(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
本発明は、0.1〜2.5mmのサイズ範囲の顆粒および0.1〜20ミクロンの範囲の粒子を有する、0.1重量%から70重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物、1重量%から90重量%の元素状硫黄、および1重量%から30重量%の分散剤を含む水分散性顆粒状組成物に関する。本発明は、さらに、0.1重量%から55重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物、1重量%から65重量%の元素状硫黄、少なくとも1つの構造形成剤、および少なくとも1つの界面活性剤を含む液体懸濁液組成物に関し、組成物は0.1〜20ミクロンの粒子サイズ範囲を有する。本発明は、さらに、作物栄養および強化組成物を調製するプロセスに、および植物、種子、作物、植物増殖材料、場所、それらの一部、または土壌を組成物によって処理する方法に関する。
水不溶性の前記ホウ素塩が、ホウ酸カルシウムもしくはGerstleyボレート;ホウ酸亜鉛;ホウ酸マグネシウムもしくはボラサイト;ホウ酸アルミニウム;リン酸ホウ素;三酸化ホウ素、またはそれらの錯体もしくは誘導体もしくは混合物の少なくとも1つを含む、
請求項1または2に記載の組成物。
前記ホウ素塩、それらの錯体、または誘導体が、ホウ酸またはオルトホウ酸または硼酸またはacidum・boricum;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム;ホウケイ酸ナトリウム;四ホウ酸ナトリウム十水和物;四ホウ酸二ナトリウム;四ホウ酸カリウム;三塩化ホウ素または塩化ホウ素(III)またはトリクロロボラン;三ヨウ化ホウ素またはトリヨードボラン;セスキ酸化ホウ素または無水ホウ酸;八ホウ酸二ナトリウム四水和物またはAquabor/酸化ナトリウムホウ素または八ホウ酸ナトリウムまたはTimbor殺昆虫剤またはPolybor;ボラックス五水和物またはBor48または5Molボラックス;酸化ホウ素または亜酸化ホウ素または一酸化ホウ素;水酸化ホウ素、ホウ酸ナトリウムカルシウム;三フッ化ホウ素;ボリックオキサイド;八ホウ酸二ナトリウム;水素化ホウ素ナトリウムまたはテトラヒドリドホウ酸ナトリウムまたはテトラヒドロホウ酸ナトリウム;シアノ水素化ホウ素ナトリウム;トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム;水素化トリエチルホウ素ナトリウム;およびそれらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上から選択される水可溶性のホウ素塩を含む、
請求項1または2に記載の組成物。
水可溶性の前記ホウ素塩が、ホウ酸;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム十水和物または四ホウ酸ナトリウム五水和物;ホウケイ酸ナトリウム;三酸化ホウ素;八ホウ酸二ナトリウム四水和物、およびそれらの錯体または誘導体または混合物の少なくとも1つを含む、
請求項1または2に記載の組成物。
前記ホウ素塩が、ホウ酸;ホウ酸カルシウム;ホウ酸亜鉛;ホウ酸マグネシウム;三酸化ホウ素;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム十水和物または四ホウ酸ナトリウム五水和物;酸化ホウ素;八ホウ酸二ナトリウム四水和物、およびそれらの錯体、誘導体、またはそれらの混合物の1つ以上を含む、
請求項1または2に記載の組成物。
前記ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対前記元素状硫黄の重量比が1:50から35:1であり;好ましくは、前記ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対前記元素状硫黄の重量比が1:10から10:1であり、より好ましくは、前記ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対前記元素状硫黄の重量比が1:2.5から1.5:1である、
請求項1に記載の液体懸濁液組成物。
前記ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対前記元素状硫黄の重量比が1:90から70:1であり;好ましくは、前記ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対前記元素状硫黄の重量比が1:90から3.5:1である、
請求項2に記載の水分散性顆粒状組成物。
前記組成物が、さらに、界面活性剤、分散剤、濡れ剤、水混和性溶媒、保水剤、展着剤、浸透剤、付着剤、ドリフト縮減剤、紫外線吸収剤、UV線散乱剤、保存料、安定剤、緩衝剤またはpH調整剤または中和剤、凍結防止剤または凝固点降下剤、抑泡剤、および固化防止剤から選択される1つ以上の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を含む、
請求項1に記載の液体懸濁液組成物。
前記組成物が、さらに、任意に、1つ以上の微量栄養素、マクロ栄養素、バイオスティミュラント、殺虫剤活性成分、および/または窒素肥料、リン系肥料、カリウム肥料から選択される肥料、ならびにそれらの塩、錯体、誘導体、または混合物から選択される少なくとも1つの追加の活性成分を含む、
請求項1または2に記載の組成物。
微量栄養素、それらの塩、それらの錯体、誘導体、または混合物が、トータルの組成物の0.1重量%から70重量%の範囲で、好ましくはトータルの組成物の0.1重量%から40重量%の範囲で存在する、
請求項1または2に記載の組成物。
前記組成物が、さらに、崩壊剤、濡れ剤、バインダまたはフィラーまたは担体または希釈剤、緩衝剤またはpH調整剤または中和剤、抑泡剤、ドリフト縮減剤、固化防止剤、展着剤、浸透剤、付着剤、およびそれらの混合物から選択される1つ以上の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を含む、
請求項2に記載の水分散性顆粒状組成物。
元素状硫黄、少なくとも1つのホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物、少なくとも1つの構造形成剤、および少なくとも1つの農芸化学的に受け入れられる賦形剤を含む液体懸濁液作物栄養および強化組成物の調製のプロセスであって、
前記プロセスが:元素状硫黄、少なくとも1つのホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物、少なくとも1つの構造形成剤、および少なくとも1つの農芸化学的に受け入れられる賦形剤のブレンドをミリングして、0.1ミクロンから20ミクロンの粒子サイズ範囲を有するスラリーまたはウェットミックスを得ることを含む、
プロセス。
前記ミリングステップが、さらに、崩壊剤、濡れ剤、バインダまたはフィラーまたは担体または希釈剤、緩衝剤またはpH調整剤または中和剤、抑泡剤、ドリフト縮減剤、固化防止剤、展着剤、浸透剤、および付着剤から選択される少なくとも1つのさらなる農芸化学的に受け入れられる賦形剤を包含することを含む、
請求項25に記載のプロセス。
方法が、植物、植物増殖材料、場所またはそれらの一部、種子、苗、または周囲の土壌の少なくとも1つを請求項1または2に記載の作物栄養および強化組成物によって処理することを含む、
植物の健康または収量を改善する方法。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施形態を記載する際には、明瞭性のために特定の術語が選ばれる。しかしながら、本発明がそのように選択された特定の用語に限定されるということは意図されず、各特定の用語は類似の目的を達成するために類似の様式で働く全ての技術的同等物を包含するということは理解されるはずである。本明細書に記載されるいずれかの数的範囲は、含められる全ての部分範囲を包含することを意図するということは理解される。また、別様に指示されない限り、組成物中の構成成分のパーセンテージは重量パーセントとして提示される。
【0031】
水分散性顆粒は、水中への分散および懸濁後に施用されるべき顆粒からなる製剤として定義され得る。本明細書に記載される「WG」または「WDG」は水分散性顆粒を指す。
【0032】
本発明に従うと、用語「液体懸濁液」は、水または水混和性溶媒などの流体中の組成物の安定な懸濁液として定義され、通常は、使用前の水による希釈を意図される。さらに、用語または言い回し「液体懸濁液」は「水系分散液」または「水系懸濁液」または「懸濁液濃縮物」またはSC組成物または「サスポエマルション」組成物をもまた包摂する。
【0033】
栄養素利用効率(NUE)は、植物が利用可能なミネラル栄養素をどれくらい良く用いるかの尺度として定義される。NUEの改善は、低い栄養素利用性を有する限界地への作物生産の拡大にとって必須の前提条件であるが、無機肥料の使用を縮減するためのやり方でもまたある。
【0034】
本発明は、作物栄養または強化のための組成物に関し、これは、有効量のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上;元素状硫黄、および少なくとも1つの農芸化学的に受け入れられる賦形剤を包含し、これによって組成物は改善された分散性および懸濁性を見せる。ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物は0.1%から70%w/wの濃度範囲で存在し、元素状硫黄は1%から90%w/wの濃度範囲で存在する。組成物は0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有し、これによって組成物は改善された分散性および懸濁性を見せる。
【0035】
ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体は、水可溶性のおよび/もしくは水不溶性のホウ素塩またはそれらの錯体もしくは誘導体もしくは混合物を包含する。
【0036】
ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、または誘導体は特に1つ以上の水不溶性の塩を包含する。ある実施形態に従うと、水不溶性の塩は、ホウ酸カルシウムまたはGerstleyボレート;ホウ酸亜鉛;ホウ酸マグネシウムまたはボラサイト;コレマナイト;ホウ酸アルミニウム;リン酸ホウ素;三酸化ホウ素または三酸化二ホウ素;元素状ホウ素、窒化ホウ素、亜硝酸ホウ素、炭化ホウ素;十二ホウ化アルミニウム、およびそれらの錯体、誘導体、またはそれらの混合物の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。ある実施形態に従うと、ホウ酸カルシウムは四ホウ酸カルシウムまたはVitraborを包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の水不溶性のホウ素塩を用いることが可能であるということを了解するであろう。
【0037】
ある実施形態に従うと、好ましい水不溶性のホウ素塩は、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、リン酸ホウ素、三酸化ホウ素または三酸化二ホウ素、およびそれらの錯体、誘導体、またはそれらの混合物の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の水不溶性のホウ素塩を用いることが可能であるということを了解するであろう。
【0038】
ある実施形態に従うと、ホウ素塩は水可溶性の塩の1つ以上を包含する。ある実施形態に従うと、水可溶性の塩は二ホウ酸塩、三ホウ酸塩、四ホウ酸塩、および六ホウ化物を包含する。ある実施形態に従うと、ホウ酸またはオルトホウ酸または硼酸またはacidum・boricum;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたはホウケイ酸ナトリウム;または四ホウ酸ナトリウム十水和物または四ホウ酸二ナトリウム;四ホウ酸二ナトリウム八水和物;四ホウ酸カリウム;三塩化ホウ素または塩化ホウ素(III)またはトリクロロボラン;三ヨウ化ホウ素またはトリヨードボラン;四ホウ酸ナトリウム十水和物;セスキ酸化ホウ素または無水ホウ酸;過ホウ酸ナトリウム;八ホウ酸二ナトリウム四水和物またはAquabor/酸化ナトリウムホウ素または八ホウ酸ナトリウムまたはTimbor殺昆虫剤またはPolybor;ボラックス五水和物またはBor48または5Molボラックス;亜酸化ホウ素または一酸化ホウ素を包含する酸化ホウ素;水酸化ホウ素、ホウ酸ナトリウムカルシウム、三フッ化ホウ素、三臭化ホウ素;ボリックオキサイド;八ホウ酸二ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムまたはテトラヒドリドホウ酸ナトリウムまたはテトラヒドロホウ酸ナトリウム;ボログルコン酸カルシウム;シアノ水素化ホウ素ナトリウム;五ホウ酸ナトリウム;五ホウ酸アンモニウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム;水素化トリエチルホウ素ナトリウム;それらの錯体;誘導体、またはそれらの混合物の1つ以上である。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の水可溶性のホウ素塩を用いることが可能であるということを了解するであろう。
【0039】
ある実施形態に従うと、好ましい水可溶性のホウ素塩は、ホウ酸、ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム十水和物、四ホウ酸ナトリウム五水和物、ホウケイ酸ナトリウム;八ホウ酸二ナトリウム四水和物;およびそれらの錯体、誘導体、またはそれらの混合物の1つ以上を包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の水可溶性のホウ素塩を用いることが可能であるということを了解するであろう。
【0040】
ある実施形態に従うと、好ましくは、ホウ素塩は、ホウ酸;ホウ酸カルシウム;ホウ酸亜鉛;ホウ酸マグネシウム;三酸化ホウ素;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム十水和物または四ホウ酸ナトリウム五水和物;酸化ホウ素;八ホウ酸二ナトリウム四水和物、およびそれらの錯体、誘導体、またはそれらの混合物を包含する。
【0041】
ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物はトータルの組成物の0.1重量%から70重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物はトータルの組成物の0.1重量%から55重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物はトータルの組成物の0.1重量%から45重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物はトータルの組成物の0.1重量%から25重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物はトータルの組成物の0.1重量%から10重量%の濃度範囲で存在する。
【0042】
ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の1重量%から90重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の1重量%から80重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の1重量%から65重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の1重量%から50重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の1重量%から40重量%の量で存在する。
【0043】
ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の20重量%から90重量%の量で存在する。
ある実施形態に従うと、元素状硫黄は作物栄養および強化組成物の20重量%から40重量%の量で存在する。
【0044】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物の粒子サイズは0.1ミクロンから20ミクロンの範囲である。別の実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物の粒子サイズは0.1ミクロンから15ミクロンの範囲である。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物の粒子サイズは0.1ミクロンから10ミクロンの範囲である。
【0045】
ある実施形態に従うと、ホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:900から70:1である。ある実施形態に従うと、ホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:90から70:1である。
【0046】
ある実施形態に従うと、ホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:90から3.5:1である。ある実施形態に従うと、ホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:90から5:4である。
【0047】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は固体形態または液体形態であり、例えば、作物栄養および強化組成物は水和粉末、水系懸濁液、サスポエマルション、水分散性顆粒、種子ドレッシング、または種子処理組成物、およびそれらの組み合わせの形態である。
【0048】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は水分散性顆粒の形態である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の組成物は、特に、トータルの組成物の0.1重量%から70重量%の範囲のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上、トータルの組成物の1重量%から90重量%の範囲の元素状硫黄、およびトータルの組成物の1重量%から30重量%の濃度範囲の少なくとも1つの分散剤を包含する。水分散性顆粒は0.1mmから2.5mmのサイズ範囲であり、組成物は0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0049】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は水可溶性のホウ素塩または水不溶性のホウ素塩の1つ以上を含む。
【0050】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、特に、トータルの組成物の0.1重量%から70重量%の範囲の水不溶性のホウ素塩、それらの錯体、または誘導体の1つ以上、トータルの組成物の1重量%から90重量%の範囲の元素状硫黄、およびトータルの組成物の1重量%から30重量%の範囲の少なくとも1つの分散剤を包含する。水分散性顆粒は0.1mmから2.5mmのサイズ範囲であり、0.1ミクロンから20ミクロンのサイズ範囲の粒子を包含する。
【0051】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、特に、0.1重量%から70重量%の三酸化ホウ素または三酸化二ホウ素;ホウ酸カルシウムまたはGerstleyボレート;ホウ酸亜鉛;ホウ酸マグネシウム;ホウ酸アルミニウム;リン酸ホウ素;およびそれらの錯体、誘導体、またはそれらの混合物の1つ以上;トータルの組成物の0.1重量%から90重量%の範囲の元素状硫黄、およびトータルの組成物の1重量%から30重量%の範囲の少なくとも1つの分散剤を含む。水分散性顆粒は0.1mmから2.5mmのサイズ範囲であり、0.1ミクロンから20ミクロンのサイズ範囲の粒子を包含する。
【0052】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、0.1重量%から70重量%の水可溶性のホウ素塩、それらの錯体、または誘導体の1つ以上、トータルの組成物の0.1重量%から90重量%の範囲の元素状硫黄、および少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤を含み、組成物は0.1mmから2.5mmのサイズ範囲の顆粒を包含し、0.1ミクロンから20ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む。
【0053】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、0.1重量%から70重量%のホウ酸またはオルトホウ酸または硼酸またはacidum・boricum;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム十水和物または四ホウ酸ナトリウム五水和物または四ホウ酸二ナトリウム;四ホウ酸カリウム;酸化ホウ素;三酸化ホウ素;八ホウ酸二ナトリウム四水和物;それらの錯体、誘導体、およびそれらの混合物の1つ以上;トータルの組成物の0.1重量%から90重量%の範囲の元素状硫黄、および少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤を含み;組成物は0.1mmから2.5mmのサイズ範囲の顆粒を包含し、0.1ミクロンから20ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む。
【0054】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:900から70:1である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:90から70:1である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:90から3.5:1である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:10から10:1である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:5から5:1である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:1.5から2.5:1である。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:1から2:1である。
