特表2021-523420(P2021-523420A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-5234203Dモデリング用三脚スタンドおよびカメラ撮影姿勢の認識方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-523420(P2021-523420A)
(43)【公表日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】3Dモデリング用三脚スタンドおよびカメラ撮影姿勢の認識方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 15/00 20210101AFI20210806BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20210806BHJP
   G03B 37/00 20210101ALI20210806BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20210806BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20210806BHJP
【FI】
   G03B15/00 T
   G03B17/56 B
   G03B37/00 A
   H04N5/222 100
   H04N5/232
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-571606(P2020-571606)
(86)(22)【出願日】2020年5月29日
(85)【翻訳文提出日】2020年12月21日
(86)【国際出願番号】CN2020093375
(87)【国際公開番号】WO2020244464
(87)【国際公開日】20201210
(31)【優先権主張番号】201910480654.1
(32)【優先日】2019年6月4日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】520502444
【氏名又は名称】上海亦我信息技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】何 曇亮
(72)【発明者】
【氏名】趙 明
(72)【発明者】
【氏名】蔡 ▲ペイ▼
【テーマコード(参考)】
2H059
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H059BA15
2H105AA18
5C122EA42
5C122EA64
5C122FA03
5C122GD01
5C122GD12
5C122GE02
5C122GE03
5C122GE11
5C122HA75
5C122HA88
(57)【要約】
本発明は、3Dモデリング用三脚スタンドおよびカメラ撮影姿勢の認識方法を開示し、伸縮ロッド、携帯電話クリップ、ヘッドおよびスタンドを含み、前記伸縮ロッドは、複数の中空丸棒を入れ子にして構成され、丸棒は、伸ばしてロック可能であり、携帯電話クリップは、携帯電話クリップホルダによって伸縮ロッドに固定され、ヘッドは、伸縮ロッドの上部に設けられ、前記スタンドは、伸縮ロッドの下部に設けられ、前記伸縮ロッドは、スタンドによって平面上に垂直に設けられ、前記スタンドは三群に分かれ、伸縮ロッドの外周に均等に配置される。本発明は、スタンドの下部のタッチダウン部分に対照色を用いてタッチダウンポイントの認識を容易にし、これらのポイントの間隔を写真で測定することにより、三脚スタンドの高さを正確に算出でき、スタンドに携帯電話クリップを固定し、撮影時に携帯電話の方向センサを利用して向きを記録することで、カメラに方向センサを搭載していなくても正確な撮影方向を得ることができ、構造が簡単で、操作しやすく、コストが低く、伸縮可能に収納でき、持ち運びにも便利である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮ロッド(1)、携帯電話クリップ(3)、ヘッド(2)およびスタンドを含み、前記伸縮ロッド(1)は、複数の中空丸棒を入れ子にして構成され、前記丸棒は、伸ばしてロック可能であり、前記携帯電話クリップ(3)は、携帯電話クリップホルダ(4)によって伸縮ロッド1に固定され、前記ヘッド(2)は、伸縮ロッド(1)の上部に設けられ、前記スタンドは、伸縮ロッド(1)の下部に設けられ、前記伸縮ロッド(1)は、三脚によって平面上に垂直に設けられ、前記スタンドは三群に分かれ、伸縮ロッド(1)の外周に均等に配置される、ことを特徴とする3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項2】
