(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-522850(P2021-522850A)
(43)【公表日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】屋上緑化・防風耐震装置及び建築物
(51)【国際特許分類】
A01G 9/02 20180101AFI20210806BHJP
A01G 31/00 20180101ALI20210806BHJP
E04H 9/14 20060101ALI20210806BHJP
E04H 9/02 20060101ALI20210806BHJP
E04D 11/00 20060101ALI20210806BHJP
E04B 1/76 20060101ALI20210806BHJP
【FI】
A01G9/02 AZAB
A01G31/00 613
E04H9/14 G
E04H9/02 351
E04D11/00 Z
E04B1/76 100D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-572960(P2020-572960)
(86)(22)【出願日】2019年8月9日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月8日
(86)【国際出願番号】CN2019099881
(87)【国際公開番号】WO2020052386
(87)【国際公開日】20200319
(31)【優先権主張番号】201821493647.2
(32)【優先日】2018年9月12日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520506257
【氏名又は名称】劉容彰
【氏名又は名称原語表記】LIU, Rongzhang
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】劉容彰
【テーマコード(参考)】
2B314
2B327
2E001
2E139
【Fターム(参考)】
2B314MA63
2B314NA31
2B314NA40
2B327ND01
2B327NE04
2B327NE20
2B327TA10
2B327TA11
2E001DD01
2E001DG02
2E001FA18
2E001GA01
2E001GA02
2E001HD11
2E001HE01
2E001KA01
2E139AA01
2E139AA05
2E139AD03
2E139BA10
2E139BA24
2E139BD33
2E139BD46
(57)【要約】
本発明は、屋上緑化・防風耐震装置及び建築物を提供する。屋上緑化・防風耐震装置は、植栽容器(11)と、緩衝装置(20)と、を含み、緩衝装置(20)は、弾性振動絶縁アセンブリ(21)と、ダンピング緩衝アセンブリ(22)と、を含む。土(12)、水(14)、肥料(13)、植物及び植栽容器(11)により慣性体(10)が構成される。慣性体(10)は、弾性振動絶縁アセンブリ(21)とダンピング緩衝アセンブリ(22)とともに一つのシステムを構成する。このシステムを建築物に設けることにより、地震や強風に遭遇する際に、慣性体(10)が慣性の作用下で建築物に対して移動し、弾性振動絶縁アセンブリ(21)及びダンピング緩衝アセンブリ(22)は、エネルギを吸収することにより、振動隔離、受動的エネルギ散逸制震又は調整制震作用を奏し、建築物の耐震防風力が向上し、従来の屋上緑化機能を開拓することが実現される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋上緑化・防風耐震装置であって、
植物を植栽するための植栽容器と、
防風・耐震のための緩衝装置と、を含み、
前記緩衝装置は、外部の屋根プラットホームに設けられる複数の弾性振動絶縁アセンブリと、外部の屋根壁部に設けられる複数のダンピング緩衝アセンブリと、を含み、
前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも前記植栽容器に固定される
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項2】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記植物は、水生植物であり、
土は、前記植栽容器の底部に位置し、
水は、前記土の上に位置し、
前記水生植物は、根が前記土中で生育し、茎と葉が水面下で生育する
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項3】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも金属弾性振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも空気バネ振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれもゴム・プラスチック内部弾性振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも磁気バネ振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも複合材料弾性振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも前記振動絶縁アセンブリのうちの2種類又は複数種類の複合弾性振動絶縁アセンブリである
