(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-522518(P2021-522518A)
(43)【公表日】2021年8月30日
(54)【発明の名称】マルチステーション並行テスト方法、制御ステーション及びマルチステーション並行テストデバイス
(51)【国際特許分類】
G01R 31/26 20200101AFI20210802BHJP
【FI】
G01R31/26 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2020-573493(P2020-573493)
(86)(22)【出願日】2018年6月29日
(85)【翻訳文提出日】2020年12月25日
(86)【国際出願番号】CN2018093781
(87)【国際公開番号】WO2020000410
(87)【国際公開日】20200102
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520514458
【氏名又は名称】北京華峰測控技術股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】尹 詩龍
(72)【発明者】
【氏名】周 鵬
(72)【発明者】
【氏名】毛 懐宇
(72)【発明者】
【氏名】趙 運坤
(72)【発明者】
【氏名】劉 惠鵬
(72)【発明者】
【氏名】閻 粛
(72)【発明者】
【氏名】周 偉
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AA07
2G003AG11
2G003AH04
(57)【要約】
本発明は、マルチステーション並行テスト方法を提供する。当該方法には、制御ステーションは、各テストステーションの隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づいて、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御するステップAと、制御ステーションは、受信した各SOT信号に基づき、各テストステーションの順番に対応して、SOT信号シーケンスを構築するステップBと、制御ステーションは、前記SOT信号シーケンスを、前回の各テストステーションのテスト結果に基づいて生成されたSOT信号シーケンス予測値と比較し、マッチした場合、対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行し、そうでない場合、各テストステーションにおける被テストコンポーネントを除去するようにマニピュレータを制御するステップCとが含まれる。本発明によれば、被テストコンポーネントの全てのパラメータを同一のテストシステムでテストすることを実現するとともに、テストコストを節約し、被テストコンポーネントの全てのテストデータを整合し、被テストコンポーネントとテスト結果との1対1の対応を実現し、データの位置ずれ現象を防止することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御ステーションと、
それぞれ前記制御ステーションと通信可能に接続され、異なるテストステーションが被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストし、前記パラメータを前記制御ステーションに提供する複数のテストステーションと、
前記制御ステーションと通信可能に接続され、各被テストコンポーネントを各テストステーションへ順次に搬送して着座させるマニピュレータと、を含むマルチステーション並行テスト方法であって、
制御ステーションは、各テストステーションの隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づいて、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御するステップAと、
制御ステーションは、受信した各SOT信号に基づき、各テストステーションの順番に対応して、SOT信号シーケンスを構築するステップBと、
制御ステーションは、前記SOT信号シーケンスを、前回の各テストステーションのテスト結果に基づいて生成されたSOT信号シーケンス予測値と比較し、マッチした場合、対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行し、そうでない場合、各テストステーションにおける被テストコンポーネントを除去するようにマニピュレータを制御するステップCと、を含むことを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項2】
請求項1に記載のマルチステーション並行テスト方法であって、
前記ステップAは、
マニピュレータによって、被テストコンポーネントを第1のテストステーションに着座させた場合には、マニピュレータは、対応する当該第1のテストステーションのSOT信号を送信し、
マニピュレータよって、被テストコンポーネントを第N+1(N≧1)のテストステーションに着座させた場合には、当該被テストコンポーネントの第Nのテストステーションにおけるテスト結果が、予期に合致していれば、マニピュレータは、対応する当該第N+1のテストステーションのSOT信号を送信し、予期に合致していない、またはテストが行われなかったのであれば、マニピュレータは、対応する第N+1のテストステーションのSOT信号を送信しないことを含むことを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項3】
請求項1に記載のマルチステーション並行テスト方法であって、
前記ステップBは、いずれかのテストステーションのSOT信号を受信したのであれば、当該テストステーションに対応する当該SOT信号シーケンスのビット値を、1とし、そうでない場合、0とすることを含むことを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項4】
請求項3に記載のマルチステーション並行テスト方法であって、
ステップCに記載された、前記SOT信号シーケンス予測値は前回の各テストステーションのテスト結果に基づいて生成されたことには、
第1のテストステーションには、新たな被テストコンポーネントが配置されれば、その最上位ビット値を1とし、新たな被テストコンポーネントが配置されなければ、その最上位ビット値を0とするというSOT信号シーケンス予測値の最上位ビット値の生成ステップと、
その他の各ビット値を各テストステーションにその前の隣接するもののテスト結果に対応させ、前回のテスト結果にてテストに合格されたテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を1とし、合格しなかったテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を0とするSOT信号シーケンス予測値のその他の各ビット値の生成ステップと、を含むことを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項5】
請求項1に記載のマルチステーション並行テスト方法であって、
さらに、ステップCに記載の対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行した後に、前記制御ステーションは、被テストコンポーネントの異なるテストステーションでのテスト結果を保存し、被テストコンポーネントのテスト済みのテスト結果を当該被テストコンポーネントに対応づけて一括表示することを含むことを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項6】
請求項1に記載のマルチステーション並行テスト方法であって、
さらに、ステップCに記載の、前記の被テストコンポーネントを除去することの後に、SOT信号エラーを提示し、エラー情報をエラーメッセージファイルに保存することを含むことを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項7】
請求項1に記載のマルチステーション並行テスト方法であって、
前記マニピュレータは、被テストコンポーネントとの接触端において、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出するためのセンサが取り付けられることを特徴とするマルチステーション並行テスト方法。
【請求項8】
プロセッサーと、
プロセッサーによって実行されるマルチステーション並行テスト用のソフトウェアとを含む制御ステーションであって、
前記マルチステーション並行テスト用のソフトウェアは、
各テストステーションの隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づいて、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御するステップAと、