前記伸縮ロッド(1)は、内側に嵌設された丸棒の下部に固定ピンが設けられ、外側に嵌設された丸棒の上部に固定穴が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項3】
前記ヘッド(2)は、固定筒(21)、円台(22)および固定ネジ(23)を含み、前記円台(22)は、固定筒(21)によって伸縮ロッド(1)の上部に固定され、前記固定ネジ(23)は、円台(22)の中心に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項4】
前記ヘッドにはクイックリリースプレートベースが設けられ、前記クイックリリースプレートベースは、固定ネジ(23)によって固定され、前記クイックリリースプレートベースには、カメラを固定するためのクイックリリースプレートが設けられ、前記クイックリリースプレートは可動カードプレートであり、前記可動カードプレートは、ロックノブによって幅を調整してロックすることが可能である、ことを特徴とする請求項3に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項5】
前記携帯電話クリップホルダ(4)は、伸縮ロッド(1)に嵌設され、前記携帯電話クリップ(3)には幅調整装置が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項6】
前記スタンドは、接続ロッド(6)および支持ロッド(7)を含み、前記支持ロッド(7)の一端は、接続ロッド(6)の中間部にピン接続され、前記支持ロッド(7)の他端は、支持ロッド固定リングによって伸縮ロッド(1)の下部に固定され、前記支持ロッド(7)は、支持ロッド固定リングにピン接続され、前記接続ロッド(6)の一端は、接続ロッド固定スリーブ(5)にピン接続され、前記接続ロッド(6)の他端には脚スリーブ(8)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項7】
前記接続ロッド固定スリーブ(5)は、伸縮ロッド(1)に嵌設され、前記接続ロッド固定スリーブ(5)の内にはブッシュが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブ(5)にはロックネジが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブ(5)は伸縮ロッド(1)上を移動し、ロックネジによってロックされる、ことを特徴とする請求項6に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項8】
前記脚スリーブ(8)の色と接続ロッド(6)の色を対照色とする、ことを特徴とする請求項6に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【請求項9】
請求項1−8のいずれかに記載の3Dモデリング用三脚スタンドを用いてカメラを架設し、かつカメラの高さを認識し、以下のステップ、すなわち、
S1)パノラマカメラで撮影したパノラマ画像を用いて、カメラ真下のビューを得るステップと、
S2)ビュー内の2つの脚スリーブ(8)の範囲を特定し、各脚スリーブ(8)の中心点の位置を算出するステップと、
S3)2つの脚スリーブ(8)のユークリッド距離を算出するステップと、
S4)カメラの高さの実測値を予め取得し、ステップS1−S4を繰り返して、複数群の脚スリーブ間のユークリッド距離とカメラの高さとの対応するデータを取得するステップと、
S5)S4で得られた対応するデータに基づいて、スプライン補間を行い、脚スリーブ間のユークリッド距離とカメラの高さの対応関係をフィットするステップと、
S6)新たに撮影された写真については、現在のビューにおける2つの脚スリーブ間のユークリッド距離を認識して算出し、S5でのスプライン関数を用いて、現在のカメラレンズの高さを算出するステップとを含む、ことを特徴とするカメラ撮影姿勢の認識方法。
【請求項10】
前記携帯電話クリップホルダ(4)は、伸縮ロッド(1)に嵌設され、前記携帯電話クリップ(3)には幅調整装置が設けられ、カメラの向きを認識するために、前記認識方法はさらに、以下のステップ、すなわち、
S7)携帯電話とパノラマカメラをそれぞれ三脚スタンドに固定し、2つの間の角度が固定されるようにするステップと、
S8)事前に一枚の画像を撮影し、その画像を携帯電話でプレビューし、パノラマ画像における携帯電話の背面カメラの向きの位置を取得して、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaを取得するステップと、