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項4】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも乾式摩擦ダンピングショックアブソーバである
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項5】
請求項4に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記乾式摩擦ダンピングショックアブソーバは、弾性具と、摩擦サブアセンブリと、を含み、
前記弾性具の両端と前記摩擦サブアセンブリの両端は、いずれも前記植栽容器の下端と前記屋根プラットホームに設けられ、
前記弾性具と前記摩擦サブアセンブリとの軸方向は平行である
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項6】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも粘性液体エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも金属エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも粘弾性エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも内部摩擦エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも磁性流体バリスターエネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも前記エネルギ散逸ダンパのうちの2種類又は複数種類のエネルギ散逸ダンパである
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項7】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記緩衝装置は、いずれも弾性振動絶縁機能とダンピング緩衝機能を兼ね備えた一般的なゴム振動絶縁支持座であり、
或いは、前記緩衝装置は、いずれも高ダンピングゴム振動絶縁支持座であり、
或いは、前記緩衝装置は、いずれも鉛コアゴム振動絶縁支持座であり、
或いは、前記緩衝装置は、いずれも前記ゴム振動絶縁支持座のうちの2種類又は複数種類の複合ゴム振動絶縁支持座である
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項8】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記弾性振動絶縁アセンブリは、前記植栽容器に接続され、
前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも前記植栽容器に接続される
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項9】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記ダンピング緩衝アセンブリと各弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも前記植栽容器の中心を円心として発散状となるように前記植栽容器の外周側壁に均等に接続される
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項10】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記植栽容器内には、土、肥料、水、及び植物を収納する収納キャビティが形成され、
前記土、前記肥料、前記水、前記植物、及び前記植栽容器は、ともに慣性体を構成する
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項11】
請求項10に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
各前記弾性振動絶縁アセンブリ、各前記ダンピング緩衝アセンブリ、及び前記慣性体は、ともに防風耐震システムを構成する
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項12】
請求項10に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記慣性体、前記弾性振動絶縁アセンブリ、及び前記ダンピング緩衝アセンブリは、ともに複式振動吸収システムを構成する