受信した各SOT信号に基づき、各テストステーションの順番に対応して、SOT信号シーケンスを構築するステップBと、
前記SOT信号シーケンスを、前回の各テストステーションのテスト結果に基づいて生成されたSOT信号シーケンス予測値と比較し、マッチした場合、対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行し、そうでない場合、各テストステーションにおける被テストコンポーネントを除去するようにマニピュレータを制御するステップCと、を実行するためのものであることを特徴とする制御ステーション。
【請求項9】
請求項8に記載の制御ステーションであって、
前記ステップAは、
マニピュレータによって、被テストコンポーネントを第1のテストステーションに着座させた場合に、マニピュレータは、対応する当該第1のテストステーションのSOT信号を送信し、
マニピュレータによって、被テストコンポーネントを第N+1(N≧1)のテストステーションに着座させた場合に、当該被テストコンポーネントの第Nのテストステーションにおけるテスト結果が、予期に合致していれば、マニピュレータは、対応する当該第N+1のテストステーションのSOT信号を送信し、予期に合致していない、またはテストが行われなかったのであれば、マニピュレータは、対応する第N+1のテストステーションのSOT信号を送信しないことを含むこと特徴とする制御ステーション。
【請求項10】
請求項8に記載の制御ステーションであって、
前記ステップBは、いずれかのテストステーションのSOT信号を受信したのであれば、当該テストステーションに対応する当該SOT信号シーケンスのビット値を1とし、そうでない場合、0とすることを含むことを特徴とする制御ステーション。
【請求項11】
請求項10に記載の制御ステーションであって、
ステップCに記載された、前記SOT信号シーケンス予測値は前回の各テストステーションのテスト結果に基づいて生成されたことには、
第1のテストステーションに、新たな被テストコンポーネントが配置されれば、その最上位ビット値を1とし、新たな被テストコンポーネントが配置されなければ、その最上位ビット値を0とするSOT信号シーケンス予測値の最上位ビット値の生成ステップと、
その他の各ビット値を各テストステーションにその前の隣接するもののテスト結果に対応させ、前回のテスト結果にてテストに合格されたテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を1とし、合格しなかったテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を0とするSOT信号シーケンス予測値のその他の各ビット値の生成ステップと、を含むことを特徴とする制御ステーション。
【請求項12】
請求項8に記載の制御ステーションであって、
さらに、ステップCに記載の対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行した後に、被テストコンポーネントの異なるテストステーションでのテスト結果を保存し、被テストコンポーネントのテスト済みのテスト結果を当該被テストコンポーネントに対応づけて一括表示することを含むことを特徴とする。
【請求項13】
請求項8に記載の制御ステーションであって、
さらに、ステップCに記載の、前記の被テストコンポーネントを除去することの後に、SOT信号エラーを提示し、エラー情報をエラーメッセージファイルに保存することを含むことを特徴とする制御ステーション。
【請求項14】
マルチステーション並行テストデバイスであって、
請求項8〜13のいずれか1項に記載の制御ステーションと、
それぞれ制御ステーションと通信可能に接続され、異なるテストステーションが被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストし、前記パラメータを前記制御ステーションに提供する複数のテストステーションと、
前記制御ステーションと通信可能に接続され、各被テストコンポーネントを搬送して各テストステーションに順次に着座させるマニピュレータと、を含むことを特徴とするマルチステーション並行テストデバイス。
【請求項15】
請求項14に記載のマルチステーション並行テストデバイスであって、
前記マニピュレータは、被テストコンポーネントとの接触端において、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出するためのセンサが取り付けられることを特徴とするマルチステーション並行テストデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路テスト分野に関し、特に、マルチステーション並行テスト方法、制御ステーションおよびマルチステーション並行テストデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
大量の複雑なコンポーネント(ICもあればMOSFETもある)のテストでは、ICの性能パラメータの他に、MOSFETのUIS(アバランシェ耐量のテスト)、熱抵抗、駆動容量や駆動抵抗などのパラメータも含めて、非常に多くのパラメータをテストする必要がある。これらのパラメータは、実際のテストにあたって、通常、複数のテスト用ハードウェアを用いて、大量のコンポーネントを個別にテストする必要がある。テストハードウェアのそれぞれが、テストするパラメータが異なり、テストするパラメータの数も異なる。
【0003】
図1に示されるように、従来のマルチステーション並行テストデバイスは、SOT (Start of Test、テスト開始信号)をテスト用ハードウェア210、220、230、240のそれぞれに送信し、各テスト用ハードウェアからフィードバックされるEOT(End of Test、テスト完了信号)及びBIN (テストビン信号)を受信するマニピュレータ(manipulator/handler)300と、被テストコンポーネントをテストし、個別に生成されたテスト結果をサーバ100にアップロードする複数のテスト用ハードウェア(テストステーションともいう)210、220、230、240とによって構成される。
【0004】
これらのテスト用ハードウェアは、異なるテストシステム又はテストデバイスに属する可能性があるため、上記のような個別テストの最大の欠点として、各テストステーションにおける同一のコンポーネントに関するテスト結果データが別々に記憶され、当該コンポーネントのテスト結果データの全てを直接に表示することができないとともに、コンポーネントのテスト結果データのビニングに対して、これらのデータが別々に記憶され、データをまとめられなく、複数のテストステーションのパラメータテスト結果を組み合わせてビニングをすることができない。
【0005】
これに対して、現在、テスト結果データの後期整合できるように、複数のテストステーションによって、並行にテストを行うものも提供されている。この場合、マニピュレータによって個々のコンポーネントを途切れなく供給するようにしている。
具体的に、大量のコンポーネントのテストにあたって、各テストステーションは、各コンポーネントのテスト結果データをサーバにアップロードし、サーバによって個別に記憶し、後期にデータ整合を行うようにしている。
【0006】
しかし、ある被テストコンポーネントは、あるテストステーションで、テストに合格しなかったまたはテストが行われなかった場合、データの生成およびアップロードが行われないことになるが、サーバは、そのことを知ることがない。そして、サーバは、当該テストステーションによる次の被テストコンポーネントのテスト結果データを受信すると、その前の被テストコンポーネントのテスト結果データであると認識してしまうため、後期に各コンポーネントの各テスト結果データを整合する際に、データのズレが生じ、サーバが統計したデータに誤りが生じる。そのため、被テストコンポーネントとテスト結果との一対一の対応を実現し、コンポーネントの全てのテストデータを整合する際にデータのズレを防止するマルチステーション並行テスト方法が必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上の状況を鑑みて、本発明の主たる目的として、被テストコンポーネントのすべてのパラメータを、1つのテストシステムでテストされることを実現するとともに、コンポーネントのすべてのテストデータを整合して、被テストコンポーネントとテスト結果との一対一の対応を実現し、データのズレを防止して、テスト時間およびテストコストを節約し、テスト効率を向上させることができるマルチステーション並行テスト方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、
制御ステーションと、
それぞれ前記制御ステーションと通信可能に接続され、異なるテストステーションが被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストし、且つ前記パラメータを前記制御ステーションに提供する複数のテストステーションと、