S9)新しい写真を撮り続け、携帯電話のセンサに基づいて、携帯電話の回転角phiを取得し、携帯電話とパノラマカメラの間の角度が固定されているため、2つのパノラマ写真の間の向きの角度もphiでなければならず、それによって、異なるパノラマ写真の間の相対的な回転角を得るステップと、
S10)携帯電話のコンパスセンサに基づいて、携帯電話の向きと真北方向との間の角度alphaを求め、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaに基づいて、パノラマカメラのレンズおよびそれが撮影したパノラマ写真と、真北方向との角度と絶対的な向きを求めるステップとを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のカメラ撮影姿勢の認識方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンドおよびその使用方法に関し、特に、3Dモデリング用三脚スタンドおよびカメラ撮影姿勢の認識方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラの写真に基づく3Dモデリングは、正確なカメラの高さと撮影方向に依存している。現在市販されている三脚スタンドはカメラの位置を固定することしかできず、ほとんどのカメラ自体が撮影方向を記録できない。同時に、市販されている三脚スタンドでは、調整時に全体の高さを保証できず、タッチダウンポイントの区別が難しいため、カメラの高さの測定が困難となり、しかも、カメラの水平調整には調整機構が必要であり、構造が複雑で操作が面倒である。そのため、カメラの高さを簡単に測定し、撮影方向を記録するための三脚スタンドを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、3Dモデリング用三脚スタンドおよびカメラ撮影姿勢の認識方法を提供し、カメラスタンドの高さの測定が困難で、撮影方向を記録しにくいという問題点を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術的課題を解決するために本発明が採用する技術的解決手段は、3Dモデリング用三脚スタンドを提供し、伸縮ロッド、携帯電話クリップ、ヘッドおよびスタンドを含み、前記伸縮ロッドは、複数の中空丸棒を入れ子にして構成され、前記丸棒は、伸ばしてロック可能であり、前記携帯電話クリップは、携帯電話クリップホルダによって伸縮ロッドに固定され、前記ヘッドは、伸縮ロッドの上部の設けられ、前記スタンドは、伸縮ロッドの下部に設けられ、前記伸縮ロッドは、スタンドによって平面上に垂直に設けられ、前記スタンドは三群に分かれ、伸縮ロッドの外周に均等に配置される。
【0005】
さらに、前記伸縮ロッドは、内側に嵌設された丸棒の下部に固定ピンが設けられ、外側に嵌設された丸棒の上部には固定穴が設けられる。
【0006】
さらに、前記ヘッドは、固定筒、円台および固定ネジを含み、前記円台は、固定筒によって伸縮ロッドの上部に固定され、前記固定ネジは、円台の中心に設けられる。パノラマカメラは、ネジによってヘッドに固定される。
【0007】
さらに、前記ヘッドにはクイックリリースプレートベースが設けられ、前記クイックリリースプレートベースは、固定ネジによって固定され、前記クイックリリースプレートベースには、カメラを固定するためのクイックリリースプレートが設けられ、前記クイックリリースプレートは可動カードプレートであり、前記可動カードプレートは、ロックノブによって幅を調整してロックすることができる。
【0008】
さらに、前記携帯電話クリップホルダは、伸縮ロッドに嵌設され、前記携帯電話クリップには幅調整装置が設けられる。
【0009】
さらに、前記スタンドは、接続ロッドおよび支持ロッドを含み、前記支持ロッドの一端は、接続ロッドの中間部にピン接続され、前記支持ロッドの他端は、支持ロッド固定リングによって伸縮ロッドの下部に固定され、前記支持ロッドは、支持ロッド固定リングにピン接続され、前記接続ロッドの一端は、接続ロッド固定スリーブにピン接続され、前記接続ロッドの他端には脚スリーブが設けられる。
【0010】
さらに、前記接続ロッド固定スリーブは、伸縮ロッドに嵌設され、前記接続ロッド固定スリーブの内側にはブッシュが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブにはロックネジが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブは伸縮ロッド上を移動し、ロックネジによってロックされる。
【0011】
さらに、前記脚スリーブの色と接続ロッドの色を対照色とする。