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項13】
請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置であって、
前記緩衝装置は、複数のユニバーサル移動アセンブリをさらに含み、
前記ユニバーサル移動アセンブリは、いずれも前記植栽容器の下端に設けられる
ことを特徴とする屋上緑化・防風耐震装置。
【請求項14】
屋根には、複数の請求項1に記載する屋上緑化・防風耐震装置が設けられることを特徴とする建築物。
【請求項15】
請求項14に記載する建築物であって、
前記建築物における家具及び電気設備のいずれも複数の前記弾性振動絶縁アセンブリと複数の前記ダンピング緩衝アセンブリが設けられる
ことを特徴とする建築物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年09月12日に中国専利局に提出された、出願番号が201821493647.2であり、発明の名称が「屋上緑化・防風耐震装置および建築物」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、先願の内容をすべて組み込んでいる。
【0002】
本発明は、建築物の緑化、防風、及び耐震技術領域に関し、特に屋上緑化・防風耐震装置及び建築物に関する。
【背景技術】
【0003】
環境保護に対する人々の意識の高まり及びより良い生活への追求に伴い、建築物は、緑植物と組み合わせて利用されている。現代の建築物において、建築物の緑化(屋上緑化とも呼ばれる)は、通常重視される。建築物と緑植物とを組み合わせることにより、都市ヒートアイランド現象が大幅に減少し、住民の生活環境質を効果的に向上させることができる。屋上緑化により、都市の植物による被覆が効果的に改善され、空中景観が形成され、環境質が向上する。
【0004】
屋上緑化の重要な方法の一つとしては、屋上で花壇を作り、花壇に緑植物を植えることによりスカイガーデンが形成される。現在、屋上花壇の機能は、屋上緑化を実現することだけであるため、比較的単一であり、その潜在的な機能を発見できないことは従来技術の欠点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例の目的は、一方、従来技術の屋上花壇が屋上緑化しか実現することができず、機能が単一である問題を解決するため、屋上緑化・防風耐震装置を提供することである。
【0006】
他方、従来技術の建築物の防風耐震問題を解決するために、建築物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した技術的問題解決するために、本発明のある態様によれば、屋上緑化・防風耐震装置は、植物を植栽するための植栽容器と、防風・耐震のための緩衝装置と、を含み、前記緩衝装置は、外部の屋根プラットホームに設けられる複数の弾性振動絶縁アセンブリと、外部の屋根壁部に設けられる複数のダンピング緩衝アセンブリと、を含み、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも前記植栽容器に固定される。
【0008】
また、前記植物は、水生植物であり、土は、前記植栽容器の底部に位置し、水は、前記土の上に位置し、前記水生植物は、根が前記土中で生育し、茎と葉が水面下で生育する。
【0009】
また、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも金属弾性振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも空気バネ振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれもゴム・プラスチック内部弾性振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも磁気バネ振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも複合材料弾性振動絶縁アセンブリであり、
或いは、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも前記振動絶縁アセンブリのうちの2種類又は複数種類の複合弾性振動絶縁アセンブリである。
【0010】
また、前記弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも乾式摩擦ダンピングショックアブソーバである。
【0011】
また、前記乾式摩擦ダンピングショックアブソーバは、弾性具と、摩擦サブアセンブリと、を含み、前記弾性具の両端と前記摩擦サブアセンブリの両端は、いずれも前記植栽容器の下端と前記屋根プラットホームに設けられ、前記弾性具と前記摩擦サブアセンブリとの軸方向は平行である。
【0012】