【0055】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は水分散性顆粒の形態であり、顆粒は0.1から2.5mmのサイズ範囲である。好ましくは、ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は0.1から2mmの範囲の顆粒サイズを有する。好ましくは、ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は0.1から1.5mmの範囲の顆粒サイズを有する。好ましくは、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は0.1から1mmの範囲の顆粒サイズを有する。最も好ましくは、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は0.1から0.5mmの範囲の顆粒サイズを有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒はマイクロ顆粒の形態である。顆粒は0.1から20ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む。
【0056】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は液体懸濁液の形態である。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は液体懸濁液の形態であり、0.1重量%から55重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上、および1重量%から65重量%の元素状硫黄;トータルの組成物の0.01重量%から5重量%の範囲の少なくとも1つの構造形成剤、および少なくとも1つの農芸化学的に受け入れられる賦形剤を含み、組成物は0.1ミクロンから20ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む。
【0057】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液は0.1重量%から55重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上を含む。
【0058】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液は0.1重量%から45重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液は0.1重量%から35重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液は0.1重量%から25重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液は0.1重量%から10重量%のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上を含む。
【0059】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は1重量%から65重量%の元素状硫黄を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は1重量%から60重量%の元素状硫黄を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は1重量%から45重量%の元素状硫黄を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液は1重量%から35重量%の元素状硫黄を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液は1重量%から20重量%の元素状硫黄を含む。
【0060】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は水可溶性のホウ素塩または水不溶性のホウ素塩の1つ以上を含む。
【0061】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は、特に、0.1重量%から55重量%の1つ以上の水不溶性のホウ素塩、それらの錯体、または誘導体、トータルの組成物の1重量%から65重量%の範囲の元素状硫黄;少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤、およびトータルの組成物の0.01重量%から5重量%の範囲の少なくとも1つの構造形成剤を含み、組成物は0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0062】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は、特に、0.1重量%から55重量%のホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、リン酸ホウ素、三酸化ホウ素、または三酸化二ホウ素、それらの錯体、誘導体、およびそれらの混合物の1つ以上;トータルの組成物の0.1重量%から65重量%の範囲の元素状硫黄;トータルの組成物の0.01重量%から5重量%の範囲の少なくとも1つの構造形成剤、および少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤を含み;組成物は0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0063】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は、0.1重量%から55重量%の水可溶性のホウ素塩、それらの錯体、または誘導体の1つ以上、トータルの組成物の1重量%から65重量%の範囲の元素状硫黄、少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤;およびトータルの組成物の0.01重量%から5重量%の範囲の少なくとも1つの構造形成剤を含み、組成物は0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0064】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は、0.1重量%から55重量%のホウケイ酸ナトリウム;ホウ酸またはオルトホウ酸または硼酸またはacidum・boricum;ボラックスまたはホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウムまたは四ホウ酸ナトリウム十水和物または四ホウ酸ナトリウム五水和物または四ホウ酸二ナトリウム;四ホウ酸カリウム;酸化ホウ素;三酸化ホウ素;八ホウ酸二ナトリウム四水和物;それらの錯体、誘導体、およびそれらの混合物の1つ以上;トータルの組成物の0.1重量%から65重量%の範囲の元素状硫黄;およびトータルの組成物の0.01重量%から5重量%の範囲の少なくとも1つの構造形成剤、および少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤を含み;組成物は0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0065】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物中のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:600から55:1である。ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物中のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:50から35:1である。ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物中のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:10から10:1である。ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物中のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:2.5から1.5:1である。ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物中のホウ素塩、錯体、誘導体、または混合物の1つ以上対元素状硫黄の重量比は1:1である。
【0066】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液および水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、0.1ミクロンから20ミクロンのサイズ範囲の粒子、好ましくは0.1ミクロンから15ミクロンのサイズ範囲の、最も好ましくは0.1から10ミクロンの範囲の粒子を含む。ホウ素および硫黄の取り込みは、約0.1〜20ミクロンのサイズ範囲の粒子を有する組成物で特に高いということが観察される。それゆえに、作物栄養および強化組成物の0.1〜20ミクロンの粒子サイズは施用の容易さの点でのみならず効力の点でもまた重要であることが見い出された。
【0067】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はさらに任意に少なくとも1つの追加の活性成分を含み、これは肥料、微量栄養素、マクロ栄養素、ビタミン、微生物、細菌胞子、1つ以上の殺虫活性成分、およびバイオスティミュラントの1つ以上を包含する。微生物、細菌胞子、およびバイオスティミュラントは商業的に開発、製造されており、世界中の種々のサプライヤから利用可能である。
【0068】
ある実施形態に従うと、追加の活性成分は作物栄養および強化組成物の1重量%から90重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、追加の活性成分は作物栄養および強化組成物の1重量%から60重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、追加の活性成分は作物栄養および強化組成物の1重量%から40重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、追加の活性成分は作物栄養および強化組成物の1重量%から20重量%の量で存在する。
【0069】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は任意に少なくとも1つの肥料を含み得る。肥料は、単純には、土壌中に天然に見い出される要求される要素を補うために農業用の圃場に施用される作物栄養素である。作物による連続的な栄養素取り込み、栄養素の水による流出損失、リーチング、揮散、および土壌の侵食を原因として、土壌はその肥沃度を失う傾向がある。これらの結果として、作物の要求量は満たされない。肥料の施用は、収量を増大させることおよび健康な作物を促進することを支援するのみならず、害虫および病気の攻撃に対する防御の発生をもまた助ける。それゆえに、作物への最適な量および型の肥料の施用は作物の栄養素要求量を満たす上で肝要である。
【0070】
ある実施形態に従うと、肥料は単一栄養素肥料、多栄養素肥料、二元素肥料、複合肥料、有機肥料、またはそれらの混合物を包含する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物中に任意に包含される肥料は、水可溶性の肥料もしくは水不溶性の肥料、またはそれらの塩もしくは錯体もしくは誘導体もしくは混合物の1つ以上を含む。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、当分野において公知の他の肥料を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0071】
さらなる実施形態に従うと、肥料は、窒素肥料、リン酸肥料、カリ肥料、硝酸アンモニウム、尿素、硝酸ナトリウム、カリウム肥料、例えば塩化カリウム、硫酸カリウム、炭酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、硝酸カルシウムアンモニウム、過リン酸、リン酸石膏、三重過リン酸、NPK肥料、またはそれらの塩、錯体、誘導体、もしくはそれらの混合物の1つ以上を含む。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の肥料を用いることが可能であるということを了解するであろう。肥料は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0072】
ある実施形態に従うと、肥料は作物栄養および強化組成物の1重量%から90重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、肥料は作物栄養および強化組成物の1重量%から40重量%の量で存在する。ある実施形態に従うと、肥料は作物栄養および強化組成物の1重量%から20重量%の量で存在する。
【0073】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は少なくとも1つの微量栄養素を含み得る。別の実施形態に従うと、微量栄養素は、それらの元素形態の亜鉛、カルシウム、マンガン、マグネシウム、銅、鉄、ケイ素、コバルト、塩素、ナトリウム、モリブデン、クロム、バナジウム、セレン、ニッケル、ヨウ素、フッ素、リン、カリウム、またはそれらの塩、錯体、誘導体、もしくは混合物の1つ以上を含む。微量栄養素は、ビタミン、それらの有機酸もしくは塩、錯体、または誘導体、あるいは混合物の1つ以上をもまた含む。しかしながら、任意の微量栄養素の上のリストは例示的であり、本発明の範囲を限定することは意味されていない。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の微量栄養素を用いることが可能であるということを了解するであろう。微量栄養素は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0074】
ある実施形態に従うと、微量栄養素は組成物の0.1%から70%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、微量栄養素は組成物の0.1%から60%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、微量栄養素は組成物の0.1%から40%w/wの量で存在する。
【0075】
ある実施形態に従うと、組成物は、さらに、酵素、フミン酸、およびフルボ酸の1つ以上から選択されるがこれらに限定されないバイオスティミュラントを包含し得る。用いられるバイオスティミュラントは商業的に製造されており、世界中の種々の商業的な製造者から入手される。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なるバイオスティミュラントを利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0076】
ある実施形態に従うと、殺虫活性成分は、防汚剤、殺虫剤、殺真菌剤、除草剤、殺線虫剤、フェロモン、枯葉剤、殺ダニ類剤、植物成長制御因子、殺藻剤、摂食抑制物質、鳥殺し、殺細菌剤、鳥忌避剤、バイオ農薬、殺生物剤、化学不妊薬、薬害軽減剤、昆虫誘引剤、昆虫忌避剤、昆虫成長制御因子、哺乳類忌避剤、交配撹乱剤、消毒剤、軟体動物駆除剤、抗微生物剤、殺ダニ剤、殺卵剤、燻蒸剤、植物活性化剤、その殺鼠剤、共力剤、抗ウイルス剤、微生物農薬、植物に組み込まれた保護剤、他の雑多な殺虫活性成分、または塩、誘導体、および混合物を包含する。
【0077】
ある実施形態に従うと、殺虫剤はトータルの組成物の0.1%から80%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、殺虫剤はトータルの組成物の0.1%から60%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、任意の殺虫剤はトータルの組成物の0.1%から40%w/wの量で存在する。
【0078】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は、農芸化学的に受け入れられる賦形剤、例えば界面活性剤、分散剤、濡れ剤、バインダまたは結合剤、崩壊剤、フィラーまたは担体または希釈剤、乳化剤、展着剤、コーティング剤、緩衝剤またはpH調整剤または中和剤、抑泡剤または破泡剤、浸透剤、保存料、紫外線吸収剤、UV線散乱剤、安定剤、顔料、着色料、構造形成剤、キレートまたは錯化または封鎖剤、懸濁剤または懸濁助剤、保水剤、付着剤、凍結防止剤または凝固点降下剤、水混和性溶媒、およびそれらの混合物を包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、追加の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。農芸化学的に受け入れられる賦形剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0079】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物はさらに1つ以上の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を包含する。これらの農芸化学的に受け入れられる賦形剤は崩壊剤;濡れ剤、バインダ;フィラー;担体または希釈剤;緩衝剤またはpH調整剤または中和剤;抑泡剤;ドリフト縮減剤;固化防止剤;展着剤;浸透剤;および付着剤の1つ以上を包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、追加の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0080】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は1つ以上の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を包含する。ある実施形態に従うと、農芸化学的に受け入れられる賦形剤は1つ以上の界面活性剤を含む。ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物中の農芸化学的に受け入れられる賦形剤は、さらに、分散剤、保水剤、展着剤、懸濁剤または懸濁助剤、浸透剤、付着剤、ドリフト縮減剤、紫外線吸収剤、UV線散乱剤、保存料、安定剤、緩衝剤またはpH調整剤または中和剤、凍結防止剤または凝固点降下剤、抑泡剤、および固化防止剤の1つ以上を含む。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、追加の農芸化学的に受け入れられる賦形剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0081】
ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の1重量%から98.9重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも98重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも95重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも80重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも60重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも40重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも20重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも10重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも5重量%の濃度範囲で存在する。ある実施形態に従うと、農芸化学的な賦形剤はトータルの組成物の少なくとも1重量%の濃度範囲で存在する。
【0082】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、およびポリマー性界面活性剤の1つ以上を包含する。ある実施形態に従うと、界面活性剤は乳化剤、濡れ剤、および分散剤の1つ以上を包含する。
【0083】