【0012】
上記の技術的課題を解決するために、本発明はさらに、カメラ撮影姿勢の認識方法を提供し、上記の3Dモデリング用三脚スタンドを用いてカメラを架設し、カメラの高さを認識し、以下のステップ、すなわち、S1)パノラマカメラで撮影したパノラマ画像を用いて、カメラ直下のビューを得るステップと、S2)ビュー内の2つの脚スリーブの範囲を特定し、各脚スリーブの中心点の位置を算出するステップと、S3)2つの脚スリーブのユークリッド距離を算出するステップと、S4)カメラの高さの実測値を予め取得し、ステップS1-S4を繰り返して、複数群の脚スリーブ間のユークリッド距離とカメラの高さとの対応するデータを取得するステップと、S5)S4で得られた対応するデータに基づいて、スプライン補間を行い、脚スリーブ間のユークリッド距離とカメラの高さの対応関係をフィットするステップと、S6)新たに撮影された写真については、現在のビューにおける2つの脚スリーブ間のユークリッド距離を認識して算出し、S5でのスプライン関数を用いて、現在のカメラレンズの高さを算出するステップと、を含む。
【0013】
さらに、前記携帯電話クリップホルダは、伸縮ロッドに嵌設され、前記携帯電話クリップには幅調整装置が設けられ、前記認識方法はさらに、カメラの向きを認識するために、以下のステップ、すなわち、S7)携帯電話とパノラマカメラをそれぞれ三脚スタンドに固定し、2つの間の角度が固定されるようにするステップと、S8)事前に一枚の画像を撮影し、その画像を携帯電話でプレビューし、パノラマ画像における携帯電話の背面カメラの向きの位置を取得して、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaを取得するステップと、S9)新しい写真を撮り続け、携帯電話のセンサに基づいて、携帯電話の回転角phiを取得し、携帯電話とパノラマカメラの間の角度が固定されているため、2つのパノラマ写真の間のカメラの向きの角度もphiでなければならず、それによって、異なるパノラマ写真の間の相対的な回転角を得るステップと、S10)携帯電話のコンパスセンサから得られた角度に基づいて、携帯電話の回転方向と真北方向との間の角度alphaを求め、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaに基づいて、パノラマカメラのレンズおよびそれが撮影したパノラマ写真と、真北方向との角度、および絶対的な向きと絶対的な角度を求めるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、従来技術と比較して、以下の有益な効果を有する。本発明によって提供される3Dモデリング用三脚スタンドとカメラ撮影姿勢の認識方法では、スタンドの下部のタッチダウン部分に対照色を用いてタッチダウンポイントの認識を容易にし、これらのポイントの間隔を写真で測定することにより、三脚スタンドの高さを正確に算出できる。スタンドに携帯電話クリップを固定し、撮影時に携帯電話の方向センサを利用して向きを記録することで、カメラに方向センサを搭載していなくても正確な撮影方向を得ることができる。構造が簡単で、操作しやすく、コストが低く、伸縮可能に収納でき、持ち運びにも便利である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドの構造を示す図である。
図2】本発明の実施例に係るヘッド構造を示す図である。
【0016】
図中:
1伸縮ロッド
2ヘッド
3携帯電話クリップ
4携帯電話クリップホルダ
5接続ロッド固定リング
6接続ロッド
7支持ロッド
8脚スリーブ
21固定筒
22円台
23固定ネジ
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面と実施例を組み合わせて、本発明をより詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドの構造を示す図である。
【0019】
図1を参照し、本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドは、伸縮ロッド1、携帯電話クリップ3、ヘッド2およびスタンドを含んでおり、前記伸縮ロッド1は、複数の中空丸棒を入れ子にして構成され、前記丸棒は、伸ばしてロック可能であり、前記携帯電話クリップ3は、携帯電話クリップホルダ4によって伸縮ロッド1に固定され、前記ヘッド2は、伸縮ロッド1の上部に設けられ、前記スタンドは、伸縮ロッド1の下部に設けられ、前記伸縮ロッド1は、スタンドによって平面上に垂直に設けられ、前記スタンドは三群に分かれ、伸縮ロッド1の外周に均等に配置される。
【0020】
