任意の投与量の式(I)の化合物(例えば、10mg〜1000mgの化合物)で、1つまたはそれより多くの(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と併用され得る。
【0389】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、5〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、5〜10;5〜15;5〜20;5〜25;25〜30;20〜30;15〜30;または10〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、10mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、25mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投与量の各組み合わせが明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、任意の投与量の化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)で、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0390】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、100〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、100mg〜150mg;100mg〜200mg;100mg〜250mg;100mg〜300mg;100mg〜350mg;150mg〜200mg;150mg〜250mg;150mg〜300mg;150mg〜350mg;150mg〜400mg;200mg〜250mg;200mg〜300mg;200mg〜350mg;200mg〜400mg;250mg〜350mg;250mg〜400mg;350mg〜400または300mg〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、300mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、250mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、150mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投与量の各組み合わせが明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、任意の投与量の化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)で、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0391】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩を、1つまたはそれより多くの(例えば、1、2、3、4つ、1もしくは2つまたは1〜3つまたは1〜4つの)さらなる治療薬と組み合わせて含むキットが提供される。
【0392】
本開示に提供されるいずれの薬学的組成物も、各組成物および全組成物が、キットでの使用のために明確かつ個別に列挙されている場合と同じように、キットにおいて使用され得る。
【0393】
合成
本開示の化合物は、本明細書中に開示される方法、ならびに本明細書中の開示および当該分野で周知の方法を考慮すれば明らかになるその慣用的な変法を用いて調製され得る。従来のおよび周知の合成方法は、本明細書中の教示に加えて用いられ得る。式(I)の代表的な化合物またはその薬学的に受容可能な塩、例えば、1つもしくはそれより多くの式(I)または他の式によって説明される構造を有する化合物あるいは本明細書中に開示される化合物の合成は、以下の実施例に記載されているように達成され得る。
【0394】
一般的な合成法
本開示に係る化合物の代表的な実施形態は、下記に記載される一般的反応スキームおよび/または実施例を用いて合成され得る。本明細書中の記載を考慮すれば、一般スキームが出発物質を同様の構造を有する他の材料で置換することによって変更され得、それにより、それに応じて異なる生成物がもたらされ得ることは明らかであろう。合成の説明に続いて、対応する生成物を提供するために出発物質がどのように異なり得るかの数多くの例が提供される。出発物質は、通常、商業的供給源から入手されるか、または本開示の実施形態である化合物を合成するための公開された方法を用いて合成され、合成される化合物の構造の確認によって、各置換基の同一性が提供される。一般に、本明細書中の実施例を考慮すれば、最終生成物の同一性は、単純な確認プロセスによって、必要な出発物質の同一性を明らかにするだろう。本明細書中の反応スキームにおいて使用される基の表示(例えば、R
1、R
a、R
b)は、単なる例証目的であり、別段特定されない限り、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその態様もしくはフラグメントを説明するために他の箇所で使用される表示と名称または機能は必ずしも合致しない。
【0395】
合成反応のパラメータ
本開示の化合物は、例えば、以下の一般的な方法および手順を用いて、容易に入手可能な出発物質から調製され得る。代表的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、別段述べられない限り、他のプロセス条件も使用できることが認識されるだろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物質または溶媒によって異なり得るが、そのような条件は、慣用的な最適化手順によって当業者によって決定され得る。
【0396】
さらに、当業者には明らかであるように、ある特定の官能基が望まれない反応を起こさないようにするために従来の保護基が必要である場合がある。様々な官能基に適した保護基、ならびに特定の官能基の保護および脱保護に適した条件は、当該分野で周知である。例えば、数多くの保護基が、T.W.Greene and G.M.Wuts(1999)Protecting Groups in Organic Synthesis,第3版,Wiley,New Yorkおよびそれに引用されている参考文献に記載されている。
【0397】
さらに、本開示の化合物は、1つまたはそれより多くのキラル中心を含み得る。したがって、所望であれば、そのような化合物が、純粋な立体異性体、すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーまたは立体異性体濃縮混合物として、調製または単離され得る。そのような立体異性体(および濃縮混合物)のすべてが、別段示されない限り、本開示の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または濃縮混合物)は、例えば、当該分野で周知の光学活性な出発物質または立体選択的な試薬を用いて調製され得る。あるいは、そのような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを用いて分離され得る。
【0398】
以下の反応の出発物質は、広く知られている化合物であるか、または公知の手順もしくはその明らかな変法によって調製され得る。例えば、出発物質の多くが、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin,USA)などの商業的供給業者から入手可能である。その他のものは、標準的な参照テキスト(例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,第1−15巻(John Wiley,and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,第1−5巻および補遺(Elsevier Science Publishers,1989)organic Reactions,第1−40巻(John Wiley,and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley,and Sons,第5版,2001)ならびにLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989))に記載されている手順またはその明らかな変法によって調製され得る。
【0399】
用語「溶媒」、「不活性な有機溶媒」または「不活性な溶媒」とは、それらとともに記載されている反応の条件下において不活性な溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどを含む)のことを指す。それとは反対のことが明記されない限り、本開示の反応において使用される溶媒は、不活性な有機溶媒であり、それらの反応は、不活性ガス下、好ましくは、窒素下で行われる。
【0400】
用語「q.s.」は、述べられている機能を達成するのに十分な量、例えば、溶液を所望の体積(すなわち、100%)にするのに十分な量を加えることを意味する。
【0401】
本明細書中に提供される化合物は、以下に提供される一般スキームに従って合成され得る。以下のスキームにおいて、そこに示される化合物のそれぞれが、任意の工程に存在する必要に応じて保護基を有し得ることが理解されるべきである。標準的な保護基は、十分に当業者の知識の範囲内である。
【0402】
スキーム1は、式(I)の化合物の合成のための例示的な合成経路を示す。スキーム1において、X、R
E、R
W、Z
1、Z
3、n、mは、本明細書中で定義されるとおりであり、各R
50は独立して、C
1〜6アルキルであるか、または2個のR
50は、これらが結合している原子と一緒になって、環を形成し、X
1はハロであり、そして各FGは独立して、化合物105と共有結合を形成し得る官能基である。
【0403】
スキーム1
【化36】
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【0404】
スキーム1において、化合物100は、化合物101と、金属触媒カップリング条件下(例えば、パラジウム(0)触媒を使用する)で、適切な溶媒(例えば、DMF)中で、不活性雰囲気下でカップリングされて、化合物102を提供する。次いで、式(I)の化合物が、化合物102を、適切に置換された化合物106と、標準的な金属触媒カップリング条件下で接触させることにより提供される。あるいは、化合物102は、化合物103と、標準的な金属触媒カップリング条件下で接触させられて、化合物104を提供する。次いで、化合物104は、化合物105と、式(I)の化合物を提供するのに適切な条件下で反応させられる。例示的な条件としては、還元的アミノ化(FGはアルデヒドであり、そして化合物105は第一級または第二級アミンを含む)が挙げられるが、これに限定されない。
【0405】
本明細書中に提供される対称化合物、例えば、式(Ia)の化合物は、以下のスキーム2に従って合成され得る。スキーム2において、X、R
E、R
W、Z
1、Z
2、n、mは、本明細書中で定義されるとおりであり、各R
50は独立して、C
1〜6アルキルであるか、または2個のR
50は、これらが結合している原子と一緒になって、環を形成し、X
1はハロであり、そしてFGは、化合物105と共有結合を形成し得る官能基である。
【0406】
スキーム2
【化37】
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【0407】
スキーム2において、式(Ia)の対称化合物は、化合物100を、少なくとも2倍過剰の適切に置換された化合物101と、金属触媒カップリング条件下(例えば、パラジウム(0)触媒を使用する)で、適切な溶媒(例えば、DMF)中で不活性雰囲気下でカップリングさせることにより提供され得る。あるいは、化合物100は、化合物200と、標準的な金属触媒カップリング条件下で接触させられて、化合物201を提供する。次いで、化合物201は、化合物105と、式(Ia)の化合物を提供するのに適切な条件下で反応させられる。例示的な条件としては、還元的アミノ化(FGはアルデヒドであり、そして化合物105は第一級または第二級アミンを含む)が挙げられるが、これに限定されない。
【0408】
本明細書中に提供される方法において使用するための、適切に置換された化合物100、101、103、106および105は、市販源から購入され得るか、または公知の方法により合成され得る。任意の中間体または最終生成物(例えば、式(I))の種々の異性体の分割は、必要に応じて、標準的なキラル分離/分割条件(例えば、クロマトグラフィー、結晶化など)を使用して行われ得る。
【実施例】
【0409】
化合物を、IUPAC命名規則を使用して、またはChemBioDraw Ultra Version 14.0を使用して命名した。構造をChemBioDrawで描いた。
【0410】
出発物質の生成が具体的に記載されていない場合、それらの化合物は、公知であるか、または当該分野において公知である方法と同様に、もしくは実施例に開示されるように、調製され得る。当業者は、本明細書中に記載される合成方法が、本明細書中に記載される化合物の調製のためのほんの代表的な方法であること、ならびに他の公知の方法および本明細書中に記載される方法が使用され得ることを理解する。種々の実施例に記載される方法または特徴は、本明細書中に記載される化合物を作製するさらなる方法を提供するために、種々の方法で組み合わせられ得、または適合され得る。
【0411】
中間体1: 2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
【化38】
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3−ブロモ−2−クロロフェノール(73.5g、0.355mol、1.0当量)、B
2Pin
2(98g、0.391mol、1.1当量)、KOAc(96.7g、0.987mol、2.78当量)およびPd(dppf)Cl
2−DCM(25.97g、35.5mmol、0.1当量)の混合物をジオキサン(1.2L)中に懸濁させ、窒素の陽圧下で80℃で15時間撹拌した。得られた混合物を周囲温度まで冷却し、そして濾過した。そのフィルターケーキをジオキサン(500mL)で洗浄した。その濾液を合わせた。
【0412】
3−ブロモ−2−クロロフェノール(73.5g、0.355mol、1.0当量)、K
2CO
3(122g、0.888mol、2.5当量)およびPd(dppf)Cl
2−DCM(8.8g、10.65mmol、0.03当量)を、上で調製した濾液に添加した。この反応物を窒素の陽圧下で80℃で8時間撹拌した。得られた混合物を周囲温度まで冷却し、そして濾過した。そのフィルターケーキをジオキサン(500mL)で洗浄した。その濾液を合わせて濃縮した。その残渣を酢酸エチル(2L)に溶解させた。この溶液を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)により精製して、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジオールを得た。
【0413】
2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジオール(63.8g、0.251mol、1.0当量)およびDIPEA(121.5g、0.944mol、3.76当量)のDCM(2L)中の溶液に、0℃でTf
2O(166g、0.590mol、2.35当量)を滴下によりゆっくりと添加した。次いで、この反応物を室温まで温め、そして2時間撹拌した。この反応溶液のpHは7より高かった。水(2L)を添加した。その層を分離し、そしてその有機相をNaHCO
3の水溶液およびブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮した。この粗製物を、PE/DCM/EtOAc(1:1:0〜1:1:0.2)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイルビス(トリフルオロメタンスルホネート)を得た。
【0414】
2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイルビス(トリフルオロメタンスルホネート)(150g、0.289mol、1.0当量)、Bin
2Pin
2(180g、0.722mol、2.5当量)、KOAc(113g、1.156mol、4.0当量)およびPd(dppf)Cl
2−DCM(31.72g、0.0434mol、0.15当量)のジオキサン(1.5L)中の混合物を窒素の陽圧下で80℃で15時間撹拌した。得られた混合物を周囲温度まで冷却した。DCM(1.5L)を添加し、そしてこの混合物を室温で15分間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをDCM(500mL)で洗浄した。その濾液を合わせて濃縮した。その粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA、10:1〜5:1)により精製して、表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.63 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 7.46 - 7.30 (m, 4H), 1.34 (s, 24H)。
【0415】
中間体2: 6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド
【化39】
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6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(1.2g、7.01mmol)、(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(1.5g、6.38mmol)、炭酸カリウム(1.76g、12.75mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.37g、0.32mmol)を、30mLの、ジオキサンと水との10:1の混合物に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで10分間スパージし、そして95Cのホットプレートで3時間加熱した。この溶液を室温まで冷却し、そしてジクロロメタン(100mL)、水(50mL)、およびブライン(50mL)で希釈した。その有機層を分離し、そして水層をジクロロメタン(50mL)で1回抽出した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、そしてジクロロメタン溶出液を用いるカラムクロマトグラフィー(乾式装填、DCMを使用しない場合、溶解度が問題になる)により精製した。生成物を含む画分を濃縮して、粗製黄色固体を得、これは、未反応の6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒドで汚染されている。この黄色固体を砕き、そしてEt
2Oで希釈し、超音波処理し、そして濾過した。その濾液をEt
2Oで2回洗浄して、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.30 (s, 1H), 8.22 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 8.1, 1.5 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.53 - 7.31 (m, 2H), 4.04 (s, 3H)。
【0416】
中間体3: 6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド
【化40】
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6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(720mg、2.2mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(615.85mg、2.43mmol)、酢酸カリウム(605.85mg、6.17mmol)、および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(182.27mg、0.22mmol)を20mLのジオキサン中に懸濁させた。得られた懸濁物をアルゴンで5分間スパージした。この反応物を密封し、そして95Cで6時間撹拌した。この反応物をEtOAcで希釈し、そしてセライトのプラグで濾過した。その濾液を濃縮し、そしてヘキサン中のEtOAc(0〜10%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.30 (s, 1H), 8.20 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.88 - 7.61 (m, 2H), 7.49 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H), 1.34 (s, 12H)。
【0417】
中間体4: 6−(3’−ブロモ−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド
【化41】
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6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(400mg、1.07mmol)、炭酸カリウム(354.57mg、2.57mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(88.5mg、0.11mmol)、および1,3−ジブロモ−2−クロロベンゼン(578.84mg、2.14mmol)を、10mLの、ジオキサン:水の9:1の混合物中に懸濁させた。得られた懸濁物をアルゴンで10分間スパージし、密封し、そして95Cで4時間撹拌した。この懸濁物を冷却し、そしてEtOAcで希釈した。その有機層を水およびブラインで洗浄した。合わせた有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、そしてヘキサン/EtOAc(0〜10%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。その画分を集めて、6−(3’−ブロモ−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.31 (s, 1H), 8.22 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.61 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.54 - 7.29 (m, 4H), 4.07 (s, 3H)。