アニオン性界面活性剤は、脂肪酸の塩、安息香酸、ポリカルボン酸、アルキル硫酸エステルの塩、アルキルエーテル硫酸、アルキル硫酸、アルキルアリール硫酸、アルキルジグリコールエーテル硫酸、アルコール硫酸エステルの塩、アルキルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アリールスルホン酸、リグニンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、アルキルリン酸エステルの塩、アルキルアリールリン酸、スチリルアリールリン酸、スルホン酸ドクサート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸、アルキルサルコシン酸、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、スルホコハク酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸遊離酸およびナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステルの塩、スルホコハク酸−モノおよび他のジエステル、リン酸エステル、アルキルナフタレンスルホン酸イソプロピルおよびブチル誘導体、アルキルエーテル硫酸ナトリウムおよびアンモニウム塩;アルキルアリールエーテルリン酸、エチレンオキシドおよびその誘導体、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステルの塩、モノアルキルスルホコハク酸、芳香族炭化水素スルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ラウリル硫酸アンモニウム、ペルフルオロノナン酸アンモニウム、ドクサート、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウレス硫酸マグネシウム、ペルフルオロブタンスルホン酸、ペルフルオロノナン酸、カルボキシレート、ペルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタン酸、リン脂質、ラウリル硫酸カリウム、石鹸、石鹸代替物、アルキル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミレス硫酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、パレス硫酸ナトリウム、アルキルカルボン酸、ステアリン酸ナトリウム、アルファオレフィンスルホン酸、スルホ脂質、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸脂肪酸塩、ナフタレンスルホン酸塩縮合物ナトリウム塩、フルオロカルボン酸、脂肪族アルコールサルフェート、アルキルナフタレンスルホン酸縮合物ナトリウム塩、ホルムアルデヒドと縮合したナフタレンスルホン酸、もしくはホルムアルデヒドと縮合したアルキルナフタレンスルホン酸の塩;またはそれらの塩、誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他のアニオン性界面活性剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0084】
カチオン性界面活性剤は、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルメチルエトキシル化アンモニウムクロリドまたは塩、ドデシル、ココ、ヘキサデシル、オクタデシル、オクタデシル/ベヘニル、ベヘニル、コカミドプロピル、トリメチルアンモニウムクロリド;ココ、ステアリル、ビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムクロリド、塩化ベンザルコニウム、アルキル、テトラデシル、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジオクチル、ジ(オクチルデシル)、ジデシル、ジヘキサデシル、ジステアリル、ジ(水添牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド、ジ(水添牛脂)ベンジル、トリオクチル、トリ(オクチルデシル)、トリドデシル、トリヘキサデシルメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチル、ドデシルジメチルベンジル、ジ(オクチルデシル)ジメチル、ジデシルジメチルアンモニウムブロミド、第四級化アミンエトキシレート、塩化ベヘントリモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ベンゾドデシニウム、ブロニドックス、第四級アンモニウム塩、カルベトペンデシニウムブロミド、塩化セタルコニウム、臭化セトリモニウム、塩化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、臭化ドミフェン、ラウリルメチルグルセス−10ヒドロキシプロピルジモニウムクロリド、オクテニジン二塩酸塩、Olaflur、N−オレイル−1,3−プロパンジアミン、パフトキシン、ステアラルコニウムクロリド、水酸化テトラメチルアンモニウム、臭化トンゾニウム;それらの塩または誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他のカチオン性界面活性剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0085】
非イオン性界面活性剤は、ポリオールエステル、ポリオール脂肪酸エステル、ポリエトキシル化エステル、ポリエトキシル化アルコール、エトキシル化およびプロポキシル化脂肪族アルコール、エトキシル化およびプロポキシル化アルコール、EO/POコポリマー;EOおよびPOブロックコポリマー、ジ、トリブロックコポリマー;ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ポロキサマー、ポリソルベート、アルキル多糖、例えばアルキルポリグリコシドおよびそれらのブレンド、アミンエトキシレート、ソルビタン脂肪酸エステル、グリコールおよびグリセロールエステル、グルコシジルアルキルエーテル、牛脂脂肪酸ナトリウム、ポリオキシエチレングリコール、ソルビタンアルキルエステル、ソルビタン誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル(Span)、およびそれらのエトキシル化誘導体(Tween)、および脂肪酸のスクロースエステル、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、コカミドDEA、コカミドMEA、デシルグルコシド、デシルポリグルコース、モノステアリン酸グリセロール、ラウリルグルコシド、マルトシド、モノラウリン、ナローレンジエトキシレート、ノニデットP−40、ノノキシノール−9、ノノキシノール、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、N−オクチルベータ−D−チオグルコピラノシド、オクチルグルコシド、オレイルアルコール、PEG−10ヒマワリグリセリド、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリドカノール、ポロキサマー、ポロキサマー407、ポリエトキシル化タローアミン、ポリリシノール酸ポリグリセロール、ポリソルベート、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、ステアリルアルコール、サーファクチン、ラウリン酸グリセリル、ラウリルグルコシド、ノニルフェノールポリエトキシエタノール、ノニルフェノールポリグリコールエーテル、ヒマシ油エトキシレート、ポリグリコールエーテル、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのポリアダクト、ポリアルキレングリコールエーテルおよびヒドロキシステアリン酸のブロックコポリマー、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、エトプロポキシル化トリスチリルフェノール、エトキシル化アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン、脂肪酸ポリグリセリド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、アルコールエトキシレート−C6からC16/18アルコール、直鎖および分岐、アルコールアルコキシレート−種々の疎水基ならびにEO/PO含量および比、脂肪酸エステル−モノおよびジエステル;ラウリン、ステアリン、およびオレイン;グリセロールエステル−EOありおよびなし;ラウリン、ステアリン、ココア、およびトール油由来、エトキシル化グリセリン、ソルビタンエステル−EOありおよびなし;ラウリン、ステアリン、およびオレイン系;モノおよびトリエステル、ヒマシ油エトキシレート−5から200モルEO;非水添および水添、ブロックポリマー、アミンオキシド−エトキシル化および非エトキシル化;アルキルジメチル、脂肪族アミンエトキシレート−ココ、タロー、ステアリル、オレイルアミン、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油、もしくはポリオキシプロピレン脂肪酸エステル;それらの塩または誘導体、および混合物の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の非イオン性界面活性剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0086】
両性または双性イオン性界面活性剤は、ベタイン、ココおよびラウリルアミドプロピルベタイン、ココアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジメチルベタイン;C8からC18、アルキルジプロピオン酸−ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、イミダゾリン、リン脂質、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、およびスフィンゴミエリン、ラウリルジメチルアミンオキシド、アルキルアンホ酢酸およびプロピオン酸、アルキルアンホ(ジ)酢酸およびジプロピオン酸、レシチンおよびエタノールアミン脂肪族アミド;またはそれらの塩、誘導体の1つ以上を包含するが、これらの1つ以上に限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の両性または双性イオン性界面活性剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0087】
商標によって商業的に入手可能である界面活性剤は、Atlas−G5000、TERMUL5429、TERMUL2510、ECOTERIC(登録商標)、EULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX−080、Genapol(登録商標)C100、Emulsogen(登録商標)EL200、Arlacel−P135、Hypermer8261、Hypermer−B239、Hypermer−B261、Hypermer−B246sf、Solutol−HS15、Promulgen(商標)D、Soprophor7961P、Soprophor−TSP/461、Soprophor−TSP/724、Croduret40、Etocas200、Etocas29、Rokacet−R26、Cetomacrogol1000、CHEMONIC−OE−20、Triton−N−101、TritonX−100、Tween20、40、60、65、80、Span20、40、60、80、83、85、120、Brij(登録商標)、Atlox4912、Atlas−G5000、TERMUL3512、TERMUL3015、TERMUL5429、TERMUL2510、ECOTERIC(登録商標)、ECOTERIC(登録商標)T85、ECOTERIC(登録商標)T20、TERIC12A4、EULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX−080、Genapol(登録商標)C100、Emulsogen(登録商標)EL200、Arlacel−P135、Hypermer8261、Hypermer−B239、Hypermer−B261、Hypermer−B246sf、Solutol−HS15、Promulgen(商標)D、Soprophor7961P、Soprophor−TSP/461、Soprophor−TSP/724、Croduret40、Etocas200、Etocas29、RokacetR26、CHEMONIC−OE−20、Triton(商標)N−101、IGEPAL−CA−630、およびIsoceteth−20を包含するが、これらに限定されない。
【0088】
しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の界面活性剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。界面活性剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0089】
ある実施形態に従うと、界面活性剤はトータルの組成物の0.1%から60%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、界面活性剤はトータルの組成物の0.1%から50%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、界面活性剤はトータルの組成物の0.1%から40%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと;界面活性剤はトータルの組成物の0.1%から30%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、界面活性剤はトータルの組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、界面活性剤はトータルの組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。
【0090】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる溶媒は、水混和性溶媒を包含する。水混和性溶媒は、1,4−ジオキサン、エチレングリコール、グリセロール、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチルオクタンアミド、およびジメチルデカンアミド、またはそれらの混合物の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の水混和性溶媒を利用することが可能であるということを了解するであろう。ある実施形態に従うと、溶媒はトータルの組成物の0.1〜95%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、溶媒はトータルの組成物の0.1〜60%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、溶媒はトータルの組成物の0.1〜40%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、溶媒はトータルの組成物の0.1〜30%w/wの量で存在する。
【0091】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる分散剤は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、リグニンスルホン酸、フェニルナフタレンスルホン酸、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびリグノスルホン酸のアンモニウム塩、リグニン誘導体、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、脂肪族アルコールサルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪族アルコールグリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、スルホコハク酸ジオクチル、ラウリル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩および同類、アルカリ金属塩、それらの塩、アンモニウム塩またはアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、またはポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、および同類、ナフタレンスルホン酸尿素ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩およびフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩の混合物、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化脂肪酸、アルコキシル化直鎖アルコール、多環芳香族スルホン酸、アルキルアリールスルホン酸ナトリウム、グリセリルエステル、無水マレイン酸コポリマーのアンモニウム塩、無水マレイン酸コポリマー、リン酸エステル、アリールスルホン酸およびホルムアルデヒドの縮合生成物、エチレンオキシドおよび脂肪酸エステルの付加生成物、エチレンオキシドおよび脂肪酸エステルの付加生成物の塩、イソデシルスルホコハク酸半エステルのナトリウム塩、ポリカルボン酸、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホン酸化ナフタレンのナトリウム塩、スルホン酸化ナフタレンのアンモニウム塩、ポリアクリル酸の塩、縮合フェノールスルホン酸のナトリウム塩、ならびにナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合物、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物、トリスチリルフェノールエトキシレートリン酸エステル;脂肪族アルコールエトキシレート;アルキルエトキシレート;EO−POブロックコポリマー;グラフトコポリマー、スルホン酸化ナフタレンのアンモニウム塩、ポリアクリル酸の塩の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。
【0092】
商業的に入手可能な分散剤は、「Morwet−D425」(米国Witco社からナトリウムナフタレンホルムアルデヒド縮合物)、「Morwet−EFW」硫酸化アルキルカルボン酸およびアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩、「Tamol−PP」(フェノールスルホン酸縮合物のナトリウム塩)、「Reax−80N」(リグノスルホン酸ナトリウム)、「Wettol−D1」アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(BASFから)を包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の分散剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。分散剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、分散剤はトータルの組成物の0.1%〜60%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、分散剤はトータルの組成物の0.1%〜30%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、分散剤はトータルの組成物の3%〜20%w/wの量で存在する。
【0093】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる濡れ剤は、フェノールナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、スルホン酸化アルキルカルボン酸のナトリウム塩、ポリオキシアルキル化エチルフェノール、ポリオキシエトキシル化脂肪族アルコール、ポリオキシエトキシル化脂肪族アミン、リグニン誘導体、アルカンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリカルボン酸の塩、スルホコハク酸のエステルの塩、アルキルポリグリコールエーテルスルホン酸、アルキルエーテルリン酸、アルキルエーテルスルホン酸、およびアルキルスルホコハク酸モノエステルの1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の濡れ剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。濡れ剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、濡れ剤はトータルの組成物の0.1%〜60%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、濡れ剤はトータルの組成物の0.1%〜40%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、濡れ剤はトータルの組成物の0.1%〜30%w/wの量で存在する。
【0094】
作物栄養および強化組成物に用いられる乳化剤は、Atlas−G5000、TERMUL5429、TERMUL2510、ECOTERIC(登録商標)、EMULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX−080、Genapol(登録商標)C100、Emulsogen(登録商標)EL200、Arlacel−P135、Hypermer8261、Hypermer−B239、Hypermer−B261、Hypermer−B246sf、Solutol−HS15、Promulgen(商標)D、Soprophor−7961P、Soprophor−TSP/461、Soprophor−TSP/724、Croduret40、Etocas200、Etocas29、Rokacet−R26、CHEMONIC−OE−20、Triton(商標)N−101、Tween20、40、60、65、80、Span20、40、60、80、83、85、120、Brij(登録商標)、Triton(商標)Atlox4912、Atlas−G5000、TERMUL3512、TERMUL3015、TERMUL5429、TERMUL2510、ECOTERIC(登録商標)、ECOTERIC(登録商標)T85、ECOTERIC(登録商標)T20、TERIC12A4、EULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX−080、Genapol(登録商標)C100、Emulsogen(登録商標)EL200、Arlacel−P135、Hypermer−8261、Hypermer−B239、Hypermer−B261、Hypermer−B246sf、Solutol−HS15、Promulgen(商標)D、Soprophor−7961P、Soprophor−TSP/461、Soprophor−TSP/724、Croduret40、Etocas200、Etocas29、Rokacet−R26、CHEMONIC−OE−20、Triton(商標)N−101、Tween20、40、60、65、80、およびSpan20、40、60、80、83、85、120、またはそれらの混合物の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の乳化剤または界面活性剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。乳化剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、乳化剤はトータルの組成物の0.1%〜60%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、乳化剤はトータルの組成物の0.1%〜50%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、乳化剤はトータルの組成物の0.1%〜30%w/wの量で存在する。