具体的には、本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドでは、伸縮ロッド1は、内側に嵌設された丸棒の下部に固定ピンが設けられ、外側に嵌設された丸棒の上部に固定穴が設けられる。伸縮ロッド1は、伸ばし可能であり、かつ回転などによりロック可能であり、例えば、特許文献201420500042.7に開示されている回転ロック式伸縮ロッドが挙げられる。丸棒は、伸ばして展開し、固定ピンを固定穴に係合してロックし、伸縮ロッド1の高さがそのまま保持し、丸棒を入れ子にする時、占用スペースが小さく、収納や持ち運びにも便利である。
【0021】
具体的には、本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドでは、携帯電話クリップホルダ4は、伸縮ロッド1に嵌設され、携帯電話クリップ3の幅を、調整ノブやバネなどで調整することができ、向きを記録しやすい。撮影時に携帯電話を携帯電話クリップ3にセットし、携帯電話の方向センサを利用して向きを記録することで、カメラに方向センサを搭載していなくても正確な撮影方向を得ることができる。
【0022】
具体的には、本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドでは、スタンドは、接続ロッド6および支持ロッド7を含み、支持ロッド7の一端は、接続ロッド6の中間部にピン接続され、前記支持ロッド7の他端は、支持ロッド固定リング5によって伸縮ロッド1の下部に固定され、前記支持ロッド7は、支持ロッド固定リングにピン接続され、前記接続ロッド6の一端は、接続ロッド固定スリーブ5にピン接続され、前記接続ロッド6の他端には脚スリーブ8が設けられる。接続ロッド固定スリーブ5は、伸縮ロッド1に嵌設され、前記接続ロッド固定スリーブ5の内側にはブッシュが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブ5にはロックネジが設けられ、接続ロッド固定スリーブ5は伸縮ロッド上を移動し、ロックネジによってロックされ、接続ロッド固定スリーブ5は接続ロッド6と支持ロッド7を駆動して移動し、三群のスタンドが同期して移動するので、伸縮ロッド1の高さが変わるだけで、ヘッド上のカメラは調整することなく水平のままであり、操作が簡単である。脚スリーブの色と接続ロッドの色を対照色とし、接続ロッド6を黒色、脚スリーブ8を黄色に設定することで、対照が明らかになり、写真のタッチダウンポイントの認識が容易になり、写真のタッチダウンポイントの間隔を測定することで、三脚スタンドの高さを正確に算出することができる。
【0023】
図2を参照し、本発明の実施例に係る3Dモデリング用三脚スタンドでは、ヘッド2は、固定筒21、円台22および固定ネジ23を含み、前記円台22は、固定筒21によって固伸縮ロッド1の上部に固定され、前記固定ネジ23は、円台22の中心に設けられる。好ましくは、前記ヘッドにはクイックリリースプレートベースが設けられ、前記クイックリリースプレートベースは、固定ネジによって固定され、前記クイックリリースプレートベースには、カメラを固定するためのクイックリリースプレートが設けられ、前記クイックリリースプレートは可動カードプレートであり、前記可動カードプレートは、ロックノブによって幅を調整してロックすることができ、パノラマカメラは、クイックリリースプレートによってクイックリリースプレートベースに固定される。
【0024】
本発明によって提供される3Dモデリング用三脚スタンドとカメラ撮影姿勢の認識方法では、スタンドの下部のタッチダウン部分に対照色を用いてタッチダウンポイントの認識を容易にし、これらのポイントの間隔を写真で測定することにより、三脚スタンドの高さを正確に算出できる。スタンドに携帯電話クリップを固定し、撮影時に携帯電話の方向センサを利用して向きを記録することで、カメラに方向センサを搭載していなくても正確な撮影方向を得ることができる。構造が簡単で、操作しやすく、コストが低く、伸縮可能に収納でき、持ち運びにも便利である。
【0025】
本発明はさらに、上記三脚スタンドを用いたカメラの高さ識別方法を提供し、そのステップは以下の通りである。
【0026】
S1)パノラマカメラで撮影したパノラマ画像を3D球面テクスチャマップとし、3Dレンダリングによりカメラ直下のビューを得る。
【0027】
(S2)ビュー内の脚スリーブの範囲を特定し、脚スリーブの中心点の位置を算出し、脚スリーブの位置を特定する方法は多くあり、例えば、(1)色を利用して脚スリーブ上のターゲットを特定する;(2)特殊な形状や標識をターゲットとして使用し、対応する形状、例えば十字線、同心円などを認識する;(3)脚スリーブにエミッタに取り付け、可視光/非可視光を発する;(4)画像分割法を利用して図中の角枠全体を認識し、3つの角を見つける;(5)方法2と同様に、あらかじめターゲットの写真を撮影し、template matchingアルゴリズムを利用して位置決めする。