また、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも粘性液体エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも金属エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも粘弾性エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも内部摩擦エネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも磁性流体バリスターエネルギ散逸ダンパであり、
或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも前記エネルギ散逸ダンパのうちの2種類又は複数種類のエネルギ散逸ダンパである。
【0013】
また、前記緩衝装置は、いずれも弾性振動絶縁機能とダンピング緩衝機能を兼ね備えた一般的なゴム振動絶縁支持座であり、
或いは、前記緩衝装置は、いずれも高ダンピングゴム振動絶縁支持座であり、
或いは、前記緩衝装置は、いずれも鉛コアゴム振動絶縁支持座であり、
或いは、前記緩衝装置は、いずれも前記ゴム振動絶縁支持座のうちの2種類又は複数種類の複合ゴム振動絶縁支持座である。
【0014】
また、前記弾性振動絶縁アセンブリは、前記植栽容器に接続され、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも前記植栽容器に接続される。
【0015】
また、前記ダンピング緩衝アセンブリと各弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも前記植栽容器の中心を円心として発散状となるように前記植栽容器の外周側壁に均等に接続される。
【0016】
また、前記植栽容器内には、土、肥料、水、及び植物を収納する収納キャビティが形成され、前記土、前記肥料、前記水、前記植物、及び前記植栽容器は、ともに慣性体を構成する。
【0017】
また、各前記弾性振動絶縁アセンブリ、各前記ダンピング緩衝アセンブリ、及び前記慣性体は、ともに防風耐震システムを構成する。
【0018】
また、前記慣性体、前記弾性振動絶縁アセンブリ、及び前記ダンピング緩衝アセンブリは、ともに複式振動吸収システムを構成する。
【0019】
また、前記緩衝装置は、複数のユニバーサル移動アセンブリをさらに含み、前記ユニバーサル移動アセンブリは、いずれも前記植栽容器の下端に設けられる。
【0020】
本発明の他の態様によれば、建築物が提供され、その屋根には、上述した屋上緑化・防風耐震装置が設けられる。
【0021】
また、前記建築物における家具及び電気設備のいずれも複数の前記弾性振動絶縁アセンブリと複数の前記ダンピング緩衝アセンブリが設けられる。
有益效果
【0022】
従来技術に比べ、本発明の実施例により提供される屋上緑化・防風耐震装置によれば、その植栽容器内に緑植物を植える又は収納することにより、建築物の屋上緑化が実現され、建築物の緑化に寄与する。また、植栽容器に複数の弾性振動絶縁アセンブリとダンピング緩衝アセンブリを設けることにより、建築物が強風、地震波(地震横波、地震縦波、及び地震表面波)の影響を受けて揺れる際に、植栽容器が慣性の作用下で建築物に対して移動し、強風、地震横波、縦波及び表面波が建築物に伝わったエネルギが複数の弾性振動絶縁アセンブリとダンピング緩衝アセンブリにより吸収、消耗されるため、建築物の揺動幅が著しく減少し、建築物の地上部分がその地盤部分に対して安定した状態を維持できる。また、植栽容器内の土、水、植物等は、ともに一定の質量を持つ慣性体を構成する。慣性体の質量が大きいほど、地震と風のエネルギをより多く吸収できる。慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリの性能パラメータを合理的に設定することにより、一つのシステムが構成され、このシステムを建築物に設けることにより、地震及び風の作用下で、振動隔離、受動的エネルギ散逸制震、又はチューニング制震の効果を奏し、建築物の耐震、防風力が向上する。従来の屋上緑化装置により、建築物の負荷重量が増加し、建築物の危険性を大きくなる。本発明に係る屋上緑化・防風耐震装置によれば、従来の屋上緑化機能を展開することが実現され、慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリの総質量が増加すると、建築物に対する負荷が相応的に大きくなるものの、慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリ三者により一つのシステムが構成されるため、防風、耐震效果が良くなる。慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリの総質量の増加による積極的な効果は、(建築物の安全性を増加する)その副効果(建築物の危険性を増加する)より遥かに大きい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例に係る建築物は、以下の有益效果を奏する。