【0095】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる崩壊剤は、無機の水可溶性塩、例えば塩化ナトリウム、硝酸塩;水可溶性有機化合物、例えば寒天、ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチルデンプンエーテル、トラガカント、ゼラチン、カゼイン、微結晶セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、金属ステアリン酸塩、セルロース粉末、デキストリン、メタクリレートコポリマー、Polyplasdone(登録商標)XL−10(架橋ポリビニルピロリドン)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリアミノカルボン酸キレート化合物、メタクリレートのポリアクリレートの塩、デンプン−ポリアクリロニトリルグラフトコポリマー、重炭酸/炭酸ナトリウムもしくはカリウムまたはそれらの混合物もしくは酸、例えばクエン酸およびフマル酸との塩、あるいはそれらの塩、誘導体、または混合物の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる崩壊剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。崩壊剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0096】
ある実施形態に従うと、崩壊剤は組成物の0.1%から50%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、崩壊剤は組成物の0.1%から30%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、崩壊剤は組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、崩壊剤は組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。
【0097】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる結合剤またはバインダは、タンパク質、リポタンパク質、脂質、糖脂質、糖タンパク質、炭水化物、例えば単糖、二糖、オリゴ糖、および多糖、複雑な有機物質、合成有機ポリマー、またはそれらの誘導体および組み合わせの少なくとも1つを包含するが、これらに限定されない。結合剤は、コーンシロップ、セルロース、例えばカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース;デンプン;酢酸デンプン、デンプンヒドロキシエチルエーテル、イオン性デンプン、長鎖アルキルデンプン、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、キサンタンガム、グリコーゲン、寒天、グルテン、アルギン酸、フィココロイド、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、トラガカントガム、およびローカストビーンガムをもまた包含する。結合剤またはバインダは、複雑な有機物質、例えばフェニルナフタレンスルホン酸、リグニンおよびニトロリグニン、リグニンの誘導体、例えば、例解的にはリグノスルホン酸カルシウムおよびリグノスルホン酸ナトリウムを包含するリグノスルホン酸塩、ならびに有機および無機成分を含有する複合炭水化物に基づく組成物、例えばモラセスをもまた包含する。結合剤は、合成有機ポリマー、例えばエチレンオキシドポリマーまたはコポリマー、プロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリアルキルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアクリレート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ乳酸、ポリエトキシル化脂肪酸、ポリエトキシル化脂肪族アルコール、ラテックス、および同類)、またはそれらの塩、誘導体をもまた包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる結合剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。結合剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0098】
さらなる実施形態に従うと、結合剤は組成物の0.1%から50%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、結合剤は組成物の0.1%から30%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、結合剤は組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、結合剤は組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。
【0099】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる担体は、固体担体またはフィラーまたは希釈剤の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。別の実施形態に従うと、担体は、鉱物担体、植物担体、合成担体、水可溶性の担体を包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる担体を利用することが可能であるということを了解するであろう。担体は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0100】
固体担体は、粘土のような天然鉱物、例えば陶土、酸性粘土、カオリン、例えばカオリナイト、ディッカイト、ナクライト、およびハロイサイト、蛇紋石、例えばクリソタイル、リザーダイト、アンチゴライト、およびアメサイト、合成および珪藻シリカ、モンモリロナイト鉱物、例えばナトリウムモンモリロナイト、スメクタイト、例えばサポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、およびハイデライト、雲母、例えばパイロフィライト、タルク、アガルマトライト、マスコバイト、フェンジャイト、セリサイト、およびイライト、シリカ、例えばクリストバライトおよび石英、アタパルジャイトおよびセピオライト;ドロマイト、石膏、凝灰岩、バーミキュライト、ラポナイト、軽石、ボーキサイト、水和アルミナ、か焼アルミナ、パーライト、重炭酸ナトリウム、火山灰、バーミキュライト、石灰岩、天然および合成ケイ酸塩;木炭、シリカ、湿式シリカ、乾式シリカ、湿式シリカのか焼生成物、表面改質シリカ、雲母、ゼオライト、珪藻土、か焼アルミナ、それらの誘導体;チョーク(Omya(登録商標))、フラー土、レス、ミラビライト、ホワイトカーボン、消石灰、合成ケイ酸、デンプン、セルロース、セルロース、籾殻、小麦粉、木粉、デンプン、米糠、小麦ふすま、および大豆粉、タバコ粉、野菜粉、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニリデン)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、カゼインナトリウム、塩化ナトリウム、芒硝、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、マレイン酸、フマル酸、およびリンゴ酸、またはそれらの誘導体または混合物を包含する。商業的に入手可能なケイ酸塩はAerosilブランド、Sipernatブランド、例えばSipernat(登録商標)50S、およびCALFLO−E、およびカオリン1777である。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる固体担体を利用することが可能であるということを了解するであろう。固体担体は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0101】
ある実施形態に従うと、担体は組成物の0.1%から98%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、担体は組成物の0.1%から80%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、担体は組成物の0.1%から60%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、担体は組成物の0.1%から40%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、担体は組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。
【0102】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる固化防止剤は、多糖、例えばデンプン、アルギン酸、ポリ(ビニルピロリドン)、フュームドシリカ(ホワイトカーボン)、エステルガム、石油樹脂、Foammaster(登録商標)Soap−Lステアリン酸ナトリウム、Brij(登録商標)700ポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル、Aerosol(登録商標)OT−Bジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、Silwet(登録商標)L−77シリコーン−ポリエーテルコポリマー、メタケイ酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、炭酸もしくは重炭酸ナトリウム、それらの塩または誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる固化防止剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。固化防止剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0103】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる抑泡剤または破泡剤は、シリカ、シロキサン、シリコンジオキシド、ポリジメチルシロキサン、ポリアクリル酸アルキル、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール、シリコンオイル、およびステアリン酸マグネシウム、またはそれらの誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。好ましい抑泡剤は、シリコーンエマルション(例えば、例えばSilikon(登録商標)SRE、ワッカー、またはローディアからのRhodorsil(登録商標))、長鎖アルコール、脂肪酸、フッ素有機化合物を包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の抑泡剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0104】
抑泡剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、抑泡剤はトータルの組成物の0.01%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、抑泡剤はトータルの組成物の0.01%から10%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、抑泡剤はトータルの組成物の0.01%から5%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、抑泡剤はトータルの組成物の0.01%から1%w/wの量で存在する。
【0105】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられるpH調整剤または緩衝剤または中和剤は、有機または無機型の酸および塩基両方ならびにそれらの混合物を包含する。さらなる実施形態に従うと、pH調整剤または緩衝剤または中和剤は、有機酸、無機酸、およびアルカリ金属化合物、またはそれらの塩、誘導体、もしくは混合物を包含するが、これらに限定されない。ある実施形態に従うと、有機酸は、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、および酒石酸、もしくはそれらの塩、誘導体;ならびにこれらの酸の一、二、もしくは三塩基性塩、またはそれらの誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。アルカリ金属化合物は、アルカリ金属の水酸化物、例えば水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩、例えば炭酸水素ナトリウム、ならびにアルカリ金属リン酸塩、例えばリン酸ナトリウム、ならびにそれらの混合物を包含する。ある実施形態に従うと、無機酸の塩は、アルカリ金属塩、例えば塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、および同類の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。pH調整剤または緩衝剤または中和剤を作製するためには、混合物もまた用いられ得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知のpH調整剤または緩衝剤または中和剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0106】
pH調整剤または緩衝剤または中和剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、pH調整剤または緩衝剤はトータルの組成物の0.01%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、pH調整剤または緩衝剤はトータルの組成物の0.01%から10%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、pH調整剤または緩衝剤はトータルの組成物の0.01%から5%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、pH調整剤または緩衝剤はトータルの組成物の0.01%から1%w/wの量で存在する。
【0107】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる展着剤は、セルロース粉末、架橋ポリ(ビニルピロリドン)、ジカルボン酸無水物との多価アルコールからなるポリマーの半エステル、ポリスチレンスルホン酸の水可溶性塩、脂肪酸、ラテックス、脂肪族アルコール、野菜油、例えば綿実、または無機油、石油蒸留物、修飾トリシロキサン、ポリグリコール、ポリエーテル、クラスレート、またはそれらの塩もしくは誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の展着剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。展着剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、展着剤はトータルの組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、展着剤はトータルの組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、展着剤はトータルの組成物の0.1%から5%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、展着剤はトータルの組成物の0.1%から1%w/wの量で存在する。
【0108】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる付着剤は、パラフィン、ポリアミド樹脂、ポリアクリレート、ポリオキシエチレン、ワックス、ポリビニルアルキルエーテル、アルキルフェノール−ホルマリン縮合物、脂肪酸、ラテックス、脂肪族アルコール、野菜油、例えば綿実、または無機油、石油蒸留物、修飾トリシロキサン、ポリグリコール、ポリエーテル、クラスレート、合成樹脂エマルション、またはそれらの塩もしくは誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の付着剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。付着剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、付着剤はトータルの組成物の0.1%から30%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、付着剤はトータルの組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、付着剤はトータルの組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。
【0109】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる安定剤は、過酸化化合物、例えば過酸化水素および有機過酸化物、亜硝酸アルキル、例えば亜硝酸エチル、およびグリオキシル酸アルキル、例えばグリオキシル酸エチル、ゼオライト、抗酸化剤、例えばフェノール化合物、アミン化合物、硫黄化合物、リン酸化合物、および同類;紫外線吸収剤、例えばサリチル酸化合物、ベンゾフェノン化合物、またはそれらの誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の安定剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。安定剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。ある実施形態に従うと、安定剤はトータルの組成物の0.1%から30%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、安定剤はトータルの組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、安定剤はトータルの組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。