【0418】
中間体5: 6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド
【化42】
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6−(3’−ブロモ−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(200mg、0.46mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(127.81mg、0.5mmol)、酢酸カリウム(125.73mg、1.28mmol)、および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(37.83mg、0.05mmol)を5mLのジオキサン中に懸濁させた。得られた懸濁物をアルゴンで5分間スパージした。この反応物を密封し、そして95Cで4時間撹拌した。この反応物をEtOAcで希釈し、そしてセライトのプラグで濾過した。その濾液を濃縮し、そしてヘキサン中のEtOAc(0〜10%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.31 (s, 1H), 8.22 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.71 (ddd, J = 15.5, 7.2, 1.9 Hz, 2H), 7.58 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.54 - 7.41 (m, 4H), 4.07 (s, 3H), 1.33 (s, 12H)。
【0419】
中間体6: ラクタム中間体
【化43】
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国際公開第WO 2015/150995号で得られ得るような適切なアルコール(上記)に、トリエチルアミン(2.0当量)およびジクロロメタン(0.1M)を室温で添加した。この混合物を0℃まで冷却し、そして塩化メシル(1.1当量)を滴下により添加した。この混合物を0℃で1時間撹拌し、その後、水でクエンチした。その有機層を分離し、そしてブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。そのメシレートをジメチルホルムアミド(0.5M)に室温で溶解させ、そしてアジ化ナトリウム(5.0当量)を添加した。この混合物を85℃まで一晩加熱した。室温まで冷却した後に、この混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。次いで、その有機層をブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。このアジドをさらに精製せずに使用した。オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、酢酸エチル中のこのアジドを室温で添加した。この容器を窒素でパージし、そして炭素担持パラジウムを添加した(10mol%)。この容器を今度は水素でパージした。4時間撹拌した後に、その内容物をセライトで濾過し、そして濃縮した。この粗アミンをエーテルに溶解させ、そして1.0当量のジオキサン中のHClの添加により沈殿させた。固体のHCl塩を濾過により単離した。
【0420】
中間体7: 6−クロロ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジン
【化44】
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アルデヒド(3.5g、20.4mmol)の、60mLのDCM中の溶液に、0℃でエチレンジアミン(1.50mL、22.44mmol)を滴下により添加した。この溶液を0℃で30分間撹拌し、次いでN−ブロモスクシンイミド(3.99g、22.44mmol)を一度に添加し、そしてこの反応混合物を、次第に周囲温度まで温めながら16時間撹拌した。反応物をDCM中に取り、そして1:1のsat.チオ硫酸ナトリウムおよびsat炭酸ナトリウムと一緒に15分間激しく撹拌した。その有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、6−クロロ−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジンを得た。
【0421】
一般的な還元的アミノ化手順:
手順A−DMF/TEA;NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
アルデヒド(1当量)をDMFに懸濁し(0.025M)、これに(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(6当量)を加えた後、トリエチルアミン(6当量)を加え、反応物を室温で90分間撹拌した。これにトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(6当量)を加え、その反応物をさらに4時間撹拌した。この時点において、溶液が透明になるまで、その反応物にTFAをゆっくり滴下により添加した。反応物を2mLの水で希釈し、濾過し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0422】
手順B−DMF/NaOH水溶液;NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
DMF中のアルデヒド(1当量)の溶液(0.014M)を、1N NaOH中の(S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸の溶液(10当量)に加えた。2時間後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(10当量)を加えた。30分後、その反応が完了し、TFAを加えた。固体を濾過によって除去し、MeOHでリンスした。有機相を減圧下で除去し、粗製物を逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0423】
手順C−DMF/AcOH;NaCNBH
3+NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
室温のDMF/AcOHの6:1混合物中の、アルデヒド(1当量)および(S)−3−アミノブタン酸(15当量)の撹拌混合物(0.02M)に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(9当量)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(9当量)を連続的に加えた。15分後、溶液が透明になるまで、トリフルオロ酢酸を加えた。得られた混合物を逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0424】
手順D−DMSO/AcOH;NaBH(OAc)
3による還元的アミノ化
室温のDMSO/AcOHの5:1混合物中の、アルデヒド(1当量)および(1R,2R)−2−アミノシクロペンタン−1−カルボン酸(15当量)の撹拌混合物(0.008M)に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(9当量)を加えた。1時間後、溶液が透明になるまで、TFAを加えた。得られた均一な混合物を逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0425】
手順E−MeOH/AcOH;2−メチルピリジンボランによる還元的アミノ化
アルデヒドA(1当量)を、MeOH/AcOHの10:1混合物に懸濁し(0.01M)、これに(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸(3当量)を室温において加えた。混合物を、アルゴン下、室温で1時間撹拌した。この溶液に、2−メチルピリジンボラン(3当量)を室温において加え、その反応物をさらに2時間撹拌した。この時点において、溶液が透明になるまで、その反応混合物にTFAを滴下により添加した。反応物を濾過し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0426】
手順F−DMF/MeOH/AcOH;2−メチルピリジンボランによる還元的アミノ化
アルデヒド(1当量)をDMF/MeOH/AcOHの6:3:1混合物に懸濁し(0.01M)、これに(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸(10当量)を室温において加えた。混合物を、アルゴン下、室温で1時間撹拌した。この溶液に、2−メチルピリジンボラン(10当量)を室温において加え、その反応物をさらに2時間撹拌した。この時点において、溶液が透明になるまで、その反応混合物にTFAを滴下により添加した。反応物を濾過し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0427】
手順G−DCM/EtOH/KOH;Na(OAc)
3BHによる還元的アミノ化
DCM中のアルデヒド(0.05M)に、予め超音波処理した、EtOH中のKOH(10当量)および(3S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(10当量)の0.1M溶液を加えた。その反応物をrtで1時間撹拌した後、Na(OAc)
3BH(10当量)およびAcOH(10当量)を加えた。濁った反応物を1分間超音波処理し、rtで2時間撹拌した。その反応を、溶液が透明になるまで1M HClを加えることによってクエンチした。その溶液を真空中で濃縮し、MeCN/H
2O/DMF(1:1:1)の混合物で希釈し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物を凍結乾燥においてビス−TFA塩として得た。
【0428】
手順H−DCM/DMF/DIPEA;Na(OAc)
3BHによる還元的アミノ化
ジアルデヒド6,6’−(((2,2’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(メチレン))ビス(オキシ))ビス(5−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド)(50mg,1当量)をバイアルに取り、DCM(1.5mL)に溶解した。(2S,4R)−4−ヒドロキシピペリジン−2−カルボン酸(125mg,10当量)を、別のバイアルにおいて、DMF(3mL)とDIPEA(0.15mL,10当量)との混合物に溶解した。これらの2つの溶液を混合して合わせ、5分間超音波処理し、室温において1時間撹拌した。十分に撹拌した混合物にNa(OAc)
3BHを一度に加え、5分間超音波処理することにより、すべてを溶液の状態にし、一晩撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN/H
2O/(2:1,0.1%TFAを含む)の混合物で希釈し、固体を濾過によって除去し、逆相HPLC(アセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸/水)によって精製することにより、最終化合物をビス−TFA塩として得た。
【0429】
手順1: (S)−5−(((2−((2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)オキシ)エチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化45】
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丸底フラスコ内で、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(8.3g、17.60mmol)、6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(1.00g、6.00mmol)、炭酸カリウム(2.4g、17.60mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.68g、1.0mmol)を、1,4−ジオキサン(100.0mL)と水(10.00mL)との混合物に溶解させた。溶液を脱気し、そして窒素下で95℃で3時間撹拌した。LCMSは、出発物質の消費および大部分がモノカップリングした生成物の形成を示した。溶液を室温まで冷却し、そして酢酸エチルで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥させた。揮発性物質を減圧下で除去し、そして粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0430】
丸底フラスコ内で、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(180mg、0.372mmol)、1−ブロモ−4−(2,2−ジエトキシエトキシ)ベンゼン(161mg、0.558mmol)、炭酸セシウム(363mg、1.1mmol)およびパラジウムdppfクロリド(30mg、0.036mmol)を1,4−ジオキサン(10.0mL)と水(1.00mL)との混合物に溶解させた。溶液を脱気し、そして窒素下で90℃で一晩撹拌した。LCMSは、出発物質の消費および所望の生成物の形成を示した。溶液を室温まで冷却し、そして酢酸エチルで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥させた。揮発性物質を減圧下で除去し、そして粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(2,2−ジエトキシエトキシ)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(180mg)を得た。
【0431】
丸底フラスコ内で、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(2,2−ジエトキシエトキシ)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(180mg、0.318mmol)を1,4−ジオキサン(5.00mL)に溶解させた。この溶液に、濃HCl(0.265mL)を添加し、そして混合物を室温で2時間撹拌した。溶液をDCMで希釈し、そして飽和重炭酸塩の溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして揮発性物質を減圧下で除去した。粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(2−オキソエトキシ)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0432】
丸底フラスコ内で、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(122mg、0.812mmol)を3.00mLのDMSOに溶解させた。トリエチルアミン(0.117mL)を一度に添加し、そして混合物を室温で5分間撹拌した。6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(2−オキソエトキシ)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(50mg、0.102mmol)を添加し、そして溶液を35℃で30分間撹拌した。この時点で、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(172mg、0.812mmol)を一度に添加した。溶液を35℃で2時間撹拌した。LCMSは、所望の生成物の形成を示した。数滴のTFAを添加してこの溶液をクエンチした。粗製物をGilsonに注入し、そして逆相クロマトグラフィーにより精製して、(S)−5−(((2−((2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)オキシ)エチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンをビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.91 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.50 - 7.36 (m, 6H), 7.33 (dd, J = 7.3, 1.9 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.43 - 4.34 (m, 4H), 4.11 (d, J = 16.9 Hz, 5H), 3.59 (d, J = 4.2 Hz, 2H), 3.31 (s, 4H), 2.43 (q, J = 11.8, 11.3 Hz, 6H), 2.01 - 1.90 (m, 2H)。M+H
+= 688.25。
【0433】
手順2: (S)−4−(((3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2’,2’’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
MeCN(60mL)中の4−ブロモ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.0g、5.0mmol)に、水酸化カリウム(2.8g、50mmol)の水(20mL)中の水溶液を0℃で添加し、次いで(ブロモジフルオロメチル)ホスホン酸ジエチル(2.1g、8.0mmol)を0℃で添加した。この反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで室温で16時間撹拌した。この反応混合物を水(100mL)に注いだ。その水層を酢酸エチルで抽出した。その有機層を水で洗浄し、次いでブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮した。その粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中25%のEtOAc)により精製して、所望の化合物を得た。[M+H]
+ 251.9。
【0434】
4−ブロモ−2−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(350mg、1.4mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(430mg、1.7mmol)、酢酸カリウム(230mg、2.8mmol)のジオキサン(3mL)中の混合物をアルゴンで10分間パージした。次いで、[1,1’−[ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体(80mg、0.1mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。冷却後、この混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。その酢酸エチル層を取り、そして濃縮した。その残渣をCombiflash(登録商標)(ヘキサン中30%のEtOAc)により精製して、所望の生成物を得た。
【0435】
2−(ジフルオロメトキシ)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアルデヒド(117mg、0.39mmol)、1,3−ジブロモ−2−メチルベンゼン(390mg、1.56mmol)、2Nの炭酸カリウム(0.4mL)およびDMF(2mL)の混合物をアルゴンでパージし、そして[ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体(40mg、0.05mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で0.5時間撹拌した。冷却後、この混合物を酢酸エチルと水中3%のLiClとの間で分配した。その酢酸エチル層を取り、そして濃縮した。その残渣をCombiflash(登録商標)(ヘキサン中30%のEtOAc)により精製して、所望の生成物を得た。[M+H]
+ 340.9。
【0436】
3’−ブロモ−3−(ジフルオロメトキシ)−2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒド(101mg、0.30mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(102mg、0.40mmol)、酢酸カリウム(78mg、0.80mmol)のジオキサン(2mL)中の混合物をアルゴンで10分間パージした。次いで、[1,1’−[ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体(40mg、0.05mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。冷却後、この混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。その酢酸エチル層を取り、そして濃縮した。その残渣をCombiflash(登録商標)(ヘキサン中20%のEtOAc)により精製して、所望の生成物を得た。[M+H]
+ 389.0。
【0437】
3−(ジフルオロメトキシ)−2’−メチル−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒド(25mg、0.064mmol)、6−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジン(35mg、0.10mmol)、2Nの炭酸カリウム(0.064mL)およびDMF(1mL)の混合物をアルゴンでパージし、そして[ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体(16mg、0.02mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で0.5時間撹拌した。冷却後、この混合物を酢酸エチルと水中3%のLiClとの間で分配した。その酢酸エチル層を取り、そして濃縮した。その残渣をCombiflash(登録商標)(ジクロロメタン中35%のMeOH)により精製して、所望の生成物である3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2’,2’’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。[M+H]
+ 528.3。
【0438】