本発明の実施例に係る建築物において、屋上には、複数の前述した屋上緑化・防風耐震装置が設けられるため、当該建築物が地震や強風に遭遇する際に、屋上緑化・防風耐震装置は、地震横波及び強風による揺れの建築物地上部分への影響を効果的に抑制することができ、建築物揺れ幅が著しく減少し、地震横波、表面波、縦波及び強風による建築物へのダメージを効果的に低減でき、地震、強風の時の建築物の生存率が向上し、損傷を受けないように保持できる。また、建築物の屋上には、複数の前述した屋上緑化・防風耐震装置が設けられるため、建築物は、優れた防風耐震機能を有するとともに、都市を美しくし、空気を調節し、都市ヒートアイランド現象を減少する等の環境に優しい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置における慣性体、ダンピング緩衝アセンブリ、及び弾性振動絶縁アセンブリの構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置における緩衝装置及び植栽容器の構造模式
図1である。
【
図3】本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置における陸生植物を収納する植栽容器の構造模式図である。
【
図4】本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置における水生植物を収納する植栽容器の構造模式図である。
【
図5】本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置における緩衝装置及び植栽容器の構造模式
図2である。
【
図6】本発明の実施例に係る建築物及屋上緑化・防風耐震装置における複式振動吸収構造の構造模式図である。
【
図7】本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置におけるユニバーサル移動アセンブリ及び緩衝装置の構造模式図である。
【符号の説明】
【0025】
10:慣性体
11:植栽容器
12:土
13:肥料
14:水
15:陸生植物
16:水生植物
17:ユニバーサル移動アセンブリ
20:緩衝装置
21:弾性振動絶縁アセンブリ
22:ダンピング緩衝アセンブリ
30:建築物
31:屋根プラットホーム
32:制震耐震アセンブリ
40:地盤
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施例を詳しく説明し、全体を通じて、同じ又は類似の構造又は機能を有する部品は同じ又は類似の番号で示される。
図1〜7を参照して説明する内容は、例示的に本発明を説明するものであり、本発明の保護範囲を限定するものではない。
【0027】
本発明の説明において、用語として、「長さ」、「幅」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等が用いられる。これらの用語で示される方位又は位置関係は、図面で示される方位又は位置関係に基づき、本発明を分かりやすく説明するためのものであり、その装置又は素子が必ずしも特定の方向に位置し、特定の方向において構成され、操作されることを意味又は暗示するものではなく、本発明を限定するものではない。
【0028】
また、「第1」、「第2」という用語は、説明目的でのみ使用され、相対的な重要性を意味したり暗示したり、示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解することはできない。「第1」、「第2」で限定された特徴は、一つ又はそれ以上の当該特徴を含むことを明示したり暗示したりすることがある。本発明の説明において、明確な規定と限定がない限り、「複数」という用語は、二つ又はそれ以上であることを意味する。
【0029】
本発明において、明確な規定と限定がない限り、「設け」、「連結」、「接続」、「固定」等の用語は、広い意味で理解されるべきである。例えば、固定接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、一体的な接続でもよい。また、機械接続でもよく、電気接続でもよく、通信接続でもよい。直接接続でもよく、中間媒体を介する間接接続でもよい。二つの素子の内部接続でもよく、二つの素子の相互作用関係でもよい。当業者は、具体的な状況に基づいて前述した用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0030】
図1〜3に示すように、本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置は、植物を植栽するための植栽容器11と、防風・耐震のための緩衝装置20と、を含み、緩衝装置20は、外部の屋根プラットホーム31に設けられる複数の弾性振動絶縁アセンブリ21と、外部の屋根壁部に設けられる複数のダンピング緩衝アセンブリ22と、を含む。弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれも植栽容器11に固定され、ダンピング緩衝アセンブリ22は、いずれも植栽容器11に固定される。ここで、符号k1〜k8は、いずれも弾性振動絶縁アセンブリ21を示し、符号C1〜C8は、いずれもダンピング緩衝アセンブリ22を示す。