【0110】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる保存料は、殺細菌剤、抗真菌剤、殺生物剤、抗微生物剤、および抗酸化剤の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。保存料の限定しない例は、安息香酸、そのエステルおよび塩、パラヒドロキシ安息香酸(パラベン)、そのエステルおよび塩、プロピオン酸およびその塩、サリチル酸およびその塩、2,4−ヘキサジエン酸(ソルビン酸)およびその塩、ホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒド、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−ヒドロキシビフェニルエーテルおよびその塩、2−亜鉛スルフィドピリジンN−オキシド、無機亜硫酸塩および重亜硫酸塩、ヨウ素酸ナトリウム、クロロブタノール、デヒドロ酢酸、ギ酸、1,6−ビス(4−アミジノ−2−ブロモフェノキシ)−n−ヘキサンおよびその塩、10−ウンデシレン酸およびその塩、5−アミノ−1,3−ビス(2−エチルヘキシル)−5−メチルヘキサヒドロピリミジン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,4−ジクロロベンジルアルコール、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、4−クロロ−m−クレゾール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、1,1’−メチレン−ビス(3−(1−ヒドロキシメチル−2,4−ジオキシイミダゾリジン−5−イル)尿素)、ポリ(ヘキサメチレンジグアニド)塩酸塩、2−フェノキシエタノール、ヘキサメチレンテトラミン、1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニア−アダマンタンクロリド、1(4−クロロフェノキシ)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチル−2−ブタノン、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオン、ベンジルアルコール、オクトピロックス、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、2,2’−メチレンビス(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、ブロモクロロフェン、ジクロロフェン、2−ベンジル−4−クロロフェノール、2−クロロアセトアミド、クロルヘキシジン、クロルヘキシジン酢酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩、クロルヘキシジン塩酸塩、1−フェノキシプロパン−2−オール、N−アルキル(C12−C22)トリメチルアンモニウムブロミドおよびクロリド、4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン、N−ヒドロキシメチル−N−(1,3−ジ(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル)−N’−ヒドロキシメチル尿素、1,6−ビス(4−アミジノフェノキシ)−n−ヘキサンおよびその塩、グルタルアルデヒド、5−エチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ(3.3.0)オクタン、3−(4−クロロフェノキシ)プロパン−1,2−ジオール、Hyamine、アルキル(C8−C18)ジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキル(C8−C18)ジメチルベンジルアンモニウムブロミド、アルキル(C8−C18)ジメチルベンジルアンモニウムサッカリン酸塩、ベンジルヘミホルマール、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、ヒドロキシメチルアミノ酢酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、および2Hイソチアゾール−3−オンの誘導体(いわゆるイソチアゾロン誘導体)、例えばアルキルイソチアゾロン(例えば2−メチル−2H−イソチアゾール−3−オン、MIT;クロロ−2−メチル−2H−イソチアゾール−3−オン、CIT)、ベンゾイソチアゾロン(例えば1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オン、BIT、ICIからProxel(登録商標)型として商業的に入手可能)または2−メチル−4,5−トリメチレン−2H−イソチアゾール−3−オン(MTIT)、C1−C4アルキルパラヒドロキシ安息香酸、ジクロロフェン、ICIからのProxel(登録商標)またはThor−ChemieからのActicide(登録商標)RSおよびRohm&HaasからのKathon(登録商標)MK、Bacto−100、チメロサール、プロピオン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、プロピルパラベン、プロピルパラベンナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸カリウム、硝酸フェニル水銀、フェニルエチルアルコール、ナトリウム、エチルパラベン、メチルパラベン、ブチルパラベン、ベンジルアルコール、塩化ベンゾトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、1,2−ベンゾチアゾール−3−オン、プリベントール(登録商標)(ランクセス(登録商標))、ブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸カリウム、ヨウ素含有有機化合物、例えば3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカーボネート、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、およびパラクロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール;ベンゾイミダゾール化合物およびベンゾチアゾール化合物、例えば2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾールおよび2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール;トリアゾール化合物、例えば1−(2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール、1−(2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール、およびα−(2−(4−クロロフェニル)エチル)−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール;ならびに天然に存在する化合物、例えば4−イソプロピルトロポロン(ヒノキチオール)、およびボラックス、またはそれらの塩もしくは誘導体の1つ以上を包含する。抗酸化剤は、イミダゾールおよびイミダゾール誘導体(例えばウロカニン酸)、4,4’−チオビス−6−t−ブチル−3−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、およびペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5,−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート;アミン抗酸化剤、例えばN,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン;ヒドロキノリン抗酸化剤、例えば2,5−ジ(t−アミル)ヒドロキノリン;ならびにリン含有抗酸化剤、例えばリン酸トリフェニル、カロテノイド、カロテン(例えばαカロテン、βカロテン、リコペン)およびそれらの誘導体、リポ酸およびそれらの誘導体(例えばジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル、およびさらなるチオ化合物(例えばチオグリセロール、チオソルビトール、チオグリコール酸、チオレドキシン、ならびにそれらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリル、およびグリセリルエステル)、およびそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド、および塩)、ならびにスルホキシミン化合物(例えばブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ、ヘキサ、ヘプタチオニンスルホキシイミン)を非常に低い忍容ドーズ(例えばpmol/kgからpmol/kg)で、また、金属キレート剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、EDTA、EGTA、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、没食子酸エステル(例えば没食子酸プロピル、オクチル、およびドデシル)、不飽和脂肪酸および誘導体、ヒドロキノンおよびその誘導体(例えばアルブチン)、ユビキノンおよびユビキノール、およびそれらの誘導体、パルミチン酸、ステアリン酸、ジパルミチン酸、酢酸アスコルビル、リン酸アスコルビルMg、アスコルビン酸ナトリウムおよびマグネシウム、リン酸および硫酸アスコルビル二ナトリウム、アスコルビルトコフェリルリン酸カリウム、イソアスコルビン酸およびその誘導体、ベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン、ルチン酸およびその誘導体、ルチニル二硫酸二ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、4,4−チオビス−6−tert−ブチル−3−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、p−オクチルフェノール、モノ(ジまたはトリ)メチルベンジルフェノール、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリトール−テトラキス3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤチック酸、ノルジヒドログアヤレチック酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、セレンおよびセレン誘導体(例えばセレノメチオニン)、スチルベンおよびスチルベン誘導体(例えばスチルベンオキシド、トランススチルベンオキシド)の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の保存料を利用することが可能であるということを了解するであろう。保存料は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0111】
さらなる実施形態に従うと、保存料または殺細菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化剤は、トータルの組成物の0.1%から20%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、保存料または殺細菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化剤は、トータルの組成物の0.1%から10%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、保存料または殺細菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化剤は、トータルの組成物の0.1%から5%w/wの量で存在する。さらなる実施形態に従うと、保存料または殺細菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化剤は、トータルの組成物の0.1%から1%w/wの量で存在する。
【0112】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物に用いられる構造形成剤は、増粘剤、粘度調整剤、タッキファイヤ、懸濁助剤、レオロジー調整剤、または沈降防止剤の1つ以上を包含する。構造形成剤は長引く保存後の活性成分粒子の沈殿を防ぐ。
【0113】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物に用いられる構造形成剤は、1つ以上のポリマー、例えばポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、多糖、疎水化セルロース誘導体、セルロース誘導体のコポリマー、カルボキシビニルまたはポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコールおよび誘導体;粘土、例えばベントナイト粘土、カオリン、スメクタイト、アタパルジャイト、高表面積シリカによるアタクレイ、および天然ガム、例えばグアーガム、キサンタンガム、アラビアガム、トラガカントガム、ラムザンガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ウェランガム、ビーガム、ゼラチン、デキストリン、コラーゲン;ポリアクリル酸およびそれらのナトリウム塩;脂肪族アルコールのポリグリコールエーテル、およびポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシド縮合生成物、ならびにそれらの混合物を包含するが、これらに限定されず、エトキシル化アルキルフェノール(当分野においては、アルキルアリールポリエーテルアルコールともまた称される);エトキシル化脂肪族アルコール(またはアルキルポリエーテルアルコール);エトキシル化脂肪酸(またはポリオキシエチレン脂肪酸エステル);エトキシル化アンヒドロソルビトールエステル(またはポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル)、塩基性溶液中において非イオン性である長鎖アミンおよび環状アミンオキシド;長鎖第三級ホスフィンオキシド;ならびに長鎖ジアルキルスルホキシド、フュームドシリカ、フュームドシリカおよびフュームド酸化アルミニウムの混合物、膨潤性ポリマー、ポリアミド、またはその誘導体;ポリオール、例えばグリセリン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(エチレングリコール)、リン脂質(例えばセファリンおよび同類);スタキオース、フラクトオリゴ糖、アミロース、ペクチン、アルギン酸、ハイドロコロイド、ならびにそれらの混合物を包含する。また、セルロース、例えばヘミセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシルエチルプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース;デンプン、例えば酢酸デンプン、デンプンヒドロキシエチルエーテル、イオン性デンプン、長鎖アルキルデンプン、コーンスターチ、アミンデンプン、リン酸デンプン、およびジアルデヒドデンプン;植物デンプン、例えばコーンスターチおよびジャガイモデンプン;他の炭水化物、例えばペクチン、アミロペクチン、グリコーゲン、寒天、グルテン、アルギン酸、フィココロイド、またはそれらの誘導体である。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の構造形成剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。
【0114】
好ましい構造形成剤は、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、多糖、アルカリ土類金属ケイ酸塩、ゼラチン、およびポリビニルアルコールの1つ以上を包含する。構造形成剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0115】
ある実施形態に従うと、構造形成剤は組成物の0.01%から5%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、構造形成剤は組成物の0.01%から4%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、構造形成剤は組成物の0.01%から3%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、構造形成剤は組成物の0.01%から2%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、構造形成剤は組成物の0.01%から1%w/wの量で存在する。ある実施形態に従うと、構造形成剤は組成物の0.01%から0.1%w/wの量で存在する。
【0116】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物に用いられる凍結防止剤または凝固点降下剤は、多価アルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、グリセロール、一価または多価アルコール、グリコールエーテル、グリコールエーテル、グリコールモノエーテル、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、およびジプロピレングリコールのメチル、エチル、プロピル、およびブチルエーテル、グリコールジエーテル、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、およびジプロピレングリコールのメチルおよびエチルジエーテル、または尿素、特に塩化カルシウム、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジまたはトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、またはシクロヘキサノールの1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる凍結防止剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。凍結防止剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0117】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物に用いられるキレートまたは錯化または封鎖剤は、ポリカルボン酸、例えばポリアクリル酸、および種々の加水分解ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸);アミノポリカルボン酸、例えばN−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、N,N,N’,N’−エチレンジアミン四酢酸、N−ヒドロキシエチル−N,N’,N’−エチレンジアミン三酢酸およびN,N,N’,N”,N”−ジエチレントリアミン五酢酸;α−ヒドロキシ酸、例えばクエン酸、酒石酸、およびグルコン酸;オルトリン酸塩、例えばリン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一ナトリウム;縮合リン酸、例えばトリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、およびテトラポリリン酸ナトリウム;5−スルホ−8−ヒドロキシキノリン;および3,5−ジスルホピロカテコール、アミノポリカルボン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン二(o−ヒドロキシフェニル酢)酸(EDDHA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CDTA)、ポリエチレンアミンポリ酢酸、リグノスルホン酸、リグノスルホン酸Ca、K、Na、およびアンモニウム、フルボ酸、ウルミン酸、核酸、フミン酸、ピロリン酸、キレート樹脂、例えばイミノ二酢酸および同類、またはそれらの誘導体の1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他のキレートまたは錯化または封鎖剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。キレートまたは錯化または封鎖剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0118】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物に用いられる浸透剤は、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、エステル、アミン、アルカノールアミン、アミンオキシド、第四級アンモニウム化合物、トリグリセリド、脂肪酸エステル、脂肪酸エーテル、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、またはジメチルスルホキシド、モノオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、ジオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、トリオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、およびヘキサオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールの1つ以上を包含するが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる浸透剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。浸透剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0119】
ある実施形態に従うと、紫外線吸収剤は、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−エトキシ−2’−エチルシュウ酸ビスアニリド、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ベンゾトリアゾール化合物、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール;ベンゾフェノン化合物、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンおよび2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン;サリチル酸化合物、例えばサリチル酸フェニルおよびサリチル酸p−t−ブチルフェニル;2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エトキシ−2’−エチルシュウ酸ビスアニリド、およびコハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、もしくは誘導体、または同類の1つ以上から選択されるが、これらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なる紫外線吸収剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。かかる紫外線吸収剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0120】
ある実施形態に従うと、UV線散乱剤は二酸化チタンを包含し、または同類が用いられ得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、異なるUV線散乱剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。かかるUV線散乱剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0121】
ある実施形態に従うと、保水剤は、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンコポリマー、特にブロックコポリマー、例えばUniqemaから入手可能なコポリマーのSynperonic−PEシリーズまたはそれらの塩、誘導体の1つ以上から選択されるが、これらに限定されない。他の保水剤は、プロピレングリコール、モノエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、グリセロールおよび同類;多価アルコール化合物、例えばプロピレングリコールエーテル、それらの誘導体である。また、他の保水剤は、アロエベラゲル、アルファヒドロキシ酸、例えば乳酸、卵黄および卵白、三酢酸グリセリル、ハチミツ、塩化リチウムなどを包含する。上で言及されている非イオン性界面活性剤は保水剤としてもまた作用する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の従来公知の保水剤を利用することが可能であるということを了解するであろう。保水剤は商業的に製造されており、種々の会社から入手可能である。