前記制御ステーションと通信可能に接続され、各被テストコンポーネントを各テストステーションに順次に搬送して着座させるマニピュレータと、を含むマルチステーション並行テスト方法であって、
制御ステーションは、各テストステーションの隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づいて、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御するステップAと、
制御ステーションは、受信した各SOT信号に基づき、各テストステーションの順番に対応して、SOT信号シーケンスを構築するステップBと、
制御ステーションは、前記SOT信号シーケンスを、前回の各テストステーションのテスト結果に基づいて生成されたSOT信号シーケンス予測値と比較し、マッチした場合、対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行し、そうでない場合、各テストステーションにおける被テストコンポーネントを除去するようにマニピュレータを制御するステップCと、を含むマルチステーション並行テスト方法を提供する。
【0009】
このようにして、被テストコンポーネントのパラメータを複数のテストステーションに振り分けてテストさせ、制御ステーションにより、前回の各テストステーションのテスト結果に基づいてSOT信号シーケンス予測値を生成し、各テストステーションに対応するマニピュレータのSOT信号の送信を制御して、SOT信号シーケンス予測値とSOT信号とをマッチさせるようにして、被テストコンポーネントが1つのテストステーションでテストを完了した後、テストデータを生成して表示し、且つテスト順序に応じて当該被テストコンポーネントを次のテストステーションに移すように制御し、そのテストデータも次のテストステーションに合併することで、被テストコンポーネントの全てのパラメータを同一のテストシステムでテストされることを実現し、テストコストを節約することもでき、被テストコンポーネントの全てのテストデータを整合し、被テストコンポーネントとテスト結果との1対1の対応を実現し、データの位置ずれ現象を防止することもできる。
【0010】
前記ステップAは、
マニピュレータによって、被テストコンポーネントを第1のテストステーションに着座させた場合に、マニピュレータは、対応する当該第1のテストステーションのSOT信号を送信し、
マニピュレータよって、被テストコンポーネントを第N+1(N≧1)のテストステーションに着座させた場合に、当該被テストコンポーネントの第Nのテストステーションにおけるテスト結果が、予期に合致していれば、マニピュレータは、対応する当該第N+1のテストステーションのSOT信号を送信し予期に合致していないまたはテストが行われなかったのであれば、マニピュレータは、対応する第N+1のテストステーションのSOT信号を送信しないことを含むようにしてもよい。
【0011】
このようにして、SOT信号の当該送信規則に従って、最初のテストステーションから最後のテストステーションまで、被テストコンポーネントのテストが完了することを確保できる。さらに、各テストステーションは、その一つ前のテストステーションのテスト結果に基づいてSOT信号を送信するか否かを判定するようにして、被テストコンポーネントがあるテストステーションでのテストに合格しなかった場合に、規則に従って、当該被テストコンポーネントはマニピュレータに次のテストステーションに搬送されるが、テストを行わないようにすることで、テスト時間を節約するとともに、テストデータのズレを防止することができる。
【0012】
前記ステップBは、いずれかのテストステーションのSOT信号を受信したのであれば、当該テストステーションに対応する当該SOT信号シーケンスのビット値を、「1」とし、そうでない場合、「0」とすることを含むようにしてもよい。
ここで、「1」は、高レベルのSOT信号を表し、「0」は、低レベルでSOT信号がないことを表し、これによって高低レベルSOT信号シーケンスが構築される。
【0013】
ステップCに記載された、前記SOT信号シーケンス予測値は前回の各テストステーションのテスト結果に基づき生成されることには、
第1テストステーションに、新たな被テストコンポーネントが配置されれば、その最上位ビット値を「1」とし、新たな被テストコンポーネントが配置されなければ、その最上位ビット値を「0」とするSOT信号シーケンス予測値の最上位ビット値の生成ステップと、
その他の各ビット値を各テストステーションにその前の隣接するもののテスト結果に対応させ、前回のテスト結果にてテストに合格されたテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を「1」とし、合格しなかったテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を「0」とするSOT信号シーケンス予測値のその他の各ビット値の生成ステップとを含むようにしてもよい。
【0014】
このようにして、制御ステーションは、第1のテストステーションにおける被テストコンポーネントの有無及び被テストコンポーネントに対する各テストステーションのテスト結果に基づいて、SOT信号シーケンス予測値を生成し、被テストコンポーネントが当該テストステーションにおいてテストに合格した場合、次のテストステーションに進み、マニピュレータはSOT信号を送信すべきであり、テストに合格しなかった場合、次のテストに進み、マニピュレータはSOT信号を送信すべきではない。
【0015】
さらに、ステップCに記載の対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行した後に、前記制御ステーションは、被テストコンポーネントの異なるテストステーションでのテスト結果を保存し、被テストコンポーネントのテスト済みのテスト結果を当該被テストコンポーネントに対応付けて一括表示するようにしてもよい。
【0016】
このようにして、テストにあたって、各テストステーションが被テストコンポーネントのテスト値を記録し、且つそれを各被テストコンポーネントとともに次のテストステーションに移動させると、テスト記録はテキスト結合され且つ記憶するように処理され、被テストコンポーネントが現在に位置するテストステーションにて全てのテスト値の表示が行われる。
【0017】
さらに、ステップCに記載の、前記の被テストコンポーネントを除去することの後に、SOT信号エラーを提示し、エラー情報をエラーメッセージファイルに保存するようにしてもよい。
【0018】
このようにして、マニピュレータから送信されたSOT信号と制御ステーションが構築したSOT信号シーケンスと一致しない場合、システムは、エラーメッセージの提示を行い、SOT信号のエラー時間、およびSOT信号シーケンスとSOT信号シーケンス予測値との比較エラー情報をエラーメッセージファイルに保存して、操作者がエラーメッセージの情報を調べやすくするようにしてもよい。
【0019】
さらに、前記マニピュレータは、被テストコンポーネントとの接触端において、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出するためのセンサが取り付けられるようにしてもよい。
【0020】
このようにして、マニピュレータ上のセンサは、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座が完了したか否かを検出可能であり、被テストコンポーネントが着座状態にある場合のみ、SOT信号を送信し、そうでない場合は送信しない。
【0021】
本発明は、さらに、
プロセッサーと、
プロセッサーによって実行されるマルチステーション並行テスト用のソフトウェアとを含む制御ステーションであって、
前記マルチステーション並行テスト用のソフトウェアは、
各テストステーションの隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づいて、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御するステップAと、
受信した各SOT信号に基づき、各テストステーションの順番に対応して、SOT信号シーケンスを構築するステップBと、
前記SOT信号シーケンスを、生成されたSOT信号シーケンス予測値と比較し、マッチした場合、対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行し、そうでない場合、各テストステーションにおける被テストコンポーネントを除去するようにマニピュレータを制御するステップであって、前記SOT信号シーケンス予測値は、前回の各テストステーションのテスト結果に基づき生成されたステップCとを実行するためのものである制御ステーションを提供する。
【0022】
前記ステップAは、