表題化合物を、還元的アミノ化手順Gに従うことにより調製して、所望の生成物である(S)−4−(((3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(5−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2’,2’’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)アミノ)−3−ヒドロキシブタン酸を得た。[M+H]
+ 631.3。
【0439】
手順3: 2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリル
【化47】
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2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(500mg、1.03mmol)、2−((6−クロロ−3−ホルミルピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリル(311mg、1.56mmol)、炭酸カリウム(581mg、4.2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(182mg、0.158mmol)の、1,4−ジオキサン(10mL)および水(1mL)中の溶液を、85℃で4時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして酢酸エチルで希釈し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そしてセライトで濾過した。ISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製により、2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−ホルミルピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリルを得た。
【0440】
1,4−ジオキサン(6mL)に溶解させた6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(62mg、0.36mmol)および2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−ホルミルピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリル(130mg、0.26mmol)を、水に溶解させたテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18mg、0.016mmol)および炭酸カリウム(70mg、0.51mmol)で処理した。この反応混合物をマイクロ波内で110℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を濃縮した。その残渣を酢酸エチルに溶解させ、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−ホルミルピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリルを得た。
【0441】
表題化合物を、2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−3−ホルミルピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリルから、手順6に示される手順と同じ手順で、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン塩酸塩を使用して調製した。
【0442】
手順4: (S)−5−((((6−(2,2’−ジクロロ−3’’−((E)−4−メトキシスチリル)−4’’−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
撹拌棒を備え付けた40mLの反応バイアルに、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(1g)、4−ブロモ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(0.4698g)、Pd(dppf)(0.042g)および炭酸カリウム(0.571g)を入れた。次いで、乾燥溶媒(DriSolv)1,4−ジオキサン(5mL)および蒸留水(0.5mL)をシリンジにより添加し、そしてこの混合物を、混合しながらアルゴンを5分間吹き込むことにより脱気した。次いで、この反応バイアルをセプタムキャップで密封し、そしてこの反応物を加熱ブロックを使用して85℃まで加熱し、この反応をLC/MSにより監視した。出発物質が完全に消費されたら、水中の飽和NaClを添加し、そしてこの反応混合物を酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を集め、揮発性物質を除去し、そして粗製混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。LCMS m/z 410.00 M+1。
【0443】
撹拌棒を備え付けた50mLの丸底フラスコに、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−ホルミル−3’’−ヒドロキシ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(0.721g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.52mL)、ジクロロメタン(15mL)を入れ、アルゴンの雰囲気下に置き、そして氷水浴を用いて0℃まで冷却した。混合しながら、無水トリフル酸(0.38mL)をシリンジにより滴下により添加し、そして1時間混合した。次いで、この反応を重炭酸ナトリウムの飽和溶液でクエンチし、そして酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を集め、揮発性物質を除去し、そして粗製混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物は、約18%のEtOAc/ヘキサンで、54%の収率で溶出した。LCMS m/z 610.000 M+1。
【0444】
撹拌棒を備え付けた40mLの反応バイアルに、2’,2’’−ジクロロ−4−ホルミル−3’’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イルトリフルオロメタンスルホネート(0.041g)、(E)−2−(4−メトキシスチリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.018g)、Pd−DPPF(0.005g)、炭酸カリウム(0.019g)を入れ、そしてアルゴンの雰囲気下に置いた。乾燥溶媒1,4−ジオキサン(1mL)および蒸留水(0.1mL)をシリンジにより添加し、この混合物を、混合しながらアルゴンを5分間吹き込むことにより脱気した。このバイアルをセプタムキャップで密封し、そしてこの混合物を加熱ブロックを使用して85℃まで加熱し、この反応をLC/MSにより監視した。出発物質が完全に消費されたら、NaClの水中の飽和溶液をこの反応混合物に、最初の反応体積に等しい体積になるように添加した。得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出し、その有機層を集め、揮発性物質を減圧中で除去し、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0445】
撹拌棒を備え付けた20mLの反応バイアルに、(E)−6−(2,2’−ジクロロ−4’’−ホルミル−3’’−(4−メトキシスチリル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(0.040g)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(0.051g)、トリエチルアミン(0.038mL)およびジメチルホルムアミド(1mL)を入れ、そして0.5時間混合した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.143g)を添加し、そしてこの反応物を一晩混合した。翌日、この反応をトリフルオロ酢酸(0.077mL)でクエンチし、濾過し、DMF/水の1:4の溶液で希釈し、そしてHPLCにより精製して、(S)−5−((((6−(2,2’−ジクロロ−3’’−((E)−4−メトキシスチリル)−4’’−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.91 - 7.81 (m, 2H), 7.69 - 7.55 (m, 4H), 7.55 - 7.43 (m, 4H), 7.43 - 7.32 (m, 4H), 7.16 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 6.96 - 6.88 (m, 2H), 4.53 (d, J = 2.8 Hz, 2H), 4.32 (d, J = 2.7 Hz, 2H), 4.08 (s, 4H), 3.80 (s, 3H), 2.47 - 2.26 (m, 5H), 1.88 (tdd, J = 12.7, 5.9, 3.5 Hz, 2H)。ES/MS m/z: 790.200 M+1。
【0446】
手順5: (S)−5−((((2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−3−フェネチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
2’,2’’−ジクロロ−4−ホルミル−3’’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イルトリフルオロメタンスルホネートを、上に記載されるように合成した。
【0447】
撹拌棒を備え付けた40mLの反応バイアルに、2’,2’’−ジクロロ−4−ホルミル−3’’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イルトリフルオロメタンスルホネート(0.040g)、フェネチルボロン酸(0.015g)、Pd−DPPF(0.005g)、炭酸カリウム(0.018g)を入れ、そしてアルゴンの雰囲気下に置いた。乾燥溶媒1,4−ジオキサン(1mL)および蒸留水(0.1mL)をシリンジにより添加し、この混合物を、混合しながらアルゴンを5分間吹き込むことにより脱気した。このバイアルをセプタムキャップで密封し、そしてこの混合物を加熱ブロックを使用して85℃まで加熱し、この反応をLC/MSにより監視した。出発物質が完全に消費されたら、NaClの水中の飽和溶液をこの反応混合物に、最初の反応体積に等しい体積になるように添加した。得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出し、その有機層を集め、揮発性物質を減圧中で除去し、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0448】
撹拌棒を備え付けた20mLの反応バイアルに、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−ホルミル−3’’−フェネチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(0.020g)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(0.027g)、トリエチルアミン(0.02mL)およびジメチルホルムアミド(1mL)を入れ、そして0.5時間混合した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.075g)を添加し、そしてこの反応物を一晩混合した。翌日、この反応をトリフルオロ酢酸(0.041mL)でクエンチし、濾過し、DMF/水の1:4の溶液で希釈し、そしてHPLCにより精製して、(R)−5−((((2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−(((((R)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−3−フェネチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 7.7, 1.8 Hz, 1H), 7.54 - 7.13 (m, 12H), 7.13 - 7.06 (m, 2H), 4.33 (d, J = 2.7 Hz, 2H), 4.20 - 3.94 (m, 6H), 3.10 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.00 - 2.90 (m, 2H), 2.49 - 2.26 (m, 4H), 1.98 - 1.83 (m, 2H)。ES/MS m/z: 784.333 M+1。
【0449】
手順6: (5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
トルエン(4mL)および2−メチルテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させた1,3−ジブロモ−2−クロロ−5−フルオロベンゼン(400mg、1.39mmol)をホウ酸トリイソプロピル(390μL、1.69mmol)で処理した。この混合物をドライアイス/アセトン浴内で−78℃まで冷却し、次いでn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、680μL、1.70mmol)を滴下によりゆっくりと添加した。この混合物を−78℃で1時間維持し、次いで室温までゆっくりと昇温させた。1時間撹拌した後に、この反応混合物を、1NのHCl溶液を添加することによりクエンチし、酢酸エチルで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、(3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロフェニル)ボロン酸を得た。
【0450】
1,4−ジオキサン(3mL)に溶解させた6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(36mg、0.21mmol)および(3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロフェニル)ボロン酸(46mg、0.18mmol)を、水に溶解させたテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(14mg、0.012mmol)および炭酸カリウム(50mg、0.36mmol)で処理した。この反応混合物をマイクロ波内で110℃で30分間加熱した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、6−(3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0451】
2−メチルテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させた6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(43mg、0.12mmol)および6−(3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(40mg、0.12mmol)を、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(11mg、0.01mmol)および炭酸ナトリウム(130μL、0.26mmol、水中2Mの溶液)で処理した。この反応混合物をマイクロ波内で110℃で30分間加熱した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、6,6’−(2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチンアルデヒド)を得た。
【0452】
(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(46mg、0.31mmol)を、最初にジメチルスルホキシド(3mL)および酢酸(0.5mL)に溶解させた。10分間撹拌した後に、ジメチルスルホキシド(1mL)に溶解させた6,6’−(2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチンアルデヒド)(15mg、0.03mmol)を滴下によりゆっくりと添加した。この反応混合物を室温で4時間撹拌し、その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(65mg、0.31mmol)を添加した。1時間後、この反応を、300μLのトリフルオロ酢酸を添加することによりクエンチした。逆相HPLCでの精製により、(5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−5−フルオロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)を得た。
【0453】
手順7: 2−((2’,2’’−ジクロロ−3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
4−ブロモ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.00g、5mmol)の、25mLのMeCNおよび25mLのH
2Oに溶解させた溶液を、−25℃まで冷却した。KOH(12.41g、99mmol)および(ブロモジフルオロメチル)ホスホン酸ジエチル(2.66g、10mmol)を添加し、そしてこの反応物を30分間かけて室温まで温めた。反応物をEtOAcとブラインとの間で分配した。有機物を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、そして濃縮した。その残渣をISCOシリカゲルのクロマトグラフィー(Hex:EtOAc)により精製して、4−ブロモ−2−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.33 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 (ddd, J = 8.3, 1.7, 0.8 Hz, 1H), 7.44 (dt, J = 1.9, 1.1 Hz, 1H), 6.66 (t, J = 72.1 Hz, 1H)。
19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ -82.41 (d, J = 72.2 Hz)。
【0454】
4−ブロモ−2−(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(264mg、1.053mmol)、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(200mg、0.421mmol)の溶液。4mLのジオキサンおよび1mLの水中のK
2CO
3(232mg、1.68mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(73mg、0.06mmol)を85℃で3時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、Mg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。ISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、2’,2’’−ジクロロ−3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
26H
24BCl
2F
2O
4: 519.10; found: 518.91。
【0455】
2’,2’’−ジクロロ−3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒド(218mg、0.42mmol)、6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(108mg、0.63mmol)の溶液。4mLのジオキサンおよび1mLの水中のK
2CO
3(232mg、1.68mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(73mg、0.06mmol)を85℃で3時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、Mg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。ISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、6−(2,2’−ジクロロ−3’’−(ジフルオロメトキシ)−4’’−ホルミル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
27H
18Cl
2F
2NO
4: 528.05; found: 528.17。
【0456】
標準的な還元的アミノ化条件Dを使用して、2−((2’,2’’−ジクロロ−3−(ジフルオロメトキシ)−3’’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンを得た。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
39H
38C
l2F
2N
5O
4: 748.22; found: 748.15。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d) d 10.10 (s 2H), 8.20 (s, 3H), 7.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.70 - 7.56 (m, 4H), 7.59 - 7.34 (m, 6H), 4.47 (s, 2H), 4.43 - 4.37 (m, 2H), 4.30 (s, 4H), 4.22 (s, 4H), 3.96 (s, 3H), 2.30 (d, J = 12.1 Hz, 4H), 2.19 (t, J = 7.8 Hz, 4H)。
【0457】
手順8: 6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジン
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