【0122】
ある実施形態に従うと、保水剤はトータルの組成物の0.1%から90%w/wの範囲で存在する。ある実施形態に従うと、保水剤はトータルの組成物の0.1%から70%w/wの範囲で存在する。ある実施形態に従うと、保水剤はトータルの組成物の0.1%から60%w/wの範囲で存在する。ある実施形態に従うと、保水剤はトータルの組成物の0.1%から50%w/wの範囲で存在する。ある実施形態に従うと、保水剤はトータルの組成物の0.1%から30%w/wの範囲で存在する。ある実施形態に従うと、保水剤はトータルの組成物の0.1%から10%w/wの範囲で存在する。
【0123】
本発明者は、さらに、本発明の組成物が、驚くべきことに、分散性、懸濁性、流動性、濡れ時間、良好な注加性、縮減された粘度の向上した物理的特性を有し、取り扱いの容易さを提供し、かつパッケージング時におよび圃場施用中に製品を取り扱う間の材料の損失をもまた縮減するということを決定した。驚くべきことに、本発明者は、従来技術の組成物と比較して縮減された用量で、液体懸濁液および水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物が優れた効力を発揮するということをもまた決定した。
【0124】
水分散性顆粒状作物栄養および強化組成物の分散性は、パーセント分散の尺度である。分散性は最小のパーセント分散によって計算される。分散性は、水または溶媒などの液体への追加の際に顆粒が分散する能力として定義される。CIPAC規格MT174試験に従って顆粒状組成物の分散性を決定するために、既知量の顆粒状組成物が定められた体積の水に追加され、撹拌によって混合されて、懸濁液を形成した。短時間の静置後に、上の10分の9が抜かれ、残りの10分の1が乾燥され、重力測定的に決定される。方法は実質的に懸濁性の省略型試験であり、顆粒状組成物が水中に一様に分散した容易さを確定することにとって適当である。
【0125】
水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物はほぼ即座の分散を見せ、それゆえに、活性成分を作物にとって難なく利用可能にするということが観察される。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも40%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも50%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒は少なくとも60%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒は少なくとも70%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒は少なくとも80%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒は少なくとも90%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒は少なくとも99%の分散性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒は100%の分散性を有する。
【0126】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は良好な懸濁性を見せる。懸濁性は、決まった高さの液柱中における所与の時間後に懸濁された活性成分の量として定義され、元の懸濁液中の活性成分の量のパーセンテージとして表される。水分散性顆粒はCIPACハンドブック「MT184懸濁性試験」に従って懸濁性について試験され得る。これによると、CIPAC標準水中の顆粒状組成物の既知濃度の懸濁液が調製され、一定温度で所定のメスシリンダー中に置かれ、規定の時間に渡って乱されないまま残されることを許された。上の9/10が抜かれ、それから、残りの1/10が化学的に、重力測定的に、または溶媒抽出によっていずれかでアッセイされ、懸濁性が計算された。
【0127】
液体懸濁液の懸濁性は、決まった高さの液柱中における所与の時間後に懸濁された活性成分の量であり、元の懸濁液中の活性成分の量のパーセンテージとして表される。液体懸濁液の懸濁性はCIPAC−MT161に従って決定され、250mlの希釈された懸濁液を調製すること、それが定められた条件下のメスシリンダー中において静置することを許すこと、および上の10分の9を除去することによる。それから、残りの10分の1部分が化学的に、重力測定的に、または溶媒抽出によっていずれかでアッセイされ、懸濁性が計算される。
【0128】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも30%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも40%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも50%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも60%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも70%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも80%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも90%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は少なくとも99%の懸濁性を有する。ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は100%の懸濁性を有する。
【0129】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物はほぼ硬さを有さない。顆粒が見せる硬さは、硬さ試験機、例えば島津、ブリネル硬さ(AKB3000モデル)、メクメシン、アジレント、ビンシスト、アメテック、およびロックウェルによって提供されるものによって判定され得る。
【0130】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は、熱、光、温度、および固化に対する優れた安定性を実証する。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は3年超である。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は2年超である。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は1年超である。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は10ヶ月超である。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は8ヶ月超である。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は6ヶ月超である。さらなる実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物が見せる安定性は3ヶ月超である。
【0131】
濡れ性は、濡れ性である条件または状態であり、固体が液体によって濡らされる度合いとして定義され得、固体相および液体相の間の付着力によって測定される。顆粒状組成物の濡れ性は、水和製剤の完全な濡れの時間の決定のための手続きを記載するCIPAC規格MT53試験を用いて測定される。秤量された量の顆粒状組成物が規定の高さからビーカー中の水面に投入され得、完全な濡れの時間が決定された。別の実施形態に従うと、水分散性顆粒状組成物は2分未満の濡れ性を有する。別の実施形態に従うと、水分散性顆粒状組成物は1分未満の濡れ性を有する。別の実施形態に従うと、水分散性顆粒状組成物は30秒未満の濡れ性を有する。
【0132】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は湿式ふるい残分試験に合格する。試験は、水中の分散液として施用される製剤中の非分散性材料の量を決定するために用いられる。液体懸濁液および水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物の湿式ふるい残分値は、ふるい上に保持された材料の量を測定するための手続きを記載するCIPAC規格MT185試験を用いることによって測定され得る。製剤のサンプルが水中に分散され、形成された懸濁液はふるいに移され、洗浄される。ふるい上に保持された材料の量が乾燥および秤量によって決定される。
【0133】
ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は10%未満の75ミクロンふるいによる湿式ふるい残分値を有する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は7%未満の75ミクロンふるいによる湿式ふるい残分値を有する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は5%未満の75ミクロンふるいによる湿式ふるい残分値を有する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物は2%未満の75ミクロンふるいによる湿式ふるい残分値を有する。
【0134】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は高度には濃縮されず、容易に注加性である。流体の粘度はせん断応力または引張応力による漸次的な変形に対するその抵抗性の尺度である。
液体懸濁液の粘度は(CIPAC−MT192に従う)によって決定される。サンプルが標準的な測定系に移される。測定は異なるせん断条件下において実施され、見かけ上の粘度が決定される。試験中に、液体の温度は一定に保たれる。ある実施形態に従うと、水系懸濁液組成物は約10cpsから約1200cpsの25℃における粘度を有し、これはそれを注加性にする。ある実施形態に従うと、水系懸濁液組成物は約10cpsから約500cpsの25℃における粘度を有する。ある実施形態に従うと、水系懸濁液組成物は約500cps未満の25℃における粘度を有する。ある実施形態に従うと、水系懸濁液組成物は約10cpsから約400cpsの25℃における粘度を有する。ある実施形態に従うと、水系懸濁液組成物は約10cpsから約300cpsの25℃における粘度を有する。10cps〜1200cpsの範囲の粘度を有する作物栄養および強化組成物は、それを注加性にする。あまりに粘性のかつ高度に濃縮された組成物は固化物を形成する傾向があり、それを非注加性にし、それゆえに望ましくない。
【0135】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒および液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物は、加速保存条件(ATS)下における懸濁性の点で優れた安定性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における90%超の懸濁性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における80%超の懸濁性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における70%超の懸濁性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における60%超の懸濁性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における50%超の懸濁性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における40%超の懸濁性を実証する。ある実施形態に従うと、作物栄養および強化組成物はATS下における30%超の懸濁性を実証する。
【0136】
別の実施形態に従うと、本発明は、水分散性顆粒の形態のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上、元素状硫黄、および少なくとも1つの分散剤を含む作物栄養および強化組成物を調製するためのプロセスに関する。水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、種々の技術、例えば噴霧乾燥、流動層造粒、押出成形、フリーズドライなどによって作られる。
【0137】
ある実施形態に従うと、水分散性顆粒状組成物を調製するプロセスには、トータルの組成物の0.1重量%から70重量%の濃度範囲のホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上;トータルの組成物の1重量%から90重量%の濃度範囲の元素状硫黄、および少なくとも1つの分散剤のブレンドをミリングして、スラリーまたはウェットミックスを得ることが関与する。ミリングは好適なビーズミルまたは湿式粉砕装置を用いることによって実施されて、0.1から20ミクロンの範囲の粒子サイズを得る。ある実施形態に従うと、ミリングステップには、さらに、任意に、1つ以上の農業的に受け入れられる賦形剤を追加してスラリーを得ることが関与する。ある実施形態に従うと、ブレンドステップは、さらに、任意に、肥料、微量栄養素、マクロ栄養素、バイオスティミュラント、殺虫活性成分、またはそれらの混合物の1つ以上から選択される追加の活性成分を包含し得る。それから、得られたウェットミックスは例えば噴霧乾燥機、流動層乾燥機、またはいずれかの好適な造粒装置によって乾燥されて顆粒を得る。噴霧乾燥プロセスは、アンダーサイズのおよびオーバーサイズの顆粒を除去して所望のサイズのマイクロ顆粒を得るためのふるい分けによって後続される。
【0138】
別の実施形態に従うと、水分散性顆粒の形態の作物栄養および強化組成物は、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上、元素状硫黄、および少なくとも1つの分散剤を空気粉砕機またはジェットミルによって乾式ミリングして、0.1から20ミクロン、好ましくは0.1から10ミクロンの範囲の所望の粒子サイズを得ることによってもまた作られる。水が乾燥粉末に追加され、混合物がブレンドされてドウまたはペーストを得る。それから、これが押出機によって押出成形されて、所望のサイズの顆粒を得る。
【0139】
別の実施形態に従うと、本発明は、液体懸濁液の形態の作物栄養および強化組成物を調製するためのプロセスに関する。さらなる実施形態に従うと、本発明は、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上、元素状硫黄、少なくとも1つの農芸化学的に受け入れられる賦形剤、および少なくとも1つの構造形成剤を含む液体懸濁液組成物を調製するためのプロセスに関する。
【0140】
ある実施形態に従うと、液体懸濁液組成物を調製するプロセスには、界面活性剤などの1つ以上の農芸化学的に受け入れられる賦形剤のホモジナイゼーションが関与し、撹拌機能を備えたベッセルにそれらをフィードすることによる。さらに、ホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物、および元素状硫黄がホモジナイゼーションされたブレンドに追加され、トータルの混合物が均質になるまでおよそ5から10分に渡って撹拌され、続けられた。その後に、得られた液体懸濁液は好適な湿式ミリング装置に通されて、0.1から20ミクロン、好ましくは0.1から10ミクロンの範囲の粒子サイズを有する懸濁液を得る。それから、要求される数量の構造形成剤が、連続的なホモジナイゼーション下において得られた懸濁液に追加されて、液体懸濁液組成物を得る。
【0141】
ある実施形態に従うと、本発明は、さらに、栄養素組成物、作物活性剤組成物、土壌改良剤組成物、作物強化、作物保護および収量向上剤組成物の少なくとも1つとしての、作物栄養または強化組成物の使用に関する。
【0142】
さらなる実施形態に従うと、本発明は、0.1から20ミクロンのサイズ範囲の粒子を有するホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上、元素状硫黄、および農芸化学的な賦形剤を包含する有効量の作物栄養および強化組成物の施用の方法に関し、組成物は種子、苗、作物、植物、植物増殖材料、場所、それらの一部に、または周囲の土壌に施用される。
【0143】
ある実施形態に従うと、本発明は、さらに、土壌肥沃度、植物の健康を改善するか、必須栄養素の取り込みを容易化することによって作物栄養を改善するか、植物を保護するか、植物収量を向上させるか、植物を活性化するか、または土壌を改良する方法に関し;方法は、種子、苗、作物、植物、植物増殖材料、場所、それらの一部、または周囲の土壌の少なくとも1つを、0.1から20ミクロンのサイズ範囲の粒子を有するホウ素塩、それらの錯体、誘導体、または混合物の1つ以上;元素状硫黄、および少なくとも1つの農芸化学的に受け入れられる賦形剤を包含する有効量の作物栄養および強化組成物によって処理することを含む。
【0144】
組成物は種々の方法によって施用される。土壌に施用する方法は、組成物が土壌に浸透することを保証するいずれかの好適な方法、例えば育苗トレイ施用、溝施用、点滴灌漑、スプリンクラー灌漑、土壌灌注、土壌注入、トップドレッシング、土壌への散布または組み込み、およびかかる他の方法を包含する。組成物は葉面噴霧の形態でもまた施用され得る。組成物の施用速度または用量は、使用の型、土壌および植物のホウ素および硫黄欠乏レベル、作物の型、または組成物中の特定の活性成分に依存するが、農芸化学的な活性成分が有効量であって、所望の作用(例えば、栄養素取り込み、植物活性、作物収量)を提供するようにする。
【実施例】
【0145】
調製例:
次の例は本発明の組成物の基本的な方法論および多用途性を例解している。本明細書において開示されている特定のパラメータおよび範囲に変更がなされ得ることと、開示されている変数を変更するための当分野において公知のいくつもの異なるやり方があり得ることとは認識される。しかしながら、これらの調製例は単に例示的であり、本発明の範囲を限定することは意図されないということは指摘されるべきである。かつ、これらの要素の好ましい実施形態のみが、明細書および図面に記されている通り本明細書において開示されているということは理解されるが、本発明はそれに限定されるべきではなく、後続する請求項の趣旨および範囲の点で解釈されるべきである。
【0146】
A.ホウ素塩および元素状硫黄の水分散性顆粒状組成物
例1:5%ホウ酸カルシウムおよび90%元素状硫黄の水分散性顆粒状組成物:90部の元素状硫黄、5部のホウ酸カルシウム、5部のナフタレンスルホン酸縮合物を一緒にブレンドして、添加剤ミックスを得た。得られた添加剤ミックスを好適なビーズミルまたは湿式粉砕装置を用いて湿式ミリングして、20ミクロン未満の平均粒子サイズを得た。それから、得られた湿式ミリングされたスラリーを170度C未満の入口温度および70℃未満の出口温度で噴霧乾燥し、次にふるい分けをして、アンダーサイズのおよびオーバーサイズの顆粒を除去し、硫黄90%およびホウ酸カルシウム5%の水分散性顆粒状組成物を得た。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:0.9ミクロン未満のD10;3.5ミクロン未満のD50および12ミクロン未満のD90。組成物はほぼ硬さを有さなかった。組成物の顆粒サイズは0.1〜2.0mmの範囲である。
【0147】
組成物は88%の分散性および99%の懸濁性を有する。組成物は1%の湿式ふるい残分値を有する。組成物は加速保存条件下において88%の懸濁性を有する。組成物は60秒の濡れ性をもまた見せた。顆粒はほぼ硬さを有さないということが観察される。
【0148】
例2:70%ホウ酸亜鉛および20%元素状硫黄の水分散性顆粒状組成物.例1に記されているプロセスステップを踏襲して、水分散性顆粒状組成物を調製した。ここでは、組成物は70部のホウ酸亜鉛、20部の元素状硫黄、5部のフェニルナフタレンスルホン酸、3部のリグノスルホン酸ナトリウム、および2部の陶土を包含する。
【0149】
組成物は次の粒子サイズ分布を有する:0.4ミクロン未満のD10;4.5ミクロン未満のD50および10ミクロン未満のD90。組成物の顆粒サイズは0.1〜2.5mmの範囲である。
【0150】
組成物は40%の分散性および30%の懸濁性を有する。組成物は1.5%の湿式ふるい残分値を有する。組成物は加速保存条件下において25%の懸濁性を有する。組成物は120秒の濡れ性をもまた見せた。
【0151】
例3:25%ホウ酸カルシウムおよび50%元素状硫黄の水分散性顆粒状組成物.例1に記されているプロセスステップを踏襲して、水分散性顆粒状組成物を調製した。ここでは、組成物は25部のホウ酸カルシウム、50部の元素状硫黄、および5部のナフタレンスルホン酸縮合物、8部のリグノスルホン酸ナトリウム、および12部の沈降シリカを包含する。
【0152】
組成物は次の粒子サイズ分布を有する:1.5ミクロン未満のD10;5ミクロン未満のD50および15ミクロン未満のD90。組成物の顆粒サイズは0.1〜0.5mmの範囲である。
【0153】
組成物は80%の分散性および86%の懸濁性を有した。組成物は0.7%の湿式ふるい残分値を有する。組成物は加速保存条件下において80%の懸濁性を有する。組成物は20秒の濡れ性をもまた見せた。顆粒はほぼ硬さを有さないということが観察される。
【0154】
例4:25%ホウ酸ナトリウムおよび60%元素状硫黄の水分散性顆粒状組成物.例1に記されているプロセスステップを踏襲して、水分散性顆粒状組成物を調製した。ここでは、組成物は25部のホウ酸ナトリウム、60部の元素状硫黄、9部のナフタレンスルホン酸縮合物、および6部の陶土を包含する。
【0155】
組成物は次の粒子サイズ分布を有する:1.0ミクロン未満のD10;3ミクロン未満のD50および18ミクロン未満のD90。組成物の顆粒サイズは0.1〜1.5mmの範囲である。
【0156】
組成物は55%の分散性および60%の懸濁性を有する。組成物は1.2%の湿式ふるい残分値を有する。組成物は加速保存条件下において55%の懸濁性を有する。組成物は5秒の濡れ性をもまた見せた。
【0157】
例5:60%八ホウ酸二ナトリウム四水和物、25%元素状硫黄の水分散性顆粒状組成物:例1に記されているプロセスステップを踏襲して、水分散性顆粒状組成物が調製された。ここでは、組成物は60部の八ホウ酸二ナトリウム四水和物、25部の元素状硫黄、および10部のナフタレンスルホン酸縮合物、および5部のリグノスルホン酸ナトリウムを包含する。