マニピュレータによって、被テストコンポーネントを第1のテストステーションに着座させた場合に、マニピュレータは、対応する当該第1のテストステーションのSOT信号を送信し、
マニピュレータによって、被テストコンポーネントを第N+1(N≧1)のテストステーションに着座させた場合に、当該被テストコンポーネントの第Nのテストステーションにおけるテスト結果が、予期に合致していれば、マニピュレータは、対応する当該第N+1のテストステーションのSOT信号を送信し、予期に合致していないまたはテストが行われなかったのであれば、マニピュレータは、対応する第N+1のテストステーションのSOT信号を送信しないことを含むようにしてもよい。
【0023】
前記ステップBは、いずれかのテストステーションのSOT信号を受信したのであれば、当該テストステーションに対応する当該SOT信号シーケンスのビット値を、「1」とし、そうでない場合、「0」とすることを含むようにしてもよい。
【0024】
ステップCに記載された、前記SOT信号シーケンス予測値は前回の各テストステーションのテスト結果に基づき生成されたことには:
第1のテストステーションに、新たな被テストコンポーネントが配置されれば、その最上位ビット値を「1」とし、新たな被テストコンポーネントが配置されなければ、その最上位ビット値を「0」とするSOT信号シーケンス予測値の最上位ビット値の生成ステップと、
その他の各ビット値を各テストステーションにその前の隣接するもののテスト結果に対応させ、前回のテスト結果にてテストに合格されたテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を「1」とし、合格しなかったテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を「0」とするSOT信号シーケンス予測値のその他の各ビット値の生成ステップとを含むようにしてもよい。
【0025】
さらに、ステップCに記載の、対応するテストステーションが被テストコンポーネントのテストを実行した後に、被テストコンポーネントの異なるテストステーションでのテスト結果を保存し、被テストコンポーネントのテスト済みのテスト結果を当該被テストコンポーネントに対応付けて一括表示することを含むようにしてもよい。
【0026】
さらに、ステップCに記載の、前記の被テストコンポーネントを除去することの後に、SOT信号エラーを提示し、エラー情報をエラーメッセージファイルに保存することを含むようにしてもよい。
【0027】
本発明は、さらに、上記のいずれかの制御ステーションと、制御ステーションとそれぞれに通信可能に接続され、異なるテストステーションが被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストし、前記パラメータを前記制御ステーションに提供する複数のテストステーションと、前記制御ステーションと通信可能に接続され、各被テストコンポーネントを搬送して各テストステーションに順次に着座させるマニピュレータとを含むマルチステーション並行テストシステムを提供する。
【0028】
さらに、前記マニピュレータは、被テストコンポーネントとの接触端において、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出するためのセンサが取り付けられるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】従来のマルチステーション並行テストデバイスの原理模式図である。
【
図2】本発明によるマルチステーション並行テストデバイスの原理模式図である。
【
図3】本発明によるマルチステーション並行テスト方法のフローチャートである。
【
図4A】本発明において、時系列A1における各テストステーションの被テストコンポーネントの位置の模式図である。
【
図4B】本発明において、時系列A1における各テストステーションのテスト結果の模式図である。
【
図5A】本発明において、時系列A2における各テストステーションの被テストコンポーネントの位置の模式図である。
【
図5B】本発明において、時系列A2における各テストステーションのテスト結果の模式図である。
【
図6A】本発明において、時系列A3における各テストステーションの被テストコンポーネントの位置の模式図である。
【
図6B】本発明において、時系列A3における各テストステーションのテスト結果の模式図である。
【
図7A】本発明において、時系列A4における各テストステーションの被テストコンポーネントの位置の模式図である。
【
図7B】本発明において、時系列A4における各テストステーションのテスト結果の模式図である。
【
図8】本発明において、PCによって構築された、時系列に対応するSOT信号シーケンスの模式図である。
【
図9】本発明において、PCによってSOT信号エラーメッセージを提示する模式図である。
【
図10】本発明によるSOTエラーメッセージファイルの模式図である。
【
図11】本発明の第2実施例によるマルチステーション並行テストデバイスの原理模式図である。
【
図12】本発明の第3実施例によるマルチステーション並行テストデバイスの原理模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の主たる目的は、予め規則を設定して複数のテストステーションで異なるパラメータのテストを行うことで、各テストステーションによる被テストコンポーネントの全てのパラメータの順次テストおよびデータ整合を実現するとともに、複数のテストステーションで、複数の被テストコンポーネントの並行テストを実現し、且つ被テストコンポーネントとテストデータとの1対1の対応を確保し、テスト時間およびテストコストを節約し、テスト効率を向上させることが可能なマルチステーション並行テスト方法を提供することである。
【0031】
図2に示されるように、本発明は、通信可能に順次に接続された制御ステーション200とテスト本体100とを含むマルチステーション並行テストデバイスを提供する。制御ステーション200には、マルチステーション並行テスト用のソフトウェア210がインストールされている。制御ステーション200として、PCの他に、マルチステーション並行テスト用のソフトウェア210をインストール可能なプロセッサを採用することができる。
【0032】
制御ステーション200は、テスト本体100とバスによって通信可能に接続される。テスト本体100は、少なくとも1つのテスト用ワークスペースと個別に接続され、第1から第4のテストステーションSite1、Site2、Site3、Site4を構成する複数のハードウェアモジュール110、120、130、140を含む。上記の四つのテストステーションは、それぞれに被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストすることに用いられ、且つ当該一部のパラメータのテスト結果を、テスト本体100から制御ステーション200にアップロードする。
【0033】
上記のマルチステーション並行テストデバイスは、制御ステーション200と通信可能に接続され、被テストコンポーネントの出入及び各テストステーションでの切り替えを制御するマニピュレータ300も含む。当該マニピュレータ300には、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出できるように、センサが取り付けられている。
【0034】
制御ステーション200とマニピュレータ300との通信方式には、GPIB、TTLやRS232等が採用し得る。
図3に示されるように、本発明は、上記のマルチステーション並行テストデバイスと合わせて、下記のステップA〜Cが含まれるマルチステーション並行テスト方法をさらに提供する。
【0035】
ステップAにおいて、制御ステーションは、各テストステーションの隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づき、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御する。マニピュレータによって被テストコンポーネントを第1のテストステーションに着座させた場合に、マニピュレータは、対応する当該第1テストステーションのSOT信号を送信する。マニピュレータよって被テストコンポーネントを第N+1(N≧1)のテストステーションに着座された場合に、第Nのテストステーションにおける当該被テストコンポーネントのテスト結果が、予期に合致していれば、マニピュレータは、対応する当該第N+1のテストステーションのSOT信号を送信し、予期に合致していないまたはテストが行われなかったのであれば、マニピュレータは、対応する第N+1のテストステーションのSOT信号を送信しない。
【0036】
ステップBにおいて、制御ステーションは、受信した各SOT信号に基づき、各テストステーションの順番に応じて、当該テストステーションに対応するビット値が1とし、そうでなければビッド値が0とするようにSOT信号シーケンスを構築する。