【0031】
本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置において、その植栽容器11内に緑植物15を植える又は収納することにより、建築物30の屋上緑化が実現され、建築物30の緑化に寄与する。また、植栽容器11に複数の弾性振動絶縁アセンブリ21とダンピング緩衝アセンブリ22を設けることにより、建築物30が強風、地震波(地震横波、地震縦波、及び地震表面波)の影響を受けて揺れる際に、植栽容器の慣性体10が慣性の作用下で建築物30に対して移動し、強風、地震横波、縦波及び表面波が建築物に伝わったエネルギが弾性振動絶縁アセンブリ21とダンピング緩衝アセンブリ22により吸収、消耗されるため、建築物30の揺動幅が著しく減少し、建築物30の地上部分がその地盤40部分に対して安定した状態を維持できる。また、慣性体10の質量が大きいほど、地震と風のエネルギをより多く吸収できる。植栽容器11内の土12、水14、植物等は、ともに一定の質量を持つ慣性体10を構成する。慣性体10、弾性振動絶縁アセンブリ21、及びダンピング緩衝アセンブリ22の性能パラメータを合理的に設定することにより、一つのシステムが構成され、このシステムを建築物30に設けることにより、地震及び風の作用下で、振動隔離、受動的エネルギ散逸制震、又はチューニング制震の効果を奏し、建築物30の耐震、防風力が向上する。従来の屋上緑化装置により、建築物の負荷重量が増加し、建築物の危険性を大きくなる。本発明に係る屋上緑化・防風耐震装置によれば、従来の屋上緑化機能を展開することが実現される。慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリの総質量が増加すると、建築物に対する負荷が相応的に大きくなるものの、慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリ三者により一つのシステムが構成されるため、防風、耐震效果が良くなる。慣性体、弾性振動絶縁アセンブリ、及びダンピング緩衝アセンブリの総質量の増加による積極的な効果は、(建築物の安全性を増加する)その副効果(建築物の危険性を増加する)より遥かに大きい。また、ダンピング緩衝アセンブリ22及び弾性振動絶縁アセンブリ21の支持により、植栽容器11は、屋根に安定して設けられため、植栽容器11が強風や地震波により屋根から吹きとばされるか振り出されることが回避される。これにより、植栽容器11及び植栽容器11内の緑植物に対する有効な保護が実現され、植栽容器11及び植栽容器11内の緑植物が建築物30の屋根から落ちて通行人を傷つくことが回避される。このように、本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置は、従来の屋上緑化機能を開拓することが実現される。
【0032】
ある実施態様において、弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれも金属弾性振動絶縁アセンブリ(具体的な構造は図示せず、概略図のみで示されている)であり、或いは、弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれもゴム・プラスチック内部弾性振動絶縁アセンブリ(図示せず)であり、或いは、弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれも空気バネ振動絶縁アセンブリ(図示せず)であり、或いは、弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれも磁気バネ振動絶縁アセンブリ(図示せず)であり、或いは、弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれも複合材料弾性振動絶縁アセンブリ(図示せず)であり、或いは、弾性振動絶縁アセンブリ21は、いずれも前記振動絶縁アセンブリのうちの2種類又は複数種類の複合弾性振動絶縁アセンブリ(図示せず)である。具体的には、弾性振動絶縁アセンブリ21は、上述した1種類又は複数種類の弾性アセンブリの組み合わせにより構成される。上述した弾性アセンブリは、いずれも鉛直方向及び水平方向において弾性衝撃吸収を実現できる。例えば、ゴム・プラスチック内部弾性振動絶縁アセンブリは、弾性変形により鉛直方向及び水平方向において三次元空間の弾性衝撃吸収を実現できる。他の上述した弾性アセンブリの弾性衝撃吸収原理は、ここで省略される。上述した弾性アセンブリの製造コストが比較的に安いため、本発明の実施例に係る屋上緑化・防風耐震装置の製造コストも安くなる。
【0033】
強風や地震による縦波、横波、及び表面波が来る際に、上述した弾性アセンブリは、鉛直方向及び水平方向に複合弾性変形することにより地震縦波、強風及び地震横波による影響を緩衝することができる。
【0034】