【0028】
本発明に係る脚スリーブ8の色と、接続ロッド6の色は対照色であり、画像をHSV色空間に変換した後、脚スリーブとその周囲のコントラストを利用して、画像を2値化して脚スリーブの範囲を認識する。
【0029】
S3)カメラと角枠の位置が固定されているため、三脚スタンドには、一方のレンズの範囲内に必ず2つの脚スリーブがあり、この2つの脚スリーブのユークリッド距離を算出する。
【0030】
S4)この距離は角枠の高さに関係しているが、単純な直線的な関係ではなく、この距離とカメラの高さとの関係を決定するために、予め実測を行い、そのうちの1セットの測定値を以下のようにした。
【表1】
【0031】
数回の測定後、各高さに対応する平均値を得る。
【0032】
S5)S4で得られたデータに基づいて、3次スプライン補間を行う。
【0033】
S6)新たに撮影した写真については、2つの脚スリーブ間の距離と3次スプライン関数を用いて、カメラレンズの高さを算出する。
【0034】
本発明はさらに、上記の三脚スタンドを用いた写真向きの算出を提供し、ほとんどのパノラマカメラはカメラの向きを提供していないため、後続の応用が難しくなり、本発明は、この問題を解決するために、三脚スタンドに回転できない携帯電話ホルダを設計し、方法は以下の通りである。
【0035】
S7)携帯電話とパノラマカメラをそれぞれ三脚スタンドに固定し、2つの間の角度が固定されていることを確保する。
【0036】
S8)事前に一枚の画像を撮影し、その画像を携帯電話でプレビューし、パノラマ画像における携帯電話の背面カメラの向きの位置を取得して、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaを取得する。
【0037】
S9)新しい写真を撮り続け、携帯電話の角速度センサに基づいて(コンパスを使って、または角速度センサに基づいて)に基づいて、携帯電話の回転角phiを取得し、携帯電話とパノラマカメラの間の角度が固定されているため、2つのパノラマ写真の間のカメラの向きの角度もphiでなければならず、それによって、異なるパノラマ写真の間の相対的な回転角を得る。
【0038】
S10)前記携帯電話のコンパスセンサから得られた角度に基づいて、携帯電話の回転方向と真北方向との間の角度alphaを求め、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaに基づいて、パノラマカメラのレンズおよびそれが撮影したパノラマ写真と、真北方向との角度、および絶対的な向きと絶対的な角度を求める。
【0039】
本発明は、好ましい実施例により上記に開示されたが、本発明を限定することを意図するものではなく、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、軽微な修正および改良を行うことができ、それにより、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に定義された通りとなる。
【0040】
(付記)
(付記1)
伸縮ロッド(1)、携帯電話クリップ(3)、ヘッド(2)およびスタンドを含み、前記伸縮ロッド(1)は、複数の中空丸棒を入れ子にして構成され、前記丸棒は、伸ばしてロック可能であり、前記携帯電話クリップ(3)は、携帯電話クリップホルダ(4)によって伸縮ロッド1に固定され、前記ヘッド(2)は、伸縮ロッド(1)の上部に設けられ、前記スタンドは、伸縮ロッド(1)の下部に設けられ、前記伸縮ロッド(1)は、三脚によって平面上に垂直に設けられ、前記スタンドは三群に分かれ、伸縮ロッド(1)の外周に均等に配置される、ことを特徴とする3Dモデリング用三脚スタンド。
【0041】
(付記2)
前記伸縮ロッド(1)は、内側に嵌設された丸棒の下部に固定ピンが設けられ、外側に嵌設された丸棒の上部に固定穴が設けられる、ことを特徴とする付記1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0042】
(付記3)
前記ヘッド(2)は、固定筒(21)、円台(22)および固定ネジ(23)を含み、前記円台(22)は、固定筒(21)によって伸縮ロッド(1)の上部に固定され、前記固定ネジ(23)は、円台(22)の中心に設けられる、ことを特徴とする付記1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0043】
(付記4)