【0037】
ステップCにおいて、制御ステーションは、SOT信号シーケンスを、制御ステーションが生成したSOT信号シーケンス予測値と比較し、マッチした場合、該当するテストステーションは、被テストコンポーネントのテストを実行し、上記の制御ステーションは、被テストコンポーネントの異なるテストステーションでのテスト結果を保存し、且つ被テストコンポーネントに対するテスト済みのテスト結果を、当該被テストコンポーネントに対応して一括表示する。SOT信号シーケンスと、制御ステーションが生成したSOT信号シーケンス予測値とマッチしなかった場合、SOT信号エラーメッセージを提示し、各テストステーションの被テストコンポーネントを除去(排除)するようにマニピュレータを制御し、各テストステーションの被テストコンポーネントのテスト結果をエラーメッセージファイルに保存する。
【0038】
ここで、上記のSOT信号シーケンス予測値は、前回の各テストステーションのテスト結果に基づき生成されるものであり、SOT信号シーケンス予測値を生成するステップには、
第1のテストステーションに、新たな被テストコンポーネントが配置されれば、その最上位ビット値を「1」とし、新たな被テストコンポーネントが配置されなければ、その最上位ビット値を、「0」とするSOT信号シーケンス予測値の最上位ビット値の生成ステップと、
その他の各ビット値を各テストステーションにその前の隣接するもののテスト結果に対応させ、前回のテスト結果にてテストに合格されたテストステーションに関して、その次の隣接するもののSOT信号予測値を「1」とし、合格しなかった場合、その次の隣接するもののSOT信号予測値を「0」とするSOT信号シーケンス予測値のその他の各ビット値の生成ステップとを含み、その中では、「1」が高レベルのSOT信号を表し、「0」が低レベルのSOT信号を表す。
【0039】
本発明をより明確に説明するために、4つのテストステーションを採用する本発明の実施例と合わせて、本発明に係る用語を、以下のように定義する。
【0040】
SOT(Star of Test)信号とは、マニピュレータにより、被テストコンポーネントをテストステーションのテスト用ワークスペースに着座させた後に、PCに送信する信号であって、今回のテストの開始を指示するための信号である。
EOT(End of Test)信号とは、PCは、テストステーションの今回のテスト結果を受信した後に、マニピュレータに送信する信号であって、今回のテストの終了を指示するための信号である。
【0041】
BIN信号とは、PCは、EOT信号とともに送信する信号であって、テスト合格又はテスト不合格を含むテストされたパラメータのビニングを示す信号である。
SOT信号シーケンスとは、マニピュレータは、順番に並べられた4つのテストステーションに対応して、対応するコンポーネントを順次にそれぞれのテストステーションに着座させた後、マニピュレータからSOT送信規則(後述)に従ってSOT信号を順次に送信し、PCは、これによって受信したSOT信号に基づき構築された信号シーケンスである。
【0042】
SOT信号シーケンス予測値とは、PCは、現在受信したSOTからなるSOT信号シーケンス、およびこの回の各テストステーションのテスト結果から、予め判定した次回受信すべくSOT信号シーケンスである。
【0043】
以下、
図4A〜
図10を参照して、本発明のテスト方法を詳しく説明する。制御ステーションにPCを採用して、マルチステーション並行テスト用のソフトを実行してテストを開始する場合に、以下のステップを含む。
【0044】
ステップS01において、各テストステーションは、SOT送信規則に従って、すなわち、個々の隣接するテストステーションの前回のテスト結果に基づき、当該テスト結果が予期に合致しているか否かを特定し、それに応じて、対応するテストステーションのSOT信号を送信するようにマニピュレータを制御する。
【0045】
当該SOT送信規則を下記のように具体的に説明する。
被テストコンポーネントがマニピュレータによって第1のテストステーションに着座される際に、マニピュレータは、第1テストステーションに対応するSOT信号をPCに送信する。
【0046】
被テストコンポーネントがマニピュレータによって第N+1(N≧1)のテストステーションに着座される場合において、もし、当該被テストコンポーネントは、第Nのテストステーションでテストされる時、当該第Nのテストステーションのテスト結果がテスト本体を介してPCに伝送され、PCによってそのテスト値が予期に合致していると判定されれば、PCによってEOT及びBIN信号が当該第Nのテストステーションのマニピュレータに送信する、すなわち、第NのテストステーションのマニピュレータがEOT及びBIN信号を受信すれば、それが第Nのステーションでのテストの合格を示し、マニピュレータにより被テストコンポーネントを着座させた後、当該第N+1のテストステーションのSOT信号をPCに送信する。
【0047】
被テストコンポーネントがマニピュレータによって第N+1(N≧1)のテストステーションに着座される場合において、もし、当該被テストコンポーネントは、第Nのテストステーションでテストされる時、当該第Nのテストステーションのテスト結果がテスト本体を介してPCに伝送され、PCによってそのテスト値が予期に合致していない(テストに合格していない)と判定されれば、または、第Nのテストステーションでテストを行わなかったことで、PCが第Nのテストステーションのテスト結果を受信していなければ、PCによってEOT及びBIN信号が当該第Nのテストステーションのマニピュレータに送信し、すなわち、第NのテストステーションのマニピュレータがEOT及びBIN信号を受信すれば、それが第Nのステーションでのテストの不合格または未テストを示し、マニピュレータは、当該第N+1のテストステーションのSOT信号をPCに送信しない。
【0048】
以下、本実施例における4つのテストステーション、及び4つのテストコンポーネントが順に当該4つのテストステーションに配置されて、それぞれにテストされる場合を例にして、このステップを詳しく説明する。
【0049】
時系列A1において、
図4Aに示されるように、テストが開始された直後では、第1のテストステーション以外のテストステーションに被テストコンポーネントDUT1がない場合に、マニピュレータは、第1のテストステーションのSOT信号をPCに送信し、第1のテストステーションのビット値は1となり、他のテストステーションはSOT信号を送信せず、他のテストステーションのビット値は0となる。
【0050】
時系列A2において、
図5Aに示されるように、被テストコンポーネントDUT1は、第1のテストステーションでテストに合格し、マニピュレータによって第2のテストステーションに着座され、且つ被テストコンポーネントDUT2が第1のテストステーションに着座されると、マニピュレータは、第2および第1のテストステーションのSOT信号をPCに送信し、第2および第1のテストステーションのビット値は、「1」となり、第3及び第4のテストステーションに被テストコンポーネントがなく、SOT信号が送信されなく、第3及び第4のテストステーションのビット値は、「0」となる。
【0051】
時系列A3において、
図6Aに示されるように、被テストコンポーネントDUT1は、第2のテストステーションでのテストに合格し、マニピュレータによって第3のテストステーションに着座され、且つ、被テストコンポーネントDUT2は、第1のテストステーションでのテストに合格せずに、マニピュレータによって第2のテストステーションに着座され、且つ、被テストコンポーネントDUT3は第1のテストステーションに着座されると、マニピュレータは、第3および第1のテストステーションのSOT信号をPCに送信し、第3および第1のテストステーションのビット値が「1」となり、第2のテストステーションのDUT2は、第1のテストステーションでのテストに合格しなかったため、マニピュレータは第2のテストステーションのSOT信号を送信しないことによって、テストが行われなく、第2のテストステーションのビット値は「0」となり、第4のテストステーションには、被テストコンポーネントがないため、SOT信号を送信しなく、第4のテストステーションのビット値は「0」となる。
【0052】
時系列A4において、
図7Aに示されるように、被テストコンポーネントDUT1は、第3のテストステーションでのテストに合格し、マニピュレータによって第4のテストステーションに着座され、且つ被テストコンポーネントDUT2は、第2のテストステーションで未テストのまま、マニピュレータによって第3のテストステーションに着座され、且つ被テストコンポーネントDUT3は、第1のテストステーションでテストに合格し、マニピュレータによって第2のテストステーションに着座され、且つ被テストコンポーネントDUT4は、マニピュレータによって第1のテストステーションに着座されると、マニピュレータは、第4、第2および第1のテストステーションのSOT信号を送信し、第4、第2および第1のテストステーションのビット値は「1」となり、第3のテストステーションのDUT2は、第2のテストステーションで未テストであるため、第3のテストステーションのマニピュレータがSOT信号を送信せず、第3のテストステーションのビット値は「0」となる。