また、弾性振動絶縁アセンブリ21は、乾式摩擦ダンピングショックアブソーバ(図示せず)であってもよい。乾式摩擦ダンピングショックアブソーバは、弾性具と、摩擦サブアセンブリと、を含み、弾性具の両端と摩擦サブアセンブリの両端は、いずれも植栽容器11の下端と屋根プラットホーム31に設けられ、摩擦サブアセンブリの対向する両端もそれぞれ植栽容器11の下端と屋根プラットホーム31に設けられ、弾性具と摩擦サブアセンブリとの軸方向は平行である。これにより、弾性具と摩擦サブアセンブリは、連携して各弾性振動絶縁アセンブリ21の摩擦ダンピング機能を実現できるとともに,植栽容器11と建築物30の主体との間に縦方向振動絶縁制震の機能を実現できる。また、各弾性振動絶縁アセンブリ21は、液体ダンピングショックアブソーバであってもよい。液体ダンピングショックアブソーバは、弾性具と、油圧アセンブリと、を含む。弾性具の両端は、それぞれ植栽容器11の下端と屋根プラットホーム31に設けられ、油圧アセンブリの対向する両端もそれぞれ植栽容器11の下端と屋根プラットホーム31に設けられ、弾性具と油圧アセンブリとの軸方向は平行である。これにより、液体ダンピングショックアブソーバは、製造コストが安く、メンテナンスが簡単であるため、屋上緑化・防風耐震装置の製造コストが全体としてやすくなる。また、弾性振動絶縁アセンブリ21は、空气ダンピングショックアブソーバであってもよい。空气ダンピングショックアブソーバは、振動隔離效率が高く、コンパクトで取り付けやすいため、組み立てスペースが小さい設置ステーションに適しているとともに屋上緑化・防風耐震装置の振動絶縁力を大幅に向上させる。実情に応じて、弾性振動絶縁アセンブリ21は、ゴムダンピングショックアブソーバ等であってもよい。
【0035】
ある実施態様において、ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも粘性液体エネルギ散逸ダンパ(図示せず)であり、或いは、ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも金属エネルギ散逸ダンパ(図示せず)であり、或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも粘弾性エネルギ散逸ダンパ(図示せず)であり、或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも内部摩擦エネルギ散逸ダンパ(図示せず)であり、或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも磁性流体バリスターエネルギ散逸ダンパ(図示せず)であり、或いは、前記ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも前記エネルギ散逸ダンパのうちの2種類又は複数種類のエネルギ散逸ダンパ(図示せず)である。具体的には、ダンピング緩衝アセンブリを上述した1種類又は複数種類の制震アセンブリに限定することにより、強風や地震による横波が来る際に、上述した制震アセンブリは、鉛直方向及び水平方向に複合弾性変形することにより強風と地震横波による影響を緩衝することができる。
【0036】
ある実施態様において、
図3〜5に示すように、弾性振動絶縁アセンブリ21の緩衝端は、植栽容器11の下端に接続される。具体的には、建築物30は、地震縦波、地震横波、地震表面波及び強風に遭遇する際に、慣性体10が慣性の作用下で建築物30に対して移動し、地震縦波、地震横波、地震表面波及び強風のエネルギが複数の弾性振動絶縁アセンブリ21及びダンピング緩衝アセンブリ22により吸収、消耗されるため、建築物の鉛直及び水平方向の緩衝能力が向上する。また、各弾性振動絶縁アセンブリ21の緩衝端は、植栽容器11の下端面に設けられてもよく、植栽容器11の下端の側壁に設けられてもよい。本実施例は、これを限定しない。
【0037】
ある実施態様において、
図1〜3に示すように、緩衝装置は、いずれも弾性振動絶縁機能とダンピング緩衝機能を兼ね備えた一般的なゴム振動絶縁支持座であり、或いは、緩衝装置は、いずれも高ダンピングゴム振動絶縁支持座であり、或いは、緩衝装置は、いずれも鉛コアゴム振動絶縁支持座であり、或いは、緩衝装置は、いずれも前記ゴム振動絶縁支持座のうちの2種類又は複数種類の複合ゴム振動絶縁支持座である。具体的には、緩衝装置は、上述した弾性振動絶縁機能とダンピング緩衝機能を兼ね備えたゴム材質の振動絶縁支持座であるため、上述したゴム材質の振動絶縁支持座は、弾性振動絶縁アセンブリ21及びダンピング緩衝アセンブリ22がエネルギを吸収し消耗する機能を実現できる。
【0038】
ある実施態様において、
図1〜3に示すように、弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも植栽容器に接続され、ダンピング緩衝アセンブリは、いずれも植栽容器に接続される。具体的には、弾性振動絶縁アセンブリは、ダンピング緩衝アセンブリペアとなって交互に植栽容器に接続される。これにより、建築物のエネルギを吸収し消耗することが実現される。各ダンピング緩衝アセンブリと各弾性振動絶縁アセンブリは、いずれも植栽容器の中心を円心として発散状となるように植栽容器の外周側壁に均等に接続される。これにより、各ダンピング緩衝アセンブリ及び各弾性振動絶縁アセンブリは、水平面における各方向からの地震波及び強風が建築物30に伝わったエネルギを吸収し消耗することが保証される。