6−(3’−ブロモ−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(53mg、0.12mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアルデヒド(70mg、0.30mmol)の溶液。2mLのジオキサンおよび0.3mLの水中のK
2CO
3(50mg、0.36mmol)およびPd−dppf(9mg、0.01mmol)を85℃で3時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、Mg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。ISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−ホルミル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを褐色固体として得た。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
26H
18C
l2NO
3: 462.06; found: 562.30。
【0458】
6−(2,2’−ジクロロ−4’’−ホルミル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(56mg、0.12mmol)およびエチレンジアミン(18uL、0.266mmol)の、2mLのDCM中の溶液を0℃まで冷却し、そしてNBS(27mg、0.266mmol)で処理した。この反応物を室温まで昇温させ、そして16時間撹拌した。反応物をDCMで希釈し、そしてその有機物を炭酸ナトリウムおよびチオ硫酸ナトリウムで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。RP−HPLCによる精製により、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジンを得た。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
30H
26C
l2N
5O: 542.42; found: 542.29。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.58 (s, 2H), 10.21 (s, 2H), 8.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.81 - 7.65 (m, 3H), 7.65 - 7.44 (m, 6H), 4.05 (s, 3H), 4.03 (d, J = 2.1 Hz, 4H), 3.99 (s, 4H)。
【0459】
手順9: 4,4’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン−6,2−ジイル))ビス(オキシ))ジブタンニトリル
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
4−(5−ブロモ−2−ホルミルフェノキシ)ブタンニトリル(158mg、0.59mmol)、エチレンジアミン(43uLmg、0.65mmol)の、8mLのDCM中の溶液を0℃で30分間撹拌した。NBS(115mg、0.65mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで昇温させた。そして3時間撹拌する。この反応物をEtOAcで希釈し、そして1Mのチオ硫酸ナトリウムと1MのNa
2CO
3との1:1の混合物で洗浄した。有機層をMg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、4−(5−ブロモ−2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)フェノキシ)ブタンニトリルを得た。粗製物質を下記の反応でそのまま使用した。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
13H
15BrN
3O: 308.03; found: 308.15。
【0460】
3mLのジオキサンおよび0.3mLの水中の2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(50mg、0.105mmol)、4−(5−ブロモ−2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)フェノキシ)ブタンニトリル(73mg、0.237mmol)、K
2CO
3(36mg、0.26mmol)およびPd−dppf(8mg、0.01mmol)を85℃で16時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、Mg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。RP−HPLCクロマトグラフィーによる精製により、4,4’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン−6,2−ジイル))ビス(オキシ))ジブタンニトリルを得た。LCMS−ESI+ (m/z): [M+H]+ calcd for C
36H
33Cl
2N
8O
2: 678.2; found: 678.3。
【0461】
手順10: (S)−5−((((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4−メチル−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
1,4−ジオキサン(6mL)に溶解させた6−クロロ−4−メチルニコチン酸メチル(150mg、0.81mmol)および(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(228mg、0.97mmol)を、水に溶解させたテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(57mg、0.05mmol)および炭酸カリウム(224mg、1.62mmol)で処理した。この反応混合物をマイクロ波内で110℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を濃縮した。その残渣を酢酸エチルに溶解させ、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−メチルニコチン酸メチルを得た。
【0462】
ジエチルエーテル(6mL)に溶解させた6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−メチルニコチン酸メチル(177mg、0.52mmol)を0℃まで冷却し、次いで水素化アルミニウムリチウム(25mg、0.66mmol)で処理した。この反応混合物を室温までゆっくりと昇温させ、そして4日間撹拌した。この反応混合物を再度0℃まで冷却し、そして硫酸ナトリウム十水和物(850mg、2.64mmol)をゆっくりと添加することによりクエンチした。この反応混合物を濾過し、そしてエーテルで洗浄した。その濾液を濃縮して、(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−メチルピリジン−3−イル)メタノールを得た。
【0463】
ジクロロメタン(3mL)に溶解させた(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−メチルピリジン−3−イル)メタノール(60mg、0.19mmol)をDess−Martinペルヨージナン(86mg、0.20mmol)で処理した。この反応混合物を室温で一晩撹拌し、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液の添加によりクエンチし、次いで濃縮した。その残渣を酢酸エチルで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−メチルニコチンアルデヒドを得た。
【0464】
表題化合物を、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−メチルニコチンアルデヒドから、手順6に示される様式と同じ様式で得た。
【0465】
手順11: (S)−5−((((6−(2,2’−ジクロロ−4’’−((4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)アミノ)−3’’−メトキシ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
4−ブロモ−2−メトキシアニリン(500mg、1.0当量)およびN−アセチルイミダゾリジン−2−オン(1.3当量)をPOCl
3(5mL)中に取り、そして18時間還流させた。室温まで冷却した後に、残留しているPOCl3を減圧中で除去した。その残渣をEtOAc中に取り、次いで飽和重炭酸ナトリウムの撹拌溶液に0℃でゆっくりと添加した。撹拌を1時間維持し、そしてその二相混合物を室温まで昇温させた。その有機層を分離し、その水層を10mLのEtOAcで1回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0%〜10%のMeOH/DCM+0.1%のNEt
3)に供して、N−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−アミンを得た。
【0466】
N−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−アミン(27mg、1.2当量)、Pd(PPh
3)
4(0.1当量)、K
2CO
3(2.0当量)、および6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(40mg、1.0当量)をバイアルに入れた。このバイアルに撹拌棒を入れ、そして密封した。ジオキサン(1mL)および水(0.25mL)を、シリンジを介して添加した。次いで、このバイアルを、4サイクルの排気およびその後のアルゴンでの逆充填に供した。次いで、この反応容器を90℃まで2時間加熱した。LC/MSは、ピナコールボロネートの完全な消費を示した。次いで、この反応混合物を水(3mL)で希釈し、そして5mLのEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0%〜10%のMeOH/DCM+0.1%のNEt
3)に供して、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−((4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)アミノ)−3’’−メトキシ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0467】
バイアルに、6−(2,2’−ジクロロ−4’’−((4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)アミノ)−3’’−メトキシ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(20mg、1.0当量)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(3.0当量)、およびトリエチルアミン(3.0当量)を入れ、0.75mLのDMFを添加した。このスラリーに、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(5.0当量)を添加した。LC/MSにより判断して出発物質が完全に消費されたら、この反応混合物を5:1のDMF/水の溶液で、総体積4mLまで希釈した。逆相HPLCによる精製により、表題化合物をビス−TFA塩として得た。
【0468】
手順12: (5S,5’S)−5,5’−(((((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(メチレン))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(300mg、0.63mmol)、6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(270mg、1.6mmol)、K
2CO
3(350mg、2.5mmol)、およびPd(PPh
3)
4(110mg、0.10mmol)を、11mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、そしてこの反応物を密封し、そして95℃まで6時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そしてブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチンアルデヒド)を得た。
【0469】
6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチンアルデヒド)(15mg、0.03mmol)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(45mg、0.30mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(20mg、0.15mmol)をジクロロメタン中に懸濁させた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)
3(96mg、0.45mmol)を添加した。この反応物を4時間撹拌し、そしてTFA、水およびDMFでクエンチした。15分間撹拌した後に、この反応物を濃縮し、そして分取HPLCにより精製して、表題化合物をそのビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.88 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.65 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 2H), 7.51 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.41 (dd, J = 7.6, 1.7 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 4.38 - 4.29 (m, 4H), 4.10 (s, 6H), 4.08 - 3.99 (m, 2H), 3.28 - 3.22 (m, 4H), 2.50 - 2.27 (m, 6H), 1.99 - 1.82 (m, 2H)。ES/MS (m/z, M+H
+): 689.49。
【0470】
手順13: 2−((6−(3’−(5−(((2−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)エチル)アミノ)メチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(2.44g、10.4mmol)、6−ブロモ−2−メトキシニコチンアルデヒド(2.46g、11.4mmol)、炭酸カリウム(2.86g、20.7mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.20g、1.04mmol)を、1,4−ジオキサン(20mL)および水(2mL)と合わせ、そしてアルゴンで2分間脱気した。この反応物を90℃で1時間加熱した。この反応物をクロロメタン(50mL)で希釈し、そして飽和重炭酸ナトリウム(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧下で除去した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜50%の酢酸エチル/1:1のヘキサン/ジクロロメタン)に供した。生成物を含む画分を合わせ、そしてその溶媒を減圧下で除去して、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0471】
6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(1.00g、3.1mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.16g、4.6mmol)、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II),ジクロロメタンとの錯体(380mg、0.46mmol)および酢酸カリウム(601mg、6.12mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解させ、そしてアルゴンで2分間脱気した。この反応物を90℃で1時間加熱した。この反応物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、そして飽和重炭酸ナトリウム(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧下で除去した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜20%の酢酸エチル/1:1のヘキサン/ジクロロメタン)に供した。生成物を含む画分を合わせ、そしてその溶媒を減圧下で除去して、6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0472】
6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(585mg、1.79mmol)、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン塩酸塩(582mg、358mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(624μL、3.58mmol)の、ジクロロメタン(7mL)およびエタノール(7mL)中の溶液を10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(389mg、1.84mmol)および酢酸(0.1mL)を添加した。18時間後、この反応物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、そして飽和重炭酸ナトリウム(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧下で除去した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜20%のメタノール/ジクロロメタン)に供した。その画分を合わせ、そしてその溶媒を減圧下で除去して、2−((6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンを得た。
【0473】
6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(568mg、1.52mmol)、2−((6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(717mg、1.64mmol)、炭酸カリウム(420mg、3.04mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(176mg、0.152mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)および水(2mL)に溶解させた。この溶液をアルゴンで2分間脱気した。この反応物を100℃で3時間加熱した。この反応物を酢酸エチル(75mL)で希釈し、そして水(50mL)、5%の塩化リチウム(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧下で除去した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜100%の(20%のメタノール/酢酸エチル)/ヘキサン)に供した。生成物を含む画分を合わせ、そしてその溶媒を減圧下で除去して、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
【0474】
6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(20mg、0.033mmol)、2−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)エタン−1−アミン塩酸塩(24.6mg、0.166mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(29μL、0.166mmol)の、ジクロロメタン(2mL)およびエタノール(2mL)中の溶液を10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(70mg、0.33mmol)および酢酸(1滴)を添加した。16時間後、その溶媒を減圧下で除去した。その残渣をメタノール(1mL)、水(0.75mL)、トリフルオロ酢酸(0.1mL)に溶解させた。この溶液を分取HPLC(20〜100%の、水中0.1%のトリフルオロ酢酸およびアセトニトリル中0.1%のトリフルオロ酢酸)に供した。きれいな画分を合わせ、そして凍結乾燥に供して、2−((6−(3’−(5−(((2−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)エチル)アミノ)メチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンをビスTFA塩として得た。
【0475】
手順14: (S)−2−((2−クロロ−6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−4−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(6g、25.5mmol)および2,6−ジクロロ−4−メトキシニコチンアルデヒド(7.16g、33.15mmol)、K
2CO
3(7.05g、51.01mmol)、Pd(PPh
3)
4(2.95g、2.55mmol)に、ジオキサン(100mL)および水(10mL)を添加した。この混合物をArで2分間脱気した。この反応物を100℃で6時間撹拌した。この反応物を室温まで冷却し、DCM(150mL)で希釈し、そしてブライン(50mL)で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧下で除去した。その粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜100%のEtOAc/Hex)により精製した。純粋な生成物を含む画分を合わせ、そしてその溶媒を減圧下で除去して、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−クロロ−4−メトキシニコチンアルデヒドを得た。MS (m/z) 326.2 (M+H)