前記ヘッドにはクイックリリースプレートベースが設けられ、前記クイックリリースプレートベースは、固定ネジ(23)によって固定され、前記クイックリリースプレートベースには、カメラを固定するためのクイックリリースプレートが設けられ、前記クイックリリースプレートは可動カードプレートであり、前記可動カードプレートは、ロックノブによって幅を調整してロックすることが可能である、ことを特徴とする付記3に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0044】
(付記5)
前記携帯電話クリップホルダ(4)は、伸縮ロッド(1)に嵌設され、前記携帯電話クリップ(3)には幅調整装置が設けられる、ことを特徴とする付記1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0045】
(付記6)
前記スタンドは、接続ロッド(6)および支持ロッド(7)を含み、前記支持ロッド(7)の一端は、接続ロッド(6)の中間部にピン接続され、前記支持ロッド(7)の他端は、支持ロッド固定リングによって伸縮ロッド(1)の下部に固定され、前記支持ロッド(7)は、支持ロッド固定リングにピン接続され、前記接続ロッド(6)の一端は、接続ロッド固定スリーブ(5)にピン接続され、前記接続ロッド(6)の他端には脚スリーブ(8)が設けられる、ことを特徴とする付記1に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0046】
(付記7)
前記接続ロッド固定スリーブ(5)は、伸縮ロッド(1)に嵌設され、前記接続ロッド固定スリーブ(5)の内にはブッシュが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブ(5)にはロックネジが設けられ、前記接続ロッド固定スリーブ(5)は伸縮ロッド(1)上を移動し、ロックネジによってロックされる、ことを特徴とする付記6に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0047】
(付記8)
前記脚スリーブ(8)の色と接続ロッド(6)の色を対照色とする、ことを特徴とする付記6に記載の3Dモデリング用三脚スタンド。
【0048】
(付記9)
付記1−8のいずれかに記載の3Dモデリング用三脚スタンドを用いてカメラを架設し、かつカメラの高さを認識し、以下のステップ、すなわち、
S1)パノラマカメラで撮影したパノラマ画像を用いて、カメラ真下のビューを得るステップと、
S2)ビュー内の2つの脚スリーブ(8)の範囲を特定し、各脚スリーブ(8)の中心点の位置を算出するステップと、
S3)2つの脚スリーブ(8)のユークリッド距離を算出するステップと、
S4)カメラの高さの実測値を予め取得し、ステップS1−S4を繰り返して、複数群の脚スリーブ間のユークリッド距離とカメラの高さとの対応するデータを取得するステップと、
S5)S4で得られた対応するデータに基づいて、スプライン補間を行い、脚スリーブ間のユークリッド距離とカメラの高さの対応関係をフィットするステップと、
S6)新たに撮影された写真については、現在のビューにおける2つの脚スリーブ間のユークリッド距離を認識して算出し、S5でのスプライン関数を用いて、現在のカメラレンズの高さを算出するステップとを含む、ことを特徴とするカメラ撮影姿勢の認識方法。
【0049】
(付記10)
前記携帯電話クリップホルダ(4)は、伸縮ロッド(1)に嵌設され、前記携帯電話クリップ(3)には幅調整装置が設けられ、カメラの向きを認識するために、前記認識方法はさらに、以下のステップ、すなわち、
S7)携帯電話とパノラマカメラをそれぞれ三脚スタンドに固定し、2つの間の角度が固定されるようにするステップと、
S8)事前に一枚の画像を撮影し、その画像を携帯電話でプレビューし、パノラマ画像における携帯電話の背面カメラの向きの位置を取得して、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaを取得するステップと、
S9)新しい写真を撮り続け、携帯電話のセンサに基づいて、携帯電話の回転角phiを取得し、携帯電話とパノラマカメラの間の角度が固定されているため、2つのパノラマ写真の間の向きの角度もphiでなければならず、それによって、異なるパノラマ写真の間の相対的な回転角を得るステップと、
S10)携帯電話のコンパスセンサに基づいて、携帯電話の向きと真北方向との間の角度alphaを求め、携帯電話とパノラマカメラの向きの間の角度thetaに基づいて、パノラマカメラのレンズおよびそれが撮影したパノラマ写真と、真北方向との角度と絶対的な向きを求めるステップとを含む、ことを特徴とする付記9に記載のカメラ撮影姿勢の認識方法。
図1
図2
【国際調査報告】