【0039】
ある実施態様において、
図3及び
図4に示すように、植栽容器11には、土12と、肥料13と、水14と、植物と、を収納するための収納キャビティ(図示せず)が形成される。土12、肥料13、水14、植物、及び植栽容器11は、ともに慣性体10を構成する。具体的には、植物は、陸生植物15又は水生植物16である。植物が陸生植物15である場合、陸生植物15の枝と葉は、地震波や強風の作用下で建築物の揺れに対してダンピング効果を奏する。
【0040】
図3に示すように、植栽容器11内に水生植物16(例えば睡蓮等)が植栽されるか収納される際に、植栽容器11の底部に、土12が敷かれ、土12の上に水14で植栽容器11を満たす。水生植物16は、根が土12中で生育し、茎と葉が水14面下で生育する。これにより、水生植物16が植栽容器11内に安定して収納される。また、植栽容器11内に水14があるため、建築物30が強風、地震横波及び地震表面波等水平方向の作用力を受ける際に、植栽容器11内にある水14は、慣性と流動性の特性により、植栽容器11に対して相対的に流動し、水14で生育する水生植物16の茎と葉との間に粘性ダンピング作用が発生するため、建築物30の揺れ幅が抑制される。
【0041】
このように、植栽容器11内の水14、土12及び水生植物16により構成される慣性体10は、慣性の作用下で建築物30に対して移動し、緩衝装置20の弾性振動絶縁アセンブリ21とダンピング緩衝アセンブリ22とともに制震効果を奏し、地震波及び/又は強風が建築物30に伝わったエネルギを吸収、消耗し、建築物30の揺れ幅を低減し、抑制する。
【0042】
ある実施態様において、
図3、
図4、及び
図5に示すように、弾性振動絶縁アセンブリ21、ダンピング緩衝アセンブリ22、及び慣性体10は、ともに防風耐震システムを構成する。具体的には、建築物30が強風、地震波に遭遇する際に、弾性振動絶縁アセンブリ21、ダンピング緩衝アセンブリ22及び慣性体10は、連携して動作し、各弾性振動絶縁アセンブリ21及び各ダンピング緩衝アセンブリ22によるダンピング効果及び慣性体10による慣性作用により、建築物30の揺れと振動が抑制され、建築物30の強風及び地震に遭遇する際の安全性が保証される。
【0043】
図6に示すように、複数種類の慣性体10、弾性振動絶縁アセンブリ21及びダンピング緩衝アセンブリ22により複数種類のシステムが構成される。それらのシステムを同時に一つの建築物30に設けることにより、複式振動吸収システムが構成される。上述した各種類のシステムの共振周波数を合理的に調整し、デザインを最適化することにより、より広い帯域の振動吸収効果が得られ、建築物30がより良く保護される。
【0044】
ある実施態様において、
図7に示すように、緩衝装置20は、複数のユニバーサル移動アセンブリ17をさらに含み、ユニバーサル移動アセンブリ17は、いずれも容器本体の下端に設けられる。具体的には、容器本体の底部に複数のユニバーサル移動アセンブリ17を設けることにより、容器本体が慣性の作用下で建築物30の屋根に対して摺動する。ユニバーサル移動アセンブリ17は、各弾性振動絶縁アセンブリ21及び各ダンピング緩衝アセンブリ22と連携して、地震や強風が来るときに屋上緑化・防風耐震装置の容器本体が地震横波や強風による建筑物の揺れに対する緩衝効果を奏する。
【0045】
本発明の他の態様によれば、建築物30が提供される。建築物30の屋根には、複数の上述した屋上緑化・防風耐震装置が設けられる。
【0046】
本発明の建築物30において、その屋根には、複数の上述した屋上緑化・防風耐震装置が設けられるため、当該建築物30が地震や強風に遭遇する際に、屋上緑化・防風耐震装置は、地震横波及び強風による揺れが建築物30の地上部分に与える影響を効果的に抑制でき、建築物30の揺れ幅を著しく低減し、地震横波が建築物30に与えるダメージを効果的に減少し、建築物30の生存率を向上させ、損傷を受けないように保持できる。また、建築物30の屋根には、複数の上述した屋上緑化・防風耐震装置が設けられるため、建築物30は、優れた防風耐震機能を有するとともに、都市を美しくし、空気を調節し、都市ヒートアイランド現象を減少する等の環境に優しい利点がある。さらに、建築物30の下端には、地盤40に接続される制震耐震アセンブリ32が設けられてもよい。
【0047】
本発明の精神と原則に基づいて、建築物30における家具、電気設備等に複数の弾性振動絶縁アセンブリ及び複数のダンピング緩衝アセンブリを設けることができる。これにより、家具、電気設備などの制震耐震機能が実現される。
【0048】
上記の実施例は、単に本発明の好適実施例であり、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の原理に従って行われる同等の変換又は修正は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【国際調査報告】