+。
【0476】
6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−クロロ−4−メトキシニコチンアルデヒド(1.5g、4.59mmol)および(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(1.62g、6.89mmol)、Pd(dppf)Cl
2(0.187g、0.23mmol)の混合物に、ジオキサン(30mL)、K
2CO
3の水溶液(5mL)を添加し、Arで脱気し、100℃で4時間撹拌した。この反応物を室温まで冷却し、そしてさらなる6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−クロロ−4−メトキシニコチンアルデヒド(1g)、Pd(dppf)Cl
2(120mg)を添加し、Arでフラッシュし、そして100℃で一晩撹拌を続けた。この反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドで濾過し、EtOAcで洗浄し、そして濃縮した。その粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜100%のEtOAc/Hex)により精製した。純粋な生成物を含む画分を合わせ、そしてその溶媒を減圧下で除去して、6−(3’−ブロモ−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−クロロ−4−メトキシニコチンアルデヒドを得た。MS (m/z) 469.7 (M+H)
+。
【0477】
6−(3’−ブロモ−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−クロロ−4−メトキシニコチンアルデヒド(1.5g、3.43mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(1.37g、5.49mmol)、およびPd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(0.28g、0.34mmol)の混合物に、ジオキサン(30mL)を添加し、Arでフラッシュし、この混合物にK
2OAc(1.01g、10.29mmol)を添加した。この混合物を90℃まで一晩加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、セライトのパッドで濾過し、EtOAcで洗浄し、そして濃縮した。その粗生成物を、0〜100%のDCM/Hexを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、2−クロロ−6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−4−メトキシニコチンアルデヒドを得た。MS (m/z) 518.0 (M+H)
+。
【0478】
2,6−ジクロロ−4−メトキシニコチンアルデヒド(200mg、0.97mmol)および2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン塩酸塩(196mg、1.55mmol)をDMF(3mL)、DCM(3mL)、DIPE(0.85mL、4.85mmol)中に懸濁させ、そして1時間撹拌した。十分に撹拌している混合物に、NaBH(OAc)
3(1.02g、4.85mmol)を添加し、そして室温で一晩撹拌した。その溶媒を減圧下で除去した。この粗生成物を2%のMeOH/DCMに溶解させ、濾過して無機固体を除去した。その溶媒を濃縮し、乾燥させて、2−((2,6−ジクロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オンを得た。この粗生成物を次の工程に使用した。MS (m/z) 316.1.1 (M+H)
+。
【0479】
2−クロロ−6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−4−メトキシニコチンアルデヒド(500mg、1.03mmol)、2−((2,6−ジクロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オン(979mg、3.09mmol)およびPd(PPh
3)
4(119mg、0.1mmol)の混合物に、50mLのバイアル内で、ジオキサン(8mL)を添加し、その後、K
2CO
3の水溶液(1mL)を添加した。このバイアルをArでフラッシュし、そして100℃で2時間加熱した。この反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドで濾過した。その溶媒を除去し、乾燥させて、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−クロロ−4−メトキシ−5−((7−オキソ−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得、そして次の工程に使用した。MS (m/z) 637.0 (M+H)
+。
【0480】
6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−クロロ−4−メトキシ−5−((7−オキソ−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(30mg、0.047mmol)および(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(21.2mg、0.14mmol)をDMF(2mL)、DCM(2mL)、DIPEA(30mg、0.23mmol)中に懸濁させ、そして1時間撹拌した。この混合物にNaBH(OAc)
3(50mg、0.23mmol)を添加し、そして室温で一晩撹拌した。その溶媒を減圧下で除去し、その粗生成物をHPLCにより精製して、(S)−2−((2−クロロ−6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−4−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン−7−オンを得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 7.6, 1.9 Hz, 1H), 7.53 (dt, J = 11.2, 7.6 Hz, 2H), 7.49 - 7.43 (m, 2H), 7.40 (dd, J = 7.6, 1.7 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 4.41 (s, 4H), 4.34 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 4.08 (d, J = 6.3 Hz, 8H), 3.71 (s, 2H), 3.25 (dd, J = 6.2, 4.1 Hz, 2H), 2.76 (s, 2H), 2.50 - 2.30 (m, 3H), 1.99 - 1.82 (m, 1H)。MS (m/z) 735.0 (M+H)
+。
【0481】
手順15: (S)−2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(1−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(25mg、0.41mmol)をCH
2Cl
2(3mL)に溶解させ、そして(S)−2,3−ジアミノプロパン−1−オール二塩酸塩(11.2mg、0.12mmol)を添加した。この混合物を室温で40分間撹拌した。この十分に撹拌している混合物に、NBS(22.1mg、0.12mmol)を添加し、そして30分間撹拌した。この反応をMeOH(1mL)でクエンチし、濃縮乾固させた。その粗生成物をHPLCにより精製して、(S)−2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−(1−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンを得た。MS (m/z) 688.3 (M+H)
+。
【0482】
手順16: 6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−エトキシピリジン)
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(500mg、1.05mmol)、6−クロロ−2−フルオロニコチンアルデヒド(369mg、2.31mmol)、Pd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(42.9mg、0.05mmol)を、50mLのバイアルに添加した。この混合物にジオキサン(8mL)を添加し、その後、K
2CO
3の水溶液(1.5mL)を添加し、そしてArでフラッシュした。この反応物を85℃で一晩撹拌した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、セライトのパッドで濾過し、EtOAcで洗浄し、そして濃縮した。その粗製生成物を、ヘキサン中0〜100%の酢酸エチルを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−フルオロニコチンアルデヒド)を得た。MS (m/z) 469.2 (M+H)
+。
【0484】
6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−フルオロニコチンアルデヒド)(30mg、0.064mmol)、KOH(35.8mg、0.63mmol)の混合物に、EtOH(2mL)を添加し、その後、DCM(1mL)を添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した。この反応を、室温で、約6のpHを維持するように2NのHClを滴下により添加することによりクエンチした。その有機溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層をDCM(25mL×2)で抽出し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒を濃縮乾固させ、そしてその粗生成物を次の工程に使用した。MS (m/z) 521.2 (M+H)
+。
【0485】
6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−エトキシニコチンアルデヒド(30mg、0.57mmol)のCH
2Cl
2(3mL)中の溶液に、エチレンジアミン(20.75mg、0.34mmol)を添加した。この混合物を室温で40分間撹拌した。この十分に撹拌している混合物に、NBS(30.72mg、0.17mmol)を添加し、そして30分間撹拌した。この反応をMeOH(1mL)でクエンチし、濃縮乾固させた。その粗生成物をHPLCにより精製して、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−エトキシピリジン)を得た。MS (m/z) 601.2 (M+H)
+。
【0486】
手順17: (S)−N−(2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−((((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)アゼチジン−3−カルボキサミド
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0487】
6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(1g、2.07mmol)および(5S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(373.26mg、2.48mmol)を15mLのDMSOに溶解させた。トリエチルアミン(403.02μL、2.89mmol)をこの反応物に添加し、そして30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2188.66mg、10.33mmol)を反応物に添加した。16時間後、この反応混合物をDCMで希釈し、そしてsat.NaHCO
3およびブラインで洗浄し、次いで濃縮した。その残渣を10mLのDCMに溶解させた。ジ炭酸ジ−tert−ブチル(542.13mg、2.48mmol)およびトリエチルアミン(346.22μL)2.48mmol)をこの溶液に添加した。16時間後、この反応物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、(S)−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチルを得た。m/z 511.9 (M + 23)。
【0488】
10mLの1:1:1のIPA:tol:水中の(S)−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチル(750mg、1.1mmol)、4−ブロモアニリン(0.23g、1.3mmol)、ジクロロ1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)(0.08g、0.11mmol)、および炭酸カリウム(0.09g、0.66mmol)を、100℃で16時間加熱した。この反応物を、メタノール:DCMで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)−((6−(4’’−アミノ−2,2’−ジクロロ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチルを得た。m/z = 647.1 (M+1)。
【0489】
(S)−((6−(4’’−アミノ−2,2’−ジクロロ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチル(20mg、0.028mol)、Boc−アゼチジン−3−カルボン酸(7mg、0.034mmol)、HATU(13.01mg、0.03mmol)、およびHunig塩基(7.41μL)0.043mmol)を、1mLのDMF中で撹拌した。1時間後、この反応物を逆相クロマトグラフィーにより精製した。その生成物を10mLのDCMに溶解させ、そして0.5mLのTFAを添加した。1時間後、この反応物を濃縮して、(S)−N−(2’,2’’−ジクロロ−3’’−(6−メトキシ−5−((((5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)アゼチジン−3−カルボキサミドをTFA塩として得た。m/z 630.2 (M+1)。
【0490】
手順18: 2,2’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−6,2−ジイル))ビス(オキシ))ジアセトニトリル
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(500mg、1.03mmol)、2−((6−クロロ−3−ホルミルピリジン−2−イル)オキシ)アセトニトリル(311mg、1.56mmol)、炭酸カリウム(581mg、4.2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(182mg、0.158mmol)の、1,4−ジオキサン(10mL)および水(1mL)中の溶液を85℃で4時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして酢酸エチルで希釈し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そしてセライトで濾過した。ISCOシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、2,2’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−ホルミルピリジン−6,2−ジイル))ビス(オキシ))ジアセトニトリルを得た。
【0491】
表題化合物を、2,2’−(((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(3−ホルミルピリジン−6,2−ジイル))ビス(オキシ))ジアセトニトリルから、手順6に示される手順と同じ手順で、2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン塩酸塩を使用して調製した。
【0492】
手順19: (S)−2−((2−((2’,2’’−ジクロロ−3−メトキシ−3’’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)オキシ)エチル)アミノ)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸
【化63】
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2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(202mg、0.42mmol)および2−((6−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(281mg、0.35mmol)を1,4−ジオキサン(1mL)およびH
2O(0.15mL)中に懸濁させ、炭酸カリウム(64mg、0.46mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(82mg、0.07mmol)を添加した。この混合物を86℃で加熱した。3時間後、LCMSは、ほぼ完全な転換を示した。この混合物をセライトのショートパッドで濾過し、EtOAcで洗浄した。その濾液をEtOAcとブラインとの間で分配した。その有機層を減圧中で濃縮した。その残渣を、ヘキサン/EtOAcを溶出液として使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンを得た。
【0493】
2−((6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(89mg、0.15mmol)および4−ブロモ−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−2−メトキシベンゼン(40mg、0.13mmol)を1,4−ジオキサン(1mL)およびH
2O(0.15mL)中に懸濁させ、炭酸カリウム(24mg、0.17mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29mg、0.025mmol)を添加した。この混合物を85℃で加熱した。45分後、LCMSは、ほぼ完全な転換を示した。この混合物をセライトのショートパッドで濾過し、EtOAcで洗浄した。その濾液をEtOAcとブラインとの間で分配した。その有機層を減圧中で濃縮した。その残渣を、ヘキサン/EtOAcを溶出液として使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2−((6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(2,2−ジエトキシエトキシ)−3’’−メトキシ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オンを得た。
【0494】
2−((6−(2,2’−ジクロロ−4’’−(2,2−ジエトキシエトキシ)−3’’−メトキシ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−6−オン(55mg、0.078mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解させ、0.2mL(conc,aq)HClをこの透明な溶液に添加した。この混合物を室温で撹拌した。LCMSは、室温で5分後に、完全な転換を示した。飽和水性NaHCO
3およびEtOAcをこの混合物に添加した。その有機層を減圧中で濃縮して、粗製の2−((2’,2’’−ジクロロ−3−メトキシ−3’’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)オキシ)アセトアルデヒドを得た。これを次の工程で使用する。
【0495】
(S)−2−((2−((2’,2’’−ジクロロ−3−メトキシ−3’’−(6−メトキシ−5−((6−オキソ−2,5−ジアザスピロ[3.4]オクタン−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)オキシ)エチル)アミノ)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸を、一般的な還元的アミノ化手順Gに従って合成した。[M+H]+ calcd for C
38H
41Cl
2N
4O
7: 735.24; found: 735.119。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.89 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.59 - 7.29 (m, 6H), 7.21 - 7.01 (m, 3H), 4.47 (d, J = 41.3 Hz, 8H), 4.12 (s, 3H), 4.08 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.85 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.63 - 3.52 (m, 2H), 2.61 - 2.35 (m, 4H), 1.61 (s, 3H)。
【0496】
手順20: (5S,5’S)−5,5’−((((1R,1’R)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(エタン−1,1−ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(メチレン))ビス(ピロリジン−2−オン)
【化64】
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6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(2.0g、6.1mmol)を50mLのTHFに溶解させ、そして−78℃まで冷却した。THF中3MのMeMgIの溶液(2mL、6.0mmol)を滴下により添加した。30分間撹拌した後に、この反応をAcOH(1mL)でクエンチし、そして室温まで温めた。この反応物をEtOAcで希釈し、そしてaq.NaHCO
3およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エタン−1−オールを得た。