【0158】
組成物は次の粒子サイズ分布を有する:0.6ミクロン未満のD10;3.5ミクロン未満のD50および9ミクロン未満のD90。組成物の顆粒サイズは0.1〜2.5mmの範囲である。
【0159】
組成物は84%の分散性および92%の懸濁性を有する。組成物は0.6%の湿式ふるい残分値を有する。組成物は加速保存条件下において85%の懸濁性を有する。組成物は65秒の濡れ性をもまた見せており、顆粒はほぼ硬さを有さない。
【0160】
例6:35%ホウ酸カルシウム、10%元素状硫黄、および5%ビフェントリンの水分散性顆粒状組成物:例1に記されているプロセスステップを踏襲して、水分散性顆粒状組成物を調製した。ここでは、組成物は35部のホウ酸カルシウム、10部の元素状硫黄、5部のビフェントリン、15部のナフタレンスルホン酸縮合物、10部のリグノスルホン酸ナトリウム、および25部の陶土を包含する。
【0161】
組成物は次の粒子サイズ分布を有した:2ミクロン未満のD10;6ミクロン未満のD50および18ミクロン未満のD90。組成物の顆粒サイズは0.1mm〜2.0mmの範囲である。
【0162】
組成物は85%の分散性および85%の懸濁性を有した。組成物は0.9%の湿式ふるい残分値を有する。組成物は加速保存条件下において78%の懸濁性を有する。組成物は90秒の濡れ性をもまた見せた。
【0163】
B.ホウ素塩および元素状硫黄の液体懸濁液組成物:
例7:55%硫黄および5%ホウ酸の液体懸濁液組成物:5部のホウ酸、55部の元素状硫黄、7.1部のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムを混合してブレンドを得ることによって、液体懸濁液組成物を調製した。撹拌子を装備したベッセルにこれらの成分をフィードすることによって、水中でブレンドをホモジナイゼーションして、均質な混合物を得た。得られた混合物を好適な湿式ミリング装置に通して、20ミクロン未満の粒子サイズを有する懸濁液を得た。それから、構造形成剤としての3部のアラビアガムを連続的なホモジナイゼーション下において追加して、液体懸濁液組成物を得た。組成物は29.9部の水を含んだ。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:0.8ミクロン未満のD10;4ミクロン未満のD50および13ミクロン未満のD90。
【0164】
サンプルは約98%の懸濁性および約450cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において90%の懸濁性を見せる。
【0165】
例8:5%硫黄、55%リン酸ホウ素の液体懸濁液組成物:例7に出されている同じプロセスステップを踏襲することによって、液体懸濁液組成物を調製した。これによると、組成物は55部のリン酸ホウ素、5部の元素状硫黄、8部のフェニルナフタレンスルホン酸、4部のリグノスルホン酸ナトリウム、1部のホルムアルデヒド、2.5部のカルボキシメチルセルロース、および24.5部のグリセロールを包含する。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:0.5ミクロン未満のD10;4.0ミクロン未満のD50および12ミクロン未満のD90。
【0166】
サンプルは約30%の懸濁性および約1200cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において25%の懸濁性を見せる。
【0167】
例9:10%硫黄および50%ホウ酸亜鉛の液体懸濁液組成物:例7に出されている同じプロセスステップを踏襲することによって、液体懸濁液組成物を調製した。これによると、組成物は50部のホウ酸亜鉛、10部の元素状硫黄、3部のフェニルナフタレンスルホン酸、4部のアラビアガム、および33部の水を包含した。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:1ミクロン未満のD10;3.5ミクロン未満のD50および18ミクロン未満のD90。
【0168】
サンプルは約90%の懸濁性および約250cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において82%の懸濁性を見せる。
【0169】
例10:60%硫黄および5%八ホウ酸二ナトリウム四水和物の液体懸濁液組成物:例7に出されている同じプロセスステップを踏襲することによって、液体懸濁液組成物を調製した。これによると、組成物は5部の八ホウ酸二ナトリウム四水和物、60部の元素状硫黄、10部のナフタレンスルホン酸縮合物、および5部のリグノスルホン酸ナトリウム、および20部のプロピレングリコールを包含した。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:1.4ミクロン未満のD10;5ミクロン未満のD50および15ミクロン未満のD90。
【0170】
サンプルは約85%の懸濁性および約500cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において80%の懸濁性を見せる。
【0171】
例11:35%硫黄および30%ホウ酸亜鉛の液体懸濁液組成物:例8に出されている同じプロセスステップを踏襲することによって、液体懸濁液組成物を調製した。これによると、組成物は30部のホウ酸亜鉛、35部の元素状硫黄、5部のナフタレンスルホン酸縮合物、および5部のリグノスルホン酸ナトリウム、および25部のプロピレングリコールを包含した。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:1.4ミクロン未満のD10;5ミクロン未満のD50および15ミクロン未満のD90。
【0172】
サンプルは約85%の懸濁性および約500cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において80%の懸濁性を見せる。
【0173】
例12:30%硫黄および35%三酸化ホウ素の液体懸濁液組成物:例8に出されている同じプロセスステップを踏襲することによって、液体懸濁液組成物を調製した。これによると、組成物は35部の三酸化ホウ素、30部の元素状硫黄、10部のナフタレンスルホン酸縮合物、1部の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、および構造形成剤としての1.5部のカルボキシメチルセルロース、および22.5部の水を包含した。組成物は次の粒子サイズ分布を有した:1.5ミクロン未満のD10;3ミクロン未満のD50および16ミクロン未満のD90。
【0174】
サンプルは約75%の懸濁性および約650cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において68%の懸濁性を見せる。
【0175】
例13:30%硫黄、15%ホウ酸ナトリウム、および4%ビフェントリンの液体懸濁液組成物:例7に出されている同じプロセスステップを踏襲することによって、液体懸濁液組成物を調製した。これによると、組成物は15部のホウ酸ナトリウム、30部の元素状硫黄、4部のビフェントリン、1.5部の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、および0.5部のアラビアガム、および49部の水を包含した。組成物は約0.3ミクロン未満のD10;2.5ミクロン未満のD50および10ミクロン未満のD90の粒子サイズ分布を有する。
【0176】
サンプルは約70%の懸濁性および約400cpsの粘度を有する。サンプルは加速保存条件下において60%の懸濁性を見せる。
【0177】
圃場研究
実験1:マハーラーシュトラ州ナーシクの商業耕作トマト圃場において、圃場研究を行って、本発明の実施形態に従う硫黄およびホウ酸カルシウムの水分散性顆粒状組成物および液体懸濁液組成物の相乗的効果を評価した。
【0178】
圃場実験方法論:
トマト作物に基づいて実験場を選択した。ここではホウ素欠乏症状が起こることが蓋然的であり、ここでは土壌ホウ素含量は欠乏レベルよりも低かった。
【0179】
試験は乱塊法(RBD)によってカリフ季に計画し、無処理のコントロールを包含する6つの処理を4回反復した。各処理について、40sq.m(8m×5m)の区画サイズを維持した。評価した組成物は、硫黄およびホウ酸カルシウム単独、ならびに硫黄およびホウ素の組み合わせを包含する異なる製剤を包含した。ここでは、硫黄およびホウ素は同じ用量で各処理に施用した。組成物はバンド/側条施肥によってトマト作物の開花期の直前に施用した。試験圃場のトマト作物は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。トマトVeer2182品種の種子を研究に用い、120cmsの列間および45cmsの植物間の間隔で作付けした。実験の詳細は次の通りである:
実験の詳細
a)試験場:アドゴアン,ナーシク(MH)
b)作物:トマト(品種:Veer2182)
c)実験季節:2018年カリフ
d)試験設計:乱塊法
e)反復:4
f)処理:6
g)区画サイズ:8m×5m=40sq.m
h)施用日:01.09.2018
i)施用の方法:バンド/側条施肥
j)移植日:04.08.2018
k)収穫日:
1回目−23.10.2018;2回目−27.10.2018;
3回目−04.11.2018;4回目−10.11.2018
5回目−16.11.2018;6回目−22.11.2018
【0180】
新たに開いた花に1週間に1回タグ付けすることと1週間後に果実を結実するタグ付けされた花の数を計数することとによって、パーセンテージの果実結実の観察を行った。果実は6回収穫し、各回に秤量した。裂果したかまたはキャットフェイスのトマトは間引きし、100個の果実から排除した。区画あたり50個のランダムに選択された果実を室温(25℃±2)において良く換気された室内のテーブル上に置き、棚持ち期間について評価した。トマト収量ならびに他のパラメータに対する硫黄およびホウ酸カルシウム単独ならびにそれらの組み合わせのインパクトを、両方とも本発明の実施形態に従う水分散性顆粒状形態および液体懸濁液においてならびに当分野において公知のパスティル形態において例解するために、全ての観察の平均データを表1に提示した。
【0181】
【表1】
【0182】
選択されたホウ素塩および用いられた濃度は例示的であり、本発明において請求される異なる濃度を有する他のホウ素塩によって置き換えられ得る。
【0183】
表1の観察されたデータから、本発明の実施形態に従う組成物T5、T6は相乗的な挙動を実証するということが結論され得る。
【0184】
硫黄およびホウ酸カルシウムなどの2つの活性成分の組み合わせの期待されるパーセンテージ収量増大は次の通り計算された:
E=X+Y−(XY/100)
ここで、
E=定められたドーズの2つの製品XおよびYの混合物による期待される%効果
X=製品Aによる観察される%効果(処理T2)
Y=製品Bによる観察される%効果(処理T1)
【0185】
相乗的効果係数(SF)はアボットの式によって計算される(Eq.(2)(アボット,1925年)。
SF=観察される効果/期待される効果
ここで、相乗的反応ではSF>1;拮抗的反応ではSF<1;相加的反応ではSF=1。
【0186】
組み合わせについて観察されるパーセンテージ収量増大が期待されるパーセンテージに等しいときには、単に相加的効果が推量され得る。そして、組み合わせについて観察されるパーセンテージ収量増大が期待されるパーセンテージよりも低く、組み合わせの拮抗的効果が推量され得る。用語「相乗的効果」は、ウィーズ(Weeds),1967年,第15巻,p.20−22に発表された「除草剤の組み合わせの相乗的および拮抗的応答の計算(Calculation of the synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations)」と題する記事においてコルビーS.R.によって定義されている。組み合わせについて観察される収量効果のパーセンテージ(E)が期待されるパーセンテージよりも多大であるときには、組み合わせの相乗的効果が推量され得る。
【0187】
データおよびなされた計算に基づくと、果実収量の期待されるパーセンテージ増大は18.1%であることが見い出された。上の表1から、本発明の実施形態に従う硫黄50%+20%ホウ酸カルシウム(B1.815%)水分散性顆粒状組成物による処理T5はトマト果実の21.1%収量増大を示し、本発明の実施形態に従う硫黄25%+10%ホウ酸カルシウム(B0.907%)懸濁液濃縮物による処理T6はトマトの収量の19%の増大を示したということが明瞭に分かる。
【0188】
しかしながら、50%硫黄+20%ホウ酸カルシウム(B1.815%)パスティルによる処理T4はトマト果実の収量の7.9%の増大のみを実証した。それゆえに、個別の活性成分によるまたはパスティル組成物による処理と比較して、本発明の実施形態に従うそれぞれ水分散性顆粒および液体懸濁液組成物による処理T5およびT6は相乗的効果を実証した。全ての処理T4からT6は、土壌に施用される硫黄およびホウ素の同じ用量、すなわち2500gms/エーカの硫黄および90.8gms/エーカのホウ素を有したので、結果はなおさら驚くべきである。
【0189】
339.6キンタール/エーカの果実収量を有する処理T4、ホウ酸カルシウム水分散性顆粒による処理T2(果実収量348.4キンタール/エーカ)、硫黄90%WDG処理(果実収量340.9キンタール/エーカ)と比較されたときに、処理T5およびT6はそれぞれ約381.2キンタール/エーカおよび374.7キンタール/エーカという最も高い果実収量を見せた。
【0190】
さらに、表1からは、個別に用いられたホウ酸カルシウムおよび硫黄によるそれぞれ処理T2およびT3と比較して、ならびに50%硫黄+20%ホウ酸カルシウム(B1.815%)パスティルによる処理T4と比較して、本発明の実施形態に従う組成物による処理T5およびT6が果実の裂果点の驚くべき縮減を示し、向上した棚持ち期間をもまた実証したということが分かる。ここで、硫黄およびホウ素は各処理において同じ施用用量で施用された。それゆえに、両方とも本発明の実施形態に従う水分散性顆粒および懸濁液濃縮物の形態の硫黄およびホウ素塩の組み合わせは本質的に相乗的であり、収量の驚くべき向上および改善された植物生理パラメータを示した。
【0191】
活性成分の個別の施用による処理と比較してまたは硫黄およびホウ酸カルシウムのパスティル組成物と比較して、本発明の実施形態に従う組成物はトマトの増大した緑色度ならびに改善された果実サイズおよび色を示した。
【0192】
実験2:グジャラート州イダールの商業耕作トマト圃場において、圃場試験を行って、葉の硫黄およびホウ素取り込み、トータルの可溶性固形物(Brix)、平均果実重量、植物乾燥重量、および市場に出せる果実収量に対する硫黄(S)+ホウ素の異なる塩、すなわちホウ酸カルシウム、三酸化ホウ素、およびリン酸ホウ素のインパクトを、本発明の実施形態に従う組成物を包含する異なる製剤によって、異なる濃度で研究した。
【0193】
試験は乱塊法(RBD)によってカリフ季に計画し、無処理のコントロールを包含する10個の処理を3回反復した。各処理について、40sq.m(8m×5m)の区画サイズを維持した。異なる形態および様々な濃度の硫黄および種々の塩の組成物を、所定のドーズでバンド/側条施肥施用としてトマト作物の開花時に施用した。試験圃場のトマト作物は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。トマトAvinash品種の種子を研究に用い、120cmの列間および45cmの植物間の間隔で作付けした。
【0194】
実験の詳細
a)試験場:グジャラート州イダール
b)作物:トマト(品種:Avinash)
c)実験季節:2018年カリフ
d)試験設計:乱塊法
e)反復:3
f)処理:10
g)区画サイズ:8m×5m=40sq.m
h)R×P間隔:120cm×45cm
h)移植日:27.07.2018
i)施用日:20.08.2018
j)施用の方法:バンド/側条施肥
k)収穫日:
1回目−03.10.2018;2回目−11.10.2018;
3回目−16.10.2018;4回目−22.10.2018
5回目−28.10.2018;6回目−04.11.2018
【0195】
20日の処理施用後に4つの頂葉からトマト植物からの葉サンプルを収集することによって、葉の硫黄およびホウ素栄養素含量の観察を行った。硫黄およびホウ素取り込み濃度を実験室において所定の方法論を用いて分析した。2回目の収穫時に、各区画の10個の果実からトータルの可溶性固形物(TSS)および平均果実重量を分析し、10個の果実の平均を表2に提示した。植物乾燥重量を最後の収穫時に測定した。その間、果実は6回収穫し、各回に秤量した。トマト収量および他のパラメータに対する異なる製剤および様々な濃度の硫黄およびホウ素の組み合わせのインパクトを算定するために、全ての観察の平均データを表2に提示した。
【0196】
【表2】
【0197】
表2からは、本発明の実施形態に従う水分散性顆粒状形態の硫黄およびホウ素塩の様々な濃度の異なるホウ素塩による処理T1、T2、およびT3は、無処理の植物と比較してトマト果実収量のそれぞれ11%、15.6%、および13.1%の増大を示すということが観察された。さらにその上、本発明の実施形態に従う懸濁液濃縮物形態の様々な濃度の硫黄およびホウ素塩による処理T7、T8、およびT9は、無処理のコントロールと比べてトマトの果実収量のそれぞれ9.2%、11.9%、および10.3%の増大を示した。他方で、当分野において公知のパスティル形態の様々な濃度の硫黄プラスホウ素塩による処理(処理T4、T5、およびT6)は、無処理のコントロールと比べてトマト作物の果実収量のそれぞれ1.5%、3.3%、および3.5%の増大のみを示すということが観察された。
【0198】
また、本発明の実施形態に従う組成物による処理T1、T2、T3、T7、T8、およびT9は、無処理のコントロールと比べてまたは当分野において公知のパスティル形態の硫黄プラスホウ素による処理(処理T4、T5、およびT6)と比較して、活性成分の同じ施用用量において、トマトの硫黄およびホウ素含量の驚くべきことに有意な増大とトマトの植物乾燥重量および平均果実重量の有意な増大とを示すということが観察された。
【0199】
さらに、処理T1、T4、T7を比較すると、本発明の実施形態に従う硫黄およびリン酸ホウ素の水分散性顆粒状組成物および懸濁液濃縮物組成物による処理T1およびT7は、それぞれ約11%および9%のトマトの収量増大を実証するということが観察されたが、硫黄およびリン酸ホウ素のパスティル組成物による処理T4は、無処理のコントロールと比べて1.5%のみの収量増大を実証した。本発明に従う組成物による処理T1、T7についてのホウ素取り込みはそれぞれ約37.34mg/kgおよび38.07mg/kgであったが、硫黄およびリン酸ホウ素のパスティル組成物による処理T4では、ホウ素取り込みは約21.51mg/kgのみであった。処理T1、T4、およびT7のそれぞれにおいて施用される硫黄およびホウ素の量は同じ、すなわち2500gms/エーカの硫黄および76.65gms/エーカのホウ素であったので、結果は驚くべきである。
【0200】
また、本発明の実施形態に従う硫黄およびリン酸ホウ素による処理T1およびT7の組成物による硫黄取り込みはそれぞれ約12.17g/kgおよび11.52g/kgであるということが観察されたが、T4(パスティル組成物)では、硫黄取り込みは約6.64g/kgのみであることが見い出された。
【0201】
さらに、処理T2、T5、T8を比較すると、両方とも本発明の実施形態に従う水分散性顆粒状形態および懸濁液濃縮物形態の硫黄およびホウ酸カルシウムによる処理T2、T8は、無処理のコントロールと比べてそれぞれ15.6%および11.9%の収量増大を示すということが観察されたが、処理T5(硫黄およびホウ酸カルシウムのパスティル組成物)は3.3%のみの収量増大を示した。
【0202】
さらにその上、硫黄およびホウ酸カルシウムのパスティル組成物による処理T5と比較して、両方とも本発明に従う水分散性顆粒状形態および懸濁液濃縮物形態の硫黄およびホウ酸カルシウムによるそれぞれ処理T2、T8の施用では、カルシウムの取り込みもまた向上するということが観察された。
【0203】
本発明に従う組成物による処理T2およびT8についてのホウ素取り込みはそれぞれ44.82および41.44mg/kgであることが見い出されたが、処理T5(硫黄およびホウ酸カルシウムのパスティル組成物)は24.64mg/kgのみのホウ素取り込みを表した。さらに、処理T2およびT8はパスティル組成物による処理と比較してより高い硫黄取り込みをもまた示した。さらに、両方とも本発明の実施形態に従う硫黄および三酸化ホウ素水分散性顆粒および懸濁液濃縮組成物による処理T3およびT9もまた、硫黄および三酸化ホウ素のパスティル組成物による処理T6と比較して植物による向上したホウ素および硫黄取り込みを示した。比較処理のそれぞれ、例えばT1、T4、およびT7、またはT2、T5、およびT8、またはT3、T6、およびT9は、施用される硫黄およびホウ素の同じ用量を有したので、結果はなおさら驚くべきである。
【0204】
それゆえに、本発明に従う水分散性顆粒および懸濁液濃縮物の形態の異なる濃度の硫黄およびホウ素塩の組成物は、パスティル形態の組成物と比較してトマトの有意により高い収量および栄養素取り込みを実証した。
【0205】
上の表に列記されているホウ素塩以外に、本願において請求される他のホウ素塩もまた、本発明の請求される濃度範囲において元素状硫黄との組み合わせで相乗的効果を示すということが観察された。
【0206】
実験No3:アドゴアン,ナーシク(MH)の商業耕作ブドウ圃場において、圃場研究を行って、本発明に従う水分散性顆粒状形態で、および液体懸濁液として、およびパスティルの形態で、個別におよび組み合わせで施用された硫黄およびホウ酸亜鉛の異なる製剤の相乗的効果を評価した。
【0207】
圃場実験方法論
試験は乱塊法(RBD)によってラビ季に計画し、無処理のコントロールを包含する6つの処理を4回反復した。各処理について、6つの蔓木植物を維持した。評価した組成物は、単独のならびに異なる製剤および様々な濃度の硫黄およびホウ酸亜鉛を包含し、バンド/側条施肥施用方法として、冬季剪定の後に即座に施用した。試験圃場のブドウの蔓木の植物は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。5年樹ブドウ蔓木トムソン・シードレス品種を研究に用いた。
【0208】
実験の詳細
a)試験場:アドゴアン,ナーシク(MH)
b)作物:ブドウ(品種:トムソン・シードレス)
c)実験季節:2018年10月から2019年2月
d)試験設計:乱塊法
e)反復:4