【0053】
ステップS02において、PCは、各テストステーションに対応するマニピュレータが送信したSOT信号を順次に受信し、各テストステーションの順番に応じてSOT信号シーケンスを構築する。
【0054】
以下、
図8に示されるように、ステップS01における本実施例の4個のテストステーションに対応するものを例として説明する。ここで、「1」は、高レベルのSOT信号であることを表し、「0」は、低レベルで、SOT信号がないことを表している。
【0055】
時系列A1に対応して説明すると、PCは、マニピュレータから送信された第1のテストステーションのSOT信号を受信し、PCによって構築されたSOT信号シーケンスは「1000」となる。
時系列A2に対応して説明すると、PCは、マニピュレータから送信された第2および第1のテストステーションのSOT信号を受信し、PCによって構築されたSOT信号シーケンスは、「1100」となる。
【0056】
時系列A3に対応して説明すると、PCは、マニピュレータから送信された第3および第1のテストステーションのSOT信号を受信し、PCによって構築されたSOT信号シーケンスは、「1010」となる。
時系列A4に対応して説明すると、PCは、マニピュレータから送信された第4、第2および第1のテストステーションのSOT信号を受信し、PCによって構築されたSOT信号シーケンスは「1101」となる。
【0057】
ステップS03において、PCは、上記のSOT信号シーケンスを、生成されたSOT信号シーケンス予測値と比較し、今回のSOT信号シーケンスが予測値とマッチするか否かを特定し、マッチした場合、ステップS04に移行し、そうでない場合、ステップS05に移行する。
【0058】
ここで、SOT信号シーケンス予測値の生成規則として、各テストステーションのテスト結果に基づいて、現在のテストステーションでのテストに合格して次のステーションに移行する場合に、SOT信号予測値を、高レベルのSOT信号であることを表す「1」とし、現在のテストステーションでテストに合格せず、次のステーションに移行する場合に、SOT信号予測値を、低レベルで、SOT信号がないことを表す「0」とし、また、第1のテストステーションに新たな被テストコンポーネントが配置された場合に、SOT信号予測値を「1」とし、新たな被テストコンポーネントが配置されなかった場合に、SOT信号予測値を「0」とする。さらに、以下のように詳しく説明する。
【0059】
時系列A1におけるSOT信号シーケンス予測値に関して、
図4Aに示されるように、初回のテスト前、または各テストステーションにおける被テストコンポーネントが除去され、再テストを行う前に、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT1を第1のテストステーションに配置されるように制御し、その他のテストステーションに被テストコンポーネントが配置されない場合に、PCのSOT信号シーケンス予測値が「1000」に設定される。
【0060】
時系列A2のSOT信号シーケンス予測値に関して、
図5Aに示されるように、被テストコンポーネントDUT1は、第1のテストステーションでテストに合格し、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT1が第2のテストステーションに配置され、被テストコンポーネントDUT2が第1のテストステーションに配置されるように制御し、その他のテストステーションには、被テストコンポーネントが配置されない場合に、PCのSOT信号シーケンス予測値が「1100」に設定される。
【0061】
時系列A3のSOT信号シーケンス予測値に関して、
図6Aに示されるように、被テストコンポーネントDUT1は、第2のテストステーションでのテストに合格し、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT1が第3のテストステーションに配置されるように制御し、被テストコンポーネントDUT2は第1のテストステーションでのテストに合格していなく、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT2が第2のテストステーションに配置され、被テストコンポーネントDUT3が第1のテストステーションに配置されるように制御し、第4のテストステーションには被テストコンポーネントが配置されない場合に、PCのSOT信号シーケンス予測値が「1010」に設定される。
【0062】
時系列A4におけるSOT信号シーケンス予測値に関して、
図7Aに示されるように、被テストコンポーネントDUT1は、第3のテストステーションでのテストに合格され、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT1が第4のテストステーションに配置されるように制御し、被テストコンポーネントDUT2は、第2のテストステーションでテストされず、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT2が第3のテストステーションに配置され、被テストコンポーネントDUT3は、第1のテストステーションでのテストに合格され、マニピュレータは、被テストコンポーネントDUT3が第2のテストステーションに配置されるように制御し、被テストコンポーネントDUT4が第1のテストステーションに配置されるように制御した場合に、PCのSOT信号シーケンス予測値が「1101」に設定される。
【0063】
ステップS04において、今回のSOT信号シーケンスは、SOT信号シーケンス予測値とマッチし、マニピュレータから送信されたSOT信号が予期に合致していることを示していて、PCによって現在に構築されたSOT信号シーケンスに従って、各テストステーションにおける被テストコンポーネントのテストを実行する。
【0064】
そして、マニピュレータは、順次に各テストステーションで被テストコンポーネントのテストが完了した後、テストに合格したコンポーネントを、次のステーションに搬送してテーピングまたは梱包し、テストに合格しなかったコンポーネントを、その後の再テストまたは分析処理をしやすくするように、不合格物収容缶に搬送するように制御する。
【0065】
ステップS05において、今回のSOT信号シーケンスは、SOT信号シーケンス予測値とマッチしていなく、マニピュレータから送信されたSOT信号は予期に合致していないことを示している場合に、関連情報がログファイルに記録され、マニピュレータは、各テストステーションにおける全ての被テストコンポーネントを回収ステーションに移すように制御され、被テストコンポーネントを除去した後、ステップS01に戻り、被テストコンポーネントの配置から、新たなテストを再度に行うようにする。
【0066】
回収ステーション内の被テストコンポーネントについて、廃棄率を下げるために、再テストを行うことが可能である。
以下、ステップS01における本実施例の4個のテストステーションに対応するものを例として、ステップS02〜S05をさらに説明する。
【0067】
初回のテストの前、または各テストステーションの被テストコンポーネントが除去された後の再テストの前について、説明の便宜上、それを時系列A0とし、この時に設定されるPCのSOT信号シーケンス予測値を、「1000」とする。
【0068】
時系列A1に対応して説明すると、その前回で生成されたSOT信号シーケンス予測値、すなわち、上記の時系列A0におけるSOT信号シーケンス予測値が「1000」であり、SOT信号シーケンスは「1000」であって、予測値とマッチしていると判定され、本時系列A1の完了後、PCは、テスト結果に基づき、次回に使用されるSOT信号シーケンス予測値として、「1100」を生成する。
【0069】
時系列A2に対応して説明すると、PCが構築されたSOT信号シーケンス「1100」は、時系列A1で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1100」とマッチしていると判定され、本時系列A2の完了後、PCは、テスト結果に基づき、次回に使用されるSOT信号シーケンス予測値として、「1010」を生成する。
【0070】
時系列A3に対応して説明すると、PCが構築されたSOT信号シーケンス「1010」は、時系列A2で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1010」とマッチしていると判定され、本時系列A3の完了後、PCは、テスト結果に基づき、次回に使用されるSOT信号シーケンス予測値として、「1101」を生成する。
【0071】