【0497】
1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エタン−1−オール(1.5g、4.4mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解させた。Dess−Martinペルヨージナン(2.3g、5.2mmol)を一度に添加した。水(0.08mL、4.4mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。この反応を2MのNaOHでクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エタン−1−オンを得た。
【0498】
1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エタン−1−オン(1.2g、3.5mmol)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(700mg、4.7mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(520mg、4.0mmol)を25mLのジクロロメタン中に懸濁させた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)
3(2.2g、11mmol)、およびAcOH(0.21g、0.35mmol)を添加した。この反応物を室温で16時間撹拌し、そしてジクロロメタンで希釈した。その有機層をaq.NaHCO3、およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、(5S)−5−(((1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを、ジアステレオマーの6:4の混合物(Boc保護アミンからのメチル信号のNMRにより決定される場合)として得、これを、25%のMeOH−DEAを使用するSFC AD−Hにより分離した。
【0499】
(S)−5−((((R)−1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン(140mg、0.32mmol)、およびジ炭酸ジ−tert−ブチル(87mg、0.4mmol)をジオキサンに溶解させ、そして60℃まで16時間加熱した。この反応物を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、((R)−1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチルを得た。
【0500】
((R)−1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチル(70mg、0.13mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(36mg、0.14mmol)、Pd(dppf)Cl
2(15mg、0.01mmol)、およびKOAc(38mg、0.39mmol)を、2mLのジオキサン中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、密封し、そして95℃まで4時間加熱した。冷却後、この混合物をEtOAcで希釈し、そしてセライトのパッドで濾過した。その濾液を濃縮し、そしてK
2CO
3(54mg、0.39mmol)、Pd(dppf)Cl
2(15mg、0.02mmol)、および((R)−1−(6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)(((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチル(70mg、0.13mmol)、および2mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物を添加した。この懸濁物をアルゴンガスで5分間スパージし、そして95℃で6時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮した。この粗製物質を5mLの1:3のTFA:DCMの混合物に溶解させ、そして室温で2時間撹拌した。DMFおよび水を添加し、そしてこの反応物を濃縮し、そしてprep HPLCにより精製して、表題化合物をそのビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.55 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.44 (d, J = 7.6 Hz, 4H), 4.72 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 4.14 (s, 6H), 4.09 - 3.95 (m, 2H), 3.25 (dd, J = 12.5, 5.6 Hz, 2H), 3.01 (dd, J = 12.6, 7.4 Hz, 2H), 2.55 - 2.26 (m, 6H), 1.99 - 1.85 (m, 2H), 1.77 (d, J = 6.9 Hz, 6H)。ES/MS (m/z, M+H
+): 717.23。
【0501】
手順21: 5−((2−(6−(3’−(5−((((1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル)アミノ)メチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)ニコチノニトリル
【化65】
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6−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(250mg、0.82mmol)を10mLのDCMに溶解させた。エチレンジアミン(98mg、1.6mmol)を添加し、そして室温で1時間撹拌した。N−ブロモスクシンイミド(220mg、1.2mmol)を一度に添加し、そして室温で6時間撹拌した。この反応物を濃縮し、そしてDCM中のMeOH(10〜20%)を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、6−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジンを得た。
【0502】
6−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−3−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−2−メトキシピリジン(100mg、0.28mmol)を1mLのDMFに溶解させた。60%のNaH(16mg、0.4mmol)を少しずつ添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌し、その後、5−(クロロメチル)ニコチノニトリル(88mg、0.58mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(50mg、0.14mmol)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いでaq.NH
4Clでクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、そしてNa
2SO
4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィーにより、5−((2−(6−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)ニコチノニトリルを得た。
【0503】
5−((2−(6−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)ニコチノニトリル(12mg、0.025mmol)、2−メトキシ−6−(2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ニコチンアルデヒド(18mg、0.05mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3mg、0.003mmol)、および炭酸カリウム(11mg、0.08mmol)を、1mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この懸濁物をアルゴンガスで5分間スパージし、そして95℃で4時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮して、粗製の5−((2−(6−(3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)ニコチノニトリルを得、これを次の工程で直接使用した。
【0504】
粗製の5−((2−(6−(3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)ニコチノニトリル(18mg、0.025mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(13mg、0.1mmol)、および(1S,2R)−2−アミノシクロペンタン−1−オール塩酸塩(18mg、0.13mmol)をジクロロメタン中に懸濁させた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)
3(44mg、0.2mmol)を添加した。この反応物を4時間撹拌し、そしてTFA、水およびDMFでクエンチした。15分間撹拌した後に、この反応物を濃縮し、そして分取HPLCにより精製して、表題化合物をそのビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 8.91 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.22 (t, J = 2.1 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H), 7.45 - 7.31 (m, 4H), 7.26 (dd, J = 7.6, 1.5 Hz, 1H), 7.23 - 7.15 (m, 2H), 4.76 (s, 2H), 4.38 (td, J = 4.6, 2.2 Hz, 1H), 4.28 (q, J = 13.3 Hz, 2H), 4.18 - 4.08 (m, 4H), 4.05 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 3.54 - 3.43 (m, 1H), 2.20 - 2.06 (m, 7H), 2.06 - 1.58 (m, 5H)。ES/MS (m/z, M+H
+): 694.71。
【0505】
手順22: 2−(((2’’−フルオロ−3’’−(5−(((2−ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2’−メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)アミノ)エタン−1−オール
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
1,3−ジブロモ−2−メチルベンゼン(6.67g、26.7mmol)、4−ホルミルフェニル)ボロン酸(2.0g、13.3mmol)、炭酸カリウム(3.68g、26.68mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.54g、0.67mmol)を、33mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、そしてこの反応物を密封し、そして95℃まで6時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そしてブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、3’−ブロモ−2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。
【0506】
3’−ブロモ−2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒド(1.4g、5.1mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(1.42g、5.6mmol)、Pd(dppf)Cl2(420mg、0.5mmol)、およびKOAc(1.5g、15.3mmol)を、20mLのジオキサン中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、密封し、そして95℃まで4時間加熱した。冷却後、この混合物をEtOAcで希釈し、そしてセライトのパッドで濾過した。カラム精製により、2’−メチル−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。
【0507】
2’−メチル−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒド(60mg、0.19mmol)、1,3−ジブロモ−2−フルオロベンゼン(94mg、0.37mmol)、炭酸カリウム(77mg、0.56mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20mg、0.03mmol)を、2mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、そしてこの反応物を密封し、そして95℃まで6時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そしてブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、3’’−ブロモ−2’’−フルオロ−2’−メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。
【0508】
3’’−ブロモ−2’’−フルオロ−2’−メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒド(60mg、0.16mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(49mg、0.19mmol)、Pd(dppf)Cl2(16mg、0.02mmol)、およびKOAc(38mg、0.39mmol)を、2mLのジオキサン中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、密封し、そして95℃まで4時間加熱した。冷却後、この混合物をEtOAcで希釈し、そしてセライトのパッドで濾過した。その濾液を濃縮し、そしてK
2CO
3(67mg、0.49mmol)、Pd(PPh
3)
4(15mg、0.01mmol)、および6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(56mg、0.3mmol)および2mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物を添加した。この懸濁物をアルゴンガスで5分間スパージし、そして95℃で6時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮して、粗製の6−(2−フルオロ−4’’−ホルミル−2’−メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得、これを次の工程で直接使用した。
【0509】
粗製の6−(2−フルオロ−4’’−ホルミル−2’−メチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(50mg、0.12mmol)およびエタノールアミン(61mg、1mmol)をジクロロメタン中に懸濁させた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)
3(220mg、1mmol)を添加した。この反応物を4時間撹拌し、そしてTFA、水およびDMFでクエンチした。15分間撹拌した後に、この反応物を濃縮し、そして分取HPLCにより精製して、表題化合物をそのビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 8.16 - 8.08 (m, 1H), 7.85 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.62 - 7.52 (m, 3H), 7.52 - 7.44 (m, 2H), 7.44 - 7.31 (m, 3H), 7.31 - 7.20 (m, 2H), 4.30 (s, 4H), 4.14 (s, 3H), 3.89 - 3.76 (m, 4H), 3.23 - 3.13 (m, 4H), 2.05 (s, 3H)。ES/MS (m/z, M+H
+): 516.18。
【0510】
手順23: (S)−3−ヒドロキシ−4−(((6−(4’’−(((R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル)−2,2’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−4−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)ブタン酸
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−1−((2’,2’’−ジメチル−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)ピロリジン−3−オール(20mg、0.04mmol)、6−クロロ−4−メトキシニコチンアルデヒド(9.2mg、0.05mmol)、炭酸カリウム(17mg、0.12mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5mg、0.004mmol)を、1mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この懸濁物をアルゴンガスで5分間スパージし、そして95℃で4時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮して、粗製の(R)−6−(4’’−((3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル)−2,2’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−4−メトキシニコチンアルデヒドを得、これを次の工程で直接使用した。
【0511】
予め混合した、(S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(39mg、0.33mmol)、およびKOH(19mg、0.33mmol)のEtOH(2mL)中の溶液に、粗製の(R)−6−(4’’−((3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル)−2,2’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(20mg、0.04mmol)のDCM(1mL)中の溶液を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)
3(92mg、0.42mmol)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、そしてTFA、水およびDMFでクエンチした。15分間撹拌した後に、この反応物を濃縮し、そして分取HPLCにより精製して、表題化合物をそのビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 8.75 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.65 - 7.56 (m, 2H), 7.54 - 7.44 (m, 4H), 7.41 (dd, J = 6.2, 2.9 Hz, 1H), 7.35 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.15 (dd, J = 7.5, 1.4 Hz, 1H), 4.69 - 4.29 (m, 6H), 4.24 (s, 3H), 3.84 - 3.41 (m, 2H), 3.36 (dd, J = 12.7, 3.1 Hz, 2H), 3.28 - 3.21 (m, 1H), 3.16 (dd, J = 12.7, 9.8 Hz, 1H), 2.59 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.51 - 2.00 (m, 5H), 1.96 (s, 3H)。ES/MS (m/z, M+H
+): 596.46。
【0512】
手順24: (S)−3−ヒドロキシ−4−(((6−(4’’−(((R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル)−2,2’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)ブタン酸
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
2’−メチル−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−カルバルデヒド(1.0g、3.1mmol)、1,3−ジブロモ−2−メチルベンゼン(1.55g、6.21mmol)、炭酸カリウム(1.3g、9.3mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(180mg、0.22mmol)を、22mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、そしてこの反応物を密封し、そして95℃まで6時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そしてブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、3’’−ブロモ−2’,2’’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。
【0513】
3’’−ブロモ−2’,2’’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒド(0.72g、1.97mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(0.55g、2.17mmol)、Pd(dppf)Cl