f)処理:6
g)区画サイズ:2.4m×9m=21.6sq.m
h)剪定日:02.10.2018
i)施用日:04.10.2018
j)施用の方法:バンド/側条施肥
k)収穫日:08.03.2019
【0209】
ブドウの果実サイズ、房重量、果粒の糖含量、および果実収量の観察を収穫時に記録し、商業耕作ブドウ収量に対する異なる製剤および濃度の硫黄およびホウ酸亜鉛単独ならびにその組み合わせの組み合わせのインパクトを算定するために、平均データを表5に提示した。
【0210】
【表3】
【0211】
上の表からは、両方とも本発明に従う処理T5(40%硫黄+40%ホウ酸亜鉛(B2.756%)水分散性顆粒および20%硫黄+20%ホウ酸亜鉛(B1.378%)SC組成物による処理T6は、無処理のコントロールと比べてそれぞれ約17.3%および16%の果実収量増大を実証したということが観察され得るが、処理T4(40%硫黄+40%ホウ酸亜鉛(B2.756%)パスティルは11%のみの収量増大を実証した。
【0212】
施用された全ての処理の期待される収量増大は15.9%であることが見い出された。それゆえに、上の表に記されている処理を比較すると、本発明に従う水分散性顆粒形態および懸濁液濃縮物形態の硫黄およびホウ素塩は、パスティル形態の硫黄およびホウ素塩の組み合わせと比較して相乗的効果および収量の有意な向上を見せるということが指摘された。
【0213】
さらに、無処理のコントロールと比べてまたは処理T4のパスティル組成物と比較して、ブドウ果実房重量およびブドウ果粒の糖含量は、本発明の実施形態に従う処理T5およびT6の組成物では有意により高いことが見い出されるということが観察された。
【0214】
それゆえに、それは、本発明の実施形態に従って調製された水分散性顆粒状および懸濁液濃縮物組成物の形態の硫黄およびホウ酸亜鉛の組成物が、収量および他の植物パラメータの有意な向上を実証しながら、植物の硫黄およびホウ素栄養素要求量を満たすために低いドーズで施用されることを要求されたということを指示している。
【0215】
実験4:マハーラーシュトラ州ナーシクの商業耕作ブドウ圃場において、圃場研究を行って、収量および収量関連パラメータに対する、本発明の実施形態に従う組成物を包含する様々な濃度の種々の塩の硫黄およびホウ素の異なる製剤のインパクトを評価した。
【0216】
圃場試験を行って、ブドウの収量および品質パラメータに対する、本発明の実施形態に従う組成物を包含する様々な濃度の硫黄およびホウ素塩、例えばホウ酸亜鉛、ホウ酸カルシウム、および八ホウ酸二ナトリウム四水和物の組み合わせの異なる製剤の効果を研究した。試験は乱塊法(RBD)によってラビ季に計画し、無処理のコントロールを包含する10個の処理を3回反復した。各処理について、6つのブドウの蔓木の株を維持した。所定のドーズを有する硫黄およびホウ酸亜鉛の組み合わせの試験サンプルは、バンド/側条施肥施用方法として、ブドウの蔓木の冬季剪定の即座に後に施用した。試験圃場のブドウの蔓木は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。ブドウの蔓木トムソン・シードレス品種を研究に用いた。
【0217】
実験の詳細
a)試験場:ピンパルゴアン,ナーシク(マハーラーシュトラ州)
b)作物:ブドウ(品種:トムソン・シードレス)
c)実験季節:2018年10月から2019年3月
d)試験設計:乱塊法
e)反復:3
f)処理:10
g)植物数/処理:6つのブドウの蔓木の株
h)区画サイズ:2.4m×9m=21.6sq.m
h)播種日:14.10.2018
i)施用日:16.10.2018
j)施用の方法:バンド/側条施肥
k)収穫日:15.03.2019
【0218】
【表4】
【0219】
表4から、本発明の実施形態に従う水分散性顆粒状形態の様々な濃度の硫黄およびホウ素による処理T1、T2、およびT3は、無処理の植物と比較してブドウ植物の果実収量の有意な増大を示すということが観察された。さらにその上、本発明に従う液体懸濁液形態の様々な濃度の硫黄およびホウ素による処理T7、T8、およびT9は、無処理のコントロールと比較して果実収量の向上した増大を示した。
【0220】
処理T1、T4、T7を比較すると、両方が本発明に従う硫黄および八ホウ酸二ナトリウム四水和物の組成物による処理T1およびT7は、無処理のコントロールと比べてそれぞれ約13.8%および14.8%の収量増大を実証するということが観察されたが、硫黄および八ホウ酸二ナトリウム四水和物のパスティル組成物による処理T4は無処理のコントロールと比べて4.2%のみの収量増大を実証した。本発明に従う組成物による処理T1、T7についての硫黄取り込みはそれぞれ約9.23g/kgおよび8.72g/kgであったが、処理T4(パスティル組成物)では、硫黄取り込みは3.77g/kgのみであった。
【0221】
さらに、本発明に従う水分散性顆粒および懸濁液濃縮による処理T1、T7によって観察されたホウ素取り込みはそれぞれ約31.22g/kgおよび29.53g/kgであったが、パスティル組成物による処理T4では、ホウ素取り込みは約19.52g/kgのみであることが観察された。
【0222】
さらにその上、処理T2、T5、T8を比較すると、処理T2、T8(本発明に従う組成物による)は約17.7%および15.9%の収量増大を実証するということが観察されたが、パスティル組成物による処理T5では、収量増大は無処理のコントロールと比べて7.5%のみであった。本発明に従う水分散性顆粒および懸濁液濃縮による処理T2、T8についての硫黄取り込みはそれぞれ約9.82、9.5g/kgであったが、処理T5では、それは約4.11g/kgのみであった。また、処理T2、T8によって観察されたホウ素取り込みはそれぞれ約34.82g/kgおよび30.04g/Kgであったが、処理T5では、それは約20.31g/kgであった。
【0223】
その上、5.2%のみの収量増大を示した処理T6のパスティル組成物と比較して、本発明に従う組成物による処理T3およびT9は10.1%および12.9%の収量増大を示した。
【0224】
さらにその上、本発明の実施形態に従う組成物による処理T1からT3および処理T7からT9は、パスティル組成物による処理と比較して果粒の増大した糖含量をもまた示した。
【0225】
パスティル組成物による処理T5と比較して、両方とも本発明の実施形態に従うそれぞれ硫黄およびホウ酸カルシウム水分散性顆粒および懸濁液濃縮物による処理T2およびT8は、植物によるカルシウム取り込みの向上をもまた示した。さらに、両方とも本発明の実施形態に従うそれぞれ硫黄およびホウ酸亜鉛水分散性顆粒および懸濁液濃縮物による処理T3およびT9は、パスティル組成物による処理T6と比較して植物による亜鉛取り込みの向上を見せた。
【0226】
比較処理のそれぞれ、例えばT1およびT7(本発明の組成物)とT4(パスティル組成物)、またはT2およびT8(本発明の組成物)とT5(パスティル組成物)、またはT3およびT9(本発明の組成物)とT6(パスティル組成物)は、施用される硫黄およびホウ素の同じ用量を有したので、結果はなおさら驚くべきである。
【0227】
それゆえに、パスティルの形態の硫黄およびホウ素塩の組成物と比較して、本発明の実施形態に従う水分散性顆粒状形態および懸濁液濃縮物形態の硫黄およびホウ素塩は、有意により高い収量、ホウ素および硫黄取り込み、ならびにそれによって相乗的効果を実証した。
【0228】
実験5:圃場試験を行って、土壌中の硫黄およびホウ素栄養素の利用性に対する50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)組み合わせの異なる製剤のインパクトを研究した。
【0229】
ポット試験実験方法論:
ポット試験実験を行って、ある期間に渡る土壌中の硫黄およびホウ素栄養素利用性について、異なる製剤50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)の組み合わせの効果を見た。
【0230】
陶製のポットに2キログラム砂質ローム土壌を詰め、5つのセットとして保って、サンプルは3つの処理および3つの反復によって3、20、40、60、および80日に抽出した。硫黄およびホウ酸カルシウムの組み合わせの3つの異なる製剤、すなわちT1−50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)パスティル、T2−50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)水分散性顆粒、およびT3−50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)SCからのサンプルを、反復して各処理についてそれぞれ2gms測定し、それぞれの処理ポットに注加し、良く混合した。実験ポットは25℃の温度に保ち、実験全体に渡って十分な水分を維持した。処理の第1のセット(すなわち、処理の3日後)からの100gサンプルは土壌中の硫黄およびホウ素利用性の評価のために3日に抽出し、類似に、20日、40日、60日、および80日にそれぞれポットの第2、3、4、および5のセットから土壌サンプルを抽出した。
【0231】
異なる処理からの硫黄およびホウ素栄養素の比較の利用性を評価し、ある期間に渡る硫黄およびホウ素栄養素利用性の状態を評価するために、グラフ1および2に提示した。
【0232】
図1Aおよび
図1Bのグラフからは、当分野において公知の50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)パスティルによる処理T1と比較して、本発明に従う50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)水分散性顆粒による処理T2および本発明に従う50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)懸濁液濃縮物による処理T3は、土壌サンプル中のホウ素および硫黄の有意に向上した取り込みを示したということが分かる。硫黄およびホウ素は作物にとって即座に利用可能にされるが、パスティルは作物の栄養要求量を満たすためには比較的時間を取ったということが指摘される。
図1および2から、硫黄およびホウ素は水分散性顆粒の形態または懸濁液濃縮物組成物による施用後には即座に取り込みにとって利用可能であったが、パスティルからは非常に少量の硫黄およびホウ素が3日の施用後に放出されたということが観察され得る。
【0233】
実験6:圃場研究を行って、小麦の黄さび(Puccinia・striiformis・Westend変種triticiによって引き起こされる)コントロールに対する硫黄プラスホウ酸カルシウムの異なる製剤のインパクトを研究した。
【0234】
圃場実験方法論:
ハリヤナ州カルナールにおいて、圃場試験を行って、小麦の黄さび(Puccinia・striiformis・Westend変種triticiによって引き起こされる)コントロールに対する硫黄+ホウ酸カルシウムの異なる製剤の効果を見た。試験は乱塊法(RBD)によってラビ季に計画し、無処理のコントロールを包含する6つの処理を4回反復した。各処理について、30sq.m(6m×5m)の区画サイズを維持した。試験製品化合物、硫黄およびホウ酸カルシウム単独、ならびにその組み合わせを、所定のドーズを有する異なる製剤によって、小麦の1回目の灌漑時に(播種の25日後に)土壌に施用した。試験圃場の小麦作物は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。黄さび感受性の小麦PBW343品種の種子を研究に用い、30cmsの列間および10cmの植物間の間隔で作付けした。一様な病気発生のために、1月半ばに、無処理の区画を包含する処理区画全体の小麦作物に黄さび接種源を噴霧した。
【0235】
実験の詳細
a)試験場:ハリヤナ州カルナール
b)作物:小麦(品種:PBW343)
c)実験季節:2018年ラビ
d)試験設計:乱塊法
e)反復:4
f)処理:6
g)区画サイズ:6m×5m=30sq.m
h)播種日:04.11.2018
i)施用日:30.11.2018
j)施用の方法:土壌施用
k)収穫日:19.04.2019
【0236】
改変コッブ(Cobb)0〜9評価スケール(ピーターソン(Peterson)等,1948年)を用いて、処理の施用後の50、75、および100日に規則的なインターバルで、黄さび病の病気重症度の観察をパーセンテージで記録した。
植物枯死率およびパーセント病気コントロールの平均データを表5に提示する。
病気コントロール(%)=(C−T)/C*100
ここで、C=コントロールの病気発生率;T=処理の病気発生率
【0237】
黄さび病に対する小麦の硫黄+ホウ酸カルシウムの異なる組み合わせおよび製剤の効果を評価するために評価された処置は、表5に記されている通りである:
【0238】
【表5】
【0239】
上の表からは、同じ施用用量で施用された個別の活性成分による処理と比較すると、無処理のコントロールと比較して、小麦の黄さびのパーセンテージ病気コントロールが本発明の実施形態に従う処理T5およびT6の組成物では有意であることが見い出されたということが分かる。無処理のコントロールと比較してまたは個別の活性成分による処理T2またはT3と比較して、50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)水分散性顆粒(本発明の実施形態に従う)による処理5および25%硫黄+12.5%ホウ酸カルシウム(B1.81%)懸濁液濃縮物(本発明の実施形態に従う)による処理6は、それぞれ29.5%および33%の病気コントロールを示したということが分かる。ここでは、事実、全ての処理T2、T3、T5、およびT6において、施用された活性成分のトータルの量は同じであった。事実、本発明の実施形態に従う組成物が施用されたT5およびT6による処理と比較して、50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)パスティルによる処理T4は9.4%のみの病気コントロールを示すということが分かった。
【0240】
実験7:圃場研究を行って、カリフラワーの収量に対する硫黄(S)+ホウ酸亜鉛(B)の組成物の異なる範囲の粒子サイズのインパクトを評価した。
圃場実験方法論
マハーラーシュトラ州ナーシクにおいて、圃場試験を行って、カリフラワーの収量の収量に対する硫黄(S)+亜鉛(B)の組成物の異なる範囲の粒子サイズの効果を見た。
【0241】
試験は乱塊法(RBD)によって春季に計画し、無処理のコントロールを包含する5つの処理を4回反復した。各処理について、30sq.m(6m×5m)の区画サイズを維持した。所定のドーズを有する試験製品をカリフラワーの移植の15日後に点滴灌漑によって施用した。試験圃場のカリフラワー作物は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。カリフラワーGS277品種の種子を50cmの列間および30cmの植物間の間隔で播種に用いた。
実験の詳細
a)試験場:マハーラーシュトラ州ナーシク
b)作物:カリフラワー(品種:GS277)
c)実験季節:春〜3月から5月
d)試験設計:乱塊法
e)反復:4
f)処理:5
g)区画サイズ:6m×5m=30sq.m
h)移植日:03.03.2019
i)施用日:17.03.2019
j)施用の方法:点滴灌漑
k)収穫日:16.5.2019
【0242】
収量の観察を収穫時に記録し、カリフラワーの収量に対する異なる処理のインパクトを見るために、平均データを表6に提示する。
【0243】
【表6】
【0244】
表6に提示されたデータから、0.1から50ミクロンの範囲の粒子サイズを有する50%硫黄+35%ホウ酸亜鉛(B2.41%)水分散性顆粒による処理T3、20から50ミクロンの範囲の粒子サイズを有する50%硫黄+35%ホウ酸亜鉛(B2.41%)水分散性顆粒によるT4、および50から100ミクロンの範囲の粒子サイズを有する50%硫黄+35%ホウ酸亜鉛(B2.41%)水分散性顆粒によるT5と比較されるときに、処理T2(本発明の実施形態に従う0.1ミクロンから20ミクロンの範囲の粒子サイズを有する50%硫黄+35%ホウ酸亜鉛(B2.41%)の水分散性顆粒状組成物は、カリフラワーの収量および平均花蕾重量の有意な増大を示したということが分かる。本発明に従う組成物による処理T2は、無処理のコントロールと比較してカリフラワー収量の驚くべきことに有意な26.4%の増大を示すということが観察されたが、処理T3、T4、およびT5は無処理のコントロールと比較してそれぞれ16.2%、15.5%、および11.7%の収量増大のみを示した。本発明に従う水分散性顆粒状製剤では優れた効力が観察されるということが指摘された。ここでは、より高い粒子サイズ範囲を有する水分散性顆粒状製剤と比較して、組成物は0.1ミクロン〜20ミクロンのサイズ範囲の粒子を含んだ。
【0245】
実験8:圃場研究を行って、トウモロコシの収量に対する硫黄およびホウ素の異なる製剤の効果を研究した。
【0246】
圃場実験方法論
チャンドラーラ,ガンディーナガルの商業耕作トウモロコシ圃場において、圃場試験を行って、収量に対する、本発明の実施形態に従う組成物を包含する活性成分の異なる用量での硫黄およびホウ素の異なる製剤の効果を見た。
【0247】
試験は乱塊法(RBD)でラビ季に計画し、無処理のコントロールを包含する4つの処理を4回反復した。各処理について、40sq.m(8m×5m)の区画サイズを維持した。処理は様々な施用用量の硫黄およびホウ素の組み合わせの異なる形態を包含し、トウモロコシの播種時に基肥施用によって施用した。試験圃場のトウモロコシ作物は農業生産工程管理を踏襲して栽培した。
【0248】
実験の詳細
a)試験場:チャンドラーラ,ガンディーナガル(Guj)
b)作物:トウモロコシ(品種:GM6)
c)実験季節:2018年ラビ
d)試験設計:乱塊法
e)反復:4
f)処理:4
g)区画サイズ:8m×5m=40sq.m
h)移植日:06.11.2018
i)施用日:06.11.2018
j)施用の方法:基肥施用
k)収穫日:04.04.2019
穀粒収量の観察を収穫時に記録し、トウモロコシ収量に対する硫黄およびホウ素の組み合わせのインパクトを算定するために、全ての観察の平均データを表6に提示した。
【0249】
【表7】
【0250】
上の表から、両方とも本発明の実施形態に従う50%硫黄+25%ホウ酸カルシウム(B2.272%)水分散性顆粒による処理2および25%硫黄+12.5%ホウ酸カルシウム(B1.136%)懸濁液濃縮物による処理3は、ホウ素とのベントナイト硫黄のパスティル組成物による処理T4と比較して、無処理のコントロールと比べてトウモロコシの穀粒収量の有意な向上を示すということが観察された。事実、本発明に従う組成物による処理2および3は、無処理のコントロールと比べてトウモロコシの穀粒収量のそれぞれ27.9%および25%の増大を示したが、処理T4は無処理のコントロールと比べて穀粒収量の18.6%の増大のみを示した。非常に高い施用用量において施用された処理T4と比較して、それらは有意に縮減された用量で施用されるので、本発明に従う処理T2およびT3の結果はなおさら驚くべきである。
【0251】
さらに、本発明の発明者は、また、肥料または他の微量栄養素を有する元素状硫黄およびホウ素塩の組み合わせをトマトおよびブドウのようなある種の作物について試験した。本発明の組み合わせへのマンガンまたは亜鉛塩などの他の微量栄養素の追加は、緑色度、果実重量、植物高さのような作物の性質をさらに向上させ、作物の栄養価を増し得るということが観察された。さらに、加えて、かかる組み合わせは、作物収量、改善された光合成を改善することを助け、葉緑素含量および作物による他の栄養素の取り込みを増大させ得る。
【0252】
それゆえに、本発明の組成物は向上した効力あるかつ優れた挙動を圃場において実証するということが観察された。本発明に従う組成物が見せる利点は、改善された安定性、改善された毒性学的挙動、作物の改善された生理的パラメータ、例えば向上した根系、増大した植物高さ、より大きな葉身、より少ない死んだ根生葉、より強い分げつ、より緑色の葉色、増大した分げつ生長および新芽成長、改善した植物活性、より早い開花、より生産的な分げつ、ならびに向上した病気コントロールを包含するが、これらに限定されない。また、植物は、葉の改善された葉緑素含量、および改善された栄養素含量、タンパク質含量、光合成活性、早い種子発芽、早い穀粒成熟、農産物の改善された品質、植物の改善された強化などの性質を見せ、作物収量の改善と併せて土壌を改良した。また、本発明の組成物は、農業的な組成物の施用の他の方法に加えて、商業製品のほとんどが叶えない点滴灌漑またはスプリンクラー灌漑にとって好適である。
【0253】
本発明の組成物によると、栄養素、肥料、または殺虫剤の施用数または量が最小化される。組成物はユーザおよび環境にとって高度に安全である。
【0254】
上述から、本発明の新規概念の真の趣旨および範囲から逸脱することなしに、数々の改変および変形が成し遂げられ得るということに気づかれるであろう。例解された特定の実施形態についての限定は意図されていないということは理解されるはずであるか、または推量されるはずである。
さらにその上、硫黄およびホウ素を組み合わせで包含する組成物を開発することは深刻な困難に関連している。例えば、ホウ酸化合物がホウ素源として溶融元素状硫黄に追加されるときには、混合物の発泡が起こり、肥料組成物の生産を困難にする。
ペレットまたはパスティルは水分との接触をすることによって膨潤し、それによって崩壊して活性成分を放出する。かかるペレットまたはパスティルは微量栄養素の不規則な放出につながり、作物のより不良な圃場効力をもたらす。短所、すなわちそのより大きいサイズゆえの水中における不良な分散および懸濁性が、噴霧施用においてノズル詰まりをもたらし、植物または作物への栄養素の送達において問題を呈することによって、再び、かかるパスティル組成物は散布施用にとってのみ好適である。他方で、粉末製剤は散布することが非常に困難であり、ダスト形成とエンドユーザによる吸入による人体中へのダスト粒子の巻き込みとによって人間の健康に対する大きなリスクを引き起こし得る。これらの欠点を原因として、ホウ素および硫黄を含有するかかる従来技術のパスティル組成物は、商業的に妥当性を有さず、労働力不足が増大し水が希少資源になるにつれてより必須にもまたなりつつある点滴またはスプリンクラー灌漑系においてはゼロの施用性を有する。
において開示されている他の製剤は人を高度に濃縮されている粘性の液体に至らしめ、現実の施用において問題をもたらすであろう。これらの高度に濃縮された製剤は水によって希釈されることが困難である。かかる高度に濃縮された製剤は安定な分散液を形成せず、硬い塊を形成する傾向があり、それゆえにかかる組成物を使用にとって不適にする。非注加性であるかかる粘性の大きい粒子サイズの製剤は、ノズルを詰まらせる傾向があり、植物または作物への栄養素の送達において問題を呈する。