時系列A4に対応して説明すると、PCが構築されたSOT信号シーケンス「1101」は、時系列A3で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1101」とマッチしていると判定され、本時系列A4の完了後、第4のテストステーションでテストが完了した被テストコンポーネントをビニングするようにマニピュレータを制御する。
【0072】
上記のいずれかの対応する時系列において、PCが構築されたSOT信号シーケンスは、その一つ前の時系列で生成されたSOT信号シーケンス予測値とマッチしなかった場合、SOT信号エラーメッセージを提示し、各テストステーションにおける全ての被テストコンポーネントを回収ステーションに移すようにマニピュレータを制御し、被テストコンポーネントを除去した後、ステップS01に戻り、被テストコンポーネントの配置から、新たなテストを再度に行うようにする。
マッチしなかった場合として、以下の2つの場合が含まれる。一つとして、被テストコンポーネントは、第Nのテストステーションでのテストに合格し、マニピュレータによって第N+1のテストステーションに配置される際に、上記マニピュレータは、第N+1のテストステーションのSOT信号をPCに送信すべきであり、PCは、マニピュレータから送信されたSOT信号を受信しなかった場合、SOT信号エラーメッセージを提示する。もう一つとして、被テストコンポーネントは、第Nのステーションでのテストに合格していない、又はテストが行われず、マニピュレータによって第N+1のテストステーションに配置される際に、マニピュレータは、第N+1のテストステーションのSOT信号をPCに送信すべきでなく、PCは、マニピュレータから送信されたSOT信号を受信した場合、SOT信号エラーメッセージを提示する。
【0073】
その後にテストステーションに着座される他の被テストコンポーネントについて、同様であるため、その説明を省略する。
以下、上記の各時系列の観点から、本発明を説明する。
【0074】
時系列A0は、初回のテストの前、または各テストステーションの被テストコンポーネントが除去された後の再テストの前を示していて、この時に設定されるPCのSOT信号シーケンス予測値は、「1000」である。この時、各テストステーションには、被テストコンポーネントが存在しない。
【0075】
時系列A1において、被テストコンポーネントDUT1は、マニピュレータによって第1のテストステーションに着座され、マニピュレータは、当該第1のテストステーションに対応するSOT信号をPCに送信する。
そして、PCは、マニピュレータから送信された第1テストステーションのSOT信号を受信し、それに基づきSOT信号シーケンスとして、「1000」を構築し、A0時系列で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1000」とマッチすると判定する。
【0076】
図4Bに示されるように、PCは、テスト本体を介して対応するテストステーションのテスト結果を受信し、第1のテストステーションに対して、テストされたDUT1のテスト結果を表示する。ここで、第1のテストステーションによってテストされるパラメータは、ICC、Example、Vstである。
【0077】
PCは、第1のテストステーションのEOT及びBIN信号をマニピュレータに送信し、且つ今回のSOT信号シーケンス「1000」、第1のテストステーションのテスト結果に基づき、次回(すなわち、時系列A2)に使用されるSOT信号シーケンス予測値として、「1100」を生成する。
【0078】
時系列A2において、マニピュレータは、第1のテストステーションのEOTとBIN信号を受信し、第1のテストステーションでのテストに合格したことを示し、被テストコンポーネントDUT1は、マニピュレータによって第2のテストステーションに着座され、被テストコンポーネントDUT2は、マニピュレータによって第1のテストステーションに着座され、マニピュレータは、第2および第1のテストステーションのSOT信号をPCに送信する。
【0079】
そして、PCは、マニピュレータから送信された第2および第1のテストステーションのSOT信号を受信し、これに基づいてSOT信号シーケンス「1100」を構築し、A1時系列で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1100」とマッチしていると判定する。
【0080】
図5Bに示されるように、PCは、対応するテストステーションのテスト結果をテスト本体を介して受信し、そのテスト結果を保存し、第1のテストステーションに対して、テストされたDUT2のテスト結果を表示させ、第2のテストステーションに対して、テストされたDUT1のテスト結果を一括表示する(すなわち、時系列A1、A2のテスト結果を含む)。ここで、第2テストステーションによってテストされるパラメータは、Vcspre、PSRR、T_delayである。
【0081】
この時系列において、被テストコンポーネントDUT1は、第2のテストステーションでのテストに合格し、PCは、第2のテストステーションのEOT、及びテスト合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信し、被テストコンポーネントDUT2は、第1のテストステーションでのテストに合格していなく、PCは、第1テストステーションのEOT、及びテスト不合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信し、且つ今回のSOT信号シーケンス「1100」、第1および第2のテストステーションのテスト結果に基づき、次回(すなわち、時系列A3)に使用されるSOT信号シーケンス予測値として、「1010」を生成する。
【0082】
時系列A3において、マニピュレータは、第2のテストステーションのEOTとBIN信号を受信し、被テストコンポーネントDUT1が第2のテストステーションでのテストに合格したことを示し、被テストコンポーネントDUT1は、マニピュレータによって第3のテストステーションに着座される。被テストコンポーネントDUT2は、第1のテストステーションでのテストに合格していなく、マニピュレータによって第2のテストステーションに着座され、被テストコンポーネントDUT3は、第1のテストステーションに着座されると、マニピュレータは、第3および第1のテストステーションのSOT信号をPCに送信し、第2のテストステーションのDUT2は第1のテストステーションでテストに合格しなかったため、第2のテストステーションのSOT信号を送信しない。
【0083】
そして、PCは、マニピュレータから送信された第3および第1のテストステーションのSOT信号を受信し、これに基づいてSOT信号シーケンス「1010」を生成し、A2時系列で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1010」とマッチしていると判定する。
【0084】
図6Bに示されるように、PCは、対応するテストステーションのテスト結果をテスト本体を介して受信し、そのテスト結果を保存し、第1のテストステーションに対して、テストされたDUT3のテスト結果を表示させ、第2のテストステーションに対して、被テストコンポーネントDUT2をテストしなかったため、テスト結果を表示することなく、第3のテストステーションに対して、テストされたDUT1のテスト結果を一括表示する(すなわち、時系列A1、A2およびA3のテスト結果を含む)。ここで、第3のテストステーションによってテストされるパラメータは、Vcspre1、PSRR1である。
【0085】
この時系列において、被テストコンポーネントDUT1は、第3のテストステーションでのテストに合格し、PCは、第3のテストステーションのEOT、及びテスト合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信し、被テストコンポーネントDUT2は、第2のテストステーションでテストされず、PCは、EOT及びBIN信号を送信せず、被テストコンポーネントDUT3は、第1のテストステーションでテストに合格し、PCは、第1のテストステーションのEOT及びテスト合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信し、且つ今回のSOT信号シーケンス「1010」および第1〜第3のテストステーションのテスト結果に基づき、次回(すなわち、時系列A4)に使用されるSOT信号シーケンス予測値として、「1101」を生成する。
【0086】