2(0.16g、0.2mmol)、およびKOAc(0.58g、5.91mmol)を、15mLのジオキサン中に懸濁させた。この混合物をアルゴンガスで5分間スパージし、密封し、そして95℃まで4時間加熱した。冷却後、この混合物をEtOAcで希釈し、そしてセライトのパッドで濾過した。カラム精製により、2’,2’’−ジメチル−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒドを得た。
【0514】
2’,2’’−ジメチル−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−カルバルデヒド(250mg、0.61mmol)および(R)−ピロリジン−3−オール(79.23mg、0.91mmol)を15mLのジクロロメタン中に懸濁させた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)3(192mg、0.91mmol)を添加した。この反応物を室温で4時間撹拌し、そしてジクロロメタンで希釈した。その有機層をaq.NaHCO3、およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、(R)−1−((2’,2’’−ジメチル−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)ピロリジン−3−オールを得た。
【0515】
(R)−1−((2’,2’’−ジメチル−3’’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4−イル)メチル)ピロリジン−3−オール(25mg、0.05mmol)、6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(11.5mg、0.07mmol)、炭酸カリウム(21mg、0.16mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6mg、0.01mmol)を、1mLの、ジオキサン:水の10:1の混合物中に懸濁させた。この懸濁物をアルゴンガスで5分間スパージし、そして95℃で4時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。その有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、そして濃縮して、粗製の(R)−6−(4’’−((3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル)−2,2’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得、これを次の工程で直接使用した。
【0516】
予め混合した、(S)−4−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸(49mg、0.41mmol)、およびKOH(23mg、0.41mmol)のEtOH(2mL)中の溶液に、粗製の(R)−6−(4’’−((3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)メチル)−2,2’−ジメチル−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(25mg、0.05mmol)のDCM(1mL)中の溶液を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、その後、NaBH(OAc)
3(88mg、0.41mmol)を添加した。この反応物を2時間撹拌し、そしてTFA、水およびDMFでクエンチした。15分間撹拌した後に、この反応物を濃縮し、そして分取HPLCにより精製して、表題化合物をそのビス−TFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.86 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.41 (dd, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.34 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 7.27 - 7.10 (m, 4H), 4.68 - 4.21 (m, 6H), 4.05 (s, 3H), 3.83 - 3.43 (m, 2H), 3.42 - 3.33 (m, 1H), 3.28 - 3.19 (m, 1H), 3.07 (dd, J = 12.8, 9.8 Hz, 1H), 2.57 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.49 - 1.98 (m, 5H), 1.95 (s, 3H)。ES/MS (m/z, M+H
+): 596.32。
【0517】
手順25: (S)−4−アミノ−4−(6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((S)−ピロリジン−2−イル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)ブタン−1−オールおよび6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシ−3−((S)−ピロリジン−2−イル)ピリジン)
【化69】
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オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、(R,E)−N−((6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドおよびジクロロメタン(0.1M)を室温で添加した。この混合物を−78℃まで冷却し、そしてアリルマグネシウムブロミド(テトラヒドロフラン中1M、1.6当量)を滴下により添加した。この混合物を室温までゆっくりと温め、そして塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、水で1回洗浄し、そしてブラインで1回洗浄した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、ヘキサン/酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R)−N−((S)−1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0518】
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、(R)−N−((S)−1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2.1当量)、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)、炭酸カリウム(3.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(10mol%)、ジメチルホルムアミド(0.2M)、および水(10vol%)を添加した。このバイアルの内容物を窒素で30秒間スパージし、次いで90℃まで45分間加熱した。室温まで冷却した後に、この混合物を酢酸エチルで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を水で1回、およびブラインで1回洗浄し、その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、メタノール/ジクロロメタンの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R,R)−N,N’−((1S,1’S)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(ブタ−3−エン−1,1−ジイル))ビス(2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド)を得た。
【0519】
40mLのバイアルに、THF(0.2M)中の(R,R)−N,N’−((1S,1’S)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(ブタ−3−エン−1,1−ジイル))ビス(2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド)およびボラン(THF中1M、3.0当量)を室温で添加した。この混合物を5時間撹拌し、その後、過酸化水素(水中30wt%、10当量)および水酸化ナトリウム(水中1.0M、3.0当量)を添加した。この混合物を室温で一晩撹拌し、その後、酢酸エチルおよび水で希釈した。その有機層をブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R,R)−N,N’−((1S,1’S)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(4−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル))ビス(2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド)を得た。
【0520】
オーブンで乾燥させた20mLのバイアルに、(R,R)−N,N’−((1S,1’S)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(4−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル))ビス(2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド)、メタノールおよびジオキサン中4MのHCl(2.0当量)を添加した。この混合物を室温で30分間撹拌し、その後、濃縮し、そしてHPLCにより精製して、(4S,4’S)−4,4’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(4−アミノブタン−1−オール)を得た。
【0521】
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、(4S,4’S)−4,4’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(4−アミノブタン−1−オール)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.0当量)、ジクロロメタン(0.2M)、および塩化メシル(2.0当量)を0℃で添加した。この混合物をこの温度で3時間撹拌し、その後、濃縮した。その残渣をエーテル中に懸濁させ、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、次いでDMF(0.01M)に溶解させた。次いで、この溶液に炭酸カリウム(3当量)を添加し、そしてこの混合物を50℃まで一晩加熱した。次いで、この混合物を室温まで冷却し、そしてHPLCにより精製して、(S)−4−アミノ−4−(6−(2,2’−ジクロロ−3’−(6−メトキシ−5−((S)−ピロリジン−2−イル)ピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)ブタン−1−オールおよび6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシ−3−((S)−ピロリジン−2−イル)ピリジン)を得た。
【0522】
手順26: (S)−N−(2−(((6−(3’−(5−(1−アミノエチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)−2−メチルプロピル)アセトアミド
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、6−ブロモ−2−メトキシニコチンアルデヒド、ジクロロメタン(0.5M)、および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.0当量)を室温で添加した。次いで、このバイアルにチタンテトラエトキシド(2.0当量)を添加した。この混合物を一晩撹拌し、その後、重炭酸ナトリウム溶液で希釈した。このバイアルの内容物をセライトで濾過し、そしてその濾液を水で1回、およびブラインで1回洗浄した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、ヘキサン/酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R,E)−N−((6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0523】
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、(R,E)−N−((6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドおよびジクロロメタン(0.1M)を室温で添加した。この混合物を−78℃まで冷却し、そしてメチルマグネシウムヨージド(テトラヒドロフラン中1M、1.6当量)を滴下により添加した。この混合物を室温までゆっくりと温め、そして塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、水で1回洗浄し、そしてブラインで1回洗浄した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、ヘキサン/酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R)−N−((S)−1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0524】
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、(R)−N−((S)−1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド、6−(2,2’−ジクロロ−3’−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(1.0当量)、炭酸カリウム(2.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(10mol%)、ジメチルホルムアミド(0.2M)、および水(10vol%)を添加した。このバイアルの内容物を窒素で30秒間スパージし、次いで90℃まで45分間加熱した。室温まで冷却した後に、この混合物を酢酸エチルで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を水で1回、およびブラインで1回洗浄し、その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、メタノール/ジクロロメタンの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R)−N−((S)−1−(6−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
【0525】
N−(2−アミノ−2−メチルプロピル)アセトアミド(3当量)を、(R)−N−((S)−1−(6−(2,2’−ジクロロ−3’−(5−ホルミル−6−メトキシピリジン−2−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドと、還元的アミノ化手順Cに従って反応させて、N−(2−(((6−(3’−(5−((S)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)−2−メチルプロピル)アセトアミドを得た。
【0526】
オーブンで乾燥させた20mLのバイアルに、N−(2−(((6−(3’−(5−((S)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)−2−メチルプロピル)アセトアミド、メタノールおよびジオキサン中4MのHCl(2.0当量)を添加した。この混合物を室温で30分間撹拌し、その後、濃縮し、そしてHPLCにより精製して、(S)−N−(2−(((6−(3’−(5−(1−アミノエチル)−6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)−2−メチルプロピル)アセトアミドを得た。
【0527】
手順27: (1S,1’S)−1,1’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(N,N−ジメチルエタン−1−アミン)
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、(R)−N−((S)−1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2.1当量)、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)、炭酸カリウム(3.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(10mol%)、ジメチルホルムアミド(0.2M)、および水(10vol%)を添加した。このバイアルの内容物を窒素で30秒間スパージし、次いで90℃まで45分間加熱した。室温まで冷却した後に、この混合物を酢酸エチルで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を水で1回、およびブラインで1回洗浄し、その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、メタノール/ジクロロメタンの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(R,R)−N,N’−((1S,1’S)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(エタン−1,1−ジイル))ビス(2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド)を得た。
【0528】
オーブンで乾燥させた20mLのバイアルに、(R,R)−N,N’−((1S,1’S)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(エタン−1,1−ジイル))ビス(2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド)、メタノールおよびジオキサン中4MのHCl(2.0当量)を添加した。この混合物を室温で30分間撹拌し、その後、濃縮し、そしてHPLCにより精製して、(1S,1’S)−1,1’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(エタン−1−アミン)を得た。
【0529】
40mLのバイアルに、(1S,1’S)−1,1’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(エタン−1−アミン)、パラホルムアルデヒド(10当量)、およびギ酸(0.1M)を添加した。この混合物を50℃で一晩加熱し、次いで室温まで冷却した。この混合物をHPLCにより精製して、(1S,1’S)−1,1’−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(N,N−ジメチルエタン−1−アミン)を得た。
【0530】
手順28: 6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(N−((S)−2−アミノプロピル)−2−メトキシニコチンアミド)
【化72】
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オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、6−クロロ−2−メトキシニコチン酸(2.1当量)、2,2’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)、炭酸カリウム(3.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(10mol%)、ジメチルホルムアミド(0.2M)、および水(10vol%)を添加した。このバイアルの内容物を窒素で30秒間スパージし、次いで90℃まで45分間加熱した。室温まで冷却した後に、この混合物をHPLCにより精製して、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチン酸)を得た。
【0531】
オーブンで乾燥させた20mLのバイアルに、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチン酸)、HATU(2.1当量)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.0当量)、および(S)−(1−アミノプロパン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル(2.1当量)を室温で添加した。30分間撹拌した後に、この混合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより直接精製して、((2S,2’S)−((6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチノイル))ビス(アザンジイル))ビス(プロパン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸ジ−tert−ブチルを得た。
【0532】
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、((2S,2’S)−((6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチノイル))ビス(アザンジイル))ビス(プロパン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸ジ−tert−ブチル、トリフルオロ酢酸(10当量)、およびジクロロメタン(0.5M)を室温で添加した。30分間撹拌した後に、この混合物を濃縮し、そしてHPLCにより精製して、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(N−((S)−2−アミノプロピル)−2−メトキシニコチンアミド)を得た。
【0533】
手順29: (1R,1’R)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(((R)−ピロリジン−2−イル)メタノール)
【化73】
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オーブンで乾燥させた20mLのバイアルに、ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0当量)、ジエチルエーテル(0.1M)、および(−)−スパルテイン(4.5当量)を−78℃で添加した。この混合物に、tert−ブチルリチウム(ペンタン中1.4M、2.1当量)を滴下の様式で添加した。15分間撹拌した後に、6,6’−(2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシニコチンアルデヒド)のジクロロメタン中の溶液。1時間撹拌した後に、この混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(aq)でクエンチし、そして酢酸エチルおよび水で希釈した。その有機層をブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、ジ−tert−ブチル2,2’−((1R,1’R)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(ヒドロキシメチレン))(2R,2’R)−ビス(ピロリジン−1−カルボキシレート)を得た。
【0534】
オーブンで乾燥させた40mLのバイアルに、ジ−tert−ブチル2,2’−((1R,1’R)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(ヒドロキシメチレン))(2R,2’R)−ビス(ピロリジン−1−カルボキシレート)、トリフルオロ酢酸(10当量)、およびジクロロメタン(0.5M)を室温で添加した。30分間撹拌した後に、この混合物を濃縮し、そしてHPLCにより精製して、(1R,1’R)−((2,2’−ジクロロ−[1,1’−ビフェニル]−3,3’−ジイル)ビス(2−メトキシピリジン−6,3−ジイル))ビス(((R)−ピロリジン−2−イル)メタノール)を得た。
【0535】
以下の化合物を、本明細書中に記載される(そして表1で手順の下に示される)手順に従って、適切な出発物質(単数または複数)、および必要であれば適切な保護基化学を使用して、調製した。
【0536】
【表1-1】
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【表1-2】
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【表1-3】
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【表1-4】
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【表1-5】
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【表1-6】
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【表1-7】
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【表1-8】
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【表1-9】
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【表1-10】
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【表1-11】
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【表1-12】
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【表1-13】
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【表1-14】
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【表1-15】
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【表1-16】
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【表1-17】
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【表1-18】
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【表1-19】
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【表1-20】
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【表1-21】
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【表1-22】
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【表1-23】
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【表1-24】
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【表1-25】
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【表1-26】
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【表1-27】
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【表1-28】
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【表1-29】
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【表1-30】
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【表1-31】
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【表1-32】
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【表1-33】
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【表1-34】
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【表1-35】
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【表1-36】
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【表1-37】
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【表1-38】
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【表1-39】
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【表1-40】
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【表1-41】
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【表1-42】
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【表1-43】
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【表1-44】
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【表1-45】
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【表1-46】
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【表1-47】
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【表1-48】
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【表1-49】
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【表1-50】
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【表1-51】
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【表1-52】
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【表1-53】
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【表1-54】
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【表1-55】
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【表1-56】
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【表1-57】
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【表1-58】
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【表1-59】
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【表1-60】
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【表1-61】
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【表1-62】
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【0537】
選択化合物についてのNMRデータを以下で表2に示す。
【0538】
【表2-1】
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【表2-2】
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【表2-3】
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【表2-4】
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【表2-5】
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【表2-6】
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【表2-7】
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【表2-8】
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【表2-9】
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【表2-10】
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【表2-11】
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【表2-12】
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【表2-13】
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【表2-14】
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【表2-15】
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【表2-16】
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【表2-17】
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【表2-18】
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【表2-19】
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【表2-20】
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【表2-21】
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【表2-22】
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【表2-23】
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【表2-24】
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【0539】
生物学的実施例1:
PD−1/PD−L1およびCTLA/CD80生化学的タンパク質間相互作用アッセイ:
化合物が、PD−1/PD−L1またはCTLA/CD80の細胞外ドメイン間の相互作用を特異的に遮断できるかを判定するために、生化学的タンパク質間相互作用アッセイにおいて化合物を試験した。ビーズベースのAmplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(ALPHA)プラットフォームを用いて、タンパク質対の結合を計測する。各タンパク質対が結合すると、ドナービーズとアクセプタービーズとが近接するようになり、それにより、ALPHAシグナルが増大する。試験化合物によってタンパク質間相互作用が乱されると、ALPHAシグナルが低減する。25mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005%Tween 20および0.01%BSA中において、アッセイを行う。アッセイにおけるタンパク質の最終濃度は、0.3nM(Hisタグ化PD−L1)、2.5nM(ビオチン化Fc−PD−1)、1nM(Hisタグ化CTLA4)および1nM(ビオチン化CD80)であった。25℃で60分間のアッセイ反応時間が経過した後、20μg/mL ALPHAアッセイアクセプタービーズ(抗Hisコーティングされたもの)および20μg/mL ALPHAアッセイドナービーズ(ストレプトアビジンコーティングされたもの)を加えることによって、結合を計測した。用量反応曲線を4パラメータ方程式に当てはめることによって、IC
50値を算出した。代表的なデータを下記の表3に示す。
【0540】
【表3-1】
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【表3-2】
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【表3-3】
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【表3-4】
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【表3-5】
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上記のデータは、本開示の化合物が概してPD−1/PD−L1相互作用の遮断に有効であることを示している。
【0541】
PD−1/PD−L1 NFATレポーターアッセイ:
TCR媒介性NFAT活性がPD−1とPD−L1との会合によって阻害される機能的な共培養レポーターアッセイにおいて化合物を試験した。PD−1/PD−L1相互作用の遮断によって、TCRシグナル伝達のPD−1媒介性の鈍化が損なわれ、NFAT媒介性のルシフェラーゼ転写が有意に増加する。表面結合型抗CD3抗体およびPD−L1を発現するCHO細胞(人工抗原提示細胞、aAPC−PD−L1)をまず一晩播種した。NFAT制御下においてPD−1を過剰発現し、ルシフェラーゼ構築物を発現するJurkat細胞を、RPMIアッセイ培地(2%FBSを含むRPMI1640)で希釈し、化合物と混合し、直ちにaAPC−PD−L1の単層上に播種する。次いで、その共培養物を37℃で6時間インキュベートする。ONE−Glo試薬を加え、プレートリーダーによってルミネセンスを計測することによって、ルシフェラーゼ活性を評価する。用量反応曲線を4パラメータ方程式に当てはめることによって、EC
50値を算出する(表4)。
【0542】
PD−L1/PD−L1二量体化生化学的タンパク質間相互作用アッセイ:
化合物が、PD−L1の細胞外ドメインを特異的に二量体化することができるかを判定するために、生化学的タンパク質間相互作用アッセイにおいて化合物を試験した。タンパク質(Hisタグ化PD−L1およびFLAGタグ化PD−L1)の二量体化を、ビーズベースのAmplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(ALPHA)プラットフォームを用いて計測する。化合物によって誘導されるPD−L1の二量体化によって、ドナービーズとアクセプタービーズとが近接するようになり、それにより、ALPHAシグナルが増大する。25mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005%Tween 20および0.01%BSA中において、アッセイを行う。アッセイにおけるタンパク質の最終濃度は、0.5nM(Hisタグ化PD−L1)および0.5nM(FLAGタグ化PD−L1)であった。25℃で2時間のアッセイ反応時間が経過した後、20μg/mL(最終アッセイ濃度)のALPHAアッセイアクセプタービーズ(抗Hisコーティングされたもの)を加え、25℃で60分間インキュベートした。40μg/mL(最終アッセイ濃度)のALPHAアッセイドナービーズ(抗FLAGコーティングされたもの)との最後の60分間のインキュベーションの後、結合を計測した。用量反応曲線を4パラメータ方程式に当てはめることによって、AC
50値を算出した(表4)。
【0543】
【表4-1】
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【表4-2】
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【表4-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-7】
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【表4-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-9】
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【表4-10】
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請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、およびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療、ならびに少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤をさらに含有する、請求項9に記載の薬学的組成物。
ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、およびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または治療をさらに含有する、請求項9に記載の薬学的組成物。
前記がんは、膵臓がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎臓がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頚がん、胃がん、食道がん、頭頚部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項13に記載の組成物。
前記がんは、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項13に記載の組成物。
前記さらなる抗がん剤または治療は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アルテゾリズマブ、およびニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、またはイピリムマブである、請求項16に記載の組成物。
治療において使用するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体を含む組成物。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは状態を処置または予防することを必要とする被験体において、該がんまたは疾患もしくは状態を処置または予防するためのキットであって:
a) 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体;
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合フラグメント;および必要に応じて
c) ラベルまたは使用説明書
を備える、キット。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは状態を処置または予防することを必要とする被験体において、該がんまたは疾患もしくは状態を処置または予防するためのキットであって:
a) 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、もしくは互変異性体;
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤またはその抗原結合画分;および必要に応じて
c) さらなる治療剤;および必要に応じて:
d) ラベルまたは使用説明書
を備える、キット。