時系列A4において、マニピュレータは、第3のテストステーションのEOTとBIN信号を受信し、被テストコンポーネントDUT1が第3のテストステーションのテストに合格したことを示し、被テストコンポーネントDUT1は、マニピュレータによって第4のテストステーションに着座され、被テストコンポーネントDUT2は、第2のテストステーションにおいてテストされず、マニピュレータによって第3のテストステーションに着座され、マニピュレータは、第1のテストステーションのEOTとBIN信号を受信し、被テストコンポーネントDUT3が第1のテストステーションのテストに合格したことを示し、被テストコンポーネントDUT3は、マニピュレータによって第2のテストステーションに着座され、被テストコンポーネントDUT4は、マニピュレータによって第1のテストステーションに着座されると、マニピュレータは、第4、第2および第1のテストステーションのSOT信号をPCに送信し、第3のテストステーションにおけるDUT2は第2のテストステーションでのテストに合格しなかったため、マニピュレータは第3のテストステーションのSOT信号を送信しない。
【0087】
そして、PCは、マニピュレータから送信された第4、第2および第1のテストステーションのSOT信号を受信し、これに基づいてSOT信号シーケンス「1101」を構築し、A3時系列で生成されたSOT信号シーケンス予測値「1101」とマッチしていると判定する。
【0088】
図7Bに示されるように、PCは、対応するテストステーションのテスト結果をテスト本体を介して受信し、そのテスト結果を保存し、第1のテストステーションに対して、テストされたDUT4のテスト結果を表示させ、第2のテストステーションに対して、テストされたDUT3のテスト結果を一括表示させ(すなわち、時系列A3およびA4のテスト結果を含む)、第3のテストステーションに対して、被テストコンポーネントDUT2をテストしなかったため、テスト結果を表示することなく、第4のテストステーションに対して、テストされたDUT1のテスト結果を一括表示する(すなわち、時系列A1、A2、A3およびA4のテスト結果を含む)。ここで、第4のテストステーションによってテストされるパラメータは、T_delay1である。
【0089】
この時系列において、被テストコンポーネントDUT1は、第4のテストステーションでのテストに合格し、PCは、第4のテストステーションのEOT及びテスト合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信し、被テストコンポーネントDUT1を次のセッションに移行させ、梱包又は他の処理が行われ、被テストコンポーネントDUT2は、第3のテストステーションでテストされず、PCはEOT信号及びBIN信号を送信しなく、被テストコンポーネントDUT3は、第2のテストステーションでのテストに合格し、PCは、第2のテストステーションのEOT及びテスト合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信し、被テストコンポーネントDUT4は、第1のテストステーションでテストに合格し、PCは、第1のテストステーションのEOT信号及びテスト合格を示すBIN信号をマニピュレータに送信する。
【0090】
その後、上記の時系列A0に対応するものから、再び新たなテストを行う。
図9に示されるように、PCは、マニピュレータから送信された各テストステーションに対応するSOT信号を順次に受信し、構築されたSOT信号シーケンス「1101」は、SOT信号シーケンス予測値「X100」とマッチしていなく(ここで、「X」は、「1」または「0」のいずれであってもよいことを意味する。これは、第1のテストステーションに対するコンポーネントの供給が途切れた状況が表れたからである)、PCのテスト用ソフトウェアインターフェースには、SOT信号エラーメッセージ(SOT error message)が提示された場合に、PCは、各テストステーションの被テストコンポーネントを回収ステーションに移すようにマニピュレータに指示し、被テストコンポーネントが除去された後、ステップS01に戻り、被テストコンポーネントの配置から新たなテストを行う。
【0091】
図10に示されるように、上述のSOTエラーメッセージの情報は、エラーメッセージファイルに記憶され、PCのマルチステーション並行テスト用ソフトウェアのインストール場所における別のフォルダに保存しておく。当該エラーメッセージの情報には、操作者が後で調べやすくなるように、SOT信号のエラー時間およびSOT信号シーケンスとSOT信号シーケンス予測値との比較エラー情報が含まれている。
【0092】
以上をまとめると、本発明のテスト方法によれば、各テストステーションは、テストが完了した後、当該ステーションのテストデータを生成し、テスト本体からPCに送信し、上記のPCは、その前に生成されたSOT信号予測規則および被テストコンポーネントのテスト順序に応じて、テストデータを整合し、被テストコンポーネントが現在に位置するテストステーションに応じて、当該テストステーションに対応するテストウィンドウにテスト結果及び具体的なパラメータのデータを表示することで、各テストステーションによる被テストコンポーネントの全てのパラメータの順次テスト及びデータ整合を実現し、複数のテストステーションにおける複数の被テストコンポーネントの並行テストをさらに実現することができるとともに、被テストコンポーネントとテストデータとの1対1の対応を確保し、データの位置ズレ及び漏れを防止し、テスト時間及びテストコストを節約し、テスト効率を向上させることができる。
【0093】
図11に示されるように、本発明の第二実施例は、通信可能に順次に接続された制御ステーション200とテスト本体100とを含むマルチステーション並行テストデバイスを提供する。前記制御ステーション200には、マルチステーション並行テスト用のソフトウェア210がインストールされている。制御ステーション200として、PCの他に、マルチステーション並行テスト用のソフトウェア210をインストール可能なプロセッサを採用することができる。
【0094】
制御ステーション200は、テスト本体100とバスによって通信可能に接続される。テスト本体100には、複数のハードウェアモジュール110、120、130、140が含まれている。複数のハードウェアモジュール110、120、130、140のそれぞれは、各ハードウェアモジュールのテスト源を集約し、少なくとも1つのテスト用ワークスペースに接続されるテストボックス(テストセット)410、420、430、440と、通信可能に接続され、第1から第4のテストステーションSite1、Site2、Site3、Site4を構成する。前記四つのテストステーションは、被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストし、当該一部のパラメータのテスト結果を、テスト本体100から制御ステーション200にアップロードする。
【0095】
上記のマルチステーション並行テストデバイスは、制御ステーション200と通信可能に接続され、被テストコンポーネントの出入及び各テストステーションでの切り替えを制御するためのマニピュレータ300をさらに含む。当該マニピュレータ300には、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出できるように、センサが取り付けられている。
【0096】
制御ステーション200とマニピュレータ300との通信方式として、GPIB、TTLやRS232等が採用し得る。
本実施例は、被テストコンポーネントがテストボックスの近くにあると要求される場合に適用され、マルチステーション並行テストが行われる際の原理が、上述のマルチステーション並行テスト方法と一致するため、ここではその説明を省略する。
【0097】
図12に示されるように、本発明の第三実施例は、マルチステーション並行テスト用のソフトウェア110がインストールされている制御ステーションであって、PCの他に、マルチステーション並行テスト用のソフトウェア110をインストール可能なプロセッサを採用可能である制御ステーション100と、
制御ステーション100とそれぞれに通信可能に接続され、被テストコンポーネントの一部のパラメータをテストし、当該一部のパラメータのテスト結果を制御ステーション100にアップロードする複数のテストハードウェア(テストステーションとも言う)210、220、230、240とを備え、
さらに、制御ステーション100と通信可能に接続され、被テストコンポーネントの出入及び各テストステーションでの切り替えを制御するためのマニピュレータ300を含んで、当該マニピュレータ300には、マニピュレータ上の被テストコンポーネントの着座状態を検出できるように、センサが取り付けられ、
制御ステーション100とマニピュレータ300との通信方式として、GPIB、TTLやRS232等が採用し得るマルチステーション並行テストデバイスを提供する。
【0098】
本実施例によるマルチステーション並行テストデバイスは、マルチステーション並行テストを行う際の原理が、上述のマルチステーション並行テスト方法と一致するため、ここではその説明を省略する。
なお、上記なものは、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神および原理の範囲内でなされた如何なる修正、同等の置換、改良なども、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【国際調査報告】